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衆議院 本会議

2023年05月09日(火)

1h32m

【公式サイト】

https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=54589

【発言者】

細田博之(衆議院議長)

鬼木誠(安全保障委員長)

伊藤忠彦(法務委員長)

米山隆一(立憲民主党・無所属)

熊田裕通(自由民主党・無所属の会)

本村伸子(日本共産党)

漆間譲司(日本維新の会)

日下正喜(公明党)

齋藤健(法務大臣)

吉田はるみ(立憲民主党・無所属)

本村伸子(日本共産党)

21:45

これより会議を開きます。日程第1、防衛省が調達する装備品等の開発及び生産のための基盤の強化に関する法律案を議題といたします。

22:03

委員長の報告を求めます。安全保障委員長、尾道誠君。

22:19

ただいま議題となりました法律案につきまして、安全保障委員会における審査の経過及び結果をご報告申し上げます。本案は、我が国を含む国際社会の安全保障環境の複雑化及び装備品等の高度化に伴い、装備品等の的確な調達を行うためには、装備品製造等事業者の装備品等の開発及び生産のための基盤を強化することが一層重要となっていることに鑑み、装備品製造等事業者による特定取組、装備移転使用等調整等を促進するための措置、装備品等契約における秘密の保全措置、指定装備品製造施設等の取得及び管理の委託等について定めるものであります。本案は、去る4月7日、本会議において趣旨説明及び質疑が行われた後、本委員会に付託されました。本委員会におきましては、14日、濱田防衛大臣から趣旨の説明を聴取し、21日から質疑に入り、25日、参考人から意見を聴取しました。27日に質疑を行い、討論・採決の結果、賛成多数をもって、原案のとおり可決すべきものと決しました。なお、本案に対し、不対決議が付されたことを申し添えます。以上、ご報告申し上げます。

24:21

採決いたします。本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに、賛成の諸君の起立を求めます。(はい)起立多数予定本案は、委員長報告のとおり可決いたしました。

24:49

指定題に、出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき、日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する法律案を議題といたします。

25:11

委員長の報告を求めます。法務委員長、伊藤忠彦君。

25:36

ただいま議題となりました法律案につきまして、法務委員会における審査の経過及び結果をご報告申し上げます。本案は、退去強制手続における送還収容の現状に鑑み、退去強制手続を一層適切かつ実効的なものとするため、在留特別許可の申請手続の創設、収容に関わる管理措置の創設、難民認定手続中の送還停止に関する規定の見直し、本法からの退去を命ずる命令制度の創設等の措置を講ずるほか、難民に準じて保護すべきものに関する規定の整備、その他所要の措置を講じようとするものであります。本案は、去る4月13日、本会議において、趣旨説明及び質疑が行われた後、本委員会に付託され、翌14日、斉藤法務大臣から趣旨の説明を聴取し、18日、質疑に入り、21日、参考人から意見を聴取いたしました。28日、本案に対し、自由民主党無所属の会、日本維新の会、公明党及び国民民主党無所属クラブの共同提案により、難民の認定等の申請をした外国人に対する適切な配慮に関する規定の追加等を内容とする修正案が提出されました。修正案が提出され、提出者から趣旨の説明を聴取し、原案及び修正案に対する質疑を行い、質疑を終局いたしました。次いで、討論・採決の結果、修正案及び修正部分を除く、原案はいずれも賛成多数をもって可決され、本案は修正・擬決すべきものと決しました。以上、御報告申し上げます。

28:34

討論の通告があります。順次、これを許します。米山雄一君。

29:02

立憲民主党無所属会派を代表して、ただいま時代となりました出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づく日本の国籍を離脱した者等の出入国に関する特例法の一部を改正する法律案及びその修正案に対して、反対の立場で討論をいたします。まずもって、2011年3月6日、名古屋入管に就業中の三島三玉さんが亡くなられたほか、幾人もの外国人の方々が就業中に過度に自由を奪われ、健康を損ない、そして命を亡くしたことに、心より哀悼の意を表させていただきます。私たちは二度とこのような事件を起こしてはいけません。異国で身柄を拘束され、病に不死、治療を求めていくら頼んでも取り合ってもらえず命を落とす、そんな絶望を味わう人を二度とこの日本で生んではいけません。そしてそのために私たちは、外国人、難民の方々の人権が守られる、公正中立な入管行政を担保する法制度を作らなければいけません。しかし今般提出された法案は、この点において全く不十分なものだと言わざるを得ません。新たに就業に代わる管理措置が導入されたことは一歩前進ではありますが、その適用は出入国管理庁の広範な行政裁量に委ねられています。また、管理措置を行う管理人には、時に三百万円もの保証金を払わねばならず、義務に違反した場合には十万円以下の仮料を課せられます。多くの外国人、難民の方々にとって、このような重い義務を引き受けてくれる人を探すことは極めて困難でしょう。これでは結局のところ多くの人は就業され、全権就業主義と揶揄される現実は実績に変わりません。そして一度就業されれば、三ヶ月に一度の見直しがあるとはいえ、永遠の就業を禁止する規定はありません。就業期間中の仮方面について、請求の理由が健康上の理由である場合には、医師の意見を聞くなどして就業されている者の治療の必要性その他、その者の健康状態に十分配慮して、仮方面に係る判断をするよう募めなければならないとされたこともまた一歩前進ではありますが、あくまで努力義務であり、再び、串松安田丸さんの悲劇が起こらない保証はどこにもないのです。難民認定についても、この法案は大きな問題を抱えています。2回難民認定申請をして認められなかった人、そして第61条の2-9第4項2号に該当する人は、難民認定申請中でも直ちに送還される危険があります。もちろん、時に強制送還がやむを得ない方がおられることは否定しません。しかし、現実に母国で迫害を受ける恐れがある人にとって、その国に強制送還されることは、最悪の場合、死刑執行と等しい意味を持ちます。難民認定は、実績な審査の機会を十分に確保し、慎重の上にも慎重記し、公正中立に行われなければいけません。またその基準は、自由主義社会の維持に責任を持つ国家として、世界の先進国と同じ水準でなければいけません。しかし、この法案では、そのいずれも満たされません。母国から命かながら逃げてきて、二度の申請時には十分な証拠が集まらず、三度目の申請の証拠の提出が間に合わなかったという、ただそれだけの理由で、強制送還されてしまうかもしれません。条文上、労働組合のビロは配っただけで、テロ犯と認めるに足りる相当の理由があるものとして、法務大臣が認定するとは疑うに足りる相当な理由があるという、極めて漠然とした不可解な要件で、一度も難民認定審査を受けることがなく、拷問や死刑が待ち受けている国に強制送還されてしまうかもしれません。そしてその審査は、常に出入国行政を行う出入国管理庁によって行われ、我々立憲民主党が再三求めてきた第三者機関による公正中立な審査を受けることはできません。そもそも現在の日本の難民認定は、その基準が厳しすぎ、2021年の難民認定数は74人、認定率は0.7%で、ドイツの39,000人25%、カナダの34,000人62%に遠く及ばず、全く国際的標準に達していません。これでは我が国は、自由主義社会の一員として当然果たすべき義務を果たしているとは言えません。そして今般の改正案で、それを補うはずの補完的保護要件も、定義が不明確で本当に救うべき人を救えるのか明らかではありません。何より大きな問題は、在留資格のない子どもたちです。今日本には、日本で生まれ育ち、母国と言える国が日本しかないのに、在留資格を持たない子どもたちが201人います。しかしこの法案では、その子どもたちとその家族に特別在留許可を与える仕組みが明確ではありません。このままでは日本は、日本を母国として育ち、日本を母国として思ってくれる子どもたちの未来を積み、見捨てる国になってしまいます。私はそれは、日本の進むべき道ではないと思います。これらに対して貴重だとおっしゃれる方もいるかもしれません。しかし今まで述べてきたこの法案に対するいくつもの懸念は、決して私を含む一部の人だけのものではありません。2021年3月31日付の国連人権理事会の特別報告者らの日本政府に対する所管で、同年4月9日の国連難民高等弁務官事務所の見解で、本年4月18日の国連人権理事会の特別報告者らの日本政府に対する所管で、再三指摘されていることなのです。このように言うと、日本は日本だ。我々のやり方であればいいと思われる方もおられるかもしれません。しかし、今や日本人が海外に働きに行く時代です。私たちだって、私たちの子どもたちだって、いつ何時海外に働きに行って在留資格を失い、何らかの事情で帰れなくなることがあるかもしれません。その時、人権をないがしろにされ、人間として偶然されなかったら、私たちの子どもたちが異国の入管施設で病に倒れ、命を失ったら、どんな気持ちになるでしょうか。逆にその時、人権を尊重され、人間として偶然されたら、どれほど嬉しいでしょうか。それどころではありません。今、私たちは熱心に安全保障に取り組んでいます。しかし、戦争があるということは、私たちが負けることだってあるということです。戦争にあぶれ、圧勢が引かれた日本から、命がガラガラ逃げ出し、たどり着いた異国で、迫害と死が待つ国に追い返されたら、私たちはどんな気持ちになるでしょう。逆にその時、庇護すべき人たちとして温かく受け入れてもらえたら、どれほど救われるでしょうか。日本が迫害に苦しむ世界中の人々にとって、最も頼れる国の一つになることは、決して外国人、難民の人たちのためだけではありません。それは、世界中の自由と人権と民主主義を守る取り柄となり、きっと私たち自身を救うことになります。そして、それこそが自由主義社会のリーダーとして誇りある日本の進める道だと私は思います。だから、私は、今ここに、この議場にいる皆さんに訴えさせていただきたい。今、賛成を予定しているすべての方々に、不死手をお願いしたい。外国人、難民の方々の人権と命と子どもたちの未来を守るために、そして日本が世界のすべての人々の人権を守る自由主義国家のリーダーとしての誇り高い道を歩むために、未来の私たちや私たちの子どもたちをあらゆる迫害から守るために、この法案に反対して廃案にしてほしい。そして、共に知恵を出し、制度設計を根幹からやり直して、公正な判断をする第三者機関を作り、条文の穴を埋め、基準を明確化し迫害に苦しむすべての人に、公正で明確で十分な審査が制度的に保障され、必要な保護が与えられる法律を作ろうじゃないですか。外国人、難民の子どもたちと私たちの子どもたちが同じ未来を信じることができる日本を、世界を作ろうじゃないですか。最後に、祈るような気持ちで、今この採決を見守っている難民、外国人、そして日本人の方々に申し上げます。アメリカ合衆国35代大統領、ジョン・F・ケネディの言葉があります。If a free society can't help the many who are poor, it can't save the few who are rich.もし、自由主義社会が多くの貧しい人に手を差し伸べることができないなら、わずかな止める人を救うこともできない。私は同じだと思います。If Japan can't help you refugees, it can't save us Japanese. So, it has to, it surely has to help you to save us. We shall make it.私たちが難民の方々に手を差し伸べられなければ、日本人も救えません。私たちは、私たちを救うためにこそ、皆さんに手を差し伸べられなければいけません。私たちは、そんな日本をきっと作ります。ありがとうございます。

