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参議院 議院運営委員会

2023年10月27日(金)

1h21m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7600

【発言者】

石井準一(議院運営委員長)

原田祐平(参考人 検査官候補者 会計検査院事務総長)

勝部賢志(立憲民主・社民)

青島健太(日本維新の会)

竹詰仁(国民民主党・新緑風会)

岩渕友(日本共産党)

加田裕之(自由民主党)

窪田哲也(公明党)

牧山ひろえ(立憲民主・社民)

小林史武(参議院事務総長)

柴田巧(日本維新の会)

1:05

今から議員運営委員会を開会いたします。まず参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。検査官の任命同意に関する件のため、本日の委員会に参考人として、検査官候補者会計検査員事務総長原田祐平君の出席を求め、所信を聴取することに御異議ございませんか。御異議ないと認め、採用決定いたします。次に検査官の任命同意に関する件を議題といたします。

1:39

候補者から所信を聴取いたします。原田祐平君。

1:44

はい、どうぞ。原田祐平でございます。本日はこのような機会を与えていただき、厚く御礼を申し上げます。近年、我が国の社会経済は、急速に進行する少子高齢化や、音楽的な人口減少に伴う社会保障費の増大、潜在成長率の停滞、自然災害の頻発化・激甚化等への対応といった難しい課題に直面しております。また、そのような中にあって、新型コロナウイルス感染症の拡大は、我が国の社会経済に甚大な影響をもたらすとともに、行政の出遅れ等の問題を顕在化させており、ポストコロナの時期を迎えて、これらへの対応が喫緊の課題となっております。会計経済委員は、このような社会経済の動向を踏まえながら、不正不当な事態に対して、正確性・合規性の観点から厳選な検査を行うこと、厳しい国の財政状況に鑑みて、事務事業や予算執行の効果及び国等が保有している資産・基金等の状況等についても積極的に取り上げるなど、経済性・効率性及び有効性の観点からの検査を重視すること、行財政の透明性と説明責任の向上や事業運営の改善に資するために、国の決算や財政の健全化に向けた取組について分析や評価を行っていくことが重要と考えております。会計検査員は、内閣から独立した憲法上の機関として、国の会計検査を実施し、検査の結果に基づき検査報告を作成して、内閣を通じて国会にご報告するという重要な署名を課されております。私は、昭和61年に会計検査員に採用されて以来、会計検査業務に関わり、現在は事務総長として検査官会議の指揮監督の下、事務総局の業務全般を統一する人員にあります。仮に検査官に任せられるとするならば、事務総局を指揮監督する検査官会議の構成員としての自覚と責任感を持ち、これまで会計検査に関する実務で培ってきた知識・経験を生かすとともに、国民の皆様の関心の素材や国会における御審議の状況に常に注意を払うなど、両論な御意見に耳を傾けながら、検査官会議における公平かつ均衡ととれた意思決定に貢献することによって、全力を尽くして検査官としての職責を担ってまいりたいと考えております。以上、簡単ではございますが、私の所信を述べさせていただきました。本日はこのような機会を与えていただき、改めて厚く御礼を申し上げます。以上で、候補者からの所信の聴取は終了いたしました。これより、候補者に対する質疑を行います。質疑のある方は順次御発言をお願いいたします。

5:01

委員長、はい、勝部健次君。

5:04

立憲民主社民の勝部健次でございます。原田参考人よろしくお願いいたします。原田参考人は、今ほども御本人からありましたように、1986年に会計検査員に放職され、それ以来、今日まで37年にわたり検査業務に従事をされてきました。財政、特に決算及び会計検査に関し、豊富な知識、そして経験を有しておられること、また現在事務総長に至るキャリアを拝見しても、行政運営や組織のマネジメントにも引い出ておられると拝察をしております。初心の中で、これから検査官として、さらに邁進していきたいという決意、意欲も述べられたところであります。今日はそのような原田参考人から、御自身の御意見なり御見識をお伺いする貴重な時間をいただきましたので、限られた時間ではありますけれども、率直なお気持ちを含めお伺いをしてまいりたいと思います。まずはじめに、検査体制についてお伺いをしたいと思います。今回改めて会計検査員が行う検査の対象について、私自身もざっと眺め直しをさせていただきました。不勉強をはじいるばかりですけれども、正直驚きました。と言いますのも、検査の対象となるのは、国会や内閣裁判所などをはじめとした、国の機関や交付金や補助金を受ける地方公共団体がほとんど、それが対象の全てかなと思っていたのですけれども、そうではなくて、やはり、税や国の権限が及ぶ民間の企業や、あるいは個人にもその検査が及んでいると、そしてその数たるや、毎年数千、多いときには五千を超えるということも知りまして、これほど多くの検査を毎年毎年行っているのかということに、実は驚きを覚えたということなのです。そして併せて、事務総局の職員の数が、1,251名と、これは令和5年の1月現在の数字ですけれども、これだけの人員で、これが私自身は多いのか少ないのかというと、おそらく相当無理をされているのではないかなと直感的に思ったのですけれども、そういう中で、この膨大な作業をされているということにも、併せて驚いたというところなのです。その上で、長年にわたって職員として、また事務総長として、ある意味、検査員が果たすべき役割、会計検査員全体の果たすべき役割を十分に果たせられているのかどうかということを、常々感じながら、この仕事をされてきたのではないかというふうに思うのですが、原田参考人が、理想と考えられる検査員業務に必要な人員数、あるいは体制について、どのようなお考えをお持ちなのか、ご所見をお伺いしたいと思います。また、機能強化のために、法令改正等の必要についても、お考えがあればお伺いをしたいと思います。

8:34

原田参考人。

8:38

従来、会計検査員は、国会で認められた定員や予算の範囲で、公式に検査を行うように努めてきたところでございます。ただ、現実に新たな検査対象が生じたり、新たな検査需要が発生したりするなどしておりますので、本当に言い出したらキリがないのですが、せめてもう少し検査要因を増やすことができればと思うことは正直ございます。ただ、一方、財政状況が厳しい中で、会計検査員も国家機関の一つとして、定員や予算の合理化に協力していく必要があるということも認識しておりますので、まずは、検査能力の素敵な向上を図ることや、機動的・弾力的に検査体制を構築することにより、現在の人員、予算をできる限り効果的に活用した上で、なお不足する人員について要求していくというスタンスで臨む必要があるのかと考えております。また、会計検査の委員の機能許可についてのご質問がございました。これにつきましては、立法政策上の問題でもあるから、お答えはさせていただきたいと存じますけれども、現在でも会計検査員は内閣が独立した機関として、特段の制約なく検査業務を遂行しているというふうに考えております。今後とも、法令で会計検査員に与えられた権限を十分に活用して、鋭意・経営者に取り組んでまいりたいと考えております。

9:56

菅爵健司君

9:59

決算重視の参議院の議員の一人として、やはり必要があればしっかり応援をしていきたいと思いますので、これからもそういう意味で私も関心を持って取り組んでいきたいと思っています。次に、DXの関係なんですけれども、私はやはり検査を行う上で、どういう項目を、あるいは何を検査するのかということを見つけ出すことが非常に大事なことだろうと思うんですね。これは経験であったり、あるいはその時々の世論だったり、そういうことが大きく影響すると思いますので、やはりマンパワーでやるというのが第一義だと思っているんですけれども、DX、いわゆるAIを有効に活用するということも、先ほどありましたように、人員が厳しい状況の中では必要かと思いますけれど、その検査現場で、DXについて現段階でどのような評価をされているのか、あるいは今後の戦略について原田参考人のご所見をお伺いしたいと思います。

