1:14
ただいまから、外交安全保障に関する調査会を開会します。外交安全保障に関する調査を議題といたします。本日は、中間報告書を取りまとめるにあたり、これまでの調査を踏まえ、21世紀の戦争と平和と解決力、新国際秩序構築について、委員官の意見交換を行います。本日の議事の進め方でございますが、まず、大会派順に各会派1名ずつ指名させていただき、その後は会派にかかわらず、ご発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。発言を希望される方は、挙手の上、会長の指名を受けてから、ご発言いただくようにお願いいたします。また、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、委員の発言はお一人5分程度となるように、ご協力お願いいたします。なお、ご発言は着席のままで結構でございます。それでは、発言のある方は、挙手をお願いいたします。
2:27
委員長、ありがとうございます。自由民主党の松川でございます。本当に、まず冒頭に、今回5回にわたりまして行われました調査会、来られた講師の先生方、本当に素晴らしい専門家、そしてまた見識をお持ちの有識者の方々であったと思いまして、これは心から委員 長と与野党の筆頭理事、そして関係者の皆様に敬意とそれから感謝を申し上げたいと思います。その上で、今回様々なテーマについて、ご議論、そしてまた意見交換、質疑があったわけでありますが、いくつか私が感じているところを申し上げたいと思っております。大きな前提といたしまして、やはり今まで従来あった国際協調主義というものが後退する中で、実際には現実としてはパワーポリティクスになっているこの国際情勢の中で、いかにしてこの平和をつくるか、もしくは日本の安全を守るか、もしくはできるだけ元に戻らないにしても法の支配する世界に戻していくべきなのかという大きな問題意識が各界において、それぞれのテーマは別ではありますけれども、通定していたと感じております。その中で、まず一つ目の点としましては、やはり反撃能力をはじめとする抑止の強化、これはいわゆるピュアな、狭い意味での軍事的な抑止力だけではなく政治的な意味での、例えばより多くの同志国を集めるとか、そういった形での抑止力の強化と、それと同時に合わせて難しい国、例えば中国であったり、今、北朝鮮は対話を呼びかけていますけれども答えておりませんが、そうやっても、直接難しい国だからこそ意思疎通をしていくことが大事なのであるということは、何人かの先生方が指摘されてこられたことだと思いますし、その点私も非常に同意するところであります。防衛力の強化というとき に、これは高田参考人であったと思いますけれども、国民が一緒に本当に戦う、つまり支援をしてくれるのか、その面における日本の国民意識の寛容ということが、今あるのか、十分じゃないんじゃないか、そういうことだと思うんですけれども、それが重要ではないかとおっしゃったことについては、私は政治かというものがもう少し国民に対して、なぜ防衛が必要なのか、そしてまた自衛隊が前線で戦うことにならないようにしないといけないんですけれども、その場合に本当に上げて、それが支援、応援することになるのかという点について、政治は少し努力をするべきではないかということを感じたのが一点であります。2点目につきましては、国連のみならずNPT体制であったり、他の軍縮枠組もそうですが、やはり相当ロシアによるウクレレ侵略によって後退を余儀なくされている。要するに信用がなくなっている。事実上あまり機能しなくなっているという面があります。その中で国連については、私は3人の有識者の方々が、みんな拒否権なしの新たな枠組みを作ろうではないかという形の国連改革を提唱されていたことには、非常にある意味、次の方向性として一つ注目していいのではないかというふうに思いました。また、軍縮に関して申し上げると、広島サミットが間近に迫っておりますので、ここはアメリカの拡大抑止に頼っている日本として、いわゆるアメリカの拡大抑止を強化するとともに、やはり究極的な核軍縮についての日本としての強い意志を、改めてこの調査会から、もうちょっとタイミング的には合わないと思うんですけれども、しっかり各国首脳とかですね、世界に対して、原爆の悲惨さを伝えることによって、核兵器の不使用についての新たな日本としてのコミットメント、それから発信をしていくべきだと感じました。