PolityLink

このサイトについて

衆議院 憲法審査会

2023年04月13日(木)

1h38m

【公式サイト】

https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=54523

【発言者】

森英介(憲法審査会会長)

新藤義孝(自由民主党・無所属の会)

中川正春(立憲民主党・無所属)

岩谷良平(日本維新の会)

浜地雅一(公明党)

玉木雄一郎(国民民主党・無所属クラブ)

赤嶺政賢(日本共産党)

北神圭朗(有志の会)

森英介(憲法審査会会長)

越智隆雄(自由民主党・無所属の会)

谷田川元(立憲民主党・無所属)

小野泰輔(日本維新の会)

北側一雄(公明党)

吉田宣弘(公明党)

熊田裕通(自由民主党・無所属の会)

大島敦(立憲民主党・無所属)

17:54

ご視聴ありがとうございました

25:35

これより会議を開きます。日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する件について調査を進めます。本日は、日本国憲法及び憲法改正国民投票法の改正をめぐる諸問題について、討議を行います。この討議につきましては、幹事会の協議に基づき、まず各会派1名ずつ、大会派中に発言していただき、その後各委員が自由に発言を行うことといたします。それではまず、各会派1名ずつによる発言に入ります。発言時間は7分以内といたします。発言時間の経過につきましては、おおむね7分経過時にブザーを鳴らしてお知らせいたします。発言は、自席から着席のままで結構でございます。発言の申出がありますので、順次これを許します。進藤義孝君。はい、会長。自民党の進藤義孝です。本日は、先週の審査会で提起いたしました、憲法9条に関する論点につきまして、さらに意見を申し上げたいと思います。私たちの9条改正に関する考え方は、日本国憲法の三大原理の一つである、平和主義を堅持し、9条1項2項は変えずに、9条の2として、全項の規定は、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置を取ることを妨げず、そのための実力組織として自衛隊を保持すると、この旨の規定を設けようとするものであります。国民の生命と財産、領土や主権を守り抜くことは、国家最大の責務であり、いずれの国も、その固有の権能として自衛権を保持していることは言うまでもありません。日本国憲法における安全保障に関する条項は、9条のみであり、この条項をもって、我が国は国家の自衛権に基づく戦死防衛を謳っているとされています。しかし、現行の9条をもってして、国防規定していると言えるのでしょうか。現行の9条は、1項で戦争放棄、2項で戦力保持と、公選権否認を定めておりますが、これは平和主義と自衛権行使の在り方に関する規定であり、国防規定そのものではありません。本来であれば、まず国防規定と国防の担い手である実力組織についての規定があり、その上で、現行9条1項2項のような平和主義と自衛権行使の在り方に関する規定を置くのが、憲法として本来の姿だと思います。現行憲法には、平和主義の規定はあっても、主権国家が有する固有の自然権である自衛権に基づく国防に関する規定がないままとなっているわけです。これは、憲法がGHQの占領下という得意な状況で制定されたからであり、安全保障に関する規定である9条には、その土台となるはずの国防規定が欠落したままとなっているわけであります。占領下において制定された憲法が不自然な状態であることは、当時すでにGHQの上位機関である極東委員会も認識をしていた節がございます。極東委員会はGHQを通じ、日本政府に対し、憲法を施行後1年以上2年以内に改正の要否を再検討すること、すなわち日本国憲法が日本国民の自由意思を表明したものであることを確認するための国民投票を行ってはどうか、との意思を示しているわけであります。結果として、これまで国民投票は実施されていませんが、日本国民の憲法に関する意思表明が必要であるという認識は、当時のGHQの担当者の証言からも明らかになっております。実際に日本国憲法の起草に携わったGHQスタッフのミルトン・エスマン氏は、日本国憲法は外国人が作ったもので、日本国民が受け入れてくれるとは思えず、占領が終わったら残らないだろうと思った、と述べています。また、リチャード・プール氏も、日本国憲法が全く修正を加えることなく、50年続いたことに驚いている。日本の皆さんありがとう、と述べているわけであります。これは、1997年に、憲法調査委員会設置推進議員例明が県政記念館で開催した、憲法施行50年を記念したフォーラムでの発言であり、亡き中山太郎先生と共に、私もチャーターメンバーとしてこの運営には関わっておりました。この発言を、当時、驚きと共に鮮明に覚えているわけであります。25年前の日本の国会においては、憲法改正の議論を行う場すらなく、憲法改正について発言することすら、多分視されるような状況だったからであります。このように振り返ると、私たち自民党が提案している国防規定と自衛隊を明記する救助改正の叩き台素案は、まさしく、占領下で制定された憲法の欠落を補うものであることがお分かりいただけると思います。叩き台素案においては、現行法の自衛隊の法的位置付けや、必要最小限度の自衛権行使の範囲について、これまでの解釈に変更を加えるものではなく、現行の9条1項2項と、新たに追加する9条の2は、矛盾しない位置付けとなっており、9条の例外を設けるものではありません。いかなる場合においても、国民の生命と財産、領土や主権を守り抜くという国家最大の任務について、国防規定として憲法に規定するとともに、この国防を担う実力組織として自衛隊を憲法に明記することは、国家の基本法である憲法を頂点とした法体系を完成させることを意味し、防衛政策の内容や性質に変更をもたらすものではないわけです。以上の憲法9条に関する基本的な考え方について、これまでいくつかの御意見をいただいておりますので、これに対する私たちの考え方を申し上げます。まず一点目でございます。現在の9条では、激犬する安全保障環境に対応することが難しいため、戦力不保持、公選権否認を定める9条2項を削除して、我が国もフルスペックの個別的集団的自衛権を行使できるようにすべきではないか、との御意見をいただくことがございます。憲法9条改正に当たっての大前提となるのは、日本国憲法の三大原理の一つである平和主義の原理を今後もしっかりと受け継いでいくことであり、2項削除論について国民の議論は、現時点では深まっているとは考えておりません。2点目として、現在の9条解釈から導かれる必要最小限度は、曖昧ではないか、との意見もあります。そもそも安全保障における必要最小限度の概念は、相対的なものであって、国際情勢や侵害の内容や程度によって対応していくものであります。その具体的内容や対処については、平和安全法制や防衛三文書などの関連政策や防衛予算に関する国会論議を通じ、整理されるものと考えております。3点目は、叩き台素案は必要な自衛の措置を取ることを妨げず、としていますが、妨げずでは9条2項の例外規定と位置づけられることになり、フルスペックの個別的集団的自衛権の行使まで可能となるのではないか、という意見であります。私たちの叩き台素案に言う妨げずは、例外規定ではなく、あくまで9条2項の範囲内にあることを確認する規定であり、この表現は一般的に法令で用いられているものであります。最後に叩き台素案の内容では、自衛隊が国会や内閣、裁判所と並ぶ憲法機関となり、通常の行政各部である防衛省の上位機関となるのではないか、との意見もいただいております。しかし、防衛省と自衛隊は現行法において表裏一体の行政組織であり、防衛省は組織の管理運営を行い、自衛隊は実力行使を担う機関と位置づけられております。自衛隊を憲法に明記するのは、国防という究極の実力行使を担うことに着目したものであって、両者が表裏一体の行政組織であるという性格に変更が加えられるものではありません。このことは、叩き台素案において、法律の定めるところにより自衛隊を保持する、との文言からも明らかになっております。以上が私たちの憲法9条改正に関する叩き台素案の内容と、基本的な考え方の整理であります。今回私が触れた論点につきまして、次回以降、各会派の委員なりの御意見をお聞かせいただき、さらに作業を深めていきたいと願っております。今朝の幹事会におきまして、来週の定例日にも審査会を開催し、この議論を継続することを提案いたしました。今後も憲法審査会が安定的に開催され、充実し、かつ深い議論が行われるよう、委員各位の御理解と御協力をお願いして、私の発言といたします。

