19:36
これより予算委員会第7文化会を開会いたします。私が本文化会の主査を務めることになりました、小林貴之でございます。よろしくお願いいたします。本文化会は、経済産業省所管について審査を行うことになっております。令和5年度一般会計予算、令和5年度特別会計予算及び、令和5年度政府関係機関予算中、経済産業省所管について審査を進めます。政府から説明を徴収いたします。
20:15
令和5年度経済産業省関係予算の概要を御説明申し上げます。令和5年度予算の編成に当たっては、令和4年度第2次補正予算を活用した現下のエネルギー化学高等への対応、中小企業の事業継続支援や価格転嫁対策に加えて、脱炭素社会やデジタル社会、経済安全保障の実現、科学技術イノベーション、人材スタートアップへの投資、持続可能な地域経済の実現、東京電力福島第1原子力発電所の廃炉と福島の復興などの施策を推し進めるため、経済産業省関係予算の確保に努めました。また、いわゆるGX経済公債を新たに創設し、令和5年度以降、10年間で20兆円規模の国による支援を実施していきます。このため、令和5年度の経済産業省関係予算として、一般会計3,495億円、GX支援対策費4,896億円を含む、エネルギー対策特別会計1兆1,947億円、特許特別会計1,454億円、合計1兆6,896億円を計上しました。また、復興庁計上の東日本大震災復興特別会計のうち、283億円が経済産業省関係予算として計上されております。委員閣議におかれましては、よろしく御審議いただきますようお願い申し上げます。なお、詳細の説明は、お手元に配布しております資料のとおりですが、時間の関係もございますので、主催におかれましては、何卒、会議録に掲載されますよう、御配慮をお願い申し上げます。この際、お諮りいたします。ただいま西村経済産業大臣から申し出がありましたとおり、経済産業省所管予算の概要につきましては、その詳細な説明を省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。御異議なしと認めます。よってそのように決しました。以上をもちまして、経済産業省所管についての説明は終わりました。この際、文科委員各委員に申し上げます。質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。なお、政府当局におかれましても、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。これより質疑に入ります。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。
22:48
おはようございます。自由民主党の川崎秀人でございます。本日から始まりました、この予算委員会文化会第7文化会でトップバッターを務めさせていただくことになりました。質問をさせていただく機会をいただきました、理事の皆様、そして自民党の同志の皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。経産省に質問をさせていただくのは初めてとなりますので、どうぞ最後までよろしくお願いいたします。まず冒頭、トルコシリアで発生いたしました大地震によって被災に遭われました皆様に哀悼の意を表します。また現在も救助に当たられている日本の国際救助援助隊の皆様に心から敬意を表します。さて私は三重県第二選挙区から参りました。私の地元三重県は非常に伝統工芸品が多く存在いたします。とりわけ私の選挙区は伝統工芸品が多く集中しているところでございます。例えば大ヒットしたアニメ映画「君の名は」、これで知られました伊賀の組紐、あるいは千年以上に三重県の鈴鹿市で技術が継承されました伊勢型紙、そして土鍋に代表する四日市市のバンコ焼や伊賀市の伊賀焼、こういったものが代表でございます。しかしながら現在これらの伝統工芸品がかつてないピンチを迎えております。本日はこの中でも喫緊の課題となっている四日市市のバンコ焼、こちらについてまずは質問させていただきたいと思います。バンコ焼がまさに割れない土鍋として全国に広がった大きな理由は、その原材料にペタライトという鉱物を用いているからです。このペタライトという鉱物は日本で取ることはできません。ジンバブへの鉱山から採掘して日本に輸入をしているといった状況でございます。しかしながらこの採掘を行う会社が、昨今中国の中国有識金属工業集団有限工種というところに100%買収されてしまいました。これによって今後は現在の対中関係も見た際には、安定的にペタライトを輸入できるかどうかが不透明となってしまいました。早ければ今年の夏にはペタライト不足により、このバンク焼きが生産できない可能性がかなり多構ございます。私のもとにも地元の生産者の方々から必要な叫びを訴えております。まずはこの現状を捉えて、経産省としての見解をお聞かせいただきたいと思います。
