1:09
総務委員会を開会いたします。政府参考人の出席を得に関する件についてお諮りいたします。放送法及び電波法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生取引委員会事務総局、経済取引局長、藤本哲也君ほか、4名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することにご異議ございませんか。ご異議ないと認め、作用決定いたします。参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。放送法及び電波法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、日本放送協会会長、稲葉信夫君ほか、3名を参考人として出席を求めることにご異議ございませんか。ご異議ないと認め、作用決定いたします。放送法及び電波法の一部を改正する法律案を議題といたします。本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより式継ぎに入ります。式継ぎのある方は順次ご発言願います。
2:25
自由民主党の三浦靖でございます。本日は放送法及び電波法の一部を改正する法律案につきまして、地方目線、そして経営基盤の強化、経営の選択肢というキーワードから質問させていただきたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。さて、最近の若者は我々の時代、我々の世代と異なりまして、インターネットテレビやパソコン、スマホなどで、ユーチューブやネットフリックス、アマゾンプライムなどですね、ネット動画を見ている。象徴的なのはですね、我が家のことでございますけれども、昨年末のフィファワールドカップサッカー日本製におきまして、私自身はテレビ画面で、そして息子はですね、パソコンの画面でアメマをですね、視聴していました。すなわちですね、若者はですね、地上テレビとネット動画のですね、区別がなくなってきまして、地上波テレビというものをですね、見なくなってしまったんだなとですね、実感させられた出来事がございました。昭和の時代のようにですね、お茶の間で家族揃って、みんなでテレビを見るという時代から、個人でテレビを見る若い世代を中心に、動画視聴スタイルがですね、変化、多様化しているんだなと。こうした構造的な変化を受けまして、広告収入も減少の一途にあり、放送事業者の収支はかなり厳しくなってきているんだということを承知しておりますし、2019年にはですね、インターネット広告がテレビのですね、広告収入を上回ったというふうにも言われております。特に地方民放のですね、ローカル局の決算というのは、かなり厳しいんだというふうに伺っております。そこで総務省にお伺いいたしますけれども、近年のローカル局の経営状況は、実態としてどうなっているのか、具体的に教えていただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。
4:35
委員ご指摘のとおり、ローカル局をはじめとする放送取り巻く環境は、スマートフォンの普及等による視聴スタイルの変化、インターネット動画配信の普及、若者のテレビを学ぶ等、大きく変化 しております。こうした中、ローカル局の売上高は、平成19年度において7,375億円を計上しておりましたが、以降減少傾向をたどり、令和3年度におきましては、6,304億円にまで落ち込んでおり、回復の見込みが立っていないとの声を大きく聞いているところでございます。中でも放送事業者に主要な収入となる広告費の推移につきましては、地上波テレビに投下される広告費が、平成30年の1.8兆円から令和4年までの間に6%減少した一方で、インターネットの広告費につきましては、令和元年に2.1兆円に達し、地上波テレビは上回り、令和4年の現在までに47%増の3.1兆円に達したことで、その差は大きく開いてきており、ローカル局の厳しい経営状況の一因となっているというふうに考えられます。また、在居企業局の5社における視聴率につきましても、全日帯世帯視聴率の合計が平成20年度で35.6%であったことに対し、令和元年においては29.9%と減少傾向をたどっており、こうした状況もローカル局の経営状況に影響を及ぼしているものというふうに考えております。以上のとおり、視聴者行動の変化や、それに伴う広告収入の減少によりまして、ローカル局の経営状況は大変厳しいものとなっていると認識しているところでございます。
6:12
ローカル局の厳しい経営状況、さらには地上波の在居企業局、こういったところも厳しいんだということ、さらには改めてインターネット広告の方がかなり増えてきているんだという状況ですね、そういった現状をお聞かせいただいたところでございます。確認できました。冒頭、申し上げました、私、申し上げましたけれども、私は地方議会出身者としておりまして、政策を考える際、地方目線を忘れないこと、こういったことを私の政治信条としておりまして、地方目線で考えてみますと、放送分野におきましても、地域の情報発信を担うローカル局の役割、そういったものは依然として重要であるんじゃないかと、そういうふうに考えております。先ほどお聞きいたしました、環境の変化や経営状況の悪化、こういったものを踏まえた中で、このデジタル時代におきまして、ローカル局の経営基盤の安定をさせるために、今回の法改正が提出されたものと認識しております。そこで、今回の法改正では、どのような施策が講じられているのか、今回の改正の趣旨などを、総務省にお示しいただきたいと思います。
7:31
放送については、放送法の規定に基づき、言論・報道機関としての社会的影響力を踏まえた放送ならではの公共的な使命があると考えております。その内容といたしましては、災害情報や地域情報などの公共性の高い情報を天ぬく伝えるとともに、報道は事実を曲げないですること等の番組遵則という規範に則って、いわば質の担保された情報を提供するということなども挙げられるところでございます。また、近年、デジタル時代において、インターネット上で膨大な情報がよきかう中で、フェイクニュース、偽情報などの問題も顕在化しているからこそ、情報の受け手側とし てIT、CT、リテラシーが大切である一方、放送につきましては、情報の出し手側、情報源として存在義があり、メディアとしての重要性が増していると考えております。我が国では公共放送、民間放送が切磋琢磨する二元体制の下で、放送の公共的な役割として、あまねく受信できるように責務が課されることで、多元的な主体による多様な放送が確保されているところでございます。この放送の非常に重要な役割というのは、以上申し上げたとおりでございますが、近年、先ほど申し上げましたとおり、放送取り巻く環境が変化する中で、放送の視聴者や広告収入が減少し、放送事業者の経営状況は以前にも増して厳しく、放送事業者の経営基盤を強化することが課題となっております。さらに、コンテンツという面から見ましても、これは我が国の成長を牽引する期待される産業であり、特にローカル局につきましては、それぞれの地方からの情報発信、いわば地方発のコンテンツが期待されており、地方創生が我が国の発展に欠かせない要素と考える政府の方向性からも、ローカル局 の役割は大変重要というふうに考えているところでございます。さらに、以上の状況の中で、放送の公共的な役割を果たし続けていただくため、本法案において、経営基盤を強化するために、経営の選択肢を拡大する制度を整備することとしているところでございます。
9:29
法案の内容につきまして、詳しく説明いただきました。今回の改正は、経営基盤の強化ということで、中経局の共同利用、そして放送番組の同一化など、経営の選択肢を設けたものであると承知いたしました。この中から、放送番組の同一化につきまして、詳しくお伺いしたいと思います。私の地元、島根県は、これまでも、実はお隣の鳥取県とまとめて一つの放送対象地域となっております。従って、現在すでに島根県と鳥取県というのは、両県にまたがって同じ番組を流しているわけでございまして、ある意味、今回の放送番組の同一化を先取りしている地域なのではないかなと思っ ております。もちろん、関東圏、それから中京圏、さらには近畿圏ですね、関西圏、もう一つは、おそらく瀬戸内の岡山、香川、こういった、共同の地域というのはありますけれども、お隣同士の圏域をまたいでというのは、島根県、鳥取県というのも先取りしているのではないかなと思っているところでございます。実際、私も地元に帰りまして、地元の番組を拝見いたしますと、両県の地域情報というものを、興味深く、そしてしっかりと放送してくださっているということを感じておるところでございます。今回の改正によりまして、放送番組の同一化を行うにあたりまして、放送対象地域をまたいで、番組が同一化された後も、各地域の情報をしっかりと放送していただくことを、担保しておくことが大変重要だと考えております。こうした地域性の確保に向けた方策について、総務省に教えていただきたいと思います。お願いいたします。
11:25
今回の法案におきましては、異なる放送対象地域で放送番組の同一化を行う場合であっても、それぞれの地域固有の需要を満たすという放送の機能が損なわれることがないよう、放送番組の同一化を行う放送事業者において、地域固有の需要を満たすために講ずる措置である、地域性確保措置を講ずることを求めることというふうにしているところでございます。そして、本法案をお認めいただいた後、この地域性確保措置を具体的にどのような内容にしていくかにつきまして、国会における御議論、御指摘を踏まえつつ、地方自治体等の幅広い方々の御意見を聴取しつつ検討を進め、関係者と方向性を共有できるようにしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
12:10
