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参議院 経済産業委員会

2023年04月18日(火)

5h10m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7377

【発言者】

吉川沙織(経済産業委員長)

西村康稔(経済産業大臣、原子力経済被害担当、GX実行推進担当、産業競争力担当、ロシア経済分野協力担当、内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構))

小野泰輔(衆議院議員)

中田宏(自由民主党)

田島麻衣子(立憲民主・社民)

村田享子(立憲民主・社民)

吉川沙織(経済産業委員長)

石川大我(立憲民主・社民)

猪瀬直樹(日本維新の会)

礒崎哲史(国民民主党・新緑風会)

岩渕友(日本共産党)

平山佐知子(各派に属しない議員)

3:04

ただいまから経済産業委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。昨日までに北村恒夫君が委員を辞任され、その補欠として堀井岩男君が占任されました。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、内閣官房GX実行推進室長兼経済産業省経済産業政策局長飯田雄次君ほか16名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することにご異議ございませんか。ご異議ないと認め、作用を決定いたします。脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案を議題といたします。

3:54

政府から出説明を聴取いたします。西村国務大臣。

3:58

おはようございます。脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案につきまして、その提案理由及び用紙をご説明申し上げます。世界的規模でカーボンニュートラルの実現に向けた大規模な投資競争が激化しております。こうした中で、我が国においても、2050年カーボンニュートラル等の国際公約と産業競争力の強化を通じた経済成長を同時に達成するグリーントランスフォーメーション、いわゆるGXを実現するため、官民で連携して、今後10年間で150兆円を超えるGX投資を実現する必要があります。そのためには、今後10年間で20兆円規模の大胆な先行投資支援を行うとともに、炭素排出に根付けを行う成長志向型カーボンプライシングを将来導入する方針をあらかじめ示すことにより、事業者の先行投資を促進する仕組みを阻止する必要があります。本法律案は、こうした内容について取りまとめ、令和5年2月に閣議決定されたGX実現に向けた基本方針に基づき、所要の措置を講ずるものであります。次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。第一に、脱炭素成長型経済構造への円滑な移行に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、政府は脱炭素成長型経済構造移行推進戦略を策定することとします。第二に、設備投資支援等脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する施策に充てることを目的として、政府は令和5年度から令和14年度まで脱炭素成長型経済構造移行債を発行するための措置を講ずることとします。第三に、令和10年度から化石燃料の輸入事業者等から化石燃料付加金を徴収するとともに、令和15年度から発電事業者に対して二酸化炭素の排出額を有償又は無償で割り当て、有償で割り当てる排出額の量に応じて発電事業者から特定事業者負担金を徴収するための措置を講ずることとします。第四に、脱炭素成長型経済構造移行推進機構に化石燃料付加金及び特定事業者負担金の徴収排出額の割り当て、脱炭素成長型経済構造への円滑な移行に資する事業活動を行う者に対する債務保障等の支援等を行わせるための措置を講ずることとします。第五に、政府は脱炭素成長型経済構造への円滑な移行に資する投資の実施状況等を踏まえ施策のあり方について検討を加え、その結果に基づいて所有の措置を講ずることとします。また、排出額等に係る制度を実施する方法を検討し、この法律の施行後二年以内に必要な法制上の措置を講ずることとします。以上が本法律案の提案理由及びその用紙でありますが、この法律案につきましては衆議院で修正が行われたところであります。何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同を下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者、衆議院議員小野太輔君から説明を聴取いたします。

7:09

小野太輔君。

7:11

ただいま議題となりました脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案の衆議院における修正部分につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。この法律案では、五年後や十年後に開始する制度についても規定していますが、我が国の繁栄を持続可能なものとするための重要な経済成長戦略としてGXを進めていくためには、二酸化炭素の排出に関わる国内外の経済動向等に応じ、枠にとらわれることなく柔軟に制度設計を考えていくことが必要であります。衆議院における法案審議においても、施行後二年以内に講ぜられる法制上の措置において、カーボンプライシングの開始時期や規模、対象について見直すことも排除されない旨の答弁がありました。本修正は、このことを踏まえ、法制上の措置に先立つ検討の対象を法文上でも明確にするものであります。次に修正部分の内容を御説明申し上げます。規則の検討状況を修正し、政府が施行後二年以内に法制上の措置を講ずる際には、脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する施策のやり方についての検討も行うことを明記することとしております。以上であります。委員各員の御賛同を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。以上で、出説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。では、次の説明をお送りいたします。

9:18

これより質疑に入ります。質疑のある方は順次ご発言願います。中田博志君。

9:27

おはようございます。住民主党の中田博志でございます。今日は長丁場の委員会でありますから、大臣はじめ、ご答弁いただく皆様方にはどうぞよろしくお願い申し上げます。私も今から1時間弱まとまった時間を使って、極めて重要なこの法案に対しての質疑をじっくりと大臣中心にお伺いを申し上げていきたいと思っております。おととい16日ですけれども、G7の気候エネルギー環境大臣会合が札幌で行われました。ここでも天然ガスの段階的な廃止、これを合意をしたとこうした法が流れておりますけれども、あらゆる角度から考えても、このGX推進というのは、我が国の私は不賃をかけた、極めて重要な取組だと考えていますから、冒頭も申し上げたように、これ重要だということで、大臣を中心にお伺いをしたいと思っているわけです。まず、先月EUが公表したネットゼロ産業法案というのがありますので、これをご紹介したいと思います。このネットゼロ産業法案でありますけれども、アメリカのインフルエンジン抑制法に対抗してEUの動きとして報じられています。ただ、実はこのEUが示した法律案でありますけれども、提案理由の一つとして、本日審議を今からする我が国のグリーントランスフォーメーションGX政策、これがこの資料の中に出てくるんです。資料の1、ごらんをいただきたいというふうに思います。資料の1、これ英文でありますけれども、一番下赤で囲ってあるところ、その一行目のジャパンズというふうに書いてあるところから、以下3行ですけれども、これは今申し上げたとおり、我々の今審議をするGX推進法案、これが出てくるんですね。すなわち日本を意識をしてEUも負けてはならんということで、日本も本気、EUも本気ということで世界中を挙げて投資競争ということになる。これがEUの意識であります。そういう意味では我が国が先んじてこの法案を打ち出して、脱炭素と、そして今日は繰り返すことになりますけれども、経済成長、これをともに実現をしていかなければならないわけであって、その具体策を示すことができたという点はこれを大いに評価をすべき法案だというふうに考えています。ただ、この脱炭素と経済成長の両立というのは、これ当然ですが言うはやすし、行うはがたしということでありまして、例えばですね、もう一つ資料をご覧いただきたいと思いますけれども、資料の2。慶応大学の野村浩二先生の、これは分析です。この分析ご覧をいただきますと、2008年から2019年の間に、この10年の間に、我が国のエネルギー生産性は1.4ポイント改善をしていることがわかります。そのうち0.4ポイント、つまり3割になるんですけれども、これはエネルギー多消費産業の海外移転や規模縮小などの産業構造変化によってもたらされたというふうに分析されています。つまりどういうことかといえばですね、省エネは進んだけれども、国内産業が縮小しているという可能性、これをですね、この分析は物語っているわけです。そういう意味では脱炭素、これを実現すれば良いということではなくて、脱炭素だけを実現するんだったらビジネスを中止、工場を閉鎖、海外に移転すると。こうした経済規模を縮小していくということが最も簡単な対応策になるわけです。しかしこれは当然ですけれども、我が国が目指すものではありません。自らの排出削減、これを進めながら、我が国の強みを生かして世界の排出削減に貢献する。世界への貢献ということも通じてですね、我が国の経済規模も拡大させる。そして産業競争力、経済成長を実現していくということがこの推進法の目指すところ。私はそう考えるわけでありまして、それこそ我が国が目指していくGXである。そう考えます。その意味において、まず冒頭でありますけれども、GX担当大臣、西村大臣のですね、まず今の、これから質疑に入っていく前提、これについて大臣の意気込みをお伺いしたいというふうに思います。

14:50

西村国務大臣。

14:53

ご指摘のように、いかに産業競争力を強化し、経済成長と両立させながらですね、このカーボンニュータラルを実現していくか、そしてそのことを日本がリードしていくということが重要であるというふうに、全く共通の認識を持っております。まさに先週末開かれたG7の札幌での気候エネルギー環境大臣会合におきましても、グリーントランスフォーメーション、GXということが初めて公民受けに盛り込まれております。GXの各国と確認をしたところであります。このGXの実現に向けてはですね、日本の強みである技術を生かした革新的技術開発を進め、まさに民間の創意工夫を引き出しながら、イノベーションを創出していくということが重要でありますし、この公民受けのあちこちにイノベーションの重要性が散りばめられております。例えば、日本初の次世代太陽電池のペルボスカイト、これも書き込まれておりますし、二重式の風力発電も開発するといったことも書かれております。また、水素アンモニアの重要性についても共有をしたところでありますし、日本としては、例えば抜本的なCO2削減を実現する水素還元製鉄、こういったことにも取り組んでいきたいというふうに考えております。このため、まさに今回の法律案で成長志向型カーボンプライスニング構想ということで、官民で今後10年間で150兆円を超える投資を引き出していくために、まずはGX経済公債を活用した20兆円規模の大胆な先行投資支援を行っていくと、これによってイノベーションを引き起こし、世界をリードしていきたいというふうに考えております。いずれにしても、技術でイノベーションで世界をリードしながら、経済成長と脱炭素化と同時に、エネルギーの安定供給も含めて、両立実現をしていきたいというふうに考えております。

16:42

中田博史君

16:44

ありがとうございます。排出削減だけを進めていくというような取り組みであれば、これは環境政策としては当然重要ということになります。ただ、環境政策といった面における脱炭素であれば、既存の予算も存分に存在をしているわけです。そういう意味では、これまでも措置されてきた予算を十分に活用して取り組んでいくということを、継続していかなければいけない。ただ、今回このGX推進法に関しては、脱炭素と経済成長、この両方をしっかりと勝ち取っていかなければいけない。それが日本経済が扶養していくという意味において、極めて重要だということになるわけです。そういう意味では、我が国として何としてもこれは実現をしていかなければならない挑戦という観点から、以下、順次の質問をしてまいりたいというふうに思います。まず、GXの実現に向けた戦略ということについてお伺いをしていきます。まず、この法案でありますが、GX経済移行債、それから成長志向型カーボンプライシングなどですね、我が国がGXを実現していく、そのために必要となる画期的な政策が規定をされていまして、先ほども申し上げたように、大いに評価をしたいというふうに思っています。一方で、こうした政策でありますが、これGXの実現に向けて必要な手段、ツールです。それらをいかに有効に活用していくか、これこそが最も重要な論点ということになります。ツール設計の詳細に関する議論、これはもちろん重要なんですけれども、それだけに終始することなく、脱炭素と経済成長の同時実現という大目標に向けて、野心的でしたたかな戦略を構築、そして実行していかなければならないと考えます。本法案の第6条ですけれども、GXを総合的かつ計画的に推進するための戦略を策定実行するとしまして、脱炭素成長型経済構造移行推進戦略が規定をされています。こうした戦略なんですね。この戦略を策定して着実に実行していく際には、単に政策ツールを並べたということではなくて、私は大目標から逆算をして、我が国はどこに一体勝ち目があるのか、どこに投資を重点的にやっていくべきなのか、という分析を官民国内外の知見も踏まえて、まず実証する。その上で必要と思われる投資促進策を実行していくという、この順番、これが必要だというふうに考えますけれども、政府の見解はいかがでしょうか。

