19:35
皆様、おはようございます。これより、予算委員会第8文化会を開会いたします。本文化会の試算を進めることになりました赤羽和義でございます。どうかよろしくお願いいたします。本文化会は、国土交通省所管について審査を行うことになっております。令和5年度一般会計予算、令和5年度特別会計予算、及び令和5年度政府関係機関中国土交通省所管について、政府から説明を聴取いたします。
20:04
国土交通省関係の令和5年度予算につきまして、その概要をご説明申し上げます。まず、一般会計予算の国費総額は、5兆8,714億円です。また、復興庁の東日本大震災復興特別会計に一括計上されている国土交通省関係予算の国費総額は、401億円です。このほか、自動車安全特別会計、及び財政投入士特別会計に所要の予算を計上しております。北海道、離島及び奄美群島に係る公共事業予算につきましては、多省関係予算を含め国土交通省予算に所要額を一括計上しております。財政投入士計画には、2兆3,275億円を計上しております。次に、令和5年度予算の基本的な考え方をご説明申し上げます。我が国は、豪雨や大雪等の自然災害の激甚化・頻発化や資源価格高騰等、内外の難局に直面しています。また、ウィズコロナへの移行を進めているところですが、交通・観光事業は引き続き厳しい状況にあります。一方で、GX、DXへの投資の加速や経済安全保障の強化等、新たな時代の課題にも適切に対応することが求められています。このような状況の中、国民の命と暮らしを守り抜き、現在の難局を乗り越えるとともに、デジタル田園都市国家構想の実現等により、新しい資本主義を加速させることが急務となっています。こうした認識の下、令和5年度予算では、国民の安全・安心の確保、経済・社会活動の確実な回復と経済好循環の加速・拡大、及び豊かで活力ある地方づくりと分散型国づくりを三本柱として、令和4年度第2次補正予算と合わせて、切れ目なく取組を進めてまいります。この際、公共事業を的確に推進するため、資材価格の高騰等を踏まえて、必要な事業料を確保するとともに、新担い手三本も踏まえ、施工時期等の平準化や、適正価格・後期での契約、必要な変更契約等による適切な価格転嫁等を進めてまいります。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。なお、時間の関係もございますので、詳細な説明は省略させていただきますが、主査におかれましては、お手元の印刷物の内容を会議録に掲載されますようお願い申し上げます。この際、お諮りいたします。 ただいま、齋藤国土交通大臣から申出がありましたとおり、国土交通省所管関係予算の概要につきましては、その詳細な説明を省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。以上をもちまして、国土交通省所管についての説明は終わりました。この際、文科委員各委員に申し上げます。質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。なお、政府当局におかれましても、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。これより、質疑に入ります。質疑の申出がありますので、順次これを許します。
23:41
皆様、おはようございます。公明党の平林昭です。本日は、質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。齋藤大臣、石井副大臣、清水政務官、含めまして、国土交通省の関係者の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。それでは、質問に入らせていただきます。まず初めに、中国自動車道の架けスマートインターチェンジに関してお伺いいたします。広島県秋太田町に位置しております、道スマートインターチェンジは、現在、東側の出入口のみ設置された、いわゆるハーフと呼ばれる状態になっております。これをフルの状態にする、すなわち反対の西側の出入口を増設することは重要であります。地元においては、アフターコロナに向けた新たなアウトドアの取り組みや、マイクロツーリズムなど、さらなる地域連携活動に取り組まれていると伺っており、期待が高まってきています。こうした期待にお応えするために、齋藤大臣ご判断のもと、今年度の準備段階調査に御選定いただき、国において調査は開始されていると認識をしております。そこで、齋藤大臣にお伺いいたします。家計スマートインターチェンジの調査の状況と、今後の方針について見解を伺います。
25:00
家計スマートインターチェンジは、中国自動車道の千代田インターチェンジと、都合地インターチェンジとの間にある、大阪方面への出入りのみが可能なスマートインターチェンジであり、平成16年12月に開通しております。一方、山口方面への出入りを可能とするスマートインターチェンジの古化については、秋太田町による検討の中で、災害時におけるリダンダンシーの確保などの必要性が確認されたことから、昨年9月に国による準備段階調査に着手したところでございます。準備段階調査においては、スマートインターチェンジの詳細な構造の検討や、利用交通量の確認などについて、現在、秋太田町と国が調査検討を推進しているところでございます。国土交通省としましては、引き続き、秋太田町やネクスコ西日 本と連携し、調査を推進してまいります。広瀬晃さん ありがとうございます。新年度令和5年度の14日に向けて、準備段階調査を進めていただけるということでございまして、大変ありがたく存じます。ぜひとも実行いただきまして、早期実現をお願い申し上げます。続きまして、広島市旭田区に検討されております、山陽自動車道の紅葉スマートインターチェンジについてお伺いできればと思います。構想場所は、広島東インターチェンジから西に3キロ程度、その構想場所からさらに3.4キロで、今度は広島インターチェンジがございます。やや近接したように感じられるかもしれませんが、広島は、市域でありましても、山や川によって地域間の移動が容易ではないと、こんな事情がございます。実際構想のご地元であります、紅葉地区の北、東、南の3方には山がありまして、また西には太田川が流れております。その川にかかる、太田川にかかる橋ですけれども、先日私も確認したんですが、センターラインがない2車線道路ということで、非常に狭いところを車両が注意をしながら行きかっていると、こういう状態でございます。また、一方で地元であります紅葉地区には、消防学校が位置しているということであります。平成30年の西日本豪雨災害では、日本4県から派遣された緊急消防援助隊の宿泳地として使われたということであります。このとき、地元県道の混雑により活動に支障をきたしたということも伺っておりまして、スマートインターの設置によってこの問題も改善され、豪雨災害が頻発している広島市域における意義はとても大きいと考えております。このようにいくえにも意義ある構想であり、先般、広島市松井市長も齋藤大臣の要望にこられ、私も同席をさせていただきました。その際には、現地視察も要請されております。地元の期待も高まる中、紅葉スマートインターチェンジの調査の状況と、今後の進め方に関しまして、国土交通大臣の見解をお伺いいたします。