特にですね、日本はアジアの一員であります、唯一のG7の国でありますので、そういう意味でも、今言ったような被爆国であり、しかし拡大抑止に頼っている国、アジアの一国でありG7の国、そして長らく西安等といったそういう中小国に寄り添ってきた国としてですね、G7はいいんですけど、アメリカに追従するんじゃなくて、やはりグローバルサウスを見越したようなですね、日本独自でならではの立場を生かした外交をしていくべきだというふうに感じております。そして3点目でございますけれども、これは、ここ有識者の方々、3人ともみんな一致していたので、ある意味驚いたのですが、最後の間にありました防衛装備移転、および防衛産業の維持強化に関するセッションにおいては、やはり現状は問題があると。つまり日本の防衛はどの会派も含めて大事だと思っている中で、防衛産業というのが今衰退しかけていると。それにはやはり国が全面的に手小言をしなければならないし、その際に同志国であったり、それから日本と戦略的利益や考えを共有できる国に対して防衛装備移転をすることによって防衛協力が進化する。それは日本の安全保障にとっていいことである。だから、装備移転に関しては、やはりルールを今あるほぼほぼ金融措置に近いようなところは変えていくべきだと。どこまでというところはあると思うんですけれども、そこについては一致をしていたので、この調査会からの報告におきましてもしっかりと参考人から共有して示された見解については、同意をして挙げていくべきではないかと思います。ありがとうございます。
7:57
はい、立憲民主社民の塩村です。私の方からは、私の意見も含めて、会派を含めた意見で述べさせていただきたいというふうに思っています。2010年代以降、国際社会ですが、中国の台頭とか、ロシアの復活、米国の影響力の低下とか、グローバルサウスと呼ばれる新興途上国などの台頭などによりまして、本当に極めて複雑な国家間の競争の時代に入っているというふうに思います。2022年2月のロシアによるウクライナ侵略が始まり、国際平和及び安全の維持に主要な責任を持つ国連安保理の常任自治国であるロシアが、明白な国際法の違反行為を行ったことは、国連を中心とする戦後の国際秩序を 根幹から揺るがすものだと思います。こうした現実を踏まえつつ、戦争終結防止して世界に平和と安定をもたらす新たな国際秩序をどのように構築をしていくのかというのは大変重要なテーマであり、調査会の場で議論していくことは極めて意義があるというふうに考えています。1年目の調査会を振り返ってみますと、参考人から重要な視点提言をいただきました。上田参考人からは、欧州の取り組みを参考に、戦争防止に向けて常設機構化された組織体を設置して、頻繁に対応する機会を設けることで危機を低減させることができるという指摘がありました。例えば自治体レベルでミニFTAを作って、経済的相互依存関係を深化させるという方法も含めて、今後アジア地域の紛争防止に資する取り組み、枠組みについて議論を深めていくのはどうかなというふうに私は思っています。そしてロシアによるウクライナの侵略をめぐりましては、アンポリンが拒否権により機能不全に陥っているというふうに批判がされています。拒否権の行使については、北岡参考人からは、2カ国の常任理事国が反対しないと拒否権を行使できないようにするという案には一理ありまして、実現は困難でもトライに値するという発言もあって参考になりました。このほか、例えば国連総会で解釈宣言を付すなど、紛争当時国による拒否権の行使を制限するような国連に実効性を持たせるための改革案について議論して働きかけていくということは重要というふうに思います。また、司法的紛争解決に向けて国際司法裁判所の強制管轄権受諾の促進、国連総会における解釈宣言等によるICJの勧告命令の遵守義務の強化、常任理事国ではイギリスとフランスを除き加盟していないICCへの加盟拡大といったことが考えられるのではないか、これは刑事裁判所と思っています。核のない世界に向けては、G7、広島サビットの議長国となる日本として、被爆の実装を世界に発信するとともに、日本が核兵器国と非核兵器国との発信渡しをする一環として、今後、核兵器禁止条約締約国会議にオブザーバー参加をするなど、従来より踏み込んだ取り組みを期待したいと思います。防衛産業の基盤の維持については、防衛装備品の国産化方針へ回帰して、適正な産業規模を調査して、国が産業政策としてその実現に取り組み、防衛装備品の輸出を緩和するのであれば、技術流出やセキュリティクリアランスの問題について、しっかりと取り組んでいくべきだと思います。ただし、装備移転、三原則の運用指示の見直しについては、殺傷能力のある装備が海岸移転できるようになれば、紛争を助長してしまったり、平和国家日本に対する諸外国からの信頼を毀損したり、紛争地におけるNGO活動の危険性が高まるなどの懸念もありますから、そうした意見も踏まえて慎重な検討が必要と考えております。以上で、意見を終わります。はい、ありがとうございます。
