2:35
おはようございます。ただいまから予算委員会を開会いたします。予算の執行状況に関する調査を議題とし、昨日に引き続き質疑を行います。太田夫妻さん。
2:56
おはようございます。自由民主党の太田夫妻でございます。本日は質問の機会、誠にありがとうございます。私はまず経済対策について伺いたいと思います。30年ぶりの高い賃上げとなります。3.6%この賃上げなど、岸田総理は経済政策で大変しっかりと成果を上げてきておられるわけですけれども、しかしその成果が国民に実感として伝わっているかといえば、必ずしもそうでないところがあるということであります。その最も大きな理由は、物価高に所得の増加がついていっていない、こういうことだと思います。資料1を掲げさせていただきました。この見通しは、今後の物価と賃金の見通しを内閣府が試算をしているものでございますけれども、これによれば1年後に賃金の方が物価を上回ると、こういう約1年後にという見通しになっております。このことをぜひ期待いたしたいと思います。そういうことを期待する中で、今、この今ですね、国民が求めているのは、まずは今日の物価高から私たちの生活を守ってほしい。現有価格の高騰など、今の物価高は国民1人1人の努力ではどうにもならない要因によって始まっておりますから、そういう意味で総理は国民の努力によってもたらされた税収増を、今こそ物価高から国民を守るために還元するという御英談をされたのだと思います。国民への還元をはじめとして、政府が責任をもって物価高から国民生活を守る、そういうメッセージを総理自らのお言葉で国民にお伝えいただけますでしょうか。
5:05
今委員御示しいただきました資料にもありますように、内閣府の年往資産によりますと、来年度中には名目賃金の伸びが消費者物価の伸びに追いつく、こういった資産があります。消費者物価、資源価格や為替ルート、また価格転嫁の動向など、これ様々な要因の影響を受けますので、今後とも動向は注視しなければならないと思いますが、民間のエコノミストも、多くは2024年度内し2025年度には実質賃金がプラスに転じる、こういった指摘をしている方が多い、こういった状況になります。すなわち来 年度は賃上げが物価に追いつくことができるか、これはまさに正念場であります。ここに的を絞って経済対策を用意しなければならない。この大事な時に、この物価高で皆さんが苦しんでおられる、この時期にまずは所得税減税等、また給付等も用意して、国民の過所分所得、これをしっかり支えていく。そして併せて、この賃金の引上げのトレンド、来年に向けて企業の稼ぐ力、供給力の強化を図って、賃金引上げの流れも確実なものにしていく。この2つを経済対策の中にしっかり盛り込んで、来年に向けて日本の経済を盛り上げ、そして国民生活を守っていきたいと考えております。
6:58
今の言葉の中から、国民への還元の効果が1日も早く国民に届いて、そして物価高対策が国民の所得を補い、支えている間に、今年、特に来年まで大きな力を発揮してもらいたい。そして、再来年に続いていく、賃金が持続的にしっかり上がり続ける経済にしていく。物価に負けない賃上げこそ、国民が経済が良くなったと実感する大きな大事な政策だというふうに思います。今年の高い賃上げを、来年、再来年と続けていかなくてはならないわけですけれども、そのためには、賃上げの裾野を広げることが重要だと思います。大阪には、もうかりまっか、ぼちぼちでなと、こういう言い回しもございますけれども、全国におかげさまでという声が広がるように、地域の中小企業、小規模事業で働く方々にも、賃上げの流れがしっかりと届いていく。そういう賃金上昇が当たり前になる経済を作っていくことが大事だと思います。このために何が必要か、西村経済産業大臣にお伺いしたいと思います。
8:20
お答え申し上げます。全国の中小企業の皆さんが、賃上げを継続してやっていけるようにするために、何よりも収益、売上げ、収益、これを上げることが重要であります。そのために何が必要か、一つは価格転換、もう一つは生産性を上げていく、また新しい分野に挑戦をしていく、業態を広げていく、こんな挑戦を応援していくことが大事だと思っております。まず価格転換については、年2回3月9月に価格交渉促 進月間ということで、価格交渉の状況なども我々調査をしながら、そして下請地面によるヒアリングも加えて、必要に応じて大手企業に指導助言も行ってきておりますし、高取りとも連携をして取り組んできております。またパートナーシップ構築宣言、大企業にも広がってきておりますが、さらにこの拡大、そして実効性を上げるように取り組んでいきたいと思っております。そして2つ目の生産性向上、これについてはもうすでに事業再構築補助金とか、ものつぐり補助金とか、様々な形で新しい分野への進出、生産拡大への支援を行ってきておりますけれども、さらに今回省力化、精進化投資を支援していこう、人手不足にも対応していくということで、こうした対応を経済対策に盛り込もうとしているところであります。併せて本年度期限を迎えます賃上げ促進税制、これについても中小企業の皆さんがもう少し使い勝手がいいような拡充強化も含めて検討を進めているところであります。しっかりと中小企業の賃上げが継続するような環境整備支援を整えていきたいというふうに思います。
10:00
ただいまの西村大臣の価格転嫁ですとか様々な生産性向上対策、これはいずれもしっかり腰を据えて、しかし強力に進めなくてはならない、スピードアップをしなくてはならない施策だと思います。西村大臣のパワーでぜひ前へお進めていただきたいと思います。それから次に受給ギャップについてであります。総理は受給ギャップが解消に向かう中、供給力の強化に軸足を移すというふうに言われておられます。確かに内閣府でも日銀でも受給ギャップはゼロ、勤募というふうにされていますけれども、しかし私には今の日本経済、需要がそれほど強いというふうには思えません。今の受給ギャップのゼロは需要も供給も弱い中でのいわば、ちょっと言い過ぎかもしれませんが縮小均衡なのではないか。今後の成長に向けては供給力の強化はもちろん重要ですけれども、長年続いたデフレマインドが変わりつつある今こそ需要も供給も両方を増やして拡大均衡を目指すべき時ではないか。このように考えるわけです。つまり賃金が持続的に上がるところまで給付金と所得減税、すなわち私流に言わせていただければ、予算と税のポリシーミックスによって消費力を補うとともに、技術開発をはじめとした供給力の強化によって競争力をつける。そうした総合的かつ大胆な、もっと言えば規模感のある経済対策が必要だと考えますが、新道大臣のお考え をお伺いいたします。
11:57
御指摘のようにですね、総理が度々申し上げております、我が国経済は新しいステージに移行する大きなチャンスを迎えている。しかし、ただいまお話がありましたように、それは様々なまだですね、リスクがございます。そして後戻りさせてはならないという意味において、ここでいかに効果的な政策を打っていくか、これが重要なわけであります。その意味においてですね、やはりまずは物価高から国民生活を守り抜く、これをやりながら、次のですね、経済強化のためには、潜在成長率を上げていかなきゃいけないと。その大元にですね、やはり先生御指摘の供給力、これをですね、あの、さらに強化するための仕組みが必要だと。これを今回の経済対策に盛り込みたいと、このように思っているわけであります。まずはこの給付、そして減税、これによってですね、過疎分所得の速上げを図ります。その上で潜在成長率の向上を、それを行うためには、あの、労働投入、資本投入、そして生産性の向上、様々なこの策をめぐらしていきたいと思います。そして、供給力の強化に向けましては、まずは賃上げ促進税制の強化、さらにはリスキリングを拡充して、その上がる賃金を受けられる人も一緒に育てると。さらにはですね、イノベーションを牽引するスタートアップの育成、さらにはこの国の産業を引っ張っていってもらうような先端産業への大きな投資、こういったものも含めてですね、予算と税制、さらには規制制度改革、そういったものを相同にしながら、この底力のある力強い経済を作れるように頑張っていきたいと思います。
13:41
えぇ、あの、強い成長経済を目指していく、そのためにフロンティアの開拓についても望んでいくというお話をいただきました。新藤大臣はAI、宇宙、海洋、漁師など未知の分野の挑戦において、大変強いリーダーシップを発揮していただいております。まあ、自民党の成長の中でも、例えば、宇宙、これについてはインドや中国が大変前を行っておりまして、ここのところは危機感を持って臨もうじゃないかと、こういう議論が出ました。ぜひ、高市大臣とともにリーダーシップを発揮していただいて、新しいフロンティア、まさに潜在成長力を作っていただきたいと思います。次に、国民への還元についてお伺いをいたします。私は、自民党の成長の中で内閣第一部会長というのを務めさせていただいておりますが、議論の中では、低所得世帯向けの給付金の必要性、これを強く指摘する意見が数多く出されました。そしてこれを、成長会長の方に重点事項としてお願いをした経緯がございます。また、これまでのコロナ対応や物価高対策において、住民税、非課税世帯に対しては、各種の施策が講じられてきたわけでございますけれども、その少し上の所得層については支援が乏しくて、これが住民税、非課税世帯から脱出する一つのハードルになってきたことにも配慮をして、広い層に、物価高できるしも広い層に対して、手当を行っていただきたいということも要請いたしました。今、資料2で、これは参議院の方で孤独や不安に寄り添う会で出てきた資料でございますけれども、所得の回数が1997年と2018年とで、どのぐらい変化をしているかということを示した図でございます。