28:09
スマートインターチェンジの設置につきましては、まず地方公共団体が主体となり、インターチェンジの必要性などの検討を進めていくということになっております。ご指摘の紅葉地区におけるスマートインターチェンジにつきましては、現在、広島市が山陽自動車道の広島東インターチェンジと広島インターチェンジとの間において、設置する場所や構造の検討、周辺の渋滞緩和や防災機 能の向上などの必要性の整理などを行っていると聞いております。国土交通省としましては、広島市に対し、引き続き必要な協力を行ってまいりたいと思っております。
28:51
ありがとうございます。広島市に引き続き調査をするようにということでございまして、国としてもできる限り御支援いただけるものと認識をさせていただいております。ぜひ、お時間もお忙しいと思いますが、御視察可能であればいただきまして、具体的な進め方の御検討をぜひともよろしくお願いを申し上げます。大臣、ありがとうございました。続きまして、トラック物流業界に関連した話題についてお尋ねをさせていただければと思います。トラック物流業界におかれましては、国民の暮らしと経済を支える物流の機関的な役割を担っていただいておりまして、心から感謝を申し上げる次第でございます。周知のとおりでございますが、2024年4月1日からトラックドライバーの時間外労働時間が年間960時間に制限をされます。これは物流に対する影響は甚大であると考えております。こうした中、国土交通省におかれましては、ドライバーの高速時間短縮を目的として、中継輸送と呼ばれる輸送形態の社会実験を実施されると伺いました。出発地と到着地の間に、荷物の出発地と到着地の間に中継拠点を設けまして、その拠点においてトレーラーのヘッドを取り替えたり、荷物そのものを積み替えたり、あるいはトラックはそのままで荷物もそのままでドライバーが交代すると、こういう3種類の方法を想定いたしまして、ドライバーは出発地から中継地点までの約半分の往復を運転すれば済むという方策でありまして、非常に重要だと思います。私の地元広島は関西圏と福岡圏のほぼ中間に位置しておりまして、山陽道と国道2号を利用するトラックドライバーがともに活用できる休憩施設の整備は有効であると考えております。実際令和3年度に国主体で実証された宮島サービスエリア、ここで施設のサービスエリアですけれども、これを利用した実証実験により事業者さんが効果を実感いただいたという声もあると伺っています。先日も宮島の御地元の初開地の市長、あるいは中国トラック協会会長が国土交通省に来られ、現在国道2号線にある佐方サービスエリア付近、これ近接しておりまして、トラックドライバー休憩施設を整備する要望に来られたと伺っております。その 整備の見通しに関しまして、国土交通省の見解をお伺いいたします。
31:39
お答え申し上げます。ご指摘の広島県初開地付近は、福岡県と関西県の中間に位置しておりまして、両都市圏間の日帰り圏内であることから、複数のドライバーが長い輸送工程を分担することで、日帰り運行を実現する中期輸送の拠点として需要が見込まれているところでございます。そのため、昨年、三葉堂の宮島サービスエリアにおいて、中継拠点としての有効性などを確認するため、実証実験を行ったところでございます。実証実験の結果といたしまして、双方向からのドライバーの日帰り運行が可能となりまして、車中泊の負担が軽減されるなど、その有効性が確認されたところでございます。中継輸送は、ドライバーの労働環境改善、また法令遵守に大きく寄与するものと期待されておりまして、物流の2024年問題の解決にも寄与するものというふうに考えております。このため、実験により得られました結果を踏まえまして、近傍の西広島バイパス、佐賀田サービスエリア付近での中継輸送の拠点の整備に向 けて、検討を進めてまいりたいと考えております。
32:52
ありがとうございます。整備に向けまして、検討を続けていくという御答弁でございました。是非とも実現に向けて歩みを進めていただければと思いますので、よろしくお願い申し上げます。続きまして、中国地方の大動脈であります国道2号線について2点お伺いできればと思います。まずは、広岩市中区域におけます西広島バイパスの東側延伸についてお伺いいたします。西広島バイパス、今の局長の御答弁にもちょっと出てきたかと思いますけれども、広岩市中心部から西側に伸びます国道2号のバイパス区間でありまして、無料の自動車専用道路であります。先ほど取り上げました酒田サービスエリアは、このバイパスの西端付近に位置をしているということであります。その反対の広島市街地周辺では、船入り出口で自動車専用道路は途切れております。このため、ここまで高架橋があるんですけれども、その高架橋を降りるためにですね、朝の通勤時間帯には船入り出口を先頭2枚1キロ以 上。その一つ手前の交互出口でも、この末端温の渋滞を避けるためにと考えられますが、4キロ以上の渋滞が発生しているということでございます。自動車専用道路が途切れるとともに、高架橋も途切れますので、その先の市街中心部、例えば原爆ドームがあったり、県庁や市役所がある、そういったエリアになりますけれども、その市街中心部に大量の交通が流れ込みますので、残念なことに高架橋設置地域と比較をしまして、今高架橋が設置をされていないこの中心部で交通事故がより多く発生をしているということも伺っております。市街中心部を目的地としない大型車両も中心部を通過しますので、騒音も問題になるということであります。これらを解決するために、西広島バイパスの都心部延伸は極めて重要と考えますが、本事業の進捗状況、そして今後の見通しに関しまして、国土交通省の見解を伺います。
35:19
お答え申し上げます。国道2号の西広島バイパスでありますが、広島市から初回しに至る延長19.4キロのバイパスでありまして、これまで17.1キロが開通しているところでございます。この西広島バイパスを整備することで、慢性的な交通事態の緩和、交通事故の削減、沿道環境の改善、こういったことが期待されているところでございます。未開通区間であります残る2.3キロの都心部の延伸区間でございますけれども、現在1日当たり約5万9000台から6万6000台ものの交通によりまして、深刻な渋滞が発生している状況でございます。早期の工事着手に向け、高架橋の詳細設計を今実施しているところでございます。引き続き地域の皆様のご理解、ご協力を得ながら、1日も早い完成を目指して整備を進めてまいりたいと考えております。
