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参議院 財政金融委員会

2023年06月01日(木)

4h37m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7505

【発言者】

酒井庸行(財政金融委員長)

柴愼一(立憲民主・社民)

梅村聡(日本維新の会)

大塚耕平(国民民主党・新緑風会)

井上哲士(日本共産党)

神谷宗幣(各派に属しない議員)

堂込麻紀子(各派に属しない議員)

酒井庸行(財政金融委員長)

河村小百合(参考人 株式会社日本総合研究所調査部主席研究員)

黒江哲郎(参考人 元防衛事務次官 三井住友海上火災保険株式会社顧問)

森信茂樹(参考人 東京財団政策研究所研究主幹)

纐纈厚(参考人 国立大学法人山口大学名誉教授)

古川俊治(自由民主党)

勝部賢志(立憲民主・社民)

上田勇(公明党)

浅田均(日本維新の会)

大塚耕平(国民民主党・新緑風会)

小池晃(日本共産党)

神谷宗幣(各派に属しない議員)

堂込麻紀子(各派に属しない議員)

1:10

おはようございます。ただいまから財政金融委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。昨日までに赤松健君が委員を辞任され、その付欠として、臼井昭一君が占任をされました。政府参考人の出席要求に関する件についてお分かりいたします。我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、財務省資金局次長前田敦君、ほか7名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することにご異議ございませんか。ご異議ないと認め、採用決定をいたします。我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案を議題とし、質疑を行います。質疑のある方は、順次ご発言をお願いいたします。

2:05

柴信一君。

2:08

おはようございます。理系民主社民の柴です。柴信一です。引き続き質問をさせていただきたいと思います。この防衛財源確保法については、まずは政府による43兆円の買い物リストが示されて、この法案というのは、そのお金をどう区分するかというものだというふうに思っています。そうであるならば、買い物リストそのものの納得感がなければいけないんじゃないかというふうに思っていまして、国民に負担を求めるのであれば、その妥当性について丁寧な説明が必要だというふうに思います。そしてまずは、国会での丁寧な説明、丁寧な議論が必要だというふうに思っています。政府はGDP2%ありきではなくて、現実的なシミュレーションに基づく積み上げによるものとしていますが、その詳細はまだ明らかになっていないというふうに思っています。積み上げた結果としての5年間で43兆円、単年度でいうと8.9兆円でしょうか、の規模となりますが、これは金額ベースで世界第何位の防衛費の額となるのか、現状が何位で、この抜本的な強化によって何位になるというふうに認識しているかお答えを教えてください。防衛力整備計画では、令和9年度における我が国の防衛関係費は、8.9兆円程度に増額されるものとされていますが、5年後の諸外国の防衛費の水準や為替水準について見通すことは困難であるため、令和9年度における諸外国との比較をお示しすることは困難です。石橋委員長 将来のことは分からないということはそうなんだなというふうに思っていますが、まさにドイツにGDPで抜かれるという予測もあるということでいけば、どうなるか分からないということですが、GDP2%一つの確保区画目安として防衛費の整備に取り組むとすると、国力に応じた順位になるんじゃないかと。報道によれば、今現在9位のものが3位になるというふうに報道されていますが、そのことについては認識されていますか。防衛省大臣下坊 模木審議官 お答えいたします。各国の比較というものをするためには、それを行う時点というものを揃える必要があると考えているところでございます。我が国の防衛費が8.9兆円となりますのは、令和9年度の見込みでございますので、令和9年度を見通すということが必要になるわけでございます。その観点で諸外国を見渡しますと、例えばロシアのウクライナ侵略を受けまして、各国国防費の増額、課除を切っている傾向がございます。イギリスなどは国防費を対GDP費3%まで増額するとか、あるいはドイツも対GDP費2%以上を維持する、こういった動きもあるわけでございます。お隣の韓国も国防費年平均増加率5.8%というような計画があるように報じられているところでございます。またロシアとウクライナ、まさに今武力行使を行っている国もあるわけでございます。こういった国もある中で、5年後の国防費を具体的に各国がどのようになるのかということを責任を持って見渡すことはとても困難であるということを、専務官から申し上げたところでございます。また、為替水準につきましても同様でございますし、また諸外国の国防費を見る際には、公表されている国防費の内訳も必ずしも一様ではございませんし、各国との予算制度も異なっているところでございますので、その他かというものを比較し順位を同意するということは非常に困難であるというふうに考えているところでございます。したがってまして、令和9年度の諸外国の防衛費と我が国との比較を責任を持ってお示しするというのは困難であるということでございます。

6:15

石橋委員長君。

6:16

それがいいとか悪いとかということではなくて、例えば9位の日本が3位になるというようなことがどのように意味を持つのかということを含めて検証されていないとすれば、私は驚きかなというふうに思っています。その順位となることをどう認識しているのか、妥当と考えているのかということも含めて議論を進めていきたいというふうに思います。そしてその国民に理解を得るときに、その実学が世界第3位となるという報道も含めて、その理由を説明するという努力も足りないんじゃないかと。分からないというのは、確かに他の国がどうなるか分からないということですけど、日本がそれだけ増やすということについての説明というのが足りないんじゃないかというふうに思います。先ほど言ったとおり、今は日本は防衛費は世界第9位というふうに言われています。これは私は平和憲法もあるので、国力も少ないけれども、そういうもんなんだなという納得感が私はありました。世界第3位の防衛費を持つということは普通の国になりますということを宣言しているんじゃないかというふうに受け取れるんです。我が国がそうなることに頼もしいと思う国がある一方で、脅威と感じる国もあるんじゃないかというふうに思うんです。そのことが一つの抑止力になるということでもあるかなというふうに思うんですが、そのことが岸田総理がアメリカの大武士の拍子を飾った際の見出し、岸田首相は長年の平和主義を捨てて、自国を真の軍事大国とすることを望んでいると抗議されたということですが、そういうふうにされたのも私は無理のないことじゃないかというふうに思うんですが、それらの国際社会に対してどのように対応しているのかお聞かせください。

8:19

はい、どうなったですか。どうなったですか。え?

8:33

はい、はい、文議審議官。

8:36

あの、必ずしもお答えにストレートに答える形になるかどうかわかりませんけれども、先ほど委員から現在日本の順位は9位であって、それが3位になっていくということをどう考えるかということでございます。私どもちょっと9位3位ということについてつまびらかに承知しているわけではございませんけれども、私どもが承知している限り、和国政府として日本国の国防費の世界の順位を示したことはございませんけれども、例えばストックフォルム国際平和研究所の数字ですと、私どもの手元の数字では日本は10位というふうにランク付けされていると現状でございます。それからイギリスの国際戦略研究所ミリタリーバランスというものを出しているところでございます。ここによれば8位というふうに位置づけられているということでございます。それが3位になるということについて、私どもつまびらかには承知いたしませんけれども、仮に、この数字はいずれも令和4年度のものでございますけれども、諸外国が様々な動きがある中で、諸外国の国防費は令和4年度に固定をして、我が国だけれども令和9年度の国防費を使って比較を試みろということでありますれば、これは令和9年度の各国の比較における我が国の順位を正確に示すことにはならないと私どもは考えているところでございます。以上でございます。

10:12

柴信一君。

10:14

国際社会に対してどう説明している、メッセージとか出しているということはありますか。

10:22

はい。防衛省上田情報科審議官。

10:26

お答え申し上げます。委員御指摘の国防費につきましては、先ほど御所からお答えいたしましたとおり、我が国自身としてないと導出しているわけではございません。そういった国防費になったというようなことを直接説明するようなことはございませんが、まさに今、我が国の安全保障政策、防衛政策、どうしてこのような政策をとるのかにつきましては、当然ながら、周辺国をはじめ国際社会にしっかりと説明をしていくところでございますし、また、近日中、国際会議など開きましたら、ある場合には防衛大臣をはじめ、日本国政府からしっかりと安保政策について説明してまいるという考えでございます。

11:13

柴田信一君。

11:15

どう説明しているんでしょうか。防衛費を増やすということを、どんなふうに、皆さんと同じようになりますと、頼りにしてくださいと言っているのか、私たち変わりませんと言っているのか、どういうふうに説明されているんですか。

11:30

上田信一君。

11:32

お答え申し上げます。今、申し上げましたように、国防費がどう変わるかというところに重点を置いてではなくて、そもそも我々が何を目指して、このような防衛政策をとるのか、まさに我が国が置かれている安全保障環境において、新たな安全保障政策、防衛政策をとる必要があったと、このような戦略3文章を出したということについて説明をし、その結果としてこのような防衛力整備を行っていきます。公表できるものにつきましては、国際社会にもはじめ、しっかりと説明していきたいというふうに考えてございます。

12:10

柴田信一君。

12:12

ありがとうございます。ちょっと別の視点から質問させてください。これまでの委員会審議の中で、我が国の防衛装備品の整備、配備、調達に当たって、当初の見積もりから大きく膨らんだ額になっているというふうな指摘もありました。今般の防衛費の抜本強化の対応では、見積もりより高い額となった場合に、どのように調達していくのか、聞かせてください。

12:49

森信二君。

12:51

まず、私どもの積み上げにつきましては、例えば合理性というものは、しっかりかみしめながら、必要な防衛力の積み上げをしてきたものでございまして、単価等につきましても、実績のあるものは実績のあるものを、それから類似のものがある場合は類似の実績を、あるいは必要な場合には業者の見積もりをとって、必ず私どもがしっかり経費がかかるようなことがないように配意しながら、私どもは防衛力の積み上げをやってきた、と。その上で、今お示ししております43兆円程度という防衛力抜本強化の規模でございますけれども、私ども不可欠なものだと考えておりますが、この規模は防衛力の抜本強化が達成でき、防衛省自衛隊として役割をしっかり果たすことができる水準としてお示しした金額であることから、これを超過することは考えていないところでございます。仮に為替あるいは物価上昇の影響を受けまして、所要経費が上振れした場合には、防衛力整備の一層の効率化、合理化を徹底することによりまして、見積もった経費の範囲内に所要経費を収めるよう努力してまいる所存でございます。以上でございます。

14:12

柴田信一君。

14:13

ありがとうございます。これまでもそういう努力をされてきたんだと思うんですよね、ちゃんと見積もりをとって。でも結果としては上振れしちゃっていることがありますということだとすると、今後も絶対ないとは言えないんだと言ったときに、様々な努力というふうにおっしゃるんですが、例えばトマホークミサイルが当初見積もりより高いので、400発のところ300発にするということなんですか。そこをちょっと具体的な対応を教えてください。

14:44

小木審議官。

14:46

個別具体的な装備品を実際にどのように調達していくのか、それは個々の状況に応じて、まさに私どもが成し遂げたいと考えております防衛力の抜本強化の趣旨と、それから経費と踏まえまして、状況に応じて対応するものでございますので、一概に申し上げることはできませんし、そのときの状況に応じて私どもは対応していくということでございますので、今委員が御指摘だった例についてこうしますということをこの場で申し上げることは困難でございますし、差し控えたいと考えております。

15:20

柴田信一君。

15:21

はい、ありがとうございます。個別というように、例えば43兆円を絶対に超えないようにその範囲内で配備していくのか、必要な装備を配備するために結果として43兆円が膨らむことがあるのか、どちらでしょうか。

15:41

小木審議官。

15:44

先ほども御答弁申し上げましたように43兆円という数字につきましては、私ども大変重いものだと受け止めておりまして、この範囲内で私ども必要な防衛力強化を成し遂げたいと考えているところでございまして、その仮に様々な部分でですね、一部の例えば装備品等が、部下、口頭等がある場合は、全体としてその枠内で収まるように私どもは努力をするわけでございます。具体的に申し上げれば、様々な合理化努力、例えば、重要度の低下した装備品の運用提唱を行うとか、調達コストの管理を防ぐ、あるいは長期契約などの様々な契約上の手法を駆使して単価の低減を図る、様々な努力を含めまして合理化、効率化の努力をしていく所存でございます。

16:35

柴田信一君。

16:36

総論としてはそうだと思うんですが、様々な努力のところが、また結果として自衛隊の皆さんの労働条件とか、働く環境とかというところにしわ寄せが行ったら、当初の目的とも違ってきちゃうんですよね。例えば、単品の配備の見積もりが上振れしたんだとしたら、そのものを減らすとか、いう行動の努力をするべきじゃないかというふうに思う。絶対に弱いところに、しわ寄せが削減できやすいところに行っちゃうんじゃないかというふうに思うと、そこについては、しっかり見ていただきたいというふうに思います。このこと、どっちも難しいんだと思うんですよね。必要な装備としてやっているんだとしたら、何が何でも当初予定を守るんだということかもしれませんけど、ただそれは国民負担を増やすことになってしまう。その調達については、極めて厳正に当たっていただきたいと。ただ、またそういう危険があるということも指摘をしておきたいというふうに思います。それでは、我が国の置かれた地理的要素とか、なんで世界第3位でも必要なのだということを含めて、もう少し聞かせてください。各国は置かれた状況に応じて、必要な防衛費、軍事力を整備しているんだというふうに思います。我が国の特徴はどうなんだと見ると、地理的要素であれば、例えば直接国境を接する国がないですね、島国ですね、とかですね、逆に言うと離島が多いとかです。あとは防衛戦略で言えば、日米安保体制で米軍基地があるということ、そして平和憲法があって、選手防衛だという、そういう方針があるというところから見た、この防衛費の金額ベース、規模についての認識というのはありますでしょうか。少しお聞かせください。

18:43

木村防衛大臣、政務官。

18:46

力による一方的な現状変更の試みの深刻化や、北朝鮮による度重なる弾道ミサイル発射など、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙していく中、政府の最も重要な責務として、国民の命と平和な暮らし、そして我が国の領土、領海、領土を断固として守り抜かなければなりません。このため、防衛力を抜本的に強化することといたしました。今般の検討に際しては、国民の命を守り抜けるのか、極めて現実的なシミュレーションをはじめとする様々な検討を行い、必要となる防衛力の内容を積み上げて、43兆円程度という防衛費の規模を導き出しました。具体的には、我が国への進行そのものを抑止し、遠距離から進行戦力を阻止、排除するため、スタンドオフ防衛能力の整備に約5兆円、統合防空ミサイル防衛能力の強化に約3兆円を計上しました。また、万が一抑止が破れば、我が国への進行が正規した場合に、領域を温暖して優越を獲得し、非対象な優勢を確保するため、無人アセット防衛能力の整備に約1兆円、領域温暖作戦能力の増強に約8兆円、このうち、宇宙領域約1兆円、サイバー領域約1兆円、車両感染広告機等に約6兆円、指揮統制情報関連機能の強化に約1兆円を計上しております。さらに、迅速かつ粘り強く活動し続け、相手の進行意図を断念させるため、機動展開能力国民保護のために約2兆円、持続性強靭性を強化するために約15兆円、このうち、弾薬等の整備に約2兆円、装備品の稼働向上約9兆円、施設整備約40兆円といった将来の防衛力の中核となる分野に加えて、自国で装備品を安定的に調達するため、いわば防衛力そのものである防衛生産技術基盤の強化に約1.4兆円、命がけで日本を守る自衛官の処遇改善といった防衛力を支える人的基盤の強化を含む教育訓練費等に約4兆円、基地対策費約2.6兆円、この合計約43兆円をしっかりと積み上げさせていただきました。この43兆円程度という防衛費の規模は、先ほど審議会から申し上げましたが、防衛力の抜本的強化が達成でき、防衛省自衛隊として役割をしっかり果たすことができる水準として不可欠であると考えております。

21:22

それは、基本的な43兆円積み上げのことだと思うのです。例えば、いろんな各国が置かれた状況の中でやっていますと、日本としてはこういうところが必要。戦士防衛というのは、こっちからミサイルを撃ち落とすので、高い技術が必要ですとか、お金がかかるんですよということだったら分かるということもあるのですが、そういう特徴の中でなぜこれだけのものが必要なのかというのを、国民に分かりやすく示すということが必要だと思うのです。一方で、米軍基地がこれだけあって、それでもなお、世界第3位の防衛費が必要な理由というのは、国民はどう思うのかと思うのですが、そのついてはいかがでしょうか。

22:16

申し上げたことに加えまして、我が国の防衛力整備に当たりましては、当然ながら、我が国は四面環海で多くの島嶼を有し、また広大なイーゼット、大陸棚を有しているといった地理的な特徴を踏まえており、各自衛隊は航空進行、海上進行、着陸進行といった状況に対応し得る各種能力を整備することとしております。また、これに加えて、近年だ大規模なミサイル攻撃、情報戦を含むハイブリッド戦、宇宙サイバー、電磁波領域や無人アセットを用いた非対称的な攻撃など、新しい戦い方も顕在化しており、こうした防衛上の課題も考慮する必要があります。さらに、我が国は日米同盟を安全保障政策の基軸とし、米国が日米安全保障条約上の義務を果たすことに全幅の信頼をおいていますが、自らの国は自らが守るという強い意志と努力があって初めていだというときに、同盟国等とともに守り合い、助け合うことができると考えております。先ほど申し上げました今般の防衛力の抜本的強化の内容につきましては、こうした考え方を踏まえた上で、国民の命と暮らしを守り抜くために必要となる防衛力の内容を具体化したものであり、現下の厳しい安全保障環境において、我が国として不可欠な取組と考えております。国民の皆さま方にも、折に触れて、様々な機会やツールを駆使しながら、この実践に丁寧に説明責任を尽くしてまいりたいと考えております。しばしん、いつくん。ご丁寧に説明いただきました。ナトカメー国がそれぞれのに果たすべき役割として、経済規模に応じた防衛費を確保するというのは理解するんですよね。対等の立場で、どこかの国が攻められたら、みんなで守っていくという関係ですと。なので、やっぱり2%になり、そういうのを負担していきましょうというのは分かりますと。日米安保体制の中で、我が国がナトカメー国と同様の責任を担うことになるのかと、同様に2%ぐらいを目安にしていくということなのかと、日米の役割分担は変わったんでしょうか。お聞かせください。

24:35

はい、梅田審議官。

24:39

お答え申し上げます。まず委員御指摘のように、ヨーロッパなど諸国の例を出されましたけれども、国家防衛戦略におきまして、例えばこの防衛上の課題といたしまして、ウクライナの、ロシアの侵略、これに関しまして国家防衛戦略で、こうした欧州で起きている力による一方的な現状変更、これはインド太平洋地域でも正規しうるというふうに指摘しておるところでございます。そして、こうした一方的な現状変更に対して、自らの能力をしっかりと高めていく。そして、同盟国、同志国としっかりと連携していくという考え方でございます。その上で、日米の基本的な役割は変更はございませんけれども、日本が果たすべき責任、自らの国を自らで守るといった責任をしっかりと果たすための、防衛力の抜本的な強化というふうに考えてございます。

25:33

柴信一君。

25:36

役割分担が変わったのかどうかというのは明確にお示しいただいていない。ただ、反撃能力を持つということであれば、盾と保護の関係で言えば、保護の一部も日本も担っていくと、我が国が担う部分が大きくなったんじゃないかというふうには認識しています。今後、具体的な防衛力をこれから確保していくには、やっぱり率じゃないんですよ。結局、額ですよね。実額によるものだということでいけば、日本経済の成長ができなければ、必要な防衛費というのは、結局、額を確保するためには防衛費2%というのも超えていくことだって生じてしまうんではないかということは心配しているんです。我が国の経済成長に向けた政策を打っていく、そんな原始が必要と、そういう政策を打てる財政状況とすることも、総合的な防衛力を高めることにつながるというふうに思いますが、認識をお聞かせください。

26:39

秋野財務副大臣。

26:42

財政は国の信頼の礎でありまして、有事であっても日本の信用や国民生活が損なわれようするために、平素かな財政余力を確保するということが不可欠であると考えております。有事の際に大幅に財政需要が増加するような場合にあっても、必要な資金を市場から調達することができるように、しっかりとした財政基盤を維持・強化することであると考えて、重要であると考えておりまして、そのために平素から我が国財政に対する市場からの信任を確保できるような財政運営を行っていくということが必要だと考えているところでございます。

27:23

はい、島新一君。

27:31

はい、梅村智子君。

27:46

日本維新の会の梅村智子です。今日も防衛費の確保財源法案について質問をさせていただきたいと思います。一昨日、連合審査の方で、特に歳出改革の話と、それからやはり税制措置の話、維新の会としてはやはりここにこだわりを持って質問をさせていただきたいと思っております。それでまず、一昨日の質疑で明らかになったことは、令和5年度、6年度、7、8、9年度までと、ここまでの歳出改革は毎年2100億円ずつ積み重ねていくと。だけど、令和10年度以降に関しては、その歳出改革、歳出削減の数値目標はないと。努力は続けていくんだけれども、数値目標は令和10年度からはないんですと。こういうことが分かってきたわけなんですけれども、ちょっと改めてこれをお聞きしたいと思うんですが、その2100億円の歳出改革を、今回この社会保障費以外の歳出削減ということで、これはまとめられてきているんですけれども、ここでなぜ社会保障費以外という枠組みがはめられたのか、社会保障費というものもここでは対象にならなかったその理由について、これをちょっと財務大臣からまずお伺いをしたいと思います。これまで政府といたしまして、骨太の方針に基づいて毎年度の予算編成を行っており、歳出改革につきましては、社会保障も含めて精益なく取り組んでいるところであります。その上で今回の防衛力強化のための財源としての歳出改革につきましては、昨年11月に取りまとめられました国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議の報告書においても言及されているとおり、防衛関係費が非社会保障関係費であることを踏まえて、社会保障関係費以外の経費を対象として、骨太方針に基づくこれまでの歳出改革を継続する中で財源を確保することとしているところであります。

30:20

ですから防衛費という枠組みが社会保障費じゃないので、非社会保障分野なので、そこで歳出改革をしていくと。確かに縦割りで説明だったらそれでいいかと思うんですけれども、最終的には一般財源から考えれば、そこで線を引くということにどれだけの意味があるというか、国民側から見て理解できるのかという面があると思うんですけれども。それともう一つは、これは私の感想なんですけれども、今から15年前、20年ほど前に、いわゆる社会保障費の伸びを毎年2200億円ずつ削減をしていくと。あの話があったときは、医療現場も会合現場も、いろいろ社会保障の分野の方々は、結構な騒ぎになったということもあったんだと思います。これが5年間続くと、1兆1000億削減されると、今回の防衛費と似たようなスキームだったと思うんですけれども、2200億円でもまあまあの世の中騒ぎになったとなった中で、次の質問に行きたいと思うんですけれども、その2200億円でも騒ぎになったのに、5月25日の朝のNHKのニュースを見ていましたら、この少子化対策の強化に充てる年間3兆円程度の新たな予算の財源についてはと、今日のニュースでは3兆円台半ばでまとめるという、そういう流れもあったんですけれども、政府は2兆円ほどの医療や介護といった社会保障費の歳出改革などで年出し、残りのおよそ1兆円は社会保険料への上乗せで確保する方向で調整をしていますと、これまだ報道ベースなので固まってはないと思うんですけれども、普通に考えてですね、2200億であれだけ世の中が騒ぎになって、そして今回さらっとニュースでは2兆円と、およそ10倍だと思うんですけれども、そういう話がさらっと出て、まだ固まってないからこれ騒ぎになってないと思うんですけれども、今回の防衛費と比べるとですね、これ10倍ぐらいの歳出改革が求められるということで、これ、堂々とこれを打ち出されることについて、財務省として今どういうふうに考えておられるのか、ちょっとお聞きしたいと思います。

32:52

はい、秋野財務副大臣。

32:55

子ども政策強化の内容予算財源につきましては、現在総理の下で議論を行っているところでありまして、また今後、与党における議論も行われていくところでありますから、現段階において確定的なことを申し上げられないということについては、まずご理解をお願いしたいと思います。その上で、梅村委員に申し上げますと、先日開催されました子ども未来戦略会議におきまして、総理から前世代型社会保障の観点から歳出改革を徹底する、他に規定予算の最大限の活用を行う、こうした歳出改革の徹底等により、国民の実質的な負担を最大限抑制する、こういった方向性が示されたところであります。歳出改革等につきましては、こういった総理からのご発言を踏まえ、取り組んでいくものと考えているところであります。

33:50

梅村智史君。

33:52

はい。だから数字をボンと出したんだけれども、それに関しては今後議論をしていくということだと思います。ただ、ちょっと突っ込んだ話になると、2兆円を仮に、ちょっと防衛財源ではなくて社会保障費ですけどね、2兆円を確保するというのが、もし国費ベースで2兆円確保するとなったら、医療や介護というのは国費ってだいたい4分の1ぐらいですから、サービスベースでいくと、8兆円ぐらいカットせんとあかんと。これも大変な、改革というよりも、何か違う世界に行くような話だと思いますし、いやそうじゃないんだと、国費ベースではなくて財源として2兆円なんだという話だったら、こういう社会保障費には保険料とかですね、地方自治体の負担も入ってますから、じゃあそういう関係者にですね、じゃあ保険料も少子化財源に使いますよと、何だったら患者さんの窓口負担の分も少子化対策にこれ使いますよと、これものすごい調整をしないといけないと思うんですけども、この辺りって一体どう考えておられるのか、これもちょっとお伺いしたいと思います。

35:03

ありがとうございます、副大臣。

35:05

繰り返しになりますけども、子ども未来戦略会議におきます総理からのご発言を踏まえ、取り組んでいくものと考えているところでありまして、現段階において具体的な歳出改革の金額などを含めて、確定的なものが定まっているわけではございません。いずれにしよう、少子化対策の財源確保は重要でありますので、国民の皆様の理解が得られるよう取り組んでいく必要があると、そこは先生と一緒であります。

35:36

宮村さん。

35:38

普段の見直しが必要だということは、これは我が党も一緒なんですけども、岸田総理にもし議論されることがありましたら、まあまあすごいことを言ってはるよということをぜひお伝えいただきたいと思います。これは仕組みもないままにこれが先走ると、何をしているのかよくわからないことになりますので、このことはぜひお伝えをいただければなというふうに思います。それからちょっと次、復興特別所得税に関しての質問をさせていただきたいと思います。今回は家計の負担にならないように、この復興特別所得税を1%下げて、その1%分がいわゆる防衛財源に関する財政措置であるというふうになってますけども、そうしますと当然その1%分は復興事業に影響が出るんじゃないかと、これは衆議院で質問がありました。そのときの衆議院の財務省の答弁はですね、復興債を発行して柔軟な資金調達が可能になるので、復興特別所得税の税率を下げても、毎年度の復興事業には影響を及ぼさないと、こういう答弁をされているんですけども、でもこれは復興債が発行されるわけなんですね。復興債は国債とは単純には比較できないと。なぜかというと復興特別所得税で召喚されるから、これは国債とは全然違うもんなんだと言われるかもしれませんが、でも現実はですね、2037年で本来だったら復興特別所得税の財源確保も終わるはずのものがですね、それをさらに先延ばししていくわけですから。ですから復興債もですね、いわゆる赤字国債に近い、つまり先に召喚が先送りされるわけですから、やっぱりこれはですね、将来世代への負担の先送りに当たるんじゃないかなと、私は思います。ですからそういった意味で言えば、この岸田総理が述べた、将来世代への負担の先送りとなる国債の発行は財源とはしないと、このこととは矛盾するんじゃないかなと思うんですけれども、この点に対する見解をお伺いしたいと思います。