25:57
お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、昨年2月、ペタライトの主要な産地でありますジンバブへの鉱山運営会社の経営権を中国企業が買収しました。その結果、事業者からは今後の輸入継続が不透明になっているとの声も聞いております。仮に輸入が困難となりますれば、バンク焼きをはじめ、国内の土鍋や耐熱陶器の製造に影響が生じるものと認識をしております。
26:33
ご回答ありがとうございます。昨年は3年ぶりに地元の方で釜出市市が開催され、まるでこれまでの鬱憤を晴らすかのように、多くの方々がこの焼き物を買いに訪れました。これから5月にはコロナも二類から五類に引き下げることとなり、まさにこの伝統工芸品を中心とする経済が活性化する非常に重要なチャンスだと思っております。そうした中で、早くペタライトを採掘できるようにするのが重要だと思っております。例えば、違う場所、海外のあらゆる鉱山を調査し、ペタライトを入手できる鉱山を早く特定し、そして外行を進めてしっかりとペタライトを採掘する。まずこれが急務であると考えております。また、経済安全保障の観点からも、やはりしっかりと国内で代替原料を生み出す必要があると私は思っています。現在は三重県の中だけでこの原材料の研究が行われております。陶磁器協会というのは、バンコ焼きをはじめ様々な協会が横一列でつながって情報連携をしながら進めておりますので、やはりカウンターパートである研究所も三重県の中だけに閉じずに、しっかりと横で連携をする必要があるというふうに思っております。一刻も早くこの研究成果が出て、伝統工芸品が守れるように、経産省としてもぜひバックアップをお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。((( 聞き取れなかった )))(( 聞き取れなかった )))ありがとうございます。さて、次に働き方改革についてお尋ねをいたします。いよいよ2024年から建設業界や運送業界でも働き方改革を行っていただくことになりました。各社とも準備を進めているところではございますが、実は早くもう無理だ、できない、こうしたお声をいただいております。今日は特にこの中で運送業界にフォーカスを当てて質問をさせていただきたいと思います。まずこの運送業界においても、当然働き方改革は必須だと考えております。その理由はやはり皆様もご存知のとおり、長時間の運転が原因で、エコノミー症候群やこうした病気に苛まれ、お亡くなりになられるケースが大変多くございます。やはりこうした状況を見たときには、ドライバーがしっかり安心安全で働ける環境をつくる、そのためにはこの働き方改革というのは非常に大きな意味を持っていると思っています。しかし運送業界においては、時間通りに物を納品しなければならない。こうした観点からきちんと時間を厳守しながら、荷主の希望通りに納品ができるか、先々恐々としております。根底は荷主が現状維持のまま、こうした前提条件の下で自分たちの働き方を何とか改善しなければならない。こうした考えが運送会社に根付いているので、やはり無理だ、難しい、できない、こうしたお声を早くも出している、こうした状況だと思っております。もちろん国交省からは各運送業界に通知は出ていると思いますけれども、私はこの課題は荷主の理解がなければ到底できないというふ うに思っております。先日は地元の方であるトラックのドライバーから、荷主はただお金を払えればいいと思っているからね、こうした信頼関係が崩れるような発言まで飛び出してくる始末でございます。荷主は様々な業界がありますので、全てが経済産業省の管轄というわけではございませんが、製造業といった多くの産業を所管するのはやはり経産省でございますので、しっかりと荷主も一体となって働き方改革を実行すべきだと思いますが、ご見解をお願いいたします。
31:22
委員御指摘のとおりでございまして、物流における労働環境の改善、これには荷主の理解協力が不可欠でございます。これまでも経済産業省だけではなくて、厚生労働省や国土交通省、しっかりと連携をしながら、物流事業者の働き方改革への配慮につきまして、所管する荷主企業への働きかけをしてきたところでございまして、引き続き荷主企業の協力を得られますように、しっかりと努力をしてまいりたいと思っています。その上で、例えば、消費財分野におきま しては、昨年の3月に経済産業省の事業といたしまして、主要なメーカー、卸、小売事業者が参画をいたしまして、物流の改善に係るアクションプランを策定するなど、具体的な取組を推進してきたところでございます。また、2024年からのトラックドライバーへの時間外労働の上限規制、この適用を控えまして、国土交通省、そして農林水産省との共同によりまして、持続可能な物流の実現に向けた検討会を開催いたしまして、荷主企業を巻き込んだ実効性のある措置を検討しているところでございます。このような取組を通じまして、持続可能な物流の実現に向け、万全を期してまいりたいと存じます。
