19:40
皆様、お疲れ様でございます。これより会議を開きます。農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
19:53
この際、去る6月5日、肥料及び飼料の価格、口頭等に関する実情調査のため、茨城県において視察を行いましたので、参加員を代表いたしまして、私からその概要を御報告申し上げます。まず、筑波市において、全国の農場で野菜の生産を行うとともに、加工野菜を製造している有限会社ワールドファームを視察いたしました。
20:20
現地では、キャベツの収穫作業を見学するとともに、冷凍野菜などの6次産業化の取組や、若い農業者の雇用及び育成状況等について説明を聴取いたしました。その後、筑波市の国立研究開発法人農業食品産業技術総合研究機構において、地域の稲作、園芸、落農、肉用牛、羊と羊系農家の方々と意見交換を行いました。
20:49
意見交換では、肥料高騰への不安、政策の拡充、小規模な落農経営を見据えた支援の必要性、再生産を可能とする価格展開への支援の必要性、豚熱発生時における埋脚及び焼却処理の併用の要望、鳥インフルエンザワクチンの開発及び使用への要望等の御意見をいただきました。
21:11
次に、海田目市において、関東9市の規模で落農経営を行っている有限会社パイオニアファームを視察いたしました。現地では、飼料の価格高騰の影響のほか、家畜の退避化等の循環利用の取組や、搾入ロボットの利用による省力化の取組等について説明を聴取いたしました。
21:37
以上が視察の概要であります。最後に、今回の視察に御協力いただきました皆様に心から御礼を申し上げ、視察の報告とさせていただきます。農林水産関係の基本性化に関する件、特に食料、農業、農村基本法の見直し等について調査を進めます。
22:00
この際、お 諮りをいたします。本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房総括審議官杉中敦史君、大臣官房総括審議官高橋貴男君、大臣官房危機管理政策立案総括審議官前島昭成君、消費安全局長森武君、農産局長平方雄作君、
22:30
畜産局長渡辺陽一君、経営局長村井正近君、農村振興局長青山豊久君、国土交通省水管理国土保全局下水道部長松原誠君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
22:53
御異議なしと認めます。よってそのように決しました。質疑の申し出がありますので、順次、これを予定します。竹部新田君。
23:03
自由民主党の竹部新田です。本日は、食料農業農村基本法の見直しに関する一般質疑において、質問の機会をいただきました。誠にありがとうございます。私は自民党で農林部課長をさせていただいております。江藤拓総合農林政策調査会長の下、森山博史先生が食料安全保障に関する委員長として先頭に立っていただいて、党内でも本当に熱心な議論を重ねて、提言書をまとめて政府に提出させていただきました。心血を注いだ提言書になっていると、我々は自負しております。そこで、基本法の見直しにあたりまして、6月2日に政府におきまして、食料農業農村政策の新たな展開方向を決定されましたが、これに基づいて質問をさせていただきたいと思いますけれども、今回、基本法の基本的な考え方などですね、大きな枠組みについてお聞きしたいというふうに思っています。現在の食料農業農村基本法は、もう約20年ぐらい以上経過しておりますが、当時の基本法制定のときの社会情勢、それから見通しですね、そのときに今後農業がどうなっていくかということの見通しと、変わってきたところがあるんだろうというふうに思います。だからこそ、今回基本法の見直しを検討されているというふうに思いますが、その情勢の変化について政府の見解を認識を伺いたいと思います。
24:43
お答えいたします。食料農業農村基本法の制定から20年超が経過したわけでございますけれども、制定時に前提としていた社会経済情勢と比べ、今日の情勢及び今後の見通し等が大きく変化していることが明らかとなってきました。特に世界的な人口増加や気候変動などにより国際的な食料需給が不安定化するなど、食料安全保障を取り巻く環境が変化していること、環境などの持続可能性の取り組みについて国際的な議論が進展し関心が高まっていること、国内の人口減少、農業従事者の減少等に伴い食料供給を支える力に懸念が生じているといった社会情勢等の変化に対応する政策の再構築が必要であると。いうことが明確となりました。このことから、政策の見直しの方向性につきまして、基本保健所部会の中間取りまとめの議論も踏まえまして、昨日開催されました第4回食料安定供給農林水産業基盤強化本部におきまして、食料農業農村政策の新たな展開方向を取りまとめたところでございます。
25:53
ありがとうございます。もちろん、ロシアによるクライナーの振興によって、食料の安全保障といいますか、食料の安定供給についてのリスクが高まった、国民の関心も高まっているというのもあると思いますが、やはり農業農村地域で人口が急減しているということと、世界的にやはりカーボンニュートラルの対応をした食料、農業、産業、そういった政策を再構築しなければならないので、基本をしっかり見直していくということなんだろうと思います。この社会情勢と今後の見通しというのは、農業部門だけじゃなくてですね、我が国の社会全体の課題でもあるんだろうと思います。それ故に岸田総理が新しい諸本主義を掲げて政策を投入していると思っております。農業で言えばですね、例えば現行法では、価格形成は市場に委ねるということにしました。しかし必ずしも期待した通りにですね、農産物の市場動向だけでは、農業者の皆様方は農業経営を変更しているということは言えない状況にあるんだろうと思います。加えて日本は長期なデフレでですね、安さにのみ消費者の関心があって、なかなかその価値がちゃんと評価されて価格が形成されるということがしづらい。価格に転嫁できない、再生産可能な価格になっていないという、そういう問題もあるんだろうというふうに思います。経済を最優先にさせてきた影響が気候変動という問題も出てきていますし、地球温暖化という地球規模の大きな課題にも直面しています。そこで市場や競争に任せる新自由主義というのが、経済成長の原動力だったことは間違いないと思います。が、一方でさっき今も申し上げた通り気候変動の問題が出てきた、それから過度に海外に依存しているゆえに、食料安全保障の問題もそうですけども、経済安全保障のリスクも増大して、弊害も出ているというのもこれは間違いないことなんだろうと思います。そこでやはり、北朝鮮が掲げる新しい資本主義をどのように旧法法の中に取り込んでいき、農業食品産業の持続的な発展を図っていくか、お考えを伺いたいと思います。
28:33
はい、お答えを申し上げたいと思いますが、先ほど竹部委員の方からございましたように、20年前に作りました、我々というか、国の方で定めていただきました基本法について大きな変動があったということは先ほど総括審議官の方からお答えしたとおりでありますが、新しい資本主義というのは、新自由主義からの脱却だということを、総理が就任のときにもおっしゃいましたが、この新しい資本主義というのは、先ほど竹部委員からもありましたような、気候変動問題などの社会課題を解決しながら成長を実現することで、持続可能な経済社会を目指していくものだというふうに理解をいたしております。農林水産分野におきましては、気候変動による世界的な食料生産の不安定化といった食料安全保障上 のリスクが大変高まっているというご認識は終わりだと思いますが、さらに国内におきましては、生産者の減少なり国内市場の縮小、こういったような社会課題を解決しながら農林水産業の持続可能な成長を図っていくことで、新しい資本主義が実現されると、こんなふうに理解をいたしております。こうした小課題に対して、新しい資本主義を実現するためには、やはりこの食料農業農村政策を見直す必要があると考えておりまして、このため今般の食料農業農村政策の新たな展開方向では、3つのことを打ち出してございます。1つは、平時からの国民1人1人の食料安全保障の確立であります。2つ目が、環境等に配慮した持続可能な農業職員産業への転換。それから3つ目が、人口減少化でも持続可能で強固な食料供給基盤の確立といった政策の方向性を踏まえて、基本法の改正に向けて検討を進めてまいりたいと、このように思っております。
30:55
大きな3つの柱ですね。食料安全保障を抜本的に強化することと、そして環境に調和した農業職員産業。そして今、私も申し上げましたけれども、特に農村地域の人口減少で、生産力を維持できるのか、あるいはコミュニティを維持できるのか、こういったことの大きな課題があるという、この柱をしっかりと背景にして、基本法の見直しを進めていただきたいと思いますが、ちょっと申し上げると、例えば築安保をですね、法改正して、生乳の出荷先を選択できるようにしました。生産者の皆さん方、選択肢が増えたということは、良いことでありますけれども、ただ、今みたいにですね、需要が低迷すると、生産基盤全体を守るために、例えば指定団体の皆様方は、生産抑制に取り組む協力をお願いしているという状況にあります。その生産抑制をお願いする一方で、自由に協力しないで出荷される方々もいるということは、これ、全体の生産基盤を弱めてしまう、食料安全保障上の観点からいうと、どうなのかなという議論も確かにあるんだろうというふうに思います。基本法の見直しと同時にですね、関連法案も、おそらく多くの関連法案を見直しを検討していかなきゃならないと思いますので、しっかりと検証と検討していただきたいと思います。最後に、食料安全保障についての考えをお聞きしたいと思います。食料安全保障のポイントは、今大臣もおっしゃられましたけれども、食料の安定供給の確保が第一ではありますけれども、今の現行法制の制定した当時から比べるとですね、食料へのアクセス自 体の課題が増えて増加しているんじゃないかと思います。例えば、都市部であっても、買い物困難者の方々が増えているという状況もありますし、それから経済的な理由で十分に食料を手にできない、そういったこともあって、子ども食堂あるいはフードバンクみたいな、そういう政策が農林水産省でも展開しているんだろうというふうに思います。基本の改正の大きな柱は、もちろん食料安全保障の抜本的強化なんですけれども、もちろん食料自給率も上げていかなきゃならないし、生産規模はしっかりしなきゃならないんですが、食料の安定供給確保を前提とした上で、不足時のみならず平時から国民一人一人が食料にアクセスできて、国民の健康をしっかりと、健康を享受できるようにすることが、平時からの安全保障として大事だと考えますけれども、食料安全保障のあり方について、政府の考えをお聞きしたいと思います。
