19:35
これより会議を開きます。内閣提出「我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案」を議題といたします。
19:51
この際、お諮りいたします。本案審査のため、本日、参考人として、日本銀行総裁上田一夫君、副総裁内田信一君の出席を求め意見を聴取することとし、また、政府参考人として、内閣官房、内閣審議官、金間人志君、外務省大臣官房参事官片平里志君、財務省主計局長新川博嗣君、
20:20
主計局次長前田勤くん、主税局長澄澤人志君、理財局長斉藤道夫君、国債局長三村敦志君、厚生労働省大臣官房審議官大坪裕子君、大臣官房審議官本田紀英君、中小企業長事業環境部長小林浩二君、
20:46
防衛省大臣官房政策立案総括審議官石川武志君、大臣官房サイバーセキュリティ情報化審議官上田浩二君、大臣官房審議官田部居貞明君、大臣官房審議官小杉雄一君、大臣官房審議官模木昭君、
21:09
防衛装備庁長官官房審議官笠原大輝君、技術戦略部長堀江和弘君の出席を求め説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。御異議なしと認めます。よってそのように決しました。質疑の申出がありますので、順次これを許します。
21:36
立憲民主党無所属の櫻井秀です。本日も質問の機会をいただきまして誠にありがとうございます。それでは早速質問に入らせていただきます。
21:46
まず大臣に2月8日の財務金融委員会での大臣所信についてお尋ねをいたします。この大臣所信を毎年やっていただいているわけで、国会の都度やっていただいているんですが、今回の所信の中にはこれまでなかった表現が入っていた。
22:06
これは有事であっても日本の信用や国民生活が損なわれないようにするため、平素から財政要力を確保していくことが不可欠。こういう下りが入ってございました。この今防衛財源を倍増するんだという話がある中で、しかし財政の健全な財政を維持していくということも大事だということをあえて強調されたんだというふうに思います。
22:33
そこでお尋ねなんですが、有事平素というふうにお話しされましたけれども、この定義はどういうことを意味するのでしょうか。また財政要力どういう意味でしょうか。
22:49
おはようございます。ただいまの有事そして平素財政要力という発言をしたわけであります が、どういうような意味合いを持って発言したかというご質問だったと理解をいたします。
23:04
有事と平素の示す意味につきまして、一概にお答えすることは難しいわけでありますが、有事とは例えば我が国に対する武力攻撃が発生した場合とか、経済財政運営上は自然災害や感染症等が生じた場合も含め財政需要が大幅に拡大し、平事、すなわち平素とは非連続的な財政要力となっているわけです。非連続的な対応が求められているような状況が想定されると理解をしております。
23:41
そして私が財政演説の中で申し上げた財政要力の確保とは、先日言ったような有事の際に大幅な財政需要が増加するような場合にあっても、必要な資金を市場から調達することができるようにしっかりと財政基盤を維持、強化することでありまして、
24:05
これに対して、財政運営を行うことが必要だと理解しております。
24:15
その点 、昨年12月に閣議決定されました国家安全保障戦略におきましても、我が国の経済は海外依存度が高いことから、有事の際の資源や防衛装備品等の確保に伴う財政需要の大幅な拡大に対応するためには、国際的な市場の信任を維持し、必要な資金を調達する財政要力が極めて重要と記されていると考えております。
24:48
(櫻井衆君) いや、端的にお伺いしますが、財政要力って今どれぐらいあるんですか。
24:57
(大臣) 我が国の財政状況、大変厳しいものがあるわけでありますが、しかし市場において、そうした信任というものは得ていることができておりまして、市場においては、そうした資金を調達できる状況にあるということであります。
25:24
(大臣) 数字でどれぐらいあるということを示すのは、ちょっと難しいんだと思います。
25:33
(櫻井衆君) 市場で資金調達できるとおっしゃいましたが、本当の意味で市場から調達できているのかというと、そうではないんじゃないのかなと。日本銀行が大量に国債を買っている。今も発行済みの半分以上日本銀行は持っていると。これで市場の信任を得ている状態とは到底言えないのではないのか。
25:57
