25:55
これより会議を開きます。内閣提出「我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案」を議題といたします。この際、お諮りいたします。本案審査のため、本日参考人として、日本銀行総裁上田和夫君の出席を求め意見を聴取することとし、また、政府参考人として、金融庁監督局長伊藤豊君、財務省主計局長新川博嗣君、主計局次長前田勤くん、厚生労働省大臣官房審議官本田則恵君、中小企業長事業環境部長小林浩二君、防衛省大臣官房サイバーセキュリティ情報化審議官上田浩二君、大臣官房審議官本木昭君、防衛政策局次長安藤敦志君、整備計画局長川島貴樹 君、人事教育局長町田和人君、地方協力局次長田中俊則君、防衛整備庁長官官房審議官笠原大輝君、装備政策部長真奈美真奈歩君、技術戦略部長堀江和弘君の出席を求め説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。御異議なしと認めます。よってそのように決しました。質疑の申出がありますので、順次これを許します。
27:32
日本維新の会の藤巻健太でございます。おはようございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。まず、我が国をめぐる安全保障環境についてお伺いいたします。先日の本会議でも総理は、戦後最も厳しく複雑な安全環境に直面していると、そういった言葉を繰り返しておられました。そもそもの質問になってしまうんですけれども、今の安全保障環境は非常に厳しいとは思うんですけれども、本当に戦後最も厳しいのか、そこまで厳しいのか、こう考えている根拠をお聞かせください。
28:12
お答えいたします。ロシアによるウクライナ侵略が示すように、国際社会は、戦後最大の試練の時を迎え、既存の秩序は深刻な挑戦を受け、新たな危機の時代に突入していると認識しております。東アジアにおいても、戦後の安定した国際秩序の根幹を揺るがしかねない深刻な事態が発生する可能性が排除されません。中国は、各ミサイル戦力を含め、軍事力の質量を広範かつ急速に強化するとともに、東シナ海、南シナ海において、力による一方的な現状変更やその試みを推し進めています。アフリカとアスタンバルカスタ朝鮮は、特に昨年以降、かつてない高い頻度で弾道ミサイルの発射を繰り返し、今月13日には、新型の固体燃料推進方式のICBM級弾道ミサイルの発射を強行するなど、各ミサイル能力を急速に向上させています。中国は、核兵器による威嚇ともとれる言動を繰り返しながら、膨大な侵略を行うとともに、極東地域においても活発な軍事活動を継続しています。このように、中国、北朝鮮、ロシアが軍事力を増強しつつ、軍事活動を活発化させる中、我が国は、その最前線に位置しています。戦後最も厳しく複雑な安全保障環境の中で、いつ、 いかなる形で力による一方的な現状変更が成期するかは、予測困難であり、今後も国民の命と平和な暮らしを断固として守り抜くため、防衛力の抜本的強化は、速やかに実現していく必要があると考えております。
29:57
今のお話を聞いていると、非常に厳しい安全保障環境にあるということは、もちろんわかるのですけれども、戦後最もというのはちょっと言い過ぎというか、例えば朝鮮戦争のときは、朝鮮半島でアメリカと中国が代理戦争をしているわけですし、ベトナム戦争のときは、大量の核を保有していたアメリカとソ連が代理戦争をやっているというところです。私は安全保障環境上最も厳しかったときというのは、九八危機のときかなというふうに思っているんですけれども、朝鮮戦争だったりベトナム戦争だったり、九八危機のときよりも、今は非常に厳しいのかと。そう考えると、ちょっとどうなのかなというところが思っていまして、一歩間違えれば、一手間違えれば破滅的な全面核戦争に突入していたであろう九八危機のときよりも、そこまで今の安全保障環境というのは、戦後最大厳しいんでしょうか。政府参考人でよろしいですか。政務官お願いします。
31:07