12:07
米党の平木大作でございます。大変多岐にわたるテーマで行われた調査会であったと思っております。全てに言及することはできませんが、時間の許す限りで意見を述べさせていただきたいと思います。冷戦終結後の国際秩序が今、大きな音を立てて揺らいでおります。その一つの象徴が国連安保理常任理事国のロシアがウクライナへの侵略を開始したことであり、私たちは今、世界が軍事力を中心とした覇権争いの時代に転じてしまうかもしれない重要な機路に立たされております。ロシアによる蛮行は、世界で核兵器の存在感が再び高まっているという側面も併せ持っております。核兵器の使用が現実味を帯びてきたことに加えて、1986年をピークに一貫して減少を続けてきた世界の核弾頭数が本年中にも増加に転じるという見通しも示されております。歯止めの効かない核軍核競争に陥らないためにも、世界の核軍備管理、不拡散の要であるNPT体制の維持強化が必要でございます。給信力を取り戻す上で、対立を深める核兵器国と非核兵器国との間に橋を架けることを掲げる日本の役割は極めて重要です。非核兵器国は、NPT第6条に定めた誠実な核軍縮に取り組もうとしない核防衛国への不信感を募らせています。まずは、核兵器国側がNPTへのコミットメントを強化する必要があると考えます。G7、広島サミットなどの機会を活用して、核戦争に勝者はなく、また核戦争は決して戦われてはならないとした、昨年1月の「5核兵器国首脳の共同声明」及び「核兵器の使用またはその威嚇は許されない」とした、昨年11月のG20首脳宣言の内容を再確認するよう、政府には取り組んでいただきたいと思います。また、核一国が一足飛びに核の潜在不使用を共同宣言するようなことは難しいにしても、次のNPTプロセスに向けて、例えばNPT上の義務を履行する非核一国に対して、消極的安全保障を法的拘束力を持たせる形で組み込むことはできないか、検討するように提案いたします。この内容自体は、1995年NPTが無期限延長の際に宣言をされた内容でもあり、合意の形成というのは十分に可能なことであるというふうにも思います。また、核不使用の法的機関性を強化するためにも、世界92か国が署名し、68か国が締結をする核兵器禁止条約に対して、日本として背を向けるべきではありません。本年11月末に開催をされる第2回提案国会議にオブザーバー参加し、核兵器国と非核兵器国との間の橋渡しの役割を追求していただきたいと思います。国連改革についても一言申し上げておきたいと思います。私たちはつい軍事大国であるロシアの動向や、米中対立の激化にばかり目を奪われてしまいがちですが、インドやインドネシア、トルコといった対等する新興国とともに、新たな世界秩序の構築に取り組まなくてはなりません。その際、最大のテーマはやはり気の不全に陥っているアンポリ改革であります。参考人の方々が幾動音に指摘をされていたように、日本が目指すべきは拒否権ではなく、アンポリで行われている重要な審議に、何らかの形で議論に参加し、考えを表明する機会を確保することであります。そうした立場を、準常任理事国と呼ぶかどうかは別として、参加するための枠を拡大し、再選規定を緩和し、より長い任期を確保する形のアンポリ改革に、日本は積極的に取り組むべきと考えます。以上述べてきたような国際秩序の大きな変革期に際して、日本の安全保障体制も強化の必要性に迫 られています。絶対的に安心な防衛力などなく、どこまで行っても相対的なものである以上、核兵器を保有し、軍事力を増強させる国々に取り囲まれた日本が、日本の平和と安全を守るための能力構築に取り組むのは当然のことであります。その上で、日本が戦後長きにわたって築いてきた平和国家としての立ち位置に、より磨きをかける必要があります。日本は、他国を侵略するための戦略投射能力は持たないことを、内外に向かって丁寧に説明を尽くすとともに、グローバルサウスの国々などからも寄せられる信頼を基盤とした平和と安定のための外交力を一層発揮してほしいと考えております。私からは以上です。ありがとう。はい、それでは。
17:08
