19:34
これより会議を開きます。内閣提出「国立研究開発法人情報通信研究機構法」の一部を改正する等の法律案を議題といたします。この際、お諮りいたします。本案審査のため、本日参考人として、国立研究開発法人情報通信研究機構理事長、徳田秀幸さん、の出席を求め、意見を聴取したいと存じますが、合意ありませんか。合意なしと認めますよと、そのように決しました。引き続き、お諮りいたします。本案審査のため、本日、政府参考人として、内閣官房・内閣審議官、飯島秀俊さん、総務省大臣官房総括審議官、湯本博信さん、自治税務局長池田達夫さん、国際戦略局長田原康夫さん、総合通信基盤局長今川貴男さん及び、サイバーセキュリティ統括官山内智夫さんの出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、合意ありませんか。合意なしと認めますよと、そのように決しました。これより、質疑に入ります。質疑の申し出がありますので、これを許します。
20:53
おはようございます。自由民主党の川崎秀人です。今日は質問の機会をいただきありがとうございます。私自身は今、自由民主党のサイバーセキュリティプロジェクトチームに所属しており、今回のこの法案、通称NICT法案、改正法案については大変興味があります。今日は時間の限り精一杯質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。まず、スマホが普及し、あらゆるものがネットと接続するIoT社会が広がる現代において、サイバーセキュリティの重要性は日に日に増しております。一方で、サイバーアタックの脅威については、国民の方の理解が果たしてあるかというと、ちょっとそこは、はなはだ疑問が生じます。ニュース等でサイバーアタックがあったということは知れますが、どのような被害があったのか、あるいは危険性がどういうものであったのかという部分については、あまり享受されていないのか、国民の理解度は低いというふうに思います。逆にこれ、詳しく説明してしまうと、横文字だらけになって懸念されてしまう、こういう部分もあると思いますので、まずはこの一つ目の質問として、今回の法案の対象となっているID、パスワードに脆弱性のある機器、まずこれが一体何なのかというこの定義と、そしてそれに対するサイバーアタックの発生で、一体何が起こってしまうのかというのを、我々の目線、つまり生活者の目線で、ぜひお答えいただきたいというふうに思います。この質問については、自民党でともにデジタル関係をやっておりました小森大臣、あ、政務官にお伺いしたいと思います。
22:29
ご質問いただきありがとうございます。ご質問ありましたID、パスワードに脆弱性のあるIoT機器でございますけれども、こちらにつきましては、例えばご家庭ですとか、企業でルーターですとか、ネットワークカメラといったようなIoT機器が使われているわけでありますけれども、このうちIDですとかパスワードというのがこれらに設定されているものがありますけれども、これが単純な英数字の羅列など容易に推測されないものでありますと、脆弱性があるものとして念頭に我々は置いているところでございます。こうしたIoT機器の問題でございますけれども、悪意のあるものによってこれらがマルウェアに感染させられた場合には、利用している人たちが知らないうちにサイバー攻撃にこうした機器が加担してしまうといった危険性があるところでございます。そしてまたそれにとどまらず、ID、パスワードに脆弱性がある場合の問題としては、例えばネットワークカメラで撮影された映像が外部に漏れてしまうなど、機密情報あるいは個人情報を摂取されるリスクもあるといっ たものでございます。
23:42
ありがとうございます。まず実はこのサイバーアタックの共有というのが一番重要だというふうに思っています。何となくパスワードやIDを抜き取られると、国民の目線からすると何だか知らないものを買われてしまうんじゃないかとか、あるいは自分の銀行からお金がなくなってしまうんじゃないかと、そういう自分としてのリスクばかりを考えてしまいますが、実はこれ広く見ると本当に日本の国力にも大きく影響がある、まさに国益を損なうものでありますので、まずはこの部分を皆様と共有をさせていただきたく、一つ目にこの質問をさせていただきました。では二つ目の質問をさせていただきます。今回この法案、令和5年度が期限となりますが、それを延期するというのが本法案改正の趣旨だというふうに理 解をしております。延期をするということは、この法案そもそもに効果があったからなのではないかというふうに理解をしておりますが、現行のこの法案が施行した後のノーティスの成果並びに評価についてお伺いいたします。
24:51
お答え申し上げます。NICTでは2018年に成立をした今御指摘の改正NICT法に基づきまして、2019年から今年度末の次元の業務として、IDパスワードの設定の不備のあるIoT機器の調査を実施してまいりました。この調査は国内のインターネットに直接接続をされております、約1億台のIoT機器を対象に実施をしております。このIDパスワードに不備のある機器が接続されたIPアドレスを、今までに累計10万件以上、電気通信事業者に通知をしております。この通知を受けた電気通信事業者においては、不備のあるIDパスワードの変更等を行うよう、個別の利用者への注意喚起を行っております。また設定に不備が多く見つかった機器、この調査の過程の中でこういう機器が見つかった場合には、メーカーにも働きかけを行い、初期パスワードの変更をしなければ、その後の操作ができないなどのセキュリティ機能の強化をした製品の提供にもつながっております。これらの取り組みによりまして、少なくとも数万台規模と推定をしております。このようなIoT機器について、IDパスワードの脆弱性の解消に資する成果が上がったものと受け止めております。他方でサイバー攻撃の手法も年々巧妙化をしております。従来になかった通信経路から、新たなIDパスワードの組み合わせを狙った攻撃というものも、発生をしているということがわかっております。従いまして調査対象を拡大しながら対応してきておりまして、結果として調査で見つかっている脆弱性のある機器の数は、なかなか減らない状況にございます。このため、少なくとも脆弱性のあるIoT機器の数が増えないようにするため、こうした取り組みを粘りづらく続けていく必要があ ると考えております。
26:34
ありがとうございます。確かにこのIoT端末がどんどん増えれば増えるほど、そうした危険性があると思いますので、私自身もこの法案を延長すべきだということは強く感じております。一方で、これをずっとそのまま放っておいて、納節の方で検知をしていくかというと、やはりそこは根本的な解決にはならないというふうに思っております。脆弱性の高い機器をやはり減らす、これをやっていかなければならない。この脆弱性の高い機器を減らす方法としては、やはり件数を減らすためには、一つ目には端末のセキュリティを高めるように、メーカー、ベンダーにそれぞれご協力いただいて、しっかりと機器の安全性を保つということ。それ以上にID、パスワードを設定する個人個人の意識、これを高めないことには、件数は減らないというふうに思って います。総務省として、私が今ご提示したこの2点について、相違はありますでしょうか。まずこの辺りをお伺いいたします。
27:39
お答え申し上げます。今、委員御指摘のとおり、実際に機器を減らす取組を行うためには、メーカー、作っている方、それから利用する方、利用者の双方の取組が重要であるという認識をしてございます。特にメーカーにつきましては、機器の脆弱性に関する情報から、セキュリティに関する対策プログラムの提供、場合によって製品のサポートが終わる場合がございます。こういう場合には、終わるということを周知をしていただく。利用者が対応するために必要なサポートを提供していただくということと、利用者が意識をしなくとも、セキュリティが確保される製品の開発に取り組むということが求められると考えてございます。メーカーと利用 者による取組に加えまして、例えば利用者が法人、いわゆる企業ユーザーの場合でございますが、これはIoT機器の設置管理を外部委託をしているというケースが多くございます。こういう場合には、この設置管理等を行っているシステムベンダー等の方において、IoT機器に適切なセキュリティ対策を講じていただくこと、これを促すことも効果があるというふうに考えてございます。これを踏まえまして、今回の法案では、通信事業者への通知、これを今まで従来行ってまいりました。これに加えまして、メーカーやシステムベンダー等の関係者への情報提供、それから助言についても、NICTの業務として法的に位置づけることとしております。これによりまして、幅広い関係者を巻き込んだ対策を一層促進いたしまして、より大きな成果を上げるべく取り組んでまいりたいと考えております。
29:13
ありがとうございま す。これまではIoT機器のメーカーであったり、あるいはISP事業者の方に訴えをされていたというふうにご発言いただきましたが、今回のこの法案において、それ以外にアプローチする先というのは改めてあるのでしょうか。
29:35
ありがとうございます。今申し上げましたとおり、今まで従来ですと、特に利用者、個別の利用者に対する注意喚起ということを行ってまいりました。先ほど申し上げましたが、これに加えまして、作っている方、ベンダーの方、そして今まで注目をしてまいりました法人ユーザーの方がなかなか、実際に責任を持っている方がどなたかお分かりにならないという場合がございます。この場合には、管理に責任を持っているシステムベンダーの方、こういう方を巻き込みます。それから、こういう関係の情報を持っている方には、セキュリティのベンダーといった方々もいらっしゃいますので、こういう幅広い関係者の方をぜひ巻 き込んで対応していきたいというふうに考えております。
