19:34
これより会議を開きます。公務員制度及び給与並びに行政機構に関する件、特に人事院勧告について調査を進めます。この際、お諮りいたします。本件調査のため、本日、政府参考人としておともとに配付いたしておりますとおり、内閣官房、内閣人事政策統括官、久保田、尾瀬君、ほか6名の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、ご異議ありませんか。
20:10
ご異議なしと認めます。よって、そのように決しました。質疑の申出がありますので、順次これを許します。稲富修司君。
20:21
おはようございます。衆議院議員の稲富です。どうぞよろしくお願いいたします。まず、人事院勧告について、 詳細に伺ってまいりたいと思います。今回の人事院勧告のまず、全体構成について伺います。今年の人事院勧告の構成は、公務員の人事管理に関する報告が置かれ、次に勤務時間に関する勧告、次に一般職員の給与についての報告勧告となっております。しかし、先日、総裁の国会における人事院勧告概要説明の中では、給与勧告があり、勤務時間勧告があり、公務員人事管理に関する報告となっておりました。人事院は、国家公務員法において、まず第一に、給与その他の勤務条件の改善及び人事行政の改善に関する勧告がその役割として謳われております。それは、大臣も以前、国会で御答弁されているように、人事院が国家公務員の労働基本権を制約することに対する代償期間という位置づけがあるからでございます。なぜ、今年の人事院勧告がこのような例年と違ったような順となっているのか、また国会への説明は従来どおりということになっておりましたが、その真意のところをお伺いをまずいたしたいと思います。
21:48
おはようございます。お答え申し上げます。労働基本権制約の代償期間としての機能についての認識は、いささかも変わるものではございません。人事院は、社会経済情勢や国際情勢が激変する中で、国民の利益を守り、世界最高水準の行政サービスを提供し、活力ある社会を築く、そのためには、行政の経営管理力を高め、公務組織の拡張に優位な人材を優先することが不可欠であると考えています。このような基本的な考え方に立ち、本年の人事院勧告では、最初に公務員人事管理における課題認識と対応策の全体像を分かりやすいの点からお示しすることとし、別紙第一で報告いたしました。この報告の中で言及した勤務時間に関する取組のうち、法律改正が必要となる事項は、別紙2で勧告し、また、本年の給与観点に関しましては、別紙第三で報告し、必要な法律改正について、別紙4で勧告したものであります。今後とも、労働基本権制約の代償措置をはじめ、人事院の役割を適切に果たしてまいります。
23:07
ありがとうございます。優先順位は特段つけているわけではないんだというご答弁かと思いますが、そうは言っても、よく我々一丁目一番地とかいう言葉を使います。やはり一番目に来るのは、どういうのが最優先するのかということは非常に大事なことでありまして、ぜひその点を踏まえて、これからも職務に励んでいただければと思います。次に人材確保について伺います。総裁も談話の中で、多様で優秀な人材を集めることは国家的課題であると、あるいは公務における人材確保は今危機的な状況にあるということをおっしゃっております。私も全く同じ認識でございまして、やはり日本が安定した国家運営ができるというのは、この官僚機構に応うものが非常に大きい、その役割が非常に大切であると。しかし10月30日の朝日新聞に報道がありますが、学生のキャリア完了離れが報道されておりました。志願者が10年間で3割減ったとかいうことも記載がありました。若い方々が公務に希望を持ってチャレンジをされるにあたっては、少なくとも2つ私は大事だと思うのは、労働環境の改善と、やはり総裁の言葉がウェルビングが当たるかどうか分かりませんがやりがいだと思います。労働環境の改善については、今回賃上げをするであるとか、フレックスタイムのより柔軟な運用ということが盛り込まれている。その仕組みを改善するということはできるわけです。しかしやりがいをどう感じてもらえるかというのは非常に難しいところでございまして、例えば今、若い有意な人材が、例えば法学部であれば大企業の法務部門に行ったり、あるいは外資系コンサルやIT関連企業、経済学部や工学部なんかも、自ら起業しようとする方もたくさんいらっしゃる。一つの大きな項目としての選択肢を、やはり若い方々に希望を持ってもらえるようにするために、それやりがいは、例えば国を動かしているとか、貢献している社会をよくしたいという、そういった志に応える組織にするというのは一朝一夕にはできないかもしれませんが、それがなければ、おそらく若い方々、環境整備だけではなかなか難しいのではないかと思いますが、その点、どうやってやりがいを感じてもらえるような組織にするのか、その点、総裁の見解を伺います。
