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参議院 外交・安全保障に関する調査会

2023年04月26日(水)

2h40m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7408

【発言者】

猪口邦子(外交・安全保障に関する調査会長)

宮川眞喜雄(参考人 前内閣官房国家安全保障局国家安全保障参与 元マレーシア駐箚特命全権大使)

森本敏(参考人 拓殖大学顧問)

西山淳一(参考人 公益財団法人未来工学研究所研究参与)

3:24

ただいまから、外交安全保障に関する調査会を開会いたします。外交安全保障に関する調査を議題といたします。本日は、21世紀の戦争と平和と解決力、新国際秩序構築のうち、持続的な防衛基盤整備の在り方について、3名の参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。御出席いただいております参考人は、前内閣官房国家安全保障局国家安全保障参与、元マレーシア駐冊特命全権大使宮川真紀夫君、卓色大学顧問森本聡君、公益財団法人未来工学研究所研究参与西山淳一君でございます。この際、参考人の皆様に一言御挨拶申し上げます。本日は、御多忙のところ御出席いただき誠にありがとうございます。皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考に致したいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。次に議事の進め方について申し上げます。まず宮川参考人、森本参考人、西山参考人の順にお一人、20分程度で御意見をお述べいただき、その後2時間程度質疑を行いますので、御協力よろしくお願いいたします。また御発言の際は、挙手をしていただき、その都度会長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。なお御発言は着席のままで結構でございます。それではまず宮川参考人からお願いいたします。

5:34

宮川参考人。

5:36

どうもありがとうございます。21世紀の戦争と平和と解決力、大変大きな重いテーマの下で、本日は「持続的な防衛基盤整備の在り方について」というテーマでお話申し上げます。そもそもなぜ外交官が防衛基盤だとか防衛装備だとかというテーマについて加わることになったのか、そんな議論に加わることになったのかというあたりのところから、少し御説明申し上げたいと思いますが、世界は今、新しい時代に入りつつある。新しい戦略的な環境の中で日本の防衛基盤の整備が非常に重要だというところ、ここからお話申し上げたいと思います。3ページのところからお話申し上げますが、世界は今、戦後第3の時代に入りました。第1の時代はご存知のとおり米荘冷戦の時代。第2の時代はそれが終わった後、ベルリンの壁が崩壊してそれが終わった後、グローバル協力の時代。この時代には企業の方々もどこに行ってもいい。世界は自由だ。そういう資源のあるところ、人件費の安いところへ行って大いに活動された。しかし新しい時代はまた難しい時代、対立の時代に向かっているということだと思います。アメリカの戦略的な方向転換は、そこに書きましたように、2016年あるいは17年の頃から、中国の危険性を認識したアメリカ政府、戦略的な基本方針を転換して、米中の貿易戦争が最初の一歩となりました。しかし世界の対中国、中国に対する経済的な依然度は依然として高いので、米荘冷戦の深刻な対立のような時代にはならないのではないかという観測もありましたが、しかし昨年のロシアのウクライナ侵略があり、中国がロシアを支援し、新しい対立の時代、これは決定付けられた。ご存知のとおり、もはやグローバル協力の時代に戻ることはないだろう。4ページに、新たな対立の時代の特徴は何かというところなんですが、冷戦で終わるのか、あるいは熱戦に発展するのか、まだ予想がつかないということが第一。第二は対立の主軸は米荘じゃない米中で、アメリカにとってアフガンの戦争もウクライナの戦争でさえ、二次的な意味しかない中国のことが第一。第三に米荘の冷戦期の対立のメインシアターは欧州でありましたけれども、新しい対立のフロントラインは欧州じゃなくここです。東アジアであり、極東であり、西太平洋。その米荘の対立の時代、第四に、東西の貿易はもともと規剥でありましたけれども、新しい対立の時代、中国も含めて、随分経済的な総合依存度は高まってきていますけれども、経済制裁がどんどん長期化するにしたがって、おそらく分断が進化して進んでいって、経済対立も深まっていくんだろうと思われます。戦略空間はすでに陸海空だけではなく、宇宙に広がっているし、この電子空間の中に忍び込んでいる。防衛装備も軍事技術もデュアルユースが主流で、そういう意味で軍事と商業を分けることができなくなってきている。安全保障にそれだけに官民の連携が必要な時代が来ている。無人の兵器が前線で対峙すると、人と人が対峙すれば、その戦闘に入るかどうかに躊躇しますけれど、機械は躊躇しないので、戦時と兵時の仕切りがすぐに曖昧になる。防衛と攻撃の区別も不明瞭になる。戦首防衛という言葉もそのうち意味をなさなくなる時代が来るだろうと思います。ハイブリッド戦争という言葉がよく言われますが、あらゆる国家の活動や資産、それが経済であれ技術であれ法律であれ何であれ、攻撃や防御の道具になって、輸送網や電力網、土地、データ、こんなものすべてが、戦争の対象になってくる。こういう時代が今来ているということです。次の5ページにウクライナの戦争の教訓ですけれど、これは前回のこちらの調査会でもお話になっておられたと聞きますが、アンポリの常任理事国が重大な国際法違反を行って平和を破壊している。国連を含めた国際機関にはこれを制止する制度的な能力がない。そういうことが実証された。中国とロシア、双方アンポリ常任理事国ですが、この両国が天井のない協力をする。中国は一方的に現状変更の意図を隠さなくなっている。我が国はそういう意味で、安全保障の力量を拡大強化する必要に迫られているということだと思います。自衛の能力を拡大するためには、先ほど言いましたようにハイブリッド戦争が起こる可能性があることを想定すると、さまざまな国力、経済であれ技術であれサイバーであれの強化が必要で、同時に国際機関が機能しないとなれば、個別的あるいは集団的な自衛の能力を強化する必要がある。同時国との連携が必要だ。自ら戦う意志と能力を実践してこそ、これがウクライナ戦争の非常に重い教訓ですけれど、ウクライナはあのようにして自ら戦っている。その戦いをしているからこそUFOはさまざまな支援をしてくれる。経済であれ軍事であれ外交であれ。自ら戦わない国や国民の面倒などなかなか見てくれない。これがウクライナ戦争の重い教訓だと思います。次のページの6ページにバランスオブパワーの話をちょっと書きました。これは19世紀のこの欧州で広まった平和構築のシステムですが、諸国が総意として合意した安全保障の体制ではありません。平和構築というよりも、相手を凌駕しようとして合掌連行して、各々の行動の結果から得られた、いわば偶然の平和といいますか、結構は連的な平和なんですけれど、しかしこのモデル、第一次大戦で欠陥が露呈した結果、国際連盟を含めた集団安全保障体制に発展していくわけです。しかしその期待に反して、多くの人々の期待に反して、集団的安全保障体制は機能不全になっていて、特に昨今そのように思われる。そこでまたバランスオブパワーの雇用が改めて考えられている。このバランスオブパワーをつくっていくためには、自らの努力が必要である。おぼつかない原則に依存するより、これは現実的で実践的で一定の力学の作用がある。こういう意味で、これもまた一つの平和を守るための、つまりシステムとして認識していく必要があるのではないかと思われます。高坂正隆先生という方がいらっしゃいましたが、1990年代の最初の頃、よく議論をさせていただきました。「冷戦後の世界についてどうですか」というよりは、宮川さん決して落下してはいけないぞと言っておられたのを懐かしく回答します。もう一つここに書きましたX論文というのはご存知のとおり、ジョージ・ケナンというアメリカの外交官であり、学者さんが最初の米ソの冷戦が始まった年に、フォーリン・アフェアーズに匿名で書いた論文です。この論文で彼はソ連との冷戦に対して、何をしないといけないのか3つだと。一つは相手の意図を楽観してはいかん。意図というのはよく言われます。脅威は意図とそれから実力との関である。意図はなかなか見えない。だけどその見えない意図を楽観してはいけないぞと。第一に。第二に。焦らずに腰を据えて対峙をし続ける必要がある。長期戦だと。これからの新しい対立の時代もおそらく長期戦でしょう。そしてデモクラシーの強みをちゃんと明かし続ける必要がある。共産主義は特に、資本主義は必ず腐敗すると言いますけど、そうじゃないんだということをよく認識していく必要がある。こういうことを言った。これがおそらくこれからの新しい対立の時代に向けての我々の決意なり、確信であるべきだろうと思います。その7ページに、実は昨年の末に防衛3文書というのが出ました。この出ました防衛3原則に非常にきちっといろんなことが書かれています。特に国家安全保障戦略には、戦略環境に関する評価、それから我が国の政策目標はどうであるべきかというのが書いてあります。戦略環境は戦後最も厳しく複雑な安全保障環境であるという認識。我が国の周辺では軍備増強が急速に進展しているという認識。これらのことが書いてある。そしてそれに対する我が国の政策目標ですけど、ここはなかなか厳しいことが書いてありまして、主権と独立、それから外交や国内の政策を実施的に決定できる国であり続ける。さらには有事の発生を抑止、脅威が及ぶ場合にこれを排除する。さらにもう一つ経済が成長できる国際環境を主体的に確保する。こういうことがこの文書に書かれていて、これがこれからの我が国の政策になっていくということなんです。ただこれをどうやって実現するかということがおそらく問題でしょう。もう一つ、3文書の2つ目の国家防衛戦略には、ここに書きましたとおり、様々な評価と政策目標をさらに具体的に明記されています。全部読むと時間がないので、例えば3番目のところ、我が国に対する振興には、我が国が主たる責任を持って対処する。我が国自身の防衛力を抜本的に強化する。第4のところに、自国での装備品の開発、生産、調達を安定的に確保する。新しい戦いに必要な力強く持続可能な防衛産業の構築をする。先端技術の防衛装備品への取り組みをする。販路の拡大もする。さらに防衛装備移転産原則とその運用指針をはじめとする諸制度を見直す。装備品の移転の促進のための基金も創設する。こういうことが書いてあります。こういうことが本当に実現するかどうか、これはこれからの政府のおそらく役割だろうと思います。次のページに行きますと、ハイブリッド戦争についてちょっと書いておきました。ハイブリッド戦争というのは、先ほど申しましたように、国家の様々な活動をすべて平気化していこうという、そういう試みです。20年ほど前に中国の軍人が朝鮮戦という言葉で提唱したものと同じでありますが、中国は特にゲリラ戦、毛沢東のゲリラ戦もそうでした。民間人と軍人との間に差別をつけないようにして、分からないようにして攻撃をしたりしてくる。これがおそらく強いんだろうということ、それをこの新しい時代においても実行しようとしているんだろうと思います。そういう意味では経済も技術も法律だって、宣伝だって、真理だって、あらゆるものをこの攻撃防御の道具にしてこようとしている。これがハイブリッド戦。次のページに行っていただきますと、そういう意味でこの経済技術戦と言いますか、経済力そのものも国家の安全保障の大きな力になる。この様々な活動、経済活動、市場を使うこと、戦略的な重要産業を起こすこと、基幹インフラを強靭化すること、これら全部防衛基盤です。防衛基盤の中にカテゴライズされるべきものだと思います。投資であれ技術者に対する支援であれ、あるいはまた情報を管理することであれ、その一番最後に防衛装備及び技術開発を強化すること、これらを潤沢な予算におかくをしてこれを強化すること、これもいわば経済安全保障と言いますか、ハイブリッド戦の一部、そういう意味で今日の本題であります防衛装備を強化することも、このハイブリッド戦に備えることの一つだという、そういうことだと思います。次のページに行きますと、防衛装備の国産化というのがなぜ重要であるかということについて言及しておきました。2つ私はここで挙げております。第一に防衛装備品の技術を国内で開発生産するというこの能力を喪失すると、他国から干渉や制約を受ける、自衛力が危うくなる、そういう意味で国家安全保障の根幹だ、これはもう皆さんご承知のとおりだと思います。第二に日本には国営の武器製造工場がありませんので、そういう日本では装備品の生産は民間企業に全面的に依存している。そういう意味で大手の企業が縮小撤退すれば、中小の企業はもう生死の問題が起こって、熟練工や技術者は離散していって問題国に引き抜かれている。こういう状況があるので、これをぜひ直していかないといけないということだと思います。コロナの時にサプライチェーンが断絶して、えらい困ったということがありました。装備品の問題でサプライチェーンが断絶すると、それは国家の防衛に危険を生じさせる。戦略物資や防衛装備の生産基盤を国内に確保し、ものづくりができるような中小企業群を国内に確保することが大事。第4に、装備品の開発生産というのは、やはり研究開発基盤が大事。生産ラインの確保にしても、技術者の要請にしても、危機が迫ってからでは遅い、早急な体制づくりが必要だと思います。次のページに5つ目書きましたが、先ほどもちょっと申しましたが、軍民の協会が規剥になっているということなので、防衛のために官民の連携が不可欠な時代が来ている。6つ目に、これからは一国で防衛するだけではなく、UFOと協力して防衛しないといけないという、そういう環境の中では、同盟国やUFOへの装備品の提供、これは防衛協力の非常に有効な手段でありまして、信頼される防衛協力の相手とみなせてもらうためにも重要な能力だろうと思います。外交上も有効なカードであります。我々もそういう意味で、外務省もこの問題に非常に強い関心を持っています。次の12のページに、10年前に、先ほど3文書のお話ししましたが、10年前も同じような政府の3文書ができているわけです。しかし、その中で国家安全保障戦略もあり、防衛計画の対抗もあり、さらには防衛生産の技術基盤戦略もあったんですけれど、そこにもたくさん書いてあります。書いてあるんですけれど、しかし実際には過去10年、むしろ状況は悪化していて、政府は防衛装備の国産化の方針を放棄したし、調達に一般競争入札を導入したし、コープレットガバナンスコードは、ますます防衛装備を生産する企業にとっては首を絞めているし、予算は決して増えていなかった。これが過去10年であります。こういうところから、どのようにすればこれから防衛装備の生産活動を活発化していくことができるのか、これがテーマであります。次の13ページから7つの項目を挙げて、防衛装備技術の国産開発が進展しない理由とその対策について述べています。あと2分しかないので、ちょっと急いでまいりますが、第1に、装備品に対する研究開発費が非常に低い。韓国の1/4であります。言うまでもなく、技術開発が遅れると装備品のレベルも低くなる。中国やロシアや北朝鮮の動きを考えると、我が国はできるだけ早くこれに対処しないと水をあけられてしまう。今年度の予算増で3割増しにしていただきましたが、しかしなお低いです。研究開発費2000億円強。韓国はすでに5000億円のレベルです。第2に、この技術のレベル、これは装備品の問題、生産の技術を高めることができないだけではなくて、民間の装備品以外でも技術レベルが下がってきている。開発力が低下しているという問題があります。先端技術はもう世界競争の時代に入っていて、日本の民生技術開発速度は落ちて、世界の技術上にずんどん下げていて、電子通信産業はハードウェア技術を放棄している。材料や電子デバイスの技術も低下している。こういったことになっている。しかし、政府が防衛生産技術基盤を強化すれば、成果は民生技術に転用されていく、デュアルユースですから、産業技術力を牽引して、それが産業全般への波及効果もある。企業の支援をすれば、研究開発が改善して加速する産業政策、そういう意味で、産業政策を加速する必要があるのではないか。アメリカの国防総省のDARPAのことは、皆さんもご存じのとおりですから申し上げませんが、我が国にも類似の組織が有用で、大学の工学部系の研究を国家安全保障に活用できるように、総合科学技術イノベーション会議に安全保障分野を拡大するとか、産科学の協力活動を可能にすると、整備をいろいろ進めていただきたいと思います。第3に、先ほどちょっと申しましたが、日本は数年前に装備品の国産化の方針を放棄しました。同時に競争政策の原理を防衛装備品の調達に適用しております。この結果、何が起こっているか。実はWTOでもOECDでも、安全保障というのはルールの例外なんです。そういうわけで、欧米諸国はこの例外を最大限に活用していますが、日本はその数制に逆をしているということなんです。技術、日本の企業は防衛産業を輸出ができない、そういう意味で市場が狭い、よってコストが高い。外国企業は海外への移転は自由、そういう意味で市場は広い、コストがだから下げられる。その2つを日本の装備品の市場で自由競争させると結果は明らかで、これを続けていくと、日本の防衛産業は必ず開発機会を失って技術的蓄積ができなくなって、最後には自ら産業基盤を弱体化させてしまう。この問題があります。これが3つ。4つ目、官民の協力体制が重要だということは、先ほど申しました。ところが、この16ページの②のところに書きましたが、原価観察期契約というのがあってですね、これは実際に作って、企業が作られて、コストがどんどん下げられて、企業努力で、要は収入が増えた場合には、増えた部分は、もともと決められている利益率から超えた部分を国に返還しなさい、ということになっているのに、逆にコストが増加して損が出た場合は、それは企業で勝手に負担しろと。こういう制度がある。それは、責任の企業、民間企業の不満を誘発して、官民協力の意欲を著しく沿いでいるというふうに思います。こういったものに加えてですね、一般競争入札が広まると、ガバナンスが強化されて、民間の技術者さんは、官の技術者さんに会えない。民間の技術者さんはどんな防衛装備を作ってもらいたいのか、官から聞きたいんですけど、これは聞けない。官の人たちは、民間企業にどんな装備があるのかわからないから、お互いに手探り状態になって、どんどん縮小していくという、こういう問題があります。あと2つ、3つなので、ちょっとやらせてください。はい、じゃあここで終わりにしましょうか。はい、はい。いいですか。どうぞおまとめください。あと3つ。日本の企業自体が実質的に少なくなっている。第4に、アメリカからの完成品ユニ、FMSですけど、これが多くて予算を圧迫している。第7に、装備品の輸出がなかなかできない。以上でございます。どうもありがとうございました。ありがとうございました。

