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衆議院 財務金融委員会

2023年02月10日(金)

6h8m

【公式サイト】

https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=54332

【発言者】

塚田一郎(財務金融委員長)

中西健治(自由民主党)

稲津久(公明党)

櫻井周(立憲民主党・無所属)

福田昭夫(立憲民主党・無所属)

末松義規(立憲民主党・無所属)

道下大樹(立憲民主党・無所属)

階猛(立憲民主党・無所属)

塚田一郎(財務金融委員長)

住吉寛紀(日本維新の会)

岬麻紀(日本維新の会)

前原誠司(国民民主党・無所属クラブ)

田村貴昭(日本共産党)

鈴木俊一(財務大臣 内閣府特命担当大臣(金融) デフレ脱却担当)

19:34

(( 記者 』)(( 記者 』) これより会議を開きます。(( 記者 』) 財政及び金融に関する件について調査を進めます。(( 記者 』) この際お諮りいたします。(( 記者 』) 両件調査のため、本日参考人として、(( 記者 』) 日本銀行総裁黒田春彦君、(( 記者 』) 副総裁天宮正義君、(( 記者 』) 理事 貝塚正明君の出席を求め、(( 記者 』) 意見を聴取することとし、また政府参考人として、(( 記者 』) 内閣府大臣官房審議官畠山貴典君、(( 記者 』) 大臣官房審議官中澤慎吾君、(( 記者 』) 金融庁企画市場局長伊藤英樹君、(( 記者 』) デジタル庁審議官安倍智明君、(( 記者 』) 外務省大臣官房審議官岩本啓一君、(( 記者 』) 財務省主計局次長寺岡光寛君、(( 記者 』) 市計局次長中村英政君、(( 記者 』) 市計局長墨沢人志君、(( 記者 』) 国際局長三村敦志君、(( 記者 』) 財務総合政策研究所長江島和彦君、(( 記者 』) 国税庁次長保史屋和彦君、(( 記者 』) 文部科学省大臣官房文部科学戦略官伊藤学次君、(( 記者 』) 科学技術学術政策局科学技術学術総括官山下康則君、(( 記者 』) 厚生労働省大臣官房高齢障害者雇用開発審議官堀井夏子君、(( 記者 』) 大臣官房審議官松本啓一君、(( 記者 』) 大臣官房審議官宮本恵子君、(( 記者 』) 資源エネルギー庁省エネルギー新エネルギー部長井上博君、(( 記者 』) 防衛省整備局長川島貴紀君の出席を求め、(( 記者 』) 説明を聴取いたしたいと存じますが、(( 記者 』) 御異議ありませんか。(( 記者 』) 御異議なしと認めます。(( 記者 』) よってそのように決しました。(( 記者 』) 質疑の申し出がありますので、(( 記者 』) 順次これを許します。

21:39

記者 』 中西健二君。

21:42

おはようございます。自由民主党の中西健二です。理事会のお許しを得ましたので、久々にマスクなしで、質疑をさせていただきます。今回も財務金融委員会、たくさんの多くの重要な法案がありますけれども、まず初心の質疑、機会を与えていただいて、大臣の初心の質疑に、立たせていただく機会を与えていただきまして、ありがとうございます。日本銀行の総裁が誰になるのかというようなことが、今は市場の大きな関心事になっておりますけれども、そしてそれに伴って、共同声明の見直しというのがあるのかないのか、こうしたことも関心事となっていますが、見直しをするのかと大臣に聞いても、きっと今日の時点ではお答えできない、ということだろうというふうに思いますので、まず私の方からは、10年前に結ばれました、共同声明について、その意義をどのように考えるかということについて、まずお聞きしていきたいと思います。もはやデフレではないという状況が作られたというのが、政府の認識だろうというふうに思いますけれども、我が国の物価研究の第一人者であります、東京大学の渡辺努文教授は、緊張の中で、まだ安定的なデフレ脱却は果たされていない。現在の状況については、急性インフレと慢性デフレが同時進行している、と警鐘を鳴らしております。まだまだ危うい状況であるのかなというふうにも思いますけれども、この10年前の政府と日銀の共同声明についての評価、これを大臣にお伺いしたいと思います。

23:22

鈴木財務金融担当大臣。

23:29

政権交代後の平成25年1月に、政府と日銀はデフレ脱却と持続的な経済成長の実現のために、政策連携を強化することとしまして、これを共同声明として公表をいたしました。この共同声明においては、政府は日本経済の競争力と成長力の強化に向けた取組や、財政運営に対する信任を確保する観点から、持続可能な財政構造を確立するための取組を進めるとされ、日銀が定めた物価安定の目標の下、金融緩和を推進するとされており、これまでこの共同声明に沿って、政府日銀一体となって、デフレからの脱却に向けて取り組んできたところであります。その結果、御指摘のように、デフレではないという状況を作り出すとともに、GDPや企業収益を高め、雇用環境を改善するなど、大きな成果を挙げたと認識しております。しかし他方、女性や高齢者等の労働参加比率の上昇等を背景とした、一人当たりの賃金の伸び悩みが見られ、新型コロナ対応等のため、財政状況の厳しさは増しておりまして、また、黒田総裁は、まだ2%の物価安定目標を、安定的・持続的に達成する状況にはなっていないと述べられており、それぞれの課題が残っているということ、これも事実であります。政府としては、引き続き、政府日銀が一体となって、物価安定の下での持続的な経済成長の実現に向け、取り組んでいくことが必要と考えておりまして、今後ともしっかりと連携をして、対応してまいりたいと考えております。

25:30

中西健二君。

25:32

ありがとうございます。今の大臣の総括というか評価の中では、プラスの部分もあったけれども、まだ足りていない部分もある、こういうことだったと思います。そのうちの1つとして、一人当たりの賃金の伸び悩みということも挙げられておりました。もともとの共同声明にしても、物価の上昇そのものが明示的に掲げられていて、掲げられるのは当然なんですけれども、それだけが唯一の目標になっているのではないかと、このようなことが、疑義として持ち上がるようなところがございました。大臣もよく御承知のとおり、アメリカのFRBは、物価ということのほかに、雇用の最大化というデュアルマンデートが与えられております。やはり何らかの形で、雇用ですとか賃金ですとか、こうしたことも目標の中に据えるべきであったのではないかというふうに考えているところであります。そんな中で、今の政府が、岸田政権としては、やはり賃上げということが最大の目標の1つになっているということは間違いなかろうというふうに思います。今度の共同声明の中で、私は賃金や雇用について書き込むべきであるというふうに思っておりますし、もともとこの共同声明の立て付けというのが、一番初めに政府と日銀は共に共同主導力していくんですというようなことが書いてありますけれども、今大臣もまさにおっしゃられたとおり、書かれていることは、日本銀行は、政府はということで、それぞれの役割の整理をしているという形になっております。雇用ですとか、あと賃上げというのは、日銀だけで達成できるものでもありませんし、政府だけという話でもないだろうと思いますので、私は立て付けの中、事態を変えて、政府と日銀は共に雇用の最大化や賃上げについて一緒に努力するというようなことが明示的に書かれるべきであろうというふうに思っておりますが、書く書かないということは、今大臣からお答えできないだろうというふうに思いますので、今後、新総裁が選ばれて、新総裁と政府がいろいろな議論をしていくと思います。その中で、大臣はこれは達成していかなきゃいけないだろうと考えているような目標について教えていただけますでしょうか。

27:56

鈴木財務金融担当大臣

28:01

今後の共同声明について、ご提言、お考えをいただいたところでありますけれども、共同声明の取扱いにつきましては、新しい総裁とも議論する必要があると考えておりますし、日銀も新しい体制の中で、内部での議論で方向性を定めていくということもあるんだと思います。したがいまして、今の段階で共同声明のあり方を含めまして、具体的に申し上げることは、時期少々と考えているところであります。その上で、共同声明の目的であります、デフレ脱却と持続的な経済成長の実現、これは依然として重要な政策課題であると、そのように考えております。そして、この政策の課題の実現に向けましては、ご指摘のとおり、賃上げの実現、これは非常に重要なポイントであると認識をいたしておりまして、政府としては賃上げに向けて各種の取組を行っているところであり、また賃上げの必要性についての認識については、日銀の黒田総裁も述べられているところであります。こうした認識の下で、構造的な賃上げを伴う経済成長と物価安定目標の持続的安定的な実現に向けまして、政府に日銀が一体となって取り組んでまいりたい、こういうふうに思っております。

29:37

中西健二君

29:38

どうもありがとうございます。ぜひ、新総裁とのいろいろな、これからの話の中では、雇用と賃上げについては、明示的に取り上げていっていただきたいと思います。共同声明は、内閣府と財務省とそれと日本銀行の3社のクレジットということになっておりますので、ぜひお願いしたいと思います。続きまして、これからの税法の議論がされることになりますけれども、その中で、2位差、これがもし通れば大幅に拡充されて、来年から使いやすいものができるということになってまいります。私も何年も前から、参議院の方でも、ずっと財政金融委員会で、この2位差の拡充ということを取り上げてまいりましたし、今は自民党内ですけれども、財務金融部会長として、こちら、何とか拡充できないかということをやってきましたので、もしこれができるということになったら、これは大変素晴らしいことだというふうに思っております。その中で、少し気になることがございます。それは、株式の投資単位、株を買うときの必要な最低の金額という問題なんです。2018年の10月に、株式の売買単位が100株に統一されました。それまでは、1株ですとか、200株、500株、2000株とか、いろいろな種類があって、なかなか投資対象にならないものが多かったのが、100株に統一はされました。それ自体は、本当にこれまでの投資者の努力を絶たとしたいというふうに思いますが、しかしながら、直近のデータを見ても、まだ株価に100をかけて買える最低投資単位が相当大きい金額になってしまっている上場会社がいくつもございます。金融庁にお尋ねいたします。100株、いわゆる投資単位を買うために50万円以上かかる、そうした会社、どのような会社が、何社あるんでしょうか。

31:44

金融庁伊藤企画市場局長。

31:52

お答え申し上げます。東京証券所では上場規則におきまして、上場株式の投資単位が5万円以上50万円未満となるよう、その水準への移行及び維持に努めるものとするとされてございます。先月末時点で、この規則の対象となります上場会社3795社のうち、投資単位が50万円を超える会社は203社となってございます。

32:20

中西健二君。

32:22

ちなみにその203社の中には、おなじみの会社というのは多分たくさんあるんだろうと思います。いわゆるハウスホールドネームという、そうした会社はいくつか紹介していただけますか。

32:34

企画市場局長。

32:42

どの会社が有名かどうかと私の中では言い難い部分がございますけれども、例えば1月31日時点で申しますと、ファーストリテイリングですね。ユニクロを運営されていますけれども、これだと700万円を超える。あるいはオリエンタルランドですね、東京ディズニーランドを運営されている。これは200万円を超える。あと、例えばJR東海旅客鉄道でございますけれども、これ150万円を超えたり、ソニーグループでありますと100万円を超える。そういう状況でございます。これはあくまでも一例でございますけれども。

33:33

中西健二君。

33:35

今挙げていただいたようなネーム、ファーストリーテイリングですとか、ソニーですとか、オリエンタルランドですとか、やはり個人投資家が買いたいものなんじゃないかというふうに思います。去年は個人投資家が久々に大きな金額で買い越しをいたしました。一昨年も小さな金額でしたけれども買い越しで、2年連続買い越しというのは、83年に統計を取り出してから初めてのことであります。そして、昨年の1兆円を超える買い越しというのは、バブルのときの90年以来ということになりますので、ようやく貯蓄から投資へという流れができつつある。あと、バブルの好意性から言えつつあるというところなんじゃないかというふうに思いますので、何としてでもせっかくのこの流れを太いものにする。それがニーサーなんだろうというふうに思うんですが、そのニーサーで買えない株があってはいけないんじゃないだろうかというふうに思います。あと、おとかく言われることですけれども、日本人の個人投資家は、後輩等の株を買うことが多いということなんですが、やはり成長する株も買ってもらいたいだろうというふうに思うんです。ソニーもまだまだ成長するかもしれません。そうしたところにお金が入りやすいようにするためには、ぜひとも投資単位を引き下げてもらいたいと思いますが、これは投資をやっているんです。投資は昨年の秋も、東商の山下社長が要請という形で文書を上場企業に出しております。お願いはしてお願いに答えてくださった。ファーストリーテーリングも分割をいたしました。それをまだ200万以上するんですけれども、さらに分割が必要だというふうに思いますが、そうした投資をやっていることを投資をだけにしないで、金融庁として押しつめていくと。特に来年、新たな認証ができるのであれば、それに向けての環境整備をしていく。大臣、いかがでしょうか。

35:28

続き財務金融担当大臣。

35:32

上場株式の投資単位を個人投資家が投資しやすい水準にすること。これは、貯蓄から投資へのシフトを進める上で、大変重要な点であると考えております。伊藤局長からも答弁がありましたが、当省は、これまで個人投資家の投資環境を整備するため、上場会社に対して投資単位が50万円未満となるよう促してきたところであり、その効果もありまして、足元では約95%の上場会社が50万円未満となっているものと承知しています。しかしながら、依然として投資単位が高い水準にある上場会社も存在しておりまして、金融審議会においても昨年12月の報告書において、当省等は、投資単位の大きい上場株式を発行している企業に対して、投資単位の引下げに向けたさらなる取組を促すべきである、旨の御提言をいただいたところであります。投資単位の水準の引下げには、株式分割が必要であることから、上場会社の理解が不可欠でありまして、金融庁といたしましては、来年から認識者の抜本的拡充、高級化も見据えまして、当省にさらなる対応を促すなど、取引所や上場会社、市場関係者による議論が深まりますよう、取組を進めていきたいと考えております。

37:02

中西賢治君。

37:03

大臣、ぜひよろしくお願いいたします。質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

37:29

次に、稲津久志君。

37:32

おはようございます。根本の稲津久志でございます。昨日、本会議がありまして、いろいろ議論がされました。一部、私の今日の質問を重複するところがあると思うんですけれども、党として、また個人として、しっかり伺っておきたい。そうした趣旨を含めて、質問をさせていただきたいと思います。まず、基本的なことでお伺いを2点させていただきますが、最初は、物価情勢の見通しについてということで、大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。インフレ率2%、この目標水準、実質的には見通させるということで、いろいろな有識者からも意見をいただいてまいりましたが、生鮮食料品を除く消費者物価指数、昨年12月の段階で4%となっておりますが、ここをいろいろ分析すると、酒類を除く食料、それからエネルギー、ここが極めて上がっているということで、総合では、これを除きますと、総合的には1.6%と、ですから3ヶ月連続で1.5%は超えているけれども、2%は食料、エネルギーを除くと超えていない、こういう状況でございます。ですから、そう考えておくと、直近の物価上昇の要因というのは、エネルギーや、それから穀物などの輸入品の値上がりが原因だと、このコストプッシュ型であるということで、併せて、後で伺いますけれども、賃金も上がっていないことから、景気はむしろ、下押しの圧力、これが働く可能性があると、こういう見方もできると思うんです。そこで、改めてお伺いしますけれども、現状の、この物価上昇に対する認識と、今後の見通しについて、まず大臣にお伺いしておきます。

39:51

鈴木財務大臣

39:56

今般の物価高騰につきましては、膨大な情勢等による国際的な原材料価格の上昇に加えて、円安などの影響によるものと考えております。物価見通しについてでありますけれども、政府経済見通しにおいては、令和5年度の消費者物価上昇率は、エネルギー・食料価格の上昇が見込まれるものの、総合経済対策による電気・ガス料金・燃料油価格の抑制効果等もあって、1.7%程度と、令和4年度の見込みより、上昇幅は縮小すると見込まれております。こうした見方は、民間のエコノミストの見方にも、おおむね沿ったものであると、そのように考えております。

40:49

稲厚久志君

40:52

もう1つ基本的なことをお伺いさせていただきたいと思いますけれども、日銀が消費者物価指数の前年比上昇率の実績率、これが安定的に2%を超えるまで、マネテリーベースの拡大保護者の継続するオーバーシュート型ポイントメント、これは採用しているわけで、結果としてどうなっているのか、様々な情勢がありますけれども、アメリカとの近利差が広がって、それから円安もそこに加わってくる中で、さらに資源高、それから食料品なども非常に上がっているということで、国内の物価上昇を加速していると。その結果どうなってくるか、物価高が家庭の購買力ですとか、それから企業収益を圧迫していると、こういう構図になっているんだというふうに思っております。ここで1つ大事なことが、いわゆるアベノミクスに端を走ったこの一元の金融緩和、このことによって確かに資金供給量は増加しているけれども、物価の基礎としては低インフレ、こういう状況なんだろうと思います。これは大臣に直接聞くことよりも、日銀捜査におかかをすべきかもしれませんが、大臣の見解を改めてお伺いしておきたいと思いますけれども、こうしたことが結果として、物価の基礎の低インフレ、このことについて、私が今申し上げたことが結果的に妥当ではないかというふうに思うんですけれども、見解をお伺いしておきたいのと、併せてこの金融緩和政策は今後もやはり継続すべきなのかどうか、この点について大臣のお考えをお送りしておきたいと思います。

43:03

鈴木財務大臣

43:08

今のお尋ねは、一元の金融緩和で資金供給量が増加したけれども、物価は政府に賃金が目指しているように安定して上昇していないのではないかということと、金融緩和を今後とも維持すべきか、それとも維持すべきでないか、こういう2つのご質問であったと受け止めました。政権交代以降、政府と日銀は互いに連携をしながら、それぞれの責任において必要な施策を実施をしてきております。その結果、デフレではないという状況を作り出すとともに、GDPや企業収益を高め、雇用環境を改善するなど大きな成果を上げたと認識しております。一方、黒田総裁は、まだ2%の物価安定目標を安定的・持続的に達成する状況にはなっていないと述べられていることも承知をしております。その上で、金融緩和を維持すべき、あるいは維持すべきではないといったことでございますが、これはまさに金融政策の具体的な手法に当たるわけでありまして、この判断は日銀に委ねられるべきと考えていますが、日銀には引き続き、政府との連携のもと、経済・物価・金融情勢を踏まえつつ、適切な金融政策運営を行っていただくことを期待をいたしたいと思います。

44:38

稲田敦史君

44:39

ありがとうございました。基本的なことを2つお伺いしましたけれども、その上で今度は賃上げ税制についてお伺いをしていきたいと思います。これも今、様々な議論がなされているところでございますが、2月7日に厚生労働省が発表した2022年の毎月金融統計調査、ここで実質賃金前年比0.9%のマイナスとこうなった発表があったことでございます。結果として、物価上昇に賃金が追いついていっていないという、2年ぶりの前年下回ったということで、これはもう、ごくしごく当たり前のことですけれども、やはり物価上昇に伴う、この賃上げの実現が何よりも一番大事なことなんだと。その対策として、この賃上げ税制があるわけですけれども、この制度、皆さんも御存じのとおり、企業の労働分配を促すとして、2017年から導入されて、繰り返し繰り返し制度の見直しも行われて実施をしてきているということです。岸田政権の中でも、この成長と分配の好循環の実現に向けてということで、人材確保等促進税制、これが積極的な賃上げを促す、そういう措置に配属されて、一層の賃上げを促進する、こういう趣旨でこれが措置されているわけでございますが、そこでお伺いしておきたいのは、政府がこれまで行ってきた、いわゆる度重なる賃上げ税制について、効果がどこまで出ているのかということを伺っておきたいと思います。それから、もう一つは、さりとて、この賃上げ税制を否定するわけではないんです。しかしながら、結果として状況を見ていると、なかなか難しいものがあって、今後、この企業の経営者が、賃上げをする、そのしやすい環境を整備していくことが、むしろ私は非常に重要じゃないかなと思っているんですが、こうした考え方について、ぜひ大臣の見解を伺っておきたいと思います。

47:19

鈴木財務大臣

47:24

賃上げは、これは税制のみならず、企業収益や雇用情勢等に影響を受けるものでありますので、税制の効果だけを取り出して、経営者の賃上げ判断への影響を定量的に図ることは難しいと思っております。一方で、過去に行われた企業に対する調査によりますと、賃上げ促進税制が賃金の引上げを後押ししたと回答した企業、これが6割以上に上ったことや、毎年、おおむね約10万社の企業にご活用いただいていることなどを踏まえますと、企業の賃上げに対して一定の効果があったのではないかと考えております。昨年の春党においても、官民が連携した取組の結果、賃上げは過去20年で2番目に高い引上げ率となったと認識をしております。いずれにいたしましても、令和4年度、税制改正で拡充した賃上げ促進税制が適用された申告書案、通常本年の5月以降、順次提出されることとなります。そうしたものを踏まえて、引き続き賃上げ税制の適用実績について注視をしなければならないと思っております。併せまして、労働者の7割を占めるのが中小企業でありまして、中小企業に賃上げの流れを波及させていくこと、これは先生御指摘のとおり重要なものと考えております。このため、中小企業においても、物価上昇を超える賃上げに取り組んでいただけるように、令和4年度、税制改正で拡充した賃上げ税制において、中小企業について税額向上率を大幅に引き上げたほか、事業再構築、生産性向上等支援と一体に行う賃上げ支援を大幅に拡充する、下請事業面を300名体制に拡充するなど、価格転嫁を強力に推進するなど、中小企業においても賃上げを行うことができる環境整備にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

49:42

稲松久史君

49:44

大臣最後のところの答弁でありましたように、中小企業、中小小規模事業者の賃上げがやはり伴ってこなければ、底上げ、相対的なものになっていかないと思うんですよ。そこをどうするかということで、私どももいろいろ伺ってますけれども、やはり中小小規模事業者の事業主からはですね、賃上げしたくないんじゃないんだと、賃上げしたいんだと、したくても原因資がないと、こういう話。だからこそ環境整備が必要だ。そのためには、例えばその大企業とのですね、下請け間におけるこの取引価格の価格転換をしっかりやっていくですとか、あるいは、いわゆる政府が推進しているDX、GX、こうした生産性の向上とか、投資も必要になってくると、そのように思っております。今政府が8年ぶりの政労式会議を開催できないかということを調整に入ったというふうに伺ってます。これもそうしたことの一環かなというふうに思っておりましてですね、今私どもが総理をかけて取り組んでいかなきゃいけないのは、やはり何と言っても、この中小小規模事業者の方々の賃上げをどういうふうにですね、サポートしていけるかどうか。このことがもう極めて重要と思ってますので、これは本委員会によってもこれから何度かですね、議論させていただきたいというふうに思っております。他にも質問があったんですけれども、防衛費関係費の豪災発行の対象経費について、これぜひ伺っておきたいと思っておりました。昨年の委員会でも私建設国際のことに触れて、大臣からもこのことについてですね、答弁を触れていただきました。いろいろな見方があるかもしれないけれども、しかし、現下の情勢を考えたときに、やはり国民負担をですね、どうやって軽減して理解していただけるか。これも次の段階でしっかり議論させていただきたいと思っておりますので、今日のところは以上で終わらせていただきたいと思います。大変どうもありがとうございました。

52:42

次に櫻井秀君。

52:45

委員長。

52:46

櫻井君。

52:48

立憲民主党の櫻井秀です。本日も質問の機会をいただきまして誠にありがとうございます。財務金融委員会、今年もしっかり頑張ってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。まず、今日の議題は、おとといの大臣所信に対する質疑ということになります。まずその質疑について、その所信について質問させていただきます。この大臣所信でいろいろ書かれていること、これ大体去年も似たようなことをおっしゃられていたかと思うんですけれども、去年も気になっていたんですけれども、これ主経局と、要は予算と、それから税のことにはついては書いてある。主経局とそれから、主税局の話は出てくるんですけれども、それ以外の部署、関税局、理財局、国債局の業務について、ほとんど言及がないんですよね。ほかの大臣は、大体、これいいか悪いかは別として、大体まんべんなく各部署、一通りは言及するようなものがあるんですし、鈴木大臣も、金融担当大臣としては、一応一通り言及されているんですけれども、この財務大臣としては、主経局と主税局だけなんか悲喜しているようなところがあるものですから、それ以外の部署の方が、ちょっとやる気を失ってしまうんじゃないのか、寂しい思いをしているのではないのかというふうに思ったものですから、ちょっと質問をさせていただきます。特に財務省の中には、主権にあらずんば人にあらずというような言葉がある、いやにも聞いたりしたこともあるものですから、聞かせていただきます。特に関税局については、経済安保ということも大変注目をされておりますし、貿易とか、それからいろいろな犯罪関係の取り締まりという観点でも非常に重要な部門であると思いますし、理財局は、これから金利が上昇局面に入っているかもしれない中において国債発行ですとか、あとまた防衛増税の議論の中で、やはり国の資産の中で有効活用されていないものがあるのではないのかというようなことからも、国有財産の管理、こういった観点も重要ですし、あと財政投入などいろいろな重要な業務になっているかと思います。そういった意味で、とりあえずまず関税局と、それから理財局の業務に関する所信をお聞かせください。

55:26

鈴木財務金融担当大臣。

55:31

先日の所信表明で、関税局と理財局の業務についての所信を述べなかったということで、決して両局の業務を過論じているわけではないわけでございますが、結果としてそうなってしまいました。御指摘を受けて、今後の所信表明に、大いに作成に参考にさせていただきたいと思っております。その上で、関税局の業務につきましては、私も東京税関でありますとか、広島税関支所などを視察をいたしまして、現場の第一線で頑張っておられる方々とも、いろいろお話をさせていただきました。越境電子商取引の拡大に伴う輸入貨物の急増、それから水際対策の緩和による入国者数の増加など、税関を取り巻く環境というのは大きく変化しております。こうした中、一層安全で豊かな社会の実現や、さらなる貿易の円滑化を推進するために、昨年11月、ちょうど税関発足150周年を迎えたわけでありますが、これを機会に、スマート税関の実現に向けたアクションプラン2022を公表いたしました。様々な環境変化に対応を図ることとしているところであります。さらに、G7広島サミットも予定されているところでありまして、関税局、税関といたしましては、引き続き迅速な通貫と厳格な水際取締りに努めてまいりたいと思います。理財局の業務につきましては、主として国の資産、債務の管理等に関わる業務を担当しているところでありますが、国際発行総額が極めて高い水準にある中、引き続き市場との緊密な対話に基づき、安定的な国際発行に努めてまいります。また、令和5年度以降のGX経済交際の発行に向けて、関係省庁と検討を行っているところです。また、財政投入資を活用して、新型コロナや物価高の影響により厳しい状況にある事業者への資金繰り支援や新しい資本主義の加速などに取り組んでまいります。さらに国有財産行政に関しましては、地域や社会のニーズを踏まえた国有財産の有効活用などにも取り組んでまいりたい、そのように思っているところです。

58:21

佐倉衆議院議員

58:23

国際局についても、ほとんど言及がない状況です。特に国際局に関連する話題としましては、おとといの大臣所信の中で、世界的なエネルギー、食料価格の高騰や、欧米各国の金融引き締め等による世界的な景気交代懸念など、ここまで国際局が関係するところを言いながら、その先は日本経済を取り巻く環境にはということで、急に内向きな話になって、国際局が、じゃあ何にするのかというところが、抜けちゃっているところなんですね。特に国際局、財務金融委員会においても国際局の業務に関連するところとしましては、中国の債務の罠問題とか、そういったこともこれまで議論させていただきました。さらにこうした問題、開発途上国の債務の問題や金利上昇局面によって、顕在化するリスクもあるというふうにも思います。そういったことを考えますと、国際局は世界銀行やアジア開発銀行など国際機関も所掌しておりますし、JBIC円借家の業務、開発金融の業務も所掌しているということで非常に重要だと思うんですね。しかも今年はJBIC法改正、それからIBRDの加盟措置法の改正もあるわけですから、やはりここはちゃんと言及していただく必要があったのではないか。さらに外国為替、去年は為替会議もやっております。これも国際局の業務ですから、ちょっと大臣、この国際局の業務についてもしっかり言及をいただきたいというふうに思いますので、もし所信があれば御発言をお願いいたします。

