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ただいまから、北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会を開会いたします。北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査を議題といたします。まず、北朝鮮をめぐる最近の状況について、上川外務大臣から説明を聴取いたします。
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参議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会の開催にあたり、山谷委員長をはじめ、理事、委員各位に御挨拶を申し上げるとともに、北朝鮮をめぐる最近の状況について御報告します。日朝平安宣言に基づき、拉致核ミサイルといった処刑案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化の実現を目指す我が国の方針は普遍です。拉致被害者ご家族もご高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題は、ひとときも揺るがせにできない人道問題であり、政権の最重要課題です。被害者のご帰国を待ち望んでいるご家族の皆様の思いを胸に刻み、セブ一 丸となって、すべての拉致被害者の一日も早いご帰国を実現すべく、全力で課談に取り組みます。我が国自身が主体的に取り組むことが重要であり、岸田総理自身、金正恩委員長との首脳会談を実現すべく、総理直轄のハイレベルでの協議を進めていく考えであると述べてきています。外務大臣として、このような協議のための外交的取組をリードしてまいります。拉致問題は国際社会共通の課題です。岸田総理はこれまで、各国首脳との会談等において、拉致問題について支持を働きかけ、5月のG7広島サミットやその機会に実施した二国間会談、9月の日アセアン首脳会議やその機会に実施した二国間会談も含め、引き続き緊密に連携していくことなどを確認してきています。8月18日に行われた日米韓首脳会合でも、岸田総理から拉致問題の即時解決に向けた引き続きの理解と協力を求め、バイデン大統領及びユン大統領から改めて全面的な支持を得ました。私も外務大臣として、あらゆる機会を捉え、拉致問題に関する日本の立場を説明し、多くの国から理解と支持を得てきています。例えば、今月のG7外省会合やその機会に実施した二国間会談等、今週のAPEC閣僚会議の機会に実施した日米韓外省会合においても、拉致問題の解決に向けて、各国の理解と協力を求め、支持を得ました。北朝鮮による核ミサイル活動は引き続き活発です。8月には、我が国上空を通過する形で衛星打ち上げを目的とした弾道ミサイル技術を使用した発射を強行したほか、核実験に向けた動きもあります。これらの一連の行為は、日本の安全保障への脅威であるのみならず、国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦です。北朝鮮が繰り返す弾道ミサイルの発射等は断じて許されません。今後とも、日米、日韓、日米韓で緊密に連携するとともに、国際社会とも協力しながら、関連する国連安保理決議の完全な履行を進め、北朝鮮の完全な非核化を目指します。今後とも、山田人事をはじめ、理事、委員、各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。次に、拉致問題をめぐる現状について、松野国務大臣から説明を聴取いたします。
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拉致問題担当大臣の松野宏和でございます。拉致問題をめぐる現状について御報告申し上げます。北朝鮮による拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり、国の責任において主体的に取り組み、解決を目指すべき課題です。2002年に5名の拉致被害者が帰国して以来、1人の拉致被害者の帰国も実現していないことは痛恨の極みであり、誠に申し訳なく思います。私自身、ご家族の皆様との面会の機会などを通じて、長年にわたる苦しみと悲しみを直接お伺いしています。拉致被害者ご家族もご高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題は、ひとときも揺るがせにできない人道問題です。もはや一刻の猶予もない、何としても結果を出してほしいというご家族の皆様の切実な思いを改めて胸に刻んで、問題解決に向けて全力で過段に取り組んでまいります。岸田総理は、8月に行われた日米間首脳会合において、拉致問題は時間的制約のある人道問題である旨を述べ、拉致問題の即時解決に向け、バイデン大統領及びユン大統領から力強い指示を改めていただきました。また、各国の首脳にも直接、拉致問題に関して理解と協力を求めるなどしてきています。私自身も外国要人の方とお会いする機会には、拉致問題の即時解決に向けた理解と協力を直接求めております。拉致問題の解決に向けては、米国をはじめとする関係国と緊密に連携しつつ、我が国自身が主体的に取り組むことが重要です。岸田総理自身、すべての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現し、日朝関係を新たなステージに引き上げるため、また、日朝平安宣言に基づき、北朝鮮との諸問題を解決するためにも、金正恩委員長との首脳会談を実現すべく、総理直轄のハイレベルでの協議を進めていくと述べています。そして、日朝双方の利益に合致し、地域の平和と安定にも大きく寄与する、日朝間の実りある関係を築いていくために、対局間に基づく判断をしてまいると述べたところであります。日本国民が心を一つにして、すべての拉致被害者の一日も早い帰国実現への強い意志を示すことが、力強い後押しとなります。このため、政府としては、拉致問題に関する啓発活動にも力を入れて取り組んでおります。6月には、私も出席してオンライン国連シンポジウムを開催し、北朝鮮による拉致問題の実態とご家族の苦悩について、被害者のご家族からの生の声を発信していただいたほか、元韓国外交部北朝鮮人権国際協力大使、前北朝鮮駐在英国大使らをお招きし、北朝鮮女性や拉致問題解決に向けた法と等について活発にご議論いただきました。また、これまで、拉致問題に触れる機会の少なかった若い世代への啓発活動が重要な課題となっており、積極的に推進していく考えです。具体的には、教員等を対象とした研修や、中学生 ・高校生を対象とした作文コンクール、大学との協賽による実践事業の実施などの取組を行っております。8月には、今年度から新たな取組として、全国の中学生を集めて、拉致問題に関する中学生サミットを開催しました。これらの啓発活動と並行して、拉致被害者や北朝鮮の人々に向けてのラジオ放送も政府として実施しております。また、民間団体への委託放送を行うとともに、ラジオの共同公開収録も、本年度は4回実施いたします。今後とも、拉致被害者への激励や、北朝鮮の人々に向けた情報発信の一層の拡充・強化を図る考えです。拉致問題は、岸田政権の最重要課題です。拉致被害者の方々、そしてご家族の皆様がご高齢となる中、一刻の猶予もありません。認定の有無に関わらず、すべての拉致被害者の一日も早いご被告の実現に向けて、全力で過断に取り組んでまいります。山谷委員長をはじめ、理事・委員の皆様のご理解・ご協力を心よりお願い申し上げます。以上で説明の聴取は終わりました。本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。