はい。お疲れ様です。日本新の会の松野明でございます。私自身もこの安全保障の調査会に出席をさせていただきまして、本当にたくさんのことを学ぶことができました。関係者の皆様、そして参考人の皆様方に心から感謝を申し上げます。しみじみと、戦争が一度起こったら、本当に終わることがなかなか難しいんだなということと、人の命を奪う、そして人生を奪うこの戦争は決してやってはいけないんだということをつくづく感じたところでございます。ロシアのウクレナ進行が現在も続いております。本当に戦争が始まってから終わることが難しい、そして人の命を奪ってしまうことは決してやってはいけないと思っております。また、平和と戦争は神一人であるんだということをつくづくと再確認させていただきました。国民の命、暮らしを守り抜くためにはやはり、今回の調査会でも確認いたしましたが、外交努力というのは本当に必要で、国と国が支え合うのは不可欠でございます。いよいよ明後日から広島G7サミットが開催されますが、ぜひともある国が威圧を受けたとしたら、G7が一生懸命、懸命に支援をしていくというような結束力をしっかりと固めてほしいと期待をしているところです。それと同時に防衛力強化は必要だと思いますが、その防衛費が増額のための増税方針に対しましては、反対という国民の意見がまだまだ非常に多いような状況です。我が国のGDPが増えていく中で防衛費を増やそうとするためには、やはりいろいろな無理が来るんだろうなという不安とともに、国民へのしっかりした納得のいく説明は必要なんだということを感じています。また、我が国の最先端技術の防衛整備品の取組を進めていくのは、今後の課題ではないかと思いました。将来世代と将来世代を二度と戦争が起こることのないように、そして殺し合うことがないように努めるべきではあると思います。そのためには防衛力の整備と国際平和協力が大切なんだということをしみじみじゃ感じました。いろんなことを学ばせていただきました。本当にありがとうございます。終わります。
19:31
国民民主党新力部会の浜口誠です。今回の外交安全保障調査会のテーマであります「21世紀の戦争と平和と解決力 新国際地図構築」は、昨今の日本を取り巻く安全保障環境やロシアのウクライナ侵略が1年を超える長期化している国際情勢を踏まえますと、極めて重要な課題であると考えます。また、これまで、戦争防止や軍縮不拡散、国連改革、持続可能な防衛基盤整備の在り方をテーマにしました5回の参考人質疑も、各分野の有識者の先生から、専門的かつこれまでの経験を踏まえた大変貴重で価値あるご意見をいただくことができたと思います。大変参考になりました。改めてご出席いただき、意見を賜りました全ての参考人の皆様に感謝を申し上げたいと思います。日本を取り巻く安全保障環境の変化を踏まえますと、自分の国は自分で守る、この考え方をより強固にしていくことが大変重要です。防衛だけではなくて、経済、エネルギー、食料、人材、土地取引など、総合的な安全保障に万全を期して、国民と国土を守る体制を構築していくことが求められていると思います。合わせて戦後の日本が追求してきました平和主義、選手防衛といった重要な安全保障政策は堅持していく、このことが大変重要で必要だと考えております。また、日本を取り巻く環境の変化を踏まえまして、我が国の領土、領海、国民の生命財産を守る観点や、就算安全保障に基づく国際的な責任を果たす観点から、国際社会からの新たな要請に対しても、不断に検討して必要な対策を講じていくことも大変重要と考えます。また、比較三原則は堅持していくべきだと考えております。ロシアのウクレナ侵略、北朝鮮によります我が国周辺への度重なるミサイル発射、中国の急速な軍備拡大、ロシアによる北方領土への新型ミサイル配備など、日本を取り巻く安全保障環境は断違いの厳しさに直面しています。こうしたこれまでにない厳しい実態を踏まえつつ、戦争をさせないための抑止力の強化、自衛のための打撃力、反撃力は保持していくべきと考えております。また、従来の領域であります陸海空の軽戦能力の確保、高端性の強化を図るとともに、宇宙ですとかサイバーですとか電磁波といった新たな領域に対処できる防衛力を強化するために、増税に頼ることのない形で防衛費を増額することが必要と考えております。とりわけサイバー攻撃は、新たな戦闘領域であるとともに、国民生活や社会経済活動に深刻な影響を与えることから、速やかに対策を講じていく必要があると考えます。アクティブサイバーディフェンスについての能力の整備や実施体制の整備を行うとともに、サイバー分野の対策を行うための法整備として、サイバー安全保障基本法、これは落書ですが、こういった法整備の制定を提案したいというふうに考えております。また、日米貿易協力の実効性を確保するために、日米貿易協力のための指針、いわゆるガイドラインの見直しも必要だと考えております。