1:10
ただいまから、資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。
1:22
昨日までに加藤昭良君、吉井昭良君、久保田哲也君及び有村春子君が委員を辞任され、その補欠として高橋春美君、石田雅宏君、杉佐竹君及び小野田紀美君が選任されました。原子力とエネルギー・資源・持続可能社会に関する調査を議題といたします。
1:47
本日は、資源エネルギーの安定供給確保と持続可能社会の調和のうち、資源エネルギーの安定供給確保と持続可能社会の調和に向けた論点整理に関し、脱炭素社会の実現に向けた論点について、3名の参考人からご意見をお伺いした後、質 疑を行います。
2:10
ご指摘いただいております参考人は、工益財団法人地球環境産業技術研究機構システム研究グループグループリーダー、資質研究員秋元慶子君、つばめBHB株式会社名誉会長渡辺正裕君及び一般社団法人クライメート・インテグレート代表理事平田紀美子君でございます。
2:39
この際、参考人の皆様に一言ご挨拶を申し上げます。本日は、ご多忙のところご指摘いただき誠にありがとうございました。皆様から、期間のないご意見を賜りまして、今後の調査の参考に致したいと存じますので、よろしくお願いいたします。次に、議事の進め方について申し上げます。
3:06
まず、秋元参考人、渡辺参考人、平田参考人の順に、お一人20分程度でご意見をお述べいただき、その後、午後4時頃までを目途に質疑を行いますので、ご協力をよろしくお願いいたします。また、ご発言の際は、挙手をしていただき、その都度会長の許可を得ることとなっておりますので、ご承知おきください 。なお、ご発言は着席のままで結構でございます。それでは、まず秋元参考人からお願いいたします。
3:41
地球環境産業技術研究機構ライトの秋元でございます。本日、このような機会にお招きいただきましてありがとうございます。
3:55
時間も限られておりますので、私からは、本日、カーボンニュータル実現への展望ということで、理想と現実のギャップを理解しつつ、柔軟性を有した実効性ある対策をという副題をつけさせていただいております。早速始めさせていただきます。まず、世界主要国のCO2排出量の推移でございます。
4:16
ご承知かと思いますが、まず左側のグラフでございますが、世界のCO2排出量、全体の気象としては増大を続けているということでございます。若干下がっている部分がございますが、この時は世界のGDPも相当下がったということでございまして、GDPとCO2排出量のカップリングは引き続き続いているという状況でございます。右側のグラフをご覧ください。
4:40
主要先進国と都城国ということで記載がされていますが、米国、そして欧州、下がってきております。また、日本においてもここに来てCO2は順調に下がってきているということでございますが、一方、上のグラフ、もう1回目を展示していただきますと、中国、その他、インド、ほか、都城国が猛烈に排出を伸ばしてきていると。結果としてみると、世界のCO2排出量は減るようにはなっていないということでございます。
5:07
続いて、こちらでございますが、1人当たりCO2排出量で、生産ベースと消費ベースということで書いております。生産ベース排出量というのは、その国の煙突から出てきているCO2排出量をカウントしたもので、通常の国家の排出量でございますが、消費ベースCO2という数え方もありまして、これは、例えば、中国で鉄を作ると、中国の鉄を欧州が輸入して使ったとすると、それを欧州側に付け替えてカウントするというもの でございます。
5:35
そうしますと、この赤いグラフの方が消費ベースCO2で、青いグラフが生産ベースCO2でございますが、若干というか、特に欧米中心に見え方がだいぶ違ってくるということでございます。日本も消費ベースCO2の排出量の方が多いわけでございますが、先進国、欧米で、とりわけ例えばスイスであるとかスウェーデン、フランスと英国もそうでございますが、消費ベースCO2排出量の方がかなり多い国が多いということでございます。
6:03
それは、エネルギー多消費産業、CO2減退の高い産業が国内から海外に移転して、物の形で代わりに買っていると。要は代わりにサービス業、例えばコンサル業であるとか、保険金融といった業界が強くなってきていて、そこでGDPを稼いでいるという構造になっているためということでございます。よって申し上げたいのは、見かけのCO2排出量に騙されてはいけないということでございます。
6:28
我々考えないといけないのは、グローバルにCO2をどう削減するのかということが重要 なわけでございますので、そういう視点で何をすべきなのかということを考える必要があるということでございます。続いて横軸に世界のGDP、縦軸に世界の発電電力量を取ったものでございますが、明確に強い線形の相関関係がございます。GDPが増えるときには必ず発電電力量の増大が伴っている。
6:54
逆に言うと発電電力量の増大なくして経済は発展していないというのがこれまででございます。これは世界全体ではこういうことが起こっていると。先ほど申しましたが主要先進国に限ってみると、日本もそうでございますが、若干これは変わりつつあるわけでございますが、ただそれは先ほど申しましたように、エネルギー多消費産業、電力多消費産業が国内から海外に移転しているだけということでございまして、世界全体で見ると非常に強い相関関係が引き続き見られているということでございます。エネルギー、特に電力というのは非常に重要な財だということでございます。続いてこちらのグラフでございますが、世界のCO2排出量2019年実績記事と将来の展望ということで、気候変動に関する政府間パネルIPCCが2007年に出した報告書と2014年に出した報告書、これ最新の報告書は2022~23年ぐらいに出ているわけでございますが、少し古いものをあえてここでは記載しています。
7:52
過去にIPCCがCO2排出量がどう推移すると見込んでいたのかということでございます。左上のグラフは2007年のものでございますが、この時にベースラインといいますのは、仮に温暖化対策を世界が取らないとした場合にどうCO2排出が推移するだろうということを推計していたものでございます。
8:14
ここでわかるように、我々は今2019年の数字をプロットしておりますが、その時の予想の最も高いぐらいに来ているということでございます。これだけ温暖化対策を世界で取り、これだけお金をかけてきたのに、当時予想していた最悪ケースぐらいにしか位置していないということでございます。
8:35
主要先進国から途上国に排出が移転している結果でございます。先進国の方がCO2減退が小さいわけでございまして、途上国はCO2減退が高い。そういうことが移転が起こるために、予想していた以上に世界のCO2排出量は増えてしまっているということでございます。
8:55
続いてこちらでございますが、皆様ご承知の通り、パリ協定の下で2030年NDC、国別貢献という目標を出しているわけでございますが、今NDCを世界で積み上げたとしても、パリ協定の長期目標である2度目標、1.5度目標とは大きなギャップがあるというのが左側のグラフでございます。
9:15
右下のグラフは世界エネルギー機関の見通しでございますが、今目標として出しているものを、政策的なものを積み合えても、このブルーのラインぐらいしかいかないということでございますし、仮にNDCが達成したとしても、最悪ケースでいくと、プラス2.9度ぐらいになるのではないかということでございます。
9:39
1.5度目標という目標を掲げて取り組むのはいいわけでございますが、ただ非常に大きなギャップがあり、このギャップを埋めることは、我々世界で見ると、中国、インドといったような非常に大きい排出国が大幅な削減をしない限り、このギャップは埋まらないというふうに見られるわけでございます。
9:59
こちら、各国目標は、いろいろな目標を出しているわけでございます。日本においては、ご承知のように2013年度比で46%減ということでございますが、米国は2005年比50から52%等でございます。中国においてはCO2減耐目標で出しているわけでございます。
10:20
この目標というのは、GDPで割った数字ということでございますので、GDPが成長すれば自動的に減っていくような数字感が出てくるということでございます。目標の出し方がですね、バラバラでございますので、比較が難しいので、ここではCO2の限界削減費用という費用で比較したというものでございます。限界削減費用という概念でございますが、安い対策からなるべく実施するのがですね、全体の費用対効果が高いわけでございますので、
10:48
安い対策から順番に積み合えていって、各国の排出削減目標を最後1トン削減するのに達成するための費用ということでございまして、一般的にはカーボンプライスに相当するという数字でございます。これで評価しますと、不確実性があることはご承知いただきたいと思いますが、モデルで推計したものでございます。
11:08
日本においては450ドルぐらいと、トンCO2あたり1トン削減するのに、最後46%を達成するのにですね、450ドルぐらいかかるだろうという推計をしているわけでございます。その他、英国、EU、米国、スイス等もですね、非常に高い炭素プライスでございます。限界削減費用でございます。このあたり差はあるとは言ってもですね、モデルの不確実性がございますので、ここに明確な差があるかどうかということに関しては、私も自信を持って主張できるものではございませんが、いずれにしても日本は相当高い限界削減費用の目標を出しているということでございます。一方、下に目を転じていただきますと、中国は37ドルということでございまして、インド等においてはですね、ゼロドルということでございます。これはどういうことかと言いますと、減退目標等を出していますので、経済が自動的にですね、見通し通りですね、GDPが成長してくれるとですね、出している目標は自動的に達成できるというものでございまして、
12:04
CO2を無理にですね、削減するような努力をすることなしに目標を達成できるというものでございます。これだけ限界削減費用に差があるということは、限界削減費用の高い国から低い国にですね、エネルギー多消費産業、CO2減退の高い産業がますますリーケージしていくリスクが高いということでございます。
12:26
そうするとグローバルではCO2はますます減らないということになりかねないということでございますので、ここをどう調和していくのかということは引き続き重要な課題でございますが、非常に難しい課題だと。これだけ気候変動問題に取り組んでいますが、うまくいっていないということでございますし、ますます今の状況でいくと分断された世界になっている中で、これまではまだですね、東西冷戦の終結の下ですね、世界強調の時代だったわけでございますが、
12:55
今の時代になって難しくなってきているということでございます。続いてこちらIPCCの報告書でございますが、そういう中ですね、次期NDC2035年目標の提出がですね、求められてきているという状況でございますが、
13:10
COP28の決定ではですね、IPCCのこの、ちょっと数が多くて申し訳ございませんが、C1というシナリオが1.5度を超えないシナリオということでございまして、しかもオーバーシュートをしないと気温がオーバーシュートせずにですね、1.5度で安定化していくというシナリオでございますが、