33:58

次に中川雅春君。

34:01

立憲民主党の中川雅春です。まず、国民投票法について、ちょっと整理をしていきたいというふうに思います。国民投票法が制定された2007年頃は、現状のようにインターネット利用が、情報環境にこれほど大きな変革をもたらすという想定はなかったと思われます。憲法改正国民投票法運動は、原則自由とされて、インターネットを利用した憲法改正国民投票運動を規制するための国民投票法の規定は設けられなかったと認識をしています。しかし、この間に憲法審査会では、情報化社会の進展と、それから諸外国の情勢を認識をしていく中で、2021年の国民投票法の改正の際に、放送広告やインターネット広告について、付属第4条の検討条項を加えて、これをさらに内容を精査しながら、この観点を組み込んでいかなければならないということにいたしました。付属第4条に掲げられたのは、1つ目の投票環境整備のために必要な事項と、2つ目の国民投票の公平及び公正を確保するために必要な事項、これに対立をされます。1つ目の投票環境整備については、2022年4月に衆議院に提出された国民投票法改正案の審議が継続中であり、2つ目の公平・公正の確保については、今まさにこの憲法審査会で議論して結論を出していくべきものであります。その例として、付属第4条では、まず1、憲法改正国民投票運動または、憲法改正案に対する賛否の意見表明のためのインターネット等を利用する方法による有料広告の制限、その2として、憲法改正国民投票に関するインターネット等の適正な利用の確保を図るための方策というのが挙げられております。私たち立憲民主党は、既にこの分野を含めた改正案を準備していますが、この出発点を踏まえて、ここでは特にインターネット広告についてその論点を整理し、規制の要否についてこの審査会で順序立てて結論を見出していくことを改めて提案をしたいというふうに思います。第一には、新たな情報環境に対応するためには、放送広告とは別の観点から効果的なインターネット広告規制を設けていくことが必要だという認識を共有すること。さらに、インターネット広告規制の目的が、透明性の確保、公平公正の確保、インターネット上の情報操作対策の3つであるとすれば、この目的を達成するために、どこまで個人の表現の自由にいらね、どこから規制を設ける必要があるのか、これについて、最近国立国会図書館から非常に参考になる海外事例を整理した報告書が出てまいりました。国によって規制の在り方はそれぞれですが、特にEUについては、現在インターネット広告規制の規則案の審議の真っ只中だと報告されておりまして、私たちも同時、進行的に議論を進めれば非常に効果的だというふうに考えております。インターネット広告規制の入り口の議論として、この国立国会図書館で海外事例を理解するために整理された論点は、私たちの議論の進捗に大きく役立つと判断して、ここに示してみたいと思います。まず第一に、透明性の確保に係る情報のインターネット広告への表示義務、それから第二に、政治広告に係るオンラインアーカイブの設置等の義務、それから支出規制、そして外国人等に対する規制、偽情報や誤情報等の拡散規制、そしてターゲティング及び増幅の技術の使用規制、インターネットを用いた商業広告の利用の規制等であります。ここで改めて国立国会図書館に審査会での報告を求めるように、幹事会で取り上げていただくようにお願いを提案していきたいと思います。それから海外の情勢報告を見ていると、こうした論点は、今の私たちの議論の対象になっている憲法改正のための国民投票に限らず、一般の国民投票や選挙そのものを対象にした規制となっていることに、今更ながら日本国内の議論の遅れを感じざるを得ません。大阪などで実施された住民投票の場面も含めて、現状業界によるガイドラインによる規制で運用されていると理解をしています。上記の海外事例に対して、日本の業界のガイドラインがどれほどの位置づけになっているのか、こんなこともぜひ専門家を昨今に承知して明らかにしていくべきだというふうに思っています。令和4年に提出された投票環境整備に関する国民投票法、成案だけでなくて、こうした論点の整理をした上で、具体的にどのような規制をかけていくか、各党の合意をつくることが必要であります。もう少し具体的な論点を審査会で固めていった段階で、幹事会での改正案作りを承認をしていただいて、具体的な国民投票法改正の案のたたき台を幹事会の場で合意形成してつくっていくということを提案をしていきたいというふうに思います。次に安全保障であります。先週、新度筆頭から憲法9条への自衛隊免許が提案されました。これについての私たちの考え方を述べます。結論から言えば、自衛隊の免許は必要ないのではないかということであります。現状で自衛隊は合憲、またその役割と必要性については、国民に十分に理解されていると認識をしているからであります。9条で議論されるべき論点はここにあるのではないというふうに思います。私たちにとって現在最重要だと思われる論点は、想定される自衛隊の運用が従来から大切にしてきた9条の憲法解釈である、選手防衛、必要最小限度の自衛力、集団的自衛権の禁止という規範をなし崩し的に超えてきているという事実であります。私たちはこれまでの規範を大切にして、日米安保も含め、現実の安保政策をこの範疇に収まるべきだと言ってまいりました。これは国民のコンセンサスでもあると思います。私たちの推測では、政府・自民党は安全保障の見直しに係る憲法問題では、これまでの憲法解釈を政府の安保政策の見直しに合わせる形で解釈変更していくか、あるいはまたは、自民党憲法草案にあるように、憲法9条そのものを書き換えることを考えているとしか思えないのであります。私たちはこれには強く反対をしていきたいと思います。その上で、今、進めなければならない議論があるとすれば、現実の安保三文書や日米ガイドラインの中でも、敵基地攻撃能力の保持や43兆円の膨大な予算の積み増しなどが、憲法という枠組みの中でどのように位置づけられるのか、はっきりさせていくことであります。特に第三者のここでも意見を聞いていくということから始めることが大切だと思いまして、改めてここの分野についても、参考人の承知を求めていきます。私の議論は以上であります。ありがとうございました。

42:03

次に岩谷良平君。

42:09

日本維新の会の岩谷良平です。本日は、憲法9条、とりわけ自衛隊の存在の合憲性に関わる憲法改正について、日本維新の会の現時点でのお考え方を述べます。その前に、先週沖縄県宮古島付近で行方不明になった陸上自衛隊のヘルコプターに搭乗されていた10名の皆様が、一刻も早く発見されますことをお祈りいたします。また、本日午前7時半前に、北朝鮮から弾道ミサイルの可能性のあるものが発射されたとの発表がありました。断固として抗議いたします。そして、抗議するだけではなく、この間議論が重ねられてきた有事に備えた緊急事態状況を憲法に設けることや、これから申し上げる憲法9条の改正など、国及び国民の安全を守るため、いつまでも議論議論と言わずに早期に結論を出して前に進めていくことが、憲法審査会の委員とある我々の使命ではないでしょうか。さて、このように我が国を取り巻く安全保障環境が深刻化する中で、自衛隊を廃止することが非現実的であることは論を待ちません。一方で、自衛隊の存在が憲法上認められるかについて、自衛のための必要最小限度の実力は、憲法で保持することを禁じられている戦力に当たらないので冒険であるとの政府解釈には批判も多く、憲法学者の間では、現行憲法の下では自衛隊は違憲とする考えが通設的な地位を占めています。この現状は、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つ根幹をなす自衛隊が解釈によって存在していることにより、違憲の可能性が指摘され続けることになり、立憲主義の観点からは大きな問題です。よって、現実的に必要な存在である実力組織である自衛隊を苦しい解釈によるのではなく、憲法に明確に位置づけて、より明らかに合憲の存在とすべきです。そのため、日本維新の会は、現在の9条1項2項をそのまま維持した上で、憲法に自衛隊を明記するために、新たに設ける9条の2で、全条の範囲内で法律の定めるところにより、行政各部の一として、自衛のための実力組織としての自衛隊を保持すると規定すべきと考えます。9条の2を設けて自衛隊を憲法に位置づけ、自衛隊権論を解消すべきとの趣旨は、自民党はも同様だと理解しています。しかし、その際、留意すべきポイントがいくつかありますので、配付した資料に基づいてご説明いたします。まずポイントの一つ目は、新設する9条の2が、9条の枠内であることの明確化です。すなわち、9条の2が、現行9条の規範に影響を与えないようにするということです。この点、自民党案では同様の考え方の下、妨げずという文言を用いていますが、妨げずには確認規定の意味のほかに、例外規定の意味を持つときがあるため、9条に穴を開けるつもりかと疑念を抱かれることになりかねません。そこで、我々の案では、全条、すなわち9条の範囲内でという表現を用いることを提案しています。そうすれば、新設する9条の2が、どのような規定であれ、現行9条の枠を飛び出ることはありえなくなり、現行9条の重要規範である、必要最小限度や選手防衛が疑念を持たれることなく、より明確に維持されることになります。なお、選手防衛や必要最小限度の議案については、昨年12月に岸田総理に提出した日本維新の会の国家安全保障戦略等の改定に対する提言書でお示ししたとおり、選手防衛とは、国土や国民の生命に被害が出た後のみ反撃が可能となることを意味するものではなく、他国の侵略を未然に防ぐに足る十分な抑止力、すなわち我が党が掲げる積極防衛能力の保持は、選手防衛の理念に合致すること、および必要最小限度の実力とは、その時々の国際情勢や相手国の状況、およびそれらへの対処の選択肢等に応じて変化するものであることに留意する必要があります。次にポイントの2つ目は、自衛隊の保持と任務の明確化です。自衛隊を憲法に位置づけるにあたっては、それが何を任務とする、どのような組織なのかを書く必要があります。この点、自民党案では、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つための実力組織とされていますが、簡潔な記述を基調とする我が国の憲法においては、他の規定とのバランスからもシンプルに、自衛のための実力組織と書くだけでよいと考えます。すなわち、自衛隊という実力組織の任務が、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つこと、つまり国防であることを示すには、単に自衛のためと書くだけで必要かつ十分です。次にポイントの三つ目は、自衛隊が行政機関であることの明確化です。自衛隊を憲法に明記することで、自衛隊が国会内閣裁判所や会計検査院と同じような憲法上の機関となりますが、それに加えて防衛署と異なる位置づけの機関になったのかとの疑問が出てきます。そこで、自衛隊と防衛署との関係を明確に整理しておく必要がありますが、この点については、行政各部の一つとしてと書けばよいと考えます。行政各部という表現は、現行憲法72条に、内閣総理大臣は行政各部を指揮監督するという形で用いられており、行政各部の一つと書くことによって、自衛隊が各行政機関と同格であることが明確となり、防衛署との関係を含めて、現在の位置づけから変わらないことが明確になります。この視点は、自民党の条文イメージにはなく、我が党の独自の緻密な条文作成のポイントでもあります。ポイントの四つ目は、シビリアンコントロールの明確化です。自衛隊は武力を行使する究極の実力組織であることから、民主的統制に伏せ占めることを憲法上明確にすることも重要なことです。そこで維新の案では、法律の定めるところにより、と書いています。これにより、具体的には、自衛隊法や自体対処法などで規定することになり、既に現行法に規定があるとおり、1、内閣総理大臣を最高式監督者とする行政府内の統制と、2、国会承認報告等による立法府の統制の両方を機能させることが明確になると考えます。なお、この点について、自民党案は、内閣総理大臣を最高の式監督者とする、や、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する、とされており、行政府と立法の両方の統制を図る点で、同様の趣旨の規定になっていると理解しております。以上のような我々の案は、現行の政府解釈を前提に、必要最小限の改正によって、自衛隊の合憲性に対する疑義の解消を図るものであり、多くの国民の皆様にも受け入れていただけるものではないかと考えています。なお、我々維新の会が提案しているように、憲法を改正して、憲法裁判所が設置されれば、現行の憲法の下での自衛隊の合憲性に関して、抽象的違憲審査が行われることになると想定されます。そして、合憲と判断されれば、違憲性の疑義は解消されますし、仮に違憲と判断されれば、現実的な判断として、憲法9条を改正し、自衛隊を合憲化する動きが一気に進むものと考えられます。すなわち、憲法裁判所は、いわゆる裁判の政治家や、政治の裁判家を引き起こすのではないかとのご意見をいただいておりますが、このように、憲法裁判所が設置されれば、裁判が政治を動かす、あるいは、政治が裁判を動かす、ダイナミックで動的な権力分立となり、それは望ましいことであるとも考えられることを付言いたしまして、私の発言を終わります。ありがとうございました。