11:03

原田参考人

11:05

お答えいたします。デジタル技術を活用した施策が急速に進行している状況を踏まえまして、会計検査院では、デジタル関連施策に対する職員の検査能力の向上のために、必要な教育訓練などを積極的に進めてきているところでございます。また、組織の面におきましても、令和5年4月に第5局にデジタル検査課を設置しまして、デジタル庁やデジタル分野に係る会計経理に関する不詳横断的な検査を実施する体制を整えたりしております。また、昨年4月には官房の常席各調査官付として、新たに検査支援室を設けまして、業務の合理化を含めた検査のDXの推進に取り組む体制を整えているところでございます。また、委員御指摘のあたり、デジタル技術の活用は検査にとって大きな武器となりますので、情報通信システムを活用して検査対象機関から説明を聴取したり、検査対象機関等から提出を受けた大量のデータを分析したりするなどして、在庁して行う検査の充実を心がかることにより、検査業務等の処理の迅速化と効率化に進めているところでございます。今後も、社会経済の複雑化に伴う業財政の変化や、行政のデジタル化推進の取組等に適切に対応していくために、教育訓練を継続して実施するとともに、検査支援室における取組を一層推進することにより、検査業務におけるデジタル技術の一層の活用や、新しい検査手法の開発等を行って、職員の検査能力の向上や検査業務の効率化をより一層図ってまいりたいと考えております。次に、補正予算や予備費についての所見をお伺いしたいと思うんですけれども、予算の編成とその執行、そして決算、会計検査も含めてですが、一体不可分のものとして正確性、有効性が求められ、ルールに則って、厳正適正に行われるべきものと考えています。しかし、昨今では、昨年秋の、毎年秋になると、恒例の補正予算、今年も20兆から30兆規模が大事だというような発言もあるように、平然とこういうことが語られてきています。検査費も注視されている予備費の問題も、無原則に増大しているというのが現状でございますので、そういったことについて、予算編成、予算執行に対する原田参考人の現状認識、あるいは、苦言や注文などがあれば、ぜひ率直にお述べいただけたらありがたいなと思います。

13:51

委員ご案内のとおり、新型コロナウイルス感染症対策や物価高騰対策などのために、補正予算が編成されたり、特定種と予備費が計上されたりして、その規模は大きなものとなっております。予算編成の正常化がなかなか図られていない状況であると認識しております。会計検査委員は、予算の具体の執行、支出を前提に検査を行うことが基本でありまして、その立場上、会計経理の検査を離れて、予算編成のプロセスそのものに直接意見を申し上げた立場にはございませんが、これまでも多角的な観点から幅広く会計検査を実施してきている中で、補正予算の執行状況や、基金の状況等についての検査結果を検査報告に提起するなどしてきているところでございます。最近の事例で申し上げれば、令和3年度決算検査報告におきまして、特定検査対象に関する検査状況として、新型コロナウイルス感染症対策に関連する各種施策に係る予算の執行状況等に係る検査の状況を提起しております。また、予備費については、令和4年6月に参議院決算委員会から国会法第105条の規定に基づき、検査のご要請をいただき、その結果を5年9月に報告しているところでございます。これは、検査の結果の所見では、コロナ関連事業に係る補正予算の執行や予備費の使用、その使用相当額の執行等における透明性の確保や、国民への説明責任の向上等の観点から、補正予算の執行状況を示す基本的な情報や、予備費の使用、その使用相当額の執行状況について、適時適切に国会及び国民への情報提供に取り組んでいく必要があるというふうに記載しているところでございます。私としましては、このような会計検査院の検査の結果の所見も踏まえまして、各省等におかれまして、適時適切に情報提供に取り組んでいくことがまず重要であるのかというふうに考えております。はい、以上。勝部健次君。はい、丁寧にご説明をいただきました。時間が参りましたので、これで終わります。

16:17

次に、青島健太君。はい。

16:22

日本維新の会の青島健太と申します。原田参考人にご質問させていただきます。原田参考人、東京大学卒業後、会計検査院一筋にやってこられて、また事務総長も務めていらっしゃいます。長年の功績にまづもって敬意を表させていただきます。また、重要な検査等々も数多く取り組まれていらっしゃると承知しておりますが、まず、長い間ご活用いただきました会計検査院での仕事でありますけれども、一番大事なことは何なのかというふうにお伺いなのかということと、また、これまで慎重にされてきたこと、あるいは誇りを持っていらっしゃること、その辺りはまず、汚なくお伺いがあればと思います。

17:07

原田参考人。

17:09

ご質問ありがとうございます。会計検査院で仕事をする上で一番大事なことというご質問ですが、私は職業的な会議心を常に保持しながら、検査対象機関の職員に敬意を払いつつ、その説明をよく聞くこと、これが一番大事であると考えております。ちなみに会計検査の英訳「オーディット」と申しますけれども、これ聞くという意味の英単語でございます。また、私が退陣してきた信条は「和して同説」ということでございます。これは会計検査院が独立性を保持して、会計検査を適切に実施するために必要な基本的な姿勢だと思っております。最後に会計検査院としての誇りでございますが、税金を納めている国民に代わって、政治的な立場から税金の使い道をチェックする国会とは別に、客観的・中立的な立場から国民の目線で税金の使い道をチェックすることを通じて、我が国の財政民主主義の機能の一端になっている国家機関だということでございます。

18:09

青島健太君。

18:12

「和して同説」、会計検査院にとっても、まさにそれそのものが大事なテーマであるというふうにお聞きをしました。さて、私が所属しております日本維新の会は、ご承知のように大阪でスタートしておりますけれども、様々な行財政改革を慣行して、そして徹底的に無駄を省いてまいりました。そうした中で、財源を、あるいは教育の分野においては、例えば給食の無償化でしたり、あるいは幼児教育から高等教育までの事業料の無償化、一部所得制限も残っていますが、来春にはほぼ全て無償化になるという形が出来上がります。こうしたこと、地方で出来ることなら、これは国でも出来るだろうというものが、私たちの姿勢でもありますし、我々国会議員も見起きる改革、財布の一部を返上させていただいて、寄附活動なんかもさせていただいています。ひるがえって、国の財政を見ますと、まだまだばらまき的な政策が多いように思います。また、せっかく予算が組まれていても、それが執行されずにそのままになっているケースも、研鑽されます。また、様々な基金や予備費の増大、これは止まりません。こうしたこと、一体どこに無駄があるのか、どうやって無駄を省いていくのか、ということが大事なのではないかと考えております。お立場上、言及できない部分もあるかと思いますけれども、そうしたことに対しての御見識、お考えを伺えればと思います。

19:54

原田参考人

19:56

はい、お答えいたします。委員御指摘のいわゆるPDCAサイクルが適切に機能し、予算が適正かつ効率的、効果的に執行されるということが重要であるというふうに考えております。予算の執行が適切になされているかにつきましては、まず政府部内におきまして、行政事業レビューや政策評価等が適切に実施されて、次のサイクルに反映されるということがまず重要であると考えております。そして、会計検査院としては、外部官等の立場から予算執行の結果について、内閣から独立した立場からしっかりと検査を行い、問題点や改善すべき点を指摘する、いわゆるチェック、指示の役割を果たすことによって、当局において事態の改善が図られるとともに、国会における御審議にもすることが重要ではないかと認識しているところでございます。また、お尋ねの国民の納得につきまして、政府が国の財政や予算の執行状況等について、国民に対して説明責任を適切に果たすことが重要であるというふうに思っております。そして、会計検査院としても、先ほど申し上げた役割を果たすために、多角的な観点からしっかりと検査を行い、その結果を丁寧に説明するとともに、政府の説明責任の向上を促していくということも重要であるというふうに考えております。

