1:10
ただいまから決算委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。去る21日までに、柴信一君、九二田誠一君、山下陽式君、梶原大輔君、山本幸子君、広瀬恵美君、竹爪人志君及び石井光子君が委員を辞任され、その補欠として、尾生誠君、平吉子君、内俊幸君、今井恵子君、岩本強人君、磯崎哲次君、弟北俊君及び金子道一君が選任されました。令和3年度決算ほか2件を議題といたします。本日は、外務省、防衛省及び独立行政法人国際協力機構、有償資金協力部門の決算について審査を行います。この際、お諮りいたします。これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、ご異議ございませんか。ご異議ないと認め、作用を取り図らいます。質疑通告のない方は、退席していただいて結構です。
3:30
これより質疑に入ります。質疑のある方は、順次ご発言願います。
3:39
自由民主党の和田正宗でございます。本日もないとぞよろしくお願いいたします。まず、北朝鮮のミサイル対応についてお聞きをいたします。おととい22日に浜田防衛大臣より弾道ミサイルなどを迎撃するための破壊措置準備命令が自衛隊に出されました。北朝鮮はこれまでも人工衛星の打ち上げと称して弾道ミサイルを発射しており、我が国は沖縄県に迎撃用のパック3の部隊を展開したほか、迎撃ミサイル搭載のイージス艦を展開し備えておりますが、これはそもそも受け身的対応です。Jアラートにより国民保護サイレンが鳴る中、国民が弾道ミサイルからの退避行動をとるというのは、さきの対戦中において、空襲警報の中、国民が逃げ惑った状況と変わらないというふうに思います。そもそ も北朝鮮にミサイルを撃たせないために手を打つことが重要ですが、どのように手を打つのか、防衛大臣と外務大臣に答弁を求めます。
4:45
北朝鮮が前例のない頻度と対応で弾道ミサイル等の発射を繰り返していること、これは我が国の安全保障にとって重大かつ差し迫った脅威であるとともに、国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦であり、断じて容認できないと考えております。北朝鮮の各ミサイル活動への対応に関しましては、日米、そして日米韓で緊密に連携するとともに、先日、私が議長を務めたG7長野県軽井沢外相会合を含む国際会議、また各国と媒介団等の機会に、北朝鮮の完全な非核化の実現に向けて国際社会が一体となり、アンポリ決議を完全に履行することが不可欠である点、これを累次にわたり確認してきております。また、北朝鮮の弾道ミサイル発射に際しては、北京の大使館ルートを通じ、その度ごとに厳重に抗議をしてきております。我が国としては、アンポリ理事国、そして本音のG7議長国として国際社会とも協力しながら、関連する国連アンポリ決議の完全な履行を進め、北朝鮮の非核化を目指してまいります。
5:55
委員御指摘のように、北朝鮮のミサイルというのは、我々にとりまして大変な問題であるというふうに考えております。今、外務大臣からお話があったとおりでありまして、我々とすれば、この国家防衛戦略等の策定に際してですね、このような大変厳しい状況の中で、極めて厳事的なシミュレーションをはじめとして、様々な検討を行った上で、統合防空ミサイル防衛能力を含む、必要となる防衛力の内容や数量を積み上げさせていただきました。この統合防空ミサイル防衛能力では、従来からある弾道ミサイル等に加えて、単位間弾道ミサイルや極超音速兵器、無人機等の出現によって、慶空脅威が多様化、複雑化、高度化していることも踏まえて、こうした慶空脅威に対する探知、追尾、迎撃能力を抜本的に強化しつつ、新たにスタンドオフス防衛能力等を活用した反撃能力を保有し、これら2つの能力を組み合わせて、弾道ミサイル等による攻撃に対応していくこととしております。このような能力の構築によって、現状に比して、相手の戦略的、戦術的な計算を複雑化させることにより、そして、日本にミサイルを打ち込もうとしている相手に対して、目的達成することは容易でない、攻撃をやめた方がいいと思わせる抑止効果を得られるものと考えております。我が国に対する武力攻撃そのものの可能性を低下させることができると考えておるところであります。
7:36
しっかりとそのように防衛力を整備をしていただいて、抑止というものを高めていただくということと、外攻力をいかんなく発揮をしていただいて、北朝鮮に対して国際社会が共同して断固たる姿勢でミサイル、また核開発をさせないということにつなげていっていただければというふうに思います。国民保護サイレンが鳴って、子どもたちがやはり通学時退役行動 を取るというのは、私もこれは政治家として、こんなことはやはりあってはならないというふうに思います。迎撃ということも重要でありますけれども、そもそも打たせないという観点で、何卒対応をお願いしたいというふうに思います。次に中国での大手製薬会社の現地幹部拘束事件についてお聞きをいたします。現在までの経過と政府の対応はどのようになっているでしょうか。
8:35
お答え申し上げます。3月、中国当局から在中国日本国大使館に対し、北京市で50代の法人男性1名が中国の国内法違反があったとして、中国当局に拘束された旨の通報がありました。政府としては、本件拘束事案が判明して以降、中国に対して当該法人の早期解放を強く求めてきております。また、4月1日及び2日の林外務大臣の中国訪問に際し、中国側に対して抗議し、当該法人の早期解放を含め、我が国の厳正な立場を強く申し入れたところでございます。その後、4日には当該法人に対し、在中国日本国大使館員が領事面会を実施いたしました。政府としては、引き続き法人保護の観点から、中国側に対し早期解放を強く申し入れるとともに、領事面会やご家族など関係者との連絡など、できる限りの支援を行ってまいります。
9:42
ご答弁にありましたように、今月上旬に林外務大臣が自ら報酬をして、早期の解放を求めたのに進展はありません。しかも、この拘束は不当であることが濃厚です。在中国大使、樽見大使の召喚など厳しい対応をすべきと考えますが、中国大使を召喚しないのか、外務大臣にお聞きをいたします。
10:06
政府といたしましては、本件拘束事案が判明して以降、中国側に対して当該法人の早期解放を強く求めてきておりまして、4月1日及び2日の私の中国訪問の際にも、中国側に対して抗議をし、当該法人の早期解放を含め、我が国の厳正な立場を強く申し入れたところでございます。当該法人の早期解放に向けて、引き続き様々なレベルで中国側に対して粘り強く働きかけていきたいと考えております。
10:42
より厳しい姿勢でないと、この不当な拘束からは解放されないというふうに思っておりますので、必要な検討と実行をお願いしたいというふうに思います。こうした中国政府による不当な日本人拘束事件を防ぐために、外務省としてどう手を打つのか、御答弁をお願います。
11:10
お答え申し上げます。中国側に対しては、これまで様々なレベルや機会を通じて、中国における司法プロセスにおける透明性の確保などを働きかけており、引き続きそのような働きかけを継続してまいります。また、外務省は、海外安全ホームページや在中国大使館・総領事館を通じ、中国では国家安全に危害を与えるとされる行為は、刑法、反スパイ法などに基づき取り捨てられる対象となり、国家安全当局に拘束される恐れがあるので注意するように呼びかけております。海外に渡航・滞在する法人の保護は、政府の最も重要な責務の一つであり、引き続き中国に強く働きかけていくとともに、きめ細やかな情報発信・注意喚起を通じ、在留法人の安全確保に努めてまいります。
12:03
3日の党委員会でも申し述べましたけれども、この拘束されている方というのは、まさに中国の奥地まで、自ら医薬品を届けるなど、本当に中国の国民に対して貢献をしてきた方が拘束をされたという形です。これも現地の駐在員ですとかご家族、かなり動揺が広がっておりますので、政府として外務省として、何としてもそういう法人の方々を断固として守っていくと、不当な拘束を受けた場合には絶対に解放させるという強い姿勢で臨んでいただきたいというふうに思います。次に、中国による日本でのスパイ活動について聞きます。中国による日本国内でのスパイ活動の実態はどうなっているのか、答弁願います。
12:52
お答えを申し上げます。中国は各国の政治経済、行政、学術といった様々な分野の関係者に対して、各種情報収集活動や、通常の外交活動とは異なる手法を用いた働きかけを行うなどの諸工作を積極的に行っており、我が国においてもそのような活動があるものとみてみられるところでございます。
13:19
そうしましたら、過去の中国によるスパイの逮捕事例というのはどのようなものがあるでしょうか。
13:30
お答えを申し上げます。お尋ねの中国に関係する逮捕事例といたしましては、平成19年2月に図面データをダウンロードした商用パソコンを不正に持ち出したとして、大手自動車部品メーカーに勤務する中国人技術者を大量罪で逮捕したものがございます。また、逮捕事例ではございませんが、最近では中国企業が関係する事件といたしまして、令和2年10月、在職当時に勤務先の営業秘密である技術情報を不正に得た上で、SNSを通じて接触を受けた中国企業の社員にこれを提供したとして、大手化学メーカー元社員を不正競争防止法違反で検挙いたしております。
14:13
まさに産業スパイとともに情報収集活動、また各界拡散への働きかけ、これは警察白書においては工作活動ということで記されておりますけれども、こうした中国によるスパイをどのように取り締まっていくのか、答弁願います。
14:31
お答え申し上げます。警察においては、諸外国の機関等による違法な情報収集等の対日有害活動に関し、違法行為の取り締まりに当たっては、刑法、国家公務員法、不正競争防止法等の法令を適用して、違法行為の検挙に努めているところでございます。警察にいたしましては、今後も我が国の国益が損なわれることのないよう、対日有害活動に関する情報収集、分析に努めるとともに、あらゆる法令を駆使し、違法行為に対して厳正な取り締まりを行ってまいります。
15:07
法令に則ってしっかりと取り締まっていただければというふうに思います。次に、南京線の外務省ホームページの記述について聞きます。今月3日の当委員会で、私は外務省のホームページの記述、日本政府としては、日本軍の南京入場後、非戦闘員の殺害があったことは否定できないと考えているとの記述について、根拠となる文書は外務省内に存在するのかを外務大臣に質問いたしました。これに対する林外務大臣の答弁は、外務省が作成したものは確認で きないというものでした。そして、政府機関が作成したものとしては、昭和50年に出版された防衛庁防衛研究所戦士室による戦士草書「品地変陸軍作戦」第1巻において該当する記述があると答弁していますが、該当する記述とはどの文言でしょうか。
16:02
今御指摘のありました、この1975年に出版されました当時の防衛庁防衛研究所戦士室による戦士草書「品地変陸軍作戦」第1巻におきまして、ここからが記載でございますが、いかんながら、同攻略戦において、略奪、扶助、暴行、放火等の事犯が頻発した。これに対し、軍は法に照らし厳重な処分をした。たとえ少数であったとしても、向こうの住民が殺傷され、これらの処遇に適切を変えたことは遺憾である。等の記載があると承知をしております。
16:43