1:00:08

鈴木財務金融担当大臣

1:00:12

改めまして国際局の業務についても、所信を申し述べさせていただきます。世界、そして地域経済、これはロシアのウクライナ侵略に伴うエネルギー食糧不安でありますとか、欧米各国の金融引き締めの影響をはじめとして、多くの困難、課題に直面をしているところであります。ウクライナ支援や対ロシア制裁、債務問題を抱える脆弱国の支援といった喫緊の政策課題には、迅速かつ適切な対処が必要であります。また、気候変動や国際保険、経済安全保障、金融デジタル化、国際課税などの分野も着実に取り組みを進める必要がございます。日本は、本年のG7議長国、ASEAN+3共同議長国として、こうした諸課題の解決に向けて、国際的な議論を主導していきたいと思っております。また、本日の朝方の閣議では、J-BIG法と世銀加盟措置法の改正法案を閣議決定いたしました。J-BIG法改正案は、国際情勢の変化等を踏まえ、サプライチェーンの強靭化、スタートアップ等の日本企業のリスクテイク推進等とともに、ウクライナを支援するために、J-BIGの機能強化を図るものであります。世銀加盟措置法改正案は、ウクライナ支援等を目的に世界銀行に設けられる基金に対し、国際による拠出を可能とするものであります。両法案、これは日本がウクライナ支援を主導し、人生分岐頂国にふさわしい貢献を積極的に示す観点等から重要なものであり、今国会に提出させていただくものであります。

1:02:16

櫻井衆生君

1:02:18

ウクライナ支援も非常に大きな課題ですし、私も友人といいますか、昔の職場の先輩がウクライナ大使館に今度派遣されて、支援の準備を進めるんだという話も聞いておりますので、ぜひこちらも併せてよろしくお願いします。本日は日本銀行の黒田総裁にも来ていただいております。黒田総裁も国際金融局長、それから財務官、アジア開発銀行、まさに国際局の業務のど真ん中で御尽力いただいてきたということだと思いますので、その点も踏まえて国際局の業務をしっかりお願いいたします。今日は来ていただいております。ちょっと順番を入れ替えまして、四骨の物価と賃金の話を先にさせていただきたいと思います。先週金曜日、予算委員会で黒田総裁とも議論をさせていただきました。この物価と賃金の話、これはやはりこの10年間のアベノミクスといいますか、異次元の金融緩和においてどうだったのかと。黒田総裁はこれまで物価が上がれば賃金も上がるということをお話しされておりましたけれども、実態はそうではなかったのではないのかということです。まず今日お持ちしました資料、資料1ですけれども、この20年近くの実質賃金の動きを資料1にまとめております。これを見ますと、民主党政権時代の方が実はこの実質賃金が高かったと。自民党政権になってから平均するとマイナス0.7%、昨日の本会議でも指摘させていただきましたけれども、低いんですよね。これ要は黒田総裁が日銀総裁に就任したこの10年間、結局物価の上昇に賃金上昇が追いつかなかったということの表れでございます。それから資料3、これも先週の予算委員会でも付けさせていただきましたが、主要国の平均賃金の推移です。日本は今から30年前、それなりの賃金水準にあったわけですが、そこから全然伸びていない。他のよその国は大体伸びているのに、日本だけ伸びていない。実はよく見るとイタリアも伸びていないんですけれども、日本とイタリアだけが伸びていない。他は上がっているという状況です。その結果どんどん追い抜かされていって、お隣の韓国にも抜かされている状況です。この賃金の上昇率を資料4の方にまとめました。実質賃金の上昇率を見ますと、むしろ日本は下がっているというような状況でございます。それから資料の5は、これは昨年の3月3日の経済財政諮問会議に内閣府が提出した資料でございます。私が勝手につくったものではなくて、内閣府がつくった資料で、これによりますと1994年から2019年の25年間で、いかに日本の世帯が貧しくなったかということですね。特に中央値で、所得再配分後ですけれども、509万円から374万円、これだけ減っていると。分厚かったはずの中間層がぐっと下の方に押し下げられてしまっているような状況がはっきりわかるグラフでございます。この実質賃金が上がらないことの話として、よく労働生産性を上げる必要があるのです。労働生産性が上がれば実質賃金が上がるんだと言うんですけれども、もうこの20年間を見ますと、むしろ労働生産性が上がっても実質賃金は全然上がらない。むしろ下がっているかもしれない。逆の相関があるんじゃないのかということで、話が全然食い違ってしまっております。じゃあ日本の会社が儲かれば、利益が上がればその分給料も上がるんじゃないのか。こういう話もあるわけなんですが、実態はどうかというふうに見ますと、この25年間で企業の利益は全体としては3倍に増えています。ところがこの従業員の給料を見ますと下がっています。3%ぐらい下がっちゃっている。じゃあその企業の儲かったお金は一体どこに行ったのかというと、配当は7倍以上増えている。内部留保も3倍以上増えている。役員の給料は40%ぐらい増えているということで、従業員の方には、現場で働いている人のときには全く還元されていないという状況があります。なんでこんなことになってしまったのかということについて、予算委員会でも黒田総裁に質問させていただきました。黒田総裁は物価が上がれば賃金も上がると言っていたけれども、そうなっていないじゃないですか。なんでですかという質問をさせていただきましたが、ちゃんとお答えにならなかったので、改めて質問させていただきます。黒田総裁の10年間トータルで実質賃金はマイナスです。私はこれ失敗だというふうに思いますが、黒田総裁御自身はこの10年間の結果についてどう評価されていますか。

1:07:34

黒田日本銀行総裁。

1:07:43

まず、過去10年間の金融緩和政策が賃金を十分引き上げることができなかったというのはそのとおりであります。そう申し上げた上で、この10年間の金融緩和のもとで雇用が400万人以上増加した。それから、出触れない状況にはなった。そして、経済成長も1%程度ですけれども、復活したというような意味では一定の効果があったと思いますが、御指摘のとおり、賃金が十分上がっていなかったということはそのとおりだと思います。なぜこうなったかということにつきましては、過去、物価や賃金の上昇率が高まりにくかった背景としては、やはり長年にわたる出触れの経験から物価や賃金が上がらないことを前提とした考え方や慣行が根強く残っているということが影響したと思っております。もちろん、この間、弾力的な労働供給、先ほど申し上げたように400万を超える雇用が増加したわけですけれども、これは結果として賃金の伸びを弱める方向に作用したかもしれませんが、雇用者数が大幅に増加したことで、雇用者報酬は増加をしております。金融政策はあくまでも即需要に働きかけるマクロ経済政策でありまして、物価や賃金に影響を与えることは可能であると思いますけれども、何といっても、物価や賃金が上昇するためには経済活動全体が回復して、受給額が減少し、さらにプラスになる、そして労働受給がタイトになるということがあって、その下で賃金、物価が上昇していくということだと思います。足元、コロナ禍からの回復過程にありまして、受給額もほぼ解消しつつあります。労働市場は極めてタイトになっております。先行き、経済活動全体が回復していくもとで、労使間の賃金交渉において、労働受給の引き締まりや物価上昇率の高まりを反映して、賃金上昇率も高まっていくのではないかというふうに見ておりますが、今後とも賃金、物価の動向については、十分注視してまいりたいと思っております。

1:10:21

櫻井秀君

1:10:23

いや、だいたいいつも今後の話、未来志向の話でごまかされてしまって、過去十年間、いやこれが一年とかだったらそうですよ。黒田総裁、二年で二%と言っていたわけじゃないですか。ところが二年たってもそれができず、もうこの十年来てしまって、この最後の最後の局面、これは日本国内の事情というよりは世界的な感染症とかそういったことがあって、むしろ供給制約によるインフルエンの側面もあろうかと思いますけれども、そういったことがあってインフルエンになってみたけど、結局賃金の方はそれに追いつかないということでした。それからもう一つ申し上げると、経済が上がってこなければというお話ですけれども、この黒田総裁の前のとき、つまり白川総裁のときですけれども、民主党政権のときには実質GDP成長率1.5%だったんです。その後の自民党政権になって、黒田総裁就任して0.6%、この十年間の平均しますと。ですから、その観点からしても、GDP成長率低いことを全て日本銀行の責任だというつもりは冒頭ございませんが、しかしやはりその責任の一端はあるのではないのか。そもそもこの物価の問題、デフレというのが貨幣現象だというふうに見立てたところから間違っていたのではないのか。そのことを改めて指摘をさせていただきます。もう一回お尋ねをしますけれども、この十年間で実質賃金マイナスなんですよね。このある部分を切り取ってとか、今年だけ切り取れば、それこそ去年の11月、岸田内閣ですね、去年の10月発足ですけれども実質選挙がありましたからスタートしたの11月、2021年の11月から2022年の11月までのこの一年間、実質賃金マイナス2.8%ですよ。一年だけ切り取ればマイナス2.8%、大変悪い数字ですけれども、そこだけじゃなくて十年間おしなべてみてもやはりマイナスだったわけですよね。ですから、これ、何でこんなことになってしまったのか。やはりここに対する分析がないと、同じ失敗を2年間でやるといったことをできずに10年間引っ張って、またその先同じ失敗をずっと繰り返し続けるんですかということになるんですよ。やはりここは間違っていましたと。次の総裁にはちゃんと修正してくださいという申し送りが必要なんだと思うんですが、総裁いかがですか。

1:13:19

黒田日本銀行総裁。

1:13:25

以前から申し上げておりますとおり、この10年間の金融緩和政策というのは、出札ない経済を作り出し、さらに賃金物価、確かに上がり方が極めて緩やかですけれども、98年から2012年まで、ベアがないという世界だったものが、この9年間は毎年ベアがあるという世界になっておりました。ただその下でも先ほど申し上げたとおり、賃金も物価も十分に上昇していなかったということはそのとおりであります。その理由としては先ほど来申し上げているように、賃金や物価の上昇率が高まり、背景としては賃金や物価が上がらないことを前提とした考え方や慣行が15年続きのデフレの下で醸成されていたと。それが変化していくのに時間がかかっているということだと思います。なお足元で4%の消費者物価上昇率になっているのはご指摘のとおりですね、輸入物価の上昇によるものがほとんどでありまして、そういう意味ではすでに輸入物価も上昇率が低下してきておりますし、2月からは政府の電気代の補助も効果が出てきますので、そういったこともあって、2023年度の半ばにかけてですね、物価上昇率はだんだん下がっていくというふうには思っております。そういう意味ではご指摘のとおりですね、2%の物価安定目標が持続的安定的に達成されるという状況にまだなっていないということはそのとおりであります。そういう意味では大変残念に思っております。

1:15:19

櫻井衆議院議員

1:15:24

いや、それから先ほどの発言の中でも、今後、労使館の交渉において、労働需給の引き締まりや物価上昇の高まりを反映して賃金上昇を高まっていくというような発言がございましたけれども、先ほど黒田総裁がいらっしゃる前に、公明党の稲津議員質問の中で、コストプッシュインフレーだったら景気の下用意になるのではないのか、こういう指摘もありましたし、この10年間見ても資金量はふえたけれども物価の基調は上昇しなかった、こういう指摘もあったんですね。これは野党側、我々が言っているだけじゃなくて、与党側からもそういった指摘がありましたし、あと中西委員からもFRBのデュアルマンデートに言及しつつ、日本銀行と政府との間のアコードに関して物価だけじゃなくて雇用もちゃんと見るべきではないのか、そういう提案もあったわけなんですよね。ですから、これまでの政策というのはやはりおかしかったんじゃないのかという問題意識は、我々野党側だけじゃなくて、与党側の中にもあるということも指摘をさせていただきます。その上で、今後この労使勧告書で賃金が上がるのかといったときに、昨日も実はJAMといいまして、機械とか金属の産業別の労働組合の集会がありまして、そこで実際の話を聞きました。やはりこれだけコストプッシュのインフレになってしまうと、仕入れの値段はいろいろ上がっているけれども、それを販売価格にその分点火できるかというと点火できないか。だから価格点火は全くなしだ、そういう集会を昨日やっていたんですよ。価格点火ができなければ、それがコストが上がっていると、売上が伸びないということになりますと、結局もう人件費を上げられないということになっているんですよ。賃上げどころか、賃金を上げられない、さすがに賃下げとまではいいお話にはなっていませんでしたけれども、それぐらい厳しい状況なんですよね。ですから、労使交渉で、物価が上がったから労使交渉で賃金も上がるなんていう話では、そんな状況では全然ないと思います。それはもちろん一部の輸出企業、大企業、グローバルにやっている企業は、それは賃上げをやりますし、そういったことはニュースにはなっていますけれども、しかし雇用の七割は中小企業なわけですよね。そういったところでは、とてもじゃないけれども賃上げは困難だという声もあります。そうしたことを踏まえると、この現在の現状の、いろんな現場の声を聞くと、賃上げどころではない。だから先ほど黒田総裁が説明されたような、この労使交渉で賃上げ、これから期待できるというような話では全くないというふうに思うんですが、この今の現下の経済状況、どのように分析されていますか。これでも賃上げ、期待できるというふうにお考えでしょうか。

1:18:21

黒田日本銀行総裁

1:18:23

先ほども申し上げましたとおり、我が国経済は現在、コロナ禍からの回復過程であります。今年度、来年度、そして再来年度とですね、潜在成長率を上回る成長が見込まれております。そうしたもとで、受給ガップも解消し、労働受給もさらにタイトになっていくという見込みであります。そうしたもとで、労使間の交渉において賃金が上昇していくということが期待されるわけですが、昨年の状況を見ますとですね、昨年1年間でおそらく、部下上昇率3%程度になったと思うんですけども、賃金は2%程度しか上がっていません。したがって実質賃金がマイナスになっています。それはその通りなので。そういうことも踏まえて、おそらく労使交渉が行われると思いますけれども、経済の実態を見る限り、経済は比較的順調に回復しており、そのもとで労働市場も極めてタイトになっているということで、賃上げに、いわばポジティブな状況になっているということは確かと思いますが、ご指摘のように実際に賃金がどの程度上がるかというのは、この春の労使交渉、さらにはこれは大企業だけじゃなくて、中小企業も含めたところで、どの程度賃上げが実現するかということにかかっているわけですので、その点については確かに油断を持つことなく、注視してまいりたいというふうに考えております。

1:20:15

櫻井衆君。

1:20:17

このお諮問動はずっとやっているわけなんですけれども、結局問題の本質の一つは、日本銀行ができないこと。私は別に、この物価、賃金、それからGDP成長率、これ全部日本銀行が消耗物だというふうに言うつもりは全くございません。そんなことではないと思うんですが、ただあたかも日本銀行が物価もちゃんとやりますと、それから経済成長もやりますというように聞こえるようなことを言ってしまうわゆえに、政府の方も、じゃあ日本銀行にお任せしようと言って甘える、そういう構図があって、それがこの10年間の停滞、失われた10年間につながってしまったのではないのかというふうに思うんです。本当は賃金で言えば、もっともっと厚生労働大臣がやるべきことがあるというふうに私は思いますし、そのことは先週の予算委員会でも申し上げたところではございますけれども、そういうところがしっかりと仕事をせずに日本銀行がやってくれるだろうということが、今回のこの状況を招いているんだと思うので、できないことはできない、これは政府の責任ですということをちゃんとはっきりさせるということが、同じ失敗を繰り返さない一つのきっかけと言いますか、になるのではないのかというふうに思いますので、多分黒田総裁、この後再任されるということはなさそうな、そういう雰囲気ではございますけれども、さすがに2期と言われますけれども、もう3期ですよね、正確には。この今期の任期を満了すると10年と20日ということになりまして、非常に長いわけですから、それはそれで、それ以上もっとやってくださいというのも大変な話ではございますけれども、やはり次の方に引き継ぐときには、やはりそこはちょっと違うんだということ、10年間の成功もあったかもしれないけれども、失敗もちゃんと引き継いでいただきたいということをお願い申し上げます。今日は財政健全化計画の信憑性とか、それから出産所得倍増の問題、これがキャピタルフライトにつながってしまうのではないのかということも質問させていただこうと思っておりましたが、ちょうど質問時間が終了してしまいましたので、これはまたの機会に質問させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。

1:23:44

次に福田昭雄君。

1:23:48

はい、委員長。

1:23:48

福田君。

1:23:49

はい。

1:23:51

えー、立憲民主党の福田昭雄でございます。今日は、あの、鈴木大臣の初心に対する質問だというので、まあ、大変楽しみに来ました。ただ、時間がありませんので、大臣はじめ、政府関係者は簡潔にお答えをいただきたいと思います。で、そのために、質問の順序をちょっと変えさせていただきます。大きな2番目のですね、令和5年度予算及び税制改正対抗について、これは多分、質問する時間がないんで、簡潔に申し上げておきたいと思ってますが、はじめに、子ども子育て支援の強化につきましては、今国会からですね、地方創生特がですね、どうも、地・湖で特別委員会になるようでありますから、その中でね、しっかり質問させていただきたいと思っております。それから2つ目のですね、デジタル田園都市国家構想の地方公共団体のデジタル実装の加速化について、1点だけ質問させていただきます。地方自治体の機関業務システムの統一標準化についてでありますけれども、これをですね、このガバメントクラウドを自宅している米国の4社はですね、どのような電気設備を用意をして、デジタルサービスを提供するのか、ちょっと教えていただきたいと思ってます。

1:25:08

デジタル庁、安倍審議官。

1:25:19

お答えいたします。住民記録、地方税、介護や福祉と言いました、地方自治体の20の機関業務システムにつきまして、ガバメントクラウドを活用した標準準決システムへ移行できる環境を整備する、統一標準化の取組を現在進めてございます。ご質問ございましたガバメントクラウドでございますが、政府情報システムのためのセキュリティ評価制度であります、ISMAPに登録されたサービスのうち、不正アクセス防止やデータ暗号化などにおいて、最新かつ最高レベルの情報セキュリティ確保ができるものを選定するということで、今進めているところでございます。具体的には、ガバメントクラウドサービスにおきましては、サーバー、OS等を複数自治体が共同で利用、システムが取り扱うデータを安全に管理するデータセンターの機能、これから新たなサービス導入のためのシステムの迅速な構築、柔軟な拡張を可能とする機能、加えましてセキュリティ対策や運用監視を自動化して行う機能など、住民の利便性向上と地方自治体の業務効率化のシステム上の基盤としての役割や、それを担う設備が期待されてございます。ガバメントクラウドは、地方自治体にとりましても有益になるものと考えてございまして、安心して利用いただけるように取り組んでまいります。

1:26:29

福田昭雄君。

1:26:31

とんでもない話ですね、これは。日本国民1億2千6百万弱の個人情報が全て、米国に行ってしまうって話ですよ、これは。こんな危険なことをやっちゃいけません。日本の富がどんどんどんどん、外国へ流れていくって話です、これ。こんなことをね、これは後でまた特別委員会でやりますけど、とんでもない話です。指摘をしておきたいと思います。それから3つ目のですね、防衛力の抜本的強化やその裏付けとなる財源確保と、日本の平和外交力の強化についてでありますが、こちらの方もですね、この財源確保の法案が出るようでありますから、こちらは次の財金で、それから、そのほかのですね、防衛力強化のための②と③ですね、これについてはですね、予算の分科会でぜひね、やらせていただきたいと思っています。ただ、一言申し上げておきますと、日本はいかなる国とも絶対戦争はしてはいけない。またできないということです。できない理由は2つあります。1つは財政危機です。もうすでにね、ご案内のとおり、今、日本の交際は、国地方を合わせて1200兆円を超えるような状況でありますが、とてもとても、もうGDPの220%ということでありまして、戦費が調達できない、戦争をやろうと思っています。それからもう1つはですね、原発60機と大量の使用済み核燃料を持っています。これはもう、原子爆弾を持っているようなものです。ですから、とてもね、日本は、戦争をやりたくたってできないんです。ですから、ここはね、このことをしっかり考えて、それこそ、戦後ね、わずか2ヶ月余りでやめちゃいましたけど、石橋、丹山総理に学んでね、平和改革を徹底するべきだと思うということを、一言申し上げておきたいと思います。じゃあの、委員長の許可が出ればですね、厚労省の皆さんや、デジタル庁の皆さん、防衛省の皆さん、対質して結構ですので、委員長よろしくお願いいたします。いや、今ほどお話があった皆さん、ご体制いただいて結構です。委員長よろしいですか。はい。はい、それではですね、一番目の日本経済の現状と、財政改革の基本的な考え方について、財務大臣をはじめ、皆さんにお聞きをしたいと思います。一つ目は、日本は財政危機ではないのか、という話でありますが、今ほど申し上げましたように、今年度末には、国地方を合わせて、1200兆円を超える財務を抱えることになりますが、まだ財政危機ではないと、どうも財務省の皆さんが言うんですが、大臣いかがなんですか。

1:29:28

鈴木財務大臣。

1:29:35

財政危機とは、どのような状況かというお尋ねでございますが、例えば、IMFの報告書によりますと、財政危機の事例として、財務返済の不利行が発生していること、IMFなどから例外的に大規模で公的な財政支援を受けていること、市場からの資金調達が困難になるなど、市場からの信任が失われていることなどのケースが、IMFの報告書では挙げられていると承知をしております。現在のところ、市場では大量の国債が低金利かつ安定的に消化されておりまして、日本の財政はIMFが事例として挙げているような財政危機の状況には陥っていないと考えております。一方で、今後もこれまでと同様の環境が継続するといった保障はない中で、公的財務がGDPの2倍を超えるまで積み上がるなど、諸外国と比べても極めて厳しい状況であることを考えれば、将来にわたって楽観できる状況ではないと認識をいたしております。

1:30:49

はい、委員長。福田昭雄君。

1:30:51

IMFが考えている条件は、まだ満たしていないから財政危機ではないという話ですが、そしたら、IMFはどうして、2030年までに、消費税を15%に上げろ、上げろ、などという勧告をしてくるんですか。2030年までには危なくなるという話じゃないですか。そうすると、これは余計なお世話かもしれない。IMFはね。でも、それはしかし、真摯に考えなくちゃならないんじゃないでしょうかね。資料の1をごらんください。これ、財務省の資料ですけどね。これをごらんいただければ、消費税を平成元年に作ってからですね、5%、8%、10%と8%を上げるたんびにですね、このよく言われる、ワニの口ですね。一般会計の歳出と一般会計の税収の開きが、乖離がどんどんどんどん大きくなってきて。これですね、これはどうしてなんですかね。こういうふうに大きくなっていくのは。財務大臣、教えていただければと思います。

1:31:59

続き財務大臣。

1:32:03

財務省の見方としては、主とした要因はですね、やっぱり社会保障費の、この支払いの伸びが伸びていると。こういうことが主たる原因であると考えております。

1:32:16

副大臣。福田昭雄君。

1:32:18

あのですね、社会保障費の伸びが、こういうふうに開いているというんですが、それは違うんじゃないでしょうかね。戦う政治家と言われている白井佐都志さんがですね、こう言っています。日本は戦争も内乱もないのに、国が滅ぶという大変神秘的な国だと。これをですね、しっかりですね、改めるような政治勢力出てこないのか。こう指摘しております。で、私が申し上げると、これはですね、やっぱりですね、この原因は、消費税をつくってですね、同時に法人三税、まあ国税はね、一つだけだけども、法人三税、所得税、住民税、それから金融所得課税、これを大幅に減税した。そのために税収が足りなくなっちゃうんじゃないですか。で、しかもですね、消費税は、経済活動、あるいは消費活動に対する罰金を与えるようなものですから、これ。ですから、元ね、日本の国の国税庁の検査官でですよ。富岡由紀夫先生がですね、2019年に書いている本があります。消費税が国を滅ぼすと。今必要なのは消費税の減税だと。私もよく読ませていただきましたが、富岡先生の指摘はね、まさにこの表に現れている。私はそう思っております。そこでですね、次2番目いきますけど、2つ目はですね、令和4年中の国債収支の状況についてであります。日本の財政の健全化を維持する上で大切なのは、国債収支がですね、やっぱり黒字であるかどうか、ということがまず基本だと思っています。で、まだ年度は出ておりませんので、令和4年中の経常収支の総額とですね、内訳を教えていただきたいと思います。

1:34:20

財務省三浦国債局長。

1:34:27

お答え申し上げます。令和4年中歴年の経常収支でございますけれども、約11.4兆円の黒字という状況でございます。その大きな内訳でございますけれども、まず貿易収支につきましては、これは資源価格の上昇等々で輸入額が増えたということもございまして、赤字に転嫁をしてございまして、15.8兆円ほどの貿易赤字という状況でございます。サービス収支でございますけれども、こちらも研究開発費ですとか、マーケティング費用等々の支払いが海外向けに増えたという状況などもございまして、赤字が拡大ということで、5.6兆円のサービス収支の赤字という状況でございまして、対しまして黒字になっておりますのが、第一次所得収支でございまして、こちらは海外子会社からの配当金の受取が増えたと、いったようなことで大幅に増えてございまして、35.3兆円の黒字、これは各最大の黒字ということで、こういった状況の総合的な結果として、冒頭申し上げました11.4兆円の経常収支黒字と、こういう状況でございます。

1:35:28

副大臣 福田昭雄君。

1:35:30

今お聞きいただきましたようにですね、第一次所得収支が35兆円を超えるですね、大幅な実は拡大をしたと。これによってね、何とか黒字を保っているんですね、これ。でも、経常収支の水翼を見てみますとね、ちょっと皆さんのところに出しておりませんけれども、これ見るとですね、第一次所得収支の黒字幅は、多くても20兆円前後なんですよ。ですから、もしこれ35兆円もですね、第一次所得収支が稼いでいなければ、貿易収支の赤字が大幅になってますからね、経常収支これ赤字になってんですよ、これ。経常収支赤字になったら、国債の発行もだんだん怪しくなるんじゃないですか。私も麻生財務大臣と議論したことありますけれども、麻生大臣こう言いましたよ。要するに日本は簡単に財政破綻しない。なぜかと言ったら、経常収支が黒字で、発行している国債が全て自国の通貨盾だと、円盾だと。だから簡単に財政破綻しないんだと、こう言いましたけれども、しかし今回のですね、この経済危機は本当にね、とんでもない危機ですからね。過度な円安と、それからこのウクライナの侵略、ロシアのですね、それによっていろんなぶっかたか、悪いインフレと言ってますが、それによってですね、本当に貿易収支の赤字幅が大きくなっちゃった。20兆円超えちゃった。だからもしこれ、第一所得収支がですよ、20兆円ぐらいだったら、これ経常収支は赤字ですからね。こんなのが続いてたらですね、だんだん国債発行できなくなってきますよ。ですから私はですね、もうすでに財政危機にあって、これをちゃんとしなくちゃならない、こういうふうに思っております。3つ目ですけどね、令和3年度末の法人企業の内部留保資金についてであります。これにつきましてはね、まだ令和4年度末出ておりませんので、3年度末の銀行業、保険業を加えた総額とですね、それから製造業と非製造業の金額を教えてください。

