19:39
では、いきますか。これより会議を開きます。農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。この際、お諮りいたします。本件調査のため、本日政府参考人として、農林水産省大臣官房総括審議官杉中敦史君、
20:02
大臣官房技術総括審議官河合豊彦君、消費安全局長安岡住人君、輸出国際局長水野正義君、農産局長平方裕作君、畜産局長渡辺陽一君、経営局長村井正近君、農村振興局長永井俊彦君、林野町長官青山豊久君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、ご異議ありませんか。
20:32
ご異議なしと認めます。よってそのように決しました。質疑の申出がありますので、順次これを許します。
20:41
質問の機会をありがとうございます。通告に従いまして、質問をさせていただきたいと思います。
20:55
まず、農政の憲法ともいえる食糧農業農村基本法が、四半世紀ぶりに改正に向けて動き出していることは承知しておるところでありますけれども、その柱の一つとなるのは、やはり食糧安全保障であると思います。
21:15
本案では、かねてより議論を積み重ねてきて、この本委員会においても数々の歴代の大臣の答弁があったものと承知しております。そこで、宮下大臣の食糧安全保障の考え方、必要性について改めてお伺いをしたいと思います。
21:39
はい。現行基本法の制定から四半世紀が経過しようとしております。この間、気候変動による生産の不安定化、また世界的な人口増加に伴う食糧争奪の劇化など、世界の食糧需給をめぐる環境は大きく変化してまいりました。
21:58
そうしたことを踏まえまして、食糧安全保障の強化をはじめ、基本法が農政の基本的な方針として、ふさわしいものとなるように見直していく必要があるというふうに考えております。このため、まず国内で生産できるものはできる限り、国内で生産していくことが基本でありますけれども、その上で輸入依存度の高い小麦や大豆、飼料などの国産化を進めること、
22:25
そして安定的な輸入と備蓄等を適切に組み合わせて行うなど、国民への食糧の安定供給の確保に向けて、平時からの食糧安定供給の強化を図ってまいりたいと考えております。
22:43
加えまして、食糧安全保障を確保するためにも、国全体としての食糧の安定供給だけではなく、国民すべてが健康な食生活を送れることが重要と考えています。
22:57
そのため、国民一人一人の食糧安全保障の観点から、近年顕在化しております物流面の課題への対応、また、買い物難民やフードバンクなど、経済的などによって十分な食糧を入手できないといった食品アクセス問題等にもしっかり対応していくことが必要だと考えております。
23:22
国内の生産、国内増産ということになりますと、物流の安定、国産品の内需拡大、つまり消費の喚起、あらゆる角度からの施策を講じていかなければならない。そして、サプライチェーンの確立をしていかなければならない。当然のことでありますけれども、現下の情勢は、例えば畜産、落納の分野でいけば、配合飼料価格、購入総飼料価格の高騰など、落納経営の厳しさ、これはもう未だ収まってはおりません。今年の生乳生産は、対前年度比で94.7%生産個数も激減しております。この現状の認識と改善に向けての意欲、そして決意をお伺いしたいと思います。
24:15
委員ご指摘のように、落納経営につきましては、生産コストの上昇などによって依然として厳しい環境にあり、そのため生産者団体による生乳住宅個数の減少率は、令和5年10月時点で前年同月比7%と、例年より大きくなっていると認識しています。令和4年の離納に関する聞き取り調査によりますと、主な離納理由は高齢化、後継者不足が39.8%ということで一番大きな理由になっておりますが、経営状況を理由とする離納は16.7%となっており、この数字は前年より増えていると認識しています。一方で、累次にわたり乳化が引き上げられてきたほか、農林水産省では適正な価格形成に向けた協議会を立ち上げまして、まずは飲用牛乳を対象として適正取引を推進するための仕組みの検討を行っているところであります。また、令和4年度及び5年度の2か年にわたって生産量を下回してきました北海道では、バターの顕著な需要を背景としまして、6年度の生産目標数量が1%引き上げられたほか、低迷する国内需要に対応して、東南アジア等に向けたLL牛乳の輸出促進にも取り組んでいるところであります。農林水産省としましては、これまで飼料価格の激減緩和対策をはじめ、経営安定対策や金融支援な ど、落納経営の維持に向けて支援をしてきたところでありますけれども、今後はさらに落納の省力化、スマート化を推進するとともに、輸入飼料の高騰の等の外部料理に影響されないように、国産飼料の生産利用の拡大を進め、飼料生産基盤に立脚した落納経験を推進してまいりたいと考えております。
26:16