36:16
ありがとうございます。高架をしっかりと認識をしていただいているということで、今設計をしていただいているということと受けたまわりました。ぜひともその作業もお勧めをいただきまして、交通事故、低減、また渋滞低減、そういったものの効果を発揮できるようにしていただければと、ご期待申し上げます。よろしくお願いいたします。続きまして同じく国道2号線ですけれども、山口県の山口市、豊富市区間の整備についてお伺いいたします。この地域、大道と呼ばれているエリアになりますが、その両サイドは4車線なのですが、この大道というエリアのおよそ2.8キロメートルの区間のみが2車線であると、こういうエリアでございます。そうしますと、当然そのエリアに東からも西からも流入する際には、車線の絞り込みが必要であったり、あるいは沿道の出入り交通による進行阻害等が発生をして、速度低下発生をするということでございます。また、周辺には物流の拠点や産業団地も造成をされておりまして、こういった意味におきましても、交通の円滑な流れは重要であると考えております。山口豊富の両市長からも強い要望をいただいているところでございます。この克服、私もぜひ促進していくべきと考えますが、国土交通省の見解を伺います。
37:57
答え申し上げます。この山口県豊富市から山口の国土2号、バイパス事業あるいは克服事業によりま して、順次機能強化を進めてきております。現在、豊富市内の都道府各区を、これを令和7年度の開通に向け、工事を進めているところでございます。国土2号の残る2車線区間のうち、豊富市大道から山口市の全時間、これは浅井雄の速度低下、また事故などが発生しておりまして、課題が大きな区間だというふうに考えております。このため、この区間の整備方針の検討を行う目的で、国山口県豊富市山口市からなる検討会を、令和4年の3月に設置いたしまして、令和5年の2月16日の第3回の検討会では、これまでの検討結果を取りまとめまして、原動各区間で整備を進めるということを決定したところでございます。国土交通省といたしましては、今後県、市と連携いたしまして、都市計画変更の手続きに向け、引き続き準備を進めてまいりたいと考えております。
39:05
ありがとうございます。事故、渋滞、そういった影響があるので、重要性を認識していただいているということでございます。令和4年3月に設置された検討会、第3回目がつい先日、先週だったと思いますが、開設されたということも私も認識をしておりまして、原動ですね、今の道路の克服ということで方針が固まったということも伺っております。ぜひこの方向性を定めていただいて、都市計画変更手続きも迅速にご対応いただきまして、事業家に早期にこぎつけられるように、引き続きのご対応をお願いできればと思います。よろしくお願いを申し上げます。続きまして、日本海側の方に話をさせていただければと思います。産業自動車道の整備について伺えればと存じます。鳥取市から下関市にかけての日本海沿岸地域を結ぶ産運道は、国の骨格を形成する高速道路ネットワークの重要な一部になっております。当然地方創生を実現するためにも必要不可欠な社会インフラと認識をしております。このうち、島根県西部の舛添市周辺の九州路高津間は、高津川と舛添川という2本の川に挟まれた浸水想定区域内であるということで、洪水時に緊急輸送道路ネットワークが途絶してしまうなど、防災面の課題を有していると認識をしております。現在、松田市が一時避難所として防災公園を整備し、広域防災拠点としての活用を計画していると聞いておりまして、この防災公園と一体となった整備が有効であろうと考えております。防災面の課題解決のために、この九州路高津間の山陰道を早期事業化すべきと考えますが、国土交通省の見解をお伺いいたします 。
41:26
答え申し上げます。山陰道は鳥取県、島根県、山口県、これの主要都市を東西に結ぶ延長380キロの高規格道路でございます。このうち、島根県内においては、全体計画約181キロのうち、道行各間は11キロというふうになっております。ご質問のこの九州路インターチェンジから高津インターチェンジ間、これ3キロにつきましては、東西の隣接区間が共に開通済みのいわゆるミッシングリンクとなっております。また、この区間は、洪水浸水想定区域内に位置しておりまして、大雨などの災害発生時には、一般道路が浸水するなど、課題が大きな区間となっております。国土交通省といたしましては、この区間における高規格道路の必要性について、十分認識をいたしているところでございまして、早期に事業化できるよう検討してまいりたいと考えております。
42:27
ありがとうございます。3キロのミッシングリンク、その必要性十分ご認識いただいているということで、新規事業化、ぜひともご検討いただければと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。そして、三陰道、さらに西の方にまいりまして、山口県内についてまたちょっと伺えればと思います。道県内につきましては、未整備の区間が多くありまして、県境を超えた経済交流や連携を図る上で、大きなハンディキャップになってしまっております。その中で、三陰道の三住、長都間におきましては、地元の移行を踏まえまして、長都市へのアクセスを考慮した中間インターを設置する形で、都市計画手続きが進められております。この内容を先日、山口県知事、長都市長が、大臣、斉藤大臣に要望をされたところでありまして、私もご一緒させていただきました。三陰道、この三住、長都間の早期事業化に関しまして、国土交通省の見解をお伺いいたします。
43:44
お答え申し上げます。山口県内の三陰道につきましては、全体計画約110キロのうち、20キロが開通しておりまして、33キロが事業を進めているところでございまして、残る57キロが未事業化区間となっております。この未事業化区間のうち、三住、長都間、約10キロでありますが、2029年度から計画段階評価を進めておりまして、令和4年の8月に計画ルート体を公表し、令和4年の8月から山口県において、都市計画の手続きを進めているところでございます。この区間には、崩れやすい地層が分布しておりまして、中間のインターチェンジであります、尖崎インターチェンジでは、庁内の軌道乗り面を計画していることから、現在国土交通省におきまして、この乗り面の安全対策に要する費用の精査を行っているところでございます。国土交通省といたしましては、本事業の必要性は十分認識しているところでございまして、早期に事業化できるよう、検討してまいりたいと考えております。
44:49
