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参議院 環境委員会

2023年11月16日(木)

3h47m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7645

【発言者】

三原じゅん子(環境委員長)

阿達雅志(自由民主党)

中田宏(自由民主党)

水岡俊一(立憲民主・社民)

竹谷とし子(公明党)

串田誠一(日本維新の会)

三原じゅん子(環境委員長)

浜野喜史(国民民主党・新緑風会)

山下芳生(日本共産党)

山本太郎(れいわ新選組)

ながえ孝子(各派に属しない議員)

1:05

ただいまから、環境委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。昨日までに関口雅一君が委員を辞任され、その補欠として、内俊幸君が選任されました。理事の補欠選任についてお分かりいたします。委員の異動に伴い、現在、理事が2名決院となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。理事の選任につきましては、選例により、委員長の指名にご一人願いたいと存じますが、ご異議ございませんか。ご異議ないと認めます。それでは、理事に中田博史君及び串田誠一君を指名いたします。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、警察庁長官官房審議官和田香織君、ほか12名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することにご異議ございませんか。ご異議ないと認め、裁を決定いたします。環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。質疑のある方は、順次ご発言願います。

2:19

足立政史君

2:21

おはようございます。自由民主党の足立政史です。本日は質問の機会をいただきありがとうございます。当委員会が扱う環境に関わる問題は、国や地域を超えた問題が多く、国際的な動向や国際的連携が極めて重要な分野です。世界的課題への対応とともに、国の国際競争力にも影響を及ぼす難しさを有しています。今月末には、国連気候変動枠組み条約COP28が開催されますが、2025年までに2035年NDCの表明が求められる中で、すでに各国が活発な動きを展開しています。国際派の伊藤大臣のご活躍に大いに期待するところです。よろしくお願いいたします。早速質問に入ります。先週末から、太平洋当初国フォーラムPIF総会において、日本のアルプス処理水放出に対し、複数の国から懸念が表されたという記事が流れています。太平洋当初国に対し、処理水放出について、具体的にどのような説明を行ってきたのか、個々の交渉内容ではなく、日本政府としてアルプス処理水放出の安全性について、どういうポイントを説明してきたのか、外務省からご説明ください。

3:46

委員長。

3:48

外務省総合外交政策局北川軍宿部核産科学部長。

3:57

お答え申し上げます。日本政府はこれまで、太平洋当初国に対しましても、ハイレベルの対話や専門家間の対話を通じて、アルプス処理水の安全性や人及び環境への影響は無視できる程度であることについて説明を行ってまいりました。また、海洋放出開始後もモニタリング結果を提示しつつ、丁寧な説明を行うことで、不安の払拭に努めてまいりました。委員御指摘の先日の太平洋諸島フォーラム総会につきましても、同会合に先立ち、堀井外務副大臣がソロモン諸島を訪問し、科学的根拠を示しつつ、アルプス処理水の安全性を丁寧に説明してまいっております。このPIF総会で発出されたコミュニティにおきましては、日本との間のこれまでの集中的な対話やIAEAの包括報告書について認識した上で、今後はIAEAの安全基準やモニタリングを踏まえて安全を確認していくための対話を日本との間で行いたいとの将来志向の考えが、指導レベルで示されていると承知しております。日本政府といたしましては、引き続き丁寧な説明を継続し、理解が深まるように努めてまいる所存です。

5:03

今の北川部長がご説明されたとおり、本年2月にPIF代表団が訪日した際に、アルプス処理水の海洋放出に関する集中的な対話の重要性に合意し、そして4月に経産省・外務省等でのPIF事務局専門家とアルプス処理水の海洋放出についての議論が行われております。しかし、9月15日のPIFでも、一部の国から引き続き懸念が示されました。この地域は、かつて米国・英国・フランスの核実験が合計350回以上実施された2回経験を持つ地域だけに、放射性物質の放出には極めて敏感です。この状況について、9月末に米国のシンクタンク・ランドコーポレーションが指摘し、この11月の総会までにさらに説得に努めることが必要であり、中国との関係でも、戦略的に重要なこの地域で日本が評判を落とさないようにすることが大事だという指摘をしております。今回、新たな懸念が表明されたわけではなく、少しずつ理解は深まっているように思いますが、残念ながらまだ十分とは言えない状況です。引き続き、少しでも理解が深まるように、謙虚に、丁寧に、そして、実直に、具体的なエビデンスを示して、対話を続けていただきたいと思います。続いて、伊藤大臣に質問いたします。大臣は、先般の日中環境大臣会合で、中国に対しても日本の立場を主張されました。その内容について、御説明ください。

6:43

伊藤大臣

6:47

お答え申し上げます。日中間、3カ国環境大臣会合において、中国からは核汚染水という表現を用いて、従来の中国の見解が述べられました。これに対して、私は、核汚染水という表現は誤りであり、ALPS処理水と表現すべき旨を伝えました。また、科学的根拠に基づき、対応するべき旨も指摘したところでございます。また、IAEAによるレビューを受けつつ、回帰モニタリングを行っており、人や環境への影響がないと確認していることなどを丁寧に直接説明いたしました。引き続き、政府一体となって、様々な機会を捉えて、透明性高く丁寧に説明を行い、科学的根拠に基づく対応を求めていく所存でございます。

7:42

足立雅史君

7:46

大臣、どうもありがとうございます。引き続き、中国に対しても、しっかりと説明をお願いしたいと思います。一方で、この科学的な取組ということでいった場合に、いろいろな考え方があるというのも事実であろうと思います。実は、ドイツ連邦の「Office of Safety for Nuclear Waste Management」というのがあるのですが、ここでは、オペレーショナルディスチャージ、通常運転中の放出と、ディスポーザルオブウエスト、核廃棄物の処分というものを区別をして、そしてアプローチが違うという指摘をしております。これに対して、どのような反論や説明を行っているのか、外務省お答えください。

8:32

資源エネルギー、違います。外務省総合外交政策局北川科学部長。

8:42

お答え申し上げます。ドイツ連邦の放射性廃棄物処分安全庁が、稼働中の原子力発電所からの放射性物質の排出と、廃炉作業に伴う廃棄物を区別し、ドイツ国内においては、公社の廃棄物・残留物処理の基本原則の一つとして、廃棄物を希釈してはならないという整理を行っている旨を、同庁のホームページで公表していることは承知しております。そのドイツ政府や関係者に対しまして、我が国は、様々な機会に、アルプス処理水の海洋放出について、科学的根拠に基づき、高い透明性を持って、日本の立場を丁寧に説明してきておりまして、ドイツからは、日本とIAEAの協力調整に、理解をいただいているところです。今後とも、ドイツを含む国際社会に対し、政府一丸となって、科学的根拠に基づき、高い透明性を持って、丁寧な説明を継続し、理解が含めるように努めてまいる所存です。

9:34

足立雅史君

9:36

この通常炉からの排出と事故炉からの排出が、アルプスでの処理を経ることによって、同じように扱えるという、この点については引き続き、しっかり説明していく必要があると思います。このアルプス処理水の海洋放出については、2021年の方針決定以降、政府は東京電力とともに、技術的検討を進めるとともに、安全性の説明を行い、IAEAとも協議を行い、タスクフォースを受け入れるなどの取り組みを行ってきました。ただ、日本のメディアに出てくる、この日本の主張の中心というのは、どうもアルプス処理水放出で含まれるトリチウムは、年間22兆ベクレル以下であり、中国や韓国の原子力発電所の通常運転から放出される水のトリチウム含有量よりはるかに少ない。また、アルプスによる他の各種除去プロセスは国際的基準に沿ったものであり、測定も正確であるという、このIAEAの評価を軸にしているもののように思われます。しかし、中国は日本からの水産物輸入を直ちに禁止するというリアクションを取るなど、日本の主張には未だ納得をしていません。この中国の中でも、中国現代国際関係研究所などのシンクタンクが指摘しているのは、かつて科学的知見に沿った津波対策を怠って福島原発事故を起こした東京電力と日本政府が放射性デブリに直接触れた水が、まだアルプス処理前の状態で70%もタンクに入っており、日々増えている。アルプスによってトリチウム以外の各種はすべて除去できるのか、今後本当に30年間アルプスオペレーションを問題なく行えるのか、こういう点を指摘しております。これについては引き続き、しっかりとどのような体制できっちりとオペレーションを行い、処理水・放出をIAEAとともにモニタリングしていくんだ、こういったことをしっかりと外部に対しても示していくことが大事であるというふうに思います。この問題は単に科学的な安全性を主張するだけでなく、安心感・信頼感をどう醸成していくかが極めて重要だと思います。その観点から、私は10月25日に福島第一の作業現場で、アルプスの配管線上中に作業員が被爆した事故、これは大問題だというふうに考えます。東京電力の説明も2点、3点しています。原子力規制委員長に、今回の事故の原因と再発防止策についてお尋ねいたします。

12:21

原子力規制委員会 山中委員長

12:25

お答えいたします。東京電力が福島第一原子力発電所で事故後に必要な作業を行うにあたっては、認可された実施計画に従って法案措置等を実施することが法律で義務付けられております。ご指摘の事案につきましては、新体汚染を受けた作業員が、本来作業手順に定められているアノラックの着用を行っていない状態で作業に従事していたことなどが、東京電力が定めた手順に違反していたことが既に確認されていることから、実施計画に違反していると考えております。原子力規制委員会としては、今回の事案が発生した直後から、現地の検査官が中心となり、事案の発生経緯等について、法案上の問題点の確認をしているところでございます。実施計画違反の影響の程度や再発防止策の妥当性等については、この検査結果を受けて判断する予定でございます。

13:34

足立雅史君

13:38

既にこの実施計画違反ということが出てきているということですけれども、やはり今回のこの大事なのは、30年間実施計画に従ってしっかりとこのアルプス処理水を処理していく、これがもう大前提になっているというふうに思います。この実施計画違反、今後再発がないように、規制委員会、規制庁に置かれてもしっかりと東京電力のオペレーションを見ていただきたいと思いますし、またその際にはIAEAに対するレポートもしっかりお願いをしたいというふうに思います。次のテーマに移ります。日本は2021年に「2030年ナショナリーディターミングコントリビューション」いわゆるNDCとして、CO2の2013年比46%削減目標を示しました。次回は2025年に「2035年NDCを表明する」ということで、来年のG7サミット辺りから相当突っ込んだ議論になってくると思われます。G7各国も、2030年NDCについては必ずしも順調に進んでいるとは言い難い状況ですが、日本の2022年末時点でのエネルギー期限、CO2削減のストック低下について環境省にお尋ねします。

15:00

八木環境副大臣

15:04

我が国が2030年度に温室効果ガスを2013年度比で46%削減するという目標を掲げ、このうちエネルギー期限、CO2排出量は2013年度の12億3500万トンCO2から、2030年度に45%減の6億7700万トンCO2を目指すこととしております。目標の達成に向けたエネルギー期限、CO2排出量の推移は、数字を述べさせていただきますと、2014年度は11億8600万トンCO2、約4.0%減でございます。2015年度は11億4600万トンCO2で、約7.2%減でございます。2016年度は11億2500万トンCO2で、約8.9%減でございます。2017年度は11億900万トンCO2で、約10.2%減。2018年度は10億6400万トンCO2で、約13.8%減。2019年度は10億2800万トンCO2で、約16.8%減。2020年度は9億6700万トンCO2で、約21.7%減でございました。そして、2021年度は9億8800万トンCO2で、約20.0%減となっているところであります。最近の2021年度排出量は、新型コロナウイルス感染症で落ち込んでいた経済の回復により、エネルギー消費量増加等によって、前年度と比べて増加しておりますけれども、全体傾向としては、排出量を削減できている。引き続き、地球温暖化対策計画等に基づきまして、対策施策を着実に実施していくところであります。以上でございます。

17:36

足立雅志君。

17:38

このコロナ中は、確かに経済活動が若干スルーになったということもあって、CO2排出も減ったわけですけれども、このコロナが、コロナ禍から回復して経済活動が活発になるとともに、やはりCO2というのがさらに出てくる。こういう中で、2030年までの目標を、このエネルギー期限のところで達成するというのも、非常に難しいところだと思います。また、さらに不確定要素、これは多々あると思います。この2030年の削減目標、これはエネルギー期限に限定した場合に、第6次エネルギー基本計画と整合性が取れているというふうには思いますけれども、この第6次エネルギー基本計画の前提というのも、だいぶずれてきているように思います。来年には第7次エネルギー基本計画策定の議論が本格化するとは思いますが、この需要面、供給面、これをしっかり見直すことが必要だというふうに思います。そういう中で、1つお聞きをしたいのは、今、政府ではDXに全力で取り組んでいますが、DXの進展によって、データセンター、サーバー、通信、パワー反動体などでの電力消費は極めて大きなものがあります。現在のデータセンターの電気使用量は全体の2、3%だという話もありますが、これが2030年には100倍あるいは1000倍近くなるのではないか、こういったことも言われていたりします。また、科学技術振興機構JSTの分析では、2030年に1480TWhという資産、これだけのものがIT分野で必要になってくる、こういう資産もあります。この1480TWhというのは、現在の全電力消費量約900TWhということを考えると、日本の現在の電力消費量の1.5倍の電力が追加で必要ということになります。この第6次エネルギー基本計画の2030年の電力需要予測において、DX進展による電力需要増加をどう算定しているのか、経済産業省にお伺いします。

20:05

資源エネルギー庁長官官房 山田資源エネルギー政策統括調査委員長

20:15

お答えいたします。第6次エネルギー基本計画で示した2030年のエネルギーミックスにおきましては、徹底した省エネを行うことを前提に、経済成長や電化率、主要産業の活動量などを考慮して、電力需要を想定しているところでございます。今、先生が御指摘ございました様々な電力需要に関する予測もございますが、省エネ活動といったようなこともございますので、そういったものを考慮して電力需要を想定しているということでございます。

20:56

第6次エネルギー基本計画の際には、省エネで17~20%の電力消費を抑えるという前提でエネルギーミックスを考えたわけですが、それ以降のDXの進展、あるいはAIの話、こういったものを考えると、改めてしっかりとこの重要予測を作るというところが、次の第7次エネルギー基本計画の基本になると思います。このままでは、電力不足でDXが進められないということにもなりかねません。現時点において、すでに電力の供給力というのはアップアップになっているという現実もあります。2030年までに電力供給を飛躍的に増やすことが現実的でないならば、電力消費を増やさない形でどうすればDXを進められるのか、こういったことを考えていくことも必要だと思いますので、経済産業省におかれてはしっかりと検討をお願いしたいと思います。次に、第6次エネルギー基本計画の2030年エネルギーミックス目標ということで、供給サイドの話をさせていただきたいと思います。この2030年のエネルギーミックス目標の中では、化石燃料に関しては41%ということで出しておりました。ただ、今の現実は極めて大きく乖離しており、化石燃料の比率が7割超まで上がっております。こういう中で、エネルギー基本計画の41%まで引き下げるということが2030年までにどういう形でできるのか、しかもその間に電力供給を絶やさない、こういったことが必要になってくるわけです。今、長期脱炭素電源オークションによって、カーボンニュータルと安定供給の両立に資する新規投資ということが議論もされていますけれども、果たして2030年までに間に合うのか、この辺りを経産省にお聞きいたします。

23:03

山田資源エネルギー政策統括調整官

23:10

お答え申し上げます。ご指摘、いろいろございましたけれども、2030年度の電源構成につきましては、2030年度46%削減を目指す中で、徹底した省エネや非化石エネルギーの拡大を進める上での需給両面における様々な課題の克服を想定した場合に、どのようなエネルギー需給の見通しとなるかというものを示しておるところでございますけれども、その中で2030年度につきましては、3エネを36から38%、原子力を20から22%、火力を41%、水素アンモニアを1%としておりますけれども、現在、現時点2021年度で再エネ20%、原子力7%、火力73%ということでございまして、これは引き続きあらゆる政策を総動員して取り組んでいくことが必要というふうに考えております。具体的に申し上げれば、再エネにつきましては、震災前約10%でございまして、これは今、2021年度には約20%に拡大しておりますが、この2030年度につきましては、これを足元からさらに2倍に相当する形にしていくということでございまして、国民負担を抑制しながら、地域とのさらに共生も図りながら、最大限の導入拡大を進めていくということでございます。原子力につきましても、2030年度に20から22%という目標の実現に向けて、安全性の確保を大前提に地元の理解も得ながら、原子力発電所の再稼働を着実に進めていくということだと思っております。また、その火力発電につきましては、これは41%ということで下げていくということになりますので、これは非効率な石炭火力のフェードアウトを着実に進めていくという形で取り組んでいくところになろうかと思います。事例に対しましても、先生ご指摘のとおり、安定供給の確保というのは非常に大事な課題でございますので、我々としても引き続き、あらゆる政策を相当して取り組んでいきたいと考えております。

25:12

足立雅史君

25:16

今、いくつか対応ということでお話がございましたが、これ実際問題は、例えば原子力についても、22から20%を達成しようと思ったら、発電所数で、炉の数で言って27機は回らないといけない。現時点において、17機までしかめどがついていない。残り10機については、審査中というこういう状況の中で、本当に2030年に達成できるかという問題もあります。また、再エネについてもご指摘がありましたが、風力に関して見ても、この再エネのところで5.7ギガワットを織り込んでいますけれども、これが36から38%の前提になっていますけれども、ラウンド1とラウンド2が全部できても、せいぜい3.4なんですよね。まだまだ足りない。これが本当に2030年までにできるのか、するためにどういうことをやっているのかというところが大事になると思います。また、火力も、これからどんどん、老朽火力、効率の悪いものを新しくしていくと言っていますけれども、じゃあ何にすればいいのか。これは事業者からしても、火力と言われても、LNG本当に今後も海外との関係でたくそのみ考えたときに、LNGに投資していいのかどうか、これは分からないと思います。だから、これを単純に今のようなご議論で減らすと言ったら、供給力が減るだけの話になりますから、やはりこの辺もっと具体的な方策をしっかり考えていただかないと、そもそもこのNDCの46%を達成できないと思います。この問題、引き続き、この委員会でしっかりと議論させていただきたいと思いますので、今日の質問はこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。

27:10

中田博士君

27:14

おはようございます。住民主党の中田博士です。早速、質問に入らせていただきたいと思います。資料1を配布してございますけれども、熊野市外地等への出没が増加をしておりまして、今年度の熊野による人身被害件数は10月末時点では164件、これは過去最高を記録しております。熊野による人身被害は、東北、北新越地方などの10都県に9割以上が集中しており、ベスト3は、ご覧のように秋田県、岩手県、福島県となっています。私の距離は富山県なんですが、富山においても人身被害が6件発生して7名の方が負傷し、うち1名が亡くなっております。子供の頃から富山には帰省をしてきましたけれども、親戚が集まって熊が危ないなんて会話をしたことがございません。今朝もですね、実はつい2時間ほど前の8時に立山町で親子2頭が目撃をされております。一昨日の14日はですね、小原風の盆で有名な富山市八通町、諏訪町で目撃情報があって、住宅地の石畳で糞が見つかっているというような状況です。富山県での死亡は平成18年以来で、今月9日には、新田八郎知事と山本徹県議会議長が伊藤慎太郎環境大臣に熊被害防止対策支援に関する緊急要望を実施をいたしております。富山県では警戒パトロール捕獲、放任果樹除去等の環境整備などを担う市町村に対して独自に県単独補助金で支援をしており、緊急の対応として今年度に限っては、パトロールなどに要する経費の補助上限額を撤廃するなど、熊による人身被害の拡大防止に努めています。そこでお聞きしたい、富山県が伊藤大臣に緊急要望した熊被害防止対策に関する財政的な支援と、熊に関する生態調査等の実施に対していかに対応しているかお聞きします。11月9日に、新田富山県知事及び山本富山県議会議長から、熊被害対策に対する財政的な支援及び熊に関する生態調査等の実施についてご要望いただいたところでございます。環境省としても、熊による人身被害が増加している地域への緊急的な支援が必要と考えております。11月から「熊対策専門家緊急派遣事業」を開始してございまして、富山県からの要請を受けて、同地へも熊対策の専門家を派遣する準備を進めてございます。11月21日、あるいは11月24日に専門家を派遣する予定でございます。そして、いただいたご要望も踏まえて、令和5年度の補正予算案において、人の生活権に出没する熊の生育状況調査や捕獲手法の検討、また人の生活権への出没防止対策など、都道府県による取組を緊急的に支援するための予算を計上しているところでございます。引き続き富山県をはじめ、被害が増加している地域のご意向を踏まえながら、関係機関と連携し、必要な支援を検討してまいりたいと、そのように考えます。中田宏くん環境省では、今年度の緊急対策として、11月1日から熊の出没地域に専門家を派遣する「熊対策専門家緊急派遣事業」を実施するとともに、今年度補正予算案に、「熊緊急出没対応事業」として7,300万円を計上して、市街地・住宅地周辺の熊類の生息状況調査・捕獲方法の検討などの取組を支援するということでありますけれども、それぞれの事業が期待されている、その効果を伺いたいと思います。