49:17

次に、濵地雅一君。

49:19

公明党の濵地雅一です。本日は、反撃能力と選手防衛、また、自衛隊の憲法上の位置づけについて、試験を述べたいと思います。まず、反撃能力と選手防衛については、私も参加しました、安保三文書の与党ワーキングチームでの議論も紹介しつつ、見解を述べたいと思います。今日は、1枚ペーパーをお配りしております。選手防衛とは、言うまでもなくお配りしました、この図の下の方の3つのパーツからなっておりますけれども、まず、このワーキングチームでは、先制攻撃が許されないという、選手防衛の1つ目のパーツ、これを端的に表すものとして、名称を反撃。あくまで、相手側との武力攻撃が発生してからのカウンターであることを意識をしまして、このような名称を定義といたしました。英語で読みますと、カウンターケーパービリティーズというふうに表現をされます。また、この反撃の定義の中で、我が国に対する武力攻撃が発生し、としたため、孫立基自体において反撃を行使し得るかが表現されていないのではないかと、我が国と密接に関係のある他国に対すると加えるべきではないかとの指摘もございましたが、この反撃能力はそもそも政策的な概念で、法的な概念ではありません。また、この反撃の定義の中に、武力の行使の三要件に基づきと明記することで、孫立基自体も含むと読めると、そのように整理を行いました。とはいえ、確認的に安保三文書の中には、2015年平和安全法制時に示された自衛の措置の三要件に当てはまる場合に、反撃能力は行使し得る旨を記載をさせていただいたところでございます。次に、反撃に用いるスタンドオフミサイルと戦術防衛との関係について、これは戦術防衛の定義の三つ目に関わる問題だと思っております。いわゆる保持できる、必要最小限度の防衛力かどうか。この問題につきましては、その時々の国際情勢や科学技術の安全保障の環境によって左右される、相対的なものであることは、皆様ご承知のとおりだと思っております。しかし一方で、安全保障環境が変化すれば、どのような装備も保持できるかというとそうではなく、政府はこれまで保持できる防衛力の限界として、性能上もっぱら相手国の国土の壊滅的破壊のためにのみ用いる、核兵器や長距離戦略爆撃機など攻撃的兵器は必要最小限度を超えると答弁をしてきております。ですので、このスタンドオフミサイルはこの限界を超えないのかという問題が生じました。スタンドオフミサイルはまず通常弾頭を搭載し、その上で精密誘導ミサイルでございます。性能上目的を的確に捉えることができます。よって相手国の国土全体をさみだれ式、網羅的に攻撃するものではない。当然的確な目的情報や攻撃効果の測定が前提となりますが、いわゆる壊滅的破壊にのみ用いるような装備ではないというふうに整理をいたしました。次にとはいっても、この現下の安全保障環境は反撃能力の保有を必要最小限度を超えないかということが問題になります。これは偏速型ミサイルやマッハ号を超える極超音速弾の登場によりまして、BMDを中心とする現在のミサイル防衛棒だけでは防ぎきれないかもしれない。国民の生命安全を守るために、現下の安全保障環境では、まずはミサイル防衛で防ぎずつ有効な反撃を加えることは必要だろうということで整理をいたしました。次に先週防衛の二つ目の、行使の対応としての必要最小限度性の問題でございます。これは自衛権三要件のうちの、相手方の武力攻撃を排除するに必要最小限度というものを超えないかどうかということの問題でもございますが、これは裏を返せば、自衛権行使の場合に必ず反撃能力を行使するのではなく、反撃を加えなければ、相手方の武力攻撃を排除できない場合でなければ、この行使の対応としての必要最小限度を超えるものと理解されます。これを担保するために、ワーキングチームでは、国会承認の対象となります武力攻撃等の認定における対処基本方針において、事態の経緯や武力攻撃の認定に当たっての前提となる事実を記載する際、反撃まで加えなければ、相手方の武力攻撃を排除できないような事態であるのか。もちろん反撃能力は自衛権の一環ですから、明示的に反撃能力行使の要否までの記載は求めませんが、この事態の経緯等から反撃も含む防衛出動の発動の要否を、我々国会が判断できるように詳細に記載するよう求めたところでございます。また、軍事目標以外に反撃を加えることは国際法上違反でありるため、これも行使の必要最小限度性の問題として整理をいたしました。スタンドオフミサイルは精密誘導弾であるため、軍事目標のみを攻撃することは性能上可能であり、必要最小限度は超えないと判断したところでございます。ワーキングチームでは反撃能力は自衛権の一環であるため、自衛の措置の採用権、そしてその前提となる選手防衛との制御性を意識して議論したことを紹介をさせていただきました。次に自衛隊の憲法上の位置づけについて述べますと、まず憲法9条1項2項は堅持すべきです。また一部にある自衛隊意見論を払拭するために憲法上を明記するという議論ではなく、自衛隊は言うまでもなく我が国の最大の実力組織であるわけでありますので、これに対する民主的統制の観点から憲法上に書き込んでいく。民主主義、国民主義という観点から憲法価値を高めていく意味でふさわしい書きぶりを求めていくべきだろうと思います。そこで私は自衛隊法7条の内閣総理大臣が内閣を代表して自衛隊に対する指揮監督権を有するという民主的統制を定めた規定、これを憲法価値を高めるために憲法上明記していく。そうなりますとおそらく憲法の統治機構の中の72条とか73条の内閣の職務として書き込んでいくのも一つ考えられるのではないかと思います。この考え方は前回自民党さんも示されました図の自衛隊を国防の担いととしての組織的側面及びシビリアンコントロールの側面から規定するという部分と重なると思います。他方、行動的側面、つまり自衛権の具体的な内容を書き込むことについては慎重さが求められると思います。ご案内のとおり、自衛隊の存在及び自衛の措置の限界については、これまで長い綿密な議論を通して解釈に解釈を積み重ねて現在確立されたものでございます。特に限定的集団的自衛権を含む自衛の措置の限界を示した平成26年7月1日の閣議決定においては、憲法9条と全文及び憲法13条から我が国の存立を全うするために必要な自衛の措置をとることは禁じていないと、砂川判決と、既往逸にするこれまでの解釈を紹介しつつ、自衛の措置は国民の生命、自由、幸福の幸福追求の権利が根底から覆される事態に対し、やむを得ない措置として初めて強要されるという、昭和47年10月14日参議院決裁委員会への提出資料を引用して、これが政府が一貫して表明してきた見解の根幹、基本的論理として、憲法9条下では今後も維持されなければならないと明記をされております。その上で、部録の行使は我が国を防衛するための、やむを得ない自衛の措置として強要されると、あくまで自国防衛に限る旨が明示をされておるわけでございます。当時の安倍総理も国会答弁で、憲法9条の解釈に関する従来の政府見解のこの基本的論理を超えて部録の行使が認められるとするには、憲法改正が必要になると述べられております。憲法9条下で強要される自衛の措置の限界は、解釈を積み上げて確立したものでありまして、これを正確に表現することは、私は大変難しいものではないかと思いますし、また、これをあえて表現をしますと、かえって自衛の措置の必要最小限度性や選手防衛について、新たな解釈が生まれる余地が生じてしまうのではないかと、私は懸念をするところでございます。私の見解は以上でございます。