30:13
ありがとうございます。つまり今回の法案は単に延期するだけではなくて、しっかりと通知の対象者も増やして、より強固なセキュリティを図っていくということで理解をいたしました。先ほど一番最初に申し上げましたけれども、サイバーアタックの具体的な脅威、これを小森政務官に共有をいただきましたが、この質問をした意図は、今日ここに参加されている総務委員の皆様に対して、サイバーアタックの具体的な脅威、これをしっかりと共有するということが、非常に大切だというふうに思っております。実は私は地元で、最近国政報告会を何度かさせていただいておりますが、この国政報告会の中で、今話題になっているマイナンバー制度、これについて丁寧に説明すると、「なるほどね」とすごく理解を示してくれます。いかに政治家が情報共有をしっかりとするのが大切なのかということを改めて理解をいたしました。そうした観点からすると、このIDパスワードを設定する個人の意識を高めるためにも、この共有というのは非常に重要なんだと思います。総務省として、なぜサイバーセキュリティが重要なのか、なぜ一人一人が意識を高めなければならないのか、これを国民の皆様にしっかり共有をしていただきたいというふうに思います。この点において、総務省としての意気込みを、ぜひ小森専務官からお伺いしたいと思います。
31:36
ご指摘いただきましたとおり、IoT機器のセキュリティ対策を推進していく上で、我々の取組のノーティスに関する情報発信を強化して、国民の理解を向上させていくことは重要な課題であるというふうに認識をしているところでございます。国民の皆様には、先ほど申し上げましたが、ご自身が利用するIoT機器がサイバー攻撃に加担する恐れがあるということを広く知っていただいて、セキュリティ対策を自分ごととしてしっかり行っていただきたいというふうに考えております。そのため、このノーティスの情報発信の強化とともに、年度内に新たな広報戦略を策定することを考えておりますけれども、これを通じまして、IoT機器のセキュリティ対策の重要性について、国民の皆様、誰もが理解できるような周知啓発を進めるなど、理解の向上に取り組んでまいりたいと思っております。
32:27
ありがとうございます。あらゆる手段を使って、ぜひ国民の皆様に、総務省の取り組みやサイバーセキュリティの重要性がきちんと届くように、ぜひ努めていただきたいというふうに思います。次の質問に参ります。今回、ID、パスワード以外に脆弱性を有するファームウェアというものも対象になったというふうにされておりますけれども、実はこのファームウェアという単語が、さらにまたピンとこない単語になっています。具体的にどういうものを指すのか、これを例示いただけますでしょうか。
33:06
お答え申し上げます。ご指摘のファームウェアとは、そのわかりやすくもしくはソフトウェアとハードウェアの中間的な存在。具体的に申し上げますと、IoT機器を制御するために搭載をされているソフトウェアのことを指しております。今ご指摘がございましたが、このファームウェアを狙いますと制御権を取られてしまうということが起きるものですから、この脆弱性を狙ったサイバー攻撃が増加している状況にございます。
33:33
ご説明ありがとうございます。理解はさせていただきましたけれども、非常に難しい単語だったというふうに思いました。これこそまさにわかりやすく、例えばWindowsの古いOSだとか、こういう表現をしっかり使っていかないと国民の方は理解できないというふうに思います。ぜひ難しい単語ではなくて、わかりやすい啓発をよろしくお願いしたいと思います。それでは最後の質問にいたします。今回、丸上に感染した機器も検知し、その機器を有する会社に連絡するという運用だというふうに理解しておりますが、まずこの方法で私の理解があっていますでしょうか。そのあたりを確認させてください。
34:15
お答え申し上げます。運用としては今までと基本的には変わりません。まず電気通信事業者を通じて利用者の方に対して注意喚起を行うというこのメカニズム自身は変わりません。ただ実効性を上げるために先ほど申し上げましたとおり、関係者の方々、特に作っている方、利用者の方が実際に対策を行う前にセキュリティ対策を高めるといったこと。管理者としてユーザー以外に存在する方に直していただくということもございますので、こういう幅広い取り組みをぜひ進めていきたいと思っているところでございます。
34:48
ありがとうございます。実際にノーティスの方でそうした通知をされたとしても、実は連絡を受けた会社というのは必ずしもITに詳しい人材がいるわけではございません。中小零細企業ではただでさえ人材不足がありますので、ITデジタル人材が常に常駐しているというわけではないです。そういった状況ですので、ノーティスのサポート体制というのは本当にしっかりと努めていかなければいけないと思っております。人材が足りないのであればノーティス側にもしっかりと人材配置を行う、そのための予算分もしっかりやる、これをお願いしたいというふうに思います。また実は民間でも感染検知を行っ てくれている企業というのがございます。これは一例ですけれども、大阪の商工会議所はサイバーセキュリティに対して立足がすごく高くて、このような感染検知を行ってくれている企業に実は委託をして検知を行っております。ぜひこうした企業もありますので、より強力な体制を構築するためには、総務省だけでやらずに、ぜひこういう民間企業ともタイアップをしながらやっていただければというふうに思います。改めてこの部分も強くお願いをし、私の質問も終了させていただきます。ありがとうございました。
36:22
公明党の平林昭と申します。今国会から総務委員会の配属となりました。どうぞよろしくお願い申し上げます。サイバー攻撃がサプライチェーンを寸断したり、あるいは社会インフラの機能が停止させられたりする事態を目の当たりにする昨今におきまして、サイバーセキュリティの強化は喫緊の課題と考えております。このような状況の下、今回のNICT法改正案では、令和5年度末に次元を迎えるIDパスワードに脆弱性があるIoT機器の調査を令和6年度以降も継続的に実施をする。また、脆弱性があるファームウェア等を搭載しているIoT機器及びマルウェアにすでに感染をしてしまっているIoT機器を新たに調査の対象とすることとしております。この理解の下に以下質問をさせていただければと存じます。まず、今回の法改正では調査対象が拡充をされ、またIoT機器は今後も更なる増加をすると考えます。そうしますと、NICTのセキュリティ部門の体制強化は必須であると考えております。この点についてのお考えを総務大臣にお伺いいたします。
37:46
総務省では、サイバーセキュリティ分野をNICTの重要研究開発分野の一つに位置づけておりまして、NICTのサイバーセキュリティ担当部門の体制強化は大きな課題であると認識をしております。私自身も先日、NICTを視察させていただきまして、サイバー行為の脅威が高まる中で、NICTのサイバーセキュリティ関連業務の重要性はますます高まっていると実感をしたところであります。現在、ID・パスワードの設定に不備のあるIoT機器の調査は、 平成31年の調査開始に伴って、NICTに設置した専門の組織で実施しております。IoT機器数の増加が続く中で、今回の法案では、調査対象を確立するとともに、幅広い関係者への情報提供や助言を新たにNICTの事業務として位置づけようとしておりまして、さらなる体制強化が必要となることを考えております。総務省としましては、令和6年度に向けて、体制強化に向けた必要な予算を増額して要求しておりますので、NICTのサイバーセキュリティ関連業務の実効性が上がるように、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。委員は、まさに専門でございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
38:51
大臣、丁寧なご答弁いただきまして、大変ありがとうございます。予算措置を含めて体制強化を考えておられるということであり、しっかりと取り組みを進めていただきたいと考えます。よろしくお願いいたします。続きまして、NICTの調査、これにより見つかった脆弱性のあるIoT機器に関しましては、機器の利用者にセキュリティ対策をお願いすることとなります。ここで連絡を受け取った利用者の機器操作についての知識、十分でない場合も十分考えられます。このような利用者に対するサポート、総務省はどのように考えておられるのか、見解を伺います。
39:40
お答え申し上げます。利用者に対するサポートという観点で、IoT機器の利用者の知識が不十分であった場合、お願いをしてもなかなか正しい設定を行うということが難しいということが想定されます。このため、総務省では利用者に対して通知を行う際には、実際に見つかった機種ごとの設定資料を作成して、具体的に何をするかということを教えをする、こういう内容をまず提供させていただくといったこと。電話対応可能なサポートセンターを用意いたしまして、IoT機器に対する知識が不十分な方であっても、正しく設定ができるよう利用者の支援に取り組んでおります。その観点では、先ほどメーカーやシステムベンダーといった方々、連携共感の取り組みの一環として、設定変更を行わなくても一定のセキュリティを確保できるようにということを申し上げましたが、こういう方々、メーカーや業者の方に対 して設置販売の時点でセキュリティの確保協力を求めるといったことを含めて、利用者の負担の軽減の取り組みについても検討してまいりたいと考えております。
40:51