21:06

青島健太君。

21:09

はい、ありがとうございます。今、日本は国を挙げて国策としてデジタル化に取り組んでいます。身近なところでは、マイナンバーカード、あるいはマイナ保険証、会計の分野では、様々なソフトも既に色々な場所で活用されているかと思います。先ほどもちょっとお尋ねがありましたけれども、この社会のデジタル化、昭和22年に会計検査院法が制定されたというふうに伺っておりますが、当然ですけれども、その当時は今の時代のようなデジタル化を全く想定していなかっただろうと思いますが、先ほどもちょっとお話がありましたけれども、会計検査院の仕事においては、長年の経験や、あるいは勘という非常にヒューマな部分ももちろん大事かと思いますが、このデジタルな分野が今、会計検査院の仕事の中でどういうメリットをもたらしているのか、また一方で、やはりリスクやデメリットというものもあるのではないかと思います。その辺りのお話を聞かせていただければと思います。デジタル化技術の活用は検査にとって大きな武器になりますので、会計検査院においてもデジタル化の進展に伴い、その活用に取り組んできているところでございます。最近では、コロナ禍のために実地検査が困難な状況の中で、ウェブ会議システムを利用して関係者から説明を聴取したり、質問・回答のやり取りを行ったりするなどして、リモートによる検査に取り組んでまいりました。また、電子データの提出を受けてその内容を分析したり、大量のデータの処理・分析を効率的・効果的に行うための研究や工夫を重ねたりもしてまいりました。そして、令和4年4月には官房の常席企画調査官付として検査支援室を設置し、このような取組を継続して推進する体制を整えたところでございます。このように、デジタル技術の活用等による検査業務等の処理の迅速化と効率化は、会計検査におけるデジタル化の大きなメリットであると考えております。その一方で、会計検査におけるデジタル化のリスクとしましては、デジタル化により効率化された業務処理に検査の第一線に立つ調査官が倒りきってしまいまして、自分の頭で考え、重要な発想や着眼により新たなタイプの問題を発見する能力の向上を図る機会が少なくなっていく恐れがあるのではないかと記号しているところでございます。検査の現場では、普段の挑戦と失敗を繰り返す中で、新しい切り口の指摘を行ってきておりますので、国民の皆様に納得していただける検査結果を報告していくためには、デジタル化のメリットを十分に活用しながら、調査官の検査能力の維持・向上を図っていくことが重要な課題ではないかと思っているところでございます。

24:01

それはどの分野でも言えることだろうと思いますけれども、最先端の技術、デジタルというものを使いながらも、使われないようにしっかりとそれをマネジメントしていくことは大事だろうと思います。さて、困っている人がいたら、果物をあげるというのがあるかもしれませんが、でももっと良いことは、多分、果物が成る木を育てていくということだろうと思いますし、私は日本一心の開発の基本姿勢というのは、そこにあるというふうに考えております。どうやって、サステダブルな、持続可能な社会のシステムを作っていくのかというところでありますけれども、これ、言い方を変えますと、やはり予算においては、やはりシンプルで、そして持続可能な政策、あるいはそういう社会システムというものをどうやって作っていくのかということになるのではないかなと思います。国は、単年度の会計でありますので、なかなか継続的にというのは難しい面はあるかと思いますけれども、この予算執行の持続性というか、そういうことについては、原田参考人、どのような御見識をお持ちでしょうか。お願いいたします。

25:06

原田参考人。

25:09

初心デモを申し上げました、急速に進行する少子高齢化や、音楽的な人口減少に伴う社会保障費の増大、潜在市政調整の停滞、自然災害の頻発化、激甚化への対応といった難しい課題、これに対応していくためには、委員御指摘のとおり、限りある予算の効率性、実効性を保ちながら持続可能なものにしていくということが非常に大切になってくるというふうに私も考えております。このような中で財政の持続可能性を確保していくためには、先ほど申し上げました点と重なる面もございますけれども、予算の執行のPDCAサイクルの中で、会計検査員がないかか得意した立場からしっかりと検査を行い、問題点や改善すべき点を指摘し、チェックのやり方を適切に果たすことによって、当局において事態の改善が図られるとともに、国会における御審議をするということが重要になってくるのではないかというふうに認識をしているところです。代わりに今回同意をいただき、検査官に認定された場合には、このような基本的な認識の下で、会計決算の役割をしっかり果たすべき事務所局を指揮・監督してまいりたいというふうに考えております。

26:15

青島健太君。

26:17

はい。検査官、大変な劇目だと伺っております。健康に留意され、御活躍をいただくことをお願いしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

26:41

竹爪人史君。

26:44

はい。国民民主党新緑風会の竹爪人史です。原田参考人にお伺いさせていただきます。原田参考人は事務総長として、これまで会計検査員全体を俯瞰し、検院されてこられました。これから検査員に検査官になれば、立場が変わります。事務総長から検査官になるにあたりまして、役割や責任がどのように変わるものなのか、または変わるべきものなのか、どのようにお考えなのかお伺いしたいと思います。

27:17

原田参考人。

27:19

はい。ご質問ありがとうございます。検査官会議は会計検査員の意思決定機関でありまして、検査実施機関である事務総局を指揮監督しております。そして、検査官会議を構成する3人の検査官につきましては、法律、業財政、事業会計、会計検査等に関して、多くの知識と経験をそれぞれ有することが望ましいというふうにされております。このうち、会計検査員出身者から就任する検査官につきましては、事務総局の指揮監督、とりわけ会計検査の最重要任務であります検査報告作成の最終段階における検査官会議での意思決定におきまして、これまで勤務してきた中で培った会計検査等に関する知識と経験を生かして、公正かつ的確な判断に貢献することが期待されているものと私は考えております。一方で、ご指摘のとおり事務総局というのは検査自治官の長であるのに対して、検査官は意思決定官として事務総局を指揮監督する検査官会議の構成員ということになりますので、事務総長から検査官になるにあたっては執行から監督へという役割と責任が変わるということになります。組織のガバナンスという面から見ますと、執行と監督が一体化してしまうと、両者の役割と責任を分けている意義がなくなってしまいますので、会計検査院出身者から就任する検査官には、互いに慣れ合いとなることがないように事務総局と一線を隠した上で指揮監督を行うことが求められているというふうに認識しております。お互いに今回ご同意いただき、検査官に認定された場合には、そのような役割と責任の変更も踏まえつつ、これまでの勤務で培った会計検査等に関する知識と経験を生かして、期待に十分応えられるよう、職責を果たしてまいりたいと考えております。次に、新型コロナウイルス以降の会計検査のポイントについてお尋ねいたします。新型コロナウイルス感染の拡大が生じて以降、政府の予算についても、新型コロナウイルス対応のための予算が策定されてきたものと認識しております。また、当初予算、そして補正予算における各省庁の予算に加えて、予備費も計上されてきたものと承知しています。会計検査院は、新型コロナウイルス関連予算執行に対する会計検査、予備費に対する会計検査を行ってまいりました。事務総長として、従来とは違った予算や予備費を検査するにあたり、どういったポイント、どういった視点を重点において検査を行ってきたのかお伺いしたいと思います。委員、ご案内のとおり、新型コロナウイルス感染症対策や部下口頭対策のために補正予算が編成されたり、特定人予備費が計上されたりして、その規模が大きなものとなっているという認識を持っております。そのような中で、会計検査院は補正予算や予備費の使用決定により配付された予算の出向状況等に関する検査結果を検査機に提起するなどしてきております。最近の事例で申し上げれば、令和3年度決算検査期にきまして、特定検査対象に関する検査状況として、新型コロナウイルス感染症対策に関連する各種施策に係る予算の出向状況等に係る検査の状況を提起しております。また予備費につきましては、令和4年6月に参議院決算委員会から国会法第105条の規定に基づき、検査のご要請をいただき、その結果を5年9月にご報告しております。このような検査に当たっては、国民の関心や国会におけるご議論等も踏まえつつ、予算の執行及び予備費の使用における透明性の確保、国会及び国民への説明責任の向上といった観点に重点を置きつつ、多角的な観点から幅広く検査を実施してきているところでございます。そして、このような検査の結果の所見では、コロナ関連事業に係る補正予算の執行や予備費の使用、その使用相当額の執行等における透明性の確保、また国民への説明責任の向上等の観点から、補正予算の執行状況を示す基本的な情報とか、予備費使用相当額の執行状況等について、適時適切に国会及び国民への情報提供に取り組んでいる必要があるということを述べているところでございます。先ほど、勝部委員からのご質問と少し重複するところがあるんですけれども、会計検査のマンパワーについてお尋ねしたいと思います。公務員の数、人数というのは、法律や予算にのっとらざるを得ない面があります。短期間で柔軟に増減させるのは難しいと承知しております。このように今、予算編成が非常に細分化され、あるいは複雑化されると、会計検査員の皆さんの業務が増え、会計検査員のマンパワーが必要になると承知しています。こうした限られた人員マンパワーで、的確適切に会計検査を行うために、メリハリや重点を置くポイントなど、そういった工夫をされてきたことについてお伺いしたいと思います。

