1:05
ただいまから東日本大震災復興特別委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。去る25日、吉井昭君が委員を辞任され、その補欠として藤木真弥君が占任されました。政府参考人の出席要求に関する件についてお分かりいたします。福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続きについてはこれを委員長に御一人願いたいと存じますが、御異議ございませんか。御異議ないと認め、作用を取り図られます。参考人の出席要求に関する件についてお分かりをいたします。福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に東京電力ホールディングス株式会社代表執行役副社長山口博之君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。御異議ないと認め、作用を決 定いたします。福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。
2:36
自由民主党の星北斗でございます。本日5月31日は世界禁煙令でございます。質問の機会をいただき感謝をいたします。2011年9月から11月にかけて福島県が復興の方針と事業の取りまとめをするために福島県復興計画検討委員会を3回開き、私は医療界の代表として出席をしました。1回目の会議では現場の声と具体的な提案をもって希望をもって出席し、その後の分科会を経て第2回の会議で第1回の発言が全く反映されない修正案に落胆をしました。そして第3回の資料を見て落胆は失望に変わりました。政府の規定路線で復興が進められていく計画の内容に反対であることだけ議事録に残してほしいと発言するのが精一杯でありました。その後復興への取り組みは大きく転換しま した。復興庁が丁寧に被災者の声を聞き施策に反映させる姿勢と実績に心から感謝を申し上げます。ただまだ復興の途上にある福島県民の一人として本日は質問をさせていただきます。よろしくお願いします。まず復興に関連する予算財源についてお尋ねします。令和5年度税制改正大綱における防衛力強化に係る財源確保のための税制措置についてですが、前段の復興財源の課税期間の十分な延長による確実な確保に加えて、後段には復興復旧に要する財源については、息の長い取り組みの支援のために必要な予算を別途確保するというふうに私は読んでおりますけれども、その認識でよいか財務省の認識をお示しいただきたいと思います。
4:29
保守先生ご指摘のとおり、昨年末の税制改正大綱におきまして、復興特別所得税の税率を引き下げた上で、課税期間を延長し、復興財源の総額を確実に確保することとしておりまして、さらに特定復興再生拠点の区域外への期間 居住に向けた取組など、息の長い取組をしっかりと支援することができるよう、東日本大震災からの復旧・復興に要する財源につきましては、引き続き責任を持って確実に確保するとしております。これまでも、復興に向けて必要な財源をしっかり確保し、着実に復興事業を進めてきたところであり、今後も復興のステージに応じた被災地のニーズにきめ細かく対応し、被災地の方々が1日も早く安心して生活ができる環境を取り戻せるよう、復興庁をはじめ関係省庁としっかり議論し、必要な予算措置してまいります。
5:25
ありがとうございます。被災地である福島県においてもまだまだこの理解が進んでいません。防衛力協会の財源、復興財源の流用と捉えている方もまだおります。繰り返し説明をしていく必要がありますので、そこはよろしくお願いしたいと思います。次に、特定基幹居住区域復興再生計画に基づく措置について質問をいたします。2月の委員派遣に現地出席をさせていただき、放置されている家屋や施設等の様子など、12年を経た実情を見ました。基幹を希望する個々の住宅等の除染等では不十分であり、一定の範囲で一体的な解体、除染、周辺の環境整備が不可欠であると感じました。基幹を望まず解体も希望しないような方が所有される家屋について、除染等の実施をどのように具体的に進めていくのか、お知らせいただきたいと思います。
6:21
特定基幹居住区域の制度についてお尋ねをいただきました。基幹する住民の方々が安全安心に日常生活を営むために必要となる箇所を、その区域に含めた上で、除染を始めつつる生活の再建に向けた環境整備に取り組んでいくという制度としたいと考えております。そのため、地元の各自治体において、基幹移行確認の結果を地図上に整理しながら、基幹移行のある住民の方々の住居の隣接状況、地形、放射線量の状況、日常生活を営む上で必要となる施設などを考慮した上で、特定基幹居住区域となる場所が定められていくことになるという仕組みを考えてございます。基幹する住民の皆様の安全安心の観点から、特定基幹居住区域には、例えば近隣にある基幹移行のない方の家屋も含まれる場合もあると考えてございます。そういった場合も含めて、個別に地元とよくご相談をし、その上で区域設定をし、必要な解体除染を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
7:28
はい、ありがとうございます。ぜひとも積極的に進めていただきたいと思います。私どもが視察した区域は、住宅が集積する地域でありましたけれども、工作地の近くに居住し工作をしていた特定復興居住区域内での営農再開への期待が高まると思います。これらの基幹希望者に対して、各地とともに農地の除染などの支援を想定しているのか、お示しいただきたいと思います。
7:59
農地についてお尋ねいただきま した。地元からの声でございますけれども、営農は地域における生活と一体であるという御指摘もいただいております。基幹移行調査において、基幹のご意向を示していただいた場合には、営農再開に関するご意向についてもお伺いをしているところでございます。一方で、営農の再開にあたっては、水路等のインフラ整備やその維持管理が必要となるため、インフラ等の維持管理主体となる基幹する住民や地元自治体の皆さんとも、十分に御相談をしながら検討を進める必要があるというふうに考えております。このため、特定基幹居住区域の設定にあたっては、一体的な日常生活圏を構成する区域を対象とするという考え方に基づいた上で、営農再開に向けた諸条件も踏まえて検討を進めてまいりたいと考えてございます。
8:47
ありがとうございます。今お話にありました道路や水路の整備については、隣接する市町村との共同協調、これが必要になると思います。また、この策定にあたっては、対象自治体の自由度、これも大事ですし、また技術的な支援、これも大 切だと思っております。この点について、副校長の考え方をお聞きしたいと思います。
9:15
拠点区域外の取組を進めるにあたりましては、これまでから、例えば、基幹移行調査を地元自治体と国が共同して実施するなど、地元自治体にとって過度な負担が生じることのないよう、配慮しております。技術的な論点についても、国が取組の技術的な点について、地元の皆さんにしっかりご説明をしながら取組を進めたいと考えてございます。地元自治体による特定基幹居住計画の作成などを進めるにあたっても、引き続き、地元自治体のご負担状況を踏まえて取組んでまいります。また、例えば、道路など隣接する地元自治体を含めて、一体的な整備を必要となることも想定されます。そういった場面につきましては、国や自治体が行うインフラの整備等にあたっても、隣接する自治体などにおけるものも含めて取組を進めていけるように、関係者との一卒を密にしていくことが大事だというふうに考えてございます。
10:22
ありがとうございます。まさにそこが私は肝だと思っておりまして、ここの自治体の自由度、そして周辺地域との連携、これが着実に進むような計画の作成、そして実行を期待をしたいと思います。農業の話にちょっと戻りますが、成り割としての営業再開、あるいは新規参入して営農したいという方についての質問をさせていただきます。近年の農業環境を考えますと、農地の大規模化や新たな作物への転換、あるいはスマート農業の導入、6次化などによって、私はこの3つの要素だと思っていますが、儲かる、人出が少なくて済む、そして冬場にも仕事がある、そういう農業を目指すことが必須であると考えています。原子力被災地域におけるこれらの取組は、今後の県内外の農業振興のモデル的な役割を果たすことも期待されますけれども、具体的にどのような支援策の用意があるのか、お示しを願います。
11:21
農林水産省大臣官房前島危機管理政策立案統括審議官
11:30
お答えいたします。農林水産省におきましては、帰還される方や、新たに農業を始めようとする方が速やかに農営農を開始できるよう、農業関連インフラの復旧、農地の利用収穫集約化、除染後農地の保全管理や作付実証、農業用機械施設の導入支援、さらには放射性物質検査、販売促進といった風評対策など、総合的な支援を実施しているところでございます。また、これから農業に携わろうと考えている方々が、より安心して取り組めるようにするためには、儲かる人手が少なくて済む、冬場にも仕事があるという議員の御指摘を含めまして、将来に向けて被災地域の農業が産業として発展する姿を提示していくことが重要と考えております。このため、市町村を超えて加工業務用施設を生産し、それを集荷し、加工する施設を整備するなど、広域的に生産・加工等が一体となって、付加価値を高めていく産地の創出を支援するとともに、福島国際研究教育機構におきまして、スマート農業技術の実証研究を推進することなどによりまして、誰もが取り組める超省力、効率的な生産技術体系の確立などを目指してまいりたいと考えております。農林水産省といたしましては、こうした取組を通じまして、被災地での営農再開や新規参入を力強く後伏してまいります。
13:01