39:21

熊田博文君

39:36

自由民主党無所属の会の熊田博文です。私は、会派を代表して、本法律案及びその修正案について、賛成の立場から討論いたします。本法律案は、現行の3つの課題を一体的に解決するものであります。第一の課題は、送還機避問題です。現行法上、我が国からの退去が確定しても、難民認定申請しさえすれば、無制限に送還が停止され、重大犯罪者やテロリストであっても送還ができません。第二の課題は、収容の長期化であります。現行法では、収容の長期化回避には、逃亡等の防止手段が十分ではない仮方面制度を用いるほかしかなく、その結果、仮方面中の逃亡事案が発生し、令和2年末時点で415人、令和3年末時点で599人、令和4年末時点で約1400人と急増しております。しかも仮方面中に、犯罪行為に及び、逮捕される事例も後を絶たず、我が国の治安維持に懸念を生じさせております。第三に、現行法では、ウクライナ避難民のような紛争避難民などを確実に保護する制度が十分ではありません。本法律案では、これらの3つの課題を解決するため、まず難民と同様に保護すべきものを保管的保護対象者と認定する制度を創設するとともに、在留特別許可制度の一層の適正化などを図っております。保管的保護対象者の認定制度により、ウクライナ避難民のような紛争避難民に、より安定的な在留や制度に裏付けられた支援を可能とするなど、保護すべきものを確実に保護できます。次に、難民認定申請を濫用する送還寄附者や3年以上の実刑前科のある者、テロリストなどの送還を可能とし、かつ退去の命令制度などにより、我が国に在留を認められない者を迅速かつ確実に国外に退去させることができます。加えて、本法律案では、そもそも退去強制自由に該当する者の約7割が、新たな出国命令制度により、直ちに出国することも期待されます。長期収容問題については、ただいま申し上げた出国命令制度の活用により、退去強制自由に該当する外国人の大半が、そもそも収容の対象とはならないこととなります。また、管理人による管理の下で、逃亡者を防止しつつ、収容せずに退去強制手続きを進める管理処置制度の創設により、全県収容主義などと批判される現行法の仕組みを抜本的に改め、加えて3ヶ月ごとの収容の見直しにより、不必要な収容が防止され、長期収容問題が解消されます。市議では、管理人に一定の義務が課されることへの批判もありましたが、仮方面中の逃亡事案、犯罪の発生、特定の身元保証人が多数の逃亡者を発生させている事態を踏まえれば、立法によりしっかりとした逃亡等の防止措置を講じることが必要であります。本法律案につきましては、19時間にわたる対政府質疑、2時間半にわたる参考人質疑、名古屋入管の視察、5時間のビデオ視察の主張を行った上で、3日間、計5回にわたる修正協議も行われました。与党からは、野党側に大幅に情報し、本則、不則、不対決議及び運用上の対応など、考え得る限りの修正を提案しましたが、残念ながら合意に至りませんでした。本法律案は、慎重かつ丁寧な議論を経て、自民党、公明党、日本維新の会、国民民主党提案の難民認定手続の一層の適正化を図るための修正案による修正も施した上で、法務委員会における採決に至りました。私議が不十分という指摘は、全く当たりません。最後に、我が国において、外国人と日本人とが、安全・安心に暮らせる共生社会を実現するためには、日本人が外国人への差別・偏見をなくし、人権を尊重することが必要であることは、もちろん当然のことであります。一方で、必要なルールを定めること、外国人にもルールを守っていただくべきことも、また当然であります。本法律案は、こうした共生社会実現の基盤となるルールづくりであることを申し上げ、私の賛成討論とさせていただきます。ありがとうございました。