ただいま御答弁にあった電話のサポートの件ですけれども、私もちょっと調べさせていただいたんですが、固定電話用と携帯電話用、2種類の対戦番号が用意してあるというふうに認識をしております。それ自体は非常に丁寧と思っていますけれども、時間が午前10時から午後6時までということで、本業と重なる時間帯かなと思いました。こういう保守業務というのは意外に本業と違うところでやる操作であったりもするので、そういった時間以外、これはチャットとかウェブホームによる問い合わせもあるので、そういった対応もしておられますけれども、より丁寧な対応をお願いできればと思いますので、よろしくお願いいたします。続きまして、セキュリティ人材の確保、これは一般企業や団体においても重要であり、私の地元でもさまざま困っているという声をたくさん伺っております。こうしたサイバーセキュリティ分野における人材確保及び育成に ついて、総務省はどのような取組を行ってきたのか、御見解を伺います。
42:09
お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、企業や団体といった各組織におけるセキュリティの人材の育成確保は大変重要な課題だというふうに認識をしてございます。このような課題に対応するため、総務省ではNICTにおいてその豊富な技術的知見を活用いたしまして、政府機関、地方自治体、重要インフラ事業者等を対象といたしまして、実践的なサイバー防御演習、SAIDAと申し上げます。SAIDAを実施をしております。このSAIDAは受講者の治安対処能力を向上させるために、サイバー攻撃による治安の検知から回復までの一連の対処方法を実際に体験をいただく演習でございます。2017年度以降、毎年度、全都道府県の会場において、計100回、3000名程度の規模で実施をしております。各組織内でのセキュリティ人材の育成確保に貢献をしております。また、2021年度から各都道府県の会場だけではなくて、自職場等から受講ができるSAIDAのオンラインコースというものを開設いたしまして、受講者の質の向上の拡大に図っているところでございます。総務省といたしましては、引き続きNICTと連携をして、サイバーセキュリティ分野における人材の育成確保に取り組んでまいります。
43:18
SAIDAプログラムを通じて、年間3000人ということで、本当に多くの人材を育てていらっしゃるということ、またオンラインも使って、より広範な取組をしておられるということで、大変重要な取組をしてきておられると考えます。その上で、なおも人材不足しているというのが、現場の実感でもあろうかと思います。その場合、海外に目を向けることも必要かと考えております。総務省、既にASEANに対して、SAIDAプログラムの英語版を提供するなど、この5年間で1200人程度の人材を育成してきているということも伺いました。こうした人材、現在はASEAN10カ国、それぞれの国で活躍することを、そうしてしておられるということですけれども、我が国で活躍してもらってもいいのではないかと、こんなふうにも考えております。自国の安全、自国で守る、これも重要な考え方ですけれども、需要に対して供給余りにも不足しているとい うのが、サイバーセキュリティ人材であります。中小企業においては、ぜひ力を貸してほしいとの声もあろうかと思います。ご検討いただければと思いますので、よろしくお願い申し上げます。続きまして、インターネットにおける脅威という意味では、サイバー攻撃とともに偽情報やフェイクニュースへの対策が、生成AIなど技術の急速な発展により、ますます重要になってきています。先週末には記者総理のフェイク動画が問題になっております。それ以前にも、アメリカ国防総省、いわゆるペンタゴン付近で爆発が起きたとする偽の画像がネット上で拡散をし、株価が一時下落するなどの騒動に発展をしております。偽情報やフェイクニュースのこうした問題がさらに悪質と考えられるのは、こうした情報を発信することによって、閲覧者を獲得すれば、偽情報を発信した側が広告収入を得ているということであります。嘘でお金を稼いでいるというとんでもないことであります。また一部の研究によりますと、偽情報は正しい情報よりも早く拡散をしてしまうと、しかもより後半に拡散するということも指摘をされております。このように深刻化をしていく偽情報問題への対策に関しまして、総務省はどのような取り組みを進めておられるのでしょうか。見解を伺います。
45:44
お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、生成や縁による巧妙な偽ご情報の拡散といった新たな課題が顕在化しておりまして、サイバー攻撃と同様に、これらの対策がますます重要になっているものと認識しているところでございます。インターネット上の偽ご情報の対応につきましては、プラットフォーム事業者を含む幅広い関係者による自主的な取り組みを総合的に推進することが重要だと考えているところでございます。例えば、偽ご情報を含む投稿の削除、またアカウントの停止といったプラットフォーム事業者が自主的に講じている取り組みに対する透明性、アカウンタビリティを確保することが重要でございます。また、偽ご情報を鵜呑みにしないような利用者のICTテラシーの向上も重要な事項であると考えているところでございます。こうした認識の下、総務省におきましては、これまでもプラットフォーム事業者による自主的な取り組みに対してモニタリングを実施したり、ディテラシー向上策として偽ご情報に関する警察教育教材及び講習用ガイドラ インの開発やインターネットトラブル事例集の作成などに取り組んでまいりました。また、偽ご情報の対応につきましては、関連技術の開発、実証の推進など技術の進展については技術で対応すると、こういった観点も重要でございまして、今後も引き続き関係省庁等とも連携しつつ、偽ご情報対策に取り組んでまいります。
47:10
はい、ありがとうございます。ぜひしっかりと進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。続きまして、NICTのその他の取り組みについても伺います。今回の法改正に関係するサイバーセキュリティ分野以外におきましても、NICTは多種多様な研究の取り組みを進めておられると認識をしております。私は以前、大学の教員をしておりましたが、その頃にお世話になったNICT研究者の方は、関西にあります未来ICT研究所で、ノーコンピュータインターフェース、いわゆるBCIの研究を行っておられます。ご当地訪問させていただいたとき、MRI装置の中でも、日本有数の7テスラの装置、これは病院などにあるものよりもずっと強力なものですけれども、あるいは脳内の微弱な磁場の変化を計測できるMEG装置も見学をさせていただきました。こうした経験を通しまして、NICTの幅広い研究テーマに対する取り組みを拝見してきたところでございます。そこで伺います。研究機関として、NICTの取り組み、外活的に御協力をいただき、今後目指すもの、その中でも特に力を入れていく内容について、総務省に伺います。
48:32
お答え申し上げます。NICTは、科学技術イノベーション基本計画などの各種の政府戦略などを踏まえまして、現在は、電磁波先進技術、革新的ネットワーク、サイバーセキュリティ、ユニバーサルコミュニケーション、フロンティアサイエンスといった重点誤分野において中長期的視線に立って、自ら最先端の研究開発を実施するとともに、民間企業などによる研究開発の支援やオープンイノベーションの創出のための取り組みを進めております。また、日本標準時、標準周波数の決定創出など、公的サービスの提供も担っているところでございます。具体的にいくつかご紹介させていただきますと、ご指摘のサイバーセキュリティ分野のほか、自ら実施する研究開発分野として、防災減災などの社会的課題に向けた光や電波を用いた対処物の状況を判別するリモート先進技術の研究開発、次世代の情報通信インフラ、ビヨンド5Gの実現に必要な超高速大容量通信等を可能とする有無線の通信技術の研究開発、長年の研究により蓄積してきたAI技術や良質な日本語データを生かしたビジネス国際会議で使えるリアルタイムな同時通訳、日本語に特化した適当生成AIの研究開発、さらに、今委員からもご紹介ございましたが、ノウハウを測定分析し、人間の認知過程を可視化、フィードバックすることによって、学習や運動の改善、向上に役立てるノウ情報通信技術の研究などの取組を実施しているところでございます。さらに、令和4年度第2次補正予算で新たに造成した情報通信研究開発基金を活用させていただきながら、企業などが進めるビヨンド5Gの実現及び我が国の国際競争力の強化や経済安全保障の確保に資する技術の研究開発の支援を始めているところでございます。総務省といたしましては、NICTには引き続き、中長期的視点に立て研究開発によって我が国の情報通信分野をリードいただくとともに、大学や産業界と連携して研究開発成果を社会全体のイノベーション創出に積極的につなげていただくことを期待しております。以上でございます。
50:41
はい、ありがとうございました。今、日本の研究力は相対的地位の低下に苦しんでおります。その挽回にもご貢献いただくことをご期待申し上げまして、私の質問を終わります。大変ありがとうございました。
51:03