ぜひですね、しっかりと取り組んでいただきたいと思っております。放送のインフラのハードメインにつきまして、言いますとですね、ローカル局の経営が厳しくなる中で、中経局の維持、管理や更新が放送事業者にとって大きな課題であるということ、そこでですね、今回のですね、法改正はですね、中経局の共同利用という選択肢が提案されていると承知しております。確かにですね、中経局の共同利用というのはですね、有力な選択肢であるというふうに思いますけれども、私の地域によりましては、それぞれの地域で整備されているケーブルテレビというもの、こういったものを活用することも考えられるのではないかと考えております。例えば、私のふるさとであります島根県大田市はですね、地上デジタル放送を受信できない南西地方地域の多い、中山間地を多く抱える地域でございましたので、地デジへのですね、転換を契機に、それまで協調施設でテレビを見ていた、そういった地域をですね、自治体と地元の経済界が協力してですね、ケーブルテレビ会社を設立いたしました。その設立したケーブルテレビ会社がですね、地上波デジタル放送の代替、また再送信を行ってきてですね、住民のですね、情報を受けるですね、そういった権利というのをしっかりと守ってきてくれたところでございます。中山間地を多く抱えますですね、島根県におきましては、ほぼ全域でこういった取り組みを行っているところでございます。中経局もそうではございますが、今までですね、南西地方地域におきまして協調施設が数多くあります。設備の老朽化や利用者の高齢化、そして地域の仮想化の振興が大きな課題とですね、なっておりまして、ケーブルテレビの活用によってですね、中経局や協調施設の課題を解決することはできないかと、私は本当にそのように考えております。他方でですね、ケーブルテレビ局におきましても、設備の更新といったですね、本当に多大な負担を生じる、こういった課題があるわけでございますけれども、ケーブルテレビ局のケーブルの光更新、ケーブルの更新につきまして、総務省がそれぞれのケーブルテレビ会社、そういったところにですね、支援を行っておるということを承知しておりますけれども、総務省から現在の支援状況について、ご説明いただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
14:54
お尋ねのFTTH方式、光ファイバ方式への移行に係る設備更新に関してでございますが、いわゆるこの光ファイバFTTH方式は、豪雨や雷の影響にも強い技術的特徴を有していることから、総務省では、災害時に放送による確実かつ安定的な情報伝達が確保されるよう、条件不利地基等におけるケーブルテレビの光化に対する支援を行っているところでございます。これまでの実績につきましては、補助事業を開始した平成29年度から令和4年度までの6年間で、市町村、第三セクター法人等に対し、計122事業について約143億円の交付決定を行っております。委員御指摘の老朽化等を課題に係る返地協調施設につきましては、対災害性が強化され、より安定的な放送の受信が可能となるケーブルテレビの移行を促進すべく、補助事業を活用してケーブルテレビの光化と同時に、協調施設までサービスエリアを拡大する場合についても支援の対象としているところでございます。引き続き、地域の需要やニーズ、またケーブルテレビによる地域の放送視聴環境の確保に果たす役割等を踏まえまして、必要となる支援について検討を行ってまいりたいと考えております。
16:04
これまでも私の地元の方も多大なる御支援をいただき感謝を申し上げるところでございますけれども、今後先ほどお話しされました老朽化した協調施設をケーブルテレビが巻き取っていく、また高度化、強靭化を進めていく、そのためにではやはり支援の内容、予算の規模もいずれもまだまだ更なる拡充が必要ではないかと思っておりますので、ぜひともご検討いただきますようよろしくお願いいたします。続きましてですね、岸田政権が進めるデジタル田園都市国家構想によりですね、通信のブロードバンドにつきましては、日本全国をほぼカバーしつつある。総務省ではこういった通信網を利用して、山間地域等のですね、小規模中継局をブロードバンドによって代替する方法をですね、検討していると、そういうふうに伺っておりますけれども、私はこれも有力な経営の選択肢になり得るのではないかというふうに考えております。現在のブロードバンドによる放送の代替の検討状況につきまして、総務省にお答えいただきたいと思います。お願いいたします。
17:15
小規模中継局等のブロードバンド等による代替につきましては、総務省の有識者検討会におきまして、放送ネットワークインフラに関わるコスト負担軽減のための具体的方策の一つとして、その可能性を検討することが適当との考えが示され、現在、当該検討会の下に作業チームを設けまして検討を進めております。このブロードバンド代替は、ブロードバンド等が全国的に普及する中で、将来的に放送サービスを維持していくための有効な手段となり得ると考えておりますが、例えば画質や遅延、端末の操作性等がどのような水準であれば、視聴者に受け入れていただけるかと、課題が様々あると認識しております。そのため、現在、実証事業を通じまして、その検証を行っているところでございますが、こうした実証事業を引き続き実施すつ、放送事業者における時期中継局の更新計画の策定に向け、ブロードバンド代替の実施の可否について、令和6年、2024年夏頃には最終的な結論を得るべく検討を進めてまいります。
18:17
放送につきましては、地域の実情によっては、ご説明されたように、ブロードバンドの活用も有効な手段として、期待できるのでは ないかと、私も思っておりますので、ぜひともよろしくお願いいたします。そういった中で、また、メタバースやチャットGPT、こういった急速に社会全体のデジタル化が進んでいますけれども、このデジタル社会を支えているのは、紛れもなく情報通信インフラです。ブロードバンドをはじめとする情報通信インフラがないと、デジタル社会は成り立ちませんし、現在、情報通信インフラというものは、電気やガス、水道と並び、最も重要なインフラだと私は考えます。総務省におきましては、この重要な情報通信インフラの整備を、都市部だけではなく、全国どこでも利用できるように取り組まなければならないと思っておりますし、お隣にいらっしゃる中西先生、かつて総務副大臣として、地方からデジタル社会をしっかりと実装を進めて、地方と都市の格差を縮めていく、まさに、日本全国つつい裏裏が世界とつながるデジタル田園都市国家構想の実現に向けて、ご尽力されたことを私も記憶しておりますが、通信障害、こういったもの、事故が発生しないように、強靱化、セキュリティ、こういったものにもしっかりと維持管理体制というのを万全にしていかなきゃならない、こういったことも訴えられておられました。総務省にお伺いいたしますけれども、デジタル社会における、デジタル社会を支える情報通信インフラ、特にブロードバンドサービスにつきまして、どのように全国整備を行っていくのか、ま た通信障害につきまして、どのような対応を行っているのか、ご所見をお伺いいたします。お願いいたします。杉北大臣 お答えいたします。情報通信インフラは、国民生活や経済活動の基盤であり、総務省では、本年4月にデジタル田園都市国家インフラ整備計画を改定し、安全で強靱な情報通信インフラの構築に向けた取組を一層強化することといたしております。具体的には、光ファイヤバー未整備地域の解消や、高設設備の民設移行、道路などの非居住地域におけるファイヤブジー等の整備、非常時の通信確保に有用な非地上系ネットワークの早期国内展開などの取組を一層推進することといたしております。また、通信障害への対応については、非常時における事業者間ローミングの早期導入に取り組むほか、リスク管理や保守、運用の体制などの業界に共通する構造的問題への対応として、技術基盤への見直しを含む情報通信ネットワークの安全性、信頼性の更なる向上に取り組むことといたしております。総務省といたしましては、国民の誰もがデルタル化の恩恵を実感できる社会の実現に向け、自治体や通信事業者等との連携を図りつつ、情報通信基盤の整備を着実に進めてまいりたいと思っております。
21:39
辻副大臣、期待しておりますので、是非ともよろしくお願いいたします。先ほどご説明いただいた、そういった中で、本当に、技術というのが、情報通信技術というのは、本当に日新月報、日々その進化というものが進んでおります。従来の固定概念にとらわれず、今回の法改正をはじめとする様々な経営の選択肢を用意することで、放送事業者、特に労閣局の経営基盤の強化、こういったものを進めていただきまして、放送事業者がより、政策、先ほどご説明いただきましたように、上質なそういった番組を作ってもらえることを、総務省からもご指導いただきますことをお願いいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
22:37
小川幸人でございます。おはようございます。質問の機会をいただきましてありがとうございます。まず、通告をしておりませんけれども、松本総務大臣からまずご所見をいただきたいと思っております。と申しますのも、きょうの朝刊、日経新聞に掲載されておりました、本日、ほかの委員の方の参考人としても出席のご予定の、NHKの稲葉会長の定例会見の記事が出ておりました。見出しはこうです。「NHK、ネット拡大に意欲」会長会見。「新聞民放は反対」という見出しでございます。今日の議題はまさしく放送法、そして電波法に関連する内容でもございますし、直接間接、きのうの定例の会見も関係があるのではないかという思いもございまして、通告はしておりませんがお尋ねをいたします。具体的な内容は、NHKの稲葉会長は、きのう定例の記者会見で、インターネット業務の拡大に強い意欲を示したと。放送と通信の融合が進む中で、インターネット上でも放送と同じ機能を果たすことが期待されていると述べました。保管的な位置づけでは不十分だという内容だと、日経新聞の記事でございます。ちなみに放送法では、放送を必須業務、そしてネットを任意業務と定めております。こういったことから、ネットを放送と同じ必須の業務にするよう強調した形になるかと思っております。これに対しまして、具体的には、新聞協会、それから民放連などは、反対の意向も表明しているという内容でございます。松本総務大臣、こ のNHKのネット拡大に意欲ということにつきまして、この受け止めをお願いいたします。
24:49
