19:35
これより会議を開きます。災害対策に関する件について調査を進めます。強く、しなやかな国民生活の実現を図るための防災減災に投入しする国土強靱化基本法の一部を改正する法律案、基礎の件について議事を進めます。本件につきまして、小泉隆二君ほか4名から、自由民主党無所属の会、立憲民主党無所属、日本維新の会、公明党及び国民民主党無所属クラブの5派共同成案により、お手元に配布いたしておりますとおり、強く、しなやかな国民生活の実現を図るための防災減災に投入しする国土強靱化基本法の一部を改正する法律案の草案を成案とし、本委員会提出の法律案として決定するべしとの同意が提出されております。
20:25
提出者から趣旨の説明を求めます。 小泉隆二君。
20:30
本起草案の趣旨及び内容につきまして、提出者を代表して御説明申し上げます。強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災減災等に資する国土強靱化基本法は、大規模自然災害等に備えた国土強靱化の推進に関し、その施策を総合的かつ計画的に推進し、もって公共の福祉の確保、並びに国民生活の向上及び国民経済の健全な発展に資することを目的といたしまして、平成25年に議員立法により制定されたものであります。同法に基づきまして、国土強靱化に関する施策の基本となる国土強靱化基本計画が策定され、同計画等により、総合的な国土の強靱化に向けた取組が進められてまいりました。また、近年の自然災害の頻発化、激甚化等を受け、基本計画に加えて防災減災国土強靱化のための3カ年緊急対策及びこれに続く防災減災国土強靱化のための5カ年加速化対策による国土強靱化の取組が実施され、大きな効果を上げています。5カ年加速化対策の終了後も、中長期的かつ明確な見通しの下、継続的安定的な対策の実施が求められているところでありますが、一方でこれらの対策は法律に根拠を持たないものであり、今後の継続性等に不安の声もございます。また、基本計画の策定にあたり、政府が意見聴取を行ってきた学識経験者等で構成される会議体にも、法律に根拠がなく、制度的な公正性及び中立性が必ずしも十分に担保されていない存在となっております。本基礎案は、こうした状況に鑑み、中長期的な見通しに基づき、国土強靱化に関する施策を引き続き、計画的着実に推進するため、国土強靱化実施中期計画に関する規定及び国土強靱化推進会議に関する規定を目標とするものであります。次に、主な内容についてご説明いたします。第一に、政府は国土強靱化基本計画に基づく施策の実施に関する国土強靱化実施中期計画を策定し、同計画に計画期間、実施すべき施策の内容及び目標を定めるとともに、施策の進捗状況、財政状況等を踏まえ、推進が特に必要となる施策の内容及び、その事業の規模を定めるものと、定めるものとすることとしております。第二に、国土強靱化実施中期計画の作成及び実施に係る所要の措置を整備することとしております。第三に、国土強靱化推進本部に国土強靱化推進会議を設置し、その組織等について定めることとしております。第四に、この法律は交付の日から施行することとしております。なお、政府は速やかに国土強靱化に関し、実施すべき施策の実施状況の評価の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて、所要の措置を講ずるものとすることとし ております。以上が本起訴案の提案の趣旨及び主な内容であります。何卒速やかに御賛同くださいますよう、お願い申し上げます。これにて、趣旨の説明は終わりました。本件につきまして、発言を求められておりますので、順次これを許します。
24:27
立憲民主党長野参区の小津武です。自然災害に強い国づくりを行っていくため、国土強靱化基本法がより良い法律となるよう、三つ質問いたします。一つ、会計検査員の指摘により、不適切な評価方法の事例が判明いたしました。評価方法を改善しなければ同じことが起こり得る可能性があります。不足には、政府は速やかに国土強靱化に関し、実施すべき施策の実施状況の評価のあり方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づき、所要の措置を講ずるものとするとあります。この条文ですと、必要がないと判断した場合には、評価方 法の改善を行わないということも考えられますので、以下確認させてください。この不足での検討状況は、会計検査員の指摘状況や行政事業レビューなど既存の評価方法が不十分だったことが立法事実との理解でよいか、評価方法の改善は必ず検討の上で行われるとの理解でよいか。2つ、国土強靱化基本計画は、アンブレラ計画と言われますが、防災基本計画、国土形成計画、社会資本重点整備計画等の他の計画等の整合性はどのように確保していくのか。3つ、第16条第2項では、国土強靱化に関する施策の推進に関し、密接な環境を有する者の意見を聞かなければならないとあります。密接な環境を有する者とは具体的にどのような人を想定しているのか教えてください。以上、ご答弁お願いいたします。