(大臣) 日本銀行の金融政策、新しい総裁がこの後いらっしゃるということでございますが、これから来週また金融政策決定会合がございますけれども、そこで方針が変われば、それこそ財政揚力というのは、実はほとんどないということになるかもしれないということで、この点は指摘をまずさせていただきます。
26:22
(市長) 今のところは、有事と平素の違いですけれども、感染症ですとか、物価高だとか、それから不況だ とか、いろいろなことを言って、いつも有事になっているのではないのかと。
26:37
(市長) 補正予算の金額を見ても、最近すごい金額になっちゃっています。10年前では考えられなかった1桁多いような補正予算の組み方になってしまっているということで、いつも有事有事と言っているから財政揚力を確保する平素がなくなっちゃっているのではないかと、こういう心配もするんですよね。
26:57
ちょっとここをやっていると時間がなくなってしまうので、次の質問に行かせていただきますけれども、3月31日の閣議後の記者会見で、これ財務大臣の発言です。子ども政策強化の財源について問われて、財源が1つの課題になるわけでありますが、その際、高級的な政策には高級的な財源が必要というふうに発言をされています。
27:25
財力強化についても、高級的な政策には高級的な財源が必要という原則が当てはまるのかどうか、これを確認させてください。
27:39
(保健福祉部長) 予算編成にあたりましては、従来より骨太の方針等に基づきまして、財政規律の観点から、真に必要な財政需要に対応するため、高級的な歳出を大規模に増加させる場合には、これに対応した安定的な財源を個別に確保することで対応してきたところであります。
28:04
(保健福祉部長) 抜本的に強化される防衛力につきましても、将来にわたって維持・強化していかねばならないことから、これを安定的に支えるためのしっかりとした財源が不可欠であると、そのように考えております。(保健福祉部長) 総理も発言をされておりますが、将来世代に先送りすることなく、今を生きる我々の将来世代への責任として対応してまいりたいと、そのように考えております。
28:36
(保健福祉部長) 今、確認させていただいたとお り、公共的な施策には公共的な財源というふうにおっしゃいましたが、ただ実際のところを見ると、この新たな防衛力整備計画に関する財源の確保という観点からしますと、この歳出改革で1兆円ぐらい年出するとか、欠算常用金の活用とか、防衛力強化資金、これ一発もので集めてきたものですよね。
29:04
0.9兆円確保するとか、おおよそ公共的な財源とは言えないもので積み上げている。唯一公共的だなというふうに思えるのが、この復興税の流用ということで、これじゃとてもじゃないですけど、公共的な財源を確保したとは言えないのではないのかなというふうに思います。
29:29
では、まず次の質問に移らせていただきます。これは岸田総理の発言でございますが、衆議院予算委員会1月30日でございます。現在の中国の対外的な姿勢や軍事的動向、これは戦略的な挑戦であり、我が国の総合的な国力と同盟国、同志国との連携により対応すべきものというふうに答弁をされております。
29:55
これを倍増させる防衛費の財源を安定的に確保する必要が生じているという現状、これは 中国の戦略的な挑戦が理由というふうに受け止めてよろしいでしょうか。
30:15
昨年末に制定されました国家安全保障戦略におきましては、インド太平洋地域の安全保障環境と我が国の安全保障上の課題を認識した上で、我が国周辺における軍備増強の急速な拡大などに対応すべく防衛力を抜本的に強化していくこととされておりますが、
30:41
これにつきましては、特定の国、地域を脅威とみなし、軍事的に対抗していくという発想には立ったものではありません。これは防衛省もそのように答弁をしているところであります。
30:56
国家安全保障戦略に基づく防衛力整備計画では、1年以上にわたって議論を積み重ねる過程において、今後5年間に必要となる防衛力の内容を積み上げ、防衛力整備の水準として43兆円程度が導き出されました。
31:16
他方で予算編成に当たっては、従来より骨太の方針等に基づきまして、財政規律の観点から真に必要な財政需要に対応するため、高級的な歳出を大規模に増加させる場合には、これに対応した安定的な財源を個別に確保することで対応してきたところであります。
31:39
基本的に強化される防衛力につきましても、将来にわたって維持強化をしていかなければならないことから、これを安定的に支えるためのしっかりとした財源が不可欠であると考えております。
31:56