25:49
公務を支える多様で有意な人材の確保のためには、職員が働きながら成長実感し、仕事のやりがいを感じられるような公務組織を実現することが重要と考えます。一つ目の成長実感については、成長というのは人に評価されて実感できるものであり、マネジメント力の向上、公正な人事評価の実施や、周囲からの働きぶりに関する適切なフィードバックが不可欠です。二つ目の仕事のやりがいについては、仕事の意義や目的を厳格化することが大切であり、上司が日頃から様々な機会にそれらを明示して、適切に伝えることが重要だと考えられます。人事院は、本年8月に勧告と併せて行った公務員人事管理に関する報告において、人材の確保、職員の成長と組織パフォーマンスの向上、多様なワークスタイル、ライフスタイルの実現などの三つの柱について提言を行いました。先ほど申し上げた二点も踏まえ、多様な職員、一人一人が躍動でき、ウェルビーが実現される魅力的な公務の実現に取り組んでまいります。
26:59
ありがとうございます。ぜひ取り組みいただきたいのですが、やはりどうしても時間がかかる。喫緊の国家的課題であるということは、早く若い方々に参画をしてもらうようなことをしていかなければいけないと思います。そこで、先ほど申し上げた、取り上げさせていただきました、同じ朝日新聞の報道によると、国家公務員の総合職の合格者は、今、地方の国公立大学や私立大学が増えております。大学も多様化をしているということで、先日、東京のある大学の学生間に勤めている方とお話をしたところ、今や自宅から通学している方が7割。一人暮らしが3割ということで、我々が学生の頃と逆転をしてしまっている。おそらくここも、想像がつくわけでございます。かつては田舎から出てきたような、私もそうでしたけれども、東京に来て学生生活を送るということができたわけですけれども、やはり経済格差の影響もあろうかと思います。なかなか東京まで出てきて学生生活を送ることが難しくなってきている。しかし、だからこそ、これから公務を、国家公務員を首謀される方に、地方には大きな可能性があるんじゃないかと私は思うわけです。先ほど申し上げましたように、地方出身の方の合格者が増えている。ただ、その方々がどれだけ勤務をしているかというところまでは、調べているわけではない。あるいは、地方から都市圏に働くにあたっては、どうしても住居費の問題は大きな問題になります。そういったことも含めて、少し地方に目を向けて、優秀な人材がたくさんおりますので、そういう方々をリクルートするといいますか、しっかりと目を向けていただきたい。その点が、今回の報告にも、いささか私はなかったんじゃないかというふうに思いましたけれども、その点ぜひ、総裁の見解を伺いたいと思います。
29:17
お答え申し上げます。人事院は多様で有意な人材を確保するために、各府省と連携しながら、国家公務員の仕事や各府省の業務概要などを幅広く紹介するほか、国家公務員の仕事が国民生活を支え、やりがいや成長実感を感じられる魅力的なものであることを学生にアピールする取組を行っています。こうした取組について、対面によるイベントを全国各地で実施するとともに、地方の学生も移動の負担なく参加できるオンラインイベントも積極的に開催しています。また、志望者が都合のよいときに利用できるアーカイブによる視聴も可能としています。人事院としましては、このような取組を通じて、公務の魅力が全国各地の志望者の目に触れる機会を積極的に展開してまいりたいと考えております。なお、御指摘の住居手当につきましては、地方からの採用者も含め、自ら居住する住宅を借り受け、月額1万6000円を超える家賃を支払っている職員に対して支給することとしております。民間における住宅、手当の支給状況なども踏まえて、開通も行ってきているところでございます。
