6:10
おはようございます。ただいまから予算委員会を開会いたします。令和5年度補正予算2案に関する理事会決定事項についてご報告いたします。本日は締めくくり質疑を57分行うこととし、各会派への割当時間は、自由民主党4分、立憲民主社民22分、公明党7分、日本維新の会11分、国民民主党新緑風会5分、日本共産党5分、令和新選組3分、質疑順位につきましては、お手元の通告表のとおりでございます。令和5年度一般会計補正予算第1号、令和5年度特別会計補正予算特第1号、以上2案を一括していきたいとし、これより締めくくり質疑に入ります。
7:12
自由民主党の足立雅史です。本日は質問の機会をいただきありがとうございます。今回の補正予算では、持続的賃上げが大きな柱となっていますが、昨日の質疑で山本要委員、梅村佐敦委員が指摘されたように、公的価格で規定されている医療介護分野では賃上げが進んでいません。私も介護障害を担う社会福祉法人の方々から賃金格差で人材流出が止まらず、人材が確保できないという悲痛な声を多数聞いており、制度の根幹を揺るがす危機的状況にあると思いますので、重ねてこの問題を取り上げさせていただきます。今回、介護職員等処遇改善581億円によって6,000アップということになりますが、2022年の全産業平均と介護職員の月収格差6.8万円は、今年の春冬で全産業平均が3.58%賃上げされたことにより拡大しており、今回の6,000円が加わっても、昨年より差は広がっています。直近では、介護従事者は1.6%の離職超過となっており、有効求人倍率も全産業平均の3倍以上で高止まりしています。経営的にも、介護施設サービスでは、物価高騰で1施設当たり900万円以上のコスト増となっており、収支差率は補助金を入れてもほぼゼロにまで低下しています。障害分野では、収支差率が改善していますが、人材が確保できず、給与費総額が減少し、収支差率が改善しているという状況です。赤字法人の割合は5割に達しており、介護事業者の倒産廃業も急増しています。高齢者福祉・介護・障害を担う社会福祉法人の持続性は危機に変しています。高齢者福祉・介護施設の持続性が危機的状況にあることに対して、根本的な対応、大幅な処遇改善が必要だと思いますが、岸田総理いかがお考えでしょうか。
9:24
御指摘の介護分野においては、入所施設を中心に厳しい経営状況が明らかになっています。現下の高齢者資金等の高騰、また賃上げの動向、こうしたことを踏まえれば、物価高騰や賃上げへの対応は重要な課題であると認識をしております。このため、御指摘のように、今般の補正予算案においては、介護職等の収入を引き上げるための措置、また重点支援交付金の追加、こういった政策を盛り込んだところですが、その上で、令和9年度の報酬改定においては、今般の経済対策補正予算案における物価高騰や賃金上昇への対応を踏まえつつ、御指摘のように、介護施設が処遇改善を行いながら経営を継続できるよう、必要な対応について検討を深めたいと考えております。
10:31
高齢者障害者福祉施設サービスは重要な社会インフラであり、今後、後期高齢者が急増する中で、受入れ能力を高め、成長させていかなければいけない産業分野です。財政負担を考慮する中で、福祉の持続性をどう図るかという大問題に早急に根本的検討を加える必要があると思います。それと同時に、やはり足元での賃金拡散による人材流出、介護崩壊を阻止することも極めて重要だと思います。また、ただいま総理からお話がありました、重点交付金については、自治体によってやはり使い方に相当ばらつきがあるということがありますので、これについては、ぜひ政府の方から具体的に使い道について、いろいろなサジェスションをしていただければというふうに思います。何卒よろしくお願いいたします。竹見厚労大臣にお尋ねいたします。報酬改定については、既に昨日の質疑でだいぶ出ておりますので、一つ進めまして、人手不足の中で介護事業の効率化、生産性向上を進めていくためには、複数の施設を有する社会福祉法人の法人裁量の拡大や、IT導入に伴う人員配置基準の見直しなどによって、法人の経営効率を高めていくことも重要です。こうした取組を具体的にどのように支援し、進めていくのかお尋ねいたします。
12:06
委員御指摘のとおりですね、やはり介護事業における安定した人員の確保、そしてそのための賃金の引上げといった問題は喫緊の課題であろうと。そしてさらにその中でですね、こうした介護に関わるデジタル化、さらには経営形態の共同化、あるいは大規模化、これも同時並行に行っていかなければならない、極めて大きな課題だというふうに認識をしております。そこでそのためにも事業経営の裁量の確保というのが重要でありますから、例えば介護分野ではこれまでの処遇改善措置において、法人の裁量により介護職以外の職種にも一定の処遇改善を行うことができるよう柔軟な運用を認めることとしてきました。それからICTを活用した経営の効率化を図るために、実証事業を通じてICT等の効果を確認できた場合に、人員配置基準を柔軟化することを含め、生産性向上に向けた取組の支援について審議会で検討をしております。そして、介護に関わるロボットだけではなくて、実際に介護の工程表のシステム化であるとか、さらにはそれぞれ専門領域の人材を配置するためのシステム管理とか、こういったこともこれから徹底的に行っていくことが必要になります。そのためにも、経営の共同化、大規模化により、人材や資源を有効に活用していくことも、業務の効率化の基本になります。今般の補正予算では、社会福祉連携推進法人制度を活用いたしまして、社会福祉法人が経 営基盤の強化や経営の効率化に取り組むことができるよう、その設立を一層促進するための支援、それから、介護分野において、備品の共同購入による経費削減や、合同での人材育成など、事業者が共同して行う職場環境改善の取組への支援、こういったことを盛り込んでおります。今後も引き続き、こうした経営の効率化、向上に向けた支援を進めていきたいと思います。
