6:15
これより会議を開きます。日程第一、国務大臣の報告に関する件、国家安全保障戦略、国家防衛戦略及び防衛力整備計画に関する報告について、
6:36
内閣総理大臣から発言を求められております。発言を許します。岸田文雄内閣総理大臣。
6:56
政府は、昨年12月16日、国家安全保障会議及び閣議において、国家安全保障戦略、国家防衛戦略及び防衛力整備計画を決定いたしました。以下、これらについて、御報告申し上げます。国家安全保障戦略は、国際秩序が重大な挑戦にさらされ、我が国が戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中、約9年ぶりに策定されたものです。本戦略は、外交防衛のみならず、経済、技術等を含む多岐にわたる分野の安全保障上の問題に対し、総合的な国力を最大限活用して、我が国の平和と安全を含む国益を確保するための安全保障に関する最上位の政策文書です。本戦略では、我が国の国家安全保障上の目標として、主権と独立の維持、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の強化、国際社会が共存共栄できる環境の実現等を掲げております。まず優先されるべきは、積極的な外交の展開です。我が国は、長年にわたり国際社会の平和と安定、繁栄のための外交活動や国際協力を行ってきました。その伝統と経験に基づき、大幅に強化される外交の実施体制のもと、今後も多くの国と信頼関係を築き、我が国の立場への理解と支持を集める外交活動や他国との共存共栄のための国際協力を展開します。同時に、こうした外交を展開するためには、裏付けとなる防衛力が必要です。戦略的なアプローチとして、自由で開かれたインド太平洋のビジョンのもとでの外交、反撃能力の保有を含む防衛力の抜本的強化等の方針を示しております。その上で、我が国を全方位でシームレスに守るための取組の強化等のため、宇宙サイバー等の新たな領域への対応能力の向上、海上保安能力の強化、経済安全保障政策の促進等、政府横断的な政策を進めることとしております。必 要とされる防衛力の内容を積み上げた上で、同盟国、同志国等との連携を踏まえ、国際比較のための指標も考慮し、我が国自身の判断として、2027年度において、防衛力の抜本的強化とそれを補完する取組を合わせ、そのための予算水準が現在の国内総生産の2%に達するよう所要の措置を講ずることとしております。本戦略に基づく戦略的な指針と施策は、戦後の安全保障政策を実践面から大きく転換するものです。政府として、本戦略に基づき、安全保障に資する取組を着実に進めてまいります。次に、国家防衛戦略は、国家安全保障戦略の下、特に防衛について目標を設定し、その達成のためのアプローチ等を包括的に示すものです。防衛目標として、万が一我が国への侵攻が成期した場合、我が国が主たる責任をもって対処し、同盟国等の支援を受けつつ、これを阻止、排除するといった3つの目標を掲げております。そのためのアプローチとして、防衛力の抜本的強化を中核に、国力を統合した我が国自身の防衛体制を強化するとともに、日米同盟による抑止力と対処力や同志国等との連携を強化する方針を掲げております。特に防衛力については、相手の能力と新しい戦い方に着目して抜本的に強化することとしております。そのため、稼働率の向上や弾薬燃料の確保、主要な防衛施設の強靱化への投資を加速するとともに、将来の中核となる 能力を強化する方針の下、7つの重視分野を示し、反撃能力の意義や必要性等に関する政府の見解も示しております。最後に防衛力整備計画は、国家防衛戦略の下、我が国として保有すべき防衛力の水準を示し、その水準を達成するための計画であり、おむね10年後の自衛隊の体制や、今後5年間経費の総額、主要装備品の整備数量を期しています。例えば、スタンドオフ防衛能力としての人に式、地体間誘導弾能力向上型等の開発や、トマホーク等のミサイルの着実な導入、弾薬等の早期整備、部品不足による装備品の非稼働の解消や、稼働数の最大化等の取組を示しております。これらに必要な事業を積み上げ、2023年度から5年間の防衛力整備計画における所要経費を43兆円程度としております。また、2027年度以降、防衛力を安定的に維持するための財源及び、2023年度から2027年度までの本計画を賄う財源の確保については、歳出改革、決算常用金の活用、税外収入を活用した防衛力強化資金の創設、税制措置等、歳出歳入両面において所要の措置を講ずることとしております。これらの文書で示された方針は、憲法、国際法、国内法の範囲内で実施されるものであり、非核三原則や選手防衛の堅持、平和国家としての歩みをいささかも変えるものではありません。これらの文書の下で、国民の生命や暮らしを守り抜くという政府の最も重大な責務を果たしてまいります。皆様のご理解とご協力を賜りますようお願いを申し上げます。ただいまの報告に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。
