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衆議院 財務金融委員会

2023年11月17日(金)

5h6m

【公式サイト】

https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=54777

【発言者】

津島淳(財務金融委員長)

赤澤亮正(財務副大臣)

植田和男(参考人 日本銀行総裁)

伊藤渉(公明党)

野田佳彦(立憲民主党・無所属)

沢田良(日本維新の会)

前原誠司(国民民主党・無所属クラブ)

田村貴昭(日本共産党)

鈴木俊一(財務大臣 内閣府特命担当大臣(金融) デフレ脱却担当)

山田美樹(自由民主党・無所属の会)

金子俊平(自由民主党・無所属の会)

米山隆一(立憲民主党・無所属)

津島淳(財務金融委員長)

道下大樹(立憲民主党・無所属)

小野泰輔(日本維新の会)

沢田良(日本維新の会)

掘井健智(日本維新の会)

田村貴昭(日本共産党)

19:15

((( このさい、理事辞任の件についてお諮りいたします。 )))

19:24

おはようございます。これより会議を開きます。この際、理事辞任の件についてお諮りいたします。理事井上貴博君から、理事辞任の申出があります。これを許可するに、ご異議ありませんか。ご異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

19:50

次に、理事補欠宣任の件についてお諮りいたします。ただいまの理事辞任に伴う補欠宣任につきましては、宣令により、委員長において指名するに、ご異議ありませんか。ご異議なしと認めます。それでは、理事に、大野慶太郎君を指名いたします。この際、赤澤財務副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。

20:18

財務副大臣赤澤良成君

20:23

おはようございます。この度財務副大臣を拝命いたしました赤澤良生でございます。財務副大臣としての職責を果たすべく、鈴木大臣の御指示を仰ぎつつ、八倉副大臣とともに職務の遂行に全力を傾注する所存でございます。千葉委員長をはじめ、委員の皆様の御指導をよろしくお願いを申し上げます。

20:58

少々お待ちください。

21:19

金融に関する件について調査を進めます。この際、お諮りいたします。本件調査のため、本日参考人として、日本銀行総裁上田和夫君、理事郷口弘秀君、理事加藤武君、理事清水誠一君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、ご異議ありませんか?ご異議なしと認めます。よって、そのように決しました。去る令和4年12月16日、日本銀行法第54条第1項の規定に基づき、国会に提出されました通貨及び金融の調節に関する報告書につきまして、概要の説明を求めます。

22:08

日本銀行総裁上田和夫君。上田総裁。

22:15

私ども日本銀行は、毎年6月と12月に通貨及び金融の調節に関する報告書を国会に提出しております。本日、最近の経済金融情勢と日本銀行の金融政策運営について、詳しく御説明申し上げる機会をいただき、厚く御礼申し上げます。まず最初の、最近の経済金融情勢について御説明いたします。我が国経済は緩やかに回復しています。輸出や航行業生産は供給制約の影響の緩和に支えられて、翼ばい県内の動きとなっております。企業収益は全体として高水準で推移しており、業況感は緩やかに改善しています。こうしたもとで、設備投資は緩やかに増加しています。雇用所得環境は緩やかに改善しています。個人消費や物価上昇の影響を受けつつも、緩やかなペースで着実に増加しています。先週期は海外経済の回復ペース鈍化による下押し圧力を受けるものの、ペントアップ業の顕在化に加え、緩和的な金融環境や政府の経済対策の効果などにも支えられて、緩やかな回復を続けると見ています。物価面を見ると、生鮮食品を除いた消費者物価の前年比は、政府の経済対策によるエネルギー価格の押し下げ効果などによって、一頃に比べればプラス幅を縮小しているものの、費用の輸入物価の上昇を起点とする価格転嫁の影響から、足元は2%台後半となっています。先月については、来年度にかけて2%を上回る水準で推移した後、2025年度にはプラス幅が縮小すると見ています。この間、消費者物価の基調的な上昇率は、2025年度にかけて2%の物価安定の目標に向けて、徐々に高まっていくと見ています。先行きのリスク要因を見ますと、海外の経済物価動向、資源価格の動向、企業の賃金、価格設定行動など、我が国経済物価をめぐる不確実性は極めて高い状況です。その下で、企業為替市場の動向や、その我が国経済物価への影響を十分注視する必要があると考えています。この間、我が国の企業システムは、全体として安定性を維持しています。先行き、グローバルな企業環境のタイト化の影響などには注意が必要ですが、海外の実体経済や国際金融市場が調整する状況を想定しても、我が国の金融機関が充実した資本基盤を備えていることなどを踏まえると、全体として相応の関係性を有しています。より長期的な金融面のリスクとしては、金融機関収益の下押しが長期化すると、金融仲介が停滞方向に向かう恐れがある一方、利回り追求行動などから金融システム面の脆弱性が高まる可能性もあります。現時点では、これらのリスクは大きくないと判断していますが、先行きの動向を注視する必要があります。次に金融政策運営について、御説明申し上げます。日本銀行としては、現時点では、物価安定の目標の持続的安定的な実現を十分な角度をもって見通せる状況には尚至っておらず、今後賃金と物価の好循環が強まっていくか注視していくことが重要と考えています。こうした中、超短金利操作付両的質的金融緩和の下で、粘り強く金融緩和を継続することで、経済活動を支え、賃金が上昇しやすい環境を整えていく方針です。また、日本銀行は10月に超短金利操作の運用において柔軟性を高めておくことが適当であるとの判断に基づき、超金利の上限の目処を1.0%とし、大規模な国際会議でと機動的なオープン運営を中心に金利操作を行うことを決定しました。日本銀行としては、賃金の上昇を伴う形で、1%の物価安定の目標を持続的安定的に実現することを目指して金融政策を運営してまいります。ありがとうございました。

27:18

これにて概要の説明は終わりました。質疑の申出がありますので、順次これを許します。

27:26

伊藤渉君。

27:30

公明党の伊藤渉です。木下、物価高を上回る賃上げを伴う経済の好循環、これを埋め出すための正念場にあるという認識の下で、金融政策についてまずいくつか基本的なポイントを改めて確認をさせていただきたいと思います。まずはじめに総裁にお伺いしますが、我が国では物価高が継続をしており、本年の春冬においては30年ぶりの賃上げ率を達成したものの、賃金の上昇は未だ物価高に追いついておらず、家計の負担は増しております。また先行きにつきましても、10月31日に公表された日本銀行の展望レポートを見ると、生鮮食料費を除く消費者物価指数の前年比は、2023年度と2024年度はともにプラス2.8%となっており、物価高が当面継続する見通しとなっています。ご存じのとおり、実質賃金も対前年マイナス傾向が続いております。そこで最初に、総裁にお伺いしますけれども、こうした物価見通しのもとで、日本銀行の金融政策運営の基本的な考え方、これをまず比例聞いただきたい。そしてもう一つは、今般政府がデフレ完全脱却のための総合経済対策を決定したところで、来週から補正予算の審議に入ってまいりますけれども、この政府の経済対策と日銀の金融政策の考え方がどのように整合的か、これについてもできるだけわかりやすくご答弁をお願いしたいと思います。

29:21

上田日本銀行総裁

29:26

お答えいたします。委員御指摘のように、今回の私どもの展望レポートでは、生鮮食品を除く消費者物価の前年比は、来年度にかけて2%を上回る水準で推移するという見通しを示してございます。こうした高めの物価上昇率が当面続く背景として、既往の輸入物価の上昇を起点とする価格転換の影響が変わり長引いていることや、このところの現有価格の上昇がございます。ただし、こうしたコストプッシュによる物価上昇圧力は、起点となる輸入物価の前年比が本年春頃からマイナスとなっているということも踏まえますと、時間を要する者の次第に和らいでいくと考えております。この間、コストプッシュ圧力の影響などを除いてみた消費者物価の基調的な上昇率は、25年度にかけて2%の物価安定の目標に向けて徐々に高まっていくと見ています。が、その際には賃金と物価の好循環が強まっていく必要があると考えております。我が国では賃金物価が上がりにくいとの考え方や、観光が社会に根付いてきたことも踏まえますと、好循環が強まっていくかどうかに関する不確実性は大きく、現時点では物価安定目標の持続的安定的な実現を十分な角度を持って見通せる状況にはなお至っていないというふうに判断しております。こうした判断の下、日本銀行としては、フィールド株コントロールの枠組みの下で、粘り強く金融間を継続することで経済活動を支え、賃金が上昇しやすい環境を整えていく方針でございます。政府におかれましては、総合経済対策において、現状コストカット型経済から30年ぶりの変革を果たすチャンスと捉えた上で、足元の物価高から国民生活事業活動を守る対策に万全を期すとともに、賃上げのモメンタムの維持・拡大、生産性向上を含む供給力強化等を図るとされています。政府と日本銀行との間で、物価上昇に対する基本的な見方について、違いはないほか、目指している方向性も一致していると認識しております。伊藤君。 ありがとうございます。どこまでいっても、一般の方からすると物価上昇というよりも賃金が上がる、これを大変期待をされているわけで、総裁におかれましても、賃金を上げていくということを、折に触れていただいていただきたいというふうに思いますけれども、これを実現するために、今、粘り強く金融緩和を継続をいただいております。そして今、答弁の中にも出てまいりましたけれども、コストプッシュからディマンドプルにどう変えていけるか、非常に重要な局面ですけれども、何といってもこういう経済状況が長いものですから、それ以前のディマンドプルのような状況を知っている人がどんどん世の中から減っておりますし、これを打開していくのは、そう簡単なことではない。だからこそ政府と日銀、粘り強く日銀においては金融政策で取組を進めていただいているわけですが、その中でこの10月、金融政策決定会合で、イールドカーブコントロールの運用を変更されております。これについても、総裁にお伺いします。1つは運用を変更した背景はどういうものなのか。そしてもう1つは、今回の措置を受けて長期金利が上昇する可能性があります。これは普通の人の暮らしからいきますと、住宅ローン金利が上がるんじゃないか。あるいは特に中小小規模企業の事業者の経営者から見ると、企業向けの貸出金利に影響が及んでくるのではないか。こうした点についても、総裁の見解をお伺いしたいと思います。

33:50

上田日本銀行総裁。

33:56

お指摘いただきましたように、日本銀行としては、イールドカーブコントロールの巧みの下で、粘り強く金融緩和を維持する方針でございます。そのイールドカーブコントロールですが、具体的な運用については、これまでも効果と副作用のバランスを勘案して随時見直してまいりました。10月の私どもの会合では、従来は厳格に適応してきた1%の上限を、超金利、10年国債の金利ですが、1%の上限をめどとし、その下で大規模な国債買入と機動的なオープンウエアを中心に金利操作を行うことにいたしました。この背景としましては、内外の経済や金融市場をめぐる不確実性が極めて高い現在の状況において、超金利の上限を厳格に抑えることは、強力な効果の反面、副作用も大きくなり得ると判断したことでございます。なお、超金利の厳格な上限は設定しませんが、こうした調節運営の下で超金利に上昇圧力がかかる場合でも、1%を大幅に上回るとは見ておりません。その上で、住宅漏洩の影響ですが、大半を占める変動金利型については、短期の政策金利を現状維持としてございますので、影響はないというふうに考えております。新規の固定金利型住宅漏洩金利については、超金利とある程度連動する面がありますので、昨年来の超金利上昇を受けて若干上昇してきております。企業向けの貸出金利ですが、約半分を占める変動金利型については、やはり短期政策金利を現状維持していることから影響はないと見られます。新規の固定金利型の貸出金利ですが、中長期の金利とある程度連動する面がございます。ただし、固定金利型の貸出についても、金利の公開、新たな期間に入るまでの期間が短いものが多いということから、これまでのところ、長期の新規薬状平均金利の上昇幅は比較的小幅にとどまっています。が、住宅ローン金利、企業向け貸出金利の動向については、引き続き丹念に点検してまいりたいと思っております。

36:30

丁翁君。

36:32

ありがとうございます。金融政策、物価高で家庭も企業もコストが増大をする中で、大変苦しい状況に陥っている方も見える。そこにおいて、今回の金融政策の変更が新たなコストとしてのしかからないように、慎重にマーケットの状況を見ながら、引き続き金融政策の舵取りをお願いしたいと思います。次に、多額的レビューについて、担当の理事にお伺いします。日銀は、今年4月に1年から1年半程度時間をかけて、金融政策運営の多額的レビューを行うと発表されておりますが、現時点での進捗状況について、御教示をいただきたいと思います。清水日本銀行理事。お答え申し上げます。金融政策運営の多額的レビューでは、過去25年間に実施してきました各種の非伝統的金融政策手段の効果について、それぞれの時点における経済物価情勢との相互関係の中で理解するとともに、副作用を含めて金融市場や金融システムに及ぼした影響も分析する方針としてございます。現在その方針に沿いまして、日本銀行内部での分析に加え、日本銀行以外の方々との意見交換も進めているところでございます。内部での分析につきましては、日本銀行内の関係部署が分析を進めておりまして、その分析の一部については、学会や専門家の方々との議論を開始したところでございます。一例を申し上げますと、今週開催された東京大学との共済コンファレンスでは、多角的レビューの視点を意識し、国際経済環境の変化の日本経済への影響について、討議を行いました。また、来月には非伝統的金融政策の効果と副作用をテーマとしたワークショップを開催し、日本銀行のスタッフの報告について専門家、学者の方々から意見をいただくこととしてございます。このほか、日本銀行の本視点のネットワークを生かす形で、企業や金融機関の方々との意見交換も進めております。各地で実施しております金融経済懇談会では、日本銀行の政策委員自ら、地域経済を代表する方々と意見交換を行っております。また、この冬には幅広い業種規模の企業の皆様を対象に、1990年代半ば以降の企業行動等に関するアンケート調査を実施することとしておりまして、この間の企業行動の変化や金融緩和の効果、副作用などについて、御意見を頂戴できればと考えております。多角的レビューにつきましては、様々な取組を通じまして、多様な知見を取り入れつつ進めてまいりたいと考えてございます。以上です。

39:30

どうも、渡辺君。

39:31

ありがとうございました。今の金融政策の取組は、将来においてきちんと検証しておくことが、今後の日銀の金融政策運営においても非常に重要な内容だと思います。丁寧な検証を重ねて、記録をしっかり残していっていただきたいと思います。残り時間わずかになりましたので、中央銀行のデジタル通貨について、2問ほどお伺いしようとしておりましたが、総裁にお伺いして終わりにしたいと思います。このデジタル通貨、欧州など海外先進国で検討が進んでいるという報道がございます。中央銀行にとって通貨の安定供給は重要な責務でございます。そのため、デジタルな形態での通貨供給についてお伺いをします。総裁には、海外での検討を理事に答弁いただこうと思ったのと時間の関係でそれを省きまして、様々な海外での検討を踏まえて、日本銀行での現在の検討状況、また今後の展望を御答弁いただいて、私の質問を終えたいと思います。

40:47

上田一般銀行総裁

40:51

委員おっしゃいましたように、ヨーロッパ中央銀行が少しこの分野では先進んでおりますが、私ども日本銀行では、今年の3月までに技術的な検証の基礎的な部分をかなり覚えております。その中身としましては、CBDCの発行、監修などの基礎的な機能、それから予約送金などのユーザーの利便性を考慮した様々な周辺機能、あるいは保有額への上限設定などの検討でございます。また、こうした検討の進捗を踏まえまして、4月から次のステップとしてパイロット実験へ移行してございます。民間事業者の有用な技術や知見を活用するために設置しましたCBDCについても、第1回への会合を開催したところでございます。その上で、今後我が国でCBDCを導入するかどうかでございますが、これは内外の情勢も踏まえ、今後の国民的な議論の中で決まってくるものと考えてございます。日本銀行としては、その前提となるものとしまして、CBDCに関する技術面及び制度面の検討を引き続きしっかりと進めてまいりたいと思っております。

42:09

伊藤誠君。

42:11

以上で終わります。ありがとうございました。

42:16

これにて伊藤君の質疑は終了いたしました。

42:20

次に野田義彦君。

42:38

野田和之君。

42:41

皆さんおはようございます。立憲民主党の野田義彦でございます。今日は、上田総裁に主に金融政策のお尋ねをしようと思っていたんですけれども、この委員会の冒頭に新しい財務副大臣の御発言がございましたので、これやはりどうしても触れなきゃいけないだろうと思って、急遽質問をさせていただくことになりました。あの「適材適所」という言葉が、これほど貶められた事態はないと思っておりまして、いちいち申し上げませんけど、文化大臣、政務官、そして本副大臣について、前任の財務副大臣が事実上公徹をされるという事態になりました。しかも、まさかと思いましたけれども、税率資格を持ちながら、税金滞納と差し押さえの常習犯だったということでありますので、この事態が明らかになった時点で、本来はすぐやめさせるべきだったんだろうと思うんです。先週の、週刊誌のゲラが出た段階、まだ週半ばだったじゃないですか。義賓に対応していれば良かったのに、11月11日から今日まで、税を考える週間ですよ。シャレにならないんですよ。まさに国民の皆様に、税の意義を啓発をして、集中的に広報公聴をやっている時の月曜日に、財務大臣が変わるという事態というのは、ものすごく重く受け止めなければいけないし、その信頼の回復は大変だと思うんです。という中で、先ほどのご挨拶、ご発言の中には、その辺の含みがなかったんですけれども、これを引き受けるということは、相当重大な覚悟と決意を持って臨まれていると、私は思うんですが、まずその点をお尋ねをしたいと思います。

44:34

赤澤財務副大臣

44:38

神田前副大臣の辞任、そして、ただいまの野代委員のご指摘も含めまして、様々なご指摘やご批判があることは承知をしております。今般、財務副大臣を拝命することとなりましたが、私としても、本当に身の敷きしまる思いで、重責をお受けした次第です。私自身、これまで与党の立場から、足元の物価高から国民の暮らしを守り、賃上げや国内投資を後押しするための、今般のですね、デフレ完全脱却のための総合経済対策の策定や、税制の議論などに参画をしてまいりました。今般、鈴木大臣から、予算編成、財政投入、国債、国有財産、金融政策関係の担当とのご指示をいただきましたので、こうした分野を通じて、信頼回復を図る、そしてまた、課題の解決を図る、そのことで、国民経済や国民生活に明るさと自信を取り戻し、国民の皆様が安全安心と思えるように、全力を尽くすことにより、信頼の回復、重ねて申し上げますけれども、鈴木大臣のご指示を仰ぎつつ、しっかりですね、職責を果たしてまいりたいというふうに考えてございます。

45:52

野田芳生君。

45:54

あの、適材適所というのは、本当に、よく私も使った言葉ですけど、有は安く、行うは仮たしであるということは、私もいろいろ経験して承知しているんですけど、今回の場合は、あまりにも真逆だったんだよね。本当にその、どん底に落ちた信頼を回復するというのは、大変だろうと、私は思いますが、私も財務副大臣の経験者なんです。担当も今、初めて聞きましたけれども、市経営局と、そして理財と官房を担当していました。というように副大臣も役割分たちながらやりましたけれども、私のときはね、リマンショックの直後で、税収が急調へ落ち込んでしまって、やりっくりがものすごい大変なときでしたので、予算の査定も、本当に親しい友達をどんどん失っていくような厳しい環境で仕事をさせていただきました。あの、財務副大臣とは私とてもやりがいがあると思うんですが、ただね、あの一言せっかく来たからあの申し上げたいんですが、さっきあの税を考える習慣で、こういう副大臣の答えでしょ。最近、その税について、深い洞察もなく、物事を決めてる傾向が強いと思うんです。防衛費がいきなり2倍だと言って増税と言って、じゃあいつ決めるのかと思ったら、いつまでも決まらないと。国民はね、お品書きが、自家紙が書いてないような、そんなね、怖い水に入った感覚のときに、今度は急に減税という話が出てくる。減税も、この間市内委員とのね、やりとりで、財務大臣が、財源論としては還元ではないということを認めたじゃないですか。自民党の税庁会長も同じようなこと言ってますよね。あの、税を決めるときに、党の責任ある立場の人と、政府の責任ある立場の人と、キーワードのすり合わせもできないで、税を語るのってことは考えられないと私は思うんですよ。税は国家なりです。その辺の、ちょっと自覚が欠けているような中で、政務三役のお一人がかかるわけですから、その空気をぜひ、変えていただきたいと思います。いかがですか。

48:07

赤澤財務副大臣。

48:12

大変なですね、あの、知識と経験をお持ちの野田委員のご指摘ですので、今日いただいたお話、私自身重く受け止めたいと思ってます。その上でですね、実はあの、私自身先ほど申し上げたように、税の直接の担当ではございませんので、あの、まあ、その範囲で言えることだけ申し上げるということでありますけど、今般のですね、定額減税については、総理もいつもおっしゃっているように、30年来続いてきたデフレ脱却の潜在自由のチャンスであると、絶対にデフレに後戻りさせないための、一時的な措置として行うということや、またあの、賃金上昇が物価高に追いつかないということで、収入の上昇を実感できない国民のご負担を緩和する。さらにはですね、経済全体のデフレマインドからの転換を図り、物価上昇を乗り越える構造的な賃上げ、消費と投資の力強い循環という、大きな経済の流れを作っていこうということでやったものでございます。またあの、防衛力強化についての財源確保についてもご指摘いただきましたが、私自身ですね、税庁の幹事として昨年の与党税制調査会の議論に参加をしておりました。我が国を取り巻く安全保障環境を非常に厳しさを増す中で、防衛関係費という継続的に必要となる経費の増加に当てるため、安定的な財源を確保すると。また、業債制改革の努力を最大限行った上で、それでも足りない部分について対応をお願いするということであり、所得税について実質的に負担増にならないようにするなど、家計や企業への影響に最大限配慮していることもご案内の通りでございます。これらの書籍はいずれもですね、それぞれの目的に沿って、様々な観点から与党において行われた議論・検討を踏まえて、政府としての方針をお示ししているものでございます。引き続き、与党と緊密に連携しつつ、制度の詳細について検討を深めですね、国民の皆様のご理解をいただけるよう、丁寧な説明に努めてまいりたいと思っております。

50:10

野田佳彦君。

50:13

これ以上も副大臣にお尋ねはいたしません。要は、適材かどうかが今問われているのは、任命権者である総理ご自身じゃないかと、私は思いますので、機会があったら総理にそういうお尋ねをしたいというふうに思います。今日はこれで結構でございます。ありがとうございました。どうぞ、退室なさってください。それでは、上田総裁にお尋ねをしたいというふうに思いますけれども、先ほどの通貨及び金融の調査に関する報告書の中で、経済金融情勢について、個人消費は物価上昇の影響を受けつつも、緩やかなベースで着実に増加をしていますという表現をされていましたけれども、一方で、おととい内閣府が発表した、非蓄のGDPの速報値を見ると、全期費で0.5%減、年列で2.1%減ということなんですが、これどうもいっても、物価高による節約指向が強まって、個人消費が不審であると、インバウンドなどが回復してきたけれども、個人消費は思った以上に不審であるということが疑因と、明らかに思われるんですよね。通常国会は6月21日に閉じられて、今、非蓄の速報値の話をしましたけれども、7、8、9と国会は長い夏休みだったんです。この時に、物価高に対して危機感を持って、すぐに内閣改造を行って、国会を招集して議論していれば、もっと対応が早かったはずなのに、非蓄のこういう状況を生んでいる時には、国会は長い夏休みで、議論すら行っていなかった。そして、10月には、これは帝国データバンクの数字ですけど、4634品目、飲み物、食べ物などの値上げが行われた。今年中に3万1000品目になるだろう、というように、何でもかんでも値段が上がっている時に、遅ればせながら、20日から経済対策の裏付けとなる補正予算の審議が国会では始まるんですよね。物価高対策と。ようやく対策に対して、重い腰を上げてきた。一方で、先ほどの伊藤委員が質問された通り、これ整合的かどうか、日銀の政策と。日銀は依然として金融緩和を続けると言っている。緩和というのは、物価を上げることじゃないですか。政府が、ばらまきと言われるぐらいの対策を講じようという時に、一方で緩和を続けて物価を上げる。これね、国民にとっては、何でもかんでも値段の上がりの状態を経験している人たちにとっては、不思議なことなんですよ。ちぐはぐ感は否めないんです。先ほどの伊藤さんに対するご答弁は、ものすごくまだまだわかりにくいと思いました。もっとわかりやすく説明してもらえませんか。