委員、御案内のとおり、我が国の放送は、公共放送と民間放送との二元体制の下で切磋琢磨することで、国民生活や経済活動に欠かせない情報の基盤としての機能を果たしてきたものと認識をしております。そういった中でありますが、近年はインターネット動画配信の普及など、放送を取り巻く環境が大きく変化していることも、はちがいないところでありまして、NHKの公共放送としての機能が将来にわたって十分に発揮され、国民に必要な情報が届くようにしていくことは、放送行政において引き続き重要な課題であると認識をしているところでございます。また、コンテンツという視点からも、日本の放送番組は大変世界の中でも評価されているコンテンツでありまして、コンテンツ産業は将来が期待される産業分野でもあり、日本のソフトパワーにも大きな役割を果たすものだと考えているところでございまして、NHKにおかれては、これからも豊かでかつ良い番組を制作いただくとともに、こうした優れた放送番組を国の内外に発信するプラットフォームとして、また、役割を果たしていただければと考えているところでございますが、このような認識の下で、総務省では有識者会議を開催をして、これからの公共放送の役割、インターネット活用業務の在り方、NHKの業務に対する今後の費用負担の在り方など、あるべく公共放送の姿について、我が国の放送業界の発展への貢献という観点も含め、様々な観点から検討を進めていただいております。昨年の9月から有識者会議で、NHKのインターネット活用業務の在り方について検討を行っていただいておりまして、公共放送の役割と業務の位置づけについて論点整理が行われて、総論としては、必須業務とすることに肯定的な意見がある一方で、どの業務を必須業務とするか、などについては、個別に議論が必要だという意見、NHK自らどこまでの役割に担えるか説明すべきなど、様々ご意見をいただいて、議論を継続しているところだというふうに聞いております。明日、この会合でNHKからインターネット活用業務の在り方についての考えをヒアリングするとお聞きをしておりまして、その次の回では、民放連さん、新聞協会さんからもヒアリングをさせていただくと聞いているところでございます。NHKのインターネット活用業務の在り方については、引き続き有識者会議において丁寧に論点整理を進めていただいて、今年の夏を目処に一定の取りまとめをお願いしたいと、今考えているところでございます。
27:40
松本総務大臣、ありがとうございました。NHKさんの考え方、ネットに対する強い意欲というのも、これも理解できますし、と同時に今、ヒアリングを行う予定があるという新聞協会さん、それから民放連さん、これもそれぞれのお立場があるかと思います。こういった皆さんたちのご意見を十分に反映されて、より良き道ができますよう、強く要望をいたします。よろしくお願いをいたします。こういった放送法の取り巻く環境というのは、もう本当に日々刻々、時々刻々、変化をしているわけでございます。本日の、今日の議題にもなっております、文字通 り放送法及び電波法の一部を改正する法律案。この法律案について、先ほども三浦委員からご指摘があったかもしれませんが、改めて総務省に伺います。この法律案の背景、バックボーンというものを、すいません、簡潔にご答弁願いますでしょうか。
28:43
簡潔にご説明申し上げます。先ほど申し上げました、公共放送と民間放送が接続する二元体制の下で、放送との公共的な役割として、全く受信できるような責任が課されることで、多元的な主体である多様な放送が確保されているところではございますが、そのような重要な放送が、スマートフォンの普及等による視聴者の選択等々、様々な大きな変化に直面し、放送の視聴者数や広告収入が減少し、放送事業者の経常期は以前よりも、まして厳しく、放送事業を行うための固定費用の削減が課題となっているところでございます。それを踏まえまして、総務省としては、今回、放送事業者において、経営の選択肢というもの、例えば、中経局の共同利用、あ るいは、放送番組の同一化、異なる放送対象地域における放送番組の同一化、そういった経営の選択肢を、お御提言いたしまして、その活用を含めて、その実情に応じ、自ら戦略的に経営基盤の強化を図ることによって、放送の公共的な役割を果たし続けていただきたいというふうに考えているところでございます。小池晃君。 ご答弁ありがとうございます。つまり、先ほどの松本大臣にのご答弁をお願いした、いわゆるネット配信の伸びということが、やはり今の放送業界に対する大きな影響が出てきているというのも、バックボーンの一つだと思っております。そして、その目的は、総務省さんがこの確保の中でも述べられていらっしゃるように、コンテンツ政策に注力するためというふうなことも文言も書いてございます。つまり、そのコストを削減することによって、しっかりとしたコンテンツを制作してもらいたいという願いが、この改正法の中にも込められているという認識を改めて共有したいと思っております。また、設備コストの抑制について、これは当然、経営の各局の状況を改善していくためにも必要なことだというふうにも認識をしております。そこでお尋ねしたいんですが、いわゆる共用のアンテナ、例えばNHKさんと民放さん、あるいは民放さん同士、実はこれまでもNHKさんの、失礼、これまでも共用のアンテナが現状あるという認識がございます。これ、あえてこれを法制化をしていくという狙いというものが、より具体的な深掘りする形でご答弁をお願いたいと思っております。岡田内閣総理今の共用ということのお尋ねでございますが、現状におきましては、鉄道など中経局に経由の一部の設備の共用はなされているというふうに承知しているところでございます。ただ、そのような場合におきましても、放送事業者それぞれが免許人として中経局を管理する必要があるところであります。本改正案は、放送事業者が中経局について共同利用会社である他社から提供を受けて、地上放送の業務を行うことを可能とするものです。この制度によりまして、中経局に関わるすべての設備を共同利用者会社一社が免許人として管理することが可能となるわけでございます。これによりまして、各放送事業者において、現状のように多くの技術要因を確保する必要が必ずしもなくなるなど、さらなる費用削減効果が見込めるものというふうに考えているところでございます。
32:17
実はその背景というものは、もちろんそれぞれの放送局の事情というものや経済環境というものもあるかと思いますが、やはり一番大切なものは、これはまず地方の中で元気なテレビ局の存在というのが少なくなってきているということだと思います。経営基盤の強化というのは、文字通りそれぞれの地域にスポンサーさん、すべての地方局にナショナルスポンサーといわれる大手のスポンサーがつくわけではありませんので、それぞれの地域でできる限りスポンサーを集め、そして資金を集め、そしてそれを自主政策という形で地域の皆様たちに情報を共有して、それを社会貢献していくということが重要な役割だと思っております。そのためのやはり一番大きなテーマとして、地方の経済の活性化というものがあってこその問題になると思っております。そうしないと、こういうことを必ずしもしっかりとした形で、成果として残念ながら力及ばずということを危惧している一人でもございます。先ほど三浦委員からもご指摘があったかと思いますが、広告の収入というのは特に放送局は激減をしていると言っても言い過ぎではないかと思います。不詳の私も7年前までテレビ局におりましたが、大体この失われた30年の中で、主な全国の広告の収入というのは年間6兆円と言われておりました。そ のうちの3分の1、2兆円がテレビだと、そしてその半分の1兆円が新聞だと、さらにその半分が出版だと、そしてその下にラジオがあると。非常に覚えやすい割合でした。2兆円、1兆円、5000億円という形。ところがいつしかその20年前ぐらいからインターネットによる広告費の増大になり、そして令和の時代になってからはもうインターネットがテレビの収入を抜き、そして資料の中にも今回の法律の案の資料の中にも調査室が作っていただいておりますが、2021年の広告費によりますと、インターネットがテレビを大きくしのいで2.7兆円、そしてテレビ局は2兆円台が当たり前だったのが民放のこれは地上波でございますけれども、1.7兆円、もうかなり2兆円を割り込むのが当たり前という常識になってまいりました。と同時にその右肩下がりというものはなかなか元に戻る気配がないと言われております。かつては日本の中でテレビ局というのは元気な企業の代名詞でありましたし、景気のいいときはもちろん景気のいいなりのスポンサーさんがつき、景気が悪いときには悪いなりにもその中でニッチの企業やその中から急成長を遂げるような企業がスポンサーとなっていただいて、テレビ放送局を支えてきたという経緯もございました。ただ残念ながら今は明らかにそのテレビや放送を取り巻く環境が変わり変化をし、まさにインターネット業界の中でのライバルという争いがお互いが起きているというのも皆様ご存知のとおりでございます。そこで1点質問があります。先ほど総務大臣からもお話が出ました、デジタル時代における放送制度の在り方に関する討論会取りまとめの概要の中で、これは大きく3つ書かれてあります。デジタル時代における放送の意義、役割。1つ目が災害情報や地域情報等の社会の基本情報の共有といった社会基盤としての役割、健全な民主主義の発達への貢献。2つ目が取材やそれから編集に裏打ちされた信頼性の高い情報発信。そして3つ目に、これが質問したいところですが、情報空間全体におけるインフォメーションヘルスの確保等を書いてあります。これは総務省さんどういったことなのか具体的に教えていただけないでしょうか。
37:16
お尋ねのインフォメーションヘルスでございますが、情報的な健康ともいわれるもので、その意味につきましては有識者検討官の取りまとめにおきまして、多様な情報にバランスよく触れることで、フェイクニュース等に対して一定の免疫、あるいは批判的能力を獲得している状態とされております。同取りまとめでは、インターネット空間でフィルターバブル、あるいはフェイクニュース等の問題が顕在化する中、インターネットを含めた情報空間全体において、今申し上げましたようなインフォメーションヘルスを確保するという観点で、信頼性の高い放送の役割に対する期待が増しているという文脈で記載されているものというふうに承知しております。法務大臣 従って言ってみれば、随分前から言われておりましたメディア・リテラシー、番組やその番組の内容の意図をどういうふうに読み解いていくかという力が視聴者にも求められているわけですし、また、今日は放送法のそれから電波法の一部を改正するというのは、ある意味その鉄道の共有化などハードな面ですけれども、実はこの3番目の中身はむしろソフトの内容、そしてソフトの受け止め方を視聴者の皆さんたちがどのように感じているかというのも非常に大事な視点だという指摘を受けているわけでございます。従って、これもまた要望として総務大臣にお尋ねをしますが、やはりこのハードだけではなく、このメディア・リテラシー、そして番組をどう読み解いていくか、今ほど小笠原局長からもお話がありました、フェイクニュースかどうかも非常にわからない状況、そして誹謗中傷によって多くのかけがえのない命が奪われている現状もございます。この辺のソフトに対する認識というものも、併せてこの時間に教えていただけたら幸いでございます。松本総務大臣の御所見をお願いいたします。
