PolityLink

このサイトについて

参議院 内閣委員会

2023年06月15日(木)

3h51m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7547

【発言者】

古賀友一郎(内閣委員長)

新藤義孝(衆議院議員)

阿部司(衆議院議員)

有村治子(自由民主党)

山谷えり子(自由民主党)

打越さく良(立憲民主・社民)

三浦信祐(公明党)

高木かおり(日本維新の会)

田村智子(日本共産党)

木村英子(れいわ新選組)

上田清司(国民民主党・新緑風会)

古賀友一郎(内閣委員長)

打越さく良(立憲民主・社民)

高木かおり(日本維新の会)

田村智子(日本共産党)

木村英子(れいわ新選組)

1:40

ただいまから内閣委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。昨日までに、若林陽平君、木良芳子君、塩田裕彦君及び水野本子君が委員を辞任され、その補欠として久保田哲也君、田村智子君、内越さくら君及び井久井名昭子君が選任されました。また、本日、大島久走君が委員を辞任され、その補欠として木村英子君が選任されました。理事の補欠選任についてお分かりいたします。委員の異動に伴い、現在、理事が3名決院となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。理事の選任につきましては、選例により委員長の指名にご一人願いたいと存じますが、ご異議ございませんか。ご異議ないと認めます。それでは、理事に山田太郎君及び久保田哲也君を指名いたします。なお、あと1名の理事につきましては、後日これを指名いたします。政府参考人の出席要求に関する件についてお分かりいたします。性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、内閣官房、内閣審議官、内閣参事官、広瀬、健二君ほか11名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することにご異議ございませんか。ご異議ないと認め、裁を決定いたします。参考人の出席要求に関する件についてお分かりいたします。性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に女性スペースを守る会事務局弁護士、滝本太郎さん、日本労働組合総連合会総合政策推進局長井上久美恵さん、作家森夏子さん、一般社団法人性的指向及び性自認等により困難を抱えている当事者等に対する法整備のための全国連合会理事事務局長上谷雄一さん、一般社団法人フェア代表理事松岡宗一さん、及び前イルマシー会議員細田智也さんを参考人として出席を求め、その意見を聴取することに合意ございませんか。合意がないと認め、作用を決定いたします。性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律案を議題といたします。まず、発議者衆議院議員 鈴藤 義孝君から出説明を聴取いたします。

4:54

鈴藤 義孝君

4:58

ただいま議題となりました本法律案につきまして、提出者を代表して、その提案理由及びその内容の概要を御説明申し上げます。性的指向及び性同一性の多様性につきまして、国民の理解が進んでいるとは必ずしも言えない現状に鑑みますと、すべての国民が性的指向及び性同一性の多様なあり方を互いに自然に受け入れられるような共生社会、すなわち、性的マイノリティはもちろんのこと、マジョリティの人も含めたすべての人がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できるような社会の実現を目指して、性的指向及び性同一性の多様性に関する理解の増進を目的とした諸施策を講ずることが必要であると考え、この法律案を提出した次第であります。以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。第一に、目的でございますが、性的指向及び性同一性の多様性を受け入れる精神を寛容し、もって性的指向及び性同一性の多様性に寛容な社会の実現に資することを目的としております。第二に、性的指向及び性同一性の定義でございます。この法律において、性的指向とは、恋愛感情又は性的感情の対象となる性別についての指向を意、性同一性とは、自己の独する性別についての認識に関するその同一性の有無又は程度に係る意識を言うこととしております。第三に、基本理念としまして、国民の理解の増進に関する施策は、全ての国民が、その性的指向又は性同一性に関わらず、等しく基本的人権を共有するかけがえのない個人として尊重されるものであるとの理念に則り、性的指向及び性同一性を利用とする不当な差別はあってはならないものであるとの認識の下に、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資することを旨として行わなければならないと定めております。第四に、性的指向及び性同一性の多様性に関する理解の増進に関し、国及び地方公共団体の役割事業主等の努力について定めることとしております。第五に、政府は毎年1回、施策の実施状況を公表するとともに、基本計画を策定し、おおむね3年ごとに見直しを行うこととしております。第六に、基本的な施策として学術研究等を推進するものとし、また、知識の着実な普及、相談体制の整備、民間団体等の活動の促進等について定めております。第七に、内閣府等の関係行政機関の職員をもって構成する「性的指向・性同一性理解増進連絡会議」を設け、連絡調整を行うこととしております。最後に、この法律は交付の日から施行することとしております。なお、この法律につきましては、施行後3年を目途として検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ずられることとしております。以上がこの法律案の提案理由及び内容の概要でありますが、この法律案につきましては、衆議院において修正が行われたところでございます。何卒御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者、衆議院議員、安倍司君から説明を聴取いたします。

8:15

安倍司君。

8:19

ただいま議題となりました、本法律案の衆議院における修正部分につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。第一に、この法律の目的に、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解が、必ずしも十分でない現状について明記することといたしました。第二に、定義語である「性同一性」の文言を、ジェンダーアイデンティティに修正することといたしました。なお、これに伴い、題名を含め、法案中の「性同一性」は、いずれもジェンダーアイデンティティに修正されています。第三に、学校の設置者が行う教育又は啓発等について、家庭及び地域住民その他の関係者の協力を得つつ行うものといたしました。第四に、国及び地方公共団体が講ずべき施策の例示から、民間団体等の自発的な活動の促進を削ることといたしました。第五に、本則の末尾に、この法律に定める措置の実施等に当たっては、性的指向又はジェンダーアイデンティティに関わらず、全ての国民が安心して生活することができることとなるよう留意するものとする。この場合において、政府はその運用に必要な指針を策定するものとするとの規定を追加することといたしました。以上であります。何卒、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。以上で、出説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。これより、質疑に入ります。質疑のある方は、順次御発言願います。

9:55

有村晴子君。

9:59

皆様、おはようございます。自由民主党の有村晴子です。15分という極めて限られた時間で、5問質問を伺いたいので、ご準備をいただきました答弁者皆様に感謝を申し上げ、ご協力を仰ぎます。よろしくお願いいたします。歴代の安倍、菅義偉内閣総理大臣、自民党総裁が明言されてきたように、LGBT等性的マイノリティの方々に対する不当な差別や偏見はあってはならないと考えます。と同時に、このLGBT理解増進法案によって、国民の不安が増すような事態は、避ける努力を続けなければなりません。私たち女性の多くは、公衆浴場の女湯や女性トイレ、公衣室が安全で安心できる場であることを極めて重要な価値だと考えており、女性や子どもたちの安全・安心を確保するために、下半身男性の外形をした人が女性スペースに侵入することを防ぐ社会規範・法規制は、当然、これからも堅持してほしい社会秩序だと考えます。安心できる女性トイレが今後も存続し続けることは、視覚的に重要です。現在、東京都渋谷区の公衆トイレ等において、従来男女別にそれぞれあったお手洗いが、男性消便器及び共用トイレと改修されてしまった箇所が複数あり、区民や都民の不安・動揺が広がっています。これがLGBT理解促進の目指すところなのでしょうか。誰にとっても気兼ねなく入れるトイレを、というのであれば、従来の女性トイレ、男性トイレに加えて、誰でも気兼ねなく入れるトイレを、という第三案の設置があるべき姿だと考えます。この法案は、従来の女性トイレを解消し、ジェンダーレス・共用トイレに代替していくことを目指しているわけではないと明確に断言できますか。

11:58

発議者・修正案提出者・衆議院議員 鈴藤 義坂君

12:03

とても大事なポイントだと思います。そして前提といたしまして、この法案は理念法であります。何か個別具体的なものを取り決めたり、定義をしたりということではございません。そして、お尋ねの女性用の施設等の利用のあり方を変えるようなものではない。そういったことは想定をしておりません。そして、社会生活の上では、そもそもこの法案におきましても、憲法14条の下で差別は禁止されている一方で、合理的な区別として、戸籍上の性別、ないしは身体的な特徴によって判断される、男女の性別に基づき、ご指摘のような施設が区分される、この秩序が設けられているわけであります。本法案は、こうした合理的な男女という性別に基づく施設の利用のあり方を変えようというものではございませんし、マジョリティの女性の権利や女性スペースの侵害は許されないことは当然だと、このように考えております。したがって、こうした区別があった上で、男性用トイレ、女性用トイレに加えて、多目的トイレやジェンダレストイレなどの整備というものは考えられると思いますが、それは、女性用トイレをなくして何かに切り替えるということではないと、このように私は考えているわけであります。次に、教育について、文部科学省に伺います。現在、小中学校の性教育においては、男女の性行為、すなわち具体的な性行の方法については取り扱わない旨、学習指導要領で規定をしています。今後、本法案によってLGBTに対する社会の理解が進んだとしても、学校教育においては、性的マイノリティの方々の性行為や性的描写について、具体的に学校で教育する趣旨ではないという理解でよろしいでしょうか。文科省に伺います。

14:01

主義における審議の過程で、本法案は理念法であり、個々の人々の行動を制限したり、新しい権利を加えたりするものではないとの見解が示されており、本法案は児童生徒に具体的な性行の方法を教えることを目的としたものではないと理解しております。なお、現行の中学校の保健体育の学習指導要領においては、思春期に妊娠や出産が可能となるような成熟が始まるという観点から、受精・妊娠までを取り扱い、妊娠の経過、すなわち性行為は取り扱わないものとされており、この点を踏まえた対応が必要であると認識しております。また、小中学校及び高等学校における性に関する指導に当たっては、発達の段階を踏まえること、学校全体で共通理解を図ることなどに配慮することとなっており、これを踏まえた指導が行われるべきものと考えております。

14:45

有村晴子君

14:47

明確なご答弁を拝聴いたしました。続けて、海外先進国の立法状況について伺いたいと思います。朝日新聞、毎日新聞、日経東京新聞が「日本だけがLGBTに関する立法が遅れている」と報道される一方、読売新聞や産経新聞は「LGBT法案がないのは日本だけだというのは誤りである。各国ともLGBTに特化した差別禁止法を設けていないのが一般的だ」と報じており、報道のトーンは対立をしています。一体どちらが正しいのでしょうか。G7先進7カ国においてLGBTに特化した法律を持っている国はどのくらいありますか。外務省に伺います。

15:35

外務省大臣官房石月慎君君

15:38

お答え申し上げます。G7各国の取り組みにつきましては、各国を取り巻く事情が異なることから一概に比較することは困難でございますが、その上で申し上げれば、いわゆる性的指向、性自認を自由とした差別に特化した法律は外務省としては把握してございません。

15:57

有村晴子君

15:59

外務省が認識する限りG7においてLGBTに特化した法律はないということでよろしいですね。確認します。

16:06

石月慎君官

16:08

はい、そのとおりでございます。有村晴子君

16:11

外務省のご答弁を伺う限り、東京新聞がたびたび書いておられるような、日本だけがLGBTに関する立法が遅れている恥ずかしいとの印象を必ずしも持ち得ません。本件については、読売産経新聞の冷静な報道に耳を傾けたいと存じます。続いて外務省に伺いします。中日米国大使でいらっしゃるエマニュエル大使は、日米関係の強化に向けて精力的な貢献があります。政治家の経験も大いにプラスになっていると認識します。その一方で、ことこのLGBT問題については、大使の必要なまでに挑発的な言動が日々物議を醸しています。LGBT法案推進に向けての大使のなりふりかまわぬ言動については、自民党の部会においても厳しく指摘されており、国会においても与野党の議員がすでに大使の言動に疑義を呈し、全国紙の社説も米国大使の言動は大政干渉だと断じています。反発を覚える日本国内の声はすでに米国のFOXニュースでも取り上げられており、LGBTに関する大使の言動はアメリカ国内でも批判的に報道されています。そこでまず外務省に伺います。LGBTに関し、アメリカはどのような立法状況になっているのでしょうか。

17:32

外務省大臣官房 宮本三次官

17:36

答え申し上げます。米国内でのLGBT関連の立法状況についてですが、まず国、連邦レベルでは様々な考え方がございまして、性的指向、性自認に特化して差別禁止を定める法律はございません。一方で各州レベルで見てみますと、LGBTに関する法律の制定を積極的に進めているところから、LGBTに関して批判的な法律を制定しているところまで、州によって立場には幅広い違いがあるとこのように認識しております。

18:11

有村晴子君

18:14

すなわち、エマニュエル大使は、日本にLGBT法案を強く迫ってくる行動を重ねられる一方で、出身国の米国では、民主党、共和党においてもLGBTに関して様々な立場、法に対する立場があり、国レベルでのLGBT法案は成立していないということを外務省が証言いただきました。本国で実現できていないことを、こわだかに日本に迫る外圧、世論誘導、影響工作であるとすれば、これを警戒する声が出てくるのも無理からぬことだと考えます。LGBT法案に向き合う日本の現状については、大使は、日本は進化の過程にあると公言し、日本を見下し評定するような不尊な態度は、日米関係を大事にしたいと思う国民層を逆ねりし、既存します。LGBT法案、岸田総理のリーダーシップに感謝、あるいは、公明党のリーダーシップで来週には成立見込み、と先週のうちに発せられたツイッターは、国民の代表である与野党各会派の合意によって確定をする国会運営をも愚弄するものであります。日本は独立主権国家です。他国の支配や干渉を受けず、国の統治の在り方を決める主権は日本国及び国民にあります。LGBT法案について、専用化するばかりの大使の言動について、日本政府にはしっかりと独立国家としての境地を持って、毅然と向き合ってもらいたいと考える少なからずの国民の声に、日本政府を代表する外務省は一体どのように向き合われるのでしょうか。お伺いします。

20:02

宮本三次官

20:06

質問にお答えいたします。私どもとしても、当然、中日米国大使による様々な発言発信については承知しております。一般に中日米国大使を含む米国側とは、日米同盟のマネジメントの観点から、必要に応じて様々なやり取りを日々行っているところでございまして、私どもとしては、国民の信頼の下でしっかりと従い子を進めていきたいと考えております。

20:35

有村晴子君

20:37

外務省の御努力に敬意を払う一方で、アメリカの米国大使には敬意を持ち、その自由な発言を担保する一方で、私たちの国民感情にどう外務省が向き合っていただいているのか、その声にはどう向き合われるかということを伺っております。

20:59

宮本三次官

21:05

米国側とのやり取りの一つ一つの内容について、この場で明らかにすることは差し控えさせていただきますけれども、ただ私どもといたしましては、国民の信頼の下でしっかりとした外交を進めていきたいと考えておりまして、そのような立場に基づいて、常に心から必要に応じて、必要なやり取りを米側との間でしっかりとやっているところでございます。

21:29

有村晴子君

21:32

文字通り、御意図を尊重し、また本当にしっかりとやっていただいていることに敬意を持ち、当然ながらこの言動については、おそらくは米国大使館でも日本の外務省においても、アメリカの国務省においても、皆さんこの意図をやっておられるということに賛同しているかどうかは、私は預かり次第のところですが、厳密なコミュニケーションを、これからも日米の固い絆の信頼関係のためにご努力をいただきたいというふうに思います。共に生きる共生社会の原点は、皆の安心と尊厳、また相互の信頼と敬意、無理のない関係性が大事だと考えます。私は、日本の外務省のやり取りをしてびっくりしたことですが、アメリカへの内政干渉にならないように、それぞれ本当に気をつけて日本の外務省がやっておられること、私はその姿勢にも頭が下がる思いです。ですから、そのバランスの中で、外国との関係もあり、そして私たち人々の関係もあり、それぞれに敬意を持って、そして相手を尊重しながらも、自らの主張も大事にする、そういう共生社会の発展につながるような活動を、これからも私自身も続けていきたいと、明確にその温かい思いを持ちたいという意思を明確にして、私、自由民主党有村遥子の質問を終わります。ありがとうございました。

22:57

質問者 山谷恵理子君

23:24

おはようございます。自由民主党山谷恵理子でございます。性的少数者理解増進法が徹夜の朝鮮の杖修正されました。日本は思いやりにあふれた穏やかな国柄で、欧米のように同性愛が長く厳しく弾圧された歴史文化を持ちません。この問題で先行した欧米諸国では、今、社会の混乱、分断が広がり、女性の安全や権利が脅かされたり、子どもの教育に問題が噴出、悲鳴の声や訴訟が起きています。そのため、例えばアメリカでは、混乱にストップをかける反LGBTが19州で成立しています。31州ではトランス女子、体は男で心は女だから女子スポーツに出場するということで、どんどん優勝していったりしている。しかしこれはダメだということが31州で決まっている。ついに昨年の6月には国際水泳連盟、そして今年の3月には世界陸連がトランス女子の女子スポーツでの出場を禁止することにしました。つまりこの2年間で大きく状況は変わってきています。ブレーキをかけたり見直しが進んでいる、そのような中での今国会での私たちの審議であります。まずこの法案、マスコミの多くはLGBT法案と報道していますが、G7広島サミットでのコミュニケでは今や性的少数者はLGBTQIA+となっています。レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、これは性的指向ですね。それからT以下はですね、性自認、性同一性、つまりジェンダーアイデンティティであります。トランスジェンダーのT、心と体の性が一致しない。Q、クイア、クエスチョニング、よくわからない。インターセックス、アセクシャル、そしてその他もろもろもろもろ。これ国民の皆さま、理解できるでしょうか。本当に性的少数者に心を寄せるということは大事でありますけれども、概念が違う。そして願っている方向も違う。そうしたことを理解するということで非常な難しさがあると思っております。むしろ法律ではなくて、良識と思いやりの世界の問題というのが本質的なところかなと思います。また法案は地方公共団体の役割、事業者の努力義務、学校の協力などいろいろと求めております。各方面に影響を及ぼすと受け止めるべきだと思います。ジェンダーアイデンティティというのは認識、主観の問題。この制度運用が欧米では混乱のもととなっています。日本ではなりすましとか、自称して犯罪を行うなどということは論外。自分はこうだというある程度の連続、一貫性を概念とするということが衆議院の審議でございました。しかしこの証明となると非常に難しい問題を含んでいます。そんな中で有村先生も御指摘されましたが、渋谷区のジェンダーレストイレ、あるいは歌舞伎町タワーのジェンダーレストイレ、批判も多くて、私も歌舞伎町のタワーの方に行きましたが、非常に批判が多くて、警備員が立っていて物々しくて回収をするということでございました。こういった特に懸念の不安の多い部分、政府に早急に指針をつくるように促すべきではないかと思いますが、いかがですか。

27:15

発議者修正案提出者、衆議院議員 鈴藤 義昇君。

27:18

この法案は理念法でありますが、その根本は全ての国民が、今先生がお話しされた性の多様性についての理解を深めて穏やかに共生できる社会をつくると。これは憲法の要求でございます。それに基づいて、そのことを理解を進めようと、深めようということでございます。その中で、今のこの法案で新たに権利を認めたり、それから何かの施設の利用の仕方を変えたりとか、そういったことは一切考えていない。理念法でございます。その中で特に、マジョリティの女性の権利が侵されるのではないかとか、安全の侵害されるのではないかと、こういうようなご心配が出ておりますが、これは絶対に許してはならないことだということでございます。一方で、LGBTの皆さんの生きづらさがあると、これもやはりそれもあってはならないことだと思っております。ですから、そういう理解を深めていくためのことを、政府にまずは総括的に基本計画を作ったらどうだと。かつ、その計画を進めるためには、具体的な運用のいわゆるガイドラインのような指針のようなものが当然出てくるだろうと。それは今回の修正において、12条に付けさせていただきました。今後、こうした必要なものについては、しっかりとした検討が政府でなされるものではないかと、このように期待をしております。山谷衣梨子君。 合理的区別は差別ではない。合理的区別についての考えを、政府は早急に示してほしいということでありますので、それでよろしいですね。鎮棟吉高は衆議院議員。 合理的区別は差別でない。これは、4月28日の衆議院の内閣委員会において、こちらにいらっしゃいます国政議員からご質問されて、政府の方から答弁があります。これは憲法に基づいて戸籍であるとか、そうした生物において、合理的な区分をすること、これは当然の秩序の維持だということが、すでに現在において整理されております。ですから、そういったことも含めて、理解を深めていかなくてはならないと、このように考えているわけです。山谷衣梨子君。 文科省に伺います。教育に与える影響、様々な団体が学校現場に入って、発達段階を無視した教育を行ったり、性的マイノリティの児童生徒の権利を課題に要求したりすることによって、学校現場が混乱することはないかという声がございますが、どのように取り組まれますか。

29:45

文部科学省大臣官房テレカド学習基盤審議官。

29:48

お答え申し上げます。文部科学省といたしましては、法案成立の中付には、法の趣旨や関係規定等に基づき、適切に施行してまいりたいと考えてございます。その際には、第6条第2項を踏まえ、学校教育の実施に当たっては、家庭地域との協力を得ながら実施すること、第10条第1項を踏まえ、学校においても、真摯な発達段階に応じて対応していくこと、また、昨年12月に改定いたしました、生徒指導提供等でも記載してございますけれども、第12条も踏まえ、性的マイノリティの児童生徒への配慮に当たっては、他の児童生徒への配慮もしながら支援を進めることが重要であること等に優位しつつ、引き続き適切に実施していく必要があると認識をしてございます。

