1:20
ただいまから、予算委員会を開会いたします。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。予算の執行状況に関する調査のため、必要に応じ、政府参考人の出席を求めることとし、その手続きにつきましては、これを委員長にご一人願いたいと存じますが、ご異議ございませんか。
1:48
ご異議ないと認め、作用を取り図らえます。予算の執行状況に関する調査についての理事会決定事項について、ご報告いたします。本日は、G7、広島サミット等現下の諸課題に関する集中審議を往復方式で240分行うこととし、各会派への割当時間は、自由民主党40分、立憲民主社民80分、公明党30分、日本維新の会40分、国民民主党新緑 風会20分、日本共産党20分、令和新選組10分、質疑順位につきましては、お手元の質疑通告用のとおりでございます。予算の執行状況に関する調査を議題とし、G7、広島サミット等現下の諸課題に関する集中審議を行います。この際、G7、広島サミットに関して、岸田内閣総理大臣より報告を聴取いたします。
3:09
私は、5月19日から21日まで、G7、広島サミットを議長として主催をいたしました。その概要を報告いたします。国際社会が歴史的な転換期にある中で開催された今般のG7、広島サミットでは、G7の揺るぎない結束を改めて確認することができました。そして、今回のサミットの狙い、すなわち、1、法能支配に基づく自由で開かれた国際秩序を堅持していくとの強いメッセージを示すこと、2、いわゆるグローバルサウスと呼ばれる国々との関与を深めることについて、当初の狙い通りの成果が達成できたと考えております。加えて、食料・エネルギー問題を含む世界経済はもちろん、さらには、気候変動や開発、国際保険、AIなど幅広いグローバルな課題についても議論を深め、今後の対応の方向性について確認をいたしました。また、今次サミットを被爆地広島で開催することとした大きな狙い、すなわち、各国首脳に被爆の実装に触れていただき、それを世界の隅々に向けて発信していただくことについても、大きな成果が得られたと考えております。今回、核軍縮に関して、史上初めて独立文書化した核軍縮に関するG7首脳広島ビジョンの発出を得て、引き続き、現実的で実践的な取り組みを継続強化してまいります。ロシアのウクライナ侵略に関しては、ゼネスキー大統領にも議論に参加いただき、G7とウクライナの揺るぎない連帯を示すとともに、G7として厳しい大陸制裁と強力なウクライナ支援を継続していくこと、ウクライナに平和をもたらすため、あらゆる努力を行うことを確認しました。さらに、G7と小大国の首脳にゼネスキー大統領を加えて、世界の平和と安定に関する議論を行い、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を 堅持すること、また、力による一方的な現状変更は認めないということ等の点で認識の一致が得られました。これは歴史的意義を持つものであると考えております。このほかにも、日米合委員首脳会合の開催、日米間の連携強化など、今回得られた成果をもとに、G7議長国として、また日本の国益確保のため、外交課題に全力で取り組んでまいります。これより質疑を行います。
6:33
ただいま岸田総理から、このG7広島サミットに関わるその成果をご報告いただきました。私も改めて、今回のG7広島サミットは大成功であったと思います。その理由を三つほど、私の考えから述べさせていただきます。第一は、まず地政学的に、このユーラシア大陸の逆側にございます。東西ヨーロッパ、そこと日本国が位置しておるこの東アジアというものが、戦略的にも相互に深く関連するようになったという時代状況を、この戦時にあるウクライナのゼレンスキー大統領の来日、及びG7サミットへの参加を通じて、この戦略的関連性を明確に、しかも象徴的に示すことに成功いたしました。この戦略的意義はものすごく大きいと思います。我が国の今後の安全保障の戦略を進める上における、新しいこのナトー諸国や、欧州幅広く、これらの国々と戦略的に連携する一つの枠組みが、作ることができたという点において、私は大成果であったと思います。二つ目の理由を申し述べます。気候変動、感染症、パンデミックなどを、人類社会と地球との共存に対する複合的脅威として捉えたことであります。経済、社会、文化、様々な分野における人間の営みの集積の結果として、こうした複合的脅威が生まれます。その複合的な脅威に、人類社会がいかにしっかりとそのソリダイティを固め、そして一致してこれに向かうか、その方針を策定するにあたって、特に先ほども言及されたグローバルサウスの様々な国々に対する深い配慮を、その基本方針として、その複合的脅威 に対する解決の指針を示したことであります。このことは、地球規模の課題に関わる我が国の多国間外交のレジテマシーというものを、極めて強く強化をすることに成功をいたしました。この多国間外交における、この我が国のレジテマシーの強化というものは、間違いなく、これは実は、資生学的な対立条理の中にある日本外交の安全保障上の立場をも強化するという効果を持つだけに、この両者を合わせて、極めて大きな成果を得ることができたというふうに思います。そして三つ目最後には、やはり我が国は唯一の被爆国として、そしてこの広島の平和記念資料館に各国の首脳が訪問されたという、その厳然たる事実であります。このことは、核兵器保有国による核の脅し、さらには武力により現状を変更しようとする国々の非道さというものを、際立たせる極めて大きな外交的な効果を持つことになりました。これらはいずれも我が国でなければできなかった、また広島でなければできなかったという事実でありまして、これは我が国のこの戦略的な意図における平和主義というものを明確に示したということになると思います。その意味で 、このG7の広島サミットというのは大変大きな成果をあげられたということで、あっぱれであったというふうに私は思います。その上で、次の段階はその成果を踏まえてどのようにフォローアップで、実際にこの成果を具体的な形に整えていくかというのが、この次の大きな課題になってまいります。例えば、この2000年に開かれたG8の沖縄サミットの時には、沖縄感染症イニシアチブというのを提唱して、30億ドルのプリッジをいたしまして、これがきっかけになり、2002年、エイズ結核マラリアと戦う世界基金、グローバルファンドの創設に成功をし、そしてエイズ結核マラリアの患者数百万の人々の命を我が国は救うことに大きく貢献をいたしました。2008年、我が国がG8の東ヤゴサミットのホスト国でやった時には、その時、いわゆる疾患別の取り組みだけではなく、保険のシステム強化というホライゾンタルなアプローチをも提唱し、保険財政、保険情報、そして保険人材を3つの主要なビルディングブロックとして、この保険システムアプローチを主流化することに、我が国は成功いたしました。そして、保険システムアプローチの目的は何だろうかという課題が浮上した時に、