おはようございます。日経民省の湯原俊二です。よろしくお願いします。それでは、今回のNICT法の改正について質問をさせていただきます。今回の法改正で、IoT機器の調査を令和6年度以降も継続的に対象を拡大してということでありますし、延長していくということで、NICTの観測によれば、サイバー攻撃関連通信のうち、IoT機器を対象にしたものが全体の3割、その先の攻撃の踏み台にもなっているということで、先ほど来の議論になっているのかなというふうに思います。それで、お手元に資料を配布させていただきましたが、先ほど研修等の人材のこともあったわけですけど、前段として、サイバー関係、防御の関係の人員を各国と比較した資料をお手元にお渡ししております。もちろん、NICTは、だけで全国、日本のサイバー防御をしているわけではありませんけれども、関連全体の中の一部分といいますか、先ほどあったように研修の部分では主要なところでありますけれども、お手元にあるように、中国、北朝鮮、ロシア、ロシアの場合は、これは軍が1000人程度で、他には三防本部であったり、いろいろそういった対外情報庁等々の人数もありますので、分かりません。アメリカでも軍が6200人、それ以外には3000人超ということで、これは表に出てこない数字もあると思いますので、外に出ている数字でこういう状況だということです。防衛三文書も出ましたけれども、自衛隊の場合、現在890名で、これを今年度内に2230人、そして4000人と、こういうふうな話、計画もあるわけでありますけれども、NICTの場合は、現在112人、NICSの方が内閣府の方ですけれども180人、警察庁が342人という、こういう状況でありまして、先ほど3000人研修ということでありますので、自治体を含めれば幾分増えるわけでありますけれども、この人員体制について、菅大臣、どのようにお考えであって、今後どうしていきたいかという、この人員体制について御答弁いただけたらと思います。
53:32
サイバー攻撃が複雑化、複雑化する中で、セキュリティ人材の確保が重要な課題でありまして、政府全体で取組を進めているところでございます。サイバーセキュリティ分野を含めて、研究開発を実施しているNICT全体の職員数は、本年1月時点で1381名でございます。各国でサイバーセキュリティに関わる機関や、その機関が果たす役割が多様でありまして、個別の機関の職員数を単純に各国と比較することはできませんけれども、サイバー攻撃の脅威の増大に対する、対応する体制強化の必要性、重要性は各国で広く認識されているところで承知しております。今回の法案では、NICTが実施するIoT機器の調査対象を拡充するとともに、幅広い関係者への情報提供や受言を新たにNICTの業務として位置づけることとしておりまして、NICTのサイバーセキュリティ担当部門について、人員を含めてさらなる体制強 化が必要になると思っております。総務省としましては、令和6年度に向けまして、体制強化に向けて必要な予算を増額して要求しておりまして、NICTのサイバーセキュリティ関連業務の実効性が上がるように、しっかりと取り組んでまいります。
54:38
ありがとうございます。おっしゃったように、体制強化は必要だということで、重要インフラと言われるサイバー防御で、重要インフラと言うところはそれぞれでやるということですし、全体としてはニスクがあり、自衛隊が人数を増やすということであります。これも最初は自衛隊と関連産業をまずは防御していくということでありますので、先ほどあったように、古いIOT等々とか考える、あるいは中小企業とか地方の小規模の自治体のことを考えれば、NICTがいかに研修して、このボトムアップですね、強いところだけ一箇所あればいいというものじゃなくて、全体がかさ上げしていかなきゃいけないものですから、そういう意味では役割、重要でありますので、是非、人員体制についても引き継いで御尽 力いただきたいと思います。その一方で、いろいろな文献、指揮者の話を聞いておりますと、警察でも自衛隊でもそうであるようでありますけれども、サイバーセキュリティの国際的な資格認定制度であるCISSPというこういう資格があるようでありますけれども、これを資格を取った後、退職をされていく、民間に行く、こういう状況が一方であるんじゃないかということでありまして、NICTの方でもこういった、ある意味での危機感、この辺についてどのようにお考えか御答弁願いたいと思います。
56:03
お答え申し上げます。今御指摘のあったような、サイバーセキュリティに関連する他の組織と同じように、NICTにおいても高度な知識、技術を有するサイバーセキュリティ分野の研究者、技術者を所内に維持、確保することは大変重要だというふうに思っております。このため、NICTにおいては、サイバーセキュリティの研究開発に携わる職員の待遇の改善を進めるとともに、世界最大規模の サイバー攻撃観測網を有しております。このようなものを使った最先端のサイバーセキュリティ研究開発環境を整備しているというふうに承知をしております。総務省としても、NICTが高度な知識、技術を有するサイバーセキュリティ人材を維持、確保し続けることができるように、サイバーセキュリティの研究開発に取り組む場としてのNICTの魅力の向上に努めてまいります。
56:58
待遇の改善とか環境整備していって、ある意味で引き止めると言ったらおかしいですけども、引き継いで働いてもらいたいという、こういうご答弁であったかと思いますけども、私、いろいろ私なりに勉強させてもらうと、先ほど申し上げたように、民間のレベルもアップするためには、やはり一定のスキルを蓄えた人が民間との交流、韓国ではそういうふうにやって、全体的にボトムアップしているということをやっておりますので、一定程度は認めますけど、民間行くの、それ以降ですね、先般も質問ありましたけども、倫理面で今度はスキルアップをした人がですね、今度は民間どころか、悪用してしまうという、こういった倫理面での対応ですね、いかに抑えていくか、抑制していくか、この辺、どのようにお考えでしょうか。
57:48
(山内) お答え申し上げます。今ご指摘のあったような、サイバーセキュリティの知識や技術でございますが、これはセキュリティ対策の向上に役に立つのと、同時に悪用されるという、そういう場合も、それもあるというふうに思っております。このため、総務省では、NICTを通じて実施をしているセキュリティ人材育成プログラムの中で、知識や技術についての教育と合わせて、倫理教育にも力を入れております。また、NICT内部の職員に対しても、サイバーセキュリティに関する研究データ、これを適切に管理をするという旨を指導しているところでございます。総務省としては、こうした取組を通じて、サイバーセキュリティの知識や技術を適切に活用できる人材の育成を、引き続き推進してまいります。
58:36
(井原) ご答弁いただきました。倫理教育に力を入れるというご答弁あったので、了としますが、ただ、これはどこまで教育しても、最終的には本人が悪用に転じる可能性もあるわけでありますので、了とはしますけれども、引き続いてこの面は、ぜひ力を入れていただくということでありまして、力を入れていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。この倫理面について関連して、今、ノーティスでIoT機器をチェックしているわけですけれども、これは以前から通信の秘密との整理、墨分けのことで、以前から、今回は6年度以降の延長でありますけれども、最初の改正のときからずっと議論になっていることでありますけれども、私も今日までの国会答弁等 を読まさせていただいております。このIoT機器チェックということは、不正約正にはならないという認識であって、どうやって歯止めをかけるかというと、実施計画を総務大臣に出して、総務大臣が認可をして、そして罰則の規定があると。その後、IoT機器を調査した後はログを保存する、こういう歯止めをかけているから大丈夫だということを答弁されておりますけれども、改めて、このIoT機器チェック調査に入って、そしてIDとパスワードを取った後に、その中身について知り得たり漏えいする懸念、通信の秘密に対して、犯すようなこの担保保障の仕方、改めて答弁願いたいと思います。
1:00:35
お答え申し上げます。まず、特定アクセス行為によって収集する情報でございますが、これはIoT機器の利用者、それとはNICTの当事者との通信内容でございますので、第三者間の通信の内容を含まないため、通信の秘密は該当しないということになります。また、特定アクセス行為は総務大臣が適正かつ確実に実施されると認めた計画に従って行うこととしておりますので、この計画で認められた以上の操作、情報収集は行いません。例えば、具体的には、特定アクセス行為の実施にあたりましては、この計画に基づいて可能な限りシステムで調査を自動化して、必要以上の情報の収集する余地がないように運用することとしております。また、実施に際して計画に基づいた全ての特定アクセス行為に係る通信記録は定期的に監査をしております。これによって不正な利用がないことを確認をするとともに、特定アクセス行為を行うNICT職員についても、毎年セキュリティ研修を実施をして、セキュリティ職員の高い倫理観の維持にも努めることとしております。改正後においても、これらの取組を計画に記載をすることで、特定アクセス行為について、引き続き、適正かつ確実な実施を担保してまいります。
1:01:46
(湯原淳司) 引き続いてお願いしたいと思います。サイバー防御という観点から、その先に関連して、私は、能動的サイバー防御について続けて質問をさせていただけたら、というふうに思っております。岸田総理は、今年の4月、防衛三文書についての代表質問に答えて、今年の1月末に、内閣官房にサイバー安全保障体制整備準備室を設置したところであり、スピード感をもって具体化に向けた議論を進めてまいります、というふうに答弁されております。つまり、1月に内閣官房にこの準備室を作ったということでありますけれども、11月10ヶ月経ったわけですけれども、その進捗状況、体制整備の状況、お答え願いたいと思います。
1:02:37
