PolityLink

このサイトについて

衆議院 内閣委員会

2023年04月26日(水)

5h16m

【公式サイト】

https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=54571

【発言者】

大西英男(内閣委員長)

石田光規(参考人 早稲田大学文学学術院教授)

栗林知絵子(参考人 認定特定非営利活動法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク理事長)

大空幸星(参考人 NPO法人あなたのいばしょ理事長)

長沢秀光(参考人 枚方市副市長)

藤井比早之(自由民主党・無所属の会)

浅野哲(国民民主党・無所属クラブ)

塩川鉄也(日本共産党)

青柳陽一郎(立憲民主党・無所属)

岩谷良平(日本維新の会)

河西宏一(公明党)

緒方林太郎(有志の会)

櫛渕万里(れいわ新選組)

大西英男(内閣委員長)

青柳陽一郎(立憲民主党・無所属)

岩谷良平(日本維新の会)

浅野哲(国民民主党・無所属クラブ)

塩川鉄也(日本共産党)

緒方林太郎(有志の会)

櫛渕万里(れいわ新選組)

緒方林太郎(有志の会)

櫛渕万里(れいわ新選組)

浅野哲(国民民主党・無所属クラブ)

19:35

これより会議を開きます。内閣提出「孤独・孤立対策推進法案」を議題といたします。本日は、本案審査のため、参考人として、早稲田大学文学学術院教授石田光之君、認定特定非営利活動法人

20:01

福島子どもワクワクネットワーク理事長栗林智恵子君、NPO法人あなたの居場所理事長大空光輝君、平方市副市長長沢秀光君、以上4名の方々から、ご意見を受けたまることにいたしております。

20:28

この際、参考人各位にご挨拶を申し上げます。本日は、ご対応のところ、本委員会にご出席いただきましてありがとうございます。法案について、それぞれのお立場から、忌憚のないご意見をお述べいただきたく、審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。次に、議事の順序について申し上げます。まず、石田参考人、栗林参考人、大空参考人、長沢参考人の順に、お一人10分程度ご意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。なお、参考人各位に申し上げますが、ご発言の際には、その都度、委員長の許可を得てご発言くださるようお願い申し上げます。

21:23

また、参考人は委員に対して質疑をすることができないことになっておりますので、あらかじめご承知おき願いたいと存じます。それでは、石田参考人にお願いいたします。おはようございます。早稲田大学の石田と申します。本日はよろしくお願い申し上げます。私は孤独孤立に関して2005年ぐらいからずっと研究をしておりまして、きょうはこのA4一枚の資料の紙にそって、孤独孤立に関して、何で今注目していく必要があるのかというふうな社会的な背景と、あともう一つは法案を立ち上げる意義について簡単にお話をさせていただきます。まず最初に一つ目の丸の孤独孤立に、じゃあなぜ注目する必要があるのかというふうなところでございます。

22:16

基本的に私たちの社会というのは1990年代の終わりぐらいから、かなり一人になりやすい、いわゆる集団が優先の家族であればこういうことをしなければいけないですとか、会社に入ったらこういうことをするのが当たり前だというよりも、どちらかというと個人を優先するような、そんな社会になっていった、そんなところがございます。

22:37

個人を優先する社会になりますと、基本的にはそれは人間関係、人付き合いにもそういったことが及んでまいりまして、その会に入るかどうか、あるいは懇親会に参加するかどうかはその人の自由だというふうな感じになっていく。そうしますとこちらの資料にも書いてありますように、基本的には一人になりやすい。

22:57

今までだったらやはり集団の力学があってなかなか一人になれなかったんだけれども、でも簡単に一人になれるようになった。ただそうなってしまうと、ある程度自分から積極的に動いていかないと、つながりの中に入れない、人間関係をつけれないというふうな事態が生じてくる。ですから2005年ぐらいから徐々に徐々に孤立志のお話とかというのも出始めていたわけです。というようなそのような感じになりますと、つながりに関しての二つの不安というものが生じてまいります。

23:25

まず一つ目は私自身にはもうつながりができないのではないか。私ってずっと一人ぼっちではないのかというふうな形で、関係ができないかもしれないという不安が一つ目に生じる。もう一つは、じゃ仮につながりができたとして、そうしたらどうなるのかというと、できたとしてもやはりそのつながりを維持していかないといけないというふうになりますので、今あるつながりも壊れてしまうんじゃないか。

23:49

若い人には結構典型的に見られておりまして、友達がいるように見えるんだけども、でもその友達というのは一生懸命維持しているようなつながりなので、少し油断すると私はつながりから弾かれてしまうというふうな、そんな二つの不安というものを抱えている。

24:04

次になってきますと、基本的にはこれまで孤独孤立というのは、それこそ1970年代ぐらいは高齢者の方々の問題であったですとか、1995年の震災が起きたときには被災者の問題であるというふうな認識があったわけなんですが、2000年代ぐらいからもう誰もが孤立に陥ってしまうかもしれない。

24:26

というか誰もが孤独感を抱えて精神的に厳しい状態になってしまうということでありまして、基本的には社会全体の問題として孤独孤立というものが立ち上がれてきたというふうなところがございます。

24:39

さらにコロナ禍がありまして、コロナ禍というのは誰とつき合えばいいのかということを基本的には日本国民が一斉に考えてしまったというところがございますので、そうなってしまうと、その相手に選ばなかった人はどうなるのかというと、つき合いからあるいはつながりからあぶれてしまうというふうなことが出てまいりまして、だからこそ2021年に孤独孤立対策担当室が立ち上げられたといった背景がございます。

25:04

2番目の大きいものの、じゃあ孤独孤立について問題であるというふうな形で議論を立てますと、1人でいることの何が悪いんだ、孤独孤立というのも基本的には人間の成長のためには大事なことなんだですとか、あるいはもっと踏み込んでいえば人権の侵害なんだというふうな言葉もございます。

25:23

こちらももちろんそのとおりでございまして、いくら孤独孤立に関して悪い影響があるといっても、やはり無理やりじゃあ誰かを引っ張り出してきてつながりの中に入れるということがよいのかどうかというと、やはりそういうことではない。

25:37

ただその一方で、やはり孤独孤立の研究、私自身研究をしておりますと、研究の結果を見ると、孤独感を抱いている人ですとか、あるいは社会的なつながりの中にいない人というのは、基本的には非常に厳しい状況に置かれている。心身の状況が非常に悪いですとか、健康が悪化してしまうですとか、精神的にも病んでしまうですとかというふうなことがよく言われている。

26:02

ただ個人の心身の健康のみならず、社会に関しても結構いろいろなことが言われておりまして、例えばみんなが個人になってしまって孤立してしまうと、なかなかほかの人と連絡が取れなくなってしまうというふうになると、社会として何かを動かすですとか、社会として何かをやっていくというふうなときには、やはりなかなか混乱に立ち会ってしまうというようなところがございます。

26:25

そういったようなところから、確かに個人の権利というのを守ることは大事だというふうな考えつつ、やはり研究の結果を見ていくと、基本的な孤独孤立というのは非常に大きな社会問題でありますし、それこそイギリスで孤独孤立対策担当というものがつくられましたのは、それによって社会保障費というものがものすごい上がってしまうからこそ、今まさに対策をしていく必要があるというふうな形で言われていたわけです。

26:50

今後おそらく日本社会というのは単身化が進んでまいりますので、そうなってくると孤独孤立というのはまさに大きな問題関心として、これからもそれこそ10年20年30年代に日本社会に大きな問題として立ちはだかる可能性があるということでありまして、だからこそ今法案を立ち上げて、そういったものに対してしっかり対策をするというふうな必要がございます。

27:13

では3つ目の丸の、この法律が今できることの意義というのはどういうことなのかと申しますと、まず1つ目として持続的な対応あるいは包括的な対応ができるということがございます。やはり孤独孤立というのは社会構造までも含んだ非常に大きな問題ではございますので、単年度で何かをしました、それが解消しました、じゃあそれをやめましょうというふうなところにはなかなかならないわけです。そうなってきますと法案として立ち上げて、しっかり継続的な対応をするというふうなことが求められる。あともう1つは包括的な対応と申しますのは、やはり孤独孤立というのは非常に多様な問題が絡んでまいります。例えば個別の事例を挙げてみても、ケアがあって貧困があってというふうな形でいろいろな複合的な問題が絡んでまいりますので、そうなってくると既存の個別のメニューでは個別の問題には対応できるんですけれども、当事者全体の問題に対応できるかどうかというとなかなかそれが難しい。そういったような事情もありますので、法案をつくって連携体制を強化していくというふうなことが重要になっているというふうなわけでございます。2番目の社会に対する意識の寛容というふうなところなんですが、基本的には誰と付き合う付き合わない個人の自由というふうになってしまいますと、別に1人でいるのはその人がそれでいたいんだからいいじゃないか。その人1人でやりたいんだから何が悪いのなんていうふうな話になってしまうわけです。ただ先ほどもお話ししましたように、孤独孤立というのは実は個人の心理、心身に対してかなりの悪い影響を及ぼすということが明らかではありますし、それこそ脳の中の痛みを感じるような部分というものが孤独感の高い人というのは同じように作用しているというふうな研究もございます。そのような形で孤独孤立というものがやはり社会の1つの問題なんだというふうなことを認識していただくことも必要だと思いますし、もう1つは困っている当事者がどうなっているのかというと、現状やはり我慢をしてしまうという人が非常に多いわけなんですね。そうなってくるとやはり我慢をするのではなくて、もう少し声を上げやすい、そういった状況を作っていくということも、なかなかこれも個人だけで頑張るというふうになると難しいので、そういった側面的な支援をする、あるいは社会の意識としてそれこそ法律ができるということは非常に大きいことでございますので、社会の意識としてそういうものを高めていくというふうな、そういった意義がございます。最後に各組織への円滑な支援というところなんですが、現在もNPOですとかたくさんの組織があるんですが、やはりなかなか運営が厳しいですとか、持続するのが厳しいというふうなことがございますので、各組織を連携しつつ、そういった組織を支援するシステムというのをより強化することができるというふうなところで、意義があるというふうに考えております。ちょっと短い時間ではございますが、私の報告は以上とさせていただきます。ありがとうございました。

30:03

ありがとうございました。次に栗林参考人にお願いいたします。はい。よろしくお願いします。

30:15

私は東京の豊島区で子どもの居場所づくりをやっております。そこからさまざまなお節介な活動に展開していきました。その活動例を通じて、孤独、孤立についての思いをお話しさせていただきます。豊島区は人口が29万人の都市です。コンパクトな街で人口密度がとても高い。独居の高齢者がとても多い。さらに2014年には唯一東京で消滅可能性都市に選定されてしまったという、そんな街です。その時すぐにやったのがF1会議という会議です。消滅してはならないということで、行政が私たち女性の声を聞いて、それをすぐに施策に反映するということがありました。その後、民としても官民連携で一緒に街が豊かになることを考えていきましょうということで、今も円卓会議というものを実施しております。この人と人との関係づくりがその後、さまざまな豊島区の施策の展開に広がっていったという背景があります。さらに2020年、SDGs未来都市、自治体SDGsモデル事業に選定されました。今やさまざまな高齢者から子どもまで、みんなSDGsのために何ができるかという、そういう価値観の共有ができたことも、豊島区の土壌としてとても大きいなと思います。さらに2021年、コロナでさまざまな方が孤立していく中、行政の部下庁の女性たちが連携して、庁内でスズランスマイルプロジェクトというのを立ち上げました。庁内の中でも、そういう孤立を何とかしたいという思いのある人たちがいる、その職員さんたちが孤立しています。その方たちがつながることで、自分たちがプロジェクトを立ち上げ、そして10代、20代の女性の孤立を予防する、そんなことが生まれております。さらに昨年までは、豊島区90周年ということで、あらゆる人たちがSDGsの活動をとにかくコロナ禍でもやっていこう、そういう地域の対話の場、さまざまな場ができております。こういう土壌ができることによって、孤独、孤立というのは多くの人たちが自分ごとにできるんじゃないかなと思っています。私たちの団体は、おせっかいの輪を広げるということをビジョンに掲げ、活動しております。しかし、子どもの貧困というのは、実は貧困は孤立、そして孤立と虐待というのはとても近いし、関係だと思っております。そういう中で、一番社会の中で弱い子どもたち、この子どもたちにおせっかいすることによって、親ではない大人がかかわることによって、社会を良くしていこうという活動をしております。私が孤独、孤立に関して、自分の実体験があります。私自身は豊かな環境で、人も自然も豊かなところで成長して、上京して一人暮らし8年しました。そのときに本当に、ひとりぼっちでつらい、もう帰りたいと思うことがあったんですね。そんなとき、なぜかいつも小さいときに楽しかった、遊んだ経験、お正月みんなで集まってご飯を食べた経験、こういう実体験を思い出すと、もう少し頑張ろう、そんな体験がありました。そういうつらいときに乗り越える、そういう力が実は小さいときの実体験、現体験なんではないかなと思います。ですから、すべての子どもたちが豊かな人の環境の中で育つ、この体験がとても必要なんではないかなと思っております。そして、豊島区で子どもを産み、自分の子どもが豊かな環境で成長してほしいという思いから、プレーパークや子ども食堂、無料学習支援、地域の子どもの居場所をつくってきました。そうすると、そこにやはり同じような思いの人たちが、地域では孤立している、孤立、何かしたいんだけどもできない人たちが居場所に集まってきます。そうやって、社会の課題を自分たちの力で何とか変えていこうという人たちがつながる、これがある意味居場所の役割ではないかなと思っています。さらに、このコロナ禍、子どもたちの不登校、大変増えております。この不登校の子どもたちは、まさに孤独、孤立の体験を小さいうちからしたり、そのまま社会とつながりがないまま、もしかしたら成長してしまうかもしれない子です。今、今年から行政、教育委員会、地域が連携して、今、高校のカフェというのは施策の中にあるんですけども、中学校の中で居場所をつくり、そこから地域の居場所に不登校気味の子どもたちをつなぐ、不登校気味の子どもたちの声を地域で受けとめる、こんな活動が始まっております。これも全国に中学校はあるわけです。小学校あるわけです。そこで、やはり早期の予防対策というのが必要なのではないかと思っております。私たちは今言ったように、子どもたちの豊かな環境、暮らし環境、学び環境、遊び環境、これをきっかけに地域の方たちのボランティアが募るという活動になって、そしてそういう場が、豊島区には、今3ページごらんください。無料学習支援も4ページ、子ども食堂もとても多くございます。それを行政が事務局を担い、官民連携で、常に対等な関係の中で、この活動を進めております。こうやって居場所ができても、居場所につながらない、特に孤独、孤立の状況にある子どもたちはつながりません。その子どもたちをどうつなげていくかということで、これまで最初に話しました、さまざまなSDGsの活動、官民連携の土壌の中で、今地域の人たちがこういうことをやりたいというと、庁内の中でまずは、関係調整をしてくださいます。そういう調整をする方がいる中で、私たちのこういう活動を行政みんなが応援してくれるというような関係ができています。これこそが、官民連携だと思っています。官ができることというのは限られているんですね。しかし公平に情報を届けることは、官でできることではないでしょうか。例えば4ページ。入学準備にはとてもお金がかかるんですね。そのお金を地域の子どもたちに手渡ししたい。こういうことを行政に相談しますと、じゃあ中学校全員に学校でチラシを配りましょう。ということで、そこからつながりをつくることができました。さらにフードサポート、食料支援です。これコロナの前は、多分ホームレス支援でしか食料支援ってなかったんじゃないかと思います。今や行政と連携して広く、豊島区行政が一人親家庭、困窮児童扶養宅で受給している家庭にチラシを郵送して、そして地域とつながる。そういう伴奏をしてくださっております。さらにですね、豊島区小学校が22校ございます。そこに公民館のような場所があるんですけども、そういう開かれた場所に食材を取りに来てもらって、そこで地域の方たちが食材を手渡す。そうやって有機的なつながりをつくるという取り組みを毎月実施しております。この中はですね、6ページご覧ください。官民連携での地域がつながるプロジェクト。孤立しがちな家庭の子どもに私たち個人情報を得て、地域のお節介さんと呼ばれる方たちが、食料支援やいろんな取り組みに協力してくださっている方が、家庭訪問して、そして幼少期のうちからつながり、子どもと親のサポートをするという、これはかなり有効な取り組みでした。こういうことがコロナがきっかけにできました。さらにですね、そうやって直接つながって、私たちを頼っていいんだよという関係ができるとですね、仕事のサポート、住まいのサポート、そこに困っていることがわかり、さらにですね、私たちは住まいのサポート、就労サポートも今展開しています。地域の方たち、こうやって子どもに関わっている方たちは、決して子どもだけではありません。高齢者も含めて若者も含めて困っていたんだったら、ぜひできることを何かしたい。こんなふうにですね、思いがつながっていけるのが地域です。どんなに孤立している方たちも、住まいがある限り地域を持っています。この地域の力を有効に使って、うまく連携して官民連携での孤独孤立対策、これがですね、行き届くと、大きなこの法案の成果を生むのではないかなと思っております。私たち、お節介されて、今お節介をしている、この世代はもうほんと少ないです。40代、50代ぐらいじゃないでしょうか。この方たちがしっかりお節介できるような環境を、官民連携で作りたいと思っています。最後に、9ページご覧ください。これがですね、私たち、私が思う、官民連携の孤独孤立予防の図なんですけども、孤独、孤立を抱えている親御さん、子どもたち、これまでは子育ては親の責任だ、ということで、なかなか地域にSOSを親が出せない。だから、いろんな虐待、さまざまな問題が起こるわけです。その親子に地域が、例えば食料を届けたり、時にはお金を持っていったり、時には住まいを探したり、そうやってですね、直接信頼関係を作る。これをすることによって、受援力、救援力というものが地域で育ちます。その方たちがいる限りですね、行政は担当がですね、毎年変わってしまいますが、地域の誰かが見守りをする過程ができるとですね、ずっと継続的にサポートができるんです。何か異変に気づいたらすぐに行政に一緒に窓口に行く。子どもたちを子ども食堂に連れて行く。私たち地域で子ども食堂を最初に始めたのは、一人ぼっちで、いつも親がダブルワークで、毎日コンビニのご飯を一人で食べている、こんな子どもに出会ったからです。子どもたちの一人ぼっちを決してそのままにしてはいけません。ぜひこの法案でですね、官民連携で、まずは子どもから、そしてその親、家族が孤立しているときに、すぐにサポートができる、そんな体制をつくっていただけたらと思います。ありがとうございました。

42:18

ありがとうございました。次に大空参考人にお願いいたします。

42:29

よろしくお願いいたします。NPO法人あなたの居場所理事長の大空です。本日はこのように意見を述べさせていただく機会を賜りました。後藤委員長をはじめ、皆様に心から感謝申し上げます。早速、まず私たちが何をやっているかということですけれども、この青いスライド、ここの内容に沿って簡単にお話をさせていただきたいと思います。順番は若干前後するかもしれませんけれども、よろしくお願いいたします。まず私たちは24時間、いつでも誰でも無料で、そして匿名で利用できるチャット相談の窓口を運営しています。いわゆる命の電話のようなものの、チャットSNS版というふうに思っていただけると、分かりやすいかなと思います。さまざまなですね、悩みを抱えている、特に若年層からの相談が寄せられています。相談窓口を開設をしたのは2020年の3月、まさにコロナの一番最小の時期でした。自殺、いじめ、虐待、貧困、本当にありとあらゆる問題を抱えている人が、声も出さなくていい、顔も明かさなくていい、名前も出さなくていい、完全に匿名の形で運営をしています。今、全国規模で相談に応じている窓口の中で、24時間やっているというところは、大変少ないんですね。それは人材が不足しているとか、さまざまな理由があるんですが、私たち世界約30カ国に700名のボランティアの相談を抱えています。一番相談が増えるのは、日本時間の夜の10時から朝方にかけて、この時間帯、まさに時差を使って海外に住んでいる日本人の方、もしくは日本語話者の方、そうした方々が相談員として活動をしてくださっている。これによって私たちは24時間の対応ができている、そういう窓口になります。私たちは、ある程度自動化していく、すなわちAIを使っていくということについて積極的に取り組んでいます。電話相談であれば、応答までの待ち時間、これはプルルルっとずっと待っているのを、だけしかその時間がないわけですけれども、チャットはまさに書き込んでもらうんですね。その方が何を悩んでいるかというのを、AIのチャットボットと会話をしてもらうことによって書き込んでもらう。そしてその書き込んだ内容を、自然言語処理なんかをやっていますので、自動的にどんどん読み込ませて、リスクの判定というのをやっているわけです。すなわちリスクの高い人から優先的に対応していく。このリスクの高いというのは、例えば橋の上に立っているとか、もしくはいじめ、虐待やDV受けていて、命の危険があるような相談、こうしたものを優先的に対応していくという仕組みを取っています。東京と大阪に2つの拠点がありまして、有給の職員がこれらのリスクの高い相談に対応している。また、支援者支援ということが極めて重要になるわけですけれども、先ほど申し上げたような約700名の相談員に対しての支援というのも、オンラインでこの有給の職員が対応しているという構造になっています。私たちが何をやっているかというと、これ一言で申し上げると、マイナスからゼロへということなんですね。孤独や孤立といったときに、それを広く捉えるのではなくて、まずは重症化をしている人、そうしたところから手を差し伸べていくというような考え方です。死にたい、つらい、しんどい、苦しい、さまざまな悩みがあるわけですけれども、まずそうしたいわゆるマイナスの状態にある方を、ゼロの状態まで持っていくのが私たちの役割です。孤独というと、非常に多目広い概念があるわけですけれども、これは極めて主観的なものだというふうに言われています。我々は望まない孤独という言葉を使ってきましたけれども、まさに望まない孤独の重症化が何で図るかというと、持続期間で図っているわけです。ずっと孤独を感じて苦しい方、こうした方にまず手を差し伸べて、完全に孤独が消え去って、もう人生ハッピーな状態まで持っていくということではなくて、その前の段階のゼロ、すなわちちょっと今日は死ぬのはやめときますとか、あなたが話を聞いてくれたから、明日もまた生きてみますよと、このゼロの状態まで持っていくというのが私たちのような広域的なセーフティーネットの役割です。いきなり問題を抱えているマイナスの状態の方に、市役所に行ってください、こういう制度がありますと言っても、それを使う気力がないわけですね。まずはゼロ、スタートラインに立っていただく。そこから先は、これは地域での支援というふうに、グラデーションで分けて孤独効率は見ていかなくてはいけないということになります。さらに申し上げたいのは、スティグマの問題なんですね。これまでこの国は非常に莫大な予算をかけて、自殺対策みたいなことに取り組んできたわけです。年間3万人を超えていた自殺者数が、今2万人台、若干コロナ禍で増えましたけれども、2万人台まで減少した。これは極めて大きな成果だったと思いますけれども、この全ての年代で自殺者数が減少している中にあって、若年数の自殺だけは減らなかった。増えてしまったわけですね。昨年は過去最多を記録したんです。これは出生数が大幅に減少している中での総数が過去最多ということですから、極めて異常事態なわけですけれども、なぜこれが起きるのか。例えばですね、国も当然何もやってないわけではないと思うんですね。スクールカウンセラー、この20数年で200倍に数が増えました。平成7年は154箇所しかなかったわけです。今3万箇所以上に廃墜されているんです。ただ全国で154箇所しかスクールカウンセラーが設置されていなかった時の子どもの自殺は139人です。去年は500人を超えました。スクールカウンセラーの数を200倍に増やしたのに、自殺というのは約4倍に増えている。子どもの自殺が増えている。これをどう捉えるかということなんですけれども、もちろんスクールカウンセラーを作ったから食い止められているという考え方もあると思いますけれども、ただ一方で受け皿を増やすだけではだめだということも言えるんだと思うんですね。このスティグマ、すなわち頼ることが恥ずかしいとか、相談することは負けだといったことは、子どもたちに限らず、ありとあらゆる世代に言えることですね。特に中高年の男性、これ自殺者数のメインの層になりますけれども、この層というのは会社の中では中間管理職的な役割にあって、なかなか部下にも悩みをとろできない。相談するということをやると自分が弱い人間だとみなされる。こういうスティグマが根強くあるわけです。ですから、いくら新しい施策を打ったとしても、なかなかそれが届かないんです。それが利用されていないという側面があります。ですから、量的な支援だけではなくて、いわゆる質的な支援ということを増やす必要があります。この法律でも、孤独効率対策そのものに対する国民の理解を増進を図っていくということについては謳われているわけでありますけれども、より一歩踏み込んで、相談をすることに対して、そもそも危機感を感じている人がいる。そこに対して国としてどうアプローチしていくか。こういう考え方も必要なんだろうと思います。さらに、この孤独効率対策、私たちの相談窓口が大変逼迫をしている中で、ただ単に、まさに相談員を増やすだけとか、数を増やすだけではだめだと。もう源流にアプローチしなければいけないということで、2020年からこの孤独対策というものを始めてくれということで、まさに国会の中の同志の皆さんと一緒に活動をさせていただいたところです。そして今、担当大臣もありまして、こうして法案の審議をしていただいているわけですけれども、とにかく重要なのは、予防的な考え方です。問題を抱えて重症化して、そして受け皿、まさにそういう問題を抱えた人を支援する。そういう受け皿というのは、他の国に比べても手厚い部分は日本はあると思うんですね。それが利用されているから別として、たまとしては持っているわけです。ただそれが利用されている。そして孤独の場合は、今でもなんで国が孤独を感じている人を救わなきゃいけないんだと、ほっといてくれという人がたくさんいるわけです。これは望まない孤独や孤立が問題なわけです。自ら望まない孤独、すなわち頼りたくても頼れないとか、話したくても話せない。そういう状況にある方というのをいかに救っていく、手を差し伸べていく。そして孤独というのが消え去ることはありません。孤独というのは非常に人間の自然の感情ですから、誰もが人生のどこかのタイミングで孤独を感じます。ですから孤独を感じさせないとかということではなくて、重症化させない、すなわち長く孤独を感じさせないような取り組み方。ちょっと孤独だな、誰ともつながりがないなと思ったときに、ゆるくつながりにアクセスできるような状況をつくる。これが孤独孤立対策のおそらく本質なんだろうと思うんですね。ですから孤独や孤立を感じている人を今どう救おうかということだけではなくて、予防の考え方、源流の考え方ということをしっかり議論をしていかなくてはいけないんだろうと思います。ただ一方でこれから問題になってくるのは、いかにオンラインからオフラインにつないでいくかというような考え方なんです。例えば今回のこの法案でも、孤独孤立対策の協議会の設置というのが謳われていると思いますけれども、非常に懸念をしているのは、この協議会というのが単体で支援を行うことにならないかということなんです。私たちのようないわゆる広域的な相談窓口というのが、特にスティグマを抱えている層、また若年層にとっては最も相談しやすい場所の一つなわけです。どこかの市がやっている、もしくは学校がやっている相談窓口、スクールカウンセラーには、当然、自分たちが生きているコミュニティの中で問題を抱えていますから相談できない、全く未知すらずの人に相談をする。これが最初のステップであるべきなんですね。それを言ったときに、例えばこの協議会で私たちのような広域的な相談窓口へ入ることができるのか、そして連携ができるのか、いわゆる広域とか地域を行ったり来たりするという支援の在り方が求められているわけですから、そうした構造というのをまずしっかり作っていくということが必要なんだろうと思います。そして今、オンラインからオフラインへと申し上げましたが、私たちのところに毎日、1000から1500人の子どもたち、若者たちから「死にたいです」相談が来るわけですけれども、私たちは地域にその人たちを紹介する場所がないわけです。学校の問題で悩みを抱えているのに、スクールカウンセラーさんに相談することはできませんし、スクールカウンセラーさんにつなごうとしても、週に1回しか学校に来ていないようじゃとてもじゃないけれども、私たちは学校にはつなげない。家庭にももちろんつないでいない。地域の中で家庭でもない、学校でもない、第三者的に若年層の孤独や孤立に、まさにゆるいつながりの中で手を差し伸べていける存在がいないんですね。ただ、ポテンシャルはあると思います。一つはやっぱり民生委員です。100年続いている日本型の素晴らしい仕組みなわけですけれども、今、非常に高齢化しています。ほとんど9割近くが60歳以上。なかなか若い人たち、子どもたちに手を差し伸べるということができていないという現状はあるわけです。子ども、若者、民生委員のようなサポーターのような仕組みをまずは作って、まずは私たちのような広域的な相談窓口がチャットで相談に応じる。今度は子ども、若者、サポーターが地域に住んでいる同じ若年層世代に、まずはチャットで応じて、そしてその次に実際の既存のリアルな支援につなげていくというような、まさにこれもグラデーションを作っていかなくてはいけないと思います。子どもには信頼できる大人が必要だというふうに言われますけれども、例えば今回の孤独効率の政府の実態調査、他者にサポートをしようと思うと答えた6割を超えたのは10代、20代だけなんですね。10代、20代だけが他者にサポートをしたいと思うというふうに答えたわけです。もう7割近い数字なんですね。若年層同士が支え合う仕組みということも検討していく必要があるんだろうと思います。最後にイギリスでは、ジョー・コックスという会員議員が残念ながら暗殺をされましたけれども、この孤独対策を始めたんです。ちょうど3月に私イギリスを訪れまして、その妹さんのキム・レッド・ビーターという、これも今まさにその選挙区を継いで会員議員をやっているんですけれども、彼女と話をしました。このジョー・コックスの意思を継いで私たちも日本の中で孤独対策を定義をさせていただいたわけですけれども、そのキム・レッド・ビーター会員議員もですね、日本がこうして孤独対策のような法律をつくっているということを大変素晴らしい。イギリスは実は法律はもちろんないわけですね。今大臣が少し復活しましたけれども、政府のイニシアチブとしては日本がおそらく世界で最もこの孤独や孤立の問題が進んでいると思います。さらにこのグローバルイニシアチブオン・ロンリネスアンドコネクションという国際団体にも我々加盟していますけれども、非常に高い期待感がこの日本の孤独・孤立対策に寄せられているところです。WHOは今年、社会的つながりに関する委員会を設立する予定なんですけれども、これもまさに日本がこうして孤独・孤立対策を議論していることを踏まえて、それをいかに各国にも同じようにイニシアチブをとってもらうかということで議論がされていく予定です。まさにこの世界が今注目している孤独・孤立対策ですので、この本質的な議論というのをぜひ皆さんでしていただけると大変ありがたいかなと思います。以上になります。ありがとうございました。