45:16

議員 本村信子君。

45:27

私は、日本共産党を代表して、入管法改悪法案に反対の討論を行います。本法案によって、人生を絶望し、壮絶な不安を抱える方々の悲鳴のような声を聞くべきです。ある当事者は、もし送還されるなら、そのまで自ら命を絶つと語りました。なぜそこまで追い詰めるのですか。当事者、家族、弁護士、支援者の参考人質疑も行わず、採決を強行することは、人権無視であり、国会の責任放棄にほかなりません。命、人権は、そんな軽いものであっていいはずがありません。そもそも、難民認定が他の先進諸国と比べても非常に狭く、何回難民認定申請をしても難民と認められません。参考人から出身国情報を把握する能力が弱いことも指摘されました。それにも関わらず、難民認定申請中でも送還が可能というのは、あまりにも理不尽です。参考人から、難民の追放送還は、場合によっては、死刑の執行と同じ効力を持つと述べられましたが、生命や自由が脅かされる恐れがある国への追放送還を禁じた難民条約、ノンルフールマン原則に関わる特別な審査体制もないではありませんか。難民認定の専門性のある第三者機関をつくることこそ、最優先にするべきです。本法案は、牛島さんを死ぬまで追い詰めた、命と尊厳を軽視してきた入管行政を抜本的に改めるものになっていません。一部公開された牛島さんの映像記録は、報告書が真実を隠蔽していることを明らかにしました。全ての映像記録と資料を国会に提出し、死因はじめ真相究明をすることは、入管の権限を強める法案審議の大前提です。法案は、管理措置が適用されない限り常に収容が優先する原則収容主義が維持されており、収容に当たっての司法審査もなく、収容期間の上限もありません。国連人権理事会特別報告者などからのこの法案は、国際人権基準を下回っている国際人権法に違反する、徹底的に見直しをとの厳しい指摘に真摯に向き合うべきです。さらに、仮放免や在留資格のない子どもを放置し、送還すること、医療を受けさせないことなどは、今でも子どもの権利条約違反です。子どもと家族に今すぐ在留特別許可を出すべきです。政府は、本法案を撤回し、国際人権基準に沿った人権尊重の制度に徹底的に見直すことを強く求め、反対の討論といたします。

48:48

主席 ウルマ・ジョージ君

49:12

日本維新の会のウルマ・ジョージです。私は、党を代表して、内閣提出の出入国管理法の一部を改正する法案、並びに、日本維新の会、自民党、公明党、国民民主党、有志の会の4党1会派共同提案による同改正法案の修正案に賛成する立場から討論を行います。我が国の国際社会における役割が大きくなるにつれ、来日される外国人の数は年々増加の一途をたどっています。その中で、残念ながらルールを守らずに入国してしまう、あるいは不法な滞在を続けてしまう事例も多数発生しています。入管行政は、諸外国からの訪日外国人の玄関口を、安心・安全なものとして整備する重要な役割を果たさなければなりません。しかしその一方、不法滞在等の重大事案が増え続ける中で、課題解決に関しては限界を迎えつつあります。こうした状況の中で、入管法の改正は一刻の猶予もない緊急の課題でありました。すでに2年前に改正案が国会に提出されていました。私たち維新の会は、この時も改正案がより良いものとして成立するように、与党に対して修正の協議を呼びかけてまいりました。しかし改正法案自体が審議未了のまま一度廃案になってしまったことは、誠に遺憾なことです。法改正が先送りされたこの2年間の中で、収容施設の中で無効の尊い命が失われるという痛ましい事案も発生しました。このことを真摯に反省するならば、全権収容主義と呼ばれてしまう現行法を改めて、不必要な収容を回避するため、原則収容ではなく、個別事案ごとに管理措置か収容かを適切に判断する管理措置制度を新たに導入することは、最高の機会を広げるものであり、必要な改善であります。また、現行法では難民認定申請中は何度でも一律に相関が停止するという相関停止法の規定があります。このことが収容の長期化などの様々な問題の要因になってきたことは否めません。今回の改正案では、3回目以降の申請者、3年以上の実刑前科者、テロリストを相関停止法の例外とする規定を設けています。これにより、収容件数を減らすことや、真に保護すべき難民を迅速に認定できるようになります。この相関停止法の例外規定をもって、認定申請中の難民を強制相関するものだとする批判もありますが、2回の審査を受けた上での不認定であり、また3回目以降の申請でも難民等と認めるべき相当の理由がある資料を提出すれば相関停止可能にする規定も設けられており、申請中でも強制相関との批判は改正案の趣旨をねじ曲げたものだと言わざるを得ません。もっともこれまでの不適切な対応によって、入管行政に対する国民の信頼が損なわれていたり、国際社会からの批判の声があることも受け止めなければなりません。政府が一丸となって信頼回復に努めるべきです。すでに出入国在留管理庁が中心となり、組織業務改善に真摯に取り組んでいることに対し、我が党は一定の評価をしております。我が党が提案に積極的に加わった今回の修正案は、1つ、難民の認定等の申請をした外国人に対する適切な配慮、2つ、難民の認定等を適切に行うための措置、3つ、収容に関わる管理措置等に関わる判断の適正等の確保を改正案に加えるものです。この修正により、難民調査官は難民の認定、または保管的保護対象者の認定の申請をした外国人に対し、質問をする際、特にその身身の状況、国籍、または市民権の属する国において置かれていた環境等の状況に応じ、適切な配慮をすることが必要とされています。また、法務大臣は難民調査官の育成に責任を負うこととなり、難民調査官に対して必要な研修等を実施し、外国人の人権に関する理解を深めさせるとともに、難民条約の趣旨や内容、国際情勢に関する知識など、難民の認定や保管的保護対象者の適正な認定を行うために必要な知識と技能を習得、向上させなければなりません。さらに、管理措置や仮方面の制度の運用に当たっては、人権に配慮し、判断の適正さを確保しなければならず、管理措置決定をしない、あるいは仮方面を不許可とした場合は、その理由をしっかりと認識できるよう書面に記載するなど、手続の透明性の確保が規定されています。これらの修正は、外国人への人権尊重と難民認定の適正化が確実に履行される保障となるものです。一部、野党は修正案に対して「実効性は全くない」などと非難していますが、今まで不十分だったことを補い、これから完成度を高めて実行しようという提案を、どうして「実効性がない」などと断定できるのでしょうか。「実効性がない」などという反対理由では、反対のための反対でしかなく、修正案の中身については、反対できないことを示すものでしかありません。本改正案に対して「早いにすべきだ」と主張する人もいます。しかし、今回もまた改正を見送れば、欠点や不十分さが多く指摘されている現行法がそのまま継続するだけです。全権収容主義は人権に反すると主張しながら、その全権収容主義を見直す改正に反対するのは矛盾しています。難民認定では「もっと新生者の声をよく聞くべきだ」と主張しながら、新生者の聴取にあたっての配慮義務を規定した修正案に「中身は何も変わらない」と反対する人たちこそ、挙針単回に改正案・修正案が言わんとすることに耳を固めるべきです。「まだまだ足りないところがある」という主張は当然あるでしょう。修正案を議論すべく、理事会派で立ち上げました計5回の議論の中で、最終的な合意とは至りませんでしたが、自民党宮崎理事、公明党大口理事、立憲民主党寺田理事、そして我が党の沢田理事で、各党の意見や対案を持ち寄り、最後の最後まで改善を諦めず、法案の方向性を試行錯誤してまいりました。野党筆頭の寺田理事は、粘り強い交渉の上、足りないところを補うべく複数の提案を与党からテーブルに出させていたにもかかわらず、立憲民主党が修正のテーブルから去ったことは痛恨の極みでした。改正案に反対する会派の議員がSNSで「少数会派である野党が堅くなに100%の結果を求めても何も得られない。不毛な結果だ」という発言をされていました。改正案が成立すれば、あとはお任せすればいいというだけではなく、人命と人権に向き合う入管行政においては日々改善・改良が求められます。我々国会議員もしっかりとそれを見届け、必要な改善点があれば積極的に提案すべきです。2年前に廃案にしたことで、仮放免中に1400人にわたる逃亡者を出し、逮捕された仮放免者数が令和3年は337人、令和4年は361人もいるという事実に国民の命を預かる我々は向き合うべきであり、まだ不十分だとお考えの議員の方も含めて改善の第一歩として御賛同を賜りますよう願うものです。また、私たち維新の会はマニフェストに外国籍住民との共生を掲げる党として、4党1会派による修正が加えられた本改正案が成立することを機に、なお一層日本人と外国人が共に安全・安心に暮らせる共生社会を実現させ、外国人への差別偏見を根絶し、その人権がより尊重されるよう力を尽くしていくことをお誓い申し上げ、私の賛成討論といたします。ご静聴ありがとうございました。

