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参議院 国土交通委員会

2023年04月27日(木)

2h15m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7418

【発言者】

蓮舫(国土交通委員長)

山本佐知子(自由民主党)

鬼木誠(立憲民主・社民)

三上えり(立憲民主・社民)

高橋光男(公明党)

石井苗子(日本維新の会)

浜口誠(国民民主党・新緑風会)

田村智子(日本共産党)

森屋隆(立憲民主・社民)

1:05

ただいまから国土交通委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。昨日までに、青島健太君が委員を辞任され、その補欠として串田誠一君が占任されました。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。会場運送法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、国土交通省会議局長高橋一郎君、他5名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することにご異議ございませんか。ご異議ないと認め、作用を決定いたします。会場運送法等の一部を改正する法律案を議題といたします。本案の出資説明はすでに聴取しておりますので、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次ご発言願います。

1:53

山本幸子君。

1:58

自由民主党の山本幸子です。本日はよろしくお願いいたします。この4月23日、シレトコ観光船事故から1年が経ちました。斉藤大臣の置かれました現地での追悼式に参列をされました。犠牲になられた皆様に心から哀悼の意を捧げますとともに、このような事故が絶対に起きることのないよう、私たちは全力を尽くさなければならないと、改めて強く思いをしております。今回の法改正は人命を何よりも重視して、安全管理体制を強化するということが最も重要な趣旨だと思いますが、大臣の決意をまずお聞かせください。

2:37

斉藤国土交通大臣。

2:40

4月23日でシレトコ遊覧船事故の発生から1年となりました。今日、これから御審議をお願いするにあたり、その始まりにあたり、私からも改めまして、お亡くなりになられた方々に心から哀悼の意を表しますとともに、ご家族の方にお悔やみを申し上げます。また、今回の事故に遭遇された方々とそのご家族に心からお見舞いを申し上げます。委員御指摘のとおり、海上運送事業において、人命を第一とし、安全を確保することは大前提です。このような認識の下、シレトコ遊覧船事故対策検討委員会においては、事業許可の更新性の創設や安全統括管理者、運航管理者への試験制度の導入などの安全管理体制の強化をはじめとする旅客船の総合的な安全安心対策が取りまとめられました。これらの対策については、実施可能なものから速やかに実行に移していますが、今般の改正法案は、その実施に当たって法律改正が必要な事項を阻止するものでございます。港区交通大臣として、人命を第一に、改正法案の内容を含む対策を責任を持って着実に実行し、旅客船の安全安心対策に万全を期してまいりたいと決意しております。

4:08

山本幸子君

4:10

今、大臣からは、安全統括管理者、運航管理者の資格性ということをお話をいただきました。こうした責任者は、事業を行う当該回帰の状況や気象も熟知していなければなりません。また、救助体制や自己処理体制の明確化、これもきっちり明文化されていることが必要であります。今回の事故は、まずは事業者の安全への意識の欠如、これが最も大きな問題点の一つでありました。中小企業の事業者の場合においては、事業者が安全統括管理者として登録している場合が多いわけですが、こうした事業責任者に対する安全管理体制の強化、これはどのようにされるのか、政府参考に伺います。

4:59

高橋会議局長

5:02

お答え申し上げます。事業者の安全管理体制の強化につきましては、事業規模や人員体制を問わず、経営トップ、安全統括管理者、運行管理者、並びに船長がそれぞれに求められる役割を果たしていくことが重要と考えてございます。まず、経営者につきましては、新規参入時や経営者の変更時等のヒアリング、運用安全マネジメントの評価を通じて安全意識の底上げを図ることとしてございます。次に、ご指摘の安全統括管理者、並びに運行管理者につきましては、今般の法改正により試験制度を創設し、管理者に必要な知識として、海上運送法等の関係法令はもちろん、出港判断や万一の場合の自己処理体制等の実務的な事項に関する知識を身につけていることを担保することとしてございます。また、海上運送法に基づき事業者が定める安全管理規定におきまして、現地の気象解消情報の収集や自己時の対応など、両管理者の職務を規定してございまして、当該職務を適切に実施していない場合には、厳格に処分指導を実施してまいります。また、選員につきましては、海域の特性等に関する専員への教育訓練の実施を選博所有者に対し義務付けますとともに、安全統括管理者に対しましても、船長として乗船しようとする者について、承認教育訓練の修了等の確認を義務付けることとしてございます。また、当該教育訓練は、ご指摘のように、中小事業者であっても船長等の資質向上に取り組めますよう、具体的な実施方法や留意点、使用する教材の例等をまとめてガイドラインを策定することと予定してございます。これら一連の取り組みを通じて、事業者の安全管理体制の強化を図ってまいる所存でございます。

6:42

山本幸子君

6:44

教育訓練は、事業者の責任で行うということで、ぜひ内容をお手盛りにならないように、実施内容や頻度、また、地元の教育会との取り組みを促したりと、専門家からのアドバイスを受けられるようにするなど、内容の充実にも今後取り組んでいただきたいと思います。さて、次の質問に入ります。平成28年、カルウェザーのスキーバス事故がありました。この時に、高速バスツアーでは、利用者に対する安全情報の見える化が進みました。今は旅行パックよりも、自分で検索して利用するサービスを探す人が圧倒的に多いわけでして、旅客船も例外ではありません。船も人の命を預かる業務である以上、このように一般利用者向けに同様の情報公開が必要だと思いますが、国交省の見解を伺います。

7:42

高橋会議局長

7:45

お答え申し上げます。ご指摘のとおり、利用者に対する安全情報の提供の拡充を進めてまいります。まず、国による安全情報の提供につきましては、安全関連法令違反に対する行政指導を公表対象に追加しますとともに、公表期間を従来の2年から5年に延長いたしました。また、事業者による安全情報の提供につきましては、提供すべき安全情報の内容提供方法をまとめた指針を策定公表しました。さらに、利用者が旅客船事業者の安全性向上の取組を勘弁に確認できますよう、事業者の安全性の評価認定を行い、有料事業者にはマークを付与するとの制度を創設することとしてございます。利用者の皆様に安心して乗船していただきますよう、今般の法改正をはじめ、様々な対策をしっかりと講じ、安全情報の見える化を進めてまいりたいと存じております。ぜひ、わかりやすくアクセスしやすい情報公開をお願いいたします。次に、船員の支出向上についてであります。旅客を乗せるなど、事業として旅客輸送を行う小型船舶を扱う場合には、特定小型船舶操縦士の免許が必要です。これは、まず、小型船舶操縦士の免許を取った人が、小型旅客安全講習を受講することが要件になっています。現行は、この講習は最初の1回だけ受ければいい。ただ、一方で、小型船舶操縦士免許の講習は5年に1回ですが、このときは、車の免許のときと同じように一般的な講習はあります。ただ、それは特定の保持者用のものではありません。つまり、遊覧船など旅客事業として、特定小型船舶操縦士の免許を持っている人に対しては、一旦、特定と免許証に印刷されれば、何十年経とうが、特別な安全講習を受講する必要はないわけです。そして、今申し上げたのは、平成15年以降のものです。平成15年に免許の制度が改正になりました。それ以前は、どうだったかと言いますと、小型船舶操縦士免許を取得すれば、自動的に特定というものももらえたということで、旅客を扱えることができたわけです。つまり、平成15年よりも前に免許を取得した人は、そもそも安全講習を1回も受けていない。しかし、今現場では平成15年以前に免許を取得した人も結構多いのではないかと思うのです。今、平成元年から15年までの15年間で、1級から4級までの小型船舶操縦免許取得者は、合計260万人。そして、15年から令和4年までの20年間では、小型免許取得者は123万人です。この123万人のうち、特定免許を持っている人は4万5千人。もちろん、平成15年までの方が全て特定を持っているとはいえ、旅客船に携わっているわけでは全くありませんけれども、これだけの人数がある以上、旅客船従事者も同じように、度数と比例しているのではないかと思います。ちなみに、遊業船の場合には、5年に1回必ず業務主任者講習を受講しなければいけません。遊覧船の場合も、旅客船の場合も、人の命を預かる以上は定期的な安全意識を啓発し、また実技の伴った講習も必要であると考えますが、国交省の見解を伺います。

11:29

高橋会議局長

11:31

お答え申します。大きく2点ご指摘を頂戴しました。まず、現行制度では、特定操縦免許の取得要件として講習の受講を義務付けでございますが、今回の改正法案では、当該免許取得に当たりまして、安全運航に必要な知識と技能を身につけていただくべく、講習内容を拡充するとともに、新たに修了試験制度を創設することとしてございます。具体的には、これまでの講習には含まれてございませんでした事故の発生を未然に防ぐ観点から、新たに気象解消情報に基づく出港判断に関するケーススタディや設備点検など、発行前の準備に関する実習等を取り入れますとともに、修了試験を創設することにいたします。また、特定操縦免許の更新の際に、最新の開示関係法令や重大事故事例等、小型旅客船の船長業務を行う上で重要な最新情報についてアップデートを図り、更なる安全啓発を図ってまいります。また、このような特定操縦免許制度の厳格化に加えまして、日本全国の個々の海域の特性に習熟するための初任教育訓練の実施を事業者に義務付けますとともに、事業者における訓練が適切に実施されていることを、国による関係で定期的に確認することで、船長の質の確保を図ってまいります。また、ご指摘の平成15年以前の小型操縦免許受入者も含めました既存の特定操縦免許受入者につきまして、今般の拡充部分に相当する科目を内容とする移行講習の受講と修了試験を義務付けることと存じております。

13:06

山本幸子君

13:08

ほとんどの陸舶航空を扱っていらっしゃる皆様は、しっかり安全確認されていらっしゃるわけなんですけれども、こういった事故が起きた場合には、私たちも一回足元を見直す必要はあるかと思います。最後に、JCI、日本小型船舶機構の検査について質問いたします。今回の法改正では、事業者や船員への支出向上強化、つまりソフト対策の徹底を盛り込まれます。そうであるならば、もう一方のハードである船の船舶の点検体制の強化も両輪として考えるべきであると考えております。そして、点検する検査員の質の向上に向けた取組も必要ではないでしょうか。今、JCIの職員は全国で130人強。このような体制で、果たしてしっかりした検査ができるのか。また、民間の技術やノウハウを取り入れることも一つの方策かもしれません。JCIは、今までの検査内容や検査の熟度を根本的に見直し、専門的な検知からの精密な検査が必要なのではないかと思います。果たして現在のJCIで、自力でそうした検査が可能なのか。検査員の質の向上も含めて、国交省の見解を伺います。

14:28

高橋会議局長

14:30

お答え申し上げます。日本小型船舶検査機構は、昭和48年の船舶安全法の改正により設立されて以来、約50年にわたり、国に代わって小型船舶の検査を専門的に実施してきた組織でございまして、長年蓄積した知見も有してございますが、委員御指摘のとおり、船舶検査の実効性向上のため、検査業務のさらなる改善に徹底して取り組む必要がございます。このため、国土交通省としましては、自己対策検討委員会における検討を踏まえまして、機構の検査方法について合理的な理由なく、国と異なる方法で行われていたものを総点検で洗い出しまして、全て変更または廃止し、強化を図るとともに、機構の実施する船舶検査の現場を国が確認するなど、機構の監督許可を図っております。また、機構は、本年2月20日に、検査員の新規採用等によります検査体制の強化、ITの活用によります業務の効率化、研修の充実強化によります検査員の質の向上、業務改善室の設置による内部感染対策の強化等を内容とする業務改善計画を策定し、体制の見直し強化に向けた取組を進めてございます。さらに、機構におきましては、例えば、電気水深線の検査方法を検討するに当たりまして、リチウムイオン電池の開発利用を行っているメーカーの協力を得るなど、ご指摘のように、民間の技術の活用に取り組んでございます。機構の業務改善計画が着手に実施され、検査業務の徹底した改善が図られますよう、引き続き、必要な指導・監督を行ってまいる所存でございます。今回は、検査についての様々な指摘もあったかと思います。しっかり厳しい状況ではありますけれども、人の命がかかっておりますので、徹底的な見直しをいただきたいと思います。最後に、今回の質問にあたりまして、様々な海に関係する方のお話を聞きました。日本は海洋国家と言っている割には、今、社会的に海に関する知識や教育が足りないのではないかというご指摘をいただきました。私たちも、船や海に関する事項については、もっと関心を持ち、社会的広がりを促していきたいと思っております。それと同時に、これ以上、絶対事故が起きないような体制を整えていくことが私たちの責務であるということを、最後に皆さんと確認させていただきまして、質問を終わります。どうもありがとうございました。立憲民主社民の尾木誠でございます。シレトゴ・ユーラン船事故で亡くなられた皆さん、そしてご家族の皆さんに、私からも心からお悔やみを申し上げたいと思いますし、事故に遭われた皆さんのご家族の皆さんにお見舞いを申し上げたいと思います。今回の事故に限らず、先ほどカリザンのバスの事故のお話がございました。痛ましい事故を受けて既存の制度やルールを見直しをしていく。不具合不具合について再認識再確認をし、規制を強化する。あるいは新たな規制を設ける。その事故の対応というのは大変重要だというふうに思っていますけれども、一方で本当に事故にしかわからなかったことなのか。事前に防ぐことができなかったのか。そのようにも思います。おそらく皆さん方も同じような思いでこの事故を捉えられているというふうに思いますが、そのじくじたる思いを持ってしっかりと実効性ある対策となるために議論をさせていただきたいというふうに思います。さて、対策検討委員会における安心安全対策提言では58項目、66の講ずべき措置が掲げられています。事故を踏まえて安全のためになすべきことを検討した上で、これだけの数になった、66項目があったということだと思うんですけれども、逆に言うと、これまで66にも及ぶ項目について、安全対策が十分に確認されていなかった、その可能性があるということでもあると思うんです。これまでの安全対策、あるいは検査・監査が事業者、あるいは先ほどもお話がありましたJCIがきちんとやってくれる、あるいはやってくれているという担保のない期待を前提としていたとしたら、それでは事故が防げなかったわけですから、やっぱり期待だけでは不十分だったという反省の上に立って施策を講じていく取組を進めていくことが重要ではないかというふうに思います。その上、安全対策の強化により、事業者に新たな負担が生じることになる。多くの事業者の方は、中傷・霊災というふうにも言われています。この間、コロナ禍や燃油価格の高騰などで、経営的にも厳しい状況にあった。新たな負担により、体力がなくなる事業者の方については、配慰をせざるを得ない状況も想定をされるのではないかというふうに思っています。衆議院の質疑の中では、安全に責任を持てない不的格な事業者には退出をしてもらうというような趣旨のご答弁もあったところでございますけれども、新たに生じる負担に対する補助、または経営に対する助成など、私は検討が必要だと思いますけれども、その点についてご見解をお伺いしたいと思います。