お答えいたします。戦後最大ということの捉え方に若干の差異はあるのかもしれませんが、その以外を御指摘された過去においての様々な事案について、これはこれとして、日本としてのそこの関わり方の度合いということも含めて、そこの多少の認識の差があるのかもしれません。前にしましたとおり、今の今般のこのワン国近海を取り巻く状況、特にこの東アジア、また北方等については大変緊迫した、そういう有意識、有理をされるべき状況であるという意味で、戦後最大といっても過言ではないというふうに認識しております。
31:49
確かに差異というか、これは言葉尻を捉えているわけではなくて、総理は朝鮮戦争のときよりもベトナム戦争のときよりも、9話危機よりも今が安全保障上最も厳しい状況だと、だ から防衛費を増税するんだと増額するんだというふうにおっしゃってまして、もちろん私も防衛費を増額することは賛成なんですけれども、今は安全保障上の危機だと、戦後最大の危機だと、全面核戦争に突入する前だった9話危機の直前よりも厳しい状況だと、このままじゃ大変だと、総理自身が煽るじゃないですけれども、世論を煽って防衛費増額にするようなやり方というのはどうなのかなと、もう少し冷静に客観的に伝えつくことも大事なのかなと、そういう認識も持っていただければと思っております。続いて台湾有事についてお伺いいたします。これも我が国の安全保障に大きく関わるところだと思うんですけれども、台湾有事はどのくらいの可能性で起きるのか、あるいは起きるとしたらどのくらいの期間のうちに起きるのか、それは日本政府としてどのように分析しているのかということをお尋ねいたします。
33:06
台湾有事という過程のご質問にお答えすることは困難であることを御理解をいただきたいと思います。台湾環境の平和と安定は、我が国の安全保障はもとより国際社会の安定にとっても重要です。我が国として台湾をめぐる問題について台湾により平和的に解決 されることを期待する立場です。その上で台湾情勢について申し上げれば、近年中国が軍事力の強化を急速に進める中、中台の軍事バランスは全体として中国側に有利な方向に急速に傾斜する形で変化しております。また中国は台湾について平和的統一の実現を目指すが、決して武力行使の放棄を約束しないと表明しており、昨年8月にはペロシ米外議長の台湾訪問に伴い台湾に近接し、かつ包囲するような形で訓練エリアを設定し、弾道ミサイルの発射を含む大規模な軍事演習を行いました。さらに今月にも蔡英文総統の訪米後、台湾周辺の海空域で空母を含む多数の艦艇航空機を参加させ、威圧的な軍事演習を実施しました。このような中国の軍事動向等は我が国と国際社会の深刻な懸念実行となっており、防衛省としては今後も警戒関心に万全を期してまいります。
34:37
米軍のインド太平洋軍のデイビッドソン前司令官は、司令官在任中の21年3月、米上院軍事委員会で中国が6年以内に台湾侵攻に踏み切る恐れがあると証言しました。21年3月からの6年ですと27年3月だと思うんですけれども、またアメリカ政府が先月発表した報告書には、中国が台湾有事の際にアメリカの介入を抑止できるだけの体制を2027年までに整えるという目標に向けて取組を進めているというふうにあります。このアメリカが分析する2027年という時期については、どうお考えというか、一つの時間的な目処というふうに日本政府としても多少は意識しているのでしょうか。
35:30
お答え申し上げます。先ほど政務官からご答弁申し上げましたとおり、台湾有事という仮定のご質問にお答えすることは困難であるということを、ご理解いただきたいと思います。その上で、先ほどご答弁申し上げましたとおり、今月にも蔡英文総統の訪米後、台湾周辺の海区域で空母を含む多数の艦艇、航空機を参加させ、威圧的な軍事演習を行ったところでございます。この中国軍の活動の意図目的について、確定的にお答えすることは困難ではございますが、中国は今回の訓練につきまして、台湾独立分離主義勢力が外部勢力と結託して挑発することに対する重大な警告である旨を述べていると承知しております。中国が 台湾問題で妥協しない姿勢を示したものとも考えられるところでございます。防衛省自衛隊としては、引き続き関連の動向を注視してまいる所存でございます。
36:34
