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衆議院 議院運営委員会

2023年10月27日(金)

0h59m

【公式サイト】

https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=54724

【発言者】

山口俊一(議院運営委員長)

原田祐平(参考人 検査官候補者(会計検査院事務総長))

三ッ林裕巳(自由民主党・無所属の会)

櫻井周(立憲民主党・無所属)

中司宏(日本維新の会)

輿水恵一(公明党)

田中健(国民民主党・無所属クラブ)

塩川鉄也(日本共産党)

山口俊一(議院運営委員長)

塩川鉄也(日本共産党)

20:15

これより会議を開きます。検査官任命につき、同意を求めるの件についてでありますが、去る25日の理事会において、村井内閣官房副長官から、内閣として検査官に会計検査員事務総長原田雄平君を任命をいたしたい、旨の内事がありました。つきましては、理事会の申し合わせに基づき、検査官の候補者から、所信を聴取をすることといたしたいと存じます。この際、参考人出当要求に関する件についてお諮りをいたします。本日、参考人として検査官候補者原田雄平君の出席を求め、所信を聴取いたしたいと存じますが、ご異議ございませんか。(いない)ご異議なしと認めますよと、そのように決定をいたしました。((( はい )))まず、議事の順序について申し上げます。最初に原田参考人に所信をお述べをいただき、その後参考人の所信に対する質疑を行いますので、委員の質疑に対しお答えをいただきたいと存じます。それでは、原田参考人、お願いいたします。どうぞ。原田雄平でございます。本日はこのような機会を与えていただき、厚く御礼を申し上げます。近年、我が国の社会経済は急速に進行する少子高齢化や、本格的な人口減少に伴う社会保障費の増大、成大成長率の停滞、自然災害の頻発化、激甚化等への対応といった難しい課題に直面しております。また、そのような中にあって、新型コロナウイルス感染症の拡大は、我が国の社会経済に甚大な影響をもたらすとともに、行政のデジカル化の遅れ等の問題を顕在化させており、ポストコロナの時期を迎えて、これらへの対応が必要な課題となっております。会計決算院は、このような社会経済の動向を踏まえながら、不正不当な事態に対して、正確性・合規性の観点から厳正な検査を行うこと、厳しい国の財政状況を鑑みて、事務・事業や予算執行の効果、及び国等が保有している資産・資金等の状況等についても積極的に取り上げるなど、経済性・効率性及び有効性の観点からの検査を重視すること、行財政の透明性と説明責任の向上や事業運営の改善にするために、国の決算及び財政の健全化に向けた取組について、分析や評価を行っていくことが重要と考えております。会計検査院は、内閣から独立した憲法上の機関として、国の会計検査を実施し、その結果に基づき、検査報告を作成して、内閣を通じて国会に御報告するという重要な使命を課されております。私は、昭和61年に会計検査院に採用されて以来、会計検査業務に関わり、現在は事務総長として検査官会議の指揮監督の下、事務総局の業務全般を統理する人にあります。仮に検査官に任せられるとするならば、事務総局を指揮監督する会計検査院、検査官会議の構成員としての自覚と責任感を持ち、これまで会計検査に関する実務で培った知識、経験を生かすとともに、国民の皆様の関心の素材や、国会における御指揮の状況に常に注意を払うなど、両量な御意見に耳を傾けながら、検査官会議における公平かつ均衡の取れた意思決定に貢献することによって、全力を尽くして検査官としての職責を担ってまいりたいと考えております。以上、簡単でございますが、私の所信を述べさせていただきました。本日はこのような機会を与えていただき、あらかめて厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。これにて参考人からの所信の聴取は終了いたしました。議長、副議長は御退席をいただいて結構でございます。これより原田参考人の所信に対する質疑を行います。質疑はまず各会派を代表する委員が順次3分以内で質疑を行い、その後各委員が自由に質疑を行うというふうなことにいたします。

25:44

それでは三林博美君。

25:46

委員長。

25:47

三林君。

25:49

住民党の三林博美です。原田参考人には本日国会にお越しいただきまして、今ほど所信をお述べいただきました。誠にありがとうございます。大変に立派な志を持って検査官の職責に臨む意気込みが強く伝わってまいりました。改めて検査官を引き受けるのに当たっての抱負について、また当面する課題について2点お聞きいたしたいと思います。近年、我が国の社会経済はコロナ禍や物価高騰等の難しい課題に直面しています。これらの課題に対応する行政もまた複雑化、高度化しております。そうした中で国会及び裁判所に属さず、内閣からも独立した憲法上の機関である会計検査員の役割をどのようなものと御認識されているのでしょうか。また参考人は事務総局の職員として長年勤務してきたという中で、業務の現場を熟知されているものと思います。これまでの経験を踏まえて、会計検査員における現在の課題はどこにあるとお考えでしょうか。見解をお伺いしたいと思います。

27:09

原田参考人

27:12

質問ありがとうございます。会計検査員は内閣から独立した憲法上の機関として、国や国の出資法人等の会計を検査し、検査の結果に基づき、検査報告を作成して内閣を通じて国会に御報告するという重要な使命をかけられております。検査に当たりましては、大きさの観点のみならず、政策目的の達成状況や政策目的を達成するプロセスについて、経済性、効率性及び有効性の観点から検査をして問題を指摘していくことが会計検査員に課せられた重要な役割であるというふうに考えております。そして、この役割を適切に果たしていくためには、政策や事業が有効に機能していない、または効率的に行われていないなどの事態が発見された場合は、これらの発生原因を徹底的に究明し、その結果、予算執行や制度上の問題が認められれば、会計検査員法第34条や第36条の規定に基づき、積極的に改善の措置を要求し、または意見を表したりする必要があると考えております。現在の課題としましては、検査の水準の維持・向上を図りながら、いかにして効率的な検査活動を展開していくかという点であると認識しております。いわゆるコロナ禍におきましては、実地検査が十分に実施できないなどの状況の中、デジタル化の進展等を踏まえて、検査対象機関からデータ等の提出を受け、ウェブ会議システムを活用して関係者から説明を聴取するなどの在庁検査を充実させ、実地検査を補完できるような工夫を重ねてまいりました。今後も実地検査が困難な状況となっても、必要な検査が的確に実施できるように、検査のさらなる効率化や実地検査を補完するような検査手法の開発等を行うことが必要であるというふうに考えております。また、この課題と密接に関連いたしますが、行政のデジタル化等をはじめとして、各行政分野の複雑化や高度化が進む中で、そのような変化に適切に対応できるように、職員の検査能力のさらなる向上を図ったり、高度な専門性を有する人材を確保したりしていくことも必要であると考えております。そして、今申し上げました新たな検査手法の開発等と、職員の検査能力のさらなる向上や高度な専門性を有する人材の確保につきましては、両方一体的に進めていくこと、これが重要であるというふうに考えております。

