19:30
これより会議を開きます。この際、一言、御挨拶を申し上げます。この度、外務委員長を任周にいたしました、勝又貴昭でございます。昨年2月より続く、ロシアによるウクライナ侵略は、国際秩序の根幹を揺るがす、極めて深刻な事態であります。また、北朝鮮が前例のない頻度で弾道ミサイル発射を繰り返していることは、地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものであり、断じて容認できません。自由・民主主義・人権・法の支配といった、普遍的価値を守り、国際秩序の平和と安定のために、我が国が果たすべき役割は、ますます高まっております。国連安保理、非常任理事国として、またG7議長国として、国際的なリーダーシップを発揮し、賛成期する外交課題の解決に向けて取り組まなければなりません。この世の中、党委員会に課せられた使命は誠に重大です。委員長としましては、委員各位のご指導とご協力を賜り、公正かつ円満な委員会運営に努めてまいる所存でありますので、何卒よろしくお願いをいたします。
20:52
理事の辞任についてお諮りいたします。理事、西銘光座部郎君、及び和田雄一郎君から、理事辞任の申出があります。これを可価するにご異議ありませんか。
21:06
異議なしと認めます。よってそのように決しました。引き続き、理事の補欠宣認についてお諮りをいたします。ただいまの理事辞任及び、委員の異動に伴い、現在理事が5名決院となっております。その補欠宣認につきましては、宣令により委員長において指名するにご異議ありませんか。
21:30
異議なしと認めます。よってそのように決しました。それでは、理事に木内実くん、藤井久幸くん、青山山本くん、青柳人志くん、及び竹内譲くんを指名いたします。次に、国勢調査、承認要求に関する件についてお諮りをいたします。国際情勢に関する事項について、本会期中、国勢に関する調査を行うため、衆議院規則第94条の規定により、議長に対し承認を求めたいと存じますが、ご異議ありませんか。
22:09
異議なしと認めます。よってそのように決しました。この際、上川外務大臣、辻外務副大臣、小村外務大臣政務官、穂坂外務大臣政務官、及び深澤外務大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。
22:37
外務大臣を拝命した上川陽子です。外務委員会の 開催にあたり、勝又委員長をはじめ、理事委員各位にご挨拶申し上げるとともに、外交政策の所信について申し述べます。現在世界は歴史の転換点にあります。ロシアによるウクライナ侵略は長期化し、ポスト冷戦期の平和と繁栄を支えた国際秩序は重大な挑戦にさらされています。また、グローバルな課題が散席する一方で、中東で新たな危機が生じるなど、国際社会は分断と対立の要素を一層深めています。中東の平和と安定は、我が国を含む国際社会の平和と繁栄に不可欠です。先般のハーマス等によるテロ攻撃を断固として非難します。在留法人の安全確保に万全を期し、事態の早期沈静化及びガサにおける人道状況の改善に向け、全力で取り組んでいます。私自身、今週後半にもイスラエル、ヨルダンなどを訪問し、中東の緊張緩和と情勢の安定化に向け、さらに積極的な外交努力を展開していきます。中東情勢に対応する中にあっても、ロシアによるウクライナ侵略への対応も忘れてはなりません。この侵略は国際秩序の根下を揺るがす傍挙であり、強く非難します。一日も早く侵略を止め、ウクライナに公正かつ永続的な平和を実現するべく、G7等と緊密に連携しつつ、来年初めに開催予定の「日ウクライナ経済復興推進会議」等の取組も進めつつ、引き 続き厳しい対路制裁と強力なウクライナ支援を継続していきます。こうした中、全ての人が平和を享受できるよう、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持強化し、「誰一人取り残さない」というSDGsの理念を踏まえつつ、人間の尊厳が守られる安全・安心な世界を実現するための外交を推進していかなければなりません。その際、国・地域・世代・ジェンダー等、様々な垣根を超えた連携が重要と考えています。このような考えのもと、外務大臣として特に日本の国益をしっかりと守る、日本の存在感を高めていく、国民の皆様からの声に耳を傾け、国民に理解され、支持される外交を展開するという3点を重視していきます。外務大臣は首脳外交を支え、最前線で指揮を取る重責を担っています。私は就任直後から国連総会ハイレベルウィーク出席、東南アジア訪問をはじめ、集中的に外交を進めてきました。米国ではG7外相会合の議長を務めたほか、ブリンケン長官を含む16人の要人と会談し、個人的信頼関係を構築するとともに、女性平和安全保障、いわゆるWPS関連をはじめ、各種会合に出席しました。東南アジアでは我が国に対する高い信頼を直に感じたところであり、心と心のつながる真の友人として、さらなる連携強化を確認しました。