53:20

小枝日本銀行総裁。

53:24

お答えいたします。先ほども、最近の物価上昇は、大まかに二つの部分からなっていると考えております。一つは、輸入物価上昇を起点として、それが国内物価に価格転嫁されていくという動きでございます。もう一つは、少しずつ動きが出ているところですけれども、ある程度の内需の支えがある中で、国内の賃金と物価が少しずつ好循環で回っていくという部分でございます。その上で、これまでの物価上昇は、そのうちの一番目の部分、すなわち輸入物価上昇を起点とした価格転嫁によるところが大きいというふうに考えております。言い換えれば、コストプッシュによる物価上昇でございますが、これが実質所得や収益の下押しという形で、家計や中小企業等に負担をもたらしていることは十分に意識しております。ただし、こうしたコストプッシュの圧力は、輸入物価の前年比が本年春ぐらいからマイナスとなっているということを踏まえますと、時間を要するものの次第に和らぎでいくというふうに見ております。こうしたもとで、今、今年の春冬の賃上げの動きにもありますように、二番目の動きについて良い目が出始めてございます。これが続くためには、総事業面からの指示も必要ですので、そこを何とかサポートを続けるためにも、金融緩和を現状、イールドカーブントロールの枠組みの下で、バリズを続けているということでございます。

55:17

野田佳彦君。

55:19

物価の見通しを外し続けていることについては、石田さんがこの間御指摘したので、私はそれ以上加えませんけれども、そういう今の御説明の前提でありながらも、10月の金融政策決定会合では、出口を意識した発言がいくつも出てきたように思うんです。前総裁の黒田さんのときは、出口論というのは封印をされていたと思いましたけれども、ようやく金融政策の正常化に向けた議論が行われていたということは、これは私は遅すぎるとは思っているんですけれども、一定の前進だと思うんですけれども、この出口の議論をごまかしたりとか外したりしないで、むしろきちんとその手順を説明をし、その影響も国民に説明をしながら、粛々と正常化を進めるというのが正しい姿だと私は思うんです。それについての総裁のお考えをお伺いしたいと思います。

56:23

上田日本銀行総裁。

56:28

私ども2%のEフレーム目標が持続的安定的に実現されるという見通しが立つ状況に至れば、マイナス機能の開示やイールドカーブコントロールの撤廃を検討していくことになるというふうに考えてございますし、その点は発表してございます。ただし、そういう事態になった場合に、どの部分をどういう順序で動かしていくかという点につきましては、その時点での経済物価金融情勢次第であるというふうに考えてございます。現在前もってある状況を前提にしてこうやるというふうに強く発言してしまうことは、マーケットに不足の影響を与えるというリスクもございます。したがいまして、経済物価情勢を綿密に検討しつつ、今後情報発信を適切にしてまいりたいというふうに考えてございます。

57:37

野田佳彦君。

57:38

私は何か決め打ちをしてこうしろという話ではなくて、今おっしゃったようにいろいろなことが考えられる。その想定の中でこういう時にはこうするというような議論を大いにやっておいて、突然政策修正をしたら、みんなにとってはあまりにもサプライズだったというやり方ではなくて、こういう議論が確かあったねと、やはり折り込み済みで、納得づくでみんなもついてくるような状況を私は生み出すのがあるべき姿だということを申し上げたいということでございます。その中でイルド観光コントロールのお話も今されましたけれどもね、7月10月と、これはメディアなどはイルド観光コントロールの修正だとか柔軟化とかという表現はされているわけですよね。私だと本当にそうなのかと思うんです。例えば、誘導目標が0%なのに、1%が上限目標、厳格な目標というよりも目処になったということは、1でもいいということじゃないですか。0と1って決定的に私は違うと思うんですよ。近利がつかない社会か、近利がつく社会かというのは決定的な違いです。不採を持っている人たち、あるいは食い物を含めて、じゃあ利払いのことを本当に真剣に考えなければいけない、向き合っていかなければいけない。ずっと近利がつかないでお金を貯めてきた人たちも、近利でお金を稼げる状況が始まるということ、これも大きな変化。私はこれ、大衆集団の金融政策から少し変わるんだと思うんですね。劇的な変化ですよ、0と1というのは。ある意味では、イールドカーブをもうコントロールしなくなったという、事実上の撤廃ではないかと。柔軟化よりも。と私は思っているんです。本来は、上田総裁は、もともと学者のころは、イールドカーブコントロールの微調整というのは向かないんだと。撤廃すべきだったというお考えだったと私は思っていました。いろいろ、現実、政策遂行する上では、気をつかなければいけないところなどもいっぱいあるから、柔軟化に、あれという言葉を使っているんだと思うばかりはいるんですけれども、その辺の基本的なお考えをお聞かせいただきたいと思います。

1:00:05

上田日本銀行総裁

1:00:09

お答えいたします。野田委員おっしゃいましたように、イールドカーブコントロールですが、特に超筋肉のコントロールのところですが、その上限を非常に硬直的に運用している場合は、市場での超筋肉の先立ち感が非常に強く強まってくるというふうになりますと、なかなか微調整で対応することが困難というふうに考えます。とりあえず、ある種の10年もの国債の金量1%、例えば1%で頑張るということはできるわけですが、その他の長期金利、中期金利との差が非常に拡大すると、副作用が出てきて、あるいは高まって、なかなか厳しい状態になるというようなことが起こりがちであります。そうした例は、戦争直後のアメリカ、あるいは最近のオーストラリア等にみられます。こういうこともありますので、私どもは7月と10月には、この枠組みの放課と副作用のバランスをよく考えまして、若干の見直しを施させていただきました。要するに、将来に向けて経済や金融情勢の不確実が極めて高いということを踏まえまして、やや先んじて10年金利の動かし方の柔軟性を高めたというつもりでございます。

1:01:45

野田 佳彦君

1:01:48

イールドカーブコントロールを導入したのは2016年の9月じゃないですか。もともと短期金利は中央銀行が決めて、長期金利はマーケットが決めるというのが、ある種の国際社会の鉄則みたいなルールであって、イールドカーブコントロールなんてのは難しいんだと。オーストラリアで試したことがあったけど、すぐ撤退している。アメリカも検討したけど、これ難しそうだと言ってやめている。それに挑んできて、修正、修正と、いろいろ維持しようとされているけれども、もうこれ、この慰霊の措置が7年なんですね。この7年間の総括を、もうそろそろきちっとしていかなければいけないのではないかと、私は思うんですけども、総裁のお考えをお聞かせをいただきたいと思います。

1:02:43

上田 日本銀行総裁

1:02:47

今申し上げましたように、運用面では、この間、イールドカーブコントロールが経済を刺激する効果と、市場機能等に及ぼす副作用のバランスを勘案して、随時柔軟化する等の見直しをしてきたところでございます。その上で、全体としてどういう効果を発揮してきたか、あるいはどういうふうに評価しているかというご質問でございますが、金利全般を定位で安定するようにコントロールしてきたということは、やはり緩和的な給与環境を持続することを通じて、総需要、雇用等を刺激するという観点から、大きな効果を発揮してきたというふうに認識してございます。

1:03:37

野田 吉彦君

1:03:39

大きな効果があったかどうかというのは、私は極めて疑問なんですけれども、加えて、7年間も経済の対応形が機能しない状態にしてきたと。コントロールをするということじゃないですか。経済の対応形を機能させないできたことの副作用ということは、もっとしっかりと総括すべきだと私は思いますね。出口の話、もっといろいろな頭の体操を含めてやりたいと思っているから、もう一つのテーマに移りますけれども、もう一つというのは、医療のコントロールよりも先に導入した、2016年1月に導入したマイナス金利についてであります。2016年1月当時に、日本がマイナス金利を導入した時には、EUも、スウェーデンも、デンマークも、スイスもマイナス回帰。他の国もあったんです。でも、今なおマイナス金利をずっと導入したままというのは、ついに日本だけ。イールドカーブコントロールという世界で唯一の試みも行い、加えてマイナス金利もついに今日本だけ。日本の金融政策が完全にガラッパゴスに陥っていると私は思うんですけれども、しかも、どこかでね、出口の時にはマイナス金利を解除するということの判断をしなければいけないんだと思うんですが、その時に、要は利上げになるわけですね。利上げ。アメリカが今ずっと利上げ利上げで来たけれども、小給紙にあり、やがて利下げという局面に入った時は、日本はね、周回遅れで単独で利上げできるようなことが本当にできるのかどうか。という、要は、物価と賃金の向上化を見定めてからいろいろ判断をしようということなんだろうけれども、そのね、周回遅れて単独利上げなんていう環境が本当に整うのかどうか。その点についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。

1:05:48

上田日本銀行総裁。

1:05:54

まず基本的な認識として、私どもは各国の金融政策は、自国の経済物価の安定を目指して行うべきものであるというふうに考えてございます。外国の例として、例えばアメリカをとりますと、今回のコロナ禍に入る前の段階で、私どもはよく使っております基調的なインフルエンギスというような表現で申し上げれば、もうすでにほぼ2%くらいの目標のインフルエンギスに近いところにあったという中で、コロナ禍も伴って高いインフルエンギスになった。多少遅れましたが、強い引き締めを発動したということでございます。これはインフルエンギスを下げるために、その引き締めが行われたわけで、徐々に引き締めが効いてくれば、おっしゃるように、近利引き下げのペースにどこかで入るということだと思います。そのときに、まだ基調的なインフルエンギスがもう少し2%には満たないということで、金融化を続けている私どもにどういう影響があるかというご質問だと思いますが、もちろん海外経済動向次第でいろいろなことが日本経済に起こり得るわけですけれども、仮に米国が利下げに転じたとしましても、これが米国のインフルエンギスが主力低下していくということを受けたもの、すなわちある種のソフトランディングシナリオに沿ったものでありましたら、米国経済も顕著についし、そうしたことの好影響が日本にも及ぶということも考えられると思っております。こうした点も含めて、今後の金融政策運営を適切に判断してまいりたいと思っております。

1:07:52

野田佳彦君。

1:07:54

次は本当は日銀の財務の話の質問を用意していたんですけれども、時間があればまた最後にこれ戻したいと思うんですけれども、いわゆるイルド株コントロール、そして今質問をしていたマイナス金利、もう一つ日本の独特の金融政策というのはETFを購入することじゃないですか。先にこちらのテーマの質問をさせていただきたいと思うんですけれども、10月4日に上田総裁になってから初めてETFの購入をされました。10月4日、701億円を買い入れています。これはご説明によると、トピックスの下落率が2%を超えたからという、いわゆる2%ルールの下で、いつも通りに最近近年買っている額である701億円を買ったということなんですよね。私は初めてETFが導入された2010年だったですね。白川総裁のときの記者会見を、私は財務大臣だったんですから比較的よく覚えているんですけれども、臨時異例という言葉を盛んに使いながら、苦渋の決断だったような表情で会見をされていたことを覚えているんです。まさに苦渋の非伝統的金融政策の一つとして取り入れたETFの誕生の瞬間を見たときは、まさに苦渋の決断で取り入れたと思うんですけれども、その後黒田総裁になってから、これは市場の正常化を促すというよりも、金融緩和の強化策の一環としてどんどんどんどんと取り入れて、あるいは買い入れてということになってきたと思うんですけれども、白川総裁の頃の株価と今の株価は全然違って、3万円を超えているときに、まだ2%ルールで万全と買い続ける意味というのがあるのかどうか、私はこの意味がもうわからなくなっているんです。地下医的になぜ2%ルールで701億円をこれからも続けるのかどうか、いわゆるPKOですよね、株価維持政策みたいなことを、あえて日銀がまだやる必要があるのかどうか、この点についての総裁のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

1:10:32

枝田日本銀行総裁

1:10:36

私ども最近のことで申し上げますと、2021年に点検、読んでおるものを日本銀行で実施しまして、そのときETFの買い入れについて、今後市場が大きく不安定化したときに大規模な買い入れを行うということが効果的だという失礼、そういう分析結果を踏まえて、今後はメリハリをつけて実施するということに基づいて実施してございます。委員おっしゃいますように、市場の情勢がかなり安定化の方向に向かっておりますので、4月以降買い入れた実績は1回だけでございます。今後どうするかということでございますが、これは先ほど来申し上げております、不安定目標の実現が近づいてくれば、このETF買い入れも含めまして出口に向けた戦略方針について、金融政策決定会合で議論し、適切に情報発信をしていきたいというふうに考えてございます。

1:11:44

野田佳彦君

1:11:46

不安定の目標が近づいたらじゃなくて、もうこの株価のときに、こういうときにはもうやめた方がいいんじゃないですか。買う必要はもうないんじゃないかと思いますので、いろいろ出口の議論の中で、私は真っ先にご判断をすべきことではないのかなと改めて思うんです。買うときのルールは、いわゆる2%ルールとなっているじゃないですか。トピックスの下落があった場合。必ず今まで対応してきていますけれどもね。じゃあね、国債と違ってETFというのは満期がないんですよね。満期が訪れたら対応するというのが国債かもしれないけれども、ETFの場合は今買い込んできて、この間前原委員とのやりとりの中で、母課で37兆、直で61兆円という数字をお示しになっていましたね。これだけのものを持っていて、おそらく今株式市場の実績7%ぐらい日銀が保有していると。国債市場ではまさにマンムスのような存在ですけれども、株式市場でも極めて大きな存在になっているんです。ということは、買うときのルールは、今現時点でそれがいいかどうかは別としてある。売るときのルールというのも明示しなきゃいけないんじゃないですか。どこかでは売るということはあるわけじゃないですか。やはりこのままBSがバランスシートが膨らんでいいということはないと思いますので。それと持ちっぱなしということもないとするならば、買うときのルールがあるんだったら、どういうときに売るのか。筆頭かむるしになっているケースもありますよね、日銀が。これもろもろいろいろな影響があると思うんですが、売るときにはどういう留意をしてETFを売るのか。現時点でお考えがあれば教えていただきたい。

1:13:43

上田日本銀行総裁。

1:13:48

具体的な売却方針とはまだ決めてございませんけれども、将来私どもが保有しますETFの処分を行っていく場合には、2つの原則を重視したいと思っております。1つは日本銀行の損失発生を極力回避するということ。もう1つは市場等に拡乱的な影響を与えることを極力回避するという2つの点を特に考慮しつつ、出口に向かう場合には処分の方法を考えていきたいと思ってございます。

1:14:27

野田佳彦君。

1:14:29

2つの基本的な柱について御説明いただきました。これからまたその辺についても詰めたお話をしていきたいと思いますが、日銀に損失が発生しないようにという関連で、もともと用意していた質問をもう1問させていただきたいと思いますけれども、国債についてですが、国債は金利が上昇すると価格は下落をするということでありますけれども、日銀が保有している国債が本当に巨額であるという状況の中で、いわゆる金融政策の正常化の局面で金利が上がっていく局面というのは、これは当然のことながら日銀の財務は悪化をしていくということになると思うんですね。去年の決算でも評価層が出ていましたように、状況によっては財務が悪化をして財務超過みたいな話にも陥りかねないし、世界の中央銀行もそういうことがあって乗り越えてきているわけです。この金利上昇時における日銀の財務悪化のリスクについて、総裁はどのような御認識を持っていらっしゃるか、最後にお尋ねをしたいと思います。

1:15:43

上田日本銀行総裁

1:15:47

委員御指摘のように金利が上昇しますと、私どもが保有いたします国債に評価損が発生する。金利の上昇幅によっては大きな評価損が発生するということになります。ただし、私どもは国債の評価方法として会計的には消費額減価法を採用していますので、評価損が発生したとしても決算上の基幹創益には影響が出ません。その上で一般論としてですけれども、中央銀行には通過発行益がずっと続いて出てくるということ、それから自分自身で支払決算集団を提供できるということですので、一時的に財務が悪化しても政策への努力に生じることはないというふうに考えてございます。ただし、中央銀行の財務リスクが着目されて政策をめぐる無用の混乱が生じる場合、信任の低下等につながるリスクもあるため、財務の健全性には十分な注意を払って進んでいきたいというふうに考えております。野田良史君。財務の健全性に注意ということは、本当に緊張感をあって対応していただきたいと思うんです。会計の方式とかは、私も承知をしているつもりでありますけれども、要はどういう反応を例えばマーケットがするか。金利とか為替に悪影響が出る可能性もあるわけですので、その点は十分に留意をされていくことを望んで、時間が来ましたので質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

1:17:34

これにて野田君の質疑は終了いたしました。

1:17:53

次に沢田良君。沢田君。

1:17:56

日本維新の会の埼玉の沢田良です。本日午前中、日本銀行に対する質疑ということで初めて上田総裁ともお話をさせていただきます。今日は委員長、理事、ほか皆様含めてよろしくお願いいたします。今日は上田総裁とお話ができるということで、情報についていろいろと私から2点お伺いしたいなと思っているんですけれども、本当に安倍前総理の功績というか、やはりこの経済政策というものに、経済金融政策についていろんなメッセージが国民の皆様にも身近になった。例えば、デフレという言葉がすごく身近になって、ただ私も今街を歩くと、デフレの意味を知っているという方は国民の皆様でも本当に少ないなということを感じている中でも、今はまたインフレになっているということで、ただ実感としては、頭の中ではまだ安く買いたいという雰囲気は持ちつつも、どんどんインフレになっていって物値段が上がっていく。私もこの前サービスエリアに行ったら、やはり使っている物が600円ぐらいじゃないかなと思っていた物が1000円を超えているという状況になって、だからこそ先ほど野田委員の方からもありました、まさに今の消費が落ち込んでしまっているというのは、国民の皆様がまだデフレの状況の頭、いわゆるデフレマインドのまま、ただ現状としてインフレが高まっているということを考えたときに、やはりインフレというものは一体どういう状況でどう抑えていけるのかということは、私なりにもずっと調べてきた中で、やはり利上げだけすればインフレが止まるわけでもないとか、やはりいろんな条件と、世界の情勢も含めて経済は生き物ですので、いろんな状況が変わってくるというところを知っていると、最近アメリカがある程度物価が安定し始めたのではないのかという兆候が出たということで、日経平均も3万3千円を超えるようないい動きにつながっているということがあると思います。なので私自身もアメリカの政策をずっとつぶさに見てきて、それをまたアメリカ経済を含めてマーケットがどういう反応をするのかであったり、そういったことを見てきたわけなんですけれども、その中で最近の状況で、今アメリカとしては今後利上げが止まるのではないのかというようなほど、ちょっとポジティブな感じになっている状況があると思うんですけれども、ここについて総裁どのように感じているのか分析があったら教えてほしいです。

1:20:18

上田日本銀行総裁

1:20:21

お伺いいたします。アメリカの中央銀行FRBですけれども、新型コロナウイルス感染症の流行時に発生しました供給制約等によってインフレが上昇したということに対応するため、昨年の3月から累計5%以上の利上げを実施してまいりました。インフレ率は昨年6月に約9%まで上昇したわけですが、利上げの影響もありまして、今年の10月には3%台前半まで低下してきております。今後の政策上についてFRBは、金融引き締めの累積効果や政策が経済活動やインフレに効果を及ぼすまでのラグ、経済や金融動向などの重点を見極めながら判断するとしてございます。海外中銀の政策について、こと細かに私の立場からコメントすることは差し控えるべきだと思っておりますが、FRBは今後も2%のインフレ目標を達成の観点から適切に金融政策を運営していくと考えております。

1:21:32

佐川大臣

1:21:33

どうもありがとうございます。まさに我が国としては、いい効果を結果として見ているという形に今なると思うんですね。まさにアメリカの方がうまくいっているということが実験とは言いませんけれども、我々が見た中で今後どのような対策がより経済に実体影響を与えるのかということを考えるとですね、私はアメリカが先行していってくれているところに、日本は今すぐにということではないですけれども、今後やはりインフレ率が高まりすぎた場合にどのような対応が必要なのかというところは見えてくると思うんですけれども、実際、物価の安定というものが日銀の目的という中ですと、やはり日本銀行の皆様が一番そういうものには注視しているとは思うんですね。こういったものは常に分析をしているという状況の中で、今のアメリカの動きですね、これについてはある種、総裁としては安心して見ていられるというか、うまくいっていると考えるのか、そこら辺はどういうふうに感じるんですか。

1:22:34

上田総裁。

1:22:39

インフレ率が10%近くまで上がったということは心配いたしましたが、その後、先ほど申し上げましたように急速に適切に利上げを行って、その結果も先ほどやはり申し上げましたように、3%台へのインフレ率の低下ということで着実に現れてきていると思います。ただし目標は2%のインフレ率ですので、本当にそこまでスムーズに着地していくかどうか、まだ見極めが必要だというふうには考えております。

1:23:15

佐藤亮君。

1:23:17

どうもありがとうございます。日本銀行の方とお話しすると、いろいろな制約であったり、各国とのやりとりも含めて、話せないような返答できないようなことも多い。当然マーケットとの対話というところでも、今の日本銀行からの発信も、どうしても「こうです」「ああです」と何%とか言い切れないということが生じるのは徐々にわかっております。なのでやはり対話という意味では、すごく複雑なコミュニケーションをとっていただいているところはあると思うんですけれども、ただ、ひとつやはりこちらからお願いをしたいなと思うことでいうと、やはり日本銀行からの発信というところですね、ここについてはより丁寧に、国民の皆様にもついていけるレベル、具体性とかではなくてですね、例えばカラフルなものを使うとか、そういったことでも私は違うんではないのかなというふうに思っていて、それがですね、やはり今の政府の動きとしても、金融投資をしていきましょうよというところの流れ、認識者の拡大も含めてですね、いろいろ動いているという中で、やはり日本銀行のいろんな発信がですね、かなりこのマーケットに影響を与えるということは、これは市場参加を一度でもしたことにある方からすればですね、まあ興味があるところでもあると思うんですね。それにするとやはり今みたいにですね、説明がわかりづらいというか、曖昧な形、言葉を、それを続けていくと、今ちょっと起こっていることでいえば、各社、新聞社さんもですね、捉え方がやはり違う。または最近は変わった経済学者みたいな方も増えててですね、陰謀論も増えててですね、本当そこの情報の取捨選択を間違えた人が、全く違った解釈をして取り上げていくということも起こってしまっている中で、やはりこの物価の分析、そしてから物価の今後についてのやはりその意気込みであったり思いというところが、常にやはり日本銀行先頭にですね、発信を見たときに、国民の皆様でも、ああなるほどねと、今このような雰囲気でいるんだなということがわかるような発信にしていただけると、私はより国民生活に近づいていくことと、あとは今回の物価が上がっていってしまっていると状況に対しても安心感を持ってもらえるんじゃないかなというふうには思いますので、そこは個人的にお願いしたいと思います。続きまして、情報というところで続いて言わせていただきたいのが、金融政策決定会合の情報の管理のあり方についてなんですね。黒田総裁がこの10年ほど総裁任期あったんですけれども、要は黒田バズーカなんて言葉が残っているとおりですね、いわゆる日銀政策決定会合の内容はほぼほぼ漏れないと。だからこそその当日の動きがですね、強烈にマーケットに影響を及ぼすということが何度もありました。例えば11時ぐらいに発表になるというときに発表がちょっとでも遅れると何かあるんじゃないのかということで、強烈な上限を起こすような、ボラティリティが急激に上がるようなことすらもあったというふうに記憶しているんですけれども、ここ最近ですね、2回ほど日経新聞さんにリークされていると、ほぼその内容が実行されるものとほぼ同じということで、当日実発表されたときにはもうマーケットは折り込み済みというふうなことでですね、ある種ランニングとしては私は一つやり方かなというふうに思いますし、結果としてはあまり強烈なボラティリティにならないということを考えるとですね、まあいろんなやり方があるのではないのかなというふうに思う分もあるんですけれども、ただですね、それが市場の公平性を歪めているという見方は私は強いというところも思っておりまして、それが起こっていたらですね、市場参加者に不利が起こってしまうということも十分に考えていかなきゃいけないと思うんですね。まずはですね、金融政策決定会合の情報管理がどのように行われているのか、また情報漏洩があった場合の罰則やペナルティ、これちょっと教えていただきたいんですけれども。加藤日本銀行理事。お答えいたします。まず先生の今ご質問のところにあるルールとですね、それからあとその運用に変更は特にこの間もなくてですね、金融政策決定会合のこの情報管理につきましてはもう日銀法を改正された後から、かなり昔からですね、政策委員会が決定しておりまして、各金融政策決定会合の2日前からそれから会合終了当日の記者会見終了時刻までの期間、これは国会での発言を除きまして、金融政策と金融経済情勢に関して、外部に対して発言しないというルールにしておりますので、この間においては当然マスコミの取材も受けないというような形になっております。その前の肝心においてもですね、例えばそのマスコミや市場関係者と接触する場合には、それはしっかりと複数名で対応することのいろいろな管理をしているところでございます。なお、これに違反した場合というかですね、この場合には日銀法の中でもですね、29条ですけれども、役職員に対しては職務上の知ることができた秘密を漏らしたり投与したりならないというのが決まっておりまして、さらには63条で、これは1年以下の消費、または50万円以下の罰金というような形も定まっているところでございます。(( 時間がないのですぐまとめます ))えーとですね、今説明いただかなかったんですけど、日銀政策決定会合の間ですね、その会議中はスマートフォン等の使用は禁止されているという話は聞いているんですけれども、それが終わった後ですね、は自由なんですよね。で、例えばこれ機種さんとかだと、競馬の機種ですよね。これはスマートフォンの利用とかの禁止であったり、その間ですね、期間中の禁止も全部明記されていて、でこれ、例えば競馬だとですね、まあ昨年一番売上があったもので有馬記念で売上521億円なんですよ。けれども日経平均だけでいうとですね、これ平均売買代金って3.8兆円もあるんです、1日に。どれだけそのインパクトが違うかっていうのを考えたときに、私は同じような運用で、本当に今までと同じような運用でいいのかというふうに考えたらば、最低限ですね競馬とはもう2桁も違うような状況で、あの情報を扱っているんだという認識の中でですね、厳しくやっていただきたいと。で、これは最後のお願いで、もうこれで終了させていただきます。ではよろしくお願いします。これにて沢田君の質疑は終了いたしました。