29:42

水淀寛君

29:45

ありがとうございます。検査の維持向上にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。また、会計検査員には、国や法律で定められた機関の会計を検査し、会計経理が正しく行われるように監督する職責がありますが、単に問題がある事態を発見、指摘するだけでなく、指摘した結果が、予算編成、執行や事業にどう反映されたか、改善されたかといったフォローアップをしっかりと行うことで、検査の実効性を高めていくべきと考えます。その点から、これまでどのような取組が行われているのか、また今後どのようにしていくかについて、お考えをお聞かせください。

30:29

田畑参考人

30:32

会計検査員では、検査において不適切、不合理等とした会計経理の是正や、その再発防止が確実に図られるなど、検査の結果が予算の編成、執行や事業運営等に的確に反映され、実効あるものとなるように、その後の是正改善等を継続的にフォローアップすることとしております。具体的な取組といたしましては、不当事項につきましては、その是正措置の状況を毎年度の検査報告に契機する。意見を表示し、また、処置を要求した事項につきましては、その後の処置状況を検査し、要求等した全ての処置がとられるまで、事後措置状況を毎年度の検査報告に契機する。その他の事項等につきましては、その後の事態の失意を注視し、必要に応じて再度当該問題について検査を行い、検査報告に契機するということを行っております。今後も検査報告に契機した事項等について、このようなフォローアップ検査を継続して行っていくことにより、検査成果の実効性の確保に努めてまいりたいと考えております。

31:33

水林博史君

31:36

ありがとうございます。ぜひこれまで培ってきた知識や経験をもとに、公平かつバランスの取れた意思決定に取り組んでいただき、政策目的の達成のための御貢献をいただきますよう、心から御期待を申し上げたいと思います。以上でございます。ありがとうございました。

32:07

次に櫻井秀夫君

32:10

立憲民主党の櫻井秀夫です。本日も質問の機会をいただきまして誠にありがとうございます。それでは、持ち時間も少ないものですから、早速質問に入らせていただきます。まず、会計検査報告の時期の前倒しについてお尋ねいたします。会計検査報告は毎年十一月ですが、もっと早く、具体的には九月にできないかということがお尋ねです。予算の効率的かつ効果的な執行確保するためには、PDCAサイクルを回すことが重要です。すなわち、決算を翌年度の予算に反映するためには、会計検査報告は遅くとも九月末までには必要です。そもそも、上場企業は三月末に会計を締めて、六月末までに株主総会を終えるということになっています。会計検査の十一月というのは、遅すぎませんでしょうか。ちなみに、立憲民主党は国家財政におけるPDCAサイクル確立のための法案というのを六月に提出しております。この法案の中で会計検査の前倒しを盛り込んでおります。御答弁をお願いします。原田参考人。質問ありがとうございます。会計検査員としても、検査結果を検査審議の十一時は次の予算に反映させていくことの重要性は認識しております。そのため、私が検査職員のなったとこ、当時は十二月に内閣院に送付された単検査報告を、平成十年度決算からは十一月末に、さらに平成十五年度決算からは、それまでの検査サイクルを大幅に前倒しし、また、決算の確認を早期に行うなどしてまして、十一月上旬に内閣に決算を回復し、検査報告を送付するように早期化を図ってきたところでございます。さらに検査報告について一層の早期化ができないかというお話でございますが、検査報告の作成に当たりましては、決算の確認と指摘事項の取りまとめという両方の作業が必要となっております。このうち決算の確認、これは内閣から九月上旬に送付された決算を対象としまして、デジタル化の進展ともない確認作業の効率化を図っておるところでございますが、しかし膨大なケースを適切に確認するためには、突合作業の過程でケースの不一致が疑われる場合が生じます。その場合には一つの処理等を丁寧に、かつ詳細に手作業で確認するということがあるとともに、その結果を踏まえた決算の作成担当書等のやり取りや、訂正報告等のプロセスなどが必要と今なっております。このためこの突合作業のほか、確認した結果の取りまとめも含めて、現実に今二ヶ月程度の期間がかかっているということでございます。また、指摘事項等の取りまとめは、7月頃まで実地検査や在庁検査を行った後、毎年数百事項に追います事項につきまして、公文書による事実の確認や取りまとめに向けた院内での慎重な審議を行っているところでございます。これ以上の総顧客を行う場合には、直近の検査結果を検査を行うに十分反映できなくなる恐れがあるのではないかということは思っております。いずれにしましても、会計検査院としては検査結果を決算審議の充実や次の予算に反映させていくということの重要性は十分認識しているところでございますので、そのための工作の検討は引き続き行わせていただきたいと思います。当面は検査結果の内容を早期に国会で御審議いただくために、会計検査院法第30条による随時報告の制度の活用等に取り組んでまいりたいというふうに考えています。

35:38

委員長 佐倉秀古君

35:40

はい、御答弁ありがとうございます。会計検査院だけで取り組める問題ではないということはわかりましたけれども、ぜひ行政各部と力を合わせて取り組みを進めていただきたくお願い申し上げます。続きまして森友学園問題に係る決裁文書の改ざんについてお尋ねいたします。森友学園問題に係る会計検査では、財務省が決裁文書を改ざんしていたということを会計検査院は見抜けなかったということがございました。文書の改ざんはもちろんいけませんが、会計検査のプロが文書の改ざんを見抜けなかったということも大問題だと思っております。文書の新刊を見極めるための検査能力強化にどのように取り組むおつもりですか。