今の答弁の前段部分ですけれども、これは略奪等について記したものであり、住民の殺害について記したものではありません。答弁の後段部分、たとえ少数であっても向こうの住民が殺傷され、の記述ですけれども、これは日本軍が意図的に住民を殺害したという文脈で記されているのではなく、非戦闘員や住民が薪添えをくらって死亡した、との記述に続く文脈の中で記されているものです。さらに、たとえ少数であっても向こうの住民が殺傷され、の直前の文章は、難勤不勤の死体は、戦闘行動の結果によるものが大部分であり、計画的即死的な虐殺とは言い難いというものです。この外務省ホームページの記述における政府資料としては唯一の根拠である戦死葬署、品地変陸軍作戦については、その参考文献である当時の参謀本文の資料、軍令部の資料などを国立国会図書館などから取り寄せて私はすべて読みましたけれども、戦後のものも含め、政府の公式文書からは、日本軍の意図的な住民殺害についての明確な記述はありませんでした。ですから、この戦死葬署、品地変陸軍作戦においても、住民が巻き添えをくらって死亡したとの記述になっているのです。私は住民を戦闘に巻き込むことは避けなくてはならないというふうに考えますし、戦争を絶対に起こしてはならないというふうに考えますのは、何の罪もない人が何の理由もなく戦闘に巻き込まれ、命を奪われてしまうというところにあ るというふうに思います。南京線において、もしこのように住民を巻き添えで死なせてしまっただけでなく、非戦闘員や住民の意図的な殺害について明確に記している政府の文書が明らかになれば、そのとおり記述することになると思いますが、現在そうした文書は存在しません。こうしたことから、政府見解や外務省のホームページの記述について、政府が保有する公式文書に記されているものを根拠に内容を修正すべきではないかとの意見を、前回の質疑の後、多くの方からいただきました。政府が保有する公式文書に記されている内容に即した形に記述を改めないのでしょうか。
18:54
この御指摘の外務省のホームページの記載、これは平成19年の4月24日に閣議決定をされました質問集所への政府答弁、これを記載したものでございます。同答弁で示された認識は、先ほど申し上げました資料を含め、関係者の証言や事件に関する種種の資料から総合的に判断したものでありまして、特定の資料の記述のみを根拠とするものではないということでございます。
19:25
これは継続的に取り上げていきますが、証言などについてはかなり曖昧な部分というものがありますので、私は根拠を持った文書を元にすべきだというふうに考えておりますので、これは継続してやっていきたいというふうに思います。次に自衛隊のA社における電気代の問題について取り上げます。平成18年の決算検査報告において、会計検査員はA社内に居住する自衛官が、居室内で使用する電気器具の電気料金を当該自衛官に負担させるなど、基地等における電気料金の支払いを適切なものとするよう、是正改善の処置を防衛省に求めていますけれども、これはA社内に居住する自衛官の私用の電気代すべてを当該自衛官に負担させようというものなのか、会計検査員に聞きます。
20:24
委員お尋ねの検査報告契機事項についてご説明申し上げます。当時検査いたしましたところ、陸上自衛隊及び海上自衛隊においては、A内居住自衛官の私物の電気器具に係る電気料金について、それぞれ規定を定めており、電気料金相当額を算定して負担させることとしておりました。他方、航空自衛隊においては、そのような規定がなく、国が全額を負担している状況となっておりました。そこで、航空自衛隊において、各基地における私物の電気器具の使用の実態を調査するとともに、これらの使用及び電気料金の負担に関する規定を定め、使用実態に即した電気料金を当該使用者に負担させるなどの処置を求めたものであります。そして、お尋ねの電気代の負担に関しましては、航空自衛隊における使用実態等の調査等を踏まえて、具体的な公私の負担区分や、どのような電気器具について、どのような範囲で負担させるべきかといった点について、航空自衛隊において適切に判断されるべきものと考えております。和田政宗君 防衛省にお聞きします。自衛隊において、営内居住自衛官の使用電気代は何が対象で、どういうふうに算出しているのでしょうか。防衛省町田人事教育局長 お答えいたします。営社内に居住する自衛官の私物品については、陸海区各自衛隊においてそれぞれ規則を定めており、生活を営む上で必要最小限のものとされています。その私物品に係る電気代については、電気アイロンやズボンプレッサーなど、福武市道場必要なものや定格容量50W未満の電気器具については無償としていますが、定格容量50Wを超える私物の冷蔵庫や電気ポットなどについては、所属部隊において電気代を徴収しています。電気代の算出については、事前に機器ごとに定めている1月あたりの標準使用時間数と個々の電気機器の定格容量から電気使用量を算出し、月々の電気代を算定しております。自衛隊におきましては、自衛隊法並びに自衛隊法施行規則等の規定に基づき、総庁以下の自衛官は原則として営内に居住することが定められています。ポットや冷蔵庫といった生活必需品の電気代も負担すべきと、会計検査員は考えているのか、答弁願います。
23:13
お尋ねの具体的な工種の負担区分、どのような電気機器についてどのような範囲で負担させるべきかといった点につきましては、先ほどの指摘に関しまして言いますと、航空自衛隊において使用実態の調査等 を踏まえて、生活上必要とされるものであるか否かなどについて検討の上、適切に判断されるべきものと考えております。
23:40
このように会計検査員が求めておりますのは、営内に居住する自衛官が使用する電気代、私で使う電気代については、どこまでを防衛省が負担をするのか、先引き規定をしっかり定めるようにということです。営舎内に居住する自衛官は、法令によって営舎内に居住することが定められています。ポットや冷蔵庫、私これは生活必需品と思いますが、こうしたポットや冷蔵庫の電気代、防衛省で負担すべきではないかと考えますが、大臣いかがでしょうか。
24:19
先ほど政府参考人から、私物について、かかる電気代について説明をさせていただきましたが、現在一定定格容量を超える私物の冷蔵庫やポット等については、隊員から電気代を徴収しているところでありますが、使用電気機器の実態を踏まえた定格容量の見直しなどの検討を、これからしてみたいと考えております。
24:46
ありがとうございます。防衛大臣、そのようにご答弁いただいてありがとうございます。やはり国防、また災害対応、しっかりといざというときにすぐ、速攻できるような形で、営社内に居住しているというところがありますので、ぜひお願いをいたしたいというふうに思います。次に、G7に関連してテロ対策についてお聞きをしたいというふうに思います。首相岸田総理に対する爆発物投げつけ事件を受け、G7の警備体制を高めていくということは、警察庁とのやりとりの中で、警察庁そのようにやっていくということを、私の方にも示していただいておりますけれども、昨年の安倍晋三総理の暗殺事件では、黒色火薬を用いた手製銃が使用されて、今月の岸田総理への爆発物投げつけ事件でも、黒色火薬を用いた爆発物が使用されたとみられます。爆発物の専門家にお話を伺いますと、黒色火薬を、威力を持たせるために銃や容器の中に密閉する技術とその製造は、かなり困難なものであるというふうに話しています。威力のある形で使用できる黒色火薬を用いた手製銃や爆発物、これは簡単に作れるものなんでしょうか。
26:04
お答えを申し上げます。過去の検挙事例では、インターネット上の情報を参照するなどして、手製銃や爆発物を製造した事例を承知しております。こうした違法有害情報につきましては、警察においてサイバーパトロール等により把握し、取締や削除依頼等の必要な措置を講じているところでございます。また、本年2月に警察庁が委託するインターネットホットライン事業、サイバーパトロール事業の取扱い範囲に、爆発物重宝等の製造等に関する情報を追加し、対策の強化を図っているところでございます。
26:40
その対策の強化の面でお聞きをしたいというふうに思いますが、この黒色火薬、実は市販の花火からも取り出すことができます。これに対しまして、火薬の製造や販売を規制する火薬類取締法は、事故防止の観点から制定されている法律で、火薬を用いた犯罪を防止する観点の法律ではありません。そこで警察庁に聞きます。この黒色火薬の規制を今後どのようにするのでしょうか。
27:12
お答えを申し上げます。効果を得ずに火薬類を製造する行為は、火薬類取締法違反となり、実際にガング塩化をほぐして火薬類を製造した事案につきまして、同法違反で検挙した事例もございます。現状、インターネット上には、銃や爆発物の製 造に関する情報が掲載されていることを踏まえ、警察では民間事業者とも連携しながら、こうした情報の収集強化に努め、削除依頼を行うほか、違法行為については取り締まることといたしております。また、爆発物の製造を起とする者が、爆発物の原料となり得る化学物質を入手することを防ぐことが重要であると考えております。このため、関係省庁と連携し、ガング塩化を販売する事業者を含め、爆発物原料の販売事業者に対して、販売時の本人確認、販売記録の保管、不審情報の通報を要請するなど、不審者への販売防止等に必要な取組を推進しているところでございます。今後もこれらの取組をさらに推進することにより、違法行為の未然防止に努めてまいりしょうのでございます。
28:18
これは規制のあり方を考えていかなくてはならないと思いますので、これはしっかりと、これも継続して質疑をしていきたいというふうに思います。最後に、竹島問題について聞きます。日本固有の労働、竹島は現在も韓国に不法占拠されています。私は政府は国際司法裁判所に単独でも提訴すべきであるというふうに考えます。日本政府が単独提訴したとしても、韓国政府が応じなければ裁判は開けませんが、私は意味のないことでは全くないというふうに考えます。日本は国際法のルールに従って、領土問題を平和的に解決しようとしているのに、韓国が拒否しているということが世界に明らかになるからです。平成26年に安倍晋三総理大臣は、参議院本会議において国際司法裁判所への単独提訴を含め、検討準備をしているとの答弁を行っています。その後、この準備はどうなったのか、また国際司法裁判所に単独提訴すべきではないかと考えますが、外務大臣の答弁を求めます。
29:17
竹島問題につきましては、国際法にのっとり、冷静かつ平和的に紛争を解決するという考えに基づきまして、様々な検討準備を行っているところであり、今後、収集の情勢を総合的に判断して適切に対応する考えでございます。なお、今少し触れていただきましたが、我が国には、1958年以来、ICJの強制的な管轄権を原則として受け入れる宣言を行っておりますが、韓国はこのような宣言を行っていないところでございます。今、御指摘のあったことも含めて、様々な検討準備を行っているところでございますが、具体的な検討状況をお答えすることは、竹島に関する我が国の今後の対応等に影響を及ぼし得ることから、差し控えさせていただきたいと思います。いずれにいたしましても、引き続き、我が国の領土、領海、領空、これを断固として守り抜くとの決意の下で、既然として対応してまいりたいと考えております。(質問者) 時間が参りましたので終わります。
30:39
自由民主党の宮崎正男でございます。本日は質問の機会をいただきましてありがとうございます。これまで私は国会では農林水産関係、土地改良関係を中心に質問をしてまいりましたけれども、本日は初めてODAにつきまして、配置管理大臣に質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。まず、開発協力対抗についてお伺いをしたいと思います。対抗の改定に向けまして、今、パブリックコメント中でございますけれども、今回の改定案のポイントにつきまして、大臣にお伺いをしたいと思います。
31:17
新たな開発協力対抗案におきましては、国際社会が知性学的競争、また地球規模課題の深刻化などの複合的危機に直面している中で、開発協力の役割、課題、手法の変化を踏まえまして、開発協力の一層の効果的戦略的活用を打ち出しております。具体的には、基本方針におきまして、新しい時代の人間の安全保障として、民間企業や市民社会など様々な主体との間の連帯を柱としたほか、都城国とともに社会的価値を作り出す競争、この「ともにつくる」という競争でございますが、この考え方を盛り込むとともに、公正で透明性の高い開発協力のルール指針の普及と実践を掲げることにいたしました。また、重点政策におきましては、複合的機器の時代に特に取り組むべき課題として、食料エネルギー安全保障、またデジタル、そして自由で開かれた国際秩序の維持・強化、さらには気候変動、環境、保健等に分量を裁いて記載をしたところでございます。そして実施におきましては、3つの進化したアプローチとして、民間企業や国際機関、市民社会等の様々な主体等の連携による開発効果の最大化、そして日本の強みを生かした魅力的なメニューを提案するオファー型協力による能動性戦略的の強化、そして柔軟かつ迅速な協力を可能にする制度面の不断の改善、これを示したところでございます。この対抗の改定作業については、先日開催されましたG7カルイザー外相会合のコミュニティにおいても言及がなされたところでございます。今後も幅広い国民の意見をお聞きしながら、新しい時代にふさわしい対抗を作り上げてまいりたいと思っております。
