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ただいまから、文教科学委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。昨日までに井野口久彦君が委員を辞任され、その補欠として高橋晴美君が選任されました。理事の補欠選任についてお諮りいたします。委員の異動に伴い、現在、理事が1名決院となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。理事の選任につきましては、選例により、委員長の指名にご一任願いたいと存じますが、ご異議ございませんか。ご異議ないと認めます。それでは、理事に赤松健君を指名いたします。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。教育文化スポーツ学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、子ども家庭庁長官官房審議官黒瀬俊文君ほか9名を、政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに、ご異議ございませんか。ご異議ないと認め、採用決定いたします。参考人の出席要求に関する件についてお諮りします。教育文化スポーツ学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に、独立行政法人 日本スポーツ振興センター理事大西圭介君を参考人として出席を求めることに、ご異議ございませんか。ご異議ないと認め、採用決定いたします。教育文化スポーツ学術及び科学技術に関する調査を議題とし、質疑を行います。質疑のある方は順次、ご発言願います。
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自由民主党の赤池正明です。我が国が抱える課題の根幹は何か、私は国家意識の欠如だと、本委員会でも質問に立つたびに、その点を指摘してまいりました。その思いは今も変わりませんが、昨今の国内外における厳しい情勢を見るにつけ、さらに、そもそもなぜ国家意識が欠如するのかを考えるようになりました。私は国づくり、地域づくりは人づくりからを自身の信条としております。国や地域の課題解決を考えるのであれば、同時に人づくりにおける課題の解決も必要だと思っています。ただ、人づくりという過程は、もともと国 家100年の経営とも言われるように、その成果や課題が見えてくるのに時間がかかります。それで、試行錯誤、重なれば何とかなるものではなく、根本的、本質的なところから深い議論が求められます。そもそも人づくり、すなわち教育の成果は課題はどこで判断するか、教育は一人一人の生き方や幸せに直結することはもちろんですが、国家社会の継承や繁栄、発展の基礎でもあります。教育の評価は決して試験結果や学歴で終わる話ではなく、今の国家、社会の状況以下から判断されるものではなければならないと思います。この視点で考えたとき、果たして今の教育はどうなのか、現在、我が国の社会における起こっている様々な事象を見たとき、私には気になる傾向があります。それはコロナ禍の影響もあったとはいえ、行き過ぎた部分最適化や個別最適化です。この後の質問でお伺いしますが、学習指導要領には主体的、対話的で深い学びという、いわゆるアクティブラーニングが取り入れられています。この概念には複数の要素が含まれて いますが、本来、それをバランスよく一体で行うことによる相互作用から結果、成果を出していくことだと思っています。特に主体的という言葉はなかなか難しく、辞書の記述、様々な定義、旗、又、英語訳等々、かなり曖昧な側面を持ちます。人によってその意味の捉え方も一条でないのかもしれません。その主体的な部分だけ切り取って強調したり、そこに偏ったりすると、ともすると主体的が主観的要素の強い概念ともなりかねません。それへ主体的と対話的という言葉を、中天で一つの言葉としてつなげているのだろうと私は理解しておりますが、残念ながら、今の社会の傾向を見ると、主観的なもののぶつかり合いや、主観的動機による問題行動、つまり行き過ぎた部分最適化や個別最適化が多いように感じざるを得ません。物事というのは立体的で、かつ複層的で、様々な力学が存在するものであり、主観だけではなく、国家社会の継承、発展にはつながりようもなく、