32:27

原田参考人

32:31

委員御指摘のとおり、財政状況は厳しい中で、会計検査員も国の一環の一つとして、店員や予算の合理化に就く必要があると認識しておりますので、検査能力の質的な向上を図ることや、機動的・弾力的に検査体制を構築することによりまして、現在の人員予算をできる限り、効果的に活動していく必要があると考えております。このため、会計検査員では、研修の充実強化に努めて職員の検査能力の向上を図ったり、的確な検査計画を策定して、これに基づき検査を効率的に実施したり、デジタル技術の活用等により検査効率の向上を図ったり、また、検査勢力の配分を機動的・弾力的に見直しながら検査を進めたりするなどの取組をこれまでも行ってきたところでございます。今後もこのような工夫を積み重ねながら、限られた人員予算の下で最大限の効果を上げることができるように進めてまいりたいと考えております。

33:28

竹嶋等史君

33:31

最後に、職員の皆さんのやりがい・働きがいについてお尋ねいたします。私自身、外務省に出向したことがありまして、在外交換でODAを担当しておりました。そのODAを担当した際に、会計検査員の皆さんの検査を受けた経験がございます。会計検査員の検査対応は、いわゆる通常の業務に加えて対応する必要がありまして、当時の私自身の率直な感想として、ちょっと負担だなというか、少し面倒くさいなということを正直言って思った経験がございます。会計検査員の皆さんは、的確に業務を遂行しなければいけないんですけれども、時として、相手側の態度とか、あるいは雰囲気で業務のやりづらさを感じることもあるのではないかと思っています。これまで事務総長として、またこれからは検査官として、職員の皆さんのやりがい、あるいは働きがいを、どういった言葉で、あるいはどういった行動でお伝えして、コブして、リードしていくのか、そのお考えをお尋ねしたいと思います。会計検査員の調査官は、日々検査員に励みまして、合気性、経済性、効率、有効性等の多角的な観点から、在庁して検査を行ったり、事務事業の実施現場、ODAの現場もございますけれども、そういうところにも向いて、実地検査調査を行ったりなどしております。会計検査員の職員にとっては、自らが携わった検査の結果が検査報告という形で取りまとめられて、国会に報告され、国会における御審議等を通じて、事務事業の改善や予算執行の適正化等のために役立てる、これが何よりも意識向上につながるのではないかと考えております。しかし一方、会計検査員の職員は非常に仕事熱心である者が多いため、仕事をしすぎてしまうというところもあろうかなと思います。そのため、業務の観測や効率化等を進め、職員に非効率な業務をさせないようにしつつ、一方では会計検査の質はしっかり保ちながら、成果を上げることが大事であるというふうに考えております。このような点を管理庁がしっかりと認識して、日々の業務に当たっていくことが、職員の意識を高めるためにも必要なことではないかと思っています。このような取組を通じて、我々の財産である職員のワークライフバランスが保たれることはもとより、職員の自己検査がより充実することによって、より充実した検査結果をお示しすることができるように、事務所局を適切に指揮監督していくことが重要だというふうに考えております。

36:14

竹爪人司長

36:17

参考人の所信、そして今、御丁寧な御回答もいただきましてありがとうございました。私自身も国会での役割を改めて認識しましたので、引き続き努力をしていきたいと思います。ありがとうございました。以上で終わります。

36:31

岩渕智君

36:45

日本共産党の岩渕智です。原田参考人よろしくお願いいたします。まず予備費について伺います。憲法第87条第1項は、予見しがたい予算の不足にあてるため、国会の議決に基づいて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができるというふうに規定をして、予備費は緊急的な事態に対応するためのものとなっています。ところがですね、コロナ対策をめぐって国会からの要請を受けて、会計検査院が行った2020年度、2021年度に計上をされた予備費の使途についての調査では、3割の事業で全額を翌年度に繰り越していたということがわかっています。これに対してあまりにもずさんではないのかという厳しく指摘をする声も上がっています。予備費が巨額になって、政府がいつでも自由に使えるようになっているということが、財政民主主義を壊すことになるのではないかというふうに考えるんですけれども、参考人の見解をお聞かせください。

37:57

原田参考人

38:01

お答えいたします。予備費が巨額のものとなっているという現状については、私も認識しているところでございます。ただ、予算の額で予備費をどの程度規模を計上すべきかというところについては決まったようなルールもございませんので、最終的には予算編成で国会の事項に関するかと思いますので、具体的な意見を申し上げることはこの場では差し控えされていると思いますけれども、我々としましては、今回参議院から検査のご要請を受けて調べたわけですが、やっぱり使用の決定の時期とか、使用決定しているんですが全部翌年に繰り越されているとか、非常に普通に見ると不自然な状況がございました。我々もそこについて、やはりこれは不自然だと思って、いろいろなぜこうなっているのかということについていろいろ調べたわけなんですけれども、例えば、これは当初はそういう話じゃなかったと、それは後の事情によってこうなってしまったので、その当時使用決定したこと自体は問題がないという話が出てきたりとか、いろいろ担当総務省の方から説明がございます。それに対して我々は具体的にどういう想定でやっていたのかというようなことを検査でも聞いておるのですが、そこもなかなかはっきり分からないという部分がありました。ただ一方で、不正等におきましては最初からこれは繰り越してやるんだとか、最初からこれは補正をやらずに予備費でやるんだというところを、しっかり証拠で固めるというところまでは至っておりませんので、今回の報告の中では、ある意味そういう不自然な状況があったものについては事例で詳しく説明するなどして、国会での御審議の参考にさせていただくという形で、今回の報告が取りまとめたところでございます。続けて伺うんですけれども、政府はこれまで当初予算や補正予算で計上された事業に、予備費から財源が追加されると、予備費に絞った執行額を判別できないということで、改定をしてこなかったわけです。ところが、検査をされたその結果、その予備費の執行状況を区別できるということが明らかになりました。そうなってくると、政府の説明に問題があったのではないかというふうに思うんですけれども、参考人のお考えをお聞かせください。