19:47

内閣官房GX実行推進室飯田室長

19:51

先生、ご指摘いただいたとおり、GXの実行に向けましては、国内外における市場技術開発の動向などを踏まえた上で、必要と考える分野に限定をして投資促進策を講じていくことが重要であると考えております。投資促進策におきましては、成果が出ることが明確なものは民間に任せる一方で、技術の不透明性が高く、リスクのある革新的技術開発を官民で強調して進めることが大変重要です。その実行に当たりましては、ご指摘いただきましたとおり、技術開発や競争力の状況等について、外部の専門家の目を入れた仕組みも入れて実行してまいります。加えた排出削減と産業競争力強化、経済成長を両立する観点から、効果の高い施策に重点を置いて取り組んでいくことで、ご指摘いただきましたとおり、勝ち目のあると考えられるものに、投資が促される仕組みを講じてまいりたいと思っております。その上で、投資促進策を講じた後には、官民でのGX投資の進捗状況、グローバルな動向や経済の影響、技術開発の動向なども踏まえて、定期的に進捗強化を行い、効果的な見直しを実施することとしております。これらの取組を通じまして、産業競争力強化、経済成長及び排出削減の同時実現に向けて、効果的な投資促進策を実行してまいりたいと考えております。

21:08

中田博士君。

21:10

今、御答弁いただいたように、勝ち目のあるものは民間で、そしてリスクがあるものを官民協調で、という、このこと極めて重要ですし、後でこのことはさらにお聞きをしていきたいというふうにも考えています。今、答弁いただいたように、投資を促すツールの議論だけではなくて、日本はこの先どこに投資していくべきなのかということを、この中身、その分析も、ぜひしっかりとまずやっていただきたいというふうに思います。その際、一つ留意していただきたいことがあって申し上げますと、経営学においては世界的な経営学者のクレイトン・クリステンセン氏が提唱したイノベーションのジレンマという理論があります。現在のビジネスの延長線上にある、それこそ日本語、改善を重ねる有料企業はですね、新しい革新的な技術を軽視してしまって、その地位を失うリスクがあるというものです。このジレンマが生じる理由の一つとしては、クリステンセン氏は、存在しない市場は分析はできない、ということを挙げています。かね、分かりやすい分析は、時に十分にデータの取れる既存の市場を優先した結果を導きがちであるからこそですね、新しい技術革新などの変化を見落として、結果有料企業が新興企業に背退をしてしまうということが起こるということでもあります。したがって、現在得られている確実な情報だけを頼りにしないで、将来国内外で一体どのような市場変化が起きていく可能性があるのか、その変化をもたらす条件は一体何なのか、こうした点について複数のシナリオ、これを踏まえた分析をぜひ行っていただきたいというふうに思います。さて、その観点からですね、外需獲得に向けた方策ということを伺いをしていきたいと思います。特に経済成長、先ほどから申し上げてますけれども、この目的に照らせば、我が国の一部の産業が国内で成長するということだけではなくて、我が国経済全体をどう広げられるか、という視点が必要であります。例えばですね、排出量の多い産業は衰退をしていくと、グリーンな産業はどんどん成長するというようなですね、国内における産業企業間の富の移転となるのではなくて、採出削減を軸にビジネスを変革するということで、特にアジアを中心とした旺盛な需要を獲得して、経済全体のパイを拡大していくということが必要だと考えます。この点、ちょうど先月末に、地球温暖化対策に関する国際団体、WBCSDが、企業が顧客企業などの排出削減にどの程度貢献するかを定量化するためのガイダンスを策定しました。お手元、資料3ですね、英語の資料で、Executive Summaryと書いてある資料をご覧いただければというふうに思います。ここに書いてあるのが、今申し上げたガイダンスになります。省エネ、低排出の家電や産業用品などは、作れば作るほど、自らの排出量は増加する一方で、顧客企業や社会全体の排出貢献には大きく貢献するため、こうした貢献が世界的に評価されるためのルールが整備されれば、世界の排出削減に貢献しながら経済成長を実現することができます。すなわち、省エネ製品を、例えば家電メーカーが作ったと、省エネ製品ですから、作れば作るほど脱炭素にはこれは貢献すると、ただ作っているメーカーは、これは炭素を多く出すということになってしまうわけですよね。そういうことまでトータルで考えていくという、この画期的なルール形成の裏には、西村経済産業大臣のリーダーシップの下で、ルール形成に向けた取り組みが進められてきたというふうにも承知をしています。こうしたルール形成の取り組みを通じて国内外の需要を喚起しながら、それに応える日本製品を投資支援によって磨き上げていくと、こうした需給両側の措置が重要だと考えます。特にアジアということです。アジアについては世界全体の排出量の約半分を占めています。大きな排出削減需要があると思われますが、ヨーロッパなどと比べれば再生可能エネルギーの導入ポテンシャルは小さく、単に太陽光パネルを導入すれば排出削減が進むというわけにはいかない課題があります。しかしアジアは2050年までに経済起業は約3倍に、電力需要もやはり3倍になるという推計があります。こうした経済成長のポテンシャルを活かしながら排出削減を進めていく難しさであります。こうしたアジア特有の事情もある中で、アジアの排出削減と経済成長を実現していくためには、まさに今回のGXのような排出削減と経済成長の双方に資する取組に対する膨大な需要がある。そう考えていいと思います。そこで国内での投資支援と合わせて、アジアを中心とした排出削減需要の獲得に向けて、いかにルール形成も含めた需要創出策を講じていくのか、我が国はそれをいかに経済の成長につなげていくのかという観点についてお伺いしたいと思います。

27:12

西村国務大臣

27:14

まさに御指摘のとおりですね、日本が強みを有する省エネ技術などを通じて、アジアなど排出削減ポテンシャルの高い地域の脱炭素化に貢献していくことは、世界全体でネットゼロを実現していく上でも重要だというふうに認識をしております。その観点から、経産省ではですね、企業による削減貢献を定量化する仕組みの構築、まさに省エネの型の商品を作れば貢献するわけでありますので、そうした削減貢献を定量化する仕組みの構築に向けて、御指摘の国際的な民間団体であります、持続可能な開発のための経産人会議、WBCSDとともに、その具体化に取り組んできているところであります。先週末開催されましたGXの会合におきましても、この削減貢献量を認識することの重要性、そしてそれが脱炭素技術の展開を加速するための資金動員につながり得ること、また国際標準の必要性など、今後の発展に向けた期待と課題について、GXの各国間で初めて共通の認識を持つことができたわけであります。また先月には、アジアの国々とともに、各国の事情に応じたエネルギートランジションを目指す、アジアゼロエミッション共同体、AZECを枠組みとして立ち上げたところであります。GXの会議でも、2050年に向けて排出削減が講じられていない化石燃料はフェーズアウトするという大きな方向性を共有したところでありますが、一方で、アジアを中心とするグローバルサウスの国々の成長に伴うエネルギー需要に対応するためにも、天然ガス、LNGの重要性についても記載がされているところであります。AZECパートナー、アジアの国々とも協力し、小エネルギー、再エネルギー、そして水素アンモニア、CCUS、こうした我が国に強みのある脱炭素技術に対する需要を創出することができれば、御指摘のようにスケールメリットを生かして技術導入コストを低減させることは可能でありますし、加えて標準作り、ルール作りといった政策強調や脱炭素技術の開発実証、実装に向けた支援を行うことで、我が国の技術のアジアでの展開、これをはかり引いては、我が国の経済成長につなげていくことができるものと認識しております。こうした考えの下で、国内におけるGX経済交際を活用した先行投資支援による、我が国企業の技術開発イノベーションによって、競争力を強化していくことに加え、このような仕組みやプラットフォーム、またルール作りを指導することによって、世界の成長エンジンともいわれるアジアの脱炭素化に貢献していくと同時に、脱炭素技術に対する需要を取り込み、日本の経済成長にもつなげていきたいというふうに考えております。

30:03

中田博士君。

30:04

今、アジアゼロエミッション共同体ということも言及がありましたけれども、これも日本がリードして合意形成をしてきたということになりますし、ぜひ西村大臣にはルールメイキング、このことをしっかりと世界でやっていただいて、そうした国際戦略と一体的に国内の投資促進策を進めることで、排出削減と経済成長の両立を推進していってもらいたいというふうに思います。次に投資促進策の方針ということについてさらに聞いていきたいと思います。国内の投資促進策でありますが、我が国が誇る排出削減技術を踏まえて、大胆な先行投資支援を行うということでありますが、再エネからCO2の回収等に至るまで、GXに関連する技術は様々存在をしています。それぞれの技術の開発段階、特性などによって、民間企業だけでは追い切れないリスクの規模、性質は大きく当然異なるわけですけれども、いかに効果的、効率的に投資を促していくのかということが問われます。例えば、今や時価総額でトヨタを超えているアメリカのテスラ車でありますが、2008年に初のスポーツカータイプの電気自動車を販売開始しましたけれども、その後、アメリカエネルギー省参加の期間から4億ドル超のデッドファイナンスの支援を受けました。資料をご覧いただきたいと思います。テスラの車が乗っている資料ですね。資料のこれは4であります。これがアメリカのエネルギー省がテスラの支援、デッドファイナンスを決めたときの、これは広報しているホームページということになります。これを機にテスラは現在もテスラ車の主要マーケットである一般自動車業界に参入をしていったわけです。ある意味では、それまではテスラの車というのはマニアが乗ってた車というものからですね、一気にアメリカの国民が憧れる大衆車というふうになって、そしてどんどんその先、今や自動車メーカーという具合にテスラは発展をしていったわけです。実は当時のテスラ車は工場の新設など莫大な初期投資が必要だったものの、民間金融機関からの資金調達には失敗をしていたんですね。その初期投資を実行する資金があれば将来収入の獲得が見込まれるという状況にはあったわけですが、必ずしもこういう場合は補助金である必要はなかったので、結果として国への返済が必要となるデッドファイナンスを活用したということになります。その結果、今申し上げるようにテスラは大発展をするという具合になっていきます。このようにここで言いたいことは、技術や企業によっては従来のような補助金よりも、出資や債務保証などを国が提供することによって民間の資金供給を拡大させつつ、企業に何らかの返済を求めていくという、こうした形の方が効率的、効果的に投資が進むという場合が多くあると思います。何から何まで補助金という形で支援するのではなくて、案件によっては出資や債務保証などの支援措置を講じていくことで、対象企業のコミット強化も含めて効果的な支援が実現できる。そう考えます。さらにもう一度申し上げれば、10年間で20兆円というのは年平均で2兆円ということです。はっきり言って限られた予算ということになります。これをいかに効果的に使っていくかということ、この観点もあります。ここら辺について政府の見解を伺いたいと思います。