今の御答弁では特定の国を名指しするものではないという御趣旨でございましたが、ただ岸田総理は予算委員会で中国の戦略的な挑戦点をはっきりおっしゃられているわけなんですが、そこが念頭にあるんだろうというふうに思います。その上で本日お配りしております資料でございますが、日本と中国の名目GDPと国防費、防衛費の推移をグラフにしております。
32:25
折れ線グラフの方がGDPの方で、棒グラフの方が国防費、防衛費ということになります。これを見ますと、中国は確かに防衛費、国防費がふえておりますけれども、ふえ方を見るとGDPのふえ方の方が大きいわけですよね。
32:43
つまりGDPに対する国防費の予算というのは必ずしもふえているわけではない。経済的な成長に伴って国防費もふえているというところです。ところが我が国の場合はGDPがふえていないという中で防衛費をふやそうとするから、いろいろなところで無理が出てくるのではないか、こういうふうに心配をするわけです。
33:10
我が国の経済的な停滞、特にこの10年間、第2次安倍内閣以降、実質GDP成長率マイナスという状況です。この10年間で日本と中国のGDPの差が4倍に開いてしまっているわけなんです。
33:30
これだけの経済力の差があるんだから、日本が国防費、防衛費で中国と競ってももう到底勝てないんじゃないのか、こんなふうにも考えるんですが、大臣はどのようにお考えですか。
33:49
繰り返しになる部分がございますけれども、昨年末に策定された国家安全保障戦略におきましては、中国の安全保障上の動向を含めたインド太平洋地域の安全保障環境と、我が国の安全保障上の課題を認識した上で、
34:09
我が国周辺における軍備増強の急速な拡大などの安全保障環境に対応すべく防衛力を抜本的に強化していくこととされているところであります。
34:23
その上で防衛次相からも度々答弁があるとおり、我が国の防衛力整備は特定の国地域を脅威とみなし、これに軍事的に対抗していくという発想には立っておらず、
34:41
その内容規模については、あくまで我が 国への進行が正規した場合に、同盟国、同志国と連携しつつ、国民の命を守り抜けるか、防衛省においてシミュレーションを行い、防衛力の不足等を検証した上で導き出されたものでありまして、
35:04
防衛費増加で中国と競っている、軍閣競争をしているというものではない、そのように理解をいたしております。
35:19
軍閣競争をしているわけではない、競争をしていなくても倍増させるわけですからね。相当財政的な負担になるわけです。
35:30
中国には孫子という方が大昔いらっしゃって、孫子の兵法では戦わずして勝つのが定作と言っていたと聞いており、承知をしております。逆に裏を返して言えば、日本は財政で行き詰まれば、戦わずして負けることになるんじゃないのか、そんな心配もするわけです。
35:53
10年前、中国は経済力で劣るということを自覚をして、無理な軍閣はしてこなかったんだと思うんです。身の丈を超えた防衛費は、かえって身を滅ぼすことになるのではないのか心配をしますし、大臣もそういう心配をしていたからこそ、
36:13
大臣所信、2月に、平素から財政揚力を確保していくことが重要と不可欠と、そういう表明をされたんだと思うんですが、大臣いかがですか。身を滅ぼすことになりはしませんか。
36:37
我が国を取り巻く安全保障環境、これが厳しさを増している中で、防衛力を5年以内に抜本的に強化をし、さらに将来にわたって維持強化していくこと、これは我が国にとって極めて重要であり、喫緊の課題であると捉えております。
36:58
そして、その財源確保に当たりましては、必要な財源の約4分 の3につきましては、国民の負担をできるだけ抑えるべく、歳出改革や税外収入の確保など、あらゆる工夫を行うことにより賄うこととしており、それでも足りない約4分の1について、税制措置での御協力をお願いしているところでありますが、
37:25
現下の課金を取り巻く状況等を踏まえ、個人・法人への影響に最大限配慮する仕組みにするなど、国民の負担感を払拭できるよう、政府として努力をしてまいります。
37:41
その上で、櫻井先生、御指摘のとおり、我が国の安全保障の礎でもある経済成長の基盤の強化、これにも不断に取り組まなくてはならない、取り組むことが重要であると考えております。
38:00
政府としては、新しい資本主義の旗印の下、官民連携で成長分野への投資や人への投資を推進することで、成長と分配の好循環を拡大し、力強い成長の実現に向けて、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
38:24
そもそも、今回、防衛力強化のための財源を確保するという法律案なわけですが、普通に考えれば、こうした予算、毎年予算編成、財務省でしているわけですから、そこで毎年手当てをしていけばいいじゃないかと。