37:56

はい、秋元財務副大臣。

37:58

今般の防衛力強化のための財源につきましては、税外収入の確保、歳出改革、決算条約金の活用、税制措置でのご協力により確保することとしておりまして、将来世代への負担の先送りとなる赤字国債は、将来にわたって維持強化していく防衛力を安定的に支える財源として、まず位置づけていないということであります。他方、東日本大震災の復興事業につきましては、従来より一定の期間における全体の事業の規模の見通しと、それに見合う復興財源をお示しした上で、毎年度事業の執行にあたっては、歳入が歳出を下回る場合は、復興債の発行を通じた資金調達により円滑に執行を行っていると、これも梅村先生からおっしゃっていただいたとおりであります。このように、復興債は、復興特別所得税などの歳入が確保されるまでのつなぎとして発行されるものであり、その償還財源、これはあらかじめ確保されているということでありますので、赤字国債とは性格が異なると考えているところであります。したがって、復興債の発行を通じた資金調達により復興事業を執行することと、防衛力強化を安定的に支える財源に赤字国債を用いない、という総理の御発言の趣旨は無人はしないと考えているところであります。梅村さん、どうぞ。 財研の種類の違いはそうだと思うんですけれども、総理はなぜ赤字国債をやらないかという、その目的は将来へ先送りをしないんだと、この裏打ちされた目的から言えば、今回の復興債に関しても財源は確保できているんだけれども、その財源の調達期間は先に延びるわけですから、これはやっぱり、将来世代の先送りにと言えるんじゃないかなと。私は、国民はそういうふうに思うと思いますので、ぜひそのあたりもきちんとわかりやすくご説明をいただければなというふうに思います。それでは次、これはちょっと繰り返しの質問になりますが、確認の質問になります。今回、今ご紹介いただきましたように、いわゆるこの財源のフレームの4分の3は、税外収入、歳出改革、決算上、預金の活用、こういったもろもろのもので確保するんだけれども、残りの4分の1がこの税制措置でお願いするという、こういう説明はこれまで繰り返し行われてきましたけれども、これは令和10年度以降もこのことは維持をされるのかと。それから仮に、令和10年度以降、この数字というものは4分の3と4分の1はあったとしても、仮に4分の3が確保できないとなった場合も、これは新たな増税、そういったものは今考えてないのか、この辺をお伺いしたいと思います。

40:54

鈴木財務大臣

40:56

先生からご指摘がございましたとおりに、令和9年度以降、必要となる毎年度約4兆円の財源確保は、歳出改革、決算上、預金の活用、税外収入の確保など、あらゆる行財政改革の徹底により約4分の3を確保し、それでも足りない約4分の1につきましては、税制措置でのご協力をお願いしたいと考えているところでございます。この割合につきましては、令和10年度以降も同様の方針で確保していく考えであります。これらの財源、いずれもしっかりとした財源であると考えておりまして、予定どおり確保できると考えております。政府としては、今後とも、あらゆる行財政改革の徹底を通じまして、必要な財源の確保に最大限取り組むこととしておりまして、岸田総理が参議院本会議で答弁、申し上げましたとおり、更なる税制措置は考えていないところであります。

42:03

梅村晒志君。

42:05

最大限の努力をして、足らずは税制措置でお願いするという答弁だったので、逆にちょっとここを聞いとかないと、足らずがもっと多かったと言われたら、これ大変なことになりますので、今日はそのことを確認をさせていただければなというふうに思います。それからもう一つは、これもちょっと報道ベースのお話で恐縮なんですけれども、このいわゆる防衛版ふるさと納税、ちょっとこれについてお伺いをしたいと思っております。この4月25日の、鈴木財務大臣の記者会見の中では、こういった自民党内で浮上する防衛力整備を目的とした国への寄付制度の導入について、これ大臣は慎重な考えをお示しになったというふうに報道されています。じゃあこれをなぜ慎重な、慎重というのは否定的という意味だと思うんですけれども、なぜそうなのかといえば、一部の団体や個人から多額の寄付があったときに、結果として行政の公平性に疑念を持たれるようなことにはならないかと指摘をされたというふうに報道されているんですけれども、この結果として行政の公平性に疑念を持たれるというのは、具体的にどういう状況を想定されていたのか、これちょっとご説明をお願いしたいと思います。

43:29

鈴木財務大臣。

43:31

防衛力整備を目的とした国に対する寄付制度の導入について、私は決して反対だとかそういうことではなくて、課題があるということについて、その課題を記者会見で指摘をさせていただいたということをまず最初に申し上げたいと思います。その4月の記者会見におきまして、私からは、一部の団体や個人から多額の寄付があった場合、結果として行政の公平性に疑念を持たれることにならないかといった課題がある旨を申し上げました。こうした趣旨につきましては、過去に閣議決定されました、官公庁における寄付金等の抑制について、都の政府方針にも記載されているものであり、例えば、特定の企業から国に対してその企業に関係する政策分野に支出されていることを目的として多額の寄付がなされた場合、結果として国民から、その政策分野における行政措置が公平に行われるか、疑念を持たれる恐れもないとは言えないことから、この件を課題として申し上げたところでございます。そのときにもちょっと具体的に申し上げたかもしれませんけれども、例えば防衛装備品を自中している企業が何か多額の寄付をするということになりますと、様々な疑念を及ぼす可能性がないとは言えないという課題を指摘をさせていただいたところであります。(小林)時間が来たので終わりますけれども、そういう課題だということを今日は認識をいたしました。小さな自治体とはまた違って、財源規模が何千億何兆の話なので、そこまでの寄付をする企業がちょっとあるかどうかというのも、私はあまりイメージが湧かないので、課題としておっしゃったということを確認して、私の質問を終わります。ありがとうございました。

45:48

大塚康平君。

45:51

国民民主党診療風会の大塚康平です。昨日、財務省から決算の説明を受けまして、そのときにいろいろ気づくこともあったのですが、まず最初に国有財産法上、国有財産に含まれるものとしてどのようなものがあるのか、概略を教えてください。

46:16

斉藤理財局長。

46:20

国有財産法の適用を受けます国有財産の範囲については、国有財産法の第2条に規定があるところです。国有財産でございますので、まず国が有するものというのが大前提ですが、その上では具体的にどういう財産かというところです。第1号で不動産、第2号で船舶・航空機など、第3号で1号・2号に掲げる不動産及び動産の重物、ここまでが有体物、形があるものでございます。第4号以下で諸々の権利が列挙されております。地上権・地域権等の物件、特許権・著作権等の知的財産権、株式債権等の有価証券に表示されるべき権利、あるいは出資による権利が列挙されているところでございます。大塚康平君。今回の財閣法では、一部の独方から基金を回収するということになっているのですが、独方等に付与している財源のうち、基金などにたまっているもの、こういうものは、所有権は国にあるのか、独方側にあるのか、どちらにあるのでしょうか。

47:39

前大臣長。

47:41

お答え申し上げます。基金につきましては、これは国から交付された補助金等を原資として、公益財団法人ですとか、独立行政法人、地方公共団体などに増生されるものでございまして、補助金につきましては、法的性質は負担付き雑用であると返されてきたころからも、当該法人により所有されているため、これは国が所有しているものではないと考えてございます。大塚康平君。大臣、今お聞きいただいたとおり、国から渡したお金でも、一旦渡すと、独方とか、例えば補助金であれば、補助金を給付した先の所有なんですね。もちろん補助金は民間企業とかに渡せば、それはもうそちらの所有というのはわかるんですけれども、補助金の財源として各役所にとりあえず配分したもの、あるいは独方に配分したものとか、こういうものの所有権は移転しているということなんですが、預かっていると、後で回収されると思うと、いろいろ使ってしまえという、こういうインセンティブが働くので、だから補助金適正化法とか、ああいう仕組みもできているわけなので、私は今回の財格法の組み立てを見ていて、今後も防衛財源は必要だと思いますので、この際、国有財産法を適正に改正をして、そもそも基金に余っているお金はまだ国の財産だという状態であれば、今回のような財格法の仕組みよりもっと軽微な対応で可能だと思うんですが、国有財産法をちょっと1回見直してみるというアイデアは、大臣どう思われますか。まず、現状は、先生がご存じのとおりに、基金を所管している各省庁において、行政事業レビュー、基金レビューなどを通じまして、しっかり把握をし、また点検をしているという状況でございます。そういうような現在の手法で、まずしっかりやっていくということが基本であると思いますが、先々のことについては、いろいろな指摘もあるわけでございますので、そういうものを聞き押しながら、総合的に考えていくことが必要なのではないか。今々は、現状の今やっております手法で、きちんとチェックし、中身を把握していきたいと思っております。

50:25

大塚康平君。

50:27

基金についても、麻生大臣、愛知副大臣のコンビのときに、ずいぶんここでも議論になって、基金の在り方の見直し、取り組みますということで、麻生大臣も、当時の愛知副大臣も宣言をしてくださって、一定の見直しは行われたんですが、その後もあまり実態は変わっていないような気がしますので、国有財産という切り口から、少し御検討いただいたらいいのではないかということを、申し上げておきたいと思います。併せて、昨日、その決算の報告を受けたときに、なるほどなと思う点が一つありまして、大臣、この決算書に、国の財産として航空機1566機という数字がありまして、これほぼ自衛隊の航空機なんですよ。この1566機で、この現在価値、いくらぐらいだと思いますか。決算書に載っている、いや、ご存じなければご存じないで結構なんですが、例えば1566機の自衛隊機、決算書に載っている国有財産としての価値、勘で結構なんですけど、いくらぐらいだと思いますか。

51:43

はい、佐々木財務大臣。

51:45

よくわかりません。もしかしたら、かなり焼却してですね、厳格されているのかもしれません。

51:52

大塚康平君。

51:53

そうなんですよ。僕もびっくりしたんですけども、1566機、ほぼ自衛隊機ですが、1兆572億円の価値しかないんですね。1566機で。1機あたり7億円ぐらいですよ。いや、だから私が申し上げたいのは、例えばですね、航空機が本当に我が国の防衛力に資するかどうかというのはですね、この現在価値の数字をトレースすると、いかに古いものが多いかというのが数字からわかるわけですよね。新しいもので、1機何百億円もするのが高すぎるとか、いろんな議論がありますけれども、1566機で、資産価値わずか1兆円の航空機で我が国が防衛できるのかという、こういう見方もできますので、なるほど、決算書というのはこういうアプローチもあるんだなということを昨日気がつきましたので、今後しっかりそういう観点でも見ていきたいと思います。今日は文科省にも来ていただいていますけれども、今後の防衛を考える上で、デュアルユースというのも非常に重要なポイントなんですが、この間予算委員会で総理にも若干申し上げたんですが、デュアルユースに関連して大学における緊急活動に現在どういう制約があるでしょうか。

53:07

はい、文部科学省奥野審議官。

53:10

デュアルユースに関連いたしましてお尋ねでございますが、まず政府といたしましては、令和3年に策定された科学技術イノベーション基本計画におきまして、レジリエントで安全安心な社会を目指すため、様々な脅威に対する総合的な安全保障の実現を通して我が国の平和を保ち、国及び国民の安全安心を確保するため、関係府省庁3学官が連携して我が国の高い技術力を結集することとされておるところでございます。大学における研究の在り方につきましては、この分野に限らず各大学の責任において自主的、自律的に判断されるべきものであると認識しておりますが、文部科学省といたしましては、この基本計画で示された社会的な要請を踏まえ、広く大学の理解と参画を得た上で、先端技術の研究開発を推進し、その研究成果が社会に還元され、国民の安全安心の確保にも資するよう、関係府省と連携しながら努めておるところでございます。

54:10

大塚光平君。

54:12

この問題は日本学術会議の在り方とも関係してくるわけですが、一言で言うと、リアルユースに関連して文科省として何か大学に研究に制約をかけていることはないという理解でいいですか。簡単に。

54:26

奥野審議官。

54:27

リアルユース一般に関して、一般的に文部科学省側から制約制限をかけている事実はございません。

54:36

大塚光平君。

54:38

アメリカの友人に以前聞いたことがあるんですが、リアルユースという言葉は、もともとあちらではむしろポジティブな言葉なんですよね。いろんなことに使えるユースフルという意味で、ところが日本ではいつ頃からかデュアルユースというと、何か軍事にも使える危ない技術みたいな誤感が浸透しちゃっているんですが、これもですね、先立ってから大臣、総理の議論でお伝えしているように、我が国がなぜ今のような脆弱な状態になったのかという、その背景にある我が国の構造的課題を解決しないと、いくらお金かけても同じことになるんですよね。せっかく文科省審議官に来ていただいているので、台所で使っているもので、軍事技術から派生したもので、何かお気づきになるものはありますか、毎日使っているもので。審議官どうですか。

55:33

岡田 国務大臣 僕の審議官。

55:35

デュアル要素非常に多義的でございます。また個々の技術では特定できませんが、一般的には例えば電子レンジ等において使われているようなものにつきましても、その基本とする要素技術においては共通するような点があると承知しております。大塚 公平君。 岡田 鋭いですね。ほとんど桜のような答弁してくれましたけど、電子レンジなんですよ。2、3年前に私たまたま外交防衛委員会にいたんですけども、イージス・アシュアを陸上から海上に移すというので、レーダー施設をSPY-6にするか、7にするかって議論になってましたが、あれはロッキードとレーセオンの争いですが、電子レンジはレーセオンのレーダー技術から出てきてますから。だから要はどちらかというと軍事、軍事とは言いませんけども、そういう先端技術研究でミリタリーの方から来ている民生技術ってすごく多いんですよ。だからそこを縛っちゃってるから日本はどんどんどんどん遅れてってるっていう部分もあるということをですね、ぜひ共有をして、そこについて適正な政策制度運営をしていかないと、いくらお金をかけてもこの状況が繰り返されるという懸念を持ってます。したがってですね、今回私どもの問題、国民民主党としての問題意識は防衛力抜本強化は賛成です。一定の財源が必要だというのも理解できます。しかし経済状況等いろいろ考えると、やっぱりそれは増税でやるようなタイミングでもないんじゃないかと。さらにはいくらお金かけてもそのバックグラウンドにある今申し上げたような様々な構造的方法を解決しないと、結局何も解決しないと。さらに申し上げれば、財政金融状況が、異常な状況がもう今目の前にあってですね、これをどうするかということとセットで有効活用できるなら有効活用した方がいいと。だから日銀保有国債の一部永久国債化ということを申し上げているわけで、今日はもう時間が来ましたので終わりにしますけれども、ぜひですね、できない財政再検索にこだわって、目の前の課題を解決しないまま結局先送りするのでは後になってさらに深刻なことになりますので、ぜひ真剣に検討していただくようお願いをして質問を終わります。

58:24

はい、井上聡史君。

58:26

日本共産党の井上聡史です。法案では5年間で43兆円の文革財源の確保のために、国立病院機構の積立金約819億円のうち422億円、地域医療機能推進機構Jコーの積立金約675億円のうち324億円を1年前倒しで国庫に返納させて、防衛力強化資金に繰り入れをとしております。新型コロナの感染拡大で深刻な医療逼迫が広がる中で、国や自治体の要請に応えてコロナ病床の確保や感染患者を受け継げて、クラスターが発生した一般病院であるとか、ワクチン接種のための看護師派遣にも対応して、過酷な状況の中でも献身的な努力で地域医療体制の中核になってきたのが、全国各地の国立病院機構やJコーの病院のわけですね。私は本来、こうした公的病院の積み立て金は、職員の処遇改善や医療体制の強化にこそ使われるべきと思いますが、財務大臣いかがでしょうか。

59:37

鈴木財務大臣

59:40

先ほど来申し上げておりますが、今回の防衛力抜本強化に要する財源確保、これに当たりましては、国民の負担をできる限り抑えるべく、あらゆる行財政改革の工夫を行う中で、独立行政法人の積立金につきましても、一定の基準に基づき精査をし、その結果として国立病院機構及び地域医療機能推進機構の積立金の一部を活用させていただくこととしたところであります。その上で、両法人の国庫納付5の積立金は、国立病院機構で397億円と直近8か年で最高の水準、それから地域医療機能推進機構で351億円と過去最高の水準となっておりまして、これまでの実績との比較でも極めて高い水準となっていることから、経営上一定の余力があるものと考えているところでございます。今般の国庫納付は、安全保障環境が厳しさを増す中で、政府の方針として防衛力を維持・強化していくにあたって、国民の負担をできるだけ抑えるべくあらゆる工夫を検討する中で行うこととした対応でありまして、御理解を賜りたい、そのように考えているところであります。

1:01:12

井上聡君。

1:01:13

この間、政府はコロナ病床の確保のための補助金を厳してしているから、返還と返納と言ってきたわけでありますが、これは国や自治体の要請に応えて、一般医療を縮小し、コロナ病床を確保してきたことに対するものであり、全ての医療機関に共通した正当な補助金であって、返納を迫る理由にはならないと思うんですね。過去最高だとおっしゃいましたけれども、それだけこうした病院が大きな役割を担ってきたことの、私は裏返しだと思うんです。厳守はコロナの補助金というのであれば、それはこの間のコロナ禍の教訓を踏まえて、医療体制の拡充にこそ使われるべきだと思うんですね。厚労副大臣に来ていただいておりますが、独立行政法人の中期計画は5年計画であって、国立病院機構の現在の中期計画は、2023年の3月までの5年目の最終年度に今入ったところであります。2024年4月からの新しい中期計画は、今年の夏以降に検討すると聞いております。最後の事業計画年度に積立金があるときは、そのうち厚労大臣の承認を受けた額を、次の中期計画の期間の医療提供義務に充てることができるとされているわけですね。それを1年前倒しで返納させるというのが今回の法案であります。この2つの機構は、昨年の感染症改正で、パンデミック時の医療提供義務が課せられることになりました。新しい中期計画は、コロナ感染拡大で浮き彫りになった、脆弱な医療提供体制を克服する課題とか、新しい感染症対策に対応する課題があると思うんですよ。政府は積立金を1年前倒しで国庫返納をしても、病院運営や施設設備規約などに支障はないと言いますけど、まだ次の中期計画の検討すら始まっていないのに、この時期から返納させるというのは、やはり来年からの新しい中期計画の内容に影響しないわけがないと思うんですよ。積立金の前倒し返納をさせて、医療機構の施設整備や改修、医療機器の更新、療休暇ボートの計画的な立て替え、そして医療提供体制の拡充など、コロナ禍の教訓を踏まえて新しい感染症対策に対応するにふさわしい中期計画の策定を困難にするんじゃありませんか。

1:03:49

はい、伊沢厚生労働副大臣。

1:03:53

国立病院機構と地域医療機能推進機構の施設設備整備につきましては、これまでも繰り越された積立金の多価に関わらず、当期の診療報酬等の自己収入、あるいは財政融資資金の借り入れ等を財源といたしまして、中期計画に位置づけられた整備計画に基づいて計画的に取り組まれたというふうに承知をしております。これまでの中期期間の中でも500億円繰り越した時もあれば、ゼロだった時もございます。ただ、安定的に整備の実績額を見れば、3500億円程度で、すでに推移をして、これまでも推移をしてまいりました。次期整備計画は、令和5年度中に法人において計画されるものでありまして、現時点で具体的な内容については承知してございませんが、令和3年度の法人の財務状態は、今般の積立金の変動があったとしても、令和元年度と比較して改善をしておりまして、自己収入や借入金等によりまして必要な投資が直ちに困難になるとは考えていないところでございます。

1:04:53

はい、井上聡君。

1:04:54

これまでと比較と言いますけれども、これまでと違うんですよ。コロナ禍を体験をしたんですね。ですから、Jコーの山本周一理事長はですね、メディアファックスの報道では、積立金は2024年以降の第三期中期計画に当てたいと。次期中期計画では、感染症対策を見据えたハードメンの回収、老朽化対策、医療DX推進でICT基盤整備にも、速やかに着手する方針だと。政府は感染症法改正で、体制整備を医療機関に求めているだけに、社会的責任を果たしたいと述べられております。そして、次期中期計画に向けて、670億円あっても足りない状況だと述べられているんですね。ですから、その中から結局召し上がることになれば、結局必要なことであれば借金をするということにもなりかねないと思うんですね。そういう問題はどうお考えですか。

1:05:53

はい、佐川厚生労働副大臣。

1:05:56

この次なる新興感染症への備えにつきましては、今委員御指摘していただきました感染症法の改正に基づいて、都道府県医療機関と平時に協議を行いまして、各医療機関の機能や役割に応じた協定締結を行っていただくと。そしてまた感染症医療を担う医療機関をあらかじめ適切に確保することとしておりまして、例えばこうしたNHOあるいはJコーがその利口に要する費用については、協定に基づいて一定の財政支援を行うということにさせていただいております。

1:06:26

井上聡君。

1:06:27

まさにこういう問題はですね、医療の拡充、まさにJコー自身が言っているように、社会的支援責任を果たしていくというためにこそ、しっかり使われるべきだと思うんですね。そしてこの問題は、こういう機関で働く皆さんの労働条件にもかかっております。4月16日の内閣委員会で、国立病院機構の東京医療センターの事例等を取り上げました。国立病院はですね、緊急ストロフィーとか、柔道、心身障害、血格など、国が国民のために取り組まなければならない政策医療を提供しておりますから、赤字経緯が多いわけですね。従来から慢性的な人手不足に加えて、コロナ対応で疲弊をして、大量退職や休職を起き、そして残された職員に幸せが起きると、こういうことも、悪循環も指摘をいたしました。さらに国立病院機構での労働基準法違反のサービス残業の横行や、妊娠した看護師や未就学の子供がいる看護師にも薬金の許容があるなど、様々な告発を取り上げたわけですね。当時、伊沢副大臣は、機構本部が事実確認を行っている最中なので、報告をもって対応したいということでありましたけれども、その後どういう報告があったのか、厚労省はどういう対応をされたんでしょうか。

1:07:51

はい、伊沢厚生労働副大臣。

1:07:53

国立病院機構において、報道内容に関する事実関係の確認等を引き続き行っております。現時点で、聴覚勤務手当の未払いが確認されまして、未払い分の追加支給を含め対応した事例があったというふうに承知をしております。また、報道があった17病院については、看護部長等から事実関係を確認するという調査も実施をした。また、病院庁等の管理職に対して、労働関係法令の遵守について周知を行った。さらにまた、環境改善に向けて勤務時間の取扱いを明確化するための通知を各病院に対して発出したという報告を受けております。厚労省としては、引き続き国立病院機構の再発防止を含めた対応状況を把握しまして、適切な勤務環境が確保されるように必要な助言を行うなど、適切に対応してまいりたいというふうに思っております。

1:08:41

はい、井上哲士君。

1:08:43

週刊誌が報道したのは2月ですよね。私質問したのは4月なわけで、それからも1ヶ月半経っておりますけれども、まだ聞き取りが行われている最中ということなんですね。全職員のアンケートは9月にあるとお聞きをいたしました。今ですね、従来の通知を再度徹底しているというようなお話がありましたけど、それが通知があったにも関わらず、それに違反する事態がたくさん起きている、告発が起きていると、そのことの原因に見えそうになければですね、私解決をしないと思うんですよ。こういう医療現場での深刻な実態というのは、やはりギリギリの人員体制が原因のわけでありまして、このコロナ感染でですね、医療自治体の絶対数が把握をして、感染しても入院できないという、自宅や高齢者施設で亡くなる方が続出をした、やはり平時に余裕がなければですね、緊急時に対応できないということが浮き彫りになったと思うわけです。コロナ禍の3年間、こうした気候の皆さんがですね、本当に必死の思いで対応した。だからこそ各病院に補助金がおりたんですね。現場の献身的な努力があった頃なんですよ。ところがですね、その積み立て金をですね、1年前倒しをして召し上げてしまうと、私はね、本当にこれ職場の皆さんがどんな思いで受け止められていらっしゃるか、政府受け止めているのかと思うんですね。国立病院機構が担う役割にふさわしくですね、人員体制の強化とか、働きに見合った処遇改善、物価高等を上回る新上げと、こういうことに使えという、医療現場の皆さんの声にこそ答えるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

1:10:27

はい、伊佐川厚生労働副大臣。

1:10:29

この国立病院機構、また地域医療機能推進機構を含め、多くの医療機関におきましてコロナ対応にご尽力をいただいたことを、本当に深く厚労省としても感謝をしております。ご指摘の人員体制の確保、また処遇改善につきましては、今回の一連の報道を踏まえた再発防止策の実施、そしてまた適切な勤務環境の確保に取り組むことと、こうしたことを通じて人材確保につなげていくというふうに伺っておりますが、また同時に処遇改善については、令和4年10月、昨年10月に診療報酬改定によりまして、介護職員の処遇改善をさせていただいたと、また臨時特別一時勤の支給、そしてまた基本給の引上げなども行っておりまして、継続的に処遇改善に取り組んでいるものというふうに承知をしております。厚労省としては、療機構、また積立金の国家の保護の特例的な前倒しにかかわらずに、引き続き地域医療における役割を適切かつて確実に果たす運営を行うことができるように、今後もしっかりと注視をしてまいりたいというふうに思っております。野辺