40:25

原田参考人。

40:26

今回予備費の検査を行う中で、予算科目ベースでは溶け込んでわからないということは、そこについては何も変わりはなかったのですが、実際に事業単位で管理簿等を備えて、その中で予備費使用相当額の執行状況を区分して把握しているということが判明したということが、今回の予備費の国会予算を報告の一番のポイントとなっているところでございます。我々も、令和2年度、まず最初コロナ関連事業の予算の執行状況について検査をしまして、その中で予備費についてもどのように執行されているかということについて検査をしました。ただ、その時は、期間も短かったこともございまして、予算科目のところで追うということで終わっております。その中で、仮に保守的な試算をしても、この予備費使用相当額がこれぐらいしか使われていないのではないか、これだけ余ったのではないかということを当時は示すことができました。その後、今回、参議院からのご要請を受けて、じっくり予備費の執行状況等を検査したわけですが、その中で今回、報告した今の事態が分かったということでございまして、そういう意味で、制度の説明としては、解け込んで予算科目上は分からないということに関しては、それは偽りのないところでございます。ただ、その実態がそこまでになっていたということが、今回のことで初めて把握できたということで、特に、執行状況を隠していたとか、そういうような意図は、わりとそれは特に感じていないところでございます。

42:01

岩渕智君

42:04

予備費と同じように、この間急激に額が増えてきているのが基金です。管理費を支出するだけの給民基金や、基金残高が2022年度末で16兆円を超えるということがあって、問題が指摘をされています。経済財政諮問会議のメンバーからも、複数年度にすると、単年度よりもモラルハザードが起きる可能性が高いとか、日常的に支出されるものを基金にする必要はないという指摘も行われています。こうした実態を踏まえて、基金についてどのような見解をお持ちかお聞かせください。

42:44

原田参考人

42:47

お答えします。基金については、平成2、3年度ぐらいですから、そこで最初に初めて公益法人に増設される基金、これについて横断的に検査した状況を報告しておりまして、それからも何度か基金に関する検査については報告してきているところでございます。我々としましても、これがやはり無駄になって残っていることが多いとか、またよくあるのが、低金利の時代に運用益でやるというのはどういうことなんだとか、あと事務費だけかかってきて、実際基金が取り尽くしてほとんどないじゃないかと、今、委員御指摘のような話もございまして、そういうものにつきましては、横断検査である程度状況を把握しつつ、個別に本当にその基金は必要なんだろうかということを個別に掘り下げて検査して、過去にそういうものの資金を返還させたりとか、基金の設置形態を変更させたりということは、これまでの検査でも行っているところでございます。今回もコロナ関連事業の検査の中で、やはり基金事業というのは非常に増えているところでございます。いろいろコロナも落ち着いてきまして、だんだんその基金の状況がどういうふうに動いているかということがこれから見えてくるところでございますので、国会での御審議の状況も踏まえながら、相当にしっかり留意して検査に取り組んでまいりたいというふうに思います。

44:11

岩渕智君。

44:14

基金についてさらに伺うんですけれども、燃料油価格激変緩和対策基金というものがあって、ここからいわゆるガソリン補助金が出ているんですね。この燃料油価格激変緩和事業は、2022年の1月から始まって、それ以来延長されて、さらに延長するというふうに言われています。既に開始から1年10ヶ月が経過をして、6兆円を超える額になっているんですね。国会で、石油元売りに対してどれだけの補助金が使われているのかということを求めたときに、支給実績は事業が終わるまで公表できないという答弁がありました。これ国会がチェックすることができないということは問題だというふうに考えています。実績を明らかにして国会がチェックできるようにするべきだというふうに思うんですけれども、参考人の見解があれば教えてください。

45:13

原田参考人

45:16

物価構造財団ガソリンの補助のお話でございますね。この事業まだ継続中というところでございますが、私が聞いているところですと、その事業の補助金というのが外産払いということで行われているというふうに聞いております。この外産払いの生産をするのがこの事業終了時に行うということになっておりまして、まだその事業費は確定していない状況にあるのではないかというふうに認識しております。おそらくそのようなこともあって事業が終わらないと金額が分からないということだったのではないかと思います。会計検査にとしましては国民の非常に関心の高い事業でございますので、国会等での御審議とかマスコミの報道状況も踏まえまして、多額な経費が必要と投入されるものにつきましては、適時適切に必要な検査を行い、国会に報告すべき事項があれば、タイミングを捉えてしっかり報告してまいりたいというふうに考えております。

46:17

岩渕智君

46:19

ありがとうございました。以上で質問を終わります。

46:34

加田博之君

47:02

会計検査員の中での生活ももちろんでありますが、その長い勤務経験の中におきましては、旧大倉省の市警局の法規課の方への出向の経験とか、それから現在の中小企業の基盤整備機構や都市再生機構の前身に当たります地域振興整備講談にも出向していた経験があると聞いております。会計検査の実務に長年従事していた経験に加えまして、出向で、他の機関の方へ出向されたという経験というものについて、もし検査官に就任された場合にはどのように生かしていこうと考えられているのか、その点の御所見についてお伺いしたいと思います。

47:55

原田参考人

47:57

ご質問ありがとうございます。ちょっと古い話で申し訳ありませんが、まず出向先の経験についてでございます。大倉省市警局法規課時代というのは、私はまだ係員でございました。当時やっていた仕事なんですけれども、法令が予算措置と適合しているか、また合理的に説明できるような内容になっているのか、これについてしっかり審査するということをその時に徹底的にたたき込まれたことを覚えております。この審査というのは法令予算の事前チェックになるわけなんですけれども、その着眼点というのは事後チェックであります会計検査の着眼点にも通じるところがあります。若い時期に論的に詰めて考えるという経験を積んだということは、その後の会計検査でも大変役立っているというふうに感じております。また地域振興整備公団では、課長級の校舎役というポストで、幹事監査の補助や内部監査等を担当しておりました。公団の業務はニュータウンや工業団地等を造成し、それを企業等に売却して造成現価を回収するという点で、民間の不動産業者と同じものでございましたので、この監査を行うことによって企業会計的なものの見方というのが養われたのではないかというふうに考えております。当時は特に景気も悪く土地はほとんど売れない状況でしたが、それでも土地を売るための営業活動というのが様々な工夫を凝らして公団内で行われておりまして、そのような活動というのは官庁会計の世界では経験できないような業務内容であったと思います。また公団は検査対象機関でもありましたので、検査対象機関で会計検査がどのように受け止められるのかというところを身をもって感じることもできたところでございます。この出向時の経験もありまして、検査対象機関に作成を依頼する聴書の分量とか提出時期等については配慮が必要だというふうに感じているところでございます。会計検査に出身者から就任する検査官には、今申し上げたような出向の経験も踏まえて、これまでの勤務で培ってきた会計検査、業材性に関する知識と経験を生かして、公正かつ的確な判断に貢献することが期待されているものと考えております。仮に今回同意をいただき検査官に認定された場合には、この期待に十分応えられるように職責を配出してしまいたいと考えています。先ほどもやりがいの質疑があったと思うんですけれども、検査される側の経験というものも大変重要ではないかと思っております。そしてまたそれをしっかりとマンパワーという指定を生かしていただけたら、就任された際には生かしていただけたらと思います。次なんですけれども、先月の9月14日に策定されました令和6年次の会計検査の基本方針においても、会計検査においては特定の事務や事業等に焦点を当てたテーマ検査を行っていると聞いております。検査のテーマの選定にあたって、正確性や合規性の観点から検査のテーマを選定することも重要であると考えておりますけれども、事業の効果がしっかり上がっているのか、目的どおりに事業が行われているのかといった有効性等の観点から検査のテーマを選定していくことも私は重要であると考えております。検査テーマの選定にあたりまして、これまで事務総局での長年の勤務を振り返っての総括と、そしてまた検査官に就任された際には、今後どのような方針で事務総局を指揮していくつもりなのかお伺いしたいと思います。