一言で言えば、大変厳しい状況ではあると思います。畜産落納、これは畜種の月例ごとに飼育する農家が存在をしております。単価×量、これが売上金額ということになりますけれども、これは畜産も落納も同じであります。利益が確保できない農家は、より月例の若い牛たちを飼育する、そして農家の仕入れする際に価格を抑えようと、そういう行動をしてしまう。故に個体価格は上昇はしない、そういうことだと思いますが、飼料価格については今まで特別補填金、依存補填金で対応していただき、大変助けられております。ただし、6割から7割は豚や鶏で使われているところであります。水田活用直接支払交付金による牧草が減額によって、疎飼料不足が懸念されて、倒作地域ではWCS、私立用トウモロコシ、イヤコンなどの対応で、国内飼料ウェイトを高めて南極を乗り切ろうとしておりますので、そういったところも支援をどうかお願いをしたいと思っております。次に、御承知のとおり、平成30年4月の改正地区安保の施工後、生乳流通の多様化が進み、受給緩和時の受給調整が難しくなっている。落納化間で不公平感が生じている、との現場の声はかなり大きいようです。指定団体出荷者は懸命な生産抑制に取り組んでおりますが、受給緩和時は乳業が引き受け販売可能な量にも限界があるが、生産者から前年に系統外に出荷していた分の生乳を翌年には指定団体に出荷したい、と、この記の始めに申出があった場合、法律上、これはあまねく収入する義務が課せられている指定団体は断るわけにはいかないわけであります。前年から契約を継続して生産抑制に取り組んできた落納化は不公平感が募るばかりです。このような改正地区安保の影響についての見解と今後の対策についてお伺いしたいと思います。
28:45
お答えをいたします。生乳受給の安定のためには、落納化自らが市場ニーズを捉えて、需要に応じた計画的な生産に取り組むことが重要でありまして、国としてはそうした取り組みをしっかり支えていきたいというふうに考えてございます。そうした中で、生産抑制に取り組む生産者団体の中で、個別の落納化の間で強力に差がある結果、不公平感につながっていると承知してございます。このため、あまねく収入する義務が課されている生産者団体と個別の落納化との関係について、組合員・構成員・平等という原則の下で、制度上何をできるのか、厚生取引委員会とも議論をしておりまして、現場の声をよくお伺いしながら検討を進めているところでございます。また、先月6日でございますけれども、系統に加えまして、系統外の各事業者と需要に応じた計画生産などの考え方につきまして、情報交換する場を設けました。今後、そういった情報交換を積み重ねていきたいと考えております。また、さらにこうした内容も含めまして、年明けになりますと、次期、落納及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針、いわゆる落肉金の議論もすることになりますけれども、そう いった議論の中でも、このような課題について整理・検証していきたいというふうに考えてございます。
30:19
まさしく、生産抑制、その調整というものは、生産者全体で行うべきものという考え方だと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思っております。加工原料乳生産者補助金でありますけれども、生産コストの上昇等を踏まえ、落納経営の再生産と将来に向けた投資が可能となる単価水準、そしてしっかりと直近の物価を踏まえた算定が重要だと思っております。算定ルールに基づき適切に設定されているとは考えますけれども、一方で総額ありきということになれば、単価が増えれば交付対象数量は減少する、そういうことになります。需要を踏まえた算定であるはずですけれども、総額ありきだとこれは矛盾も来すのではないかと思いますけれども、その点の認識をお伺いしたいと思います。
31:24
お答えをいたします。加工原料乳生産者補給金などでございますけれども、算定ルールに基づきまして、補給金の単価につきましては、生産に要する直近のコストの変動や物価動向を考慮して、また、総交付対象数量につきましては、国産乳製品全体の受給動向を考慮して算定をいたしまして、食料農業農村基本政策審議会の意見を聞いて決定することとされております。本年度もこのルールに則りまして、決定をしたと考えてございます。
32:09
また、条件不利地を含む地域から、あまねく収入を確実に行える、そういったことを期待されている収入調整金に関してでありますけれども、この算定基準のあり方についてですが、物流の2024年問題への対応が求められるゆえに、過去の物流コスト等は必ずしも算定をしていく上で、参考にはならないので、はないかというふうに考えますけれど、なるべく直近の社会実装に合致した、そういった算定を進めるべきだと考えますけれども、見解をお伺いします。
32:53
お答えをいたします。収入調整金でございますけれども、収入に要する直近のコストの変動や物価動向、これを考慮をいたして、算定をいたしまして、食料農業農村政策審議会の意見を聞いて決定するルールでございます。本年度もこのようなルールに則りまして、適正に決定をしたいというふうに考えてございます。また、委員御指摘ございました物流問題ですけれども、物流コストへの対応は重要でございますので、現在もですね、静乳の運搬車ですとか、バルクーラーの大型化、あるいは産地のですね、中核的な静乳流通の中継ポイント、クーラーステーションといったものの整備を支援をするなどしておりまして、引き続きですね、静乳のですね、静乳流通の構造の改善をですね、進めていきたいというふうに考えてございます。
33:54
補給金については、単価かける交付対象数料が総額であると。そして交付対象数料が減れば、これはもう手取りが変わらない構図になると。さらに、あってはならないケースなんですけれども、単価が上がれば、乳業メーカーへの買取乳価が下がる要因にも作り出すことが考えられる。そうした意味でも、手相乳調整金の価格の上昇というのは、乳価の変動には少ない影響と考えているわけですけれども、しかしながら補給金同様に、例えばですね、例えば、過去の3年間の経費の下で計算をされれば、これは2024年問題の物流コストだが、これは加味されないということになるものですから、そういったところをしっかり検討していただきたいと、このように思っております。このように思うばかりでございます。次に、和牛の生産をめぐっては、飼料など生産次第の高止まりが続く中、物価高騰の煽りを受けて和牛肉の需要が伸びないで、枝肉価格が低迷していることで、肥育農家の経営が厳しく、その結果、価格の下がりが止まらない状況であります。現状が続けば、繁殖農家の廃業が急増し、重要な輸出品目でもある和牛の生産基盤が大きく衰退をしか出ません。このような状況の中、農水省では、全国を北海道、東北、本州、関東、伊勢、四国、そして九州、沖縄、この4ブロックに区分けして、ブロックごとに、市販機の和牛公主の平均価格を算出して、発動基準価格60万円との差額の4分の3を支援する。和牛公主の生産者臨時経営支援事業を、今年12月末を期限に措置されております。1月以降も、和牛公主価格が改善する見込みが立たないことから、まずは価格が一定水準に回復するまで、当該事業を継続するべきと考えますけれども、見解をお伺いしたいと思います。