34:03
食料農業農村基本法の改正を20年ぶりに改正するという理由については、先ほど来、大臣また総括審から申し上げましたとおり、20年前と環境情勢が変化したということで、それに伴い、持続可能で強固な食料供給基盤の確立を図る必要があるということであります。その上で、竹部先生が申し上げました、おっしゃられた、有事だけではなく、平時で、その国民一人一人の栄養を養うべしと、食料にアクセスできる、鑑賞すべき、アクセスを確保すべきという話がございました。6月2日に食料農業農村政策の新たな基本展開におきまして、この平時にも食料安全保障について、国民一人一人が食料にアクセスでき、健康な食生活を享受できるようにすることを含むものへと再整理するとともに、世界の食料需給の状況、我が国の食料や生産資材の輸入等、様々な指標を活用分析することによりまして、我が国の食料安全保障の状況を平時から定期的に評価する仕組みを検討すること等を内容とする政策の方向性を取りまとめたところであります。今後についてでありますが、今回取りまとめた政策の方向性に基づいて、先生がおっしゃられた関連法案等を含む、令和6年の通常国会の基本法改正案提出に向けて、作業を加速してまいりたいと存じます。
35:46
はい、ありがとうございます。私も農林水産副大臣させていただいたときに、食料安全保障のリスク検証を、省を挙げてやっていただきました。様々なリスク評価をして、高いリスクのもの、低いリスクのもの、国内の問題、海外の問題、海外からの輸入についても、9割は日本と安全保障上有効な国から輸入しているということも検証したことがあります。そういったようなリスク検証も含め、これから今、副大臣のお話になったとおり、様々な指標を用いて、食料の安全保障のリスクがどうあるか、どう体制を整えるかということを検証されていくということだというふうに思います。この基本法の改正については、またしっかりと国会の中でも政府と議論してまいりたいと思います。質問を終わります。ありがとうございました。
37:05
総理、公明党の庄司でございます。どうぞよろしくお願いします。近年、安全保障という言葉が多岐にわたって使われるようになってきています。いわゆる、防衛問題上の安全保障はもちろん、エネルギーの安全保障、あるいは経済安全保障、情報保障といった言葉もございます。そして、今議論をしている食料安全保障ということで、非常に幅広くこの安全保障を構築していかなくてはいけない時代に入った。今回、中間取りまとめが、基本法の検証部会から出されておりまして、ここでこの食料安全保障というのをどういう言葉で定義するのかというのを非常に着目もしておりましたが、それによりますと、国民一人一人が健康的な活動を行うために十分な食料を将来にわたり入手できる状態、これが食料の安全保障だという定義でございました。そしてそのために、具体的に必要な取組として、国内農業生産の増大、これを基本としつつ、輸入の安定確保や備蓄の有効活用を重視することが述べられています。いわゆるエネルギーでいうところのベストミックスですね。あまり何か一つのことに過度に依存しすぎずに、バランスをとってベストミックスを構築するということなんだろうというふうに思いました。そこで私が思う大切なことは、今は確かにウクライナ侵略戦争や物価高騰、燃油の高騰などがあって、輸入の食料品というのは非常に高くなって、輸入の農作物は高くなっていますから、国内生産を増大しようというふうに舵を切ることは当然だと思うんですが、こうしたトレンドが変わって、輸入の主要穀物、食料品、これがもし安価になっていったとしても、今回決めようとしている国内の生産増大ということについて、しっかりこれを持続し続けていくということが非常に大事で、ここをぶれずに推進することが重要ではないかというふうに思っておりまして、まずこの点、大臣に国内農業生産の着実な増大についての御所見、また決意をお尋ねさせていただきます。
39:43
はい、生者委員とこうして、農林水産会で何回もやりとりをしているわけでありますが、まさしく御指摘に私も同感でございまして、先ほど申し上げました新たな展開方向におきまして、食料や生産資材について過度な輸入依存を低減していく、このことが大前提でございまして、小麦や大豆、飼料作物など海外依存の高い品目の生産拡大を推進してまいりたい、かように思っているところでございます。こういった構造転換を進めていくというのが今回の基本法の大きな柱でございます。このため、実需からこの需要に応えた生産供給が図られるように、これらの品目が連続して削除けられるように、水田の畑地化等により品質や収量の向上を進めることというのが第一点。二つ目には、各産地における農地利用を含めた産地形成の取組を推進していくというのが二つ目でございます。それから三つ目が、実需から要望の強い国産農産物の安定供給体制を構築すること等が必要だと、このように考えているところでございます。具体的には、例えば麦や大豆につきましては、生産性や品質の向上に向けた基盤整備、あるいは農業機械や営農技術の導入、それから二つ目には、各産地における作付けの断置化、あるいは産地化に向けての検討の促進、それからもう一つは、安定供給に向けて調整補完機能を果たすストックセンターの整備、外国産から国産への切り替えに取り組む食品製造業者の新商品の開発、こっちも大事なことであります。これらを生産流通消費それぞれの段階において、総合的な支援を行っていくということでございまして、今後特に海外依存の高い品目の国内農業生産の増大に向けて、あらゆる政策を集中させまして着実に実施してまいりたい、かように思っております。小池晃君 ありがとうございます。大臣おっしゃっていただいた構造改革で国産の生産を拡大をしていくということをぶれずにやっていただきたいと思うんですが、そうなると今度は国産で作られた農作物へかかったコストをどうやって適正に転嫁するかということがポイントになるんだろうと思っておりますが、長期にわたるデフレ経済の影響、そして実質賃金の低下など、食料販売は低価格であることが大切という、そうしたマインドが日本には残念ながら定着をしております。そういう中において、再生産を窮屈ではなく可能なものにしていくために、政府としてもこの適正な価格転嫁に係る理解情勢という取組が非常に重要だろうというふうに思っておりまして、この理解情勢についてどのように取り組んでいくか伺いたいと思います。
43:14
お答えいたします。ただいま委員から御指摘がございましたとおり、長期にわたりますデフレ経済のもとで、農業食品産業は生産コストが上昇してもそれを販売価格に反映することが難しくなっております。従いまして、生産から消費までのフードチェーンの各段階において、適正に価格転嫁を進めていくためには、事業者だけでなく消費者に生産コストについての御理解をいただくことが不可欠でございます。このため、農林産商といたしましては、テレビやラジオによる政府広報のほかに、インターネットなどの媒体を活用して、資材価格の高騰など生産コスト上昇の背景をわかり やすく伝えるための広報を行っているところでございます。今後は、さらに効果的な発信につなぎますよう、高リテイの店頭での発信、あるいはインフルエンサの活用などにも取り組む予定でございまして、これらの広報手法の充実等を通じて、消費者の理解情勢を進めてまいります。
44:10
具体的な御答弁をいただきまして、ありがとうございます。そしてその理解情勢の上に至って、今度は具体的に食料供給システムの生産や加工、流通というそれぞれのフェーズフェーズで、関係者合意のもともとのコスト指標、こういったものを作成共有し、各段階で価格転嫁を可能にしていくなど、取引の仕組みを構築すべきではないか、この取引の仕組みということについてお尋ねをしたいと思います。
44:43
お答えいたします。フードチェーンの各段階を通して適正な価格転嫁を行っていくためには、生産段階を受ける経営管理が必要である一方、消費者や流通、小売等の事業者に生産にかかるコストが認識されることも不可欠でございます。このため、食料システムの各段階の関係者が協議できる場を創設いたしまして、適正取引を推進するための仕組みについて、統計調査の結果等を活用し、食料システムの関係者の合意のもとでコスト指標を作成し、これをベースに各段階で価格転嫁されるようにするなど、取引の実態、課題を踏まえて構築するとともに、適正な価格転嫁について、生産から消費までの関係者の理解情勢を図ることを進めてまいります。また、フランスのエンガリング法なども参考にしつつ、食料システム関係者の協議の場での御議論を踏まえて、適正な価格転嫁を進める仕組みの法制化に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。
45:48