28:39

それでは次に森本参考人にお願いいたします。森本参考人。

28:46

本日、参考人として、所見を述べる機会が与えられたことについて、お礼を申し上げたいと思います。宮川大使の方から非常にフォーカス的なご説明をいただいて、だいたい私が申し上げようとしていたことをほとんどカバーしていただいたので、私は問題を絞って大きく分けると、つまり今、今日、通常国会に提出されている、いわゆる防衛産業基盤育成のための法律、それからこれを何のためにこの法律を挙げているかというと、その後に控えた、いわゆる防衛装備移転の原則ではなくて、実は運用方針なのですが、運用方針をどのように実効性のあるものにするかという政策的な問題がこの後に控えていて、双方は非常に深く関連しているわけで、この2つの問題をどのように考えればよいのかということについてお話をしたいわけです。その前に、それでは一体、今時どうしてこういう問題が起きてきたのかということですが、私は明らかに背景が2つあると思います。1つは経済安全保障推進法というのが出て、この推進法の中に防衛分野が含まれていない。したがって、ここから降りてくる研究開発その他の予算を防衛産業は十分に活用することができないので、したがって防衛の分野に所属する防衛産業、ここが抱えている現実の問題を解決していくために、別途防衛産業を助けるわけではありませんが、どのようにすれば基盤を強くすることができるのかということを別の側面から法案を作って、これを実行し、防衛産業という、いわば日本の防衛力の基盤的な力、これをもう一度作り直す。このためにどういう法案を作り、どういうふうに国民に説明できるのか、これがこの法案を挙げた第一の理由です。したがって、防衛、いわゆる戦略三文書から出てきたという、必ずしもそういうことではなくて、経済安全保障の中から入っていなかった、つまり排除されたわけではないんですけれども、含まれていなかった防衛産業そのものを別途の法律で救うためにどうしたらいいかという、こういう発想がこの法案の背後にあると、これが第一です。第二は、ウクライナ戦争ももちろんそうですが、それ以外に日本がイギリス、イタリアと共に共同開発をしている直戦闘機、こういうものを念頭に置くと、これからウクライナでは必ずしもリーサルな防衛装備をウクライナ軍に提供することができなかったわけですが、新しいコンセプトを採用して、それ以上のことが何かできないのか、できるとすればどのような運用方針を触り、改正し、そしてどこまで国民の皆さんにこれが納得していただけるのか、この二つの問題、実は絡んでいるわけですが、この二つの問題を速やかにできれば、このG7のサミットの前に完結したいという考え方があって、法案が上がり、政策の見直しが行われるということになったわけで、どのような環境条件の中からこの問題が出てきたかということは、まずしっかり我々として認識した上で、この議論をしたいといけないということなのではないかと思います。私は今、たくさんの資料を作っていないんですが、私が申し上げたいと思うポイントだけは、お配りしてあるレジュメの中に書いてあるんですが、結論は1のところに書いてあるんですが、国にとって防衛産業というのは防衛力そのものでありますので、特にその中で非常にクリティカルな問題であるサプライチェーン、今宮田大臣のお話のように、やっぱりサプライチェーンというのは非常に大事で、これをどのようにして維持・確保していくかということを法律を通じて実効性のあるものにしないといけない。同時に今申し上げたように装備移転、これを法律を通すことによって、よりもっと進めることができるのかできないのか。それからもう一つは、やはり日本の防衛産業というのはその根が非常に広いわけで、艦船・航空機などに関わっている産業は1千何百社、場合によっては2千社に近いわけでありますが、しかしほとんどこの防衛産業を中心になってもかなっているのはプライムであります。プライムの下にベンダーが、つまり下請けの小さな、本当に町工場というような小さな企業がついていて、このベンダーはその装備品の主体、本体の開発・設計にはかかることができないわけです。しかしながら、そのことは何を意味するかというと、自分たちがどういう防衛産業でなければならないのかということを、プライムを通じてしか申し述べたり、あるいは意見を述べたり、あるいはその政策として考える余地がないと。はっきり申し上げると、ベンダーはプライムから来たオーダーをできるだけ安価に、速やかに解決していくかということに、その営業のほとんど、営業努力のほとんどを費やしているという状況にありますので、例えば先月幕張で3日間、ちょうど1ヶ月前にありますが、防衛装備の展示をやりました。宮川大使と私も準備のための委員で、前期間そこにいましたが、日本の企業でそこに展示しようとして、実際にお店を開いて展示をした会社というのは、前回2年前のが60社プラス。今回はやっと80社になりましたが、何千という会社の中で、たったそれぐらいしか、自分たちの作っているものを諸外国に売れそうにないということなので、これはどういう意味かというと、相変わらず日本は非常に細かい小さなベンダーで全体が成り立っていて、プライムが実際の防衛産業の運営をうまくなっていて、そしてアメリカやイギリスのように防衛産業が再編統合を図って大きな、例えばロッキードマーチンのように、会社の8割ぐらいが軍事産業だというような会社になるということが、現実の問題としてできないわけです。どうしてかというと、プライムでさえ自分の会社で防衛産業のところは会社の全体の本当に10%以下というか、全体の会社の機能でその10%が動いているわけで、その10%を引き抜いてどこかと合併したらどうにかなるのかというと、ならないのです。ならないなら作れないのです。したがってはっきり申し上げると、日本の防衛産業の再編統合併合というのはちょっと現実的でない。そういう現実的でない現象の中で、どのようにして防衛産業を力強い、力のあるものにしていくのか。これが今回の法案の最も大切な目標であり目的であったのではないかと思います。かかる観点から、まずこの法案がどういう考え方に立ってできていて、どこに問題があるのかということを冒頭に申し述べて、そして私が本論として一番述べたい防衛装備移転の問題について、残りの時間を使ってお話してみたいと思います。最初に言うまでもなく、日本の防衛産業というのは、安倍政権が始まるまでの間、それまでの間、防衛費がずっと下がってきて、結局は発注がない。その主たる理由も、今宮本さんがおっしゃったように、FMSでほとんど、感染予防メーカーから買うと。カットの用語に、裸国というんですか、ライセンス国産で日本の企業を使って生産ができるというような状態ではなく、かなり高額な武器をいい値で買ってきて、それでは日本の防衛産業にオーダーが下りないわけですから、当然利益にもならないと。その結果として、利益率というのが非常に低いレベルに抑えられている。こういう問題に対して、どのように問題を解決していけばよいのかという、これが第一の課題だと思います。さっき申し上げたように、プライムに依存してきたベンダーが、自分たちで長期ビジョンを作ることができずに、結局は企業倒産、あるいは防衛産業から撤退していくという傾向が、この数年の間続いてきました。さらに装備移転が低調で、この1年間で海外に出せた装備品はフィリピンにレーダーが出せただけということです。韓国はこの1年間に円でいうと2兆4千億円という膨大な軍事品を海外に移転する。これはちょっと制度が違うからもあるんですが、しかし、その何分の1でも日本ができるようにするのにはどうしたらよいのかということは考えないといけないので、この問題については後にお話しするとして、こういうことがあって結局日本の防衛産業に利益が落ちない。そしてその結果として新規の投資もできない、サプライチェーンも低下していく、技術の猶予が失われていく、レプテーションのリスクもある。これでは日本の防衛産業は強くならないのは理の当然ということであると思います。その結果、いろんな問題が出てきて、今回の法案はこの問題の中で最も深刻な問題についてのみ、経済安全保障推進法の中でカバーされていない分野について、新たな法案の中で救っていこうとして法案ができたわけであります。完璧なものではもちろんないと思いますが、こういう日本の戦後の防衛装備の法制の中では画期的な意味を持っていると思います。一番最初に作って、これをどうやって運用し、良いものにしていくかというのは、これから我々の努力でありますが、そのポイントになるのは、この紙の3のところに5項目書いてあります。もう読みいただければもう歴然とわかるので、あまり細かい説明を必要としないと思いますが、特にユニークなのは、この(2)に書いてあるように、製造工程の効率化、あるいは必要に応じて事業の継承というものを進めると、それから3DプリンターだとかAIというのを導入して、リスクを低減するための設備投資を進めるために必要な基金を出しましょうということです。それから、例えば防衛装備品を作って移転するときに、どうしてもスペックダウンをしないといけない、そういう予算がないという場合に、装備移転をしやすいようにスペックダウンにかかる経費は国が出します。あるいは企業が後継者が見つからない、あるいは相当な資産を投入しないと設備ができないといったものについては、国が基金を提供して、これをまず国が実際の施設や装備品というものをマネージ、保有して、そしてその運営は民間に任せるといった、もちろん中小の企業では到底やっていけない財政的な支援をこの法律を通じて基金を使って救っていくということを考えたわけであります。それ以外に4のところに書いてございますように、利益率を上げること、あるいは随意契約を進めることなどが書いてあります。いずれにせよ、この法案は国会で御審議いただいているとおりでありますけれども、一番最初の法案が完璧なものであると私は思っておりません。やってみないとわからないところがあり、あるいはこの法案に基づいて考えていたほどあまり資金がビジネスのところに流れなかったというような失望感を招くようなことも起こるかもしれません。しかしいずれにしても問題があればこれをフィードバックして、できるだけこの法案が日本の防衛産業の活性化に活用できるような法案にしていく努力、これが我々の大きな努力を傾注する方向なのではないかと思います。時間がないので最後に、装備品の移転というのをどうやって進めるかですが、これは3文書の中に書いてございますが、装備移転の原則を変えるということではありません。今日の報道、昨日のテレビなんかを見てますと、防衛装備移転三原則の見直しとかっていうのは書いてありますが、この三原則の見直しをするということでは必ずしもありません。三原則は維持するんですが、防衛装備移転のやり方などについて検討し、できれば運用指針、これを今の運用指針はかなり狭い範囲のものになって決まっているので、もう少し広範な分野について装備移転ができるように見直した。結果として何を目標にしているかということですが、非常に乱暴なやり方ですが、この5の2のところにこういうことはやってもいいんじゃないかということが礼事して書いてあります。1つは直接リーサルに当たらないようなものっていうのは、どこの国とは言いませんが、例えばウクライナを念頭において、火器とか弾薬、あるいは警戒解消のレーダー、無人の偵察機、あるいは対空ミサイル、地雷探知機など、提供できる分野のものがあるのではないか。それからもう1つは他の国、韓国なんかもやってますが、突き出し移転といって、どこかの国にその国の要請に応じて装備品、あるいは経費、あるいは経済支援を出して、その国がその国の持っているリーサルな兵器をウクライナに提供するという、突き出して移転していくというやり方で装備移転を行うということになります。最後に私は申し上げたいのは、さっき申し上げたように装備移転のフェアをやりましたが、今後日本が主催するこの種の装備フェアの会場に各企業が出展したり、外国から人を招いたり、あるいは外国からいろいろな装備品の展示をしてもらうときに、他の国がやっている装備展示のやり方を少し真似て、防衛費の中から経費を分担して、国が装備移転の行事をまかなっていくということにする必要があるのではないかと思います。このような一連の装備移転の原則を触る最後の目的は、最後のように書いてあるように、現在開発中のFXを日英で開発に成功した後、これを第三国に移転するというのは、今の原則ではかなり厳しい状況なので、これを可能にするための新しい枠組みを検討しておく必要があり、これに基づいて必要な協定条約等を関係国と結んでいく必要がある、というようなことを今後考える必要があるということだろうと思います。以上で終わります。ありがとうございます。