30:30

山谷恵理子君。

30:31

すでに全国でいろいろなLGBT教育というものが始まっているわけですが、私のところにたくさん、これは問題じゃないかと保護者や先生から寄せられておりますので、現状しっかり文科省は把握をして、正しい方向で進めていただきたいと思います。さて、2021年に党内でLGBTの議論になったとき、私がアメリカで学校のトイレの使い方でPTAの問題になったり、女子の競技に男性の体で心が女性だからと参加してメダルを取ったり、そういう不条理なことがある。社会運動化、政治運動化されるといろんな副作用があるのではないか。慎重な議論が必要とメディアに答えたところ、ものすごいバッシングに合いました。今はしかし2年経って現実のものとなってきています。その当時から安心安全な女性スペースをと訴えられてきた女性たちやLGBT当事者の声を集め、問題提起をしてこられた女性スペースを守る会や当事者団体など4団体の調整役されました弁護士の滝本太郎先生参考人としてお越しいただいています。まず4団体についての御説明、そしてこの問題についてどういうふうにお考えですか。

31:53

女性スペースを守る会事務局弁護士 滝本参考人

31:59

女性スペースを守る会は賛同者3000都議10人ほどで、うち730人ほどはレズビアンなどの性的少数者です。性別不合の会はトランスジェンダー、特に身体はのきついトランスセクシャルの方の集まりです。白衣類の会は様々な性的少数者の集まり、そして平等社会実現の会は40年間、現実に合間被害者の救済をしてきた方々で、その女性たちの悲惨な事件とトラウマの重さ、その状態をよく知っている方々です。認識については一つ目としては、女性トイレなどの女性スペース、これは多くの悲惨な性被害の被害があり、先人の女性たちが血と涙を流して戦い勝ち取ってきたスペースであること。トイレの中では女性は決してマジョリティーではなく、男性の体の人が来れば体格も筋肉も身長も多くマイノリティーであること。ところが、トランス女性は女性だ、のスローガンのもとに、その利用公認をさせようという運動の一環として法律が求められてきたという認識です。二つ目の認識は、先行した国ではジェンダーアイデンティティで法的性別を変更できるという制度があります。これは国民に本当に知られていません。これを日本では止めなければいけない。性別、セックスと時代と地域で異なるジェンダーと混同してはならないという認識です。三つ目は、そのほか、公衣室、女湯、デイブイシェルター、病院、刑務所、女性専用マンションの問題、さまざまなあります。また、女性スポーツでの公平性、その他各所のいわゆる女性枠の問題など多岐にわたるもので、具体的な議論を国民的にした上で、ということで認識を強く訴えてきました。以上です。

33:47

山谷 恵理子君

33:49

ありがとうございます。修正案で差別ではなく不当な差別としたことについて、四団体の皆様はいかがですか。指名を受けてから発言願います。

34:00

竹本参考人

34:01

委員長、法律は二年法であっても影響は大きいのではと心配していました。疑問をのめるだけで差別先導だなどと党職も懲戒請求される有様、ツイートを見れば、それを疑義を呈した女性らに対して罵倒が続いている有様でした。そのような差別というのを不当な差別と表現をすることによって、活動家の一方的な差別者だ、差別主義者だという、急断闘争、差別急断闘争をできにくくしたものですから、元老の自由が守られることとなりありがたいと考えております。

34:39

山谷 恵理子君

34:41

また先ほど文科省の答弁もございましたけれども、家庭及び地域住民その他の関係者の協力を得つつとしたことに、部分についてはいかがでしょうか。

34:52

竹本参考人

34:56

これは本当助かりました。これがなければ子どもが親の知らないままに成人に食い違いがあると導かれ、やがて思春期ブロッカー、ホルモン治療、そして乳房摂取や性別適合手術に進んでしまう危険性があるものでした。先行国では、この教育が始まって以来、男だったのではないかという思春期の女子が格段に増えたという報告もあります。思春期は正常なる異常状態です。ですから、家庭などの理解を得つつ、それこそ慎重にしていかなければいけない、後で後悔しても始まらないことですから、子どもらの健康を守るために入れてくれて助かったと考えています。

35:35

山谷絵里子君

35:37

修正によりまして、民間団体の活動促進を削除したこと、また指針の策定で12条に「すべての国民が安心して生活できるように」を加えたことについてはいかがですか。

35:52

竹本参考人

35:57

民間団体の努力には敬服いたします。しかし善意で行動する中でいろいろなことがあります。職務を間違えば失うはずの資格ももともと持っていないのに、親を排除して子どもに会い、ジェンダーアイデンティティのことを教育していく団体もあり得ます。責任を負える立場でもない者が、実質委託を受けてしまう可能性もある。これを削除したことは適切だったと考えます。指針については、この2年間、先行した国々の混乱はいよいよ明白になり、イギリスでは昨年4月、正常化に火事を切ったことなども考えて、女性や子どもの安心・安全も重要であるという趣旨を入れたわけですから、とても貴重な情報でありがたいです。また、すべての国民が安心して生活できるようにと一文を追加させたことで、警察が女子トイレなどの事件について萎縮する危険性が大きく下がったと思います。

36:50

山谷英子君

36:52

法案が成立した場合、今後の課題について、あるいは要望についてお聞かせください。

37:00

竹本参考人

37:03

国にあっては、トイレなど女性スペースの維持と安心・安全の確保、また女子スポーツの公平性の確保について、法律を検討してほしいと願いします。メディアは国民の知る権利、これにつけしてほしい。言論の自由を守ってほしいと思います。そして私たち国民、市民としては、選考した自治体の条例を含む様々な問題に取り組んでいくことになろうと思います。女性用トイレをつくらず、この問題を避けるために、すべてオールジェンダーという共同便所にするのはやめさせたいです。また例えば、東京、江戸川区では、付属委員は男女均衡にと言いつつ、トランス女性を女性とカウントできるという条例になっている。その逆もあるわけですが、本当にそれでよいのかということも議論すべきと存じます。以上です。

37:54

山谷英理子君

37:56

イギリスのスナック首相は、教育内容、更衣室、トイレの使われ方について非常に残念な状況。子どもたちの安全と幸福は最も重要、デリケートな領域で慎重に扱うべきと憂いています。また、昨年4月にはイギリスの政府、新しくつくられるトイレは男女別を義務づけることとなりました。この4月、カンザス州では、女性スペースを守るための権利法が成立いたしました。滝本さん、ありがとうございます。法案成立後、様々な法改正、通知の見直し、さらには女性スペースを守るための新しい法律をつくる必要も出てくるかもしれません。実際、自民党、私たちは、全ての女性の安心・安全と女性スポーツの公平を守る議員連盟を立ち上げつつありまして、北京にだけでも50数名に今なっているところでございます。現状をしっかり把握する、暴走や女性と子どもの安全面で心配があれば、その声をしっかりと受け止めていく。社会に分断、そして混乱が起きないように、日本の美しい国柄が壊れないように努め続ける責務が、私たち自民党にはあると思います。そして、全ての国会議員にあるというふうに思っております。難しい宿題に取り組み続けたいと思います。ありがとうございます。

39:54

内越桜君

40:00

立憲民主社民の内越桜です。私たちの会派は、LGBTの方々の困難を解消するには、本来、差別解消を目指す法制度が必要であると考えております。ですから、LGBT差別解消法案や、同性婚も可能とする婚姻平等法案を既に国会に提出しています。理解増進にとどまってはいけない。しかし、せめて一歩でも前進するためにと、2年前、議連に示された理解増進法案を受け入れました。ところが、超党派の議連でまとめた法案を衆議院で提出したのは、立憲民主党らにとどまった上、衆議院で可決し、本委員会で今審議しているこの法案は、4党が急遽合意したもので、LGBT理解増進どころか抑制法案であって、本当に残念でなりません。さて、昨年のG7エルマウコミュニケは、差別や暴力からのLGBT保護を訴え、本年のG7広島衆のコミュニケは、LGBTQIAの人々の人権と基本的自由に対するあらゆる差別について強く非難すると踏み込んだものではなかったでしょうか。

41:20

内閣府笹川政策統括官

41:30

お答え申し上げます。サミットコミュニケ等を踏まえてどう対応していくかということと承知しております。政府といたしましては、G7広島サミットのコミュニケを踏まえ、それから昨年のエルマウ首脳コミュニケ、記載ございます。多様性が尊重され、すべての方々がお互いの人権尊厳を大切にし、生き生きとした人生を共有できる社会の実現に向けて、引き続き多様な国民の方々の声を受け止め、それからもちろん法律の指示、それから国会における審議も十分に踏まえて取り組んでまいりたいというふうに考えております。

42:10

内越桜君

42:12

今の東米にあるように、岸田政権ははっきりと国際的にLGBTに対する差別を防止するということを国際的な公約にしているわけですけれども、今ここで岸田総理も自民党総裁であるにもかかわらず、このように理解抑制法案にとどまるというものについて審議を私たちはさせられているということで、本当に二枚舌が鼻はだしいと考えられます。そして日本政府はですね、国連から性的指向、性自認差別禁止の法制美容勧告されているのではないでしょうか。これも内閣にお願いします。

42:52

内閣官房 広瀬内閣参事官

43:04

お答えいたします。現在審議のなされている理解増進法案については、与党案のほか複数の法案が提出され、13日の衆議院本会議において与党案の修正案が可決されたものと承知しています。議員立法として審議がなされているものであり、政府としてその内容についてコメントは差し控えます。なお、各国の取り巻く事情が異なることからも一概に比較することは困難ですが、その上で申し上げれば、G7各国においていわゆる性的指向、性自認を自由とした差別に特化した法律はございません。【質問者】違います。【質問者】聞いている内容と答弁が違うんで。

43:46

内閣官房はい。もう一回質問してください。内越桜君。

43:50

国連から日本政府は性的指向、性自認差別禁止の法整備を勧告されていますよね、ということです。はい。教授をお願います。

44:04

広瀬内閣参事官。

44:06

はい。お答えいたします。自由権規約委員会が我が国の政府報告審査を踏まえて公表した総括書件には、ご指摘のような点も含め、同委員会の見解及び勧告が含まれたものと承知しておりますが、この書件は法的拘束力を有するものはないと承知しております。

44:26

内越桜君。

44:28

端的なご答弁をお願いします。国会図書館に伺います。先ほど外務省が有村委員のご質問に対して、LGBT差別に特化した法律、それについては承知していないという答弁だったわけですけれども、特化した法律ということではなくて、各国はLGBT差別も含む包括的な差別禁止で何とか対処しようと努力をしていらっしゃるわけですね。国会図書館に伺いますけれども、日本以外のG7各国には、性的指向、性自認差別禁止に関わる法制度があるのでしょうか。

45:11

国立国会図書館、塩田専門調査員。

45:17

お答えいたします。G7のうち、アメリカを除く諸外国では、包括的かどうかは別として、国によって適用分野は異なりますが、性的指向または性自認は、人種、宗教など一般的な差別禁止に関する法律の中で、差別禁止自由とされております。アメリカにおいては、2020年に労働者の開戸をめぐりまして、性的指向や性自認を理由とする不利益取扱いが、1964年公民憲法第7編で禁止される「性を理由とする差別」に当たるとする、連邦最高裁判所の判決が出ています。連邦レベルでは、差別禁止自由として性的指向または性自認を明記している法律は存在しません。州レベルでは、差別禁止を名分で規定する法律がある州もございます。

46:06

内越さくら君

46:09

今のご説明にあったように、わざわざ特化した法律や制度があるわけではないけれども、すでに包括的な差別禁止への取り組みの中で対処している。ですから、日本において、まず包括的な差別禁止に取り組まなければいけないんだけれども、それすらない状況ですから、一つ一つ、LGBT差別について禁止する取り組みが必要であるということは言えると思われます。そして、2021年5月の超党派のLGBT議連の合意案は、五輪を控えての妥協の産物ではありましたが、差別は許されないという文言を加えてあったものです。しかし、自民党内の反対によって残念ながら国会提出にはならず、今年になって2月の総理の同性婚を認めれば社会が変わってしまうといった発言や、総理秘書官の差別発言などを挽回したいということだったのでしょうか。法案安成率の動きが加速しました。しかし、自民党内のブラックボックスで異論が出たと報じられておりますけれども、突如5月半ばに修正案が与党から提出されました。衆議院で修正された本法案は、超党派の議連の案の3条にあった「差別は許されない」、この言葉は消えて、不当な差別はあってはならないとなりました。連合は差別禁止に取り組んでこられました。さらに、全ての労働者が、性的自主行、政治に関する差別を受けることがない環境整備を求めて取り組んでこられました。取り組みの内容について、総合政策推進局長の井上参考人に伺います。

47:49

日本労働組合総連合会総合政策推進局長 井上参考人

47:56

お答えいたします。参考資料1ページ以降をご覧いただきたいと思いますけれども、2016年、連合は、性的自主行、政治に関する差別禁止に向けた連合の当面の対応についてを中央執行委員会で確認し、同年には、日本で初めてLGBTに関する職場の意識調査を8月に実施し、プレスリリースをいたしました。資料8ページの調査結果によれば、LGBT当事者が身近にいて、かつLGBT関連のハラスメントを受けたり、見聞きしたりした人は約6割に上っており、またLGBTに関する差別に対する姿勢はなくすべきが8割を超えておりました。また、2018年には、この調査の結果を踏まえ、資料24ページにありますが、性的自主行、政治に関する差別禁止に向けた取組ガイドラインを策定し、各職場において性的自主行、政治に関する差別を禁止する措置が講じられるよう、労働協約の締結により、法整備に先んじた取組を促進しております。

49:10

内越桜君

49:12

そうした差別をなくしていこうという連合の取組には敬意を表したいと思います。ところが、本法案には、超党派議連の3条にあった「差別は許されない」が消えてしまって、「不当な差別はあってはならない」となりました。差別はそもそも不当ですし、許されないからあってはならない。何か許されないというのがあってはならないというのは、どうも差別解消に向ける意思が弱まっているように感じられます。そして議連の案にあった「性自認」との文言が消え、本法案には「ジェンダーアイデンティティ」となっています。この文言中心も何か不可思議なんですね。すでに各地の自治体や就業規則などでも「性自認」という言葉が用いられているのに、かえって混乱を生じさせるのではないかと懸念せざるを得ません。これらの文言の修正について、連合のお考えを伺います。

50:08

井上参考人

50:10

お答えいたします。まず、不当な差別はあってはならないについてですが、不当か不当でないかの判断は誰がするのか、すべての差別は不当ではないのか、多くの矛盾をはらんだ文言であり、禁止されるべき差別がより深刻化をし、差別解消はおろか、理解増進にすら逆行する可能性を懸念しております。また、ジェンダーアイデンティティについても、今、議員から御指摘もありましたが、すでに「性自認」を用いて条例を制定している地方自治体や、性的指向「性自認」に関する差別を禁止する取組を講じている職場などでは、今後も「性自認」を使い続けてよいのか、変えねばならないのかなど、様々な混乱をきたす可能性も想定ができます。概念的に同一のものであるならば、すでに社会に一定程度浸透している「性自認」を用いるのが適当ではないでしょうか。この法案は、議員立法ですので、私たち連合も、前回一致での成立を求めてまいりましたが、国会への法案提出に際しては、複数の箇所が修正され、現在審議されている法案は、要の部分が2021年に与野党で合意した「超党派法案」から大きく異なる内容になっております。結果的に衆議院で前回一致での成立もならなかった点も含め、大変残念に思っております。

51:43

内越桜君。

51:45

御指摘のとおりです。本当に前回一致ということでもなく、生贄の状態で送られて、そして今、今日を迎えているということは、私としても誠に遺憾です。超党派議連の法案にあった調査研究が、本法案の9条では学術研究に修正されています。これについても大変問題だと考えております。LGBTの人口比率、あるいは国勢調査でも同性カップルの把握もしていないと思うのですけれども、それについて政府の方に伺います。

52:19

総務省統計局 岩澤統計調査部長

52:24

お答えいたします。LGBTの人口比率統計につきましては、総務省統計局では作成をいたしておりません。また、我が国を住まいの全ての世帯を対する国勢調査におきましては、全国一律の客観的な基準で把握する必要があるということでございまして、婚姻関係等につきましては、民放などの法制度に基づいてございます。同性カップルについては、現在調査しておられないところでございます。

52:54

内越桜君

52:56

そうなんですね。把握もしていないということなんです。ですから、超党覇議連の法案にあった調査研究から、本法案の9条の学術研究に修正されたことは、非常に重大な後退であると言わざるを得ません。本来LGBTの人口比率、あるいは事実上の同性婚カップルなどですね、そうしたことについて調査すらなされていない。であれば学術研究も傍つかないわけです。学術研究や政策の検討にあたっては、基礎データが当然必要であって、基礎データの収集は国が責任を持って行うべきはずです。学術研究のためにも、政策を立案するためにも、その基礎データとなる各種調査は国が行わなくてはならないはずです。そして収集した個的なデータを学術研究、市民に提供すべきはずです。男女共同参画社会基本法18条には調査研究条項があり、DVや女性就業率について調査を行って結果を公表し、それが政策に生かされてきたということであります。そもそも超党派切れの法案では、同じく調査研究条項に基づいて国が責任を果たすことが期待されていました。にもかかわらず、学術研究に限定することになると、これはもう国の責任を放棄させることになると思われます。井上参考人にお見解を伺います。

54:22

井上参考人

54:24

はい、お答えいたします。議員ご指摘のようとおりですね、男女共同参画社会基本法第18条の調査研究条項が本来ベースになっているものであり、超党派法案に盛り込まれていましたけれども、調査研究はその結果を国民に広く周知をし、啓発する機能も持つものであり、そのような客観的な統計は政策を立案するにあたって根拠になるものだと思っております。現在、内閣府男女共同参画局におかれましても、さまざまな調査研究が行われ、例えばDVであるとか、困難を抱える女性に対する調査もたくさん行われております。そのことが結果として政策につながり、予算の確保にもつながっているというふうに思っております。その意味では、調査研究が学術研究に変われば、国が調査研究を実施する責任がなくなるだけでなく、研究が行われる分野も狭くなり、政策にもつながりにくくなる点を懸念しております。

55:24

内越桜君。

55:28

ご指摘のとおりだと思います。そして、本法案において、民間団体等の自発的な活動の促進という言葉はないんですね。削除されてしまいました。この点についても、井上参考人に御所見を伺います。

55:42

井上参考人。

55:44

お答えいたします。法案にも、学校、地域、家庭、職域、その他の様々な場が明示をされているにもかかわらず、あえて民間団体等の自発的な活動の促進だけを削除するのは、必然性に乏しいのではないかと考えております。当事者関係団体をはじめ、すでに多くの有益な取組が講じられている民間の自発的活動に関する期日が削除されたのは、公権力による民間の自由な活動への制限を早期をさせ、活動の意識を招きかねない事態を懸念しております。

56:24

内越桜君。

56:26

この点も、理解促進とは逆行する後ろ向きな修正であると言わざるを得ないと思います。そして、学校教育の条項に関してですけれども、超党派案では、学校設置者の努力、独立した条項でありましたが、6条の事業主導の努力条項に投稿されてしまいました。2015年の文科省の通知では、LGBTの児童生徒の規制値は極めて高い。学校が安全とは言えないということが明らかにされて、学校での取組が求められてきました。この点も、残念ながら交代と言わざるを得ないかと思います。連合として、学校設置者の努力義務について、どのようにお考えでしょうか。

57:10

井上参考人。

57:12

お答えいたします。資料の4ページにも記載をしておりますが、連合は、2016年に決定をした対応方針の中で、性的指向・性尽尽に関する学校でのいじめやハラスメントに対して、広く相談・支援に応じられる体制の整備や、すべての教職員を対象とした研修の実施を求めるとともに、外部の専門機関や自治体の窓口との連携を強め、児童・生徒からの相談に応じる環境を整備することとしてまいりました。議員御指摘のように、LGBTの児童・生徒の基地年齢が極めて高いなどの状況を踏まえれば、こうした相談体制が適切に整備されていることが非常に重要だと考えます。学校設置者の努力が、事業者との努力の上昇に統合された結果、こうした学校における相談体制の整備に向けた取組が弱まると想定されることを懸念しております。

58:15

内越桜君

58:17

この点も、そもそも超党派で理解を増進しようということで、この法案について取り組んできた趣旨は何だと、全く後退していっているのではないかと懸念せざるを得ないところです。そして、改めて教育現場での理解増進を重視する独立情報がなくなることについて、連合はどのようにお考えかということを伺います。