最後になりますが、主要な防衛装備を自国生産できる製造基盤の強化、新規参入の促進、研究開発体制の強化など、防衛産業の活性化に取り組むということとともに、防衛産業が抱え るさまざまなリスクを軽減、排除をして、装備移転の促進を図るなど、販路の拡大にも取り組んでいくことが必要だと考えております。この調査会で専門家の皆様からいただいた意見を踏まえた上で、ただいま申し上げた内容を意見表明とさせていただきたいと思います。私からは以上です。それでは岩渕智君。 日本共産党の岩渕智です。本調査会では、21世紀の戦争と平和と解決力、新国際秩序構築をテーマに、5回の参考人質疑を行ってきました。ロシアによるウクライナ侵略から1年余り、米中の対立が煽られ、不安が広がる下で、政府が安保三文書を閣議決定し、軍閣財源確保法案や軍事産業支援法案などの審議が行われる中で、この調査会が開催をされてきました。参考人質疑を通して、日本は憲法9条を持つ国として、徹底的な外交努力で問題の解決に当たる、そのために積極的な役割を果たすことが重要だという思いを強くしています。5年間で43兆円という大軍閣について、元海上自衛隊幹部の高田参考人からは、「老齢化社会を迎える日本の中で、日本の経済力、技術力、社会構造を考えたときに、ちょっと度を超えているのではないか。国を守ろうとして、社会の体力を奪ってしまうのではないか」という指摘がありました。世論調査の結果を見ても、同じような懸念を国民の皆さんが持っているということだと思います。外交の努力という点では、戦争をさせないために、東アジアをどういう地域にしていくのか、そのために日本がどういう役割を果たしていくのかが問われています。青山学院大学名誉教授の羽生参考人からは、「日本列島が極めてアジア大陸に接近している中で、仮想敵というのが明らかに指名されながら、その最前線になっていくということは、どのような立場であっても日本国民を危機にさらすことになるので、それを果たしてわかった上で受け入れられているのかというところも含めて、緊急に議論していく必要があると思う」という意見が述べられました。加えて、平和をつくっていくために、市民や自治体にもできることがあるということで、沖縄県の玉城知事が独自にアメリカ、中国、韓国、台湾との対話を始めていることも紹介をされました。こうした取り組みにも学ぶことが重要だと考えます。あさってからG7広島サミットが開催されます。核兵器の産化を人類が二度と起こさないとの誓いを示したいということで、広島での開催が決定をしました。唯一の戦争被爆国として、被爆の実装を知らせ、核兵器のない世界に向けて日本が果たす役割は大きいものがあります。軍宿不拡散について意見を伺った2月15日の調査会で、核兵器をめぐる問題について質問をしました。被爆の実装を世界に伝えるということで、広島と長崎で被爆をされた方々が重要な役割を果たしてこられました。3人の参考人の皆さん、それぞれから被爆者だけではなく、NGOも含めて大変な努力をしてこられた。その努力は高く評価されるべき。唯一の戦争被爆国としての使命があるので、大いに盛り上げてもらいたい。1人でも多くの人にこの問題を知ってもらう。重要性を知ってもらうことが大事。3人の参考人の皆さん、それぞれから被爆者の人数が増えることを考えると、次世代の方々、若者も含めて、核兵器の問題は過去の問題ではなく現代の問題。今ここにある危機、我々の問題だ。支援も含めて、日本政府の役割は非常に大きい。といった意見が述べられました。世界では、核兵器禁止条約への参加が広がっています。日本も条約に署名、批准をするべきです。最後に、日本は憲法9条を持つ国として、徹底的な外交努力で問題の解決に当たる。そのために積極的な役割を果たすことが重要だということを重ねて述べて、意見表明とします。
28:09
今回の「21世紀の戦争と平和の解決力」という課題で、多くの参考人に参加していただいて、いろいろなご意見をいただきました。私の関心は、今回の安保三文書がもたらす日本の流れに対してのご意見を種に聞いたのですけれども、10年前 に安倍政権が誕生して作られた最初の国家防衛戦略を皆さん読んでいただければすぐ分かると思いますが、完全に違った文書になってまして、まさに戦争の準備。沖縄ではこの6年間、自衛隊基地が作られて、台湾友人の名のもとに戦争する準備が作られて、20近くの部隊や基地が配置されています。それが今年3月に終わった時点に合わせて、また全国でその準備をするというのが、今回の国家安全保障戦略並びに整備計画だと思います。そのことについて参考人にいろいろお話を聞いたわけですけれども、もはや米国は米軍として日本を守らない、そういう日米安保の中で役割分担が変わったということは森本参考人からもお話ありました。