58:05

坂まさき君。

58:18

公明党の久坂まさきです。冒頭一言申し上げます。2021年3月6日にお亡くなりになった牛島さんだまりさんの御冥福を心からお祈りするとともに、二度とこうした事案を生じさせないよう、立法府に所属する議員として最善を尽くしていくことをお誓い申し上げます。私は、ただいま議題となりました法律案につきまして、公明党を代表して賛成の立場から討論を行います。本法案に対する賛成理由の第一は、保護すべきものを確実に保護するという自念の具現化であります。紛争非難民は必ずしも難民条約上の難民に該当せず、現行法制上憂いな非難民のような紛争非難民等を難民と同様に保護できる制度が存在しなかったところ、本改正により難民に準じた形で保護できる保管的保護対象者の認定制度が創設され、より安定した在留資格の付与など制度的裏付けのある支援が実現します。これは真に、被護すべき人々を救済するという観点で、画期的な前進と言えます。また、難民認定、手続の透明性、信頼性を高める難民該当制判断の手引きが策定され、例えば、性的マイノリティやジェンダーに関連する迫害についても、難民条約に言う特定の社会的集団の構成員を理由とする迫害に該当し得る旨が明記されるなど、迫害についての考え方などが具体的に示されています。この手引きは、難民審査に携わる難民調査官や難民審査産業員、そして難民認定を受けようとする方々にも共有されることから、難民認定申請のご用や乱用を防ぐとともに、審査においても難民該当制判断が一層適正なものになることが期待できます。委員会修正におきましても、難民や保管的保護対象者の認定を専門的知識に基づいて適正に行うため、出身国情報を充実させるとともに、難民審査の要ともなる難民調査官の人権に対する理解の進化や調査能力の向上を図ることとしており、適正な審査を担保する上で重要な基盤が整備されます。さらに、本来退去すべき立場にある外国人について、在留を特別に許可すべき事情があると法務大臣が認めた場合に、その在留を認める在留特別許可制度についても、これまでは判断過程や理由が不透明であると指摘されていましたが、本改正により難民等認定手続と分離する形で申請手続が創設され、退去強制手続の当初の段階から在留特別許可の申請が可能となります。また、より的確に申請を行うことを可能とするため、その拒否・判断における考慮事情を法律上明示することとされています。この点について、我が党からの質疑に対し、法務大臣より、それぞれの考慮事情の評価に関する考え方を、運用上の新たなガイドラインとして策定すること、例えば、日本人の地域社会との関係、本法で家族とともに生活する子どもの利益の保護の必要性などを積極事情とする予定であること。本法案施行前に退去強制例書が発布されたものについて、新たなガイドラインに基づき、職権で在留特別許可の拒否・判断をすること、その際、不法滞在期間が長くなっている点について、特例として消極事情としないことなどの検討方針が示されました。加えて、在留特別許可をしない処分をするときには、留屋した書面をもって通知することとされており、手続保障が確保されたことについても高く評価するものです。以上のような観点から、本法案は、保護すべきものを確実に保護するという理念の具現化を大きく進めるものになったと考えます。賛成理由の第2は、相関規避・長期収容問題への対応です。3年以上にも及ぶ新型コロナウイルス感染症が感染法上の2類から5類に引き下げられ、水際対策も先月解除されました。今後、海外からのインバウンドの回復、そして外国人材の受入等も本格化され、ますます日本に入国・滞在する外国人の増加が予想されます。それと同時に、不法残留、相関規避の増加も懸念され、現行入管法下で生じている相関規避・長期収容問題は早期に解決すべき喫緊の課題であります。現行法では、難民認定手続き中の外国人は、申請の回数や理由を問わず相関が停止され、日本に留まることができます。一部の外国人はこれに着目し、難民認定申請を繰り返すことで相関を回避し、その結果、収容施設における長期収容の問題が生じてまいりました。と同時に、難民に該当しない多くの外国人が難民認定申請を繰り返すことで、入管の難民認定業務が圧迫され、真に難民として保護すべき方の審査に遅れが生じ、その迅速な救済に支障が出ていたこと、そして難民認定申請者の多くは、観光、留学、技能実習などの正規の在留資格で入ってきた後に、本来の目的から外れた段階で難民認定申請をするケースなども多く見られ、難民申請の御要覧用が指摘されてきました。こうしたことを踏まえ、本改正では認定すべき相当の資料が提出されなければ、3回目以降の難民等認定申請者や3年以上の実刑全過者等について、相関停止控の例外とすることとしています。長期収容による様々な弊害や、薬物事犯、窃盗、障害、性犯罪など、全家を有する仮方面された外国人の逃亡事案などの現実を踏まえると妥当な措置であると考えます。また、被収容者の人権上の配慮からも、全権収容主義が改められ、収容に代わる管理措置が創設されるとともに、収容施設における常勤医師の確保のための措置、健康上の理由に基づく仮方面請求については、医師の意見を聞くなどして、被収容者の健康状態に十分配慮して判断を行うべきことを定めた規定の整備など、被収容者への健康上、人道上の配慮もよく、より適切なものになっていると考えます。以上、現行法の課題を一体的に解決しようとする本法案に対する賛成理由を述べてまいりましたが、最後に、保護すべきものを確実に保護するという理念が従前に発揮されるよう、豊かな人権感覚を備えた一層適切な運用がなされることを切に願うところです。公明党はこれからも日本人と外国人が安全安心に暮らせる共生社会の実現へ、全力を尽くしていくことをお誓いし、私の賛成討論といたします。御清聴ありがとうございました。

1:06:54

これにて討論は終局いたしました。採決いたします。本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。(おー、賛成だー!)起立多数よって本案は委員長報告のとおり修正議決いたしました。