33:17
大臣、御丁寧な答弁ありがとうございました。今の御答弁の中でも実施面においてオファー型協力については触れられたわけでございますけれども、報道でも相手国の要請を待たずに提案をするこのオファー型協力について大きく取り入れられております。これまで案件形成についての各種支援でございますとか、現地でのオリエータスクホースでの国別遠距離公約の策定など、最終的に相手国政府から正式要請を受けておりますけれども、オファー型に近いような手法も最近では行ってきたのではないかというふうに思います。そして改定案自身を見てみますと、報道のようなそこまでの具体的な記述はなされておりません。オファー型協力の強化とはどのような内容なのか、またどのような成果を期待をしているのかお伺いをしたいと思います。
34:23
お答えいたします。新たな開発協力対抗案におきましては、委員御指摘のとおり、ODAとその他の公的資金と様々なスキームを有機的に組み合わせて、相乗効果を高め、日本の強み、それを生かして協力メニューを積極的に提示するオファー型の支援というものを盛り込ませていただいているところでございます。オファー型の協力というものは、まさに今委員もおっしゃったとおり、ODAタスクフォースもありますけれども、民間企業や市民社会、そういう方々を巻き込んで、様々な主体の強みを活用して、能動的な協力を展開するという考え方に基づいておりまして、それによってより効 果的な、効率的な支援を実施するための取組として盛り込んだものでございます。これにより開発協力を一層戦略的に活用できると考えております。ただ、具体的な実施の在り方につきましては、現在政府、JICAの方で調整を行っているところでございます。新たな対抗の下で、これまで以上に付加価値のある開発協力を実施したいと考えているところでございます。ぜひ積極的にオファー型協力も進めていただきたいと思うんですけれども、報道なんかでは、その要請を受けずに進めるというような書き方もされているものですから、今回のODA対抗の改定案の中でも、債務の罠といったこういう問題も提起をされております。大変重要なことだと思いますけれども、相手国にとってオファー型がそういうふうに映らないように、ぜひ猶予していただきたいというふうに思います。次の質問に移らせていただきます。私がカンボジアでJICAの専門家として活動しておりました1999年から2002年までですけれども、中国からの援助はほとんどございませんでした。我が国は倍では、これ断トツのドナーだったというふうに思います。我が国のODAの予算も今の倍近くあったんだろうと思いますけれども、そのときでさえカウンターパートからは自治マリーに相当時間がかかるというようなことを言われたこともございます。今の状況は当時とは全く違いまして、中国のプレゼンス、これは援助の世界でも相当大きくなってきております。技術面や環境社会面での詰めが必要なことがありますので、時間を当然有することはあると思います。これまで迅速化に向けて努力はされてきていると思いますけれども、あえて国政府にそういうような印象を持たせないような工夫も含めて、自治までの迅速化の努力というのがさらに必要じゃないかなというふうに思います。それから先ほど大臣からも冒頭ポイントで御答弁もいただきましたし、先ほどのオファー型の御答弁でもありましたけれども、民間企業を含めていろいろな方と一緒にやっていくということであれば、ODAの戦略的な活用をさらに一緒になって進めていくということであれば、その点においても迅速化ということが求められるのだろうと思います。迅速化に向けての具体的な考えについてお伺いをしたいと思います。
37:58
お答えいたします。委員の御指摘と重複する部分ございますけれども、まさに新しいこのODA開発協力大綱におきましては、目まむるしく変化する国際情勢に対応するために、あるいは動きの早い民間の投資、それと連携して協力していくということの必要性に鑑みまして、適正な執行、これは一番大事でありますけれども、それと同時に迅速な意思決定、あるいは協力というものが可能になるように制度改善を行っていく考えでございます。そのように大綱の中にも記してございます。これまではODAを活用した民間企業との連携につきましては、例えば中小企業を通じたODA事業というのがございますけれども、そこで参画する企業にとりまして、より使いやすい制度となりますように、例えば応募、あるいは契約の手続き、そういうものの間速化を図ったりであると、普段の改善の努力を行ってきているところでございます。また、非援助国との関係におきましても、迅速化、そういう観点から、例えばJICAが演習室管理、あるいは海外投入士における手続きの見直しを行うとか、あるいは現地での事業実施に当たりまして、企業を任せずにせず、大使館、ないしはJICAの現地事務所が相手国の関係機関との調整を行うと、そういうような形で遠隔な事業の実施というものも支援してきているところでございます。まさにこの新しい開発協力大綱のもとでも、これまでのこのような取り組みを継続、強化しながら、具体的な制度改善、そういうものも検討して、ODへの迅速化に向けて、さらに取り組んでいきたいと考えているところでございます。普段の努力というのは非常に大切なことだと思いますので、ぜひ取り組んでいただきたいと思いますし、
39:51
意思決定をした場合の示し方といいますか、そういうようなところも結構あるんじゃないかなというふうに思いますので、ぜひ戦略的にということが大切になってきますので、そういう示し方についてもいろんな工夫をしていただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。次に、ODAについては、我が国も先進国の一員として開発途上国の支援を行うこと、それから国益のためにODAを戦略的に活用することについての一体の理解が得られているんじゃないかと私は思っておりますけれども、一方で、我が国が援助した案件で、我が国の 企業、相手国の企業でもない第三国が受注をして、例えばインフラなどの整備を行えば、いくら我が国のODAと言っても、相手国の国民からは我が国の援助であるということが分かりにくくて、結局我が国にとってそれらが本当に戦略的なのかという疑問につながってくるんじゃないかなと思います。改定案では、ODAの量を対国民総所得費0.7%という国際的目標を念頭に置くということも記述をされております。ODA予算の増額は、私も当然必要なことだと思いますけれども、我が国の企業にとってもメリットのあるものになるようにもする必要があるんじゃないかと思います。今後の取組についてお伺いをしたいと思います。内部省北村三次官 お答えいたします。まさに委員御指摘のとおり、日本の企業にとってもメリットになるというのは非常に重要な視点でございます。ODAのこの戦略的な実施にあたりましては、大きく2つの観点から日本企業の自中率の向上を図ることが重要と考えております。1つはまず、先生、委員御指摘のとおり、我が国の優れた技術、あるいはノウハウを開発途上国に提供しまして、それで途上国の人々の暮らしを豊かにするという観点。もう1つは、やはり途上国の経済成長を日本経済に取り込んで、日本経済の活性化につなげるという観点。その2つの観点から日本企業自中率の向上を図ることは非常に重要だというふうに考えているところでございます。その一環として、特に遠尺館、有償資金協力でございますけれども、日本の優れた技術、これを活用することを条件にステップというような遠尺館の制度がございまして、その遠尺館の活用を努めているところでございます。そのような取り組みの結果としまして、直近5年間、2017年から21年度に確定でございますけれども、遠尺館におけます日本企業、日本の技術を活用するステップというものの案件の比率が平均で、大体3分の2、約66%で推移しているという状況にございます。また、途上国におけるインフラ整備、あるいはビジネスの環境整備、そういう際に、例えば日本企業が参画するような形で技術協力を行うということによって、将来の日本企業による事業の自中につなげるというような努力も行っているところでございます。今後ともこのような日本企業の海外展開や、途上国支援への積極的な参加を促すという観点から、制度面あるいは運用面の改善に努めていきたいと考えているところでございます。
43:27
ありがとうございます。ステップ案件をどんどん増やしていくということだけじゃなくて、お答弁いただいた講談の部分、将来的な日本企業の進出というようなところも含めて、いろんな制度なんかについての技術協力の関係なんかも、併せて進めていただくことが非常に重要なことだと思いますので、ぜひ積極的にこれからもやっていただきたいと思います。次に、打たせていただきます。先月、岸田総理がですね、ウクライナを連携期訪問されて、素晴らしい成果をあげられました。その後のですね、ポーランドとの首脳会談で、岸田総理からロシアのウクライナ侵略の長期化による負担軽減、ウクライナへの人道復旧復興支援を効果的に行う観点から、ポーランドに直接ODAを供与することを決定したというふうに述べられております。ポーランドは所属の高い国、いわゆるODAの卒業国だと思いますけれども、今回のポーランドへのODAの供与はあくまで特別措置なのかですね、卒業国に対して、ODAかどうかはちょっと別にしてもですね、政策的な支援などソフト支援を行うニーズ、これは高いんだろうと思います。JICAもですね、卒業国と連携した第3国への協力も行ってきておりますけれども、JICAが持つ相手国との人的なつながりや、これノウハウを生かして、ODA卒業後もですね、二国間関係を新たなステージに発展させていくための協力も行っていくことが私は必要だ というふうに考えますけれども、お考えをお伺いをしたいと思います。(会議の声) 会議の内容をお聞かせください。お答えいたします。委員御指摘のとおり、まず日本のODAでございますけれども、このODAを供与する国、地域というのは、いわゆる国際機関の経済協力開発機構OECDの開発援助委員会、DAC。そこが定めます援助対象国地域リストを一つの目安としているところでございます。委員御指摘のとおり、ポーランドはこのDACリストには掲載されていないため、通常であれば二国間支援の対象とはならない、これまでしてこなかったという現状がございますけれども、一方まさにロシアによるウクライナ侵略の長期化、あるいは避難民の最大の受入国となっているポーランド、そういうウクライナに対して軍事支援のみならず、さらに人道支援の拠点にもなっておりますので、そういうポーランドの負担あるいは脆弱性を軽減するために、ポーランドに対してウクライナへの人道復旧、復興支援を効果的に行うために、同国をポーランドを支援するということは重要だという判断に至った次第でございます。このような状況を受けまして、ポーランドに対してODAを通じた二国間支援が可能となるように、例外的に開発途上地域というふうに認定をしまして、今委 員御指摘の3月22日の日ポーランド首脳会談の際に岸田総理からその旨を伝達したところでございます。今後ともまさにこのいわゆるODA卒業国を含めまして、人道状況の悪化や経済社会負担によって脆弱性が増しているような国・地域に対しましては、開発ニーズの実態、あるいは負担能力に応じて必要な協力を戦略的に実施していきたいと考えているところでございます。あとそのODA卒業局ということでございますけれども、例えば中東の参与国と所得水準の高い国で、やはり日本の技術が必要だというようなところに対しては、JICAによる技術協力の一環として先方政府が費用を負担するような形でコストシェアという技術協力がございますけれども、そういうものも含めて二国間関係の強化、あるいは開発の観点も含めながら協力を進めてまいりたいと考えているところでございます。