1:37:59

財務省江島研究所長。

1:38:06

お答えいたします。令和3年度の金融保険業を含む全産業の内部留保の金額は、約585兆円となっており、その内訳は製造業約186兆円、非製造業約330兆円、金融保険業約69兆円となっております。

1:38:27

福田昭雄君。

1:38:32

法人企業の内部留保資金はですね、コロナにもめげずですね、毎年毎年増やしているんですね。これはすごい話です。で、財務省はですね、今後ぜひマスコミにどれだけ企業がため込んだかと発表するときには、必ず銀行保険業を加えた数字をマスコミに書かせるように、報道するようにしてください。話によりますとね、製造業、非製造業の調査をした後から加えたから、最初からの比較ができないから、そうしてんだと、こういう話でございますけれども、しかし銀行保険業もですね、全産業には違いはありませんから、しっかりですね、国民に事実を伝える、真実を伝えるということを財務省はやってほしいと思います。4つ目ですけどね、4つ目、令和4年9月末の家計の金融資産及び法人企業の金融資産についてであります。家計の金融資産の総額と現金預金、保険、年金、定計保障及び法人企業の金融資産総額と現金預金をですね、ぜひ教えてください。日本銀行貝塚理事お答え申し上げます。私どもが市販機ごとに発表しています資金循環統計でみますと、今御指摘にありました令和4年9月末の家計の金融資産残高が2,005兆円。家計の金融資産残高のうちの現預金保有残高、これは1,100兆円。それから保険年金の保有残高、これが539兆円ということになっています。それから法人の方ですけれども、民間非金融法人企業の金融資産残高が1,271兆円というふうになっていまして、法人の方の現預金でいくと330兆円、保有残高になっております。

1:40:38

福田清雄君

1:40:39

ありがとうございます。今、それぞれ財務省の方から法人金融、そして日銀の方から金融資産の方の話がありましたけれども、まさにコロナにもめげずみんな増やしているんですよ。法人金融も特に大金融中心に貯金をふやしている。それから家計もどんどんどんどんふやしている。この1,100兆円に目をつけて、資産所得倍増計画みたいなので、2位3位の話が出てきたわけですが、ですから根本的に間違っているのは税制なんですよ、税制。税制が余りにもひどいから税金入らなくなっちゃったし、格差も拡大してきたし、貧困も拡大してきた。ですから次に(5)に行きますけれども、物価上昇を上回る賃上げの実現可能性についてであります。そこで先に時間の都合上、資料の2と3をごらんください。資料の2はですね、これ、国の法人税率及び国地方を合わせた法人実行税率の国際比較ですが、上の方だけ申し上げます。国の法人税率で、実はですね、韓国、韓国は法人税に現在2018年から4段階の累進税率を入れています。だからアメリカも2017年まで、トランプ大統領以前まで4段階の累進税率を法人税に入れています。さらにですね、資料の3ですけど、資料の3はですね、これ、日本の所得税の税率の推移です。これごらんいただきますと、昭和58年、59年から61年あたりを見ると、8000万を超えるとですね、75%という税率、あるいは59年からは70%というですね、公額所得者に対する税率でした。しかし消費税を作ってからですね、格段に引き下げられてですね、やっとね、少し税金が足りなくなったもんだから財務省も方針を変えて、平成27年からですね、現在までは4000万を超えると45%です。ですから、それこそ今こそですね、1億円を超える課税所得を稼ぐ人がたくさんいるのにですよ。70%が45%じゃ安すぎるでしょう、これ。こういうものも改めていく必要がある。それから法人税に累進税率を入れれば、大臣、税金ふえますよ。で、大きな企業は税金ふえる。小さな企業は税金を減らすことができる。

1:43:31

そしたらですね、賃上げにも有効に働くんですよ、大臣。

1:43:36

じゃあ、今これから質問しますが、まずですね、政府は企業の賃上げの原資に欠かせない、価格転嫁を、ぜひですね、価格転嫁を後ろ向きな企業を公表するなどしてですね、進めておりますけれども、総理が言う、物価上昇を上回る賃上げは実現できますか、どうですか。大臣、お考えをお聞かせください。

1:44:02

鈴木財務大臣。

1:44:09

賃上げは、成長と分配の好循環により、持続的な経済成長を実現するために、不可欠な取組であると考えております。福田先生ご指摘の価格転嫁対策につきましては、賃上げ原資の確保につながるように、現在、下請じ面を300人体制に拡充するなど、その強力な推進に取り組んでいるところであります。政府としては、物価上昇を超える賃上げに向けて、こうした価格転嫁対策だけではなく、令和4年度税制改正において、賃上げ税制を拡充するとともに、中小企業等に事業再構築、生産性向上等の支援を行う際、それと一体となった賃上げ支援を大幅に拡充するなど、あらゆる政策を総動員することで、賃上げを行うことができる環境整備に取り組んでまいります。さらに、成長分野における大胆な投資の促進により、生産性と賃金の高い産業企業を創出するとともに、こうした成長分野への円滑な労働移動を人への投資の強化と一体的に進めることで、構造的な賃上げの実現を図ることといたしております。

1:45:31

福田昭雄君

1:45:33

私は価格転換、これも必要だと思いますけれども、これだけでは無理だと思っています。先ほども案内ありましたけれども、やはり中小企業がなかなかやりづらい、なかなか上げられないというのが調査でも出ております。私はそういう意味では、やはり物価を下げる方法と、もう一つ賃上げと、二つの方面で、二正面作戦で物価上昇が上回る賃上げを実現する必要があると考えております。物価を下げるにはどうしたらいいかというと、まず一つは、日銀総裁が変わるので少し変わってきましたが、過度な円安を改めるということが一つです。もう一つは、消費税を5%に下げるということです。5%に下げたら物価は必ず下がると思いますが、大臣いかがですか。

1:46:27

鈴木財務大臣

1:46:30

消費税率を下げれば、物価は下がることは下がります。

1:46:35

福田昭雄君

1:46:38

ですから、消費税を下げることが、全ての国民に等しく恩恵を与えるんですよ。ですから、例えば、ガソリンを引き下げるために、元売りに補助金を出しています。これはとんでもないやり方です。令和4年度、5年度を合わせると補助金が6兆円にもなるんですが、しかしガソリン税、もしトリガー条項を凍結解除すると、1年間の1兆6千億円、税金が入らなくなるんですよね、国と地を合わせて。2年合わせると3兆2千億円ですよ。どっちが高いか安いか。そして、そのお金で、どれだけ国民が恩恵を受けるか。考えてみたらどうですか。お金の使い方でよく、ワイズスペンディングとか言われますが、どっちの使い方のほうがいいですか。大臣いかがですか。

1:47:36

鈴木財務大臣

1:47:40

福田先生からお金の使い方ということの一つの例として、トリガー条項の凍結解除についての見解はどうかという質問であったと理解いたしますが、トリガー条項につきましては、自民党、公明党、国民民主党による三党検討チームにおきまして、補助金と異なり、自販気発油税、経由取引税がかかっていない重油、投油について対応することはできない。発動終了時に大幅な価格変動が生じ、発動前の買い控え、終了前の駆け込み、それに伴う配送の乱れや品不足といった流通や販売の現場に与える影響が大きい。ガソリンスタンドともとおりの顧客対応を含め事務負担が大きいなどの課題が存在をいたしまして、現時点で発動に際して解決するための具体的な方策について結論を見出すことに至っていないため、引き続き検討をするということとされていると承知をしております。なお、原油価格の高騰に対しましては、トリガー状況では対象にならない、投油や重油も含めた燃料油の激減緩和事業を延長しているほか、低所得者世帯に対する給付金、地方創生臨時交付金を活用した生活者事業者への支援を行っておりまして、こうした対策を着実に実施することで、国民生活、企業活動への影響を最小限に抑えていきたいと、そのように考えているところです。

1:49:23

福田昭雄君。

1:49:25

だってガソリンの補助金出してさ、元売り金、何ですか、過去最大の利益を上げた、その原因は何だと言ったら、延安と補助金だと言うんですよ。だから国民にやっぱり等しく恩恵が及ぶような政策をやらなきゃ駄目じゃないですか。それを指摘しておきたいと思います。だんだん時間がなくなってまいりましたので、あるですね、あ、そうだ、一つだけ申し上げておきますが、これはね。やっぱりね、もう一つはですね、法人税に累進税率を入れることです。私何人かのですね、実は社長さん方と話してますが、法人税に累進税率を入れると、大企業は増税になります。そうすると増税になる、それから中小企業は減税になります。両方のね、税金が増える企業の経営者も、減る方の経営者もですね、やっぱり社員の待遇を改善しよう。で、給料を上げようとか、設備投資しようとか、そういう風な決断をすることになります。その一番いい例がですね、経団連の徳良会長ですよ。岸田総理がですね、防衛費の財源として、法人税考えると言ったら、最初反対だったんですよ。ところが、政府が本当にやる気だと思ったらね、表現しちゃった態度。

1:50:44

しかもびっくりしましたよ、徳良会長。

1:50:48

賃上げは企業の責務だまで言いましたからね。びっくりしましたよね。ですから、経営者のマインドを変えることが大事。そのためには、法人税に累進税率を入れることです。そうすればね、参法余震なんですよ。消費者もよくなる。企業だって後で賃金が上がればさ、いい社員を雇いたり、あるいは商品が売れるようになる。経済がよくなれば売れるようになるかもしれない。国も地方自体も税収が増えるんですから、こんなにいいことないじゃないですか。さて、じゃあ最後の質問に行きますけれどもね。6(6)ですね。経済再生と財政健全化の両立の実現性についてであります。先ほど所得税の話もしましたけれども。私はですね、大臣が言う経済再生と財政健全化の両立はですね、今のやり方じゃ簡単にできないと思っております。先ほど櫻井議員からも指摘がありましたけれども。まずですね、財政健全化の指標をプライマリーバランスの黒字化なんていう点では、財政再建はできません。逆にですね、私は財政健全化っての経済再生だと逆に思っています。実はですね、アベノミクスの間違いだと思っていますが、アベノミクスがですね、花々しくスタートしたときに、当時のあまり担当大臣と私、内閣委員会で1時間議論しました。そのときに私が言ったのは、1本目の柱と2本目の柱はアベコベですよと言います。アベコベですよと言います。ですから、大胆にやるのが財政政策で、機動的にやるのが金融政策ですよと申し上げました。そのときに余りさん、残念ながら答えられませんでした。だってあの当時からですよ。もう企業はお金余りでいっぱいお金余っているのにですよ。金融緩和してどうするんですか。そうじゃなくて、大胆な財政指導をやって経済を良くしていく。で、経済が良くなっているんですよ。3本目の柱の民間がですよ。本当に頑張るようになってきて、お金が足りないと言ったら金融緩和じゃないですか。だから1本目の柱と2本目の柱はアベコベだったんですよ。だから先ほどからね、櫻井議員も10年間何やってきたの。だから政策が間違っていたんだアベノミクス。アベコベなんですよ。私はそれ内閣委員会で、あんまりさんと1時間たっぷり議論してますから、ぜひね、もしアーカイブスでもあればご覧いただければと思いますが。ですからね、私は財政健全化するためには、しっかりですね、まずは何と言っても、税制を抜本的に改める。こんな歪な税制だめです。ですから消費税は下げる。法人税に累進税率を入れる。そして所得税ももっと最高税率も上げていく。さらに金融所得課税も上げていく。あるいは総合課税をする。そういう形でまともな税制にしていけばね、日本の経済は復活しますよ。財政も良くなっていきますよ。そういうことをね、提案して今日はちょっと時間がなくなりましたので、終わりにしたいと思いますが、最後に1言申し上げておきたいのは、これね、元国税庁の検査官10年勤めた大村大次郎として出した本です。消費税巨大権益という本です。ここで悪いのは朝日新聞、トヨタ、経団連、財務省と書いてあります。自分がいた財務省が一番悪いと書いてあるんですよ。この本も素晴らしい本です。ですから日本を再生させるためには、ここにも、それこそ元内閣官房参与のね、藤井先生と公認会計士、税理士が書いてますが、消費税減税日本復活論と書いてありますが、まさにね、ここは財務省大倉省は自分たちの失敗を認めて、ここで大転換するということを申し上げて質問を終わります。

1:55:10

次に、末松よしのり君。

1:55:16

立憲民主党の末松よしのりです。今日は、いくつか質問したいと思いますけれども、記者内閣の経済政策の評価を主にやりたいんですけれども、その前にですね、その前にですね、インボイスを導入、反対の立場からの視点なんですけれども、国税庁のですね、職員の増加、これとですね、ちょっとインボイス反対の立場を絡めて、まずそこから議論させていただきたいと思います。私ですね、ずっと4年間、野党側の筆頭理事として、毎年ですね、国税庁の職員の増加について努力してきました。今年もですね、業務の飛躍的拡大によって、国税庁の職員、また増加をお願いしたいと思いますけれども、大臣にまずそのご決意、ご判断をよろしくお願いします。

1:56:20

鈴木財務金融担当大臣。

1:56:28

私も国税局に視察をしてですね、大変現場で皆さん頑張っておられるとこういうふうに思っております。私の記憶では、確か来年度も増員になるのではないかと、そういうふうに記憶しております。

1:56:48

清松吉典君。

1:56:50

よろしくまたご努力いただきたいということをお願いします。それでですね、私はインボイスの導入については反対でございまして、ルールですね、この財務金融委員会でも申し上げてきたとおりですね、中小零細のですね、消費税免税事業者なんかですね、多大な悪影響を受けると。事務的な煩雑さとかですね、あるいは小取引からの排除という危険もあるし、そういった意味で100万人以上がですね、この廃業の危機に直面しているという報道もございます。ここでですね、私自身ですね、さらにこのインボイス導入反対ということで、昨年ですね、出てきたですね、このインボイス反対の超党派議員連盟の会長もやっているわけですけども、また与党の中にもですね、自民党議員を含めですね、この切実な中小企業の声を踏まえてですね、やっぱりインボイスについては慎重な人が、議員が多いということも聞いております。この国勢庁のですね、職員の定員増加と絡めて言うのはですね、いくらですね、国勢庁の職員を増加してもですね、インボイスに関わる様々な調査がですね、この大変な状況になってくると、結局増員してもそちらの方にですね、取られてしまって、実際に実長率というですね、実地調査率というのがですね、を上げることに貢献しない。そこがちょっと私から見たらふざけんなという感じがするわけですね。だから、ぜひですね、大臣に対してですね、国勢職員が、そういったインボイスのですね、まだそのこれから定着するのにかなり時間もかかってですね、いろんなトラブルも出てくるわけですけども、そういったところに国勢庁の職員がですね、もうできるだけ、この関わらせないようなですね、そこをいう措置を講じてほしいと思いますが、いかがですか。

1:59:13

続き、財務大臣。

1:59:18

あの国勢当局が行います税務調査につきましては、大口で悪質な不正計算が想定されるなど、調査必要度の高い納税者を対象としているところでありまして、これまでも請求書等の保存書類についてなどの、軽微な記載事項の不足を確認するための税務調査は実施していないと、そのように承知をしております。インボイス制度導入後もこうした方針に特に変更はないと聞いております。

1:59:53

政末吉典君。

1:59:55

ということであればですね、制度が定着するようなところも含めてですね、そういう軽微なことについて中小事業者をですね、ある意味ではいじめるようなですね、そういったことは、この国勢庁としてもですね、そこは十分に勘案して、そういった方々に極力面倒をかけないということを、ぜひお約束していただきたいと思います。これを国勢庁に聞きます。

2:00:26

国勢庁保史谷次長。

2:00:35

お答え申し上げます。国勢庁といたしましては、インボイス制度について、制度の定着を図るため、調査の過程でインボイスの記載不備を把握したとしても、インボイスだけでなく、他の書類等を確認するなど、柔軟に対応していくということで考えてございます。

2:00:53

政末吉典君。

2:00:54

そういうことであれば、極めて柔軟に対応するということで、そこは多くの中小事業者もですね、本当に安心するということだと思います。とにかく私自身はですね、インボイスの導入に反対であり、しかも延期をしてくれという立場、これはこれからも続けていきたいと思いますので、よろしくお願いします。2番目ですね、岸田内閣の経済政策の評価なんですけども、岸田内閣、新しい資本主義というのをですね、表暴して、内容が定かでないんですけどもまだ、新しい資本主義の大転換と叫びながらですね、この1年半間、1年半ですね、経済政策をやってきましたけども、結果どうだったんですかというのを問いたいんです。何が成功して何が効果を上げていない、あるいは失敗だったのか、その大臣の認識をお聞きしたいと思います。

2:01:49

続き財務大臣。

2:01:53

岸田政権が発足をいたしましてから、1年半が経過をいたします。この間具体的に何が成功で何が失敗であったかというのは、最終的には国民の皆様が判断すべきことであると思いますが、我々といたしましては、様々なご批判には謙虚に耳を傾けつつ、やるべき課題には正面から取り組むことが重要である。基本的にそう考えております。その上でお答えを申し上げますと、岸田政権においては、ウィズコロナの下、社会経済活動の正常化を進めていくとともに、ロシアによるウクライナ侵略や、これに伴う物価高騰など経済社会情勢の変化に切れ目なく的確に対応してきたと考えております。また、成長と分配の好循環の実現のため、賃上げの実現に向けた各種の施策を総動員し、昨年の春党においても官民の連携した取組の結果、賃上げは過去20年間で2番目に高い引上げ率となったと認識をしております。一方で、女性や高齢者の労働参加が進んだこともあり、1人当たりの賃金に伸び悩みが見られ、新型コロナ対応等のため、財政状況の厳しさ、これは一層増しているなど課題が残されていることも事実であります。こうした中で、日本経済を民主主導で持続可能な成長経路に乗せていくために、新しい資本主義のもと、成長と分配の好循環の実現に向けた各種の取組を進めているところであります。今後とも、経済再生と財政健全化の両立を図ることができますよう、しっかりと取組を進めてまいりたいと考えております。

2:03:54

政松よしのり君。

2:03:57

今、賃上げについて、過去20年間で第2位の増収率という話がございましたけれども、資料の図1と2をご覧いただきたいと思います。これが2022年、まず共同通信の方からいったのが、ここはかなり11月も前年同月比で3.8%の減、マイナス3.8%。そして12月もマイナスの2.8%ということで、櫻井議員がおっしゃったように、結局22年でも0.9%の実質賃金の低下を招いているわけですね。図2はずっとこの実質賃金が指数で言えば下がってきていると。こういうことでですね、岸田内閣が一番強調していた賃金の上昇、これが失敗していると言わざるを得ないんじゃないですか。そこはちょっと大臣、どういう認識なのか、明らかにしてください。

2:05:06

続き財務大臣。

2:05:12

賃上げは、成長と分配の好循環により、持続的な経済成長を実現するために不可欠だと考えております。岸田内閣におきましては、政権発足当初から賃上げ税制の拡充、公的価格の引上げなど、賃上げに向けた取組を行ってきているところであります。そして先ほども申し上げましたけれども、昨年の春冬においては、賃上げは過去20年間で2番目に高い引上げ率となったわけでございます。しかし一方で、足元において実質賃金がマイナスになっていること、これはもう清松先生ご指摘のとおりであります。これはロシアによるウクライナ侵略を背景とした国際的な原材料価格の上昇、そして円安の影響などによる物価上昇の影響が大きいと、そういうふうに思っております。こうした状況を踏まえまして、物価上昇を超える賃上げが実現しないと、実質の賃金は下がってしまうわけでございますので、関係省庁でしっかり連携をして賃上げに取り組む中小企業等の生産性向上の支援の拡充などに取り組むとともに、構造的な賃上げの実現、これを目指してまいりたいと、そのように思っております。

2:06:43

政松よしのり君。

2:06:45

確かに世界的に色々な状況が起こって、円安状況も作られたと。それは色々とありますよね。物価が上昇してきたとかですね。だけどですね、私はずっと賃上げについて、最低賃金のこともずっとこの委員会でもですね、かなり議論もさせていただきましたけれども、やっぱりですね、私なんかは公的資金を大規模に投入してですね、5年間ぐらいで最低賃金を1500円まで引き上げるという、そういった、ある意味じゃ強硬的な政策でもやらない限り最低賃金は上がらないなと。いうのが私のずっと実感でございますし、またですね、先ほど答弁がございました。一部の大企業でですね、585兆円もの内部流報を抱えるということ、これをですね、なんとかその内部流報をですね、それだけ抱えさせないように、逆にそれをですね、賃金の方に、賃金の上昇にですね、上げていく政策、根本的な政策をですね、やっていかないとですね、そう簡単に賃金なんて上げられないんですよ。価格転嫁なんかもね、その中小企業できないのが現状ですよ。しっかりですね、そこはですね、頑張っていただかないと、経済の低成長、もう日本だけですよ。恥ずかしい過激なんですよ。世界はどんどん賃金も上昇して2倍3倍、日本だけ下がっている。世界はGDPを上げている。日本だけずっと下がっている。こんなことをね、繰り返さないでほしいということをですね、是非お願いしますし、そこをですね、強くお願いします。次に質問を続けますけれども、岸田内閣はですね、この発足当初から、国民のですね、所得倍増、資産倍増ということで、まあ、それをキャッチフレーズにやってきてますけれども、結局、所得は、さきほど実質賃金の減少も含めてですね、うまくいってない。一方ですね、43兆円もの防衛費、負担増をですね、まあ、これを国民に押し付けるという形になっているわけですよ。こうすると国民から見たらですね、どうもこれペテンシじゃないかというようにですね、感じてしまう。私の選挙区でもですね、そういう方が多いんですよね。何だと、資産とか所得とか倍増とか言ってたのに、結局大きな防衛費の負担かよと。それ国民の逸らざる気持ちだと思うんですね。その辺について大臣の所感をお願いします。

2:09:42

鈴木財務大臣。

2:09:49

岸田政権におきまして、成長と分配の好循環を通じて国民の所得を引き上げて、未来に希望を持つことができる社会を作り上げていくことが重要、そういうふうに考えて施策をこれまで展開してまいりました。そうした考え方の下で、政権発足当初から賃上げ税制の拡充、公的価格の引上げなど、賃上げに向けた取組を行ってきているところであります。一方において、先ほど来政松先生ご指摘のとおり、足元において名目賃金は伸びているものの、物価上昇の影響によって実質賃金はマイナスとなっており、こうした事実に対しては真摯に向き合う必要があると考えております。このため、政府としては、物価上昇を超える賃上げの実現に向けて、賃上げに取り組む中小企業等の生産性向上の支援の拡充等に取り組んでまいります。また、成長分野における大胆な投資の促進によりまして、生産性と賃金の高い産業、企業を創出するとともに、こうした成長分野への円滑な労働移動を、人への投資の強化と一体的に進めることで、構造的な賃上げの実現を図ってまいりたいと思っております。また、お話にもありました、資産所得倍増につきましては、家計の資金が我が国企業の成長投資の原始となって、持続的な企業価値向上の恩恵が、金融資産所得の拡大という形で、家計にも及ぶという成長と資産所得の好循環を生み出していくため、昨年11月に資産所得倍増プランを策定したところであります。2位差の抜本的拡充、高級化など、プランに盛り込まれております、様々な施策を総動員していきたいと思います。政策を掲げる意義はいいんですよ。でも、役人が書いた答弁をずっと書作を並べていっても、私が今言っているのは、結果がどうなんだと、それについてどう思っているんだということなので、そこは、もし結果が思わしくなかったら、そこはここが悪かったから反省しますと、しっかりとこういう形でまたやり直していきますぐらいの答弁をしてもらわないと、我々としては、あるべき姿をいかにもずっと答弁されても、時間が足りなくなるだけなので、そこは大臣、よろしくお願いします。時間がなくなってきたので、次に行きますけれども、資料の第3、2ページ目を裏を見てください。これ最近ですね、言われ始めているのが、日本とドイツの名目GDPの推移ということで、この記事も書いてあるようにですね、どうも、為替の影響もありますけれども、この日本とドイツの立場が逆転してですね、世界第3位の経済大国がドイツになると、日本は4位で追い越されるというのは、かなりですね、議論をされ始めているわけでございます。もしこれでですね、この今までのですね、施策がですね、結局間違っていた、あるいは効果が上げられなかったという話になって、ドイツに経済的にですね、追い抜かされたと言われたらですね、ドイツで日本の人口の7割の国ですから、そういうふうにでもなったら、これ、国民に対してどう責任を取るんですか。

2:13:35

鈴木財務大臣。

2:13:40

今、清松先生ご指摘なのは、ドルベースでGDPの国際比較をした場合に、ドイツに抜かれる可能性があるのではないか、こういうことであると思いますが、ドルベースでの比較は、様々な要因によって変動し得る、為替の動向によって大きく変わるということも留意が必要である、そういうふうに思います。我が国のGDPの約6割、これは民間消費が占めておりまして、実際、多くの国民は円で生活しており、給料も円でもらっています。そのため、まずは何より、自国通貨円立てのGDPを成長させる取組を進めることが重要であると思います。岸田内閣では、様々な社会課題を成長のエンジンに変えていく、そういう考え方の下で、各種の取組を進めております。例えば、我が国経済の課題であります生産性向上に関しては、人への投資の抜本的強化と労働移動の円滑化による構造的賃上げや、官民連携による成長分野への大胆な投資拡大等に取り組むことによって、成長と分配の好循環を実現してまいりたいと思っております。岸田内閣が誕生してから1年半であります。やはり、1年半の間に、期間的に結果を出さなければならないものもありますが、長期的、中期的に、やはり取り組んで、継続して取り組んでいかなければ、結果が出ないものもあるんだと思います。従いまして、そうした時間軸も評価する上で、ぜひ考えていただければと思います。

2:15:35

政松義則君

2:15:37

大臣、まずちょっと、ドル表示でランキングを決めるんで、円はちょっと日本人の生活は円だから関係ないという、これ答弁やめましょうよ。どうなの?世界でやっぱり比べるのは、みんなドルなんですよ。だから日本人でガラパゴスと言われるんですよね。それはもうやめてください。そういう厳しい、世界での、ある意味ではそういうランキングというのがあるというのを、しっかりそこに頭を入れてくださいよ。それと同時にですね、もし抜かれたらどうするんだと。もうこれはね、今の与党、面目丸つぶりですよ。もう政権変わらないといけない。そのくらい自覚してもらわないと困りますよね。あとそれからですね、またいろいろ政策を今読まれましたけども、とにかくですね、日銀の黒田総裁みたいに2%物価上昇と言いながら10年経って道まだ途中ですと言われたら、政治責任を取っているなんてことに言えませんよ。それは政治責任の取り方じゃないんだ。だからですね、1年半でまだまだですと、これから5年後10年後を見てくださいと言われても、我々としてね、それが政治の責任ということと思っているんですか。それはおかしいですよ。ぜひそこはですね、本当に一瞬一瞬が勝負だという世界でやって、ある程度のね、そういった政策が正しいんだったら、そこに対して成果もある程度上げていってもらわないと、それは国民として納得できません。ちょっと話をもう時間が、その、その押してきたんであれですけども、ちょっと日露戦争のですね、借金問題について伺います。えっと、1904年にですね日露戦争って起こっているんですけど、その時、高橋小琴雄、当時の日銀の副総裁ですか、がヨーロッパとニューヨークでですね、このロスチャイルド系の方々とお話をしてですね、これ、82000万ポンドの借金をですね、4回にわたってやってきたんです。これは成功したんです。その戦時国債がないと日露戦争は勝てなかったと言われている。これでその外債がですね、完債するのがですね、1986年なんですね。これ事実かというのと同時にですね、これ1945年に日本は1回敗戦で潰れてるんですよ。それでもそういう借金というのは、この返済をしていかなきゃいけないという事実になると思うんですけども、そこの辺はいかがですか。