1:07:31

この際、内閣提出刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案について趣旨の説明を求めます。

1:07:44

法務大臣 斉藤 謙君。

1:07:59

刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。性犯罪は被害者の尊厳を一時的侵害し、その心身に長年にわたり重大な苦痛を与え続ける悪質重大な犯罪であり、厳正に対処することが必要です。平成29年には刑法の一部を改正する法律により、性犯罪の構成要件を見直すなどの改正が行われましたが、同法の附則において、性犯罪における被害の実情や改正後の規定の施行状況等を勘案し、性犯罪に係る事案の実態に即した対処を行うための施策のあり方について検討を加えることとされており、性犯罪について被害の実情や事案の実態に即した規定とすることが求められています。そこでこの法律案は、近年における性犯罪をめぐる状況に鑑み、この種の犯罪に適切に対処できるようにするため、刑法及び刑事訴訟法を改正し、所要の法整備を行おうとするものであります。この法律案の要件を申し上げます。第一は、性犯罪の罰則規定が安定的に運用されることに資するため、強制壊設罪及び準強制壊設罪、並びに強制性行当罪及び準強制性行当罪をそれぞれ統合した上で、同意しない意思の形成、表明、全うが困難な状態での壊設な行為、または性行等であることを中核とする要件に整理し、不同意壊設罪及び不同意性行当罪とするものであります。第二は、若年者の性被害の実情に鑑み、現行法上13歳未満とされている、いわゆる性行同意年齢について16歳未満とした上で、その者が13歳以上であるときは、後遺者が5歳以上年長である場合に処罰することとし、これにより13歳未満の者に対して壊設な行為、または性行等をした者に加えて、13歳以上16歳未満の者に対し、壊設な行為または性行等をした、その者より5歳以上年長の者についても、不同意壊設罪または不同意性行当罪として処罰することとするものであります。第三は、若年者の性被害を未然に防止するため、壊設の目的で16歳未満の者に対し、違白、議刑、利益供与等の手段を用いて面会を要求する行為等を処罰対象とする罪を申せるものであります。

1:10:53

第四は、性犯罪の被害申告の困難性等に鑑み、性犯罪についての高層事項期間を5年延長するとともに、被害者が18歳未満である場合には、その者が18歳に達するまでの期間に相当する期間、さらに高層事項期間を延長するものであります。第五は、被害状況等を繰り返し供述することによる心理的、精神的負担を軽減するため、いわゆる、司法、面接的司法を用いて、被害者から聴取した結果等を記録した録音録画記録媒体について、一定の要件の下、反対尋問の機会を保障した上で、主尋問に変えて証拠とすることができることとするものであります。このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。以上が、刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案の趣旨であります。

1:11:58

ただいまの趣旨の説明に対して、質疑の通告があります。順次、これを許します。

1:12:06

吉田晴美君。

1:12:31

一件民主党、無所属の吉田晴美です。会派を代表しまして、ただいま議題になりました、内閣提出法案、刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案について質問いたします。今回改正される不同意性行動罪が適用されるためには、次の8つの要件のいずれかの該当し、かつ同意しない意思を形成表明、全うすることが困難な状態にあることが必要です。8つの要件とは、1、暴行脅迫、2、心身の障害、3、アルコール薬物の影響、4、睡眠そのほかの意識不明瞭、5、同意しない意思を形成表明、全うするいともの不存在、6、予想と異なる事態との直面に起因する恐怖または驚愕、7、虐待に起因する心理的反応、8、経済的社会的関係上の地位に基づく影響力による不利益の猶予、この4つの要件は、不同意を表明したくてもできなかった、あるいは表明したが全うできなかった場合を多面的にカバーしている点は良いと思います。念のために確認いたしますが、不同意、つまり同意していないを表明した場合は、これらの要件をクリアしてなくても即不同意性行当罪または不同意売接罪に問われるということでよろしいですね。不同意を表明しても罪に問えなかったらこの法律の欠陥です。現実に実の父や母の再婚相手の義理の父、同居する親族などからの性的虐待に苦しんでいる方が大勢います。多くの場合、まさに毎日の生活の現場での被害であり、声も上げられません。勇気を振り絞って被害を訴えた場合であっても信じてもらえない、あなたに隙があった、はっきり拒否したらよかったのになどと心ない言葉に被害者は二重の苦しみにさらされます。性暴力は魂の殺人です。地位関係性を利用した処罰規定に関しては不同意性行動罪の要件の8に、経済的または社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を有料させること、またはそれを有料していることとありますが、有料とは主観によって差が生じる可能性があり、新たな司法判断のばらつきが生まれます。被害の実態を調査し、処罰されるべき加害行為は適切に処罰されるように、改めて地位関係性を利用した処罰規定への見直しを検討すべきと考えますが、政府の見解を伺います。本年3月17日には元自衛官の後乃井理奈さんに強制外設をしたとして、元陸上自衛官3人が在宅寄所されています。また、本年4月にはパラリンピック代表チームのイタリア人コーチが聖火街で解任されています。芸能界の状況も深刻です。4月12日には元ジャニーズジュニアの川上岡本さんが性被害を訴え、日本外国特派員協会にて記者会見をしています。声を上げられない芸能関係者、アスリートの方々も多いのではないでしょうか。民間企業でもその地位を利用した性被害があります。政府、そして民間企業も含め、この認識を社会で共有すべきと考えますが、この法案を通しましただけでは不十分です。地位を利用した外設行為や性行動をすることは許されないというメッセージを社会に届けるべきです。政府はどんな広報手段で、どの程度の予算を割き、どの程度の期間で周知する計画でしょうか。性行動員年齢とは、性行為をするか否か、自ら判断できる加減の年齢です。現行では13歳で、これは明治40年より実に116年変わっていません。今回制で16歳に引き上げられるわけですが、その点は評価いたします。つまり、16歳未満の子供と性行為を行った場合は、同意の有無にかかわらず処罰の対象になると理解しています。しかし、こうはぎれよく言えないわけです。条文には、当該16歳未満の者が13歳以上である場合については、その者が生まれた日より5年以上前の日に生まれた者に限るというカッコつきがされています。この一言で理解できた議員の方がいたら、私びっくりです。なぜ13歳以上16歳未満の性行には、プラス5歳までは例外とするという規定を設けたのですか。例えばなぜ3歳ではなく5歳なのですか。そもそもこのプラス何歳という規定は必要でしょうか。例えばです。13歳の中学1年生と18歳の高校3年生が性行した場合、この18歳の高校3年生は罪になる可能性があります。また15歳の高校1年生と20歳の大学3年生が性行した場合、これも罪になる可能性があります。同意があったとしてもです。例えばなしですが、私の娘が15歳の高校1年生とします。家庭教師の21歳の大学生と性行したことがわかった。私は激怒。娘は同意があったというが許せない。私はこの大学3年生を不動位性行当罪で酷訴して有罪となった場合、この大学生は執行猶予なしで5年以上刑務所に入ることになります。信じられないかもしれないが、これは本当です。今、例に出したようなケースも起こり得る中、こんなことが起こり得る中、こんなにわかりにくい規定をどうやって社会に知らせるのでしょうか。家庭では無理です。小学校、中学校、高校の学校教育の場で正しい性教育とともに教えるべきです。政府の見解を伺います。この法案を通し、性犯罪者を罰して終わりだけではダメです。性犯罪者を厳しく処罰することと合わせ、被害者をしっかり保護し、そして同時に性犯罪者を生まないことが重要なのではないでしょうか。そうであるならば、本改正とセットで、1、対象年齢者への適切な性教育、2、性犯罪者は許さないという社会全体への認知、3、性犯罪者の公正とモニタリングを実行しなくてはなりません。性教育に関して、学習指導要領には、小学5年生の理科では、人の受精に至る過程は取り扱わないものとする。また、中学1年の保健体育科では、妊娠の経過は取り扱わないものとあり、つまり学校教育の中では、妊娠に至る経緯である性交は取り扱わないという方針です。なぜ、ここまで性交を含む性教育を回避するのでしょうか。寝た子を起こすな、ということでしょうか。それはすでに時代遅れです。性教育を否定する旧統一教会の影響があるのではないでしょうか。子どもたちはデジタルネイティブと呼ばれるインターネット世代であり、フェイクを含めすでに情報氾濫の時代に来ています。内閣府男女共同参画局の調査では、若者が性暴力被害に遭った場所として一番多いのが学校で22.5%という結果が出ています。興味や関心が芽生える思春期の子どもたちの現状をしっかり受け止め、この情報をあふれる時代にあるからこそ、今回の法改正で処罰される行為も含めた正確な情報を伝える性教育が求められていると考えますが、政府の見解を伺います。「遠横キッズ」という言葉をご存知でしょうか。新宿歌舞伎町に集まる虐待やいじめなど、生きづらさを感じている子どもたちが全国から集まって過ごしている場所です。大阪南には「グリシタ」と呼ばれる場所があります。東京と大阪だけではありません。日本全国に居場所を求め、愛情を求め、さまよう子どもたちが大勢います。この中には16歳未満の子が含まれます。この苦しい状況につけ込んで、違法薬物や性被害に合わせてしまう大人がいます。生きるために、食べるために、そしてその夜の寝床を求めてパパカツする子もいます。しかし、今回の刑法改正は、性行同意年齢の引上げで、16歳未満の性行等は同意があったとしても処罰をされます。16歳未満のパパカツは違法になります。パパカツなんか本当はしたくない。でも、生きていくために仕方なく売春する子どもたち、自分を消してしまいたいと、ガセ薬など大量に飲むオーバードスも多発しています。こうした東横キッズ、そしてグリシタに集まる子どもたちを支援しているのは、NPOや支援団体です。このような人の全員頼みでは限界があります。政府として予算を付け、実態調査をし、そして支援要員を配置するなどの具体的な対策はあるのでしょうか。また、いわゆるグルーミング剤と呼ばれる、歪折目的で若年者を懐中する行為に関わる罪も新設されました。通常こうした出会いは、歪折目的で相手を探すような出会い系、またはマッチングアプリを使用しています。今回の法改正でこのような事業者は処罰されますか。また、16歳未満の登録者や利用者を出さないために、事業者に利用者の自己申告ではなく、保険証やマイナンバーカードなど公的証明書を利用した本人確認をさせるなどの措置は考えていますか。法務総合研究所研究報告55によると、子どもへの性犯罪の再犯率は85%と非常に高いことが明らかになりました。一人の人が何人もの子どもへ、歪折な行為を繰り返している実態があります。子ども真ん中社会において、子どもの性被害は絶対に見過ごすことができません。子ども家庭庁が、保育士や教員、部活動のコーチ、塾講師など子どもに関わる職に就く者への性犯罪加害履歴がないかどうかをチェックする仕組みである、日本版DBS導入に向けての取組を進めていると報道されていますが、現状はいかがでしょうか。また、障害児が通う特別支援学校や福祉施設などで働く職員にも対処を広げるべきと考えますが、政府の見解を伺います。被害当時のことを思い出すと涙が止まらなくなり、過呼吸になる。鬱病やPTSDに苦しむ被害者の実態があります。自分が40代、50代になってようやくあれは性被害だったと思い出すことも多々あります。本改正では、構想事項の5年延長が提示されていますが、33歳上限は短すぎます。女性の20代、30代は、結婚や妊娠、出産、子育て期にあたり、実際この年齢のときに性被害を訴え、司法手続きをすることは配偶者や未成年の子どものことを考えると非常に困難です。法務省は5年延長の根拠として内閣府調査をもとにしており、相談できた被害者の大部分が5年の間に相談がされているからという説明をしていますが、そもそも相談できなかった方が女性では6割、男性では7割もいます。日本においても性犯罪には断固とした姿勢で臨むということを示すためにも構想事項は撤廃すべきと考えますが、政府の見解を伺います。性被害は魂の殺人と言われます。生涯を通じて被害者の方を苦しめ、その方から笑顔を奪い、人生まで狂わせてしまいます。性被害者に全面的に寄り添い、継続的な精神的サポート体制を構築しなければなりません。この法律を通して終わりにしないでください。犯罪者を罰するだけではなく、国は性犯罪は絶対に断固として許さないというメッセージを広く社会全体にしやしめてください。これは被害者保護の観点からも重要なメッセージであり、そして加害者を出さないための抑止力にもなります。声を上げた女性も、声を飲み込んでいる女性も、そして全ての性被害に苦しんでいる方々、被害者を支援している方々、そして多くの国民が岸田総理の覚悟ある行動を見ています。ご静聴ありがとうございました。

