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参議院 財政金融委員会

2023年11月16日(木)

2h40m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7641

【発言者】

宮本周司(財政金融委員長)

柴愼一(立憲民主・社民)

若松謙維(公明党)

柳ヶ瀬裕文(日本維新の会)

大塚耕平(国民民主党・新緑風会)

小池晃(日本共産党)

神谷宗幣(各派に属しない議員)

堂込麻紀子(各派に属しない議員)

柴愼一(立憲民主・社民)

柳ヶ瀬裕文(日本維新の会)

小池晃(日本共産党)

熊谷裕人(立憲民主・社民)

1:10

おはようございます。ただいまから財政金融委員会を開会いたします。まず、委員の異動についてご報告をいたします。昨日までに下野六太君及び上谷正幸君が委員を辞任され、その補欠として八倉克夫君及び長井真南部君が選任をされました。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。金融商品取引法等の一部を改正する法律案及び情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための謝罪株式等の振り替えに関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、金融庁企画市場局長伊藤英樹君、ほか5名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。御異議ないと認め、作用決定をいたします。金融商品取引法等の一部を改正する法律案及び情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための謝罪株式等の振り替えに関する法律等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。

2:38

柴信一委員

2:40

おはようございます。立憲民主社民の柴です。柴信一です。よろしくお願いいたします。法案の質疑に入る前に、まずインボイスについてお伺いしたいと思います。10月のインボイス制度導入から1ヶ月半が経ちました。政府は導入を中止、延期を求める私たちの声、また関係者の声に一切耳を貸さず、円滑な導入に向けて取り組むと答弁を繰り返してきました。そのような円滑な導入となっているのか、現在の政府の認識についてお聞かせください。

3:26

国勢庁 保史谷次長

3:31

お答え申し上げます。インボイス制度につきましては、制度の円滑な開始と定着に向けまして、関係省庁に担当の相談窓口を設けて、相談をお受けしているところでございます。国勢当局におきましては、説明会や登録用意商談会等の個別相談において相談をお受けしているほか、インボイス制度の一般的なご質問にお答えするインボイスコールセンターを設置しておりまして、登録申請の方法やインボイスの記載事項の確認などの実務的な質問を含めまして、様々な問い合わせをお受けしているところでございます。制度施行後、このような実務的なご質問が多く寄せられておりまして、今後も引き続きこうしたご質問が寄せられるものと考えておりますため、これらの論点につきまして、事業者ご自身において簡便に疑問点を解決できるよう、今後国勢庁として制度実施後に多く寄せられたご質問とその回答を取りまとめ、公表したところでございます。今後も引き続き関係省庁と連携しまして施工状況をフォローアップし、課題が把握された場合は事業者の立場に立って一つ一つ適切に対応してまいりたいと考えております。

4:43

柴井委員

4:44

いろいろおっしゃっていただいたんですが、円滑な導入ができているという認識でいらっしゃいますか。

4:54

国勢庁、失礼しました。財務省青木主税局長

5:00

10月にインボス制度導入をされまして、私どもとしては大きな混乱は把握されていないものと承知しておりますが、一方で事務負担の発生でございますとか、取引先との関係などでお悩みの方がいらっしゃるということは報道等で承知しております。政府としては制度の成功にあたり、成功事後をしっかりフォローアップして、こうした対応を把握、共有し、必要な対応策を講じるために関係閣僚会議を設置して、しっかりフォローアップ、またそれに基づく対応策の確認、取りまとめ、実行といったことをしっかりやってまいりたいというふうに考えております。

5:38

柴井委員

5:39

大きな混乱は把握されていないということですけれども、アンテナが低すぎるのではないかというふうに思います。各種相談窓口で対応、今日の新聞にも広告を出ていました、電話してくださいとか書いてあったというふうに取り組みをいただいているということですが、各種相談窓口での対応状況、どのぐらいの電話がかかってきているのかということなのか、もしあればお聞かせいただきたいと思います。

6:09

国勢庁 穂瀬康次長

6:15

インボイス、コールセンターに送るインボイスに関する相談件数でございますが、9月で約7万5千件、10月で約7万3千件でございます。

6:26

柴井委員

6:28

そんな状況だということだと思います。今、答弁でも関係閣僚会議のことが触れられました。一昨日のこの委員会で、同込委員がインボイス制度円滑実施推進に関する関係閣僚会議での議論の状況について質問をしています。もう一度その会議での議論の状況についてお聞かせいただけますか。

6:53

財務省青木主税局長

6:57

先週の6日閣僚会がございました。今般の総合経済対策などに基づいたインボイス制度の円滑な実施と定着に向けた支援策も併せて公表させていただいております。具体的に申しますと、事業者向けの相談体制の拡充でございますとか、免税事業者が不当な取扱いを受けないための取組の強化、またはインボイス対応に伴う小規模事業者向けのIT導入補助金などデジタル化の推進策、また各業界の特性を踏まえた事業基盤の強化策など、幅広い事業者の不安等に対応するための施策が盛り込まれてございます。今後も引き続き事業者の方々が抱える悩みや問題を解消することに重きを置き、政府一丸となって施工状況をフォローアップし、把握された課題に対し、事業者の立場に立って一つ一つ丁寧に対応してまいりたいと考えております。

7:51

柴井委員

7:52

会議の開催方式はどのようなものですか。

7:57

財務省青木主税局長

8:01

今回の6日の閣僚会議につきましては、持ち回りで会議を開催させていただいております。

8:09

柴井委員

8:11

先ほどの答弁だったあたかも会議を開いて、協議をして、方向を確認したというふうに聞こえるんですよね。前回の同好民の質問にもそのようにお答えをいただいていると、持ち回りの会議全てが悪いというふうには言いませんが、導入後1ヶ月の状況を共有し、必要な対策を協議すべき、極めて重要な会議であったはずだと思います。持ち回り開催とした理由をお聞かせください。

8:46

財務省青木主税局長

8:48

持ち回り開催ということでございますが、中身につきましては各省庁でしっかり状況を把握して、この対策で取りまとめられました対応策をしっかりやっていこうということで取りまとめたものでございます。

9:05

柴井委員

9:07

岸田内閣の本件に関する問題意識があまりにも低いということじゃないかというふうに思います。先ほどのアンテナの低さも含めて、もうやってしまえば終わったことというふうに思っているのかと。インボイス導入で大変な苦労をしている人たちをどのように思っているのか。今会議でこんなことを決めましたという上っ面の言葉ではなく、全力で向き合わなきゃいけないというふうに思います。今後の関係閣僚会議の開催のあり方について、鈴木大臣の認識をお聞かせいただけますか。

9:48

財務省青木主税局長

9:50

まず一言ご説明をさせていただきます。この閣僚会議は、自治丸の間は関係省庁の連絡会議みたいな形でいろいろ関係省庁を挙げて取り組んできたところでございますが、実際のスタートの少し前にあたって、総理の方からしっかり閣僚級でフォローアップをして対応策をまとめるようにというご指示の下で開催しておりますので、政府としてしっかり対応してまいりたいと考えております。

10:19

鈴木国務大臣

10:26

今、事務局的な立場からのご説明をしたところでございます。従来ありました関係省庁での連絡会議、それを閣挙げをしたというような形での関係閣僚会議の設置でございますので、閣僚としての立場から、しっかりとそうしたいろいろな悩みでありますとか、いろいろな困難にある方のお声をしっかり受け止めながら、それに対応する対応をしっかりやってまいりたいと思っています。

11:00

柴田委員

11:02

事務方も含めてご努力いただいているというのはわかります。ただもう一方でいくと、岸田内閣でそういう円滑推進に向けて関係閣僚会議を設置して対応しているんですっていうことにだったとしたら、あまりにも対応が不足しているんじゃないかというふうに思います。もう少しお聞かせ聞いていきたいと思います。インボイス制度を考えるフリーランスの会が実施したオンラインによる緊急意識調査、これは実施後すぐ10月20日から31日のわずか11日間の募集期間で、免税事業者、課税事業者、会社員、これきっと経理担当の方だと思いますけど、また経営者の方などから集まった声は3000件に及んだということ。そしてそのアンケート、意識調査の中にも自由貴乳として制度開始で不安に感じていることなどのコメント欄、自由貴乳のコメント欄には2000件の声が寄せられています。それを一つ一つ見ると、本当に大変な苦しむ事情が、状況が本当に浮き彫りになってきています。フリーランスの会として、その声に基づき6つの問題点として整理した要請書、11月13日に財務省、国税庁、厚生取引委員会、中小企業庁の担当者に私を指向しています。鈴木大臣、要請書はご覧いただいてますでしょうか。

12:43

鈴木国務大臣

12:45

要請書につきましては、緊急意識調査も含めて事務方から報告を受けております。

12:55

柴田委員

12:57

お忙しいのを見ていただいてありがとうございます。受け止めをお聞かせいただけますか。

13:03

鈴木国務大臣

13:05

要請書、緊急意識調査にもありますように、インボイス制度につきましては、中小小規模事業者の皆様方をはじめとして、依然として様々な不安、お悩みをお持ちの方がいらっしゃるということが改めて認識をさせていただきました。そして、その報告書、緊急意識調査でございますが、中でも取引先などから不当な扱いを受けている、過度な事務負担が生じているといった指摘がなされていることを承知しました。これに対応しなければいけないわけでありますが、このうち取引先等から不当な扱いを受けているとのお悩みにつきましては、厚生取引委員会等において、優越的一意の乱用の未然防止のための調査や、インボイス導入に係る取引実態把握のための調査を行うとともに、フリーランスに係る取引適正化の観点も含め、取引環境整備に向けた周知広報を徹底してまいりたいと考えております。また、過度な事務負担が生じているとのお悩みにつきましては、免税事業者への影響や事務負担を軽減する観点から、税制上の措置を設けているほか、先日決定をいたしました令和5年度補正予算案では、経営利業務のデジタル化を支援する観点から、IT導入補助金につきまして、今後、インボイス対応を行う小規模事業者向けの補助率を、従来の4分の3から5分の4に引き上げていくこととしております。今後とも、こうした様々なお声をしっかりと把握しながら、インボイス制度の施行状況等をフォローアップして、事業者の立場に至って、一つ一つの課題に対応していきたいと考えております。

15:13

柴田委員

15:15

丁寧に対応いただきたいと思います。答弁いただきました。関係閣僚会議の資料に、これが11月6日の公表されている資料なんですが、その中には、インボイス制度に関連した事業者の不安解消に取り組むということが一番目に挙げられています。事業者の不安というレベルではない、実際に取引停止とか取引価格の引き下げということが実際に起こっていて、それによる廃業などの実害が出ているということを申し上げたいと思います。認識を変えていただきたいと思います。まずは、養成所に対する正ある対応をしていただきたいということ。そして、その養成所では6つの問題点を挙げているということですが、その6つの問題点を是正できない限り、インボイス制度の運用停止、中止、廃止を求めているんです。現状では、とてもその問題点を解決できる、是正できるとは私も思えないということもあると、制度を廃止すべきと考えますが、大臣いかがでしょうか。

16:36

鈴木国務大臣。

16:38

インボイス制度につきましては、インボイス制度を導入するということが決まってから、これまでも準備期間長くとってやってまいりましたし、この間に税制上のいろいろな対応、あるいは補助金におけます対応とさせていただいてきたところでございます。これまでも10月1日に急に導入ということではなしに、前広に様々な広報周知等も努めてきたわけでありますが、しかしながら、この開始に至った段階におきましても、未だに不安の声、それからお悩み、そういうのがあるということ、それはしっかり受け止めていかなければいけないと思っております。インボイス制度そのものは、複数税率のもとにおいて、適切な課税を行うために必要なものでありますし、海外でもこれは導入をされているものであります。これからもいろいろな声に、この真摯に向き合って対応をしていきたい。そして、安定的な定着というものを目指していきたいと考えているところです。柴井フリーランスなどに対する不当な要求については、優越的な地位の乱用に当たるとして、小取りでちゃんと対応するんだということでいただいていますが、緊急意識調査では、機能しないセーフティーネットとして、一方的な取引停止や値下げが要請されているという声が寄せられています。免税事業者が守られていない実態が明らかになっているんです。厚生取引委員会として、インボイス制度導入に関わる免税事業者などからの相談、そして具体的な指導などの措置について、どのような状況となっているのか、ご回答ください。

18:42

厚生取引委員会事務総局 田辺審査局長

18:49

お答えいたします。厚生取引委員会では、これまでインボイス制度の実施に関連しまして、改定の立場にある事業者が経過措置により、一定の範囲で仕入れ税額向上が認められているにもかかわらず、取引先の免税事業者に対しまして、インボイス制度の実施後も課税事業者に転換せずに、免税事業者を選択するという場合には、取引価格から消費税相当額を引き下げると文書により伝えるなど、基本的に通告する、そういう事例につきましては、本年10月末時点におきまして、40件の注意を行っているところでございます。今後とも、厚生取引委員会といたしましては、インボイス制度の実施に関連して、免税事業者の方が不当な不利益を受けることのないよう、引き続き、独占禁止法や下請け法違反行為の事前防止を図っていくとともに、違反行為に対しましては、厳正に対処してまいりたいと考えているところでございます。

19:53

柴田委員

19:54

今、40件と聞いたことがあるんですが、実際に注意したのが40件か、ということですけど、相談がどれだけあって、その中で40件を注意したということで、分母というか、どのぐらいの相談が来たということは、分かりますか。

20:22

厚生取引委員会事務総局 田辺審査局長

20:27

お答えいたします。相談といいますか、実際に申告という形になるんですけれども、申告の件数、事件調査の端緒に関する情報でございますので、詳細にお答えすることはできないのですけれども、インボイス制度に限らず、厚生取引委員会に寄せられた独占禁止法に関する申告ということで、2991件ということで、3000件近くございます。ですからまだ1ヶ月ぐらいの状況で、3000件近い相談が寄せられているということだと思います。厚生取引委員会は、一方的な価格引下げは優越的地位の乱用に当たるという見解を示しているんですけれども、一方的な判断ってやはり難しいですよね。協議をすれば問題がないとか個別の判断に状況を調査してせざるを得ないと、免税事業者が求める迅速な対応になっていないということだと思います。どの事業者と取引するかは自由なんですよね。業務委託を選定する場合、課税事業者となった業者と免税事業者がいたときに、どこと契約するかは取引自由だとすると、それを妨げられないということが実際に声が挙げられていると。委託元も商売ですから、経営が厳しいので、仕入れ全額控除できない分の値引きに応じなければ取引できないというのは、それはしょうがない事例なんじゃないかということでいくと、免税事業者は本当に守られていないということを加えて、先ほど経過措置についてもありましたが、6年間の経過措置がかえって経理事務の負担が複雑化するので、それを理由に免税事業者を排除するということもあるということでいくと、なかなか公取が読金法違反で問うというのは難しいということだと思います。もはや免税事業者の排除が合法化しているという指摘もありますが、政府としてどのように対応されていくのか見解を示しいただけますか。