58:26

次に玉木雄一郎君。

58:28

はい、国民民主党の玉木雄一郎です。まず、緊急事態において、国政選挙は実施できない場合の対応について述べたいと思います。先週多くの委員から、立憲民主党は議員任期の延長のための憲法改正は絶対反対ではない。解釈や法改正でできないことが明らかになれば、会計も当然との意見表明があったことを改めて評価したいと思います。これまでの議論の中で、国の米投票では対応できないことは明らかになったと思いますので、残された論点は、緊急集会の一時的、臨時的、限界的な射程がどこまで伸び得るのかということに修練されてきたと思います。前回、日本医師の会、我が党、そして有志の会の三会派で示した案では、選挙の一体性が害されるほど、広範な地域において国政選挙の適正な実施が70日を超えて困難であることが明らかな場合に延長を認めることとしております。逆に言うと、70日までは緊急集会の活用をするということで、隅分けを明確にしています。今日は、国米投の先生方に伺いたいのですが、昨日、参議院の憲法審査会で、御党の議員から、70日を超えても緊急集会で対応せざるを得ない旨の発言があったと承知しております。本院でのこれまでの主な議論は、あくまで緊急集会は、期間限定、かつ、事後的に衆議院の同意がなければ効力を失う臨時的なものであり、取り扱える案件も、濵地議員からも過去の例も示しながら、内閣が求めた、ある種限定的なものに、限定されているということだったと思います。仮に、70日を超えて対応できるとしたら、逆にどの程度の期間、どのような案件について対応できると考えているのか、国米投さんの考えがあれば伺いたいと思いますし、衆議院と参議院でそこは意見が、そもそも違うのか同じなのか、まだ修練されていないのか、ここは現状として教えていただければと思います。次に、立憲民主党の篠原委員に、前議員の身分復活について、改めて伺います。前回、回答いただいたんですけど、理解できなくて、夜眠れないので、改めて伺いたいと思います。前回、前議員に国会と同じような見論を与えてもいいんじゃないかと述べられて、同時に、全てのことを憲法にきちんと規定しなくちゃいけないというのは理想だと、安全保障の大事な部分だって、意見だと思われるようなことを、もうしているわけですからと、述べられておられます。これは、選挙できないような緊急事態において、意見だと仮に思われても、前議員に議員と同じような特別な身分を与える法律を作れという趣旨だと理解したんですが、しかしこれは明らかに、議員でない者に議員と同等の権限を与える立法は、やはり、議員任期を定めた憲法45条6条、国会が唯一の立法機関と定めた41条、参議院の緊急集会の対応を定めた54条2項に、やはり違反する違憲立法にならざるを得ないと思います。本当にかかる立法が可能と考えているのか、改めて、篠原委員の、あるいは立憲民主党の意見を伺いたいと思います。次に、慎太郎幹事から説明のあった自民党の救助改正案。先ほど岩田委員からも、維新の会の説明もありましたので、これについての国民民主党の考え方を申し述べたいと思います。両党から出された案も一案だと思います。ただ、我が党の中で引き続き議論している中で、まず、自民党の改憲4項目の救助改正案については、まず、立法事実、憲法事実、改正の目的は何なのかというところが重要だと思っています。その解説文書を読ませていただいたのですが、憲法学者が意見だと言っている、教科書に意見論がある、また共産党さんだと思うんですけれども、意見だと言っている国政制度があるということが、憲法事実と位置づけられていて、実態的にこれこれができないからこれこれをできるようにするために改正するという実態的な目的が書いていません。かつては集団的自衛権の行使ができないから改正が必要だという議論でしたが、先ほどありました2014年2015年の議論の中で、平和安全法制の議論の中で解釈変更を行ったので、実態的な改正の必要性が消失していると思います。逆に言えば、今の自民党案だと、例えば共産党さんが自衛隊は合憲だと認めた瞬間に、憲法事実がなくなってしまうということになるので、共産党さんも、護憲の立場を維持するのであれば、自衛隊を合憲だと認めれば、今の憲法を一時変えなくて済むようになるので、そうハッピーなのかなと思いますので、ぜひ、護憲のためにも自衛隊を合憲だと認めた瞬間に、少なくとも自民党案の改憲目的が一つ消えるのかなと思います。私たち国民民主党は、せっかく9条を改正するなら、そうした弱い理由ではなくて、国家国民を守るために、国家にどのような軍事的貢献力の行使を認めるのかといった本質的な議論がやはり必要だと思います。改正する以上は、追加で何ができるようになるのか、つまり自衛権の位置づけを国民に明確に示す改正であるべきだと考えます。自民党案も、そして維新の案も同様だと思いますが、改正文案は示されていますが、自衛権の範囲については、結局従来の9条の解釈に維持する、あるいは範囲内であるとしているので、何ができるのかは結局解釈なんですね。この憲法改正をしようとしているのに、その実態は結局改正の文案をいくら見てもわからなくて、解釈に委ねざるを得ない。そして、自衛権の行使の範囲を解釈に委ねている以上、戦力不保持を定めた9条2項との永遠の解釈論争を結局改正後も引きずるのではないか。つまり、自衛隊という組織の違憲性は消えることになりますけれども、自衛隊が行使する自衛権の範囲については、9条2項との関係で永遠の解釈論争が残り続けて、自民党さんも特に明記されている、憲法学者から違憲だとか、教科書に書いているとか、あるいは共産党さんが違憲だということが、消えないのではないのかな。つまり、ものすごい政治的な労力を経て改正しても、目的である違憲論に終止符を打つということが達成できず、労を多くして益少なしの改正になってしまうのではないのかなということを懸念します。もし、自衛権の範囲の解釈をめぐる違憲論争に終止符を打つのであれば、維持しようとしている、あるいは範囲内としている9条の解釈の内容を、ある程度改正案に明記すべきではないかと考えます。今、濱地先生から全部書くと、またややこしい解釈が出てくるとなるんですが、書かなくても解釈が出るので。だから、例えば、審査要件をある程度書くというのは、一つの案ではないかということは提案したいと思います。結局、条文を読んだだけでは、何ができるのかがわからないという根源的な問題が解決しないので、この点については、これから議論をぜひ深めていきたいと思います。私も仮に、自衛権の範囲はこれまで同様、解釈に委ねるとして、自衛隊の組織としての違憲性の否定と、シビアンコントロールの明確化のみを改憲の目的とするのであれば、むしろ第5章の内閣の章に、必要な自衛の措置をとるための実力組織として、法律の定めるところにより、内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する。こういう規定を一部設けた方が、改正の目的には合致するのではないかというふうに思います。9条を改正して、自衛権公室の本質の議論をするのであれば、やはり戦力保持を定めた9条2項を残したままでいいのか、あるいは自衛隊を軍として位置づけなくていいのか、自衛隊は軍人なのかどうか、国際法との関係、その身分のあり方も含めて、より本質的な議論を深め、将来に過言が残らないような、つまりやり残した感がないような改正にしないと、非常に意味が少ないのではないかなと思っています。なお、我々国民民主党は2020年の12月にまとめた憲法改正の論点整理の中においては、9条2項を損失する案と、損失しない案の今2案を条文イメージ案として取りまとめており、党内でも議論を継続しております。本審査会でもこうした自衛権をめぐる本質的な議論を提起していきたいと思いますし、また各党各派の先生方からのご意見も伺いたいと思います。以上です。はい、篠原君並びに、公明党に対して質問がございましたけれども、玉城委員の質疑時間を終了しておりますので、またの機会にお願いいたします。