14:22
ただいま、竹見厚労大臣から、具体的な取組について御説明をいただきました。それを進める上では、やはり個々の施設ではなかなかできない、こういったところを国がしっかりと支援をして、そして事例を作っていく、これが非常に大事だと思います。また、今、社会福祉法人の連携推進ということも進んでおりますけれども、こういった問題にもしっかり取り組んでいただいて、特に今、全産業でこれだけ人員不足が生じていますので、何とかこの分野、しっかりエッセンシャルな分野ということで支えていただきたいと思います。質問を終わります。
15:03
以上で足立和志君の質疑は終了いたしました。
15:27
次に、杉尾秀哉君の質疑を行います。杉尾秀哉君。
15:34
立憲民主社民の杉尾秀哉です。時間が短いので、担当直入に伺います。岸田政権スタートして2年経ちました。政権肝いりの政策でした所得倍増、分配機能の強化と中間層の拡大、この間具体的にどんな成果を挙げましたか。
15:53
この2年間、新しい資本主義のもと、成長と分配の好循環に向けて賃上げ、人への投資、国内投資、重点的に取り組んでまいりました。所得倍増、分配機能強化、中間層の拡大についてどのような成果があったかというご質問でありますが、所得倍増、賃上げはまさにその中核であり、今日に至るまで、今回の総合経済対策においても、賃上げが最重要課題だということで取り組みを続けてきました。30年ぶりの高水準との今年の賃上げについても来年につなげるよう努力を続けてまいります。この分配機能、成長と分配の好循環ということでの取り組み、賃上げの取り組み、こうしたことを通じて、この機能の強化に努めてまいりました。中間層の拡大については、賃金の引上げと合わせて、資産所得倍増ということで、特に中間層に関わりの深い認差の拡充等、箇所分所得の拡充ということで、こういった政策も進めてきました。この成長を実現した上で、その果実を多くの方に分配していく、こうした取り組みについては、この2年間、経済分野において一貫して、基本的な考えとして政策を進めてまいりました。(杉尾秀明君) 成果を聞いたんですけれども、何一つ答えていない。弁解だけです。実際に国民が見る目は非常に厳しい。支持率2割そこそこというところもありますよ。おととい質問がありましたけれども、総理は支持率が暴落している一番の原因は、具体的に何だと考えていますか。(佐藤内閣総理大臣) 世論調査における支持率、数字について一つ一つ一気一流するということはいたしませんと申し上げております。ただ、こうした国民の声については丁寧にお聞きしていかなければいけないということを強く思っております。原因についてのご指摘、質問でありますが、この政策の真意が国民の皆さんに伝わっていないのではないか、こうした工夫が必要なのではないか、様々なアドバイスをいただいております。こういった声には丁寧に耳を傾けながら、この政策の進め方を工夫しながら、今後も努力を続けていきたいと考えています。
18:40
(秀明君) アピールとか工夫の問題じゃありません。国民は総理を信じられなくなっている。そしてその最たるものが税をめぐる迷走です。この委員会でも何度もやりました。増税減税、何やりたいのか全くわかりません。そこで新しい減税をまた持ち出しました。先日も話ありましたけれども、昨日、ガソリン税のトリガー条項の凍結解除。鈴木財務大臣に伺いますけれども、事前にトリガー条項の解除について相談はありましたか。そして財務省としては、消極的な姿勢に変わりありませんか。
19:17
トリガー条項につきましては、昨年の4月に3党の協議、国民民主党を加えての4党との協議がありまして、それ以来ずっと様々なことが ありました。その際にいろいろな課題を指摘をされたわけであります。そして、そのことについて、また協議をするということについて、事前には私は説明を受けておりません。ただ、様々な課題の中の1つとして、国地方合わせて1.5兆円の財源が必要であるということについては、様々な課題の中にそれも加えて検討がなされるのではないかと、そういうふうに理解をしているところであります。
20:14
肝心な財務大臣にも説明せず、総理が唐突に持ち出した、総理。一度検討して断念した経緯がありますけれども、今度も検討だけで終わるんじゃないですか。
20:28