55:13

ありがとうございました。次に長澤参考人にお願いいたします。

55:27

おはようございます。大阪の平方市の福井市長の長澤でございます。本日はお招きいただきまして、特にありがとうございます。まず資料、お配りのお手元の方にあるかと思いますので、基本これに沿ってご説明をさせていただきたいと思っております。まず1ページ目でございます。これは平方市の概要を掲載させていただいております。基本40万都市という形の中で、小学校が44校、中学校が19校あります。まさしくまた高齢者、高齢化社会を迎える中で、高齢化の人口もかなり多い、また小中学校の子どもさんらもたくさんいる、こういった中で平方の行政が進んできていると、こういった状況でございます。1つPRさせてもらいますと、東海道53都議がよく言われておりますけれど、本来57都議ございまして、平方市はそのうち56番目の宿場町としてこれまで発展してきた。今はベッドタウンとしても発展していると、こういった状況でございます。2ページ目の方になりまして、本日、孤独・孤立という形の中で、昨年プラットフォーム、国の方で立ち上げをさせてもらいまして、平方市におきましても、第2次の募集の中で手を挙げさせていただきまして、採択をしていただいたと。こういった中で、特に中学校卒業後、高校にも行かない、または高校の中でも駐隊をされる、その後どこにも所属がされない、こういった方をターゲットに何か抗議論、また出口が見えないかなといった形のテーマで取り上げさせていただきました。そういった中で、高等学校以降の子ども、若者支援について語呂をかえ、こういったものをいろいろな低地性能学校とか、こういったところとも連携をしながら、行政が真ん中に立って、いろんな形での情報交換等々をさせていただいたというような状況でございます。また、これは一応昨年度で終わりましたけれども、本市において若者の計画をつくっております。その中においても、今後ともこういった語呂をかえをもとに、いろいろな世代について議論をしていきたいと、こういったこともその計画の中にもたらさせてもらっていると、こういった状況でございます。また、その中においても、昨年度取組を始められまして、相談対応の職員のスキルアップ、これはSNSを活用しようといったところでございますが、その中でもやはりヤングケアラー、この問題にもつきあたりました。平方市におきましても、昨年度一斉調査をさせてもらって、小学校、中学校をピックアップして調査をさせてもらい、そこにヤングケアラーさんがどのような形の実態が平方市においてもあるのか、そういった方がどういった形で自分の状況を認識をしていない、また認識をしていながらも出口が見えない、こういったことを調査をさせてもらったということでございます。そういった中で、本市の小中学校におきましては、一人一台のタブレットを活用させてもらっております。それを使って、試験的ではございますけれど、SNS相談をさせてもらって、かなりの案件として声が聞こえてくる、そういった中を実際一つ一つ対処しながら潰しにかかっているというような形でございます。正直言いまして、当然匿名のことですので、個々具体なところになかなか行きつかないところはありますけれど、その中にやはり命にかかわる問題がありました。そういったときには、いろいろなご協力も得ながら特定も行ってさせていただいた上で、何とか命を止めることもできた、こういったことが実例としてあります。4ページ目になりますけれど、まず孤独・孤立、これはそっくりありますように、先ほどおられありますように、全ての年代においていろいろな事象が起こってくる。当然、生まれる前から、最後、高齢期を迎えるまでの間、それぞれの時代、年代において孤独・孤立といった問題は出ている。これは法案の中でも指摘をされているところかというふうに思っております。まさしく、この全世代に対応するのが行政の仕事であると、このように考えております。そういった中で、1つ事例を挙げさせてもらいますと、平方市ではハイリスクアプローチ、こういった形で、特に高齢者の方をターゲットに、例えば、過去1年間、医療レセプトなり介護データ、検診データのない方、こういったことをKDBシステムから抽出をいたしまして、そういったことのない方を、まず1000人ほどピックアップをさせてもらいました。そのうち、ほぼ950名ぐらいの方に対処することができ、結果としましては、ほとんどの方は当然元気な高齢者の方であったんですけれど、この中で介護保険の新たな申請につながった方が20名、家族や本人が地域包括の方に出向いて行かれた方が11名、それと病院受診につながった方が3名と、こういった中で、1000人の中で、こういった数ではございますけれど、個々具体的な方策につながったと、こういったことを我々行政としても自負しているところでございます。スライドのごページをご覧ください。それと先ほど来ありますように、個々単一の問題については、これまで平方氏もはじめ各地方自治体では、それぞれの分野において具体的な施策を講じてきてましておりますが、今回、重層的支援と、こういった言葉に表現されるように、やはり問題は複雑化している、重なり合っている、一つのことだけに着目して捉えても、行政的な解決は仮に一つの面ではできたとしても、その方の人生まで救えることまではできていない、こういったことに立ち戻って、我々としましては、重層的支援の体制を重視させることに着目をさせてもらって、昨年度、しっかりと会議会も立ち起こり、立てさせていただいております。そういった中で、まず市民の方が、まずどこに行ったらいいのかわからない、自分が重層的な支援を求めているのか、それすらもわからない、こういった方がおられるのが現実かというふうに思っております。そういった中で福祉部門ではございますけれど、複合的な相談に、まずワンストップで受ける、こういった窓口として、平方においては、健康福祉部の中の福祉事務所の中に健康福祉総合相談課、こういったものを設けまして、何かお困りのことがあれば、一度こちらの方に来ていただいて、まず相談をさせていただく。そこから我々の方で、いろんな取り味をさせてもらう。こういったシステムを使いながら、町内の重層的な機関との連携もさせていただいている。こういったことで今現在取り組んでいるところでございます。6ページのスライドのところには、この重層的支援体制の整備、これを支援のフローといった形で書かせていただいております。次に、今回平方の方で特に説明をさせていただきたいのが、この7ページにあります生活保護受給者等就労支援事業、それと生活困窮者就労支援事業についてでございます。これまでから当然それぞれの根拠法令に基づいて、各事業は実施してきたわけなんですけれど、今回8ページにもありますように、聖火連動型の民間委託契約方式、いわゆるPFS、これをこの事業に充てることができないかといった形で取り組みを今現在進めているところでございます。このPFSにつきましては、御承知のとおり、内閣府の方の指導でさせていただきまして、平方氏におきましては、まずは介護予防の件で一旦導入をさせていただいております。その聖火について、やはり我々業務する中ではなかなか取り組み、また発想がなかった点を、やはり民間の方の柔らかい発想の中で、介護予防につながることが現在も今もやっていただいているといったこともご紹介させていただいております。そういった中で、本来こういった生活保護なり生活困窮者の方を次のステップにつなげていくのに、本当にこういう民間の知恵という形を使って、逆にいいものかどうか、こういったことに正直悩んでおりました。しかし我々のやっている行政だけのことであれば、やはりなかなか道が開くことができないというのが現実であります。その中で、これはある意味思考的かもしれませんけれど、こういったPFSを使いながら民間の力をお借りするといったことを今回取り組みをさせていただいております。旧平成の方にありますように、当然この社会参加できていない方が、社会参加就労という側面から自立までつながっていくには、いろいろなステップがあると。こういった中で、まずこの青い左側の青いところが準備支援というところで、まず就労とまではいかないけれど、まずはそういった生活状況を改善していく。また社会参加につながっていく。ここの中には引きこもりの方もおられるかというふうに思っております。そこから生活保護の方も含めて、実際には就労までつなげることができるかといったところに、2つの事業を分けた形、また連携した形で取り組みをしようという形にしております。1つ特徴的なことを言いますと、就労準備支援。この中には引きこもりと言われる方もたくさん中には入っております。これはちょっと現在まだできておりませんけれど、今年度または来年度の中に、いわゆるメタバース、こういった空間ですね、仮想空間を用いながら、なかなか外には出会うことができないけれど、まずそのメタバースの中で自分をそこに存在として位置付けて、そこでまず模擬的な社会的な経験を培ってもらうと。こういったところも1つのやり方ではないかと。これはやはり今の時代ですので、何も無理やり世間に出ていただくことが全てではなくて、いろんな形での体験ができるのではないかと。こういったことも今現在考えているところでございます。PFS、今言いましたけれど、まずそこになぜこれはPFS、少し今お話もさせていただきましたけれど、もう少しだけご説明をさせていただきます。これは長年引きこもりの状態にあられる方、また社会参加ができていない方が日常生活を送れるようになると。こういったことになるにはやはり数年単位にかかってくるというふうに考えております。当然そういった数年単位の支援があって歩みはすごく緩やかなものになるかというふうに思っております。これまでの事業、これはいろいろな形で委託もしておりましたけれど、当然事業を進める中で現地に向かいますと相手方からの拒絶なり行政の支援はいらないよとか、こういった無視といったこともある中で、それとの中でもやはり我々としたら何とか関係性、社会的な関係性があるのがいいんだろうと、こういう前提に立ってこういったことをさせていただいている。ただこのPFSでないとやはり当然委託料というものは決まっております。その中で先ほど言いましたように、単年で事が進むようなものではないので、これを単年事業での委託事業にやってしまうと、なかなか事業者さんとしてもなかなか目が前に進むことができない。これは複合的な複数年で歩みは少ないけれど、そこの歩みの少ないところをいかに評価できるか、このシステムを作ることによってそこに携わる方の社会的な支援、こういったことも充実していくのではないかと、このようなことに考えたもので取組を進めさせていただいております。ただ正直、当然PFSですので、成果指標というものを作らなければなりません。ただこの成果指標が先ほど言っておりますように、これは正直難しいところでございます。何か形に見えるものがなかなか見えてこない、見えないものを見ることの本当のしんどさ、ここをいかに成果指標としてしていくか、ここが一番重要な点であると、このように考えており、明日、我々の方では家族会というものが、引きこもりの方の家族会という組織もあります。こういった方の当事者のご意見も実際に聞きながら、どういったことが成果指標としてなじむのか、正しいものなのか、こういったことを作ろうと、このようにしているところでございます。スライドの12番のところでございます。ここは最後になるわけなんですけれども、先ほど来、各参考人の方がありましたように、各家族会の振興なり、単身世帯の増加、人との関わりが少なっていると、こういった中で、自分では声が出せない、こういった方を把握することが、本当は困難な状態になっているのです。当然、民生委員さんや民間のNPOさんをはじめ、いろいろな支援機関からのご支援、ご指導も頂戴するところでございますけれども、正直、国におかれましても、昨年一斉調査をされました。その中で大きな傾向は、見ることは十分できたわけなんですけれども、やはり行政の立場でいきますと、もちろんそういう大きな流れというものは、十分理解する必要があるかと思います。やはり行政の人間としては、目の前におられる市民の方に、どのような形を提供することができるのか、また一緒に考えることができるのか、ここにつながれなければ、正直でいくら調査をしても、現実の解決にはつながっていけないのかなと。このような思いで、ある意味、じくじた思いを持っているのが正直なところでございます。そういった中で、平方中核市ですので、それなりの大きな都市になっております。そういった中で、ばーっと大きな網をかけるのは簡単かもしれないですけれども、いかに小さな網をいろんな分野においてかけられていくのか、ここが一番難しいことかと思っております。やはり法案の中でも、一人一人、それぞれに応じた形というところの表記もあります。まさしくそれが一番難しいところでございます。やはりそれぞれの個人にとっては、自分の孤独が孤独ではないというふうに思われている方もおりますし、ほっといてくださいというような方もおられます。しかし、孤独にも気づいていない方もおられる。そういった方をどうしていくのか。また、いろんな複合的な重層的な事象を抱えて、いろんな行政的なことに相談をかけられている方もおられます。ある意味この方は、逆に心の中は別としまして、孤立していないのではないかと。もうすでに行政の手が届いているではないかと。こういったことの考え方もできるのかなというふうに思っております。我々としまして、今日参考人として、いろいろまた改めて勉強もさせていただく中で、いろんなこの孤独・孤立って結局何だろうかというふうに自問自答するところでございます。つまり、先ほどありますように、孤独・孤立、社会的関係をつなぐことが本当に本当にいいのか。それを今は拒絶されている方が現実にいているのではないか。それを無理やり、それが大前提なんですよといった形で行政が入っていって本当にいいものかどうか。そういったこともいろいろ悩み苦しむ正直なところでございます。これが地方自治体全国にありますけれど、現場を知っている、市民としてのいろいろな複合的な課題を抱えている方と、実際に対処している自治体職員としての一番の課題ではないかというふうに思っております。やはり福祉の関係で、市民にとったらオールマイティーな職員にたまたま当たったらすごくいいことなんですね。でもその人を育成することの本当に難しさ、やはりこういう人件費を何とか少なくしようとか、いろんなジョブローテーションをしていかなければならないよねとか、こういった制約の中で専門職の育成というものはすごく大事なところになってくるかと思います。これが本当に地方自治体だけでできるものなのか、例えば都道府県レベルの中で育成をしていただいて、それを各自治体の方に派遣をしていただくとか、そういった広域的な問題にもなるのかというふうに思っておりますし、また国におかれましても、そういった面での人的な育成をするための研修の期間なり、財政的な支援につきましても、ぜひ今後この法案をつくられにあたりましては、そういうようなことにつきましても、ぜひ頭に入れていただきましょう。そういうことを願って私の説明とさせていただきます。ありがとうございました。ありがとうございました。以上で各参考人からのご意見の開陳は終わりました。これより参考人に対する質疑に入ります。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。

1:13:32

藤井財務君。

1:13:40

参考人の皆様におかれましては、本日は貴重な意見をいただきまして本当にありがとうございます。早速、孤独・孤立対策推進法案につきまして、参考人質疑をさせていただきたいと思います。令和3年2月、菅内閣で孤独・孤立担当大臣が設置され、内閣官房に孤独・孤立対策担当室が立ち上げられました。岸田内閣でこの度、孤独・孤立対策推進法案が閣議決定され、国会に提出され、今まさに質疑が、審議が行われているというところです。各参考人の皆様に、この度の孤独・孤立対策推進法案の歴史的ともいえる意義、成立に向けた期待をお伺いさせていただくとともに、この法案は、いわば理念法案でございますので、実際に現場で機能するためには、具体的な接続が何よりも大事でございます。先ほどの意見陳述でお話をいただいているのですけれども、具体的にどのような接続を重点的に実施する必要があるのか、各参考人にお伺いいたします。

1:15:01

まず、歴史的意義についてなんですが、これは先ほどもお話ししましたように、孤独・孤立というものが、まずそもそも社会問題として取り上げられていくということがほとんどなかった。何となくいろいろなことの原因にはなってはいるんだろうけれども、それでもそのまま放置されていたというふうなところがあった。ただ、この時期にやるということが私自身はすごい重要だと思っておりまして、今後日本社会というのはやはり、今、少子化対策というものもかなり力を入れてやっているわけなんですが、本当に順調に婚姻係数が上がっていくのか、あるいは少子化というものが解消されていくのかというのがわからない。むしろどちらかというと、見通しとしてかなりはっきりしているのは、単身化が今後さらに進んでいく。単身化がさらに進んでいきますと、やはり孤独・孤立というものが、より大きな問題として広がっていくというふうな可能性というのはあるわけです。実際のところ、孤立子・孤独子については、数値を把握はしていないわけなんですが、かなり増えている。推計をしてみると増えているようだというふうな傾向が出ている。そうなってくると、やはり自治体が最終的に異骨を処理するなんていうふうなことがリアルに出てきているわけなんですね。そうなってまいりますと、やはりこの時点である程度どういうふうに対応していくのか。先ほど平方氏の方もおっしゃっていましたけれども、つながりをつくることということ自体も、やはり議論の素性にあげて考えていく必要がありますし、そういったことをどういうふうに私たちはつながりのあり方をデザインしていくかということを国で考えていくということが非常に重要ではないか。そういうふうな問題意識があるからこそ、やはりこの時期にやっておかないと、もうちょっと進んでいくと本当にもう後に戻ることができない。それこそ、ITを使って機械的に管理していきましょう、みたいなようなことしかできない可能性がありますので、今ここでやっておくということが非常に重要だというふうに考えております。重点的な政策に関して、これは何が重点的かというのを定めるのがなかなか難しいところがございます。政策が立ち上がってまだ2年しかたっていない。その中で法案成立までいったというのは大変早いスピードでいっているのではないのかなというふうに私自身は考えております。その中でやはり地方自治体の方もおっしゃっておりましたように、どこから手をつければいいのかわからないというふうになっている。あるいは現場の方々のお話を聞くと問題がたくさんあるんだけども、でもその問題に対応しきれる人員と資金がないというふうなことが出ておりますので、基本的にはやはり国と地方自治体、あるいは都道府県がどういうふうに連携をしていくのか、さらに主体がたくさんあるわけです。それこそNPOですとか、あるいは社会福祉協議会ですとか、企業がある程度役割を果たすことができる。例えば個別配達を行っているようなところというのと連携していきながら問題を把握する。それこそどういうふうに問題を把握するのが一番最適なのかわからないというようなところが出ておりましたので、そういったようなところと連携体制をつくっていって、どういうふうに問題を把握していけばいいのか、どういうふうに体制をつくっていけばいいのかというモデルケースをつくっていきつつ、そういったことを広げていって、とにかく網の目を細かくしていくことが重要ではないのかなというふうに私自身は考えております。以上です。

1:18:11

次に栗林参考人。

1:18:17

私も、孤立というのは子どもにとって本当に自分で変えられない、状況を変えられないわけですので、こうやって法律ができて、子育ての孤立を含めて、あと、今、育休のパパたちが何の準備もなく仕事をお休みして子どもと過ごしているんですけれども、彼らもかなり孤立しているなというのを感じています。そういうところも含めて、やはり子どもたちの孤立とか、私たちは特に貧困という問題で地域で活動していると、なかなか貧困に対するアレルギーはとても多いです。子ども食堂は貧困対策のためにやっているんじゃないと言っている方もたくさんいらっしゃいます。そのとおりなんですけれども、孤立、これに関して何とかしなくてはいけないと、みんなの共通項として広げることができると思っています。これが、この法律がうまく展開することで、他のさまざまな問題も解決すること、そういう力を持っているなと思っております。やはり地域の、先ほど民生委員の話もありましたが、そういう地域の方たちの力を、ぜひうまく活用できるようにしていただきたいなと思います。私も民生委員なんですけれども、やはりやっていることが毎年決まっていて、そこから発展することがなかなか難しいんです。皆さん本当ご高齢になっていて、独居の高齢者の訪問でいっぱいいっぱいです。やはりそこに新しい風を民生委員の中に入れることも、この法案の成果につながっていくと思っております。ありがとうございます。

1:20:09

大空参考人

1:20:14

まず意義についてですけれども、我々が2020年の秋から冬にかけて、孤独対策というものを作るべきだというふうに提言をさせていただいたときに、どういう温度感だったかというとですね、2020年の12月4日午前中の官房長官の定例会見で、当時の加藤官房長官がですね、孤独対策という言葉を使われたんです。その前日にですね、我々官房長官に提言を出させていただいたわけですけれども、官房長官がオフィシャルな場で孤独という言葉に言及したぞと、それだけでも非常に驚いたわけですね。まさにそれぐらいの温度感だった中で、個人の問題というふうに完全にそうされて、まだその風潮はありますけれども、されていた中で、孤独孤立対策というふうに対策という言葉も入っている法案ができるということは、その時から考えますと、本当にものすごくある種飛躍をしているような、違う次元の議論をしているような、そういう感覚を主観的に持っているわけですね。それほど孤独というのはやはり個人の問題であるという考え方が根強い。今でも孤独というのは愛するものだ。孤独が人を強くするといっているような、これは皆さん本屋さんとかに行かれるとですね、そういうのが表紙に書いている、ロビーに書いているのがいっぱい見つかります。これはあまり科学的な根拠がないわけですね。今回その法律ができるということはですね、ある種孤独や孤立というものがどういうものなのかということを定義をするに等しいんだと思うんです。これ、我々孤独孤立対策の加盟連携プラットフォームの幹事会をやっておりますけれども、孤独孤立状態にある方に手を差し伸べている支援団体もですね、孤独や孤立の違いをわかっているかというと、あまりそれはこうわからずにやっているところも多いんだと思うんですね。例えば孤独死と孤立死はどう違うのかといったときにですね、これなかなかパッと答えられるところは少ないんです。やはり孤独は主観的であり、孤立は客観的であると。孤立をしていないんだけれども、すなわち周りには人がいっぱいいるように見えても実は孤独を感じているんだ、特に子どもたちはそれに当てはまると思いますけれども、そうしたところがですね、曖昧なままで支援が展開をされてきたんです。ですから孤立はしていないんだけれども孤独であるとかといった人に対して、なかなかこれ日が当たらない。これを考えていくとですね、まず法律をつくって、我々支援者、そして行政もですね、孤独孤立対策というのはどういうものなのか、孤独は孤立はどう違うのかというのを理解した上で支援を展開できる、こういうメリットはあると思います。また同時にその実質的には孤独孤立対策に資する活動をやっているんだけれども、我々は孤独孤立対策をやってますというふうに言っている団体が少ないんですね。既存の生活困窮であるとか虐待であるとか、一人親家庭支援、こういうような文脈の中でやっている団体さんがほとんどで、無理やり今孤独孤立対策の枠をつくってそこに当てはめている感じですよね。ですから本質的な議論というのは、孤独孤立対策というのはそもそもこういう政策目標があって、例えばアウトカムとして孤独感を減少させるとかですね、そういうことを置いた上で今度は既存の支援団体の活動がどのようなアウトカムの達成に資するのかみたいなことを追っていくのが本来の筋であろうと思いますから、その第一段階として法律ができているというのは非常に重要なことである。そしてその具体的な施策として、例えば先ほど申し上げさせていただいたんですが、協議会ができます。これ協議会というのは地域のそれぞれの中で自治体が設置するものですからできるわけですけれども、もはやそれぞれの一つの地域がその地域に住む人を支援するというような形ではなくて、我々のような非常に広域的な相談窓口みたいなところにも人がどんどん来ると相談がどんどん来ると、いかに違う自治体とか、もしくは広域的なところと連携をするかということが大切ですので、これ推進本部ができて協議会がそれぞれの地方にできるときに、その協議会を束ねるのが推進本部だけということは、なかなか現実的に難しいんだろうと思うんです。一つ中央協議会のようなもの、その協議会を束ねるような組織があって、そしてそこが我々のような、おそらくどのそれぞれの協議会にも属せないような広域的な窓口と連携を担うような役割を果たしてもらうというような、それぞれの地域と広域のつなぎをやるということと、その根底にあるのは何よりもスティグマ対策ですから、このスティグマは教育とプロモーションと制度、3つで解決できると思いますけれども、教育の分野でいうと、SOSの出し方教育、これ名称についていろいろ議論がありますけれども、やっていると。プロモーションについては、孤独というのは他の問題と違ってあらゆる人が感じるものであるわけですから、これは全ての人の問題なんですというようなことを発信をしていく。そして私も孤独なんですというふうに言えるような、そういう環境をつくっていくということ。そして制度といえば、まさに地域の中で緩やかにいつでもつながれるような存在をつくるような、スティグマをなくすんじゃなくて、スティグマがある中でも相談できるような場所をつくっていくというような、そういう逆転の発想の考え方の支援というものもおそらく必要なのではないかなと思います。