19:55

今回の安全対策の強化にあたりましては、中小事業者においても円滑に実施できるよう、改良型救命衣方、業務用無線設備、非常用一等発信装置などの購入について、予算面で手厚い補助を講じております。補助率最大3分の2ということでございます。また、今般の改正法案の策定にあたりましては、中小事業者の意見も幅広く伺った上で、小規模事業者については、その運行形態を踏まえた運行管理体制を求めること、事業者への制度の周知期間や、事業者が新制度に適合するための準備期間などを考慮し、施工日や経過措置を定めていることなど、中小事業者も適切に対応できるように配慮をして、今回の改正案を作った次第でございます。

20:52

ありがとうございます。それでは、具体的なところを少しだけお聞きをしたいと思います。提言の中では、船舶の安全基準の強化の中で、水密性の確保というものが謳われている。この点についてお尋ねをしたいと思うんですが、水密性の隔壁の設置が厳ずけられている。既存の船や5トン未満の船舶については、その工事が困難なことから、浸水警報装置と排水設備の設置が求められている。この装置について、作動点検、故障の有無など、その確認は事業者が自ら行うことになると思っている。やはり、先ほどもお話ししましたように、事業者自らが行う点検ということでいくと、十分な点検がなされるかどうかということが不安として残るのではないかと思っています。その意味では、この点検のあり方について、お考えがあればお聞かせいただきたいと思います。さらに、浸水警報装置、それから排水設備を新たに設置する事業者負担の関係について、ここについても何か補助、予算措置の検討がなされていないのかということについて、併せてお尋ねをしたいと思います。

21:58

高橋会議局長

22:02

お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、隔壁の水密化について検討いたしました際、新たな水密隔壁の設置が困難な既存線や5トン未満の小型線に対しましては、御指摘のとおり、浸水警報装置、並びに排水設備の設置等を求めることとしてございます。こうした浸水警報装置や排水設備等を含みます船体、機関、設備等につきまして、事業者においては安全管理規定に基づき船長が原則として、毎日1回以上の点検を実施することとなってございます。国土交通省といたしましては、実行すべき点検内容を安全管理規定において明確化し、その点検の確実な実施を求めますとともに、国土交通省による監査におきまして、事業者による点検の未実施が確認された場合には厳格に照聞指導を実施してまいりたいと考えてございます。また、御指摘の第2点でございますが、御指摘の浸水警報装置や排水設備の設置等につきましては、支援策の要否を含め、その制度の具体化に向けまして、さらに詳細を検討してまいります。こうした取組を通じまして、事業者の安全性向上のための取組をしっかりと進してまいりたいと存じております。ぜひよろしくお願いをしたいと思います。次に対策の実効性確保として、必要な体制の整備という項目がございます。国の監査能力の向上、そして監査体制の強化が必要不可欠というふうにされているところでございます。体制の整備につきましては、関係者と十分な理解を得つつ、それぞれ必要な措置を講ずるというふうになっているところでございますけど、財政当局との協議とかですね、難しい側面もあるのではないかなというふうに思うんです。現状は全国で約180人の体制でございますけども、今後どのような体制整備をされようとしているのか、この間の体制整備に向けた取組状況、そして今後の実効性確保に向けた取組の方向性についてお尋ねをしたいと思います。

24:06

斉藤国土交通大臣

24:09

監査・検査を行いながら事故を防げなかったことについては、大変重く受け止めております。国の監査体制の整備につきましては、令和5年度に運行労務管理官を増員して、必要な人員の確保に努めております。先ほど180名ということでございましたけれども、これを27名増員いたしまして、181から208名に増員をいたします。さらに、監査の実効性確保につきましては、運行労務管理官の意識改革や能力向上に取り組んでいるところであり、具体的には、まず、昨年6月と本年1月に開示局幹部が現場に足を運び、地方運輸局の現場職員に対し、人命最優先、安全第一で厳格に監査を行うよう、意識改革の徹底に取り組んでおります。さらに、自動車の監査部門との人事交流を行うとともに、他の運送事業の監査の知見を活用するなど、運行労務管理官の能力を向上させるための取り組みを進めているところでございます。これに加えて、通報窓口に寄せられる情報も活用しつつ、抜き打ちやリモートでの監査を行うなど、効果的かつ効率的な監査を実施してまいりたいと決意しております。

25:28

尾道誠君

25:30

ありがとうございました。大切整備、大変ご苦労されていると思いますが、加えて様々な方向性についてもお示しをいただきました。ぜひ、ご回答いただいた、ご答弁いただいたように、厳格な監査の実施に向けて、引き続きの努力を求めたいと思います。次に、司令局の事故後に緊急安全点検を国土交通省が行われた。昨年の7月にその結果が公表され、790の事業者のうち160人の事業者で不備があったというふうに報告を受けています。その内容は、運行管理者が船舶の運行中にいなかった、あるいは運行記録等の記載が不備であったなどなどとなっておりますが、これらをなくすためには、これまでも県であるいはご答弁の中にもありました、支出の向上ということが求められるのではないかというふうに思っています。そこで本法では義務化をされる初任教育訓練というものがある。この初任教育訓練についてですけれども、その海域の特性を実証しているベテラン船長による訓練として、事業者が自ら行うというふうになっています。そのベテラン船長がいないときは、当該海域で運行するほかの事業者のベテラン船長を招くなどして、教育訓練内容等についてのガイドラインも策定をしている。このような予定であるというふうにお聞きをしています。この支出向上につながる初任教育訓練というのは大変重要だというふうに思うわけですけれども、申し上げましたような、この訓練というものがしっかり適切に行われる。そのための確認が必要だというふうにも思います。その点について、どのようなことを今想定をされているのか、検討されているのか、お聞かせいただければと思います。

27:11

高橋会議局長

27:14

お答え申し上げます。初任教育訓練の実施のあり方につきましては、まさに委員御指摘のことを想定してございます。それに加えまして、当該訓練の終了前に、社内のベテラン船長等による効果測定を実施することなども想定してございます。また、これに加えまして、初任教育訓練を実施しました事業者に対して、教育訓練の実施記録の作成と保存を義務付けますとともに、運航労務管理官による監査を通じ、今後、省令や告示で定めます教育訓練の具体的な項目や内容に即して、初任教育訓練が適切に実施されているか否かの確認を行いますことにより、初任教育訓練の確実な実施を担保することを予定してございます。これらの対応を講じますことにより、あらゆる事業者が初任教育訓練を適切に実施できるよう、しっかりと対応してまいります。

28:07

おにきまこと君。

28:08

はい、ありがとうございました。ガイドラインの策定、ぜひしっかりしたものをお作りいただくことをお願いしておきたいと思います。次に、安全統括管理者及び運航管理者に対して、試験制度を創設する、25年度から実施するというふうになっています。そして、その試験期間につきましては、1つだけを指定するというようなことになっているところでございます。衆議院の質疑の中では、一定の要件に適合する民間機関を指定するというふうにご答弁をなさっています。ただ、この資格試験というのは、試験内容、あるいは合意判定を統一的に、あるいは一元的に、実施をして管理をしていく必要がある。その公平性を担保するという必要性が高い。そういう意味合いもあって、1つだというふうにおっしゃってあるんだろうというふうに思いますけども、私は、国が行うということが一番いいんではないかというふうにも思うんですね。ですから、国が行うことについて、ご検討はなされなかったのかということについて、まずお聞きをしたいというふうに思います。その上で、法案では指定基準というものが示されてはいますけども、なかなかこれ具体的にまだなってないように、私には受け止められました。現時点で、どのような基準をお考えなのか、この2点についてお答えをいただきたいと思います。

29:29

高橋会議局長

29:32

お答えを申し上げます。当該事務は本来国が行うべきではないかとのご指摘だと配置をいたしました。国が直接試験当事務を実施いたす場合には、事務料が大量に増加する一方で、国家予算でございますので、必要な組織、人員や予算を確保することが困難であることから、民間機関を指定試験機関として指定し、当該指定試験機関に試験を実施させることを想定してございます。指定試験機関については、安全統括管理者並びに運航管理者の業務遂行に必要な海事法令や船舶の安全運航に関する知見を有する機関を想定してございますが、指定試験機関の指定の基準については、本法律案で規定してございますほか、国土交通省令において定めることとしてございます。現段階では、例えば特定のものを差別的に取り扱うものでない、あるいは試験を受ける者との取引関係やその他の利害関係の影響を受けないことといった内容を含めます規定を設けることを想定してございますが、いずれにしましてもその基準は公表されます。指定の際は民間機関から申請がなされ、この基準に基づいて指定を行うこととなると存じてございます。

30:53

鬼木誠君。

30:54

ありがとうございました。必要な予算や人員を確保することができないので、国ではなかなか難しいというようなご回答だったというふうに思いますけれども、これからの制度でございますので、運用の状況等をしっかりチェックをしていただく必要があるというふうに思いますが、やっぱりそれでも必要であれば、僕は予算も人員も確保すべきだというふうにも思いますし、また民間でなかなかこれを受けてくれると難しいじゃないかと思うんですね、探すのに。そのようなご苦労もあるというふうに思います。ぜひ改めてしっかりした保護の施行についてお願いをしておきたいというふうに思います。一つ懸念があるのは、申し上げましたような指定試験機関の指定であるとか、さらには安全統括管理者講習機関、それから運行管理者講習機関、先方の改正の中では特定性操縦免許講習機関、大臣による認可登録を受けることになるわけですよね。国土交通省による拠認可の権限が強くなるというふうに受け止めています。指定を受ける試験機関あるいは講習機関については、国土交通省の雨下りになるんじゃないかというようなことについても、ご懸念になる国民の皆さんもいらっしゃるんではないかというふうにも思っているんです。とりわけ、昨今、空港施設への人事会議についての対応が十分ではないという批判もある中で、国民から新たな不信を招くことがないような対応が強く求められているというふうに思います。この点について大臣としてのご見解があれば、ぜひお聞かせいただきたいと思います。指定試験機関及び登録講習機関として民間機関を活用するにあたりましては、民間機関から申請がなされ、法令で定める客観的な基準に基づきまして、指定及び登録を行うこととなります。指定試験機関の指定、並びに登録講習機関の登録にあたりましては、公正かつ透明なプロセスが厳に確保されるよう努めてまいりたいと思います。また、OBの天下り先の温床になるのではないかというご指摘がございましたが、国家公務員の再就職につきましては、第三者機関である再就職等監視委員会による厳格な監視がなされているところでございます。国土交通省においては、先日、OBから働きかけを受けた場合の届出義務など、再就職規制全般について、地方市分部局を含む全ての国土交通省職員に周知をしたところでございまして、引き続き、再就職等規制の遵守の徹底を図ってまいりたいと決意しております。