13:29
その時に2035年に世界で求められる数字として2035年60%減という数字が出てきて、これがCOP28の決定、GSTのグローバルストックテイクの決定でも言及されたわけでございますが、実際にはなかなか1.5度、もうすでにほぼ1.5度に達しているわけでございますので、現実にはこの1.5度を達成するっていうのは難しいだろうというふうに見られるわけでございます。
13:57
IPCCのシナリオ評価でもですね、左側は数でございますが、このシナリオはこの中では最も少ない数になっていると、それぐらい難しいというふうに見られているわけでございます。一方でですね、1.5度でも若干気温がオーバーシュートしていくと、例えば1.7度ぐらいになって2100年に1.5度に戻ってくるというのがこのC2のシナリオになりますが、
14:19
こうなりますと2035年の排出量は少し緩やかになってきて、おそらく具体的な35年の数字はIPCCは記載しておりませんが、40%台ぐらいになってくるだろうということで、だいぶ見え方が違ってくるということでございます。そういうことも意識しながらですね、今後の気候変動政策を考えていく必要があるかと思っています。
14:42
他方ですね、長期的に考えますとやはり気候変動は非常に大きなリスクがございますので、気温の安定化ということは重要でございますので、そうするとカーボンニュータルの達成ということはいずれ目指していくべき道であるわけでございます。その時にですね、どういった対策でこれを実現するのかというオプションをですね、ここで整理しているところでございます。一番上でございますが、省エネルギーでございます。相変わらずですね、省エネルギーは一丁目一番地だというふうに考えています。
15:11
ここを非常にしっかりやっていくということが重要でございますが、ただ日本の 場合は個別の企業、特にエネルギー多消費産業においては相当もうエネルギー消費量を絞っておりますので、省エネが相当徹底しておりますので、なかなか難しいということでございます。ここのただオプションはですね、もう少し社会全体でですね、エネルギー構造を変えていくとか、産業構造を変えていくという手段はあるだろうというふうに考えているところでございます。
15:39
例えばシェアリング経済であるとかサーキュラー経済というのは、これまではなかなか難しかったわけでございますが、デジタル経済、デジタルを使ってですね、DXを使ってそれを実現していくという道はあるわけでございますので、そういったものをしっかり追求していくということは重要だというふうに思います。残るエネルギーでございますが、原則3つしかなくてですね、原子力化、再エネ化、化石燃料を使うにしてもCO2を回収して貯留するというCCSを使うかという原則3つしかございません。
16:08
これをどう組み合わせていくのかということでございますし、それぞれのエネルギーに関しては一長一短あってですね、万能なものは一切ないということでございますので、それをどう組み合わせていく のかということが大事だと思っています。ただ3つしかないと申し上げましたが、この絵はですね、若干複雑に書いておりまして、一番下CCSなしの化石燃料という部分も残っておりまして、こういったものが残るケースもあり得るということでございます。
16:34
カーボンニュートラルというのはダス炭素ではなくてですね、カーボンニュートラルでございますので、オフセット手段が存在しているということでございまして、オフセット手段としては植林であるとかブルーカーボンであるとか、その上に書いてますBEX/DAXといった手段がございます。
16:49
BEX/DAXというのは聞き慣れないかもしれませんが、BEXはですね、バイオエネルギーを使うんですが、出てくるCO2を回収して貯留するので負の排出になるというものでございますし、DAXは待機中のCO2を直接工学的に回収して地下に埋めるというものでございます。もちろんいろいろな難しいコストの問題等ですね、難しい問題はあるわけでございますが、カーボンニュートラルを達成しようと思うと、こういったものも含めてですね、考えていかないといけないということだと思っています。
17:18
ただ回収したCO2はですね、地下に長期的埋めるという必要がございますが、日本国内でですね、どれぐらい埋めれるのかという課題はあるわけでございまして、埋めきれない場合は回収したCO2を海外に輸送してですね、貯留するという手段もあるわけでございます。
17:34
もう一つ、真ん中あたりに変えてますが、あとまあ原子力再エネは必要なわけでございますけれども、真ん中あたりに、もし国内でですね、再エネが十分使えないと、もしくはですね、高いと、もしくはCCSについてもですね、国内ではなかなか埋める余地が少ないということであれば、海外の再エネ、もしくは海外のCO2の貯留層を使うという手段がございまして、この場合、再エネ由来の場合はグリーン水素、もしくはですね、グリーンアンモニアに変えると。
18:03
グリーン水素に窒素をふかせればアンモニアに変わるわけでございまして、より利便性を増すといったこともございますし、CO2を合成してEメタンにするとかEヒュエルにするという手段もあるわけでございますので、こういったものを組み合わせていくということが必要でございます。
18:19
CCSについてもですね、ブルー水素系、ブルーアンモニアという手段もございますので、これもカーボンニュートラルの手段になるわけでございますので、いずれにしてもここに記載のものをどう組み合わせてですね、ロバストにし、リスクを分散させながらですね、CO2を減らしていくのかということを考える必要があるということでございます。
18:38
こちら水素系エネルギーについていろいろありますということを書いておりますが、ちょっと時間の関係上飛ばします。こちらも同様でございますが、少しイメージとしてですね、自動車燃料のカーボンニュートラル化ということで書いています。
18:51
カーボンニュートラルというとですね、純電気自動車一変等のようなですね、印象を持たれる方もですね、いらっしゃいますが、それは一つの重要なオプションで、電気自動車化というのは大変重要でございますが、ただオプションとしてみますと、ハイブリッド車でですね、なるべく下げておいてですね、一部先ほど申しました負の排出技術というものがありますので、それでオフセットしてカーボンニュートラルを達成するというのもございますし、プラグインハイブリッドで削減していって、最後オフセットするという手段もございます。あとは合成燃料を使うと、EULを使うという手段もございますので、いずれにしてもいろいろな手段がありますので、なるべく費用対効果の高い形を追求していくということが重要かと思っています。
19:35
こちらIPCの最新の報告書でございますが、ここで申し上げたいのは、カーボンニュータルという手段はですね、各部門の排出量を全部ゼロにするというだけではなくてですね、いろいろな手段がありますよというのが左で示しているものでございまして、これはカーボンニュータルを達成するときに残余の部門別排出量とそれをオフセットするシナリオということで、典型的な5つのシナリオを記載しているわけでございます。
20:02
真ん中にあるLDと書いているシナリオがございますが、これがローディマンドというシナリオでございまして、このシナリオでいくとかなりCO2排出量を減らしていて、オフセットする部分の下に出ている部分はグリーン部分、これは植林でございますが、植林だけでオフセットできているという絵姿で、非常に美しい絵姿でございますが、この姿はですね、実はIPCのシナリオの中ではほとんどないと、これ唯一と言ってもいいぐらいのシナリオでございまして、
20:28
このシナリオはなかなかそれは難しいので、残余の排出量を認めておいて、負の排出でオフセットすると、それはベックスであるとかダックスであるとか植林といったものを混ぜ込んでいくということを記載しているわけでございます。
20:42
一方、国際エネルギー機関、IAもですね、ネットゼロエミッションということで示しているわけでございまして、よくこれもCOP等でですね、参照されたりですね、今金融機関がですね、よく参照したりしているわけでございますが、実はIAのシナリオっていうのはですね、かなり極端で、先ほど申しましたLDのシナリオに近いということで、見てわかりますように、各部門の排出量が2050年でほぼゼロになっているということで、オフセットの手段が非常に小さいコントリビューションになっているということでございます。ただ、繰り返しでございますが、これがスタンダードなシナリオということはなくてですね、実はIPCC、気候変動の科学者が集まっているシナリオ分析では、むしろこれは極端なケースでございますので、もう少しいろいろ幅を持って検討するということは重要ではないかというふうに考えています。
21:30
ちなみに、ただ国際エネルギー機関IAはですね、非常に優秀な分析家を有していますので、そういう面で世界のエネルギー情勢をよく見ているということでもあるわけでございます。これがですね、2021年にネットゼロエミッションのシナリオを出したときとですね、今回2023年版ということで更新版が出されたわけでございますが、そのときの比較をしたものでございます。要は2021年から23年にかけてですね、国際的なエネルギーの情勢がどう変わってきているのかということをちょっと反映したような絵になっているかと思います。見ていただきますと、上に出ている部分が以前よりもですね、シナリオとしての量を増やした技術でございます。下に出ているのは減らした技術ということでございますが、上に出ている部分でいきますと、オレンジ色でございますが、太陽光発電でございます。非常に多く増やしているということでございます。これは、これの間もですね、順調に太陽光発電が世界で展開してきたということを反映したものでございます。もう一つは原子力でございます。原子力については2021年の見通しよりも2023年を上積みしているわけでございます。この2年間で世界的な原子力の見方が大きく変わりつつあるということを反映したものでございまして、そういった見方をIEAがしているということでございます。逆に減らしたものが下に出ているわけでございますが、一番大きいの は風力でございます。風力発電も順調に増えてはきているわけでございますが、思ったよりは増えてきていない。ここにきてですね、足踏み状態になっているということでございまして、そういうものが反映されているということでございます。あとは水素、アンモニア、そしてCCSというところに関しては、なかなか普及が思ったように広がってきていないということを反映して、過方修正したというようなところでございます。原子力についてはもう少し詳細にということで、こちらの絵でございますが、左側が設備容量、右側が新規の導入量という見通しでございますが、IEA、NZE、2050年にゼロエミッションを達成するために、これぐらいの原子力は最低必要だというような見通しを出しているわけでございますが、アドバンストエコノミーズと書いている水色の部分がですね、主要先進国でございますが、設備容量としては若干微増から横ばいというところでございますが、右側を見ていただきますと、今後新設という部分では、主要先進国においてもかなり戻ってくるのではないかという見通しを出しているわけでございます。