1:07:59

次に赤嶺政賢君。

1:08:02

はい、日本共産党の赤嶺政賢です。せっかく玉城先生からアドバイスいただいたわけですが、日本共産党は9条を断固として守り抜くという立場には変わりがありませんので、そういう立場から、憲法審査会、改憲のための審査会は動かすべきではないということを改めて申し上げたいと思います。日本共産党としては、私は先週に続いて岸田軍閣とアメリカとの関係について意見を述べます。前回私は、今の超射程ミサイルの配備計画は、アメリカの軍事戦略から始まったものであり、撤去地攻撃はアメリカの統合防空ミサイル防衛、IAMDの一翼を担うものだと指摘しましたが、今の軍閣は、鉄道鉄備、アメリカが起点です。軍事費のGDP2%もアメリカの要求に基づくものです。アメリカは同盟国に対し、軍事費をGDP2%に引き上げるよう繰り返し求めてきました。トランプ前大統領は就任以来、NATO諸国に24年までの2%の目標を早期に達成するよう、繰り返し圧力を加え、今すぐ2%を払わなければならない、最終的には4%に上げろ、などと同括してきました。NATOだけではありません。当時のエスパー国防長官は、2020年10月に日本を含む全ての同盟国が最低でもGDP2%を防衛費に充てることを期待すると述べています。この下で岸田首相は、昨年5月の日米首脳会談で防衛費の相当な増額を表明し、軍事費のGDP2%へと踏み切ったのです。岸田首相はしきりに必要な防衛力を積み上げた結果だと弁明していますが、軍事費を補完する取組は、一体何をどこまでやるのか、検討を進めるための仕組みさえまだ決まっていません。首相自身が安保三文書の中身が決まる前から2%に増額するよう、財務大臣や防衛大臣に指示しております。数字ありきそのものです。日本の軍事費がGDP2%になれば、アメリカが中国に次ぐ世界第3位となります。軍事大国ではないなどというのは、奇便に過ぎません。大軍閣の中身はアメリカいいなりです。23年度のFMS調達は、1兆4千億円以上になり、前年度の4倍という破格の金額です。安保三文書ではトマホーク400発をはじめF-35戦闘機、イージスシステムなどアメリカ製の工学兵器が大量に並んでいます。日本国民の欠税をアメリカの巨大軍事企業に差し出すものです。岸田政権はこの大軍閣の財源を国民の生活に不可欠な予算の削減や所得税の増税で賄おうとしています。軍事のために国民の命と暮らしを犠牲にするものです。この点で憲法と財政法の根幹に関わる重大な問題として2つの点を指摘しておきます。1つは軍事費を交済で賄うことです。岸田政権は戦後初めて軍閣財源のために建設交済を4343億円を発行することを決めました。これは過去の戦争の教訓を全くかえり見ないものです。日本政府は先の大戦で戦費を調達するために大量の交済を発行して軍備を増強しました。国家財政も国民生活も破綻に追い込みながら侵略戦争へと突き進んだのです。この反省から財政法4条は交済の発行を原則禁止しています。財政法を規範した大倉省の平井平治主計局法規課長は1947年に発行された財政法築条改説で4条について交済のないところに戦争はないと断言し得るのである。したがって本条はまた憲法の戦争放棄の規定を裏書き保証せんとするものであると述べています。財政法4条は憲法9条を具現化したものであることを重く受け止めるべきです。第2に予備費の軍閣財源への転用です。岸田政権は大軍閣の財源として今後5年間で決算条約金から3兆5千億円を重当しさらに想定を上回る増加分として9千億円を当て込んでいます。政府は2022年度の予算にコロナ対策や物価高騰への経済対策流に10兆円もの予備費を計上し約4兆円が不要額として決算条約金に繰り入れられます。自民党はこの予備費を軍閣の財源につぎ込むことを検討していると報じられています。日本国憲法83条は国の財政を処理する権限は国会の議決に基づいてこれを行使しなければならないと明記しています。予備費は災害等の予算、予見しがたい予算の不足にあてるものであり巨額の予備費を計上すること自体国会の権能を奪うものです。さらにこれが軍閣財源に使用するなど行方にも財政民主主義を蹂躙するものであります。あらゆる面で憲法を踏みにじり大軍閣を押し進めることは絶対に許されないことを強調して発言を終わります。

1:16:16

次に北上恵郎君。

1:16:18

はい。有志の会の北上恵郎です。先週参議院の緊急集会の謝帝機能権限に関して優先的に議論すべきだという提案がありました。これについては私の考えではかなり議論が積み重ねられていると思っています。直近では先ほど玉木委員からもありましたし、私も発言しましたし、濱地委員からもありました。その結論までいくのか分かりませんが、大体修練しているのは緊急集会というのは選挙ができる状況を前提とした平時の制度であって長期にわたり選挙が実施できないような緊急事態を想定していないということです。しかも憲法は両議員をもって初めて国会が構成されることを規定しています。よって我々の3会派の共同提案では一時的、暫定的、限定的な緊急対応は緊急集会で対応することとし70日を超えるような長期にわたる場合には議員臨機の延長で対応すべきだという整理をしています。また、臨機延長議論に合わせて国会の閉会禁止、解散禁止、即時召集といった憲法改正事項についても検討すべきだという発言がありましたがこれについても議論をかなり重ねていて、ほとんど反対する者はいないというふうに思います。我々3会派でも本日から具体的な条文案の作業に入り今月中にもまとめてまいりたいと思います。これらに対して反論や別の論点があるんだったら、ぜひお示しをしていただきたいと思います。次に新党幹事より、9条に関する発言がありました。自民党案では、これまでの必要最小限度の実力の解釈を維持するということです。この必要最小限度という文言、基準については本日は少し歴史的なお話をしたいと思います。これは東京外国語大学の篠田秀明先生の論文で、私も初めて知りましたがそれによるとことの経緯はこういうことです。1954年と古い話になりますが、その年の12月に鳩山一郎を率いる日本民主党が政権を取りました。この政権は9条2項にある戦力について、必要な自衛力であれば禁止されないという基準を示していました。他方で、日本自由党は最小限の実力であれば禁止されないという基準を掲げていました。必要な自衛力なのか、最小限の実力なのか、この争点をめぐって両党が国会で真っ向から対立していた。そして1955年翌年の6月16日の衆議院内閣委員会で、自由党の江崎雅美委員が鳩山総理を激しく追求します。総理は答弁に給仕、同意によって委員会は休憩に入ると。そして2時間半に及んだ休憩の末、鳩山総理は委員会にやわらかに再登場し、必要でもない、最小限でもない、必要最小限度の防衛力を持てると宣言したそうです。自由党側はこれはなかなかの妙案だと評価し、その後に林修造内閣法制局長官は何事もなかったように、必要最小限度の実力とは各々しかじか、こういうものだと考えることができると、辞雪をとうとうと述べ続けます。そして今日に至るわけです。つまり必要最小限度という言葉は、2時間半の休憩時間内に国会を切り抜けるために、大慌てで内閣法制局らが作り上げた技術革新の賜物です。民主党の必要な自衛力と自由党の最小限の実力の新たな結合であります。その5ヶ月後に自由党と民主党が合流して自由民主党ができるので、ある意味では自然な流れではないかと思います。逆に言えば憲法学者や内閣法制局が法律論を詰めたものではないようであります。2時間半の休憩時間の中で編み出された苦肉の策をめぐって、我が国は70年、口角泡を飛ばし議論をしてきたのです。こうした政局の茂々たる世界から、より澄み切った国際法の世界に目を転じると、ご案内のとおり自衛権とは、吸白不正の侵害を排除するために、主権国家に認められている固有の権利です。具体的には国連憲章第51条で武力行使の一般的禁止を前提に、安全保障理事会が平和及び安全の維持に必要な土地を取るまでの間、各加盟国に個別的、そして集団的自衛権を認めています。そこで自衛権の制約については国際法上、必要性、均衡性の原則という基準が確立されています。必要性とは武力行使に訴える以外に自衛の手段がないこと、均衡性とは受けた武力攻撃に対して均衡の取れた形で武力を行使することです。反撃能力もここに入るんだと思います。ここで大事なのは、どの兵器は許され、どの兵器は許されないといった、厳密さが不可能なところに厳密さを求めるが故に、非現実的な制約は国際法上は求められていないということです。先ほど幹事がおっしゃるように、当然それはそのときの国際状況に応じて柔軟な解釈をするのは私は現実的だと思います。問題は、我が国の憲法では、少なくとも今の解釈では、通常で装備の種類とか軍事作戦の内容にまで厳密かどうかは分かりませんが、厳密をたてまいとする制約を設けています。だからおっしゃるような柔軟な解釈をするたんびに進学論争が起きて、逆に柔軟性が損なわれる。そして野党側からは立憲主義に反しているというような疑いを持たれるというところが、私の問題意識であります。もう一つ、平和主義の話がありました。フルスペックの集団的自衛権との。これは日本国憲法の平和主義というのは、よく1928年の不戦条約の精神を継承するものと言われています。しかしこの条約によって、戦争が国際法上違法なものとされたものの、武力行使そのものは違法化されていません。また不戦条約と同様に、戦艦機に発足した国際連盟には、ルールを守らない国に対する対抗措置の仕組みが欠けていました。そのため、その後の第二次世界大戦が防げなかったという反省を踏まえて、1945年の国連憲章では、武力行使を違法化しながら、安全保障理事会による強制措置という対抗措置の仕組みを設けました。しかしながら、ご存じのとおり、アンポリの機能不全により、期待されたアンポリの強制措置が発動される見込みがほぼないのが現状です。そのために、これも国際保障の基準としての個別的、フルスペックの集団的自衛権は依然として、私は重要な意味合いを持つものだというふうに考えています。一度、幹事の話では、フルスペックの集団的自衛権は日本国憲法が掲げる平和主義に抵触するのではないかという話なんですが、私が今申し上げた国連憲章の第51条、そしてその個別的自衛権、集団的自衛権の在り方、これも国際保障の平和主義の中身ですよね。だから、日本国憲法の掲げる平和主義と国際保障の、あるいは国連憲章上の平和主義、この違いがどこにあるのかということを今後、議論を深めてまいりたいと思っています。いずれにせよ、必要最小限という基準については、政局を離れて、こうした国際保障の観点をも踏まえた議論が求められるということを申し上げて、私の意見とします。次に、委員各位による発言に入ります。発言を希望される委員は、お手元にある名札を立ていただき、会長のお氏名を受けた後、後、ご発言ください。発言は、自席から着席のままで結構でございます。なお、発言の際には、所属会派及び氏名をお述べいただくようお願いいたします。発言が終わりましたら、名札を戻していただくようお願いいたします。また、幹事会の協議に基づき、1回当たりの発言時間は5分以内といたします。質疑を行う場合は、1回当たりの発言時間は、答弁時間を含めて5分程度といたします。委員各位のご協力をお願い申し上げます。発言時間の経過につきましては、おおむね5分経過時にブザーを鳴らしてお知らせいたします。それでは、発言を希望される委員は、名札を立てください。