32:43
政務官、ご回答ありがとうございます。あえてこの質問の回答は、政務官にお願いをさせていただきました。実はこうしたメッセージを強く出すことが一番重要だと思っています。荷主にもきちんとお話を聞いていただく。そして運送事業者にもしっかり連携しながら考えてもらって いるんだね。こうしたメッセージが何より安心につながると思っております。引き続き、経産省からもしっかりとメッセージの発信、そして検討会を進めていただき、さまざまなアクション・プランを講じていただきますようお願いを申し上げます。そして、今この現状を考えてみたときに、国交省の管理のもとでトラック事業者が匿名で、もし荷主が守られていない場合は通報する。こうした仕組みも実は国交省の方では用意いただいております。現在は70数件通報があるというふうに聞いております。この部分については、鋭意ですね、業務改善を行っていただいておるところではございますけれども、一方で小さな地元になってきますと、犯人探し、こうしたことをしてしまうような事業者もございます。下請辞免の活用等、第三者がきちんとチェックする体制、こうしたものも講じるのが一つ大きな手段かなというふうに思います。今回下請辞免の人数も増加をされましたが、引き続きこうした働き方をしっかりと監督するような仕組みの検討もお願いしたいというふうに思います。繰り返しになりますけれども、働き方 改革は皆で考えなければクリアできないものです。経産省としても、ぜひしっかりとしたサポートをよろしくお願いいたします。それでは次の質問に参ります。岸田総理もご表明されたとおり、異次元の少子化対策、本当に少子化対策は喫緊の課題でございます。そして私はこの少子化の原因の一つに、未婚率の高さ、こうしたものが原因ではないかなというふうに思っています。実際に出生率をデータで見てみると、1970年代は2.1ほどあったものが、今では1.3、1.4、こうしたデータになっております。しかしながら、このデータをもって最近の夫婦は1.4人しか子どもを持たないんだな、こんなふうな誤った理解をされていることがございます。実はこれデータを分解してみると、初婚の夫婦、初めて結婚をされた夫婦における出生数というのは、その数値は実は1970年代も、そして現在においても変わりはございません。ということは、この出生率が低いのはなぜか、改めて考えたときに、未婚数の多さ、この出生率を出すときにはその分母に未婚の女性と寄婚の女性、こうしたものを取り混ぜておりますので、分母を膨れ上げているのは、未婚の女性の多さが原因だというふうに思っています。ところが、未婚の方は結婚を諦めているのかというと、そうではございま せん。出生動向基本調査を見ると、結婚したい、いつかは結婚したい、こうした意思を持つ方は、昔から今も非常に高い水準をキープしております。結婚したい、でもなかなか出会いがない。コロナでさらに、これは加速してしまいました。DXで、もちろん会社に通わずとも在宅で勤務できる、これは非常に有意義なことだと思っています。しかしながら、こうしたことで出会いがなくなってしまっている、こうしたことも実態でございます。私自身も自民党のデジタル社会推進本部に所属をしておりまして、DX政策を進める身としては、この課題解決するDX、何か、検討したところ、やはりマッチングアプリが非常に大きな役割を果たしているのではないかな、こんなふうに思っております。事実、現在は、結婚した夫婦の13%はマッチングアプリによるものだというデータもございます。また三重県の桑名市でも、自治体がこのマッチングアプリを推奨しております。当初は三重県の桑名市から、そしてこの取り組みを三重県全体がサポートする、こうした二段階の取り組みにも発展いたしました。事業者としては、本当にこうして真面目に未婚率解消を行い、少子化対策に役立ちたいという思いがある一方で、いわゆる怪しい出会い系サイト、こうしたものとの差別化がなかなか難しいというお声もいただいております。トラブルがないように、例えば独身証明書をつけるなどして、利用者が安心・安全に使えるように努力はしていただいておりますけれども、実はユーザー目線で見ると、ぱっと見たときに、ちゃんとした事業者が作ったアプリなのか、あるいは出会い系のアプリなのか、こうした判断がつきません。ユーザーが安心して利用できるように、例えば国が認定してあげる、こうした認証制度を設けるとの工夫が必要かと考えますけれども、経済産業省のお考えを教えてください。
38:31