これまでは中国等の増大というものは見通していたわけでございますが、主要先進国においてもカーボンニュータル対応で原子力の重要性というものが増してきているという反映でございます。再燃でございます。再燃はですね、非常に先ほど申しましたように太陽光順調にコストが下がってきてですね、非常に喜ばしい状況でございまして、左側でございますがグレーの帯があるところがですね、化石燃料発電の平均単価と単価の帯でございますが、太陽光発電風力ともにですね、これを下回る水準になってきているということでございまして、もう強豪的、競争的な電源ということは間違いないわけでございます。ただ右側を見ていただきますと、日本と世界とのギャップということでございまして、太陽光風力ともにギャップがまだまだ大きいと倍以上するというような状況でございます。これは自然環境の条件も重なっているわけでございますので、どんなに努力をしてもですね、これを超えることができない部分があるというふうに考えています。このギャップが残るということは先ほどご説明しましたように、海外の再燃を使ってですね、水素やアンモニア、もしくは合成燃料系に変えてですね、日本に持ってきた方が経済効率的な可能性もあるということでございまして、よってですね、日本としてはそういうオプションも含めてですね、トータルで全体最適を考えていくということが何より重要だというふうに考えています。再燃、今後もですね、拡大していくということは必須でございますが、ただ日本の場合ですね、系統が非常にですね、細い形になっていますので、欧州、米国等々一緒の議論ができるわけではございません。これ、再燃50%の時の試算ということでございますが、系統増強等に ですね、6から7兆円かかるということでございます。まあこういったものをですね、必要な投資だということは私も理解するわけでございますが、ただあまりにですね、これを拡大しすぎるとですね、特に再燃の場合は、設備利用率が非常に低いので、そのためにですね、系統を増強してしまうとですね、要は高速道路にですね、車が走っていないものをですね、車道路を作るようなものになってしまいますので、非常に効率が悪くなってしまうということで、ちゃんとですね、費用便益分析をしっかりした上でですね、必要な増強をしていくということが重要だというふうに考えています。IPCの報告書でもですね、費用ポテンシャルということを記載していまして、ここでちょっとグラフ見にくいんですが、一番上にですね、太陽光風力ということがあって、ブルーのところが負のコストでですね、削減できるポテンシャルということで書かれていてですね、再燃、かなりですね、安いというメッセージがあるわけでございますが、ただこれは単独の再燃、太陽光風力、単独の時のコストでありまして、系統で連携した時のコストはここには含まれていないわけでございます。とりわけ日本においては、系統の増強とですね、系統を連携した時にかかる統合費用と呼ばれるものが、かなり大きくかかってくるということでございますので、こういう情報は重要ではございますが、日本でどういうコストが本当にかかってくるのかということをよく理解しながらですね、適正な展開を図っていくということが重要だというふうに考えています。ちょっと時間の関係上、少し飛ばさせていただいてですね、続いてこちらのページでございます。日本の2050年の部門別、技術別の排出削減ポテンシャルコストということで、これは我々の研究機関が推計したものでございまして、横軸にですね、ベースラインからのCO2削減量を示している、縦軸にですね、それぞれの技術のコストを示しているものでございます。そうすると、左から安いものから順番に並んでいますので、なるべく左の方のですね、安い技術から順番に使っていくとですね、全体のこの面積が全体のコストになりますので、面積をいかに小さくするかということが重要なわけでございます。ちょっとグラフは複雑でございますので、右側にですね、代表的な技術をピックアップして記載しているわけでございます。原子力がだいたいですね、20から50ドルぐらいのレンジ、その上にCCSがあり、その上に水素アンモニア発電という部分が若干重なるような形であり、最後上の方の限界的な部分にDAXという待機中からCO2を回収して貯留するという技術が存在している。あとEHUEL、Eメタンと いうところもあるわけでございます。太陽光風力に関しては安価なところもあるわけでございますが、量が増えてくると先ほど申しましたように、系統の統合費用等が条件の悪いところを使っていかないといけませんので、相当高くなってくるという、このレンジが非常に幅広いということを理解する必要があるわけでございます。時折ですね、太陽光風力は化石燃料よりも安いし、原子力よりも安くなったという主張をされることがございますが、それは正しいわけでございます。正しいんですが、量を使っていくともっと高いところがいっぱい出てくるわけでございますので、この原子力のあまりコストにレンジの幅がないところをどう増やせるかということは、この面積を小さくする上でかなり重要なところでございます。これは太陽光風力がもっと削減した場合というケースも計算しているわけでございますが、同じようなことは若干太陽光風力の方がコストは安いということはわかりますが、ただいずれにしてもいろいろな技術を組み合わせないとコストを安くできないということでございます。今、2050年の話をさせていただきましたが、トランジッションのプロセスをどうするのかということも非常に重要でございまして、トランジッションのところをどうやっていくのかという一足跳びにカーボンニュートラルは実現できないわけでございます。そこをしっかり適切な技術の展開を、時間を考えながら展開していくということが重要でございまして、我々としてはそういう分析を提供しているところでございます。こういったものを企業、そしてもちろん国もそうですが、企業、そして金融機関も含めて見ていただくことによって、適正な投資をしっかりやって、目標だけを切り上げるのではなくて、実効ある排出削減をしっかりやっていくと、しかも日本と世界のコスト差をしっかり意識しながら、カーボンリーケージを起こすことなく、しっかり着実にやっていくという材料にすべきかと思っているところでございます。こちらは例としてガス、鉄鋼部門を示していますが、一変に直線的に下がっているわけではないということがわかるかと思います。これは費用対効果の高い対策を取った場合に、どういう推移を取るのが合理的なのかということを示しているわけでございまして、ガスにおいても部分的にはCO2減退が小さいので、一時的に上がっても、それは2度目標、1.5度目標と矛盾するものではないという結果でございますし、鉄においても、一変に功労法を電動に変えたり、鉄をなくすわけにはいかないわけでございますので、そういったプロセスをしっかり理解していくという ことが重要かと思います。最後まとめさせていただきます。消費ゼロ排出を実現するということは非常に重要なわけでございますが、一方で国際的に1.5度目標はほぼ絶望的だというような状況になってきていますし、少なくとも気温のオーバーシュートなくして、これを実現するというのはほぼ不可能だというふうに思います。目標を掲げておくというのは必要でございますけれども、ただある程度柔軟性を持った戦略は必要だというふうに考えています。主要先進国、日本もそうでございますが、排出量が下がってきておりますが、これはエネルギー多消費産業CO2減退の高い産業プロセスが、途上国へ移転しているという結果の可能性が非常に強いということでございますので、そうすると本当にグローバルにCO2が減らないということもありますし、日本におけるエネルギー安全保障、産業の安全保障、もしくは経済安全保障の関係で大丈夫なのかという問題も、意識しながら戦略を考えていくという必要があるかと思っています。カーボンニュータルのためには、省エネ、再エネ、原子力、CCUS、CDR、そして水素系燃料、電化といったようなこと、いろいろな技 術が必要でございまして、これをどれも排除することなく、我々やっていかなければいけないというふうに考えています。とりわけ日本は資源がないという状況でございまして、何か技術のより好みをしているような状況ではないというふうに思いますので、しっかりこういったものをですね、全方位で考えていく必要があると思いますし、当初はですね、欧州もですね、電化プラスですね、再エネというような一変との感じがありましたが、ここにきて急速に変わっています。あの全方位に変わってますので、ようやくですね、欧州もやっぱり減らないということは気づき始めている状況でございますので、日本はいつもですね、言うことは慎重でございますが、ただ実現していることはですね、いつも欧州よりもですね、立派にやってきているというふうに思っていますので、しっかりやっていくことが重要かなというふうに思っております。あと最後でございますが移行過程が重要でございますので、そういう面では、例えばEメタンであるとかEヒュエル、アンモニアというのは、混合比率をですね、既存インフラ使って変えていけるんでですね、そういった 技術もやっぱり柔軟性のある戦略という部分では大変重要だというふうに思いますので、そういったものも含めてですね、戦略を総合的に考える必要があると思います。どうもご清聴ありがとうございました。
33:18
質問ありがとうございました。次に渡辺参考人にお願いいたします。渡辺参考人。
33:26
【渡辺】皆さんこんにちは。つばめBHBの渡辺でございます。こちらの方には資料が出ませんので、お手元の資料をご覧いただければというふうに思っております。まず私どもつばめBHB、どんな会社だと。結構名前は覚えやすいかなと思うんですが、つばめは投稿代発の技術を使っているものですから、投稿代の交渉がつばめでございます。それから後ほど説明しますが、BHBというのは110年前、第一次世界大戦のときに開発されたアンモニア製造技術、ハーバー防止法といいます。このハーバー防止法を超えようということで、ビヨンドハーバー防止ということで、投稿代発のハーバー防止を超える企業になるんだということで、2017年設立されました。私どもの技術というのは、投稿代の細野栄養教授が開発されたエレクトライド触媒という触媒でございます。この触媒は先ほど申し上げましたように、ハーバー防止に比べて低温低圧でアンモニアを合成できるようになっております。さらにこの触媒は皆さんご存知のように空気中に含まれている窒素、この窒素自体がN2というふうな形で三重結合になっています。非常に安定した気体でございます。したがって窒素自体が地中に入っていって、例えば肥料になるとかそういうことはできません。このN2をうまく切ってあげようと。切ると水素と結合しましてアンモニアができます。この私どもが開発したその触媒は、実はN2の三重結合をハサミのように切るという特性を持っております。そういうことでこれをできるだけ社会実装していこうということで、現実、今私どもパイロットプラント持っておりますけれども、ハーバー防止法に比べまして、反応温度で約100度、発力で1/4、これを達成することができました。次のページお願いします。アンモニアというと、皆さんお名前はよくご存知かと思いますが、現実にアンモニアって何なんだと。多分臭いなとか、あるいは蚊に刺されたときに塗ると効くなという程度のことかと思います。実はアンモニアというのは世界で2億トン生産されております。2億トンの生産のうち、約ここにありますように85%、これが農業用肥料に使われております。