31:31

環境省白石自然環境局長

31:35

お答え申し上げます。先ほど大臣からご紹介ございました。まず、熊の対策専門家緊急派遣事業でございます。都道府県市町村から要請を受けまして、熊の専門家を派遣するものでございます。現時点で16自治体から問い合わせございまして、富山県含めて4自治体に専門家の派遣を調整中でございます。派遣された専門家が、人の生活権への熊類の出没防止対策に関して助言をすることによりまして、熊類が冬眠に入るまでの間の被害対策に役立てていただくということを期待してございます。それから、令和5年度の補正予算に計上しております熊緊急出没対策事業につきましては、これは都道府県に取組を緊急的に支援するものでございますけれども、人の生活権に出没する恐れのある熊の生息状況の把握でありますとか、捕獲手法の検討等を支援いたしまして、これらの成果を踏まえて、さらに全国的にも対策を検討実施することで、来年春以降、つまり冬眠から冷める頃でございますが、来年春以降の被害対策に資するということを期待してございます。引き続き都道府県等の要望をお聞きしながら、必要な支援を検討してまいります。

33:02

中田博士君。

33:03

今、全国的にという話がありましたけれども、熊尾イノシシや日本自家と同様に国の指定管理長寿に指定すべきという要望も、全国各地、被害が相次いでいる県から出されております。伊藤大臣は、指定管理長寿の指定について検討を省内で既に指示をしたということでありますけれども、今後の対応を伺いたいと思います。

33:31

伊藤環境大臣。

33:33

11月13日に、北海道東北地方知事会の渡瀬岩手県知事、鈴木北海道知事、佐る田北県副知事から、熊尾の指定管理長寿への指定についてご要望をいただきました。指定管理長寿への指定の要望については、重く受け止めておりまして、13日当日、事務方に具体的な検討を指示したところでございます。指定管理長寿への指定は、熊尾イノ保護管理上の大きな転換ともなります。このため、初めから結論ありきではなくて、熊尾イノ最新の生息状況等を整理し、専門家の意見をお聞きし、科学的知見に基づき、遅くならない時期に判断することが重要というふうに考えてございます。

34:29

中田博士君。

34:31

いずれにしても、各地域の実情を踏まえて、今年度補正予算案や規定予算を活用して必要な支援をすることを要望しておきたいと思います。さて、熊尾の大量出没の背景には、本年がブナなどの県下の強策であることが挙げられると思いますけれども、毎年の気候変化だけではなくて、里地里山の荒廃や工作放棄地などの増加によって、人と熊の生息地域を隔てる干渉地帯がなくなりつつあるということもその要因かと考えます。いわゆるアーバンベアと言われる個体など、町に現れることが状態化して人命が脅かされるケースでは、これは駆除が必要だと考えますけれども、生態系を保全して野生動物との住み分けを図っていくということが本質的な課題かと考えます。より広く考えれば、保全する森林等の生態系を含む地域全体の生態系の中で、人間もまたその一員だということであります。そこでここからは、生物多様性について問っていきたいと思います。2022年12月の今明モンドリオール生物多様性枠組の採択を受けまして、2030年のネイチャーポジティブ実現を目指して、我が国は、生態系の健全性の回復など5つの基本戦略を掲げた「生物多様性・国家戦略2023~2030」を世界に先駆けて、本年策定して、ネイチャーポジティブ経済移行戦略の策定を本年度中に予定をしています。現在この策定はいかなる進捗にあるのかお聞きします。

36:10

環境省白石自然環境局長

36:14

お答え申し上げます。議員御指摘のネイチャーポジティブ経済移行戦略につきましては、本年度中に策定をすべく現在検討を進めてございます。本戦略の狙いといたしましては、ネイチャーポジティブの取組が企業にとって単なるコストアップではなく、自然資本に根差した経済の新たな成長につながるチャンスでもあるということを示すという狙いがございます。その進め方でございますけれども、具体的には、学識経験者や企業金融機関NGO等からなるネイチャーポジティブ経済研究会におきまして、ネイチャーポジティブとビジネスに関する国内外の状況、ビジネス機会と市場規模、企業の取組の方向性、国の政策の方向性について御議論をいただいてございまして、関係省庁とも連携の上、今年度中に策定を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

37:09

中田博史君。

37:11

2ヶ月前の9月13日にプラネタリーバウンダリー2023が公表されました。これはですね、ドイツポズダム気候影響研究所のヨハン・ロックストローム所長のラノ研究グループが2009年から研究発表しているものでありまして、前回の2015年の発表から約8年ぶりに内容が更新をされたものであります。プラネタリーバウンダリーは、先にも触れた我が国の生物多様性国家戦略2023から2030の1ページ目、本戦略の背景でも引用されています。また9月に発表されたTNFD、いわゆる生物多様性に関する企業財務情報の開示ルールの報告書の冒頭でも研究をされています。すなわち、今後各方面の国際的な合意形成や政策形成に影響を与えるということが予見されます。この論文どういうものかというのをですね、一言で言いますと、地球が自力で処理再生できる循環再生の限界を各分野ごとにどの程度超えているか、あるいは超えていないかということを分析しているんです。今回初めて9つのシステム全てが評価されました。その内容について環境省は現時点でいかなる評価かお聞きをしたいと思います。どちらがお答えになられますか。環境省やりみず総合環境政策統括課お答えいたします。プラネタリー・マウンダリー、いわゆる地球の限界とは、人間活動による環境への影響が人間が安全に活動できる範囲内にあるか、9つの指標を用いて評価を行ったものと承知しております。2023年の報告書では6つの指標について、人間が安全に活動できる限界を超えるレベルに達しているという結果であったと承知しております。この考え方については、平成30年に閣議決定いたしました第5次環境基本計画においても紹介しておりまして、この研究を踏まえまして、環境、経済、社会の各分野の課題を同時解決し、統合的に向上していくとの目標を掲げて、各分野の政策を推進しているところでございます。また、環境白書においても、平成29年版、30年版、それから令和5年版においても、研究結果の一例として紹介させていただいております。現在検討中の第6次環境基本計画においても、これからの環境政策の方向性といたしまして、環境収容力を守り、環境の質を上げることで経済社会の成長発展を目指すこと等の議論をしてございますけれども、プラネタリーバウンダリーの研究につきましては、人類の活動が地球の環境収容力を超えつつあることを示す材料として参考にして議論させていただいているところでございます。

40:08

中田博士君。

40:10

委員の皆さんには資料2をご覧いただきたいと思うんですけれども、一番右のですね、2023が今回アップデートされたものであります。真ん中に緑の円がありますが、これ地球を表しているんですね。この緑の地球の内側に収まっているものについては、地球が自力で処理再生できるという定義になります。これを超えているオレンジや赤は地球の限度を超えたということになります。特に目立って地球の限度を超えたというふうに見えるのは、生物圏の一体性、生物地球科学的循環、新規化学物質の3つですね。生物圏の一体性においては、例えばこういうことです。昆虫や動植物による貢献が急速に失われているということを指していますから、蜜蜂の花粉売買がなければ、人間の食している野菜類や穀物の7割が失われるわけですけれども、その蜜蜂が農薬や殺虫剤によって減少しているという影響を指しています。生物地球科学的循環においては、窒素生産量が限界値を超えて安全圏内に戻せないということを意味しているんですね。一言で言えば、これは科学費用の使い過ぎで本来の循環システムを破壊してしまっているということであります。また、新規化学物質は、石油由来の合成化学物質などの影響を表しています。先ほども述べましたけれども、プラネタリバウンダリーは国際議論で大きな影響を及ぼします。今命モントリオール生物多様性枠組みの議論の科学的根拠は、政策プラットフォームであるIPVESが2019年に公表した地球規模評価報告書というものになりますが、ここに引用されたのもプラネタリバウンダリーでした。その意味では、今後の国際的な議論を経て経済ルール等に反映されていく可能性があると考えていった方がいいというふうに思います。例えば、農業や化学肥料に頼った農業の方向転換が必要になるということがあるかもしれません。要は、今後の我が国の経済活動や企業経営に影響してくるということを考えなければならないわけで、我が国においては先回りして議論して、国際的なルールメイキングにも深く関与していくということが慣用かと私は思いますので、その方向性を先取りする施策推進が重要かと思いますけれども、この点いかがでしょうか。

42:41

司令室局長

42:44

お答え申し上げます。プラネタリバウンダリーに関します議員の御指摘は、その通りでございまして、まさにこのプラネタリバウンダリーの考え方が、昨年末のコンメイモントリオール生物多様性枠組みの議論におけます主要な科学的根拠の一つであるイプベスの2019年の報告書に記載されるなど、国際的議論にも非常に大きな影響を及ぼしているという認識を持っております。我が国におきましても、その議員御指摘ございましたけれども、今年の3月に策定いたしました新たな生物多様性の国家戦略、こちらでも引用いたしまして、2030年までのネイチャーポジティブ実現に向けた取組というものを開始してございます。環境省といたしましては、我が国におきます生物多様性の保全及び回復の取組といったものが適正に評価されますよう、国際的な発信というものも強化をしなければならないと思っておりますし、国内的な議論というものもさらに進めていく必要があると考えてございます。産業界、金融界、それから、多様な経済界等の動向、国際動向も含めて注視をいたしながら、ネイチャーポジティブ経済移行戦略等の策定を進めてまいります。

44:09

中田宏君。

44:10

今年5月に我が党が地球温暖化対策調査会の提言として、NXへ実行のときというものを発表しました。自然資本の損失は経済社会や経営のリスクであるとする一方で、経済成長のチャンスでもあるということを認識して官民が連携して取り組むべきだというふうに提言をしています。まことに私その通りだというふうに思うんですね。そうした価値観、すなわち環境施策が経済を発展させていくんだという覚悟で私は臨んでいくべきだというふうに思います。我が国も、そして環境省も、そして環境大臣も、とこう考えるわけでありまして、この点環境大臣のリーダーシップ、ぜひお願いしたいと思いますけれども、いかがでありましょうか。

44:57

伊藤環境大臣。

44:59

お答え申し上げたいと思います。委員御指摘の自然資本の保全に取り組むことが経済成長の新たなチャンスであるという認識、私も共有してございます。例えば、世界経済フォーラムで挙げられたビジネス機会としてのネイチャーポジティブの取り組みを日本に当てはめて環境省で試算したところ、2030年時点で年47兆円のビジネス機会が新たに生まれたと推計されているところでございます。さらには、自然資本の保全については世界的にも関心が高まっており、今年4月のG7気候エネルギー環境大臣会合において、我が国首都でG7ネイチャーポジティブ経済アライアンスを立ち上げ、日本企業の取り組みを含む先進事例の共有を行ったところでございます。また、日本企業の取り組みが国際的にも適切に評価されるように国として施策の方針を示すネイチャーポジティブ経済移行戦略も策定中でございます。こうした施策を通じて、環境施策によって経済成長がもたらしていく、それを実現してまいりたいと思います。

46:20

脱炭素の議論は、EUが2035年までにハイブリッド車も含めてガソリン車の販売を禁止して電気自動車にシフトするという、そうしたルールになっていったわけですよね。最近その見直しもEUでは出てきていますけれども、いずれにしても日本の自動車産業が対応を迫られてきたことはこれ間違いないわけであります。もともとは環境負荷が大きい少ないということを電気自動車が電気自動車なのか、あるいはガソリン車なのかということは単純に論じられないはずだったんですけれども、それでもこれによって自動車会社の経営や引いては日本の経済大きな影響を受けたわけですね。その意味でこの生物多様性の議論においてはですね、先ほども言いましたけれども我が国がルールメイキングの側に回っていくことも必要でありますし、またそのメイキングをしつつ先取りして我が国がしっかりと経済成長につなげていくということもこれまた極めて重要なことでありますから、今大臣がご答弁いただきましたけれども、ぜひ良きリーダーシップを発揮していただきたいと思いますし、また本委員会でも委員の先生方とこうした議論をぜひ進めてまいりたいと思います。終わります。

47:33

水岡俊一君。

47:39

立憲民主社民の水岡でございます。今日は伊藤大臣に初めてご質問をする機会を得ました。私も政治経験それほど長くないので、伊藤慎太郎大臣のお人柄を知る立場にはないので、今日はお人柄も含めて大臣の本音といいますか、心の内をぜひとろしていただいて、できるだけわかりやすい言葉で国民の皆さんにも伝わるようにご答弁をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。まず最初にですね、大臣は非常に輝かしい学歴をお持ちであります。慶応の大尉、それからハーバード、そしてフランスのソルボンヌ、そういった経験をお持ちだし、それから日本の大学においても教鞭を取られた大学がいくつもある。そういった意味で、いろんな方面から伊藤慎太郎さんを待望する声が、私は強かったのではないかなと思うんですが、なぜに政治家になられたんですか。ちょっとそのあたりをお聞かせください。

49:04

伊藤環境大臣

49:08

大変重要なご質問、ありがとうございます。私は幼少期から人生の意味というのはどこにあるのかということを常に自問したり、また多くの方と討論もしてまいりました。その中で人生の意味、たくさんあると思いますけれども、やっぱり自分がする行動、あるいは言葉を変えれば仕事、職業が、やっぱり自分以外の他者、あるいは自分以外の他の世界にとって有効である。もっとかっこよく言えれば、そういうことをもっとポジティブに明るくする、そういう仕事をすることがやっぱり自分の人生の意味である、あるいはまた存在理由であるというふうに考えてございます。いろいろな職業があります。それぞれその職業が果たす役割によって、その職業に就かない他の皆さんや国の内外を含むいろいろな社会がポジティブに、よくなっていると私は信じております。そういった中において、政治という仕事はある意味においては、国のルールであるとか、あるいはその国の中における基本的な方向性であるとか、あるいは日本という国が地球社会においてどういう役割をすべきかということに対して非常に主体的に関わる仕事だというふうに私は考えます。そういう意味を向いて、私も確かに複数のいろいろな職業や多少なりとも多様な経験がございますが、そういったものも活かしながら、そういう判断する場合において判断し、また行動することが私の人生の意義、あるいは存在理由として大事であると、そういう観点から政治家という仕事を選んだところでございます。

51:39

水岡俊一君。

51:41

私なりに少し理解できたように思います。結果的に今、政治家を選ばれて、その経験ももう7期とお聞きをいたしますから、非常に長い政治経験を積まれてきているというふうに思うわけですが、そういった政治経験の中で培われてきた伊藤大臣の政治信条であるとか、あるいは重要視をしてきた政策であるとか、そういったものがあると思うんですが、簡単にちょっとお聞かせいただけませんか。

52:20

伊藤環境大臣。

52:23

これは政治家になる前から一貫してある私の信条なり思想ですけれども、物事を判断する、それは大きい判断も小さい判断もあります。判断すれば、その判断によっていいなと思う方、あるいは社会的なグループと、それによって損したとか、良くないと思う人やグループは必ずあります。そういった中において、やっぱり損したなとか、良くないと思う人は、ゼロにできるかどうか分かりませんけれども、なるだけ少なくなるような判断をするということがまず大事だろうと思います。それから政治の役目はもちろん通常時もありますけれども、災害時、あるいは緊急時においてスピード感を持って決断し、そのことによって被害を、あるいは犠牲者を最小化するということが政治の大きな役目だろうと思います。私は宮城県の出身であって、東日本大震災の時に海から非常に近いところにおりまして、もうちょっと5分高台に上がるのが遅かったら、私はここに今立っていないと思うんです。ですからそういう意味において、やっぱり復興という問題、これはやっぱり人の命を守る。またこれから気候変動もあり、またパンデミックもコロナ以外も来るかもしれません。そういった時にしっかりとした復興政策、そしてまた復興政策において得られたいろいろな知見を、今後起こりうるかもしれない災害、パンデミック等に対してしっかり活かしながら適切な政策を形成していくということは、多分私の大きな役目だろうと思います。それからもう一つ言えば、おかげさまで私も多少なりとも海外の経験や外交の経験もございます。でありますので、今は環境大臣の職にあるわけでありますけれども、環境外交という意味においても、地球というのはつながっているので、日本もしっかり環境政策を進めなければなりませんけれども、同時に世界の190以上の国が、やっぱりできれば同じ土俵に立って、みんなで地球社会を守っていくんだということを形成しなければなりません。それもあんまり時間がないんですね。100年も待っていられないんです。ここ数年でできればやらなければなりません。そういう意味において、やっぱり環境外交というものの重要性は近年非常に高まってきていると思うんです。ですから、私の過去のいろいろな外交や国際局長や、また海外在住の、我々は海外における勉学や政策活動の経験を生かしながら、環境外交もしっかり進めてまいりたいと思います。もう1つ環境について申し上げれば、ちょっとお答えがなくなって申し上げれませんけれども、環境というのは同志への問題だと思うんです。私たち一人一人がどういう行動をするか、あるいはどういう価値観で行動するかということが、地域になり、あるいは企業になり、あるいは自治体になり、国になり、そして地球社会全体になるわけですね。ですから、そこも含めて、やっぱり環境を考えるときに、やっぱり全世界の皆様がなるべく納得いくようなフィロソフィーというか、価値観や哲学を持って皆さんに話しかけるということが、国の内側問わず大事だろうと思っています。ちょっと個別の政策分野という意味は、よりは私の基本的な感覚と申し上げますけれども、そういうことでございます。ありがとうございます。

56:35

水岡俊一君

56:38

様々な分野のお話をいただきました。私、少しわからないのでお尋ねするんですが、伊藤大臣のホームページを会見をしてですね、これまでどういう政策を唱えてこられたのかなというふうに見ました。ちょっと理解できないんですけど、伊藤さんの7つの政策の柱というのは書いてあるんですね。環境問題は出てこないんですよ。これどういうことなんですかね。この辺りちょっと教えてほしいんですけど。

57:31

伊藤環境大臣

57:34

確かに環境というワードは出てきませんけれども、今前段私が話したことと非常にリンクしていると思います。要するに、人が幸せに生きる上において、今環境問題を考えないということは全く不可能だと思うんです。ですから、人が幸せに生きるあるいは持続可能な社会を形成するという意味を見て、環境問題は私の中心課題であるということを申し上げたいと思います。

58:10

水岡清一君

58:13

環境大臣になられたわけですから、政治家としてのアピールの中でも、また環境省を統括をする政治家としても、環境問題本当に全面に出してしっかりとやっていくんだということをお示しになっていただきたいな、そういうふうに思うところです。その7つの政策の柱をずっと細かく見ていきますと、なるほど、異常気象という言葉は1回だけ出てきますね。異常気象としては、これは濃水問題として異常気象を捉えている、あるいは長寿被害対策ということを捉えておられるということで、環境問題が政策と全くかけ離れているというわけではありませんが、やはり取り上げ方が少ないのは非常に心細いと、こういうふうに言わざるを得ないと思うんですね。そこで聞くんですが、今回の大臣の所信を改めて私読み返しました。なんで少ないんですかね、環境問題。私、前西村大臣にもっと環境問題一生懸命やってくれよと、ガンガンこういう委員会で言いました。大声を上げたこともありましたが、その西村大臣がたくさん割いてましたよ。なぜ伊藤大臣は所信に環境問題の中の気候変動であるとかですね、そういったことについて言及が少なかったんですか。それは何か意味があるんですか。

59:58

伊藤環境大臣。

1:00:01

ご指摘を重く受け止めたいと思いますけれども、私は別に環境問題が私の関心の端にあるというふうにはまず考えておりません。それで環境大臣に就任したわけでありますけれども、今、環境問題というのは、今申し上げたように地域のそれぞれの課題、農林もありますし地域創生もありますけれども、それから地球全体の課題まで全部が連携しているというか、一つの建て張りではないんですね。ですからそういった中で前段で申し上げたように、震災復興ももちろん環境問題と非常に密接な関係がありますし、環境問題そのものは二酸化炭素の排出削減は非常に重要でありますけれども、統合的なアプローチというものが必要でありますし、それから先ほどの答えで申し上げたように環境外交と、そういったことも大事であります。そういうことで私としては、環境問題を今環境大事ですから、中心に政治活動をしてまいりたいと思います。

