19:34
(( 記者 』)(( 記者 』) これより会議を開きます。(( 記者 』) 財政及び金融に関する件について調査を進めます。(( 記者 』) この際お諮りいたします。(( 記者 』) 両件調査のため、本日参考人として、(( 記者 』) 日本銀行総裁黒田春彦君、(( 記者 』) 副総裁天宮正義君、(( 記者 』) 理事 貝塚正明君の出 席を求め、(( 記者 』) 意見を聴取することとし、また政府参考人として、(( 記者 』) 内閣府大臣官房審議官畠山貴典君、(( 記者 』) 大臣官房審議官中澤慎吾君、(( 記者 』) 金融庁企画市場局長伊藤英樹君、(( 記者 』) デジタル庁審議官安倍智明君、(( 記者 』) 外務省大臣官房審議官岩本啓一君、(( 記者 』) 財務省主計局次長寺岡光寛君、(( 記者 』) 市計局次長中村英政君、(( 記者 』) 市計局長墨沢人志君、(( 記者 』) 国際局長三村敦志君、(( 記者 』) 財務総合政策研究所長江島和彦君、(( 記者 』) 国税庁次長保史屋和彦君、(( 記者 』) 文部科学省大臣官房文部科学戦略官伊藤学次君、(( 記者 』) 科学技術学術政策局科学技術学術総括官山下康則君、(( 記者 』) 厚生労働省大臣官房高齢障害者雇用開発審議官堀井夏子君、(( 記者 』) 大臣官房審議官松本啓一君、(( 記者 』) 大臣官房審議官宮本恵子君、(( 記者 』) 資源エネルギー庁省エネルギー新エネルギー部長井上博君、(( 記者 』) 防衛省整備局長川島貴紀君の出席を求め、(( 記者 』) 説明を聴取いたしたいと存じますが、(( 記者 』) 御異議ありませんか。(( 記者 』) 御異議なしと認めます。(( 記者 』) よってそのように決しました。(( 記者 』) 質疑の申し出がありますので、(( 記者 』) 順次これを許します。
21:42
おはようございます。自由民主党の中西健二です。理事会のお許しを得ましたので、久々にマスクなしで、質疑をさせていただきます。今回も財務金融委員会、たくさんの多くの重要な法案がありますけれども、まず初心の質疑、機会を与えていただいて、大臣の初心の質疑に、立たせていただく機会を与えていただきまして、あ りがとうございます。日本銀行の総裁が誰になるのかというようなことが、今は市場の大きな関心事になっておりますけれども、そしてそれに伴って、共同声明の見直しというのがあるのかないのか、こうしたことも関心事となっていますが、見直しをするのかと大臣に聞いても、きっと今日の時点ではお答えできない、ということだろうというふうに思いますので、まず私の方からは、10年前に結ばれました、共同声明について、その意義をどのように考えるかということについて、まずお聞きしていきたいと思います。もはやデフレではないという状況が作られたというのが、政府の認識だろうというふうに思いますけれども、我が国の物価研究の第一人者であります、東京大学の渡辺努文教授は、緊張の中で、まだ安定的なデフレ脱却は果たされていない。現在の状況については、急性インフレと慢性デフレが同時進行している、と警鐘を鳴らしております。まだまだ危うい状況であるのかなというふうにも思いますけれども 、この10年前の政府と日銀の共同声明についての評価、これを大臣にお伺いしたいと思います。
23:29
政権交代後の平成25年1月に、政府と日銀はデフレ脱却と持続的な経済成長の実現のために、政策連携を強化することとしまして、これを共同声明として公表をいたしました。この共同声明においては、政府は日本経済の競争力と成長力の強化に向けた取組や、財政運営に対する信任を確保する観点から、持続可能な財政構造を確立するための取組を進めるとされ、日銀が定めた物価安定の目標の下、金融緩和を推進するとされており、これまでこの共同声明に沿って、政府日銀一体となって、デフレからの脱却に向けて取り組んできたところであります。その結果、御指摘のように、デフレではないという状況を作り出すとともに、GDPや企業収益を高め 、雇用環境を改善するなど、大きな成果を挙げたと認識しております。しかし他方、女性や高齢者等の労働参加比率の上昇等を背景とした、一人当たりの賃金の伸び悩みが見られ、新型コロナ対応等のため、財政状況の厳しさは増しておりまして、また、黒田総裁は、まだ2%の物価安定目標を、安定的・持続的に達成する状況にはなっていないと述べられており、それぞれの課題が残っているということ、これも事実であります。政府としては、引き続き、政府日銀が一体となって、物価安定の下での持続的な経済成長の実現に向け、取り組んでいくことが必要と考えておりまして、今後ともしっかりと連携をして、対応してまいりたいと考えております。