22:52

財務省青木主税局長。

22:55

取引排除や一方的な格下げに関するご質問でございますが、政府としては先ほど、もちろんしっかり厚生取引委員会の調査、中小企業庁もあわせて下請けの関係調査をしっかりやるということになっています。そういった調査とあわせまして、また取引会でから不当な取扱いに対する懸念がいろいろあると思いますけれども、これについては読金法の取扱いをQ&Aという形で、厚生取引委員会の方で出しておられますし、またまさに不当な取扱いを受けないための環境の情勢ということで、しっかり周知広報、フリーランスの方の取引関係に関わる周知広報をしっかりやっていきたいというふうに考えております。

23:46

柴田委員。

23:48

厚生取引委員会が悪いわけじゃないと、厚生取引委員会は真面目に取り組んでもらっているんだというふうに思います。高取もある意味被害者じゃないかというふうに思います。現行体制ではこの状況に対応できないんじゃないかということ。厚生取引委員会がどんなに頑張ってもその対応が今言ったとおり限界があるんだということでいくと、それは高取りの問題ではなくて、問題の本質は、悪質な事例は厚生取引委員会にも相談、申告すれば救済されるとして、制度導入を強行した政府にあるんじゃないかということです。インボシス制度の導入で誰も幸せになってないんですよ。みんなが苦労しているんです。免税事業者だけじゃなくて取引先や事務担当者だけじゃなくて、結果としてそのコストは国民が負うことになります。冷災事業者の廃業や農家の離農も進んでいます。苦しんでいる弱い立場にいる人たちにしっかり向き合うということが、制度導入を無理やり推し進めた岸田内閣の責任だというふうに思います。改めて制度の廃止を強く求めたいというふうに思います。答弁は結構です。求めておきながらきっとそのまま続けますと言うと思うので、確定申告の期限の延長を求めたいというふうに思っています。税理士などの税金のプロも今大変な苦労をして相談に当たっているということです。税金のプロが心配しているのが来年の個人利業主の確定申告です。日本の確定申告の時期、期間は諸外国と比べても短期間であって、インボイスの導入後、消費税の申告を初めて行う事業者が多数存在することから、現場に大変な混乱が生じるということに懸念が表明されています。申告期限の延長を検討するべきだと思いますが、認識をお聞かせください。

26:02

国税庁 保史谷次長

26:07

お答え申し上げます。消費税を含む国税の申告期限等につきましては、法令上、自然災害などやむを得ない理由により、申告等の行為が期限までにできないと認められる場合に限り、延長することができるとされておりまして、インボイスなどの導入により、事業者において消費税申告に関する事務の増加が見込まれるとしても、そのことをもって直ちに申告期限の延長を認めることは、現行法令上は困難と考えられるところでございます。一方、インボイス制度の開始によりまして、消費税の課税事業者に転換された方につきましては、税負担や事務負担を軽減する、いわゆる2割特例が制度上阻止されていることに加えまして、国税当局におきましても、事業者からの個別相談に対応するとともに、各税務署におきまして、新たに課税事業者に転換された方を対象とした消費税に関する説明会を開催する、あるいは確定申告会議の相談体制を拡充する、さらには個別のダイレクトメール送付などによりまして、2割特例を周知広報するなど、事業者の方が来年の確定申告におきまして、期限内に円滑に申告手続きを行うことができるよう、各種の取組を進めているところでございます。国税庁といたしましては、こうした取組によりまして、引き続き事業者の立場に立って、丁寧に対応してまいりたいと考えております。

27:31

柴田委員

27:32

それでも様々な対応をいただいているけれども、税金のプロたちは心配しているということですので、政府として実態をつぶさに把握して、必要な対応を迅速に取ることは強く求めたいというふうに思います。ちょっと頑張り過ぎちゃいました。法案の質問に入りたいというふうに思います。金融商品取引法の一部を改正する法律案についてお聞かせいたします。お聞かせください。岸田総理が表明した所得倍増が、いつのまにか資産所得倍増に変わり、今度は骨太の方針2023では、資産運用立国にするとの方針が示されました。この法案はその流れで出てきたんだというふうに思っています。資産運用立国とはどういう議論の中で出てきたワードなのでしょうか。目指す姿、そのイメージについてお聞かせいただけますか。

28:32

金融庁裕富総合政策局長

28:38

お答えいたします。家計金融資産の半分以上を現預金が占めているということは、よくも知られておるわけでございますが、こうした資金が投資に向かいまして、投資先企業の企業価値向上の恩恵が家計に還元されるということで、それがさらにこのさらなる投資や消費につながる姿、これを成長と分配の好循環というふうに考えてございます。こうした姿を実現することで、我が国経済の成長と国民の資産所得の増加につなげていくということが重要と考えてございます。

29:16

柴田委員

29:18

何かしっくりしっくりこないんですよね。まるまる立国というと、子供の頃は資源がない日本なんで、良い製品を作って輸出する貿易立国になるんだとか、色んな良いものを作って働く価値を生み出して工業立国になるとか、最近では多くの外国の方々に日本を訪れてもらって経済を活性化させる観光立国というイメージがあって、なんとなく頑張っていこうという元気が出るイメージなんですけど、資産運用立国という方がピンとこないなと、国民をそれで幸せにできるのかというふうに考えたりします。骨太の方針の10月4日の会議、資産運用立国に関する基礎資料で、資産運用業関係のところに書いてあるものが、骨太の方針に基づいて、2000兆円の家計金融資産を開放し、持続的成長に貢献する資産運用立国を実現すると書いてあるんですけど、その意味って何なんでしょうかと。一人一人の大切な家計資産を経済に貢献すると書いてあるんですけど、国民の立場からすると貢献させられるということなんでしょうかと。政府の上から目線のもので、資産所得倍増というのはギリギリ我慢できるかなと思っていたんですが、家計資産を国の経済に貢献させるという感覚がいかがなものかと思います。資産運用には商品によって代償の差はあるものの、必ずリスクがあります。これまでは銀行預金、間接金融で経済を回してきたんです。金融のプロがメキキで経済を回してきたんですよね。今回は資産運用で直接金融の世界に誘導し、国民にリスクを負わせるということになるんじゃありませんか。ちょっと見解を示しください。

31:45

金融庁裕富総合政策局長。

31:51

お答え申し上げます。現時点までのこれまでの状況を見ますと、例えば現預金に確保されている1000兆以上の家計金融資産につきましては、預金の利息利子という意味では非常に微々とあるものであっただろうと思います。ですから、それを先ほど申し上げましたような、成長と分配の法循環の方に向かうということで、経済の成長とともに国民の資産所得の増加につなげていくということが大事だと思っております。ただ、先生がおっしゃいましたように、もちろんこれは投資を強制するといった所信のものでは全くございません。実際にこういう成長と分配の法循環を実現するためには、それぞれの主体に対してしっかりと働きかけを行っていくことも大事だと思っておりまして、例えば家計について申し上げますと、日産の抜本的拡充、高級化が行われましたけれども、併せまして金融経済教育の充実であるとか、そういう安定的な資産形成を支援するための取組を推進していくことが重要であると考えております。

33:05

柴井委員

33:07

日本の相対的貧困率がアメリカ、韓国において、世界一、先進国で一番に最悪の状況になっていると、格差が広がっている現在において、国を挙げての投資促進というのは、さらに格差を拡大させることになるんじゃないかというふうに思います。衆議院の財政金融委員会、通常国会での議論です。我が党の米山議員の質問で、教育機構ですかね、教育推進機構による金融教育を進めると、格差が広がっていくんじゃないかと考えますが、大臣の所見をという問いに、鈴木大臣は、投資と格差の問題で申し上げますと、格差につきましては一般に投資を行う場合には、投資額が大きいほどリターンも大きくなると考えられることから、投資を通じた資産形成は、必ずしもその格差が縮小する方向には働かないもの、そのように認識をいたしますという、率直な答弁をいただいているんです。大臣、今もそのような認識でよろしいでしょうか。

34:17

鈴木国務大臣

34:19

衆議院のときの答弁を変えるということにはありません。

34:24

柴井委員

34:26

そういうことだというふうに思うんです。資産所得倍増も投資ができる原資がなければ、貯蓄ゼロの人は何倍かけてもゼロはゼロだということです。物価高で苦しむ国民生活、物価高対策、総合経済対策を打たなければいけない現状を見ると、資産運用立国という言葉は虚しい感じがします。格差の関係で見ると、ちょっと気になった記事があって、こんな状況になっているのかというのをネットで見たんです。アザブ大ヒルズが11月24日に開業するんです。そこは旧アザブ郵便局の跡地なので、私ももともと働いていた場所でもあって注目していたんです。現在日本一高いビルで330メートルです。高層階、54階から64階、一番高い64階ですけれども、超がつく高級マンションです。すぐ近くに東京タワーがあって333メートルなので、上の階は東京タワーの上の展望台よりも高いところに部屋があるということです。最上階の64階はワンフロアに3個だけのペントハウスらしいですね。一番大きな価格はワンルームマンション75個分の広さで、価格は200億円、すでに売約済みだということで、最上階の3個のうち2個が売約済みで、それぞれ日本人が購入していると。だいたい買う方は中も見ないで内覧もせずに買うらしいということですけれども、一方で子どもの貧困、日々の暮らし食事にも苦労している方々がいます。所得の再分配は政府でしかできません。事業で成功して資産化となる方々を悪く言っているわけではありません。国民全体が幸せになれば結果として事業の成長も図られていく。そしてそのために大の負担減速で、それらの方々に税金を負担いただくということも必要じゃないでしょうか。資産運用立国を目指すのであれば、その果実、運用益を国民全体の幸せの実現の原始とするための金融所得課税の強化と合わせて実施するべきだと考えますが、大臣の所見をお聞かせください。

37:03

鈴木国務大臣

37:05

この格差の是正ということの御指摘につきまして、税制の再分配機能の強化という観点から申し上げますと、これまでも累次の改正を行ってきているところでありまして、例えば所得税や相続税につきましては、平成25年度改正におきまして、最高税率の引上げや基礎向上の引下げなどの見直しを行ってきたところであります。しかし、所得税について、現下の負担構造を見てみますと、いわゆる1億円の壁との指摘があるように、所得が1億円を超える層の負担率が低下していることに加えまして、かなりの程度の高所得者層では負担率の低下が著しくなっている、そういう現状がございます。引き続き、是正が必要であると認識をいたしているところであります。これらを踏まえまして、与党税制調査会において、幅広い観点から御議論をいただいた上で、令和5年度税制改正におきまして、おおむね平均的な水準として約30億円を超えるような、極めて高い水準の所得を対象として、追加的に負担を求める措置を導入したところであり、政府としては令和7年からこれが施行されるわけでございますが、その措置の効果をよく見極めてまいりたいと考えております。その上で、金融所得課税の強化につきましては、金融所得に係る税負担の増加が経済や株価に及ぼし得る影響なども勘案しながら、総合的に検討する必要があるものと考えているところであります。柴井委員 引き続きまとめていきたいと思います。金融リテラシー向上、国民が自らの判断で資産形成に取り組むための金融リテラシーの向上や、販売側の顧客本位の業務運営の確保は重要だというふうに思っています。しかし金融リテラシーの向上は、投資促進のために行うものではないと思います。投資促進に向けて国が関与を高める、機構をつくって教育するとかですね、国が関与を高めるのであれば、一方での被害者救済の体制、裁判外紛争解決の手続きである、いわゆるADRを国が責任を持って強化すべきだというふうに考えます。昨日、議連にちょっと参加したんですけど、金融債務者保護推進議員連盟というのに参加しました。金融商品に関わる被害の実態、そしてADRの対応などについてヒアリングして、多くの気づきがありました。関係省庁、金融庁を中心に関係省庁も誠実に取り組んでいただいているというふうに認識しますが、金融商品の契約に関わる金融機関とのトラブルは今も発生し、解決に至っていないものも多くあります。紛争解決機関の中立に疑義があったり、結果として顧客が泣き寝入りする、そして駿河銀行の悪質な融資の問題もまだまだ解決に至っていないものもあります。そんな状況です。資産運用立国を目指し、資産運用を行う国民が多くなれば、それに伴ってトラブルの増加も想定されます。本法案では入り口としての顧客本位の業務運営の確保はありますが、出口としての被害者救済の視点が不足しているんじゃないでしょうか。悪質な業者は入り口規制だけは取り締まりきれません。岸田内閣が掲げる政策によって困窮する、国民を生まない、そして被害をこむった場合には、しっかりとした被害者救済の体制を整備することが、この政策を実施する政府の責任だと考えますが、大臣の所見をお聞かせください。これから家計資産を投資をしていただくということ、これはあくまで自由な立場でしていただくか、していただかないかということでありますが、その前提として、金融リタイアシーの向上が必要であり、金融経済推進機構をこの法律に基づいて作りたいと思っているところでございます。そして、国民が資産を形成を進める中で、金融経済教育を受けた方であっても、金融トラブルに巻き込まれてしまう場合というものも、御指摘のとおり考えられます。こうした観点から、金融経済教育推進機構において、金融トラブルに関する内容を含む金融経済教育を提供するだけではなくて、金融トラブルに関する個別の相談窓口を設置している関係団体とも、緊密に連携することも予定しているところであります。これらの取組を通じまして、国民の安定的な資産形成を支援するとともに、金融サービスの利用者の保護にも十分な対応をしてまいりたいと考えております。ぜひ、被害者保護の体制についても、強化いただきたいと思います。国策として、国民の持っている現預金を投資に向かわせるということ、そしてそのための今回の法改正、体制整備としての金融経済教育推進機構を創設して、そういう教育をしていくんだと。国として投資を誘導するということ自体が中立と言えるのかということを、逆に心配をしています。時間が来ましたが、国客本位の業務運営、金融リテラシーの向上は重要な取組だということを認識できると、共通の認識だと思います。だからこそ、国民の現預金で経済活性化を図るとの上から目線ではなくて、国民生活の向上の視点から行われるべきであることを、改めて申し上げて質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