47:29
ODAの卒業局については金の切れ目が円の切れ目にならないように、ぜひJICAが築いてきた土台を元にしていただいて、新た な協力関係を構築するための役割を果たしていくということが必要だというふうに思いますし、各省も専門的な知見は当然ありますので、よく連携して取り組んでいただきたいというふうに思います。次に移らせていただきます。気象変動による自然災害の激甚化、貧乏化やロシアによるウクライナへの侵略において、我が国では食料安全保障の強化が喫緊の課題となっております。世界に目を転じても、これらの状況に加えて世界の人口は80億人を超えて、特にアフリカの人口増加など、食料安全保障は大変大きな課題となっております。大臣からも先ほどお話がございましたけれども、G7の外省コミュニケでも言及をされておりますし、この週末のG7の農場会合でも議論があったようでございます。我が国にとっても農業協力をこれまでにも増して、しっかりと行っていく必要があると思います。アフリカでの米の増産については、練り気前の協力と、これをはじめTICATでも我が国もコミットをしております。2018年には米の生産培造がすでに達成をされ、現在、さらなる培造に向けての協力が進められております。我が国の農業協力では、米はそもそも豊富な地形がございますし、他国に比べて優位性があるということ、アフリカでは米の自給がまだできていな いという状況、そしてアフリカでの米食が進めば、将来的には国産米の輸出マーケットをつくるということにもつながると思います。また、アジアでは農業生産性の向上に加えまして、気象変動対策としての灌溉施設整備の必要性が増してきていると考えますし、日夜戦犯50周年の節目の年でもありますので、これまでの協力を踏まえながら、例えば農業機械の普及に応じて補助整備への関心がたこまるなど、新たな協力を検討していく時期でもあるんじゃないかなと思います。今申し上げましたことも含めて、我が国の農業協力について、農水団人もお務めになられました林大臣からお考えをお伺いしたいと思います。
50:08
この開発途上国に暮らす一人一人にとって、食料へのアクセスが視覚的に重要でありまして、これまでも今、宮崎委員からご紹介いただいたように、アフリカやアジアをはじめ各地で二国間協力、そしてFAOとかIFAD、これ宮崎のG7農業大臣会合にもお見えになっていたようですが、こういう国際機関への拠出を通じて、食料増産、栄養改善、肥料供与、そしてフードバリューチェーン、こうした食料の安定供給確保に向けた幅広い取り組みを進めてきたところでございます。例えばこのJICAを通じた支援としては、東南アジアにおいて、この稲作の栽培技術支援に加えて、少し触れていただきましたように、稲作に不可欠である館外施設を複数国で建設して、各国の米生産量の増加による農家の所得向上、そして地域の食料安全保障に大きく貢献してきたところでございます。この「ネリカ米」というご紹介もありましたが、これ最初どういう名前だろうと思って聞いてみたら、「New Rice for Africa」と「ネリカ」と、そのまんまだなと思った記憶が農水大臣のときにございますが、このアフリカでもJICAが中心となりまして、2008年から10年間でアフリカにおける米生産倍増、これを目指す国際的なイニシアティブであります、アフリカ稲作振興のための共同体、これを立ち上げまして、今フェーズ2を実施中でございます。JICAは現在アフリカ17カ国で日本人専門家を派遣しまして、稲作の支援を実施していると承知をしております。この新たな開発協力大綱のもとでも、こういった我が国の強みを生かした支援を継続しつつ、途上国の食料安全保障の確保のため、さまざまなスキームを有意義的に組み合わせて、効果的な協力を追求してまいりたいと考えております。
52:11
私たちもぜひこれからも農業協力よろしくお願いを申し上げたいと思います。農業協力については言わずもがなでありますけれども、開発途上国での自然を相手にした大変難しい協力であります。それぞれの案件で適切な目標を定めて効果的効率的に実施することはもちろん必要なんですけれども、その上で中期的な視点でどっしりと腰を据えてやっていくことが私の経験上大変重要じゃないかというふうに思います。アフリカのタンザニアで行われておりますローアモシデの稲作支援がいい例じゃないかなと思います。私もかつて訪問したことがございますけれども、灌溉施設の整備とともに灌溉稲作支援を結果として長年にわたってやってきたことでですね、アフリカの稲作の拠点になっているんじゃないかなというふうに思います。また私が国際協力銀行、今のJICAですけれども、勤務していたときには、遠距離釈迦による灌溉施設の整備、ハード整備をしたときに、我が国の土地改良制度を参考にして、維持管理、水管理、体制を整備するソフトコンポーネントを組み合わせたり、技術協力との連携ということも行ってまいりました。私は土地改良制度は世界に誇るべき我が国のソフトだと思いますし、国際的にもそういう評価だと思います。引き続きそれらの活用もぜひお願いを申し上げたいと思います。次に移らせていただきます。農家の皆さんと話をしておりますと、食糧不足で困っている地域があるんだから、日本の米やだし粉乳を援助として持っていけばいいじゃないかという声というのは結構ございます。先ほどお花形協力についてちょっとお伺いをいたしましたけれども、最終的にはもちろん相手国政府の要請をもらうとしても、お花形協力の一環とも考えて、民間企業とかNGOとも連携して、もうちょっと積極的にやってもいいんじゃないかなというふうに思うんですけれども、国産米等の食糧援助等での活用についての見解を改めてお伺いをしたいと思います。
54:37
お答えいたします。途上国におきます厳しい食糧事情及び国内の今委員御指摘の食糧を途上国に活用することの重要性、そういうものを踏まえまして、外務省としましては農林水産省とも連携をしながら、国産米である政府備蓄米、これを活用した途上国への食糧援助等を実施しているところでございます。非援助国の食習慣を含む現地のニーズ及び貿易等の国際ルール等の整合性も踏まえながら、引き続きこうした支援を進めていきたいと考えているところでございます。また、委員御指摘のとおり、日本の国際協力、開発協力というものは、開発途上国の経済社会開発を目的に、非援助国などからの要請に基づいて実施されるというのが原則になっておりますけれども、今言及のございました脱資紛入につきましては、これまでの国会での議論等も踏まえまして、日本のNGOあるいは在外交換を通じて、海外のNGO等に対しまして、日本にあるこの脱資紛入、それを活用する意思とニーズがあるかということを今確認しているところでございます。現在までのところ、そのような具体的な要請があるという状況には接しておりませんけれども、もしニーズが確認されれば、輸送にかかるコスト、あるいは支援の実施体制なども踏まえながら、個別具体的に検討してまいりたいと考えているところでございます。
56:02
引き続き検討をよろしくお願い申し上げたいと思います。時間の関係で最後の質問になると思いますけれども、草の根無償についてお伺いをしたいと思います。令和3年度の会計検査報告で、草の根無償について指摘をされております。指摘をされた案件については、しっかりとフォローをしていただきたいと思います。その上で、草の根無償の実施では、個々の案件について審査、実施中、実施後のフォローが、現地でしっかりできる体制になっているかが大変重要なポイントだと思います。草の根無償は日本の顔が見えて、迅速に実施できる、大変有効な援助であるということには間違いはないと私は思っております。私は日本大使館で草の根無償、当時はまだ小規模無償と言っておりましたけれども、担当しておりましたときには、まだまだそんな体制ではなかったということであります。もう30年前の話でありますけれども、2年後にJICAの専門家として勤務した他国、カンボジアでありますけれども、地方公共団体から要請される草の根無償での灌溉施設の整備案件では、私が専門家として技術的なフォローをして、援助が有効になるようなことに努めたんですけれども、JICAの専門家としても具体な案件で地方公共団体の灌溉技術者に技術移転をできたということにもなっていると思いますけれども、これまで草の根無償の現地での実施体制の強化にも取り組んでいただいていると思いますけれども、今回の指摘も踏まえまして、さらにどう取り組んでいくのか、お考えをお伺いしたいと思います。
57:49
お答えいたします。草の根無償資金協力では、援助の効果が十分発現するように、これまで在外公館においてフォローアップを行いまして、被益効果が十分に発現しているかどうか、これを確認する現地実施体制というものが組まれているところでございます。その体制の中で事業の進捗を適切に把握すること等を周知、徹底するようにしておりまして、所要の措置をこれまで強化、講じてきているところでございます。他方で、今回、令和3年度決算報告においては、2件の草の根無償資金協力、1件はトルコの小学校の改修計画、もう1つはフィリピンの給水システム整備計画でございますけれども、これらについて指摘を受けました。両方共通して言えるのは、現地の大使館の方が事業の状況を十分に把握していなかったというのが、この指摘の背景にあると考えておりますので、今、早急な改善に向けて努力をしているところでございます。また、冒頭ご質問がございました開発協力大綱でございますけれども、その 中でもODAの実施に際しては、無償資金協力、技術協力、そして有償資金協力、これは効果的な活用に加えて、二国間協力と国際機関、あるいはNGOを通じた協力を、JICAの専門家も含む現地の開発プラットフォームを通じて、様々な主体との連帯を通じ、そして最適な組み合わせで実施をするということが提言されているところでございます。また、開発効果最大化を目指す取組とともに、個々の事業を終了後も正しく評価されることが重要で、そのためのフォローアップを行うことも盛り込まれているところでございます。委員御指摘の点も踏まえながら、今後とも引き続き、より良い効果的なODAの実施のために努めていきたいと考えているところでございます。以上です。
59:43
時間になりましたので、質問を終わります。ありがとうございました。
1:00:09
立憲民主主催者民の畑次郎です。今まさに宮崎先生から質問があったところなんですが、まず政府開発援助に関して質問をさせていただきます。会計検査院の令和3年度決算検査報告では、外務省と独立行政法人国際協力機構が実施するODAのうち、原則1,000万円以下の小規模プロジェクトである「草の根人間の安全保障無償資金協力」の2事業で援助の効果が十分に発現していない事態が明らかとなりました。1つ目は、先ほどもじらっとお話ありましたが、トルコ共和国トカット県の小学校改修計画で、児童の教育環境を向上させるため、老朽化が著しい小学校の校舎等を改修し、トイレ、暖房設備を新設する工事を行うという内容で、贈与額は989万円でした。改修工事は平成30年4月に完了したものの、年々利用児童数が減少して、令和2年9月には児童数が少なくなったことを理由に、小学校が閉鎖されていたことが判明しました。2つ目は、フィリピン共和国南コタバト州にある村の給水システム整備計画で、贈与額は841万円でした。既存の給水システムで、安全な飲み水が得られず、給水所まで遠く水汲みが負担となっていたので、新しい財源から各集落までの水道管や給水スタンド等で構成される給水システムを整備するという内容でした。会計検査員が検査したところ、令和2年10月に給水システムの供用を開始しましたが、水量が不足していたり、正常に作動していなかったりしたため、安全な水質で水量が確保されている給水スタンドが、全25基のうちたった3基しかなかったことが判明しました。今回指摘されたこれら2つの事態の発生原因と現在の改善状況について、政府参考人に伺います。