低所得層が大幅に増えてきている様子がお分かりいただけると思うんですけれども、こうした物価高の影響を受ける広い層に対して、手当を行っていただきたい。そういう意味で、税と予算のポリシーミックス、給付金と、それから所得減税、この組み合わせで、これらの層をしっかりカバーしていくという考え方は、私は誠に慈儀を得た考え方だと、対応だというふうに考えます。こうした還元をしっかりとやっていく。そして、国民が税収増の還元がしっかり受けられているなというふうに実感していただくことが、今回の経済対策の整備にかかっているかと私は思うわけですけれども、これをもう一方でスピード感を持ってやっていかないといけない。還元措置が重点支援地方交付金によって行われるということでございますけれども、これは地方自治体が担います。先ほどのポリシーミックスも、これ税とそれから予算措置、これ難しい作業になってきますけれども、とりあえずは今一番苦しんでおられる低所得層に対して、給付金を早く届ける。これが私は大変大事なことだと思うわけです。地方自治体が事務を担う以上、地方議会の議決が必要になってくるわけでございますけれども、私はぜひ12月議会に間に合わせていただけないだろうか。できることなら12月12日、給付金が届けることができないだろうかと、こんなふうに希望を持っているわけでございますけれども、このスピード対応について、進藤大臣のお考えをお伺いいたします。
17:53
大変重要な御指摘だと思います。そして、この地方創生臨時交付金の中の重点支援金ですね、これをいかに迅速に、そしてまた、自治体の皆さんには過度な負担のないような形でお配りしてもらうか、こういったことを精一杯工夫をしていきたいと思います。今、先生も御指摘いただきましたけれども、やはり地方議会の方では、議会の方の、やはり、この処置が必要でございますから、12分にそこは、国と地方が連携を取ってですね、速やかな対処ができるようにしていきたいと、このように考えておりますし、この、減税措置を受けて、そして、過剰分所得を向上していただく方と、それからその手前にまずは交付金で、この目の前の部下方に、まずは備えていただくための応援をしますと、その狭間の方がいらっしゃるんですね。ここの方々にも、十分なですね、きちんとこの同じような制度を、趣旨がですね、恩恵がこぼられるように工夫をしていきたいと、年末までにはしっかり決めて、そして、特に、配り方の工夫は、知恵を出したいと、このように思っております。
19:02
年末までにというお言葉、強く受け止めました。ありがとうございます。あの、ちょっとあの、子ども未来戦略方針については、時間の関係で、次の男女共同参画の方に移らせていただきたいと思います。IMFの世界経済見通しが、2023年のGDPを見通しておりますけれども、これによれば、日本はドイツを下回ってですね、4位に転落するということが判明をいたしました。まあ、もちろん足元の円安ですとか、あるいはドイツのインフレの影響、これも大きく作用していることは、確かでありますけれども、日本の長期的な経済低迷、これも影響していると思います。で、日本経済の低迷の理由の一つに、私は、女性活躍の遅れがあるというふうに、常々考えてまいりました。女性活躍、女性の能力の発揮、これはですね、多様性を通じてイノベーションを生み出し、企業の価値の創造や、我が国経済の活性化につながってまいります。日本経済が再び輝きを取り戻すために、さらなる女性の活躍、これは私は不可欠だと思います。これまでも政府において、女性活躍推進のための施策は、多々講じられてまいりまして、今ちょっと古いですけれども、M字カーブ、これは明らかに消えてまいりました。これによってですね、結婚、出産以後も就業を継続する女性が、大きく増加したことがわかります。子育てには教育費など大変なお金がかかるというのが、少子化が進む理由の一つになっているわけですけれども、今やこのように多くの女性が働くことを継続して、共働き、共育てというのが当たり前の社会になってまいりました。そうした中で、女性の正規雇用比率が20代後半でピークを迎えた後、低下を続ける、いわゆるL字カーブというのもですね、新たな課題として提起をされているところです。共働き、共育てということが普通になった今、まず求められるのは、このL字カーブの解消など、男女の賃金格差の是正ではないでしょうか。そしてまた、男性の育児、育児休業取得など、環境整備を急ぐことではないでしょうか。少子化対策と男女共同参画とは表裏一体だというふうに私は思います。私は、経産副大臣時代に、女性リーダーの育成ですとか、あるいは女性活躍に優れた上場企業を選定する、ナデシコ銘柄という取組も行ってまいりました。この資料4をご覧いただいてわかりますように、ナデシコ銘柄の業績パフォーマンスはですね、株価指数平均で見ますと、トピックス平均よりも高いという傾向が見受けられます。黄色いカーブですね。こういうことで、経営層に女性を投与している企業が成長すると、こういう傾向はかなり前からはっきり出てきているんです。もう一つ皆様方に知っていただきたいのは、海外、特に欧米ではですね、我々が想定する以上の、女性活躍推進のための強力な取組がなされているということなんです。今回、経産副大臣として何度も海外にも行かせていただきましたけれども、大げさに申し上げますと、これからの経済成長は、女性の活躍推進によるものであるということが、いわば、資格問題として捉えられて、そこに力が入れられていると私は感じました。そこに資料5として、各国の企業役員に占める女性比率の推進とともに、どこでクォーター制をどんどん投入してきたかということが、分かっていただけると思うんですけれども、一番下の方、今や韓国にも、このクォーター制は適用されているということであります。もちろん我が国でも、去年7月から男女間賃金格差の開示ということが義務付けられました。これ、もう1年以上経つわけでございますから、この開示の結果を踏まえて、男女の賃金格差の解消のための実効的な施策を、より強力に進めるべきではないか。そしてまた、総理のおっしゃっている供給力の強化という意味でも、世界のこうした動向を踏まえまして、女性の経営層への組み込み、投与ということを積極的に進めることで、イノベーションを加速していくべきではないかと、こういうふうに考えます。この点については、ちょっと思い入れが強いもんですから、総理にお答えをお願いいたします。
24:22
まず女性の活躍、これは我が国の経済社会が、持続的に発展していくために不可欠であると考えており、新しい資本主義においても、女性活躍と所得の向上、これを中核に据えて取り組みを進めてきました。岸田政権になってからも、委員の方からも紹 介ありましたが、昨年7月、女性活躍推進法に基づいて、従業員301名以上の企業を対象に男女間賃金格差の公表を義務化する、こうしたことを後代、また、とも働き、とも育ての推進に向けて、男性の育児休業の取得促進、こういった取り組みを進め、また、この経営層への女性の徒養については、2030年までに女性役員比率を30%以上にする目標、これはプライム市場上場企業においてルール化される、こうした動きもありました。この女性版の骨太方針、2023も取りまとめたところでありますが、こうした方針に基づいて、引き続き、女性の所得向上、そして経済的自立、こうした動きを進めていく、そのことが、委員も御指摘になられたように、来年に向けて賃上げの動きを盛り上げていくための、企業の稼ぐ力、これをしっかりつけることにもつながっていくんだと思いますし、賃金と、そして投資の好循環を実現する上においても、大きなポイントになるのではないかと考えております。
26:17
実は今回の経済対策の案の段階では、男女共同参画に関わる期日が、8行しか最初なかったんですけれども、その後で賃金のアップということについても、考慮をするということが入りまして、これから総理の強いリーダーシップで、この供給力の強化に、しっかり女性活躍を組み込んでいただくように、お願いをいたしたいと思います。次に、福島の復興についてお伺いをいたします。福島の復興をなくして、日本の再生なし、私が警察反復大臣のときに、原子力災害現地対策本部長を務めさせていただきまして、その間に、アルプス処理水の海洋放出も始まりました。この間、私も福島の浜通りに足しげく通わせていただきまして、避難指示解除にも力を入れてまいりました。9月末には、大熊町、そして二間町における特定基幹居住区域復興再生計画が認定をされましたし、今後は、復興大臣のリーダーシップで、避難指示解除に向けた取組を政府一丸となって進めていかなくてはなりません。また、今後の福島復興は、地域全体の大きなビジョンとして捉えて、それぞれの地域によって異なる復興の状況、住民市町村それぞれに段階が異なってきたなというのが、私の印象ですけれども、それを踏まえつつ、それぞれの課題に応じた対応を的確にとっていく。これが重要だと思います。地元自治体の大久美町さんの中には、大変、この基幹が遅れている区域について、立地補助金に対する大変大きな期待があって、雇用の場、買い物環境の整備、そういったことについて、本当に強い要請を私もいただいてまいりました。今後、復興大臣として、福島の復興全体を大きな視点で俯瞰をしながら、それぞれの地域の実情を細かくしっかり踏まえながら、復興対策を展開していっていただきたいと、こう思っております。今後の避難指示解除や復興の在り方について、土屋大臣の御見解、御決意をお伺いいたします。
28:46