43:52

和歌松金重委員

43:55

公明党の和歌松金重です。早速質問に入らせていただきます。今国会でこの金融商品取引法等一部改正案、これを成立させなければいけない理由をご説明ください。

44:11

鈴木内閣府特命担当大臣

44:14

この法案は、来年4月1日が施行日とされている四半期報告書の廃止と、官民一体となって金融経済教育をより一層広範かつ効率的に実施するための金融経済教育推進機構の設立を盛り込んでおります。このうち四半期報告書の廃止につきましては、経済界からも4月1日の期日での施行に強い期待がある中、対象となる上場企業のほか、監査法人、東京証券取引所を含めた幅広い関係者と連携して円滑に施行する必要があります。また、金融経済教育推進機構につきましては、来年1月に始まる新しい任意差を契機に、新たに資産形成に取り組む方の増加が見込まれるところ、特にそうした投資初心者の方に対し、適切なタイミングで金融経済教育を受ける機会を提供して、金融に関する幅広い知識の習得や判断力を養っていただくことが重要であるため、金融経済教育推進機構を来年のできる限り早い時期に設立、本格稼働させることが必要であると考えております。このほか、本法案には、金融サービスの顧客の利便性向上に向けた措置などを盛り込んでおりまして、できる限り速やかな国会での成立をお願いをいたしたいと考えているところであります。和歌松委員 特に市販協国署の廃止につきましては、この施工日が来年4月1日ということで、もう4カ月半です。ということで、決算書等の作成者、金融ですね、また監査人等の現場が混乱しないようにすることが大変要と考えます。先ほど大臣に答弁していただきましたように、上場企業、監査法人、当初を含めて幅広い関係者と連携して進めていただきますようお願いいたします。続いて、市販機報告書の廃止について質問を続けさせていただきます。令和6年、今言った4月1日施工予定の市販機報告書の廃止でありますが、有価賞金報告書におきましては、サステナビリティ情報の開示等が拡充される中で、企業の実務負担を考慮して、企業開示の効率化を図るために行われるものと思われますけれども、具体的な制度設計にあたりましては、国内外の投資家から開示の交代等を受け取られないようにしつつ、企業負担にも配慮しなければいけないと考えますが、金融庁のお考えはいかがでしょうか。

47:09

金融庁伊藤企画市場局長

47:12

お答え申し上げます。市販機報告書の廃止にあたりましては、企業負担にも配慮した企業開示の効率化を図りつつ、我が国の企業開示の交代等を受け止められないよう、具体的な制度設計を行う必要があるものというふうに考えてございます。現在、東京証券取引所の検討会におきまして、昨年12月に取りまとめました金融審議会の報告書の内容も踏まえまして、一本化後の市販機決算端子におきまして、投資家や企業の意見を踏まえながら検討を行われているところでございます。具体的な内容といたしましては、例えばセグメント情報、キャッシュフローの情報など、これまで市販機報告書で提供されていた情報のうち、投資家の要望が強いものが引き続き提供されていくよう検討が行われているところでございます。併せて、当省におきましては、企業経営に重要な影響を及ぼす事項にすみて、速やかに開示を行うための適時開示についても、これまで以上に積極的な開示が行われるよう、その充実に向けた検討が行われているところでございます。東京証券取扱所におきましては、法案成立後、できるだけ早く検討結果を取りまとめ、公表する予定でございますが、企業側の負担や開示の速報性の観点も踏まえつつ、国内外から我が国企業開示の交代と受け止められないバランスの取れた内容となるよう、金融庁といたしましても、当省とよく連携してまいりたいというふうに考えてございます。若松委員、ぜひ金融庁、しっかり当省、また関係者と連携をしていただきたいと思います。次に、金融商品取引法上の有価証券報告書と会社法上の事業報告等、2つあるわけでありますが、この一体化を進めるということが課題になっております。また、有価証券報告書が総会前に提出されるということが推進されれば、開示の効率性向上のみならず、ひいては株主総会における技術研考試の実効性向上の観点から有意義だと考えますが、金融庁のお考えはいかがでしょうか。

49:23

金融庁伊藤局長。

49:25

お答え申し上げます。この点は先生が本当に御指摘のとおりで、金融商品取引法の有価証券報告書と会社法の事業報告等を一体化することや、有価証券報告書の株主総会前の提出が拡大することは、開示の効率性や技術研考試の実効性の向上などの観点から望ましく、極めて有意義であると考えています。特に中長期的な企業価値を判断する上で、昨今、サステナビリティ情報の重要性が世界的にも高まってございます。グローバルな経営を行う上場企業が、サステナビリティ情報を株主総会前に有価証券報告書において、投資家に提供することは、本当に重要な取り組みであると考えてございます。これまで、両種類の一体化につきましては、現行制度上でも可能ではあるところでございますけれども、一体化を行おうとする企業を支援する観点から、例えば、金融庁では法務省、経済産業省などと連携して、記載内容の共通化を図るための対応を取りまとめ、2018年12月に記載例を公表行っており、ございますほか、日本公認会計士協会では、一体化した書類に含まれる財務書表への監査報告書に関する作成上の留意点などをまとめ、2021年8月に公表を行っておるところでございます。金融庁といたしましては、引き続き、経済界や投資家など幅広い関係者からの意見もよく聞きながら、法務省などの関係省庁と連携して、企業に対して必要な対応を促すとともに、我々としても必要な対応をさらに行ってまいりたいというふうに考えてございます。和歌松委員 現行制度でも可能だということだけでは、はっきり言って進んでいない面も否定できないと思いますので、これは市場でありますから、あまり東京都などに介入というんですか、限度もあるでしょうけれども、しかし一体化が遅れている事実もありますので、ぜひ関係者と連携を取りながら適切な方向にリードしていただきたいと思います。次に、金融リタラシー向上のために、国が金融経済教育を推進する上で、会計教育との関係をどのように考えているのか、また会計教育と金融教育、これを組み合わせることが金融リタラシー向上のために有意義と考えますが、いかがでしょうか。神田内閣府大臣政務官 はい、若松委員のご質問にお答え申し上げます。会計教育におきましては、例えば自分自身の生活や人生に関しまして、家計管理や生活設計の考え方のほか、経済や金融の仕組みなどの社会生活を送る上で有用な知識についても取り扱われていらっしゃるというふうに認識しており、金融経済教育の内容と共通する点も多いものと承知をしております。金融経済教育と会計教育は共に、国民一人一人がお金の動きを理解し、生活していく上で適切な判断ができるよう手助けすることを目標としているものであり、両教育を推進する公認会計士協会と、この法案で御審議をいただいております金融経済教育推進機構が互いに連携していくことが、若松委員ご指摘のとおり、金融リタラシーの向上を含めて、それぞれの教育の効果の向上につながるものとなっております。

52:57

若松委員

53:01

私、公認会計士同僚陣に税理士ともありまして、税理士の先生もいらっしゃいますけれども、税理士会として、粗税教室を担当させていただいております。法人会とかいろいろなところにも関わっておりますけれども、やはり粗税は国民の義務でもありますので、そういったところから、皆さんやはり本音聞くと、私、今年ですか、地元郡山の中学3年生に質問しましたら、いろいろな説明をしながら税金払うのが好きですかと3回聞いて、みんな誰も手を挙げませんでした。これが実態なんでしょうけれども、でも、必要なことはわかっているということなんですけれども、やはり金融資産も、いわゆる小規模、家計金、教材家計金ですか、これは確か利回りゼロ。おそらく民間の保険、多少の積み立て型の、貯蓄型は大体利回りあると思います。この極端な差というんですか、というのは、いわゆるかなりのファンドというかお金を持っている教材が、実際、投資とまた関わっていない。ある意味では、ここが日本の投資力の弱さ、供給力の弱さだと思っておりまして、そこを投資家というんじゃなくて、やはり国民全体として、そういったお金が回るということが大事でありますので、そういった観点からの金融教育。だけども、それにはやはり会計が利化していただかないと、ある意味で変な方にいってしまいますので、ぜひこの会計教育と金融教育、この検討組み合わせをしっかり進めていただきたい。そういう意味での最後の質問になるんですけど、昨年の公認会計手法改正によりまして、日本公認会計士協会は、会計に関する教育、その他知識の普及及び啓発のための活動に関する規定を快速に定めることとなりまして、そして会計教育を推進する法的責務を負うこととなりました。金融教育を推進する上で、日本公認会計士協会との連携について、どのように考えているのかお尋ねいたします。

55:13

金融庁総合政策局堀本政策立案総括審議官

55:18

お答え申し上げます。まさしく委員御指摘のとおりでございまして、金融経済教育と会計教育について、しっかり連携をしていかなきゃいかんということでございます。金融経済教育と会計教育には共通点が多いということでございまして、互いの教育事業の効果を高める、こういう観点からの連携ということが重要であると考えています。具体的に、例えば金融経済教育推進機構が推進する教育の内容や方法をより良くしていくために、会計教育の推進に知見・経験を有する公認会計士協会からアドバイスをいただく、そういったようなことが考えられます。そのほかにも、互いの教育事業の認知度を国民の方々に対して高めるという観点から、広報面で連携をするといったことも一つ有益なものだと考えられると思います。いずれに申しますとも、今申し上げた点にとらわれることなく、教育効果を最大限に高める、こういう観点から広く連携を進めてまいりたいと考えております。

56:38

和田松委員

56:40

これは日本公認会計士協会がつくっている会計リタラシーマップとありまして、実はいろいろなことが書いてあるんですけれども、いわゆる会計リタラシーを、かなり失礼ですが、ある意味で幼児期、さらに小学校、中学校、高校、大学、青年、少年、高齢者と段階に分けてニーズが変わってくるのですが、ある意味で一番最初の会計と言っているとお小遣い帳というのですか。そういったところをしっかりとする。家庭においては家計簿、つけているところとつけないところと、やはり色差が出てくると思うんですよね。そういったところも含めて、幅広い会計リタラシーを進めていただきたいと要望して質問を終わります。ありがとうございました。

57:37

柳瀬裕文委員

57:39

日本維新の会の柳瀬裕文でございます。法案の質疑をさせていただきます。今日、金償法の改正案について特に、衆議院での議論も踏まえて聞いていきたいと思います。まず顧客本位の業務運営の確保についてでございます。金融事業者による顧客本位の業務運営をめぐっては、顧客利益より販売促進を優先し、リスクやコストに見合うリターンが得られにくい金融商品を十分に説明することなく販売している事例などが指摘されています。また、本年6月には、仕組み財を不適切に販売していたとして、地域銀行等に業務改善命令が発出された事例もありました。そこでですね、金融庁にまずお伺いしたいんですけれども、これ金融商品販売における顧客本位とは言えない状況にあるというふうにご認識をされているというふうに思うんですけれども、これは何が原因であるというふうにお考えなのか、まずこの点についてお伺いしたいと思います。

58:35

金融庁裕府総合政策局長

58:38

お答えいたします。金融庁では、2017年3月に、いわゆるソフトローでございますけれども、顧客本位の業務運営に関する原則を公表いたしまして、金融機関に対しまして顧客の最善の利益を追求し、顧客本位の良質なサービスの提供を行うよう主体的な取組を促してきております。こうした取組により一定の進展も見られていると思っておりますが、ただ他方で、例えば今先生がおっしゃいましたように、金融商品の導入販売にあたりまして、ディスクリターン、コストなどの分析、あるいは想定顧客層の特定が十分にできていないといったような一部の金融事業者の販売管理体制には依然として課題が認められる状況にあると思っております。お尋ねのこうした課題の背景としては、金融事業者にとって収益面での貢献が非常に大きい、そういうリスク性金融商品の販売ばかりを促すような、そういう営業職員の業績評価体系の設定でありますとか、あるいはそもそもの問題といたしまして、顧客本位を目指す健全な企業文化、企業風土を含めまして顧客を重視するという経営が十分に確立されていないことなどの原因があるのではないかと考えております。私どもといたしましては、金融事業者において経営陣のしっかりとした関与の下で顧客の最善の利益に資する商品蘇生販売管理などが行われますように引き続き、モニタリングをしっかりと行ってまいりたいと思っております。

1:00:30

金融庁は2017年3月に先ほど申し上げられた顧客本位の業務運営に関する原則、これを策定しています。この原則は法的拘束力はないけれども、金融事業者に対して受け入れをすべきということを呼びかけをされてきたというふうに存じております。そこを本法律案ではこの原則の一部を法定化すると、顧客等の最善の利益を勘案しつつ、誠実かつ公正に業務を遂行すべきである旨の義務を課すことというふうになっているわけですけれども、先ほど何点かおっしゃっていたんですけれども、立法事実としてこの原則があって、受け入れをしてくださいねと呼びかけてきたけれども、なかなか受け入れてもらえてこなかったという認識をされていると思うんですけれども、その立法事実を何か定量的にお示しすることができるのでしょうか。いかがでしょうか。

1:01:28

先生おっしゃるとおり、先ほどの答弁でもありましたけれども、金融庁では2017年にですね、顧客本位の業務運営に関する原則を策定いたしまして、幅広い金融事業者に何が顧客のためになるか真剣に考え、より良い金融サービスの提供を競わうように促してきたところでございます。原則の策定後ですね、金融事業者の取組には一定の進展が見られますが、一方で先ほども答弁にありましたようにですね、ですからわかりにくく、コストが合理的でない可能性のある商品を十分な説明なく推奨販売している例がある、あるいは顧客利益よりも販売促進を優先した金融商品の蘇生が行われている可能性があるといった課題が指摘されてございます。具体例といたしましてはですね、例えば金融商品取引に関するトラブルの苦情等を受け付けている商権金融商品圧戦相談センター、フィンマクと言われてますけれども、ここにおきましては、例えば2022年度関与に関して600件を超える苦情が寄せられているといった状況でございます。こうしたことを踏まえましてですね、金融需要者等による主体的な創意工夫に基づく顧客本位の業務へに向けた取組の一層の定着、底上げが必要だというふうに考えてございまして、原則に基づく任意の取組ではなく、顧客等の最善の利益を勘案することを法令上の義務として提案させていただいているところでございます。柳瀬委員 今、定量的におっしゃったのは600件苦情が来ているんだと、定量的に表せられるのはそれぐらいということですよね。これ原則があって、今回法廷化するということですけれども、その効果がどれくらいなのかなというのは、これ疑義が生じるところでありまして、だからといってしなくていいと言っているわけではないんですけれども、義務化することによってですね、どれくらいの効果があるのかということに疑義があるんですが、それは顧客等の最善の利益を勘案せよと言っても、じゃあその最善の利益とは何ぞやみたいな話で、かなりバグっとした規定になっているわけですね。だから、取締役監督官庁の考え方、考える最善の利益と、金融事業者の考える最善の利益が異なる可能性というのがあるんじゃないか。そのグレーゾーンが広ければ広いだけですね、この苦情の件数というのは狭くなっていかないんじゃないかというふうに考えるわけであります。これ衆議院では、この金融庁として関係省庁とも連携しながら、これベストプラクティスの共有を図るんだという答弁をされているわけですね。じゃあこのベストプラクティスの共有というのは、どうやってやるのか、具体的にどういう方法で共有していこうとされているのか、この点について伺いたいと思います。