1:11:50

神谷総平君。

1:12:01

賛成との神谷総平です。防衛財源確保法案に関連して質問します。今回の防衛予算の増大の背景のひとつに、戦争の戦い方が変わってきているということがあると思います。史上でも、新しい戦い方として、ミサイル防衛や宇宙、サイバー、電磁波の戦い、無人機攻撃、情報戦といったものが挙げられていますが、生物兵器による攻撃への想定が非常に弱いように思います。人類に大きな災難をもたらす生物兵器は、大量破壊兵器の中で、他の核兵器、化学兵器に比較して、より安価で製造が容易であるため、国際社会で大きな関心が持たれています。我が国においても、生物災害が自然発生する、もしくは人為的に作為された場合には、国民の生命財産に甚大な被害をもたらすことが容易に予測されます。実際に近年、新型コロナや鳥インフルエンザなども発生していますから、その被害は説明するまでもないと思います。このような脅威に対処している体制の整備は、厚生労働省が責任を負うものではなく、国家の安全保障上の重要な問題であるとして、政府全体が真剣に取り組むべきテーマであると考えていますが、自衛隊は生物兵器対処に関する本格的な研究開発や教育訓練は実施していますか。また、今回増額される予算の中に、生物兵器に備える予算は組み込まれていますか。併せてお答えください。はい、防衛総理長三島防衛機関。お答えいたします。防衛省においては、生物兵器を含むいわゆるNBC対処能力を確保するために、必要な研究開発や教育訓練などに取り組んできているところでございます。研究開発について申し上げれば、生物兵器の探知識別能力を有するNBC偵察者の開発、生物材の侵退への浸透及び不作等を防止するために使用する個人用防護装備の開発、飛沫中のウイルスを検知するための技術の研究といった事業に取り組んでおり、また、イギリス国防省との間では、防護マスクに関する技術の共同研究も行っております。教育訓練につきましては、自衛隊医官を国内外の関係機関へ留学させる等、生物材に対する医療能力の向上を図っているほか、対特殊武器衛生隊等では、警察・消防との共同訓練を実施し、関係機関と更なる連携強化に努めており、陸上自衛隊科学学校においては、生物兵器等に対処するための教育訓練を実施しております。また、令和5年度予算においては、飛沫中のウイルスを検知するための技術と研究を令和4年度から引き続き実施するための必要な経費として約4億円。施設整備については、既存施設の更新に合わせて、施設の機能・重要度に応じたNBC等に対する防護性能を付与することとしており、既存施設の更新に必要な経費として約868億円。装備品については、生物兵器等による汚染環境下において、隊員が行動するために必要な1/8式個人用防護装備、汚染地域を除染するための除染車等の最新の装備品の導入などに必要な経費として約79億円を確保しております。こうした取組を通じて、引き続き、しっかりNBCに対する防護能力の強化を進めてまいります。

1:15:28

はい、上谷総勢君。

1:15:31

はい、お聞きいただいたように、研究で4億円ということですね。4億円ですよ、たった4億円。しか当てられていないということですね。次に、この3年間猛威を振るっていた新型コロナウイルスについてお聞きします。このウイルスは人工ウイルスだったかもしれないという可能性が、いまだに否定できておりません。最近も、3月1日のBBCニュースジャパンの記事では、アメリカの連邦捜査局、FBIですね、FBIのクリストファー・レイ長官が、新型コロナウイルスの起源が、中国政府が管理する研究所である可能性が最も高い、との見方を示しています。レイ長官は、FBIはですね、しばらく前から、今回のパンデミックの起源は、研究所の事故である可能性が最も高いと見ているとして、世界的パンデミックの発生源を特定する努力を、中国は妨害し不明瞭にしようとしてきた、というふうに述べられています。研究所から漏れたものだから、100%人工ものだというふうに断定はできませんが、世界の群が生物兵器を研究しているという報道は、たくさん当然ありますし、今回のウイルスの延期配列も野生生物のものではない、というふうな論文もあります。新型コロナウイルス人工製造説というのはですね、かつてSNSでは情報として削除されていたのですが、今削除されなくなっているということです。しかし、なぜか日本では、いまだにこの辺りの話は全て陰謀論扱いされています。これだけ世界で多くの人々の生活や人生を破壊した、新型コロナという病気の発生源と、その背後の真相をありとあらゆる観点から考えようとする、試みに対して陰謀論と片付けてしまうのは、国家安全保障上の観点からも知的怠慢に過ぎるのではないか、というふうに我々は考えています。情報操作でパンデミックを起こしたり、ウイルスを生物兵器として使ったりということは、SF映画の話ではありません。人類は過去にもそうしたバイオテロを経験しているからです。例えば2009年、メキシコで突然豚インフルエンザが発生しましたが、2010年の1月に、欧州協議会の保健委員長のボルフガン・ワダルグ氏が、製薬系大企業が大量にワクチンを売るために、ウイルスの毒性を課題に見積もって、偽りのパンデミックを宣言するように、世界保健機構、WHOに圧力をかけた、いわゆるパニックキャンペーンを格索していた、というふうに告発をしています。この件に関しては、2010年1月25日に、アメリカのNBCニュースが、そして2010年6月4日には、BBCがWHOのトリウムフルの専門の研究者らが、大手製薬会社と極めて近しい関係にあった、という事実を論争して報道しています。この他にも、海外ではバイオテロや事故などが何度も発生していますし、日本もその例外ではありません。1995年3月には、オウム新二郷が地下鉄サルエン事件を起こしました。これは化学兵器の使用事案でしたが、彼らは1993年に亀戸一周事件という、生物兵器によるバイオテロも起こそうとしていた、ということが分かっております。我々賛成党は、ウイルスの毒性を過剰に見積もったインフォデミックの可能性や、人工ウイルスが漏れた結果のパンデミックである、という可能性を当初から訴えてきましたが、日本のメディアの論調と全く違うからか、いつも陰謀論とレッテルを張られてきたので、かなり丁寧に前置きをした上で質問をします。防衛省自衛隊は今回の新型ウイルスの蔓延を、生物線あるいは生物兵器のテロから国民を防護するといった観点から検討し、独自の調査を行ったことはあるのでしょうか。お答えください。

1:19:28

はい、防衛省鈴木衛生官。

1:19:30

お答えいたします。今般の新型コロナウイルス感染症への対応につきましては、新型コロナウイルス感染症対策本部のもとに、関係機関が連携して対応してきたところであり、とりわけ防衛省が独自に新型コロナウイルスに関する調査研究を行ったことはございません。一方で防衛省自衛隊は、生物化学兵器に対処するための各種部隊を有しており、万が一生物テロなどがあった場合には、警察や消防機関等との他の政府機関と連携しつつ対処することを考えているところでございます。

1:20:03

はい、上谷総平君。

1:20:05

はい、ご回答ありがとうございます。つまり疑ったことがないということなんですね。だからバッと巻かれてすぐ人がバッと死んだ場合は、これはテロだとすぐわかるんですけれども、そうでない、手を込んだやり方をされて、世界の機関がですね、そうではないとかですね、いうことになると、調査しないというふうな状態になってしまっているわけです。はい、次に時間がないので次の質問に行きます。今回の新型コロナワクチンの接種ですが、自衛隊は各地に大規模接種会場を設置して、国民への組織的な接種をオペレーションとして行いました。しかし既に明らかになっているように、日本国内で報告されているだけでも、2000人以上の死者が出るなど、過去最大の薬害事件になりうる可能性が出てきています。このワクチンのリスクの安全性に関しては、所管官庁である厚生労働省が全責任を負うべきところではありますが、自衛隊を信頼して接種をした人もいらっしゃると思うので、そこにもし十分な調査がなかった、誤りがあったということになると、せっかく積み上げてきた国民の自衛隊に対する信頼が崩れてしまうのではないかというふうに、聞くしています。そこでお聞きしますが、防衛省自衛隊は新型コロナワクチンの危険性について、国民の安全を守るという観点から、内部に保有する防衛課題などの能力を使うなどして、独自に十分な調査研究、あるいはリスクを見積もったことがあるのでしょうか。同じく、すみません、後で一緒に聞きます。厚生労働省にも聞かせてください。新型コロナワクチンの可能性について、十分な調査研究、あるいはリスクの見積もりを行ったことがあるか、連続で答えてください。

1:21:42

はい、防衛省鈴木衛生官。

1:21:44

お答えいたします。国内で使用されている新型コロナウイルスワクチンにつきましては、厚生労働省において優位厚生及び安全性の評価を行い、厚生労働大臣の承認が得られた医薬品であり、自衛隊大規模接種センター等で使用いたしましたワクチンについても、厚生労働大臣が承認したものを用いているところでございます。その上で、自衛隊中央病院において、当該接種センターで集積されたワクチンの副反応の情報を独自に分析し、その結果、ワクチン接種部位で生じる発石や痒みの発症率に関し、年齢や性別の差異が判明したため、こういった情報を全国で活用していただけるよう公表をしたところでございます。

1:22:28

厚生労働省坪信議官。

1:22:31

お答え申し上げます。新型コロナワクチンの安全性・有効性につきましては、何枚かの安全弁を設けて審議をしているところでございますけれど、まず初め、ワクチンにつきましては、使用する前に薬事承認の申請、これが製造・販売企業から提出されてまいります臨床研究データなどに基づき、まず審議・審査がなされて、品質や有効性及び安全性の確認が行われた上で薬事の承認を得ると、こういうステップがございます。加えてこれは、予防接種法に基づいて今般接種を行っておりますので、予防接種法に位置づけるかどうかに当たっても、国の審議会において意見をいただき、有効性・安全性の確認、世界においてのデータ、こういったものを確認した上で決定をされております。また、予防接種法に基づいて予防接種が開始されました後は、接種後の副反応が疑われる症例、先生今ご指摘いただいたような件数も同じ、それでございますが、医療機関や製造・販売業者から国への報告というものを義務付けております。これらの報告によりまして、継続的に情報を収集し、これまた国の審議会において第3者の立場から専門家の先生に評価・確認をしていただいております。これまでこういったデータの積み上げから、新型コロナワクチンの接種を中止すべきとの判断、ご見解はいただいていないところであります。また続きまして、市販業におきましても、その品質の管理、これは国家検定でありますとか、製造・販売メーカーに義務付けられておりますロットの品質の確認、こういったことも加えまして、20、30年安全性を担保しているところでございます。

1:24:02

神谷総裁君

1:24:04

はい、ありがとうございます。他の国はだいぶやめているんですけど、日本はそういう報告が出てきていないということなんですね。我々今、日本の国防の在り方とその予算付けについて議論をしています。今回のこの問題、非常に国家予算とか考えるより大事なものだというふうに思いますので、今日は時間が来たのでこれで終わりますが、次回この続きを聞いていきたいと思います。ありがとうございました。

1:24:34

はい、道後美真彦君

1:24:36

はい、茨城県選出の道後美真彦です。本日も今回の法案における防衛財源確保の枠組みについてお伺いいたします。外国為替資金特別会計の規模についてお伺いします。いわゆる外貯め特価ですけれども、為替介入等のために縁資金の調達が必要な場合には国債の一種である政府短期証券を発行するということです。また、常用金を一般会計に繰り入れる際、例えば外貨資金を直接縁資金に了解することとなると、為替の介入と同じ効果を与えるということになるため、外貨資金等はそのまま保有して、その未愛となる政府短期証券を発行して縁資金を得るということになります。これによって、外貯め特価においては、保有する外貨資産、その未愛として縁資金を調達するための政府短期証券を両立てで抱えることとなっており、そもそも特別会計として保有する資産また債務、この規模として適切であるかどうかというところを疑問視する意見が出ているかと思います。今後、金利上昇局面になることがあれば、政府短期証券の利払い負担が増加しかねないと考えますが、今後の外貯め特価の規模、これをどのように考えているか、ご認識をお伺いしたいと思います。

1:26:11

外貯め特価の一般会計の繰入は、円化で行う必要がございますので、政府短期証券を発行して、未来の円化を調達した上で実施してございます。こうした中で、金利上昇局面において、外貯め特価の利払いが増加する構造にあることは、徳峰先生、ご指摘のとおりでありますが、金利の上昇が外貯め特価の常用金に与える影響については、外貯め特価が保有する外貨建て債券からの受取利息の増加を含めて、資産、負債全体で見る必要があることから、確たることを申し上げることは困難と考えてございます。その上で、外貨準備の適正な規模ですが、国際的に統一された見方があるわけではありませんが、市場に急激かつ過度な変動が生じた場合に、自国通貨を買い支えるために十分な額の外貨資産を保有しておくことは重要であり、また、近年の円の取引ながら捉えた為替市場の規模の増加傾向や、他国における過去の外貨準備の減少例等に考えますと、日本の外貨準備の額が課題であるとは考えていないところであります。

1:27:27

道後美真紀子君

1:27:30

また、独立行政法人等からの積立金等の不要見込みを各個返納させると、こちらのご趣旨についてお伺いします。今回の法案において、国立病院機構及び地域医療機能推進機構、積立金についての個々の部の特例が設けられております。先ほどもお話しありましたが、この2つの機構を含めて、新型コロナウイルス感染症等、対策予算により積み上がった積立金、また基金等の不要分、これについて各個納付を求めるということにしているかと思います。5月から新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけをご類に見直すということで、今後のwithコロナへの移行に合わせて、対策の見直し自体は適切に行われる必要があると考えます。一方で、感染の再拡大、こうした懸念も不定されていないという中で、これまでコロナ禍への対応に充てられていたその予算が単に積み上がっているからといって、防衛財源に繰り入られるということが適切と言えるのかどうかというのは疑問かと思います。今回このような個々変な枠組みを設けることとしたご趣旨について、鈴木大臣よりお伺いしたいと思います。また、厚生労働省としての今後の感染拡大と再拡大ということもゼロではないということから、そのご認識をお伺いしたいと思います。

1:28:59

鈴木財務大臣

1:29:01

先ほど来、申し上げているところでございますけれども、今般の防衛力の抜本強化に要する財源確保に当たりましては、国民の負担をできるだけ抑えるべく、あらゆる行財政改革の工夫を行う中で、独立行政法人の積み立て金につきましてもお願いをするところでございます。なぜ、国立病院機構、地域医療機能推進機構から、前倒しでの積み立て金納付をしていただくことにしたかということでありますが、積み立て金100億円以上で、令和6年度以降に中期目標期間等の終了に伴う国庫納付を予定している独立行政法人のうち、足元で顕著に積み立て金が増加し、かつその由来がコロナ対策の予算等によるものを精査をいたしました。その結果として、ご指摘の日本人の積み立て金の一部を活用させていただくこととしたところであります。さらに、これらの積み立て金を前倒しして納付していただくこととしておりますが、これは政府として最大限の努力を行っていることを明確にお示しするためには、現時点で確実に見込むことができる税外収入の全額を予算に計上し、防衛財源としてどの程度の税外収入を実際に確保できているかをお示しするべきであると、そのように判断したためであります。感染拡大のときの備えとしてどのように考えているのかというご指摘をいただいております。本年5月8日に感染症法の累計の見直しを行いましたが、その変更後も感染拡大が生じる可能性ということは、厚生労働省も認識をしておりまして、それを想定した上で、新型コロナに対応する医療機関への財政支援、これは国病機構ですとか地域医療支援機構に限ったことではございませんが、コロナに対応していただく医療機関への財政支援につきましては、必要な見直しを行った上で、当面9月まで継続することとしておりまして、こうした対応に万全を期していきたいと思っております。その上で、今後さらなる、次なる新型感染症への備えにつきましては、昨年12月、改正感染症法を成立させていただいておりまして、その中で、都道府県が医療機関と平時から協議を行い、各医療機関の機能や役割に応じた協定締結、これをあらかじめしていただいた上で、感染症医療に尚、医療機関を適切に確保していく、こういったことを目指しております。その利口に要する費用につきましては、協定に基づき、一定の財政支援を行うこととさせていただいております。こうした取組を通じまして、厚生労働省としましては、感染拡大に備えた準備を続けてまいりたいと思っております。

1:32:07

防衛力強化に関わる財源確保のための税制措置についてお伺いします。令和5年度与党の税制改正大綱及び政府税制改正大綱においては、防衛力強化に関わる財源確保のための税制措置ということで、実施時期は盛り込まれてはありませんが、法人税、所得税及びタバコ税を増税するという方針が示されていると思います。今後、防衛財源の確保のために増税を行うということが規定方針であるのかというところ、仮に増税に至るとしても、さらなる財源の確保の努力をしつつ、増税幅、また期間を圧縮しようとする考えはあるのかというところを、鈴木大臣の御見解をぜひお伺いしたいというところと、増税する税目として、法人税、所得税及びタバコ税を上げているというところは、どのような理由によるものなのかというところをお伺いしたいと思います。

1:33:06

鈴木財務大臣。

1:33:08

防衛力強化の財源確保でありますが、行財政改革を最大限の努力を行うと、それで4分の3を確保し、それでも足りない約4分の1について、税制措置での対応をお願いさせていただきたいと考えているところでございます。こうした方針につきましては、昨年末に政府与党で確認をした上、閣議決定をしておりまして、この内容を変更することは考えていないところであります。この税制措置の実施時期につきましては、令和9年度までの過程におきまして、行財政改革を含めた財源調達の見通し、景気や賃金の動向及びこれらに対する政府の対応を踏まえて、閣議決定した枠組みの下で、与党税制調査会において判断していくことになります。また、税制措置の対象となります税目についてでありますが、このことにつきましては、与党税制調査会におきまして、国民各層の負担能力、現下の経済情勢にも配慮しつつ、幅広い税目について議論が行われたところでございます。その中で、防衛力の強化、これは国民の命、暮らし、事業を守るためのものであり、個人や法人に広く悲憫するものであることを踏まえまして、所得税、法人税が対象とされ、また、特殊な私工品であり、一定の税収が確保できる物資としてのタバコの正確に着目して、タバコ税が対象とされたものであると、そのように承知をしているところであります。タバコ税、産業で従事する方もたくさんお見えになりますので、その辺も踏まえて、そこだけを取り上げるというわけではありませんけれども、その税制の在り方については改めて、今後も確認させていただきたいと思います。所得税の新たな付加税と復興特別所得税の関係について、簡潔に質問させてください。所得税額に対する新たな付加税ということで、復興特別所得税、別の税目でありますけれども、併せて所得税額の2%になることから、実質的には、現行の復興特別所得税の一部を防衛財源に振り向けるということと変わらないのではないかと考えます。また、年単位で見れば負担する税額に変化はないように思いますけれども、復興特別所得税の課税期間が延長されるということで、結果的には、新たな付加税分は確実に負担が増えると考えます。なぜこのような付加税の仕組みを防衛財源のための増税に活用することになったのか、財務省の御見解をお伺いしたいと思います。

1:36:18

秋野財務副大臣

1:36:21

防衛力の抜本的な強化を行うにあたりまして、歳出歳入の両面からの安定的な財源を確保する必要がありますが、そのうちの税制上の措置につきましては、与党税制調査会において、現下の経済社会の状況を踏まえながら、幅広い税目について議論が行われたものと承知しているところであります。その中でも、先生が御指摘がありましたが、今回の税制上の措置は、税制の構造そのものを見直すことではなく、それぞれの所得金額に応じて、ご負担をお願いするということであるということ。防衛力の強化に係る追加的な費用は、全額国費で措置されるものであることを考えたしまして、所得税につきましては、全額付加税での対応をすると、お聞かせさせていただいたところであります。どうも、美巻子君、時間が来ておりますので。私の質疑は終了とさせていただきます。引き続き、議論の方をお願いいたします。はい。

1:37:21

午後1時に再開することとし、休憩をいたします。よろしくお願いします。

1:39:09

ただいまから財政金運営会を再開いたします。委員の異動についてご報告いたします。本日、臼井昭一君及び井上聡君が委員を辞任され、その補欠として長谷川秀春君及び小池昭君が占任をされました。休憩前に引き続き、我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案を議題といたします。本日は、本案の審査のため、4名の参考人からご意見をお伺いいたします。ご出席いただいております参考人は、株式会社日本総合研究所調査部主席研究員川村左由里君、元防衛事務次官三井住友会場火災保険株式会社苦悶黒江哲郎君、東京財団政策研究所研究士官森信茂君及び国立大学法人山口大学名誉教授高傑敦志君でございます。この際、参考人の皆様に一言ご挨拶を申し上げます。本日はご多忙のところ、ご出席いただき誠にありがとうございます。皆様から忌憚のないご意見を賜りまして、今後の審査の参考にしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。次に、議事の進め方について申し上げます。まず河村参考人、黒江参考人、森信参考人、高傑参考人の順にお一人、15分以内でご意見をお述べいただき、その後委員の質疑にお答えをいただきたいと存じます。また、ご発言の際は挙手をしていただき、その都度委員長の許可を得ることとなっておりますので、ご承知おきください。なお、ご発言は着席のままで結構でございます。それでは、まず河村参考人にお願いをいたします。

1:41:20

河村参考人。

1:41:22

本日はこのような機会をいただきまして誠にありがとうございます。日本総合研究所の河村と申します。本日、私の方からは、防衛財源確保法案と国を守るための財政運営の課題ということで、意見を述べさせていただきます。資料1ページをおめくりください。今回の法案、我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案に関してですが、私も一国民として、昨今の内外情勢の変化、特に安全保障環境が大きく変わっていることを考えて、やはり軍事力のある程度の強化が必要だろうという思いでいる一国民でございます。今回の法案、岸田総理がかねてからお話しされてきて、こうやって国民の命、暮らし、事業を守るための事業、裏付けとなる安定財源を将来世代に先送りすることなく、今を生きる我々が将来世代への責任として対応すべきだということを繰り返し総理がおっしゃっておられまして、それを可能にすることになった、一歩を踏み出すことになった法案ではないかと考えておりまして、私自身もこの法案、賛成でございます。ただし、これで、もうこれから先5年間は安泰だ、問題ないということには、残念ながら決してならないんじゃないのかなと思っておりまして、今日は頂戴した時間を使って、その点について意見を言わせていただければと思います。一面おめくりいただければと思います。申し上げるまでもないことでございますが、武器ですとか兵器を揃えるだけでは、決して国を守ることはできないと思います。そのもう本当に大事な前提条件として、安定的な財政運営、そして安定的な経済運営を継続できているということが絶対に必要な条件ではないかと思っております。ところが、現在の我が国の財政運営の実情、表面的には何もないかなというふうにお受け止めかもしれませんが、そんなことは私はないと思います。もう正直申し上げて、がけっぷちに立たされているような状況じゃないかなというふうに思っております。ちなみに、財政制度等審議会、私も委員として、末席用に怪我させていただいておりますけれども、その昨年の5月の検議にこうした一文がございます。「仮に防衛力を抜本的に強化したとしても、それを支える経済、金融、財政の強いマクロ構造がなければ、防衛力を継続的かつ十分に発揮することはできず、結果的に戦わずして負けることにもなりかねない。」この「戦わずして負ける」、そうなってしまいかねない、この懸念、私自身も本当に強く持っているものでございます。1ページおめくりください。一国が財政運営を、別に日本に限りませんが、安定的に継続できるかどうかというのは、借金している主体は別に国だけでなくて、家計も企業もみんな一緒だと思いますが、利払い費をつつがなく払うことができるか、払い続けられるかということで決まっております。こちらには先生方ご案内の今年度の一般会計の歳出と歳入の見取り図を出しておりますけれども、我が国の予算というのは、1000兆円を超える普通国債残高を抱えながら、利払い費をわずか予算ベースで8.5兆円で済ませることができているからこそ、財政運営を含めているというのが現実だろうと思います。一枚おめくりください。ところが、我が国は現在、毎年どれだけの国債を発行しなければ財政運営を回すことができなくなっているのか、年度ごとにボーグラフの形にして示したものであります。財務省から出ている資料をもとにしたものです。国債発行額、ずっとご覧いただきますと、2012年から震災の翌年からですけど、だいたい150兆円ぐらいで来ていたのは、何とか頑張って減らしていって130兆円ぐらいまで減っていたところで、コロナ危機が来てしまった。でも200兆円、上回るような状態、足元でも190兆円ということですね。これだけの国債、こんなにたくさんの国債、新発国債だけじゃなくて、もちろん山のような仮開債があるわけです。これをつつがなく調達できなければ、本当に大変なことになってしまう。こんな状態で万が一、我が国の近隣地方国にもいろんな国がありますけれども、万が一何か有事になってしまって、それに我が国が巻き込まれてしまった場合、果たして我が国の財政運営は耐えることができるでしょうか。私はその点を心配に懸念しております。次のページご覧ください。この190兆円というのがどれほどの規模なのかということを、他の国と比較していただくために、各国とも経済規模が違いますから、この190兆円をGDP比でとった規模の係数でご覧いただいたのがこちらの数字です。この表の左から2行目のところ、グロス所要資金調達額となって、日本が赤字で48.8%GDP比、50%弱となっているのがこの数字です。ですから、前のページの190兆円を名目GDP比に引き直すと、約50%近い49%くらいだと、これ、他の国と比べると、日本がどれだけ高いかということがお分かりいただけると思います。例えば、ヨーロッパで、本当に健全財政局の代表であるドイツですとか、それからイギリスなんかを見ると、だいたいGDP比10%くらいですよ。やっぱり安定調達ということをすごく重視してやっていると思います。ヨーロッパの中でも、やや財政が悪い国ということで知られているイタリアなんかを見ても、それでも23%。アメリカは寄陸通過国ですから、短期国債の需要がそれなりに準備資産の運用とかでありますので高いですが、それでも3割くらい。どれだけ日本が高いかということなんですね。この数字、なぜIMFが出すようになったかというと、それまで各国の財政がどれだけ悪いかというのは、一番左側の債務残高の国の政府の債務残高のGDP比で見てだけ比べていたんですが、これだけでは分からない。もう釈迦に説法ではありますけれども、例えば100兆円のお金を調達したとしても、全額10年債で調達していれば、毎年の借り替えは10兆円で済みますね。でも全額短期国債1年債で調達したら、毎年100兆円の借り替えしなければいけないんです。それだけある年に何か起こった、金融情勢が変化した、融資に巻き込まれたという時に影響を受けるダメージの度合いというのは極めてそれだけ大きくなる。ということは、債務残高だけじゃ分からない、このグロス所要資金調達額の規模というのが非常に大事だということを重視しているということだと思います。ですから、日本の場合でこれが何でこんなに大きいかというと、そのお隣にあります満期付債、満期が到来して日本の場合多くは借り替え債でやりますけれども、そこがすごく他の国に比べて大きい。そしてそのあたり、お隣の財政収支の赤字幅、これ、新発国債の発行額に、大体相当する数字だということをご覧いただいていいと思いますけれども、これもやはり他の国だいぶコロナからもう3年目になって落としてきていますけれども、まだまだ大きい。結果的にこういうことになってしまう。やはり非常にがけっぷちと私が申し上げたいのはこういうことからでございます。1ページおめくりください。これまでは日銀の金融政策運営のこともあって、何とか本当に超低金利で抑えてきていますけれども、本当にもう限界に来ていると思います。今日はこの話は本題ではありませんので、深くは立ち入りませんけれども、足元ではおりしも、1回落ち着いていた円安がまた不気味な感じで進展してきているなというふうに私は非常に懸念をいたしております。市場金利の上昇に、我が国の財政運営がついて、もしついていかれなくなった場合、日銀が抑え切れなくなった、市場金利が上がり始めてしまった、こんな金利水準ではとても利払い費が払えないとなったときに何ができるか、国としてできることというのは、本当に市場の信任をつなぎ止めるしかないんですね。毎年度の国債の発行額をできるだけ減額しなきゃいけない。新規国債なんて発行してられなくなるかもしれないですよね。新たな借金の積み増しですから、加えて既に出した国債の借り返しをなるべく出さないで、召喚していくようなことを考えなきゃいけないかもしれないと思います。1ページおめくりください。これに対して、我が国の国債の召喚のこれまでの実態を見ますと、やり方としては先生方がご案内のとおり、3つございます。1番目が定率クリーデ。これは60年召喚ルールに則るものですね。2番目が常預金クリーデ。これ今回の法案にも関係するかもしれませんけれども、決算常預金が発生した場合に、その少なくとも半分以上を抑えむ召喚にクリーデる。3番目が予算クリーデということなんですね。その常預金クリーデについては、最近年の数字を次のページご覧ください。私がグラフに拾ってまいりました。この棒グラフをご覧いただきますと、決算常預金どれだけ発生したか。発生しなかった年ももちろんございますよね。発生した決算常預金のうち、過去の国債の残高の元本の返済に当てた分というのを、紺の棒グラフ、それから一般財源の方に重当した赤い棒グラフでお示ししております。大体の年は半々ですよね。法律の規定どおりという感じですよね。ただ、ご覧いただくと2004年とか2005年、全額過去の借金の返済に満していた立派な政策運営してらした年もありましたよね。ただ、その後も時々の経済情勢があったり危機があったりしましたから、全部全額赤になっちゃっている年もありますけど、こんな感じではあります。ただ、よくご覧いただきたいのは、ここにある棒グラフの左のメモリをご覧ください。左をご覧いただいても毎年、多くても2兆円いくかどうかなんですよね。ここにある棒グラフ、仮に赤全部辞めて全部紺にして全額召喚したら国債どれだけ減らしていたかといったって、金額限られますよね。全然ですよね。100兆円なんかいかないですよね。30兆円いきますか。そんなもんですよね。それぐらいなんですね。ですから、前のページを戻りいただくと、一番目の定率繰り入れ、60年召喚ルールですと、今年度の予算ですと、1.6%約16.8兆円の予算が計上されていますけれど、これに常用金繰り入れ、先ほどのレベル、そして予算繰り入れ。これはなかなか、政府補助省有株式の売却とかができない限りはなかなかできていないのが実態だと思います。こういうようなやり方でしか元本返せていないから、こういう結果になっちゃっているんじゃないかと。ですから、今回の法案ですね、国民に先々増税の負担を求めていく上では、まず歳出改革が先だということで、いろんなところから財源確保されたということを承知しております。それから、この決算常用金の法律で許されている半分のところを使ってということが入っているのも承知しております。それはそれでいいと思います。別に法律の規定に合っている話ですから、いいと思いますが、別の問題として、じゃあこの国がこれからこれだけ人口が減っていく中で、これだけの借金を抱えて、これだけの借金を積みまして、どうやって返していくのかということの答え、その解決策を別途、ぜひ先生方にはお考えいただきたい、どうかお考えいただきたいというのが私からのお願いでございます。2ページをおめくりくださいませ。9ページのところでございます。じゃあどうやって国債を返していくべきなのかというところなんですね。他の国がどうやっているかというと、60年償還ルールとか作っている国、ありません。私が問い合わせしたときにもですね、どこの国の当局もお答えくださいましたけど、そんなルールありません。だって60分の1だけ返せばいいってことだったら、残高が増えても、全然いつまで経っても返せないじゃありませんか河村さんというメールが、英語で来ちゃいました。もう私本当に恥ずかしくなりました。やっぱり、賃金に真面目に返していかなきゃいけない。他の国どうやっているかというと、これはですね、安全保障関係じゃないんですが、アメリカが去年インフレ抑制法を通したときの歳出と歳入の金額の規模をこのタイルの面積で合わせた図、これよくアメリカの新聞に出るんですが、お示ししたものです。これでご覧いただくと、右側が歳出削減と歳入なんですね。この合計のタイルの方が歳出よりも大きいですよね。こうやってアメリカは、財政インフレを招いてしまったという反省があるけれども、こうやってこういう形で何か改革をしようというときに、歳出と歳入の案を組むときに、歳入の方を多くする。増税をする。それから厳しい歳出カットをする。そういうことをやって、歳入の方をこれだけ大きく用意して、こうやって過去の借金を返していくんですね。他の国、ヨーロッパの国もみんなこうやってやっています。ぜひとも先生方、次は次なる課題、日本の国を守るためにはこういうこともぜひお考えいただきたいと思います。次のページをご覧ください。「我が国に対する世界の視線が厳しさを増している」という話でございます。今年の3月末、定例の毎年やっている対日四条協議という報告書をIMFが出しました。その中に何と書いてあったか。日本は公的債務のGDP比が上昇軌道に乗っていることから、金利が急上昇し、ソブリンストレスがかかる可能性がある。ソブリンストレスってなんだって感じなんですけど、要するにギリシャみたいな、IMFとかギリシャはIMFと言う意味に助けてもらって、お金貸してもらって、何とか切り抜けたんですけど、日本はお金持っている。経常収支もまだ黒字だ。そういうことにはならない。けれども、IMFとしてはこの国にはお金を出す必要はないなと思っているんですよね。でも、すごい財政調整を日本の国内でやってもらわなきゃいけなくなるかもしれませんよという警告をしています。これは国際機関だけではなくて、下のところに自衛エコノミスト、論文エコノミストがどういうふうに言っているかということを持ってきましたけど、ここでも真ん中のところの中ポチ、悪夢のシナリオとなった場合、日本の政府夫妻の持続可能性に疑問を投げかける事態となることがあり得るということを言われています。これはある意味日銀の金融政策とも関係する話なんですが、ある意味世界はお見通しです。どうか先生方ご認識いただきたい。IMFだったら、日本、大丈夫かって心配してくれてると思うんですよ。日本は財政運営を続けていちゃダメだよ。金融政策運営の方もそうなんですけどね。ダメだ。本当にやっぱりきちんと財政再建していかないと大変なことになっちゃうぞって言ってくれている。でも世界の目線ってそれだけですか。私たちの近くにある国って友好国だけじゃないですよね。そういう国が果たしてどういう目で私たちの国のことを見ているか。本当にこんな財政運営がつまずいちゃうようなことになって、弱みにつけ込まれちゃうようなことになっちゃったら、本当にどうなっちゃうのか。先ほどの財政の原理じゃないですけど、それこそ戦わずして負けることになってしまいかねないかということを、一国民として非常に心配しております。最後のページをご覧ください。我が国の場合、エネルギーですとか食料の海外存在も高いですよね。万が一の有事ということに巻き込まれてしまった場合、国際金融情勢が激変してしまう可能性というのはあり得ると思います。為替が売られる、金利が上がる、そういうときに耐えられるだろうか。そういうときに耐えられる財政経済運営の健康な基盤を構築していくことが、国を守り抜く上で必須の条件なんじゃないか。ですから今回の法案、一歩前進だと思います。ですけど、まだ課題はあります。ぜひとも先生方にご検討をお願いしたい。私からは以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。はい、ありがとうございました。次に黒江参考人にお願いいたします。