私も9月13日に、復興大臣に就任して以降、頻繁に福島県を訪問し、知事や区部長の皆様と、意見交換をさせていただいてまいりました。原子力災害被災地域については、避難指示解除できた時期の違いによって、大田委員がおっしゃっているように、各自治体の復興の状況は、千差万別であるということを、痛感しているところでございます。基幹困難区域については、基幹以降のある住民の方々が、全員、基幹できるよう、基幹に必要な箇所の除染等を行い、また、避難指示解除を行う方針でございます。また、特に避難指示解除が遅れている自治体、大田委員がおっしゃったように、区部長の皆様、大変いろいろな観点か ら、ご心配が多いようでございますけれども、直接、企業立地補助金を求めるご要望もいただいているところでございます。引き続き、現場主義を徹底し、被災地の声に寄り添いながら、国が全面に立って、福島の本格的な復興、再生に向け、全力で取り組んでいきたいと思います。大田委員の足跡をたどりながら、しっかりと働いてまいりたいと思います。
30:17
土屋大臣、温かい言葉ありがとうございます。ぜひよろしくお願いを申し上げます。ところで、今回の対策で少し残念なこと、これは、供給力強化を支えるのは、エネルギーの安定供給であると、そして特に電力供給基盤強化であるということであると思いますけれども、それへの言及があまりないということについて、ちょっと残念に思いました。エネルギーを取り巻く情勢が大変厳 しいことは、もう言うまでもないことであり、岸田総理はこの間、GX実現に向けた基本方針として、原子力政策の大きく前進させる方針を御依頼いただきました。さっきの国会においては、GX2法も成立したわけでございます。これらを最大限に生かして、原子力政策を再構築して、我が国の電力供給基盤を将来にわたって強化をしていかなくてはなりません。今回のGXの基本方針の中での原発再稼働、これについてはこの資料6にございますように、ちょっと見ていただければわかるんですが、12機がもう再稼働を果たしました。オレンジ色の部分でございます。これを見てはお分かりいただきますように、官電、宮殿、官内の原子力の再稼働は進んでいるんですね。いわば成功到底の原発廃止ということになっているわけであります。これからの新産業の育成というようなことと、この電力供給ということは、整合性をもって考えていかないといけないと思うのと、それから今の時点では、とにかく原子力の再稼働を着実に進めていくということ、これが大変大事だと思います。そしてまた、最近海外では特にアメリカ、IT企業関係が積極的に原子力に関与して、自ら原子力の活用に取り組む動きが出てきています。ビルゲイツさんが、新大通時排出をなくすには、天候に左右されない原子力だけが必要な規模を提供できると、こういうふうにおっしゃったのは有名でありまして、私も先般シアトルで、このテラパワー社というところにも行かせていただきました。このほかにも、マイクロソフト社がデータセンター向けに、原子力事業者から電気を調達する契約を締結したほか、チャットGPTを開発したオープンAI社、これもアルトマンCEOが、自らベンチャーを立ち上げて、核振動のベンチャーですけれども、これをCEOに座ったということであります。こうした動きが広く世界に現れている中で、日本でもより安全性の高い、次世代の原子炉の開発、建設に向けた取組を積極化するべきではないかと、このように思いま す。経産大臣の御見解をお願いいたします。
33:27
お答え申し上げます。エネルギーの安定供給という観点から、原子力、極めて重要なエネルギーというふうに、私どもも認識しております。既に再稼働が進んでおります関西電力や九州電力、他のところに比べて電気料金も安くなっております。燃料代が高くなる中でも原子力を活用することで、こうしたことも実現できるわけでありますし、御指摘がありましたように、生成AIはもう膨大な電力を使いますので、これに取り組む事業者の皆さんが、安定供給と脱炭素化を進めるために、原子力に注力しているというのも理解できるわけであります。そうした中で御指摘の再稼働でありますが、減少規制委員会がこの新基準で 適合するということで、既に設置変更許可をしております5基、その資料のとおり、尾長島根、柏崎刈羽、東海第二、これはしっかりと工事をやり、使用前検査もやってもらった上で、しっかりと安全性を確保して、そして地元の理解も得て、再稼働を進めていく方針であります。さらに10基の審査中の者も、電力会社間の知見も共有しながら、人材も相互支援しながら、審査に的確に対応し、このことを産業界もしっかり指導していきたいと思います。いずれにしましても、地元の理解を得て、再稼働を進めていく方針であります。併せて、SMRや高速炉、高温ガス炉、核充合炉、こうしたものについても、世界各国で取り組みが進んでおります。我が国でも、高速炉、高温ガス炉に135億円の開発資金を確保しておりますし、また、投資回収の予見可能性を高めるということで、そうした事業環境整備にも取り組んでいるところであります。いずれにしましても、国際的な連携もしながら、より安全性の高い装置を組み込んだ、そうした次世代革新炉についてもしっかりと開発を進め、また、サプライチェーンなども維持構築をしていきたいと考えております。
35:34
よろしくお願いいたします。次に、大阪関西万博についてお伺いをいたします。10月20日に、博覧会協会から、国、大阪府市、そして経済界に対して、海上建設費の増額の精査結果について報告が行われました。海上建設費につきましては、国と大阪府市、そして経済界が3分の1ずつ負担するということは、閣議了解となっておりますが、増額するということになれば、これは当然、税金で賄われることになるわけですから、政府におきましては、博覧会協会の精査の内容を十分に検証して、そして国民の理解が得られるように、しっかりと説明する必要があります。先般の報告会で、博覧会協会から増額の主な要因につきましては、物価上昇による労務費と資材費の上昇であるという説明がございました。資料7には、建設業界から出されております、最近の資材価格、あるいは労務費価格の大きな上昇を示したものを持ってまいりましたけれども、工事内容の見直しでは、こうしたことの勘案のほか、無駄を徹底的に省くというのでしょうか、縮減できるところは縮減するという努力も一方で、必要なことはもちろんであります。ただ、その上で資材費と労務費の確保ということにいくのであれば、これは岸田政権の最重要課題であります。賃上げにも通ずるものでありますので、これらのことをしっかり国民に説明して、増額に対する理解を得ていただきたいというふうに思います。そして、公共事業費の在り方として、労務単価の見直し、これも進められているというふうに聞きました。今日はちょっと詳しくお聞きする時間がございませんけれども、状況は私、説明を受けております。そういう中にあっての今回のこの見直しということでございますから、今回の精査が近日中に合意をされて、そして会場整備が着実にかつスピード感を持って進むように期待したいと思います。よろしくお願いをいたします。ここで自民大臣にお伺いをしたいと思うんですけれども、気温情勢についてちょっとお伺いをいたします。言うまでもないことですけれども、テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」、そしてコンセプトは「未来社会の実験上」と、こういうことでありますけれども、万博は子どもたちに未来社会を体験し、未来社会について考える、そして未来に希望を持って立ち向かう、そういうきっかけを与えるふさわしい場であるはずです。過去の万博でも多くの子どもたちが来場して、未来社会を体験したことで、その後の人生に大きな影響を受けたというふうな話を、私は大阪でよく聞くことがあるんです。多くの子どもたちに万博に参加をしてもらうこと、これが万博のレガシーにつながっていくことにも、なるのではないでしょうか。自民党の議論の中でも、第一部会からは、時代の社会を担う子どもたちの万博への参画と、いうことを提言させていただいております。子ども施策に長年取り組んでこられました、自民大臣には、ぜひこの点、子どもたちの万博参画ということについて、取り組んでいただきたいなと、このように思いますのと、それからもう一点、まだまだ盛り上がりに乏しいと、機運情勢をもっと全国的にやってくれと、こういう議論も多く出されております。例えば、それぞれの自治体が万博のメリットを享受できるように、万博を訪れた方が、そういう地域に向かって日本を楽しむというようなことができれば、これは全国にメリットが広がっていくわけでありますから、そうした工夫を含めて、来場者の地域への誘客など、地域活性化につなげていくことが大変重要だと思います。自民大臣は、地方創生担当大臣も兼務されておりますので、機運情勢に向けた今の移転について、ご決意をお願いいたします。
40:21