33:42

おにきまこと君。

33:43

はい、ありがとうございました。国交省というのは、やっぱり所掌が多いところですよね。関連する団体、企業も多い、そして国民の皆さんの暮らしに直結をするところでもございます。そういう意味では、一旦そこで生まれた不信、信頼を損ねてしまうと、その不信は、一箇所であってもやっぱり他方面に及ぶ、ということは十分に頭に入れておく必要があるというふうに思いますし、一旦生まれた不信について払拭をするためには、相当の時間と努力が必要になってくるというふうにも思います。ぜひ厳しくご対応いただきますことを重ねてお願いをしておきたいというふうに思います。さらに指定民間機関につきましても、先ほど来お話ありましたように、公的機関並みの厳しい機関を行う、講習を行う、そのことでその機関に対する信頼も醸成をされるというふうに思いますので、その点についても併せて重ねたとなりますが、お願いをしておきたいというふうに思います。最後の質問になります。 法案の第10条の7、第2項についてでございます。この条文の中では、運行管理者が職務中に、先発に乗り込むことを禁じている。ただ、同条文のたざしかけの中で、事業者の規模が著しく小さい場合は、陸上要員を配置をすることで例外が認められるというふうになっています。対策検討委員会が行った意見募集の中では、190の意見が寄せられたというふうにお伺いをしておりますけれども、その中では、例えば離島航路では、経営者、船長及び運行管理者を1人でやっています。兼務をしています。生活航路を維持するためには、それでもやっていかないとダメなんだというような厳しい実態等についても、意見として寄せられたというふうにお聞きをしているところでございます。国土交通省は、一定の要件の下、運行管理者と船長の兼務の禁止が不相当な負担を課すことになると認められる場合であって、同等の輸送の安全の確保が可能と認められる場合に限っては、兼務の禁止の例外を認めるというふうに想定をしているそう。そのようなご回答もいただいているところでございますけれども、具体的な中身は先ほどと同じように、今回、省令に書き込まれていくことになるんだろうというふうに思うんですけれども、この省令の中で示す一定の要件というものについて、現時点ではどのような内容を想定をされているのか、あるいはどのような事業者が例外の対象になるというふうに予定をされているのか、厳しい経営の中でそのことを心配をしている中小の皆さん、たくさんいらっしゃると思いますので、ぜひ明らかにしていただければと思います。

36:25

高橋会議局長。

36:27

お答え申し上げます。ご指摘の改正後の改善の想法10条7第2項におきましては、事業者は運行管理者がその職務を行っている間は、当該運行管理者を先駆に乗り込ませてはならない旨を規定してございますが、一方で、道交正し書におきましては、その例外として、事業の規模が著しく小さい場合、その他の国土交通省で定める場合であって、当該一般旅客提供路事業者が国土交通省でててめるところにより、当該運行管理者と常時連絡を取ることができる事業者であって、先駆に乗り込んでいないものを配置しているときは、この限りでないものを規定してございます。このうち、事業の規模が著しく小さい場合、その他の国土交通省でてめる場合につきましては、具体的には、同時に運行している先駆が常時一席で、かつ当該先駆の総統数が20等未満、かつ旅客定員が13人未満の小規模事業者を想定してございます。また、国土交通省令で定めるところにより、当該運行管理者と常時連絡を取ることができる従業者であって、先駆に乗り込んでいないものを配置につきましては、先駆に乗り込んだ運行管理者と常時連絡を取ることができかつ、先駆の運行管理に関する補助的業務を行うことができる一定の知識及び能力を有するものを、陸上の事務所に配置しているときを想定してございます。これは、同時に運行している先駆が他になく、また先駆が小さいことから、運行管理の業務量は限定的であり、こうした運行形態の事業者におきましては、一定の知識と能力を有する者が陸上において補助的業務を行うことで、安全管理体制を確保することが可能であると考えられることによるものでございます。いずれの事項につきましても、今後、省令で具体的な基準を明確に定めてまいる所存でございます。ありがとうございました。私からの質問はこれで終わります。会場運送法等の一部を改正する法律案について引き続き質問させていただきます。

38:44

シレトコ・ユーラン線の小型旅客船「カズワン」が沈没し、乗員2名、そして乗客24名が死亡、行方不明となる重大事故が発生して1年になります。亡くなられた方々に哀悼の意を表しますとともに、行方不明の方々が1日も早く発見されますようお祈り申し上げます。また、被害に遭われたご家族の皆様方にお見舞いを申し上げます。

39:11

カズワンの事故により、シレトコ・ユーラン線の桂田社長が、自らを安全統括管理者と運行管理者を任命していたことが発覚いたしました。カズワンは令和3年に2回の事故を起こしました。そして、カズワンを所有するシレトコ・ユーラン線に対し特別監査を行って、安全管理規定等の違反により是正を行うとともに、その後の抜き打ち検査で改善状況の確認を行いました。にもかかわらず、国交省は十分な確認ができていませんでした。国交省はその検査について十分な確認ができておらず、見抜けなかった理由について大臣に伺います。

39:55

斉藤国土交通大臣

39:57

ご指摘いただきましたように、監査・検査を行いながら、今回の事故を防げなかったこと、これは大変重く受け止めているところでございます。監査を行いながら防ぐことができなかった、その監査の実効性についてでございますが、運輸安全委員会において引き続き調査中でございますけれども、国土交通省においては、昨年12月に旅客船の総合的な安全・安心対策を取りまとめ、監査の強化に取り組んでいるところでございます。具体的には、運航・労務管理官の増員、人命最優先・安全第一で厳格に監査を行うとの意識改革の徹底、運航・労務管理官の能力の向上などをすでに進めております。このような痛ましい事故が二度と起こることがないよう、国土交通大臣として監査の実効性向上にしっかりと取り組んでまいりたいと決意しております。この事故を受けまして、この度、安全統括管理者と運航管理者に係る試験制度が創設されることになりました。指定試験機関が国交大臣によって指定されることになります。この指定候補先としてはどのような機関を想定していらっしゃいますでしょうか。

41:22

高橋会議局長

41:24

お答え申し上げます。ご指摘の安全統括管理者並びに運航管理者の指定試験機関につきましては、両管理者の業務の遂行に必要な開示法令や船舶の安全運航に関する知見を有する機関を想定してございます。

41:41

三上衛理君

41:43

既に船舶職員法で小型船舶操縦士国家試験に係る指定試験機関として、一般財団法人日本海洋レジャー安全振興協会を指定されています。お配りした資料をご覧になってください。この民間機関役員15人のうち会長を含め、計5人が国土交通省出身、いわゆる典型的な天下り機関となっています。この協会の現状について大臣がどうお考えになるか。指定試験機関には公務員出身者の採用を抑制しなければいけないと思っております。試験事務の実施が結局天下りポストとして利活用されることのないよう、国土交通大臣は、指定試験機関を指定するとともに、指定後ですけれども適切に指導していくべきと考えますがいかがでしょうか。

42:37

齋藤国土交通大臣

42:39

まず前段のこの日本海洋レジャー安全振興協会の現状についての大臣の見解感ということでございますけれども、現在船舶職員法に基づく小型船舶操縦士国家試験の指定試験機関には法令で定める客観的な基準に基づいて日本海洋レジャー安全振興協会を指定しております。この機関の人員体制につきましては、この機関において決定するところでございますけれども、その場合でも国家公務員法の再就職等規制など決められたルールが遵守されるのは当然の前提として必要な人員体制が構築されているものと考えております。講談の適切な制度運用すべきではないかということに関しましては、今回の改正法案において新たに設けられる指定試験機関につきましても、民間機関を活用するにあたっては民間機関からの申請を受け法令で定める客観的な基準に基づいて指定を行うこととしております。新たに設けられる指定試験機関の指定にあたっては、公正かず透明なプロセスが厳に確保されるよう適切に制度の運用を図ってまいりたいと考えております。三上理事くん。この指定機関だけではなくて、続いて登録機関についても天下りの状況を伺います。今回のシレトコ・ユーラン船事故で問題が指摘された日本小型船舶検査機構JCIですけれども、船舶安全法により設立された法人でございます。この理事長も今年の1月まで歴代の海事局長経験者の指定ポストとされております。また、前理事長はそのままこの日本海洋レジャー安全振興協会の幹事となっていらっしゃいます。これに加えまして、船舶安全法では船舶に乗せる物品が国土交通省の安全基準を満たしているかを検査する登録検査機関の登録制度を規定しています。この登録検査機関として登録されている一般財団法人日本博洋品検定協会の会長も国土交通省出身で、こちらもこの日本海洋レジャー安全振興協会の幹事を兼任していらっしゃいます。大変多くいらっしゃいます。シレトコ雄蘭船事故の再発防止策として、関連海域における救命遺駆だ等の設置の義務化などが打ち出されているんですけれども、こうした協会に検査手数料が入って、天下りの温床となっています。今回の法案でも、先ほど尾根木議員からありますけれども、登録安全統括管理者公衆機関、登録運行管理者公衆機関、登録特定操縦免許公衆機関と、3つも登録機関の名前が出てきます。再発防止策と天下りが絡み合わないようにしっかりと大臣にはご指導をいただきたいと思います。私が指摘した方々漏れているかもしれないんですけれども、よろしくお願いいたします。そして天下りといいますと、4月11日の国交委員会で質問させていただきました国交省の元次官で、東京メトロの現会長が空港施設者に対し国交省大部の副社長を社長に求めていた問題です。斉藤大臣は国交交通行政の信頼の確保に向けて着実に取り組んでまいりたい。しっかりとルールの厳格化を現役の職員にこれからも徹底してまいりますとお答えいただきました。その後、この天下りの件について前向きに取り組んでいらっしゃいますか。お伺いします。

46:46

斉藤国土交通大臣

46:48

4月11日のこの委員会におきまして、ご指摘をいただきました。その質疑を踏まえまして、翌4月12日の夕刻、OBから働きかけを受けた場合の届出義務など、再就職規制全般について、地方支部、部局を含む全ての国土交通省職員に周知をし、改めてその遵守の徹底を図ったところでございます。再就職規制を始めた法令遵守の徹底等によりまして、OBによる影響のない公平公正な国土交通行政を推進してまいりたいと決意しております。

47:30

三上衣梨君

47:32

この件については報告書を今後まとめられるようなご予定でしょうか。

47:37

斉藤国土交通大臣

47:40

今この徹底をしっかり行っていきたいとこのように思っております。しっかり行っておりますので、改めて報告書ということは考えておりません。

47:52

三上衣梨君

47:54

ぜひ報告書をまとめられていただいて、委員会で公表していただきたいと思いますが、ご協議いただけますでしょうか。

48:02

報告理事会で協議いたします。三上衣梨君

48:05

次です。しれとこ遊覧船事故対策検討委員会が取りまとめられました旅客船の総合的な安全・安心対策について伺います。国の特別監査等が有限会社しれとこ遊覧船の安全意識の欠如といったことを十分に是正させるに至らなかったこと、運航管理者の資格要件の審議について十分な確認ができていなかったことなどが指摘されています。国土交通省としてしれとこ遊覧船事故の再発防止策を踏まえ具体的にどのような現状なのか伺います。

48:43

高橋会議局長

48:46

お答え申し上げます。事故対策検討委員会におきまして、昨年12月に総合的な安全・安心対策を取りまとめてございます。これらの対策につきましては、実施可能なものから速やかに実行に移しているところでございます。例えば、監査につきましては、抜き打ちリモートによる効率的効果的な監査の実施、外部通報窓口の設置、指導事項の継続的なフォローアップなどによりその強化に取り組み、また、検査につきましては、日本小型船舶検査機構の検査方法の総点検・是正、国による実際の機構の検査現場の点検などにより、その実効性の向上に全力で取り組んでございます。【小川】三上よりくん。【小川】一つ具体的に伺わせてください。事故当日なんですけれども、運行基準に基づいて出向を中止すべき条件であったにもかかわらず、船長は出向を中止せず、かつ運行管理者である社長でいらっしゃいますけれども、出向中止の指示を行わなかった。ここ大きな事実が指摘されています。66の対策では、そうした判断を船長や運行管理者が行わないように、船長の質の向上のために講習や教育訓練の実施、また運行管理者の試験による資格者証の取得、講習による更新制度の導入などを図っています。出向を中止すべき条件下で出向しないように、どのような対策が打ち出されているのかお願いします。