ありがとうございます。ここも認識はしていただいているということで、早期事業化に向けてということのご答弁をいただきました。私も現地に足を運ばさせていただきましたが、崩れやすい地層ということで、技術者の方からご説明をいただいたところでございます。そういう難しさもございますが、ぜひともご検討を継続いただきますようお願いを申し上げます。そして、三位の、三点目になりますけれども、その長俊市の西側が山口県の下関市となります。その周辺区間であります豊田下関の整備も、九州方面からの人及び物の流れを考えますと極めて重要であります。ここがつながると一気に流れができてくるというところでございます。山口県知事及び下関市長からもご要望をいただいておりまして、私もこの区間の調査を推進すべきと考えておりますが、国土交通省の見解をお伺いできればと思います。
46:02
お答え申し上げます。先ほど申し上げましたとおり、山口県の山陰道、約20キロは開通いたしまして、33キロの区間で事業を進めているところでございます。特に山口県の下関周辺区間におきましては、現在、田原山豊田道路、これを事業中でございます。トンネルや橋梁などの工事を進めているところでございます。ご指摘の豊田から下関区間につきましては、九州から のアクセスを向上し、産業振興防災などの効果が期待される重要な道路と認識しております。田原山豊田道路をはじめとした周辺の事業の進捗状況、また地域の交通状況と踏まえまして、調査を実施してまいりたいと考えております。ありがとうございます。全国間の進捗も踏まえながらと思いますけれども、計画段階手続きに早期に着手できますよう、何卒よろしくお願いを申し上げます。最後になりますが、労務単価の引上げに関しましてお伺いできればと思います。労務単価の引上げに伴う賃上げですけれども、報道されておりますとおり、国土交通省は公共工事で働く人の賃金の基準となる労務単価を3月から全国平均で5.2%引上げることを決められたということでございます。11年連続の引上げでありまして、引上げ幅が5%を超えるのは9年ぶりとのことであります。歴代国交大臣の取組に深く敬意を表するところでございます。その上で重要なのは賃金の上昇でありまして、単価の引上げが賃金の引上げにきちんと反映をされているのか、また反映されるための仕組みができているのか、それが重要であると考えます。賃上げのこれまでの取組とその結果、また今後の取組について国土交通省の見解を伺います。
48:12
はい、お答え申し上げます。先生ご指摘のように、2月14日に本年3月から適用される公共工事設計労務単価を公表いたしました。全国全職種平均で前年度比+5.2%と11年連続上昇となり、最近の物価上昇を上回る大幅な引上げになったところでございます。これは国土交通大臣と建設業4団体のトップとで定期的に健康管管を行うなど、官民一体となって賃上げに向けた機運情勢を進めてきたといったことに加えまして、安定的な公共事業予算の確保、適正価格での公共工事の発注とダンピング対策、適正な受け入れ代金での下置き契約の締結促進のといった様々な取組が建設業界における賃上げに結びついた成果と認識してございます。この流れが今後地方公共団体や民間の工事にも広がり、技能労働者の賃金水準の上昇につながる好循環としてこれが維持・持続できるよう、官民一体となった取組の一層の推進に努めていきたいと考えておりますし、特に建設業界は高齢化が非常に進展しておりまして、若い人の入職を確保するといったことが喫緊の課題です。将来と担いで確保を進めることが非常に重要でございますので、引き続き関係業界と連携しまして、賃金上昇をはじめとした現場の技能労働者の処遇改善、あるいは公共工事での休休2日の確保など、働き方改革をしっかり進めまして、建設業を若い人たちが魅力を感じて入職して いただける産業にできるよう努めてまいりたいと考えてございます。
49:53
はい、ありがとうございます。本当に様々なご努力をしていただいておりまして、賃金自体も上昇傾向にあるということですので、こうした傾向、公共事業のみならず民間にも広がっていく、そのための努力を心からお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。大変にありがとうございました。
50:15
これにて平林明さんの質疑は終了いたしました。
50:24
金沢選出、自由民主党の小森拓夫です。初めて国土交通省に質問する機会をいただきました。斉藤大臣はじめ政府の皆様、そして委員会の方々、どうぞ本日はよろしくお願いいた します。昨年8月、日本海側を中心とする地域を大雨が襲いました。石川県では小松市などで大きな被害が生じ、金沢でも規模は小さいものの被害が生じました。当日の河川の状況について、市役所から後日、詳しく教えてもらいましたが、金沢市内の各河川の水位は大きく上がり、大規模な水害にはいたらなかったものの、これまで永遠と積み重ねてきた地水対策がなければ、被害がずっと大きなものになった危険があったと思われました。昨年の豪雨の特徴の一つは、日本海側を中心に、これまで豪雨被害に遭う経験が少なかった地域でも大きな水害が発生したことだと思います。地球温暖化の進行などもあり、今後も着実に地産・水対策を進めていかなければ、県民や市民の安全な生活を守ることはできません。そこで、私と同じ石川県選出で日頃からお世話になっております西田政務官に、頻発する大規模な水害等の防止に向けた決意について、まず伺います。
51:53
おはようございます。小森議員の質問にお答えをさせていただきたいと思います。毎年のように大規模な水害や土砂災害が頻発しており、全国各 地で甚大な被害が発生をしているところでございます。昨年の8月の大雨では、同業であります小森議員と私の地元の石川県を流れる柿原橋川においても、これまでの河川整備により被害の軽減が図られているものの、柿原橋川本線から越水、資線の舐谷川の堤防決壊、小松市街地の内水被害などが発生をいたしました。今後、気候変動による高漁の増加により水害の激甚化、頻発化が予想されている頃から、さらなる事前防災対策の強化が不可欠でございます。これらに対応するため、防災減災、国土強靱化のための5カ年加速化対策も活用しながら、ハード、ソフト、両面にわたる流域治水の取組を加速化し、災害に強い国土づくりにスピード感を持って取り組んでまいりたいと思います。以上でございます。
53:03
ありがとうございます。今の5カ年の加速化対策についても言及をいただきました。これまで計画的に授業を進めてきたところでございます。防災等の授業は数年、もしくはさらに長い年月を要するものも多くあるところでございます。加速化対策の期間も残すところが2年となりました。次の計画を早く作らなければ、先を見据えた授業を行うことができません。斉藤大臣に、令和8年度以降の新しい国土強靱化計画に向ける思いを伺います。
