3:20
ただいまから、資源・エネルギー・持続可能社会に関する調査会を開会いたします。委員の異動について ご報告いたします。昨日までに、小賀知亀君及び八倉勝夫君が委員を辞任され、その補欠として尾行真琴君及び新妻英樹君が選任されました。
3:44
原子力等エネルギー・資源・持続可能社会に関する調査を議題とし、原子力問題に関する件について質疑を行います。質疑のある方は、順次ご発言願います。
3:58
立憲民主社民の岸井真琴です。最初に、山中規制委員長に、次世代の革新度という言葉についてお伺いをいたします。
4:10
革新という言葉を講じられますと、旧来の組織、制度、監修、方法などを変えて新しくすることとありました。原子力省委員会の原子力ワーキングチームでは、革新度開発の資料を見ると、革新係数異度とあって、既存技術を活用とか、既存係数異度のサ プライチェーンとか、現行の係数異度と同水準とかでありまして、
4:38
今までとあまり変わりがないのではないかというふうにも感じているところです。そこで、まず委員長にお伺いしたいのは、この革新係数異度というのは、どのようなものなのかというのを、ぜひとも技術者というか、委員長の立場から、分かりやすくお答えをいただきたいというところです。よろしくお願いします。
5:07
一般的に公開されております情報の範囲で申し上げれば、いわゆる大型革新炉と呼ばれるものについては、基本的には既存の軽水炉の延長上にあるものが多く、また、いわゆるSMRと呼ばれる小型炉につきましては、軽水炉や高温ガス炉、高速炉などの様々なタイプが開発されておりま す。
5:34
季節炉とはかなり異なる炉型となるのではないかと思います。いずれにいたしましても、ご指摘の次世代革新炉につきましては、事業者から具体的な炉型の提案がなく、規制委員会としては認識を申し述べることは現状ではできません。
5:55
規制委員会としては、事業者からの提案を踏まえて、その熟度に応じて必要な規制基準の考え方を含め、規制の在り方を検討していきたいと考えているところでございます。一方、高温ガス炉、ナトリウム冷却高速炉等の試験研究炉の適合性審査については、私自身直接担当をしている経験がございました。それぞれの炉の今後の商業炉としての技術的な比較ができるほどの熟度には、まだ至っていないというふうに考えております。
6:37
ありがとうございます。まだ上 がってきてもいないので、まだ規制委員長の立場としてはお答えが難しいということでした。
6:46
やはり少し触れていただいていて、結局この政府が言う次世代革新炉という言葉を使って、なんとなく安全なのではないかとか、新しい分野なんではないかというふうに思いがちな国民たくさんいると思うんですが、
7:02
これが従来の計数で改良型にしていたりとか、あと新しいもので研究委員長も実際に研究にも携わっていたというところは、まだまだこれからの技術で完成もしていないというものであるというところで、言いたいのはですね、やっぱりこれが一人歩きをして、なんとなく安全性が新しくできるんだというイメージでいくと、間違った政策になるのではないかと考えています。
7:29
このように確認をさせていただいたというところです。ちなみに小型モジュール炉もとっても小さいので、なかなか商業炉としては難しいんじゃないかというところがあります。
7:40
次にですね、3月28日に原子力規制委員会の山中委員長が記者会見において、日本電子力発電株式会社鶴ヶ発電所2号炉の再稼働に向けた審査について、結構厳しくですね、打ち切りも含めて最後の決断をしないといけない時期だと述べています。
8:05
委員長が打ち切りの可能性にまで言及するのは異例であったと承知しています。高速増殖炉のモンジュは似たようなケースでストップしたことがありますが、これは一体どういう経過だったのかというところです。審査資料の誤りということみたいですが、どういうことだったのかということで、4月5日の時点では一旦取り下げか申請の補正か、2者卓一を迫ろうとしたけれども、差し戻しと言いますか、その後の規制委員会で討議を行った結果は、変更許可申請の一部補正を求めるということになったとはいえ、何がそこまで最初の時点で規制委員長に言わせたのかというのを、委員長から見た現状と課題をお答えいただきますようお願いします。
8:59
お答えいたします。日本原田が鶴ヶ二号路の審査におきまして、提出した新規制基準への適合性の判断と根拠となります科学的実績データに誤りが続きまして、実質的な審査に着手できないという不適切な状況が続いておりました。このような状況を解消すべく、本年の4月5日の原子力規制委員会において、今後の審査の進め方として、申請を取り下げさせるか、あるいは一部補正を求めるかの2案を討議いたしました。その結果として、申請を一旦取り下げ、ゼロベースで審査をし直すことは、かえって審査を長引かせるということになりますので、実質的な審査に着手可能な状態になることを前提に、設置変更許可申請の一部補正を求めることに決定をいたしました。その後、令和5年4月11日の日本原電とのCEO会議において、日本原電の村松社長から会社としての意思確認を行ったところであり、しっかりと対応いただけるものということを、その場で確認をいたしました。