1:29:26

次に前原誠二君。

1:29:28

委員長。

1:29:29

前原君。

1:29:30

国民主党の前原でございます。上田総裁に前回の委員会に続いて質問をさせていただきたいと思います。前回の委員会で金融緩和の効果、特に賃金への影響について質問をいたしました。 日本銀行からはですね、マクロ経済モデルを用いて量的質的金融緩和導入後の金融緩和が経済物価に与えた影響分析を示していただきました。2021年3月に示された点検においては、GCDPの水準は0.9から1.3%程度のプラス。生鮮食品やエネルギーを除いたCPIは、前年比0.6から0.7程度のプラスという説明を受けました。経済自身がGCDPが伸びているというのは、コロナ禍を除いて確かにこの通りなんだろうというふうに思います。問題はですね、GCDPが増えても、それが本当に賃金の上昇につながるのかということについて、しっかりと議論をしていきたいというふうに思っています。終わりをしている資料の1枚目をご覧いただきたいと思います。これは何度も使わせていただいている資料をアップデートしたものでございますけれども、2012年第4四半期を100として、経済指標がどう変化をしたかというものを表せたものでございます。経済は成長している。経常利益は増えた。しかしやっぱり内部流報にほとんど回り、そして利益以上に配当金が増えている。そして人件費は微増で名目ですね。実質賃金はマイナスだということがあります。これを見てですね、まず簡潔にお答えいただきたいんですが、金融緩和によっていわゆるトリクルダウンは起きていない。そして国民の生活は苦しくなっている。そのことを、総裁はお認めになられますか。

1:31:53

上田日本銀行総裁。

1:31:58

実質賃金低下の部分でございますが、これは先ほど野田委員のご質問にお答えする際にも、ちょっと触れさせていただきましたが、地元のインフレーションが海外の減燃料の上昇を通じたコストプッシュによる部分と、それから国内での全貢物価の高循環の目が育ちつつある、両方の部分からなっておると考えています。そのうちここまでのところは、一番目の方の寄与が非常に大きくて、これがもとで実質賃金が、名目賃金が上がっているにもかかわらず、なかなか上昇しないという状態が続いていると思います。ただし、金融緩和の方は、二番目の賃金物価の高循環のところに、作用することを狙って続けているものでございます。

1:32:54

前原政治君。

1:32:57

経済が、実質GDPが成長しているということを認めた上で、トリクルダウンは起きていない。そして実質賃金は下がっていることによって、国民の生活が苦しくなっている。そのことについて認められますか、という質問をしております。

1:33:13

上田日本銀行総裁。

1:33:19

経済、賃金もあり、労働者もありということで言えます。雇用者所得は着実に少しずつ上昇しているということかと思います。その背景には金融緩和の効果も出ているというふうに思っております。ただし、繰り返しになりますが、コストプッシュ圧力で足元一時的に、実質賃金が伸び悩んでいるということも事実かと思います。

1:33:46

前原政治君。

1:33:49

雇用者所得は着実に増えているとおっしゃいましたけれども、事実ですか。事実じゃないですよね。二枚目の私が用意したものをご覧いただきたいと思います。これは西銀がいただいた資料でありますけれども、右側をご覧いただきますと、この実践が実質雇用者所得なんですよ。つまりはプラスのときもありますよ。しかしマイナスのときも、この10年余りで半分近く、半分以上あるわけじゃないですか。コロナを除いたら半分近くあるということであれば、雇用者所得が着実に増えてきているというのは、違うんじゃないですか。そして、時間を省略するために、併せて質問いたしますと、なぜこの雇用者所得が下がっているのか、ということについて言うと、これは野田委員のご質問にも答えられ、今もご質問されましたけれども、輸入物価の上昇によって、コストプッシュによって、いわゆる実質賃金が下がっている、と同時に、雇用者所得まで、実質雇用者所得まで、下がっているということが原因ではないですか。つまりはずっと上がっていないということは、ずっと上がっているということは、訂正していただきたいし、この輸入物価が上昇していることによって、実質雇用者所得も減っているということは、きちんと認めてもらわなければなりません。いかがですか。

1:35:19

室田日本銀行総裁。

1:35:23

いいおっしゃいますように、目賃金だけでなくて、実質雇用者所得もコストプッシュインフレーションで、実質値が足下低下しているということは、事実でございます。

1:35:37

前原政治君。

1:35:39

さて、4枚目をご覧いただきたいと思います。これも前回の委員会で示した資料でありますけれども、じゃあこの輸入物価が上がっている原因は何なのか、ということでありますけれども、右側を輸入物価の推移を見ていただきますと、赤の実線折れ線が円ベース総平均、そして緑の折れ線グラフが契約通貨ベース総平均、というものでございまして、この円ベースは為替変動の影響を含むもの、そして契約通貨ベースは為替変動の影響を含まないもの、つまりは円ベース平均から円ベースから契約ベースを差し引いた分が、為替変動の影響ですよね。これについてはお認めになられますか。

1:36:33

上田日本銀行総裁。

1:36:37

委員御指摘のとおりでございます。

1:36:39

前原政治君。

1:36:41

ということは金融緩和による、そしてまたそれが他国との中央銀行の金融政策との違いによって、円安が進み、そしてコストプッシュインフレを起こし、実質賃金、実質交易者所得を下げている。つまりは国民にとっては金融緩和がマイナスになっているということもお認めになられますか。

1:37:10

上田日本銀行総裁。

1:37:15

まず円安が何を原因として起こっているかということについては諸説あるかと思います。もちろん内外金利差に依存するという見方が多いということはそのとおりでございますが、その場合も米国の金利引上げ傾向の影響が強いということは、多くの方が指摘されているとおりかと思います。その上で円安の経済への影響でございますけれども、おっしゃるように輸入物価の国内物価の上層のところを一段と大きくするというマイナスの効果は確かにあると思います。これに対しましてそれだけではなくて、インバウンド消費を含む輸出の増加要因となったり、グローバル企業中心に企業収益に好影響を及ぼすという面もございますので、一概に足元の円安が経済にマイナスというふうに言い切ることもできないかと思います。

1:38:24

前原政治君。

1:38:25

全体の経済のマイナスということを、GDPの測法値はマイナスですから、足元は。そういう意味においてはマイナスではあるんですけれども、私は何も経済全体に対してマイナス要因を金融緩和が与えているとは言っていないわけです。今お話をしているのは、この円安要因によって実質賃金、実質雇用者所得が下がっていますねということをしっかり認めた上で、そして誰のための金融緩和なのかという議論をさせてもらいたいんですよ。ですから円安の要因を聞いているんじゃないんです。円安が実質賃金や実質雇用者所得を下げているということはお認めになられますね。

1:39:10

上田日本銀行総裁。

1:39:14

そこは複数のメカニズムがありますので、必ずしも言い切ることはできないかと思います。もちろん委員のおっしゃいますように、円安を通じて国内物価が上がるということが、実質賃金を、実質雇用者所得を下げるという効果はもちろんございます。ただし一方で、円安の影響に限りますと、これが先ほど申し上げましたように、グローバル企業、あるいはインバウンドに関連する中小企業等の収益、あるいは雇用を引き上げて、雇用者所得をプラスに、雇用者所得にプラスに影響するという効果もあり得るというふうに考えております。

1:40:02

前原政治君。

1:40:03

いや、実質雇用者所得がマイナスになっているじゃないですか。全体の経済がプラスに仮になったとしても、実質雇用者所得がマイナスになって、実質賃金は下がり続けているじゃないですか。そして足元の急速な円安というものが、この4ページ、4枚目の資料の右側を見ていただくと、円ベース総平均というもの、契約通貨ベースという、為替に関わらないものからすると、輸入物価の半分以上は円安要因でしょ。それがコストプッシュということは、先ほど認められたわけじゃないですか。つまりは金融緩和というものが、それだけが原因じゃないかもしれないけれども、円安が結局、国民の生活を苦しくしていて、先ほど野田委員がおっしゃったように、支竹の3ページに資料を載せておりますけれども、これ支竹だけじゃないんですよ。4、6も個人消費はマイナスなんですよ。つまりは、この金融緩和というものが円安を生み、そして円安が実質賃金、実質雇用者所得を下げているということは、これは率直に認められた方がいいんじゃないですか。他のことはプラスですということを聞いていないんです、私。実質賃金、実質雇用者所得にマイナスになっていますね、ということをしっかり認めてもらわない。その議論をしているんです。

1:41:31

上田日本銀行総裁

1:41:35

実質所得が下落している大きな要因が、インフレが進行していることであって、そのまた一に円安が効いているということは事実でございます。ただし足元の実質所得の低下、そのほとんどの部分が円安の影響であるということではないと思います。円安だけに限りましても、先ほど申し上げたような、実質所得へのプラスの影響もございますので、これがこのまま続くということでは悲しもないかなと思っております。

1:42:10

前原政治君

1:42:12

この質問にちょっとお答えください。何のために金融緩和しているんですか。経済のためですか。株主のためですか。国民のためですか。私は国民のために我々は政治をやっていると思っているんですよ。経済がプラスになっても国民の生活が苦しくなっていたら、その金融緩和は経済にはプラスで、株主にはプラスで、国民にとってはマイナスだったら、それはプラスにならないんじゃないですか。誰のための金融緩和ですか。端的にお答えください。

1:42:44

上田日本銀行総裁

1:42:47

金融緩和を通じて賃金、物価の好循環を強め、インフレ目標の持続的安定的達成を目指すということのためでございます。

1:43:00

前原誠二君。

1:43:02

1ページのグラフを見ていただいたら、ずっと金融緩和していて、実質賃金は下がり続けているじゃないですか。十数年たってできていないじゃないですか。ですから、そういう意味においては、私はね、上田総裁、しっかりと誰のためなのか、経済がプラスになればいいんじゃない。GDPがプラスになればいいんじゃない。国民の生活が豊かになるかどうかが大切な。つまりは経済がプラスになっても、この1ページにあるように、利益以上に排当に回っているじゃないですか。格差が広がっていて、持てる人はより豊かになり、一般の国民は貧しくなっているのが金融緩和の今の現状じゃないですか。誰のための金融緩和かということを、いまいちと考えてやっていただかないと、実質賃金も下がり、実質交易者取得も下がり、そして円安がコストプッシュを生んでいる。そこはやはりしっかりと私は、受けとめていただかなきゃいけないと思いますよ。さて、それに関して、違う観点から2つ質問したいと思います。5枚目の資料をご覧いただきたいと思います。実質実行カーセレート円の。1970年以来、今の実質実行レートは最低であります。一番高かった1995年4月と比べると、63%の価値が下がっている。この実質実行カーセレートというのは、日本の対外的な価格競争力、購買力を示す仕様なんです。対外的な価格競争力、購買力を示す仕様なんです。下がり続けてもいいんですか。お答えください。

1:44:51

上田日本銀行総裁。

1:44:56

実質カーセレートは、様々な用意で、条件に動くものであると認識しております。

1:45:02

前原誠二君。

1:45:03

質問は下がり続けていいんですか。対外的な価格競争力、購買力が下がり続けていいんですかと聞いています。

1:45:12

上田日本銀行総裁。

1:45:14

お答えください。これは下がるということは、輸出企業の競争力は上がるという方向の動きでございます。ただしその上で、どうしてこういうふうになっているかということについて一言申し上げますと、実質カーセレートですけれども、これは名簿カーセレートの動きだけでなくて、貿易相手国との物価上昇率の違いも反映した、それを考慮に入れて割り算した指標になっております。したがいまして、長い目で見て内外の物価上昇率を比較したときに、日本の物価上昇率の方が貿易相手国よりも長期にわたって低いということがございまして、これが影響して実質カーセレートが、数成的に低下しているということでございます。それに加えて、ここ2年くらい、特にタイドルでの名目のカーセレートの低下が影響したということかと思っております。

1:46:18

前原政治君。

1:46:19

私の質問に直接答えられていないです。2015年6月10日に同じ質問を黒田総裁にしたときに、これ以上下がることはおかしいということをおっしゃったんです。そのとき125円ですよ。125円の壁と言われるのは、そのときにおっしゃったことなんですよ。つまりは、この対外的な価格競争力、購買力、輸出企業にプラスになると言って、輸出は伸びてますか? そんなに。伸びてないでしょう。この下落以上には。インバウンドは増えているかもしれない。インバウンドは増えているかもしれない。だけれども輸出がそんなに伸びているとは私は思いませんよ。もう一度伺います。下がり続けていいんですか?このこれからこれについては。

1:47:00

上田日本銀行総裁。

1:47:04

実質も含めまして、為替相場の水準やその評価について、具体的にコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。

1:47:15

前原誠二君。

1:47:16

いや、今の為替レートを聞いてるんです。実質実行為替レートが下がり続けていいんですか?と聞いてるんです。

1:47:23

上田日本銀行総裁。

1:47:26

実質名目を含めまして、それがどういう水準であって、あるいは過去と比べてどうであるかということについての具体的なコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

1:47:39

前原誠二君。

1:47:41

最後も短い時間ですので、同じ形での質問を行いますけれども、6枚目の資料をご覧いただきたいんですけれども、去年は9.2兆円の為替会議を行っているんですね。そして7ページをご覧いただくと、どうなったかということであります。財務副大臣に伺います。これだけ円安が進んでいて、なぜ今年は為替会議をしていないのかということであります。そのことを端的にお答えください。

1:48:19

赤澤財務副大臣。

1:48:21

円安介入の目的ということでありますけど、特定の水準を念頭に置いて介入をしているということではございませんで、為替会議はあくまでも為替相場の過度な変動に対応するものでありますので、必ずしも円安が進んでいるから介入をするという立場を私どもは取っていないという点についてご理解いただきたいと思います。

1:48:47

前原誠二君。

1:48:49

それはその通りです。8ページは財務省からいただいた資料でありまして、為替レートは市場において決定されることがベースなんですね。今副大臣が御答弁されたように一番下。このときだけしてもいいですよ、例外的にしてもいいですよということでありますけれども、この7ページをご覧いただくと、為替介入をしてもあまり効果がないんですよ。つまりは為替介入をしても短期的には効果があるけれども、中長期的には全く効果がないといっても過言ではありません。西木総裁に伺いたいと思います。やっぱりこの為替というものは、介入というものについては短期的な影響しかないと。中長的には日本のファンダメンタルズが、もちろん金融政策もしっかりでありますけれども、ファンダメンタルズが影響するというふうに考えますが、その2点についてお答えください。

1:49:42

上田日本銀行総裁。

1:49:44

申しわせのお時間が来ておりますので、答弁を簡潔にお願いいたします。為替はファンダメンタルズにとって安定的に推移するのが望ましいと考えております。介入の効果についてはコメントを差し控えさせていただければと思います。

1:50:00

前原政務君。

1:50:01

時間が来ましたので終わりますが、為替介入をやっても結局短期的な影響しかないということですし、ファンダメンタルズをしっかりと高めない限りは、私は先ほど明確に御答弁されなかったですけれども、どんどん私はこの為替というものはもっと悪くなっていくというふうに思います。それはしっかりと日本の体質改善というのは必要だということを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。これにて前原君の質疑は終了いたしました。

1:50:47

次に田村貴昭君。

1:50:50

日本共産党の田村貴昭です。日銀報告について質問します。日銀の展望レポート10月号では、個人消費は物価上昇の影響を受けつつも、賃金上昇率の高まりなどを背景としたマインドの改善などに支えられて、ゆるやかな増加を続けるといられる。このように書かれています。先ほどの総裁の報告の中でも、先の説明でも、ゆるやかな回復を続けるといわれました。しかし日銀の生活意識調査で、クラッシュ向き判断DIはリーマンショック後ぐらいの悪い状況となっています。約6割の人がクラッシュ向きにゆとりがなくなってきたと回答しています。15日発表の7月から9月期の国内総生産速報値は、3四半期ぶりのマイナス成長です。個人消費と設備投資が弱ぶくみとなっています。上田総裁にお伺いします。どうして個人消費がゆるやかな増加を続けると言えるのでしょうか。

1:51:55

上田日本銀行総裁

1:51:59

確かに足元のGDPにおける消費のデータはやや弱めになってございます。ただ様々な消費に関してはデータが出てまいりますので、これを種に見極めながら消費がゆるやかな回復費用にあるかどうかということをやはり見極めていきたいと思っています。GDP以外の統計を含め個人消費をめぐる状況を確認させていただきますと、サービス消費はペンタープ需要の顕在化などから増加費用にありますが、コストプッシュによる物価上昇が続くもとで、価格上昇波は特に大きい食料品や日用品などについてはやや弱めの動きが浮かれております。先ほどの個人消費については、賃上げの動きが今後も続き、所得面から個人消費を支えていけるかどうかポイントになると考えてございます。

1:53:03

田村貴昭君

1:53:06

総裁は記者会見で、来年の名目賃金が引き続き上昇するかどうかということは大きなポイントと述べました。展望レポートでも書かれているように、2021年以降、この2年間は名目賃金が上昇しています。一方で同じ時期に、暮らし向きDIは悪化し続けています。名目賃金が上昇しても暮らし向きは良くなるどころか悪化しています。当然のことですけれども、実質賃金が上昇しない限り、国民の暮らし向きというのは改善しないのではないでしょうか。お答えください。

1:53:47

上田日本銀行総裁

1:53:51

委員おっしゃいますように、確かに名目賃金が上がっても実質賃金が上がらないと、これはなかなか苦しいというのはおっしゃるとおりでございます。ただ、先ほどもちょっと申し上げましたが、足元の実質賃金の下落がもちろん物価の上昇から来ている。ただ、その物価の上昇のかなりの部分が輸入価格の国内価格への転嫁によるコストプッシュ型のものであるというふうに認識しております。輸入価格自体が下がり始めている。少なくともインフレ率では低下の方向にいっているということから考えまして、この面からのインフレは徐々に収まっていくというふうに考えております。その中で名目賃金の上昇が来年と続いていくということがあれば、実質賃金に対して良い影響をもたらしていくというふうに思っております。

1:54:51

田村貴昭君

1:54:53

実質賃金が長期にわたって連続で下がっている。それから国民の暮らし込みの意識も悪くなっていると言っていますよね。そんな中でどうして個人の消費が増加をしていくというふうに判断されるのか、ちょっと理解できません。2021年9月の生活意識調査では36.3%の人がゆとりがなくなってきたと回答していました。2年間で半分を超える57.4%の人がゆとりがないと今回答する。急速に暮らしは悪化しています。にもかかわらず政府の月齢報告も2年前から個人の消費の基調は緩やかに持ち直している。持ち直している。この緩やかに持ち直していると持ち直している。ずっとこの表記ですよ。上田総裁は個人消費についてそんなに悪くないというふうに判断していると、菅会見でも述べておられますけれども、相当国民の意識と乖離があるのではないでしょうか。政府も日銀も物価上昇や個人消費への評価を過ぎ続けているために、正しい政策運営ができていないのではありませんか。いかがでしょうか。

1:56:13

上田日本銀行総裁。

1:56:17

最近のインフレ、特に食料品、日用品等が大きく、エネルギーも含めてですが、値上がりする中で所得が相対的に低い層の方々に非常につらい状況になっているということはそのとおりであるかと思います。従いまして、消費全体としてみれば緩やかな増加気象にあるということが、正しいとしても二極化といいますか、ばらつきがすごいあるということは事実だと思いますし、それに注意をしつつ政策運営をしていかないといけないということかと思っております。

1:56:58

田村貴昭君。

1:56:59

岸田総理は突然、縮小金庫のコストカッター型の経済の悪循環を一掃しなければ日本経済が再び成長することはできないとおっしゃって、来年6月に1人4万円の一度限りの定額減税を実施する説明をしています。しかしながら岸田内閣は今年度の投資予算で軍事費倍増のための毎年度1兆円に相当する増税を盛り込んでいます。毎年度3兆5千億円必要とされる異次元の少子化、子育て対策も決めました。償還財源として国民の利用者負担が予想されるGX債20兆円の発行も始めました。10年で償還するとなると毎年2兆円の負担増であります。将来的に発生する毎年約6兆5千億円の国民負担増を決めておきながら、1年限りの所得税減税を実施したとしても、消費マインドは改善しません。結局個人消費というのは増やす方向にならないのではないでしょうか。いかがでしょうか。

1:58:09

ウェダ日本銀行総裁

1:58:35

これが現地通貨ベース等では落ち着いてきておりますので、そう長く続くものではないというふうに見ております。したがいましてそのインフレが続いている間、一時的に企業や家計のインフレによる負担を和らげるという政策は消費等の下支えになるという方向は十分認めるというふうに見ております。

1:59:03

山田貴昭君

1:59:07

最後に総裁、インボイス導入について伺います。10月1日から実施されました。消費税インボイス制度はどちらにせよ、過所分所得が減ります。免税業者にとってみたら、課税業者への転換を迫る形になるし、取引がなくなる、そうした選択を迫るものになってまいります。財務省の試算では161万業者が課税業者への転換を決断するとされていますけれども、フリーランスや副業がかなり広がっています。実際に影響を受けるのは1000万社に近いとも言われています。免税業者と取引がある課税業者にとっても苦渋の選択が迫られます。例えば、一人親方をたくさん抱える公務店、職人が支える伝統工芸産業、アニメーションや漫画などの円溜め産業、末端の貨物を配送を行う配送業、これらの免税業者が廃業しますと、インボイス登録を要請してもできません。消費税の負担をこもることになります。事業者の税負担が所得の大幅な削減を引き起こすことになってまいります。今回のチャンスを逃せば、デフレ脱却が難しくなると言いつつ、インボイス制度を導入して、冷裁企業や個人事業主、フリーランスの過所分所得を引き下げて消費の足を引っ張っています。これからもっと引っ張ることになります。インボイス制度がすでに個人消費のマイナスの要因となっていることを、上田総裁は認識されているでしょうか。上田日本銀行総裁。時間が来ておりますので、簡潔に。インボイス制度ですが、消費税制度の円滑な運営にとっては、必要な制度かと思います。ただし、その導入の際に、様々な事務的なコストの上昇が見込まれますので、この点に配慮して実行していただくということが重要と思っております。