34:16

内閣官房GX実行推進室 龍崎理事長

34:54

お願いします。

34:56

ご指摘のとおり、支援策の実施に際しては、この基本方針にも示しておりますとおり、個々の事業によって、実用化の段階、需要リスク、市場製品の性質、それから企業の様々な資金調達手法が異なりますので、これらに即して、補助金、出資、債務保証などを適切に組み合わせて、効果的・効率的に実施していくことが重要と考えてございます。こうしたリスクなどに応じて、公的資金と民間資金を組み合わせるブレンディットファイナンスの考え方、これは欧米をはじめ各国でも重視されてきておりまして、様々な方策が検討・実施されているところでございます。我が国といたしましても、20兆円規模の公的資金を効果的・効率的に活用できるよう、こうした取組を進化させまして、GX投資を強力に促進してまいりたいと存じます。

35:58

中田博史君。

35:59

補助金はもらったら終わりという、垂れ流しで終わりという意味ではありませんけれどもね、しかし補助金を使ったら終わりのものと違って、ぜひデッドファイナンスとうまく組み合わせて、本当にここは肝だと思いますね。効果的な、そうした企業の背中を押していく、こうしたお金の使い方をぜひしてもらいたいというふうに思っています。その意味で関連して、象徴感の縦割りということについてもお聞きをします。今回の投資促進策の実施にあたって、もう一つ取り上げたいのは、この象徴感の話なんですね。日本ではカーボンプライシングということについては、ダスタンスに向けた政策で、これは長きにわたって検討が行われてきています。ですが、なかなか結論に至ることはありませんでした。実は環境省が最初にカーボンプライシングの検討を始めたのを聞いたところ、平成3年ということなんですね。もう30年経っているということですよ。以降、環境省、経産省がそれぞれ検討してきました。今回のGX推進法案は、この長年の課題にある意味では答えを出したというふうにも言えると思います。しかし肝心なのは、今後20兆円という予算は、例えば言いたくありませんが、経産省いくら、環境省はいくら、国交省はいくらというような、各省庁間の区分を前提にして割り振っていったり、その割り振りに向けて省庁間で争いを繰り広げていくというようなことになっては困るんですね。冒頭にも私が申し上げたとおり、世界各国が国を挙げてこのGXの投資競争を加速させているわけです。そういう意味では、我が国では霞が関の中の縦割りによってぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃやっている、そんな暇はないわけで、そうしたことをやって遅れていくなどと、これはもう致命的になりかねません。そういう意味で重要なのは、脱炭素と経済成長、とにかくこの一点において、政府は挙げて省庁の縦割りではない目標を達成をしていくことと私は考えます。そこで今後GXを実行していくにあたっていかに、省庁の縦割りを打破して、政府を挙げて有効な取組を進めていくつもりか。西村大臣、ぜひお願いしたいと思います。いかがですか。

38:40

西村国務大臣

38:42

御指摘のとおり、例えば経産省がこのカーボンプライシングに慎重な対応があった面も含めて、各省庁間で温度差はかつてあったものと思いますが、今や御指摘のように脱炭素化とエネ技術安定供給、そして経済成長、これを実現していくんだということで、政府も一丸となって取組を進めるということで一致をしております。そうした中でGXの実現に向けた取組を加速していくには、御指摘のような省庁間の縦割りを廃していく、まさに一丸となって取り組んでいくことが重要であります。こうした観点から2月に閣議決定を行いましたこのGX実現に向けた基本方針については、総理を議長、GX実行推進担当大臣であります私を副議長とするGX実行会議において、財務大臣や環境大臣などの関係大臣にも御参画いただき取りまとめをしているところであります。この基本方針に基づいて、本法律案により具体化した成長志向型カーボンプライシング構想についても、引き続き関係大臣と連携して政府を挙げて取り組んでいきたいというふうに考えております。さらにGXの推進に当たっては、GX投資の進捗状況やグローバルな動向、経済の影響、技術開発の動向なども踏まえて、進捗評価や必要な見直しを効果的に行っていくことが重要であるというふうに考えております。この進捗評価についてもGX実行会議の場などを通じて、関係大臣とも連携して行いながら、各省庁間、まさに一丸となって、連携しながら取り組んでいきたいというふうに考えております。

40:20

中田博史君。

40:22

環境省にも聞きをしたいんですけれども、先ほど申し上げたとおり、カーボンプライシングの議論、環境省がまだなかったときから始まっているわけですね。環境庁ですよ。その頃から始まって、さまざま検討してきたということになるわけですけれども、今回、成長志向型のカーボンプライシング構想というのは、環境省としてもそうした検討の成果が十分に踏まえられたものになっているのか、そして今後どのように取り組んでいくのか、この点、環境省にお聞きをしたいと思います。

40:57

環境省 上田総合環境政策統括官

41:04

お答えいたします。今回の成長志向型カーボンプライシング構想は、大胆な先行投資支援、カーボンプライシングによる先行投資インセンティブ、新たな金融手法の活用を組み合わせたパッケージで、脱炭素に向けた取組を強力に進めるものであると認識しております。こうした政策パッケージは、これまで環境省で検討していた、ポリシーミックスとしてのカーボンプライシング、また、予見可能性を高め、段階的に負担を引き上げていくことによる価格効果の発揮、さらには収入を活用した脱炭素投資の促進、といった点が反映されていると受け止めております。カーボンニュートラルの実現は、政府一丸となって取り組むべき課題であり、環境省としても、その目的の実現に向け、引き続き経済産業省をはじめ、環境省長と連携しながら、脱炭素に向けた取組を着実に進めてまいりたいと考えております。

41:56

中田博史君。

41:57

はい、環境省の方もこれでそういう意味においては、一つの大きな節目というような、そうした答弁だと今聞きました。経産省の見解、そして環境省の見解、これいずれも聞いて、まあ他にも象徴はありますけれども、ぜひこれは政府を挙げてということですから、先ほど言った縦割りというのは、これは霞が関の話ですよね。そういう意味ではですね、西村大臣、先頭に立っていただいて、先ほど大臣も言及したGX実行会議、これはもうまさに政治ですから、政治、政治家、政府、ここがですね、しっかりと方向性を誤らないようにですね、政府全体としての取組としての成果を上げていくということに向けた予算、その利用、これをお願いしていきたいというふうに思います。次に、核論に入っていきたいと思いますが、GX経済移行債の発行方式についてお伺いをしたいと思います。GX分野における民間資金の活用に向けては、本法案の第7条に規定されている、脱炭素成長型経済構造移行債の発行方式も重要だと認識しています。金融関係者からは、このGX経済移行債について、日本が世界初のトランジッション国債の形で発行して、国内外の金融市場から信任を得ることができれば、民間事業者においてもその活用が一層進展するという、こうした期待の声も聞こえます。そこで政府として、今回のトランジッション国債、どのような発行形式を検討しているのかお伺いをします。

43:43

内閣官房GX実行推進室畠山次長

43:47

お答え申し上げます。今般の成長志向型カーボンプライシング構想におきましては、150兆円の官民GX投資を引き出すために、GX経済交際を発行いたしまして、これにより20兆円規模の支援を行い、企業の脱炭素に向けた先行投資を促進してまいります。その上で、我が国では2021年夏に、これは民間事業者でございますけれども、企業が初めてトランジッションボンドを活用して以降、約1兆円の資金調達がなされておりまして、今後活性化が期待されるところでございます。まさにご指摘のGX経済交際の発行方式につきましては、こうした昨今の市場状況、市場動向なども踏まえつつ、これまでの建設国債や特例交債などの国債と同様に、同一の金融商品として発行する統合発行に限らず、国債標準に準拠した新たな金融商品として発行する個別銘柄発行、例えばご指摘のようなトランジション国債としての発行も目指して検討しているところでございます。政府として国内外の金融市場から新任を得る形で発行し、民間事業者によるGXのための資金調達を促進するという観点も含めて、具体的な発行方式の検討を進めていきたいと、このように考えております。

45:04

中田博士君。

45:06

再生可能エネルギーなど、既に完成されたグリーン技術だけじゃなくて、今回の場合は水素、アンモニアなど、革新的なイノベーションの取り組みも含めて対象となるわけですから、取り組みの進捗によっては、排出削減効果は変わり得るわけですね。そういう意味では、グリーンウォッシュ、すなわち見せかけの排出削減というようなことに当たらないのか、というような、そうした懸念を持つ向きも、これは一方にはあると聞いています。そこで重要となるのは、ガバナンスの論点です。資金を調達したら終わりということにしないことですね。すなわち、GX経済移行債によって調達した資金は適切に管理されているのか、脱炭素と経済成長という本来の政策目的のためにしっかり使われているのか、こうした点を国民やGX経済移行債の投資家など、広く社会に開示をしていく、それを継続的にアップデートしていくということが重要だと考えます。これは先ほど議論させていただいた20兆というのは、考えてみれば年に2兆円ですよと、限りはあるんですよという、そうした観点、予算を有効に活用していくという点からも極めて重要な仕組みであると考えます。そのためにトランジション国債として発行する場合は、国債発行により調達した資金を何のために活用して、その成果をどう分析開示していくのか、こういったことをあらかじめ開示した上で、国債基準に基づいて第三者認証を得るということになりますよね。先ほど統合発行ではなく、個別発行ということ、これに言及がありました。私は大いに賛成しますけれども、それはなぜかといったら、今申し上げたように何のために活用して、その成果どういうふうになっているのかという分析開示、こういったことをしていかなければならない第三者認証を得るということになるからです。その意味で、これガバナンスということになるわけですけれども、GX経済交際の発行にあたって、そうした開示の仕組みということについて、どういうふうに導入をしていくのか、これについての見解をお聞きします。

47:24

西村国務大臣。

47:27

2050年カーボンニュータル実現に向けてはですね、もう議論になっておりますように、今後10年間で150兆円超の官民投資が必要であります。こうした移行プロセスに必要な資金の供給を行うものが、トランジションファイナンスであります。先週のGX気候環境エネルギー大臣会合におきましても、その有用性が認識確認されたところであります。GX経済交際については、こうした国際情勢も踏まえつつ、金融市場や社会に対して適切な開示を行う仕組みを導入することで、その信任を得ていくことが重要であります。そのため、GX経済交際を個別銘柄として発行する際には、他国や民間企業での事例も踏まえて、脱炭素に移行するために、適切な資金使途、それから支援を行う案件の選定方法、さらに調査資金の管理方法、また支援による排出削減効果等の評価、公表方法などフレームワークをあらかじめ示した上で、それらが国際資本市場協会(ICMA)による国際基準に準拠していることについて、断算者認証を得ることを想定しております。今後、国内外の再建市場における類似の事例や、足元の市場動向等を踏まえつつ、関係省庁とも連携して、さらに検討を深め急いでいきたいというふうに考えております。

48:51

中田博史君

48:53

私は方向性を大賛成ですね。ぜひ、これ世界初ですよ、トランジション国際を、こうした形で発行していけばですね、ぜひ、これ今大臣ご答弁いただいた方向でですね、しっかり進めていただきたいというふうに思います。それでは次に中小企業のGXについてお伺いをしていきます。本法案の基礎になる事項を示しているGX実現に向けた基本方針でありますが、本法案と密接に関連するものであるため、ぜひ取り上げて議論したいと思うんですね。GXの分野はプライム上場企業などの大企業を中心に取り組みが先行しています。ただ、これを大企業に限った話としてはならないと思います。何よりもですね、日本の強みはサプライチェーンとも言えるわけで、コロナを経てその重要性というのは、国民の間にもサプライチェーンというのは、もう十分重要だということを認識されました。日本企業だけではなくてですね、例えばアップル。アップルはですね、自社のサプライヤーに対して再エネ由来の電力を使用するということを要請していまして、それに応じられない場合は取引を終了する可能性も示唆しているわけです。そういう意味では、中小企業を含むサプライヤーに対しても排出削減要請は確実に世界で強まりつつあります。こうした中、我が国全体のGXの実現に向けては、サプライチェーン上の大企業、中小企業を別々に支援していくだけでは限界がある。そう考えます。むしろ大企業、中小企業が逆に連携をしてですね、サプライチェーン全体でGXに挑むような取り組みを支援していくべきではないかと考えますけれども、現段階で政府はどのように考えていますか。