15:40
自由民主党の堀井岩尾です。私は、会派を代表して、ただいま議題となりました国家安全保障戦略等の新たな3文書について岸田総理に質問いたします。陸上自衛隊ヘリコプターの事故により、命を失われた隊員の方々のご冥福をお祈りいたします。行方不明の隊員の皆様が、1日も早くご家族のもとに帰れますよう祈っております。スーダン情勢が悪化する中、法人退避に尽力された全ての関係者の方々に心から敬意を表します。政府においては国際社会と連携し、スーダン情勢が1日も早く沈静化するよう引き続き尽力されることを期待いたします。今我が国は、かつてない厳しい安全保障環境に直面しています。過去を保有し、我が国の考える 民主主義とは実質的に異なる体制にある国に囲まれています。また、ウクライナ侵略により国際法に反する力による一方的な現状変更が現実になりました。この国難の中、どう我が国の平和と安全を守っていくのかが問われています。同時に、日本が東アジア、さらには東南アジアの平和と繁栄に果たす役割への大きな期待もあります。東南アジアの方々と意見を交わすと、どの国からも日本の積極的平和主義の考え方に理解を示し、地域の平和と繁栄への日本の貢献を期待する声がありました。そこで、新たな三文書はこれらの課題に正面から向き合い、他国任せではなく、国と国民を自国で守るという決意と覚悟を国の内外に示したものになったと考えますが、御所見を伺います。また、どのように外交力と防衛力を車の両輪として駆使しながら、我が国さらに東アジアや東南アジアの平和と繁栄を構築していく考えでしょうか。お伺いいたします。次に、反撃能力について伺います。一方的な侵略を阻止するためには、安全保障を取り巻く環境や技術などの変化に対応して、ミサイル迎撃システムのみならず、反撃能力の保有を含む抜本的強化が不可欠です。反撃能力については、これまでの国会答弁等を見ても、法理的には自衛の範囲にあり、可能と解釈され、選手防衛の考え方と整合性が取れ ていると考えますが、御所見を伺いたします。次に、防衛装備品の移転について伺います。国際法違反の脅威にさらされている同志国から、装備品移転要請の声が寄せられています。その要請により柔軟に応じることで、我が国も同志国の平和と安全の維持にさらに貢献できます。同時に、我が国や周辺地域にとって望ましい安全保障環境も創出できると考えます。そこで、現下の安全保障環境や防衛生産技術基盤の状況を踏まえて、同志国への防衛装備品のさらなる移転について、どのように考えるのかお伺いをいたします。防衛力強化の前提として、外交力も普段の強化が不可欠であります。今や中国は、在外交換の数で米国を抜き、アフリカや太平洋当初国などで外交拠点を増やしています。一方で日本は、在外交換の数も人員数も劣っており、日本のODA予算はピーク時からほぼ半分と危惧すべき状況です。そこで昨年11月、自由民主党外交部会を中心に、外交力の抜本的な強化に向けた決議を行いました。まずは、防衛予算の拡充と補充を合わせた外務省予算の拡充が不可欠です。さらに、外務省定員を主要国並みに増強し、今後10年間で8000名体制とすることが必要です。合わせて、在外交換の機能強化と250交換を実現することが大切です。国家安全保障戦略をしっかりと遂行していくためにも、このような外交力の抜本的な強化が必要と考えますが、その決意をお伺いいたします。最後に申し上げます。中国は、米ドルの通貨派遣に対抗し、金の保有料を積み増しています。台湾海峡有事になると世界経済は大打撃、為替も混乱します。日本も原油の9割以上が台湾周辺を通ることから大きな影響を受け、円やドル資産の不安定化も危惧されます。外交力や防衛力、そして経済力や通貨の安定、財政力など、総合的な国力の強化が何よりも重要です。岸田総理におかれては、国家のリーダーとして、防衛力、そして国力の総合的、戦略的な強化に向けて、リーダーシップを引き続き発揮していただくことをご期待申し上げ、私の質問を終わります。
22:05