1:56:59

はい、黒江参考人。

1:57:02

以前防衛省に勤務しておりました黒江でございます。まず本日はこのような機会を頂戴いたしましたことに、心より感謝を申し上げます。ご案内のとおり、政府は昨年末に国家安全保障戦略をはじめとします、戦略三文書を決定したわけですが、私は元防衛事務次官という立場で、国家安全保障局のヒアリング、あるいは国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議に参加させていただきまして、意見を述べさせていただきました。本日はこうした立場から、現在の日本を取り巻く安全保障環境、さらにこれを受けた戦略三文書のポイント、今後の実施の課題といったところについて、簡単に試験を述べさせていただきたいと思います。まず、お手元の資料3ページでございますが、参考1をご覧いただきます。基本的なことですが、我々が存在しておりますアジア太平洋地域は、軍事力の量という観点で見ますと、世界の中でも軍事大国が集中しているホットスポットだということが言えると思います。さらに、その中でも中国、ロシア、北朝鮮という権威主義の3カ国が、現在、3者3様の形で国際秩序に対する知性学的な挑戦を激化させている。これが、我が国周辺地域のみならず、国際社会全体の安全保障環境を厳しくしているということでございます。最初のページに戻っていただきまして、それでは具体的にどのような対応なのかということで、まず中国でございます。ここには、戦略文書の中から、これまでにない最大の戦略的な挑戦という位置づけをしている部分を抜き上げていますが、中国の場合の特色は、軍事力のみならず、経済力、あるいは技術力を含めて、国力すべてを用いて国際秩序に挑戦していると、この点が最も特色のあるところでございます。これは、彼らは、超限戦、限定、制限を超えた戦いというような言い方をしているというふうに理解をしております。巨大な人口と、ある意味非常に効率的な国家資本主義、あるいは最近では先端技術力を背景としまして、世界第2位の経済大国に上り詰めたわけですが、彼らはその巨大化した経済力を、自国の意図を他国へ強制する手段として用いている、いわゆる経済的威圧ということでございます。さらに、この経済成長が軍事力の拡大にどのように寄与したかというのは、参考資料の4ページ、さらに、そこで蓄積されました軍事力が、実際にどのように使われているのか、我が国周辺でどのように活動を拡大しているのかということを、5ページ、参考の3人をお示ししてございます。従いまして、我々中国を見るときに、軍事力のみではなく、経済力、あるいは技術力、あるいは情報力等々、国力全体に着目する必要があるということでございます。続きまして、北朝鮮でございます。これは、1ページの北朝鮮のところには、従前よりも一層重大化させた脅威ということで、戦略の文言を書かせていただきましたが、これは言うまでもなく、北朝鮮の場合には、核とミサイルの脅威でございます。昨日も偵察衛星と称する物体の発射を試みましたけれども、昨今どのような打ち上げ方をしているのか、あるいは北朝鮮のミサイル能力はどうなっているのかということにつきましては、資料の参考の4、6ページ、さらには打ち上げの状況につきましては、7ページにグラフとしてお示ししてございます。これは、令和4年版の白書から取っておりますので、実は白書が発刊した後に発射回数が激増しまして、昨年度は50回を超える発射に至っているというふうに認識をしております。また、ロシアでございますが、中国との戦略的な連携と相まって、安全保障上の強い懸念になっているというのが、戦略の表現でございます。これにつきましては、NATOの東方拡大でありますとか、カラー革命に対する警戒感というところをもとにしまして、2014年にクリミアを併合し、昨年ウクライナに対する侵略を行ったわけでございます。ロシアの場合の特色は、間違いなくためらいのない軍事力行使ということでございます。また、その際に軍事力とともに、いわゆるハイブリッド戦という形で、サイバー攻撃、あるいは情報戦といった非軍事的な手段を併用するという、そういう脅威であるということでございます。さらには、昨今のウクライナの状況、ウクライナ戦争の際に、核による威嚇ということまでやっておるということでございます。これらの地政学的な、さまざまな3者3様の挑戦に加えまして、戦略では国際社会のガバナンスの低下というところに警告をしております。これにつきまして、米国G7等の国際的な枠組みによるリスク管理等が困難である、あるいは国連が十分に機能破棄できていないという、そういう記述があるわけですが、これは私なりに解釈をいたしますと、世界平和に対して特別な責任を負っておるというのが、国連の安全保障理事会なわけですが、その常任理事国5カ国のうち、実に2カ国が秩序を維持する側ではなくて、国際秩序に挑戦する側に回っていると、このことは国連が機能不全に陥っていることの非常に大きな要因であるというふうに考えております。また、核軍縮ということを捉えましても、核不拡散条約におきまして、核軍縮交渉を進める責任を持っております核保有国、これはロシアもそうでございますが、そのロシアが、自ら核による威嚇を行っておるわけでございます。これは非核保有国にとってみれば、核を持たなければ地獄の安全は守れないのではないかという懸念を呼び起こすわけでございます。そういう意味で、核不拡散体制自体が軽害するという懸念が、非常に強い懸念が生じているということでございます。また、戦後の国際秩序を支えてきた一つの大きな要素としまして、私は米国の軍事力だというふうに理解をしておりますけれども、米国自身、内政的に経済格差等に起因する深刻な社会の分断、そういったものが、対外的な方針、外交方針に大きな影響を与えるのではないかということが懸念されるところでございます。こうした地政学的な挑戦と国際社会のガバナンスの低下ということに直面いたしまして、戦略3文書はこれに対する対応の在り方ということで、どのようにこれにアプローチすべきかということを示したことでございます。ここで、戦略3文書のポイントを3つ挙げたいと思います。1つ目は、国力すべてを活用した対応ということでございます。これは言うまでもなく、中国を念頭に置いたときに、軍事力、外交力だけではなくて、国力すべてを用いて、こちら側としても対応せざるを得ないということでございます。その表れが、国家安全保障戦略を我が国の安全保障政策の最上位の政策文書だと位置づけたことでございます。この位置づけは画期的なものだと思っております。中国が先ほど申し上げました、朝鮮戦を展開している、あるいはロシアに見られるようなハイブリッド戦に対応するためには、要請の縦割りを這いしまして、外交と防衛のみならず、我が国の総合的な国力を有機的、効率的に用いなければならないということを明示したわけでございます。その具体的な内容がここに掲げました各種の項目でございます。また、2番目のポイントといたしまして、抑止力としての防衛力を抜本的に強化するという方針でございます。これは、無効5年間で43兆円を投入しまして、防衛力を抜本的に強化するということとしております。これにつきましては、7本の柱を立てて防衛力整備の優先度等、それぞれの経費規模を明らかにしておるというふうに理解をしております。やや具体的に申し上げますと、スタンドオフ防衛能力、あるいは無人装備、宇宙サイバー、電磁波といった、これらの欠落している、あるいは現在自衛隊で整備が遅れている機能を向上させると、それとともに、この中に反撃能力がございます。これにつきましては、周辺国のミサイル能力の向上で、原油のミサイル防衛システムのみでは我が国の防衛が全うしきれないということを受けまして、自ら反撃能力を保有して、相手の攻撃等を制約する、そのことによって抑止を図るという方針に転換したということでございます。また、防衛力整備計画の最初の5年間で、装備品の稼働率の向上、あるいは弾薬備蓄の増加を図る、それをもちまして、現在持っております装備品、自衛隊の能力をまず100%発揮できる、そういう体制に持っていこうとしているということでございます。これらの事業を行うことによりまして、2027年度に防衛力の抜本的強化とそれを補完する取組合を合わせて、GDPの2%を達成するというのが今回の方針でございますが、2%という数字について様々な議論がありますけれども、私自身は、主要先進国の水準から比べましても妥当なものだというふうに考えております。3番目のポイントは、次のページでございますが、外交の積極的な展開ということでございます。先ほど、ロシアについては軍事力の行使についてはためらいがないということを申し上げましたけれども、このウクライナの戦争の事例というのは、外交を軍事力で代替することはできないという教訓を示したものだと思っております。しかし、我が国としましては、外交を軍事力で代替してはいけないというのが国勢であるというふうに私は理解しております。俗な言い方をして恐縮ですが、国際社会の中で話せばわかる人たちばかりではありません。しかし、話さなければわからないというのも真実だと思います。その意味で、今回の国家安全保障戦略の中では、我々が取るべき第一の戦略的アプローチは外交であるということを明示したところでございます。つまり、防衛力の抜本的強化は実際に行うわけですが、これは自分の国は自分で守り抜ける防衛力を持つということが、外交の地方を固めるものなのだ、そういう位置づけの下で行われる政策であるということでございます。現に、中国との間でも建設的かつ安定的な関係を構築する、そのために様々なレベルの意思疎通を通じて主張すべきや主張し、責任ある行動を求めつつ、所見案も含め対話をしっかりと重ね、共通の課題について協力をしていくという方針を掲げているところでございます。また、本日は時間の関係で細部には触れませんが、戦略の中には、中国との対話だけではなくて、各国が広く結集できるような外交課題を列挙しまして、これへの取組が重要であるということも明示しておるわけでございます。以上が、戦略三文書の3つのポイントでございます。さらに、残された課題といたしまして、ここで掲げた戦略を実施していくにあたっての課題というものはございます。これはいくつかございますけれども、本日この中で4つほど述べさせていただきます。まず、防衛力といいますのは、詰まるところ、装備と人でございます。装備につきましては、これは参考資料の後ろの方ですね、8ページから9ページに、昨年の国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議の報告書の関連部分を抜粋しましたけれども、この中にも述べておりますが、我が国は戦前と異なって国営の交渉はございません。したがいまして、自国での防衛装備品の研究開発、生産調達、これらを安定的に確保しようとすると、これは全て防衛産業に頼らないといけないわけでございます。その意味で、ここに挙げましたような防衛産業の事業の魅力化、あるいは官民の先端技術の防衛装備品への活用、そういった各種の施策が重要になってくるということでございます。このため、現在、政府が国会に対して防衛産業の基盤強化法案を提出させていただいていると聞いておりますけれども、これが国会におきまして徹底的に審議されて、早期に成立されることということを私は期待をいたしております。2番目のポイントは、人の問題でございます。自衛隊を構成する非常に大きな重要な要素であります人でございますが、少子化の中で人材確保が極めて重要になってきております。ここには、戦略の記述としまして、人的基盤強化のために優秀な人材の確保を図る、ハラスメントを一切許容しない、そういった組織環境を整備する等々が書いてございます。これは、特に8ページの参考の6のところにお示ししました有識者会議の議論が出たのですが、自衛隊員は職務遂行にあたりまして、あらかじめ自分が任官するときに、ことに臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の関数に努める、つまり自分の命を懸けますということをあらかじめ宣誓しております。こういう宣誓をしているのは唯一自衛隊員だけでございます。そういった自衛隊員の処遇の改善というのが急務だというふうに私は考えてございます。また、経済財政基盤の強化ということでございますが、ここには先ほどの河村先生からも御指摘ございましたけれども、有事の際の財政与慮、こういったものが極めて重要だという記述とともに、経済成長が我が国の安全保障の更なる改善を促すんだという安全と経済成長の好循環ということについても留意するんだということが方針として掲げられてございます。この点につきましても、有識者会議の報告書の中でも具体的には、様々な形で安全保障に関する事業が経済成長にも気を絞るんだということが記述があるわけでございます。今回ここでお諮りされております財源確保法、これを含みます財源の確保措置につきましては、私も財政につきまして専門家ではございませんので、全く防衛の立場から申し上げるわけでございますけれども、まさに有事に備えた財政与慮の必要性、あるいは持続性のある経済力、財政基盤の強化、国民の理解を得る必要性、歳出の効率化の必要性、あるいは現役世代での分かち合いの必要性等々について議論をされた上で、そうした各種の要素を勘案した結果が、今提案されている財源確保措置なんだろうというふうに理解をしております。特に、かつて防衛省で国の防衛の仕事に携わった身から率直な考えを申し上げれば、防衛省自衛隊というのは、先ほど申し上げましたように、文字通り命を懸けて国民の生命財産を守ろうとしているそういう組織でございます。これに対しまして、ぜひ国民の皆様方からのご理解とご支援を賜りたいというのが本音でございます。そういう意味で、財源確保についても、ぜひこのような観点にもご配慮いただきながら、ご議論いただければ大変ありがたいというふうに考えてございます。最後に、これだけの経費規模を持っております防衛力整備計画でございますので、これが実際にどのように実施されているのかということを検証することが大変重要だと思います。戦略上では、国家安全保障会議による定期的かつ体系的な評価ということが書いてございますけれども、これとともに国会におきまして徹底的に検証されるということも重要だというふうに考えてございます。私からは以上でございます。ありがとうございました。

2:12:20

東京財団政策研究所で研究主管をしております森信です。本日は、このような意見を述べる機会を与えていただきまして、大変ありがとうございます。私は、この法案には賛成の立場でありますが、防衛費の財源問題については、いろいろ問題もあると思いますので、意見を申し上げたいと思います。最初に、財源問題の議論のやり方についてです。岸田総理は当初、防衛力の内容、予算規模、財源の3つを合わせて議論すべきだと繰り返し発言しておられましたが、実際は規模割り切りの議論、結論となった印象を受けました。防衛力の内容を示す防衛産分所の決定の前に、GDP比2%という規模がおおむね決まり、中身の積み上げもなく、防衛大臣と財務大臣の協議で5年間43兆円が合意されました。国民からすれば、請求書の中身がわからないまま負担だけを押し付けられた格好になりました。財源単位の大型増税も含まれているだけに、具体的な中身・首都が国民に見える形で議論される必要があったのではないでしょうか。これまで消費増税の議論を見ますと、増税の結果、社会保障がどのように充実するのかを国民に示すことで、曲がりなりにも国民の理解が進んだわけで、このような手順を踏まなかったことは残念だと考えております。次に、スキームの中身について見てみたいと思います。まず、評価すべき点としては、赤字国債がスキームに入らなかったことです。戦前の経験・歴史を鑑みますと、戦時国債の発行により、再現なく防衛費が拡大していったという経験があり、その反省が行われているということは評価したいと思います。現在、アメリカなどで生じているインフレの原因をたどっていきますと、資源高やペントアップ需要だけではなく、低流にはトランプ・バイデン両大統領による拡張的な財政政策があるというのが、米国のエコノミストの間で言われております。この懸念が現実化したのが、英国のトランス政権の拡張的財政政策です。大規模減税のための国債増発計画の公表が金流を急凍させ、ポンド安・株安を誘発し、減税の取りやめ、政権崩壊につながりました。国債増発による拡張的財政政策が財政赤字・形状赤字の拡大をもたらし、通貨安や金利高、インフレにつながるという市場の懸念が顕在化したわけです。我が国のインフレ率は、いまだ3%程度で、米英の状況とは異なっております。一方で、再びぶり返す円安は、インフレ懸念を生じさせており、コロナ対策での累次の大型補正予算やグリーントランスフォーメーション投資など巨額の財源を必要とする施策が、つなぎ国債を含む国債発行で行われています。こうした状況下で、長期にわたり高級財源を必要とする防衛費を国債発行に耐えることは、逆に国力の脆弱化につながると思います。また、安易に国債発行に耐えることになれば、我が国経済にも不足の影響を及べしかねません。怖いのは、財政破綻というよりも、思わぬインフレにより弱者がしばやせを受けることにより、社会が分断されることです。そのような事態を防ぐという観点からも、防衛財源に赤字国債が踏まわれなかったことは、大変評価をしております。この点につきましては、先ほど川村さんからルルルと述べられたところだと思います。いずれにしても、本委員会で議論されているこの法律のように、財源を確保する枠組みをきちっと法律で定めることについては、賛意を表したいと思います。次に、本法案とは直接の関係はありませんが、別途、党税庁で、自民党与党税庁で決められた防衛力強化に係る財源確保のための税制措置についてお話をしたいと思います。税制改正大綱では、令和9年度に向けて、複数年かけて段階的に実施することとし、令和9年度において、1兆円強を確保するとされました。具体的な内容は、法人税について、法人税額に対し、税率4から4.5%の新たな付加税を課す、中小法人に配慮する観点から、課税標準となる法人税額から500万円を控除することとされました。所得税については、所得税額に対し、当分の間、税率1%の新たな付加税を課すとし、復興特別所得税の税率を1%引き下げるとともに、課税期間を延長するとされました。また、タバコ税について、1本3円程度の引上げを段階的に実施するとされました。また、実施期間については、例は6年以降の適切な時期とすることとなりました。このように、年間1兆円程度の増税を財源とすることにつきましては、防衛問題を自分ごととして考えるきっかけとなり、今後の方図な防衛費拡大への歯止めとなると評価をしております。この問題を考えるにあたっては、防衛費の正確や財源調達の歴史を見ていく必要があると思います。防衛という公共サービスは、対価を払わなくてもサービスを受けられる公共財です。個人や企業は、それによりもたらされる安心・安全があって初めて活動の自由が享受できるという意味で、幅広く受益しているわけです。近代国家による、戦費調達の歴史を見ますと、広く国民が負担すべきだという考え方の下で、所得税により調達されてきました。ドミニク・フリスビーの「税金の歴史」という書物によりますと、所得税が世界で最初に導入されたのは1799年の英国で、目的はナポレオン戦争の戦費調達でした。抜本的に見直され、本格的な税制になったのは1918年で第1次世界大戦時です。米国でも、所得税導入が本格的に議論されたのは、1814年、太平洋戦争の戦費調達のためです。実際に導入されたのは、1861年、南北戦争の戦費調達のためでした。我が国でも、累進制度を持つ所得税法が誕生したのは、1887年で、布告強兵を実施するためです。1940年に第2次世界大戦に備えるため、所得税の対象が大幅に拡大されました。このように、歴史を遡ると、戦費調達は、広く国民が負担すべきだという考え方が背景にあることがわかります。このような世界の税制の歴史、防衛という公共サービス費用の特殊性、さらには財政インフレリスクを考慮に入れると、安心・安全という利益を享受する幅広い主体が、会費として負担するという考え方をベースとすることが望ましいと考えます。私が、税負担を賛成する理由です。これは財源論というより、国民が自国を守るためにその費用をどう負担すべきかというモラルの問題でもあります。具体的な増税の中身については、触れたいと思います。まず、法人税の7,000億から8,000億程度の付加税です。先進諸国は、法人税率を引き下げて、他国から投資を呼び込む税の引き下げ競争が自国の税収減につながったという反省から、他国籍企業を対象に15%のグローバルミニマム税の導入をOECDで合意するなど、法人増税の潮流に転じています。バイデン政権でも、法人の自社株外に課税するなど、法人課税の強化を行っております。一方、我が国では、これまで継続的に法人減税してきたものの、雇用者の賃金増加や設備投資増加につながらなかったという反省があります。したがって、この程度の負担増はやむを得ないと考えます。次に、所得税についてです。累進構造の下で公平な負担をする所得税での負担は、防衛による財産保全というメリットが高所得者ほど大きいという観点からも賛成です。一方で、東日本大震災の復興財源スキームを活用した点は、復興財源に手をつけるとの誤解を生じかねませんので、政府は、復興財源の総額は確実に確保することをきちんと説明する必要があると思います。私は、そのような誤解を生まないためにも、金融所得課税の見直しによる財源確保を行うべきだと考えています。金融所得の課税状況を見ると、いわゆる1億円の壁が存在しており、我が国の累進構造を弱めております。また、2位差の大幅拡充の恩恵が高所得者に偏ること、それから高所得者ほど防衛・安全からの受益が大きいことなどがその理由です。年間2,000億円程度の金融所得への課税強化は、株式市場に与える影響も限定的で、高所得者限定の増税ならば国民の理解が得やすいのではないかと思います。なお、増税は先延ばしすればするほど難しくなる上、つなぎの財源も必要となるので、年末には具体的な増税時期などをしっかり決めていただきたいと思います。一方で、それ以外の財源についても様々な問題があります。とりわけ、決算常用金0.7兆円、歳出改革1兆円等の内容については、高級的な財源と言えるかどうか分からず、大きな問題を抱えていると思います。まず、決算常用金ですが、これは決算の結果が生じるという概念であり、それをあらかじめの財源とすることは大きな問題を生じさせます。無理やり常用金を出そうと、当初予算で国債費などを課題計上したり、歳入予算を過小に見積もったりということが起きないように願っております。また、毎年の補正予算は常用金を財源としており、その活用ができなくなると赤字国債の増発につながっていきます。お金に色がついているわけではないので、常用金の元をたどっていくと、補正予算の赤字国債だったということにもなりかねず、マネーロンダリングとの批判も生じかねません。次に、歳出改革による財源年数も問題があります。財源スキンは、社会保障関係費以外について、これまでの歳出改革の取組を実質的に継続する中で、防衛力整備計画対象経費の増加額のうち2,100億円程度に対する財源を確保するとされています。この説明は、極めてわかりにくく、社会保障関係費以外のどの貧乏にどの程度の歳出改革の可能性があるのか、国民にわかりやすく説明するとともに、予算の付け替えに終わらないように、今後の予算平成を監視していく必要があると思います。小泉内閣時代の2006年には、自民党の政調会長主導で歳出歳入一体改革が行われました。その結果、今後5年間の歳出改革の概要が、骨太の方針2006で閣議決定されました。削減対象は、社会保障、人権費、公共投資など広範囲に及び、被目ごとに具体的な数値目標が明記されました。これを参考にしつつ、歳出改革を行っていく必要があると思います。最後に申し上げたいことがあります。国を守るためには、国民が守るに値する国家づくりをしていくことが重要です。それには、国を支える経済力の強化、国民の勤労意欲向上、安心して消費できる社会づくりなどの政策もおろすかにすべきではないということです。少子高齢化の進展で、社会保障の持続可能性への信頼が揺らぎ、国民の将来不安が消費の低迷や少子化につながっております。フリーランス、ギグワーカー、非正規雇用を含めたセーフティーネットの拡充が必要です。このためには、受益と負担の国民的議論を行いつつ、必要な財源を確保していくことが必要だと思います。以上です。ありがとうございました。