50:44

西村国務大臣。

50:46

産業の競争力維持強化することとカーボニュタルの実現を同時に達成するためにはですね、委員御指摘ありましたとおり、大企業のみならず中小企業も含めたサプライチェーン全体でGXの取り組みが不可欠であります。こうした考えの下で、カーボニュタル向け対抗にいち早く取り組む600社以上の企業群から構成されるGXリーグにおきまして、自らの排出削減だけでなく、サプライチェーンでの排出削減についての取り組みをGXリーグの三角の要件としております。また、下請中小企業振興法の振興基準への下請事業者の脱炭素化に係る取り組みの追加や、あるいはグリーン化の取り組みも対象としておりますパートナーシップ構築宣言、これらのさらなる拡大も進めているところであります。加えて、自社だけではなく、サプライチェーン全体での排出削減取り組みが評価される基盤を整備するという観点から、製品のライフサイクル全体での温室効果ガス排出量を見える化する、いわゆるカーボンフットプリントの算定ルールに関するガイドラインを策定したところであります。こうした取り組みを通じまして、大企業と中小企業が連携したサプライチェーン全体での脱炭素化を促進するとともに、ものづくり補助金のグリーン枠拡充であるとか、事業再構築補助金のグリーン成長枠の要件緩和であるとか、また中小企業における相談窓口の設置など、GXに取り組む中小企業の方々に対して、さまざまな支援策を総合的に講じていきたいというふうに考えております。

52:23

中田博史君

52:25

ぜひお願いしたいと思います。環境省もスコープ3削減目標を有する大企業などが主導して、サプライチェーン上の他の企業と連携した排出削減を進める取り組みに対しては、支援策を講じています。その活用状況や今後の見込みはどうなっているか、環境省にお伺いします。

52:48

環境省大臣官房 住村政策立案総括審議官

52:53

お答え申し上げます。環境省におきましては、サプライチェーンの排出量の削減を目指す企業を対象に、具体的な削減対策の検討や実行計画の策定等を支援するモデル事業を、令和元年度から実施しており、これまでに支援した企業は19社に上ります。さらにモデル事業によって得られた知見をガイドブックとして取りまとめ、公表することで、幅広い企業によるサプライチェーン排出量の削減に向けた取り組みを後押ししてきたところでございます。今年度は、本モデル事業の継続とガイドブックの更新に加えて、新たに中小企業の脱炭素経営を地域ぐるみで支援する体制を構築するモデル事業を実施する予定でおります。また、環境省ではサプライチェーン全体での脱炭素経営促進に向けた情報交換と支援体制構築の場として、グリーンバリューチェーン促進ネットワークを設置しております。このネットワークへの加入者は、令和5年3月時点で184社に上っており、こうしたネットワークの場も活用して関係各省庁と連携し、政府一丸となって企業の取り組みを後押ししてまいりたいと考えております。

54:01

中田博史君

54:02

今、西村大臣と環境省から答弁をしてもらいましたけれども、サプライチェーン全体での取り組みというのは極めて重要であります。かつて、系列というふうに言われた企業間の垂直型のつながり、これは、このDXの時代とグローバリゼーションということがあり、かなり水平型に移行してきたと言えますけれども、しかし、現段階でもまだまだ日本に垂直型のつながりというのは残っています。こうした実態というのは半導体家電など海外の水平分業型の製造業に、ある意味では負けてきた要因というふうに、時代遅れだと批判をされることもあります。ただ、私は日本のこうしたものづくりのあり方というのは、現段階、これから先はサプライチェーンという垂直型の中における最先端を走りうるものになるかもしれない、逆にそう考えています。脱炭素という極めて野心的な目標を実現をしていくためには、先ほどの言及もありました、CFP、カーボンフットプリントなどに加えて、新たな製品、ビジネスモデルの開発が鍵になってきます。そこで生きてくるのは、垂直的な企業間連携による擦り合わせ型の製造工程ではないかとも思うわけで、中小企業を含めた製造業の方々には、ぜひこうした観点も踏まえて、日本のものづくりに誇りを持って、今後もGXに取り組んでいただきたいと考えます。それでは、GXにおける日本の強みを、さらにもう一つお伺いしたいと思うんですけれども、繰り返し言ってきましたけれども、本法案によって実現を目指していくのは、脱炭素と経済成長、この両方であります。排出削減のみを求めてきた、というこれまでの地球温暖化対策、一方で経済合理性のみを求めてきたこれまでの産業政策とも、これ今、両極端な事例ですけれども、異なって、世界各国がこれは、総合的な政策競争ということになっているわけです。カーボンニュートラルというゴールは、ヨーロッパの産業戦略だという指摘も一方ではありますけれども、ただ現実見てみれば、ウクライナ危機や米中対立などの事態も経て、脱炭素というゴールに向けた道筋は、かなり複雑で不確実なものとなって、その不確実な領域で主導権を握るべく、米中、EUをはじめとして各国政府が組み分けた戦略を打ち出しているのが、今日の世界情勢です。そこで、このGX推進法、今一度、大臣に最後お伺いをしたいと思うんですが、こうした競争の中で、我が国は一体どこに勝ち目があると思うか、大臣にお伺いをします。

56:57

西村国務大臣。

56:59

まさにご指摘のとおり、2050年株ニュートラルを実現すると同時に、産業競争力、経済成長をともに実現していく、こうした、いわば戦略的な対応が必要であります。今回のG7の会合でも、各国共通のゴールを目指してやっていくという、その思いは一つにしながらも、競争していく部分と、協調していく部分と、これがさまざまに複雑に絡み合いながら議論が進んだわけであります。日本といたしましては、このカーボンプライシング、成長志向型のカーボンプライシングということで、先行投資を支援しながら、ぜひ日本の強みである、イノベーションの力、産業の力、これをぜひ伸ばしていきたい。特に今回、コミュニケーにも盛り込んでおります、スイソンアンモニア、ペルブスカイト、それから先ほど申し上げた鉄鋼の水素還元製鉄、こういった高い成長性と脱炭素効果が期待できるような、革新的な技術開発、これをぜひ進めていきたいと思います。特に、私、日本の技術も紹介をいたしましたけれども、例えばトヨタが、車のミライ水素燃料電池車、あの技術を96%ぐらい同じ技術で、水電界の水素製造装置を展示をしておりまして、これに対しても非常に高い関心がありましたし、水素運搬船についても、何人かの閣僚と一緒に、実際に乗ってみて、その説明を受けました。マイナス253度で運ぶ、温度は全く変わらないような、そんな技術も含めて、紹介をし、非常に高い関心が示されたところであります。いずれにしましても、こうした分野で、イノベーションをリードし、世界をリードして、そして脱炭素化に貢献すると同時に、日本の競争力強化、そして経済成長につなげていきたい、というふうに考えております。

58:52

中田博史君。

58:54

はい、ありがとうございました。この問題、GXから発生をして、最後にお伺いをしていきたいことが1つあります。GXに限らず、環境政策においては、日々変化し得る世界的な潮流を常に把握しながら、効果的な政策の立案につなげていくことが重要なわけですけれども、脱炭素と併せて近年注目しているのは、生物の多様性ということであります。最近のCOP15生物多様性条約締結国会議において、今明モントリオール生物多様性枠組みでの議論や、今般閣議決定された生物多様性国家戦略の中でも議論をされているように、足元の国際情勢化においては、気候変動問題と生物多様性問題は、これから先統合的、総合的に推進するべき問題だというふうに指摘をされています。国連の場においてこのような議論が、すでに始まっているわけでありますが、そこで、現在COP15生物多様性条約締結国会議の議論も踏まえて、本年9月にはTNFDのルールが策定をされました。開示の範囲も気候変動、脱炭素分野から、生物多様性分野へと急速に拡大されることがすでに決まっています。この生物多様性分野の企業開示においては、世界に先駆けた事例として、キリンホールディングスが、TNFD基準による開示を先駆的に進めています。これ資料最後ご覧いただきたいと思います。一番最後の資料の6です。これはキリンホールディングスが、世界に先駆けて、TNFD準拠開示を実施したんですね。すなわち、今までの企業財務情報の開示だけではなくて、こうしたTNFD準拠の開示というものを、世界で先駆けてキリンが行ったということになります。そういう意味では、これは日本企業が、従前から伝統的に自然保護を粛々と進めて、その経験とノウハウというものがある。海外諸国に比べても相当程度先進的である、ということが背景にあって、イヌ一番にこのように先駆的に出している、こういう状態にキリンが踏み込んだわけです。これまで特に開示基準においては、欧米諸国にややリードを許して、そのルールづくりにおいても、日本が必ずしも先導できていなかった過去というのがありますけれども、本来は気候変動分野においても、また生物多様性分野においても、日本企業独自の経験とノウハウというのは、世界をリードする水準にあります。1枚資料を元に戻っていただいて、さっきすっ飛ばした資料なんですけれども、これ気候変動に資する特許の数ですよ。日本が1位です。その後、韓国、ドイツ、オランダと続いていきますけれども、欧米に比べたら日本はダントツの1位ということになるわけです。こうした蓄積した技術というものもあるわけです。その意味では有価証券報告書の国内開示基準においても、国際基準は参考にしながらも、我が国独自かつ固有のルールをつくる、そして開示をしていくということを推進するべきではないかと考えます。特に気候変動や生物多様性分野の開示というのは、先ほど来取り上げてきたサプライチェーン全体の影響を国際社会は強く意識をしていますから、必然的に開示ルールが下請け、取引先中小企業などに強い影響を与えていきます。このことを踏まえれば、そのルール策定においては、我が国固有の事情を十分に考えて、国際ルールありき、統一ルールありきという開示ではなくて、我が国の企業群の競争力をむしろ強化して世界をリードする、先ほど言ってきたルールメイキングということを、我が国政府が強力にリーダーシップを発揮して推進していくべきではないかと考えます。こうしたことによって、グローバルサウス諸国と先進諸国との圧力によって必ずしも議論が前進しているとは言い難い国際協議の中において、日本が期待される役割を果たせるとも考えます。ぜひ基本方針に沿った形で、単なる中小企業支援の枠組みにとらわれず、広く国際ルールにコミットしていくということをお願いをしていきたいと思います。GXの推進をしていくにあたっての生物多様性問題、その他の持続可能性に関わる諸問題を踏まえて、政府の見解がどうなっているかについて、最後、環境省にお伺いをして質問を終わりたいと思います。環境省、どなたが答弁されますか。