36:23

原田参考人

36:25

今御指摘のあった決裁文書の改ざんを見抜けなかったということにつきましては、会計検査院に対し厳しい御批判をいただいたということは十分承知しております。平成29年の報告の作成にあたりまして、決裁文書の申請について適切な検証がなされなかったことは誠に遺憾でございます。このような事態を踏まえまして、検査の実施にあたり、収集した書類等の信頼性に留意するように、全職員に対して改めて通知を発するとともに、全ての管理監督職員に対しまして研修を行い、収集した書類等が会計経理等の事実を裏付け、検査上の判断の基礎とすべき信頼性を備えているか、に留意することの重要性等について周知するなどいたしました。そして今後も継続的に資料の信憑性の確保等を適切に行うことができるように、研修体制の充実強化としまして、検査にあたる職員の能力開発に関するスタッフを拡充しまして、さらにそれに加えまして、各階層の職員の対象とした研修のカリキュラムを見直しを行いました。このような取組を継続して実施していくことにより、職員の能力開発等を一層推進し、厳正に会計検査を実施してまいりを所存でございます。

37:35

委員長 櫻井秀君

37:37

はい。検査は早くやれと、それから改ざん分析は見抜けと、相反することを申し上げて、これは恐縮なんですけれども、その分期待が大きいということで、御了解いただければと思います。続きまして、予算執行の効果の検証についてお尋ねします。岸田内閣はEBPMを謳っております。各事業について評価手法が的確か、エビデンスが適切に収集されているかなど、EBPMをどのように検証するか、これもお答えお願いします。

38:09

原田参考人

38:11

お答えいたします。お尋ねのEBPMにつきましては、予算プロセスにおいてロジックモデルの作成や活用がなされるなど、各府省において推進に向けた取組が行われているものと承知しております。会計検査委員はこれまで様々な施策や事業等について検査を行い、予算の執行や事務事業の推行の結果が、その初期の目的を達成しているか、また効果を上げているか、といった有効性の観点からの検査結果も多数報告してきているところでございます。政策立案のためのエビデンスの収集事態、これは会計検査の直接の対象ではございませんが、有効性の観点からの検査の実施過程におきましては、政策立案の根拠となるデータ等のエビデンスは、会計検査の対象となる政策事業の効果の検証等を行う際にも重要なものとなるというふうに認識しております。会計検査院としましては、各府省における政策事業の効果が十分に上がっていない事態の発生原因としまして、政策上の問題が認められる場合には、この政策立案の根拠となるデータ等のエビデンスを確認するなどして、EBPMの取組が適切に行われたかを検査してまいりたいというふうに考えております。

39:17

はい、委員長。

39:18

佐倉秀夫君。

39:19

はい。続きまして、資産についての検査についてもお尋ねしたいと思います。会計検査では資金フロー、これについてしっかりチェックするのはもちろんのこと、資産、ストックについても検査を充実させていくということが今の時代必要になってきているのではないかと考えます。これについてどのように取組をお勧められますでしょうか。

39:44

原田参考人。

39:46

会計検査院では、毎年策定して公表しております会計検査の基本方針におきまして、国の財政状況、財政健全化に向けた取組、特別会計や独立行政法人等の財務状況について、国や法人の決算等に基づき分析を行うとして検査の充実を図る、そして財務状況に留意した検査にも取組をしております。その結果としまして、平成22年度の決算検査報告でございますが、特定国有財産整備特別会計の対策対象表に計上されている資産のうち、常用となっている不動産を一般会計無償で所得該当するとともに、今後常用となる不動産が生じた場合も同様に一般会計無償で所得該当することにより、国有財産の有効化等を図るよう改善の措置を要求したものを契機するなどしているところでございます。資産と不産の全体を見たストックベースの検査に関しましては、先ほど申し上げた会計検査の基本方針におきましても、企業会計の参考として作成される特別会計財務書類等の公会計に関する情報の活用にも留意するというふうにされているところでございます。会計検査にとしましては、資産と不産の全体を見たストックベースの検査についても、今後とも引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

41:00

櫻井君

41:02

最後に財政健全化に向けての会計検査の役割についてお尋ねします。コロナのときには予備費の使い方は問題なというのを会計検査で明らかにしていただいたところです。会計検査員の役割は非常に大きいと思いますが、今後の役割について方法をお話しください。

41:21

山田参考人

41:23

財政健全化の課題に向けた取組でございますが、先ほど所信でも申し上げましたが、厳しい財政状況になっているというところで、経済性、効率性、有効性の観点からの、いわゆる3Eという検査、これが非常に重要になってきております。その検査の結果、予算の執行、または制度上の問題が認められば、積極的に第34条または36条の規定を活用して、改善の要求、所知を、意見表示を行っていく。この取組を引き続き続けていくことが重要であるというふうに認識しております。

41:57

佐倉秘書君

41:58

時間になりましたので終わります。ありがとうございました。

42:17

次に中塚博史君

42:24

日本支の会の中塚博史です。質問の機会をいただきましてありがとうございます。本日は原田参考人におかれましては、ご出席をいただきましてありがとうございます。これまで長年、会計検査員の一員として、また事務総長として検査の業務に従事をされて、会計検査に関しては、豊富な知識と経験を有されていると存じております。今回会計検査官の立場で新たなスタートをされるわけですけれども、まず検査官になられるにあたって、これから何をやっていかれるのか、またご自身のポリシーとそして役割、そしてまたこれまで歩んでこられた中で、例えば無駄や不正をなくすために何かこれを改革したんだ、これを改善したんだというようなことがエピソードがあれば教えていただきたいと思います。