日本が輸入する半導体の半分近くが台湾製なんですけれども、仮に、これも仮にの質問なんですが、仮に台湾からの輸入がストップとすると多大な影響が出ることが予想されます。これも仮に台湾融資が起きて、中国が台湾を封鎖したとなると、日本に対する経済的な影響はどのようなものが考えられるでしょうか。(速記を止めてください)
38:00
質疑応答緊急告示資金等の特例貸付についてお伺いいたします。今回の法案では、緊急告示資金等の特例貸付に係る貸付原資の扶養見込みの個々編の分1,000億円であります。この緊急告示資金等の特例貸付、召喚期限は2年となっておりますが、返済はしっかりと進んでいるのでしょうか。
38:45
社会福祉協議会における緊急告示資金等の特例貸付については、今年の1月から召喚が始まっております。お尋ねの召喚状況については、令和5年2月末時点での速報値で、1月から召喚が始まっている債権全部で258万件のうち、全体の4割に当たる106万件について、召喚の免除申請がございまして、住民税・非課税等の理由によってこれまでに免除が決定されたものが92万件ございます。また、病気療養中、失業中、離職中、不安定就労、収入減少、多重債務等のやむを得ない理由によって召喚の猶予を決定されたものが5万件となっております。また、2月末までに召喚予定の債権のうち、これまでに召喚された件数は63万件となっております。これらを除いて80万件程度については、現在、召喚に向けた相談中や召喚猶予の手続き中の方、まだ召喚の手続きが行われていない方等となっておりまして、現在、これらの方々に対して個々の状況に応じて召喚に向けた相談支援や召喚猶予、召喚免除などのご案内を行う等のフォローアップに努めているところでございます。
40:03
緊急国実資金等の特例貸し付け、経済的に困窮している人には本当に助けになったと思います。また、現在困窮している方には召喚免除とすることができます。一方、本来であれば必要とは言えない人に貸し出されているということはないでしょうか。また、返済が十分可能にもかかわらず、召喚免除を試みてくる人がいるということも予想されます。貸し出し審査であったり、召喚免除審査、どのように行われており、十分に機能しているのでしょうか。
40:41
お答えいたします。緊急国実資金等の特例貸し付けについては、その対象を新型コロナウイルス感染症の影響を受け、休業等により収入の減少があり、緊急かつ一時的な整形維持のための貸し付けを必要とする世帯としておりました。この貸し付けを実施する都道府県社会福祉協議会においては、申請者の収入減少の状況などを確認した上で貸し付けを 実施していたところですが、より迅速に貸し付けを行うために、申請に必要な書類の簡略化等、一定の柔軟な対応を実施していたところです。一方で、不必要な貸し付けを防止するという観点から、貸し付けを行う都道府県社会福祉協議会に対しては、仮受け人が虚偽の申し込み、そのほか不正な手段によって貸し付けを受けたケースについては、貸し付け金の一括召喚や将来に向かって貸し付けを停止する等、不正事案への厳正な対処をお願いしておりました。また、併せて、仮受け人に対しても、こうした対応について、貸し付けの際に文書で説明して、署名を求めることとしておりました。また、召喚免除についてでございますが、仮受け人及び世帯主が住民税・非課税である場合、生活保護を受給した場合、または精神または身体に著しい障害を有する場合等が召喚免除の対象となります。これらについて、確認できる書類の添付を求めるとともに、仮にその申請書類に虚偽の記載が判明した場合には、召喚免除決定を取り消した上で、召喚を求める対応をお願いしているところでございます。
42:29
緊急小口資金等の特例貸し付けは、全国で不正者数がかなり横行しました。申請数が膨大で、審査が緩くなってしまうのは仕方ない側面もあると思うんですけれども、審査はほぼなかったというようなことが実態かなと思っているんですけれども、警察が摘発するのは、評算の一角で不正者数はとてつもない数になるのではないでしょうか。そういった部分に対する御見解をお聞かせください。
43:01