53:39
小森先生にお答えさせていただきます。激靱化、頻発化する豪雨災害、節迫する大規模地震、いつ起こるかわからない火山活動、火山災害等から、国民の皆様の命と暮らしを守ることは国の重大な責務と認識しております。これまで3カ年緊急対策、そしてそれに続く5カ年加速化対策等を含めて、防災減災国土強靱化の取組を進めてまいりました。一方、実施予定の箇所も残っております。気候変動による豪雨量の増加等も予測されているため、取組の強化が必要でございます。5カ年加速化対策後も、中長期的かつ明確な見通しの下、継続的安定的に取組を進めることが重要であると考えておるところでございます。現在、政府において検討している、新たな国土強靱化基本計画の策定に向けて、関係省庁と連携しつつ、しっかりと取組んでまいります。
54:39
大変力強い決意をどうもありがとうございました。石川県内でも様々な防災・減災の事業があるところでございます。国民の生命と暮らしを守るために、大臣始めとする国土交通省の皆様のご尽力をどうぞよろしくお願いいたします。続きまして、働き手の不足に関して伺います。今の不足と申しましたが、働き手の不足というよりは、働き手の減少の社会に入ってしまったという危機感を強く感じております。昨年12月の石川県の有効求人倍率を見ると、石川県全体で1.62倍、160人募集して100人しか応募がない状況であります。その中でも特に人手が不足している業種がありまして、国土交通省と関係の深い輸送機械運転の職業は2.96倍、3人募集して1人しか応募しない。建設採掘の職業は6.35倍、6人募集して1人しか応募しない。こうした建設業や運送業の働き手不足の状況に対して、国土交通省はどのように認識をして対策を講じているのか、参考人の答弁を求めます。
56:04
まず建設業の関係でございます。まさに先生御指摘のとおり、建設業界は多産業を上回る大幅にも高齢化が進んでございまして、もう30歳以下の人は1割ぐらいしかいないというような状況でございます。そのため、今後、処遇改善あるいは働き方改革をしっかり推進することによって、若い人に入ってもらえる魅力を感じてもらえるような職場に推進するため、将来の担い手確保育成について関係業界と一覧となって今取組を進めてまいっているところでございます。
56:52
運送業についてお答え申し上げます。トラックドライバーにつきましては、他の労働者と比較して労働時間が長く低賃金に置かれております。そのため、先生御指摘のとおり、近年、有効求人倍率約2倍のまま推進するなど、担い手不足が課題となっております。そのため、荷待ち時間の削減、適正な運賃の収受等により、労働条件を改善し、魅力ある職場づくりを行うことは急務と考えて取り組んでおるところでございます。
57:26
ありがとうございました。先ほど3倍6倍という数字を石川県の数字で用いましたけど、実はこれ大くくりの数字でありまして、さらに細分化したものだと、例えば土木だと7.75倍、建築部隊工事の職業だと27.63倍といったような有効求人倍率になっているところでございます。公共工事の実施については円滑に行われているというふうに聞いておりますけれども、同時に現場での人手不足の苦労は誠に深刻でございます。これから目を背けるわけには行きません。石川県のみならず、全国的に少子高齢化が今後加速化し、働き手の減少はますます深刻になるものと懸念されます。加えて今年はコロナからの脱却による往来や経済の活性化、インバウンド需要の復活、そしてこれまでサプライチェーンによる供給制約が経済を抑制してきたものの、こうした制約が緩んでいく傾向にあります。このように今後、労働市場の受給をさらに逼迫させる要因が数多くありますが、その中で実施されるのが、先ほど言及もありましたが、自動車運送業や建設業での働き方改革、とりわけ残業規制の強化が実施されます。両業界への時間外労働規制はこれまで適用が猶予されてきましたが、実施が来年4月に迫っております。働き方改革の重要性は、私も理解をしておりますけれども、この激しい人手不足の中で、万全と適用してよいものでしょうか。こうした働き手不足が深刻化する中で予定される働き方改革の建設業や運送業への適用に関する見解、そして対応について伺います。
59:14
ご指摘のとおり、建設業をおきましては、令和6年度から罰則付き時間外労働規制の適用を見据えまして、まず第一には賃金水準を引き上げて処遇改善を進めていくということです。時間を効率的に働くということと、それと、あとは、周期二日が実現できるように、後期の設定を適正化し、そのための働 き方改革を推進するといったこと。さらには、現場においてICTの活用やインフラ分野のDXを推進することによって、生産性を向上していくことといった観点から取り組みを進めているところでございます。今後とも国土交通省としては、関係業界と連携しながら、こうした取り組みをしっかり進めてまいりたいと考えております。
1:00:03
ありがとうございます。いろいろ取り組みをいただいているところでございます。この場ですぐに思い切ったご答弁がいただけないものは、とは承知しておりますけれども、先ほど申し上げましたように、今後人手を逼迫する要因は多く指摘をされております。また、一度離れた仕事に、なかなか人が戻ってこないというような話もよく耳にするところです。今後の経済の状況、あるいは雇用市場の状況に、よく目配りをしていただいて、適切に対応していただくことを要望させていただきます。関連しまして、建設工事の後期の適正化、そして施工時期の平準化について伺います。国の 直轄の工事では、先ほどもご答弁がありましたが、周期2日の確保などの配慮もなされ、都道府県などの発注でも取り組みがなされております。他方で、市町村や民間企業の発注する工事では、なかなかそこまで行き届かないのが実態でありまして、働き方改革を円滑に実施する上での不安材料の一つでもございます。また、予算の単年度主義の制約の下では、公共工事は年度当初の施工が少なく、現場が換算期となってしまう問題がございます。これについても、市町村レベルの取り組みが遅れていると言わざるを得ません。こうした工期の適正化、そして施工時期の平準化は、発注者側の一層の理解が必要な問題であります。市町村や民間企業に対して、国土交通省からさらに働きかけを行うべきだと考えます。また、それにとどまらず、民間の事業者に対しては、業界を所管する他の省庁も含めて、国全体として実態の把握や働きかけに取り組む必要があると思いますが、参考人のご答弁を求めます。
1:01:50