48:46

ありがとうございました。それでは次に西山参考人にお願いいたします。西山参考人。

48:55

ありがとうございます。今日はこのような外交安全保障に関する調査会というところで発言する機会をいただきまして誠にありがとうございます。私は防衛産業で従事した経験がありますので、それをベースにお話しさせていただければと思っております。めくっていただいて、3ページ「我が国の防衛産業」ということで、4ページにですね、我が国の防衛産業の歴史的なことを書いてありますが、戦前、戦中は各種の防衛企業がありました。いわゆる軍事産業があったわけですが、敗戦と同時にですね、それが全てつづされまして、いわゆる戦後の空白期、7年の空白期があって、その後、戦後の状況が変わって朝鮮戦争ともありまして、自衛隊が創設された、それから防衛産業も復活されてきたということで、日本は日米同盟の中でですね、戦首防衛の枠組みということで、積極的に防衛をやるよりは、経済活動の方に重点を置いて発展してきたと思います。この民生部門による産業構造ということで、各種の防衛装備品も開発し、あるいはライセンス国産等での生産もやってきたわけですが、その後、時代は多く変わりまして、ここに代表的なというのを書いておきましたけれども、進行技術がどんどん出てきた、AI、バイオ、サイバーですね。それからウクライナ戦争が勃発したグローバルサウスの問題とか気候変動、あるいは国内的には人口減少死亡、こういうようなことに直面しておりまして、この東和寺における安全保障環境も劇的に変わっているという認識であります。次のページに行きますが、では我が国の防衛産業の規模ってどのぐらいかというと、これちょっと平成29年度でデータ古いんですが、ほとんど変わっておりませんので、このデータがちょうどあるのがこれを使っていますが、この平成29年度でGDPは550兆円、工業生産額は320兆ぐらい、一般会計一つが97兆、防衛関係費はこの時には4.9兆で、防衛省向けの生産額は1.87%、つまり国の産業の中の0.6%であったと。昨年度も多分同じぐらいだと思います。今年度から防衛予算が増えますので、これが倍ぐらいになってくるかなというところにある大きな変わり目の時だというふうに認識しております。それから次の6ページですが、各国の防衛事業の規模を比較してみました。これはディフェンスニュースというところが毎年出しているデータを整理したんですが、1番目から100番目まで書いてあるんですけど、1、2、3、4は米国ですね、ロッキー・ド・マーチン、レースオン、ボーイング、ノースブロック、グラマン、5位はGD社です。6番目に中国が出てきています。それからイギリス、また中国、アメリカとこういうことで並んでいるんですが、実に日本の企業は3社のみと、このデータではですね。最後のところに右側端に書いておきましたけれども、三菱重工が32位、川崎重工が51位、スバルが85位ということで、この年度のものには電気会社は1つも出てこない。なぜかというとですね、企業の規模は大きいんですけども、防衛のシェアが重工系で10%程度、電気会社系になると2から3%なんです。2から3%ではこの表に出てこないということになります。次のページに同じデータなんですけれども、各年度のですね、100社以内に入っている日本の企業の数を書いてみました。米国は45から50ぐらいの値ですね。米国が大きいのは当然なんですが、それからEU27と、これはイギリスも含んでいるんですが、20から25ぐらい。日本はですね、2012年から2018年までは7、8社、6から9の間が出てたんですが、2019年になると2社に減りました。これはどういうことかというとですね、2018年まで中国のデータがなかったので、カウントされてなかったんですが、2019年から中国のデータが入ってきて、中国が8社登場したと。これに伴いまして、日本は8社から4社に減ってしまったと。2022年になりますと、前のページで3社出てましたけれども、2022年になると2社になっていて、韓国は4社3社ということで、韓国の企業の方が大きいというのが現状であります。次に安全保障戦略全般のことについてまとめてみましたが、9ページに国家安全保障戦略の中で、ODAとは別に装備や物資の提供をする、そういうことができるようになるということが書かれておりまして、これが先般ニュースで見ますと、OSAという政府安全保障能力強化支援というのができるようになりつつあるということなので、これをぜひ具体化していただきたいと、このように思っています。それから国家防衛戦略、この中に防衛生産基盤について、他に手段がない場合、国自身が製造施設等を保有する形態を検討していくとなっておりますので、これについては後でご説明したいと思います。それから防衛装備移転の推進ですね。これについても後ほどご説明します。防衛力整備計画の中で国内企業の参画を促進するためにどうするかと、財政諸説とサプライチェーンの調査と、こういうものが必要になってくるのではないかと思います。10ページに、これは防衛装備庁さんが出した資料なんですけれども、7つの項目が挙がっておりますので、これそれぞれ全部ご説明するとちょっと時間が足りませんので、この7つの項目のうちいくつかお話しさせていただきたいと思います。11ページには、昨年の11月に西村経済産業大臣がお話しした中に、装備移転に関してですね、国が全面に立って装備移転を抜本拡大するとおっしゃってますので、このお話と、それから先端的なデュアルユース技術、新しい技術は非常に重要ですので、この点についてもお話しさせていただければと思います。防衛産業の位置づけとして、13ページ、装備庁さんの図表のですね、防衛産業の位置づけ明確化と製造施設等の国による保有というところについてお話ししますが、14ページはですね、防衛装備調達どういうふうにやられているかというと、一般輸入、これはFMSと違って民間での取引ですね。それからFMS、ライセンス国産、共同国産、それから共同研究、それから国内の研究開発と生産、こういうふうに分けられるのではないかと思います。戦後、非常に大きな部分を占めていたのがライセンス国産なんですが、アメリカ等からのですね、技術導入がだんだん難しくなってきて、脱国の時代はもう終焉終わりに差し掛かっているのではないかなというふうに思います。では共同国産とか共同生産とかに入っていく必要があるのではないか。共同開発、それから独自国産はもちろんやるべきと、このように思いまして、独自国内研究開発生産のところで、ここに一番下の真ん中の枠の一番下に書いておいたんですが、日本版スカンクワークスというようなことも考えてはどうかと。スカンクワークスというのはロッキー・ド・マーチンが始めた先端開発の秘密開発部門のことなんですが、U2偵察機、この間も気球を写真を撮っておりましたが、SR-71という超音速の偵察機、F-104、日本も導入しました。F-117というステルス戦闘機、湾岸戦争で活躍しましたが、こういうようなものを開発してきたと。トップがマベリックという映画を見られた方もいるかと思いますが、最初のシーンに出てくる極超音速の実験機ですが、あそこの尾翼のところにスカンクの絵が書いてありまして、ロッキー・ド・マーチンのスカンクワークスがサポートして映画を作っているということが、映画を見ることによってわかります。15ページは、防衛企業への支援項目ということで書いておりますが、企業の資金問題を解決するとキャッシュフローの問題、あるいは新たな資金をもっと出してほしいと。それからサイバーセキュリティも政府下の具体的な基準の設定が必要です。今、各社ちゃんとやりなさいよというぐらいで、ちょっと言い方が雑ですけれども、基準があまり明確になっていない。それから会社の努力でやりなさいということでは、なかなか各国からも信用される形にならないのではないかなというふうに思います。生産ラインの維持、それから自主的な研究開発、会社が自ら開発してできたので、これを買ってくださいと、それはあなたが勝手に開発したんだよねと、お金を見ませんよというふうになっていると思いますので、そういうことに対しても、後から研究費を付けると、こういうこともあってもいいのではないかなと思います。18ページに先ほど出てきた、他に手段がない場合、国が製造施設を保有する形態ということで、他に手段がない場合という条件がついているのですが、これをちょっと比較してみたら、表に書きましたけれども、アメリカに5個というのがあります。Government-owned contractor operated、つまり設備は政府が持ちます。会社が運用します、仕事をしますということで、そうすると所得費、あるいは建設費と再利用費があります。