50:17

高橋会議局長

50:19

お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、当該事項では絶対に出向してはいけない状況で船が出たということでございました。出向可否の判断につきましては、船長が出向前に気象解消情報を収集し、安全管理規定に定める運行基準に照らして、安全な航海に必要な条件が整っているかの確認等を行った上でこれを行うこととなってございます。今般の改正法案では、船長が特定操縦免許を取得する際に、出向が義務付けられます講習過程におきまして、気象解消情報に基づく出向可否の判断などに関する科目を新たに追加することとしております。これに加え、今般の改正法案では、運航管理者が気象解消等を勘案して運航中止を指示する義務を明確化しました上で、船長や経営者も含めて旅客船事業者の従業者は当該指示に従うことを義務付けてございます。これにより船舶運航の安全の徹底を図ってまいる所存でございます。

51:19

三上衣梨君。

51:21

本来出航してはならない状況の下で出航しないように、今おっしゃったような地域の関係者、そして旅客船事業者で安全情報を共有していただきたいと思います。よろしくお願いします。次に、旅客船の総合的な安全・安心対策ですけれども、悪質な事業者に対して厳しい態度で臨むことが必要であるとする一方で、法令を遵守している有料な事業者については、適切に評価をして取扱いに差を設けるなど、安全確保の観点から実効性と納得感のある制度設計を行うべきであると考えます。旅客船業界、中小・零細事業者が大変多く存在していらっしゃいます。今回の改正法による規制強化についても、事業規模に応じたメリハリが必要ではないかと思います。事業者の事業規模に応じた対応について、運航管理者と船長の兼務以外にどのような取組を推進するのか、お伺いします。

52:25

高橋会議局長。

52:27

お答え申し上げます。今回の法改正では、小型旅客船の船長等を対象としまして、初任教育訓練の義務化等の措置を講じて、その支出向上に取り組むこととしてございます。一例申し上げますと、初任教育訓練の義務化にあたりましては、事業規模の小さな小型旅客船事業者であっても、船長等の支出向上にしっかりと取り組みますよう、具体的な実施方法や留意点を使用する教材の例等をまとめたガイドラインを策定することを予定してございます。しっかり取り組んでまいりたいと思います。

52:56

三上英理君。

53:00

今回の事故を受けまして、事業許可にあたって事業者に締結させている、船客障害賠償責任保険の限度額についてです。現行の3000万円から1億円に引き上げることになっています。一方で、お金だけでは解決できない問題がございます。公共交通事業者が引き起こす事故。この事故のように、一度多くの被害者が出て、そのご家族も日常が突然に一変してしまいます。この公共交通事業者が事故を起こした場合、被害者やそのご家族に対して、損害賠償以外に被害者等支援計画に基づいて、中長期的な支援が行われることとなっていますけれども、もしこの被害者等支援計画を行って作っていない事業者が起こした事故だったら、どうなるのかお伺いします。

53:58

河原昭雄総合政策局長。

54:02

お答え申し上げます。国土交通省におきましては、交通機関において事故が発生した際に、事業者により安否に係る正確な情報の提供をはじめとする被害者及びそのご家族への支援が適切かつ中長期にわたり行われるよう、平成25年に公共交通事業者による被害者等支援計画、策定ガイドラインを定めまして、事業者における計画の策定公表を促進してきたところでございます。現在、策定している事業者、航空では90%、鉄道では約40%、一方、駐所を中心に事業者数の多いバスでは約5%、旅客線事業では約4%にとどまっている状況でございます。そのため、国土交通省では引き続き計画の策定を促進していくとともに、策定していない事業者におきまして、万一事故が発生した場合には当該事業者が被害者等ご家族に対して万全の対応をとるように、事故発生直後から事業者に対する指導や支援を迅速かつ的確に行うことが重要であると考えておりまして、事業者による被害者等ご家族への支援が確実に中長期にわたり継続して行われるよう適切に指導や支援を行ってまいります。

55:07

三上より君。

55:09

この被害者等支援計画については、ぜひ作成の促進をお願いいたします。この事故を受けまして、海難の救助体制です。海上保安庁の串浪航空基地に機動救難士が新たに配備されると伺っています。どのような取り組みをその他に行っているでしょうか。

55:28

海上保安庁石井長官。

55:35

お答え申し上げます。シレトコ遊覧船事故を受けまして、委員御指摘のとおり、海上保安庁では4月に串浪航空基地に機動救難士を新たに配置し、機動救難士などがヘリコプターに同乗し、出動してから1時間以内で到達できないエリアであった北海道東部海域についてこの状況を解消しております。今後、北海道東部海域におけるさらなる救助救急体制の強化を図るため、今年度中に串浪航空基地へのヘリコプターの増強や、おほつく海域に面する部署への大型巡視船の配備を行うこととしております。海上保安庁におきましては、これらの取り組み等により、今後の海難救助を万全におきしてまいります。

56:20

三河芽生君。

56:21

天見大島と北海道の北部は県外となっていますが、そのあたりいかがでしょうか。

56:25

海上保安庁石井長官。

56:28

お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、機動救難士等がヘリコプターに同乗し出動してから1時間以内で到達できない海域は、北海道北部及び天見大島北部にもございます。これらの海域について、まずは巡視船やヘリコプター、機動救難士等を当該海域に適切に配備し、迅速な救助・救急体制を確保するとともに、さらに当該海域で占領的に活動できるヘリコプターを配置するなどして、こうした状況を解消してまいります。いずれにいたしましても、海上保安庁ではこれらの取り組み等により、今後の海難救助に万全を期してまいります。

57:09

三河芽生君。

57:10

救助体制の充実・強化をお願いいたします。以上です。質問は終わります。

57:15

高橋光雄君。

57:22

おはようございます。公明党の高橋光雄です。本日も質問の機会いただきありがとうございます。本日審議する海上運送法等の改正は、昨年4月の白徳遊覧船事故を受け、旅客船の安全・安心に万全を期し、二度とあのような痛ましい事故を起こさないようにするため、事業者の安全管理体制強化、船員の資質向上、行政処分の強化等を主に措置するものでございます。去る23日、事故後1年を迎え行われた追悼式典には、齋藤大臣が出席されました。私もお亡くなりになられた方々とご家族に心からお悔やみ申し上げます。今回の事故が社会に与えた影響は大きく、1年経ってもなお、関係者の心の傷は癒えることはありません。国には、関係者に対してどこまでも寄り添った対応を求めたいと考えますが、大臣の所感、並びに再発防止に向けた決意を改めてお伺いします。

58:21

齋藤国土交通大臣。

58:24

1年前、4月23日に事故が起きました。翌日、4月24日に私も現地に参りまして、ご家族の方々とお話、対面をさせていただきました。今回、追悼式典1年経ちまして、私も再び現地に赴きまして、乗船者のご家族の方とも面会をさせていただきました。このような痛ましい事故が二度と起きることがないよう、徹底的な安全対策を講じていかねばならないと決意を新たにした次第でございます。ご家族にも、その私の決意と不退展の覚悟をお話しさせていただきました。しっかり事故の再発防止に取り組んでいきたいと、このように思っております。そして、ご家族の皆様が一日も早く平穏な生活をいただくことができるよう、ご要望をきめ細かく継続的にお伺いしながら、ご家族の皆様への支援にしっかりと取り組んでまいりたいと決意しております。ぜひ国には、単なる情報提供等にとどまらず、関係者の方々に対して、今おっしゃられたように、きめ細かく継続的に支援をしていただくこと、そのご要望をしっかりと踏まえたご対応に努めていただくことをお願い申し上げます。続きまして、今回新たな取組の柱の一つが、先発安全基準の強化でございます。そのため、来年度、令和6年度から、改良型いかだや業務用無線設備導入等が義務化されます。したがいまして、今年度中の整備が求められるところでございます。この点、特に中小零細事業者に対する支援が不可欠と考えます。支援を円滑にしていくため、国としてどう取り組むのかお伺いします。

1:00:17

高橋会議局長

1:00:19

お答えを申し上げます。ご指摘の改良型救命いかだ、業務用無線設備、非常用位置等発信装置などの安全設備の導入について、予算面で手厚い措置を講じておるところでございますが、当該補助制度の詳細、また補助金の申請手続について、地方運営局や業界団体と密接に連携し、説明会などを通じて、丁寧に情報提供を行ってまいります。こうした取組を通じ、中小零細事業者をはじめ、事業者がこれらの安全設備を円滑に導入できるよう、しっかりと支援してまいる所存でございます。

1:00:59

高橋光雄君

1:01:01

ぜひこの点につきましても、国のきめ細やかな支援をお願いいたします。さて、衆議院の審議では、安全確保のためには、設備整備を行うとしても、やはり技術者による目視等が重要であるといった議論がございました。そのこと自体、私自身否定するものではございません。一方で、フェリーなど大型旅客船事業者からは、知恵と小事故を受けた安全対策は重要である一方、どんどん制度を厳しくして、人手もどんどん増やせばいいというものではない。海難事故の大半はヒューマンエラーであり、人の判断や経験に頼る限り、いくら会社の管理体制を強化したり、人を増やしたりしても事故はなくならないといったお声もいただきました。この点、そもそも、船員不足の中でいかに安全を確保していくのか、また船舶の規模に応じてどのような対策を強化すべきかといった視点も重要と考えます。現場からは、事故の再発防止のためには、人手を増やして安全を担保する従来型の安全対策のみならず、人の判断に頼ることなく省力化した上で安全運航ができるような技術開発を推進し、それを普及させるための制度面での環境整備も併せて重要といったご指摘もいただいております。そうした意味におきまして、国として自動運航などの省力化技術の開発推進や、その普及のための環境整備にも注力し、しっかりと支援していただきたいと考えます。政府の見解並びに、今後このような課題にどのように取り組むのかにつき、ご答弁をお願いします。今般の司令床における事故を受けまして、旅客船の安全・安心対策が喫緊の課題であることから、本法律案に盛り込まれた対策をはじめ、必要な安全対策を早急に講じてまいりたいと考えております。また、委員御指摘のとおり、必要な技術開発を進めまして、今後ヒューマン・エラーに起因する海難事故を防止していく等の観点から、船舶の自動運航技術の積極的な活用も大変重要と考えております。そのため、国土交通省としては、陸上からの船舶の操作等により、船員をサポートする自動運航船を令和7年までに実用化することを目指しておりまして、自動で衝突を回避する機能等の技術開発や実証への支援を、平成28年度より継続的に行っているところでございます。また、こうした先進的な取組を通じまして、令和3年度には、自動運航船の設計や運航等における留意事項をガイドラインとして取りまとめるとともに、国際ルールの策定に向けた国際開示機関での議論を主導するなど、必要な環境整備を進めているところでございます。国土交通省といたしましては、自動運航船の実用化及び普及に向けて、引き続きこうした取組を積極的に進めてまいります。

1:04:11

まさに大型の船舶については、そうした自動化技術の開発というのは大変重要な取組になろうかと思います。もちろん小型の船舶につきましては、人がしっかりと目視をする、こうした様々な取組を通じた安全管理体制の強化をぜひよろしくお願いいたします。続きまして、今回の法改正による規制強化によって、事業継続意欲を削ぐようなことになり、ましてや撤退を招くようなことがないようにするためには、船舶事業者に対する幅広い支援が重要と考えます。その観点からいくつかお伺いしてまいります。まず、海運へのモーダルシフトの推進についてお伺いします。先般も地域公共交通活性化法の議論の中で、鉄道へのモーダルシフトというお話がございましたが、今日私が申し上げたいのは海運へのモーダルシフトでございます。近年、中距離・中長距離フェリーを中心に新造船への代替建造が進み、輸送力の強化が図られております。一方、コロナ禍で需要が伸び悩み、せっかく強化した輸送力が十分に活用されていない状況となっております。そうした中、2024年問題で深刻化するドライバー不足への解決策の一つとして、海運へのモーダルシフトの推進がますます重要になるものと考えます。利点としましては、船に乗っている間はドライバーが休めること、ドライバーがいなくても運搬が可能な無人航走もできること、さらには陸装から海上輸送への転換によってCO2排出量は5分の1となることから、環境にも優しいことなどが挙げられます。現場からもフェリーの輸送力にはまだまだ余裕があるので、ぜひともフェリーや貨物を積んだトラックトレーラーをそのまま運べる、いわゆる路路線などの活用に国としてさらなる後押しをしてほしいというお声をいただいております。この点、斉藤大臣の御答弁をお願いいたします。