2:26:03

現在、明治大学国際武器遺伝子研究所で客員研究員を務めております、光潔と申します。今回は、このような場で意見を述べさせていただく機会を頂戴し、誠にありがとうございました。私のお話は、先ほどもこれを参考にもお触れになりました、戦略三文書、私は安保三文書と呼ばせていただきますけれども、この問題点につきまして、そもそも論になるかもしれませんけれども、5点ほどお話申し上げ、その後財源の問題、そして我が国が迎わなければいけない安全保障の本来のあるべき姿はどこにあるのか、といった問題につきお話をさせていただきたく存じます。まず5点ほど、この批判的な問題をお触れさせていただきます。レジュメ、いろいろ書いてございますけれども、1番目は、今回の三文書におきまして非常に特徴的なことは、中国への敵視認識というものが、非常に明々白白に、ある意味ではセキュララにかなわられたこと、これだと思います。早速、中国をはじめ、近隣アジア諸国は、これに対する懸念の表明を繰り返しております。私は、中国という国との関わりというのは、経済関係を含めまして大変大きな重要な国であります。経済中国は、2700兆円というGNP、もうすでに世界第1位、これIMFの統計でございますけれども、第2位の2200兆円のアメリカを約500兆円もの差をつけている、超経済大国になりました。何も経済大国だから、中国との交流を進めるという意味ではなくて、それだけ大きな経済的なパイを持っているわけですから、この国を敵視することは、同時的に、我が国民の経済力、生活力をも阻害するかねないと思います。それで私は、中国に対する敵視論というのは、根本的に間違いだと思っています。2点目には、軍事ブロックの問題でございます。今、日本は日米安保、ある日米同盟のみならず、オーカス、クワッドなどなど、多国間軍事ブロックに参入が相次いでおります。また、このためには、準ナトー諸国入りすら検討されている余地でございます。私は、このような軍事ブロック化というものが、戦前の事例を見るまでもなく、世界に紛争の種を巻きかねないという意味で、私は軍事ブロックではなくて、平和ブロックを作るべきだと、繰り返し説いてまいりました。この問題は、国際様々な問題がございます。その解決方法はいろいろございます。けれども、この3文書が示すところは、国際的な様々な事象に対して、軍事的に対応する、つまり、軍事には軍事をという、そういう関係性の中で国際秩序にこれを是正しようとしている。このことは、私は根本的に誤っていたと思っております。3番目に、この3文書に示された内容、いくつかもちろん問題がございますけれども、私は長い間、軍事史研究者として、国家騒動に対して、書を勉強してまいりました。それとの絡みで言えば、国家資源の防衛力への集中ということが、大変、ある意味では強く強調されていると思います。人材も、それからこの資金も、ある意味では防衛のために一元的に集中するという、その方向性が果たして、我が国のこれからのことを考えた場合、取るべきスタンスなのかどうなるか、これはもう十分に吟味しなければならないというふうに思います。まさに国家騒動に対してというものが、戦後バージョンで作り変えられようとしているのではないかという、大変大きな懸念を持つのでございます。4点目でございます。戦前の国防3文書、帝国国防方針、国防に関する兵力、帝国軍の傭兵功労というものが、1907年、明治40年に策定されました。ちょうど日露戦争後3年後ではございます。以来3回ほどこれが改定されまして、1936年、つまり六方協議の前年に、戦前最後の国防3文書が改定されました。国防3文書が示したことは、日本があくまで戦争によってこの国力を世界に発揮していくという前提で書かれた公文書でございます。それと同じような基調で持って書かれたものが、防衛3文書ではないかというふうに思います。やはり戦前の国防3文書も、仮想鉄国、戦前は帝国海軍はアメリカであり、帝国陸軍は旧ソ連でございました。アメリカ、ソ連という世界の陸軍大国、海軍大国を敵視することによって、日本が軍閣に次ぐ軍閣によって膨らんでしまった軍事力、そして軍事力を重ねきて、非常に侵略的な戦争に走ってしまった。そのことを歴史の教訓にたどるならば、国防3文書と瓜二つの安保3文書、大変大きな問題、ある意味では将来、過去分を残すかねない大きな公文書だと私は思っております。5番目に統合支援部設置という話が出てまいりました。これはずいぶん前からこういうものが検討されていることは、民間人の私もよく承知しておりました。その統合支援部というのは、一口で言えば戦前で言うと大砲衛、つまり帝国陸海軍を一元的に統制作戦運用するという、そういう統合機能が与えられたものが大砲衛だとするならば、この統合支援部もある意味ではそうしたものにまさに類似したもの、あるいは新しい戦争指導部ができた。このことによって日本はある意味では戦える自衛隊、戦える防衛力を整備したということにはなっておりますけれども、平和国家の日本がそのような戦争指導部を形成することのプラス面とマイナス面、メリットデメリットを緩和した場合には、さあどちらでしょうかという問題はきちっと考えておかなければいけないだろうというふうに思います。続きまして防衛費増額の問題でございます。もうこれは再三議論されておることでありますから、見新しいことは特段ございませんけれども、一口この場で申し上げたいことは、これだけの防衛費というものの増額が、逆に外交力の柔軟性を欠くことにはなりしないか。日本はいつも防衛力という名の軍事力を背中に背負って外交を展開するということは、やはりそこは外交力の充電に発揮することではなくて、むしろ軍事力が表に出てしまう、消失してしまうという可能性を常に背負った外交力の展開になる。そうしますと、非常に広い柔軟性を担保された外交力こそ、本来の外交力であるべきなのが、これができなくなるという懸念を持ちます。今、ある学会では防衛外交という言葉が流行りだしておりやに聞いております。防衛力と外交力を一体化して、そして諸外国に対するある意味では圧力をかけ、そして外交力を発揮していくという考え方でございます。これが果たして本来のあるべき外交力の展開か、私は大変疑わしいというふうに思っております。真ん中のグラフ、これはもうご案内のとおりのグラフでございます。日本は経済的に相対的に劣化状況にありまして、今から10年前は世界のGNPに占める日本のGNPはなんと16%、一頃は1割国家と言われました。が、10年後の現在におきましては、世界に占めるGNP比率が10%ダウンの6%に落ちております。こういう財政状況下で、これだけ巨大な防衛力を用意するということの矛盾というのは、多くの国民有権者はやはり疑問に思っているのではないかというふうに思います。また、3番目の表をご覧ください。今、アメリカは世界に現在17、8万のアメリカ軍を展開しておりますけれども、現時点では日本のアメリカ軍が世界で1番でございます。5万5千という状況になっております。となりますと、中流米軍に対する同盟強靱化経費というそうですけれども、これが現在だいたい4千億円、軽く越しております。これが恐らく今後も大変財政の逼迫に白車をかけるのではないかというふうに思えてなりません。そういう意味でも、やはり防衛力の強化が日本の貧困下に結果してしまうという恐れを多分に持ちます。そして、3番目のところでございます。ここは私が一番今日は申し上げておきたかったところなんですけれども、それじゃあどうするんだと。そういうある意味では、リアリズムに反して理想論ばっかりっていいのかというのは当然出てまいります。そしてまた、防衛力強化のために日頃尽力されている方々に敬意を表しつつも、私は日本の安全保障を担保するための抑止力強化、向上という言葉が繰り返し繰り返し出てまいります。でも皆さんこんなふうに考えてみてください。昨年2022年2月のロシアのウクライナ侵略、あれをどう評価するのでしょうか。私の見たてはこうなんです。アメリカを中心とするナトー諸国、もう現在30カ国近くなりました。強大な軍事力を欧州に備蓄、配置しております。それでもロシアの侵略を防げなかったのではないでしょうか。ここはやはりしっかり踏みとどまって考えられるべきだと思います。私は申し上げたいのは、いくら強大な抑止力を蓄積しても、侵略は止められない。止められなかったという歴然たる事実、これをどう理解するかと思います。日米安保があったればこそ、例えば中国や朝鮮の侵略を受けなかった、という方もおられます。果たしてそうでしょうか。そうで私はないと思います。確かに中国の戦略を見ますると、これは6ページのところに書いておりますけれども、2019年の中国の国防文書を見てみますと、これは中国でありますけれども、ちゃんと威死やと言いますけれども、これは日本語に訳しますと、戦略的抑止と読みます。威死やという言葉は、もっと正確に訳しますと、威圧、プレッシャーですね。軍事力によるプレッシャーを意味します。つまり中国もある意味では、強大な軍事力を抑えて、そして言うところの抑止力を高め、そして派遣政策を貫徹しようとしている。ということは、中国も抑止力に依存している。そしてまた日本も、戦略三文書、安保三文書に示されたように、抑止力に依存しようとしている。つまり、相互抑止が働いて、その結果どういうことになりましょうか。中国の軍閣、そして日本の防衛力増強という名の軍閣、つまり相互に、お互いに軍閣のスパイラル、負の連鎖にはまり込んでしまっている。そのことをどう捉え返すのか、いうことだろうと思います。私が必要なことは、反撃能力を持つことではないと思います。今、参考人でご出席の黒江哲郎氏が、毎日新聞のコメントにこう書かれております。日本が仮に反撃能力を持たないと宣言しても、彼らは軍閣を辞められるだろう。その通りだと思います。その通りだと思います。そういう意味では、黒江氏のコメントの内容は、まさに合理的かつ論理的です。なので、反撃力を持つのではなくて、なので反撃力、つまり抑止力に耐えらない防衛力の構築、あるいは安全保障政策の構築というものが求められているというふうに私は思います。そのことを、この中盤のところに書かせていただいております。相抑止関係の生産の方法を試みる必要、これがある。その一つの方法としては、もちろんこれは政界ではなくて、学会のレベルでは一方的軍粛とか、同時軍粛とか、そういう新たな軍筆論も、さまざまな形で議論されております。優先すべきは反撃能力の保有ではなく、交渉促進のための意欲である。このことを申し上げたい。そしてもう一つ突っ込みさせていただくならば、今、核抑止の問題がさまざまな場で語られていると思います。議員の先生方も、よく核抑止というものが必要である。その通りだと思います。しかし、こういう問題もございます。ロシアがウクラナに侵略したの、もう一つの理由は、核抑止力が担保されている。つまり、核抑止という均衡、いわゆる安定が得られた。なので、通常兵器で侵略してもかまわない。つまり、核抑止という考え方が、逆にロシアの侵略戦争を呼び込んだ、という捉え方も、私はしていいのではないかと思います。そういう意味でいうと、抑止論というのは、核抑止であれ、通常兵器による抑止であれ、これは大変危険な選択肢だというふうに思いますし、この日本国民のみならず、アジア諸国民をも、多大な犠牲を強いる可能性のある考え方だと、私は思っております。そういう意味で、これからの日本の安全保障の在り方は、抑止力に依存するのではなく、還元すれば、抑止力という、ある意味では神話に依存するのではなく、ここから脱却して、新しい交渉力、外交力を身につけ、それで日本の未来を切り開いていく。このことが最も問われているのにもかかわらず、巨大な防衛費というものをこさえて、そして先ほども少し触れましたけれども、貧困化というものを導きかねない、するならば、これは大変大きな問題でございます。今、真剣にこの法案を審議されている先生方の前にいては、大変失礼な言い方かもしれませんけれども、無駄とは言いませんけれども、あまり有効ではない、力を蓄えるために貴重な財源をこさえるということ自体、果たしてどうなのかというふうに思います。他の点につきましては、もう時間がございませんので、後ほどご質問等がありませれば、お答えさせていただくことにいたします。ありがとうございました。はい、ありがとうございました。では、これで参考人のご意見の陳述は終わりました。これより参考人に対する質疑を行います。なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。質疑のある方は順次ご発言をお願いします。

2:40:03

古川利晴君。

2:40:06

参考人の皆さま方、本当にありがとうございました。最初に自由民主党の古川利晴から質問させていただきたいと思っております。まず河村参考人、森友参考人お二人のお話は、河村参考人は財務省の審議会の委員をやられていると、森友参考人は宮沢先生の一年先輩と書かれましたけれども、財務省に長らくいられた方ということで、大変筋の通った財政再建論をお話していただいていると思っております。河村参考人から解決策というお話もありましたし、森友参考人からも積み上がった赤字国債をどうするのかというお話がメインだと思います。実は私どもも、国会議員全員だと思うのですが、どうやって解決したらいいかということのために、日々なかなか議論を戦わせているわけでございまして、一概に皆さんで解決策があまりない状況に陥っているのが現在だと思っております。今、他にも、もちろんお金に切り目がないわけですから、子育てにも金がかかると。これが高齢化してくると、医療や介護にも金がかかると。この安全保障環境や防衛力増強が大事だよねという話になってくると、この財源をどうするのかという話になってまいります。あと、もし国債に依存しないとなれば、どこかからお金を持ってこなければいけないわけですけれども、この一つの方法は、これだけ積み上がったものですから、ちょっとの増税じゃ済まなくなります。大きな増税にどこかで考えなきゃいけないということになるか、あるいは現在でも、実を言うと、我々ずっとこの経済、長年停滞を続けているこの経済をどうしようかということで議論してきました。なかなか、ちょっとこの投資を怠ってしまうと、GDP額が需要不足になっていくという経済がずっと続いていて、GDPは上がらない、民間給与も上がらない。しょうがないから、ちょっと国から投資して、その需要不足を埋めてきたというのが今までだと思うんですね。こういう状況で、先ほど森山参考人からは、金融省と課税の話がございまして、ここも十分考えられる。ただ、規模として大きなものになってしまうと、やはり金融市場を通した資金調達というのも企業が難しくなって、あるいは日本がなかなか企業活動に向かない国だというふうに見かけないので、これはちょっとバランスを考えながらということになってきて、大きな財源は出ない気がします。一方で、2006年、先ほど小泉改革の話がございましたけれども、私はあの時に医療現場におりまして、大変つらい思いをいたしました。そういう意味では、財政を縮小しようとすれば、どこかから給付が落ちるわけですから、現場の生きている人たちにはかなりの影響が及ぶということもございます。その中で河村参考人、森友さんに、これだけはやっぱり国会に言っておかなければいけない。具体的な政策があればむしろ一番いいと思うんですが、どういうことをやるべきなのかということを、お二人にはぜひご提言いただきたいなと思いました。それから黒岩参考人、本当にありがとうございました。自民党の立場から本当に防衛を支えてきた、今でも大変な専門的な見方にご提示いただきまして、ありがとうございます。防衛装備品の国内の開発というものは非常に重要だというふうに考えておりまして、これだけ大きな投資をして、それがなるべくなることであれば、国内企業の目によって実用化されていく。それが国内の経済に回っていくという好循環を作れるきっかけにもなると思っておりますが、しかしながらこれだけ今、防衛装備品の国内の防衛産業というものが衰退をしていると、どうしても技術がないというところがございます。そういう中で今は新型の兵器なんかは、国際の研究開発が非常に進んでいると思っております。事務次官の立ちのご経験から言って、我々もこれから有志になれる国とは、これを防衛力はやはり一緒にやっていかなきゃいけないと考えておりますが、その間、今までのご経験で国際関係になってきて、日本の防衛省の難点というのがどこかあるかどうか、ご経験に基づいて、他国とやっていく上で難しさというのがあったら教えていただきたい。これは特に防衛力の装備品の開発というところで、ちょっと関心を持っているものですから、教えていただきたいと思っております。最後は高潔官公人にお伺いしたいというふうに思っております。ちょっと前提としてですけれども、ウクライナは、集団安全補助体制、NATOがやっぱり抑止にならなかったというお話をされましたけれども、ウクライナはNATOに入ってなかったんですね。ですから、守る必要がなかったわけです、NATOの諸国は。それなんで、ロシアはそれを見越して、もちろんウクライナ以外にももっと小さい国もあったんですよ。ただそれ、NATOに入ってた。NATOに入ってないウクライナは、NATOの諸国がやられないだろうから、ロシア入りやすかったわけですね。それなんで、ウクライナが出てしまったと。その教訓からは、やはり日本は集団安全保障体制をしっかり持つと。そして、他国の同盟国の力も使った抑止力を持っていくというのが、とりあえず、このロシアの侵攻における我々の立ちの一般的な国の考え方だというふうに理解しております。その中で、いろんなご意見、もはや抑止力が効かないと、そうかもしれません。ですけれども、各国、やはりうまく見ると、集団安全保障体制を取っているんですね。世界各国。欧米の、もちろんアメリカは当然のこととして、ヨーロッパ各国もそうやっています。スイスでさえも、かなり自国の防衛力が強いわけですね。それで見ると、日本だけが、なかなかそれをやめるべきだというのも、ちょっと現実的じゃないんじゃないかというふうに思っておりまして。それから見て、中国の話で、あれだけやってももうやめないよという話もありましたけれども、台湾に問題もございます。その中で、これから日本としてやらなきゃいけないこと、各国がそういう状況の中でどうお考えなのか、ちょっとそこを教えていただきたいと思います。以上です。先生、4名続けていかれるんですか。時間が少ないので、簡潔に。いいですか、河村参考人からお願いします。私からでよろしいでしょうか。すみません。古川先生、ご質問くださいまして、ありがとうございます。私の方から、簡潔に歳入とか歳出の改革についてどういうふうに考えているかというふうにご質問いただいたと認識しておりますので、簡単にお話しさせていただきたいと思います。歳入の面では、まだまだ努力できる余地いっぱいあると思います。私、思いますには、誰だって税をたくさん取られたくないですよね。それは企業も国民個人も一緒だと思うんですけど、そのある意味、甘えの感情の方にばっかりちょっと配慮しすぎちゃうと、やっぱり良くないんじゃないかなと。基本的に、もう本当に総理がこの防衛力増強でも繰り返しおっしゃってらっしゃるように、やっぱり今を生きる私たちの、今の生きる私たちが恩恵を受ける分については、今を生きる私たちの世代できちんと叱るべき負担をしようという、そういう気概をみんなで国民みんなで持ちましょう。それは防衛力増強だけには限りませんよということで、ぜひ考えていただきたい。その目で見たときに、歳入の面では、税制改革の面では2つポイントがあると思うんですが、1つ目のポイントは、余力のあるセクターそれなりにこの国にあると思うんですね。企業セクターも非常に絶好調のセクターもある。消費者さんとかもそうですね。海外だとウィンドフォール課税までやってるじゃないですか。最近、法人税課税を強化する方向でどこの国にも、やっぱりコロナの後大変なセクター大変だったから、でも逆に二極化した企業セクターも結構稼いだところもすごかったから、そっちにそれなりに払ってねってことで、ウィンドフォール課税とかやってますよね。資源関連の課税、どれかの企業、すごい儲けてらっしゃるじゃないですか。そういう課税をやって、そういう国の企業がみんな文句言うかったら、みなさん黙って分かりましたって。だってそれなんで分かりましたって言うか文句言わないかっていうと、誰か、余力がある人が払うしかないからですよ。だからそういうことを、なぜ日本が世界で一番歳入欠陥の国だと私は思うんですけど、残念ですが。でもそれが事実だと思うんですが、なぜ考えていただけないのか、ぜひそういうことを考えていただきたい。あと、歳入の観点でもう一つは公平です。課税の公平です。先生おっしゃってくださった金融所得課税、市場への影響とかはあると思いますけれども、でもやっぱり課税の公平をきちんと考えて総合課税化をもう少し進めるとか、ぜひぜひやっていただきたい。それから、あと所得ベースですね、課税ベースのところですね、所得税の配偶者控除の話であるとか、それから所得の問題、法人課税の所得の問題、いやー、この前も毎日新聞に大きな記事出てましたよね、なんか献金たくさんしている企業の所得の、なんか負けてもらっている幅が多いんじゃないかとか、そういう話もあって。先生、そろそろおまとめいただいて。すいません、そういうあたりもお願いします。あと、歳出改革については、無駄を減らせ、無駄を減らせって言うと、残り6分で3名います。別の方にとっては無駄じゃないってことがあると思うので、私が思いますのは、無駄かどうかじゃなくて、この国これだけ人口が減っているんだから、人口減少にそぐう形での財政ですね。一番端的には地方財政だと思います。社会保障の改革は皆さん議論するけど、地方財政のところってずいぶんおざなりじゃないですか。ずっとこのところ地方の一般財源全面同水準ルールで来てますけど、これだけ人口が減っているんだから、そこもやっぱりしっかり考え直して、教育制度とかもそうですけど、人口減少のトレンドに合った国の形を作り変えていくことを通じて、きちんと歳出改革もしていく。それが必要だと思います。申し訳ありません。以上です。黒井さん、購入お願いします。ありがとうございます。国際共同開発、広い意味で捉えますと防衛装備の移転ということ、そういう文脈で考えられるわけですが、私は国としての方針が必ずしも明確でない、あるいは制度が十分でない、さらに企業側の心持ちがなかなかそれについて言っていない、こういう3点があるんだろうと思います。方針と言いますのは、戦略的にどういった地域とどういう環境を結ぶかという方針を、やはりこれは官側が示さないといけないだろう。それから制度として、例えば国際共同開発をしたときに第三国に移転する際の制約というのがあるわけです。これがやはり他国と比べると、やはり日本の場合にはなかなか制約が大きいというふうに捉えられているということ、あるいはセキュリティクリアランスの問題、これは同じレベルで他国との間で秘密の技術等々について議論できるベースがない。最後の心持ちというのは、いわゆるレピュレーションリスクを企業側が感じているというところだと思います。ありがとうございます。森信参考人にお願いします。時間の関係でピンポイントして申し上げたいと思います。私は例えば今の政府の消費化対策の財源問題なども、やはり税の議論を最初から封じているのが問題だと思います。例えば消費化対策3兆円というのは消費税に直すと1%なんですが、消費税を増税して消費化対策に全額を充てれば、高所得者の負担を消費成功の高い勤労世帯に移すことにもつながりますので、経済は活性化すると思いますし、今この消費税1%分の増税をデジタルを使って0.5、0.5、あるいは0.3、0.3、0.3という形で引き上げるようなことも私はできると思うんですね。レジが軽減税率のおかげで近代化しましたから、そういうことも考えて、新しいデジタル時代の消費化対策を考えていくべきじゃないかと思います。この時に消費税がいろいろあると言われますが、それは給付金税額向上というものも、またこれもマイナンバーで、国民のほぼ全員の所得が把握されていますから、それを活用して返していくという制度が可能になっているわけですね。だからそういうことを活用してやったらどうかと思います。

2:53:16

ウクライナは2010年以降純ナトー諸国と私は見ておりました。2010年にドンバス戦争が始まって以来、あのマイダン革命前後して、事実上ウクライナはアメリカの軍事顧問団1000名近くが入っているという情報もございます。そういう意味でいうと、ウクライナもある意味ではナトー諸国、事実上入っていたというふうなカウントも可能かと思います。もう一つは将来どうすればいいか、これはやはりアセアン諸国との平和、地対抗争、これをやはり外交力で持って推し進めることによって、中国あるいは朝鮮との関係性というものを改善していくという、この外交努力というものがやはり求められているというふうに思います。以上でございます。

2:54:09

立憲民主社民の勝部賢治でございます。今日は参考人の皆さんありがとうございます。時間が限られていますので早速お伺いをしたいと思いますけれども、まずはじめに森信参考人にお伺いをしたいと思います。法律でその財源をしっかり確保することを議論することは基本的に賛成だというお話でありました。けれども内容としては非常に問題があるというご発言でありましたので、そこをもう少し教えていただけたらというふうに思います。一つは、私ども問題にしているのは、34兆円という額が先にありきでそれを議論してきたと。国民からすれば請求書の中身がわからないまま代金だけを押し付けられた格好になっていると。まさにそのことを表しているのではないかと思いますが、そのことのさらなるご説明と、さらに加えて43兆円という額について先生はどのようにお考えかということが1点です。それから2つ目は、決算常用金とか特別会計からの繰り入れなどは、高級財源としてはなり得ないものだと。したがってマネーロンダリングも招きかねないというご発言がありましたので、その点をさらに深くご説明いただければありがたい。最後にもう1つは、私どもこれが一番問題だと思っていますけれども、増税というのでしょうか、税に頼らなければ確保できないという議論をしていながら、その税の中身が全く舞台に示されない。私は今回の法律に、税の議論もしっかりセットでやるべきだと示すべきだと考えていますが、先生のお考えをお聞かせください。