1:25:09

次に、長沢参考人。

1:25:13

お答えいたします。まず法案への期待ということですけれども、基本的に我々としましては、行政に対する人間としまして、これまで今もありましたように、それぞれの各分野におきましては、各事業、それをすべてやってきている自負がございます。そういった中で、子ども家庭庁ができましたときに、やはり子ども施策というものが、子どもの施策の真ん中に置くということが、すごく国民の中にも意識されたものと、このようにも考えております。今回、孤立・孤独という言葉を出される、またここに本部組織ができる、こういったことが、孤独・孤立をちゃんと真ん中に置いて、国の施策としてやるよと、こういったことのメッセージ、これは国民にとってもすごく伝わるものではないかと、このようにも思っておりますし、行政に関わる人間といたしましても、こういった国の大きな方針のもとに、やはり地方自治体は動きますので、こういったことを方針を出していただくことが、すごく有意義なことになるかというふうに考えております。あと重点策でございますが、個々個別の問題は、また個々個別の中で、しっかり行政分野の中では考えていきたいと、このように考えておりますけれど、やはり今一番求められているのは、各それぞれがやってきた中を、いかに行政内部の中でも少なくとも、一つのものに置き換えていく、また連携させていく、それをすることによって、これは言葉を変えれば重層的な支援につながるのかというふうに思いますし、またこういう施策だけではなくて、先ほど説明でもありましたように、やはりこれは時間のかかる問題であると、こういったものをしっかり国におがれましても、地方自治体においてもしっかり認識をして、慌てることなく、しっかりとその当事者の心の気持ちに立ち添った形での事業を進めることができる、こういった丹念ですごく急いでやるべき問題ではないと、こういったことをしっかり頭に入れながら、施策を進めるべきだと、このように考えております。以上でございます。

1:27:22

藤井君。

1:27:24

各参考人の皆様、本当にありがとうございました。大沢参考人にお伺いしたいんですけれども、先ほど弱年層の対策、またAI活用とかチャットとかSNSを活用したというのを伺ったんですけれども、これに対する例えば課題とか問題点とか、そういうのがないのかどうか、またステギマ対策、予防対策が非常に大切だという形でございますけれども、ここにおける課題、そしてまた資料に在外法人の関係もありますので、そこについて一言簡潔にお願いできればと思います。

1:27:58

大沢参考人。

1:28:01

ありがとうございます。弱年層ということでいえば、弱年層の孤独というのが他の世代と比べても高いというような研究結果はあらゆるところにあるわけでありますし、政府の自治体把握においても、やはり特に20代の孤独感というのは他の年代に比べて高かった、高い傾向が見られたということが言えるんだろうと思います。その中で、単純に今少子化対策などやっていただいていますけれども、単純に人口が減っているわけですから、支援できる人を増やそうというのはやはり限界があるわけですね。要は人をある程度保管するような機能というのを我々AIに求めているわけです。例えば我々の中でいえば、先ほど申し上げたように待ち時間はAIを使って通うしてもらうとか、実際に相談につながったら今度は人とつなぐ。実はその相談につながる最中に、AIと話すことによって気持ちがすっきりして、そして生身の人間と話さなくて大丈夫ですという人も実は一定数いるんですね。ですからうまいこと、単純に人間、どうしても孤独・孤立の分野も社会復習の分野も、人がいかに支援するかということが重要だというふうにされていて、そこは異論はありませんけれども、もうそれだけだと人工芸能社会に対応できないと。人だけではなくて、プラスアルファとしてAIのようなものの活用というのも、この分野においては特にやっていかなきゃいけないんだろうと思いますけれども、その中においてやはり一番情報なんですね。その情報をいかに共有していくかということで、例えば私たちであれば虐待やDVの相談は自動相談では警察と連携をして、実際に危機介入を行うわけですけれども、特命相談なんです。特命相談で実名を取得するというのは、これは相談への技術にかかっているわけで、非常に信頼環境を築いた後に、どこにお住まいですか、お名前は、住所、電話番号、こういうことを聞いていくんですね。ただそれを聞いて果たして、今度は実際の警察や自動相談所に電話で通報をするにあたって、特に法的な根拠があるわけでもありませんし、例えば実名は明かしてくれない、連絡先は明かしてくれないんだけれども、今すぐ飛び降りようとしているとかで警察に連絡しなきゃいけないケースがあると、我々はIPアドレスを取得をして、そしてそれを警察に伝えて、警察から通信事業者として通信事業者がまた警察に戻して対応という、これ十数時間かかるわけですけれども、これは例えばIPアドレスを取得をして、そうした危機介入をやっていいのかというのをガイドラインが実はあまりないんですね。総務省のガイドラインが一部あるんですけれども、これは2000年代初頭のSNSもないような時代のガイドラインを未だに使っている状況でして、ここを早急に新しくしていく。厚労省、総務省、そして警察庁との間で、匿名の相談窓口がどうやって情報を取得をして、実際にこの危機介入に迅速につなげていくのか、この制度をまず作っていく必要があるんだろうと思います。在庫法人については、死因の2番目が自殺ということもあって、非常に熱心に在庫法人の自殺対策をやっていただいている方がいらっしゃいますので、その先生方も含めて、この自殺対策、特に在庫法人の場合は、日本国内の電話相談窓口も使えませんし、現地の言葉がわからない場合は現地の支援機関も使えませんので、日本における支援機関相談窓口といかに円滑に連携をしていくのかということと、例えば中国とかから相談がほとんど我々はないんですね。非常に多くの在庫法人が住んでいるにもかかわらず、そもそも我々のような窓口にすらアクセスできない在庫法人がいるということで、早急に実態把握をして対策をしなければいけないのではないかと思います。藤井君。はい、時間となりました。終わります。ありがとうございます。次に、浅野聡君。はい、国民民主党の浅野聡と申します。本日は参考人の皆様お忙しいところお越しいただきましてありがとうございました。15分しかございませんので、今日私は大きく3問聞きたいと思っているんですが、答弁の方もご協力いただければというふうに思います。まず、やはりこの孤独孤立対策を議論する中で、我々もこのスティグマ対策、そして予防といった観点で何ができるのか、何をすべきなのかという部分を議論を深めてまいりました。まず大沢参考人に伺いたいんですけれども、本日の資料の中でも、あるいはお話の中でもスティグマ対策というのが非常に大事だということ。そしてこの資料にもありますが、予防的施策も大事だということを示していただきました。私もいろいろな方のお話を聞いておりまして、このスティグマがなぜ生じるのか、そして予防がなぜ難しいのかという部分を考えたときにですね、今日石田参考人の資料にもありますが、今あるつながりが壊れてしまうかもしれないという不安を払拭するために、表面上の付き合い、あるいは当たり障りのないお付き合いというものをとりがちになってしまいますし、またつながりがなかなかつくれない人については、周りはみんな友達がいるのに、あるいはご近所付き合いをしている方がいるのに、自分はつくれないということで劣等感を感じて、それがスティグマにつながっているんじゃないか、そういうふうに考えておるわけです。これらの方々に、やはり何が必要なのかというと、最近の教育現場を視察をさせていただいても思うんですが、子どもも大人も高齢者も、自分のことを話す機会というのが昔と比べて減っているのではないかというふうに感じるんですね。例えば自分の悩みを話すこともそうですし、友達同士に日常会話をするのもそうです。自分の考えを述べるということ、そういった機会が昔と比べて随分減っているのではないか、そういう印象を受けております。このスティグマ対策予防的観点に立つと、私の今申し上げたような観点から、やはり学校現場や、あるいは職場、企業の職場、あるいは地域の中で、やはり自分のことを話す機会、お互いのことを知る機会というのをいかに確保するかというのが非常に大事だと思うんですが、つまりは社会のあらゆる分野でこういった行動をとることが大事だというふうに思うんですけれども、大沢参考人が言う、このスティグマ対策予防的施策というもののイメージについて、ちょっと申し訳ありません。簡潔に御答弁いただければと思います。

1:34:36

大沢参考人

1:34:40

ありがとうございます。基本的には3つの層に分かれるんだと思うんですね。制度を全く知らない層、制度を知っているけれども相談できない層、そして相談者に相談する担い手になりうる層、この3層に分かれているというふうに思います。その3層をそれぞれに対してアプローチをしていくということですけれども、制度を知らない層については、これは当然まず制度を伝えていくということが何よりも必要で、その際に、例えば相談してくださいというだけでは相談できないんですね。相談をした結果こうなりましたということが必要なんですね。今年の厚労省自治体制度の強化結果のポスターでは、相談をしてみてほっとしたというような、相談した結果を見せています。民間企業のCMでも単純に洗剤を買ってくださいとか言わなくて、この洗剤を買うとこれぐらい汚れが落ちます、だから買ってくださいというようなCMの打ち方をするわけですね。制度を使ってどうなったかということを見せていくような、これまでとは違った制度紹介の方法のあり方が1つ。そして学校現場の話で言うと、これはもうなかなか教育によって、もちろん根気強く声を上げよう、恥ずかしくないよということは大事なんですが、それだけやっていても、これはものすごい何十年とかかる話ですので、まずはGIGAスクールの一人一台タブレット端末、これ世界的に見ても全ての子どもたちが端末を持っている国なんていうのは珍しいわけですね。この端末で毎日じゃなくてもいいですから、やはり1週間に1回とか2回とか、今の気持ちをずっと聞いていくと。そしてその聞いていく中でやはり曇りが続く子とか雨が続く子とか、ちょっとしんどそうな子というのを自動的に見つけていくと。そして自動的にアプローチしていく、要はSOSを出し方じゃなくて、SOSを出さなくてもキャッチできるような仕組みというのをこのGIGAスクールのタブレット端末で使ったら簡単にできます。Googleフォームのアンケートでも言うわけですから、簡単にできるわけですね。まずは既存の仕組みを活用しながらやっていくということが何よりも必要じゃないかなと思います。

1:36:29

長野貞史君。

1:36:32

はい、ありがとうございました。続いて栗林参考人に伺いたいんですが、栗林参考人の資料の中に、最近の取り組み事例として、中学校内での居場所づくりというのがあります。やはりこれも同じ観点、スティグマの観点なんですが、孤独を感じていたり、何かやりづらさ、行きづらさを感じている子どもたちの居場所として、この中学校の場所を準備されたというふうに先ほどの説明を聞いて思ったんですが、やはり我々もそういう施設を居場所をつくることはとても大事なんですけれども、それ以上に大事なのが、そこに来やすい雰囲気づくり、環境づくりだと思うんですね。そういった、いわゆるスティグマ対策ともいえると思うんですが、それを参考人の所属活動されている中で、どのような配慮、意識をされているのか、できれば具体的な部分を教えていただきたいなと思っております。

1:37:39

栗林参考人

1:37:41

ありがとうございます。中学校カフェの方は、豊島区の中に若者の居場所づくりをやっている団体がたくさんあります。そういうスタッフ、若者と話をキャッチして、そして外の第三の居場所につなぐような形で支援を。逆に言うと、第三の居場所につながった子は、ここで自分らしい学校ではない、自分らしい自分でいられるというような声を聞きます。そういう場所にまずつなげるのに、なかなか情報を自分でキャッチしてとか、豊島区もタブレットを1台持っていて、そこでも子ども一面のことを伝えるような仕組みを作っているんですけれども、なかなかそこに自分からアクセスしなかったり、して解決していると不登校は増えないはずなんですけれども、かなり増えています。具体的に言うと、470人の中学校で約75人が不登校という状況です。ここを予防するためにも、今1年生で入ってきた子たちが、学校でもリラックスできる場所、自分の気持ちが取られるできる場所をつくって、そこから第三の居場所につなぐというようなことに今取り組んでおります。そこは最初は、図書館を使ってやろうかとか、私たちも試行錯誤したんですけれども、そうではないテーブルを置いて、クッションを置いて、本当にリラックスできるような場所をつくっています。今、不登校の子たちがそこに行くということは難しいです。そこは今後、スクールソーシャルワーカーとか、さまざまな訪問員さんと連携することによって、この対策がうまくいくかわからないんですけれども、1人でもその子の人生が、学校カフェによって変わっていけばいいかなと思っています。ステキマというところなんですけれども、私たちは物を持って家庭に皆さん訪問するんですね。当然1回目は、お母さんはこのくらいしかドアを開けない、なんですかという感じですけれども、この行政と連携しての訪問というのを、8ヶ月くらい毎月訪問するんですね。そうすると、その開けるドアがだんだん広くなってきて、今月の終わりですよという頃には、実話という、本当にいろんなことをとろされます。こうやって自分のことを話したのは初めてです。今までどこにも相談できなかったという声が本当に多くございます。もちろん直接というのは難しい方もいると思いますけれども、やはり直接話すことによって、支援が終わったとしても、ずっと地域に誰かが見守っているという安心感というのは、かなりその後の影響は大きいのかなと思います。以上です。ありがとうございました。

1:40:47

佐野佐人君。

1:40:49

ありがとうございました。続いては、長澤参考人に伺いたいと思っておるんですが、この重組的支援体制整備事業については、私もこの党委員会のこれまでの議論の中で、これをぜひ活用するべきだというふうに、全国の自治体でこの取組を通じて、地域住民と行政とNPOとしっかり対話をして、考え方を一致させるべきだというふうに思ってまいりました。今日の資料の中で、この支援フローというイメージ図がございまして、特に伺いたいと思ったのが、このアウトリーチの視点なんですね。例えば、子どもたちとか社会人というのは、ある種の社会的組織の中で日常生活を送っています。不登校とか、療養されてそこから外に出てしまう方もいますけれども、その部分ではやはり孤独というものが多く感じられているのかな。一方で、高齢者の方々というのは、例えば配偶者と私別して一人で自宅で暮らしている方、この方たちというのはどちらかというと孤立状態だと思うんですね。私の今日の伺いたいのは、この孤立した方々に対して、いかにアウトリーチをしていけるのか、指定されているのか。今回の法案の中身でも、やはりアウトリーチの視点というのはあるんですけれども、具体策というもののイメージが、やはり非常に大事になってくると思います。そこで参考人の、この自治体でアウトリーチ、どのような部分に配慮し、どのような課題があるのか、少し答弁いただければと思います。

1:42:48

長澤参考人

1:42:52

お答えいたします。今アウトリーチの件でございますけれども、現実的にはなかなか難しいところがあるかと思います。ただ行政的にはやはり、社会福祉協議会を通じてやっているというのが一番大きなケースかというふうに思っております。先ほど少し説明させてもらいましたけれども、いろいろなデータを用いながら、地域包括ケアシステム、この中での地域包括を利用しながら、それは過去当然、平方の場合は13件域がございまして、その13件域ごとにいろいろなデータを用いながら、この方についてどうなのかという形で、実際に足を運んでいく、こういった形を取らせていただいているというのが一つの形でございます。あと、当然、孤独、孤立という形でなれば、消防本部の中では、安全って等々ですか、そういったものの取り替え、こういったことを実際には協力の中でこちらから言っていただいて、取り替えをしましょうかとか、こういったところにつけた方がいいですよとか、こういったことを消防の方として自主的に動いていただいていると、いった形が一つの例でございます。あと、これは現在検討中でございますけれども、平方市においても、高齢者の方の独居対策、こういったものが一番大事なところだというふうに思っておりますし、そこでいろいろな危機事象があったときに、こちらからの放送がちゃんと届いているのかどうか、こういったことを実際には確認するためには、独居老人の会というのがございますので、そういった会を通じながら現場のところに行くと、こういったところを今現在もやっているところですし、それをさらに広めていきたいと、このように考えているところでございます。以上でございます。

1:44:42

佐川大臣

1:44:44

ありがとうございました。客観的な様々な行政が持っているデータを活用して、できるだけプッシュ型で会いに行く、訪問するというのが非常に大事だということがわかりましたし、先ほど冒頭発言の最後の方に、やはりそれを担う人材の確保、自治体における民生委員さんですとか、あるいは行政の職員さんが地域を日頃から、そうやって歩いて問題がありそうな方々を早期に発見していくというこの仕組みづくりが大事だなというのも先ほどの話の中で理解をさせていただきました。最後の質問になるかと思いますが、石田参考人に伺いたいと思います。今回、孤独孤立というものがやはり日本に広まって、社会保障費に与える影響も決して少なくないと、イギリスでは実際にそのような分析もされてきたというふうに伺いましたが、日本国内でそのような孤独孤立問題が社会保障費に対してどのような影響を与えるのかということについて、石田参考人がわかる範囲で教えていただければと思います。

1:46:03

石田参考人

1:46:10

実際のところ、社会保障費に対してどれぐらいの影響を与えるのかという確実な数字、試算というのは出てはおりません。ただ、孤独孤立に関してまず出てまいりますのは、高齢者に関する医療というものがかなりの額に上っていくであろう、これから単身高齢者というのがふえてまいりますので、そうなってくると、そういった方々に対するまずケアというものが出てまいりますし、あともう一つは仮にケアが必要になったときに誰がそういった手当をやるのか、そういったことに対して心身の不調になった場合にもやはり医療費の負担が増してしまう。さらにもう一つ、高齢者に関してだけではなくて、日本社会というのはやはり1980年代あるいは90年代まではかなり婚姻というものに人間関係を依存していた、担保されていたという部分があったわけなんですね。そういったものが急速に失われていったというのが実は2000年代であった。というふうになると、単身の方々をどうすればよいのかというふうな話が出てまいりまして、この単身の方々というのは基本的には健康であれば何も問題はない、それこそ自分の権利で、自分の考え方で一人の生活を送っているということを考えられるわけなんですが、これが立ちどころに体調が悪くなってしまった、あるいは経済的に厳しくなったというふうなときになると、かなり厳しい状況になってしまうというのは、私自身が携わった社会調査の中でも明らかになっております。そうなってしまうと、それこそ繋がりに何かを委ねるということは難しくなってしまうので、そういったことは基本的には行政で補填をするということになっていく。それこそ単身型の社会に全部変えていって、単身型の社会にしていって、じゃあ何かが起きたときのものをすべて行政が賄おうというふうになっていくと、かなりのやはり財源が必要ですし、増税を確保しなければならないというふうな状況にはなってしまうわけです。だからといって、繋がりがない人を放っておくというふうなことはできない。ただ、繋がりにすべてを負け出してしまうというのもよくはないと私自身は考えておりますけれども、ある程度の部分は繋がりの部分でやっていって、そういったところから漏れ出ていくのがというふうな体制にしていかないと、相当厳しくなるのではないのかなというふうには感じております。

1:48:26

佐野田、佐藤志君。

1:48:28

はい、終わります。ありがとうございました。

1:48:35

次に塩川哲也君。

1:48:38

日本共産党の塩川哲也です。4人の参考人の皆様、お忙しいところをおいていただき、貴重な御意見賜り、ありがとうございます。孤独孤立の対策の推進法案についてお尋ねをいたします。最初に4人の参考人の皆様にお聞きしたいと思っています。孤独孤立を生み出す要因背景についてですけれども、政府の重点計画においては、冒頭でパートタイム労働者、有機雇用労働者、派遣労働者といった非正規雇用労働者が増加するなど、雇用環境が大きく変化をし、所得不可貸の拡大で、人々の支えが減少する、行きづらさや孤独、孤立を生んできたと分析をしております。このことへの評価についてお聞きしたいのと、そうであれば、その背景に大元にあります労働法制の規制緩和の問題、このような労働法制の規制緩和の見直しが必要ではないかと考えますが、皆様のお考えをお聞かせください。

1:49:50

石田参考人

1:49:55

やはり、雇用環境の悪化というものは、孤独、孤立に陥ってしまうというふうな原因としまして、経済的な貧困であるというのは、今回やりました実態把握調査でも出ているわけでございます。そういったところがありますので、経済的なものを立て直していくことによって、かなり孤独、孤立の問題というものが解消されるということはあります。まず、一つの社会参加という点で考えますと、仕事をする、あるいはどこかの組織に所属するというふうなこと自体が非常に重要なことでございますので、そうなってくると、労働としてきちんと労働ができる、働くことができるということが非常に重要である。先ほど御指摘がありましたように、1990年代の終わり頃から派遣に関して派遣業法が変わりまして、派遣社員の業態の範囲が広がって、派遣の雇用の人がふえてきたというふうな背景もございます。そういったところがあって、格差が拡大してきた、そういったことが孤独、孤立に影響を与えられているというのは、私自身は側面としてはあるのかなと考えております。

1:51:02

続いて、栗林参考人。

1:51:08

私たちが地域とつながっている一人親家庭の方、子どもが成長していくとお金が大変かかってくる。そういう中で、子どもが小さいときはパートとか地域で働いている方たちも、だんだん派遣で、時給のいい仕事に就いている方が多いなと感じております。そういう方たちが、この派遣でいつまで働けるんだろう。一人親の方は、その後最終的に独居高齢者になるんじゃないかなと思っております。そこの経済サポートというか、収入をどう担保していくかということは、今後考えていく必要があるかなと思っております。以上です。

1:51:57

青澤参考人。

1:52:01

勞動問題と孤独効率の問題は非常に密接に関わっているんだと思います。先ほど石田先生もおっしゃいましたけれども、雇用環境の悪化によって孤独効率状態に陥っている方は、やはり数多くいらっしゃるというのが、あらゆる調査からもわかりますし、例えば我々の相談窓口の現状を分析をしてみますと、やはり生活根拠に関する相談で来られる方の孤独感が最も高いんですね。ですからそれは非常に明らかだと思いますけれども、ただ同時にですね、職場の人間環境であるとか、いわゆる急激なですね、職場の環境の変化みたいなところが、孤独感を高めているというような現状もあると思うんですね。また、特に当然非正規の雇用の問題で非常に重要なわけですけれども、同時に例えば自殺者数の約7割は男性で、その多くは正規雇用の人だというふうに見られるわけですね。それを考えたときにですね、当然雇用環境による孤独効率の悪化を防ぐのと同時に、特に正規雇用の中でもですね、やはり孤独を抱えていて、なかなかスティグマがあって声を上げられない人にどうアプローチしていくのかということと、働いた後ですね、いわゆる会社の中でしか人間関係を築いてこなかった方が、いたやされた後で完全に社会的繋がりを立ててしまうというような状況も同時にありますので、非常にこう雇用が流動化していることに対して、なかなかそこに分野はアプローチできていないところもあるので、そこをちょっと両立するような形でですね、会社が変わったとしても、例えば同じようなカウンセラーさん、産業員さんに相談できるようにするとかですね、何かしらの対策をそう決めたらなきゃいけないところであるんだろうと思います。

1:53:40

長沢参考人

1:53:46

お答えいたします。やはり今、労働問題ということでございますけれど、我々自治体にとっても、先ほど言いましたように、正職員の方から民間委託、もしくは非正規労働の方に頼っていくと、こういった傾向にあることは間違いないかというふうに思っております。これまでは、官にできることは官で、民にできることは民でといった大きな流れの中で、平方針を置いても、施策を講じてきたところでございますけれど、やはりこの間、国におかれましても、非正規労働者の勤務労働条件の改善、こういったことをしっかり取り上げていただいておりますし、当然、期末勤勉手当の創設、こういったことも論じられているところでございますので、そういった意味で、逆に裏返しとなるのが、やはりそういった孤立孤独の根底にあるところに、やはり経済的な問題が潜んでいる。このことはしっかり認識している中で、逆に国の方でもそういったところに着目して環境を変えていこうと、こういった動きになされているのだろうと、このように理解をしているところでございます。

1:54:55

塩川哲也君。

1:54:57

ありがとうございます。次に、やはり皆さんにお尋ねしたいのですが、地域協議会のことであります。今回の法律の中で、地域協議会の設置について、自治体への努力義務となりました。これはどういう役割を果たすか、その有効性ということをお聞きしたいのですけれども、その際に、既に法定されたいくつもの地域協議会や支援会員があるわけですね。そういった、これまでの既存の法定されている地域協議会や支援会と、今回の孤独孤立の地域協議会の関係、これはどういうふうに機能していくのかどうなのか、その点について、研究や現場での経験を通じて、お感じのところをお聞かせいただけないでしょうか。