10:30
今の状況としては、もう一度差し戻してというか、再度テストを求めているという実態で、社長ともお話をされたということです。でも、なかなかこれ審査が、それまでの審査ですね、なかなか委員長としても不満が残ったものなんではないかと、対応とも含めて、そういうところがあったのではないかというふうに考え、今の答弁を聞いても思うところです。他にも確認をしたいことがあるので、次の質問に行きますが、次に青森県六ヶ所村で建設されている、使用済み核燃料の再処理工場についてお伺いをいたします。これ、1997年完成の予定が、すでに延期で26年目となります。結局、いつ動くのかというところなんですが、原子力規制委員会としても事態を重く受け止め、日本元年株式会社の経営層と意見交換を行ったというニュースを拝見しましたが、現状等を教えていただけますでしょうか。
11:41
お答えいたします。現在、令和4年12月26日に申請をされました第2回の設計及び工事の計画の認可の審査中でございます。約6万ページに及ぶ設計及び工事の計画の認可の申請書のうち、現時点で約3100ページに誤記や落書だけではなくて、古い設計情報を記載するといったものが確認されております。これらの申請書の不満につきましては、経営層のマネジメントの問題が一因と考えられることから、本年4月14日に増田日本元年社長との間で、CO会議を公開で実施いたしました。適切なプロセスマネジメントの下に、審査に足る審査資料を提出し、基準適合性審査ができるよう、社長が責任を持って対応すべきであるという旨を伝えました。原子力規制委員会としては、現時点において、再処理施設の竣工時期について、まだ申し上げられる状況にはございませんけれども、引き続き適切な審査資料に基づき、厳正な審査を進めてまいる所存でございます。
13:06
なかなか原子力規制委員会も、この6カ所については、相当苦労されている経過を読み取れるというか、今の御答弁を聞いても思うところです。この6カ所再処理工場とも関連してくるので、経産省にお伺いをしますが、日本において、使用済み核燃料をリサイクルする技術の先駆けでもある、日本原子力研究開発機構の東海再処理施設で、ガラス固化体が根詰まりを起こして停止したと発表し、さらに新たなガラス溶解炉を入れるということのようなのですが、現在どうなっているのか、経産省と して把握をしていますか。これは北海道が全国で唯一文献調査をしている、地層処分の前提でもあり、核燃料サイクルの前提となるガラス固化体に関わってくる問題です。機構は文科省の所管ではあるものの、その技術は6カ所再処理工場で使うことにもなるので、経産省に現状と課題をお伺いします。
14:13
資源エネルギー庁長官官房山田資源エネルギー政策統括調整官
14:19
お答え申し上げます。日本原子力研究開発機構の東海再処理工場におきまして、ガラス溶融炉内の排液に含まれる白金属元素が堆積するということで、ガラス固化のプロセスが一部阻害されたため、当初予定されていた作業手順に則って作業を中断したものとご承知をいたしております。今ご指摘ございました6カ所再処理工場のガラス溶融炉につきましては、大きさやガラスの形状等が異なることから、日本原子力研究開発機構の東海再処理工場と一概に比較できるものではないと承知をしておりますが、6カ所再処理工場につきましては、2006年から実施したアクティブ試験を踏まえて技術的な課題は解決されているものと認識をしております。具体的には、6カ所再処理工場では高度な温度管理を行うとともに、予防的に洗浄を実施することにより、白金属元素の堆積を抑制する対策などを講じておるところでございます。そのため、東海再処理工場におけるガラス固化作業が中断したことにより、6カ所再処理工場に同様の不害が生じるとは考えてはございませんが、日本原子力研究開発機構による知見も必要に応じて活用してまいりたいと考えております。
15:33
今ご説明いただいたのだと、まるきり同じではないから、あまり影響がないというのかもしれませんが、なかなかそうではなくて、やはり技術として、この再処理に関する技術として最先端だったところが、なかなか根詰まりを起こしているということは重く受け止めるべきだと考えています。だが、6カ所再処理工場の見通しも立っていませんし、その分野では、先ほども言いましたが、パイオニアの東海再処理工場でもうまくいっていない。万が一この技術がうまくいったとしても、モンジュが損作していて、プルトニウムをウランと混ぜたモックス燃料を原発で燃やすプルスアーマルで使うとしても、現在4機しか動いていなくて、プルトニウムを消費する量は限られていますので、どんどんどんどん増えていくことになっています。経産省はプルスアーマル発電に新たに同意した自治体に交付金を出すとして、何だかお金で何とかしようとしているようにも見えるんですが、不具合も起きやすいしリスクも高くて、なかなか住民の同意は得られないと考えます。この調査会でも過去に指摘をしておりますが、日本がプルトニウムを大量に保有していることは、米国からも懸念が出されています。こういった状況にある中で、いつまでこの核燃料サイクルを続けるのでしょうか。そろそろ本気で断念の方向で議論すべきではないかという指摘をさせていただいて、そのことについて、里見政務官にお答え願います。