1:04:09

大臣官房、松本審議官。

1:04:15

お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、世界的には、気候変動と生物多様性が統合的な対応が必要という認識の下で、様々な議論が進められているところであります。それは気候変動と生物多様性には、いわゆるシナジーと呼ばれる相互作用があるからでございまして、我が国、失礼しました、今般閣議決定された国家戦略におきましても、その気候変動と生物多様性のコベネフィット、相乗免疫を最大化して、またトレードオフを最小化するため、これらの相互作用を考慮した政策決定が必要、ということが明記されておりまして、そうしたことを踏まえた対応を、政府としてしてまいりたいと考えてございます。

1:04:53

中田博史君。

1:05:15

田島舞子君。

1:05:19

生け見一社民の田島舞子です。関係者の皆様大臣、本日はどうぞよろしくお願いいたします。私は資料を配られております、一番、冒頭で、この電気ガス価格激変緩和対策事業の事務費について、事業者が決定してからたった1ヶ月間で、発注額が決定されるまでの間に100億円です。国民の税金100億円が上乗せされた問題について、大臣の見解を伺いたいと思います。この問題の核心は、数兆円規模に上がる、補助金事業の事業者が適正に、本当に真に公正に選ばれたのかという問題、また、国民の税金が本当にきちんと使われているのかという、核心を含む重要な問題だと思います。今、日本でですね、事業を営んでいらっしゃる、全ての方々に聞いていただきたいと思うんですよ。原材料が上がって、それを価格に転嫁できない中小企業、それから個人事業者の方々、聞いてみていただきたい。いくらの価格で、自分のサービスや商品が売れるか、それこそが、自分たちが選ばれる一番最大の、重要な重要なポイントなんですよ。民間の方々がそうしたご苦労されている中でですよ。国のこの補助金事業が、事業者を決定してから、1ヶ月間までに勝手にですね、100億円も、誰にも説明せずに上げている、これが、許されていいはずがないと私は思います。おかしいですよ、あの、声が上がっています。資料1番見ていただきたいんですが、これについてですね、計算書をこのようにおっしゃっています。増額は一般的にあることで問題ないというふうに、おっしゃっているんですね。質問通告2番について、伺いたいと思います。一般にですね、補助事業の公募要項では、採択後も経済産業省が見直しを指示することがある、という文言がありますけど、これは、果たして、相手方、時期金額の観点から、無制限に見直しが許容されるものなんでしょうか。よろしくお願いします。

1:07:12

西村国務大臣。

1:07:15

通常ですね、当省が補助事業の公募を行う際には、その募集要項において、予算額を踏まえた補助額の上限を示した上で、最終的な実施内容、交付決定額については、経済産業省と調整した上で決定することとしますと、との文言を記載することとしております。そのため通常はですね、採択決定後から交付決定までの間に調整を行う際には、募集要領において示された上限の範囲内で、調整することとなります。他方ですね、本事業につきましては、緊急性が高かったものですから、手続きを前倒して進める必要があったということで、補助額の上限を示さずに公募を行い、採択後の調整を経て交付決定額が、事業者の当初の提案の額より増額となったものと、いうふうに承知をしております。これは必要な範囲内での増額であって、会計ルール上不適切というものではありませんが、他方、ご指摘のように、より丁寧にプロセスを進めるという観点からは、経費の精査により増額の必要が判明したところで、本来なら行うべき、改めて第三者機関、第三者委員会において確認を取ることが望ましかったと、いうふうに考えております。今後の運用につきましては、この点を改善していきたいというふうに考えております。

1:08:34

田島舞子君。

1:08:36

大臣、今改善されるともおっしゃいましたけど、この100億円は事務費の46%ですよ。約半分というのを上乗せしているんですよ。これは緊急性があれば、半額も増加しても上限なしでやっていいということですか。それともこのルールも改善されますか。いかがですか。

1:08:55

西村国務大臣。

1:08:57

今般の事案につきましては、これも事業は進行しておりますし、様々な権利関係などございますので、本事業について採択段階に戻って、何か第三者委員会に図ることは難しいと思いますが、ただ今後このようなケースにあっても、第三者委員会の確認をとるように、そうした改善をしてまいりたいというふうに考えております。

1:09:21

田島舞子君。

1:09:22

上限をきちんと緊急性があっても、設けていくという改善をされますか。

1:09:29

西村国務大臣。

1:09:32

今回のケースは、非常に緊急性を要したために、予算の閣議決定の前に、既に様々な手続きを行っております。したがって予算額の上限を示すことが、困難だったわけでありますが、閣議決定した時点で、上限額が、いわば積算上決まってきておりますので、そういう意味でその上限の範囲内では、行ってきているわけです。したがって今後、このようなケースが、起こり得ることを考えると、どのように対応するのがいいのか、少しいろいろ内部で考えていきたいと、いうふうに思います。

1:10:14

田島舞子君。

1:10:16

非常にずさんであって、国民は怒っていらっしゃると思うんですよね。こうした増加というのは、一般的にあるというふうに、おっしゃっているんですが、過去に経産省で、このようなケース、1億円以上の管理費が、上乗せされている補助金額が、1億円以上の管理費が、上乗せされている補助金額不事業というのは、あったんでしょうか。

1:10:37

経済産業省藤木大臣官房長。

1:10:40

お答え申し上げます。経済産業省の補助事業で、採択後の調整によりまして、事務局経費1億円以上、増額させたものといたしまして、中小企業等事業再構築促進事業、いうので、令和3年1月から2月に実施した、公募手続による事務局団体の採択後、緊急事態宣言対象地域の拡大に伴って、支援を深掘りするということを行うために、追加的に緊急事態宣言枠というのを設けて、これを事務局に実施させることといたしました。これによって申請数、採択数の増加が見込まれたため、これに対応するため、費用約22億円を増額させたという例がございます。

1:11:28

田島麻衣子君。

1:11:29

この事業を受け負った事務者、それから、すべての契約金額を教えてください。

1:11:36

藤木官房長。

1:11:39

お答え申し上げます。この事務局受託をいたしましたのは、株式会社パソナというふうに承知してございます。それから、事務局経費に関しましては、約421億円というふうに承知してございます。

1:12:00

田島麻衣子君。

1:12:01

パソナさんで421億円のうち、22億円を増額していると、これは上限の範囲内ですか。

1:12:09

藤木官房長。

1:12:12

すいません。公募の際に示しました、予算規模上限は、445億円ということでございますから、この上限の範囲内であると、いうふうに理解しております。

1:12:26

田島麻衣子君。

1:12:27

一般の国民感情からして、これは非常に常識から逸脱していると思いますよ。決まった後に、勝手に国民に対する説明もなく、金額を、国民の税金を使って上乗せしているわけですから、経産省の皆さん、本当にこれをきっかけに、しっかりと改善していただきたいと思うんですね。それで、この100億円の内訳というのを教えていただきました、資料2を見ていただきたいと思います。これはですね、一番左側の列というのは、白報道で11月の4日時点、これは公募の締切時なんですね。で、競合他社は一つしかありませんでした。突破印刷さんなんですけれども、これも内訳を出していただきました。で、白報道が1ヶ月後、100億円増えた金額というのが、一番この右側の列に書かれているものなんですね。で、見ていただくとわかりますが、100億円のうちどこが一番動いているかというふうに見ますと、赤枠で囲っております信用保証料、2億円が53億円増えているんですね。これは一体どういった費用になるんでしょうか。

1:13:35

西村国務大臣

1:13:38

この電気ガス価格激変緩和対策事業においてはですね、多くの電気、都市ガスの小売事業者を通じた支援を行うというために、これら小売事業者の資金繰りに対する手当が、本事業をできるだけ広く実施していこうという中で、必要な論点、不可欠な論点でありました。小売事業者の中にはですね、ご案内のとおり、市場価格が一緒に上がっているために、調達価格が上がるということで、経営状況が厳しいところもあったわけでありまして、値引き実施後に補助金を交付する、生産払いというのが基本なわけですが、それよりも前に値引きの原資など補助金を交付する、外産払いを求める行為もあったわけであります。かなりあったわけであります。このため、外産払いを実施することにしたわけですが、一方で、外産払いでの交付は、仮に万が一小売事業者等が、そのお金を10億円の値引きに使う前にですね、倒産したような場合、補助金の返還がなされない、使われないという、事務局に負担が発生するケースが想定されました。そのため、本事業の実施に大きな支障が生じるために、必要な補償料の計上を行ったというふうに聞いております。こうした措置は、本事業を円滑に実施するためには、必要だったもの、適切だったものと考えておりますが、なお、当省の補助金の募集要項においてはですね、保険を事業遂行に必要な経費として、支出可能なものの例として、位置づけているところであります。

1:15:11

田島舞子君。

1:15:12

今、私が委員の皆様にお示ししました、この人件費や信用保証料の内訳ですね。これは、予算委員会で私、3月に取り上げて、理事会協議事項で明けていただいて、初めて開始された内容になっております。大臣に伺いますけれども、これ、我々は知らなかったんですが、3月の予算委員会で、100億円の内訳は何かというふうに、私、聞きまして、これは小売事業者を審査する体制や、コールセンターの強化などを指示したと、答弁されているんですね。なぜ大臣は予算委員会のときに、100億円のうち半数以上は、信用保証料であったというふうに、答弁されなかったんでしょうか。大臣です、大臣です。答弁されたのは大臣ですから。まず、茂木エネルギー長、松山伝我部長、簡潔にお願いします。お答え申し上げます。今回のこの情報の開示の件でございますけれども、前回の委員会の中で、大臣及び私の方から、ご答弁申し上げたように、これの開示することに伴います、事業者の競争上の利益ということを、一方で考える必要がございます。その時点におきまして、私ども事業者の方に確認しましたところ、これを開示することによりまして、この事業の実施に関する競争上の利益を害するということについての、事業者からの申し越しがございましたものですから、それを踏まえまして、その時点においては、開示しなかったということでございます。

1:16:40

田島まい子君。

1:16:41

はい。この100億円の地下販通が、信用保証料の上昇だったということは、何らここに関わっている方々の競争上の利益は、害しないと思いますよ。単価、人件費、何も聞いていないわけですから、予算委員会の場で、この信用保証料の問題につれて、一切触れなかった大臣、何ででしょうか。

1:17:01

西村国務大臣。

1:17:05

私から指示をしたのは、この事業を着実に執行していくようにと、できるだけ多くの小売事業者に参画をして、できる限り多くの、というか全ての国民の皆さんに、この悲悲が行くように、負担軽減が行くように、ということで、それに対応するために、ということで、私自身は、例えば、小さな事業者もありますから、それに対応するために、ということでコールセンターであるとか、あるいは個別の消費者の皆さんも、いろんな制度について、疑問点もあるでしょうから、それに対してしっかり対応するように、ということで、私からは、指示をしたところであります。

1:17:43

田嶋真彦君。

1:17:44

はい、お答えになっていないんですけれども、私の質問は、予算委員会のときに、なぜ100億円が上乗せされているのか、その理由と詳細を教えてください、といったところ、電力小売事業者を審査する体制の強化、そしてコールセンターの強化、とおっしゃっているんです。信用保証料については、一切おっしゃっていません。それはなぜでしょうか。