2:18:33

鈴木財務大臣。

2:18:37

日露戦争に際しましては、今、清松先生からお話がありました通り、4回にわたりポンド建て交済を発行し、借り替えを経て戦後、1968年までに償還を完了したものと承知をしております。ドイツなどの他国の戦争時の国債の償還については、詳細を把握しておりませんけれども、国債については、償還が確実に行われると信頼されることが重要でありまして、我が国としても引き続き確実な償還など、国債の信任の維持に取り組んでまいりたい。そのように思います。

2:19:19

清松吉成君。

2:19:20

今、1968年とおっしゃいましたね。私はちょっと他の本でですね、86年という話を。68ですね。分かりました。確認しました。でも、一回破綻した国であっても、そういった借金の返済は続くということですね。逆に言えば、金を貸している国債金融大資本の方々から見ればですね、それだけ返してもらうんだったら、戦争というのもかなりそこはおいしいビジネスになるねという話になると思うんですけれども、そういった中、これが戦争が結構終わらない理由とも、いろんな本に書いてあるわけですけれども、そういう観点でいった場合ですね、今、この1944年のですね、第二次大戦、日本が負ける直前の交済比率というんですかね、GDPに対して約250%程度だと言われているんですけれども、今がですね、実際にそのGDPとの比率が240%前後ですか、そういう指摘もありますけれども、こういう状況で、戦争に負ける前提のですね、負ける直前の比率とですね、今の借金の比率、ほとんど同水準だという中でいけばですね、今、台湾融資とかですね、いろんなこと言われてますけども、43兆円の武器を、武器及び防衛体制をきちんと確立しようと言われてますけども、こんな状況でですね、もし、例えば戦争のようなに巻き込まれた時に、日本の財政というのは持つんですか、さっき福田議員からも言われたように、日本って戦争できない国になっているんじゃないですか、財政的に。それちょっと認識をお願いします。

2:21:26

鈴木財務大臣。

2:21:28

先ほど先生からお話ありましたけれども、令和4年度末における我が国の政府債務残高は、GDPに対する割合は約237%となる見込みであります。そして昭和19年においては、GDP費、政府債務財務財務財務財務財務高対GNP費が200%程度であったという数字が出ております。それで、今のような状況で、戦争をするというわけではありませんけれども、そうした有事に巻き込まれたらどうなるのかと。こういうようなお話であると思いますが、この点につきましては、昨年12月に閣議決定されました国家安全保障戦略においても、我が国の経済は海外依存度が高いことから、有事の際の資源や防衛装備品等の確保に伴う財政需要の大幅な拡大に対応するためには、国際的な市場の信任を維持し、必要な資金を調達する財政余力が極めて重要とされておりまして、清松先生の問題意識と政府としても十分、そこは共通した認識を持っていると、そのように思うわけでございます。有事を想定した仮のご質問に答えるということは、なかなか困難でありますが、財政は国の信頼の礎であるということを度々申し上げておりますが、有事であっても日本の信用や国民生活が損なわれないようにするため、平素から財政余力を確保することが不可欠であると考えております。

2:23:20

清松吉成君。

2:23:22

確かに、戦争にでも巻き込まれるというのは、結構突然来るという危険性がありますから、そこは今、経済安全保障を含めた、あるいは軍事の安全保障を含めた議論は確かにやっていますけれども、要はこの国は戦争に入らせちゃいけないということを強調したいと思います。最後になりますけれども、厚労副大臣、来られていると思いますけれども、最低賃金の中央審議会の資料ですね、これ、物価がですね、急激に上がる前の資料でみんな審議して、昨年の最低賃金決めているんですよ。いろんな団体からね、やっぱりそちらに要請が行っているんですよ。つまり、昨年の6月までの資料をやってて、これからですね、一挙に上がってきたのは9月ぐらいからなんですね。だから最低賃金もう一回審議し直してくれと言って、そういった要望に対してですね、結局厚労省が言った答えはですね、いや、1年に1回しかやらないから、また来年決めるというような、そんな対応しているという話を聞いているんですね。でも本当にですね、岸田内閣が賃金の上昇と言っているわけだから、それに対して厚労省の対応は、なんていうか、全く合っていない。それは責任を感じるべきですよ。すぐさまそこはですね、もう一回事情が一挙に変更したら、そこは最低賃金の審議をやり直す、そういうことがあるべき姿じゃないですか。

2:24:53

伊沢厚生労働副大臣。

2:24:58

厚労省として、あるいは法令上、1年に1回しか賃上げ、最低賃金の審議を行わないということは、規定はされてはおりません。ただ、その上で最低賃金の決定というのは、消費者物価指数のみではありません。労働者の整形費でありますとか、あるいは賃金、また企業の賃金支払い能力、こうしたデータを総合的に勘案して決めるということになっておりまして、今後の最低賃金の決定に向けて引き続き、物価動向、また今年の春冬も始まったところでございますので、この春冬の状況も含めて各種指標を注視していきたいというふうに思っております。物価高に対しては政府として、総合経済対策の迅速かつ着実な実行を図っておりまして、その状況も注視していく必要があるというふうに考えております。とにかく早くそれをやってくださいね。そうしないと、一番底辺で頑張ってくる方々が、本当に今厳しい生活をしているんですから、そこをお願いしまして、質問を終わります。ありがとうございました。

2:26:25

次に道下大輝君。

2:26:30

立憲民主党の道下大輝でございます。今日は鈴木大臣への質疑ということで、お時間をいただきましてありがとうございます。時間も限られておりますので、早速始めたいと思いますが、まず今年は5月にG7広島サミットが行われます。そうしたところで、鈴木大臣にもいろいろと活動活躍される場はあると思いますけれども、そんな中で、やはりG7の日本以外の国々は、LGBT、性的マイノリティの方々の差別を禁止する法律や、同性婚を法律に認めるという国でございます。G7の中で唯一、日本だけがそうした性的マイノリティの差別を禁止する法律や、同性婚を認める法律がないという国でございます。残念でございます。そうした中で、先日岸田総理の発言、そして総理秘書官のLGBT差別発言がございました。私はこれはあってはならない発言であると思いますし、速やかにこの日本においてLGBT差別を解消する、今回今、理解増進ということでございますけれども、最低でも理解増進をするような法律、そしてその先には差別禁止、そして同性婚を法律に認める、そして選択的夫婦別姓、こうしたものを進めていく必要があるというふうに思いますが、鈴木大臣のお考えを伺いたいと思います。

2:28:01

鈴木財務金融担当大臣。

2:28:06

今の差別をなくすための法律でありますが、与野党で今、協議をまた再度して、総理からもできるだけ早く法案を成立するように、各党と協議するようにというような旨のお話があったと、そういうふうに私は理解をしております。G7の議長国というお話もございましたけれども、そうした各党のこの協議の中で、一つの結論が出るということを私も期待をしているところであります。

2:28:44

道下大輝君。

2:28:46

鈴木大臣としては、こうした方向性について賛成されるのか反対されるのか、ちょっとお伺いできます。

2:28:54

鈴木財務金融担当大臣。

2:28:57

内心の自由ということにも関わりますので、私個人としてのそれぞれの事柄に対することは、申し上げることは控えたいと思いますけれども、私は強制社会の実現ということは極めて重要であると思っております。私も前に東京パラリンピックを担当する仕事をしておりましたけれども、私の思いは、2021年に開催になりましたけれども、東京パラリンピックを通じて、強制社会のというものをレガシーとして日本の国に目指したいということで、ずっとやってまいりました。性的指向、性自認を理由とするような不当な差別、偏見、そういうものはあってはならないんだと、そういうふうに思います。それぞれの立場、あるいはそれぞれの個性と言ったらいいんでしょうか、またそれぞれのそうした自分の気持ち、そういうものをですね、それぞれ人権や尊厳、これを大切にしながら多様性が尊重される強制社会というものの実現、それが大切であると、そういうふうに思っています。

2:30:12

西下大輝君。

2:30:14

ありがとうございます。内心の自由ということはありますけれども、もうすでにこのように、世界ではこのようなLGBTQだとか、素人の綿にEをつけたり、素人Eと言ったりしますけれども、そうした多様性を認め合う社会が当然であるという流れがありますので、こうしたことはですね、ぜひとも私は率先して、菅大臣も個人として、また内閣の一員として進めていただきたいなというふうに思っていますし、これは議員立法で言います、理解増進法は進められておりますけれども、本来であれば政府がこれは出すべきだと私は思っております。では次に、ちょっと順番をいろいろと入れ替えさせていただいて恐縮でございますけれども、次に二次元の金融緩和政策の見直しについて伺いたいと思います。二次元は今年1月31日、2012年7月から12月に開いた金融政策決定会合の議事録を公開しました。ちょうど自民党が政策奪還を決めた衆議院選挙直後の12月の会合でもあり、それらを見ると、インフレ目標を2%と設定することに慎重だった当時の白川総裁は、中央銀行への信任が低下するなど、復旦目標を2%や大胆な金融緩和を掲げた自民党が衆議院で政権奪還したことにより、そうした中央銀行への信任が低下するという、この心配というか、そういう懸念を表明されていたんですけれども、こうした自民党による政権奪還により、その後の2013年1月22日の政府と日銀による共同声明によりに示されているように、日銀の寄与政策の方向性が激変した様子が伺えるわけであります。さて、それから10年後の現在を見ると、どうなったのかということでございますが、先ほど来、我が党の議員もお話をしておりますけれども、その共同声明と今の現実とどうなっているのかということを見ていきたいと思いますが、まず、白川正明元日銀総裁が、今年1月21日、週刊東洋経済に寄稿された文書を私が拝見いたしました。これについて、鈴木大臣、ちょっと最初にお伺いしますが、これ読まれましたでしょうか。

2:32:43

鈴木財務金融担当大臣。

2:32:46

すいません、新聞報道等を通じてしか目を通しておりません。

2:32:52

道下大輝君。

2:32:54

この寄稿されたものを読むと、2012年の12月からの金融政策決定会合、そして共同声明に至る状況がやはりわかる。そしてその時にどのように白川当時の総裁が考えられていたのか、慎重に。そしてこの共同声明に、ある意味で自民党から強いプッシュで記載せざるを得なかった内容や、あとは何としてもこの日本銀行としては守らなければいけない線というものを何とか確保したとか、いったことが書かれております。その中の一文を紹介しますと、共同声明に謳われた持続可能な財政構造を確立するための取組を着実に推進するという政府の取組が進んだとは思えない。財政規律は明らかに緩んだ。またこの10年間についてなんですけれども、10年間の最大の変化は大胆な金融政策の結果を現実に観察することによって、量を拡大しさえすれば物価が上がるとか成長率が上がるといった単純な話ではないことを以前よりは多くの人が理解するようになったことである。もう一つの大きな変化は、日本経済の低成長の原因は物価の下落ではなく、直面している課題は潜在成長率の低下を食い止め、生産性上昇率を引き上げることだと以前に比べると多くの人が実感を持って理解するようになったことであるというふうにおっしゃっているんですね。これ私は白川総裁は結果論で述べていらっしゃるとは思いません。これは当時からこのようなお考えであったと私は思っております。そしてですね、また本当の課題はデフレ脱却、物価上昇率の引き上げということではなかった。高齢化、人口減少がさらに進む状況の下でも、一人当たり所得が持続的に成長できる経済をつくることが最も大事な課題だ。その鍵を握るのは生産性の向上である。人口減少がどこかの時点で止まるという展望を持てるようにすることであるというふうにも述べられております。まさに10年前に当時の白川総裁が心配され懸念され、ある意味心の中で軽傷され、また政策決定会合や自民党とのこの会議の中で、自民党からの意見に対して意見を申されたことが的中されたのではないかというふうに私は思うんですけれども、今この現実はそうなってしまっているのではないかと思いますが、鈴木大臣のお考えを伺いたいと思います。

2:35:42

鈴木大臣、金融担当大臣。

2:35:45

白川総裁の起向したこの内容から、この間物価や成長率は上がらず、財政規律も緩んだのではないかという、そういうお話を道重さん先生から指摘をされたわけであります。まず金融政策、この間の成果は度々申し上げておりますので何か恐縮ですけれども、共同声明を公表いたしまして、それぞれの責任においてこの間必要な施策を実施してまいりました。このうち金融政策については、日銀が定めた物価安定目標の実現を目指して金融緩和を推進してきたと理解をしております。そうした取組の結果、政府と日銀の取組の結果、デフレではないという状況を作り出すとともに、GDPはコロナ前時点において名目、実質ともに過去最高水準になったほか、企業収益が高まり雇用環境が改善するなど大きな成果を上げたと認識をいたしております。そして財政規律への影響でありますけれども、日銀の金融政策は日銀が物価安定目標の実現に向けて金融政策の一環として実施しているものと承知をしておりまして、政府としては日銀が国債を買い入れるということを前提に立った財政運営を行うことが適切であるとは全く考えていないわけでありまして、また市場からそのような疑いを持たれ市場の信任を失うような事態を招くことがないようにしていく必要があると考えております。従いまして財政規律が緩んだという御指摘は当たらないものと考えておりますけれども、今後とも財政健全化に向けてプライマリーバランスを2025年度に苦労自家することなどの方針の下で引き続き責任ある経済財政運営に努めてまいりたいと考えております。

2:37:56

道下大樹君。

2:37:58

財政起立が緩んだとは思っていないということなんですが、びっくりですね。ここまで緩み切っているというか、もうこれは他の専門家が、多くの専門家が聞いたらびっくりするな。今までも答弁されていますので、聞き慣れてしまっている我々がある意味でちょっと麻痺してしまっているかもしれませんが、そうではないと思います。私は、白川元総裁がおっしゃるように財政起立が狂っていると思いますし、ましてや一つは、2013年の共同声明では物価上昇2%、これは何年って規定しないんですね。これ実は黒田総裁になってから2%を2年間でということを掲げた。それが全然達成されていない。達成されなかったのが、こんなに何年も続いて、なぜ方向性を転換するとかしなかったのか。実は、この2013年の共同声明では、経済財政諮問会議は、金融政策を含むマクロ経済政策運営の状況、その下での物価安定の目標に照らした物価の現状と今後の見通し、雇用情勢を含む経済財政状況、経済構造改革の取組状況などについて定期的に検証を行うものとするとしているんですね。しかしながら実際は、この経済財政諮問会議、総理が議長を務めていますが、きちんとした検証を行ってこなかったから現在のように、だらだらだらだら続けていって、検証して、じゃあここが違うから変えていきましょうという方針転換ができなかったのではないでしょうか。大臣に伺いたいと思います。

2:39:49

鈴木財務金融担当大臣。

2:39:55

石田先生御指摘のとおり、経済財政諮問会議の場において、専門的中立的な知見を有する学識経験者なども参画する形で絶えず政策の検証を行いながら、幅広く経済財政運営について議論を行ってきたと、そのように考えております。具体的には、年4回程度、日本銀行から金融政策、物価等についての説明を受け、議論を行うことで、金融政策を含むマクロ経済政策運営の状況、その下での物価安定の目標に照らした物価の現状と今後の見通し、雇用情勢を含む経済財政状況について検証を行うとともに、経済財政一体改革について、主要分野における改革の方向性を具体化した改革工程表も活用しつつ、改革の進捗管理、点検、評価を行っているところであります。引き続きまして、定期的な検証をこれに努めていきたいと、そのように考えております。

2:41:07

道下大輝君。

2:41:09

定期的な議論は行ってきたかもしれませんが、検証しそれを実際に政策の変更等にも生かしてはいなかったと私は思います。今年の1月30日に民間の令和委員長が緊急提言で、政府日銀による過去10年の政策効果を検証した上で、新たな共同声明を作成公表すべきであるというふうに提言しています。私もそう思います。ただ日銀と政府でやることはやっぱり今までのような間違ってない、財政規律緩んでないとか、そういったことしか出てこないんじゃないかと思います。私は、これはですね、この10年間どうだったかということは、身内で政府や日銀で検証するのではなくて、中立的な第三者式機関でしっかりと検証してもらう必要があると思うんですが、大臣どう思いますか。

2:42:04

鈴木財務金融担当大臣。

2:42:08

現状は先ほど申し上げましたとおり、経済財政諮問会議において、説明を受け議論を行っているところであります。そして現時点では、過去10年の政策効果をまとめて検証することにはなっておりませんけれども、政府の立場といたしましては、引き続き諮問会議における検証の枠組み等を活用しながら、物価安定の下での持続的な経済成長の実現に向けて、政府に日銀が一体となって取り組んでいくことが必要であると考えております。いずれしっかりと様々な政策を経済財政諮問会議において議論をするということ、これは大切なことであるとそういうふうに思っております。

2:42:59

西下財機君。

2:43:01

政府と日銀による検証というのは、1つは必要かもしれません。ただそれだけでは正しい判断はできないと思います。もう1つ、しっかりとした中立性を保った第三者機関による検証をしてもらって、そして報告してもらう、いわゆるパラレルレポートといわれるものにございます。こういうちゃんと比較できるような、この10年間をちゃんと比較できるようなものを用意して、そして政府日銀のこれまでやってきたことは正しかったといった方が説得力を持ちし、私はある意味で、政府日銀、今までのことを失敗でしたという検証結果を報告することは私はないと思うので、やはりこういった点では国民にしっかりと信頼してもらえる機関に10年間の検証をしてもらうべきだというふうに提言をしていきたいというふうに思います。次に税制についてちょっと伺いたいと思います。税制に関しても特に生産拠点や海外資産の国内回帰策について伺いたいと思います。昨今の円圧の振興や地製薬リスク、新型コロナウイルス感染症による供給低下への警戒、海外の人件費増などにより海外生産を国内生産にシフトしたり検討している国内メーカーが出てきております。生産拠点が国内に回帰することは雇用を増やし地域経済の活性化にもつながるなどメリットが大きいと考えられます。こうした生産拠点を国内に戻す企業を支援するための税制について認識を大事に…。政府参考人に伺いたいと思います。

2:44:41

財務省墨沢主税局長。

2:44:47

お答え申し上げます。海外生産を国内生産にシフトする国内メーカーに対する支援に関してでございますが、海外に生産拠点が50%以上集中している製品の製造を行っているような企業につきまして、地域経済・経営事業という枠組みがございますが、こういった事業を都道府県内で行う等の要件を満たしている場合、最大50%の特別消却や最大5%の税額向上が可能となる制度が用意されています。企業環境の変化を踏まえ、税制においてもその必要性や政策効果をよく見上げながら、こういった施策に取り組んでまいりたいと考えております。ぜひ、そういった政策は状況を見ながら、私は進めていくべきだと、どんどん生産拠点を海外に移してきたということはありますけれども、これはやはり今の円安の状況や、また国内における雇用の場の確保ということも含めると、また技術の海外への流出ということも考えられますと、やはり国内でどんどん生産できるような、そういった税制によるプッシュをお願いしたいというふうに思います。もう一つ、日本の企業の海外での利益を国内投資に向ける税制の必要性の認識と導入の検討条件について伺いたいと思います。これ、なかなか海外で利益を上げている企業の資産が、利益が国内に戻ってきていないというのがよく指摘されていますね。こうした点について、やはりもっともっと国内で海外における利益が国内に戻ってくるように、国内に投資されるようにしていく必要があると思いますが、この点についても伺いたいと思います。

2:46:36

鈴木財務金融担当大臣

2:46:40

今、御指摘がございました海外データ利益に着目した税制について、現時点で具体的な検討を行っているわけではありませんけれども、成長と分配の好循環の実現のためには、海外データ利益を含めた資金を国内での投資や賃上げに活用していただくことが重要であると考えておりまして、税制の面でもこのような企業の行動を積極的に後押ししているところでございます。日本企業には、今般拡充をすることとしております研究開発税制や、本年度改正で抜本強化した賃上げ税制といった措置を積極的に活用していただきたいと考えているところであります。

2:47:29

内田大輝君

2:47:31

ぜひとも検討して、政策として実現していただきたいというふうに思います。それからもう一つ税制なんですけれども、昨年12月9日に鈴木大臣お忙しいところ、私ども立憲民主党の2023年度税制改正についての提言、申し入れを受けていただきました。ありがとうございます。今日皆様にお配りしている資料でございます。コロナ禍、物価高騰で困難な状況にある個人、事業者等への支援ということで、先ほど政末議員もありました、インボイス制度の廃止、少なくとも導入延期、また次元的な消費税減税と税制全体の見直しなどがあります。また、一部企業の課題な内部流報を賃上げに回るように税制等を強化すること、また任意差の拡充、同時に所得税、金融所得課税の累進性強化などがあります。また今では配偶者控除などにより就労調整が生じないように、当面は控除額の引上げ、長期的には人的控除の抜本的直しと、そうしたものを大きくは10点について詳細には、菅大臣にいろいろと説明をさせていただきまして、回答もいただきましてありがとうございます。その中でちょっとお伺いしたいのは、一つには多発化、深刻化する災害に対応する税制についてであります。ここでは私ども、災害損失控除の創設を以前から提言しておりますけれども、これ未だ実現されておりません。ぜひ進めていただきたいと思いますけれども、この点について御答弁をお願いします。

2:49:08

続き、財務大臣。

2:49:13

12月に御提言をいろいろいただきまして、短い時間でしたけど有意義な意見交換ができたと思います。私からも感謝を申し上げたいと思います。そして頻発する自然災害への対応、これは大変重要な課題でありまして、税制においても災害への対応は重要であると、そのように考えております。令和5年度税制改正においては、被害が極めて甚大で、広範な地域の生活基盤が著しく損なわれ、被災前のように生活の糧を得るまでに時間を要するような災害の被災者や被災事業者に特に配慮する観点から、特定非常災害による損失に係る雑損質と純損質の繰り越し期間について、損失の程度や基調水準に応じて、現行の3年から5年に延長する措置を講ずることとしたところであります。災害への対応につきましては、税制もこのように手を加えたわけでありますが、税制だけではなく、歳出も含めた総合的な対応を行うことも重要であり、今後も適切に対応してまいりたいと考えております。

2:50:36

西田大輝君。

2:51:01

お答え申し上げます。今回の改正内容は、雑損控除につきまして、特定非常災害の場合について、繰り越し期間の特例を設ける、5年間まで延長するということと、純損失、これはご商売されている方の所得について損失が生じた場合でございますが、これについても同様に特定非常災害の場合に5年に延長するということでございまして、控除の順番については手を加えてございません。

2:51:28

西田大輝君。

2:51:30

最初の方ですよね。最初に聞かれるんですよね。

2:51:34

積水市税局長。

2:51:40

控除の順番については、雑損控除を引いた上で、その後に基礎控除等の人手控除が引かれるという仕組みは、これまでどおりでございます。

2:51:48

西田大輝君。

2:51:49

我々は、特に中小企業と取引する税理士会、税理士政治連盟なども、これは雑損控除とは別にして、そしてこれは最後にすべきだと言っているんです。控除を引く順番を。なぜかというと、この災害による損失というのは膨大です。それが先に控除として引かれたら、それでもほかの控除がなくなってしまう。繰り越してもそれが先になったら、損失控除を受ける額が最初に、そして繰り越しが伸びたとしても、そのほかの控除が、今度期間が短くなって、引かれるべきものが期限切れで引かれなくなるということなので、これは、いろんな控除を先に引いた上で、そして、そういう災害による損失控除を、あと一番最後に引いて、それで引いてもまだ残っていたら、それを翌年、翌年、翌年に繰り越す。それを5年とか10年に延長すべきだというのが、我々や税理士会と、また多くの方々の意見なんですよ。だから今回は、ちょっとだけ手を加えたんですけども、雑損控除のままでは、これはあまり効果を私は発揮しないと思います。だから、災害損失控除というものに別に設けて、そして控除を引く、控除として引く順番は最後にすべきだと。これ私は、ここで変わることはないと思いますけども、強く指摘をしておきたいというふうに思います。それからもう一つ、皆様に配りをした資料なんですけども、2枚目をご覧いただきたいと思います。これ多くの方々も見ていただいた、配られているものだと思います。所得税の負担率です。いわゆる1億円の壁です。我々立憲民主党は、認意差の拡充には強く求めましたが、それと同時に所得税や金融所得課税の累進性の強化も一緒にやるべきだと求めました。しかし今回の所得税法改正では、非常にこの30億円から、そして対象外200人から300人という、余りにも極めて限定的な方にしか対象にしないものであります。岸田総理が総裁選のときなども含めて、金融所得課税を含めて強化するといったものが、いつの間にか消えてしまって、そしてこれも今回は、やったふりのような感じで、所得税法30億円から、200人から300人。これは余りにも、一歩とは言いませんし半歩とは言いませんけれども、前進はしたかもしれませんが、数センチかもしれませんが、この表を見ていただくと、本当に1億円から、この1億円の壁ということで、30…こうしたところの、本当に1億円から以上の高額所得者の方々に、ちゃんと儲かったら儲かった分、その利益の御能の税金を払っていただく必要があるというふうに訴えているわけでございます。その点について、大事に伺いたいと思いますとともに、あとこの資産所得倍増計画なんですけれども、資産ゼロ世帯が20%、そして今では、個人の所得はですね、資産ゼロの単身者、20代が43.2とか、30代も30.1、そうした資産もない人に対してはどうするのか、私は資産所得倍増という前に、賃上げ政策、賃上げ税制、これしっかりと政府としてやるべきだと思いますが、大臣に伺いたいと思います。

2:55:31

鈴木大臣

2:55:35

超高額所得者についてのことに、お話が始めございましたけれども、今の社会保険料を加味した所得税の負担率を見てみますと、所得が1億円を超えたあたりの、そのあたりの所得層は、負担率がそこまで大きく低下していない一方で、かなりの高額所得者層の負担率の低下が著しい状況にあります。このような負担率の状況を踏まえて、与党税制調査会において幅広い観点から御議論をいただいた上で、今般、税負担の公平性を確保する観点から、おおむね30億円を超える高い所得を対象として、最低限の負担を求める措置を導入されたこと。これは、税負担の公平性を確保に向けて、一定の対応が図られたものと認識をしているところでございます。そして、賃上げについてでございますが、賃上げの効果ということでありますが、先ほど来、申し上げておりますように、岸田内閣において、賃上げの重要性というものは、強く認識をしているわけでございます。政府といたしましては、物価上昇を超える賃上げの実現に向けて、賃上げ税制の拡充に加えて、賃上げに取り組む中小企業等の生産性向上の支援の拡充などに取り組むとともに、成長分野への円滑な労働移動を、人への投資の強化と一体的に進めることで、構造的な賃上げの実現を目指しているところでございます。賃上げ税制の効果につきましては、賃上げは、税制のみならず、企業収益、雇用情勢等に影響を受けるものでありますが、過去に行われた調査を見てみますと、おおむね6割を超えている企業が、賃上げの後押しになったと回答があります。また、毎年おおむね10万社の企業に、ご活用をいただいているということを考えますと、一定の効果があるのではないかと、そのように考えているところでございます。

2:58:00

西田大臣。

2:58:01

時間が来ましたので終わりますけれども、本当に金融所得課税に関しては、非常に、あまりにも少ない、範囲が狭すぎる。そして、賃上げに向けた抜本的な税制改正だとか、まだまだ足りません。ぜひともよろしくお願いします。ありがとうございました。