ありがとうございます。これからの農業はですね、やはり今私が申し上げた、そして今御返答にありましたように、様々な支援を受けて、そして将来に向けて永続的に農ができる、そういうことを目指していく必要があると思っております。次にまいります。福島県内では各地で鉄道を活用したスポーツサイクル関連事業やキャンプと食のコラボといった取組が現在進められております。また、青春に続く福島県のブランド化の一環として浜通りでのバクガの栽培と青熊産経でのホップの生産を組み合わせたジビールの生産、あるいは県内各地で取組が始まっているブドウ栽培とワインの醸造などをツーリズムと組み合わせて交流人口を増やそうという、そういった取組も始まっております。こういった取組が長く続いていくためには、国交省、観光庁、経産省など関係する各省庁の連携の強化と長期的な展望を持った支援策が必要だと思いますが、今後の支援方針についてお示しをお願いしたいと思います。
14:15
被災地における交流人口の拡大に向けた取組でございますが、経済活動や投資を喚起するとともに、原色災害による風評を払拭し復興をさらに進めていくために重要なものであるというふうに認識をしております。交流人口の拡大に向けた取組を長期的に継続していくためには、1つ目に、それぞれの地域の魅力などのポテンシャルを掘り起こし、最大限に発揮できるようにすること、2つ目に、情報発信の担い手として、自治体、住民、民間企業、地域外からの復興に協力するためにお集まりいただいた方々など、様々な立場の方に参画を広げていくこと、3つ目に、一時的な来訪者から移住者に至るまで、多様な関わり方で交流を進めることができるようにすることなどを意識して取り組むことが重要というふうに考えてございます。これまで関係省庁においては、こうしたことも念頭に置きながら、被災地における交流人口拡大に向けた取組を支援してきたものと、支援を展開してきたものと承知をしております。具体例を簡単に申し上げますと、交流人口拡大アクションプランに基づいて、この地域ならではのお酒とグルメ、あるいはスポーツサイクルといったテーマ、観光関連の復興支援事業による滞在コンテンツの充実強化、あるいは復興庁でも震災の記憶や教訓を伝える施設を重要な資源とした観光客の誘致や防災学習、こういったそれぞれの取組を進めてきております。こうした取組を今後とも 、福島県や経済産業省観光庁等の関連機関としっかり連携して取り組んでまいりたいと思います。星北斗君 ありがとうございます。まだ始まったばかりの取組でもありますし、本当にこの力強い交流人口の増加、これがなくして福島県の再復興はありえないと思っておりますので、引き続き関係の皆様方のご協力をお願いしたいと思います。和田入国管理局長 話を変えます。福島県においては、県民健康調査事業が実施されております。この調査の枠組みや設定や評価を行うために、県民健康調査検討委員会が設置され、さまざまな議論が行われています。私も先日までここに所属し座長を務めておりました。その中で、放射線の直接の影響だけではなくて、外遊びのできない子どもの飛満の問題など、間接的な影響にも目を向けてきておりまして、これを一歩進めて、県民の各種の健康指標の改善にも本格的に取り組むべきであるという意見が繰り返し出されております。そもそも健康指標の必ずしも良くない福島県でございますけれども、これを改善していこうというお話であります。この調査の枠組みを拡大あるいは組み替えすると同時に、県民健康調査に係る基金の活用方法を追加変更して、放射線の直接的な影響の見守りというこれまでの目的に加えて、全県民の健康づくりという視点で保健事業等を追加することが必要ではないか、そのように考えております。福島県の独自の取組ということにな ると思いますけれども、この福島県の取組への支援策について、基金の積み増しなども含めて政府としての考え方をお示しいただきたいと思います。以上です。
17:50
保持委員が長年にわたって県民健康調査の検討委員会座長を務めいただいたということに敬意を表したいと思います。その上でお答えをいたします。福島県民健康管理基金については、一時的には福島県が管理、運用するものとなっております。新たな事業を立ち上げる際には、福島県が事業計画を変更し、原子力被災者健康確保管理関連交付金交付要項に基づいて、環境省に対して事前審査を行っていただくこととなっております。環境省としては、福島県から基金を用いた県民の健康づくりに資する取組についての相談があれば、技術的な助言や現在の基金の効率的な運用のための支援を積極的に行い、連携をしてまいりたいと考えております。以上です。
18:57
ありがとうございます。相談があれば事前審査をすると、そして技術的な支援をしていただくということでお答えいただきましたが、通告していないと言いませんが、やはり基金の積み増しというのが必要になれば、それはしっかりと考えていただく必要があるんだろうと、このことは申し上げておきたいと思います。次に参ります。少子化による人口減少、これは全国的な課題であります。被災地、それも特に中三感地域では、三か、小二かの医療体制が不十分であるということで、避難された方が福島県への帰還を躊躇する一つの要因になっていると考えています。福島県において、こう生み育てる環境をしっかりと確立するためには、広域での連携を前提とした施設整備と人材確保が必要であって、県や県立医科大学、州政治事態院に立地する医療機関などが一致協力するとともに、遠隔技術や最新のテクノロジーを取り入れることが必要だと思っています。まずは、二間群を中心とした広域での支援によるモデル的な取組を国が支援して実現するなど、被災地での一元の三か、小二か医療体制の構築を目指すべきだと私は考えています。その上で、このモデル的な取組を近隣市町 村や全国へ展開していく、これを目指すことによって、医療提供体制の再構築、特に中間、中山間地域における医療体制の再構築が期待できるのではないかと考えておりますが、政府の見解をお示しいただきたいと思います。
20:38
今ご指摘の福島県二羽郡につきましては、東日本大震災に伴う原子力災害の影響によりまして、現在も避難指示が解除されていない地域があるために、分泌医療機関の運営が再開できないという地域もあって、安心して子育てるための体制整備が課題となっているのも事実でございます。地域で安心して子育てていくためには、妊産保健診を二羽郡の医療機関で実施し、分泌は南相馬市やいわき市といった周辺の自治体に立地する医療機関で行うなど、地域における医療機関の役割分担を推進し、地域で支える連携体制の構築、限られた医療資源を有効に活用する観点から、オンライン診療の活用などの取組が考えられておりますが、福島県でも検討されている状況であることを承知しております。厚生労働省としては、これまでも福島県に対して、医療従事者の人材確保等のために地域医療・介護・総合確保基金による支援 を行うとともに、特に福島県二羽郡等に関しては、福島県が作成した避難地域等医療復興計画を踏まえ、地域医療等の医療機関の新設・再開や運営への支援として、避難地域の解除の状況に応じて、地域医療再生基金等で支援を行っているところでございます。また、引き続きまして、福島県や復興庁とともに連携して必要な支援をしっかりと行うとともに、効果的な取組については、福島県内のみならず、全国に波及していくように、しっかりとした取組をして、講じるとして紹介してまいりたいというふうに考えております。
22:44
はい、ありがとうございます。ほぼ私が言ったとおりにお考えのようだというふうに思いました。ただ、要は住民が帰ってくるのが先か、あるいはそういう医療環境を整えるのが先かといったらですね、私は医療環境を整えるのが先と考えていいのだろうと、そのように思っております。続きまして、福島国際研究教育機構F-0に関連してご質問を申し上げます。F-0の理事長も再三発言されておりますけれども、この施設の整備と運用は、研究開発とその産業化だけではなくて、幼児教育から社会人教育までのあらゆる世代に対する教育の充実など、福島県全体の教育環境の向上が期待できると私も考えております。そのための環境整備として、例えば身近な場所で日常の教育が行える施設機能の整備と並行して、市町村の枠組みを超えて広域で整備する高いレベルの教育施設や教育機能、例えば全天候型グランド、24時間使える温水プール、体育館などですが、これを地域の住民と共同で活用するなど柔軟な施設整備の対応、あるいはその活用ができるのではないかという考えを持っておりますが、この点について政府の見解をお示しいただきたいと思います。委員御指摘のとおり、各自治体が地域の実態や強みを踏まえて、特色ある教育を行うことは非常に重要であると考えております。特に福島県におきましては、これまでも避難地域12市町村の小中学校等における地域を題材に探求活動に取り組む「ふるさと創造学」等の優れたカリキュラムの編成、実施のために必要な予算等の措置、大学等と浜通地域等の市町村が連携して行う「福島イノベーションコース」等になる高度な人材の育成などの教育環境の整備に関する支援を行ってきたところです。「ふるさと創造学」サビットにつきましては、私自身も昨年12月に開催されましたときに一冊に伺わせていただきました。また、先般新たに設置をされました「福島国際研究教育機構」につきましては、その機能として人材育成も掲げられており、今後、福島県の教育における同機構との連携は、さらに重要となってくるものと考えております。文部科学省としましては、福島県の思いも踏まえながら、特色ある教育の実現に向け、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
25:24