2:01:19

田村貴昭君。

2:01:20

明快な回答はなかったですけれども、時間が来ましたので終わります。これにて田村君の質疑は終了いたしました。ありがとうございます。(質疑は終了)次に、去る6月27日、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第5条の規定に基づき、国会に提出されました破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告につきまして、概要の説明を求めます。

2:02:20

金融担当大臣、鈴木俊一君。

2:02:28

令和5年6月27日に、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第5条に基づき、破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告書を国会に提出いたしました。報告対象期間は、令和4年10月1日以降、令和5年3月31日までとなっております。御審議に先立ちまして、その概要を御説明申し上げます。まず、今回の報告対象期間中に、金融整理関財人による業務及び財産の管理を命ずる処分は行われておりません。次に、預金保険機構による資金援助のうち、救済金融機関等に対する金銭の贈与は、今回の報告対象期間中にはなく、これまでの累計で19兆319億円となっております。また、預金保険機構による破綻金融機関等からの資産の買取は、今回の報告対象期間中にはなく、これまでの累計で6兆5192億円となっております。なお、預金保険機構の政府保証付き借入等の残高は、令和5年3月31日現在、各勧奨合計で1兆860億円となっております。ただいま概要を御説明申し上げましたとおり、破綻金融機関の処理等に関しては、これまでも適時適切に所要の措置を講じることに努めてきたところであります。金融庁といたしましては、今後とも各金融機関の健全性にも配慮しつつ、金融システムの安定確保に向けて万全を期してまいる所存でございます。御審議のほどよろしくお願い申し上げます。これにて、概要の説明は終わりました。次に、財政及び金融に関する件について調査を進めます。この際、お諮りいたします。両件調査のため、本日参考人として、日本銀行総裁上田和夫君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として、内閣府大臣官房審議官上野祐子君、金融庁総合政策局長 庸本幸君、総合政策局政策立案総括審議官堀本義雄君、監督局長伊藤豊君、財務省大臣官房長 宇波博太君、関税局長 江島和彦君、国税庁次長 星谷和彦君、厚生労働省大臣官房政策立案総括審議官 青山慶子君、大臣官房審議官 宮本恵子君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。次の申出がありますので、順次これを許します。

2:05:51

山田美希君、山田君。

2:05:56

自由民主党の山田美希です。質問の機会をいただき、ありがとうございます。限られた時間ですので、早速始めさせていただきます。最初に、資産運用立国と金融リテラシーの向上についてお伺いいたします。国民の資産形成は、老後資金の確保など、将来の生活を守る上で大変重要です。また、貯蓄から投資への大きな流れをつくって、我が国の資本市場を活性化する必要もあります。政府は、昨年11月に決定した、資産所得倍増プランの下で、その取組を進めようとしています。また、今年8月に金融庁から公表された金融行政方針では、資産運用立国の実現と資産所得倍増プランの推進と銘打って、年内に具体的なプランを策定するとしています。そこでお伺いいたしますが、資産所得倍増プランを推進するにあたって、政策プランの策定の進捗状況について教えてください。

2:06:57

金融庁岩甫総合政策局長。

2:07:05

お答え申し上げます。我が国の家計金融資産の半分以上を占めております現預金が投資に向かい、投資先企業の企業価値向上の恩恵が家計に還元されると、それがさらに次なる投資や消費につながっていくという、こういうその成長と分配の好循環を実現していくことが重要であると考えてございます。そのためには、いわゆるインベストメントチェーンの各主体に対して働きかけを行っていくことが重要と考えております。例えば、昨年11月に取りまとめられました資産所得倍増プランにおきましては、認意差の抜本的拡充、高級化が図られましたけれども、その普及や金融経済教育の充実など、家計の安定的な資産形成を支援するための取組を推進してまいりたいと思っております。それから、金融機関におけます顧客本位の業務運営を確保すること、あるいは企業の持続的成長に向けたコーポレートガバナンス改革の実質化にも取り組んでまいります。そして、こうした取組に続きまして、いわば残された最後のピースとしまして、家計金融資産等の運用を担う資産運用業、あるいはアセットオーナーシップの改革を行うと、その運用力の向上、体制の強化等を取り組んでまいりたいと思っております。現在、そのための政策プランを年内に策定すべく、新しい資本主義実現会議のもとに設置されました資産運用立国文化会等におけまして、有識者や関係省庁と連携いたしまして、具体的な政策の検討を進めております。金融庁といたしましては、こうした取組を通じ、資産運用立国による成長と分配の好循環を実現し、我が国経済の成長と国民の資産所得の増加につなげてまいりたいと考えております。

2:08:58

山田美樹君。

2:09:01

ぜひ着実にこの政策プランの策定と進捗を進めていくことをお願いいたします。国民が安心して将来資産を確保していくためには、金融詐欺の防止などを既として金融リテラシーを向上させていくことが重要であろうかと思います。金融教育については、現在審議が行われている法案の中で、金融経済教育推進機構の創設が盛り込まれています。そこでお伺いします。新たに創設される金融経済教育推進機構における組織体系、取組方針、民間との共同の在り方などについて、政府の見解を御教示いただければと思います。

2:09:42

金融庁堀本総合政策局政策立案総括審議官。

2:09:47

お答え申し上げます。政府が目指します成長と分配の法循環、これを実現するためには、国民の皆様に金融トラブルに巻き込まれることなく、適切な投資判断をしていただく、このための金融リテラシーを身につけていただくことが重要だということは、委員御指摘のとおりでございます。このため、金融経済教育推進機構が行います金融経済教育については、資産形成のいい方法のみならず、家計管理や消費生活の基礎、あるいは社会保障、税制度、金融トラブル等、金融経済に関わる幅広い観点を取り入れる方針でございます。同時に、こうした幅広い教育を、官民のノウハウやネットワークを集結いたしまして、国全体として中立的な立場から推進する、こうした体制を整備することも重要だというふうに考えております。このため、金融広報中央委員会の機能を遺憾、掌檢するほか、全国銀行協会や日本証券業協会、投資信託協会の民間団体の活動内容を、可能な限り集約することで、これらの団体の培ってきた知識やネットワークを生かす体制を整備していきたいと、このように考えております。こうした組織体系や取組方針の下で、幅広く民間団体との連携を図りながら、金融経済教育の充実を図ってまいりたいと考えております。

2:11:34

山田美樹君。

2:11:37

ご答弁ありがとうございます。恐らく、公的な機構でもって、官民で連携して取り組んでいくということが求められるのだろうと思います。このときに資産所得培造プランが、どちらかといえば資産運用の攻めの側面を持つと思います。これに対して、金融経済教育推進機構が取り組む金融リテラシーの向上は、国民の大切な資産を詐欺被害や金融トラブルなどから守っていくという守りの側面を持つものであろうかと思います。政府の取組における攻めと守りの両方のバランスをどのように確保されていくのか、ご見解と今後の取組方針をお伺いいたします。

2:12:24

鈴木金融担当大臣。

2:12:28

岸田内閣が目指します、成長と分配の好循環を実現していくためには、家計、企業、金融機関といったインベストメントチェーンを構成する、各主体それぞれに働きかけを行っていくことが重要と考えます。こうした観点から、昨年取りまとめた資産所得倍増プラン及び年内の政策プランの取りまとめに向けて検討を進めています。資産運用立国実現プランに沿って取組を進めておりますが、その際、家計の資産所得の増加に向けた環境整備とともに、国民の金融リタラシーの向上に向けた取組を合わせて進めることといたしております。具体的に申し上げますと、家計の資産所得の増加に向けた環境整備として、二位・三位の抜本的拡充・高級化、金融機関における顧客本位の業務運営の確保、コーポレート・ガバナンス改革の実質化、資産運用業の高度化やアセットオーナーシップ改革に取り組んでおります。また、国民の金融リタラシーの向上に向けた取組として、金融経済教育推進機構を設立いたしまして、国全体として中立的な立場から、幅広い観点から金融経済教育を推進してまいりたいと考えております。政府としては、このように山田先生ご指摘の、「攻め」と「守り」のバランスを取りながら取組を進めることによりまして、成長と分配の好循環を実現させたいと考えております。

2:14:12

山田幸君。

2:14:14

ご答弁ありがとうございます。国民の安心・安全を守りながら、貯蓄から投資への大きな流れをつくっていく、その流れをぜひ進めていただければと思います。次に、もう一つのテーマであります、金融システムのレジリエンスについてお伺いをいたします。本年は、1923年に発生した関東大震災から100年目の節目の年でもあることから、政府における事業継続計画、BCPの取組について質問いたします。我が国には、阪神淡路大震災や東日本大震災などの地震による災害のほか、台風や豪雨による風水害、火山の噴火など、さまざまな自然災害のリスクがございます。特に近年では、首都直下地震や南海トラフ地震など、首都圏含め甚大な被害を及ぼすと考えられる大地震が、30年以内に約70%の確率で発生すると指摘をされていますし、異常気象に伴う水害、土砂災害の発生が続くなど、自然災害の激甚化、頻発化が進んでおります。こうした我が国に取り組む環境の変化を踏まえますと、重要な社会インフラの一つである金融システムについても、災害発生への備えを一段と整備強化していくことが必要だと考えます。そこでお伺いいたしますが、政府では大規模災害などの発生時に、我が国の金融システムを維持するとともに、被災した預金者や事業者などを支援する観点から、どのような取り組みを行っているか教えてください。

2:15:48

伊藤監督局長。

2:15:55

お答え申し上げます。金融庁におきましては、我が国の金融システム、金融資本市場の機能維持等の観点から、銀行や証券会社、保険会社等の金融庁所管事業者に対しまして、災害時に備え、平時より危機管理体制を構築し、危機管理マニュアル及びBCP、事業継続計画を策定することを求めるとともに、定期的なアンケートの実施等により、その運用状況をフォローしているところでございます。金融庁といたしましては、災害等の危機発生時においても、我が国の金融システム、金融資本市場の機能が維持されるよう、これにはお客様への対応ももちろん含まれますけれども、日頃から取り組むことが重要であるというふうに考えておりまして、本年9月1日に、当庁のBCPに基づく訓練を行っておりますけれども、その際には関係業界団体との連絡体制も確認をしているところでございます。引き続き、金融機関等において、災害時にも適切な対応が取られるよう、フォローをしてまいりたいというふうに考えております。

2:16:57

山田幸之君。

2:16:59

はい、ありがとうございます。ぜひ万全の備えをお願いいたします。続いてですけれども、近年、自然災害の頻発、激甚化によって、保険料支払いの増加が著しいというふうに言われております。これまで政府は、損害保険会社の異常危険準備金の無税枠の拡充などを行っておりますけれども、これを継続拡充することはもちろんですが、加えて、より根本的な視点から保険会社の持続的なビジネスモデルの構築が必須だと考えております。そこでお伺いいたしますが、保険会社の持続的なビジネスモデル構築の観点から、国際的な議論への参画も含めて、政府の取組方針について教えていただければと思います。

2:17:47

伊藤監督局長。

2:17:54

お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、近年の自然災害の頻発、激甚化に伴いまして、火災保険の収支が悪化している中、各損害保険会社におきましては、中長期的な事業環境や顧客ニーズの変化を見据え、持続可能なビジネスモデルを構築していくことが重要な課題であるというふうに、私どもとしても考えているところでございます。これを踏まえまして、金融庁におきましては、損害保険会社が自然災害に対する備えとしての機能を、より適切に発揮していくために、統合リスク管理の高度化、顧客ニーズやリスク実態等を踏まえた、保証内容、保険料の見直し、防災減災のサポートに向けた対応などを促しているところでございます。また、各国の保険監督当局で構成されます、保険監督者国際機構、IAISと呼んでおりますけれども、ここにおきましても、先般、東京にて開催された年次総会に際して、自然災害に係る保険でカバーされない損害、プロテクションギャップと呼んでおりますけれども、このプロテクションギャップに関する報告書を公表し、議論が行われております。この報告書におきましては、リスク低減へのインセンティブ付けや、さまざまな関係主体間での連携などを含む、関係当局が果たし得る役割が論じられているところでございます。金融庁といたしましては、こうした国際的な議論も踏まえつつ、各損害保険会社における持続的なビジネスモデルの公式に向けた対応について、しっかりとしたモニタリングを行ってまいりたいと考えているところでございます。

2:19:30

山田佳紀君。

2:19:32

はい、ご答弁ありがとうございます。本来でしたらもう1問ですね、民間金融機会のサイバーセキュリティ協会の政府の取組についてお伺いをしたいところですが、時間が迫っておりますので、これはもう私の方からの意見といたしまして、質問とはせずにお話をさせていただければと思います。つい最近もフィナンシャルタイムズの電子版で、中国の大手銀行がサイバー攻撃を受けたために、この米国債の取引に影響が出たという報道がございました。サイバー犯罪が日々巧妙化する中で、国内の金融機関においてもサイバーセキュリティのための計画を策定し着実に実行していくことの重要性が一段と増しているかと思います。政府におかれましても、こうした取組しっかり進めてくださいますようお願い申し上げます。以上をもちまして質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。

2:20:26

これにて山田君の質疑は終了いたしました。【質疑の音】

2:20:38

次に金子春平君。金子君。

2:20:43

はい。自由民主党の金子春平でございます。第十五院質のマイクは若干少し高く設定をできるので私にとっては非常に助かるんですけれども、どうぞ他の院質も高いマイクをまた導入していただけるとありがたいなと思いながら質問をさせていただきたいと思います。まず冒頭、鈴木大臣、ちょうど四百日でありましたけれども井上理事とともに大臣にお使いできたこと、またともに汗かけたこと、本当に光栄に思いますし、どうぞ引き続きご検討していただくようまたお願いを申し上げます。それではその関係で私にご加盟が賜ったんだろうというふうに思いますけれども、ビッグモーター並びにFRCの件に関してご質問させていただきたいというふうに思います。まずビッグモーターに関して、先般大臣の方からビッグモーター社に対して保険業法に基づいて、11月30日をもって損害保険代理店の登録を取り消す方針を固めたとのご発言がありました。そもそも顧客の見えないところで車に傷をつけたり不適切な修理を行うなど、悪質な行為が横行していたというふうにテレビ報道では流れておりましてけれども、金融庁は国民の目線に立ってビッグモーター社に対してどのような処分を行い、またどのような追及をするお考えがあるのか、ご答弁をお願いいたします。

2:22:06

伊藤監督局長。

2:22:12

お答え申し上げます。金融庁といたしましては、損害保険代理店としてのビッグモーター社に対して、本年9月4日から11月10日まで立入検査を実施をいたしました。損害保険代理店は、保険契約者等の利益を害することがないよう、適正な保険募集管理体制を確立する必要があると考えておりまして、当該立入検査を通じてビッグモーター社において、ガバナンス上の不備、顧客保護にかける悪質な行為が広がっている実態などがあったかどうか、重点的に検証してきたところでございます。その結果、同社におきましては、会社法上求められる経営管理体制が構築されておらず、適正な保険募集を確保するための体制整備も行われていないということが確認をされました。また、今後、保険会社との代理店委託契約が全て解約となる予定でございまして、保険会社からの再建に向けた支援も期待できないという判断をいたしました。こうした状況に鑑みまして、金融庁といたしましては、保険業法に基づき、今月30日をもって損害保険代理店の登録を取り消す方針を固めておりまして、今後、速やかに処分に向けた行政上の手続きを進めてまいりたいと考えております。

2:23:31

金子審平君。

2:23:33

さらに、本事案に関しまして、損害保険会社がビッグモーター社の不正行為を知りながら、過大な保険金制御に目をつぶっていたというのであれば、極めて問題であるというふうに考えております。特に保険会社にとっては最も重要な取引先というのは、ビッグモーター社ではなくて、顧客であるわけでありまして、金融機関が顧客の利益を大使とする中で、金融行政のそれが柱だというふうに思っておりますけれども、こうした考えを踏まえて、金融庁としては損害保険会社に対してどのような責任を考えておられますでしょうか。

2:24:13

伊藤局長。

2:24:19

お答えをいたします。委員御指摘のとおり、顧客本位の業務運営は金融情勢にとって極めて重要なものであるというふうに考えているところでございます。一方、今回の事案におきましては、社外調査委員会からも損害保険ジャパンにおいて大口取引先であるビッグモーター社からの利益を優先するあまり、顧客目線の考え方が欠落していた旨の指摘がなされているところでございます。金融庁といたしましては、現在損害保険ジャパンへ立ち入り検査を行っているところでございまして、当社の経営管理体制や内部管理体制上の課題にも踏み込んだ上で問題の根本原因を特定すべく、深度ある実態把握を進めているところでございます。また、先日、親会社である損保ホールディングスに対しましても、子会社である損害保険ジャパンの経営管理を適切に行っていたかを検証するために立ち入り検査を開始したところでございます。金融庁といたしましては、両社への立ち入り検査を通じ、委員御指摘の顧客本位の業務運営がしっかりと行われていたかどうかも含めて、よく検証してまいりたいと考えているところでございます。

2:25:28

金子先輩君。

2:25:30

ぜひよろしくどうぞ、お願いいたします。ビッグモーター社に限らず、他の中古自動車販売業者においても類似の協議があると複数のマスコミから報道されておりますが、ビッグモーター社との間で起こった個別の事案や対策にとどまらず、より大きな視野で今後対策に取り組む必要があるんだろうというふうに思います。こうした不正行為が二度と起こらないように、また今回の事案を学びとして、不正行為の温床となっている問題の根本原理の解明や再発防止策について、制度的な対応の視野に入れてしっかりと取り組んでいただきたいと思いますけれども、どのようなことをお考えになられていますでしょうか。

2:26:16

伊藤局長。

2:26:23

お答え申し上げます。金融庁といたしましては、先ほど申し上げましたように、ビッグモーター社、損害保険ジャパン、損法ホールディングスに対する立入検査などを通じまして、今回の保険金不正請求事案について実態配付を進めているところでございます。徹底的な真因分析を行い、各社において実効的な再発防止策を策定することが重要であると考えております。一方、委員御指摘のとおり、こうした問題が二度と起こらないようにするためには、個社の対応のみならず、より包括的な業界全体の対応も必要と考えておりまして、既に損害保険協会におきましても、業界全体の取組として被害者救済や再発防止のための施策を検討してございます。金融庁としましても、今後一連の行政対応を通じて不正行為の温床となるような構造上の問題があると認められた場合には、関係者とも議論をしながら、制度や監督のあり方を含め、適切な対応を検討してまいりたいと考えているところでございます。

2:27:24

金子審平君

2:27:27

ありがとうございました。国民の関心の大きなテーマでありますので、ぜひまた金融庁にもしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。そして、今日、FRCについて報告がございましたので、その関係で地域金融機関の件について御質問したいというふうに思います。地域金融機関は、事業者への支援を通じた地域経済の活性化など、経済において重要な役割を担っております。特に私の地元もそうでありますけれども、人口減少や低金利環境が継続してきたことなどで、非常に厳しい経営環境にあるというふうに認識しております。当委員会の中で、鈴木大臣の所信表明において、地域金融機関が地域経済の回復、成長に一層貢献できるように、持続可能なビジネスモデルの構築に向けた取組を即すと、心強いお言葉を賜りました。こうした大臣のお言葉も踏まえて、地域経済の活性化に積極的に貢献しようとする地域金融機関をどのように後押ししていくのか、時間的に最後の質問なのかと思いますけれども、金融庁にお伺いをさせていただきます。

2:28:44

伊藤局長。

2:28:45

お答え申し上げます。地域金融機関におきましては、地域経済を支える要として、自身の金融仲介機能を強化し、資金供給にとどまらない支援を通じた地域企業の企業価値向上等を図ることにより、地域経済の回復、成長に一層貢献していくことが期待されると考えております。こうした役割を適切に果たせるよう、地域金融機関においては、低金利環境や人口減少など厳しい経営環境が続く中でも、将来を見据えた経営改革を着実に進め、経営基盤の強化に取り組むことが重要であると考えております。こうした地域金融機関の取組を支援する観点から、政府といたしましては、合併経営統合を含む経営基盤の強化の取組を支援するための資金交付制度の創設、デジタル化や地方創生など、持続可能な社会の構築に幅広く貢献できるようにするための業務範囲規制や出資規制の抜本的な見直しなど、さまざまな環境整備を行ってまいりました。また、金融機関の事業者支援能力の向上を後押しするため、事業者支援の際の着眼点を業種別に整理する取組や、人材面の支援ニーズへの対応を促進する取組なども進めているところでございます。地域金融機関には、こうしたことも活用しながら、経営基盤の強化や金融中華への機能の発揮に向けた取組を進めていただきたいと考えておりまして、金融庁といたしましても、各地域金融機関の取組を引き続き後押ししてまいりたいと考えております。

2:30:25

金子審平君

2:30:26

ありがとうございました。時間が余りましたので、終わらせていただきます。

2:30:33

これにて金子君の質疑は終了いたしました。次に米山隆一君

2:30:41

それでは会派を代表してご質問いたします。今ほど伺いました破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告についてご質問いたします。先ほど御説明いただきましたけれども、基本的には今回の報告があるだのものはない、何もありませんという報告だったとは思うんですけれども、ちょっとこの内容についてそうですかというところがあるので伺いたいと思います。資料1ページをご覧ください。先ほど配られた資料のこの6ページにあたるところなんですけれども、ここでSBI新生銀行、これが報告されているのはバブル崩壊後2000年代前半までに公的資金が注入された銀行で、今なお公的資金が残っている唯一の銀行だということで、今なお報告されているということだと思います。ここの下の方、これ公的資金残高として、3項ということで2500億円と記載されております。一方ということなんですが、SBI新生銀行、これは2021年9月にSBIホールディングスがTOBを発表しまして、それが成立して、そして2023年9月1日、直近ですけれども、臨時株主総会とその後の手続きを経て、9月28日はもう上場を廃止されております。これに先立つ5月12日に、預金保険機構とSBI新生銀行は公的資金の取扱いに関する契約というものを交わしておりまして、これ公表されております資料2になります。これによりますと、業回収額は3500億円になっているわけです。これは預金保険機構とSBI新生銀行が合意しているわけですから、本来ここには3500億円と書くべきだと思うんですが、なんでこの1000億円ものそごがあるのか、ご説明をお願いいたします。

2:32:19

伊藤金監督局長。

2:32:22

お答え申し上げます。SBI新生銀行、旧長銀でございますけれども、に対しましては旧金融安定化法に基づく1300億円と、早期健全管理を基づく2400億円、計3700億円の公的資金が注入されておりますけれども、このうちこの注入額ベース、母化ベースで1200億円が返済をされておりますので、注入額ベース、母化ベースの公的資金残高は2500億円ということで、このFRC報告に記載をしておりますが、委員御指摘の公的資金の取扱いに関する契約書、ここに約3500億円と記載しておりますけれども、これは長銀が特別公的管理から脱するときに、その時点の注入額は3700億円なんですけれども、その時の様々な含み益なども考慮いたしまして、この時点で5000億円は公的資金として返却をするという合意をした上で特別公的管理から出ております。その後、先ほど申し上げた1200億円、母化ベース1200億円の返済が行われましたけれども、この際にもこれは1500億円、約1500億円の実際の金額が返済をされておりますので、この5000億円から1500億円を引きまして、3500億円ということで、今回の契約においては確認の意味で金額を明示をいたしまして合意をしたということでございます。この3500億円を母化ベース別と先ほど申し上げたように2500億円ですけれども、3500億円を金融庁としては返還を求めるために今後取り組んでいくということでございます。