2:58:43

次に、階猛君。

2:58:45

委員長、立憲民主党の階猛です。今日は我が会派の最後の質疑者ということになりますので、ここまでのところで、他の議員とのやりとりで気になったことなども伺っていきたいと思っております。その上でまず、日銀総裁にお尋ねします。先ほど来、我が党の議員から、2年で2%の物価目標が達成できないこととか、あるいは、物価が上がっても実質賃金が上がらなかったことであるとか、また、一元緩和を長年続けたことにより、財政規律が歯間したりとか、さまざまなリスクやコストがかかってきたこと、こういったことについて、いろいろな指摘があったにもかかわらず、総裁からは、残念に思うといったような話しかありませんでした。人事のような話でありました。残念に思うというよりも、自らやったことに対して責任を感じて反省する。これが筋ではないかと思うんですが、責任を感じたり、反省の弁を述べたり、ということはされないんでしょうか。

2:59:55

黒田総裁。

2:59:57

現時点で、物価安定の目標の持続的、安定的な実現に至っていないというのは、事実でありますけれども、2013年に導入した量的出てき金融緩和は、経済物価の押し上げ効果を発揮してきております。一方、金融緩和の副作用としては、主に金融機関収益を圧迫し、金融仲介機能に悪影響を与える可能性や、市場機能の低下が挙げられておりますが、この点については、副作用をできるだけ抑制しつつ、持続的な金融緩和を行うための工夫を講じてまいりました。政策には常に効果と副作用があり、それらを比較考慮しながら、最も適切な政策を実施する必要がありますが、この間の大規模な金融緩和は、政策の効果が副作用を上回っているというふうに考えております。

3:01:00

階猛君。

3:01:02

ですから、効果が全くなかったとは言いませんけれども、肝心なところで失敗しているわけですよ。2%を2年で達成するとか、あるいは、物価が上がれば賃金は上がるであるとか、そして財政規律を歪めないとかですね、肝心なところで失敗している、その部分について責任を感じたり、反省を述べたりということはないんですかと、そこだけ答えてください。成果が出たことは聞いていませんから、我々が問題だと思っていることについて、責任を感じたり、反省の弁を述べたりということはないんですか、そこだけお答えください。

3:01:42

日本銀行黒田総裁。

3:01:44

先ほど申し上げたとおりですね、いやいいですよ、繰り返し。量的失敗金融緩和というものは、一定の効果を発揮しているというふうに考えております。ただ、現時点でもですね、2%の国家安定目標を持続的、安定的に達成するに至っていないということは、大変残念であるというふうに思っております。その上でですね、何度も申し上げていますけれども、政策についての効果、あるいは評価という場合には、現在、量的失敗金融緩和を行ってきたことと違った政策がどのようなものであって、その場合に、現在の経済状況よりより良くなっているかと、いうことを考えていただく必要があるわけでありまして、私どもとしては、最善を尽くしてきたというふうに考えておりますし、適切な政策であったというふうに考えております。

3:02:49

階猛君。

3:02:51

まあ、客観的事実としてですね、黒田総裁の次の総裁は非常に難しい舵取りを迫られるわけですね。これだけ日銀のバランスシートも膨らみ、イールドカーブコントロールで市場の歪みもまだ直ってないわけですね。こうしたものをですね、次の総裁に全部丸投げして、ご自身は引退されるからいいかもしれませんけれども、そういうことで、本当に良心の過削というものを感じないんでしょうか。失敗しても、何か人ごとのようにしか思えないんですけれども、まさにそれですと、我々としては無責任だと言わざるを得ません。そういうことを感じないで10年間やってこられたということは、本当に信じがたいことであります。黒田総裁、そもそもなんですけれども、先ほども道下さんが言ってましたけれども、もともと黒田総裁が就任前、2%の物価目標には、2年という縛りはなかったんですね。2年という縛りがついたのは、黒田総裁のときからです。しかもですね、きょうお配りしている資料、これのですね、3ページ目に、白川総裁の本から抜粋した部分があったんですけれども、これはですね、白川総裁のときに、共同声明を締結したときの経緯が書かれてまして、左側の線を引いた部分ですね。議論が最も奮起したのは達成期限であったと、日本銀行は中長期的な物価安定を主張したと、政府は2年にこだわったと。その後云々関連とあって、日本銀行は2年という期限を設定して、2%目標を達成するという金融政策を行うことだけは、絶対に受け入れられないという立場で臨んだと。激しい議論を経て、最終的には、できるだけ早期に実現することを目指すという表現で決着したということがあるわけですね。それが、なぜか黒田総裁が就任した直後、私の資料で言いますと、その前のページになるかと思いますけれども、2ページ目をご覧になっていただくとですね、共同声明のときとは話が変わってきているわけですよね。2年でというのが入ってきています。なぜ、しかもですね、2年を年頭において、異次元の金融緩和をやっているわけですね。2年というものがなかりせば、これほど弊害の大きい異次元の金融緩和を、10年にもわたって続ける必要はなかったというわけですよ。いうことだと思いますよ。だから2年というものを入れたというのが非常に大きなターニングポイントで、これは黒田総裁になってから入っているわけですね。なぜ、この2年というものを入れたのか、黒田総裁お答えください。

3:06:02

日本銀行 黒田総裁

3:06:08

諸外国の例を見ましても、金融政策の効果が浸透する期間として、2年程度のタイムスパンを考えながら、不安定の実現を促すということは一般的であると考えております。日本銀行は、2013年1月に公表した共同声明に記載されているとおり、2%の不安定の目標をできるだけ早期に実現することにコミットしております。2013年4月の両的捨て金融緩和の導入時に、2年程度としたのは、それまでと比べて大規模な金融緩和を実施することとしたことを踏まえたものであります。当初、想定していたよりも時間がかかっているのは事実でありますけれども、不安定の目標をできるだけ早期に実現するという方針には変わりありません。日本銀行としては、その実現を目指して金融政策を運営しております。

3:07:01

階猛君

3:07:03

関係ないことをだらだら話していただきたくないんですけれども、なぜ2年という期限を区切ってしまったのか。日銀が2年を入れることはまかりならん。粘りに粘って共同声明から排除した2年という言葉が、なぜか黒田総裁のときに入った。その転換、なぜ行われたのかということを聞いているわけですよ。黒田総裁の意思で行われたのかどうか、まずそこを確認させてください。黒田総裁の意思なのか、何なのかお答えください。

3:07:37

日本銀行黒田総裁

3:07:42

まず2013年1月に公表した共同声明に記載されていることは、日本銀行自身が1月の金融政策決定会合で決めたことであります。そして2013年4月に量的失敵金融緩和を導入したときに、先ほど申し上げた2年程度というふうにしましたのは、それまでと比べて大規模な金融緩和を実施するということを踏まえたものであります。なお金融政策は、ご案内のとおり、総裁、2人の副総裁、そして6人の金融政策に関する市議員、この9名で議論して決めているわけであります。4月に量的失敵金融緩和を導入したこと自体については、9人のメンバー全員が一致して行ったことであります。もちろん私自身ですね、2%の物価安定目標をできるだけ早期に実現するという、日本銀行の1月の決定を踏まえて、先ほど来申し上げているとおり、2年程度のタイムスパン等を考えながら、できるだけ早期に実現すべくですね、大幅な金融緩和を、もちろん私自身も主張しましたし、9人の政策審議員全員で十分議論して、この導入を決めたということであります。

3:09:27

階猛君 階猛君。

3:09:29

(階猛君) あと半年もすればですね、その時の政策決定会合の議事録が出てくるわけですよ。どうしてこれほど反対していた日銀が、まさに白から黒に変わったのか。そこが明らかになるので、今のうちにはっきりおっしゃっていた方がいいと思いますよ。辞めた後だからもう、後は野となれ山となれというのは、非常にこれも無責任な話で、やはり御自身が温度をとって、2年というのを入れたのであれば、それが失敗したのであれば、やはり反省はすべきだと思いますよ。そうじゃないんですか。客観的事実として、さっき全員の議論でと言いましたけれども、日銀は強く反対していたわけですよ、白川大臣の時は。それがたった数ヶ月で、みんなコロッと変わるということは、誰かが温度をとったに違いない。それは黒田総裁に違いないと思っているんですが、これは客観的事実とは全く違う、私の単なる当て推量ですか。お答えください。

3:10:31

日本銀行黒田総裁。

3:10:35

先ほど来申し上げているとおりですね、白川総裁の下で、2013年1月に、金融政策決定会合において、2%の物価安定目標というものが設定されたわけです。そして、共同声明にもそれが盛り込まれて、2%の物価安定の目標をできるだけ早期に実現するということに、日本銀行としてコミットしていたわけです。そういうことを踏まえて、新議員全員でよく議論してですね、2年は駄目だということを議論したじゃない。なぜ変わったのかということを聞いているんですか。先ほど申し上げているとおりですね、白川前総裁が何をおっしゃったかというのは、私にとって全く関係ないことであります。私にとって関係あることは、金融政策決定会合において、1月に2%の物価安定目標というものを設定しですね、それを共同声明に盛り込んで、できるだけ早期に2%を実現するということに、日本銀行としてコミットしているということを踏まえて、先ほど来申し上げているとおり、9人の金融政策決定会合のメンバーで十分議論して、両的質的金管を導入を決めたということであります。

3:11:52

白川さん。

3:11:54

白川時代から何人変わったかはわかりませんけれども、総裁副総裁3人変わったとしても、過半数は残っているわけですよね。当然その2%を入れないことにこだわった人たちも、多数含まれている中で、なぜか黒田総裁が就任した直後、2年というのが加わったということは、やはり黒田総裁の責任は大きいと思います。それをうやむやにして、反省の弁も述べない。私はここが最大の問題だと思っています。それでもう1つ黒田総裁にお聞きしなくてはいけないんですけれども、昨年の米山さんとのやりとりで、実質賃金がプラスになっても、物価上昇率が2%を下回っている限り、量的、質的、長短金利相殺期、いわゆる異次元金融間を続けるという趣旨の答弁だったと思うんですけれども、これは本当に国民の望んでいることとは、かけ離れていると思うんですよね。実質金利はプラスだということは望むんだけれども、別に物価を2%以上上げてくれということは誰も望んでいません。それでこれほど長く異次元の金融間を続けてきても、効果が出なかったわけですから、実質賃金がプラスになっても、なお2%の達成にこだわっているうちに、どんどんどんどんまた経済が悪化して、金融緩和がまた続いてしまうということで、いつまでたっても異次元の金融緩和から抜けられないという、悪循環になると思うんですね。実質賃金を目標にすべきだというのが、我々の考えなんですけれども、なぜその2%にこだわり続けるのか、しかも2%を達成するために、通常の金融緩和ではなくて、異次元の金融緩和にこだわり続けるのか、ここが全く理解できないところです。以上、我々は、異次元の金融緩和にこだわる必要はないし、2%の目標にもこだわる必要はないと考えておりますけれども、総裁の考えを教えてください。

3:14:13

日本銀行黒田総裁

3:14:18

もとより、生産性の上昇を反映して、高い実質賃金の伸びが実現するということは、大変望ましいことだと思いますけれども、日本銀行を含めて、先進国の中央銀行は、物価安定の数値的目標を掲げて、それを実現するために、金融政策を運営しております。したがって、2%の物価安定の目標を持続的・安定的に実現するために必要と判断される限り、金融緩和を継続する必要があると考えております。なお、2013年1月に、日本銀行が物価安定の目標を2%と定めたのは、第一に、消費者物価指数には統計の性質上、情報バイアスがあること、第二に、景気が悪化した場合の金融政策の対応力を確保しておく必要があることを公表したものであります。また、海外の中央中央銀行も、消費者物価上昇率で2%を目標として、政策運営を行っておりまして、いわばグローバルスタンダードとなっていると考えております。日本銀行としては、こうした考え方自体は引き続き妥当であり、2%の物価安定の目標の持続的・安定的な実現を目指すことが適当であると考えております。

3:15:41

階猛君。

3:15:43

我々は先週、新しい金融政策を公表させていただきました。やはり、異次元の金融緩和は弊害が大きすぎる。日本経済への影響ということでいえば、昨年来、悪い円安、物価高を招いている。さらに、国家財政も、先ほど大臣は否定されていましたけれども、なんと、この間、政府財務、政府の長期財務の残高は300兆円増えています。消費税は5%から10%に倍に上がって、税収も倍になってにもかかわらず、借金はどんどん増えています。また、地域経済への影響ということでいえば、地方の金融機関の経営も悪化していたり、あるいは中小企業の経営も厳しくなったといったような中で、金融政策は正常化に向けて、そろそろ改めていかなくてはいけないと思っております。そのためには、もう市場の歪みが是正されていない長短金利操作、イールドカーブコントロール、これは一層の柔軟化をすべきだし、アコード、共同声明も、先ほども言いました、物価目標2%というあまり意味のない目標、かつ達成のめどが10年経っても経たず、これから先2年経っても経たない、そういった意味のない物価目標ではなくて、実質人気を上げることを目標にすべきだというふうに考えています。今日、資料でもお配りしていますけれども、令和臨庁というところも、やはり2%という目標にこだわるべきではないということで、大事なのは賃金だということなどを表明した意見書を出しておりました。私たちはこういったことをやることによって、もうこのあまりにも長すぎた異次元の金融化は、コストパフォーマンスもタイムパフォーマンスも悪すぎると思っています。将来に確保を残さないために、こうした取組、我々が提案するような取組、令和臨庁も同じようなことを提案されていますけれども、こういうことをやるべきだと思います。このことについて、先日は似たようなことを日銀総裁にお尋ねしていますので、今日は財務大臣にもお尋ねしたいと思います。

3:18:03

鈴木財務大臣。

3:18:14

階先生の方から、さまざまな新しい政策についてのご提言があり、ご説明もいただいたところでございますが、その中にあります、共同声明の見直しでありますとか、新たな目標を定めて、一元の金融緩和から、通常の金融緩和に移行していくべきではないか、そういうことだと思います。共同声明の取扱いにつきましては、やはり次の総裁とも議論をする必要があると考えておりますし、日銀の方におかれましても、新しい体制の中で協議をして、共同声明をいろいろする時間が必要だと思っております。このために、共同声明の見直しについて、具体的に申し上げることは、今の時点では少し早すぎると考えております。そして、ご指摘のような、この具体的な手法、これはまさに金融政策そのものでありまして、これは日銀に委ねられるべき事項であると考えております。従いまして、金融政策に対するコメントは控えさせていただきたいと思います。

3:19:30

階猛君。

3:19:32

政府も日銀も、実質賃金を引き上げることが重要だと、繰り返しに述べられていまして、それだったら、物価よりも実質賃金を上げるということを、政府と日銀の共同声明に盛り込む、これは国民にとっても理解しやすいし、納得しやすいことだと、我々は考えております。こういったことを、今、アコードを見直すタイミングじゃないと、新しい総裁が就任する前だからというお話だったのではありますが、じゃあ果たして、新しい総裁、どういう方がなるんでしょうか。今までと同じようなことを繰り返すだけでは、同じ失敗を繰り返すだけだと思います。なので、私は、日銀総裁については、過去のやってきたことを真摯に反省し、そこから教育を導き出して、新たなことをやっていくような方が望ましいと思っています。こうした日銀総裁の人事、これは先日野田元総理も、予算委員会で岸田総理に訪ねていらっしゃいましたけれども、そういう中で、例えば、その時に、岸田総理は、主要国中央銀行トップの緊密な連携、そして内外の市場関係者に対する質の高い発信力と受信力ということが、格段に重要だということで、そういう方を日銀総裁として、ふさわしい方だという答弁でした。そういう素養を持った方であることは当然として、やはり今までの金融政策について、拠心単壊に反省すべきことは反省して、見直すべきところは見直していくと、いったような方がふさわしいのではないかと思いますけれども、財務大臣の見解をお伺いします。

3:21:31

鈴木財務大臣。

3:21:33

その前に先ほどの共同声明の見直しについては、今まだお話しする段階ではないということでありますが、その中に賃金の重要性は岸田内閣も認めているわけでありまして、決してどうなるか分かりません。やるかやらないかも含めて分かりませんけれども、それが含まれないということを言っているわけではないということを、まず御理解をいただきたいと思います。その上で、階田先生から今御指摘がありました、3月8日の野田元総理と岸田総理とのやりとりでございますが、今私から申し上げられるのは、その答弁の、岸田総理の答弁のラインでしか、お答えすることができないわけでございます。私といたしましても、その時点で、一元総裁に最もふさわしいと判断する方を認命することが基本であると考えます。そして総裁人事、これは御承知のとおり、国会同意人事でございますので、国会においてもお認めいただけるような、ベストなと思われる方を提示をすることが重要であると思います。

3:22:47

石川大臣

3:22:51

今日こちらにいる同じ会派のメンバーとともに、これから提示されるであろう、日銀総裁、副総裁、人事については、しっかり我々としては、検証させていただいて、チェックさせていただいて、然るべく判断をさせていただきたいと思っております。その上で財政についても少しお尋ねしたいんですけれども、先ほど、これは杉松先生の議論の中でですね、大臣が所信で述べられたことを、同じようなことを述べられたと思います。財政は国の信頼の礎であり、有事であっても、日本の信用や国民生活が損なわれないようにするため、平素から財政余力を確保していくことが不可欠である、ということをおっしゃっていました。先日の所信表明のときはですね、その後に責任ある経済財政を進めるにあたっては、経済あっての財政という方針に沿って、経済再生と財政健全感の両立を図ることが重要であります、いうことだったんですが、この文脈としてですね、私は聞いててちょっとおやっと思ったのが、財政は国の信頼の礎で、平素から財政余力を確保しておくことが不可欠だと、前段で述べておきながら、次に経済あっての財政、という話になっているんですね。これ経済あっての財政という方針って、いかなるものなんだろうか、というのが、ちょっと抽象的でわからないので、経済あっての財政ってどういう意味なのか教えてください。

3:24:31

鈴木財務大臣。

3:24:35

あの、ご指摘の経済あっての財政、ということでありますが、これはまず経済を立て直して、そして財政健全化に取り組んでいくという、基本的な考え方を示したものであると、そういうふうに考えているところでございます。この基本に立って、経済状況を無視した、公直的な財政運営を行うのではなく、例を挙げますと、新型コロナや物価高騰と足元の経済状況に、機動的に対応するとともに、歳出歳入の両面の改革を続けていくこととしているところであります。

3:25:17

階猛君。

3:25:19

今のお話を聞いていると、平素から財政より確保しておくことが不可欠ということとか、経済再生と財政健全化の両立を図ることが重要だということと、ちょっと矛盾しているような気がするんですね。財政規律よりも、まずは経済を立て直すことが重要だというような答弁だと私は伺ったんですけれども、それを前提にすると、ちょっと他の文言と整合しないような気がします。両立というんだったら、財政健全化の努力を今からすべきだと思いますし、また平素から財政の努力を確保していくというんだったら、これほどどんどん借金を膨らませるのではなくて、もう少し健全な財政運営に努めるべきだと思いますが、なぜ経済あっての財政と言われるのか。もし本当に経済あっての財政ということであれば、他のことは犠牲になると思うんですけれども、それでいいんでしょうか。

3:26:22

鈴木財務大臣。

3:26:25

経済あっての財政ということは、先ほど申し上げましたけれども、経済を立て直し、そして財政健全化に取り組んでいくという、基本的な考え方を示したものであります。そして、その結果として財政の健全化も進み、その中において平時における財政余力も確保すると、それを目指しているということを申し上げたいと思います。

3:26:56

階猛君。

3:26:58

ところが、まさに財務省がつくっている、将来の財政の見通しがあります。これによると、1ページ目の資料をごらんになってください。高年度影響資産というふうに名称が付されていますけれども、経済成長率が3%、ちなみにそのときは、物価上昇率は2%ということだと思います。この3%のケースだと、国債金利は、あと4年ぐらいすると、1.6%に上昇するという前提で、国債費、いわゆる借金の返済分が、4.5兆円増加する。今のは1.6%に金利が上がった場合ですけれども、普通は、貯金利というのは、物価が安定的に上昇すれば、それを上回って上昇するはずですから、1.6よりも多くなるかもしれない。仮にこれがさらに1%上回りすると、3.6兆円借金の支払いが増える。こうしたシナリオだと、4.5兆+3.6兆=8.1兆も増えるということなんです。これは経済が成長するケースです。経済成長すれば財政再建が進むといったようなお話でしたけれども、本当にそうなんでしょうか。経済成長して、そこに経済成長にだけ委ねていて、本当に財政再建できるのか。ちょっとそこは、私は腑に落ちないところもあるので、説明していただけますか。

3:28:36

鈴木財務大臣。

3:28:40

今のお話しございました、高年度影響資産でありますけれども、先般財務省より本委員会に提出させていただきました。そこにおきましては、足元の当初予算を前提とした高年度の歳出歳入の姿を示すという考え方のもとで、金利の前提につきましては、積算金利を土台として市場動向を勘案して設定しており、その市場動向によっては、金利の値が上下に変動する可能性があり得るものであります。このため、ストレステストとして、金利が1%上昇した場合の国債費への影響額について、1年目はプラス0.7兆円の増加ですが、以後、高金利の国債に置き換わっていくに従いまして、2年目には2.0兆円、それから3年目には3.6兆円と増加するという資産を示したところでございます。その上で、高年度影響資産での想定以上に金利が上昇した場合には、財政再建の困難さが高まる可能性が高いというのは、そのとおりであります。低金利化にあっても、財政健全化に向けた努力が重要であるということを、しっかりと認識していきたいと思っています。

3:30:12

藤野保史君。

3:30:14

時間ですので終わります。ありがとうございました。

3:30:25

午後1時から委員会を再開することとし、この際休憩いたします。

4:19:39

休憩前に引き続き会議を開きます。質疑を続行いたします。

4:19:47

墨吉寛君。

4:19:48

はい、委員長。

4:19:50

この兵庫県秘密実施よりやってまいりました。日本維新の会の墨吉寛でございます。今日はこの質問の機会いただきましてありがとうございます。早速質問に移りたいと思います。2月2日にですね、我が党は日銀法改正案を形式整理して再提出させていただきました。手続上、継続審議中であった法案をですね、先日取り下げさせていただきまして、再度提出するものでございます。その中身は先ほど来より様々に議論ありましたが、日本銀行の目的、これは現行法では、日本銀行法第一条で通貨及び金融の調節を行うと定められております。一方、我が党はですね、この日銀法改正案の中では、日本銀行の目的を、物価の安定並びに雇用の最大化及び名目経済成長率の持続的な上昇を図るため、通貨及び金融の調整を行い、もって国民経済の健全な発展に資することと定めております。現行の日銀法では、物価の安定を図ることを通じて、国民経済の健全な発展に資することは、理念とすると定められているにすぎません。物価の安定並びに雇用の最大化及び名目経済成長率の持続的な上昇という重要な事項は、理念ではなくて、一つ上の目的として位置づけるべきと考えますが、政府の見解をお伺いいたします。

4:21:31

鈴木財務大臣

4:21:38

日銀法第2条においては、金融政策は、物価の安定を図ることを通じて、国民経済の健全な発展に資することを、これを理念とするとされており、現行法においても、日銀は金融政策の運営に当たり、雇用や経済成長に配慮することが求められていると解されております。隅吉先生御指摘のとおり、このことは日銀法第1条の目的には規定されておりませんけれども、物価の安定等は日銀の機能のうち、金融政策によって実現されるものであることに鑑みれば、現行日銀法にあるとおり、第2条において金融政策の理念として位置づけることが適当であると考えているところであります。

4:22:34

隅吉寛之君

4:22:36

御答弁あったとおり、物価の安定や雇用の最大化というのは、これは重要なことだという認識はあるのかなというふうに思います。我々はそれをしっかりと目的に規定して、そしてこの法案改正法の中では、しっかりとコミットしていただくというような内容で書かせていただきました。共通認識は一緒なのかなと思います。この手段がそれぞれ違うだけなのかなというふうに思います。ちょっとそれについては今後もしっかりと議論していきながら、最善のところを見出していきたいと思っております。そして次の質問に移りますが、本日は黒田総裁にお越しいただきました。現在の金融政策においては、マーケットが日本銀行に、金融政策に信頼を置き、的確なメッセージを発して、マーケットと日銀の相互がないことというのが重要でございます。そのためには、日本銀行とマーケットが対話を通じてお互いの意見を密に交換することが必要であり、相互の対話が乏しく信頼を欠く状況ですと、マーケットが過剰に反応して急激な、昨今ございますが、為替変動を引き起こす、これは日本経済にとっても良くないことであるということは、黒田総裁も鈴木財務大臣もおっしゃっておりました。このような状況を避けるため、物価の安定が重要であるということに異論はありませんが、どのような状態をもって物価の安定というか、これが議論があるところでございます。物価の安定の判断基準には、消費者物価上昇率、CPIを使用することが通例ですが、CPIにも生成食品を除いた指数であるCore CPIや、食料及びエネルギーを除いた指数であるCore Core CPI等、いくつかの種類があります。日本銀行の金融政策においては、どのCPIを重視し、どのような状態をもって物価の安定と考えるのか、総裁の意見を伺いたします。

4:24:56

日本銀行黒田総裁。

4:24:59

ご指摘の物価安定の目標につきましては、家計が消費する財、サービスを包括的にカバーしている消費者物価の総合で、2%と定義しております。その上で、物価上昇率が一時的に2%に到達すればよいわけではなく、賃金の上昇を伴う形で、物価安定の目標を持続的安定的に実現することが重要であると考えております。こうした観点からは、物価の基調を評価することが極めて重要であります。そのためには、実際に観察される物価の変動から、一時的な変動要因を除き、基調的な変動を的確に見極める必要があります。我が国の場合、生鮮食品の価格が天候要因を主因として一時的に大きな変動を示す傾向が強いことから、日本銀行では従来から物価の基調判断において、生鮮食品を除く消費者物価を重視して、その見通しも作成、公表してまいりました。また、近年、エネルギー価格が大幅な変動を示す中、昨年4月以降の展望レポートでは、物価の基調の評価や見通しに関する日本銀行の考え方を定量的にわかりやすく説明する観点から、ご指摘の生鮮食品、エネルギーを除く、いわゆるコアコア消費者物価の見通しも公表しております。日本銀行としては、今後とも様々な物価指標に加え、物価変動の背後にあるマクロ的な受給ギャップ、予想物価上昇率や賃金上昇率の動向についても丹念に点検し、的確に物価情勢の判断を行っていくとともに、そうした判断に関する丁寧な説明に努めていく方針でございます。