法の支配は全ての国にとり、平和と繁栄の基礎であるとの認識の下、本年我が国はG7議長国及び安全保障理事国として、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持強化に取り組んできました。G7議長国の任期は第4コーナーを回りましたが、今月の外相会合ではウクライナや中東、インド太平洋に関する議論をさらに深め、G7を超えた国際的なパートナーへの関与の強化といった優先課題につき、最後まで議長国としての責任を果たしていきます。自由で開かれたインド太平洋、FOIPの実現は日本外交の最優先課題の一つです。その要であるASEANと日本は、本年有効協力50周年を迎えます。12月に東京で開催する特別首脳会議では、将来の関係の方向性と新たな協力のビジョンを共同で打ち出す考えです。日米合意により、FOIPの実現に向けた実践的な協力が進展しています。来年の外相会合の議長として、地域の国々に真に悲劇する実践的協力を一層推進していきます。ルールに基づく自由で公正な経済 秩序の拡大に向けて、日本はリーダーシップを発揮します。CPTPPについては、ハイスタンダードの維持を重視し、またRCEP協定について、透明性のある利向の確保に取り組みます。IPEFについても、成果の早期具体化に向けて、引き続き建設的に議論に貢献します。デジタル分野でもOECDなどの国際機関において、国際的なルールづくりで中心的な役割を果たします。また、私が議長を務めたG7大阪・堺貿易大臣会合での議論も含まれ、来年の第13回WTO閣僚会議も見せつつ、WTO改革を指導します。アルプス処理水の海洋放出の安全性については、引き続きIAEAと緊密に連携し、科学的根拠に基づき、高い透明性をもって国内外に丁寧に説明していきます。我が国は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しています。国家安全保障戦略では、日本の安全保障に関わる総合的な国力の要素として、まず外交力を上げています。危機を未然に防ぎ、平和で安定した国際環境を能動的に創出するため、様々な分野の垣根を越える必要があります。外交と防衛を連携させながら、強い経済や高い技術力、豊かな文化等、我が国が誇る様々なソフトパワーを有機的・効果的に結びつけ、総合的に外交安全保障政策を進めていきます。また、政府安全保障能力強化支援、OSへの着実な実施、経済的威圧への対応を含む経済安全保障政策の促進、サイバー安全保障等に積極的に取り組んでいきます。偽情報の拡散を含め、情報制限の対応能力を強化すべく、情報の収集・分析・発信に加え、情報セキュリティ基盤の構築強化に取り組んでいきます。日米同盟は日本外交安全保障の基軸であり、インド太平洋地域の平和と繁栄の礎です。引き続き、日米同盟の抑止力・対処力の一層の強化、拡大抑止の信頼性・強靭性の維持・確保のための努力、日本における米軍の体制の一層の最適化に向けた取組を進めるとともに、普天間飛行場の一日も早い全面変換を目指し、辺野古移設を進めるなど、地元の負担軽減と在日米軍の安定的駐留に全力を尽くします。また、経済版2+2を通じて、外交安全保障と経済を一体として議論し、日米共通の課題について一層連携を強化していきます。日米間の連携もこれまで以上に重要です。本年8月のキャンプデイビ ットにおける日米間首脳会合の成果も踏まえ、北朝鮮への対応のみならず、保育部の実現に向け、一層緊密に連携していきます。また、欧州諸国、EU及びNATOとの間で、引き続き連携を強化していきます。日本及び地域の平和と安全を維持すべく、近隣国等との難しい問題に正面から対応しつつ、安定的な関係を築いていきます。中国との間には、様々な可能性とともに、尖閣諸島情勢を含む東シナ海、南シナ海における力や威圧による一方的な現状変更の試み、中路の連携を含む、我が国周辺での一連の軍事活動を含め、数多くの課題や懸案が存在しています。台湾海峡の平和と安定も重要です。中国の人権状況や香港情勢についても深刻に懸念しています。同時に日中両国は、地域と世界の平和と繁栄に対して、大きな責任を有しています。主張すべきは主張し、責任ある行動を強く求めつつ、諸議案も含め、対話もしっかりと重ね、共通の諸課題については協力する、建設的かつ安定的な日中関係の構築を、双方の努力で進めていくことが重要です。その中で、中国による日本産食品に対する、入入規制の即時撤廃を引き続き求めていきます。重要な鄰国である韓国とは、パートナーとして力を合わせて、新しい時代を切り開いていくため、緊密な意思疎通を重ねていきます。地域の厳しい安全保障環境を踏まえれば、日韓の緊密な協力が、今ほど必要とされるときはなく、グローバルな課題についても、連携を一層強化していく考えです。竹島については、我が国の基本的な立場に基づき、既然と対峙して対応していきます。また、日中間協力は、様々な課題に協力して取り組む上で重要です。地域の繁栄の原動力である三か国で、しっかり連携していきます。ロシアに対しては、日本の国益を守る形で、引き続きしっかりと対応していきます。