43:11

原田参考人

43:14

ご質問ありがとうございます。検査官会議は会計検査員の意思決定機関であり、検査実施機関である事務総局を指揮・監督しております。そして検査官会議を構成する3人の検査官につきましては、法律、業財政、企業会計、会計検査等の関して豊富な知識と経験をそれぞれ有することが望ましいというふうにされているところです。このうち会計検査員出身者から就任する検査官につきましては、事務総局の指揮監督、とりわけ会計検査員の最重要任務であります検査報告の作成の最終段階における検査官会議での意思決定におきまして、今まで検査員で勤務している中でつっかってまいりました会計検査等に関する知識と経験をこれを生かしまして、公正かつ的確な判断に貢献することが期待されているというふうに考えております。これまでの勤務で行政の改革につながったものがありますかというご質問ですが、そのような検査としましては、平成7年に担当しました建設省のダム建設事業の検査が挙げられます。当時は政策評価制度もなく、公共事業は一旦動き出したら止まらないと言われていた時代でございました。そのような中で地元の反対のため計画通りに進捗していないダム建設事業につきまして改善が図られるように指摘したところ、私が検査を担当していた事業は休止となりまして、その後中止となったということがございました。この指摘があった後、政府では公共事業の再評価という制度化がされまして、この再評価の結果によって公共事業の休止、廃止が行われるようになったということがございました。会に今回ご登売いただき、検査官に任せられた場合には、公務員の勤務で使った知識と経験を生かし、期待される役割に十分応えられるよう、即席を果たしてまいりたいと考えております。

45:00

長塚弘志君

45:01

ありがとうございます。御丁寧にお答えいただきまして、これまでしっかりと役割を果たしてこられましたことがよくわかった次第でございます。我々日本維新の会は、見起きる改革、これに始まって住民目線で税の使い方について厳しくチェックをしてきた、そういう制度でございますが、会計検査員とされましては毎年、指摘される事項について同じことが繰り返されないようにしなければならないと思っております。職員の意識の改革とか改善を定着していく、そのためにダブルチェックなど各省庁の内部の統制体制の強化確立も含めて、今後どのようにフォローアップをされていくのか、それをお聞かせいただきたいと思います。

45:45

原田参考人

45:48

会計検査員では、検査において不適切、不合理等とした会計経理の是正や、その再発防止が確実に図られるなど、検査の結果が予算の編成執行や事業運営等に的確に反映される実行あるものとなるように、その後の是正改善等の状況を継続的にフォローアップすることをしております。会計検査の目的は指摘だけでおしまいというわけではなく、指摘により会計経理を適正なものに是正していくことにあると考えております。このため、指摘された事態が完全に改善されるように、また他の不詳等で同じことが繰り返されることがないように、各不詳をまくさではなく、指摘した事態の改善状況についてのフォローアップ検査を充実させていく必要があります。そして、なかなか是正がされないものにつきましては、その原因を究明しまして、改善策を検討し、ここに焦点を当てて是正改善を求めていくことが重要であると考えております。今後もこのようなフォローアップ検査を継続して行っていくことにより、検査結果の実効性の確保に進めてまいりたいと考えております。

46:47

長塚弘志君

46:49

はい、ありがとうございました。コロナ禍におけるデジタル配線という状況を、これを挽回すべく、令和5年の会計検査の基本方針におかれては、行政のデジタル化推進の取組等に対応して、新しい検査手法の開発を行う。そして、普段の見直しを行って、検査能力の向上及び検査業務の効率化を図っていく、そういうことが明確されているわけでございます。会計検査院では、これまでからDXは進めておられるわけでありますけれども、AIの活用も含めて、今後さらにどのようにDXに取り組まれているのかを伺いたいと思います。

47:28

原田参考人

47:30

はい、行政活動においても、AIの活用等が急速に進行している状況を踏まえまして、会計検査院でも検査対策課におけるデジタル関連施策について、適切に検査していくことが必要であると考えております。そのため、組織面では、令和5年4月に第5局にデジタル検査課を設置しまして、デジタル庁やデジタル分野に係る会計経理に関する不詳横断的な検査を実施する体制を整備したところでございます。また、検査においてAIを含めたデジタル技術を活用していくことは、会計検査にとっても大きな武器となる可能性がございます。これまでも、会計検査対象機関から、電子データの提出を受けてその内容を分析したり、大量のデータの処理・分析を効率的・効果的に行うための研究や工夫、これを繰り重ねてまいりました。このような取り組みを加速させるために、令和4年4月には官房の常席各調査官付として検査支援室というものを設置しまして、調査官の検査能力の向上も図りながら、検査のDXの推進に取り組む体制を整備するなどしております。このような体制のもとで、政府や社会のAIの活用状況の動向も踏まえながら、検査におけるAIの活用についても研究・検討していく必要があると考えております。かわりに今回同意をいただき、検査官に認じられた場合は、社会経済の複雑化等に伴う業財政の変化に対応した検査を実施していくために、検査業務におけるデジタル技術の活用や新しい検査手法の開発等を行いまして、政府におけるデジタル関連セットの検査の充実を図ってまいりたいと考えております。

49:06

中塚弘志君

49:09

ありがとうございます。先ほど予備費のことについてのご質問がありましたけれども、私も少しそれに触れさせていただきます。新型コロナウイルスの蔓延に伴って、コロナに関する予算そのものが大きく膨らんだと。その状況で、会計検査院の報告では、令和3年度まででコロナ関連事業の総額94兆5000億に及んでいるわけであります。膨大な予算が本当に有効に適切に使われていたのかどうか、しっかりとチェック検証しなければならないと、そういうことは言うまでもありませんけれども、問題はその中で予算総額に占める予備費の増大であります。令和2年度から3年度の予備費使用額の合計は10兆7000億円と大きく膨らんでおりますが、予備費の増大は財政民主主義の観点から問題視されているわけでありますが、最後にこの点の見解をお聞きさせていただいて、私の質問を終わらせていただきます。