4:26:54

墨吉寛貴君

4:26:56

ありがとうございました。本当に様々な外的な要因もあり、この時はこうだったけど、また1年後、2年後すれば変わってくるというようなこともあります。そういった意味で、今の物価の安定、様々な指標を見ながら判断していくということでございます。定量的にやはりマーケットに伝えていくという意味で、また新たな指標をした方がいいのではないか、そういった問題意識の下でこの質問をさせていただきました。黒田総裁にはこの質問で終了ですので、委員長のお許しがあれば、ご退席いただいて結構でございます。日本銀行黒田総裁、ご退席いただいて結構です。それでは続きの質問に移りたいと思います。先ほどの日銀法改正案、我々の提出した日銀法改正案ですが、この案の中には、内閣または財務大臣は日本銀行の役員が職務上の義務に違反したとき、その他の日本銀行の役員たるに適しないと認めるときは、委員会の意見を聞いてその役員を解任することができるものとすること、との役員解任規定を定めております。この趣旨は、役員を解任するというわけではなくて、金融政策において市場の予想が重要な役割を果たすところ、日本銀行が物価安定目標をいつまでも達成できなければ、市場は日本銀行の金融政策を信用できない状況となってしまいます。しかしこの解任規定があれば、日本銀行は何が何でも物価安定目標を達成しようとするであろうと市場が予想し、日本銀行の金融政策にも実効性が生じることとなるためでございます。参議院の本会議において、我が党議員からの質問においては、総理は解任については慎重に考えなければいけない旨の答弁をしております。金庫以上の経費に処せられたとき、党以外に役員解任権がない現行法において、日本銀行がどのように結果にコミットさせていくのか、政府のお考えをお伺いいたします。

4:29:25

続き、財務大臣。

4:29:30

政府と日銀は、デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のため、共同声明を公表し、これまでもその再確認を行いつつ、互いに連携し、それぞれの責任において必要な施策を実施をしてまいりました。その結果、デフレではないという状況を作り出すなど、成果を上げてきているところでありまして、協定締結の法律への明記等を行う必要があるとは考えておりません。そして、役員の解任についてでありますが、平成9年に全面改正されました日銀法において、日銀の金融政策の自主性を担保する観点から、役員の解任自由が明確に限定されることになりました。したがって、解任自由を広げることには慎重であるべきであると、そのように考えております。そして、結果責任に関して申し上げれば、まず共同声明において日銀が自ら2%の物価安定目標を定め、これをできるだけ早期に実現することを目指すとされております。その上で、政府との関係においては、経済財政諮問会議において金融政策等について検証する仕組みが設けられており、また、国会との関係においても、日銀法上、説明のため国会への出席を求められた場合、これに応じなければならないとされているところであり、こうした会議や国会での議論などを通じて、日銀が自ら定めた目標の達成状況について、日銀には説明責任が求められていると考えております。日銀の実勢を尊重する現行の日銀法の趣旨を踏まえれば、こうした説明責任を超える結果責任を課すことには慎重な議論が必要であると考えますが、いずれにいたしましても、日銀自身がこうした説明責任をしっかり果たすことによって、金融政策に対する国民の理解を得ていくことが重要であると考えております。

4:31:49

墨吉寛貴君

4:31:51

ありがとうございます。我が党の法案の中には、しっかりと説明責任を果たせば、この会議に来てから除外されるというような条文もございます。言っていることは一緒だと思っております。それはしっかりと明文化するかどうかの違いかなというふうに思っております。この日銀法改正案、我が党が2月2日に提出させていただきましたので、また議論をさせていただきたいと思っております。次の質問に移りたいと思います。研究開発税制についてお伺いいたします。私は収支課程まで進みました。博士課程の進学ということも進められましたが、就職ではあまり有利に働かない、仕事について社会に出る方が自己成長につながると複数の方々に言われて、博士課程については魅力を感じず就職をした経緯がございます。その私が言うのもなんですが、やはり優秀な学生がより専門性を磨くためには、博士課程に進んで、その選択肢の1つとして進んで、日本の未来のために研究等に励んでもらう必要があります。日本の博士号の取得者の数、また就職状況や就職率がかんばしくない場合の理由等、日本の博士号取得者の現状について、まずは教えていただきください。

4:33:27

日本文部科学省伊藤文部科学戦略官

4:33:41

お尋ねの日本の博士号取得者の数等についてお答えを申し上げます。日本の博士号取得者数は近年ほぼ横ばいとなっており、令和元年度では1万5128人となっております。また、博士号後期課程修了者の就職率については、20年ほど前と比較をいたしますと高まってはいるものの、近年はほぼ横ばいとなっており、令和4年3月時点で69.3%となっております。博士号後期課程修了者の就職率が停滞している理由につきましては、複合的な要因が考えられますが、例えば大学側の課題としては、博士後期課程のカリキュラムと社会や企業の期待との間にギャップが生じていること、また、企業側の課題といたしましては、博士の学位や博士号期課程修了者の評価について、多くの企業の理解が十分にまだ高まっていないこと、さらには、博士人材に見合った処遇ができないことと考えていることなどが課題があると認識してございます。そして、今回の税制の中で、ドクターの就職を後押しするような税制がございます。研究開発税制の見直しとして、特別試験研究費の対象費用に博士号取得者等の人件費を追加する措置が取られるということになっております。この措置によって、博士号取得者の就職状況にどのような影響が見込めるのか、その効果について政府の認識をお伺いいたします。

4:35:16

墨澤司令局長

4:35:22

お答え申し上げます。令和5年度税制改正案におきましては、ご指摘のとおり、研究開発税制を拡充いたしまして、博士号取得者等を雇用した場合に、その人件費について、一定の期間、一定の要件のもとに、20%の税額向上を特別試験研究費として行う新たな累計を創設することといたしております。これは、企業におきまして、最先端の知識を有する博士号取得者や、経験を積んだ外部の研究人材の新規雇用などに積極的に取り組んでいただくよう促すために行ったものでございます。こうした取組を通じて、企業が有する既存の知識・経験と博士号取得者等が有する新たな最先端の知識を融合させて、イノベーションが促進されることを期待しております。

4:36:12

三浦志弘君

4:36:14

本当に博士号取得者が、その知識・見識を活用して社会に有用な成果を生み出していくということは、この資源の乏しい我が国において、今後成長を発展していくためには必要不可欠なことでございます。この博士号取得者の就職が厳しく、その能力を活用できないとなると、我が国にとっても計り知れない損失でございます。そのような事態を招かないためにも、今おっしゃったこと以外で博士号取得者の就職を後押し、社会で活躍できるような人材を育てる、そういう環境を整えることが重要と考えますが、政府の見解をお伺いいたします。

4:37:04

文部科学省山下学術総括官

4:37:10

お答え申し上げます。科学技術のイノベーションを活性化するための最大の鍵は人材でございまして、希望する学生が博士課程に進学し、博士号取得後、高い意欲を持った優秀な研究者をはじめとして、社会の多様な場で活躍するための育成確保の取組は極めて重要であると考えております。このため、文部科学省においては、博士課程学生への経済的支援とキャリアパス整備の抜本的な充実、企業と連携した長期有給のジョブ型研究インターンシップの推進、研究人材と求人機関とのマッチング支援等を行うポータルサイトの運営などに取り組んでいるところです。文部科学省といたしましては、今後とも関係省庁とも連携し、科学技術のリレーションを担う、優れた人材の育成及び活躍促進に向けた取組を強化してまいります。積み吉寛君 ありがとうございます。本当にしっかりと進めていただいて、この人こそ宝でございますので、この資源の少ない日本において、人材こそ宝であるということを、しっかりと頭に叩き込んで進めていただけたらと思います。次の質問に移らせていただきます。今国会は、この防衛費の問題が非常にクローズアップされております。私も予算委員会でも取り上げさせていただきました。この復興特別所得税、これについては、他の委員からも疑問に思われるような発言、質問が相次いでおりました。それに関連して、私の地元兵庫県の震災関連、県、市、埼について、再度お伺いしたいと思います。予算委員会でも質問しましたので、くどいと思われるかもしれませんが、簡単に内容を説明したいと思います。阪神大震災から28年が経ちましたが、兵庫県の財政的な痛み、これは実はまだまだ残っております。阪神淡路大震災から創造的復興のため、事業総額約16兆3000億円の復興計画を立てて、そのうち兵庫県の負担というのが2兆3000億円。これは当時の兵庫県の一般と特別会計を合わせた額とほぼ同等ですので、1年分の事業を全て県単独で行うのと同等の負担だったわけでございます。県債管理基金を取り崩して1兆3000億円もの県債を発行しました。そしてそれを約30年間で返していく。他の都道府県にはない、年間約500億円から600億円の負担が重くのしかかっております。その間、兵庫県は投資的な事業を相当に抑制してまいりました。そしてこの震災関連県債、兵庫県に関して言えば、あと10年近く返済していかなければなりません。兵庫県をはじめ関連の市において、震災関連の債券が2021年度決算ベースで3832億円残っているというような状況でございます。もちろん国の方には、復旧復興のため特例法を早期に成立させ、補助率のかさ上げなどをやっていただいている。このことには大変感謝しております。しかし阪神大震災の場合、最大で地方が52.5%負担する事業によって、そういう負担になっております。一方で東日本大震災においては、ほぼ100%国が負担するスキームとなっており、非常に大きな差が生じております。あるエリアでは長期間にわたって県民が尻拭いをしていかなければならない。あるエリアではほとんど負担がないというような状況でございます。このような状況を大臣はどのように考えておられるのか。また大臣は予算委員会の答弁で、関連の債券の返済に交付税措置していると述べられましたが、もちろんこれは普通よりかなり大きな手当をしていただいておりますが、それでもやはり阪神大震災と東日本大震災では大きな違いがございます。私も予算委員会で質問すると、地元の県議からいろいろ反響もございましたが、過去に遡ってこの兵庫県が負担したものを面倒を見てくれ、それはなかなか難しいと思いますが、今なお残っている震災関連、県被災については、国が責任をもって全額手当するというおつまりはございませんでしょうか。御所見をお伺いいたします。

4:42:30

鈴木財務大臣

4:42:35

予算委員会のときと同じような答弁になって大変恐縮だとは思いますが、今般の復興特別所得税の税率引下げを含む税制措置、これは防衛力の抜本的な強化を安定的に支えることを目的としたものでありまして、その際に現下の家計の負担増にならないよう配慮したものであります。従いまして、この財源を他の経費に充てるということは考えていないところであります。阪神淡路大震災と東日本大震災においては、いずれも通常よりも手厚い支援を行っているところでありますが、2つの大震災については、その被害の規模をはじめ、様々な差異がありまして、いずれの支援内容が手厚いかどうか、単純に比較することは難しいものと考えます。その上で、阪神淡路大震災においては、例えば、土地区画整理や市街地再開発といった復興事業について、通常の交付税措置率は22%のところを80%とするなど、地方負担に対して通常よりも手厚い支援を行っているものと承知をしておりまして、これ以上の措置が難しいものであることは、御理解を賜りたいと考えます。増田宏明君。手厚い支援は十分御理解しております。一方で、関連の債権が、今の残っている兵庫県は、あと10年間返し続けなければならない。そういった中で、やはりこの投資的経費を相当抑制して、それのしりぬぐいをしていくというのは、最終的には懸命になっていくわけでございます。これ以上は、この場ではもう時間もありませんので、議論はしませんが、兵庫県選出の要望として、ぜひ受け止めていただけたらと思っております。次の質問に移りたいと思います。防衛費増額の歳出改革について質問いたします。まず、財政運営についてお伺いいたします。昨今の国会情勢を見るに、年末に大型補正予算が組まれ、使われない莫大な予備費が積み上げる、といったずさんな財政運営がなされております。補正予算とは、予算作成後に生じた自由に基づき、特に金融となった経費の支出、または債務の負担を行うため、必要な予算の追加を行う場合に行うことです。これはもうずっと他の委員からも指摘あったことです。しかし本来、本予算で措置すべき性質のものも補正予算、頼みで組み込まれているという事業も少なくございません。財政亀裂のモラルが失われていると言われても仕方のないようなやり方が毎年横行しております。そのような現状をどのように考えているのか、政府の見解をお伺いいたします。

4:45:50

井上財務副大臣

4:45:54

ご質問ありがとうございます。お答えいたします。補正予算を編成並びに近年の財政運営の状況についてご質問いただきました。まず一般論として申し上げれば、今お話がありましたとおり、補正予算は財政法より当初予算編成後に生じた自由に基づき、緊急性の高い経費の支出を行う場合や義務的経費の不足を補う場合に編成されるとされております。その上で、近年、新型コロナウイルス感染症対策や分化口頭対策等に対して累次の補正予算等により対応をしてまいりました。これは国民の命と暮らしを守るため、危機に必要な財政出動は躊躇なく行わなければならないという考えに基づいて行ったものであり、適正な対応であったと考えております。他方でご指摘がありましたとおり、こうした対応を躊躇なく行うことができるのは、我が国の財政の信任があってからこそであります。新型コロナへの対応という例外から脱却し、平時への移行を図りながら、歳出歳入の両面の改革を取り組み続けることで、財政規律をしっかりと意識しながら、責任ある経済財政運営を進めていくことが重要だというふうに考えております。

4:47:39

菅義偉君

4:47:41

その上で、令和4年度予算は、当初予算と補正予算を合わせて約140兆円となっております。そして、この令和5年度予算において、防衛費確保のための歳出改革で、2000億円程度の財源を確保すると聞いております。政府は防衛費確保のために、歳出改革、決算常用金の活用、防衛力強化資金で対応し、残りの1兆円、今日は税制措置を講じるとしております。しかし防衛力強化は5年の期間があります。まだまだ時間があります。そうであれば、より一層の歳出改革等の努力ができるのではないでしょうか。我が党は見起きる改革を進めておりますが、政府ももっと見起きるべきではないかと考えます。レクでも、この歳出改革で、この2000億円を年出するためにも、相当頑張っているとおっしゃっておりました。しかし昨年の予算、当初と補正予算を合わせた割合でいうと、たったの0.14%です。本当にこれ以上の歳出改革、これは無理なのでしょうか。

4:48:54

財務省寺岡市警局次長

4:49:03

お答え申し上げます。防衛力の強化に必要となる財源の確保に当たりましては、歳出改革を含め、徹底した改革の努力を行うことが必要と考えております。他方、その時々の社会経済状況を踏まえ、補正予算なども通じて、教育や科学技術の振興、災害への対応を含め、必要となる公的サービスを提供することは、いわば予算の重要な役割でございます。今般、そうした必要な予算を確保しつつも、抜本的に強化された防衛力を安定的に支えるために必要となる財源確保の一環として、歳出改革により、令和9年度時点において、対令和4年度比で1兆円強を確保するということとしてございます。この水準は、5年間の年平均で0.2兆円強の歳出改革を計像することに相当いたしますが、直近10年間における防衛関係費を除く非社会保障関係費における歳出改革の最大額が、平成27年度予算時点で2100億円程度でございましたことを踏まえますと、まさに最大限の歳出改革を計像しなければ実現できない水準であると考えてございまして、毎年度の予算編成におきまして、まさに最大限の努力をする必要があると考えてございます。

4:50:29

墨庫淳六君

4:50:30

最大限努力をして、2100億円、2000億円ということの答弁をいただいたと思っています。一方で、この前の所信表明においては、2025年度のプライマリーバランスの黒字化目標等の達成に向けて、歳出歳入両面の改革を着実に推進してまいりますと述べられております。そこで財務省のホームページを見ると、我が国の2022年度の一般会計予算、これは当初予算ベースで考えてみると、この政策的経費とは歳出総額から国債費の一部を除いた83.7兆円、税収等とは歳入総額から公債金を除いた70.7兆円であり、プライマリーバランスは13兆円の赤字になっています。これ、当初予算ベースですので、当然補正予算も含めると赤字額はもっと大きくなるでしょう。これを2025年度黒字にしようとすると、2年で少なくともこの13兆円、1年で6.5兆円プライマリーバランスを改善しなければならないという計算になります。しかし財務省から防衛費確保において歳出改革で2000億円年出もこれが限界だという答弁が今ございました。そこで話は戻りまして、防災費は歳出改革等を行い、足りない分を増税という話ですが、繰り返しになりますが本当に2000億円しか出せないのでしょうか。2025年度プライマリーバランス黒字化というならば増税せずに防衛費を確保できるのではないでしょうか。またプライマリーバランス黒字化を目指すのであれば防衛費は歳出改革で出るのではないかと思いますが、防衛費は歳出改革で生み出すと言えないのでしょうか。政府のお考えをお伺いいたします。

4:52:35

小池晃大臣

4:52:41

今回、2023年1月に内閣府より出されました中長期試算では力強い成長を実現し、今後も歳出効率化努力を継続した場合には、前回試算時、これは2022年7月でございますが、その時と同様、2025年度に国と地方を合わせたPBが黒字化するという姿が示されました。PB黒字化目標の達成に向けては、その前提として、潜在成長率を引き上げ、歳出効率化努力も継続することが重要であり、具体的には、経済やっての財政との考え方のもと、成長と分配の好循環を拡大することなどにより、力強い成長を実現することに加えて、歳出歳入両面の改革を継続していくことが必要であると考えております。その上で、2025年度にPB黒字化することが示された今回の内閣府試算においては、防衛力強化については、防衛力整備計画等に沿って、財源確保も含めて所要の措置が取られていることが前提になっていると承知をしております。このため、防衛力の抜本的強化のための財源を確保できない場合には、今申し述べたPBの黒字化目標の到達は困難となると考えております。政府としては、市場や国際社会における中長期的な財政の持続可能性への信任が失われることがないように、引き続き責任ある経済財政運営に努めていく必要があると考えているところであります。速記を起こしてください。もう時間が来ましたので終わりますが、2025年、このPB黒字化というのはかなりハードルが高いと思っております。このハードルに向けて目指していくのであれば、防衛費に関しても、逆にそれを達成できれば、その歳出歳入改革で達成できれば、財源分ぐらいは生み出せるのではないかなというふうに思います。そういった本当に本気でやっていただきたいなというふうに思います。もう時間もないので、これで私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

4:55:23

次に、岬崎美咲君。

4:55:42

はい。

4:55:44

皆様お疲れ様でございます。日本維新の会、岬崎でございます。本日は先ほどまで質疑に立たれました日本維新の会の住吉議員の引き継ぎもございますが、本日、この財政健全化プライマリーバランスについて、そして時間を見ながら、租税特別措置について質問をしてまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。それではまず、財政健全化プライマリーバランスについて質問をいたします。令和4年12月、政府は防衛力整備計画を決定し、令和5年度から9年度までの5年間において必要な防衛力整備の水準にかかる金額43兆円程度としました。防衛費増額の方針を示したということですが、この賄う財源や、また令和9年度以降の防衛力、安定的に維持するための財源として、歳出改革、また決算余剰金の活用、そして税外収入を活用した防衛力強化資金の創設、そして税制措置等、歳出歳入両面において所要を講じていくということだと思います。まずこの防衛費増額について、プライマリーバランスへの影響、政府はどのようにご見解でしょうか。教えてください。

4:57:03

井上財務副大臣

4:57:09

お答えいたします。先ほど財務大臣からも、住吉委員のご答弁にも触れることになるかというふうに思いますけれども、本年1月に発表されました内閣府の中長期試算におきましては、防衛力強化について防衛力整備計画等に沿って必要な防衛力整備の水準に関わる金額が処置されるとともに、同計画の財源確保に関する所要の処置も並行して講じられていると想定されておりまして、そう承知しております。こうした前提の下で試算を行った結果、力強い成長を実現し、今後も歳出効率化の努力を継続した場合には、前回の試算時、2022年7月同様に、2025年度、国と地方を合わせたプライマリーバランスが黒字化するという姿が示されております。財政規律の観点からは、従来より真に必要な財政需要に対応するため、高級的な歳出を大規模に増加させる場合には、これに対応した安定的な財源を確保することで、個別に対応してきております。今般の防衛力の抜本的強化についても、同様の考え方で対応したところでありまして、今回の中長期試算にも反映されているものと考えております。

4:58:49

西垣委員

4:58:50

ありがとうございます。今、目標ということで計画を立てていただいているということはわかりましたけれども、岸田内閣総理大臣は、この施策方針演説におきまして、防衛力強化に係る財源に関して、令和9年度以降、毎年、毎年度ですね、4兆円の新たな安定財源が追加的に必要となりますが、歳出改革、決算余剰金、そして税外収入の確保など、行財政改革の努力を最大限に行った上で、それでも足りないとき、これ4分の1程度、1兆円強というふうに算出されていますが、将来世代に先送りすることなく、今を生きる我々が将来世代への責任として対応する旨を述べていらっしゃいました。追加の財源として国債には頼らないという方針かと、推察するわけですけれども、一方、防衛力整備のために、防衛費の一部に建設国債を活用することですとか、決算余剰金を防衛費に充てるとか、これまでその決算余剰金を補正予算で財源として活用していることもあります。それを防衛財源費に回すとすれば、その分赤字国債の追加発行になるのではないかと考えるわけです。このため、防衛費増額、プライマリーバランスに影響を与えるという指摘も実際にございます。このような指摘がある中で、今国会冒頭の財政演説で、おとといの党委員会における所信表明においても、2025年度のプライマリーバランスの黒字化目標等の達成に向けて、歳出歳入両面の改革を着実に推進すると述べられました。そこで質問です。政府はこのように、2025年度のプライマリーバランス黒字化目標を堅持していらっしゃるような印象を持ちますが、率直にこの目標を堅持している理由はどのところにあるのでしょうか。大臣、伺いますでしょうか。

5:00:53

鈴木財務大臣

5:01:02

財政健全化に向けましては、累積する債務残高を中長期的に減少させていくこと、これが重要でありまして、骨太の方針において国地方のプライマリーバランスを2025年度に黒字化すること、これにより債務残高対GDP比を安定的に引き下げること、これを政府の方針として定めているところでございます。これを堅持する理由ということでありますけれども、政府としては市場や国際社会における中長期的な財政の持続可能性への信任を確保できるよう、財政規律を守るためにこうした目標を定めること、これは重要であると考えておりまして、責任ある経済財政運営に引き続き努めてまいりたいと思っております。三崎真紀君。はい、ありがとうございます。今、大臣からも中長期の試算というところでお答えいただいているんですが、結局は達成の見込みがあるから目標は変えないということなんでしょうか。今一度お願いいたします。

5:02:13

鈴木財務大臣。

5:02:16

正直に言って、高い成長率と今までの歳出改革、これをきっちりやっていくということで、その道のりは正直言ってそう絶やすいものではないと思っております。しかし示された試算によれば、これはその二つをしっかりとやっていけばですね、達成できるという、そういう姿が示されておりますので、これはしっかりと政府としてこれに向かって目標を進めていって、この財政健全化につなげていきたいと、そういうふうに考えています。

5:02:56

三崎真紀君。

5:02:58

ありがとうございます。絶やすくないとお答えいただきましたけれども、数字上は操作をすることはいくらでもできるのではないかというふうに考えるわけです。それを思いますと、なぜ目標をそんなに堅持して、もう少し柔軟に達成しやすい現実的な目標を掲げることも一つではないかと思うんですが、そこで目標を変えられないのはなぜなのかなと考えてみました。

5:03:26

いくつかあるんですけれども、例えばですね、財政健全化に対する姿勢が後退したと受け止められることを避けたいであるとか、二つ目に国内外の新人が亡くなってしまうことを懸念されているとか、三番目には財政規律の歯止めが失われてしまう、これらが挙げられるのか、他の理由があるのかわかりませんが、とにかくですね、デメリットとして上がってくることを避けたいのではないかと思うんですが、このあたりはいかがでしょうか、大臣。

5:03:56

鈴木財務大臣

5:03:59

この繰り返しになりますけど、先ほど私が申し上げました通りに、この目標の達成、これは容易ではありませんけれども、努力すれば決して実現不可能なものではない、そういうふうに考えているところでございます。政府として市場や国際社会における中長期的な財政の持続可能性への信任を確保する、そのためには財政規律を守るということでございますので、この達成を努力すれば可能であるという姿が示されておりますので、これをしっかりと堅持していくことが責任ある経済財政運営につながるものと考えています。

5:04:44

三崎真紀君

5:04:46

ありがとうございます。1月24日の経済財政諮問会議において、内閣府が公表した中長期経済財政に関する試算では、将来の国と地方のプライマリーバランスに関する試算が示されています。これが成長実現ケースというものです。この中には、2024年度以降の国内総生産が物価変動を除いた実質で2%程度、名目で3%程度増えることを前提とする成長実現ケースであり、2026年度にプライマリーバランス、黒字化で達成できると見込んでいるわけです。さらに、これまでの歳出効率化の努力を継続した場合に、さらに2025年度の黒字化という財政健全化の目標の達成も視野に入るとされています。しかし、前提となる成長実現ケース、潜在成長率が足元の0.5%程度から2%近くまで高まり、企業の技術革新などを反映する全要素生産性が1982年度から1987年度並みに上層すると、そういう想定になっているんです。これかなりな難易度で、現実離れしているんじゃないかなと感じるんです。なぜならば、名目成長率が3%を超えたという実績は、過去20年間においてたった1度しかありません。この奇跡的なというか、はるかに上回る成長を、経済成長をしなければ、資産どこまで意味があるのかなと、現実的にどうなのかという疑問が残っております。いろいろなところで、それを懸念はありますし、また、楽観的であり根拠に乏しいという指摘もございます。この見解、内閣府はどのようにお考えでしょうか。

5:06:41

内閣府中澤大臣官房審議官。

5:06:48

お答え申し上げます。委員御指摘の中長期算ですけれども、経済再生と財政健全化の進捗状況を評価するということとともに、今後の取組に資する検討に必要な基礎データを提供するということを目的としております。その観点から、成長実現ケースとベースラインケース、2つのケースを示してございます。ベースラインケースといいますのが、経済が足元の潜在成長率並みで推移するという姿である一方で、成長実現ケースにつきましては、政府が掲げる政策、例えば人への投資ですとか、成長分野への投資拡大と、こういったものが効果を発現する姿を示したという性格を持ってございます。

5:07:27

岩崎眞希君。

5:07:29

少し回答がずれているかなという印象があるんですけれども、では、鈴木大臣にお聞きします。率直にこのような成長実現ケースの試算、必要性や意義、どんなところに感じていらっしゃいますでしょうか。あまりにも絵に描いた餅というか、奇跡的な、希望的な観測ではないかなというふうに私は感じますが、いかがでしょうか。

5:07:54

鈴木財務大臣。

5:07:58

これはあくまで内閣府において、この出された数字、その中で、2025年度においてPBの黒字化が厳しい道のりではあっても、努力することによって実現可能だという姿が示された、こういうことでございます。そして、この御指摘の中長期試算、これは、過去の実績や足元の経済トレンドをもとに、内閣府の計量モデルを基礎として、2032年までの10年間の経済財政の姿を示した試算でありまして、経済財政と財政健全化の進捗条件を評価することを目的としているもの。そこに先ほど申された姿が示されたということであります。

5:08:50

岩崎眞希君。

5:08:52

それでは、実現ができるということで、お勧めいただくということなんでしょうか。それでは、これまでの歳出効率化の努力を継続するというふうにお答えいただきましたけれども、具体的に、ではどのような努力をいつまで継続して、実際には毎年度、どの程度の歳出削減効果を見込んでいるんでしょうか。具体的にお答えをお願いいたします。

5:09:20

内閣府中澤大臣官房審議官。

5:09:27

お答え申し上げます。御指摘の中長期試算におけます、これまでの歳出効率化努力を継続した場合でございますけれども、過去の実績も踏まえまして、いわゆる歳出の目安に沿った予算編成が行われることによる効果ということでございまして、歳出自然体といいます、物価上昇ですとか、高齢化こういったものを想定した歳出自然体の伸びからのプライマリーバランスの改善効果、これは1年当たり1.3兆円という想定でございますが、それが2024年度、25年度と継続した場合の姿ということで示してございます。

5:10:07

三崎県議員

5:10:09

今の御回答ですと、自然体ということですから、自然にそうなればいいなというところで、私が今お聞きしたのはそこではなくて、歳出効率化の努力という言葉を使われていますから、努力とは具体的にどのような努力であり、それをいつごろまで継続をされ、それをした結果どうなっていくのかということを聞いております。