1:27:44

法務大臣 斉藤健君

1:27:56

吉田晴美議員にお答え申し上げます。まず、改正後の不動位外接待、不動位性交等罪の成立要件についてお尋ねがありました。これらの罪が成立するためには、改正後の刑法第176条第1項、177条第1項の各号に掲げる行為自由、またはそれらに類する行為自由により、同意しない意思を形成し、表明し、もしくは全うすることが困難な状態となることが必要です。お尋ねの不動位を表明した場合の意味するところが必ずしも明らかではありませんが、同意しない意思を表明することはできたとしても、各号に掲げる行為自由、またはそれらに類する行為自由に該当した上で、それらにより同意しない意思を全うすることが困難な状態に陥ったと認められるのであれば、これらの罪が成立することになります。次に、地位関係性を利用した性犯罪処罰規定の見直しに関してお尋ねがありました。本法律案においては、例えば、経済的または社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を優遇させることにより、同意しない意思を形成し、表明し、もしくは全うすることが困難な状態にさせて、性的行為をすることを処罰対象としています。他方、この状態に陥っていないのに、一定の地位関係性にある者が性的行為をしただけで処罰対象とするような明確かつ限定的な要件を設けることは困難であると考えられます。そのため、本法律案による改正とは別に、さらに御指摘のような見直しを行うことについては慎重な検討が必要であると考えています。次に、地位関係性を利用した性的行為が許されないというメッセージの周知広報に関してお尋ねがありました。具体的な予算等について、現段階で確たることをお答えすることは困難ですが、法務省としては改正が実現した場合には、改正の趣旨や内容について、関係省庁機関と連携しつつ、適切に周知広報してまいりたいと考えています。次に、いわゆる「生光同位年齢を引き上げる改正における年齢差の要件」についてお尋ねがありました。13歳以上16歳未満の者は、おおむね中学生の年齢層であり、性的行為に関する能力のうち、相手方との関係において、性的行為が事故に及ぼす影響を理解し対処する能力が十分に備っておらず、対等な関係の下でなければ、性的行為について有効に自由な意思決定をする前提となる能力に欠けると考えられることから、対象となる年齢を16歳未満に引き上げることとしています。そして一般に相手方との年齢差が大きくなるほど、両者の社会経験等の差異により、対等な関係でなくなると考えられるところ、性的行為をしたこと自体で性犯罪が成立するものとする規定であることから、刑罰の権欲性の観点から、双方の年齢が要件を満たすだけで例外なく、およそ対等な関係があり得ず、有効に自由な意思決定をすることが困難であると言えるものであることが必要であると考えられます。本法律案においては、そのような観点から心理学的、精神医学的知見も踏まえ、5歳以上年長であることを要件としているものです。次に、改正後の刑法第182条の罪の処罰対象となるかについてお尋ねがありました。同条は、16歳未満の者に対して、威迫するなどして面会を要求する行為等をした場合に成立をするものですが、お尋ねの事業者について、具体的にどのような行為をすることを事業内容とするものと想定しているかが必ずしも明らかではなく、いずれにしても、具体的な事例における犯罪の整備につきましては、捜査機関が収集した証拠関係に基づいて個別に判断されるべき事柄であるため、一概にお答えすることは困難であります。最後に、性犯罪に係る控訴事項を撤廃することについてお尋ねがありました。本法律案においては、性犯罪の一般的な特性に鑑み、控訴事項の対象とした上で、その期間を延長することとしています。他方、現行法上、控訴事項の対象とならない罪は、侵害されると回復の余地のない人の生命という究極の法益が侵害され、かつ、罪の重さを示す法定刑として最も重い死刑が定められている殺人罪等に限られています。性犯罪は、被害者の尊厳を一時的侵害し、その真摯に長年にわたり重大な苦痛を与え続ける悪質な罪ですが、侵害されると回復の余地がない生命を侵害する罪とは異なり、罪の重さを示す法定刑に照らしても、死刑が定められている殺人罪等と同等とまでは言い難いと考えられます。そのため、控訴事項を撤廃することとは致しておりません。