51:51

原田参考人

51:53

正確性や合規性の観点からの検査と経済性、効率性及び有効性の観点からの検査はそれぞれが重要なものでございますが、近年、財政の健全化が課題となっていることに鑑みれば、委員御指摘のとおり、予算の執行過程や執行結果について経済性、効率性及び有効性の観点からの問題を指摘していくことは、会計検査院に課された重要な指名の一つであるというふうに考えております。このため、有効性等の観点から検査テーマを選定して検査を行い、施策や事業が不経済であるとか、効果を上げていないなどの事象が発見された場合には、具合の発生原因の究明を徹底して行って、改善の措置を要求したり、危険を表示したりするように取り組んできているところでございます。一方、これまでの会計検査院の流れの勤務を振り返ってみますと、人材育成という面から見ますと、テーマ検査に偏りすぎて、通常の基本的な会計経理の検査、これが大阪になるのも決して望ましいことではないのかなというふうに考えております。テーマ検査では、検査対象機関から提出された聴取やデータの整理分析作業、これを占める割が非常に多くなるわけですが、聴取の数字やデータの信頼性をチェックする能力を身につけるためには、避難根拠資料を適時適切に収集して、その結果に基づき指摘するという基本的な経理検査の経験を積むことがやはり必要ではないかというふうに考えております。また、先ほど講談の話でございましたが、講談に出向したときの経験でみますと、現場の出先官は、テーマ検査については本部の問題だと、自分ごととして考えない傾向がどうもありました。自分ごととして緊張して検査を受けているというのは、経理検査の方でございました。以上のことを総括しますと、テーマ検査と経理検査はバランスよく取り組むことが必要でありまして、また、テーマ検査の選定に当たっては、合規制の観点にとどまらず、経済性、効率性及び有効性の観点からの検査テーマを積極的に選定するというふうに努めていくのが、適切な方向性ではないかと考えております。会議に今回ご同意いただき、検査官に認定された方は、このような基本方針で事務総局を指揮官としてまいりたいと考えております。

53:59

はい、以上。

54:00

加田博之君。

54:02

はい、ありがとうございます。続いてなんですけれども、先ほど来、多く出ておりますデジタル化とか、DX化というお話もあるんですが、私の方は、DX化を踏まえた働き方改革の取組についてお伺いしたいと思うんですけれども、会計検査員におきましても、働き方改革は重要であると思っております。候補者、長谷川参考人が検査官に就任されますと、現在検査官の3名のうちの、今参考人以外の2人の方は、検査官は学識経験者の方なんですね。そういう意味で言いますと、実際の事務局の職員として経験がある唯一の検査官に就任された場合は、なるということであります。昨今、業務のDX化も進んでいると思うんですが、会計検査員におけるDX化を踏まえた働き方改革の取組について、これまで事務総局時代もそうですけれども、どのようなことをしてきたのか、また、ご自身の経験を踏まえまして、今後就任された場合はどのように進めていくのか、ご見解をお伺いいたします。

55:15

原田参考人

55:18

働き方改革につきましては、子育てや介護を担う男女を含む組織全体の力を最大限発揮できるようにすることが重要でありまして、会計検査員における女性職員の活躍と全ての職員のワークバランス推進のための取組計画、これを定めておりまして、働き方改革についても、電子決済の推進とか、テレワーク制度の本格導入によるリモートアクセス環境の整備、また、幹部による会議においても、ペーパーレスカットの推進等の様々な取組を進めてきているところでございます。取組計画策定当時に比べれば、会計検査員の職員にも働き方改革が進んだという実感が、また、育児・介護等を担う職員が仕事と両立して活躍できる職場、女性が十分に能力を発揮して働くことができる職場であるという実感も高まってきているのではないかというふうに感じております。一方で、聴覚勤務命令の上限時間、これが定められておりまして、聴覚勤務の縮減はさらに徹底する必要があると認識しております。また、コロナ禍の中でも、失踪自粛、確実に業務を進めていくことが求められておりますので、より効率的な業務の進め方があるのではないか、無駄な業務は残っていないかなど、まだまだ改革の余地は残っているものと考えております。現在は、会計検査院では事務総局業務の抜本見直しについて取組を強化しているところでございます。業務のデジタル化、内部手続に係る見直しなども含めているところでございます。仮に今回同意をいただき、検査官に認じられた場合は、しっかりと事務総局を指揮監督して、働き方改革等の取組を積極的に推進してまいりたいと考えております。

56:54

片浩一君。

56:56

以上で終わります。ありがとうございました。

57:09

久保太哲也君。

57:14

公明党の久保太哲也です。今日はどうぞよろしくお願いいたします。はじめに、会計検査院時代の成果について伺いたいと思います。原田参考人は37年間、法職をされました。先ほども所信の中でも述べておられましたけれども、実務で培った知識と経験を生かしていきたいと、このように言われました。3人検査官がいらっしゃいますが、その中でも先ほども出ていましたけれども、特に原田参考人に求められるのは、この知識と経験を生かした上で、業財政の実態をしっかりと理解した上での的確な意思決定だと、このように私も思っております。そこで伺いたいと思います。37年間の検査院時代の、特に力を入れて取り組まれた仕事、また印象深かった出来事、逆に、これはやり残したなということがあれば、教えていただきたいと思います。

58:24

原田参考人

58:27

ご質問ありがとうございます。まず印象深かった出来事としましては、検査官に在籍したときでは、平成7年に担当した県政省のダム事業、ダムの検査事業の検査が挙げられます。当時は政策評価制度もなく、公共事業は一旦動き出したら止まらないと言われていた時代でございました。そのような中で、地元の反対等のため、計画通り進捗していないダム建設事業について改善が図られるように指摘したところ、私が検査を担当した事業は休止となりまして、その後中止となったということがございました。国民の関心が高い検査テーマにおける会計検査への指摘のもみというものを強く感じた出来事でございました。また、官房に在籍した時では、参議院決算委員会の提案による平成17年の「印報改正」の成立が挙げられます。この改正の内容は、国会及び内閣に対して検査結果を随時報告することができる制度の新設、また、国等の業務の委託先等への検査権限の拡張等と含むものでございました。この「印報改正」は、その後の会計検査への検査活動の充実に大きなインパクトを与えたということであったというふうに感じております。逆にやり直した仕事でございますが、これは前任の事務総長から引き継ぎを受けております、人材の育成、検査業務の効率化・高度化、職場環境の環境等改善等を図ります、事務総局業務の改革、抜本的な直し、これが挙げられます。この業務につきましては非常に重要な業務ですので、仮に今回同意いただき、検査官に任じられた場合は、他の2人の検査官とも相談しながら、事務総局に対する指揮監督を通じて引き続き、出身してまいりたいというふうに考えております。久保田哲也君 ありがとうございます。2つ目に、会計検査員時代の仕事上での心情等について伺いたいと思います。先ほども出ておりましたけれども、御答弁の中で、和して同是ず、というふうなモットーにされて仕事をされてこられたということでございました。また、職業的会議心ということもおっしゃっておりました。そういう姿勢で37年間やってこられたんだと思いますけれども、実は原田参考人の部下の方からお話を伺いました。どんな方ですかと。事務総長は。非常にフランクで、話しやすくて、何でも相談できる人ですと。非常には素晴らしい高い評価をいただいたようでございます。それで、モットーは先ほども伺いましたので、伺いたいことがございます。職場をまとめていく上で、リーダーとして、また部下と接する上で、これまで特に心がけてこられたことはございますでしょうか。