36:28
お答えをいたします。委員御指摘の和牛生産者臨時経営支援事業でございますが、御指摘のとおり、現下の畜産を取り巻く厳しい環境を踏まえまして、令和5年12月まで措置している事業でございます。引き続き12月までこの事業を適切に運用していきますけれども、令和6年1月以降の公主の対策のあり方につきましては、肉用公主生産者補給金の保証基準価格などの畜産物価格の検討の中で検討していきたいと考えてございます。
37:10
その上でお伺いしたいのですが、北海道、東北、そして九州、沖縄というブロックは、まあまああり得るなと思うんです。残りの一つのブロックは、本州、関東衣製、四国という地域になっているのですが、ちょっとあまりにも広いような気がするんですね。ましてその中には、神戸牛や松坂牛などのブランド牛の生産地もあって、そのプレミアムなブランドが平均価格を上げていることもあって、関東から山口県四国までの広範囲であれば、産地によっては不公平感を誘発するのではないかという懸念もあります。複数県の団体や知事からも改善の要請は出ているとは思うんですけれども、高支価格が低い県が高支価格が高い県よりも支援額が少ない、いわば逆転現象も起こっているのではないかと思います。ついては、本事業のブロック分けを、肉用牛肥育経営安定交付金制度、いわゆる牛マルキンと同じブロック分けにするだとか、何かもう少し地域の実情を反映した仕組みに見直すこと、そういうことはできないのか、見解をお伺いしたいと思います。
38:44
はい、いいにお答えを いたします。ご指摘の和牛生産者臨時経営支援事業でございますが、これまで現下の厳しい状況を踏まえて、これまでにない臨時入れの仕組みとしてブロック別の平均価格で発動判断をしてございます。一般的な地域区分とした場合には、一部の地域において肉用工種の取引等数が極めて少なくて、価格変動が大きくなってしまうということを踏まえまして、ある程度のまとまりとなるように、全国を4つのブロックに分けることとしたものでございます。小牛市場でございますけれども、平日ほぼ毎日開催される枝肉の市場とは変わりまして、月に1回程度決まった日付で、あるいは2月に1回というところもございますけれども、そういった規模の小さい市場ほど、競りの参加者も限定される傾向にありますので、仮に牛のマルキンと同じブロック割とした場合には、取引等数や市場数がかなり少ないブロックが生じることになりまして、臨時対策の発動を見越して工種を買い支える意欲が削がれて、逆に工種価格をさらに引き下げられないということを懸念してございまして、現行のブロック割でやらせていただいているところでございます。
40:17
次に、有害鳥獣被害対策についてですが、鹿、イノシシ、最近ではクマの被害が目立っておりますが、当然のように地域によってさまざまな獣種の違いがあるものと思うんですが、私の地元北海道においては、クマによる被害が拡大しております。デントコーンを植えても、牛のために生産しているのか、クマのために生産しているのかわからない。そして極めつきは、クマのために一定面積のデントコーンを生産して、そこにクマを集中させておけば、家畜に対しての被害も防ぐことができる。そういう現実のお話も聞かされました。さらなる対策の強化が望まれるものと考えますが、捕獲活動経費の直接支援の拡充、そして地域の実情に応じた、例えば種類別単価の設定鳥獣と野生動物専門の焼却処理施設の設置、支援の拡充、政府としても検討を進めていくべきと考えますけれども、その認識をお伺いします。
41:36
お答えいたします。鹿やイヌシシのほか地域によりましては、クマやサルなど全国の農村におきまして、野生鳥獣による農作物被害は深刻な状況にあると 認識しているところでございます。このため農林水産省では、鳥獣被害防止総合対策交付金によりまして、野生鳥獣による農作物被害の防止に向けまして、地域ぐるみでの被害防止活動やハンターを含む捕獲の担い手育成等を支援するところであります。本交付金につきましては、これまでも獣種ごとの被害状況など、鳥獣被害をめぐる情勢の変化に応じまして、支援内容の拡充・見直しを行ってきたところでございます。例えばクマにつきましては、生育状況調査等の基本的な取組に加えまして、研修会の開催やセンサーカメラ等のICT機能の導入など、一定の取組を行う場合の加算措置を令和4年度から導入しているところでございます。農林水産省といたしましても、地域の実情に応じた支援ができますよう、今後とも必要な対策の検討を行うとともに、予算の確保に努めてまいります。
42:56
次に、令和6年度のこの懸案事項といえば、あらゆる産業界が手立てを講じていかなければならないものとして、先ほど質問の中に取り入れさせていただきました2024年問題です。時間外労働960時間の上限設定ということになりますが、産業動物の長距離輸送となれば、その管理だけでも特殊な事項があると推察されます。そこで、家畜遠隔流通体制転換実証事業を推進していくものと、これは理解はしているものの、一つに家畜輸送に優れたドライバーの確保とか、例えば、フェリーなどの活用するモダルシフトが生態家畜輸送に通じるのかどうかなど、課題が多々あると感じておりますけれども、今後この事業で期待するものというのは何かをお伺いします。