お答え申し上げます。委員御指摘ございました通り、少子化要因の一つである未婚化という課題に対しまして、出会いや結婚をサポートするマッチングアプリが担う役割というのが大きくなってきております。他方で、マッチングアプリについては、真面目な出会い以外の目的の人がいそうとか、登録者のプロフィールに信憑性がないといったような、アプリそのものに対する信頼性ですとか、安心・安全面に対する消費者の懸念というのも存在しております。こうした問題指揮から、NPO法人結婚相手紹介サービス業認証機構というのがございまして、こちらで、例えば不適切な利用、言動の監視といった認証基準に適合した事業者に認証付与する、あるいはインターネット型結婚相手紹介サービス業認証制度というのが創設されております。マッチングアプリ事業者への認証の付与も既に開始されているというふうに承知をしております。経産省としては、こうした認証制度、民間の認証制度でございますが、こうした制度の在り方も含めまして、今、マッチングアプリ事業者の皆様と一緒に、信頼性や安心・安全面に対する効果的な方策について検討を始めております。今後も、この業界の皆様と連携しながら、適切な認証の在り方について検討を進めてまいりたいと思います。
39:54
ご回答ありがとうございます。確かにマッチングアプリの事業者は、それぞれでしっかり認証団体をつくって、民間でお互いが啓蒙活動を続けながら、この少子化対策に向けて、未婚率の解消に向けて、しっかりと取り組みをしていただいております。しかし、やはり国がバックアップするとなると、これは大きな後ろ盾になります。彼らがしっかりと、こうした日本の課題に取り組んでいる以上は、経産省としてもしっかりバックアップをいただかなければならない、こうした思いでございます。私自身も、自民党の党内でマッチングアプリの勉強会に参加しております。実はこの勉強会、率先してやられていたのは小倉大臣でございました。今は、少子化担当大臣として、この思いを持ちながら対策をいただいております。自民党としても、それに向き合いながら、そして事業者と向き合いながら進めてまいろうと思います。また、我が三重県においては、先ほど申し上げたとおり、桑名市、あるいは三重県全体で、このマッチングアプリというものに関して活用に取り組んでおります。自治体がセットになって動き出す、やはりこれは新しいDXの形を迎えているんだと思います。ぜひぜひ、経産省の皆様にも、ぜひ三重県にもお越しいただいて、実際どのようにこうした事業が進んでいるかを見ていただければ幸いでございます。それでは次の質問に参ります。今後の自動車産業について、改めてお伺いいたします。令和5年度の経産省の重点施策の中では、電動車の普及、充電、水素充填インフラの整備を支援するとともに、中小サプライヤー等の業態転換を支援するとあります。確かに電動車はカーボンニュートラルに大きく寄与するものであることは言うまでもございません。しかしながら、私自身正直、電動車のみを推進することには疑問を感じます。電力課題、充電設備の課題、例えば今のガソリンスタンドをどうするのか、こうした課題や充電装置の課題、例えば充電にはどうしても時間がかかってしまう、また急速充電器、今は非常に重いものでございます。なかなか女性の方が自分の力でこうしたものを取り扱うことはかなり難しいと思っております。そして、アジアをはじめとする海外のマーケットの取りこぼしが発生してしまうのではないか、電動車はインフラの整っていない地域ではかなり厳しいものになってくるのではないかと思っております。そして、まさに中小サプライヤーの業態転換の難しさなど、さまざまな課題がございます。実は今日も今朝、タクシーの中でこうした課題をまさかCMでやっていると 思いませんでしたけれども、合成燃料を使うのはどうだ、バイオエタノールを使うのはどうだ、こうしたCMがやっておりました。まさに今日私が質問する中に合致しております。私自身もこうした合成燃料のこうした道もあるので、さまざまな選択肢を排除すべきではないというふうに考えます。改めて、経産省のお考えをお聞かせください。
43:25
お答え申し上げます。自動車のカーボンニュートラルに向けましては、電気自動車だけではなく、燃料の脱炭素化なども含め、さまざまな選択肢がございます。現時点ではいずれも技術的な課題があることを踏まえれば、あらゆる技術を追求することが重要だと考えております。このため、我が国は2035年までに常用車・新車販売で電動車100%という目標を掲げまして、多様な選択肢を追求することとしております。その実現に向けましては、技術面ではグリーンイノベーション基金も活用し、次世代電池、モーターに加えまして、水素、EFUELなど、今後の競争力の鍵を握る技術のイノベーションを促していくこととしております。また、自動車の電動化を進めるにあたっては、地域の自動車産業を支える部品サプライヤーも含めまして、カーボンニュートラルに前向きに取り組んでいただくことが重要となります。