ありがとうございます。国民理解の情勢ということと、そして今おっしゃっていただいたコスト指標を共有し、また法定化という話も今いただきましたけれども、その具体の仕組みづくり、これからしっかりと検討をお願いをしたいと思って おります。そこで、現行法の第十二条、これは消費者の役割ということが書いてありますけれども、ここでは消費者は食料農業及び農村に関する理解を深め、食料の消費生活の向上に積極的な役割を果たすものとするというのが、現行法における消費者の役割なんですけれども、理解を進めていった上で、この改正をされます基本法については、消費者国民の行動ということについて、例えば食料の安定供給を考慮して消費行動に努めるといった内容について、具体的に書き込むということについては、ご検討が可能でしょうか。このような見解を伺います。ご指摘の消費者の役割に関しましては、食料農業農村政策審議会基本法検証部会の中間取りまとめにおきましても、消費者は食料消費を通じ食料の生産確保、流通等のあり方に影響力を持つとした上で、消費者は食料農業及び農村について正しい理解を深め、具体的な消費行動をとるなど、食料消費においてより積極的な役割を果たすことが期待されたところでございます。これを踏まえまして、今後食料農業農村基本法の改正に向けて、こうした消費者のより積極的な役割をどのように位置づけていくかについても、検討してまいることとしているところでございます。(長寿経一君) そうしますと、一番最後に伺おうと思っていたのを、ちょっと一つ前倒しをしますが、今回農業の憲法とも言われる大きな見直し作業をしている中にあって、主権者 たる国民がこの議論にどう参画できるのかと、またこの議論に国としてどう国民を巻き込んでいくのかというところが非常に重要だと思います。来年の1月通常国会法案を提出するということを目途に進めていくとすれば、その過程の中で国民をどのようにこの議論に巻き込み、また参画をしていただくか、ここについてお答えをいただきたいと思います。
48:31
(杉永昭和審議官) お答えいたします。議員の御指摘のとおり、食や農業の未来に関する基本法の検証見直しにつきましては、現場の農業者、食品事業者、消費者など国民各層から幅広く御意見を伺い、国民的なコンセンサスを得ていくことが重要だというふうに考えております。食料農業農村政策審議会の基本法検証部会におきましても、これまで16回開催いたしましたけれども、会場やオンラインでの一般傍聴も可能なオープンな場で、農業者、消費者のほか、食品産業経済界、地方自治体の方々など、幅広い院に参加していただくほか、食料農業農村の現場の方々からもヒアリングを重ねてまいりました。また農水省の職員、また地方部局の職員についても、関係団体や事業者との意見交換を数多く重ねてまいりました。今後でございますけれども、中間取りまとめにつきまして、農林水産省ホームページを通じて、幅広い層からの御意見、御要望を募集するとともに、全国10カ所程度の地方の現場において、ヒアリングや意見交換を行うことを予定しております。こういう活動を通じまして、引き続き広く国民の皆様の声を聞きながら、基本法の検証を見直しを進めてまいりたいと考えています。
49:49
幅広にぜひお願いをしたい。今、農水省さんが、YouTubeですか、バズマフ、非常に面白いですよね。次官と若手職員が掛け合い漫才のようにして農業を語っているっていうですね。ああいう農水省さんとしては珍しいというと失礼かもしれませんが、そんなこともできるんだなと思って拝聴しておりましたが、ぜひ取組を継続お願いをしたいと思います。最後に、海外では食料安全保障を確立するという観点から、国内外の食料供給に関する内容や、食料に対する家計支出に関わる報告書の作成を義務づける、こうしたことをしている国があります。こうした事例を参考に、我が国においても、個人レベルでの食料安全保障の状況を定期的に評価する仕組み、これが必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
50:53
お答え申し上げます。基本文書部会におきましては、議員の御指摘のとおりに、英国の食料安全保障報告書について議論が行われました。同報告書は、世界の食料供給能力、英国の食料供給源、フードサプライチェーンの強靭性、家庭レベルの食料安全保障、食品の安全性と消費者の信頼といった5つのテーマごとに、より細かい指標を設けて、食料安全保障に関する物件上を分析するレポートとなっております。こういった事例を参考に、中間取りまとめにおきましては、我が国においても、食料安全保障に関するテーマを設定し、その具体的な指標を提示すつ、現状の分析、分析に基づく課題の明確化、課題解決するための具体的施策の検討、施策の評価を行うこととすべきであるという提言をいただいたところでございます。こういう中間取りまとめも踏まえつつ、我が国におきましても、食料安全保障の状況等を定期的に評価する仕組みについて、検討していきたいというふう に考えております。(小池晃君)終わります。ありがとうございました。
52:24
(金子恵美)部件の人の金子恵美でございます。どうぞよろしくお願いいたします。農政省は8日に緊急自然災害対策本部を開かれたということでございます。その中で、台風2号と梅雨前線の影響による大雨のほか、5月には石川県の野戸地方で最大震度6強を観測した地震もあったということもあると思いますけれども、各地で既に大きな被害が発生しているということから、大臣が、幹部職員の方々に、地方自治体や関係機関との連携体制を確認し、災害への備えを万全に必要にと指示をしたというふうに伺いました。こ れが日東新聞の記事の中にありました。野村大臣は、スピード感を持ってやっていかないと、農家の皆さんは心まで折れてしまうという発言をしているわけですね。私はこの言葉というのは、大臣の言葉というのは、本当にありがたい言葉だというふうに思っていて、農業者が災害によって農業をすることができないということが、どれほど厳しい状況かということを、ご理解いただけているものだというふうに思っています。そこでですね、福島県では、原発事故によって避難を余儀なくされ、当然営農も休止しました。現在も避難指示が解除されていない、基幹困難区域があるということでございます。先週の木曜日でございますけれども、福島県知事から要請がありまして、福島の復興創生に向けた提案要望をいただきました。農林水産分野においても、多くの要望をいただいたわけですけれども、その中で原子力災害の被災地における第一次産業の再生の道のりというものが、改めて長い道のりになるなということを感じたわけですけれども、徐々に営農再開が進みつつある、既に避難指示が解除したところもある一方で、まだまだこれからというところもあるわけです。営農再開が十分に進んでいない、その今申し上げた基幹困難区域などは、これからなわけですね。それで、このような中、福島県営農再開支援事業というのがありまして、令和6年度以降は、在原となる原子力災害と復興基金の枯渇が確実な状況にあるので、これについてはしっかりと基金の積み増し等をお願いしたいという要望を受けています。大臣、農業ができない方々のお気持ちを汲み取っていただける大臣ですから、これ先の話と言わず、今からしっかりと大臣も応援していただきたいと思っているのですけれども、この福島の営農再開支援を継続していくために、大臣の御決意を伺いたいと思います。
55:27
金子英美先生にお答えしますが、私も大臣になりましたから福島にも二度ほど行ってまいりました。そして、その前に自民党の農林部会の中から、もう二回ほど行きまして、その後どういったような復興を遂げているのかということを大変よく見させていただきました。数字的なことを申し上げますと、福島県の一万七千二百九十八ヘクタールのうち、今現在七千三百七十ヘクタールが再開をしているということで、おおよそ四割が営農が再開されている。私もそういった田んぼも見てまいりましたが、そこでは若い被災者の人たちも一緒に働いておりまして、大変この生き生きとした感じを見たわけでありますが、ただ先生おっしゃいましたように、この福島営農再開支援事業につきましては、当初三百六十二億あったんですが、現在四十二億の残高しかございません。おっしゃるように、もう一割ぐらいにしか残っておりません。従いまして、営農再開が今本格化しだしていきますと、避難指示の解除が遅かった地域では、営農再開に向けた支援を継続していく必要があると、このように認識をいたしておりまして、このため農水省としては、福島県をはじめ、現場の声をしっかりお聞きしながら、営農再開が今後も円滑に進むようにやりたいと思っておりますが、これは特別会計、いわゆる福厚庁の方にございます、特別会計で管理をいたしております。したがして、事業自体は農水省がやっておるんですけれども、予算自体は福厚庁の方で計上させていただいておりますので、今後、福厚庁と連携しながら、先ほど、積み増しが必要だろうというお話をされましたけれども、福厚庁と連携して必要な対応を今後やっていきたいと、このように思っておるところでございます。
57:53
今、40数億円残っているという話でしたけれども、毎年毎年、大体30億円ずつ使ってますので、そうすると令和5年で一桁になっちゃうわけです。ですから、令和6年度からは、しっかりと確保しなくてはいけない、基金に積み増しをしなくてはいけない、大変な状況になっていくということですので、ぜひ御理解をいただきまして、御決意は伺ったというふうに思っておりますので、ぜひ継続した支援をよろしくお願い申し上げます。ありがとうございます。次に、アルプス取水の件なんですけれども、前回も私は福島県内での説明会についてお伺いいたしました。大臣は現地には向かうことはできませんでしたが、反対に今回また動きがございまして、6月7日に早々漁協の河野組合長が西村大臣と面談をいたしました。そのときにも、とにかく地元の漁業者の生活がどうなるんだ、という訴えをされたということであります。6月10日には、今度は西村大臣が福島、宮城、茨城に入りまして、それぞれの3県の漁業関係者と意見交換をしたということであります。もちろん 、この10日のときにも福島県漁連の野崎会長は、放出反対は変わらないという意見。そして、また宮城県の漁業共同組合の寺沢組合長は、もう少し早く宮城で漁業者の生の声を聞いてほしかった。遅い、という苦言も呈された。そして、茨城沿海地区漁業共同組合連合会の戸人会長は、将来に対する不安が増大し、漁業継続への懸念が生じていると訴えたということで報道もされております。このような状況の中、宮城と茨城の漁業者の方々と、ほとんど初めての面談となったようであります。野村大臣も、私は経産大臣に任せてはおけないんじゃないかと思うんです。政府としてのご意見をいつもおっしゃっていただいている。前回も、寄り添うという言葉をいただいています。ですけれども、やはりもうちょっと踏み込んだ形で応援の言葉をいただかないと、納得がいかないなというふうに思っておりまして、傍観者であってはいけないというふうに思いますし、大臣は当事者だと思います。漁業者の方々を守るための当事者です。ですから、ぜひ、漁業者の応援団の一人としての発言を期待したいと思いますが、いかがでしょうか。