そういう中でシミュレーションという形で、戦争のありようというのがあって、抑止力というのでずっと生きているけれども、抑止力が破れるという時点を示して岸田首相はその話をしました。破れた時にどうなるのか、それに備えて今回43兆円の予算の一番大きな部分が15兆円が、その破れた時を想定した、いわゆる持続性と強靱性というのに充てられて、全国の300の自衛隊基地をこの5年間で本当に強靱化するんですね。それはそこで戦争が起こるかもしれないという前提なんですね。だから私たちはやはり今、私たちがやはり目指すべき、この国土とこの日本 の安全保障、まさにそういう危機感がない、全くない今の状況。ミサイルを2000発も各地域に配置して、周辺諸国に狙いを定めていくという計画が進もうとしてまして、それに対して私たちはやはりもう一度外交に立ち戻るべきだと思います。この前回の国家防衛戦略にはちゃんと外交はしっかり埋め込まれているんです。周辺と話をしますということも埋め込まれているんです。中国の評価もきちんとされているんです。そういう中で私が主に聞いたのは、そのことをめぐる各参考人の御意見でした。可能しいも皆さんには分かってもらえなかったかもしれないけども。今私たちはやはりこの戦争をアシストする様々な装備の充実とか、そういうための議論ではなくて、戦争を止めるため、やはり本来ならば今日本が進もうとしている道、この道が止められない道である可能性もある。そういう状況に今来ていると思うんですね。そこのことをぜひ皆さんとともにまたこれからも追求していきたいとこのように思いますし、今日の参考人、小田参考人も含めて森本参考人も含めて、同じような思いは持っているのではないかと思います。ですから沖縄が一方的に負 担されていましたけど、今からは全国がこのミサイルが配備され、そして全国がこの基地が強靭化され、その役割を担うということになるんだろうと思っていますので、これは各地域の問題です。そのことを一緒に考えていきたいという思いを述べて私の意見といたします。ありがとうございました。はい、ありがとう。以上で各会派の一旬目の発言は終了いたしました。単に発言のある方は挙手をお願いいたします。
32:28
立憲民主社民の畑二郎です。今回この「21世紀の戦争と平和と解決力・新国際秩序構築」について、5回にわたって15名の参考人の皆様から様々な意見を伺うことができまして、大変活発なご質問等もございまして、私自身にとっても糧になるような調査会になりました。その中で特に2回目と3回目、2月15日とその後の22日の調査会では、核軍縮と核以外の軍縮についての議論があったのですが、それを聞いている中で、やはりなかなか核にしても、その他の兵器に関しても不拡散を進めていくというのが、そう簡単ではないんだなということを、今のロシアによるウクライナ侵攻の中でも、双方が対人自来を使ったりですとか、そうしたことが続いているということを考えますと、なかなか本当に戦争が起こったときに、こうした兵器の拡散等を妨げる、防ぐということは難しいんだなというふうに感じました。そして、先日の国連改革、アンポリ改革に関しても、先ほど平木先生からもお話ありましたが、やはり準常任自治国というのを日本も目指していくべきなんだろうなというふうに思う反面、なかなか拒否権を持ったロシア、中国がある中で、日本がそうした準常任自治国になるのは難しい側面もあるのですが、そこを目指しつつ、国際課題、国際協調主義の交代という話、先ほど松川先生からもありましたが、ただやはり気候変動ですとか、これから必ず枯渇していくエネルギーですとか、またグローバルサウスでは人口が爆発する中で、G7の各国では人口が減少していくという中でのパワーバランスが変わってい くこと、あとは部族間ですとか宗教間の対立というのもやはり水面下では続いておりますし、今後宇宙の開発をどのように国際的にしていくのか、そうしたことを国連を改革できないまでも国連の中で様々な組織を活用しながら、やはり議論をとにかく国際間で、例えば他の部分で対立していても気候変動とは世界が共通する課題でありますので、そうしたことを軸に何とか関係性を続けて国際協調を続けていくことを探っていくのが、やはり日本としては重要なんじゃないかと思います。やはり他国からの武力、防衛装備品を輸入するだけでは、やはり日本の産業は全く育ちませんので、日本として一定の防衛産業を育てていくということは必要かとは思うんですが、ただそれを殺傷能力のあるものを輸出することに関しては、私はやはりちょっと疑問が残る。どういうのもやはり日本の場合は比較的政権が良くも悪くも安定している部分がありますが、他国ではそれほど政権が安定していないケースも多いので、今、同志国として適格適切な国であったとしても、それが政権によって大きく変わってしまう可能性ということも考えたときに、やはり殺傷能力というのは控えていかなければいけないだろうというふうに私は考えております。いずれにしましても、長期的な視点に立った外交安全保障を、こうした調査会で静かに、しかし着実に議論していくことが必要だと思いますので、今後ともしっかりとした議論を皆様としていけたらと思いますので、よろしくお願い申し上げます。はい、ありがとう。