1:01:44

日本にこういう民営という方式があると。交通インフラで例を調べますと、鳥取県の若桜鉄道とか、三重県の伊賀線とか、国というか自治体が持って、運用は会社に合わせるという、こういう例もありますので、決して日本はできない話ではないのではないかと、このように思います。インドもここ、モデルというのを検討しているということだそうです。17ページはサプライチェーン。サプライチェーンについてはですね、かなり具体的に調べる必要がある。サプライチェーン各社にですね、どこから何を買って、いくらで買っているのだと聞くと、これは会社の秘密ですので、なかなかデータを出すことは難しいですということなんですが、方針の中にですね、回答の努力義務のという文章が出てますので、回答の努力義務を徹底するということで、この場合は総理長さんだと思いますが、積極的に主導して調査すると。そのアメリカでやった事例がですね、19ページに示しておりまして、これはS2、T2というんですが、セクターバイセクター、ティアバイティアということで、分野別に段階的にですね、調査すると。対象機種はこれによりますと、AEサってレーダーですが、F18戦闘機とか、軍事衛星とかですね、こういうものを対象にしてですね、クリティカリティとフラジリティの点数をつけると。これは防衛専用なのか、あるいは専門の技術者がいるのか、そういうようなことをここに書いてある表に点数付けをして、その点数をこの右の下のところに、横軸がフラジリティ、縦軸がクリティカリティなんですが、プロットしてですね、右の上の方に入ったら、何らかの対策が必要だと。政府は資金援助するとか、合併させるとか、撤退するとかですね、こういうことを考えて、これもう10年もやってるわけですが、このような具体的なことが日本でも必要ではないかなと、このように思います。20ページに防衛産業の再編のことをちょっと書いてありまして、先ほどの森本先生の意見とちょっと違うんですが、米国ではクリントン政権の時に、いわゆる最後の晩餐というのがありまして、ペリー国防次官が各企業を呼んで、いつまでもこんなにたくさんでやってては無理ですよと言った。その結果、35の大きな企業買収合併が起きて、4社ぐらいに再編されたと。ところがですね、先ほどの前の方でディフェンスニュースのデータを見てみますと、2022年トップ100には米国企業46社もありますので、再編して大きいのができたんですが、再編しない規模の小さなところでもまだまだ日本よりずっと大きいと、こういうことではないかと思います。その下に週刊ダイヤモンドが昨年4つの統合会社というのはどうだというのを出してますが、これが買いかどうかというのは別としまして、こういうようにメディアからもですね、意見が出てくるので、これの再編についてですね、国として検討してはどうかなというふうに思っております。21ページ防衛装備移転、移転についてはですね、ちょっと歴史的に書いてみましたけれども、武器出産原則の時は武器輸出禁止一原則だったというのは私の理解で、2014年ちょっと開いたんですけど、企業側からすると本当にどう開いたんでしょうかということに、というクエッションワーク付きだったわけです。22年になって、昨年の方針でこれから拡大するということですので、今後の拡大に期待しております。24ページは今までの事例として、フィリピン向けのレーダーとか、ウクライナ向けの防弾直撃ヘルメットと、こういうものがやってますが、武器輸出が本格的に始まっているとはとても言えないなと、このように思っています。25ページにですね、会社として勤めた経験から言うとですね、よく武器輸出は死の承認だと言われますけど、そんなことはないのですと。防衛企業は死の承認ではありませんし、死の承認にはならないのです。つまり民間が勝手に撃ったらですね、それは死の承認かもしれませんけれども、防衛企業というのは国の安全保障に資することが大前提で、国の方針でもって輸出する。つまり輸出の可否について民間では判断できないというのが防衛装備品、武器の輸出だと。それからもう一つ考えるべきはですね、相手国にとって安全保障に資するかということもですね、考えておくべきではないかなと。前のようになりますが、要は武器輸出する相手はですね、同盟国とか友好国であって、敵に売りたいという人はいないわけです。つまり同盟関係、友好関係を強化するためにやるというのが武器輸出の観点だと思います。それを阻害する要因って26ページに書いたんですが、ここで一つ大きく言いたいのは、輸出許可のところにですね、輸出バージョンの正式化。つまり自衛隊が買う形ではなくて輸出版の形をですね、国として正式化してもらって、それを輸出するんですと。そうすればですね、マニュアルを文化するかとかですね、ここの部分は出しちゃダメだというのをブラックボックスを作るとか、だから今輸出しようと思うと開発機の一部を国庫に返還しなさいというようなこともあるようですけれども、そうではなくてですね、やはり国が輸出すると、それを民間企業がものを作るのだと、こういう形でやるべきではないかなと思っております。27ページは国産のものはこういうのがあります。それから28ページには輸出の候補として一例が書いております。ちょっと時間に来ましたので、研究開発のところを一言言いますとですね、31ページに基礎的な研究、ここでイノベーションが起きているわけです。それを防衛装備庁の安全保障技術研究推進制度ということで研究資料を出しましょうと。でもこれをですね、ものにしていくためには、ここの間は篠谷と言っているんですが、これを超えるための資金援助、設備試験等が国として必要ではないかと。各国もこのようなことをやっていますので、それを実行すべきではないかというふうに思っています。で、まとめますが、33ページにはですね、昨年の国家安全保障政策等で、3文書で安全保障政策は大転換されたと思います。それから防衛産業への支援の具体化として、例えばここというのがあるのではないかと、このように思います。だから国際的な競争力を発信するためには、やはり産業再編が必要ではないかなと、これはというふうに私は思っております。防衛装備店は国家事業で有効国との環境を強化すると。で、民間が勝手に輸出して良いものではないということであります。それから研究開発に対してはですね、篠谷を超える支援策をぜひ具体化していただきたいということで、国際共同開発の一つの大きな例としては、今直線統議でグローバルプロジェクトとして始まりましたので、これを積極的に推進していただきたいというふうに思います。ただ、その時にですね、国際共同開発と言ったんですが、自国に技術があってこそ、そういうことに参画できる。つまり技術は技術で買うんだと、こういうことが重要だというふうに思っております。それからここで言うのはちょっと違うかもしれませんが、防衛産業に従事している人たちはですね、我々は国のためにやっているという誇りを持って、誰の前でもですね、私は防衛産業に働いているんですと言える気概を持ってほしいんだと、このように思っております。ありがとうございました。はい。ありがとうございました。以上で参考人のご意見の陳述は終わりました。これより参考人に対する質疑を行います。本日の質疑はあらかじめ、質疑者を定めずに行います。まず、大会派順に各会派1名ずつ指名させていただき、その後は会派にかかわらずご発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。なお、質疑者及び答弁者は着席のままで結構でございます。また、質疑者にはその都度答弁者を明示していただくとともに、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間がお一人10分以内となるようにご協力をお願いいたします。質疑のある方は順次ご発言願います。

1:12:05

松川瑠衣さん。

1:12:07

はい。自民党の松川瑠衣でございます。本当に宮川大使、森本先生、西山先生ありがとうございました。大使と和歌山省で直接の上司としてもご一緒に仕事をさせていただきましたけど、本当に第三の時代とおっしゃられましたが、我々もすでに危機の時代に入っていると思いますし、この中で日本の生存と繁栄を守り抜くということが政治の最大の課題だろうとも思っているところであります。私も長らかの防衛産業の維持強化は防衛政策そのものであって、民間任せじゃなくて国が前面に立って支えていかなきゃいけないという考えを強く持っておりました。なので国間保戦略ができてその方針が確認されたことは非常に良かったと思っているところであります。お三方からるるたくさんの課題が指摘をされて、本当にどこから手を付けたらいいんだろうという気持ちもするんですけど、特に私は装備店についてお伺いをしたいと思っております。我が国防衛産業は顧客が防衛省以上で繁栄するわけも維持できるわけもありませんし、また御指摘御参加の方々ありましたように、移転自体は有効国との防衛協力を強化する上での極めて重要な防衛手段だというふうに思っております。装備移転議例も立ち上げたところでございます。具体的にお伺いしたいのは、運用指針を不変更するというお話なんですけど、私はカテゴリーが有効国に対してであっても、装備移転は救難輸送警戒監視及び総会のご分野というポジティブリスト式に目的が限定されているという、この限定列挙方式というこの方式そのものが大きく誤っているというふうに思っております。なのでこの限定列挙をやめて、もうちょっと我が国の安全保障に資するという基準か何かに変える、もしくは相手国基準に変えるとか、何か違う方法にするべきじゃないかと思うんですが、先生方は運用指針をどのように変更するべきか、政治的にどうできるかという話じゃなくて、本来どのようにするべきかということに関して、御知見をいただければと思います。また、その他は装備移転を推進していく上で、国の方でどういう体制だったり組織を整えるべきと思われるか、付言されることがあったらお願いいたします。それでは、まず宮川参考人から。ありがとうございます。私のお配りしました資料の24ページをご覧いただきますと、そこに円のグラフがございます。この円グラフは、防衛移転三原則をこのような形で図式したものであります。今言われましたように、まさに三原則、三つの場合には出してはなりません。赤いところは、低血した国際薬水に反する場合、茶色のところはアンポリの血液に反する場合、焦げ茶のところは紛争糖治国。この3つは出してはなりませんと書いてあるわけです。それ以外は出していいのかというと、そうではなくて、この三原則の文書は、出していいところは黄色と緑の狭い線形のところしか出してはならないんですと書いてあるわけです。実にどういう場合が黄色と緑かというと、この紙の左下のところに、平和貢献、国際協力、同盟関係等との共同開発とする場合、同盟関係等との安全保障防衛分野における協力をする場合、そして自衛隊の活動、法人の安全保護、なんとなくまだ幅広いように見えるんですけど、その次のページに運用指針の細かいのをここにちょっと書きましたが、平和貢献とか国際協力と言いましても、これは国連の平和協力に参加する場合とか、イラクの人道支援だとか、非常に狭い分野しか許されておりませんし、第2に、これはちょっと後から申します。第3に、同盟国との安全保障防衛分野における協力といっても、法律で自衛隊は出す場合、あるいは米国との相互技術協力の場合、ライセンス生産の場合などなど、非常にこれも限られている。自衛隊の活動としていく場合というのは、自衛隊が実際に持っていく場合で、輸出というよりも国外に移転する場合ということなんですね。このようにして非常に狭い。ですから、私も知られるんですけど、時々、比喩的に、海外から人が日本に来られるとき、3つの場所、北海道と、それから四国と九州へは行ってはなりませんというふうに言われているのかと思って、その人たちは、それじゃ本州はいいのかなと思うと、よく読むと、あなたが行っていいところは山梨県だけしかだめですと。運用指針まで読むと、山梨県もだめなんですよ。小淵沢町しか行ってはいけませんと書いてある。こういうことなので、ほとんど、要するに移転ができない制度になっている。今回の国家安全保障戦略では、この防衛移転三原則の文書と、それから運用指針を見直すというふうに、制度を改正するというふうに宣言していただいている。やはり、このままではとてもできないと私は思います。どのようにすればいいかということについて言うと、やはり三原則は、三原則だけは、この一つの文書にして、運用指針で柔軟にどこまでを決めるのかということにするのがいいのではないかと私は思います。ありがとうございます。では森本さん、今人どうぞ。最後の結論のところは、私も同意見なんです。あくまで原則はきちっと守らないといけないが、運用方針については、かなりこれからいろんなことを考えないといけない。そのいろんなことというのはどういう意味かというと、我が国が装備を移転した場合に、まずその国との例えば友好関係、同盟関係がどのようにして維持できるか。第2に、移転することによって、その国がその装備品を使う、使用することによって、この地域の安定にどう貢献するか。つまり、我が方から見ると、移転すると、移転したことによってこの地域のバランスがどう変わっていくか、そしてそれが地域の安定に貢献するというようなものにしないといけない。同時に、それではその国にとってどういう利益があるかというと、やっぱりその国の国家のクリティカルな防衛と、それからその国の自国の産業育成技術基盤、並びに技術基盤というよりか技術開発の能力を向上するために必要なものであるということがないと、相手にとってメリットがないということだと思うんですよね。だから、今までのように、例えば消火器だとか輸送とかという、移転するものの実態の持っている機能を念頭に条件をつけていたのですが、そうではなくて、もっとやっぱり、例えばインドネシアに官邸を送る。官邸を送って、どういう官邸を送ったらインドネシアのどのような海上防衛力が強化され、それが南シナ海全体の地域の安定にどのような役割を果たしていくかということを、インドネシアと一緒になって評価して、それが地域の安定に役に立つのであれば、それは犠牲を払って我が国として共有しましょうという、全く地域の安全保障とその国の自体の能力向上のために条件をつけていくという、そういう運用方針を、基本的な原則を変えることなく協議をしながら進めていくためには、やっぱりその地域がどういう状態になっているかということをきちんとスタディできていないとだめ。その装備品を渡すことによってどのようにバランスが変わっていくのかということも、ある程度戦略的に考えないといけない。かなり基本的なスタディをやって、それから移転してほしい、相手は移転をほしい、つまり自分たちが手に入れたいと思っているものについて協議に応じていくという、そういうシステムを構築していくということが必要なのではないかなというふうに思います。では西山さんからどうぞ。ありがとうございます。今の防衛装備店の全般的な考え方の話は、森本先生、宮川先生からのお話でよろしいと思っているんですが、私はむしろ具体的な話で、テクニカルな形になるかもしれませんが、例えばアメリカが輸出する場合にアイターという規制があって、そこの中にこういう技術は出しちゃだめよと書いてあるんですね。一種のネガティブリストなんだと思いますけれども、それでこの技術の場合は国産しなさいとかというのを買って、ミサイル防衛の中でもそういうものが出てきて、それ日本から買わないのというようなものはあったりするんですが、そういうようなレギュレーションをきちっと作っていくと、参考になるものはアメリカにあるわけですから、それをやっていくというのが一つかなと思います。それからもう一つは、今森本先生がおっしゃったように絡むかと思うんですが、日本はF22を欲しいと、米国軍も出してもいいかなということだったんですが、議会が反対して止めたと。つまり日本にその技術は出さない、あるいは地域の安定についてどういうふうに考えるかということで止めたと思いますけれども、やはり政治的な意味を考える期間、その時に議会だとか、日本の場合ちょっとシステムが違いますが、それから出す場合に、DODの中にエグゼクティブコミュニティというのがあって、そこで輸出の判断をするとかですね、そういう仕組みを作っていく必要があるのではないかと。だからもう一つ、出す場合にですね、アメリカから来るものはほとんどだと思うんですが、ブラックボックスがあるわけです。日本で作らせるよと、でもここのところだけはダメですというようなことをやってですね、最後のところを抑えていると、こういう技術的なやり方も考えるべきではないかなというふうに思います。松川瑠衣君、もうそろそろ時間は来ていますが。ありがとうございました。私は後ある人から、5種類しか野菜がない親に買い物に行くだろうかという表現を聞いて、それもすごく納得したんですけど、山梨県の小淵さんもなかなかだと思いました。どうもありがとうございました。ありがとうございます。