1:26:20

では、まず、オチタカオ君。

1:26:25

自由民主党のオチタカオでございます。本日は、9条について私の考えを述べたいと思います。国民を守ることは、本来国家最大の使命であります。にもかかわらず、現行憲法には、その発想が明確ではなく、国家の最重要責務に関する規定とも言うべき、国防規定が存在いたしません。これは、日本国憲法が、占領下という主権が一時的に制限された状態で制定されたものであり、武装解除によりその能力を保持していない状態では、国防規定を定めようがなかったということなのかもしれません。当時、国際社会は、発足して間もない国連による国際平和維持の仕組みに大きな期待を寄せておりました。全文が掲げる、平和を愛する諸国民の公正と真偽を信頼して、我らの安全と生存を保持しようと決意したという下りは、まさにこの精神を反映したものと言えます。しかし、国連発足直後から、東西冷戦構造を背景として、安保理がいわゆる拒否権のために機能不全に陥り、日本国憲法が理想とした国際平和秩序の維持は、実現しないまま、今に至っています。そうした状況の中で、国がどのように国民を守り抜くのか、という基本理念について、国の最高規範である憲法に規定しないまま、憲法解釈と立法政策に委ねてしまってよいのか、このような問題意識に立って、自民党は、平成30年常務委員会議、叩き台素案を策定し、自衛隊名記を提案しております。本日は、これを前提に、改めてその内容について、私の考えを述べてまいります。現行、9条1項の戦争の放棄は、いわゆる侵略戦争の放棄を示すものであり、パリ不戦条約に始まり、大西洋憲章、海路宣言を経て国連憲章に至る国際的な平和主義の概念であることは、周知のとおりであります。一方、9条2項は、我が国独自の徹底した平和主義や戦士防衛の精神を表したものであり、今後も大切にしていくべきものと考えております。したがって、現行9条の1項、2項は、一言一句変えずに、検示をいたします。その上で、自民党は、9条の2として、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置を取るための実力組織として自衛隊を保持するとの規定を新たに設けて、現行9条1項、2項の解釈を維持した上で、等身大の自衛隊を憲法に明記することを提案しております。これは、国民を守り抜くための国防規定と、それを担う実力組織に関する規定が存在しないという、日本国憲法の最大の欠陥を補うものと位置づけることができます。また、これに加えまして、シビリアンコントロールに関する規定も設け、憲法に明記される自衛隊が、行政権の主体である内閣の指揮監督のもとにあることや、国会による統制に服することを明確にすることも提案しています。もっとも、憲法改正の原案作りの作業は、各政党会派が条文案を持ち寄るのではなく、この憲法審査会で議論を深め、論点が整理されていく中で、原案の内容が徐々に作り上げられていくものと承知しております。その意味では、今述べた我が党の自衛隊明記案も、条文イメージ叩き出し素案でありまして、あくまで考え方を提示しているにすぎません。我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中で、さまざまな議論があり得るところであり、審査会においても、そうした議論を活発に行っていくべきだと考えております。憲法改正により、国の形を整えて、次の世代に引き渡せるように、憲法をアップデートしていくことは、今を生きる私たちの責任ではないでしょうか。そして、その最も重要な一歩が、国家の最重要責務規定とも言うべき、国防規定や、それを担う実力組織に関する規定を設けることだと確信しております。今後も、救助をはじめとする重要事項について、憲法審査会で丁寧に議論を深め、幅広い合意を得ていきたいと考えております。以上でございます。