50:06

原沢参考人

50:08

お尋ねのありました予備費に関しましては、新型コロナウイルス感染症対策のために使用決定した予備費が、どのような経費のために使用決定されているか、またこれにより予算が配付された予算科目における執行状況はどのようになっているか、などに着眼した検査を実施、その状況につきまして、令和2年度決算検査報告に報告したところでございます。また予備費の使用等の状況につきましては、令和4年6月に参議院決算委員から国会法第105条の規定に基づき、検査のご要請をいただきまして、合規制、予算執行及び予備費の使用における透明性の確保、並びに国会及び国民への説明責任の向上等の観点から、この予備費を使用して新たに設け、または金額を追加した後の執行状況、予備費の使用状況、特に使用理由及び使用額の積算数の状況について、検査を実施しまして、その結果を取りまとめて、令和5年9月にご報告したところでございます。そしてこの検査結果の所見としまして、予備費使用相当額の執行状況等の公表のあり方について、引き続き検討し、適時適切に国会及び国民への情報提供に取り組んでいく必要があるというふうに記述したところでございます。これまでの検査の結果により明らかになった状況や、国会での御議論等も踏まえて、予備費の使用決定により配付された予算が適正かつ適切に執行されているかにつきましては、今後も引き続き検査してまいりたいと考えております。

51:36

高塚弘司君。

51:37

はい、ありがとうございました。これで終わらせていただきます。

51:48

次に、小清水啓一君。

51:53

コンメントの小清水啓一でございます。本日は質問の機会をいただきまして誠にありがとうございます。早速でございますが、質問に入らせていただきます。会計検査員は、国政府機関の決算、また国が財政を援助する地方公共団体などの会計の検査、また不適切、また不合理な会計経理等を発見したときには、単にこれを指摘するだけではなく、原因を究明し、その是正や改善を促すなど、その役割は非常に重要であり、また広範であると思います。近年、会計検査員の対象が複雑化、多様化、そして高度化している中で、人材育成や確保について、どのようにお考え、考えているのか、まず考えをお聞かせいただけますか。よろしくお願いいたします。

52:47

原田参考人。

52:49

お質問ありがとうございます。会計検査員が国民の期待に応えるような検査を十分に行っていくためには、現場の第一線で検査に携わる職員の専門的な知識を考慮させること、これが必要でございます。会計検査員では、こうや職員のスキルアップを図るために、内部で専門家を講師とした研修やセミナーを行うとともに、大学院に留学させるなどの外部機関による研修を行っております。引き続き、内外の研修を充実させていくことはもちろんですが、社会経済や行財政の動向に伴い、検査ニーズが変化していることも踏まえますと、研修の中身を適宜見直していくことが必要であると考えております。例えば、民間の知識や技術が行政にも大きな影響を与えるようになっていることを踏まえますと、データに関する検査技術、財務分析に関する知識や民間の管理会計に関する知識を活用した検査技術などが、今後より一層重要になってくることが想定されております。このため、そのような検査ニーズに対応した研修ミニューを充実することなどが必要であると考えております。また、会計検査の対象は、行財政全般と大変広範なものとなっていることから、研修等によるプロパ職員の育成だけではなくて、様々な専門的な知識や実務経験を持つの民間人を人気付き職員や非常勤職員として採用したり、官民交流を行ったりするのとして、多様な人材を確保していくこと、これも引き続き必要であるというふうに思っております。橋水啓一君 どうもありがとうございます。現在、会計検査院の事務総局、定員が1251人、そしてこの検査実施機関である事務総局は官房等5つの局という組織体制になっておりますが、先ほどございましたように、感染症や自然災害などへの緊急の対策など、当初から想定していないような、そういった案件も増えている中で、業務を適切に行うための組織や定員の在り方について、ICT情報通信技術やAI人工知能の活用の考え方も含めて見解をお聞かせ願いますでしょうか。金田参考人 会計検査院の事務総局の組織につきましては、財政全般を効率的に監視し、同時に社会経済の動向に的確に対応することができるように、検査対象をその事務事業の目的対応に応じて分類しまして、第1局から第5局までの格下に割り当てるとともに、第1局と第5局には不正等横断的に検査するか等を設置しております。また、これらの検査対象の割り当ては、情勢の変化に応じて適宜適切に見直してきており、近年では例えば社会保障の検査の充実を図るために、医療機関を検査する常席調査官医療機関担当を設置したり、またご質問にもございましたAI等のデジタル技術を活用するなどして、新たな検査指向の開発を行い、各検査課を支援するために検査支援室を設置したりするなどの多様式的な方法でございます。会計検査院も国家機関の一つでございますので、人員予算の増についてはおのずか現路がございますが、委員御指摘のとおり、業務量の増大に対応するとともに、さらに検査機能の強化の要請等に応えるためには、これに見合った人員を引き続き確保するように努める必要があるというふうに考えております。一方、限られた人員予算で最大限の成果を上げるためには、研修の充実強化に努めて職員の検査能力の向上を図ったり、適切な検査計画を策定して、これに基づいて検査を効率的に実施したり、またデジタル技術の活用等により検査効率の向上を図ったりするなど、各種の施策を講じていくことも重要であるというふうに考えております。小清水憲士君 どうもありがとうございます。それでは最後の質問とさせていただきますが、中長期的な展望に立った研究開発関連事業の検査におきまして、成果以外にどのような点を考慮しようと考えているのか、またGX関連の事業におきましては、例えば太陽光発電の導入の成果だけではなく、それが持続可能性など、こういった視点も必要なのかなというふうに考えますが、このような課題につきましての見解をお聞かせ願いますでしょうか。

57:07

原田参考人

57:10

会計検査員が検査を行うにあたりましては、例えば事業をめぐるさまざまな事情も勘案しまして、また事業を実施する者の意見にも十分耳を傾けながら、事業本来の目的を達成するためにはどのような在り方が望ましいのかということを追求していくことが重要であるというふうに考えております。そして今お尋ねのありました研究開発事業やGX関連事業につきましても、委員御指摘のとおり、ある事例における成果のみで判断するということではなくて、持続可能なものとなっているかなどの中長期的な観点からの検査、これも重要であるというふうに考えております。かれに今回導入いただき、検査官に認定された場合は、このような中長期的な観点からの検査にも十分有意しつつ、事務総局を指揮監督してまいりたいというふうに考えております。

57:55

福島委員

57:56

はい、どうもありがとうございました。原田参考人におかれましては、事務総局での経験を存分に生かされることを期待し、私からの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

