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参議院 経済産業委員会

2023年04月27日(木)

2h38m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7417

【発言者】

吉川沙織(経済産業委員長)

田島麻衣子(立憲民主・社民)

村田享子(立憲民主・社民)

猪瀬直樹(日本維新の会)

礒崎哲史(国民民主党・新緑風会)

岩渕友(日本共産党)

礒崎哲史(国民民主党・新緑風会)

岩渕友(日本共産党)

田島麻衣子(立憲民主・社民)

5:34

経済産業貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、内閣官房実行推進室次長畠山陽次郎君ほか19名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することにご異議ございませんか。ご異議ないと認め、採用を決定いたします。

5:53

経済産業貿易及び公正取引等に関する調査を議題とし、質疑を行います。質疑のある方は順次ご発言願います。田島舞子君。

6:05

一見民衆、社民の田島舞子です。本日もどうぞよろしくお願いいたします。私はですね、今回前半で基金について伺いたいと思います。昨日の岸田総理もですね、参議院の本会議で、まあ防衛費の増額に伴う増税が議論されているわけですが、業財政改革の努力を最大限行った上で、それでも足りない部分は税制措置というふうにおっしゃってるんですね。これ本当に業財政改革の努力を最大限、今政府が行っているのかという問題意識のもとに、今日の質疑前半をやらせていただきたいと思います。資料1、ご覧ください。いいですか。すいません。資料1をご覧ください。こちらですね、東京新聞の長官になりますけれども、基金の15%が給民状態というふうになっています。この基金の全体像、これはですね、会計検査委員によりますと、28年度末は1578基金、報道によりますと現在1,900基金が設置されているということなんですね。膨大な数であるわけでございます。基金はそもそもですね、複数年度にわたる中長期的な課題に対応するための事業を行うということで、メリットは弾力的な運用ということは十分よく理解はするんですけれども、一方デメリットとしてはですね、単年度主義の例外として国会のチェックが聞きづらい、こういったことがありまして、まああの指揮者によりますと、短水預金と言われたりとか、便利な財布と呼ばれたりとか、まあ合法的な裏金になる恐れもあるというようなことをおっしゃる方もいるんですね。この基金ですが、給民状態の基金、すなわち補助金事業等を行っていないのに、人件費や管理費のみが支出されていく、この給民状態の基金が現在ですね、27に上がり、そのうちのまあ大多数17が経営産省の所管というように伺っております。西村大臣に伺います。今、岸田政権はですね、行財政改革の努力を最大限行った上で、それでも足りないときには国民に増税をお願いするという立場であるんですけれども、経産省さんが管轄する17の基金が、給民状態で補助金交付事業の事業費はかけていないんだけれども、人件費や管理費ばかりが上がっていく、こうした給民基金の数が突出している点について受け止め、それからですね、改善についての意欲、また具体的な改善策があれば伺いたいと思います。

8:32

西村国務大臣。

8:34

まずご指摘のように、我々国民の皆さんの税金を用いて事業を行っておりますので、たとえ基金であろうとですね、それはもうしっかりとチェックをしながら、無駄遣いないように取り組んでいただけないと、まさに思いを同じくしておるところであります。これで基金については、事業が将来増えるとしても、何年間にわたって増えていく、それはなかなか見通せないということもあって、基金のような形を取らせていただいておりますけれども、ご指摘のように、終わったものについてもですね、その後の規定関係法令、交付規定に基づいて、しっかりと管理を行っていく必要がございます。チェックを行っていく必要があると思います。ただ終わった後もですね、その事業者からの成果報告への対応、あるいは補助金で取得した財産の処分であったり、不正時給が発覚した場合の対応など、様々な補助金交付に関わる管理業務が必要となってくる場合があります。そして、そうした事業基金についてはですね、毎年基金シートを作成し公表しております。そして行政事業レブにおきましても、そのプロセスにおいて、5年に1度の外部従事者のチェックも含めて業務の必要性を確認し、必要な額があれば、国庫返納を行っております。令和3年度においては、こうしたチェックを経て、約5,330億円返納をしているところであります。そしてさらに令和5年度、本年度からはですね、基金事業の点検をさらに強化するということで、すべての基金事業、これ終わったものも、まだ動いているものも含めて、毎年外部従事者の点検を受けることといたしました。管理費の支出が適正か、また収入予定時期の設定が適切になされているかなどのチェックも含めて、基金事業の適正な運用に万全を期していきたいというふうに考えております。

10:23

田島舞子君。

10:24

はい、今国民の目線はですね、非常に厳しいものがあると思うんですね。増税ですよ。その前のための増業財政改革であるので、これは本当にしっかりとやっていかなければならないというふうに思うんですね。具体的に見ていきたいと思うんですけれども、ものづくり中小企業、小規模事業者施策開発等支援事業、この資料1の記事にも出ているんですけれども、お、給民基金でですね、過去83億円も管理費だけ出してるんですね。なぜ交付事業を行っていないのに、83億円も管理費だけが出ているんでしょうか。その内訳を教えていただけますか。

11:00

はい、西村国務大臣。

11:03

ものづくりのこの補助事業でありますけれども、まず3年間ぐらいにわたって、24年度の補正予算から26年度ぐらいにかけて行ったものであります。最終の申請受付は28年3月まででありますけれども、終了しているわけでありますが、その後、令和3年度までの5年間のフォローアップを、この基金管理法人であります全国中小企業団体中央会などにおいて実施をしております。令和3年度に管理費約8億円を支出しております。そして、本基金は補助金の受付終了後も事業化状況の確認、あるいは財産処分等に伴う国庫返納といった事務作業、それから1万社以上の補助事業者に対して補助事業の成果を高めるために、経営指導あるいは販路開拓相談、全国47都道府県におきまして350名超の体制で実施しております。そのための費用として約8億円を要したものというふうに聞いております。また、基金シートの管理費の記載についても、様式上求められている内容については記載していると考えておりますが、ご指摘の内訳について、より適切な、丁寧な情報開示ができないか、今後検討していきたいというふうに考えております。

12:25

田島舞子君

12:26

一般の常識から考えて、事業が終わっているのに83億円も出す、それが必要であるということは、到底私理解はしがたいなというふうに思うんですね。今年から国民の批判を受けて、チェック体制基金に対して強化していくのであるならば、私はこうした管理費の透明性もしっかりと強化していくべきだと思います。それから、この83億円、事業費が出ていないのに83億円が管理費として出資されているこの中央会なんですが、この公募の結果というのは、しっかり国民に対して公表されているものですか。拒否してください。

13:17

中小企業庁横島経営支援部長

13:20

公募をしております。平成24年度補正の実施時に公募をしておりまして、公表はしております。ものづくり補助金について、25年3月13日に付けになりますけれども、何件の公募があって、どういう事業者を採択したかというのは、経済産業省の中小企業庁のウェブサイトにおいて公表しております。第三者委員会による審査、その結果がきちんと国民に対して公表されていますか。

13:56

横島部長

13:59

ウェブサイト上では応募のありました提案について、外部従事者による審査委員会での審査を経て、基金設置法人及び事務局を決定したので、お知らせしますという内容が書いてあります。

14:13

田島舞子君

14:15

この団体が選ばれたということ以上に公表はされていますか。

14:20

横島部長

14:26

公表した内容では、現在の2021年に経済産業省で定めたルールによって、審査員の属性や全応者指名採点結果などを公表していますが、本機器の事務局は、このルールを策定する前の公募なので、そこまでの詳細は現時点では公表していないところであります。

14:52

田島舞子君

14:53

そうなんですよ。答えは「はい」ではなくて「いいえ」なんですよ。なぜこの団体が選ばれたのか、どういった審査でどのような判断が行われたからこの団体が選ばれたということは、国民に対して一切公表していないです。大臣、聞いていただきたいんですけれども、このですね、83公演も管理費だけが流れていた、管理費の中身もわからないと同時に、国民はなぜこの団体が選ばれたのか、その根拠すらもわかる術はないんですね。今後、基金に対するチェックを強化していく上で、この団体が選ばれる公募結果もきちんと経済産業省の補助金公募事業と同じようにですね、審査結果を公表していただけませんか。

15:33

西村国務大臣

15:35

できる限り、その審査の状況などを含めて、透明性を持って公表すべきものということは、私も思いを共有しておりますので、どういった形で、企業秘密などもあると思います、ノウハウなどもあると思いますので、そういった点も含めて考慮しながらですね、しかしできる限り公表していきたいというふうに考えております。

15:57

田島まい子君

15:58

はい、現在の補助金公募事業の公表、少なくとも、の同じレベルまではですね、公表すべきであるというふうに思います。業財政改革の努力を最大限行った後の増税ですからね、きちんと努力を最大限行っていただきたいと私は思います。次です。資料3をご覧ください。これは商店街まち作り基金なんですね。電通産が1300万円、同じように事業費が出ていないのに、管理費だけが出ております。私も地元愛知県回ってみまして、シャッター街ばかりですよ。こういったところにこそ、まち作り商店街基金というのを出していかなきゃいけないと思うのになぜか事業は止まっていると。管理費だけですね、この電通産に流れていくと。1300万円というのは令和3年ですが、令和2年は3800万円、令和元年度は4200万円ですよ。事業費何にも出ていないですよ。シャッター街の皆さんに対して補助金は届いていないのに、管理費だけが巨額にこんなにたくさん出ているんですよ。これはおかしくないですか。何でこんなに管理費がかかるんでしょうか。

17:00

横島部長

17:03

質問の商店街まち作り基金ですけれども、平成24年度と25年度でやっておりまして、本事業については計3609件を採択して、補助金の支払いは平成27年度に終了しています。補助事業者に対しては補助事業終了後、5年間事業実施の効果報告書の提出や、5年間は目的に沿った財産を使ってくださいとなっているので、逆に5年以内に財産処分をした場合には適切な返納をお願いしていると。この管理を補助金の交付後、5年間にわたって行うための管理費を計上しているというものであります。

17:44

田島まい子君

17:46

増税を行う前の行財政改革ですからね。こんなんで本当にいいんですか西村大臣。国民納得しないですよ。日本全国の商店街の皆さんに聞いてみてください。もう補助金止まっているのに、皆さん苦しい中で、一つの企業さんだけがですね、そのグループ会社さんだけがですね、数千万円の管理費だけを取っているんですよ。こんなの私おかしいと思いますよ。経済産業省に伺います。この電通さんがね、選ばれたこの理由なんですけれども、随意契約なのか一般公募なのか、その入札結果をですね、国民にきちんと公表していらっしゃいますか。

18:23

横島部長

18:30

この街づくり事業ですけれども、危機接種法人と事業実施事務局をそれぞれ公募しております。電通が受けたのは事業実施事務局の方であります。選定においては、外部有識者に構成される外部審査委員会によって審査基準を出らせて総合的に判断した結果、過去に商店街支援に関する執行業務の経験があって、試験を有している。他の事業で多数の事業者を対象とした補助金交付をした実績を有しているというところを評価して、外部有識者が電通がいいのではないかという選定をしたというふうに記録されています。

19:09

谷間舞子君

19:10

質問に答えていただけでないですよ。株式会社電通が選ばれた理由、これを国民にきちんと公表していますか。

19:17

横島部長

19:23

今、ここをもってはこういう説明を公の場で説明できるという資料が用意しているんですけれども、ウェブサイトの公表状況について申し上げますと、自治事務局一者を選定しましたということだけが公表されているでしょうか。

19:42

谷間舞子君

19:43

そうなんですよ。西村大臣、聞いてください。国民に対してきちんと公表されていないんです。今、経済産業省の方が持っていらっしゃる資料、谷間事務所の方に提出していただけますか。

19:55

横島部長

19:59

今、申し上げた内容については公表できる情報でありますので、後ほど事務局に提出させていただきます。

20:06

谷間舞子君

20:07

ありがとうございます。次に同じ基金です。中小企業等事業再構築促進基金について伺います。これは資料2につけておりますけれども、これはコロナ禍にて中小企業さんの事業再構築の支援なんですね。非常に大事な基金であると私は思うんですけれども、これも管理費の方が事業費よりも多いんですね。パソノさんで、これは前回の私の質疑で、事務局が決定してから交付額の決定まで22億円が上限額枠以内で積み合わされたという事例なんですけれども、この事業費よりも管理費の方が大きいと、中小企業さん今すごく苦しんでいると思うんですけれども、倒産金数だって伸びていますよ。それよりも管理費の方が大きいというのは一体どういうわけでしょうか。

20:56

横島部長

20:58

はい、ご指摘の事業ですけれども、建物費などを対象経費としていることから交付決定、つまりこれだけの補助金を最大使っていいですよという通知がなされた後に、最大14ヶ月間の事業を行うことになって、その後、確定、つまり領収書などを提出していただいて支払いをするということになっています。令和3年度は基金の初年度でありますので、交付決定はなされた案件はあるんですけれども、事業を終了しましたという案件はほとんど出てきておりませんので、初年度の管理費としては審査を行うための費用、あるいは始めるようになったというのを、準備の費用を計上したということで、初年度はそういうことですけれども、次年度以降から支払いが増えてくると、この比率ではなくなると。先ほど14ヶ月というのは交付決定化じゃなくて最高14ヶ月の事業です。

21:55

田島まい子君

21:57

国民の視点は、今、基金に対して非常に厳しいと思うんですけれども、この大事な中小企業の支援ですよね、この基金は1.1兆円ですか、1兆円を超える巨額の基金となっているんです。これからこの基金を運営していく上で、どのように経済産業省がしっかりとこの基金が適正に運営されていくようにされていかれるおつもりですか。

22:19

横島部長

22:22

基金設置法人に対する、これは独立行政法人中小企業基盤整備機構ですけれども、ここに対しては既に3回中間検査を行っています。それから、パソナに対しては基金管理団体である中小企業から、四半期に一度、これまでに9回の検査を行っています。見る内容ですけれども、事業の進捗管理などのために、週次あるいは日次で定例会議を中小企業及びパソナと行っております。それから審査事務局の地方拠点に関しても現地調査を行っておりまして、現在の状況で言いますと、交付決定の数がだんだん増えてくるというのと、ちょうど申し上げた事業終了後の確定の作業も増えてきております。これが時期によって必要な人員がシフトしなければいけないので、なるべく早くこうした手続きを進めるために、どういう事業体制であればいいかということを今確認していることで、もちろん、単価や人数が必要十分であるかということも併せて確認をしているところであります。

23:25

田島まい子君

23:26

はい、お願いします。しっかりとチェックもお願いしたいと思います。経産省の補助金交付事業について伺いたいんですけれども、これは受けた、その事業決定を受けた団体がですね、人件費の計上する場合に、もちろんその計上というのは交付、事業に直接関係する事業であるというふうに私は思っているんですが、例えば、この補助金交付事業とは全く関係ないもの、面接ですとか、スタッフさんとの面談ですとか、そういった場合に使っている勤務時間もですね、補助金交付事業の人件費として計上していることがあった場合、政府はどのように対応されていますか。

24:06

藤木大臣官房長

24:09

お答え申し上げます。補助事業の対象経費としては、人件費等の全ての経費について当該補助事業を行うために必要な経費であるということが原則でございます。したがって、当該補助事業に必要な経費と言えないもの、あるいは勤務時間の管理としてその時間帯は補助事業に当たっていないというようなものについては補助対象外の経費として処理することになるとこのように理解しております。