お答えいたします。緊急小口資金等の特例貸し付けにおいては、新型コロナウイルス感染症の影響で生活にお困りの方に迅速な貸し付けを行うために、収入減少の状況について申立書による申告を認める運用としていたところでございまして、いかんながら虚偽の内容で申請をするなどの不正事案が発生していたものと承知しております。これら不正事案への対応といたしましては、先ほども申し上げましたように、都道府県社会福祉協議会に対しまして不正事案への厳正な対処をお願いするとともに、仮受け人の方にもそうした対応について、貸し付けの際には文書で説明をして署名を求めることとしていたところでご ざいます。今後の再建管理におきましても、制度の信頼性や仮受け人の方の間の公平性を確保する観点から、引き続き社会福祉協議会と連携をいたしまして、召喚が可能な方については適切に召喚を求めるよう対応してまいりたいと考えております。
44:09
経済的に困窮している方が召喚免除となる、この制度は確かに必要だと思うんですけれども、一方で十分返済可能な経済状況にもあるにも関わらず、返済したくないから返済したくないと、返済したくないから返済しないというような人にはどのような対応になるのでしょうか。社会福祉協議会の人が取り立てみたいなものは専門ではないと思うんですけれども、無担保ですから担保を差し伸ばされることもできませんし、絶対返済しないぞというような感じで凄まれたら、一体どうやって対応するんでしょうか。
44:47
お答えいたします。特例貸し付けにおきましても、召喚が可能な方について適切に召喚していただくことは当然必要と考えております。このため召喚できる見込みがありながら召喚に応じない方に対しては、適切に対処を行ってまいりたいと考えておりまして、今の具体の策については検討しているところでございますけれども、まず入り口としては、召喚指導として配達、照明郵便等による特速上の送付や個別訪問などの対応を行うことなども検討してまいりたいと考えております。
45:32
このお貸し付け、法人宛でなくて個人宛ですし、審査もなかなか難しいところはあったと思うので、今後絶対に返さないというような人がいっぱい現れてくると思いますので、しっかりな適切とした対処をしていただければと思います。正直に返済する人がバカを見て絶対に返さないと、凄んでいる人が得をするような、こういった事態は駄目だと思いますので、そういうこと がないようしっかりと対応の方をお願いします。続いて、関連して法人へのいわゆるゼロゼロ融資についてお伺いいたします。東京商工リサイクルの調べでは、2021年の倒産件数は、本来コロナの影響で大幅な増加が見込まれていたのですけれども、6,030件の倒産で、57年ぶりの低水準となりました。コロナによる業績不振からの倒産を総合に防いで、一定の役割を果たすことはできたと考えております。現在、ゼロゼロ融資の返済状況はどうでしょうか。
46:31
お答え申し上げます。先生ご指摘の、民間ゼロゼロ融資につきましては、2021年3月の制度を終了までの間に、約137万件、約23兆円の保証承諾を実施しております。また、日本航空等の政府系金融機関による実質無利子無担保融資等については、本年3月末時点で、約114万件、約20兆円の融資を実施しておりまして、このいずれについても、2022年12月末時点で、約6割の事業者が返済を開始しているところでございます。なお、これから返済を開始する事業者の返済開始予定時期のピークは、民間ゼロゼロ融資については、今年7月に約5万件、日本航空のコロナ融資については、今年6月に約3万件となってございます。
47:27
名古屋の新金で、申請条件に合わせるために、売上げを実際より少なく書き換えていたというような不正がありました。銀行や新金からすると、このゼロゼロ融資は事実上のノーリスクになるわけですから、そのようなことが起こり得るのかなというふうに考えるんですけれども、売上げを書き換えるというのは、これは明確な不正はともかく、実際審査がかなり緩くなっていたというようなのは、日本中でかなり起こっていると思うんですけれども、そこに関してはどうお考えでしょうか。
47:59
お答えいたします。民間金融機関におきましては、このゼロゼロ融資の出入度の趣旨も踏まえ、事業者を支援するという観点から融資審査を行っている。他方で、業務運営につきましては、健全かつ適切な業務運営を行うということを常に私どもからも申しておりまして、これに従って運営を行っているということだというふうに考えておりますけれども、融資審査におきまして、法令遵守体制等に問題が認められた場合には、検査、処分、そうした監督権限を行使いたしまして、適切に対応しているところでございます。