1:04:28

金融庁伊藤企画市場局長。

1:04:31

顧客等の最善の利益を勘案しつつ、顧客等に対して誠実かつ公正に業務を遂行する義務につきましては、金融事業者に対して金融サービスの提供に当たり、顧客の属性、目的やサービスの特性を踏まえまして、自らが提供できる金融サービスの中から、その顧客に最も適したサービスを提供できるよう業務を遂行することを求めるものでございます。顧客の最善の利益を勘案した業務運営を行っていくためには、その提供する業務の内容や顧客とのコミュニケーションに基づき、把握した顧客の属性、意向などに応じまして、金融事業者それぞれにおいて、顧客のためになる具体的な対応を判断することとなるというふうに考えてございます。金融庁といたしましては、先生も言及されていただいたところでございますが、例えば、把握した実態の還元などを通じてベストプラクティスの普及を図ることなどにより、顧客等の最善の利益の考え方について、金融事業者等の間での認識の共有を図れるよう、私どもとしても最善を尽くしていきたいというふうに考えてございます。柳瀬委員、ありがとうございます。ですから、これベストプラクティスを共有するんだということをおっしゃっているわけですけど、それが本当にベストプラクティスなのかどうなのか、というのはどうやって判断するんだろうというのは、ちょっとよくわからないわけですよね。つまり、最善の利益を勘案せよというのは理念的にわかるんですけど、それじゃ具体的にこれ監督業務改善命令等、これを基づいて出していくということがあるわけですよね。そうですよね。そのときにどういう基準で、これは最善じゃないですよね、ということを金融庁としてはおっしゃっていくのかどうなのかというのはちょっとよくわからないんですけど、そのときに物差しというのはどこにあるんでしょうか。

1:06:25

金融庁予布総合政策局長。

1:06:28

お答えいたします。顧客が自らの最善の利益をどのように考えるかといったことにつきましては、その顧客の資産の状況でありますとか、取引経験、知識、取引目的、ニーズ、さまざまによって違いもございまして、おっしゃいますように何か一律の目線を定めるということには困難もあろうかと考えております。ただ、そうした中で金融庁といたしましては、先ほど申し上げました顧客本位の業務運営原則の策定の後、例えば金融事業者によるそういう顧客の最善の利益に向けた実践状況がどうなっているのか、それを把握、改善するためのモニタリングを行ってきております。その結果として、個々の金融機関に対して取組改善を促すようなことも続けてきてございます。それから、さらに、これらの分析結果をまとめたレポートを年1回の頻度で公表してきております。この中には、金融事業者に共通する課題でありますとか、ベストプラクティスを還元、共有するという、そういう目的が含まれているわけでございまして、そうした顧客の最善の利益を追求した取組を促すための1つの手段として実施してきているわけでございます。私どもとしては、この法案の成立後において、顧客の最善の利益を追求する取組のさらなる底上げが図られますように、より一層効果的なモニタリングのあり方について検討してまいりたいと思っております。柳瀬委員 ありがとうございます。もうしつこいのでこの辺でやめますけど、最善の利益って難しいですよね。例えば、この国の最善の利益ということで、もう僕たちは国民負担率を減らせということを言っているわけですけど、多分財務省としては国民負担率を上げろということを言っているというふうに、最善の利益1つとっても全く見解が違うということだと思います。これ商売で金融事業者やっていますから、それは自分にとって利益の高いものを売ろうとするものは当然の商工意ですよね。だけれどもそれが相手方にとって最善の利益なのかどうなのか、自分の商品ラインナップの中でそれが相手にとって最善の利益なのかどうなのかというのをどうやって判断するのかというのがかなり難しい問題だなというふうに思います。ですので、ベストプラクティスということをおっしゃっているんですけど、これ何かバッド事例というかですね、そういったものをしっかりと上げていく。こういったことは駄目なんだよということをですね、より広く拡張していく、周知をしていく。こういったことの方が多分実効性があるのではないかなというふうに思いますので、ぜひこの点はご検討いただきたいというふうにお願い申し上げたいというふうに思います。それから金融経済教育についてお伺いをしてまいりたいと思います。本法律案では金融リテラシー向上のための取組として、官民引退となって金融経済教育を実施するための組織として、金融経済教育推進機構を創設することとしています。これは認可法人だということです。2020年春に設立し、同年夏に本格稼働させるということでありまして、これ設立予定時期は迫っているわけでありますけれども、この機構についてはですね、衆議院の議論の中でもこれ正直よくわからないということです。例えばこの同機構に対する国の予算措置について、鈴木大臣は6月7日の衆議院の財金の中で、国としても資金面での一定のコミットメントを示すことが望ましいとしつつ、その時点で詳細については未定とされていました。そこでですね、この機構に対する国の予算措置について確認をしていきますけれども、本法律案ではこの金融経済教育推進機構の資本金は、政府及び政府以外のものが出資する額の合計額とすることとしています。そこでですね、この資本金の総額、政府の出資割合について、今どのようなお考えなのか、この点についてお伺いしたいと思います。

1:10:30

金融庁総合政策局堀本政策立案総括審議官

1:10:35

お答え申し上げます。金融経済教育推進機構の設立費は約10億円が必要だというふうに見込んでおりまして、先般、概算が閣議決定されました補正予算案にも盛り込んでおりますが、今後、国会に提出して御審議をいただくものと承知しております。一方で、資金の総額のうちの政府以外のものからの資本金の出資についてはですね、国民の下で行われます出資募集等の設立手続の過程で決まるということでございますので、現時点での詳細はお答えを差し控えさせていただきます。ただ、同機構の設立をですね、国として十分に支援する等の観点からですね、政府以外のものによる出資金の総額がですね、政府の出資金を超えないことになるものと考えております。

1:11:33

柳瀬議員。

1:11:34

これは資本金は10億円である。出資割合については50%以上になるのではないかというのが今の答弁だったと思います。これは初めての答弁ですよね。これまでおっしゃってこなかったわけです。でね、これ僕7番の質問になるんですけど、やっぱりね、これ衆議院ではこういった予算がどれくらいになるのか、どれくらいの規模でやるのか、運営資金がどれくらい必要なのかということを全く示さずにですね、この法律案が提出されているということで、まあ衆議院でも議論も深まらなかったなというふうに思うわけでありますけれども、これ予算措置の規模をですね、この法律案の提出時に当然示すべきだというふうに思うわけですが、この原則についてどのようにお考えなのか。

1:12:18

芸衣庁堀本総括審議官。

1:12:22

お答え申し上げます。本法案はですね、認可法人であります金融経済教育推進機構の根拠法としてですね、同機構のですね、組織の根幹を定めるものと、こういうことでございます。これは早期に国会にお示ししてご議論いただくべく、先の通常国会の本法案を提出したところでございます。で、この機構なんでございますが、この民間主体の組織として設立されますので、その運営費の大半をですね、民間からの拠出金でまかれること、これを念頭に置いております。従いまして、まず組織の根幹をですね、否定する本法案を民間団体にですね、提示をいたしまして、それをしっかりと説明を行った上でですね、同機構の上の御賛同を民間団体から募ると。で、その状況を踏まえながらですね、必要な国の予算措置についても検討すると。そういうことが望ましいというふうに考えた次第でございます。

1:13:22

柳瀬委員。

1:13:24

いや、政府がだって50%以上出資するんでしょ、今。ね、ということですよね。それだけの出資をするわけじゃないですか。民間主体じゃないですよね、これね。出資金額の割合を見ても。あるならば、それをあらかじめこの法律案を出すときにお示しをされた方がよかったのではないかなというふうに思ったということであります。特にだからこれを示さない理由というのはちょっとよくわからないわけですね。で、もう10億円ということですけれども、これもなんか今初めて算定ができたとかということでもないというふうに思いますし、民主主義に出すときにですね、これは当然出していただくべきものだったのではないかということは指摘をさせていただきたいというふうに思います。それからこの年間の予算規模なんですけど、今の出資金は10億円というお話が出ました。で、年間の予算規模なんですけれども、これ市場制度ワーキンググループの説明資料に年間の予算規模は約20億円だというのがこの説明資料に載っているわけでありますけれども、うち9割以上は民間家庭の居室金という記述がございますが、これは予算規模は20億円ということを想定されているのか、また20億円の算定根拠というのはどういったものなのかについてお答えいただきたいと思います。

1:14:37

金融庁堀本総括審議官。

1:14:41

お答え申し上げます。現在ご審議いただいています法案の成立、施行を前提としまして、速やかに金融経済教育推進機構の設立を本格化稼働するという観点からですね、金融庁においては現在関係団体との議論を重ねております。可能な範囲での準備を進めているということでございます。この機構の設立準備にあたりですね、例えばオフィスやシステムの組織インフラの整備、あるいは政府日銀金融業界を進めてきた金融経済教育を参考にしながらですね、出張事業、あるいはイベント開催ですね、その他の広報事業といった事業を拡大していくと、そういうために必要な予算に関する検討を進めているということでございます。この予算規模についてはですね、あくまでも機構の経営陣の下で最終的には決定される事項でございますけれども、現時点で想定される機構の毎年の支出金のイメージとしてはですね、人件費5億円、それから管理費3億円、事業費約12億円というふうにですね、考えておりまして、その合計が20億円ということでございます。このような点を念頭に置きつつですね、現在関係する民間大体との意見交換を重ねておりますけれども、その結果としてですね、この法案の趣旨に賛同する多くの民間の団体からですね、この同機構の運営費に関する拠出金について前向きにご検討いただく旨の意思表示を示していただいております。今の20億円のうち9割以上は民間からの拠出金ということですけれども、政府としてはこの1割に当たる約2億円程度を毎年拠出していくというお考えでいいのかどうか。お答え申し上げます。政府による拠出についてはですね、毎年度の予算編成プロセスでこれは決定されることでございますが、金融庁としてはですね、令和6年度の当初予算においては約1.8億円、これを要求しているところでございます。それ以降、今後についてはですね、機構の事業の実績、あるいは先ほど申し上げています民間団体による拠出分もですね、勘をいたしまして必要性を精査して検討していくと、そういうことにしております。柳瀬委員、ありがとうございます。今初めてこの数値が示されたわけですけど、これ様々な日銀であったり、この金融教育をしてきた組織をですね、これを統合してこの組織にするんだというふうに存じているわけですけど、これ日銀の場合には大体4億円から5億円の運営経費でやっているということですよね。で、他の団体も合わせてやるということで2兆円ということなんですけど、私は2兆円過剰じゃないかというふうに思いますし、この2兆円が妥当なのかどうかというのは今すぐ判断できないんですよね、本来。だからそれをあらかじめやっぱりこれぐらいの規模でこういうふうにやりたいんだ、ということを示す必要があったのではないかというふうに思います。だから衆議院ではこの件をもってですね、反対をしているといったところもございます。さらにですね、この金融経済教育に関しては、同機構において目標やKPIを定めることが重要だというふうに考えています。で、武杉大臣は6月7日の衆議院の財金の答弁で、金融経済教育に関する目標等を設定する必要性は認めつつも、その時点でまだ目標等はできていないと無礼を答弁されています。市場制度ワーキンググループにおける金融庁説明資料には、この取り組みの一つとしてですね、調査統計を踏まえた戦略的な教育の展開ということで、教育活動の目標やKPIを設定すること、ということが明記をされているわけであります。この機構がやるですね、教育活動の目標、KPIについての検討、これについては今どのような状況なのか教えていただきたいと思います。

1:18:50

金融庁堀本総括審議官

1:18:53

お答え申し上げます。委員がご指摘のとおりでございまして、機構がですね、達成すべき目標、それに向けた過程を明確にする、これは非常に重要である、かつ必要なことであるというふうに考えています。従いまして、機構においてですね、目標やKPIが適切に設定される、これが重要だというふうに考えております。現在、金融庁が金融経済教育の取組状況や効果の把握に努める際にはですね、それぞれの関係団体が行っています金融経済教育の活動実績、それから金融経済教育を受けた者の割合、従来からご説明しています数字が小さいわけですけれども、及び金融知識水準に関する調査の結果、これを活用しております。機構においてもですね、こうした点も含まれましてですね、適切な目標やKPIの設定について、深度ある検討を指示できたいとこのように考えておりますし、金融庁としても、機構ができましたら、必要な対話を行いまして、適切な目標やKPIを設定するよう促してまいりたいと考えております。柳川政委員、これももうちょっと前後逆なのかなというふうに思います。目標やKPIがあってですね、この金融経済教育機構はこういった目的があるんだ、大目的はわかりますよ、金融教育をするんだということはわかるんですけど、じゃあこの機構ができることによって、どれだけの目標が達成されるのか、それに見合った金額というのはどれくらいなのかということからですね、これは判断されるべきものだというふうに思うわけですけれども、今目標やKPIも決まってはおらず、この金額は20億円ということが示されたということで、これ事業としてですね、なかなかこれだけで賛同できるものではないということは申し上げておきたいというふうに思います。という上で、この金融経済教育を進めるのであれば、これ学校教育においては一定程度今やられつつあるというふうには思うんですが、この既存の社会人の皆さんですね、に対してはなかなかこれが手が回っていないということもあると思います。従来のやり方ではこの金融経済教育が届かなかった、こうやって社会人の皆さんに対するアプローチ、これも必要だというふうに考えるわけですけれども、この点についてはいかがでしょうか。