30:28
どうもありがとうございます。ぜひ、しっかりと地方の人材発掘を務めていただければと思います。続きまして、特別職の職員の給与に関する法律について、この大臣に伺いたいと思います。この法律によって、総理は46万円、大臣32万円、副大臣32万円、政務官29万円の賃金アップが実行されます。このぶっかだかの中で、多くの国民が大変困っている中で、なぜ今このタイミングでこの法案を提出されたのか、大臣の御説明をお願いいたします。
31:12
特別職給与法につきましては、特別職の国家公務員には、内閣総理大臣や国務大臣のほかにも、会計検査委員長や人事院総裁、各種委員会の委員長など様々なものがあり、官職の職務と責任に応じて多様な人材を確保するため、その給与については、従来から一般職の国家公務員の給与との均衡を図るとともに、公務員全体の給与の体系を維持する観点から、一般職の国家公務員の給与改定に順次て改定をしてきており、賃上げの流れを止めないためにも、民間に準拠した改定を続けていくことが適切と判断し、今回の改正法案を提出したものでございます。昨日官房長官が、総理や政務三役の今回の給与増額分を刻々返納することを発言されたことも受けて、法案担当大臣である私としても、法案の早期成立に尽力してまいります。
32:16
しかし、政治家が任命されている部分については、法律上切り分けることは十分に可能なわけでございます。今回の賃上げについては、今年の4月から早急して行うわけでございます。一方で、今回の経済対策に盛り込まれると思われる、国民への減税というのは来年の6月ですよね。こっちは4月から給与を上げますと。しかし国民への減税は来年の6月ですと。これってやはり大臣、まずいんじゃないかというふうに思われませんでしたか。
33:00
官職の給与は、その職務と責任に応じて定むものであり、内閣総理大臣や国務大臣などのみを据え置くことは、他の官職とのバランスを確保ととなり、公務員全体の給与の体系を崩すことにもなりかねないので、今回の改正法案を提出いたしました。
33:21
政府ことはバランスを確保と言いながら、でも返納するということです。私、これ立ち止まって考える場面がいくつかあったと思うんですね。その一つは、我々は一般職の国家公務員の給与引上げは賛成です。賃上げを公務にも広げていかなきゃいけないという、その御趣旨は我々も同意するものです。しかし総理はじめ、政治家がついている、任命された部分については賛成できません。本来であれば、第二次改造内閣が発足をして、岸田内閣がですね。政務官が辞め、そして副大臣が辞めました。そこで立ち止まって、その度ごとに重く受け止めるという、内閣が言っているわけです。だからそこで立ち止まって考えるべきだ、というふうに思いますが、大臣、どう思われますか。
34:15
先ほどから繰り返しで恐縮でございますが、官職の給与は、その職務と責任に応じて定まるものでございます。
34:27
返納をするというふうに表明をされました。しかしそれもですね、簡単なもので私はないと思います。そこでちょっと参考にに伺いたいんですが、第二次改造内閣が9月に発足してから、副大臣政務官が辞められました。これ4月から訴求しますけれども、その政務三役で辞めた方の給与、これはどうなるのでしょう。
34:57
内閣官房久保田内閣人事局人事提 索統括官。
35:04
お答えいたします。現在国会に提出させていただいております特別職給与法の改正案が成立した場合、月令給につきましては、令和5年4月1日に遡って改定されますので、令和5年4月1日以降に在職していた場合、差額分は追加して支給されることになります。ただボーナスにつきましては、例えば期準備前、12月1日の1ヶ月前ですので、11月1日より前に退職した場合には支給されないということになります。
35:38
つまりですね、辞めた方々にも月令給については追加支給されるわけです。国家返納をするということでございますが、これ法的に大丈夫なんですか。
35:57