37:05
公明党の高橋光雄でございます。私の方からも、この度5回にわたって行われました外交安全保障調査会において、本当に様々な一級の参考人の皆様から素晴らしい示唆に富む陳述、ご説明をいただき、そして議論を深めさせていただいたことに対して、まず冒頭感謝申し上げたいと思います。今年から始まるこの外交、始まったこの調査会において、テー マとして、21世紀の戦争と平和と解決力、そして新国際秩序構築という非常に大きな、壮大なテーマの下で進めることになったわけでございまして、そして振り返ってみますと、1回目からこの4回目というのは、例えば、この戦争防止のための要件については国際法の観点等も踏まえた議論がなされました。また、軍縮不拡散については2回にわたって、核軍縮、またその他兵器について議論を深め、そして国連改革についても議論したところでございます。最後に5回目に防衛基盤整備の在り方ということで議論されたところでございますが、これをちょっと整理をするとですね、1回目から4回目につきましては、この我が国として国際社会の平和のために外交的にどのように関与していくのかということを議論するテーマなのかなというふうに感じまして、一方で5回目の防衛基盤整備につきましては、我が国として自国の安全保障をどのように保つのか、また国民の生命財産をどのようにして守っていくのかという視点でございます。これはそれぞれ別々のテーマのように見えますけれども、やはりこの世界の平和なくして我が国の平和はないんだという観点からは、当然ながら両者相互に関連するテーマでございますので、しっかり今後もですね、双方から議論していく必要があろうかというふうに思います。そこでちょっと大変尊厳がございますけれども、提案をめいたことを2つ申し上げたいんですけれども、1つはですね、やはりこれは3年のプロセスであるということを見越すならばですね、やはり2年目以降もですね、来年以降もやはりこうした両課題について、まず双方から掘り下げていくということが大変重要だというふうに思います。一方で、それぞれのテーマについて、テーマがやはり非常に重たく深いものであるだけにですね、漠然と議論するだけであってもですね、おそらく3年経ったときに、この調査会のですね、アウトプットといった何なのかということをやはり見据えて、今後2年目以降議論していくべきではないかなというふうに思います。特に調査会としても、この政府に対してですね、実践的かつインパクトのあるような、何かアウトプットみたいなのを作っていくのであればですね、やはりそうしたことも見据えたテーマ設定、議論を深めていくべきだというふうに考えます。2点目はその関連で ございますけれども、そのためにもですね、特に我が国の安全保障の関連ではですね、今回もこの防疫基盤整備ということを議論したわけでございますけれども、やはりこの機場の議論に留めずですね、ぜひ今コロナも安定してきたこともありますので、予算が許す限りというか、皆様のご都合が合う限りはこの現場への視察とかですね、やはりこの従事者の方々との意見交換の場というようなことも、もし可能なのであれば追求していくことも私は有益ではないかというふうに思います。そう申し上げた上で、井上会長はじめですね、理事閣員の皆様に、この1年目、初年度となるこの調査会の運営に対して心から感謝を申し上げますとともに、来年以降も議論を継続させていただくことを心から期待申し上げまして、私の発言させていただきます。ありがとうございました。どうもありがとう。
41:11