1:02:42
今、委員御指摘の令和3年度決算報告において指摘があった「草の根・人間の安全保障・無償資金協力」については、一連の指摘においても、現地の大使館が事業の状況を十分に把握できていなかったことが背景にあるものと認識しております。改善ということでございますが、トルコにおける小学校改修事業については、平行となった小学校の有効活用に向けて、大使館から事業実施機関である事例市に対して、同事業実施機関より申し出のあった職業訓練施設等としての再利用に向けた検討を今、鋭意進めるように引き続き働きかけを実施しているところです。また、フィリピンにおける給水システム整備事業については、事業実 施機関、南コトバト州というところでございますが、安定的に水を供給できていない原因を究明させ、事態改善に向けた対策を講じさせるなどして整備された給水システムが有効に活用され、飲み水に適した安全な水を安定的に供給できるように働きかけを実施しているところです。
1:03:57
これは、指摘された上で、そうした対応を行っているということなのか、それとも指摘される前からそういう対応を行っていたところなのか、その辺はいかがなんでしょうか。北村さん、時間。お答えいたします。その御指摘の件につきましては、冒頭申し上げましたように、現地大使館事業の状況を十分に把握できていなかったということがございまして、指摘を受けまして改善策を講じているところでございます。
1:04:31
まさにそうした、やはり現地の確認というのは必要だと思いますが、ここ数年、コロナ禍でなかなか行動制限等もあって、通常よりも現地に入りにくい状況にあったということは理解できます。ただ、ODA事業は、資料1にもお示ししましたが、コロナ禍以前から、毎年度のように会計検査員から問題が指摘されています。そのたびに、決算委員会でも、全会一致で措置要求決議を行ってきているので、安易にコロナ禍のせいにして確認を行うことは許されないと考えます。特に今回指摘されたフィリピンの給水事業は、会計検査員からも、実際に水が出ているかは、現場写真等を入手すれば確認できたと指摘されていることから、わざわざ現地に行かなくてもICT等を活用して、遠隔で現場状況を確認することは可能であったと考えます。以上のことからも、ODA事業を実施している全ての在外公館に対し、コロナ禍などであっても、現地に行きづらい状況であったとしても、公館の発現状況の確認や事業実施期間への必要な働きかけを怠ることがないように、改めて御指導すべきと考えますが、外務大臣の御認識を伺います。
1:06:01
今般の令和3年度決算報告における2件の草の根無償に関する指摘につきましては、真摯に受け止め、早急な改善に向け努力しております。この指摘を受けた事項について、今お話がありましたように、草の根無償資金協力の対象となる公館に共通する課題として、実施に当たっている全在外公館を対象に、同じような指摘が繰り返されることがないように周知徹底をいたしまして、そうしたことを含めた所要の措置を講じているところでございます。また、この間公表いたしました開発協力対抗案でございますが、やはりこの個々の事業が長年にわたって、相手国政府及び国民に広く認知をされ、事業終了後も正しく評価されるためのフォローアップの重要性を盛り込んでおりまして、今の旗井の御指摘も踏まえまして、今後ともより効果的なODAの実施に努めてまいりたいと考えております。
1:07:02
ありがとうございます。こちらの会計検査員の指摘、資料1を見ても、平成19年から一昨年まで、ほぼ毎年同じ援助の効果が十分発現するようという指摘が毎年毎年されているので、ここはやはり、ぜひと もしっかりとした御指導をいただければと思います。他国の開発援助の現状を見ますと、国際的目標である国民総所得、GNIの0.7%をODAに充てることを法制度化していたイギリスが厳しい財政状況を受けて、2021年に0.5%に削減したほか、2008年以降、GNI比1%前後のODA予算を計上してきたスウェーデンも、2023から2025年の予算編成では、国内ファーストが強調されて、各都市のODA予算をGNI比0.88%に削減したとのことです。このような情勢を受けて、昨年11月に財務省の財政制度等審議会が取りまとめた権威では、我が国の財政状況はイギリスよりも遥かに厳しいことも踏まえ、日本の対外援助を不断に見直す必要があると記されています。一方で、外務省が現在パブリックコメントを実施している新たな開発協力対抗案では、GNI比0.7%とする国際的目標を念頭に置くとともに、我が国の極めて厳しい財政状況も踏まえつつ、様々な形でODAを拡充するとしています。0.7%とする国際的目標を念頭に置くというのは、どういう意味なのか。我が国のODAは、令和3年ではGNI比0.34%でしたが、これを0.7%になるまで拡充していくという意味でしょうか。外務大臣に伺います。
1:09:14
この開発協力対抗改定案におきましては、ODA量のGNI比0.7%という国際的目標を念頭に置くとともに、我が国の極めて厳しい財政状況も十分踏まえつつ、開発協力を効果的、戦略的、かつ適正に実施していくことを踏まえまして、様々な形でODAを拡充し、実施基盤の強化のため必要な努力を行うと、こういうことを記載しているところでございます。これは0.7%目標。これSDGsにも掲げられている重要な国際目標でありまして、現在の我が国の厳しい財政状況を鑑みれば、直ちに達成する見通しを示すことは困難ではありますけれども、国際社会の責任ある一員として、ふさわしい開発協力を推進していく上で念頭に置くことを、対抗案に盛り込んだものでございます。
1:10:13
この開発協力対抗案では、これまでのように相手からの要望を受けて支援する要請主義ではなく、先ほども大臣からも言及ありましたし、宮崎議員からもご質問があったとおり、日本の強みを生かしてメニューをつくって、積極的に提案していくこのオファー型協力を強化するということですが、オファー型の場合、一般的に考えると、相手国からの要望で支援をするということと比べると、各事業に対する相手国の熱意が乏しくなって、受け身で対応されてしまうのではないかという懸念もあります。相手国からの要望を受けて実施している事業でも、毎年度のように会計検査員から問題が指摘されている現状を踏まえると、オファー型協力ではより綿密な計画や確実な事業の進捗管理が求められると考えますが、政府の対応方針を伺います。
1:11:17
新たな開発協力対抗案では、ODAとその他の公的資金と様々なスキームを有機的に組み合わせまして、相乗効果を高めて日本の強みを生かして、協力メニューを積極的に提示するオファー型の協力を打ち出しているところでございます。このオファー型協力の具体的な実施の在り方については、まさに現在政府在下内で調整を行っているところでございまして、それぞれの強みを最大限に生かせるよう、ただいま、旗井委員から、この御指摘のあった点も含めて具体的な検討を進めてまいりたいと思っております。
1:11:59
ありがとうございます。先ほど、それこそ宮崎委員からも触れられましたが、国内在庫が毎年2万5千トン以上だぶついているこの脱脂粉乳、これをまさに援助として活用することというのは、この決算委員会でもまた農水委員会でも触れられていると思うので、このこともぜひとも御検討いただければ、やはり農業、国内の農業にとっても有益なことになると思いますので、ぜひとも御検討をお願いしたいと思います。開発援助の必要性が高まる一方で、他国と比べても財政状況が極めて厳しい我が国においては、なぜ多額の予算を費やして途上国支援を行う必要があるのか、そしてなぜ当該国を支援対象にしたのか、国民の十分な理解が不可欠だと考えます。外務省やJICAからも従来からODA事業の評価を行っていますが、先ほど触れた財政制度等審議会の権威でも、JICAが行っている事後評価に関して、評価に偏りがあるため、相対的な評価が見えにくく改善の余地が見られると記載されています。ODAの各事業の費用対効果や優先度について、誰が見ても分かりやすい内容にするなど、国民に対する説明責任を一層強化する必要があると考えますが、JICAの受け止めと改善策について伺います。
1:13:34
国際協力機構 宮崎理事お答えいたします。委員がご質問で述べられましたとおり、昨年11月の財政制度等審議会におきましては、JICAの事業評価に関しまして、総合評価の算出法と効率性の評価に改善の余地があるとの2点を御指摘いただいております。このうち1点目の総合評価の算出法に関しましては、評価の個別項目の1つでございます妥当性の評価が高くなるために、結果として総合評価の底上げにつながり、事業の相対的な評価が見えにくくなっていると御指摘をいただいたと理解しております。この点につきましては、評価の判断基準を今まで3段階の中から選ぶことになっておりましたものを、実は財政制度等審議会で御指摘いただく直前の令和3年度に着手いたしました事業評価案件から4段階に変更し、評価が上振れしないような改善を行っておりました。これにより、総合評価の評価結果が、より適切な分布になることが期待されております。また、2点目の効率性の評価に関しましては、JICAの現地事務所による内部評価では、具体的な遅延月数や事業費の増加額、遅延等の理由が不記載の場合が多い、あるいは、期間短縮や事業費縮減ができた場合の高事例の 記載をもっと増やすべき、という御指摘をいただいていると理解しております。このうち、具体的な遅延月数や事業費の増加額、遅延等の理由の記載につきましては、これらを漏れなくわかりやすく記載できるよう、内部評価結果表の様式を改善いたしました。また、期間短縮や事業費縮減ができた場合の高事例の記載につきましても、今年度評価を開始する案件から対応することとしております。JICAといたしましては、先進国の開発問題を議論するOECDのDAC、すなわち開発援助委員会の最新の評価基準や事業評価外部有識者のご助言等も参照しつつ、JICAの協力手法であります技術協力、無償資金協力、有償資金協力の特徴を踏まえた事業評価の不断の改善に取り組んでまいる所存でございます。
1:16:06
今の妥当性について、3段階の評価から4段階にしていくということと、あと効率性については様式を変更されていくという、そうした内容でどこまで国民の理解が得られるのかというのは、またこれからの話になると思いますが、ぜひとも理解得られる形にしていただきたいと思いますし、私自身もJICAの活動ですとか開発援助を推進する議連のメンバーですので、できることならGNI費0.7%、新たな対向に明記していただきたいというふうに考えている側ですので、支援の事後検証ですとか、国民への説明は不可欠ですので、今後ともぜひとも御努力いただきますようお願いを申し上げます。次に防衛力整備水準の拡大とそのための財源確保の在り方について伺いますが、この先外務省とかJICAの皆さんには特に質問ございませんので、もしあれでしたら、お答えしていただいても。それでは外務大臣と外務省JICAの皆さんは、ご退出いただいて結構です。
1:17:40
政府は昨年12月の臨時国会が閉会した直後に安保三文書を閣議決定いたしました。閣議決定に基づく防衛力整備に係る経費は、令和9年度までの5年間の総額で43兆円程度とされています。従前の周期防衛力整備計画で示された27兆4700億円程度から大幅な増加となりましたので、資料2の記事でも指摘されていますが、安定財源の確保が課題となっています。5年間で43兆円という巨額の防衛予算がなぜ必要になるのかといった算出根拠や個々の予算項目が国民の命や財産を守る上でどのように役立つのか、費用対効果という観点も含めて国民が納得できる説明が求められます。国の予算をめぐっては防衛費以外でも少子化対策など様々な分野で予算の増額が求められる中で、防衛予算に高い優先順位をつけた理由について、政府参考人より御説明をお願いします。
1:19:02