2:34:21

柳山龍一君。

2:34:23

結局母化と自家の違いみたいな話だとは思うんですけれども、何せこの3500億円返すまでは、今ほどの金融機能再現のための緊急措置に関する法律第5条に基づいて報告義務があるわけですよね。結局これ3500億円をちゃんと返してもらうまでは、それは報告してくださいって話なんだから、これはやっぱりここには3500億って書くのが正直だと思いますよ。何かそこでいやいや母化代2500だからそれでいいんですと。1000億円をまるでなかったように言うというのは、それはちょっと報告としてね。そういうことをちゃんと国民がみんな見て、それをチェックするための報告じゃないですか。その報告に低い方の数字を言うと、実際は3500億円を返さなきゃいけないのに。それは本当にあるべき状況ではないと思いますので、ぜひ次回からは実際に返すべき金額を書いていただくということはよろしいですか。次回もまた2500って書くんですか。ご返答お願いいたします。

2:35:21

伊藤局長。

2:35:23

この御提出を申し上げていますFRC報告におきまして2500億円という記載をしておりますのは、先ほど来申し上げているとおりでございますけれども、委員御指摘も踏まえまして、これまでの整合性、他の記載との整合性なども踏まえますけれども、よりよいわかりやすい記載方法がどうあるべきかということは、引き続き検討してまいりたいと考えております。

2:35:53

米山龍一君。

2:35:55

それは結構な御答弁で、ぜひそうしていただければと思います。ちなみにそうした上で、そうすると一層明らかになるんですけれども、これ1998年に9兆人が公的資金を投入されてからすでに25年、四半世紀がたっているわけなんですが、なお3500億円残っている。資料3をごらんいただきますと、資料3じゃないです、ごめんなさいね。(( 資料3は市場の資料です ))いやいや、業務純益ですけれども、SBI新生銀行の業務純益ですけれども、370億円程度しかないわけなんです。そして、四半世紀たってなお3500億円残っているんですが、これ一体全体いつまでに、どういうふうに返済する予定なのか、それやっぱり書かなきゃいけないんじゃないですか。それを全く言わずに、漠然と、3500、あ、まあ2500円で、実は2500円しか書いてない、500億円しか書いてないんですけど、漠然とそう残ってますっていうわけじゃなくて、今後一体全体これどう返すつもりなのか、そのご予定、まあ今書いてないですけども、そのご予定を伺わせていただきます。

2:37:01

伊藤局長。

2:37:07

お答え申し上げます。委員御指摘の、現在のSBI新生銀行の公的資金の返済に関しましては、預金保険機構等の関係者間で提出されました、先ほど委員の御資料にもございましたけれども、公的資金の取扱いに関する契約書の中におきまして、2025年3月までに返済スケジュールを含めた返済に向けた具体的な仕組みが提案をされ、協議の上同年6月までに合意するということで、契約を結んでいるところでございます。したがいまして、現時点で返済スケジュールや返済方法はお示しできませんけれども、金融庁としては、同行が収益や企業価値のさらなる向上を実現し、可能な限り早期の公的資金の返済につながるよう、引き続き求めてまいりたいと考えております。

2:37:57

米山龍一君。

2:37:59

これは質問にはせずに、意見ですけれども、遅すぎるわけですよね。だって、何せ先ほど申しました通り、市販盛期たっているわけですよ。市販盛期たって、今年の6月に契約を結んでおきながら、なお、2025年になってやっと返済計画ができる。それはもう何ていうか、回収する気あるんですか、と言われてもやむを得ないと言いますか、もっと早くできるでしょう、来年できるでしょう、と、通常思うと思うと、だって1年あるんですから、来年って1年後ですからね。それを、こんだけの期間をつくる猶予を与えてしまうというのは、ちょっとそれが金融行政を監督するところとして、いかがなものかと思います。次の質問に移りますけれども、次ちょっと技術的な質問なんですが、これを合わせて、預金保険機構、これを調べてみますと、預金保険機構の資金調達法である預金保険機構債、これずっと実は0.0%で調達できているんですけれども、これは一体全体、何でこれができているのか、その理由を、これはちょっと技術的な話ですが、お伺いしたいと思います。

2:39:12

伊藤局長。

2:39:18

お答え申し上げます。政府保証付きの預金保険機構債は、競争入札によって、政府保証債市場の市場利回りを反映した発行利回りで、証券会社に落札をされております。政府保証債市場の市場実成利回りは、おおむね同じ期間の国債の利回りと同水準か、それ以上であり、ご指摘のとおり、近年では0.0%あるいは、それを下回る水準となっているところでございます。こうした水準であっても、預金保険機構債が購入される理由としては、さまざま考えられるところでございますが、例えば、金融機関が日々の資金繰りなどで使う取引の担保として活用することや、日銀に資金を預ける際の金利よりマイナスの程度が小さければ、購入のメリットがあるという理由が考えられると思っております。なお、今後金利が上昇していった場合には、それを反映して預金保険機構債の利回りも上昇していくものと考えているところでございます。

2:40:21

柳山隆一君。

2:40:22

はい。これはもう質問でなくて意見なんですけれども、そうなんですね。まあ、それは今はずっとマイナス金利が続いてきたから、預金保険機構の方も、なんと0%で調達できていたと。ところが、これからは金利が上がるわけですよ。調達のコストも上がる。そもそも今までは、いろんな状況で担保に使うから、みたいなぼやっとした理由で買ってもらえたのが、これからはちゃんと金利で選別されるようになっていっちゃうわけなんです。先ほどの話に戻りますけれども、なんともう25年前のバブル破綻の処理がまだ終わっていないという状況で、我々は次の金利高騰といいますか、金融のショックというものを、絶対に起こるかどうかわかりませんけれども、もはや見据えなきゃならない状態なわけです。そうしますと、この預金保険機構の方も、それはよくよく注意していただいて、そして、なるべく早期に、このSBI新生銀行の破綻処理というものを、だって今は終わっていないという状況ですからね。公的資金を回収していないんですから、進めていただけますようにお願いしたいと思います。次に、神田副大臣の記事についてご質問いたします。まず神田副大臣は、元副大臣ですね。神田元副大臣の件についてご質問いたします。まず神田元副大臣は、11月9日の参議院財政金融委員会、11月10日の衆議院内閣委員会で、いろんな質問に対して、「精査中です、精査中です」と連発されました。ところが、その精査した内容を一切説明することなく、11月13日に事表を提出し、大臣それをいいだくだくと受理してしまいました。14日には、この衆議院財務金融委員会は予定されていたんですから、いくら事表が出されたって、それを保留した上で、きちんと精査した内容を、この委員会で説明させて、それから、会議院といいますか、事表を受理すべきだったと思いますけれども、なんで一体全体、そんな風に、神田財務大臣のね、まるで神田財務大臣を隠すかのように、事表を受理してしまったのか、ご所見をお伺いいたします。

2:42:29

鈴木財務大臣。

2:42:32

まず、この度神田前副大臣が、この辞任に至ったということ、大変遺憾でありまして、このことを重く受け止めているところであります。国民の皆様方の信頼を回復できますように、足下の課題に全力で取り組んでいかなければならないと、考えているところであります。まず辞任に至るまでの経緯を、事実関係としてお話をさせていただきたいと思います。先週来、本件について報道等がなされる中で、神田前財務副大臣には、しっかりと説明責任を果たすよう指示をし、国会の場で説明をさせてきたところでございます。土日を挟みました13日に、月曜日、神田前財務副大臣から、私に対しまして、国民生活に影響のある補正予算、そして金融庁の法案の審議を控える中で、これ以上国会審議に迷惑をおかけすることはできないため、諸行自主体との申し出がありまして、内閣としてもこれを了承したところでございます。神田前財務副大臣の辞職につきましては、さまざまな御意見を頂戴をしているところでございます。例えば、御党の泉代表からは、遅すぎるとの御指摘を受けておりますし、また、ただいまは辞表を受理せず、国会において説明責任を果たすべきとの御意見も頂戴しております。これらのそれぞれの御意見、いずれも根拠のある御意見だと思っておりまして、重く受け止めているところでございます。重要なことは、神田前財務副大臣が、政治家としての説明責任を果たすことだと考えます。この点、神田大議士も、今後とも政治家として説明責任を果たしていきたい、旨を述べておられると、そういうふうに承知をいたしております。財務副大臣をお辞めになって私が支持するというような立場は変わったわけでありますけれども、神田大議士が政治家としてそうした説明をしっかりしていただくこと、それに期待をしているところであります。

2:45:00

柳山理事君。

2:45:01

大臣、今ほど、大臣、説明責任を果たすようにと指示したとおっしゃいましたよね、在任中。それは、政治家としての説明責任じゃなくて、大臣が指示しているわけですから、副大臣としての説明責任ですよね。国会の場で神田元副大臣、説明していないんですよ。政策中、政策中、政策中と言って、何も答えていないわけです。それに対して大臣がちゃんと説明責任を果たせと言ったんだから、別に、人任を早くしろって早く決めればそれいいんですよ。人任は決めた上で別に、14日、ちゃんと場があったんだから、14日の財務金融委員会で説明させたらいいじゃないですか。それが大臣にとって今ほど言ったことでしょ。今のお話をそのまま受け取るならね、大臣、自分で説明しろと言っておきながら、自分で説明の場を奪ったんです。それでいいんですか。これからも大臣はそういうふうに、部下が何かしたときに、説明しろと言っておきながら、今後何か、そのときには、これから精査して、精査してから答えますと言わせておいて、その精査の結果が出る前に、全部事表を受理すると、これ、今後もそういう対応をするということはよろしいですか。

2:46:13

鈴木財務大臣。

2:46:16

先ほど申し上げましたとおり、今回の辞任に至る経過がございました。そして、結果として、事表を受け取ったわけでございまして、それに対しましては、今、米山先生がご指摘になられましたような、いろいろなご批判、ご意見があるということ、これは承知をいたしたところでございます。いずれにいたしましても、副大臣という立場を離れたといたしましても、政治家として、これからも持たれた疑念に対しまして、しっかりと答えていただくことが重要であると、そういうふうに思っておりまして、そのことを強く期待をしているところであります。

2:46:57

米山隆一君。

2:46:59

神田副大臣の個人の責任にもまた別として、この調整というのは、これも財務大臣の職責だと思うんですけれども、これに関して、ご質問させていただきたいと思います。神田元副大臣が代表を務める政党支部、自由民主党愛知県第5選挙区支部の2021年の収支報告書によりますと、同支部は神田議員から2850万円の借金がある。同じく副大臣が代表の政治団体親友会では、と読むんでしょうかね、神田市から1884万円の借入金があり、合計すると副大臣は支部と政治団体に合計4734万円を貸し付けていると報告している。これ、ちゃんと公式に報告しているわけですね。ところが一方、副大臣は同年の所得報告で、資産公開法に基づく所得報告で、自身の貸し付け金は210万円と報告しており、差額4524万円の訴告があるということになります。これ、まずもってね、どっちかがそれは間違い、もしくは虚偽なわけですよ。政治資金収支報告書が虚偽であるならば、それはもう政治資金規正法第25条第1項3号の虚偽記載罪。5年以下の金庫または100万円以下の罰金になります。いや、じゃあ、じゃあ違いますと。そっちじゃなくて、資産公開の方は罰則がありませんから、いやいや、資産公開が間違いましたと、おっしゃられるのかなとは想像するんですけれども、じゃあなんでそもそも神田元副大臣がこんなことをしたのか。それは調整を免れるためじゃありませんか。だってそのね、もう差し押さえ、ビル差し押さえされているわけですよ。で、市の、あの、調整当局からしたら、この神田元副大臣が、この政治団体に対して持っている4500万円もの債券、これ差し押さえりゃいいわけです。差し押さえて何ならテープ命令を受けて、もう調整当局が、この、それこそね、市部から、お金を取っちゃえばいいわけです。この政治資金から。で、それを、誤魔化すために、それをそうされないために210万円って言ったんじゃありませんか。差し押さえされる前には財産調査等あるはずなので、その財産調査等でね、そういう私4500万円も債券持っているんですってことを、ちゃんと言わなかった。もしそうだとすると、それは地方税法第375条第1項1号の虚偽賃金事例に当たるわけなんですよ。だからこれ、単に神田元副大臣の政治家途中の説明責任みたいな話じゃなくてね、調整当局として、きちんとそれを調べなきゃいけないと思うんですけれども、それをお調べになったんですか。神田元副大臣に対してお前ちゃんと、自分の市部に4500万円の債券があることを、ちゃんと申告したのか。それをお調べになったかどうかお答えください。

2:49:48

財務省 宇波大臣官房長。

2:49:51

はい、お答え申し上げます。委員、今お尋ねの件につきましては、神田前財務副大臣の政治資金に関することでございますので、恐れ入りますが、財務省としてお答えを申し上げる立場にございません。これに対してお答えします。

2:50:12

米山雄一君。

2:50:13

いやいや、僕政治資金のことは聞いてないですよ。それは財務省は調整当局でしょ。ちゃんと調整しなきゃいけないわけでしょ。国民からバンバン調整してるわけでしょ。調整してて、しかも別にどこが相手だろうかね。それは日本国が相手だろうが、政治団体が相手だろうが、債券を持っているのは、それを差し押さえたらいいでしょう。今ほどのお答えを聞くと、どうやら財務省の方は、政治団体に対して持っている債券を差し押さえないと理解でいいんですね。それは大変ありがたいことで、我々政治家は全部ね、自分の政治団体にお金を貸して、預けてお金を貸しとけば、どんなに大能しても差し押されない。そういうふうにお答えになったんですね。確認させてください。

2:50:56

宇波大臣官房長。

2:50:59

お答え申し上げます。委員から御質問のあったこの内容は、政治資金収支報告書、あるいは所得報告書に記載の事項に基づくものでございますので、今申し上げたように、政治資金に関することでございますので、財務省としてお答え申し上げる立場にございません。

2:51:28

米山隆一君。

2:51:30

いや、じゃあ、やりたい方だったんですかね。だって別に、どこに対するものだろうが、財産でしょ。財研は財産ですからね。その財産をちゃんと調査するわけですよ。地方税法にも書いてありますよ。財産調査するんですよ。財産調査すると、税務当局は、財産調査にあたっていろんな資料を見るわけでしょ。それは、もちろん登記だって見るでしょうけれども、その中でね、政治家だったら、わざわざ報告してくれてるんだから、公開されてるんだから、それを見たらいいじゃないですか。それはそのぐらいのシビアさがなくていいんですか。今ほどのお話ですと、じゃあ全然、いいんですね。じゃあこれから、我々みんな、政治団体にお金預けて、その財研持って、そして税金を退納していいんですか。もう一回聞かせていただきます。

2:52:21

宇波大臣官房長。

2:52:34

再度の答えになりますけれども、委員のご質問は、この政治資金、収支報告書と所得報告書に書いてあることについての、週刊誌の報道に基づきまして、朝鮮職員に対して隠蔽する意図があったのではないかと、それを確認したのかというご質問でございましたので、ただいま申し上げたように、政治資金に関することであり、財務省としてお答え申し上げる立場にございませんというふうに、申し上げたところであります。一般論としての朝鮮のあり方については、国税庁の方から答弁を申し上げるかと思います。

2:53:10

米山隆一君。

2:53:11

はい、まあもう諮問ですから、じゃあ次は大臣にお聞きしますけれども、いや週刊誌の報道って言いましたけど、週刊誌が報道しようがしまいがそれを公的な文書としてね、出されている財産の所在ですから。で、それをね、要するにその、ちゃんと財産あったのに、払わなかったわけですよ。で、それを、あのそういうふうに、なんていうか、不問に不しますみたいなことは、それはいかんと思うわけですよ。はい、財務大臣、こういう朝税行政でいいんですか。ご所見を伺います。

2:53:43

鈴木財務大臣。

2:53:46

あの、政治家の、まあ、活動に関する、政治資金報告書のことでございまして、それはやはり、神田さん本人が、一番提出者であり、それに何か疑念を持たれたときには、しっかりと説明をしなければいけないんだと、そういうふうに思います。で、そういう説明の中で、何か違法性というものが、あるのではないか、ということが明らかになれば、それは、そうした行政的な対応に、次の段階で進んでいくんだと、そういうふうに思います。

2:54:22

米山隆一君。

2:54:24

いや、結構驚いたんですが、政治家はじゃあ、自分が説明するまでは、朝税当局から、あの、なんか調べるのを猶予してもらえるんですね。いや、びっくりしました。だって、他のところはそうじゃなきゃでしょ。政治家だけは猶予されるんですか。じゃあ、御承知を伺います。

2:54:39

続き、財務大臣。

2:54:41

いや、猶予するとは言っておりません。今回の場合は、週刊誌で、そういう問題点が指摘をされたわけでございますが、あの、私も政治資金収支報告書を出しておりますけれども、それについては、もう間違いがないように、きちっとやっているつもりでございます。すべての政治家が、まあ、米山先生も含めてですね、そういう対応をされていると思います。しかしながら、何か外部から、この問題点があるんじゃないかと、これは脱法的なことをしているんじゃないかと、いうようなことの指摘を受けましたら、これはしっかりと説明しなければいけないと。もうこういうことで、このきちっとしたものを出しているという思いのものがですね、何か言われるまでは説明しなければならないとか、何とか、そういう話ではないんだと思います。

2:55:33

米山龍一君。

2:55:35

はい。まあ、もうお諮問のですから、これで終わりにしますけど、そういう話をしているんじゃなくてね。政治資金は政治資金、政治責任は政治責任、それは説明したらいいですよ。それはね。でもそうじゃなくて、朝政当局としては、そんなこと無関係に、財産があるなら調べて取りに行かなきゃいけないでしょ、と言っているんです。それに対して、政治資金だから、猶予じゃないのかもしれませんけどね。政治資金だから、当面しないみたいな、それはおかしいですよ、ということを言ってますので、それはぜひね、きちんとご対応いただければと思います。はい。で、次。同じやはり、神田元副大臣の件でご質問いたしますけれども、資料3、ごらんください。神田元副大臣、税理士であったと、言われているんですけれども、実はね、この税理資格、調べてみますと、1987年に中央大学法学部研究科修士を受け取り、89年に愛知大学院大学小学系研究科修士を取られ、そして、1991年に税理士登録をしているんですけれども、どれら、これで税理士法改正前の試験免除規定により、法学財政学部の修士を得たことで、税法に関する科目も免除され、小学の修士を得たことで、会計学部に関する科目も免除され、要するに全科目免除で税理士を取得した、ということで、これよろしいですか。

2:56:43

国税庁、星谷次長。

2:56:46

お答え申し上げます。委員御指摘の、修士の学位等の取得により、税理士試験の免除につきましては、平成13年の税理士法改正前は、法律学又は財政学の研究により、修士の学位を取得し、さらに小学の研究により、修士の学位を取得した場合には、税理士権を受験せずに、税理士学を取得することができるものとされておりました。なお、こうした税理士権の免除者につきましては、税理士法施行規則の規定によりまして、該当者の氏名を官報をもって広告してございます。その上で、委員お尋ねの神田禅財務副大臣につきましては、平成4年4月の官報におきまして、税理士試験の全部科目免除者として、広告されていると承知をしております。

2:57:38

米山雄一君。

2:57:39

いや、そうなんですよ。しかもね、修士論文って言いますけど、これ、法学、小学、財政学ですから、ほとんど、あの、調整実務関係ないみたいなね。もう要するに、まあまあ、修士さえ取れば税理士になれたっていう時代だったわけなんですよ。ちなみに今、なれたって言いますけれども、なんと、これ法改正後でも、改正後の今なおですよ。2001年の改正、平成13年か2001年、2001年の改正ですから、もう20数年たって、なんと今なおね、平成14年3月31日以前に大学院に進学したものに関しては、同じように、この制度が適用されて、なんと25年遡って、俺25年前に修士とったから、あの、税理士になれる。あの、全科目免除で税理士にならせてくださいっていうのは、なれちゃう。で、と思われる。てか、なれる。ですけれども、これ、このままでいいんですかね。もうこの制度廃止して、さすがにね、あの、昔々に修士とった人が、全科目免除で税理士になれるなんて制度はやめるべきだと思いますけれども、大臣のご所見を伺います。

2:58:50

鈴木財務大臣。

2:58:52

あの、税理士試験の科目免除制度につきましては、平成13年度税制改正におきまして、税理士制度の信頼性の向上を図る観点から、修士等の学位取得に係る学問領域を、試験科目に相応するものに限定するとともに、試験科目の分野ごとに、1科目について試験合格をしていることを条件とするといった、改正が行われているところであります。この改正後の制度は、米山先生ご指摘のとおり、平成14年4月1日以後に、大学院等に進学する方について、適用することとされていますが、これは改正前の制度を念頭において、大学院等に進学している方も存在することに、配慮したものであると聞いているところであります。税理士試験のあり方を検討するにあたりましては、現行の制度により課題が生じているか、制度の改正によってどのような影響が生じるか、などを踏まえた検討が必要である、そのように考えております。

3:00:11

米山隆一君。

3:00:13

結局お答えいただけなかったんですけれども、だってこの制度で現に問題が生じたじゃないですか。神田前副大臣というとんでもない税理士さんが退任されたわけです。そういう問題を、なお今なお25年たってね、まだ今後発生し得る、そういう制度を残しておく意味ないでしょう。そんな大学院に進学したのは、それはそう思って大学院に進学した人だっているかもしれませんけど、だからってそれは別に法的に保護されるような既得権位じゃなくて、いやそんなもの制度は変わりましたから、もう取れませんでいいじゃないですか。しかも25年前ですからね。それはもうちゃんと制度としての整合性といいますか、そんな全く調整実務を知らないような、個別の税法の情報を何も知らないような人が、税理士になったって困るわけですから、現に困ったわけでしょ、今。現に困ったことが起こったんですから、それは変えていただけることを強く要望させていただきます。次の質問に移ります。次の質問、資料8をご覧ください。これ、青いラインがインフレ率、赤いラインが名目賃金上昇率、グレーのラインが実質賃金上昇率。どう見てもね、大臣、インフレ率に対して名目賃金上昇率は、ほぼほぼ常に追いついていないんですよ。これもう政府を挙げてね、資料6指示とかに書いてありますけど、物価と賃金の好循環、物価と賃金の好循環って、ずっとお題目のようにおっしゃられている。鈴木大臣も本年3月15日の財務金融委員会において、まずは物価上昇を超える賃上げの実現を目指すとともに、賃上げが高い隙の人材を引き付け、機能生産性を向上させ、それから更なる賃上げを生むという、好循環を作り上げる。大臣も物価と賃金の好循環って、おっしゃられているわけなんですけど、いやそもそも好循環って何?って話で、それは好循環っていうのは、多分ねポジティブフィードバックのことだと思うんですよ、英語の。物価が上がったらそれ以上に賃金が上がって、賃金が上がったらそれ以上に物価が上がって、それ以上に、っていうそういうこう何ていうか、次々と連鎖が起こって、より上がっていくってことが起こらないと、好循環にならないわけです。ところが実際に見てみると、常にね、名目賃金の上昇っていうのは、物価上昇より低いわけですよ。で、そうしたらまさに今ほど起こったみたいに、実質賃金が下がるので、むしろそれは今度は景気を冷やすわけです。実際下がったわけですよね。実際GDP下がっちゃったわけです。で、そうしたら今度はもう、あの賃金上がらなくなっていくわけですよ。だから物価が上がったって、全然好循環なんか起こんないんです。もともと起こるという論理もない。論理もないし、ここね、もう令和4年の、もう1月以降ですから、もう1年半ほど全然起こってないってことも、証明されちゃったわけです。それでなお、何で物価と賃金の好循環と、言い続けるのか。その理由を教えていただけますか。

3:03:15

鈴木財務大臣。

3:03:20

あの、一般論として、その前に、物価と賃金の好循環を目指して、どのような経済、財政運営を行っているのか、というご質問も含まれていたと思いますが、政府といたしましては、骨太方針2023にありますとおり、賃金上昇やコストの適切な価格転嫁を伴う、賃金と物価の好循環の実現を目指しているところであります。そのため、賃金と物価の好循環の鍵となる、持続的な賃上げの実現に向けて、今般の経済対策におきましても、賃上げ促進税制の強化のほか、価格転嫁対策の強化、生産性向上の支援などを、盛り込んでいるところであります。

