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参議院 財政金融委員会

2023年06月15日(木)

2h34m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7549

【発言者】

酒井庸行(財政金融委員長)

横沢高徳(立憲民主・社民)

勝部賢志(立憲民主・社民)

梅村聡(日本維新の会)

大塚耕平(国民民主党・新緑風会)

井上哲士(日本共産党)

神谷宗幣(各派に属しない議員)

堂込麻紀子(各派に属しない議員)

柴愼一(立憲民主・社民)

梅村聡(日本維新の会)

大塚耕平(国民民主党・新緑風会)

井上哲士(日本共産党)

神谷宗幣(各派に属しない議員)

堂込麻紀子(各派に属しない議員)

1:15

おはようございます。ただいまから財政金融委員会を開会いたします。委員の異動について、ご報告を申し上げます。昨日までに山本恵介君及び広瀬恵美君が委員を辞任され、その補欠として長居学君及び山本幸子君が占任をされました。政府参考人の出席要求に関する件についてお分かりをいたします。我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、財務省主計局次長前田智智君ほか7名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することにご異議ございませんか。ご異議ないと認め、作用を決定いたします。我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案を議題とし、質疑を行います。質疑のある方は順次ご発言を願います。

2:21

横沢貴則君

2:23

おはようございます。立憲民主社民の横沢貴則でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。明日16日にも閣議決定が予定されている骨太方針2023では、税制措置の実施措置を先送りするとの報道がされております。具体的には2025年以降の然るべき時期とすることも可能になるよう、5兆円強の確保を目指す、税外収入の上積みやその他追加収入を含めた取組の状況を踏まえ柔軟に判断するとの文言を盛り込むことが考えられているとされていますが、大臣まずこの情報はご存知かどうかまず伺います。

3:14

鈴木財務大臣

3:16

存じ上げております。

3:18

横沢貴則君

3:21

そこでお伺いをいたします。わざわざ2025年以降と明記するということは、令和6年には税制措置を実施しないですよと言っているようなものだと思います。衆議院の解散が騒がれている中で、選挙に影響があることは後回しにしようという思惑が透けて見えるとも捉えられます。防衛増税は選挙の後に先送りをするのかどうなのか大臣にお伺いをいたします。

4:01

鈴木財務大臣

4:03

ご指摘の骨太の方針2023でありますけれども、現在閣議決定に向けまして、詰めの調整を行っているところであります。その上で、骨太方針におけます防衛力強化の財源確保として、税制措置の実施時期に関する箇所でありますけれども、これは先般、自民党の特命委員会から総理に対して行われた申し入れの中で、令和6年度以降の適切な時期とされている税制措置の開始時期について、令和7年以降の然るべき時期とする柔軟な判断も可能とするには、税制措置以外の財源をさらに確保することが必要であり、本提言を踏まえ、その他の収入を含めて、さらなる上積みに向けた取組を政府に期待する等の提言がなされたことを受けまして、その趣旨も踏まえ、検討が現在行われているところであります。その上で、税制措置の開始時期につきましては、昨年末に閣議決定した枠組みの下、業財政改革を含めた財源調達の見通し、景気や賃上げの動向及びこれらに対する政府の対応、これを踏まえて、今後、与党税制調査会において判断していくこととしていることは、これまでも御説明をしているとおりでありまして、昨年末に決定した防衛力強化のための財源フレームや政府のこれまでの説明が変わるものではありません。税制措置の開始時期については、閣議決定した枠組みの下で、引き続き、政府与党で緊密に連携し、柔軟に判断してまいりたいと考えております。

6:01

横沢貴則君

6:03

ありがとうございます。これまで、鈴木大臣は、令和6年度以降に追加して確保することができる税外収入について、現時点で具体的に見込まれるものはないと何度も答弁をされておりました。また、様々な財源を最大限かき集めてきたとの答弁もされております。にもかかわらず、税外収入の上積みや、その他の追加収入があるかのようなものを骨太保支に追加しようとしている。これまでの委員会質疑の答弁と、成功性がつくのかどうかというところがあります。この点について、大臣の御見解をお伺いいたします。

6:50

鈴木財務大臣

6:52

先ほど申し上げましたとおり、まだ2023年骨太の方針、最終調整中でございますが、与党の提言、これも昨年末に閣議決定をいたしました、税制措置の実施時期等を踏まえた閣議決定の枠内、何ら変わりのないものでございます。その時点でも、実施時期は6年になるのか7年になるのか、それは然るべき時期にやるとこういうことに書いてあるわけでありまして、当然、その中におきましては、遅れればその分のベッド、この財源が必要になってくるということは、織り込み済みのことでございます。よくお示ししております台形のところも、幅を持たせて書いてあるわけでありまして、そうした従来のこのこと、その枠内で進めていきたいということで、何ら今までの答弁に矛盾するものはないと考えております。

8:08

横沢貴則君

8:10

ありがとうございます。それでは、先日行われた地方公聴会についてお伺いをしたいと思います。13日、福島県で開催された地方公聴会で、防衛財源確保に対して被災地の皆様の思い考えを聞いてまいりました。地方公聴会が実現できましたことを心より感謝を申し上げます。その中で、復興特別所得税の仕組みの変更の件です。「波江町の吉田町長の非常に重い内容である」という言葉が忘れられません。吉田町長の言葉に込められた意味を重く受け止め、議論をしていかなければならないと私は強く感じました。若い世代の陸前高田の及川さんは、税だったりが足枷になって、将来に先細りになっていくことは何とかしていかなければいけないと思いを口にされました。伊藤さんからは、国民みんなが被災者を助けようと言って、税金から復興財源を出ていることにありがたい。そういうところに引っ掛けてやるのはやっぱり引っ掛かると苦しい心境を語っておられました。大臣は、これまで、県下の家計の負担にならないようにと、仕組みの理解を得られるよう説明していくと答弁を繰り返しておられました。確かに、理屈であったり、税制措置の仕組みの理解はできると思います。でもやはり何かが胸に引っ掛かるものがある、これが被災地の皆様の本音ではないでしょうか。被災地の皆様への心情への配慮が十分ではないとするのであれば、大臣、この防衛財源確保法の審議の中で、今ここで被災地の皆様への大臣の思いを伝えてはいかがでしょうか。この点について大臣お答えをいただきたいと思います。6月12日に福島県で行われました地方公聴会。私は全てではありませんけれども、その時の発言を目を通させていただきました。今、横沢先生からご披露がございましたとおりに、吉田奈美恵長長さん、また、富江野三日月及川代表さんのいろいろなご発言も読ませていただいたところでありまして、改めて被災地の方々の思い、そういうものは改めて受け止めさせていただいたところでございます。こうした関係をする方々、特にも被災地住民の方々の不安や懸念の声、これには正確でわかりやすい情報発信をしなければならないと、そういうふうに思っているところでございます。心に響いていないのではないかというご指摘もございましたが、政府としては、国民の皆さん、とりわけ被災地の皆さん、そして2038年以降もご負担をお願いするという意味におきましては、若い世代の皆さんのご理解をいただけるよう、丁寧な、誠実な説明を続けていくこと、これに尽きるんだと思いまして、その思いで今後ともしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

11:48

横沢貴則君

11:50

ぜひともご説明を尽くしていただきたいと思います。那覇町の吉田町長が思い口を開いて、いまだふるさとに帰れない人がいるんですと、早い段階で政策や事業は享受した県民もいます。まだ享受できない県民もいるということを頭においてください。そういった方にすると、なぜ復興予算が我々享受できないのに防衛費に回るんですかという疑念はもって当然かと思いますという発言もされておりました。やはり皆さん、まだまだ復興道半ばで、これで財源が終わってしまうじゃないか、不安がある中での今生活だと思います。ぜひ大臣の口からですね、復興、ふるさとに帰ろうとしている最後の一人まで、思いを実現できるように復興財源を確保していくというお答えをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

12:48

はい、鈴木財務大臣

12:50

政府としては復興を最後までやり遂げる、それから必要な復興財源を確保するということ、これはもう今回の防衛費の整備を行う財源確保に当たりましても、その大前提となっていることであります。復興、宮城県、岩手県、福島県はじめ、地域によってはあらかたハード事業は終了して、心のケア、ソフト事業がこれから重要になっていくわけでありますが、福島県などにつきましては、廃炉をはじめとしてまだまだ息の長い取り組みが必要であるわけでありまして、最後まで政府が全面に立って復興を完遂させる、その思いでしっかりと取り組んでまいります。

13:44

はい、横浜財務大臣

13:46

ありがとうございました。時間ですので終わります。

14:00

はい、勝部検事君

14:02

立憲民主社民の勝部検事でございます。会派に与えられた時間内で質疑をさせていただきたいと思います。今国会も最終盤を迎えて、今も財閣府の審議の根拠となるべき数字や具体的な事業内容は依然として国会での議論には付されておりません。そもそも最初に我々に示されたのは、防衛力整備計画の概要のみでありました。それで、2月の予算委員会衆議院ですが、その中でようやく、トマホークについては、令和5年度の予算で400発調達を目指すということが明らかになったわけですが、これもアメリカが公表したことによって、後追いの形で防衛省から発表があったわけであります。その後の衆参院会でも、再三資料要求をしてきましたけれども、今6月になっていますが、この時点で提出されたものはわずか2種類のものであります。その1つは、5月26日付で防衛省から出された新規必要事業の15大項目の146項目について記された資料であります。今日、皆さんのお手元にも配表させていただいておりますが、この5月26日防衛省からの資料ですね。それから、もう1つは、連合審査で小西委員が要求をした6月8日付の資料で、この配付資料の裏の6ページ目に掲載してありますけれど、無人アセットに関する研究開発年底2兆円、それから受品化学衛生機材等0.6兆円と、その打ち明けを記したものであります。この資料も、1枚だけ出されたということでありまして、まさに惨憺たる状態であります。私は、8日に行われました大総理に対して、更なる資料の提出のご決断をいただいて、ぜひ省庁に指示してほしいということをお願いをいたしました。更問いもさせていただきましたが、その中で総理は、明らかにできる資料については最大限政府として努力をし、説明責任を務めてまいりたいとこう答弁をされました。その後、その説明資料がどのようになっているのか、私どものところにはまだ手元に届いておりません。そこでお伺いをいたしますけれども、更なる説明資料、せめてここにあります146項目のうち、2項目は今、こういう形で示されましたから、残された144項目、これは単位が多くなっています。今回予算審議は、千円単位に行われるものでありますから、本当はそういう精緻なものが必要だと思いますけれども、当面、まずはこの億単位でも結構なので、それをぜひ出していただきたいと思います。準備状況は、防衛省はいかがでしょうか。

17:28

一般の防衛力の抜本的強化は、これまでにない大きな取組でございます。厳しい安全保障環境や自衛隊の現状、そして今後必要となる防衛力の内容について、丁寧な説明をしていくべきと考えてございます。ご指摘の43兆円につきましても、防衛力整備計画の初年度に当たります令和5年度予算の事業の積み上げを、これまで以上に詳細にお示しするとともに、閣議決定後、速やかに防衛力の抜本的強化に向けた取組の要点をお伝えするため、スタンドオフ防衛能力等の重要分野ごとの整備方針とともに、主要事業の整備規模などを取りまとめて、約43兆円の7割に当たります30.6兆円について、細部を公表いたしました。43兆円の中身について、A4三枚紙、あるいはA4の一枚紙しか明らかにしていないというご指摘は当たらないのではないかと考えてございます。その他の事業12.9兆円については、多数の細かい事業の積み上げであり、煩雑となることを回避する観点からも、概要説明資料からは省略させていただきましたが、国会の審議の過程で求められたということもあり、整理したものを国会、これは衆議院の財政金融委員会でございますが、それにも提出したところでございます。また、その内訳といたしまして、先般5月30日の参議院財金外貿連合審査会におきまして、御党の小西先生の求めに応じまして、スタンドオフ防衛能力の情報収集分析機能の強化の内訳を示すとともに、同日、さらに小西先生からさらなる求めを受けまして、本委員会の理事会におきまして、野党間で御協議いただいた結果を踏まえ、6月8日、防衛省より、無人アセットに関する研究開発の内訳、受品化学衛生機材の内訳をお示ししたところでございます。さらに、同日、6月8日、小西先生の参議院外交防衛委員会におきまして、さらなる内訳のお求めをいただいたということを受けまして、作業を継続しているところですが、今般、新たに練習期等の内訳といたしまして、初等練習期T5・T7後継期、中等練習期T4後継期等2542億円、既例延伸措置等241億円、合計2783億円、また、衛生関連経費の内訳といたしまして、診療委託費657億円、治療用医療費の取得257億円、医療用備品の取得等1128億円、合計2042億円を、また、各場区、各機関の維持運営経費等の内訳といたしまして、陸上自衛隊関連経費6925億円、海上自衛隊関連経費7490億円、航空自衛隊関連経費4310億円、その他の機関関連経費3800トンで8億円、合計2兆2532億円をお示しすることといたしました。従来、5カ年計画中規模の事業経費の内訳の詳細は、毎年度の予算編成過程でお示しし、これまで対外的にお示ししてこなかったというところでございますけれども、今般の防衛力の抜本的強化に向けた取組について、国会で御審議をいただくために、防衛省として努力を尽くしてきたことを御理解いただきたいと考えてございます。その上で、防衛力の抜本的強化に当たっては、御指摘の数字のほか、防衛省、もう少し簡単にまとめていただけますか。今後も引き続き、最大限努力をしてまいります。以上であります。