お答えいたします。大阪関西万博は、「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマを掲げておりまして、コロナを超えた初の国際博覧会というものでございますのに、ふさわしいテーマとなっていると思っております。子どもの万博への、博覧会への参加の促進は、自民党大阪関西万博推進本部、また全国知事会からもご要望をいただいておりまして、非常に重要な視点だと考えてございます。私自身も現在、民間パビリオンのプロデューサーの方や、様々な関係者にご意見あるいは構想を聞いておりますが、皆様いずれも大変熱意があって、また子どもたちに是非とも、食文化やあるいは科学技術、そして命の大切さを体感してもらうような、素晴らしいパビリオンをつくりたいということを、皆様口々におっしゃってくださっています。子どもの参加を促進するため、現在政府といたしましては、修学旅行や公害学習を合わせて、120万人の子どもたちに万博を訪れてもらうということを目標として、鋭意取り組んでおります。また、障害を抱える子ども、あるいは家族の皆様にも、是非とも楽しんでいただきたいということで、障害者当事者の意見も伺って、ユニバーサルデザインを実現する設備投資、設備の施設整備を行っているところでもございます。大阪関西万博を通して、コロナ禍で我慢を強いられてきた子どもや若者たちに、是非夢と、そしてこれからの文化の時代、不確かな時代をしっかりと生き抜いていただく力を授けるような、そういう万博にしたいという思いで、今、全力で取り組んでいるところでもございます。また、地方創生担当大臣といたしましては、大田委員のお問題意識ありがとうございます。全国各地で様々なイベントやコラボレーションを行うということも大事だと思っておりますのと、また、外国から万博に訪れる外国人観光客の皆様に、全国の観光地にも訪問してもらえるような仕組み、そういったものを考えておりまして、万博を契機とした地方創生の取組をしっかりと活かして、全国の機運情勢に力を尽くしてまいりたいと思います。
42:34
よろしくお願いいたします。最後に、混合バス事業廃止問題についてお伺いをしたいと思います。大阪の南川地で路線バスを続けてこられました、混合自動車株式会社が、本年12月20日をもって、バス事業を廃止するということを発表されました。混合バスが走りますこの南川地地域、資料8のとおりでございますけれども、この人口規模は実は14万人おられまして、比較的大きな地域なんですけれども、ここには鉄道が存在しません。4つの自治体の住民は、混合バスが廃止をされるということで、生活が成り立たなくなるということをおっしゃっていて、少し混乱が生じております。通勤、通学、通院、日々の買い物、他地域からの観光など、全てにおいて多大な影響が出ることは間違いないわけで、まさにこの地域にとっては、死活問題、大阪の死活問題であります。ここは、楠木正重工や聖徳太子、ゆかりの土地でもありまして、多くの文化財、そして歴史的な遺産もあるところなんですね。こういうところにバスの路線が廃止をされるということで、今ここにある15路線のうち、5路線は何とか確保しようというところまで、議論が進みました。地元4市町村と運輸局、大阪府、混合バス、近鉄バス、南海バスで、今競技が進められているところなんですけれども、自治体コミュニティバス方式ということで運行を続けようかというような議論でしたとか、あるいはそれからここの5路線から外れる路線については、花南町など、これは小さい町なんですけれども、自治体自らが運行したいとなって、自家用郵送旅客運送など、さまざまな検討を今行われているところなんですね。こうした当面の方針が示されたということは、一歩前進ではあるんですけれども、不安は解消されておりません。国土交通省はこうした問題を地域の協議に任せるということではなく、例えば既存のスキームでも赤字補填をするスキームはあるわけですけれども、これでは小さな町の大きな負担になってしまう。こういったことまで含めて、ぜひ配慮をしていただきたい。必要であれば新しいスキームも用意していただきたい。こういうことで地域公共交通の在り方として、バス交通についても一定の方向性を示していただきたいと思いますけれども、国交大臣のお考えを伺って私の質問を閉じます。
45:36
混合バスにつきましては、先ほどおっしゃいましたように、路線バス事業の継続が困難との意向が示されました。これを受けまして、本年10月1日、先月ですけれども、地域交通法に基づいて沿線自治体が主体となり、路線廃止後の地域の移動の足の確保について検討を行う広域協議会が設置されたところでございます。国土交通省としては、先の通常国会で成立した改正地域交通法の枠組みや関連予算を活用して、利便性、持続性、生産性の高い地域公共交通ネットワークへのリデザイン再構築を進めているところです。この法律では、国も関与するという方向に新しい方向性が出ました。廃止の意向が表明されている混合バスの運行エリアについても、地域にとって望ましい公共交通サービスが維持されるよう、幅広い関係者と共に作る競争との考え方に立ち、国土交通省も広域協議会の一員として積極的に議論に参画し、リデザインの取組を後押ししてまいります。国も積極的に関与してまいります。
46:47
ありがとうございました。終わります。以上で太田福西さんの質疑は終了いたしました。
47:27
おはようございます。公明党の谷合正明です。まず冒頭ですけれども、あいつぐ政務二役の辞任、また本委員会審議に混乱がもたらされたことにつきましては遺憾であり、政府においては緊張感を持ってことに臨み、信頼回復に努めていただきたい、そのことを申し上げたいと思います。さて、今国会の最大のテーマは経済でございます。昨年来続きますぶっか高の影響は、現役世代、中間所得層を含めて国民に広くこの生活に影響が及んでいるところでございます。賃上げがぶっか高に追いつき、そしてその状況がひどく波及していくまでの間、当面の間は家計の支援というものが必要だというふうに考えております。そこで公明党は3年連続で過去最高となっております税収増、これを直接国民に還元して、3つの還元策ということですね。総理に既に提案をさせていただいているところでございます。すでにご案内等だと思いますが、過処分所得を増やすための所得税減税、もう1つは減税の対象とならない世代に対する給付金の迅速な支給、そして電気、ガス代、またガソリン代等の負担軽減措置の来年春までの継続ということを訴えてきたところでございます。さらには地方自治体がきめ細やかに政策を実行できるようにということで、自由点支援地方交付金の増額ということも主張させていただきました。そうした公明党の提言も踏まえていただきまして、近く政府におきましては新たな総合経済対策ということを取りまとめていただくということになっております。大切なことは政府が示しているこの減税と給付という国民への還元というものの趣旨、目的というものが、しっかりと国民に伝わるということが大事であると思っております。改めて総理に直接ご説明いただくとともに、補正予算案の早期提出、また早期成立、早期実行に向けての決意を伺いたいと思います。
49:44
まず日本経済、今30年ぶりの賃上げの盛り上がりですとか、100兆円を超える過去最高の民間投資ですとか、デフレ奪却に向けて明るい兆しは見えているものの、このぶっかだかによって、まだ賃上げがぶっかだかに追いついていない状況にある。何としても、このいいおっしゃるように、過所分所得、これを盛り上げることによって国民生活を守っていき、そして来年に向けて引き続き賃上げにつなげていく、この道筋を確かなものにしていかなければならない。そういった観点から、委員の方からご指摘がありましたように、この過所分所得を支援するための経済対策を用意していきたいと考えております。ご指摘の所得税、減税を中心とする政策、そしてその対象とならない方には給付という形で迅速に支援を行う。また、この2つの制度の間におられる所得層の方々には、重点支援、地方交付金を活用して同等に支援を用意するということで、幅広い所得層に対して過所分所得をひた支えする、こういった支援を行うと同時に、エネルギーの激減緩和措置も来年の春まで持続するということで生活を支えていく、こういった経済対策を考えているところです。ぜひこれによって、この過所分所得を支え、物価高に負けない国民生活をしっかりと支援していきたいと思いますし、そのことが今芽生えている明るいこの兆し、賃上げ、そして投資の好循環を来年以降にもつなげていくためにも大変重要な取組だと考えております。この経済対策を取りまとめましたならば、すぐに補正予算の編成に係り、補正予算編成後、できるだけ早い時期にこうした対策を実行に移せるよう準備を進めていきたいと考えています。
52:19
総理の説明の中に、低額減税と給付支援の間におられる方に対するのを丁寧に対応していくという趣旨の話もございました。やはり、住民税を納めている者の所得税を納めていない方であるとか、年間の納税額が4万円に満たない方などに対してどういう支援をしていくかということが、今後詳細は決まっていくということなんだと思いますが、これ様々なパターンが考えられると思うんですね。給付、額、あるいは実施時期、骨伝手生態などの中であります。年末の税制協議で最終決定するとしておりますが、やはり今回の減税給付の還元については、自治体ともよく連携してですね、国民目線に立った国民向けの周知広報、また問い合わせ体制等をですね、丁寧にかつ万全にしていく必要があると思いますが、改めて総理に伺いたいと思います。
53:15
御指摘のように、給付、そしてこの減税を行うにあたりまして、自治体との連携、実務においても大変重要でありますが、こういった各種施策を国民の皆さんに効果を実感していただくための広報ですとか、周知、問い合わせ体制、こういった点においても自治体との連携、重要だと考えます。さらに言うと、所得税の減選聴取を担う各企業ですとか、この交付金の執行事務を行う地方自治体、こういった関係者との連携、これも不可欠であり、広報等においても連携を深めることは重要であると考えております。
54:08
続けて総理に伺いたいと思います。地方自治体への財政支援についてでございます。まず今回の給付措置ですけれども、地方自治体には先ほど総理も言われているとおり、初めて行うような給付の実務というものをお願いしなければなりません。そこには事務負担も生じますし、自治体のご協力なくして今回の国民への還元策というものは円滑にいきません。そこを踏まえた上で伺います。地方税である住民税の減収分は全額国費で負担する。これは当然のことだと思いますが、所得税の33.1%は地方交付税の減収になっているため、所得税減税により地方交付税減収も減るということに留意する必要がございます。地方自治体に影響を与えないために、国からその分 補填すると明確にしていただくことが大事でないかと考えます。総理の答弁を求めます。