2:56:02

森信参考人

2:56:04

お答え申し上げます。第一点は、積み上げという形の議論がなくて、まず総額が決まってしまったというのが私の印象です。これは議論する順番がちょっと違うのではないかということで、ただ43兆円が正しいかどうかというのは私は判断する能力はありません。ただその議論の仕方が、先ほども申しましたが、消費税等々については、このために使うからこれだけの財源が必要だというような話がずっとあったわけですね。両方セットで、負担と給付がセットで議論されてきたんですが、今回そうじゃなかったという点が問題だというふうに私は思っております。それから2点目の、主計局に怒られそうですが、特に問題になります。常用金というのは誰か考えても、占めてみた後の概念ですよね。決算をしてみて占めてこれだけ余ったねという概念を、それが最初から財源だというのは何か、どう考えても論理矛盾じゃないかと私は思います。常用金、さらに問題なのは、去年、コロナの関係の予算を見てみますと、補正予算をもと、ほとんど、前回の8割ぐらいが赤字国債で賄われて、さらにそれが予備費なんかも補正でまた追加されて、結果的にそれが使い切れなくて残って、それが常用金ということになりますと、どう考えても、もとをたどっていけば赤字国債だったということになっていると思いますので、これからそういうことのないようにお願いしたいなというのが第2点でございます。それから、やはり税の中身は、これは年に1回というふうな形で、今までずっと税制改正対抗が決まっているのが通常でしたので、同時並行的にするのが難しかったのかもしれませんが、やはり財源問題としてどういう税を、これは今年の年末にかけて議論になるんだというふうに思いますが、本当に先ほど申しましたように、金融所得の課税は財源なくていいのかと、やはり税の議論といいますのは、合わせて財源確保だけではなくて、社会がどう変わるかというところも合わせて議論になってきますので、そういう議論も合わせて行ってほしいなというふうに考えている次第です。以上です。ありがとうございました。続けて、厚生労働省の原塾を。すみません。はい。どうもありがとうございました。続けて、高潔参考人にお伺いをしたいと思います。高潔参考人が書かれた本の中に、総力戦体制研究という、ちょっとだいぶ昔の書物ですけれど、その中で戦前、官、軍、産、学が総力戦体制を強いて、戦後それが、例えば三菱重工などの防衛村、あるいは日立、東芝、全根などが原発村ということで、ある意味それがほぼ経済成長を支えてはきたんですけれども、結果として今それは完全に、社養というか、潮落していて、今回のこの流れは、ひょっとするとこういった防衛村とか、あるいはこの間GXの法案などの審議もありましたんですけれども、原発村みたいなものにまた回帰していくのではないかと、そういう流れをたどるのではないかというような思いをちょっと持っているんですが、その点いかがかということと、日本の防衛のあるべき姿をもう一度根本から考える必要があるという趣旨のご発言があったと思います。私も同感でありまして、防衛力を強化することが、直ちに日本の防衛を強化することに、ただただつながるかどうかということは、やはり外交の問題も含めて考えるべきだと思っています。その点、もう少し付け加えでご発言あればお願いします。はい、高傑さん、後任。菅前勤、ご質問ありがとうございます。2点ご質問いただきました。最初にご案内いただきましたのは、1981年、私はまだ29歳のときに書きました、「総力戦体制」、サブタイトルが「日本陸軍の国家創造に抗争」という本でございます。そこで、初めて戦前のいわゆる軍国主義、あるいはファシズムというものが、そういう抽象論ではなくて、具体的な形態を伴って日本が国家創造に対する体制を取り、そして最終的には敗戦の受け身をあうような戦争国家になっていったという、そのプロセスを実証した本が「総力戦体制研究」であったわけでございます。そういう意味で、そこに書きましたことを一つだけ取り上げてみたいと思いますけれども、1918年、これは大正7年になりますけれども、軍事工業動員法という法律が制定されました。これは一口で言ってしまえば、軍事と民事をワンセットにする、一体化をする。つまり、軍工廠だけでは、つまり官営工場だけでは武器生産等々が不可能であったために、戦争国家にしていくためには、やる民間企業にもやる武器生産を委託するという、やる官民合同と当時言っておりました。つまり、現在はそういう方向性を今たどりつつあるのではないかという、議員もそういうご懸念を表明されましたけれども、私も全く同感でありまして、いずれ軍事と民事が日本でも軍産・複合体という形で一体化をし、これが非常に大きな政治的な役割も経済的な役割のみならず、政治的にも経済的にも、そしてさらにも軍事的にも、ある意味では大きな権力構造を作り上げていくのではないかという、そういう怖さを私は今、ひじひしと感じておりまして、そういう方向性を今、いよいよ持って今回の三文書によって、その道筋が作られてしまった、これはもうある意味では一生懸命それを作られた方々には大失礼な言い方かもしれませんけれども、そういういわゆる軍国日本への先導外輸のような可能性というものを、私は歴史研究者ですから、どうしてもそういう方向に目が向いてしまいます。だけどもこれはやはり私は自信を持って、そういう方向性の中に今、日本はたどり着いているんだということを、ある意味では一位研究者としては軽傷ランダさせていただきたいなというふうに思っております。ならば2点目のご質問でございます。今後防衛力に耐えらない日本の平和力の構築展開というものはどういうものがあるか。先ほど最後の方に少し申し上げましたけれども、やはりこのアジア地帯に平和共同体というものを作り上げていく。そのためにはただ単に中国や朝鮮、朝鮮民主自民共和国、北朝鮮という言葉ではなくて朝鮮という言葉を使いますけれども、そういったものに対して排除的、あるいは外側に追いやるのではなくて、やはり抱き込むような形でやはりそこはいろんな矛盾、いろんな困難性を抱えながら、文字通り外交力によって十分担保できる領域だと私は思っておりますし、日本の外交力というものは大変レベルの高い外交官僚の皆さん方がおられますので、民間の有識者等々を含めまして、英知を集めて防衛力に耐えらない平和安全構想というものをやはり作り上げていくということが、今本当に多くの方々もそれは実は望んでおられます。それに変わる法律、変わる政策というものが、説得的な政策を提言できないがために、今ある流れというものになかなか差をさせないという状況下にあると思います。そういうためにも私は、平和共同体構想というものを、学会という狭い領域だけではなくて、政界、財界含めて広めていかなければいけないというふうに思っております。大変抽象的なお答えですけれども、以上でございます。

3:04:49

はい、安倉憲次君。

3:04:51

はい、ありがとうございました。続いて河村参考人にお伺いしたいと思うんですけれども、先ほど日本の財政はがけっぷちに立たされている、財政だけじゃないのかもしれないですけれど、経済状況とかですね。戦わずして負けるというようなご発言がありました。要は、何本いろんな兵器、武器というか防衛資源を整えても、そこに人の生活がきちっとなければ、結局経済力もなければ、有事になっても戦えないんじゃないかということなんだと思うんですけれども、そこから脱するためにですね、今、防衛費は43兆円と言っていまして、一方で子ども予算は3兆円半ばと言っています。防衛費の方が先に出て、在学法を今審議しているので、この額を確定しようということが先に来るわけですけれども、じゃあ3兆円超えをどうやって確保するんだというのも一方で非常に大事だと思うんですね。そういう意味で国力をしっかり維持するということでいったときに、その防衛費と今、例えば子育て予算、それ以外にもあると思いますが、そういうのをどうバランスよく考えていったらいいのか、その辺ご示唆をいただけたらと思います。小波村さん、後任。はい、安倍先生、ご質問ありがとうございます。私としては、確かに防衛予算だけではない、子育てもある、それ以外の予算もございますね。どうやってバランスをとっていったらいいか、確かに難しい問題なんですけれども、ただ、この国、ある程度少し歳出積みますのに耐える余力はあると思います。それは国債出してということではなくて、逆に、 関税力まだあると思います。ですから、そこからどうか公平な形で、まだ余力のある方、いらっしゃると思うんですね。うまく債務を確保するやり方というのは、先ほどちょっと申し上げましたが、ぜひお考えいただきたいと思います。それだけでなくて、忘れてはいけないのは、コロナ対策どうするのか、それも忘れてはいけない課題で使ってしまったおかげですけど、ぜひお考えいただきたいと思います。以上です。

3:06:52

はい、勝部健次君。

3:06:54

それでは、黒江参考人にもお伺いをしたいと思うんですけれども、これまで、背広組のトップということで、防衛に携わってこられました。ご尽力に誇るから敬意を表したいと思うんですけれども、政府組というんですかね、例えばですが、高田陽次さんなんかは、少し今回のこの考え方について異論を唱えたりですね、あるいはもう少ししっかり積み上げた議論が必要じゃないかとかですね、現場の匂いがあまりしないというようなご発言もあります。そういう内部の方々と言いましょうか、携わってこられた方々のご意見をどのように受け止めておられるか、ちょっと答えにくい質問かもしれませんけれども、そのことをどのように受け止めになっておられるのかお聞きしたいと思います。

3:07:51

はい、黒江参考人。

3:07:53

ご質問ありがとうございます。今、ご引用なされました高田先生のコメントにつきまして、私も折に触れて拝見しておりますけれども、他方、正直申し上げまして、現場の匂いでありますとか、積み上げが足らないんじゃないかということに対して、私は強い違和感を感じております。正直申し上げます。これはですね、高田さんご自身、私よりも先輩でございますので、早く防衛省を去っておられます。さらに、私自身もすでに退職して5年以上になりますけれども、今回の防衛力整備計画の検討の過程におきましては、まさに現場レベルのニーズといったものを積み上げていった上で、かなり多額の、本当にその短期間のうちにきちんとした防衛力を積み上げようとすれば、かなり多額のものが必要である、投資が必要であるといったことを踏まえて、それを財政当局等ときちんと議論をした上で、出てきたものが43兆円であるということで、防衛省が出しておりますパンフレットを見ても、主要な項目についていくらぐらいかかるんだということがきちんと形としてあるわけでございます。そういったこと、あるいは省内での検討過程でも、政府組、セビロ組というのは一体となって、防衛大臣の指導の下できちんと議論を長年、長年といいますか1年半以上積み重ねた結果がこうであるというふうに私は聞いておりますので、正直申し上げて、なかなか私には理解しがたいということでございます。失礼いたします。以上、発表を受けます。時間になりましたので終わります。ありがとうございました。

3:09:37

公明党の上田勲でございます。今日は参考人の先生方には大変お忙しい中、ご出席をいただき、貴重なご意見をいただきましたことを改めて御礼を申し上げます。今日は河村参考人と森信参考人からは、防衛力の強化については基本的に賛成という立場で、これを前提とした、主として財源確保について基本的には財政規律を重んじる立場からのご意見をいただいたと理解をしております。そして黒江参考人、高傑参考人からは、主として我が国の防衛力の在り方、安全保障の在り方についての貴重なご意見を頂戴いたしました。今日いただきましたご発言、そしてまたこれまでそれぞれの皆様のいろいろな著作であるとか、メディアに載っている記事なども事前に読ませていただきましたので、そういったことも参考にして、ちょっとご質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。まず河村参考人にお伺いいたしますが、今日のご発言の中でも、今の財政規律については大変大きな懸念を持っているということは理解をさせていただきました。ただ、今いろいろ言われていることの中に、これまでも大量に国債を発行してまいりました。ところが現実には、物価も安定をしていたというか、むしろデフレ状態がずっと続いてきたし、金利もずっと安定をしてきたというのがこれまでの実績があります。そこで、財政理論、経済理論の一部には、国債はもっと発行しても、これは財政の健全性や持続可能性は大丈夫なんだというような、MMTに代表されるような議論もございます。もちろん、先生はこれには賛成でない立場だと思いますけれども、そこでお答えしたいのは、こうした経済財政の理論に対して、どこか一番の問題だというふうにお考えか、先生のご意見を伺えればと思います。よろしくお願いいたします。はい、川尾さん、後任。梅田先生、ご質問くださってありがとうございます。お答えさせていただきます。先生おっしゃられたような、そういう考え方があるということは、私もよく承知しております。ただ、それがですね、日本でもこれまでこれだけたくさん国債発行してきて、長年にわたり大ごとにはなっておりませんね。表面上は静かにという感じですけれども、それができたのになぜか、それがなぜ問題なのかということなんですが、やはり大きな世界経済全体の情勢の流れの中で受け止める必要があると思います。やはりこれまで長らくですね、低インフレ、低金利、低成長状態が続いてきておりまして、特に日本の場合には、その低インフレと低成長が他の国に比べても顕著でございましたね。ただ、その国も確かにリーマンの後、結構低成長の状態が長く続いたのは事実でありました。ところが、その後コロナショックが入って、その後どういうふうに展開したかというのはもう、本当に先生方がご案内のとおりでありまして、高インフレ、高金利のような局面になっている。そして、この開放経済の中で、国際経済の中でこの国、成り割を営んでいるわけでありまして、そういった影響も受けざるを得ない状況だと思います。ですから、今までだったら何事もなく、日銀が黒田総裁の下で量的、質的金融緩和をずっと10年間やっていらして、物価目標の達成のためということで、国際大量に買ってこられてということで、それで何も起こらなかったのは事実でありましたけれども、その2本を取り巻く前提条件というのが大きく変わってきていると、これから先も同じ、今すでにもう同じ状況ではなくて、これから先もそうではないだろうと、その歪みというのは一番どこに今出ているかというと、金利は日銀がまだいろいろ押さえつけているような状況にありますが、為替レートですね、やはりそこに端的に一番出てきていると思います。最近でも1ドル円ドルで見るとやはり140円に乗ってくるというような時もあったりもしますし、かなり不気味なというか怖いな感じじゃないかなというふうに私は思っています。ですから国債どれだけ出しても大丈夫というお考えの方がいらっしゃることは承知しておりますけれども、私の考えとしては、そういう方々が一番議論されないのは、そういうふうに国債とかをたくさん買い入れた中でどう経済運営を回していくかというときに、中央銀行というのが政府の経済政策の当局の中の非常に重要な部門でありますけれども、中央銀行が銀行としてやっていく上で、どうやっていったら回していけるのかということ、中央銀行だって銀行ですね、やはりバランスシート問題が出てくることもございますし、民間と違うといっても、やはりそれを一方向でいくらでも悪化させられているものではないというふうに思います。そういったところのご検討というのが正直申し上げてなされていなかったんじゃないかなというのが私の意見でございます。以上でございます。ありがとうございます。続いて森信参考人にお伺いしたいというふうに思います。ただいまご意見を伺いまして、防衛力の強化をしていくということは基本的に理解をするものの、財政規模の在り方であるとかにはちょっと疑問がある。また、安定財源が必要であって、参考人の基本的なお考えは、それはやはり所得税が一番ふさわしいんじゃないかというご意見だったと理解をいたしました。そして、その所得税の中にも2つあって、広く薄くというような観点から、これは今議論しているような付加税みたいなことがイメージされているんじゃないかというふうに思います。もう1点は、1億円の壁ということもございましたけれども、これは高額所得者、不動産とか金融所得の課税強化ということを意味されているんだというふうに理解をいたしました。これはちょっと方向性とは違う方向ではあるんだけれども、この2つのバランスを取ることによって、いい適正なスキームにしていこうということではないのかなというふうに理解をいたしました。そこで、この1億円の壁の問題についてお伺いしたいんですけれども、これは政府、与党でも、昨年からずっとこの問題について議論をしてまいりました。そんな中で、この1億円を超えるような超高額所得者の所得というのが大きな部分というのは、土地譲渡であるとか、株式の譲渡、それが多いということでありますけれども、これ議論している中で、政府、これは財務省も含めてですけれども、の方からは、こうした土地とか株式というのは、所得が発生するのは譲渡した土地だけれども、長年にわたって形成してきた資産を一時に所得にしているので、そのとき、単年度で発生した所得と同じような扱いをするのは果たして公平なのかというような疑問もございました。一理あることでもあるんでしょうけれども、かかといって今の分離課税がいいとは思わないわけでありますので、その辺、そうしたお考えについてどういうふうに考えられているのか、また、総合課税にするのか分離課税、あるいはその税負担の割合、どの辺が適度なところだというふうにお考えか、ちょっとお聞かせいただければと思います。はい、小倉さん、ご本人。はい、お答え申し上げます。まず最初に、法人の負担も私は防衛に関しては求めるべきだと思います。先ほど申しましたように、日本の法人税をずっと継続的に下げてきましたが、企業行動を見ると賃上げにも回らず、設備投資も回らず、名振り課が増えてきているということが事実としてありますので、しかも世界の調理は法人増税の方向に回っていますから、それはそれで行うべきだと思います。今のお答えの、問われました金融所得についての私の考え方を申し上げますが、今年度税制改正で最低限の手当は、一応懸案加倍についてはされたんですね。22.5%、今おっしゃいましたキャピタルゲインというのは一時期に出てきますので、大体世界の税制を見ましても半分課税になっているんですね。だから今45%の半分の22.5%というところをフロアにして最低税率という方向で、この間法律改正が行われました。私は思うんですが、その対象になる人が確か200人とか300人という極めて少数の人しか対象にならないような改正なので、これはもっと極端に言えば1億円以上の方は全部ミニマムタックスの対象にしてもいいんじゃないかというふうに考えております。ただ、分離課税というのは、これも世界の税制を見ますと、大正と言っていいと思います。これを総合課税にするだけの、例えば利子所得について銀行口座に番号がついているわけではありませんから、それはできないと思うんですが、したがって、この1億円の壁をなるべくもう少し累進税率を上げていくという方法は、今のミニマム、今年導入されました改正をもう少し充実させていくと、22.5も何も22.5だけじゃなくて、例えば25でもいいし30でもいいし、そういうふうに上げていきますと、私の計算で言えば相当な財源が出るというふうに考えて試算をしているんですけれど、その辺も年末にかけてご検討されたらいいなと私は期待しております。続いて、黒江参考人にお伺いをいたします。今回の防衛力整備計画の規模が、先ほども意見もあったんですけれども、はじめに数値目標ありきで、内容は後付けで、悪い言葉で言えばどんぶり勘定なんじゃないかと、必ずしも真に必要な装備品になっていないのではないかという批判もございます。今回の計画の策定には参考人は直接携わっておられないと思いますけれども、ただこれまで防衛省の幹部を務めておられて、これまでの中規模などの策定には直接携わっておられたわけであります。そうした経験から見て、これまでもどういうふうに積み上げが確かな根拠のもあって積み上げてきたものなのか、これまでの中規模も、そしてそれから考えて今回のこの整備計画、そうしたしっかりとした根拠に基づいて積み上げたものだというふうにお考えかどうか、そういうふうに思われているのかどうか、そのへんのお考えを伺いたいと思います。

3:21:21

黒栄参考人。

3:21:24

ご質問ありがとうございます。この点は、マスコミ等でもそういったご批判があるので、私自身も非常に気にしておったところでございますけれども、私自身の経験から申し上げますと、これは中期も5カ年の計画もそうですし、あるいはその年の防衛予算もそうでございますが、非常に現場レベルの、部隊レベルから自分たちのところでどういうところが足りないのかといった要望から、あるいは戦略的に見て中央レベルでこういった能力をもっと持った方がいいんじゃないかといった発想、そういったもの。そこで現場と中央とのやりとりをした上で、どこの部隊にどういうものを持たせるのかといった非常に緻密な議論というのを、年度予算であれば1カ年、中期望であればもっと長い時間をかけて、現場と中央とのやりとりをしながら、その繰り返しの中で要望を決めていくという、防衛省内のプロセスというのが1つございます。その上で、我々は当然要求側でございますし、必要な能力というのはこのくらいまで必要なんだということを主張させていただくわけですが、そういったものを財務省さん等々との間で調整をする。その過程で財務省さんが財源をどのくらい確保できるのかという議論をやりながら収まっていくということで、それが1つの目処として、今回の場合であれば、収まり方の目処として、他の経費と合わせてGDPの2%というところで43兆円と導かれたものだと思っておりますので、ある意味、中身は非常にきちんと詰まっている。ただ、それを最終的にどういうレベルに落とし込むかといったときに、諸外国の例でありますとか、そういったものを参考にしながら、1つの基準を決めて、そこに落とし込んでいるという、そういう流れだったのではないかと私は推測をいたします。少なくとも私の経験からするとそういうことで、決してどんぶり勘定で枠が決まって後から入れているというものではないと考えております。ありがとうございました。もうちょっと時間がなくなってしまいまして、後結参考人にもご意見を伺いたかったのですが、今日のご発言や、これまでのいろいろな赤旗をはじめとするメディアなどの機構も拝見をさせていただきました。そういうことで、お考えは十分承知をしておりまして、今の自衛隊の機能とか規模に対するご評価とか、これから将来どうあるべきかということもお伺いしたかったのですけれども、今日ちょっと時間がなくなりましたので、これで終わらせていただきます。大変失礼いたしました。ありがとうございます。日本維新の会、浅田一史でございます。今日は4人の参考人の皆さん、貴重なご意見を聞かせていただきまして、本当にありがとうございます。私の方から順次質問させていただきたいと思います。まず後結先生にお尋ねしたいのですが、中国といかに向き合うかというところで、人権に懸念を表明しつつ、非軍事領域での関係強化というふうなご主張をされているのですけれども、私どもにとっては、尖閣の日本の領海の中にまで侵入してきているというふうな捉え方をしているところですね。こういう中国の行為に対してどういうふうな反応をすべきであって、また具体的に非軍事領域での関係強化というときに、先生の頭の中にどういうことを描いておられるのか、簡単にご説明いただきたいと思います。はい、後結さん、後任。ありがとうございます。尖閣の問題につきまして、かつて都政兵が、いわゆる棚議論を申し出しまして、つまり、小さな岩ごときで日中両国関係に急ぐを来すのは、これは百害あって一理なしというような表現で、これは棚上げにしようと言われました。もちろん、中国側、それから日本国側も、尖閣の領有権を主張しております。その根拠も資料的にも、さまざまそれぞれ言い分がございます。これはおそらく、いつもとっても解決がつかない問題だと思います。ならば、それは一時、棚上げにしてでも、そしてその解決を未来に託す。これは、嫌な問題を先送りするということではなくて、その間に必要なこと、これからちょっと私、こういう言葉を申し上げたいと思うんですけれども、和解なき、やはり協力ということはあると思います。つまり、和解はできない。けれども協力はできるんだろう。決してこれは矛盾することではないと思います。それはやはり日中関係を高展化させた、そのプロセスの中で、懸案である中国の人権の問題、今の尖閣の問題、あるいは海洋真室の問題、山積みになった問題を和解プロセスの中で解決していく。この方法しかある意味ではないと思います。それは決して理想論ではなくて、逆に言うとそれしかない、唯一無二の方法ではないかと、私などは思っております。そういう意味で、先ほども申し上げましたけれども、中国、朝鮮などを含めまして、勝って、六者協議のようなああいう枠組みですね、つまり、全ての領域、全ての諸国を巻き込んだ形での包括的な関係協議というものを再構築するということが一時はできていたわけですから、もう一度六者協議のようなものに立ち戻り、さらにアファーベンして、アセンを中心とした平和地域の協力関係というものを作り上げる。これはやはり長期的な戦略的な考え方になると思います。戦術的にはそこで喧嘩するかはもう知りませんけれども、中長期的、戦略的にはその方法による日中和解、決して日中再戦の道を選ばず、日中和解の道を選ぶためにはそれしかないのではないかと思います。

3:27:23

はい、長谷俊君。

3:27:27

ところで中国でございますけれども、サイバー攻撃、サイバー防衛、サイバー攻撃という点においては一番の勢力というか数を持っているというふうに我が方は把握しておるわけでございますけれども、次に黒江参考人にお伺いしたいんですけれども、サイバー防衛ということに関しまして、今日のご発言の中にはちょっとしかなかったんですけれども、資料にお書きいただいている民間との協力、これが必要であると。私どもも同じように思っておりまして、例えば海上保安庁とか警察、まずサイバー攻撃とか、それから領海の審判とか、まず海上保安庁が出てくる。サイバーに関しても犯罪ということでまず警察が出てくる。だから国家における攻撃という認識の前に前さばきをする組織があって、その後攻撃かどうか認定するというふうになるわけであります。だから民間との協力というより、警察あるいは民間を含めて自衛隊との協力、連携が不可欠であると思っております。そこで先生、この中に書かれてあるんですけれども、サイバー防衛は国と民間が同じ目線で対策に取り組むべきだというふうにお書きいただいているんですけれど、これなんかNSCとか具体的な仕組みというか、そういうものを念頭に置かれてこういうことをお書きになっているのかお尋ねしたいと思います。はい、黒江さん、後任。ご質問ありがとうございます。まさに国としての外国からのサイバー攻撃につきまして、私自身も先生と同じような懸念を共有させていただいております。攻める側は、まさにどこか、我々にわからないような形で攻めてくるわけですけれども、それを受ける側が、例えば発電施設であれば警察署であると、あるいは犯罪ということであれば警察署であると、防衛施設と防衛庁、受ける側がそれぞれ間口が違うということでありますと、一体何が起きているのかというのは、我々はその判断できないわけでございます。そういったことを防ぐためにも、まず攻撃に対してこれはどういう攻撃なのかという情報をすぐに共有をしないといけない。さらにこれが複雑なものであれば、その対応能力を持った人を官民問わず選び出してそれに対応するという、そういう体制をつくるのが必要なんだろう。これは現在ご案内のとおり、内閣官房にNISQという組織がありまして、裁判に対する様々な政策というのを追っているわけでございますけれども、私自身の考えとしましては、そのNISQを強化して、先ほど各省庁の縦割りを排除するというのは今回の戦略の考え方ということを申し上げましたけれども、まさにそれに従いまして、NISQにおいて、そういった官の力、あるいは民の力といったものを、糾合するという、そういう体制が必要なんではないかというふうに考えております。以上です。

3:30:47

朝田人士君。

3:30:48

黒江参考人に追加の質問ですが、そういう先生の観点に立つと、今のNSCの体制とか、内閣官房に置かれている組織で十分だというふうにお考えでしょうか。

3:31:04

黒江参考人。

3:31:07

私、様々これにつきまして、権限でありますとか、実際の連携の要領でありますとか、そういったところで様々改善の要件がまだあるんだろうというふうに考えております。そこについては、多分、政府側も同じ認識を共有してくれているのではないかというふうに期待をしております。

3:31:23

朝田人士君。

3:31:24

ありがとうございました。そういう前提に至って、私どもも防衛費の増額、あるいは人員の増員というのは必要だというふうに考えております。そこで、お金の話になるのでありますが、森信先生も河村先生も、ともに防衛費の増額には賛成であると。それで、結論的に言うと、今を生きている私たちが負担しましょうよと。だから所得税で財源を燃やすべきというふうにご主張されていると私は理解しているんですが、今、賃金が上がらないと、空白の30年とか言われていますよね。だから、この時期に所得課税を行うことが果たして適切なのか。この時期にやらないにしても、将来的に所得税で防衛費を年出しますよというメッセージを今発信してしまうことによって、インフレ率2%になるまでバランスシート拡大政策を続けていくと、日銀の上田新総裁もおっしゃっていますので、そこで一番重要になるのは、期待インフレ率というのが、これからインフレがどういうふうに高くなっていくかって、一般の国民の皆さんが期待インフレ率を持つことによって、物価が上がっても購買力は衰えないと、だから経済は良い方に回っていくんだというふうに私どもは考えているんですけれども、この時点において、防衛費の財源を所得税でというメッセージを発信してしまうことが、果たしてどういう効果をもたらすのかというところにすごく懸念を持っております。それと、税源を求めるならば、僕らは不労課税よりはストック課税の方がいいのではないかというふうな考え方を持っておるわけでございますけれども、この2点について森信先生、河村先生、御両人の御見解をお伺いしたいと思います。