今、財務大臣から説明がありましたように、昨年の春において、与党と国民民主党の間で協議を行いました。その際に、直ちに解決策が見つか らないということで、当面補助金を継続することとしたわけでありますが、トリガー状況については、確認された諸課題を踏まえ、制度の見直しを含め、引き続き検討する。こうしたことになっておりました。そして、今回、エネルギーの激減緩和措置、来年4月まで継続するということを、政府としては確認しているわけですが、その先の議論として、引き続き検討するとなっていたトリガー状況について、与党と国民民主党の政策責任者の中で、検討していくことは有意義であるということを、委員会の質疑の中で申し上げた次第であります。3党での検討の進め方等についても、今、調整が始まっております。ぜひ、検討の行方を踏まえつつ、政府としても適切に対応したいと考えています。
21:54
今度できなかったら、総理の信用問題です。そして、補正要塞にも入っている大阪万博関連を伺います。おとといの次で、国費、会場建設費とは別に、837億円かかることがわかりました。これは、前から私も知っておりました。これで、費用総額3187億円、これは直接経費のみで、間接費、インクラ整備等々を含めると、総額1兆円近くなると、こういう試算もあります。官房長官、記者会見で速やかに全体像を示すというふうに言いましたけれども、全体像って何ですか。そして、それがいくらで、いつ示されるんですか。
22:41
お尋ねにつきましては、担当大臣である経済産業大臣、また、自民大臣の方からお答えをさせていただきたいと思います。
23:00
お答えをいたします。先日、この場で総理も申し上げたとおり、万博の準備に向けて国民の理解を得るため、透明性をもって経費を含め、万博の全体像を国民に示していることが重要であると、ご答弁させていただきまして、私も同様の考えでございます。本件につきましては、会場建設費など、万博の準備等に直接資する費用のほか、地域全体 が閉域するインフラ等についても、万博関係の切り分けが可能なものか、調整中でございますが、いずれにせよ、できるだけ早急にお示しできるよう、作業を加速してまいりたいと考えてございます。
23:40
私、1ヶ月前から資料を要求しているの、まだ出てこないんですよ。そして松野長官に伺いますけれども、国会指摘で、さらなる会場費の増額の可能性、否定しませんでしたら、いかがですか。
23:58
お答えをさせていただきます。私の答弁についてでございますけれども、理論上、今後、物価高騰など以外の何らかの要因が発生し得る可能性が全くないということはできないものの、さらなる増額を認めるつもりがないという立場について、お話を申し上げたところでございます。
24:24
総理は、さらなる増額認めない、これ守りますね。
24:33
はい、私が委員会の中で申し上げたのは、会場建設費について、私としてさらなる増加を認めることはない、そのように申し上げた次第であります。
24:53
ただ、エクスキューズついてましたね、まずの所から。そして、私が取り上げ問題となりました大屋根リングなんですけれども、資料を配りました。報道陣に公開されております。344億円という金額が出ておりますけれども、これは本体、下のですね、木造の構造物だけ、こういうことでいいですか。
25:14
念のため申し上げますけれども、リングとしての予算を組んでいるわけではなくてですね、会場内の3区域に発注しておりまして、リングはそこに、3つの区域にまたがってあります。したがって、その3区域に発注した合計716億円のうち、リングの部分だけを切り出したものが344億円ということであります。これは土台部分と構造部分、それからエレベーターの付帯工事なども含まれております。
25:47
基本的にこの木造の本体ですね、と土台ですね、この中に撤去費を含まれています。
25:57
撤去費は含まれておりませんけれども、総額の2,350億円の中に撤去費も含まれておりまして、このリングの撤去費もこの2,350億の総額の中に含まれております。
26:14
リングだけで言えばもっとかかるかもしれない、撤去費用が入っていません。これ万博の期間6ヶ月終わったら解体するんですか。
26:26
先ほど総理から答弁がございましたとおり、2,350億円の範囲でやるわけであります。その中に解体費用が含まれております。今のところ解体することを考えておりますが、しかし一方で使いたいという人もおられますので、今後の扱いについては博覧会協会で調整をしていくことになります。
27:02
基本は解体することになっております。ただ、いくつかのところから使いたいという意向が伝えられておりますので、今後具体的な話を博覧会協会で調整していくことになります。
27:17
大阪府市現場での保存も言っておりますけれども、これはあり得るんですか。
27:27
現在の博覧会協会の基本計画では、会期が終われば全て建築物を撤去し、大阪市に土地を晒しで返却するということになっております。
27:41
そうなんです。これ建築基準法上万博機関だけの仮設の建物で撤去しないといけないのに、なぜ現状での保存という話が出てくるのか。デタラメでしょ。移設するなら場所あるんですか。その移設費用はどうするんですか。保存費用は誰が持つんですか。
28:00
今申し上げましたとおり、基本計画、基本は撤去して晒しにすると。その撤去費用も2,350億円の中に含まれております。