3:04:10

柳山龍一君。

3:04:12

いや、あの、変わるとなってないんですけれども。あのね、賃上げ税制はいいんですよ。で、今ほど大臣も実は回答の中でおっしゃられたと思うんですけれども、対策として行っていることは賃上げだけなんです。いや、それでいいんです。いや、賃上げさえすればね、だって賃金上がったら、そりゃやがては、だって経営者だって、賃金上がっているのに全く物価上げない、製品価格上げないといけないでしょう。賃金さえ上げれば別に、物価は、しかも、賃金に対してね、全ての製品は全部が賃金じゃないですから、賃金上げれば、それは物価は賃金以下の上昇するわけなんです。だから別に、賃上げさえしていれば、何も物価なんて上げようとする必要ないんですよ。ね、わざわざ物価を上げようとするから、まあ、それは日銀やっているんで、俺知らんというのかもしれませんけれども、わざわざ物価を上げようとし続けているから、こういうふうに、物価に対して賃金が追いつかなくて、実質賃金が下がって、そしてGDPが下がっちゃっているんです。馬鹿馬鹿しいじゃないですか。もう、物価と賃金の好循環なんて言葉はやめて、賃金を上げますだけ言って、そして、ほっときゃ、賃金が上がりゃ、それは物価が付随的に、それよりも低い水準ですから上がるんだから。それが上がりすぎないようにするだけ、それはいいんです。大臣、もう物価と賃金の好循環、やめる。そう言っていただけますか。

3:05:40

鈴木財務大臣。

3:05:42

米山先生の今のご質問の、このご主張でありますが、賃上げが物価高を追い越し、物価と賃金の好循環となるようなことはありえないと思う。こういうことであったと、こういうふうに思います。そうじゃないです。そうじゃない。一般論として申し上げますと、一人当たり名目賃金、これは物価上昇率と、労働生産性の伸びに見合って上昇していくこと。これが想定をされるために、生産性が向上する場合には、やや長い目で見れば、一人当たりの名目賃金上昇率が、物価上昇率を上回るものと考えます。実際、時間当たり名目賃金と、コアの消費者物価指数を比較いたしますと、1970年代から1990年代半ばや、2010年代半ばから2020年頃までにおきましては、名目賃金上昇率が物価上昇率を上回っていたものと承知をいたしております。他方で、足元では輸入物価の上昇を起点とする物価高が生じる中で、中小企業をはじめ、十分に価格転嫁ができていないことなどにより、賃上げする余裕がない企業もあったことも、物価上昇に賃上げが追いついていない原因の一つであると認識をいたします。政府といたしましては、今般の経済対策などを通じまして、生産性向上を促すとともに、価格転嫁対策の強化などによりまして、賃上げの目詰まりを解消に努めまして、賃上げと物価の好循環の実現を目指しているところでございます。ご指摘のとおり、賃上げはとりわけ重要な課題でありまして、政府としても賃上げ促進税制の強化、最低賃金の引上げ、価格転嫁対策の強化など、様々な政策を動員をして、物価上昇を上回る賃上げの実現を目指してまいりたいと考えております。

3:08:00

山山政府参考人

3:08:02

時間がもう過ぎているので、一言だけ言わせていただきますけれども、この資料8で既に名目賃金が物価が上がっているところがあるんですよ。令和3年の12月から、違う、令和4年1月から4月ぐらいですか。だから別にそれないなんて言っているんじゃなくて、でもこのときインフルエンザ率低いでしょ。インフルエンザ率低いままでいいんです。インフルエンザ率低いままで、別に賃金が上がることだけ目指せばいいですよね、って言っているので、ぜひそういうふうに、わざわざ物価を上げるというネガティブなことをしない政策に転換していただけますことを、ご期待いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。これにて、米山君の質疑は終了いたしました。午後1時から委員会を再開することとし、この際休憩いたします。

3:49:20

(会議を終了します)休憩前に引き続き、会議を開きます。質疑を続行いたします。

3:49:30

道下大輝君

3:49:34

お疲れ様でございます。立憲民主党・無所属の道下大輝でございます。今日は質問の機会をいただきまして、皆様に心から感謝を申し上げます。また、日銀の上田総裁には、午前中の報告と、そして質疑答弁の後、また午後にもご出席いただきまして感謝申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。ではまず、上田総裁に伺いたいというふうに思います。今月十五日に内閣府が公表しました、七九月期のGDP速報値は、物価変動を除く実質で、全期比0.5%減、年率換算は2.1%減。2022年10月12月期以来、三四半期ぶりのマイナス成長となりました。物価高を受けた個人消費の不信に加えまして、企業の設備投資も落ち込み、新型コロナウイルスからの景気回復に急ブレーキがかかったというふうに、専門家の方からはお話が出ております。2023年1月3月期と4月6月期は、年率換算で3.7%の増、そして4.5%の増と、高成長が続いていたわけであります。日本銀行が掲げる2%の物価安定の目標を超える物価上昇は、これは消費者物価指数ですけれども、2022年4月以降18か月連続で2%を超え、3%以上の物価上昇は、8月まで12か月連続でした。9月の分は、これは3%を割り込んだわけでありますが、それでも生鮮食料品やガソリン投稿のエネルギーを除いたら、まだ4%だとか続いているわけであります。先日岸田総理はスーパーを視察されましたけれども、どのような認識を持たれたのか、新聞記事などには載っていますけれども、今日は、もっと私たち一般庶民の立場に立って、そうしたところから質問させていただきたい。私もスーパーに行きます。それは見るだけじゃなくて、自分自身も東京では宿舎に住み、そしてもう端子不倫ですから、自分でスーパーに行って買い物して、宿舎では料理して食べます、自炊しています。地元に帰れば、家族がいるんですけれども、妻と手分けして買い物をしたりして、1円でもやりやすいものを買ったりするわけであります。やはりここ、エネルギー価格の高騰や気候の変動にもありまして、野菜の値段が上がるだとか、肉類が上がるだとか、少しでも安いものを買いたいというふうに私は思いながら買い物をしているわけであります。そうした中で、消費者という目線でも、今、物価は上がっているなというふうに非常に感じているわけです。先日、地元のスーパーをいくつか視察させていただいたり、経営者側、そして労働者側からもいろいろとお話を伺いました。そこのスーパーでは、複合施設にある総合スーパーで、より良い品がなかなかの値段で販売しているところと、普通のスーパーと、もう1つは安いものが大量に販売されているというスーパー、この3つの種類のスーパーを展開しているところなんですけれども、前年同期費、前年同月費で、それぞれのスーパーは前年よりも売上は上がっている。で、103%とか、その複合施設にある総合スーパーは103%とか、中位のスーパーでも105%なんですけれども、安い品物が大量に販売されている、そんなに種類はそんなにないというところの売上が、前年同月費と比べると113%になっているんです。だからそう考えると、消費者は消費勾配が上がってきたという話はありますけれども、実は消費者は今、非常にまた安いものを買う傾向、つまり私はですね、この生活防衛という言葉もありますけれども、消費者は非常に節約をしなければならないというような、今状況に置かれているというふうに思います。で、またこれは別のスーパーの経営者の話を伺いますと、1人のお客様のスーパーでの買う、その1月平均で買う回数が減ってきているというんですよ。で、買う値段は変わらないんですよ。だから、もう週に3回ぐらい行っていたお客さんが、週に2回とか週に1回で、それもそんなに買わないようにしている。週1回だったら1週間分大量に買おうということで、この価格というか支払額は増えるんですけれども、でもそんなに支払額は変わらないというんですよ。その一方で、スーパーに通う回数が減ってきているという、こういう、いわゆる行動変容というんでしょうかね。そういったところを、非常にスーパーの経営者側も通貫をしているんですよね。だからそこで、本当にこういった形で、まず消費者は、実はやっぱり、今日の午前中の話もありましたけれども、今の物価らかで非常に苦しんでいるというふうに私は思いますし、それに対して経営者側は、今政府はですね、物価と賃金の好循環ということで、物価を上げようとしていますけれども、新聞記事にありましたのは、今、値下げセールをやっているスーパー、あちこちに見受けられます。先ほども、9月、10月になって、様々な食料品や日用品の価格が上がったということなんですけれども、しかし、上がっても、上げてもですね、お客さんが来ない。やっぱりここは価格を下げないといけないという状況になっているというふうに思うんです。ということは、日銀や政府が目指しているこの方向、そしてそれを目指して行っている政策と、消費者や実際のこの企業はですね、ちょっとこれ、乖離してきているんじゃないかなというふうに思うんですよね。だから、国民は物価高に耐え切れなくなってきているし、企業もそうした国民、消費者のこの動きをしっかりと機敏に反応、対応しているんではないかというふうに思います。私はもう、日銀は2%物価安定目標達成に固執しなくてもいいのではないかというふうに思うんですが、総裁の御意見を伺いたいと思います。

3:56:52

上田日本銀行総裁

3:56:57

お答えいたします。委員御指摘のように、第三四半期の実質GDPがまず、個人消費や企業の設備投資の減少から、それまでの高めの成長の期と比べますと、三四半期ぶりのマイナス成長となったわけでございます。今後、明らかになってきますいろいろなデータを種に見ていく必要があるとは思いますけれども、私どもとしては我が国経済が緩やかに回復しているという姿は、まだ継続しているというふうに考えております。その上で物価情勢ですけれども、午前中もう少しお話しましたが、足元の物価だか、あるいはインフレーションには2つの部分があるというふうに考えております。1つは輸入物価上昇が国内の物価に転嫁されてくるというコストプッシュ型の部分。それからもう1つは国内の総需要にも支えられて、賃金と物価の好循環が少しずつ回り始めているという部分かと思います。これまでのところを見ますと、物価上昇はその第1の部分、コストプッシュによる部分が非常に大きな割合を占めているというふうに思います。それが人々の実質所得や収益への下押しという形で、各家や中小企業とに負担感をもたらしていることは自分認識してございますし、消費の一部に委員がおっしゃいましたような生活防衛的な動きが出てきているということも認識しております。ただ、こうしたコストプッシュ圧力部分は輸入物価の前年比が今年の春ぐらいからマイナスに転じているということも踏まえますと、徐々に和らいでいくというふうに見ています。これに対して第2のコンポーネント、賃金と物価の好循環の部分については、まだまだ良い目が来ていますが、もう少し強くなっていかないといけないというふうに考えてございまして、これを支えるために日本銀行としましては、粘り強く金融緩和を継続しているところでございます。

3:59:18

道下大輝君。

3:59:20

先ほどもちょっと話が出ましたけれども、物価と賃金の好循環って私は政府は両方一緒にやるべきではないと思うんですよね。賃金、物価よりも賃金が上回ればある程度生活にゆとりができるかもしれませんが、今このような外的要因、つまり為替相場、これは為替に関しては金融緩和政策もあるんですが、外国の、外国というかエネルギー価格の高騰というものがあって、それで入入物価指数が上がってきている、それが国内の物価を上げているということであれば、それをさらに円安という入入物価指数を上げるようなことを、私は日銀はしなくてもいい、しなくても自然と私は物価は上がるというふうに思うんですよね。今ちょっと話が出ました円安なんですけれども、為替相場の方で円安傾向がやはりじわりじわりと進んでおりまして、今日時点では150円台半ばを推移をしております。これまでは日米の金利差によるところが大きいというふうによく言われておりますけれども、私は今後は金利差のみならず、国の経済力による円安の影響が出てくるのではないか。よく言われているのは年末にGDPに関しては日本はドイツに抜かれて日本になるというふうに言われております。経済同友会の二並代表幹事は今月14日の記者会見で日銀の金融緩和政策について、国民経済に与えている影響が圧倒的に大きくなっているのではないかと思う。そろそろ今の金融政策というのは終焉させていかないといけないと発言されたり、またイールドカーブコントロールについては相当な意味で崩れている。世界の市場は不自然なコントロールをするものに対して厳しいと分析し、日本の経済力からすると1ドル151円は円安すぎる。適度なら110円ぐらいと具体的な為替水準まで提言されました。私の地元の、地元で、地元発祥、北海道発祥の家具小売の国内作業手ニトリは想定を上回る円安で、中間決算は250億円近い現役となりました。以前あるセミナーでニトリ会長の講演を伺ったことがありますが、そのときには非常に過度の円安に懸念を表明されていました。それでも今は150円、155円という為替相場を想定しつつ、この経営の方向性をまた修正をされているということで非常に努力をされているなというふうに思うんですけれども、こうした異次元の金融緩和政策による過度の円安、悪い円安が国内経済に悪い影響を私は与え続けていると思いますが、こうした状況はいつまで日銀として続けるのでしょうか。

4:02:27

上田日本銀行総裁

4:02:35

為替相場の水準等について具体的にコメントすることは差し控えたいと思いますが、為替相場は様々な要因によって変動をいたします。このところ市場では、米国で金融引き締めが長期化するとの見通しの下で、内外金利産に着目する声が多いというふうに認識してございます。先ほどの繰り返しになりますが、円安の影響も含めた日銀物価上昇、既定とした物価上昇が関係や中小企業等に負担をもたらしていることは、十分認識してございます。ただ、これも先ほど申し上げましたように、中小企業にも収益が広がり、賃上げの動きが広がっていくという状況を支えるために、粘り強く金融緩和を継続してございます。その上で、こうした金融緩和の継続をどういう状態になれば修正することができるかということにつきましては、2%のインフレ目標の持続的安定的な実現が見通せるようになればということで、内外に表明させていただいておりますが、その時期について、現時点で確定的なことを申し上げることはできないというふうに考えております。

4:04:01

道下大樹君。

4:04:03

その物価目標2%ということと、先ほどからおっしゃられている賃金ですね、これやはり持続的な賃上げが当初の目標どおり行われているかどうかということが見通せるというか、判断できるのはやはり来年の6月の夏ぐらいですよね。来2024年度の春冬の状況によると思うんですが、それまでこのような、その間ずっとこのような物価高の上昇、ただそれに見合った賃上げはやはり行われていないというか、実質賃金がずっとマイナスという状況では、本当に疲弊するのは国民なんですよ。特にそれは資産を持たない大多数の一般庶民なんですよ。そうしたところがどんどんどんどんこのタイムラグの間、ずっと自分たちが節約して努力して貯金を減らしながら、予貯金ない人は大変な思いをしているわけですけれども、こうした状況にいつまで続けるのかということが国民からは本当に多くの声を伺います。私は、政府と日銀が進めるこの異次元の金融緩和政策、これが私は円安基調を生んでいると思いますけれども、それをとめたら物価と賃金の好循環はとまってしまうんですか。私は異次元の金融緩和政策と、そもそも賃上げ、私は物価よりも賃上げを先にすべきだと思うんですが、異次元の金融緩和政策をとめたら賃金、賃上げはとまってしまうんですか。ちょっとその辺について、御説明をいただきたいと思います。

4:05:47

日本銀行 上田総裁

4:05:54

これは過程での話でございますが、金融政策が正常化されて、金利が大幅に上がっていくということになりますと、金利敏感的な需要項目は下押し圧力を受けるということになります。それは、そういうセクターの需要の減少として、雇用の減少にもつながりますので、賃金にもマイナスの圧力がかかるということになると思います。

4:06:24

道下大輝君

4:06:26

でも、そういう説明をしていて、ずっと金融緩和政策を続けていて、でも低賃金が続いていて、ということですよね。ちょっと私は順番が違うんじゃないかなというふうに思います。以前も私が申し上げたのは、イギリスのブレア政権のときに、経済成長が低迷している中で、先に賃上げを政府が企業に要望したと。やはりそのときには経営者は反対します。何で売上げが上がっていないのに、利益が上がっていないのに賃上げをするんだと。ただ政府は政府系金融機関などから無利子や低利子で貸し付けをして、そしてまず賃上げをしてほしいという要望をして、賃上げをしてみた。渋々経営者は賃上げをしてみた。そうすると所得がふえたサラリーマンなどは、おいしいものを食べようか、素敵な洋服を買おうかとか、車を買おうかということで個人消費がふえていった。そうすると企業が売上げが上がって、じゃあさらに設備投資や従業員を増やしたり賃金を上げようか、ということの好循環が生まれたということが私は学んだわけでありまして、私はこれと逆のことを今、これまで2012年以降、2013年というか安倍政権以降、続けてやってしまっているんじゃないかというふうに思います。それで政府と日銀はこのデフレ脱却とずっと言っていますけれども、つまり物価を上昇させるデフレ政策として金融緩和政策をずっと継続してやっていますが、一方で物価高対策、つまり今回で言えば4万円減税や給付金制度、そしてエネルギーですね、電力、ガス、そしてガソリンなどのエネルギーの価格を抑制する制度などを両方一遍にやっているんですよね。これ政策として私は矛盾しているんじゃないかと思いますが、この点について日銀総裁として御回答いただきたいと思います。

4:08:37

上田日本銀行総裁

4:08:40

先ほど申し上げましたけれども、地元の物価だかインフラエンスの中に、コストプッシュ型で進んでいる部分と、まだ目が出てだんだん育っていくというところでありますが、国内の賃金と物価の好循環の部分、双方がございます。政府は今回の総合経済対策において、まずコストプッシュ型の部分から国民生活、事業活動を守るという対策として手を打たれているということと、それから国内の物価賃金の好循環を促進するという部分についても、賃上げのモメンタムの維持拡大を図る政策を含めて、含めていただいているという面で、両方のインフレーションに片方はその弊害を小さくする、片方は好循環を育てていくという両方面にめくばりされている政策だと思いますし、日本銀行も公社の賃金と物価の好循環をサポートしていくために金融化を続けているということでございます。

4:10:02

道下絵樹君

4:10:04

なかなかちょっとわからない説明ですね。しかもその説明が正しければ、本当はもうすでにこのような今の物価高、それに伴った賃上げになっていないとか、そういう状況、本当は改善されているはずなんですよね。それから改善されていないものをずっと今も続けているということは、私はもう政策の失敗でないかなというふうに思うんです。ぜひですね、数字だとかももちろん大事なんですけども、一般庶民の生活の大変さとかそういったところも十分肌で感じていただきながら重要なこの金融政策などを決定していただきたいとお願い申し上げまして、総裁ここでお退席していただいて結構です。どうもありがとうございました。

4:10:55

道下絵樹君

4:10:56

どうぞ、退席してください。次にですね、国内の状況、税収について、特に消費税について伺いたいと思います。今年の7月3日に財務省が発表した2022年度の国の一般会計の税収は過去最高の約71兆1373億円ということで過去最高を更新したということでございます。そのうち消費税については23兆792億円ということで3年連続で所得税収入を上回った最大の税目となった。消費税、そしてその次が22兆円台で所得税、そして15兆円でしたっけ、法人税ということでございます。このように、ここ数年、今年ですね、消費税収がこの23兆円と増加になった要因について財務大臣としてどのように分析しているのでしょうか、伺いたいと思います。

4:12:08

鈴木財務大臣

4:12:11

道下先生、今ご指摘になられましたとおりに、令和4年度、2022年度の消費税収は23.1兆円でございます。これは対前年度比で1.2兆円の増加となっております。その背景でございますが、要因でありますが、これは円安、資源高等により輸入取引に係る消費税収の増加によりまして2.2兆円増加した一方、減少要因といたしましては売上税額の増加に比して、仕入れ税額の増加が多かったことなどによりまして、消費税の間付が1.2兆円増加したことなどから、その他もございますが差引きいたしまして1.2兆円の増加となったものであります。そして、この消費税収の増加の一定程度は、輸入物価を含む物価上昇による影響を受けたものであると考えられますが、その他にも消費量、価格転嫁の度合いなど、さまざまな要因が複雑に影響していると思います。従いまして、実際に物価上昇がどの程度影響を与えるかについて、具体的定量的に申し上げることは困難であると、そのように考えております。

4:13:42

道下大輝君。

4:13:44

今御答弁いただきましたが、消費税収の要因について、輸入物価上昇だとか、いろいろとお話がありましたで、ちょっと複雑で、なかなか説明しづらいという答えだったんですけれども、私は、でも最終的には、このさまざまな物価が上昇して、それに転嫁される消費税も上がるわけですから、最終的に払うのは国民というか消費者なんですよね。そう考えると、結局消費税収増、政府は消費税収増だけども、でも国民の方の負担は増えたということにはなりませんでしょうか。簡単に考えて、今までスーパーで100円で売られたものに対して、それに消費税10%だったら10円ですね。でもそれが価格が1割上がった110円に上がったって言ったら、これ消費税121円で、消費税収は11円ということで、ただ消費税で税額で考えると10円が11円になって1割上がったんですよね。だからそう考えれば国民負担も、物価が上がれば消費税負担もその分上がるということで、そう考えれば最終的には消費税収が増えて政府としては良かった良かったと、僕はそういうふうに思うんじゃなくて、一方で国民の負担は増えたんだよということをしっかりと政府として認識しなきゃいけないのではないかと思いますが、財務大臣として。道田先生おっしゃるとおりに、物価が上昇して価格が高騰する。それによって消費者の払う消費税が増えるということ、これは事実であると思います。また一方において物価が上がることによって消費が抑えられるということ、これは先ほど冒頭にスーパーマーケットの例でお話をいただいたところでございますが、そういうことも一つの考えるべき点であると思います。いずれにいたしましても賃金を上昇させる、そういうことがやはり今の局面においては大変重要なことの一つであると考えています。

4:16:04

道下大輝君。

4:16:06

賃金を上げるというところは一致するんですけれども、ちょっとその前がなかなか一致しないということで、この点はまだまだ議論が必要だなというふうに思います。そうした状況の中で、政府は先ほど申し上げましたけれども、物価高対策として所得税、住民税の4万円減税をやるということで、来週から補正予算案について、それも含めてですけれども、さらに議論が進みますけれども、NHKが今月10日から12日に実施した世論調査によりますと、この所得税、住民税の4万円減税について、大いに評価するが5%、ある程度評価するが31%であるに対し、あまり評価しないが34%、全く評価しないが25%ということで、評価しない世論が59%もあるんですね。先日も、自治通信も同様の世論調査を行って、こちらも評価しないが51%でした。他の報道機関も同様の結果が出ております。こうした結果は、もしかしたら先日の本委員会での財務大臣の、こうした所得税、住民税、4万円減税の原資はないというふうに答弁された影響もあるのではないかと。つまり国民はですね、政府からお金をもらったとか、減税してもらってよかったよかったとか、そういうことじゃなくて、財政が厳しいのに、今1回限りでもらっても、自分たちで喜んでもらえないと、喜んでいただくことはできないというか、あまり効果が薄いというふうに実感をしているんじゃないでしょうか。さらには、その時は、年内の解散総選挙があるかもしれないということで、選挙前のばら撒きだということも、国民は見透かしていたのではないでしょうか。この国民の意見をどのように財務大臣として受け止めておられるのでしょうか。

4:18:04

鈴木財務大臣

4:18:07

先般の党委員会での階先生との答弁のやりとりの中で、私は原子はないという言葉は使っていないんですけれども、何かSNSのニュースの見出しには、そういうふうに書かれておりました。各社が出されております世論調査の結果については、一句一コメントをすることはいたしませんが、また私の、そうした委員会の答弁が影響しているかどうか、それも分かりませんけれども、その上であえて申し上げれば、今般の所得税・住民税の減税措置を含む経済対策について、必ずしも国民の皆様に十分にその趣旨が浸透していないことも、要因の一つとして、世論調査の結果にも現れているものと考えています。今回の措置は、賃金上昇がぶっかたかに追いつかず、収入の上昇を実感できなかった賃金労働者をはじめとする国民のご負担を緩和するために、コロナ禍という苦しい期間、すなわち令和2年度から令和3年度、及び令和3年度から令和4年度の2か年における所得税・住民税の増加分である、増分である、3.5兆円に見合う規模で、わかりやすく国民の皆さんに、税の形で直接お返しし、もって長年染み付いたデフレマインドを払拭するという観点から実施するものであるわけでありまして、総理も述べておりますように、こうしたこの経済対策の趣旨を、これからも丁寧に説明していくことが重要であると考えております。