従来のこれまでの取扱いについて申し上げますが、在職時に政務三役として支給された給与を返納することが明確に決定されている場合においては、実際の現金提供等の行為が総理大臣等の退職後であっても自主返納できるものと解されるという立場を私どもとしてはとっております。なお、今回の返納に関わる詳細については、今後検討することとされております。
36:30
これおそらく申し合わせをされるんですよね。申し合わせをして返納しますということをするんですけれども、申し合わせの場にやめた方いないんですよね。なので、これやめた後も返納ができるという理屈が通じるのであれば、仮にですね、やめた後にこれから出てくるかもしれない大臣や副大臣や政務官がやめた後に、そのやめた期間、いた期間、在職期間の給与が大臣として不適切だったから返せということも可能になるという話になると思うんですよ。私、非常に不安定な解釈の中でやっておるんじゃないかと思うんです。なので、これはですね、我々後で同僚議員が言いますけれども、やはり特別職の今回政務、政治家から政務三役になっている、あるいは総理については、政治家についてはですね、やはり凍結をするというのが一番わかりやすいやり方であって、そうでなければ先ほど申し上げたように非常に不安定な中で、やめられた方も返納をせざるを得ないということになるんじゃないかと思いますが、その点、最後御答弁をお願いします。
37:54
現在の取扱いを繰り返し申し上げますが、現在は、支給された給与を返納することが明確に決定されている場合においては、自主返納できるものと返しておりまして、なお、今回の返納に係る詳細については、今後検討することとしております。
38:32
日本維新の会、安倍司です。まず冒頭で、人事院勧告制度における官民給与のあり方について一言申し上げます。日本維新の会では、人事院勧告制度における官民給与比較が実態を反映していないのではないか、したがって抜本的に見直して、公務員給与を適正化すべきであると訴えてまいりました。様々な議論があ ることは、もちろん承知しておりますが、我が国の421万ある企業のうち99.7%が中小零細企業であることを踏まえて、官民給与比較について不断の見直しをしていただけますよう、川本総裁に要望いたします。次に霞ヶ関の組織カルチャーに変化を起こし、活性化させていくにはどのような手を打っていくべきなのか、議論をさせていただきたいと思います。私は、霞ヶ関は非常に我が国の経済発展と社会の安定に大きな役割を果たしてきたと思っております。もちろん時代ごとに様々な批判も向けられてきましたけれども、国民生活を支えるために、なくてはならない機関であると思います。しかし組織もそれを構成するのは人でありまして、優秀な人材が集って、先ほど稲富委員もお指摘しておりましたが、やりがいを持って働いて、組織としてのパフォーマンスにつなげることが国民の利益に資することになります。そのためには時代の変化にしっかりと合わせて、仕組みを整えて改革していくことが重要であると思います。こうした中で近年、霞ヶ関の若者離れが顕著になりまして、また職員のモチベーショ ン低下、組織としての政策形成機能の劣化というものが指摘されるようになっております。これは大変な危機感を感じております。何とか霞ヶ関を活性化して、若い方が夢や希望を持って働ける環境をつくっていくことが、今まさに必要とされていると思います。一方、民間では多様な働き方が広がって、年効除列の人事は大きく変わってきております。先進的な企業ではジョブ型の人事制度も採用されてきております。この変化から一方で一番遠いのは霞ヶ関なのではないかなと考えております。日本型雇用の典型とされる年効除列、減点主義、さらには民間とのいわゆる流動性がない、人材市場との流動性がない。こちらが閉鎖的な風土を形成している。これが霞ヶ関の特徴でありまして、改革するといっても歩みがちちとしたものであるというのは、皆さんも思っておられるのではないかなと思います。こうした中、2008年6月に国家公務員制度改革基本法が制定されまして、法制公務3年以内の目途として必要な法制上の措置を、法制公務5年以内の目途として必要な措置を講ずるため、初改革時効の検討を進めとされました。そこでまず、国家公務員制度改革基本法を成立後、今日までの公務員制度改革に対する全般的な評価を河野大臣に伺います。併せて法に基づく改革案である、新書を筆抜の処遇と基盤となる人事制度、官民人材交流の進捗について伺います。