1:01:23

水岡俊一君。

1:01:25

今、世界では気候変動という言葉よりは気候危機という言葉の方を使っております。環境省も気候危機という言葉を使い始めましたよね。ところが伊藤大臣、気候危機という言葉をお使いにならない。私はぜひもっと大臣として気候危機なんだと、気候非常事態なんだということをもっともっと大臣が先頭になってアピールをしてほしいというふうに思うんですね。大臣ご存じのように今年はエルニーニオの上を行くスーパーエルニーニオと言われていますね。ですから来年の夏にかけて、とてつもない異常気象が起きる可能性が今あると言われているんですね。ですから来年の夏にかけて異常な熱波あるいは洪水、巨大台風、そういったものが来年にかけて日本を襲うことが今ものすごく懸念されているわけですよ。環境省として大臣として国民の皆さんにもっとこれは危機なんだと、これは大変ですよと、その備えもしなきゃいけないし、それは短いスパンもあるけれども長いスパンで、2030年、2035年、2050年というスパンもあるけれども、今我々は何をしなきゃいけないか。伊藤環境大臣として今何を国民の皆さんに訴えるか、ここ大事だと思うんですが、大臣何か一言ありますか。

1:03:04

伊藤環境大臣。

1:03:07

用語の選択についてはご発言を受け止めて適切に対処してまいりたいと思います。先ほどの話と少し被りますけど、環境と復興というのは非常に重要でありますし、福島の問題は非常に大きいわけでございますので、私は第2週に直後に福島県及び各町村を訪問して、内堀知事や各町村長からの意見や現状を聞いて、特定基幹区域における除染、除去土壌の県外処分に向けた理解醸成やアルプス処理水に係る海域環境モータリング、福島の産業・町暮らし用の創生に向けた未来志向の取組をまずしっかりと進めてまいりたいと思っています。それから、先ほど申し上げた統合的アプローチというところですね。申し上げましたように、環境問題というのは相互に関連しているんですね。CO2の排出だけの問題ですから、それは大きな問題ですけれども、ですから、様々な経済社会の課題とも密接に絡み合う複合的な問題であるか、課題ごとの縦割り的な個別対応だけでなくて、統合的な視点で取り組んでいく必要があると考えてございます。具体的には、プラスチックや金属の資源循環の推進を通じて脱炭素を実現すると、同時に我が国の企業の競争力を強化していくことや、地域脱炭素の推進によってCO2の削減だけでなくて、地域で新たな雇用を生み出していくこと、また、自然共生サイドの認定等を通じて、生物多様性の保全を図りながら、地域の魅力を向上させていく。こういった、これは一例ですけれども、統合的アプローチが必要だと思います。そして、これも先ほど言ったことの繰り返しになりますけれども、取り組みは、地域や企業の取り組みが、我が国全体の経済社会の在り方、また、地球全体の未来につながるという意味において、個人・地域・企業・国・地球が同心の問題であると考えてございますので、こういった方向性をおすまい、新しい環境基本計画の検討を進めてございます。そして、環境外交ですね。特に今月の末に開催されるCOP28では、パリ協定に基づく世界全体の取り組みの進捗評価、いわゆるグローバルストック・テイクが初めて行われる重要な会議でございます。今後の気候変動対策を加速させるものになるように、諸般の事情が許せば、私自身も参加し、積極的に議論に参加し、できれば主体的にいろいろなものが前進するように活動してまいりたいと考えております。

1:06:08

水岡淳一君。

1:06:10

大臣ね、そういったCOPが開かれるとか、そういうことを今おっしゃっていただく、事情が許せば参加したい、それを聞きたいんじゃなくて、参加したら私はこれを言いたいとか、これを実現するんだという気概があるんだとか、そういうことをお示しをいただきたいと私たちは思っているわけですよ。さて、今中田委員からも先ほど、熊野問題についてのご質問がございました。どうしてもこれ聞いておきたいので、その問題に移りたいと思うんですが、大臣ね、先ほどもお答えになりました。指定管理長寿に熊を追加をすると、こういう問題ね、これ遅くならない時期にすることが重要だとおっしゃったんですね。本音ですか。本音だったら、だいたいこういうものはもう遅くとも年内にとか、そういうことを言うのが本音の部分だと思うんですけど、これどうですかね。

1:07:15

伊藤環境大臣。

1:07:18

本音で申し上げますけども、この指定管理長寿に指定するかどうか、これは何でしょう、指定欲しいという件、あるいは皆さんも多くいらっしゃいます。しかし、そうじゃないご意見もあるわけです。それから指定管理長寿に指定するにあたって、今までのいろいろな流れや、要件というかどうか分かりませんけれども、状況があります。それに対して、今回の人身被害が広がっている熊類がどのようなことになるか。これはですね、エビデンスを見なければなりません。いろいろなエビデンスがありますけれども、分布状況だけではなくて、生息状況とか、あるいはなぜ熊がこのように人身被害を起こすような、死害地の失踪が多くなったとか、そういうことを勘案して、指定管理長寿にするかどうかというのを決めなければなりませんので、それにはやっぱり、私一人の意見ではなくて、専門家の意見なり、エビデンス調査、そういうものもありますので、今のところ、なるべく早い時期にというお答えになるわけでございます。

1:08:46

水岡俊一君。

1:08:48

大臣ね、中田委員が示されたこの資料をご覧になりましたが、今年もう180人超えているんですよ。亡くなられたり傷つけられて重傷を負われた方が、今年は過去最高の180人、もう超えているんですよ。どこかの新聞には186だったかな、出てました。そういう方々の目の前に、大臣はそんなこと言えます?エビデンスを調べてみないと、経験に判断できないなんていうこと、言えますか、こんなことを。何も指定管理長寿にクマを加えたら、クマを皆殺しにしろということじゃないでしょう。大臣そうでしょう。だから皆殺しにしろということだったら考えないか。だけど皆殺しじゃないんですよ。どうするに、人間に危害が加わるような、人間の命やそういったものを脅かすことにならないように、いろんな手立てをするための予算をつけたり、決まりをそこにつけたりすることで、安全を図ろうとすることを皆さんが要望したんじゃないですか。富山県も含め、岩手県も北海道も東北地方の方々が、わざわざ東京の大臣のところまで来られて要望したのはそういうことでしょう。大臣の前で今のような答弁されましたか。あまりにもそれは、命を落とした人たち、国民の皆さんに、やっぱり冷たい言い方だと思うんですよ。それで私も、指定管理長寿にクマを加えることは難しいのかって調べたんですよ。これ法律じゃないですよね。でしょ。法律じゃないですよね、これ。だから要するに、環境省の省令を変えて、そしてそれを閣議決定すればいいだけの話でしょ。違いますか。だから大臣がもうこれはだしだと言って、環境省の省令を変える、それを内閣が承認すればいい。もう1日でできますよ。大臣どうですかね。

1:11:15

伊藤環境大臣。

1:11:18

北海道あるいは東北の知事がお見えのときも、今言ったことは申し上げました。それから指定管理長寿に指定するというのは、もちろんこの大変な人事被害が起きている、それを食い止めるために、1つの有効な方策だと私は思いますので、ただ先ほど申し上げたように、世の中にはその反対の意見もございます。ですからこの変えるにあたっては、やはりエビデンスを調査してやるということが、国の方針と決めるというのはそんなに私がそうだなと思ってポンとやれるものではありません。しっかりエビデンスを調査して、また専門家の意見も聞いて、慎重に、でもなるべく早く判断すべきだというふうに考えております。

1:12:20

水岡俊一君。

1:12:22

大臣これ、よやと超えての話ですよ。何も大臣がポンとやれとかって言っていることじゃなくて、大臣のバックにはものすごいたくさんの環境省のエリートがいらっしゃるじゃないですか。もうとっくに調べはついているでしょう。そんな今から調べるなんて、今からエビデンスを揃えるなんて、そんな幼稚なことをどこの役所がやるんですか。もうそんなのみんな揃ってますよ。だからあとは大臣の政治決断ですよ、そんなの。かっこよくやってくださいよ。もうすぐやりました。今までの大臣にはできなかったけど、私はやりましたってぜひ言ってください。どうですか。

1:13:01

伊藤環境大臣。

1:13:04

私の認識では、その判断に至る十分なエビデンスが環境省に既にあるというふうには認識しておりません。

1:13:14

水岡俊一君。

1:13:19

いやそれは、被害をこう思った人たち、あるいはそういった困難な状況にある都道府県の人たちに、かなり失礼な話だと私は思いますよ。私は撤回された方がいいと思いますが、やりとりをしていても時間が過ぎてしまうので、このクマの問題、私資料を皆さんにお配りいたしました。資料1でちょっと見ていただきたいんでありますが、この2つの写真が乗ってまして、上の写真のちょっと下の2行のところに、このハンターの人が語っているんですね。クマが出たから出ていったって、パートの金額しか出ないんだから。つまりパトロール、クマパトロールに4時間以内の出動だったら6000円しか出ない。1時間あたり1500円のパートの賃金以下の費用しかもらえない。ここに書いてあります。パートに行くのに命かけてそんな馬鹿げたことをやってられるか。本音だと思いますよ。たとえ4時間を超えて12000円が出たとしても、この人たちは何もそれが本業ではないですよ。ほとんどの人が。だってそれで飯食って生きるわけではないからね。だから他にお仕事を持っているわけですよ。お仕事を持ってクマが出たから、もうハンターとして大事に出てほしいと頼まれるからお仕事を休んで行かれるわけですよ。もう休みがもう、高級がない、年給がないからもう行けませんというハンターがいっぱいいらっしゃるらしいです。そして行っても、例えば下の写真では北海道での慰労金が浦和川町というところで1万円、栗山町で2万円、沼田町で5万円。この後藤さんという方が語っておられるこの街ではそれは出ないっていう話です。つまりロハですよ。本当にクマが出て銃さえあれば絶対危害が加えられないなんてことはありえないですからね。銃を持って出て行っても死ぬ可能性だってあるわけですよ。そういうことの中で言えば、早くそういう指定をしながらこういったことにもいろんな交付金が使えるようにするっていうのが今の環境大臣に求められていることだと思いますよ。やっぱりそのエビデンスとおっしゃる、それも一つの考え方としましょう。そしたら早く現地の人を呼んでヒアリングしたらどうですか。もう北海道だとか東北ではもう毎週のように皆さんが集まってフォーラムをしたりいろんな対策会議をしたりどうしたらいいんだろうかって言って悩んどられますよ。そういうフォーラムたくさんあります。そういうフォーラムの人を即座に呼んでもう聞けばいいじゃないですか。

1:16:35

聞いてエビデンスをもっともっと広めて多くしてあと2週間以内にやる。どうですか大臣。

1:16:44

伊藤環境大臣。

1:16:47

委員の御指摘、重く見えたいと思います。私がエビデンスと申し上げたのは、人身被害あるいは熊の失没状況あるいは、両輸家が始めたとするハンターのエビデンスだけではございません。熊がどうやって本来奥山にいたものが市街地に出てきたのか。あるいは熊というのは別に献狂に関わらず動きますのでどうしているのか。熊はどういうところで出産しているのか。そこも含めた生育調査が必要でございます。要するに熊の個体数、あるいは熊が市街地で人身に影響を与えるということを防ぐためには何が一番効果的な方法かということをやはりエビデンスをもって検討する必要があると。その一つの方法として、もちろん指定管理長寿の指定ということもありますけれども、そこも含めて会計局として迅速に政策を推進してまいりたいと考えます。

1:17:58

水岡淳一君。

1:18:00

大臣がどのあたりで御決断をされて指定という閣議決定をしていただけるかで大臣の本気度がわかるのではないか。また、熊の被害によって命を落とされたり大けがを、重傷を負われているそういった人たちの家族に対する思いが実現するか、それを確認をしたいというふうに思いますし、1日も早い決断を私は期待をしていきたいというふうに思っております。時間がなくなってきましたので、さらにまた質問を続けていきたいと思います。ちょっとお聞きをします。気候変動問題の方にちょっと話を持っていきますが、大臣率直にお伺いするんですが、これは隣にお座りになっている副大臣や政務官の皆さんにもぜひ自分で考えていただきたいと思うんですが、大臣ね、気候について研究をしている科学者、いらっしゃいますね。気候科学者と言いますか、そういう科学者がおっしゃることを信じますか、という問いを今大臣に申し上げたい。強く信じる、信じる、どちらでもない、あまり信じない、全く信じない。5段階だったら大臣はどうですか、あるいは副大臣、政務官はどうですか。気候について研究している科学者が言うことを信じますか、という素朴な疑問に対して大臣のお答えを聞かせてください。

1:19:48

伊藤環境大臣。

1:19:50

私も多少研究領域にいた人間から申し上げると、研究者は複数おります。また複数の研究機関があります。その間で必ずしも見解が一致しておりません。したがって、研究者が言うことを人からげに5段階評価するというのは適切ではないと思うので、発言は控えさせていただきたいと思います。

1:20:20

水岡俊一君。

1:20:22

なかなか興味深いコメントですね。科学者が言うこと、科学者にもいろいろ言うから、それを一概に信じる信じないと言えないとおっしゃいますね。だから日本の環境政策進まないんですかね。これ環境省の皆さんはおそらくそういう大臣の言葉と同じで私はないと思うんですよ。じゃあちょっと聞き方を変えましょう。日本の方は、日本人ですよ。日本人大体を考えたときに、気候科学者の言うことを信ずる、信じていくというのが日本人ではないかなと思うんですが、大臣が思う日本人間は強く信じる、信じる、どちらでもない、あまり信じない、あるいは全く信じない。この5段階だったら日本の国民の皆さんはどんなふうになっているとご想像されますか。

1:21:30

大臣。

1:21:32

伊藤環境大臣。

1:21:34

その質問に直接お答えする前提として、気候変動に対する世論調査があります。やっぱり90%の国民は気候変動に高い関心を持っているという結果が出ております。そのことが、いわゆる委員のおっしゃる科学者が言っていることを100%信じているかどうかにイコールではないと思いますけれども、ニアリーイコールという部分があるのではないかなと推察いたします。

1:22:13

水岡清一君。

1:22:15

これね、なんでそういうことを聞いたかというと、世界の30カ国で調査をされた方がいるんですね。科学者のおっしゃることを信じますかということを世界30カ国で調べてみたら、インドの方は86%の人が信じるか強く信じるか。アメリカの方でも45%の人が信じるか強く信じるか。日本はどうだと思います。日本は実は25%しかいないんですよ。強く信じる信じる、合わせても。つまり日本人は4人に1人しか気候科学者の言うことを信じない、というのが今の現実なんですよ。だから、いくら環境省が今の状態のように気候変動、気候危機、気候非常事態と言っても、日本の皆さんはあまり信じてないんですよ。のんきに構えてるんですよ。私、スーパーエルニーニョンの話をしましたけれども、あと1年以内にものすごい災害が起きる可能性もあるっていう危機感を、私は環境省がもっと言うべきだと思うんですね。もう時間がなくなってきましたから、ちょっと違う観点から言うんですが、大臣は映画好きですよね。ものすごく映画好きって、映画をご自分でも何本も作られたってこういうお話なんで、聞くんですけど、大臣お忙しいから難しいかなと思うんですが、アメリカの2021年の映画に、Don't Look Upっていう映画があるんですよ。デカプリオが主演している映画なんですけどね。これどういう映画かっていうと、ある2人の科学者っていうか天体科学者が日本のスバル望遠鏡で星を見ていたら、ある日、突然、偶然にも彗星を発見するんですよ。その彗星の軌道を計算して真っ青になるんです。地球に衝突するんです。エベレストぐらいの大きさなので、地球に衝突したら、全生命、人類だけじゃないですよ。全生命が失われるという危機が6ヶ月と14日後でしたか、にやってくるということが分かって、それをその科学者たちはアメリカの大統領に言うんですよ。こんなことがある。大統領をはじめ、みんな信じないんです。みんなのんきり、ああもうそんなことどうでもいいみたいな。そんなことあり得るはずがないと言ってみんな信じないんですよ。でもいくつか信じながら、まあ手立てを打とうということで核攻撃をしたりとか、この映画は多少パロディーになっていたりブラックユーモアがあるので、あんまりその真実味を適切に伝えているわけじゃないんですけど、私は今の日本、今の地球はそういう状態にあるんではないかと思うんですよ。これ気候危機の問題をもっと真剣に捉えないと、この映画は実は6ヶ月後に衝突をして、全ては書いてありませんけど、全ての命が失われたという結末のように私は見ました。そういう必要が今あるというふうに思いますが、大臣いかがでしょうか。

1:25:50

伊藤環境大臣

1:25:53

私は映画好きでありますが、残念ながらその映画は拝見しておりません。飛行機費、確かに深刻だと思います。でありますから、日本としては、パリ協定に基づき、2030年までに46%の削減、できれば50%の高みを目指しておりますし、2050年までにネットゼロの排出ということを考えて、それを実行するために進めているわけでございます。映画の話ができたら申し上げますけれども、少し前に不都合な真実って映画があったの、多分ご覧になったと思います。それは拝見しております。以上です。

1:26:38

水岡俊一君

1:26:39

もう時間がなくなりましたので最後にします。私の資料でも資料2で、温室ガスは2%限定でとどまってしまって、実際にパリ協定は遠い夢の日本になってしまったんじゃないかという、そういう新聞記事を載せました。今日最初の質問も、まさに2030年、35年、50年に目標が実現できるのか、達成できるのか、もうこれは大変難しい状態じゃないかというご指摘がありました。今そういう状態なんですよね。ですからこういうことに対して本当に積極的に打って出ないと私たちの命はないわけですし、私たちは私たちの命だけじゃなくて、私たちの子どもや孫の世代、今今年生まれた赤ん坊はおそらく2100年生きてますよ。その子どもたちの未来を私たちがどう作っていくかというのが極めて大事ですよ。私最後に東京都のお話ししたかったんですけど、東京都は私も好きなところ嫌いなところありますけど、ものすごい取り組みしてるんですよね。それはご存知のとおり。これはC40といって世界の大きな都市が96区も集まって、もうとにかく国がやってることを待ってたんじゃダメだと、自分たちの都市の都民を守らなきゃいけないということで、積極的に環境対策に踏み込んでるんですよ。その結果が東京都の今の太陽光パネル設置義務化なんですよ。そういったものを見習いたいというふうにぜひ考えていただきたい。こんなふうな期待を込めながら私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

1:28:47

竹谷俊子君

1:28:52

安倍党の竹谷俊子でございます。環境大臣にまず質問をさせていただきます。私の地元である東京、浅瀬武漢の地元でもございますが、小笠原諸島がございます。小笠原諸島は一度も大陸とつながったことがない海洋島であり、固有種の宝庫、生物の進化を示す典型的な見本として世界的な価値を持つことが認められ、2011年に生態系の評価基準に合致するとされ、世界自然遺産に登録をされました。一方でその際に、同時に登録を目指したものの、その時点では評価基準に合致すると認められないとされたクライテリア、地形地質、生物多様性がございます。特に認められれば日本で初となる地形地質につきまして、小笠原の地質は世界で数か所しか見つかっていない珍しい鉱物を含む岩石が見られることをはじめ、専門家の視点で世界有数の価値が様々指摘をされております。しっかりと再評価をすべきと考えます。改めて最新の情報、知見を収集し、研究者による調査研究を推進し、価値の再分析、評価を行って、登録を目指していただきたいと思います。大臣いかがでしょうか。

1:30:17

伊藤環境大臣

1:30:20

ご質問ありがとうございます。世界自然遺産の小笠原諸島、現在進行中の生物進化が見られる優れた生態系の価値を有することが、イネスコ世界遺産委員会に認められ、2011年世界遺産に登録されました。一方で、今、委員御指摘のように、当時は地形、地質及び生物多様性については、世界自然遺産の価値としては認められなかったところでございます。小笠原諸島を取り巻く状況にも変化が生じていることにも鑑み、環境省としても自然環境の価値を再評価、再評価を行うことは重要と認識しておりまして、最新の情報知見を収集するために調査研究を推進し、世界遺産の価値の再評価に取り組んでまいりたいと考えます。