1:18:06

西村国務大臣。

1:18:08

大臣ですよ、大臣の答弁だったんですか。私自身の認識が、当時そのようなものであったからです。私自身が指示したからであります。

1:18:17

田嶋真彦君。

1:18:18

はい、では大臣は、予算委員会当時に、この信用保証料が100億円の過半数を、占めていたということを、ご存じなかったということですか。

1:18:26

西村国務大臣。

1:18:28

100億のうちの、これだけ53億を占める、ということは承知をしておりませんでした。

1:18:33

田嶋真彦君。

1:18:35

それは大臣の監督責任が、本当に問われる事態ではないかなと、私は思います。財務省の方に来ていただいております。会計法のところにですね、この信用保証に関する、規定があると思うんですね。どちらがこの信用保証料を、負担するべきかということが、書かれていると思うんですが、説明していただけますでしょうか。

1:18:52

財務省指定局中村次長。

1:19:00

お答えいたします。国の調達におきましては、会計法の規定によりまして、国の契約を締結しようとするときは、その契約の相手方から、契約金額の100分の10以上の、契約保証金を納付させなければならない、という規定がございます。この規定の主旨でございますけれども、契約の相手方の契約上の義務の利口を、確保するための担保として、調整することとしているものでございまして、仮に契約の相手方が、契約上の義務を利口しない場合には、当該契約保証金を国庫に帰属することといたしまして、契約不利口時の損害賠償の補填を要因する主旨で、設けられている制度でございます。こちらは、その契約の内容にかかわらず、基本的に一律に化するものでございますが、これとは別にですね、それぞれの契約固有の内容といたしまして、どのようなリスクを見込み、どのような内容に対処するか、これは当該事業の所管省庁と、契約の相手方で接続すべき内容、そういうふうに考えております。以上でございます。

1:20:00

田島真彦君。

1:20:01

今ご説明いただいた内容は、民間でビジネスをやっている方々の感覚にも、非常に合致するものだと思うんですね。事業をしていて、お金を受けてサービスを提供する側というのは、自分側の倒産のリスクというのを負うべきなんですよ。だから事業側が10%なりというのを、保証金と支払う。国が払うんじゃないんですよね。このケースを見ていただきたいんですけれども、国は53億円もですよ、国民に説明もせずに、53億円も電気小売事業者が倒産した場合に、補助金が返ってこなくなってくるリスクがあるからと言って、かけ捨てで53億円出しているんですよね。これは会計法にのっとって正しい適切な行為だったとお考えになりますか。

1:20:44

西村国務大臣。

1:20:46

先ほども申し上げましたけれども、当省の補助金の募集要項におきましては、一般的な募集要項ですね。これにおいては保険を事業の遂行に必要な経費として、支出可能なものの例として、位置づけをしてきているところであります。

1:21:02

田嶋真彦君。

1:21:04

この補助金事業は、そもそも受益者は国民です。目的というのは、エネルギー価格の高騰から、国民生活を守るためだと思うんですよね。今お話をしている信用保障というのは、受益者は電力の小売事業者ですよ。目的は電力小売事業者の利好保障ですよ。全く性質が異なるものを、なぜ国がこの補助金事業の一環として出しているんですか。

1:21:29

松山伝我部長。

1:21:34

お答え申し上げます。今回のこの事業につきましては、電気ガスの料金の高騰に伴いまして、その料金支援を広く国民の皆様方に、あまねくお届けするというのが、目的の事業でございます。この事業の実施のやり方といたしまして、途中で小売事業者を経由してお渡ししなければならない。となりますと、補助の渡す先である全ての国民の方々に、届いていくために、あらゆる電力ガスの小売事業者に、ご参画いただく必要がございます。ご参画いただくには、先ほど大臣から答弁ございましたけれども、その間にございます未回収リスクに対する、対応しなければならない。そうなりますと、この補助事業を適切に実施するためには、この信用リスクというものを、うまく処理していくことが、大変重要な課題となっておりまして、その観点から信用保証制度の活用ということを、実施するということが、事業者の方からの提案がございまして、その実施として、今回の事業者の採択及び実施に至っているものでございます。

1:22:41

田島舞子君。

1:22:43

会計法から言えば、事業者の方が倒産リスクを負うというふうに、書かれているんですよ。皆さんがのっとっている、この補助金等適正化法ですね、第4条というのは、他の法令に、命令に特別な定めのあるものを除くほか、この適正化、補助金等適正化法の定めのところによる、というふうに書いてあるんですよね。この補助金等適正化法というのは、信用保証に関する条項というのは、一切ないんですね。ということは、会計法の条文が、適用されることになるんじゃないですか。そうしたら、この50作3億円の信用保証というのは、国ではなくて、事業者側が大物ではないでしょうか。

1:23:22

松山伝賀部長。

1:23:27

お答え申し上げます。補助金の執行、実施のあり方というのは、その補助事業の中身によって、変わってくるところがあろうかと、考えてございます。直接的な補助に関しては、非常に分かりやすい話でございますが、今回、小売事業者ということを経由した形で、事業を実施するところになりますと、その利用の際に生じてきます、信用リスクに対する対応というものは、当然のことながら、補助事業の中身として、適切に資金支出、すなわち予算の確保する必要があるものと、いうふうに整理してございます。

1:24:01

田島まい子君。

1:24:02

非常におかしいですね。法文の趣旨に則って考えれば、これは国ではなくて、事業者が得るべきものなんですよ。それを、この補助金3.2兆円の補助金交付事業の中で、国が53億円もっている、私は非常におかしいと思います。しかもこの100億円、誰にも言わずにですね、勝手にこう載せている中で、53億円がこのような形で使われている。決して国民の皆さんに納得されるものではないと思いますね。人件費について伺います。これは22億円から27億円増えています。この人件費はグループ会社ではなくて、この白保堂さんのみの単体の人件費なんですが、これが1ヶ月の間に、今4億円ですね、これは支社ご入しておりますので、4億円上がっている理由というのは、適切なものなんでしょうか。聞きたいと思います。

1:24:51

松山電話部長。

1:24:57

お答え申し上げます。この今回予算の事業の実施に当たりまして、事務局を公募採択して、事業の実施に移るわけでございますが、その実施に至るまでの間に、様々な小売事業者から、もしくは様々な方々のご指摘を踏まえて、円滑かつ適切に実施するために、予算の中身、事業の実施の中身ということを、精査していくことになってございます。先ほど御答弁申し上げました、信用保証の話もその一環でございますが、この人件費について申し上げますと、当初の白保堂からの提案では、令和5年12月までの事務局費用として、念頭に予算が策定されていたところでございますが、その後実際には、事業が終了した後の生産の手続、また補助金の額の確定の作業等を考えてまいりますと、令和5年度中に事務局としての機能を維持し、体制をとっていただく必要があるというふうに、判断に至りまして、改めてこの白保堂との間で調整に入り、そのために必要な体制の整備及び予算額として、増額した形での契約に至ったものでございます。

1:26:09

田島舞子君

1:26:11

この白保堂さんの有価証券復帰書を見ますと、だいたい給与は1090万円であると、この4億円を9ヶ月間の事業で行われるということなので、いろいろ割ってみますと、325人も丸々雇える金額というのを、1ヶ月間で上乗せしているんですよね。同社の社員数というのはだいたい4000人ぐらいですから、こんなに人数を本当に必要なんでしょうか。

1:26:37

松山伝我部長

1:26:44

お答え申し上げます。繰り返しになりますけれども、その時々に応じまして、状況の精査を行いまして、予算の実施体制、実施の中身ということには、精査していくことにして、それに必要な実態に踏まえた必要額を交付申請、それを踏まえた交付決定を行っているところでございます。他方でご指摘のように、これが本当にそこまで必要なのかどうなのか、ということについては、予算執行の適正性について、確定検査などを通じて検査、調整していくことになりますし、不要となりました金額については、国庫に返還するということになるものと、承知してございます。

1:27:20

田島舞子君

1:27:21

本当に血を吐く思いで、事業をやっていらっしゃる皆様にとってみたら、国民の税金をこのような形で、使ってしまっている事業というのは、本当に許せないというふうに思うんですよね。もう1回資料の2を見ていただきたいと思います。これは、白報道と突判印刷の応募締切率の金額、それから交付決定時の白報道の金額が、全て網羅されているものなんですが、突判印刷、唯一の競合他社ですね。突判印刷と白報道、交付決定時の金額を比べますと、100億円積んだ後の金額を比べますと、最終的には突判印刷さんの方が、効率的に事業を行えるという形になってしまってますよ。事業費は92億円が白報道、61億円が突判印刷ですから、事務費、委託外注費ですけれど、白報道は228億円、突判印刷は156億円ですから、この100億円の上乗せがなかったら、そもそも突判印刷の方が、あった場合を考えたら、突判印刷の方が、事業者として適切だったんじゃないでしょうか。いかがですか。

1:28:27

松山連合部長。

1:28:30

お答え申し上げます。先ほどご答弁申し上げたとおり、事業の事務局の採択をした上で、実際の補助事業の中身として、どういうものにしていくかという調整を、さまざましてまいります。今のご質問に頂戴しました件で言いますと、信用保証料のお話、および事務局としての維持の期間のお話、そのことについては、白報道との間で調整し、上乗せされて額が定期値されて、お示ししたような、数字になっているものでございます。その採択以前の段階における、突判印刷の提案の内容、これはここで申し上げることは、難しいわけでございますが、その両者を比較するのは、適当ではないかと存じます。

1:29:15

田島舞子君。

1:29:17

委員長にお願いがあります。白報道の人件費、信用保証料、事務局会場費は、予算委員会の理事校に挙げた上で、開示されています。同じように突判印刷の、公募締め切り時の詳細について、開示していただけるように、お取り計らいのほど、よろしくお願いいたします。ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。

1:29:37

田島舞子君。

1:29:38

このようにですね、この巨額の補助金事業の選定、本当に適正に行われたかという疑義が、生じていると思うんですね。この第三者委員会ですけれども、そもそもこの電気、ガス価格、激変緩和対策事業において、選定は誰がどのように行ったんでしょうか。

1:29:56

松山電化部長。

1:29:58

お答え申し上げます。経済産業省におきましては、補助事業等公募により決定する際は、第三者委員会が審査を行うことをしておりまして、この本事業につきましても、省内のルールに則りまして、事務局の公募開始前に、第三者委員会に関する規則を制定いたしまして、この規則に基づき、担当部署の責任者、これは電力ガス事業部の政策課になるわけでございますが、そこが公募開始後、速やかにこの選定を行っております。この選定の者は、既にこれは公開されてございますけれども、本事業に関し、公立中立の立場で審査を適切に行うことができる学識経験者等、これは具体に申し上げますと、大学教授、大学准教授、弁護士の方、という3名の方でございますが、これを選任し、この第三者委員会として、審査をいただいているところでございます。

1:31:02

田島麻衣子君。

1:31:04

その選定に当たっては、国民が疑義を抱くような事象は一切ないと、本当に公正に中立に選ばれたものであると、

1:31:13

本当に信じていいですか大臣。

1:31:14

大臣にお聞きします。いいですか。

1:31:16

西村国務大臣。

1:31:18

第三者委員会の方々、学者の方や弁護士の方々に入っていただいて、選定されておりますので、私どもその意見に従って対応しているということでありますし、それから先ほどでありますけれども、この保証料、保証料、信用保証料というと保証協会のように聞こえますけれども、いわゆる保険料ですね。保険料についても、これは先ほどで説明させていただいていますけれども、本来なら国民の皆さんに、国が使用した料に応じてお金を届けていく、これ国がやるべき仕事なんですが、やろうと思ったらそれぞれの使用料はどんだけで、お一人を一件一件に配るというものすごい事業になって、時間がものすごくかかってしまう。だからこそお願いをして、小売事業者にやってもらったということであります。したがって保証料についても国が責任を持ってそこはやり、事業者が倒れない、我々のお金がしっかりと届くということでやっておりますので、この保証料についても、第三者委員会でも当然最初の選定の段階で金額は少ないですが、これについては、ついて含めてしっかりと審査の後に選ばれたものというふうに承知をしております。