1:30:50

次に、八田川はじめ君。

1:30:52

はい。立憲民主党の八田川はじめです。緊急事態であっても、国会の機能を維持しなければならない。そのためにも、議員の委員検査は必要だ。との意見がこれまで多く出されました。しかしながら、国会機能の維持にそれほどこどあるのであれば、その国会機能を不全にする、都議の政権による恣意的な衆議院解散について、なぜ議論しないのでしょうか。この問題は、緊急事態ではなくても、常に生じることです。先に議論するのが筋ではないでしょうか。岸田総理は、衆議院解散は、都議の総理大臣の尊権事項と何度も発言しています。私はこの表現に違和感を覚えます。尊権という字を、こう字で引いてみますと、権力を欲しいままにすること、思うままに権力を振るうこととあります。すなわち尊権事項というのは、総理大臣が勝手に決めて、決めた以上は、従わなければならないということです。令和5年度予算が成立して、岸田総理が公明党に会したときに、山口代表が「解散ではありませんね」と発言し、岸田総理を検制したとの報道を目にしました。山口代表もかねてより、解散は総理の尊権事項という表現を何度も用いられていますが、総理にあのような発言をするなら、今後解散は総理の尊権事項という表現は、避けた方がよいのではないでしょうか。総理の尊権事項でないことを示す実例を一つ紹介したいと思います。戦後行われた26回の衆議院総選挙で唯一任期満了選となったのは、1976年の12月のことです。その3ヶ月前の段階で、幹竹総理は解散を行うための閣議を開きましたが、実に15名の閣僚が反対をし、解散を断念せざるを得ませんでした。反対する閣僚15名を批判し、幹総理自身が15名の閣僚を検務し、解散する手段はありましたが、自分は議会人としてそれはできなかったと後に語っておられます。まして現在の岸田内閣は、時効連日政権です。連日与党である公明党の意向を無視して、岸田総理が解散を強行しようとすれば、公明党の閣僚を批判せざるを得なくなります。公明党の指示を得て国会の指名を受け、就任した岸田総理がそのような傍聴に出ることは、議会人としてあり得ないことです。解散は総理の尊権事項という言葉は、現状ではなおさら誤っています。また衆議院議長を務められました堀茂氏が衆議院解散に関して、とても見識の高い文書を残しています。福田多郷内閣が日中平和有効条約締結という外交的成果を掲げて解散を検討していた1978年7月に書かれたものです。堀氏は次のように述べています。憲法上国権の最高機関であり、唯一の立法機関である国会を内閣が勝手に助言と承認することによって、七条解散を行うことは問題がある。それは憲法の精神を歪曲するものだ。特別の理由もないのに行政府が一方的に解散しようということであれば、それは憲法上の権威の乱用だ。また、佐藤内閣による、いわゆる沖縄解散直後の1970年2月の国会の代表質問で、自民党の政調会長であられた水田美樹氏も、国会議員の任期が保障されない限り、議員は常に選挙運動に追われて落ち着かず、国会の公正な審議と採決が常に選挙用のジェスチャーによって妨げられると言っている。妨げられる頭上も決してゆえなしとは思わない。と述べているのです。こうした良識あるお二人の自民党の政治家が、今生きておられたら、現状どう思われるでしょうか。残念ながら、直近3回の解散は、今やれば勝てる。1週間でも選挙を早くやった方が有利だとの、党議党約以外の何者でもありません。小選挙区制導入等の政治改革を主導した佐々木孝元東大教授は、安倍政権による2回の恣意的な解散を批判し、政治改革の理論の中で、総理の解散権の制限にまで考えを及ばせなかったことに、反省の目を述べられています。民主主義の土台である選挙の公正性を確保するという観点からも、総理の解散権の乱用を防止する立法措置を検討すべきです。仮に法律の射程範囲を超えるのであれば、憲法改正を視野に入れるべきだと私は思います。国会議論の維持を重視するのであれば、緊急事態という万が一の場合の議員任検聴を議論するよりも、通常事態における恣意的な解散権行使の抑止を先に議論すべきだということを、重ねて申し上げ、私の発言を終わります。

1:36:05

次に小野太一家君。

1:36:09

日本紙の会の小野太一家です。本日は、緊急事態状況における司法の関与について、所見を申し述べます。先々週、先週と各会派からのご意見で、議員任期の延長の判断に対して、司法がどう関与すべきかのお考えを配置することができました。民党の新戸幹事の先々週のご発言では、緊急事態の認定は一義的に政治が責任を負うべきであり、その信任は民主主義の根幹である国政選挙によってなされるべきとする一方、必ずしも裁判所の関与を否定するものではなく、現行司法制度においても選挙困難事態により、自身の権利侵害を訴えることができるほか、客観訴訟の対象として選挙困難事態を扱うことも可能とされました。同党の柴山委員からも同様のご発言があり、加えて既存の裁判所の改革にも言及をされました。立憲民主党の中川幹事、奥野委員からは、最高裁判所が違憲立法審査権を適切に行使していないという現状認識から、現行の裁判所の改革または憲法裁判所の設立の議論の必要性が示されました。公明党の北川幹事からは、憲法裁判所は現行の司法制度を大きく変更するもので、憲法改正のみならず、権限の内容、訴訟手続き、組織体制、裁判官の資格など、詳細な制度設計が必要であり、ハードルが高いのではないかという旨のコメントをいただきました。その上で、緊急事態下での議員任期延長と憲法裁判所の問題は切り離して議論すべきとのご意見も頂戴しました。また、自民党の皆様と同様、憲法裁判所によらず、現行の通常裁判所による選挙混乱事態の判断方法として、法律で要件や手続きを定めてその適法性を判断する客観訴訟の可能性についても触れられました。その際、選挙混乱事態の認定は、内閣が事態の状況等を総合的に勘案して、緊急に判断することに鑑みれば、内閣の判断が合意的な裁量の範囲を大きく逸脱し、極めて明白に意見であることが必要とも述べられています。自民党・公明党の皆様からも、地方の関与の上げ方に言及されたことについては、非常に嬉しく思っています。選挙混乱事態の認定において、立法府の歯止めが効かなくなることについて、私たち議員こそが、自らそのような可能性を想定し、制度上の手当をしていくことが、歴史上、いくたの民主主義の限界を見てきた我々の責務ではないかと考えます。選挙混乱事態を国会が認定したことに対するチェック機能を、憲法改正を行う憲法裁判所ではなく、現行制度の下での地方の関与に求める方が、より合理的かつ現実的であるとの振動を感じるのを、ご主張は、各会派が合意できる憲法改正現案を取りまとめるという観点からは理解できます。しかしながら、我が国の最高裁判所は、統治法への異論を採用し、高度な政治的判断を伴う法的紛争については、原則として裁判所は判断を下さないという姿勢をとっています。選挙混乱事態において、時の国会がずっとその事態認定を解除しないという可能性が全くないとは言えない中、仮に客観訴訟の制度を法律でも受けたとしても、その判断が高度な政治的判断を含むという理由で、真理に腰が引けるといったことも考えられます。そのようなことから、純粋に憲法問題に関する判断を行うことを使命とする憲法裁判所の創設に関して、この機会に検討する価値は大きいのではないかと思っています。もっとも、憲法裁判所の議論は、それ自体が大きな司法制度の変更であり、もっと議論を積み重ねる必要があります。国資原委員や吉田委員が指摘されたように、我が国の法文化に照らしフィットするのかという問題も含め、多くの検討が必要です。そういう意味で、今回の私の発言は、司法の形態はともかく、選挙困難事態の認定について、司法自体の関与を認めるべきかという点について議論を収束させる観点から行ってまいりました。すべての委員の皆様も、異論がないことだと思いますが、緊急事態において、本来の民主主義を回復するために何が必要かというと、可能な限り早期に議員任期の延長という特別な措置を終わらせ、総選挙を実施することであります。それを促すために司法が関与することは、何ら国会の民主的プロセスを阻害するものでありませんし、むしろ司法による歯止めを設けておくことが、民主主義を守るためのセーフティーネットとして機能するものと考えます。実は私は、自己行動の皆様が、選挙困難事態の判断に司法が関与することに対し、後ろ向きなスタンスをとっておられることを非常に危惧をしておりました。民主主義議員級事態における国会機能の維持という目的は一致していても、議員任期の延長の歯止めのあり方について深い溝があればまとまらないと思っていました。しかしながら、ここ2週間の議論で必ずしもそうではないというふうに私としては感じることができたので、議員任期の延長について各会派が合意できる改正案までたどり着けるのではないかと思っております。引き続き、他の論点についても議論を詰めていくことができるよう、委員各位の御尽力をお願い申し上げまして、私の発言といたします。それでは次に、先ほどの玉木雄一郎君の質問に対しまして、北川和夫君から手短に御答弁いただきまして、引き続き吉田信寛君にお願いします。簡潔にお答えをしています。先ほど玉木さんの方から、緊急集会の位置づけについて御質問がございました。これは去年の4月7日にこの場で私が発言しているのですが、国会というのはあくまで任意性が大前提です。衆議院及び参議院の両議員で構成されると。従って法律とか予算とか条約とか内閣総理大臣の指名、さらには憲法改正の発議等も両議員の議決で行われます。参議院の緊急集会による国会としての意思決定は、この任意性の例外として、憲法上はあくまで暫定的一時的な緊急措置というふうに位置づけられるわけです。憲法上、衆議院解散から40日以内に総選挙が実施され、選挙から30日以内に国会を招集し、新しい衆議院が構成されます。解散から新衆議院の構成がなされるまでの最大70日の間を想定し、緊急の必要があるときは、内閣は参議院の緊急集会の開催を求められるとしたというふうに思われます。したがって、選挙混乱事態の提議についても先週述べましたが、国政選挙の適正な実施が70日間を超えて混乱であるというふうに明らかであると認められるときというふうに考えております。参議院の安江さんの発言だと思うのですが、私も正確には見ておりませんが、彼も緊急集会の開会は内閣が求め、議員による招集要求もできない、緊急集会が暫定的であることに鑑みれば、国会と同等の権限を認めることは困難ではないか、こういう発言を彼もしておりますので、そう違いはないのではないかと私は理解をしております。もう一点、先ほど山口代表の発言を通じて、衆院の解散は総理の専権事項かというお話がありましたが、総理の専権事項であると認識をしております。仮に恣意的な解散が行われるのであれば、これはその直後の総選挙において国民の厳しい審判を受けることは間違いないと考えております。