1:31:17

武谷俊子君

1:31:19

できるだけ早期に取り組んでいただけますようにお願い申し上げます。続きまして、食品ロスの削減について伺います。食べられるのに捨てられてしまっている食品、大変もったいないことであります。また食品ロスは生産から廃棄まで環境にも大きな負荷を与えます。国連の持続可能な開発目標が採択された2015年、食品ロス廃棄に関連する具体的なターゲットとして、2030年までに小売消費レベルにおける廃棄半減、生産サプライチェーンにおける食料損失を減少させるということが設定されました。その後間もなく、公明党は食品ロス削減プロジェクトチームを設置して、精力的に課題や先進的な取り組みの調査、ヒアリング、視察、政府の申し入れや国会質疑を重ねながら、この問題に取り組んでまいりました。2019年には専門家や共に取り組みをしてきた民間の方々と、超党派による国会議員のご協力をいただいて、議員立法による食品ロス削減推進法を制定に至りました。これまで環境省をはじめ、関係府省の政策も徐々に厚みを増して、事業者や家庭における食品ロス削減の取り組みは進んできたところでございます。資料にありますように、2015年の食品ロスの発生量は年間646万トンでしたが、2021年度には523万トンと減少傾向が見られます。しかしながら、2030年度489万トンまで減少させるという政府の目標達成には、なお一層の取り組みが必要です。特に、2020年度からの食品ロス発生量の減少は、コロナ禍で外食が減った影響もあるのではないかと専門家から指摘をされています。経済活動が活発になってきた本年、これからが取り組みの成果が問われる正念場だと思います。本日はまず、食品ロス削減の意義と現状認識及び削減目標の達成に向けた伊藤大臣の御決意を伺いたいと思います。

1:33:43

伊藤環境大臣

1:33:45

食品ロスは、食生活の中で子ども大人を問わず、全ての国民の皆様から発生するものでございます。生活に身近な国民運動として社会全体に波及する観点からも、食品ロスの削減の取り組みは非常に意義あり重要だと考えております。一方で、食品ロスを2030年度までに2000年度比で半減し、今御指摘の489万トンにするという政府目標の達成は、余談を許さない状況でございます。そのため、食品ロス削減の取り組みを更に強化していく必要がございます。こうした中、環境省では、食品ロス削減をデコカツ、環境省が進めているデコカツの主要アクションの一つに掲げてございます。デコカツを通じて、食品ロスの削減等も含め、国民消費者の行動変容、ライフスタイルの転換を強力に後押しするための取り組みを、今般の総合経済対策にも盛り組んでいるところでございます。引き続き、政府目標の達成に向けて、消費者庁をはじめとする関係省庁とも連携し、一丸となって食品ロス削減の取り組みを進めてまいりたいと考えます。

1:35:03

武谷俊子君

1:35:06

よろしくお願いいたします。食品ロスと並んで生活に身近な環境問題として、ファッションロス問題があります。ファッション業界は、大量生産、大量消費、大量廃棄により、製造にかかる資源やエネルギーの使用が増加し、ライフサイクルの短命化などから環境負荷が非常に大きい産業と指摘されるようになり、国際的な課題になっています。資料にありますように、環境省の調査によると、1年間に国内で供給される量が79.8万トン、このうち6割が廃棄をされています。その大半が家庭から出ており、廃棄処理にかかる自治体の財政負担も相当なものであると思います。また、環境省の調査によると、世界のファッション産業から排出されるCO2の4.5%が日本で供給される衣類によるものとなっております。海外の取組を見ますと、欧州委員会では、2022年3月に「持続可能な循環型繊維戦略」を公表し、2030年までにEU域内で販売される繊維製品を耐久性があり、リサイクル可能でリサイクル済みの繊維を大幅に使用し、危険な物質を含まず労働者の権利などの社会権や環境に配慮したものにするとの目標を掲げています。日本の取組として、経済産業省において繊維製品における資源循環システム検討会で報告書が取りまとめられたものと承知をしておりますが、環境省の所管分野においてもしっかり取り組んでいただきたいと思います。ファッションロス問題に対する現状認識と削減に向けた大臣の御決意を伺います。

1:36:52

伊藤環境大臣

1:36:54

着るものといいますか、衣類は生活に必要なものでございます。ファッションロスの問題は、国民のライフスタイルと密接に関わる重要な問題であると考えてございます。昨年の環境省の推計により、今ご指摘がありましたが、我が国においては、手放された衣類の約6割がそのまま焼却、埋め立てされているところでございます。衣類の廃棄量そのものを低減させていくということが大きな課題でございます。ファッションロスの削減を進めるためには、まずは衣類のリペアやリユースの取組など、衣類を廃棄せずに長く大切に着ることを促す環境づくりが重要でございます。私自身も40年前に買った服をまだ着ております。この前は、再生された記事による服も買ったところでございます。そういったこともありますけれども、加えて国民の皆様の関心にもっていただき、行動につなげていくためには、国民一人ひとりの意識啓発、行動変容の後押しが必要であると考えてございます。デコカツをはじめとする国民の行動変容、ライフスタイルの変革に向けた取組を活用しながら、ファッションロス削減をはじめとするサステナブルファッションの取組を促してまいりたいと考えます。

1:38:15

武谷俊子君

1:38:17

再生した繊維を使った洋服を着るとか、本当にそういうことも意識啓発の一つだと思います。抜本的な解決には、繊維から繊維への水平リサイクルの新技術の開発など、産業面からも様々な取組を行っていく必要があると思いますが、一方で大臣ご答弁にありましたように、長く着られるものは着るとか、国民一人の意識、行動変容、ライフスタイルの変革というものも大変重要であると思います。今、大臣おっしゃられましたデコカツのように身近なところで消費者も参加できる取組は有効だと考えます。例えば、子ども服のすぐ着られなくなってしまう。まだ着られるのに体が大きくなってしまうから、子ども服はすぐ着られなくなるのですが、リユースクローゼットとして、区内の子ども服を回収して展示場としているといった自治体もございます。環境負荷の削減にも家計の負担軽減にもなることだと思います。そうした様々な方法で、回収やリユース、効果的なリサイクルに取り組む企業、自治体への支援を強化していただきたいと思います。滝沢副大臣、いかがでしょうか。ファッションロス削減に向けては、生活者の方々が衣類を回収に出しやすい環境づくりに向けた取組が重要であると考えております。環境省では、使用済み衣類の回収において先進的な取組を実施している地方自治体公共団体や企業等に対し、技術的・財政的に支援を行う事業を実施しております。本年度は5件の団体を採択しております。また、令和5年度補正予算案にも、サステナブルファッションの推進のための事業を盛り込んだところでございます。引き続き、地方公共団体や企業等における衣類回収事例の収集や情報発信を行い、こうした取組を横展開進めるとともに、生活者の方々が衣類を手放す際にリユースなどの廃棄ではない選択をしやすい環境づくりに向けて、地方公共団体や企業等の取組を後押ししたいと考えております。社会経済活動と地球環境を共生させていくために、サーキュラーエコノミーは大変重要であると思いますが、サーキュラーエコノミーを支える根幹は、私は資源・廃棄物回収処理業などの縄脈産業で働くエッセンシャルワーカーの方々であると思います。私は頻繁に廃棄物処理業の現場を訪問し、お話を伺っております。燃料・車両・人件費の高騰、また人手不足、また塩田化の作業による熱中症のリスクなどを抱えながら、日々私たちの清潔で安全で快適な生活を支えてくださっていることに敬意を持っております。厳しい労働環境に加えて、近年、多職種で賃金上昇が進んでいる中、適切な賃上げを行わなければ、働く人を確保し続けることができなくなっております。政府として日本全体の賃上げを推進している中で、環境省が所管する廃棄物処理業においても、適切な価格の転嫁がなされるように支援すべきと考えます。改めて、廃棄物処理業の重要性及び、そこで働く方々の賃金アップに向けた大臣の御決意を伺いたいと思います。

1:42:21

伊藤環境大臣

1:42:23

廃棄物の処理は、国民生活にとって極めて重要で身近で、1日も欠かすことができないものでございます。廃棄物処理に係る皆様の日々の業務は大変重要でございます。ここで改めて敬意を表したいと思います。新型コロナ感染症の感染拡大の下においても、廃棄物処理業に継続いただいた事業者の皆様に改めて感謝申し上げたいと思います。廃棄物処理事業の継続には、人件費のほかにも、ごみ収支者をはじめとする機材の維持費や燃料費などがかかります。事業を確実に実施するためには、昨今の物価の状況などを踏まえた適切な処理料金が事業者に支払うことが重要でございます。廃棄物処理法においても、市町村が一般廃棄物の処理を委託する場合には、業務の遂行に足りる委託料をすることが求められておりまして、今後とも適切な処理料金の設定が行われるよう、市町村に対して周知を行ってまいりたいと存じます。廃棄物処理業の方々から寄せられた声で、近年災害が大変増えておりまして、その後の災害廃棄物の処理が速やかな復旧のために必要不可欠なものでございますが、事業者の方々の燃料確保についてご心配の声が寄せられております。災害廃棄物対策の体制整備の一環として、災害廃棄物を運ぶために必要不可欠な燃料確保について、どのようにご検討されているか、国定政務官にお伺いいたします。

1:44:12

国定環境大臣政務官

1:44:15

お答え申し上げます。環境省では、地方公共団体の廃棄物部局に対しまして、災害時の一般廃棄物処理に関する初動対応の手引きにおいて、防災部局等と連携をいたしまして、災害時におけます燃料の確保のための協定の締結を検討するよう求めているところでございます。これを受けまして、災害廃棄物処理計画に、石油販売事業者との災害時の燃料供給に関する協定を位置づけることで、発災時の災害廃棄物の処理に必要な燃料を確保できるよう備えている地方公共団体も既に複数出てきてまいるところでございます。災害廃棄物の処理を着実に実施できるよう、こうした取組を他の地方公共団体にも広げてまいりたいと考えております。

1:45:05

武谷俊子君

1:45:07

よろしくお願いいたします。続いて、廃棄物処理で発生する発火事故に関して伺いたいと思います。資料にありますように、リチウムイオン電池等の二次電池やエアゾル製品、いわゆるスプレー缶などの混入が原因と考えられる火災等が頻発をしております。特にリチウムイオン電池等の二次電池については非常に多く、廃棄物処理業者の車両や工場で火災が発生して大きな被害も出ています。一層の対策強化が必要だと考えます。どんなものがどのような状況で発火しているか、年間件数損失額の例を政府参考人に御説明いただきたいと思います。

1:45:53

環境省環境再生資源循環局 墨倉次長

1:45:59

お答え申し上げます。全国の市町村を対象としまして、令和3年度に行いました調査では、モバイルバッテリー、加熱式タバコといったリチウム蓄電池が使用された物品やスプレー缶に起因する火災等が発生していることが確認されております。そして火災等につきましては、リチウム蓄電池やスプレー缶に衝撃が加わる状況、すなわち収集車両や破災作業中の廃棄物処理施設で多く発生しているところでございます。これらの物品による火災等の令和2年度の発生件数でございますが、リチウム蓄電池に起因する火災等は1万2765件、スプレー缶に起因する火災等は636件であったとの調査結果が得られております。損失額につきましては、例えばでございますけれども、令和2年に埼玉県上牛で発生した廃棄物処理施設における火災では、復旧工事費として約4億7700万円、稼働停止の間の委託処理費として約5千万円を要したとのことでございました。以上でございます。

1:47:13

竹谷敏子君。

1:47:15

発火いたしますと、事業者の方々、労働者の方々の命、また健康にも大きな影響が与えられますし、今ご答弁にありましたように、清掃工場、またパッカー車等にも本当に大きな損失額が出てしまうという、そういう問題でございます。本来、ごみの中に混入してはいけないものを混入した側が責任を持つべき事故かもしれません。しかし、それを特定するということは大変難しいと思います。そうならないように、廃棄物の排出時に適切な分別回収を徹底するということが必要ですが、それを阻んでいる原因、これをどう捉えているか、環境省の見解を伺います。また、環境省は対策を進めるためのモデル事業も行ってきておりますが、そこで得られた効果についても伺います。以上です。

1:48:23

墨倉次長。

1:48:25

お答え申し上げます。環境省において、令和3年度に行った調査においては、リチウム蓄電池を地方公共団体が分別回収している割合は、まだ約5割にとどまっております。適切な分別回収を阻む要因としては、こうしたことに加えまして、分別回収を行っている地方公共団体においても、そのことが広く認知されていないこと、また、リチウム蓄電池が廃棄物処理の現場で火災等の原因となっていることが広く知られていないことなどが考えられます。また、地方公共団体とは別に、製造事業者等による回収も行われておりますが、そのような取り組みも、まだ広く認知されていないのではないかと考えております。このため、環境省では、令和3年度に分別回収の区分の見直し等による効果的な回収体制の構築や、適切な分別を促す啓発等を支援するモデル事業を実施いたしました。その結果、例えば、不燃ごみといった区分への混入量が減少するなどの効果を確認したところでございます。リチウムイオン電池等の発火事故を防ぐということは、エッセンシャルワーカーの安全を守ると同時に、損害を未然に防いで、清掃事業者の経営環境を守るということにもつながる、大変重要な取り組みであると考えております。適切な分別回収の実現に向けて、実効性ある方策を行っていただきたいと思います。

1:50:11

先ほどご指摘のとおり、廃屈物処理の現場におけるリチウム蓄電池やスプレー管による火災事故等の防止、さらには資源循環の観点からも、適正な分別回収が重要であると考えております。一方で、リチウム蓄電池の分別回収は依然として十分には進んでおりません。環境省では、廃屈物処理法に基づく広域認定制度を活用し、製造事業者等による回収と処分の促進や、地方公共団体と製造事業者等が連携して分別回収等を行うモデル事業などを行ってきているところでございます。このモデル事業から得られた知見も踏まえて、地方公共団体、製造事業者、有力者等の意見も伺いながら、適切な分別回収を進めるための効果的な対応について、しっかりと検討してまいりたいと思います。次に、浄化層に関連して伺います。国民の清潔で安全な生活環境を守るために、汚水処理というものは欠かせません。国内には、まだ880万人の汚水処理を必要とする方々がいらっしゃいます。また、世界に目を向けると、世界にはまだまだたくさんの汚水処理を必要とする方々がいらっしゃいます。国内の効率的かつ持続可能な汚水処理設備の整備に、浄化層の普及は大変重要なものであります。また、世界の未処理排水半減というSDGsの目標の達成のために、浄化層事業の輸出が果たす役割も大変大きいと思います。国内外の浄化層整備促進の推進について、伊藤大臣の御決議を伺います。

1:52:17

伊藤環境大臣

1:52:20

委員御指摘のとおり、浄化層というのはコンパクトでありながら優れた汚水処理能力を有しているほか、自信に強く短期間、低コストで整備が可能という多くの長所を持っているわけでございます。我が国の人口減少が進む中、浄化層処理人口は着実に増えてございます。今後の水処理施設の整備促進に向けては、人口分散地域においても効率的な整備が可能である浄化層の役割がより一層重要になってきていると思います。そこで海外にも目を向けたいと思うんですけれども、浄化層は途上国の水環境改善にも極めて有効でございまして、日本からの浄化層の輸出機数は、2022年までの累計で約5万機と着実に増加をしてきております。環境省では、今年度、インドネシア政府との共催で、我が国の浄化層の技術や法制度などを紹介・発信するセミナーを開催するなど、浄化層の国際展開の推進に継続的に取り組んでおります。浄化層は、我が国が世界に誇るべき優れたお水処理システムであり、今後とも関係機関・事業者とも連携しながら、国の内外における浄化層の普及に向けて全力で取り組んでまいりたいと思います。

1:53:52

もう1問あったのですが、時間が迫っておりますので、これで質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

1:54:20

串田誠一君

1:54:22

日本維新の会の串田誠一でございます。まず最初に大臣にお聞きをしたいと思うんですけれども、今年のパリに、パラ陸上でホットドッグに肉が使われていないということでございました。これは来年のパリのオリンピックやパラリンピックでも同様に、施設内において肉が使われない食材が提供されると報道されております。大臣におかれましては、その理由を御存じでしょうか。お聞きしたいと思います。

1:54:54

伊藤環境大臣

1:54:56

牛の月布に含まれておりますメタンダロー、肉類の生産等に伴う温室効果ガスの排出作源の観点から、世界パラ陸上選手権大会の会場において、牛肉の提供が禁止され、野菜を具材にしたホットドッグが販売されたということは聞いております。

1:55:20

串田誠一君

1:55:22

月布が地球の温暖化ガスの4%を占めているということで、これは意外と世界的には重要な問題であるという認識がされているようで、フランスにおいては、このオリンピックとパラリンピックというすごく大きなイベントにおいて、それを世界に表明していく、できるなら植物性タンパク質も大いに取っていくということのアピールではないかなと思うんですが、そういう意味で、この蓄産と地球環境というのは、私は非常に深く関係していると思うんですが、大臣の認識はいかがでしょうか。

1:56:01

環境省 地球環境 旗局長

1:56:10

蓄産業と地球温暖化、深く関係していると認識をしております。例えば、IPCCが2019年に公表いたしました、土地関係特別報告書において、今、委員からご指摘もあったように、牛などの家畜から排出されるメタンにつきましては、世界の温室豪華ガスの約5%を占めているということ。また、蓄産において、保護口の管理や堆肥の管理の改善などが、気候変動の緩和に寄与することが報告されるなど、蓄産分野での温室豪華ガス排出は、地球環境にも影響があるということが示されています。そういったことが、フランスの大きなイベントで、そういったアピールということになっているんじゃないかなと思うんですが、その点について、日本は、初心もそうなんですが、温室豪華ガスの部分の初心はあるんですけど、動物関係とか蓄産関係との関連というのは、もっともっと組み上げて取り組んでいる姿勢というのも示していく必要があると思うんですけれども、一方で、蓄産だけではなくて、アニマルウェルフェアというのが、今、世界の投資基準にも非常に大いに参考にされているということがあります。そういう意味で、アニマルウェルフェアというのは、動物愛護管理室を所管している環境省としても、非常に進めていくというのは当然だと思うんですが、このアニマルウェルフェアと地球環境との関係というのは、大臣はどのようにお考えでしょうか。

1:57:55

伊藤環境大臣

1:57:58

環境省では、動物愛護管理の観点から、産業動物の適正な取扱いを確保するために、産業動物の衛生管理や安全面などにおける基準を定め、環境省庁と連携して、その遵守を図っているところでございます。今、議員御指摘の、蓄産による気候変動の影響に関する対策とともに、アニマルウェルフェアに配慮した動物の取扱いの推進に向けて、環境省庁とも連携を深めてまいりたいと考えます。

1:58:38

串田誠一君

1:58:40

環境省庁の中で一番は、やはり農水省ではないかなと思うんですが、私は今年の通常国会で、農水省の野村大臣に、アニマルウェルフェアの質疑をかなりさせていただいたんですけれども、野村大臣も非常に重要であるという答弁をいただいたんですが、初心にアニマルウェルフェアという言葉がないということで、今回の臨時国会、大変私期待していたんですけれども、やはりアニマルウェルフェアという言葉がなかったんですね。私はやっぱり環境省というのは、オーケストラの指揮者のような意味合いで、現実に実行していくのはやっぱり農水省ではないかなと思うんですが、この連携という意味で、環境省、もっともっと農水省との間の連携を深めていく必要が、世界から取り残されないために、例えば世界動物保護協会では、日本の畜産動物の評価は世界最下位なんですよね、ABCDFGなんですよ。ですから投資先がどんどんどんどん日本から失われていってしまっているという危機感というのは、私は持っていただきたいと思うんですが、この農水省との連携というのはどのようにお考えでしょうか。

1:59:49

白石局長

1:59:51

お答え申し上げます。動物にとりまして、必要な健康管理を行うことや、その種類や、習性等を考慮して取り扱うことなど、アニマルウェルフェアに配慮した適正な動物の飼い方、これは全ての動物につきまして尊重されるべきだということが、動物愛護管理法の第2条基本原則に定められてございます。環境省では、産業動物に関する省庁間連絡会議を定期的に開催しておりまして、昨年12月にも農林水産省や厚生労働省と関係施策の実施状況などにつきまして、意見交換を実施してございます。さらに農林水産省におきましては、令和5年7月に、家畜のアニマルウェルフェアに関する新たな国の飼養管理指針を策定したところでございまして、環境省もこの指針の周知に協力してございます。引き続き、動物が適正に取り扱われますよう、関係省庁との連携を強化してまいります。