日ロ関係は、ロシアによるウクライナ侵略によって、引き続き厳しい状況にありますが、政府として、北方領土問題を解決し、平和条約を締結するとの方針を堅持していきます。北方四島交流等事業の再開は、最優先事項の一つです。御高齢となられた元島民の方々の切実なお気持ちに、何とか応えたい との強い思いを持って、ロシア側に対し、特に北方母山に重点を置いて、事業の再開を引き続き強く求めていきます。ロシアによる日本産水産物の輸入規制措置の強化は、何ら科学的根拠に基づくものではなく、日本からの食品輸入規制撤廃という国際的な動きに逆行する不当なものです。極めて遺憾であり、撤回を強く求めていきます。北朝鮮との間では、日朝平和宣言に基づき、拉致核ミサイルといった諸件案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化の実現を目指します。とりわけ、拉致被害者ご家族もご高齢となる中で、拉致問題は時間的制約のある人道問題です。すべての拉致被害者の一日も早いご帰国を実現すべく、全力で過段に取り組みます。グローバルサウスと呼ばれる途上国・進行国の重要性が増す中、アフリカ、太平洋東諸国、東南アジア、南西アジア、中東、中南米、そして西バルカン諸国、中央アジア、コウカサス諸国との連携も強化していきます。来年、日本で開催予定の第10回太平洋シマサミット、ティカット閣僚会合、中央アジア日本首脳会合などの機会に、人間の尊厳を守りつつ、人への投資などの日本らしいきめ細かな取り組みや、科学技術を経済成長に生かしていく等の取り組みを通じて、さらなる関係強化に努めます。我が国は、食料エネルギー安全保障、気候変動問題、国際保険問題、人口問題、難民問題、海洋の持続可能な利活用、北極に関する協力等の地球規模課題に取り組むとともに、ルール形成にも積極的に貢献することで、SDGs達成に向けた努力を加速し、その後の未来を切り開いていきます。同時に核兵器のない世界の実現、日本らしい人権外交、平和構築、アンポリ改革を含む国連全体の機能強化等を積極的に推進します。特に核軍縮不拡散については、広島アクションプランの下での取り組みを一つ一つ実行していくことで、現実的で実践的な取り組みを継続強化していきます。新たな開発協力対抗に基づき、オファー型協力をはじめ、開発協力を一層戦略的、効果的に実施していきます。グローバルな課題 を翼ぐしで貫く視点として、国際社会で急速に主流化してきたWPSの推進が重要です。日本はアンポリ理事国として、WPSを国連の重要アジェンダとして推進するとともに、国際協力においても重視していきます。今や中高生を含む若い世代が、国際問題を自分ごとと捉え、取り組みを発信する時代です。21世紀は命の時代と位置づけ、ユースを含む様々なステークホルダーを巻き込みながら、日本の法制度や科学技術をソフトパワーとして積極的に活用し、世界に貢献していきます。以上の取り組みで着実な成果を上げるためには、外交実施体制を強化し、日本の存在感を高めることが不可欠です。対日直接投資の推進拡大、日本産食品の輸出拡大、2025年大阪関西万博の成功に向け、引き続き力強く取り組みます。魅力ある日本文化の外交的な役割を改めて認識し、文化の和を含む文化・人的・知的交流の促進を通じて、戦略的な対外発信をさらに推進していきます。佐渡の近産の世界遺産登録に向け、外務省としてもしっかりと役割を果たしていきます。また、国際機関等で法人が職員としてさらに活躍できるための取り組みを強化します。日系社会との連携も強化します。外交の要定は「人と」の考えの下、在外職員等の勤務環境や生活基盤強化を含め、人的体制、財政基盤、DXや働き方改革の推進を含めた外交領事実施体制の抜本的強化に取り組みます。緊急事態における法人保護をはじめとして、危機対応にあたり、迅速かつ機動力のある対応が可能となるよう、人的体制を含む即応体制を充実させます。勝又委員長をはじめ、理事、委員、各委員の御指導と御理解を、心よりお願いを申し上げます。
38:32
外務副大臣を拝命しました辻清人でございます。様々な外交課題に直面する中、副大臣としての職責を果たしていきます。勝又委員長をはじめ、理事、委員、各委員の御理解と御協力を、心からお願い申し上げます。
39:02
外務大臣政務官を拝命いたしました小村政宏です。様々な外交課題に直面する中、大臣政務官としての職責を果たしてまいります。勝又委員長をはじめ、理事、委員、各委員の御支援と御協力を、心からお願い申し上げます。
39:38
外務大臣政務官を拝命いたしました穂坂康史でございます。様々な外交課題に直面する中、大臣政務官としての職責を果たしてまいります。勝又委員長をはじめ、理事、委員、各委員の御支援と御協力を、心からお願い申し上げます。
40:05
外務大臣政務官を拝命いたしました深澤陽一でございます。様々な外交課題に直面する中、大臣政務官としての職責を果たしてまいります。勝又委員長をはじめ、理事、委員、各委員の御支援と御協力を、心からお願い申し上げます。次回は来る10日金曜日午前8時50分理事会、午前9時委員会を開会することとし、本日はこれにて再開いたします。