1:00:34
金子先生がおっしゃいますように、私どもは決して傍観者だというふうには思っておりません。ですから、先ほどおっしゃいましたように、西村経産大臣が先般各県を回られたというのは、アルプス処理水という管轄は経産省の方でやっておりますので、そういった意味でこの前漁業者の皆さん方と西村大臣がお会いになったんだろうと思いますが、我々もこれは環境省、それからあるいはまた副校長、ここも一緒になって漁業者の皆さんとも話をしておりまして、前回5月11日にもそういった御質問がございましたので、そのときにも答弁いたしましたが、それ以降も福島県の漁業者と6回、それから福島県以外の漁業者関係者と8回、丁寧に対応を重ねてきております。私が行きましたときには、私は当然怒られるだろうと思って行ったんですが、漁業者の皆さんからは、農水省はよくいろいろな情報をつないでくれているということで、逆に行き入れを受けたわけでありまして、農水省としては引き続き先ほどおっしゃいましたように、漁業者に寄り添いながら今後も対応していきたいというふうに思っておりますので、被災地域の漁業の本格的な復興を目指す、そして全国の漁業者が漁業を安心して継続できるように、私ども農水省としては万全を尽くしていきたいというふうに思っております。
1:02:17
ありがとうございました。食糧農業農村基本法の関係で質問させていただきたいと思いますが、中間取りまとめが整理され、そして6月2日には官邸の食糧安定供給農林水産業基盤強化本部で、食糧農業農村の新たな政策の展開方法が決定されたというわけです。これに対しまして、私たち立憲民主党としましても野村大臣に6月2日お時間をとっていただきまして、提言書を提出させていただきました。ありがとうございました。詳しいことはここでお話はできないのですけれども、私たちとしても食糧安全保障に資する直接支払い制度の構築を、そしてまた農村機能の維持を、緑環境の観点を加えよう、こういう大きく3点も組みさせていただいた提言書でございました。基本やはり大きなテーマは、先ほど来、お話がありますけど、食糧安全保障の定義、在り方、定義ということだというふうに思っています。今、中間取りまとめも含めまして、おっしゃっている国民一人一人が活動的かつ健康的な活動を行うために、十分な食糧を将来にわたりに入手可能な状態ということを定義としてあげるだろうということは、これについては異論があるわけではないのですけれども、前提となるものが、先ほども答弁がありましたけれども、社会情勢の変化ということを、すごく強くおっしゃるわけなんですけれども、そもそもこの原子基本放火における農政の検証、反省、それはもちろん検証部会でやったということにはなっているわけなんですが、私はもっと踏み込んだ形でやるべきだったのではないかなと思っておりまして、不十分ではないかと思っています。これまでの大規模放火の変調の農政のどこに問題があったのかということも含めて、しっかりその辺のところを明らかにしながら、今後の食料安全保障の問題、定義というものをしっかりと考えていくということが必要なのではないかなと思います。ただ単に食料安全保障の定義を改めたとしても、簡単に理解情勢とか浸透というのは難しいものになっていくのではないかと思っています。食料自給率はたったの38%、2000年と2022年を比較しますと、基幹的農業従事者は2040万人から123万人です。そして国内の農地面積、基本法制定以来54万ヘクタール減っている。432万5千ヘクタールというふうになっていると、こういう数字を見ただけでも、もっともっとしっかりと検証すべきだったのではないかというふうに思いますけれども、これまでの大規模放火の変調の農政をどう総括し、そして反省し、どのように転換すべきと 考えるのか、お答えいただきたいと思います。
1:05:27
社会情勢の変化はやはりあると私は思っております。というのはやはりこの20年前の基本法制定時に比べて、いまだ世界の人口は増えていますし、49度を超えるカナダの熱波が発生したり、また当時に比べて買い物困難者の方が増えたり、また経済的理由で食べ物を手に入れることができない方が増えたり、やはり私たちは社会的情勢の変化を背景として、今回の基本法改正を目指しております。その上で食料安全保障、平時にも国民一人一人が食料にアクセスでき、健康な食生活を享受できるようにすることを含むものを再整理する方向で検討するとともに、時給率アップの観点からも小麦大豆加工、そして業務用野菜等の国内農業生産の増大、そして買い物弱者や経済的弱者等に対する食品アクセスの改善などの施策を通じ、平時からの食料安全保障を確保することと、食品安全保障を確保してまいりたいというふうに思っております。加えてSDGsの観点や国内人口減少に伴う食料供給を支える力に懸念が生じているということもありまして、これらについて政策の 再構築も必要となっております。そのため、この6月2日にお示しさせていただいた展開方向を決定いたしまして、平時からの国民一人一人の食料安全保障の確立に加え、環境等に配慮した持続可能な農業、食品産業への転換、人口減少下でも持続可能で強固な食料供給基盤の確立、これらの3つの柱で基づく政策の方向性を取りまとめて、今後基本法改正も含めて検討してまいりたいというふうに思っております。
1:07:18
国際委員長、ありがとうございます。社会情勢の変化はもちろん認めます。だけではなく、もっと踏み込んだ形での検証をしていただきたいというふうに思っています。よろしくお願いいたします。不足時における国民への制約を伴う義務的措置というものも出てくるだろうというふうに言われていて、それについては、増産指示、流通規制、そして調達指示、究極的には食料の配給等を礼事した上で検証を行うべきだというふうにされているということではありますけれども、この件については、当然国民の死刑の正義につながるのではないかという、そういう不安の声 が聞こえているということでありまして、ここについてはしっかりと丁寧に議論すべきであるというふうに思っておりますし、不利益を受けるという、そういう人たちの救済策も含めて協議していかなくてはいけないのではないかというふうに思っていますが、いかがでしょうか。
1:08:23
新たな展開方向においては、不足時の食料安全保障について関係省庁が連携して対応できるよう、政府全体の意思決定を行う体制の構築と併せて、食料安全保障上のリスクに応じた不足時の対応根拠となる法制度を検討することとされたところです。現行の基本法第十九条においても、教則輸入の途絶等の不足時において、国民が最低限度必要とする食料の供給を確保するために必要があるときは、食料の増産、流通の制限等の施策を講ずる旨が規定をされているところでありまして、新たな展開方向を踏まえまして、基本法に規定されているような不足時に必要な施策が講じられるよう、法制度について検討を進めてまいりますが、その過程においては、委員からの御指摘の点も含めまして、専門家をはじめ、幅広い関係者の意見を聞いてまいります。
1:09:30
ありがとうございます。もちろん関係者の意見だけではなくて、このことも含めて、そしてまた、本当に農政が大きく変わるということですので、国民的議論、先ほど来はありますけれども、しっかりと国民の皆様を巻き込んだ形での議論を進めるべきだというふうに思っています。最後になりますけれども、こうやって幅広い農林水産施策をとにかく円滑かつ、的確に推進していかなくてはいけないという、そういう大切な時期に来ているわけでありまして、ウクライナの企業背景と食料安全保障の強化、そして食料農業農村基本法、これがもし改正されたらまた新たな形で農政が動くでしょう。そうすると、十分な予算に加えて、もちろん人員を確保しなくてはいけないということだというふうに思っています。農林水産省の、私、応援団だというふうにも思っておりますが、残念ながらですね、大幅な定員削減が継続しているという状況でございまして、そういう中にあってもですね、新規増員要求数については、前年度要求数と同数の412人にとどまっているという状況がずっと継続していると、いうことです。定員合理化に取り組むことは必要ですけれども、内閣の重要政策に係る取組を推進する体制の重点的な整備のための新規増員要求は積極的に行うべきだというふうに思っておりますけれども、大臣、令和6年度定員要求において、前年度大幅に超える新規増員要求を行うとともに、確実にそれを確保するということをお願いしたいと思いますが、大臣の御決意を伺いたいと思います。
1:11:20
今、金子先生の方からございましたようなお話は、参議院の方でも同様のお話を伺ったところでございまして、令和6年度定員要求につきましては、政府全体のルールというのがありまして、その中で食料農業農村政策の新たな展開方向も踏まえて、適切な要求をしてまいりたいというふうに思っておりますが、令和6年度の定員要求確保については、先ほど来お話を申し上げておりますように、食料農業安全保障をはじめとした農林水産業を取り巻く諸課題に的確に対応するために、最大限の取組をしてまいりたいというふうに思っております。
1:12:12
最大限の取組、農は国のもとになり、国力にかかわることで、それにかかわる人たちをできるだけ多く持つべきだと思っていますので、大臣の力を発揮していただきたいと思っておりますので、ぜひよろしくお願いを申し上げまして、私からの質問とさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
1:12:55