58:44

井上参考人

58:46

お答えいたします。2017年に日本学術会議が提言を発表しているのですが、この提言の中に、国連の基準に照らせば、性的マイノリティに関する人権啓発などの理念的な取組だけでは不十分である。家族としての承認を含めた生活基盤の確保、性的指向や性自認への適切な対応を含め、教育訓練の提供、雇用・労働における性的マイノリティへの権利保障など、具体的措置が講じられなければならないとの記載があります。教育訓練の提供に関する具体的措置が講じられるのが教育現場であるわけですが、教育における理解増進を重視する条項がなくなることで、こうした具体的な措置を講ずることに対して、教育現場が後ろ向きの姿勢をとらざるを得なくなり、LGBTに関する理解増進が結果的に教育現場で忌避されるのではないかという懸念を致しております。

59:57

内越桜君。

59:59

本当にこのLGBTの方たちの権利擁護について、少しでも一歩でも進めてほしいと頑張ってくれた方たちによっても、ここでは本当に裏切られたような、そういった修正と言わざるを得ないんですね。そしてこの超党派の案にはなかったものとして、本法案に家庭及び地域住民その他の関係者の協力を得つつというようなことが8条に追加された。これについて井上参考人どのようにお考えでしょうか。維新国民案の当初の文言ですね、その文言がどうしてもこの今世紀諸党に吹き荒れて、性教育バッシングの発想を彷彿とさせざるを得ないようなものでした。日本では寝たくを起こすなとばかりにですね、包括的性教育が抑制されてきました。ユネスコが推進している包括的性教育はLGBT教育も含むものです。保護者の理解や子どもたちの発達程度を強調する文言というのはですね、包括的性教育をさらに抑制してしまうんじゃないかと。それもLGBTの理解の増進には全く後ろ向き逆行するものと考えられます。この本法案の保護者の理解、与党案の保護者の理解というものを本法案が過程に置き換えて、さらに地域住民という言葉を加えたと。これによってですね、親や地域住民のごく一部の批判が来る。批判が来た途端に学校でのLGBT理解増進やっぱりやめておこうかと。一つでも批判の声があったらやめておこうかというようなですね、萎縮しかねない。これって本当に包括的性教育を推進しようとしてきた方々が吹き荒れる性教育バッシングを前にですね、萎縮してしまったと。それを彷彿とさせる、その二の間にならないかということは心配なんですけれども、その点について井上参考人の御見解を伺います。

1:02:08

井上参考人。

1:02:10

お答えいたします。保護者の理解が家庭に置き換えられ、さらに地域住民、その他の関係者の協力を得つつという文言が新たに追加された点につきましては、これまで培われてきた教育の内容に変更が加えられ、教育現場で混乱を起こす可能性もあり、必ずしも条文で明示をする必要はないのではないかと考えます。また、どこまでが地域住民、その他の関係者に含まれるのか、その範囲が明確ではありません。一方で民間団体等の自発的な活動の促進を削除するというのは、やや整合性を欠くのではないかと思っております。

1:02:55

内越桜君。

1:02:58

非常にこの点も、少しでもささやかでも一歩前進させようと、LGBTの理解増進について一歩でも前進させようという努力に対して、非常に後ろ向きな火や水浴びせるような変更が加えられたということは誠に勘であって、これの法案を通すわけにはいかないことを改めて確信いたしました。そしてこの本法案12条、全ての国民が安心して生活できるよう留意するというこの留意条項について、井上さん、今夜どのように捉えられているでしょうか。この言葉自体が、あたかもLGBTの方々が何やら国民のある方たちにとって安心・安全を脅かす存在であるかのような、どんなメッセージになりかねないと思うのですが、いかがでしょうか。そしてこの本法案の同条件では、この場合において政府はその運用に必要な指針を策定する、こういうまであるんですね。これはLGBT理解増進・差別解消のため、自治体や雇用の現場で様々な努力がなされてきたわけですけれども、そういうことをしてはいけないのかと。それあたかも縛るような指針が策定されて、非常に萎縮させることになるのではないかと。つまりLGBTの人たちへの理解を予防して排除しかねない、希望よりも絶望を与えるのではないかと、そのように懸念されるのですが、いかがでしょうか。

1:04:32

井上参考人。

1:04:34

お答えいたします。衆議院での修正協議を経て新設されました第12条は、多数派の国民が安心できる範囲内でなければ、性的マイノリティ当事者に対する施策が一切許容されないかのような条文であり、こうした条文を持つ法律が理解の増進を実現し得るのか、疑義を呈さざるを得ません。現に存在する差別が容認されるばかりか、むしろ助長する危険性をはらむものだと考えております。また、運用に必要な指針の策定に当たりましては、基本理念における全ての国民が、等しく基本的人権を共有するかけがえのない個人として尊重されるものであるということに十分留意をするとともに、当事者を含めた関係者が三角した場で検討される必要があると思っております。かつ、この指針の実効性を確保するため、法律の施行後、施行状況に関する実態調査を行うとともに、関係者が三角する公開の場で見直しを含めた検討を行うことも必要だと考えます。性的指向、ジェンダーアイデンティティを問わず、誰もが基本的人権を享受できる社会を実現するために、実態把握を行うとともに、関係者三角の下で必要な検討を行っていただきたいと考えております。

1:06:06

内越桜君。

1:06:09

調査研究が学術研究に変更されてしまったということも、今御指摘いただいた実態把握について、むしろそれが難しくされてしまう、実態把握に一歩踏み込むというよりは、手がかりもないままで法案に修正されてしまったということは、これまた本当に遺憾なことだと考えます。そして、この法案が残念ながら、ジェンダー、平等、SDGsの観点での取組に対しても逆行しかねないと批判懸念も上がっております。それについても、連合としてはどのようにお考えでしょうか。

1:06:53

井上参考人。

1:06:56

お答えいたします。私たち連合は、連合行動指針の中で、人権を尊重し、人種、性別、身体的特徴、年齢、思想心情、文治等による差別を行わず、またそれを許さないと明記をしており、人権が尊重される社会をつくることを、連合の本来的な社会的責務であると定めております。この間、海外にサプライチェーンを有する企業を中心に、海外労使紛争への対応は大きな課題となってまいりました。ビジネスと人権に対する認識の高まりに伴い、海外の取引先や調達先に関係する労働者や労働組合からの問題提起の増加も予想がされ、連合としても重要な課題であると認識をしております。今回、この法案が成立した場合、世界の潮流に日本が逆行する動きをしているのではないかと海外から見られ、ESG投資の観点で、忌避されるなどのリスクにもつながる可能性があります。そうなれば、企業にとってのビジネスチャンスだけでなく、労働者の雇用機会の一筆も招くのではないかと働く者の立場からは懸念をするところです。本来、全ての企業が人権に配慮した取組を講ずるべきであり、企業内での人権に関する方針は、日本の法律の枠内にとどまらず、先進的な取組がある国に合わせたグローバルな基準で設定をし、人権上のリスクを洗い出してそれを予防する人権デューデリジェンスを実施することが求められております。立法を二る国会の立場からも、企業によるビジネスの機会を阻害することなく、企業の成長を促すような立法措置や法律の運用を徹底していただくことを、働く者の立場からもお願いをしたいと思います。

1:09:00

内越桜君

1:09:02

非常に重要な御指摘だったと思います。私たち国会議員としては、そういったビジネスについて促進するようなことではなくて、むしろ阻害するような要因を新たに生み出すような法案は決して作るべきではないと考えますし、差別や分断の中で苦しんでいる方たちに真っ先に手を差し伸べる、せめて理解を増進して一歩を歩もうとするのがこの法案の当初の目的だったはずです。ところが、さまざまな、むしろ局会でありもしないことなど、そういったことをもとに、むしろ差別分断を強化するような、そうした文言を追加した上で、なぜ私たちはこの法案について、拙速に審議成立を急ぐのか、全く合理的ではないと思います。LGBT法連合会からも、当事者が求めてきた法案とは全く真逆の法案である、当事者にさらなる生きづらさを知る内容である、これが強く非難されていますし、女性たちからも、こうした分断の法案は、阻止されるべきだ、廃案されるべきだ、強い声が上がっています。ビジネス経済界の方たちからも、日本の経済発展を阻害するものだ、という意見が強く上がっているところで、なぜ私たちがこの法案を進めていくのか、それについては立ち止まるべきだ、と、委員各員の御理解いただけるものと考え、質問を終わります。

1:11:10

委員長 三浦信弘君

1:11:12

公明党の三浦信弘です。性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律案、いわゆる理解増進法案について質問させていただきます。LGBTと言われる性的少数者に対する不当な差別や偏見はあってはならないことは言うまでもなく、多様性を認め合う社会、法制性に富んだ社会をつくるというのが政府の一貫した方針だと私ども理解をしております。本法案は、社会における理解増進を進め、性的指向、ジェンダーアイデンティティの多様性が尊重され、全ての人が互いの人権や尊厳を大切にする共生社会を目指すことが目的だと理解をしております。13日の衆議院本会議で、自民・公明・日本維新の会、国民民主の4党による修正理解増進法案が賛成多数で可決したところでありますが、その後も一部の報道やSNSの投稿、メールやファックスによる問い合わせにはまだまだ多くの誤解があると思います。女性トイレなど女性のスペースが脅かされるとか、温泉や銭湯など公衆浴場が混乱するとか、この法律によって逆に性的少数者への差別が上昇されるなどの誤解であります。ですので法案について一つ一つ確認をさせていただきたいと思います。そこでまず初めに、理念法である理解増進法案の意義と目的について伺いたいと思います。修正案の1条において、その目的に性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解が必ずしも十分でない現状に鑑みという文言を明記したことの理由を含めて、改めて理解増進法案の意義について提案者である国重議員に伺います。

1:13:03

発議者、修正案提出者、衆議院議員、国重徹君。

1:13:08

もとより、性的マイノリティの方々が生きづらさを抱えてしまうことはあってはなりませんし、同時にそれ以外の方々もこれまで通り平穏に暮らしていけるような共生社会の実現を図っていく必要があると認識をしております。そのためには、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する理解の増進を図る必要があると考えて、この法案を提出した次第であります。その上で、今回、修正によって法案の目的規定に現状認識を明記し、本法案が理解の増進に関する法律案であることをより明確にしたことに、この修正の意義があると考えております。既に憲法によりまして、差別はあってはならないとされ、様々な必要な取組がなされてきたところではありますが、政府にしっかりと研究をさせ、基本計画を策定させる中で、こうした既存の取組を全体的に整理をして、政府の政策としてしっかりとした位置づけを与え、既存の取組をより良い形で充実させることで、社会全体として共生社会に近づけると考えております。三浦信夫君。 整理して御発言をいただきました。次に、性同一性という表現をジェンダーアイデンティティに改めた理由について伺いたいと思います。性同一性という表現をジェンダーアイデンティティとして英語の言語を表記することで問題はないということ、加えて法律的な意味の変更がないと理解をしておりますが、これらについては国民的理解増進の視点で丁寧な説明が必要だと思います。提案者に丁寧に説明をしていただきたいと思います。

1:15:00

国重徹衆議院議員。

1:15:03

三浦委員御指摘のですね、性同一性という表現をジェンダーアイデンティティに改めたこの文言修正につきましては、内容は維持しつつ、法制的な意味は変わらない範囲で表現の面で工夫を施したものであります。衆議院に提出された各案では、性自認、性同一性となっておりまして、それぞれの提出者の思いがあったわけでありますが、もともとはいずれも英語で言うジェンダーアイデンティティの訳でありまして、法制的な意味は同じでした。そこで協議を経る中で、これを争点化させ、混乱を生じさせしまうよりは、ジェンダーアイデンティティを採用するのが適当との考えに至ったところであります。ジェンダーアイデンティティという用語を用いることに関しましては、そのような外来語、法文で用いるにあたって、それが我が国の社会で定着しているかどうかという観点に照らしまして、問題がないと判断をいたしました。

1:16:10

三浦延平君。

1:16:12

確認させていただきました。続いて、学校教育現場での取組について伺います。本法案の6条2項、10条3項に、学校の設置者が行う教育又は啓発が規定されております。そもそも、教育や啓発を行うことが期待される教職員の皆さんの性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する理解増進が重要であると考えます。学校教育現場での現状の取組について、文部科学省に伺います。

1:16:46

文部科学省大臣官房寺門学習基盤審議官。

1:16:50

お答えいたします。先生、ご指摘のとおり、性的マイノリティとされる児童・生徒に適切に対応するためには、教職員一人ひとりが研修等を通じて正しい知識を身につけることが重要であると認識してございます。このため、文部科学省におきましては、教職員の理解増進に資するよう、児童・生徒に対するきめ細やかな対応や、学校生活の各場面における支援の例を記載した通知やパンフレットの排出、いじめの防止等のための基本的な方針における性的マイノリティのみならず、すべての児童・生徒に対するいじめを防止するための取組の追記、教職員支援機構における教職員向けの研修動画の配信、昨年改定した生徒指導提供への性的マイノリティに関する記載の追加などの取組を行ってございます。そして、現職教員のみならず、教員を目指す学生が理解を深められるよう、教職課程を有する大学を対象とした説明会における最新の情報の提供等にも、現状鋭意取り組んでいるところでございます。

1:17:54

三浦伸之君。

1:17:56

平成27年4月30日に、同一性障害や性的指向、性自認に係る児童・生徒に対するきめ細やかな対応等の実施についてを、文科省から現場に通知がなされております。その上で、1年経過した時点において、質問等が各地から寄せられたということにも対応するQ&A形式でまとめて、平成28年に教職員向けに資料として発出されているということも承知をしております。既に教育現場では、この手引きに基づいて対応できる取組をしてきた、そして今ご答弁あったようなこと、これはもう重ね続けていただかなければいけませんので、この確認をさせていただきましたが、これからもしっかり取り組んでいただきたいと思います。その上で、6条2項、10条3項には、家庭及び地域住民、その他の関係者の協力を得つつ、との文言が追加されております。衆議院での質疑において、教育基本法13条を引用した、との説明がありましたが、ここで確認ですが、教育基本法13条の趣旨について、文部科学省にご説明いただきたいと思います。

1:19:00

文部科学省大臣官房、里見審議官。

1:19:03

お答えいたします。教育基本法第13条でございますが、平成15年の中央教育審議会答申を受けまして、平成18年の教育基本法の全面改定におきまして、新たに規定が盛り込まれたものでございます。子どもの健全育成や教育の目的を実現するためには、学校、家庭、地域社会の3者が大きな役割を担うことから、それぞれ子どもの教育に責任を持つとともに、相互に、緊密に、連携、協力して、教育の目的の実現に取り組むことが重要でございます。こういった趣旨から、教育基本法第13条におきましては、学校、家庭、地域住民、その他の関係者が、それぞれの役割と責任を自覚するとともに、相互の連携、協力に努めることについて規定したものでございます。

1:19:54

三浦伸郎君。

1:19:55

今、御説明をいただきました、教育基本法13条の趣旨に鑑みれば、本法案での家庭及び地域住民、その他の関係者の協力を得つつとは、保護者等の協力を得ないと理解増進の取組ができないという狭い意味ではないと理解をしていいのでしょうか。性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する理解を含めるための取組に、学校現場で了解を得ないとできないという意味ではないというふうに解釈をしております。この家庭及び地域住民その他の関係者の協力を得つつ、との文言を追加した趣旨を含め、確認をさせていただきたいと思いますが、発言者である国重委員、いかがでしょうか。

1:20:37

国重徹衆議院議員。

1:20:40

教育基本法13条に、学校、家庭及び地域住民、その他の関係者は、相互の連携及び協力に努めるという定めがあります。その趣旨は、先ほどありましたとおり、教育の目的を実現するためには、学校、家庭、地域社会がそれぞれの果たすべき役割も大きく、これらの3者が相互に、緊密に連携協力して取り組むことが重要であるということであります。本法案の修正により追加された部分につきましても、教育基本法の文言と同様の趣旨でありまして、同様の定めをすることが、法律としての安定性を高めることから、家庭及び地域住民、その他の関係者の協力を得つつ、という文言を用いることとしたものでありまして、ご心配のように、保護者の協力を得なければ、取り組みを進められないという意味ではありません。

1:21:38

三浦伸之君。

1:21:39

法律と安定性を高めるとても重要な議論をしていただいたということに、敬意を表したいと思います。次に、10条1項の国地方公共団体の下から、民間団体等の自発的な活動の促進を削除した理由について、ご説明をお願いたいと思います。その上で、この例示を削除したことによっても、民間団体の活動を止めるものではないという理解なのか、確認をさせていただきたいと思います。国重議員に伺います。

1:22:12

国重徹衆議院議員。

1:22:14

ご指摘のとおり、修正前の10条1項は、国及び地方公共団体は、知識の着実な普及、各藩の問題に対応するための相談体制の整備、民間団体等の自発的な活動の促進、その他の必要な施策を講ずるよう努めるものとすると規定しておりました。ここでいう民間団体等の自発的な活動の促進は、あくまで国、地方公共団体における必要な施策の例示の一つでありまして、この文言が削られたことによって、民間団体等の活動が制限されたり、またこの法律の対象から除外されるというものではありません。他方で民間の団体と一口に言っても、さまざまな団体があり、一部には懸念もあったことから、あえて例示として明記するまでのことはないのではないかということで、これを削ったものであります。もっとも、必要な民間団体等の自発的な活動の促進を引き続き行っていくことは当然のことでありまして、基本計画や指針により、こうした活動の促進の適切なあり方も示されていくものと期待をしております。

1:23:40

三浦延夫君。

1:23:41

事項案は、もともと例示だったと、そしてこれが削除されたからといっても、民間団体の活動の取組を行わないこととすることではない、そういうわけではないということも今明確にしていただきました。取組を引き続き進めていくことが期待されていることにも変わりがないということもおっしゃっていただいて整理がつきました。続いて、十二条として新設された措置の実施等に当たっての留意として、全ての国民が安心して生活することができることとなるよう留意する、との文言が明記をされております。この留意事項が入ったことで、事項原案から法制上の意味や法的効果が変わるということはあるのでしょうか。提案者に答弁を求めたいと思います。

1:24:26

国重衆議院議員。

1:24:28

本法案は三条の基本理念に、全ての国民がその性的指向またはジェンダーアイデンティティにかかわらず、等しく基本的人権を共有するかけがえのない個人として尊重される、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現と規定をしております。この規定のとおり、本法案は、共生社会、すなわち性的マイノリティの方々はもちろんのこと、それ以外の方たちも含めた全ての人が、お互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できるような社会の実現を目指していくものでありまして、このような立法動機を達成するため、性的指向、ジェンダーアイデンティティの多様性に関して、社会における理解の増進を図っていく理念法であります。そして、12条は留意事項でありまして、そこで定められている内容は、もともと1条の目的や3条の基本理念において謳われている共生社会の理念と同じものでありましたが、これを強調する趣旨で留意事項として入れることとしたものであります。従いまして、留意事項が入ったことによって、事項原案から法制上の意味や法的効果が変わるものではありません。

1:25:58

三浦農業君。

1:25:59

はっきり説明をしていただきましたが、その次に行きたいと思います。同じくこの12条の中に、その運用に必要な指針を策定するとしたことで、かえって性的徴収者への差別増進につながる指針が策定されるのではないかとの懸念や、また、自治体のこれまでの取組に制限がかかるのではないかというやはり懸念の声が上がっております。指針を策定すると記述した意義、そしてこれら懸念についての見解を、発議者に質問します。

1:26:32

国重衆議院議員。

1:26:34

性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関して、現在指針がないために関係者の方々が対応に迷うこともあるとの声も一部あると聞いております。本法案では、もともと基本計画を策定することとなっておりましたが、その際に基本計画に基づいて具体的な施策を講じていくにあたっては、事業者などが対応に困らないように、指針も必要になるだろうと考えておりました。そのような考えの下、修正に際して指針を策定する旨も明記するとの提案を、自公側から行いまして盛り込むこととした次第であります。また、地方公共団体の取組に関して言えば、本法案が成立していない現在も、既に多くの地方公共団体が当事者や団体等の要望を受けまして、条例や計画を策定するなどの動きを見せていると承知をしております。しかし、中には国としての方針もなく、よりどころがないままで対応に悩んでいるところもあると聞いておりますし、また、条例や計画の内容は各地方公共団体によってまちまちになってしまっているという現状があるとも耳にしております。こうした中で、国が性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関してしっかりと研究を行って、基本計画とともに指針を示すことができれば、国との連携を図りつつ、施設化の施策を推進することが求められる地方公共団体としても、基本計画や指針を参考にして、より適切な対応を検討することができるようになると思われます。以上です。