その他15%は、よくご存知のうま味調味料であるアミノ酸、それからナイロン6とか66の化学繊維、それから火力発電所においては脱照ということでノックスを除去すると。水を加えますとノックスが除去されます。そのためにアンモニアを使います。その他、化学品に使っております。最近では半導体の窒化膜の生成、これにアンモニアが使われていると。これから2030年、2050年に向けてCO2のフリー燃料、それから水素キャリアというような形で使われていくというふうに想定されています。先ほどハーバー防止の説明申し上げましたけれども、非常に高温高圧でアンモニアを製造するものですから、先ほど秋元先生ではございませんけれども、世界のCO2排出量の1%から2%をアンモニア製造に頼っているというのが現状でございます。ではアンモニアの課題について次のページご覧いただければと思いますが、実は先ほど申しましたハーバー防止法、110年前、第一次世界大戦のときにアンモニアができましたときに、実は世界の食料事情は大幅に良くなりました。これは農業にアンモニアを使うことによって、生物の発育が非常に良くなるということで食料事情は変わりました。それは現在どうなっているかといいますと、この地図にございますようにピンクの丸、これがアンモニアを作っているところでございます。それから赤い点線で四角くかかってある部分、これは実は窒素肥料が足りていない部分です。先ほど申しましたようにアンモニアはNH3ということで、窒素の肥料でございます。このアンモニアがいかないために非常に食料事情が悪くなっているというのがこの絵でご覧いただけると思います。したがって食料機器、これをできるだけなくしていきたいというふうに私ども思っておりまして、なぜこの四角のところにアンモニアがいかないのかと。実は港から下ろされたアンモニアがトン当たり250ドルぐらい、これが陸層あるいは貯蔵することによってだいたい3倍ぐらいになります。したがってそういう高価なものがアフリカの各国では買えないというのは現状です。そういう意味からするとできるだけアンモニアが行き届くような仕組みというのを作っていくのが我々の役目かなというふうに思っています。それからCO2については先ほどお話ししたとお りに全体でCO2排出量の1から2%を占めておりますので、これをいかに削減していくかということが大きな課題だと考えております。次のページでございます。アンモニアってどういうふうな形になっているのかということで、実はアンモニアには3種類ほどございます。色で分けています。グレー、これは化石燃料をベースにSMRという手法を使いまして水素を作り、そこからハーバーボール手法でアンモニアを作る。これをグレーと言います。それからブルー、先ほど秋本先生からもお話がありました。CCUSあるいはCCS、これを使って化石燃料からできた水素、これを使ってアンモニアを合成する。これをブルーと言います。それから再生可能エネルギーから直接水素、水電解等を含めて水素を作りまして、空気中からの窒素を取り入れて作っていく、アンモニアを作る。これをグリーンと言います。今後2030年にはこちらにありますように、グレーがあまり伸びないでブルーとグリーンが伸びていく。2040年には1億5700万トン、これがブルーなりグリーンになっていく。2050年には2億8000万トンの再生、グリーンのあるいはブルーのアンモニアができていく。それからアンモニアの市場ですが、今現在、医療産業で使われております。これが将来的には、船舶燃料、燃料水素キャリアとして使われていくという予想になっております。一方、日本はどうなのかという、ちょっと下の絵をご覧いただきたいと思いますが、今日本で製造されているアンモニアの量は国内生産80万トン弱です。使われているアンモニアの量は100万トンです。これが2030年には使用量を300万トンまで持っていこうというふうに日本は考えております。日本経産省さんがこういう発表されております。2050年には3000万トンまで持っていこうと。今現状2億トンの生産量でございますが、2050年にはアンモニアだけで3000万トンまで持っていこうと。ここでやはり考えなければならないのは、これだけの量を輸入で頼ろうとしたときに、やはりエネルギーの安全保障といった問題が浮かび上がってくるのではないかというふうに思っています。これについては後ほどお話しさせていただきます。次のページですが、業界構造でございます。アンモニアはハーバーボスに代表されるように、ライセンサーというのがあります。食梅の供給、プロセスの供給、これを司るライセンサーというのがあります。それからそのライセンスを受けてアンモニアの設備を作っていくライセンシーというのがあります。それから実際にプラントを持ってアンモニアを製造するプラントオーナーというのがあります。今このアンモニアの技術というのは、このプロセスライセンサーはここにございますように、欧米の4社に限定されているような状況でございます。私どもはここの技術強化、日本の技術強化がここでは必要なんじゃないかと思っております。それからライセンシー、要するに設備を建設するというので、千代田、東洋園児、三菱重工、日記、とうとう日本がおりますが、その他多数参加しておりまして、あくまでも日本としては建設に関与するだけというのが現状です。それからプラントオーナーとしては、日本ではこの上の4つ、4社がアンモニアを製造しております。ただ、うべこうさんさんは2030年には、33年にはアンモニアの生産をやめるというようなお話が進歩報道されております。したがって日本ではアンモニアを作っているのは3社になってしまうというような状況でございます。私どもはできるだけこのライセンサー、こういったところを目指したいと。次のページですが、私どもが目指すアンモニアの絵なんですが、先ほど申し上げましたように、脱炭素アンモニアを必要な地域に必要な量だけ安定的に供給するといったところが、私どものビジョンの世界の食料機器を改善するといったところに寄与できるのではないかというふうに思っております。そういう意味で、分散型再生エネルギー、太陽光、あるいは風力、あるいは水力発電、こういったものの再生可能エネルギーを使いまして、水の分解、電気分解をし、グリーンアンモニアを作っていく。これを直接農地の真ん中にこの設備を作ったらどうだろうということで、農地の真ん中に作れば輸送コストはただです。したがって使いたいところに使いたいアンモニア、使いたい量、これを製造する設備を農地に入れちゃいましょうということで、例えば500トンぐらいのアンモニアが必要だといったら、35平米ぐらいあればできるぐらいの、要するに農地の一角にアンモニアの製造地をポンとつけるだけで、十分にそこの農業に賄えるだけの肥料ができるというふうにお考えください。次のページですが、一方で先ほど申し上げましたように、2050年に3000万トンのアンモニアが必要だといったら、どう対応するかということで、先ほど秋元先生がおっしゃられましたように、海外の再栄農を使って海外で生産して日本に持ってくる。となると、できるだけ日本の技術を海外にお披露目した中で、そこで生産して持ってくるという方法が一つ大きくあります。私どもは新たに大量のアンモニアが生産できるような新しい触媒を開発し始めました。これは国のGIS資金、グリーンイノベーション資金というのを使わせていただきまして、今、触媒の開発を進めております。私どもの今ある触媒は、実は木金属を使っております。ルテニウムという木金属を使っています。このルテニウムは非常に高価なものですから、このルテニウムをなくした触媒を開発しようということで、今年の末、来年の春には新しい大量生産に向いた触媒、これをお披露目できるのではないかというふうに思っております。できるだけ私どもはこれを開発したところで、2030年を目標にして、国産高効率のアンモニア製造技術ライセンサー、ここを目指したいと。先ほど言いました欧米4社プラス日本のツバメというような形の絵が描ければいいなと思っております。次のページですが、実は昨年、インペックスさんの新潟の柏崎、ここでアンモニアの実証プラント、これを受注させていただきました。今、建設 中で、来年の8月には稼働いたします。これはインペックスさんが天然ガスから水素を作ります。水素を作りますが、そこでできたCO2をCCSで自中に埋めます。インペックスさんは井戸を掘っていますので、ガスの井戸を掘っていますので、ガスの井戸がございます。ガスの井戸にCO2を埋めます。そのCO2を埋めた水素を、私どもアンモニア側が受けてアンモニアを製造するという形にさせていただいております。ただ、これもやはり大きな問題があって、水素の値段が非常にお高くなります。お高くなるので、市場に流通するような価格でアンモニアが製造できるかというと、非常に難しいところがあります。これは間違いなく電力代が高いところです。そこで次のページですが、電力料金の安いところで我々の技術をお披露目できないかということで、昨年の1月、これはUAEに行きまして、この時に西村経済大臣だったんですが、このアドノクという国営の石油会社、アブダビの国営石油会社ですが、そことジョイントスタディアグリメントというのを結ばせていただきました。かたあるがアブダビができて約40年ちょっとらしいんですが、アブダビとしては初めて海外と一緒にスタディをするという初 めての経験だということで、今、進めさせていただいております。それから次のページですが、ラオスでアンモニアを作って農業に貢献できないかということで今、進めております。昨年の12月までに、2022年の12月までに、JICAの基礎調査を終わらせていただきまして、一応協力覚書をラオス政府と交わすことができました。今、事業スキームをいろいろ作っている最中でございまして、ファイナンスをどうするか、こういうのを含めて今やっております。ラオス政府は非常に乗り気で、ぜひやりたいというお話をいただいております。これも今年の8月ぐらいまでにはある程度目処がついてくるのではないかというふうに思っております。そういうことをいろいろやりながら、国内外における事業展開というのをやっております。ここにございますように、ラオスの話がございます。それから、キンキンタイランド、タイでアンモニアを作るという話が、このキンキン決まってまいります。それから今注目しているのは南米ですね。特にブラジル、ブラジルあたりはサトウキビの栽培が非常に盛んなんですが、このブラジルもアンモニアを入手するのに非常に高いお金を取っています。もう早速、うち の装置を入れてくれということを直接言われちゃうんですが、すぐにはなかなかうまくいかないので、今お話を進めさせていただいていると。その他、一昨日も私、ウクライナ復興会議に出てまいりましたけれども、ポーランドの企業と一緒になって、ウクライナのブチャという、キウから北東に30キロぐらいで、昔虐殺のあったところなんですが、130人も殺されたという、そのブチャ市でグリーンインダストレーションという、新しい再生可能エネルギーによるヒーティングシステム、これを作っていこうというような形のプロジェクトをこれから起こしていこうというふうに考えております。次のページですが、技術インフラということで、私ども東京工業大学の中にR&Dセンター、それから川崎にパイロットプラント、パイロットプラントは2019年の12月から動かしておりまして、4年半にわたって24時間運転を継続させております。それから東京工業大学の方では、多くの機器を導入させていただきまして、新しい職場への開発をしております。こういうことをやりますと、どうしても資金がかかってくる、要因確保が非常に 難しいというところがございます。