石川県の都安党の近藤和也でございます。よろしくお願いいたします。先ほど農林水産省の職員の定数ということに関しては、最大限の努力をするという答えをいただきました。ありがとうございます。ぜひともその最大限の姿勢を見せていただきたい、答えを出していただきたいと思いますし、解散があるかどうかはわかりませんが、引き続き野村大臣のその言葉が本当なのであれば、続けて頑張っていただきたいなというふうに思います。よろしくお願いいたします。次は竹の問題から入ります。竹は縄文時代から使われ、茶道や花道、そして笛や尺八などでも使われ、日本の伝統文化そのものといってもいいと思います。竹取物語も平安初期に作られた日本最古の物語でもあります。私たち日本人にとってこの大切な存在である竹ですけれども、今状況が変わってきました。資料①にありますように、畜林はどんどん増えてきています。一方で畜材生産量は減ってきている。そして竹の子の生産、そして輸入についても逆転をしてきているという状況です。そして実際には、皆様の中にも、私の近所もそうなんですが、ある家の敷地内で竹が伸び放題になって、雪で押しつぶされてですね、道路を塞いでしまって、あの竹切ってくれ、誰が切るんだということでトラブルになっている。これおそらく全国でも似たような事例があると思います。そして斜面、山の斜面に竹が侵入してきて、竹の方が成長が早いですから、木がやられてしまってですね、今まで木が根を深く張ってくれていたのが斜面を守ってくれていたと。しかし竹は根っこは30センチ程度ということで、表面がそのまま崖崩れで流れて しまうと、この災害という観点からも、竹に対しての見方という政策をやはり考え直していかなくてはいけないと考えています。以前ではそれほど影響がなかったのですが、今なぜこういう状況が起きてきているか、過疎化でありですね、また消費化ということで、この竹の需要と供給のバランスが大きく崩れてきてしまっているといったところに問題があります。そこで竹の侵食を抑えてですね、有効活用をいかに進めていくか、地域振興、文化振興を進めていくか、実際には森林環境常用税も使えるというふうに聞いています。さまざまな対策もあるとは聞いていますが、もっと力を入れていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。大臣お願いいたします。
1:15:41
はい、お答え申し上げます。近藤委員おっしゃるように、非常に私も山の中で山を持っておりますが、竹が入ってきて、なかなかこれを処理するのが大変だなと、まあいうことを思っておりますが、確かに管理不足の築林が増えてきたというのはもうこれは事実でありまして、森林の広域的機能の低下、あるいは経営環の悪化等が懸念されているところでございます。しかしながら、干ばつ等と合わせて行う、竹の伐採に対する支援、これも農水省やっております。さらに地域住民等が里山林を保全するために行う、新入地区の伐採、あるいは除去などの支援も行っているところでありますが、さらにもう一つですね、これは私も近藤先生の質問の中で、役所から初めて聞いて、そんなことができるのかということを申し上げたんですが、竹の利用拡大も重要だと、こういうふうに言っておりまして、どういった利用拡大ができるのかと言いますと、土壌改良資材に使えますと、これはパウダーにしまして、そしてそれを改良材として使うというのが一定あります。それから二つ目は、国際綿麻、いわゆる我々が中華料理なんかを食べるときの綿麻ですが、この綿麻に活用できると、それから生死用の原料というようなことにも使えるという話を聞きまして、こうした新たな利用も含めて、竹の有効活用に向けた支援も今後農水省としては進めてまいりたい。ですから、ただ伐採するというだけではなくて、竹林の竹の有効活用という面からももう一つ進んでやらせたいと、このように思っておりまして、これらの取組におきまして、拡大抑制と竹資源の活用に取り組んでまいりたいというふうに思っております。
1:17:47
はい、ありがとうございます。農水省としてはやっているつもりでも、大臣も初めてということも伺いましたので、やはりどんどんどんどんみんなで意識を高めてやっていけたらと思います。それでは、米の問題にまいります。米作農家の方が困っているという言葉は、十年前も五年前も二年前も今も皆様お聞かれていると思います。資料の②をご覧ください。いかに困っているかということを、私の知り合いの方で、地域の農業のリーダー、地域のリーダーの方から細かくデータをいただきまして、簡単にまとめたものでございます。そして、令和3年4年を見ていただきたいんですが、肥料であったり農薬、また高熱費等々がいかに値上がりしてきているかわかると思いますし、この所得金額まるで囲ってあるところですね、令和3年は59万円、令和4年は103万円です。ちなみになんですが、この令和3年、令和4年は準備金100万円取りくずしているんです。準備金を取りくずさなければ、令和3年は赤字、そして去年はたった3万円という状況なんです。こういう状況を踏まえて、私たちは個別所得交渉制度がいかに大切か、復活させるべきだ。これも、もし衆議院選挙があれば、我々は強く訴えていきたいというふうに思っています。その中で、この方は平成25年度であれ ば、18ヘクタール作られていました。それに約72万4千円、個別所得交渉制度の分でお金があったんですけれども、平成29年が最後の年です。このときには10アルあたり7500円でした。金額は146万円。この平成29年の収入のところに乗っているわけでございます。そして、もしも去年1万5千円個別所得交渉制度があればということですが、下に書いてありますように358万8千円です。この358万8千円が令和4年で乗って、ようやく年収460万円。準備金を飛び崩してですから、それがなければようやく360万円なんです。今、日本人の平均の収入というのは400万円台前半と言われています。300万円、どんなに良くても400万円届かなかったら、これで農業を続けていけるのかというふうに思われるのは、ある意味当然だというふうに思います。そして、大臣に伺いますが、特に2年前、米貨が相対価格が1万3千円を切ったときがありました。そのときには、ほとんどの農家の方赤字だという声、おそらく聞かれていると思うんですね。そして、大規模化すればするほど赤字幅が拡大してきた、そういった声を私、聞いてきたんですけれども、伺いますが、令和3年、どの程度の米作農家が赤字であったか把握をされていますでしょうか。
1:20:48
私ども、参議院の方で、今朝、決算委員会の本会議があったんですが、そのときも、お宅の棟だったのか別の棟だったのかわかりませんが、稲作農家のほとんどが赤字だと、こういうお話をされました。決算でございますから、特に米作の方々を言う必要はなかったんでしょうけど、そういう話が実は今日出てまいりまして、おかしいなと。我々も役所にいて、いろんな統計の資料を見ておりますが、もう近藤先生もご覧になっていらっしゃると思いますけれども、1ヘクタール未満の経営体が、これは全体の6割おられるんです。稲作農家の全体の6割は1ヘクタール未満でありまして、この方々は確かに赤字です。しかしながら1ヘクタール以上の方々は黒字になっておりまして、従いましてほとんどの方が赤字だというのは、全体の6割のこの1兆部、1ヘクタール以下の農家の皆さん方はこれは赤字だというのは、これはもう統計的にも出ておりますので、当然のことでありますが、従って我々は生産面積の拡大なり、あるいはコストの減少なり、こういった所得が向上する傾向ということで、農地の集約化等を進めたり、経営規模の拡大をお勧めしたり、あるいは集落営農に参加する、こういう仕組みもつくってございまして、作付面積を拡大して生産性の向上を図る、こういったいろいろな取組をしていただき ながら、所得を高めていただきたいというふうに思っております。したがって、統計の数字でいきますと、1ヘクタール未満の経営体につきましては、確かに赤字だということは間違いございません。先生の御指摘のとおりでありますが、その方々が稲作農家の6割を占めている。だから全体で言いますと、なんだか赤字農家ばっかりだとこんなふうに見えるはずですが、そうじゃなくてですね、やはり1ヘクタール以上の方々は黒字をちゃんと出しておられるということでございますので、そのことだけは御認識をいただきたいと思います。近藤和歌 いや本当冷たいと思うんですよ。この方24ヘクタールです。確かに農林水産省のデータですと、20から30ヘクタールの生産コスト、資料の③をご覧いただければと思いますが、全平均だと確かに大臣がおっしゃるように、14758円なんですが、20から30ヘクタールの平均の作付けの農家であれば、1786円です。2年前のお米の相対価格12804円。計算上じゃ黒字なんですよね。間違いなく黒字です。そして私この方だけではありません、話を聞いたのは。50ヘクタール以上の方も100ヘクタール以上の方も聞きましたら、みんな赤字だったと言うんですよ。この声を首肩かしげるんじゃなくて、これが地元地域の声ですから。50ヘクタール以上のところは、生産コスト9020円です。どう考えても黒字じゃないですか。計算上だけで考えれば。でも実際は赤字だというところの、私 は大臣にはギャップを埋めていただきたいと思うんです。農林水産省として頑張っているのはわかりますが、実態は赤字でやっていけないと。規模が大きければ大きいほど赤字なんだというのが農家の方の声なんです。これをしっかりと受け止めていただきたいと思います。そしてそうであれば、もし計算上黒字なのであれば、じゃあどうして農家の数が減っているんですかと。100歩譲ってですね、農家が減って、小さな農家が減って、大きいところに集約されているのはわかりますが、大きなところで集約されている中で、じゃあ本当に儲かっているのであれば、農地は減っていませんよね。農地は減っているじゃないですか、この10年間の間でも20年間の間でも。ですから、表面上だけの計算で黒字のはずでも農家の方々は赤字だという声をちゃんと受け止めてほしいと思います。そしてその上で、先ほどから食料農業農村基本法の20年たっているからということでですね、改正していかなきゃいけないね、状況変わってきたねという声がありますが、離農の理由が2004年、それこそ19年前に農林水産省で調べて以来調べていないんですよ。離農する理由もちゃんと調べないで、いや儲かっているから大丈夫ですよ、でも離農もふえている、耕作面積も減っている、ここを私は埋めていかなきゃいけないと思います。ですから、食料農村基 本法の今回中間取りまとめの集中的な審議でもありますから、少なくともこの基本法の中で私も調べましたが、統計が大事だ、農家の方々の実情をちゃんと調べるべきだといった文言ですとかニュアンスが入っていません。せめてやはり私は、せめてこの農家の方の実情をちゃんと我々として農政としても寄り添っていくべきだといったことを意識をしていくべきだと思いますが、大臣いかがでしょうか。