1:23:45

それでは塩村綾香君。

1:23:48

立憲民主社民の塩村でございます。今日は色々と本当にありがとうございます。私も松川先生とほとんど同じ質問の内容にはなるんですけれども、立場上野党ということもありまして、私たちに指示をしてくださっている方たちの思いも含めて、やっぱりお聞きしないな、していかないといけないなというふうに思っているところです。やっぱり暗いなを見て、経験能力というのが必要であるということは、私も思うところでもあります。あとやはり日本はものづくりの国であるとはいえ、爆害をするよりもやっぱり国内で生産するということの方も重要だなというふうにお話を聞きながら思ったところでもあります。やっぱり串の葉が抜けていくように、どんどんと企業が脱退をしていくというか、株主の圧力とか、そしてレプリケーションリスクというのもあって、今こういう状況になっているというところは、その点も踏まえながらお聞きしていきたいなというふうに思っています。三原則の運用指針の見直しを与党が始めたということで、G7までに間に合わせたいというような報道もあったりします。一方でやっぱり殺傷能力のある装備が新たに海外に移転できるようになれば、紛争を助長して地域の緊張を高めることにもつながるのではないかと、そういうふうに思う国民の方もいると思うんです。これまで戦後、日本が平和国家として培ってきた諸外国からの信頼を既存することにならないかという心配の声も出ておりますし、特に私は広島の被爆2世ですので、そういう声が特に入ってきやすいということもお伝えしておきたいなというふうに思っています。あとはですね、紛争時で活動するNGOが狙われたりするという機会も増えてしまうんじゃないかと、そういう声も聞こえてきておりますので、平和国家日本の信頼を堅持しながら、運用の見直しはどうあるべきか、どのように国民に理解を求めていくのか、アイデアがあれば教えていただきたいというふうに思っています。前回のこの調査会で、赤嶋康史さんが防衛装備の提供は日本のためにもしていくべきだという発言もあってですね、いろいろと私も考えさせるところがありまして、ぜひこの点に答えていただけたらと思います。お願いいたします。(小島)お三方に。それでは宮川さん、後にこれでいいですか。では宮川さん後に。(宮川)ありがとうございます。ウィンストン・チャーチルという人がいましてですね、ウィンストン・チャーチル元首相、こういうふうに言っているんですね。危機に対して立ち向かえば危機は半分になるが、危機から逃げようとすると危機は2倍になる。この表現はなかなか逆説的ですけれど、真実をついていると私は思います。つまり世界の中に日本の装備品を欲しい、それはそれによって地域を安定させたい、そういう思う国たくさんあります。私が赴任していたマレーシアもそうだったんです。防衛装備品移転武器輸出三原則が改正されて、ぜひこれで日本はもしかするとマレーシアに装備品移転してくれるのかな、強い期待がありました。企業の方々の中にも大変強い期待があったんです。ですけどそれは度重なる試みの結果として実現しなかった。大変そういう意味で彼らは落胆していました。これは国だけではなく企業も人々もそうなんですね。そういうところをぜひご理解いただければいいかなと私は思います。以上です。堀本さんに。装備品を移転するときに、過去今まで日本が経験してきた装備移転の教養というものがうまくいったというか成功したというか、言葉は良くないんですけど、実際に実現したかどうかというのは、いろんなやりとりをやって実現していくわけですが、まず取っ掛かりがですね、ほとんど諸外国から重要な、例えば国防大臣だったか国防次官とか三保長とかっていうのが、日本を訪問してカウンターパートである我が方に要求して帰っていく。我が方はそれを出すことがまず原則に当てはめて、正しいのか可能なのか、政治的にも問題ないのか、その国に供与したときに本当にその国にとって意味があるのか利益になるのかということをトータルで考えて、これは進めてみようという場合と、これはちょっとお断りしたほうがいいなというようなケーススタディを常にやるわけです。つまり、さっき僕が申し上げたように、日本がどういうものをこの国に持ってもらうと、この国の安定、この国の周りの安定、その国の産業、その国の技術、その国の雇用、その国の産業基盤が良くなるという観点ではなくて、要望に対して応じるというですね、どちらかというと主体性、我が方に主体性がない装備移転というのを今までずっとやってきたんです。私はこれは全く方向変換しないといけないということで、我が方がこの地域にどういうものを出すべきなのかということを、我が方が考えて、まず基本的なガイドラインを作って、皆さんに意見を求めて説得して回るということをやらないといけない。だから出先の大使館及び大使の役割は非常に大きいところです。従来私はワシントン大使館に勤務して、その後アフリカの大使館の参事館をやっていましたが、この防衛装備というのは当時のことですから、もし訓令が打たれてもどこの班がやったらいいのかということが必ずしもきちっとしていない。政務班なのか、あるいは経済班なのか、あるいは防衛班なのか、どちらでもないのか。だから電報が来たら上の方が「これはお前のところでやれ」とかって言って、全く新しいカウンターパートを探さないといけないんですね。部官はその国の国防省の情報部にコンタクトしていますが、そんなに軍事産業をマネージするような役所に日頃出入りしていない。もちろん政務班も軍事的なことというのはどちらかというと防衛班に頼んでいる。経済産業関係の班も全然カウンターパートはそうじゃない。つまりどこもない空白の穴というのが我が方の行政機構にもあって、出先の大使館にもあるんです。これをトータルで直していかないと、本当に内容のある意味のある、そしてそれが今のお話のように、本当に国々の人々の安全につながっていくような装備店になるかどうかというのはトータルでなかなか見ることができない。そこを今後改善していく必要があるのではないかなと、このように考えます。西山参考人お願いします。非常に難しいご質問でありますが、例えば、武器を輸出すると日本人が狙われる。では武器を輸出しないと狙われないんですかというと、決してそうではないということが今起きてきていますよね。例えば、今回もスーダンから避難をしたと。そこに別に日本が武器輸出しているわけでも何でもないんですが、平和のサポートのために行っていても、向こうの都合で襲うものは襲ってくると。つまりそこのところで武器輸出あるいは友好関係、同盟関係を強化することが日本にとっていいということと、現地に行く人の話として多分話が噛み合っていないのではないかなというように思います。私、企業側のどっちかというと技術側として見ているものですから、輸出の出し方というときにどうあるべきかという観点ではお答えはできるんですが、あまり今のご質問については森本先生、宮川先生のおっしゃっていることに同意いたします。ありがとうございました。大変参考になりました。野党としてもちゃんと考えていかなきゃいけない分野だなというふうに思っております。ありがとうございました。

1:33:28

それでは高橋光雄君。

1:33:31

公明党の高橋光雄と申します。本日は参議院の参考人の皆様に貴重なお話を伺い、本当にありがとうございました。私もまず運用方針の見直しについてお伺いしようかと思ったんですけど、ちょっと重なるので別のお話をお伺いしたいなと思いまして、特に防衛産業における下請け企業の維持ということについてお伺いしたいと思います。今日もご説明あったかと思いますが、国内の防衛産業では撤退するお手企業が相次いでいるところでございます。2020年以降で見てもですね、例えばパイロットの研究脱出装置を作られているメーカーさんであったりとか、陸上自衛隊向けの機関銃を作っていらっしゃるような、そうした製造会社さんが撤退、もしくは事業上等の方針を示されたところでございますが、一方でこうしたお手の動きに注目されがちですけれども、我が国の防衛産業にはプライム企業と呼ばれる大手の下に何千もの中小の下請け企業がつながっているということで、例えば戦闘機であれば約1100社、護衛官なら約8300社にも上るというふうに言われております。我が党の山口納藤代表も昨年海上自衛隊の護衛官に備え付ける照明器具などを製造する中小企業を訪れまして、担当者からお話をお聞きしまして、そこで言われたのはやはり海事の船の建造件数が減っているという中で照明器具の注文量が減っていて、熟練した技術の継承が大変難しくなっているということでした。私、兵庫地元なんですが、救難飛行艇を作っているメーカーさんからも同様に生産ラインや人員維持の課題についてお声もいただいており、これは何とかしなければいけないというふうに考えているところでございます。従いまして、こうした防衛産業の縁の下の力持ちである中小の下請け企業の維持、これが持続的な防衛基盤整備によって極めて重要だというふうに考えますけれども、そうした中小の下請け企業、また技術を維持していくために政府として行うべきことにつきまして、3名の参考人、まず西山参考人からお伺いしたいと思います。

1:35:50

では、西山参考人。

1:35:53

はい。先ほどのページの19ページにS2、T2、リスク分析というのをご説明したんですが、結局プライムだけではなくて、プライムがTier1といって、その次がTier2、さらにTier3というふうに部品まで落ちていくわけですが、そこの会社までに、あなたの会社は防衛だけで仕事をしているんですか、民間の製品も作っているんですか、その時の人はどのぐらいの人がかかっていて、防衛に占領している人はいるんですか、いないんですか、あるいは同等のものを作れる企業があるんですかないんですか、そういうことをここで調査しているわけです。その結果、じゃあここの企業がいなくなると困ると、日本にとって困るということをデータとして集めて分析して、それで国として支援をすると。この分析がなくてデータなくして、あの人は大変だと言っているので、じゃあ面倒を見ようかとか、そういうことではだめなんだろうと。そこのデータベース自体が日本にはないと。サプライチェーンの調査と、完全には正しいかどうか分からないんですが、例えば経団連にサプライチェーンの調査をやってくれと言ってもですね、経団連、いろんな会社がいますよね。自分のデータは出したくないと、他の企業に見られたら嫌だと、こういうことになるわけですから。それをこういう形で国がまとめて調査するんですという形を取らないと、なかなか本当のところが見えてこないのではないかと。それをぜひやるべきだというふうに思っております。それでは森本さん、後に。先ほどお話したんですが、先月幕張でやったフェア、1万2千人ぐらいおいでになって、日本からは82社ですかね、が出展をして。その人と3日間いろんな議論をした中で、彼らがやっぱり非常に切実に言うのは、今日の防衛産業の基本となっている、いわゆる言葉はよくないですが軍事技術というのは、もはや軍事技術だけで軍事品ができるわけではなく、基本はデュエルユースである、つまり両用である。両用の技術を持っている会社は、フェアに出展したくてもみんな躊躇してしまって、結局は出してこない。しかし会社の中身は、今西場さんがおっしゃったように、ベンダーとして物を収めているが、同時にその技術を使って一般の汎用品も作っている。そこの部分で、はっきり言うとお金を儲けて、そして防衛産業のところはあまり儲からないので、しかし会社を閉じるわけにいかないので、そうやって経営している。実態を考えると、これからの軍事技術というのは、民間技術、つまりデュエルユースの技術を持っている技術者や企業が広がっていくということで、国の防衛産業のそのが強くなっていくということなのではないかと思うんです。ということは、この法律は防衛産業にだけ適用されるような形になっていますが、そうではなくて、その産業そのものの中で防衛に使えるような、例えばそれが塗料であったり、あるいはベルトであったりしても、どのようにしてこの技術が軍事品として使えるかという、割合幅の広い視野から国の予算を落として、彼らを助成していくという制度設計をしないといけない。そうでないと、結局は日本の裾野の技術が広がっていかないということなのではないかと思います。

1:40:41

それでは宮川参考人。

1:40:44

ありがとうございます。中小企業の撤退、これは大企業の縮小とともにもうすでに始まっているわけですが、3つの問題があります。第一は、雇用者の方々が職を失われること。これは非常に大きなスピードで進んでいます。加えて、この防衛産業には大変高いレベルの技術者さんがいらっしゃいますが、その技術者さんが職を失う。職を失った技術者さんが問題国に引き取られていってしまった後の無残な結果はよく聞きますが、それ以外にも、我が国の中に技術が残らなくなってしまうということ。今森本先生もおっしゃいましたが、問題があります。そしてそれは単に防衛産業だけではなくて、デュアルユースですから、先端技術産業全体がもうどんどん冷えていってしまっている。これは非常に重大な問題を起こすのではないかと思います。私おりましたその任国で、日本からいろんな方が来ていただきます。特に新しい産業が技術が出たので持ってきて展示したいとおっしゃる方がいらっしゃいます。どうぞ来てくださいとお招きするんですが、7割方は農業関係者です。新しい産品ができました。地方の産品としていいのができました。これはいいことなんです。これはすごくいいことなんですけど、残念ながら先端技術を売りたいんだという人たちはなかなかいらっしゃらない。これはもう如実にその差が年々起こっているように思います。そしてもう一つ最後に、さっきUAEの話をされましたが、あれもそうですが、つまり防衛産業の工場に行きますと、技術者さんが一人ずつネジを締めておられる。隣の例えばトヨタ産の工場に行くと、そこはもうロボットアームが激しい勢いでオートメーションの設備で早くしかも安く製品を作っている。これはやはり考えないといけないのではないかと私は感じました。ありがとうございました。ありがとうございました。本当に今おっしゃった。じゃあ高橋君どうぞ。大変重要なご指摘だったと思います。運用指針が変わったとしても、今おっしゃったような実態が変わらない限りは、なかなかやはり我が国の防衛産業の基盤ということを維持していくことは難しいということだと思います。しっかりと実態を明らかにしていくこと、またそうした実態を踏まえた制度改正をしていくこと、そして我が国の技術をしっかり守っていくべきこと、重要なご指摘をいただいたかと思いますので、これから取り組ませていただきたいと思います。ありがとうございました。以上です。