44:05
お答えをいたします。委員御指摘の、2024年度の問題でございますけれども、この家畜遠隔流通体制転換実証事業でございます。これは国内を広域的に流通している家畜につきましては、長距離のトラック輸送に頼らざるを得ないわけですけれども、これはやはり生き物だという特殊性がございますから、初熱対策ですとか衛生管理ですとか、輸送についてやはり高度なノウハウが必要とされるということでございます。こういったこともありますので、令和5年度の補正予算でも、この御指摘の 実証事業を措置いたしまして、トラック輸送と会場輸送、あるいは鉄道輸送の組み合わせがどうなるのか、あるいは中継拠点を活用したリレー輸送への転換というのがどうかということを、実証をしまして、そういった実証的な取組を支援することとしてございます。この事業で、より効率的な家畜の流通体制が構築されまして、2024年問題に対応した持続的な家畜の流通が確保されるということを期待をしているものでございます。大変広域な国土を要するところは、その輸送の手段というものが、ものすごく根幹をなすところがかなりあるものですから、ぜひ、ご期待を申し上げて、私の質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。
46:01
公明党の角田英男でございます。本日は、質問の機会をいただきありがとうございます。時間も限られておりますので、早速質問に入らせていただきたいと思います。はじめに、加工原料乳、生産者復帰金単価等についてでございますけれども、新型コロナウイルスの感染の拡大により、牛乳、乳製品の消費も減退をし、さらには、一昨年来の燃油や電気、ガスの価格高騰、また配合資料の価格の高騰などなど、生産コストが高黙りをする中、楽能経営は現在においても危機的な状況が続いております。これまで、生乳の生産抑制などで対応してきた生産現場では、これからは生産抑制からの脱却で、方向転換をして経営を立て直ししなければいけない、そのような判断に舵を切り出しております。しかし、これも増産とまでは行かず、積み上がった脱脂粉乳の活用在庫を踏まえて、微増から始めようとしております。こうした状況に対して、農水省でもこれまでにも対策を講じ、令和5年度補正予算において、飼料自給率向上緊急対策や収益性向上のための所要額を確保して支援を行っていこうとしております。このことについては評価をさせていただきたいと思います。その上で、特に大きなウエイトを占めている北海道の落納経営を考えるとき、加工原料乳、生産者補給金等の改定は、直接影響を受けることから、落納の現状を十分に踏まえた改定を望むものです。落納経営の再生産、将 来に向けた投資が可能になるような補給金単価の設定、また物流、2024年問題が迫る中での輸送コストの上昇を踏まえた収入総入調整金を、ぜひとも設定いただきたいと思うものです。併せて、十分な総交付対象数料を設定していただきたいと、このことについては強く望むものですが、こうしたことに対してどのように受け止めていただけるか、まず所見をお伺いしたいと思います。
48:41
お答え申し上げます。加工原料乳、生産者補給金等につきましては、算定ルールに基づきまして補給金や収送入調整金の単価は、生産や収入に要する直近のコストの変動や物価動向を、総交付対象数料は国産乳製品全体の受給動向をそれぞれ考慮して算定し、食料農業農村政策審議会の意見を聞いて決定することとしております。本年度もルールに則り決定をすることとしております。以上です。
49:21
続きまして、落納の利納対策についてお伺いをしたいと思います。現下の厳しい落納経営の要因として、生産コストの高止まりがあることはもちろんのこととして、これに加えて、生乳受給の緩和、また、出し粉乳の在庫、系統出荷、系統外出荷による不公平感、濡れ粉の価格低下による不産物収入の低下などなど、さまざまな課題を抱えております。今年の夏の記録的な猛暑で、「冷凍な気候の北海道をはじめ、各地の落納家から生乳の出荷量が1割減った。小串や作乳牛が熱中症で死んでしまった」との声が聞かれます。生産コスト高、落納を取り巻く課題、気候変動による環境の変化、相次ぐ課題に落納家の心が折れてしまわないか、そこが最も心配をされます。このような状況から、落納経営を断念し、離納することを強く懸念するものですが、実際にこれまでも離納した個数は、言うまでもなく多いというのが現状であることから、こうした状況に対して、農林水産大臣はどのように受け止め、またどのように対処をしていこうとしているのか、そのお考えをお伺いしたいと思います。
51:06
委員御指摘のように、落納経営は生産コストの上昇、また、生乳受給の緩和団体によって厳しい環境にあると認識しております。令和4年の離納に関する聞き取り調査によりますと、主な離納理由は高齢化、後継者不足が39.8%と一番多いわけで、ただ、これは前年とあまり変わっておりません。一方で、軽状況を利用する離納は16.7%、これは前年より着実に増えてしまっている、こういう認識であります。そのため、さまざまな施策で落納経営を支えていこうという取組が 行われております。その一つは、累次にわたる入荷の引上げということでありますし、もう一つは、農林水産省で適正な化学形成に向けた協議会を立ち上げて、まずは、飲用牛乳を対象として、適正取引を推進するための仕組みの検討を行っております。また、令和4年度及び5年度の2年間にわたって、生産量を減らしてきた北海道では、バターの顕著な重要背景として、6年度の生産目標数量が1%引き上げられたということもあります。また、今後の方針として、低迷する国内需要に対応して、東南アジア等に向けたエルエル牛乳の輸出促進にも取り組んでいるところであります。農林水産省としましては、これまでも、飼料化学の減減緩和対策をはじめ、県安定対策や金融支援など、落納経路維持に向けて支援をしてまいりました。けれども、今後は、さらに落納の省力化でありますとか、スマート化、これを応援していくこと、また、輸入飼料の高騰等の外日用に影響されないように、国産飼料の生産利用の拡大を進めて、飼料生産基盤に立脚した落納経営を応援してまいりたいというふうに考えています。