1:26:08
はい、お答え申し上げたいと思いますが、今離農のお話がございましたけれども、先ほどお話がちょっとありましたけれども、農林業センサスで令和2年は85万2千人だったものが、平成27年と比較しまして30万2千人が減少しております。確かにもうおっしゃるように離農が進んでいるというのは、もうこれは数字上あるいはセンサス上も出ておりますが、ただ平均年齢が71歳なんです。で、よく農家の高齢化が進んでとかって言われておりますけれども、私はこれは全部の農家の平均年齢を見るんじゃなくて、作目別、畜種別見てみろといって統計部長に出させました。そうしましたらやはり先ほど申し上げたよ うに、稲作農家が一番高齢化が進んでおりまして、先ほど言いました71歳ですが、例えば私ども、あるいは今日見えております江藤大臣の、江藤先生のところの畜産でいきますと、養豚農家は平均年齢50代です。それから施設園芸もやはり50代というようなことで、平均年齢がもう68歳だ、9歳だとかという、よく話が出てきて、もうお先真っ暗のような話になっておりますけれども、それは違うと。全体の農家を見ればそうかもしれないけれども、作目別、畜種別にやはりこれは言わないと判断を誤るよということを申し上げているところでございまして、私は先生おっしゃいましたような、利農が進んでおる我々は、日本農業法人協会なり、稲作経営者会議の方々と話をしても、やはり辞めていかれる方々はもう高齢化の問題だと、こういうふうにお話を伺っておりますので、従って一番の原因は高齢化だと。私は所得の問題ではないのではないかと、こんなふうに思います。
1:28:13
2004年、19年前の調査でも主たる利農の理由が高齢化なんですよ。ここも含めて環境が変わってきたと言うんですから、この利農の理由も変わってきているかもしれないなということも、ぜひとも意識をしていただきたいと思います。以上で質問を終わります。ありがとうございました。
1:29:00
現行の基本法との比較では、基本理念が4つというのは同じなんですけれども、1つ目の食料の安定供給という現行の規定については、国民一人一人の食料安全保障という形で見直されました。国民の視点に立って、暮らしの実情を踏まえた対応ということを打ち出していますが、その国民の一人一人の理解につなげるためには、この新たな理念、この基本法の理念をいかに国民が納得する具体的な政策に落とし込めるかが大切であると思います。そこで例えば、食品アクセスの改善については、トラックドライバーの不足など物流面の対応、あるいはフードバンク、子ども食堂の支援などは確かに触れられているんですけれども、今は経済的に困窮された世帯ということに加えて、より多くの国民にとっては賃金の引上げであったり、あるいは累進課税を進めるなどの所得の再分配機能を高めるということであったり、セーフティネットの充実、こうした格差の是正を進める経済対策、この広い税制、こういう各種の施策も含めて、これも食品アクセスの改善と深く関わっていることであると思います。農業の発展というものが、これからももちろん基本理念の中核とはなりつつも、現行の基本理念以上に新たな今回の基本理念というのは、他の長長が関係する範囲も広がってきていると思います。国民の理解を深めるという観点からは、これまで以上に関係する省庁と連携を取る課題を共有しながら、その方向性を、この食料安全保障という方向性を農水省として共通の理解をしっかり求めていく。具体的な政策として協力をしながらアプローチを図っていくということが、これは不可欠ではないかと思いま すが、大臣お考えいかがでしょうか。
1:30:55
はい、緑川委員にお答え申し上げますが、今お話にございましたように、6月2日に食料農業農村政策の新たな展開方向を決めさせていただきましたが、この中での大きなテーマは、円滑な職員アクセスの確保。これについては、関係省庁と連携を密にしながらということになっておりまして、1つはやはり消費地での地域内物流については、地方自治体なりあるいはスーパー等と協力して、この職員アクセスを確保するための仕組みが必要だと。いわゆる走るスーパーだとかというのが、地方では私の方でもあるんですけれども、そういったようなやり方だとか、あるいは先ほど委員からもございましたように、フードバンクだとか子ども食堂へとの多様な食料の提供を進みやすくするための仕組みを検討していくとか、こういったことも非常に大事なことだろうと思っておりまして、そういった施策の方向性を取りまとめたところでございます。今後、展開方向につきましては、先ほどご指摘がございました関係省庁と連携して、必要な政策の具体化を進めてまいりたいと、関ように思っております。
1:32:20
(西川)食品アクセスの改善ということで、合わせて平時の食料安全保障が重要なのが、やはりご議論がありますような、適正な価格の形成ということで、こちらについてもお尋ねをしたいと思いますが、農産物、食品の生産コストに見合うような価格にしながらも、農家が再生産できる条件を整えるということが必要なんですが、他方で今日お話があるような、最終的に価格転嫁された、この物を買う消費者には、過大な負担となることが懸念をされています。参考にした、えがりむ法、これは農業国のフランス、作っているもので、これと異なるのはですね、日本は国土の制約もあって、やはり生産者の努力だけでは、なかなか解決が難しい、それ故に競争力が乏しくなってしまっている、こうした課題がある。そして日本は輸入大国でもあります。こういう国内の価格をですね、えがりむ法のようなものに基づいて引き上げれば、やはり消費は安い輸入品にシフトしてしまうということに、日本の部分ではここは気をつけなければならないというふうに思っています。輸入に流れないように、消費段階で最終的に折り合える国内価格にするためには、やはり農業者、この農業生産の効率化を図りながらも、この直接支払いによる農家への所得補償を、行っていくということがまずは大前提であると思いますが、それだけでなく、きょうご答弁をいただいているような、流通の合理化であったりとか、あるいは消費者への啓発、これもですね、この生産から流通消費に至るまでの対策ということも、これ予算措置、そして立法措置も含めて、省庁が横断的に協力して取り組んでいかなければならない、課題であるというふうに思いますが、この国内農産物の再生産と、消費者に対するこの無理のない価格で、しっかりと売り出すということ、このバランスを国としてどのように図っていかれるのか、お伺いしたいと思います。
1:34:18
お答え申し上げたいと思いますが、先ほども別な委員からも、こういった、いわゆる価格の転嫁の問題の質問がございました。従いまして、私ども今回の基本法の中でも、また専門委員会の部会の中でも、価格の適正な価格形成の仕組みというのを作らなきゃいかんのじゃないかという、大変力強いご支援、ご支援というよりも、ご指摘をいただきまして、そういったことを我々は今模索をしているところでございますが、ただ、今日の新聞で出ておりましたように、今、先んじて、落納のところの、この適正価格のあり方について、検討が進められるようになりました。他の作目はどうなのかというのは、まだまだなんですが、まずは落納の方から、まず先んじてやってみようということで、今朝の新聞にいろいろ載ってございましたので、ご覧いただいているんじゃないかと思いますが、ただ、やはり先ほど来、お話がありますように、適正価格とは何ぞや、と、言うことも一つあるし、それからもう一つは、生産者はそれでいいかもしれないけれども、じゃあ消費者の皆さんはそれでいいのか、と、言うこともありまして、いろんな各方面のコンセンサスを得る仕組みを作っていかなければいけませんので、この仕組みづくりをまず議論していこうじゃないか、と。まあ、いうことで、農水省の方では考えておりますので、適正取引を推進するための仕組みづくりがまず第一段階だろうと思います。今、委員おっしゃいましたフランスのエガリフォームなんかについてもですね、まずは畜産からしかやっていません。他のものはやっておりませんので、一番やりやすかったのは畜産だったんだろうと思いますが、そういったことも我々も参考にしながら、どういった仕組みをしていけばいいのか、あるいはどういう方々のご意見を聞けばいいのか、当然生産者の意見も聞かなきゃいけないし、消費者の意見も聞かなきゃならない、あるいは流通業者の皆さん方の意見も聞かなきゃいけない。こういったいろんな方面の意見も聞きながら、取引の実態なり課題等を踏まえて、ぜひ構築をしてまいりたい、と、かように思っているところでございます。
1:36:38
大臣おっしゃった価格交渉を含めた、この仕組みづくりということが、これは非常に重要になってくると思います。今日ご答弁をいただいているところで、ちょっと伺いたいんですが、生産、流通、販売など各段階の関係者の価格交渉、統計に照らして、関係者の合意のもとで作成したコスト指標をもとに、取引を進めていくということが考えられているそうなんですが、そもそもこの基準となるコスト、例えば生産コストに関するデータを見ても、これは経営体の経営規模によって相当ばらつきがあります。このコストが大きく違うわけなんですが、具体的には中小の経営体に生産コストが大きくかかってくるわけです。そういう不利な中小の経営体に不利な指標とならないように、こういった配慮も含めて、どういうふうに価格交渉の仕組み、統計に基づいて定めていくというお考えなんでしょうか。
1:37:47