55:08
先週26日の政府与党政策懇談会において、1人当たり4万円の所得税、住民税の定額減税の検討を指示したところですが、総裁に住民税の減収額については全額国費で補填する、こうした方針をお示しするとともに、詳細については、制度設計については与党税制調査会で検討するということになりました。そして、このご指摘の所得税減税を行った場合の地方交付税への影響、また給付に必要な事務負担、こういった対応につきましては、地方の財政運営への支障、あるいは過度な事務負担、こういったものにつながらないように留意すること、これは重要なポイントであり、ぜひこの点もしっかり留意しながら、年末に向けて適切な対応を行ってまいりたいと考えています。
56:28
先週、総理のそうしたご発言も踏まえて、与党としてもしっかりと協議をして結論を出していきたいと思っております。所得制限の考え方について伺います。先週、総理は会見で、低額減税は子育て生態の支援の意味合いを持つと、子育て生態の分断を招くことはあってはならないと述べられております。これも私も賛同いたします。その上で、与党の税制調査会で制度を具体化していくというふうに述べられておりますが、改めて、私自身も国民生活にひどく物価高騰の影響が起きているわけでありまして、分断を招かないためにも、この減税に所得制限を設けるべきではないと考えるんですけれども、そういう発言の趣旨も含めて、見解を伺いたいというふうに思います。
57:12
先ほども申し上げたように、26日、政府与党政策懇談会において、所得税・住民税の定額減税について指示を出したわけでありますが、その際に、児童手当の抜本的拡充後の初回支給を来年12月に前倒ししたいと考えている。こういったことを申し上げました。今般、高校生や児童手当制度の現行の所得制限外の子どもも含めて、来年6月から1人につき4万円の定額減税を行うということを考えているわけですが、このことは、実質的に児童手当の抜本的拡充をさらに前倒しする効果があると考えています。今回の定額減税が子育て世帯の支援の意味合いも持つんだという考え方を示させていただきました。そして、所得制限については、そういった認識に基づいて、子育て世帯の分断を招くことがあってはならないという私の考え方を示させていただきました。今後、両党税庁で制度設計の具体化をしていくわけですが、こういった考え方も念頭に検討を進めてもらいたいと考えております。
58:48
今回の各政党から経済対策の提言というものが公表されております。国民の間には、なぜ所得税、住民税の減税で、消費税の減税ではないのか、また社会保険料は減免できないのかという声があるのも事実でございます。これらの政策を採用しない理由というものは何なのか、ここで政府の見解を伺いたいと思います。まず消費税について。
59:19
谷合先生、お話のとおり、今回の物価高騰に対して各党から様々な経済対策のご提言がありまして、その中には消費税の減税についてのご提言もございます。この消費税につきましては、急速な高齢化等に伴い、年々増加する社会保障給付費の財源確保は課題となる中で、前世代型社会保障制度を支える重要な財源として位置づけられておりますことから、政府としてはその税率の引き下げを行うことは適当ではないと考えているところでございます。
1:00:14
年金医療介護に関しましての給付を行う社会保険制度については、現行制度においても所得に応じて保険料負担を軽減する仕組みは既に設けてあります。社会保険制度の仕組みはこのように、低所得者の負担に配慮をしつつ、相互扶助の考え方を基盤として必要な保険料をご負担いただくことを基本とするものでございます。過所分所得向上のため幅広いものを対象に保険料の減免を行うことは、給付と負担の対応関係を歪めるなど、それぞれの社会保険制度に与える影響が大きく、保険者の実務上の負担など課題も大きいことから慎重な検討が必要だと考えております。
1:01:00
以上、ちょっと限られた時間でありますが、給付等減税については、その政策目的、また内容について、総理先頭に政府一丸となって、国民目線に立って、今後も引き続き説明責任を果たしていただきたいというふうに思っております。その上で、中小企業支援について質問を移りたいと思います。物価高を乗り越えて成長経済への軌道に乗せていくために、一番必要な対策というのは、持続的な賃上げであります。中でも雇用の7割を占めます中小企業において、持続的に賃上げできるか否か、今まさに正念場です。そこで公明党は、政策提言である中小企業等の賃上げ応援トータルプランを取りまとめ、政府に申し出を行いました。まず、中小企業が賃上げの現象を確保できるよう、原材料費だけでなく、労務費を含めた適正な価格転嫁を徹底していく必要があります。立場の弱い下請企業と発注元との取引状況の監視指導などの体制強化、全国のよろず支援拠点に設置された価格転嫁サポート窓口の活用、パートナーシップ宣言に参加する事業者の拡大など、発注元との価格交渉支援を一段と進めることが重要と考えますが、経産大臣の答弁を求めます。
1:02:20
谷合員御指摘のとおり、全国の雇用7割を占める中小企業の持続的、継続的な賃上げ、極めて重要であります。そうした中でも、そのために価格転嫁を強力に進める必要があると思っております。具体的には、年2回、3月と9月、ちょうど4月、10月が調達価格の改定が始まるので、その時期、3月、9月を価格交渉促進月間として、まさに発注企業と価格交渉、転嫁の状況を調査をして、社名の公表なども含めて、かんばしくない発注企業の経営トップに直接指導、助言も行っております。また、下請地位名の体制をさらに充実させ、取引実態を把握しながら、業界全体の取引方針の改善、また、小取との連携もしながら、小取にもしっかりと対応してもらうという取組を進めております。併せて、サプライチェーン全体で共存共栄を図るパートナーシップ構築宣言、かなり広がってきておりますが、まだ大企業で宣言していない企業もありますし、宣言した企業でもその実効性を上げる取組を進めていきたいと思います。併せて、御指摘のように、よろず支援拠点、ここに価格転嫁サポート窓口を置きまして、様々な転嫁に向けての計算の手法などの取得などを支援しております。そして、御指摘がありました労務費についても、他のエネルギー価格などと併せて、その分をしっかり転嫁できるような、そうした対応をもっと工夫できないかということも、ぜひ検討してまいりたいと思います。いずれにしましても、価格転嫁、強力に推進していきたいと思います。
1:04:07
中小企業の現場では価格転嫁とともに、もう一つ、人手不足ですね、この問題が深刻でございます。そこで中小、小規模事業者が直面する構造的な人手不足への対応のため、先ほどの質疑でもあり、紹介されてお りますが、精進化、省力化に必要な設備機器への投資に対する支援策、これを設けるべきであります。例えば、飲食業では発見機や食器、洗浄機などが例に上がりますが、その際、小規模事業者でも利用しやすい制度となるよう、製品をカタログから選ぶように、簡易な申請の仕組みを導入すべきです。経産大臣の答弁を求めます。
1:04:48
ご指摘のとおりでありまして、この人手不足が、もう何より今、地域での中小企業の大きな課題だというふうに思います。それを乗り越えていくために、中小企業の皆さん、どんな製品があるのか、どこから手をつけていくかわからないという声もありますので、ご指摘のような、カタログのような形で省力化、精進化のためのハードソフト、これをメニューを揃えて、簡易で速攻性のある支援措置を考えていきたいと思います。合わせて、実情に合わせた生産プロセスの効率化とか高度化、こうした支援策も今回、合わせて経済対策の中でしっかり盛り込んでいきたいと思います。いずれにしましても、この人手不足を乗り越えて、中小企業は成長していく、そして賃金も引き上げていく、そうした環境をつくっていきたい、また支援をしっかりと行っていきたいというふうに考えております。
1:05:45
しっかりやっていただきたいと思います。中小企業の現場では、さらに今、事業承継税制について関心が集まっております。3年余りにわたるコロナ禍また、ぶっかだかの急激な経営環境の変化で、事業承継が足踏みをしております。事業承継税制の特例承継計画の提出期限が、来年の3月までと期限が迫っているところであります。この措置は、事業承継、事業引継の円滑化、並びに経営革新を促進するものでありまして、足元で年間3,000社の申請があると聞いておりますが、まだまだ1万社を超えるニーズがあるというふうに言われております。事業承継税制の特例承認計画の提出期限、これを大幅に延長して、円滑な事業承継を支えていくべきではないでしょうか。総理の答弁を求めます。
1:06:38
御指摘の税制ですが、中小企業の経営者の高齢化が進む中にあって、事業承継を後押しするために大変重要な税制だと認識をしています。中小企業、言うまでもなく日本の成長の主役であり、御指摘の税制、これは引き続き重要であると認識をいたします。そして、本年度末に迫る税制活用のための計画提出期限の延長、これにつきましては、御提言も踏まえ、必要な検討を行ってまいります。
1:07:21