39:24
はい。おっしゃったように、インターネット上で膨大な情報が行き交う中で、フェイクニュースや偽情報などの問題も顕在化しているところでございますけれども、情報の受け手側としての、今委員からも御指摘がありましたICTリテラシーが大変重要でありまして、総務省と しても様々な形でICTリテラシーの向上への取り組みも進めさせていただいているところでございますが、この放送については、情報の出し手側として意義があるものというふうに考えているところでございます。もう委員御案内のとおりでありますが、放送、電波が国民共有の財産ということで、電波の利用者は電波法の規定に基づいて公共性が求められているわけでありますが、放送については加えて放送法の規定に基づいて、放送ならではの公共的な使命があると考えているところでございます。今も委員から御指摘がありましたけれども、災害情報や地域情報などの公共性の高い情報を天ねく伝えること、そして報道は事実を曲げないですることなどの番組遵則という規範に則って、いわば質の担保された情報を提供することなどが挙げられて、意義があると考えておりますが、今も委員から御指摘がありましたように、インフォメーションヘルスという言葉がありますように、幅広い状況を提供するという意味での意義もあるというふうに考えておりまして、このいわばソフトである情報の出し手側としての放送の経営基盤が他方では、これも委員お話がありましたように、広告量の減少などで大変厳しい環境にある中で、経営基盤を確保することで、いわば情報の出し手としての放送に引き続き役目を果たしてもらえるようにするための法改正だというふうに御理解をい ただけたらと思っております。小川君 ありがとうございます。まさに同意をいたします。ある程度のしっかりとした経営基盤がそれぞれの民放各社にあってこそ、また地域の公権や、そして正確な、そして迅速な情報も伝えられるというふうに理解をしております。では、具体的にこのお深掘りをしてまいりますが、この新しい改正案ですが、侵害者というものが設立されるということにも読み止めるわけでございますが、参考人に伺います。これ侵害者がどこが主体となる可能性があるんでしょうか。小川局長 今お尋ねの中経局の共同利用につきましては、既に機関放送事業者の間では、本改正案を踏まえつつ検討が開始されたところというふうに承知しておりますが、今お尋ねの共同利用会社の実施主体等につきましては、今後放送事業者間で具体的に検討が進められるというふうに思われるところでございます。総務省といたしましても、地上テレビジョンホースのデジタル化の際の事例も参考といたしまして、NHK、民放あるいは総務省による検討の場を設けまして、それぞれの役割分担も含めたコンセンサスの形成など、必要な後押しをしてまいりたいというふうに考えているところでございます。各社の、今NHKさんや民放各社というお話がありましたが、その当初の金銭的な負担及びランニングコスト等はどのように考えていらっしゃるでしょうか。分かる範囲でお答えください。
43:14
一部繰り返しになって恐縮でございますが、今申し上げました通り、既に中経局の共同利用について、機関放送事業者の方々の間で、本改正案を踏まえた検討が開催されたところというふうに承知しておりますが、今お尋ねの具体的な費用負担、あるいは人の派遣等々についても、今後事業者間で検討が進められることというふうに想定されているところでございます。これも今申し上げました通り、総務省といたしましても、それぞれの役割分担を含めてコンセンサスの形成など、投資をしてまいりたいというふうに考えております。
43:50
短い質問ですが、その人材の中に総務省さんから実際に派遣などは考えていらっしゃるでしょうか。
44:04
今お尋ねの総務省からの人材派遣ということでございますが、総務省からそういった人材派遣ということは今月に考えておりませんが、こういった中経局の共同利用の運用ということに関しましては、各放送事業者さんが相互の信頼関係のもと、それぞれの放送対象地域の実情について、各事業者のニーズを含めてよく情報を共有しつつ、協力して進めていかれることが重要というふうに考えております。総務省といたしましても、NHK、民放、あるいは総務省による検討の場を設けるなどによって、このコンセンサスの形成と、役割分担を含めたコンセンサスの形成ということで貢献するなど、必要な後押しをしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
44:48
では、具体的に各局の送電等のまとまったものは、チェックはどのような形で行うのでしょうか。そして、不具合があった場合は、対応はどこが行うのでしょうか。侵害者が行うのでしょうか。それとも 各局が行うのでしょうか。そして、一つだけではなく、一斉に一つの鉄道、あるいは中継局にアンテナを集約するということですので、不具合が一斉にあった場合、これはどのような対応をとられる可能性があるのでしょうか。
45:27
送電線のチェック、不具合があった場合、一斉にダウンした場合、この3点、お尋ねがありましたので順次お答え申し上げます。まず、送電線のチェックに関する話でございますが、郷土利用会社は電波法の規定に基づく、放送局の免許を受けることになるというふうに想定をされますので、免許人として電波法の規定によって定期的に検査を受ける責務を負うことになると思われます。この検査におきましては、一般的には登録検査事業者等による点検を受けているところ、その点検方法といたしましては、申請された内容とアンテナ空中線を照合することなどが規定されておりますので、これは現地に赴いて点検が実施されるということになるというふうに承知をしているところでございます。次に、郷土利用する中継局に不具合あるいは故障があった場合の 対応ということでございますが、今申し上げましたとおり、郷土利用会社が電波法に基づく放送局の免許を受けるということになりますので、その放送局に不具合があれば、免許人である郷土利用会社の責任におきまして、修理等が行われるということになるものと想定されるところでございます。次に、一斉にダウンした場合ということでございますが、一般論として申し上げれば、こういったダウンした場合であっても、郷土利用の中継局に障害とか所在した場合でございますので、中継局の免許人が郷土利用会社が一括して免許人として対応に当たるということになると思われます。その場合、複数の放送事業者がそれぞれに対応する場合に比べますと、効率的に対応が行われるというふうに考えるところでございます。
47:11
では、シンプルに申し上げると、今までは各局さんが責任を持っていたものを、いわゆる一つにまとまった新しい送電の関する侵害者が、その責任を負うというための改正である。つまり、各局さんは、いわゆるそういった業務をアウトソーシングされると、こういう理解でよろしいんでしょうか。
47:39
委員御指摘のとおり、ちょっと今申し上げましたが、個々の会社が対応されるというよりは、そういった一括して、今アウトソーシングというお言葉が使われたところでございますが、そういった一括してそういったことを任せるといった方が、経営効率的には効果があるのではないかということで、それが経営基盤の強化につながり、さらなる先ほどのコンテンツや投資もつながるということで、ご提案させていただいているところでございます。
48:11
今、経営効率にもつながるという参考人のお話でしたが、どれぐらいのコスト削減につながるのか、具体的な試算がありましたら教えてください。
48:25
現状におきまして、中経局の年間の維持経費が、NHKさんが約110億、それから民放さんが約100何十億と、それぞれ要しているというふうに承知をしているところでございます。そして、現状で地域によりましては、今申し上げたような複数の放送事業者が共同で中経局の維持管理を行っている場合もありますが、例えば、県によりましては、放送事業者4社の送信設備の維持管理を一括して実施した結果、従前より約3割のコスト削減となったという例をお聞きしているところでございます。そして、いわゆる要因ということから考えますと、共同利用会社が中経局で保有することが可能になった場合におきましては、各放送事業者さんが、現状のように多くの技術要員を上手に確保しているという必要が必ずしもなくなるわけでございます。この点、ちょっと調べさせていただいたところ、現状では放送事業者さんの技術要員、平均して全職員の1割に相当するという試算例もあるところでございます。そうしますと、必要に応じてこういった職員の方々を別の業務を担当していただくということも可能になるところであるというふうに承知をしております。法務局長 今実際にすでにやっていらっし ゃるところでは3割削減の実績もあると。これは、いわゆる民放だけの共同運営体という理解でよろしいんでしょうね。そして今度の新しいこの改正案が皆さんから認められると、これにNHKさんも法律上は加わることができる、あるいはそういう侵害者の主体ともなり得ると、こういう理解でよろしいでしょうか。岡田内閣長 今ご紹介した事例では放送事業者4社、ちょっと民放さんの事例ということでございましたが、まさに地域の実情によりまして、今回の法案によりましてNHKさんもそういった事業に参画するということを可能とするということが今回の法案のご提案の内容でございます。岡田内閣総理大臣 一般的にはこれ減容と予備というのがリスクの回避のときにはつきものなんですが、これ送電線の場合はこれは減容と予備という考え方はあるんでしょうか。山本 和田総理特掌 和田総理特掌 予備というお尋ねでございますので、この郷土利用会社、先ほどの繰り返しになった恐縮ですが、電波法に基づく放送局の免許人ということになります。そうしますと、設備の損壊とか故障が行った場合、放送業務にこの著しい称を及ぼさないようにするために、安全性、信頼性に関する技術基準への適合義務が課されるところでございます。そして、その基準の中で今お尋ねのありました設備の機能を代替することができる予備機器の配備、及び設備の損壊または故障の発生時における当該予備機器への速やかな切り替えの措置が規定されております。こうしたことにのっとりまして、適正な措置が行われるというふうに考えております。では、もし万が一事故が起こった場合、その現状、それから最新の状況、復旧の見通し等は新しい会社で行うのでしょうか。それともそれぞれの放送局各社が行うものなんでしょうか。