1:44:00

それでは金子道彦君。

1:44:09

日本医師の会、金子道彦です。本日は諸先生方に貴重なお話を伺い、本当に感謝いたします。今回、防衛装備開発生産の基盤強化に関する法案、これが一つのテーマになっているかと思うんですが、私もこれを聞く中で、この法案の背景となっているレピテーションディスクについて、少しお伺いしたいと今日は思っております。このサプライチェーンの調査を今回の法案に入れました。そしてそれがその回答は努力義務であって、法的な義務にはしないと。なぜこれをしっかり調べないといけないのに、法的な義務にしないんですかと言ったら、二つ理由を言われて、一つは、プライム企業から直接した受けが一つ飛ばして仕事をしてしまうと、間のところが抜かれてしまう危険性があるから、お互いに信頼関係の問題で情報を出したくないというのが一つ。もう一つは、プライムさんはこれは防衛装備貧奪しているけれども、下の下に行くと防衛装備貧奪を知らずにやっている。防衛装備貧奪を知った瞬間にものすごく驚かれるということで、徐々に徐々にやっていくという趣旨で、今回は回答を努力義務にしたというふうに伺いました。西山先生からは直接的に今回お話の中で、防衛企業は市の商人ではないと、明確な説明があって、国のために働いている気概を持ってやるという素晴らしいご発言だと思うんですが、必ずしもそれが今、デュアリリュースという観点でいろんな企業が絡んでいる中で、マジョリティになっているかと言われると疑問符がつくのではないかというふうに思います。この防衛装備の輸出もそうですし、根本は防衛装備を安定して供給するこの日本が、そういう企業活動が構築することだと思うんですが、そのためにこのレプテーションリスクというものの解消に向けて、どのような方策があるか考えていることを先生方にお聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。

1:46:27

西山参考人

1:46:31

ご指摘ありがとうございます。確かにリプテーションリスクについて、もう20年以上前になるんですが、私が働いていた会社でもホームページにミサイルの写真は載っけていなかったんです。やっぱりミサイルを作っているというのは、あまり印象が良くないかなということでやっていました。それにしても会社の中では10%ですので、全体的な会社としての評価が他の事業に影響するのではないかということを気にする。それを一挙に解決することができるかどうかは別としまして、もう少し防衛に特化した企業に再編していかないと、働いている人のメインはあっちの事業で、私たちは一部だからと、こういうような感じがあると、なかなか胸を張って防衛をやっていますと言いにくいという形があると思います。それは電気関係の会社になればさらにそうだと、2、3%ですからね。そうするとホームページを見ても、あまり積極的には出ていないと、そこを解消していくには、やっぱり事業の規模を大きくしていくという、そういう形しかないのかなと私は思っております。森本さん、ここに。この問題は、やっぱり戦後、もう78年経っても、なかなかすっきりと解決できるようなものにはならず、最後はやはり文化だとか教育とかという問題なのではないかなと思っているんですが、しかし、私も大学院の大学生、毎週コマを持って学生に接していますが、このウクレレ戦争の結果だけではありませんけれども、今日国家の平和だとか、我々の日常生活の安定というものを維持するために、きちっとした軍事力がなければ、無防備、無装備では、一人一人の国民の生命とか財産とか家族の安全を守ることができないということについて、ごくごく基本的な知識がみんな身について、大学になっているとだいたいわかってくるんですね。中学、高校の方は別に先生が悪いわけではないんですけれども、まだそこまで全然行っていないということなので、大学生になると軍事の話をしても非常に学生は面白く質問もいっぱいしてきますし、いろんな本も読み漁ってくるような学生があるんですが、単にそれは軍事オタクということではなく、やはり自分たちの社会というのが、決して平和に秩序が守られている社会ではないということについて、基本的な認識を持って教育を受けながら社会の中に入っていこうという、そういう気概を基本的に持つようになるので、やっぱり教育の期間というのは非常に大きいなと思います。そのコンテキストで、例えば、スーダンは何かそういう弾が飛んでくるとかということではありませんけれども、やっぱり法人の方を守るためには、最低限の装備品をきちっと持って備えて現地に行かないと、自分が身の安全を維持できなかったら、日本人の方を救うことができないという、ごく常識的なことがみんな身についてくるので、やっぱり時間がかかるんですが、我々はきちっと正しいことを若い人に教えていくという習慣をつけていかないといけないと思うんです。ただ、その中で非常に興味があるのは、最近、いわゆる領域横断の問題というんでしょうか。つまり、サイバーとか宇宙というのは兵器なのかという、つまり人間の安全を維持するために宇宙のシステムだとか、サイバーのシステムというのは本当に人を殺すようなものでないのかというと、そこの境というのがどんどんなくなってきているということなので、やっぱり、今日、我々が住んでいる社会というものの利用を正しく教えていくという以外にも、この問題は方法がないんだろうと思います。だから、あんまり軍事産業に従事している方は、卑怯めを持つ必要は全くなく、正しく国のためにお仕事をしていただけるんだ、いただいているんだということを、これにもって家庭だとか周りの方に接していただくという必要があって、それがないと、ずっとレプテーションリスクというのが社会の中に淀んでいくということなので、やっぱり我々は非常にいい体験を今していると。この体験をマイナスのものにしないで、我々のより良い社会をつくっていくために、何が必要かということをきちっと認識する教育なり、文化というか、そういうものをつくり直していくという努力が日常生活の中で必要なのではないかなと思います。全然答えになっていないんですけれども、以上でございます。時間がほとんどありませんが、では宮川さんにお願いいたします。ミリタリーとノンミリタリー、この差を一生懸命言っているのは日本だけでほとんど。例えば半導体を輸出するという場合、2などだとか3などだと、すぐに軍事産業に使われてしまう。これ本当に輸出していいんですか、その時レピュテーションリスクどうなったんですかって誰も言わないんですよね。それからどのような国に輸出するか、先ほど森野先生が言われたように、どのような場合に輸出するか、どういうふうにすればその国の安全保障を評価するのか、それが日本にどのように返ってくるかを評価するか、これはアメリカが常に武器を輸出するとき、軍事に関係しているものを輸出するとき評価する基準なんです。そういうものを持っている、そのようにして彼らはどの国も実態を見て、これが自分の国にとっても安全なのかどうなのかを判断するわけですね。レピュテーションリスクは形式的です。あまりにも形式的で議論の意味は僕はないと思うんです。これにこだわっている限り、我々は世界から遅れていくというふうに私は思います。金子君、よろしいですか。はい、ありがとうございました。はい、ありがとうございました。

1:54:26

それでは浜口誠君。

1:54:30

はい、会長。国民民主党新緑風会の浜口誠です。今日3人の参考人の先生方、本当にありがとうございました。多岐にわたるご意見をいただきまして、大変ありがとうございます。私からはまず最初に防衛装備品の標準化に関して森本参考人と西山参考人にお伺いしたいと思います。防衛装備品に関しては、納刀基準があることは承知しておりますが、今後の日本の防衛産業を育てていく、成長させていくために、この標準化に対してどういうスタンスを取るべきか、納刀基準に合わせていくのか、日本オリジナルの対応をとっていくのか、どういったスタンスを取ることが日本の防衛産業を育てていくことにつながるのか、この視点でご所見がありましたら、お二人からご意見をいただければと思います。森本参考人と西山参考人。森本参考人から。

1:55:26

森本参考人。

1:55:28

納刀基準というのは、ご承知のとおり、北大西洋条約機構の中で、条約第5条に基づいて、その条約の加盟国の1もしくは2に対する武力攻撃を、全ての国に対する攻撃とみなし、1もしくは2の国が個別的もしくは集団的手段をとって、個別的もしくは集団で安全を維持するということを約束した集団防衛条約でありますので、結果としては、それぞれの国が自国の防衛をするのではなく、納刀全域の防衛のどこかの役割を果たすということを全体として行って、結果として地域全体の安全を維持するというところになっているので、全ての国が納刀の域内に部隊を動かすことができないといけない。そのためにはどこで弾薬が供給されても、自分の持っている銃の中に入っていかないと戦力として使えないので、したがって武器弾薬については納刀基準を守って、例えば小銃だったら小銃の口径が、例えば何ミリっていったら何ミリでストンと入らないと、弾が入らないんじゃ爆発するかもしれない、飛躍回、全く発砲しないということなので、それでは集団防衛ができないので、そういうルールをかなり納刀は初期の段階で作って、これを守ってきたわけですね。だから東欧の諸国がどんどんと納刀に入っていって東方拡大というのが行われるときに、東欧の社会はだいたいソ連製の兵器を持っていて、鉄道でさえ、この前お話ありましたように、例えばポーランドとウクライナは鉄道の軌道というのが広かったり狭かったりして、途中で物を全部乗り換えないといけないようなことが起こるわけですね。だから納刀基準というのは何も弾だけではなく、一切の装備品について、できるだけ基準に合わせて、どこの国に行っても誰でも使えるように、したがって困っているときには武器弾薬が供用できるようにするということをしているんです。日本はインド太平洋そのものは集団防衛条約の枠組みではないので、必ずしもそれが必然性がないんですが、それをやらないと実は、例えば日本で作っている弾薬を外国に売るという場合に、納刀基準を守っている国には出せないし、特に共同演習とか共同訓練をやっているときに他の国に供用する、あるいはPKOに出て行って韓国に1回弾を差し上げたことがあるんですが、あれも弾の後継があったから、日本からかなりな弾薬を一時的にですけれども、あの場合差し上げて彼らは使ったわけですが、そういう戦場における基準というものを念頭に置くと、できるだけ納刀基準に従う必要はないんですけれども、アメリカの持っている兵器だとか、あるいは周りの国の同盟国といろいろな装備の基準、これは例えば電気の周波数だとか、あるいは燃料を使うときの燃料のタイプだとか、もちろん火砲の基準だとかっていろんなものをできるだけ標準に合わせて使いやすくかつ輸出できやすいようにするというのは非常に重要だろうと思います。それは結局ビジネスにも役に立ち、かつ自分たちの国の身を守るため、何かあったときに他の国からいろんなものを供与してもらえることになるということなので、装備品を開発するときには、どういうものについて、どこの基準をモデルにして開発をし製造していくかということを、常に政府として企画を統一しながら生産活動をやるという必要があるのではないかと思います。今、森本先生のご説明でほとんど尽きているのですけれども、納豆基準で適用すべき範囲と、それから適用しなくていい範囲というのに分かれると思うんです。今、弾薬とか砲弾とか、こういうものは同じ基準にしておけば相互に融通が効きますし、ごが足りないときにはこっちから供与する、あるいは逆ということも考えられますが、それと燃料ですね、例えばジェット燃料、何種類か種類があるわけですが、ジェット燃料も共通にしておこうと、こういうようなことが出て、いわゆる消防品的なものを共通化するのは非常に有用だというふうに思います。ただ、例えば通信系とかですね、周波数の問題もありますし、それから通信内容はそれぞれの国で必ずしも全面オープンではないですから、そこのところは切り分ける、あるいは別の基準を使うということでですね、それぞれの目的、あるいはものによってですね、納豆基準適用、適用しない、こういうことを明確にして装備品の開発などを進めるべきだというふうに思います。ありがとうございました。続きまして宮川さん公認にお伺いしたいと思います。官民協力がですね、最近しっかりできていないと崩れているというご指摘がございました。この官民協力をしっかりとですね、対応していくために、セキュリティークリアランス、やっぱり機密な情報をですね、お互い、官と民がですね、共有化して、こういった防衛装備品の開発をですね、進めていくというのが重要かなというふうに思っていますが、日本はこのセキュリティークリアランスはまだまだですね、制度的にも確立をされていないということだと思いますが、このセキュリティークリアランスの必要性について、宮川さん公認としてのご承見がありましたら、ぜひお伺いしたいと思います。宮川さん公認。アメリカから、さまざまな武器を買っています。武器を買うときに、丸ごとその武器を買うことが最近では多くなっていると、さっき申しまして、それが日本の防衛予算を食っていて、日本国内の防衛産業の育成にためにならなくなってきているということを申しましたけど、前は、アメリカから買う武器についても、例えば整備をするとかオーバーホルするとか、そういうところについては日本にある程度任せてくれたところがあったんです。しかし、最近では、まさにセキュリティークリアランスで、日本の技術者にはセキュリティークリアランスがないと、そうすると、任せると危なくなるということで、どんどんそれも切られていっている。これも日本の防衛産業が育たなくなっている理由の一つなんです。しかも、それはアメリカだけではなくて、ヨーロッパもそうです。世界で多くの国々で、技術者については一定の安全のレベルを守ろうと。それによって、みんな信頼ができて、一つのコミュニティとしてお互いに協力もできる。こういうベースになっているものなんですね。ですから、これがないとなかなか難しい。我々の外務省のレベルでも、情報交換をするとき、私なんかセキュリティークリアランスがかかっているんですけど、そういう人なのかどうなのかを見極めながらやっていかないと、なかなか協力ができない。ですから、日本がこれから世界の中で一定の技術を維持していく上でも、セキュリティークリアランスは技術者さんにとって非常に大事だと。それがあれば、彼らは信頼性を得られる。信頼性を得られるからこそ、例えばもっと長く就職できるかもしれない。そういう意味で大事なことだと私は思います。

