1:10
ただいまから、国土交通委員会を開会いたします。議事に先立ち、一言御挨拶を申し上げます。去る10月20日の本会議におきまして、国土交通委員長に占任されました青木愛でございます。理事並びに、委員の皆様方のご支援・ご協力を賜りまして、公正かつ円満な委員会運営に努めてまいりたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。
1:43
委員の異動について、ご報告いたします。昨日までに、大野泰忠君、清水雅人君、豊田俊郎君、高橋光雄君、八倉勝雄君、石井光子君、小倉真琴君、竹谷俊子君及び蓮舫君が委員を辞任され、
2:06
その補欠として、道子茂君、小谷隆君、江島清君、塩田弘明君、平木大作君、青島健太君、川野芳弘君、小沼匠君及び私青木愛が選任されました。
2:26
理事の補欠選任についてお諮りいたします。委員の異動に伴い、現在、理事が3名決院となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。理事の選任につきましては、選例により、委員長の指名にご一任願いたいと存じますが、ご異議ございませんか。ご異議ないと認めます。それでは、理事に江島清君、塩田弘明君及び青島健太君を指名いたします。国勢調査に関する件についてお諮りいたします。本委員会は、今期国会におきましても、国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を行いたいと存じますが、ご異議ございませんか。ご異議ないと認め、採用決定いたします。国土の整備、交通政策の推進等に関する調査を議題といたします。
3:18
国土交通行政等の諸施策について、斉藤国務大臣から説明を聴取いたします。国土交通大臣の斉藤徹夫でございます。今国会におきましても、委員長、理事、委員の先生方のご出動をどうかよろしくお願いいたします。
3:41
第212回国会におけるご審議にあたり、国土交通行政の諸課題について、私の考えを申し述べます。新型コロナウイルス感染拡大からの3年間を乗り越え、我が国の経済状況は改善しつつありますが、一方で、昨今の物価高や、いわゆる2024年問題など、解決すべき様々な課題にも直面しております。
4:08
国土交通省の行政分野においても、資材価格や住宅価格、自動車、船舶航空機等の燃料価格が高騰し、また、物流や建設業における担い手の確保や生産性の向上が喫緊の課題となっております。国民生活や事業活動を守る観点から、関係省庁と緊密に連携しつつ、
4:31
地震対策、働き方改革、継続的な賃上げへの取組など、迅速かつ着実に必要な対策を進めてまいります。また、我が国では、気候変動に伴う自然災害の激甚化・頻発化により、毎年のように災害による深刻な被害が発生しています。本年も6月から9月にかけて、バイオ前線や線上降水帯、台風等により、各地で大きな被害が生じました。
5:00
これまでの治水対策等により、被害の未然防止や大幅な軽減につながった事例も数多くありますが、今後とも、国民の生命財産を守るという国土交通省の極めて重要な役割を果たすべく、事前防災対策を含む防災・減災・国土強靱化を強力に推進してまいります。この他にも、厳しさを増す外交安全保障環境、少子高齢化や人口減少など、
5:27
国土交通行政として多くの課題に対応していく必要があります。こうした様々な課題に的確に対応していくためには、現場の声に耳を傾け、国民のニーズをしっかりと捉えることが重要だと考えております。本年9月には、岸田総理とともにトラック事業の営業所を訪問し、荷役作業や運行管理の現場を視察して、経営者やドライバーの皆様から直接ご意見をお伺いしました。
5:54
また、建設業についても、関係団体との意見交換をはじめ、様々な機会を通じて建設業の働き方改革や賃上げ等についてのお考えなどを伺ってまいりました。災害についても、被災地域の生の声を聞くことが欠かせません。本年、令和5年、梅雨前線による大雨により各地で大きな被害が発生しましたが、
6:22
自身、7月に福岡県久留米市や秋田県秋田市の災害現場に入り、被害の実情を現地で確認し、被災された方々の切実な声を聞いてまいりました。今後も、国民の皆様と丁寧に、誠実に対話を重ねて、小さな声一つ一つをよく伺って、真摯に受け止め、国土交通行政に生かしていきたいと考えております。
6:46
また、現場を持つ強みを生かし、気象と防災、街づくりと地域交通など分野間の連携を図って、国土交通省の総合力を発揮してまいります。そうした姿勢を忘れず、施策の立案実行に全力で取り組み、より豊かな国民生活の実現に貢献していく所存です。続いて、国土交通行政において重点的に取り組む3本の柱について申し上げます。1つ目は、国民の安全・安心の確保です。防災・減災・国土強靱化のための5か年加速化対策も踏まえ、激甚化・頻発化する自然災害や深刻な状況にあるインフラの老朽化、災害時の人流・物流機 能の確保等に対し、重点的かつ集中的な対策を講じてまいります。