21:39

はい、勝部憲次君。

21:41

長々と答弁をいただいて、時間が足りなくなりますから、簡潔にお願いをします。今、お話があったように、求めがあれば出すというのであれば、やはり予算を審議をしていただく側の政府が、求めがあれば提出はするけどと、言って、再三私たちはこのような状態では審議が十分にできないと、精緻な議論をするためには、ぜひ出してほしいと何度も申し上げているのに、出し惜しみをしているというふうに言いようがないような対応だというふうに思いますよ。今言われたような部分、小西委員に出されたのであれば、ぜひこの財政金融委員会に出していただきたいと思います。いかがですか。

22:27

はい、川島警告局長。

22:30

受け止まりました。

22:31

はい、勝部憲次君。

22:33

であれば、まだ他の項目もぜひ出していただきたい。今、2項目さらに追加をされたということでありますから、3項目ですか。ちょっと答弁の中、全部聞き取れませんでしたけれど。ですから、残された項目についても、ぜひ出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

22:49

警告局長。

22:51

防衛力整備計画の事業の総数は、約数万件にも及ぶということもありまして、また、保全の観点から慎重な精査が必要な事業もあるということで、直ちに全ての事業を網羅的にお示しすることは困難でありますけれども、引き続き最大限努力をしてまいりたいと考えてございます。

23:18

はい、勝部憲次君。

23:20

この議論で、私どうも再三申し上げているんですけれども、もう2ヶ月、3ヶ月ですか、予算委員会が終わってからでもその議論をしているわけですよね。最初に出されたのが昨年の暮れでありますから、それから数えるともう半年になるわけです。その間、今のような説明のための資料というのは本当に出されていないわけですよね。それで議論を尽くせと言われても、本当に中身がわからない。だから我々は、43兆円というのは最初に額ありきで決めたんじゃないのかと、本当に積み上げたものがあるなら、その資料があるでしょうから、それをぜひ出してほしい。確かに防衛の観点から出せないものがあるというのは承知をしていると何度も申し上げてきたんです。大臣、このような形で審議をお願いをする側として、極めて不誠実な対応だと思いますけれども、ぜひしっかりとした資料提出を大臣からも指示いただきたいと思います。お願いします。

24:31

鈴木財務大臣。

24:34

ただいま、防衛省の方からも、いろいろな経過でありますとか、それに含めて、具体的な数字も含めて発言があったところでございます。防衛力整備という、表に出せない部分もあるということはあるわけでございまして、その辺については、ご理解もいただかなければならないと思いますが、防衛省において、今後とも提出できるものについては、防衛省において適切に判断をしていただいて、然るべき対応をされるべきことが重要だろうと考えるところでございます。いずれにいたしましても、防衛力の抜本的強化の重要性を踏まえれば、国会に対しては説明を尽くし、ご理解を得られるよう、誠実に努力をすることが重要だろうと考えます。大臣からそういう答弁をいただきましたので、委員長におかれましたら、ぜひこの委員会に、今、私が申し上げた趣旨の資料を提出いただくようにお問い合わせください。どうぞ、理事会で協議をいたします。なぜ、これほど資料を出しようという話をするかというと、今、政府から出されている防衛省の私が資料にした、この146項目が出ている資料なんですけれども、極めて大雑把だということなんです。これは、この間も申し上げましたのですが、とにかく、単位が長ということなものですから、中には0.09兆円というものもありますけれども、非常に大雑把なんですね。その1つの例を申し上げますと、例えばですが、裏面を見ていただきたいのですけれども、無人アセットに関する研究開発は0.2兆円というふうに、最初に配られた資料には書かれているのです。説明を求めて、新たに出てきたものの中には、無人アセットに関する研究開発、0.2兆円と書かれていて、細かい億単位の図を見ると、1559億円となっています。0.2兆円が実は1559億円だということなんですね。それが随所にあるわけですよ。これは、先に見せられた資料だけでは、本当にアバウトな額しかわからない。そして、私はここに出ている0.7兆円とか0.2兆円を全部足してみました。そしたら、大臣、いくらだったと思いますか、この合計額。44.5兆円になるんです。ですから、43兆円と言いながら、1.5兆円も幅のあるというか、曖昧なというか、そういう予算になっているんですよ。そして、もうちょっと見ていただきたいんですけれども、4ページ目ですが、12番のところの防衛産業基盤の強化。そして、企業その中にポツが3つ目のところでしょうかね。企業努力や契約の利好リスクを利益率に反映する仕組みを新たに構築と書いてあって、ここには金額が出ていないんですね。こういうものがその下にもあるんです。防衛セキュリティゲートウェイの整備。これも金額が出ていないんですよ。ということは、これも足せば、さっき言ったように44.5兆円以上になるんじゃないですか。そして、大臣はこの計画を防衛省から説明を受けて、要するに丁寧な説明を受けて自分は納得をしたというふうにおっしゃっておられるんですけど、こういう額も出ていない、しかも極めてアバウトな数字。これで大臣が納得をされたんでしょうか。いかがでしょうか。私としても、新たな対抗等を決めるにあたりましては、国家安全保障委員会の4大臣会合のメンバーでありますから、ずっと議論にも参画をしておりました。そして、大枠については納得をしているところでございます。まさに私も入ったところで決めたわけでありますから、十分その経過も存じているところでございます。しかし、実際の個々の防衛装備品の購入等、あるいは研究費にどれぐらいかかるという係数については、財務大臣として一つ一つそれを確認しているわけではなくて、こうした係数については十分に一つ一つ見ているわけではないという点、そこはご理解いただきたいと思います。今の答弁は極めて問題があると私は思います。これほど国民の皆さんが関心を持っている、43兆円の打ち分けを積み上げてきたからだとずっとこうやっておっしゃってきたけれども、細かいところは私は知りません。そういうことでは今までの答弁、説明が全く成り立たないんじゃないですか。そして、そう申し上げるのは、後ほど触れますけれども、その財源を確保するという方法も、極めて私どもとしては曖昧だし不安定だし、そして税制措置が必要だと言っていながら、それも先延ばしができるように、さらなる1兆円の歳出削減ができるかのように言っている。一体何なんだと。そうやったら最初からそう言えばいいじゃないですか。つまり、枠組み自体が崩壊していると思います。その意味で、大臣、しっかりとした説明責任が必要です。枠組み自体が崩壊しているとは思っていないわけであります。財務省として、財務省の組織として、そうした係数については、しっかり防衛省ともやり取りをする中で積み上げてきたわけであります。大臣として、全体の説明は受けるわけでありますが、それでは一つ一つのことについて説明が受けるかというと、そうではないわけであります。しかし、財務省としては、これは一つ一つを把握をして、組織としてきっちりとした積み上げをしてきているということでございます。そういうわけでございまして、我々としては、今までの説明のとおり、1年間をかけた議論の中の積み上げで大枠が決めているわけでありまして、この大枠が何か崩壊をしているとか、そういうふうには全く考えておりません。財源のことについては後ほど触れますけれど、しかし、査定にあたって、財務省の方々が精緻な議論をして、この43円徴円を決めたということには、非常に疑わしい状況にあると思います。この際ですので、通告はしておりませんけれど、財務省の方々は、この防衛省からの予算の説明を受けるときに、先ほど示した大雑把なものではなくて、もっと詳しい予算案なり計画案なり、そういうような資料などがあって、それに基づいて精査をしたのかどうか、その点、お答えをいただきたいと思います。確かに先生が御指摘のとおり、この項目の中には、例えば予算案を必ずしも必要としないものも入っておるように、私には見受けられますけれども、今の御質問にございますとおり、これよりはさらに細かい資料の説明を受けているのは事実でございます。他方、5年間でございますので、これまでも何度か御答弁してまいりましたけれども、今後、アメリカと調整をした上で正確な額が決まるものですとか、今後の諸情勢を踏まえて額が決まるものが中に含まれておりまして、それは毎年毎年の予算編成過程で、さらに精査をした上で、それは予算案という形で、国会でも御議論をいただき、御審議をいただき、決まっていくものであるというふうに私は理解をしてございます。

33:46

いろんな資料があって、それで説明を受けたということですね。それがもし我々にも示していただけるものであれば、新たに整理をして作るということではなくて結構ですので、それはぜひ提出をいただきたい、それは御判断をいただきたいと思います。それは指定局でもいいですし、防衛省でもいいんですけれども、いかがでしょうか。

34:14

先ほど申し上げましたように、この5カ年計画の中の防衛省の事業総数は5万件に近いというものもありまして、なかなかその中には否得を要するものもこれあり、なかなか精査をすることが必要でございますけれども、どのような形でお示ししていくことができるのかどうか、先生方の御指導も踏まえて検討してまいりたいと考えております。

34:44

はい、菅総理大臣。

34:46

それと、今、指揮局長が御答弁をされた中に、これから、例えばアメリカとそのやり取りをして額が決まっていくものもあると、だから、大額は決めたけど、一応予算としては立てているけれども、それがいくらになるかは分からないと。こういうことはあり得るとは思いますよ。でも、そうであれば、この43兆円がひょっとすると代わり得ると、場合によっては増えることもあるかもしれない。安くなれば下がることもあり得る。そういう理解でよろしいですか。前大臣長、お答え申し上げます。先ほど御答弁申し上げましたとおり、確かに今後の予算編成課程において、今見積もったものより、場合によっては高くなるもの、あるいは場合によっては安くなるものというのは当然あり得るだろうと思ってございます。他方、この43兆円の枠組みにつきましては、これも累次、防衛省の方から御答弁ありましたけれども、43兆円は超えない。つまり、仮に何か高くなるものが出てくれば、その分当然合理化なり効率化の努力をしていただくというふうに理解をしてございます。どういうふうに理解をしたらいいのかが分からないんですけれども、私どもは必要なものを積み上げていった結果、43兆円になったということなので、それは必要なものだと、日本の国を守るため、国民の命を守るためには絶対必要なんだと、だから、それを確保したいとこう言ってこられました。私たちは、そうではなくて、今のところまずは額ありきで外側を決めたんじゃないですかと聞いたら、そうではないと言われたので、もし仮に金額が高くなって、でも必要なんだとなったら、これはどうします? 43兆円を超えることもあるんじゃないですか。

36:47

先ほど、主計局の次長からご答弁ありましたように、5年間の計画ということで、最大限の努力をいたしまして、その時々の装備品の価格に関する情報を集めまして、積み上げておりますが、どうしても制度について言えば、年度の予算を積み上げる時の制度に比べれば、やはり5年先を見積もるということで、なかなか思うようにはいかないということもあるかもしれません。そしてまた、先生おっしゃるとおり、5年間の間には、さまざまな物価の変動、あるいは為替の変動、こういったこともありまして、値段が変わってくるということは十分にあり得ることでございます。ただし、上振れるものもあれば下振れるものもあろうかと思いますけれども、いずれにしても43兆円という数字をいただいたその数字についてはきっちり守っていく必要があり、そのために防衛省としては、例えば価格が上振れるものにつきましては、さまざまな価格の節減努力をしまして、何とか計画通りにことが進むように最大限の努力をして、この5カ年計画を全うしていきたいと、金額を上回ることなく全うしていきたいと考えてございます。なぜこういう話をしているかというと、私どもは精緻な議論、もちろん専門家じゃありませんので、金額がどのぐらいの価格をそもそもするものなのかということ自体はわからないところはあると思いますけれども、しかし法案を付託されたこの委員会で責任のある議論をしようとすれば、やはり細かいしっかりとした数字をいただいて、その上でできれば43兆円をもっともっと圧縮することができないだろうかと、それは国民の皆さんに税制措置などで負担をお願いするということを言っているわけですから、その額が下がれば負担を軽減することになるので、そういう目線で我々はこの中身を精査したいということを当初から言っているんです。今、防衛省からこの額を確保するというようなご発言がありましたけれども、それが必要なのか、そうではなくて、本当に日本の国民の命を守れる防衛力をしっかり整備する、それが大きな目標ですから、やはり額ありきなんじゃないかというふうに言わざるを得なくなるのは今みたいなやりとりなんです。この点も、私はまだまだもっと深い議論が必要だということを申し上げたいと思います。相当時間を経過しまして、あと残りわずかになりましたので、最後に準備をさせていただいて、答弁の予定の方もいらっしゃると思いますけれども、最後の財源のところについて質問をしたいと思うんですけれども、先ほど横沢委員から指摘がありましたように、防衛増税の開始の時期の先送りなどがあって、本当に税制措置、税の負担を国民の皆さんにお願いをするという部分が、ここへ来て非常に曖昧になってきています。このことと合わせて、先日、総理から子ども未来戦略方針が示されました。この財源確保についても、具体的な中身はついぞ示されておりません。私は両方とも大事な予算だと思います。片方はこのような形で財源確保法という法律をつくり、もう一つの子ども財源は、まだ枠組みをよくよくわからない。むしろこちらの方も財源確保法というのが必要なんじゃないかというふうに思うぐらいなんですよ。そのあたりの対応の違いについて、ご説明をしっかりいただきたいと思います。大臣、よろしくお願いします。まず、今般の財源確保法案、それからこれから議論が進んでまいります少子化対策の財源の話の両方の対比について、ご質問があったわけでございますが、今般の財源確保法案、これは現時点で確保できる税制措置以外の財源を先送りすることなく、しっかり確保して、防衛財源の安定的な確保に向けた道筋を早期に、かつ明確にお示しすることが重要であるという観点から、現時点で確保した財源を令和5年度予算に計上するにあたりまして、法律上の手当が必要となる措置に限って盛り込むこととしたものであります。こうしたような対応は他にもありまして、例えば、GX推進のための法律でも、新たにGX経済公債を発行できるようにするなど、財源確保にあたって法律上の手当が必要となる場合には、立法措置を講じているところであります。そこで、少子化対策の財源確保でございますが、これにつきましては、財源の基本骨格等を含む子ども未来戦略方針が、先日決定をされた、13日に決定をされたわけでございます。今後、加速化プランの内容の具体化と併せまして、立法措置につきましても必要な立法措置が検討されることになると考えております。時間が参りましたので、質問は終わりにしたいと思いますが、最後に1言申し上げたいと思います。今、税制措置のお話をさせていただきました。本当に必要な税を国民の皆さんにお願いするのであれば、そのことは、特別措置税などをしっかり作って、そのことから逃げずに説明すべきだと思います。私は増税をしろということを言っているわけではありません。むしろ、本当に税金が上がることなどに耐えられる状況では、今の国民の皆さんはないという認識であります。ですから、そうであれば、防衛確保の43兆円ということをしっかり精査をして、少しでも削ることなり、あるいは負担をできるだけ少なくするような方向で、私は更なる議論が必要だということを申し上げて質問を終わります。