堀井和夫議員からのご質問にお答えいたします。3文書に込めた決意についてお尋ねがありました。3文書は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中で、総合的な国力を最大限活用し、我が国の平和と安全を含む国益を確保するために策定されました。その中で、まず優先されるべきは積極的な外交の展開です。同時に、外交には裏付けとなる防衛力が必要です。自由で開かれたインド太平洋のビジョンのもとでの外交や防衛力の抜本的強化等の方針を示しております。こうした政策を通じて、我が国の主権と独立の維持はもちろん、地域の平和と繁栄にも積極的に貢献していく考えです。反撃能力と選手防衛についてお尋ねがありました。選手防衛とは、相手から武力攻撃を受けたとき初めて防衛力を行使し、その対応も自衛のための必要最小限にとどめ、また、保持する防衛力も自衛のための必要最小限のものに限るなど、憲法の精神に則った我が国の防衛の基本的な方針です。反撃能力も弾道ミサイル等による攻撃が行われた場合に、そのような攻撃を防ぐために、他に手段がなく、やむを得ない必要最小限の防衛の措置として運用されるものであることから、選手防衛の範囲内であり、整合性がとれていると考えております。防衛装備品移転についてお尋ねがありました。国家安全保障戦略に記載して いるとおり、防衛装備品の海外への移転は、特にインド太平洋地域における平和と安定のために、我が国にとって望ましい安全保障環境の創出や、国際法に違反する侵略を受けている国への支援などのための重要な政策的な手段となります。こうした観点から与党における検討も踏まえつつ、今後議論を進めてまいります。外交力強化についてお尋ねがありました。戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中、三積する外交課題にしっかりと対応していけるよう、外交力強化に引き続き取り組んでいく必要があります。昨年12月に発出した国家安全保障戦略においても、我が国の安全保障に関わる総合的な国力の主な要素の第一として外交力を掲げたところです。我が国として主導的かつ積極的な外交を展開すべく、御指摘のあった焦点も念頭に置きつつ、ODAの実施を含め、人的体制、財政基盤、在外交換の整備等を進めてまいります。
26:30
立憲民主社民の宮口春子です。会派を代表して質問いたします。まずは冒頭、 総理、覚えていらっしゃいますか。忘れているとは言わせません。ちょうど2年前の4月25日、大規模買収事件による参院選、広島選挙区の再選挙によって、私は議員になり、今この場にいます。今回だけは自民党を勝たしちゃいけん、そういう声の後押しを受け、当選いたしました。選挙の翌月、総理は当時、自民党幹事長だった二階氏に、1億5000万円について、国民に明確な説明をするように申し入れをされました。党員の気持ちに応え、説明責任を果たすことは大事だ。私が党に指示を出せる立場になったら、この姿勢は大事にしたいとも述べられています。いつ説明を行うのでしょうか。もう終わった話、今頃何を蒸し返しているんだというわけにはいきません。2年も経ちました。検討はもう結構でございます。広島県の皆様も説明を待っています。党に指示を出される立場に立たれた今、どうぞこの場で、しっかり説明責任を果たしてください。丁寧な答弁をお願い申し上げます。さらに総理にお聞きします。和歌山で選挙応援中の総理に対し、爆発物が投げ込まれた事件の最中、警備の責任者の1人でもある国家公安委員長が一報を受けたにもかかわらず、楽しみにしていたうなどんを最後まで食べたと発言したとのことです。広島サミットを前に、こうした事件に対する危機感も緊張感も感じない人物に、用心敬語、警備の責任を担わせてよいのでしょうか。うなどん大臣は、即刻、降鉄してください。それでは、本題である安保関連3文書の総理報告について質問いたします。国家安全保障戦略では、我が国の安全保障上の目標を達成するために用いられる総合的な国力の第一の要素として外交力が掲げられており、大幅に強化される外交の実施体制のもと、今後も多くの国と信頼関係を築き、我が国の立場への理解と支持を集める外交活動や他国との共存、共栄のための国際協力を展開すると書かれております。歴史を振り返っても、戦争は常に外交の失敗であり、そもそも安全保障環境の悪化を言うのであれば、その悪化はまさに外交の失敗が招いている事態であることを真剣かつ深刻に受け止めるべきです。岸田総理は、第二次安倍政権において4年8ヶ月という戦後2番目に長い期間、外相を務めました。その間の岸田外交が今日の安全保障環境を回避するために、その緊張を緩和するために具体的にどのような二国間、多国間、そして国連外交を主導してきたのか、その岸田外交の実績と真摯なる反省をお示しください。もう一つの歴史の教訓は、外交の失敗を軍事録の増強でごまかそうとすることです。