25:32
ありがとうございます。今の大臣の総括というか評価の中では、プラスの部分もあったけれども、まだ足りていない部分もある、こういうことだったと思います。そのうちの1つとして、一人当たりの賃金の伸び悩みということも挙げられておりました。もともとの共同声明にしても、物価の上昇そのものが明示的に掲げられていて、掲げられるのは当然なんですけれども、それだけが唯一の目標になっているのではないかと、このようなことが、疑義として持ち上がるようなところがございました。大臣もよく御承知のとおり、アメリカのFRBは、物価ということのほかに、雇用の最大化というデュアルマンデートが与えられております。やはり何らかの形で、雇用ですとか賃金ですとか、こうしたことも目標の中に据えるべきであったのではないかというふうに考えているところであります。そんな中で、今の政府が、岸田政権としては、やはり賃上げということが最大の目標の1つになっているということは間違いなかろうというふうに思います。今度の共同声明の中で、私は賃金や雇用について書き込むべきであるというふうに思っておりますし、もともとこの共同声明の立て付けというのが、一番初めに政府と日銀は共に共同主導力していくんですというようなことが書いてありますけれども、今大臣もまさにおっしゃられたとおり、書かれていることは、日本銀行は、政府はということで、それぞれの役割の整理をしているという形になっております。雇用ですとか、あと賃上げというのは、日銀だ けで達成できるものでもありませんし、政府だけという話でもないだろうと思いますので、私は立て付けの中、事態を変えて、政府と日銀は共に雇用の最大化や賃上げについて一緒に努力するというようなことが明示的に書かれるべきであろうというふうに思っておりますが、書く書かないということは、今大臣からお答えできないだろうというふうに思いますので、今後、新総裁が選ばれて、新総裁と政府がいろいろな議論をしていくと思います。その中で、大臣はこれは達成していかなきゃいけないだろうと考えているような目標について教えていただけますでしょうか。
28:01
今後の共同声明について、ご提言、お考えをいただいたところでありますけれども、共同声明の取扱いにつきましては、新しい総裁とも議論する必要があると考えておりますし、日銀も新しい体制の中で、内部での議論で方向性を定めていくということもあるんだと思います。したがいまして、 今の段階で共同声明のあり方を含めまして、具体的に申し上げることは、時期少々と考えているところであります。その上で、共同声明の目的であります、デフレ脱却と持続的な経済成長の実現、これは依然として重要な政策課題であると、そのように考えております。そして、この政策の課題の実現に向けましては、ご指摘のとおり、賃上げの実現、これは非常に重要なポイントであると認識をいたしておりまして、政府としては賃上げに向けて各種の取組を行っているところであり、また賃上げの必要性についての認識については、日銀の黒田総裁も述べられているところであります。こうした認識の下で、構造的な賃上げを伴う経済成長と物価安定目標の持続的安定的な実現に向けまして、政府に日銀が一体となって取り組んでまいりたい、こういうふうに思っております。
29:38
どうもありがとうございます。ぜひ、新総裁とのいろいろな、これからの話の中では、雇用と賃上げについては、明示的に取り上げていっていただきたいと思います。共同声明は、内閣府と財務省とそれと日本銀行の3社のクレジットということになっておりますので、ぜひお願いしたいと思います。続きまして、これからの税法の議論がされることになりますけれども、その中で、2位差、これがもし通れば大幅に拡充されて、来年から使いやすいものができるということになってまいります。私も何年も前から、参議院の方でも、ずっと財政金融委員会で、この2位差の拡充ということを取り上げてまいりましたし、今は自民党内ですけれども、財務金融部会長として、こちら、何とか拡充できないかということをやってきましたので、もしこれができるということになったら、これは大変素晴らしいことだというふうに思っております。