2:00:47

串田誠一君

2:00:49

この所信の中で、動物愛護管理等にも取り組んでいくという大臣が書いていただきました。これは2022年の3月のそのときの小泉環境大臣、それまでは所信にこの動物愛護管理という言葉が一度も入ったことがなくて、大変不満であるという申し上げましたところ、次の国会から入れていただけるようになりました。伊藤大臣にもこれを入れていただいたということで大変感謝しているんですが、他の文言に関しては具体性があるんですけれども、動物愛護管理等にも取り組んでいくという具体性がないので、大臣としてはこの問題に関して何が欠けていて、何を取り組んでいくのか、お話をいただきたいと思います。

2:01:38

伊藤環境大臣

2:01:40

動物愛護管理行政というのは非常に重要だと思います。環境行政が非常に多岐にわたるところでございまして、所信のあいさつでは、人の命と環境を守る基盤的な取組の一環として動物愛護管理にも取り組むと申し上げたところでございます。個別の取組内容については、必要に応じて丁寧にこれからさらに説明を加えたいと思います。具体的には、令和元年の法改正に伴い、特に犬猫のマイクロチップ制度、動物虜やつやぎ業に係る聖書令や虐待ガイドライン等の整備、普及啓発等を進めてまいりました。改正事項については、現場を担う地方自治体が適切に運用できるよう、より一層の支援が必要と考えております。環境省として、法律を適切に運用できるよう、地方自治体と連携しつつ着実に取り組んでまいりたいと存じます。

2:02:45

串田誠一君

2:02:47

今、日本は子供の15歳未満の数が1435万人、対して犬や猫の飼育等数は1588万頭ということで、これは一部民間団体の試算なんですけれども、子供の数よりも今、犬や猫を飼育している家庭が多いというのは現状であります。そして皆さん、家族として同じように迎え入れてということで、大変関心が高いというのは、私は言っていいと思うので、政府ももっと関心を高めなければいけないと思うんですが、一方で、この動物愛護管理室というのが環境省にあるんですけれども、組織図にも書かれていない、自然環境局総務課に入っているんですけど、組織図にも出てこないんですね。野生生物課というのはあるんですけど、動物愛護管理室というのは室で、組織図にも出てこないんですよ。大臣、これちょっと軽視しすぎているんじゃないですか。いかがですか。

2:03:49

伊藤環境大臣

2:03:52

委員御指摘のとおり、飼い主にとって、今や家族の一員ともいえる犬や猫のペットに対する国民の歓声は大変高く、環境省としても動物愛護管理行政の要請を認識しています。私も飼って、犬を飼っておりました。このため、署長事務の拡大に応じ、これまで人員の確保に努めてきているところでございます。今後とも法律を適正に運用しつつ、必要な人員の配置に努め、動物愛護管理を直接進めてまいりたいと思います。

2:04:26

串田誠一君

2:04:28

人数も十数名しかいないし、犬猫だけじゃなくてあらゆる動物、特にアニマルウェルフェアというような畜産関係までも全部含めて所管しているのが、総務課のところの室で、組織図にも出てこない。世界を見ると、動物に関する扱い方は国としても非常に重視しているわけですよ。日本としてはちょっと軽視しすぎているのではないかと。超党派の動物愛護議連というのがあるのですが、皆さんやはり党派を超えて、ちょっと政府としても格上げをしていただきたいというのが念願でございます。先ほどオーケストラの指揮者という話がありましたが、学校教育に関しても、今小動物が飼われておりまして、うさぎとかが飼われていることが多いのですが、40度にも近くなるような状況の中で、動物愛護法44条2項には、その健康及び安全を保持することができないようなところに拘束する場合、犯罪だという規定があるのです。学校の小動物とうさぎなどを40度もなるところで外外しているのを子どもに見せるということが、命に対する授業になっているのかというのを文科大臣にもお聞きをしたことがあるのですが、学習指導要領には、動物とふりあうことが大事なんだという答弁なんですけど、今時代が地球温暖化が非常に変わってきて、以前と同じような扱い方をそのまま万全としていては、やはり子どもへの教育にもならないんじゃないかと思います。そういう意味で、自然動物愛護管理室を所管している環境省が文科省とも連携をして、動物管理に関してもしっかりと指導していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

2:06:15

伊藤環境大臣

2:06:18

委員御指摘の規定では、動物の健康及び安全を保持することが困難な場所において拘束することを禁じております。これには、使用環境の温度が高温であることにより、動物の健康に支障が生じるような場所における使用も含まれると考えてございます。環境省では、動物愛護管理法に基づく基準において、学校で飼育される動物も含めた家庭動物等を飼育する際の留意点を示しております。この中で、所有者は、適切な使用環境と衛生状態を維持した使用施設を設け、当該動物の健康と安全の保持を図ることとしております。当該基準は、文部科学省や教育委員会等を通じて、学校に周知され、個々の学校で適切な動物の飼育に取り組んでいるものと考えていますが、今の御指摘もございますので、学校における動物の飼育において、文部科学省から相談があれば連携して対応してまいりたいと存じます。

2:07:27

串田聖智君

2:07:28

相談はないんですよ。環境省の方が、これは問題じゃないかということを指摘していただかないと、今年もウサギが次から次へと死んでいきましたという報告を私も受けていますし、それは普通に考えたらば、18度から24度が適正なウサギが40度にもなる。そして今、犬や猫もエアコンを聞いていないとなかなか大変だということが国内でも周知されているような時代にですね、ウサギだけ外飼い、それも夏休みとか土日とか、誰が面倒を見ているんだって話なんですね。それで次から次へと死んでいってしまって、そしてまた新たなウサギが入れられているというのが今の学校の小動物の状況なんですよ。

2:08:13

やっぱり子供の頃から動物に対する命というものを大切にするということを育っていって大人になってもらいたいじゃないですか大臣。

2:08:21

そういう意味でもっとですね積極的に取り組んでいただきたいというふうに思っております。ところで2025年を目途に動物愛護管理法改正しようというのが今行われているんですが、議連でもずっとやっているんですけれども、環境大臣としてこの動物愛護管理法改正に関する思い入れというものをお聞かせいただきたいと思います。

2:08:44

伊藤環境大臣。

2:08:47

現在、町東派の犬猫の殺処分を目指す動物愛護議員連盟において、動物愛護管理行政を前進させるべく、次の動物愛護管理法の改正に向けた検討が行われていること、これ環境省としても承知してございます。動物愛護管理に係る課題は多岐にわたり、全ての国民に係るもの、政府だけでなく自治体、事業者、国民といった多様なステークホルダーがともに取り組む必要があると考えてございまして、相互に言行を設置して実効性をもたらした内容になることは重要と考えてございます。今ちょっと言い間違えたかな、殺処分ゼロを目指すという、申し上げたつもりだけど、そうじゃない発音であれば訂正したいと思います。そういうことで、動物愛護管理法を所管する省庁として、今後も法律を適切に運用して、動物愛護と管理を着実に進めてまいりたいと思います。

2:09:48

串田清一君。

2:09:50

次に警察庁にお聞きをしたいと思うんですが、今猫がダンボールに入れられて捨てられているというのが非常に日本国内でも多く行われていて、そのままにしていれば死んでいってしまうというのが非常に多く、特に国内において、今1万4000頭が殺処分されているんですね。ガス室だとか毒の薬を注入されて、国民の税金を使って殺処分されているわけです。こういったようなことをなくしていこうということで、動物愛護管理法の条文にもあると思うんですが、このダンボールに子猫を捨てるということ自体は、これは犯罪であるかどうか明確にしていただきたいと思います。

2:10:40

環境省白石局長。

2:10:43

まず動物愛護管理法の所管省庁としてお答えした上で、警察庁の方からご答弁いただきたいと思います。猫などの愛護動物の異気につきましては、動物愛護管理法第44条3項に罰則規定がございまして、この規定でいう異気とは、愛護動物を移転または置き去りにして場所的に理覚することにより、当該愛護動物の身体生命を危険にさらす行為を言うものとしております。行われた行為が愛護動物の異気に該当するか否かは、理覚された場所の状況、動物の状態、目的等の所要素を総合的に関して判断する必要があるとしているところでございます。例えば幼齢の猫のように、身体生命に対する危険を回避する能力が低いと考えられる状態の愛護動物については、理覚された場所の状況に関わらず、その後、飢えや交通事故等により、生命身体に対する危険に直面する恐れがあり、異気に該当する可能性があるものと考えております。その上で、個々の案件に関しては異気に該当するのかどうかは、個別の状況に即して判断いただくというのが、所管省庁の見解でございます。

2:11:50

警察庁長官官房和田審議官

2:11:55

一般論として申し上げれば、警察が認知した事案につきましては、法令や関係省庁のガイドライン等を踏まえつつ、個別、具体の事案に応じ、刑事事件として取り上げるべきものがあれば、法と証拠に基づいて適切に対処することとしております。引き続き、自治体、関係機関等と緊密に連携して、動物虐待事犯に適切に対応してまいりたいと考えております。

2:12:28

串田誠一君

2:12:30

一般的には、個別案件には適用していくということは、そのとおりだと思うんですが、今言ったように、段ボールの中で生まれたばかりの子猫がいれば、それはもう生存するのは大変ではないかということで、一般的には一気に該当するのではないかと思っているんですけれども、それに対して、警察がこれは犯罪であるということで捜査したり、あるいは何か犯人を見つけるのは非常に大変かもしれないですけれども、犯罪であるということで捜査を開始しているということを、もっとメディアにもアピールしてもらえるような形にすれば、これはもう大変なことをしているんだということで、そういうことをする人間というのが少なくなるんじゃないかなと思うんですけれども、警察がそういったものを放置しているがために、捨てられていく、そのままだと死んでいく、あるいは殺処分される、保護団体が身を削って保護していくというようなことが、今の日本では悪循環として行われているということでございますので、警察庁として、しっかりとこれは犯罪であるということの捜査を進めるということを、ちょっと断言していただけないですか、一般論だけではなく個別案件であれば判断しなきゃいけないんですけれども、犯罪であるということが認定できる場合には、しっかり捜査をしていくということを、警察庁として言っていただきたいと思います。

2:13:55

警察庁和田審議官

2:13:59

警察といたしましては、個別具体の事案に応じ、行為者の特定などのほか、関係省庁のガイドライン等を踏まえつつ、理覚された場所の状況、動物の状態、目的等を総合的に判断し、刑事事件として取り上げるものがあれば、法と証拠に基づいて適切に対処してまいりたいと考えております。

2:14:25

串田誠一君

2:14:27

本当に捜査を開始しているということが、第三者から見ても分かるような形でやっていただければ、世の中変わっていくんじゃないかなというふうに思っております。次に、環境大臣、こういったような動物愛護法の改正を、管理法の改正をいくらしても、現場がしっかりとそれに対して立ち入りをしたりとか、検査をしていないという声を非常に多くいただいているんですね。これが一つの課題でもあると思うんですが、環境大臣、この動物愛護管理法をしっかり改正、議連でもしていきたいと思いますし、大臣にも御協力をいただきたいと思うんですが、改正されていく暁においては、しっかりとそれを現場でも徹底していくということを、何らかの形で環境大臣としても明言していただきたいと思います。

2:15:15

伊藤環境大臣

2:15:17

既存の動物取扱業者に対しては、使用管理基準全体が提供され始めた令和4年6月以降になっておりまして、令和4年度の立ち入り検査や勧告のケースは前年度から増加してございます。また、環境省が作成している使用管理基準の解釈と、運用指針において抜き打ち検査の有効性について記載しており、自治体向けの研修等の場で周知もしてございます。都道府県等においては、担当職員が限られる中で問題ある事業者を中心に重点的な立ち入り検査を行うなどをしていると聞いてございます。今後とも、動物愛護管理法が遵守されるよう、動物取扱業者への現場での指導や立ち入り検査の徹底等を都道府県等に呼びかけてまいりたいと思います。

2:16:15

岸田聖智君

2:16:17

そういう事の中で、一方で繁殖が増える事によって殺処分というのが行われていくということになると思うんです。今年の予算委員会で岸田総理にTNRの質問をさせていただきました。否認拒棄手術をした後で元の場所に戻すという、こういうことによって一台限りの状態ではありますけれども、殺処分をせず、そして繁殖も増やさないというのが今、日本国内でも非常に行われています。これに対して岸田総理も支援していくというような答弁をいただきました。今回の環境省の補正予算には、動物愛護に関連するような予算が全く見当たらないんですけれども、環境大臣これは今後、動物愛護に関する予算というのもしっかりと確保していくということでよろしいでしょうか。

2:17:10

伊藤環境大臣

2:17:12

委員の指摘を踏まえてしっかり検討してまいりたいと思います。

2:17:16

岸田聖智君

2:17:20

一方でですね、災害が非常に日本中起きてきました。その時に家族同然の犬や猫がですね、一緒に避難できなければ、自分も避難しないという国民も非常に多いんですね。私も避難できないんじゃないかなと思うんですよ、残してまでも。そういう意味では、動向避難というのは、動物に対する生命尊重だけではなくて、人命尊重にもなると思うんですが、今全国の動向避難ができる、これ環境省が推奨していることなんですけど、全国で今災害が起きた時の動向避難ができるという避難場所の割合というのはどのぐらいでしょうか。

2:18:08

白石局長

2:18:11

ご指摘でございます。お答えいたします。災害時の動向避難の割合につきましては、潜在的に避難を求めながら避難されなかった数が承知できないものですから、数値の割合としては把握いたしておりません。

2:18:30

岸田聖智君

2:18:32

そういう調査をしていないがために、地方自治体の中では動向避難できないところがすごく多いんですよ。それは結局は何かあったときには自分たち避難しないという決断になりますよ。やはりしっかりと推奨している限りは、どの程度、地方自治体に聞けばいいだけの話ですから確認をする。そしてそれがすぐにホームページでも、どこに避難すれば犬や猫たち、家族同然の動物たちと一緒に避難できる場所はどこなのかということがわかるようにしておかないと、本当に災害が起きたときに自分は避難しないで家に留まっているというようなことが起きてしまいますので、環境大臣この点についてしっかりと指導していただきたい。少し早くなりましたけれども質問を終わりにしたいと思います。ありがとうございました。午後1時に再開することとし、休憩いたします。

2:21:34

ただいまから環境委員会を再開いたします。委員の異動についてご報告いたします。本日、落地俊幸君及び石井淳一君が委員を辞任され、その補欠として梶原大輔君及び岩本強人君が遷任されました。休憩前に引き続き、環境及び公害問題に関する調査を議題とし、質疑を行います。質疑のある方は、順次ご発言願います。

2:22:06

浜野義文君。

2:22:10

国民民主党の浜野義文でございます。まず、環境大臣にお伺いをいたします。日本経済は長期にわたり低迷をしてきましたが、30年ぶりに新たな経済ステージに移行できる大きなチャンスが巡ってきたという、政府の認識につきまして、私も同じ認識に立つところであります。このチャンスを逃すことなく、経済を成長軌道に移行させなければなりません。その上で、重要な課題である地球温暖化対策やカーボンニュートラルについては、経済成長を妨げることのないよう、脱炭素に資する技術革新及び確立された技術の徹底活用を通じて、実行していくことが勧誘と考えますが、見解をお伺いいたします。

2:22:59

伊藤環境大臣

2:23:01

パリ協定の発行以降、世界各国は、脱炭素への取り組みを加速しており、カーボンニュートラルへの調整の製品が、企業、国家の競争力を左右する時代に途中していると認識しております。そのため、我が国も世界に先駆けてカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを進め、脱炭素分野で新たに創出される需要・市場を獲得することで、協商力強化や経済成長につながっていくと思います。政府としては、本年7月に閣議決定したGX推進戦略において、こうした考え方を明記し、脱炭素と経済成長の同時実現に向けて、技術開発や社会実装等の取り組みを一丸となって進めてございます。環境省としては、脱炭素先行地域の剪定や断熱窓への回収支援、新しい国民運動「デコカツ」を通じた国民のライフスタイル変革の促進などにより、脱炭素製品等の需要を喚起することで市場を拡大し、関連産業の成長を促しながら、とりわけ地域・暮らしのGXを実現してまいりたいと思います。

2:24:34

濱野芳文君

2:24:36

引き続き、地球温暖化対策については、技術革新とともに、確立された技術の徹底活用が重要であるとの観点で質問をいたします。取り上げますのは、ヒートポンプについてですが、まずヒートポンプとはどのような技術なのか、御説明を願います。

2:24:56

経済産業省大臣官房 田中審議官

2:25:00

お答え申し上げます。ヒートポンプは、冷媒用電気エネルギーにより圧縮・膨張することで、空気中からの熱の吸収及び放熱を行うものであり、冷暖房や給湯などに広く利用されております。この仕組みは、電照により熱を得るものではなく、自然界に存在する熱を組み上げて利用する技術でございます。

2:25:24

濱野義文君

2:25:25

はい、熱を組み上げる技術ヒートポンプという御説明がございました。さらにお伺いいたしますけれども、エネルギー供給構造高度化法におきまして、待機中の熱、その他の自然界に存在する熱については、再生可能エネルギー源であると明記されております。政府は、待機中の熱、いわゆる空気熱は、再生可能エネルギーであると考えていると、私は理解をいたしますけれども、見解をお伺いいたします。

2:25:57

資源エネルギー庁長官官房 山田資源エネルギー政策統括調整官

2:26:03

お答え申し上げます。エネルギー供給構造高度化法では、エネルギー供給事業者によるエネルギー源の環境適合利用と、化石エネルギー原料の有効な利用を確保する観点から、待機中の熱を含む自然界に存在する熱を再生可能エネルギー源と定義しております。他方で、例えば省エネ法では、エネルギーの使用の合理化を主目的とすることから、待機熱をはじめとした供給制約のない自然熱は、省エネ法上のエネルギーの対象外としているところでもございます。このように、政策の目的によりまして、待機中の熱の取扱いは様々となってございます。

2:26:48

濱野よしふみ君。

2:26:49

基本的にはですね、再生可能エネルギーであるというふうに、ご答弁されたものと理解をいたします。さらにお伺いしますけれども、政府は空気熱を利用するヒートポンプ技術は、再生可能エネルギーを利用する技術であると考えているというふうに、私は理解をしておりますけれども、見解をお伺いいたします。

2:27:12

山田調整官。

2:27:15

お答えを申し上げます。ヒートポンプは、先ほどもお話しございましたが、コンプレッサーを動かすための電力などのエネルギーを投入した上で、投入エネルギーを上回るエネルギーを出力することができる技術でございます。その際、外気中の待機熱を利用する場合には、再生可能エネルギー熱の利用であるという見方もできると承知をしておりますが、ヒートポンプにつきましては、燃料を直接燃焼させる、例えば石油ストーブのような設備などに比べまして、少ないエネルギー投入で、より大きなエネルギーを得られることから、従来より省エネ効果が高い設備として扱っているところでございます。

2:27:59

濵野芳文君。

2:28:00

そのご答弁に関しては、また後ほどご質問させていただきたいと思います。その上でお伺いいたしますけれども、政府の統計におきまして、空気熱は計上されていないというふうに承知をいたしておりますけれども、いかがでしょうか。

2:28:15

山田統括調整官。

2:28:19

お答えいたします。ヒートポンプで利用した待機熱の統計上の取扱いでございますが、現在、各国で対応が分かれてございます。EUでは、待機熱として統計に計上している一方で、IEAの統計や日本を含むEU以外の国の統計では、計上されていないところでございます。

2:28:42

濵野芳文君。

2:28:44

政府の統計においては計上されていないというご説明でございました。その上でお伺いするんですけれども、空気熱は統計上計上されていないということですけれども、それはなぜかご説明をいただきたいと思います。

2:29:01

山田統括調整官。

2:29:04

お答え申し上げます。ヒートポンプを介した待機熱の利用をどのように評価するのかにつきましては、政策目的によって異なっておるところでございます。また、ヒートポンプで利用した待機熱の統計上の取扱いにつきましては、現在、今ほど申し上げましたけれども、各国で対応が分かれております。EUでは統計に計上している一方で、IAや日本を含むEU以外の国の統計では、待機熱として計上されていないということでございまして、こうした状況でございまして、日本国内では待機熱の利用は、エネルギー投入量の減少、すなわち省エネとして評価をしてきているところでございます。

2:29:51

濵野芳文君。

2:29:52

省エネとして統計しているというところを、また後ほどお伺いしますけれども、政策目的によって判断することになるので、統計していないんだという説明だったかと思うんですけれども、それはどういう意味でしょうか。