1:21:10

金融庁堀本総括審議官

1:21:13

お答え申し上げます。金融経済教育機構においてですね、委員御指摘のとおり、やはりですね、社会人等のアプローチ、これがしっかりとやっていくことが重要であるというふうに、我々も理解をしております。その点に関してですね、既存の様々な主体による活動の重複を解消してですね、それぞれが蓄積したノウハウを集結させて、例えば、企業の雇用者向けのセミナーですね、あるいは公社派遣事業をですね、全国において活動を拡大させるというようなことが重要だというふうに考えておりますし、このためにですね、特定の金融事業者、金融商品に偏らないアドバイスを行うアドバイザーをですね、認定支援していくと、その形で顧客がですね、相談ができる環境を整備していくと、こういうようなことをですね、しっかりやっていかなきゃいかんというふうに考えています。今回の機構においてですね、公的な組織という性格を持ちます。とともにですね、関係団体、これは金融機関だけではございませんで、いろんな関係団体とですね、密接に連携をしまして、ネットワークを広げる形でですね、一方で民間のノウハウを大胆に取り入れまして、従来のやり方ではない金融経済教育のですね、推進をしていきたいというふうに考えています。

1:22:45

柳瀬委員。

1:22:46

ありがとうございます。この機構のあり方については、しっかりとこれからも注視をしていきたいと思います。時間がないので、最後にですね、これは市販機開示の開示制度の見直しについてなんですけれども、これ市販機決算単身の任意化ということについても衆議院では議論があったというふうに存じをしているわけですけれども、これについては、どこまでですね、企業負担の問題と投資家の利益、オープンであることの利益のバランスを取るのかという上で、この企業開示の交代につながりかねないという意味では、この市販機決算単身の任意化については慎重であるべきだと、慎重に検討されるべきだというふうに思うわけですが、この点について大臣にお伺いしたいと思います。鈴木内閣特命担当大臣。時間が来ておりますので、快決に答弁をまとめください。総務省の市販機決算単身のやり方につきましては、市販機におけます開示は中長期の経営戦略の進捗状況の確認としても意義があるものと、そういう指摘があることや、現状では取引条規則により合併や災害など投資判断に影響を与え得る出来事が発生した場合に行うこととされている適時開示について、必ずしも積極的な開示がなされていないことなどに鑑みまして、当面は一律に義務づけることとしております。市販機決算単身の将来的な認可につきましては、現時点では方向性が決まっているわけではなく、こうした適時開示をはじめとした企業開示の充実度、状況等を見つつ、幅広い観点から継続的に検討してまいりたいと思っております。

1:24:33

宮原定史議員

1:24:35

大塚康平議員

1:24:53

国民民主党新緑風会の大塚康平です。まず大臣にお伺いをいたしますが、今も市販機開示の話が最後に柳瀬さんから質問が出ていましたが、この市販機開示制度の見直しに関して、市販機報告書ではなく市販機決算単身の方に一本化した理由をお聞かせください。

1:25:19

鈴木内閣府特命担当大臣

1:25:23

今般の市販機開示の見直しでありますが、企業開示の効率化の観点から、金融商品取引法上の市販機報告書を廃止して、大塚先生ご指摘になられましたとおり、取引所規則に基づく市販機決算単身に一本化するものとなっております。この市販機開示の一本化においては、企業の情報開示の負担軽減の観点から開示の効率化を求める声があること、市販機決算単身は市販機報告書と比較をして開示のタイミングが早く、積極的な開示が行われておりまして、投資家にとって情報の有用性、適時性の観点から望ましいことを踏まえて、投資家の利便を損なうことなく企業開示の効率化を図る観点から、市販機報告書ではなく、市販機決算単身に一本化することとしたものでございます。今回の見直しによりまして、国内外から我が国の企業開示の後退と受け止められてはならないと思います。金融庁としては、当省とも連携をして、企業の開示情報の充実に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。

1:26:50

大塚委員

1:26:51

この金賞法上に基づく市販機報告書の開示の義務付けは、この委員会で確か2006年か7年に議論してスタートしたんですね。いろいろな背景があってそうなったんですが、まだ不良再建処理の余韻の残っている時期で、情報開示をより明確にさせるということとか、若干企業不祥事があったような気もしますけれども、この委員会で開示を義務付けたものを、今回簡素化して、経産体制に一本化するということは、義務付けたことによるメリット、デメリット、いろいろあったと思うんですが、これは局長で結構ですが、その当時の経緯も踏まえて、メリットは今大臣からお伺いしましたので、どういうデメリットがあるので、今回この単身の方に一本化すると考えたらいいのか、教えてください。

1:28:01

金融庁伊藤企画市市場局長

1:28:04

大塚先生ご指摘ございましたけれども、市販機決算開示、経緯ということでございますが、業績変動の大きい新興企業について、旧業績等に係る情報をより適時に開示するための政策として、まず、1999年に東証マザー市場におきまして、市販機決算単身の方でございますが導入されて、2003年にその対象が全場に上記用に拡大されてございます。その後、法制面で、まさにご指摘のとおりでございますけれども、2006年の金融商品取引用の制定により、市販機開示が法定化されてございます。そことは、投資家に対して情報の信頼性を担保しながら、より充実した情報を適切に提供するという意義や効果があったというふうに考えてございます。しかしながら、今回見直しさせていただく大きな背景といたしましては、近年、投資家の求めなどに応じた開示内容の拡充等によりまして、企業開示面での企業の負担が本当に増加しているというふうに言われてございます。したがいまして、市販機開示のあり方については、負担軽減の観点から、合理化を図るというような目線で見直すべきといった意見がたくさんあったというところでございます。こうした状況を踏まえまして、市販機報告書を廃止して、市販機決算体制に一本化することといたしました。なぜ、こっちの方にしたかというのは、先ほど大臣から答弁させていただいたとおりでございますが、他方で、この見直しの中では、投資家に必要な情報を適切に提供する観点から、従来の市販機決算体制の開示後に加えて、セグメント上票やキャッシュフローの情報など、これまで市販機報告書で提供されていた情報のうち、投資家の要望が強いものは、決算端子に盛り込む方向で投資を置いて検討を行われているということでございまして、このように、今般の市販機開示の見直しは、投資家に対する情報提供と企業負担とのバランスを図ることで、より合理的な情報開示を実現するというような意図であるということでございます。

1:30:30

大塚委員

1:30:32

大臣、打足でございますが、伊藤局長は亀井大臣のときの秘書官で、私副大臣で、倉庫を共にした中でございますので、よろしくお願いします。どっちかに一本化した方がいいというのはわかるんですが、法律に基づく報告書の方が虚偽記載なんかに対する罰則規定があるので、いいような気がするんですが、取引書規則に基づく決算端子だと、そういう意味での抑止力というのがちょっと弱まるような気もするんですが、そこは局長はいかがですか。

1:31:11

金融庁伊藤局長

1:31:14

先生、御指摘の点は、金融審議会の方でも議論のポイントでございました。ただ、これまでの施行の状況を踏まえると、課長権を課されたような事案では、1回市販機で虚偽をすると、当然、反起ですとか、その次の機にかかっていくというようなことになっておりますので、概ね虚偽記載が半年以上の期間にまたがってございまして、反起報告書等の虚偽記載を根拠に罰則や課条件による対応を行うことができるというふうに考えてございます。さらに、取組書におきましても、開示内容の虚偽の有無などを精査いたしまして、不適正開示には適切な対応を行うこととしていることでございます。さらに、取組書ルールに基づく市販機欠算端子についても、意図的で悪質な虚偽記載は、金融証金取組書上の別の規定の罰則対象となり得るというふうに考えてございます。これらを踏まえれば、市販機報告書を廃止し、市販機欠算端子に一本化したとしても、引き続き罰則ですとか、課条件による対応を適切に行うことで、不正を抑止できるのではないかというふうに考えてございます。金融庁に立ち去りましては、こうした悪組を通じて、正確性や信頼性のある情報が引き続き提供されるよう、取組書をはじめ、関係者とよく連携して取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

1:32:46

大塚委員

1:32:47

意見だけ申し上げておきますけれども、その虚偽記載に関しては、金融庁の資料では、虚偽記載に対しては、取引所のエンフォースメントをより適切に実施すると書いてあります。それで、今、局長の説明のように、一部の罰則規定は、かける形にするということですが、思い起こせば、1990年代から、私は2001年からこの委員会にいますけれども、2000年代は、取引所もずいぶんいろいろ問題を起こしているんですよ。取引所は、最近あまりここでは議論になりませんが、これは、今回こうやって情報開示について、このような見直しをするということは、取引所に対する監視監督も、しっかりやっていただかなきゃいけないということを申し上げておきたいと思います。次の質問ですけれども、中長期的な企業価値に関連する人的資本を含むサステナビリティ情報等を、今後、開示を強化していくと書いてあるんですが、この人的資本を含むサステナビリティ情報というのは、何でございましょうか。

1:34:01

鈴木大臣。

1:34:02

サステナビリティ情報でありますが、企業における中長期的な持続可能性に関する情報を指すということでございまして、具体的には、人的資本や機構変動に関する情報がこの中に含まれると考えます。このようなサステナビリティ情報は、投資家にとって中長期的な企業価値を評価する上で重要なものであり、その開示の充実を通じて企業と投資家の対話が促進されて、企業行動に前向きな影響が加わることで、中長期的な企業価値の向上につながるものと考えます。こうした考えの下、本年3月の決算期から、上場会社等に対し、有価証券報告書において、人的資本等のサステナビリティ情報の開示を義務付けをいたしております。金融庁としては、サステナビリティ情報について、企業開示の充実を促進することによりまして、中長期的な企業価値の向上につなげていきたいと考えております。

1:35:14

大塚委員。

1:35:16

これも意見だけ申し上げておきますけれども、SDGs絡みのどういうアクションを起こしているか、あるいはカーボンニュートラルに取り組んでいるか、いろいろな情報も付加的に開示するということですが、俗にやったふりだけで実はあまりやっていないという、SDGsウォッシュとか、カーボンニュートラルウォッシュとか、グリーンウォッシュとも言われていますけれども、そういうこともありますので、そういう開示情報、企業価値に関する開示情報も、取引所規則に基づいてという感じが、今後強まっていくような気がするので、やはり取引所に対する監視監督は、しっかりやっていただきたいなということを、申し上げておきたいと思います。それと、先ほど来、金融経済教育推進機構というものについて、御議論があったので、ちょっと質問通告にはありませんが、もともと日銀におりまして、古い時代から知っている立場から、若干意見を申し上げておきますと、今回現在の日銀の金融広報中央委員会なども開所して、こうなるというのですが、私が入校した頃は、貯蓄推進委員会と言っていたんです。確か貯蓄広報委員会、何でしょう貯蓄推進委員会と言って、それがある時期から金融広報中央委員会になって、このたびこの機構になるのですが、だから昔は、1980年代は貯蓄しろ貯蓄しろと、みんなちゃんとお金貯めなさいと、こういうことで財系なんかもあったわけですね。これがある時期から貯蓄から投資へなどということもあって、この金融広報中央委員会になって、このたび金融経済教育推進機構、金融経済教育推進機構と言うと、何か分かりにくいんですが、今の文脈から言うと、それに加えて先ほど大臣が、どなたかの御質問に、兄さんもこれから使いやすくするので、そういう投資のことも踏まえて、このたびこういう開所をするんだと言っておられたということは、正確に言えば金融経済教育推進機構というより、投資推進機構と言った方が分かりやすいんですね。昔は貯蓄推進機構でしたから。今後投資を推進する。これによってマクロで何が起きるかということを申し上げておきたいんですけれども、理屈としては分かります。今、地域金融機関とかは予対率が低すぎて、貸す先もないという面もあれば、貸す能力に欠けるという面もあって、お金持ちすぎて運用先に困っている。だから、もし今回の気候がうまく回り始めて、投資に個人の皆さんや普通の国民の皆さんが頑張ってやるということになると、これは地域金融機関は、貯金量がマクロで見ると、だんだん小さくなっていく。でも、地方の中小企業とかは、なんだかんだ言いながら地域金融機関からお金を借りたりして、なんとか回っていたのが、多分そういう構造が、この気候がうまくいけば、変わっていくというふうに思います。10年ぐらいのスパンで見ると。そうすると、この金融経済教育推進機構という、いわば国民側に対して、正確に言うと、投資推進機構がそういう流れをもし作ったとすると、それとセットで、中小企業支援機構みたいなものが、車の両輪として回っていかないと、地方の中小企業のキャッシュフローとか資金繰りの構造に、微妙な影響を与えていくような気がして、今回の法案を見ています。併せて1つだけ懸念を申し上げておくと、この金融庁の資料によると、この金融経済教育推進機構が、業務として個人に対する個別相談、それから資産形成等に関わる相談助言、顧客の立場に立ったアドバイザーということが書いてあるんですが、これは運営委員8人と、何人ぐらいの組織にするか、まだ私は存じ上げませんけれども、人様によっては、なかなか難しいですね、個人に対する個別相談。だからこそ顧客の立場に立ったアドバイザーというものを、認定していくということになると思うんですね。これも意見及び懸念として申し上げておきますので、別に答弁は言いませんので、結局そうなると、銀行や証券会社の窓口の人たちに、そういうアドバイザー資格を与えたり、それは局長首振っておられるので、それは違うんですね。それから銀行や証券会社が、これは金融経済教育推進機構、多分略称ができると思うんですが、何とか推奨している金融商品です、みたいなね。そういうことにならないように、ということだけ懸念として申し上げておきますので、局長もし何かコメントがあれば、コメントいただいて終わりにしたいと思います。

1:40:50

金融庁伊藤局長。

1:40:53

先生の御記念もしっかり受け止めながら、今後金融経済教育推進機構が、より良い業務を行えるように、しっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。終わります。

1:41:18

小池晃委員。

1:41:21

日本共産党の小池晃です。法案に入る前に、中古車販売を終わって、ビッグモーターが修理や車検の際に、車体に傷をつけると、不必要な部品交換を行って、保険金を制需していたということが明らかになりまして、一昨日大臣が記者会見で、ビッグモーターの保険代理店登録を取り消すと表明されました。これまでの経過と、今後の対応について簡潔に御説明ください。