お答えを申し上げます。昨年12月に閣議決定した国家安全保障戦略におきましては、サイバー安全保障分野での対応能力の向上のため、情報収集分析能力の強化や、能動的サイバー防御の実施のための体制などを進めることとしております。これらの検討にあたっては、委員御指摘のとおりですね、本年1月に内閣官房にサイバー安全保障体制整備準備室を設置したところであります。この準備室におきましては、具体的に申し上げますと、官民の情報共有の強化や、民間に対する支援の強化、通信に係る情報を活用した攻撃者による悪用が疑われるサーバーなどを禁止、重大なサイバー攻撃を未然に阻止するための政府に対する必要な権限の付与といったことを取り組むということとしております。また、こうした取組を実現促進するために、内閣サイバーセキュリティセンター「NISC」を発展的に改組し、サイバー安全保障分野の政策を一元的に総合調整をする新たな組織を設置することとしております。我が国のサイバー対応能力を向上させることは、近度課題であります。様々な角度から政府全体で検討を進めているところ、可能な会議、早期に法案をお示しできるよう検討して、引き続き取り組んでまいります。
1:04:13
飯島さんから今お答弁をあったわけですけれども、いろいろな権限を付与して、そしてNISCを発展的に解消、バージョンアップしてということで、体制を整えていくということで、できるだけ早くということでありますけれども、私は今までのこの委員会等での質問で申し上げていたんですけれども、やはり諸外国と比べて10年近く日本の体制は遅れているというふうに認識を持っております。他の先進国はやはり10年ぐらい前にこういう体制を整えております。できるだけ早く、岸田総理はスピード感を持っているという。具体的にいつ頃までを目途にして考えているのか知っていますか。
1:05:14
お答えを申し上げます。先ほど申し上げましたとおり、まさに様々な角度から政府全体で検討を進めているというところでございます。可能な限り早期に法案を示しできるよう引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
1:05:33
可能な限り早くというと、いつまでですかと聞いて、可能な限り早くということで、もうそれ以上答弁がないのかなと思います。でもやはり体制整備をするということであれば、一定の目処を持ってやらなきゃですね。言葉で抽象的に可能な限り早く、可能な限り早くと言いながら、何年も先、5年も10年も先で果たしていいのかという、こういう思いを持つわけでありまして、本当に今の、先ほどおらあるように、サイバー攻撃を受けている状況があるわけでありますので、その辺のところを踏まえてですね、いつまでを目途にということを目標を持って対応できるようにしていただきたいというのは、これは要望をさせていただきたいと思います。以前、それから次の質問ですけど、以前も申し上げておりますけども、この憲法の通信の秘密との、能動的サイバー防御との、この論点整理と言いますか、国民の見える形でですね、この有識者会議を早く立ち上げて、国民の皆さん方にこういうところは議論ある、こういうことをですね、ちゃんと皆さん方に知らしめることが必要なんじゃないかなというふうに思っております。この点についてどのようにお考えなのか、有識者会議の設置についてお答え願いたいと思います。
1:06:52
はい、お答え申し上げます。委員御指摘の点も含めまして、まさにですね、この我が国のサイバー対応能力を向上させることはまさに現在の安全保障環境を考えますと、喫緊の課題でございます。安全保障上の必要性をもとより、憲法をはじめとした原稿法律の関係などを含む様々な角度から今、政府全体で精力的に検討を進めているところでございます。委員から御指摘がございました、有識者会議の設置につきましては、こうした検討の進捗状況を踏まえ、判断してまいりたいと考えております。
1:07:36
はい。まあ、飯島さんがおっしゃる喫緊の課題だというのは認めてらっしゃるんですね、皆さん方。サイバー攻撃を受けてらっしゃる。ところが一方で、体制整備とか、あるいは通信の秘密との整合性、憲法論議も含めてですね、この辺のところ、この有識者会議はできるだけ早くと言いながら、全然明らかになってきてないという、こういう状況でありますので、これは一方で総務行政で、大臣等は初心でですね、国民に一番身近なところ、今皆さんがこのIoT機器含めてですね、インターネットを使ってらっしゃるわけでありますので、そこの一番、コアな部分という一番大切な部分、通信の秘密の部分に絡む問題でありますので、やはり前広にこういう有識者会議を立ち上げてこういう問題がありますということを、国民の議論も併せてしていただくような体制を取らなきゃいけないんじゃないかなと、私は申し上げておきたいと思います。なぜならばですね、昨年末に防衛三文書が出ました。それまで国会でですね、こう、どうなってんですか、どうなってんですか、検討状況はという、こういう質問を野党が再三してまいりましたけども、一向に出てこない。国会が閉じた後、昨年末にいきなり防衛三文書が出て、予算がこうです、みたいな話で、閣議決定していくという。国民の議論がな いままにどんどんどんどん進んでいくと。国民のこの通信の秘密の部分についてもですね、やはりいきなり出していきなり閣議決定で規制事実化する、こういう姿勢はやはりよくないんじゃないかというふうに私は思っておりまして、この点について前広に議論をしていく。有識者会議を立ち上げて前広に議論をしていきますということを改めて、どのように考えていらっしゃるか、ご答弁願いたいと思います。
1:09:34
はい、お答えを申し上げます。まさにですね、今、具体的な内容というのは、安全保障所の必要性やもとより、憲法その他の現行法令との関係も整理し、検討を進めておるというところでございます。そういう検討の状況を踏まえてですね、繰り返しになりますが、有識者会議につきましては、その進捗状況を踏まえて判断してまいりたいというふうに考えております。
1:10:00
飯島さんがおっしゃったようにですね、有識者会議を立ち上げてということは、その有識者会議を早く立ち上げないと、そういう議論を公にできないわけですので、ぜひ、時間もないので要望にさせていただきますけど、可能な限り早く立ち上げて、国民の議論を進めていただきたいと、こういうことは申し上げておきたいと思います。時間がないので一つ飛ばしてですね、通信防止法の場合ですね、通信防止の手続きがありますね。改正になりましたけれども、通信防止のターゲットを決めてですね、裁判所の許可を得て通信を防止するという、こういうことであります。能動的サイバー防御では、普段から多分、先ほどのIoT機器でありませんから、パトロールをするわけでありますけれども、この手続きについては必要なのか、どういった手続きがあるのか、それとも全く必要なくて、一方的に能動的サイバー防御をしていくのか、この点についてどのようなお考えなのか。
1:11:01
はい、お答えを申し上げます。国家安全保障戦略におきましては、国内の通信事業者が駅務提供する通信に係る情報を活用し、攻撃者による悪用か疑われるサイバーなどをですね、検知をするために所要の取組を進めるということをしております。これについても、まさに現行法令との関係などを含め、今、政府全体で検討を進めているところであります。その実施のために必要となる手続きも含めてですね、現時点で具体的な取組の内容がですね、決定しているものではありませんが、いずれにしてもですね、国民の権利や自由が不当に侵害されないという観点も含めて、さまざまな角度から検討を進めるところであります。
1:11:59
なかなか、中身について教えていただけないんですけども、この論点はですね、やはり明らかにしてもらわないと国民の理解を得られないと思います。有識者会議も立ち上げない、中で今議論している最中です。しかし、こう決まりましたと言って、有識者会議もその方向で決まっていくということになるとですね、なかなかその論点について国民の皆さん方の理解が逆に結果的にですね、後々になって理解を得られないんじゃないかという、こういうことを懸念するわけでありまして、この辺のところは有識者会議をできるだけ早く立ち上げていただいて、こういう論点がありますよねということを知らしめて、そして国民の議論を呼んでですね、その上で決定していく。こういうプロセスを踏んでいくべきじゃないかな、こういうふうに改めて同じようなお願いを申し上げておきたいと思います。一つ戻ってですね、この「能動的サイバー防御と憲法の関連」で、選手防衛についてであります。4月岸田総理はですね、「能動的サイバー防御は武力行使ではないので、選手防衛の対象外」と答弁をされております。対象外ということで答弁されております。しかし私は見方でありますけれども、国家安全保障戦略では、この「能動的サイバー防御」についてこういうふうに書いてあります。未然に攻撃者のサーバー等への侵入、無害化できるように政府に権限を付与する。未然にそのサーバー、相手のサーバーになると思いますけれども、あるいはどこかのサーバーになると思いますけれども、侵入していって無害化できるように政府に権限を付与する。これは私の見方ですとね、まだ国内であればまた警察権限とかいろいろあると思いますが、海外にあるサーバーを無害化するということは、果たしてこれが選手防衛に当たるのかどうなのか、こ の辺についてどのようなお考えを持っていらっしゃいますか。
1:13:57
お答えを申し上げます。まさに今、指摘ございましたとおりですね、国家安全保障戦略におきましては、国、重要インフラなどに対する安全保障上の懸念を生じさせる重大なサイバー攻撃につきまして、可能な限り未然に攻撃者のサイバーなどへの侵入、無害化できるよう、政府に対し必要な権限が付与されるようにすることとしております。この侵入無害化というのはですね、武力攻撃に至らない場合の措置として実証するということを考えております。そういうこともございますので、武力の行使に該当することは想定をしていないというところでございます。そういうことを踏まえますと、まさに選手防衛に反するものではないというふうに考えております。
1:14:52