ありがとうございます。もういろいろなご意見が出たところですけど、1つだけ、後に出たご意見について、1つ私、補足と言いますか、申し上げたいなと思うことがございまして、装備移転に関して、殺傷能力のある兵器を外に出すということについての皆様のイメージなんですね。殺傷能力といってもいろいろありまして、今、日本の装備移転というのは、一重しく国際的な常識から外れたところに規制がかかっていて、例えばF-15のエンジンを外に整備に出しますと、整備に出して帰ってくるのが輸出と輸入にあたるから規制がかかるとかですね、例えばフリーゲート艦について、当然フリーゲート艦、これ解放の準備戦にもついてますから、一定の武器は、これをフィリピンとかインドネシアに供与しようというときに、その上のものをわざわざ外さないといけないとかですね、こういうちょっと一般の普通の国からするとありえないような規制がかかっているという現状があった上での議論だということは、ぜひご理解いただきたいなと思っております。その上で、やはり3人の専門家の先生方は一致しておりましたけれども、装備移転というのは別に世の中に危ない兵器をばらまくということではな くて、日本にとって同志国であったりパートナー国になる、その国との防衛協力が進化すれば、より日本にとっても地域にとっても、その国にとっても、安全な世界をつくる、地域をつくるために資するという前提があってのことだということでありますので、私は3先生方がこの最後の防衛基盤強化の中で御指摘されたことは、ぜひこの調査会でも重要な意見として取り上げていただきたいと思います。ありがとうございます。他に御発言はありますか。
43:00
ありがとうございます。今の点につきまして、私もその時発言させていただいたんですけれども、輸出するための環境がまだ不十分ではないかと思うわけなんですね。基本的には、例えばITARのような、あるいはロシアであっても機備技術に関しては、国レベルで条約を結ばないと、宇宙技術なんかは輸出は絶対にできないんですね。そういったところがないままに、時々よく技術漏洩が起きてしまう、今の防衛管理例の中で、それだけで輸出していくことにおいては、第三国流出、そしてそれが私たちの産業の競争力、あるいはさらには、日本にとって同盟関係ない国に渡り得るという、この環境はしっかりと作った上でなければ危険ではないかということは申し上げておりましたので、その点も併せてご記録いただければと思います。はい、ありがとう。他にご発言はございませんか。はい、松川瑠衣子。これを最後にしたいと思いますが、これも記録に残るからという意味でご理解いただきたいんですけど、日本は防衛装備店のための協定というのはバイラテルで結んでます。なので、それはあるんですね。ないのは内臣先生もご指摘のことなど、想定されているかもしれませんけど、セキュリティーフリアランスなんです。これは来年国会でやって、民間企業も適用される形で作っていかなきゃならないと思うんですが、そこが欠けている部分だったのはそのとおりだと思いますけれども、今の時点でその第三国流出の危険というのは、む しろありようもないぐらい規制されているというのが私の現状の認識であります。
44:48
そういうことであれば、輸出する場合には必ず条約を結ぶということでよろしかったです。これから輸出するときは、これから広げていくとしたら防衛、これから広げられるという議論におきまして、その地区一ものを指定して、あるいは輸出することについて、第三国流出をされないということを、国レベルのアグリメントを行うということを今おっしゃっているということですね。私にお申し上げ…もういいです。存在しているので、すでに。いいですか。ご発言があれば、拒否してください。ご発言はございませんか。よろしいですか。では、他にご発言もなければ、調査会長という立場でございますが、私からも一言申し上げます。まず、1年目の本調査会で貴重なご意見をお述べいただいた、15名の参考人の 皆様に、心から感謝申し上げたいと思います。また、委員の皆様方におかれましても、それぞれの問題意識に基づきまして、真摯かつ積極的にご質疑、ご意見をいただきましたこと、重ねて御礼申し上げます。党派を超えて、戦争と平和をめぐる現状と諸課題について認識を深め、建設的な議論ができたと考えております。冷戦終結後30年以上経た今、これまで築かれてきた国際秩序、またそれを支える仕組み、これが脅かされている中で、どうやって戦争を防止し、平和を維持するための問題の解決力を発揮していくのか、そのための国際秩序というのはどういう形をしていくべきなのか、こういうことに向けて、委員各委員の先生方からの御協力を得ながら、さらに様々な角度から深めてまいりたい、議論を深めてまいりたいと存じますので、どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。では以上で、委員間の意見交換を終了いたします。各委員におかれましては、貴重な御意見を述べていただき誠にありがとうございました。本日伺いました御意見も加えまして、各理事と協議の上、中間報告を作成してまいりたいと存じます。それでは本日はこれにて散会いたします。