38:46
なぜ、さざさざ法律が必要なのかということについて、これは本会議でも質問がありましたけれども、それに対して明快な答弁はございませんでした。逆に言えば、こういう防衛力の強化のために財源確保法が必要と言うんだったら、例えば、倍増する子ども子育ての予算、これにも財源確保法が必要なのかなというふうにも思うわけですが、こちらについても財源確保法、用意されるんですか。
39:18
令和5年度予算におきましては、防衛力強化のための税外収入として、4.6兆円を確保したところでありますが、
39:35
このうち、外貯特価からの新高年度中、つまり令和5年度における常用金の繰入れ1.2兆円、それから財政特価、財融管理庁からの繰入れ0.2兆円、
39:52
国立病院機構及び地域医療機能推進機構からの国庫納付金0.1兆円の合計1.5兆円の税外収入を確保するためには、この法律案による特別の立法措置が必要となるところでございます。
40:13
必要性のまず第一といたしますと、そしてまた、さらに必要性について申し上げますと、この法律案におきましては、
40:25
様々な取組により確保した税外収入等を令和10年度以降も含めて防衛力の整備に計画的、安定的に充てるための継続的な仕組みとして防衛力強化資金を設置することとしておりまして、
40:44
令和5年度予算において防衛力強化のために確保した税外収入4.6兆円のうち、令和5年度の防衛力強化のために必要 な額1.2兆円、これを超える額であります3.4兆円をこの防衛力強化資金に繰り入れ、令和6年度以降の防衛力強化のための経費に重当することといたしております。
41:10
このような対応によりまして、現時点で確実に確保できる財源については、先送りすることなく、現時点で確実に確保しておくことは防衛財源の安定的な確保に向けた道筋を示すために重要であると考えておりまして、そのためには本法律案の成立が必要不可欠であると考えております。また、桜井先生から、子ども子育て政策についても財源確保法のようなものが必要なのか、なのではないかというご質問がございましたが、子ども子育て政策につきましては、今後、必要な政策強化の内容、予算、財源について、総理の下でさらに具体的な検討を深めていくものと、そのように承知をしております。
42:08
従いまして、現時点において、そうした法整備の要否を含め、子ども政策の財源確保について確定した方針はありませんけれども、子ども政策を強力に進めていくために必要な安定財源については、国民各層の理解をいただきながら、社会全体での負担のあり方を含め、幅広く検討を進めていくこと、このことが重要であると考えているところであります。
42:40
あまり関係のないところの答弁が長いので、もっとコンパクトにお願いいたします。私も一応丁寧に通告させていただいているので、そこはよろしくお願いします。
43:04
(従来の)増給に絞っても、もう一滴も出てこないというところまで、確保して頑張ったんだという。それで、その上で足りない部分を復興税の流用で充てるんだという、こういうふうに御答弁をされているわけなんですね。
43:19
子育てにこそ、昨年の出生数80万人下回って、まさに我が国の国家の存亡の危機ですよ。そこに財源は確保しようにも、もうこれギリギリまで確保しちゃったわけですよね。残ってないじゃないですか。
43:38
それで、6月、そうやって質問すると、6月の骨太方針までに向けて検討しますというふう に答えて先送りするんですけど、先送りしたって、もう全部増給に絞っちゃってないわけですから、どうするんですかということなんですけど、
44:00
同じことを聞いても、6月の骨太方針という答弁しか返ってこないと思うので、それはいいですけれども、そのことは指摘をさせていただきます。次に、ちょっと別な質問、ちょっと1個飛ばして質問させていただきます。日本は国債を大量に発行しているものの、自国通過たれてあるから、財政破綻することはないというような意見も世の中にはあるようです。財務省はどのようにお考えなのかお答えをください。
44:30
日本の財政でありますけれども、家計の金融資産、それから経常収支の黒字などを背景にいたしまして、大量の国債を国内で低金利、かつ安定的に消化してきたところでございます。
44:50
一方、ひとたび財政の持続可能性への信頼が損なわれれば、金利の上昇等を通じまして、利払費が大きく増加する恐れがあることや、自国通過立ての国債の場合であっても、通過の信任を失えば、市場からの資金調達が困難となる可能性があることなど、財政面において重大な影響が及ぶことが考えられます。