お答え申し上げます。今回の防衛力強化の検討に際しましては、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙していく中で、国民の命を守り抜けるのか、極めて現実的なシミュレーションをはじめとする様々な検討を行いまして、必要となる防衛力の内容を積み上げ、43兆円程度という防衛費の規模を導き出したものでございます。防衛力整備計画では、装備品の取得に 当たりましては、能力の高い新たな装備品の導入を行う場合、既存の装備品を延命させる場合、延命の上、能力向上等を施す場合、といった適切な組み合わせをすることによりまして、必要十分な質量の防衛力を確保することとし、防衛力の整備・維持及び運用を効果的かつ効率的に行うこととしてございます。また、例は5年度予算を編成する場合におきましては、陳腐化等によりまして、重要度の低下した装備品の運用停止、あるいは用途廃止、装備品の計画的・安定的・効率的な取得、自衛隊の独自使用の絞り込み等に努めてきたところでございまして、引き続き調達などの最適化に向けてしっかりと取り組んでいく考えでございます。以上でございます。
1:20:42
当初から、昨年の閣議決定の前から、納豆、ナミのCNP費2%ということが繰り返し繰り返し言われていたので、なんとなく今おっしゃったような積み上げというよりも、予算張り切れ、そこに合わせて決められていったような、どうしても疑念が拭えないところはあるんですが、そこはそれとして、岸田総理は防衛財源について、令和9年度にはGDP2%に達する予算を確保するとのお考えを示し、それ以降も防衛力を維持・強化していくために、毎年度4兆円の安定財源が不可欠とした上で、その約4分の3は、歳出改革、決算常用金、税外収入の活用などで確保して、残りの約1兆円、今日は増税によって確保する意向を表明されました。この歳出改革について、具体的にどのように財源を確保するお考えなのか、想定されている具体的なスケジュールと合わせて、政府担当人に伺います。
1:22:11
防衛力強化の財源としての歳出改革につきましては、非社会保障関係費を対象としまして、骨太方針に基づいて、これまでの歳出改革の取組を実質的に継続する中で、令和5年度予算につきまして、非社会保障関係費の増加額について、従来330億円程度に抑えてきたところ、令和5年度の消費者物価上昇率が過去平均の約4.5倍となる見込みであることを踏まえまして、全 体で1500億円程度に抑えるとするとの中で、防衛関係費以外の非社会保障関係経費については、一層の効率化により600億円程度の歳出を減少させることで、防衛関係費の増額のうち2100億円程度に対応する財源を確保しているところでございます。その上で、この600億円という数字ですけれども、骨太の方針に基づいて、歳出全体を見直した結果として、非社会保障関係費において確保された金額でありまして、内訳を見ますと、主要経費別で見たときに減少額の大きい経費を上げますと、恩急関係費で252億円の減、エネルギー対策費で217億円の減などが上げられます。令和6年度以降も、行政事業レビュー等の活用によって、より一層の予算の効率化を図るなど、歳出改革の努力を尽くしていくことが重要と考えております。例えばですけど、先月末に開催された行政改革推進会議では、行政事業レビューの抜本的見直しを図ることが決定されまして、行政事業レビューへのEBPMの手法の本格的導入や、予算編成過程での積極的活用、基金事業についての点検強化を図ることで、長年続けられてきた事業であっても、時代の変化等により十分な効果が上がっていないものについては廃止や改善等を行うこととしてございます。こういった行政改革の取組も踏まえ、令和6年度以降においても歳出改革を継続することで、令和9年度時点において、対令和4年度比で1兆円強の財源を確保するよう、歳出改革の徹底に努めてまいります。
1:24:34
ありがとうございます。そうすると、これ、令和9年度以降も同じような形で削減できていくというご認識なのかどうか。まさにこの資料2の記事では、財政法は1/2以上を国債の返済財源に充てることを義務づけているということ、そして残りの1/2は緊急経済対策の財源としてだいたいなっていまして、この中以降、数十兆円の補正予算が状態化していることを踏まえると補正予算の赤字国債が増えるという指摘にもなっているのですが、その辺について財務副大臣のお考えを。
1:25:30
秦先生のご指摘は、決算常用金を防衛財源に充てますと補正予算編成時に交差発行額が増加をして財政に悪影響を与えるのではないかという問題意識かと存じます。過去において、確かに決算常用金が補正予算の財源として活用された事例が多いというのは事実であるものの、制度的には決算常用金を補正予算の財源とするということがあらかじめ求められているものでは決してありません。そもそも補正予算の財源は、補正予算を編成すべき必要性が生じた場合において、その時々の税収見込みや債出扶養の見込み等を踏まえて検討されるものであり、今般、防衛財源に決算常用金を活用することとしているからといって、必ずしも補正予算における国債発行額を増加させるものではございません。ただし、その上で申し上げますと、今後の補正予算においては、これまでのように決算常用金の財源を求めることができなくなる。これはもう事実であります。いずれにしろ今後、仮に補正予算を編成すべき必要性が生じた場合には、これまでと同様に、その財源につきましても時々の経済情勢や財政状況を踏まえ、機動的な対応をとるということになると考えてございます。
1:26:59
そういう意味では、今後財政健全化への影響というのがないというような副大臣の御答弁ということでよろしいでしょうか。
1:27:29
繰り返しになりますけれども、今後、仮に補正予算を編成すべき必要が生じたときには、これまでと同様に、その財源について時々の経済情勢や財政状況を踏まえ、機動的な対応をとると、一生懸命頑張っていきたいと思っております。
1:27:51
これまでの予算の編成補正予算の出し方というのを見ていると、毎回毎回予備費も計上されておりますし、その機動的というのが果たして、それが財政健全化に影響がない というふうに思えないようなお金の出し方がされているように感じるんですが、そこはそうではないという御答弁ということでよろしいでしょうか。
1:28:36
すみません、繰り返しになってしまいますけど、過去にも税収等の見込みを踏まえて補正予算を組んだということもございますし、当然のことながら採出不要の見込みを踏まえて組んでいるところもありますので、常に機動的に行うということになろうかと思います。
1:29:00
繰り返しの御答弁をいただきありがとうございます。この先は副大臣と財務省の参考人の皆さんは、御退席いただいても結構ですのでお別れをお願いします。副大臣は張り付いていただいていますので。
1:29:23
次に防衛省では限られた資源の中で、より効率的な装備品等の維持・整備を行うために、契約の都度必要な部品の個数や駅務の個数に応じた契約を結ぶのではなく、駅務の提供等により得られる成果に主眼を置いて、長期的なパートナーシップの下で包括的な業務範囲について契約を結ぶPBL契約を導入していると承知しております。ただ、令和3年度決算検査報告では、PBL契約において発生した修理未了品に係る契約手続が不適切であった事態が指摘されています。地域上自衛隊補給統制本部の航空部は、当初契約で会社に修理要求を行った47の要修理品のうち、契約期間終了時まで修理等が完了せず返品された修理未了品6個について修理を完了できなかった原因が会社側にあり、修理完了までの費用は会社が負担するものと認識していたにも関わらず、必要な検討を行うことなく返品を受け入れ、会社側に原因があることを同本部の調達会計部に報告していませんでした。このため、調解部は使用書や契約額等の変更に係る協議を会社と行わずに、当初契約終了後に修理未了品6個に係る追加契約を締結することになり、負担する必要がなかった追加の費用4958万円を防衛省側が負担することとなっていたことが明らかになりました。返品の投費に係る検討と調解部への報告を行わなかった理由と再発防止の具体的な取組について、参考人に伺います。
1:31:26
お答え申し上げます。今般、会計検査院から指摘を受けたPBL契約におきまして、修理未了品が発生した場合、陸上自衛隊補給統制本部の契約担当部署である調達会計部は、契約相手方と使用書や契約額等の変更について適切に協議を行わなければならなかったところでございました。しかしながら、調達要求元である航空部は、使用書に規定された返品規定が、修理未了品は航空部と調整の上陸時に返品することとなっていたことから、これをそのまま解釈し調達会計部に報告することなく、契約相手方から陸時に直接返品させたところでございます。このため、調達会計部は契約相手方と使用書や契約額等の変更するための協議が行えず、結果として、元々のPBL契約とは別に、修理未了品の修理等に係る契約を別途締結することとなった ところでございます。本件につきましては、会計検査院から使用書や契約額等の変更するための協議を行わずに返品規定を適用し、修理未了品の修理業務等に係る費用を負担する契約を別に締結した事態は適切でなく、陸上自衛隊内の業務処理のあり方に原因がある旨の指摘をされたところでございます。これを受けまして、陸上自衛隊、陸上爆量幹部は、令和4年9月に補給統制本部航空部に対しまして、まず第1点目といたしまして、修理未了品が発生する場合には返品規定を適用することの妥当性、契約額等の変更のための協議の必要性について検討すること、第2点目といたしましては、修理ができなかった理由が契約相手方の原因である場合に調達会計部にその理由を報告することなどを業務処理に対する指摘をされたところでございます。これを受けまして、補給統制本部航空部は、この陸上爆量幹部からの指示に基づきまして、令和4年9月に当該業務処理要領の改正を行い、その内容を会計職員に周知徹底し改善措置を講じたところでございます。さらに防衛省におきましては、部隊等での教育において本事例を紹介し、再発防止を徹底するとともにPBL契約の適切な履行に努めているところでございます。
1:33:49
普通の企業で考えれば当然のことだとは思うんですが、こうした今回の指摘に対する受け止めというのが、もし防衛大臣ありましたらお願いします。
1:34:05
防衛省としては、会計検査員からの指摘事項を真摯に受け止めて改善措置を講じたところでありますけれども、累次の事案が起こらないよう、部隊等での教育を通じて再発防止を徹底していきたいというふうに考えております。
1:34:25
どうぞよろしくお願いいたします。もう1つ、令和2年度に内閣に対する警告決議に対して政府が講じた措置について質問しようと思っていましたが、ちょっと時間が足らないので、事前に申し上げましたのが、この決算委員会で は例年、決算審査の最後に警告決議と措置要求決議を行っていますけれども、決算審査や決議に対する政府の対応の実効性を確保するために、決議に対する措置状況を本委員会でフォローアップすることや、対応が不十分であった場合には再度改善を促すなど、継続的な監視を行うことにより、予算の適切かつ効率的な執行へ結びつけることが重要だと考えておりますので、ぜひとも今後ともよろしくお願いいたします。以上で終わります。
1:35:27
この際、委員の異動についてご報告いたします。本日、磯崎哲次君が委員を辞任され、その補欠として竹爪人氏君が占任されました。
1:35:50