44:01

梅村智子君。

44:03

日本維新の会の梅村智子です。それでは、きょうも質疑を行っていきたいと思います。今回の財源確保法案は、我が党の中でも、部会含めていろいろな検討、議論が実際のところありました。実際、我々の立場とすれば、今の国際情勢、あるいは日本を取り巻く安全保障の環境を考えれば、一定の財源を確保していかなければならない。このことについては、我々も共通認識として持たせていただいております。それに対して、我が党がこの党委員会でずっと言い続けてきたことは、財源確保策というものをもう少ししっかり明確化して、そして努力をさらに続けていかなければならないんじゃないかと、このことをずっと言い続けてきたわけなんですね。具体的には、あらかじめ財源確保を3/4と1/4に分けて、3/4の方は、歳出改革であったり、欠産状預金の活用であったり、あるいは、税外収入だと。3/4を先固めて、残り1/4は、税制措置、国民から見れば増税ということになると思いますけれども、それをあらかじめ決めていることが、じゃあどうなんだと。特に国民から見れば、増税ありきということに、どうしても国民から見れば見えてしまうんじゃないかと。こういう問題意識を常々提起をさせていただいておりました。まず、前回も浅田委員からも紹介がありましたけれども、我々日本維新の会は地元の大阪で、財源規模とすれば、国から見れば1/30ぐらいの大阪府という地方政府ではありますけれども、ここで徹底した歳出改革を行ってまいりました。その中で、例えば外国団体への補助金をどうしていくのかとか、これもいろいろ葛藤はある中で戦ってきたと。それによって財源が生まれてきたというこういう実績があります。ですから、国と地方政府は必ずしも一緒だとは申しませんけれども、やっぱりそういう戦いをしっかりやっていくという、私はそういうことが今回の財源確保の中でも問われているんじゃないかなというふうに思います。そこで、鈴木大臣にまず最初にお伺いをしたいんですけれども、我々、身を切る改革というのをよく申し上げています。反論もたくさんきまして、身を切った財源で全ての財源を確保できるのかと。それは当然できませんと、当たり前のことなんです。だけど、我々国会議員が、えりを正すという姿を見せることで、国民も、もし負担増があったとしても、ここまで努力をしている中での自分たちも協力していこうと、そういう気持ちになるという、そこがやっぱり大事なことだと思います。そこで大臣にお伺いしたいのは、我々、今回、委員長手当が廃止するということが合意をしましたけれども、以前から申し上げています、いわゆる旧分通費ですね。これに関しては、少なくとも、市とはちゃんと国民に見えるようにしていこうと。我々は、党のホームページの中で、領収書を全てホームページに公開をして、見ていただくということはやっております。そこで大臣も、一人の衆議院議員として、先ほどホームページを拝見しましたら、ライフジャケットを着て、笑顔の写真が載っておられまして、そこに誠実と実績という大臣のキャッチフレーズが載っておられましたけれども、そこのホームページに、ぜひ、分通費の市との領収書、あるいはこういうことに使ったよ、こういうことをしっかり発信するだけでも、国民から見れば、エリアを正しているんじゃないか、こういうメッセージになるかと思うんですけれども、大臣、改めてこういうことは、議員の一人としてお取組みされるおつもりがないかどうかお伺いしたいと思います。

48:26

鈴木財務大臣。

48:28

梅村先生から、財務大臣という立場ではなくて、一衆議院議員として、給分通費の市との公開を先んじて自主的にやるかどうかというお話であったと思いますが、このことについては、私はルールに従いたいと思っております。仮に、これから各党、各会派の合意の中で、給分通費の市とを領収書を含めて公開するというルールができましたら、もちろんそれに従ってそのとおりにさせていただきます。ただ、今あるルールでは、これは公開しないことになっているわけでありますので、今のルールに従って、私としては今の時点で市とを公開しようという考えは持っていないところであります。

49:28

梅村智史君。

49:30

各党、各会派のルールということもありますから、それに従われるということだと思うんですけれども、もしそういうことが起こりましたら、あるいはそうじゃなくても、こういうものを公開することによって、やはり国民から見れば非常に分かりやすいメッセージだと思いますので、そういうことをやることを、今日はお勧めをしておきたいと思いますので、またご留意をいただければと思っております。それでは、前回の党委員会でのやり取りをもう一度ちょっと振り返っていきたいと思うんですけれども、前回は岸田総理がこの党委員会に来られまして、鈴木財務大臣ともども質問をさせていただきました。その質問の中で、採出改革について、今回この防衛費に関しては非社会保障関連費なので、非社会保障関係費の中での採出改革をして財源を作っていくんだと、こういう方針でこれまで説明をされてこられました。それに対して、私から岸田総理に対して、じゃあなぜ社会保障関係費と非社会保障関係費をわざわざ分けて採出改革に取り組むんですかと、それは一般的な政策立案として一般的なことなんですかと、こういう質問をさせていただきました。その結果、岸田総理からの答弁は、これまで骨太の方針において分けて考えてきたから、分けてさまざまな採出改革の取り組みを進めてきたから、この考え方に基づいて防衛費は非社会保障関係費であることを踏まえて、社会保障関係費以外の経費を対象として採出改革を継続していくんだと、こういう答弁が返ってきたんですね。だから、なぜかという質問は、いや、骨太の方針でそうなっているからだというお答えだったんですけど、じゃあそもそもちょっと深掘りしてお聞きしますけど、なぜ骨太の方針ではわざわざその二つを分けて別々に採出改革努力をしていくのか、これちょっとご説明をいただきたいと思います。

51:42

鈴木財務大臣。

51:44

従来、政府のこの採出改革についての取り組みでありますけれども、先生ご指摘のように、社会保障関係費と非社会保障関係費をそれぞれ分けて考えております。それは骨太の方針に書いてあるわけでありますけれども、骨太の方針におきましては、社会保障関係費については、実質的な増加を高齢化による増加分に相当する伸びに収めるということで進める。それから、非社会保障関係費については、これまでの採出改革の取組を継続する。その旨を定めた上で、各年度の予算編成において採出改革の取組を続けることとされております。従来より採出改革については、国の一般採出全体では人口減少等を踏まえつつ、増加を前提とせずに採出改革に取り組む中で、社会保障関係費については高齢化要因も考慮するという考え方で取り組むこととしてきているところでありまして、両者を分けて取り扱うのは、こうした考え方に基づくものであります。ですから、高齢化が進むから、自然増が結構なスピードで社会保障費は上がってくるんだと。それ以外の費用に関しては、消費者物価上昇率とかそういうものになってくるので、規模感が違うからだという、こういうご説明だったと思いますけれども、それでも実際に自然増に当たる部分になるのかどうかという、ここの議論というのは実際の議論の中では、財政採出改革の中では出てくるんだと思います。例えばどういうことかといいますと、自然増は全て悪ではなくて、当然社会保障費の中でも、これ今までよく言われてきたと思うんですけれども、雇用喪失効果は非常に高い予算だと。自然増というところだけ見たら、そうは見えないかもしれませんが、雇用喪失効果は非常に高いとか、あるいは実際に、貪税力、税金を払ってもらう方々は、自然増になることによって、どんどん業界としては大きくなってきているわけなんですね。ですから、そういった意味では、自然増を単に抑えるということではなくて、やっぱりそういう雇用喪失効果であるとか、貪税力であるとか、こういうことに配慮をした採出改革というのが必要だと思うんですけれども、財務省としては今までこういうことに配慮をした上で、予算編成であるとか、あるいは税制措置をしてきたか、この辺意識されているのかどうかを教えていただきたいと思います。

54:35

秋野財務副大臣。

54:37

梅村先生が今ご指摘くださいました、社会保障支出の雇用喪失効果とか、貪税力といったことについて、財務省としては詳細な分析は行っておりませんけれども、少子高齢化に伴いまして、現役世代が急減する中で、介護等に従事する人材の数は増加をしている。さらに、その必要数は増大が見込まれる。こういったことが大きな課題になると認識をしているところであります。その上で、採出改革の考え方につきましては、ただいま大臣からご答弁をさせていただいたとおりでありまして、一般採出全体と社会保障関係費の区別というのは、今、お答えさせていただいたとおりです。その上で、先生の今のご指摘ですけれども、社会保障に関する支出が雇用、創出や税といった形で、財政にも間接的にプラスの効果があるから、採出改革にあたって考慮すべきであると、こういうものだと理解をいたしましたが、そもそも、社会保障関係費が伸びゆく中で、処遇改善等には努めてまいりましたけれども、我が国の財政は極めて厳しい状況にありまして、これを踏まえて財政健全化に向けて、正義なく採出改革を進めていくということも、財務省としては重要であると考えているところであります。社会保障関係費は、今後も高齢化による増加が見込まれ、効率化、適正化等で、公費負担や保険料負担の上昇の抑制に取り組んでいくということも重要であると考えておりまして、そうした中で、どういった制度改革や採出の見直しができるか、関係省庁等と丁寧に議論していきたいと思います。先ほどおっしゃったように、雇用喪失効果とか、 関税力というのは、これまであまり精緻な分析をされてこられなかったということだと思うんですけれども、ぜひ財務省でもそれは進めていただきたいと思うんですね。なぜかというと、今回の防衛財源の確保策も、これは社会保障費ではないんですけれども、結局そこに手をつけていいのか、それともそこはやはり、 関税力とか雇用喪失から考えたらまずいのか、やはりここを精緻に分析をしていくから、採出改革というのもよりやりやすくなるんじゃないかなと思うんですね。その分析がないままに、社会保障費だから触っちゃいけないとか、 そうじゃないから触ってもいいんだとか、そういうことになると非常に雑な議論に私はなるんじゃないかなと思いますので、ぜひ財務省もそういう分析を私はやっていただければなと、またやっていただきたいということを、今日はお願いを申し上げたいと思います。そして、もう一つ前回の振り返りなんですけれども、少子化対策の安定財源の確保について、これについて、 採出改革についてお伺いしますけれども、先週8日の日に岸田総理は党委員会の答弁で、この少子化対策の採出改革の具体的な内容については、具体的な改革工程表を策定する中で示すと、こう答弁をされまして、2028年までの毎年度の予算編成過程において実施して積み上げると、こういうご答弁をされたんですね。今週行われた岸田総理の記者会見は、子ども子育て支援加速化プランによる変更案、この中身については我々も把握することができました。ですけど、この採出改革の具体的な改革工程表というのは、一体どういう時期にどうやって示されるのか、これを教えていただきたいと思います。

58:30

はい、秋野副大臣。

58:32

採出改革につきましては、先日決定された子ども未来戦略方針におきまして、示されているとおり、全世代型社会保障を構築する観点から、その取組を徹底するとしております。その上で、年末までに今回の戦略方針に記載された事項を具体化し、子ども未来戦略を策定するとされておりまして、社会保障の制度改革や採出の見直しなども含めまして、ご指摘くださいました改革工程表についても、併せてその取扱いを検討していくものと承知してございます。その際、今後の医療・介護制度の改革を検討するにあたりましては、昨年12月に取りまとめられた全世代型社会保障構築本部の報告もございます。こういった観点を踏まえながら、具体化に向けて関係省庁と丁寧に議論を進めてまいりたいと考えております。年末に向けて作業を進められるということですので、これは適宜、また、党委員会でも取り上げをさせていただきたいと思います。それから、今週月曜日に、党委員会としては、福島県に校長会に行かせていただきました。この中で3名の公衆誌人の方にいろいろなご質問をさせていただいたのですが、そのときに、やはり地元の方のお声としては、いわゆる復興財源を防衛費に、言葉そのままお伝えしますと、やはり転用しているんじゃないかという、こういうご批判の声というのは、やはり県民の皆さんも含めて根強くあるということが我々としては分かりました。これは、世論調査なんかにも非常に表れている数字にはなっているのですけれども、今まで財務省が説明されていた、復興特別所得税を1%下げて、課税期間は伸ばして、この1%分を、いわゆる防衛費、すなわち事業としては復興債を発行するので、地元の方には何も復興事業に影響はないですよと、こういう説明をずっとされてきたのですけれども、これ、世論調査とか、福島県の地元の新聞の調査でも、それでもやはり反対という意見が非常に強いわけなんですね。そこで、この財務省としては、世論がここまで反対が多いというのは、国民がこういった税制措置、今申し上げた1%下げて、その分は防衛費に充てるんだけど、事業費としては復興債を発行するから影響がないんだと、こういう仕組みそのものに反対されていると感じておられるのか、それともそうじゃなくて、この税制措置の中身、仕組みがきちんと説明が伝わっていないから反対が多いと、こういうふうに見ておられるのか、どっちだと考えておられるのか教えていただきたいと思います。端的にお答えをいたしますと、これは復興特別所得税以外でも、例えば法人税のところでも、我々としては今回、国民の皆さんの負担が大きくならないように最大限の配慮をしているところでございます。この復興特別所得税についても、今、先生からもご紹介がありましたような対応をさせていただいているところでございます。私どもとしては、仕組みそのものというよりも、そういう配慮した仕組みというものが十分にまだご理解をいただいていない、そこが、世論調査などでいろいろな反対でありますとか、あるいはご不満の声が出ていることにつながっているのではないかと、そういうふうに考えます。