はい、ありがとうございます。これは浜通りに限ったことではありませんで、例えば小学校人数が減ってくるとですね、一緒にしましょうという話がありますが、そうなると自宅から遠くなってしまう。バスを回す、そんなことが行われるわけですけれども、その際にそれぞれの学校を残しつつ、施設の整備をですね、重点的にそれぞれの学校に割り振る、そういう活動がですね、もしかしたらできるのではないか、そんなことも考えておりますので、ぜひとも今後、協議をさせていただき、あるいは議論をさせていただきたいと思います。最後になりますが、今後の復興財源の活用にあっては、より広く被災圏、福島県全体のあらゆる産業に波及効果をもたらし、真の福島の復興へつながる予算活用への活用への期待が高 まっています。原子力災害の直接の被害を受けている市町村だけではなく、福島県全域が極めて長い期間風評被害にさらされていまして、この支援にあっては、福島県がその裁量で使い方を決められる予算を十分に確保するなど、県全体の復旧復興が進められるように措置すべきであると考えます。復興大臣と財務省それぞれの所感をお示しいただきたいと思います。
26:47
委員御指摘のことは本当に重要だと認識しております。復興財源の確保につきましては、予算の執行状況や事業の進捗状況等を注視しながら検討していく必要があると思います。令和5年度税制改正大綱にも記載のあるとおり、必要な復興事業の実施に支障を来さぬよう、復興大臣であります私としても財源の確保に万全を期してまいりたいと思っております。また、これまでも復興事業については、被災自治体の要望をしっかりと踏まえて、復興のステージが進むにつれて生ずる新たな課題や多様なニーズにきめ細かく対応できるよう、予算の確保に努めてきたところでございます。例えば、風評の影響の払拭に向けては、福島県及び県内全ての市町村を対象として、交付金において、自ら創意工夫の企画、実施する地域の魅力の発信などの取組に対して支援を行ってきているところでございます。さらに、創造的復興の中核拠点として、先月設立されましたF-0は、その事業の効果が広域的に波及するよう、地域の多様な主体との様々な形のパートナーシップによる連携の構築発展に取り組んでいるところでございます。引き続きまして、国が全面に立ちまして、福島の本格的な復興再生に全力で取り組んでまいり所存でございます。
28:44
被災地の方々の絶え間ない御努力によりまして、復興は着実に進んでいる一方で、いまだ避難生活を送られる方もいらっしゃるなど、地域によって状況は様々であると理解をしているところでございます。復興事業については、復興庁において、現場主義を徹底し、被災者の方々に寄り添いながら、復興のステージに応じた被災地の認知に、きめ細かく対応しつつ、震災からの復興に全力で取り組むべく、事業の在り方を含めて、様々な検討を行っているものと承知をしてございまして、今、渡辺副工大臣よりも御答弁ございましたけれども、委員の御提案につきましても、まずは復興庁を中心に、各事業を所管する省庁において、検討がなされるものと承知をしてございます。財務省としましても、被災地の方々が、一日も早く、安心して生活ができる環境を取り戻せるよう、復興庁など関係省庁としっかりと議論をして、必要な予算、措置をしてまいりたいと考えております。
29:49
本当にですね、福島県民、我慢強い県民性であります。今、福島の農産物は、安くてうまいと言われて、国産まいという扱いで消費されています。やはりプライベートをもって福島県に住んで、福島県で子どもを育てて、そして成り上げを立てていく、そういう福島を取り戻さなければいけない、そういう強い思いを新たにしています。冒頭申し上げたとおり、震災直後はかなりの混乱がありました。しかしそれを乗り越えて現在に至っています。私も県内、選挙もありましたから、くまなく歩いて多くの方から、全域から様々なご意見をいただきました。その時に感じたこと、そして期待をしていること、これを中心に本日の質問はさせていただきました。福島県は、まさに国民の皆様、政府自治体関係者、そして県民一人一人の努力によって一歩一歩復興に向けて前進しています。全閣僚が復興へ大事であるという認識、これに基づきまして引き続き復興再生が進められていくことを強く希望して質問を終えます。本日はありがとうございました。
31:53
立憲民主社民のおにきまことでございます。本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。今国会、本会議、そして本委員会、または予算委員会、決算委員会、多くの委員会で、東日本大震災からの復旧復興に関する質疑が行われたと。そしてその質問に対して、そのたびに政府それぞれの大臣の皆さんからは、被災者に寄り添う、あるいは福島の復興をなくして東北の復興なし、東北の復興をなくして日本の再生なし、まさに復旧復興に向けた基本的な姿勢、あるいは決意の答弁がなされたように感じます。今国会でこの答弁を頻繁に耳にしたのは、今国会の中でやっぱり東日本大震災からの復旧復興、とりわけ福島原発事故からの復旧復興に関連をする重要な法案が数多く提出をされていたから。加えてそれらの法案が福島の復旧復興にとって極めて大きな意味を持つものであったからではないかというふうに思っています。そして、あえて付け加えれば、それらの法案が10年以上復旧復興に向けて大幅な努力を続けてこられた福島の皆さんにとって受け止めがたい、あるいは許しがたい、そのような内容を多く含むものであった。それが故に、政府の姿勢をもう一度聞きたい質問の数が増えたのではないか。そして、私自身がそうであったように、そのような福島の皆さんの心情、あるいは問題意識を共有させていただきながら質問をさせていただいたのではないかというふうにも思っています。復旧復興が未だ道半ばであることについては、ここにいらっしゃる委員の皆さんは、全員その思い共有だというふうに思っています。その意味で、あの震災、そして原発事故は過去の災害ではなくて、現在進行形の災害である。このこともまた共有できるのではないかというふうに思いますし、私自身も現地に行くたびにその思いを強くいたします。にもかかわらず、例えば、今日の午前中の本会議でも議論されましたけども、原子炉の使用年限を実質延長する。あるいは、原発の新増設を推進をする。あるいは、復興所得税に関する課題などなど、発災から10年を過ぎたことを契機とするごとに、一気に法律が変えられる。あるいは、取り巻く環境や制度が変えられようとしている。そのことに対して、現地の皆さん、政府はあの震災や原発事故を現在進行形の災害として捉えてないのではないか。過去の出来事として一区切りを打とうとしているのではないか。そのような思いで、今回の動きを捉えていらっしゃる方、たくさんいらっしゃるのではないかというふうに思うんです。口では寄り添うと言いつつ、本当はもう忘れていいのではないか。そのように思ってはいないか。そんな不信や不安を感じていらっしゃる、現地の皆さんがいらっしゃる。ぜひ、そのことは改めてお伝えをしておきたいというふうに思いますし、不安や払拭をするためには、真摯に今ある課題と向き合う必要がある。そして、さらなる努力を続けていく必要がある。その姿勢を現地の皆さんに見ていただく必要がある。そのことも付け加えておきたいというふうに思います。福島の復旧復興に向けては、廃炉、そして除染が 私は大きなポイントだ、極めて重要であるということを、この間、様々な場面で訴えさせていただきました。その廃炉について、一点お尋ねをしたいというふうに思います。先日、福島第一原発の1号機の内部の様子が、水中ロボットのカメラ映像によって明らかになりました。工程でしかなかった内部の状況が鮮明に明らかになったことによって、廃炉作業、とりわけ燃料デブリの取り出しについて、これまで以上にやっぱり難しいんじゃないか、困難じゃないか、というような見方ということも、意見として出されたところでございます。加えてこの調査によって、原子炉を支えるコンクリート製の台座が、著しく損傷をしている、そのような実態も明らかになりました。もし今のような状態の中で大きな地震が起こったら、放射性物質が外部に流出する事態になりかねない、そのような指摘もなされていました。ただ、このような指摘に対し、東電からは、耐震性を含めて、原子炉格納容器が損傷する恐れは低い、という見解が出され、おそらく決算委員会でも同様の趣旨の答弁がなされたのではないか、というふうに記憶をしているところでございます。さらに、この問題に対して、5月の24日、原子力規制委員会で議論がなされ、敷地外に放射性物質が飛散するケースも想定し、対策を検討するように、そのような指示を東電に出す、方針が決められた、ということが報道されています。25日の東京新聞の記事によれば、規制委員会の山中委員長は、周辺環境や住民に影響があるかもしれないことについては、事故を起こした東電に素早くやってもらうことが責務だ、とおっしゃった。さらに、規制委員会の杉山委員からは、東電の見解は楽観的、それなら大丈夫とは考えられない、このようなコメントの紹介もなされているところでございます。これ、僕、杉山委員のおっしゃるとおりだと思うんです。この問題に対して、決して楽観的になってはならない。より厳しく言うと、原発事故に起因する課題について、そして、取り分け配慮に関する課題について、楽観的になれる気が知れない、というふうに私は思っています。この規制委員会からの指示というものを踏まえて、今後どのようなスケジュールで検討と対策がなされるのか、今段階でのお考えがあれば、お聞かせいただきたいというふうに思います。取り分け、昨今、大きな地震が日本中で続いています。対策や検討が遅れれば遅れるほど、危機的な状況につながりかねない。そのような強い危機意識を持って、素早いご対応をいただきたいというふうに思います。改めまして、その日程間等についてお答えいただければと思います。
38:06
東京電力ホールディングス株式会社 山口参考人
38:10