1:06:14

2024年問題を踏まえまして、フェリー、路路線などモーダルシフトをさらに進めていく必要があると考えております。輸送の効率化に資する船舶の大型化を促す「船舶特別商客制度」をはじめとする税制上の支援措置、それから「船舶共有建造制度」による「金利優遇」などによりまして、モーダルシフトの受け皿となるフェリー・路路線の建造支援を行っているところです。また、工場や配送拠点を再編し、海上輸送にシフトするなどの革新的なモーダルシフトの取組を行った荷主や事業者を表彰することで、他の事業者においても参考としていただき、モーダルシフトの浸透を図っているところです。さらに、本年3月に設置された関係閣僚会議を踏まえ、物流の生産性向上を図るため、荷主・物流事業者間等における商観考の見直し、物流の標準化やDX・GX等による効率化の推進、荷主企業や消費者の行動変容を促す仕組みの導入を進めるべく検討を進めております。国土交通省としては、関係省庁と一層緊密に連携し、モーダルシフトを強力に推進してまいりたいと決意しております。しっかりと陸争、また海運、この両面でのモーダルシフトの推進が極めて重要かと思いますので、国にはしっかりと取り組んでいただきたいと思います。続きまして、ジェットホイールの更新支援についてお伺いします。この点につきましては、昨年、離島振興法の改正の際に私も取り上げさせていただきました。その際、今後のジェットホイールの新造や代替に向けて、国は旅客船事業者の現状を常に丁寧に確認しつつ、事業者や関係自治体の意向を積極的に把握し、製造事業者とも緊密に連携し、円滑かつ効率的に進むよう努めると御答弁をいただいたところでございます。以来約半年が経過いたしました。安全、航行、確保のためにも、待ったなしの課題だと私は考えます。国の取り組み状況につきましてお伺いいたします。

1:08:39

高橋会議局長

1:08:41

お答え申し上げます。今回の離島振興法改正を踏まえまして、開示局の担当者が関係事業者や自治体を個別に訪問いたしまして、各事業者の経営体力、あるいは各航路で運航している様々な船舶の更新時期などを踏まえつつ、ジェットホイールの更新の実現に向けた費用負担のあり方や更新スケジュールなどにつきまして議論を重ねておるところでございます。また、これに加えまして製造事業者とも建造体制の維持方策、各事業者との調整状況など、最新の状況について情報交換を行っております。今後とも旅客船事業者の現状確認、あるいは事業者や関係自治体の移行の把握、製造事業者との緊密な連携と、しっかりと力を尽くしてまいる所在でございます。

1:09:30

高橋光雄君

1:09:32

ぜひとも関係自治体または事業者、こうしたところに丁寧にお話を伺っていただくとともに、現行の制度で果たしてこの更新ができるのかといったような私は課題があるかと思います。船舶共有建造制度というものもございますけれども、これはあくまで船舶につきましては有志となっておりまして有志制度でございますので、これにつきましては自治体の負担も大きくなるわけでございますし、一方でジェットホイールの寿命というのは今40年と言われている中で平均今33年が経っているところでございます。こうしたところ更新を進めていかないと、いつ何時ジェットホイールも災難事故というものが起きないとも限りませんので、しっかりと国には速やかに検討を進めていただき、しっかりとした支援の枠組みを作っていただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。そうしましたら最後になろうかというふうに思いますが、離島定期航路支援についてお伺いしてまいります。令和3年度から1航路2事業者の共同運行につきましても特例的に補助が適用されるようになりました。一方でお伺いしましたところ、以後ですねまだ一件も実績がないというふうにお伺いしております。背景としましては事業者間の協議がなかなか進まないことがあるようでございますけれども、我が党としましても一昨年ここにいらっしゃる武谷俊子本部長をはじめ私も離島振興対策本部ということで公明党の方で訪問させていただいた家島諸島をはじめ対象航路がございます中で、しっかりと国にはですね関係者間での協議が進むように申し入れもさせていただいてきたところでございます。私この点ぜひ適用されるようにするにはですね、今この共同運行について自動車間で協定を結わないといけない、こうしたことは非常に大きなハードルになっているわけでございますけれども、この予見を緩和するとかですね、またあるいは新たな支援策をやはり講じるなど何らかな対策を行っていただく必要があるというふうに考えますけれどもいかがでしょうか。高橋会事業局長 お答え申し上げます。共同経営を行うことを要件として離島航路補助の支援対象とする制度につきましては、当該制度を活用する可能性のある航路におきまして直接個別に丁寧な説明を行っているところでございますが、現時点では本制度に基づく事業者から認可の申請は出てきておりませんものの、引き続き本制度が活用されますよう地方自治体と連携しながら周知を図ってまいりたいと考えております。また、離島航路補助以外の事業者への支援につきましても、令和4年度補正予算を活用してキャッシュレス決済の導入など事業者の経営改善に資する支援を実施してございます。今後とも事業者の声に丁寧に耳を傾けながら必要な対応を行ってまいります。ありがとうございました。経営改善支援事業をしっかりと現場に行き届くようによろしくお願いします。

1:13:55

石井美津子君。日本維新の会の石井美津子です。法改正の行政処分の強化のあり方について、大臣にお伺いします。事故を起こした有限会社シレトコユーラン船は、2年前の2021年の5月に、流れてきたロープに船の先がぶつかって乗客がけがをしました。

1:14:21

翌月の6月には浅瀬に乗り上げてしまいました。大変危ないユーラン船だったということです。しかし、安全確保命令というのは行政処分の一つです。出されずに行政指導だけだったんです。2ヶ月で2回事故を起こした時に。その10月の抜き打ちをやりました。

1:14:45

やった方は、地方運輸局の運航労務管理官が言ってやったんですが、しっかりしてくださいよ。訓練はやったんですか、その後と言って。やりましたという記録だけを見て、大丈夫だろうと思いました。その数ヶ月後に、今回の重大事故が起きたということなんです。

1:15:05

ざっとこの10年間の日本の回想事故件数を見ますと、最も多い年で45件。ところが、この最も多い年ですら4件しか行政処分がないということで、極めて抑制的だなという感想を持っております。私は処分を強化すれば事故が減るのかというと、そうではないという考え方をしておりまして、

1:15:34

その受けないようにする指導の方を強化した方がいいのではないか、そこの工夫が必要なんじゃないか。つまり踏み込んだ指導ということ、指導が十分でないと思うんです。自分がどういう状態であるのかということ、事業者側がどれだけ把握することができるか、ここが重要だと思うんですね。

1:15:56

例えば、日本の大規模遊覧船のケースを見ても、どれだけご自身の仕事がずさんであるかということの認識がない。重大な事故が起こってから処分を強化するのではなくて、事業者が事業を継続できるように、知れとこの事故の教訓を踏まえ、改善を促すような踏み込んだ指導の工夫が今回の法改正にあったのかなかったのかというところを大臣にお伺いします。

1:16:25

佐藤国土交通大臣

1:16:27

海上運送事業におきまして、安全の確保は大前提であり、知れと遊覧船事故のような痛ましい事故を決して繰り返さず、誰もが安心して旅客船を利用できるよう、対策を講じていく必要があります。このため、国土交通省としては、運航労務管理官による監査の際、必要な指導を行うとともに、

1:16:49

継続的なフォローアップを行い、事業者の改善を促していくという視点は非常に大切だと思っております。また、今般の改正法案におきましては、法令違反の項目ごとの違反点数に応じて行政処分等を行う違反点数制度を創設することとしておりますが、

1:17:11

この制度によりまして、事業者自身が違反の重大性をより客観的に認識することで、違反の抑止につなげたいと考えております。国土交通省としては、客観的かつ明確な基準に基づく行政処分の仕組みを構築するとともに、旅客船事業者に対する指導を適切に適切に行い、安全の確保を図ってまいりたいと思っております。

1:17:38

小島委員 指導はしているけれども、事業者側が自分がどれくらい指導を受けていて、このまま行くと行政処分になって、このまま行くと停止になってしまうという認識を高めるということで、ポイントを作っていく。つまり改善を、指導を受けているという自覚を事業者に持ってもらうためには、自分がどれだけ優秀なのか、あるいはどれだけそうでないのかという、

1:18:03

このままだと行政処分に近くなっていくとか、そういうふうに事業者が事業を継続できるための法改正であり、改善を促すということが在前提でありますということを事業者側に伝えてもらいたいと思います。後から処分をしても取り返しがつかないというのが今回の教訓だったと思います。

1:18:25

そこで行政処分の期間について質問します。新たに追加される先発等停止命令、最長でどのくらいの期間を想定していらっしゃいますか。明確に記されていないですね。今回の業務停止命令についても最長期間を延ばすことになるのかどうか。

1:18:45

業務停止命令、最長期間を延ばすんだったら、それは併せて伺いますし、行政処分の一つであります安全確保命令、これ一番最初に出すべきだったと思うんですけれども、しれとこの場合。これも事業者が措置を取ったということを確認したら、それでもう終了ということになるんでしょうか。伺います。

1:19:06

高橋会議局長

1:19:11

お答え申し上げます。まずご指摘の先発の停止命令、これ新設するものでございます。またご指摘いただきましたのは、併せて事業停止命令につきましても言及をいただきました。

1:19:31

これらの法律改正により新たに導入されます船舶等の使用停止命令、また既存の事業停止命令、これらにつきまして、行政処分の運用の詳細につきましては、新たに導入される先ほど大臣がご答弁の中で触れました違反点数制度の運用と併せまして、道路運送法に基づく貸切バスの運用等を参考に現在検討を進めているところでございます。

1:20:00

この詳細につきましては、法律成立後、速やかに詳細を定めまして、事業者が不足の不利益を被ることがないよう、十分な周知を行ってまいりたいと考えてございます。また、次のご指摘の事業改善命令、これは事業者が当然改善を図り、それをきっちり私どもで確認をしていくということがもちろんプロセスでございますので、それを踏まえた対応となると考えております。

1:20:29

小池晃君

1:20:30

まだ今検討中だから、期間については明記できないというふうに理解いたしますが、私どもの道路交通法とこの会場をインフルエンザ特措法みたいに、当てはめることはできないと思います。海に関しては、海のやり方ではないといけないと思うので、現在その有識者会議というのが検討してくださっているらしいんですけれども、パブリックコメントなどで、事業者に対して不足な不利益が生じないように十分な周知期間を設けてやっていただきたいと思います。

1:21:04

併せてですね、今回の法改正による罰則の強化の内容の確認をいたします。行政処分が課されているにも関わらず違反した場合、罰則のどこを強化しますか。

1:21:17

高橋会議局長

1:21:20

お答えを申し上げます。輸送の安全を阻害している事案がある場合に行われる輸送の安全確保命令、これに違反した場合には、現行では100万円以下の罰金となってございますところ、これを1年以下の懲役、または150万円以下の罰金、もしくはその両方を閉仮することができることといたしますとともに、法人にも最高で1億円の罰金を課すことができることとしてございます。また、このほか、今回の改正法案においては、例えば、船舶所有者が所人の船員に対して教育訓練を行わなかった場合の罰則を新設するなど、法令違反に対する抑止力を高めるための新たな罰則の創設を行ってまいります。

1:22:05

石井苗子君

1:22:07

海藻で運送で事故を起こした、今回もそうですけれども、かなり打撃があると思うんですね。このまま経営を続けるかどうかという。ですので、お金を払えばとかということではなくて、こういう事故に行かないようにしていくということの監督を強める方が1億円だとかそういうことではないと思うんですね。事業を継続していく意味で。運行基準の監視の強化について、次質問したいんですが、シレット湖遊覧船の事故というのは、悪天候が予想されている中、出港しない方が良いと忠告した人がいっぱいいたにもかかわらず、安全管理規定に定める運行基準に違反する、いわゆる悪質な発行判断というのがなされたということが事故の大きな原因です。これの防止策として、基準違反に対する監視を強化して、事業者が緊張感を持って日々の発行判断を適切確実に行うことが重要です。これ分かるんですけれども。地元の関係者と利用者、利用者というのは旅行に来ている人とか移動人口の人たちのことです。その人たちによる安全の確保の方法をどう強化するかをもう少し考えた方がいいと思います。その辺をどのように対応していくのか確認したい。例えばですね、せっかくここまで旅行に来たのに、健康不順で遊覧船に乗れなかった人の諦め方対策強化法みたいな。これは私の意見です。地元の名産品の海産物をサービスするとかですね、これ行政指導できませんけれども、これ自治体に考えてもらうとかですね、何質問してるのか分かんなくなってくるといけないですから。地元の関係者と利用者、移動人口のお互いの安全確保の方法をどう強化するか何か考えていらっしゃいます。