58:14

次に田中健君

58:16

委員長

58:17

田中君

58:18

はい、田中君、ありがとうございます。今日は質問の機会をいただきましてありがとうございます。また原田参考人におかれましては、お忙しい中、ご承いただきましてありがとうございます。早速、今お示しをいただきました所信に基づいて、ご質問をさせていただきます。また、各委員の先生方とですね、かぶるところもありますので、そのときにはですね、さらに詳しく説明いただければと思っています。まず、お話になった説明責任、また事務評価といった視点でですね、先ほど所信がありましたが、会計検査院のホームページを見ますと、検査報告とは、とありまして、国民の予算執行の結果について知ることができる重要な報告文書だと。そして内閣総補事には、マスコミを通じて広く報道されるとあります。この報告書、毎回600ページや1000ページと、大変ですね、1年間のまさに集約された結果でありまして、内容が盛りだくさんであります。私もすべて読むのはですね、まだいつも挫折してしまうんですけれども、しかしやっぱり広く国民に知ってもらうのが大事でありですね、またそれをどのようにして周知していくのかというのが大切だと思っています。これについてですね、どのようにこれから国民への周知や、またマスコミとの連携によってですね、広くし始めていくのかというところからお聞きができればと思います。

59:30

原田参考人

59:33

質問ありがとうございます。会計検査院は国民の負託を受けて会計検査を行う機関でございますので、国民の理解と信頼を得るために、検査活動の内容をできるだけ明らかにして、分かりやすく説明することによって、検査業務の説明を果たしていくことが極めて重要なことであるというふうに考えております。例えば会計検査院の活動の状況や結果につきまして、図表やグラフを用いるなどして検索において国民にできるだけ分かりやすく説明する努力をしてきているところでございますが、それでもなかなかまだ読みにくいというご意見はいただいているところでありますので、引き続きコンテンツ実は工夫を重ねてまいりたいというふうに考えております。このほかにも会計検査院の活動を分かりやすく説明する小冊、会計検査の表紙というものを発行したり、またウェブサイトにおきまして情報発信したりするなどして検査活動の内容の説明に努めるとともに、さらに公開的な情報発信、広報開放のためのプロジェクトチームを立ち上げて活動しております。この活動の結果として、最近パワーポイントを使った概略説明というのをホームページの方でアップさせていただいておりますが、それもこのプロジェクトチームの検討の結果、実施に至っているというものでございます。今後も引き続き国民に対して検査活動の内容を十分説明し、会計検査院との説明責任を果たすよう、また会計検査院の活動を国民に良くしていただくよう、引き続き努力していくことが必要であるというふうに考えております。

1:01:01

田中健君。

1:01:03

ありがとうございます。最近の国庫省にはポンチエがあったり、時表があったりして、少しずつ改善がされているかと思うんですけれども、もう一点、その指摘がされた後のフォローアップ、先ほども質疑がありましたけれども、これが重要だと思っています。特に意見を表示し、処置を要求した事項というのが定められていますけれども、ここでどういうふうに改善されたかということが、さらにわかりやすく示されれば、検査をして改善がされて、また次に生かせるというこのPDCAのサイクルが回っていくと思うんですけれども、これらの改善項目においても、どのように説明を果たし、また国民に周知していくのかということをお聞きします。

1:01:43

原田参考人。

1:01:45

はい。たとえば、意見を表示し、また処置を要求した事項についてのフォローアップの検査、その結果をどういうふうに公表していくかというところでございます。この事故処置状況につきましては、要求した、等いたしました全ての処置がとられるまで、この事故をマイネンドの検索に契機するという取組を行っております。それ以外の取組としては、特に今のところ、都市都市の指摘事項につきましては、非常に広くホームページに公表したりとか、積極的に広報をしているのですが、事故処置状況については、そこまで今行っていないところでございます。この点につきまして、もっと国民に分かりやすくその点について伝えるべきという御意見もございますようですが、そこについてどのような広報をしていくことが適切かということについて、検討してまいりたいというふうに思います。

1:02:39

田中健君。

1:02:40

はい。ありがとうございます。ぜひ、事故評価についても分かりやすい、また私たち委員もしっかりと把握をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。人材規制の件についてもお聞きします。800名の検査官がいるということでありまして、先ほど来専門性を高めるとか、人材規制のこれからの在り方ということもお聞きをしましたが、その中で民間の力というお話もありました。民間とも連携をしているということなんですが、一方で、守秘義務もありますし、独立性という観点があります。省内における人材規制と、また外部や民間の力を借りるということのバランスを、守秘義務や独立性の観点からお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。

1:03:24

原田参考人。

1:03:26

ただいまご質問ありました、人材育成につきまして、プロパの職員を育成するとともに外部の人材を活用する。この両方うまくバランスよくやることが必要だということは、先ほどもお答えしたところでございますが、守秘義務につきましては、民間から来ていただいた方も実際に戻ってから、守秘義務にかかっておりますので、そこはしっかり今、持っていただいているところでございまして、そこにつきましては適切に行っていただけるというふうに思っております。一方で、一番問題なところでございますが、やはり人気付き採用につきましては、民間から来ていただくということで、やはり給与の問題、それが非常にネックになっているというふうに思います。なかなか募集しても、人がなかなか集まらないというところがございまして、そこが、人事院でみんな横並びの制度でございますので、そこが一つ大きなネックになっているというふうに感じております。公文の仕方とか、いろいろ工夫の仕方もあるのかもしれませんが、そのあたりも含めて、民間からの人事はどうやって確保していくかということにつきましては、引き続き工夫を重ねてまいりたいというふうに考えております。以上、神奈川県庁です。はい、ありがとうございます。最後に、検査の効率化ということです。先ほど、会計検査業務のIT活用というお話がありました。デジタル局や電子データを提出してもらうということを起用しましたが、検査の資料の重要性について聞きたいのですが、裁判所が重大事件の記録の廃棄というのが各地でありましたが、おそらく多くの情報が会計検査院のところには過去も含めてあると思うのですが、これらをデータ化して活用できるようにするために何か案があれば、最後お聞かせください。