先生、御指摘のとおりでございま して、働き方改革をしっかり進めるためには、適正な工期設定、それと発注の平準化というのは非常に重要になります。工期の適正化につきましては、令和2年7月に中央建設業審議会で、工期に関する基準というものを作成し勧告したいとございます。これは公共工事にのみならず、民間工事も含めて、発注者に対して、この周知徹底を今、図っているところでございますし、発注時期の平準化という問題につきましては、先生御指摘のとおり、地方公共団体の取組をさらに進めていくことが大事ですので、総務省と連盟で繰り返し要請するほか、今、地方公共団体、特に市区町村ごとの平準化の状況を見える化することによって、他の機関との差を見える化することによって、改善を今進めているといった取組を進めてございます。さらに、長時間労働の削減という観点では、厚生労働省といろんな連携しまして、協議会での働きかけとか、あるいはモニタリングを一緒に調査するとか、といった取組をして、これは民間発注者に対しても働きかけを進めてきているところでございます。いずれにしても、先生御指摘のように、発注者の理解が非常に重要でございますので、関係省庁としっかり連携しながら、工期設定、あるいは発注の平準化の取組を進めてまいりたいと考えております。
1:03:16
時間外労働規制の適用を延長しないとすれば、時間はあと1年しか残っていないわけでございます。御答弁のあったように、常に問題意識を持って取組を進めていただいておりますけれども、まだ改善や取組の強化の余地もあるようにも思いますので、引き続きの取組をどうぞよろしくお願いいたします。「新産型」という言葉をお聞きしますけれども、給与・休暇、そして希望が持てる、働きやすい仕事にしていくためにも、政府当局におかれましての一層の御交配をどうぞよろしくお願いいたします。もう一つ、政府の発注する契約、そして企業の賃上げについて1点お伺いします。令和4年度から政府が発注する契約に関して、一定の賃上げを行う企業は、総合評価方式での加点を受けられる制度が始まりました。賃上げに熱心な岸田政権の肝入りの施策の一つであり、令和5年度でも同様の措置が取られる見込みだと聞いております。現在のやり方は、将来の賃上げを優遇する、すなわち過去の賃上げの実績ではなく、今後の賃上げの計画を表明することに対して、加点がなされます。そして計画を達成できなかった場合には、ペナルティを課すこととしておりま す。課題を指摘しますが、ペナルティを受けることを厭わなければ、賃上げの履行を見送ることができる、あるいはペナルティを避けようとすると、計画表明後、いかに経営環境が悪化しても賃上げを実施する必要があるなど、不確実性や不安定性を内在している制度だと思っております。既に改善を求める声も上がっているところでございます。これは財務省の主計局の担当になるとお聞きしておりますけれども、賃上げの計画に対してではなく、実績に基づいて加点をする方式に、近い将来移行すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
1:05:23
お答え申し上げます。今、委員お尋ねの公共調達の入札における加点措置につきましては、令和3年11月に閣議決定をされましたコロナ克服新時代開拓のための経済対策におきまして、企業の賃上げを促進するため、賃上げを行う企業から優先的に調達を行う措置を検討するとされたことを受けまして、令和4年4月以降の入札から導入された制度でございます。その際、この経済対策の趣旨を踏まえますと、できるだけ早期に企業の賃上げを促す必要がありますこ とから、賃上げ実績を確認した後に加点する方法ではなく、賃上げ表明により直ちに加点措置を実施し、年度等の終了後に実際に賃上げが実施されたことを確認する方法を採用したところでございます。その上で、ただいま議員から御指摘のございましたような、賃上げ表明による加点措置を受けながら、実際には賃上げをしないというものにつきましては、1年間の減点措置を課すことといたしておりますけれども、仮にこのような措置がございましても、実際に賃上げが行われていないとすればそれは大きな問題であるというふうに考えてございます。今後、事業者が行いました賃上げ表明につきましては、調達を行った省庁におきまして、賃上げの実績確認が行われることになってございます。その結果も踏まえながら、仮に賃上げ促進という制度の趣旨を逸脱するような実態が明らかになりました場合には、先生から御指摘のございました、実績に基づいて加点を行うといったことも含めまして、制度の改善や見直しを検討してまいりたいと考えてございます。
1:07:07
ありがとうございました。令和3年12月時点まさにおっしゃるとおりだったと思います けれども、時も流れておりますので、今後も実態に応じてよく検討していただきたいというふうに要望しておきます。残りの時間は、鉄道やバスなどの地域の公共交通について質問をいたします。コロナの影響で10年早くなってしまったと言われておりますけれども、地域の鉄道やバスなどは、コロナ以前から旅客数などの長期的な低落傾向が続き、いずれは思い切った手を打たなければならなくなる見通しでありましたが、コロナによる移動の制限などによりまして、一気に存続の危機に直面することになり、早急な対応を迫られている状況です。こうした地域公共交通ネットワークの現状、そしてそれを再構築していくこと、この問題意識について西田政務官に伺います。
1:08:11
お答えをさせていただきます。ローカル鉄道や路線バスをはじめとする地域公共交通は、国民生活や経済活動を支える不可欠なサービスであり、地方の活性化を図る上で重要な社会基盤でございますが、人口減少等による長期的な需要減に加え、新型コロナの影響により、引き続き多くの事業者が厳しい状況にあるものと認識をしているところでございます。こうした現状を踏まえ、地域の関係者が連携・共闘して、地域交通ネットワークのリーデザインを進めることにより、利便性、持続可能性、生産性を高めていくため、予算や法制度などを活用して地域をしっかり支援していく必要があるものと考えております。
1:09:00
ありがとうございました。今ご答弁いただいたのと同様の問題意識の下で、自民党でも昨年から関連する部会や議員連盟などで、事業者や自治体の意見に耳を傾け、精力的な議論を行ってまいりました。昨年夏の骨太の方針にも、地域公共交通ネットワークの再構築について踏み込んだ内容を記すことができ、国土交通省でも検討をいただいた結果、昨年末にご答弁のあったように、予算や制度面で大変大きな前進があったところでございます。4年度補正予算や5年度予算、そして今国会で審議される法案、これらの内容について、参考人から簡潔にご説明をお願いいたします。
1:09:43
鶴田大臣官房、公共交通物流政策審議官。
1:09:51