しっかりお願いいたします。さて、公明党の中小企業に対するトータルプランなんですけれども、実際はこの中小企業党ということで、党の字を入れました。それは、医療介護、障害者福祉分野と保育の分野についての賃上げを強調し入れたからであります。医療介護福祉分野は、年末の報酬改定も視野に入れつつ、食材料費、高熱水費の高等の対応や賃上げのための必要な対応を、今回の経済対策補正予算案に手当てするべきだと考えます。保育士も、これまで現場の深刻な人手不足を解消するため処遇改善を図ってきました。ここでもう一段、給与の肯定価格の大幅な引上げを図るべきと考えます。総理の答弁を求めます。
1:08:12
現下の物価高騰の状況、さらには他の分野等における賃上げの状況等を考えますときに、医療介護、そして福祉分野における物価高騰対策、そして賃上げ、これも重要な課題であるということ、これは言うまでもありません。今回の経済対策においても、エネルギー、撃破緩和措置をはじめとする支援施策に加えて、重点支援、地方交付金の追加など、入院時の食費への支援、賃上げへの対応、こうしたものも含めて必要な対策を検討していきたいと考えています。そして、保育分野についても、子ども未来戦略方針において、民間給与動向を踏まえた処遇改善を検討する、このようにされております。今般の令和5年人事院勧告を踏まえて、さらなる処遇改善、これ 対応を行ってまいりたいと思います。そして、年末の診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス等報酬、この同時改定の議論が行われるわけでありますが、この同時改定においても、必要な処遇改善の水準の検討、これも行ってまいりますし、併せて、数字だけではなくして、こうした処遇改善が現場の方々の処遇改善にしっかりつながる、こういった仕組みの構築、これも重要な課題だと考えております。
1:10:03
仕組み、この点についても言及をしていただきました。しっかりと構築をしていただきたいというふうに思います。次に、年収の壁について伺います。過去10年、短時間労働者の時給は2割ほど上がりました。同時に、堂々時間は2割弱減っています。配偶者がいる女性のパートタイム労働者のうち、21%は就業調整を行っており、年末などの繁忙期に企業が働き手を確保できないといった課題があります。就業調整をする理由は、パネルのように、106万、130万の壁を超えていくと、収入が増えていくと、社会保険料負担が発生し、一旦手取りが減ることが原因にあります。公明党は、3月のこの予算委員会でこの問題を取り上げて、党内に年収の壁PTを設置し、具体的な提言を行いました。この提言も踏まえていただく形で、この度、政府の支援強化パッケージが策定されたところであります。そこで、まず、総理に伺いますが、今回の106万、130万円の壁対策の趣旨はいかなるものなのか。また、これはよく公平だとか不公平だとか、いろいろな声があるんですけれども、第3号被保険者以外にもメリットはあるのか。こうしたことを含めて、説明をいただきたいというふうに思います。
1:11:34
御指摘の年収の壁の問題、これは若い世代の所得向上、そして人手不足にも関わる重要な課題だと認識をしており、この年収の壁支援強化パッケージ、これを取りまとめ、これ、既に実施をしているところです。具体的には、この106万円の壁については、企業による継続的な賃上げの取組を後押しする観点から、労働者の手取り収入が減少しないよう賃上げ等を行った事業主に対して、労働者1人当たり最大50万円の助成を行う、こうしたものであります。また、130万円の壁については、繁忙期に労働時間を延ばす等により収入が一時的に上がった場合でも、事業主の照明によって引き続き、被扶養者認定が可能となる仕組み、こういった仕組みを設けることといたしました。そして、これが第三号被保険者以外にも影響があるのか、恩恵をもたらすのかというご質問でありますが、今回の取組は、第三号被保険者が壁を越える時に限らず、例えば賃上げの取組が職場全体に広がることで、同じように働く短時間労働者の所得向上を後押しすることにもつながる、こうした効果もあると考えており、この点についてもしっかり周知をしていく、こういった取組が重要であると考えています。
1:13:28
総理が先ほど言われました周知なんですけれども、このような就業者、事業者、さらに130万円の壁では、配偶者の勤める会社の憲法組合に も周知徹底する必要があるわけですね。先日20日、制度の詳細が公表されました。申込が開始されました。ただ、膨大な資料でございまして、事業者もその読み込みで苦労されている状態であります。まずは事業者に制度の理解をしていただくということと、その上で事業者から就業者に説明してもらえる、そういう環境をつくっていくということが必要であります。そこで厚労大臣に質問ですけれども、提案です。まず、事業者に理解を促すために、各地域で制度説明会を開催する。そして、社会保険労務士会などと連携する。そして、事業者が就労者に説明できるパンフレットやポスターなどのひな形を作成する。さらに、小売業、飲食業、宿泊業、運輸業などの団体向けに制度説明会を開催することなどを通じて、周知徹底を図っていくべきだと考えております。厚生労働大臣の答弁を求めます。
1:14:44
委員御指摘のとおり、この支援パッケ ージ、就業者と事業者ともに周知徹底して御理解いただくことが極めて重要であります。厚生労働省といたしましては、今週10月30日より、労働者、事業主、双方からの問い合わせをワンストップで受け付けるコールセンターを開設いたしました。これはやはり大変大きな反響があって、一昨日も1日で1,000件以上、事実上に問い合わせが来ております。また、各省庁を通じたパートアルバイトを多く雇用する業界団体向けに、周知用資料を提供することとともに、この説明会を開催をしているところであります。これに加えて、さらに政府広報との連携や、都道府県労働局、日本年金機構における周知などを実施しておりまして、様々な機会を捉えて引き続き、積極的に、先生御指摘のように徹底した周知をやっていきたいと思っております。
1:15:47
よろしくお願いいたします。その上で、106万、130万円の壁の本質、これは年金制度であります。厚生年金に入っていただくことは、将来的に本人にとってプラスであります。106万円は本来壁ではないはずですし、社会保険の適用拡大が進めば、130万の壁に直面する人も減少してまいります。2年後に年金改革の議論がありますが、年収の壁の解消に向けて、社会保険の適用拡大の意義が十分、国民に浸透されていく必要があろうと思います。特に同じ業種でも、従業員の規模によって待遇が違うのは、合理的な説明ができず、短時間労働者に対する費用者保険の適用に関わる企業規模要件については、本来撤廃すべきです。中小企業に対する支援の拡充などを進めつつ、取り組むべきではないでしょうか。厚生労働大臣の見解を求めます。
1:17:01
費用者保険の適用拡大にあたっては、新たな保険料負担が生じる事業主や短時間労働者の皆様に正確な情報を提供するとともに、適用拡大のメリットをわかりやすく説明して、御理解を得ながら進めることが重要であるという点は、承知のとおりであります。これまで令和2年の年金制度改正法による費用者保険の適用拡大の実施にあたっても、中小企業の事業主への支援を講じながら、丁寧に段階的にその拡大を実施してきているところであります。昨年12月に取りまとめられました全世代型社会保障構築会議の報告書では、短時間労働者への費用者保険の適用に関する企業規模要件の撤廃について早急に実現すべきということが既に指摘をされております。次期年金制度改正に向けて、社会保障審議会、年金部会等において、関係者の意見を伺いながら、さらなる適用拡大に進んでまいりたいと考えております。
1:18:15
年収の壁が解消されても、男性の働き方が変わらなければ問題は解決しないというふうにも言われております。その意味で政府が進めておりますこの子ども未来応援戦略、これの着実な実行というものが必要であるということも申し述べておきたいと思います。さて話題変わります。一般市販薬の過剰摂取、いわゆるオーバードーズの質問をしたいと思います。嫌なことを忘れたいとの一心で、咳止め薬を大量購入して何十錠も一気に飲み込む、こうした市販薬のオーバードーズが10代から20代の若者の間で急増しています。パネルをご覧いただきたいと思います。国立精神神経医療研究センターの調査によりますと、全国の専門施設で薬物依存症の治療を受けた重大患者の主な薬物を見ると市販薬が65%を占めました。センターの研究によりますと、10年前は若年男性が危険ドラッグを使うケースが多かったけれども、近年は市販薬の乱用が多く、その大半がそこに問題のない普通の若い女性ばかりとのことであります。与回先生こと三谷治さんは、私たち公明党の会合で、若者の生きづらさなどの背景を指摘した上で、盛んに乱用されている市販薬が簡単に入手できる、当事者や親が相談できる窓口が不足している、学校での薬物乱用防止教育では、まだ市販薬乱用は想定されておらず、危険性が伝わっていないと指摘されました。そこで厚生労働大臣に質問です。市販薬のオーバードースの危険性、今後の啓発、乱用の恐れである医薬品の分類と販売方法の見直しについて伺います。
1:20:28
2022年度の厚労課件費の研究におきまして、一般用医薬品の過剰摂取により救急搬送された患者で、応答、意識障害、不正脈等の健康被害が報告されて おります。厚生労働省では、適正な医薬品使用のために必要な数量に限り販売することなどを求めているところでございまして、引き続き一般用医薬品の乱用が課題となっていることから、まず有識者で構成される検討会において販売ルールの見直しを検討するとともに、乱用などの恐れのある医薬品の指定範囲の見直しのためのまず実態把握を行うこと、それから学校薬剤師などの協力を得て、青少年に対する乱用防止の啓発活動の取組を検討しております。引き続き関係機関と連携しつつ、一般用医薬品の乱用対策というものに関しては、しっかりと対応していく予定であります。