41:56
まずこの公務員をめぐる諸課題というのは、日々変わってくるものだと思います。そういう意味で、普段の見直しというのが大事なんだろうと思います。基本法が立案されていた頃というのは、公務員の死亡者がここまで減る、あるいは公務員の若手がここまで離職が進むということは想定をしておりませんでした。そういう中で、やはり今日、霞ヶ関における働き方改革、特に長時間労働と勤務の予見性がないということについては、これは大きな課題になってきているというふうに言わざるを得ないかと思います。人事評価制度につきましては、平成21年度から人事評価制度を導入し、能力及び実績に基づく人事管理の礎と位置づけるとともに、令和3年からは評価区分を見直し、管理職員のマネジメントに対する評価も充実するなど、人事制度の改善を行ってまいりました。また官民人材交流につきましては、平成26年の官民人事交流法の改正により、対象法人を拡大し、手続を簡素化する。さらにはそれに加えて、透明性の向上を図るとともに、交流を推進するための取組を継続的に実施しているところでございます。こうしたものもしっかりと見直しを続けながら、より良いものにしてまいりたいと思います。安倍内閣総理大臣 ありがとうございました。普段の見直しをしていく、一定は改革を進めつつ、これからも普段の見直しをしていくという御答弁だったかと思いますが、まず私は能力、実績主義は不徹底なままで、人材交流も構想されていた改革にはほど遠いのかなと思っております。霞が関を活性化して高いパフォーマンスを上げていくには、優秀な人材に来てもらい、働きがいを持ってもらうことが重要であると思います。そのためには、能力、実力主義を徹底していくべきと考えております。例えば、シンガポールですと30代で事務次官として活躍して、実績を積んだ後、その後別の省庁の事務次官を務めるというようなこともあると聞いています。年功人事では交流を進める、リボルビングなどを実 現して閉鎖的な霞が関、外からの空気を入れ、多様な人材が活躍できる基準を築いていくべきだと考えております。こうしたことを進めていくための基盤となるのが、適切に能力、実績を評価していく人事評価制度の存在であると思います。そこで、内閣人事局では昨年10月から新たな人事評価制度の運用を始めたと聞いておりますが、今回の人事評価制度改正の趣旨を伺います。これまでの5段階評価から6段階評価とした意図は何でしょうか。お答え願います。
45:06
人事評価、これは、人用、給与、人事育成、人材育成など、人事管理の基礎となるものでございます。職員の能力、実績ともに適切に評価をしなければならないと思っておりますが、これまでは、この評価、5段階評価で、みんなAがつくみたいな、明らかにちょっと違うだろうというようなことでございました。これを5段階を6段階に細分をするとともに、今まではこのSとかAとかBとか、そういう評価だったものを、なんか有料とか、良好とか、もうちょっとこれを日本語に直して、もう少し評価者が適切に評価をできるようにしてみたというところでございます。やってみてどういうことになるのか、これもしっかり結果を見た上でやっていかなければならないと思いますが、やっぱりこれまでは、みんな同じようなところに上司がつけていたという習慣があるんだと思いますが、そこはやっぱりちゃんと部下を評価をして、いいものは引き上げるし、そうでないところは、やっぱりもうちょっと頑張れという意味でも、きちんとした評価をつけていくということをやっていく必要があるのかなというふうに思います。以上。
46:54
御答弁ありがとうございました。しっかり評価基準がしっかりしておりまして、客観的な人事評価が実施されなければ、抜擢人事も不信を生むだけでありまして、外部人材を適正な処遇に向かい入れることもできないと思います。そのために実際に評価が機能しているのか、職員の皆さんが制度に信頼をおいているのかが重要なポイントになってくると思います。これまでの人事評価制度における5段階評価での各段階、それぞれの割合についてお聞かせいただければと思います。参考にお願いします。
47:36