東京電力ホールディングスの山口でございます。福島第一原子力発電所から12年が経過してございますけれども、今もなお、広く社会の皆様に大変なご心配、ご迷惑をおかけいたしました。改めまして、お詫びを申し上げます。お答えを申し上げます。5月24日の原子力規制委員会におけるご議論を 踏まえ、原子力格納容器に開口部が生じた場合の周囲への影響などについて評価するよう、原子力規制庁よりご指示を受けてございます。現在、敷地協会におけるダスト飛散の影響の評価や対策について検討を進めておりますが、次回の技術会合等において、速やかに原子力規制庁にご報告をしたいと考えてございます。3つご指示をいただいてございますけれども、もう1つ、ペデスタルの指示機能が喪失したとして、圧力容器、格納容器の構造上の影響がないか検討すること、こちらの指示につきましては、評価が完了したい報告することが求められてございますので、そのようにさせていただきたいと考えてございます。以上でございます。
39:17
次回の委員会は、いつ予定されているのか教えてください。
39:27
ありがとうございました。日があまりない中でのご苦労もあるかと思いますけれども、先ほど申しましたように、やっぱりこれ急がないといけないと思うんです。遅くれれば遅れるほど危険が高まるというふうに不安を感じていらっしゃる、たくさんいらっしゃる。ぜひ取り急ぎの検討、そして十分な対策を打っていただくことを、これよりお願いをしておきたいというふうに思います。山口参考人にはこれ以降質問ございませんので、出席の取り図りについては委員長のお任せ、お願いをしたいと思います。山口参考人におかれましては、ご退出いただいて結構でございます。以上でございます。
40:01
それでは法案に関する質問、とりわけ移住期間に関する質問について移らせていただきたいというふうに思います。私たち立憲民主党の東日本大震災復興対策本部は、今年の3月に福島県の被災地視察を行いました。その際に現地の首長の皆さんとも意見交換を行った、様々なご意見をお伺いしたところでございますけれども、その際、南江町長からは、福島十二市町の将来像を踏まえた復興についてのご要望というものをお受けをしました。その中に、交流人口を拡大する施策、交流人口から定住人口につなげる施策をソフトハード面で実施できるよう、十分な予算の確保と柔軟な支援制度を構築すること、このような内容がございました。交流人口を拡大する施策とは、日域居住、あるいは交流居住などを指すものと捉えているところでございますけれども、若い層の皆さんの中では、日域居住を検討する人が増えているというふうに聞いています。その際、考慮する条件としては、交通整備等のアクセス性の向上、医療介護の充実、先 ほどご意見ございました。そして仕事があることが挙げられており、生活環境の充実と仕事という条件がクリアをされなければ、交流人口というのはなかなか増えないというふうに私自身は受け止めました。また、大隈、二葉の皆さんからは、避難指示解除になっても、医療機関、商業施設を含む異職従の環境や、就労環境が整っていないために、生活の再建には程遠いというようなご意見、声もお聞きをしました。復旧復興の途上にある被災地の皆さんは、やはりほぼ同様のことを求めていらっしゃる。同じ苦労をなさっていらっしゃるということを、改めて学ばさせていただきました。そこでまず、福島再生加速化交付金についてお尋ねをしたいというふうに思います。原発事故被災、住日庁に移住をして、5年以上居住をする。就業または起業する人を対象に、一世帯に対し最高200万円の支援金を支給する制度など、福島県や市町村がお金を取り組みに、この再生加速交付金を活用できる仕組みが作られ、21年度に移住希望者への情報発信、あるいはコミュニティビジネスの起業支援などを対象として、50億円の予算が計上されている。これを受けて福島県は、移住支援金、あるいは起業支援金というものを創設をしている。21年度中には約300人の移住を見込む、ということが言われておりましたが、この点、その後実績はどのようになっているのか、教えいただければと思います。
42:36
お答えいたします。原子力災害被災12市町村の移住提出の促進につきましては、令和3年度から福島再生加速交付金に移住提出促進事業を創設したところであり、移住支援金をはじめ、各自治体、移住提出の促進に向けた取組を支援しているところでございます。移住支援金は、令和3年度から福島県が実施しております世帯院を含めた交付対象者数については、令和3年度は99人、令和4年度は326人となっております。副校長としては、引き続き、被災12市町村及び関係機関と連携しながら、移住提出の促進にもしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
43:33
ありがとうございます。ぜひ、継続した取組にいただきたいと思います。次に、加速化交付金を活用した地域情報発信交付金についてお伺いしたいと思います。これは、福島定住等緊急支援の地域魅力向上発信支援事業として、副校長から福島県と各市町村へ広報されて行われている。事業の内容としては、風評動向調査、体験等企画、情報発信のコンテンツ作成、ポータルサイトの構築などなど、外部人材の活用や地域の語り目の育成、人材活用事業もございます。さらに、これらを一体的に行うための関連施設の改修などとなっており、副校長や福島県のホームページなどで、この交付金を活用した取組の事例を見ることができる。福島県による行政事業レビューシートには、事業の一定の評価が記載をされているところです。一例を挙げれば、風評風化対策に対する情報発信分析事業において、福島県のイメージ調査の結果として、震災発災以降、福島県のイメージは徐々に回復傾向にあったものの、アルプス処理水の処分方針決定後にイメージが低下した、などが記載をされている。しかし、これ、国としての行政事業レビューシートには、詳細な記載がない。国としてこの事業をどのように評価をしているのかというのが、今一つわからないんです。そこで、これらの交付金を活用した事業の成果、そしてその評価についてお尋ねをしたいというふうに思っています。特に、コロナ禍から抜け出しつつある中、インバンドの皆様が増えてきている。海外からお見えになる方に、福島の復旧復興の現状を見ていただく。あの地震と原発事故から何を学ぶのか、教訓とするのか。そして、安全に安心して日常を送ることに必要なこととは何か。それを学び合うというのは、とっても僕はいい機会だというふうに思うんです。そして、そのような積み重ねが、機関者や移住者の増加にもつながるというふうにも考えています。改めまして、この交付金による事業が、どのような状況なのか、そのように捉えていらっしゃるのか、ぜひお聞かせいただければと思います。
45:41
原子力災害に伴う風評の払拭、影響を払拭してですね、さらに復興を進めていくためには、まずは科学的根拠に基づ く正しい情報を発信することだけではなくですね、地域の魅力を発信していくことは大変重要だというふうに思っております。こうした地域の魅力発信につきましては、地元自治体をはじめとする地域の方々にも担い手になっていただくことが効果的であることから、福島県内の自治体が創意工夫によって、企画実施する取組を支援するため、令和3年度に、ご指摘のですね、地域情報発信交付金を創設したところでございます。現在各自治体では、この交付金を活用して、例えば道の駅でのイベントを動画で全国に配信する取組や、首都圏、関西圏などでのイベントに複数の自治体が共同で参画する取組など、新しい特徴的な取組を進めていただいており、それぞれ成果を上げているものと認識をしています。また、その活用は、令和3年度21自治体39事業からですね、令和4年度39自治体83事業へ着実に広がっており、その必要性や有効性について、各自治体からも広く評価されているものと認識をしているところでございます。副校長としましては、この交付金による支援が、福島のイメージの向上や基幹移住の促進に大きく寄与することを期待しており、さらに有効に活用されるよう、地域のニーズにきめ細かく対応してまいりたいと思います。
47:44
ありがとうございます。先ほどもお話をしましたし、ご回答にもいただいたところでございますけれども、今福島の現状を多くの皆さんに見ていただく、これは移住をされる方だけではなくて、避難をされている方も全国にいらっしゃいますので、全国に避難をされている皆さんに福島の現状を見ていただくということも、基幹につながっていく、あるいは基幹を判断する上で、非常に重要な材料になっていくのではないかというふうに思っています。そのことについてはまた後ほど少し触れさせていただきたいというふうに思います。移住の方なんですけれども、衆議院の質疑でも、この新規移住者の目標についてのやりとりがなされている。二間町の移住者目標については600、大熊町は1100、並江町200、飯舘2人、御町村で約2000人の新規移住者という目標が立てられている。ただ、想定よりも基幹や移住はやはりまだまだ進んでいないというような現状実態ではないかというふうに思います。これは福島の今後がどうなっていくのかということについて、もちろん復旧復興は進んではいますけれども、やっぱり全体像がなかなか見えにくいということに、一つの大きな原因があるのではないかというふうに思うんです。福島の最低拠点区域を除いた基幹困難区域は全体の92%。逆に言うと、基幹困難区域の全体の中で、拠点区域が占める割合は8%でしかない。この拠点区域外の周辺部であるその92%、今後避難指示の解除に向けた工程がやっぱりまだまだ不明瞭、不明確。したがって、先ほど言ったように、基幹や移住の判断について、なかなかつきづらい、つけづらい、というような実態があるのではないかというふうに思っています。除染の問題も含めまして、決算委員会でも同様の質問をさせていただきました、渡辺大臣からは、将来的には、基幹困難区域の全てを避難指示解除をする。そして、復興再生に責任を持って取り組むという決意は揺るぎない。避難指示解除に向けた取り組みを全力で取り組んでまいりたい、という答弁をいただいた。非常に心強くお聞きをしたところでございますけれども、この基幹困難区域の全てを避難指示解除するための今後の工程について、現時点でどのようにお考えになるのか、改めてお聞かせをいただければというふうに思います。