それでは16ページ目で、あまり時間がございませんので、ここにありますように、先ほど申し上げましたように、推定輸入料が薄いブルーになっておりますが、輸入に頼る日本の体質、これで本当に大丈夫なんですかといった議論は、なるべくやるべきだと思います。海外も、例えば信頼のおける国とのジョイントで考えるというような方法もあると思いますが、ウクライナの例のように、突然輪郭が襲ってくるみたいな、そういう状況の中で、LNGの価格もありアモニアの価格も上がっているのが現状でございます。そういうことを含めると、輸入をするのはいいけれども、どこから持ってくるんだといったところが非常に重要なことだと思います。記者首相はオーストラリアとの契約で、オーストラリアできたアモニア持ってきますよというお話をされていますけれども、オーストラリアが果たして適切なのかどうか、これはぜひ考えるべきであると。それから、少々無理でも自国生産に持っていくという、どこまで日本が持てるのかといったところも考えなきゃいけない。それには電力価格の低減化ということが絶対に必要に なってきます。そういうことを一つ申し上げたいと。それから、水素アモニア関連の各国の政策が17ページ目にございます。特にアメリカはグリーン水素製造で最大3ドルパートン水素という補助金が出ておりまして、もう実施しております。これは実はアモニア水素を作る事業者にとっては非常にメリットが出てくる話でございます。それから電力の高いところも、これによって電力代をカバーできるというようなことがあるので、このアメリカの英団は素晴らしいと思います。その他、EUの施策、それからサウジの施策、またチリ。チリはグリーン一本に入るという決断をして、2030年には世界一安いグリーン水素を作ろうと。チリの方からも私どもに声をかかっております。最後になりますが、日本初の技術でアモニアを世界に広げていくためにということですが、まず一点目は市場の創出を官民で実施できないだろうかというふうに思っております。化石燃料ベースのエネルギー製品がカウントしない外部不経済の内部化、これは作ろうといった、私どもの技術を使おうとするお客様がやはり脱炭素にとってメリットがあると いうことが享受できるような、そういうシステムを作るということでございます。それからグリーンプレミアムの話、先ほど申し上げましたアメリカの例にあるようにグリーンプロダクトの市場創出、それから今、県境開発を進めさせていただきますけれども、できれば事業開発まで含めた支援というのがいただけたらと思います。それから最後ですが補助金によるファイナンスの支援で大企業のイノベーションを作っていただけないかと。我々この事業をやっておりますと、大企業さんの壁というのは非常に厚くございます。こういったところで大企業さんのイノベーション、これを創出できるような施策というのがあればというふうに思っております。以上でございます。どうも御清聴ありがとうございました。
55:44
ありがとうございました。次に平田参考人にお願いいたします。
55:51
クライメイトインテグレートの平田紀美子と申します。この度は大変貴重な機会をいただきありがとうございます。私も手元の資料でご説明させていただきます。私自身が気候変動問題に関わり始めて25年以上経つんですけれども、多くの時間は環境団体、気候ネットワークというところで、いかにこの気候変動への取り組みを進めていけるのかということを考えてまいりました。そんな中で、これは経済の問題でもあり、科学の問題でもあり、技術、貿易、そして私、企業活動、雇用、私たちの生活や健康の問題であり、非常に幅広い問題であって、まさにこれは政治の課題だなということを常々考えておりました。そのために一度学問の世界に戻りまして、それでまとめた本がこの気候変動と政治という本でありまして、まさにですから今日はこのような調査会でこのテーマについてお話しできることを本当に光栄に思っております。現在は2年前に設立いたしましたClimate Integrateという組織で、気候政策シンクタンクとしていかにこの脱炭素を進めていけるのかという調査分析、それからそのファクトを様々な関係者に伝えていくというご支援もさせていただいております。4ページに本日の内容を示させていただいています。まず気候変動の危機とその回避に求められることということをお話しした上で、脱炭素社会の実現に向けた論点と提言についてお話しさせていただきます。5ページにはグラフを2つ付けてございます。左側が産業革命が始まって工業化が進んできたことによって、私たちがどれだけたくさんの化石燃料を燃やしCO2を出してきたのかという右肩上がりのグラフがございます。右側は西暦1年からの2000年からの平均気温ですけれども、ちょうど同じ1850年ぐらいからぐっと上がっていっている。まさにこの気候変動の問題は人間活動が原因で起こってきている。人災だということをはっきりこのグラフが伝えています。しかし次のページ見ていただきますと、このIPCCのデータは数年前のものでございまして、昨年本当に世界中熱くて最も熱い年をさらにまた記録しましたけれども、世界気象機関の測定では1.45度の上昇と、すでに目標である1.5度に本当に近づきつつある。あるいはヨーロッパの研究機関では1.5度を超えたという報告を出しているところもあります。こうした事態に対して国連の事務総長アントニオ・グテイレスさんは、一昨年のコップ国連の交渉会議で、我々は気候地獄に向かう高速道路でアクセル を踏み続けていると、非常に強い言葉で各国の取り組みがまだまだ不十分であり、この問題に真剣に向き合うようにということを訴えておられます。7ページにグラフがございます。すでにお話もありましたけれども、このままでは2.5から2.9度というグラフでいうと、丸3番のあたりに気温上昇がさらに進んでいく状況です。気温が上がれば上がるほど、極端な高温や大雨といった事態に見舞われます。すでに私たち、たくさんの災害を見てきています。森林火災、豪雨、日本でも熱波、そして、例えば、ヒマラヤの氷河などを溶け出しているわけですけれども、この氷河が溶け出すとどうなるのか。メコン川、インダス川、ガンジス川、甲河、そうした水源であります。世界の3分の1の食料生産をまかないような水源が、この氷が溶けることによって失われる。こうしたことは、世界に、そして私たちにどんな大きな影響を受けるのか、少し考えただけでも大変深刻な事態であることがわかりいただけると思います。次のページは、これが日本に迫る危機です。私たちは、この30年くらい、気候変動問題、日本でも政府で取り組みを進めてきていますけれども、この気候変動におけるリスクに対しての認識は、やや乾満すぎたのではないかと思っております。すでに、食料、漁業、農業、漁業には大きな影響が出ています。米、みかん、昆布、海苔、わかめ、そしてウニ、カニ、サンマ、いろんなところですでにこの地球の温暖化、海水温度上昇の影響が出ていて、それぞれの産業に影響が出ています。災害も甚大になってきており、この先もっと甚大になれば、それに伴う経済被害、そして生活再建への費用ということは甚大になっていきます。そして日本はたくさんの国々の資源と製品に支えられていますので、他の国々の影響も我々の国々への影響、サプライチェーンでつながっておりますので、価格の高騰、資源の枯渇ということに直面していきます。そして何より今生きている私たちがこの健康を害し、命を奪われていくというような事態になっており、これが若い世代、さらに小大世代になるともっと失われた生態系を取り戻せないということで、そうした人たちの基本的な人権を剥奪するようなことにすでに突き進みつつあります。この写真はわさびでございます。わさびは大変大きな打撃を受けていて、世界で愛されるお寿司の大事な材料ですけれども、私たちの食文化も、そしてお祭り等の文化も失われつつあるというような事態になります。気候変動の話をするときにはコストの話、負担の話が多く議論されますけれども、失われていくことへのコスト、そして決して取り戻すことのできないものを喪失することにもきちんと目を向けることが大事だと考え ています。次に回避に求められることです。9ページです。まず1.5度の上昇に何とか抑えるという努力を諦めないということです。もう超えてしまうかもしれないことと言われていますが、それが努力をやめていいことにはなりません。目指すところは2005年、50年カーボンニュートラル、政府もきっちりこれは目標に定めていただいているところで、同じ方向に向かっていただいていると思っています。さらに同時に重要なのは2030年までにほぼ半分に世界中の搬出をしなければならないという現実です。そのためのギャップが非常に大きいことは秋元さんからのお話もありました。ですから2030年までにいかに迅速に大胆に作権ができるのかというのが私たちが立たされているチャレンジです。国連開発計画の事務局長さんは、もはやできることを少しずつやっている時間は残念ながらないと、社会現在の根本的な改革が必要であるということであります。これはまさに将来の危機に向けて政治がいかに向き合ってその意思を示すのかということにかかっていると思います。10ページをご覧ください。こちらは最大の原理である石炭、石油、ガスからの排出をこれまでどれだけ増やしてきたか、世界でということを表していますが、1.5度に整合させようとしたときどれだけのスピードでその排出を減らさなくてはいけないのかということが示されています。とても極端です。石炭に至っては2030年というあと6年ちょっと、7年弱で8割の排出を減らさなくてはならない。最大の排出ゲインだからです。中でも石炭火力発電という電気に使うことは最大の排出ゲインであり、最も早く優先的に減らさなくてはいけないということは、日本が主催した過去のG7でも合意されているところでございます。次に日本です。11ページご覧ください。ここまで2021年を除いて、顕著に減らしてきたことは、この先のカーボンニュータルの道筋として非常に重要なところになっていますが、2050年実質ゼロに向けて、2030年に着実に削減を進めていくことが極めて重要です。46%削減、50%の高みを目指すという目標は必ず達成していき、しかしそれだけでは足らないということでいうと、世界に模範を示すという意味でもさらなる削減を日本は目指して今できることを考えていくことが経済大国としても非常に重要な役割であり責任です。同時に12ページ、世界に対しての日本の役割も大変大きいです。たくさんの化石燃料を輸入している、もうほぼ100%輸入している国であり、それぞれの国々の化石燃料生産を経済を支えている立場でもあります。同時に、土壌国が化石燃料に基づいたインフラ開発することもこれまでは支援してまいりました。このグラフで見ると、化石燃料への国際的な公的支援は日本が一番多かったというそんな時期もありまして、これから途中国への支援は化石燃料から脱炭素型にやはり支援を展開していくという役割も大変重要になってまいります。13ページには2つのランキングを示してございます。右側は気候政策における各国の主要60カ国ほどのランキングですけれども、日本の気候政策はいつも赤点ラインです。左側は石炭火力から脱却するというランキング、先進国とOECD諸国のランキングですけれども、日本はほぼほぼいつも最下位なんです。これは国際的な団体の評価なんですけれども、なぜなのか。つい最近まで石炭火力はむしろ、石炭火力発電所は福島の事故の後建設をし新しく増やしてきた。しかしG7の合意では石炭火力は最大の問題だから全廃しようと日本も含めて合意しているわけですけれども、まだ全廃に踏み込めていない、数少ない先進国であるからであります。