48:51
コロナからの立ち直りですね、まだ完全税をない中で、このゼロゼロ融資の返済期限の延長だったり、借り替えなど必要な場合もあるかと思うんですけれども、それに対してはどのような対策をお考えになられているでしょうか。
49:12
お答え申し上げます。コロナの影響の長期化や物価の高騰に加えて、今後コロナ融資の返済本格化を迎えるなど、中小企業を取り巻く環境は引き続き厳しい状況にあると存じます。政府としては、本年3月にも西村大臣、鈴木大臣らにより、官民、金融機関等に対し、事業者の実情に応じた迅速かつ柔軟な対応を継続するとともに、事業者に寄り添った対応を徹底するよう要請しているところでありまして、足元の条件変更の横断率は約99%と多くの事業者の申し出に応じているところでございます。その上で、この民間00融資につきましては、先ほど本年7月に返済開始のPFを迎えるとお答弁申し上げましたけれども、コロナの借り替え保証制度というのを本年1月から開始しておりまして、返済期間を長期化しつつ、その間に衣装影響力改善をしていただくということのご支援をしているところでございまして、これまでに約2万8000件の借り替え申し込みを承諾しているところでございます。また、日本政策金融広報の融資につきましても、本年3月7日にコロナ資金繰り支援継続プログラムというものを公表いたしまして、スーパー定理融資や資本整列ごろの申請期限を本年9月末まで延長し、コロナ融資の借り替えを支援しているところでございます。引き続き、こうした取組を通じて中小企業への支援をきめ細かく取り組んでいきたいと存じます。
50:45
ありがとうございます。その辺もしっかりとやっていただければと思っております。続きまして、日本の財政に絡んで日本国債の格付けについてお伺いいたします。現在、日本国債の格付けは、例えばムーディーズですと、A1で、WASDのケーマン諸島やシリーより下で、チェコやエストニアと同じというふうになっております。これは、ソブリンサイの格付けは国内銀行や企業の外貨調達にも大きく影響をしていますし、民間の格付け会社が決めているものとはいえ、全く無視できるものではありません。事実、財務省も2002年にムーディーズが日本国債の格下げを行った際は、意見書を送付して、その意を問いただしております。2002年の格下げの際、ムーディーズは、日本の政府債務は、戦後の先進諸国では例を見ない未当の領域に入るというふうに指摘しております。ちなみにこれは20年以上前の2002年の話なんですけれども、2002年の日本の政府債務、累積赤字の対GDPの比の数字はどのくらいになるのでしょうか。
52:00
お答え申し上げます。IMFによりますと、2002年時点における日本の債務残高対GDP比は154.1%となってございます。
52:12
2002年が154%、今は260%弱ということですけれども、20年前154%でムーディーズは先進国としては、政府債務が未当の領域に入ったとして格下げをしているわけですけれども、今は260%です。100%以上増加しているわけですけれども、今の日本の格付け含め、この事実をどうお考えになられているでしょうか。財務大臣お願いします。
52:45
ただいま政府参考人から答弁をさせていただきましたけれども 、日本の財政状況について、債務残高対GDP比で見ますと、国債の格下げが行われました2002年当時は154%でありましたが、直近の2021年では255%と、さらに悪化をしているところでございます。この間、日本の財政は家計の金融資産や経常収支の黒字等を背景にして、大量の国債を国内で低金利かつ安定的に消化できてきましたけれども、今後もこれまでと同様の環境が継続する保証はありません。市場や国際社会における中長期的な財政の持続可能性への信任が失われることのないよう、歳出、歳入両面からの改革を進めていくことで、財政健全化に取り組んでいくことが、より一層重要になってきていると、それが私の見解でございます。