お答えいたします。令和2年に内閣人事局が実施いたしました、平成30年10月から令和元年9月までの能力評価、及び令和元年10月から令和2年3月までの業績評価に係る兵庫分布調査によりますと、5段階評価の一般職員につきましては、能力評価では、Sが9.1%、Aが53.2%、Bが37.2%、Cが0.4%、Dが0.0%、業績評価では、Sが11.2%、Aが52.1%、Bが36.3%、Cが0.4%、Dが0.1%でございました。
48:21
ありがとうございました。平成30年からの1年間の評価についてお答えをいただきました。この数字を見てわかるのは、A、B、つまり真ん中に評価が象徴しているということです。能力評価で90.4%、業績評価Bで88.4%がこの2区分に集中しております。乱暴な言い方をすれば、霞ヶ関では9割の人が普通という評価だということです。もちろんSも10%程度いるんですけれども、C、Dはほぼゼロです。上位10%の人だけが少しだけ給与が上がるというようなことでは、形だけの実績主義となりまして、実質横並びとなるのが必然になってくると思います。こうした結果になるのは、つまり絶対評価をしているからであります。私は評価ごとにしっかり相対評価にして、客観的にシビアな評価を行うことで、真に人事評価制度として機能して、職員の皆さんからも信頼を得るものとすることが重要であると思います。また360度評価、こちらについて、霞ヶ関OBの方から聞いたんですけれども、これは機能していないということでした。仲間うちでやると誰が評価しているかわかってしまう から、みんな気を使って正当な評価をつけない。なので評価のパイをしっかりと広げるなど工夫をする必要があると思います。今回の人事院勧告を受けて、初任給や若手に重点を置いた措置をとるとのことですが、これで公務員試験の受験者が増えて、若手が生き生きとやりがいを持って働くようになれるとはちょっと思えません。やる気のある若手も3年もすれば、組織の風土に染まっていきます。頑張れば結果を出せば適正に評価をされて、それが大きく給与に反映され、やりがいのあるポストにしっかりつながる、スキルアップを図ることができる、こんな大胆な取組が必要だということを、声を大にして訴えさせていただきたいと思います。皆さん、先ほど稲富議員からも指摘がありましたが、国家公務員になられるような人材というのは、外資コンサルとか外資金融とかも内定をとれて、たくさんお給料をもらえる人材だと思うんです。ですから、やりがいをしっかりと評価されて、新しいステージに行ける、こんな人事制度をぜひ改革を進めていただきたいと思います。また、霞ヶ関の活性化につ ながる抜擢人事、こちらについてお伺いします。何をもって抜擢というかなんですけれども、これまでの官令を超えた人事に取り組んでいるということで、事前に二階級以上上位への職勢への承認、採用年次にとらわれない早期登用の事例の資料をいただきました。こうした管理職への任用状況を踏まえて、霞ヶ関の抜擢人事の現況に対する河野大臣の評価を伺います。
51:19
管理職任用状況調査というのを毎年実施をしておりますが、直近の2022年、二段階上位の官職に承認した例として、幹部職5件、管理職3件でございます。霞ヶ関の人数から見ると、極めて少ないと言わざるを得ないのかなというふうに思っております。やはり、抜擢とか相対評価というものも、活性化にはおそらく必要なんだろうと思いますが、その反面、かつてのように、霞ヶ関で働きたいという方が大勢いて、いわば、よりどりみどりという状況ならそうかもしれませんが、現状、なかなか霞ヶ関を首謀してくれる優秀な人材がいないという、いないとは言いませんね、少なくなってきたという中で、やはり人材を霞ヶ関の中で育ててもいかなければいけないという中で、どういう人事をやっていったらいいのかというのは、これはやっぱりいろんなことを考えて、ある面、いろんなことを試しながらやっていかなければいけないのかなというふうに思っておりますので、こうやったらいいという、何か一つの正解があるものでもないんだろう。おそらくそれは省庁によっても違うのかもしれませんし、年次、職責のレベルによってもまた変わってくるのかもしれません。どこのあたりで抜擢をするのがいいのか、若手からどんどん抜擢をするのがいいのか、そうすると若いうちにまだ大器晩成型の人は、同期がどんどん先に行くのに取り残されてしまう、じゃあ他へ転身するかということになっても、有意な将来の人材を失うことになりますので、少しいろんなことを考えながら、これはやっていかなければいけないのかなというふうに思っております。