1:21:30
こうした状況が生まれる背景をよく分析していく必要があると思います。厚労省、文科省、子ども家庭省などの関係省庁が問題の根っこにある部分に取り組んでいく必要がありますが、まずは実態をよく把握する必要があります。かつて危険ドラッグが社会問題になったときに、消防庁に全国都道府県ごとに救急搬送された事例のうち、危険ドラッグの事例が何件あったのかを緊急に調べてもらったことがあります。オーバードースの全国レベルの把握は簡単ではないというふうに事前で伺っておりましたので、私たち公明党はネットワークセットとして、きょうの質疑に参考になるように、都議会議員が東京消防庁に調査委員会をし、過去5年の都内における市販薬のオーバードースによる救急搬送を調べてもらいました。そうしますと平成30年は56人、令和4年は134人と急増し、うち女性は85%を占めていることが分かりました。オーバードースによる救急搬送の実態について調べていただけないでしょうか。消防庁を所管する総務大臣に伺います。
1:22:35
委員御指摘のとおり、医薬品の乱用対策につきましては、社会全体で取り組むべき重要な課題と認識しております。救急隊が出動ごとに作成をしております救急活動記録におきましては、市販薬の過剰接種など、搬送によりだった経緯が詳細に記載されている例もありますが、どのように記載されているかにつきましては、消防本部ご とに異なっております。このため調査に一定の制約はありますが、市販薬等の過剰接種による救急搬送人員に関する調査の実施について、各消防本部や厚生労働省もよく相談をし、しっかりと対応してまいります。検討してまいります。
1:23:11
よろしくお願いいたします。次に外交について質問したいと思います。緊迫する中東情勢。まず、ガダ地区を実行支配するハマスの今回のテロ行為は断じて容認できません。人質の一刻も早い解放が必要です。そして、罪のない民間人の犠牲を出さないために、イスラエルハマスをはじめ、全ての当事者に実製を求めた日本政府の対応を支持するものであります。日本政府が一貫して重視しているのは、国際法、国際人道法、人間の尊厳に基づく法の支配です。戦火が中東全体に拡大した場合、日本を含む国際社会の影響は計り知れません。そして今です。イスラエルによるガ ダ地区への地上戦が本格化する局面にあって、人道危機に直面している人々の生命と生活を守ることを最優先にすべきです。法人保護に万全を期すこと、戦闘の中断と緊張感案に向け、日本の外交的諮りについて総理の見解を求めます。そして、今回の紛争の根源ともいえる、イスラエルとパレスナ問題への我が国の基本姿勢も併せて確認したいと思います。
1:24:20
まず今回の事態に対して、政府としては10月7日にハマストによるテロ攻撃が発生した直後から、まずはこの在留法人の安否を確認を行い、そして商用便による出国の呼びかけ、危険レベルの引上げ等、在留法人に対する注意喚起を行うとともに、自衛隊機等による出国支援を行ってきております。今後とも在留法人の安全確保に全力で取り組んでまいります。そして、その上で国際社会に対する働きかけとしては、事態の早期沈静化、そしてまずは人道状況を改善することが第一だという方針のもとに、関係各国に働きかけを続けている、こうした状況 です。そして基本的な日本の立場ですが、日本はこのイスラエルと将来の独立したパレスチナ国家が平和かつ安全に共存する二国家解決、この立場を引き続き支持をしてまいります。これまで中東各国と我が国は様々な良好な関係、これを築いてきました。この良好な関係を生かしつつ、関係国とも連携しながら緊張緩和、情勢の安定化、さらにはエネルギーの安定供給、こうした取組を進めるべく外交努力、これからも展開していきたいと考えております。
1:26:08
二国家解決ということで、我が国の周辺国、関係国との良好な関係をしっかりと生かしていくという話もございましたけれども、総理のこの外交方針、しっかりと私たちも支えていきたいというふうに思います。私は2015年の9月に、イスラエルとパレスナ自治政府の双方から許可を得て、国連機関のウンルアの協力を得て、ガザに入域しました。前年に大規模な衝突があり、当時政治家とし ては入域は異例のことでございました。なぜ入域が許可されたのか。それは一つは、私たちの訪問の目的は人道目的だったということ。もう一つは、イスラエルパレスナ双方に良好な関係がある中立の国、日本の国の政治家だからということでございました。私は日本が支援するガザ南部のハン・ユヌスの学校や病院を訪れ、人道支援のありを調査してまいりました。その後、ガザの子どもたちが来日、これが実現しまして、東北の釜石市や総理官邸を一緒に訪れて、当時は安倍総理にも表敬をいたしました。ガザの子どもたちは、毎年3月11日、東日本大震災の復興を記念して、たこあげをしているんですね。今年は日本がウンルアへの支援を始めて70周年です。先月も実はガザの子どもたちがウンルアの事務局長とともに来日をしました。今回の事態悪化が起こる直前のことでした。現地では日本人職員が奮闘中です。ガザの平和と安定に向け、日本が国際機関を通じて関わってきたということを知っていただきたく、この4歳委員会で紹介をいたしました。今、日本ができる最大のことは、人道支援、共有とそのアクセスの確保です。エジプト、イスラエルとガザ地区を接する複数のポイントから、人道支援物資を積んだトラックを入域させる必要があります。日本政府としてすでに1,000万ドルの緊急拠出を決めましたが、これ実際に届くためには、エジプト政府とイスラエル政府の承諾というものが必要になってまいります。外務大臣、エジプトにも訪問しました。週末にはイスラエルにも訪問されます。ぜひ、現地の通信の確保も含めて、人道支援のアクセスの確保を働きかけ、実現に導いていただきたいと思います。外務大臣の答弁を伺います。
1:28:41
委員、御指摘のとおり、ガザの地区の状況は深刻化の意図をたどっております。一般市民、とりわけ未来のある子どもたち、また女性、また高齢者、被害に遭っているということに対しまして、大変心を痛めております。運路は、皆さんと一緒に子どもたち3人が、私のところにも訪問をされました。今、大変苦しい思いをしていらっしゃるということも事実でございます。同地区の人道状況の改善が、もっかの最優先課題ということにつきましては、委員と一致するものであります。そのためには、同地区の一般市民一人一人に必要な支援が届くように、人道支援活動が可能な環境をいかにつくるか、このことについては急務でありまして、イスラエル側に対しましても、この点について働きかけを随時行ってきているところであります。我が国といたしましては、国一国と、また現地情勢を踏まえまして、この情勢を踏まえまして、週末中東訪問も通じて、イスラエルを含みます関係国との間で支援を行い、在留法人の安全確保に万全を期しながら、自体の早期鎮静化、また人道的な給支及び人道支援活動が可能な環境の確保に向けた外交努力を粘り強く一つ一つ積み上げてまいりたいと考えております。
1:30:20
国際社会が分断ではなく協調へと向かうように、人間の尊厳を基軸とする外交姿勢を貫いてほしいと思います。APECアジア太平洋経済協力について伺います。今年は米国が議長国で11月15日から17日まで首脳会合が開催されることが決まっています。ぜひ総理には出席していただきたいと思います。一方このAPECでは米中首脳会談も注目されているところであります。我が国といたしましても、昨年のAPECと同様に、この機会に対面での日中首脳会談の実現を模索すべきではないでしょうか。中国について総理は初心表明演説で建設的かつ安定的な関係という考えを打ち出し、首脳レベルでも対応を進めてきていますと訴えられました。そこで総理に、今年の米国で開催されるAPECの重要性と日米首脳会談の必要性について伺います。
1:31:16
本年のAPECのメインテーマ、これは全ての人々にとって、矜持で持続可能な未来の創造、こういったテーマとなっておりますが、地域の持続可能な発展に向けた取組に向けて議論を深めたいと思っています。我が国としては、自由で開かれた貿易投資の推進に加えて、デジタル技術、食料安全保障、また女性のエンパワーメント、こうした課題について積極的に議論を牽引したいと考えております。そして日中でありますが、このAPECの機会を含め、今後の日中首脳会談について、現時点では何も決まったものがありませんが、建設的かつ安定的な関係の構築を双方の努力で進めていく、こうした方針で、あらゆるレベルで一層通を今後とも図っていきたいと考えています。
1:32:21
ASEANについて質問します。今年は日本とASEANが協力関係を結んで50年の節目であります。この夏、私は山口代表とともにASEANを公式訪問しました。公明党としての公式訪問しました。フィリピンでは日本の海上保安庁にあたる沿岸警備隊を訪れました。近年、アジア諸国では海上保安機関が相次いで設立されています。アジア諸国の海上保安職員の能力向上支援のために、我が国は大学院修士レベルの海上保安政策プログラムを提供してきました。海上交通の安全確保、法の支配の確保のため、この地域では海上保安庁に寄せられる期待の高さというものを実感しました。そこで、齋藤国土交通大臣に伺います。海上保安能力の強化を進める中で、アジアの海上保安機関とのさらなる連携強化が重要と考えますが、見解を伺います。また、海上保安政策プログラムについては、その対象を太平洋当初国にも拡充していくべきではないかと思います。答弁を求めます。
1:33:26