1:05:14

原田参考人。

1:05:17

証拠処理とか、そういう資料のデータ化についてどういうふうにお考えかということだと思います。現在、会計検査院は定期的に計算証明処理というものを検査対象機関から出していただくことを行っているのですが、対象機関においては電子化が進んでいるということも踏まえまして、電子オンラインで送っていただくような処理の範囲を今どんどん広げております。ですから、それにつきましてはオンラインで提出されておりますので、それについては逆にこちらの方でどういうふうに分析するかということを今いろいろ研究しておりまして、それによって効率的にいろいろな事態の発見とか、どの検査対象を抽出したらよいかという点についてもいろいろ工夫が可能なのかなというふうに考えております。ただ、なかなか検査対象機関の方で、やはりまだ紙で持っているところが非常に多いございまして、そこにつきまして、ぜひ全部電子に出してくださいと、こちらから申し上げる立場でもございませんので、まず検査対象機関の電子化の状況を踏まえつつ、その電子化の妨げにならないように、この検査院の方の資料提出の要求のあり方も考えていきたいというふうに考えております。はい、ありがとうございました。

1:06:39

次に塩川哲也君。

1:06:42

日本共産党の塩川哲也です。原田参考人にお尋ねいたします。まず、参議院予算委員会が要請した学校法人森友学園への国有地売却問題の検査報告書についてであります。原田参考人は、この報告書作成にどのような立場で関わったのでしょうか。

1:07:03

原田参考人。

1:07:05

私は当時、質問のございました森友学園の国有地売却問題の検査報告書の作成の当時、私は事務総長官房審議官、第3局担当として、第3局の署長のうち国土交通省の公安局及び航空局等の検査を担当する国土交通検査第2課等を総括する審議官でございました。お尋ねの報告書の作成につきましては、担当審議官といたしまして、検査の過程で様々な意見を述べるなどの形で関わっておりました。

1:07:37

塩川哲也君。

1:07:39

国交省航空局など担当審議官として関わった。会計検査委員は、財務省近畿財務局と国土交通省からそれぞれ提出された貸付決議書について、内容が異なっていることを認識しておりましたが、その際に財務局には問い合わせをして、財務省が提出したものが決議書であり、国交省のドラフトだとの説明を受けたということであります。財務省の主張のみを聞き、国交省に問い合わせをしなかったのはなぜなんでしょうか。

1:08:11

原田参考人。

1:08:13

はい。当時決算文書の改ざんを見抜けなかったことにつきましては、会計検査委員に対して大きな御批判をいただいたことは十分承知しております。会計検査委員としまして、人員や機関の制約がある中で、最大限の努力を払って膨大な資料の収集や分析を行いつつ、報告書の取りまとめを進めていたという事情がありましたため、その中で予防や処理が書き換えられているというふうな思いに至らず、決算文書の申請制の検証については、必ずしも最優先事項として位置づけていなかったということによるものでございます。

1:08:48

塩川徹也君。

1:08:49

実際には国交省の決議書が改ざん前の文書で、緊急財務局の決議書は改ざん後の文書だったわけであります。この二つの決議書の違いについて、事実として報告書に記載すべきだったのではありませんか。

1:09:06

原田参考人。

1:09:08

繰り返しとなって恐縮でございますが、当時決算文書の改ざんを見抜けなかったことにつきましては、決算に対して大きなご批判をいただけたことは、本当に十分に承知しております。この財務省から提出を受けた貸付決議書と、国土交通省から提出された資料の中に含まれていた貸付決議書につきまして、これらの貸付決議書に含まれていた書類の内容が異なっていたということは、検査担当者において把握はしておりましたが、担当者の書類が書き換えられているというまでは考えていなかったために、報告書に記載すべきだったというふうに、組織との認識に至っていなかったということでございます。

1:09:45

塩川財務官。

1:09:47

当時、参議院の予算委員会理事会で、川戸当時の会計検査委員長は、財務省決算文書の改ざんを見抜けなかったことについて、適切な確認を行わなかったことは誠に遺憾で、大いに反省していると述べております。適切な確認を行わなかったという認識はお持ちでしょうか。

1:10:07

原田参考人。

1:10:10

はい。見抜けなかったという結果がございますね。適切に行なっておらなかったというふうな認識でございます。

1:10:17

塩川財務官。

1:10:18

金子元次郎参議院予算委員長は、財務省の説明を鵜呑みにした、内閣府から独立の地位を有する県債に対する国民の信頼を失わせかねない事態だ、猛世を促すと強く批判をしました。国民の信頼を失いかねない重大な問題だった。このように受け止めておられますか。

1:10:37

原田参考人。

1:10:39

はい。委員御指摘のとおり、会計決断の信頼を非常に損ないかねない非常に問題な事態だったというふうに認識しております。

1:10:49

塩川哲也君。

1:10:50

次に公的統計の整備に関する会計検査の結果報告に関連して、国交省の建設工事受注動態統計調査における二重計上問題についてお尋ねします。国交省は、結束値の補完措置という推計方法の変更が、合算処理と並行することで二重計上問題を引き起こしたと説明しております。会計検査委員は、国交省からこの結束値の補完措置については、説明を受けていたのではありませんか。

1:11:22

原田参考人。

1:11:24

会計検査委員は、令和元年6月に参議院から公的統計の整備に関する業務体制等について会計検査を行い、その結果を報告するよう御要請をいただきまして、その検査の結果について令和3年9月に報告しております。建設工事自中統計調査に関する事態につきましては、要請項目の一つでございます公的統計の整備に関する事業の実施状況の中で、期日をしております。本件の検査におきましては、50の基幹統計調査を含む298の統計調査につきまして、調査票の集計方法等が調査結果に沿って実施されているかなどに着眼して横断的に確認をしたものでございまして、特定の統計調査の集計方法が統計そのものにどのような影響があったのかといった具体的な統計処理に係る詳細な分析等までは行ってございません。従いまして、本件の検査におきまして、建設工事自中統計調査につきまして、いわゆる二重計上になっていたということは把握しておりませんでした。しかし、過去の周期に係る調査票の情報を調査結果に定められた本来の調査時期ではなくて、提出時期における調査票の状況に含めて集計していたということにつきましては確認しておりまして、その旨は法務省に記載しているところでございます。