1:32:35

田島真彦君。

1:32:36

大臣それは予算委員会のときに言っていただきたかったですね。何一言も言われなかったですよ。コールセンターと審査対策の強化以外のことをおっしゃらなかったんですよ。本当にですね、一回会計法を読んでいただいて、原則は事業者二人になりますから、倒産のリスク大側は、本当におかしいことだらけなので、しっかり見ていただきたいと思うんですが、これ本当に資料に見ますと、100億円増えた後の白報度と突判印刷ですとね、突判印刷の方が効率的に事業を運営できる形になっているんですね。これもう一回選定するおつもりはないですか。

1:33:10

西村国務大臣。

1:33:12

もう繰り返し申し上げてますけれども、もうすでに実施をしてきております。それぞれの権利関係などもあるところでありますし、仮にどの事業者が、突判印刷を始めて、今回この2社ですけれども、どの事業者が採択されたとしてもですね、先ほど申し上げたような、実際に行っていく上で、小売事業者の方々がどの程度参画をし、どの程度の外産払いを求める、あるいはそれぞれどういう体制でやっていくかという、この精査のプロセスがありますので、そういう意味で、この採択後に同様のプロセスが必要であったと、いうふうに考えられるところでありますから、交付決定した予算は適切であるというふうに思います。その上で、さっきもありましたけれども、最後終わった後の検査がありますから、この検査で不適切な部分は変換をしてもらうということは、しっかりやっていきたいと思います。

1:34:08

田島まい子君。

1:34:10

先ほど参考人の方の答弁で、不要額は国庫変のするというふうに、答弁があったと思うんですが、この不要額の内訳を、人件費、それから事務局会場費、信用保証費、含めまして、詳細に国会に報告することを求めます。委員長小取川から、 今後よろしくお願いいたします。ただいまの件につきましても、ご国理事会において、きょう議はいたします。

1:34:35

田島まい子君。

1:34:37

節電ポイント事業について、 伺いたいと思います。資料3をご覧ください。これはですね、コールセンターの稼働状況を聞いております。私、地元に入りまして、いろんな電気工事業者の方々とも、話をしたんですが、どうもコールセンターのレスポンスが遅いよ、ということを伺いまして、その問題指揮をもとに、稼働状態というのを出していただいているんですね。これ2月なんですけれども、全国の数値です。全体11件、14件、5件、23件と、10件から20件を推移する件数でしかないんですね。このですね、予算というのは見てみますと、1億3,900億円、このコールセンター節電プログラムの測定事業にかけているんですね。これ単純計算しますと、1本の電話あたりだいたい5万5千円ぐらいになるんです。本当に一生懸命事業をやっている今方々にとってみてですよ、1本電話したら5万5千円の予算かかっていると。もし知ったら、皆さんこれはお送りになると思うんですけれども、この節電プログラム促進事業のコールセンターの予算適正でしょうか。

1:35:39

松山電話部長。

1:35:41

お答え申し上げます。今、委員からも御指摘ございましたように、国民の皆様方からのお問い合わせに対して、適切にお答えするという意味でのコールセンターの体制というのは、非常に重要なものだと考えてございます。予算の増額の取り扱いも含めて、私どももしっかりした体制が取れるように、事務局とも調整し、日々状況を見ながら、その体制については検討しているところでございます。先ほど交付決定時の1億3千万という数字がございました。併せて資料として、2月のコールセンターでの受電件数等、お配りいただいているところでございますが、実態から考えますと、制度が開始する時期、すなわち昨年の11月から12月ぐらいの時期に対する問い合わせの数が非常に多く、その時にしっかりと体制をとるということが、私どもも非常に重要な点だと考えて、体制をとっておりました。他方で、実際に制度が動き出して、制度に対する国民の皆様方の認知も、それなりに上がってきた中では、今ご覧いただいているように、入電件数自体は下がってきて、先ほど委員からのコメントがございましたけれども、なかなかつながらないという状況よりも、むしろかなり高い応答率になっている状況かと思います。そうなりますと、この体制が過剰ではないか、より適切な規模にするべきではないか、という委員の御指摘の点は、私どもも全く認識しているところでございまして、日々状況を注視しながら、体制を縮小して、他方でいろんな変化で、また規制料金の値上げとか、さまざまなことで問い合わせも増える機会もございます。十分な国民の皆さまの関心に応答が出せる一方で、効率的な決定の体制ができるように、コールセンターの実施運用については、努めてまいりたいと考えてございます。

1:37:37

田島舞子君。

1:37:38

コールセンター1本当たり、国民の予算5万5千円ですからね、到底我々の常識を逸脱している金額だと思うんです。こちらの方も、不要額というものを、人件費、事務局会場費等、信用保証料等の詳細も含めて、

1:37:55

終わった時点で、国会に報告していただくことは可能ですか、大臣。

1:38:00

西村国務大臣。

1:38:02

この事業につきましても、昨年8月の事業開始後、外産払いを事務局団体の行っているところでありますけれども、今後、確定検査を行って、そして外産交付額との差額を確認できれば、その不要となった差額を、国庫返納させることになりますので、どの程度に詳細に出せるかというところは、相談をして、できる限り丁寧に出したいと思います。

1:38:30

田島麻衣子君。

1:38:31

これは経済産業省のお金ではなくて、国民のお金ですから、その人の不要額については、しっかりと国民に詳細も含めて、開示していただきたいというように思います。次にですね、GX推進法案について伺います。失業なき労働移動なんですけれども、政労使いが関わる社会対話の設置について伺いたいと思います。今後の政策立案と実施に向けては、政労使いを含む関係当事者が加わる、社会対話による課題の深掘りが、国、地域、産業の各レベルで行われ、特に失業なき労働移動の円滑な実現に向けては、次の対し、省庁横断的な対応が行われることが大事と考えます。まず一つ目の考え方として、多様な働き方に中立な社会保障制度、学び直しに必要な社会保障など、重層的なセーフティーネットを構築すること、そして二つ目の考え方としては、地域経済を支える中小・冷裁事業者の雇用への影響を適切に評価し、評価に基づく失業なき労働移動を円滑に実現するための、サプライチェーンにとどまらない国・地域での特段の目配りと強力な支援を行うこと、これらの意見について、政府の立場を伺いたいと思います。

1:39:50

西村国務大臣。

1:39:53

GXを実現・実行していく上で、ご指摘のような円滑な労働移動の実現を始めとする雇用の確保や質の向上、就職期を含めた取組の推進、これは大変重要であると認識しております。このため、成長志向型カーボンプライスネイク構想の実現・実行と同時に、リースキリングなどの人材育成の取組、グリーン分野を含む成長分野の円滑な労働移動を進めていくこと、また、中堅中小企業を含めて、サプライチェーン全体でGXに取り組むための補助金拡充、要件緩和と同時に相談窓口の体制強化、あるいは専門家によるハンズオン支援の体制構築などをきめ細かに実施していく考えであります。そして、こうした政策の検討実施に当たっては、引き続き、総理を議長として、GX実行会議がございますので、経団連徳良会長、連合の吉野会長、はじめとして、中小企業団体、地域の金融機関などの有識者が参画する、このGX実行会議を中心に、関係者の声にしっかりと耳を傾けながら、官民のGX投資の進捗、またグローバルな動向、技術開発の動向、経済状況全体、こうしたものを踏まえながら進めてまいりたいと考えております。

1:41:15

田島舞子君

1:41:17

GX実行会議の中の有識者の方々がすでにいらっしゃいますので、そうした方々の意見を聞いてというのは、私の本会議代表質問についても大臣答弁されているので、ありがたいなと思っている一方で、例えば地域ですね、私の地元は愛知ですね、中京工業地帯、また阪神や北九州にも大きな工業地帯があります。こうした地域の声を聞く、また産業ごとにまた違った声があると思うので、産業ベースの声を聞く、こうした取り組みはいかがでしょうか。

1:41:45

西村国務大臣

1:41:48

GX実行会議で、経団連の会長、それから連合の会長も入っておられますので、それぞれの地域の状況も御存じだと思いますし、地域の金融機関の代表として入っておられますので、その一つの地域だけではなくて、全体としての代表として様々な御意見をいただけるものと思っておりますが、併せて私どもの審議会などもございますので、そうしたところでの議論、そして様々なエネルギー政策については、説明会なども各地で行っておりますので、そういったところの御意見などもしっかりと踏まえながら、このGX実行会議で全体として、いろんな方向性について御意見をいただいていきたいというふうに考えております。

1:42:35

田島まい子君

1:42:37

ぜひ地域や各産業単位での意見の聴取や対話という機会というのも検討していただきたいなというふうに思います。次です。成長志向型カーボンプライシングコンソールの実現実行に関してなんですけれども、今後の排出券取引の具体的制度設計に当たっては、特定の産業だけでなく、国民で広く負担すべきものとの基本的な考え方のもと、有償オークションの対象になる事業者に対しては、付加金との二重の負担とならないような調整措置を確実なものとすべきであると、その際にエネルギー関連税制や3N付加金など既存の負担について、過度な国民負担の抑制や制度の簡素明瞭性の観点から、スクラップ&ビルトが行われるよう、今後の制度の具体的な検討には、労使を含む関係業界の意見を取り入れ、丁寧な議論を進めるべきと考えますが、政府の意見から伺いたいと思います。

1:43:35

西村国務大臣。

1:43:37

ご指摘の有償オークションと化石燃料付加金の調整についてでありますが、例えば有償オークション対象となります発電事業者が、自ら化石燃料を輸入し、その化石燃料を用いて発電を行う場合には、同一の炭素排出に対する二重負担が発生する恐れがあるというところは、ご指摘のとおりであります。このため、本年2月に閣議決定しました「GX実現に向けた基本方針」におきましては、同一の炭素排出に対する二重負担の防止など、必要な調整措置の導入を検討していくことなどを明記しているところであります。また、本法律案におきましても、カーボンプライシングの実施に必要な詳細規定について検討を加え、この法律の施行後2年以内に必要な法制上の措置を講ずるものとされておりますので、この規定も踏まえながら、必要な検討を進めてまいりたいと考えております。そして、ご指摘のエネルギー関連税制についてでありますが、一般論として申し上げれば、税の負担はもう、ご指摘のとおり、公平で中立で、失踪であるべきというふうに私も思います。他方、既存の税制関連制度は、それぞれの課税根拠等に応じて、その必要性や侮辱性が精査された上、措置されておりますので、今回の法案のみを契機として成立することは、なかなか難しいというふうに考えております。その上で、今般導入します、成長指向型カーボンプライセンス構想につきましては、連合や経団連をはじめとする、まさに先ほどから申し上げております、多様な有識者が参画をしていただいておりますGX実行会議で議論をし、国民や事業者にとって過度な負担とならないよう、このエネルギーにかかる負担の総額、具体的には、石油石炭税と再燃料付加金が中長期的に減少していく範囲内で、導入するということを取りまとめておりますし、そのことで進めていきたいというふうに考えております。いずれにしても、今後も関係者の意見を丁寧に聞きながら、このGX投資の進捗状況とか、グローバルな動向、あるいは技術開発の動向なども踏まえながら、丁寧に政策を進めていきたいというふうに考えております。