2:30:10

山田統括調整官。

2:30:13

先ほども今、申し上げておりますが、ヒートポンプを介した待機熱の利用につきましては、省エネと再生可能エネルギー源としての待機熱の利用の両面がございまして、その待機熱の政策上の位置づけについては、周比目的により異なっていると申し上げておるところでございます。今、報道もありましたが、これはエネルギー投入量の減少、すなわち省エネとして評価をしてきているということでございまして、統計上、我が国も含めてIEA、EU以外の国につきまして、待機熱が統計上計上されていないということで、これは国際的な動向などを踏まえながら、検討していくことが必要なものだというふうに考えております。

2:31:06

浜野芳文君。

2:31:07

国際的な動向も理由にして、統計に計上していないんだというご説明でしたけれども、それでは具体的にどういう国際的な動向が生まれれば統計するという判断をすることになるのか、ご説明いただきたいと思います。

2:31:25

山田統括調整官。

2:31:29

お答えを申し上げます。この待機熱につきまして、統計にEUは入れているけれども、それ以外の国は入れていないという中で、それぞれの地域でそれぞれの考え方があろうかと思います。また、待機熱の評価につきましても、個別の機器の設置の条件でありますとか、機器の性能でありますとか、そういったものが異なってくるといったような側面もございます。そういった意味で、様々な検討・留意が必要な事項だというふうに考えてございます。

2:32:11

浜野義文君。

2:32:14

統計がなかなか困難であるというようなことを申し上げたんですけれども、例えば政府の統計上は、太陽熱温水器の関係、太陽熱ですね、これ水系値で統計がなされていますね。そういうことを考えれば、この空気熱についても、水系値で計上していくということは可能だと思うんですけれども、そういうことも検討すべきではないんでしょうか。

2:32:42

山田統括調整官。

2:32:47

今ほども申し上げましたけれども、どの程度の待機熱を利用したかについての、評価の手法でありますとか、国際的な各国がどのような対応をしているか、どのような方法で水系をしているかといったようなことについては、そういったものにつきましての、留意をしながら、検討すべき課題であるというふうに考えております。

2:33:13

浜野芳文君。

2:33:15

この総合エネルギー統計という、統計だと思いますけれども、その説明については、これはあくまで、政府の政策を判断するために統計をとっているんだという説明がされているんですね。国際的な動向、理由として統計をとらないなんていう説明は、私は通らないと思うんですね。いかがでしょうか。

2:33:36

山田統括調整官。

2:33:40

繰り返しの部分をございまして、大変恐縮ですけれども、私も今ほど申し上げたとおりで、統計上位置づける場合、どのように正確に計上するかという課題が存在しているということでございます。どの程度の待機熱を利用したかは、今ほど申し上げたとおりの、いろんな機器の条件や使い方、性能などにも異なりまして、推計が難しいと、これ十分な整理が必要だと考えておりまして、まず最善やねんねつとするかどうか、考え方を整理することが重要だというふうに考えております。

2:34:19

浜野芳文君。

2:34:20

統計の関係、これで最後にしますけれども、統計の困難性が問題なので、計上しないということなのかですね、あくまで政策的な位置づけ、これは先ほど省エネルギーであるというふうに位置づけているということを申し上げましたけれども、いずれを理由として統計していないというふうに理解すればいいんでしょうか。

2:34:41

山田統括調整官。

2:34:46

正確性の問題もございます。この推計が難しい、またその整理をどのようにしていくかというところが、課題となっているものと感じます。繰り返しの部分もございますが、省エネとしての評価というものはですね、行っているところでございまして、今、先生委員のご指摘につきまして、申し上げるならば、その再エネネとするか、考え方の整理というものが必要になってくるというふうに考えております。

2:35:15

浜野芳文君。

2:35:17

政策的な位置づけの整理が必要だというようなご答弁だったと思います。その上で、政策の位置づけの方に移りたいと思うんですけれども、まずですね、このヒートポンプはエネルギー基本計画においてどのように位置づけられているか、ご説明をいただきたいと思うんですけれども、ご説明があったように、省エネ技術としては位置づけられているんだけれども、再生可能エネルギーの利用技術としては位置づけられていないというふうに理解するんですけれども、そういうことでよろしいでしょうか。

2:35:48

山田統括調整官。

2:35:51

第6次エネルギー基本計画におきまして、これ、政策の考え方として、脱炭素化にされた電力による電化という選択肢が採用可能な分野においては電化を進めるというふうにされておりまして、その上でヒートポンプ技術が産業部門における低温帯の熱需要の電化を進める技術というふうに挙げられているところでございます。御指摘のとおり、ヒートポンプ技術はさらに申し上げれば、家庭部門等において、熱の有効利用を進めるための省エネルギー技術としても挙げられているという状況でございます。

2:36:30

濵野芳文君。

2:36:31

御説明あったとおりですね、省エネルギー利用技術であるとは位置づけてあるんですけれども、再生可能エネルギー利用技術であるとは明確に位置づけられておりません。私はですね、再生可能エネルギー利用技術であるということを明確に位置づける必要があるというふうに思うんですね。なぜかと言いますと、再生可能エネルギーを利用するということはですね、日本のエネルギー自給率の向上に結びついていくわけですよね。これは極めて価値の高い、値打ちのある技術だというふうに思います。そういう位置づけをするのは私は当然の自然なことだと思うんですけれども、見解をお伺いいたします。

2:37:13

山田統括調整官。

2:37:17

あの、品糖ポンプ、まさに大気熱など自然界に存在する熱エネルギーを移動させて、冷暖房や給湯に利用されるということでございます。再生可能エネルギー熱の利用ということで、見方もあるということでございますが、実際にこの品糖ポンプ技術を活用する際には電気などのエネルギーが必要でございます。先ほど申し上げたとおり、様々利用の条件によってまた異なってくる部分がございます。どの程度使ったかですね。こういった意味で、今ほど申し上げてはおりますけれども、様々留意が必要な分野であるというふうに考えております。

2:38:01

濱野よしふみ君。

2:38:02

もう一度聞きますけれども、私は先ほど申し上げたように、再生可能エネルギーであるというふうにお認めになられている空気熱を、そしてヒートポンプはそれを利用する技術であるということも説明された。ということは、この技術を活用することによって空気熱の組み上げを増やせば、日本のエネルギー持久率の向上に結びつくというふうに考えるんですね。それはお認めになられますか。

2:38:33

山田当活調整官。

2:38:35

委員で御指摘のございました持久率に関しまして申し上げれば、計算上の持久率が向上することは事実でございます。今、報道からお話があります、このヒートポンプで利用した待機熱をどのように取り扱っていくかに関わらずなんですが、エネルギー持久率の向上というのは我が国の重要な課題でございまして、徹底した省エネに加えて再エネの最大限の導入など、我々としては進めていくことが必要だというふうに考えております。

2:39:06

濱野よしふみ君。

2:39:07

御説明があったとおりですね、日本の場合エネルギー持久率の向上というのは最重要の課題であるとまでおっしゃった。であるにも関わらず、このヒートポンプ技術を省エネ技術だというふうに説明をして、再生可能エネルギーを利用する技術であるというふうに位置づけないのはなぜかということなんですね。私は極めて不可解だと思うんですけれども、いかがでしょうか。

2:39:33

山田当活調整官。

2:39:37

現在ヒートポンプに関して省エネということで評価をさせていただいておりまして、我々としては取り組んでいるところでございます。繰り返しで恐縮ですけれども、このヒートポンプ技術というのが非常に熱の有効利用、家庭部門等におけるその熱の有効利用を進めるために非常に有用な技術であるということについては、我々としては認識をしているところでございます。

2:40:09

濱野よしふみ君。

2:40:11

私はこれは再生可能エネルギー利用技術であるというふうに明確に位置づけるべきだというふうに思うんですけれども、検討を今後ぜひしていただくべきだというふうに思うんですけれども、どのような場でこの検討がなされていくものというふうに理解すればいいんでしょうか。

2:40:30

山田当活調整官。

2:40:33

今ほどのお話がありました、様々な整理とか検討が必要な課題だというふうに認識をしております。具体的にどのような場でそれをというのは、今、かくたるものがあるわけではございませんけれども、そういったものを我々としても検討していくということ、整理をしていくということが必要な分野であろうということは認識をしております。

2:40:59

濱野よしふみ君。

2:41:00

検討課題であるということはお認めになられますか。

2:41:06

山田当活調整官。

2:41:08

この件につきましては、EUにおきましての取扱い、またそのEU以外の国での取扱いというものが異なっておりまして、我が国としては今、統計に長期形状していないというようなことでございますが、課題として我々省エネ技術として整理してきている中で、そのようなご指摘があるということの中で、どのような対応がということにつきましては、一つの検討課題になるものではないかと思います。

2:41:38

濱野よしふみ君。

2:41:41

時間が回りましたので、これで終わりますけれども、空気熱は再生可能エネルギー源であると、そしてそれを利用するヒートポンプは再生可能エネルギー利用技術であるということも明らかだと思います。前向きに検討されることを求めて、今後とも私は注目してまいりたいと思います。終わります。

2:42:16

山下芳樹君。

2:42:19

日本共産党の山下芳樹です。気候変動について質問します。伊藤慎太郎環境大臣の所信を聞いた11月7日は異常に暑い日でした。東京都心で気温が27.5度を観測し、100年ぶりに11月の最高気温を更新いたしました。今年の夏の暑さは異常でしたけれども、それが秋まで続いている感じであります。実は今、こうした個々の異常気象に地球温暖化がどれほど影響しているか、定量的に評価するイベントアトリビューションという新しい手法が登場しております。資料1にイベントアトリビューションの概念図と実際の例を示しました。高精度の気候モデルとスーパーコンピューターを用いて、温暖化ありの場合と温暖化なしの場合、それぞれの気候をシュミレーションし、両者を比較することで温暖化の影響を定量的に評価するものであります。資料には東京大学や気象庁、気象研究所などの研究チームがこのイベントアトリビューションの手法で分析した結果、今年の7月下旬から8月上旬の記録的な暑さは、地球温暖化による気温の底上げがなければ起こり得なかった、発生確率は限りなくゼロに近かったことが明らかになったと報じた記事であります。資料3は文科省と気象研究所の報道発表ですが、今年の梅雨期の大雨に対してイベントアトリビューションを実施した結果、地球温暖化によって6月から7月上旬の日本全国の線上降水帯の総数が約1.5倍に増加していたと見積もられました。また7月9日から10日に発生した九州北部の大雨を対象に地球温暖化の影響を評価したところ、総雨量が約16%増加していたことが確認されましたとあります。資料4に九州北部の大雨に関する気象庁の画像データなどを紹介しました。発達した線上降水帯が日本同時に九州北部に現れ、福岡県と大分県だけで死者7名、重火前回9棟、半壊5棟、床上浸水274棟など大きな被害をもたらしたことがわかります。実は環境省もこの勢力を増す台風2023我々はどのようなリスクに直面しているかというわかりやすいパンフレットを発行されています。甚大な被害をもたらした最近の2つの台風を例に、地球温暖化が進行し世界の平均気温が2度あるいは4度に上昇した場合に、この2つの台風にどのような影響をもたらすようになるのか、スーパーコンピューターを活用して予測したものであります。資料5に環境省のパンフレットから、地球温暖化が進行した将来の平成30年台風21号の姿を抜粋しました。この台風21号は私の地元大阪を直撃した台風で、関西空港で秒速46.5メートルの風速が記録されました。関空ではタンカーが連絡橋に衝突する事故も発生いたしました。高潮で海に浮かぶ関西空港が浸水いたしました。この台風がですね、世界平均気温が2度に上昇した場合、風速が秒速8.6メートル増加し、高潮で大阪湾の最大潮位が27.6%上昇することが明らかになったということであります。資料6には、令和元年東日本台風に関する予測も添付しております。そこで伊藤環境大臣、今までの科学的な知見を紹介した上でですね、地球温暖化は現在すでに日本国民の暮らしと命を脅かしています。そして地球温暖化が進行すれば国民の命と暮らしがさらに大きなリスクにさらされる、そのことが最新の科学によって改めて証明されました。環境大臣としてこうした科学的知見、科学による警告をどのように受け止め、何をなすべきと認識しているのか見解を伺いたいと思います。

2:46:47

伊藤環境大臣

2:46:50

ご指摘のように、近年、想定を超える大雨や記録的な降雨など、異常気象が毎年のように発生しております。今年も秋田県などの各市で水害が発生したほか、夏は全国的に記録的な猛暑になるだろう、すでに気候危機の時代に入ったことを身にしみて感じております。委員ご指摘のイベントアトリビューション研究や、将来の気候変動を考慮した台風勢力の予測シミュレーション、IPCC評価報告書などの科学的知見を踏まえますと、気候変動によってすでに大雨等の異常気象の強度と頻度が増加しているだけでなく、温暖化が進めば、さらにその傾向が進むことが予測されています。このような科学的知見も踏まえ、気候危機に対しては、気候変動の原因となる温室効果ガスの排出を削減する緩和策とともに、気象災害や熱中症などへの対策となる適応策を両輪で進める必要があると考えてございます。山下洋介君 今年の3月、IPCCは最新の統合報告書、第6次評価報告書を発表しました。この報告では、世界の平均気温は産業革命前からすでに1.1度上昇しており、2030年代には1.5度に達する可能性が高いことを指摘しました。にもかかわらず、現在までに世界各国が示している2030年排出削減目標では、全部合わせても1.5度目標を達成するには不足していると。今後10年の対策が人類や地球に数千年にわたる影響を与えると警告いたしました。このIPCCの警告を受けて国連のグテイレス事務総長は、1.5度目標を達成するため、開いた地獄の扉を閉じるためですね、先進国に対して一つ、2040年にできるだけ近い時期にネットゼロ、排出ゼロにする目標の前倒しを行うこと、二つ、2030年までの石炭火力の廃止を決めること、これを求めました。これは人類と地球の生死にかかわる重要な提起だと思います。その上でグテイレス事務総長は9月、気候野心サミットを主催し、この提起に応えて、排出ゼロ目標の前倒しと石炭火力の廃止に向けて、精力的に努力している国々を招き、世界がこの気候危機対策の先行者と実行者から学ぶ機会といたしました。気候野心サミットにはカナダやEU、南アフリカ、ブラジルなど新興国を含む30以上の国の代表が参加いたしました。そこで伊藤大臣、排出ゼロ目標の強化、石炭火力の廃止、日本はこの二つの基準をクリアできずに、この気候野心サミットに呼ばれませんでした。日本の取り組みは遅れていると自覚することが大事だと思いますが、いかがですか。

2:50:11

伊藤環境大臣

2:50:13

我が国は、パリ協定の1.5度C目標と整合的な形で、2050年カーボンニュートラル、2030年度は46%削減、さらに50%の高みに向けた調整を続けるという目標を抱えております。その実現達成に向けて、地球温暖化対策計画に基づく対策施策を進めることで、2021年度には2013年度に比べ約20%の削減を達成するなど、各国と比べても着実に実績を積み重ねてきていると考えてございます。また、石炭火力については、目標達成に向けて、電力の安定供給を大前提に、再生可能エネルギーなどの脱炭素電源を最大限活用する中で、できる限り発電比率を引き下げていく方針でございます。具体的には、2030年に向けて、非効率石炭火力のフェードアウトを着実に進めるとともに、2050年に向けては、水素、アモニア、CCUS等の活用により、脱炭素型の火力発電に置き換える取組を促進してまいります。

2:51:31

山下芳樹君

2:51:33

危機感が本当に伝わってこないんですね。世界は、今、大臣が言われた2030年目標を全国、全ての国がやり切ったとしても、1.5度にの目標達成できないと、これは明らかになったんですよ。だからもっと目標を前倒しせよ。石炭火力は全廃せよと、ぐていれつさんは、警告し目標を適したわけですね。それにかなっていたらね、気候野心サミットに岸田さん呼ばれてましたよ。スケジュールが合わなかったから、行かなかったんじゃないですよ。遅れてるから呼ばれなかったんですよ。私はこの遅れがね、地球と人類にとってどれほど深刻な遅れなのかを、よく理解する必要があると思います。大臣はカーボンバジェットという言葉をご存知でしょうか。ちょっと説明いたしますが、これまでの科学者たちの観測によって、世界の平均気温の上昇と、過去に人間の活動によって排出された累積のCO2排出量に比例関係があることがわかっております。つまりCO2の累積排出量に比例して、世界の平均気温は上昇すると。これは科学の知見であります。2021年の時点で、これまで排出されたCO2の累積量は、約2兆4600億トンに上ります。最新の研究では、すでに1.1度に上昇しているものを1.5度に抑えるために、あと排出が許容される残りのCO2の量、これがいわゆるカーボンバジェットですが、これは今年1月の時点で、約2500億トンしか残っていないということが明らかになりました。つまりこれまで2兆4600億トン排出したんだけど、今後排出が許されるのは2500億トンしかない。今まで出した分の10分の1しか、もう残っていないというのが今の現状であります。資料7をご覧いただきたいんですが、この残り少ないカーボンバジェットをいかに長持ちさせるのかが、人類にとって重要になっております。この資料7は、日本気象協会が作成した、世界の温室効果ガス排出量の推移のグラフを示しましたが、この縦軸は年間の温室効果ガスの排出量、横軸が年代であります。1800年代、産業革命後にCO2排出量が増え、とりわけ第二次大戦後に急所不詳していることがわかります。IPCC第60統合報告書は、この1.5度に抑えるために、今すぐ急速で大幅な排出削減が必要としております。それを表しているのがこの右側の青い線のカーブなんですね。ここに載せないと1.5度は達成できないということでありまして、このカーブの描かれ方を見ていただきたいんですけれども、温室効果ガスの排出量を初期に急降下させた後に、やがて緩やかに降下する曲線となっております。これはコストが安く削減効果が大きい対策を初期に採用し、大きな削減を実現することによって、累積排出量を抑えることができる、長持ちすることができるという考えであります。実際に今どうなっているかと言いますと、この上の赤い線ですね。この赤い線は2020年、現在の排出量でずっと行っちゃうとこうなるということなんですが、400トン億トンの排出レベルで、このまま続きますと資料8に示しましたけれども、あと6年でもう1.5度は超えちゃうということであります。それぐらいの危機になっている。また元の資料7に戻っていただきたいんですが、重大なのはですね、パリ協定で各国の2030年目標は全て達成された場合でも、1.5度の経路に乗るのには、さらに削減が必要と。先ほど言ったことをグラフ化したらこうなると。この破線でですね、こんだけ差がありますよと書いているのがそういうことであります。だから、ぐたえれさんはこういう警告をした、先ほどの警告をしたわけですね。大臣、これはですね、先ほどのような悠長な御答弁では、今のこの世界の危機的状況を、世界と力を合わせて克服することにはならないと思います。ぐたえれ事務総長が述べている、日本が排出ゼロの目標を、2050年からより2040年に近づけるように前倒しすること。そして石炭火力発電所は廃止することを2030年までやることを決断すべきではありませんか。

2:56:32

伊藤環境大臣

2:56:34

IPCCの第6次評価報告書では、地球規模モデルの解析において、世界の気温上昇を1.5℃に抑える経路は、世界全体の温室効果ガスの排出量、2019年の水準から2030年までに約43%、2035年までに約60%それぞれ削減し、CO2の排出量を2050年前半には消耗ゼロにするものであることが示されております。我が国は、このパリ協定の1.5℃目標と整合的な形で、2050年カーボンニュータラル、2030年度46%削減、さらに50%の高みに向けた調整を続けるという目標を掲げております。まずは、その実現達成に向けた取組を着実に進めてまいります。また、石炭火力については、電力の安定供給を大前提に、再生可能エネルギーなどの脱炭素電源を最大限活用する中で、できる限り発電比率を引き下げていく方針でございます。その上で、3年ごとの地球温暖化対策計画の見直しの検討や、2025年までの提出が奨励されている次期NDCなどの機会を見据え、IPCCによる科学的知見や廃止削減の実績等を踏まえつつ、目標とそれを実現するための対策について、関係省庁とともに連携しながら、検討を進めてまいりたいと思います。