まず予算ですけれども、社会資本整備総合交付金ですとか、財政投入資などの新しい枠組みを含めまして、令和4年度補正予算、及び令和5年度当初予算案におきまして、総額約1300億円を計上するなど、地域公共交通のリデザインを図るための各種メニューを措置しております。それから法案ですけれども、今国会に提出しました地域公共交通の活性化再生法等の改正案におきまして、ローカル鉄道について、地方公共団体または鉄道事業者からの要請に基づいて、国土交通大臣が組織する再構築協議会、それからバスタクシー等につきまして、交通DXGXを推進する事業の創設などを盛り込んでございます。
1:10:45
ありがとうございます。先ほど1300億円という数字について御答弁をいただきましたが、3年前まではこれは例年400億円に満たなかったレベルのものでございます。そしてまた、社会資本整備総合交付金の枠の一部を新たに使えるようになったということで、これも大変画期的な制度の変更だというふうに思っておるわけでございます 。今後はこれらを活用しながら、各地域の公共交通を一つ一つ持続可能なものにしていく取組を進めていく段階に入ります。これからの地域公共交通を考える際の鍵となる概念は、外部効果の算定だと私は思っております。鉄道やバス事業単体の営業の収支で存続などを判断するのではなく、鉄道やバスの路線の存在によって会社の収支の外側で生じている社会的な便益、例えば通学の利便性や観光客の呼び込みなどの効果も合わせて考えるべきだと思うものであります。私は約10年ほど前に出港先の石川県庁におきまして、企画振興部長として、北陸新幹線の並行在来線の会社の設立、営業準備、地域の鉄道やバスの支援を行い、そしてまた西田政務官のご地元である野兎地域を走る第三セクターの野兎鉄道の役員を務めました。野兎鉄道はご多分に漏れず、利用人員の減少、そして工場的な赤字に苦しむ会社でしたが、高校生などの通学取算でもあり、また観光客による利用も見られる鉄道です。鉄道の収支だけを見れば廃止が合理的だと評価することもできたかもしれませんが、北陸新幹線の金沢会議を控えた時期に、通学など地域住民の利便性や観光客呼び込みの効果を生じさせるためにも、石川県、そして周辺の市町の居室により経営安定化のための基金を作りました。観光列車「野兎里山里海号」の新車両の購入や既存の車両の修繕などに当てて、鉄道と会社を 存続させる基盤の整備を行ったところです。これによりまして、新幹線金沢会議を行う観光利用の増加に寄与することができ、コロナ禍までの数年間は、王子を上回る営業収入を上げることとなりました。滋賀県の大海鉄道沿線の地域公共交通再生協議会では、クロスセクター効果等の分析が出されております。先進的な対応の一つとして注目をしております。これがどのような考え方に基づく分析か、簡潔に御紹介をお願いします。
1:13:35
御指摘の大海鉄道につきましては、医療、商業、観光、教育など様々な行政分野における経済効果を数値化する、いわゆるクロスセクター効果の分析の結果、バス等に代替した場合に必要となる費用が、鉄道を維持するために必要となる費用を上回ることが確認されておりまして、その結果に基づき、上下分離への移行を決定したと承知いたしております。ローカル鉄道につきましては、御指摘のとおり、鉄道事業の収支だけではなくて、地方自治体の多様な行政分野に与える影響についても、評価・検討すべきと考えております。
1:14:19
ようやく御説明いただいて、大変どうもありがとうございました。今お話がありましたように、鉄道を廃止した場合に追加的に必要となる分野について、分野別の代替費用というのを算定しておりまして、これが約19億円というふうにお聞きをしておりますけれども、この金額にも基づきまして、上下分離方式を採用して、自治体の関与を強めながら、鉄道の存続の方針を打ち出したものでございます。先ほど私が述べました外部効果、これを数値化する大変先進的な取組でもございますし、私のときにやらなかったんですけれども、先ほどの元鉄道の支援の考え方も、ベースとしては同じような考え方に基づいて行ったものだというふうに評価をしているものでございます。現在、私の地元の金沢市、そして西田政務官のご地元の3つの市や町を含めた、石川中央都市圏地域公共計画の案が作成中でありまして、利用者の減少などの課題に取り組んでおるところでございます。自治体が負担をして公共交通への関与を強めるためには、県民や市民の理解も必要ですし、政府としてこうした自治体の背中を押す支援も期待されるところです。危機に瀕する地域公共交通を守ること は、外部公開によって恩恵を受ける沿線住民等を守ることそのものだというふうに考えておりますけれども、地域公共交通を守ることにつきまして、国土交通大臣から力強い決意をお伺いできればと思います。
1:15:58
今小森委員のこれまでのご経験に基づくいろいろなお話、大変質疑を聞かせていただきまして参考になりました。おっしゃるとおり、地域の公共交通を守ることは、その地域の皆さんの暮らしを守ることそのものだと思います。これまでどちらかというと、事業者任せのところがございましたけれども、非常に危機的な状況にあるということを踏まえまして、事業者や地域地方公共団体と一緒になって、そして国もしっかり支援をする。この3者が真剣に話し合うということが非常に重要だと、このように考えているところでございまして、私たちも共に作る競争と、この考え方でこれからの地域公共交通を守っていくということを、その議論の中心に国も入っていきたいと、このように思っております。国として、ローカル鉄道や地域の路線パスなど全国において、地域交通ネットワークのリデザインを進め、利便性、自在化可能性、生産性を高めていくため、地域の取り組みをしっかりと後押ししていく決意でございます。このため、予算、法制度、あらゆる政策ツールを活用して、本年を地域公共交通再構築元年としたいと、このように決意しております。
1:17:31
大変素晴らしい御答弁、本当にどうもありがとうございました。暮らしそのものだというふうにも言っていただきまして、本当に感謝をしております。そしてまた、今回の法案の中でも大臣おっしゃったように、国が全面に立ってこの問題に対応するといった内容も盛り込んでいただいておりまして、それにつきましても大変感謝をしております。少子高齢化が進む中、地域公共交通を取り巻く環境は、今後も厳しさを増していきます。例えば、条件分離の方式などを通じて、自治体や公的セクターが支えていかなければならないというふうに思っております。及び、御承知になりがちな自治体を支援することによって、地域公共交通ネットワークを初めて持続可能なものとしていくことができるというふうに考えておりまして、私 もこの問題に引き続いて取り組んで参る所存でございます。本日は大変どうもありがとうございました。(質疑は終了いたしました)
1:18:43