53:20
(角田) 次の質問としまして、令和5年度の補正予算に盛り込まれております、乳用牛聴名連産性向上緊急事業についてお伺いしたいと思います。この事業は、従来型の配合飼料多給による乳量返帳から、聴名連産性に重きを置いた牛群構成への転換を図るため、聴名連産性の能力の高い牛の生育、受精卵利用に対する奨励金を交付しようというものですけれども、この事業、落納家にとって具体的にどのようなメリットが期待をされているのかお伺いしたいと思います。
54:07
(渡辺) お答えをいたします。乳用牛聴名連産性等向上緊急支援事業でございますが、配合飼料の多給によって乳量を多く生産することを返帳するようなことから、より長い期間にわたって、より多くの子牛を産んで、生乳を生産する聴名連産性の高い牛群構成への転換を支援することを目的としてございます。この事業を活用して生産される聴名連産性の高い乳用の後継牛は、より長い期間にわたって作乳に供されることで、生涯の生乳生産量の増加が見込まれますし、結果として後継牛の必要等数を減少させることが期待される。そういたしますと、落納経営における乳用牛を育成導入するための経費ですとか、飼料費といった生産コストの低減を図ることができるので、この事業を活用いただけるよう、生産者の皆様に丁寧に説明をしていきたいと考えてございます。
55:11
しっかりと事業の趣旨、目的を現場の方々に丁寧に説明することが重要だと思っておりますので、ぜひこの点を要望したいと思います。最後になりますけれども、厳しい状況を乗り越えようとも頑張っていらっしゃる、特に中小、家族経営農家の方々の努力 が報われるよう、再生産が可能になるよう、また将来に明るさが見える畜産落納を目指して、しっかりと対策を強化していただきたいということを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
56:20
立憲民主党の渡辺聡でございます。どうぞよろしくお願いいたします。まず別の話になりますが、先日予算委員会で宮下大臣に通告をしておきましたが、別の案件との絡みで質問が届きませんで、どうも大変失礼をいたしました。ご容赦いただきたいと思います。今日はその分も含めてと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。まず冒頭、所管外の確認から入らざるを得ず、大変残念でありますが、一点確認をさせていただきたいと思います。現在大きな懸案ともなっております、自民党主要派閥の政治資金の問題についてであります。先週金曜日の朝日新聞及びそれに続く各報道機関のニュースによりますと、政和政策研究会では派閥パーティーの際に各議員のノルマを超えて販売した部分は、各議員にキックバック、還元される仕組みになっており、収支報告書上記載のないキックバック分が2018年から2022年の5年間で1億円を超えるのではないかという指摘がされております。仮にこの内容が事実であり、それが収支報告書上確認できない形であれば、これは政治資金規正法違反の疑いが濃厚になります。宮下大臣は政和政策研究会のメンバーであられるというふうに認識しておりますが、政和政策研究会ではこのような仕組みがまずあるのか、また大臣は報道機関の取材に私自身の事務所にキックバックはないというふうにお答えなさったというふうに理解をしておりますけれども、まず大臣自身がキックバック還元を受けていたという事実はないか、念のために確認をさせていただきたいと思います。
57:59
個々の政治団体に関するお尋ねについては、政府の立場にあるものとしてはお答えは差し控えるべきだと考えておりますけれども、あえて私の所属する政和政策研究会に関して申し上げますと、今回の報道に関する取材に対して、主要なのは座長がこれから事実関係を精査するとコメントをしていると承知をしております。今後事実確認の上適切に対応するものと認識しております。
58:39
今私が伺ったのは政策研究会のことというよりも、所属されている大臣ご自身が還元キックバックを受けたことがあるかどうか。また会見で一度ご質問にお答えなさっていることだと思いますから、国民の代表者である議員が聞いているこの委員会においても、こういう言い方は失礼かもしれませんが、場合によっては大臣ご自身の資質が問われる可能性があるわけですので、ぜひ御答弁をいただきたいと思います。
59:12
12月1日の閣議局関係では、そのような認識はないというお答えをしたところでありますけれども、先ほど申し上げましたとおり、派閥において事実確認をしているというところでありますので、事実確認をしっかりした上で対応するものというふうに認識をしています。
59:39
先ほども繰り返し言いたくはありませんが、派閥の問題というよりも、大臣ご自身が、政治団体のか大臣ご自身かわかりませんが、受けたかどうかという問題でありますので、大臣ご自身の問題だというふうに思います。ちょっと聞き方を変えますが、今回の一連の報道等を受けた後、大臣自身がご自分の政治団体、もしくは、こんなことはあってはいけないと思いますが、ご自身のポケットも含 めて、そういうことがあったか否かということを、ご自身の方を調べるという作業を、まずなさっていらっしゃいますでしょうか。