お答えいたします。具体的な制度設計などについてはこれからの 議論でございますが、例えばフランスの例を御紹介いたしますと、フランスでは専門職員管理組織という生産者、あるいは流通といったフードチェーンの多手の関係者が集まった協議体がございまして、そこにいろいろなデータを持ち寄って、そこでそのコスト指標を決めるということになっております。したがいまして、どのデータを取るのかという議論はありますが、関係者が話し合っている中で、これがいいだろうというような指標をつくる仕組みになっておりますので、そういった各国の仕組みなどにも参考にしながら、これからワン国の実態にあった仕組みというものを検討してまいりたいと考えております。
1:38:25
畜産の部分からまずは様子を見るというところもありますし、こうした交渉の仕組みなども議論が進むにつれて、やはりしっかり注視をして、必要な対応を求めたいというふうに思っております。経済についてお伺いをしたいと思います。基本理念の一つについて、生産性の高い経営体の育成とい うことが重視をされています。確かに10ヘクタールを超えるような大規模経営体が増えて、二内定の農地収積も進んできましたけれども、これ日本の耕地面積全体を見ると、年間で2ヘクタールから3ヘクタールずつ毎年減り続けている状況は変わっていません。むしろこの直近の5年間では、この耕地面積の減少率というのは大きくなっているわけであります。二内定のいる地域は確かに耕地の減少率が抑えられているんですが、二内定が見つからない中山間地域などでは、特にこの耕地の減少が進んでおります。こういう地域は、条件不利地と呼ばれるにはしても、この農業生産額、耕地面積は、これ日本の農業の4割を占めている重要な農地であります。大きな経営体だけではこれを維持できないということが、この20年で見ても明らかになっています。検証部会では農村だけでなく農業生産においても、多様な農業人材が一定の役割を果たすと加えられたことは、これは前進であると思うんですけれども、記述が少ないですね。具体的な役割と支援の在り方というのが明確ではないというふうに思います。今、耕地の減少が進んでいるところというのは、この集落としての機能を維持することが難しくなっている地域、こういう集落としての活動ができなくなれば、この中山間地域等直接支払いも、こういうお金も受け取れなくなるわけでありますから、この食料基盤の農地を守って、引き受け手が今見つかっていない大規模形態では、やはりカバーできないところを含めて、この農業生産のために多様な農業人材、これを果たす役割は非常に重要であるというふうに思います。農村を活気づけて、農業政策と、この失われつつある農地を回復させて、将来の農業生産にも関わっていく、貢献できるような、農業政策と農村政策、しっかりとこれをつなげることができるような主体として、基本法はこれ別立てで中間取りまとめ書かれていますけれども、改めてこの農村政策と農業政策をしっかりつないでいける、この多様な農業人材ということをしっかり位置づけていくべきではないかというふうに思いますが、お考えいかがでしょうか。
1:41:00
はい、今、緑川委員のおっしゃったお話は、この検討部会の中でもずいぶんと議論をしていただきまして、先ほどおっしゃいましたように、農業政策の見直しの方向と、農村政策の見直しの方向について、両方記載してあるわけでありまして、またその中でも、多様な農業人材と、それから生産基盤の維持・強化を図れるような施策、こういったような農業の持続的な発展についての方向づけがしておりますが、ただ農業を副業的に営む経営体などの多様な農業人材が一定の役割を果たしているということは、これはもう事実でありまして、集落なり、あるいはそこの地域は、そういう方々も一緒になって、農村がいわゆる形作られているんだよということを、この検討部会の中でも出てまいりました。従いまして、今後これらを踏まえまして、多様な農業人材の政策上の位置づけについて、まだ今の段階では、ちゅうぶらりんというか、まだ完全にコンクリートしたものはないです、考 え方として。従って、引き続きこのことについては、委員の指摘もございますので、検討を進めてまいりたいというふうに思っております。
1:42:27
新規収納支援もこれまで力を入れてきたわけですけれども、やはりこの研修のシステムとか、やはり農業機械の扱い方を含めて、なかなか実地では実はあまり研修が、そういった具体的な中身が取り組まれていないというような、惨置も聞いておりますし、こういうところでしっかりと多様な農業人材に対するどういった支援があるのか、しっかりと研修も含めた農業をしっかり支えていけるという、この人材なんだというメッセージを、しっかりとこの中間取りまとめには入れていただきたいというふうに思っています。食料供給を担うこの農業生産については、これは中間取りまとめの中で気になるのは、相当少ない形態というふうに書かれている。この食料供給を担うのは本当に少ないんだということが、何度も取りまとめの中には出 てくることが、やはり大変気になっております。一部の人による農業という印象ではなくて、この農業に対する国民的な理解を広げるためには、より多くの人材が積極的に農業に関わっていけるという、やはり開かれたメッセージが欲しいところだというふうに思っています。この複数の仕事に、例えばマルチワークという働き方は、季節や時間によって農林業を手伝いながら、集落の見守り事業、あるいは報酬を得たり、企業の経営相談や動画の編集の仕事などを併せて行ったりというケースがありますけれども、その中で特に自分に合う仕事に絞って農業に専念していくことも考えられると思いますし、集落に関わる多様な農業人材が大きな形態に育って、結果として将来の農業生産、食料供給を担う力にもなり得るというふうに思っています。農地の保全や生活支援などを行う組織として農水省が進めているこの農村RMOに、こういう人材の確保や、あるいはマルチワーカー、地域おこし協力隊、あるいは任期を終えて地域に定着した人、こうした方々がどういった形で関わっていくのか、有機的に一緒に取り組んでいけるということも考えられると思うんですが、最後に御答弁をお願いしたいと思います。
1:44:33
今、御指摘のありましたように、担い手以外の多様な農業人材については、具体的にどのような政策を講じていくのかという御質問だったと思いますが、今回取りまとめました食糧農業農村政策の新たな展開方向で示されました大きな方向性を踏まえて、今後施策の具体的な検討を進めてまいりたいと、かように思っておりまして、まだコンクリートされておりません。従って今後の検討で、また皆さん方の御意見もお伺いしたいと思っております。以上で終わります。
1:46:00
はい、ありがとうございます。今日は、普段、私、他の委員会なんですけども、6月2日、3日の台風2号や、バイオ前線の影響で 、私の地元茨城県で、大きな被害がございまして、そのちょっと被害の件で、大臣に要望も含めて質問を一点させていただきます。茨城県、日本で2番目に大きい霞ヶ浦の湖岸では、日本一のレンコンの産地でございまして、先ほども、他の委員の答弁があったように、このレンコンというのは、大臣ご存じのように、しっかり安定的な収入も確保できて、そして荷台手も育っている。そして今後、輸出にも力を入れようということで、非常に今、生産者も増えている作物でございます。一方で、私も、初当選以来、レンコンの課題としまして、根潜り線柱というのが出てきまして、その中で、農水省の方で、農薬ぐらいの恩恵を承認してもらったりですとか、そういったいろいろ、政府の方でもサポートをしてもらっているんですけれども、今回、本当にこの時期に、長くレンコン農家をやっている方も言っていました。初めてだと。こんな時期に、こんな豪雨で、ハスザが全部やられてしまったと。私も、その後、現地調査する中で、まざまざ被害状況を見てきたわけでございますけれども、正直、まだ出荷の時期ではないので、被害状況の全容も、これからにならないかわからないんですけれども、現在、地元の土田市議会をはじめ、各議会、そして茨城県議会でも、その支援内容については議論中でございますが、お手元にこういった写真も配っていますけれども、こういったハスザを掘るエンジンも 水に浸かってしまったりとか、そんな状況でもございます。国として、何かしら支援策が私は必要だと考えますけれども、大臣のお考えをお伺いいたします。
1:48:13
お答えいたします。大雨前線によります大雨ですとか、台風2号による被害によりまして、被害に遭われました全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。その上で、農業関係の被害につきましては、茨城県をはじめ、多くの地域において、レンコンを含むさまざまな農作物の灌水、倒伏、農地への土砂の流入、ハウスへの浸水等の被害があったというふうに報告を受けております。農林水産省におきましては、茨城県をはじめとした全国の被災現場と連絡を密にいたしまして、被害状況を早期に把握した上で、県市町村と連携して対応を検討していきたいというふうに考えております。
1:48:59
ぜひ大臣の答弁も聞きたいんですけれども、これは今回の場合、なかなか激甚災害の指定とまでは行かないような案件かなと思っていますけれども、やはり地元としては、そういった声もしっかり国会に届けてほしいというふうにも聞いております。大臣、ちょっと何かお考え等がございましたら、お答弁の方をお願いいたします。
1:49:20
今、局長の方から御答弁申し上げましたが、今回のこの大雨、あるいはまた台風2号、これの被害につきましては、これは茨城だけではなくて、非常に日本全国とまでは言いませんが、ほとんどの地域で被害が出ておりまして、今その被害額を取りまとめている最中でありまして、今先ほどおっしゃいましたように、この災害の規模がどのぐらいのことなのかというのを、激甚だとか、特激だとか、そういった極激もあるわけですが、そういうところまでまだどこまで行くのかちょっとわかりません。ですから、そういうのを取りまとめた上で、対応についても検討をして出したいと思っておりますが、ただ、委員おっしゃいました連根ののは初めてでございまして、もともと水に使って、水の中で育つ作物でありますから、どういったような対策を打てるのか、ちょっと初めての経験ですから、十分な検討をさせていただきたいと思います。