おはようございます。自民党富山県第二区の上田英春です。予算委員会文化会において質問の機会をいただきありがとうございました。今回は道路共生について質問いたします。すべて道路局長に答弁をいただきますので、大臣ご多忙だと思いますので、ご退出いただいて結構でございますので。私は平成11年から令和3年9月まで、約22年間、県議会議員を務めておりました。議員の仕事の一つは、地域の方々の話を聞き、実現に向けて汗を流すことだというふうに思っております。最も多い要望が道路でありました。道路は、街の今を変え、未来を創造する社会資本であります。明日のために、未来のために、必要不可欠なインフラであります。その趣旨で思いを込めて、以下、通告に従いまして質問をいたします。富山県の歴史は、水との戦い、治水の歴史でありました。そして、現在進行形でもあります。黒部川、片貝川、早月川、上丸寺川、神津川といった、崩壊が著しい急流河川、一級河川の恩恵に預かりながらも、その氾濫に悩まされ続けました。先人の方々は、水を収め、ダムを築き、水力発電により電力を生み出すことで、アルミ産業等の製造業を呼び込み、今日では日本海側有数のものづくり県となっております。粘り強く積極進出の県民性によって、製造の現場で作られた製品、商品が、全国各市に向けて出荷されており、その物流を支える社会支援が道路であります。国道8号は、富山県を貫く主要幹線道路であり、通勤・通学を支える生活道路であり、経済活動を支える産業道路でもあります。まず、道路局長に伺います。国道8号の整備については、富山県東部地域において、北陸新幹線開業と同時期に、乳前黒部バイパスが暫定2車線で供用開始となり、平成28年2月までに、大洲・アメリカバイパスが前線4車線で供用開始となりました。現在、乳前黒部バイパスでは、原動拡幅が集中的に取り組まれ、渋滞が著しい黒部市・大洲市の区間では、昨年12月の補正予算において2億円、そして昨年12月の補正予算では、大幅増額の5.5億円が計上され、渋滞緩和解消に向けて、精力的に進めていただいていることに、改めて感謝申し上げます。補正予算で計上されるということは、その事業の必要性、緊急性が高いということだと認識をしておりますが、国道8号乳前黒部バイパスにおける現状と、今後の早期完成に向けた取組について、また、乳前黒部バイパスの全国間となる新潟県との県境の老朽化の著しい城山トンネル・予行トンネルの新規トンネル整備の早期着手と、大洲市・アメリカ市内の交通安全対策・水突事故防止対策について、道路局長に伺います。
1:22:49
お答え申し上げます。国道8号の乳前黒部バイパスでありますが、乳前町から魚津市間の国道8号における交通渋滞緩和を目的とする16.1キロのバイパスと、限度各区の事業でございます。全体16.1キロのうち、これまでバイパス区間であります乳前町・魚津から魚津市・江口の間の延長14キロが、暫定2車線で開通しております。現在4車線化に向けまして、橋梁設計及び改良工事を進めているところでございます。また、限度各区間でございます乳前町・久抜山から魚津の間の延長2.1キロにつきましては、令和3年の4月に公表いたしました防災・減災国土強靱化に向けた道路の5か年対策プログラムにおきまして、今後5年程度での完成を目指すとしております。用地買収、改良工事を現在進めているところでございます。引き続き、地域の皆様のご協力いただきながら、乳前黒部バイパス、いずれの区間におきましても、1日も早い完成を目指して、しっかり整備を進めていきたいと考えております。また、白山トンネル・横尾トンネルを含む国道8号、麻生町・宮崎地区から横尾地区に至る延長3キロの区間でございますけれども、報道の狭い京生トンネル、また、当期の都藩府のなどの課題を有する区間であって、これにつきまして、北陸地方整備機構の防災検討会議におきまして、防災対策優先区間というのに位置づけております。この区間の対策を検討するにあたっては、この国道8号周辺に土砂災害リスク箇所等が存在することから、現在これら課題の詳細な調査を現在進めているところでございます。次に、宇和内市南メリカにおける追突事故防止対策については、現在、宇和内市内のミラージュホール前交差点、及び南メリカ市内の上島北交差点におきまして、令和2年度に左折車線を設置するなどの事故対策事業に着手し、現在、鋭意工事を進めているところでございます。引き続き、地域の皆様のご協力をいただきながら早期完成を目指して、しっかり整備を進めていきたいと思っております。
1:25:14
しっかりとした対応をよろしくお願いいたします。また、富山県は400年以上の歴史を有する「薬の富山」でもあります。県内全域に製薬メーカーが数多く立地し、雇用と地域経済を支えております。薬の原材料は主に中京方面から運ばれてきますが、4車線化が進められております東海北陸自動車道は、岐阜県内の飛駄トンネル、富山県内の袴越トンネルは、危険物、積載車両の通行が禁止とされているため、へこして走る国道41号が、薬の富山にとって生命線、大動脈となるわけですが、県境の国道41号井の谷・二重原区間は、連続雨漏、通行規制があり、産業、経済活動、地域振興に支障をきたしてきました。その解消を図り、平常時、災害時を問わない、安定的かつ円滑な輸送を確保するため、高規格幹線道路、富山・高山連絡道路が計画整備されており、井の谷・二重原道路、大沢の富山・南道路が、当初予算だけでなく補正予算も積極的に投入されておりますことに、改めて感謝申し上げたいというふうに思います。要求なきところに査定なしという考えのもと、私もこの道路の必要性、重要性を強く認識しており、一昨年、昨年と先輩議員、また藤井富山市長、また地元の方々と現地視察を行い、要望を富山河川国道事務所、そして新潟市の北陸地方整備局に働きかけてまいりました。ここで道路局長にお伺いいたしますが、井の谷・二重原道路、大沢の富山・南道路の整備状況と、今後の早期完成に向けた所見を伺いたいと思います。
1:27:30
お答え申し上げます。富山・高山連絡道路、これは高山から岐阜県の高山市に至る延長80キロの高架道路でございまして、国道41号における交通渋滞の緩和、また、雨量規制による通行止めの解消、地域産業の活性化などの整備効果が期待されているところでございます。この富山・高山連絡道路の一部を構成いたします、井の谷・二重原道路につきましては、延長7.4キロのバイパス事業でございまして、これまでに富山市のいおり谷から、二重原の延長3キロが開通しております。現在、富山市の井の谷から、片掛間の延長1.6キロにおきまして、改良工事、供料株、常務工事を進めているところでございます。また、大沢の富山南道路につきましては、12キロのバイパス事業でございますが、平成26年度に事業化いたしまして、現在、道路設計、用地買収、改良工事、供料の株工事を進めているところでございます。引き続き、地域の皆様のご協力をいただきながら、1日も早い完成に目指して、しっかりと整備を進めてまいりたいと思っております。