1:00:17
私の政治資金につきましては、法律に則って適正に対処しているというふうに認識しています。
1:00:33
それでは改めて確認をしたいと思いますが、大臣自身がこの派閥の政治資金パーティーを通して、ご自分のもとに政治資金が還元をされる、キックバックをされるようなことは過去にはなかったというふうに大臣はご説明できますですか。
1:00:57
そうしたことも含めまして、今、事実関係について、政策研究会として調査をして、そして対処していくという段階でありますので、特にこの委員会の場で、政府にある立場としては、この場ではお答えは控えさせていただきたいと思っています。
1:01:25
それでは先週の大臣閣僚会見での発言を撤回されて、私の事務所にはキックバック還元はないというふうにおっしゃったことを取り消されないと、整合性が合わないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
1:01:47
言いましたように、今、政策集団全体として事実確認をしていますので、この段階で個々の事案について個別に説明するというのは不適切な局面なんではないかなというふうには思っています。
1:02:11
2点問題があると思うんです。先ほどから繰り返してますように、派閥の問題ではなくて、派閥と連動して大臣自身が還元を受けているかという問題でありますので、先ほどから繰り返して申し訳ありません。こういう言い方は失礼かもしれませんが、大臣の資質が問われるかもしれないわけです。政治資金規正法に則った処理をされていないということになればですね。ですので、大臣はこの場でお答えになる責任が派閥のことだから、調査中だから答えられませんということではなく、政法会のことを聞いているわけではなくて、大臣ご自身のことを聞いておりますので、ぜひもう一度、きちんと国民の皆さんにわかるようにご説明いただきたい。
1:02:52
私の事務所の経理に関しては、政治資金規正法に則った処理を しております。
1:03:02
繰り返して申し訳ありません。もう一点だけお願いします。今回、先ほどご答弁がありませんでしたけれども、きちんと今回のことを受けて調査をなさって、調べた上で適正になされているというふうにおっしゃっているのかということを一つ確認をしたい。もう一つは、政法会においてパーティー権のノルマの設定があるということ自身は事実なんでしょうか。
1:03:39
この前の会見では、目標に向けてお願いをしていたというふうにお答えをしました。せわけのパーティーがあるということに対して、そういう目標があって、そしてお願いをして購入をしていただいたという事実はあるということだと思います。前段の方にご答弁が。チェックをなさったのか どうか。
1:04:11
チェックをしたかどうかという質疑に対して、宮下大臣。
1:04:17
政治資金規正法上の適正な処理が行われてかどうか、チェックの上でお答えをしております。
1:04:26
ありがとうございました。最後にこの件しますが、大臣は今目標があって、そこに向けてそれぞれの皆さんが努力をされているものはあるという旨の御発言がありましたが、これまでの長い政治キャリアの中で、派閥のパーティーに関して大臣の事務所なり大臣が、派閥のその目標を超えてですね、パーティー券を販売されたということはここにあったでしょうか。
1:04:53
これまでの長い政治生活においてということですので、改めて確認をしたいと思いますけれども、基本的にはそういうことはないというふうに認識しています。
1:05:13
どうもありがとうございました。本来のテーマに入りたいというふうに思います。今日は地下産がメインでありますが、貴重な機会でございますので、その前に農林水産政策全体の方向性について大臣の認識を確認したいというふうに思います。岸田総理が総理就任前に、厳密に言えば総理を目指していらっしゃっていた時期ということになるでしょうが、執筆をされた岸田ビジョンがあります。大臣もおそらくお読みになっているだろうというふうに思いますけれども、この岸田ビジョンに2ページだけ農林水産業について触れています。44ページ、45ページの2ページですが、ここでは冒頭で地方の活力を考える中で改めて再認識すべきなのは農林水産業の役割の大きさというふうに触れていらっしゃいますけれども、ボリュームが2ページ未満というのはちょっと寂しいところであります。この2ページの部分のポイントは、岸田総理は農業については2つの考え方があるというふうにおっしゃっていて、1つ目は農業は農産物の生産活動により、生産だけではなく、農地や環境の維持、地域文化、コミュニティの維持に貢献をしている。経済合理性を求めるのではなく、支援もその観点から行うべきという考え方。2つ目は農業は産業として育成すべきで、競争力のある経営体を育て、コスト削減など体質強化によって経営の安定を図るべき。農業が産業として成長すれば農村も活性化するという考え方。この2つの考え方があると。要はそのバランスであるというふうにおっしゃっています。そのとおりで、この委員会にいらっしゃる方で、片方を完全否定するという方はいらっしゃらないというふうに思います。ただ安倍政権は明らかに②の方ですね、後者の方に重点を置いてきた。岸田総理も著書の中で安倍政権を振り返って、そういう認識をお示しになられております。一方、現状を見つめると、ロシアとウクライナの紛争、さらには、円安やブッカダカ、国内での食料安全保障を重要視する流れなど、こういうことを考慮すれば②から後半の方から①の方にその重点を移していくというのが、自然な流れだというふうに私は感じていますが、岸田政権の農政はどう進むのか、岸田総理の著書での記載も踏まえて、大臣の認識をお伺いしたいと思います。