24:37

谷山舞子君

24:38

会計検査員の皆さんがチェックにかかる際に、その事前に情報を得てですね、社内のインフラネットのデータというのを除去していく、削除していく、こんなことがあった場合にはどうされますか。

24:55

藤木官房長

24:57

すいません、検査員ですか。私どもはまず検査員さんの検査の前に、そもそもこの補助事業に関しましては確定検査というのを行って、いちいちその支出の内容を確認させていただいております。その確定検査の過程におきまして、補助事業の対象経費で当たらないというものについては除外して、そして実際にお支払いする際はこれを除いた形でお支払いをするということを行ってございます。それから検査員さんからご指摘を受けて、それが不適当であるというものについては事後的に返還を求める等の対応を適切に行っているところでございます。

25:40

田島舞子君

25:41

きちんとチェックしていただきたいと思います。こうした事例、現場でもしかしたらたくさん起こっているかもしれませんのでね、しっかりお願いいたしたいと思います。

25:50

時間の関係上ですね、質問通告9、10に移らせていただきたいと思うんですけれども、西村大臣に伺います。西村大臣。

25:58

私、この基金と補助金交付事業をたくさん見てまいりました、経産省の。ものすごい巨額の額ですよ。必ずしもその額が適切に付かれているかどうか、私は自信が持てない案件というのをたくさん見てまいりました。それはこの委員会で提起させていただいているんですね。1つ気づいたことがあるんですよ。女性支援、女性雇用政策に関する補助金や基金というのが全然ないんです。これ何ででしょうか。

26:24

西村国務大臣

26:26

経産省においても金額が大きくはないにしても予算は計上しております。これは各省で役割分担しながら進めておりますので、例えば厚労省において女性活躍のための助成金、かなり金額がついていると思います。そうしたことを含めて各省で役割分担しながら進めているということがありますが、いずれにしても女性活躍、そしてワークライフバランス、さらには少子化対策と、経産省にやるべきこともあると思いますので、これからしっかりと確認しながら政策立案し、必要な予算を確保していきたいと思っております。

27:02

田島舞子君

27:03

私、昨日経産省さんがやっている女性雇用支援の内容を見たんですけど、全く甘いですし、全く薄いと思います。フェムテックをやっている企業さんに対する補助金1.5億円、これだけなんですね。今、企業さんは人材不足に悩んでいます。日本の人口の半分は女性ですよ。女性の雇用を支援しなくて経済産業省どうされるんですか。今、日本の国は少子化対策で苦しんでますよ。赤ちゃん生まれる数80万人切ってるんですから、これを解決するには「うめえよ、増やせよ」ではなくて、女性が出産と仕事、これを選ばなくていい社会を作らなきゃいけないなと思うんですね。それに対して私は、経済産業省が担っている役割というのは決して小さくないと思います。これだけ何千億円、何百億円という基金や補助金を出しているのに、どうして女性雇用支援に対する施策というのは全くないんでしょうか。

27:58

これ、次の予算に入れていただけませんか。補助金や基金に対していかがでしょうか。大臣。

28:03

西村国務大臣

28:05

まさに事業再構築補助金とか、ものづくり補助金とか、大きな金額をいただいて、私ども中堅企業、中小企業支援をしておりますけれども、その中で特に女性活躍に取り組んでいる企業には加点をするとか、補助金額を増やすとか、そういった工夫もしておりますので、女性活躍だけの予算で見るとそんなに大きくはありませんけれども、中小企業予算の中でそんな工夫もしております。ただ、依然しても、御指摘のこと、私も強い思いを持っております。女性が活躍することこそが、日本の成長につながると思いますし、ワークライフバランスを含めて少子化対策にも寄与する分も大きいと思います。そういったこと、政策を我々考え、必要な予算をしっかりとっていきたいと思います。

28:53

萩間舞子君

28:54

なでしこ銘柄とかもいいんですけれども、それでは解決策にならないですよ。現場の声を聞きますと、女性は仕事をしてから、病時保育等の子どもが病気になって休まなければならない。その企業は困るということなんですよね。ですので、例えば女性がそういった問題で休まなければならなくなったときに、派遣さんを入れたりとかしますよね。そういった費用を、例えば補助金で穴埋めしてほしい。こういったこといかがですか。

29:21

西村国務大臣

29:22

なでしこ銘柄とかが意味がないということは、全くそんなことはありません。何より重要なのは、社会の雰囲気、企業の職場環境、世の中の雰囲気を変えることが何より大事だと思いますので、これは経産省全力を挙げて取り組んでいきたいと思います。その上で、いろんな補助についてはですね、これは各省との役割分担がありますので、厚労省がやっている部分、重複がないようにしながら、経産省としてやるべき部分については、しっかりと議論し、政策を立案し、必要な予算確保し、私どもも女性の活躍、ワークライフバランス、そして少子化対策に寄与するような、そうした政策をしっかりと打ち出していきたい。でも何より大事なのは、世の中の雰囲気を、企業の中の職場環境、雰囲気、これを変えることが何より重要だと思っています。

30:12

田島舞子君

30:13

雰囲気を変えるのは非常に重要だと私も同意します。それと同時にお金なんですよ。中小企業さんは経営が厳しいんですよ。お金がきちっと回っていく、その仕組みを作ることこそが、私はこの問題を解決していく方法になると思います。最後に1問だけです。7番です。国税庁の方、来ていらっしゃいますでしょうか。お願いします。子育て政策の観点よりですね、宅児所、幼児保育など、従業員の育児にかかる費用を、会社側に経費として、損金算入されることは認められますでしょうか。答弁お願いします。

30:44

国税庁上松審議官

30:46

はい、お答えいたします。一般論として申し上げますと、法人がですね、ご指摘のような宅児所や、幼児保育の利用料など、従業員が負担すべき育児に要する費用を負担することとしている場合には、その費用については、法人税の課税所得の計算上、損金の額に算入することができることとされております。事前にいたしましても、国税当局としては、個々の事実関係に照らして、適切に判断を行うこととなります。

31:14

田島舞子君

31:16

損金算入できるということですか。ごめんなさい。もう一回お願いします。

31:18

植松審議官

31:20

すみません。要点の部分だけ申しますと、そうした従業員が負担すべき育児に要する費用を負担することとしている場合については、法人税の課税所得の計算上、損金の額に算入できるということでございます。

31:36

田島舞子君

31:37

質問がすごく大きいと思います。ありがとうございました。以上で質問を終わりにさせていただきます。

31:41

村田京子君

31:44

おはようございます。ご安全に。立憲民主社民の村田京子です。私は今日は、日本の資源の持久率が低いということで、その中でも鉱物や金属資源の確保についてお伺いをしていきたいと思います。例えば、日本の鉱石、金属、金属製品の輸入ということでいうと、足元では年間8兆円ものお金がかかっているということで、いかに日本の中で安定的に確保をしていくのかということを、今起こっている資源ナショナリズム、ここのところからですね、まずお聞きしていきたいなと思っております。直近で言いますと、チリのボリッジ大統領がリチウム産業の国有化を発表するなど、海外において、今資源を持っている国が自国の資源を保護する傾向というのが高まっているというふうに認識をしております。こういった現状について、政府の見解をお伺いいたします。

32:47

貞光資源燃料部長

32:50

はい、お答え申し上げます。委員ご指摘のとおり、4月20日にチリのボリッジ大統領が国家リチウム戦略を発表し、今後国営リチウム企業の創設に向けた法案を議会へ提出し審議されるものというふうに認識しております。仮にこの法案が可決された場合、チリのリチウム資源の探査、採掘、処理、あるいはリチウムを用いたバッテリーセルの組み立てなどに日本企業が参画しようとする際には、このチリの国営企業との共同事業が義務化されるなどの影響が生じる可能性があるというふうに見ております。リチウム資源をめぐる国際競争は激しさを増しておりまして、チリは日本にとっても有望な生産国と考えておりますので、今後チリ国内での議論や日本企業への影響も注視しながら、必要に応じて外交的働きかけも行っていきたいというふうに考えております。

33:47

村田 京子君

33:48

はい。外交的な働きかけというのが私も非常に重要だと思います。その中で一つお聞きしたいのがインドネシアの例になります。インドネシアでは2020年からニッケルの未加工鉱石を禁輸をしておりますが、今ニッケルはEV電池の主要材料ということで世界的にも需要が高まっております。このインドネシアでこのニッケルの鉱石が禁輸になるかもしれないといった話が2013年、14年頃に出始めた頃で言いますと、日本にとってはこのニッケルをステンレスの原材料として使っておりまして、インドネシアからニッケルの原材料のうち約半分を輸入していたということで非常に重要な国だったわけなんですね。ですのでこのインドネシアがニッケルの鉱石を禁輸するかもしれないといった動きが出たときに、やっぱり日本の産業界からもどうにかインドネシアからの輸入を続けられるようにという声が多く出たというふうにお聞きをしていますが、結果として2020年からニッケル鉱石は禁輸となりました。こういったこのインドネシアの例に関して、禁輸が決定する前に日本としてどのようなアプローチを実際にしてきたのかということと、今禁輸になってしまったわけですけれども、この禁輸決定後としてどのようなアプローチをしてきたのかというのをお聞きしたいということと、EUはこのインドネシアのニッケル鉱石の輸出制限に対してWTOに紛争解決省委員会の設置を求めまして、昨年11月にこの同パネルにおいてEUの主張が今認められたといった状況にもなっております。こういったインドネシアへの対応についてEUとの連携もとっているのか、併せてお聞かせいただければと思います。松本大臣 はい、ご対応申し上げます。インドネシアによるニッケル鉱石の輸出禁止決定前後におきまして、日本政府としてはインドネシア政府に対して、首相閣僚を含め様々なレベルから延べ100回を超える働きかけを行っておりまして、二国間協議による解決を目指すとともに、日本企業をはじめとする関係者との協議を通じ、日本及び日本の産業界への影響調査を実施してまいりました。日本政府が外交的働きをこのように続ける一方で、日本企業との関係では、仮にニッケル鉱石輸出禁止が導入されてしまった場合の影響を最小限に抑えるために、インドネシア以外の輸入先の多格化に努めてきております。2018年時点で、インドネシアからの輸入はほぼゼロにまで下がっておりまして、その代わり、現在はニューカルドニア及びフィリピンが輸入先となってございます。EUとの関係についてもご質問いただきましたけれども、EUはインドネシアによるニッケル鉱石の輸出禁止措置について、2019年にWTO提訴をしていたところ、昨年の11月にこの措置がWTO協定違反であるとのパネル判断が公表されたところでございます。その後、インドネシアは譲渡をしておりますけれども、WTOの上級委員会が昨日停止しているため、譲渡の審理は進んでいないというふうに認識してございます。我が国といたしましても、このWTOの紛争解決手続において、第三国として参加しまして、EUの主張を支持する意見書を提出しているところでございます。

37:34

村田恭子君。

37:35

ありがとうございます。インドネシアのこの金融に当たって、100回以上いろんな働きかけをされたということは、本当にご尽力いただいたんだなと思うと同時に、100回以上あっても金融というような手続が取られてしまったというのは、こういった資源外交の難しさも感じます。そういった中で、今、資源ナショナリズムの高まりというのは、これまでの歴史から見ると、第三波と言われておりまして、私が今日申しましたチリ、インドネシアをはじめとして、またメキシコであったり、やっぱり今、いろんな国が資源を持っていることを他国への外交ツールとして使っていたり、また脱炭素に向けて、こういった資源が、これから需要も高まるということで、やっぱりこういった資源ナショナリズム、保護主義というのが、これからも続いていくんじゃないかといった見方もございます。そういった中で、やっぱり日本としては、私は資源外交を進めていかなければいけないと思いますが、その100回を超えても難しかった、そういった外交の難しさあると思うんですが、いろんな国が、今、こういった資源ナショナリズムに向かおうとしている中で、どういった外交を行っていこうと考えているのか、大臣のお考えをお聞かせください。

38:53

西村国務大臣

38:55

まさにご指摘のニッケルとかリチウムなどですね、今後新しいデジタルトランスフォーメーション、あるいはグリーントランスフォーメーションを進めていく上で、非常に重要な物資、重要鉱物について、特定国への埋蔵生産の偏在、あるいは価格変動幅の大きさ、さらにはご指摘のような資源国によるナショナリズムの高まり、これによって供給停止リスクなどですね、まさに安定供給の確保に数多くの課題があるものと認識しております。これらの課題に対しまして、これまでも資源外交を通じた権益確保の取組として、一つには、欧州、そして北米、オーストラリアといった同志国との連携、これによる鉱物資源の開発確保、また高い資源ポテンシャルを持つ、ご指摘のチリであるとか南米ですね、それから南部アフリカ、こういった資源国との関係強化などに取り組んできておりますし、今後もさらに力を入れて取り組んでいきたいと考えております。私が着任した以降もですね、オーストラリアと重要鉱物のパートナーシップを締結をしておりますし、またご指摘のインドネシアの閣僚大臣とも何度も会談を行っております。また、ポテンシャルの高いアフリカ諸国の担当大臣、コンゴミンであるとかナミビアであるとか、こういった閣僚とも会談を行って、鉱物分野での協力関係の進化について確認をしてきているところであります。また、先般のG7の気候エネルギー環境大臣会合におきましても、議長としてこの重要鉱物についても議論が行われました。まさに重要鉱物のオープンでマーケットベースの取引の重要性、そして市場外極的な取り組みへの懸念など提起をしまして、そして共同声明にも盛り込まれているところであります。併せて、このG7の会合では、重要鉱物セキュリティのための5ポイントプラン、いわゆる5つの重要なポイントについて提案をして合意が得られたところであります。具体的には、各国連携による責任ある開発であるとか、あるいはさらなるリサイクルの推進、技術革新による省資源、そして供給障害への備え、こうしたことについて確認をし合意が得られているところであります。引き続き、こうしたG7の各国、さらには資源国とも連携をしながら、強調し重要鉱物の安定供給確保に取り組んでいきたいというふうに考えております。

41:30

村田 恭子君

41:32

ありがとうございます。引き続き、こうした資源国、そしてG7の国との連携をお願いしたいと思います。併せて、この資源ナショナリズムが高まっていく中で、どうやったら日本の自給率を高められるのかということで言いますと、本委員会でも議論が出ておりますけれども、改定の鉱物資源の活用というのが、私も重要だと思っております。現在、日本において確認をされている、こういった改定鉱物資源の具体的な種類、また量について、最新の見解についてお聞かせください。

42:07

佐賀光部長

42:09

はい、お答え申します。我が国周辺の海域には、銅、鉛、鋭といったベースメタルを含みます、改定熱水鉱床、あるいはコバルトやニッケルを含むコバルトリッチクラスト、さらにはレアアースデイなどの改定鉱物資源の存在が確認されております。資源量につきましては、まず改定熱水鉱床に関しては、第3期海洋基本計画において、外略資源量5000万トンレベルの把握を目標として調査を進めてきておりまして、おおむね想定通りに資源量の把握が進んでいるところですけれども、現在公表に向けた最終評価を行っているところでございます。コバルトリッチクラストにつきましては、これまでの取り組みにより、この辺にポテンシャルがあるんじゃないかというふうに確認された海域におきまして、具体的な資源量の調査を行っているところでございます。また、レアースデイにつきましては、過去のジョグメックによる調査で、南鳥島周辺に相当量の存在を確認してございます。これは経済安全保障の観点がありますので、具体的な量につきましては、言及は差し控えさせていただいておりますけれども、現在、内閣府が戦略的イノベーション創造プログラム、いわゆるSIPにおきまして、より広域的な追加調査を行って、この量の情報についての精査を行っているところであります。以上です。