1:55:49

石田参考人。

1:55:54

孤独孤立対策地域協議会については、まだやはりどういうふうなものになるんだろうというふうに思っている方も多いのかなというふうに感じております。まず、これを機能する協議会ができることの意義に関してなんですが、やはり先ほどから再三出ておりますように、孤独孤立に関しては本当に問題が多岐にわたっているところがございます。先ほどご質問がありましたように、労働の問題であったりですとか、あるいはケアの問題であったりですとか、あと大空参考人がおっしゃっておりましたように、職場の人間関係ですとか、各種人間関係というふうな形で、非常に多岐にわたっておりますので、既存の組織だけでは対応しきれない部分というのが出てくる。そうなってくると、孤独孤立の地域協議会というものを立ち上げて、ピンポイントで問題にアプローチをしていって、さらに個別のケースを扱ってまいりますので、その個別のケースに連携をしていきながら対応するということは非常に重要だと考えております。その際、今、連携というお話をしましたように、各種団体を連携させていくということも、これもいろいろなところで出てはいるんですが、なかなか難しかったりもするので、そういったことを、それこそ民間企業なども含めていきながら連携体制を構築していって、何とか本当に手が届かないような人にアプローチをしていくというようなことをやっていくということが非常に重要なのかなというふうに考えております。あと、既存の組織との住み分けというのが当然出てまいりまして、こちらも自治体ではやはりどういうふうに運用していけばいいのかというふうな混乱の声もあるというふうなことも耳にはしております。こちらについて、有識者会議の中でも、そういったものというのは無理に新しいものをつくって、本当にいろいろな対策会議みたいなものが乱立してしまうというふうな事態というのは、またそれはそれで混乱を招いてしまうと思いますので、既存の会議の中で活かせるものがあったら、そういったものを使っていきながらというふうなこともあると思いますので、そういったことというのはもう少し有識者会議でも検討しつつ、戻りケースをつくっていきながら対応していくことができればとはいうふうには考えております。栗林さん、ここによろしいでしょうか。はい。豊島区でもやはり、子どもは子ども、高齢者は高齢者の協議会の中で、いろんな個人情報の共有とかをされておりますが、やはりこういう包括するような協議会ができることによって、家族は子どももいれば高齢者もいたり、結構私たちは子どもから入るんですけれども、親戚の方が精神疾患で孤立しているとか、結構つながっているなという実感がありますので、そういうのがトータルで共有できるという会議体ができるのは有効ではないかなと思っております。以上です。大沢さん、後に。協議会については、先ほどから出ていますように、さまざまな問題にわたりますので、そこを調整する期間というのが自治体にあるということは、デメリットはそんなにないんだろうと思うんですけれども、一方で、おっしゃったとおり、既にさまざまな協議会や推進会議があるわけですね。そうしたところと、単純に会議をするだけにならないかという懸念はあると思うんです。例えば、調整期間が置かれるということになりますけれども、既存の政策の中で、要は既存の協議会の中で、これは孤独・孤立対策の中にある程度包括的な形で支援できるんだろうというようなことがあれば、これは孤独・孤立対策協議会を設置をした自治体については、そこに既存の協議会や推進会議を分科会のような形でまとめていくとか、何らかの組織の再編を行わなければ、本当に協議会が乱立をしてしまうということだけになりかねませんので、そのあたりを工夫していくことと、さらに、何度も申し上げておりますように、我々のような広域的な相談窓口、すなわちスティグマみたいなものをなるべく軽減できるような匿名の相談窓口は、これらの地域の協議会に入れないんですね。ですから、こうしたことを考えていくと、やはりそうした協議会をさらに調整するような機関や機能というものをしっかり設けていかないと、これはなかなか難しい、うまく機能していかない可能性が非常に高いんだろうと思います。

2:00:17

長澤参考人

2:00:22

お答えいたします。正直、行政の人間として、こういった対策協議会を、施策を講じていくにおいて作るといったことについては、ある意味すごくすっと入っていけるような感覚は持っております。やはりこういったことで協議会をしっかり立ち上げていって、その中でしっかり議論していくと、これは一般的なこととしては十分理解をされるところでございますが、先ほど来言ってますように、孤立・孤独というのは基本的には各個別施策、各懸念事業、事項があった中で進んできていることかというふうに思っておりますし、そこの中に孤独・孤立といった文言、言葉を真ん中に置いた形での取組を進めていこうということでありますので、やはり既存の協議会だけではなくて、こういったことを真ん中に置くことの違いを、もう少し逆に国におかれましても明確にしていただくことが必要ではないかと、このように考えております。

2:01:23

塩川徹也君。

2:01:24

ありがとうございます。次に、今回の法律の中では第7条に国が行う法制上・財政上の措置の点、あるいは13条におきまして、様々な国における支援措置についての規定もあるところであります。その点で、NPO団体など支援をする方たちへの財政支援について、どういう形が一番望ましいのかということについて、石田参考人、栗橋参考人、大沢参考人に一言ずついただけないでしょうか。

2:02:04

では、御指名の順番で石田参考人。

2:02:09

今回の法案の設立において、NPOの支援というのはやはり非常に重要なものとして取り上げられておりまして、やはりNPOさんのお話を伺っていると、なかなか継続的な支援が得られないというのが非常に声が大きいんですね。単年度で終わってしまうと、せっかく事業が立ち上がったのに、その単年度で終わってしまうので次の年にはない。これはやはり孤独・孤立を感じている人にとっては非常に困ることであって、それまでは行く場所があったんだけれども、あるときになったらいけなくなってしまうというふうなところがございますので、やはり孤独・孤立というものを支援というふうな枠組みで考えていくのであれば、ある程度長期的な体制があるというのが非常に大事だというふうに私は考えておりますので、そういった既存のいわゆる一年で区切るようなものではなくて、なるべく長期という視点を睨んだ支援があるといいのかなというふうに私は考えております。

2:03:05

続いて栗林参考人。

2:03:12

私たちも実はこの孤独・孤立に取り組むNPOの財政支援をかなり活用させていただいております。この取り組みの中の8ページですね、子どもの居場所づくり、フードバンク、住まいの支援、こういうものをいろいろ継ぎはぎでサポートしていて、これあと何年までしかないよねという中で、じゃあこれがなくなったときにそれをどう持続可能にしていくかということも、もちろんずっと予算があればいいんですけれども、逆にそれを地域の中でみんなでその課題を共有して、持続可能にしていくということもある意味必要なんじゃないかなと思っております。フードバンク支援は特に、やはり余剰のものが、ものがあることによって孤立している方たちとつながる、すごい大切なものなんですね。こういうものってある意味地域の中でもっともっと開拓していくと、掘り起こされるものだと思っていて、そういうところの自立も視野に入れながらも、やはり一定期間、しっかりあと何年間は補助が受けられるという安心感も必要ではないかなと思っています。本当は空き家とかそういうのもたくさんありますので、そこがうまく活用する、それで住まいのことをみんなが考えるというようなきっかけにもなるんじゃないかなと思っております。

2:04:48

大沢参考人

2:04:51

これは一言で申し上げると、単年女性からの脱却に尽きるんだと思います。複数年女性によって人を雇っていくと、これは私も経営者ですけれども、単年女性で人を雇うと言われても、なかなか難しいところがあります。最低でも3年ぐらいの複数年女性にするということと、プラスNPO自身が、やっぱりまだ稼いじゃいけないとか、A事業を、当然非A事業しかできないわけですけれども、利益を出していけないと思っている方々たくさんいます。NPO自身も思っているところがあると思います。利益を分配したらいけないのではなく、事業活動を行うことは何ら問題がないわけですね。ですから、我々のような自殺相談のような受益者負担が成り立たないところは厳しいですけれども、そうじゃないところは、NPO自身が稼げるようにしていくというような、そういう税制上の措置を含めて、アメリカでは株式会社とNPOの中間の組織というのも起きている種も一部あるんですね。こういうふうな第三の公共の道みたいなことも、同時に模索をしていく国だけに依存しないようなNPOの公共の在り方というのは必要じゃないかなと思います。終わります。ありがとうございました。

2:06:03

次に、青柳陽一郎君。

2:06:05

はい、おはようございます。立憲民主党の青柳陽一郎でございます。今日は参考人の皆さん、朝からありがとうございました。大変ご資産に富んだお話をいただきまして、ありがとうございます。私もお伺いしたかった点は、これまで他の質疑者から聞いていただいたので、なるべくだぶんないようにお伺いしたいと思いますが、この法律の施行後、地域協議会ができるというお話、そしてどういう支援策が必要かというお話、特に私は、今日大空参考人の話にもあったんですが、伝統的な支援団体ですね、民選員の皆さんとか、保護士の皆さん、社協、児童院、こうした方々は、地域でこれまで見守りをすごく地道に行ってきてくれたわけですし、引きこもっている人にですね、一件一件訪ねてくれてきたわけです。こうした地域の支援団体、伝統的な支援団体とNPOとの関係で、私、横浜なんですが、いくつかのNPOはありますけれども、必ずしも、私は一緒にやったらいいんじゃないかなと思うところでも、必ずしも連携がうまく、同じ目的であっても連携がうまくいっていないケースがあるんですが、ここを今度、孤独孤立ということで、より広い対策が必要になって、しかも多くの分野に影響があるということですから、これどう組んでいくかということについて、これは一つ、行政が仲介するということになると思いますが、このときのポイントについて、石田先生には、研究者の立場から、そして大空参考人、栗林参考人には、実践している立場から、そして長澤参考人には、行政のまさに立場から、一言ずついただければありがたいと思います。

2:08:04

では、御指名の順に、石田参考人。

2:08:10

地域の組織をどういうふうに連携させていくか、ということが大きな趣旨なのかなというふうに感じております。まず最初に、地域の組織なんですが、これも本当に、地域地域によって相当違うということが現状でございまして、ですから、都市部と、例えば地方参勧部の調査なんかも私もしておりますと、地方参勧部ではやはり、そもそも民政委員さんと自治会長がほぼ同じみたいなような、そんな状況もありますので、かなり地域の状況を考慮していきながら、検討していく必要があると。必ずしもですから、こういったことをやらなければいけないというわけではなくて、まず最初に地域の実態把握というのが非常に重要になってまいります。ですから、地域にどういったような、それこそ団体があるのか、というふうなことをまず把握すること。そういった中で、先ほどもご質問にありましたように、やはり同じような団体があるんだけれども、理念がすれ違っちゃうみたいなことが結構あったりするわけなんですね。ですから、同じように孤独効率を脱却したいというふうに思っているんだけれども、その仕方が違うから、なんかうまくかみ合わないなというふうなことが結構ありますので、そういったときに、実態把握というふうなお話を先ほどしましたけれども、実態把握自体をそれこそ、それぞれの団体が集まって、実際に懇談をするような形で進めていくと、実際に実態も把握できるし、行政との顔見せ、行政もそこでそういった関係の方々とつながることもできるしというような形で、意外と実態把握調査をしていきながら、相互の連携を深めていくなんていうふうなことも、自治体によってはできたりとかもしておりますので、そういったことを活用していきながら連携をするというのがいいのではないのかなと思います。

2:09:44

続いて大空参考人。

2:09:49

ありがとうございます。民生遺産、児童遺産、大変本当に地域の中で、もう少ない活動費の中で頑張っておられるわけですけれども、やはり我々のようなNPOがなかなか連携しづらいといった地域があることも事実だと思うんですね。一つは、いわゆる公的な正当性というものだと思いますけれども、要は民生遺法が1948年にあって、厚生労働大臣の任命で、そしてある程度やれば勲章がもらえるということで、非常に公的な正当性というのがあるわけですね。一方でそこに対してのある程度、愛主のプライドのようなものを皆さんお持ちでやっておられると思いますけれども、一方でNPOの歴史はまだまだ浅いわけです。そしてなかなか、どうしてNPOがその分野をやるのかということに対しての理解が深まっていない側面もあると思うんですね。ですからNPOと、そして既存のいわゆる遅延団体みたいなところがですね、お互いに同じ立場であるんだということをまず示していくということが必要だと思うんですけど、お互いがいわゆる協力をし合うような機関であるという位置づけ、今どちらかというと、どこかに大互いを立てて何かを進めるとかですね、そういういわゆるプロトコルがあるわけですけれども、それを平らにフラットにしていくと、その意味では法律を作ってですね、協議会を作ってやっていくというのは一定の理由があるんだろうと思います。なので、やはりなるべく同じ立場でやっていくということをですね、どうやって広めていくかということの議論が進めばいいかなと思います。

2:11:09

栗林参考人

2:11:14

はい、私は地域で活動しているだけに、その課題はとても実感しております。そもそも私が民生委員になったのは、地域で前の民生委員さんに、お前子供のことばかりやっていないで高齢者のこともやれと言われて、もちろんやりますと受けました。先ほども言ったように、子供の孤立とか貧困、何とかしたいと思っている方たちは、高齢者のことも何とかしたいと思っている人たちです。そこがうまく融合することによって、大きい力になると感じていました。そこでですね、冒頭説明しました、2019年から豊島区では、民の呼びかけによって、行政の部長、課長や大企業さん、あとはそういう歴史がある民生委員さんとか、そういう会長さんたちと、平場でこの街の一人ぼっちをなくさないためには、どうしたらいいかというような話し合いをしています。そこはですね、記録はとらないんです。もう肩書き抜きで人と人として関わって、その話を議論していこうという、そういうやっぱり、小地域の中でのしっかりしたつながりづくりができると、さまざまな次の課題が出てきても、みんなで何とかしようという、その土壌ができているなというような感じでおります。やっぱりそこからですね、作り変えることによって、そこから環境をつくることによって、どこの地域でもNPOと行政、さまざまな組織が一緒に孤独、孤立をなくしていこうということは、十分可能かなと思っています。

2:13:02

長澤参考人。

2:13:07

お答えいたします。NPOとの共存というんですか、そういったことですけれども、当然、今既存の知恵団体、民生員さんをはじめ、かなりの欠員状態になっているのが実情でございます。こういった中で、各民生員さんが、普通ならば一地区二地区を持つが、多くの地区を持たなければならない現状の中で、やはりなかなか地域の実情を把握するのが難しい状態が今、浮かんできているのかなというふうに思っております。平勝市におきましては、航空コミュニティ協議会というのがありまして、各小学校、航空に消防団の関係とか、自治会組織とか、航空福祉委員会とか、こういったことを束ねている航空コミュニティ協議会というものが各航空ごとにありまして、そことをしっかり連携をしながら、各それぞれの団体だけではなくて、総合的な取り組みをしていただいている協議会、こことの連携をしっかり図って、できるだけ住民さんの意見なり希望を吸い上げていると、こういった活動をさせていただいているところでございます。ただ一方で、やはり今回の参考人からもあったように、NPOさんの存在というものをしっかり行政としても認識を改めて、やはりなかなか対人だけではいかないところを、例えばこういうAIを使うとか、いろいろなNPOさんの発想でもって、新たな取り組みをされる、こういったことに関して、しっかり行政としては共感を覚えて手を携えていかなければならない、このようには考えております。

2:14:49

青柳弥生君。

2:14:50

ありがとうございます。地域事情にしっかり合わせていくこと、そのためにはしっかり行政として政府としても実態を把握しなければいけない。一方でもう一つは、似たような政策があれば、なるべく一緒にやってもらって、重点化していくということが必要なんじゃないかなというふうに思いました。栗橋参考人に伺いますが、今、民生委員もそもそもやってくださっていて、その上で思いがあって、子ども食堂、子どもの支援をやっている、なんで子どものことばっかりやるんだというお話が、そういうことを言われるというお話がありました。我々の地域、私の地域でも、当初子ども食堂といって始めるんですけれども、そういうふうに言われることがあって、名前を親子食堂に変えましたとか、居場所食堂に変えましたとか、地域食堂に変えましたという事例が多くあるんですが、栗橋さんは子ども食堂にこだわってやっておられるように、資料でもお見受けするんですが、そこのこだわりについて教えてもらえますか。

2:16:03

栗橋参考人

2:16:05

地域の中で一番弱い、一人で生きていけない子どもが来れる食堂ということで、ユニバーサルな食堂になっていくんじゃないかなと思っています。地域食堂として、独居の高齢者の方にお声掛けしてもなかなか来ません。しかし、子どものために手伝ってほしいとお願いをすることによって、手伝いに来るんですけれども、その方たちの見守りの場になったり、そういうつながりができるきっかけとして、一番弱い立場の子どもの食堂ですということと、やはり子どもというのは社会みんなで大切にされる存在ですよねということをアピールし続けたいという思いがあって、子ども食堂にこだわっております。

2:16:56

大江君

2:16:57

ありがとうございます。次に、若い世代、20代から30代の自殺が減らない増加しているという問題について、石田参考人と大沢参考人にお伺いしたいと思いますが、石田参考人は、私が事前にいただいた資料では、最近の若い世代の人間関係が、コスパで判断するようになっているとか、人間関係が必需品から至高品になっているという論考を配慮させていただきましたけれども、これはどういう意味なのか少し説明をいただきたいというのが1点と、そして、これがコロナ前、コロナ後でどう変わっていくと思われるか、その点も踏まえてご説明いただきたいと思います。大沢参考人にはまさにその世代、ど真ん中ですから、まさに自らの世代として人間関係、今どうなっているか、それがコロナでどう影響があったかについてお伺いしたいと思います。

2:18:10

石田参考人

2:18:15

若い世代の孤独孤立に関しては、やはり重要なテーマというふうになってきているのかなというふうに感じます。本当に高校を出てしまうとクラスというものがなくなってしまって、大学に入ると基本的には自分で動いていかないとなかなかつながりの中には入れない。そうなってしまうと、それをうまく使って、それこそ自分にとって望ましい人間関係をどんどん築いていける人というのと、なかなかそういったものを築けない人というのが結構はっきりしてしまう。ですから、基本的にはそれこそ付き合う必要のない人とは付き合わないというふうなことが徹底されてしまうと、そうするとやはり選ばれない人が出てきてしまうわけなんですね。選ばれない人の行く場がどうなるのかというと、基本的には行き場所がない。では、居場所というものがあるんですけれども、その居場所に行ってしまうと何が起きるのかというと、先ほどから再三スティグマという言葉が出ておりますように、何となく残念な感じの人が行く場所みたいになってしまうと、ますますそういったところには行けなくなってしまう。となってくると、どんどん孤独感、孤立感みたいなものを持ってしまうというような形でありまして、そうすると人間関係がない人というのはそれぞれで困ったことに陥る。では、人間関係がある人に関してはどうなっていくのかというと、やはりそちら側の人も、例えば、いわゆる友達という人とどういうふうな付き合いをしているのかというと、一生懸命友達であろうとするために頑張って、それこそ自分のキャラを作り上げて、自分がいかにすごい人だというふうに見せていって、友達関係を維持すると。なぜそういうふうになってしまうのかというと、自分がその中に受け入れられないキャラになってしまったら、そこからはじかれてしまうというふうな、そんな感じになってしまうわけなんですね。だからそういうふうな形ですと、それこそ匿名の相談みたいのがあると非常に良いというふうになってしまう。ただそういうふうな形で逃げ道があればまだいいんですけれども、逃げ道がない場合には、人の中に入っているんだけれども、でもずっと孤独感を抱いている。そういったものというのがだんだんだんだん心にたまってきて、例えば精神的に病んでしまうというふうなことが出たりですとか、より深刻な自殺に関してになりますと、やはりそういったところからだんだんだんだん関係から外れてしまう。それこそ悪いことがあったら、自分の中に悪いことがあったら助け合うんではなくて、悪いことがあったらそれを見せないように人間関係から退くというのが、どちらかというと若い人の間に見られてしまうので、そうなってしまったら、退いた人はつながる場所がなくなってしまったら、それこそ非常に悪い状況になると死を選ぶというふうな形になってしまうので、若い方々の人間関係というのは、我々が抱いているような友達関係ですとか、友達付き合いとかなり違うという認識が必要なのかなと思います。大沢君。今の感想も含めてお願いします。大沢さん、後任。ありがとうございます。私自身も昨年まで大学生で、ちょうどコロナ禍での大学生活を経験をしました。一つ言えることは、先ほど医者先生がおっしゃったところ、完全に同意するところでありますけれども、人間関係というものを一度構築するということと、壊れてから構築するということは全く別の話なんだろうと思うんですね。要は、一度壊れた人間関係を再修復するのは非常に難しいということが明らかになったんだと思います。そしてそこに対して、なかなか制度が追いついていないという側面があります。例えば、コロナ禍で行動制限がありました。これによって、例えば大学生だった、私も大学生でしたけれども、完全に対面授業に切り替わったわけですね。完全に切り替わって、ゼミ活動もだめだった。いわゆるサークル活動もだめだった。本当に、いわゆる社会的な環境を築く機会がそのものが奪われたわけです。そしてそこに対して、今急激にコロナ禍から回復をしようとしていますけれども、いきなり対面授業に切り替えたところも非常に多かったんですね。急に対面授業に切り替えて、要はオンライン授業というのは学生にとって苦しいだろうというのは何となく広がってきた。その処方箋として、じゃあ対面を再開しましょうとなったんですけれども、まず友達の作り方がわからない。どうやって人間関係を築いてコミュニケーションしていくかがわからない。だからいきなり対面授業になったとしても、じゃあそれで友達を作りましょうとはあまりならなかったんだろうと思うんですね。これ非常に重要なのは、本来やはりいわゆるハイブリッド型、例えばオンライン授業もやると。ただしキャンパスはすべて開放して、そのキャンパスの中でいつでも授業をとっていいよと。要は自分で選べるようにするというのが、おそらく大学の中で言えば理想だったんだろうと思いますけれども、急激な変化が起きてしまったということは非常にあると思います。さらにいわゆるSNS空間というものを行政も含めて、周りの我々大人たちがどう捉えているかということについて言うと、やはりある種の非日常的な空間として捉えている側面があると思うんですね。例えばSNSの使用時間を減らさなければいけないなんて議論が起きるのはまさにその典型でですね。SNSというのはもう今の子どもたち、若者たち生まれたときからあるわけですね。要は日常生活のツールの延長に過ぎないわけです。それをある種非日常的なものだというふうに扱って、ともすれば悪いものだ、悪影響を及ぼすものだというふうに扱ってですね、隔離をしようとしていくとまさにいろんな問題が起きてくる。例えば電話相談窓口の方法って今でもメインサイズのカードをやって配るわけですね、いろんな自治体で。SNS相談のQRコードを載せたところを配る自治体は非常に少ないんですね。SNS相談よりかは対面の相談、実際のリアルな相談こそがやはり一番いいだろうみたいな考え方がやっぱり根強くありますから、SNSみたいなものもですね、ある種の日常生活のツールの一つなんだという前提の上で、じゃあ他の人と比較するようなそういう状況をどういうふうに改善をしていこうか、違う価値観をどう広めていこうか、そういう議論の組み立て方が必要だと思います。親くん。終わります。親としても参考になりました。ありがとうございます。

2:24:14

次に岩谷良平君。

2:24:18

日本維新の会の岩谷良平です。参考人の皆様、本日はありがとうございます。よろしくお願いいたします。まず石田参考人にお伺いしたいんですけれども、昨年12月の政府の孤独孤立に関する全国実態調査ではですね、現役世代の孤独感が目立ったと。この点についてですね、石田参考人はですね、未婚率の上昇とか経済的な苦しさが現役世代の孤独感につながっていると考えられるというふうに述べていらっしゃいますが、これ、先生の分析のようにですね、この未婚率の上昇とか、あるいは経済的な苦しさが孤独につながっているということであればですね、こういった問題を結局改善しなければですね、根本的な解決にならないというふうにも思われる中でですね、今回の法案の意義というのを改めてお伺いできればと思います。

2:25:08

石田参考人。

2:25:12

本当に御指摘のように未婚率が上昇したというのは結構大きなところであるというのと、あともう一つ経済的なものというのがある。ただ、孤独孤立の法案ができたことの意義というのは先ほどからもお話をしておりますように、誰もがやはり孤独孤立の問題に直面しやすい。なおかつ孤独孤立の問題というのが実は深刻な、それこそさらなる問題につながっていく可能性があるんだというのは非常に重要なことでありまして、現役世代、じゃあなぜ孤独孤立に陥る人が多いのかと申しますと、先ほど挙げたような要因プラス現役世代というのはやはり自分たちで何とかしなければいけないというふうな規範が非常に強いわけなんですね。ですから基本的な社会保障というのもやはりそこまで手厚いわけではないですし、そういった人たちというのは何とかやってそれが当然なんだ。周りの人たちもそういったことができない人というのはむしろ努力不足なんだですとか、やはりやる気がないからだみたいな感じになってしまうので、そうなってしまうと基本的にはやはり現役世代で何とかしなきゃいけないと思われている人というのは弱音を吐けないですとか弱みを見せられないというのが出てきてしまう。そうなっちゃうともうどこにも行く場所がなくて、外に行ったとしてもむしろ気を張ってしまうわけなんですよね。私はこんなにすごいんだ、私はこんなにできるんだと言っているんだけれども、でも家に帰ったらそれで疲れ切ってしまってゴミ屋敷になってしまう人とかというのも実際にいるわけなんです。そういうような形で孤独孤立というものが改めて法案として注目されるようになりましたら、むしろそういった弱みというものはもう少しトロしやすくなるような、そんな社会になるのではないかなというふうには考えております。

2:26:47

はい、岩谷君。

2:26:50

ありがとうございます。 今、社会保障がそれほど厚くはないという話もありましたが、我々はこの点、やはり同じように社会保障の機能不全というのもあるんじゃないかと思っていまして、いわゆるベーシックインカムの導入というのも主張をさせていただいておりまして、これも孤独孤立対策という意味でも非常に有意義なのかなというふうに考えているところであります。続きまして、栗林参考人にお伺いしたいんですけれども、子どもの貧困が孤独孤立につながっているというお話をおっしゃったと思いますが、現場での実態ですね、子どもの貧困が孤独とかにつながっているんだという実態を教えていただきたいのと、それからやはり子どもの貧困においては、ご家庭における教育費の負担というのが非常に大きいんじゃないかなと思っているんですが、この点、例えば我々大阪で0歳から大学院までの8つの無償化というのをこれからやっていくんですけれども、授業料の無償化とかもあるんですけれども、例えば小中学校の給食費を無償化するとか、それから小学校5年生から中学校3年生まで、毎月1万円、子ども1人当たり、熟大とか習い事に使えるクーポン券を発行していくということも始める予定になっています。これは既に中学生に関してはやっているんですけれども、あるいは山口県の豊富市ではランドセルを無償配付したり、あるいはいくつかの自治体では中学生に制服の上の助成金を出したりしているというような取組が行われているんですけれども、こういった取組が子育て世代の孤立孤独の問題についてどういった効果があると思われるか、この2点お伺いできるかと思います。

2:28:30

古林参考人

2:28:34

孤立している家庭の中では経済的に困窮されている方が多いですので、そういう意味で教育費が軽減されるというのは、負担が軽減されるのは有効な仕組みかなと思っております。一方で、子どもが小さいうちは経済的なところも大変ですけれども、子どもに関わってくれる人が足りないと思っています。経済的な部分と人的支援というか、そういうものの両輪がうまく回るとすごく効果的な孤立対策になるのではないかなと思っております。

2:29:18

岩谷君

2:29:20

ありがとうございます。その両輪が大切だということを教えていただきました。大沢参考人にお伺いしたいと思います。 今日のお話の中で子ども若者サポーターの創設という大変興味深いお話だなというふうにお伺いしましたけれども、一方で民生委員等も成り手不足の中で、この担い手をいかに集めていくかというのはなかなかハードルが高いんだろうなというふうにも思われるわけなんですけれども、一方で大沢参考人のNPOでは世界28過去に約700名の相談員をボランティアで抱えているということで、そういった担い手をいかに集めていくかというところについて見解をお伺いできればと思います。