1:07:35
はい、ご指摘の岸田美女においてですね、農林水産業が我が国の基幹産業であると同時に、地域を維持し、高度を保全するという社会的役割を担うとされているということは認識しております。その上で、これまでの政策を振り返ってみますと、もちろん農地バンクによる農地の収穫や収益化をして、また農林水産物食品の輸出促進をしてというような前向きな政策、産業としての進行をやってまいったのは事実ですが、同時に農業の有する多面的機能の発揮に向けた日本型直接支払いを進めるなどですね、産業政策と地域政策の双方を推進してきたというのが私の認識でありまして、引き続きこうした両面のバランスをとりながら、政策を着実に推進していきたいと考えております。ただ、その上でですけれども、今後は2つのバランスをとっていけばそれでいいかといえば、先ほどの議論になっております気候変動のリスクもありますし、さまざまな食料安全保障上のリスクに対応するためにはですね、平時から国民一人一人の食料安全保障を確立すること、また環境に配慮した持続可能な農業、食料生産業へ転換していくこと、また人口減少化でも持続可能で強固な食料安定供給基盤を確立すること、こうしたこ とにしっかり取り組んでいかなきゃいけないというふうに思っています。こうした申し上げたようなことを踏まえてですね、新たな基本法が今後の農政の基本的な方針として負担のあるものとなるように検討を進めていきたいというふうに思っています。
1:09:33
先ほど述べたように岸田ビジョンでは農政の言及が2ページ弱でした。今年の施政方針演説では過去最低レベルの121文字しか農業について触れていないという状況で、何が言いたいのかというと、大臣のホームページにも書いていらっしゃいましたけれども、農業は国の基であるというその大事な理念をですね、岸田総理の予算委員会であったり本会議での発言からは、なかなかダイレクトに国民に伝わってこない、置かれている環境が大きく変わりつつあるし、これからの国の行くつを考えたときに、まさに国のもとよりとしての農林水産業を大事にしなきゃいけないというメッセージが、やはりもっと国民にダイレクトに伝わっていくような方向性を分かりやすく示さないといけないというふうに問題意識としては思っておりますので、ぜひその部分をですね、私ちょっと調べてみたんですが、岸田総理衆議院議員になられておそらく30年のはずですが、私が調べた限り農林水産委員会の所属は一度もないということになっておりましたし、ここで質問をしたこともないという議事録になっておりました。もちろんいろんな分野がありますから、それだけで一概には語れないでしょうが、ぜひ大臣の方でですね、正しい方向に導いて岸田政権の農政を引っ張っていただきたいというふうに思いますので、そのことをお願いして次に移りたいというふうに思います。本題の畜産についてであります。特に和牛生産の現状と課題を中心にお伺いをしてまいりたいと思います。飼料化学の高騰、消費鈍化によるエラニック化学の低迷、孔子化学の不調など厳しい環境が続いていることは共通理解でありますし、孔子の補給金制度が発動するような各種の対策も実施をされているところです。この委員会には自民党の江藤先生や国民主党の長友先生もいらっしゃって、宮崎県、私も含めておるわけですが、私も宮崎一君の選出ですので、十分かは別として生産者の方々といろいろお話をさせていただく機会がありますけれども、やはり非常に厳しいというお話を聞くことが少なくありません。私は県会議員をしていた時代から感じていましたが、和牛生産というのはある意味では生産者の皆さんの技術が結集した伝統技能というか伝統技術のようなところがあるというふうに思っています。特に繁殖であろうと肥育であろうと一定期間以上心血を注いで育てているわけでもありますので、そこには特別な思いもこもるわけであります。政治活動を始めたころに2010年の肯定期を経験しましたけれども、あのときの生産者の方々の思いというのはこういう側面が裏打ちをしているのだというふうに感じます。ぜひこういう特別な価値を持つ営みが産業としての安定性を確保しながら、これからもきちんと維持、そして継承されていく社会であることを強く望みたいというふうに思います。失ってしまっては二度と取り戻すことができないというのが、今の日本の和牛生産という目があるんじゃないかというふうに思っていますので、そういう立場で質問してまいりますが、まず和牛の海外輸出についてでありますけれども、政府は農林水産物の生産物、食品の輸出拡大実行戦略の中で、和牛輸出について2025年、再来年でありますが、輸出額1600億円を掲げています。これは食糧、農業、農村基本計画で定める2030年の3600億円に向けた中間目標としての位置づけでもあるというふうに思います。ただ一方で実績は2021年が537億円、2022年が520億円、2023年は前年を少し弱まるペースで9月までで402億円という状況ですが、大きな伸びとは言い難い状況かと思います。果たして再来年の1600億円というのは、1000億円以上の上乗せが必要なわけですが、なかなか厳しいのではない か。政府の現状認識課題と、さらには2025年目標の実現可能性についての見解をお伺いしたいと思います。
1:13:42