1:28:28

安倍君。

1:28:29

県原判断をとって、鏡になるものができるということをはっきり言っていただいて、これを基準にしていくということは、私は大事だというふうに思います。これまで5点、国民の理解や必ずしも十分でない現状に鏡を明記をしたこと、また、ジェンダーアイデンティティというふうに修文をしたこと、また、教育又は啓発に家庭及び地域住民その他の関係者の協力を得つつということを追記したこと、また、民間団体等の自発的な活動の促進を削除したことについての異議、そして、全ての国民が安心して生活することができることとなるよう留意を明記したこと、そして、運用に必要な指針を策定することを明示したということ、これは法案的に5点について確認をさせていただきましたけれども、4等の修正によっても、事項案の骨格は変わらず、さらに法律的な意味の変化はなく、法的効果は基本的に同じだということで、よいか最後確認をさせていただきたいと思います。その上で、事項が維新国民案を丸のみしたとの一部の指摘について、与党としての見解はいかがでしょうか。提案者の進藤議員に伺いたいと思います。

1:29:32

発議者、修正案提出者、衆議院議員、進藤嘉隆君。

1:29:36

まず、この法的効果は修正案においても基本的に変わりはございません。それから、この一部の丸のみかというようなご意見がございますが、これは私ども最終的に幅広く多くの皆さんからの御賛同を得るために、事項と維新国民が協議を行いました。そして、5点の修正を行ったわけでありますが、まず第1点目の現状の認識の追加につきましては、これは私どもが法案の趣旨説明で申し上げる言葉そのものでございます。ですから、同じ思いがございましたので、これを合意をいたしました。ですから、ジェンダーアイデンティティは先ほど今御答弁ありましたように、混乱を避けるために同じ意味であるから、その概念を定義を位置づけるものではございませんので、これは文言を広く安定性のあるものにしたということです。それから、教育の理解につきましては、ここはもともとの案では保護者の理解ということでございましたが、これは教育基本法の13条の引用をすることによって法的安定性を高めようということで、私どもから修正をさせていただきました。それから最終的なこの追及のところも、留意事項につきましても、ここは全ての国民の皆様にという、これは1条と3条にすでに位置づけられているものでありますが、これをあえて留意するということにして、かつ基本計画を定めるためには、定めた先の具体的な指針が必要だと、これも私たちが提案をいたしました。したがって、両方からそれぞれ持ち寄って、そしてより法案の安定性を高め、この理解の動進を深めるための修正を行ったということでございます。

1:31:17

三浦伸生君。

1:31:19

4等修正によって、議論を重ねていただいて、幅広い合意となったこと、そして法案としての安定性が高まるということに取り組みをしていただいた、それがこの案だということを整理をさせていただきました。ここからは、そうしますと法律案成立するということで、具体的にじゃあ何が変わるのかということについて質問させていただきたいと思います。まず国は、国民の理解の増進に関する施策の推進のための措置として、施策の実施状況の公表、基本計画の策定等を行うほか、性的指向、ジェンダーアイデンティティ、理解増進連絡会議を設置することと、この法案できちっと位置づけられています。特に政府の中に連絡会議、これを設けることの意義はとても大きいというふうに私は思います。本会議設置の意義について、おそらくこれをきちっと説明していただかないとわからないと思いますので、明快な説明を求めたいと思います。

1:32:13

国重衆議院議員

1:32:15

現在も政府におきまして、必要な取組が進められているところでありますが、各府省庁でそれぞれ別々に取り組まれているものであります。そこで、幅広い関係省庁が集い、理解増進に関して連絡調整を行うための場として連絡会議を設けることとしたところであります。本法案により、内閣府が主管省庁となります。この主管省庁と連絡会議とが相まって、政府として理解増進のための施策を推進していく体制が整うものと期待をしております。

1:32:55

三浦伸夫君

1:32:57

次に、本法律が成立をすれば、政府は基本計画を策定し、措置の実施に当たり、その運用に必要な指針を策定していくことになります。これはとても大事なことだと思います。政府の指針作りに際しては、一般に関係者や現場を知る専門家の声を聞き、当事者の方が直面する様々な困難に寄り添いながら、丁寧に指針を策定してきたと認識をしております。今回の指針作りも同様に行われると考えてよいのでしょうか。小倉共生社会担当大臣の見解を伺います。

1:33:35

小倉国務大臣

1:33:37

基本計画や指針の策定に当たりましては、三浦委員御指摘のとおり、関係者や現場を知る専門家の御意見を伺うことは大変重要であると考えております。具体的な進め方につきましては、法律の趣旨や三浦委員の御指摘の点も含めました国会における審議も踏まえて、適切に検討してまいりたいと考えております。

1:33:58

三浦伸夫君

1:33:59

いろいろな御意見がある。そして今までなかったものを作るということですから、やはり現場を知る専門家、単なる専門家じゃダメだと。現場を知る専門家、これの声を聞くということが非常に重要でありますので、これに基づけば現場感が反映される指針となると考えますので、ぜひお対応をいただきたいと思います。さて、本法案に関し、より具体的事項について飛躍して理解され、批評されているケースがあります。あくまで本法案は公衆浴場、公衆トイレなどの利用やスポーツなどの出場のルールを定めるものではありません。その上で公衆トイレ等の利用のあり方については、例えばトランスジェンダーの女性の自分の意思ではどうにもならない成人人に従った取扱いをしてほしいという真摯な願いは守られるべき利益だと考えます。一方で、先ほどもありますけれども、公衆トイレ、公衣室等では、ここを利用する他の女性の安心感や周知心もまた十分に保護されるべき権利利益であると思います。これら生じている要望に関しては、性的指向、ジェンダーアイデンティティの多様性についての正確な理解を踏まえた上で、当事者の状況、施設サービスの種類内容、団体や事業者の事業の性格といった様々な要素を十分に考慮しながら、丁寧に議論を重ね、解決策を模索していくべきだと考えます。小倉大臣に見解とこれからの対応について伺います。

1:35:29

小倉大臣。

1:35:31

ご指摘のように、トランスジェンダーの方の公衆浴場や公衆トイレの利用等について、様々なご意見があると承知しております。具体的に、私もLGBT当事者の方々とお会いして、ご意見を伺ってまいりました。ご意見をお伺いしますと、未来院ご紹介いただいたようなご意見もございました。家族に理解されず、誰にも相談できない、心が許せる人間関係が作れず孤独といった事例ですとか、性的マイノリティの方は自殺におけるハイリスク層である、こういった切実な声もございました。併せて、例えば女性の権利利益の保護も重要な視点だと考えてございます。公衆浴場や宿泊施設の共同浴場については、要領において、おおむね7歳以上の男女を婚約させないことなどを定めております。ここでいう男女は、トランスジェンダーの方も含め、身体的な特徴の性を持って判断するものであり、公衆浴場等の営業者は、体は男性、心は女性のものが女性に入らないようにする必要があるものと承知しております。こうした性的マイノリティの方もマジョリティの方も含めた、様々な方の声や状況を丁寧に伺いながら、先ほど申し上げた具体的な進め方については、国会における審議の状況、法律の趣旨等も踏まえて、関係省庁と連携しつつ、適切に検討してまいりたいと考えております。この法律については、基本計画、そして指針をきちっと政府に作って、それをやっていくことを後押しするような位置づけになっています。とても非常に重要なことでありますので、しっかりと受け止めていただきたいと思います。先日のG7、先進7カ国首脳会議での首脳声明で謳われた、普遍的人権、ジェンダー平等及び人間の尊厳を促進するとのコミュニケに対して、本公立案は、共生社会実現への第一歩として、それに資する内容になったのでしょうか。法律が出来上がっていない段階だから、答えがなかなか苦しいというのはわかりますけれども、その受け止めも含めて答えていただきたいと思いますし、また、基本理念にある、すべての人がお互いの人権や尊厳を尊重し合う共生社会の実現を目指していくことを踏まえ、法案成立後の諸施策の推進に対する決意を含めて、小倉大臣の見解を求めます。

1:37:44

小倉大臣。

1:37:46

小倉大臣の法案の評価につきましては、議員立法であり、今まさにご審議いただいている最中でありますことから、その内容につきましては、政府の立場から何か申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。その上で、政府としては、G7広島サミットのコミュニケーションも踏まえ、多様性が尊重され、すべての人々がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できる社会の実現に向け、引き続き様々な国民の声を受け止め、しっかりと取り組んでいきたいと、こう決意しております。

1:38:18

三浦伸人君。

1:38:20

この法律をしっかりと成立をさせた上で、政府がその対応ができるようにするということ、そしてより良い国をつくっていくために、多くの法制性がある社会を構築するということは、国会議員の全員の役割だと思いますし、そのことを受け止めた政府の仕事でもあると思います。しっかり取り組んでいただきたいということ、そしてこの法律をきちっと整えて、さらにその現場感がある内容により変えていくということ、これも取り組んでいく必要があるのではないかということも、質疑を通して理解をさせていただきました。私の方から確認を一つ一つさせていただきましたけれども、これをしっかりと前に進めるということは大事だということを改めて決意も表明させていただいて質問させていただきます。ありがとうございました。

1:39:22

高木香織君

1:39:24

日本維新の会の高木香織です。本日はまず、通告の順番を、一番最後に通告していた小倉大臣への質問を、都合により一番最初にご質問をさせていただきたく存じます。どうぞよろしくお願いいたします。国会の会期末が迫っている中で、エリアの国民の皆様が物価高であるとか、また電気料金が大幅に上がってしまう、こういった予測もされている中、家計の負担増は歯止めがかからない、そういった今、状況にあるかと思います。そういった中で、国民負担率47%にも達している、防衛費、財源確保のための増税といったことも叫ばれている。本当に国民負担のオンパレードというような状況が今続いている中で、ようやく委員長手当の廃止についてはようやく合意がなされましたけれども、なかなかこういったことは進まない、現状に変わりはないというふうに認識をしております。そういう中で、給分通費の改革に向けた取組、これ結局棚晒しになっているような状況になっておりますけれども、ここで小倉大臣に伺いたいと思います。やはり自民党に所属する1人の政治家として、国民のこういった苦しみに向き合う給分通費改革というのは、今、国会中に結論を出すということが求められていると考えますが、大臣のお考え、どのように考えておられるか、国会での御議論をいただくといったこと、そういった言い回しではなく、自らの言葉でお答えをいただけないでしょうか。お願いいたします。

1:41:03

小倉国務大臣

1:41:05

高議員御指摘の給分通費、調査研究、広報滞在費、これの首都公開等につきましては、議員活動のあり方に関わる重要な課題と考えてございます。まさに私1人の問題というよりも、国会議員全員に関わることでございますので、まずは各党各会派において御議論をいただいており、国会でお決めいただくことと交渉中しておりますので、政府の立場からこの委員会の場で答弁することは差し控えさせていただきたいと思います。なお、国民負担の点につきましては、総理が「税制措置は政府においてあらゆる行財政改革の努力を尽くすことが大前提である」と内閣の方針を答弁されておりますように、政府としては国民の負担増ありきの議論を行っているわけではないということは、御理解をいただきたいと思います。

1:41:52

高木香織君

1:41:54

それでは質問に入らせていただきたいと思います。今日、先ほどの三浦委員の5点の指摘の中で、ほぼ私もこの法案の修正案の5つの点についてこれから伺っていきたいと思うんですけれども、我が党はこれまでダイバーシティ推進局を中心にLGBTQ当事者の皆さんの声を積極的にお聞きをし、その課題解決に向けて活発な議論を党内でも行ってまいりました。また、2年前に超党派で合意された法案を踏まえまして、男女別トイレ、それから男女別スポーツにおける性多様性のあり方など、直近における国民の皆様の不安や懸念点、こういったことに対応する必要性についても議論を重ねてまいりました。そうした中で、新たに性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律案が今回審議されることとなりましたが、この多様性の理解増進と直近の課題に対応する対応、これ両面でしっかりとやはり推し進めていく必要があるというふうに考えております。そういった中で、修正案を国民民主党とともに提出をさせていただいたわけでありますが、その後、自民党公明党との修正協議の中で、我が党が掲げた案の趣旨を大きく汲み取っていただいた形で、修正に応じていただいたことによってまとまったと認識をしております。今回、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に対する国民の方々の理解を増進することを目的とした法律案が提出されていますけれども、これより幅広く性別だけではなくて、国籍や年齢、障害の有無など多様な属性や個人の価値観などを需要するような、まさにこのダイバーシティの観点から本問題を捉え、最終的にはあらゆる方々が生きづらさを感じず幸せに暮らしていける社会、の構築に向けて取り組みを進めていくべきだと考えています。そういった中で本日は、お忙しい中、作家としてご活躍をなさっている森夏子さんに、党委員会にお越しをいただきました。ありがとうございます。まずは森参考人に、この修正案等についての全般的なご所見を伺っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

1:44:15

森参考人

1:44:19

森夏子と申します。私は、まず職業は作家です。1990年代よりバイセクシャルであることをカミングアウトした上で、これまで様々なジャンルの作品を発表してきました。私はマイノリティであり、もちろん差別反対の立場にあります。しかし、法律で差別を禁止するとなると、何をもって差別とするのか、その基準は誰がどう決めるのかという問題が生じます。私の言葉でも、傷つく人がいる一方で、そうでない人もいます。差別だと感じる人もいれば、そうでない人もいます。よって差別を禁止して取り締まるとなると、たやすく言論統制につながることが、ご理解いただけるかと思います。表現の自由を愛するクリエイターとしても、それは許しがたい状況です。その点、理念法であるLGBT理解増進法に、差別禁止や罰則に関する条文が入ることなく、マイノリティとマジョリティの共生をより強く求める内容の修正がなされ、13日に衆議院本会議で可決されたことを、私は喜ばしく感じております。以上です。

1:45:23

高木香織君

1:45:36

LGBTQ当事者として、森参考人には、ご意見を伺わせていただけることに改めて感謝を申し上げたいと思います。LGBTQ当事者として、今回の修正がマイノリティとマジョリティの共生をより強く求める内容となっていることを、ご評価いただいたと認識しております。それでは、それぞれの修正部分につきまして、法案提出者とともに森参考人にもお伺いをしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。まず、修正案提出者に伺っていきたいと思います。

1:46:12

発議者、修正案提出者、衆議院議員、振藤嘉隆君

1:46:30

今、御指摘の文言につきましては、私どももそのような目的をもって、この法案の検討を行ってまいりました。そして、この修正をする以前に、私が用意しておりました法案の趣旨説明の中には、この全く同じ文言を入れております。ですから、現状認識は共有できるということが確認できましたので、これは現状の認識を追記することによって、法案の中身が変わるわけではありません。ですから、ここは、事項、そして維新国民の皆さんとの見解が共有できたので、これを修正で挙げさせていただいたということでございます。

1:47:10

高木香織君

1:47:12

修正協議の中で、合意ができて、先ほどの御答弁の中にもあったかと思いますより、この法案の趣旨を明らかにするためにも、ここに文言が入ったということかと思います。この点について、森参考人、どのようにお考えになるかお答えください。

1:47:29

森参考人

1:47:32

私は実際、LGBTに対する国民の理解は十分ではないと考えています。だからこそ、LGBT理解増進法が必要になるということで、この条文自体には全く違和感は感じてはいません。以上です。

1:47:46

高木香織君

1:47:48

ありがとうございます。国民の方々の理解はまだまだ十分ではないという現実に対して、明確にその旨を記載するということで、理解増進に努める必要性があるということかと思います。続きまして、性同一性の文言をジェンダーアイデンティティという文言にした、この理由について法案提出者にお聞きをしたいと思います。

1:48:13

修正案提出者、衆議院議員、安倍司さん

1:48:17

高木委員にお答え申し上げます。御指摘の文言修正は内容は維持をしつつ、法制的な意味は変わらない範囲で、表現の面で工夫を施したものであります。衆議院に提出された各案では、性自認、性同一性とそれぞれの提出者の思いがありましたが、もともとはいずれも英語でいうジェンダーアイデンティティの訳語でございまして、法制的な意味は同じでございました。そこで協議を経まして、これを争点化させて混乱してしまうよりが、ジェンダーアイデンティティを採用するのが適当とのお考えに至ったところであります。ジェンダーアイデンティティという用語を用いることに関しましては、そのような外来語を用いるには、それが我が国の社会で定着しているかどうかという観点に照らしまして、問題ないとお判断をした次第でございます。

1:49:07

高木香織君

1:49:09

今回、性自認と性同一性という部分で、分断を生んでしまうことが大変懸念された中で、やはりここもしっかりとジェンダーアイデンティティという、今まで法律用語として採用されていなかった文言を使うことによって、より深く理解を進めていくということで、大変評価される部分ではないかと考えておりますが、この点について森参考人、どのようにお考えになられているでしょうか。

1:49:38

森参考人

1:49:41

ジェンダーアイデンティティは、性同一性と訳すのが望ましいと個人的には考えています。性自認という言葉には、あくまでも自称であるというニュアンスが含められることがあり、性別不合、性同一性障害の方々に対する偏見につながる恐れがあるからです。その点、LGBT理解増進法第2条2項において、ジェンダーアイデンティティが、自己の属する性別についての認識に関する、その同一性の有無又は程度に係る意識を有ると定義されており、私は評価したいと考えます。以上です。

1:50:17

高木香里君

1:50:19

ありがとうございます。我々としても、ジェンダーアイデンティティという文言の問題で、認識にそこが出るようなことは避けるべきだと考えています。より幅広く理解の共有に向けて、ジェンダーアイデンティティという言葉が広まることによってより理解が進むように、しっかりと取り組んでいくことが必要だと考えております。続きまして、学校の設置者が行う教育又は啓発等について、家庭及び地域住民その他の関係者の協力を得つつ行うものとした理由についてですが、これは我々維新が当初考えていた案としては、保護者の理解と協力を得て行うという文言だったところ、4等による修飾協議の中で、この家庭及び地域住民その他の関係者の協力を得るという文言へと変更されたかと思います。この家庭という中に、保護者という文言の意味合いが含まれるのかどうかということについてもお伺いしていきたいと思います。この点についてと、今回この文言を入れた理由と合わせてお答えをいただけますでしょうか。

1:51:33

進藤義坂衆議院議員

1:51:36

まずこの文言を、このような保護者ではなくて家庭及び地域の協力に致しましたのは、教育基本法13条に教育を行う際の文言がございました。これも先ほどから何度も我々繰り返しておりますが、法的安定性を保つためにですね、やはりきちんと使われているものを引用しようということで、趣旨は学校教育においては家庭、地域、そして学校、この3者が連携しながら子どもたちのための望ましいことを行っていく。この趣旨をですね、安定的な他の法律で定着している文言を引用したということでございます。それからその中に理解、保護者が含まれるか否か、これは家庭というのは、その構成因によって変わってまいります。保護者がいる家庭もいれば、そうでないものもございますね。しかし少なくとも、やはり保護者の理解ということになりますと、では保護者の理解が得られない場合は、その教育は止まるのか。しかもその保護者は一体全体全保護者なのか、クラス単位の保護者の理解なのか、学年単位の保護者なのか、学校単位なのか、地域なのか、都道府県単位なのか、どうにでも様々な困難の要因が見込まれるということもございまして、私どもはこの教育基本法の条文をきちんと引用することが一番安定的だと、こういうことで4党が合意をしたと、私どもから提案させていただきましたが、そのようにご理解いただいたところでございます。

1:53:13

高木香織君。

1:53:15

はい、今のご説明で大変よく分かりました。ありがとうございます。やはり今回のこの法案を提出することによって、こういったいろいろな混乱が起きては本末転倒だということかと思います。ただ、こういった文言を修正していくことによって、例えば一番子どもたちが教育現場の中で、親などの身近な人に打ち明けることができない子がいて、辛くて息づらさを感じている、こういった声も一方でお聞きをするわけです。こういった点について、家庭や地域住民、その他の関係者の協力を得つつというところと含めて、この点について森参考人のお考えをまずは伺いたいと思います。

1:54:00

森参考人。

1:54:03

家庭に通う生徒、児童には保護者の方がいらっしゃいますし、学校は地域社会の一部です。学校でのLGBT教育は、家庭や地域住民、その他の関係者の協力を得てこそ、LGBTに対する理解を深めるという目標が達せられるものだと私は考えます。家庭や地域を巻き込んでの理解増進を求めるのは、決して悪いことではありません。仮に差別があり偏見があるから、家庭や地域の理解を得るのは難しいということであるなら、まずはその差別偏見を解消することを理想としてなら悪いことではないはずです。以上です。