1:33:19

議員 文部科学大臣、長岡慶子君。

1:33:33

(長岡) 吉田晴美議員にお答えいたします。まず、いわゆる性行動員年齢の引上げの周知と性教育についてお尋ねがありました。学校教育においては、児童・生徒の発達段階に応じて、受精・妊娠・性感染症の予防などの身体的側面のみならず、異性の尊重・性情報への適切な対処や行動の選択など、さまざまな観点から性に関する指導を行うこととしております。文部科学省においては、子どもたち自身が性に関して正しく理解し、適切な行動がとれるよう、学習指導要領に基づく着実な指導に取り組んでまいります。また、子どもたちを性犯罪・性暴力の加害者・被害者・傍観者にさせないための命の安全教育を推進しているところです。本改正法案の内容の周知につきましては、法務省と連携し、適切に対応してまいります。次に、正確な情報を伝える性教育についてお尋ねがありました。学校における性に関する指導に当たっては、生徒間で発達の差異が大きく、保護者等の性に対する考え方が多様であることなどから、集団指導と個別指導等を区別して実施しています。こうした中、全ての生徒に共通に指導する内容としては、妊娠の経過は取り扱わないこととしていますが、個々の生徒の状況等に応じ、必要な個別指導が行われることが重要と考えております。また、性犯罪への対応については、文部科学省において、命の安全教育を推進し、性暴力の根底にある誤った認識や行動、性暴力が及ぼす影響などを正しく理解した上で、自分や相手を尊重する態度等を身につけさせることとしております。

1:35:53

国務大臣 谷 光一君

1:36:05

繁華街等に集まる子どもたちへの対策について、ご質問がありました。警察においては、必要な予算を確保し、街頭報道活動等を通じて、少年の被害の原因の究明や犯罪被害等の実態の把握に努めるとともに、少年相談やカウンセリング等のため、専門家を配置するなど、必要な支援を行っているところでございますが、次続き、繁華街等に集まる少年の健全な育成のため、児童相談所やNPO等の関係官としっかり連携して対応するよう、警察を指導してまいります。次に、出会い系サイトなどにおける本人確認について、ご質問がありました。出会い系マッチングアプリなどの名称にかかわらず、インターネット一斉紹介事業者は、出会い系サイト規制法により連絡先の情報等を提供する場合には、公的証明書の提示等によって、利用者が18歳未満でないことを必ず確認することが義務づけられています。引き続き、法を直接に施行するよう、警察を指導してまいります。

1:37:48

佐藤国務大臣小倉正信君

1:37:58

【小倉】【小倉】【小倉】【小倉】については子ども家庭帳の専門 チームにおいてその導入に向けた検討を進めているところです 具体的には職業選択の自由やプライバシー権との関係を含む法的論点の整理 や証明のための具体的な手続やシステムの在り方等について検討 を進めているところであり現時点で導入時期が定まっているもの ではありませんができるだけ速やかに導入できるようしっかり と取り組んでまいります また対象職種の範囲については今後法的論点 の整理等と併せて検討を進めてまいります本村信子君 私は日本共産党を代表して性犯罪に関わる刑法及び刑事訴訟法の 改定案について質問をいたします同意のない性的行為について暴行 脅迫要件が立証の壁となり性犯罪の成立が困難であることが長年 の課題でした2019年3月名古屋地方裁判所岡崎支部の判決は実の父親 による性行に娘が不同意だったことを認定する一方公居不納ではなかった と父親を無罪にしましたこの月に相次いだ4件の無罪判決 が衝撃を広げ性暴力根絶と同意のない性的行為の処罰を求める フラワーデモが広がりました被害当事者が検討会法制審議会の部会 に入り今回の法案で不同意性行等罪が明記されることとなりました 問題はこの法案で同意のない性行等が適切に処罰されるかという 点ですそのためには何を同意とするのか を明確にする必要があります検討会の中では同意についての以下の ような指摘がありました年齢成熟度発達度役割経験に基づいて何 がなされているか理解していること性行為をした場合に起こりうる 結果と性行為を行わないという別の選択肢もあるというそれぞれ 承知していること性行為に賛成する意思と反対する意思の両方 の選択肢が平等に尊重されているという前提があること意思決定 が自発的になされることなど同意とはこうした条件を満たすものである べきです法案は真真の障害があることを同意しない意思を形成表明 全うすることが困難な状態に含めていますしかし障害がある人 は特性に応じて自らの意思を示しています障害があることをもって 意思の形成が困難とすることは侮辱的との声があります障害がある 人の意思形成を考慮した規定に改めるべきですさらに教師と生徒 施設職員と利用者など対等性のない関係は地位関係性として看護者 性交当罪と同等の犯罪留刑として処罰規定を創設するべきです 今回の改定に当たり保護法益を性的自由に留めず個人の尊厳心身 の完全性人格そのものを脅かす性的暴行からの保護と抜本的に 改めるべきです本法案は現行法の控訴事項を五年延長するなど を規定していますその根拠となった内閣府の調査では相談に五年以上 かかったが約一割そもそも相談もできなかったは女性では六割 男性では七割もあるにもかかわらずなぜ五年としたのですかなぜ 相談できなかったケースを切り捨てたのですか性暴力被害者支援 者団体スプリングの皆様の二〇二〇年被害実態調査では挿入を 伴う性被害を認識するまで二十六年以上かかったは三十五件三十 一年以上かかったは十九件ありましたまた長期にわたって被害の記憶 を喪失した被害当事者もいますなぜ幼少期から性虐待を受けて きた被害当事者の方々の実態調査をしてこなかったのですか控訴 事項の撤廃あるいは事項停止の大幅延長をするべきです法案は 一定の事件の被害者の主尋問に変えて一定の録音録画記録媒体 の証拠能力を伝聞法則の例外として規定しています刑事訴訟法における 証拠は事実認定者が法廷において供述者から直接供述を聞き反対 尋問による検証を経るのが基本であり原則として広範外供述が 証拠能力を持つことはありませんしたがってその適用範囲は本来 限定的でなければなりませんなぜ聴取対象を子どもや障害者性犯罪 被害者に限定しないのですか文号上あらゆる犯罪類型における あらゆる関係者に適用することが可能となっています伝聞例外を 拡大するものではないですかさらに検察官警察官など中立性のない 捜査機関が聴取者になることが想定されています冤罪の危険性 がないと言えるのですか聴取主体は中立的な司法面接の専門家に 限定するべきです以上申し述べ