政府といたしましては、例えば電動車部品の製造に挑戦する中堅中小の部品サプライヤーに対しまして、全国各地に相談窓口を設けまして、実地研修や専門家の派遣といった伴走型の支援を行うとともに、設備投資や研究開発の補助を通じまして、攻めの業態転換、事業再構築を後押ししてまいりたいと考えております。私の地元の鈴鹿では、本田木県の工場があり、その周りにはたくさんの中小サプライヤーがおります。電動車になってしまうと部品の点数が減ってしまう、こうした状況も聞いております。やはり多くの雇用を守っていただいている企業様がたくさんございますので、しっかりそこにも目を向けながらやっていただきたいと思います。また、自民党のモータースポーツ議連の会長でもあられます、古谷先生も今後ろにいらっしゃいますけれども、この鈴鹿サーキットに一度来られるとよくわかりますが、あのダイナミックな音、F1の素晴らしい音、あれがモータースポーツとして重要な要素を占めていると思います。これが電動車になってしまうと静かなスポーツになってしまう。やはり豪快な音がこのスポーツの醍醐味であるのに、それを奪ってしまうわけにはいかない。こうしたことも考えたときには、F1の良さを保ちながらなんとかGX化できないかな、こんなふうにも思っております。エンジンを見させていただくと、その技術者の本当に涙ぐましい努力がございます。こうした思いをぜひ受け取っていただければ幸いでございます。ありがとうございます。それでは最後の質問に参ります。再生可能エネルギーの発電促進部課金について質問させてください。三重県は全産業における製造業の割合が非常に高い県でございます。また近年では世界トップシェアを占めるフラッシュメモリーの世界最大の製造拠点、記憶シアやそれに関連するJSRや、あるいはJapan Materials、こうした半導体の企業が三重県には非常に多くございます。三重県はこの電子部品、デバイス、電子回路における製造品出荷額が全国一位でございます。そしてそのシェア率は2位の約2倍を占めております。半導体の製造のみならず、この製造業を行う工場は多くの電力を必要といたします。そのような中で国内では電力口頭による負担も増えており、再生可能エネルギ ー発電促進部課金が年々増加しており、工場を運営していく上で大きな負担となっております。再生可能エネルギー発電促進部課金の趣旨を、資源エネルギー庁のホームページから引用させていただきますと、電力多消費事業者の国際競争の維持強化の観点から部課金の減免を受けることができるというふうに記載がございます。しかしながら実は三重県の現状を見てみると、この減免を受けているのは伊賀鉄道とか、あるいは三重県下水道公社等、大変支援いただくのはありがたいのですが、果たして国際競争という観点からは正しいのかなと思います。再生可能エネルギー発電促進部課金については、一定の基準を満たすと減免を受けることが可能ではありますが、製造業にとっては、今の認定基準は非常に適応困難な状況になっております。やはりこれからしっかりと、こうした半導体産業を高めようと、政府で一致団結して取り組もうと決めたわけでございますから、この減免措置について基準の見直し等を行っていただけないのか、ご見解をお聞かせください。
48:48
お答えいたします。付加金の減免制度は、国民負担の公平性と国際競争力維持強化の双方のバランスを踏まえた上で、フィット制度における例外として措置された制度でございます。制度の制定時や法改正時の国会での御審議におきまして、対象事業者の要件などは議論されて、その上で措置されたものでございます。こうした本制度の趣旨を踏まえまして、電力市場の価格上昇の影響下におきましても、国民負担の公平性と半導体産業を含む電力多消費型の産業の国際競争力の維持強化の双方のバランスを踏まえつつ、適切に執行してまいりたいと存じます。さらに、委員御指摘のとおり、半導体産業は大変重要な産業でございますので、経済産業省といたしましては、半導体サプライズチェーン強化、強靱化のために半導体の製造基盤整備等に対して支援を講じているところでございまして、引き続き我が国の産業競争力強化にしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
50:06
これにて川崎秀人君の質疑は終了いたしました。
50:23