2:04:33

山口文化庁君。

2:04:34

はい、時間が参りましたのでありがとうございました。

2:04:40

それでは岩渕智君。

2:04:44

日本共産党の岩渕智です。今日は参考人の皆様、本当にありがとうございます。はじめに、お三方にお聞きをするんですけれども、政府が5年間で43兆円の軍閣だということで打ち出していますけれども、この間の世論調査なんかを見ると、防衛費の増額に必要な財源を増税して賄うということに対して、反対が上回るというような結果が出ているような状況です。この調査会の中で、以前参考人として陳述をいただいた元海上自衛隊幹部の高田陽司さんが、こうした問題についてお尋ねをしたところ、経済力、技術力、それから高齢化社会を迎える日本の社会構造を考えると、ちょっと度を超えている。社会の体力を逆に奪ってしまうのではないかと、こうした指摘をされていたんですね。こうした懸念は当然あるのかなというふうに思うんですけれども、参考人がそれぞれどのようにお考えになるか教えてください。宮川参考人からどうぞ。ありがとうございます。どれだけの防衛力を日本が持たなければいけないのかということは、日本一国で決められることではないと。先ほど私、バランスオブパワーのお話ししましたけれど、世界の、あるいはこの地域の状況を鑑みると、明らかにこの地域、私先ほど新しい対立の時代のメインシアター、ここだと申しました。それは皆さん、私だけではなくて多くの人が言っておられますが、そのようにして安全保障の分野での危険が高まっているその地域にある、この大きな国である日本に、これからその安全保障を維持していくために、どのくらいの防衛力が必要なのか。これは危険が高まれば高まるほど、その必要性は増えていくだろうと思います。安全保障は、これは一種のインフラストラクチャーで、安全がなければ、どのような国のどのような活動もダメになってしまう。その基礎を築くための一つの重要な基盤ではないかと、私は感じます。

2:07:24

森本参考人。

2:07:26

よろしいでしょうか。

2:07:28

森本参考人。

2:07:29

はい。この43兆円という防衛費を、これから5年間、もう1年目は既に6兆6千億円だったかなと決まっていて、今から2年目は概算要求でこれから出すので、まだ今作業中ということですが、どの段階で、本来防衛費に充てるための財源が足らなくなるかということなんですね。それは日本の経済の状態によって変わるので、一概にどの辺りから足らなくなるというのは、なかなか算定が難しいところですけれども、今私のように財政あんまりよくわかっていないものは、たぶんこのままいくと、では6年から7年ぐらいに43兆円のうち1年で1兆ぐらい、本来国家予算の歳出に充てるべき財源が足らなくなるんだなということはだいたいわかります。そうすると、それを何で賄うかというのは、これから税調で御審議いただくことで、一番遅くて年末の税調で概要が決まっていくのかなと。これまでの間に、たぶん骨太である程度わかってくるのかもしれませんけれども、いずれにしても毎年1兆円ぐらいが最後の5年の3年間ぐらい足らなくなるのを、どういうふうに賄っていくのかということについて、まだ我々は全然知らされていないことになっていますが、ごく丁寧に報道を見ると、そのうちおそらく大半は法人税の税率のアップ、そして残りは個人の所得税、そして最後にタバコ税、合計で年間1兆円。で、高田さんが言うように、それは我が国の経済とか技術の同を超えているというような額には私には到底思えないのです。これが私の結論です。

2:09:59

西山さん。

2:10:01

西山です。今のご質問に関して、私の資料の最後のページに韓国との国防費の比較というのが書いてあるのですが、このデータでは韓国は日本を超えていないのですが、昨年の防衛白書では韓国の方が日本を国防費は超えているということで、ちょっとデータで損はありますけれども、ここで見ていただきたいのは、43ページですが、日本は人口が1億2千万、GDPが540兆、韓国は人口が5千万、GDPが200兆。つまり韓国は同じ東アジアで、この安全保障環境の中で、日本より倍以上の予算を使っている、一人値ですね。これだけの緊迫感を持っている。私たちは、そうでもないですよ、こういうところに住んでいるわけではないですね。やはり防衛費というのは、相手があって、その脅威がどういうふうにあるかということの認識の上でできているので、近隣諸国の状況を見ながら、我々もそれだけの防衛費をかけて、国民の安全を担保していく、これだけのものが必要だと、このように思っております。ありがとうございます。次に、デュアルユースについて、3方にお伺いするんですが、私、これまで、秘密特許制度であるとか、特許制度の非公開制度ということについて、色々質問する機会があって、してきたんですね。デュアルユースというと、その範囲非常に広いので、その結果、安全保障上、機微な技術の拡散を防ぐということで、民生分野で幅広く活用をされて、発展していくということが期待をされる技術が非公開になるということによって、新しい技術の誕生だとか、産業の発展を阻害することになると、影響が大きいというふうに専門家も指摘をしているんですけれども、参考人のお考えをお聞かせください。それでは、今度は西山参考人から。デュアルユースについてはですね、私の資料の37ページを見ていただきたいんですが、ここの右の下の写真が、米国の原子力潜水艦の中の写真です。ここに使われているタフブックというパナソニックのノートパソコンが、この中に使われています。つまりデュアルユースの典型ですよね。これは建設用の機械というようなことで作ったものは、そのまま使われている。別に防衛装備品でも何でもないんですけれども、厳選に使われている。それからこのパソコンはですね、ウクライナで無人機のコントロールに使われています。そういうようなデュアルユースにもレベルがありまして、一般のコマーシャル品を使うデュアルユースと、それからその中に特別な技術があってですね、やはりこれは拡散してはまずいということで、秘密特許制度も適用するということで、いろんな種類がありますので、一概には言い切れないと思いますけれども、すでにデュアルユースという形で日本の一般の製品がですね、もう軍用に使われている。誰もそれについて何も文句は言っていない、こういう状況だと思います。

2:14:01

では時間が閉まっていますが森本参考人。

2:14:05

はい。秘密特許制度という言葉は私は馴染めないんですが、いわゆる非公開特許というのはなぜ公開しないのかというと、特許を公開するということになると、世界中の人が特許で申請された新しい技術をホームページで見れる。それは日本の大変重要な、しかも新しいアイデアで特許が許可された技術が、全く無料で他国に使われてしまうということになるわけで、国の損害というのは一重視と思います。他方ですね、それでは秘密にしたらどうなるのかって、秘密にするというか、非公開にするとどうなるのかって、ある程度特許が公開されないということによって守られてくるわけですが、にもかかわらず、そういう制度をつくる、つまり特許を非公開にするということによって、新しい技術を発見したり、自分でアイデアができた人については、特許をどんどんと申請して公開されないと、にもかかわらず特許を申請しようとするのは、自分の基本的な社会におけるステータス、もっとはっきり言うと会社員としてその技術が認められ、例えばランクも上がる、給料も上がるとかっていう恩典を念頭に、みんな特許を取るインセンティブがそこに現れるということなので、できるだけそのインセンティブを高くすると、同時に国としてセンシティブな技術を守っていくということは、国として当然のあり方で、ただ、こういう制度をすることによって、何がマイナスなのかというと、私はプラスの方がはるかに高く、マイナスの部分というのはあまりないんだろうと思います。ただ、他方において、一番難しいのは、公開しない、つまり非公開の特許に値するということを、技術的に誰が審査するかというのが難しいんです。例えば特許庁に特許申請が行われます。特許庁の人が全てわかるわけではない。この技術は場合によっては軍事に使われるかもしれないぞということを、全ての特許の審査員官がわかるわけではないので、専門の人に見せないといけない。見せないといけないということは、その審査された特許を全部それぞれの最も適切なところに回して、本当にこれは公開すべきなのか非公開にすべきなのかということを、意見を聞きながら審査をして決めていくという、この制度設計が実に難しいと。それを乗り切ることができれば、私は非公開特許、アメリカももちろん非公開特許ですけれども、非公開特許はきちっと制度を運用すべきだと、かより考えます。時間は来ておりますが、宮川さん、ここに一言どうぞ。G20で非公開にしている国は2つしかないと私は聞いています。第2に、ご存じのとおり、戦争直前に東北大学の先生が開発した、発見したレーダーの原理、これを彼は公開した結果として、イギリスはこれを元にレーダーを開発して、日本軍に対して大きな打撃を与えた。このこともよく考えないといけない。最後に、公開する利益と、そして非公開にする安全保障上の利益は、よく均衡をとって制度の中で運用していくということではないか。これも全て実態を見て判断すべきであろうと私は思います。山淵智子君、ありがとうございます。

2:18:36

では、伊波陽一君。

2:18:43

参議院沖縄の風野伊波陽一です。今日はご参面の皆さん、本当にありがとうございます。本来、経済安保やあるいは防衛基盤整備のあり方についてのテーマですから、このことについてお聞きすべきでしょうけど、既にいくつもの質問がありましたので、まず、宮川参考人にお伺いしたいと思いますが、今日の例示名を読ませていただきまして、冒頭、世界は第三の時代ということで対立の事態に入ったというご指摘、それから、2016年に米国は中国の危険性を認識をして、その口談の4ページの方には、主軸は米洛ではなく、米中の対立であるというご指摘がありまして、その上で、7ページの方の防衛三文書の件で、我が国に対する振興は、我が国が主たある責任をもって対処する、我が国自身の防衛力を抜本的に強化するという、従来ならば、日米安保の下で、そういう我が国の防衛に対しては、米国が防衛をする、あるいは、ということが基本にあって、我が国の防衛について、主たる責任というものは、共有されているということだったと思うんですが、現実のところ、私も外国防衛委員会におりますので、基本的に、もはや日本への攻撃に対して、アメリカは守らないという前提で、物事は進んでおります。今回、日本が配備するものが、ミサイルであるということ、つまり、中国やロシアや北朝鮮に対して、直接届くミサイルであるということを考えると、この防衛三文書に、このように書かれているということになると、我が国は、自らを、戦略を持っている近隣の3国に対して、しっかり突きつけて、そして、それを防衛するだけの力があるのだろうか、ということを大変懸念をしています。最近、米国の方から、米軍関係者のメンションですけれども、ウクライナの状況というのは、大変な大成功であると、2014年以来、アメリカは、ウクライナを支援して、今の状況を作り上げてきたと、つまり、G7を含めて、そういうロシアとの対立する戦場を作ったということの理由だと思うんですが、今、狙われておりますのが、2016年以来、安倍首相の下で、南西諸島の軍事化、基地化が作られて、もう22位の基地や部隊が配備されています。その上で、昨年22年の防衛三文書があるわけですね。それで、いよいよこの5年かけて、ミサイルを配備する。これは、とても日本にとっては大きな負荷ではないか。つまり、周辺諸国にミサイルを突きつけるという行為ですから、これは、少し、国連憲章の中の鉄壁条項にも該当するのではないかという指摘もございますが、そういう危険を我が国が持ち出すことの方が、大変な安全保障に対する、我が国の安全保障に対するマイナスをもたらすのではないかという懸念をしていますけれども、しかし、ここで、主権と独立、国内外交に関する政策を自主的に決定できる、我が国であるという言いぶりですけれども、これまでを見ますと、いつもアメリカに従属して決定をしてきたように思えてならないんですね。アメリカ自体が日本を守らないという前提の中で考えると、そういうことはなりたくないんじゃないかと思うんですが、宮川参考人は、アメリカはそれでも日本を守って、中国に建物ミサイルを撃つとか、あるいは対処してくれるとお考えでしょうか。

2:22:48

宮川参考人

2:22:51

ありがとうございます。

2:22:56

日米安保体制は、私は引き続き両国にとって、この地域の安全保障の支柱であるとあり続けると思います。ただ、アメリカのアジア防衛に多少の政権によってもそうですが、揺れがある中で、とりわけ中国が一方的に現状変更の意図を隠さなくなっている。そして先ほど申しましたように、安全保障理事会の常任理事国でさえ、あのように国際法に違反した行動をとって他国に攻め込んでいる。こういう事態があることを踏まえると、日本は自らの防衛力を強化する必要があるのではないかと、これは私の確信するところであります。どちらが重い義務を負うのかということは、私の口から申し上げるよりも、日米安保体制、これはもうずっと続いてきているものですが、この中で明らかにお互い頑張ろうということになっていると、私は理解しています。日本が確かにミサイルを配備しようということについて、今回の予算の中にもいろいろ議論がありますが、先ほど申しましたように、これはつまりこの地域の安全保障の現状と、そして周辺国の勢い、こういうものを加味したもの、踏まえたものだというふうに思いますので、この決定が地域の安全をむしろ壊すと私は感じないのであります。