2:58:09

山下芳樹君

2:58:11

日本は頑張っているという認識でしたけど、本当にそれでいいのかと。資料の9に先進国が一番減らす責任があるわけですが、先進国のG7の各国の到達と目標を示しました。この表の一番左側の欄、1990年比のCO2削減実績ですこれは。大臣頑張っているとおっしゃいましたけど、これ見てください。2022年の時点で見ますと、日本はわずか2%しか減っておりません。イギリス42%、ドイツ37%と大きな差があります。それから2030年削減目標も、他のG7各国が50%以上、あるいは60%以上になっていますが、46%にとどまっている。先ほどこれで頑張っているんだって、先進国はもっと頑張りなさいというのが世界の要請なんですね。カナダは2030年削減目標が日本と同程度ですが、すでに発電部門の再エネ割合が68%になっておりますので、頑張っている。だからカナダは気候野心サミットに招待されているということになるんです。それから表の一番右の欄、2035年の電力部門の目標を見ますと、他のG7各国が脱炭素化、すなわち石炭火力廃止をですね、目指しているのにもかかわらず2030年まで、35年までに、日本は石炭火力を使い続けようとしております。ちなみにイタリアは空欄ですけども、2030年の再エネ目標が70%になっておりまして、これはもう電力部門の脱炭素化にめどがついております。目標もめどもついていないのは、日本だけということになります。大臣、このままですね、COP28に、これ行くんですか。

3:00:06

伊藤環境大臣

3:00:10

状況が良せばCOP28には参加したいと思っております。我が国は先ほども申し上げましたけれども、1.5度目標と整合的なものとして、今進めておりまして、請求は積み重ねていると思います。石炭火力については、前段ご説明したものでございますけれども、それぞれの国、ネットゼロの達成にあたり、各国の地理的条件等に応じた多様な道筋が認識されておりまして、それがG7の広さなスミットの合意とも整合しているわけでございます。今月末からCOP28には、初半の情勢が許せば、私も出席し、国際社会の議論をリードしてまいりたいと思いますが、こうした様々な機会も活用しながら、我が国の取組方針を積極的に発信してまいりたいと思います。

3:01:06

山下芳樹君

3:01:07

これでリードできるはずないじゃないですか。G7の中でも、2030年目標も、それから石炭火力の問題も、全部再開ですよ、ダントツの。リードできるはずがないじゃないですか。EUはもっと進もうとしています。EU理事会は各国にですね、目標の上積みをしなさい、ということを要請しておりますよね。それをCOP28で世界に向けて、脱化石燃料ということを提起しようとしております。脱炭素じゃない、脱石炭じゃないんです。脱化石燃料になっている。先ほど質問でありましたけれども、今度のCOP28ではグローバルストックテイク、各国の取り組みが評価されるということになっておりますので、こんなままですね、いったらまた大変な批判を受けることになると思います。脱炭素という国際的な流れの中で、今後日本がどう取り組むかというのは注目されております。そのときに会議に参加して考えるんじゃなくて、もう世界は前倒しで考えてから行動しながらCOP28でイニシアチブを破棄しようとしているときに、これ大変問われると思います。日本は世界の排出量第5位ですよね。この5位の日本が先進国として、ちゃんと世界に追いつき、もっとリードできるような、そういう目標をちゃんと設定して大臣が行くことによって、私は今の地球の現状に貢献できると、リードできると初めて言えると思いますが、大臣一言何かあればどうぞ。

3:02:39

伊藤環境大臣。

3:02:41

委員の御意見も踏まえてリードできるように、最大限努力してまいりたいと思います。終わります。

3:02:52

山本太郎君。

3:03:14

こんにちは。令和新選組山本太郎です。まずですね、ちょっと飛ばします。資料の4。大臣は初心演説で、地域防災計画、避難計画の継続的な充実強化などを図り、原子力災害対応の実効性向上に取り組んでいくと、御発言されました。これに間違いありませんよね。間違いあるかないか、一言でお願いします。

3:03:39

伊藤国務大臣。

3:03:41

その上で発言しました。

3:03:45

山本太郎君。

3:03:47

ありがとうございます。安定用素材を配布する場所、避難経路、避難用車両の確保などは、避難計画の作成において重要な項目であるという認識は大臣にございますか。あるかないかでお答えください。

3:04:06

伊藤国務大臣。

3:04:08

それぞれ重要性を持った項目だと思います。

3:04:12

山本太郎君。

3:04:13

重要項目であるということでよろしいですね。

3:04:19

伊藤環境大臣。

3:04:23

重要性を持った項目だと思います。

3:04:26

山本太郎君。

3:04:27

はい、東電原発事故の重要な教訓の1つは、事故が起きれば、避難対象地域が数十キロ以上の範囲に及ぶこと、実効性のある広域避難計画がなければ、迅速な避難は不可能であるということです。原発事故後、内閣府は自治体の避難計画策定を支援するため、立地地域ごとに地域原子力防災協議会を設置しました。資料の5。内閣府防災白書令和2年版を見れば、この協議会では、国と関係地方公共団体が一体となって、地域防災計画及び計画、避難計画の具体化、充実化に取り組んでいるとあります。この協議会の実務者会議である作業部会で、内閣府と自治体の担当者が、避難計画の詳細を議論しています。地元住民にとってみれば、自らの命に関わる問題が議論されている重要な会議です。避難計画の実効性を高めるために何が必要でしょうか。情報公開を徹底することです。避難計画をつくるこの作業部会で、どんなことが問題になっているのか、どんな解決策が話し合われているのか、議論の詳細を公表して、地域の事情に詳しい住民目線でチェックしてもらう必要があるからです。しかしそれと逆行する、そのような問題が起こりました。この作業部会とは違う名称で、非公開の会議を行い、そこでこそこそと避難計画の詳細を検討するようなことがあったんです。避難計画策定プロセスが住民の目から隠されてしまうという事態が起こりました。地域防災協議会作業部会は、内閣府主催の会議で、自治体の担当者も参加して、避難計画を審議しています。この作業部会とほぼ同じメンバーが参加しながらも、茨城県主催勉強会、静岡県主催情報交換会などと看板を掛け替えて、別途完全非公開の会議が行われている事態が明らかになりました。資料の6、その1例です。同じ会議の前半を内閣府主催の作業部会、後半を茨城県の自主勉強会として、後半を完全隠蔽するというケースが繰り返されたんです。この隠蔽された会議では、避難住民の緊急バス手配や、安定用素材緊急配付などの重要事項、先ほど重要な事項だということを大臣自身がお認めになった、そのことを非公開で話を進めてきたことが、情報公開請求によって明らかになりました。今年4月、復興特別委員会で、この隠れ身の非公開勉強会、非公開勉強会についてただしたところ、西村大臣から、地域防災協議会、また作業部会においての議論は、できるだけ透明性をもって情報公開するという趣旨の、お約束していただきました。伊藤大臣、国民の信頼を得るためにも、前任の大臣を上回る努力で、透明性を確保する気概をもって、大臣を務めていただけると考えてよろしいでしょうか。イエスかノーかでお答えください。

3:07:46

伊藤国務大臣。

3:07:49

法論に則って適切に対処したいと思います。

3:07:54

山本太郎君。

3:07:55

はい、今の質問に対して前向きに、お返事いただいたと思っております。ありがとうございます。資料の7、8。その後政府は私の質問趣意書への回答で、作業部会と同様の構成委員による、意見交換等の実施を希望する場合には、作業部会として対応すると、改善を約束してくれました。もう県主催の勉強会などの名目で、非公開の避難計画づくりは行わないという回答なんですね。大臣にお聞きします。質問趣意書でこのような政府答弁をいただいたわけですから、これまでのように、内閣府と自治体の担当者が集まって、原発避難計画策定について議論する会議で、議事概要すら公表しないような会議は、今後行わないし、そのような会議も現在は存在しないということでいいですよね。

3:08:48

伊藤国務大臣。

3:08:51

私の知るところでは、そのような会議はもう行われないと思いますし、今後はその作業部会でやるというような方向になっていると思います。

3:09:00

山本太郎君。

3:09:01

質問趣意書でお答えをいただいたとおり、一本化すると作業部会でやる。何かしら看板付け替えでそのようなことはやらない、ということを今お話しされたと思います。そのような会議はそれ以来行われていないと、この質問書以降は行われていないというようなお答えだったと思います。えっとですね、残念ながら、残念ながら他にも非公開の 避難計画策定会議が続いているんですよ。しかも先ほどご紹介した質問趣意書の 回答の後に行われているんです。道府県原子力防災担当者連絡会議という会議が、2014年以降年3回のペースで行われている。これは内閣府主催で、県内に原子力施設がある 自治体の担当者を集めて行う会議です。この会議については議事概要や 配付資料の公表はされていません。ジャーナリストの日野光介氏、情報公開、この方による情報公開請求によって、この連絡会議の内容が明らかになりました。私が非公開の県主催勉強会について問題指摘したのが 今年4月19日の福岡を解く。その後5月12日、私の質問趣意書への政府答弁で、作業部会に統一して情報公開するとの回答を得た。つまり住民に隠れ原発避難計画を話し合う会議は、 やめて一本化すると。政府答弁があった3日後、5月15日には 非公開の道府県連絡会議が行われていました。資料の9、ジャーナリスト日野さんが開示させた 茨城県や静岡県の記録から明らかになったこと。その日の密談、連絡会議では、 安定用素材の事前配付や原子力災害時の感染症対策など、避難計画に関する重要事項が非公開で議論されていました。大臣冒頭にもお聞きしたんですけれども、 もう1回聞かせてください。安定用素材の事前配付や原子力災害時の感染症対策などは、避難計画において重要事項ですよね。重要事項である、ないでお答えください。

3:11:07

伊藤国務大臣。

3:11:10

重要事項の1つだと思います。

3:11:13

山本太郎君。

3:11:14

はい、そのような重要事項が全く公開されない、密室の中で行われていたという大問題である ということがもう1度確認されたと思います。大臣、作業部会に統一して情報公開する。透明性をもって情報公開すると、 政府答弁があった後ですよ。こういった非公開の会議が行われて、そのような重要事項まで様々話し合われているということ。このことに関しては不適切ということでいいですよね。家塚農家でお答えください。

3:11:49

伊藤国務大臣。

3:11:52

今いただいた資料と発言の中で、即談してそういう活用することは、 ちょっと差し控えたいと思います。

3:12:00

山本太郎君。

3:12:01

委員会に提出資料は何でもいいんじゃないんですよ。これ事前にチェックを受けてますよね。偽の文書を出せないんですよ。そのような状況の中で、今御説明したようなことが 事実あったということを、これ説明してきたわけです。これ不適切と言わないとまずいんじゃないですか。これ確実に不適切じゃないですか。もしもこれが事実であったならば、不適切だと思う ということぐらいは言えるんじゃないですか。いかがですか。

3:12:29

伊藤国務大臣。

3:12:31

事実の中身を精査して御回答したいと思います。

3:12:35

山本太郎君。

3:12:38

西村大臣のときには、そこぐらいまで踏み込んで お話はしてくださってましたけどね。西村大臣のときにも、 交代をさせるおつもりでしょうか。先に行きたいと思います。重要事項関係者以外の、目の届かない 閉じられた場で話し合い、方針を決めようとするやり方は、 透明性と呼ばれるものとは真逆です。政府答弁をひっくり返す運営を、 内閣府が行うなど言語道断。これ誰の暴走ですか。官僚の暴走でしょうか。 だったら止めなければなりませんよね。

3:13:08

大臣。

3:13:09

閉じられた場でのやりとり、道府県原子力防災担当者担当会議の、連絡会議の、詳細議事録、音声記録、連絡会議で配布された資料、参加者名簿全て公表を求めます。これは先ほど確認されてということを お話しされました。確認する上でも必要なことですよね。これ公表していただけますか。後ろから差し込まれたペーパーいらないんですよ。それ、官僚が暴走していたとしたら その代弁をすることになりますよ。あなたのお気持ちをお聞かせくださいよ。だって不適切かどうかを判断しなければならないんでしょ。正式なものを調査をした上で。それ公表してくださいって話です。今私が言ったものを公表していただけるか、 いただけないか。前向きに御検討いただけるか、御回答ください。

3:13:53

伊藤国務大臣。

3:13:56

今御指摘があった、道府県原子力防災会議担当者連絡会議は、関係道府県が原子力防災に係る行政事務を行うにあたり、国からその遠隔化に資する説明及び情報共有を、その説明等について質疑応答を行う場でございます。道府会議における議事録の作成は、関係道府県の実務担当者から、忌憚のない意見等を妨げる懸念がある。また、道府会議の趣旨を踏まえ、道府会議は審議会等の整理合理化に関する基本計画の懇談会等行政運営上の会合の開催に関する指針を示される、懇談会等の行政運営上の会合には該当しません。したがって、行政文書の管理に関するガイドラインに基づき、道府県会議の議事録について、作成する必要がないものと判断し、これを作成取得していないということでございます。

3:14:53

山本太郎君。

3:14:55

はい。今作成していなかったとしても、それ音声記録があったとしたら、それ作れるんですよ。今作成していないということを、どやがやで言われても困るんですね。で、基本的には公開ですよ。だって重要情報を話し合っているじゃないですか。質疑があった上で、それをしっかりと 指南するわけでしょ、その場で。先ほど大臣が2回言われた、重要な事項であるということを認められたようなことも、中で話し合われるというようなことを考えるならば、これは公開されなければならない 趣旨のものなんですよ。何よりも、ちょっと後ろから何で一時、 ペーパー挟み込むんですか、そこの人。官僚側の立場に立って言い訳しているだけですよ、 先ほどから。やめてください。新任大臣としてこれからどうしていくのかということを、 この事実に基づいて答えてくださいよ。邪魔しないでください、後ろの官僚の方。ご発答です、ご発答。委員会を軽く見ないでください。先に行きたいと思うんですけれども、 とにかくこれのことに関しては、出してください、内容を。 その上で精査しなきゃ駄目でしょ。不適切か不適切じゃないかを、 大臣決めなきゃいけないんでしょ。それ何をもとに決めるんですか。情報をもとに決めなきゃいけないじゃないですか。だとするならば必要なはずなんです。今私が言ったもの、詳細議事録、 議事録がないならば音声記録、連絡会議で配布された資料など、 参加者名簿を合わせた上で公表を求めます。公表に尽力をしていただきたい。 それはまた後でお願いしますね。このように手を変え、品を変え、 非公開会議を設定して、避難計画策定のプロセスを 住民の目から隠してきたんですよ。西村前大臣が透明性をもって 情報を公開すると約束した、地域防災協議会作業部会についても、 その透明性に疑いが持たれています。内閣府が開催するこの作業部会の場合、ごく短い議事概要や配布資料だけは、 ホームページで公表されることになっています。数枚の議事概要、配布資料だけ公開して、透明性がある情報公開していると 言うんですけれども、ちょっと無理があるんですね。設定を得ることがない。資料の10、私はこれまで繰り返し、 発言者と発言内容のわかる、詳細な議事録と音声データの公開を求めてきました。しかしその都度、政府は議事録はなく、 音声記録もないと拒否してきたんですね。しかし、非公開で行われている内閣府と 自治体担当者の道府県連絡会議、ここでは作業部会の記録や配布資料を どこまで公開するか、という方針についても話し合われていたんですよ。決めてんですよ、ここで。 指示してるんですよ。だからその内容を知らなきゃ駄目なんですよ、 さまざまね。資料の11、静岡県の担当者が作成した 会議報告書によると、令和3年2月22日、道府県連絡会議では、 茨城県の担当者から、公開するのは議事録か、 議事概要か、と質問があった。それに対する内閣府の回答は、 議事録ではなく議事概要、発言録ではなく概要、 というものだったんですね。発言者や発言内容の詳細を記録したものは 公表せず、透明性の低い議事概要だけを公表する、 という方針が示されているんですよ。到底透明性がある運営とは言えない。 そして注目すべきは何か。発言録ではなく議事概要を公開すると、 内閣府担当者が述べている部分なんですね。ここからわかることは何か。 発言録を作っている可能性があるってことなんですよ。仮に発言録が作られていなかったとしても、 公開するのは発言録ではなく、議事概要の方だよ、とのやりとりを見れば、 これどちらの対応も可能なように、音声記録は必ずとっているんですよ。音声記録が存在していることが 前提のやりとりとなっているんですね。大臣、改めて作業部会の発言録、 音声記録の有無、全ての担当者、地方自治体の担当者含めて、 全ての出席者に確認してもらいたいんです。音声記録があるかどうかなどなどですね。音声記録、面も含め、存在する記録を 全て公表するように求めたいんです。それ、拒否する、しないと言うんだったら、 透明性どころか情報隠しを、政治主導で行っているという 疑念が持たれるんですよ。透明性をもって情報を公開するために、 記録を全て公表する。これやっていただけますか。不適切かどうかということは 判断しなきゃならないんだから、そのもととなるものは全部出してください。 いかがでしょう。

3:19:15

伊藤国務大臣。

3:19:17

行政文書の作成管理については、 法文書管理法等の管理法に基づいて行っておりまして、この行政文書の公開についても、引き続き 情報公開法等の管理法に基づき、適切に対応してまいります。

3:19:33

山本太郎君。

3:19:34

すいませんね。適切な運用されていないから 言っているんですよ、出してくれって。話聞いていました。質問収集書で出された、政府の答弁を ひっくり返すのようなことを数日後に行っているんですよ。これ誰の暴走ですかと聞いているんですよ。官僚の暴走だということだったら それチェックしなきゃ駄目でしょう。なのに官僚側に立った、これ答弁、 作ったペーパーしか読んでいないじゃないですか。私朗読会に来たわけじゃないですよ。 そんな話聞きたいんじゃない。先に行きますね。繰り返しますけれども、 内閣府が開催するこの作業部会の場合、ごく短い議事概要と配付資料だけは ホームページで公表されることになっている。本当に作業部会で配付された資料の全てが ホームページ上で公表されているのか。令和3年2月22日、道府県連絡会議では、 作業部会の配付資料の公開についても、内閣府が方針示しています。資料12、 静岡県が開示した会議報告書。京都府の担当者が、 独語廃棄の扱いは?と質問。それに対して内閣府は、 資料とは別なので公開しないと回答。資料13、茨城県が開示した会議報告書でも、 独語廃棄としていた資料については開示しない。内閣府の方針説明が記録されているんです。 大臣、手短に。今、紹介した資料の12と13、 これ問題点2つあるんですよ。該当する部分2カ所、 そこのキーワードを教えてください。

3:20:56

伊藤国務大臣。

3:21:10

問題点が2カ所あるというご指摘ですけれども、 私はその問題点の2カ所について、明確には答弁できないと思います。

3:21:18

山本太郎君。

3:21:20

意味不明ですね。実際にそのようなものが開示されて出てきた、 リアルな文章を出していて、どこが問題点と思うかということに関しても、 お答えにならない。もしくは分からないということになりますよ。大臣、できるんですか、それで。先行きますね。まず資料12、配付資料としてホームページ上に 公表されたものとは別に、独語廃棄という特殊な扱いが求められる 資料が配付されていること。そして資料13、公表しないではなく、 開示しないと言っていることが大問題なんですよ。ホームページで公表しないだけじゃない、 市民ジャーナリストから情報公開請求されても開示しないという意味なんですね。内閣府が独語廃棄資料は、 請求があっても開示しないと宣言すると同時に、自治体担当者に対しても案に開示するなよって。これ圧力かけているんですよ。これ明らかに透明性を持って 情報公開する姿勢ではないですね。情報公開の第2条第2項によれば、 行政機関の職員が職務上作成し、または取得した文書で当該行政機関の職員が 組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものは 行政文書に当たるんですよ。様々なルールにこれ定食しているんじゃないか ということに関して、ちょっとお聞きしたいと思うんですけれども、そうですね。資料の15、16見てください。はい。ジャーナリスト日野さんの請求に対してね、内閣府は独語廃棄資料は存在しないと 開示を拒否してきたんです。けれども資料の16、しかしここに独語廃棄指定付きの 作業部会資料があるんです。日野氏の請求に対して静岡県が開示したもの。内閣府の言う、これまで言ってきた 独語廃棄という資料は存在しないというのは嘘だったということの一例なんですけれど、総務省、役所の担当者が集まる場で 配布された会議資料の一部に独語廃棄の指示をつけて、開示請求に対して不存在と回答することは 情報公開法違反に当たりますか、当たりませんか。

3:23:18

総務省大臣官房河合審議官。

3:23:21

情報公開法の5条各号では、当該文書に不開示情報が規定されている場合を除き、開示請求者に対し当該行政文書を開示しなければ ならないこととされております。すなわち、行政文書の作成取得時において 何らかの方針、指示が示されたとしておりましても、開示請求を受けた時点で、現に保有している行政文書が開示請求の対象となりまして、各行政官において、開示請求のあった都度、その都度同条の規定に基づき、個別に開示不開示の判断をしなければならない というものでございます。