1:12:45

塩川哲社君

1:12:47

結束時の補完措置についての把握、そこはされていたということでいいですね。

1:12:52

原田参考人

1:12:56

説明は受けておりません。はい。

1:13:00

塩川哲社君

1:13:03

説明の仕方がどうかというと、国交省への質問をして、それに対しての回答をもらったと。そういった中に、この結束時の補完措置に関わる部分というのも当然含まれていたわけであります。個別に国交省に問い合わせた回答の中を読み込めば、そういった中身というのはわかる。二重形状はわからなかったかという説明ですけれども、結束時の補完措置というのは把握していたんじゃないですか。

1:13:30

原田参考人

1:13:34

結束時の補完措置について説明を受けていたということはないというふうに私は認識しております。

1:13:41

塩川哲社君

1:13:43

この公的統計は、政策の規格立案の根拠であるとともに、国民が政策を評価するための基盤的な情報であります。公的統計の信頼を揺るがす問題が相次いでいるときに、国会に適切な報告が行われていなかったことは、県参院としての役割を果たしたと言えるのか。この点についてのお考えをお聞かせください。

1:14:05

原田参考人

1:14:07

繰り返しになって申し訳ございませんが、この国会の要請の報告は、数多い統計調査につきまして横断的に検査をするということでございます。先ほど申し上げましたけど、本件の調査におきましては、298の統計調査につきまして、調査結果に沿って実施されているか、誰に着算して横断して確認したということで、特定の調査の集計方法が、統計相談にどのような影響があったかという具体的な統計処理に関わる詳細の分析等までは行う、そのような余地がなかった。どうするか。報告までではまず横断的に状況を把握する、そこを優先してやっておりますので、そこについては行っていなかったということでございます。その事情につきはちょっと御理解いただければと思います。

1:14:54

塩川定世君

1:14:55

時間が参りました。終わります。ありがとうございました。これにて各会派を代表する委員の質疑は終了いたしました。これより自由質疑を行います。質疑をされる方は、挙手の上、委員長の許可を得て発言されるようにお願いをいたします。また発言の際は、所属会派及び氏名をお述べいただき、一人一問、1分以内としていただきますようにお願いをいたします。それでは質疑のある方は、挙手をお願いいたします。

1:15:30

塩川委員

1:15:35

日本共産党の塩川定世です。参議院決裁委員会が要請しました、予備費の使用状況に関する体系検査結果報告についてお尋ねします。そのポイントは何なのかということを御説明いただきたいのですが、その際に、これまで政府は予備費の執行は既存の予算と一体として執行されるため、予備費だけ区別して執行状況を確認できないとしてきたわけですが、実際には予備費の執行状況を区別できることが明らかになった。これまでの政府の説明が虚偽だったのではないのか、この点が問われていると思いますが、その点の認識を伺いたいのと、また国会の議決を回避し得る、巨額の予備費の執行そのものが財政民主主義、国会中心財政主義に反するのではないか、この点についてもお聞きしたいと思います。

1:16:29

金田参考人

1:16:31

はい、お答えいたします。会計検査院は、令和4年6月に参議院決裁委員会から国会法第105条の規定に基づき、予備費の使用等の状況について検査を行い、その結果を報告するようご要請をいただき、検査の結果を5年9月に報告しております。報告のポイント、概要について端的に申し上げますと、予備費の使用決定により予算が配付されるなどした八府省等は、実務上の取扱いとして事業を単位として予算の執行管理を行うとしていたこと、事業によって複数ある財源のいずれから出土を行うこととするか、という財源選択の順序の整理方法等は異なるものの、いずれの事業も予備費使用額を財源とする予算額に相当する予備費使用相当額の執行状況を区別できるようになっていたと。二府省の四事業におきましては、予備費使用決定日から年度末前の日数を超える期間等を用いて予備費使用要求額を積算しており、これら四事業については予備費使用相当額の全額が翌年度に繰り越されていたことなどがございます。ご質問ございました。これまで政府の説明は虚偽だったのではないかという点についてでございます。予備費の使用決定による予算の配付及びその後の予算執行につきましては、財政法等の会計法令上予算科目を単位として行われますことから、令和3年度の予算科目の執行状況について見ましたところ、予備費使用相当額の執行状況を区別できるもの、これはございませんでした。一方、八府省等は実務上の取扱いとして、管理部等により事業単位で予算の執行管理などを行うなどしておりました。そして事業によって財源選択の順序の整理方法等は異なりますが、いずれの事業も予備費使用相当額の執行状況を区分することができたことなどを踏まえまして、本年9月に参議院に提出した報告書では、会計制度の所見として、政府において事業ごとに事業予算全体の執行状況の合わせまして、その内訳として予備費使用相当額の執行状況を公表すること、事業ごとに財源選択の順序の整理方法等を明示することなどを記述しております。また、国会議決の回数と、協力の予備費執行そのものが、財政民主主義に違反するのではないかというご質問でございますが、予算における予備費等の規模等がどうあるべきかという点につきましては、国会におけます予算編成のあり方に関する問題でございますので、この場合のお答えは差し控えさせていただきたいと存じます。予備費につきましては、その額が高く上っていることから、国会においても様々な議論がなされており、国会、引いては国民の感謝が高い事業であるということは承知しております。これまでの検査結果により明らかなとなった事情や、国会でのご議論等も踏まえて、予備費の使用決定により配付された予算が適正かつ適切に執行されているかにつきましては、今後も引き続き検査してまいりたいというふうに考えております。ほか、よろしいございますか。それでは、これにて原田参考人の所信に対する質疑は終了いたしました。原田参考人、ありがとうございました。お疲れ様でした。以上をもちまして、検査官の候補者からの所信聴取及び所信に対する質疑は終了いたしました。本日はこれにて散会をいたします。

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