2:25:06

委員長 委員長 伊藤陽一君。

2:25:08

この安保三分所の背景の中には、アメリカが日本の米軍基地にミサイルを持ち込むという前提が一つあって、しかしそれに対して日米安保条約上は拒否できないんですね、ミサイルはですね。それに対する答えとして、自ら配備をするということを決定したと思います。それからトマホークを400発買った背景の中には、海兵隊がトマホーク部隊に編成をして、それを日本に配備をするという一つの流れ、それに対してNOという考え方で押されているんだろうと思います。ただここでですね、日本が自ら自主的に決定できる国であり続けるという、あるいはそれを自ら打たないという、ミサイルギャップなんですよ、はっきり言えばね。我無意図にしか空母弾はいけませんので、その時点で我が国を防衛できないわけです、アメリカはですね。そういう意味では自らを守らなきゃならないことは確かなんだけど、日本のそういう警戒安保三文書はまさにウクライナ化を実現するのではないか。例えば台湾有事に関して、CSAIS国際戦略研究所は、まず24日シミュレーションしましたけど、前提として中国を叩かないなんですよね。中国の領土や領域、海を叩かない。そういう前提があるということが我々の国民に知らされていない。つまり、アメリカが一体本当にどこまでも我が国を防衛するのかということがないわけですけども、森本参考人お伺いしますが、やはり私たちの国のですね、日米安保というものが大きく変わったという認識はお持ちでしょうか。

2:26:58

森本参考人。

2:27:00

日米安保体制が60年代にできてから、基本的な同盟の枠組みは変わっていないと思います。何が変わっているかというと、対応するときの相対的な能力と手段。これも日米でRMCといって、Role and MissionとCapabilityの協議をずっとやりながら、お互いに相互補完をしながら、同盟を強化するという手段をずっと取ってきました。基本的な枠組みは変わりません。攻勢作戦の能力はアメリカが、防勢作戦の能力は首都して日本がという役割も変わっていません。変わっているのは、アメリカも日本もそれぞれ持っている機能と能力が少しずつ変わってきて、その変わってきたのも客観的に変わったのではなく、周りの脅威、脅威のうち相手の能力、意図よりも能力に対応できる有効な防衛力として、アメリカが持っている抑止力と日本の持つべき抑止力のうち、日本が果たすべき部分が少し増えてきている。これはそういうことだろうと思います。当然のことだと思います。日本の全体の国家活動がどんどんと広がり、受ける脅威の程度も変わってきたわけですから、したがって今回の3文章にあるように、従来日本が基盤的防衛力という構想もなく、その後のいわゆる総合的かつ統合的な防衛力を持つというものをさらに加えて、日本として必要な反撃力を持つ。さら反撃力を持つときに、日本が持てる手段があって、いくつか開発してますが、その手段がすべて整うまでの間、トマホークをまずアメリカから手に入れて、いずれきちっとした反撃力を揃えるまでの間の、言葉は良くないんですけど中継ぎといいますか、を短期間することによって、隙のない抑止力を維持し、アメリカができる部分、そして日本ができる部分というのを、相互補完でやっていくということなんです。それを考えると、日米のRMCの協議に基づく日米の共同作戦能力、あるいは基本的な役割分担というのも、質は確かに変わってきていますが、同盟の本質は何ら変わるところはありません。これで私は日本の国家の安定が守れるというふうに思っていますし、抑止力はなおきちっとした安定した機能を果たすことができるのではないかというふうに思っています。ただ、アメリカに依存して日本の防衛をやっているというのでは、これはやっぱりダメで、アメリカのできない部分を少しずつ日本が自分の力で補って、全体としてより強い抑止機能を持つように調整してきたわけですから、それ自体は相互の努力があって、今日の防衛力と抑止力が機能しているというふうに考えるべきではないかとこのように思います。時間が来ましたので、とても短いお話をしますが、抑止が効いているときは戦争は起こらないけれども、抑止が破綻すれば日本の戦場化が始まるということは、ウクライナを見るとおりです。私たちはこのことを、そういう道でない流れが求められているのではないか。つまり、抑止とかということじゃなくて、外交をしっかりしていくこと、このことを求めなきゃいけないんじゃないかと思って、質疑をさせていただきました。ありがとうございます。以上で各会派の一巡目の質疑は終了いたしました。他に質疑のある方は、挙手をお願いいたします。

2:31:39

水野誠子君。

2:31:42

立憲民主社民の水野誠子でございます。本日は本当に貴重なお話をありがとうございます。私はJAXA宇宙機関に28年おりましたので、いわゆるロケット、ミサイル、類似技術でございますので、宇宙の立場からこの産業をどう維持できるかということにずっと携わってまいりました。安保産分所でもおせば、今、安全保障は宇宙、サイバー、電磁波、無人機、ドローンのようなところが戦略領域になっておりますので、私がこの安保産分所で残念だなと思うところは、むしろ先端領域に対してもっと投資をすべきではないか。それは技術波及にもつながりますし、例えば、マホークのようなやや古い武器を輸入という形ではなくて、例えば人工衛星で東アジアの情報をしっかり取ることで、日米安保を補強するような形はなかったのかというのが、私はやや残念に思っている点であり、また先ほど宮川参考人がおっしゃいましたけれども、経済安全保障という立場でいえば、例えばイギリスのような金融センターとなる、あるいは台湾のような半導体工場になるような、この国を守らなきゃいけないというような安全保障の戦略をもう少し深く議論すべきだったと思いますし、そして3つ目が、本日の議題でもあります、私も産業の国内調達という意識が薄いのではないかという点を、私は何度も防衛総務省の方を呼んでお尋ねしたところであります。宇宙に関しましては、別に宇宙の中でスター・ウォーズのような戦争を行うわけではなく、ご案内のようにGPS、アメリカは宇宙アセットに対する作戦行動の依存度が一番高いわけですから、お互いの情報網をどう破壊するかというのが、宇宙とサイバーの今の攻撃の内容であるわけであり、そうであれば、例えば変なチップが入っていると、一瞬にして人工衛星の機能を失われますので、宇宙のアセットの高端性、それは先ほど宮川参考人がおっしゃられたように、WTOの調達数の適応除外にもなっておりますから、産業を育成するという意味でも、国産化というのは非常に大事な指針なのに、今日ご説明のように、それを一旦放棄していることは非常に課題だなと思います。そして私は、適正な産業規模化ということを、特に西山参考人がおっしゃられましたけれども、宇宙でも同じなんですけれども、まずは宇宙は飛行機では40個、ロケットと人工衛星、それぞれ2社、2社、2社ずつございます。もうそのような国内市場がないわけですね。それなので海外に輸出しようかという話にもなってくる。その前にですね、まずは適正な産業規模化ということを、アメリカでもこのように企業の合弁のような形が大きがり、ヨーロッパでも昨今ありましたので、日本におきましてそのようなことを政府がですね、イニシアチブを果たすべきではないかというふうに思うところもあります。そして3つ目がですね、輸出に関しまして、本当に防衛装備移転を行うのであれば、先ほどアイターラのお話がありましたが、アメリカもしっかりとですね、技術セーフガード、流出しないような保護制度をしっかり整えております。ロシアにおいても、政府間のですね、しっかりとした条約がなければ、宇宙のような技術、機備技術というものは絶対に海外に出さない。まあウクラナはそれがあったからこそ、その国がNATOに近づいたからこそ、この紛争の左もなったのではないかと、私は思うわけでございますけれども、そのようにですね、今のMTCR、ワセナ、いわゆる防衛管理でのですね、民間の輸出レジームに依存してしまうとですね、本当に機備技術が海外に渡ったときに、逆に危ない、先ほどのレーダーの戦争中の話もありましたが、そういうことになるので、そういったことは大丈夫なのかという点も心配になるわけであります。質問といたしましては、ぜひともですね、この分野の産業基盤の維持に関しましては、国産化という重要な方針をしっかりと取り戻すこと、あるいは適正な産業規模をしっかりとサーベイをしてですね、産業政策として、防衛省なのか産業省なのか、そこも含めてですね、しっかり国がイニシアチブを果たすべきであり、また輸出をしていく防衛装備移転をするのであれば、しっかりとですね、人的な転職の規制、内緒やセキュリティクリアランスの問題、人的な交流の問題も起きてきますので、国がもっとですね、しっかりとイニシアチブを果たすべきではないかというのが私の質問であり、3方にお願いいたします。はい、それではどちらからにしますか。じゃあ宮川先生から。

2:36:07

はい、では宮川参考人。

2:36:10

ありがとうございます。基本的におっしゃっておられること、私は大賛成であります。ワッセナーだけでは技術の流出が、つまり抑えきれない。私もそう思います。ですからこれはおそらく、これから、よくテックアライアンスという言葉がありますが、テクノロジーごとに、そのテクノロジーを持っている国が集まって、どういう国に輸出することを認めるのかということを、これから少し、つまり丁寧に議論をしていかないといけないのではないかというふうに思います。宇宙は非常に大事なエリアです。ですからまさに、デュアルユースといいますか、今やもう衛星自体も問題国から狙われるような、そういう事態になっている。いよいよとなったときには、我々の衛星がちゃんと機能するかどうかも心配な事態になっている。こういうような段階ですから、その技術を外に出さないという、問題国に出さないというだけではなくて、これ自体をきちっと例外扱いにするという、他の国もそうしていますから、やるべきだと思います。他にもいろいろ言いたいことはありますけど、時間がないので。

2:37:38

では森本参考人。

2:37:41

戦略三文書の中で、新しい防衛力整備計画を5年がかりで進めているところですが、私はその中にやっぱりプライオリティというのがあって、いわゆる通常戦力である陸海空の防衛力を整備することはもちろん重要ですが、それはサイバーとか宇宙の能力、圧倒した能力があって初めて運用できる。サイバーとか宇宙の能力がないと、通常の防衛力が本当に死んでしまう。もうウクライナ戦争でいいやというほどそれを見てきたわけです。だからグルジア紛争で圧勝したルシアが、ウクライナ戦争の第一段階であいうみじめなことになったのは、アメリカが宇宙とサイバーの技術を提供したからです。そのことを考えると、まず3つだけ申し上げたいんですけれども、今年1月13日だったですか、ワシントンで日米の防衛外務の2プラスが行われた際の共同声明の中に、宇宙における攻撃を日米安保条約第5条の適用にする可能性について、お互いに合意したということが書いてあって、ものすごい新しいステージだと思います。安保条約の第5条は、日本の姿勢のもとにおける領域におけるいずれか一方に対する武力攻撃を、それぞれの憲法上の規定を徹底に従って、共同の危険に対処するよう宣言すると書いてあるので、宇宙における攻撃が日本の姿勢のもとにおける領域に対する攻撃なのかということですが、そういう意味ではなくて、日本の地上にあるあらゆる宇宙のシステムに重大な影響を与える可能性があって、特に宇宙のシステムに対するサイバー攻撃というものを、我々は日米の共同の脅威だとみなして対処するということを約束し合ったわけであります。つまり何を申し上げたいかというと、日本が今からやらないといけないのは、サイバーインテリジェンスという分野。これがどうしても今のような状態では不十分で、これをきちっとやるためには、少なくともファイバーイズに入れるだけのシステムと、それからセキュリティクリアナンスの制度設計をきちっとしないと、サイバーインテリジェンスができない。もう一つは宇宙の技術ですね。特に官民の技術の共用をきちっとしないと、官だけでもダメ、民だけでもダメということで、コンステレーションなんかはそのいい例だと思いますが、これから官民一緒になって、アメリカが宇宙クライナーでやっているような、ある種の民間の技術を官が吸い上げて作って、扱って宇宙のシステムを運用していくという、新しい制度設計をオペレーションの中に取り入れる。その中に今のお話のように、国産の技術をどうやって手に入れるかということを同時に考える。トータルでこれがないとダメなので、したがって私は戦略参謀署の中の防衛計画については、サイバーインテリジェンスと宇宙と広い意味での情報というのが、一番日本の安全保障にとってクリティカルなのではないかと考えております。時間は経過しておりますが、西山参考人一言どうぞ。ありがとうございます。ご指摘のとおり、私もその通りだというふうに思います。2つだけですが、1つはアイターですね。アメリカはアイターを随分乾燥化しようという話もありましたけれども、結局アイターを運用して武器技術なり、装備品なりの規制をやっていますので、このようなものがやはり日本にも必要であろうとこのように思います。それから宇宙の流用について、ウクライナの例でありますけれども、イーロンマスクのスターリンクが使われている。あれなしではウクライナもとてもこのようなことはできていないということで、まさにリアルユースの典型であるということで、宇宙アセットを維持してそれを利用していくということが非常に重要だというふうに認識しております。ありがとうございました。最後にJAXA研究機関だったところが、最近防衛省内庁の受発中で、死刑約でやっているという状態も含めて、抜本的なスキームの検討が要るのではないかと申し上げております。ありがとうございました。他にご発言はありますか。他にご発言もなければ、参考人に対する質疑はこの程度といたします。参考人の皆様には一言御礼申し上げます。参考人の皆様には長時間にわたり貴重なご意見をお述べいただき、誠にありがとうございました。調査会を代表いたしまして、厚く御礼申し上げます。本日はこれにて散会いたします。おしまいです。

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