1:41:51

鈴木内閣府特命担当大臣。

1:41:54

ビッグモーター社については、今月10日、金曜日まで、立ち入り検査を実施してまいりました。その結果、会社法上求められる経営管理体制が構築されていない、適正な保険募集を確保するための体制整備も行われていないことが確認されたほか、今後、保険会社との代理店委託契約がすべて解消となる予定であり、保険会社から再建に向けた支援も期待できないと判断しました。こうした状況に鑑み、金融庁として保険業法に基づき、11月30日をもって、ビッグモーター社の損害保険代理店の登録を取り消す方針を固めたものであります。今後、ビッグモーター社に対しては、行政手続法に基づき、来週21日火曜日に意見陳述のための聴聞を行い、その結果を踏まえ、速やかに処分に向けた行政上の手続きを進めてまいりたいと考えております。小池委員、当然の措置ではないかと思うんですが、構造問題があると思うんですね。やっぱり保険金請求を行う自動車販売店あるいは修理業者が、その保険会社に多大な利益を与える保険代理店を兼ねていたらば、これは保険会社は厳しく査定できないのではないかと。特に今回大手中古車販売チェーンが、損害保険代理店を兼業することによって、自動車修理を償還することと引き換えに保険契約を取って収入を得ると、まさに癒着の構造というのが明らかになってきていると思います。私は自動車販売あるいは修理業の、もちろん利便性はありますけれども、こういう問題点が明らかになったわけですから、大手チェーンには保険代理店の兼業を認めないと、そういう制度改正が必要ではないかと、検討すべきではないかと思いますが、大臣いかがでしょうか。

1:44:03

鈴木大臣。

1:44:05

ビジネスモデルにも関わる問題だと思います。金融庁としては、現在、ソンポジャパン、そしてソンポホールディングスに対して、立入検査を実施しております。その中で小池先生御指摘の点も含めまして、ビッグモーター社と損害保険会社との間で、不正行為の温床となるような構造的な問題がなかったかどうか、といった観点からも深みのある実態調査を進めているところであります。その実態把握の結果、自動車関連業者が損害保険代理店を兼業することが、今回問題となっている保険金不正請求事案の温床になっていると認められた場合には、制度あるいは監督の在り方を含めて、関係者とも議論をしながら、適切な検討をしていかなければならないと考えております。

1:45:04

小池議員。

1:45:05

非常に大事な答弁をいただいたと思っております。これは、ディーラー代理店については、手数料ポイントなども高いポイントが付与されているということも指摘をされています。諸外国では、やはりこういうディーラーと保険代理店の兼業を認めないという国も、全体じゃないんですけど、そういう国もあるというふうにも聞いておりますので、やはり今回のような事態再発防止のために、公開制も含めて対処すべきだということを申し上げておきたいと思います。その上で、法案についてお聞きをします。この法案は、金融経済教育を資産所得倍増プランの一環として推進すると。これは、貯蓄から投資へという政策に沿ったものであります。その前提として、日本人は預貯金ばかりしていて、投資リスクを避けているという認識があるわけですね。根拠となってきたのが資金循環統計に基づく課程の国際比較です。配付資料の1枚目ですが、これは先月4日に新しい資本主義実現会議の資産運用分科会に政府が提出した資料であります。これを見ますと、日本とアメリカを比べると、確かに現預金が日本、アメリカの4倍以上です。一方で株等投資新宅、これを合わせたリスク資産は、アメリカは日本の3倍近くになる。総理はこれを繰り返し、このデータを紹介してきたんですが、しかしこのデータだけで日本の家計は預金ばかりなんだというふうに結論づけられるんだろうかと。と言いますのは、やはり日本とアメリカの間には大きな資産格差があるわけですね。日本も今格差を拡大していますが、アメリカほどではありません。富裕層は一般的な家計よりも、これはリスク資産の保有割合が高いわけです。国全体の合計を比較すると、やはり超富裕層の多いアメリカの方がリスク資産の割合というのは、当然高くなってくるんじゃないだろうか。ですから大臣、やはり資産規模が同じレベル同士で比べるということも、これは必要なんではないかというふうに思うんですが、大臣いかがでしょうか。

1:47:17

鈴木大臣。

1:47:19

お示しいただきました資料でございますが、日米における家計の資産構成の全体像をお示しする観点から、日米の家計全体の資産別、保有割合を算出したものであります。家計の資産規模別に資産別保有割合を分析することで、より詳細な議論が可能となると考えております。その一方で、日米それぞれの全世帯を所得順に5等分した所得階層別に家計が保有する株式等の割合を分析した民間団体の分析結果によりますと、日本の家計における階層別の株式などの保有割合は、8%から12%の幅であるのに対しまして、米国では16%から41%となっておりまして、日本の家計における株式等の保有割合は、米国における所得の比較的低い階層の保有割合を下回っていることが示されております。金融庁といたしましては、国民の安定的な資産形成の実現に向けて、小池先生の御指摘の点も含め、様々な観点から分析を行う必要があると思っておりまして、その取組を進めていくことが重要であると考えております。小池委員、今、私の次の質問に関わる答弁まで含めてされたような気がしますが、2枚目の資料は、これは私の方で日本とアメリカのデータで比較したものです。株と投資進捗というリスク資産、資産階級別にどれぐらい占めているか。これは日本は5分位、アメリカは4分位に分かれているんですが、このデータで見ると、これは日本の4分位までとアメリカの3分位までというのは、リスク資産の保有割合にはあまり大きな違いはない。違いが出るのは、富裕層が含まれてくる最後の分位で、日本の第5分位はリスク資産が17.5%、これに対してアメリカの第4分位は38.8%ということで、アメリカ日本の2倍以上なんですね。別にこれも議論はいたしません。指摘だけにとどめますが、私がこの示したデータを見る限りでは、日米の一般的な家計同士の比較では、リスク資産の保有割合がアメリカは日本の3倍というのは課題ではないかなと思います。大臣もそういった分析も必要であるという認識をお示しになりましたので、ぜひそういったことまで踏み込んだ解明というか、きちんとした統計づくりなどもやっていただきたいと。金融庁の方にお聞きすると、こういうデータはないということだったので、ぜひそういったデータも作っていただきたいということを、これは要望しておきたいというふうに思います。それから今回の法案ですね、貯蓄から投資へという政策を金融経済教育の中に持ち込むということには、私は大きな問題があるというふうに思います。公教育に投資関与というビジネスが持ち込まれる、そういう懸念は消費者教育にあたってこられた有識者、弁護士などからも、投資のメリットの強調ばかりになるのではないかという指摘もございます。この点で金融庁も金融経済教育推進機構は中立性が重要だというふうにおっしゃってきました。しかしそうであるならば、なぜこの日銀から離して金融庁の所管にしたんだろうか。もともと消費者庁、文科省、そして日銀の金融広報中央委員会が中心となってやってきたわけですね。それを改組して、民間法人と言いながら、先ほども議論ありましたけれども、国が半分出資する。それで金融庁が所管する。もちろん金融庁とか金融業界が一切手を引けと言っているのではありません。複雑な金融商品を理解するためには、やはり専門家の知見は必要であります。しかしあくまで補佐的な立場に留まるべきではないだろうか。私は推進機構は金融庁を所管とするのではなく、現行のように日銀のもとに置くという体制を変更する必要はないんじゃないか。金融庁、金融業界主導ではなく、消費者庁と文科省が主導する、そういう体制にすべきではないかと思いますが、大臣いかがでしょうか。

1:51:58

鈴木大臣

1:52:00

現在様々な主体によって行われております金融経済教育につきましては、政府や民間の金融関係団体等によります金融経済教育に関する取り組みが十分に調整されず、非効率である。あるいは、実施主体が民間の金融関係団体や金融機関では受け手に敬遠をされるとの指摘がありました。このため、金融経済教育推進機構のもとで、官民一体となって、国全体として中立的な立場から金融経済教育を推進することが最も有効であると考えております。今後、機構においては、学生・社会人・高齢者等の幅広い層に対して、単に金融商品の知識を伝えるのではなくて、家計管理や生活設計のほか、消費生活の基礎や社会保障、税制度、金融トラブルに関する内容も含めて、幅広い分野の金融経済教育に取り組んでいく予定であります。こうした取組を効果的に推進するためには、金融経済教育に関する一定の蓄積があり、これまで金融経済教育の実際の担い手でありました民間の金融関係団体や金融広報地方委員会とのネットワークを有する金融庁が、引き続き中心的な役割を担いつつ、これまで同様に文部科学省、消費者庁を含む幅広い関係者とも適切に連携しながら取り組んでいくことで、バランスの取れた金融経済教育を進めてまいりたいと考えております。小池委員、今言われたようなことをきちんと担保する上では、運営委員会が設置されるわけですね。この運営委員会で重要事項を意思決定すると。大臣は、衆議院で機構の中立性確保のため運営委員会の人選については、金融経済等に専門的な知見を有する第三者である外部有識者を中心とすると答弁されておりますが、この外部有識者の人選というのはどうなっていくのか。これは消費者教育の専門家、あるいはその消費者問題に取り組んできた弁護士、そういった方もやはり入れるべきではないかと思うんですが、大臣いかがでしょうか。

1:54:27

鈴木大臣。

1:54:29

金融経済教育推進機構には、外部有識者の参画を得つつ、運営の透明性、効率性を確保することによりまして、ガバナンスを強化するという観点から運営委員会を設置することとしております。金融経済教育は、これまで金融広報中央委員会が事務局を務め、消費者教育の専門家を含む幅広い金融経済教育の関係者で構成される金融経済教育推進会議において、身につけるべき知識などが金融リテラシーマップとして整理されてまいりましたが、今般の法律に基づき設立される機構では、その内容を踏まえつつ、家計管理や生活設計のほか、消費生活の基礎や社会保障・税制度・金融トラブルに関する内容も含めて、広範な観点から教育活動に取り組んでいく予定であります。したがいまして、機構の運営委員につきましては、金融経済教育活動、または年金制度に関する豊富な知識を有していることのみならず、小池先生ご指摘のとおり、消費者分野の視点から議論に参画できる方にもご就任いただくことが望ましいと考えます。なお、運営委員は内閣総理大臣の任価を受けて、機構の理事長が任命することとなりますので、金融庁としては、こうした任価手続きの中で適切に対応してまいりたいと思っております。

1:56:11

小池議員。

1:56:12

金融広報庁委員会には、現在、金融経済教育推進会議が置かれております。これ、機構が新設されると、この推進会議はどうなるのか、今、会議に参加している消費者庁、文科省、また消費者教育の関係者、引き続き参加できるのでしょうか。この点について最後にお聞きします。

1:56:30

鈴木大臣。

1:56:32

金融経済教育、これは効率的、効果的に推進するためには、消費者教育の専門家を含む有識者や関係団体が集まり、金融経済教育の取組状況を関係者間で共有する場として、金融経済教育推進会議の役割は今後とも重要であり、引き続き存続するものと考えております。その上で、今般の法案に基づきまして、金融経済教育推進機構が設立された後は、この推進会議の事務局を担ってきた金融広報中央委員会の機能は、機構が承継することとなりますので、今後は機構が推進会議の事務局を担うことが想定されます。金融庁としても引き続き、消費者庁や文部科学省、消費者教育の専門家なども参加する金融経済教育推進会議の場において、金融経済教育の取組状況、今後の在り方などについて議論が交わされることが望ましいと考えております。小池委員、業界の利益最優先ではなく、国民の立場に立った金融経済教育の確立が必要だというふうに思いますので、引き続きそういったことを求めてまいりたいと思います。終わります。

1:58:14

上谷総平議員

1:58:17

賛成党の上谷総平です。今回の法案が通れば、金融経済教育推進機構が成立し、金融経済教育が始まります。金融経済教育推進機構は何を主眼に金融経済教育を行うつる機構なのでしょうか。国民の資産運用の在り方について、どのような弊害や問題意識を踏まえ、教育を通じて日本経済にどのような方向づけを与えようと考えているのか、まず前提をお聞かせください。

1:58:46

金融庁総合政策局堀本政策立案総括審議官

1:58:51

金融経済教育推進機構における教育活動の主眼は、金融リタラシーの向上を通じて、国民一人ひとりが経済的に自立をいたしまして、より良い暮らしを送っていくことを可能にすることが主眼です。具体的には、金融経済教育を通じて家計管理や生活設計を習慣化する、あるいはリスク・リターンをはじめとする様々な金融商品の特質や、あるいは詐欺的な投資関与の悪質なトラブルの防止を理解する、それから、自らのニーズやライフラインに合った適切な金融商品やサービスを選択できる、そういうリタラシーの向上を図っているということでございます。来年1月からは、新しい新鮮さが始まる予定で、その際に新たに資産形成を取り組む方の増加が見込まれるところですが、特にそうした初心者の方に対して、適切なタイミングで金融経済教育を受ける機会を提供する、その結果として金融に関する幅広い知識の習得や判断を使っていただくことが必要不可欠だということで、一層重要なものになると考えております。確かに、今の日本の教育には、金融や経済の教育は欠けているのではないかと感じています。戦前までは、それぞれの地域に「こう」「なんとかこう」というものがありまして、みんなでお金を出し合って、少し利子をつけて貸すなど、仲間の応援をするという助け合いの仕組みがあったと思います。お金を貸す側も、ただ貸すだけではなく、貸した相手に仕事を融通するなどして、その貸した相手が返済不能にならないようなサポートもしていました。こうした取組を通じて、自分の資質は誰かの収入であり、自分の収入は誰かの資質であるという当たり前のことから、社会全体のお金の流れを知り、単に自分たちさえおければよいというような主戦動的なことを避け、他人や社会全体を豊かにするという思想が持てる経済教育があったわけです。しかし、このような助け合いの仕組みや制度は、GHQの占領支配時代にだいぶ壊されまして、信用金庫とか総合銀行といった銀行の制度に変えられてしまって、金融や投資の仕組みも大きく変わり、もともと大事とした考え方とか知識が一般の国民から失われてしまったというふうに感じています。そして最近の傾向を見ると、金融リテラシーの向上ばかりが先走って、いかに節約をして効率的にお金を貯めて将来に備えるかといったことが国民の関心になっているように感じます。金融リテラシーを学んだ国民が、自分の将来に向けて節約などをしてばかりでは、国全体が豊かになれないのは当然であり、そこからこの30年の日本の経済の停滞の原因の一つにもなっているのではないかと感じるほどです。また今後、確定教室年金や認識サービスの制度を活用し、多くの運用益や節税のメリットを得る方が出てくる一方で、しっかりと活用できない方も出てくることが想定できます。また、少し高齢化に伴い社会保障の継続性にも不安がある中で、こういった制度を活用できない人たちを単なる自己責任論で切り捨てるような新自由主義的な考え方になってしまったら、それこそ日本の社会全体の問題になります。我が国が大切にしてきた他者を思いやり、社会全体のことを考える、そのような金融経済教育が行われる必要があると思いますが、今後の計画にそのような視点が入っているのかお聞かせください。金融経済教育が目指す国民一人ひとりの金融リテラシーの向上については、結果として健全で質の高い金融商品の提供の促進を通じて、家計金融資産の有効活用や経済活動への資金の供給につながり得ると考えており、そういう意味で、公正で持続的な社会の実現に役立つと考えております。金融経済教育を通じて、金融という側面からなんですけれども、社会経済の循環の基本的な仕組み、これを理解を深めていただくということが、国民一人ひとりが社会全体のことを考える一条になると考えております。