54:02
先ほども申し上げたんですけれども、ソブリンサイの格付けというのは、国内銀行や国内企業の外貨調達にも大きく影響いたします。仮に今後、日本国債の更なる格下げが仮にあった場合、どのような影響が日本経済にあると分析されていますでしょうか。
54:22
格付けそのものにつきましては、民間格付け会社によるものでありますので、その一つ一つにコメントすることはいたしませんけれども、国債の格付けが下がった場合の影響につきましては、例えば、その信用に連動する国内の金融機関や企業の社債等の信用が低下したり、外貨調達の際の担保として使われる国債が担保として認められなくなることなどを通じまして、企業等の資金調達コストが上昇する場合があるとの指摘があると承知をいたしております。いずれにいたしましても、政府といたしましては、日本国債への市場の信任、これを確保することは重要な課題であると、そのように考えておりまして、引き続き財政規律を確保し、責任ある経済財政運営に努めてまいりたいと考えております。
55:27
民間とはいえ、やはり格付けというのは非常に大事ですから、そこの部分、格付けというのも決して無視できる要因ではないと思いますし、何よりこの20年間で154%から255%、何度も言いますけれども154%のときに、この154という数字は先進国としては未踏の領域だと言われていたんですけれども、今は255%と。その事実をしっかり受け止めていただきたいと、日本の財政厳しいと私自身も思っておりますので、そこはしっかりと同じ認識でいていただければなと思っておりますけれども、一方で、ただそういう状況なんですけれども、安易な増税に頼るのではなくて、徹底した行財政改革による再出現、そして大幅な経済成長による税収増というところに向けて全力を尽くすべきだと考えますけれども、改めて大臣のお考えをお聞かせください。
56:26
政府におきましては、従来より経済あっての財政という方針に沿いまして、経済再生と財政健全化の両立を図ることが重要と考えております。このため、骨太方針に基づきまして、プライマリーバランスの黒字化などの目標を掲げ、財政健全化に向けて取り組んでいるところでございますが、こうした目標達成の前提として、単に増税ありきではなく、先生がただいま御指摘になられました、潜在成長率を引き上げて、歳出効率化努力も継続すること、これが重要だろうと考えます。具体的に申し上げますと、人への投資の抜本強化と、労働移動の円滑化による構造的賃上げ、官民連携による成長分野への大胆な投資拡大等を通じて、成長と分配の好循環を実現し、日本経済を新たな経済成長の軌道に乗せていくとともに、社会保障の給付と負担の不均衡の是正など、歳出・歳入両面の改革を継続していくことによりまして、現在の目標の実現に向けて努力していくことが必要だと考えております。市場や国際社会における中長期的な財政の持続可能性への信任が失われることがないよう、引き続き責任ある経済・財政運営に努めてまいりたいと考えております。
58:07
ありがとうございます。続きまして、サイバーセキュリティについてお伺いいたします。防衛省の資料は、高い能力を持ち、高度なサイバー攻撃を実施する主体については、国家や軍関連組織の関与が指摘されているというふうにしております。サイバー攻撃に対応するためには、相応の能力を持った組織が必要かと思うんですけれど も、自衛隊のサイバー関連部隊はどのような組織でどのような能力を持って、どの程度の規模なのか、他国とも比較の上、お答えいただければと思っております。
58:39
防衛省上田大臣官房サイバーセキュリティ情報課審議官。
58:45