大臣とはこの議題については何度も議論させていただいておりますが、まず半導体のお話を伺いたいと思います。なぜこれだけ取り上げるかと申しますと、アメリカが中国の基金を撃墜したりとか、その報酬があったりという中で、米中対立ということが言われて久しいわけですが、一方でアメリカと中国の貿易額はほとんど変わっておりません。つまり対立している軸は貿易の部分ではない。そして台湾をめぐるアメリカと中国の意見の相違もあり、何があるのかということで考えると半導体であろうというのが世界の潮流でございます。これはずいぶん昔から言われていることで、2018年、19年、トランプ政権の頃からアメリカは考えておりましたし、日本と韓国の間でフォトレジストを含む一部の物資が輸出されなくなったことを考えても、戦略物資ということは我が国はずっと考えていたというわけでございますが、一方で諸外国ではもはや極小半導体2nanoに向けて動き出しております。ヨーロッパはかなりの予算をつけておりますし、台湾についてはほぼ実用化に近いところまでいっております。その一歩手前についても、台湾を含めて韓国のメーカーは一部実現できるであろうというところでありますが、我が国はまだそこまで至っていないわけであります。今回、一昨年ですが、半導体デジタル産業戦略というものが策定をされて、私も拝見をいたしました。この点についての危機感は共有いたしますが、この中には残念ながら長期的なスケジュール感が3年後、10年後を見据えた計画を立てると書いているのですが、その計画の詳細が含まれておりませんでした。諸外国は、何十年先まで、2030年までに何兆円という額で、我が国とは額が違うわけでございますが、具体的にどれぐらいの金額でどれぐらいのスパンでどこまで何をやっていくのかということを落とし込んでいかないと、なかなかこれは国家戦略としても進んでいかないと思います。この理由については後ほど申し上げますが、今のところのスケジュールがもしあれば教えていただきたいと思います。
52:32
お答え申し上げます。半導体はデジタル化、脱炭素化、経済安保の確保を支えるキーテクノロジーでございます。一方で、一国で全ての技術を賄うことは不可能でございまして、諸外国とも連携しつつ、次世代半導体のような研究開発投資から足元で、我が国が強みを有するパワー半導体等の設備投資支援に至るまで、幅広い投資を促していく必要がございます。国策として中長期的な方針、投資計画を示すことは、これがご指摘いただいているような重要な政策と考えております。経済産業省では、昨年11月に産業構造審議会におきまして、脱炭素目的のデジタル投資に関する今後の道行き案といたしまして、今後10年間で、緩み合わせて少なくとも約12兆円の半導体関連の追加投資が必要であることをお示ししたところでございます。加えまして、経済アンプ推進法に基づきまして定めました半導体に係る安定供給確保を図るための取組方針におきまして、2030年に国内で半導体を生産する企業の合計売上高15兆円超を実現し、我が国の半導体の安定的な供給を確保するという目標も定めているところでございます。また、昨年度策定した半導体デジタル 産業戦略の公表後、速やかに法律改正をいたしまして、昨年度の補正予算で7500億円余り計上いたしましたけれども、ロジックメモリーのセンター半導体について、複数の大規模な国内投資、DSMC、ソニー電装の熊本でありますとか、記憶シェア、ウェスタンデジタルの横海市でございますとか、あるいはマイクロンの東広島の投資について支援を決定を行いました。また、ロジックメモリーのセンター半導体以外の半導体につきましても、パワー半導体、マイコン等について、国内にある81の工場の約3分の1にあたる27工場の設備投資について支援を行いまして、コロナ前の2019年との比較で15%以上の国内生産能力を向上させるという見込みとなっております。さらに、昨年12月に成立いたしました令和4年度の補正予算におきまして、半導体関連予算1.3兆円を計上しておりますけれども、経済安保推進法に基づいて設置される安定供給確保支援式基金3686億円を計上しておりまして、パワー半導体、マイコン、アナログ半導体、半導体製造装置、半導体物素材、半導体原料も支援対象にして指定をいたしまして、民間投資を促進することとしているところでございます。さらに中長期的な取組といたしましては、グリーンイノベーション基金に基づきまして、昨年度から最長10年間の予定で次世代グリーンパワー半導体の開発プロジェクトを実施しているところでございます。現在用いられているシリコンよりも省エネ性能の高いシリコンカーバイト、それからガリウムナイトライドを原料としたパワー半導体につきまして、2030年までの高性能化、普及拡大を目指し約500億円支援措置を講じているところでございます。これもこうした取組を通じまして引き続き、国内外からの大規模な投資の横につなげてまいりたいと考えております。
56:04