それがかえって緊張の悪化と戦争の勃発を招いて きたことも、歴史が私たちに教えてくれています。第一の要素として外交力を掲げるのであれば、防衛力ではなく積極的かつ思い切った外交力の強化にこそ、我が国の持てる資源を投入すべきです。しかし、安保三文書には肝心の具体的な外交戦略の記述がほとんどありません。代わりに飛び出してきたのは、外交には裏付けとなる防衛力が必要であるという岸田総理の主張です。そこで岸田総理にお伺いしますが、国家安全保障戦略で明記されている外交の重要性と、その具体的な方策、及びその実施体制の大幅な強化の具体的内容についてお示しいただくとともに、それらの外交政策は防衛力の裏付けとして実施するものなのか、見解をお尋ねします。岸田総理は、反撃能力保有の目的について、相手に攻撃を思いとどまらせる抑止力であり、これにより武力攻撃そのものの可能性を低下させることができると答弁されています。しかし、日本に武力攻撃を行う国が現れたときには、日米安保条約に基づき、米国が日本を守ることになります。米国は世界でも類を見ない強大な戦力を保有しており、これほどの抑止力はないはずです。その米国の抑止力と岸田総理が言う、かつてなく強固な日米同盟があるにもかかわらず、なぜ日本が反撃能力を保有する必要があるのでしょうか。米国の集団的自衛権の発動、敵地攻撃能力、あるいは報復攻撃の実行について疑問があるということなのでしょうか。そして、米国による日本への防衛義務がある中で、日本が反撃能力を保有することは、武力の行使の三要件にある、他に適当な手段がないとの要件を満たすのでしょうか。ご説明を願います。また、三要件の必要最小限度について、政府はこれまで他国を直接攻撃するような攻撃力を行使するようなことは、必要最小限度を逸脱するとの立場を取ってきたはずではなかったでしょうか。総理の明確な説明を求めます。日米の基本的な役割分担について、岸田総理は、2015年の日米ガイドライン上、日本は日本の防衛を主体的に実施する、米国は自衛隊を支援し補完するとともに、拡大抑止を提供するとされており、こうした基本的な役割分担は変更しないと答弁されています。他方、ミサイル攻撃への対処については、これまで米国に打撃力を委ねてきました。今般の反撃能力の保有は、日本が他国領域への打撃力を持つことにほかなりませんが、こうした役割を担うことに方針転換された理由をお示しください。政府は、我が国に対する武力攻撃が発生した場合とは、攻撃の恐れがあるにとどまるときではなく、また、我が国が現実に被害を受けたときでもなく、他国が我が国に対して武力攻撃に着手したときと解されていると説明されています。この点、岸田総理は、我が国の武力行使は、憲法、国際法、国内法の範囲内で運用されるわけであり、その範囲内で反撃能力についても運用されると述べておられます。しかしながら、いくら着手段階での攻撃が正当であったと我が国が主張をしても、相手国がミサイル発射の意図はなかったと言い張り、国際社会がそれを信用すれば、我が国は国際法違反の先制攻撃を行ったとみなされることとなります。政府は国際社会から疑義が呈されない形で着手段階での反撃能力を行使できるとお考えなのか、それは具体的にどのような判断基準に基づくものなのか、岸田総理の見解をお聞かせください。政府は反撃能力を保有する理由について、周辺国のミサイル技術の向上に対応する必要性を説明しています。他方、ミサイル攻撃以外にも、戦闘機、爆撃機、無人機などの基地等に反撃能力を行使し得るかについて、武力の行使の三要件に合致した場合には、行使できることを否定していません。その上で、岸田総理は、孫立喜自体、つまり集団的自衛権を行使する際にも、武力の行使の三要件を満たしていれば、反撃能力を行使し得ると答弁しています。だとすれば、米国に対して、相手国の戦闘機等から攻撃があった場合、三要件を満たしていると政府が判断すれば、日本が直接の攻撃を受けていないにもかかわらず、相手国の基地等に対してミサイルを打ち込む ことがあり得ることになります。当初の反撃能力の保有理由から、全くかけ離れた武力行使を行い得る可能性を、岸田総理は否定しないのでしょうか。そうであれば、それは完全に憲法違反の武力行使になりませんか。政府の見解をお聞かせください。岸田総理は、NATOをはじめとする国々が、経済力に応じた総合の国防費を支出する姿勢を示している中で、我が国としても、防衛力強化を図る上で、GDP費で見ることは、指標として一定の意味があると述べておられます。その上で、我が国の防衛力強化に必要な経費を積み上げた結果として、GDP費2%に達するよう、所要の措置を講ずることとなったと述べられております。