1:01:24

原田参考人

1:01:28

部下と接する上で心がけてきたことですが、私はこの見てのとおり、特に異見もありませんし、また人並み外れた能力を持ち合わせているわけでもございません。部下に対して厳格なリーダーシップを発揮しようとしても、まったく様になりませんので、心的な安全性にも配慮してフランクに接するというスタイルが、自分には合っているのかなというふうに思っているところでございます。このため、厳しく接することが必要となる場面でなければ、極力フランクに接するようにここを挙げているところでございます。

1:02:06

久保田哲也君

1:02:08

次に、実地検査の重要性ということについて伺いたいと思います。コロナ禍の中で実施検査の実施率は少なくなったと思います。その分、ウェブ会議の活用、デジタルツールの活用、そういったものが進んで、随分効率化が進んだと思います。しかし、参考人が著書にも書かれておりました、わかりやすい計算証明、著書も私手に取りましたけれども、中身は難しいのでほとんど読んでいないんですけれども、この中に、実地検査と在庁検査にはそれぞれ長短がある。また、実地検査は具体的に問題があった場合に、その実態把握や解決の方法を検討するのに有効であり、在庁検査は真実性や正確性の検査には優れていると、このように書かれておりました。コロナ禍によって在庁検査の効率化が進んだと思います。進んでもなお、実地検査というのは重要だと考えておりますけれども、この在庁、実地、これをうまく融合させながら、正確性、合気性、経済性、効率性、有効性を追求していくことが大事だと考えております。実地検査の重要性ということについて伺いたいと思います。

1:03:36

原田参考人

1:03:39

はい、お答えいたします。委員ご指摘のとおり、検査員は、必要な各種の検査資料について電子データで提出を受けなどした上で、相内容を分析したり、ウェブ会議システムを利用して関係者から説明を聴取したり、質問回答のやり取りを行ったりするなど、リモートによる検査も充実させるとともに、在庁時に大量のデータの処理分析を効果的、効率的に行うための研究や工夫を重ねてきたところでございますが、一方、今ご指摘のありました実地検査の長所でございますが、その長所としましては、検査対象を原理の中で粒差に確認したり、それを取り巻く周囲の状況、これは本当に現場にいないとわからないものですから、それを直接把握したりするなどといった、在庁した検査では簡単に代替できない重要な機能があると考えております。コロナ前における会計検査への指摘の大部分は、この実地検査により発見されたものでございました。私も実際、調査官時代、実地検査に出ておりますけれども、やはり場の雰囲気というのはやはりあるんですね。ですから、いろいろ説明はしているんですが、どうもそこがぎこちないとか、そういうのは感じるときがありました。それは多分リモートの検査とか、そこでは十分感じきれないところじゃないかというふうに思います。仮に今回同意をいただき、検査官に認じられた場合は、このように検査員の重要な検査方法である実地検査と、コロナ禍で工夫してきた在庁検査を適切に決めなして、さらなる工夫を重ねていくことによって、検査能力のデベロッパーに取り組んでまいりたいというふうに考えております。

1:05:13

久保田哲也君。

1:05:15

最後に放置財源の回収について伺いたいと思います。一昨日25日付の読売新聞の報道によりますと、大規模災害で被災するなどした企業への公的支援について、財源の放置があるとこのように報じられておりました。例えば、2011年の東京電力四島第一原発事故で、移転を余儀なくされた地元企業に対し、福島県を通じて有志事業が実施をされました。財源として約393億円が用意されましたが、2021年度までに使われたのは約4割、156億円。県債は昨年、余った分のうち217億円について国への返還を求めています。この記事の中では、白鷲大学の藤井良二教授が指摘しておりましたけれども、資金を適切に回収することは、次なる災害の備えにもつながっていくとこのように考えられます。先ほど、国の厳しい財政状況ということについては、参考人も触れられました。資金の適切な回収ということについてのお考えを伺いたいと思います。

1:06:35

原田参考人

1:06:38

お答えします。資産基金等のいわゆるストックの検査では、経済性、効率性、有効性等の観点から、未利用となっていて、今後も利用される見込みのない資産はないか。社会情勢の変化等を踏まえた資産の活用が図られているか。国庫納付することが可能な資金等はないか。補助金等により増生された基金等の規模が適切なものとなっているか、などに着眼して、これまでも検査を行ってきたところでございます。その結果、委員御指摘のような指摘も契機するなどしているところでございます。コロナ禍における経済対策など、近年、新たな基金が設置されたり、その段高も増加してきたりしていると承知しております。仮に今回、同意いただき、検査官に認定された場合には、御指摘いただきました点もしっかり認識しつつ、資産、基金等のいわゆるストックに関する検査にしっかり取り組み、回収が必要なものとしては回収するような方向で指摘をするように努めてまいりたいと考えております。

1:07:31

久保太哲也君

1:07:33

時間が参りました。どうか任に疲れた折には、これまでの経験、知識を十分に生かして頑張っていただきたいと思います。今日はどうもありがとうございました。

1:07:46

牧山博恵君

1:07:56

立憲民主社民の牧山博恵です。よろしくお願いいたします。会計検査員は、国の財政を監督する機関で、憲法第90条に設置根拠がございます。国会や裁判所、内閣から独立した唯一の行政機関でございます。国会予算が膨張し、国家が関与する政策が多岐にわたるため、国の財政に対する民主的な監督が困難になっている現在の状況下において、会計検査員の果たすべき役割に対する期待は、非常に大きくなっているのは言うまでもありません。特に財政面での民主的統制という面で、懸念が持たれているのが予備費の問題です。先ほども何人かの方々が取り上げられておりましたけれども、予備費の膨張が向上化することが、財政民主主義の空分化につながります。予備費については、規模の問題に加えまして、決算上は規定予算と一体として執行された結果しか表示されないため、予備費に限った執行状況が不透明となっており、国会会期中は緊急な経費のみしか 使用が認められないにもかかわらず、国会会期中に幾度に及ぶ使用決定がなされ、その研究性が問題視されたりしております。そもそも予備費については、国会の事前議決を経ていない分、通常の監督よりもより厳格な審査が 必要であるとも考えます。不倫半度が与えられているからには、その分、報告ですとか共有は余計に しっかりなされるべきだと思うんですね。この点について参考人のお考えはいかがでしょうか。今後、会計検査員として予備費に対して、どのような検査を行っていくかも 併せてお伺いできればと思います。よろしくお願いいたします。

1:10:09

原田参考人。

1:10:11

ご質問ありがとうございます。本年9月に参議院に提出した報告書の初見におきまして、政府は事業ごと予備費使用相当額の 執行状況を公表し、また財源選択の順序の整理方法等を明示すること、予備費使用相当額について、多額の繰り越しが生じた場合には、予備費使用を決定時の想定等を丁寧に示すことなどに 留意するなどして、予備費使用相当額の執行状況等の公表のあり方について、引き続き検討し、適時適切に国会及び国民への 情報提供に取り組んで必要があると、いうふうに初見で述べているところでございます。まさに、公表のあり方や情報提供への取り組み、 これが重要であると、本院としても考えておることでございます。今後も、これまでの検査結果により明らかになった状況や、国会での御議論等も踏まえつつ、予備費の使用決定により配付された予算が、適正かつ適切に執行されたかについては、引き続き適切に検証してまいりたいと考えております。

1:11:11

牧山寛恵君。

1:11:13

12兆円を超すコロナ予備費は、各省庁に宛てがわれ、当初予算や補正予算など、 首都が定められているお金と混ぜて、政策の項目ごとに管理しているとのことです。そのため、予備費だけを取り出して、最終的な行き先を突き止めるのは難しいとするのが、従来の政府のスタンスでございました。それを覆したのが、会計検査員の調査でした。各省庁は、予算管理とは別に、実務上の管理のために、事業ごとの資金の出入りを記録していました。これまでにも取り上げられてきましたけれども、ないと言っていたものが実際にあったわけですね。検査員がこの裏記録を点検することで、初めて予備費の流れを追求できたということです。この予備費の首都調査には、候補も検査員の事務総長として関係しておられたはずですけれども、当事者のお一人として、この調査については、どのように評価されておられるでしょうか。