45:16
今後もこれまでと同様の環境が継続する保証はない中で、市場や国債社会における中長期的な財政の持続可能性への信任が失われることがないように、歳出歳入両面からの改革を進めていくことで、責任ある経済財政運営に努めてまいりたいと、そのように考えております。
45:42
そうですよね。内国債だからといって別に大丈夫ということでは決してない。かつて第二次世界大戦中に軍事費が膨張し、戦後は預金封鎖、深淵切り替え、資産課税、戦時保証特別措置税、これ税率100%の自主的な債務の踏み倒しをやって切り抜けたわけですよね。
46:05
そこにもハイパーインフレもあった。自国図型の国債だから大丈夫とはならない。しかもこれはこの当時だからできたので、今は国債的な資本のやりとりは簡単にできますから、それこそスマートフォンでクリック一つでできるわけですから、そうするとこういうことすらできないということで、やりようがなくなってしまうというそういう危機感も我々は持っておくべきだということも指摘をさせていただきます。
46:32
それから次の質問なんですが、特例交済法4条で、各年度において、同行の規定により発行する交済の発行額の抑制に努めるものとするという規定があるんですが、予算執行の見込みがない場合には、その金額に見合いの赤字国債の発行を抑制するというふうに規定されているというふうに理解をしております。
46:54
そこで、決算常用金の仕組みはどうなっているのかということをお尋ねするんです。つまり、予算執行状況から赤字国債発行の抑制するような、そういう方程式があるのかどうなのか、決算常用金は高級財源には当たらないと考えま すが、どうですかということについて、主計局長、よろしくお願いいたします。
47:18
お答えいたします。決算常用金についてお尋ねございました。常用金は、歳出の付与、あるいは税収等の歳入の増減の結果として、その金額が確定することになります。委員御指摘のありましたように、特例公債の発行額の調整は、この特例公債法の規定に基づきまして、
47:44
特定の成利期間における歳出付与、あるいは税収の見込み等を踏まえて行っているものでございます。他方で、決算において歳入結果にならない、こういった点についても留意する必要がございますので、結果において、毎年一定程度の金額の決算常用金が生じてい るところでございます。ただ、この特例公債の発行額の調整は、あくまでその発行額を可能な限り、必要最小限度にとどめるために行っているということでございまして、例えば、これを恣意的にコントロールする、あるいはそれによって決算常用金の額をコントロールする、こういったことは考えておりませんし、そうした運用は過去において行っておりません。
48:26
いやいや、今、デジタル化をどんどん進めますよと、DXだと政府を上げて言っているわけですよね。そうすると、予算の執行状況だってもっとリアルタイムにわかるはずですよ。
48:41
政府は普通にそうしていますよね。そうすれば、この1兆4000億円ものを平均して、毎年、この決算常用金が発生するなんてことはないんじゃないですか。もっと赤字国債を抑制する努力をすれば、ほぼゼロにできるんじゃないですか。そういう努力をせずに、今回防衛力強化の財源として、この決算常用金に宛てにするというのは、
49:09
赤字国債の発行抑制を怠けるということと、それから怠けることを前提に高級財源であるかのごとく振る舞う、二重の意味で国民に対する裏切り行為だと思うんですが、いかがですか。
49:32
まず決算常用金、先ほど申し上げましたように、歳出の見積もり、それから歳入の旅行等を踏まえて、できる限り赤字国債を縮減する観点から調整を行っているものでございますが、例えば税収の触れ幅で一番大きいのが法人税ということになりますけれども、その触れ幅の最も大きい影響が出ますのは、防圧分税収ということでございまして、
50:00
それから二重の見通しにつきましては、どうしても見通しがたい部分がございます。先ほど申しましたように、できる限り正確な赤字国債の縮減に努めてまいる一方で、歳入欠陥という事態は避けねばなりません。こういった努力の中で一定程度の決算常用金が生じているところでございます。それから防衛力強化の財源措置としての決算常用金の活用ということで申し上げれば、
50:27
今申し上げたような特例公債の白黒額に努めた後であっても、直近例えば10年間でにとりますと、どうしても平均で1.4兆円程度の決算常用金が発生しております。これを踏まえまして、財政法上国債または借入金の召還財源にあたる2分の1を除いた、0.7兆円程度の活用を見込んでいるということでございまして、