会派立憲民主社民の三上衛理です。質問の機会を与えていただきましてありがとうございます。早速、質問に入らせていただきます。G7広島サミット開催まで1ヶ月を切りました。私の地元広島もいよいよ始まるといった雰囲気に町が包まれております。ウクライナ情勢が緊迫化して、さらに核兵器使用のリスクへの懸念の高まりの中で、G7各国首脳が集まります。世界の平和と持続的な発展に向けた対話の場所として、国際平和文化都市広島から力強い平和のメッセージを世界中に発信する必要があります。また、世界中から注目が集まりまして、その魅力を世界に発信する絶好の機会だと思っております。広島には原爆ドーム、そして五島神社、2つの世界遺産があるだけではなく、活力あふれる産業、そして豊かな自然、多彩な山海の幸、そして歴史を乗り越えて紡いできた文化、そして暮らし、多くの魅力がありまして、その魅力を世界に発信し、広く注目を集める機会だと思っております。皆様方、一緒に広島をPRしていただくようにお願いいたします。原爆による壊滅的な被害を受けながらも、これだけ復興を遂げたという、本当に皆様方が手に手を結んで原爆ドームを囲んでもらって、同月同日、そこに発信してもらうだけでも意義があるのではないかと個人的には思っております。そのような中で、今月15日、和歌山市で選挙の応援に訪れていた岸田総理に向かって、爆発物が投げ込まれた事件がございました。犯行に至った背景や動機の解明は急がれます。現時点で逮捕された容疑者は、特定の組織、そして団体との関わりのない、いわゆるローンオフェンダーという、見られているんですけれども、ロンウルフというふうにかつては呼ばれていたと思いますけれども、専門家も自分で計画して準備をして犯行を実行するために探知することは難しいということを指摘しています。昨年7月の安倍元総理銃撃事件を受けて、用心敬語体制、強化していたにもかかわらず、同様の演説会場での犯行を妨げなかったこと、これは有意識事態であり、政府としてより一層の危機感を持っていただきたいと思っております。言うまでもなく、サミットは世界の主要国の首脳が一堂に返す場でございます。国の維新をかけて、警備に万全を期す必要があります。用心敬語の所管は、警察庁ですけれども、各国との調整を担う外務省として、今回のG7広島サミット、安全に開催するために、どのような取組を行っているのかお伺いします。G7広島サミットの成功のためには、サミットに出席する各国首脳や政府関係者に加えて、地元の皆様をはじめとした全ての関係者の安全確保、これが不可欠であり、日本全体で最大限安全確保に努めてい かなければならないと考えております。外務省といたしましては、安全で安心なサミットの開催に向け、平素から関係各国との情報共有、これに努めるとともに、警察などの関係機関と緊密連携して、政府一丸となって、セキュリティ対策に万全を期してまいりたいと考えております。御指摘した敬語の方、よろしくお願いいたします。また、サミットに先駆けまして、今月16日から18日まで、長野県軽井沢町で外相会合が行われました。インド太平洋情勢やオクライナ情勢などについての意見交換、とりわけ、ひばくち、広島で行われるサミットに向けては、核軍縮、そして不拡散に関する議論が重要な意味を持ちます。核軍縮・不拡散セッションでは、林外務大臣が、岸田総理が提唱する「広島アクションプラン」をご紹介いただきました。厳しい安全保障環境という現実を、核兵器のない世界という理想に結びつける観点から、核兵器国と非核兵器国が共に参加するNPT体制の維持、強化を図りまして、その下で核軍縮を進めていくことが重要である、この旨を述べられました。核廃絶を実現するためには、この現実と理想を結びつける具体的な道筋を示すことが不確決です。英語の堪能な林外務大臣の発信力に大いに期待しつつ、会合の議論の成果をどのように広島サミットにつなげて、核兵器廃絶に向けた具体的な道筋を立てていくのか、その認識をお願いいたします。
1:41:21
先般のG7外相会合でございますが、G7として核兵器のない世界のコミットメントを再確認いたしますとともに、各国から今ご紹介いただきました岸田総理が提唱されました広島アクションプラン、これは核兵器のない世界の実現に向けた歓迎すべき貢献である、こういう評価を得たところでございます。またG7外相会合では、G7広島サミットに向けて引き続きG7として緊密に連携していく、こういうことも確認をできたところでございます。G7広島サミットでは、広島と長崎に原爆が投下をされてから77年間、核兵器が使用されていないという歴史、これを内側代にすることは決して許されないというメッセージを力強く世界に発信したいと考えております。G7外相会合の結果も踏まえつつ、核兵器のない世界に向けて、G7メンバーと議論を深めていきたいと思っております。この核兵器のない世界の実現に向けては、今少しお触れになっていただきましたように、現実的かつ実践的な取り組み、これを進めて国際的な機 運を高めていくということが重要でございます。唯一の同盟国である米国との信頼関係を基礎としつつ、G7広島サミットも念頭に、広島アクションプランをはじめ、これまでの取組の上に立って、国際献人会議の議論も参考にしながら、取組を着実に進めてまいりたいと考えております。
1:42:54
核兵器廃絶に向けての具体的な点言をお願いしたいと思っております。一方、広島出身である岸田総理ですけれども、令和5年度から9年度の5年間における防衛力の整備の水準、43兆円までに増額し、9年度には防衛費とそれを補完する取組合わせてGDP費2%に達する予算を確保しました。それ以降も防衛力を維持強化していくために、増税により財源を確保するという意向です。広島サミットでは、各国の首脳が被爆の実装に触れ、そして平和への思いを共有し、被爆から復興を遂げた広島を世界に発信することで、平和が大切だということを改めて強調すべきな場所です。にもかかわらず、岸田政権では、国民の理解を得ないまま増税まで行って、軍閣を進めて いこうとしている、大変違和感を持っております。同じような声は、多くの広島県民からも聞くところです。平和のメッセージを世界中に発信する広島サミットを開催する意義が、現政権が進めていこうとしている軍閣路線によって、説得力がないものとなっていると感じざるを得ません。G7広島サミットの意義、そして防衛費の増額路線、これは相反するという声に対してどのように応えるのか、御認識をお願いします。
1:44:31
今日の国際社会は、ロシアによるウクライナ侵略等を受けまして、歴史的な転換期にあると考えております。こうした中で開催されるG7広島サミットでは、力による一方的な現状変更の試みや、ロシアが行っているような核兵器による威嚇、ましてやそのしようあってはならないものとして、断固として拒否し、法の支配に基づく国際秩序を守り抜く、というG7の強い意志を力強く世界に示したいと考えております。また防衛費の増額については、我が国が戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に置かれる中で、国民の命を守り抜けるのか、という観点から、昨年末の国家安全保障戦略等で決定されたものでございます。同時に同戦略は、我が国の安全保障に関わる総合的な国力の主な要素の一つとして、まず外交力を掲げております。我が国の長年にわたる国際社会の平和と安定、繁栄のための外交活動、また経済活動の実績を糧に、危機を未然に防ぎ、平和で安定した国際環境を能動的に創出するために、力強い外交を展開してまいりたいと思っております。防衛力の強化、これはこのような外交の裏付けになるものであると考えております。こうした我が国の防衛費の増額の方針は、法の支配に基づく国際秩序を堅持していくためにも重要であると考えておりまして、G7広島サミットの意義と我が国の防衛費増額の方針は、相反しないというふうに考えております。
1:46:06
サミットにおいて、平和外交において、林外務大臣、どのような提言をすべきだと思っていらっしゃいますでしょうか。お願いします。ご見解をお願いします。
1:46:21
先ほど申しましたように、もう1ヶ月を切った中でこの広島サミットが行われるわけでございますので、まさに広島にふさわしいサミットになるようにということで、カルイザーでも先ほどお答えしたような議論をしてきたところでございます。また具体的にどういうこの成果文書とどういう形式でやるのかということはまさに調整中でございますが、先ほど申し上げてきた今までの積み上げがしっかり活かされるような形で議論を進めてまいればと考えております。
1:46:58
ありがとうございます。林外務大臣はここで質問を終わらせていただきますので、お取りあがりをお願いします。林外務大臣はここで、お答え請求をどうぞ。
1:47:20
次の質問に移らせていただきます。GDP比2%はおよそ11兆円とされております。政府は令和9年度の防衛費を8.9兆円にまで増額し、海上保安庁予算などを合わせて11兆円の水準を達成する考えのようです。北大西洋条約機構、いわゆるNATOですけれども、加盟国がそれぞれ一定の防衛努力をするために国防費のGDP比2%という基準がございますけれども、この規模まで防衛費を膨らませると、単純比較で、我が国の防衛費、世界第3位にまで上昇します。防衛費の増額をめぐりましては、必要な経費の積み上げではなく、金額ありきではないかといった指摘が見られます。防衛力整備に必要な予算をGDP比2%とした根拠について、防衛大臣にお伺いします。
1:48:27
NATOをはじめ、各国は経済力に応じた総の国防費を支持する姿勢を示しております。我が国としても、国際社会の中で安全保障環境の変化を踏まえた防衛力の強化を図る上で、GDP比で見ることは指標として一定の意味があると考えております。その上で、防衛力の抜本的強化の内容の積み上げと合わせて、これらを補完する取組として、研究開発、公共インフラの整備など、総合的な防衛体制を強化するための経費を積み上げたところであります。こうした積み上げの考え方が大前提にございます。こうした積み上げを踏まえて、2027年度において、防衛力の抜本的強化とそれを補完する取組を合わせ、そのため予算水準が現在のGDP比の2%に達するよう所要の措置を講ずることとしたものであり、数字ありきとの御指摘は当たらないと考えます。
1:49:36
世界第3位というところまで上昇するということに関しては、どのような御見解でしょうか。
1:49:49
結果として我々今、そういう今御指摘にあった点については、これは結果としてここの積み上げがなったわけでありますので、その意味において数字が増えたというか、我々の今持っているものを強化するということにおいては、今やるべきことをしっかりと積み上げたということでございます。
1:50:14
その防衛費ですけれども、増額するために1兆円強の増額を増税を行う方針ということです。朝日新聞社が今年1月に全国世論調査を行いました。賛成が24%、そして反対が71%でした。そして同様の世論調査を読売新聞が行ったところ、こちらも賛成が28%、そして反対が63%と、いずれも反対が大多数という結果でした。この世論調査の結果から、防衛力強化の内容、予算、財源についての国民の理解、これまだ得られていないのではないかと思われますけれども、防衛力強化を推し進めるのはどうでしょうか。ご見解をお願いします。
1:51:06
世論調査の中で防衛増税、防衛増税ということで、調査結果ということですね。これに対して我々とすれば、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙していく中で、この国を守り、そして国民の命を守るに受けるのかという極めて現実的なシミュレーションをはじめとする様々な検討をですね、2年以上にわたって活発な議論を積み重ねて、その結果必要となる防衛力の内容を積み上げ防衛費の規模を導き出したところであります。抜本的な強化される防衛力は、将来にわたって維持強化していかなければならず、この防衛力を安定的に支えるためにはですね、令和9年度以降、歳出改革、決算常用金の活用、税制措置等による、毎年約4兆円のしっかりとした財源が必要になるわけであります。今回の防衛力の抜本的強化にあたり、このように防衛関係費の財源を年出するために各分野の歳出改革を含めた様々な工夫をしていただいている中で、関係者や国民のご理解をいただくためにも、防衛省として自らが大胆な資源の最適配分に取り組むことがですね、大変不可欠だと考えております。防衛力整備の一層の効率化、合理化を徹底しながら、政府としてこの抜本的強化にしっかりと取り組んでいくとともに、国民の皆様に丁寧な説明をしていかなければならないと考えております。
1:52:41
この点において、国民への説明は十分丁寧にされているというふうにお思いでしょうか。
1:52:54