5:10:34

内閣中沢大臣官房審議官

5:10:39

お答え申し上げます。ちょっと繰り返しになって恐縮ですけれども、歳出効率化努力につきましては、歳出の目安に沿った予算編成を行うということを目的して、そうではない場合に比べてPBが改善するという効果を示したものでございまして、金額的には1年当たり1.3兆円という想定でおいてございます。これも繰り返しですけれども、それが2024年度、2025年度と継続した場合ということで想定をおいて計算をしてございます。

5:11:14

岩崎眞希君

5:11:17

それが努力となるのかは疑問が残るわけですけれども、一方、先ほど触れられましたベースラインケースというものを見ていきたいと思います。この中長期経済財政に関する試算において、日本経済の潜在成長率が現在の0%台半ばの状況が将来にわたって推移する、これがベースラインケースと呼ばれるもう一つの想定であります。この試算ではプライマリーバランスは赤字を脱することはできないと、そして試算期間の最終年度である2032年度に向かうにつれて、緩やかに悪化するというものでございます。現在の経済状況を鑑みれば、現実味を帯びているのは、まさに先に申し上げた成長実現ケースではなくて、こちらのベースラインケースだと思うのが自然ではないかと多くの方が感じるのではないかと思いますが、鈴木大臣そこは率直にどのようにお感じでしょうか。

5:12:16

鈴木財務大臣

5:12:18

繰り返しになりますけれども、この目標達成、これは容易ではありませんけれども、努力すればですね、このベースの高い方の成長実現ケースに想定するような力強い経済成長、これは努力すれば可能である。それから、一方における歳出削減の努力につきましても、先ほどお話がございましたように、予算編成の目安、例えば社会保障費につきましては、高齢化率のこの枠内に収める。非社会保障費につきましては、今までは3年間で0.1兆円、これは物価の動向等もございますので、それで引き直して、今は1年間で1500億円、そこの枠内に収めるという努力、これをすればですね、これは決して実現不可能なものではないと、そのように考えております。

5:13:32

岩木さん

5:13:34

はい、容易ではないとお認めつつ、そこはやはり誇示していくという感じなんですけれども、1月25日朝日新聞の記事において、防衛費増額の財源として余剰金などを盛り込んだが、その見積もりも妥当性が問われるであろう。増税もできるかどうかもわからない。世界経済の原則懸念も高まっており、高い経済成長には疑問不がつく。これまで以上に不確実な要素が増えているという指摘が、財政の分野での有識者である、人錿大学佐藤教授もおっしゃっています。また岸田総理ご自身も1月24日の経済財政諮問会議におきまして、成長実現ケースで示された成長率が実現し、これまでの歳出改革努力を継続した場合には、プライマリーバランスが2025年度に黒字化する姿が示されたものの、一方で不確実性が高まる中、こうした姿が実現することは容易ではないと、皆が認めていることを、どうしてここ目標をもう少し柔軟に見直すというアクションにはならないのかが不思議なんですけれども、現在の2025年度の黒字化という目標を誇示するのではなくて、より現実的な目標に修正した上で、それを達成していくことが、具体的な歳出歳入両面の改革、明示していくべきではないかと思いますが、今一度鈴木大臣いかがでしょうか。

5:15:01

鈴木財務大臣

5:15:03

総理の御答弁のとおりに、不確定要素が多いということは事実でありますが、またこの目標達成、事実でありですね、またこの目標の達成は、先ほど来申し上げているとおりに、容易なものではありませんけれども、政府としては、市場や国際社会における中長期的な財政の持続可能性への信任が失われることのないように、PB黒字化目標を堅持することを示すこと、これは重要なことでありまして、今後とも責任ある経済財政運営に努めてまいりたいと思っております。

5:15:40

飯崎県議員

5:15:43

私ども日本維新の会の維新発作2022にも、このプライマリーバランスについて記入がございます。現実的な黒字化の目標期限を再設定して、その上で経済成長、歳出削減、そして歳入改革のバランスと取れた工程表を作成して、増税のみに頼らない、成長重視の財政再建が行っていくべきであるということを明示しております。それでは今後の展開についてお聞きしていきたいと思います。岸田総理が打ち出しました異次元の少子化対策では、児童手当ですとか児童保育サービスの拡充など検討が始まります。実現には数兆円単位での財源が必要になるとも思われます。この財源を国債に頼るならば、プライマリーバランスの黒字化達成、さらにさらに遠のくのではないでしょうか。少子化対策の財源として国債の活用については、鈴木財務大臣も先日の2月3日予算委員会におきまして、確実な償還財源を確保せず国債を発行するというのは、今以上に借金を子ども世代に背負わせることになる、責任ある財政運営とは言えないと述べていらっしゃいます。本日もそのような御答弁もあったかと思われますが、国債の発行に関して慎重であることは理解をしております。しかし、この少子化対策に大規模な財源が必要であるとすれば、結果的に国債を頼らざるを得ない状況にはなり得ませんでしょうか。そして先ほどご紹介をされました中長期の経済財政に関する資産について、この少子化対策の予算の増額、この影響については考慮をされていないのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

5:17:30

鈴木財務大臣

5:17:33

子ども子育て予算、それからその政策でありますけれども、ご承知のとおりに3月までに小倉大臣の下で何が子ども子育て政策として必要なのかというものを、それを取りまとめて、それを6月の骨太の方針、それで具体化をし、その中で子ども予算の倍増についての道筋といいますか、大枠を示すというのが、今の政府のスケジュール感でありまして、したがいまして、6月のその中において大枠を示すということで、その安定的な財源をどこに求めるのかというのは、これからの検討次第であると、そういうふうに思っております。そういう中で、いろいろな社会保障制度との関係、あるいは国と地方の関係、公平性の観点、そういったさまざまな論点があると思いますが、そういうようなことを検討する中で、こうした安定的な財源、高級的な措置には高級的な財源が必要であるというのが、我々の考えでありますので、そこに考えられていくんだと思います。そして、今回のこの内閣府の試算の中には、その子ども政策に対する予算というもの、それはまだ決まっていませんので、反映されていないと理解しています。

5:19:13

三崎真一君。

5:19:14

さらに、経済物価の状況によって、日本銀行が今後、金融緩和策の修正するという可能性もあるかと考えられます。この場合、長期金利も上昇しますと、国債の利払い負担も膨らむということは、当然ながら想定され考えられるということです。このように、今直面している少子化問題への対策であるとか、起こり得る長期金利による国債の利払いの増加など、現時点で想定できるものだけではなくて、絶え間なく変化をしていくわけです。社会経済情勢を受けて、追加の政策も必要になることもあるでしょうし、問題への対策を緊急的にも求められたりすることも考えられます。今後の予見できないことから、さまざまな経費が生じてしまうのではないでしょうか。こうした中で、本当に2025年度の黒字化目標を達成できるのかと、聞けば聞くほど不安になるのですが、いかがですか。鈴木大臣お願いします。先生ご指摘のとおり、不確定要素が多くあるということ、それは先ほども私も認めているところでございます。しかし、そうしたような、さまざまな不確定な状況はありますけれども、元に戻りますけれども、今般、内閣府で示されたこの試算におけば、2025年度のPB黒字化というのは、容易なものではないですけれども、努力をすることによって、それは実現可能である。そして、こういうことの目標を堅持するという姿を示すことが、市場において、あるいは国際社会において、日本の財政の信任を守るということにつながる。そのためにも、この目標を堅持して、頑張らなければいけない、こういうふうに思っています。

5:21:13

三崎真樹君。

5:21:15

はい。今の御答弁をいただいていた中に、そうすると先ほど私が申し上げた、この目標を誇示していて、誇示せざるをえない、なぜならばデミリットを言ってしまうといけないからというところに、結局戻っていってしまうと思うんですね。それを誇示し続けていくことによって、信任を得ていくんだという、今発言がありましたので、結局そのデミリットを懸念されて、修正できないのではないかなという結論になってしまうんですけれども。さらに、鈴木大臣、所信表明で、日本の財政はこれまでの新型コロナウイルス感染症への対応や、異次元での補正予算の編成等により、過去に例を見ないほど厳しさを増していると、やはりおっしゃっています。さらに財政は国の信頼の礎であるともおっしゃっていますし、責任のある経済財政運営をしていく必要もあるとおっしゃっています。であれば、やはり夢や目標が大きく高いものであるというのは非常に重要ではありますけれども、それは国の経済や財政では当てはまるのでしょうか。現実的な実現ができることを、きちんと未来を見据えて、実現可能な目標を設定していくことこそが、やはり信頼を、信任を得られるのではないかと思いますが、今一度確認のために大臣、お願いいたします。

5:22:39

鈴木財務大臣

5:22:42

例えば成長実現ケースですね、成長実現ライン、これを実現するために、今岸田内閣として新しい資本主義のもとですね、様々な施策を打ち出して、安定した経済成長の軌道に乗せるべく、今進めているところでございます。そうした政策というものが経済の成長につながる、上の方の成長ラインの方の成長を実現していく、それによってPB黒字化も可能になっていく、こういうことで努力をするということでございます。ぜひこの点は理解をしていただきたいと思います。

5:23:34

岸田内閣総理大臣

5:23:36

もちろん理解はしたいですけれども、ベースラインケースというのもあるのであれば、そちらもしっかりと合わせてですね、目標の見直しも必要なのではないかということも述べたいと思います。それでは続きまして、少しだけお時間がございますので触れていきたいと思います。租税特別措置についてでございます。この租税特別措置については、昨日の本会議でも日本維新の会、住吉議員からも法人税関係の特別措置ですとか、特別措置の送料規制など質問をしております。防衛費増額にあたりまして、国民の負担を求める前に、不要になった、効果の見込めない措置について廃止をするなど、徹底した本気での既得、権益、ここに切り込んでいく必要があると思いますし、少なくともそうした姿勢を見せることこそが必要なのではないかと、国民の理解を得られないのではないかと思っております。この租税特別措置というもの、まずは総数がいくつあって、そしてこの措置で、減収額どれくらいになっているのか、そこから伺いたいと思います。お願いいたします。

5:24:49

井上財務副大臣

5:24:54

お答えいたします。喫緊の数字で、それぞれ御報告をさせていただきたいと思います。令和5年1月時点での、租税特別措置の措置数につきましては、全体で366項目ありまして、うち法人税関係が98項目、それ以外の項目が268項目になっております。法人税関係の租税特別措置による減収額につきましては、各法人からの提出書類を集計した、租税特別措置の適用実態調査の結果に関する報告を元に推計したところ、令和3年度におきまして、1兆9千億円程度になっております。また、法人関係以外の租税特別措置による減収額につきましては、令和4年度予算ベースで試算したところ、租税特別措置による増収額を差し引いて、4兆8千億円程度と見込んでおります。

5:26:03

佐木真木君

5:26:05

こういったところをしっかり見直すことこそが非常に重要であると、今お聞きしていても思いました。もちろん、法人税令和3年の実績の数、また法人税以外は令和4年度の予算の推定額ということですから、簡単に単純に足せばいいというものではないかということは理解をしております。この租税特別措置については、いろいろな問題も指摘されております。例えば、効果が検証されないまま温存されているものが多いであるとか、どんな企業が制度を使ってどのような効果が出たのか、検証できるような透明性が今一つである、これを高めていく必要があるであろうということです。それから、税負担を有牛しておいて効果を十分に検証されていない、これ重大な問題である。それぞれが有効であるのか、また根本から見直すべきではないか、こういった意見が多数あります。昨日の本会議において、租税特別措置については、特定の政策目的を実現するために有効な手段となり得る一方で、税負担の歪みが生じる面もあることから、継続ありきではなく、必要性や政策効果をよく見極めた上で必要な見直しを行っていくことが重要という答弁もございました。まさにそのとおりであると思いますし、いこくも早く徹底した見直しが必要であると思います。その必要性や政策の効果、どのように検証されているんでしょうか。具体的に教えてください。

5:27:41

井上財務副大臣

5:27:44

お答えいたします。租税特別措置につきましては、毎年度の税制改正プロセスにおいて、各省庁の税制改正や既存制度の延長を要望する場合には、その制度の効果等について、まずは政策を所管する各省庁において、財務省が実施する、所得透明化法に基づく適応実態調査の調査結果も参考にしつつ、その必要性や政策効果について適切に評価をするなど、しっかり説明責任を果たしていただく必要があると考えております。各省庁ごと。さまざまな措置がある中で、一律にその費用対効果を検証する方法を確立することは困難ではありますが、今後とも、租税特別措置の適応実態調査とツール等を活用するとともに、各省庁においてしっかりと政策効果の検証に努めるように求めつつ、引き続き、不断の見直しを行ってまいりたいというふうに思っております。

5:29:04

岸木県議員

5:29:05

各省庁にまたがっていて、とても複雑で、煩雑になっていると。ですから、検証も大変困難である、そういうことなのではないかと思います。そうであるならば、いずれにしても分かりやすく、そしてもう少し簡単にしていく、そういった整理が必要なのではないでしょうか。税体系自体を分かりやすくしていくというのは、今後大変必要なことだと思います。それでは時間も迫っておりますので、これが最後の質問になるかと思います。いずれにしても、国民の負担を求める増税の前に、このような、租税特別措置の見直しであるとか廃止、さらには徹底した歳入改革を進めるべきだと考えています。それをせずして、次には進めません。また、理解を得ることもできません。鈴木大臣、このあたり、今一度いかがでしょうか。

5:29:57

鈴木財務大臣

5:30:01

防衛費の抜本強化につきましては、常々お話をしておりますとおり、税外収入でありますとか、また常用金の活用でありますとか、それから徹底した歳出削減でありますとか、そういうことをかなりギリギリできるところはしているところでございます。そうした前提となります努力を、国民の皆さんにぜひご理解をいただくように、我々としては努めなければならない。そして、そうした努力をした上で、なおかつ足りない4分の1について、税制をお願いをしなくてはいけない。税制でお願いするということを言う以上は、その前提となる様々な工夫、努力、そういうものをご理解いただけますように、国民の皆様に丁寧に説明をしていくことが重要であると考えております。

5:31:04

森崎真樹君

5:31:05

はい、ありがとうございます。ぜひ堅実に既得権益などがないように、しっかりと切り込んでいただきたいと思います。増税なしで何とか進めていただけるような、そういった確保をお願いしたいと、さらに思っております。よろしくお願いいたします。では、お時間となりましたので、質問を終了いたします。 鈴木大臣、副大臣、ありがとうございました。

5:31:53

次に前原誠二君

5:31:56

委員長

5:31:57

前原君

5:31:58

国民民主党の前原でございます。まず、金融政策について、天宮副総裁にお話を伺いたいと思います。天宮副総裁、微妙な時期にありがとうございます。お越しをいただきまして。14日に日銀の総裁、副総裁の人事が示されるということが、与野党で合意をされたようでございます。この10年間の異次元の金融緩和というものに対する総括と、新体制になることによって、見直さなければいけない部分が、私はあると思っておりまして、その点について、いくつか質問をさせていただきたいと思います。まず、イールドカーブコントロールについてでございます。昨年の11月2日に、この委員会におきまして、私は黒田総裁に対して、長期金利の柔軟化の提案を行わせていただきました。具体的には、長期金利の金利目標の触れ幅を、0±0.25から広げるべきと申し上げたわけであります。その意図は、何だったかというと、日銀が堅くなな金融緩和の姿勢を取り付けることによって、利上げを続けるFRB、ECBなどの他の中央銀行との金利差が広がり、急速な円安が進んでおりました。一時、151円ぐらいまでいったかと思いますけれども、それが輸入物価を仕上げて、国民の生活に大きな打撃を与えるという、そういった強い危機意識でありました。そのときの黒田総裁の答えは、ご指摘の点は十分考慮したいと思います、というものでありました。日銀はその後、ご承知のとおり、12月20日の政策決定会合で、0±0.25から±0.5へと、幅を拡大をしたわけであります。現在は、1ドルが、今日は131円程度だというふうに思いますけれども、推移をしておりまして、一旦良かったと考えております。しかし、現在の懲金利は、あさ調べますと、0.496%ということで、もう0.5に張り付いている、こういう状況であります。お配りをしている資料の1枚目をご覧いただきたいと思います。これは、イールドカーブでありますけれども、この一番上の赤が直近のイールドカーブでございまして、2022年の初めからは上がっていって、そして、まだ10年もののところでのお支品が押されたような状況というものは、若干緩和されたとはいえ、まだいびつな状況というものが解消されていないということでございます。この2枚目をご覧いただきたいと思います。この10年の金利をゼロにする、プラスマイナス0.5以内に納めるために、かなり直近は、日銀は国債の買入を行っているわけであります。去年の6月、12月がだいたい16兆円ぐらい、そして、今年に入りまして、先月は過去最高額の約24兆円、23.69兆円ですか、を買っているということでございまして、その結果として、日銀の保有長期国債の発行残高は、日銀保有の長期国債が発行残高に占める割合は53.7%ということで、半分以上。実質的な財政ファイナンスが、さらにひどくなっているという状況であります。この背景は、皆様ご承知のように、日本も物価上昇が続いているからであります。日本銀行が本日公表した、国内企業物価指数は、前年同月比9.5%の上昇。12月の10.5%と比べると若干下がっているものの、まだまだ高い伸び率が続いております。昨年12月の全国化CPI、消費者物価指数は、前年同月比4%の上昇ということで、4%台というのは40年ぶりということだそうであります。さて、質問に入らせていただきたいと思いますけれども、物価が上昇したら金利が上昇するのは当たり前だと思うんですね。それを無理やり抑えつけるのは、やはり限界があるということでございまして、イエルドカーブコントロールを修正するか、やめるかの必要が私はこの10年の節目であると思いますけれども、天宮副総裁の御答弁をお願いします。

5:37:05

日本銀行、天宮副総裁。

5:37:10

お答え申し上げます。まず御指摘のありました物価上昇、物価上昇でございますけれども、御指摘のとおりこの12月には、生鮮食品を除くCPIの前年比4%という高い上昇になりました。しかし私どもが目標としておりますのは、あくまで持続的安定的な物価安定目標の実現でありまして、賃金、あるいは物価、収益、企業活動等が、高循環の中で安定的に実現できるということを目指しております。その観点で申し上げますと、ただいまの物価上昇率の4%は、主として輸入物価の上昇を起点とする価格転嫁の影響によるものでありまして、この輸入物価の前年比プラス幅は、本日公表した統計でも見て取れるとおり、もう縮小をし始めております。この後政府の経済対策によるエネルギー価格の押し下げ効果もあるため、消費者物価の前年比は、来年度の半ばにかけて2%を下回る1%台まで低下するというふうに見ております。こうした物価情勢でございますので、まだ我々としては、持続的安定的な物価安定目標の達成までには距離があるということを踏まえまして、基本的に現在の金融緩和政策を維持することが適当であるというふうに考えている次第でございます。ただし、ただいまのYCCという金融緩和政策につきましては、やはり副作用もあるわけでございまして、例えば副作用の一つとして、今御指摘のありましたような国際市場、金融市場の機能に悪影響を与えているという点がございます。この点を踏まえて、先般、リローカブコントロールの運用を見直しをしたわけでございます。先生御指摘のとおり、まだ歪み、歪みが残っているわけではありますが、改善には向かっております。我々この後も、いろいろなオペレーション手段を使いながら、さらに先般、新しく導入しました、共通担保資金供給オペといった手段も組み合わせながら、機動的な市場調整運用を続けることで、市場機能の改善を図ってまいりたいというふうに考えております。

5:39:28

前原政治君。

5:39:31

確かに企業物価指数、これも10.5から9.5に下がっていますけれども、先ほど申し上げたとおり、今、高い水準であるということであります。IMFは、国際通貨基金が1月26日に、日銀の金融緩和の修正案を盛り込んだ声明を発表しました。副総裁も御存じだというふうに思います。これは年に一度の対日経済審査を経て公表されたものでありまして、今、副総裁が言われたように、日本がインフレに戻る可能性を念頭に、金融緩和は全体として適切であるという評価をしてあるわけでありますが、他方でこうも言っているんですね。物価は上振れリスクの方が大きいと。つまりは下がるけれども、上振れリスクの方が大きいということを IMFは見ているということであります。その上で、IMFはイールドカーブコントロールの修正を提案しています。内容は3つありまして、長期金利の変動幅を柔軟にと。つまりは、このプラスマイナス0.5をさらに広げるということ。それから金利操作の対象を短期にする。今10年もんですよね。それをより身近なものにする。そして、目標を国際購入料に移行するということ。この前の2つと、今申し上げた目標を国際購入料に移行するということは、前はこれは、いわゆる暫定的なイールドカーブコントロールを 継続した上で修正するということで、あとは見直すということでありますけれども、私もこれはIMFが専門的にやっているというよりは、マーケットの考え方を踏まえて IMFがこういった提案をしているというふうに私は認識をしております。その意味においては、まずイールドカーブコントロールを続けるにしても、この0.5プラスマイナス、先ほど1ページ目の イールドカーブを見ていただいたように、まだまだ4%の6日上昇という中で、長期金利のところについて、10年ものについては歪みが起きているわけですね。そういう意味においては、やはり人気定義に まだ下げているということでありますので、この幅を広げるということと、あとはもう少し10年より身近なものにターゲットを変更するという、イールドカーブコントロールの修正があっても いいのではないかと考えますが、それについての御答弁をいただきたいと思います。

5:42:17

日本銀行 天宮副総裁

5:42:24

お答え申し上げます。まず御指摘のありました IMFの対日四条協議の声明文、私どもこの間、大変時間をかけて熱心に議論をして、 その結果公表されたものでございます。金融調節YCCの柔軟化に関する提言についてでございますけれども、まずこれは今先生も御指摘になられたとおり、IMFとしても基本的には現在の緩和的な金融政策スタンスは 適当であると評価しているということは、まず御理解いただきたいと存じます。その上で具体的な金融政策の運営についてでありますけれども、これは私どもも前から申し上げておりますとおり、こういう政策、やはりYCCとの異例な政策でございます。こういう政策を運営していく上では、やはり効果と副作用を客観的に検証しながら、できるだけ副作用を緩和し、効果が出るような工夫を 凝らしていきたいということは最前から申し上げて、そのような努力をオペレーション面でも 重ねてきたつもりでございます。したがってこの後も、そうした効果、副作用のバランスを勘案しながら、最善の政策効果が出るような努力は続けていきたい というふうに考えております。ただし、現段階では昨年の12月に、先ほどから議論になっていますような、運用の変動幅の拡大ということを実現し、少し改善の動きが出ているところでございますので、現段階ではこうした機動的な市場調節運営を続けることで、この改善の動きを見守っていくことが重要かというふうに考えておりまして、現段階ではさらなる柔軟化が必要というふうには考えておりません。

5:44:07

前原政治君

5:44:08

現段階ということは、検討の余地は今後あるということですね。もうその場でお答えください。

5:44:15

天宮副総裁

5:44:17

現段階では今のさらなる柔軟化の必要はないというふうに考えております。検討の余地は一般論として申し上げますと、金融政策運営につきましては、先ほど申し上げたような、効果と副作用の比較省略を図りながら、弾力的に運営を考えていくということが基本であります。

5:44:39

前原政治君

5:44:41

アメリカがですね、FRBが、1942年から1951年までの9年間、このYCCやってるんですね。イブカーコントロールやってると。これは、選美調達をするために、わざわざ金利を下げてですね、国際金利を下げて選美調達をしているわけでありますが、戦後、やはり物価が上昇して、断念せざるを得なくなったということでございまして、YCCは私は持続可能なものだと思っていません。今は、現段階ではということでしたけれども、その意味においてはですね、今後の見直しというものはあり得るという、弾力的にということでありましたので、ぜひ、市場との対話をしっかりされながらですね、弾力的に見直していただきたいということを、お願いしていきたいと思います。2番目は物価目標です。私はですね、そもそもこの2年で2%と、10年前はですね、安倍元総理は、2%でも3%でみたいな、バナナのたたき売りみたいな話をされていて、2%、3%に対する根拠は全くなかった中で、とにかく、しかし金融政策をやればですね、デフレは脱却できるんだと。そういった感覚でお話をされていたことを、私何度もやりとりしていましたので、よく覚えています。その意味においては、10年間のこの事件の金融緩和の、壮大な社会実験を経てですね、私は2年で2%は到底無理で、今このいわゆる世界的なインフレ、コロナとか、あるいは戦争とか、そういった特殊な要因というものを経て、今ようやく皮肉なことに、最終段階で物価が上昇している、ということだと思いますし、先ほど副総裁が御答弁されたように、来年以降またそれが落ちてくると、こういう見立てであるということでありましたけれども、この2%をそもそもの物価目標に、私は無理があったんじゃないかと思うんですね。他国も2%だからという答弁を、黒田さんされてましたけれども、他国と日本は違います。例えば、よく最近は言われるようになりましたけれども、日本の賃金は30年間上がっていない。他の国は、例えばアメリカとかスウェーデン、イギリスなんか2.5倍前後、この30年間で上がっています。それから、潜在成長率もどんどん今下がってきていて、今0.6%ぐらいですか、日本の潜在成長率というのは、そのぐらいまで落ちてきている。そして一番私は大きな違いだと思うのは、この莫大な財政赤字ですね。財政赤字というのは国債を発行する。国債を発行するということは、政府の資金需要が生まれるということですから、本来なら民間に行くお金というものが、言ってみればそちらの方に行っている。これはクラウディングアウトという 装でありますけれども、こういったさまざまなものが、日本のやはり経済の停滞温になってきていると。もちろん他もろもろあると思いますよ。教育や研究開発にお金が行っていないとか、人材投資をしていないとか、さまざまなものがあると思いますけれども、そもそもやはり2%というものは、私は無理があったんではないかと思います。そこで3ページご覧ください。これは私は野田政権のときに、経済財政担当大臣をさせていただいて、日銀との間で、政府と日銀の間で、いわゆる共同声明をまとめたものであります。そのときの2番をご覧いただきたいわけでありますけれども、2番の第2パラフラークでありますけれども、日本銀行としては、中長期的な物価安定の目処を、消費者物価の前年比上昇で、2%以下のプラスの領域にあると判断しており、当面の消費者物価の前年比上昇率1%を目指して、それが見通せるようになるまで、事実的なゼロ金利政策と、金融資産の買入等の措置により、強力に金融化を推進していく。つまりは目標金利は1%で、ごめんなさい、目標物価上昇率1%で、そして2%以下のプラスの領域に、中長期期定になればいいと、こういうことでありましたけれども、この物価目標は、この10年間やってみて、ちょっと2%目標、2%目標をするから、無理な金融化案になるわけですよ。これそのものを見直すべきだというふうに、私は思いますが、副総裁のご意見を、ご見解をいただきたいと思います。