1:02:41

まさにそこが、これから非常に必要なところなんじゃないかなと思ってまして、公衆人の方も、はっきり言って、防衛増税反対の割合が多いのは、この復興特別所得税に係る税制措置に対する県民の理解が進んでいないからだと、公衆人の方もはっきりそうおっしゃっておられましたし、もう一つはやはりメッセージとして、もう被災地復興については、国は支援の必要性が低いと考えているのではないかと、県民の方の気持ちとしては、そういうふうなメッセージにもつながりかねない。ですから、仕組みの説明だけではなくて、これは復興に影響を及ぼさないし、国は決して見捨てたわけではないんだと、こういうメッセージを、ここの委員会でご説明するだけではなくて、何らかのメッセージ性をきちっと、もう一度しっかり発することが、私は大事なんじゃないかなと思いますけれども、こういった被災地の方が不安に思われないようなメッセージの出し方について、改めて大臣としてはどういうことを検討されているのか、お考えを教えていただきたいと思います。

1:03:54

続き、財務大臣。

1:03:57

やはり、被災地の方々、東日本大震災発災から12年経ちまして、この間大変な苦労をされてきて、今日に至っているわけであります。やはり、そういう心情にしっかりと、私どもとしても思いをいたさなくてはいけないんだと思います。何かは、仕組みがこうなっているんだと、こういう理屈で納得をしてもらうということではなくて、やはり、これからも必要なものはしっかりやっていく。津波が大きな被害であった地域におきましては、ハードの事業はほぼ終了したわけでありますが、これから心のケアとか、長い対応が必要であると思いますし、福島の原子力で大変な影響を受けた地域におきましては、灰状も含めまして、これからも国が全面に立ってやっていくんだという、被災者の方に寄り添っていくという、政府の思いをしっかりとお伝えをする、そういう中でご理解を得ていくということ、これが1つの重要な点ではないかと思います。何か理屈で詰めていって、だから納得できるだろうというような態度は決して取ってはいけないのではないかと思います。今おっしゃったように、ぜひメッセージをきっちり伝えていただく、そういう取組をぜひお願いをしたいなと思います。今の質問に関連するんですけれども、そうすると、今申し上げたいわゆるこの税制措置の中身、復興特別所得税と復興財源と、そして復興債との関係、これがきちんと理解が進めば、もちろん寄り添うという気持ちも大事ですけれども、これがきちんと進めば、被災地の県民の方や国民の反対される方の割合、これはもう下がるというふうに思われているのかどうか、これも併せてお聞きしたいと思います。

1:06:07

鈴木財務大臣。

1:06:09

先ほども申し上げましたけれども、仕組みの説明、もちろんこれはこれで必要だと思います。十分配慮した内容になっているということは、ぜひご理解をいただかなければなりませんが、決して被災地のことを忘れているわけではありませんし、復興事業の重要性が減ってきているとは、政府としても考えていないわけでありますので、こうした被災地の皆さん、被災地域の方々の思い、そういうものをしっかり受け止めながら、丁寧なご説明をしていくということだと思います。そういうことが積み重なっていく中で、ぜひご理解をいただけるようにしていきたいと考えます。

1:06:58

梅村智子君。

1:07:00

これは、校長会に我々が行って、地元の声として受け取ってきましたので、ぜひお願いをしたいと思っております。それでは、最後の質問になるかもしれませんが、今回の防衛財源確保策について、我々日本維新の会としては、一つは、歳出改革を含めた、まだ努力できる余地があるんじゃないかということを、これまで申し上げてきました。それからもう一つは、今回防衛力ということですから、その財源の裏付けがきちんとあるということが、周辺諸国、あるいは日本から見た安全保障の相手ですね、そこにきちっと財源の裏付けがきちんとあるんだよということが、伝わること自体が、実は防衛力なんじゃないかと。だからそこをしっかりやらなければ、いくら43兆円まで積み上げても、それはもう中身がないということがばれてしまったら、それは意味がないことなんですね。だから我々とすれば、やはり今、裏付けに関しては、歳出改革は令和10年度以降のことは、これなかなかはっきりしていないんですね。今まで令和9年度末まで積み上げたものは、そのままいくんだけど、令和10年度以降はどうなるかよくわからない。それから決算上預金の活用見込み額ですね、これも申し上げると希望的観測だと。それから追加で確保できる税外収入、これも宛があるわけじゃないと。ですからこういう状況のままだったら、せっかく43兆円使っても、外の海外から見たら、裏付けとする財源はまあまあ不安定じゃないかと。こう思われること自体が、私は安全保障上のリスクになるんじゃないかなと。そういう認識が終わりなのかどうか、教えていただきたいと思います。今、梅村先生がおっしゃってくださったとおり、抜本的に強化される防衛力につきましては、将来にわたって維持、強化していかなくてはなりませんので、これを裏付けて安定的に支えるための財源は不可欠である。これも全く同じであります。その財源確保につきましては、ただいままでご議論いただきましたけれども、昨年来、防衛力の抜本的強化の内容と財源を一体で検討してきた結果として、国民のご負担をできるだけ抑えつつ、将来世代に先送りしないとの考え方のもとで、歳出改革などの行財政改革を最大限行った上で、それでも足りない部分につきまして、税制措置のご協力をお願いしたいと考えております。先生の問題意識ですけれども、このうち歳出改革などの行財政改革による財源確保策が裏付けとして不十分ではないかとのご指摘であると思いますけれども、歳出改革につきましては、令和5年度予算において、2,100億円程度の防衛関係費の増額を確保できたということを踏まえますと、今後も同様の歳出改革を継続できるならば、令和9年度時点において、令和4年度と比べて1兆円強の財源を確保できること、税外収入決算条約の活用につきましては、令和5年度における税外収入の確保の実績を踏まえますと、過去10年間における決算条約の実績を考えますと、単年度で見ると毎年安定的に収入が見込めるわけではありませんけれども、複数年度の期間で見れば、しっかりと財源を確保できることに考えれば、時間が見れば、政府としては防衛力の強化、維持を安定的に支えるためのしっかりとした財源と考えているところでございます。訂正的には確保できたんだけれども、定量的にはもっと努力できる余地があるんじゃないかと、このことを指摘しまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

1:11:02

大塚康平君。

1:11:07

国民民主党新緑風会の大塚康平でございます。委員会審議も過協に入っておりますが、興奮したのか鼻血が出てきて、マスクをして失礼させていただきます。事務局の皆さん、対応ありがとうございました。今日はお手元に資料を配らせていただきました。ホッチキスで止めてありますけれども、財務大臣にも資料を見ながら聞いていただければ幸いですが、先般一番後ろにつけてある、戦前の財政金融政策の流れについては説明をさせていただきました。今日はホッチキスで止めてあるものの2枚目のグラフを見ていただきますと、これもひょっとしたら以前お示しをしたかもしれませんが、青と黒は金利であります。そして青いのがマネタリーベースということで、今日銀がこれを増やしているわけでありますが、結局金利が事実上ゼロ金房になってしまったので、金利でコントロールできなければ、しからば量を直接増やすということで、このマネタリーベースを増やすということを2000年頃から始めたわけであります。そして2000年代、2010年までの間に一時的にぼこっと山が膨らんでいるところ、これは小泉政権のときに竹中さんも大臣でおられた時代にだいぶ増やしたんですが、一旦ガクッと減っているんですね。これ実は第一次安倍政権のときなんです。そして福井総裁が一番最後の5年目のときに、いわば金融緩和を自分で手締まっていこうという、そういうオペレーションをされたわけですが、あまり安倍元総理はその段階ではそういうご認識はなかったということは、その後の第二次安倍政権になって予算委員会で議論させていただいたときに、それは明らかになりました。しかし、時の総理が認識していたかどうかは別にして、実際に金融引き締め的なことが行われたのが事実でありまして、そのトレンドは元に戻さないといけないなということで、民主党政権のときに白川総裁ともいろいろ協議をしながら、少しマネタリーベースを元のトレンドに戻すことをやったわけです。そして、政権の晩年には、あまり積極的ではなかった白川総裁に、物価上昇率2%の目標を共有するということを一生懸命ご説得申し上げましたが、なかなかそこまでは行かなかった。そこで登場したのが安倍総理でありまして、安倍総理、黒田総裁のコンビの間に行われたマネタリーベースの伸びは、今ご覧になっているとおりであります。私自身も途中までは、何とかあまり急激な増やし方をしないで、他の手法を取れないかとか、これをやると財政健全化は遠く彼方に遠のいてしまうので、何とかならないかと思っておりましたけれども、やはり10年近く過ぎて、なかなか立ち行かなくなりつつあった中で、黒田総理の最後の2年ぐらい表向き、ここでいろいろなことを言っておられましたけれども、このグラフを見る限りは、ある程度少しスピードダウンして手締まろうとしていたような雰囲気も見えますが、そこで残念ながらコロナに見舞われて、コロナ禍においては、財政支出を抑制している場合ではないので、ここはやむを得ないということで、この委員会でもほぼ皆さん共通の認識で、最後の山がバッと伸びているところになったわけですね。そこで1枚目、今日は最後の質問になると思いますので、我々の立場も明確にしておきますが、国民民主党も防衛力抜本強化には賛成です。そして、そのための防衛費を確保しなければならないということについても賛成です。しかし、それが今回の法案にあるような、例えば、在当資金や外貯め特価へからの繰り入れとか、あるいは、独方資金等の国庫返納額を増やすとか、そういうことで、本当に5年間で抜本強化がちゃんとできるのか、あるいは5年で済めばいいですけれども、相手のある話ですから、さらに財源が必要になるときに、そういう対応で足りるのかというと、かなりそれは無理だろうということから、この法案の内容は適切ではないと思っております。そこで1枚目をちょっと見ていただきたいのですが、先般も申し上げましたとおり、来日安倍政権と黒田総裁は、2010年代前半に、いわゆるマスコミがリフレハッと言っていた皆さんの主張に、いわば、乗ってオペレーションをされたというふうに理解しています。その主張は何だったかというと、そのA3の紙の裏側で前回お示ししましたが、国債の日銀引受、低金利政策、そして、緊縮財政の放棄、財政支出拡大、この3つは、実はもうその時点においては、相当行われていたということは、グラフからも明らかなわけですね。もう1個、高橋財政がやったのは、金本移政からの離脱ですが、これは時代が違いますし、もう既に信用通貨制度ですから、同じ次元では議論できませんが、ただ、もし円の寄宿通貨性が高ければ、場合によっては、今のアメリカと同じような状況になるわけですから、財政支出拡大には資したわけですが、そのことは残念ながら、急にできる話ではないので、時すでに遅しという中で、2010年代に突っ込んでいったわけであります。その結果、言ったり来たりで恐縮ですが、大臣、マネタリーベース、A3の4枚目の表の、これですね。ありがとうございます。お手を忘れさせて恐縮ですが、MBと書いてあるところが、右の方の、これがマネタリーベースだということを前回申し上げました。岩田元副総裁は、高橋財政を絶賛して、だからマネタリーベースを増やすと言っていたけれども、高橋財政のときのマネタリーベースは、前年比、せいぜい5%とか7%という伸びなんです。結局、何をやってしまったかというと、そのA3の紙の裏をご覧ください。昭和10年代から20年前半ぐらいまでのが載っていますが、つまり、この時期のマネタリーベースを見てもらうと、226事件の後は、これはもうマネタリーベースは前年比2桁台、最後、終戦の年は前年比220%。結局、安倍政権下のマネタリーベースの伸びは前年比2桁なんですよ。時によっては40%。ある年は2倍になっていたと思います。高橋財政をもとにいろんなご主張された内容は、実はもうすでに2010年代に行われていたので、結局、その上に屋上鶏を貸してやったことは、ほとんど、戦時財政と同じようなオペレーションをやってしまったわけですね。そういう現実が目の前にある中で、今、この法案の審議をやらなければいけない。そして、日本の安全保障環境に影響を与えている国々と向き合わなければいけない。そして、国民の皆さんの生命と財産の安全を守らなければならない。こうなっている時に、どういう手法を取るかということについて、我々は異論があります。したがって、この法案には反対をいたします。また1枚目に、サマライズに戻っていただきたいのですが、いわば、経済や財政や金融の状況に対する誤認の上に、さらに重なった誤解とか不運は、これは本題ではないので、さらっといきますけれども、そもそも、2010年代、生産性を高めれば成長するとか言っていましたが、マスコミの皆さんも含めて、生産性というと、イコール労働生産性というふうに、短絡的に考えていた方が多いと思いますが、この委員会でも相当議論しましたが、予算委員会でもやりました。生産要素というのは、労働だけじゃないわけです。資本も設備もお金も、経営戦略もそうです。例えば、非常に業績の悪い日本のある企業に、イーロンマスクみたいな経営者が来て、イーロンマスクの経営戦略と技術力で売上高が倍になったら、そこで働いている従業員の皆さんの働き方は変わらなくても、労働生産性は計算上倍になるんです。だから、実は日本が問題だったのは、資本というのは銀行の借入金も含めて、金融資金の生産性も低いし、設備の装備率も稼働率も低いとか、一番指摘しなきゃいけないのは、経営側はどういう努力をしていたんだということもありますし、それから、ここには書いてありませんけど、国の産業政策の生産性というものもあるわけです。残念ながら、計算の結果、日本の産業政策は2010年代、他国に比べると生産性が低かったわけですよ、政策そのものが。そして、その延長線上には、だから労働コストは安い方がいいという、労働コストを下げることが経営戦略だというふうに堂々と言っている経営者がいっぱいいたわけでありますが、それは経営戦略でも何でもないわけであります。この話は2010年代どころか、1990年代から、日本の悪しき流れが始まっていて、だからそれが非正規雇用とか技能実習生に過剰にシフトすることにつながっていった。さらには、海外の方が安いからといってどんどん出ていったわけでありますが、本会議でも申し上げましたけれども、日本がそういう動きをしている真っ最中に、今や日本が頭を下げて向上を来ていただいているTSMCの毛利市場は、収益を上げる余力があれば、収益を上げなくていいから、全て技術開発と人材投資に投入しろと言っていたのが90年代から2000年代です。そして日本が競って中国に進出していたその時期に、台湾の李登輝総統は、1995年に対中国貿易制限法を作って、安い労働力を獲得するために中国に進出するのはいいけれども、国の重要な産業は進出してはならない。とりわけ半導体産業はダメだと言ってストップをかけていた。その時に日本は真逆のことをやっていたわけですよね。その間、それはそれとして日本も財政支出で技術革新とか教育や人材育成とか、産業支援をきちっとできていれば、それなりのカバーはできたと思いますが、残念ながらさっき申し上げたように、いろいろやったけれども、政策がこう予想していないわけだから、政策の生産性というのは極めて低かったわけであります。そこにさらにコロナ禍による財政支出拡大が来て、その上に今、財源をどう確保するかという議論をしているわけですから、この時に、前々回申し上げましたが、既に事実上の統合政府状態になっている中で、一定期間で政策対応、財源調達を我々は迫られている。その時に、伝統的な財政健全化とか中央銀行の独立性の論理を、この委員会に日銀総裁や財務省の幹部の皆さんがいらっしゃって答弁すると、そういう答弁をずっと繰り返しているんですよ。だけども、もはやそれはもう整合性を担保できない。思考の時間軸とか手法の選択肢が現実に適合していない。目の前の現実をどのように有効活用するかが問われていて、そこには当然リスクが伴います。そのリスクをどうコントロールするかというのが、ここから先の我々の仕事であって、これは残念ながら、何度も申し上げますが、財務官僚や日銀職員の皆さんに任せられる仕事じゃないんですね。これは政治的決断が必要なんですよ。ということで、今日はちょっと話も出ていましたので、あまり質問はせずに勝手に喋らせていただきました。以上、また後で反対討論の中でもまとめて申し上げますが、財務大臣としてのもしご感想なり、ご決意なりがあれば聞かせていただきたいと思います。