52:06
ただいまお尋ねの設備面のお話、それから放送サービス面のお話というところがあるかと思いますが、まず、共同利用会社の中経局に障害が発生した場合の中経局の復旧への対応、あるいは総務省への報告ということにつきましては、中経局の免許人である共同利用会社の方が対応を行うべきものというふうに考えているところでございます。ただ、総務省といたしましては、事故への対応において、放送の業務を行う放送事業者と共同利用会社の方で原因の切り分け、あるいは迅速な支障者対応、こういったことについて密接に連携する必要があるというふうに考えるところでございます。本改正案におきましては、放送事業者の放送の業務に関わる業務管理体制、これが適切に確保されていることにつきまして、総務大臣の確認を受けることということを義務付けることとしているところでございます。その際に、例えば総務省さんからすれば、届出の義務化、あるいは公表の義務化などは設けていらっしゃるのでしょうか、あるいは考えていらっしゃるのでしょうか。
53:22
今のお尋ねでございますが、今の免許認証の責務ということの中で、今のお尋ねのところを適切に対処されていくものというふうに考えておりますが、ちょっと繰り返しになると恐縮でございますが、当然ながら放送事業者さんの方でも、今申し上げた業務管理体制ということの確保というような中で、今御指摘の点についても適切に対処されるものというふうに考えているところでございます。
53:52
行為に、いわゆるテロ行為などで破損させた場合の、これは特にテレビ局だから、通信機器の設備だからということでの罰則や刑罰というのは、どの程度あるのか認識されていらっしゃるでしょうか。また、スポンサーなど、これは民放さんになると思いますが、などへの金銭的な保障というのはどのように考えていらっしゃるでしょうか。
54:19
行為の損壊のケース、それからスポンサー対応という2点お尋ねでございますので、まず、行為に共同利用の中継局を破損させた場合の措置でございますが、これにつきましては、共同利用の中継局であるかどうかということにはかかわらずでございますが、電波法180条の2の規定におきまして、放送の業務のように競する無線局の無線設備を損壊させたものについて、5年以下の懲役、250万円以下の罰金という、そういった規定があるところでございます。次に、中継局が原因になって放送事故が起こり、スポンサーへの金銭的な保障ということが問題が生じる場合でございますが、こ うした共同利用会社の中継局の障害が原因で放送番組が通じてできないといった場合のスポンサーへの保障に関しましては、スポンサーとの契約の当事者である放送事業者さんが行うことになるのではないかというふうに考えます。なお、放送事業者さんが共同利用会社に対して給与し得る、そういった範囲につきましては、両者の役所等によって定められるのではないかというふうに考えているところでございます。
55:27
ありがとうございます。特に今の罰則の規定というのは50万円以下の罰金というところがありましたけれども、やはりテレビの今の重要性や、それから今ネットの中でも一つの動画配信によって株価が大きく下落するというような事態があることを考えれば、こういう罰則の規定というのは、さらなる強化も必要ではないかと個人的には考えております。また、その強化の際にはですね、テレビという括りだけではなく、おそらく通信や、それから情報関連に関するものも含めた上での罰則の強化というものを、総合的に考えていく必要があるかと思います。これは総務委員会だけではなく、当然法務などの考え方も あるでしょうけれども、私は要望としてそれを一つ皆様方にお伝えしておきたいと思っております。では、金銭的な保障についても伺いました。では、これは文系的な発想でございますけれども、テレビ等を普段安全になのかどうか、誰か人為的に何かが加わっているものはないかと、24時間テレビなどでモニターをするような、そういうことは盛り込まれているのでしょうか。あるいはそれに代わる技術的なものがあるのでしょうか。岡田さん、あれでお聞きしよう。今ご尋ねの点、電波法に基づく法制局の免許を受ける、免許人としての責務の中にどういったことが含まれているかということでございますが、免許人として安全性、信頼性の技術経験の適用が重ねておりまして、今のカメラということにつきましても、監視カメラ等の設置により適切な監視が行われるというふうに承知をしております。実際、審査関係の基準のときに、実際そういった設備の立ち入り対策といったときに、やはり監視カメラ等の設置を行う措置ということで、ちょっと求めているところもあるということでございます。あとは技術的にモニタリングをして、例えばテレビ局の今まででしたらマスター、あるいはマスターかも、これからもできるかもしれませんが、審外者等でその電波が順調に音声、映像ともにクリアであるというのは、技術的に何か見る ことは可能なのでしょうか。その後半の部分もご質問もお答えいただけたらお願いします。
58:10
今、委員お尋ねの点、そういった例えばマスター、それから中継局について、現在リモートによる監視ということを行うことができる、そういった技術で使われているところもあるということは承知しております。こういった共同利用会社ということになって、そういった技術を使うことによって、より効率的な中継局の管理、あるいはマスターとの連携ということも可能になっていくのではないかというふうに期待しているところでもございます。
58:42
テレビ局の、テレビ等の安全を確保する上で、これで重要になってくるんですが、各局さんが参加するというのが前提になっているこれは法案だと思います。この各局さんが参加するにあたって、何か障害になっているもの、あるいは反対する声、あるいは要望等がありましたら、テレビ各局さんの意見をここで教えていただけないでしょうか。
59:18
今の共同利用につきまして、先ほど有識者検討会でのご検討というふうに申し上げましたが、その検討過程におきまして、取りまとめ等に対する意見募集、あるいは総務省で放送事業者さんへのヒアリングということをちょっと行わせていただいたことがございます。その中で、要望あるいはご意見ということの中に、一部放送事業者の方々から、まず共同利用会社の利用については経済合理性があることが大前提であること。そして中経局の維持管理に関する法徴実情者間の協力の実情、これは地域によって様々である。そのことから、本法案による措置される制度の利用というのは、あくまでも経営の選択肢の一つである。そういうふうに位置づけられることが必要と、そういったご意見をいただいているところでございます。こういったご意見を踏まえまし て、本法案につきましては、中経局の共同利用につきましては、各地域の実情を踏まえ、経営の選択肢としてご希望のある放送事業者さんが、中経局の共同利用ということを行うことを可能とするものでございます。すでに申し上げましたとおり、既に機関放送事業者さんの間では、こういった改正案を踏まえつつ、検討も開始されたところというふうに承知しておりますが、こういった関係者間の検討が円滑にすいまして、中経局の共同利用の制度が活用され、将来にわたって安定的に放送のネットワークが提供されることを期待しているところでございます。
1:00:46
あってはならないんですけれども、例えば一つの鉄道にNHKさん、民放各局、こういったものがあって、一斉にそれがダウンするような事態がなったときに、当然復旧をしなければなりません。復旧する場合の優先順位というのは何かあるんでしょうか。
1:01:10
まさに今の優先順位というところでございますが、まさに共同利用会社ということについて、各事業者間協議されていく中で、その運用、まさに事故や障害が起こったときにどういうふうに対処していくか、例えばそういった共同利用の中経局、そういった不具合が起こったときにどう対処していくか、そういったことについて調整が行われていくというふうに承知しております。まさに今おっしゃったような個別の処置、具体的にどうしていくか、そういうことについても今後共同利用会社に関するお話の中で調整がされていくものではないかというふうに考えているところでございます。
1:01:50
ぜひ一つの鉄道中経局の中で、1車だけの電波が低波をしたり、あるいはまたトラブルに巻き込まれるというのであれば、その1局を集中して修理改善すればいいわけですけれども、複数になったときに、あるいは鉄道そのものが全部ダウンしたときに、もちろん予備をそれで使うという点ももちろんあるかもしれませんけれども、最悪の事態のときにその優先順位まで、ぜひ各局、あるいはその辺を諸 葛の総務省でご指導いただけると大変ありがたいと思っておりますし、またこれはかなり高度なお話し合いにならざるを得ないと思っています。現場の中で正直、いわゆる大きな鉄道というもの、広いエリアをカバーする、皆さんがよく、例えば東京タワーに代表されるかつてのそういうところ、それからある中経局の中には、いわゆるサテライトと言われるものがある。それからさらにもっと人口の小さい、3間部だけを狙ったミニ局というものもございます。こういうところは、技術さんがそれこそ、普段道なきところを行って、野望を漕いで、そしてその維持管理を務めていくというのが現状でございます。従って、それぞれ各局さんが担当しているというときに、非常に大きな問題が出てきます。例えば道がありませんので、当然登山のスタイルでそのミニ局まで行きます。そのときに、全部がアウトになっていたときに、さあそのときに全てが全部や一斉にできるかというと、これ物理的に厳しいです。食料や水の確保も必要です。止まりがかりで行く場合もあるやに聞いたことがございます。そういった現場での本当の声をしっかりと受け止めていただいて、今後のこの新しい法律案を生かしていただきたいし、万が一のことがあってはなりませんけれ ども、あったときにはできる限り迅速な対応ができるよう、そういった部分も含めて、細かいマニュアルなり、あるいはリスクの対応を図っていただきたいというのを要望させていただきます。時間が迫ってまいりましたので、松本総務大臣、ここで総括といいますか、御所見を賜れば幸いです。よろしくお願いいたします。
1:04:39