1:54:43

高木香里君。

1:54:45

やはり、なかなか親の理解がないと前に進まない。それはその通りであると思いますし、教育現場から変えていくのか、家庭や地域からどちらが先かということではなく、一緒に、同時に理解を深めていかなければいけないということであると思います。一歩前進ということであれば、やはりこれをしっかりと努力を我々みんなが国民一丸となって前に進めていくと、そういったことが大変重要なところだというふうに思います。森参考人からですね、家庭や地域を巻き込んだ理解増進を求めるのは、決して悪いことではないし、むしろ差別偏見を解消することを理想としてなら悪いことではないんだという、こういった趣旨のご意見を伺いました。その通りだと思いますし、繰り返しになりますけれども、今回の修正案として、家庭及び地域住民その他の関係者の協力を得るという文言が追加されたというのは、先ほどの法的安定性を持たせる意味合いとともにですね、この家庭や地域住民の方々の理解増進を深めていって、最終的には性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性を含めて、全ての差別が根絶される社会が実現されるべく取り組みを進めていく。国民の皆様全体に対する理解を促進すると、ここを強く再度強調させていただきたいと思います。続きまして、国及び地方公共団体が講ずる施策の例示から、民間の団体等の自発的な活動の促進を削った理由について、これも伺いたいと思います。以上。

1:56:26

安倍司会:安倍司会、衆議院議員。

1:56:29

高木委員にお答え申し上げます。ここでいう民間団体等の自発的な活動促進というのは、あくまで国地方公共団体における必要な施策の例示の一つでございまして、この文言が削られたことによって、民間団体等の活動が制限されたり、またこの法律の対処から除外されるというものではございません。他方、民間の団体と一口に言いましても、様々な団体がありまして、一部には懸念もあったことから、あえて例示として明記するまでのことはないだろうという判断で、これを削ったものであります。最も必要な民間団体等の自発的な活動の促進を引き続き行っていくことは当然でありまして、基本計画や指針によって、こうした活動の促進の適切な在り方も示されていくとお期待をしておるところでございます。

1:57:22

高木香織君。

1:57:24

はい、ご答弁ありがとうございました。やはりこの民間団体の自発的な活動という、この文言だけではなかなか具体的にどういったことかというのがわからないということで、これから指針で示していくと。これも先ほど議論の中で、早急にこういった指針も示していくべきだというようなこともありましたけれども、ここでですね、またこの森参考人に伺っていきたいと思いますけれども、この民間団体の自発的な活動の促進を削った、この点、どういった懸念点であるとか、メリット、デメリット、いろいろあるかもしれませんが、その点についてご意見を伺いたいと思います。

1:58:08

森参考人。

1:58:10

自発的な活動とは具体的にどんな活動であるかを定めてもいないのに促進するとなると、当然のことながらリスクが生じます。実際、LGBT教育の中には非常に専閲的で、日本社会が受け入れがたいものも存在します。例えば、私の政治人は女性と主張する身体男性は、女子トイレやオンラインを使って当然とする教育が挙げられるでしょう。そのようなLGBT教育を自発的な活動として促進しても良いものでしょうか。それには疑問を感じますので、私は削除は当然であると考えます。以上です。

1:58:50

高木香里君。

1:58:53

先ほど申し上げたように、どういった民間の団体、自発的な活動といったところが指摘されていない、基準等がない中で、そういった懸念点があるというようなご意見だったかと思います。おっしゃるとおり、民間の活動、様々なものがあるかと思います。それが、あえてわざわざ例上しなくても、国・地方・公共団体が責任を持って必要な施策を実施すべく取り組んでいくことが、一番大切なことであろうと考えております。大変理解ができました。ありがとうございます。続きまして、私は最大のポイントだと思っているのですが、次に法律に定める措置の実施等、この点について伺いたいと思います。性的指向またはジェンダーアイデンティティにかかわらず、すべての国民が安心して生活することができることとなるよう留意するものと、心に留めることということでありますけれども、この理由についても伺いたいと思います。

2:00:00

信藤義孝衆議院議員。

2:00:03

これは留意事項であります。ですから、その前に、そもそもの立法動機である法律の基本理念があるわけであります。この基本理念は、三条において、すべての国民が、その性的指向またはジェンダーアイデンティティにかかわらず、等しく基本的人権を共有するかけがえのない個人として尊重される。相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現と規定するとおり、共生社会、すなわち、この性的マイノリティの方々はもちろんのこと、マジョリティの方も含めたすべての人がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生が享受できるような、その社会の実現を目指そうと。こういうことで、これを二年に謳っているわけであります。あえて、この様々なこれからですね、工夫をしていくわけでございますが、今先ほどからご質問いただいた、例えば家庭における、家庭とこの学校との連携は、すでに教育基本法に定められており、それから先ほどご紹介がありましたけれども、文科省からパンフレットも作られて、教職員に対してですね、そうした性的指向にかかわることについてもきちんと、子どもたち、また家庭とも連絡を取りましょうというようなこともございます。民間の活動の団体も、民間団体の活動についても、これはすでに活発に行われておりますし、そうしたものはこれからも行われていくものだと。ですから、あらゆるものがですね、少なくとも性の多様性に関しては、どうすればより理解が深められるか、理解を進められるかということによって、すべてがその理念に基づいて、この法律が理念法として定められていると。新しいものを何か決めたり、権利を制限したりするものではないということを、これ、再三にわたって私どもは言っておりますが、そこが一番の心配になっておりますので、こうやってご質疑いただくことがとても重要だと思っているわけなんです。そして、最終的に留意事項としてですね、改めてこのすべての国民が安心して生活できるようにということで、また概念を留意しなさいと。かつ、そうしたものの実現のためには、具体的な、このどのような活動をしていくかのガイドライン、法律条項でいうと指針、こういったものが定めるべきだということを我々は促しているという意味においてですね、これ私どもから提案をしましたけれども、もともとここの留意事項があるんだし、かかわらずこういったことは、この討議の質疑の中で明らかにしていこうというふうに考えていたことでございますので、より明確にさせていただいたと、こういうことでございます。

2:02:36

高木香織君。

2:02:38

はい、ありがとうございます。この、すべての国民が安心して生活することができることとなるよう留意すると、ここは本当に大変重要な点だと思っておりまして、その運用に必要な指針を策定する、この理由というのもお聞きをしようと思ったんですが、すでにお答えをいただいたかと思います。この指針、本当に今日も議論の中でたくさん出てきたと思いますが、この指針を本当にスピーディーにしっかりと作っていくということが大変重要なんだというふうに思っております。この点に関しても森さん公認にお考えを伺っていきたいと思います。こういった、このすべての国民が安心して生活することができることとなるように留意をしていくという、こういった理念というのが大変重要だと思っております。今のこの現実社会の中での現状等も踏まえまして、ご意見をいただきたいと思います。

2:03:40

森参考人。

2:03:42

残念ですが、LGBTに対する差別偏見は未だに存在します。LGBTに対し恐怖心を抱く人もいます。そのような方々に対し、LGBTに関する正しい知識を身につけていただくよう試み、すべての国民の安心を理想として何がいけないのでしょうか。それこそが、理解増進の精神ではないのでしょうか。私はこの修正を妥当であると考えます。以上です。

2:04:11

高木香織君。

2:04:13

森参考人、ありがとうございます。おっしゃる通り、すべての国民の安心に向けて、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解を深めていくということが最も重要なわけでありますが、これがなかなか進まないという厳しい現実がある。けれども、どこかに偏ることなく、すべての国民の方々が安心して生活ができる、こういった社会を我々もしっかり目指していかなければいけない。これまでの修正案提出や、また森参考人からのお話を伺っていく中で、今回の修正によって、より、例えば女性の立場や当事者の方々の立場、すべての国民の方々、こういった方々に寄り添った内容となった点、こういったことが明らかになったのではないでしょうか。当事者の方々においても、様々な観点での捉え方というのがある点を踏まえて、国民の皆さんすべてが安心して生活できることとなるように、この法案の増進に向けた取組、我々としても今後しっかりと進めていきたいと思います。続きまして、第9条の本条に規定する学術研究というところにスポットを当てたいと思います。この学術研究等の推進についてなんですが、9条において、国は性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する学術研究、その他の性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する施策の策定に必要な研究を推進するものとすると称されています。この法律案提出者に伺いますが、この条文にある学術研究、これ一体どういった内容を念頭に置いているのか、ご説明をいただきたいと思います。これは今、挙げていただきましたように、性の多様性に関する国民の理解の増進に関する施策の策定に必要な研究ということでございまして、この例示であります。その必要な研究の例示として、当社より私どもは医学的、心理学的な知見の進化などの学術研究というものを念頭に置いておりました。ですから、この趣旨が明らかになるように、学術研究という形で、そこは明確にさせていただいたということでございまして、この研究等によりまして、国の施策がしっかりと施策づくりに、これが大きな効果を与えられるように期待をしたいと考えているわけであります。

2:06:55

高木香織君

2:06:57

この学術研究と中身というのは本当に重要だと思っております。より医学的、科学的知見を高めていくということが、理解の増進にもつながっていくと思いますし、多くの国民の皆さんの性的指向及びジェンダーアイデンティティに対する国民の皆さんの理解、これをやはりいかに促進させていくかということが重要であり、これが直結してくるというふうに思っております。もちろんこれ、文科省でもすでに課件費ですとか、そういったものを使ってしっかり関連する研究者の方々の支援も行っていただいているというふうにはお聞きはしておりますけれども、やはりこの本、法律、成立を機会として、より具体的に専門的に特化した形で、こういった性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する学術研究、こういったものが進んでいくよう、ぜひ政府には積極的な取り組みをお願いしておきたいと考えております。最後の質問になるかと思いますが、本条に規定する、新進の発達に応じた教育及び学習の進行ということの中身、この新進の発達に応じたという点、大変私はこれ重要だと思っておりまして、この点の具体的な内容及び現在政府が行っている児童等に対する教育啓発、相談体制、こういったことに関してもお答えをいただきたいと思います。

2:08:20

文部科学省大臣官房 里見審議官

2:08:38

お答えいたします。性的マイノリティの方々をはじめまして、個々人が持つ多様な背景に関わらず、すべての人がお互いを尊重し、誰もが生き生きとした人生を共持することができる共生社会を目指した取り組みを進めることは、極めて重要であると考えております。このため、文部科学省では、学校教育や社会教育における人権教育を通しまして、多様性に対する理解・自他の人権の尊重等の態度を育む教育取組を進めるとともに、性的マイノリティの児童・生徒等へのきめ細かな対応に資するよう、教職員向けの啓発資料や研修動画の作成・周知・改定版・生徒指導提供への性的マイノリティに関する記載の追加などの取組に努めてきたところでございます。委員御指摘のように、児童・生徒の発達段階に応じまして、教育委員会や学校等において適切な対応が取られるよう、引き続き取組を進めてまいります。

2:09:35

時間が参りましたので、これで終わります。ありがとうございました。

2:09:43

(質問者の名前をお聞かせください)

2:10:05

田村智子君

2:10:07

日本共産党の田村智子です。超党派の議員連盟が2021年にまとめたLGBT理解増進法案、与党がこれを変え、維新国民党の修正でさらに中身が変わり、連日「これでは差別増進だ、廃案にしてほしい」という当事者の集会が国会の前で行われています。今必要なのは、LGBTQ+の方々がどんな問題に直面しているのか、という原点に立ち返った議論だと思います。何年にもわたって、すべての政党と対話をしてこられたLGBT法連合会の上谷唯一さんに参考人として出席いただきました。ありがとうございます。まず上谷さんに、皆さんが直面している問題、なぜ差別禁止を求めているのか、総論的にお話しいただきたいと思います。

2:10:59

一般社団法人、性的指向及び性自認等により困難を抱えている当事者等に対する法整備のための全国連合会理事事務局長、上谷参考人。

2:11:12

お答え申し上げます。まず大前提として、多くの方が未だに誤解されておりますが、性的指向や性自認は自分の意思で変えることはできません。選択することもできません。繰り返しになりますが、同性を好きになるか異性を好きになるかを自分自身で選択したり変えたりすることはできず、自分自身を出生時の性別と同じだと自認するか、違和感を感じるかどうかについても自分自身で選択したり変えることはできない。これは、精神診験学会を含め、科学的に確立した地点だと承知しております。性的指向や性自認に関する差別による様々な困難については、子ども、教育、就労、福祉、民間サービス、公共サービスなど、当会では9つの分野、総計354項目にわたる困難リストを取りまとめております。こちらは、ウェブサイトで公開しておりまして、自民党の皆様から共産党の皆様まで参考としてご活用させていただいているということとともに、参議院内閣委員会調査室の参考資料にも掲載されているというふうに承知しております。資料1ページ目をご覧ください。まず、厚生労働省の委託事業の調査によりますと、性的マイノリティのうち、カミングアウトをしている方というのは1割前後になってございます。7割から8割もの方が職場で、自分が性的マイノリティだと気づかれないよう、ひっそりと暮らしている。しかし、カミングアウトをしていない、できない場合の生活も決して平易なことではありません。例えば、週末、何をしていたかと聞かれた場合に、カミングアウトをしていない間柄ですと、自分が性的マイノリティの当事者であると知られて、差別や偏見が受けることがないよう、誤魔化して話さざるを得ません。資料2ページをご覧ください。例えば、ゲイ男性の場合は、本当は同性パートナーと過ごしていたにもかかわらず、異性のパートナーと過ごしていたかのように、周囲に話す必要があります。差別や偏見を恐れるためです。パートナーといった場所、例えば服屋などは男女で分かれていますので、これは同性であれば同じ服屋ですが、異性だと別の服屋に行った、別の売り場に行ったというふうに話さざるを得ませんし、店員に対する反応に至るまで、自分たちが異性カップルであると周囲に思われるよう話を言い換え、周囲の人に語らなくてはなりません。資料に一切ありませんが、私自身も経験があるところでは、同居している同性パートナーの存在を周囲に言えない場合、住んでいる家の間取り、カップル向けの間取りではなく、単身向けの間取りに置き換えて話す場合などもございます。また資料3ページ、トランスジェンダー男性の場合、差別を恐れるなどして職場では法律上の性別で過ごし、プライベートでのみ政治人に基づいて過ごしている場合についてでありますけれども、その場合は自分の性別、そして場合によっては一緒に行った方の性別を変えてプライベートの話をする必要があり、週末、やはり楽しんだ服屋やお店の店員の対応に至るまで話を変えて周囲に語る必要がある。このようなことは、カミングアウトをしていない場合、たとえ家族や親友であったとしても24時間365日必要な対応となります。厚生労働省のリーフレットでは、カミングアウトしない場合の困難にも言及されていると承知をしてございます。一方、カミングアウトをすると別の困難が出てまいります。例えば、職場でございます。取引先の人に結婚しないのか、彼女はいないのかとしつこく聞かれたので、正直に自分はバイセクシャルであり男性パートナーといますと言ったところ、職場に苦情が来た。トランスジェンダーであることを就任、カミングアウトしたと、やっぱり声が高いから元女だねと心ないことを言われ、今度は座ると座っている姿勢をやるして、やっぱり座り方は男っぽいねなど一つ一つの言動にその都度男や女を引き合いに出され、傷つけられるということがございます。その他にも、お釜に営業はないからを移動させられた。ゲイであることが知られた途端退職するよう言われた。トランスジェンダーであることをカミングアウトしたところ、連続10社採用を断られたが、トランスジェンダーであることをカミングアウトすることをやめたらすぐに採用されたといった差別的な事例も、差別的取扱いの事例も報告されています。また、より深刻な事例として次のような事例がございます。レズビアンは女が好きなんだろうと言われ、同僚の社員から男性向けのポルノ雑誌を無理やり見せられた。レズビアンであることをカミングアウトしたところ、俺が直してやる。男を知れば変われる。などといってレイプをされた。などといった事例もございます。さらに深刻な事例として、40代のトランス女性がタクシーの運転手として働いていたところ、3人組の男性乗客に公園に連れ込まれ、レイプをされ、売り上げ金を全部取られた。しかしながら、直近の性犯罪、刑法改正前のことではありますけれども、戸籍状男性であるため、警察では盗難事件としてのみ行われ、合間事件としては扱われなくなり、鬱になり、パニックが起きるようになり、仕事を辞めざるを得なかったという事例もございます。さらに昨年、事件として報道された事案では、トランスジェンダー女性が同じ会社の執行役員の男性上司から腰に手を回された上、和愛説な言葉をかけられたり、別の機会にはキャバ状にしか見えない、ハプニングバーが用意してそうな顔だ。などと性的な暴言を浴びせられた。しかし、その後発覚し、謝罪をされた際に、男だから平気だと思った。これからはお前は一人の女性として見るなどと言い放たれ、その後も手を握られた上で性的な質問をする。厳酷な陰部に顔を押し当てられるなどといった深刻なセクハラが続き、顔を押し当てる際の様子を撮影した写真もあるというふうに報じられてございます。トランスジェンダーの困難さの一つに、お前は男なのか女なのかと都度都度言われ、時に都合よく言われ続けるということもございます。雑誌新聴に掲載されたトランスジェンダー女性の主義には、誰かが私を彼と呼び、彼女と私を紹介する、その一々に引き裂かれそうとあります。巷では、男が女の格好をした変な奴などと端上に捉える方がいらっしゃいますが、同じ主義では、メイクやファッションの華やかさにときめいて楽しんでいるし、好きという気持ちもしっかりある、全く主体性がないわけじゃない。けれど義務感も拭えない。自分のために美しくありたいというより、女性として整合性が取れているかどうか、いつも不安だからとされています。自分がその格好をしたいというより、性自認に基づく格好に見えるように、必死で歩き方や振る舞い方を研究し、実践をしています。ちょっと服を着てみたい、そういう格好をしてみたいというものではございません。このような生きづらさは、困難、統計的にも明らかになってございます。例えば資料4ページ、埼玉県の調査では、中学生の頃に不快な冗談、からかいを受けることの経験が、性的マイノリティで53.8%、性的マイノリティ以外で24.8%、言葉の暴力やいじめを含むを受けることは、性的マイノリティで37.5%、性的マイノリティ以外で16.8%と、だいたい2倍以上ということになってございます。成人19歳以降でみましても、約2倍、性的マイノリティは、これらの被害を多く受けています。また、レイプやセクハラなどの性被害経験について、宝塚大学の日高教授が調査したところによりますと、女性を辞任するトランスジェンダーは57%、男性を辞任するトランスジェンダーは51.9%、レズミアンは52.2%、トランスジェンダーが性暴力の標的にされているということが、これは報じられてもおります。このような日常的な差別、困難が積み重なり、資料5ページ、先ほどの埼玉県の調査では、最近1ヶ月で絶望的だと感じたことにつきまして、性的マイノリティは59.8%、性的マイノリティ以外は32.4%、このうち高い頻度で、そういった絶望的に感じたことがあるについては、性的マイノリティが15.8%、性的マイノリティ以外が4.1%と、4倍近く差が顕著になってございます。さらに次の資料でございますけれども、科研費グループ、科学研究費グループの調査では、LGBは多数派の6倍、Tは10倍、自私、密輸経験の比率が高いことが明らかになってございます。このような事態を一定程度解決する、そのスタートラインを切るために、私どもは、性的指向及び政治に等により差別の解消を並びに、差別を受けた者の支援のための法律に対する私たちの考え方、困難を抱えるLGBTの子どもたち、子どもなどへの1日も早い差別解消を、と題した、通称LGBT差別禁止法市民案を8年前に発表しているところでございます。実効性ある法整備は、これを発表した8年前から、一刻を争う状況で待たれているというふうに思ってございます。

2:19:49

田村智子君。

2:19:50

おそらく、これでもまだ言い切れないほどの実態があるんだというふうに思います。法案に関連してもお聞きします。法案第6条10条で、学校での教育啓発について、家庭及び地域住民、その他の関係者の協力を得つつ、とあります。子どもたちへのLGBTQ+に関わる教育啓発に、家庭や地域住民が異議を唱えたらできないのか、ということを私は思えてしまうんですね。この条文を根拠に、教育研修集会などへの介入など、あってはならないと思います。そこで、LGBTQ+の子どもが家庭や保護者との関係で抱えている困難、学校に期待される逆割など、お聞かせください。