まさに今週、実は世界から100に近い国の海上保安庁長官、コーストガードのトップが日本に来ております。先日も総理にご出席いただいて、その会合でご挨拶をいただいたところでございます。海上保安分野における各国との国際連携、これは非常に重要でございます。このうち、アジア諸国の海上保安機関の職員、職員受入れにつきましては、先ほどお話しいただきましたように、能力向上支援ということで海上保安政策プログラムをつくりまして、アジア諸国から来ていただいて、日本で勉強して帰っていただく。その後もずっと日本との交流をする、こういうことが続いております。これを拡大をしていくということが非常に重要でございまして、太平洋当初国等との対象にも対象を拡大するというご提案がございました。ぜひ検討をしていきたいと思います。このことによりまして、国際連携を強くすることによって海上保安能力を一層強化するとともに、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて関係国との連携強化、戦略的に取り組んでいきたいと思います。
1:34:54
はい、斎藤大臣、ぜひよろしくお願いいたします。外交についての質問を最後になります。急速に普及する生成AIをめぐって岸田総理大臣は、リスクを軽減しながら恩恵を最大化するため、国際的な指針や行動規範をG7として策定する考えを示しておられます。そのAI、人工知能ですけれども、国連の中光軍宿担当上級代表は、AIが核兵器と結びついた場合、これまでは予想できなかったような新しいタイプのリスクをもたらすと軽視をならしています。先般、公明党は核兵器廃絶と安全保障リスクの軽減に向けた提言を岸田大臣に行いました。核兵器の運用におけるAI導入を禁止すべきということも申し上げました。関連して、自立型知識兵器システム、ROSEの規制については、今、特定通常兵器使用禁止制限条約の下、2014年から議論が進められてきましたが、今年の5月に国際人道法を遵守できない兵器システムは禁止し、それ以外の兵器システムは制限するとの考え方が、我が国にはじめ多くの国で共有されたところであります。そこで、外務大臣に質問ですが、核兵器の運用におけるAI導入を禁止すること、また、人間の関与しないROSEについて、開発製造使用を禁止することの法規範に向けて、議論のための議論ではなく、我が国が合意形成に向けたリーダーシップを発揮すべきと考えますが、答弁を求めます。
1:36:30
この問題に関しまして、委員からも御提言をいただきました。ありがとうございます。急速な技術の発展を踏まえまして、AIのポテンシャルと、そして同時にリスクにつきましては、世界的に議論が行われているところであります。委員御指摘の核兵器の運用に関するAIの導入につきましても、AIが核兵器の運用にどのように影響を与えるかを含めまして、さまざまな議論があるところであります。我が国といたしましても、こうした議論につきましては、中止をしているところであります。また、自立型の知識兵器システム、ROSEでありますが、これにつきましては、委員御指摘のとおり、本年5月に特定通常兵器使用禁止制限条約、CCWの枠組みの下、国際人道法、これを遵守できない兵器システムは使用してはならないという考え方が示されまして、我が国及び米中老婦め、コンセンサスを得たことについては、一定の成果が上がったというふうに考えております。一方、国際人道法を遵守できない兵器システム、この具体的な内容につきましては、依然として各国の認識の一致に至っていないというのが現状でございます。そうした主要論点につきましては、引き続き議論が行われているというふうに承知をしております。我が国でいたしましては、引き続き人道と安全保障、この視点を勘案したバランスの取れた議論を通じ、広く国際社会において共通の認識、これが得られるよう、ROSEに関する国際的なルールづく りに積極的、建設的に参加をしていく考えでございます。
1:38:21
ROSEについて積極的に議論、貢献していただきたいと思いますし、議論するだけでなく、しっかりと成果を出していただきたいというふうに思います。最後になりますが、先週25日、最高裁で、性同性障害特例法に関しての判決が出されました。戸籍の性別変更に、性色不能要件が課せられているのは、憲法13条に違反するとの判決が出ました。15人の裁判官が全一致しました。性色不能要件は、人権侵害の懸念が極めて強いとの判決内容であり、人権尊重の観点から公明党として評価するとともに、この判決を重く受け止めております。違憲判決があった場合、国会は当該法律規定を廃止し、行政機関は執行差し控える政治的責務がありますので、速やかに法改正する必要があると考えます。まず、このたびの最高裁判決の受け止めを、総理に伺いたいと思います。
1:39:29
御指摘のように、10月25日、最高裁判所において、性別の取扱いの変更の審判の要件等を定める「性同一性障害特例法」第3条第1項の規定のうち、その審判を受ける要件として、性色線がないこと等を定める「同行」第4項の規定について、意見との判断が下されたと承知しております。最高裁判所の判断については厳粛に受け止める必要があります。政府としても、立法府の皆様とも十分に御相談をしながら、省庁間で連携して適切に対応してまいりたいと考えております。
1:40:27
今回の判決というのは、実は外観要件については、高裁に差し戻されて、真理を尽くせということで差し戻されております。特例法の全体像を踏まえた検討も必要になってくるのではないかなというふうに私は思っております。さて、今年6月、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解増進 法が成立をいたしました。理解増進法は第3条において基本理念を掲げております。相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現にすることを旨として行わなければならないというものであります。このような理解増進法の基本理念に反するような性的マイノリティの方に対する人権信頼を社会からなくすべく、政府は全力で取り組むべきと考えますが、理解増進法が成立した意義と加藤担当大臣の意気込みを伺います。
1:41:20
お答え申し上げます。性的指向及びジェンダーアイデンティティを理由とする不当な差別や偏見はあってはならず、政府全体としてしっかりと取り組むべきものと認識をしております。現在、性的指向及びジェンダーアイデンティティを理由とする人権信頼については、関係省庁において所管に応じて対応されているものと認識しており、政府として理解増進法の趣旨を踏まえて適切に対応をしてまいります。内閣府といたしましても、不当な差別 や偏見を解消するためには、理解の増進が不可欠であると認識をしており、理解増進連絡会議の適切な運用などを通じて、関係省庁と連携の上、理解の増進にしっかりと取り組んでまいります。
1:42:15
連絡会議、担当大臣として今後基本計画等の取りまとめもございますので、しっかりと対応をお願いしたいということを申し上げまして、私の質問といたします。ありがとうございます。以上で谷合正明君の質疑は終了いたしました。次に伊藤孝恵さんの質疑を行います。
1:42:55
はい。公明党の伊藤孝恵です。本日はどうかよろしくお願いいたします。まず、不登校対策についてお伺いをいたします。先般 、小中学校の不登校の児童生徒が約30万人で過去最高を更新しているという調査結果が発表されました。この深刻な実態を受けて政府としては緊急対策パッケージを策定されました。すべての児童生徒を支えるため、全力で取り組んでいただきたいことをまず強く申し上げたいと思っております。この不登校対策としては、まず不登校の原因の分析が大事だと考えています。文部科学省が教員への調査を行っております。これは14項目の中から教員が当てはまると思う理由を1つ選ぶというものですけれども、この調査結果によれば、不登校の要因として本人の状況を無気力不安と捉えているのが51.8%にも及んでおります。また、フリースクールを運営している方などからは、肌感覚として教員との関係が3分の1ほどあるのではないかという声もお聞きするところではありますけれども、この調査では、教員との関係をめぐる問題を不登校の要因として捉えている。これは全体の1.2%しかありません。この調査で子どもたちの実態を正確に把握できているのでしょうか。大事なのは、無気力不安に子どもたちがなった原因が何なのかということだと考えます。また、無気力不安に見えたかもしれないけれど も、もしかしたら体調不良ということもあるかもしれません。脳脊髄液減少症だったり、また、起立性調節障害に起因する体調不良で、そういう状態であるにもかかわらず教員には怠けていると思われた、分かってもらえなかったという声も大変多く聞きます。1人1人にあった対応を行うには、子どもの状況を丁寧に把握し、不登校の理由を明確にすることがまず必要です。その点では、不登校の原因を無気力不安といった、子ども自身に原因があるかのような受け止めをしているケースが半数以上、これは私は大変残念な結果だと思っております。不登校の原因が複数あることも多いでしょうし、子ども本人も分からないこともあるかもしれません。保護者や、また、子ども本人に同じ調査をしても同じ結果にはならないと思います。また、教員への調査で教員に原因があるというのはなかなか出にくいでしょうし、保護者への調査で保護者に原因があるという回答も出にくいと思います。この調査だけでは見えないこともたくさんあるかと思いますけれども、それでも悩んでいる子どもたちの思いを少しでも汲み取ることができるように取り組んでいかなければなりません。まずは、教員への調査で子どもの無気力不安という項目をなくすべきではないでしょうか。