3:34:01

森信先生、参考人。

3:34:04

お答え申し上げます。確かに今、浅川先生がおっしゃったとおり、現在、デフレ弾脚のクリティカルな局面にあるということは事実だと思います。ただ、一方で防衛費の問題というのは、国民がこの防衛という問題をどうやって自分ごととして考えていくかという点においても非常に重要な話で、国民が自分の負担としてある程度負担するんだと、これは自分の国を守るための負担なんだというふうな考え方を持つことも重要ではないかと思います。これに対して、確かに両方の問題があろうかと思いますが、私はこの程度の負担は、それほど大した金額では、恐らくな金額ではないと思いますので、やむを得ないというふうに考えております。それから、ストック課税についてお答えがありましたが、このストック課税というのは、しかし、なかなか言うはやさしく実は実行が難しくて、相続税のことが思い浮かびますが、相続税というのは、やはり一生に1回のイベントの話ですから、それを毎年負担していくためには、結局、ストックから生まれる所得、先ほどから問題になっている金融所得を含めた資産所得の課税で考えていくことが、私は大体案としていいのではないかと考えております。以上です。

3:35:49

次に、風邪についての考え方ですが、防衛力を増強するときに、まず、余力のあるセクターがあっていいと思うのですが、同時に、国民全体がそれぞれ担える余力には差があると思いますけれども、それに応じつつ配慮しつつ、みんなで負担するという考え方も、それも同時にあったほうがいいんじゃないかなということで、今回、この法案に入っているわけではないですけれども、閣議決定の方で所得課税のところも入っているということは、所得課税のところは、旅進課税も入りますので、ある意味、負担できる、余力に応じてという面がより強くなりますので、入れたのはそれなりに理解できるのではないのかなと思います。ストック課税については、やはり強化する方向でという先生のお考え、私も賛成でありますので、先ほどちょっと申し上げましたけれども、金融資産の所得課税とか、そういうところを使っていく手もありますし、あと、それから、所得税とか雑用税のところ、なかなか課税として難しいところがあるということは、それは理解はしますけれども、今日は防衛力の増強の話ですが、私なんか思いますのは、所得税とか雑用税、結局、結構要するに特例がありますよね。特例で結構みんな優遇されているうちに、一生懸命自分のお子さんとかお孫さんにとやっているところがあると思うんですが、あれは私は逆に良くないというか、縮小した方が社会の公平を高める上では良いんじゃないかなというふうに思っていますので、そういうところで使っていく。どっちかというと、私なんかは防衛力増強に使うよりは、そういうことこそ子育ての支援のためのところの財源として一つ考えていただけないかな、自分の子ども、自分の窓口だけじゃなくて、やっぱり社会全体に次の世代に返していくということで、この所得課税とか雑用課税のところの見直し、考えていただけないかなと思っております。以上です。

3:37:31

佐田一之君。

3:37:33

時間があまりありませんので、最後の一問、また河村さん、安康人にお尋ねしたいんですが、厳しさを増す我が国に対する世界の視線ということで、先ほどお話しいただきました。この悪魔のシナリオとなった場合、書かれているんですね。この悪夢を毎晩見ている友達がおります。先生もご存知の、元銀行家でございますが、この人が全く先生と同じようなことを言っておりまして、このイールスカーブコントロールからの無知実情な出口は、劇的な事態になるだろうと。だから今の日銀のやり方を逆流させて、どうして正常に戻していくかというと、マイナス金利をやめる、イールスカーブコントロールをやめる、短期市場を復活させる、それで金利を上下させるという普通のところに戻していくということになろうかと思うんですけれども、果たしてこれだけの作業をやるのに、どれくらいの期間がかかってしまうんだろうというふうな思いを持つんですね。先生の汚いご意見を聞かせていただきたいと思います。青森さん、後任。はい、佐藤先生、ありがとうございます。ご質問の点については、時間をかければかけるほどやりやすくなるというものではないと思います。逆です。逆です。今みたいに市場が安定しているときにきちんと先見の面を持って、中銀行がきちんと計画を立てて、他の中銀行もみんなそういうふうにやりますよ。議長とかが参照方針を出して、次の決定会合までによく寝てということで決めてやるのが、そういうやり方をフェットもイングランド銀行とかみんなそういうふうにやるんですが、そういうふうにきちんと見通しを立ててやっていくというふうに早く切り替えていけば、小幅ずつの変更で済むと思うんですね。ただ今の政策運営を見ていると、ちょっと総裁変わっても果たしてどうなるかなという感じで心配しながら見ておりますが、マーケットが大きく動かないからいいわいいわということで先延ばしにしていると、結局猛烈なマーケットからアタックを受けたときに、ものすごく大幅にいきなり動かざるを得なくなることになるんじゃないかということを非常に心配しています。今申し上げたような猛烈なアタックを受けるまで何もしないでズルズルやってて、猛烈なアタックを受けた結果というのを悪夢のシナリオというような言い方で、ディー・エコノミストなんかがしているんじゃないかなというふうに私は理解しております。以上です。申し上げました藤巻武史というのと、ほぼ結論的には同じでございました。ありがとうございます。

3:40:14

終わりです。

3:40:15

大塚光栄君。

3:40:19

国民民主党新緑部会の大塚でございます。今日は参考人の皆さんどうもありがとうございます。できるだけ質問は短くしますので、それぞれ2分ぐらいずつでお答えいただけると助かります。後結参考人がリアリズムと理想論という表現を使われましたので、その切り口からまず河村参考人と森信参考人にお伺いしたいんですが、今の日本の財政状況、相当懸念を持っておられると思うんですが、お2人にとって理想論とは言いませんが、このぐらいの状況だったら許されるという財政状況というのは一体どういう状態であって、そこに到達するのに何年ぐらいかかるというふうにそれぞれイメージしていらっしゃるかをお聞かせいただけると幸いです。

3:41:09

河村参考人。

3:41:11

大塚先生ありがとうございます。お答えいたします。許される状況というふうにお尋ねくださっているんですが、これぐらいの政策運営ができていればある程度安心していられるような状況というふうに、ちょっと私の解釈かもしれませんが、そういうふうに受け止めさせていただいてお答えさせていただくと、今この国の財政再建の目標はプライマリバランスの黒字化という話ですけれども、足りないと思います。利払い費まで含んだ財政収支の金額でも足りません。新発国債が残っちゃうからの黒字化ですね。それを目指した、今すぐにはできませんよね。それを目指してやるということをきちんと計画を立てて、それが多分あんまり長く時間かけるわけには多分いかないので、2年3年ぐらいのタイムでできるぞという感じで、きちんと財政再建に向けて、しっかりと国会で議論もしてくださって、回せているような状況というのがある意味、安心して、許される状況に当たるかわかりませんが、私から思いますと、ある意味少しは安心して、何とかこれでなるかなと思えるような状況ではないかなと思います。以上です。お答え申し上げます。私、その確たる答え方は難しいと思いますが、やはり財政ルールをしっかり守ることだと思うんですね。一応、今、我が国ではプライマリーバランス、2025年黒字化という目標があって、それがやはりプライマリーというのは処方的なルールですから、その後にまだまだ本当のルールがいろいろ来るはずなんですけれども、プライマリーですらやっぱり守らないということになりますと、結局、今、さっき河村さんもおっしゃっていたように、陶器筋から狙われる可能性があるんですね。結局、私は陶器筋に隙を見せるような財政運営をしてはいけないと思っていまして、それが何回も今、時々バシバシと陶器筋の売り浴びせが起きているわけですね。成功はしていませんが、しかし、成功したということは大変なパニックになるということなものですから、彼らに隙を見せないような財政ルールをしっかり守るということが、当面の我が国の財政健全化の道じゃないかと思っています。お疲れさまでした。お二人にさらといで恐縮なんですが、プライマリーバランスということにお二人ともお触れになりました。プライマリーバランスは、河村さんに2、3年とおっしゃいましたけれども、仮に数年でできたとして、政府債務の対GDP比、今2.0を超えていますけれども、これは何倍ぐらいだったらそれぞれ許される対GDP比だと思われるかを、それぞれにお伺いしたいと思います。河村さん、後任。大塚先生、ありがとうございます。また、許されるといいますか、どこを目標にすべきかというところがまずあると思うんですね。かつて、IMFに日本と言われているんですけれども、確か例の四条協議の報告書だと思いますけれども、他の国は、EUが政府債務の名目GDP比60と目安がありますよね。ですから、それぐらいの水準を目指してみんなやっていきましょう。80%とかそれぐらいですよねと言いながら、日本も当時から全然例外的に大きかったので、日本だけは例外だけど100%目指しましょうねと言われていたことがあります。ただ、現状からすると、いやー100に持っていくなんて本当に何十年かかるかという感じで大変だなというか、まあ100が無理でもせめて150にすることを目標にやっていく。だけど、そこに至るまでには大変な、やっぱり本当に時間もかかるし、国民の覚悟も必要ですし、負担も必要ですしということになりますから、その目標をきちんと国内で共有して、それに向けた計画を立てて、多分10年計画なんかじゃ済まないですし、もう先生ご案内のとおり成長率と気に向かいの関係で、インフルエンスがどうなるかとかで全然変わってきちゃうんですけれども、きちんと計画を立てて、それに向かって歩みをしっかり日本が進み始めたなということを世界中に納得してもらえれば、先生おっしゃるような許される状況というか、ある意味安心して国民も少し役立てるような状況になるんじゃないかなというふうに私は思っております。以上です。はい、小倉さん、御留言。はい、お答え申し上げます。私はちょっと先ほども申し上げましたが、肝は国際統計室につけ込まれないことだと思うんですね。それはやはり日本の財政運営に隙を見せてはいけないということだと思うんです。そのためには、いろんな財政ルールを守るとか、あるいはいろんな財源の問題がつなぎ国際、例えばGX一向債でも結局あればつなぎ国際というふうになっていますが、将来の財源がいまだまだ確保されていませんですね。中小的な形でしかカーボンプライシングというような話ですから、まだ確保されるものがない。いろんなものがつなぎ国際という形でどんどんどんどん積み重なっていくというのが事態は避けるべきではないかというふうに考えております。大塚光平君、ありがとうございます。それでは黒岩参考人と高傑参考人にも、リアリズムと理想論という観点からお伺いしたいんですが、黒岩さんは極めてリアリズムの立場で御意見を述べていただいたと思うんですが、仮に防衛力に頼らなくてもいいような手法がもしあるとすれば、日本を守るという意味において、どういう手法があるというふうにお考えかというのをあえてお伺いしたいと思います。高傑さんには逆に、理想的平和論が成り立てばいいんですけれども、そういう方向で日本が十分な防衛力を持っていない中に、残念ながら、もし外国の侵略にあったときに、そのときに高傑さんはどういう対応をしたらいいと思われるか、それぞれお伺いしたいと思います。

3:47:26

はい、黒岩参考人。

3:47:28

ご質問ありがとうございます。ただ、私、今先生がおっしゃったような前提で、実はあまりものを考えたことはございませんので、なかなか自信を持ったお答えというのはできないんですけれども、一つには防衛力がない形で我が国を守れるということであるとすると、それは多分前提となります。国際環境というのがよほど緊張していないといいますか、我々が防衛力を持たないで済むと、安心感を持てるというような環境ができて初めて、そういうことが可能なんだろうと。その場合には、これは防衛力があろうとなかろうと、私、さっき申し上げましたけれども、今回の戦略の中でも外交が第一だということを言っているわけでございますので、その5日間の話し合い、それによって全てが解決されるというのは、最も理想的な形でございますので、もちろん理想としてはそういう状況というのが考えられるんだろう。ただ、それは周辺の環境によるということだと思います。

3:48:26

はい、高傑参考人。

3:48:29

はい、ご質問ありがとうございます。まず問題の前提といたしまして、おそらくは、攻められたらどうするのかというところから多分議論が走っているんだろうと思います。私は大事なことは、攻められないこの国づくりはどうあるべきかということを優先して考えておきたい。そのこともある意味では、理想主義という形で一周されることが往々にして多いわけなんですけれども、例えばスイス、これは武装中立でございます、ご案内のとおり。スイスは今でも、だいたい4,000人、5,000人程度のプロの軍人しかおらず、そして国民開平性をとってございます。もし侵略を受けた場合にのみ、家に持っている銃で持って立ち向かうというような構成をとっている。だから武装中立というのも一つの方法かもしれませんけれども、私はそういう武力によって平和を守る、あるいは守られた平和が本当の平和だとは思っていません。ただ、こう言いますと学者の戯言というふうにお聞きいただくことになるかもしれませんけれども、例えばじゃあもう一つコスタリカの例をよく引き合いに出されますね。コスタリカの場合には隣国との内戦状態、あるいは紛争状態が長くにわたって続いていた。ところがアリアスという大統領が無軍備、武装中立政策を取った。結果、いろんなプロセスがございました。簡単に言うほど簡単ではありませんけれども、内戦状態、紛争状態、国境紛争が基本的にはなくなりました。いや、それはコスタリカだからできた。あるいはスイスだからできた。そういうような、いわゆる大国において、いわゆる真空地帯を作ることは、逆に紛争の種をまきかねないという議論はすぐ出てくるわけですけれども、果たしてそうなんでしょうか。果たして日本が非武装中立を決断したときに、果たしてさあ待ってましたと言って、どこそこが日本を侵略する、そのメリットはどこにあるのかということをしっかり考えた場合に、私は無軍備イコール真空地帯ができあがって、そこに待ってましたと言って手を出すということは、私はありえないと思います。それからもう一つ、万万が一、相手の土俵に乗ります。攻められたらどうするかという、これは私はあまりしたくない話なんですけれども、ご質問いただきましたからあえてしますけれども、それは非暴力、無抵抗です。となりますと、じゃあ殺してくれという話になります。つまり、死を課して私は平和を守る、それだけの価値のある平和国家であれば、場合によっては死を課してでもやっぱりこの平和国家を守る、守るに値する国家をどう作っていくのかということが問われると思います。これはやや防衛の問題というよりも哲学的な問題になるかもしれませんけれども、いずれそういう方向性の中で、そのうちの安全保障、論的なものが主軸を示す安全保障政策のトップに立つ、こういう状況はやはり私たちは作り上げないと、また再び戦前回帰型の軍国主義になっていくという、これ極めて単純なものいいかもしれませんけれども、それはやはり重ねて申し上げたく思います。以上でございます。大塚康平君。最後に、高傑さんと黒岩さんに一問ずつお伺いしますが、今、高傑さん、前半ではスイスのことを例にとられました。最後は非暴力、不服従とおっしゃいました。スイスは、私90年代に行ったときに、国民開平ですから、一般市民が小銃を担いで歩いていました。だから今申し上げたようなケースで、2つおっしゃったんですが、スイスのように国民がみんな銃を取って戦えとおっしゃるのか、それとも非暴力、不服従、どっちを取るのかというのは、簡潔にお答えください。それから、黒岩さんにお伺いしたいんですが、リアリズムで対応するにしても、米軍もいつまでも日本を守ってくれる保障は必ずしもないと思っています。例えば、台湾問題でアメリカのオースティンさんは、昨日ですか、全ての措置を取ると言っていますので、全軍措置に対応したら日本は自分で守らなきゃいけないと。そういうことを考えると、いつまでもFMSに頼った防衛装備では、先々大変懸念だと思うんですが、事務次官をやっておられた立場で、なぜ日本はFMSにあれだけ巨額の資金を投じ続けるのか、事務次官としてどういう問題意識を持っておられたかをお伺いしたいと思います。スイスは武装中立、大塚議員おっしゃったように、武装によって平和を守るという国家です。しかも、スイスの場合には国際機関をたくさん寄せて、いわゆる平和国家、武装するけれども平和国家という形をとっております。私は段階論と言います。まず、スイスのごとく非同盟国家、武装非同盟、そして様々な和平交渉等を積み上げていく中で、非武装を中立という、二段階的な方向性の中でこの問題を対応していくべきだと思います。ですから最終的にはコスト割り化にまいります。FMSに対する問題意識というご質問でございましたけれども、私自身はこれは世界的な軍事技術水準にどう追随するのかということだと考えております。我が国だけが陳腐化した装備を持っているというわけにはいきません。その観点からしたときに、国産の装備品で賄えるのか、あるいは要求性能からしてアメリカ製の装備品に頼らざるを得ないのか、そういう判断の結果として、FMSに対する調達の量というのは決まっているという認識でございます。

3:54:07

今の状況はなぜFMSに頼らなければならないかというご説明として理解できたのですが、いつまでもこの状態でいいと思うかどうかという点については、事務次官としてどうお考えでしたでしょうか。これは我が国の持っております技術水準、それとの兼ね合いの問題でもございますので、理想的には我が国の技術水準を上げていく、そのための研究開発等がこれまで以上に必要だと思っています。ただ、それは100%国産が最も望ましいのかというと、そこは先ほど私が申し上げたような性能の関係等、様々なことを考えないといけないと思っています。ただ、国産の方向性を強めるというのは私の考え方でございます。

3:55:01

4人の参考人の方、全員に質問できないかもしれませんので、お許しください。黒江参考人にお伺いしたいのですが、抑止力ということが先ほどからも議論になっております。そして、黒江参考人は、これは毎日新聞のインタビューですかね。抑止力というのは、相手国の意思に働きかけることなんだと。相手国に日本を攻めたら反撃されるというリスクを感じさせる軍事力だということなんですね。

3:55:31

そうなってくると、相手国はその軍事力を上回る軍事力、軍閣をしていくことになっていくだろうと思うんですね。結局、再現のない軍閣競争になっていくのではないかということが懸念されると思います。特に中国の圧倒的な経済力を持っている国であれば、そういった懸念は大いにあると思うんですね。その点で、そういったことも日本の軍事力が再現なく、抑止力という名のもとに広がっていくことは、やむを得ないというふうにお考えなのか、それとも何らかの歯止めがいるのか、いらないのか、その点はどうお考えでしょうか。まさに相手国の意思に働きかけるというものなわけですが、我々は考えております抑止力といいますのは、別に相手国の能力と同等のものを持つことで、相手国に攻めさせないということではなくて、相手国が攻めてこようとしたら、相当な損害が出る、そういうリスクを感じさせるということで、相手国の意思を制約するという、そういう意味で申し上げておりますので、それの観点からしますと、たとえ中国のある程度の軍閣があったとしても、それに追随して、我が国が再現なく軍閣を進めていくということには必ずしもならないんだろうというふうに私は考えております。

3:56:47

小池晃君。

3:56:49

その何らかの歯止めということは、特にその点では考えなくても大丈夫だというのがお考えですか。はい、黒岩さん、後任。歯止めと言われているご指示が、ちょっと私、必ずしも理解できていないかもしれないんですが、まさにこれは我々の防衛力整備につきましても、これは従来から言われていることでございますが、国の他の諸施策との調和ということを考えるということがまず前提としてございます。国力にそぐわない防衛力、これを持つということは、まさに軍事大国ということでございまして、我が国はそれを目指さないということを申し上げておるわけでございますので、そういう意味ではまさに国力の中で、他の施策を遂行していく中でのバランスを考えて、どれだけの防衛力に投資をしていくのかという考え方が必要なんだろうと思っております。まさにそれがこれまでであればGDPの1%であったし、現在の状況で照らしていえば2%であるということだと思っております。私もやはりまさにそれがGDP1%という一つの考え方としてあったんだろうと思うんですが、それがやはり今回のような形で反撃能力というところまで広がっていくと、これは再現のないものになりかねないのではないかということは懸念は拭えないんですね。それから、参考人は、戦略的アプローチの第一は外交だということを、今も繰り返されました。ただ、私はこの3文章を読んでも、どういう外交戦略を持っているのかというのはなかなか読み取れないんですが、安保3文章で言っている外交戦略というのは一体何でしょうか。これは、まさに戦略3文章の中にも書いてございますけれども、まさに紛争というのを話し合いによって解決するというのが戦後の国際秩序、それがルールだったわけで、それに復帰をさせるということがまさに外交戦略の第一なんだろうと。それを実際に実施していく上で、我が国の外交を固める時報として、それなりの防衛力をもって抑止力として機能させていくということが前提になった上で、そういう外交政策を展開していくということだと思います。細かく言えば、これは日米同盟を強化していくことであり、あるいは他国との関係を強化していく。これは同志国に留まらずに、いわゆるグローバルサーフと言われている国との関係でも良好な関係をつくっていく。各国が結集できるような、できるだけ多くの国が結集できるようなアジェンダをつくることで、先ほど申し上げたような低下しつつある国際社会のガバナンスというのをもう一度機能するものに持っていこう。それがまさに日本が考えている外交戦略なんだろうと私は理解しております。

3:59:30

小池晃君。

3:59:31

外交戦略について、高潔参考人に伺いたいと思うんですが、私たちはやはり東アジアに平和な環境をつくる上で、ASEANが提唱しているAOIP、アジア太平洋、インド太平洋構想、これは非常に重要だと思っているんですね。一方で、先日のG7サミットの首脳声明を見ても、AOIPには触れているんですが、どちらかというと、FOIP、自由で開かれたインド太平洋構想か、FOIPの方、こちらに重点が置かれているように思います。これ、結局、中国を排除、包囲していく、ブロック的な対応になっていく危険をはらんでいると思うんですが、やはり、あれこれの国、排除するのではなく、包摂的な平和の枠組みをつくろうということをASEANは提唱しているわけですけれども、やはりこういった方向こそが必要なんではないかと思うんですが、その点いかがでしょうか。はい、郷月久さん、ご案内のご質問ありがとうございました。先ほど、2点目に軍事ブロックの参入の問題を指摘させていただきました。私は、中国、ロシア、あるいは朝鮮という、日本にとっては、ある意味では、防衛三文書におきまして、仮想鉄国、支援された国々に対して、むしろ包括的な協議の枠組みの中に取り込むという努力、これを最初から放棄した、いわゆる日本の防衛政策の根幹というものは、非常に懐疑的問題があります。ある意味では、戦前もそうでした。日独威軍事同盟、これを1940年に結び、その翌年には日英米戦争に踏み切った。もっと早急すれば、1900年に日英同盟が結ばれ、そしてその2年後に1904年に日露戦争が起きた。つまり、そういった軍事ブロック、あるいは同盟というものは、戦争を呼び込むものでしかないということを、やはり歴史が示していると思うんですね。そういう意味でいうと、今、議員がおっしゃったような意味での包括的な枠組みづくりというものが、安全を担保する。要するに、唯一無二という言葉を先ほども使わせていただきましたけれども、そういう方向性の中でやっぱりいかないと、どこそこを排除し、どこそこを同志国だから抱え込んで、それ以外はダメだというですね。ジントリガー戦的な安全保障論というのは、極めて歪かつリスキーな安全保障だと思います。そういう考え方は、だんだん少なくとも学会では、非軍事的な安全保障論であるとか、民衆の安全保障論であるとか、いのちの安全保障論、様々な呼び名の下に構想されておりまして、おそらくそういう動きが、学会等々からも、これからも、どんどん出していかなきゃいけないなというふうには思っております。

4:02:15

はい、小池晃君。

4:02:18

中国との関係について、さらにお伺いしたいと思うんですが、私たちはやっぱり中国の派遣主義的な行動については、これは厳しく批判してきた政党です。同時に、やっぱり日本と中国というのは、これは政治的、経済的、文化的、歴史的に深い結びつきがあります。最も重要な二国間関係と言ってもいいのではないか。ところが、今、様々な紛争、緊張、対立があるわけですね。これ、何とか打開しなければいけない外交努力が必要だと思いますし、参考には、中国の大学や研究機関などでも、講演したりしてきたという関係が終わりだと聞いております。やっぱり、この今の二国間関係を打開していくために、どういう努力が必要なのかということについてお聞かせいただきたいと思います。

4:03:07

はい、小池晃参考人。

4:03:10

中国の海洋進出は、確かに多くの日本人、あるいは世論の中に脅威感情を掻き立てていることは間違いございません。海警という形ですけれども、大変軍艦に近い戦艦を出してきておりますし、また日本が固有の領土だと主張しております戦国の周辺にも、ある意味ではどんどん出てまいります。そのことは可視化された脅威として、常に大きな問題となっております。だからこそ、中国との関係性の改善というものは必要だと思います。どうしたらいいかという問題につきましては、やはり日中の1972年の日中共同宣言のあそこに戻りつつ、やはり中国との対話、再会というものをやはり念じるべきだろうと思います。朝鮮とも平壌宣言がございました。中国とも今申しましたように1972年の日中共同宣言等々で、両国は平和関係を構築するんだということを強く強く、当時の多くの先生方もご尽力いただいて会を作ってきたわけです。しかし、だんだんだんだんと中国の軍閣が進み、そして日本とアメリカとの関係性が強化されるにしたがって、日中関係が非常にこじれてまいりました。私、先ほど申しました日中和会というのは、即無理であっても、和会なき協調、和会なき平和というのはあり得ると思います。いくつかのプロセスを得て、前時、段階的にであれ、中国との接近外交というものをやる。相手の懐に飛び込み、そして共機を開くということは、中国の人たちも言います。先ほどご紹介いただきましたけれども、今までに20以上の大学で講演とか講義を現在も続けておりますけれども、中国の知識人、メディアの人、研究者、何て言っているかというと、もちろん中国の核兵器なり、中国の通常編力の拡大というのは、あくまでアメリカの対中国包囲戦略に対する対抗措置である。決して私たちから向かうことはないんだ。これ信じるか信じないかは、それぞれ、もちろん皆さん方もご自由だと思いますけれども、私は長年、彼らとの付き合いの中で、革新的に得ているのは、彼らは経済力によって世界のリーディングセクター、引っ張り役を認じようとしているのであって、軍事力によってではない。もう既に、先ほど繰り返しておりますように、中国のGDPは2700兆円。IMFの統計でありますけれども、世界第一位でございます。そのせっかく勝ち得た経済大国を紛争や侵略戦争等々で台無しにするわけがない。14億の民を食わせていくことはできない。だからもう一つ伝えさせていただきます。中国は資源大国ではなく資源小国です。じゃあ資源をどこから持ってくるか。海洋です。海洋をもし封じられれば、中国は兵路攻めにあって、14億の民は飢え死にしかねない。論理的には。そういう恐怖感を彼らは持っています。なので、海洋は常に自由にしておきたいというのが、彼らのある意味では戦略です。ならば、お互いに折り合えるチャンス、折り合える業の余地というのは、従前にあると思います。ぜひぜひ、皆さん方のご尽力で、日中和解方向性の中で、日本の安全保障を考えていただきたい。日中和解が日本の最大の安全保障。これはもう繰り返し、繰り返し申し上げたいと思います。以上でございます。