2:03:22

上谷委員

2:03:25

なかなか最初の説明ではそういった点が感じられなかったので、ぜひそういった視点を入れていただきたいんですね。江戸時代には、二宮尊徳という経済人であり、教育者でもある人物がいました。彼の教育活動の中を見ると、お金とは何か、どう使うと個人が幸せになり、社会全体がよくなるかということを皆さんに教育して、たくさんの村や藩の再建に尽力したという実績があります。この功績を明治天皇なども評価されて、全国の小学校にその銅像が建てられたということは有名ですね。これから政府が金融経済教育を進めることは良いことだと私は思っています。ただ、西洋被れしたものではなくて、陶器とかマネーゲームではなくて、日本人が大切にしてきた、日本人の精神に沿った金融経済教育を期待しておりますので、よろしくお願いします。続いて、2023年の3月時点の国内大手不動産デベロッパーの外国人株主比率を見ると、三井不動産が48.27%、三菱自称が43.64%となっていて、こういった実質を見ると、外国資本に日本の土地の多くが買い占められていると、間接的にですけれども、そういったふうにも言えます。また、ソニー、東芝、任天堂といった有名な大手企業も、外国人の資本比率、株主資本比率が非常に高く、悪く言うと外国人の投資家のために日本人が働いていると、悪く言うとですけれども、そういった状況とも言えます。こういった状況になったのは、我々日本人が日本企業の株式に対し、リスクが高いとか、儲からないといって、持ち分を減らしてしまって、その分を外国人が買ったと、持ち分を増やしたということに起因します。これも言い方は悪いですが、日本国民の金融リテラシーの低さから生まれた事態だと言っても勘違いではないかというふうに、残念ながら思うんですね。今後、日本人に教育をして、個人投資を進めたとしても、今のような状況が加速されたということでは意味がなくなります。日本の国土や企業、人を守る、すなわち経済安全保障の観点から金融リテラシーの向上に向けたアプローチというものが非常に大切だと思います。国家間の戦争の目的というのは、相手の国を滅ぼすことではなくて、相手の国を自分たちの思い通りにコントロールをすることです。経済の戦いに敗れるということは、戦争に負けるということに等しいと思います。このような国防、経済安全保障の観点も入れた金融経済教育を行っていくべきだと考えますが、現状の計画の中でこうした視点は含まれているかお聞かせください。

2:05:57

金融庁堀本総括審議官

2:06:00

金融経済教育推進機構における提供する教育の内容については、最低限身につけるべき金融リテラシーの内容を年齢層別に具体化・体系化した金融リテラシーマップを踏まえつつ行っていくことになります。金融リテラシーマップにおいては、現状、国防や経済安全保障の観点に関しての直接な言及はございませんが、先ほどごらんに申し上げたように、国民一人ひとりの金融リテラシーが向上して、結果として家計金融資産の有効活用、あるいは資金が日本経済の活動の資金供給につながる、そういう形で公正で持続的な社会の実現に役立つと考えております。

2:06:53

神谷委員

2:06:55

ありがとうございます。お金をどう使うか、どう運用するかってすごく大事だと思うんですよね。ただ単にお金が増えた、減っただけで一気一流するのではなくて、そのお金がどういったことに使われて、国全体がどうやって強くなったか、豊かになったかということが大事で、国民の資産は確かに増えた。でも日本国民が外国の株式をたくさん持って、見かけ上資産は増えているんだけれども、でも肝心の日本企業、それから日本の土地、それが外国人のコントローラーにあるということになってしまっては、本末全倒になると思います。私よく言うんですけれども、戦争のプロセスというのは情報戦、経済戦、武力戦ですね。政府はさっきの国会で防衛予算の増額を決めましたが、その予算のほとんどは武力戦に備えるものでした、ミサイルとかね。情報戦とか経済戦というものに当てられる予算はほとんどなかったというふうに思います。今回の金融経済教育は本当に良い取り組みだと思っているので、ぜひこういったときに、経済戦という言葉がいいかどうかは分かりませんが、でもやはり国を守る、国の富を守るという視点もぜひ入れていただいて、その中で、その大きなフレームワークの中で国民の資産が増えましたというふうにしていただかないと、資産は増えたけれども、結局日本人の日本に対する影響力が減りましたということでは意味がなくなってしまうので、ぜひこの点、今後、金融リテラシーマップそのものにも少しでもいいので加えていただきたいというふうに強く要望したいと思います。次の質問に行きます。確定教室年金は60歳までで中途引き出しは原則不可。新任者では無期限の税制優遇などリスクを軽減し、しかるべきリターンを確保する長期の資産形成を促すものになっていて、老後の資金を確保する上で良い制度だと理解をしています。しかし、この制度を導入しなくても、こういった任産の制度なんかを導入しなくても、実は我々の上の世代の方々は公的年金だけで安心してやっていけたという事実もあります。運営管理機関連絡協議会の確定教室年金統計資料によると、2015年から2022年の間で企業型は508万人から782万人、個人型は21万人から195万人と急増をしています。2000年と2001年に開始された確定教室年金の加入者が近年になって急増した要因の一つとして、将来の年金の不安があるというのは間違いがないことだと思います。また、この急増のきっかけともなったのが、2019年の金融審議会市場ワーキンググループ報告書「高齢社会における資産形成管理による2000万円問題」というやつですね。レポートでは、公的年金だけでは標準的な生活を苦労すると、毎月5.5万円が不足し、老後30年間生きるには約2000万円の資金が不足するというふうに試算されたわけですね。ただし、これは単純に5万円×360ヶ月という計算なので、日銀が示している安定的な物価上昇、つまり年2%の物価上昇というものを考慮せず作られている数字です。年金の100年安心プランによって、マクロ経済のスライド方式が導入され、かつてのように年金が物価上昇率と同程度に上昇していくわけではなくなったので、年金収入は増えずに支出だけが増えるわけですから、物価の上昇の目的が達成された際には、老後資金の不足というものは、上期の計算による2000万円どころではなくなるということになります。民主主義において大切なことは、国民が現状と今後の展望を正確に理解していることだと私は考えています。金融経済教育を行う前提として、国民一人一人が現行の国の制度や在り方を真剣に考えて、自ら問える、考える状況というものを作らないといけないと考えますが、こうした現状の共有、財務大臣として国民にしっかりと訴えた上で教育を始めていただけないかと思うんですけれども、大臣のお考えをお聞かせください。

2:11:19

鈴木内閣特命担当大臣。

2:11:22

国民一人一人がより自律的で安心かつ豊かな生活を実現するためには、ご指摘のように経済を取り巻く環境や個々人の将来的な収支の見通しなどに関する幅広い理解を含めて、金融リテラシーを向上させていくことが重要であると考えます。そのような観点から、金融経済教育推進機構においては、家計管理や生活設計、適切な金融商品の利用選択だけではなくて、それらの検討をする前提となる金融経済情勢や社会保障、税制などの公的制度も含めて、広範な分野の教育にも取り組んでまいりたいと考えております。

2:12:09

神谷委員。

2:12:10

はい、良い答弁いただけたと思います。ありがとうございます。資産運用立国、資産所得倍増元年、貯蓄から投資へなどと、きれいな言葉が並んでいるんですけれども、その裏側には、もう国の年金制度では国民の老後の生活を保障できないというメッセージもあると思いますし、先ほど大塚議員の聞いていても、昔は貯蓄をしていれば、銀行に預けておけば増えたわけです、銀行を利用して。でも、もうそれができないので、そういう仕組みが壊されちゃったので、国民が自分で老後の資金なども考えて確保しておかないと回らないんだというふうに、わかりやすく言わないと多くの国民気づけないと思うんですね。オブライトに包んで政策を訴えておいて、後になって、いや我々ちゃんと注意喚起してましたよ、ということでは国民不幸になってしまいますので、言いにくいことだと思いますが、しっかりと教えていく、伝えていくということが国のリーダーの責務だというふうに思います。このような経済教育をして、資産運用を国が進めるということの本当の意図を、もう少し国民にわかりやすく伝えていただきたいと要望して、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。この際、委員の異動についてご報告いたします。本日、武見恵三君が委員を辞任され、その補欠として足立俊樹君が占任されました。

2:13:34

道後美真彦委員。

2:13:36

茨城県選挙区の道後美真彦です。よろしくお願いいたします。まず、金償法等の改正案について伺いたいと思います。資産形成という言葉の意味、定義なんですけれども、金融庁の認差特設ウェブサイトの投資の基本というページでではですね、将来に向けてお金を準備するには資産形成を行っていくことになりますが、資産形成には貯蓄と投資の2つの方法がありますとの記述があります。一方、本改正案ではですね、資産形成を金銭、有価証券、その他の金融資産の運用により資産を形成することと定義されておりますが、この定義について資産形成に貯蓄が含まれるのかはっきりしないといったようなご指摘もあります。衆議院における金融庁の答弁によると、預金による運用、つまり貯蓄も資産形成に含むとされておりますが、この定義は金融資産の運用との文言から、資産形成といえば投資といったイメージを国民に植え付けるものになっているのではないかなというふうに認識しております。資産形成という言葉の意味について改めて認識を伺いたいと思います。

2:14:47

金融庁総合政策局堀本政策立案総括審議官

2:14:52

本法案における資産形成については、ご指摘のような投資に限らず、預金による運用も含むものと考えております。国民が安定的な資産形成を実現するためには、当然のことなら預金も含めた運用、そのために自らのニーズやライフプランに合った適切な金融商品サービスを選択することが重要だと考えております。金融庁もこれまで関係団体と連携して金融経済教育を実施してきましたが、今後、本法案により設置する経済教育推進機構を中心に、先ほど申し上げました資産形成の意義や手段に関する理解についても深まるよう推進していきたいと考えております。

2:15:44

野辺委員

2:15:54

私は、ライフイベント、またその投資期間、そしてリスクの許容度、これは個人が金融商品を選択する上で前提となる条件として、それぞれ異なると思われます。そのために、貯蓄が資産形成のために最も合理的な選択となるケースもあり得るなというふうに思います。政府は長年、貯蓄から投資への転換を推し進める施策に取り組んでおられましたが、真の目的というのは、国民一人ひとりが資産形成を通じて豊かな暮らしを営むということであって、国民の資産を貯蓄から投資へ振り向かせること自体が目的化してはいけないなというふうに思っています。投資のリスクに対する国民の理解が不十分なまま、政府がむやみに投資を推奨するということは、国民一人ひとりの豊かな暮らしを実現するための資産形成から遠ざかってしまうという恐れもあります。このような観点を踏まえて、国民が資産を形成していく上で、政府はどのような役割を果たすべきかというところをご認識、お伺いします。

2:16:55

県庁堀本総括審議官

2:17:00

ご指摘のとおり、国民一人ひとりが生涯にわたって豊かな暮らしを畳むためには、老後や人生の様々なステージで必要となる資金を確保するために、小学生でも骨続と資産形成に取り組んでいく。これが非常に重要だと我々も考えております。政府としては、こういった安定的な資産形成を実現するためということで、先般来、任意差の抜本的拡充・高級化に加え、個人の金融リテラシーの向上、あるいは金融事業者による顧客本位の業務への定着や底上げ、こういったことを様々な施策を講じているところです。特にご指摘の金融リテラシーの観点からですけれども、投資にはもろんリスクは伴います。一般的に長期積み立て分散によるリスクを軽減させることが一方でございますので、そうしたことを踏まえれば、資産形成を行っていく上で、投資は有効な選択肢の一つだというふうには考えております。もちろん、それぞれの方の考え方やリスク要項によって投資をしないということもあり得ますが、いずれにしろそうした判断を適切に行っていただくためにも、資金を含めた将来のライフプランを描いたり、金融リテラシーを高めていただくことは必要不可欠なことだと考えております。従いまして、政府としては、機構において、金融商品の利用選択に向けた知識・学習だけではなく、詐欺的な投資関与の金融トラブルに遭わない教育、あるいは、特定の金融事業者や金融商品に偏らないアドバイスを行うアドバイザーの認定、そういったようなこともしていきたいと考えております。

2:18:55

今回、金融経済教育推進機構の創設があるわけですけれども、そこについて質問させていただきます。本改正案では、官民一体となって金融経済教育を実施するための中立的な組織ということで、金融経済教育推進機構を創設するというふうにしております。これまで、金融経済教育に当たっては、日本銀行情報サービス局に事務局を置いた金融広報中央委員会、これまでも取り上げられておりますけれども、が対等して大きな役割を果たしてきたというふうに思っています。金融広報中央委員会は、1952年に貯蓄増強中央委員会として発足したと、先ほども大塚委員の方からもお話ありましたが、そういった経緯を経て、2001年4月から金融広報中央委員会というふうに名刺を変更して、今に至っております。幅広い団体、また各式経験者の参加を経て、中立、公正な立場から活動をこれまでもしてきており、各都道府県の金融広報委員会とともにネットワークも構成されているという状況です。過去来、金融審議会の答申などでも、金融分野における消費者教育の推進といったことが様々な提言されてきたというわけですけれども、20年以上政府が旗振りを行ってきた貯蓄から投資への転換というところは、様々な市場強化対応策が講じられてきたにもかかわらず、実現には至っていないという現状だという認識なのかなと思います。今回、資産所得倍増プランの一環として改正案を提起するにあたって、従来の金融審議会答申で重視してきた金融広報中央委員会ではなく、あえて認可法人である金融経済教育推進機構を創設しなければならない理由というところを、ぜひ金融担当大臣の認識を伺いたいと思います。