43:39

村田 京子君。

43:40

今、御説明の中にも、海底熱水鉱床のお話がございました。こちらは、銅、鉛、金、銀、銅を含んでいて、他の海底鉱物と比べても浅いところにあるので、比較的開発がしやすいといったメリットもありますが、今、第3期海洋基本計画、現行の計画についてお話があったんですけれども、この海底熱水鉱床というのは、2007年に策定された第1期海洋基本計画でも記述がありまして、この2007年の計画では、今後10年をめどに、この海底熱水鉱床の商業化を実現するといったものになっているんですね。ですので、2017年、2020年までには商業化できるでしょうといった話だったのが、現在もまだまだ進んでいなくて、現行の第3期では、平成30年代後半以降に民間企業が参画する商業化を目指したプロジェクトが開始されるよう技術開発等を実施ということで、なかなかせっかく発見されたのに商業化が進んでこなかったのが、この海底熱水鉱床ではないかと思うんですが、なぜなかなかこうした商業化が進んでこなかったのか、理由を教えてください。

45:01

高水部長

45:03

海底熱水鉱床につきましては、世界でも商業化の事例がまだないというものでございまして、その開発にあたりましては、例えば、採算性を確保し得るだけのまとまった資源量の存在が確認できること、あるいは、1000mを超える海底から連続して鉱石を引き上げるための生産技術の確立、さらにはコストの削減といった諸課題をクリアすることが必要になってまいります。資源量につきましては、先ほど申し上げたとおり、まとまった5000万トンレベルについての把握の作業は、おおむね想定通り進んできているところでございます。生産技術につきましても、2017年に沖縄近海において、世界に先駆けて水深約1600mの海底にある鉱石を引き上げる試験に成功しておりまして、このように開発に向けて着実に進捗はしているところだと考えております。今後、すでに分かっている交渉における資源量の整地化などに取り組むとともに、生産技術についてはこれまでの取り組みにおいて抽出された個別の要素技術の課題解決に取り組みまして、さらに実証実験を積み重ねていきたいというふうに考えてございます。

46:30

村田経古君。

46:32

この海洋基本計画なんですけれども、この第4期が5月に閣議決定されるとお聞きをしております。この計画においても、ぜひこういった海底鉱物資源が早期に商業化するように従来以上に取り組んでいくんだ、特にこういった資源ナショナリズムが出ていく中でこういった資源が重要なんだといった思いをぜひ書き込んでいただきたいんですけれども、こういった第4期に向けての取り組みを教えてください。

47:05

佐田光部長。

47:08

はい、お答え申し上げます。ご指摘のとおり、海底鉱物資源の生産技術の開発におきましては、商業化を見据えた中長期的な計画をしっかり策定した上で取り組んでいくことが重要であると考えております。経産省といたしましては、この海洋保健計画の内容を、より中長期的なロードマップとして具体化させました海洋エネルギー鉱物資源開発計画というものを策定しておりまして、それに基づいて具体的な取り組みを進めてございます。そして、商業化へのステップを確実にしていくという観点から、例えば海底熱水鉱床については、5年に一度経済性に関する総合評価を行うこととしておりまして、商業化に向けた取り組みの進捗について、外部専門家からの受言を向けて新しい計画に反映させてきてございます。今後、この海洋基本計画にしっかり商業化の実現に向けた具体的な取り組みを盛り込むとともに、それを踏まえて、さらにはこれまでの成果、総合評価の結果などを踏まえまして、経産省としても、この新しい海洋エネルギー鉱物資源開発計画を策定し、商業化に向けた取り組みをさらに着実に進めていきたいと考えております。

48:28

村田経子君。

48:30

今、この海の中の資源のお話をしましたけれども、次は、都市鉱山、私たちの生活の中にある資源ということで、この都市鉱山についてお聞きをします。携帯電話、パソコン、家電などに多くの木金属が含まれているということで、こういった都市鉱山が今着目をされていますが、先ほど大臣の御答弁の中にもリサイクルのお話もございました。日本は、やはりこのリサイクルの技術が世界の中で一番いいものを持っていると、私もよく非鉄産業の皆さんともお話をしますが、やはりこういった技術を活かして、なおかつ資源を確保したい。しかももう一個このリサイクルがいいのが、再利用することで、一から新しい製品を作るよりもCO2が出ない、カーボンニュートラルにもつながっていく取り組みになります。ただ、今やはり産業の皆さんに聞くと、日本で十分な量のこの金属関係の廃棄物を確保できていない。やはりこれが課題だと思うんですが、実際この廃棄物の確保についてはどのように認識をされていますでしょうか。

49:39

経済産業省木原審議官

49:44

お答え申し上げます。議員御指摘の都市鉱山、すなわち都市で発生する家電製品等の廃製品については、日本国が資源国であると言われておりまして、民間団体の調査によれば、例えば金は6800トン、銀は6万トンが都市鉱山として国内に埋蔵されていると言われております。日本では都市鉱山に含まれるレアメタル等の有用な金属資源を回収するため、1つには小型家電リサイクル法に基づき、小型家電の回収・リサイクルの取り組み、2つ目に資源有効利用促進法に基づきまして、パーソナルコンピューター、電池のメーカー等による自主回収の取り組みを促進しているところでございます。加えて、委員御指摘の技術というのは非常に重要でございますので、金属資源の回収のために、製品に含まれる金属資源等の選別・精錬技術の高度化に向けた技術開発を支援しております。経済産業省としては、引き続き都市鉱山の効率的なリサイクルの実現に向けて、回収スキームの拡大に図ってまいりたいと考えております。

50:48

村田経子君

50:49

今、小型家電リサイクルのお話がございましたが、その中でやはりスマートフォンがあります。私たちにとっても本当に身近な製品なんですけれども、この小型家電リサイクル法が施行されて10年になりますが、当初の回収目標は、令和5年度までに14万トンということだったんですけれども、現在その回収量が10万トン強ということで未達成となっております。その原因は何になりますでしょうか。

51:20

木原審議官

51:22

小型家電リサイクル法に基づく自治体または認定事業者による回収量は着実に増加しておりまして、令和2年度における回収量は約10万2500トンと、前年度に比べて4%増加しまして、小型家電リサイクル法施行以来最多となっております。他方で委員御指摘のとおり、制度の目標値である年間14万トンには至っていないという現状でございます。その理由の1つに自治体によっては、小型家電の分別回収に必要となる追加的なコストや人員、スペースの確保が難しいことを理由に自治体による回収を躊躇する市町村も存在いたします。そのため経済産業省では関係省庁とも連携しながら、小型家電リサイクル制度の普及啓発を行っております。この中には東京オリンピック・パラリンピック競技大会の約5000個の金銀銅メダルを全国から集めたリサイクル金属で作る国民参加のプロジェクトなども含まれております。こういった取り組みですとか、2つ目に収集運搬コストの低減に向けた有料事例の横展開を図るなどの取り組みを推進しているところでございます。市町村回収を保管する有用な回収ルートとして、小型家電リサイクル法の認定事業者による直接回収を推進し、消費者が小型家電を直接持ち込む拠点回収や小型店における小売店における店頭回収、宅配便による回収などの消費者ニーズに対応した回収方法の拡充を図ってまいりたいと考えております。

52:57

村田 京子君

53:00

この使用済みの電子・電気機器廃屈物の回収、今、自治体であったり、また消費者にアプローチしながらいろいろな回収をされているということなんですけれども、その回収方法の問題点の一つが、地方自治体ごとに受け入れの基準が異なっている。また、小型家電リサイクル法でいうと促進法であるので、今も御答弁ありましたが、人手やお金がなければ、そもそも回収に取り組んでいないところもあるということで、やはり私は国として、やはり都市鉱山大事だよね、資源しっかり確保していこうねということでいうと、やはり全国単位で回収する仕組みというのを作っていくべきではないかと思うんですが、この点いかがでしょうか。

53:46

環境省奥山審議官

53:51

お答えいたします。まず、家電等から廃止されます不要なもの、いわゆる一般廃棄物につきましては、環境保全と公衆衛生の確保のために適正な処理を確保するという観点から、市町村がある意味重い責任を有しているというものでございます。その点で、その分別の区分につきましても、各市町村が有する処理施設や処理を委託する事業者の能力などの実情に照らし合わせて定めているというところでございます。その上で、使用済みの家電、電子機器につきましては、小型家電リサイクル法に基づきまして、国の認定を受けた事業者につきましては、廃棄物処理業の許可を不要とする制度を設けて、公益的かつ効率的に回収することを促していく、そういった仕組みを作っているというところでございます。

54:43

村田経子君

54:45

公益的には回収をされているということなんですけれども、廃棄物処理であったりリサイクルを行う事業所というのは、やはり全国に点材をしているわけなんですよね。例えば、東京で集めたスマートフォンが、東京都の中で全てリサイクルできるかというと、決してそうではないというのが現状です。こういった事業所が点材している上に、事業所ごとに処理できる品目というのがやはり異なっています。ここでは自動車関係のものができますよとか、ここでは鉄スクラップのリサイクルができますよということで、本当に各地でまたがっているので、回収はしたけれども、その製品をどこに持っていくのかというのが、実際の私はリサイクルにつながるポイントなんじゃないかなというふうに思います。併せて今問題になっているのが、やはり未だに金属クズが不法に輸出をされているということであったり、また無許可の不要品の回収業者もいるといったこともあると思いますが、この点への取り組みはいかがでしょうか。

55:53

奥山審議官

55:57

お答えいたします。まず、使用済み電子機器等がその他の金属スクラップ等と混合された状態、あるいは雑品スクラップの不法輸出防止につきましては、水際対策にあたる税関職員において規制への理解を深めるための意見交換ですとか、取締強化の月間の設定などの取組を行ってきたところでございます。こうした取組に通じまして、使用済み電子機器の適正な処理及び資源の有効な利用の確保を推進してまいりたいと思っております。

56:27

村田教子君

56:29

今、回収をいかにするかということをお聞きしたんですけれども、実際に廃棄物処理、リサイクルを行った上では、やはりその製品からいかに効率的に重要な資源を取り出していくかというのが、やはりコストを下げる上でも大切だと思っています。やはり製品の開発時からリサイクルを前提とした設計が重要だと思いますし、国としてこういったことをメーカーに要請をしているのかということと、メーカーにとっては、リサイクルは大事だと思うけど、それに合わせた設計にするとコストがかかるよねといった話にもなってくると思うんですね。そういった意味でどんなふうに国としてメーカーにアプローチをしていくのか、お聞かせください。

57:14

木原審議官

57:17

委員御指摘のとおり、金属資源の確保に当たっては、縄脈産業にとどまらず、同脈産業の取組として製品設計段階での取組が重要だと考えております。これまで資源有効利用促進法では、指定再利用促進製品としてリユース、リサイクルを前提とした設計、環境廃炉設計と呼んでおりますけれども、これを求めております。当該製品のうち、例えば金属資源を含むパソコンについては、業界団体が自主的なガイドラインを策定し、ネジの数量の削減や部品の取り外しを容易にするなど、リサイクルを考慮した製品設計に取り組んでいます。また、本年3月に経済産業省で策定した成長志向型の資源自立経済戦略において、ここでは、同脈、縄脈産業が連携してサーキュラエコノミーをつくっていくということを目指しておりますが、この中で、3R+Renewableに資する循環廃炉設計の拡充強化に取り組んでいくこととしております。ガイドラインが整備されていない製品分野での検討を、業界団体や事業者と一体になって進めることで、製造事業者等による循環廃炉設計を後押ししていきたいと考えております。

58:32

村田幸子君

58:33

私も今お話のあった成長志向型の資源自立経済戦略を拝見しました。やはりリサイクルをすることがコストになるんじゃなくて、やはり日本の資源の確保にもつながりますし、今カーボンニュートラル、SDGsといった取り組みがある中で、そういったリサイクルしやすい製品をつくることが、その企業のブランド価値も高める、やはりそういった取り組みも併せて必要なのではないかなと思います。日本の否定通産業の皆さんが国内の中でいかに廃棄物を集めていくかということとともに、もう一つやはり海外から廃棄物をいかに持ってくるかというのも重要です。やはり日本のリサイクル技術が素晴らしいので、やはりヨーロッパとかでスマホとかを集めて、じゃあ日本で精錬をしようという取り組みがされていますが、やはり今これに関して、やはりヨーロッパの中でも今までは自分たちに技術がなかったから日本で精錬すればいいよねというふうにしていたのが、やはりこれも重要な資源だということで、こういった廃棄物を囲い込みするような動きがあるというふうにお聞きをしています。その一つとしてバーゼル条約の厳格化の動きがあるとお聞きをしておりますが、これについて今の動きと、やはり日本としてやはり廃棄物の輸入、しっかりこれからも海外からできるようにどういった取り組みをしていくのか、大臣お聞かせください。

59:59

西村国務大臣

1:00:01

委員御指摘のとおりですね、バーゼル条約は本来有害な廃棄物の越境移動を制限する規制であります。その中で、昨年6月に開催されたバーゼル条約第15回提案国会議におきまして、電気・電子機器廃棄物、いわゆるeスクラップにつきまして、非有害の電気・電子機器廃棄物も規制対象に追加する改正を行われているところであります。2025年の1月1日から施行される予定です。それに伴いまして、現在加盟国間におけるリサイクル目的の越境移動に限りバーゼル条約の例外規定などを定めておりますOECDの理事会決定、これについても当該例外からeスクラップを除外する旨の改正案がOECD事務局より提案されているところであります。一方で、日本は世界でも有数の、先ほどのご説明がありますeスクラップ輸入国であり、それを原料に、木金属やレアメタルを再利用しているわけであります。国内の製錬事業者からは、このOECDの理事会決定の改正が採択された場合には、手続の長期間によって海外からのeスクラップの収加量が大幅に減少する、その懸念が示されている、多くの声が寄せられているところであります。日本としては、このOECD事務局による同改正案に対して反対の立場を表明しておりまして、これを受けてOECDに専門のタスクチームが立ち上げられ、現在議論がなされているところというふうに承知をしております。経産省としては、日本の意見が適切に反映されるよう、引き続き関係確保の理解を求めていきたいというふうに考えております。

1:01:37

村田経古君

1:01:39

資源ナショナリズムが進んでいる中で、海外のeスクラップも今度は輸入できないということになりますと、本当に日本にとって大きな打撃となりますので、ぜひとも何とか引き続きできるように政府の取組をお願いしたいと思います。以上、これまで資源のお話をしてきましたが、最後、先ほど田島委員の方からありましたけれども、やはり人材不足というのが進んでいるということで、テーマを変えて、ものづくりの人材確保について最後お話をさせていただきます。製造業を回っていますと、やはり人手不足、若い人が集まらないということで、今年の春と賃上げを進めたその理由の一つも、やはり人手不足なので、やはりどうにか賃上げをして人に来てほしい、そういった思いで経営者の皆さん賃上げをされたとも聞いております。この政府において製造業の人材確保、どう考えていらっしゃるのかお聞かせください。