2:30:04

大沢参考人

2:30:08

ありがとうございます。担い手不足というのはあらゆる問題において非常に重要な深刻な問題だと思いますけれども、同時に、担い手不足といっている最中で、果たしてどれだけ本当に担い手になれる層にアプローチできているのかというまた別の問題があると思うんですね。例えば、いわゆる民生員児童委員これは本当に素晴らしい制度で持続させなければいけない制度だと思っておりますけれども、現役次第は働けないわけです。民生員として活動できないわけですね。民生員を補助はできますけれども、現実的にはできないわけです。もちろん、推薦もされないでしょうし、実際に活動するのが難しいわけです。私たちコロナ禍で本当に多くの方からボランティアをやりたいというような声をいただいています。今、年に4回相談の採用をやりますけれども、それぞれいわゆるウェイティングリストみたいな登録している方というのは500から700人なんですね。1年間で2000人近い方が相談をやりたいと言ってくださっているんです。何でかというと、リモートでできるからというのが1つ。そして、隙間時間にできるからというのが2つなんです。要は働きながらでも自分の隙間時間に、いわゆるギグエコノミー的にボランティア活動ができる。だから、相談員として活動できるんですね。要は、担い手不足というのは単純に人口が減っているとかという問題ではなくて、その受け入れる側の体制の問題だと思います。一番重要なのは、いわゆる会社員の方、働いておれる方がいかにその隙間時間でボランティア活動みたいなことを、民生員さん含めてやっていけるかということなんです。これですね、必然的にそういう現役主催を入れたら、どうやったら両立できるんだろうという議論が始まりますから、まずは入れてみるということが大切なんですね。PTAの会長さんとか校長先生だけじゃなくて、普通の会社員の方もちょっと推薦してみようかみたいなところが増えてくると、必然的に現役主催も活動できるようになってくると思いますし、同時に私が申し上げたのは、子ども若者サポーターですけれども、今回の政府の実態把握でも、他社員に対してサポートをしたいと答えたものの割合が6割を超えたのは、10代、20代だけなわけですね。今、栄養入試なんかもありますし、民間企業に入るときもですね、いかに社会的な活動をやってきたかということが、ある種の最低条件になっているんですね。ですから、民生員さんのインセンティブは、ある種の勲章みたいなものがあると思いますけれども、子ども若者サポーターの場合は、そういうボランティア活動をするということが、例えば企業に入る際に有利になるとか、大阪では公務員試験の一時試験の加点もされていると思いますけれども、こういうような取り組みをどんどん進めていって、社会としてそれを認めていくということも同時にやっていくと、日本は他社に対してサポートをしたいという人は一定数、特に弱点数いるということが、今回の調査でわかりましたから、そこをうまく生かしていくということに尽きるのかなと思います。

2:32:57

岩谷君。

2:32:59

ありがとうございます。今、教えていただいたようなアプローチをやっていけばですね、この子ども若者サポーターの制度って本当にリアルに可能性として出てくるんじゃないかなというふうにわかりました。ありがとうございます。続きまして、長澤参考人にお伺いしたいと思いますけれども、今回法律で、この法案で様々ですね、地方公共団体に責務とか努力義務が課されているわけであります。国はどんどん法律をつくっていくわけですけれども、実際これやるのは現場で市区町村がやっていただくわけですから、そしてかつ何をするにも当然お金がかかるということであります。この費用の負担についてですね、国による財政支援のあり方について、御意見をお伺いできればと思います。

2:33:43

長澤参考人。

2:33:46

お答えいたします。これまでから福祉行政に多岐にわたって、国の方からいろいろな支援を頂戴しております。それを昔は補助金という形でしたけれども、最近は交付金といった形で、わりと自治体の中に融通がきくような制度、仕組みにしていただいていると、これにつきましては感謝をするところでございます。ただ、今回孤独孤立といったところを重点的にやろうと、当然既存の事業を束ねていく部分もありますし、またこれまでではなかなかそれぞれの制度政策の中の、いわゆる狭間にあるところについて、やはり新たな事業展開をしていかなければならない。こういったことが自治体の中にも求められているところでございますし、やはり制度をつくっても実際に効果が生まれなければ、また一人一人の市民の方を救うことができなければ、何のための施策なのかといったことも問われることでございます。そのためにはやはり人材も含めて財政的な支援、これをしっかりと裏打ちしていただけることが、これが本当の形になっていけるものと、このようには理解しております。

2:35:00

岩谷君。

2:35:02

ありがとうございます。今、財政に加えて人材の側面での支援ということもおっしゃいましたが、先ほども自治体にとっては、人材の確保とか要請というのはなかなかハードルが高いというお話もありました。その中で、この人材の育成とか確保についてどういった支援を国に求めていかれるか、また、大阪府の方では、障害者虐待防止法について、スーパーバイザーを設置して各市町村をサポートしているという話も聞いております。こういったアイデアについては、今回の孤独孤立対策でも有効ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。長澤さん、ごめんなさい。

2:35:44

長澤参考人。

2:35:50

お答えいたします。本来、今回、いろいろな支援策、行政にとっては、妊娠してから高齢に至るまでいろいろな施策の中で事業をやる、その中で孤立孤独というものが浮かび上がってきていると、こういったことも先ほどご説明をさせていただきました。ただ、それぞれのステージにおいて、それぞれにおいては専門家を配置するのは、基礎自治体においてはなかなか困難なところがございます。先ほども言いましたように、こういったところは、広域的な行政を担うところが、その一翼を担っていただく、こういったことが必要、肝心ではないかと、このようにも考えておりますし、先ほどあったNPOさんのいろいろな力添えをお借りすると、こういったことも人材活用といった側面では有効ではないかと。このような理解をしております。

2:36:41

岩谷君。

2:36:43

引き続き、長澤さんにお伺いできればと思うんですが、重層的支援体制の中でも協議会が既にあるかと思うんですが、今回の法案では、調整期間については一つと、いうふうに定められております。この点、お伺いしたところ、平方市の方では、重層の方では、市と社協が一緒に調整期間になっているというお話もお伺いしたんですけれども、その理由といいますか、そういったところをお伺いできればと思います。

2:37:15

長澤参考人。

2:37:20

調整期間につきましては、まだ詳細が明らかにはされておりませんので、それについては、国からの通知等々を期待しているところでございますが、現状といたしましては、今委員の方からありましたように、平方市は行政とやはり実際の現場に出向いていただいているのが社会福祉協議会。また地域の方のニーズを把握しているのも、多くは社会福祉協議会という側面がございます。やはり、先ほど言いましたように健康福祉相談窓口、こういったことも行政の窓口にも置いておりますけれども、その中に社協からも一人派遣をしていただいて、実際に現場の声も聞いていただきながら、というのが実情でございますので、そういった意味で、調整期間をここにしか駄目ですよとか、そういったことではなくて、その辺はやはり各自治体の状況に応じた形で柔軟な対応がしていただけるようなことを望みたいと、このように考えております。

2:38:23

岩谷君。

2:38:24

柔軟な運用を求めるということで、また午後の質疑でもその辺りをお伺いしていきたいと思いますが、時間になりましたので終わらせていただきます。ありがとうございました。

2:38:40

次に、笠井光一君。

2:38:44

おはようございます。公明党の笠井光一と申します。本日は大変にありがとうございます。4人の、3、5人の先生方、本日はわざわざ平日、今回に足を運びいただきました。また先ほどは大変、資産に富むご意見を頂戴いたしました。本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。今回、孤独孤立対策推進法案ということでございまして、この孤独孤立ということを、私が伺いましたときに最初に思い出しましたのが、これは2015年と8年近く前のことになりますけれども、ご存じだと思うんですが、ハーバード大学の成人発達研究所の研究であります。この点に関連して、まず石田参考人と大沢参考人にお伺いしたいと思います。これは当時TEDという番組で、4代目の研究者であるロバートウォルディンガー教授が、75年間で724人のアメリカ人男性を追跡調査して、この中には米国の大統領になった方もいらっしゃるということでありますけれども、その結論は、私たちを、人間を健康にして幸福にするのは、富でも名声でもないんだと。忙しく働くことでもないと。人間関係であり、加えて人間関係は人数よりも質が大事であるという、非常に私当時強い資産影響を受けました。この人間関係に反して、孤独というのは、先ほど来様々な皆様からも御質問がありましたけれども、健康にも害を与えるし、寿命を引いては脳機能にも影響を与えるということでございまして、このウォールディンガー教授のプレゼンテーションは、良い人生は良い人間関係で築かれるということで締めくくられるわけでございます。公明党といたしましても、21年に対策本部、孤独孤立に関して立ち上げまして、1039件、NPOの皆様、あるいは取締役者の方々に聞き取りを行いまして、政策提言なども行ってまいりました。まず、こうしたことを踏まえた上、今回の基本理念の中で、特に公明党として重視いたしましたのが、ここの基本理念、孤独孤立の問題は個々人の問題ではなく、社会全体の課題であるということを明記をさせていただいたわけでありますけれども、まずこの基本理念に対する御評価をいただきたいと思います。また、先ほどのハーバー大学の研究、少し御紹介もさせていただきましたけれども、先ほど大沢参考人も、予防ということが大事だというお話もありましたが、この孤独孤立の問題、いろいろ私も勉強いたしますと、また現場でお話を伺いますと、そもそもこの我が国の在り方、今後どうしていくべきなのかと、大沢参考人も若い世代としていろいろ感じていらっしゃることがあると思うんですが、家族とか住まいとか仕事の在り方、あるべき論にはあまりいかない方がいいと思うんですが、選択肢の幅というものももっと柔軟に示されていいんではないかと、都市部への人口集中のいろいろな副作用というものも、いろいろあるんだろうというふうに思っているわけでありますけれども、まとめて申し上げますが、基本理念に対する社会全体の課題であるということへの御評価と、今の日本の社会の選択肢の幅、家族とか住まいとか仕事の在り方ですね、この点について何か御所見また御示唆をいただければというふうに思っております。石田参考人と大沢参考人にお伺いをいたします。

2:42:12

石田参考人

2:42:16

御質問ありがとうございます。社会全体の課題であるからこそ国が法律を設定して対策に取り組まなければならないというふうな側面があるとは思うんですけれども、まさに本当に誰もが孤立、孤独というものに陥るような、そんな時代になってしまったというのが今の日本社会でありまして、それこそ普通の生活をしていても、もしかしたら何かの拍子に、健康を害した拍子にですとか、あるいは会社が仕事がうまくいかなかったですとか、そういった拍子に孤独孤立に陥る可能性が出てきてしまった。ですから、先ほどの最初のお話でも申し上げたんですけれども、もともと孤独感の研究というのは高齢者の研究であったわけなんですね。高齢者の研究というのはどういうふうな研究だったのかと申しますと、例えば配偶者がなくなってしまって、高齢になって一人になってしまって、そういった方々がどういうふうにすればいいのか、というのが1970年代からにかなり問題になりました。ですが、もう今や本当に高齢者の問題ではない、実際に実態調査をしてみると、孤独感が高いのは若年層であるというふうな結果も出ておりますし、私たち自身がいつ一人になるかわからない、そんな不安の中にいるわけです。実際にそういうふうになってしまう人もたくさんいるわけでありまして、そういったことが結果として心身の疾患につながったりですとか、あるいはもっと悲劇的な自殺につながったりですとかというふうなことがありますので、そういったことはやはり防いでいかなければいけない、というふうに私自身は考えている。あともう一つ、やはり社会に対しての影響も結構大きい。それこそ民主的な、民主主義というふうな形で私たちの社会は成り立っているわけなんですが、そういった孤立する人がふえると、基本的に孤立する人というのは社会調査の結果を見ていても、あまり社会に対する意見を持たない、あるいは社会に対する関心というのをあまり持たないというふうな傾向が出ております。社会に対する関心がなくなるというふうな形になってしまうと、民主的に考えを持って何かを表明すること、あるいは議論することによって成り立つというふうなことが非常に難しくなっておりますので、そういった観点からも非常に重要であるというふうなことです。今後の国のあり方について、選択しやすいようにというのはまさにおっしゃるとおりでありまして、本当に今風のやはり選択のしやすさというものが必要なのかなと思うんですね。孤独孤立対策を始めました、じゃあ強制的につながりの中に入れましたというふうになってしまうと、つながりの中が苦しいからこそ外に出ていってしまったのに、そういった人を無理やりつながりに戻してしまうと、かえって心身が苦しい状況になってしまうということがあり得ると思いますので、だからこそ私なんかも緩やかなつながりというふうなお話をしておりまして、押しつけではないんだけれども、でも潜在的にはつながっていて、何かが起きた拍子にパッとオンになるような、そういうふうなつながる仕組みというものが必要なんではないのかなと思います。ですからそういったつながりの仕組みをつくるためには、やっぱり日常生活の中で身近にそういった場所があるというふうなこと、なおかつ選択肢がある程度あるということが大事だというふうに考えております。やっぱり一つの選択肢しかないというふうになってしまいますと、一つのところでダメになっちゃうともうダメだみたいになってしまいますので、ここでうまくいかない、でもこっちの方があるからみたいなものがあった方が非常にいいと思いますし、またそういったものというのがある程度持続的に存在していないと、本当に今日あったものというのが明日なくなってしまうというのでは困ってしまうというのもありますし、あと実際そこにある、それはオンラインでも物理的な存在でも、私自身は差があるのかどうかというのはまだ結果が出ていないのでわからないですけれども、やっぱりそこにあるというふうな安心感というのは非常に大きいと思いますので、そういったようなものを仕組みとして作っていく必要があると考えております。大沢君、大沢さん、公認。ありがとうございます。基本理念に社会全体の問題であるというふうに入れていただいたことによって、まさにこの問題、孤独の問題は特にやはり個人の問題というふうにまだ多くの方が認識をしておられますから、いやそうではないんだと、望まない孤独や孤立というのは社会全体で解決する問題なんだというふうに、認識をいただく上で非常に重要なんだと思います。またここで重要なのは、例えば、おりつができますと、社会福祉も含めてあらゆる問題がそうですけれども、行政、そしてNPO、そして既存のいわゆる支援団体を含めた、これまで支援に関わった人たち、そういう人たちはこの対策が届くんですね。ただ、例えば民間企業、これはゲートキーパーの制度にしたって、あらゆる民生の制度にしたって、民間企業というような概念がスポッと抜け落ちているわけです。多くの人は企業で過ごす時間が一日の中で最も長いにも関わらず、じゃあその企業とどうやって連携をしていこうか、もしくは会社の中でどういうふうなアプローチをしていこうかという観点が非常に薄いわけですね。こうしたところで、例えば孤独・孤立の場合は、官民連携プラットフォームには、経団連も含めていろんな企業さんが協力をしていただいているわけですけれども、自分たちの問題でもあるんだということで、特に民間企業のそれぞれに対してアプローチを流していくという意味でも、この社会全体の問題であると、要は社会福祉のいわゆる専門家だけの問題ではないんだということを示す上では重要だったかと思います。人間関係についてですけれども、まさに質的な人間関係を増やしていくということの重要性は認識をしておりますし、同時に、例えば今、若い人たちの中では、陰キャ・陽キャという言葉がよく使われるわけですね。陰キャラ・陽キャラの略称で、あまりきれいな言葉ではないわけですけれども、いわゆる学校現場で陽キャと言われる人はどういう人かというと、周りにいつも何となく友達がいて、休み時間、自然とこの机には人が集まっていて楽しそうにしていると。一方で陽キャと言われる子は、学校ではあまり友達がいないように見える。ただ、現実的には、実はあまり友達がいない子、すなわち陰キャと学校で呼ばれる子も、家に帰ってオンラインゲームとかに繋がると、めちゃくちゃ友達がいるみたいな、こういうこともよくあるわけですね。人間関係といったときに、必ずしも量とか、もしくは対面の人間関係の量というだけが、その尺度を測るわけではないということは、考え方として持っておかなければいけないと思います。友達100人できるかなという歌があるわけですけれども、友達が100人できる必要はなくてですね、1人か2人を本当に信頼できる人がいれば、それは100人分に匹敵するんだろうと思うんですね。ですから、小さな依存先をたくさん増やすという言い方もしますけれども、質を担保するには、まず量を増やすということはもちろん重要なわけですけれども、その考え方で、これまで量はただ単に増やしてきたわけですから、これからはですね、これまで増やしてきた量の中でいかに質的な部分をアプローチしていくのか、要はインターネットでたくさん友達がいる人も、ある人では陰キャ陽キャとかというのは確実ではなくて、人間関係のスキルであるとか、コミュニケーションのスキルというのが非常に高い人たちなんだということを、まずは学校現場の先生方もですね、それを認識をしていただくと、そうから変わってくる部分はあるんじゃないのかな、それが何か少し新しい形の人間関係の捉え方のような気がしています。

2:49:12

和田入君。

2:49:13

はい、大変にありがとうございます。それぞれのお立場、また今の感覚から大変ご一切に富むご意見、ご紹介いただきました。ありがとうございます。続きまして、栗林参考人とあと長澤参考人にも、それぞれのお立場でお伺いいたします。栗林参考人、徳島の池袋ですね、これまで多くの子さんたちの成長を見守ってこられたということで、改めて敬意を表させていただきます。そうした中で池袋本町のプレーパークですね、ここが学校建設で、あれは2014年廃止の危機を迎えたということで、行政にさまざま掛け合いでですね、大体値の継続が決まったということを伺っております。今回も行政との連携、先ほどの官民連携がやはりこの法案の効果を生んでいく鍵なんだというようなご質問もあったわけでありますけれども、まさにその上で今日伺いたいのはですね、先日まさに統一地方選挙が終えました。地域の代表、最も身近な政治家の選出が今回終わったわけであります。私はこの地域に根差した地方議員の関わりもですね、また働きも重要なんだろうというふうに思っておりますので、ぜひ栗橋参考人にはですね、ご自身の経験、また実際活動されているお立場からですね、この地方議員の担うべき役割ですとか、期待すべきそういった働きがあればですね、これから4年間大事な任期を迎えますので、ぜひご所見をいただきたい。併せて長沢参考人にはですね、先ほど市民がどこに相談すればいいかわからないというお話が何度かされておりました。平高市でも先駆的な取組されておりますけれども、行政の立場からですね、NPOとの連携で、その中間に地方議員なんかに位置づけられるんだろうと思いますけれども、同様の問題意識だとかですね、ご意見があればですね、それぞれいただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

2:51:02

栗橋参考人。

2:51:04

はい。私たちの地域には、それこそ子供食堂に子供が来ていて、そこからですね、もう家賃が払えないということで、空き家をマッチングして住まいをサポートし、そこで暮らしがやはり家賃が安定して低くなると、すごく経済的に安定します。そこからですね、議員になった方もいらっしゃいます。自分が困っていた実感をある方たちが、そうやって議員になったり、地域の課題を身近に感じて、それをしっかり行政に反映してくださる、こういう議員さんがですね、同じ街にいるというのは本当に心強いなと思っています。あとですね、豊島区がそういうふうに、いろんな意味で官民連携、企業も含めて連携ができたのは、やはり区長がですね、そこすごくオール都市までみんなでやっていくんだということで、一つ一つの声を聞きながら、そのつながりをしっかり作ってきたということに尽きるかなというところもあります。やはり行政と民と、議員さんも含めての、孤立孤独とかだと、本当にもう全ての議員さんが大事にする課題だと思いますので、そういう意味ではこの法律、すごく有効に地域をつなぐのではないかなと思っております。以上になります。

2:52:35

長沢参考人。

2:52:39

お答えいたします。今、御指摘がありましたように、我々地方自治体につきましては、各地方議会の議員さんと接する機会が多々ございます。やはりこういった貧困なり、孤立孤独、こういったことの情報提供につきましては、もちろんNPOさんはじめ、各種団体からの問い合わせ等々もありますけれど、結構多いのが地方議員さんからの、いろんなこういった市民さんの悩み事をお伝えしていただけていると。こういった実用が正直でございます。先ほど平方広いても、総合相談窓口ということで、いわゆるできるだけ一本化した相談窓口をつくろうとして、今現在やっておりますけれど、そういったことプラス、やはり議会の議員さんの方からのいろいろな御指摘なり、こういったことが起こっているよといったことも示唆していただくことが多々ございますので、そういった意味ではやはり、市民の声を直接なかなか、本当は市民から声を上げていただくのが一番ありがたいところなんですけれど、市民にとってもいろんな行政というものは、大きな壁になっている、存在になっているかというふうに思っております。そういった意味で、議員さんがやはり日々の議員活動の中で、吸い上げてこられる、こういったことの一件一件のことをお伝えしていただけることが、すごく重要な案件になっていると、このようには理解しております。

2:54:05

笠井君。

2:54:07

ありがとうございました。まだまだお聞きしたいことがたくさんあるんですが、時間が来てしまいました。今日いただきました、ご意見、ご指導を踏まえまして、しっかりこの対策を前に進めてまいりたいというふうに思います。大変にありがとうございました。以上でございます。

2:54:24

次に、尾形凛太郎君。

2:54:28

はい。15分よろしくお願いを申し上げます。最初に、今回、孤独、孤立ということで、2つの言葉が並べられているんですが、孤立していて孤独な方には対応しなきゃいけないと、これは当たり前のことであって、孤立していないんだけども、孤独な方、これにも対応しなくてはならないと思うんですが、最後に残る、孤立しているんだけども、孤独を全く感じていない方に対して、どれぐらい外部から、そして行政が対応しなくてはいけないのかなということについて、私自身非常に悩ましい思いを持っています。それぞれの参考人の方々に、この孤独を全く感じていないんだけども、孤立している方、あえていうと、もっというと自主的に孤立の状態を選んでいる方に対して、どこまで外から行政から対応すべきだというふうにお考えでしょうか。それぞれお願い申し上げます。石田参考人からお願いします。これはやはり、孤独孤立対策というものを考えていく上で大変悩ましい問題でして、本当に一人がいいんだからほっといてくれというふうな方に対して、どういうふうに対応していくのかというふうなことに近いのかなというふうに感じております。これも本当に、じゃあ自己決定というものをどこまで尊重すればいいのかというところになってまいりまして、まず背景を相当考えなければいけないなというふうなところがあるわけでございます。どういうことかといいますと、例えば、友達に裏切られてしまって、会社も解雇されてしまった。それによっても人と関わることが嫌になってしまったから、だからもう私のことはほっといてくれというふうに言う人に関してどう思うかというふうなところは結構大きいと思うんですね。個人の意向というものを尊重するのであれば、そういった人たちであっても、基本的には見守るというふうな形になる。ただ、やはりそれ以外の背景の事情との考慮をするのであれば、もう少し介入をしてもいいんじゃないかというふうな立場になる。ですから、日本ではどちらかというとセルフネグレットの場合というのは、いわゆる自分自身に対するネグレットですね。そういったものに対してはやはり死につながるような恐れがあるので、介入した方がよいというふうな意見の方が多い。ただこれはアメリカになりますとやはり個人が意見を述べているんだから、それは尊重すべきだなというふうな流れもあります。私個人の意見としましては、やはりそういったものというものも単なる個人が言っていることなんだから、じゃあ放置していいのかどうかというと、そういうわけではないというような考えでございます。じゃあそういった方々に対してどういうふうにすればいいのかというふうな、ここが大変難しいところだと思うんですけれども、やはりどちらかというともう本当に緩やかに見守っておく。ですからそういった方々でも本当に大変時間がかかるわけなんですけれども、アプローチだけはしておく。そういうふうになると、もし何かがあったとき、あるいは何か事態が変わったときに連絡が来るですとか、気づくとかというふうなことができることがあるわけなので、そういった方々というのはやはり無理に入れるというのはなかなか難しい。それこそ、友達を派遣するみたいなような制度をつくって友達派遣されても困っちゃうというところがあると思いますので、そうではなくて、どちらかというと緩やかにつながっておいて、何かがあったときにすぐにオンになる、そういった仕組みをつくっておくというのが非常に重要ではないのかなと思います。古部彦さん、後任。はい。孤独、孤立、その言葉の定義とか、あまり考えたことがなくて、分かりません。しかし、地域でやはりそういう度胸の方とかいたら、みんなでちょっとおせっかいしていくということはすごく大切かなと思います。実際に関わらないでほしいという方も定期的に関わったり、ちょっとしたおすそ分けだったり、そういうところからだんだん関係ができてきて、そして、実は今度手伝いに行こうかなとか、今度町の何かに関わってくださるということも実際にございます。恒例の男性でもございます。ですので、最初はほっといてほしいと言っても、やはりそこからの何かで、人は変わっていく、気持ちも変わっていくということも念頭に置いていく必要があるかなと思っております。

2:59:01

大沢参考人。

2:59:05

まさにここが孤独・孤立対策の非常に本質的なところで非常に重要なところだと思っています。私個人的には、これが孤立・ポツ孤独ではなくて、孤独・ポツ孤立対策であるという事実は非常に重いと思っているんですね。それはどういうことかというと、これまでの社会福祉は客観的に把握可能な孤立を中心に置いてきた、孤立をしていないけれども孤独であるという人はなかなか対象に入ってこなかったという事実があるわけです。そういったときにどうすればいいかというと、まずは孤独を感じているというふうに答えている人、これを優先的に対処していく。もちろん全ての人を平等にという考え方もあるでしょうけれども、やはりコストというのは限られている。人的にも予算的にも限られている中で、どこを優先的にやるかというのを考えると、やはりそれは主観的に孤独であると答えている人。一方で、ご指摘の、いわゆる孤立はしているんだけれども、別に支援は必要じゃない、孤独じゃないと言っている人。これはある種の、要ハイリスク者というか、予備軍という言い方が正しいのか分かりませんけれども、リスクを抱える可能性のある人として位置づけるということで、孤立を完全にしていないけれども、要はたくさん人がいて全然減っちゃうという人よりかは、やはりリスクは高いというふうに位置づけて対応していく必要があると思うんですね。これは孤独にしても孤立にしても客観的に把握可能な指標があるわけです。政府統計を2回やりましたから、こうした統計というのは、なるべく地方自治体とか、もしくは我々のような支援団体も自由に使えるようにして、自分たちのコミュニティの中で客観的に測っていく。測っていったときに、本当は孤独なんだけれども、聞いたときに、いや、自分は孤独じゃないですというふうに答える人、これは一定数おそらくいます。これは直接的な孤独感じゃない、いわゆる間接的な孤独感、あなたは孤独ですかというふうに聞かないような指標の取り方でも、いや、これはおそらく孤独について聞いているんだろうというので、いや、孤独じゃないと答えている人もおそらくたくさんいると思うんですね。ですから、そういうことを念頭に置きながら、主観的な孤独感を抱えている人よりかは、少し優先順位は圧倒になるが、ただ、いわゆる普通の人よりかはリスクが高いそうであるというふうに位置づけるというような支援のあり方が適切ではないかなと思います。