飯島さんは選手防衛の範囲内だとおっしゃいますが、実際ロシアがウクライナ進行する場合でもですね、ミサイルをどんぱち撃つ前には情報戦闘をして、このサイバー攻撃をするわけです。つまりはこの戦争の中の一つの部分、一番前段としてあるわけです。戦争の中の、カテゴリーの中のですね。そういうことを考えるとですね、やはり選手防衛とのこの位置づけ、これもですね、前分に議論をしていくべきというふうに思います。あと一言だけ要望して申し上げておきたいと思います。これから有識者会議等々で議論するわけでありますけれども、能動的サイバー防御を行う、その事後ですね、IoT機器はログを保存するとか色々ありましたけれども、このチェック体制、特に国会で何を能動的サイバー防御でやるのかということをやってきたのかということを国会に報告する義務を持たせる、このことは絶対必要だということで申し上げておきますので、要望とさせていただきます。以上で質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
1:16:04
次に大月クレハさん。大月クレハさん。
1:16:08
実験民主党無所属の大月クレハと申します。早速質問に入らせていただきます。改めまして、先ほどから皆さんが議論されているこのノーティスの取組、重要かつ、そして評価するべき取組であると、まず冒頭に申し上げさせていただきます。ただですね、このノーティスと呼ばれる取組、先ほどもありましたが、お世辞にも国民に広く浸透されているとは言えない状況であります。例えばこの取組、広げようとどういうことをしているのかなと、私インターネットで検索してみましたけれども、この総務省が認定している第三者機関のICTアイザク。このICTアイザクが作っているYouTubeチャンネルがあるんですけれども、この再生回数、皆さんご存知でしょうか。42回とか、65回とか、もうちょっと多いのもあるんですけれども、正直関係者しかもしかしたら見ていないんじゃないかなというような数字でございます。もちろんYouTubeが広げるためのすべての手段だとは思いません。ただ、やはり浸透していないのは事実だと思います。また、このネットワークに接続された機器の脆弱性を、やはり管理者に通知しても、通知を受けた管理者などに十分に対処されていない事例も少なくはないと伺っております。これまでネットワークに接続する機器のこの脆弱性を放置した結果が、そ の機器が他のネットワーク機器に対するサイバー攻撃の踏み台にされてしまって、機器の管理者がサイバー犯罪の被疑者と疑われる可能性があるなど、一時的または長期的に甚大な不利益が放置した管理者等に生じる可能性があることを、この場で指摘をさせていただきたいと思います。この情報通信行政においては、諸外国の取組の結果を十分に検討した上で、我が国の制度として整備していく、よく言えば慎重かつ安全で失敗の少ない行政運営、悪く言えば諸外国の後追いのみで先進的な取組に乏しいとの印象があります。しかしながら、このノーティスの取組に関しては、諸外国であまり例を見ない中、4年前から実施してきたこの軽裕な事例ということで、大変評価されているということなんですけれども、そこでまず伺います。この実際にノーティス同様の取組を行っている事例が海外にあるのかどうか、そしてまたこの取組に対する他国の評価について、例えばこの他国から視察の申し入れがありましたなど、大臣就任後、大臣就任後何もないんですけれども、これまで政務官や副大臣も務められていたことを踏まえて、サイバーセキュリティ対策に資する対策として、鈴木大臣にお伺いいたします。
1:18:45
ご質問ありがとうございます。サイバー攻撃に悪用される脆弱性のあるIoT機器に対する対処の必要性については、世界の多くの国において認識されておりますけれども、継続的に脆弱性のあるIoT機器を調査した上で、通信事業者の力の下で利用者への注意喚起まで実現している例というのは、我が国のほかにはないものと承知しております。NICTではこのノーティスプロジェクトの活動に基づく論文を多数発表しておりまして、これらの論文はサイバーセキュリティに関する世界的に権威のある国際学会においても、個人や事業者のセキュリティ対策の動機に着目したという点で、高い評価を受けているものと承知をいたしております。
1:19:31
ありがとうございます。まさにその高い評価を受けている取組、ぜひ先進的な例として進めていただきたいと思っております。そのノーティスの対象機器についてなんですけれども、これまでID、パスワードに脆弱性を有するネットワーク機器のみでしたが、先ほど説明があったと思います。現在、総務省などにおいて、ネットワークに接続されている機器のファームウェアという、この機器に内蔵されたソフトウェアに問題が存在するもの、また、既にサイバー攻撃へ悪用できる状態となった機器など、つまり他のネットワーク機器に対してサイバー攻撃に加担させることができる状態となったものが想定されると伺っております。そして、これまでノーティスの取り組みによって通知・注意喚起を行った先は、一般家庭から法人まで様々あったかと思います。しかし、これまで開催された総務省の情報通信ネットワークにおけるサイバーセキュリティ対策分科会において、注意喚起を受けても対処が進まない、つまり注意喚起の効果が現れていないのは、実は一般家庭の利用者よりは法人の方が多数であるということが指摘されております。さらに問題と考えられているのが、サイバーセキュリティを軽視する事業者がいる、こういう実情があるんですね。一般社団法人、先ほど言ったICT Isaacが分科会に提出した資料を拝見させていただきました。すると、この事業者がコストを抑えるために、意図的に中古の古いルーターを継続して利用したりだとか、あるいは遠隔で管理しやすいように、あえて脆弱な状態を容認している、こういう実情があるということなんです。従って、パスワードは強力なもの、もっと複雑なものにしていきましょう、設定しましょうというような、初心者向けの広報だけでは、これまでのこういった事業 者の皆さんの握手を改める機会にはなり得ないと私は思います。そこでお伺いいたしますが、脆弱性のあったネットワークに接続する機器の利用形態や利用状況について分析した統計は、これ、総務省の方で作成されているのでしょうか。この分析の結果であれば、その状況をどのように評価しているのでしょうか。お答えください。
1:21:58
山下:お答え申し上げます。このノーティスによる注意喚起の対象となった脆弱性のあるIoT機器については、その発売年について分析をしております。その結果、10年以上前に発売された機器が全体の約半分から、このプロジェクトが始まった2019年以前に発売された機器が全体の9割以上を占めているということが明らかになっております。この注意喚起を受けた利用者の中では、先ほど委員御指摘の通り法人ユーザーが多い。法人の比率が個人の比率の3倍以上になっているということが分かっております。また、この注意喚起を行った企業において、IoT機器の管理者が明確でないということも課題として分かっ ておりまして、こういうものがなかなか実効性を上げるある意味での課題になっているというふうに承知をしております。
1:22:56
まさにそれらを総括すると、今までの総務省やNICT等が呼びかけの対象としてきた、この基礎知識のない管理者ではなく、本当にアプローチすべき相手というのは、情報システムを管理する事業者、いわゆるシステムインテグレーターとか、SIRとか言われる方々なども、ある程度サイバーセキュリティに対する知見を持ったものでありまして、総務省等が行ってきたアプローチはやはり見直していく必要があると私は考えます。さらに伺います。システムインテグレーター等の知見のあるものによって意図的に生じるこの脆弱性のある危機を今後どのように削減していく予定でしょうか。またはサイバーセキュリティ対策を軽視する事業者に対する実効性のある支援だとか対応策だとか、ぜひ伺いたいと思います。
1:23:54
お答え申し上げます。今委員御指摘の通りですが、法人利用者につきましては、この法人利用者そのものというよりも、この機器の設置や管理にシステムインテグレーターが関与しているということが多いと承知をしております。従いまして、利用者に対する注意喚起も必要でございますが、システムインテグレーターによる取り組みを進めるということが重要だと思っております。このNOTICEのプロジェクトで観測結果が分かりまして、脆弱性のあるIoT機器についての情報が把握できますと、対応すべき脆弱性、それからそれを解消する方策を技術的に、具体的に分かる形で、このシステムインテグレーターに対して助言、それから情報提供を行うという形を考えてございます。これによりまして、分からないといった、そういう状態をまず解消して、システムインテグレーターが積極的に対応いただける、こういう効果的な対策をぜひ推進をしていきたいと思っております。
1:24:56
まさにその通知の仕方について、また今はこれから伺いたいと思います。このノーティスのウェブサイトで公表されている、今年8月度の実施状況によりますと、この取組による注意喚起が5055件実施されました。ただそのうち3406件は、今年の7月に検知したものであったと伺っております。すなわち、約3分の2は、前の月の通知からの繰り越しであって十分な対処がされておらず、脆弱性のある機器がネットワークに接続されたままの状態、すなわちその脆弱性のある状態が放置されてしまっているとも受け取れると思います。ここでまず伺います、現在そのネットワークに接続する機器の脆弱性に対する注意喚起の通知方法、メールや郵送と伺っているんですけれども、その通知方法について伺います。
1:25:59
今御指摘がございました通りでございますが、通常電気通信事業者を通じた注意喚起については、主にメールや郵送によって実施をされるという形になってございます。これは実際には事業者によって判断をされるというものでございますが、私どもが承知をしている主な方法はこの2つということでございます。