1:24:09

高橋会議事局長

1:24:12

お答え申し上げます。まず、ご指摘を踏まえて、国による監視につきましては、監査体制の強化や運行労務管理官の意識改革、監査能力の向上などを通じ運行基準違反に対する監視を強化してまいります。また、ご指摘の地元の関係者や利用者による監視の強化も大変重要であると考えてございます。法令違反の疑いがある事案についての通報窓口、外部通報窓口を設置してございますが、お寄せいただいた情報は監査にしっかりと活用してまいります。これに加えて、地域の旅客船事業者や漁業関係者などが運行可否判断の共有あるいは総合チェックを行う地域協議会の設置活用を推進してまいりたいと考えてございます。また、さらに運行基準の公表を事業者に義務付け、地元の関係者や利用者がその内容を確認する、たくさんの目でこれをしっかり見ていくということも大変重要であると思っております。また、せっかく旅行に来たのに旅客船に乗船できない方々の残念なお気持ちを踏まえて、ご指摘のようなサービスを自治体が旅行に来た方たちに提供することも自治体のご判断で可能ではないかなと考えますが、やはりあの今日は危ないので自分や家族のためにも乗らない方がいいんだということをお客様が十分に納得できるよう事業者からわかりやすい情報提供や説明を行うことも重要かだと思ってございます。

1:25:36

石井光子君

1:25:37

海産物のプレゼントは、Just my idea ですけどね。あのですね、安全保障のための諦め方対策としてです。気象報も変えたじゃないですか。地元の地元に一番だからもうあと1日滞在伸ばしていただけるとですねとかってこういうふうにすると、じゃあ止まってこうかというふうになるかもしれないという、そういうふうに前向きにやっていただきたいんですが、前向きということで、この指定試験期間、先ほどからたくさん質問が出てます。なぜ国ではなくなったんですか。どうして民間ですかということだ。お金の問題とか人手の問題というお答えいただいておりますので、民間でやることになりました。民間なのに指定期間については指導基準が定められ、試験事務規定も国土交通大臣の許可を受けることになり、さらに役職員には首尾義務を課すということになる。なぜこのように国の指導を常に厳しく仰がなければならないのか、この理由をお聞かせください。

1:26:40

高橋和史局長

1:26:43

お答え申し上げます。今般の改正法案におきまして、一定の要件に適合する民間機関を指定して国に代わって管理者の試験を実施させることができることとしてございますが、安全統括管理者並びに運行管理者は旅客運送事業におけます安全管理の根幹を担うものでございまして、その支出を確保するための試験を国に代わって行う機関の指定に当たりましては、申請を行った機関が試験事務の実施に関する計画を適切なものを持っていること、また計画の適正かつ確実な実施に必要な経理的技術的な基礎を有するものであること、また試験事務が不公正になる恐れがないものであることなど法令で定める客観的な基準に適合しているか、国が確認を行う必要があると考えてございます。また、試験事務が適正かつ確実に実施されますよう、民間機関が作成した試験事務規定を国が確認し認可を行いますとともに、指定試験機関の役員と職員に対しまして、受験者の個人情報や試験結果等、試験事務に関して知り得た情報を漏らすことがないよう、趣義疑問を課してございます。これらを通じて試験事務を適正かつ確実に実施しますとともに、受験者の個人情報が適切に保護されることを図りたいと考えてございます。

1:27:58

石井苗子君

1:28:00

民間に渡して途中でやっぱりやめます。うち民間ですから途中でやめるのも勝手でしょうな、こんなことをやられては困るので、厳しく国が上からお目付け役としているということなんですよね。しかし、気象だとか海上だとか船の特性、こういう3つを基本的によく知っている人が試験問題を作るわけなんです。そうすると先ほどから言われているような、どういう知識を有する人が試験問題を作るのかということに重視した民間会社の運営をしてもらうということであればですね、そう言っておきながら、聞こえは安全確保のためといって、いわゆる既成強化と称して事業者にコストの増大を負担させてですね、その手数料を糧とする指定試験機関が天下り先になるのではないかという、その可能性があるのではないかというような、こういうこと言われないように、指定試験機関における国からの役員ですか、この辺は見送った方がいいんじゃないかと思うんですが、これは私の意見でございます。それでですね、事故が起きてから、私もシレトコの北海道でございまして、昔仕事をしていたこともありまして、いろいろと地元の方とお話をしたこともあるんですが、事故が起きた後のケアについて今日は厚労の方に来ていただいてますので、質問します。シレトコ遊覧船の事故の際に遺族のご支援のために災害派遣精神医療チーム、これが派遣されなかったという報道がありました。社理庁は北海道に要請しなかったことについて認識不足であったと謝罪し、北海道も周知方法を検討するとしていますが、どうもしっくりこない報道です。つまりDバタは何のためにあるんだということなんですね。私も精神医療チームで働いたことがありますが、事故直後にこれは体です、こちらはメンタルです、悪い方いらしてくださいなんていうような時間も心の余裕もないんです。医療支援の人数は多ければ多いほどいいんですが、最もやってはいけないことが地元の自治体の方に迷惑をかけることなんです。要請がなかったからいかなかったっていうの、こういうの上から目線とかお高く止まっているとか言われるんじゃない。なぜ地元の人が謝罪しなきゃならない。東日本大震災くらいの大規模なことになればですね、すごい国の命令でDマット、Dヒート、Dパットというのが行くんです。だけど、ぜひですね、その災害派遣のために、その災害派遣するかどうかというスケール標準というようなのを考えてもらいたい。100人行くのか1人でも行くのか。行くんですよ、とにかく。何の仕事をやってもいいんですから、現場には。ですから要請が来ないからいかなかったじゃなくて、Dパットの受入れ体制を用意しないでも済む小型Dパットをこちらから判断していくという方法、スケールの明確化とこちらから判断していくという方法をお考えかどうかお願いします。

1:31:12

厚生労働省大臣官房大坪審議官。

1:31:15

はい、お答え申し上げます。先生ご指摘のとおりでありまして、災害派遣精神医療チーム、このDパットというものが、自然災害や犯罪、列車事故等の集団災害により精神保健医療の需要が拡大し、被災地でまかないないというふうに被災地が判断した場合に、都道府県と医療機関の間で事前に締結された協定に基づき派遣される医療チームであります。Dパットの活動につきましては、活動の要領の中でかなり細かく規定をされておりまして、その中では被災地の都道府県が一時的には判断をするということ、その上で緊急の必要があると認めるときには、厚生労働省が直接被災都道府県に対してDパットの派遣要請を行うように求めることができると、こういった規定もございます。一方で、今回のご指摘の事案につきましては、発災直後から北海道庁と厚労省、直接連絡を取っておりまして、ご地元の保健師の方々が現地に入られていると、こういった情報を把握をしておりまして、北海道庁とも相談の上で、こうした判断を取ったところでございます。厚生労働省としては、先生ご指摘のように、発災時の精神保健医療というものが十分に提供されているかどうかということは、引き続き都道府県との連携をさらに密にして考えていきたいというふうに思っております。

1:32:46

石井苗子君。

1:32:48

ぜひですね、今、必要ですか、必要であれば行きますよ、必要でないですか、そうですか、なんて言っているような時間もなくしてほしいんですよ。行って必要じゃなければ、帰ってくればいいんですから。そういう考え方のパラダイムシフトをしないと、災害が起きた時に地元の保健師というのは本当に寝る暇もなくなってしまう。交渉ごとやっている場合じゃないので。なのでこのスケールだったら1人送るとか、このスケールだったら30人、100人体制だというようなことを、こちら側から考えて積極的に言って、要がなければ帰ってくるというようなふうに、これから柔軟性を持って帰っていってほしいと思います。時間が来たので終わります。ありがとうございます。

1:33:41

まず最初に、司令庫油断線事故に関連してですが、この事故はですね、運行事業者だけの問題ではなくて、やはり国の監査ですとか、あるいはJCI、日本小型船舶検査機構、こういったですね、検査が機能しなかったと。事前にですね、不適切な業者、事業者をですね、是正チェックできなかった。そして事故を未然に防ぐことができなかった。やっぱり国の責任も極めて重いというふうに、私自身は受け止めております。そこで大臣の御認識をですね、お伺いしたいんですけれども、今回の法改正、どういった反省と教訓の上に立った法改正なのか、大臣として基本的な御認識をですね、ぜひお伺いしたいと思います。

1:34:28

斉藤国土交通大臣

1:34:30

国土交通省といたしましては、今回の事故を起こした事業者に対して、過去2度の事故の後に特別監査やその後の抜き打ち確認を行ったにもかかわらず、事業者の安全意識の欠如を是正できず、今回の事故を防げなかったこと。日本小型船舶検査機構による検査の現場において、合理的な理由なく国と異なる検査が行われており、その結果、機構が行う携帯電話やハッチカバーに関する検査方法が十分でなかったことについて、真摯にこれを受け止めております。このため、施令と小売卵船事故対策検討委員会において、今回の事故との関係で問題が指摘されている点はもとより、飛力旅客船に関する制度全体を対象に、講ずべき安全・安心対策の検討を行いまして、監査の強化や検査の実効性の向上をはじめ、66の対策を実施することとした次第です。これらの対策については、実施可能なものから速やかに実行に移しておりますが、今般の改正法案は、その実施に当たって法律改正が必要な事項を阻止するものでございます。このような痛ましい事故が二度と起きることがないよう、国土交通大臣として、改正法案の内容を含む対策を責任を持って着実に実行し、旅客船の安全・安心対策に万全を期していきたいと決意しております。

1:36:06

濵口誠君

1:36:08

ありがとうございます。ぜひ66項目、すべて大事な項目だと思いますので、しっかりと今後対策を講じていただきたいと思います。そうした中で、事業参入後に定期的なチェックを行うことで、不適切な事業者を排除することを目的に、事業許可更新制度というのが新たに創設されます。この事業許可更新制度、具体的に誰がどのような基準で更新を判断するのか、また更新の周期、サイクルはどれぐらいの年数で更新していくのか、また事業者にとって、この更新制度を利用するときに金銭的な負担が生じるのかどうか、この更新制度全体像を、ぜひどのような制度なのかというのをご説明いただきたいと思います。

1:36:59

高橋会議局長

1:37:04

ご説明申し上げます。今般の法改正により導入します事業許可の更新制度についてお尋ねございました。小型船舶のみを使用する旅客不定期候の事業者が一定期間ごとに更新を行う必要がございますが、更新期限につきましては、有料な事業者については原則5年としております一方、処分を受けた事業者の事業許可の更新期限は1年または3年に短縮することとしてございます。また、お尋ねの具体的な申請スキームについてでございますが、更新に際しましては、各事業者が管轄の地方運営局等に対しまして、事業計画に加えて安全管理体制を支える人材を確保し、その資質を向上させるための計画を提出することといたしてございます。また、各地方運営局等におきましては、要件を満たす安全統括管理者及び運航管理者が適切に確保されるか否か、また、自己処理訓練や船長による送連等の教育訓練が適切に実施される予定であるか等について、計画内容を確認することといたしてございます。更新そのものにつきましては、初面手続きでございまして、金銭的に大きな負担が主張するものではございませんが、新たな制度導入に際しまして、事業者の皆さんに対して丁寧な説明をしっかりと徹底してまいりたいと存じております。

1:38:28

浜口誠君。

1:38:52

高橋委員長。

1:38:54

お答え申し上げます。ただいまのご指摘につきまして、事業停止命令を受けた事業者は5年から1年に、これ大変重い処分でございます。また、安全確保命令などを受けた事業者は3年に短縮することを想定してございます。ありがとうございます。

1:39:13

浜口誠君。

1:39:15

ありがとうございます。また、実際に船を出すかどうかの判断というのが非常に重要だと思っています。高波とか強風とか、もう安全に船が航行できないときには、しっかりと発航しないという判断をしっかりしていくということが大変重要だと思っています。今回のケースで言えば、本当は船を出しちゃいけないのに出してしまったというところが、事業者の判断として大きな誤りだったと思っています。今回の指摘の中には、運航の可否判断の客観性確保という点が織り込まれております。この客観性確保というのは具体的にどのような形で運航可否判断の客観性というのを取り組んでいくのか、この辺りの考え方であったり、具体的な対応についてお伺いしたいと思います。