7:38
特に、加速度的に進行するインフラの老朽化に対しては、広域的・戦略的なインフラマネジメントの取り組み等を通じて、予防・保全への本格転換を図り、インフラの維持管理・更新を計画的に進めてまいります。5か年加速化対策5も、中長期的かつ明確な見通しの下、継続的・安定的に切れ目なく取り組みを進められるよう、
8:06
先の国会で成立した「改正国土強靭化基本法」に基づき、施策の実施状況の調査等、国土強靭化実施中期計画の策定に向けた検討を進めてまいります。また、東日本大震災等による被災地の復興を着実に進めてまいります。気候変動により水災害が激甚か頻発化する中でも、
8:34
市民の安全・安心を確保することができるよう、河川整備に係る計画等の見直しを早急に進めるとともに、流域治水の取組を強力に推進してまいります。内水対策や土砂・洪水氾濫対策の強化にも取り組んでまいります。線上洪水帯の予測精度向上に向け、次期気象衛星やレーダー等の観測機器の整備、
9:01
企画や研究機関と連携した技術開発等を着実に進めてまいります。また、先の国会で成立した気象業務法及び水防法の一部を改正する法律に基づき、都道府県による洪水予報の早期発表や、民間による多様なニーズに応じたきめ細やかな予報の提供等を推進してまいります。テックフォースの機能強化等も進めてまいります。
9:27
さらに、地震や火山噴火に係る観測・監視体制の強化や、気象台の地域防災支援体制の強化、気象防災アドバイサーの育成活用等による地域の防災力向上にも取り組んでまいります。森戸対策については、本年5月に施行された森戸規制法の規制措置が実効性をもって行われる よう取り組んでまいります。
9:53
また、森戸の把握にも有効な高精度標高データの整備を進めてまいります。子ども真ん中社会の実現に向け、道路管理者による対策が必要とされた箇所すべてにおいて、歩道や防護柵の設置など、通学路等の交通安全対策を早急に推進してまいります。また、自売法に基づき、自己被害者支援や自己防止をより一層充実し、
10:21
被害者等が安心して生活できる社会、事故のない社会の実現に取り組んでまいります。昨年4月の白徳遊覧船事故のような痛ましい事故が二度と起こることのないよう、先の国会で成立した海上運送法等の一部を改正する法律に基づく対策を着実に実行し、旅客船の安全・安心対策に万全を期してまいります。
10:47
また、運輸分野における猛毒横断的な安全対策や、自動車整備業の信頼確保に取り組んでまいります。昨年12月に決定された海上保安能力強化に関する方針に基づき、巡視船等の増強などのハード面に加え、国内外関係機関との連携などソフト面の取り組みも推進し、海上保安能力の強化を一層進めてまいります。
11:16
また、国民保護・総合的な防衛体制の強化等に資する公共インフラの整備にも取り組みます。経済安全保障の推進のため、船舶の重要機器についてのサプライチェーン強靭化等により、国民生活や経済活動に欠かせない海上輸送の確保に取り組んでまいります。
11:39
去年7月、名古屋港のコンテナターミナルのシステム障害により物流に大きな混乱が生じた事案を踏まえ、港湾における情報セキュリティ対策の強化を図ってまいります。令和6年度に厚生労働省から委員される水道整備管理行政について、下水道等のインフラ整備管理に関する知見や地方整備局等の現場力・技術力を生かした機能強化が図られるよう、しっかりと取り組んでまいります。2つ目は、持続的な経済成長の実現です。地域公共交通については、先の国会で成立した「改正地域交通法」により、ローカル鉄道やバス・タクシーの再構築に関する仕組みが創設され、先月施行されたところです。
12:33
この新しい地域交通法の枠組みを最大限活用し、私が議長を務める地域の公共交通リ・デザイン実現会議において、関係省庁とも連携しつつ、多様な関係者の競争を共に作るの実現を図り、利便性・持続可能性・生産性の高い地域公共交通へのリ・デザイン再構築を推進してまいります。
12:59
これに伴い、私どもが行きたいときに行きたいところへ容易に行くことができる社会の実現を目指してまいります。いわゆる「2024年問題」を踏まえ、物流については早期に具体的な成果が得られるよう、先月、取りまとめられた「物流革新緊急パッケージ」等に基づき、
13:20
船舶や船舶へのモーダルシフト等の物流の効率化、荷主・消費者の行動変容、商観光の見直 しに取り組んでまいります。建設業については、働き方改革の一層の推進のため、「週休2日」の実現や残業削減に向けた後期の適正化を進めるとともに、処遇改善を進めることで人材の確保を図ってまいります。