1:02:39

経済産業省橋本審議官

1:02:42

お答え申し上げます。製造業の就業者数は、2022年は1044万人と、2002年の1202万人から20年間で158万人減少しており、有効求人倍率は直近1年間で1.9倍前後と高止まっております。年齢構成は、2020年の65歳以上の高齢就業者は90万人と、20年間で約6割増加している一方で、34歳以下の若年就業者数は255万人と、20年間で約3割減少しております。また製造業の女性就業者数は312万人でありまして、就業者の男性と女性の比率は約7対3となっております。このように製造業の人材の確保には様々な課題があると認識しております。村田共和国(東京都立工業大学)今、若い方がなかなかものづくりに入ってこないということで、以前この委員会で一度この話をしたときに、製造業に入った若者に対して、技能オリンピックなどを通じて仕事の意欲を高めてもらう取り組みをご紹介したのですが、入り口として学校を卒業した若者がどうやったらものづくりを就職先として選ぶのか、ここの取り組みが私は大事だと思っています。中学校の技術とか家庭の時間で、私の場合だと実際にミンニオンクを作りましょうという時間があって、ハンダゴテとかを実際にやって、やっぱり手を動かしてものづくりの面白さを感じることができたのですが、中学校の技術家庭の授業数を見てみると、昭和33年のときは中学3年間で315時間あったのが、平成29年では175時間と半分近く減っているわけなんですよ。やっぱり一度も体験したことのない若い子に、ものづくりって面白いよって言っても、なかなか実感が湧かないというふうに私は思っています。今回は授業ということで、文科省にお聞きをしますが、こういった人材確保と技術家庭の授業数、いかに教育と連携させていくかというのも大事だと思いますが、どのように考えていらっしゃるでしょうか。

1:05:09

文部科学省安彦審議官

1:05:13

お答え申し上げます。中学校技術家庭化は、より良い生活の実現や持続可能な社会の構築に向けて生活を工夫しようとする実践的な態度の育成を目指す教科でございます。これまでの教育家庭全体の見直しの中で、中学校の3年間の総授業時間数とともに技術家庭化の授業次数が減少しているということはご指摘のとおりでございますが、平成29年に告示された中学校学習指導要領技術家庭化技術分野では、技術の発達を主体的に支え、技術革新を牽引することができる資質能力の育成を目指しまして、引き続き、ものづくりなどの技術に関する実践的、体験的な活動を通して課題を解決する力を養うこととしております。また、新たに我が国の伝統的な技術についても扱うこととし、緻密なものづくりの技などが我が国の伝統や文化を支えてきたことに気づかせることとしているところでございます。こうした学習を中学校で学んだ子どもたち、その後、高等専門学校や高等学校に進学するなど、専門的な教育を受けまして、その学習成果を発展させていくこととなります。ものづくりをはじめとする多様な分野で、社会を担う人材を学校教育全体を通じて育成すべく、文部科学省としても引き続き学習指導に基づいて指導がしっかり行われるよう取り組んでまいります。

1:06:32

村田 教子 君

1:06:34

続いて、女性の活用になるんですけれども、全産業で見ると女性の割合44.7%と近年上昇傾向にあるんですが、先ほどのご答弁にありましたように、製造業でいうと、2009年頃から7対3、30%で横ばいです。今まで男性しかいない職場に女性を雇うとなると、やはりトイレとか更衣室の整備が必要で、やはり中小企業にとっては負担となっていますが、こういったところへの支援、厚労省、今どのようになっているでしょうか。

1:07:08

厚生労働省田中政策立案総括審議官

1:07:14

お答えいたします。先生ご指摘の製造業の女性就業者割合が横ばいで推移しているということですけれども、要因の一つとして考えられるものとしては、製造業、特に若年層の女性にとって働きにくい職場環境、そういうような関連があるということですとか、今まで女性の職域が事務系の職種に限定されてきた、こういうようなことから女性活躍推進が他の業界と比較いたしまして進んでいないということが考えられるところでございます。このために厚生労働省として製造業を含む各企業さんに対しまして、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の策定、認定等の取組の支援、それから女性活躍の推進に関して事業主が抱える課題解決等に向けた個別企業へのコンサルティング支援等の取組を継続的に進めております。また、女性労働者のキャリア形成を支援するために、令和5年度から新たにメンター制度の導入やロールモデルの育成等に関するマニュアル事例書の作成、それから管理職相等を対象とするアンコンシャスバイアスの解消に向けたセミナー、こういったようなことを実施することとしております。また、先生ご指摘ありましたが、製造業における女性活躍推進するためには、トイレや更衣室等の整備も含めて、女性が働きやすい職場環境の整備、重要でございます。このために厚生労働省では、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定して、都道府県労働局に届出ていただいております中小の事業主等に対しまして、日本政策金融広告の働き方改革推進支援資金としまして、定理の有効制度を通じて設備資金を提供する支援を行っているところでございます。引き続き、こうした制度の周知、事業主の取組の支援と行うことによりまして、製造業において女性が働きやすい職場環境の整備を推進してまいりたいというふうに考えております。

1:09:08

村田経子君

1:09:10

やはり女性であったり若い方が活躍できる職場となるよう、ぜひともやはり経産省としても、先ほど田島委員の御質問にもありましたけれども、厚労省さんと一緒に連携を取りながら、やはり女性が働きやすくなる、そういった取組も進めていただきたいと思います。最後に大臣、御決意をお願いします。

1:09:30

西村国務大臣

1:09:32

まさに女性が活躍することで、企業としても新たな視点、そしてまた新たな戦力としてですね、成長に行きをすることにもなると思いますし、また様々な現場で既にご活躍されているわけでありますが、さらにそういう活躍ができるような環境、職場環境、ワークライフバランスの推進と同時に、当然経済的な支援も必要になってくると思いますし、人材育成、リースキリング、こうしたことも必要になってくると思います。こうしたことも必要になってくると思いますので、厚労省と連携をしながら、また文科省とも連携をしながらですね、そうした人材育成、そして女性が活躍できる環境をしっかりと作っていきたいというふうに思います。村田 京子君、終わります。ありがとうございます。

1:10:47

井上 直樹君

1:10:52

日本維新の会、参議院幹事長の猪瀬直樹です。一昨日の質問の続きを入れながらやりますので、まずは2030年の電源構成で、自然再生エネルギーが36から38%であると、そしてそのうち地熱は1%なんだけれども、150万キロワット、原発2基分にあたると、この1%の部分はかなり重要なんですよと、ベースロード電源になるんだから、一番大事なところなんで、ここをおろそかにしてはいけないということを一昨日お話ししました。その際に、実は掘削技術者の要請についての答弁に、どうも抽象的な答弁で不満足なので、もう少し聞きたいんですね。ちゃんとしたお答えをいただきたいと思っています。町おこしエネルギーの社長が、北海道の白鶴課長に、技術者を要請する専門学校をつくったという話をしました。現在生徒数が15人ぐらいなんですが、一応定員80人なんで、そこをいっぱいにしていくということが、掘削技術者の不足を補う、地熱発電の目標値150万キロワットに達成するための決定的なところだと思うんですね。このボトルネックをなんとかしなければいけないということで、この前ご質問させていただいたのは、この学校に限らず、掘削技術者の要請にリースキリングが必要であって、70歳から80歳ぐらいの人しかいないんでね、これから20代30代40代の人が、掘削技術というものをできるようにしなければいけないということなんでね。この一作技術の答弁では、教科書の作成とか講師の派遣を行うことができるみたいな範囲なんです。これ、もうお役人の答弁になってしまっているんで、やっぱり政治家としてやっぱり、これやるぞというところを見せないと、本当に1%150万キロワット達成不可能ですから、ここを西村大臣もう一度ね、この要請上に限らずですけれども、要請上にお金を渡すということじゃなくて、そのリースキリングでこの掘削技術者に対して、その学校の授業料を直接渡すとか、免除するとか奨学金を与えるとか、何かやり方をもう少し考えてもらいたいんで、そのお答えをいただきたいとこう思っています。

1:13:49

西村国務大臣

1:13:52

ご指摘のように、私も地熱は非常にベースロードとしても使えますので、非常に重要な再生可能エネルギーだと思っております。その中で人材不足が大きな課題になっておりますので、特にご指摘の掘削事業者においては、高齢化も懸念をされているところであります。そうした問題に対応するために、まさにまちづくりエネルギー社がこうした技術者を養成する学校を作られたということは、本当に敬意を表したいというふうに思います。そして、ご指摘の、この学校への、例えば学費の全額補助とかといったご要望でありますけれども、まずは既存の奨学金制度の活用があるというふうに思いますが、この屈折学校にのみ全額補助というのは、他の一般的な学校との公平性からいってもなかなか難しいのかなというのは正直なところであります。ただ、以前にこの関係者と意見交換した際には、知名度を上げていくということも大事だという課題もお聞きをしました。これまでご指摘のように、この間答弁させていただいたように、ジョグメックのように教科書作成への協力といった支援を行っておりますが、先方とも要望も踏まえながらでありますが、講師の派遣であったり、あるいはイベントですね、どうこの取組を国やジョグメックのイベントで紹介する方法も考えられると思います。さらに人材確保に向けた取組について、引き続き現行官ご要望も伺いながら、知熱協会や日本知熱協会、あるいはジョグメックとも相談しながら、どのような協力が可能かは考えていきたいと思います。ご指摘のように、経産省もリスクリングの予算はありますので、それを企業や学校に出すということではなくて、個人個人に出していくことにしておりますので、こういったGXに取り組むリスクリングを行いたいという方に、どういった形で使えるか、というようなことも含めて検討していきたいと考えております。

1:16:01

猪瀬直樹君。

1:16:03

分かりました。僕が言っているのは、待ち起こしエネルギーにお金を渡さなくていいよと言っているわけですよね。だから、今おっしゃられたように、屈作技術を学ぶ人に直接渡していいわけですから、待ち起こしエネルギーじゃなくて、他にもそういうことが屈作技術を要請するところに出てくると思いますから、その個人に渡せるというか、初学期をリスクリングとしてやることは柔軟性があればできるはずだから、そこをよろしくお願いします。というのは、実際に本当にこの屈作技術者がいなくなっちゃっているんですから、何とか技術継承をしないと、2030年の目標値に達成できない、そういうことですね。続いて、以前にも取り上げましたが、急速充電器の設備の普及の現状なんですけど、前回、世界各国の急速充電器の普及状況を聞いたところ、世界と比較しても日本は遜色のない台数が普及している急速充電器があると言っているんですけど、各国では自動車メーカーが独自に設置を進めているわけで、国がやっているのと独自に進めているのとあって、設備性能の進歩もどんどんいっているわけですから、改めて、これは直近での自動車メーカーの動きなども含めた、もう一度、最新の各国の普及状況と日本の現状の比較について、大臣にお願いいたいたいと思いますから。

1:17:32

西村国務大臣。

1:17:34

各国における急速充電器の普及状況を見通しについてでありますが、経産省におきましても、国際機関による信頼性の高いデータを見ながら、また個別の自動車メーカーが発表しているものもありますので、そうしたものも含めて、様々な情報源をタイムリーにどうこう把握すべく努めているところであります。例えば、IEA、国際エネルギー機関においては、各国における公共用の急速充電器の普及状況を集計しており、これによって国別の比較、毎年の変化を確認しております。ちょうど26日、昨日、2022年の実績が発表されたところでありまして、これを見ますと、やはり御指摘のようにヨーロッパ、アメリカ、急激に拡大をしてきております。日本の伸びがまだ鈍いというのは御指摘のとおりでありまして、台数がまだ日本が少ないという例の鶏と卵の議論もあるわけですけれども、加速してやらなきゃいけないということだと認識をしております。個別のメーカーもですね、フォルクスワーゲンが2025年までに、欧州、中国、北米で4万5千機とか、メルセデスが今後10年間で1万機とか発表しておりまして、それぞれ加速がなされてきておりますし、日本の国内のメーカーもですね、それぞれに考えながら目標を持って取り組んでいるというふうに認識をしておりますけれども、こうした各国が普及に向けて急激に急速に進めておりますので、私どもも4年度補正、5年度で175億円の予算を確保しておりますから、これも3年4年のときに比べると3倍ぐらいになっておりますので、しっかりとこの予算も活用しながらですね、今後もこの普及を加速化していきたいというふうに考えております。

1:19:36

猪瀬直樹君。

1:19:38

実際の数字が今出てきて、各メーカーでやっている数値は、一昨日、経産省が言った数字よりずっと多いわけですよね。だからそこのところはきちんとしなければいけないし、さらに、これ参考にに聞きますけどね、今、政府の計画では、8000機の急速充電器を2030年度に3万機にするという目標なんですけれども、これにかかる総費用はどの程度になるか、政府が用意している補助金のメニューは前回確認したんですけれども、だいたい急速充電器を1機入れるときの設備費用、工事費用、だいたい1000万円だと、ほぼね。1000万円でいいかというのがほぼね、1000万円だということを参考にに確認します。

1:20:31

藤本審議官。

1:20:34

お答えします。充電器の出力や設置場所などによって、設置費用には大きな差がありますけれども、急速充電器の設置には、充電器本体や工事費も含めまして、おおむね数百万円から一千数百万円の費用がかかるものが大半であると認識をしております。

1:20:55

井上直樹君。

1:20:57

そこで伺いますが、目標の3万機まであと2万2千機ということになると、1機1000万円ならば2200億円と、2000万円はまだないか。2200億円以上かかるということで、そういう規模の金額を投入しないと3万機には届かないわけですが、今の補助金の規模は、現行の普通充電器をちょっと合わせているんだけれども、175億円なんですよね。急速充電器分だともう足りないわけですけれども、あと2万機を7年間でやると、計算すると合わなくなってくるんだよね。というか、全く足りないわけで、その辺の計算を言い直していただけますか。1000万円で2200億円かかると、2万2千機だといくらかかると、そういうふうにちゃんと分かるように説明していただけますか。

1:22:01

藤本審議官。

1:22:03

お答え申し上げます。これまでの実績なども踏まえた一定の前提をおいて試算を行いますと、設備の更新も踏まえまして、急速充電3万機の充電器の整備に対しては、官民で2千億から4千億円程度の投資が必要になると見積もっております。経済産業省としましては、本年度は普通充電器も含めまして、前年度の約3倍となる175億円の補助金を措置したところでありますが、電気自動車の普及に伴いまして、今後官民による更なる投資が必要となると考えております。今後、電気自動車などの普及状況や充電事業者の投資計画、さらには充電設備のコストダウンなどを踏まえながら、充電インフラの整備に必要な予算をしっかり確保してまいりたいと考えています。

1:22:58

猪瀬直樹君

1:22:59

単純な掛け算の話だけど、175億円で今ね、2030年までに7年あるとして、175×7で1千億円ぐらいですよね。今必要なのは2千億円以上でしょ。明らかに違いがあるじゃないですか。それについてお答えください。

1:23:18

藤本審議官

1:23:21

お答え申し上げます。確かに我々も3万機の必要な、3万機の充電整備の必要な額というのは、2千億から4千億円。これは官民に合わせてになりますけれども、必要だと考えています。おそらく状況を見ますと、リニアに乗り切っていくのか、普及が進めばですね、それに応じて充電器もさらに加速度的に増えていくのかというところはございますので、ちょっと状況をしっかり見ながら、必要な予算をしっかり確保していきたいと考えております。