お答えをいたします。2023年の牛肉の輸出実績ですが、1月から10月までで前年同期費111%の459億円となって増加をしてございます。委員御指摘のとおり、過去最高だった2021年537億円というものを上回るペースで推移をしております。ご指摘の2025年の牛肉輸出目標である1600億円でございますが、これは確かに野心的な水準として設定をされてございます。中国への輸出再開を含めて、新たな輸出先国の解禁、あるいは規制緩和を進めるということで、そういった対応をしっかり、働きかけなどをしっかり行って、新たな市場を開拓するということと、あとはそれから、例は5年度の補正などを活用いたしまして、オールジャパンのプロモーションですとか、省流構築の支援、食肉処理施設の施設整備なり認定の迅速化と、そういったものを取り組みまして、輸出目標の達成に向けて取り組んでいきたいと考えてございます。渡辺くん。 すいません。確認ですが、2025年の1600億円は、現時点では実現可能な目標であるという認識ということでよろしいですか。
1:15:20
お答えをいたします。実現可能なのかというのを、今この場でですね、可能ですとか可能ではないと思いますとか、そういう答弁はなかなかできないところでございまして、しっかり目標として設定されておりますので、その目標の実現に向けて各種の取り組みをやっていきたいということでございます。渡辺くん。これ繰り返しませんが、やっぱり本来は実現可能ですと言える状況でなければ、目標として掲げ続けているのは変だというふうに思いますので、そこはしっかり検討もいただきたいというふうに思います。次の質問に移りますが、予算委員会でも地道な尾崎の質問にありましたが、公私のセリの価格が下落する中で、政府は繁殖目数士の贈答奨励事業を一時停止し、繁殖目数士の質に着眼を変えた、有料繁殖目数士更新事業に切り替えるという判断をされました。恒例の母牛を等たして、水準の高い赤ちゃんを産めるお母さん牛を増やすというので、私は 妥当な判断だというふうに思っております。実は宮崎県では9月の県議会で補正予算をすでに通して、県独自で同種の事業を先行するような形で実施をしているところでありますけれども、改めて国の基本姿勢をお伺いしたいんですが、これまで続けてきた贈答奨励の総括を含めた上で、新たに始める有料繁殖目数士の更新事業の狙いについてお伺いします。
1:16:54
お答えをいたします。肉用牛の繁殖目数士の贈答奨励事業でございますが、これは牛肉の旺盛な国内需要への対応と、あとはそれから輸出の拡大に向けて生産基盤の強化を図るために、令和2年度から実施をしてきてございます。その結果でございますが、この3年間で見てみますと、繁殖目数士の使用当数でございますが、62万頭から65万頭へ増加をするということになった。繁殖農家1個当たりの使用当数につきましても、1個当たり16頭から19頭に増加をしてきてございまして、肉用牛の生産基盤の強化に大きな役割を果たしたというふうに考えてございます。一方、先ほど輸出の議論もございましたけれども、大きな需要が期待さ れていた中国向けの輸出が、未だ再開に至っていないということ。それから最近の経済状況ですと、物価高などによる消費者の生活防衛意識の高まりなどを背景にいたしまして、比較的単価の高い和牛肉の消費が伸び悩んでおりまして、枝肉価格やあるいは格子の価格が低迷をしている。こういうような状況を踏まえまして、これまでの贈答奨励事業の実施は当面見合わせることとしたところでございまして、委員御指摘のとおり、有料繁殖、目速子、更新事業の方に重点をシフトするということでございます。この狙い、お尋ねでございますが、肉用牛の取引価格が低下する中で調べてみますと、やはり高齢の繁殖目速子から生産された肉用甲牛の方が、より低い価格で取引される傾向にございます。そういったことがありますので、この令和5年度政予算におきましては、高齢の繁殖目速子から、若い能力の優れた繁殖目速子への更新を支援をして、成長がよくて肉質に優れた肉用甲牛が生産されるように努めていきたいということで、それによって肉用牛の生産基盤の強化を図っていきたいというふうに考えてございます。
1:19:29
わかりました。ありがとうございます。これは農政の施策全般にも関わりますが、予算委員会で金子委員や近藤委員もお話ししてきましたが、補正予算での対応ですよね。本案であれば、これは本予算でやっていくような継続的な中身ではないのかなという気がしております。今回の更新事業も、しばらくの間きちんと継続するという安心感がないと、生産者の皆さんにとっても効果を上げないということはないのですが、安心感は変わるのではないかと思いますけれども、継続してしばらくの間やる必要があるものだと思いますが、その見解はいかがでしょうか。
1:20:13
本事業の継続についてお尋ねありましたけれども、継続するかどうかも含めまして、肉用牛の生産基盤強化対策のあり方につきましては、今後の枝肉の需給状況ですとか、工資価格の状況がどうなるかといったことを見ながら、適切に判断していきたいというふうに考えてございます。
1:20:40
育菜についてもう一つお伺いします。宮崎県の県北に、日の陰町という町があります。大分県境と接した最も北側の地域で中山間の静かな町であります。この日の陰町に耕作放棄地や切り開いた竹林、森林などを活用して放牧を行っている繁殖農家の岩田徳典さんという方がいらっしゃいます。先月には、牛の餌となる穀物が好投する中で、自然に生える草を食べさせることで、低コストで持続可能な経営を実現しているということが評価され、公益遮断法人大日本農会の農事耕石記表書も置いていらっしゃいますが、9月に私もお伺いしたんですが、資料で写真をお配りしておりますけれども、見ていただければ一目瞭然でありますが、牛が非常にのびのびと斜面で草をはんでいます。牛は朝、牛舎から隣接の放牧地に出勤するように出かけていって、一日過ごして夕方には帰宅してくるというリズムで過ごしています。飼料代が低減されるのは当然ですが、岩田さんによると生産コストも下がるし、作業量も軽減され、牛は健康でお産も軽くなるということでありました。実に自然の節理にかなった話でありました。私は中山間地の耕作放棄地を拡大していく中で、非常に魅力的な畜産の一つの手法であるのではないかと感じたところです。