5:49:28

日本銀行 天宮副総裁

5:49:37

お答え申し上げます。まず2%物価目標についてでございますが、先ほど先生からご指摘のありました、グローバルスタンダードというか、海外の欧米製品国と合わせて2%と、いうことだけではございませんで、これ私どもの検討の中で、消費者物価指数には統計の性質上、高めに出る、いわゆる情報バイアスがある、ということですとか、あるいはデフレとか、景気が悪化した場合の、金融政策の対応力を確保していく。インフレの場合には、中央銀行はいくらでも、金利を上げることができますけれども、逆の場合には、どんどんマイナスを深掘りする、ということは難しいございますので、やはりインフレとデフレでは、政策対応が対象ではない、という問題がある、ということでよく言いますけれども、景気交代やデフレへの、乗り代をとっておくために高めが必要である、というような議論とグローバルスタンダードを、合わせまして、やはり2%が適当である、というふうに判断しているわけであります。実はこの物価安定の目標というのは、日本銀行が一番最初に導入したのは、もう2006年でありまして、この頃は物価安定の理解と、読んでいたわけなんですけれども、その頃は確かの0から2%程度で、だいたい真ん中の1%あたりに、委員方の意見は集まっている、というような曖昧な言い方だったわけでありますけれども、それは時を経るにつれ、さまざまな知見や研究を深めながら、この12年のときの1%の物価安定の目処、ということに進化し、さらにそれが現在の2%ということに、私としては進化してきたというふうに、考えているわけであります。その上で、この物価安定目標の下で、私ども金融政策運営を行ってきた結果、その間政府の政策もありまして、我が国の経済物価は着実に改善し、デフレではない状態を実現できる、というところまで来たわけでございます。もちろん先ほど申し上げたとおり、2%の物価安定目標の安定的、持続的実現は達成していませんが、この間経済物価状況は大きく改善したわけでございますので、これはこの政策は適切であったというふうに、判断しております。

5:51:54

前原政治君。

5:51:57

デフレはよくない。それはそのとおりだと思いますし、乗り知れの議論というのは、わからないでもないですけれども、この1%を着実に実現して、だって10年間できていないわけでしょ。今は特別な状況で実現をしてしまっていますけれども、10年間やってできなかったものというのは、これは成功したと言えるんですか。私は言えないと思いますよ。しかも黒田さんは2年でやると言っていたじゃないですか。2年でやると言っていて、10年たってもできていなくて、ようやく今できているということが、その成功であったというふうに言うのは、私は少し傲慢じゃないかという思いがあります。したがって、これは民間臨庁でも、最近の答申というか、政府に対する申し入れでは、2%を中長期の目標にして、1%を確実に超えるような、物価安定目標にするということが、大事だということでありますが、そういうことに全く見直されるつもりはありませんか。端的にお答えください。

5:53:07

日本銀行 天宮副総裁

5:53:15

お答え申し上げます。この物価安定目標が何%が適当かということは、海外でも実は議論が残っておりまして、例えばアメリカでも、むしろこの間の経験を踏まえ、3%は4%に引き上げるべきではないか、というような議論さえあるわけであります。その意味で、こうした政策運営の尺度とか、在り方については、さまざまな議論があって、然るべきであるというふうに、私は考えます。ただし、現段階では、日本銀行はやはりグローバルスタンダードである、この2%の安定的、持続的な実現を目指すことが、適当であるというふうに考えておりますし、先生御指摘のとおり、日本は特殊な状況であるというのは、御指摘のとおりでありますけれども、やはり長年デフレが続いたという、特殊な状況であるがゆえに、これを実現することが必要である、というふうに私は考えております。

5:54:08

前原政治君。

5:54:10

それは、上に目標を設定するということは、気合の議論なら分からないのではないですけれども、科学的な根拠とか、合理的な根拠とか、そういう意味においてはですね、あまりにも実態よりも高い目標が、掲げられていることによって、金融政策が言ってみれば、歪んでいるという、そして副作用が生まれている、ということも、先ほど副作用もあるということは、認められたわけですから、そこは柔軟に、私は新体制以降はですね、考えられるべきだということは、申し上げておきたいと思います。最後ETFです。これもですね、この10年間、図4をご覧いただきたいわけでありますが、この10年間でですね、約37兆円の母課でETFを買っていると、こういうことであります。そして、5ページ、5枚目を見ていただくと、上位20社、つまりは日銀の株主としての保有割合の高いものからいくと、こういう順番になっているわけでありますが、10%を超えているものだけでも、68社あるんですね、今ね。10%を超えても68社あるということであります。私は、じゃあそれで、日本の株が上がって経済が良くなったのか、ということで、まあこれもなかなか、全問答みたいなところがあるんですけれども、ただ言えることはですね、日本の株価上昇率はやっぱり他国より低いんですよ。2021年の株価上昇率は日本は4.9、アメリカは18.7、ドイツ15.8、フランスは28.9。で、まあ10年間じゃないですけど、30年間で見ると、日経平均株価って1.26倍、アメリカは10倍以上なんですよ。ですから、日銀が頑張ってETFを買ってもですね、それが経済にプラスの影響が、株価に影響があるので、それが好循環になっているということは、私は言えないんじゃないかと思うんですね。しかし国債も、そしてこの株式も、慣性相番してしまっていることについては、大きな問題だと私は思うんですね。これETFをこのまま買い付けるということは、いいんですか。私はやめるべきだというふうに思います。したがって、このETFを続けるべきなの、続けるというお考えなのか。あるいはこれについては、一旦立ち止まって見直すということなのか。今実はこのETFの年間分配金が、今や日銀の収入の半分ぐらいになっているんですね。だからやめられないという答弁はダメですよ。やっぱりこの金融政策として、金融緩和政策として、どうだったのかという検証と、本当に続けるのか、やめるのか、そのことをご答弁ください。

5:57:12

日本銀行 天宮副総裁

5:57:19

お答え申し上げます。まずETF買い入れの目標でございますが、我々このETFの買い入れで、人為的に株価を操作するとか、人為的に株価を押し上げると、あるいは一定水準まで持っていくということは、目指してございません。そうではなくて、我々が流動性面で、必要に応じて出動することによって、資本市場、金融市場における、リスクプレミアムの抑制を通じて、マーケットの安定を図るということを、目的にやってきたわけであります。実際にこれは、2021年の3月に実施した点検においても、そうした危機時のリスクプレミアムに対応する上で、有効であったという結論を得ています。ただしこれは、やはりそういう危機時に対応することが、適当であるということが、より明確になりましたので、その買い方を、よりメリハリのき化した買い方にする、というふうに書いているわけであります。また、それに加えまして、ETFの買い方や、買う銘柄についても、それこそ市場機能に対する影響を、できるだけ小さくしますように、さまざまな努力を積み重ねてまいりました。こうした努力もあって、やはりETFの買い入れは、この間の大きな金融環境の改善に、やく貢献してきたというふうに考えております。そうは言っても、やはり中央銀行が、こうした株式を買うというのは、とても特殊な政策であることは事実であります。そのことは承知しておりますし、このETFの処理について、いろいろな議論があることも承知しております。ただ、現段階では、この物価安定目標の実現に、なお時間を要するという状況において、そうした具体的なETFの処理も含めた、出口政策について議論するのは、時期焦燥であるというふうに考えております。もちろん、その目標の実現が近づいてくれば、出口に向けた戦略や方針について、きっちり金融政策決定会合で議論し、適切にコミュニケーションは、図っていきたいというふうに考えております。時間が参りましたので、ここで終わりますけれども、10年間の総括をきっちりしていただき、先ほどおっしゃったプラス面、マイナス面、副作用についてしっかりと、総括した上で、新たな体制に引き継いでいただく、ということをお願いして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

6:00:08

次に田村貴昭君。

6:00:12

田村君。

6:00:13

日本共産党の田村貴昭です。最初に、軍事費拡大問題について伺います。2月1日の予算委員会で、鈴木財務大臣は、財政法第4条はあくまで健全財政のための、財政処理の原則を規定したものであって、戦争危険の防止そのものが、同情の立法趣旨であるとは考えていない、このように答弁されました。しかし財政法の規定には、戦火や戦後の預金封鎖などの混乱で、国民生活を困窮させたことへの反省が、込められていると言われてまいりました。昨年6月8日、私も大臣に質問をしました。戦時中の歯止めなき交際発行が、国民の資産を既存した、と財務省が認識していることについて、鈴木大臣は、過去のこうした事実があったことも、忘れることなく、国民的議論を積み重ねることが重要だと答弁しました。大臣に改めてお伺いします。戦前、軍事費の傍聴を許した財政政策について、どのように認識されていますか。その歴史の教訓というのは、財政法には反映されていないとの認識でしょうか。

6:01:33

鈴木財務大臣。

6:01:37

まず財政法上との関係のお話がございましたので、財政法第4条について申し述べたいと思いますが、財政法第4条第1項、これは国の歳出は、租税等をもって賄うという、いわゆる、非母妻主義を定めております。その上で、同条正し書において、公共事業費等の財源に限って、公債、これは建設公債のことでありますが、これの発行を認めることとしております。この非母妻主義を規定した経緯については、昭和22年に財政法が制定される際、国会の法案審議において、公債をむやみに出して、国の債務を膨大ならしめ、そうして財政全体の基礎を危うくするということがないように、公債発行を限定したものであると、説明しております。したがって、財政法第4条はあくまで、健全財政のための財政処理の原則を規定したものであって、戦争危険の防止そのものが、同条の立法趣旨であるとは考えておりません。その上で、歴史の教訓をどう汲み取るかということでございますが、歴史の教訓について申し上げれば、戦前のような国力に見合わない、債務残高の累増の結果、国家財政や国民生活を危うくすることがあってはならないと思っております。財政は国の信頼の礎であって、歳出歳入両面の改革を続けて、経済再生と財政健全化の両立を図ることで、責任ある経済財政運営に努めていくことが重要であり、これが歴史の教訓として受け止めているところであります。

6:03:30

田村貴昭君

6:03:32

果てしないですね、軍事費調達のための国際白黒が、国民の暮らしを既存させたと、絶対忘れてはならない教訓だと思います。財務省にも要望したいんですけれども、戦後のやけ野原の中で、二度と戦争は起こしてはならないとの思いで、新憲法の論議とともに財政法を起訴して成立させた、当時の財務官僚のこの思いというのは、想起すべきであるというふうに思います。政府は安全保障三文書を閣議決定して、5年間で43兆円もの、空前の大文革に踏み出しています。政府の財源案では、5年後の2027年度予算では、約1兆円の歳出改革が行われるとし、来年度予算も既に2100億円の歳出改革が盛り込まれています。そして、おとといの大臣の所信では、歳出改革について、社会保障関係費については、実質的な伸びを、高齢化による増加分に収めるとしました。社会保障関係費以外は、防衛費関係の増額を達成しつつ、経済物価動向を踏まえて柔軟な対応を行う。大臣、この柔軟な対応というのは、削減するということですよね。結局、軍事費の規模ありきで予算編成をすれば、国民の生活を支える予算を減らさざるを得ない、ということになりますませんか。いかがでしょうか。

6:04:58

鈴木財務大臣。

6:05:00

防衛力の抜本的強化、これは、我が国を取り巻く安全保障環境が急速に、厳しさを増す中で、喫緊の課題であります。こうした問題意識の下で、1年以上にわたる議論の積み重ねを経て、昨年12月に防衛力整備計画において、今後5年間で必要となる防衛力の内容と規模を定めたところであります。これに基づいて、令和5年度予算において、必要な防衛関係費を計上するとともに、その裏付けとなる財源を確保しており、こうした対応は、まさに我が国が直面する重要課題に対応するため、不可欠な取組であると考えております。そして同時に、本予算におきましては、一般歳出の約6割を社会保障や教育などに当てておりまして、国民生活の向上に直結する経費など、必要な施策を盛り込んでいるところであります。従いまして、ご指摘のように、防衛費の規模割り切で予算を編成をして、国民生活を支える予算を抑制しているというわけでは決してありません。いずれにいたしましても、国民の皆様のご理解をいただけますよう、引き続き丁寧な説明を行ってまいりたいと考えております。

6:06:28

田村貴昭君。

6:06:29

我が党は大群革大増税に断固反対です。この委員会で引き続き、この問題論議していきたいと思います。次に、再生可能エネルギーの固定価格買取制度におけるインボイスについて質問します。資料1をご覧ください。これは、資源エネルギー庁が1月下旬、フィットの認定業者に送付したハガキです。自宅に太陽光パネルを設置している一般家庭にも送付されました。受け取った方から、私の方に連絡がありましたけれども、驚きと戸惑いの声が寄せられています。インボイス制度登録準備はもう済みですか、というハガキが突然届いたら、これもびっくりしますよね。事業者ではなければ、そもそもインボイス制度のことはわかりません。このハガキによって既に混乱が生じています。免税の方が間違って課税事業者の登録をしてしまったら、インボイス制度導入後、消費税の納付義務が発生してしまいます。そこで資源エネルギー庁に伺います。このハガキは265万社のフィット認定業者に全て送付する計画なのですか。発送中断したと、担当の方に聞きましたけれども、じゃあ出し直しをするんですか。10キロワット未満の住宅用認定業者は、約185万に及ぶと聞いています。毎月数万円程度の発電で、ほとんどが極小規模の事業で免税だと考えられています。免税ではこれ駄目なんですか。なぜ課税業者でない家庭にまで、こうしたハガキを郵送したんですか。

6:08:10

資源エネルギー庁、イノウエショエネルギー、資源エネルギー部長。

6:08:21

お答え申し上げます。フィット制度は、再エネ特措法に基づきまして、フィット認定事業者の発電する再エネ電気を、一定期間、固定価格で買い取ることを、電気事業者に対して義務づけまして、再エネ導入を促していく制度でございます。このように電気事業者は、再エネ電気の買い取りが義務づけられていることから、インボイス制度の開始後は、フィット認定事業者がインボイス登録を受けない場合には、当該取引分の仕入れ税が控除ができず、買取義務者に新たな消費税負担が生じることとなります。こうした追加的な消費税負担により、買取義務者に過度な負担が生じ、フィット制度に基づく再エネ電気の買取業務の継続が困難とならないように、フィット認定事業者に対する、ご指摘のハガキの送付などにより、課税事業者の方々には、インボイス登録をお願いしているところでございます。ご指摘の10キロワット未満の太陽光発電設備の消費者につきましても、事業用途での売電を行っている場合など、課税事業者に該当する方は、一定数存在していると認識しております。このため、全てのフィット認定事業者に対して、メール送付を基本としつつ、他方、メールアドレスの登録のない方に対して、不足的にハガキを送付する形で、課税事業者のインボイス登録に向けた登録を、周知を行うことを検討しております。なお、先生ご指摘の免税事業者につきましては、フィット制度上、インボイス登録に関する対応は不要であり、インボイス登録がなくとも、現行の買取価格が変更されることもございません。また、先生ご指摘のとおり、我々が送付しましたハガキに対しまして、いくつかの、かなりの件数のお問い合わせをいただいております。丁寧に応答率高く、今、御説明をしっかりしておりまして、こうした御説明の状況を踏まえながら、我々の方の周知のやり方につきましても、しっかりと検討を深めていきたいと、 対応に考えてございます。

6:10:19

田村貴昭君。

6:10:20

正直にお答えいただきたいんですけれども、このハガキ、いくつ用意して、いくつ発送して、 いくつ止めているんですか。

6:10:27

茂木委員長、井上部長。

6:10:40

お答え申し上げます。まず、送付しているハガキは、現状50万件でございます。そして、我々といたしましては、おそらくメール送付という形で対応できるものが、264万件ほどあると考えております。また、ハガキ送付につきましては、先ほどの50万件も含め、127万件程度が必要ではないかと、かより考えております。大大な数ですよね。送らなくていいハガキ。そして、書いている内容も非常に問題があるから、 こういうことになっているわけでしょう。このハガキのですね、QRコードがついているんですけれども、 これQRコードを読み取ってもですね、免税業者のままでいいとの情報は、 一切ないわけですよ。不正確な情報で、フィット認定の一般家庭にまで、 インボイス制度の登録申請をさせる。そういう誘導の意図を持って、 やっているのではないですか。田村貴昭君。失礼しました。

6:11:37

井上部長。

6:11:39

お答え申し上げます。本日、先生からも、ご指摘いただいております、 ハガキにつきましては、我々といたしましては、赤字で書かせていただいているとおりですね、家庭事業者の方々に対して、 こうした取組を行っていくという趣旨で、ハガキを送っております。他方で先生ご指摘のとおり、 問い合わせいただいているところではですね、免税事業者の方々から、あれどうなんでしょうかと、 いったようなお問い合わせもございます。こうした点も踏まえまして、我々といたしましては、今後送付するハガキ、あるいはメール等につきましては、困難が生じないようにですね、より一層わかりやすい、周知の仕方を考えていきたいと、 過言に考えております。

6:12:33

田村貴昭君。

6:12:34

だから間違いなんですよ。 よくなかったわけでしょ。そして用意したハガキは、 一旦止めて作り直すわけだと。これに要する経費っていくらですか。茂木大臣 茂木エネルギー庁。

6:12:48

井上部長。

6:12:56

お答え申し上げます。現状我々といたしまして、こうしたインボイス制度につきまして、しっかりと周知を行っていくと、いったようなことにつきまして、 予算をいただいておりまして、インボイスにつきまして、全体で確保しております予算、その中から、現状我々が派閣送付を検討している予算につきましては、123万件のちょうど、先ほど申し上げたとおりですが、約6800万円を見積もっております。

6:13:31

田村貴昭君。

6:13:33

はい、無駄な出費をされていますよね。免税事業者にも、インボイスの登録を 進めようとする意図は、これ明白であります。財務省は、お伺いします、財務省。この派閣の送付や文明について、エネ庁から事前の相談、それから確認をしていますか。

6:13:51

財務省墨沢主政局長。

6:13:58

お答え申し上げます。財務省におきましては、資源エネルギー庁から、課税事業者である再エネ事業者に、どのような文明で登録申請の手続きを案内するかといった点について、相談を受けておりましたので、そうした派閣が送付されることについては、 承知をしておりましたが、具体的な宛先や送付枚数については、 相談を受けておりません。また、一般家庭による発電から生じた 余剰電力の売却について、免税事業者という御指定がございましたけれども、消費税の課税対象となる取引は、国内において、事業者が事業として対価を得て行う資産の 譲渡等でございますので、サラリーマン等の一般家庭におきまして、生活用の資産として設置している 太陽光発電設備等から生じた電気について、余剰が生じた場合に電力会社に売却する 等の場合につきましては、消費税法上の資産の譲渡等には該当しませんので、もともと課税対象ではなく、またその一般家庭は事業者としては 扱われないということでございます。

6:15:04

田村貴昭君。

6:15:06

はいはい、相談も相議もしなかった ということですよね。本当にお粗末極まりないと、 そして無責任だと言わなければいけません。この葉書を受け取って困惑されている方に ちゃんと説明はしていただきたい。要望しておきます。そしてですね、再エネの固定価格買取制度と このインボイスの問題については、もう一つ大きな問題があります。この裏の配付資料2ですね、 ご覧いただきたいと思います。経済産業省のインボイス導入に伴う、フィット制度運用上の対応方針等を示した文書です。家庭用パネルを持つ認定事業者が免税のままであれば、認定事業者から電力を購入する買取義務者は、その分の仕入れ税額控除ができなくなる。先ほどもありました。そして、じゃあどうするのか。 この口談のところに書いてあります。買取義務者に過度な負担が生じ、買取義務の継続が困難となることのないよう、以下のような措置を検討とし、インボイスが発行されない取引については、買取義務者の消費税負担分を制度的に措置する。これやるんですか。この消費税負担分とは、この文書の真ん中にある、買取事業者納税額BNというところであります。これを経済産業省資源エネルギー庁が、税金で補填するということでしょうか。

6:16:33

それとも、再エネ発電付加金を引き上げて対処する、ということでしょうか。どうなんでしょうか。

6:16:40

資源エネルギー庁井上部長。

6:16:44

お答え申し上げます。そうですね。こうした、先生御指摘の、課税事業者のインボイス登録に向けた周知に取り組んだ上でもなお、買取義務者に生ずる追加的な消費税負担につきましては、フィット制度に基づく再エネ電気の買取業務の継続が困難とならないよう、御指摘いただいた審議会でも御審議をいただいております。先日、審議会の場では、いわゆる、電気料金に付加されております。結論でいいですか。はい。電気の需要家の皆様から御負担いただく付加金から当てるということで、審議会では御議論いただきまして、現状パブリックコメントにかけているところでございます。

6:17:43

田村貴昭君。

6:17:45

再エネ付加金引き上げるということになったら、このインボイス制度が元になって、また電気料金上がるわけですよ。こんなことしていいんですか。大手電力会社をはじめとして、買取義務者の消費税負担を国民負担で賄っていくと。仕入れ税額控除で発生するこのような問題を、このようなやり方で解決していく。おかしいではありませんか。厚生労働省にも来ていただいております。何度かこの委員会で議論しましたけれども、シルバー人材センターの会員さんに、インボイスの問題が発生します。奨学の収入しかない会員の消費税負担を増やさないようにすると。つまり課税登録しないようにすると、厚生労働省は言っています。そうするとセンターそのものの消費税負担というのが、大きく跳ね上がってまいります。1センターあたり約1500万円以上、全国で200億円もの消費税負担が発生するんですけれども、厚生労働省はこのセンターの消費税負担について、補填措置をする考えはあるんですか。

6:18:53

厚生労働省堀井高齢障害者雇用開発審議官。

6:19:00

お答えいたします。シルバー人材センターについて、インボイス制度導入後も、安定的な事業運営が確保できるようにということで、まず厚生労働省としましては、さまざまな取組を実施をしているところです。具体的にご紹介をさせていただきますと、まず地方公共団体がセンターに業務発注をする場合に、適正な価格設定を行っていただくように、都道府県知事に対して依頼をする…それは聞いてきましたから知っています。すみません。それ以外にもさまざまな取組を 行っているところでございます。そして田村委員がご質問をされました、インボイス制度の導入に伴って、シルバー人材センターに、新たに生じる可能性のある消費税の直接的な補填をするか、という点につきましては、現在厚生労働省として、そのような方策は考えておりませんが、しかしながら、令和4年度の大臣補正予算におきまして、さまざまなデジタル化の推進、そしてウェブ上の受注拡大というようなことで、センターが安定的に事業を実施できるような、 そういう予算を獲得したり、あるいはその会員が安全安心に就業できるように、契約オフを見直したりと、さまざまな観点の取組を進めております。そのようなことを、シルバー人材センターや団体のご意見も、伺いながら進めてまいりたいというふうに考えております。

6:20:25

田村貴昭君。

6:20:27

今のケースはですね、再燃負荷金を引き上げる、あるいはね、税金投入、これしかないんですよ。この方針に基づくとね。だけども、国民負担でやっていくといいんです。こういう例があるのか、ここだけですよ。大臣にお伺いしたいと思います。新たに生じる、このインボイスに伴う消費税の負担を、補填することは、厚生労働省でもない、ということなんです。仕入れ税額控除の問題というのは、民間の取引でも、同じようなことが起こるんですけども、これは国は補填しません。じゃあなぜ、フィットに限って、こういう待遇が生まれてくるのか。なぜ買取事業者だけ、国民の負担をもって、救済していくのか。これはインボイスの制度、そのものの中として、不公正が発生しているんじゃないですか。大臣おかしいと思いませんか。

6:21:21

鈴木財務大臣。

6:21:25

インボイス制度への、円滑な移行の観点から、免税事業者からの仕入れについて、制度の移行から3年間は8割、その後3年間は5割の、仕入れ税額控除が可能とされており、免税事業者と取引のある事業者への影響も、相当程度の期間にわたって、緩和されると考えておりますし、このことについては、先生もご存じのとおりでございます。こうした措置に加えまして、関係省庁においても、必要に応じ、免税事業者との取引がある、事業者への対応について、検討されている場合があるものと、承知をしております。こうした検討に当たりましては、それぞれの制度や契約内容、取引の実態に応じ、免税事業者と取引のある事業者への影響を、軽減できるよう、適切な方策を検討されているものと、承知をしており、そのための具体的な手法が、異なることもあり得ると、考えているところであります。

6:22:34

田村貴昭君。

6:22:35

大臣、前任するんですね。私はこれ、制度上の大矛盾だと思いますよ。インボイス制度を導入するゆえに、こうした問題が生じてきます。省庁でも異なる対応が生じています。この矛盾について、大臣は前任するという。こんなことで、国民の理解は、あるいは免税業者の、課税業者の理解は得られると思いますか。10月から本当にこんなことで、制度を実施していいんですか。やれないじゃないですか。やってはいけないと思いますよ。どうして、買取事業者だけが、国民の負担によって、救済されていくのか。このことについては、おかしいと思いませんか。

6:23:22

辻木財務大臣。

6:23:25

関係省庁において、さまざま対応されていると思います。資源エネルギー庁においての、この対応については、私は事前に承知しているわけでは、ございませんけれども、先ほどお話を聞きますと、審議会等の議論を経て、今パブリックコメントに、コメントをかけていると。こういうことでございまして、資源エネルギー庁の判断であると、そういうふうに考えます。

6:23:52

田村貴昭君。

6:23:54

そしたら、残り時間で、確認しておきたいことが、確認しておきたいことが、あるんですけれども、払いに戻ります。課税事業者に該当する場合は、2023年3月31日までに、登録申請手続を行っていただきますよ、と書かれています。これは現在の財務省の方針とは、違うのではないですか。財務省いかがですか。

6:24:20

墨澤主税局長。

6:24:36

失礼いたしました。資源エネルギー庁からの、このはがきやホームページにおける、御案内ですけれども、今後新たにフィット認定を受ける場合のうち、消費税の課税事業者に該当する方については、インボイス発行事業者としての登録を行うことを、フィット認定の要件とする予定ですと、案内されていると承知をいたしております。したがって、委員御指摘のように、フィット認定の要件に、課税事業者であることは要件とされておらず、免税事業者の方もフィット認定の要件から、排除はされていないものと承知をいたしております。

6:25:10

田村貴昭君。

6:25:11

排除はされていないんですよ。免税であり続けることもできるんですよ。それをですね、このはがきは、混乱させていると。こういうことを多額の公費を持ってやっていることと。こうした問題が次から次へと出てくるじゃないですか。インボイスはこうした問題、矛盾がいっぱいあるんですよ。とても、この秋からの導入実施は認められないと。また、この委員会で論議をしていきたいと思います。時間が来ました。今日はこれで終わります。

6:25:44

(御静粛な音楽)以上で、大臣の所信に対する質疑は終了いたしました。次に、内閣提出、所属税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。趣旨の説明を聴取いたします。

6:26:19

財務大臣、鈴木舜一君。

6:26:26

ただいま議題となりました、所属税法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容をご説明申し上げます。政府は、持続的な経済成長や、より公平で中立的な税制の実現等の観点から、国税に関し所要の改正を一体として行うため、本法律案を提出した次第であります。以下、この法律案の内容につきまして、ご説明申し上げます。第一に、家計の資産を、貯蓄から投資へと積極的に振り向け、資産所得倍増につなげるため、認査制度の抜本的拡充、及び高級化を行うこととしております。第二に、スタートアップエコシステムを抜本的に強化するため、スタートアップへの再投資に係る非課税措置の創設等を行うこととしております。第三に、より公平で中立的な税制の実現に向け、極めて高い水準の所得について、最低限の負担を求める措置の導入、グローバルミニマム課税の導入、及び相続時生産課税制度等の見直しを行うこととしております。このほか、土地の売買等に係る登録免許税の特例等について、その適用期限の延長や整理合理化等を行うこととしております。以上が、この法律案の提案の理由、及びその内容であります。何卒御審議の上、速やかに御賛同くださいますよう、お願い申し上げます。(質問者) 質問は終わりました。(知事) これにて趣旨の説明は終わりました。次回は候補をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。ご視聴ありがとうございました

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