1:44:16

それでは吉田信弘君。

1:44:18

公明党の吉田です。発言をご指名いただきまして本当にありがとうございます。前回、私からは、前議員の身分復活の論点及び緊急政令、緊急財政処分の論点につき意見表明をさせていただいた後に、憲法裁判所についても意見表明をさせていただきました。緊急事態状況については、3月9日に自民党、進度筆頭から示された論点整理と残された論点につき、論点も整理され、誤解派の意見も出揃い、日本維新の会、国民民主党、有志の会からは共同の条文案も示されるなど議論が進捗をしております。まず、三回派による条文作成までのご努力に深く敬意を表します。さて、残された論点のうち、誤解派による結論が共通していない論点が、緊急事態認定に対する国会の関与について、過半数で足るとするか、特別撮影をするかという議決要件の論点、裁判所の関与が必要かという論点、緊急政令、緊急財政処分という論点です。この点、裁判所の関与が必要かという論点については、必要とする三回派については、憲法裁判所か最高裁判所かの違いがあるものの、いずれも事後統制とすることで共通です。まず、憲法裁判所の裁与については、弊職も研究を進めているところでございますが、極めて大きなテーマであり、時間を要しております。我が党の北川幹事から先週、意見表明がございましたところの、少なくとも、緊急事態における議員任期延長の課題とは切り離して議論されるべきという意見に、私も同意をいたします。憲法裁判所については、議論の進捗に照らし、適切な時期に複数回にわたり、集中して議論すべきであると考えます。そのようなご対応を望みたいと思いますが、ご判断は、森会長の下、幹事会にご一人申し上げたいと存じます。その上で、裁判所による事後統制を図る上で、同じく先週、北川幹事から意見がございました客観訴訟を適宜できるような法整備を検討することも、経調に値すると存じますので、申し述べておきます。緊急事態認定に対して、憲法保障を実現するという観点からは、裁判所の関与を必要とする三回派とも、既往逸にするのではないでしょうか。さて、これらの論点は、既に十分議論が尽くされているように感じております。具体的な文言の検討を行うべき段階に来ているのではないでしょうか。既に、自民党・日本維新の会・国民民主党・有志の会の三回派からは、具体的な文言も示されておりますし、我が党も北川幹事の発言、意見表明の中で具体的な文言を提示している部分もございます。その旨、ご提案を申し上げたいと存じますので、森会長にお取り払いのほどお願いしたく存じます。以上で、私の発言を終わります。ご提案の件については、幹事会等で協議をいたします。

1:46:50

次に、熊田博光君。

1:46:53

はい、ありがとうございます。自由民主党の熊田博光です。発言の日、ありがとうございました。私は、憲法改正議論の本丸である、救助、特に自衛隊免疫の必要性について、抱いてきた思いを述べたいと思います。言うまでもなく、憲法は国民のものであります。憲法は、主権者である国民が、自分たちが生きる社会を運営する仕組みを定め、これによって自由と権利を守り、そして自分たちが目指す社会の在り方、理想の姿を示すという重要な役割があります。したがって、そのような憲法には、国民一人一人にとって、分かりやすいものでなければならないのではないでしょうか。ある条文について、このような意味を持っているのだ、と、誰もが同じことを思い浮かべるものでなければならないと思うのであります。果たして、現行憲法は、そのようなものになっているのでしょうか。私の事務所では、県会議員時代から、毎年、学生のインターンを受け入れ、政治の最前線を経験していただいております。参加するインターンの学生とは、様々な議論をいたします。特に最近では、安全保障関連や憲法についてのお話もします。その多くの学生が、9条があるのに、どうして自衛隊があるのか、という疑問を抱いております。この疑問に対し、これまで築き上げられてきた政府解釈をもとに、説明をするのですが、なかなか難しい作業です。この政府解釈とは、9条はその文言からすると、武力の行使を一切禁じているように見えるが、全文の平和的生存権や、13条の幸福追求権を踏まえて、憲法全体を整合的に解釈すれば、自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛のための処置が禁じられているとは、到底解されない。しかし、だからといって、9条の平和主義のもとでは、自衛の処置が無制限に認められるものではなく、必要最小限度の範囲に留まるべきものである。そして、9条2項は、戦力の補助を禁止しているが、この自衛の処置を裏付ける、必要最小限度の実力の補助までも禁止する趣旨ではなく、必要最小限度の実力組織として、自衛隊の補助は憲法に違反しないというものであります。もちろん、説明の際にはもっと分かりやすい表現を使いますが、それでも政治に関心を持ち、それなりの知識を持っていると考えられる学生のインターンでさえ、難しいと一言、言葉を失います。私もその姿を見て、言葉を失います。多くの国民の皆様にとっても、自衛隊と9条の関係が分かりやすいものであるとは言えないでしょう。繰り返しますが、憲法は国民のものです。そもそも条文を読むだけでは、理解ができず、説明が必要とされること自体、あってはならないことだと思います。国民すべてが憲法法律の専門家ではありません。社会のありようを示す憲法が、国民にとって分かりにくいものであっては、政治の主役であるはずの国民を政治から遠ざけてしまいます。分かりにくいから人々が政治から遠ざかり、遠ざかるから人々により分かりにくくなる、この悪循環を断ち切らなければなりません。では、9条と自衛隊の関係について分かりにくさをどう解消するか、それが自衛隊の明記だと思います。分かりにくい解釈をなくしても、憲法を読むだけで疑問を抱かずに、自衛隊があることを理解できる、そのような憲法改正が求められているのではないでしょうか。本日は憲法は国民にとって分かりやすいものではならない。憲法改正議論にはこの視点を欠かせないということを、皆様と共有させていただきたく意見を申し述べました。引き続き、本審査会が安定的に開催され、国民のための憲法改正議論が繰り広げることを期待いたしまして、私の発言といたします。ありがとうございました。

1:51:10

次に大島篤史君。

1:51:15

憲法審査会委員の大島です。憲法審査会での皆様のご発言に、これより敬意を表します。憲法改正と統議構築の関係について、私の意見を述べます。私の考えに基づく発言であり、会派を代表しての意見でないことは、ご理解いただければ幸いです。普段、私たち国会議員は、政党政治の下、政党会派単位で活動を行っており、法案の採決に当たっては、統議構築がかけられています。しかし、この普段の政治活動の有りようは、憲法改正議論には完全にはなじまないのではないかと考えます。そもそも、憲法とは、いかなる政党が政権に就いたとしても、守らなければならない共通のルールを定めた国家の基本です。つまり、立法政策や行政統制をめぐる、日々の政治を行うための土台を形作るのが憲法ですから、その改正議論は、与野党対決型の通常の議論とは一線を画するものです。したがって、憲法改正議論は、党派生を重んじながらも、与野党の枠を超えた個々の議員の指揮権の積み重ねによるべきだと考えます。この点、我々には、かつて、統議構築を外して、採決に臨んだ経験があります。2009年の増基移植法の制定・採決の際、施政官に関わる問題は、政党政治では国民意識を汲み取りにくいとして、多くの政党で統議構築が外されました。我々国会議員は、法案への賛否を普段からよく考えて決めておりますが、この時は、統議構築が外されたことから、特によく考えたこと、そして、大いに悩んだことをよく覚えています。まさに、個々の議員の指揮権が発露された瞬間でした。増基移植の在り方は、個人の倫理観によるところが大きいことから、また、憲法改正は、選挙で争われにくい国の利用を問うものであることから、いずれも個々の議員の指揮権によるべきだという点で共通しています。また、憲法学においても、議員と国民の近接性が民主主義にとって重要であるとの見解があり、我々国会議員は、選挙区の人々との結びつきを強く意識せざるを得ない立場にあります。しかし、憲法改正議論にあたっては、選挙で自分に投票していただいた人も、そうでない人も、今を生きる世代も、将来生まれてくる世代も含め、国民の諸々の各層全体を代表する立場であることを自覚した上で、個々の議員が日本の利用をよく考え、よく悩むことが欠かせません。そのためにも、憲法改正原案の採決には、「統議構築を外すべき」との意見を述べて、私の意見といたします。私の考えに基づく意見であり、会派を代表しての意見ではないことは、御理解いただければ幸いです。予定した時間が経過いたしました。この統議の取扱いについては、ただいま与野党の筆頭官で協議をいたしておりますので、今後についてはこれを踏まえ、幹事会等において対応をいたしたいと存じます。これにて、統議は終了いたしました。

1:56:16

次回は広報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。ありがとうございました。

0:00

-0:00