13:45
また、バス・タクシーの担い手確保や経営力強化に向け、早期の賃上げ、安全・快適で働きやすい職場環境づくり、人材確保・養成の取り組み、経営効率化に向けた投資への支援等を推進してまいります。加えて、移動の足の不足といった深刻な社会問題に対応するため、地域の自家用車・ドライバーを活用する仕組みなどの検討を進めてまいります。
14:14
さらに、造船・海運の事業基盤や競争力の強化を図るとともに、船員の働き方改革、内航海運の生産性向上、船員の教育内容の充実等を進めてまいります。ポストコロナにおける持続可能かつ利便性の高い航空ネットワークの維持・確保を図ります。
14:39
グランドハンドリングや保安検査な ど、空港業務における人材確保等の受入れ環境整備を行うとともに、航空脱炭素化の取組を推進してまいります。我が国の持続可能な経済成長を確実なものとするためには、国内投資の拡大、生産性向上、災害対応力の強化等に資する社会資本整備が不可欠です。
15:06
このような不可欠な経済成長を図るために、国内の航空業務における持続効果の高い社会資本整備を戦略的・計画的に推進してまいります。その際、現価の資材価格の高騰等に対応しつつ、必要な事業料を確保するとともに、効率的・効果的な社会資本整備に向けて、PPP・PFIをさらに推進してまいります。
15:31
これにより、国内の国土交通・リニア中央新幹線・高規格道路・国際戦略港湾・整備新幹線・空港などにより、シームレスな拠点連結型国土の構築を進めてまいります。さらに、重要物資に関する国家プロジェクト等の国内立地設備投資に必要なインフラの整備について、企業のニーズも踏まえつつ、迅速かつ集中的に推進してまいります。
15:59
国内の 国土交通・リニア中央新幹線は、供給力強化に資する投資支援のため、産業利用に係る土地利用についても、手続きのスピードアップ等必要な協力を行ってまいります。世界の旺盛なインフラ需要を取り込むため、政府全体のインフラシステム海外展開戦略2025に基づき、質の高いインフラシステムの海外展開を重点的・戦略的に推進してまいります。
16:28
これに対し、国内の国土交通・リニア中央新幹線は、観光立国推進基本計画に基づき、インバウンドの地方遊客や持続可能な観光地域づくり等を推進し、外国人旅行者の国内需要5兆円、国内旅行需要20兆円という目標の早期達成を目指してまいります。
16:52
これに対し、国内の国土交通・リニア中央新幹線は、国内の国土交通・リニア中央新幹線は、本日、関係省庁等と連携し取り組んでまいります。さらに、喫緊の課題である観光地・観光産業における人材不足対策にも取り組んでまいります。2050年カーボンニュートラルの実現に向け、住宅建築物の省エネ化、グリーンインフラの活用、事業用自動車の電動化を含めた次世代自動車の普及、多様なインフラを活用した再エネの導入促進、カーボンニュートラルポートの形成、道路インフラの省エネ化、ハイブリッドダムの推進、下水予定資源の肥料利用の拡大などを進めてまいります。暮らしや街づくり、交通運輸、インフラなどの分野におけるGXの推進に総力を挙げて取り組んでまいります。また、国際海運の2050年カーボンニュートラルの実現に向け、世界に先駆けたゼロエミッション線の開発や、国際ルールづくりを強力にリードしてまいります。加えて、モバ、ヒガタや、多様な海洋生物の定着を促す港湾構造物など、ブルーインフラの保全・再生・創出に取り組んでまいります。世界水準のデジタル社会の形成に向け、その基盤となる地理空間情報の充実や高度活用を図ってまいります。また、インフラ分野のアイコンストラクション、建築・都市分野のスマートシティ、建築ビム、プラトン、不動産ID、交通物流分野のマース、自動運転、自動走行システムなど、各分野でのDXを推進してまいります。併せて、国土交通分野における行政手続のデジタル化等を進めてまいります。また、ドローンについては、今後の利活用の拡大と社会実装に向けて、無人地帯に おける目視外飛行の事業化の推進に取り組んでまいります。2025年の大阪・関西万博に向け、万博協会、関係省庁、地元・自治体等と連携し、万博に関連するインフラ整備や会場へのアクセス向上、空飛ぶ車の実用化に向けた環境整備等に取り組んでまいります。また、2027年国際園芸博覧会については、気候変動等の地球規模の課題解決にも貢献するグリーンな国際博覧会となるよう、関係省庁と連携し、万全の準備を進めてまいります。3つ目は、個性を生かした地域づくりと分散型の国づくりです。