17:08
御答弁申し上げます。第6次エネルギー基本計画で閣議決定をしておりますとおり、現在は高レベル放射性廃棄物の減容化、有害度の低減、そして資源の有効利用などの観点から、使用済み燃料を再処理し、回収をしたプルトニウム等を原子力発電所において有効利用する核燃料サイクルを推進していくことが、我が国の基本的な方針となっております。こうした観点から、6カ所再処理工場については、日本元年が2024年度の上期の、できるだけ早期の竣工に向けて、適合性審査等の対応を着実に進めるよう 、その取組を随時確認しながら指導し、円滑な竣工の実現を目指しております。その上で、電気事業連合会は、2020年12月に、基本的なプルサーマル導入の方針を示すプルサーマル計画を公表し、2030年度までに、少なくとも12機でのプルサーマル実施を目指す旨を表明したところでございます。現在、先生ご指摘のとおり、プルサーマルを行う計画を有している原子力発電所のうち、高浜3・4号機、玄海3号機、伊方3号機の4機がプルサーマルで再稼働済みでございます。さらに6機が原子力規制委員会の審査を受けており、今後審査が進み、プルサーマルを実施する原子力発電所の再稼働が増えれば、プルトニウムの消費も進んでいくものと見込まれております。政府といたしましても、プルサーマルの政策的意義を国民や地元に向けて丁寧に説明するなど、プルサーマルを一層推進していくこととしておりまして、引き続き核燃料サイクルを着実に進めてまいりたいと考えております。
18:54
核燃料サイクルを止めるとなれば、電力会社に今ある資産としてある使用済み燃料が不採になるという問題があったり、六市の中間貯蔵施設にあ るものをどうするかという問題が起きたり、6カ所再処理工場や大間原発など、これまでたくさん費用を投じてきた問題があったり、様々な課題があることは確かです。とはいえ、どう見ても核燃料サイクルについては破綻をしていると言わざるを得ません。これ以上費用をかけ続けるのはいかがなものかと思いますし、現実的ではないと考えるので、やっぱりここしっかりともう一回立ち止まって議論をした方がいいということを、再三にわたっても言っているんですが、今日もそのように伝えておきます。次に核燃料サイクルにも関わってきますが、高レベル放射性廃液をガラスで埋めた後の地層処分をめぐって、現段階では北海道の筒町と鴨江苗村が文献調査というものを行って2年が経過をしました。文献調査は活断層や火山など処分場として適切でない場所かないか、論文や地形図などの資料を詳しく調べるものと承知をしておりますが、当初から鴨江苗村の方においては、原子力発電環境整備機構が3月29日に行った住民との対話の場でも、評価基準案をもとに判断した場合、第2段階となる概要調査広報地として、村内で残るのは南部の一部のみとの見解を示しています。村内で広報地と見込まれるとした場所は、国が2017年に示した科学的特性マップとほぼ同じです。そもそもこの文献調査というのは、何だったのか、何の文献を見たのか、どういう意味での調査 をしたのか、経産省にお伺いします。
20:54
お答え申し上げます。最終処分上の選定プロセスは、最終処分法に基づきまして、まず文献や資料をもとに地域の地質データを調査分析する文献調査、次にボーリング調査等を行う概要調査、地下施設での試験等を行う精密調査と、地域の理解を得ながら、段階的な調査ステップを踏みつつ取り組んでいくものでございます。この選定プロセス中の最初の調査である文献調査でございますが、こちらにつきましては、現地調査を含む概要調査に進むかどうかについて、地域にご判断いただくために、地質データ等を調査分析して情報提供を行う事前調査的な位置づけでございます。具体的には、調査実施主体である、先ほどお名前がございましたNUMOでございますが、NUMOにおきまして、地域固有の地質図や学術論文などを収集し、また、収集データに基づき、火山や活断層による地層の著しい変動がないか等を評価した上で、報告書にまとめるということでございます。現在は、文献調査段階での評価の考え方、いわゆる評価基準につきまして、国の審議会において、様々な分野の専門家にご議論いただいているところでございます。北海道の二次地帯における文献調査につきましては、全国初の調査であるということもありまして、引き続き丁寧に評価していく考えでございます。
22:24