50:54
従って繰り返しになりますが、特例公債の白黒額の抑制、こういったことを努めた上で、この過去10年の実績等につれて、先毎年平均すれば0.7兆円程度の活用を見込めると、こういう見積もりをつくっているところでございます。
51:23
高級財源化の指摘についての答弁をお願いします。
51:39
決算条約金を含め、安定財源そのものをどのような財源と位置づくるべきかということについて申し上げます。決算条約金、これは毎年年度によって変更が生じ得るという意味では、単年度で見れば一定額の財源が確実に見込まれるというわけではございませんが、
52:01
例えば申し上げたように、過去の例等を踏まえまして、毎年0.7兆円程度の税外収入としての決算条約金を見込むことは一定の根拠に基づくものであり、この防衛力強化資金等を通じまして、この防衛力の安定的な維持強化のために必要なしっかりとした財源の一部を成すものというふうに考えております。
52:31
今、しっかりしたとかという曖昧な表現で逃げましたけれども、決算条約金は高級財源ではないということで、御答弁いただいたというふうに受け止めさせていただいてよろしいですかね。時間がないので、答弁が長くて時間がなくなっちゃったので、最後の質問させていただきますけれども、
52:52
5年間の防衛費総額について43兆円で決着ということですが、その過程において、この新聞報道では財務省は当初35兆円主張していたと、防衛省は48兆円というふうに主張し、政治決着で43兆円になったというふうにも報道されております。財務省が35兆円主張したのであれば、その算定の根拠を教えてくださいということです。
53:17
あと一つ、防衛費に、他の予算については無駄を一生懸命削減しましたというんですけれども、防衛費について無駄をちゃんと削減したんですか。例えば、参議院予算委員会で辻元清美議員も指摘をしておりますが、無人停止機のグローバルフォークについて、購入費613兆円、維持費に2951億円、3564億円かかっていて、これ9年前に3期購入の契約をしたんですが、1期は未だに購入されていない。9年たってまだ納入されていない。しかもこれ、旧式で中国の境に対応できないとして、アメリカでは2年前に対液が決定をしている。そんな代物です。こんなところにお金を使って、これ無駄遣いでしょうというふうに思うわけです。イージス・ア・ショワは陸と海で迷走していて、これもどんどん予算が膨らんでいます。辺野古の基地建設についても、当初の予算も3倍以上に膨らんでおります。防衛費の無駄はちゃんと削減したんですか。いかがですか。
54:18
お答え申し上げます。予算編成の過程におきましては、防衛省とも様々なやり取りをしたところでございます。その中で、財務省といたしましては、安全保障環境の厳しさを増す中にあって、防衛力の5年以内のパフォーマンス強化は我が国にとって極めて重要。この点については、理解をしたところでございますが、防衛力強化の内容について、実効性や実現可能性の観点から精査する必要があること、あるいは防衛力抜本的強化を前提に必要となる国民負担はできる限り小さくなることが望ましいと、こういったことを申し上げてまいりました。閣議決定されました防衛力整備計画等では、こうした点も配慮いただいたものと認識しております。他方で今御指摘のありました、5年間の防衛関係費の総額について、財務省の側から具体的な金額を提示した事実はございません。それから防衛力強化の中身について、その実効性、実現性、こういった内容から十分精査を行っていただくという指摘を私どもからしたところであり、防衛省においてもそういった内容を提言とされ、この整備計画に反映していただいたものと理解しております。
55:35
防衛費の中の無駄遣いをちゃんとチェックしているのかということに対しても明確な答弁がなく、これで本当に防衛力強化にもつながらない、財政を破綻する、とんでもない法案だというふうにいうことを最後申し上げて質問を終わらせていただきます。
56:20
立憲民主党の福田でございます。質問をさせていただきます。今確かに政府が言うように安全保障環境は一層厳しさを増してきていることだと思います。しかしながら一人当たりの国民所得が大幅に下がって、隣の韓国にも負けたとも言われておりますけれども、人物金が逃げ出すような国になってしまったと言われている今、果たして最優先で取り組むべきは多額の防衛費を確保することでしょうか。本当に確保できるんでしょうか。政府の考えを正してまいりますので、鈴木大臣はじめ、答弁者は簡潔にお答えください。