50:10
現時点といっても、先ほど先般、私が委員にお答えした内容と時間的にそうありません。したがって、お答えする内容については、前回同様のお答えになってしまうことを、お許しをいただきたいというふうに思っております。先ほど申し上げましたけれども、将来的に、基幹困難区域の全ては避難指示を解除し、復興再生に責任を持って取り組む、この決意は、ゆらぎがありません。その上で、特定復興再生拠点区域外については、地元住民の皆様方から、拠点区域外にある自宅に借りたい、もといった場所で生活を再開したい、との切実なお声があり、受け止めております。まずは、2020年代をかけて、基幹移行のある住民の方々が全員帰還できるよう、まずはこの法律を提出したところでございます。このため、まず、本法案を成立させて、基幹移行のある住民の方々が1日でも早くお戻りいただけるよう、各地元自治体において設定される特定基幹居住区域について、除染をはじめとする避難指示解除に向けた取組をしっかり進めてまいりたいと思います。また、いわゆる残された土地・家屋等の取扱いについては、引き続き重要な課題でありまして、地元自治体との協議を重ねながら、冒頭申し上げた決意のもとをしっかり検討してまいりたいと思います。
51:59
おっしゃっていただいたように、決意は揺るぎないということについては、改めてお答えをいただいたところでございます。その上で、今回の法改正で触れられている特定基幹居住区域についての考え方についても、お答えを述べていただいたところでございますが、その点について改めてお聞かせをいただきたいと思っています。この帰還したいという声に応えるために、今回このような法改正を行って、特定基幹居住区域として、除染など必要な事業を行うこととなっている。そして、この居住区域の要件については、放射線量を一定基準以下に低減できる、一体的な日常生活を構成していたかつ、事故前の住居で生活の再建を図ることができる、計画的かつ 効率的な公共施設との整備ができる、拠点区域と一体的に復興再生できる、この4つが要件として挙げられている。日常生活に必要な範囲として、宅地、道路、集会所、墓地などを含む範囲で設定する、というふうになっている。ここで、一体的な日常生活圏を構成していたかつ、事故前の住居で生活の再建を図ること、ということについて確認したいと思います。例えば、帰還を希望する人が一定の人数ある、複数に集まっていくということになると、これは集落になり得ると言いますかね、隣近所の方も含めて、一定帰ってくるということになると、生活圏が広がりますので、そういう集落としての整備というのが、イメージできるんですけれども、例えば、ぽつんと一軒離れたところにある、そこの一軒離れたところに、お住まいの方が帰還したい、いうようなご意向をお持ちのときには、この区域の設定ということについて、どうなっていくのか、あるいは対象となる、これは当然対象にならないといけないと思うんですけれども、そのことについて、少し明快にお伺いいただければと思います。
54:03
特定帰還居住区域については、一体的な日常生活圏を構成していた、かつ、自己前の住居で、生活の再建を図ることができること、という要件に該当することが必要でありますが、委員御指摘の点については、住民の方々の帰還に関するご意向を、個別に丁寧に把握した上で、拠点区域から地理的な距離にかかわらず、その期間に必要な箇所を、特定期間居住区域に指定できることとしておりまして、ポツンと一軒家だか ら、対象にならないということはありません。
54:50
はい、よく分かりました。次に同じく要件の2、自己前の住居で生活の再建を図ることができる、という点についてお尋ねをしたいと思います。原発事故から12年、避難した方々が、もともと住まわれていた住居というのは、放置をせざるを得ない状況だった。先ほど3月に視察を行ったということを、お話をさせていただきましたけれども、実はその際に、町長の元の住居というのを見せていただいて、中に入らさせていただいたんです。野生動物がどんどん入ってくるそうですね。ものすごい屋内の状況でございました。とてもこの家でこの場所でこのまま生活をする、暮らすというのは想定できない、というような状況だった。基幹の移行をお持ちの方についても、同様な状況の方がいらっしゃると思うんです。その方々の住居の確保をどうするのか、ということについては、これは大きな課題だというふうに思っています。個人資産である住居の取得に対して、国費を投入をするということについては、基本的には難しいとしながらも、政府としても支援の必要性については、お認めになっているというふうに思います。一昨年8月に政府の復興推進会議がまとめた、特定復興再生拠点区域外への基幹住居に対する、避難指示解除に関する考え方の中でも、拠点区域外への基幹実現、居住人口の回復を通じて、自治体全体の復興を後押しする措置であることから、国の責任において行う。残された土地、家屋等の取扱いについては、地元自治体との協議を重ねつつ、検討を進める。先ほどお答えいただきましたけれども、とされています。ただ、これまで支援を行うということであるとか、その方法をこれから検討します、ということについて、なかなか明確に、あるいは明快に、お答えいただけていないのかな、というふうにも思うんです。改めて、基幹を希望する避難準備の皆さんが、安心して基幹できる、そのように捉えるために思えるように、ぜひ、前向きな、そして明快な、ご回答をいただきたいというふうに思いますが、ぜひ、よろしくお願いいたします。
57:04
委員、ご指摘のように、住居については、個人資産的な要素がある、ということを冒頭おっしゃっております。この点が大変、私どもは、一番課題となる部分だ、というふうに、まず認識をしているところでございます。ご自宅の再建費用を、国が公的に負担することには、そういった意味では、なかなか制約があるのではないかな、と思います。拠点区域と同様、建て替える方が、負担することを原則とした上で、さまざまな対応が考えられるのではないかな、そのように思っております。この点を今後、検討してまいりたい、そのように思っております。今一つまだ、残念ながら明快ではない、というふうに思いますが、何らかの検討を行っていただく、というようなことで、本日、何回も受け止めさせていただきたい、というふうに思いますが、これまで大きいと思うんです。期間を判断する上で、住まいがないことには、帰りたくても帰れない、というのが本音といいますか、皆さんの気持ちだろう、というふうに思いますので、ぜひ前向きなご検討をいただきますことを、重ねてお願いをしておきたい、というふうに思います。次に、先ほど離れた一軒家のお話をさせていただきましたけれども、拠点区域と一体的に復興再生できる、という点での整合について、お尋ねをしたい、というふうに思いますが、当然、離れた一軒家の場合にあっても、外当するんだよ、というようなことで、お答えをいただきました。ただ、住居地域が拠点区域から離れていればいるほど、例えば、買い物に行くとか、通勤するとか、通学をするとか、病院に行くとか、日常生活を営む上で、その区域と家とのアクセスをどうしていくのか、その他、この区間の除染も含めて、というものが課題になっていくだろう、というふうに思います。ここがやはり判明しないと、帰れるのか、帰れないのか、ということを、お迷いになる住民の方もいらっしゃる。ぜひ、日常生活を営むことができるような、除染整備というものについても、これは必ず行うんだ、というようなことについて、今一度、お答えをいただければ、というふうに思います。
59:29
先ほど、一軒家の話につながるわけでありますけれども、住民の方々の帰還に関するご意向を、個別に丁寧に把握した上で、拠点区域からの地理的な距離にかかわらず、その帰還に必要な箇所を、特定帰還居住区域に指定していただいた上で、除染等を含めた所要の避難指示解除に向けた取り組みを行うこととなります。なお、ご指摘の要件は、帰還する住民の方々が日常生活を営むことができるよう、特定帰還居住区域と、特定復興再生拠点区域、両方ございますが、のアクセスを確保することにより、両区域における日常生活、事業活動のつながりが必要であることを求めたものであり、拠点区域から遠方にある区域を除外するこ とを、その趣旨とするものではありません。
1:00:38
はい、ありがとうございました。よくわかりました。今のような説明、丁寧な説明であるとか、あるいは、この法律が目指すもの、あるいは疑問や不審に思われていることについて、やはり、先ほど来、個別に丁寧にというような発信、ご回答あってましたけども、そういう説明を繰り返し繰り返し行うことで、移行調査というものの制度が増していくのではないか、というふうに私は思っています。その移行確認、移行調査のあり方についてなんです。この間、移行調査のあり方について、すぐに帰還について判断できない住民にも配慮をして、複数回実施をするというような考え方が示されている。2021年8月の政府方針では、2020年代をかけて、帰還移行のある住民が帰還できるよう、帰還移行を個別に、丁寧に把握をする、ということが盛り込まれています。先ほども少しお話をしましたけども、避難されている方というのは、福島県内だけでなくて、全国広範囲に避難をされていらっしゃる。そうすると、個別に丁寧にというのは、結構難しい要因ではないな、というふうに思っています。この帰還移行の確認について、まずはどのような方法で行われるのか、という点についてお聞かせをいただきたい、お教えいただきたいと思います。
1:02:08