どうしてまだ日本は変われないのか、私はそん な話を海外の人たちからよく聞いているところでもあります。ではこれを前提に14ページより脱炭素社会の実現に向けた論点をお話しします。まず1点に化石燃料から脱却するシステムチェンジへ勇気を持って取り組むということです。昨年のCOP28ドバイで開かれた交渉の会議で、化石燃料からの脱却に合意した、まさにこのシステムチェンジが必要だからです。そして化石燃料から脱却するために非常に重要なのは、使うエネルギーを最大限に少なくするということです。効率化を進めていくということです。そして使うエネルギーは再生可能エネルギーにし、さらに電気や熱という分野で電化をできる部分は電化をしていくという流れです。つまりこの2つの丸にあるようにエネルギーを集約型でこれまで経済を作ってまいりましたが、分散型にしながら、これから世界、仕事、そして物の決め方、人々の価値観を変えていくという、大きな社会の転換を、経済の転換を図っていくシステムチェンジ、これこそが私たちが目指していくべきことと考えています。15ページ2点目に、だからこそ既存インフラから脱炭素型のインフラの転換が必要になってまいります。これまでのインフラはなぜなら化石燃料をたくさん使う前提で作り上げられてきたからです。右のIPCCのグ ラフでは、特に電力、そしてそれ以外のセクターも含めて、今あるインフラを使い続けるだけで1.5度を超えてしまうほどの二酸化炭素を出してしまうことを表しています。ここを急いで変えていくということが必要になります。根本的な変革が必要な領域には、エネルギー、住宅建築物、工場や公共施設も含めた脱炭素化、そして運輸、そして食のシステム、いずれも私たちの経済を支える重要な柱ですけれども、それを変えていくということが重要で、これは国レベルでも大事ですが、全ての地域において、暮らしと仕事と結びついて転換していくことが重要だと考えています。次に16ページ、3点目です。排出量を半分にする、大変なチャレンジです。その時に何を中心にまず見なければならないのか。大規模な排出はどこから出ているのか。その排出源をしっかりと削減に導いていくことです。日本の場合、最大の排出源は石炭火力、そしてガス火力を合わせた火力発電です。次に運輸、ほとんどが車です。そして製造業、特に鉄、そしてセメントといった分野です。こうした分野は私たちの経済を支えてきた大事なセクターですけれども、ここをいかにしなやかに、十分に、そして速やかに、痛みを伴わず、むしろ経済を育成し ながら転換していくのかということが中核にならざるを得ません。次に17ページです。すでに話題にもありましたが、水素とアーモニア等の利用についてです。先に政府が水素灼災推進法案と、それからCCS、二酸化炭素を地中に埋める技術に関しての農事業を進めるための法案を閣議決定されて、今国会でこの法案が審議されると理解しております。この水素アーモニア等は、これからの脱炭素化に必要な技術であることについては疑いがありませんが、その作り方と使い方をしっかりと見極めて進めていかないと、脱炭素化の足を引っ張ることにもなると考えております。まず作り方です。左側に絵がありますが、現在の、そしてもっかの作り方は、天然ガスや石炭からの化石燃料からの排出です。化石燃料から製造していますので、その過程で二酸化炭素を出します。運搬や採掘の過程ではメタンも出すので、そのままの水素を使うのであれば、そのまま天然ガスや石炭を使った方がCO2が出ないというぐらいCO2をたくさん出してしまいます。だからCCSで地中に埋めるんだという技術でありますが、これも全て捉えるのは大変まだまだ難しい。そして大変なコストをさらに乗せることになるということであります。一方、再生可能料 理からも作ることができる。これこそが唯一クリーンな再生可能、クリーンな水素であるということを水素の関係の科学者のグループははっきりと言っております。しかし現在この法案の下では、全ての水素を低下を推奨して、ひとまとめにして推薦しているところがあり、もしやこの天然ガス、石炭などの化石燃料にひまずいた水素をどんどん推進し、そこに投資を振り向ければ、この先回収できないような負の資産をたくさん作ってしまうことにもなりかねない。CO2排出への要請はどんどん厳しくなるということでいうと、進めるべきはグリーンな水素であるということを明確にした上の法案であるべきだと考えています。18ページは使い方です。マイケル・リーブライトさんが非常にわかりやすいはしごの図を描いております。上に行けば行くほど水素が絶対に必要な用途で、そこには、肥料や製鉄、水素アンモニア等ですね、科学原料、それから大型の船や航空機などが必要です。そこの分野だけでも、今の太陽光や風力の5倍に相当するような量の水素などが必要になるということですので、そこへの推進が重要になってくるわけですけど、下に行けば行くほど水素を使うことに競争力がない。なぜなら、再生可能エネルギーをそのまま電気として使う方がずっと簡単で安いからであります。その中にはモビリティや発電と、それから産業家庭業務の低温のあるいは中温の熱供給、暖房や給湯といったところ、そんなところも含まれておりますが、この辺に水素を使っていくと大変な量の水素が必要になる上に、とても高コストになってしまいます。ですから価格が高く扱いが難しいアンモニア水素は本当に必要な用途に利用を絞って推進していくということが非常に重要になっていく。そこを交通整理がまだできていないままやみくもり進めているところは整理が必要だと考えています。中級ペンジ、その上で作るエネルギーは再生可能エネルギーということです。1年ほど前に私たちはアメリカのエネルギー省の元の国立研究所、ローレンスバークリー研究所というところと共同して、2035年に脱炭素化が電力部門でどれだけできるのかというシナリオ分析をお願いいたしました。この国立研究所はエネルギー省の元でできた最初の研究所で非常に権威のあるたくさんのノーベル賞の受賞者を輩出している研究所ですけれども、そこが発電、蓄電、送電という設備投資の運用において、設備投資の運用において最も費用便宜の高い安い方法で技術を選んでいった場合にどのような品になるかというところを描いていただいたところ、再生可能エネルギーを2035年までに70から77%ぐらいまで進めていくというシナリオが最も安いんだとい うシナリオを出していただきました。また時間ごと、それから4年間の年ごとの本当にこれ安定供給できるのかということも綿密に調査していただいて、極端な気候の天気の日でも停電は起こらないということも確認していただきました。石炭火力なく、そして天然ガスの新規の建設もなく、安定的な供給が安くできるというシナリオでございます。大変勇気づけられました。このシナリオはエネルギー基本計画に基づいて、2030年までに政府が取り組んだ後にどうするのかということで、最も大きな役割を果たすのが、洋上風力発電で41ギガワット入っていくということ。これは政府の掲げている40年を10年前倒しするようなスケジュールなんですけれども、これを実現することができたら、最も費用効果的に脱炭素ができるということでありました。何よりも燃料コストが、石炭や石油という輸入しているコストが4兆円といった6兆円といったスケールで減らすことができるということが最大の要因であります。それに照らして、20ページですけれども、現在政府はこの火力を、再生可能エネルギーをどんどん進めていくということは片方でやりながら、火力発電にアモニア水素混商という、最も要的には競争力のない分野にアモニア水素を投じようとしておられます。化石燃料からということであると、ほとんどCO2が減らないことは私ども も確認しており、2030年20%という目標は、この1.5度の目標に照らして、石炭火力をゼロにしなきゃいけない、全般にしなきゃいけないというスピード感には、まだまだというか、全く足らないということで、ここへの投資が本当に妥当なのか、費用便益的に効果的なのかということは、再考が必要だと。海外の経済的な分析を行っている研究機関は、これは過去への投資ではないか、未来への投資ではないのではないかという疑問を投げかけております。21ページは、住宅建築物のゼロミッションです。ここは省エネにあたる部分ですけど、非常に対策が遅れているために、非常にポテンシャルが大きいところです。日本の家は本当に寒くて暑い、そして熱がどんどん逃げていく。昨年、建築物省エネ法の改正案を通していただきまして、省エネ基準が一歩進みましたが、それでもこのピラミッドの真ん中あたりの基準で、世界はこの上の6、東9、6、7あたりを義務化していくところの既に流れになっており、もう一段早い、そして高い断熱を進めていくことによって、家庭では健康的にヒートショックもなく、そしてCO2を大きく減らす道ができる。ここはぜひ進めていただきたいところです。以上を踏まえて提言を申し上げます。一つは、国の目標と政策を1.5度目標と整合させること。今年からエネルギー 基本計画の改定が始まると聞いております。そして国連の下で2035年、40年の目標を設定するということになっておりますので、日本が高い意欲的な目標を掲げて、そこに向かって取り組んでいる意欲を世界に示し、そして日本の中を経済的に、そして脱炭屋空想化を進めていくリードを図っていただきたい。そのためには、NDCの議論はほとんどエネルギー問題でもありますので、エネルギーの検討の議論と同様に進めていただき、かつそれをまたGXの戦略に跳ね返していただきたいと思っています。23ページはその目標です。私たちのおよその見合わせとしては、2035年70%削減、2040年に40%削減、ほぼ最低の100%を目指したらいいんじゃないかということを、バークレーのシナリオをもとに提言しております。24ページは細かく説明しませんが、すでにエネルギー基本計画にございます再生可能エネルギーの主力電源化、そして最優先の原則に基づいて、その実現を大いに図る制度強化を丁寧に、細やかに進めていただきたいということです。すでに太陽光の出力抑制も行われていますけれども、これをいかに抑制することなく上手に使うことができるのか、コストの市場メカニズムで、そして優先的に使う方法で、私たちは上手にもっと再生可能を使うことができると思っています。そして、養生空力を速やかに進めるためのセントラル方式、そして高い負担式の導入目標を掲げて、予定されていると思いますが 掲げて、市場にこれからは風力発電の産業を育てるんだという明快なシグナルを示していただきたいと思っております。25ページは参考までにセクターカップリです。最近お日様エコ給湯といったお昼にお湯を沸かすというような技術もよく進んで広がり始めていると聞いています。お湯にためる、電気自動車にためる、さまざまな方法で上手に太陽光発電を吸収していくような方法ということは、まだまだ手つかずでできることです。提言の3つ目は住宅建築物、今申し上げました断熱強化をしっかり高めていただきたい。さらに新しく建てる建物には再生可能エネルギーをしっかり乗せていただきたいと思います。4点目は、そういうことで脱炭素の技術には改めて剪定が必要ではないかと考えております。グリーンな水素をしっかり進めていくこと、そして養生風力を中心にどんどん普及していくための送電網の強化、そして養生風力関係のさまざまなO&Mを含めた技術、港の整備等です。