2:20:34

紙谷参考人。

2:20:37

お答え申し上げます。資料7ページ、科学研究費グループの調査では、近所や同僚に当事者がいる場合、嫌だと回答した人は3割を切っていますが、自分の兄弟だと5割、子どもだと6割との結果が出ています。当事者にとって、親の性的マイノリティへの差別や偏見こそが、一番の悩みであるということは表されているのではないかと思います。こうした状況から、困難の事例としては、例えば、親にカミングアウトしたところ、ゲイの息子なんていらない、お前なんか死んだ方がマシだ、いやらしい、気持ち悪いと言われた。あるいは、自分の性自認や性的指向について家族から理解を得られなかったため、家から追い出されホームレスとなった。カミングアウトしたところ、家族の中で自分の存在を無視をされたり、死んだものとして扱われたりした、といったことが挙げられます。一方で、例えば、性同一性障害学会の理事長である永塚氏によれば、ジェンダークリニックを受診した1,167名が、自分の性別違和感を自覚し始める時期は、小学校入学以前が58.6%、小学校高学年までで約8割に上ります。性的指向については、出身期以降だというふうな指摘がされています。しかし、カミングアウトをしたり相談することは、そうした子どもたちにとって難しく、先ほどの大人を対象としたカミングアウトの調査、厚生労働省の委託事業の調査にも表れていますし、美江県が高校生を対象にした調査では、性的マイノリティについて他人に相談した人は、わずか当事者で7.7%にとどまっております。そのため、自分が当事者であると自覚していたとしても、高校生まで誰も相談できず、また、この課題は見た目にはなかなか同じ当事者がわからないということもあり、県でたった1人の当事者と思い悩み、まさに孤独、孤立状態だったという事例も聞くところであります。NPO法人リビットの調査によれば、孤独感をしばしばあるいは常に感じた12歳から19歳の当事者は29.4%となっており、内閣府実施の全国調査の8.6倍も高い値となっております。性的マイノリティ以外にも様々なマイノリティがおりますが、性的指向成人はなかなか見た目からは当事者であってもわからないということがあります。見た目でわからないように、差別や偏見を受けないように子どもたちも努力をしている。だからこそ、仲間や同じ悩みを持つ当事者を見捨てることは容易ではありません。けれど、子どもたちは否定的な環境下では、繰り返し申し上げますが、なかなか親には相談できません。むしろ親から嫌われたり、まかり間違って家から追い出されることのないよう、息を潜めて生活していることが少なからずございます。子どもの生活の基本は、学校と家の往復です。家庭で自分自身が性的マイノリティであることが需要されない場合、需要してくれる学校の先生が1人でも見つかるかどうかが重要であり、そのような人を見つけるためには、授業内容や取り組みから、その人が性的マイノリティに理解があるか、引き寄り取りが見極めなくてはなりません。このような性的マイノリティが置かれた厳しい状況を踏まえますと、法案第6条の教育を行う上で、家庭に協力してもらって進めるというのは、性的マイノリティが置かれている厳しい実態を踏まえないものではないか、というふうに考えます。教育をすると、性的なことを覚えてあまないのではないかという声も聞かれますが、UNESCO等によれば、早期性について教育することは、むしろ、初高年齢が遅くなる、性交渉の頻度が減る、リスクが高い行動が減る、自分らしくあっていいという自己肯定感が向上するとされております。他の問題と異なり、親に倒れられず、親こそが最も理解を得るのが難しいというのが、統計的にも特徴として現れているにもかかわらず、家庭に協力してもらって教育を進めるというのは、大変ナンセンスな発想ではないかというふうに考えるところであります。

2:24:28

田村智子君。

2:24:29

子どもの孤独と命に関わるような問題を本当に起こしてはいけないので、介入しないでくださいよね、本当に。独自の実践に。法案第12条は、超党派議連案にも、与党案にもなかった全く新しい概念です。すいません。LGBT理解増進の施策は、性的指向又はジェンダーアイデンティティに関わらず、全ての国民が安心して生活することができることとなるよう留意するもの、この場合において、政府はその運用に必要な指針を策定するものとするとあります。法案第3条が、全ての国民がその性的指向又はジェンダーアイデンティティに関わらず、等しく基本的人権を共有する、かけがえのない個人として尊重されるものである、との理念にのっとり、というふうにあるのに、わざわざ第12条を置けば、全ての国民の安心のために、LGBTQ+の側に、わきまえる、配慮する、このことを求めることになってしまう。LGBT法連合会の皆さんは、13日の声明で求めてきた法案とは真逆の内容として、特にこの12条、厳しく批判をされております。この点について説明をお願いします。

2:25:43

上谷参考人。

2:25:45

お答え申し上げます。12条は、議論の経過を拝見しておりますと、性的マイノリティを差別する人、性別マイノリティに困難を与える側の諸外国を見ても、統計的には根拠が出てきていない。このような言説をもとに制定され、留意しなければならないというもので、国民の間にいらぬ分断を生むことになるのではないか、というふうに考えてございます。この情報が出てきた経緯、また、それらは一部議員のブログなどの発信を見ておりますと、非常に懸念されていません。すでに何人かの法学者が報道などで指摘しておりますように、12条は、法の効果を180度回転させ、いじめや差別などの原因となる無理解の解消ではなく、いじめや差別の原因となる無理解を擁護し、差別構造を温存するために活用されることがあり得る、懸念される規定だと考えております。民間の性的マイノリティへの支援団体について、あそこでは居場所づくりといって変な人が来て不安、変な教育をして不安、変な人たちを増やす政策は不安、12条のすべての国民が安心して生活することができるに違反しているといって、自治体や教育現場に対して要請書を乱発するような一部海外で見られる、あるいは過去に日本でも見られたようなことが実施されるとすれば、それは法の基本理念である性的指向またはジェンダーアイデンティティに関わらず、等しく基本的人権を共有するかけがえのない個人として尊重されるものであるとの理念に反するものとなり、まさに180度真逆の効果をもたらすと考えております。例えば、毎年、より公園で行っている東京レインボープライドには、今年20万人が来場し、1万人がパレードを歩きました。数十社の大手企業がブースを出し、各国大使館、NGOもブースを並べました。各主要提携の皆様からも国会議員の先生方ご参加いただいております。こういった催しに安心できないということになると差し止められるのか、そういうことが誤解であるというならば、基本計画指針に書いていただきたい。そうでないと混乱をもたらし、分断をもたらすのではないかと考えます。逆に、安心できない、不安だといって施策を停滞させてきたこれまでの事例を真摯に研究し、12条が基本理念に反する使われ方をする条項とならないようにすることが慣用であり、法は基本理念に即して運用されるべきだということを繰り返し申し上げたいと思います。

2:28:12

田村智子君

2:28:13

今の答弁を受けて小倉大臣にもお聞きしたいんですね。昨日、LGBTQ+への差別増大に抗議するフェミニストからの緊急声明が発せられまして、資料としても配布しております。賛同者は今朝8時40分現在で333人だということです。この中で、女性の安全がトランスジェンダーの権利擁護によって脅かされるかのような言説は、トランスジェンダーの生命や健康にとって極めて危険なものになりかねませんとして、既に殺害予告が発せられていたりとか、性別違和を抱える子どもたちに居場所を提供する活動に困難が生じているという事例も書かれている。痴漢を含む性暴力は断じて許されない。トイレや公衆浴場は誰にとっても安全であるべきで、女性の安全が十分に守られていない現状があれば、直ちに改善すべき。そんなことは大前提なんです。当たり前なんです。女性専用車両など女性の人権のために進めてきたことを、後退させることもあり得ないんです。そのことを大前提にして、今の社会システムでは、こぼれ落ちてしまうマイノリティがいることに光を当てようという事なんですよ。トランスジェンダーの性被害が被害として認知されない。相談や支援の受け皿もない。男性用女性用で分かれているトイレの前で、自分はどうしたらと日常的に苦悩する人がいる。学校の宿泊行事で入浴、部屋割りが苦痛で心がズタズタになる子どもがいる。ここに気づく、考える。みんなの人権を守るためにどうするのか。連帯して取り組んで、社会をさらに前向きに変えようということだというふうに思うわけです。大臣、この12条にある指針なんですけれども、やっぱりね、性的指向、政治人の観点から人権が擁護されてこなかった人たちの人権を考える取り組みを進めるんだと。第3条の基本理念、これが12条にある政府の指針が策定されるときの一番の土台であると考えますが、いかがでしょうか。原子力発電所の小倉国務大臣。現在審議中の法案の評価につきましては、議員立法でもございますし、まさに現在ご審議中なので、政府としてはコメントは控えさせていただきたいと思います。ただ、政府の立場を説明をさせていただきます。政府としては、多様性が尊重され、性的マイノリティの方もマジョリティの方も含めた全ての人々がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できる社会の実現に向けて、これまでも様々な国民の声を受け止め、しっかりと取り組んできたところであります。具体的には職部や学校等をはじめとして、社会での理解増進に向けた啓発活動の充実、適切な相談対応や人権救済等、それぞれの分野を所管をする各府省庁において取り組んでまいりました。引き続き、こうした立場に立って関係府省庁が連携協力することにより、政府全体としてさらに取り組みを前に進めてまいりたいと考えております。

2:31:15

田村智子君。

2:31:16

この指針は、LGBTQ+の皆さんが抱えている問題、直面している差別、これを何よりも直視した指針でなければならないということを重ねて要求しておきます。もう一問小倉大臣に聞いておきたいんですけれども、本当に女性スペースの問題では、私、客観的な事実に基づかない、自民党の皆さんたちも必死に打ち消すようなような言説が流れているわけですよ。ですからね、内閣府は今、エビデンスベーストポリシーメイキング、EMPM、ここに力を入れていて、性的指向、性自認の多様性を認める、理解を増進する、不当な差別を許されない、こうした取り組みでも、このEBPMの徹底、根拠のない不安による国民の分断は廃していく、こういう取り組みが重要だと思いますが、いかがでしょうか。

2:32:06

小倉大臣。

2:32:07

EBPMの推進は、政策の有効性を高め、国民の行政への信頼の確保に資するものでありまして、法法案における理解の増進に関する政策の推進等におきましても、大事にしなければならない視点だと考えております。本法案が成立、成功された際には、法律の趣旨や御指摘の視点等も踏まえながら、先ほど申し上げた、性的マイノリティの方もマジョリティの方も含めた、すべての人々がお互いへの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できる社会、これを目指して、しっかりと取り組みを進めていきたいと考えています。

2:32:39

田村智子君。

2:32:40

ぜひお願いしたいと思います。残る時間、上谷参考人にもう一度お聞きしていきたいと思います。法案第十条、知識の着実な普及等では、民間団体等の自発的な活動の促進という文言が、修正によってわざわざ削除されました。なんかあの、極めてレアだと言いますかね。なんか極端なケースのことを持ち出して、こういう団体もあるから削除したんだって言うんですけど、そんなこと言われちゃったらね、障害者の問題とかあらゆる問題で、それはいろんな団体ありますよ。だから法案から削除するというのは、どうしてもね、理解には私はできない。もともとね、私たち国会議員だって、当事者団体の皆さん、当事者の皆さんから、様々な事実を、差別の実態、皆さんの思い、そういうことをお聞きしなければ、私たちもほとんどがマイノリティの側にいますからね、いろんな施策に取り組めないわけですよ。こういうね、当事者団体、支援団体、やはり今、民間団体がこのLGBTQ+に関わって、どんな役割を果たしておられるのか、ご紹介いただきたいと思います。

2:33:46

上谷参考人。

2:33:48

お答え申し上げます。通称LGBT法連合会と当会申しますが、102が加盟しておりますけれども、この加盟団体では、電話相談やSNS相談などを行っている団体もございます。家族に相談できない、友人に相談できない、そのような場合に、電話やSNS相談は重要な役割を担っているというふうに承知をしております。また、居場所づくりなどを行ったり、行政の窓口に同行支援などを行う場合もございます。資料8ページをご覧ください。NPOの調査では、性的マイノリティ等者が、障害に関する行政福祉サービスの46%、生活困窮に関する行政福祉サービスの52.4%が、必要なときも利用できないサービスにアクセスできないというふうに回答してございます。背景には、その窓口等の対応の不安や困難があるというふうにされてございます。このような状況には、まだまだ支援が必要な状況でございます。これは、孤独・孤立問題にも非常に神話的な問題であるというふうに考えておりまして、行政の支援が乏しい現状、あるいは、行政からは当事者が見えにくい中で、当事者の支援団体がつなぎの役割を果たしているというふうに考えてございます。こうした支援者が重要であることは、企業内職場でも同じでございまして、企業内で当事者や支援グループ、あらいなどと言われますが、あらいグループがあるときに、そのメンバーの多くは、企業側にカミングアウトができないということも、先ほど調査を示しましたが、多く参加するところでございます。その際、当事者グループのリーダーや支援グループのリーダーが、カミングアウトが難しい社員と人事など会社側のつなぎ役として、意向の聴取やニーズの把握などを行っている例が多数ございます。第10条の民間団体等の自発的な活動の促進という例示を削除したのは、こうした支援者の重要な役割を十分に認識しているとは言えず、あえて削除したことが、行政にとってマイナスイメージとなることが懸念されるところでございます。削除された民間団体等の自発的な活動の促進は極めて重要であり、孤立した当事者の支援こそが今求められているというふうに考えてございます。

2:35:54

田村智子君。

2:35:56

私もこの困難リストを見ても、例えば介護を受ける、医療を受けるという時に、その整転勧している方が、それを言っていない方も含めてですけれども、本当に様々な困難を抱えている。そういうことに国も自治体もノウハウがないじゃないですか。民間団体に本当に力を得て協力を得ていかなかったら、一体どうやって理解増進や差別をなくしていくということができるのかというふうに、本当に指摘せざるを得ないと思うんです。最後に前向きなこともちょっとお聞きをしたいんですね。LGBTQ+への差別をなくすということは、私は社会を豊かに発展させるし、日本の経済、ここも豊かに発展させていく、そういう道でもあるというふうに思います。あのチョトハギレンの役員会では、先ほどアメリカからの介入ということがいろいろ言われてましたけどね、でもね、アメリカ大使館通じて、大統領特質の方とのやった懇談というのは非常に私は有意義でしたよ。他国の方の取り組みをいろいろ聞くことができて、その時にアメリカで同性婚の法制化への動きが前へ進む上では、企業や経済界が果たした役割がとても大きかったんだという指摘があったんです。労働者が安全に安心して働いてこそパフォーマンスが上がる、企業の生産性も向上するんだと。これは日本がこれから進む方向にとっても、とても重要な指摘だったというふうに思います。ここを上谷参考人に、最後39分まで時間がありますので、思いの丈をお話しいただけたらと思います。

2:37:29

上谷参考人。

2:37:31

お答え申し上げます。この問題は人権問題であることは言うまでもございませんが、経済発展、企業にとっても重要な問題であり、例えば先日は経団連の会長のご発言、経済同友会代表幹事のご発言、市・経済連盟の声明などに、それは現れているというふうに考えてございます。国際労働機関ILOは、この課題に取り組まないことが、人材や技術の流出、教育のコストの無駄を企業に招くというふうに指摘をしてございます。一体なぜこうしたところに関係あるのかということでございますけれども、先ほども資料の2ページ目、3ページ目でお示ししましたとおり、カミングアウトできなければ、週末何してたと言われるだけでも、一生懸命言い換えて、どっちが男で、どっちが女で、どこに行って、どこに行って、と言い換えて話さなくてはならず、このように言い換えに気を取られていたら、神経を使っていたら、仕事に集中できません。力を発揮することもできない。これは当たり前ではないかというふうに思います。国内でもJILPT、労働政策研究研修機構の調査では、LGBTの自殺打つ対策や、これの一因となる職場のいじめ、ハラスメント対策を積極的に実施することで、1,988億円から5,521億円の経済的損失を回避できるというふうに推計をしてございます。国内では、このような調査研究は尾についたばかりでございますけれども、Googleが心理的安全性が高いことが、組織に良い効果をもたらすとの研究結果を発表しているところも、こうした指摘に重なるところであるというふうに考えてございます。日本が議長国を務めたG7の環境大臣コミュニティでは、環境分野における性的マイノリティへのエンパワーメントのための措置が、気候変動や環境汚染への取り組みに寄与するんだというふうに明記をされておりますし、昨年の首脳コミュニティでは、外交安保の項目にも性的指向成人に関する記載がなされていたというふうに承知をしてございます。このように政策横断的に影響があるということ、これは日本政府も認めているところであるというふうに考えておりますし、以上のことから分かりますとおり、性的マイノリティの不利益や困難を解消することは、社会的損失、経済損失を回避することとなり、安定的な社会保障費の確保にもつながるものというふうに考えます。よって、性的マイノリティの不利益や困難を解消することが、12条の全ての国民の安心につながるということも指摘をしたい。このことを踏まえての基本計画や指針の作成も重ねて指摘をしたいというふうにいただきたいということも要望を申し上げたいと思います。

2:40:01

田村智子君

2:40:03

やっとね、当事者の皆さんの本当にリアルな実態が国会の中でも示されて、ここから私は審議が始まるものだと思います。私は衆議院での会議録も読みましたけれども、その衆議院の会議録の中で、今上谷参考人からお話のあったようなLGBTQ+の皆さんが職名している問題、議論されていたでしょうか。その問題がきちんと示されて、みんなで考えようという議論だったでしょうか。女性トイレの問題ばっかりでしたよ。女性スペースの問題ばっかりでしたよ。もちろんその安全確保が大切だというのは、別の文脈の話なんですよ。性暴力被害が許されない、安全確保をしなくちゃいけない。なんでこのLGBTの皆さんの権利についての法案で、LGBTの皆さんが抱えているその困難の問題が議論されていないのか。とても法案を採決できるような現状にはないと思います。こんな状態で本来、法案の審議さえできない、こういうことだったというふうに思います。改めて、丁寧な審議、本当の人権擁護は何なのか、この審議を求めて質問を終わります。

2:41:19

【挙手】

2:41:44

木村英子君

2:41:49

れいわ新選組の木村英子です。本日は、LGBT理解増進法案について、松岡参考人に、当事者の立場からの意見をお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。まず資料1をご覧ください。これは、2015年に、LGBT法連合が、LGBT差別禁止法に対する考え方を発表したものです。このように、当事者団体からも差別禁止法が求められていましたけれども、2021年に、超党派で議論が重ねられ、性的指向及び政治人の多様性に関する国民の理解の増進に関する法律案が作られ、その後も何度か見直しが重ねられてきました。しかし、本日参議院で審議される法案は、与党と維新、国民民主が協議をして作られたものですが、当事者の方たちが求めていたものとは、ほど遠いものとなっています。例えば、私事で恐縮ですけれども、障害者運動の歴史においては、昔は施設収容が当たり前でしたが、1970年代に施設を拒否して地域で生きるための運動が始まり、介護保障が少しずつ確立され、地域で自立生活を実現する障害者が増えていきました。そして、2014年に日本が国連の障害者権利条約を批准し、2016年には障害者差別解消法が施行されたことは、多くの障害者にとって命がけで戦ってきた結晶でもあります。そして現在、各自治体では、差別解消に向けての条例や宣言の制定など、様々な取り組みがなされています。特に、障害者差別解消法が作られてきた経過において重要視されてきたものは、国連の権利条約から引き継がれた「私たちのことを私たち抜きに決めないで」というスローガンです。資料2の外務省の出しているパンフレットでも、条約を作る上で、当事者参画が注視されてきたことが明記されています。また、障害者と健常者が幼い時から分けられている現状においては、共に学び合うインクルーシブ教育や、誰一人排除されず、共に生きられる社会であるソーシャルインクルージョンが叫ばれているところです。ですから、障害者差別解消法などを作るにあたり、当事者が協議会などに参画するのは当たり前となっていますが、LGBT解像心法には、当事者参画は明記されておらず、当事者主体の法案にはなっていません。通常、内閣が提出する法案では、協議会などを通じて、多様な当事者の意見を丁寧にヒアリングされて法案が作られてきました。しかし、議員立法の場合、そうしたプロセスが公開されて法案が作成されるわけではないために、今回のLGBT理解像心法案には、当事者が参加されての丁寧な意見交換や、多様な当事者の意見が反映されていないように感じます。その点、松岡参考人はどのように感じていられるのか、お答えください。

2:45:52

一般社団法人フェア代表理事 松岡参考人

2:45:57

お答えします。法案審議は、今まさに困難に直面している当事者の声を拾い上げず、そうした現実と真摯に向き合っているとは到底言えないものだったと認識をしています。先日の衆議院内閣委員会でも、ほとんどがトイレやお風呂などについての議論でした。女性も性的マイノリティも安心して過ごすことができる環境を整備することは必要不可欠ですが、今、性的マイノリティがいじめやハラスメント、孤立、孤独や自治など苦しい状況に置かれていることに向き合い、困難を解消するつもりがあるのか、とても疑問に思う内容でした。当事者がどういった困難に直面しているのか、そのエビデンスやデータなどを基に議論がされなければなりませんし、その上で個別具体的に当事者がどんな差別や偏見による被害を受けているか、一人一人の声に向き合う必要があると思います。しかし、この両方とも法案をめぐる議論では、真摯されていないと私は捉えています。