帰還移行の確認につきましては、昨年夏以降、各地元・自治体と共同で進めているところでございます。具体的には、双葉 町、大熊町、浪江町、富岡町において、対象となる世帯の世帯主の方等に、帰還移行調査を個別に郵送し、郵送していただく形で実施してきているところでございます。これに加えて、帰還移行調査の実施に当たっては、各自治体と共同で、自治体の行政区ごとに、住民同士の対話も含めた、意見交換会や座談会などを開催するなどして、地域別に住民の御疑問、御懸念を丁寧にお伺いするような取組も実施しているところでございます。こうした取組を含めて、引き続き自治体と連携しながら、御帰還を希望する住民の方全員が安心して帰還できるように取り組んでもらいたいと思います。
1:03:23
意見交換会等も含めて、丁寧な取組を行っていくということでございますけれども、先ほど言ったように県外に避難をされている方等々について、どれだけ丁寧にそのことを行うことができるのかというのは、重要な課題だというふうに思っています。それぞれの自治体でも苦労があるというふうに思いますし、工夫ある取組も行われるのではないかというふうに思いますけれども、ぜひ引き続き、この丁寧な移行確認ということについて、追及をいただくことをお願いをしておきたいというふうに思っています。一番感じているのは、特にやっぱり県内にいらっしゃる方、もうそうなんですけども、先ほど繰り返しておりますが、県外にいらっしゃる方が、復旧復興の状態を知る機会が、そう多くない方もいらっしゃるのではないかと思うんですね。ニュース等でこんなことがあったよということを知る機会があったとして、日々の復旧復興がどのように進んでいっているのか、そういう出会う機会が少ない、最初の方で情報発信事業等についてのお話もさせていただきましたけれども、あらゆる ツールやあらゆる施策を通じて、やっぱりしっかり情報を共有できるような工夫というのもいるのではないかと。とりわけ県外に避難をされている皆さんについて、そういう今言った、機関の希望の判断という観点からも、しっかりフォローしていただくということ、これも重ねてお願いをしておきたいというふうに思っています。一番悩まれているのは、おそらく避難から12年経つと、避難先で新たな自分の生活拠点ができている方が多いと思うんです。その生活拠点を元の家に戻るということは、その生活拠点を廃棄をする、捨ててでも、二重拠点という方がいらっしゃるかもしれませんけれども、とっても大きな判断をしなければならないということも、十分ご承知おきだというふうに思いますけれども、ぜひその点も考慮をいただいた上で、この丁寧にというような部分を、どれほど厚くできるのかということについて、ぜひ今まで以上の、今までの取組を踏まえて、そこから導き出された教訓や成果というものを踏 まえて、取組を進めていただきたいというふうに思っているところでございますけれども、今一度この丁寧な意向確認ということについて、御回答、お考えがあればお聞かせいただければと思います。
1:05:55
大臣からも答弁させていただいておりますけれども、各自治体の行政の方と住民の方の間のつながり、大変好ございます。私どもをお伴う機会として、例えば東京での住民懇談会、仙台、あるいは新潟、こういったところで住民懇談会をやっておられる自治体もございます。こういった機会にも、できるだけ行政、国の側も参加できる機会を作っていただいて、意見交換を重ねられればと思っております。そういったことも含めて、期間以降の確認については、複数回行うということも考えてございますので、しっかりやっていきたいと思います。
1:06:42
ありがとうございました。今最後にあった複数回ということについて、今度はお聞きをしたいと思います。避難住民の皆さんから期間以降確認を行った上で、特定基幹居住区域の範囲を設定する、公共施設の整備等の事項を含む特定基幹居住区域復興再生計画を策定する、それを総理大臣が認定する、国負担によって助成党が実施する、流れとしてはこういう流れだろうと理解をしているのですけれども、この移行調査、移行確認については、御回答あったように、複数回行うということになっている。この複数回の移行調査なんですけれども、例えば答弁の中、御回答の中であったように、各町村で住民説明会などが行われている。このサイクル、というか、移行確 認、除染、避難指示解除のサイクルを、2020年代をかけて、複数回行うことを想定をしている。このような説明が、説明会の中でなされているのではないか、というふうに思っています。住民の皆さんの中には、帰るかどうか迷っている皆さんの中には、最初はちょっと不安だけれども、例えば復旧復興がどんどん進捗をしている、あるいは他の皆さん、近所の皆さんが、帰る方が増えていく、そのような状況の変化、あるいは進行の変化の中で、やっぱり帰還してみよう、やっぱり元の家に住みたい、帰りたい、というふうに心情の変化というのも、あるのではないかというふうに思うんです。そのような移行の変化、帰還移行の増加、それらを反映をして、特定基幹居住区域の設定範囲などを修正をする、あるいは復興再生計画を上書きをする、更新をする、そのような形で理解をしていいのか、それとも一定回数移行確認をしたら、もうそこでもう一 旦終わりです、と。もう再生計画については、これ以降の移行確認、帰りたいと言っても、なかなか難しいです、というようなことで考えていらっしゃるのか、その点を少しお聞かせをいただければと思うんです。
1:08:56
基幹移行調査につきましては、複数回実施をすることにいたしておりますが、その手続きとしては、仮に計画策定後に、基幹のご移行が新たに確認された場合において、こうした住民の方々の生活の再建が図られるよう、新たに特定基幹居住区域の設定を検討し、計画の変更や新たな計画の追加ということを行っていただくことが可能であるというふうに、制度上考えてございます。また、御指摘いただきました、何回か行った後ということでございましたけれども、2020年代をかけて、基幹をいただくという時間軸で考えてございますので、おおむねそういった時間軸の中で、基幹希望のある方は、皆さん戻っていただけるように、具体化を図っていきたいというふうに考えてございます。
1:09:48
ありがとうございました。今の答弁、御回答で、少し迷っていらっしゃる方、何回かチャンスがある、あるいは、基幹をしたいという意向について、もう少しじっくり考えていいんだ、いろんな情報や現状等を把握をした上で、というふうに思われる方、いらっしゃるというふうに思いますので、それらについても、やはり情報発信をしていただきたいなというふうに思っています。そうして、今回変わる法律について、不明な点、あるいはよくわからない点、あるいはもう少し詳しい説明をした方が、理解が進む点、結構多いと思うんですね。そこを先ほど、丁寧なというようなお話をしましたけれども、丁寧にどういうふうに形で説明をしていくのか、度重なる説明になって、自治体の皆さん、国の皆さんも、大変だというふうに思いますけれども、ここはやっぱり手を抜くことはできない、というふうに思いますので、しっかり行っていただければ、というふうに思っています。それからもう一つ、この間の答弁の中で気になっているのは、地元自治体と今後協議しながら、検討をしていくというのが多い。もちろん、地元自治体の方の意向というのは、大変重要、大切でございますから、その協議をしっかり行っていただくことは、必要だというふうに思うんですけれども、この法案が今まさに議論されている段階で、まだ先のことをよくわかんない、これからの検討なんです、というようなことについても、まだ残っているような気がするんですね。ですから、ある意味、今の時点で不明瞭なところ、あるいはカチッと固まっていないところについても、しっかりした内容や方向性について、なるべく早期に固めて、移行調査、移行確認、複数回行われる移行確認の中で、そのことが正しい情報として、的確にできれば早く伝わるように、引き続きの努力というものも、お願いをしたいというふうに思いますし、そのことが避難住民の皆さんに、寄り添うということだろうというふうに思います。最後の、時間的に最後の質問になります。今回の改正案を閣議決定をした、今年の2月7日の閣議決定後の記者会見において、今回の基幹スキーブの位置づけに対する、記者の問いかけがございました。拠点外について今後どうするかということで、この法律を改正するわけである。これは位置づけとしては、最後の位置づけという形になる。このような答弁がなされたものというふうに、理解をしています。基幹スキームとしての最後ということは、今回の改正案による、除染、基幹の枠組みを繰り返し継続をすることで、基幹希望者全員の基幹を行うというふうに、理解ができるところなんです。ただ、今回の改正案は、まさに基幹移行のある方の、日常生活権の範囲を除染ということになっているわけですから、あくまでも面の除染ではなくて、点の除染だというふうに私は捉えています。基幹される方が増加をしていったとしても、場所によっては重ならない部分がある。つまり表現は適切ではないかもしれませんけれども、基幹混乱区域がポツポツと虫食いのように、広がっていくことがあっても、全部が除染されることは、このスキームではないというふうに理解をしている。ただ、そうなると、基幹混乱区域の全てを避難し、解除をするという、もともとある方針、揺るぎない方針と、全ての基幹希望者が、基幹できるように行っていくためのスキームとして、今回行う方針、あるいは除染のスキームといいますかね、どうもうまく噛み合わないような気がするんですね。この点について、ぜひ、先ほど来お話をしているように、やっぱり基幹希望される、あるいは帰るか帰らないか迷っている方について、その不整合がストンと落ちないと、最終の判断に至らないのではないか、ということも思いますので、ぜひこの点について、決意も含めてといいますか、お答えをいただければと思います。
1:13:56