4:19:58

道主さん、大木君。

4:20:00

ちょっとその、ご説明では国民は納得しないのではないか、私が納得していませんので、国民の皆さんも納得しないのではないかというふうに思っています。それが世論調査に私は影響を受け、その今答弁を聞いても国民の皆様は、じゃあ評価するよということにはならないというふうに思います。ここで、茨城内閣府副大臣にもお越しいただいていますので、ちょっとこの物価高騰対策だとかですね、そういったものは盛り込まれているデフレ完全脱却のための総合経済対策についてちょっと伺いたいと思います。この名称ですね、デフレ、岸田内閣が11月2日に閣議決定したデフレ完全脱却のための総合経済対策。デフレは脱却したんですか、政府としてデフレは脱却したけども、この完全に脱却していないっていう、私ちょっとまだデフレ脱却とデフレ完全脱却との違いがわかっていないんですけども、この点についてちょっと説明していただきたい。岸田内閣としては、今どういうデフレ脱却がどういうふうになってデフレ脱却で、これからどういう状況になればデフレ完全脱却達成したと判断するのか伺いたいと思います。

4:21:16

茨城内閣府副大臣。

4:21:19

お答え申し上げます。デフレ脱却と完全脱却ということでお伺いだというふうに思います。まずデフレ脱却でございますが、政府といたしましては、物価が持続的に下落する状況を脱し、再びそうした状況に戻る見込みがないことと定義をしてございます。デフレ脱却の判断にあたりましては、物価の基調や背景を総合的に考慮して慎重的に判断する必要がありまして、例えばでございますが、消費者物価、GDPデプレーター、GDPギャップ、ユニットレーバーコストといった指標の動向に加えまして、賃金上昇の属性があるか、適切な価格転嫁を行われるかなど、様々な角度から総合的に判断する必要があるというふうに思っています。その上で、我が国経済は、30年ぶりの3.58%の賃上げですとか、過去最大規模の名目100兆円を超える見込みの設備投資や、50兆円を超える負のGDPギャップが解消されていたことなど、前向きな動きを見られ、デフレ脱却の潜在地群のチャンスを迎えているというふうに考えております。しかし、現時点では、賃金上昇がぶっかたかに追いついておらず、また消費は力強さを欠く状況でございまして、これを放出すれば、再びデフレに戻りかねず、現時点ではデフレから脱却したとは言えないというふうに考えてございます。ただ、この潜在地群のチャンスを逃すことなく、デフレから完全に脱却するために、今般の総合経済対策では、一時的な措置としての国民の過小分所得の下支え、化学添加対策の強化や、賃上げ促進税制の拡充、中堅、中小企業の精進化・省力化投資などの支援など、賃上げの勢いを止めない、こうしたモメンタムの維持拡大、そして賃上げの原始となる企業の稼ぐ力を強化する供給力の強化を進めることとしております。本経済対策を進めることによりまして、日本経済を一段高い成長経路に乗せ、賃金と物価の好循環の下で、消費と投資が力強く拡大する、熱烈あふれる新たなステージへの移行を実現してまいりたいと思っております。なお、デフレ脱却と完全脱却の違いでは、完全脱却との言葉を用いることで、デフレからの脱却だけではなくて、30年ぶりに新たな経済ステージへの移行を実現するという、政府の強い決意を示しているものと、ご理解いただければというふうに思っております。

4:23:43

道下大輝君。

4:23:45

今、答弁を聞いていると、実はデフレ脱却はまだしていないということなんですね。答弁ではね。聞いたんですよ。まだそこまで行き着いていない。またデフレに戻るかもしれない。ただ、今の勢いを増すために、デフレ完全脱却という、なんか決意というか意欲だけなんですね。今までのデフレ脱却のためにやってきたことと、デフレ完全脱却のためにやることとって、私は変わらないと思うんですが、どうでしょうか。

4:24:15

今谷内閣副大臣。

4:24:17

違いがある。デフレ脱却というのは、物価が持続的に下落する状況を出して、再びそういう状況にならないようにするということでございますので、再びそうした状況に戻る見込みがないことを目指して、今、総合経済対策を取り組ませていただいておりますし、完全脱却という言葉で、強い決意を示しているものだというふうに、ご理解を賜ればというふうに思っております。

4:24:43

道下大輝君。

4:24:45

財務省の方や日銀の方に聞いたら、デフレに戻らないようにすることがデフレ完全脱却というふうに説明したので、定義の違いがあるのかなというふうに思いますが、あまりデフレ脱却とデフレで完全脱却って大きな意味はないんじゃないかなと、私は今お答弁で受け止めました。ちょっと時間があれなので、もしかしたら最後になるかもしれませんが、その中で私は総合経済対策の中で、最初の文書、低物価、低賃金、低成長に象徴されるコストカット型経済から30年ぶりの変化を果たす、またとないチャンスを迎えているというふうに記載されていますが、これ、きちんと分析する必要があるんでしょうね。なぜ低物価になったのか、なぜ低賃金になっているのか、なぜ低成長なのか、しかしそれは80ページにおよぶ今回に出された総合経済対策の文書の中には、私は十分に読み取れませんでした。きちんと分析する必要があると思います。まず政府はどのような、このコストをカットしてきた経済だから問題だと定義しているのか。

4:25:52

今、福田大臣に伺えていると思います。 今、安井副大臣。

4:25:58

お答え申し上げます。我が国の経済が1990年代のバブル崩壊以降ですね、長引くデフレ等を背景に、企業は足元の収益確保のために、原材料等の投入コストのみならず、賃金や成長の源泉である投資までも抑制せざるを得ず、結果として消費の停滞や経済の退温ともいえる物価の低迷、さらには成長の抑制をもたらした。これをコストカット型経済というのは、こうした一連の現象を述べたものでございます。他方で、アグノミクスによりまして、デフレでない状況をつくり、GDPを高め、雇用を拡大し、企業収益の増加につながってまいりました。こうした成果の上に、記者内閣の新しい資本主義の2年間の取組が、先ほど申し上げました30年ぶりの3.58%の賃上げや、過去最大規模の名目100兆円の設備投資、50兆円ものGDPギャップの解消の進展などにつながったものと認識をしております。今回の総合経済対策によりまして、コストカット型経済という悪循環から抜け出しまして、消費と投資が力強く拡大する熱量をあふれる新たなステージへの移行を実現してまいりたいと考えております。道下大樹君。 もう時間がないので、この後の質問は後日させていただきたいと思いますが、今日お配りしましたG7各国の賃金の推移なんですね。本当にこの30年間で、他の国々は名目賃金も実質賃金も、実質賃金イタリア除いてなんですけども、全部上がってきてるんですよ。日本はバブル崩壊はありましたけども、それ以外には各国ともにリーマンショック、それからコロナ、いろいろあって経済が落ち込むとかいろいろあったんですけども、ずっと名目賃金も実質賃金も上がっているんですよ。なぜ海外のG7各国は、こういう名目実質賃金がそれぞれ上がっていて、なぜ日本でできないのか、なぜこういう私は低物価とか低成長よりも、なぜ低賃金が続いているのかということをしっかりと分析しないと、先ほどから賃金を上げると、賃上げすると言っていても、結局今まで賃上げしてできなかったことを分析しないまんまで、あれ、いろいろなことをやったって。私は賃上げには結びつかないというふうに思います。そういう思いを込めて、この後も質問しようと思って厚生労働省の皆様に来ていただいたに申し訳ございません。時間が来まして、この辺で質問を終わらせていただきます。どうもすみません。ありがとうございました。これにて道下君の質疑は終了いたしました。

4:28:45

次に尾野大輔君。

4:28:51

日本支の会、尾野大輔でございます。今日は私は、よそから参りましたということで、委員長、そして理事の皆様、そして同僚の伊藤信久理事長、同僚議員の皆様にも機会をお与えいただいたことを御礼申し上げたいと思います。なるべく時間を返せるように、簡潔にやりたいと思います。よろしくお願いいたします。先ほど、道下委員から対処交渉の話がありましたが、私はもうちょっと生活者の皆さんが日々直面している問題をお尋ねしたいと思います。そういう中で、私もいろいろと自分の地元を歩いていますと、いろいろなご意見をいただくのですが、今日は国際機関とか海外企業にお勤めの皆さんが、海外で運用していた年金を国内に帰国してから引き出して生活をしていらっしゃる、そういうことについて、納税をしているのかどうかという問題についてお伺いをしたいと思います。まずお尋ねしたいのですが、国際機関とか海外企業にお勤めをされていた方が、海外の年金を勤務しているときに運用されていて、退職されたときに、それを国内で生活して引き出して使う場合に、課税されるのかされないのか、ここについてお伺いしたいと思います。その根拠と合わせて例外があるのかということもお尋ねしたいと思います。

4:30:29

国税庁 穂瀬哲長

4:30:32

お答え申し上げます。委員御指摘の国際機関や海外企業から支給を受ける年金を含めまして、過去の海外における勤務に基づき、支給を受ける年金につきましては、我が国の所得税法におきましては、日本国内に住所を有しているなど、日本の居住者に該当する場合には、国内における勤務に起因して支払いを受けるものに限らず、国外における勤務に起因して支払いを受ける給与や年金に係る所得などの、いわゆる国外厳選所得につきましても、我が国において課税することとされておりまして、租税条約の規定により、その勤務が行われた国においてのみ課税できることとされているものを除きまして、原則として公的年金等に係る雑所得として課税対象となるということでございます。その上で国際機関から支給を受ける年金につきましては、その国際機関に係る特権及び免除に関する条約や協定などによりまして、非課税とされている場合があれば、この限りではございませんが、現状主要な国際機関において支給する年金を非課税としている例は把握されていないということでございます。

4:31:42

小野大輔君。

4:31:44

条約で免除されているとかいうことで、海外の年金を国内に引き出したとき課税されないという方もいらっしゃるんですけれども、私が聞いている範囲だと大部分のケースでは課税されるということになっています。そういう状況なんですけれども、現実を見てみますと、海外のですね、これ年金に限らないんですけれども、海外の口座にあるお金を国内で引き出した場合、送金がなされた場合に、100万円以上の場合には金融機関は税務署にその旨を通知しなければいけない。国外送金等聴取というものがありまして、それで税務署にですね、情報が行くようになっているんですが、100万円未満の場合ですと、そういった情報が税務署に行かないということになっているんですね。そういったことを知っていらっしゃる方が、海外の年金を国内で引き出すときに、本来は確定申告をしなければいけないんですが、申告をしていないという方が結構いらっしゃるんじゃないかというようなお声を私は聞いていますが、この100万円未満の送金について聴取の提出をですね、今免除しているわけですが、これいろいろと執行可能性の面とかもあると思うんですが、これは財務省からですね、ぜひその理由、政策的な理由もあると思いますが、それをお聞かせいただきたいと思います。

4:33:23

赤澤財務大臣

4:33:28

適正な課税の確保を図るためにはですね、海外の支払者から受け取る年金も含め、海外取引にかかる収入金額も適切に把握することが必要ということについては、委員と全く認識を共有いたします。この観点からですね、まさに委員御指摘のとおり、金融機関は取り扱った顧客の国外送金などの金額が1回当たり100万円を超えるものについて、その顧客の氏名、送金金額などを記載した、委員御指摘の国外送金等聴取、これを税務所長に提出しなければならないこととされております。この金額基準については、金融機関の事務負担などにも配慮して設定しているものでございます。なお、この基準は平成20年度税制改正以前は200万円としておりましたが、この聴取の提出の対象から外れるために送金金額を分割している事例があったことなどを受けてですね、平成20年度の税制改正において、引き続き金融機関の事務負担などにも配慮しつつ、適切な、ごめんなさい、適正な課税の確保を図る観点から100万円超に引き下げる改正を実施したところでございます。

4:34:37

小野太一君。

4:34:39

はい、ありがとうございます。過去の経緯もご説明をいただきましたが、200万円以上だった、この国外送金庁所のですね、提出のボーダーラインを100万円に引き下げたというようなことがあって、より課税の適正化を図ろうという姿勢はわかるんですが、ただ結構100万円も大きいとは思うんですよね。そういうようなことで、そのことを御存じの方がですね、実際には引き出したんですけれども、確定申告をしていないというようなことがあるというようなことを聞いているんです。私も自分の地元のところでそういうお話をお伺いをして、その方は真面目に納税者としての義務を果たしているということなんですが、OB同士で集まると、いやいや俺は別に払ってないけどね、みたいな会話がなされるということなんですね。ただ、その方もですね、当然その人何か払ってませんよというふうに言うのは、これやはり有効関係もありますしね、何かそんなことをやるのはやっぱりはばかられるんだけれども、やはりこの制度が正直者がバカを見るようなことがないようにしなきゃいけないんじゃないですかというふうに私のところにも言ってきたということですので、今日は。その方も見ていらっしゃいますが、質問をさせていただいているんですね。そこで私は、じゃあどうすればこういった正直者がバカを見るようなことが防げるのかということも自分なりに考えてみたんですが、何分私も税務行政、現場を知っているわけではありませんので、さまざま今日私がいろんなアイデアを出す中で、国税局の方、金融庁にも考えていただきたいなというふうに思っているんですね。例えば、海外の年金をですね、国内で得ている人の納税の状況を把握するためにですね、国際機関とか海外企業に過去に勤めていた人のリストをですね、税務省が把握できるようなことがあれば、ある程度その人は海外の年金で暮らしているなということが推認できるので、そういう方に対して一体確定申告の状況どうなっているのかなということが見えるというふうに思うんですが、そういったことは国税庁でやっているんでしょうか。

4:36:59

保史谷次長

4:37:05

お答え申し上げます。金銭等の支払いを行う第三者が、取引の内容、支払金額等を記載して国税当局に提出する仕組みとしましては、各種の法廷聴取がございますが、現行法上、ワン国で海外の年金を得ている居住者に関する情報を提出する法廷聴取は存在していないということでございます。いずれにいたしましても国税当局におきましては、あらゆる機会を通じまして、課税上有効な各種資料情報の収集に努めてございまして、課税上問題があると認められる場合には、税務調査を行うなど、適正公平な課税の実現に努めてまいりたいと考えております。

4:37:42

尾野大介君

4:37:44

一般的な税務調査のやり方だと思いますけれども、ある程度、地位面の感覚で、やはりこの人税金を払っていないんじゃないかというところに対して、個別に税務調査する権限を与えられているので、そういったことでやっていくということなんですけれども、ただやはりシステマティックにちゃんとやるということをもうちょっとやらなきゃいけない。もちろん、国税が何でも過去のいろいろな人の勤務したデータを全部持っているということ自体がいいのかどうかという議論もしなければいけないと思うんですが、ただやはりバランスだと思うんですね。ちゃんと税金を払わなければいけない方々が、しっかり払えるような、そしてそれにちゃんとチェックが行き届いているようなことをするということが、まず増税をするよりも大事なんじゃないかというふうにも思いますので、そういった仕組みをいろいろ考える必要があるかと思います。確かに、これでも、ちょっと私も伝聞だけなんで、根拠は全然示すことはできませんが、ただ国税の方が、例えば国際機関、日本政府が出資しているような機関に対して、そこの勤務者リストをちょっとくださいよみたいなことを言っても、それを断られたなんて話も、これは耳にしたことがあるんです。なかなか限界あると思うんですね。ただ、何がしかの、納税を適正化するための仕組みづくりというのはやはりもっと努力するべきだと思います。そこで私はもう一つ、これはできるのかできないのかというのもありますが、マイナンバーカード、マイナンバーですね。マイナンバーと銀行口座が紐付けられているということは、これはDXを進める上で他の国でも結構一般的にはなっていると思いますけれども、仮に将来、我が国において銀行口座とマイナンバーの紐付けができた場合には、税務当局は今直面している100万円以下の送金に関して、税務当局としてその情報をちゃんと把握できる。そしてそれが、例えば納要せんによって結構な金額になっている場合には、ちゃんと確定申告が出ているのかなということも、それをチェックすることができるのかどうか。これはもちろん仮の話なので難しいかもしれませんが、ただ、理屈としてはできるのかできないのかということもちょっとお聞きしたいと思います。

4:39:58

星谷次長

4:40:04

お答え申し上げます。委員御指摘のように、仮に全ての銀行口座にマイナンバーが付番されたといたしましても、法令上の根拠がなければ、その取引情報等が国税当局に自動的又は網羅的に提供されるものではございません。そのため国税当局におきましては、税務調査等で必要がある場合に、金融機関等に預貯金者の情報等の紹介を実施しているところでございます。なお、税務調査を実施する上では、銀行口座やマイナンバーの付番が進めば、金融機関等への紹介の際に紹介対象者の住所、氏名等に加えまして、マイナンバーを利用することで、銀行口座の特定が迅速確実になるなど、税務調査の効率化に資するものであるとは考えてございます。

4:40:49

小野太一君

4:40:51

もちろんマイナンバーによって、全ては政府に補足されてしまうという世の中がいいのかどうかということを考えなければいけないと思うんですね。ですから、税務当局がマイナンバーと銀行口座の紐付きによって全部できるかどうかというと、私もそんな社会がいいのかどうかというのは、もちろんそこはみんなで、国民で議論していかなければいけないことだというふうに思うんですが、ただやっぱり、これからデジタル化を進めていって、そして、ちゃんとルールを守って納税している人とそうじゃない人がですね、いつまで経っても生じているという状況はですね、これを解消していく必要があるというふうに思います。今日はですね、金融庁質問する予定だったんですが、答えられませんということなので、ちょっと来ていただくのはやめたんですが、私でも答えられませんという答弁を引き出すためにやっぱりいてもらった方がいいかなというふうに思ったんですが、それも結構重要なので、こういう質問を考えていたんです。その金融機関にとってですね、金融庁として100万円未満の送金、海外からの送金、それから100万円以上の送金というものの件数と、そして金額のシェアというのをちょっと聞きたかったんですよね。それによって、この制度によって100万円以下の送金がやったら件数があって、そして金額もそれなりにあるぞということであれば、政策的にやはりそこの補足をした方がいいんじゃないのということも判断できる、議論もできるというふうに思うんですね。今日は金融庁はそこに答えられません、そういうデータをあげませんということだったので、じゃあ私も来なくていいですよというふうに申し上げたんですが、でもわからないというふうに言ってもらうことも大事だというふうに、ちょっと今日朝後悔いたしまして、後でちょっと金融庁を呼んでですね、またこういうことだったので、ぜひ何かいろいろと頭の体操をしてくれというふうにはお伝えしたいと思いますけれども。ただ我々はやはり何を目指したいのかというと、公正な社会だと思うんですね。先ほど私に相談があった方も、とにかく何かOBで集まってゴルフをしていて、それで俺払ってねえよと、お前払ってないのかみたいな、そういう会話があること自体が私はすごく残念だなと。本当に真面目に働いて、そして税金を納めていくと、それはもう国税だって当然そういう社会にしたいと思っているわけですね。やはりそういうことをもっともっと政策的にみんなで課題意識を持って、ちゃんと世の中が、まったおな人がちゃんと納得いくような世の中にするということは、非常に政府の信頼としても大事なんじゃないのかなと思っています。先週から今週にかけて、この財務金融委員会でも財務省でいろいろ会って、私もこの質問をずっと用意していたんですが、税金をちゃんと払っているという前提で、そういう環境でないと質問しづらいなと思っていたんですが、今日副大臣もお越しいただきましたが、そういうことで、これからの税務行政をどうやって納得いくものにしていくのかということ、そして今回私が質問をさせていただいた、この海外の年金を受給していらっしゃる方々。これは結構難しくて、いろいろ調べていると、海外に勤めていた方々、これは国際機関で条約でどうこうというのではなくて、相手国との租税条約においても課税されるのかどうかということが結構いろいろ複雑になっているので、全員が悪意を持って税金を払っていないということでもないんですね。実は自分は本当は課税されるんですけれども、課税されないんだよというふうに思っている人もいるということも聞いていますし、逆にそれを本当に悪意でやっている人もいるということで、結構難しい問題があります。周知の問題も大事だと思っていますが、そういうことも含めて、私が今日指摘した課題について、鈴木財務大臣、どのように取り組んでいかれるか最後にお聞かせいただきたいと思います。

4:44:57

鈴木財務大臣。

4:45:01

今日の御質問で小野先生から御指摘がございましたのは、海外から国内居住者になられた場合の様々な課税の問題であるというふうに思っております。今御指摘の年金の課税関係につきましては、納税者の方々に適正に申告納税していただくこと、これが基本であり重要であると考えます。このため、国税庁におきましては、手引書やQ&Aを作成公表するなど、必要な情報の提起を行い、周知広報等に勤めてきたところでございます。加えまして、国際的な課税の問題に適切に対応する観点から、国税庁において法定聴書や租税条約等に基づく情報交換といった資料情報を分析し活用するほか、体制面でも国際課税に係る調査等を専門的に担当する職員を増員するなど、積極的に取り組んでいると承知をしております。今後とも、海外の年金を受給している国内居住者への対応を含めまして、公正そして適正な課税の実現に向けて取り組みを進めてまいりたいと考えております。

4:46:26

尾野太一君。

4:46:28

はい。税務行政のさらなる信頼、向上のために頑張っていただきたいというふうに思います。ありがとうございました。

4:46:37

これにて尾野君の質疑は終了いたしました。

4:46:44

次に、沢田良君。

4:46:46

委員長。

4:46:47

沢田さん。

4:46:48

日本維新の会、埼玉の沢田良です。午前中に引き続きまして、財務省に対する質疑をさせていただきます。財務大臣、そして委員長を含めて、理事の皆様、委員長の皆様もぜひよろしくお願いいたします。10月の、訪日外国人の数が250万人と、コロナ前の状態に戻りつつあるというすごくいい情報が出てきました。その中でも、やはりこれから万博含めて、どうやってインバウンドを増やしていくのかと。そして日本の観光資源ですね。やはり今すごく見直されている部分がたくさんございまして、本当に今この円安の状況、そして世界各国に比べると、インフレがどちらかというとマイルドに進んでいるという部分も含めると、今日本はかなりいろんな意味で、物が安く、そして価価値が高い、そういう国だというふうに私は見られているというふうに思っております。なので今までのインバウンドの予想値よりも、やはりもう少し10%でも20%でも、上振れて外国の方が日本に来たいと思えるような環境が、私は整っているというふうに考えております。私も商売をずっとやってきておりまして、どちらかというと一般的なものを、より多くの方に使っていただきたいというような商売をしていたんですけれども、今やっぱりこの世界全般で考えたときに、しっかりと生き残る産業とは一体何なのかというと、しっかりとした付加価値を持っている産業だというふうに私は思っております。安いものを広く売っていくのではなく、しっかりとこの日本の観光資源を高く、そして満足度を持って売っていくということが私はとても大事だなというふうに思っていて、この視点で私は常に今後の質問もさせていただきたいなと思うんですけれども、続きまして、この話に続くんですけれども、今年5月の報道によると、いわゆる免税店などで免税品を購入した、法日外国人の方に対して、税関当局が免税要件を満たしていないとして、約22億円の徴収決定をしながら、そのうち21億円が未徴収になっているというような記事が上がっておりました。2020年度から免税手続の電子化というものが始まったことで、免税品を実際に持ち出すかどうかのチェックが強化されたということは、今までの制度を運用していく上では大変いい動きだというふうに思うんですけれども、22億円という数字も全体的な大きなお金でみれば、大した金額ではないというふうに言っている方も当然いるんですけれども、やはり今国民の税金が負担も含めて高まっていると。このインフレの状況もまだ飲み込みきれなくて、やはりいろんな負担が増えているという中で、一部の外国人の方が不正というよりかは、払わなきゃいけないものも払わないで、国外に出ていってしまっている。この21億円を高いと取るか安いと取るかは、私はやはりしっかりやっていかなきゃいけないことだというふうに思っています。これまずは財務省にお伺いしたいんですけれども、免税品を購入した法日外国人について、令和4年度における徴収決定額、または未徴収額などの実績を教えていただきたいです。

4:49:51

財務省江島関税局長。

4:49:54

お答え申し上げます。税関におきましては、空港等において免税購入者が免税購入品を輸出しないことを確認した場合、消費税法の規定に基づき、その免除された消費税総当額の付加決定を行っております。令和4年度に税関において消費税の付加決定を行った実績は、367件、約22億円となっておりまして、そのうち滞納となっているものは153件、約21.3億円となっております。