積み上げた結果、たまたま防衛費が2%に達したという、そんな偶然があり得るのでしょうか。政府は、防衛費をはじめからGDP費2%する目的で積み上げを行ったのではありませんか。総理の見解をお聞かせください。政府は、防衛力整備計画において、2023年度から2027年度までの防衛関係費の総額を43兆円程度とした上で、自衛隊施設等の設備のさらなる加速化を事業の進捗状況等を踏まえつつ、機動的・弾力的に行うことで、1兆6千億円程度、一般会計の決算常用金が想定よりも増加した場合に、これを活用することで9千億円程度を年出し、結果的に40兆5千億円程度に抑えると記載されています。この自衛隊施設等の整備のさらなる加速化を事業の進捗状況 等を踏まえつつ、機動的・弾力的に行うこととはどのようなことを想定しているのでしょうか。具体的にお答えください。また、そのことによって、1兆6千億円もの巨額の費用を年出することが本当に可能なのでしょうか。さらには、一般会計の決算常用金が想定よりも増加した場合を事前に織り込んで、今後5年間の防衛計画費の目標を立てることが妥当なのでしょうか。同計画には決算常用金が増加しない場合にあっては、プロジェクトの見直しやコスト管理等によって実質的な財源確保を図るとも記載されていますが、9千億円といえば、例えば本年度の外務省予算が7千560億円程度ですが、これをはるかに上回る額です。このような額が本当に確保できるのでしょうか。これらの見通しを立てるに至った理由と、その妥当性、そしてそれが確保できるのだという根拠について、政府の説明を求めます。防衛力整備計画には、2023年度から2027年度の防衛関係費の総額43兆円の後に必要となる経費についての記載もあります。具体的には、2027年度以降の財源確保については、歳出改革、決算常用金の活用、税外収入を活用した防衛力強化資金、税制措置等、歳出歳入両面において所要の措置を講するとの記載です。今般の5年間の防衛関係費では、大手町プレイスの売却収入や、新型コロナウイルス感染症基金の国庫返納などで一部経費を賄うとされていますが、5年後にこうした資金が利用できるとは限りませ ん。そうした場合、5年後も現計画の防衛費の水準を維持しようとすれば、どこかからか財源を年逸しなければなりません。そうすると、さらなる増税議論が浮上する恐れもあるのではないでしょうか。政府が今般の防衛力整備計画に、計画終了後の財源の確保を記載した理由について、また、計画終了後の防衛費の在り方、財源確保の見通しと、さらなる増税の可能性について説明を求めます。以上、安保3文書について説明をいたしました。私たちは、今回の安保3文書には断固反対ですし、このような戦後日本の平和を守ってきた憲法の平和主義と、その支えとなっている選手防衛を踏みにじるような方針転換を、国会の審議も国民的な議論や理解もなしに、閣議決定のみでこっそりと強行してしまうような、国民を無視するような行為は、決して容認するわけにはいきません。広島県では、G7サミットに向けて急ピッチで環境整備が行われています。私も、G7の成功を願っています。先日、松野官房長官は会見で、G7広島サミットで核兵器なき世界の実現に向けて議論を深めたいという考えを示しましたが、広島市教育委員会は、平和学習ノートの改定にあたり、裸足の原理に関する記述や、第5副リューマルに関する記述をテキストから削除。広島市は、ホームページから劣化互乱談に関する記述を一時削除するなど、看過できない様々な問題が噴出しています。核兵器 なき世界の実現の方向と、案違反していませんか。平和主義を踏みにじるようなことが、広島でも行われていませんか。広島県選出、私同様、幼い頃から平和教育を学ばれたであろう岸田総理、これらの問題について、どうお考えでしょうか。立憲民主党は、現行憲法の平和主義と国際協調主義を尊重し、これからも引き続き、選手防衛に徹しつつ、平和外交の努力によって緊張関係を緩和し、アジアと世界の平和をつくり、育てる努力に全力を傾注することを約束し、私の代表質問を終わります。ありがとうございました。
41:52
宮口春子議員の御質問にお答えいたします。広島県における2019年の参議院議員通常選挙をめぐる事件についてお尋ねがありました。お尋ねの件については、一昨年9月、当時の司公部において河合夫妻側が作成した終始報告書について、党の公認会計士・税理士が党の内記に照らして感謝をし、そして領収書等の必要書類を添付した上で、法令に基づき、広島県選挙管理委員会及び総務省に提出が済んだ等の説明がありました。この説明が行われたと承知をしております。説明は行われたと認識をしております。他に、国家公安委員会委員長の発言についてお尋ねがありました。