私はですね、復興を成し遂げるという、先ほど自分の決意は、申し上げたとおりでありまして、復興を成し遂げるためにはですね、やはり全体の基幹困難区域をですね、最終的に解除していく、これはもう我々の仕事だと、そういうふうに思っておりますが、まずはですね、基幹したい、でも帰れない、こういう人たちの、まず意向にしっかりと沿うことが必要だということで、拠点外の創設を今回の法律でしたわけであります。従ってですね、先ほどの私の答弁の中で、前回の記者会見の中で、最後のスキームだというような、お話を出されました。この点についてはですね、2月7日の会見での、私の、会見でのことを指しているというふうに思っておりますけれども、その会見の場ではですね、記者の方から、最後の基幹スキームであるか、とのお尋ねであったので、基幹を希望する住民の方々の全員の、基幹を実現することを目指すんだという、私のですね、意気込みを込めて、述べたつもりであります。基幹移行についてはですね、すぐに基幹について判断できない住民、先ほども委員が申し上げた通りでありますが、こういった住民にも配慮しましてですね、複数回にわたって、基幹移行の調査をしていくということが、まず第一点ございます。現時点で移行を示されない方もですね、2020年代をかけて、基幹移行のある住民の方々が、全員が帰還できるようにですね、避難指 示の解除の取組を進めていく、そのようにしていきたいというふうに思っております。また、こうした取組を進めていった中においてですね、それでもなお、残された土地や家屋、当然あります。こういった土地や建物の扱いについては、引き続きですね、重要な課題として取り組んでまいりたいというふうに思っておりますが、この際もですね、地元の自治体との関係、やはり協議を重ねてですね、していかなければならない点がございますので、引き続き丁寧にですね、進めてまいりたい、そのように思っております。
1:16:36
ありがとうございました。今の答弁で少し分かった、少し分かんなかったんですけども、ただあの、心配するのは、最後のスキームという言葉が一人歩 きをして、もうこれ以外に、基幹ということについての術がないんだというふうな、受け止めに仮につながっているとしたら、少しこう判断する際のバイアスがかかってしまうかな、というような気持ちもございますので、今ご答弁をいただいたことも含めまして、改めて先ほども言いましたように、情報が正確に伝わるように、そしてしっかりした理解につながるように、引き続きの努力というものをお願い申し上げまして、私の質疑を終わらせていただきたいと思います。はい。
1:17:17
分かりやすくしなければいけないと思うので、最後の復興の施策ではありませんよ、ということを私は強調していきたいと思っています。以上です。はい。
1:18:05
はい。立憲民主社民の徳永衛里です。今日もどうぞよろしくお願い申し上げます。改正案の質疑に入らせていただく前に、前回に続きまして、アルプス処理水の海洋放出、そのことに関して質問させていただきたいと思うんですけれども、アルプス処理水の海洋放出、その時期が迫ってまいりました。今年夏頃までということでありますけれども、そこで改めてお伺いをしたいと思います。政府が言うところの、関係者の理解ということなんですが、この理解はこれまでに得られているというふうに、受け止めておられるんでしょうか。お伺いしたいと思います。
1:18:50
経済産業省大臣官房片岡福島復興推進グループ長。
1:18:58
お答えいたします。先般の指示でも、理解につきましてご指摘いただいたところでございます。特定の指標を持ってお答えすることは困難だと申し上げたところでございます。一言で理解と申し上げましても、それぞれの方々が様々な立場とか、あるいは観点、考え方を持っておられますので、求める情報でありますとか、その情報で得た解釈は異なってくるのではないかと思っております。例えば、アルプス処理水の安全性は理解するけれども、風評を懸念しているという方もいらっしゃいますし、あるいはその方針は反対ではあるけれども、配慮を進めることの必要性については理解しているという方もいらっしゃるかと 思いまして、理解のあり方につきましては、千差万別だというふうに考えてございます。経済産業省といたしましても、引き続きこのような方々により多く理解をいただくように取り組んでまいりたいと考えてございます。
1:19:53
理解の仕方に関しては千差万別とおっしゃいました。確かにそうだと思います。でも、政府がアルプス処理水の海洋放出を判断する、それは理解なわけですから、政府として、じゃあ理解を得たということはどういうことなのか、政府のお立場をきちんと説明をする必要があると思うんですけれども、いかがでしょうか。
1:20:22
お答え申し上げます。ご指摘の理解でございますけれども、2015年に経済産業大臣としまして、経済産業省としまして、福島県漁連に対してお約束したものでございます。従いまして、一時的には福島県漁連を対象に考えてございます。県漁連の皆様、反対の立場は変えられないということもおっしゃっていますけれども、それでも繰り返し様々な場面を通じまして、説明の機会をいただいているところでございます。野崎会長自身、私たちが望んでいるのは漁業を継続していくという、この点に尽きるというコメントもされてございます。こうした思いも踏まえまして、事業者のなりわいが継続していくように取り組んでまいりますし、そのために対策に取り組み、かつ説明もしてまいりたいと考えてございます。その上で、様々な状況も踏まえまして、先ほど申しましたとおり、約束につきましては経済産業省として約束してございますので、総合的に判断をしてまいりたいというふうに考えてございます。
1:21:30
つまり、理解と言いながら、理解が判断の基準にはなっていなくて、放出した後も引き続き理解の醸成に努めていきますと、こういうことしかおっしゃっていないわけですよね。福島での意見交換説明会の後に、漁業者の方からですね、いくら反対してもやるんだろうなと、政府は強行するんだろうなと、そういった楽談、諦めの声、聞こえてきているのは事実だというふうに思います。政府はですね、全国規模の広報活動や、関係者や若い世代との意見交換など、アルプス処理室について認知してもらう、理解醸成に向けて様々な取組をしていますということを、これまでも御答弁されてまいりましたけれども、でも、何度やっても何年やっても、これ回数だけではダメなんだというふうに思うんですね。私は少なくとも、福島県において、漁業関係者だけではなくて、一般の方も含めてですね、政府が取り組んできた理解醸成の様々な活動、じゃあどのくらい理解が広がったのか、それをですね、きちんと数字で示して、せめて、せめてそれを判断の一つの根拠ぐらいにはするべきではないかというふうに思います。なかなかその特定の数字や指標をもって、理解を得たと判断するのは難しいというふうにおっしゃっておられましたけれども、でもやはりですね、せめていろんな取り組みをしてきたんですから、その成果が出ているのかどうかぐらいの調査はするべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
1:23:12
お答え申し上げます。御指摘の世論調査のようなもの、アンケートも含めて世論調査でございますけれども、調査の主体でありますとか、対象、あるいは問い方、あるいはその当主体でありますね、国なのかそうじゃないか、世論の主体によりまして、得られる結果でありますとか、あるいは解釈の仕方は異なってくる可能性があると考えてございます。実際に様々な調査、あるいはアンケート、世論調査が行われていると承知してございまして、例えば、読売新聞、今年1月の世論調査では賛成が46%、反対が43%、3月に朝日新聞が実施した世論調査では賛成が51%、反対が41%というふうに承知をしてございます。このように、世論調査の結果につきましては、様々な結果が出てくるものだと考えてございます。理解情勢の状況、先ほど申し上げましたとおりでございまして、完全に理解する、あるいは完全に理解しない、100か0かというような割り切れのものではないと考えてございますし、人によって受ける影響の割合とか度合いは異なっているというふうに考えますので、世論調査の数字など、特定の指標や数値によって判断することは適切ではないというふうに考えてございます。
1:24:27
様々なメディアが世論調査をしていると、それじゃ駄目ですよ。政府がきちんと調査をしてください。ぜひ、そのことお願い申し上げたいと思います。関係者からしてみれば、理解とはどういうことかというと、健康への影響はないだろうか。本当に安心安全は担保できているのか。あるいは漁業や水産加工業、この成り割に影響が出ないのかどうか。万が一風評被害が起きて、経営や生活に影響が出たら、十分な賠償、補償、これを本当に受けることができるんだろうか。そういったことの確かな証が欲しいんだというふうに思います。特に安全性については、国や当店ではなくて、第三者による厳格な評価、これをしっかり仰いで、国民の納得を得られるような説明が必要だと思いますが、いかがでしょうか。大臣、これまでの御答弁を聞いていて、どう思われますか。お聞かせいただきたいと思います。
1:25:31
このアラクス処理水については、いろいろな立場の方もいらっしゃいますが、その中で大事なのは、多くの方に理解の情勢をしてもらうということであります。その理解の情勢については、例えば、対外的、外国に対してどのようにしていくか。また、国内的に見たときに、漁業者のみなら ず、消費者の立場、いろいろな立場で対応していかなければならない。そのために、様々な視点で情報発信をしていくことが大事ですが、その情報の発信の仕方でありますけれども、やはり科学的根拠に基づいた正確な情報を発信することが、私は一番大事だと思っております。それを評価するのが、いわゆる第三者機関であるIAEAであると私は認識しておりますので、このIAEAの対応に基づいて、しっかりと今後、さらに理解情勢を深めていくように努力をしてまいりたいと思っております。