それ以外はむしろ革新的な技術開発というよりも、今ある技術を最大限に広げていくような支援、そして産業が変わっていきますので、変わっていく、特に化石燃料への依存の高い産業に依存しているような地域に対する人々への雇用への支援、そこに雇用をつくっていくような支援ということも必要でありまして、GXについてはかなり相場な的な支援がありますが、本当に重点を 置くべきところはどこなのかということを、新たな目標と方向性を持って、都度都度を見直していただきたいというふうに思っております。そしてしっかりカーボンプライアンスシークをかけて、市場全体に脱炭素化を進めていくというシグナルを発信していただきたいと思います。最後のポイントは、化石燃料からの脱却が目指すべきところですので、その資源開発を、水素アンモニアという名の下で、今でもむしろガス開発を進めているようなところが日本はございますけれども、むしろそこから脱却していく道をいかに進められるのかということに、ぐっと力を入れていただきたい。そして、都城国の支援も同様に脱炭素化に進める、再生可能に進めるような支援を大きく膨らませていただきたいと思っております。以上が私からのお話になります。ご静聴どうもありがとうございました。ありがとうございました。以上で参考人のご意見の陳述は終わりました。これより参考人に対する質疑を行います。本日の質疑はあらかじめ、質疑者を定めずに行います。まず各会派1名ずつ指名させていただき、その後は会派に関わらずご発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。また、質疑者には参考人が答弁しやすいように、質疑の冒頭 に答弁者を明示していただくとともに、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間がお一人10分以内となるようにご協力をお願いいたします。それでは、質疑のある方は、挙手をお願いします。
1:20:28
はい、自由民主党の藤井和弘です。本日は、3人の参考人の皆様方、大変貴重なお話をいただきありがとうございました。2050年のカーボンニュータラルに向けて、国がしないといけないことに大変多くの支障をいただいたと思っております。本当にありがとうございます。それでは、質問に入らせていただきます。まず、秋元参考人にお伺いをいたします。大変冒頭、強い本当にメッセージというか、理想と現実のギャップという言葉で示していただきました。世界全体のCO2排出量は減っていない。これだけの取り組みをしても減っていないという現実。また、国ごとのCO2の生産ベース、消費ベースを見ると、やはりただカーボンリーケージが起こってしま っているだけだというような現実も示していただきました。大変厳しい現実を見たような気がいたします。これから本当にカーボンニュートラルを目指していくときに、今の各国ごとのカーボンニュートラルを目指すというところではかなり限界があるのかなというのはお話を聞いたと思いまして、やはりエリアでその国の持っている利点だったり欠点だったり特徴というものを合わせて、総合的にしっかりとカーボンニュートラルを図っていくということが必要なのかなと思いました。その点でお伺いしたいのは、この日本という国が持っている技術力であったり、産業構造であったり、そういったものを踏まえて、これからやはり先生がおっしゃいました海外のグリーンシーズンの利用だったり、また海外でのウェックスダックスによるCDR等とあると思いますけれども、2050年を見据えて、どのような国だったりエリアと協調関係を取っていくことが、一応シナリオというかイメージとしてあるのかというのを、もしあれば教えていただければと思います。
1:22:21
ご質問ありがとうございます。どこのエリアと連携していけばいいのかというご質問かと思いますが、やはりそれぞれエネルギー種等によって、強みのある国とかそういうものは違っているんだろうと思います。ただ、産業構造という部分でいきますと、ご承知のように、やはりアジア地域というのは引き続きものづくりが非常に強いと、日本も先進国の中では相対的にものづくりが強い国で維持しているわけでございますので、そういった技術力、そしてまた産業構造というところを考えますと、基本はやはり東南アジア等を中心に連携をしていくということが基本になってくるというふうに考えています。他方、さらにもう少し中東のお話もありましたけど、やはり中東ではサイエネのポテンシャルも大きいですし、CCSのポテンシャルも大きいということもありますので、引き続き、石油ガスでは中東に頼っていたわけでございますが、新しい世界の中でも別の形で中東との連携ということは非常に重要だというふうに考えています。あと、さらにということを申し上げますと、リスクが小さいという部分では、米国との連携というのは、米国は非常に羨ましいことにエネルギー資源もたくさんあって、天然ガスもありますし、石油もありますし、風力のポテンシャルも非常にあると、そういった風力のポテンシャル等を活用するという部分でも、米国は比較的リスクの小さい国なので、エネルギー面での連携もそこは重要かなというふうに思います。ただ、基本的にはやはりアジア諸国との連携というのは大変重要だというふうに思います。ありがとうございました。
1:24:09
ありがとうございました。先生のおっしゃるように、本当にこの資源のない日本だからこそ、世界の全体最適を考えた日本モデルの提唱というのが本当に求められているんだなということが本当によく分かりました。ありがとうございました。続きまして、渡辺参考人にお伺いをいたします。まさにこのハーバー募集を超えていくという、エレクトライザー職場技術による小型のアンモニアの生産モデルというのは、本当に画期的な将来性のある技術で素晴らしい仕事をされているんだなというのが大変よく分かりました。特にラウスでの取り組みですけれども、こういった水力発電で余剰電力を使ったアンモニアの生成によって本当に食料 生産も上がっていくし、世界全体でみればその脱酸素にも貢献するという意味で、本当にこれ進めていかないといけないんだろうなとはよく思いました。先ほどおっしゃいました、ブラジルからもタイからもまたウクライナからもいろいろな行為がかかるという中で、この海外進出の展望とまた海外進出の際のリスクというものがもしありましたら教えていただければと思います。
1:25:19
ご質問ありがとうございます。ラウスの件もご紹介させていただきました。今秋本先生のお話もあったように、東南アジアどうなんだというのがまず一点あろうかと思います。実は私の前職のときにミャンマーで同性恋のプロジェクトが行われまして、非常に立派にできたのですが、政権が大きく転覆しちゃいました。それからカンボジア、これもやはり非常に難しい状況に今ある。そういうようなことを含めて、東南アジアの政権の安定さというものを何をもって図っていくかということがとても重要 だと思います。ラウスも基本的には中国寄りです。やはり中国が一帯一路で鉄道を不設しまして、実は昨年開通いたしました。そういう意味からすると、どういうような形で東南アジアにおける中国との関係を我々ウォッチするかといったところが重要だと思います。そういう意味からすると、今後の展開において、ラウスは続けるとしても、やはり南米の政局の安定しているところ、チリとブラジル、それから多分パラグアイ。この辺りが非常に風力発電が得意な場所でございます。それから太陽光にしても非常に広大な土地があるというようなことで、サプライチェーンをできるだけカットした形で現地生産をすると、かなりのメリットが出てくると思います。一方で再生可能エネルギー、非常にお安くございます。だいたいキロワットアワーで、どれでいうと3000トンぐらい。今、日本でだいたい13円とか14円、再生可能エネルギー17円、20円、こういう状況なんですが、やっぱり3円、4円というような安さがあるものですから、非常に効率的な安い製品ができる。それからやはり中東、中東は太陽光、非常に安定的に電力ができるということで中東、この辺をやっていきたいというふうに思っています。ただ日本だけが燃料アンモ ニアというのに非常に力を入れております。特にヨーロッパも米国も燃料としてのアンモニアはあまり考えていません。ほとんどが水素キャリアとして使われている。そういう意味からすると、水素キャリアとしてのアンモニアの活用ということになりますと、一つ技術が必要なのがアンモニアのクラッキングという、水素と窒素を今度分解させる。私どもの職場合は水素と窒素をくっつけるという合成、これを主体としてやってきたんですが、今度できたアンモニアを水素と窒素に分ける。この分解の技術が必要になってきます。先ほど申し上げました、大量のアンモニア製造できるような職場合を開発すると同時に、今アンモニアのクラッキング職場合、これも開発を始めました。東高大と一緒に今開発している最中です。そういう意味でこれを持っていけば、ヨーロッパ、アメリカでも受け入れられる十分な素養ができるだろうというふうに思っています。
1:29:09
ありがとうございました。詳細な例示もいただいて、本 当によく分かりました。ビジネスを国と国で行う場合の、そういったビジネスを安全に行うための国の役割というのもあるんだなとよく分かりました。ありがとうございました。平田参考人にお伺いいたします。これからカーボンニュータラル、1.5度未満、なかなか遠い目標になっているというお話もありまして、厳しい現実を見させていただきました。サイエネを利用するというのは非常に大事だと思うんですけれども、今議論になっているのが、やはりサイエネの原料が、一国のやはりシェアが大きくなってしまっているところの、その安全保障というところが大きな議論。例えば、太陽光パネルであったり風力発電、中国がシェアを大きく握っているところがありますけれども、そういった安全保障という面で、一国依存というところをどう考えていらっしゃるのかお伺いできたらと思います。
1:30:00
ご質問ありがとうございます。おっしゃるとおりで、中国が生産、そして実際に利用も含めて急速に再生可能に進み、また世界のサプライチェーンを占有するような状況になっています。一方で、この問題は日本だけの問題ではなくて、再生可能エネルギーを進める多くの、すべての国々にとっての安全保障問題でありますので、既に様々な努力が始められているというふうに理解しております。一つは、2030年ぐらいになったら、これからはリサイクルに入ってくる時代になっていますので、そのリサイクルを使うということ、そして国産のエネルギーを使うこと、それからクリティカルミネラルという重要鉱物も再生可能エネルギーには必要になってきますけれども、これもやはり独占しているような状況もありますが、これはむしろエネルギー消費を大きく減らしていくというような承認をすること、日本は鉱物資源の都市鉱山だと言われたりもしていますので、日本のリサイクルを使うというようなこと、そうしたことの努力を進めるということと同時に、やはりクリティカルミネラルではもうすでに政府がたくさん取り組みもなさっていると思いますが、アメリカやヨーロッパといったサプライチェーンをどうするかという問題についての国際的なパートナーシップ、協力をしっかりし、より安全保障をしっかりしていくということ、これはアジェンダとして進めていくということが極めて重要になってくると思います。現在、中国に大きく依存しているということが、再生可能エネルギーを進めることを止めていいという利害には全くならないというふうに思っております。この再生可能エネルギーにもやはり天然資源が必要ですけれども、その必要な量と、それから環境へのインパクトは、今私たちが石油や石炭、ガスを使っているものと比べると、もう圧倒的に再生可能エネルギーの方がクリーンであることには間違いないので、まさに今まで日本が資源を輸入していくことによって、抱えてきた安全保障の問題を、これからは再生可能エネルギーでしっかりクリアしていくという、そのためのルールメイキングとパートナーシップが非常に重要になってくると思います。そしてこれは国際社会との連携で解決していくべきことであり、解決していくことができる部分でもあろうというふうに思っております。藤井和弘君、ありがとうございました。質問を終わります。他にご発言はありませんか。立憲民主党の青木愛と申します。本日は3名の参考人の先生方、本当に貴重な、それぞれのお立場からの専門的なお話を拝聴させていただきました。ありがとうございました。今日のお話、また資料は今後の活動にぜひ参考にさせていただきたいと思っております。ありがとうございます。それでは秋元参考人からお尋ねをさせていただきたいと思います。今日のお話の中では特に触れられていなかったかもしれませんけれども、カーボンニュートラル達成に向けてCO2の排出量削減とと もにCO2の回収というものも一方で大切な視点かと思います。秋元先生のご本を読ませていただきますと、CO2の回収だけではなくて、さらにそのCO2を利用してメタンを作ると、合成メタンを利用促進していくことが大事な視点だというお話がございます。このメタネーション技術、今後社会でどのように役に立っていくのか、社会実装に向けて残る課題は何なのか、その辺をお聞かせいただければありがたいと思います。