3:01:19

長澤参考人

3:01:22

お答えいたします。今回の法案の中で私が肝と思っているのは、場合当事者の意向の尊重、この言葉だというふうに考えております。この当事者の中には、やはりしっかり理解をされた上で、判断をされて、ただ、孤独ではないというような判断をされているのか、情報が届いていないからそういうふうに思い込んでいるのか、こういったところは、これはヤングケアラーの問題と共通するところがあるかと思います。やはり自分自身が感じていない、そういった状況に置かれているのか、ここまでをしっかり踏み込んでいかなければだめだというふうに考えております。それと行政の責任といたしましては、これまではやはり、受け身的なところが行政としては多々あったと思います。今現在、できるだけプッシュ型にしていこうと、オートリーチも含めてやっていこうと、こういったことにはしておりますが、先ほど、やはり現時点では孤独孤立を感じていない、ちゃんとわかっているよ、わかっているけど、できていなくていいんですよと、こういった方にとって、いつ何時、どういった変化できっかけを持って変わっていくか、こういったこともわかりません。そこをしっかりと受け皿として受け込める機能、これを持っているのが行政だと、このようにも考えておりますので、そこはやはり、確かに費用面ではたったかかることもあるかと思いますけれど、そこはオール市民を大事にする立場で、行政としては立ち向かっていかなければならないと、このようには考えております。(安田)ありがとうございました。非常に視察的でありました。それでは次の質問に移りたいと思います。栗林参考人と大沢参考人にお伺いをしたいんですけれども、大体、こういう孤立対策というメニューを、お役所であったり、いろいろなところで用意して、それで来ていただける方というのは、まだいいんですけれども、大体一番難しいのが、何をやっても出てこない方、メニューを用意してもそれに自主的に来ていただけない方というのが、私、地域で見ていて一番大変だなというふうに思うんですね。そういう方が一番悪化しやすいというのも、きっとあるんだろうと思います。何か、自分からは表に出てこようとしない方に対するアプローチとして、どういうコツというか、下が終わりになりますでしょうか。教えていただければと思います。

3:03:59

栗林参考人

3:04:02

高齢者と子どもに関しては、やはり自分でSNSでつながるとかいうのは難しいというのもありまして、民選委員ですと、個人情報をいただいて訪問します。子どもも、養胎協の方から住所をいただいて訪問しています。やはりそこは、官民の連携がどうしても必要かなと思っております。やはりそこに独居の方が住んでいるということがわかることによって、1回、2回の訪問でも、そこから何か少しずつ関係をつくっていくということしか、高齢、子どもに関しては難しいなと思っています。

3:04:49

大空参考人

3:04:52

高齢者と子どものご指摘のなかなか出てこない方というのは、やはり2パターンあると思います。そもそも制度を知らない場合、もう1つは制度を知っているんだけれども、相談できない場合。どちらの比率の方が重いかというと、主観的になり大変恐縮ですけれども、やはり前者なんですね。そもそも行政が制度を用意したところで、なかなかそれが届いていないということだと思います。これは民間企業の例になって恐縮ですけれども、やはり、例えば、まさに洗剤とか歯磨き粉をつくっている会社も、つくりましたというだけじゃなくて、ちゃんとCMを売っているわけですよね。的確にターゲッティングをして打つんです。やはり行政の場合は、先ほどオール市民というふうな言葉もありましたけれども、やはりある種の平等主義のような、全ての人に届けるんだというような、そういう考え方が前面に非常に立つわけです。それは必ずしも悪いことではありませんけれども、やはりマーケティングを含めて、いかにターゲットを絞っていくのか、ベースサロンをちゃんと設定するのか、こういうことが大々大前提になるわけですけれども、行政候補ではそれがなかなかしづらい、もしくはできていないという側面があります。思い切ってそれをやってみるということが必要ですよ。それをやるためには、自体把握が必要なんですね。何で来ていないのか、どの層が一番来ていないのか、ということをやらなくてはいけません。今回、政府統計を2回やって、孤独孤立の客観的な指標も作ったわけですよ。そうしたものを自治体さんも含めて使っていって、その地域の中に住んでいる人が、今どういう状況なのか、どうしてそこに来れないのか、ということを明確に出していく必要があると思います。その上で、いろんなギャップが生じていると思うんですね。例えば、SNS相談ということで、今いろんな自治体さんが自殺相談で予算をつけておられますけれども、その自治体が配っているギガスクールの1人1台タブレット端末では、LINEが使えないところがほとんどなんですね。皆さん、LINE相談をやるんですね、SNS相談を導入する際に。でも、実は子どもたちは、そのギガの端末ではLINEを使えないみたいな、本末転倒のような状況が至るところで、今起きてしまっています。ですから、単純に弾を用意しているということだけではなくて、それが実際に届いているのかという現状とのギャップを、まずは調べてみるというところから始まるんじゃないのかなと思います。

3:06:58

小片君

3:06:59

それでは、石田先生にお伺いをさせていただきたいと思います。事前の資料を読ませていただいて、なぜ日本でこんなに孤独孤立という問題がクローズアップされてきたのかということについて、御研究を非常にされておられるということだったと理解したんですが、かつての家社会があり、そして戦後ずっと流れてくる中で、個人主義が非常に強まってきて、その中のどこかに、孤独孤立というものが位置づけられるのではないかというふうに思うわけですが、先生の御所見をお伺いできればと思います。

3:07:35

石田参考人

3:07:39

本当に孤独孤立自体は世界的にも話題にはなっておりますし、対応しなければというふうにはなっているんですが、いろんな調査を見ていっても、やはり、例えば相談相手がいない人というのを国際調査で見ると、日本人が一番多い。これは中高年も若者の者もそうなんですね。あと古いところでいえば、ユニセフの調査なんかですと、日本の若い人は圧倒的に孤独感が高いというような結果も出ております。じゃあ、なぜ日本社会でなかなかそうやって孤独感が高い人が多いんだろう、孤立してしまう人が多いんだろうというふうなところを考えますと、これはもう私自身の考えですが、基本的にはまず声を上げるのが非常に苦手であるというのが挙げられます。ですから、もう本当に今の社会のように基本的には自分で働いて、自分の身をきちんと保つようにして、そうではない人は社会保障に頼るというふうなことが出てきてしまいますと、人に頼るということ自体が非常にしづらくなる。人に頼っちゃうことというのは、なんか自分が努力をしていない人であるだとか、なんとなく自分がなんとかしていないというふうになってしまうので、それが典型的な言葉として現れるのは迷惑をかけてはいけない。迷惑をかけちゃいけないから、だから人には頼れない。迷惑をかけちゃいけないから、だから自分が困ったことがあっても、なかなかそれは表に出さない。ですから生活保護の方なんか、生活保護を本来なら申請したい方々なんかでも、基本的には個人の権利とは考えないで、生活保護というのは皆さんの税金でお世話になっちゃうんだから、それは皆さんに迷惑をかけることなんだから、そういったことというのはできないというような形で、結果して日本社会というのは基本的には孤独孤立状態に陥った人という人ほどあまり声を発しない。そんな社会になってしまっているというようなところがあります。そういったところにどういうふうな対策が考えられるのかなというところなんですけれども、例えば何かがあるなら相談する機会を設ければいいんじゃないのかなというふうな考えがあると思うんですね。ただ相談ってやはりなかなか重いところがありまして、孤独孤立に陥っていて迷惑もかけたくない、なるべくそういうのを表に出したくないという人に相談コーナーがありますというふうに設けて、そこに来るのかどうかというとなかなか来ないわけなんですね。ですから相談って本当に重みのある言葉なので、そうではなくてやはりちょっとずつちょっとずつ交流をしたりですとか、ちょっとずつちょっとずつその人に触れたりというような形で、なるべくでしたらそれこそ日常生活に関連するようなことをやっていきながらその人と触れ合うですとか、あるいはどうしても出てこない人でしたら、私の知っている例えば事例ですと、例えばキッチンカーを買って、それでだがし屋さんを出張でも来てくれないなら出張でだがし屋さんをやろう、それで何回も何回も出張しているうちにだんだんその人隣りだとか街の中というのがわかってきたりというのがあったりだとか、そういうふうなことがありますので、いかに出てくれるような工夫ですとかいかにつながる工夫。ですから例えば経済的に厳しい人であれば、食べ物を届ける、子ども食堂にも来るのも大変だったら食べ物を届けるということをやっているうちに、相談というものよりむしろほかのことをやっているうちに自然に話すというふうなことが大事になってきますので、そういう仕組みをいかにつくっていくことが大事だというふうに考えております。おわります。

3:10:55

次に串渕麻里君。

3:11:03

令和新選組の串渕麻里と申します。ラストバッターとなります。よろしくお願いいたします。まず一段参考人にお伺いいたします。こちらの関係資料の方からですね、次のような文言を拝見いたしました。未婚率の上昇や経済的な苦しさが現役世代の孤独感につながっていると考えられる、また孤立というのは社会からの排除の側面が色濃く出た現象としてですね、例えば色濃い側面として経済力がない、最終学歴が低い、結婚していない、健康状態が悪い、いわゆる恵まれていない状態にいる人の孤立リスクの高さを指摘されていると思います。そこでなんですが、社会からの排除は経済的な苦しさ、ここと関係があると思われるというふうに拝見しました。その点についてお伺いしたいのと、あとさらに経済的な苦しさを克服するには、今回の法案で国の役割としてどのようなことを求められるでしょうか。

3:12:11

石田参考人。

3:12:15

経済的な苦しさというものも非常に重要な要因なんですけれども、社会的な排除であるというのがさらに重要なところでありまして、結局のところを連動してしまうというふうなところがあるわけなんですね。経済的に苦しいから、だからこそ人との集まりにも参加できないですとか、経済的に苦しいからこそ結婚にも踏み切れないというふうな形になったりですとか、というふうな形で、基本的にはもう連動していって最終的には社会の参加をやめてしまうということが出てまいりますので、そうなってしまうといかにそういうものを連動させない仕組みを作るか。それこそ、かつてであれば、それこそ戦後すぐの日本社会であれば、経済的に苦しい層は経済的に苦しい層の中の人間関係というのがあったわけなんですね。そういった中で苦しい人が助け合っていこうというものがあったんですけれども、今の社会の場合どちらかというともう一人で生きていける、単身者がもうかなり多くなってしまいましたので、一人になって自分で何とかしてというふうになると、その一人の人がつながる仕組みというのがそもそもなくなってしまっている。さらに、未婚率も高まっておりますので、そうなってしまうと、私たちって一人のままなのか、あるいはつながりができるのかというふうな形で、若い人は一生懸命婚活などをしたりですとか、あるいは最近は友活なんていうふうに言われていて、友達をつくる活動をしましょうなんていうふうなことを言われたり、そういうことをやったりしているわけなんですね。というふうになっているふうにありますので、連動しているというのと、あと昔のように経済的に厳しい状況の人が五助でつながる時代ではない、それこそ地域のつながりがしっかりしていて、その中で何とかやっていけるような時代ではないということが非常に多いのではないのかなというふうに思います。あと何かございましたか。大丈夫です。はい、大丈夫です。ありがとうございます。

3:13:59

隼士君。

3:14:00

委員長。ゆるやかにつながるというのは必要なことだと思うんですけれども、一方でご指摘にあるように、例えば介護の苦労話をやっと初対面の人と話すことができたというときに、つながるのはいいんですが、やはり問題の根本は介護の問題という側面があると思いますし、孤立した家庭に育児あるいは就労といった複数の問題があるわけですから、ここの根本的な問題とつながることの関係性というのがもう一つ、ちょっとピンとこないんですが、もう一言お願いできます。

3:14:34

石田参考人。

3:14:38

本当につながることの問題と根本的な問題、経済的な問題は、じゃあ経済的な給付だけでいいのかですとか、介護問題に関しては、介護的なサポートを入れればいいのかというふうなことになってしまいますけれども、本当に究極的なお話を言ってしまうと、全てサービスで賄えるのかどうか、だから究極的な世界を考えると、一人の自由というものを重視して、もう特に人とつながらなくても全員に何とかやっていけるようなメニューを用意しましょう。そのためにはというふうになると、やはりかなりのお金ですとか人員ですとかというものが必要になってくる。それであれば、かなりの増税というものを確保しなければいけないですし、やはりある程度の部分は、5助で賄わざるを得ないというところが出てまいりますので、つながりがあることによって防げることもまずたくさんあるということと、あともう一つは、そもそも、じゃあサービスがあったとしても、それでつながりがある人とない人というのを分けるとどうなのかというと、やはりつながりがない人の方が心身の健康をお買いしやすいというところがありますので、基本的にはそういった結果が出ているのを見ると、やはりつながりの効果というのは無視はできないのではないのかなと考えております。

3:15:45

串海君。

3:15:46

ありがとうございます。続けて大空委員に、参考人にお伺いいたします。「助けてと言えない」、「頼ることが恥」、このような意識はなぜ作られたかと思いますでしょうか。ご自身もかつて誰にも頼れなかった自分だったということが資料で拝見させていただいたのですけれども、ここに自助、あるいは自己責任、こうした社会の風潮が「助けてと言えない」理由なのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

3:16:21

大空参考人。

3:16:25

自己責任というのは、やはり一つの背景としてあるのだろうと思いますが、ここで言っている自己責任というのは、いわゆる懲罰的な自己責任であって、自己責任そのものが悪ではないという、そういう整理の仕方を個人的にしています。いわゆる自らの決断の連続によって人生が続いていくということが本来の自己責任なはずで、その自己責任というのは、ともすれば責任否定論につながりかねなくて、そうなると、個人は何のために生きているんだと、自分が決断することの意義がどうなのか、要は運だけによって人生というのは続いていくのか、みたいな議論になってしまいますから、責任というのはある程度、自己に完結するものであって、それが必ずしも悪ではないと。ただ、懲罰的なものが問題であると。懲罰的なものは、いわゆる自業自得に近いと思うんですね。要は、自分がこれは悪いんだ、自分が負けなんだ、というようなもの、いわゆる自己否定のループみたいなものが、どんどんどんどん過程にまで蔓延をしてしまったというのが一つだと思います。自己責任の考え方について、もともとアメリカから来ていると思いますけれども、要はグランドキャニオンには策がないみたいな話というのは、90年代の後半からずっとされていると思うんですね。ただ、それが日本の中で考え方が輸入されてきた時に、何か自己責任というのが間違って、懲罰的に捉えられてしまった。アメリカの政治学者にヤシャモンクという人がいるんですが、彼が自己責任というのは、本来他者に対して何か自らの決断によって貢献をするということを指していたんだというふうに指摘をしているわけですけれども、それが今や自らのベクトルが自分の方に向いて、自己否定ということになってしまった。少し責任の捉え方ということを変えていく必要があって、これはある種の言葉によって紡いでいく。例えば、生まれたばかりの赤ん坊はいわゆるスティグマはないわけですから、赤ちゃんとか教育の段階において、なるべく言葉を紡いでいくということだと思います。

3:18:20

藤淵君。

3:18:22

ありがとうございます。続いて、栗林参考人と大沢参考人に改めてお伺いいたします。資金の面についてなんです。前半の委員の質問に対して、予算が持続可能な方がいい。もちろんそうだと思います。また、単年度女性からの脱却という言葉も出ました。そのとおりだと私も思いますし、官民連携というのも大変結構だと思うんですけれども、一方で行政と対等なパートナーという立ち位置がMPOとしても大事だと思います。私も実は17年間、国際協力のNGOで人道支援等をやってきまして、ここの活動の独立性というのはとても大事に意識をしてきたところなんですね。なので、例えば補助金とか委託事業費を助成されることで、行政の顔色をうかがわなきゃいけなかったりとか、こうした時の政権からの独立性を担保するといったようなことをどのようにお考えかという点をお伺いしたいと思います。二つの方向性があると思います。一つは国の予算をいわゆる控除の額を増やしていくという方向性。もう一つは寄附分科、これをもっと広げていこうという方向性で、寄附税制などを広げていくという考え方もあると思いますが、お考えをお聞きしたいと思います。

3:19:42

古林参考人

3:19:45

私たちも行政からの委託事業がございます。しかし、委託というのは任せられているわけですので、行政はそこには口を出さないというスタンスで、信頼関係の中でずっと運営しているという形です。一方でやはり寄附分科、自分たちでも寄附を集めるということは必要だと思いますが、この孤独孤立の機能がうまくいくためにも、小さいNPOでもとにかく地域のいろいろな身近な場ができていく必要があると思います。そのために、地域にやはり中間支援団体が大きいのが一つあるのではなく、いろいろな中間支援団体が充実することによって、寄附の部分も含めて、寄附だけではなく人、物も自分たちで調達できるような、そして自分たちで育てられるような形が理想なのかなと思っております。

3:20:44

大空参考人

3:20:48

個人的には、行政とNPOというのが対等な関係であるということを、NPOの側から言うのは非常に難しいんだと思っています。行政の側から言うには問題ないと思いますけれども、というのはやはり、委託を受けている、もしくは女性補助を受けている場合においては、これ行政の機能の一部を委託をしているというような考え方に立つと思いますから、やはり我々としては当然、その委託を受けているということで、相手があるわけですね。ただ同時に、今の行政の皆さんと日々接している中で、NPOの皆さんに私たちができないことをお任せをしていると、担っていただいているんだという感覚をお持ちの方が非常に強いんだと思います。ですから、我々も厚生労働省から助成金をいただいて、この相談窓口をやっていますけれども、我々は厚生労働省のこのポスターは絶対にだめだ、みたいなことを言える環境を作っていただいているわけですね。ですから、これはなるべく行政の側の発想として、対等な関係というよりも、何でも言えられるような関係というのを作っていくということが一番重要なんじゃないかなと思います。以上。はい、福島市くん。栗林参考人に続けて、その点の関連でお伺いしたいんですけれども、栗林参考人の団体が、NPO法人から認定NPO法人にさらに拡大されていると思うんですけれども、そこで寄附の増額幅というんですか、やはり変化というのはどれぐらいあったでしょうか。

3:22:20

栗林参考人。

3:22:22

はい、認定NPOになってまだ1年しかたっておりませんので、その成果がどのくらいというのはまだまだはっきりはしておりませんが、やはり企業さんとかそういうところからのご寄附が増えてきているなというのはございます。福島市くん。はい、ありがとうございます。では次にお伺いします。大沢参考人にお伺いしたいんですけれども、こちらの資料の方で、このような文言、とても日本のあり方として若い世代からお聞きしたいんですが、30年後、50年後、100年後、日本にセーフティーネットがしっかり根付くような仕組みを作っていく、ここが孤独、孤立対策の本質だとおっしゃっていますが、その点についてお伺いしたいと思います。目指すべき社会像も併せてお伺いできればと思います。端的にお願いします。

3:23:20

はい、大沢参考人。

3:23:22

私は慶応義塾大学の総合政策学部SFCというところの出身で、これまでNPOの経営者をたくさん輩出をしてきたんですね。今どうなっているかというと、NPO行く人なんてほとんどいません。学生企業はたくさんいるんです。要は株式会社、学生企業でも資金調達がしやすい環境ができました。政府もスタートアップということで、非常に力を入れて育成していただいている。その結果何が起きたかというと、非常に優秀かどうかを置いておいてですね、これまで社会問題に関心を持っていた人たちが株式会社で起業しているんです。NPOに行かなくなったわけです。ただ我々のような自殺相談、受益者負担が絶対に成り立たないような相談というのは株式会社ではできない分野があるわけです。NPOでなければ担えないセーフティネットがある中で、どのようにそこに対して若い人材を入れていくのか、これは本当に危機的な課題であって、もう本当に10年、20年、それぐらい先の問題だと思いますし、電話相談の業界を見ていくと、本当に超高齢化しているわけですから、非常に早急に対策を打っていく。NPOに行くことに対してのある種のインセンティブであるとか、NPO自身も稼げるようにしていくとか、そういう制度設計の再構築というのが今求められていると思います。

3:24:32

委員長。

3:24:33

福島君。

3:24:34

今、大変貴重な現場の声、ありがとうございました。おそらくだいぶ世代が違いますが、私がNGOを始めた頃は、まだNPO、NGOという言葉がなかったんですね。1990年の最初でNPO法ができる前でした。ですから、任意団体が社会的貢献をする事業体を作るということで、とても市民社会をどう厚くしていくかということに奔走したんですけれども、その中で寄附税制とかを作りつつも、今大沢参考人がおっしゃったように、だんだんそこが縮小していって、企業文化の方が大きくなってきているという、この社会のあり方の変化ということは、本当に行政とNPOが官民連携で、どこを目指していくのかというのは、大変重要なテーマだというふうにお聞きいたしました。ありがとうございました。以上です。これにて参考人に対する質疑は終了いたしました。

3:25:34

この際、ご挨拶申し上げます。参考4人閣議におかれましては、貴重な御意見をお述べいただきまして、大変ありがとうございました。委員会を代表いたしまして、厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。この際、休憩することとし、午後1時から…

4:19:25

内は、さすが、素晴らしい。今、書き集めてますから。いや、人がいないのはまずいじゃないですか。そうです。流してもいいですよ。そうです。定則も揃ってないでしょ。議長、定則も揃ってないそうですよ。そうです。もう、青山理事の名出問を全員で聞かなきゃいけない。

4:20:21

全員来るまで待ってよ。どう、手相が足りんの。休憩前に引き続き、会議を開きます。午前に引き続き、内閣提出「孤独・孤立対策推進法案」を議題といたします。この際、お諮りいたします。本案審査のため、本日政府参考人として、お手元に配布いたしておりますとおり、内閣官房孤独・孤立対策担当室長、山本真理君ほか4名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、ご異議ありませんか。

4:21:15

ご異議なしと認めます。よってそのように決しました。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。

4:21:24

青柳陽一郎君。

4:21:26

立憲民主党の青柳陽一郎でございます。この新法の孤独・孤立対策推進法の最後の1時間の質疑です。冒頭、ちょっと苦言を申し上げますが、定則数も揃っていない、筆頭理事も来ていない、帝国になって、ということに対しては、しっかり苦言を申し上げたいと思います。その上で、これまで11時間40分多くの論点を、与野党それぞれの視点で議論してきました。孤独・孤立対策の趣旨や背景にあるものは何か、あるいは言葉の定義、自殺対策、引きこもりの問題、特にコロナ後の子ども、若者の自殺の減少が止まっていない、増加してしまっている、そして貧困や経済、NPO等の組織の支援、外国人や在外交換、自治体の取組など、どれも重要な指摘だったというふうに思います。いい質疑だったのではないかなというふうに思っております。それは、孤独・孤立の問題というのは、社会のあらゆる層、あらゆる分野、そして多くの事象に関わる、そして多くのことに影響を及ぼす重大な課題でありながら、一方では、なかなか政治課題として取り上げにくいという問題、そういう側面もあるというふうに思っています。しかし、この問題を放置せずに、しっかり正面から提起して、この孤独・孤立の問題を社会に周知していく、このことの大切さ、これがこの国会の議論を通じて、私自身も勉強になったところでございます。そうした意味では、内閣府、内閣官房、そして小倉大臣にも敬意を表したいというふうに思います。さあさりながら、この法案が今日採決されて、参議院に回って施行されるわけですけれども、仏作って魂入れずということになってはいけません。今後の運用と取組、これをしっかりやっていただきたいというふうに思っております。私も先週末、地元でNPOの皆さん、保育の関係者、民選委員、児童委員、社協、自治会、庁内会など、いわゆる地元で、地域で孤独孤立対策を取り組んでこられた皆さんに意見を聞きましたが、皆さんいくどん、こういう法律は必要だよね、大切です、ぜひ早期制定をして取り組んでもらいたいという声しかありませんでした。そのぐらい地域でも問題意識がある、この孤独孤立だと思いますけれども、ただ一方で、この法律が審議されていて、こういう法律ができるんですよ、ということは、誰一人知らなかったわけでございまして、今後の広報、情報発信、そして地域協議会の運用については、しっかり取り組んでいただきたいと思います。これは、私的にとどめたいと思います。私が多くの地元の皆さんの意見を聞く中で、その中の一人に、津久井山尿園事件の上松聡司司警署と面会して、手紙を交換してきたということで知られていて、朝日新聞や神奈川新聞にも連載を持っておられる和光大学名誉教授の佐々木聡先生とお会いして、お話を聞いてまいりました。佐々木先生は社会学者であり思想家でもあるんですけれども、私が印象に残ったのは、日本語以外、世界に存在しない言葉として、いる、住居の居のいるですね。いるという言葉、あるいは甘えるという言葉、これ日本語にはありますけれども、世界にはこの言葉ないそうでございまして、そしてこの視点が、孤独孤立問題を考える上で必要だというふうに説かれております。つまり自分の居場所がない、あるいは甘えることができる存在がない、頼り頼られる、そういう関係がないというのが孤独であり、そしてそれはですね、自己責任とか、今日の参考に質疑でもありましたけれども、自立、こういうものを促しすぎると、そういう状態に追いやってしまうと、居場所をなくすことになっちゃう。自立しなさい。あなたの自己責任だということを言えば言うほどですね、居場所がなくなっちゃうんだと。そしてそれがですね、引いては今の少子化対策、少子化につながっているのはこういうことが根本原因にあるんだというのが、西州先生のお話でございました。人間関係の土台は、頼り頼られるのが一つの存在と。この法案を通して、ともに支え合う社会、居場所のある社会をつくってほしいというのが、西州先生の言葉でございました。小倉大臣には、今のこの西州先生の言葉を聞いてですね、感想をまずお聞かせいただきたいと思います。

4:26:51

小倉大臣。

4:26:53

青柳委員にご紹介をいただきました西州先生のご意見は、大変悲惨に富むものであり、政府における孤独孤立対策の考え方とも相続するものがあると受け止めております。例えば、孤独孤立対策の基本理念を重点計画に記載しておりますが、孤独孤立は当事者個人の問題ではなく、社会環境の変化により孤独孤立を感じざるを得ない状況に至ったものである。また、孤独孤立は当事者の自粛努力に委ねられるべき問題ではなく、つまり、自己責任に期するのではなく、社会全体で対応しなければならない問題であると考えております。また、自立するということは、本来は少しずつ誰かに頼る、依存することによって達成されるものだと考えておりますが、孤独孤立対策の基本政策におきましても、孤独孤立の当事者などが支援を求める声を上げることや、人に頼る、つまり甘えることは良いことであるとの考えに、肩に立って声を上げやすい環境整備の取組を進めてまいります。さらに、いるという表現をご紹介をいただきました。孤独孤立の当事者等にとって、人とのつながりを築けるようないる場所、すなわち居場所があることが重要であると考えております。こうしたご紹介をいただいた山主先生の解明方もしっかり大切にしながら、相互に支え合い、人と人とのつながりが生まれる社会を目指して、孤独孤立対策に取り組んでいきたいと結論いたしました。