1:43:41

質問と終わらせていただきます 法務大臣齋藤健君

1:44:10

今から信子議員にお答え申し上げます まず同意のない性的行為の処罰についてお尋ねがありました本 法律案は現行刑法の強制性行動罪や準強制性行動罪などについて より明確で判断のばらつきが生じない規定とするため同意しない意思 を形成し表明しもしくは全うすることが困難な状態という文を用 いて統一的に整理をしその状態の原因となり得る行為や自由を 具体的に列挙することとするものでありますこれにより現行法の下でも本来 なら処罰されるべき同意していない性的行為がより的確に処罰される ようになると考えています次に性的行為の同意に関してお 尋ねがありました性犯罪の本質は自由な意思決定が困難な状態 で行われる性的行為を処罰することにあると考えられます そこで 本法律案においては性的行為に関する自由な意思決定の前提となる能力 具体的には行為の性的意味を認識する能力や相手方との関係において 性的行為が事故に及ぼす影響を理解し対処する能力が十分備わ っているとは言えない年齢としていわゆる性行動員年齢を十三歳 未満から十六歳未満に引き上げ性犯罪の本質的な要素を同意しない 意思を形成し表明しもしくは全うすることが困難な状態という文言 を用いて統一的な要件とすることとしておりこれにより本来処罰 されるべき同意していない性的行為を的確に処罰し得ると考えて います次に障害を有する方の意思形成 を考慮した規定に改めるべきではないかとのお尋ねがありました 改正 後の刑法第百七十六条第一項において各号に掲げる行為自由 は同意しない意思を形成し表明しもしくは全うすることが困難な 状態かどうかの判断を容易かつ安定的に行え得るようにするため そのような状態の原因となり得る行為自由を列挙したものであり それらに該当することをもって同意しない意思の形成等が困難な 状態であるとする趣旨ではありません第二号の心身の障害があること という要件についてもこれに該当するだけではなくそれが原因となって 同意しない意思を形成し表明しもしくは全うすることが困難な 状態という要件に該当することが犯罪の成立には必要なのであり ご指摘は当たらないと考えています次に地位関係性を利用した性犯罪 の処罰規定に関してお尋ねありました本法律案においては例えば経済 的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益 を有料とさせることにより同意しない意思を形成し表明しもしくは 全うすることが困難な状態にさせて性行為をすることを処罰対象として います他方この状態に陥っていないのに 一定の地位関係性にある者が性的行為をしただけで処罰対象とする ような明確かつ限定的な要件を設けることは困難であると考え られていますそのため本法律案においてはただいま 答弁した処別規定とは別に露出的なような規定を設けることとは いたしておりません次に性犯罪の保護法益を改める ことに関してお尋ねがありました強制性行当罪などの性犯罪の保護 法益については一般に性的自由または性的事故決定権と介されて おり改正後の不同意外接罪不同意性行当罪についても同様と考えて います御指摘のように性犯罪の保護法 益を個人の尊厳や心身の完全性などと捉えることについてはそれ らの内容が明らかでなくまたそれらを侵害するのは性犯罪に限られ ず他の犯罪においても侵害し得ることから慎重な検討が必要である と考えています次に性犯罪に係る構想事項機関 を延長する機関についてお尋ねがありました 本法律案においては性犯罪について一般にその性質上被害申告が困難 であり累計的に被害が潜在化しやすいことを踏まえ構想事項機関 を延長することとしていますそして延長する機関については 一般的累計的に被害にあってからどれだけの期間が経てば被害を 外部に表出できるようになるかを可能な限り実証的な根拠に基 づいて定めるという観点から内閣府の調査において無理やりに成功 等をされたことがあり被害を誰かに相談した方のうち被害にあって から相談するまでにかかった期間が五年以内であった方が大半であった ことを踏まえ五年としています次に性犯罪に係る構想事項機関 の延長に関する実情調査についてお尋ねがありました 本法律案においては先ほど答弁したように内閣府が実施した調査 の結果を踏まえて構想事項機関を延長することとしていますが この調査の回答者には被害にあった当時に若年であった方も含む者 と承知していますまた法律案の作成に先立って行 われた性犯罪に関する刑事法検討会や法制審議会の部会においては 幼少期における性的虐待の実用について知見を有する有識者が 委員として参画したほか若年時に被害にあった性犯罪の被害当事者 の方や性犯罪被害者に関する知見を有する専門家等からヒアリング を実施したものと承知しています本法律案はそれらを通じて得られた 知見を十分に踏まえつつ立案したものであります 次に性犯罪に係る構想事項を撤廃し又は構想事項機関を大幅に延長 することについてお尋ねがありました現行法上構想事項の対象とならない 罪は侵害されると回復の余地のない人の生命という究極の法益が侵害 されかつ罪の重さを示す法定刑として最も重い死刑が定められている 殺人罪等に限られています性犯罪は被害者の尊厳を一律しく 侵害しその真摯に長年にわたり重大な苦痛を与え続ける悪質な 罪ですが侵害されると回復の余地がない生命を侵害する罪とは異なり 罪の重さを示す法定刑に照らしても死刑が定められている殺人罪 等と同等とまでは言い難いことから性犯罪に係る構想事項を撤廃 することは困難であると考えていますまた性犯罪に係る構想事項期間 をどの程度延長するかについては先ほど申し上げたとおり実証 的な根拠に基づいて御念頭しているものであり現時点においてこれを 超える期間延長を相当することの実証的な根拠が示されている とは言い難いことからお尋ねのように大幅に延長することは困難 であると考えています次に改正後の刑事訴訟法第321条 の3の要件に関してお尋ねありましたいわゆる伝聞証拠には原則として 証拠能力が認められないこととされておりその理由については 一般に伝聞証拠が供述内容の真実性を吟味確保するための要素を 書くことにあるとされていますが現行の刑事訴訟法においても 証拠としての必要性と信用性の状況的保障の強弱の兼ね合いにより 伝聞例外として証拠能力を認める要件が定められています 改正後の 刑事訴訟法第321条の3において性犯罪の被害者等の供述である という証拠としての必要性に関する要件と司法面接的手法の中核的な 要素である所定の措置が特に捉えたこと聴取に至るまでの状況 その他の事情を考慮し相当と認められること聴取の全過程を録音 録画すること訴訟関係人に証人尋問の機会を与えることという 信用性の状況的保障に関する要件を定めることとしておりこれら の要件の兼ね合いにより証拠能力を認める要件として十分なもの になっていると考えています次に改正後の刑事訴訟法第321条 の3第1項の対象者の範囲についてお尋ねがありました同条は聴取 を受けた者がさらに広範規律において供述する場合に生じる 心理的精神的負担の軽減を図るためいわゆる司法面接的手法による 聴取の結果を記録した録音録画記録媒体を広範に検出するための 新たな伝聞例外を設けるものですそしてこのような負担軽減の必要性 がありかつ司法面接的手法を用いることにより信用性が担保される のは性犯罪の被害者に限られるものではないと考えられますその ため対象者の範囲については性犯罪の被害者に限らずさらに 広範準備又は広範規律において供述するときは精神の平穏を一時 縮外するおそれがあると認められるものも対象とすることが必要かつ 相当でありこれによって伝聞例外を不当に拡大するとの御指摘は 当たらないと考えています最後に改正法の刑事訴訟法第321 条の3第1項の聴取主体についてお尋ねがありました司法面接的 手法による聴取の結果を記録した録音録画記録媒体の証拠能力の 要件としては聴取主体が誰であれ司法面接的手法において求められている 措置が取られたことこそが重要でありかつそれで足りると考え られますその上でお尋ねの冤罪の危険性 の意味するところが必ずしも明らかではありませんがその趣旨 が捜査機関は中立でないため誘導的になりがちであるということで あれば供述の内容に不当な影響を与えないようにするために必要な 措置が取られたかどうかは録音録画記録媒体を確認することによって 判別可能であると考えられますそのため御指摘のように聴取主体 を限定することは必要でなくかつ相当でもないと考えています

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これにて質疑は終了いたしました 本日はこれにて散会いたしますご視聴ありがとうございました!

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