2:46:51

今お話を聞いてもわかるとおり、まだまだLGBTの方の状況が知られていないということが、差別を助長している原因だと感じました。特にLGBTの方は、子どもの頃から他人と違うことでいじめられたり、阻害されたりして、大人になってからも心や体の傷に苦しんでおられる方が多いと聞いています。そういう意味では、学校生活の体験がその後の人生に大きな影響を与えると思います。法案の中の「学校での理解増進」については、家庭及び地域住民、その他の関係者の協力を得つつという文言が入りましたが、松岡参考人は、この文言が入ったことによって、子どもたちにどのような影響が及ぼすのかお答えください。岡山大学の中塚美希や教授等の調査によると、性同一性障害と診断を受けている回答者のうち、自分の性別に違和感を覚え始めた時期は、中学校卒業までが90%、トランスジェンダー男性は小学校入学前が70%に達しています。このように、トランスジェンダーの多くが物心をつく前から性別の違和感を自覚しています。また、大阪公立大学の甲潤潤教授も、性的指向については、思春期以降に多数派と異なることを自覚するケースが多く、トランスジェンダーの場合は、幼くして違和感を持つことは、決して珍しくありませんと指摘されています。高等学部の日高教授による調査では、10代の性的マイノリティの約半数がいじめ被害を経験しており、NPO法人リビットが性的マイノリティの子ども若者約2600名に行った調査によると、過去1年に自殺燃料を抱いた人が約半数、実際に自殺未遂を行った人は14%に上っています。例えば、前述の調査に寄せられた行為を見てみると、15歳の当事者の声です。「辞任にするせいで生きられないことが、死にたくなるくらいつらいことだと分かってほしい」という声があります。他にも、「お釜、保母」などの、部別的表現の言葉に自分が振り分けられる恐怖と日々戦い、疲弊して高校生の頃に精神疾患を発症し、高校中退せざるを得なくなったという声もあります。さらに、性的マイノリティの子ども、若者の91.6%が、保護者にセクシュアリティに関して安心して話せないというふうに回答しています。このように、性的マイノリティの子どもの多くが、小学校や中学校など、幼い頃から自分の性の在り方に違和感や葛藤を持ち、学校でのいじめの被害、または自殺燃料も高く、親からも否定され、保護者にこそ相談できない、そうした現実があるのです。だからこそ、学校で理解を広げることが必要確決だというふうに思います。しかしながら、今回の法案では、家庭や地域住民その他の関係者から反対されると、理解を広げる取組が抑制されてしまう可能性がある、こういった文言が追加されています。もちろん、家庭や地域住民のサポートがあることに、こうしたことはありません。しかし、わざわざ今回の修正で追及されるということは、学校での理解を抑制するための公実として使われる懸念があります。実際、ある与党議員のYouTube動画を見ましたが、国が信を示すことで、民間団体が過激な方向に走らないよう歯止めをかける、そのための道具としてLGBT法案が必要といった発言をしています。その際、槍玉に挙げている自治体の小学校5、6年生向けの冊子に書かれている内容は、男の子らしさ、女の子らしさを勝手に決めつけない、とか、ピンクが女の子の色という決まりはありません。服装だって好きな服、着替え服は人それぞれです、と、そういった内容が書かれています。これに対して、当該の議員は、小学校5年生には理解できず混乱する、過激な団体が公的な場を使ってやっている、行き過ぎだ、初恋が始まる前にこうした教育を受ける必要はない、というふうに言っています。明らかにこの法案が必要な理解や啓発を阻害するために使えるものなのだ、というふうに明言しています。家庭や地域住民といった文言が追加された背景には、アメリカを念頭に保護者と学校の対立や混乱が起きている、ということが挙げられているというふうに伺っています。例えば、毎日新聞が米国の教育会で保守系の草の根運動の象徴と言われている「MAMS for Liberty」について報じていますが、組織の一部が過激化し、中には教育委員へつきまとったり、自宅前で小児性愛者だと根拠のない抽象をしたり、コロナを映してやると目の前で咳をするなどして、様々な地域で教育委員会や学校関係者への嫌がらせが相次いでいるとも報じられている点を確認しておきたいと思います。これは果たして政策を進めない理由となる混乱なのでしょうか。また、今回の法案では努力義務ではありますが、学校で教育が啓発を行うことが求められています。さらに、基本理念には性的指向やジェンダーアイデンティティを理由とする不当な差別はあってはならないと明記がされています。この点を前提にすると、万が一家庭や地域住民その他の関係者から学校での理解造詞に反対が起きた際、その反対の内容を厳密に検証せず、いたずらに学校での取組を萎縮させる口実になることは当然あり得ないということを確認しておきたいと思います。以上です。

2:52:04

木村英子君

2:52:05

ありがとうございます。子どもの頃に受けた心の傷は、トラウマになったり、大人になって社会に出たときの大きな弊害になります。私も幼い時に施設で受けた虐待はトラウマとなって、今でも苦しめられています。ですから、私にとって地域で生きていく上で、障害者差別解消法は不可欠であり、大多数の健常者の人たちに障害者のことを理解してもらうためにも、合理的配慮の提供がなされないと差別の解消は進まないことを私自身実感しているところです。LGBT理解増進法案では、合理的配慮の提供は明記されていませんが、LGBTの方たちにとっては、どのような合理的配慮の提供が必要なのでしょうか。そしてまた、法案の中に合理的配慮について定める必要があると思われるか、松岡参考人のお考えをお聞かせください。

2:53:16

松岡参考人

2:53:18

現状の社会は、いわゆるシスジェンダーのヘテロセクシャル、つまり性的多数派を前提に作られていて、性的マイノリティにとって、制度や観光、観念など様々な領域で社会的障壁が立ち上がっています。例えば、不動産で同性カップルであることを理由に断られてしまったり、学校で同性愛が他の人に感染すると言われて、別室授業にされてしまったり、親から「おかしい」「病気だ」と言われてしまう場合によっては、家から追い出されてしまったという人もいます。トランスジェンダーの当事者が選挙の投票所に行った際、本人かどうかを疑われ、地域の人にトランスジェンダーだとばれてしまうような声で性別を確認され、つらくて投票に行けないという人もいます。学校の制服が苦しくて、学校に行きたくない、死にたいと思うほどの人もいます。こうした困難への対応として、私はまず大前提として、やはり差別的取扱いの禁止が必要だと考えます。例えば、性的指向や性自認を理由とする解雇や左遷、サービス提供の拒否など、明らかに不合理な取扱いをしている者については明確に差別的取扱いだとして、禁止しなければ当事者は被害から救済されません。しかし、その上で合理的な区別というものは当然あります。差別の定義が曖昧だとか、当事者が差別だと感じたなら何でも差別になるのかといった言説がありますが、そうではありません。合理的な理由のある区別は差別には当たりません。例えば、男女別に分けられた施設のトランスジェンダーの利用に関しては、顔の見える特定の人が使うトイレなのか、それとも不特定多数が使うトイレなのか、それとも公室なのか、または公衆浴場なのか、その施設の環境によっても基準は異なり、場合によっては本人が希望する施設を利用できないことも当然あり得ます。これはトランスジェンダーの当事者が一番よく分かっていて、むしろ当事者は社会からの差別や偏見を恐れ、自分が周囲からどう見られているか、トラブルが起きないよう慎重に判断し、なかなか利用できずにいるという人がほとんどです。また、カリフォルニア大学ロサンゼルス校による大規模調査では、成人による差別を禁止していない地域を比較し、トランスジェンダーとトイレ利用をめぐって性犯罪増加につながっていないことが指摘されています。今回の法案で、トランスジェンダーをめぐる憶測に基づいた排除言説が特に広げられてしまい、SNSだけでなく、例えばチラシが配られてしまったり、駅前でそうした言説が広げられてしまっています。当事者の中には、SNSでアカウントを消さざるを得ず、外出するのも怖くなってしまったという人もいます。社会的障壁をなくす上で差別を禁止することと同時に、アプローチの一つとして、合理的配慮という観点もとても重要だと考えます。希望する施設やサービスが利用できないときに、例えば時間をずらすといった個別対応をするなど、合理的な配慮、個別の環境調整を行うことは必要です。本来であれば、圧倒的少数である性的マイノリティが、社会的障壁により様々な困難に直面している上で、しかし男女別に分かれた施設などで必ずしも本人の希望やニーズに沿った利用ができない場合もある。そのとき、本人の状況だったり、環境に応じて合理的配慮を提供する、こうした考えによっておった施策が進められていくべきだと考えます。しかし、今回の本案の12条は、むしろ全く真逆の内容になってしまっています。つまり、何か性的マイノリティは多数派を脅かすような存在という前提で、性的マイノリティへの合理的配慮を提供するのではなく、実質的に多数派の安心に留意してくださいと、さらにそのための指針まで策定しようとしている点は、本末転倒だと言わざるを得ないと考えています。それぞれの当事者に合わせた合理的配慮があれば、地域や学校でも行きやすくなると思います。そうした意味でも、障害者差別解消法にある具体的な合理的配慮の提供が、LGBTの法律をつくる上でも最も重要であると認識いたしました。今回の本案で最も問題があると私は思われたのは、12条についてです。その点、内閣府、法務省、厚労省に質問したいと思います。先ほど松岡参考人の答弁であったように、今回のLGBT理解増進法の修正案では、措置の実施等に当たっての留意という条文が追加されています。これまでに差別や偏見に苦しむ少数者への差別解消を目指す法律の中で、このような多数者側への配慮を留意する旨の記載がある法令は存在しているのでしょうか。内閣府からお答えお願いします。

2:58:25

お尋ねのLGBT理解増進法案第12条は、性的指向又はジェンダーアイデンティティに関わらず、全ての国民が安心して生活することができることとなるよう留意するものとすると規定をしています。このため同条には多数者側への配慮との文言はないものと承知をしています。その上で内閣府が所管する御指摘の差別や偏見に苦しむ少数者への差別解消を目指す法律の中で同様の記載がある法律はございません。なお、内閣府が所管する障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の第1条には、全ての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資することを目的とするとの文言がございます。

2:59:16

法務省大臣官房 柴田審議官

2:59:24

お答えいたします。御指摘の法案第12条は、この法律に定める措置の実施等に当たっては、性的指向またはジェンダーアイデンティティに関わらず、全ての国民が安心して生活することができることとなるよう留意するものとすると規定されており、当該条文には多数者側への配慮との文言はないものと承知しております。その上で、法務省が所管する差別解消を目的とする法律として、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律及び部落差別の解消の推進に関する法律がございますが、いずれも御指摘の法案第12条と同様の規定は置かれておりません。

3:00:07

厚生労働省大臣官房 狭間総括審議官

3:00:14

お答えいたします。御指摘のLGBT理解増進法第12条には、多数者側への配慮との文言はないものと承知しておりますが、その上で厚生労働省が所管する法律の中に、同条のように全ての国民が安心して生活することができることとなるよう留意するとの規定を有する法律はございません。以上でございます。

3:00:41

木村英子君

3:00:44

今、内閣などにお答えしていただきましたけれども、LGBT理解増進法案の第12条のような「全ての国民が安心して生活することができるよう留意する」という条文は、他の差別解消に関する法律にはないということが明らかになりましたが、理解を増進し、少数者の生きづらさをなくしていこうという法案なのに、なぜ多数者側への配慮を強調することは、かにも不適切であると考えます。松岡参考人は、省庁の方たちの今のお答えを聞いて、この法案の第12条が今後、LGBTの当事者の方たちにどのような影響を与えてしまうか、お答えいただきたいと思います。また、法案全体についての評価もお願いいたします。

3:01:46

松岡参考人

3:01:48

やはり今回の法案は、理解を増進するための法律ではなく、理解を抑制、阻害するための法律になってしまったと言わざるを得ないと思っています。例えば、アメリカを中心に、黒人に対する暴力が人種差別に抗議する「Black Lives Matter」「黒人の命も大切だ」という動きが起きた際、「All Lives Matter」「全ての命も大切だ」という反対のスローガンが打ち出されました。特定のマイノリティの命が脅かされ、差別や偏見による被害を受けていることに対して声が上がっているのに、それを「全ての人」というふうに表現することは、むしろ差別の現状、その問題の所在を覆い隠し、課題を解決することができず、結果的に差別を温存することにつながってしまいます。今回の法案の12条というのは、まさにこれを如実に表してしまっていると考えています。障害者差別解消法には、多数派の安心に留意するといった趣旨の規定はもちろんありません。雇用における性別に基づく差別を禁止している男女雇用機会均等法でも同じです。例えば、男性が女性が職場に入ってきたら安心できないから、などといって、多数派の安心に留意するとはならないはずです。性的マイノリティについては、このような規定が入ってしまうというのは、当事者が日々直面している深刻な差別の実態をまさに理解していない、他人事だと思い、真剣に考えていないことの証査だと思います。これまで、性的指向や性自認に関する差別に対応する法律が何もない中で、自治体や企業、学校の現場の自動努力で様々な理解を促進する取り組みが進んできました。今回、多数派の安心に留意する、そのための指針まで作られるとなってしまうと、この法案に関する措置、つまり自治体の条例、施策、例えば相談事業だったり、居場所事業、啓発事業だったり、または学校や企業で理解を広げる取り組み、その全てに対して誰かが不安だとさえ言えば、規制することができてしまう、そうした懸念があります。もちろん、全ての国民の安心の全てというのは、性的マイノリティを含むことは大前提です。同時に、この法案は基本理念で、性的指向やジェンダーアイデンティティを理由とする不当な差別はあってはならないと明記しているとおり、この前提の下、理解増進の取り組みが行われていくことになります。多数派の誰かが不安だと言っても、それが不当な差別につながったり、不当な差別を温存するような施策は、この法律に基づくものとしては当然認められないでしょう。本来は、差別的取扱いを禁止する法律というものが必要ですが、それでも何もないよりあった方がいいのではないかと思い、この間の理解増進法をめぐる議論を私は見てきました。むしろ、最後の最後に、法案の趣旨とは真逆の、むしろ理解を制限、阻害するような法律が通ってしまいそうな現状に強い意気取りを覚えています。私自身、現役の当事者として、この間、性的マイノリティに関する情報発信をしてきました。実際、私も友人を自治で亡くしている経験があります。この間の法案の審議をめぐっては、やはり憶測だったりデマに基づいた言説が広げられてしまって、本当に苦しい思いをしている当事者がたくさんいます。ただでさえ、いじめや差別ハラスメントで苦しい思いをしているのに、さらにそれを追い討ちをかけるような言説がこの政治の場から出てしまっていることに、本当に意気通りを覚えていますし、今まさに命が失われてしまう可能性があるということに、本当に心から向き合ってほしいと、そのように思っています。この間、誰が性的マイノリティの直面している困難に向き合っているのか、そうでないかというものが明らかになったというふうに私はいるんじゃないかと考えています。理解を広げるための法律のはずが、多数派の安心や家庭・地域住民の協力といった点を口実に理解を広げることを阻止されてしまうということになると、やはり今後、性的マイノリティの人々を苦しめ、追い詰め、命を見捨てていくことになる可能性があります。そうした判断を下そうとしているということを、ぜひ国会議員の皆様にわかっていただきたいというふうに思っています。以上です。

3:06:05

木村英子君。

3:06:07

ありがとうございます。差別は、障害者に限らず、大多数を前提にした社会から排除されてしまうすべての人たちの共通の脅威です。今回の法案は、LGBTの方たちへの差別を認めたくないという意思さえ感じます。実際に差別を受けてきた障害当事者として、怒りを禁じ得ません。この法案が通ってしまったら、差別が助長される恐れがあることは、松岡さん公認のお話を聞いてからも明らかです。差別や偏見にさらされ、生きづらさに苦しんでいるLGBTの当事者の方たちが、安心して生きられる社会を実現するために、障害者差別解消法と同じように、当事者主体で法律が作られなければならないと私は考えます。本法案は、私は廃案とし、審議をやり直すことを求め、私の質疑を終わります。以上です。

3:07:27

(審議終了)

3:07:56

上田清志君

3:08:00

国民民主党新緑風会の上田清志でございます。憲法13条には、全ての国民は個人として尊重される。生命自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で最大の尊重を必要とする。同じく14条に、全ての国民は法の下に、平等であって、人権、信条、性別、社会的身分または文治により、政治的、経済的、社会的関係において差別をされないと謳っております。こういう背景に、今回の法案が私は作られているものだと信じております。また私は個人的な政治信条で、個人の責任でないことで生じる不利益、不条理を除去するのが政治の仕事だと思っております。そういう意味合いにおいて、LGBTに係る全ての人々が個人として尊重され、尊厳のある幸福追求ができることを願っておるところでございます。そこで本日は、当事者でもあります細田智代さんに参考人としてご出席をいただいております。大変お忙しい中、ご理解賜りましてありがとうございます。若干のご紹介いたします。細田さんは1991年生まれて、約20歳の頃に名前を変更されました。男性名に変更され、また手術を受け、戸籍上の性別も変更されました。臨床検査技師として活躍され、2017年には入馬市議会議員になられて、世界で初めて女性から男性へのトランジェスター議員となっておられます。LGBT自治体議員連盟を設立され、その中核メンバーとしても活躍されておられます。青年会議所や消防団にも入団され、2020年6月には英国の非営利団体「One Young World」による地域社会の若者に好影響を与える年間最優秀政治家15人のうちの1人に選ばれておられます。そうした背景をもって、今日はご出席いただきました。早速ですが、この法案の成立について、異議といえばオーバーでございますが、どのように受け止めておられるか、まずお伺いしたいと思います。

3:10:56

細田参考人。

3:11:00

私が本法案の成立異議、オーバーになってしまいますが、そういった法整備が進むということ、一、これは当事者として、今回このLGBTの法整備に対する、我が国に対しては最初のこういった法案の整備になるのかなと思います。そういったところで、やはり今回の条文を見ると、100%100点満点ではありませんが、LGBTの抱える全ての問題を解決するには程遠いものでもあると思います。ですが、LGBTの抱える困り事の解消であったり、多様な人と人との共生を何歩も進めるものであります。今問題が生じていることもありますが、今こういった法案の中の文言に対して、いろいろな問題が生じるということが懸念されているところでもありますが、少しずつ一歩前進する後押しをするものであると、一、当事者としては考えているところでもあります。この法案は、未来に展望を持てない状況にある当事者、ある一部になるかもしれませんが、当事者にとっては、未来の希望が持てる時代への先駆けにつながるものと、私自身、一、当事者としては考えているところでもあります。

3:12:27

上田清志君。

3:12:29

ありがとうございます。ジェンダーアイデンティティの多様性の理解がまさに不足しているから、この理解増進法が作られているわけでありますが、人生の中で経験された中で、最も不都合な不条理な理解不足などについて、経験の中で、こんなことだけは困るねとかというような定理みたいなのがあれば、ご教示いただければ、経験の中でのお話で結構でございます。

3:13:10

細田参考人。

3:13:13

私自身がジェンダーアイデンティティの多様性への理解が不足をしていると感じられること柄について、私自身の経験の中で言いますと、世界的に見ても、性的マイノリティは、男女で愛し合う性的マジョリティ、多数派に比べて社会的立場も弱く、カミングアウトした場合、仕事を辞めさせられるなどの差別を受けたりとか、からかいやいじめの対象となっているということも実際にあります。私自身は女性から男性のトランスジェンダーでありますが、やはり小さい頃から男女ですとか、大きくなって、私自身は23歳の時に子宮トランスを、そして乳房の雪上を23歳の時に行い、戸籍の変更まで行っております。しかしながら、社会的のところの多様性の理解が不足していることによって、カミングアウト、私自身はもっと女性だということを言うと、やはり外性気がついていなければ男ではないとか、そういった心ない言葉を浴びさせられることも正直ありました。また、さまざまな家庭での無理解であったりとか、私自身は学校でのいじめはありませんが、就職時の差別的な扱い、人生のどのステージにもやはりトランスジェンダー、性的マイノリティのところでは、やはりいろいろな困難があるということが実際にあります。私自身はトランスジェンダーであるということを臨床検査技師として働いている際に、上司に伝えた時に、やはり誰にもあまり伝えてほしくないと、直属の上司だけに伝えていたのにもかかわらず、やはりその直属の上司から勝手に「あの人はトランスジェンダーである」という、何か配慮をしなければならないというような、良かれと思って言ってくれているということはわかりますが、やはり勝手にアウティングをされてしまうということも実際に、理解不足によって起こったということも実際にありました。そういったように、少しずつ理解が不足しているからによって、こういったことが起こっているということも実際に経験をしたことでもあります。

3:15:22

上田共史君

3:15:25

ありがとうございます。あわせて、まさにジェンダーアイティの多様性、これを配慮される必要な場面というのでしょうか。そういうことについても、今までの人生経験の中で、まさに配慮しなければならない空間だとか場面とか、そういう印象深いものがありましたら、ご教示ください。

3:15:58

細田参考人

3:16:01

ジェンダーアイティの多様性の配慮が必要とされる場面につきましては、いくつかありますが、やはり一番は家庭での無理解。私自身は家庭が恵まれておりましたが、やはり家庭での無理解によって、自分自身が一番安心を求める家庭で、心ない言葉が浴びさせられることもあります。また、教育現場でのいじめであったり、就職時の差別的な扱い、先ほどの多様性の理解が不足しているところで重なる部分ではありますが、そういったところで配慮が必要とされる場面も多く私自身はありました。またトイレや公衛室の利用、健康診断の受診も男女別で行われるところではありますが、私自身は女性から男性ということで、女性のところで来られる枠に対して、自分自身が見た目はホルモン注射をして、男性で女性枠で健康診断を受ける際には、やはり男性がこんなところに、この女性枠なのにというようなところで、少しでも健康診断での受診の配慮であったり、性別や通称名や服装の規定がトランスジェンダーに至っている場合、見た目と着ているものの服装が違っていたりすると、後ろ指というか差別的な発言を多く浴びされることもありました。そういったところで少しでも配慮が必要とされる場面は、段階的に家庭であったりとか学校、教育園場、本当にいろんなステージステージによって配慮されることは、異なってくるとバラバラになってきてしまいますが、配慮される必要性はあるのかなと思っております。