3:23:55

山本太郎君。

3:23:56

申し合わせの時間が参りましたので、 おまとめください。はい。これはね、開示請求がある前から開示しないことを 決定しちゃってんですよ、内閣府は。そんなむちゃくちゃな運営ありますか。それを考えた時に、これ大臣に ちゃんと仕切ってもらわなきゃダメなんですよ。こんなむちゃくちゃなことをやっている人たちを。先ほど申し上げた、不適切であるか不適切でないか、 それを判断するためには、その内容を精査しなきゃダメなんです。そのためには音声記録、様々なものの提出は、 これ公開は絶対です。やっていただけますか。 最後にお答えください。

3:24:31

申し合わせの時間が来ております。 短くお願いします。伊藤国務大臣。

3:24:35

関係法令を重視して適切に対処したいと思います。山本太郎君。 もう最後締めますね。大臣の選挙区もね、原発から30キロ圏内なんですよ。住民にどうやって説明するんですか。申し合わせの時間が来ております。 有権者に何言うんですか一体。ちゃんと有権者に精密してくださいよ。ご自身の選挙区の有権者に対しても。 終わります。

3:24:57

長江貴子君。

3:25:21

愛媛県選出の長江貴子です。今日は地球温暖化を求めていくため、 これからますます重要となるブルーカーボンについて質問をさせていただきます。海藻、それから海もマングローブ、あるいは干潟などが吸収するCO2、ブルーカーボンについては、 日本は国土を海で囲まれております。その海岸線の長さは世界で6番目と言われますので、非常に高いポテンシャルだろうと 期待されています。そのCO2の吸収量、年間130万トンから 400万トンにもなるだろうと見積もられておりまして、これは少なくとも自家用車150万台分のCO2の 年間排出量に相当いたします。少なくないですよね。日本の主な吸収源であります森林、人工林、ここが急速に成熟期を迎えておりますので、 CO2の吸収量が減少しております。そういう中では、このブルーカーボンの重要性、 さらに重要になってくるだろうと、我々に注目が集まりまして、 その取り組みも進んでいます。私の地元の愛媛県でも、愛媛県と高知県との 県境、愛南町というところがあるんですけれども、ここでブルーカーボンプロジェクトが始まりました。もともとすごい豊かな海を誇ってたんですけれども、 やっぱりモバがなくなりまして、一層おやけの状態になっています。ウニが食べるんですよね、モボ。それでこのモボを守るためにも、ウニを取ろうということで、継続的にウニの除去に努めましたら、 1年でモバが甦ってきた、再生してきたことが確認されたので、継続してこのウニを取っていきたい。 だけれども、これには資金がかかると。取れたウニが売れればいいんですけれども、 実は食べると独特のえぐみとか臭みがあって、おいしくないんですね。 それで、でもあいなちを頑張りました。いろいろ研究をして、特産の柑橘を餌に混ぜる。あるいはブロッコリーを食べさせると、 この独特の苦味とか臭みがなくなる。おいしくなるということが分かりまして、 ウニッコリーと名前をつけまして、ブロッコリーを食べているウニ。ウニッコリーと名前をつけて、 これを出荷販売したいという計画があります。ただこれにも資金がかかるということなんですね。こういった資金を稼ぐために、このブルーカーボンを クレジット化して販売したいという計画なんです。何をクレジット化するかと言いますと、 この愛南町、真珠養殖も盛んで、真珠の養殖いかだに、 豆たわらという海藻が生えるんですね。それがどんどん大きくなって育つ中で、 CO2を吸収してくれる。これをクレジット化して販売しようということで、 もうすでにJブルークレジット、手を挙げているんですよね。なんですけれども、これがうまくいけば、 そこで得たクレジットが販売できて、稼いだ資金で、このウニをもっともっと商品化して、 販売も拡大してということを考えていますのと、養殖業にはかなりプラスチックの魚具が使われます。 フロートと呼ばれるプラスチックの浮きですよね。ああいったものをぜひ回収して、ペレットにして、 リサイクル。これを町内で循環させたいという思いもありまして、その計画もこの資金を稼ぐために、ということで、 頑張っているわけですね。このようにブルーカーボンのプロジェクトは、 まず海のゆりかごと呼ばれるモバを再生させて、生物多様性を守ってくれる。と同時に水産業にとって大事な漁場の再生を果たしてくれる。と同時にCO2を削減してくれる。加えてクレジット化ができれば、 それらの活動を継続するための資金を調達できる。持続可能性を担保してくれるというんでしょうか。ですので、生物多様性、カーボンニュートラル、 そして地域創生、これを結ぶキーワードだと、私はとても期待しています。ただ課題はインベントリの算定なんですよね。国際的には、ブルーカーボンはCO2の吸収としては、 任意算定となっておりまして、日本はブルーカーボンまだ算定対象としていません。今年の3月にもこれ質問させていただいたんです。その時に、かなり意欲的に取り組みを進めているという 答えを頂戴いたしました。インベントリ算定の取り組みの進捗状況を教えてください。

3:29:38

麻生環境大臣政務官

3:29:41

ご質問ありがとうございます。環境省では、マングローブリンやアマモーバといった、 いわゆるブルーカーボン生態系によるCO2吸収、固定量を我が国の温室効果ガスインベントリに 計上できるよう、環境省庁と検討を進めてまいりました。これまでの科学的知見の集積を踏まえまして、本年4月にはマングローブリンによるCO2吸収、固定量を 我が国として初めて算定をし、国連の気候変動枠組み条約事務局に報告をいたしました。マングローブリン以外にも、アマモーバなど、 ウミクサ、ウミモについても早ければ、来年4月に国連の条約事務局に 算定結果を報告できるよう、環境省庁と連携を取りながら、 鋭意進めてまいりたいと考えております。

3:30:29

長江貴子君。

3:30:30

マングローブリンに比べまして、網が難しい、回送が難しいというのは よく承知をしておりますが、ぜひスピード感を持って頑張って いただきたいなと思っています。これはクレジットとして認定できると、 すごく進むと思うんですね。そうすると、クレジットに流れ込む資金が 増えるほどに、漁場の再生は弾みがつきます。ブルーカーボンが生まれると、漁業者や企業というのは、さらにクレジットを創出するという いい循環が生まれてきますし、私の地元の愛媛県、目の前が瀬戸内海です。かつては本当に豊かな海を誇っていたのですが、この20年間でモバが70%消滅してしまいました。これを再生するには、調査や研究など、 いろいろな活動資金がかかります。ブルーカーボンがクレジットができれば、自前で調達できるということになってまいりますので、 非常に期待が大きいです。先ほどお話ししました愛南町でも、 ここまでやってきたけれども、本当に手探りでとにかく頑張ってきたということです。情報がとにかくないんだということです。この海の中のことは、漁業者の協力なしには進みません。理解を得て協力をもらうためにも、クレジット化すればどのぐらいの収益が上がるだろうとか、この先の見通しというのが、非常に説得材料としては強いわけですよね。そういったデータ、見通し、成功率を増やしていくためにも、サポート体制が組み上げて必要だと思っています。飛び込みのマニュアル化ですとか、 情報共有のサポート体制づくり、これについてはいかがでしょうか。

3:32:13

朝日環境大臣政務官。

3:32:15

はい。ブルーカーボンの推進にあたりまして、環境省ではですね、令和4年度に、令和の里海づくりモデル事業を開始をしております。この事業では、ブルーカーボンに資する、もば、干潟の保全、再生、送出についても、知見を持つ事業者が、個別事業に関する、搬送支援を行っておりますので、 ぜひともご活用いただきたいと思います。また、昨年4月から、地方環境事務所に、地域脱炭素創生室を新設をいたしました。自治体や企業に対しまして、脱炭素に関する具体的な事業の推進へ、搬送支援や相談窓口としての体制強化を図っております。これらの取組を通じまして、ブルーカーボンに取り組む自治体の組織を、強力に推進してまいりたいと考えております。

3:33:01

長江貴子君

3:33:02

安倍政務官がおっしゃってくださいましたように、搬送型というのがとても重要だと思っています。既に環境省は、再エネについても、かなり計画づくりから、きちんとサポートしますよというスキームを持っているので、これをぜひブルーカーボンにも活用していただければと思っています。ブルーカーボン、現在、環境省、国土交通省、水産庁と連携して、取り組みを進めていると伺っているんですが、環境省として果たす役割は何だと自覚していらっしゃいますか。

3:33:33

伊藤環境大臣

3:33:35

お答え申し上げます。マングローブの林、アマバといった、いわゆるブルーカーボン生態系を保全、促進する取り組みは、これからの植物等に、待機中のCO2を吸収、固定するだけでなくて、水質の改善、あるいは生態系の保全など、環境保全に関する多様な付加価値をもたらす、重要な取り組みであると考えております。我が国は、2050年、放出効果加数、排出実質ゼロ、いわゆるネットゼロの実現、サーキュラーエコノミーの推進、及びネイチャーポジティブを統合的に推進することとしており、まさにそれを象徴するブルーカーボンの取り組みを、積極的に環境省としても進めてまいりたいと思います。

3:34:23

長居貴子君

3:34:25

そうですね、もう少し踏み込んだお答えがいただきたかったなって思います。いろんなところが省略、横断的にやる事業なんですけれども、一番は環境省だと思います。全体の司令塔となっていただきたいんですね。やっぱり国土交通省は公安周りのこと、水産庁は漁業者関係のことと、どうしても限られた分野ということになるので、全体として国の枠組みづくりというのは、環境省が中心になってやっていただきたいと思っています。これまでやっぱり心ある自治体とか、あるいは団体っていうのが、本当に個別に頑張ってきたんですけれども、国としてはこのカーボンニュータラーを進める上で、ブルーカーボン、重要性を考えて、全体俯瞰としての枠組みを作っていただきたいと思っています。日本はそもそもブルーカーボン民族だと思うんですね。私たちは昔から昆布、わかめ、海苔、ひじき、そういったものを食べてきました。そういった食文化を持っています。ですので、国際的にはブルーカーボンの中でも、さっき政務官もお答えくださいましたけれども、マングローブですとかは、アメリカやオーストラリアが、もう国連に報告をして、どんどん先に進んでいっています。でも海藻王国、日本ですから、この海藻とかアマモとか、そういったものにも場については、日本がもともとリードを取っていただける分ではだと思っていますし、リードを取っていただきたいなと思っています。ぜひ海洋国家として、このブルーカーボン、国家戦略として進めていくということが重要ではないかと思っています。沿岸部だけで、年間およそ100万トンのクレジット、喪失可能性があるという試算も出ています。これは35万世帯のCO2の排出量に当たるということなので、ぜひ国家戦略としても打ち出していただきたいんですが、大臣いかがでしょう。

3:36:16

伊藤環境大臣。

3:36:18

委員おっしゃるとおり、ブルーカーボンの取組は、港湾の環境整備や漁盤の環境保全など、気候変動対策や水質改善、生態系保全以外にも多面的な価値を有しており、ご指摘のとおり、環境省として、国土交通省や海水産省など、関係省庁が一丸となって取組を進めているところでございます。その中でも、環境省は特に、ブルーカーボンによる我が国のCO2吸収固定量の算定報告をする取組をはじめとした、気候変動に関する世界全体の取組を牽引してございます。具体的には、2023年1月に環境省が自ら事務局となって、ブルーカーボン関係省庁連絡会議を立ち上げて、関係省庁が連携・協力する体制を構築いたしました。引き続き、環境省が主導して、政府一体となった取組を進めてまいりたいと思います。また、世界的にもブルーカーボン生態系に関する取組が加速していることから、今月末から開催されるCOP28では、オーストラリアとセミナーを共催して、日本の取組を発信することとしてございます。今後とも様々なので、日本政府として、情報発信や国際連携を推進してまいりたいと思います。

3:37:44

長谷貴子君。

3:37:46

ぜひ環境省が中心となって、これから日本は海藻国家、海洋国家としても、この海ということに力を入れていくんだということを発信してくださると、すべてのものが動き出すというふうに思っています。ぜひお願いをいたします。そして、国を挙げてブルーカーボンの取組を進めていくには、私はやっぱりベースとしてカーボンプライシングを進めることが必須だと思っています。ビジネスとしてのCO2の見える化というのでしょうか、これが大変重要だと思っています。今年からGXリーグが始まりました。企業が自主設定、それから開示するCO2削減目標、この達成に向けた排出量の取引が始まっています。そして先月には、東京証券取引所にカーボンクレジット市場も開かれたということで、企業などがCO2の排出量を削減した分を、株式や債券のように売買するということなので、今後ブルーカーボンのような吸収源の拡大にも弾みがつくものだと、大変期待をしております。ですし、それだけじゃなくてブルーカーボンだけではなくて、さまざまなカーボンニュートラルの動き、取組が進んでいく上で、後押しする上で、これは重要なことだと思っています。ただ、ちょっと心配しているのは、まだ本格稼働じゃないですね。試験稼働だとは伺っておりますけれども、取引が成立しない日もあるということなので、市場としての規模がまだ小さいということです。市場に参加しようとしているある企業のコメントとして、大変重要なことはわかっているんだけれども、その取引量が自分のところの排出量に比べてあまりにも小さいので、これからもっと取引量が大きくなることを期待するというコメントも寄せておりますので、大きく育てるということが大変重要かと思っています。伊藤大臣は国際派でいらっしゃるので、よくご存じと思いますが、EUはすでに2005年からこの排出量取引、キャップ&トレード方式で行われていて、実績も重ねています。参加する事業者、EU全体の排出量の4割以上をカバーしているということなんですが、このEUの取組から学ぶべき点というのは、どこにあると思いますか。

3:39:54

伊藤環境大臣。

3:39:56

いくつかご質問があったので、まとめてお答えしたいと思いますが、本年5月に成立したGX推進法に基づき、排出量取引を含む成長指向型カーボンプライセンスの導入が決定されました。その一環として、10月に東京証券取引所において、カーボンクレジット使用が開設されたところでございます。後段ご指摘のEU ETS、これは2005年に導入されてから、いろんな指向期間を経て、対象部門、あるいは排出枠の割当方法の変更等の制度改正を重ねながら、EU域内の排出量削減に大変貢献してきたというふうに承知しております。我が国が排出量取引を実施するにあたっては、EU等の事例も踏まえつつ、まず、排出量取引の趣向的実施とカーボンクレジット使用の整備を開始、2026年度の本格稼働、2033年度からの発電事業者に対する有料オークションの導入と、段階的に進めていくこととしてございます。現在は、環境大臣も参加するGX実行会議を中心に、排出量取引も含め、制度の詳細設計に向けた議論を進めてございます。引き続き、経済産業省と密接な連携のほと、海外事例も参考にしながら、制度の検討を積極的に貢献してまいりたいと思います。10月11日、市場開設日以降、10月の取引結果として、すでに1万トン以上のクレジットが取引されたと承知しております。まだまだ伸ばすわけではありませんけれども、カーボンクレジット使用における取引については、まだ始まったばかりでございますので、排出量取引制度の発展とともに、活性化、量的な拡大もあると期待しております。今後も経済産業省と密接な連携のほと、カーボンクレジット市場の発展に、環境省としてお貢献してまいりたいと、そのように考えます。

3:41:52

長谷貴子君

3:41:54

いくつかお話、お答えをいただきましたけれども、重ねてお聞きします。EUがすでに先進的な取り組みとして、2005年からこの取引量の、排出量の取引をやっていますけれども、先行してやっているので、学ぶべき点も多々あろうかと思います。どういったところがやっぱり成功の鍵と言いましょうか、学ぶべき点だと思われますか。

3:42:19

伊藤環境大臣

3:42:25

詳細には必ずしも全てディテールを把握しているわけではないですけれども、私の感じたところでは、有料オークションの導入、こういった部分がやっぱり学ぶべきことの一つだろうと思います。

3:42:41

長谷貴子君

3:42:43

私はキャップアンドトレード方式だと思うんですね、やっぱり。日本の場合は自主規制なんですよ、目標なんですね。自分で決めた目標に対して、どうだこうだということなんですけれども、EUの場合はキャップアンドトレード方式ですから、政府が各企業に対して排出量の上限を設定します。自ら排出量を削減できるか、あるいはできなければ、政府や他の企業から排出枠を購入する、で対応しなければならない。あるいは大手鉄鋼メーカーなど大規模な事業者の参加は義務づけられています。というふうに、やっぱりきちんと政府がお尻を叩くと言いましょうか、背中を押すと言いましょうか、そういった仕組みをつくっているところだと思うんですね。自主規制、自主的な動きというのは大事だとは思いますけれども、先ほど来議論が続いているように、気候変動の問題では、もうこれを待っている時間はないのではないかと思っています。ですので、政府のリーダーシップを発揮してほしいと思うんですが、大臣いかがでしょう。

3:43:46

伊藤環境大臣

3:43:48

委員の御指摘も踏まえ、その点もしっかり検討してもらいたいと思いますけれども、このEUにおいても優勝オークションというのを提供して、それは結構機能しているというふうに承知しております。

3:44:06

長谷鷹子君

3:44:08

続いて別のちょっと質問させていただきたいと思うんですけれども、この夏県内各地、いろんな御意見を聞いて回りました。そしたら、再園施設についての苦情であったり厳しい御意見というのを結構耳にして、私は再園の日に増えてほしいと思っているので、とてもショックだったんですけれども、確かにこのところ、森林を伐採して太陽光発電所、あるいは風力発電の風車がつくられたり、山の斜面に無理やり休憩車のところに太陽光パネルが設置されたり、見受けられますね、増えています。地域の住民の方が反対運動を起こして、再園施設をめぐってトラブルが起こって、自治体としてはもうトラブルが増えたかなわんということで、条例で規制をかけるというところも増えてきていると聞いています。そもそもカーボンニュータルの観点からは、九州原である森林、木を切っちゃうということは本末転倒ですよね。あるいは土砂災害、雨の降り方は異常になっていますので温暖化で、これに対しても土砂災害の心配は大きくなっています。ですので、設置業者によってはもう転売してしまって、どこに行ったか、誰が所有者かわからないという状態のものもあるとも聞いています。住民の方のご心配もよくわかります。こういった自治体が条例で再燃施設を規制するケースなどは増えているんでしょうか。これは経産省に伺います。

3:45:28

資源エネルギー庁井上省エネルギー、新エネルギー部長。

3:45:36

お答え申し上げます。委員御指摘のとおりですね、地域の実情に即した対応を行うために、条例を策定する自治体が増えてきております。2016年度におきましては、我々が認識している限りで約30件弱でありましたところ、2022年度には240件程度まで増えているというような実態になっております。これらの条例の中には、例えば地域住民等に対して事業計画の周知を図るため標識の設置や説明会開催を求めるもの、あるいは設備設置に当たって市町村との協議を求めるものなど、事業規律の強化を図る例があると承知いたしております。

3:46:13

長谷隆子君

3:46:15

大変、これって環境省にとっては、経済的な発展と環境保護をどうするかとか、あるいは抑制と推進の調和をどうとるかって命題だと思うんですけれども、こういった事態について、大臣、どう認識されてどう対処するお考えでしょうか。

3:46:32

伊藤環境大臣

3:46:35

再エネ施設、やはり地元住民との合意形成、そして環境配慮、これが不十分であって再エネ需要を伴うということになりますと、地域トラブルが発生しているわけでございます。これは私も認識しております、具体的な事例も含めて。環境省としては、再エネの最大限の導入に向けて、まず地域における合意形成を図り、環境への適正な配慮を確保することが重要であると考えております。具体的には、環境アセスメント制度により、地域の雇用を踏まえた適正な環境配慮が確保されるように取り組むこと、そして、地球温暖化対策推進法に基づく地域脱炭素促進事業の推進なども取り組みを進めております。政府としては、昨年、経産省、環境省、農水省、国交省の4省による検討会において提言を取りまとめまして、関係省庁と連携しながら、政府一丸となって取り組んでおります。これらの取り組みを通じて、地方自治体と連携しながら、環境保全や地域とのコミュニケーションが適切に図られた地域共生型の再エンドの導入を即時してまいりたいと思います。長谷貴子君、申し合わせの時間が来ております。時間が来ておりますので、私としては申し上げたいこともあるんですけれども、この議論はまた続きをさせていただきたいと思っています。どうもありがとうございました。本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。

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