まず何点か伺いたいんですが、まず一点は、この様々な補助等々ですけれども、なぜこの話を中長期的に出してくださいというかというと、ラインを作るのに何年もかかるわけで、そういったラインを作れる企業というのは経営計画2年3年、長くて5年ぐらいでつぱんでかかっているわけでして、その5年後、10年後に補助金があるかないかでこのラインを作れるかどうかがだいぶ変わってまいります。今おっしゃったパワー反動体については数千億円でラインが組めるかもしれませんが、極小反動体になってくると2ナノだと1ライン2兆円ぐらいかかっていくわけでございますから、一般の企業では到底まかないきれないわけで、ここは国の補助が必要になるということであります。それが2030年までしか数字が出ていないということと、金額が10年で12兆円、必要というところまでしか出ていないとなると、なかなか民間投資が十分にできないというのはありますので、ロードマップで示していただく、例えば韓国ですと2030年までに51兆円ぐらい出すということを言っていますので、そういうやり方を我が国もしていかないといけないんだろうと思います。そしてもう一点、ちょっと考え方の問題でこれを大事に、もしお考えがあれば伺いたいんですが、今ほど役所からあった質問の説明の中にもありましたが、この半導体戦略を立てる上で、最も中心の柱に据えられているのが売上額なんですね。15兆円程度の安定した売上が必要だと、売上がメインになっているわけなんですが、今や半導体というのはないと我が国から何も出せないだけの物資です。例えば私の地元の川崎はトラックバスの 会社がありますけれども、そのトラックバスって作っても中に半導体が入っていないので出荷できないということで、ヤードにたくさんの車が並んでいるということも発生をしました。これはもう上海のロックダウンの件もありましたので。これも含めて売上だけのことを考えてしまうと、それ以外の半導体を使う別の物資も我が国としては出荷ができないということにもなりかねませんし、もはやもう国家として囲い込みをしていく物資であろうと、石油に近い扱いをするべきだと思いますけれども、大臣何かお考えありますでしょうか。
58:09
ご指摘のように半導体の開発、投資には非常に大きな額がかかるという中で、一国だけで、一社だけではできない、一国だけではできないということで連携しながら我々は取り組んでいるところでありますけれども、まさにご指摘がありましたが、今車を作るのに必要な半導体をしっかり確保しなければい けないということで、今回熊本のTSMCをはじめ各国のアメリカの企業も含め誘致をし、いざというときの供給体制をまずしっかり確保するということと、それから将来を見据えて、ご指摘のように何年も先も見据えていかなければいけませんので、最先端の半導体、2ナノの半導体を開発しつくるということで、ラピュタスという会社をつくり、アメリカ、ヨーロッパと連携しながらやっていくということでありますので、まず当面必要な、この何年かの間必要な半導体の確保と、それから将来的に先端的なものの不可欠となるような、戦略的に必要な経済安全保障上も重要な物資としてそうしたものをつくっていく。そしてさらに言えば、単にそうした工場だけ輸出だけではなくて、日本の強みでもある材料まで含めて、しっかりとサプライチェーンも確保していくという予算も計上しているところでありますけれども、ご指摘のように中長期的な方針を示すということは非常に大事でありますので、今説明ありましたように、昨年度、産業戦略も発表したところでありますけれども、さらに今年の年を目途に、半導体デジタル産 業戦略の改定を行うことを発表しております。まさに今後、民間企業の予見可能性を高めていくという意味でも、しっかりと骨太な戦略を示していく、そうした検討を進めていきたいというふうに考えております。
1:00:09
TSMCを我が国に誘致したのは、そもそも我が国で今からNINANOの技術を開発して世界に売っていくんだ、それは確かに基礎研究は必要なんですけれども、すぐに実現できるためのものではなくて、あくまでTSMCを誘致したのは、経済安保上の必要に応じてのものですよね。今、我が国にあるものもしっかり守っていくという中で、どちらに軸を置くのかはしっかりしておいた方が私はいいと思います。というのも、今、日本で作れるもの、この国でなんとか確保できるものと、野心的に世界最先端の技術を研究し続けるということも、これ両方大事なんですが、どちらもというわけにはいかないんですね。これは車の脱炭素化にも言えます けれども、電気にするのか、あるいは水素にするのか、これも両輪でやっていくんだと言うんですけれども、どちらかにしないと水素ステーションと電気の充電器両方、同じ数を揃えるわけにはいきません。どちらかにやっていくということは、ある程度のところで軸足を踏まえていかないといけないのかなと私は思っております。この一機一車では不可能というのはもちろんその通りで、もはやその素材自体が外国から入ってくるんですから、もう意外にどうしようもないので、これは連携してやっていくしかありませんので、ぜひ経済産業省としても舵取りをしていただいて、まとまって活動できるように、国内の産業が別々の方向に向かないように、しっかりと向かせていただきたいと思います。関連してなんですが、今大臣からもちょっとお話ありましたが、半導体の薬液だとか製造装置、このあたりは我が国はまだ競争力を持っております。特に復活水素等々の薬品、ガスといったものは、我が国の技術がかなり世界のトップシェアを持っていたりします。ここは今引き続きの支援ではなくて、より拡充して我が国の地位を確立していくということはやっていただいた方がいいと思うんですが、機械はもちろん投資していただく必要がありますが、薬液等々、我が国を確実に勝てるウエハーも含めてですね、そういう部分については、さらに厚く支援していただくという方向の方がよろしいかと思いますが、いかがでしょうか。