4:28:10

青山君。

4:28:11

ありがとうございます。こうした自立と自己責任ばかりが叫ばれる社会から、共に支え合う社会、居場所のある社会、新しい柔軟な社会をつくっていく必要があるということでございますが、これは行政と政治だけではなし得ないということで、官民の連携が必要だというふうに思います。この発想や理念は、私は当時、2009年、当時、注目された言葉で「新しい公共」という、こういう理念や概念が、当時の民主党の鳩山政権では取り上げられていました。この新しい公共というのは、民主党政権が終わってしまって、ほとんど聞かれなくなりましたけれども、実はこれ今、岸田政権が掲げている、新しい資本主義の概念と、親和性が高いのではないかというふうに、私は考えておりますけれども、小倉大臣に、新しい公共の評価と、新しい資本主義の関係について、御所見を伺いたいと思います。

4:29:22

小倉大臣。

4:29:24

昨年の6月に閣議決定いたしました、新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画においては、多くの社会的課題を国だけが主体となって、解決していくことは困難であり、NPOをはじめとする民間が主体的に、課題解決に取り組める社会を目指す必要があると、されているところであります。こうした方針は青柳委員御指摘の、新しい公共の考え方にもつながるものと、考えております。

4:29:49

青柳君。

4:29:51

私も民主党政権にはいませんでしたけれども、こうした新しい公共の概念というのは、今まさに再評価されてもいいんだろう、というふうに考えております。次の質問に移りますけれども、孤独・孤立対策地域協議会とNPO遅延団体、遅延団体というのは、例えば社協とか、自治会町内会とか、民生委員、児童委員、保護士とか、そういう方々との連携と関係と、そして課題について伺ってまいりますが、まず最初に資料を配布させていただきました。私、地元の横浜市でございますが、横浜市における、孤独・孤立対策にもなると思われる、取組事例を明示させていただきましたけれども、既にこれだけあるわけです。こうした既存の会議があるわけですね。高齢者の問題、児童・子どもたちの問題、障害者、生活困窮者、こうした会議が既にいくつもあって、協議を既に、対策を協議しているわけでございますが、こうした団体と、それから今度新しく努力規定で設けられる、孤独・孤立対策地域協議会との関係はどうなるのか、これはわかりやすくちょっと説明していただきたいと思いますが、午前中の参考日質疑でもあったんですけれども、既にある会議をつぶして、地域協議会をつくるのではなくて、地域で行われている会議をしっかり実態把握をした上で、地域の実情に合った、それぞれの地域協議会というものがあってもいいでしょう、という話がありましたし、また一方で似たような会議ばかりつくってもしょうがないので、この機会に似たような会議体は少し束ねて、重点化するということも必要だろうと、両方必要なんじゃないかと思います。そのためにはまず実態把握、地域でどういう会議があるのか、どういうことを議論しているのかという実態把握も必要じゃないか、というのが今日の午前中の参考日質疑でありましたけれども、私これは当然のことだというふうに思っておりまして、そういうふうにやっていくんだということを、ちょっと小倉大臣の方からも改めて、御説明をお願いしたいと思いますし、それから加えてちょっと横浜市の特徴だけ一つ言うと、この資料のゴミ屋敷対策連絡会議という、このゴミ屋敷、ゴミにまみれて生活しちゃっている人の対策、これまで大体環境の部門とか、ゴミの部門が対策をやっていたんですよ、そのゴミ屋敷問題は。でも実はゴミ屋敷になっちゃう理由が、孤独孤立に起因しているんじゃないかということで、これは政府の有識者会議のメンバーで、今日朝参考人にも来ていただいた先生、何でしたっけ、朝の。ちょっと名前が、石田先生ね。石田先生もゴミの問題は孤独孤立から来るということで、横浜市はこのゴミ屋敷は福祉部門が担当する、福祉部門も担当するようになってまして、何が言いたいかというと繰り返しですけど、地域の実情に合わせて地域協議会の立て付けを決めていってほしいと思いますが、御答弁をお願いします。

4:33:49

小室大臣。

4:33:51

まず前半の御質問の既存の組織と地域協議会、何が違うかわかりやすい説明をということでしたが、孤独孤立対策地域協議会では、地域ケア会議、養保護児童対策地域協議会を要る養体協といった、既存の組織で対応ができないような複合的な課題を抱えているケースを対象に、幅広い関係者が連携した支援を行うことを想定をいたしております。後半の方のお尋ねでございますが、他方でやはり関係者からは、こういった新たな協議会の設置が、各自治体や現場の関係者の更なる負担につながらないかという、そういった懸念の声もいただいているのも事実であります。そういった中で、各自治体や関係者の過剰な負担にならないようにする必要があると強く感じておりますので、協議会の運用におきましては、こうした既存の組織を活用して、各自治体や地域の実情に応じた形で設置をすることも可能とすることを想定をいたしております。さきの委員会で私、広島県の三原市で、さまざまな協議会を一つにまとめて、非常に効果的に運用されている事例をご紹介をいただきました。あの、自治体のそれぞれのご意見もあろうかと思いますので、協議会の運営等の考え方につきましては、地方自治体をはじめてする関係者の意見も聞きながら整理をして、法案成立をしていただいた暁には、法務の施行までの間に、通知等でしっかりしたものをお示しをしたいと考えております。

4:35:21

はい。委員長。

4:35:22

はい、青柳君。

4:35:23

ぜひお願いしたいと思います。まさに、束ねることと実態に合わせることと両方の視点でお願いしたいと思いますが、もう一つはですね、午前中も質疑でお伺いしたんですが、遅延団体とNPOの関係ですね。地域の見守りは、従来伝統的には、自治会、庁内会、社協、民生委員、児童委員が担ってきたわけですけれども、最近ではNPOが登場しているわけです。このNPOと伝統的な遅延団体との関係がうまくいくように、行政が仲立ちすべきだろうというふうに思っております。一方で、民生委員さんとか児童委員、2年一定が不足しているのは、これどこも同じような状況だろうと思っていますけれども、そうした中で、民生委員さんに引き継ぎをやっていこうとか、新しい民生委員さんになっていただこうと思う方に、その仕事を見てもらおうと思うとですね、個人情報の壁にぶち当たるんですよ。訪問していくのを、一緒にその場面を見せようと、あるいはやり方を教えようと思ってもですね、まだ民生委員になっていない段階では、個人情報の関係で、そのインターン的な活動が本当にいいのかどうかというのが、常に気にしながらやらなきゃいけないということが実態としてあります。一方で、これから設置される孤独孤立対策地域協議会は、個人情報の取り扱いが可能になる規定が盛り込まれていまして、伝統的に地域で見守り活動を行ってきてくれた自治会長内閣民生委員さんの規定は、これまで通りですけれども、地域協議会に入れば、個人情報の扱いが一定認められるというのは、この整合性をどうとっていくかということについてもですね、ちょっとご説明をいただきたいと思います。

4:37:23

小村大臣。

4:37:26

孤独孤立の当事者等や家族等が置かれている具体的な状況は多岐にわざっておりまして、また複合的な課題を抱えておられる方も先ほど申し上げたように想定されます。こうした個々の当事者等への支援に当たりましては、当事者等への支援を行う者それぞれ単独で対応するのではなく、関係者が相互に連携を図りながらチームで対応していくことが求められると考えております。こうしたことから、本法案では、孤独孤立対策地域協議会の設置に係る規定を設けると同時に、地域協議会を構成する関係機関等が共通の情報と認識の下で、効果的な支援を実施することができるように、所要の規定の整備も併せて行っております。この地域協議会を構成する関係機関等には、青柳委員御指摘のような、長年地域で見守りや相談支援を担っていただいている民生委員や社会福祉協議会も含まれ得ると考えております。こうした地域の関係者に協議会に参加いただくことが、社協なり、あるいは民生委員の方々の活動のさらなる充実にも資するものと考えております。各地域におきまして、先ほど、既にある活動と地域協議会、どう整理をつけるのかというお尋ねがありましたが、それぞれの実情に応じた実効性ある地域協議会を運用いただけるように、先ほど申し上げたように、法施行までの間に関係者の意見も丁寧に聞きながら、この地域協議会に係る規定の趣旨や運用の考え方について整理をいたしまして、それを地方自治体や幅広い関係機関等への丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。

4:38:57

青柳君。

4:38:58

ありがとうございます。ちょっと時間がなくなってまいりましたので、あと2問いければいいなと思っていますが、孤独効率対策と医療の支店かかりつけ医の関係について伺いたいと思いますが、コロナで受けぼりになった我が国の課題の一つは、医療提供体制、医療へのアクセスの問題です。この間、残念ながら自宅放置死とか医療難民という言葉まで生まれてしまいました。必要なときに必要な医療にアクセスできること、今後医療のオンライン化が進めば進むほど、医師と患者、日頃の関係が大切になってくるというふうに思います。困ったときに相談できる医師がいるというのが安心感につながる。そしてそれは予防にもつながります。かかりつけ医の存在というのは、これからさらに大きくなってくると思いますが、これ自体は大倉大臣の所感じゃないんですけれども、コロナの有識者会議でも提案されている内容でございます。この体の予防もかかりつけ医ですけれども、心の予防もかかりつけ医になるとよりいいんじゃないかということでございまして、この孤独孤立対策も心の予防ですから、これは心のケアとして、医療へアクセスが可能になる体制をつくるべきじゃないかという指摘があります。望まない孤独というのは心身に影響を及ぼして、これは実は医療費の増加にもつながるし、生産性の低下につながっているというデータもあります。英国はかかりつけ医が孤独を感じる患者に地域活動を紹介するという取組もあるということですから、我が国でもこうした心の不安を抱えている人と医療、医療と支援団体、かかりつけ医と予防、こうした取組を検討すべきだと思いますが、これは小倉大臣か厚労省さんかな。

4:41:00

厚生労働省大坪審議官。

4:41:08

お答え申し上げます。先生冒頭おっしゃいました感染症コロナ禍においてのかかりつけ医、これに関しましては、昨年12月に快性感染症法を成立させていただきました中で、都道府県が医療機関と平時から協議を行って、医療機関をあらかじめ定めておく、確保しておくという取組が成立をいただいたところであります。また先生ご指摘のいただいたかかりつけの方の話でありますが、現在3議員で御審議をいただいております両方の一部改正法案。この中でかかりつけ医機能といたしましては、身近な地域における日常的な診療、疾病の予防のための措置、その他の医療の提供を行う機能というふうに規定をしておりまして、まさに先生が御指摘になった予防、こういったところもかかりつけ機能の定義の中には含まれているところであります。その上で、こうしたかかりつけ機能の中で必要な機能を確保する具体的方策について、都道府県と地域の関係者の間で協議をすること、それからかかりつけ機能を有する医療機関を適切に国民の皆様が選択できるように、医療機能情報提供制度による情報提供の強化、こういったことを法案の中に盛り込んでいるところでございまして、法案成立後にはこうした取組を進めてまいりたいと考えております。

4:42:21

はい。青岩君。

4:42:23

もう1問あったんですけれども、時間きましたんで、これで終わりたいと思います。どうもありがとうございました。

4:42:33

(咳払い)

4:42:40

次に岩谷良平君。

4:42:45

日本紙の会の岩谷良平です。よろしくお願いいたします。まず、今月15日にですね、和歌山で岸田総理に爆発物が投げつけられるという事件がありました。安倍元総理への襲撃事件の被告もそうですし、今回の被疑者もですね、現時点ではですね、テロなどと関わりがなかった個人が、インターネットなどを通じて過激化してですね、テロや犯罪を強行する、いわゆるローンオフェンダーではないかとも言われております。このように自分で計画してですね、準備をして犯行を実行するようなローンオフェンダー型の犯罪というのは、事前に端止することが難しいと言われています。13年の法務省総合研究所の報告によりますと、無差別殺傷事件52人を調べたところ、被疑者ですね、犯行時に39歳以下が37人。月収が20万円以上あったのはそのうち3人のみで、さらに親密な友人がいたのも3人のみだったという報告があります。すなわちですね、十分な収入を得ることができない、できていない中で、こういう関係も少なく、孤立、孤独化した若者が社会への不安を募らせてローンオフェンダーのような犯行にとる姿が、厳密な因果関係というのはわからないわけですけども、そんな姿が浮かび上がっているとも指摘がされております。こういったローンオフェンダー型の犯罪を防止していくためには、敬語や取締りを強化することも必要ではありますけども、やはり抜本的対策としては、今回の法案のテーマでもあります、孤独、孤立を含む社会的課題を社会全体で解決していくことが必要だと思いますが、いかがでしょうか。

4:44:22

山本室長

4:44:27

お答えさせていただきます。議員のご紹介いただきました事件、これにつきましては、具体的な背景について、今不明な部分がございまして、余談をもってお答えすることは差し控えさせていただきますが、その上で、様々な形で困難を抱え、孤独、孤立で悩み苦しんでいる方には、一人で抱え込まず、身近な人や相談窓口に相談していただきたいというふうに考えております。内閣官房では、孤独、孤立対策ウェブサイトで、相談窓口や支援制度をご案内するなどの取組を行っております。これらも含めまして、政府としても、孤独、孤立に悩む人を誰一人として取り残さない社会を目指して、孤独、孤立で悩んでいる方々へ必要な支援が行き届くよう、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

4:45:14

委員長 豊谷君

4:45:16

ありがとうございます。午前中、参考人質疑をさせていただきましたけれども、大空参考人とか石田参考人等が、日本社会には、悩みをさらき出すことが恥ずかしい、負けだといったそういうスティグマがあると、こういったスティグマを含めて、社会全体で孤独、孤立問題に対する意識や雰囲気を変えていかなければならないということを強調していらっしゃいました。この法案によって、孤独、孤立のための相談体制の充実とか、繋がりの場づくりというのが行われても、やはり、誰かに頼ることはよくないんだというようなスティグマを根絶しなければ利用につながらないわけです。そのためには、大臣はどうすべきとお考えでしょうか。

4:45:58

小倉大臣

4:46:01

孤独、孤立対策におきましては、岩谷委員御指摘のように、他人や制度に頼ることについて、よくないことであるという認識を持ったり、恥ずかしさや他者への迷惑を過度に意識する、いわゆるスティグマを解消して、当事者等が相談等の支援を受けることができるようにすることが、極めて重要と考えております。御指摘されましたように、孤独、孤立に悩む方が、必要な支援につながれるよう支援を求める声を上げやすく、周囲の方が気づきや対処ができるようにするための普及啓発活動、こういったものもこれまでも続けてまいりましたが、さらに強化をして、こうした活動を通じて、環境整備を推進していきたいと考えております。

4:46:42

委員長。 岩谷君。

4:46:45

続きまして、政府の全国調査では、これも午前中も触れたんですが、現役世代での孤立感の高さが目立つ結果となっております。石田参考人が、未婚率の上昇とか経済的な苦しさが、現役世代の孤独感につながっていると述べておられますし、また栗林参考人が、貧困対策ができても生活が楽になったと実感を持つ人は少ないようだと、子育てには多額の費用が必要で、成人には高校を卒業するまでに必要な制服や教科書などを含む、全ての教育の無償化を期待しますと述べておられます。この点、我々はやはり社会保障に問題があるんじゃないかということで、ベーシックインカムを付与させていただいておりますし、また、大阪の方では月1万円の塾代女性クーポン、習いごと女性クーポンを配ったり、小中学校の給食費の無償化なんかもやっています。やはり、孤独効率対策として、相談体制の充実とかつながりの場づくりはもちろん重要なんですが、やはりこういった経済的な苦しさとか教育費の負担等を改善しなければ、いくらそういった相談体制の充実等をしても、解決にならないんじゃないかと思うんですが、この点大臣はお考えいかがでしょうか。

4:48:00

小田大臣。

4:48:03

先日公表しました令和4年の孤独効率の実態把握に関する全国調査結果によりますれば、孤独感に強い影響を与えたと考えられる出来事として、例えばいじめやハラスメント等を含む人間関係による重大なトラブルや、病気やケガ等の心身の重大なトラブル、また、一人暮らしのほか、岩谷委員御指摘の経済的な苦しさ、これに相当する生活困窮、貧困などが上位に挙げられております。こうした調査結果も踏まえて、孤独効率対策では、孤独効率の当事者等が支援を求める声を上げやすく、周りの方が当事者への気づきや対処をできるための環境整備、また日常の様々な分野における緩やかな繋がりを築けるような、多様な各種の居場所づくりといった取組を進めているところで、説明をしているところであります。こうした孤独効率の予防の観点からの取組は、孤独効率の状態をそもそも生じさせないという意味で、根本的な対処であるとも言えます。他方で、孤独効率の要因の根本的解決に関する、委員の御指摘につきましては、未婚率の上昇に関しましては、少子化対策や子育て支援施策により、教育逆端や経済的な苦しさについては、経済的根拠に対応する各種支援施策により、対処されるべきものだと思っておりますが、こうした既存の制度、政策の推進と相まって、孤独効率の問題に私どもとしても取り組んでいきたいと考えています。

4:49:27

岩谷君。

4:49:28

はい。おっしゃるとおり、この法案だけで全てがうまくいくわけではありませんから、そういった根本的なところの解決策、ぜひ進めていただきたいというふうに思っております。また、本日、平方市の副市長の長澤参考人にもお話を伺いました。その前に平方市にもいろいろヒアリングをさせていただいたんですけれども、やはり国による財政支援の要望が多く聞かれました。例えば、重層的支援体制整備事業を実施している自治体が、孤独効率対策を重ねて担う事例というのは、やはり想定されると。重層を本格実施すると、国から一定交付金が下されているわけですけれども、孤独効率対策に資する事業を重ねて実施した場合に、交付金が増額されるのかといったお話とか、法案の第4条の地方公共団体の責務として、その区域内における当事者の状況に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有するとあるが、これに対して国からの財政支援の裏付けはあるのかとか、さまざま財政的なところについての不安の声というのを事前に伺ったんですが、やはり法律をつくって地方に実際にお願いする以上、財政的な裏付けというのをしっかりやってほしいというのは当然の意見だと思うんですが、この点は大臣いかがでしょうか。

4:50:49

小倉大臣。

4:50:51

委員御指摘の地方自治体に対する財政措置につきましては、内閣官房で現在行っております地方版孤独効率対策プラットフォームに、かかる調査研究事業の実施状況を踏まえ、地方公共団体の具体的な事務と合わせて、財政当局等とも協議しつつ検討したいと考えております。

4:51:09

岩谷君。

4:51:11

これはぜひ大臣ががんばっていただいて、予算を獲得していただきたいと思っております。次に、順番を入れ替えてお話しします。財政的支援だけじゃなく、午前中の参考人の意見でもあったんですが、人材の確保や養成についても、なかなか厳しいものがあるというお話がありました。これは12条で、努力義務として地方にも国にも課されているわけですけれども、やはり子どもから高齢者まで、あるいはLGBTの方とか外国人の方の多様な対象がいる中で、ライフステージの全ての場面で専門人材を確保養成を行わなければいけない。なかなかこれは大変だと。現時点で、養成とか確保に関して、何か具体的な案というのは、お持ちなのかどうかお伺いしたいのと、それから、これも午前中に述べさせてもらったんですけれども、大阪府では、障害者虐待防止法への対応で、スーパーバイザーを設置して、市町村を支援しているという例がありますけれども、こういったアイデアというのも、よいんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。山本首相。お答えいたします。人材の育成確保に向けた取組について、具体的には、当事者等の支援にあたる方が、孤独孤立に関する理解や知識を習得できるような工夫を行うことや、家族や友人など当事者の周りや身近にいる人が、理解を深めて当事者の状況に気づき、手助けできるようにするなど、声を上げやすい、声をかけやすい環境整備に向けた取組等を想定しております。議員にご紹介をいただきました、大阪府の事例につきましては、障害を理由とする差別に係る相談事案に的確に対応し、解決を図るため、大阪府に配置された4名の公益支援相談員が、市町村に配置された相談窓口等において、相談事案の解決を図るための助言や調整等を行っているとお聞きをしております。この事例のように、当事者等への支援を行う人材の支出の向上のために、都道府県が市区町村を支援することも大変重要であると考えております。政府としては、都道府県による市区町村を支援の好事例を把握して、他へ紹介するなどして、全国各地の地方自治体で孤独孤立対策が円滑に推進されるように努めてまいります。以上。

4:53:38

岩谷洋平君。

4:53:44

はい、そのようにぜひ進めていただきたいと思います。最後、ちょっと質問を飛ばしまして、17条の関係なんですけれども、1つの機関、団体に限って調整機関を指定できるとなっているんですけれども、これも平方市の例では、重層に関してですけれども、市と市の社協が共同で調整機能になっているというのが実際らしいんですね。ですから、1つに限定せずに、実際は2つの調整機関が並存できるような運用というのも工夫していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

4:54:21

山本市長。

4:54:24

お答えいたします。孤独孤立対策地域協議会には、自治体の関係部署、NPOなどの民間団体、社会福祉協議会、社会福祉法人など、孤独孤立の当事者等への支援に関係する機関や団体が幅広く参画することが想定されます。このような協議会を効果的に機能させる観点から、協議会を設置した地方公共団体の庁は、協議会の事務の総括、公正機関等が行う、当事者等への支援の状況把握及び公正機関相互の連絡調整を行う機関として、公正機関等のうちから1つの機関または団体に限り、調整機関として指定することができることとしています。この調整機関については、公正機関相互の連絡調整等に係る責任体制の明確化が重要であることを踏まえて、その指定を1つの機関または団体に限定しているものです。なお、この調整機関の指定は任意でございまして、地方自治体において、その地域の実情に応じて指定の必要性を判断いただくこととしております。なお、議員の方からご紹介ございました、また午前中の参考人のお話にもありました平方市の事例につきましては、重層的支援体制整備事業の支援会議の事務というふうに心得ております。社会福祉法に基づく事業でございまして、こちらでは調整機関という法律上の規定はございません。したがいまして、市と社会福祉協議会が、地域の実情に応じて、最も良い形での連携を取る形で事業が実施されているというふうに承知しております。私どもとしては、先ほど来、ご質問が出ておりますように、この度の地域協議会につきましては累次の既存の協議会が多々ございますので、各自治体や関係者の過剰な負担にならないようにしていきたいと。協議会の運用におきましては、既存の組織も活用して、各自治体や地域の実情に応じた形で設置することも可能とすることを承知をしております。この点につきまして、施行までに関係者のご意見も伺いながら、考え方を整理しまして通知等でお示しをしたいと考えております。

4:56:35

以上。 岩谷君。

4:56:37

はい、ありがとうございます。ぜひ通知等、今後の運用で、調整期間と、準調整期間みたいな形になるのかわからないですけれども、そういった併置ができるような運用というのも、ぜひご検討いただきたいというふうにお願いしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

4:57:03

浅野聡君。

4:57:05

国民民主党の浅野聡でございます。この孤独と孤立対策推進法案について、最後、質疑をさせていただきたいと思います。時間が限られておりますので、早速、質疑に入ります。孤独孤立に関する国民の理解の増進等に関する施策を行う際には、社会のあらゆる分野において必要な啓発活動を積極的に行うことが必要だと、本日の参考認識議でも改めて確認をさせていただきました。本法律案の第9条では、社会を構成する多様な主体の参加による自主的な活動に資するよう、必要な啓発活動を積極的に行うよう努めるというふうに記載があるんですけれども、この条文の解釈として、少なくとも学校や企業、地域など、社会のあらゆる分野、あらゆる世代に対して積極的に啓発活動を行うよう努めることを願意しているということを大臣に是非明言していただきたいと思います。よろしくお願いします。

4:58:02

大村大臣。

4:58:03

法案の基本理念におきましては、孤独孤立の状態は人生のあらゆる段階において何人にも所住のものであること等に鑑み、社会のあらゆる分野において孤独孤立対策の推進を図っていくことが重要である旨を定めております。この理念のもとで、法案の第99条においては、広く国民一般の関心を高め、その理解と協力を得るよう、必要な啓発活動を積極的に行うこととしておりまして、この中には、私どもも麻野委員とのお考えと同様に、学校や企業、地域など、社会のあらゆる分野、あらゆる世代に対して積極的に啓発活動を行う趣旨が含まれているものと理解をいたしております。

4:58:44

麻野君。

4:58:46

はい、ありがとうございました。次の質問です。今、申し上げましたように、学校や企業、地域などでの取り組みの必要性というのが、やはり大変重要だと私も認識しております。そこで、本法案の第11条で規定されている文言の中に、「協議の促進、その他の関係者、相互間の連携と共同を推進するために必要な施策」という文言があるんですけれども、この言葉の解釈についても改めて確認をさせていただきたいと思います。今、申し上げましたように、学校や企業、自治会等での孤独・孤立に関する啓発活動の在り方、これについても、地域内での協議において検討されるということを含んでいるという条文である旨を、大臣に確認させていただきたいと思います。

4:59:41

小村大臣。

4:59:45

孤独・孤立の問題は、法案の基本理念でも定めておりますように、社会のあらゆる分野において、孤独・孤立対策の推進を図っていくことが重要と考えております。こうした理念の下で、法案の第11条におきまして、地方において様々な関係者が相互に連携し、共同して、孤独・孤立対策に関する施策の効果的な推進を図ることとしておりまして、この中には、これも麻生委員ご指摘の、地域の学校や企業、そして自治会などを含むあらゆる分野での啓発活動の推進も含まれていると考えております。地方における様々な関係者の連携・共同の取組として、現在、地方における孤独・孤立対策官民連携プラットフォーム、これのモデル事業を実施しておりますが、同事業では、プラットフォームを設置した上で、住民への情報発信、副有啓発活動などに取り組んでいただいているところであります。政府としては、こうした事業の成果を全国の地方自治体に共有するとともに、法案成立の際には、法の施行までの通知において、麻生委員がご指摘の趣旨も含めてお示しをしたいと思っておりますので、こうした啓発活動のあり方、この検討も含めて、官民が連携した啓発活動の推進を図っていくつもりでございます。