我々とすると、今こうして皆様方にご説明をしながらやってきているわけでありますが、国民の皆さん方のこの財源についてのご理解というのは、まだ得られていないというふうに考えておりますので、さらに一層ですね、この努力を積み重ねていきたいというふうに考えております。
1:53:15
今おっしゃった、得られていないというところで、得られるためにどのような努力をされていこうと政府としては思っていらっしゃるでしょうか。お願いします。
1:53:33
お答え申し上げます。昨年、閣議決定いたしました戦略三文書、またその中で、防衛力整備計画の中で総額43兆円の今後5年間の防衛費の規模につきましては、政府としてこれまで国会の場、そしてマスコミ等を通じ、そしてまたSNS等を活用しながら、丁寧にご説明するようにしてきているところでございますけれども、まだまだ理解が足りないのではないかとご指摘を受けまして、より分かりやすく、丁寧に説明できる工夫を今考えておりますし、少しずつ改善をしてきているところでございまして、より国民の皆様に理解されるような工夫に努めてまいりたいと思っております。
1:54:18
どうすればいいかと思っていらっしゃるか、もう一つ、すみません、お願いします。どうするべきかと。
1:54:30
お答え申し上げます。これだけの防衛力を強化しなきゃいけない、この現時点、もしくは将来にわたって、必要性でありますとか、そしてまた、我々、戦略三文書というのもそのために作ったわけですけれども、その内容、三文書を合計しますと100ページにもわたってしまいますので、これはなかなか国民の皆さんが読んでいただくというのはなかなか難しいと思いますので、よりビジュアルでわかりやすい簡潔な説明に努めたいと思っておりますし、また特にその43兆円の内容につきましても、国会等の場で様々なご指摘、まだまだ説明足りないぞと、なぜ三道風ミサイルは5兆円なのかというようなご指摘を受けておりますので、その内容につきましても、きちんと情報を開示しますとともに、わかりやすい説明に努めてまいり たいと思っているところでございます。
1:55:19
ビジュアルというと、SNSによる発信というところですかね。どうでしょう。
1:55:30
お答え申し上げます。まさにSNSの発信ということも強化しなきゃいけませんし、またどうしてもお役所仕事になりますと文章を中心になりますけれども、パワーポイントとか写真とか図表を活用しながらわかりやすくしたいと思っているところでございます。
1:55:50
引き続き 国民への丁寧な説明とおっしゃるところをよろしく。なかなか納得できないですけれども、すみません。お願いいたします。次に防衛省自衛隊における各種ハラスメントについて伺います。この相談件数ですけれども、平成28年度256件、29年度326件、そして30年度625件、令和元年度に1074件、2年度に1468件、3年度に2311件と増加の一等をたどっております。防衛省自衛隊におけるハラスメントの相談件数、これ増加し続けているという実態、この要因についてどのように考えているかご認識お願いします。
1:56:45
本事案は従来行ってきた防衛省のハラスメント防止対策の効果が組織全体まで行き届いてこなかったことの表れであり、極めて深刻で誠に遺憾であります。防衛省自衛隊としては国家安全保障戦略をはじめとする3文書に基づいて、防衛省ハラスメント防止対策有識者会議において、立会区各自衛隊の現場部隊の隊員の声も聴取していただき、自衛隊内部の意識やこれまでのハラスメント防止対策を検証していただいているところであります。その上で検討結果を踏まえた新たな対策を確立し、すべての自衛隊員の隊員に徹底するとともに、さらに時代に即した対策を行うよう、不断の見直しを行い、ハラスメントを一切許容しない組織環境を構築してまいりたいと考えております。
1:57:46
自衛隊の所属部隊におきまして、性被害を受けた元陸上自衛官が、本年1月に国と加害者の元隊員5名を相手取って、計750万円の損害賠償を求める訴訟を横浜地裁に起こしました。性被害を訴えた際に適切な調査をしていなかった国の責任を問うものです。元陸上自衛官は再発防止につなげて、自衛隊が正義感を持った組織になってほしいと求めております。防衛省は隊員5名を懲戒免職処分とし、訴えを受けたのに十分な調査をしなかったなどとして、上司に当たる中隊長ら4名を停職などの処分といたしました。今回のセクシャルハラスメント事案について、防衛大臣としてどのように受け止めて、そして防衛省自衛隊において具体的にどのような再発防止策を取ったのか伺います。
1:58:48
計測中の訴訟に関することは、今後の裁判に影響を与えかねないことから、お答えをできないことを御了解いただきたいと思います。その上で関係機関の検討の上、適切に対応してまいりたいと考えております。そして防衛省自衛隊としては、今のどのように取り組んでいくかという御指摘がありました。この点については、やはり先ほど申し上げたとおり、現在進められているハラスメント防止対策に関する有識者会議の検討の結果を踏まえた新たな対策を確立し、全ての自衛隊に徹底させることとともに、さらに時代に即した対策を行うよう、普段の見直しを行い、ハラスメントを一切強要しない組織環境を改めて構築していきたいと考えております。
1:59:48
御本人、顔も名前も出して訴えられていた言葉が本当に印象的だったんですけれども、今の再発防止策について伺いますけれども、この訴訟に対して防衛省としては、どのような姿勢で取り組まれるのか、改めてお伺いします。
2:00:09
防衛省石川大臣官房政策立案総括審議官
2:00:19
お答え申し上げます。継続中の訴訟に関することは、今後の裁判に影響を与えかねないことからお答えできないことをご理解ください。防衛省の方から御答弁ありましたように、防衛省としてハラスメントは隊員相互の信頼環境を失意させ、組織の根幹を揺るがす、決してあってはならないものと考えております。こうした認識の下で抜本的なハラスメント防止策を確立し、ハラスメントを一切強要しない組織環境を構築してまいりたいと思っております。
2:00:59
この大臣の指示を受けまして、防衛観察本部が防衛省、そして自衛隊におけるハラスメントの防止に関しまして、令和4年の9月から実施している特別防衛観察におけるハラスメント被害の申出の総数を改めてお伺いします。令和4年11月30日時点で1,414件、その内訳パワハラが1,256件、そしてセクハラが116件、マタハラなどが34件などでした。機関別の申出件数を見ると、陸上自衛隊が822件、そして海上自衛隊が279件、航空自衛隊が203件などとなっております。こうした申出の状況について、防衛大臣の受け止めを改めてお願いします。
2:01:56
ハラスメント根月のためには、徹底した調査を行うことが不可欠であるとの考えのもとに、防衛観察本部において、全自衛隊を対象とした特別防衛観察を実施をしました。ハラスメント被害の申出を依頼した結果、昨年11月末までに1,414件の申出があったところであります。ハラスメント被害の申出件数の中には、調査を求めないものや、申出者と連絡が取れないものなども含まれているため、件数のみで評価はできませんが、1,000件を超える申出が あったことについては、現在防衛省自衛隊のハラスメント被害の実態を反映しているものであると思く受け止めております。引き続き、申出のあった被害状況等の確認するとともに、ハラスメント防止の徹底的な実態把握とその対応に努めてまいりたいと考えます。
2:02:59
この特別防衛観察の現在残る進捗状況と、あと調査結果の公表の時期を詳しく教えてください。
2:03:19
お答え申し上げます。特別防衛観察での申し出につきましては、ただいま大臣の方から御答弁ありましたように、全部で1,414件あったわけでございますけれども、これにつきましては、防衛観察本部が申出者に対し、順次電話等の手段により、ハラスメント被害の基本的な事実関係 を聞き取った上で、申出者の意向を踏まえ、細部具体的な調査を進めているところでございます。観察結果につきましては、1,000件を超える多数の盲申出があったこと、また観察の適正な実施を確保するという観点から、一定の時間がかかると考えておりますが、観察結果がまとまった段階で、防衛観察本部から公表されるものと承知をしております。いずれにしましても、引き続き、正確かつ公正な調査を実施してまいります。
2:04:17
そのハラスメント被害ですけれども、申出の中で一番多かったのがパワハラです。令和4年版の防衛白書を見ますと、パワハラについて、隊員の人格、人権を損ない、自殺事故にもつながる行為であり、周囲の勤務環境にも影響を及ぼす大きな問題であるとされています。お配りした資料1をごらんください。令和3年の国民10万人当たりの自殺者数を見ますと、16.8人となっております。そして資料2で すけれども、自衛隊員の自殺者数です。平成16年度から18年度、100人以上だったんですけれども、19年度以降は緩やかな減少傾向となりまして、令和3年度は58人、しかし依然としておよそ60人の隊員のとうとう命が自殺により失われていることというのは、ご家族にとっても大変痛ましいことでございますし、組織にとって多大な損失であるとしています。1人でも大変なんですけれども、今こういった数が出ています。自衛隊員の自殺者数は減少しているとはいえ、3年度で国民の自殺者数の1.5倍の25.1人というふうになっております。自衛隊員の自殺者の割合が国民全体の割合と比較しても高くなっている、この現状についてはどのように認識していらっしゃるかお願いします。
2:06:11
お答えいたします。自衛隊員の自殺者数は、平成16年度から18年度までの間に100人以上記録したことをピークに、平成19年度以降緩やかな減少傾向にあり、委員御指摘のとおり、令和3年度は58人でございました。しかしながら依然として、毎年60人程度の隊員の尊い命が自殺により失われております。こうした状況は亡くなられた隊員のご家族にとっても大変痛ましいことであり、また我々組織にとっても多大な損失であります。現在、防衛省自衛隊としては、隊員の自殺事故防止のため、令和4年4月に防衛省のメンタルヘルスに関する基本方針を策定し、カウンセリング体制の充実強化、メンタルヘルスに関する啓発教育の徹底、そして自殺事故発生後のアフターケアの実施などの対策を進めているところでございます。防衛省自衛隊としては、引き続き隊員のストレスの軽減や悩みへの適切な対応を行うとともに、隊員がその能力を十二分に発揮できるような健全な職場環境の整備に努め、自殺事故防止に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
2:07:34
いくつか例を挙げさせてください。自衛隊の自殺をめぐりましては、平成25年9月に広島県の呉基地に停泊していた海上自衛隊の潜水艦「僧侶」の艦内で、乗組員の二頭戒が上司のパワハラを理由に、艦内にあった拳銃で自殺を図りまして、一時意識不明となったことなど繰り返し、こうした事案が起こっています。僧侶の事案では、当時の中谷防衛大臣が衆議院安全保障委員会で、高い志をもって自衛官になられた善と優位な隊員に対して、上司から暴力を伴う不適切な指導があり、同隊員を自殺未遂にいたらしめてしまったことは誠に申し訳なく、防衛大臣として心からお詫び申し上げたい。今後はこのような暴力を伴う不適切な指導が行わないように、一層含む規律を厳正にし、再発防止に努めてまいりたいというふうに陳謝されています。にもかかわらず、最近でも令和3年2月に海上自衛隊佐世保基地の護衛艦「明物」の艦内で、当時20歳の海支長が自殺し、海上自衛隊が長時間労働やパワハラを防ぐなどの対応を怠ったためとして、この年の4月に遺族が国におよそ7800万円の損害賠償を求める訴訟を長崎地裁に起こしています。高い志をもって自衛官になった善と有意な隊員を、上司から暴力を伴うハラスメントによって自殺にいたらしめてしまう、これは組織風土、退出が原因であるのではないでしょうか。抜本的に改善していかなければ、また悲しい惨劇が起こると思いますけれども、この点具体的にどうすればいいかお願いいたします。