3:17:57

上田清志君。

3:18:00

貴重な意見ありがとうございます。まさにこの法案は理解増進法でありますが、補足さんから見て国民の理解を増進させるための方策として何があるのか、もちろん今2つのお話の中にもそのヒントがありましたけれども、改めて国民に理解を増進させていただくには、当事者としてこんなことが必要だよというお話をいただければありがたいと思います。

3:18:36

細田参考人。

3:18:39

国民の理解をするための方策につきましては、今回こうやって法案が出ておりますが、一番簡単に言うのは、やはり差別の禁止の法律をつくるということが本当は望むべきところかなと思います。しかしながら、今差別禁止ということではなく、やはり自治体であったりとか地方自治体に、やはりそういったところ、差別というか理解を促進してもらって、そういった理解だけ、思いやりだけでは差別はなくならないと思いますので、そういったところを国から下の自治体に対して、理解を促進と差別を少しでもなくしていただけるような働きかけというところの方策が、一番早く、そして望んでいること、一当者としては望んでいるところでもございます。

3:19:36

上田清志君。

3:19:40

ありがとうございます。どうしてもこの機会にこれだけはお伝えしたいという内容があれば、どうぞお伝えてください。

3:19:51

細田参考人。

3:19:55

私自身は最後にお伝えしたいということは、やはりよくトランスジェンダーの今、ヘイト的な活動であったりとか、そういったものがSNSであったりとか、ネット上でよく見受けられることでもあります。日本では、周囲の目を気にし、社会的立場を維持するために、自分を曲げてでも性的に受け入れられない相手と結婚する性的マイノリティの方もいらっしゃいます。しかしこれは自分と周囲を偽り続けることにあるため、やはり苦痛を強いられている生活を送っている人は、この日本の中にはたくさんいらっしゃいます。その結果、自分も家族も不幸にしてしまったり、自ら死を選ぶ人もやはり少なくはありません。今回この法案でありますが、時代に合わせた改正であったりとか、施策の進展に伴う改正を望む希望を持ちつつも、まずは誰一人というか、少しでも多くの国民が住みやすい社会になればいいなと思っております。大変ありがとうございます。貴重な意見を賜りました。これからは発議者と政府にお伺いしたいと思っております。まず、ごくによる対立を招かないように、ジェンダーアイデンティティという用語を採用したと伺っておりますが、修正案提出者の斉藤アレックス議員に、この理由の中身についてお伺いしたいと思います。上田議員からご指摘のあったように、対立を招いているというところが最大の理由でございました。改めてになりますけれども、文言の修正によって内容が変わるものではございませんので、政治人・制度一斉、それぞれの提出者の思いがある中で、対立の要因になってしまっていた。そういった対立を背して、この法案を前に進めるための、もともといつでも英語ではジェンダーアイデンティティの言葉の訳語でございましたので、こういった混乱を避けて、ジェンダーアイデンティティを採用するのが適当だと考えて、この文言とさせていただきました。英語、英文の文字を用語に用いることに関しては、様々な議論があるかもしれませんけれども、ジェンダーもアイデンティティも国内で定着をしている言葉だという判断の下で問題ないという判断で、こちらジェンダーアイデンティティとさせていただいております。以上でございます。

3:22:54

大倉大臣、この用語についての評価についてはいかがでしょうか。議員立法の内容そのものについては、政府としてコメントを差し控えさせていただきたいと思いますが、その上でお答えをいたしますと、用語の意味はそれぞれ用いられている文書等に応じて定まってくるものと考えられますが、一般的には「性自認」「性同一性」という言葉は、いずれも英語のジェンダーアイデンティティの訳語として用いられているものと理解しております。全ての国民が安心して生活できる法律12条に対して、議論が非常に出てまいりました。運用に必要な趣旨の策定が定められていますが、そもそもその趣旨はどういうことなのか、斉藤アレックス議員に修正案提案者としてお伺いしたいと思います。あくまでこれも繰り返しあったと思うんですけれども、地方公共団体で行われている取組を阻害したり抑制したりするものでは一切ございません。あくまでこの趣旨としては、地方公共団体の取組に関して、本法案が成立していない現在も、既に多くの地方公共団体で様々な要望を受けて取組をされて、条例や計画を策定するなど行われています。しかし、中には国としての方針もない、よりどころがないままで対応に悩む声もあると承知しております。また、条例や計画の内容は各地方公共団体によってまちまちとなってしまっているという現状を問題視する、そういったお見込みも届いております。また、同様に事業者や学校職種などにおいても対応に悩むケースがあると聞いているところでもございます。こうした中で、国が性的指向及びジェンダーアイネティティの多様性に関して、しっかりと研究を行って、基本計画とともに指針を示すことができれば、国との連携を図りつつ施策を推進することが求められている地方公共団体や事業者、学校の設置者としても基本計画や指針を参考にして、より適切な対応が検討されることができるようになるということを目指して、そういった趣旨でこういった文言をしたりさせていただいております。以上でございます。

3:25:24

上田清志君。

3:25:26

指針の策定の意味は分かりました。先ほどからこの12条については、むしろ理解増進ではなくて、ブロックするものではないかというような意見がありましたが、この点についてはどのように、反論といった言葉がちょっときつい言葉になりますが、どのようにお考えでしょうか。

3:25:50

斉藤衆議院議員。

3:25:52

こちらも繰り返しになってしまいますけれども、今お答えしたように、これはあくまで地方公共団体やその他の団体等で推進もすでに進められているものは、これから進んでいく、それぞれ独自の取組を阻害するもので、抑制するものは全くないということで、一部の与党の議員の方が独自に発信されていることと、この法案が目指していることは全く違うことでございます。あくまで理解の増進、多様性を受け入れる社会をつくっていくための、一つのスタート地点、発射台としてこれを進めていこうということで、当然、今、参考人からもいただきましたように、これは全ての方にとって100%100点のものではないということは徐々に承知しておりますので、ここを土台として、あくまで目的は、性的マイノリティの方々の社会での共生、理解の促進を進めていく、発射台として、スタート地点としてこれをやっていこうということでございますので、その点、ぜひ委員の皆様にはご理解をいただきたいと思っております。以上でございます。

3:26:49

上田共史君。

3:26:51

今、齋藤議員が言われましたように、あえてこの法律の規定については、法律の施行後3年を目途に状況等を勘案していくというような案文まで入っているところです。私はなかなかこういう課題については、とりわけベストは作りにくく、ベターすらもなかなか厳しい、よりベターというのでしょうか、のようなところでとどまらざるを得ないものではないかというふうに認識しております。しかし、少しずつ前に進めていくということが非常に重要だというふうに考えておりますので、今回積極的に受け止めていきたい、このように考えているところでございます。そこで、小倉大臣には政府に要求が出ております、運用に必要な趣旨を策定するものとする、これも、じゃあどのくらいの期間で作るんだとか、そういうおおむね、当然この案が出てくれば事務方の方で大臣このくらいの感じですよとか、そういう議論はなされるのではなかろうかと思うんですが、どのくらいの期間が必要なのか、この策定するまでにですね、そういうめどみたいなことについては内部で検討されておられるのか、あるいは全くそういうことは今の段階で言えませんよというような話なのか、しかしこの言えませんよという話も何かがつらいなと、一般的にはこういう法案が出てきてですね、運用の趣旨を策定するという話であったら、やっぱりできるだけ速やかにやるというのが苦痛ではないかと思いますので、どのくらいの期間を考えておられるか、この点についてお伺いしたいと思います。

3:28:49

小倉大臣。

3:28:51

法案が成立し施行された暁には、御議論いただいておりますように、関係府省の連絡会議、これを立ち上げた上で、基本計画や指針、こういったものの議論をすることになるんじゃないかと思っております。それについてはこの法律案は交付日施行でございますので、まずは法律が成立をした暁にはですね、内閣府において速やかに体制を構築させていただきたいと思っております。その上で法律の趣旨や国会における御審議も踏まえて、適切に対応していきたいとこのように考えております。

3:29:28

上田清志君。

3:29:30

委員長。

3:29:32

当然そういうことがなされるわけでありますが、これ3年を目途にまた見なくちゃいけない部分がありますから、策定に3年かかりましたでは話にならないわけですから、そういう意味で一体どのくらいを考えておられるのかというのをですね、伺っているんですよ。そのモニモニモニはじゃあダメなんだと私は思っております。やっぱり速やかにですね、こうした問題を片付けていくために、できるだけ関係者のところにですね、運用の規定みたいなものを、これはまさに強制でもなんでもありませんから、一つのモデルをですね、出しておかれれば、それを適当に使える人たちだけ使えばいいわけでありますから、でもそれも何もないというのはなかなかつらい話でありますから、その点についてわざわざ議論がなされるわけですから、そういう会議もあるわけですから、ある程度やっぱり言っていただかないと困るんじゃないかなと思います。全く今のは時期が不明朗でございますので、どうぞ言ってください。遠慮なく。後ろの方で何か言いたくはそうですから、ちょっとサジェションしてください。

3:30:45

大倉大臣。

3:30:47

国会の御審議を聞いておりましてもですね、当事者の意見もしっかり聞かなければいけないと思います。まさに斉藤議員がおっしゃってくださったように、この指針の策定に当たっても、地方公共団体をはじめとする、様々な関係者がございます。やはり請求にことを進めて、皆様方の納得感が得られないものであってはいけないと思いますので、そこは様々な関係者の声を丁寧に聞きながら検討していきたいというのが私の思いであります。ただ、先ほど申し上げたように、計画の策定にしても指針の策定にしても、それを検討する場が必要でありますので、その場については速やかに法案を成立させていただいたあかつきには、構築をさせていただきたいということを申し上げたところでございます。

3:31:33

委員長、上田共史君。

3:31:36

あらかじめ通告した内容についての答弁が比較的早めに終了しましたので、もともと1時半に終了する予定が、いろんな事情で40分も想定しておりましたので、私は速やかに質問をこれで終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。

3:32:02

暫時休憩いたします。

3:37:14

お待たせいたしました。ただいまから内閣委員会を再開いたします。休憩前に引き続き、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律案を議題といたします。他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。これより、討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

3:37:52

内越桜君。

3:37:55

私は、会派を代表して、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律案に断固反対の立場から討論を行います。反対の理由の第一は、本法案が超党派のLGBTに関する課題を考える議員連盟がまとめた法案から大きく後退したものであるからです。マイノリティの人権を守るために多数派への配慮を要するとされるのであれば、本法案はもはやLGBT理解増進ではなく、LGBTへの差別を増進するための法案でしかないのです。本法案の「すべての国民が安心して生活することができるよう留意する」「家庭及び地域住民その他の関係者の協力を得つつ」との文言は、差別、偏見を助長するものでしかなく、自治体などが理解増進のための施策を進めることの疎外要因となるものです。反対の理由の第二は、本法案がもはや議員立法の手をなしていないことであります。衆議院では、超党派議連がまとめた内容を踏襲した立憲共産社民案と自民公明案、維新国民案の3案が存在し、この3案が審議されることとなり、法案提出時より超党派議連の意義が全く失われているのであります。しかも6月9日、自民公明両党は、維新国民案を丸のみする形の修正に合意し、この4党合意案が提出されたその日に、委員会で採決が行われ、不十分な議論のまま可決され、参議院に送付されました。超党派議連のまとめた法案を修正するのであれば、再度超党派議連に差し戻して議論を行うべきです。したがって、本法案は、いわゆる「肉ずれ法案」と言われても仕方がないものであり、良識の不である本意において、そもそも審議を行うべきものではないのであります。反対の理由の第3は、人権を過論ずることは国益を損なうことにほかならないからであります。経団連の徳良会長は、理解増進ではなくて、差別を禁じ、同棲を固める流れにある、あるいは多様性こそ社会の活性化の源だ、などと指摘しており、LGBTの人権擁護は、その企業がビジネスパートナーとして信頼し得るかの目安、その国の成熟度を押し図る国際的にも重要な指標の一つであるからです。最後に、本法案の審議で傷ついた人、本日までの審議で生きる希望を失いかけている人たちがおられます。しかし、それはあなたのせいではありません。私たち立憲民主党は、最後まであなたたちの側に立つことをお誓い申し上げます。委員各員には、政治は分断を煽り苦しんでいる人を絶望に追いやるのではなく、希望と連帯のためにやる、その原点に立ち返って法案に反対していただきたい、そのことをお願いし、反対討論といたします。

3:41:20

高木香織君

3:41:22

日本維新の会の高木香織です。会派を代表して、本法律案に賛成の立場から討論します。本法案は、第一に、法律の定義語につき、政治的な意味合いを持ち、対立軸になってしまっていた「性同一性」「性自認」の文言を国際的にも幅広く受け入れられている共通語のジェンダーアイデンティティにすることで、多くの方々から理解・賛同を得られるものとなっております。第二に、性多様性への普及・啓発、教育や民間団体との連携は重要ではあるものの、他の先進国ではそのタイミングや内容について摩擦が起きる事例も報告されています。本日ご出席いただきました森参考人からも、LGBT教育の中には非常に性営的で社会が受け入れがたいものも存在する。そのようなLGBT教育を自発的な活動として促進して良いものか疑問に感じる。旨のご発言や、学校でのLGBT教育は家庭や地域住民、その他の関係者の協力を得てこそLGBTに対する理解を深めるという目標が達せられるものではないか、とのご指摘をいただきました。教育や地方公共団体の施策の部分で修正を加えた我が党の提案部分は、最新の事例を踏まえて多くの懸念を払拭できるものとなっています。そして、第三の点が重要です。この本案が議論されるようになった2年前と比べて、特に男女別トイレや男女別スポーツにおける性多様性のあり方について、不安の声が多く上がっています。2年前に合意した超党派案の意義は大きいものの、残念ながらそうした懸念に必ずしも応えられる内容となってはおりませんでした。その点、我が党の新しい提案であるこの法律の措置の実施等に当たっては、全ての国民が安心して生活できるよう留意する条文を新設して追加することにより、トイレやスポーツといった場面で身体的区別を超えることを容認する内容ではないことが一定程度明確化されたと考えます。森参考人からも「残念ですが、LGBTに対する差別、偏見は未だに存在します。LGBTに対し恐怖心を抱く人もいます。そのような方々に対し、LGBTに関する正しい知識を身につけていただくよう試み、全ての国民の安心を理想とする。それこそが理解増進の精神なのだと思う」の旨の御発言がありました。加えて、政府による運用に必要な指針の策定が可筆されたことにより、より懸念や不安の声に応えられる内容となりました。我々の提出した修正により、本法律案は、性的指向又はジェンダーアイデンティティに関わらず、全ての国民が安心して生活することができることを目指す内容となっており、少数派が多数派を配慮しなければいけない法案であるという指摘は全く当たらず、全ての国民の皆様に安心していただける内容となっていることを申し上げ、私からの討論とさせていただきます。ありがとうございました。

3:44:32

田村智子君。

3:44:34

私は日本共産党を代表して、自民・公明・維新・国民民主によるLGBT理解増進法案に反対の討論を行います。LGBTQ+の当事者が、これでは差別増進法だ、廃案にと声を上げる下での法案採決にも強く抗議をいたします。最大の問題は、第12条が維新・国民民主案をベースに持ち込まれたことです。性的指向、またはジェンダー・アイデンティティに関わらず、全ての国民が安心して生活することができることとなるよう留意する。このように、法律の目的を180度転換し、マイノリティに対してマジョリティの安心を脅かすことのないように、脇迷路と求める。これがマイノリティの人権擁護の法律などでしょうか。法案審議でLGBTの方が直面する問題ではなく、トイレなど女性スペースの問題ばかりが取り上げられたことに、12条の意味するところは明らかです。昨日、上野千鶴子氏など22人が呼びかけ人となり、LGBTQ+への差別増を抗議するフェミニストからの緊急声明が発表され、今朝8時40分時点で賛同者は333人となっています。女性の安全がトランスジェンダーの権利擁護によって脅かされるかのような言説は、トランスジェンダーの生命や健康にとって極めて危険なものになりかねません。この厳しい批判は、この法案審議にも向けられたものと受け止めるべきです。生命にあるとおり、トイレや公衆浴場は誰にとっても安全であるべきです。女性の安全が脅かされている現状は、性暴力の防止、被害者支援の法整備と取り組みの不十分さが問題であって、LGBTの権利に関わる法案の焦点として語るなど、全くのおかど違いです。トランスジェンダーも深刻な性被害を受けている。しかし、被害を認められず、支援や相談の対象にもならないという特有の問題に直面している。自分の性的指向、性自認による差別、排除への不安を24時間365日抱え続け、生活の安全が保障されていない。今日の審議で参考人から示されました。生きづらさ、孤独、差別、これらは命に関わる問題です。LGBTQ+の人権擁護、差別解消の緊急性が明らかなのに、法案審議でそのことに焦点が当たらないのは異常というほかありません。学校での教育啓発は、家庭地域住民の協力を得つつ行うとする条文も、多数派が許容する範囲で認めるということになりかねません。性的違和感を抱く子どもが、学校を通じて理解ある大人とつながる機会が奪われて、孤立を深めるようなことを起こしてはなりません。この条文を根拠として、一部政治家が学校の実践をやり玉にあげるようなことは決してあってはなりません。「差別は許されないが、不当な差別はあってはならない」と書き換えられ、国に対して義務づけた調査研究が学術研究に置き換えられる。民間団体などの自発的な活動の促進も条文から削除されるなど、超党派の法案はズタズタに交代させられました。自民党、公明党、維新の会、国民民主党は、一体誰のための法案を作ったのかが厳しく問われます。最後に、国会のすべての政党に何度も足を運び、対話を続けてこられた当事者の皆さんに心からの敬意を表します。その根底にある思いは、私が私として生きたい、ただそれだけだと思います。その切なる願いに応えた理解増進、差別解消の取り組みは、すべての人が個人として尊重される社会を実現するでしょう。過不需要性に根差したようなステレオタイプの男性、女性、家族の在り方を押し付けようとしても、これを乗り越えようというムーブメントは決して止めることはできません。個人の尊重、ジェンダー平等、多様性の尊重へ、私たちは決して絶望することなく、共に歩み、必ず時代を犯す、この決意を述べて討論を終わります。

3:48:50

木村英子君

3:48:58

令和新選組の木村英子です。会派を代表して、LGBT理解増進法案に反対の立場から討論いたします。長年にわたり、差別や偏見に苦しみ、生きづらい状況の中で、LGBT当事者の皆さんが求めてきたものは、差別禁止する法律です。令和新選組は、障害者が共に生きられる社会の実現のために、差別解消に向けて取り組んできたことから、一貫してLGBT差別解消法の成立を訴えてきました。そうした立場から反対する理由は、第一に、6条の2項と10条の3項に、家庭及び地域住民その他の関係者の協力を得つつ、という文言が入れられたことです。親や地域に理解してもらえないことで、苦しんでいるLGBT当事者である子どもたちがたくさんいます。しかし、6条2項と10条3項では、家庭や地域住民など周りの理解や協力が前提とされているような文言になっています。家族や地域住民など幅広い人の中には、まだまだ誤解をしたり偏見を持っている人がいる状況において、そうした人たちの声によって、学校での理解増進教育を抑制されてしまう懸念があります。第2の問題点は、中2条に全ての国民が安心して生活することができることとなるよう留意する、という条文が入れられたことです。差別をされている当事者の権利を守るはずの法律が、性的マイノリティは多数派を脅かすような存在という前提で、性的マイノリティへの合理的配慮を提供するのではなく、実質的に多数派の安心に留意してくださいとなっており、本末転倒と言わざるを得ません。当事者からは、この法案に対して、理解増進ではなく差別増進につながるとして反対の声が上がっています。障害者の場合、私たちのことを私たち抜きに決めないで、Y言葉に当事者参画の下で条約の批准や国内法の整備がされてきました。私は、この法案を範囲案にし、LGBT当事者の方々が真に望んでいるLGBT差別解消法を成立させるべきだと考えます。以上の理由で、本法案に反対です。以上で討論を終わります。

3:52:01

他にご意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。これより、採決に入ります。性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律案に、賛成の方の挙手をお願います。

3:52:29

本案は、多数をもって、原案通り、可決すべきものと決定いたしました。なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長にご一人願いたいと存じますが、ご異議ございませんか。ご異議ないと認め、採用を決定いたします。本日は、これにて散会いたします。3回いたします。

0:00

-0:00