1:50:27
まさに大臣がおっしゃったように初めてなんですよね。もともと使っているんですが、全部ですね、一面も湖と一緒になってしまってですね、この写真になるようにハスダを掘るエンジン、モーターも全部使っちゃったりとかですね。同じようにですね、これは今まで、例えばそれぞれ、泉中対策でですね、そういった農薬を使ったところとかが、全部一緒になっちゃったんですよね。そうすると、そういった防状対策なんかもですね、面出していかなきゃいけないなと思いますし、これはあの、ところどころこのピンクのが、これ、卵があるじゃないですか。これは多分大臣もご存じだと思うんですけども、これはジャンボタニシですかね。ジャンボタニシ。こんだけですね、大雨が降って、全て流されているのに、このジャンボタニシだけは鮮やかにですね、むしろきれいにで すね、ハスダ一面に残ってしまう。これがですね、この雨で唯一残った新芽をですね、また食べてしまう。こんな状況になっているんですよ。で、一時期地元もですね、このジャンボタニシについて、面でですね、農薬の散布なんかも検討されたんですけども、やはり費用がかかってしまう。さすがに自分たち農家ではできない。そんな状況の中で、やはり国として、そういった面でできるようなですね、まあ今、ドローンなんかを使ったスマート農業なんかの支援もございますけども、そういったものも含めてですね、ちょっとですね、おそらく、蓮根の質問をする議員って、国会議員でもほとんどいないと思うんですよ。多分、私の地元が日本一ですので、そういった意味でですね、ぜひ大臣ちょっとこの、蓮根の件、あとジャンボタニシの件、もう1つ最後に一言あったら、ぜひ何かお願いいたします。森商費安全局長、答弁は簡潔に。はい、お答え申し上げます。蓮根の栽培に係りますジャンボタニシ対策につきましては、これまで茨城県におきまして薬剤散布、乱海除去などの防状対策の指導が行われていると承知しております。発生拡大の対応といたしましては、農林水産省としても、適切な防状体系を実証する取組、この支援をする事業を創始しておりますし、また農研機構を中心として新たな防状技術の開発のための研究を実施しておりまして、令和4年度から民間事業者によります一斉捕獲技術の製品の販売も開始されたということでございます。引き続き茨城県と連携いたしまして、防状対策についての指導助言を徹底してまいりたいと考えております。
1:52:49
一言大臣、何かございましたら。時間が経過しておりますので、終了してください。はい、ありがとうございました。
1:53:36
日本維新の会の足立康史でございます。今日はこれまでも基本法については何度かご質問してまいりましたが、今日はもう大臣とですね、私これまでの委員会質疑では、これはもう大臣のお手をわずらす必要はないんじゃないかということについてはもう大臣、お休みをいただいてですね、局長の皆様と討論をしてまいりましたが、今日はちょっと事務方からですね、できればもうちょっと副大臣や政務官にもと言われましたが、今日はちょっと勝負でということで、もう全部大臣と。いや、おりますから。いやいや、大臣とお話をさせていただきたいと思います。もちろん細かいことは事務方で結構でありますが、それで基本法ですから、本当にこれは農業政策の根本であります。大臣ね、ちょっとあの、通告外なんですが、一つちょっと気になっていることがありましてね、やっぱり岸田内閣、岸田内閣というのは本当に安倍内閣、菅内閣から比べて、新しい資本主義とおっしゃっているからこともあってですね、だいぶ雰囲気が変わってきています。農業政策についても、安倍政権菅政権でやってこられた農業政策が、岸田内閣そして野村大臣になってですね、大きく変わっているように思います。大臣が着任されたときに、いろんな私もですね、耳にですね、農水省の職員の皆様が歓迎されていると。大臣の着任を。そういうのをちょっと側聞しました。やっぱりそれは、安倍さん菅さんのときの農業改革がですね、農政改革がやっぱり激しすぎて、ちょっとしんどかったと。ついては、野村大臣になって変わるということを歓迎しているのかなと私は勝手に思っていたわけでありますが、ちょっと話を基本を見寄せるとね、
1:55:38
そのまさに安倍政権でやってこられた、当時ですね、局長とか次官として、安倍政権の農業改革、農政改革を支えられた、奥原正明さん。
1:55:58
奥原正明さん。奥原正明当時の事務次官、局長から事務次官なされて、まさに奥原さんが安倍政権のですね、農政改革、農業改革を支えてこられたわけです。その奥原さんがですね、農林水産法研究という、何かわからないけど、何か雑誌、研究書があってですね、それの2023年4月付で、基本法の見直しを有料するというのを出されているんです。大臣これ見られたことがなければですね、それこそ局長でもいいんですけど、奥原さんが何と書いているかと いうと、いやいいですよ、別にこの文章をご存知なくても、聞いてますよね、奥原さんの活動は。奥原さんはですね、こう書いてるんですよ。いや驚きますよね。今回の大臣が取り組まれている基本の改正については、こう書いてるんです。的確な問題意識を書いた。要は的確な問題意識を書いてるんだと。安易で拙速な基本法見直しが、逆に今の基本法の生産性向上を目指した政策方針を否定するようなものになることを深く有料すると。いやすごいですよ、もと時間ですよ。すごいなと思って。それからさらに言うとですね、さらに言うとですね、なんか氷ついてますね。大丈夫ですか。大丈夫。あとこういうことも書いてますね。ウクライナ振興後の状況は、現行基本法、今の基本法に基づく政策をさらに加速的に推進する。加速的な推進を求めるものではあっても、基本法の政策方針の見直しを必要とするようなものではないんだと。要は今の基本法、変えるべきなんですけれども、今の基本法の精神を早く個別法でちゃんとやってくれと彼は言っているわけです。制定から20年経過したからという理由で基本の見直しを提起すること自体が問題であり、もと時間ですよ。歴史認識を書いた、迷走した議論の結果、大臣のやっている仕事をですね、歴史認識を書いた、迷走した議論の結果なんだと言っているわけです。私が言っているんじゃないですか。私は大臣派ですから。私は野村大臣派ですから。奥原さんも言っているんですよ。農業の生産性の向上により、食料の安定供給を目指す現行基本の考え方が後退することを深く有力している。ちょっと感想をお願いします。
1:58:48
私はその奥原元事務次官の記述されたものを読んでいませんので、どういったような論評をした方がいいのかわかりませんが、ただ一つだけ違うのは、やはり奥原さんが事務次官なり、あるいはその基本法の精神で基づいて農政を進められた今の時期とその頃とは全くその状況が変化しているというのは、先ほど来お話がずっと出ておりますような気象変動のことだとか、あるいは農村の人口の減少だとか、いろいろな環境が変わってきているというふうに私は思っておりまして、したがっ てこれはもうターニングポイントだということを私はずっと役所の皆さん方には言ってきて、ここで変えていかなければ日本の農業は将来子どもたちにひもじを思いさせてしまうよということをずっと言ってきました。これはもう前の選挙のときからもそうでありますが、そのことを私は農水大臣になって、一番最初に幹部職員の皆さん方に、今年をターニングポイントにしようよということを申し上げて、今こうして基本法の見直しに取り組んでいるところでございます。
2:00:07
この奥原さんはその文書の中でこうおっしゃっています。要は今の基本法をつくるのはすごい6年かかってやったんだと。そして見直し、要は一番最初の基本法から今の基本法、2つ目の基本法ですね、現在の基本法に変える、その着手をしたのは1993年。まさにガッとウルガイランド農業交渉が決着して、そしてまた大強作が重なった大変なときに議論が始まった。そして6年かけて1999年に新しい基本法ができた。ところがその基本法を実際にやる のは個別の法律をつくらなかった。その個別の法律をつくるのは、それはそれで大変だったんだと。1999年に新しい基本法ができたが、その方向に沿った農地法が抜本改正されたのはずっと後で2009年なんだと。農地挽救法は2013年。そして農協改革に至ったのは2015年。その後多分奥原さんが主導して、翌年の2016年には農業競争力強化プログラムをつくって、云々ということが書いてあるわけです。まさに始まったばかりじゃないかと。始まったばかりであるにもかかわらず戻るんかいと。いやいや、僕は野村派ですよ。僕は野村派ですけれども、奥原さんはそう言っている。私は一理あると思うので、今日はその点について質問をさせていただきたいと思うわけでありますが、今日議論になっている食料安全保障。食料安全保障って何だというと、私はもう再三ここでも申し上げましたが、これは経済安全保障の一環だと思います。食料だから別だなんていうことはありません。だからこそ、今日も野村さんがおっしゃっていましたが、私はずっとここで言っているのは、経済安全保障なんだから、アメリカやカナダやゴーシューからの輸入を心配するなと言っているんです。そんなことを言ったら反動体どうするんですか。だから一国主義ではなくて、友好国、同盟国としっかりとした体制をつくる。そういう申し上げたいことはですね、食料安全保障といっても経済安全保障と同じ文脈でアプローチすべきなのであるから、開放経済化にあって国民の生活、食料を守るためにはですね、それは打ち向きではなくて、やっぱりそれはしっかりと生産性を上げることと輸出を拡大することだと。これをしておくことがいかに食料安全保障にプラスかということを彼は強く訴えていて、だから今のままでいいんだと。いや今のままというのは1999年、今の基本に基づいて、基づいた生産性向上と輸出強制力の向上が大事なんだと言っている。なるほどなと。僕は野村派だけど一理あるなと。こう思うわけでありますが、ところが今ルールがあったように大臣が今何をされているかというと、需要に応じた生産ですよ。いやいや米とか乳製品とか、これ輸出したらいいんだけど。なぜか知らないけど、アメリカとかドイツが急速にオランダとか輸出を伸ばしている。