1:02:14
ご指摘のように、日本は半導体製造装置、あるいは材料、部材、非常に強みを持っております。世界的なシェアも高いということであります。そうした観点も含めて、半導体の安定的な供給に向けては、製造メーカーだけではなくて、サプライチェーン全体で支える企業全体で強靱化を図っていくことが重要だというのが、まさにご指摘のとおりだと思います。このため、昨年公表しました半導体デジタル産業戦略におきましても、日本が一定のシェアを有します半導体製造装置、材料、部材、含めたサプライチェーン上重要な製品につきまして、その生産拠点を国内に確保していく、そうした方針を掲げているところであります。さら に、本年1月には、経済安全保障推進法に基づきまして、半導体の安定供給確保に向けた取組方針を公表しております。製造装置、部材、原料の国内生産能力の強化などを図る事業を支援対象に位置付けたところであります。例えば、令和4年度、昨年12月の製予算で、製造装置、部材、部材、原料も含め、半導体のサプライチェーン強靱化のために、合計で3,686億円を計上しているところであります。加えて、半導体製造装置などで用いられる従来型半導体について、生産基盤を強化することは重要でありますので、製造拠点における設備刷新を支援する補助金などで支援をするということにしております。こうした支援も含めまして、本年も半導体製造装置、部材、原料メーカーを含めた半導体関連企業が、国内投資を一層進めていく、一層活性化するよう、政府としても取り組んでいきたいと考えております。
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設備については、我が国、たくさん会社も工場もあるのですけれども、設備自体が古くて、最新型が作れないということが多々ありますし、それは、刷新するための補助金を含めた経営計画が立てられないというところに寄結をするわけで、これが最初のところにぐるっと戻っていくわけでございます。長い目で見て考えていくということを明言していただいていますので、ぜひロードマップを早く出していただいて、民間企業を共有していただいて、同じ方向で進んでいかれるように検討していただければと思いますし、今ほどありました補助金についても、3600億円等々、単位が諸外国に比べて少ないわけでございますので、ここは何かしらの形で捻出して、少しずつ拡充していくような方法を考えていただければと思います。半導体の話はまた追って、どこかの委員会でも、最新の情報がぐりずり変わりますので、そのときにお伺いしたいと思いますが、次に工業について伺いたいと思いますが、地元の私、川崎は、景品工業地帯、四大工業地帯に入っているわけなんですけれども、もはや四大工業地帯と言われた時代とはですね、打って変わって、工場立地がタワーマンションに変わり、進行住宅街に変わり、もはや工場があるのは沿岸部だけというのが今の状況になっております。それでも景品工業 地帯というのはそれなりの地位があるわけなんですが、一方でこの川崎の地域については地盤沈下地帯でもございまして、四大工業地帯の中でも地盤沈下ということで、工業用水を使わなければならない地域であります。井戸水が使えない状況になっております。なので、大規模な事業場は、大体この工業用水を大量に引いているわけなんですが、これを引いたのは、まだ工場がたくさんあった時代なんですね。工場は今、なくなっております。流量も流れっぱなしで、使わない水が流れているにもかかわらず、その水道料金は誘致している企業が払わなければならない。非常にこれが企業の負担にもなっております。自治体と私もお話をしまして、これ何かしらの方法がないかということで、経産省も補助をしていただいているようなんですが、工業用水路、業水管の改修、耐震化といったものは、今、自治体の中でいうと優先順位がかなり低いんですね。なので、なかなか自治体がやりたがらない。そうすると、企業がどんどん困って、事業場自体が減っていく。私の地元の川崎は、JFEが今、工路を停止することになっています。経貨工業自体を代表するような企業が工路を停止するということで、事業そのものが縮小されます。