1:25:59

はい、鈴木財務大臣。

1:26:01

答弁にはならないと思いますが、感想を述べさせていただきますと、やはり日本の国の経済、ここ十数年、だんだん停滞をしているということは私も感じておりまして、そういう意味で、今から振り返って、当時どういう政策が取られて、それが実際にはどういう効果を上げたのか、効果につながらなかったのか、そういうのをしっかり検証すること、これは大切なことであると、そういうふうに思っているところでございます。そして、今、日本の財政事情、状況、世界最悪の水準にある中で、その中で、これからの金融経済政策、どういうことをやっていくのか。この委員会で、いわゆる非伝統的な政策について、こうやって議論が出るというのは、それだけ日本の財政状況が悪いことの裏返しでもあるのかなと、そんなふうにも思っているところでございます。いずれにいたしましても、私どもとして、国民に責任のある財政政策をしっかりとれるように、しっかり頑張ってまいりたいと思います。以上で終わります。

1:27:38

先ほどの質問にもありましたけれども、政府は骨太方針に、大群角の財源確保のための増税の開始時期について、2025年以降も可能になるように、柔軟に判断をすると盛り込もうとしております。これまでの24年以降からの先送りを示唆するものになると。先ほど大臣は、これ存じ上げていると述べられまして、ただ、これはこれまでの枠内だと答弁をされました。一方、この間の党委員会の審議では、防衛力強化資金に繰り入れる税外収入についても、令和6年度以降は、現時点では具体的に見込まれるものはないとも答弁をされてきたわけですね。それ以外の財源についても具体的な答弁はされてこられませんでした。増税を1年先送りできるという具体的な見通しがあって、こういうことが盛り込まれようとしているのでしょうか。骨太の方針2023につきましては、現在、閣議決定に向けて詰めの調整を行っている状況で、今現在、しっかり固まったものはないわけでございます。その上で、骨太方針におけます防衛力強化の財源確保としての税制措置の実施時期に関する箇所につきましては、先般、自民党の匿名委員会から総理に対して行われた申し入れの中で、令和6年以降の適切な時期とされている税制措置の開始時期について、令和7年以降の然るべき時期とする柔軟な判断も可能とするには、税制措置以外の財源をさらに確保することが必要であり、この提言を踏まえ、その他の収入を含めてさらなる上積みに向けた取組を政府に期待するという提言がなされたことを受けまして、その趣旨を踏まえて今、検討をしているところであります。この税制措置の開始時期につきましては、昨年末の閣議決定した枠組みの下、業財政改革を含めた財源調整の見通し、景気や賃上げの動向及びこれらに対する政府の対応を踏まえて、今後、与党税制調査会において判断していくこととしていることは、これまでもご説明しているとおりでありまして、昨年末に決定した防衛力強化のための財源確保のフレームや、あるいは政府のこれまでの説明が変わるものではありません。税制措置の開始時期については、閣議決定した枠組みの下で、引き続き政府・与党で緊密に連携し、柔軟に判断してまいりたいと考えております。与党から期待されると言われて、そうしますというだけであって、何ら具体的な見通しは今も示されませんでした。一方で、大群角の予算の執行はずっと進められているわけですね。財源確保の見通しも示さないまま、増税の1年間の先送りだけ示すのは、私はあまりにも無責任だし、国民を欺くもんだと思うんですね。大臣、もう1点聞きますが、結局選挙が近いということも言われる中で、見通しもないのに増税先送りだけしていると言われても仕方ないと思うんですね。見解いかがでしょうか。防衛力の抜本強化の議論をずっとやってまいりましたけれども、その時に正直、選挙があるのかないのか分かりませんけれども、選挙を何か意識して議論をしたことはございません。そういう意味におきまして、何か税制措置を選挙の後に持っていこうという、そういったような意図的なものというものは考えていないわけでありまして、純粋に防衛力を抜本強化する、その財源をどういうふうにしていくのか、そういう中で、この税制措置の開始時期も考えていくと。これは与党の税制調査会において、今後検討していただくわけでありますが、そういう手順になるんだと考えております。

1:32:10

井上哲士君。

1:32:12

今、この時期で突然出てきたんですよ、先送りというのは。国民はどう見たって、これはまさに選挙目当ての先送りだと見てますよ。こういうやり方はとんでもありませんし、そもそもこうなりますと、この財源確保のこれまでの審議は何だったのかということになるわけですよ。私はこんな中で質疑の終局などあり得ないということを強く強調しておきたいと思います。国民が欺くようなやり方は、鉄基地公益能力の保有も同様だと思います。先日の私の質疑の答弁で、猪瀬副大臣は、この反撃能力については、あくまでももともと検討しておりましたスタンドオフ防衛能力などの自衛隊の能力を活用するものであり、反撃能力のための独自の防衛を整備するものではございませんと答弁されました。しかし、これまでスタンドオフミサイルの整備について、私も外交防衛委員会にずっとおりましたけど、鉄基地公益能力の保有につながるものではないかと質問しますと、それを目的したものではないと、能力を否定する答弁を繰り返してきたわけですね。つまり、実際には鉄基地公益能力への転用を想定をして整備を進めてきたと、こういうことでしょうか。

1:33:34

井野防衛副大臣

1:33:36

スタンドオフミサイルは、当初部を含む我が国への進行を心にいる艦艇や着陸部隊等に対して、自衛隊員の安全を確保しつつ、脅威圏の外から対処を行うことを目的として整備を進めているものであります。昨年12月に国家安全保障戦略等において、スタンドオフ防衛能力等を反撃能力に活用するとの方針が決定されましたけれども、この前後問わずスタンドオフミサイルの整備目的には変更はございませんで、反撃能力への転用を想定して整備を進めてきたということではございません。

1:34:13

井上聡君

1:34:15

私はずっとそういうことを言われてきたんですけど、例えば去年の4月、自民党の安全保障調査会に主催した非公開の会合の席上、防衛省は、撤去公益能力の転用も可能なSSM改良型の装備実現化に向けた予算確保などを求めて、射程をさらに伸ばすことも想定していると述べたということが報道されました。私は当時、既視防衛大臣に質問しましたけれども、これは撤去公益能力を保有の先取りではないかと問わせますと、非公開なので答えは差し控えると述べるだけであって、そのことは否定をされなかったわけですよ。実際には国民に隠して撤去公益能力の転用を念頭に装備を進めてきたのではないかということなわけですね。さらに政府は、相手国まで届く兵器を保有するだけでは撤去公益能力の保有にならないんだということで、お手元に私の質疑の議事録を配っておりますけれども、撤去公益能力の保有のためには4つのオペレーションがいるんだと繰り返し答弁をされてきました。1つ目に、他国の領域において、移動式ミサイル発射器の位置をリアルタイムに把握するともに、地下に隠蔽されたミサイル基地の正確な位置を把握すること。2つ目には、防空用のレーダーや対空ミサイルを攻撃して無力化し、相手国の領空における制空圏を一時的に確保すること。3つ目には、その上でミサイルの発射器やミサイル基地を破壊して能力を無量化し。さらに4つ目に、それを把握した上でさらなる攻撃を行う。このうち4つのオペレーションということを、政府は繰り返し答弁をしてこられました。今回、撤去公益能力の保有を決めたということは、今度の防衛力整備計画によって、この4つのオペレーションが可能となる装備を保有するということなんですか。ご指摘の河野大臣の答弁についてですが、敵基地攻撃について具体的な装備体系を検討しているわけではないことを前提として、一般論として敵基地攻撃能力の行える可能性のある一連のオペレーションを明示したものであると認識しております。あくまでも一連を示したものであり、これに限られるものではないと認識しております。その上で、昨年12月に策定した国家防衛戦略等において、反撃能力にはスタンドオフ防衛能力等を活用することとしておりますが、防衛省としては必ずしも、ご指摘のオペレーションを実施することを想定しているわけではなく、防衛力整備計画との対応関係については、一概にお答えすることは困難でございます。

1:37:01

野井佐藤君。

1:37:02

あくまで一つの例と言われますけど、国会でこれ以外の例を答弁したことないんです、何度聞いたって。1年半前の予算委員会でもこのことを答弁をされたんですね。聞きますけどね、例えばこの一つ目のオペレーション、移動式ミサイルの発射の位置の把握や、地下に隠蔽された基地の正確な位置の把握、これはスタンドオフミサイルの活用した場合でも必須だと思うんですけども、この実施する能力の保有は防衛力整備計画にはどのように盛り込まれているんでしょうか。

1:37:39

井野副大臣。

1:37:42

反撃能力はあくまでもスタンドオフ防衛能力等の自衛隊の能力を活用するものであり、反撃能力のための独自の整備方針があるわけではございません。お尋ねの移動式発射台や地下基地の正確な位置の把握のための防衛力整備を行っているものではございません。その上で防衛力整備計画においては、スタンドオフ防衛能力の運用に必要となる目標情報を一層効果的に収集するといった観点から、衛星コンステレーションを活用した画像情報等の取得などにより、情報収集、そして分析機能及び式統制機能を強化することとしております。反撃能力については、こうした我が国自身の取り組みを活用しつつ、情報収集を含め、日米共同でその能力をより効果的に発揮する協力体制を構築しているところでございます。それによって、地下や移動式の発射台基地が把握できるようになると、今の答弁で。そういうことでいいんですか。お答え申し上げます。先ほど副大臣からもご説明しましたように、他国の領域において、移動式発射台や地下基地の正確な位置の把握のための防衛力整備を行っているものではありません。この反撃能力というのは、あくまでスタンドオフ防衛能力等の自衛隊の能力を活用するものでございます。そこで、これは国家防衛戦略の中に限ってございますけれども、スタンドオフ防衛能力に不可欠な我が国に侵攻してくる官邸や上陸部隊等に関する正確な目標情報を継続的に収集し、リアルタイムに伝達し得る色当性に係る能力を保有すると、対処実施後の成果の評価も含む情報分析能力や情報ネットワークの高端性・上調性も併せて保有すると、こういうスタンドオフ防衛能力の中の情報の能力、これを基本として整備していくということが考えているわけでございます。そして、スタンドオフ防衛能力の反撃能力で活用するということでございます。同じ答弁を繰り返さなくていただきたいんですけれども、相手の位置を把握しなくてどうやって当てるのかさっぱり分かりません。そして、3文書ではスタンドオフ防衛能力等を活用した反撃能力を保有としておりますが、それに限定されるのかと。確認しますが、岸田総理は2月27日の衆議院予算委員会で、保有が可能な反撃能力にはスタンドオフ防衛能力以外もあり得ることは否定できないと答弁をされました。例えば、戦闘機による爆破、上陸作戦なども排除されないということでよろしいですか。反撃能力については、現時点において、現実的な選択肢としてスタンドオフ防衛能力の活用を念頭においております。その上で、今後の自衛隊の能力や将来の技術革新の可能性などによっては、ランドミサイル等による攻撃を防ぐために、やむを得ない必要最小限度の自衛の措置として、効果的かつ現実的な対応能力がスタンドオフ防衛能力以外にもあり得るということは否定できないものと考えております。つまり、現時点であって、スタンドオフ防衛能力だけに留まらないと、上陸作戦であるとか、戦闘機による爆破ということもあり得るわけですね。そうしますと、先ほどのようなオペレーションの装備ということも必要になってくるわけですよ。これまで、兵勢から他国を攻撃するような攻撃的な教育を与えるような兵器を持っているということは、憲法の趣旨とすることでないという、59年の異能防衛庁長官の答弁を、曲がりなりにも堅持をしてきたわけですが、ところが、今、憲法改正を組み破って、敵地攻撃能力を持つとしたことで、この歯止めが失われるわけですよ。この間、例えばミサイル防衛構想についても、結局相手がそれによって能力を上げれば、軍閣の悪循環になって、むしろ緊張月間につながる、こういうことを私たちは言ってまいりました。実際のこのBMDについては、当初整備費8000億から1兆円ということで始まったわけですけれども、今や約3兆円ですよ。3倍に膨れ上がりました。そして、砲波作戦とか、極超音速滑空弾などで、もう迎撃は困難だといって、いよいよ敵地攻撃能力の保有だということを、今、政府防衛省は言ってきたわけですよね。結局、こうやって軍事対軍事をやりますと、歯止めのない軍閣になっていきますし、さらに敵地攻撃能力の保有になりますと、ミサイル防衛、ミサイルスタンドオフミサイルだけではない、今後の状況によっては、戦闘機とかあるとか、上陸もあるわけですよ。