1:26:21
このメールや郵送で本当に十分なのかどうか、やはりこの改正案を受けて、やはり見直すべき点があるんじゃないかなと思っております。先ほどのICTアイザックの資料によりますと、その注意喚起に基づく対処が進まない背景というのが、法人において問題のある機器の管理者等が特定できない場合や、業務の都合で意図的に外部から管理できるようにしているだとか、さまざまな要因があるようなんですけれども、メールや郵送ではやはり詐欺かなと思われるときがあるんじゃないかなと思うんですよね、それだけだと。いずれにしてもIDやパスワード等に脆弱性があることで、どういった問題が起こっているのか、あるいは将来どういった問題が起こり得るのか、その点がなかなか理解されていない現れなんではないかなと思っております。そこで、これまでの電子メールや郵送による注意喚起だけでは、対処が十分に進んでいない理由を調査するとともに、電話や個別訪問など、より確実な手段で通知を行う必要があると考えますが、現状どのぐらい危機感を持たれているのか、総務省の見解と具体案とともに、政務官に伺いしたいと思います。
1:27:41
先ほどの参考人の方からも答弁がございましたとおり、電気通信事業者を通じた注意喚起については、主としてメール、もしくは郵送でなされているというところであります。この注意喚起の方法につきましては、電気通信事業者、当該事業者に適切に判断していただくものでありますけれども、総務省といたしましては、議員御指摘の利用者による対応が進まないケースにおきましては、利用者のセキュリティ意識が十分でないことや、あるいはこれも御指摘がありましたけれども、企業においてIoT機器の管理者が明確でないこと、これらも一因ではないかというふうに考えているところでございます。このため、利用者による対応を進めるため、注意喚起の実効性を高めるための取組としては、今後利用者への周知啓発を充実させることが大事であるというふうに考えておりまして、新たな広報戦略の策定も含めまして取り組んでまいりたいと思いますし、企業における管理者の問題についても考えてまいりたいというふうに思っております。そしてまた、利用者に対する働きかけにとどまらず、メーカーやシステムインテグレーターなどの関係者とも連携することによりまして、利用者による行動の遺憾にかかわらず、IoT機器の安全性を向上するための取組を進めてまいりたいというふうに考えております。
1:29:02
皆さんに意識を上げていく、これが必要になってくると思います。ぜひ新たな取組、通知の仕方についても十分に検討していただきたいと思っております。次に、サイバー攻撃の対処許可への委託についてお伺いします。サイバー攻撃でIoT機器等が悪用されることがないように、管理者等へ通知や注意喚起をする業務というのは、現在認定送信型対電気通信設備サイバー攻撃対処協会という協会に委託することができるんですけれども、この協会に所属しているのが、今、先ほどから申し上げているICT Isaacだけが認定されているという状況です。そこで、現状このサイバー攻撃対処協会がICT Isaacのみである理由は何でしょうか。また、新たにICT Isaac以外の団体から認可申請があった場合は、電気通信事業法第116条の2に規定する条件を満たす限り、総務大臣は認定するとの理解でよろしいでしょうか。答弁をお願いい たします。
1:30:18
お答え申し上げます。まず、管理者への通知業務を行うにあたっては、サイバー攻撃に悪用される恐れのある機密な情報を扱っているということから、情報の適切な管理を行うための適切な制度的から技術的知見を有する組織に委託をする必要があると認識をしてございます。従いまして、この本法案では、常規要件を満たす組織としてサイバー攻撃に関する情報共有の体制を持っている委員御指摘の協会、認定送信型対電気通信設備サイバー攻撃対象協会、これを定義をいたしまして、委託可能な組織として規定をしているという状態でございます。この協会とは、サイバー攻撃への対処に関する業務を適正かつ確実に行うできる能力を有するなど、所要の要件を満たす団体として、これも御指摘ございました電気通信事業法に基づいて総務大臣が認定をするという形になってございます。従いまして、所要の要件を満たす団体については、総務大臣に対して申請を行うことによって認定を行うことができます。したがって、今御質問の2つ目にございました、他に能力を持っている方が申請をしたらどうなるかということでございますが、要件を満たす限り認定をされるということは可能だというふうに認識をしてございます。ただ、今まで実例として申請がなされ認定を受けているのは、一般社団個人ICTアイザックの一社ということでございます。
1:31:35
では、次の質問に行きます。ところで、先ほど人員体制については、湯原委員からも質問がありましたが、このNICTの取組において実際ある程度の自動化がなされているようなんですけれども、調査結果の分析や精査判定、そして問題となったネットワークに接続する機器の管理者等に注意喚起を行うにあたっては、サイバーセキュリティに対する知見を有するものが必要となります。そこで、管理者等への通知をするには、やはり工夫が求められる中で、実績を見ると相当な数を通知しているようですし、相当なご苦労が伺えます。そして、今回の完成案だけでは、その改善も踏まえて、ネットワークに接続する機器の製造事業者等を含む関係者に伝えて、より実効的かつ効率的に対処、対策していこうという考えかと思っております。そこで、現在、デジタル人材の不足と盛んに言われている中で、NICT、先ほど与原委員のでは112人ということだったんですけれども、そのほか、ICTあいざく、そしてインターネットサービスプロバイダー等、本取組における注意喚起について業務量に照らし合わせた上で、参加しているこれらの組織において、体制や人員が十分であるかどうか、見解を伺います。
1:32:59
お答え申し上げます。まず、サイバー空間の環境を見ますと、IoT機能はどんどん拡大をしている。IoT機器を悪用するサイバー攻撃も多様化をしていると。これもご指摘ございましたが、ノーティスの業務量、開始当初から比較をいたしますと、増大をする傾向にございます。また、サイバー攻撃の多様化に対応するため、注意喚起の対象も拡大をしてまいりました。従いまして、体制や人員の拡充が必要になるということを認識してございます。今後とも、NICT、それからICTアイザーとも連携をして、予算等による強化も含めて、体制や人員の強化に努めて まいりたいというふうに考えてございます。
1:33:41
本当に業務量がどんどん増えていくと思います。それによって、この国のセキュリティ体制が守られる点が多いと思うんですけれども、やはり1人の業務量が多くなってくると、だんだんミスとも出てくると思いますので、ぜひ、人員の確保に向けては、予算の確保もお願いいただきたいと思います。次の質問に、NICTのサポートセンターの運営について伺います。さて、このNICTについては、ネットワークに接続する機器へのアクセスによって、サイバー攻撃に悪用される恐れのある機器の利用者に対して、ウェブサイトや電話による問い合わせ対応を目的としたサポートセンターというものが設けられています。このサポートセンターの業務は、これまで申し上げてきた特定アクセス行為等とは異なって、NICTではなく、総務省が実施しております。そこで確認いたします。ノーティスサポートセンターの業務を、総務省からNICTに今後移管することとなるのか、そういう可能性があるのか、ぜひお答えください。
1:34:46
お答え申し上げます。NICT法において、NICTは特定アクセス行為とその結果に基づく電気通信事業者への通知を行うということにされております。利用者への注意喚起は、ノーティスに参加する電気通信事業者の負担によって行っているという構造でございます。この注意喚起の方法は、個々の事業者に委ねられておりますが、共通的な部分、例えばIoT機器の設定マニュアルの作成から、利用者からの一般的な問い合わせの窓口の運営については、総務省が一括して支援をすることで業務の効率化を進めてございます。御指摘ございました改正法の第14条第7号の「路」にあります「助言及び情報の提供」は、NICTの専門的な知見を必要とするものを想定しております。これで対比となる先ほど申し上げたマニュアルの作成、それから問い合わせの窓口といった運営等の業務の効率化に関する業務は、役割分担をいたしまして、引き続き総務省が担うということを想定しております。
1:35:43