1:40:10

高橋会議局長。

1:40:13

お答え申し上げます。出航の判断は、海上送航に基づき、事業者ごとに作成されます安全管理規定に基づいて行われることになりますが、具体的には船長は出航前に気象解消情報を収集し、安全管理規定に照らして、安全な航海に必要な条件が整っているか確認するなど、出航可否の判断を行うことになってございます。またこれに加え、運航管理者が気象解消状況に照らして運航を抽出すべきと判断した場合には船長に抽出を指示することとされており、この場合船長はこの指示に従う必要があると、これが制度でございますが、ご指摘のどう客観性を確保するのかということにつきまして、今後は気象解消情報の収集方法、あるいは収集の時期、時間でございますね、を含め、このような船長と運航管理者による運航可否判断の手順を、事業者が作成する安全管理規定において分かりやすく、具体化をしてフローズとして公表するとともに、地域の事業者等からなる協議会における総合チェックを活用した運航可否判断も促すことによりまして、事業者による運航可否判断の客観性を確保してまいりたいと存じております。濱口誠君 ありがとうございます。ぜひ、どなたが見ても分かりやすいなと、こういうデータをもとに判断すればいいんだなというのが、ばらつきは出ないように、全ての人が同じ判断ができるようなフローをぜひ作っていただきたいなと思います。次に、初任教育訓練というのが新しく義務化されるというふうに伺っております。この初任の教育訓練、具体的に社内でやる訓練なのか、社外で行う訓練なのか、この初任教育訓練というのは誰がどういった形で行っていくのか、実際にやった効果というのはどのように担保するのか、やったんだけれども、それが効果がなければ何の意味もありませんので、このような初任教育訓練、義務化するのであれば、より実効性のあるものにしていかないといけないというふうに思っておりますが、こういったいろんな観点でどのような実効性担保を図っていくのか、この点についてお伺いしたいと思います。お答え申し上げます。今般の法改正により創設されます初任教育訓練につきましては、先発所有者にその実施を義務付けてございます。具体的には、気象改善の変化など海域の特性等を熟知しているベテランの船長などが、初任の船員に対して社内訓練として教育訓練を行うことを想定してございます。一方、先ほどの御審議でもございましたが、新たに当該海域で授業を開始する場合など、自社内にベテランの船長がおられない場合も想定されるほか、より高度な内容について教育訓練を行うニーズも想定されます。このため、自社のベテランの船長による教育のほか、当該海域で運行する他の、他の事業者のベテラン船長などを招き教育訓練を行うこと、あるいは効率的かつ効果的に実施することができますように、地域の協議会において、他の事業者と共同で外部講師を招いて教育訓練を行うことなども認めさせていただく方向で検討を進めてございます。また、訓練終了前には、社内のベテラン船長等が効果測定を実施することなども検討してございます。また、これに加え、初任教育訓練を実施した事業者に対しましては、教育訓練の実施記録の作成・保存を義務付けますとともに、運行労務管理官による監査を通じまして、今後、省令や告示で定める教育訓練の具体的な項目や内容に即して、実際に初任教育訓練が適切に実施されているか否かの確認を行うことによりまして、初任教育訓練の確実な実施を担保させていただきたいと思っております。これらの対応を講じまして、あらゆる事業者が初任教育訓練を適切に実施できるよう、しっかりと対応してまいる所存でございます。

1:44:28

濱口誠君

1:44:31

はい、ありがとうございます。義務化するわけですから、しっかり初任教育訓練というのが徹底して行われるような環境づくりを進めていただきたいと思います。併せてですけれども、今回、船長になるには一定の乗船の履歴が必要になるということになっています。一定の乗船の履歴というのは、具体的に何時間ぐらい乗船しなければ船長になれないのか、また乗船の履歴によって、運航できる、航行できる区域も限定されることになるというふうに承知していますが、この限定された区域をですね、毎回通っているかどうかというのをですね、定期的にどういうふうにチェック把握していくのか、変なところをですね、航行していないかというのも、定常的にチェックしていく必要もあろうかと思いますので、その辺の体制づくりについてお伺いしたいと思います。

1:45:26

高橋会議局長

1:45:29

お答え申し上げます。現在、1級小型船舶操縦士の資格に係る特定操縦免許は、需要した時点であらゆる航行区域において、小型旅客船の船長として乗船することが可能となってございます。他方、沿海区域や近海区域は、陸岸から離れた一定の距離まで広がっておりまして、気象解消の変化による影響を受けやすく、また航行時間が長時間となる傾向にありますため、こうした状況下に、条件下における、操船や運航継続の判断など、平水区域よりも高度な技術や判断力が求められるところでございます。これを受けまして、本法律案では、新たに特定操縦免許に係る履歴限定制度を導入しまして、沿海区域、維園を航行区域とする小型旅客船の船長に対しまして、当該航行区域における気象解消の変化等に対応できますよう、当該航行区域における、ご指摘のどれくらいの期間かということでございましたが、1年程度の乗船履歴を求めることを念頭においてございます。また、船舶職員法では、船舶所有者に対して適切な特定操縦免許を受けている者を乗り込ませることを義務づけていますが、今回の改正法案では、こうした船舶所有者による義務のより確実な実施を図るために、海上運送法で安全統括管理者に対してもその確認義務を課してございます。以上のように、船舶所有者及び安全統括管理者による確認が適切に行われているかにつきまして、国による監査を定期的に実施することで、確実なチェックを行ってまいりたいと考えてございます。

1:47:14

浜口誠君

1:47:16

はい、ありがとうございます。さらといで申し上げないんですが、1年程度というのは、やっぱり程度なんですか、1年以上とかじゃなくて、この程度というのはまた幅があるので、どの辺までを求めるのかというのはちょっと曖昧な規定じゃないかなと思うんですけれども、その辺の考え方はいかがなんでしょうか。

1:47:32

高橋会議局長

1:47:35

お答え申し上げます。少し普遍させていただきます。通年運航の場合には、我が国におきましては季節の移り変わりによりまして、気温や風向風速等、気象、あるいは波の高さとか潮位、風向などの解消に変化が生ずることが想定されてございます。このように気象や解消が変化する中、船上、船の上におきましては、いかなる場合においても冷静沈着な対応を船長に求めなければならないところでございます。これを踏まえて航行する区域におけます季節ごとの状況を経験することが重要であるということを基本におきまして、当該航行区域における1年程度の、1年程度とはまさに1年を念頭にということで、1年程度の乗船履歴を想定してございます。

1:48:20

濵口誠君

1:48:23

わかりました。しっかりとしたシーズナリティもあると思いますので、いろんな状況に的確に対応できる経験を積んでいただいた上で、船長という思い立場についていただきたいと思います。一方で船舶の安全基準をしっかりと強化していくということも大変重要です。今回も報告書の指摘によって業務用の無線をしっかり導入していくとか、改良型の救命イカダを積みつけを義務化していくとか、いろんな安全面での強化が指摘されております。これはすごく重要だと思うんですけれども、ただ事業者の方からするとやりたくてもできない、先立つ、そうした安全基準を満たすようなものを投資できない、更新できない、こういった事業者さんに対しては国からもしっかりとした支援をぜひ行っていただきたいと思いますし、とりわけ小規模事業者の方には、そういった要望が大きいというふうに思っておりますので、より安全面の強化に対しても国からの支援というところをしっかりと行っていただきたいと思いますが、この点、大臣の方からもご所見をお伺いできればと思います。改良型救命イカダ、業務用無線設備、それから非常用位置等発信装置などの安全設備の導入につきましては、令和4年度補正予算で措置いたしまして、補助率最大3分の2で予算面でしっかり対応していきたいと思っております。国の方からも支援していただいて、着実にそうした安全装備が充実できるように対応していただきたいと思います。併せて、今回、選手部の、先ほども少し議論がありましたけれども、水密性を確保することが大事だという点が指摘されています。具体的にどのような対応で水密性を確保していくのか。また、今回のシルトコ・ユーランセの場合は、ハッチ部分から水が浸水して沈没につながったのではないかというような指摘もされています。このハッチ部分についての対策強化というのも、今後しっかりとやっていく必要があると思っておりますので、この2点についてお伺いしたいと思います。昨年12月に運輸安全委員会が公表した経過報告書におきまして、早急に講じるべき施策として、小型旅客船の隔壁の水滅化に関し検討すること等の意見が、国土交通大臣に提出されたところでございます。これを受けまして、隔壁の水密化について、学識経験者や造船技術者等からなる検討会を設置して検討いたしました結果、波の打ち込み、あるいは万一の座礁、衝突等への効果が高い水密全通広範の設置、並びに、いずれか一区画に浸水しても沈没しないような水密化駅の設置を新造船に義務付けること等により、小型旅客船の安全性をさらに高めることといたしたところでございます。また、2点目のご指摘のハッチカバーにつきましてございますが、これも運輸安全委員会の経過報告におきまして、船首後半部、ハッチ、ブタがクリップを回しても確実には固定できなかったか、またはクリップで止められていなかった可能性もあり、確実に閉鎖された状態でなかったとされておりますことを踏まえまして、本年1月より、日本小型船舶検査機構の船舶検査におきまして、締め付け装置、クリップの作動確認を必ず実施するよう強化を図りましたほか、小型旅客船を運航する事業者に対し、ハッチカバーの確実な閉鎖の確認を含む発行前検査の確実な実施を指示してございます。前半部分の水道性確保については、既存船が改造するときに経費もかかると思うので、着実に改造が進むように、国の方からもそういった改造費についての支援なんかがあると、既存船の対策も進んでいくのではないかなと、その点については要望をして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。田村智子君。日本共産党の田村智子です。白都交流乱戦事故から1年、未だ行方不明の方が6名おられます。ご家族のご心痛はいかがかと思います。改めて亡くなられた方々への哀悼の意を表し、被害者ご家族の皆様にお見舞いを申し上げます。この法案は、事業認可の更新制を導入するなど、当然の改正だと思います。同時に、昨年の事故は現行法でも防げたはずだという厳しい指摘に、国交省がどう答えるのかが問われています。先発の安全運航の確保のため、国交省は運航労務管理官による監査を行っています。白都交流乱戦は、先ほどもあったとおり、2021年5月、6月にも事故を起こし、国交省は特別監査によって複数の安全管理規定違反を指摘し、行政指導を行いましたが、7月には是正を確認したということになっています。自己検討委員会からは、監査能力の向上、体制強化、厳格な行政処分などが指摘されています。そもそもですね、国交省として監査の位置づけが弱かったのではないのかというふうに思うんです。2021年の海上運送法改正法案の審議で、我が党の武田凌介議員は、監査数と処分件数が公表されていないということを指摘しました。国交省は対応を検討すると答弁いたしましたが、どうなりましたでしょうか。

1:54:42

高橋和次局長

1:54:45

お答えを申し上げます。委員ご指摘の、運航労務管理官が行う監査には、公開の安全確保を図るための運航管理監査と、生員の労働条件及び労働環境の適正な確保を図るための生員労務監査がございます。運航管理監査につきましては、監査件数及び処分指導の件数を従前より公表しておるところでございます。また、生員労務監査につきましては、監査件数を令和3年度より公表いたしました。さらに処分指導の件数につきましても、今年度より公表するべく準備を進めておるところでございます。

1:55:32

田村智子君

1:55:33

これは武田議員の質問を受けて、生員労務監査についての件数が明らかになったんですね。資料の1枚目のところで、数字で見る開示というのがずっと追えるんですけど、これは2021年版から6というので、運航労務管理官による監査という項目が改めて、新たに書き加えられるようになったわけです。監査というのは、結果が公表されることで事業者の法令遵守を促し、悪質な事業者の退場にもつながります。これもっとね、報道へリリースするということも含めて、知らせていくということが重要ではないかというふうに思うんです。三馬市場への接触や乗客の怪我など、船舶事故は毎年起きていて、対象運送法違反による処分は、国交省のネガティブ情報検査に詳細が公表されています。一方、船員法上の違反というのは、先ほどの答弁のとおり、今年度からやっと処分件数の公表が始まるということなんですね。船員の労働条件、船長の職務と権限などの監査は、船舶の安全運航に直結します。資料の3枚目、これは資料要求で出されたものなんですけれども、労務監査処分数の公表については、このように総数だけではなく、労働時間、休日及び定員、雇い入れ契約、船内苦情処理手続など、項目ごとのデータとして公表すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。事業者の遵法意識を高める観点から、適切な形で公表したいと考えております。

1:57:15

田村智子君。

1:57:18

労務監査なんですけどね、シレトコ・ユーラン船は、乗組員を2020年の運航終了後、全員解雇ってことをやってるんですよ。経験の豊かな人がいなくなっちゃうっていう、この状態で事故を多発させていったっていうことになるわけですね。この期間に船員が入れ替わる状態というのは、大変危険で、大型業と日本海、また海域によっては状況が全く異なります。安定雇用、また安全上の問題等で、事業者に意見を言える状況にあるかなど、船員の権利保障は安全運航のベースとなるものと考えます。労務監査についても、ぜひ強化、そして監査の結果の公表を進めていただきたいと思います。運航労務管理官は船舶や事業所の監査だけでなく、運輸安全マネジメント評価というのも行っています。運航管理監査の対象船舶、事業者はそれぞれ7,300以上。船員労務監査の対象は船舶で約1万1,000、事業者では5,500超なんですね。国庫省は今年度運航労務管理官を26名増員しました。ずっとこの間170数名で大体同じ状況でしたから、大きな増員ということになります。これは従来の監査体制は不十分であったと。その反省に立って今後も定員を減らすことなく監査体制の強化を一層図るということでよろしいでしょうか。