4:50:25

佐和田良君。

4:50:26

報道と全くほぼ同じという数字になるんですけれども、ご存知の方もいらっしゃると思うんですけれども、日本では街中にも多数ある免税店において、その場でパスポートの提示などによって免税が受けられるという仕組みを取り入れております。これを購入する法日外国人にとっては、すごく利便性が高い。以前もいろいろな委員が質問しているときに、国交の委員でも、そして私たち日本維新の会でも、財務金融委員会の方でも3月にいろいろ質疑をしているんですけれども、今のこの日本の制度ですね。この制度というのは、できる限り外国の方が日本に来やすく、そして利便性を高めていく、ある種手厚い、そういう仕組みなんであるという説明があるんですけれども、また改めてなんですけれども、これ、今現状としても同じような運用で続いているのか、またどういった流れで、この今の方式を取り入れたのかというのを教えてほしいです。

4:51:23

赤澤財務副大臣

4:51:28

免税店における外国人旅行者への販売は、その旅行者が出国の際に国外へ持ち出すことを前提としている。外国で消費されるものには消費税が免税される輸出取引と実質的に変わらないという考え方で、所定の手続を行って販売される一定の物品については、消費税が免除される仕組みとなっております。委員がまさに御指摘のとおり、これは外国人旅行者の利便性の向上といったこと、そして、それの結果としてインバウンド消費の拡大、地方の活性化といった目的から、これまで免税対象物品の拡大などの制度の見直しを行い、現行のような制度に至っております。他方で、これもまさに委員御指摘のとおり、免税購入品の転売や税関で付加決定を行っても大脳となる事例があるなど、制度の不正利用が多く起こっていることは承知をしております。不正対策の観点からも、免税購入対象者の見直しや即時聴取の対象者の拡大、即時聴取の対象者の拡大といった制度の見直しをこれまで行ってきたところでもあります。引き続き、足元の不正の状況も踏まえて、適正な制度の在り方について検討してまいりたいと思っております。

4:52:40

佐藤良雄君。

4:52:41

副大臣、ありがとうございます。ちょっと副大臣の方からも言われたんですけれども、やはり今、時代がどんどんよくなっているのと同時に、いろんなものが、個人の売買というものがものすごくしやすくなってきている現状があるというふうに考えています。例えば、メルカリというサービスで、自分自身は使わなくても人に売ることができる。ヤフーオークションという形で、自分では必要ないけれども人に売ったりすることができる。私が小さい頃であったらば、何か自分が買ったものを転売するということは簡単にはできない時代だったというふうに思っています。けれども今、私の息子も小学校3年生なんですけれども、例えばポケモンカードを買って、いいやつが出るとですね、簡単に「これメルカリでいくらなの?」というふうに聞くんですね。そうすると、なぜかそういうふうなものをやはりできてしまうということを考えてしまうと、私たちは今起こっていることがスタート地点で考えていかなきゃいけないのかなというふうに思っていて、というのは、やはり今までは21億円ぐらいのものだったものがですね、よりそういった販売の利便性であったり、コミュニティを広げていく手段というものが増えていく中で、よりそういったものがどんどん増えていってしまうということも想定しなければいけないというふうに思うんです。特にこの日本において、インバウンドの需要を高めていきたい。そのためにも、今回の万博も含めて、観光戦略もですね、日本は徐々に高めていっているものだというふうに思っています。さらにこの状態で追い風で円安がある。そしてインフレも弱い。というふうに考えてくると、ものすごいですね、この日本に対して、来たいと思える人をですね、きっかけさえ作っていけば、私はいくらでも呼び込める素地が出てくると思うんですね。ただ大事なことは、やはりもっと大きな意味での観光戦略と、そういった方々が来てくださったときに、しっかりと国内でですね、そういったものの需要と、あとそのバランスをですね、受け入れられる素地があるかということであったり、あとその体制があるかということだというふうに考えております。なので、スタートというふうに考えたときにですね、このリファンド方式という、いわゆる空港内のですね、出国時に税関付を受けるというリファンド方式というものがですね、海外の方では一般的になっているという中で、私はこの方法をですね、以前我が党の三崎真紀議員も3月頃ですけれどもね、鈴木大夫大臣にリファンド方式の採用にあたって様々な課題があるというご答弁いただいているんですけれども、ただそこをやっぱり一歩踏み込んでいただいて、さらにスタートだからこそ、私は考えていただきたいなというふうに思うんですね。なので、大央大臣にちょっと前向きにご答弁いただきたいんですけれども、このリファンド方式、これからの観光戦略の中で、私はやはりそういう体制を整えてですね、今は21億円かもしれない。だけど、もしかするとこのインバウンドの方がですね、250万に戻ってきている。さらに増やしていこうとなると、桁が1つ、2つ、3つと上がることも想定されることを考えていればこそですね、これちょっとどこか見直すためのきっかけというものは、私、この今のタイミングですね、この3月ではなく、今のタイミングであるならば、大変長くあるように感じるんですけれども、大臣どうでしょうか。ちょっと考えていただくきっかけとして。

4:55:50

鈴木財務大臣。

4:55:55

EU加盟国などの諸外国におけます免税制度、これは出国時において、免税品として購入した物品が確実に国外へ持ち出されているか否かを確認した上で、完付を行う方式が採用されている。そのように承知をしております。一方において、現在の我が国の免税制度、これは購入時点において、免税とするため、免税制度利用者にとって利便性が高い一方で、佐田先生ご指摘のように、当局が不正利用を検知したにもかかわらず、支払われるべき消費税を徴収できていない事例が指摘されている。これは事実でございます。令和5年度、そしてこれをどうするかということでありますが、令和5年度の与党税制改正大綱においては、外国人旅行者の利便性や免税店の事務負担等を踏まえつつ、引き続き効果的な不正対策を検討していくとされているところでございまして、出国時に完付する制度を含む諸外国の制度や、その効果等も踏まえながら、適切な外国人向け旅行者免税制度の在り方について、関係省庁として検討してまいりたいと考えております。

4:57:19

佐田良君。

4:57:21

大臣、前向きな御答弁ありがとうございます。私は本当にこの日本、素敵な国で世界全部の方が日本に来ていただいて、高くても満足していただけるような日本にしていきたいなと思っておりますので、ぜひ大臣、その未来のためにまだまだ行けるということで積極的に動いていただければと思います。今日はありがとうございました。これにて、佐和田君の質疑は終了いたしました。

4:57:47

次に堀井健二君。

4:57:59

日本紙の会、兵庫塾区の堀井健二でございます。それでは早速質問いたします。銀行の融資状況についてであります。今日も金融緩和の危機が悪いという話がありましたけれども、資金供給量増加しているにもかかわらず、経済になかなか効いてこないという現状があります。その理由の一つに、金融機関の貸し出しが増えていないのではないか。こう思うことから質問します。まず、配付資料がございまして、一応ご覧ください。このグラフは、銀行が集めた預金をどれくらいの割合で貸し出しに回しているのかを示す予対率の推移を見たものであります。この予対率は、銀行が預金で調達した資金と、貸し出しで運用した資金の量を対比した資料です。日銀は、金融緩和によってお金、マネーの供給量を増やすとともに、低金利の状況をつくっております。供給されたマネーの一部は貸し出しに回って、同額の企業の預金がまた増え、その一部をまた貸し出しに回るということを繰り返して、いわゆる信用創造によって、日銀が供給した以上の預金量の増加を今、起こしておる最中であります。このように、預金量が増加すれば、予対率が一定であっても、貸し出し残高は増えることになるために、銀行の貸し出し残高は基本的には増えているのです。しかし、予対率が上がっていかないという状態は、銀行の資金運用の方向性として、より貸し出しを優先するという形になかなかなっていないのではないのかなと、そういう側面を映し出している状況であるとも理解しているのです。資料の表では、業態によって多少違っておりますけれども、全体像は全国銀行、上から3番目の真ん中の青いやつなんですけれども、これも下がっております。信用金庫、都市銀行の予対率は、横ばいか低下傾向にあります。また、コロナ禍以降であれば、地元の中小企業との取引も多い、中央銀行、予対率が低下している状況が見られるのです。こういった状況です。銀行はまず融資をすることが一番大事な業務であると言えます。可能な限り融資を積極的に行っていくという、この銀行側の姿勢、マインドが非常に大事であると思っております。大臣の御所見を伺いたいと思います。

5:01:14

鈴木金融担当大臣。

5:01:18

金融機関の預金に対する貸し出しの比率であります、予対率の傾向でありますが、これは大企業向け貸し出しが中心の大手銀行と、また中小企業向け貸し出しが中心の地域金融機関など、金融機関の規模でありますとか特性によって異なりますけれども、全体として見てみますと、預金の伸びがある。その預金の伸びに比べまして貸し出しの伸びが小さいために直近10年間は低下傾向にあると、そのように理解をいたしております。一方で、御指摘もございました金融機関の貸し出し残高でありますが、この10年間で2割から4割程度増加をし、特に直近ではコロナ禍における政策対応やその後の運転資金需要などもあって、貸し出し残高は大きく伸びていると承知をしております。しかしながら、物価高騰や人手不足の影響などが見られる中、依然として厳しい状況の中で資金繰りに苦労している事業者も多いわけでございます。こうしたことを踏まえまして、金融庁としては金融機関が事業者の置かれた状況や課題を把握し、その実情に応じて資金繰り支援を含む必要な支援に適切に取り組むよう促してまいります。

5:02:54

堀池君。

5:02:56

最近報道で銀行の増収増益が書かれておりますけれども、銀行があまり貸し出ししていないにもかかわらず、株式債券などの運用を選択していると、こういう話も聞くんですけれども、そんなことがあれば、何のための金融緩和なのかなと、こう思うところであります。金融機関のこういう姿勢について、大臣、把握されておられますか。また、実際にそういう指導があったことはあるのかどうか、お伺いします。いかがですか。

5:03:36

はい、伊藤金融庁監督局長。

5:03:43

お答え申し上げます。今、大臣からも御答弁申し上げましたように、金融機関に対しましては、資金繰りへの対応も含めて、金融の円滑化に向けてきっちりと対応するようにということで、金融庁としては、これまでも促しているところでございますけれども、委員御指摘のとおり、マクロ環境などにも影響して、それほどの予対率の増加になっていないということは承知をしておりまして、これからも引き続き厳しい環境にある事業者への支援を促してまいりたいというふうに考えております。

5:04:24

堀池君。

5:04:26

この金融機関の銀行さんが今増益されておりますけれども、それは実は通常の業務で貸して利益を生んでいるのではなしに、国債であるとか、外投であるとか、こういったもので運用して稼いでいると。すなわち、本業から外れているのではないのかな。こういう傾向があるのかどうかお聞きします。

5:04:52

鈴木金融担当大臣。

5:04:55

そういう傾向があるかどうかについて、ちょっと事前に調べてまいりませんでしたので、具体的にお答えできませんが、銀行の業務というのはやはり先生御指摘のとおり、普通は基本は預金、そして貸し出しであると思います。しかし、いろいろ経営もこの金融機関として大切でありますから、そういう中で、おっしゃった債券が、この債券の購入に当てて運用するということは十分に考えられることでありまして、そうしたことが先生の御指摘にある、増えているのではないかという御指摘につながるのではないかと思います。

5:05:39

堀池君。

5:05:41

ちょっとまた時間がなくなってきたんですけれども、次に中小零細企業への融資対策についてお伺いしたいと思うんです。やはり何度でもチャレンジできる社会、そして失敗してもやり直せる社会を目指していく必要があると思うんですね。この中小零細企業の資金繰りを支えるということは、日本経済の需要の拡大に大きく貢献するものだと思っております。これも配付資料があります。配付資料2番ですね。中小企業のこの金融環境のグラフであります。赤線、これは銀行の貸し出し態度から銀行の資金繰りを引いたもので、資金繰りの企業のニーズに銀行がどれくらい応えているかを示しております。コロナ禍の例外として、2020年から2021年にかけての一部に大きな山がありますけれども、この金融環境は以前と以後では大きなやはり変化がないわけであります。銀行融資は中小企業の業績を見ながら、淡々と融資の可否を判断するということでありますけれども、そういった傾向は、たとえ金融緩和をしておる状態でも大きく変わるものではないと、このグラフから読み取ることができるわけであります。金融機関がどんどん貸せる中小零細企業が借りることができるために、いろいろな環境整備が必要であると考えるが、大臣御所見を伺いたいと思います。引き続き、金融担当大臣。 政府といたしましては、経済環境の変化を踏まえました、適時適切な資金繰り支援、それから金融機関が挑戦意欲がある中小企業の経営改善や再生支援の強化を図ること、こういうことが重要であると考えているところであります。先般、8月30日でありますが、財務省、金融庁、経済産業省の連盟で、経営者による再チャレンジを支援する施策などを盛り込みました「挑戦する中小企業応援パッケージ」というものも公表をいたしました。また、このほかにも、事業者の立場に立った最大限柔軟な資金繰り支援を行うよう、金融機関に対しまして、累次にわたって要請を行っているところであります。加えまして、金融庁では、金融機関が企業の事業性を評価して、不動産担保でありますとか、個人保障に安易に依存しない融資管理を確立していくため、昨年12月に「経営者保障改革プログラム」を公表いたしまして、全国各地の金融機関の現場向けの説明会を開催するなど、要請だけではなく、実際に施策を行き渡らせる対応を行い、実行を推進しているところです。金融庁としては、関係省庁と連携をして、これらの施策を着実に実施することで、資金繰りも含めた事業者支援の徹底を金融機関に促してまいりたいと考えております。

5:09:02

堀井 賢治君。

5:09:04

堀井 賢治君、よろしくお願いしたいと思います。経営者保障ガイドラインというものができております。これは個人保障が保障人の経済的破綻とか、自殺の要因になっていることに鑑みて、2013年に成立されたということであります。特に経営者の個人保障は、スタートアップと廃業も踏襲させて、経済成長率の大きな阻害のようになっていると思うんです。このガイドライン、制定されている意義は大きいんですけれども、実際に経営者保障に依存しない融資の割合は30%前後だと聞きます。これ浸透をどう図っていくか課題であると思うんですけれども、大臣ご職業にお願いします。

5:09:56

鈴木 金融担当大臣。

5:09:58

この前のご質問でも一部お答えをいたしましたが、政府といたしましては金融機関が企業の事業性を評価をして、個人保障や不動産担保に安易に依存しない融資を推進していくことで、中小零細企業の持続的な成長を後押ししているところであります。金融機関のこうした取組を促すため、先ほど申し上げました金融庁は関係省庁と連携をいたしまして、昨年12月に経営者保障改革プログラムを取りまとめまして、金融機関が個人保障を求める場合には、保障契約の必要性等を保障人に説明するよう金融庁の監督指針を改正し、手続きを厳格化し、併せて経営者保障に依存しない新たな融資観光の確立に向けた一式改革の促進を行いました。その結果、原則経営者保障を求めないことを新たに表明した金融機関も出てきているところであります。また、金融機関が不動産担保や個人保障に安易に依存せずに、企業の事業性に着目した融資に取り組みやすくするための新たな制度として、事業全体を担保目的財産とする事業成長担保権の創設に向けた検討も進めているところであります。金融庁としては、こうした取組を進め、金融機関による個人保障に安易に依存しない融資観光を確立させていきたいと考えているところであります。

5:11:44

堀井検事君。

5:11:45

これは法的な合則はないのですけれども、そういうものを浸透させて広げていただきたいと思います。ありがとうございます。これにて、堀井君の質疑は終了いたしました。

5:12:09

次に田村貴昭君。

5:12:13

日本共産党の田村貴昭です。最初に、鈴木大臣にお伺いします。神田副大臣が今週、先日、辞任しました。岸田内閣の任命責任が厳しく問われます。大臣、辞任に至る経過は先ほど聞きました。そこは要りません。多種多学の税金滞納を繰り返してきた人が、財務副大臣の職に就いていたことを、鈴木大臣はどう受け止めておられますか。責任を感じておられますか。

5:12:49

鈴木財務大臣。

5:12:55

神田前副大臣が滞納を4回繰り返していたということは、私は報道に接するまで全く存じ上げないことでございます。税を、金を納めていただく、それをお願いする立場の財務省として、神田さんがそのような行為をしながら、財務副大臣の職にあったということは、大変遺憾なことでありまして、私も上司として深く反省をしたいと思います。

5:13:42

田村貴昭君。

5:13:45

今の大臣の言葉を、この委員会開会の冒頭で言っていただきたかったと思います。インボイスについてお伺いします。コンビニのレシートにある登録番号を、国税庁の事業者公表サイトで検索をかけると、全く別名の事業者が出てくる。このことを先週質問しました。大変大きな反響がありました。国税庁次長の答弁では、インボイスと公表サイトで異なる氏名が表示されることもあるので、有効性が確認できれば、つまり番号が確認できれば一義的には正しい、インボイスとして扱っていいとのことでありました。しかし、消費税法57条4には、的確請求者発行事業者の氏名または名称及び登録番号をインボイスに記載すると規定されています。国税庁のQ&Aでは、登録事業者を特定できれば、野号や省略した名称などの記載でも構わないと書かれているだけであります。そこでお伺いしますけれども、コンビニのインボイス番号を検索すると、建設会社の名前が出てきたのの情報も寄せられました。フランチャイズのコンビニの名前が野号や省略した名称と解釈するには、あまりにも無理があります。当然インボイスの氏名に書かれる名前が何でもいいということにはなりません。インボイスに記載される氏名または名称について、誰もがわかる基準を示すべきではありませんか。

5:15:20

国税庁 保史谷次長

5:15:27

お答え申し上げます。市利税学校庁の適用を受けるために保存する請求書等に記載される氏名等につきましては、召喚集上、多くの請求書等は野号等が記載されて交付されているとの実態も踏まえまして、野号や省略した名称による記載で差し支えないとしているところでございます。このインボイスに記載する野号等につきましては、一般論で申し上げますと、例えば店舗名や取引先との間でお互いに認識の位置が図られている名称等であれば、これに含まれるものと介されると考えてございます。

5:16:01

田村貴昭君

5:16:02

国税庁の事業者公表サイトというのは、正しいインボイスかどうかを確認するためのものであります。こういうケースはどうでしょうか。番号が確認できました。正しいインボイスとして取引したケースで、確定申告後にインボイスに記載した事業者と公表サイトの事業者が違う業者であることが判明しました。つまり、正しくないインボイスであると判明した場合に、仕入れ税額控除は否認されるのか、それとも認められるのか。私はインボイスを入手した事業者に、可視がないケースにおいては、仕入れ税額控除は認められるべきだと思います。認められる場合に消費税法のどの条文が根拠となるのかも含めてお答えください。

5:16:51

星庵知事長

5:16:53

お答え申し上げます。インボイス制度の下で仕入れ税額控除の適用を受けるためには、原則として課税仕入れに係る帳簿、およびインボイス発行事業者から交付されたインボイスの保存が必要となります。そのため、買い手の行った課税仕入れについて、適正なインボイスの保存がない場合、原則として仕入れ税額控除の適用を受けることはできないということでございます。他方、例えば実際に取引が行われており、誤ったインボイスの受料を保存したことにつき、社会通年所相当と認められる注意を払っていたことについて、買い手である事業者が証明したような場合には、消費税法第30条第7項、正しがきの規定に基づきまして、正しいインボイスを保存できていなかったことにつき、やむを得ない事情があるものとして、仕入れ税額控除が適用される場合があるものと考えてございます。いずれにいたしましても、個々の事実関係に基づいて、法令等に照らして適切に取り扱うこととしております。

5:17:54

田村貴昭君。

5:17:55

消費税法第30条の7、やむを得ない事情によって、こうしたケースは、仕入れ税額控除が認められると判断するということを確認しました。今の国税庁の答弁を聞いていると、やはり正しいインボイスを見分けるのは、なかなか難しいのではないでしょうか。大臣、ちょっと聞いていただきたいんですけれども、例えばですね、欧州では、二世インボイスが相当広がっています。二世インボイスを使った脱税が深刻な問題となっています。今年3月の欧州議会の報告によれば、EU域内の消費税徴収漏れ金額は、2020年、930億ユーロ、約14兆2467億円にも上るとのことであります。本来徴収できた税額の約9%を、二世インボイスでこうした結果になるそうであります。単なる二世インボイスではなくて、組織的犯罪者集団がインボイス工場で大量製造している、とも言われています。こうした例があることを、大臣ご存じですか。

5:19:12

鈴木財務大臣。

5:19:16

存じ上げておりませんでした。

5:19:18

田村貴昭君。

5:19:19

ぜひ知ってください。インボイスがですね、世界の国々で導入されてきたからと言ってきましたけれども、EUにおいてはですね、徴収できた額の税額の9%、これがですね、取ることができなかったと言うんですよ。しかも偽造によって。インボイスの導入について、政府はですね、複数税率の下で課税の適正性を確保することと説明されてきました。しかし欧州ではインボイスの導入が適正性の確保につながっていないわけであります。二世インボイスはですね、いろんなことが考えられるんですけども、今日は時間が限られていますので、次の機会にしたいと思います。さらにですね、現在の公表サイトには、ペンネームの芸能人、小説家などの本名がばれるという問題もあります。芸名を記載した場合、インボイス番号を使って国税庁の公表サイトで検索すれば、本名がばれてしまいます。つまり現在のシステムならば、インターネットなどでインボイスが一旦公表されてしまったら、プライバシーの被害、あるいはストーカー被害などが発生する可能性が出てまいります。どうしますか。インボイス制度を廃止するのが一番であります。しかし、今少なくとも運用されているのであれば、インボイスと公表サイトで名前が異なることを認めているんですから、公表サイトで氏名でなくていいのではないですか。お答えいただきたいと思います。

5:21:00

鈴木財務大臣

5:21:06

国税庁の公表サイトは、買い手の事業者が受け取ったインボイスに記載された登録番号の有効性を勘弁に確認できるよう設置しているものであります。個人事業者の場合、プライバシーに配慮し、氏名、登録番号、登録年月日という法令に定められた必要最低限の事項を公表しているところであります。加えまして、プライバシー等の観点から懸念の声があったことも踏まえまして、公表情報を一括ダウンロードする場合、データから氏名等の情報が自動的に削除される仕組みとしたほか、プログラムを活用し、公表サイトから大量の情報を自動的に取得する行為に対して対策を講じるなど、必要な対応を行ってきたと承知をしております。公表サイトは事業者間でインボイスの有効性を確認するために重要なツールであると考えておりますが、今後とも個人情報保護等の観点も踏まえつつ、適切に運営をしてまいりたいと思います。

5:22:25

田村貴昭君。

5:22:26

大臣、そう言われますけどね、ある芸名、あるペンネーム、インボイス番号と一緒に知ることができたとしましょう。そして登録サイトで検索したら本名が出てきたと。本名から追いかけますよ、悪いことをしようとしたら。そしてつきまとい、あるいは家まで探してしまう。こういうことが想定されるから、ペンネームでやらせてくださいと言っておられる方が現にいるんですよ。だって、Yahooでいいって言っているわけですから。それだったらこのも認めるべきじゃないですか。時間が来ました。今日はここで質問を終わります。これにて田村君の質疑は終了いたしました。次に本日二区になりました、第211回国会内閣提出、参議院送付金融商品取引等の一部を改正する法律案及び情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための社債株式等の振り替えに関する法律等の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。両案は全国会で本院において議決の上、参議院に送付したものを参議院において継続審査に付し、今国会いずれも原案の通り可決の上、本院に送付されたものであります。したがいまして、その趣旨につきましては、既に御承知のことと存じますので、この際、趣旨の説明を省略いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。両案につきましては、質疑・討論ともに申出がありませんので、直ちに採決に入ります。まず、金融商品取引法等の一部を改正する法律案について採決いたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。起立多数。よって本案は原案の通り可決すべきものと決しました。次に、情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための社債株式等の振り替えに関する法律等の一部を改正する法律案について採決いたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。起立相因。よって本案は原案の通り可決すべきものと決しました。お諮りいたします。ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。御異議なしと認めます。よってそのように決しました。次回は広報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。(ドゥクシ)ご視聴ありがとうございました! コメント欄にも字幕を貼ってくださいね! ではまたね!

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