1:42:39

歯止めのない軍閣に進んでいく、そういう方向ではありませんか、副大臣。

1:42:44

今回の防衛力強化の検討に際しては、戦後もっとも厳しく複雑な安全保障環境に対峙していく中で、我々国民の命を守り抜けるか、極めて現実的なシミュレーションを始めるとする様々な検討を行い、必要となる防衛力の内容を具体化してきたものであります。これら、あくまでは国民の命と平和・暮らしを守り抜くために必要なものと考えております。その上で、反撃能力はあくまでもスタンドオフ防衛能力などの自衛隊の能力を活用するものであり、委員御指摘のように、反撃能力の保有により歯止めなき軍閣の道に突き進むとなるとは考えておりません。将来状況によっては、スタンドオフミサイル以外もあり得ると。総理も答弁されて、先ほど認めたわけじゃないですか。だから歯止めなくと言っているんですよ。福島の地方公聴会でも、ウクライナで原発が攻撃対象になった姿を見て、やはり一旦戦争になれば、仮に反撃能力を持ったとしても、原爆が狙われればとてつもない被害になると、絶対戦争にしてはならないという思いが語られました。やるべきことは、憲法9条を生かして、地域のすべての国を法制する平和の悪みを発展させる外交努力でありまして、軍事対軍事の悪循環に陥ってはならないということを強調して質問を終わります。賛成党の上谷総平です。まず1番目の通告で、増税の先送りについて大臣に質問をあげていたんですけれども、他の委員の先生が詳しく聞かれましたので、その点につきましては割愛をさせてください。今回の財源確保の法案について、7回にわたって審議をしてきまして、毎回質問時間をいただきありがとうございました。賛成党は防衛費を拡充することには賛成の立場です。ただ、その財源を増税で担保するということはしてほしくないということも言い続けてきました。国民負担率が47%まで上がって国民は悲鳴していますし、10月にはインボイスも始まる予定です。これ以上の増税は、さらに経済の勢いを落とし、日本を弱体化してしまうので、将来的に安定した防衛財源の確保が難しくなりそうです。しつこく申し上げますが、今どうしても防衛費が必要だということでしたら、我が党が提案するような投資国債といったものの新しい枠組みを作り、国債で賄うか、もしくは国家予算で一番大きな割合を占めている医療費などの削減を検討していただきたいというふうに考えています。戦争や病気でも人は亡くなりますが、経済不況でも多くの人が亡くなっています。人の命を守るためにも、今は増税ではなく、思い切った減税を検討していただきたいと考えています。また、本委員会で確認してきたのは、増税する防衛予算の使い道についてです。我が党が訴えたのは、年々募集が厳しくなる自衛官の給与などの待遇の改善や、その募集を助ける広報の充実、国民の防衛意識の向上のためのリーフレットなどの作成や配付、ラチ会社の奪還などのオペレーション能力の向上などについてですが、一番強く訴えた、時間を割いたのは、情報戦の対応に対する予算の拡充です。パンデミックやLGBT法案などの背景についても、多角的視点で調べて研究をしてほしいというふうに要望もいたしました。今週13日の委員会でも、鈴木大臣から、情報収集の重要性は認識していると、関係各省に必要な予算を上げてもらうというふうな趣旨の答弁をいただいたので、どのぐらいの情報戦の予算、インテージェス予算が必要なのかということを考えて、アメリカの国防費の内訳を調べてみました。すると、2023年度の国家防衛予算、アメリカですね、国家防衛予算は、8,270億ドル、日本円に換算して約116兆円です。そのうち、11.3%の937億ドル、日本円にして約13兆円がインテージェスに対する予算に割かれていることが分かりました。インテージェスの関連予算だけで、軽く日本の国防費を超えているというぐらいの予算配分です。一方ですね、我が国は今後5年間で43兆円の防衛予算を作るということです。そのうち、インテージェスに関連するものは、先日の委員会で挙げていただいた防衛駐在官の予算が含まれている、四季統率情報関連機能というところの区分の予算になるんですが、その予算を見てみると、約1兆円というふうに書かれており、比率にすると43兆円の2.2%しかインテージェスに予算が割り振られていません。大臣の答弁の中で挙げられていた国家安全保障戦略の該当箇所を見ると、健全な民主主義の維持、政府の円滑な意思決定、我が国の効果的な対外発信に密接に関連する情報の分野に関連して、我が国の体制と能力を強化すると。具体的には、国際社会の動向について、外交、軍事、経済にまたがり、幅広く正確かつ多角的に分析する能力を強化するため、人的情報、公開情報、電波情報、画像情報など、多様な情報源に関する情報収集能力を大幅に強化する。特に人的情報については、その収集のための体制の充実強化を図るというふうに書かれているのに、情報戦やインテリジェンスにかける予算が少なすぎるのではないかと思います。まず、この点について防衛省の見解をお聞かせください。

1:49:00

防衛省の増田防衛政策局長。

1:49:03

お尋ねをお聞かせします。情報関連機能はとても大切で、防衛力の機能を発揮するために我々としても重視してきているところです。そして、その上でアメリカの国防費と日本の防衛費を単純に比較するということは、なかなか適切かどうかという議論はあろうかと思いますが、今般の防衛力整備計画においては、厳しさと不可欠性を増す安全保障環境を踏まえ、先生ご指摘の四季統制情報関連機能を重視しております。例えば、前中期防衛力整備計画5年間においては、約0.3兆円であったものを大幅に増加して約1兆円を計上しているということでございます。具体的には、今年度から我が国防衛における情報機能の中核を担う情報本部を中心に、電波情報、画像情報、人的情報、交換情報などの機能別の能力を強化するとともに、防衛駐在管制度の充実をはじめ、情報収集・分析等に関する体制強化に取り組んでいるところでございます。我が国周辺における軍事活動が活発化する中、様々な手段を適切に活用し、隙のない情報収集体制を構築することは不可欠と考えておりまして、引き続き取り組みに全力を尽くしてまいりたいと考えております。予算は拡充しているということでありますけれども、全体の比率で見ると、まだまだ少ないのではないかと思います。そこに予算を増額しているんだということですので、もう少しこれからの予算配分を考えていただきたいと思っています。それに関連して、次の質問に行きますけれども、今挙げました四季統率情報関連機能の予算というものを打ち分けをもうちょっと見ていくと、結局その中身はシステムとか機材の購入というものに当てられていて、ヒューマンインテリジェンス、人的情報に対する予算というのがほとんどないのではないかと思います。全てのヒューマンインテリジェンスを防衛省だけで担うということは難しいのだと思いますが、防衛省内で国内インテリジェンスの要員がほとんどいないということには問題を感じます。説明いただいている防衛駐在官の方々が海外で集めた情報を分析し、国内の情報と統合して他の省庁との橋渡しをするためにも、防衛省に国内のヒューマンインテリジェンスの要員ももう少し確保すべきではないかと考えるのですが、この点どうでしょうか。お尋ねの件でございますが、防衛省は、平素から御指摘の人的情報とともに、電波情報、画像情報、交換情報などに関する能力を整備し、これらを総合的に活用することで、我が国の防衛を全うするために必要な情報の収集・整理に万全を期しているところでございます。そのうち、御指摘の人的情報収集につきましては、国際軍事情勢に関する情報の収集を目的として、諸外国の在外国家に派遣している防衛駐在官等によって実施しているものでございます。また、内閣直属の情報機関である内閣情報調査室をはじめ、警察庁、公安調査庁、外務省等が内閣のもとに相互に密接な連携を保ちながら、情報を含めた情報収集分析活動を立てているところでございます。政府の情報組織全体として対応しているということでございます。その上で、国家安全保障戦略の基礎を踏まえ、引き続き関係省庁と連携しながら、人的情報をはじめとする情報機能強化に全力で取り組んでまいりたいと思っております。

1:53:09

日本のヒューマンインテリジェンスは、防衛省だけではなくて、各省にまたがってやっているということを重ねてご答弁いただいているのですけれども、その情報がうまく統合できていないのではないかという問題意識を持っているわけですね。例を挙げますと、各省庁の情報を統合する目的で、2014年に国家安全保障会議も作られたと思いますが、この期間自体が、ちょっと言い方がよくないかもしれませんが、各省庁からの人材の寄せ集めになってしまっていて、非常にランクの高い方が集まっていらっしゃいますから、もちろん情報の統合はできるのかもしれませんが、現場の声がどれだけそこに集中して、的確な分析や整理が行われているのかということに関しては、疑念や危惧を感じています。先ほど挙げましたけれども、国際社会の動向について、外交、軍事、経済にまたがり、幅広く正確かつ多角的に分析する能力を強化するということであれば、日本でも諸外国の例に倣い、中央情報機関というものをもって、時間をかけて、這い抜きの専門職員を育成すべきではないでしょうか。その期間の予算、中央情報機関の予算というものは、性質上防衛費の一環として計上していくべきだと考えるのですけれども、今回の防衛予算の大幅な増額というものをきっかけに、今後日本でも中央情報機関の創設というものを検討できないかという点についてご回答ください。

1:54:48

我が国を取り巻く国際情勢が不確実性を増す中で、政府といたしましても、我が国の国益を守り、国民の安全を確保するためには、情報の収集、集約、分析が極めて重要なものと認識してございます。こうした認識の下、我が国におきましては、内閣直属の情報機関として、内閣情報調査室が設置され、また、情報コミュニティを構成する省庁が内閣の下に、相互に緊密な連携を保ちつつ、情報収集、分析活動に当たっているところでございます。委員御指摘のございましたような情報機関の創設につきましては、様々な議論があるものと承知しておりますけれども、政府としましては、情報機能の一層の充実強化に取り組んでまいりたいと考えております。また、別途御指摘もございました、インテリジェンスに係る人材の確保、育成や専門性の向上につきましても、極めて重要なものであると認識してございます。有意な人材の採用、各種の研修等を通じまして、高い専門性を有する人材の確保、育成することなどによりまして、情報機能をさらに強化してまいりたいと考えております。