1:12:27

原田参考人

1:12:30

お答えします。これまで、科目の中で解き込んでわからないと言われていた、予備費支障等額の執行状況を明らかにしたということは、今回の報告の大きなポイントであると考えております。当初、我々がこの検査をやるにあたりまして、昭和29年の閣議決定ですかね、予備費については、目的の首都以外に使用してはならないという制限が、内閣の時制として決められております。予算科目上、区分できないにしろ、この規定を守るためには、何らかの手当をしないと、この首都を守れないはずだというのは、前から感じておりましたので、今回の要請の中に、それをどうやって行っているのかを確認するというのが、一つの大きな目的でございました。それで、現場を実際に見ているところ、管理部というものをしっかりつけて、その目的以外、首都の区分をしっかり感じたということがわかったというのが、今回の報告の大きな成果だったというふうに考えております。検査官候補におかれましては、今後もこのように追及型の調査を積極的に行っていただきたいと思います。そして、予備費の問題により、正面から取り組んでいただくことを希望したいと思います。よろしくお願いいたします。

1:13:55

検査官候補は、現任の会計検査員、事務総長でいらっしゃいますが、その経験から培われたであろう試験についてお伺いいたしたいと思います。国土交通省OBによる人事の介入問題をめぐって、会計検査員でも公表前の人事情報をOBに提供したことが、令和5年6月におきなかになりました。候補の事務総長在任期間中の時期の事件でございます。この問題に関する御所見と、そしてこの問題に対してどのような対応をお取りになったか、お聞かせいただければと思います。会計検査員では、発令日のおおむね2週間前の人事異動内事日に、人事課が作成した内事情報を全職員に通知しているところですが、内閣人事局の依頼に基づく調査により、当該内部内事情報を政府外に提供している状況があったということでございます。会計検査員は、出張を伴う実地検査の件数が多く、人事異動による視聴者の変更などの調整等を遠隔に行う必要があることや、組織では1250人程度という非常に小さな規模でございますことから、人事異動発令日のおおむね2週間前に、人事異動の内事情報全体を全職員に伝えして通知してきております。このような人事異動の内事日以降は、秘密情報に該当しないところであります。今回の内事情報を報道発表の前にOBに対して提供していただくことにより、最終職の圧戦との関係で疑念を生じされたことは、申し訳なかったというふうに考えております。今回の事態を受け、人事異動の内事情報は、内事日以降は秘密情報に該当しないことから、現在は内事日に報道発表を行うとともに、誰でも閲覧可能な状況にするなど、おごやけにする対応をとったところでございます。

1:15:51

薪山宏恵君

1:15:54

候補も事務総長としての職務の中で実感しておられると思いますけれども、会計検査員の検査分野というのは、幅広い分野に及んでいて、社会保障ですとか、あるいは公共事業の検査など、従来から会計検査には高度な専門性が求められていました。それが、近年の行政のデジタル化ですとかIT化、多種多様な社会事業に応えるために、各種の行政施策も高度化、そして複雑化しておりまして、それを検査する会計検査職員には、さらなる専門性が求められるようになってきているのは、ご承知のとおりでございます。このように、近年より一層会計検査員職員の検査能力向上が求められてきていると考えますけれども、この点につきまして、今までどのように取り組んでおられ、合わせて今後どのように取り組んでいきたいか、ご所見をお願いしたいと思います。

1:17:01

原田参考人

1:17:03

会計検査員が国民の期待に応えるような検査を十分に行っていくためには、現場の大自然で検査に対する職員の専門的な知識を向上させることが必要であると考えています。会計検査員では、こういった職員のスキルアップを図るために、内部で専門家を講師とした研修やセミナーを行うとともに、会計、例えば専門職大学院などの大学院に派遣するなどの外部機関による研修を行ってきたところでございます。引き続き、内外の研修を充実させることはもちろんでございますが、社会経済や業財政の動向に伴い、検査人数が多様化することなどを踏まえまして、研修の中身を適宜見直していくことが重要であると考えております。例えば、デジタル関連の検査技術、財務分析に関する知識や、民間の管理会計に関する知識を活用した検査技術等は、今後より一層必要になると考えております。したがいまして、社会情勢の変化や、多様化する検査人数に対応した検診メニューを充実させていくことなどが重要であると考えています。また、会計検査の対象は、業財政全般と広範多岐にわたるものとなっておりますことから、研修等によるプロパワーの職員の育成だけではなく、様々な専門的知識や実務経験を持った民間人を人気付き職員等として採用したり、官民交流人事を行ったりするなどして、多様な人材を確保していくことも、引き続き必要であると考えております。

1:18:29

薪山博恵君。

1:18:30

時間となりましたので終わります。これにて、候補者に対する質疑を終了いたします。原田参考人に一言、ご挨拶を申し上げます。本日はご多忙の中、ご意見を述べいただき誠にありがとうございました。委員会を代表して御礼を申し上げます。原田参考人は、ご退席いただいて結構です。ありがとうございました。ありがとうございました。次に、立法事務費の交付を受ける会派の認定に関する件を議題といたします。事務総長の説明を求めます。

1:19:40

立法事務費の交付を受ける会派の認定は、国会における各会派に対する立法事務費の交付に関する法律の規定により、議員運営委員会の議決によって決定することになっております。今回、新たに新党大使から立法事務費の交付を受ける会派としての所定の届けがございましたので、本委員会の認定について御決定をお願いいたします。

1:20:06

本件につき、御意見のある方は御発言を願います。

1:20:10

柴田拓実君。

1:20:12

日本新の会の柴田拓実です。ただいま議題となりました立法事務費の交付を受ける会派の認定に関する件について、反対の意見表明をいたします。今回、新たに認定を受けようとする新党大使は、所属議員が1人しかいない、いわゆる1人会派です。平成25年度版参議院選連集110では、院内において議員が会派を決定するには、2人以上の議員をもってすることを要する。議員の任期満了、辞職等により会派の所属議員が1名となったときは、その会派は解消するとなっており、本来会派は所属議員2人以上のことを言います。したがって、1人会派は会派ではありません。確かに、立法事務費の交付に関する法律では、1人会派でも認めることになっていますが、実際1人会派を認めてしまうと、国会議員の給料、年収2172万円、調査研究広報滞在費年1200万円に加えて、さらに立法事務費が月65万円、年間にすると780万円、合わせると年間4152万円が1人の国会議員に与えられることになります。しかも、この立法事務費は、何にどれだけ、そしてどのように使用したか、一切報告・公表を求められておらず、使い道の制限もありません。つまり、国会議員が何に使ってもいいようになっており、議員個人に支給されるものと何ら変わりはありません。改めて言うまでもありませんが、現在、物価高によって国民生活が大変厳しい状況にあります。そんな中、全国会で結論を出さなければならなかった調査研究広報滞在費の首都公会は、うやむやにされたままです。このように、国民との約束が守られていないにもかかわらず、国会議員については、個人の収入になってしまう、このような一人加減に対する立法事務費の認定はすべきではありません。以上、申し上げて反対の意見表明といたします。

1:22:22

他にご発言はございませんか。他にご発言がなければ、これより採決を行います。本件につきまして、事務総長説明のとおり、新党第一を立法事務費の交付を受ける会派と認定することに、賛成の諸君の起立を願います。多数と認めます。よって、作業を決定いたしました。本日は、これにて散会いたします。

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