26:08
1番目の質問に答えさせていただきます。今回の会計検査員からの指摘は、いずれも支出額などの係数を把握せず、また施工の遅れ、閣議決定枠外への支出などフォローアップも十分ではなく、適切な評価を行うこと ができなかったと認識しています。これらについては、政府においてすべて速やかに評価の在り方を見直すこととなると承知しています。さらにこれに加えて、見直すべき点がないか、精査し要改善点が見つかれば、政府においてすべて是正措置を取ることとなると承知しています。
26:55
2つ目のご質問にお答え申し上げます。国土強靭化基本法において、国土強靭化基本計画は、国土強靭化に関して他の国のほかの計画の基本となることが定められており、ご指摘の国土形成計画や社会資本整備重点計画などの上位計画にあたり、上位計画と下位計画が法律上整合して策定されることが予定されております。計画の策定の実務においても、これらの国のほかの計画が策定または改定される際は、内閣官房において国土強靭化基本計画との整合性が確認されております。例えば、社会資本整備重点計画の場合、担当省庁は財政当局とも調整をし、同じ施策については国土強靭化基本計画と社会資本整備重点計画で同一の指標を用いるなど、整合性が確保されております。また、計画の策定後においても、毎年その指標の進捗状況をフォローアップすることなどを通じて、整合性が確保されるよう連携しながら整合性を保つための取組がなされております。引き続き、内閣官房がしっかりと総合調整機能を発揮することで、整合性の確保が図れるものと考えております。
28:26
三番目の問いに答えさせていただきます。実際の運用に当たっては、密接な関係を有するものとして、日本経済団体連合会などの経済団体、日本医師会、全国社会福祉協議会、全国農業共同組合中央会、全国消費者団体連絡会などから幅広く意見聴取を行っております。さらにパブリックコメントに応じて国民の皆様から広く意見を募っているところ、影響力の大きな人の意見が反映されるのではないか、との委員御指摘については御懸念に当たらないと理解しております。国土強靭化は国、地方公共団体のみならず、企業、国民一人一人が一丸となって取り組んでいくものであり、そうした観点からも様々な立場の方からの意見を聞くことが重要と認識しております。
29:16
ご答弁ありがとうございました。以上、質問を終わります。ありがとうございました。
29:28
日本共産党の田村貴昭です。改正案では新たに中間計画を新設することにしていますが、基本計画に盛り込まれた対策の中から重点的かつ集中的に取り組む対策として策定されるとされています。そして次期基本計画の個試案には国土形成計画と一体として推進するとして、リニア中央新幹線新東名、新名信等により三大都市圏を結ぶ日本中央回路、箇所の形成を新規に追加しています。深刻な災害が毎年のように起こり、南海トラフ巨大地震、火山大爆発の可能性が指摘されている中で不要不急の大型開発が防災減災の名で進められるのはあってはならないし、私はおかしいと考えます。いかがですか。
30:23
先生ご指摘のとおり、リニア中央新幹線、あるいは新東名、新名信、こういったもので三大都市圏を結ぼう、日本中央回路という構想がございます。確かに今、基本計画改定中です。この夏が目途ですけれども。それに向けて素案を出しまして各界から意見をもらう。パブコメも出します。その素案の中にこの三大回路という言葉が入っているのは事実でございます。先生おっしゃるように、開発ではあってはならない。ただ、事前防災という観点から見ると、この南海トラフ地震、あるいは首都直下型地震、こういったものを強く想定しなければいけない現下の状況においては、首都機能のバックアップ、首都機能の代替、首都機能を分散する。
31:12
そういった首都機能全体を見てどうするんだという発想のアプローチもないと、全く個々の点を打っているだけでは収まらない。そういう災害のスケールもございますので、あくまで開発ではなくて、事前防災の観点でしっかりとやりたいと、御指摘を踏まえてやりたいと思います。田村君。
31:35
肝心の防災災害対策の方についてもう一問伺いますが、幼稚園保育所養護施設や学校高齢者施設、災害対策本部が設置されている自治体の庁舎、指定避難所など、こうした施設が、津波や洪水、土砂災害など、災害の危険が想定されている地域に多く立地されています。早急な対策が求められています。しかし、例えば介護施設で見ると、危険地域からの移転は、これ強靭化対策の対象となっていないというふうに聞いています。こうした問題を改正案では解決できるのか、他の施設も含めてどうなっているのか教えてください。
32:20