5:00:57

麻生君。

5:00:59

はい、明快な御答弁ありがとうございました。やはりこの地域の中で、地域のさまざまな方々が、この住民の孤独、孤立対策、啓発活動のあり方について、ぜひ私も議論が活発になってほしいと思っているんですけれども、ぜひちょっとご提案、ご検討をいただきたいのは、今、悩みを持たれている方同士で、自己開示、話す機会を設けて、お互いの悩みをシェアしたり、あるいは、さまざまな共感に基づいて支え合いの環境をつくるという、ピアサポートという手法があるそうです。これ諸外国でも、アメリカなどでは普及している手法なんだそうですが、このピアサポートはですね、非常に悩みを持つ人々にとって多様なメリットをもたらすというふうに評価されております。ぜひ、今後、小中高等学校や企業、地域の中で、このピアサポート、いわゆる悩みを持っている方々のみならず、一般の方々も含めて、お互いに意見交換、自己開示を通じて、今日の午前中もあったんですが、自分のことを話す機会というのをしっかりと地域レベルで確保することによって、孤独・孤立の未然防止が自然にできる環境を広げていただきたいと思っております。このピアサポートを認知・普及させていただきたいと思うんですが、大臣の御見解を伺えればと思います。

5:02:39

小村大臣。

5:02:43

麻野委員御指摘のとおり、学校や職場、地域において、身近な人が悩みに気づき、声をかけて相談に応じたり、悩みを持つ人同士で支え合うピアサポートは、孤独・孤立の予防の観点からも重要であると認識しております。孤独・孤立の問題というのは複合的な要因で生じるケースが多く、また置かれている状況や背景もまちまちなので、なかなかみんなで集まって悩みを共有して共感をし合うというところが非常に難しさがあるというのも一面事実でありますが、孤独・孤立対策におきましては、孤独・孤立の問題を抱える人が支援を求める声を上げやすく、周囲の人が声をかけやすい社会となるよう、先ほどから申し上げているような普及啓発等に努めるとともに、日常の様々な分野において人と人とが交流し、気軽に相談ができるような居場所づくりを推進することとしておりますので、こうした取組の中で、委員御指摘のように、学校・企業・地域等の様々な場で、孤独・孤立の悩みを抱える人同士、あるいはそれ以外の人が加わって支える環境づくりを進めていきたいと考えております。

5:03:50

麻生君。

5:03:51

やはり日常生活の中で日頃からそういった悩みを話しやすい関係づくりにも資すると思いますので、ぜひ進めていただきたいと思います。最後の質問になります。孤独・孤立の予防や早期発見のためには、当事者などが相談しやすい環境を整備することが大変重要です。この本法案第十条には、支援を行うことを推進するために必要な施策という文言がありますが、この文言の中には、当事者等が相談しやすい環境整備というものも含意しているということを最後に確認させていただきたいと思います。

5:04:33

小村大臣。

5:04:36

この御指摘の法案第十条につきましては、当事者等が相談支援を受けるだけではなく、麻生委員御指摘のように当事者等が相談しやすい環境の整備に努めることも含まれていると御理解をいたしております。具体的な取組としては、まず支援を求める声を上げるのは良いこと等の理解機能を醸成すると同時に、恥ずかしさや他者への迷惑を過度に意識する、先ほども議論がありましたように、いわゆるスティグマを解消して、当事者等が相談等の支援を受けることができるよう支援を求める声を上げやすく、周囲の方が気づきや対処をできるようにするための普及啓発等の環境整備の推進だと考えておりまして、そういった取組を法案成立の暁にはさらに前進をさせたいと考えております。

5:05:18

佐野君。

5:05:20

はい、この法案が今後の孤独孤立対策に有効に作用することを期待して質疑を終わりたいと思います。ありがとうございました。

5:05:34

次に、日岡君。

5:05:36

委員長。

5:05:37

日本共産党の日岡哲也です。孤独孤立対策推進法案について質問をいたします。今日はNPO等への財政的な支援に関連して質問をいたします。第7条に、政府は孤独孤立対策に関する施策を実施するために、必要な法制上又は財政上の措置、その他の措置を講じなければならないとあります。ここで言っている財政上の措置というのは、どのようなことを行うのでしょうか。

5:06:08

じゃあ、尾田大臣。

5:06:11

委員がご紹介いただきました第7条は、政府が孤独孤立対策に関する法案の施策を実施するために必要な法制上又は財政上の措置、その他の措置を講じることに関する規定でありますが、具体的にいかがな措置を講じるかは、ここに必要性を検討していくことになろうかと考えております。

5:06:33

日岡君。

5:06:34

そうしますと、このNPO等への財政的な支援というのは、この第7条で読むということでよろしいでしょうか。

5:06:43

尾田大臣。

5:06:47

はい、NPO等への支援も含めて、この第7条の財政上の措置で検討していくことになるかと考えております。

5:06:56

日岡君。

5:06:57

ただ、この前の質疑の際に大臣は、NPO等への財政的な支援は第13条の規定に基づき行うという答弁をしているんですけれども、これはどういう関係なんですか。

5:07:11

尾倉大臣。

5:07:15

失礼いたしました。先ほどは、法7条ということを申し上げましたけれども、具体的には委員の御指摘のとおり、今回の法案の第13条、ここに地方自治体や当事者等を支援をする団体への支援につきまして、中身は省略をいたしますが、国は情報の提供、その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとすると規定しておりまして、このその他の必要な措置の中にNPO等に対する財政的な支援が含まれるということでございます。失礼いたしました。

5:07:48

日岡君。

5:07:49

法7条なくて13条ということですけれども、でも今大臣もお話になりましたけれども、第13条には財政的支援という文言はないわけです。必要な措置の中で財政支援を読むということです。また第7条は、措置を講じなければならないという義務規定でありますけれども、13条について努力義務でしかありません。そうなりますと13条で読むということで、こういったNPOへの継続的な財政支援を担保できるのかと、こうと思うんですが、そこはどうですか。

5:08:26

大臣。

5:08:29

NPOに対する支援につきましては、重点計画の中に確かですね、継続的に支援をしていくということが明記されてあったかと思います。実際に今年度、そして昨年度の補正予算を合わせて、前回並びの60億円を超える、そういったNPOに対する財政支援を確保すべきということで、私も担当大臣になりましてから財政当局等を調整をし、実際に前回並びのNPOに対する財政支援を予算として確保させていただいたところであります。従いまして、法案成立後も担当大臣として、今後も、稼働効率対策に関する必要な予算の確保ができるように、全力を尽くしてまいりたいと考えています。

5:09:17

塩川君。

5:09:18

重点計画のレベルじゃなくて、法律上で担保する必要があるんじゃないのかといった際に、この第七条で財政的な措置といった義務規定の中で、NPO等への支援、継続的な支援、これを読むような、そういう対応こそ必要なんじゃないかと思うんですが、改めていかがですか。

5:09:40

小倉大臣。

5:09:43

先ほど申し上げたように、重点計画の中に盛り込んだ上で、今後そのNPOに対する支援の在り方も、今も内閣官房の下で、モデルの実態調査、取組モデルの実態調査を行っておりますが、これから法案成立の暁には、内閣官房から内閣府に移ることになります。まさに内閣府においても、これからNPOへの支援の本格的な、あるいは継続的な実施をすることになろうかと思っておりますので、この法案ができた後に、このNPOに対する継続的な財政支援をこうした形で、強化をさせていただきたいと考えています。

5:10:24

氏岡君。

5:10:25

重点計画、あるいは大臣の決意として継続的な支援とありますけれども、いやそれも大臣の決意、あるいは閣議決定のレベルではなくて、法律で担保するといったことを措置すべきじゃないのかと、そうは考えませんか。

5:10:45

小室大臣。

5:10:48

私どもといたしましては、氏岡委員ご指摘のように、NPOに対する安定的かつ継続的な財政支援、この重要性については論を待たないと考えております。だからこそ、この法案の中で第13条の中に、その他必要な支援ということで盛り込んだ上に、先ほど申し上げたように内閣官房から組織として内閣府に移しますことによって、安定的に国としても支援ができるような体制を築くと同時に、これも法律の中にありますが、推進本部を、これは総理を本部長とする形で、格上げをして、この孤独効率対策の問題に、継続的にこれから政府で重要性を持っていくことに、政府で重要政策として取り組んでいくという体制を作りますので、そういった様々な政策を講じることによって、NPO等に対する継続的な実施をしていきたいというのが私どもの考え方でございます。

5:11:44

氏岡君。

5:11:45

NPOへの継続的な財政支援を法律上も担保できるような、そういった対応が必要ではないのかということは、繰り返し申し上げておきます。午前中の参考人質疑でも、このようなNPOへの財政支援についてお聞きしましたところ、NPOが長期的な体制が取れるように継続的な支援が必要だ、自立を視野に入れながらも、事業を持続可能にしていくために、当面安定した運営ができるような支援を、単年度女性からの脱却をといった御意見をいただいたところであります。重点計画などでも、各年度継続的に支援というのもありますけれども、支援に必要な予算規模の継続的な確保というのはきちっと行われるのか、つまり補正予算で担保するような形では継続的な支援にならないと思うんですが、そこはいかがですか。

5:12:37

小室大臣。

5:12:39

私ども以外にも、政府のさまざまな機関で、当初予算補正予算を合わせて毎年度しっかりと所要額を確保しているような重要政策はたくさんあろうかと思います。それと同様に、私どもとしては、孤独効率対策は政府の重要政策だと考えておりますので、当初予算補正予算はそれも含めて、必要な額を確保できるように努めてまいりたいと考えております。

5:13:10

塩川君。

5:13:11

60億円を超える予算の確保と言いますけれども、その大半は補正の部分ですよね。ですから補正頼みといったわけにいかないだろうといったところ、安定的な財政支援を行う際には、少なくとも当初予算で確保するとか、そういったことは担保できるんでしょうか。

5:13:33

小室大臣。

5:13:35

まさに予算の確保につきましては、その時々の予算におきまして財政当局として協議をして、その上で予算が成立するものでありますから、今の段階で将来にわたる予算の状況について、私から申し上げることはできませんが、繰り返し申し上げているように、担当大臣として、この孤独効率の対策というのは、政府の重要政策として位置づけられておりますので、NPOの皆様方にしっかりとした、必要な予算を確保していけるように努めてまいりたいと思っております。

5:14:11

宗川君。

5:14:13

NPO等への継続的な財政支援を行えるように、その意味でも安定していた財源財政の確保、それに見合ったしっかりとした法的な担保が必要ではないのかということを改めて申し上げて質問を終わります。

5:14:35

次に尾形凛太郎君。

5:14:41

最後5分よろしくお願いします。前回、孤独がない、一切存在しない孤立について、これによって真摯に有害な影響を受けている状態って何ですかというふうに聞いたら、山本室長の方から、一つの例として孤立していることに伴う認知症の進行であるというような御答弁がありました。これ自体は課題だというふうに私も思いますけれども、ではそれを防ぐための具体的な施策として何があるのかなということを考えてみると、結構難しいのではないかなというふうに思います。午前中の参考人質疑でも私同じような質問をしまして、それをすごく包めてお話しさせていただくと、おそらく予防的に遠巻きに見守るのか、そうでなければお節介的に世話を焼くのか、このどちらかだと思います。こういった孤独がない孤立によって生じる、真摯に有害な影響を受けている状態に対する具体的な施策としてどのようなものがあり得るでしょうか。

5:15:41

山下貴司さん。

5:15:46

お答えさせていただきます。午前中の参考人のお話は私も大変興味を持って聞かせていただいた次第でございます。たぶん2つのことを別の方がおっしゃっていたと思います。1人の方は見守りをしていって、いざというときにすぐに乗り出していけるようにするというやり方。もう1つの方はお節介的にかかわっていく。これ、たぶんケースバイケースで両方あるんだろうと思います。私どもとして考えておりますのは、社会的孤立の方は、典型的には、例えばゴミ屋敷にいらっしゃる方というのは、これは生活衛生だけの問題では決してなくて、背景に様々な孤立の問題、これは過去には人間関係でうまくいかなかったことによる結果として、そのようなことになっているということになりますので、やはり困っておられることは間違いありませんので、何らかの形で支援が必要と。ただし、この問題は1人1人の生活をどうしていきたいかという意思もありますので、そことのバランスをとりながら、うまく関わりをつくっていく。これは長い時間がかかることだろうと思うんですね。関わりをつくりながら、その中で接触をすることによって、つながりを少しつくることによって、相手の方が抱えている課題もわかってくるし、あるいはそこで一筋の信頼関係ができてくれば、長い時間がかかりますけれども、これは支援につながっていくものだというふうに考えております。

5:17:26

尾形君。

5:17:27

参考人からは、限られたリソースの中で優先順位が高いのは、やはり孤独を感じているケース、こちらの方の対応の方が優先順位が高いのであるというような参考人の御発言もありました。この件についていかがお考えでしょうか。

5:17:42

山本室長。

5:17:48

お答えさせていただきます。参考人4人の方のうち、お1人がそのような御発言をされたというふうに承知をしております。一方で、別の参考人は、この社会的孤立で孤独感を全く自覚していない方もリスクの高い人である。従って、そこは支援の対象にしていかなくてはいけないとおっしゃいましたし、また、特に行政の方から参考人として御意見を述べられた方は、行政の役割としては、そういう方々は決して放置してはいけないんだということもおっしゃいました。私は、これ両方の考えがあって、この部分大変悩ましいと、どなたも皆さんおっしゃっていることでございますけれども、ケースバイケースで対応していくべきことだろうというふうに思っております。

5:18:35

尾形君。

5:18:36

最後、和田副大臣が来られておりますので、最後質問させていただきたいと思います。この法律の第24条で、特命担当大臣を政府対策本部の副本部長に置くということで規定がしてあります。これ自体が何か悪いというつもりはあまりないんですけれども、ただ、本来特命担当省というのは機動的であるべきであります。こういう形で、法律の中に本来機動的であるはずの特命担当省の副本部長として置くとか、そういうものがあまりに増えていくと、本来の内閣特命担当大臣の機能が損なわれていくのではないかと。内閣府、そして内閣全体の機能として、そういうことができるだけ抑制的であるべきではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。

5:19:21

和田内閣府副大臣。

5:19:24

お答え申し上げます。本法案第24条は、孤独孤立対策推進副本部長について定めるものでありまして、同副本部長として内閣官房長官及び内閣府特命担当大臣を充てることとしております。もっとも、条文の解釈といたしましては、当該規定をもって必ず当該担当大臣を置かなければならないことを意味するものではないというふうに整理をしております。ちなみに内閣府設置法上、特命担当大臣を筆記するとされているものは、防災担当大臣、沖縄及び北方対策担当大臣、金融担当大臣、消費者及び食品安全担当大臣、子ども政策担当大臣の5分野に限定されております。いずれにしても、機動性の確保は、委員御指摘のとおり重要であり、内閣府が担うその時々の重要課題に鑑みて、内閣総理大臣が適切に特命担当大臣の担務を設定するものと認識をしております。興味深い答弁でした。ありがとうございました。

5:20:28

次に串田麻里君、串渕麻里君。

5:20:40

委員長、令和新選組の串渕麻里です。大臣、居場所やプラットフォームを作るとかは聞こえはいいのですが、要は孤独、孤立に陥っている人への対策をMPOや中間団体に丸投げし、国は手を出さないということではありませんか。前回の質疑でそのように質問をさせていただきました。人々が息づらさを感じたり、助けてと言えない、いわば自己責任社会をつくってきたのがまさに自民党政権です。官から民へといいですね、緊縮財政と小さな政府を目指す政策が約30年間も続いてきました。しかしその政策の根本を見直さず、国の役割、すなわち控除を増やすどころか、これをできるだけ少なくして、強助に対応を任せる。これが今回の法案の革新部分ではありませんか。それが透けて見えたのが21日の質疑です。MPOへの財政支援に対する大臣の答弁は、法案の第13条を根拠とした上で、予算の確保に努めてまいりたいとするものでした。あくまで努力する、でしかないんですね。いや、第7条にきちんと書いてある、そう反論されるかもしれませんが、パネル1をご覧ください。こちらですけれども、第7条には、必要な法制上又は財政上の措置と確かに義務規定となっています。しかし本当に実効性があるのか、という疑問なんですよ。パネルの真ん中、第25条には、政府の孤独・孤立対策本部の構成員には、肝心の財務大臣、これ入っていないんですね。小倉大臣、財政上の措置を講じなければならないという第7条を考えれば、少なくとも財務大臣は法案を修正して入れるべきではありませんか。またここに、税制上の措置が含まれるかどうか、いかがですか。2点お答えください。

5:22:39

小倉大臣。

5:22:43

本法案により、内閣府の特別の機関としておくこととなる孤独・孤立対策推進本部は、政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策等を盛り込んだ孤独・孤立対策重点計画を作成し、その実施を推進する等の役割を有する機関であります。孤独・孤立対策推進本部については、法案の第25条の第1項において、本部に孤独・孤立対策推進本部員を置くと規定しております。その上で、第2項において本部の構成について規定しおり、具体的には本部員は次に掲げるものを持って当てるとして、委員がパネルに紹介をしていただいたような各大臣を規定し、さらに全各号に掲げるもののほか、本部長及び副本部長以外の国務大臣のうちから、内閣総理大臣が指定するものを規定することといたしております。本法案では同様の本部を定めていた他の法律の規定の例に倣い、本部員についてこれまでも孤独・孤立対策に特に関係の深かった省の大臣を明確し、その他の本部員は内閣総理大臣が国務大臣のうちから指定をする旨を規定しております。政府一体となって孤独・孤立対策を強力に推進するため、その本部員は各省庁の政策責任者である閣僚級で構成することとしております。前々回の委員会の答弁で、鈴木委員にも御答弁申し上げましたが、そういった流れ、財務大臣もその本部員となることを想定をしております。後半は許しですね。簡単にお願いします。時間がないので。簡単にということです。法7条の法の税制上の措置についてお尋ねがございました。この規定には税制上の措置も概念上は含まれるものと考えております。

5:24:28

福祉部長君。

5:24:29

いろいろ大臣おっしゃるんですけれども、法律にですね、それほど大事な法律でしたら、財務大臣は名記すべきだと思いますよ。それ名言がないというのは本当に実効性問われると思います。また税制上の措置入るというお答えでしたので、そこはぜひともお願いをしたいと思うんですね。結局MPOや中間団体に支援を丸投げしておきながらですね、継続的な財政上の措置は何もない。やるべきは持続的な予算の措置、義務付けと、そして寄付税制の拡充であると私は考えます。特に寄付税制は行政主導で補助金を上げるから、とかですね、委託事業費を上げるから支援をやってというものではなくて、国民が自ら選んだ団体にお金が割ったり、そして寄付した人が控除が受けられ、MPOや中間団体も継続的な支援ができて、当事者が救われる公共を取り戻す仕組みなんです。生活困窮支援や環境保護であったり、子ども支援や障害福祉であったり、国民一人一人が寄付控除を通じて税金の使い道を決めることができる。ここがポイントなんですね。こうした提言を基より、持続的な予算上の措置については、午前中の参考人からも強く要望がありました。どう考えても、孤独・孤立対策本部に財務大臣は欠かせません。しかし大臣は明言されませんでした。そのような実効性の期待できない孤独・孤立対策法案には、令和新選組は賛成することはできない。そのことを申し上げ、質問を終わります。これにて、法案に対する質疑は終局いたしました。これより、討論に入ります。討論の申し出がありますので、順次これを許します。

5:26:18

尾形凛太郎君。

5:26:19

有志の会の尾形凛太郎です。採決に際して一言申し上げます。賛成・反対では、相当に悩みました。孤独が社会全体で減っていくことは望ましいことであり、そのために公共セクター・民間セクターがやれることは全てやるべきだというのはそう思います。一方、対策を講ずること、法律をつくること、そして組織をつくること、これは全く別物です。過去に今回の法律と似たような総合調整関連の法律をどんどんつくったがゆえに、今、内閣府は異業の干潮となっています。今回また、所掌事項の追加が行われ、肥大化の種がまかれます。本来であれば、この種の法律を通すときには、内閣府内での調整、多少との権限調整まで踏み込んで、スクラップ&ビルドをセットにすべきです。しかし、今回はそうなっていません。また、地方にも負担像とならないようにしなくてはなりません。地方自治体は国の法律で決まってくる業務像への対応に苦慮しています。国会議員や官僚は、法律をつくることで成果だと思うのでしょうが、それを受けることになる自治体の気持ちに立たないのであれば、それは国の独りよがりです。国のつくるルールが、地方にとっても屋上奥にならないようにする仕掛けは必要でしょう。行政学で有名な法則として、パーキンソンの法則というものがあります。大英帝国が縮小していたにもかかわらず、植民地上の植林数が増加していたこと等への分析を踏まえ、官僚制は内在的に肥大化していくことを指摘したものです。今の内閣府を見ていると、このパーキンソンの法則通りの動きをしています。与党、そして政権に再度提案をしたい。2015年の内閣官房内閣府スリム化法をバージョンアップすべきです。このような傾向をならす観点から、反対を投じるべきかどうか悩みましたが、孤独対策という本法案の趣旨に鑑み、賛成することといたしました。ただし、将来、親切の組織が年中恒例行事のように重点計画をつくって屋上奥の役割を果たすだけの多雑魚組織となるのであれば、私が先頭を切って廃止を訴える側にもあります。孤独は社会の隅々にあります。実は一番深刻なのは、私は東京砂漠ではないかと思います。このタイトルの曲がヒットしたのは1976年。このことからもわかりますが、孤独自体は古くて新しいテーマです。ただ、東京砂漠の歌詞の情景は、現代とは乖離があります。つまり、我々が取り組まなくてはならない孤独の在り方には、現代性があります。この現代性を凍結した目で見て、しっかりとした対策を講じてほしいと願います。以上、討論といたします。ありがとうございました。

5:29:02

次に、串渕麻里君。

5:29:05

令和新選組の串渕麻里です。会派を代表して、本法案に反対の立場から討論いたします。政府は、本法案で、居場所づくりやプラットフォームを充実させて、孤独や孤立の予防を図るとしています。しかし、この法案の達成目標は何なのでしょうか。今、孤独や孤立を深める人を一人でもなくす、そのことではないのでしょうか。「官から民へ」とか、「行政の無駄を省く」というスローガンの下、公共、それが削られ、自助や自己責任が過剰に重視されて、人は人との繋がりに助けを求めることができず、生きづらい、助けてと言えない、そんな孤独や孤立に人々を追いやる社会が作られてきました。まさに自民党政治の失敗であります。孤独、孤立を予防すると言うならば、まずは政策の間違いを率直に認め、反省し、減らしてきた公共、これを取り戻すための控除で、人々を経済的孤立や貧困から救うことから始めなければなりません。また、孤独、孤立は密接に差別ともつながっています。LGBTの方々について、生産性がないと告表し、性暴力被害には女性はいくらでも嘘をつけると吐きしている人物を、岸田総理は総務省政務官という要職につけていました。また、性的少数者や同性婚をめぐって、見るのも嫌だ、隣に住んでいるのもちょっと嫌だと、差別意識丸出しの発言をする人が、つい先日まで首相秘書官を務めていました。どれほどの当事者が孤独と孤立に追い込まれたことでしょうか。自助や自己責任を過剰に強いてきた、あるいは差別によって、孤独や孤立を生み出しておきながら、その当事者への支援を行う活動を支援する対策法案を提出するなどのマッチポンプそのものです。さらに単身世帯、つまり一人暮らしが、今や国勢調査を見ても最多の世帯となっており、中でも非正規労働者の6割近くは女性で収入が少ない、そうすると年金も低いんです。とても生きていけない、そうした中高年単身女性が増えています。その究極の悲劇的なケースが渋谷区で、ホームレス女性がバス停で殺された事件であることは、質疑で指摘したとおりです。孤独、孤立した男性が置かれた厳しい状況も同様です。こうした悲劇をなくすには、経済的孤立から救うため、消費税廃止や社会保険料の引下げなどの積極財政に加え、公営住宅の年齢要件を撤廃し、就労支援と教育訓練を拡大すること、また持続的な予算上の措置を義務化し、寄附税制を拡充して、個人はもちろん、企業によるMPOや社会団体への支援を拡充することで寄附文化を醸成させる、それが本来の実効性のある孤独・孤立対策法案であると考えます。しかし、その肝心な財政上の措置が担保されていないのが今回の法案です。そのことが、質疑で明らかになりました。したがって、令和新選組は、政府提出の孤独・孤立対策法案には反対と申し上げ、私の討論といたします。ありがとうございます。これにて、討論は終局いたしました。これより採決に入ります。内閣提出、孤独・孤立対策推進法案について採決いたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。起立多数。よって、本案は、原案のとおり、可決すべきものと決しました。

5:33:03

この際、ただいま議決いたしました本案に対し、神田健二君ほか4名から、自由民主党無所属の会、立憲民主党無所属、日本維新の会、公明党、国民民主党無所属クラブの共同提案による、附帯決議をすべしとの同意が提出されております。提出者から趣旨の説明を聴取いたします。

5:33:29

麻野聡君。

5:33:33

ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表してその趣旨をご説明いたします。案文の朗読により趣旨の説明に介させていただきます。孤独・孤立対策推進法案に対する附帯決議案。政府は、本法の施行に当たっては、次の事項に留意し、その運用等について異論なき置きすべきである。1、孤独・孤立対策においては、当事者等への支援を行う者の活動が果たす役割の重要性を踏まえつつ、当事者等の状況に応じた支援が継続的に行われるようにすること。2、国民の理解の増進等に関する施策を行う際には、社会のあらゆる分野において必要な啓発活動を積極的に行うこと。3、相談支援体制の整備については、当事者等が相談しやすい環境を整備することの重要性を踏まえて行うこと。4、地方公共団体等の孤独・孤立対策に係る施策を行うための支援の在り方について、政府は地方公共団体の意見を十分に踏まえた上で検討を行うこと。以上であります。成田蔵委員各位の御賛同をお願いいたします。これにて趣旨の説明は終わりました。採決いたします。本動議に賛成の諸君の起立を求めます。起立多数、よって本案に対し、附帯決議をすることに決しました。この際、この際、本附帯決議に対し政府から発言を求められておりますので、これを許します。

5:35:19

小村大臣。

5:35:22

ただいまの御決議につきましては、その趣旨を十分に尊重し、努力してまいりたいと存じます。お諮りいたします。ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一人願いたいと存じますが、御異議ありませんか。御異議なしと認みます。よってそのように、聞き消しました。次回は来る28日金曜日、午前8時50分理事会、午前9時、委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。ご視聴ありがとうございました

0:00

-0:00