先ほども申し上げたように、放送には放送ならではの使命・意義があるということを踏まえて、しかし他方でこれも委員から御指摘がありましたが、昨今の放送を取り巻く環境、各ローカル局の経営状況等を踏まえて、経営基盤を強化する必要があるということで、これまで法改正について御理解をいただき、御賛同いただけるようにお願いをさせていただいてきたところでございます。その上で、もちろん経営の合理化をお願いをしているところではございますけれども、様々な形で経営の選択肢を今回の法案で拡大をさせていただくこと、これを活用するなどしていただいて、経営基盤を強化をしていただきたいと思っておりますし、その経営基盤の強化に当たっては、番組制作力や設備など様々なレベルでの再編統合などが考えられるかと思いますし、今御指摘がありました番組の中経局の共同利用の仕組みは、いわば設備のレベルでの再編統合かと思いますが、そういった形で経営基盤を強化していただいた上で、さらに新たな視聴者を確保するとか、様々なコンテンツ制作力を強化をしていただくなど、新しい新たな事業展開への投資にもつながることを期待しての、今回の法改正と今後の法曹への期待であるというふうに御理解をいただけたらと思っております。
1:06:39
今回の法曹法及び電波波法の一部を改正する法律案というのは、主打をするものが先ほどから申し上げているように、各局のテッドアンテナを集約して、そしてコストダウンを図り、それをそもそもの狙いはコンテンツの制作に注力するためと。このコンテンツの制作というのは、広い意味で番組の制作です。ですから、例えば地方局も今現状、いわゆる番組を作れば作るほど、これは経費がかかって赤字になってしまうという矛盾を抱えているところもあります。これを何とか打破していくためには、やはり地域を元気にし、そして地域のスポンサーの皆様方が御理解をしていただいて、そしてその情報なり番組なりに理解を示していただくこと。それから、そのコンテンツ制作の中に先ほど松本総務大臣がおっしゃったように、これは報道機関ですので、当然コストダウンを図りつつも、きちんとした報道機関としての対応がここに求められている。それも含めた上でのコンテンツの制作だというふうに理解をしております。そして経営の基盤を強化することによって、それをしっかりと、なかなか今コロナでここ数年はなかなかうまくいかなかった地域住民へのサービス、こういったものを維持拡大していくということも大切な使命かと思っております。皆様方のご理解とともに、この法律案、様々な形の正直ハードルもあるかと思いますけれども、より自由度を持っていただいて、そして報道の、それから娯楽の、あるいは皆様方の人生を豊かにするための方策であることを願ってやみません。長時間にわたり質問をさせていただきました。また、先ほど通告なしでございましたけれども、今日の日経新聞をもとに、NHKの会長のインタビュー、定例会見を、記事を出させていただきました。後半の部分で反対している新聞協会、それから民放連、こういった部分のもう一度、最高といいますか、総務省さんがヒアリングをされるということでしたので、しっかりとそこも踏まえて、再度強く要望いたしまして、私の質問を終わります。ご静聴ありがとうございました。
1:09:49
公明党の西田誠でございます。まず初めに、ローカル局に対する期待ということを大事におきたいと思います。現在、今、お話が様々ございましたが、放送を取り巻く環境は急速に変化をしている中で、ローカル局の経営は非常に厳しくなっております。一方、これまでローカル局は、各地域における情報発信の主な担い手としての重要な役割を果たしてまいりました。例えば、総務省のワーキンググループで配布されました、常時同時配信の利用意向調査に関する資料によりますと、地元のローカル局の同時配信に対する視聴ニーズは、在京キー局の同時配信に対する視聴ニーズと同等か、それ以上となっておりまして、ローカル局への役割や期待は依然として非常に大きく、 またその理由としては、地元のローカルニュースやローカル情報を知りたいからというものが多いようであります。総務省としては、この点どのようにお考えでしょうか。大臣にお聞きしたいと思います。
1:10:50
はい。既に委員からも御指摘があったとおり、各地域においてローカル局に対しては期待があるというお話であったかというふうに思いますが、我が国としてもやはりローカル局自身の重要性というものを認識した上で、本改正案を提出させていただいたものと、御理解をいただけたらと思っております。ローカル局、放送局として、先ほども申しましたように、電波の利用者として電波法に求められる公共性に加えて、放送法の規定に基づいた言論・報道機関として、放送ならではの公共的な使命を担う放送局の一端を担うのがローカル局であろうかというふうに思っております。放送の意義については、先ほど申し上げたとおりでございまして、公共性の高い情報をあまりなく伝える、いわば質の担保された情報を提供するといった使命がご ざいます。この放送の使命を我が国では、公共放送と民間放送が切磋琢磨する二元体制の下で、多元な主体による多様な放送が確保されてきたところでありますが、特にローカル局は、災害関係や地方行政関係の情報など、地域に密着した公共性の高い情報をあまりなく提供する基盤としての役割を果たしていただいてきているというふうに思っております。これも先ほど申しましたけれども、インターネット上で膨大な情報が行かう、今だからこそ情報の出し手として存在意義があって、メディアとしての重要性は増してきているというふうに考えております。また、コンテンツ分野という意味でも、我が国将来が期待される産業であると同時に、日本のソフトパワーにも大きな役割を果たすものでありますので、ローカル局を含む日本全体の放送番組の政策の力を維持、発展させていくことが重要だと考えておりまして、特にローカル局については、それぞれの地方からの情報発信、地方初のコンテンツが期待をされておりまして、地方創生やコンテンツ分野の成長の観点からも、我が国の発展にはこういったものが欠かせない要素と考える政府の方向性からも、ローカル局の役割は大変重要だというふうに考えております。そういった中で、しかし放送を取り巻く環境が変化し、放送事業者の経営 状況は以前にも、まして厳しく、競争事業者の経営基盤を強化することが課題となっておりまして、総務省としては、本法案によって経営の選択肢の幅を広げ、その活用も含めて、その実情に応じて、各放送局が戦略的に経営の基盤の強化を図っていただいて、重要な役割を果たし続けていただけたらと考えているところでございます。
1:13:52
地域性確保措置についてお聞きしたいと思います。本改正案では、異なる放送を対象地域における放送番組を同一化した際には、地域性確保措置を講ずるということにしておりますが、先日の衆議院総務委員会におきましては、その具体例として、例えば各地域の情報や各地域の取材拠点、各地域向けの災害放送体制などがなくならないように維持することを挙げ、この具体例を事業者に周知徹底をするという答弁がございました。これにつきましては、総務省としては具体例を示すにとどめて、どういった地域性確保措置を設けるかについては、とりわけ数値目標とは設けずに、各事業者の実践に委ねられると受 け止めましたけれども、この理解で良いか確認をいたします。
1:14:47
今、御指摘の地域性確保措置でございますが、その具体的内容は地域ごとに異なり得るというふうに考えていることでございます。機関放送事業者が、そうした個別の事情等を踏まえ、自主的に判断し、特定放送番組同一化実施方針として申請するというふうにしているところでございます。総務省といたしましては、その実施方針の認定に関する個別の機関放送事業者の要件性や、制度の透明性を高める観点から、地域性確保措置の具体例等を可能な限り周知することを検討してまいります。本法案をお認めいただきました後、この地域性確保措置を具体的にどのような内容にしていくかにつきまして、国会における御議論、御指摘を踏まえつつ、地方自治体等の幅広い方々の御意見を聴取しつつ、検討を進め、関係者と方向性を共有できるようにしてまいりたいというふうに考えております。
1:15:39
次に、NHKによる中経局の共同利用についてお伺いしたいと思います。本改正案に基づき、NHKが子会社を設立し、当該子会社へ中経局を譲渡することで、NHKは自ら保有を管理する中経局のみならず、子会社の中経局を利用できることとされております。そこで、中経局の共同利用の整備にあたり、NHKについては、設立した子会社の中経局のみを利用できることとした理由をまず確認した上で、子会社のガバナンスについてもお聞きしたいと思います。この子会社の中経局のみを利用できることにした理由とともに、その子会社に対するガバナンス、具体的には設備面に対する他人の関与や支配の観点から問題がないかどうか、また受信料で取得した設備を恣意的に処分する懸念がないかどうか、また協会の放送の継続性、自立性の確保から問題がないことを、どのように担保するのかお聞きしたいと思います。
1:16:43
今、御指摘のNHK の子会社に関するところにつきまして、NHKは放送法第20条第5項におきまして、中波放送と超短波放送等のいずれか、及びテレビジョンフォーソーがそれぞれ天猫全国において受信できるように措置をしなければならないと規定されており、天猫受信を実現する責務を負っているところでございます。その責務が確実に履行されるためには、NHKに中経局を提供する共同利用会社において、その中経局が全国で適切に設置維持される必要があるところでございます。このため、本法改正法案におきましては、NHKが共同利用を行う場合、NHKが共同利用会社の財務、及び事業の方針の決定に関与することができるよう、共同利用会社をNHKの子会社としなければならないとするところでございます。
1:17:36