その中で、少し気になることがございます。それは、株式の投資単位、株を買うときの必要な最低の金額という問題なんです。2018年の10月に、株式の売買単位が100株に統一されました。それまでは、1株ですとか、200株、500株、2000株とか、いろいろな種類があって、なかなか投資対象にならないものが多かったのが、100株に統一はされました。それ自体は、本当にこれまでの投資者の努力を絶たとしたいというふうに思いますが、しかしながら、直近のデータを見ても、まだ株価に100をかけて買える最低投資単位が相当大きい金額になってしまっている上場会社がいくつもございます。金融庁にお尋ねいたします。100株、いわゆる投資単位を買うために50万円以上かかる、そうした会社、どのような会社が、何社あるんでしょうか。
31:52
お答え申し上げます。東京証券所では上場規則におきまして、上場株式の投資単位が5万円以上50万円未満となるよう、その水準への移行及び維持に努めるものとするとされてございます。先月末時点で、この規則の対象となります上場会社3795社のうち、投資単位が50万円を超える会社は203社となってございます。
32:22
ちなみにその203社の中には、おなじみの会社というのは多分たくさんあるんだろうと思います。いわゆるハウスホールドネームという、そうした会社はいくつか紹介していただけますか。
32:42
どの会社が有名かどうかと私の中では言い難い部分がございますけれども、例えば1月31日時点で申しますと、ファーストリテイリングですね。ユニクロを運営されていますけれども、これだと700万円を超える。あるいはオリエンタルランドですね、東京ディズニーランドを運営されている。これは200万円を超える。あと、例えばJR東海旅客鉄道でございますけれども、これ150万円を超えたり、ソニーグループでありますと100万円を超える。そういう状況でございます。これはあくまでも一例でございますけれども。
33:35
今挙げていただいたようなネーム、ファーストリーテイリングですとか、ソニーですとか、オリエンタルランドですとか、やはり個人投資家が買いたいものなんじゃないかというふうに思います。去年は個人投資家が久々に大きな金額で買い越しをいたしました。一昨年も小さな金額でしたけれども買い越しで、2年連続買い越しというのは、83年に統計を取り出してから初めてのことであります。そして、昨年の1兆円を超える買い越しというのは、バブルのときの90年以来ということになりますので、ようやく貯蓄から投資へという流れができつつある。あと、バブルの好意性から言えつつあるというところなんじゃないかというふうに思いますので、何としてでもせっかくのこの流れを太いものにする。それがニーサーなんだろうというふうに思うんですが、そのニーサーで買えない株があってはいけないんじゃないだろうかというふうに思います。あと、おとかく言われることですけれども、日本人の個人投資家は、後輩等の株を買うことが多いということなんですが、やはり成長する株も買ってもらいたいだろうというふうに思うんです。ソニーもまだまだ成長するかもしれません。そうしたところにお金が入りやすいようにするためには、ぜひとも投資単位を引き下げてもらいたいと思いますが、これは投資をやっているんです。投資は昨年の秋も、東商の山下社長が要請という形で文書を上場企業に出しております。お願いはしてお願いに答えてくださった。ファーストリーテーリングも分割をいたしました。それをまだ200万以上するんですけれども、さらに分割が必要だというふうに思いますが、そうした投資をやっていることを投資をだけにしないで、金融庁として押しつめていくと。特に来年、新たな認証ができるのであれば、それに向けての環境整備をしていく。大臣、いかがでしょうか。
35:32
上場株式の投資単位を個人投資家が投資しやすい水準にすること。これは、貯蓄から投資へのシフトを進める上で、大変重要な点であると考えております。伊藤局長からも答弁がありましたが、当省は、これまで個人投資家の投資環境を整備するため、上場会社に対して投資単位が50万円未満となるよう促してきたところであり、その効果もありまして、足元では約95%の上場会社が50万円未満となっているものと承知しています。