2:20:50

鈴木内閣府特命担当大臣

2:20:53

まず、金融庁といたしましては、金融広報中央委員会の長年にわたります取組を通じて培われた知識、経験・ノウハウ、ネットワークを高く評価しているところであります。しかしながら、金融経済教育を受けたとの認識があるものは少数にとどまっており、金融経済教育が広く国民に行き届いていない。政府や関係団体等による金融経済教育に関する取組が十分に調整されておらず、連携を強化するべきであるとの御指摘もあるところでございます。また、現在は民間の金融関係団体や金融機関が金融経済教育の担い手となっておりますが、この点については、教育の主体が、実施主体が、民間の金融関係団体や金融機関では何か販売目的ではないかと疑われ、受け手には敬遠されるといった指摘もあります。このため、幅広く金融経済教育を推進していくためには、金融広報中央委員会や他の民間団体が培ってきた知識やネットワークなどを生かしながらも、民間を組織主体としつつ、認可を通じた一定の国の関与がある認可法人という形で金融経済教育推進機構を設立することで、官民一体となって、国全体として中立的な立場から金融経済教育を推進する形とすることが、最も有効であると考えているところであります。

2:22:36

道後委員

2:22:37

はい、ありがとうございます。機構を設立したからといって、今まで同じような役割をしてきた地方委員会がありましたので、そこはまだまだ疑問を持たざるを得ないなというふうには思っております。続いて、市販機開示と短期主義との関係に関する対応方針についてなんですけれども、市販機開示については、かねてから投資家また企業の短期的利益志向を助長するといった指摘がございます。2022年6月に公表されております金融審議会ディスクロージャーワーキンググループの報告書においては、これまでの受賞研究からは、市販機開示と短期主義との関係は必ずしも明確ではないとしつつ、コスト削減また開示の効率化の観点から市販機開示を市販機決算端子に一本化するという方針が示されております。この改正案では、金融庁法上の市販機報告書を廃止するというふうにしておりますが、本改正案による一本化後も市販機決算端子による市販機開示は続くということもありますので、市販機開示と短期主義との関係については引き続き検討する必要があるかなというふうに思います。政府の今後の対応方針について伺いたいと思います。

2:23:59

金融庁伊藤企画市場局長

2:24:02

お答え申し上げます。市販機開示と短期主義の関係につきましては、経営が短期主義につながるという意見は確かにございます。一方で中長期の経営戦略の進捗状況を確認する上で、市販機開示が有用であるというような意見もございまして、必ずしも議論しておりましても、関係者間で一致した見解を得られるというわけではございません。したがいまして、今回の法案の目的は短期主義の是正ということではございません。しかしながら、いずれにしても金融庁といたしましては、コーポレートガバナンス改革の実質化を推進し、短期的な視点にとらわれない企業の持続的な成長と中長期的な価値の向上を図ることが重要であるというふうに考えてございます。こうした観点から、サステナビリティ情報等に関する開示を充実させるとともに、可能な範囲で企業開示を効率化する観点から、金融商品取引所の市販機報告書を廃止して、取引所の市販機決算単身に一本化することとしてございます。今後の更なる市販機開示の在り方については、本法律案による見直し後の企業開示の充実の状況等を見る必要があると考えてございますが、幅広い観点から継続的に検討してまいりたいと考えてございます。次に、社債株式振替法等の改正案についての質問にさせてください。今回、デジタル原則に基づく法令見直しの一環として、特別法人出資証券をデジタル化の対象に加えるとしております。出資証券のデジタル化は、所建会社やまた生産機関の事務負担が軽減されるというところと、物理的な紛失リスクもなくなるなどメリットがあると思われます。では一方、なぜこれまで日銀出資証券を含む特別法人出資証券はデジタル化されてこなかったのかと、過去、社債券また株券等が電子化される中で特別法人の出資証券がその対象となってこなかった背景、理由について認識を伺いたいと思います。

2:26:21

県議長 伊藤局長

2:26:25

これまでデジタル化の対象となっていなかった背景ということでございますが、確かに日銀の出資証券については取引所に上場されて、デジタル化された方が便利であろうということではあったかと思いますが、一般の株式や社債に比べてニーズが少なくなった。ただし、昨今のデジタル化の推進に踏まえれば、さすがにこうしたものであっても、やはり電子化をするということが必要だろうという風な意見が体制となってきたものでございますから、今般、こうした特別法人の出資証券をデジタル化の対象としたいという風に考えたわけでございます。

2:27:21

道後美委員

2:27:23

ありがとうございます。私の質問は終わりにします。ありがとうございました。他に御発言もないようですから、両案に対する質疑は終局したものと認めます。これより両案について討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

2:27:51

柴信一委員

2:27:54

私は、会派を代表して、金融商品取引法等の一部を改正する法律案について反対の立場から討論いたします。本法案は、岸田政権の資産所得倍増プランに基づき、政府全体として貯蓄から投資への移行を進めることを目的の一つとしていますが、岸田政権が当初掲げていたのは所得倍増であり、これがいつの間にか資産所得倍増に変貌してしまったこと、そして今度は資産運用立国を実現するとしていることは、現在の物価高に苦しむ国民生活から考えて、政策の優先順位を間違っていると改めて指摘をしておかなければなりません。金融リテラシー教育の重要性や国民の資産形成に対する支援自体を否定するものではありませんが、政治が第一に取り組むべきは、そもそも資産形成をしたくてもできない低所得・中間層の引上げです。とりわけ、現行の金融所得税制の不公平性を放置したまま国策として投資を推奨することは、格差拡大を助長することにつながり、資産運用立国で国民全体が幸せになることはありません。岸田政権は、原点に帰り、金融所得課税強化による所得再分配を行い、そのことによって国民生活全体の向上をもって経済の好循環を図るべきであり、そのことは本法案と一体で議論すべきでした。金融経済教育推進機構の創設による金融経済教育の推進も、投資促進が先行し、投資被害救済を強化する視点が全くないことが質疑を通じて明らかになりました。機構の創設を通じて、投資の負の側面である投資リスクについての教育がどこまで十分なものとなるかは不明であり、また、実際に投資被害に遭ってしまった際の国としての被害者救済措置についても支援体制が不十分なままです。以上、国策として進められる岸田政権の資産所得倍増及び資産運用立国、そして本法案では国民全体の幸せは実現できないことが明白であることを主張し、私の金融商品取引法等の一部を改正する法律案に対する反対の討論といたします。

2:30:21

矢長瀬裕文委員

2:30:26

日本維新の外の柳瀬裕文です。私は、会派を代表して、金融商品取引法等の一部を改正する法律案に反対の立場から、また、情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための謝罪株式等の振り替えに関する法律等の一部を改正する法律案に賛成の立場から討論いたします。今回提出された法案のうち、金融商法等改正案については、顧客本位の業務運営の確保、国民の資産形成に関する金融リテラシーの向上等を図っていることや、デジタル化の進展に対応した顧客の利便向上及び保護に係る施策など、正しい金融知識に基づく国民の資産形成等に資することになると期待され、我が会派としても方向性には賛同いたすものであります。一方で、金融リテラシーの向上に関して、国全体で金融経済教育の機会提供に向けた取組を推進するために、臨下法人の金融経済教育推進機構を創設すること等しています。同機構については、国の予算措置に関する詳細が不明なまま法案が提出され、いまだに達成目標の詳細も決まっておらず、検討が不十分であります。また、同機構が主な業務としている金融経済教育の教材、コンテンツ作成、学校や企業等への講座の展開、個人に対する個別相談などは、既に官民に関わらず実施されており、新たに機構を設立する必要性が感じられません。同機構が単なる官僚の天下り先となるだけで、国民の税金が正しく使われるかどうかは不明であり、賛同することはできません。謝罪等振替法等開始提案については、デジタル化への対応、スタートアップ企業の上場日程の期間短縮など、必要な法改正であると認識しております。国民生活に厳しい影響をもたらす物価高騰が続く中、国民の皆様の生活に真に役立つことに、税金が使われるべきであるということを申し上げ、禁止法等開始提案については反対、謝罪等振替法等開始提案については賛成の討論といたします。

2:32:23

小池晃委員

2:32:26

日本共産党の小池晃です。会派代表して、金融商品取引法等開始提案に対する反対討論を行います。反対理由の第一は、金融経済教育の名で、公教育に投資関与ビジネスが持ち込まれる懸念があるからです。金融リダラシーの向上は、金融商品が複雑化し、投資詐欺被害が急増する中、ますます重要になっています。一方、法案は、金融経済教育を貯蓄から投資方針の中に続け、金融庁所管の金融経済教育推進機構を新設します。しかし、これでは消費者教育関係者から、投資のメリットばかり強調されることになる。日銀のもとにある金融広報中央委員会は、現状のままでよいという声が上がるのは当然です。ハンターリーの第2は、デジタル化による利便性の向上のためとして、金融商品売買の際、金融商業者に課している契約時に関わる書面交付義務を撤廃することが、顧客の追加負担を招く危険があるためです。書面交付を求めることはできますが、その際に負担が生じるのであれば、顧客本位は骨抜きとなります。また、審判手続のデジタル化についても、電子的な手段が苦手な顧客が不利にならないような配慮義務が欠けている点も問題です。本法案には、企業開示制度の見直しなど必要な措置も含まれていますが、これまで述べてきたような問題点から反対するものであります。以上です。他に御意見もないようですから、両案に対する討論は終局したものと認めます。これより採決に入ります。まず、金融商品取引法等の一部を改正する法律案について、採決を行います。本案に賛成の方の挙手を願います。多数と認めます。よって本案は、多数をもって、原案どおり可決すべきものと決定いたしました。この際、熊谷君から発言を求められておりますので、これを許します。

2:34:24

熊谷博人委員

2:34:27

私は、ただいま可決されました金融商品取引法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主社民、公明党日本維新の会、国民民主党新緑風会及び日本共産党の各派並びに、各派に属しない議員、神谷総勉委員及び道後美真紀子委員の共同提案による附帯決議案を提出いたします。それでは案文を朗読いたします。金融商品取引法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議案。政府は次の事項について十分配慮すべきである。1. 金融経済教育の意義目的には、金融リテラシーの向上を通じて、国民一人一人が経済的に自立し、より良い暮らしを実現していくことを可能とすることがあることに鑑み、以下の事項に留意した金融経済教育を推進すること。1. 金融商品取引を装った無登録営業、詐欺的な投資関与、脱法的なマルチ処方による被害が多数生じている現状を踏まえ、被害防止に必要な情報を適時適切に提供する仕組みを整えるとともに、批判的かつ多角的な判断力の関与を支援すること。2. 投資の必要性又は有益性のみを強調するのではなく、リスクに対する正しい理解の浸透にも努め、個人のライフプランを踏まえた資産形成における自由な意思決定による貯蓄と投資の組み合わせを尊重すること。2. 金融経済教育推進機構の運営に当たっては、官僚の天下り先や新たな資格認定を通じた利権の温床とならないよう、人事情報や財務内容を積極的に開示するほか、以下の事項に留意すること。1. 金融経済教育推進機構の目的は、適切な金融サービスの利用等に資する金融又は経済に関する知識を習得し、これを活用する能力の育成を図るための教授及び指導を推進することであって、本法に、改正後の金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第82条第1項に基づく基本方針の内容に完全に含まれるものではないこと。2. 適切な金融サービスの利用等に資する金融又は経済に関する知識には、資産形成だけではなく、金融広報中央委員会が従来扱ってきた家計管理、生活設計や消費者被害防止等も含まれること、また、これを活用する能力の育成を図るための教授及び指導は、金融経済教育推進会議作成の金融リテラシーマップを基本としたものを通じて行われるものであること。3. 政府及び金融経済教育推進機構は、これまで金融広報中央委員会が実施してきた学校教育に向けた金融教育プログラムをはじめとした金融教育教材作成、教員向けセミラー、作文・小論文コンクール等の活動に加え、経年的に行ってきた家計の金融行動に関する世論調査や金融リテラシー調査等の基礎的な調査報告等の意義・成果を踏まえながら、活動内容を充実させるとともに、金融経済教育が広く国民に提供されるよう取り組むこと。3. 金融経済教育推進機構に対する監督の実効性を確保するとともに、地方公共団体や民間事業者の取組に対する支援を全国において着実に実施するために必要な体制を整備すること。4. 金融サービスの提供に当たり、顧客等の最善の利益を図るための取組が徹底されること。5. 金融商品取引法上の市販機報告書を廃止し、金融商品取引所の規則に基づく市販機決算単身へ一本化するに当たっては、投資家に必要な情報が提供されるための環境整備及び制度の円滑な移行に資する環境整備を金融商品取引所等と連携して行うこと。6. 本法の検討条項に関して、改正後の各法律の施行の状況等を勘案するに当たって、金融サービスの顧客等の利便が向上し、かつ当該顧客等が保護されているかを十分に検証し、必要があると認めるときは各法律に基づく制度の改善につなげるための検討を行うこと。7. 本法に基づく制度の運用に当たっては、情報通信技術の進展等の我が国の金融及び資本市場をめぐる環境変化を踏まえ、金融サービスの顧客等の利便の向上及び保護を図る観点から必要な体制を整備すること。この際、地域の金融事業者のモニタリングを主に担当する財務局を含め、優秀な人材の確保と職員の専門性の向上を図るとともに、必要な定員の確保及び機構の整備に努めること。8. 密議決議する。 以上でございます。何卒各委員の賛同をお願いいたします。ただいま熊谷委員から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。全会一致と認めます。よって熊谷委員提出の附帯決議案は、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。ただいまの決議に対し、鈴木内閣府特命担当大臣から発言を求められておりますので、この際これを許します。

2:40:52

鈴木内閣府特命担当大臣。

2:40:54

ただいまご決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえまして、配意してまいりたいと存じます。次に、情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための、社債株式等の振り替えに関する法律等の一部を改正する法律案について、採決を行います。本案に賛成の方の挙手を願います。全会一致と認めます。予定本案は、全会一致をもって、原案通り可決すべきものと決定をいたしました。なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一に願いたいと存じますが、御異議ございませんか。御異議ないと認め、差与を決定いたします。本日はこれにて散会いたします。

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