53:31
私はセンターピンは、やはり年功条例を壊すということにあると思うんですね。そこで抜擢人事は非常に、主要、長調的なものになってくると思います。もう一問あったんですけれども、時間が来ましたのでこれで終わります。また御議論させていただければと思います。ありがとうございました。
54:09
国民民主党の浅野聡でございます。どうぞよろしくお願いいたします。私からは人事院総裁の方に、主にフレックスタイム制、今回の人事院勧告の内容のポイントの一つでもありますが、このフレックスタイム制度について少しお伺いをしていきたいと思います。このフレ ックスタイム制については、従来、育児介護等職員に認められてきた措置の一般職員への拡大ということで、例えば、単身不妊者の規制であったり、遠隔地に居住する御両親のもとに行かれたりとか、あるいは通院、通学、そして地域活動に充てるために、ゼロ割振り日というものを設けられるようにすると、こういった制度の趣旨かと理解をしております。ただ、今回のゼロ割振り日を使えるようにしますという、新たな要素よりも、むしろこれまでの従来のフレックスタイム制の運用について、少し伺いたいと思うんですが、これまでは先ほど申し上げたように、育児介護等を行っている職員の方々が中心になって、こういったフレックスタイム、ゼロ割振り日も含めて、フレックスタイム制度を活用してきたということなんですけれども、ただ、制約があって、勤務時間の総量を維持するという要件があるということなんです。フレックスタイム制度というのは、家庭の状況であったり、それぞれの職員の皆様のワークライフバランスを高めるために、柔軟な働き方、労働時間を設定できるという制度なわけでありますが、総量を維持する要件というのがなぜ必要なのか、民間企業では、総労働時間というものは、ある種の成果を上げれば、それより少なくてもいいよというような、柔軟な運用もされている企業が多くあります。公務員の皆様の働き方改革もこれから進めていくにあたっては、こうした総量の総量維持という要件、なぜあるのか、まず御説明をいただきたいと思います。
56:40
お答え申し上げます。今般の制度改正において、勤務時間の総量を維持することとしているのは、柔軟な働き方を推進するとともに、適切な公務運営の確保、職員の勤務能力や健康安全の確保という点も重要と考えているためです。他方、勤務時間の総量を変える制度については、例えば短時間勤務制度について、本年3月に提言をいただいた、勤務時間等に関する研究会の最終報告においても、選択を可能とする意義は大きいと批判されています。また一部の民間企業においても、導入されているものと承知しています。ただ、行政サービスの提供に支障が生じてはならないこと、公務においては多種多様な職員がある中で、どのような職種がどのような制度に馴染むのかなど、整理すべき様々な課題があると考えております。ですので、人事院としてはこのような課題も踏まえつつ、引き続き必要な研究を行ってまいりたいと思っております。
57:45
はい、必要な職場の仕事の内容とか、あるいは、住民からの対応をしっかりと、体制を確保しなければいけないとか、いろいろな要求があるのはわかるのですけれども、このフレックスタイム性の運用をいかに柔軟に、職員の皆さんのワークライフバランスを高めながら運用していくか、というものは非常に重要な課題だと思いますし、このフレックスタイム制度が導入されてから、もう随分と時間が経っていて、民間企業では普通そういう課題整理というのは、1年とか2年でやってしまうわけですね。いまだに課題の整理が必要だというのは、正直、これまで何をやっていたのか、という指摘を受けても仕方がないわけで、これはぜひ提言も受けているのであれば、ぜひ人事院として次の勧告までに、ぜひ整理をして結論を出していただきたいと思うんですけれども、ぜひ人事院総裁の今の御所感を伺いたいと思います。ぜひ急いでいただきたいと思います。
59:10