1:56:03

外国の防衛状況とか軍隊を見てますと、やはり中央情報機関というものがすごく重要な役割を担っています。そういったものが戦後日本にはないんですね。これはずっと議論を重ねてきましたけれども、今回、今までにないような危機的な状況であるということでしたら、もちろん武器とかミサイルを拡充するということもいいんですけれども、情報のところにもっと人と予算を配置していただきたいというのが、賛成党の強い思いなんですね。何で情報戦、情報戦というふうに私がこだわっているかということを少し説明させていただくと、私は大学の専攻が歴史でして、高校で歴史の教師をしていたこともあります。そんな私が日本の近現大使、学校でなかなか教われなかったので、それを調べていきますと、日本は何で大東亜戦争に負けたのかというふうなことに疑問を感じて、それでさらにそこに突っ込んで調べたことがあるんです。自分が学生のときに学校で教わったときには、日本はアメリカに石油をたたれて、軍部が無謀な戦争をしたんだというふうなイメージがすり込まれていたんですが、しっかり戦争の経緯を時系列で調べていくと、初期のころはアメリカ、イギリス、フランス、オランダといった国々を相手に連戦連勝をしているんですね。短期戦で勝利を目指していて、相当な軍事力の準備をして戦い始めていたということもわかりました。学校の歴史ではそういうことを教えていませんね。しかし、そういった十分な戦力を持っていた日本が一気に負けに転じていくのは、ミッドウェイの回戦の惨敗かなりになります。ミッドウェイの回戦を調べていきますと、アメリカ海軍の何倍もの戦力を持っていたのに、結局暗号が、これは真珠湾からなんですけれども、暗号とかそういった情報が全てつつぬけだったわけですね。つつぬけであり、さらに敵の艦隊が来るということを発見していたという情報もあったのに、それがなぜか作戦本部に届いていないとかですね。そういったこともありましてですね。結果、米軍の奇襲を受けて、日本は海軍の主力を失い、制海圏と西空圏を奪われて、敗戦に向かっていくという時代になったわけです。アメリカにある水売記念館だったと思いますが、私行ったことがありまして、そこでミッドウェイの解説を読んでいますと、ミッドウェイの回戦の勝利というのは、アメリカにとって奇跡だったと書かれているんですね。勝てるはずのない戦闘で勝てたんだと。それぐらい戦力差があったのに、アメリカはいろんな工作をかけてですね、日本に勝ったということが、アメリカ人の誇りとして歴史のところに書かれているわけですね。これ、教訓だと思います。戦力で勝っていても、情報戦で敗れたことをきっかけに、大きな戦争で敗れたということなんですね。私は、こういった歴史をしっかりと学んでですね、みんなで、政府に同じような失敗を繰り返してほしくない、そういう思いが強くあるんです。通常戦力の均衡による抑止力というものを維持するとなるとですね、防衛費を確保するために、軍閣を進める鄰国と同じようにですね、同じ規模の経済成長が必要だということになってくるんですが、今ですね、情けないことに日本の一人当たりのGDPはですね、もうプエルトリコにも抜かれてしまいましたと。そんな状況です。ですから、経済成長ができない中で軍閣を競っていくというのはですね、通常兵力の均衡を維持していくのは非常に難しいことなんですね。経済の飛躍というものを狙うならば、日銀の保有国債の一部永久国債化、これ大塚先生よくおっしゃってますけども、そういったですね、今までに例のないことをですね、考えてやらないとですね、やっぱり追いつかないんですね。その中で、リスクはありますが積極財政で内需の拡大と賃金の向上などをですね、一気にやるしかないというふうに思うんですが、財務大臣のお話聞いてても、そういったことは今のところやるつもりはないというふうにおっしゃいます。となると、中途半端な軍事の拡大をやるよりも、なるべく予算をかけずに、我々が提案したようにですね、ニュークリアシェアリングや原子力潜水艦の配備などを検討するということも考えを得るんですが、日本の場合は比較三原則などの縛りがあって、それも難しいということになります。となると、残すはですね、もう世界一の情報部隊を作ってですね、インテリジェンスを今の10倍、20倍と拡充して、経済や技術をしっかりと守り、外交力と経済力を強化して、軍事大国を相手にしていくしかないというふうに思いであるわけです。今回の防衛予算の配分では、中途半端に諸外国を刺激し、かえって日本のリスクを高める可能性があるようにも思います。防衛予算の拡充を契機に、今の日本の国力に合った防衛体制を改めて検討していただきたいと要望して質問を終わります。

2:01:12

はい、道後美真希子くん。茨城県選出の道後美真希子です。先日は地方公聴会を開いていただきまして、まさに東日本大震災の復興の地である場所で、現地で、今まさに復興に、本当の真の復興に向けて頑張っていらっしゃる皆さんのお話を伺うことができて、本当に貴重な体験をさせていただきました。改めて感謝をしたいと思います。そこで本日は、防衛費の財源、今後お話を進めていくという中で、復興財源の確保というところも含めて、今日は質問を用意させていただきましたので、よろしくお願いいたします。はじめに、鈴木大臣の被災地のご出身ということもあって、ご決意を、というところを伺おうと思いましたけれども、先ほどもお話ありましたとおり、今回、復興財源の確保というところの決意というところは、先ほどのお話もありましたとおり、理屈で納得を被災地の方にしていただくというところではなく、改めて被災地の皆さんへメッセージをこれからしていただくというところと、正確でわかりやすい説明をしていただくというご説明をいただきましたので、その点については、この質問では触れませんけれども、今、被災地の状況も鑑みて、復興庁の皆さんが今日来ていただいております、復興の財源フレームの進捗状況について、事業費及び財源についての現時点での進捗状況の方をお伺いできればと思います。

2:03:05

現在、復興事業については、令和3年度から令和7年度までの5年間を第2期復興創生期間として取り組んでおりますが、その復興事業と財源については、いわゆる復興財源フレームの対象経費として、平成23年度から令和7年度までの累計15年間、32.9兆円程度と見込んでございます。その進捗につきましては、現時点では第2期のこの5年間の歳出のうち、1年目の令和3年度までが実績として確定してございまして、その執行見込み額は31.5兆円程度となってございます。

2:03:46

改めて、防衛力強化とは別の課題として、復興事業の執行及び復興財源の確保については、異論のないよう十分に留意すべきと私も考えますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。

2:04:02

福島の地方公聴会において、50通人でお越しいただきました浪江町の吉田町長から、ふるさとに帰れない方たちからすると、なぜ復興財源が防衛費に回るのかという思いは当然のことだというご趣旨のご意見もございました。浪江町は現在も面積の8割が基幹困難区域となっており、避難先から戻れない多くの方がいるということで、復興事業による支援が等しく行き届いていないという現状をお伝えいただきました。被災地から戻れない方たちが12年もその地にいらっしゃるということですから、その地での生活ももちろん既に行っていますし、一方で帰れない事情ももちろんあります。そういった方たちに享受いただけていないというものがありますので、改めてその点については皆さんにご承知をおきいただきたいというところもあります。被災地の意見を踏まえまして、税制措置、そして復興特別所得税と関係する所得税の付加税の仕組みについて、こちらを改めて再考する必要があるのと私は考えますが、鈴木大臣の御認識をお伺いしたいと思います。

2:05:21

鈴木財務大臣

2:05:24

道小見先生のご出身地、茨城も東日本大震災で大変大きな被害を受けられたわけでございまして、被災地の方々の思いというのは先生も十分ご存知だと思います。私も岩手県出身でありますので、同じ思いで立場でいると思っております。今回、所得税を含めまして、税制措置をお願いするところでございますが、復興特別所得税につきましては、地方公聴会においても様々なご意見があったと承知をしているところでございます。繰り返しになってしまうわけでありますけれども、今般の税制措置の地所得税につきましては、復興特別所得税の税率を引き下げるとともに、税率1%の新たな付加税を課すことといたしております。これは、復興財源を防衛費に回すことを目的としたものではなくて、減価の課金の負担増にならないよう配慮する観点から、新たな付加税と復興特別所得税を合わせた付加税率が現在と変わらないようにするために行ったものでございます。その際、復興特別所得税については、課税期間の延長によりまして、必要な復興財源の総額は従前と変わらず確保されることとしたところであります。また、復興債の発行を通じた柔軟な資金調達によりまして、毎年度の復興事業の円滑な進行に問題は生じないようにしているところでございます。私どもとして、復興事業は国の責任で必ず最後までやり遂げるという強い思いを持っているところでございます。今回の復興特別所得税に対する措置も、これは防衛費に回しているわけではないということ。そのことについては、被災地の皆さん、それから若い世代の皆様にも御理解を深めていただきますように、引き続き丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。今、復興については、第2期復興創生期間というところの折り返し点を過ぎたという現時点でありますが、今後の検討をどのように進めて被災地の復興の完成形というところをどのように描いていくということを考えていらっしゃるのかということを、駿河大臣と復興庁の御認識をお伺いしたいのですが、また、復興財源の枠組みを検討する際、今回の防衛財源確保策のように、他の施策とその関係性で財源を取り合うような、そういうことは望ましくないと考えますけれども、こちらの御認識をお伺いしたいと思います。まず、東日本大震災の復興につきましては、令和3年度から令和7年度を第2期復興創生期間として、令和2年度末に閣議決定されました復興の基本方針に基づいて、政府一丸となって取り組んでいるところでございます。その上で、令和8年度以降のことでありますが、令和8年度以降も見据えた今後の復興事業の進め方につきましては、事業の進捗状況、あるいは被災地からのニーズの変化、これを丁寧に把握をしなければならないと思っております。このことについて、復興庁をはじめとする関係省庁とともに検討をしていく必要があると、そういうふうに思っているところでございます。先にも申し述べましたが、特に原子力災害被災地域であります福島の復興再生、これはもう中長期的な対応が必要でありまして、引き続き、国が全面に立って取り組んでまいりたいと、そのように思っているところでございます。先日から、復興財源の確保にあたっては、他の施策と何か財源を取り合うようなことは望ましくないというご指摘がございました。ご指摘のような他の施策との関係で財源を取り合うようなことを、今現在しているとは考えていないところでありまして、今後、復興財源の枠組みを検討する際にも同様と考えておりまして、復興に要する財源、これはしっかりと確保してまいりたいと思います。

2:10:18

財務大臣のご答弁と少し重複する内容がございますけれども、震災の発災から12年が経過をし、被災地の方々や関係者の多大なご尽力により、復興は着実に進展してまいりましたが、その状況が地域によって様々であると考えてございます。まず、地震・津波被災地域におきましては、住まいの再建、インフラ整備など、おおむね完了している一方で、心のケア、コミュニティ形成等の被災者の支援、収穫産業たる水産加工業の回復など残された課題がございまして、被災者に寄り添いながら、きめ細かく対応していくことが必要となっております。また、原子力災害被災地域では、特定復興再生拠点区域においてようやく避難指示が解除されるなど、本格的な復興再生に向けた取組がまさに始まったという状況でございます。足元におきましても、例えば、今国会においては、福島特措法が改正され、特定復興再生拠点区域の外においても、2020年代をかけて、帰還意向のある住民の方々全員が帰還できるよう、避難指示解除を行うための制度が創設されたほか、この7月には、創造的復興の中核拠点となることを目指した福島国際研究教育機構、いわゆるFLAが設立されるなどの動きがございます。この点、復興の基本方針におきましても、福島の復興再生には中長期的な対応が必要であり、第2期復興創生期間以降も引き続き、国が前面に立って取り組む。令和3年度から当面10年間、復興のステージが進むにつれて、生じる新たな課題や多様なニーズに、きめ細かく対応していくこととされております。令和5年度で第2期復興創生期間の折り返し視点となるわけでございますが、第2期復興創生期間の後を見据えた対応につきまして、こうした復興の進捗状況を勘案しながら、今後必要な見直しを行ってまいりたいと考えております。本日は、そこに加えて、エネルギー対策特別会見についてもお伺いしようと思っていまして、令和2年度を導入されたエネルギー対策特別会見のエネルギー需給環境から電源開発促進環境への繰り入れ等を可能とする規定について、当時、国会での議論や報道等を見させていただきますと、電源開発促進環境から出土していた中間都道施設への費用が膨らんだということで、それを単に発していると思うのですけれども、批判も多くて、参議院の東日本大震災復興特別委員会の負担決議においても、エネルギー対策特別会見のエネルギー需給環境から電源開発促進環境への繰り入れを行う場合は、その市と新二福島の復興再生に資する事業に限定し、透明性を確保するとともに、将来的にエネルギー需給環境への確実に繰り戻しを行うこととされております。この規定が導入された理由、また、現時点での運用状況と今後の見直しについてお伺いできればと思います。今、御指摘いただきましたこの規定でございますが、福島の復興再生のために行っている施策の安定的な財源の確保に万全を期すため、将来、電源開発促進環境に一時的な財政需要が生じた場合に備えて、福島の復興再生に関する費用に限定して、エネルギー対策特別会見のエネルギー需給環境から電源開発促進環境への繰り入れを可能とすることを目的としたものでございます。御指摘の規定に基づく電源開発促進環境への繰り入れは、現在までのところ行われておらず、また、今後の繰り入れにつきましては、将来の電源開発促進環境の財政状況等を正確に見通すことが困難であることから、現時点において見通しを示すことは困難でございます。なお、負担決議をいただいております、首都福島の復興を再生に資する事業に限定することや、エネルギー需給環境へ繰り戻しを行うことは法律上も明確されておりまして、繰り入れの必要が生じた場合には適切に繰り入れ、繰り戻しを行ってまいりたいと考えております。最後の質問にさせていただきますけれども、今回の防衛費強化のための財源の確保というところは、税外収入の確保の限界というところをご認識されているのではないかと私は思っておりますが、今回東日本大震災の復興財源において、今回の防衛財源においても、税外収入の確保が重要視されてきております。増税による国民負担の拡大を可能な限り避けるためという取組は重要ではあります。ただ、活用できる税外収入はもう限界にきているのではないかという印象も伺えるところであります。引き続き、国民負担を軽減するという努力はしつつも、財政の現状について国民の理解を得ていくというところは必要ではないかと考えますが、諸官、お伺いしたいと思います。

2:15:42

防衛力強化のための財源確保にあたりましては、国民の負担をできるだけ抑えるべく、歳出改革、税外収入の確保、欠産条約権の活用など、あらゆる工夫を行うことで、現時点において活用可能な財源を最大限確保した上で、それでも足りない約4分の1につきまして、将来世代に先送りすることなく、今を生きる我々の将来世代への責任として、税制措置でのご協力をお願いしたいと考えております。その上で、土木先生、ご指摘くださいましたように、日本の財政状況は、債務残高対GDP比が255.4%に達するなど、世界最悪の水準にありまして、さらに、これまでの新型コロナへの対応に伴う累次の補正予算の編成等により、より一層厳しさを増している状況と認識してございます。しっかりとした経済・財政の基盤を平時から維持・強化していくことは、国家安全保障の観点からも重要と考えており、この点は、昨年末に決定した国家安全保障戦略においても、防衛力の抜本的強化を含む安全保障政策を継続的かつ安定的に実施していく前提でもあると指定しております。こうした観点を踏まえまして、土木先生、ご指摘のとおり、国家安全保障の財政の現状や政府の経済財政運営について、国民の皆さまにご理解をいただけるよう、経済財政と財政健全化の両立に向けた取組を引き続き進めてまいります。改めて、国民へ現状の日本の財政の厳しさ、そしてこれから財政健全化に進めていくプロセスを示していただくことをお願いしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。はい、他に発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。これより、討論に入ります。ご意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