高齢者、生活困窮者、子育て世帯などを含め、誰もが安心して暮らすことができる豊かな住生活の実現に向け、良質な住宅確保への支援、空き家対策の強化等とともに、住宅セーフティーネット機能の強化に取り組んでまいります。地域の生活機能の誘導や防災指針を軸とした防災減災対策を推進してまいります。多様なライフスタイルを支えるコンパクトでゆとりとにぎわいのある街づくりと都市再生を進めてまいります。子どもや子育て世帯の目線に立った「子ども真ん中街づくり」にも取り組んでまいります。新たな国土形成計画が目指す国土の姿は、新時代に地域力をつなぐ国土です。その 実現に向け、地域の魅力を高め、地方への人の流れの創出拡大を図るため、関係省庁と連携し、二地域居住等の促進などの取り組みを進めてまいります。また、北海道について、その強みである食や観光の一層の強化、ゼロカーボン北海道の実現、デジタル産業の集積促進等を図るため、第9期北海道総合開発計画の策定に向け取り組んでまいります。人口減少社会に対応した適正な土地の利用及び管理を推進するため、空き家対策と連携して、所有者不明土地の利用の円滑化等に取り組んでまいります。また、早期の災害復旧や社会資本整備の迅速化等に役立つ知識調査を進めてまいります。誰もが安心して参加し、活躍することができる共生社会の実現に向け、公共交通機関、建築物等のバリアフリー化や心のバリアフリーなど、ハード・ソフト両面からの取り組みを着実に推進してまいります。障害を理由とする差別の解消に向けた国土交通分野における取り組みを推進するとともに、公共交通機関等において、子ども・子育てに優しい社会づくりに向けた意識改革に取り組んでまいります。天岷、小笠原、半島、離島、豪雪地帯などの条件不利地域の振興に取り組んでまいります。あわせて、ウポポイへの誘客の取り組みを強化するなど、アイヌ文化についての国民の理解を深め、アイヌ文化の復興・創造等を促進してまいります。以上の3本の柱として掲げた各施策について、しっかりと取り組んでまいります。次に、特定・複合・観光施設区域(IR)の整備に関する事務を担当する国務大臣として、私の考えを申し上げます。IRの整備推進は、滞在型観光の促進に資するなど、観光立国の実現に向けた重要な施策であると考えています。本年4月には、大阪の区域整備計画について認定を行い、9月には実施協定を認可したところです。また、長崎の区域整備計画については、審査委員会において引き続き、公正・忠実に審査を進めていただいております。依存症などの弊害防止対策に万全を期すとともに、IR整備法に基づき、必要な施策を進めてまいります。以上、私の考えを申し述べました。委員長・委員閣議の各別のご指導をよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。以上で、説明の聴取は終わりました。この際、黒馬国土交通副大臣、道古国土交通副大臣兼内閣府副大臣、小谷国土交通大臣政務官、石橋国土交通大臣政務官及び加藤国土 交通大臣政務官兼内閣府大臣政務官から発言を求められておりますので、順次これを許します。
24:07
国土交通副大臣の黒馬光之助です。齋藤大臣を支えし、国土交通行政の課題に精神整備取り組んでまいります。青木委員長をはじめ、理事、そして委員の皆様方の先生方のご指導のほど、心からよろしくお願い申し上げます。
24:39
この度、国土交通副大臣兼内閣府副大臣を務めさせていただくことになりました、道古です。大臣をお支えし、職務に全力を尽くしてまいります。青木委員長、理事、 そして委員の先生方のご指導をよろしくお願い致します。
25:06
国土交通大臣政務官の小百合孝史でございます。齋藤大臣、それに両副大臣をお支えし、国土交通行政を推進してまいります。青木委員長をはじめ、理事、委員の皆様方のご指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
25:30
国土交通大臣政務官を拝命いたしました、石橋凛太 郎と申します。齋藤大臣、そして両副大臣をお支えしながら、同僚の政務官と一緒に、しっかりと国土交通行政を前に進めることができるよう、頑張ってまいりたいと思っておりますので、青木委員長をはじめ、理事の先生方、委員の先生方、何卒ご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
25:48
次に、加藤国土交通大臣政務官兼内閣府大臣政務官
25:57
国土交通大臣政務官兼内閣府大臣政務官の加藤龍将でございます。大臣、副大臣をしっかりとお支えし、国土交通行政の推進に努めてまいりたいと考えております。青木委員長をはじめ、理事、委員の皆様方の各別のご指導をよろしくお願い申し上げます。本日はこれにて、散会いたします。That's it.