1:26:45
私は何度聞いても理解ができません。このアルプス処理水を海洋放出したことによって、メディアがどのように反応するのか、国際社会がどう評価するのか、あるいはその漁業に関しても何が起きるのかということが全くわからないんですね。わからないがゆえに、不安で不安で仕方がないということだけはお伝えしておきたいと思います。22日から25日まで、今月、韓国の21名からなる視察団が来日し、福島第一原発の視察な どを行いました。5月7日、岸田総理が韓国を訪問された際に、ユンソンによる大統領と会談をして、韓国が専門家による視察団を現地に派遣することで合意をしたということなんですけれども、なぜ日本政府が視察団を受け入れることに合意したのか、その経緯と理由についてお伺いいたします。
1:27:53
韓国につきましては、これまで局長級の説明会等の機会を通じて、アルプス処理水の安全性について、科学的根拠に基づいて、丁寧に情報提供や説明を行ってきているところでございます。このような状況において、先ほど御指摘のありましたとおり、5月7日の日韓首脳会談では、岸田総理からこのIAEAのレビューを受けつつ、高い透明性をもって、科学的根拠に基づく説明を誠実に行っていく旨、述べていただいたところでございます。これを受け、両首脳が韓国国内における理解を深める観点から、こ の東電の福島第一原発へ、韓国の専門家で構成される現実視察団を、5月中に派遣することで一致をいたしました。そして、今月22日から25日まで、視察が行われたところでございます。政府としましては、今回の視察団の派遣、またこれまでの局長級の説明会等の機会を通じて、引き続き高い透明性をもって、科学的根拠に基づく誠実な説明を行い、この韓国国内における理解を深まるよう、一層努めていく考えでございます。
1:29:18
はい。視察団がどのような視察をされたのか、具体的に伺いたいんですが、初日の視察は午前10時から午後7時までの9時間も続いたという報道がありました。視察団からは特に、処理水を海洋放出する前に、放射性物質を測定する警報タンクや監視制御室などを確認し、質問や要請があったということが報道されていました。視察団からはどのような質問、あるいはどのような要請があっ たのか、その具体的な内容について教えてください。
1:29:59
お答え申し上げます。福島第一原発での現地の視察でありますけれども、ご指摘のとおり、様々な設備、施設を見ていただきました。具体的には監視制御装置、あるいは貯蔵タンク、それからアルプスの設備そのもの、あるいは測定確認用の設備、処理水の移送用のパイプラインという施設、あるいは処理水の分析の施設、さらには緊急遮断弁、何か時に止める緊急遮断弁を含む放出設備を視察いただいているところでございます。視察団におきましては、技術的な観点から、特に設備での安全対策に高い監視がございまして、各設備の内容でありますとか、あるいは運用について、質疑応答が行われました。また、視察でございますとか、質疑応答のやり取りの中で、韓国側から設備の保全方法など、技 術的な面で追加的に資料が欲しいという依頼も受けてございまして、それにつきましては、補足情報といたしまして、適宜提供することとしてございます。
1:31:05
韓国では、今田原発事故を受けて、福島など8県のすべての水産物と、15県の一部の農産物の輸入禁止措置を継続しています。韓国でも漁業関係者などが海洋保湿に不安を抱いておりまして、海に捨てることは福島の人に対しての国家的暴力だという声も上がっていると聞いています。今回の視察は、韓国でも連日報道されていたようですけれども、我が国政府は、今回の韓国視察団の調査によって、安全性を確認してもらい、韓国の輸入禁止措置の解除に従いたいと考えているようですけれども、むしろ、この報道されたことによって、処理水を海洋に放出することによって、韓国の国民の世論の声が、私たちが期待している方向と逆の方向に向かって、解除の時期が遠のくということもあり得るのではないかと思いますけれども、この点に関して政府としては、どのように受け止めておられるでしょうか。
1:32:13
お答えいたします。お尋ねのアルプス処理水の取扱いの安全性に関しましては、IAEAのレビューを受けつつ、韓国を含む在京大使館向けに説明会などを行いまして、こうしたことを通じて丁寧に説明してきているところでございます。韓国との関係では、先ほど政府参考人から御答弁申し上げましたが、こうした大使館向けの説明に加えて、別途、韓国個別に説明する機会も累次にわたって設けてきておりまして、先週には韓国専門家で構成される現地視察団を受け入れたところでございます。引き続き、高い透明性をもって、科学的根拠に基づく誠実な説明を行っていきたいと考えております。また、東日本大震災後の日本産食品等に対する輸入規制の撤廃、これは政府の重要課題でございまして、韓国に対しても様々な機会を捉えて働きかけてきているところでございます。風評被害対策、この観点では、引き続き、韓国を含む国内外各地におきまして、レセプションの開催、被災地の食品の安全・魅力を発信する番組動画の制作・配信、こういった取組を通じまして、被災地産品や日本酒などの魅力を発信する、こういった様々な取組を展開してきているところでございます。外務省といたしましては、今後もあらゆる外交機会を捉えまして、また、在外交換や海外で築いた人脈、こうした当省の持つリソースを最大限活用いたしまして、関係省庁と連携しながら全力で、今申し上げた取組を進めてまいりたいと、このように考えております。
1:33:50
今回の韓国の視察団の視察、調査の結果については、可能な限り早く内容をまとめて結果を公表すると、韓国政府としての判断を下すということが報道 されておりましたけれども、どのような判断になるのか、これからもしっかりと注目していかなければいけないと思っております。それでは、福島復興再生特別措置法の改正案について質問させていただきます。今回の改正では、福島県の基幹困難区域のうち、特定復興再生拠点区域外地域において、基幹の意思がある住民の方々の基幹に対応するために、特定基幹居住区域を作るということですが、震災、原発事故から12年がたっても、まだ放射能による健康被害への懸念があります。安心・安全対策について、政府の基本的な考え方、また、基幹後の線量の管理について確認をさせてください。福島県立福島市立基幹困難区域の拡大について基幹居住区域でございますけれども、基幹する住民が安全・安心に日常生活を営むために必要となる宅地、道路、集会所、墓地などを区域に含めていくという方針でございます。こういった区域をしっかり設定をして、除染を始めつつ、生活の再建に向けた環境整備に取り組んでまいります。また、政府としては、これまでも避難指示解除後も、基幹する住民の方々の安全・安心を考慮し、必要に応じて個人線量計の測定をすること、放射線の相談体制を整備すること、食品の安全管理等へ の支援、フォローアップ除染などの措置を進めております。こういったことを続けて、被曝線量の低減についても取り組んでおります。基幹居住区域につきましても、今後、基幹する住民の被曝線量を低減し、不安に一層きめ細かく応える対策を、地元自治体等の意向を踏まえながら、講じてまいりたいと考えております。
1:35:46
具体的には、どういう対応をしていくのかというのは示されていない。これからもしっかり取り組んでいくということですよね。本当にこの健康被害が一番心配だと思いますし、特にお子さんのいる家庭なんかは、これが一番大きな問題だと思うんですね。1ミリシーベルトを目指すということでありますけれども、しっかりとこの線量の管理、取り組んでいただきたいと思います。副校長では、特定基幹居住区域の基幹移行調査を行いましたけれども、ちょっと時間がないので質問を飛ばさせていただきますけれども、年齢構成とかですね、それから家族構成、こういったことはこの移行調査の中で具体的にわからないということ なんですね。私はおそらくやっぱり高齢者の方が多いんだというふうに思うんですよ。高齢者の方々は、人生の最後、ふるさとで暮らしたい、家に戻りたい、おそらくそういう気持ちが強いんだというふうに思います。年金生活者の方が多いんだというふうに思いますけれども、それでも毎日毎日同じ繰り返しの生活をしているので、やっぱり生きがいがないということで、おそらくですね、農業を営んでいた方々などは、その生きがいのための農業をやりたいと、こういう方がおられるんだというふうに思います。そこでお伺いしたいんですけれども、特定基幹居住区域の農地の除染の方針、線量をどこまで下げれば農地として使えるようになるんでしょうか。復興庁 由良統括官 農地の除染についてお尋ねをいただきました。これまで農を介助してきました区域、特定拠点区域を含みます、これまで介助してきた地域区域の農地につきましては、十分な除染措置を行って、営農再開に支障のない線量低減の措置を講じてまいりました。そういう意味では、今般の特定基幹居住区域につきましても、営農再開ということを考えた場合には、線量の低減については、営農再開に支障のない線量に低減をしていくことを検討することになろうかと思いますが、現時点、営農の再開につきましては、住民の方のご意向を確認をするとともに、自治体の体制等について、地元自治体と検討をしながら、具体化をしていくという方針で取り組んでいるところでございます。
1:38:22
これからということですよね。よくわからないんですけれども。そこで、ちょっと唐突なんですけれども、大臣、今日はご提案をさせていただきたいと思っているんです。放射能の影響がまだ心配な地域での農地利用、農産物の生産に関してなんですけれども、福島で植物由来のジェット燃料、サフ、この原料となる作物を生産したらどうでしょうか。そこで、この航空燃料の脱炭素化の動きについて伺いたいと思います。また、具体的に我が国ではどのような取り組みをしているか、ご説明をお願いしたいと思います。