1:33:37
ご質問いただきましてありがとうございます。おっしゃっていただいた合成メタン、メタネーションについては、今日の資料ではどちらかというとEメタンという書き方をしていましたので、Eメタンの方が日本では最近通りが良いので、そういう形で記載していますが、非常に重要だというふうに考えています。これはCCU、CO2の利用という部分もございますが、ただエネルギーは水素でございますので、むしろ水素の一つの利用形態の一つだというふうに考えた方がよろしいかと思います。CO2はそれを合成して、水素の場合は液化水素 にすると、非常にそこにエネルギーがかかって、利便性が新しいインフラを作らないといけないという部分がございますが、Eメタン、Eヒュエルも同じでございますけれども、こういった合成メタン、合成燃料というのは、回収してきたCO2を水素に合成することによって、既存のインフラに乗せることができるということでございます。Eメタンの場合は、元は水素なわけでございますが、CO2を合成していることによって、都市ガス成分とほぼ同じような形になると。そうすると、既存の都市ガスのインフラにそのままメタンを混ぜ込んでいけるということになります。結果としてみると、システム全体としてみると、カーボンニュータルに資するような形になっていくと。これはEヒュエルも同じでございます。よって、何といってもメリットは既存インフラを活用できるというところで、そういう意味で、本当にカーボンニュータルをみんながあるところで一斉にやるということであれば、もう少しいろいろなオプションがあるかもしれませんが、Eメタン、Eヒュエルというのは、徐々に混ぜていって、調整して量を調整できるというメリットがございますので、例えば海外の情勢で、思ったよりみんな中国が排出削減してくれないとか、そうすると日本のコストばっかり上げていくと競争力を失ってしまいますので、例えば最初1%だけれども、20%、30%というふうに増やしていく中で、調整ができるというメリット、柔軟性のある戦略を取れるというメリットがあるかなというふうに思っています。課題というご質問でございましたが、一番もちろんコストの課題があるわけでございます。コストの課題は、これはEメタン、合成メタンとか合成燃料だけではなくて、水素系エネルギー全般に当たるものでございまして、ほとんどのコストはEメタン、合成メタンについても、ほとんどのコストは水素製造のコストでございますので、水素製造のコストをどう下げていくのかというのは、全般的に水素系エネルギーに関しては、全般に当てはまる課題でございます。もう一つ、EメタンやEフュエルの課題が何かというふうにお答えさせていただきますと、これは、CO2帰属の問題でございまして、Eメタンの構造は、回収してきたCO2を水素に合成して別のところに運ぶわけでございますので、例えば、オーストラリアで合成した場合には、CO2を回収したのはオーストラリアでございますが、水素に合成して、水素をEメタンの形で日本に持ってくると、そうしますと、日本で今度はCO2が燃焼するときに排出しますので、オーストラリアでは下がるんですけども、日本では増えてしまうということになりますので、これはバイオマスも一緒なわけでございますが、バイオマスの場合は、例えばオーストラリアで植林をして、CO2を植林が吸ってくれて、それを輸送すると日本の方でCO2は出ているわけでございますが、今のIPCCのインベントリでは、バイオマスに関しては、吸収側はカウントせずに、排出側はゼロというふうにカウントしているわけで、実際には排出するわけでございますが、ゼロというふうにカウントしている。ただ、Eメタン、合成メタン、合成燃料に関しては、そのルールが今明確にないので、そうするとそこの明確にしないと、日本に持ってきたときに排出がどっちにつければいいのかと、ダブルカウントはすべきじゃないんですが、バイオマスに沿ってあれば、利用サイドではCO2はゼロカウントするというのは合理的で、しかも水素の活用という面で、そのカウント方法が合理的で、欧州の中ではそういうカウントで今話が進んでいるわけでございますが、完全に国際ルールがないという状況でございますので、その国際ルール作りということは非常に重要で、非常に急がねる課題だというふうに考えています。ありがとうございます。
1:38:03
はい、大変よく分かりました。ありがとうございます。それでは、秋、ごめんなさい、渡辺参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。先ほどのご説明いただいた中に、これからプロセスライセンサーを目指されるということであります。これまでの高温・高圧、また大型施設でのアーモニア製造から、低温・低圧、小型で、しかも地産地消でアーモニアを作れるということで、世界も視野に入れられているということなんですけれども、このライセンサーを目指す道筋ですね、どの時期の目的でありますとか、そこに向けての課題とか、もしあればお聞かせいただきたいし、その後の企業との連携であったり、ラオスのお話もございましたけれども、世界を視野に入れた今後の見通し、ビジョン、改めてお聞かせをいただきたいと思います。また、食料生産の肥料として提供したいというお話だったんですけれども、一応その安全性についてもお聞かせいただければありがたいと思います。
1:39:18
ご質問ありがとうございます。随分いっぱいありましたですね。まず、プロセスライセンサーを目指す道筋ということで、私どもがやっているのは、いかにうちの食梅を使ってアンモニアを作っているところを皆さんに見せるかというところから始まると思います。したがって、まず市場を開拓していく、私どもの食梅を使った設備、これをやはり3つから4つお示しできるようなものに仕立て上げるということが重要だと思っています。実は非常にやはり、こういうことをやっておりますと、マーケティングをやらなきゃいけなくて、お客さんのところに行くわけです。ぜひうちの技術を入れてくださいと。面白いね、ダス炭素に貢献できるね、ということで、だいたい経営者は、それは いいね、行こうかというふうに言ってくれます。ところが経営者がイエスと言っても、それを現場に落とすと、新しい技術を何でやらなきゃいけないんだというようなご意見がどうしても出てきます。これがイノベーションのジレンマというやつですね。経団連はオープンイノベーションということで、大企業に対してオープンイノベーションを促進するように言っておりますけれども、現実には現場に下ろすと、新しい技術、新しいオペレーションが入る、給料も変わらないのに何でやらなきゃいけないんだと、こういう非常に単純なご質問がきます。例えば、アンモニアが1トン当たり1000円で東京あたり買いました。北海道に行くと2000円になっちゃうんですよ。これは要するにサプライチェーンで運輸のお金がそれだけかかって、1000円のものが2000円になっちゃう。じゃあ1500円でできたらいいじゃないですか、いいですよね。じゃあ1500円でつばめ作りますからと言って、経営会議も出ていいじゃないかという話になる。ところが現場に行くと、いや勘弁してくれという話になってくる。この繰り返しが非常に苦しかった。でもそれを乗り越えて、先ほど言ったインペックスであるように、あるい はタイであるように、あるいはラフスであるように、一つ一つつけることによって、世界でつばめが新しいライセンサーとして入ってきたなという認識をいただけると思います。間違いなくフォルダトップ層にしろ既存のライセンサーが我々に対して非常に注目をしております。下手なことをやるんじゃないぞというような脅し等がありますけれども、それはそれなりにこなしていこうということで、こういうことを進めていく上において、企業との連携というお話がございましたけれども、できるだけ株主さんを募りまして、今私どもの株主は16社ほどございます。その中には三菱ケミカルさん、あるいは先発の日本郵船さん等々、多くの株主さんがいらっしゃいます。そういう方々と意見を交換しながら、新しい分野に対するチャレンジといったものをやっていければと思っています。今後の見通しについては、2025年の8月に新潟で、メタネーションも含めてなんですけれども、CCS、メタネーション、それからアンモニア製造という一連のプロジェクトが日の目を見ます。ぜひそれを皆さんご覧いただければと思います。それで多分レピテーションが上がってくるんじゃないかというふうに私ども思っています。それから肥料の安全性の話もございました。アンモニアNH3といいますが、NH3は単独でそのまま畑にまくこともできます。ただ臭いだけですね。それからカリウムとかリン酸だとか、これと一緒にして肥料にすることもできます。それからCO2とアンモニアを作ることによって尿素ができます。尿素は臭いもあったかございません。それから一番簡単なのが硫酸とアンモニアを作って、硫酸アンモニウム。これも肥料として非常に有効です。これも臭いがございません。ですから爆発の危険性はございませんし、漏洩したときの臭い、これをいかに防ぐかといったところがアンモニアの重要なところだと認識しています。設備自体もそういうことで漏洩のないような設備になっております。よろしいでしょうか。
1:44:12
ありがとうございまし た。平田さん、お伺いしたかったのですが、時間が来てしまいまして、改めてご指導いただければありがたく存じます。ありがとうございました。他にご発言はありませんか。
1:44:25
国民党の若松金重です。今日は3人の参考にありがとうございます。実はお話を聞きながら、カーボンニュートラル、2050年の人類の目標というか出口というか、だけど厳しいというお話の中に、お話を聞きながら、私どもに言っている公明党の中には、サークルエコノミー循環型社会推進会議というのがありまして、エレン・マッカーサさんですか、10数年前に女性20代の方が世界一周旅行を船で単独旅行したら、地球の実態はどこにもプラスチックが浮いていると、地球の真現の限界を感じたと。