2:17:44

柴信一君。

2:17:47

立憲民主社民の柴です。柴信一です。私は、会派を代表して議題である「我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案」について、反対の立場から討論いたします。本法案に反対する理由の第一は、財源論の前提となる今後5年間で総額43兆円、GDP比で2%に引き上げるとする防衛費の増額が、身の丈に合わない課題なものと考えるからであります。政府は、現実的なシミュレーションを通じて予算を積み上げた結果、この額になると主張しますが、そのシミュレーションが具体的にどういったものなのかを、委員会質疑で何度問うても、ついに詳細を明らかにすることはありませんでした。国会において真に必要な防衛力に関する深い議論ができないならば、そのための財源論など、そもそも議論を深めることさえできるはずもありません。防衛予算を総額割り切りで議論を進めた結果、政府が苦し紛れに提出した財源案には、当然ながらいくつものほころびが生じています。決算常用金は、直近10年間の平均から毎年0.7兆円ほど生み出せると政府は想定しますが、コロナ禍で膨らんだ令和2年度の決算常用金の異常値を含んだ平均値を安定財源という政府の主張には、全く説得力はありません。歳出改革についても、いかなる措置を行い、財源を確保するのか、全く見通しがついていない中で、今後5年間で総額3兆円余りの金額を見込むのは、財源論としてあまりに無責任です。そして、何より増税については、復興特別所得税のスキームを流用し、実質的に増税なのにあたかも負担が増えないと見せかける悪質極まりない措置です。また、タバコ増税は取りやすいところから取っているだけで、それがなぜ防衛費に回されるのか、何の理屈もありません。東日本大震災の復興財源フレームは、歳出削減や税制措置についても具体的に計上していました。当時の政府の財源に対する真摯な態度を見習い、岸田政権は法案を出し直すべきです。我が民立憲民主党は、現下の安全保障環境の変化に基づく問題意識から、真に必要な予算を積み上げた結果として、防衛費の一定の増額につながっても理解できるとしてきました。しかし、5年間で43兆円という巨額の防衛費増額は、身の丈に合わない過大な防衛費と言わざるを得ません。また、政府与党が容認したスタンドオフ防衛能力等による反撃能力、他国領域へのミサイル打撃力の保有については、政府内での一方的な検討で決められたものであり、国会での徹底した議論から始めるべきです。国民の犠牲を徹底的に回避するための措置が十分でないまま、ミサイル能力等を強化するのは、防衛費増額が目的化していると言わざるを得ません。総額ありきの防衛費増額のために、あらゆる財源をそこに投入すれば、結果として他の政策を実行する財源確保に重大な影響が生じます。最も象徴的に現れているのが、先に閣議決定された「子ども未来戦略方針」での事実上の財源先送りです。結局、防衛費の世界だけ国債に頼らないといって、一見きれいに財源確保できたことを予想しても、財政全体で見れば国債発行に歯止めはかからず、我が国の財政有力は確実に損なわれていくのです。我が国が直面する課題は多岐にわたります。それぞれに的確に対応し、国力としての総合的な防衛力を強化していくため、本法案は一旦廃案とし、防衛費のみを正規化することなく、現に直面する有事ともいえる少子化対策と一体で検討する、その重要性を強く申し上げ、反対討論とさせていただきます。日本維新の会の梅村智子です。私は会派を代表して、我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案に反対の立場から討論をいたします。日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、国家の独立と主権を守り、国民の安全を保障するために日本の防衛体制を総合的に強化しようとする政府の方針には、我が会派は賛成であります。ただし、それは防衛予算の使途の明確化、透明性の確保、国民の理解が必要不可欠であり、特に財源確保については、見起きる改革をはじめ、行財政改革を通じた歳出改革を徹底的に行うことが大前提であると考えます。しかしながら政府は、最大限の努力をした、これ以上財源は見つからないとして、具体的な増税方式などを既に決定しています。歳出改革の余地が依然として認められるにもかかわらず、強引に推し進める政府の姿勢を国民は増税ありきと大変厳しい目で見ています。防衛財源の確保にあたり、政府は「将来世代への負担の先送りはしない」と説明を重ねてきました。しかし、党委員会での質疑を通じて、政府の財源確保策は様々な形を取りながら、将来世代への負担の先送りをしている実態が明らかとなりました。また、財源確保の裏付けも極めて曖昧で不安定であることがわかってきました。これらはなし屑主的に増税措置を肯定しようとするもので、国民への配信行為であるとともに、財源面での信頼性の低下により防衛力強化の実現可能性を疑わせることで、安全保障上のリスクを招いていることを政府は認識するべきです。防衛財源の確保にあたり、我々が行うべきことは、既存の概念や枠組みに縛られずに、徹底した行財政改革を通じて、歳出改革をやり遂げること、そして、思い切った減税と徹底した規制改革の組み合わせにより経済成長を促して活力ある社会を実現し、これにより税収の増加を達成して防衛財源として活用するという道筋をつけることです。そして、まず「貝より始めよ」の精神に則り、国会議員の定数削減や歳費のカットをはじめとする見起きる改革を行い、国会議員が率先して歳出改革に取り組む姿勢を見せなければなりません。以上、政府の防衛財源確保策は、不十分な歳出改革と曖昧な財源、増税ありきの発想で組み立てられており、経済成長に資することもなく、いたずらに国民負担を増加させるものであるため、容認することはできません。日本維新の会は、引き続き、国民目線に立った政策提言を積極的に行っていくことを申し上げまして、私の反対討論といたします。

2:25:05

大塚康平君。

2:25:09

国民民主党新緑部会の大塚康平です。我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案に反対の立場から意見を申し述べます。日本を取り巻く国際情勢、安全保障環境が厳しさを増す中、防衛力を強化するために防衛費を増額することには賛成します。一方、その財源の調達の仕方及び防衛に関連する諸施策の在り方に関しては、改善すべき点が多々あります。短期間での防衛力抜本強化及び中長期的な防衛力整備のためにかなりの財源が必要になること、子育て教育産業支援等他の政策にも財源が必要になること、財政及び金融の状況が事実上の統合政府状態になっていること、その下で平時の財政や金融の論理を前提に考えれば、増税や中途半端な財源調達という発想にならざるを得ないこと等々の要因から、結局初期の目的を達成することはできないでしょう。目の前の現実をどのように認識し、どのような工夫でその現実を有効活用し、それに伴うリスクをどのように制御するか等々に関し、政治的決断が必要な局面です。5月24日の本会議質問で申し上げたことを、財務大臣に再度お伝えします。国民民主党は、あえて日銀保有国債の一部永久国債化という手法を駆使し、現下の統合政府状態の財政金融環境を有効活用することを提案しています。日銀が500兆円以上の国債をバランスシートに抱え込んでいる異常な状況が目の前にあります。国債市場は流通量不足に直面しています。日銀が保有する500兆円の国債を日銀に償還するために国民に増税する構図は論理的ではありません。日銀保有国債を一部永久国債化することで、政府の元本返済負担は軽減され、国債発行余力は増します。それを市場で発行することで、財源調達及び流通量不足を補えます。推奨しているわけではありません。他に合理的かつ相対的に有意な手段がないからこそ提案しています。調達した財源をもとに、人材育成及び技術力、産業力、防衛力を整備することに本気になってきたことが内外に認識できるオペレーションを行えば、市場にはマイナスではなくポジティブに受け止められるでしょう。日本が防衛強化と産業及び経済再生に本気だという印象を与えること、及びそれを迅速かつ確実に実行すること、それが現下の政治に課された使命だと考えます。以上、国民民主党の考え方を参考にしていただくことに一定の意味があり、愛路を見出すことに気をし得ることを申し上げ、反対討論といたします。

2:28:00

はい、井上聡君。

2:28:01

日本共産党の井上聡です。軍閣財源法案に断固反対の討論を行います。反対理由の第一は、本案が憲法違反の撤去地の公益能力の保有を含む5年間で43兆円の大運確を推し進めるものだからです。審議を通じて、撤去地公益能力は日本独自ではなく、米国の先制公益戦略、統合ミサイル防衛(IAMD)の下、米軍の執下で運用される危険な実態が浮き彫りになりました。米国の執下で、再現のない戦争に巻き込まれかねず、相手国から反撃を受け、日本が深刻な被害を受けることは必至です。反対の第二の理由は、再現のない軍閣に道を開き、浪費や断合をも生じさせるものになるからです。アメリカ製兵器を爆壊するFMSは、一気に昨年度の4倍に拡大し、要条イースの導入費用は、今後どこまで膨れ上がるか政府は示すこともできませんでした。5年間で4兆円もの自衛隊基地の強靱化の下で、発注前にデネコンから意向アンケートを取るという、かつて防衛施設庁を解体に追い込んだ断合の動きが復活していることも極めて重大です。反対の第三の理由は、大軍閣の再現確保により、将来にわたり国民に新たな負担を押し付けるものだからです。新たに創設される防衛力強化資金は、防衛省が複数年度にわたり自由に使います。予算の単年度主義、財政民主主義を壊すものです。東日本大震災の復興所得税の軍閣再現への転用には、地方公聴会でも、被災者の願いに真っ向から反するものであり、受け入れがたいとの声が公示人から出されました。医療体制の強化や職員待遇改善に使うべき国立病院機構と地域医療機能推進機構の積立金を軍閣再現に回すことも認められません。自民党の防衛関係費の財源検討に関する特命委員会は9日、提言を提出しました。その中には、商工中金の政府保有株の売却益も財源広報としてにわかに登場いたしました。本会での私の指摘を裏付けるものとなりました。暮らしや復興支援、社会保障、中小企業に当たるべき資金を軍事費に猶予することは断じて許されません。さらに43兆円の軍事費を優先することによって、岸田政権が骨立政策を目玉に打ち出しながら財源を示すことができない事態となっていることも指摘しなければなりません。やるべきことは大軍閣ではなくて、憲法9条を生かし、地域のすべての国を包摂する平和の枠組みを発展させる外交努力であることを強く申し上げ、討論とします。

2:30:54

はい、上谷総平君。

2:31:00

賛成党の上谷総平です。我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案について、反対の立場から討論いたします。賛成党は防衛費の拡充には賛成の立場です。しかし、その財源の確保の中に増税が含まれており、今回の審議の中で、膨れ上がる防衛予算維持のために、今後更なる増税が必要になるであろうということも十分に予見ができました。我が党は今の時点では減税を主張しており、増税で国民経済を更に破壊し、かえって国の守りを弱めてしまうということに関しては大きな懸念を抱いています。また、武器や装備の充実も大切ですが、日本の防衛の読みは情報分野などのソフト面だと捉えているので、そこの分野に予算がしっかりと配分されておらず、ハード面の充実に予算が偏りすぎていることにも問題を感じています。増税による国民経済の衰退への懸念と、ハード面重視の予算が青天井の防衛費増額につながる懸念があるので、この2点を理由に今回の法案には反対をいたします。予算確保の手段と予算配分の再考が必要であるということを強く申し上げ、反対討論といたします。私は、我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案について、反対の立場で討論を行います。北朝鮮による度重なる弾道ミサイルの発射など、日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増しています。国民の生命を守り、生活の安定を図る観点から、また、国際社会の平和と安定のための一定の責任を日本として果たしていくためにも、一定の防衛力の確保・強化が必要であることに異論はございません。しかしながら、今回政府が策定した防衛力強化の水準及びそのための財源確保策には、いずれも大きな問題があります。反対する第一の理由は、財源確保の前提となる歳出を決定づける防衛力整備の水準の妥当性が明確でないことです。5年間の防衛力整備の水準に関わる金額である43兆円程度、そしてGDPの2%の根拠について、私のほかにも多くの議員が取り上げ、議論を重ねてきたにも関わらず、我が国の身の丈に合っているのか、数字ありきではないかという疑問を振り払うにはいたっておりません。国民が自分ごととして安全保障政策を捉え、判断していくためには、国民、そして国民を代表する国会に対する十分な情報提供と分かりやすい説明が不可欠ではないでしょうか。反対する第二の理由は、本法案をはじめとする財源確保策が必ずしも安定財源を確保できるものとはなっていないということです。防衛力強化は高級的な施策であり、その財源も安定的に確保されるべきです。しかし、税外収入の確保はいずれも一時的なものであり、特に決算条約金の活用に至っては、年度ごとに大きく変動する可能性も高いことに注意しなければなりません。なお、本法案には含まれておりませんが、防衛力強化に関わる財源確保のための税制措置が既に閣議決定されております。このうち、所得税の付加税の導入については、同時に「復興特別所得税の税率を引き下げ、課税期間を延長する」こととしており、各年度の負担には変化がないように見えても、長期的に見れば防衛財源分が増税になります。また、福島地方公聴会でも公述人から意見が挙がったとおり、復興財源の総額は確保されるとはいえ、被災地にとってみれば復興財源の転用を懸念する声が出るのも当然のことです。誠実な説明と有識者等の意見も踏まえた制度設計の再考が求められるのではないでしょうか。以上、国民への理解を求めるのであれば、正々堂々、透明性ある議論とプロセスをもってすべきであるということを御指摘申し上げ、反対討論といたします。はい。他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。これより採決に入ります。我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案に賛成の方の挙手を願います。はい。多数と認めます。よって本案は多数をもって、原案通り可決すべきものと決定をいたしました。なお審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一人願いたいと存じますが、御異議ございませんか。御異議ないと認め、作用を決定をいたします。本日はこれにて散会をいたします。ご…

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