1:23:54

猪瀬直樹君

1:23:56

いや、明らかに足りないと言っているわけだから、今の計算単純でしょ、掛け算で。そうすると予算をどんどんどんどん増やして、引っ張っていかないといけないわけですよね。ニワトリと卵と言うけれども、ニワトリがいなければ卵を埋めないわけで。これは引っ張っていくということについては、175億円、今ね、それを増やしていくんだということをはっきり言わないといけないんじゃないですか。

1:24:22

藤本審議官

1:24:26

ご指摘のとおり、割り算をしますと、ご指摘の状況だと我々も考えております。あとはコストダウンの状況とか、普及の状況、あとEVがどの程度伸びていくのかと、こういったところも見ながら、必要な予算は我々としてはしっかり確保していきたいと考えております。

1:24:47

猪瀬直樹君

1:24:49

後から追っかけていくようなことになるんだと思うんだけれども、EVはどんどん普及していますからね。それはともかく、高速道路のサービスエリア、パーキングエリア、それから道の駅の急速充電器についての現状の奇数、考数を伺いたいけれども、50キロワットから90キロワットの性能では、今は足りなくなってきていると。150キロワットがこれから標準になっていくだろうということで、今の速度の遅い充電器は使い勝手が悪くなるから、EVがどんどん進化してきますからね。実際進化していますから。高性能の急速充電器をSA、PAに、あるいは道の駅に設置すれば、1台あたりの充電時間が短くなって、多くのEV車に対応できると。そういうことなんだけれども、そういうものがSA、PA、あるいは道の駅にあれば、EVの購入を躊躇している消費者も、そういうマインドも変わっていくだろうと思います。まず、SA、PAの今後の整備計画について、高出力の急速充電器をこれから入れていくという考え方をしているかどうか、国土交通省お願いします。

1:26:10

国土交通省動力局佐々木次長

1:26:14

お答えいたします。今、ネクストコ3社のサービスエリア、パーキングエリアには、今年の3月30日現在で、425基、511口の充電器が設置されております。今後、会社と充電事業者が協力いたしまして、2025年度までに、約3年間で1100口、約倍でございますが、まで拡充をすることというのが、一応整備方針でございます。また、この3月に高速道路の利用者が、いつでも快適に充電できる環境を目指し、国土交通省と経済産業省におきまして、高速道路における電動化インフラ整備加速化パッケージを公表しておりまして、その中で、短時間で充電できる高出力充電器の整備を促進することとしております。国土交通省といたしましては、急速充電器に関する利用者のニーズに対応するよう、高速道路会社に促すとともに、経済産業省や充電事業者、高速道路会社と連携し、急速充電器の高出力化を含めた高速道路の利用者が快適に充電できる環境の整備に取り組んでまいります。道の駅につきましては、市町村が中心となって設置されるものでございまして、充電器の設置に当たりましても、道の駅の設置主体である市町村等が出力種の決定を含め、個別に充電事業者等を連携して取り組んでおります。国土交通省といたしましては、これまでも、関係自治体に対し、補助制度に関する情報提供など必要な支援を行うとともに、道路専用の柔軟な取扱いを行うなど、道路区域も含めた充電器の設置促進に取り組んできたところでございます。今後も引き続き、各地域における急速充電器の設置が促進されるよう、経済産業省とも連携し、道の駅の設置主体である市町村等に必要な通知を発出するなど、充電器の高出力化も含めた道の駅における充電環境の整備に取り組んでまいりたいと考えております。

1:28:26

猪瀬尚貴君

1:28:28

わかりました。道の駅は、仮想地域や地方はガソリンスタンドが少ないですからね。道の駅で充電器があると便利だと思います。次にいきますが、結局、充電器が設置されても、利用が少なければ事業として成り立たないわけで、結局設置した事業者が既存の設備を撤去するという、そういう残念な事態も発生しているのですが、結局、EV車の新車販売の比率は、一昨年までずっと1%、2%で、世界から日本はずっと遅れているのですけれども、こういう補助金をいくら積んでも、事業者がやる気にならなければだめなので、EVの普及というものは、3万キロ目標達成のためにも、充電器の目標達成のためにも、EV車の普及目標を数値として明示することも、充電器の業者が再三取れるようになるわけですね。急速充電器の設備をどのくらいEV車が使えば事業として成り立つのか、そういうEV車の普及目標の数値があれば、設置する側も安心して投資できるわけですね。これは、いつも言っていることなんですが、日本のEV車の普及が非常に遅れていて、きちんとやはり経済産業省で普及目標というのを出すべきだと思うんですね。それについて大臣お伺いしたいんですが、よろしくお願いします。

1:30:13

西村国務大臣

1:30:15

ご指摘のように、我が国は2035年、電動車100%だけでなく、2030年の乗用車新車販売のうち、電気自動車とプラグインハイブ車も合わせて20から30%という政府目標を掲げております。まずはこの実現に向けてしっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております。その上で、車両の普及と充電インフラ整備は、車の両輪、鶏が賜うかという表現もありますが、車の両輪だと思っております。足元では、各国政府の目標なども踏まえながら、自動車メーカー各社による電気自動車の販売計画、これも加速をされてきているものと思いますし、充電事業者の公共用急速充電機の整備計画、まさに車の両輪で具体化してきているものというふうに認識をしております。例えば、トヨタは電気自動車を2026年に150万台、2030年に350万台にグローバル販売目標を新たに掲げておりますし、また、ホンダは2030年に200万台を電気自動車に、2040年には電気自動車と燃料電車のグローバル販売比率を100%にするという目標を掲げております。また、日産もアメリカでのEV販売比率を2030年度に40%以上、また、ルノーとの間で新たにEV新会社に出資することにも合意をしてきておりますし、自動車各社も私はこのEVも含めて取り組みが加速化してきているものと思います。それに合わせて、充電器を設置する事業者、今後数年間の積極的な急速充電器の設置目標や整備計画を策定してきているところであります。こうした最近の電気自動車のラインナップ充実もあって、消費者マインでも大きく変化をしてきているものと思います。充電事業にスタートアップも参入するなど、インフラ整備に対する機運も高まりつつあると思います。これまで先行的に整備してきた充電インフラが生きてくるのはこれからが本番であると思います。更なる充電インフラ整備に向けて政府としてもしっかりと支援をしていきたいというふうに考えております。

1:32:28

猪瀬直樹君

1:32:30

急速充電器を普及させることによって消費者マインドを刺激して、メーカーに対してもより精査を促すようにということでやってもらいたいと思います。環境省にお話を伺いたいのですが、先日の参考人質疑で大林美香参考人の意見にいろいろそれに関することで伺いたいことがあって、これはGX推進法における化石燃料付加金の件なんですけれども、今回の政府案において化石燃料付加金等特定事業者負担金の使徒としているGX経済移行債の規模は20兆円ですね。これを20年償還として試算するとCO2等当たりの単価が約1500円であると。IEAが先進国で必要な2030年の炭素価格としているのが130ドル、1万7000円で、だいたい10倍なんですよね。というか日本は10分の1の水準しかないと、こういう指摘がありました。こんな水準では付加金としての利き目が出ないんじゃないかと思うんですが、10年以上も炭素税について検討を続けてきた環境省は、これまでの検討結果と見比べてどう見ているのか、お考えを詳しくご説明願いたい。つまり、何とか経産省に押し切られているんじゃないか。もうちょっと環境省としてのこれでいいのかというのをちょっと聞きたいですね。

1:34:12

環境省上田総合環境政策統括官。

1:34:17

お答えいたします。本法案に基づく化石燃料付加金や排出量取引制度によるカーボンプライシングの具体的な水準については、現時点では定まっていないけれども、当初低い負担で導入し、徐々に引き上げていくということとした上で、その方針をあらかじめ示すことにより、GX投資の前倒しを促進することとしております。また、これらのカーボンプライシングは、エネギーにかかる負担の総額を中長期的に減少させていく中で導入することを基本としていると承知しております。こうした制度設計により、企業に対する予見可能性を高め、脱炭素に向けた行動変異を促すとともに、これらに加え、政策パッケージとして先行投資を現時点から後押しをするということにしているところでございます。こうした点も踏まえ、成長指向型カーボンプライシング構想が、2030年度46%減、2050年カーボンニュータルの実現に向け、効果的なものになるというふうに考えております。

1:35:14

猪瀬直樹君。

1:35:16

3月9日に衆議院本会議で、日本維新の会の小野大輔議員が、鈴木財務大臣に対して、化石燃料付加金を果たすときには、既存のガソリン税等を抜本的に見直し、明示的なカーボンプライシングとして、税体系を整理すべきではないかと質問しています。それに対して、鈴木大臣の答弁は、それぞれの税目の課税根拠や創設の経緯、その見直しによる経済への影響などを踏まえた、丁寧な検討が必要になると考えております。要するに何も言っていないんですね。見直す機会は全くないという答弁です。そうすると、他の税制をいじらずに、もし付加金だけを先ほどのIEA資産並み、つまり約10倍に引き上げたとしたら、対象企業にとっては単なる大幅増税となってしまいますよね。だとすれば、事実上引き上げは不可能と思われるということになりますから、2030年までに、炭素価格の水準を引き上げていくことは考えていないということでよいですね、これは。

1:36:27

西村国務大臣

1:36:29

まず、2050年株ニュートラルの排出削減目標と、産業競争力強化、経済成長ということをともに実現していく上では、炭素価格の水準の高さだけではなくて、企業のGXに向けた投資や取組をいかに早く効果的に引き出していくかということからの政策が重要だと認識しております。その手法は、各国によって産業構造、エネルギー事情も違いますので、様々であります。EUは排出量取引制度を政策の軸としながら、米国は昨年8月のインフレ抑制法など、排出量取引ではなくて支援策に軸を置いております。我が国は、成功主張型カーボンプライスイング構想ということでご提案をさせていただいているとおり、一定期間を置いて、その間に早く取り組んでもらおうということで支援策を講じているわけであります。早く取り組む企業ほど将来の負担が低くなる仕組みであるということで、意欲ある投資研究開発など、投資社会実装足元から進めていきたいと考えております。その上で、このカーボンプライスイングの水準も含め、GX実現に向けた施策については、GX投資の進捗状況とかグローバルな動向、特に技術開発の動向などを踏まえて、定期的に進捗評価しながら、必要な施策、必要な見直しを効果的に行っていきたいと考えております。既存の税制との関係で申し上げれば、私も税は簡素で中立公平であるべきだと思いますので、これまでも答弁させていただいておりますけれども、ガソリン税に消費税がかかっているタクソンタックスの状況などもありますので、これはもう普段の見直しをしていかなければならないと思いますし、今回の炭素付加金、それから事業者の有償のオークションについても、これまで負担していただいている石油石炭税、あるいはフィットの負担の範囲内でということでありますので、全体としては負担が増えないことで中で進めていきますが、やはりこうした状況、全体の状況、動向も見ながら、中立、簡素、公平といったような視点から、私は税制についても普段の見直しが必要だというふうに考えております。

1:38:58

猪瀬直樹君。

1:39:00

そうなんだけど、やっぱりインセンティブのところがちょっと弱いなということでね。大林参考人の意見陳述にちょっと戻ると、アメリカのインフレ抑制法、昨年の8月に成立したんですけれども、投資総額4,330億ドルのうち実に3,690億ドルがエネルギーコスト低減、クリーンエネルギーの国内生産拡大、CO2排出削減に拒否されると。要するに40兆から50兆ですね、それは。これは非常に、大林参考人のコメントで、これはね、非常に優れていると思うのは、固定価格買取制度と同じような考え方で、キロワッタワーあたりの補助になっていますので、発電すればするほどたくさんお金がもらえる、あるいは税が控除されるわけですね。そのために技術革新が進みやすい、発電をしなくても同じ金額がもらえるわけではなくて、発電をすることによってたくさんお金が入ってくる、あるいは税額がもっと控除されるということになりますので、発電量を高めるための技術革新が進んでいく、これがアメリカでは考え方の基本になっております、こう言っているんですが、日本のGX経済意向差異の基本的な考え方はどうなっているかと、これ日本の補助金制度全体の問題だと思うんですけれども、設備運ぶのに対する補助が主流で、設備をつくるところまではサポートするけれども、実際にその設備がどの程度稼働するかは事業者ばかりにしていると。今回のGX意向差異が、もし設備投資、施設の設置に対する補助だとすると、つまりキロワットあたりの補助となりますよね。2030年度の目標達成に必要なのは設備投資の量なのでしょうか。違いますよね。実際にどの程度再生可能エネルギーが生み出されたかが本当は重要なわけで、そういう意味ではフィットはインセンティブとしてはよくできていて、実際に一定の成果を出していると評価するんですが、このアメリカのインフルエンジン抑制法の仕組みと日本のGX経済意向差異の仕組みを比較したときに、それぞれのメリット、デメリット、特に日本の場合、ちょっとインセンティブが弱いんじゃないかというふうな気がするんですが、いかがでしょうか。

1:41:27

片桐山次長

1:41:29

お答え申し上げます。まず前提といたしまして、GX経済公債を活用した20兆円規模の支援措置につきましては、GX実現に向けた基本方針におきまして、個々の事業の実用化の段階、事業リスク、さらには市場製品の性質などに応じて、企業の様々な資金調達手法に即して補助金、出資、債務保障などを適切に組み合わせて、効果的かつ効率的に実施することとしております。このため、御指摘のような設備投資額に対する補助金のみに限られるものではないということで、我々は考えております。特に公的資金と民間資金を組み合わせるブレンデッドファイナンスの考え方、これは欧米はじめ各国でも重視されてきておりまして、様々な方策が検討を実施されているところでございます。委員御指摘の発電量に対する税額向上、アメリカの方式と、それから設備投資額に対する補助金の比較につきましては、税額向上率ですとか補助率、支援額の上限など、制度設計に応じて効果は異なると思っておりまして、一概にメリット、デメリットを申し上げることは難しいと思いますけれども、いずれも投資を促進する目的においては同様のものと認識しております。その上で、さらにあえて申し上げますと、生産比例型の支援策におきましては、生産を行うほど大きな支援を受けられるため、生産効率の向上を促すことができるといった特徴があるものと承知をしております。一方で生産量に関わらず、設備投資額に対して補助金を交付する場合には、供給能力の確保を促すことができるといった特徴があるというふうに認識をしております。その上で再生可能エネルギーについても御指摘ございましたけれども、再生可能エネルギーの導入につきましては、我々はフィットフィップ制度を導入しております。これはまさにキロワットアワーに対する支援にもなっているわけでございまして、ここは引き続きしっかりと支援していきたいと思っております。他方で、再エネだけではなかなかカーボンニュートラルにたどり着かないというところもございまして、電化ができない熱需要のところですとか、あるいは生産プロセスで食梅で使ったり、あるいは原料で化石燃料を使ったりというところもございますので、そういう意味ではそういうところの支援も、投資も促進していかなければいけないということだと思っておりまして、そういう面でGX経済公債を活用した支援策につきましては、排出削減、経済成長、競争力強化も重要な要件で支援をしていきたいというふうに考えております。生産設備に対する補助のほかにも、例えば技術開発に対する補助ですとか、あるいは導入補助金によって需要を作るというような、そういう手法も当然あり得ると思っておりまして、そうしたことも含めまして、支援制度ごとの目的や手法の違いを踏まえて、効果的効率的な支援策となるよう取組を進めていきたいとこのように考えております。猪瀬尚貴君。 時間ちょっとなくなってきましたので、最後に衆院でなされた修正案について伺います。我々日本維新の会は、メンバーが中心になってこの修正案を取りまとめたわけなんですが、放っておくと5年とか10年とか、非常にのんきなスケジュールが続きかねない法案なので、そういう内容なので、2年以内の検討見直しを定めた修正案、かなり重要なポイントであると思うんですね。その内容について伺いたいんですが、第11条1項で定める脱炭素成長型経済構造への円滑ら移行の推進に関する施策の在り方についての検討結果に基づき、2年以内に見直しを行うとの修正がなされたと理解しているんですが、具体的には、例えば化石燃料付加金の徴収開始時期やその金額水準、あるいは排出券取引制度の導入時期やその対象事業者の範囲といったことについて、2年以内に見直すということですね。その2年以内に見直すというのは今のことを言っているんですねということを西村大臣に伺います。これが私の最後の質問になります。