NHKにおきたいと思いますけれども、民間放送事業者とNHKによる中経局の共同利用については、放送法で規定されております難事調解省に係るNHKの民間放送事業者への協力努力義務にも資するものであり、評価をしております。しかし、民間放送事業者がこれまでNHKが受信料を用いて保有を管理してきた中経局を利用することは、受信料によって民間放送事業者の放送を支えることにもなることから、NHKにはしっかりと説明責任を果たしていただく必要があると思います。NHKは子会社設置の目的や中経局の共同利用が国民・視聴者にとってどれほど有益なものかについて丁寧に説明していく必要があると考えますが、NHKの見解をお伺いします。根本理事委員御指摘のとおり、視聴者、国民の皆様に丁寧に説明することは大変重要だと考えております。今回の放送ネットワークインフラの共同利用などにつきましては、民間放送事業者との二元体制を堅持し、地域の皆様にNHKと民間放送事業者の放送を将来にわたって届けていくことを目的としております。その際、重要なのは、地域の放送ネットワークインフラを維持していくことだと考えております。民間放送事業者と連携協力して、維持・管理のコスト抑制や保守管理の人材確保に取り組むことで、視聴者の将来の負担軽減につなげていきたいと考えております。具体策につきましては、次期中期経営計画の期間内に検討することとしております。この中期経営計画の策定に当たりましては、放送法に基づきまして、広く視聴者、国民の皆様の意見を伺うことになっております。また、詳細は、毎年度の事業計画で公表し、適正性などを説明することで、皆 様に理解していただけるよう取り組んでまいります。原稿制度においては、NHKが放送設備を常土する際には、総務大臣の認可を必要とし、さらに、総務大臣の認可を受けようとするときには、両議員の同意を得なければならないとされていますが、本改正案では、NHKは総務大臣の認可を受けさえすれば、中継局を利用するために設立した子会社に対して、両議員の同意を得ることなく、NHKの放送設備を常土できるとしておりますが、両議員の同意を必要としなかった理由について、総務省にお聞きします。
1:20:06
原稿の放送法第85条第2項によりまして、NHKが設備を常土する場合には、総務大臣の認可が必要でございます。また、総務大臣の認可にあたっては、両議員の同意を得なければならないとされているところでございます。他方、本改正法案では、基幹放送局提供子会社への中継局設備の常土については、総務大臣の認可に加えまして、収支予算、事業計画及び資金計画に定めることを要求としており、また、原稿の放送法第70条第2項により、収支予算、事業計画及び資金計画自体が、そもそも国会承認を得なければならないとされているところでございます。このため、今般、基幹放送局提供子会社への中継局設備の常土に関わる総務大臣の認可にあたって、改めて、両議員の同意を得ることは不要としているところでございます。
1:20:59
最後ですけれども、放送法とは直接関係ありませんが、放送の質を確保していくという観点から、まずNHKにお聞きしたいと思います。NHKでは、出演する日本俳優連合との間で、出演条件や安全対策等の団体協約を締結をされていると承知しておりますけれども、この団体協約をニッパーエレンとの間で結ぶことになった経緯及び、現在における団体協約の実際どのようになっているのかお尋ねをいたします。山田総務理事お答えいたします。NHKと日本俳優連合は、放送番組の制作及び日本俳優連合の組合員の出演を円滑に実施し、相互の業務の健全な発展を図ることを目的に団体協約を結んでおります。この団体協約では、出演を依頼する際などにスケジュールや放送日時を提示すること、出演料を計算するための基準、出演取消し時のキャンセル料、安全管理と事故発生時の対応などを包括的に取り決めております。出演者をはじめとします、権利者は文化創造の担い手でありまして、その立場を尊重し利益を守ることは大変重要なことだと考えております。この団体協約をそれぞれの制作現場で遵守し、円滑かつ適切な出演となるよう努めていきたいと考えております。
1:22:40
NHKを所管する総務省にお伺いしたいと思います。NHK、また民放各社もそうですけれども、こうした日本俳優連合との団体協約を締結することについて、いわばサービスの取引の適正化という観点からどのように評価しておりますでしょうか。
1:23:02
NHKの取引適正化に関しましては、NHKの令和5年度収支予算等に付した総務大臣意見におきまして、外部制作事業者の活用に当たっては、放送コンテンツの制作取引適正化に関するガイドライン、第7波、これは令和2年9月公表のものですが、適正な制作取引の確保に努めることということを求めるところでございます。このような番組制作に関する取引適正化ガイドラインを踏まえ、コンテンツ制作に関わるインセンティブの確保、そして良質で魅力ある放送コンテンツの制作流通の促進、こういった観点から放送番組と出演者間の取引につきましても、NHKにおかれまして、しっかりと対応いただき、良質なコンテンツの制作流通ということに向けて、対応をいただきたいというふうに考えているところでございます。
1:23:57
重ねて総務省におきしますが、この団体協約を結んでいるということについて、取引の適正からどう評価されますでしょうか。
1:24:07
先ほどNHKさんの目的の一つ、良い番組、言ってみれば良いコンテンツということを作っていくということを使命とされているわけではございますが、言うまでもなく放送番組というもの、数多い出演者の方々をはじめとする、クリエイターの方々によって支えられているというところでございます。当然ながら、そういった放送番組を支えておられる、こういった俳優さんをはじめとするクリエイターの方々、そういった方々とこういった契約を適正に結び、適正に取引を行って いくということは、放送番組を支える、良い番組を良いコンテンツを流通させる、制作するという観点から重要な観点ではないかというふうに考えております。
1:24:54
団体協約を締結をしているという手法についてどう評価しますか。
1:25:01
お尋ねの団体協約ということの締結が、今申し上げた意味での取引適正化ということに資するという観点であれば、大臣県でも申し上げている、コンテンツの制作取引の広い目での適正化ということに資するものではないかというふうに考えております。
1:25:21
評価するということであります。そして最後に、厚生取引委員会にお伺いしたいと思います。厚生取引委員会では中小企業庁との連盟で、取引先との価格交渉にあたり、中小企業組合による団体協約の活用を紹介するチラシを作成をされていると承知しておりますが、この価格交渉の際のこうした団体協約の活用について、基本的な認識をお尋ねいたします。
1:25:54
団体協約の制度でございますけれども、事業共同組合などにおきまして、組合員の取引先と団体交渉を行い、団体協約を締結して、価格などの取引条件を決定することができるものと承知しております。これにつきましては、一定の要件を満たす事業共同組合等が、組合員の経済的地位の改善のために締結する団体協約に対しまして、独占禁止法の適用が除外されております。この独占禁止法の適用を除外している趣旨でございますけれども、単独では大企業に対抗できない中小企業者が相互扶助を目的とした共同組合を組織しまして、大企業に対して取引条件について、対等な交渉力を持つ、こういったことは独占禁止法が目的とする、公正かつ自由な競争秩序の維持促進に資するものというふうに考えてございます。終わります。終わります。
1:27:27
日本維新の会の片山大輔です。今回のこの改正案は、経営が厳しくなってきている地方局を支援しようというものです。実はこれ、維新の党内の議論では、結構この法案に賛成すべきかどうか、実は大変な議論になったんです。私は元々NHKの記者で、メディアにいた者としての立場から言うと、やっぱりこれまでの権益の免許、もうこれ時代に合わなくなってきているので、今回の見直しによって放送番組の同一化、それから節備の共同利用、これは妥当だと思います。ただ、それが単に現在全国に127ある地方局の延 命策になるのではだめで、地方局の将来のあるべき姿、これを今回の法改正を機に考えていく、これが何よりも大切だと思います。それで質問の方は、まず一番気になる、放送番組の同一化について聞いていきたいと思います。放送法では、これまで放送の対象地域というのは、県単位で決められていて、その番組の制作も県単位で制作されることが求められていた。それが一定の要件のもとによって、他の複数の地域で同じ番組を放送することができるようになる。いわば放送局の部分的な統合ができるようになるわけで、その一定の要件は何かというと、先ほどから質問に出ているけれども、地域の実情などによっては違うけれども、簡単に言えば、それぞれの地域情報をきちんと確保することになっている。ただ、これどのように選挙していくか、地域の実情によって違うと言ってもやっぱり難しいと思います。具体例を示すということも言っているんですけれども、ではその具体例というのはどんなケースならいいのか、それを教えていただけますか。
1:29:25
もうすでに御指摘のとおり、今回の法案においては、こそのある放送対象地域で放送番組の同一化を行う場合であっても、それぞれの地域固有の需要を満たすという放送の機能が損なわれることがないよう、放送番組の同一化を行う放送事業者において、地域固有の需要を満たすために講ずる措置である地域性確保措置を講ずることを求めることとしておりまして、地域性確保措置の内容としては、今委員からもお話がございましたが、地域ごとに異なり得るものと考えますが、地域放送において放送に期待される役割を踏まえて、これもお話があったとおり、地域の各地域の情報、各地域の取材拠点、各地域向けの災害放送体制等がなくならないように維持することが考えられるところであります。こうした地域性確保措置については、各機関放送事業者が個別の実情等を踏まえて、自主的に判断されて、特定放送番組同一化実施方針として申請することとしているところでございます。総務省としては、その実施方針の認定に関する個別の機関放送事業者の予見性や制度の透明性を高める観点から、地域性確保措置の具体例等を可能な限り周知することを検討してまいります。本法案をお見通しいただいた後 、この地域性確保措置を具体的にどのような内容にしていくかについて、国会における御議論、御指摘を踏まえつつ、地方自治体などの幅広い方々の御意見も聴取しつつ検討を進めて、関係者と方向性を共有できるようにしてまいりたいと考えております。
1:31:08
ちょっと分かりづらくて、例えば今であれば、それぞれ夕方の時間帯、地域によっては30分枠か1時間枠がいろいろありますけど、例えばA県で情報発信をしていたのが、これから放送番組の同一化になると、A県だけの情報じゃなくて、そのA県の人にも隣のB県の情報も提供するということが必要になってくる、こういうことなんだと思うんですけれども、例えばその地域によって、地域の放送事業者の経営状況だって、規模も違う、それから人口規模も違う、それ違いますよね。そうした中で、地域ごとの情報で、そのどういう確保というのはね、どうやれば公平性だとか担保性を認めるかよく分からない。ここはちょっと技術論にもあるから、局長でも構わないですけれども、例えばA県で10分放送して、地域情報をB県で5分でもそれは整理するのかどうなのか、ちょっとそこらへんの考え方を教えていただけますか。