鴨江苗村は、射穂丹岳もあって、南部の一部のみしかないことは、当初から分かっていたことで、地元の住民を分断して20億円もの交付金を払って、何だったのかなという疑問が残ります。また、最近のニュースでは、入門が驚くことになぜか、鴨江苗村に、同外からウナギの養殖事業をしている企業との仲介を行ったというものがあります。結局、この文献調査というのは、調査という言葉は使っていますが、説得の時間なのかとさえ思えるような動きです。ウナギに関し、村内では、同外からの新規参入で、寡安芸ムードがある一方、入門が町づくりに関与を強めることに強い懸念、これで押し切られてしまうんじゃないか、なんとなく地域活性化が進んだからいいんじゃないかと 思われるかもしれないという村民の声も多くあります。それは文献調査の次に、ボーリングなど実質的な調査となる概要調査というものが次に控えていて、そこへの警戒心でもあるというところです。入門が地域活性化に貢献した実績をアピールして、なし屑主的に最終処分とされるのではないかという強い危機感も聞いています。文献調査から2年が経過しましたが、筒町と鴨江内村の今後の見通し、万が一概要調査へと進むことになれば、地域住民の合意はどのように形成得られるのか、経産省にお伺いします。
24:09
先ほども申し上げたとおりでございますが、現在、文献調査の評価基準を審議会で議論中でございまして、まずはこれを丁寧に進めていきたいと考えております。その上で、最終処分上の選定は、地域の理解なくしては進めることはできないものだというふうに考えておりまして、国としては、地域において処分事業の賛否に偏らない議論を丁寧に重ねていくことが重要だと考えております。こうした観点から、現在、対話の場などを通じまして、地域の理解が深まる よう最大限取り組んでいるところでございますが、地域における合意形成のあり方につきましては、自治体としての判断を尊重することが重要と考えてございまして、国としては引き続き地域におきまして、丁寧に議論を重ねてまいりたいと考えております。
24:59
本日の日経新聞の長官にも載っていたんですが、この入門に一人数手法でこの分解調査を進めてきたんですが、途中から専門家を加えてデータを評価する手法を取るよう、経産省が提案をしたとなっています。じゃあ、もともと入門だけでは無理だったのかと思うところもあるんですね、この動きを見ると。なかなか理解がしがたいということは申し添えておきます。次に政府はGX基本方針において、文献調査受入自治体等に対する国を挙げてと記載をしております。これは国が文献調査の候補地に全力で取り組むと言っているようなものですが、地層処分の他の候補地の見通しはあるのかお伺いします。
25:49
お答え申し上げます。処分地が決まったフィンランドやスウェーデンや選定プロセスの最終段階にありますフランスなど、先行する諸外国では、10件程度の関心地域から順次絞り込んでいるように、我が国でも最初の段階である文献調査の実施地域の拡大が重要だと認識をしております。これまでも全国的に対話活動を実施してきたところでございますが、今後は基本方針の改定案に沿って、少なくとも100以上の自治体を対象に掘り起こしのための全国案議案でございますとか、国から地域への調査検討等の段階的な申し入れなどに取り組む考えでございます。国としては、地域に寄り添いながら、最終処分の実現に向けて取り組みを加速してまいりたいと考えております。
26:41
今の少なくとも100以上となってくると、一自治体20億円という、雑流と交付金になってくるので、100以上となると相当な金額になってくる可能性もあるということなんでしょうか。そこだけもう一回お答えください。
27:02
今申し上げましたところにつきましては、文献調査の拡大を目指しまして、訪問する自治体を拡大して対応していくということでございます。
27:17
訪問する自治体ということなんですね、100というのは。そういうことでよろしいですね。
27:24
訪問する自治体を100以上のところに訪問して、掘り起こしに図っていきたいと考えております。
27:31
そうなると私が質問した他の候補地があるんですか、というのはまだまだ何も決まっていないということです。ただ一方でこの国が努力していくということに少し恐らしさも考えています。先ほども少し触れましたが、20億円という交付金をもとに自治体に手を挙げてくださいというように言ってしまっている実態なんですが、結局こうなってくると今もなんとなくニュースを見ると離島が手を挙げつつあるみたいな報道が出ています。離島とか半島とか中山間地域とか結局財政的に乏しくって条件不利地というところがこの交付金とか国が言うお金で買われてしまう可能性があるのではないかという懸念があります。その中で今も北海道では起きてしまっていますが自治体の中で住んでいる人、もしくは自治体のその手を挙げた自治体以外の周辺の住民の方、こういった方は残念ながら分担を迫られている。これは今のことではなくて過去にもこうして起きてしまったということもありますので、一生懸命やりたいというのは分からなくもないんですが、一方であまり国が介入をし始めるとなかなか自主的な合意形成になっていかないのではないかという懸念だけは伝えておきます。そこはやめてほしいというところです。