1:45:55

申し合わせの時間が参っておりますので、端的にお願いします。西村大臣。

1:45:59

はい。今般の衆議院での修正についてですね、この法律の施行後2年以内に、まさに御指摘の制度の実施方法などの詳細設計について、法制上の措置を講ずる際にもですね、御指摘いただいております海外の政策動向、あるいはGXリーグの状況、技術開発の動向なども踏まえて、普段に進捗状況を評価を行って、そして必要な見直しを効果的に行っていきたいというふうに考えております。

1:46:29

猪瀬直樹君。

1:46:31

これは2年以内の修正、非常に大事ですから、よろしくお願いいたします。これで質問を終わりにします。どうもありがとうございました。

1:46:58

磯崎哲次君。

1:47:03

国民民主党新緑風会の磯崎でございます。よろしくお願いいたします。今日はですね、私からは今月の初旬に、札幌で行われましたG7気候エネルギー環境省会合について、特にその中のですね、道路部門に関する中身について、今日は確認をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。これまでも新聞報道等でですね、マスコミの報道等で流れておりますけれども、改めて大臣にお伺いをしたいんですが、この会合におきまして、この道路部門において、日本の主張した内容と、その内容が合意にどのように反映されたのか、この点について伺いたいと思います。

1:47:47

西村国務大臣。

1:47:49

道路の部門についてのご質問でございます。自動車関係ということでありまして、自動車産業においてまさに地殻変動とも言うべき大変革が生じている中で、カーボンルータナルの実現に向けて多様な選択肢を追求するというのが我が国の基本的方針であります。G7の大臣会合におきましても、この方針を一貫して主張してまいりました。その成果として、今回の大臣会合では、世界の国々にはそれぞれの経済事情やエネルギー事情があり、ネットゼロへの密接地位は多様である点を認めながら、共通のゴールを目指す重要性に合意することができたと考えております。特に、ご指摘の道路部門、自動車関係においても、カーボンニュータナルの着実な実現を目指す観点から、新車販売だけでなく、保有車両からのCO2排出量に着目し、G7全体で2035年までにこれを半減する可能性について認識を共有できたところであります。また、その実現に向けましては、あらゆる技術を活用しながら排出作業を進めていくことが重要であるということを主張いたしまして、まさに排出ゼロの車両を含む電動車、合成燃料、バイオ燃料、またそういったことを含めて、各国が取る方策には多様な見筋があることについて、G7全体での共通理解を醸成できたものと考えております。今後も世界各国と強調しながら、このカーボンニュータナルという目標は共有しておりますので、その実現に向けた取組を進めていきたいというふうに考えております。

1:49:24

磯崎哲次君

1:49:26

ありがとうございます。皆さんのお手元には資料ということで、経産省のホームページにすでに、今大臣にもご説明をいただきました、合意内容についてのものが掲載されておりましたので、今日はそれを参考に皆さんのお手元にもお配りをさせていただいております。大臣、1個確認なんですけれども、そうしますと、今回の合意された内容と、これまで日本政府が進めてきた2050年に向けた様々な取組、これについては、整合性についてはしっかりと一致しているという認識を持っていて、それはよろしいでしょうか。

1:49:58

西村大臣

1:49:59

そのとおりでございます。私どもの目標もこの中に記載をされておりまして、各国の取組が書かれている。その中で、全体の雰囲気としては、カーボンニュートラルに向けて取組を加速しようという雰囲気でございますけれども、共通の認識が醸成できたものというふうに思います。

1:50:20

磯崎哲次君

1:50:22

では、次の確認なんですが、今大臣のご説明、冒頭のご説明の中で、保有車両に関してということでお話がありました。確かにこれまで、この世界の様々な介護の中でも、電動車の普及率ですとか、そうした観点はありました。大きな単位でCO2の排出量ということとか、あと、実際の地球の温暖化、何度C、1.5度とかという数値目標が出てきてはいましたけれども、特に車に関して、現在どれぐらいの排ガスが出ているか、それが各国どれぐらい努力していてというようなことは、なかなか具体的なものがなかったので、各国のこれまでの努力資料というのは確かに見えなかったなというふうに思いましたので、私も今回、この保有車両という言葉が、実際に介護の中で出てきたということには注目をいたしました。お伺いしたいのは、実際にこの保有車両からの温室効果が削減という考え方、これを日本から示した際の、それぞれ各国の反応というのはどういうものがあったのかというのをお聞かせいただきたいんですけれども、いかがでしょうか。

1:51:24

西村国務大臣。

1:51:26

先ほどの質問で1点だけ補足させていただきますと、お配りいただいているこの資料のちょうど真ん中ら辺の⑧のところの2行目に、2035年までに乗車の新車販売の100%を電動車とすることという、これは日本の政策のことが明記されております。ご参考までにお伝えします。そして、保有車両からの排出削減という考え方でありますけれども、まず世界全体の保有車両の台数は新車販売台数の約15倍を超えるということであります。保有車両からの温室効果圧の削減に注目することがまさにこの道路自動車部門での脱炭素化の最も重要な点ではないかということ。そして2点目に、新たに販売される車両の電動化、これも当然進めていくわけですが、併せて燃料の脱炭素化、輸送効率の改善など削減手段は多様でありますので、かつ足元から取り組むことができ、より早く、より着実に排出削減が進められるということから、道路部門における脱炭素化を実効的に進めていく上で、この保有車両からの排出削減、非常に重要な概念というふうに私ども考えてきたところであります。そして国際交渉であるため、各国との詳細なやりとりは控えたいと思いますが、「ゼロ車両の販売拡大の方がより重要である」というご意見、それから「バイオ燃料などを含め、燃料の脱炭素化を考慮する概念として賛同する」というご意見など、さまざまなご意見がございました。その上で、こうした議論を重ねた上で、その重要性、目標水準の妥当性、政策手段などについて理解を得ながら、最終的にはここに記載されているとおり、ストックへの着目が重要であるという認識をG7全体で共有できたものというふうに認識をしております。

1:53:17

佐藤/伊佐々木哲次君。

1:53:20

伊佐々木/それで今の保有車両という部分でもう少しお話を伺いたいんですけれども、お手元にお配りをした資料のその⑧の部分ですね、ここの部分にありますが、「ネットゼロ達成への中間点として2035年までにG7の保有車両からのCO2排出を少なくとも2000年比で共同で50%削減する可能性に留意」というふうにあります。それこそ保有車両という部分にスコープがあったり、かつ、半減させるという、こういう数値が入ったということもすごいなというふうには率直に受け止めてはいるんですけれども、ちょっと表現でですね、最後この可能性に留意というのがありまして、ここの部分が理解できなかったんですけれども、この可能性に留意というのはどういう意味になるのか、この点について解説いただいてよろしいですか。

1:54:12

藤本審議官。

1:54:14

藤本/お答え申し上げます。ご指摘の点は、保有車両からのCO2の排出削減に向けた道筋は多様である中、G7各国がそれぞれの政策を着実に実施した場合には、2000年比で50%の排出削減ができる可能性があることを、G7の共通認識として合意に盛り込んだものであります。可能性に留意とされている部分は、原文の英文では「We know the opportunity」とされております。国際交渉上「NO」とは一般的に留意すると訳されることから可能性に留意と表現しておりますが、50%の排出削減ができるという共通認識が醸成できたものと認識しております。

1:55:00

磯崎哲史君。

1:55:02

目標値とは違うという理解でよろしいですか。

1:55:07

藤本審議官。

1:55:10

目標値というよりは、共通認識が醸成されたことを確認したという表現と理解しています。

1:55:18

磯崎哲史君。

1:55:20

ということは、強制力という意味ではそこまでではないけれども、ただ、一つの数字としてここに書かれたということは、共通認識としてこれを持ってそこに向けてそれぞれ頑張っていこうという、そういうことが明記されたんだというふうに理解をいたしました。ちなみになんですけれども、今の日本の足元の状況で、この2000年比で何%今足元で実際に排出CO2削減できているか、もし数値があれば教えていただきたいんですけれども、いかがでしょうか。

1:55:51

藤本審議官。

1:55:54

お答え申し上げます。国立環境研究所の温室効果ガスインベントリーオフィスによりますと、2000年から2020年にかけて、日本における自家養生用車及び貨物自動車からの排出量は、約30%削減されているとされております。

1:56:17

磯崎哲次君。

1:56:19

ありがとうございます。そういう意味では、各国の数字が出てきていませんので、日本のその30%削減がどれほどのものかというのが、分かりづらいところはまだありますけれども、ただこの中にはですね、この共有、次の質問なんですけれども、まさにこの中に、この保有車両からの排出削減の進捗を年単位で追跡するということがありますので、年単位に追跡することに、これも留意するということですから、この中でだんだん明らかになっていくと思いますし、日本が現状どれぐらい貢献できているのかということも、これは世界で認知されていくということになろうというふうには思いますので、これはしっかりと留意するということでありますので、しっかりとこうは進めていただきたい。そして進めていくにあたっては、やはりじゃあCO2の排出量の、そもそもの算定方法、今の30%ということで、ご報告はいただきましたけれども、各国が同じような算出方法でやらなければ、これは比較対象できないわけでありまして、その意味ではこのルールメイキングというものが、同時にこれ重要になってくると思うんですけれども、このルールメイキングに対する今の政府の取組、お考えについて確認させてください。

1:57:30

西村国務大臣。

1:57:32

まさに保有車両からの削減の重要性という共通認識に至ったところであります。これを今年1年の一過性のものとはせずに、来年以降も継続する理念としていくことは重要だと考えております。このために将来に向けた継続的な取組として、保有車両からの排出削減の進捗を年単位で追跡するということに、G7で合意したところでありまして、まさに資料でお示しをいただいているところであります。そして、ご指摘のCO2排出量の算定方法を含むフォローアップの方法についてでありますが、今後、各国や国際機関とも連携しながら具体化していくことになりますが、例えば、各国が保有車両からの削減に向けて、電動車の普及、燃費改善、燃料の脱炭素化など、具体的にどのような取組を行ってきたのか、いくのか、また、そのような取組によってどの程度排出削減がなされたのか、といったことに追跡していくことが一つの考えだと思っております。その際に、ご指摘のように、各国の努力を公平、公正な形で見える化していくことが重要でありますので、CO2排出量の算定方法について、議長国として、我が国は今後とも議論をリードしながら、G7各国の間で共通認識を醸成していきたいと考えております。

1:58:50

磯崎哲次君。

1:58:52

この部分については、本会議の登壇の時にも質問の中に入れたんですけれども、実際に各国がCO2を削減しましたと言っていますが、実際はそこまでできていないのではないかと、いわゆるグリモ集。やはりこれをしっかりとルールメイキングしていくことが大変重要だと思いますので、この点については、しっかりと日本がこういった分野でリードできるように、引き続き、経産省には頑張っていただきたいと思いますし、併せて、これはもう新聞のところで載っていたんですけれども、4月21日の日経新聞には、電池に関して、車載の電池に関してCO2の算出モデル、これ、経産省さんの方で今作成されているというようなことも記事ではありました。2024年から運用について今準備中だというふうにもありましたので、こうしたところも、しっかりと日本モデル、世界共有で使えるような形で、情報発信を含めて海外に対しての働きかけも、ここはお願いをしたいと思います。要望にとどめたいというふうに思います。今、一連確認をさせていただきました。改めてですが、やはり保有車両に対するCO2の削減というところにスコープをしっかりと当てて、日本がこれまできちんと技術に基づいて、どれぐらい世界に貢献できていたかということを明らかにしていくということは、私大事だと思っているので、これはもうしっかりと進めていただきたいと思いますし、率直に評価をしたいと思っています。ただ一方で、ストックに対する評価というのは、過去から現在までに対する評価であって、未来に対する評価ではないと思います。未来に対する評価は、それこそ、電動車がどれぐらい売れたのかという、シェアとしてどれぐらい売っているのか、それに向けてインフラ整備をどれぐらいしているのかということこそが、未来に対しての評価につながっていくというふうに思いますので、これはもう今日も井上さんにお隣で議論されていましたけれども、これをやっぱりしっかりと進めていく、過去の実績だけではなくて、過去の実績は過去の実績として、ただ未来の評価もしっかりと取っていくための活動は、引き続きお願いをしたいと思いますので、この点についてはまた別の機会で議論をさせていただきたいと思いますので、お願いをいたします。その観点で、この電動車を製造し販売をしていくという観点で、今のG7とはまた離れたところで気になっているものが、やはり米国のインフラ抑制法です。このIRAに関してなんですけれども、昨年の秋に米国の方で意見集約があって、その際には日本政府からも、これについての懸念点についてはしっかりと、アメリカに対して要請をしていただいているというふうに承知をしています。そうした各国からの様々な発言を受けて、3月末、3月31日に米国の財務省が発表をしていますけれども、米国とFTAを結ぶ米国以外の国からの調達も控除対象に含まれるというふうに、こうした発表がありました。このIRAに関してこうした発表も含めて、現時点での政府の評価、受け止めについてお伺いしたいと思います。

2:01:58

西村国務大臣。

2:02:00

米国インフルエンス削減法によりますEV税額控除についてでありますが、先月、米国財務省から規則案の発表がありまして、インフルエンス削減法における米国とのFTA締結国として日本が追加をされております。これによって日本で採取または確保された関連重要鉱物が、インフルエンス削減法のEV税額控除措置において、税額控除を受ける要求を満たすということであります。これは昨年来、私自身、キャッサリン対USTR代表をはじめレモンド長官、あるいは在京のエマニュル大使なども何度となく、意見交換調整要請なども行ってきました。その上で重要鉱物のサプライチェーン強化に関する日米協定、これを日米両国で結べたことは大きな成果だと思っております。日本を含めた電池のサプライチェーンを構築、強化できる意義は非常に大きいものがあると思います。我が国の自動車業界、そして電池業界からも、今回の日米の重要鉱物協定の締結を歓迎する声明が出されているものと承知しております。一方で、日本メーカーであるということをもって適用が排除されているわけではありませんけれども、インフラ削減法には税額向上の条件として、北米域内での対象車両の最終組立を求める点など、サプライチェーン強靭化をまさに同志国で進めていこうとする、進めている、そういう全体的な戦略と整合的でない部分がまだ残っております。こうした点について、私から先般も、USJRの代表にもお伝えしたところでありますが、米国に対して懸念を何度となく表明してきているところであります。今後とも、あらゆる機会を通じて、引き続き我が国の考え方を米国にしっかりと伝えていきたいと思っております。