お答えいたします。行政には国民の利益を守り、活躍ある社会を築くため、行政サービスを適時適切に提供するという、重大な役割があると考えてございます。そのことを踏まえれば、公務においては行政サービスの提供に支障が生じないよう、柔軟な働き方の推進と、失無体制の確保とのバランスが図られていることが、求められているというふうに考えてございます。加えまして、公務におきましては、後退制勤務が必要な現場業務を始めてしまして、本府省におきましては、様々な業務がございます。どのような職員、職種、職員が、そのような制度に馴染むのかなど、成立すべき課題がまだ多くございますので、それらについて適宜、研究を進めていきたいというふうに考えてございます。
59:58
それは先ほども、総裁から類似の答弁をいただきましたが、私が言いたいのは、だからその課題を整理するのに、そんなに時間、何年も何年もかからないでしょうという話なんですね。ぜひ、これ職員さんの働き方改革を、ちゃんと進めてあげないと、先ほど河野大臣もおっしゃっていましたけれども、離職者が増えたりとか、公務員を希望する若者が今、現に減っているわけですね。ですから、これ真っ新しい課題の1つだと捉えていただいて、ぜひ早急に課題を整理して、対応を明確にしていただきたいと思います。ちょっと時間がありませんので、次に移りますが、このフレックスタイム制の、今回新たに設けられる、このゼロ割りフリビリの導入に当たっては、ちょっと職場の方々から、ある種の懸念が表明されています。それはどういう懸念かというと、年休講師をもともとしようとしていたのに、ちょっとフレックスタイムを使って、前後でしっかり残業、就業時間調整をして、ゼロ割りフリビリとして対応してくれとかですね。あるいはその逆で、ゼロ割り、ちゃんと計画的に仕事をこなして、よし今度の金曜日はゼロ割りフリビリを設定して、3連休にして実家に帰省しようと考えていた人が、いや年休講師に数少ないから年休で消化してくれと、言われるようなケースが想定されるわけですけれども、やはりここは本人の計画がしっかりと尊重されるようにしてほしいと、周囲から上司だとかから、どちらで消化をするかというところについては、あんまり個人の裁量をちゃんと尊重してくれと、そういうような声も出ているわけですが、ここに対してしっかりと運営面で対処をお願いしたいと思 いますが、いかがでしょうか。
1:01:58
お答え申し上げます。国家公務員のフレクスタイム制は、制度の利用を希望する職員が、自ら申告した場合に適用されるものであり、勤務時間を割り振らない日の設定が 強制されることはありません。また当然のことながら、年次休暇の取得が制限されるものでもありません。そのような運営は、あってはならないことと考えております。人事院としては引き続き、フレクスタイム制の活用を進めるとともに、年次休暇についても、職員が使用しやすい職場環境の 整備に努めてまいります。
1:02:31
当然そういったお考えを お持ちだとは思います。ただ現場の部下と上司の コミュニケーションの中で、そうした年給日数が年度の後半になってくると、民間企業でも公務員の職場でも そうだと思うんですが、年給更新日数が少ない職員に対しては、年給をとれとれといろいろな圧力がかかります。いろいろな声かけがかかります。そういった中で、フレックスを利用したゼロ割り不利美を使えずに、年給で消化するような雰囲気が各職場に生まれる、恐れというのは十分に想定されますので、ぜひここは運用面をしっかり監督をしていただきたいと、重ねて申し上げたいと思います。次に賃金体系の話に移りたいと思います。時間があと2、3分なので、2問いけるかわかりませんが、まず公務員の給与と民間給与を比較するときに、人事院では全体の平均値同士を比較して、いくら高いとか、そういう情報を提示をされていると思うんですが、私大事なのは、まず若手あるいは中堅ベテラン層、それぞれでしっかりと比較をしていく、ライフステージに合った処遇となっているかをチェックしていく、という重要性が1点。もう1つは、我々国会が、ちゃんと公務員と民間の賃金比較が、しっかりなされているのかどうかというのを確認するためにも、この情報公開の面で、職員や登給ごとの格差情報というのを、しっかり開示していただきたいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。