お答え申し上げます。防衛省自衛隊には、共同の部隊でございます自衛隊サイバー防衛隊に加え、陸上自衛隊のサイバー防護隊、海上自衛隊の保全監査隊、航空自衛隊のシステム監査隊などのサイバー攻撃に対処いたします専門の部隊がございます。こういった部隊が防衛情報通信基盤、あるいはそれぞれの管理するシステムネットワークを24時間体制で監視し、サイバー攻撃に対処しておりますが、こういった部隊の規模につきましては、令和4年度末現在で約890名でございます。これに対しまして、委員から御指摘がありました諸外国の状況でございますが、必ずしも明らかでない部分も多いのですけれども、防衛白書で御紹介しておりますような数字を申し上げますと、例えば中国では戦略支援部隊にサイバー攻撃部隊が約3万人いる、あるいは北朝鮮は軍偵察総局で約6800人がサイバー戦に従事している。さらに米軍におきましては東北軍でございますサイバーコマンドのもとに6200人のサイバーニーム部隊、それに加えて陸海空もサイバーの部隊を保有しているというような状況でございます。そうした状況を踏まえまして、今回私どもが策定いたしました防衛力整備計画におきましては、現在890名の部隊を2027年度、令和9年度を目途に約4000人の対戦に拡充したいと考えてございます。
1:00:15
少なくとも規模においては、他国に比べて10分の1とかそういうようなレベルかなというふうに思うんですけれども、自衛隊へのサイバー攻撃のみなら防衛産業は需要インフラがサイバー攻撃の被害にあった場合、自衛隊の能力を発揮できないと言われています。そのような事態は防がなければいけないということで、防衛省はサイバー専門部隊、要員を先ほどあった890人から令和9年には4000人程度まで拡大すると言っていますけれども、そのための方策どのようなものを考えておられるのでしょうか。
1:01:00
お答えいたします。防衛省自衛隊として、まず裁判要員の大幅な拡充、この面から御答弁させてあげます。この人材の確保に当たっては、陸海空自衛隊の学校における家庭教育、部外の教育機関の活用、外部人材の活用などを取り得る手段をすべてとることとしております。最近の取り組みといたしましては、専門的知見を備えた優秀な人材の発掘を目的といたしまして、2020年と2022年に防衛省サイバーコンテストを開催し、2022年にはコンテスト参加者に対する採用案内やサイバー関連業務に関する説明会を開催いたしました。また、国内各市から優位なサイバー人材を採用するため、自衛隊、司法協力本部等で人材確保の要員を増員するといった、幅広く人材を求める取り組みに努めているところでございます。また、外部人材の活用の促進については、柔軟な働き方が可能となる新たな自衛官、この人事制度の整備を検討しております。この際は、体力面に関しては緩和することも視野に検討を進めているところでございます。国家安全保障戦略をはじめとする3分子を踏まえ、引き続きサイバー人材の確保育成を実効的に強化できるよう検討をしっかり進めてまいります。
1:02:40
幸い部隊は、他の部隊に比べて多くの情報を扱っており、情報漏洩の懸念は常にありますし、国防上大きなリスクとなるといいます。そうやって部隊を急拡大していく際に、他国の庁員が部隊に紛れ込んだりということですね。情報漏洩懸念というものはないのでしょうか。
1:03:19
お答え申し上げます。自衛隊の円滑な運用や同盟国、同志国等との緊密な連携を確保し、我が国防衛を全うするためには、情報保全の徹底が必要不可欠であり、ご指摘のとおり、特に自衛隊のサイバー専門部隊をはじめ とする日常的に機微な情報を扱う部署においては、一層円滑な取組を行う必要がございます。こうした認識の下、先生ご指摘の人的リスクへの対策といたしましては、一般隊員や部外者の立ち入りを制限する価格の指定、また、秘密を取り扱う資格、いわゆるセキュリティクリアランスを付与する際の円滑な審査、さらには、個別の情報ごとに関係者を限定するなどの取組を行っているほか、システムや取り扱う情報の不正利用を防止する対策として、多様素認証の導入、情報の暗号化による不正持ち出しの防止など、さまざまな施策を組み合わせて、円滑な情報の取扱いを実施しております。また、サイバーセキュリティの観点から申し上げますと、例えば、サイバー専門部隊による24時間体制での防衛省自衛隊の情報通信ネットワークの監視、サイバー攻撃への対処、ソフトウェアなどの最新の状態の維持やウイルス等の検知に必要な機能の導入によるシステムの脆弱性への適切な対応、システムのライフサイクル全般を通じて、常時継続的にリスクを分析・評価し、必要なセキュリティ対策を実施する取組の導入といった施策を実施し、日々高度化・高明化するサイバー攻撃への対策を講じているところでございます。