2:04:00

磯崎哲次君。

2:04:02

大臣、ありがとうございます。今、大臣のお話をいただきました、重要鉱物に関する取扱いで、それは日本の主張がある程度理解をされて、協定も結ばれているということ、これは私も率直に評価をしたいと思います。今、国内においてバッテリー工場も含めて、国内で生産できるようなメーカーもしっかりとその辺を考えていますし、政府からも様々な誘致を含めた支援があるということも承知をしていますので、それが花開くための準備だというふうにも理解をしています。ただ、一方で今、まさに大臣お話をいただいたとおり、様々な優遇策が受けられるのは、あくまでも米国の領域内で最終組立がされた車のみということですから、日本から輸出した電動車は一切対象にならないということでもあります。そうすると、これは私が非常に危惧しているのは、80年代です。日本バッシングによって日本の自動車産業は自主規制を引きました。輸出をしないという判断、上限を聞いて輸出をしないということになりました。これはもう皆さんご案内のとおりであります。結果として日本は海外に進出せざるを得ない状況になり、ただ、各国の経済が大きくなっていましたし、日本もその後バブル期を迎えましたので、その時点では大きな問題には一瞬ならなかったですけれども、その後日本の国内で車を作り続けることであったり、様々な経済環境の変化によって、現状足元、こういうことになっています。もう一つ注目したいのはやっぱり半導体です。半導体も同じように80年代、アメリカからの様々な圧力によって、結果的に日本国内で作るのではなくて、海外に依存をしていくことになり、そして現状のようなことになりました。経済、産業の力、競争力をまさに削ぐ可能性があるというのが、この海外との取引だというふうに思います。今回のアメリカのIRAの動きに関しては、一歩前進はしたのかもしれませんが、まだまだ与度合いを許さないというよりも、私は80年代の二の間になる可能性が極めて高いんじゃないかという危機感を持って、まだまだ見ている状況にありますので、この点については引き続き、これまでの経緯も含めて、またこの委員会の中でいろいろとご議論をさせていただきたいと思います。今日は危機感を持っているということだけ、教諭をさせていただきます。ありがとうございました。

2:06:26

岩渕智君

2:06:42

日本共産党の岩渕智です。はじめに東京電力福島第一原発事故によって、今も発生し続けている汚染水をめぐる問題について質問をします。先日開催をされたG7気候エネルギー環境大臣会合を受けて、西村大臣が記者会見で、処理水の海洋放出を含む灰色の着実な進展、そして科学的根拠に基づく我が国の透明性のある取り組みが歓迎をされると、こういうふうに説明をしたのに対し、同席をしていたドイツのレムケ環境原子力安全省が、原発事故後、東電や日本政府が努力してきたことには敬意を払うが、処理水の放出を歓迎するということはできないと発言をしたことが報道をされています。大臣は会見後、報道陣に対して、言い間違いで歓迎に全部含めてしまったと述べています。報道では実際に共同声明に、この海洋放出を歓迎するという文言を盛り込もうとしたとされていますが、これは事実でしょうか。大臣伺います。

2:07:51

西村国務大臣

2:07:54

まず、汚染水ではなくて、アルプスで処理した処理水でありますので、そのことはぜひご理解をいただきたいと思いますが、2016年の北九州でのよい大臣会合で、福島第一原発について廃炉、この時は汚染水対策という表現ですけれども、着実に進展していくことを歓迎するという表現がなされたところであります。私ども、これをベースに、議長国としてどういう表現がいいか、そのことについて議論を重ねたところであります。具体的にやりとりは、コメントは控えたいと思いますけれども、今回の閣僚声明においては、まず、廃炉の着実な進展や科学的根拠に基づく我が国の透明性のある取組が歓迎されるということが書かれております。それと同時に、アルプス処理水の海洋放出がIAEAの安全基準及び国際法に整合的に実施され、人体や環境にいかなる害も及ばないことを確保するためのIAEAの独立したレビューを支持するということが書かれておりますので、この表現を私がすればよかったのですけれども、言い間違えをしまして、ご指摘のように、私の表現は、アルプス処理水の海洋放出を含むということで確か申し上げたと思いますので、それが私の言い間違いであったと。この海洋放出については、IAEAのレビューが支持をされたということであります。そして、まさにG7でも歓迎された科学的根拠に基づく透明性ある取組を今後も継続して、IAEAによるこの安全性レビューに万全の対応を行うということで、しっかりと応えていきたいというふうに思いますし、ドイツの閣僚も、まさにレビューを支持するという声明については、合意をしているところでありまして、放出に反対しているということではございません。

2:10:06

岩渕智君。

2:10:08

この海洋放出そのものを歓迎するというような文言を盛り込もうとしたのであれば、これ重大な問題だということを指摘しなくちゃいけないんですよ。それは、政府と東電が福島県の漁業者と関係者の理解なしにはいかなる処分もしないというふうに約束をして、漁業者はじめ海洋放出に反対だという声は上がり続けています。3月に行われた全国の世論調査では、政府と東京電力の説明は不十分だという回答が88%にも上っています。この間、全国でも福島県内でも行われている世論調査はいずれも、海洋放出に対する賛否は喫行をしていて、全国的な世論調査では分からないという回答が5割を超えているんですね。国民的にも理解が得られているとは到底言えない状況です。こうしたもとで海洋放出を強行するということは、将来に過言を残すことになります。4月8日に福島市内で行われた「福島環境フォーラム」というものがあるんですが、ここの中では復興と廃炉について、福島県民、地元自治体、研究者、政府と東京電力などが入った円卓会議を立ち上げて、集中的な議論を行うべきじゃないかという提案がありました。お互いが対等な立場で話し合う、こうしたことこそ、今必要なんじゃないでしょうか。

2:11:35

西村国務大臣

2:11:37

東京電力、福島第一原発の廃炉汚染水処理水の対策と、そして福島の復興は私どもにとって最重要課題だというふうに認識をしております。この廃炉を着実に進め、そして福島の復興を実現するというためには、タンクもいっぱいになってきております。アルプス処理水の処分、これは決しておくりできない課題だというふうに認識をしております。そしてこの処分方法の決定にあたっては、専門家が6年以上にわたる検討を行い、廃炉放出が現実的な手段であると評価をされたところであります。その上で、繰り返し多くの場所で説明や意見交換を実施し、いただいた御意見も踏まえて、2021年の4月に政府として、開業放出を行う方針を決定したところであります。そしてその方針決定以降も、このことについては、まさに地元自治体や各種団体の代表者が参加をしております、廃炉汚染水処理水対策福島協議会、あるいは福島県原子力発電所の廃炉に関する安全確保県民会議をはじめとして、安全性の確保や風評対策に対する説明や意見交換、これをこれまで1000回以上、福島県におきましても500回以上実証してきているところであります。また、福島県民会の住民を対象に、福島第一原発を視察いただき、車座で意見交換を行う視察座談会、あるいは地元イベントのブース出展を通じては、直接かつ双方向のコミュニケーション実施など、地元の皆さんをはじめとする多くの声を伺うための意見交換の場を積極的に設けてきているところであります。引き続き、様々な媒体機会を活用した国民の皆様への丁寧な情報発信、正確な情報発信、また、地元の方々への丁寧な説明、意見交換、これは重ねていきたいというふうに考えております。

2:13:29

岩口智子君。

2:13:31

いろいろ答弁あったんですけれども、反対だという声が上がり続けているわけですよ。説明は不十分だというふうに、多くの皆さんが声を上げているわけですよね。海洋放出は当面凍結をして、やっぱり対等な立場でお互い議論し合うということが必要だということを強く求めておきます。次に大手電力会社のカルテル、不正閲覧をめぐる問題について質問をします。この問題、当委員会でも、そして本会議でも取り上げてきました。カルテルについては、厚生取引委員会が3月30日に関西電力を除く3社に課長金としては、過去最高額となる1000億円を超える課長金の納付を明示しています。資料をご覧ください。これは、厚生取引委員会が作成した資料をもとに作成した資料です。この資料で示されているカルテルの構図について、簡潔に説明してください。

2:14:26

厚生取引委員会事務総局田辺審査局長。

2:14:32

お答えいたします。厚生取引委員会は、令和5年3月30日に、旧一般電気事業者らによる独占禁止を違反行為に対しまして、排除措置命令及び総額で約1010億円の課長金納付命令を課したところでございます。本件違反行為は、平成29年秋頃以降、関西電力が中部電力管内、中国電力管内及び九州電力管内に所在する顧客に対する営業活動を開始したことなどにより、価格競争が激化し、電気料金の水準が低下したということが背景となっております。これら旧一般電気事業者は、それぞれ電気料金の水準の低落を防止して、自社の利益を確保する必要性を認識し、平成30年夏頃以降、関西電力と中国電力、関西電力と九州電力等のそれぞれの間で役員級の者が面談するなどして、平成30年秋頃までには、相手方の供給区域の顧客獲得競争を制限することに合意したものでございます。また当該合意の実施によりまして、これら旧一般電気事業者らは、自社の供給区域において電気料金の水準を維持又は上昇させていたということでございます。

2:15:56

岩渕智君

2:15:58

3月30日に電力ガス取引監視等委員会、電取委ですね、の委員長が談話で、独占禁止法違反、電気事業の適正な運営や健全な発達を阻害するもので、電気事業法の正視に反すると述べているとおり、電力システム改革の根幹を揺るがす、これ大問題です。公正取引委員会が3月30日に電取委に対して情報提供を行っています。その理由と提供された情報のいくつかを紹介してください。

2:16:28

厚生取引委員会 田辺審査局長

2:16:31

お答えいたします。ただいまご指摘の情報提供につきましてですけれども、電気の小売供給市場における競争の適正化を図る観点から、今回の事件審査において把握した情報を電力ガス取引監視等委員会と共有することを目的としたものでございます。具体的には、旧一般電気事業者らが自社の供給区域外の顧客に営業活動を行う際に人気切りなどと、そして当該顧客に営業活動を行うことなどに関する情報交換を慣習的に行っており、また当該情報交換は代表者、役員級、担当者級といった幅広い層で行われていたことですとか、旧一般電気事業者の中には、自社またはその販売子会社の小売価格及び自社の販売子会社に対する卸供給をする価格を当該販売子会社以外の新電力に卸供給を行う価格よりも安価に設定したいものがいたことなどの情報を提供したところでございます。

2:17:46

小池智子君。

2:17:47

今答弁にあったように、その中身というのはとんでもない内容なんですよね。いわゆる電力自由化の目的である電力の安定供給、電気料金上昇の抑制、需要家の選択肢の拡大と事業者へのビジネスチャンスの創出、このすべてに反することが行われているということなんですよ。さらに大手電力による新電力の顧客情報の不正入手、営業利用の問題が明らかになっています。この問題について、電取委の委員長は、3月31日に、一般送配電事業者の中立性、公正性を疑わせる、高齢電気事業者間の公正な競争を揺るがしかねない、極めて遺憾、徹底した対策を講じ、電気の利用者や新電力からの信頼を取り戻すべきとして、発足以来初めて経産大臣に勧告を発出しました。不正入手をした新電力の顧客情報が、カルテルでも活用されていたのではないか、電取委は事実関係を把握しているでしょうか。

2:18:55

経済産業省、新川事務局長。

2:19:00

お答え申し上げます。大手電力各社による一連の情報漏洩、不正閲覧事案は、その中立性、信頼性に疑念を抱かせるものであり、極めて遺憾であると考えております。当委員会の調査結果によれば、新電力顧客情報の不正閲覧事案において、不正に閲覧した情報をもとに営業活動を行った事業者は関西電力のみであると承知をしております。その上で、関西電力においては、2019年11月から2022年12月までの約3年間に、低圧の需要価の顧客情報を営業活動に用いる目的で閲覧していた事業者がいたものの、2022年4月から2023年1月のおむね過去9ヶ月の間に、特別高圧の需要価の顧客情報を営業活動に用いる目的で閲覧していた事業者はいなかった旨を公表しているものと承知をしております。他方で、厚生取引委員会による命令がなされたカルテル事案は、2018年11月から2020年10月の間の約2年間の間に、特別高圧及び高圧の需要価を対象に実施されたと認定されているものと承知をしております。そのため、新電力顧客情報の不正閲覧事案に関し、不正に閲覧した新電力顧客情報をカルテル事案に用いていたかどうかについては、現在判明している情報に基づく限りでは承知をしていないという状況でございます。

2:20:24

岩口智子君

2:20:25

地域に根差した再エネ電力に取り組む団体や新電力から、これまでの大手電力による取り戻し営業や、2022年の市場価格の高騰時、電取りの調査では不正はないという報告が繰り返されていたというふうに指摘をされているんですね。カルテル顧客情報の不正入手、利用が大手電力全体で行われていたにもかかわらず、電取りは不正を見抜くことができませんでした。電取りは経産省の八条委員会に過ぎず、独立した調査権限を持っていません。大手電力の報告を鵜呑みにしたと、こういう疑念をもたれかねないということですね。さらに関西電力が4月の19日に、新たに2019年11月から2022年12月の3年間、営業目的で家庭向け新電力の情報を不正閲覧していたということを公表しました。この期間に何人の社員が何件閲覧をし、そのうち新電力から関西電力への切り替えは何件だったのか、また企業向けの特別講発や講発の不正閲覧件数は何件だったのかお答えください。

2:21:37

新川事務局長

2:21:39

お答え申し上げます。関西電力が本年4月19日に公表したところでは、低圧の新電力顧客情報については、2019年11月から2022年12月までの約3年間において、1606名の従業員が15万3,095件の契約を閲覧しており、このうち62名については営業目的で閲覧していたと承知しております。また、営業目的で閲覧していた62名が同期間中に閲覧していた5万4,774件の契約のうち、その後、新電力から関西電力に切り替えられた契約件数は3,911件だったと聞いております。特別高圧、高圧の新電力顧客情報については、関西電力が本年4月19日に公表したところでは、閲覧された画面ごとに情報作り感の若干の違いがあるものの、2022年4月から2023年1月のおおむね過去9ヶ月間において、2,010名が1万940契約の閲覧をしており、いずれも営業目的で閲覧した従業員はいなかったと承知しております。

2:22:49

岩口智子君

2:22:51

関西電力の深刻な問題が次々明らかになっていると。関西電力はこれまで営業目的で閲覧していた件数を4,332件と発表していたのですが、その12倍もの件数を不正に閲覧していたということになるわけですね。違法性を認識していた社員も多数いる上に、役員が組織性は否定できないと述べています。大臣、この関西電力について徹底的な全容解明を行うこと、そして他の大手電力についても全容解明するべきではないでしょうか。