1:58:58

高橋幹事局長

1:59:02

お答え申し上げます。委員御指摘ございましたけれども、監査を担います運航労務管理官につきましては、地方運営局等の運航労務管理官を27名増員しまして、181名から208名増員をいたしたところでございます。これは、知恵とこの雄乱船の事故を受けまして、やはりその事業監査、あるいは船員労務監査というものが非常に重要である。この監査の実効性を向上確保するために必要な増員を行っておるところでございます。

1:59:35

田村智子君

1:59:37

加えて冒頭指摘したとおり、監査が実効性を伴わなかったという問題、先ほど来答弁もあるところなんですけれども、ずさんな安全管理を把握したのに、すぐに是正されたという結論を出してしまったと。知恵と雄乱船の場合。短期間に連続して事故を起こした事業者の悪質性を見抜けなかったのがなぜかということが厳しく問われます。この監査の質の向上については、どのような対策が取られるのでしょうか。

2:00:08

高橋会議局長

2:00:10

お答え申し上げます。ご指摘の監査の質の向上、監査の実効性確保でございます。まず、監査体制の強化に加えまして、運航労務管理官の意識改革、能力向上にも取り組んでございます。具体的には、昨年6月、本年1月に開示局の幹部が現場に足を運びまして、地方運業の現場職員に対しまして、人命最優先、安全第一で厳格に監査を行いますよう、意識改革の徹底を図ってございます。また、捜査や監査を行う他の行政分野の専門家による研修を実施いたしますとともに、自動車の監査部門との人事交流、あるいは自動車監査業務研修への参加などによりまして、他の運送事業の監査の知見を活用するなど、運航労務管理官の能力向上、これを進めるための取組を行ってございます。私どもとしては、これらの取組によりまして、実効性のある監査を徹底的に行ってまいりたいと考えてございます。

2:01:15

小坂君。

2:01:16

国書の労働組合からはですね、監査というのとマネジメントの評価というのは別なんですよね。これを同じ人がやるっていうのはどうなんだろうかという指摘もあるんですよ。マネジメントの方の聞き取りっていうのは、どういう風な工夫や努力がなされているかっていうことの聞き取りであって、これをじっくり聞いて聞き出すっていうときに、監査と同じ人だと構えて、ちゃんとしたやり取りができないんじゃないかっていうような懸念も示されてるんですね。こうしたことも含めて、ぜひ改善・強化を図っていただきたいと思います。さらに問いたいのは、そもそも安全意識の低い事業者の参入がなぜ許されたのかということです。利益を優先し、安全運行への責任を過論ずる、悪質な事業者を排除する必要性、これは2016年の軽井沢スキーバス事故を受けて、すでに国交省も認識していたのではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。

2:02:09

齋藤国土交通大臣。

2:02:11

安全は運送事業を営む際の大前提であり、運送事業者が安全意識を持つことは絶対に欠くべからざる資質です。国土交通省におきましては、どのように安全意識の低い事業者を排除するか、常々意識しながら必要に応じた対策を講じてきており、受給調整規制の廃止後は、事業許可の審査や監査等において法令遵守の確認を行ってきたところでございます。そのような中、今回の白と黒油断線事故の発生を受け、このような痛ましい事故を決して繰り返さないとの決意の下、安全意識の低い事業者を排除するさらなる仕組みが必要との考えから、白と黒油断線事故対策検討委員会にて取りまとめた旅客船の総合的な安全・安心対策を受けて、事業許可更新制の導入などを今般の改正法案で阻止することといたしました。また、開示モードだけでなく、それ以外の鉄道、自動車、航空の各運輸モードにおいても、改めて安全対策の点検を行い、無通告監査の拡大等の対策強化を行うこととしたところでございます。国土交通省としては、今般の法改正をはじめとする様々な対策をしっかりと講じ、旅客船も含めた全運輸モードの安全・安心対策に万全を期してまいりたいと決意しております。「軽井沢バスツアーの事故を受けて、他のモードで不適切な事業者を排除する対策が必要ではないのか」と、2016年の事故を受けて、そういう認識での対策の検討はやられなかったのでしょうか。

2:03:57

宮沢危機管理運輸安全政策審議官

2:04:01

お答え申し上げます。委員御指摘の、自動車以外の鉄道開示、それから航空モードについては、軽井沢スキーバス事故を契機に、何らかの安全対策を導入したということはございませんでした。一方で、今回の司令床の事故を踏まえて、盲導横断的に点検を行って、必要な措置を講ずるということについては、先ほど大臣から答弁をさせていただいたとおりでございます。更新制の導入など、今回の法改正というのは、2016年の軽井沢バス事故を受けて、私は直ちに検討、法改正というふうに向かうべきだったと指摘していたのではないか。と言えません。さらに問われるべきは、そもそも安全運行、法令遵守の意識が低い事業者の参入を、なぜ許してしまったのかということなんですね。旅客輸送では、バス、タクシー、そして遊覧船も、受給調整による送料規制が撤廃され、貸切バスなどでは、免許制が許可制に緩和された影響は、極めて大きかったというふうに言わざるを得ません。一方で、遊覧船など旅客不定期航路事業は、最初から許可制で、この部分の規制緩和をしたわけではないんですね。しかし、極めて悪質な事業者の参入を許してしまったわけです。そうすると、認可基準そのものに問題があったのか、認可基準を維持させる仕組みがなかったのか、悪質な事業者をそもそも参入させないという、この規制については、どのようにお考えでしょうか。

2:05:41

どなたですか。

2:05:43

はい、斉藤国土交通大臣。

2:05:45

旅客船事業におきましては、平成12年に「受給調整規制の廃止等の規制緩和」を行った際には、安全に関する規制は緩和しておりません。また、受給調整規制の廃止後におきまして、事業者数に変化がほとんどない一方で、旅客船の事故件数は上昇傾向にはなく、これらを踏まえますと、受給調整規制の廃止等の規制緩和が今回の事故を招いたものとは考えておりません。事故原因の究明につきましては、現在、運輸安全委員会において調査が行われており、昨年12月に、同委員会が公表した計画報告においては、事故は多くの要因が重なった結果、発生したとされております。国土交通省としては、引き続き、事故の防止と被害の軽減の観点から、運輸安全委員会による調査結果等を踏まえつつ、国として必要な施策を講じてまいりたいと考えております。旅客事業を行うべきでない事業者が、参入しちゃったんですよね。ここの部分は、参入を許すと、事故が起きてからの対策になっちゃうんですよ。参入を許さないための仕組みというのを、どう取っていくのかということは、これに引き続き検討が求められると思うんです。それで今、この遊覧船等の分野については、受給調整・送料規制、これの影響というのはないということなんですけど、そもそも受給調整・送料規制を撤廃するというのは、新規参入を促すためなんですよ。新規参入を促すから、こういう規制を撤廃するということなんですよね。そうすると今後、インバウンドということも含めて、あるいは観光重視ということになっていきますとね、観光立国ということを進めていくと、今後も新規参入は促され続けていくわけですよ。その時に利益優先の悪質な事業者を参入させない仕組みというのを併せて取らなければ、これは安全を危うくすることになると思います。そういう目で、これは猛毒横断的にですね、送料規制撤廃の影響については、改めて検証を進めるということも必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

2:07:57

司会 齋藤国土交通大臣。

2:07:59

(知事) 先ほど申し上げましたように、受給調整規制の廃止後において、事業者数に変化がほとんどない一方で、旅客船の事故件数は上昇傾向にはなく、これらを踏まえますと、受給調整規制の廃止等の規制緩和が、今回の事故を招いたものとは考えておりません。基本的には関係がないと、このように思っております。その上で、先ほど申し上げましたように、しっかりと安全対策を図っていきたいと考えております。

2:08:32

司会 田村智子君。

2:08:33

(田村) 規制緩和の一方で、安全対策は絶対必要なんです。さっき言ったとおり、新規参入を促すための規制緩和なんですから。ここは、今回こうだったからでは済まされない問題として、ぜひ検討いただきたいと思います。以上です。

2:08:51

他にご発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。これより、討論に入る前に、離席してください。

2:08:59

副大臣政務官。

2:09:13

これより、討論に入ります。別にご意見もないようですから、これより、直ちに採決に入ります。会場運送法等の一部を改正する法律案に、賛成の方の挙手を願います。全会一致と認めます。よって本案は、全会一致をもって、原案通り可決すべきものと決定いたしました。この際、森屋君から発言を求められておりますので、これを許します。

2:09:40

森屋敬君。

2:09:42

私は、ただいま可決されました会場運送法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主社民、公明党、日本維新の会、国民民主党、新緑風会及び日本共産党の各派共同提案による不対決議案を提出いたします。案文を朗読いたします。会場運送法等の一部を改正する法律案に対する不対決議案。政府は、本法の施行に当たり、次の所定について適切な措置を講じ、その運用に万全を期するべきである。1、特別監査等が旅客船事業者の安全意識の欠如等を十分に是正させるに至らなかったことや、同事業者の運行管理者の資格要件の審議について十分な確認ができていなかったことなど、司令座及覧船事故対策検討委員会からの指摘を踏まえ、監査や審査等の実効性を確保すること、また、今回の事故をはじめ、これまで事故で多くの犠牲者が出ていることを踏まえ、安全の確保は旅客船事業を営む際の大前提であることを常に念頭に置き、規制当局として毅然とした姿勢を堅持し、旅客船事業者に対し、絶え身ない安全確保を努めるよう促すこと。2、本法で強化された規制が実効性を伴うよう、関係者に対する適切な助言・監査を行うこと、また、日本小型船舶検査機構の検査の実効性が伴わなかったことが事故の要因の一つとなったことを踏まえ、同機構への監督強化や国との情報共有を徹底し、同機構の検査の体制強化と実効性を高めること。3、事故被害者のご家族に対する支援については、ご家族が一日も早く再び平穏な生活を営むことができるよう、きめ細やく、継続的に、単なる情報提供等にとどまらないご家族の要望を十分に踏まえた対応を行っていくよう努めること。また、公共交通事業者による被害者等支援計画の作成を促進するとともに、同計画を作成していない公共交通事業者が起こした事故であっても、事故被害者やご家族が中長期的にわたって支援を受けることができるような仕組みの導入に向けた検討を行うこと。4、現行の救命設備の課題に対応した新たな救命設備の開発とその船舶への搭載を促進すること。特に中小零細事業者が費用の面から導入を中小してしまうことがないよう、早期搭載に向けた必要な支援を継続的に行うこと。5、抜き打ちやリモートによる運行管理体制等の事業者への監査及び違反点数の累計による適時適切な行政処分等の新たな規制を実効的に運用するため、地方運輸局等の体制を拡充すること。6、安全統括管理者公衆機関の登録指定試験機関の指定に当たっては、公式で透明なプロセスによって行い、元国土交通事務次官による民間企業役員人事への介入の反省を踏まえ、天下り等行政等の不適切な関係を疑われぬよう厳正に対応すること。7、小型船舶のみを用いた旅客不定期航路事業を営むに当たっては、安全人材の確保が不可欠となることから、労働環境の改善など人材確保に向けた取組を支援すること、また、我が国の海上運送事業においては、全般的な人材不足が深刻化していることから、人材確保のため賃金をはじめとする労働条件の改善を図るとともに、船員の確保・育成体制の一層の強化に努めること、8、旅客船舶の発行を中止すべき条件下での発行が二度と行われることがないよう、運航の可否判断の客観性を確保し、旅客船事業者に対する指導・監督を徹底するとともに、地域旅客船安全協議会等を通じた安全情報の共有化の取組を促進すること、また、海難の発生に際しては、迅速かつ機動的な救助が可能となるよう、通報体制や救助体制の一層の充実に強化に努めること、9、世界単一市場である国際海軍市場において、経済安全保障の観点から、我が国、小船体が競争力を確保し続けられるよう、必要な財政や税制の支援措置を継続的に講じていくことに決意する。以上でございます。何卒、委員閣議の御賛同をお願い申し上げます。

2:15:02

ただいま、森屋君から提出されました不対決議案を議題とし、再決を行います。本不対決議案に賛成の方の挙手を願います。全会一致と認めます。よって、森屋君提出の不対決議案は、全会一致をもって、本委員会の決議とすることに決定いたしました。ただいまの決議に対し、齋藤国土交通大臣から発言を求められておりますので、この際これを許します。

2:15:27

齋藤国土交通大臣。

2:15:30

会場運送法等の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御答義をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことに深く感謝申し上げます。今後、本法の施行に当たりましては、審議における委員各位の御意見や、ただいまの不対決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。ここに委員長をはじめ、理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し、深く感謝の意を表します。誠にありがとうございました。なお審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一人願いたいと存じますが、御異議ございませんか。御異議ないと認め、採用決定いたします。本日はこれにて散会いたします。ありがとうございます。

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