4:06:18

小池晃君。

4:06:20

その点で、日中両政府間には重要な合意が、今、参考にもおっしゃいましたように、日中共同声明もありますけれども、2008年の日中共同声明では、お互いに脅威とはならないということを、これは何度も繰り返し確認しているわけですね。それから、尖閣の問題では、2014年の日中両政府間の合意で、これは対話と協議を通じて問題解決を図ると。それから、先ほど私、冒頭おっしゃいました、AOIPというのは、これは日本政府も中国政府も共通の目標にしている。岸田首相にこの点を、私どもを申し入れをした際には、首相を認めて、これは重要な土台だとおっしゃっているんですね。やっぱり、日中双方の政府が、これはもう日本だけじゃないですよ、中国もですよ。お互いに脅威とはならないという合意をした以上は、やはり今のような尖閣での行動のような派遣主義的な行動を慎む、日本側も慎む。そういった中で、やはりその両国の関係を前向きに進めていくということが、これは私は党派を超えた、今、日本の政治に求められている課題ではないかと考えているのですが、いかがでしょうか。

4:07:28

はい、高月参考人。

4:07:30

もう一人、今、議員がおっしゃったように、安全保障の問題は与野党の問題たらわず、共通認識のもとに進めなければ、やはり大きな力、あるいは大きな政策として実現は不可能です。そういう意味で、与野党、与党という枠組みを超え、あくまで民意はどこにあるのか。民意はやっぱり、たくさんの共和国を持つことで、安全が担保されるとは思っていない。沖穴の人たち、言うまでもなく耳を傾けるのならば、自分たちの島が、まして軍事基地になろうとは思ってみなかった。昨年、2022年9月に、与那国島危機事象対策交付金というのが交付され、有事の際には、島民にお金を出すから島に出てくれというような、とんでもない条例が制定されたと聞いています。つまり、与那国島が軍事基地化するということは、周りまって、西南諸島、あるいは沖縄、さらに日本列島全体が軍事基地化するという、論理的にはそういう方向性をたどるかもしれない。言うときに、果たしてそれで本当に日本の国民、生命、財産、守れるんだろうか。そのことへの危機感が、今、ふつふつと湧いてきているんじゃないでしょうか。そういうことを十分に考えた場合に、野党・与党の防衛施策をすり合わせる中で、やはり選択すべき方向性は何かということを、今、もう一度原点に立ち返りつつ、考えなければいけないというふうに思います。以上です。

4:08:45

小池晃君。

4:08:46

今日、財政的にも、これだけの多額の核児国債を発行している国が、これだけの大きな負担をしていくことについて、問題点も指摘をされたと思うんですが、やはり私は立ち止まって、この国の安全保障のあり方を真剣に考える議論を、この法案の議論を通じてやらなければいけない。それがやはり、まだまだ不足しているのではないかと思いますので、今日の参考人で質疑いただいた意見も、十分反映させた、徹底した審議を今後やっていこうということを求めて質問を終わりたいと思います。以上です。はい。

4:09:26

神谷総平君。

4:09:30

はい。賛成党の神谷総平と申します。よろしくお願いします。まず、森信参考人にお聞きしたいんですけれども、今回の母親さんなんですけれども、43兆円という金額ありきで、一体何に使うかわからないのに、請求書だけが組みをつけられるというような状態じゃないかというようなことが言われていましたけれども、これまで財務省はそういった形での予算組みとかはしたことがなかったのかということを、財務官僚出身者ということですので、その辺聞きたいんですけれども、あと財政民主主義について、ご本人どのように考えておられるかお聞かせください。

4:10:08

森信参考人。

4:10:10

はい。お答え申し上げます。今のご質問ですけれども、補正予算、景気対策の補正予算というのは、私の印象では同じような感じで、まず規模が決まって積み上げがないから必死で積み上げると。最近ではコロナのあれがそうですけれども、結局使い道が変なことになってくると、危機に積み上げるというような感じの予算編成が最近行われるのではないかというのが私の印象です。従って、特に予備費の問題というのは、財政民主主義からしても非常に大きな問題があると、国会の審議のあり方も含めてあるというふうに私は思っております。以上です。

4:10:57

上谷総平君。

4:10:59

ありがとうございます。続いて、河村参考人にお聞きしたいのですけれども、やっぱり今の我々の負担を、我々がもっとちゃんとした方がいいんじゃないかと、増税の話が出ていましたけれども、今、国民の負担率は税金と社会保障費で47%ぐらいあるというような状況の中で、これ以上税金とかあげて国民経済も回るのかというふうな懸念があります。ですので、我々賛成党というとおりですけれども、今は増税は一切すべきではないんじゃないかということですね。そこは故、財源を捻出しなければいけないということの中で、やっぱり歳出改革をしていかないといけないんじゃないかということで、私もこの委員会で先日述べたのが、一番、今、日本でお金がかかっているのは医療費だろうということです。こういった医療費の削減をシステムを変えることによってやっていく。その中で、子育て支援のお金ですとか防衛費を捻出していくというようなことは考えられないかというふうに提案しているのですけれども、医療費の削減について河村さんのお考えがあればお聞かせください。医療費の部分ですね。やはり誰に対してどれだけ出していくのかというところで、やっぱり大いに負担ももらいますので、そこは考えていく余地があるのではないのかなというふうに思います。医療費というと、個々の個人にというのもありますし、医療政策全体としてのいろんな予算とかもあると思いますけれども、コロナで結構なお金をかさみましたね、結構どんぶり勘定になっちゃってということで、お金がそれ結構今回滞留していたのも、だから一部、国の独方の病院には戻してもらってというのが今回の法案にも入っていると思いますけれども、やはり大いに歳出改革のところを見直していく余地はあるのではないのかなと。それから、あと、ご質問の範囲を少し超えちゃうかもしれませんけれども、医療界の方々、だいぶ税制面での優遇を受けられているのではないですか。そういったところも合わせて正す方向をぜひお願いできればと思います。以上です。

4:13:11

上谷総平君。

4:13:13

ありがとうございます。先ほどの資料が大変参考になりまして、コロナで一気にグラフが跳ね上がっていましたので、これを可視化して見て、改めてここら辺を見直していかないといけないなと思ったので、参考にさせていただきたいと思います。続いて、高潔参考人にお聞きしたいと思います。中国を脅威国とするべきではない、中国を脅威と感じるべきではないのではないかというようなことでしたけれども、少し時代古い話になりますけれども、チベットなんかは特に武装はしていなかったわけですよね。それがある日突然自民改革がやってきてという形で、もはや中国の一部となってしまっているというふうな、こういったことがあるんですけれども、チベットの問題なんかはどういうふうに捉えておられるのか、まずお聞かせください。

4:14:05

高潔参考人。

4:14:06

ご質問ありがとうございました。チベット問題の人権状況は極めてひどいと、私は捉えています。そしてまた、私も中国に教え子がたくさんいますけれども、いわゆる海峡族出身の教え子がおります。ただ、女性なんですけれども、彼女はこう言っておりました。確かに私、イスラム系海峡族、あるいはチベット系の人たちに対する抑圧はひどいけれども、また一方で中国は怪獣策だと思いますけれども、子育て対策、一人一戸政策の時に、いち早く2人以上でもOKだ。あるいは中国の大学、ご存知かもしれませんけれども、地域によってはなかなか北京の大学には行けないけれども、北京に行かせてくれるというような優遇措置。こういうある怪獣政策を施して、もちろん全てが反中国、あるいは反中央というわけではない。それからやはり、問題は、一番根本的な問題は、中国の人権状況に対してアクセスする日本は残念ながらルートを持っていない。国際的な機関がある程度、いろんな形で調査団を出しているけれども、果たして日本の調査団、あるいは日本の人権団体等々がチベットにはなかなか入れない。なぜかという問題ですね。私は入るべきだと思います。そのためにも中国との議論、共建を割って関係づくりをする、そのプロセスの中でやっぱりチベット問題、それだけではございません。中国国内の非常にひどい南北問題、教育格差の問題、貧困格差の問題等々がございます。これは日本との関係性の中で解決できる部分も、全部とはもちろん申しませんけれども、あるんだろうと思います。ただただ、排除、排除の論で持っていくならば、ひどい人権状況はそのまま続いてしまう可能性はありますので、そこらのところも含み込んだ上で、中国との関係改善ということを申し上げたいというふうに思っております。

4:15:57

上谷総平君。

4:15:59

ありがとうございます。チベットの現状に対しては問題意識を持っていられるということは分かったんですけれども、先ほどの話を聞いていますと、非武装で、そして攻めてきたら戦わないと、それだったら殺されますという哲学をお聞きしましたけれども、それをやっていると日本が将来チベットみたいになるということが大いにあり得るわけですよね。だから中国にやってきました。我々は戦わずに占領下に入りました。懐中作はしてくれて、ちょっとお金はくれるけど、でも言語は変えられるし、いろんな制度は変えられていくと。そういった状態になることも、やむなしというふうにお考えになっておられるのか、その辺はどうでしょうか。

4:16:38

高傑さん。

4:16:40

ありがとうございます。全く違います。中国が日本に攻めてきたと、100%私はないと思っていますけれども、でもそこで話が進みませんから、中国は日本に来て、中国の制度、中国の政治システムを日本に導入する。それを言いだくだくと、やはり日本人は受け入れるでしょうか。それはありえないと思います。やはり何らかの抵抗、不服従、ガンジーのような抵抗というのは当然するんだろうと思います。その前にですね、その前にやはり侵略してくるというのは、やはり私は大失礼な言葉かもしれませんけども、妄想でしかないと思います。非常にリアリティを欠いた判断ではないかというふうに思います。いかがでしょうか。

4:17:22

上谷総平君。

4:17:23

はい、ありがとうございます。そこは多分考え方が違うと思うんですけども、実際ね、チベットの話を出したのは、実際に妄想ではなくてチベットには侵略をしているので、それが起こり得るんではないかという危険性を聞きたかったんですけども、この点に関しては結構です。もう一点だけ、小池さんに聞きたいんですけども、戦う、軍事力で戦うことはないにしても、おっしゃるように中国経済力ですね、どんどんどんどん世界に浸透していっていますと。オーストラリアなんかでもですね、非常に中国の勢いが大きくなって、数年前にですね、サイレントインベージョンという本が書かれましてですね、結局武力では来ないけれども、例えば政治家を買収して国の法律を変えていくとか、企業、土地、そういったものを買収していくというふうな形で、どんどんどんどんと国の主権に入り込んできているというふうなものを問題視された本がベストセラーになったんですけれども、こういった点に関して、日本がですね、例えば中国からそういった経済的な力を使ってのサイレントインベージョンを受けないように、スパイ防止法みたいなものをですね、制定して、そういった経済侵略をですね、跳ねのけていくということに関しては、先生はどのようにお考えなのかお聞かせください。小池さん、後に。中国のいわゆる直接侵略ではなくて、議員がご指摘の間接侵略、つまり今のようなソフトな形で持って主権を侵害していくという方向性の中で、中国はそういう戦略を取るのではないか。いや、現実にもうサイバー攻撃、先ほども話が出ましたけれども、取っているのではないか。これに対してどういうふうに防波堤を築いていくべきなのかというお話だろうと思います。じゃあ逆に言いますと、中国はなぜそのような悪業を働くのか。悪業という言い方はちょっと言い過ぎかもしれませんけど、そういうようなことを中国にさせないためにも、私は中国に対するきちっとした関係性を作り上げていく中で、中国のこの部分はよろしくない。もちろん世の中にも改善すべき点は多々ある。そういうような意味で、総合的な信頼情勢ということを繰り返していく中で、今御指摘のような問題というのはやはり時間はかかるんだけれども、やっぱりそういう選択しかないだろうと思います。戦争によって解決するというのは、短期的にはそれが可能であっても、中長期的には、数多の人命が失われ、国力が消耗し、そして未来を募る子どもたちが犠牲になっていくということを考えれば、時間はかかっても私はやはり非暴力、非戦の立場に貫く中で、関係改善をやはり貫くべきだろうと思いますし、それが政治家の、政治を担当される方々の責任だろうと思いますし、我々研究者はこういう提案等々をお出しすることによって活発な議論をしていく。それがやっぱり必要なことではないだろうかというふうに思います。はい、上谷さんおはようございます。はい、ありがとうございます。ですから、軍事的な攻撃に対する抵抗ももちろんダメだけども、そういった経済的なものに関して、スパイ防止法みたいなもので対抗するということよりも、話し合いでいい関係を作って、法的な抑止力も必要ないという、そういった理解でよかったんでしょうか。武力による抑止力は、新たな戦いを生むということでしたよね。私はだから、法的な抑止力を作るということに関してはどうなんですかということです。その点、端的にお聞かせください。

4:20:44

はい、小池さん。

4:20:45

スパイ防止法に対して、私は長年、80年代から中曽根内閣当時から出されておりますスパイ防止法に対しては、反対の立場をとっておりました。それはなぜかと言いますと、相手の国の脅威というものを、公実に国内における自由、民主主義等というものを阻害する可能性のある法律であったからです。つまり、諸派の件としてスパイ防止法が出され、その結果としてその恐怖というものがあったらばこそ、あの時には国民を挙げてスパイ防止法の反対し、廃案に追い込んだという実績がございます。その時に多くの人たちは何を考えたかと言ったら、やっぱりまず国内における平和、そして民主主義、これを成熟させること、そして日本が中国だけではなくて、世界のモデルケースになり得るような平和国家を作ることが、最大の安全保障力であるという判断だったと思います。そういう方向性というのは私は間違っていないと思いますし、そういう意味で言うと、議員おっしゃったような意味での法的云々というのは、私は日本の平和国家においてはなじまない法律だというふうに考えております。

4:21:50

上谷総裕君。

4:21:51

ありがとうございました。では最後に黒岩参考人にもお聞かせいただきたいと思います。資料で英語式記者会議の議論なんかも少し入れていただいておりましたけれども、人材の確保が必要であるというところは私も全く同じなんですけれども、自衛隊員の処遇を改善する、これも絶対やってくださいねというのを私も何回でも言ったんですが、それだけではなくて、やっぱり今、人材の確保がすごく難しいので、自衛官でない一般の国民が国防の大切さとか、自衛隊に対する理解をもっと深めていかないといけないんじゃないかと思うんですけれども、そういった議論は有識者会議で出なかったのかというのが1点と、もう1つは日本の学生さんとかが自衛隊に入って一緒に国防に就こうというふうな気持ちになってもらうために、こういうことをやればいいんじゃないかというアイデアがあれば教えていただきたいと思います。

4:22:41

黒岩参考人。

4:22:43

大変大事なところのご指摘ありがとうございました。ただ、他方、有識者会議でそこまで細かい議論があったと私は記憶していないんですけれども、我々の今、防衛省の中で、まさにこの点につきまして、どうやってその人手基盤を強化するかという話し合いを、部外の有識者と言いますか、部外の人間を含めて話し合いをしておりまして、私も参加させていただいております。まさに先生のご指摘があったように、どういう形で自衛隊の仕事というのを一般の方々に理解していただくか、そのための広報の努力であるとか、さまざまな工夫していく余地というのはたくさんあるんだろうと、そういったことをすべてやっていくと、それによって、今非常に募集の状況というのは厳しいわけでございますが、これだけ自衛隊というのはやりがいもあるし、あるいは人気性であれば、事業のキャリアパスの上でも、これ役に立つんだといったようなことをPRしていくとか、さまざまなことに今話し合われておりますので、それをぜひ実現していきたいというふうに考えております。はい、ありがとうございます。安宮さん、お願いします。では、もう1問、黒岩さんにお聞きしたいんですけれども、これも有識者会議の資料の中で、何ができるかではなく、何をすべきかという発想でやっていくべきなんだという話があって、まさにそうだろうなと私も思いながら読んでいたんですけれども、何をすべきかという視点で、今回の43兆円の予算を見て、これ足りないんじゃないかというふうに、もし思っておられるところがあればお聞かせいただきたいと思います。はい、黒岩さん、後任。不足するという認識というのは、私は今の段階では持っていないんですけれども、他方で、これから先に残っている課題というところでは、いくつかあるのかなと。大きなところでは、財源の話、あるいは景気規模の話から外れますけれども、核についての問題ということについて、ロシアの核の威嚇というのが非常にクローズアップされていると、我々も非常に脅威だと思っておるわけで、これに対してどういう形で対応すべきなのか。これはもっとオープンな形で、まさに国会の議論も含めて、どんどん議論していただくことが必要なんじゃないかなというふうに考えております。はい、金谷総理、時間が参っております。ありがとうございました。まさに私もこの委員会で先日それを申していたところでしたので、意見があってよかったです。ありがとうございました。

4:25:05

道後美真彦君。

4:25:10

はい、茨城県選出の道後美真彦です。本日は参考人の皆様、大変貴重なお時間をいただきまして本当にありがとうございます。私の方から4名の参考人の皆様に質疑をさせていただければというふうに思っております。まず初めに黒江参考人の方にお伺いをします。その前に自衛官の皆様のある意味、命を懸けた使命を全うするという意味では、大変今の自衛官の皆様の処遇、待遇、また環境面での改善というのは本当にこれから図っていかなければならないと思っておりますので、そこも含めて私の方から質疑をさせていただきますけれども、今回本法律案の審議において防衛力の整備計画における43兆円という水準、また防衛関係費の対GDP費の位置づけについても議論が行われているんですけれども、今国会の中で政府がなかなかその答えづらい面もありますので、なかなか明確にお答えいただけないというところで議論が止まっているというふうに黒江参考人はご認識かと思うんですけれども、公表できる情報は、黒江参考人は政府が公表できる情報は出しており、説明もしており、情報提供は十分であると思うというふうに認識だと思うんですけれども、そこが少し私たち国民にとって、その情報のもちろんギャップであったり、これまでの経験知識、また従事してきた方からの視点からすると、私たち国民にとっては少しギャップがあるなというふうに思っております。国民の理解を得るための分かりやすい説明という観点からは、まだまだ十分ではないというふうに私は考えておりますけれども、情報提供における国民の理解という視点の必要性について、ぜひ黒江参考人からどのようにお考えかというところをいただき、頂戴したいなというふうに思っています。すみません、続いていいですか。そして、またちょっと質問参考人の方に返させていただきまして、後結参考人にお伺いしたいんですが、近年の日本の防衛費の伸びについて、国の防衛力維持、また日本経済の成長の観点という視点から見て、どのように評価をされているのかという点と、先ほど日中の和解が重要な安全保障であるというふうにお話をされておりましたが、政府は日米同盟が日本の外交の基軸であり、日本の平和と及びアジア太平洋地域の安定と発展にとっては不可欠な役割を果たしているというふうにお考えですが、後結参考人からして、日米同盟の在り方についてどうお考えかというところをお答えいただければと思います。

4:28:06

まず、後経参考人。

4:28:08

情報の公開にあたっての国民の理解ということでございますが、私はまさに先生がおっしゃるように、国民の理解を得ていくためには、必要な情報、とにかく出せる情報を出していく、積極的に出していくというのが必要な姿勢だと思っております。そういうつもりで、おそらく防衛省も今対応しようとしているんだと思うんですが、他方で、これはぜひご理解いただかないといけないのは、ある種の情報については、これは自衛隊の能力、あるいは手の内を明かすことに直結するものがございますので、そこについては、きちんとそういう理由を示した上で、これはこういう理由で説明できないんですということをお断りしながら対応する、そういうことが必要なのかなと思います。そういう意味で、国民の理解を得るために、いろんな情報を出すべきであるという御指摘については、私は全く同じ意見でございます。それでは、高月さん、後任。ご質問ありがとうございました。2点ご質問いただきました。1点は、膨らむ防衛費が日本の経済力に対して、ある意味ではダメージ、あるいは相当の負担を強いているのではないか、このことをどう考えるか、というご質問だったと思います。5ページの資料をお示ししたのは、先ほどとかなり重なったお答えになるかもしれませんけれども、日本の経済力の現在とこれからというものを長期的に捉え返した場合に、これだけの防衛負担というものが、今後日本の経済力が復活、そして国民の暮らしの安定・安全のために、これはマイナスにこそなれプラスになるとは一つも思いません。逆に、例えば、今日たくさん話が出ましたけれども、中国、朝鮮等々の脅威が、もしあるとしても、その脅威をまずなくすことによって防衛負担を減らすことが、またこれもまた同時に安全保障の非常に重要な目標になるんだろうと思います。私はどこまでお金を積み上げれば安全が担保されるかということは、まさに再現のない、先ほども少し出たようですけれども、まさに軍閣のスパイラルに、もう既に日本は入ってしまいました。そういう意味でいうと、どこかでやはりこの軍閣のスパイラル、この戦争を断ち切る工夫をやはりしなければいけない。そのためにどういう知恵を絞り出すのかということでは、実はもう様々な提案が出ているんだろうと思います。国会の場でそれがどこまで議論されているかは、十分私は把握しておりませんけれども、その点は十分にやはり今後の先生方も含めて、ご議論いただければというふうに思います。そして2点目、日米安保、日米軍事同盟をどう考えるかという、大変大きな問題でありますけれども、簡単に申しませれば、私は日米安保が戦後の日本の安全保障に非常に貢献したとは、実は全く思っておりません。日米安保によって、例えば先ほどから出ましたような、中国からの直接間接侵略、あるいは朝鮮からの侵略等々が防止できた。そのために日米安保が機能したとは思っていないわけです。いやむしろ、そういう侵略を防いだのは、日本国憲法、まさに第9条であって、最大の、いわゆる防衛力を発揮したものが、日本国憲法第9条だと私は信じておりますし、なので、御権の立場を貫徹したいというふうに思っております。そしてまた同時、日米同盟によって日本の外交力の柔軟性を非常に変えてしまう。様々な形で全ての国々とやっぱり遠距離外交を強いていくという方向性の中で、戦後の日本は歩み始めたのでありますけれども、残念ながら、51年、日米安保条約が締結された時点で、日本の外交というものが、あるいは日本の防衛というものが、アメリカ自己身の日本外交、アメリカ自己身の日本の防衛という形になってしまったことは、これはやっぱり否定できないだろうというふうに思います。日本人ですから、それは認めたくない、気持ちは分かるんですけれども、客観的、資料的に見れば、やはり日本はアメリカから、ある意味ではアメリカもとても大事な国でありますけれども、日米安保条約を日米友好条約に切り替える、あるいは自衛官の方々を防衛省からあるいは消防庁等に配置買いをする等々の方向性の中で、やはり自衛隊の段階的軍縮と日米安保の段階的な解消という方向性の中で、本当の意味での日米安全保障というものが成り立つんだろうという、そういう議論を私どもは実はやっているわけでございます。なかなか遠い話かもしれませんけれども、そういう中長期的な戦略というものは、やはりきちっと検討にあたりすべきだというふうに私は考えております。以上でございます。

4:32:48

はい、道後美真子君。

4:32:50

ご丁寧にご答弁いただきましてありがとうございます。続きまして森信参考人にお伺いをいたします。税制改正対抗で示されている税制措置のうち、所得税の付加税に関しては、特別所得税の税率を同率で引き下げるというふうにしており、被災地の復興財源を防衛力強化に転用するのかという強い批判が出ている面があります。課税期間延長で復興財源を確保されるというものの、その選択肢、これが果たして妥当かどうかというところをぜひ見解をお伺いしたいというところと、もう一つ、コロナ禍からの経済の回復過程という現状にあると思います。国民生活、また中小企業という経営は大変厳しい状況にあると思いますけれども、経済活性化するための税制上の対応というものが考えられるとすれば、どのようなものがあるかというところを、ぜひ参考人のお考えをお伺いしたいというふうに思っております。すみません、続けてもよろしいでしょうか。ちょっと参考人の質問をまた返させていただきまして、すみません、河村参考人の方にお伺いをしたいというふうに思っています。河村参考人の方は財政審議の文化会の方でも、御審議をいただいているということで拝見しております。今回、防衛に限らずどの分野においても、将来の日本国民が負担する財源利は、国としての財政の持続可能性が維持できないということで、先ほどガキプチというふうに言葉を申しておりましたが、財政金全化を進めることが必要というふうに指摘をされております。こうした中、少子化対策の財源も課題になるという中で、財政金全化の実現にはますます厳しい状況になるというふうに考えておりますが、改めて今後の方策についての御見解と、防衛財源の確保に当たっては、基幹税で対応すべきという考えだと思いますけれども、税制改正対抗に盛り込まれている税制措置には、補人税、所得税の付加税、また、煙草税の引上げというものが掲げられております。この措置についてどう評価されているのかというところを、ぜひ御見解をお伺いしたいと思っております。それでは、森信参考人からお願いします。お答え申し上げます。第1点の復興財源の話ですけれども、結局、横の基幹を伸ばすことによって、1%減税になった部分を確保していくということで、税制改正が行われるんだと思いますので、そこをしっかり説明しないと、復興財源の総額を確実に確保したかどうかというところが、国民には伝わらないのではないかと思います。ということを申し上げたいと思います。限られた1分、2分で、日本の経済を活性化するような税制改正というのを、申し上げるのにはあまりにも時間があるようでないのですが、やはりきちっと、今起きております中間層の2層化というのが、右と左に分かれつつありますから、やはり、旅進機能をしっかり確保して、余裕のある人にはもう少し負担をしてもらうような税制を考えていくと、これに尽きるのではないかというふうに考えております。

4:36:27

では、河村参考人。

4:36:29

はい、徳島先生、ありがとうございます。簡潔にお答えさせていただきます。財政健全化に対する考え方ですけれども、国内を見渡すと、コロナ危機の影響もあって、非常に厳しいセクターがあることは十分承知しております。ただ、やはり冷静に見るべきは、その一方で、ガンガン稼いでものすごく売り終わっているセクターがあるのも事実であります。国の先行きとしては厳しいセクターがあるからということで、そこで財政健全化の手を緩めてしまいますと、本当に今日申し上げましたような大変な事態を招いてしまいかねないということがありますので、それはあまりにも国全体に犠牲が大きくなりすぎるということで、やはりそこは、しっかりその負担の、公平な負担ということをしっかり考えながら、できる負担から少しずつということで、しっかり財政健全化を進めていくことが大事だと思っております。あと、それから今回の防衛財源のところ、閣議決定の部分だと思いますが、増税の案についての考え方なんですが、私は法人税のところ、それから所得税のところ、タバコ税ということで、ある意味バランスが取れた考え方が示されたかなと思っております。法人税についても、やはり中小企業向けの配慮もなされておりますし、所得税のところもいきなりというふうに持ってこないで、復興財源との制度のやりくりがあるところは批判もありますけれども、そこはいきなりの負担には配慮しつつ、所得税ですので、ちゃんと累進がかかるという形での負担になりますので、そういう形でバランスが取れたような形でお考えになられていると思って評価しております。以上です。以上をもちまして、参考人に対する質疑は終了いたしました。参考人の皆様に一言御礼を申し上げます。参考人の皆様には長時間にわたりまして、大変長く御意見を述べいただきありがとうございました。委員会を代表してお礼を申し上げます。ありがとうございました。本日はこれにて散会いたします。お願いします。

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