1:32:03
はい。今、私どももいろいろ考えなければいけないところかと思いますが、放送番組の同一化が行われる放送対象地域の間で偏りがあってはならないということは、一つのご指摘かと思いますが、この偏りの定義も含めて、今ご指摘があったのではないかというふうに考えております。偏りという側からいくのか、公平という側から考えるのか、定義の問題だと思いますが、現段階では、具体的などのような内容の指摘かについては、関係の方々とご意見を伺って検討を進めてまいりたいと考えているというところでございます。
1:32:47
ここは、ぜひきちんと考えて事前に示さないと、なかなか放送番組の同一化、事業側は よくても、そこに住んでいる方たちがどういうふうに捉えるかという問題も出てきますから、そこはきちんと示していただきたいなというふうに思います。この同一化というのは、実は9年前に、既に改正放送法、電波法で法律上は可能になっていたというんですよね。これ、経営基盤強化計画認定制度というもので、これ実は、経営が厳しくなったラジオ局の同一化を認めるというものだったんだけど、これ、総務省はその見解で、テレビ局でもこれ同一化やってもいいよというのを言っていたので、実はもう9年前に可能になっていた。この9年間、実際にこれが使われたかどうかというと、実はラジオ局も含めて一件も使われたことがなかった。その間に実はラジオ局の経営破綻も事後で起きているんですけれども、それでも使われなかった。これ、使われなかったのはなぜなのか、その原因を教えていただけますか。
1:33:57
使われなかった原因ということのお尋ねでございますが、ご指摘の経営基盤強化認定制度でございますが、こちらも経営の選択肢を広げるという意義はあったのではないかというふうに認識しているところではございます。本案におきましても、放送番組の同一化の制度において、この点において考え方が変わっているところではございません。ただ、今ご指摘のとおり、経営基盤強化認定制度につきましては、放送事業者からの利用絶績はなかったということでございます。その要因といたしまして、放送事業者の方々からは、経営リスクが顕在化する前に積極的な経営戦略を描きたいという場合には利用できない、あるいは認定後も毎年計画の実施状況を報告する必要があるなど、経営基盤強化計画の申請、認定等の手続きは半雑で、使い勝手が必ずしもよくない、そういったご意見があったところでございます。本法案は、こうした経営基盤強化計画に対する放送事業者さんからのご意見、ご要望を踏まえまして、異なる放送対象地域での放送番組の同一化を経営リスクが顕在化する前に行うことができるようにしますとともに、認定等の手続きといった運用面につきましても勘弁なものとすることで対応してまいりたいと考えているところでございます。
1:35:13
ぜひ使い勝手の良さ、これが悪かったというのは聞いていますよね。だからそれがいい教訓になったというのでしょうか。それはぜひやっていただきたいし、それをもとにこの制度が使いやすくなってもらいたいなと思います。次に広告収入への影響というのもちょっと懸念になるなと思っているんです。今の地方局が経営が厳しくなっているのは基本的に広告収入が減少しているからなんですよね。だからそれを同一化によってコストを削減しようというのがあるんですけれども、だけどこれスポンサーの中には特定の県の中で宣伝をする効果を狙ってスポンサーになっているところもあるので、同一化されて特定の県での放送の情報発信が少なくなって他の県まで広がったことによって、宣伝効果が少なくなるとなれば、かえって宣伝効果がないということでスポンサーが撤退をしたりだとか、スポンサーの広告収入の減収につながる可能性もあって、その同一化がコストカットにつながる一方で、コスト削減につながる一方で、広告収入って本来のところでの逆効果も生む可能性があると思うんですけど、そこはどのようにお考えでしょうか。
1:36:39
はい。同一化についての場合の、今お話がありましたようなスポットCMのあり方などについても、いろいろ議論があるというふうに報告を受けているところでございますが、有識者検討会におけるヒアリングでは、同一化に関しては事業者からスポンサー離れのリスクに対する指摘もございました。その事業者の方も経費の削減効果も大きいので、この収支バランスを緩和しながら判断することだと思うとも述べられておられまして、私どもから今回提案をさせていただいたのは、経営の選択肢をお届けすることでありまして、放送番組の同一化を行うか否かは放送事業者の実践に委ねられているところかと考えております。番組の同一化による経費削減の効果を十 分に勘案した上で、スポンサー離れのリスクをどうご判断をいただくか、経営としてご判断をいただければというふうに考えているところでございます。
1:37:45
だからそういった意味でも、最初に言った地域情報の確保をどうしていくか、ここが明確にはなっていないんですけど、これをきちんと示してあげないと、スポンサーの方もどうするのかどうか、これになってくるわけですから、だからそこが大切だということを改めて認識してやっていただきたいなというふうに思います。大臣、どうぞ。じゃあいいですね。
1:38:13
先ほども申しましたように、特定放送番組、同一化実施方針として申請をしていただくわけですが、その申請の方針の認定に関して、個別の機関放送事業者の、これ委員からもお話がありましたが、予見性を高める必要がある、そして制度として透明性を高める必要もある、そういった観点から、具体例等を可能な限り周知をしていきたいということで、この法案のお認めいただいた上で、関係者の皆様と十分に検討してまいりたいと考えているということを申し上げなければならないかというふうに考えております。
1:38:54
はい、分かりました。次はNHKに、会長にお伺いしていきたいと思うんですけど、今回の法改正のもう一つの目玉と言うんでしょうか、それはその中継設備の共同利用、それから外部利用ですよね。これまでは放送スタイル、中継設備などは、放送事業者が自ら設置して管理して、これが大前提だったんだけれども、維持管理に負担がかかるから、これも共同利用を認めようという 話になって、特にNHKが共同利用に参画する場合には、NHKが子会社を作って、その子会社が運営をしていくってなった。先ほどから出てきたように、全国天猫ってやつなんですけども、それはハードソフトの一致が前提だったんですよね。それを今回、法改正で変えちゃうって話になるんですけれども、これは、これまでの方針の転換ということに他ならないと思うんですが、ここでの考え方、これについてどのようにお考えでしょうか。
1:39:59
お答え申し上げます。NHKでは、地域の皆様に、NHKと、それから民間放送事業者の放送を将来にわたって届け続けていくということのために、改正放送法で定められました、民間放送事業者への協力努力義務への拠出として、繰り越し金から600億円を出ることを、今年の1月に修正した経営計画に盛り込んでございます。これは、民間放送事業者と連携・協力して、地域の放送ネットワークを維持・ 管理し、設備コストの抑制に取り組んでいくということでございまして、これは、民間放送事業者との二元体制の持続可能性を高めることにつながるものというふうに考えてございます。具体策といたしましては、次期出経計画の期間内に検討することにしてございますけれども、総務省の有識者会議で、放送事業者の経営の選択肢として提示された共同利用型モデルの推進、あるいはマスター設備の効率化、それに、小規模中継局などのブロードバンドなどによる代替などを含めて、今後、民間放送事業者と意見交換をしながら、経済合理性にも配慮して、持続可能性の仕組みを検討してまいりたいと考えております。
1:41:39
基本的に共同利用となれば、基本的にNHKの施設とか規模の方が充実しているから、NHKも一緒にやるとなれば、NHKの施設を使った共同利用はこれから増えてくると思いますよ、間違いなく。そんな中で、NHKの中継のコスト、これは前に審議会でも指摘され ていますけれども、NHKは民放地方局に比べると、中継のコストが高いと言われている。これ、何で高いのか、その理由も含めて、どれくらい高いのか、それも含めて教えていただけますか。寺田理事。お答えします。お尋ねのようなご指摘があることは承知しております。NHKでは、放送法に基づき、放送をあまねく安定してお届けするために、親局や大規模中継局のほかに、小規模な都市、あるいは三官部などを対象に、全国におよそ1680の小規模中継局とミニサテライト局を設置しています。こうした設備は中長期計画に基づいて、更新や運用保障を進め、信頼性を確保しながら、効率的なコストでの設備運用に努めているところです。小規模中継局とミニサテライト局を今後10年間で順次更新する場合、年間およそ70億円かかると想定しております。民間放送事業者の運用コストについては、正確な情報を持ち合わせていませんが、総務省の有識者会議の作業チームでは、民間放送事業者とNHKとの運用コストの違いについて、小規模中継局については、年間維持費を同じ基準で試算したところ、大きな違いはないとした一方で、ミニサテライト局では少し差があるという指摘はされております。NHKとしましては、今後、全国に放送を安定してお届けすることと、中継局の効率的な維持管理、この両立を追求してまいります。以上です。これも事前に聞くと、NHKの場合、メンテの頻度が多いだとか、いろいろと理由を言っていましたけれども、だけど、これ共同利用していくんだったら、やっぱりそこはどのようにコストを削減していくか、これはやっぱり受信料を使ってやることにもなるわけですから、それをしっかり考えていただかなきゃいけないのと、もう一つ気になるのが、よくNHKはNHK改革を訴えていて、スリムで強靭なNHKを作ると言っているけれども、今回のこの共同利用では子会社を作るわけですよ。それと逆行しているわけですよね。だから、ここの辺の矛盾はどうなのか。それから、それに民放さんも乗っかるんですけれども、民放はよくNHKの業務の肥大化ということを訴えている。昨日も会見に行ったことで、早速民放はいろいろと言っていらっしゃいますけれども、そことも矛盾するんですよね。業務も肥大化するし、子会社の数は増えるわけですよ。だから、ここら辺も国民からするとすごく分かりづらい。