危険なエリアからの移転、それに対する助成、大変重要な論点であり、最近特にそういうニーズが高まっています。声も大きくなってきています。これは法律の問題ではなくて、今回の法改正に基づいて作られるであろう実施中期計画。中期計画において、所管省庁がこれは強靭化の予算にしたい、強靭化として焦点を当てたい、財務当局がそれでもいいですよ、という了解が取れれば、このご指摘の介護施 設の移転補助を強靭化予算として組むことは可能でございます。その点、ご理解いただきたいと思います。
33:05
可能であるならば、なぜこれを今までやってこなかったのか、ということになりますよね。そして財務省の決裁までいると、これすぐに必要な対策じゃないですかね。そうしたことの問題がわたってしばあると思います。そして危険地域からの移転、建て替えというのは、これ地方自治体からの要望でもあります。防災減災対策というのは、地域で必要とされる対策を、住民などの参加で計画し、実行することが、これ不可欠であります。しかしながら、大規模インフラ整備を進めるだけでは、国民の財産、そして命を守るために、国が責任を果たしているとは言えません。必要なことは、国による上からの対策の押し付けをやめて、地域の住民や地方自治体が取り組もうとしていることを、国が寄り添って支援する、すぐ支援する。これが必要に大事であると考えます。さらって、日本共産党は、国土強靱化基本法の一部改正案に反対するということを述べまして、意見と質疑を終わります。
34:33
このにて発言は終了いたしました。お分かりいたします。強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災減災に投入しする国土強靱化基本法の一部を改正する法律案の起草の件につきましては、お手元に配付しておりますとおりの草案を委員会の成案とし、これを委員会提出法律案と決定するに賛成の諸君の記述を求めます。記述多数。よってそのように決しました。なお、ただいま決定いたしました本法律案の提出手続等につきましては、委員長にご一人願いたいと存じますが、ご異議ありませんか。ご異議なしと認めます。よってそのように決しました。この際、高取周一君、ほか4名から、自由民主党無所属の会、立憲民主党無所属、日本維新の会、公明党及び国民民主党無所属クラブの5派共同提案による国土強靱化の推進に関する件について、決議室の人の同意が提出されております。
35:36
提出者から趣旨の説明を求めます。委員長。小山伸郎君。
35:41
ただいま議題となりました決議案につきまして、提出者を代表してその趣旨をご説明申し上げます。案文の朗読により趣旨の説明に返させていただきます。国土強靱化の推進に関する件、南海トラフ地震、首都直下地震、日本海溝、千島海溝周辺海溝型地震等大規模地震災害が切迫し、気候変動の影響により災害が激甚化、頻発化する中、我が国に住む全ての人の命と暮らしを自然災害から守るため、平時から大規模自然災害への事前の備えを行うことが極めて重要である。政府は、国民の生命、財産、暮らしを守り抜くため、防災・減災・国土強靱化の取組を継続的安定的に進めていくことが必要であることを深く認識し、強くしなやかな国民生活の実現を図るための、防災・減災等に資する国土強靱化基本法の一部を改正する法律の施行に当たっては、特に次の事項の実現に万全を期するべきである。1つ、令和5年5月に会計検査院が公表した防災・減災・国土強靱化のための3か年緊急対策に関する会計検査の結果についてを踏まえ、支出墨学の把握、確認欠点に沿った執行、未完了の工事の実施による効果の発言、合理的でない不要に関する改善に真摯に取り組み、国民に対して十分な説明を行うこと。2つ、国土強靱化実施中期計画の実施に当たっては、国土強靱化基本計画が他の基本計画の基本となるアンブレラ計画であることを踏まえ、社会資本整備重点計画等と整合性をもって取り組みを推進すること。3つ、近年、我が国では豪雨災害が激甚化、頻発化し、各地で甚大な被 害が発生しており、また近い将来の発生の切迫性が指摘されている大規模地震では甚大な被害がもたらされることが想定されていることを踏まえ、国土強靱化に関する施策を大規模自然災害に係るものを集中的に行うことについて検討すること。身に決意する。以上です。これにて趣旨の説明は終わりました。採決いたします。本動議に賛成の諸君の起立を求めます。起立多数。よって本件は本委員会の決議とすることに決しました。この際、本決議に対し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。
38:25
只今の決議につきましては、その趣旨を十分に尊重して、適切な措置の実施に努めてまいります。お分かりいたします。本決議の議長に対する報告及び関係政府当局への参考操作等の決議につきましては、委員長に御一員願いたいと存じますが、御異議ありませんか。御異議なしと認めます。よってそのように決しました。次回は広報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。ありがとうございました。