引き続き総務省が行うということなので、ぜひしっかり行っていただけたらと思います。次に関連して、ノーティスサポートセンターの運営予算について伺います。まずこの電波利用料というのは、電波法の第103条の2、第4項で規定されております。無線局全体の受益を直接の目的として行う事務の処理に要する費用として、無線局の免許人等が負担している共益費用という位置づけであります。この電波利用料については、2008年の電波法改正で、その使途を限定列挙することとなりましたが、その発端は当時の総務省総合通信局において、レクリエーション物品やフラワーアレンジメントの費用を電波利用料から支出していた事実が2008年の5月に発覚したことでした。この電波利用料の使途の限定列挙は、政府提出の電波法改正案では盛り込まれておらず、この党委員会における法案修正によって盛り込まれたものであります。そして、総務省のノーティスサポートセンターの業務というのは、総務省が公表している令和5年度の行政事業レビューシートによると、電波法第103条の2、第4項、第12項を根拠としたIoTの安心・安全かつ適正な利用環境の構築という事業の一環として行われているとしています。この同項の第12項の規定の中には、電波の能力的な利用を確保し、または電波の人体等の悪影響を防止するために行う周波数の使用、または人体等の防護に関するリテラシー向上のための活動に対する必要な援助となっておりまして、2008年の改正当時こそ第10項でしたが、内容は当時から全く変わっておりません。この修正案提出案の代表であった原口和弘衆議院議員は、この同項の趣旨について2008年4月17日の本委員会で、懇親等の妨害を生じさせずに無線設備を使用する方法、例えば違法機器の見分け方、あるいは電波から人体、電子機器を守る方法、例えば近くに心臓のペースメーカーをつけていらっしゃる方がいらしたら、その電波が心臓のペースメーカーに影響を与える、こういったことなどに関して、国民のリテラシー、理解能力の向上を図るための周知、広報、啓発、教育等を意味しているものでございますと答弁されております。そうなると、このノーティスサポートセンターの運営が、どのように電波の能力的な利用確保、そして電波の人体等への悪影響を防止するために行う周波数の使用、または人体等の防護に関するリテラシーの向上のための活動に対する必要な援助に該当するというのでしょうか。ノーティスの取組を進めて、DDoS攻撃によって生じる不必要な トラフィックを低減させることによって、回り回って電波の能力的な利用の確保につながると解釈することもできるかもしれませんが、その場合、無線局全体の受益を直接の目的として行う事務という規定との整合性に疑問が生じます。そこで伺います。ノーティスサポートセンターの経費を電波利用料から拒出している理由、併せてその拒出が電波利用料の指数を限定した規定に接触しないと言える根拠についてお答えください。
1:39:37
お答え申し上げます。IoT機器を対象にしていると申し上げておりますが、IoT機器とはそもそもインターネットシングスというものがインターネットにつながっているという状態でございまして、ここには電波、無線LAN等の無線技術が関わりが深いというものが多数ございます。したがいまして、電波の適正な利用確保するためには、IoT機器に係るセキュリティの確保を図っていくということが不可欠だというふうに考えてございます。この取り組みにおいては、無線技術を活用したIoT機器の利用者に対する注意喚起を通じて、基本的な理解を深めることで、感染通信、攻撃通信などによる不要 な電波の発射が抑制されるというふうに期待しております。これによって、安全安心に電波を利用できる環境が整備されて、もって効率的な電波の利用が促進されるという観点から、先ほどご指摘のあった電波利用路の使徒、電波法第103条の第2の第4項、第12号でございます。電波の能力的な利用を確保するリテラシーの向上のための活動に該当するということで、電波利用路の財源から支出をすることとしております。
1:40:44
時間が参りました。改めて私から申し上げたいのは、この法案、やはりサイバー攻撃から守ることによって、何が特であるかというのをしっかりと説明して取組の認知度を上げていくこと。また、詐欺だとか思われないように、信用される通知の仕方を工夫することをお願いいたしまして、私の質問といたします。ありがとうございました。
1:41:30
一見民主党無償区の岡本昭子でございます。委員長をはじめ、今日質問の機会をいただきましたこと、感謝を申し上げたいと思います。私からも今回の法改正について確認をさせていただきたいのですが、今ほど同僚議員と質問されました資料1をごらんください。まさに大月議員がおっしゃったと思います。8月時点で5055件ノーティスの注意喚起、要は脆弱ですよということを1か月で把握しました。下にあります棒グラフを見ていただきたいのですが、これのうち濃い赤、濃いオレンジ、濃い青、これが前月も同じように脆弱だという指摘をしていて、また今月も対象になりましたという棒グラフでございます。先ほど3分の2という話がありましたが、せっかく通知をしているのに改善がなされていないというところは、やはり本来のこの施策の目的を果たしていないんじゃないかと思わざるを得ません。今後、新たにサイバー攻撃に悪用される恐れがあるIoT機器を調査対象にしていくという今回法改正です。その中にすでにマルウェアに感染している機器も対象になっていくということを考えると、注意喚起をしましたよ。この後は電気通信事業者の努力ですとか、システムインテグレーターの努力です。ではなくて、どれだけ改善をされたのか、そこまで総務省として目的を達成させる、この任務をすることこそ必要ではないかと思いますが、この点について先ほど答弁ではセキュリティ意識構築とか対策を考えていくという話なんですが、法改正に伴ってやはりこれはどれだけ改善させていくのか、その決意も示していただきたいと思います。お答えください。山内 東海スカーンお答え申し上げます。ご指摘いただきました通り、通信事業者への通知から機器の利用者への注意喚起については、IoT機器のセキュリティ対策に関する利用者の意識が十分でないこと、IoT機器の管理者が不明であるということから対応が進まない場合が多数あるというふうに認識をしてございます。今ご指摘のあったIoT機器の適正な管理に向けた周知啓発の強化、これはもちろんでございますが、これに加えまして、累次にわたって注意喚起に応じない場合、通信事業者が利用者の機器の接続を拒否できる要件、手続等を定めたガイドラインを策定して、こういう基準の明確化を図ることで対策の実効性を向上させていきたいというふうに考えてございます。また通信事業者への通知、機器利用者への注意喚起によって地道に1台ず つ対処するに加えて、メーカーへの働きかけというものによって、実際の成果としても数万台規模でIDパスワードの脆弱性を解消されたということを、私どもの方では経験をしてございます。これを踏まえまして、今回の法案では通信事業者への通知だけではなくて、メーカー等への関係者への情報提供、助言について、NICTの業務として法的に位置づけることにしております。これによりまして、幅広い関係者の巻き込んだ対策を一層促進をして、より大きな成果を上げるべく取り組んでまいりたいと考えております。
1:45:08
ぜひ大臣にも伺いたいと思うんですけれども、今、先ほどサイバー攻撃の懸念、国家の安全保障上も非常に深刻な中で、一方で、今、ランサムウェア攻撃というのが非常に深刻になっています。要は、政府機関ももちろんですけれども、民間も含めてデータレスト化、通信障害を起こさせて、その企業に身のしろ金を要求をするというものです。米国の調査ですけれども、報道によれば、スプランク社というところが、まさに10月の末に2023年版CISOレポートというの を公表されました。これ、世界10カ国を調査をしている中に、日本の企業も入っております。世界中なので、日本がどのくらい実質なのかというのがわからないんですが、実に90%の組織が過去1年間に大規模な攻撃を1回以上受けていると。そして83%がランサムウェア攻撃を受けて、実際にお金を払ってしまっているというちょっと衝撃なレポートが公表されております。今月1日に国際ランサムウェア対策イニシアティブという会議で、身のしろ金を払わないようにしようという共同声明が、制約が交わされており、これ日本も参加をしております。こういうサイバー攻撃の対策ということが、今回の法改正も1つの対策になるということを望んでいます。せっかく脆弱性やサイバー攻撃に悪用される恐れのある特徴とか、こういう分析多分、NICTさんは得意なんだと思うんですね。どういう機器に脆弱があって、あるいはどういう使われ方をしているところにリスクが高いのか。そういうところをぜひNICTさん、これまでの知見や蓄積技術で分析もできるはずです。先ほど助言とありましたけれども、対策をして結果として改善がなされる。このためにも取り組むべきだと思います。この点はぜひ決意も含めて、総務大臣に伺わせていただければと思います。
1:47:41
今回の法案に基づき、NICTが行うIoT機器の調査は、DDoS攻撃のように、情報通信サービスの安定的な提供に支障を生じさせ、利用者に広く影響を及ぼすようなサイバー攻撃への対策を主な目的とするものであります。他方、御指摘のランサムウェア攻撃のように、特定のものを標的とした攻撃による被害は、直近においても、本年7月に名古屋港の全ターミナルが一時的に停止する事案が発生するなど、深刻な状況が続いているものと認識をしております。こうした状況を踏まえれば、例えば、IoT機器が侵入経路となったサイバー攻撃の発生が確認された際に、同様の脆弱性があるIoT機器について、緊急でセキュリティ対策を促すなど、NICTが行うIoT機器の調査で得られた情報や知見を、日祝や警察署などの関係省庁とともに共有・連携をしまして、ランサムウェアをはじめとした様々なサイバー攻撃への対策強化に貢献するなど、我が国全体として実効性があるサイバーセキュリティ対策につなげていくように取り組んでまいりたいと 思います。
1:48:49
関係機関ともぜひ連携をしていただいて、やはり総務省としては、NICTという専門レベルの機関を持っていますので、知見を生かして、結果としてリスクが減るように、実際に対策が実行されるまでしっかりチェックをしていく、その決意で取り組んでいただきたいと思います。続きまして、NICTそのものについて、いくつか伺わせていただきたいと思います。非常に私はNICTに期待をかけているところでございます。本当は資料を、まず3をごらんいただきたいんですけれども、先日予算委員会で、私たち総理の米山委員が、研究機関の科学論文が非常に評価が低下をしているのを懸念をしていると、NATUREに載ってしまったという紹介がなされておりました。これはNATUREの英文の記事でしたので、せっかくですので、NICTが持っているボイストラという翻訳ソフトがありますよね。これを使って、ぜひ翻訳をしてみようと思ったんです。