2:23:24

西村国務大臣

2:23:26

まさに御指摘のように、この一連の情報漏洩、不正立な事案、中立性、信頼性に疑念を抱かせる、誠に遺憾なものだというふうに認識をしております。各社に対しては、4月17日に業務改善命令等を行っております。その中で、事案の内容及び発生原因を調査し、社会に対して公表することを求めているところであります。このため、今回の社内調査結果の発表も、明令の内容に沿ったものであり、関西電力は自らの口から事案の詳細を社会に対して丁寧に説明することが重要だと認識しております。そして、今回の発表の内容は、先ほどありましたけれども、関西電力が既に電力ガス取引監視等委員会に報告した事案について、自主的に調査対象機関を拡大し公表したものと承知をしております。同委員会の報告書に記載の数値とは異なりますけれども、同委員会が既に把握し報告書に記載した事実と、資質的に異なった事実が新たに判明したものではないというふうに認識をしております。また、現時点で新たな調査を行う考えはないという認識でございます。他の大手電力も含め、今後新たな事実を把握したと判断される場合には、同委員会により追加的な調査を行うものというふうに認識をしております。岩渕智君、これで終わりにするわけにはいかないですよ。とんでもない話ですよ。これで不正の全てが明らかになったのか、関西電力以外の事業者は営業活動に利用した認識はないと言っているが、本当かとても信用できません。善用を徹底的に明らかにさせなくてはなりません。こうした状況の下で、大手電力が電気料金の値上げを申請しています。でも、校長会でも全国の消費者、事業者、新電力からも怒りの声が上がっています。河野大臣が4月14日にこの問題について会見をしています。その内容について簡潔に説明してください。

2:25:21

消費者庁片岡政策立案総括審議官

2:25:25

4月14日の記者会見での河野大臣の発言についてのお尋ねですが、大臣からは、電力会社の相次ぐ不正事案の発覚により、小売電機事業者間で公正な競争が行われているのかどうかについて疑念が生じており、消費者からの信頼が損なわれている。経済産業省に対して、まずはこうした不正事案が料金に与える影響を検証する。また、これらの事案の発生を許してきた体制仕組みをどう改めていくのか、しっかりと検討していただくことが不可欠だと申し上げており、仮に経済産業省において不正事案が料金に与える影響がないとするならば、その根拠を示してわかりやすく丁寧に説明をし、消費者の理解を得られるようにすることが必要であると発言しているところです。

2:26:06

岩渕智子君

2:26:07

はい。全国の消費者の声、事業者の声、そして河野大臣の発言も踏まえて、大臣どう取り組んでいくのでしょうか。

2:26:13

西村国務大臣

2:26:15

情報漏洩、不正閲覧事案については、17日付で関係各社に対して業務改善命令を行っているところであります。公益制を含めたコンプライアンスの遵守を内容とする内部統制の抜本的強化、そして、多数情報に係る情報システムの共用状態の速やかな解消、いわゆる物理分割などを明示したところであります。また、カルテル事案については、3月30日付で、厚生取引委員会が関係各社に排除措置命令などを行い、電力ガス取引監視等委員会からも報告聴取を行っております。今後、そうした報告内容を精査分析した上で、厳正に対応していきたいと考えております。4月3日には、カルテル等に対する小取りの処分、そして情報漏洩問題に対する勧告を踏まえて、関西電力をほか9社に対して補助金交付等の停止及び指名停止等の措置を行ってきているところであります。このように、発生した事案に対し厳正な処分などを行ってきておりますし、現在、調査結果を踏まえながら、有識者会議におきまして、再発防止策、そして共生促進策についても議論が行われているところであります。電力システム改革の趣旨に照らしながら、様々な観点を考慮しながら、挙進単開に議論いただき、その結果を踏まえて適切に対応していきたいと考えております。そして、値上げの申請についての審査でありますが、本日、電力ガス取引監視等委員会におきまして、査定方針案が示されております。まさにトップランナー方式であるとか、最も高い水準で調達を進めていくとか、そういったことを含めて、厳正な審査を行ってきた内容を反映しているものと認識しております。河野大臣の指摘なども踏まえながら、審査方針が発表されたもの、査定方針が発表されたものというふうに思います。厳正に審査をしていきたいというふうに考えております。

2:28:15

岩口智子君。

2:28:16

時間が過ぎているのでまとめますが、徹底的な検証が必要だと、検証なしに電気料金の値上げを認めるなどということは許されません。物理分割という話がありましたけど、所有権分離に踏み出すべきだということを述べて質問を終わります。

2:28:34

本日の調査はこの程度にとどめます。脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案を議題とし、質疑を行います。質疑のある方は順次ご発言願います。別にご発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。本案の修正について、磯崎君から発言を求められておりますので、この際これを許します。

2:29:26

磯崎哲次君。

2:29:29

私はただいま議題となっております、脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案に対し、自由民主党、立憲民主社民、公明党、日本維新の会及び国民民主党新緑風会の各派、並びに各派に属しない議員平山幸子君を代表いたしまして、修正の動議を提出いたします。その内容はお手元に配付されております案文のとおりでございます。これよりその趣旨についてご説明いたします。脱炭素成長型経済構造への移行は、産業構造や地域社会にも大きな影響を及ぼすものであることから、GXを推進する上では、公正な移行の観点から新たに生まれる産業への労働移動を適切に進めていくことが大変重要です。公正な移行は、2009年の第15回気候変動枠組み条約提案報告会議で国際労働組合総連合により提唱された概念でありますが、本年4月に札幌市で開催されたG7気候エネルギー環境大臣会合のコミュニティにも盛り込まれたとおり、その重要性は世界共通の認識となっています。法案審議においても、GXの実現には雇用の確保、質の向上、円滑な労働移動が大変重要であり、公正な移行は脱炭素成長型経済構造への円滑な移行に含義されている旨の答弁がありました。このことを踏まえ、GXの推進は公正な移行の観点も踏まえて行われなければならないことを法文上でも明確化するため、本修正案第3条の基本理念の観点を追加することとしております。以上であります。何卒委員各位の御賛同を賜りますようお願いを申し上げます。これより、原案及び修正案について討論に入ります。ご意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

2:31:23

岩渕智君

2:31:25

私は日本共産党を代表して、GX推進法案に反対の討論を行います。G7気候エネルギー環境大臣会合で、日本政府は議長国にもかかわらず、石炭火力発電の全廃止期の明記に抵抗、アンモニアと化石燃料の懇賞に固執し、米国閣僚も含め、国内外から懸念と批判が集中しました。国連IPCCの直近の報告で、持続可能な未来を確保するための機械の窓は急速に閉じつつあると警鐘を鳴らした直後に開催された会合であるだけに、日本政府の責任は重大です。本法案は脱炭素を公実に、原発の強力な推進と石炭火力の延命を図るGX実現のための基本方針を具体化するもので、排出削減にも経済発展にも逆行するものです。反対理由の第一は、原発、石炭火力を資金使徒としたグリーン国債が、世界に例がない下でGX経済公債を発行し、原発推進と石炭火力延命に民間投資を呼び込もうとするものだからです。これは、見せかけの環境投資、グリーンウォッシュとの批判を免れず、アジアをはじめ、世界の脱炭素の取り組みを妨害するものに他なりません。第二の理由は、本法案で成長志向型カーボンプライシングとして導入する制度では、企業が果たすべきCO2の排出削減が到底見込めないからです。2030年までに大幅な削減が求められているもとで、排出量取引制度の本格導入が30年代と遅すぎるだけでなく、参加も排出削減目標も自主任せの制度にすぎません。この単業界への負担は、先進国で必要な2030年の炭素価格の10分の1程度の低い水準しか見込まれておらず、石油連盟の会長が「大きな負担にならない」と発言をしているように、削減効果は期待できません。第三の理由は、脱炭素の名目で、将来にわたり原子力に巨額の国費を投入する新たな仕組みを作るものだからです。質疑で明らかになったように、GX移行推進戦略の策定プロセスが不透明で、投資対象の基本原則も抽象的で、経産省が恣意的に決められることになります。参考人から指摘もあったように、投資額を先に決めて、あとは経産省に白信任することにほかなりません。G7広島サミットを目前に控え、原発ゼロ、石炭火力の2030年までの前杯を決断し、徹底した省エネと再エネの導入目標を引き上げ、投資も集中することこそ、脱炭素と経済発展に寄与し、世界と将来世代に責任を果たせることを指摘をして反対討論とします。他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。これより、脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案について、採決に入ります。まず、磯崎君提出の修正案の採決を行います。本修正案に賛成の方の挙手を願います。多数と認めます。よって、磯崎君提出の修正案は可決されました。次に、ただいま可決されました修正部分を除いた、原案全部の採決を行います。修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。多数と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。以上の結果、本案は多数をもって修正議決すべきものと決定いたしました。

2:35:25

この際、田島君から発言を求められておりますので、これを許します。田島舞子君。

2:35:31

はい。私は、ただいま修正議決されましたダス炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案に対し、自由民主党、立憲民主社民、公明党、日本維新の会及び国民民主党新緑風会の各派、並びに各派に属しない議員、平山幸子君の共同提案による不対決議案を提出いたします。案文を朗読いたします。ダス炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案に対する不対決議案。政府は、本法施行に当たり、次の所定について適切な措置を講ずべきである。1、グリーン・トランスフォーメーションGXの推進に当たっては、エネルギー資源の過度な海外依存からの脱却を実現するエネルギー供給構造の再構築を目指し、エネルギー安定供給、中長期的な国民負担の抑制を前提に、再生可能エネルギーの更なる導入拡大、蓄電システムの導入拡大をはじめとした電化促進等によるエネルギー全体のダス炭素化の推進に取り組むこと。2、我が国が国際的に約束した2050年カーボンニュートラル等の実現に向け、産官学の十分な連携の下、必要な支援措置等にできるだけ早急に取り組むこと。その際、気候危機への対応への緊急性に鑑み、各取組のダス炭素効果を的確に評価・把握し、投資対効果・実現可能性が高い分野への重点化を図ること。3、GXの推進に当たっては、危機化する世界の産業競争下にあって、日本企業がダス炭素分野で確実に市場支援を獲得し、成長できるように、研究開発から社会実装、製品等の量産化まで、産業全体にわたる支援を実現すること。4、GXへの対応の遅れが懸念される中小企業が取り残されることがないよう、これまでの支援事業のさらなる拡充や、より効果的な支援体制の構築、大企業のイニシアチブによるサプライチェーン全体での取組を促すなど、中小企業のGXの推進に向け、実効的な支援策を講ずること。5、持続可能な開発目標、SDGsが掲げる、誰一人取り残さない社会の実現の重要性に鑑み、GX推進戦略等において、公正な意向の重要性を明示すること。また、その早急な具現化のため、円滑な労働移動や、新たな雇用の創出等に対する十分な支援を行うとともに、多様な働き方に中立な社会保障制度、学び直しに必要な社会保障など、重層的なセーフティーネットの構築に取り組むなど、労働者や地域経済社会への悪影響を可能な限り軽減すること、併せて、失業なき労働移動の円滑な実現に加え、脱炭素化や産業移転に伴う地域経済のあり方を含む分野横断的課題に対処するため、国・地域・産業の各レベルで、政労使が関わる社会対話を行う場を設けることを検討し、省庁横断的な取組体制を構築すること。6、脱炭素成長型経済構造への円滑な移行は、地球温暖化対策、エネルギー需求、産業競争力、雇用など分野横断的課題であるとの観点から、GX推進戦略の案の作成や、成長志向型カーボンプライシングに係る詳細設計等に当たっては、学識経験者・有識者、産業界・労働界等から広く意見を聞くものとし、その意見を十分に尊重するとともに、その策定プロセスの透明性の確保を図ること。7、今後10年間における約20兆円規模のGX経済構築による政府支援については、抜本的な省エネの推進など、GX実現に資する適切な内容とするとともに、民間事業者の予見可能性を高め、民間のGX投資が確実に促進させるよう努めること。その際、高負荷価値かつグリーンでディーセントなワークの創出につながるものを対象とするよう検討すること。8、GXの実現は、環境負荷の低減やエネルギー持久率の向上、産業競争力の強化等を通じた国民生活の向上や国民経済の発展など、広く国民生活の便益に寄与するものであることに鑑み、成長志向型カーボンプライシングなどGXの実現に要する費用は、脱炭素成長型経済構造への移行に向けた人材技術への投資や行動変容を促進する観点を含め、国や地方公共団体、事業者及び国民の適切な役割分担の下、円滑かつ適正な添加などを通じ、特定の事業者への負担に返上せず、広く社会全体で公平公正に負担するものとし、政府は国民や事業者に対し、GX実現の意義や負担に対する理解の醸成に積極的に取り組むこと。9、脱炭素成長型経済構造への円滑な移行を早期に実現するため、カーボンプライシングの在り方については、脱炭素への取り組みを加速化させるとともに、経済的インセンティブを社会全体に効果的に与えるものとなるよう、代替技術の有無、国際競争力への影響、カーボンリーケージの可能性等を勘案しつつ、その導入の時期、対象事業者の範囲等を含め、最適かつ実効性ある制度を検討すること。10、化石燃料付加金及び特定事業者負担金に係る制度の実施に当たっては、国民負担の可能な限りの抑制や制度の明瞭性・簡素性の担保、他の他のGX推進策との整合性等の観点から、高度化法やエネルギー関連前世、再生可能エネルギー発電促進付加金など、既存の規制制度との適切な関係整理を図ること。11、脱炭素成長型経済構造移行推進機構における事業活動への支援に係る基準の策定に当たっては、多様な関係者の意見を幅広く聴取するよう努めるとともに、同機構による金融支援について、脱炭素成長型経済構造移行に真に有益な支援案件を見出していく規律ある運営がなされ、支援内容について説明責任が果たされるよう、政府は責任をもって監督すること。また、機構の支援業務の決定プロセスにおいて利害関係を有する役員がいる場合は、その意思決定プロセスに関与させないなど、公平性・中立性の観点から、適切なガバナンスを行うこと。加えて、機構の業務の委託においては、競争性・透明性・経済性の観点から、原則として一般競争入札を採用するとともに、入札結果を適切に国民に公表すること。12、脱炭素成長型経済構造への移行プロセスは長期にわたり、将来の世界情勢や国内の産業・エネルギーの受給環境などに不確実性があることを踏まえ、GX経済交際による支援や、化石燃料付加金及び特定事業者負担金など、新たに講じられる制度・施策の進捗状況や費用対効果等について、定期的に評価及び分析を行うこととし、必要に応じて柔軟な見直しを行うものとすること。13、脱炭素成長型経済構造を実現するにあたり、国内産業の育成及び経済成長を目指すのみにとどまらず、我が国の優れた脱炭素分野における知見の活用による、アジアをはじめとした世界のエネルギートランジションへの国際貢献を通じて、我が国が脱炭素の取組のイニシアチブを取ることができるよう、炭素国境調整措置やビジネスと人権への対応等も含め、戦略的に施策を推進すること、に決議する。以上でございます。何卒、委員閣議の御賛同をお願い申し上げます。ただいま田島君から提出されました、附帯決議案を議題とし、採決を行います。本附帯決議案に賛成の方の挙手をお願います。多数と認めます。よって、田島君提出の附帯決議案は、多数をもって、本委員会の決議とすることに決定いたしました。

2:43:44

ただいまの決議に対し、西村国務大臣から発言を求められておりますので、この際これを許します。西村国務大臣。

2:43:52

ただいま御決議のございました、本法律案の附帯決議につきましては、その趣旨を尊重してまいりたいと考えております。なお審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一人願いたいと存じますが、御異議ございませんか。御異議ないと認め、採用決定いたします。本日はこれにて散会いたします。

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