1:45:41

田島まい子君。

1:45:43

はい。次ですね、化石燃料付加金と、それから特定事業者負担金の収入によって、GX経済公債は償還するというふうにあるんですけれども、これは石油、石炭税収、それから再燃料付加金の減収の範囲内であると、衆議院側で答弁されています。脱炭素の取り組みが進みますと、こうした石油税収や再燃料付加金というのも、減っていくのかなと思うんですけれども、このですね、GX経済公債が破綻するという可能性はあるのか、もし破綻する場合には、どのような措置を考えてられるのか、伺いたいと思います。

1:46:19

西村国務大臣。

1:46:21

ご指摘のようにですね、化石燃料付加金は28年度から、それから特定事業者負担金は33年度から、導入することをしておりますけれども、過度な負担とならないように、これらの制度は、エネルギーにかかる負担の総額、具体的には、石油、石炭税と再燃料付加金が、中長期的に減少していく範囲で、導入することをしておりますので、全体として負担が増えないようにという中で、制度設計をしております。そして、コロナの制度の将来の収入をですね、現時点で見通すことは、なかなか難しいんですけれども、例えば、石油、石炭税がGXの進展に伴って、直線的に減少していって、その範囲内で、化石燃料付加金を導入していくという、一定の大胆な過程を置いて計算しますと、この収入総額は、2050年度までに9兆円程度になります。これ、石油、石炭税の減少の部分と。もう1つ、再燃料付加金が減少する範囲内ということで、特定事業者負担金も想定しているわけでありますが、この負担金の推移は、今後の再燃料導入の状況、あるいは将来の有償オークションの状況などによって、影響を受けるため、現時点で正確に見通すことは、これも難しいんですが、現状、2012年度のフィット制度開始直後の3年間、依順配慮期間に認定を受けた相対的に高い価格、32円から40円で買い取っているわけでありますが、この高い価格での事業用太陽光発電の買取費用は、年間2兆円を上回っております。これらの事業用太陽光発電設備の買取期間が、2030年度以降、順次終了していくということで、減少していきますので、こういったことを踏まえますと、GX経済公債は十分に償還可能というふうに考えております。いずれにしても、制度運用を適切に行っていきたいと考えております。

1:48:13

田島まい子君。

1:48:14

3月22日、西村大臣の市内委員の質疑に対する答弁をそのまま読んでいただいてありがとうございます。これ破綻することはないということでよろしいですか。

1:48:26

西村国務大臣。

1:48:28

私どもとしては、この制度設計で償還可能なものというふうに考えております。

1:48:33

田島まい子君。

1:48:35

このGX経済公債なんですが、エネルギー対策特別会計で経理をしていくと書かれています。衆議院側でも問題提起されていますけれども、このエネルギー対策特別会計というのは、非常に不透明であるということが指摘されているんですね。会計経済委員の資料を要求しましたが、これまでに17件指摘事項があって、不透はそのうちの10件です。経済産業省の所管する事業というのは、17件のうち7件も経済産業省の事業というのが指摘されているんですね。これ皆さん、エネルギー特別会計ですね、これの問題点というのは、どのように今認識されていますか。

1:49:19

資源エネルギー庁山田国務大臣

1:49:26

7事業のことについてでよろしいですかね。特別会計については、これまで様々なご指摘をいただいておりまして、多数設置されることで、予算の仕組みが複雑になるとか、一覧性が阻害されるとか、無駄な支出が行われやすくなるとか、そうした観点から、普段の見直しを行ってきているところであります。特別会計につきましても、行政レビューなども活用しながら、これまでも行ってきておりますけれども、さらに必要な対策が講じていきたいと思っております。そして、会計研鑽院の3年度の決算報告についてでありますが、補助金交付に関して不当事項と指摘された5件、2718万円につきましては、全て返還済みであります。防止のため、関係者への注意喚起なども 実施したところであります。また、常務免許や中小企業を行う事業に関する 違憲表示2件についても、必要な措置を迅速に講じるよう、速やかに指示し、各独方において、指摘に沿って対応が進められているというふうに 承知をしております。いずれにしても、会計研鑽院の指摘も踏まえ、予算の適切な管理に努めていきたいというふうに考えております。

1:50:34

田島まい子君。

1:50:36

このGX支援対策予算の一覧というのが、令和4年度、二次補正、令和5年度のものというのは 既に出ていると思うんですけれども、養生風力について伺います。このGX支援対策費、この中に養生風力というのは 含まれていないんですけれども、それはなぜですか。

1:50:59

畠山産業技術環境局長。

1:51:04

お答え申し上げます。GX経済交際による支援では、排出削減のみならず、 経済成長、競争力強化についても重要な要件としておりまして、養生風力をはじめ、再エネ分野も支援の要件を満たしたものは 対象となり得るということでございます。また、既に20兆円規模の支援の内訳のイメージ、 これはイメージでしかないんですけれども、イメージとして、再生可能エネルギーを含む 非化石エネルギーの推進に20兆円のうち、約6兆円から8兆円といった支援の見通しも お示ししているところでございます。再生可能エネルギーの最大限導入につきましては、 事業規律の強化を含むフィット、フィップ制度の改善ですとか、あるいはその系統整備の加速化など、あらゆる手段を講じ、 関係省庁とも連携しながら、既存の支援制度も組み合わせて、 しっかりと取り組んでまいりたいと、このように考えております。

1:51:58

田島舞子君。

1:52:00

この養生風力、政府の目標は、2030年度ベースで、 全体のエネルギー供給の中の1.8%を占めようというのが、これ目標になっていまして、 私はこれは非常に少ないと思います。1.8%ですよ、この日本の目標が。このGX支援対策費の中に、養生風力が入っていない。これこそが、この目標も少ないですし、 やる気もないという日本政府という姿というのは、私はそこに見て取るんですけれども、せっかくですね、GX経済移行推進のために、 この経済特別移行債を発行して、GX機構をつくるわけですから、この中にですね、養生風力をしっかりと、 支援の対象に入れていただけませんか。西村大臣、どうですか。

1:52:45

西村国務大臣。

1:52:47

御指摘のとおりでありまして、 養生風力、ぜひできる限り加速して、広げていきたいと思っております。今回のG7の会議におきましても、 各国非常に意欲的な取組が示されました。もちろん、私ども、遠浅の海が少ないと、 急に深くなるというのはありますので、これ二意識も含めてですが、2040年までにはですね、 30から45ギガワットの案件形成を目標としておりますので、ぜひ、この政府が初期段階から、 風況、地盤調査なども行う、セントラル方式というものも導入することで、より効率的、迅速に案件形成を 進めていきたいと思っております。さらに、今申し上げた、 二意識の養生風力についてもですね、グリーンイノベーション基金を活用して、将来のアジア展開も含めた、見据えた技術開発、 そして実証も、事業も行っているところでありますので、もちろん先ほど答弁ありましたように、GX移行災害の対象となり得る ということでありますので、私ども精査しながらですね、この養生風力を含めた、風力の導入拡大、加速して行っていきたい というふうに考えております。

1:53:52

田島舞子君。

1:53:53

はい。令和5年度で決まっている予算の中には 入っていないですから、この支援の対象として。ぜひともですね、入れていただきたい、 必ず入れていただきたいと思います。以上の質問をもちまして、私の質疑を 終わりにさせていただきたいと思います。

1:54:10

村田京子君。

1:54:12

はい、委員長。

1:54:17

ご案前に、立憲民主社民の村田京子です。まず、GX実現に向けた基本方針に対する 意見の募集について伺います。本法案はGX基本方針に基づき、 所要の措置を講ずるものでございますが、このGX基本方針について、パブリックコメント期間が 12月24日から1月23日までの1ヶ月となっておりました。私のところにも、この年末年始が含まれているということで、 対応が難しかった。やはりもっと期間を伸ばしてほしかったという声が 届いております。なぜ30日としたのでしょうか。

1:54:59

飯田経済産業政策局長。

1:55:02

パブリックコメントの期間について、 ご質問いたしました。GX実現に向けた基本方針につきましては、 行政手続法における命令等に当たらないため、パブリックコメントの対象ではございませんが、 行政手続法に定められました原則30日上との基準も踏まえまして、昨年の12月23日から本年の1月22日までの 31時間にわたってパブリックコメントを実施いたしました。加えて、GX基本方針の策定に関しましては、 様々な立場を代表する専門家による議論や、両党における議論も経ておりますし、 国民の皆様の声を聞くプロセスも経ております。全体で3,966件、内容施行で3,303件と、 多数の意見が寄せられて、全ての意見を精査しており、 必要な修正を行いました。この基本方針を決めて、今回法案審議させていただいておりますけれども、迅速に制度を設計する必要があったものですから、 このような形で進めさせていただきました。ただ、今後引き続き国民の皆様の声に耳を傾けながら、 政策も進めてまいりたいと考えておりまして、ぜひご理解を賜ればと思っております。

1:56:09

村田 教子君

1:56:11

はい、確かに今ご答弁ありましたように、 この意見募集というのは、行政手続法に基づくものではなく、 任意の意見募集ではございましたが、やっぱりこのGXの実現というのは、 我が国の今後を左右する重要なテーマで、なおかつやっぱりこれを進める上で、 国民の理解というのが、私は非常に大切だと思っています。今、ご答弁の中でも、今回のGX実現に向けた 基本方針に対する意見、名寄せをして3303件であったということですが、この同時期に、いろんな意見募集が他にもございます。経産省所管で言いますと、 原子力発電工作物に関するもの、こちらの意見募集は同時期で3件でした。市芸能力庁所管のバイオマス燃料に関するものは、 25件だったということで、やっぱり国民の中でも、やっぱりGX実現に向けた この基本方針3303件ということで、やっぱり関心が高いんですよね。確かにその任意の意見募集ということでございますが、総務省から行政手続法に基づく意見募集については、 通知が出されております。その通知においては、この意見公募手続の期間について、年末年始など長期にわたる休日期間が含まれる場合、法人にとっては実質的な意見提出期間が 十分ではないと考えられる場合もあるので、意見提出期間の延長を検討すべき旨が この通知に書かれております。任意の意見募集であっても、総務省が平成27年度、この任意の意見募集の期間について調べたところ、31日間以上確保されたものというのが、 全体の約20%もございます。先ほどやっぱり迅速に制度設計もしたいので、 30日にしたということなんですが、やっぱり2050年を見据えた、長期的な国の方針を考える上では、やっぱり今回の年末年始を挟んだ意見募集、やっぱり30日もっと伸ばすべきだったんじゃないかなということで、ちょっとやっぱり伸ばすべきだったと思うんですが、 やっぱりいかがでしょうか。

1:58:37

飯田局長。

1:58:39

まさに今、御意見いただいたように、年末年始かかっているからということで、 大変申し訳なく思っております。しかしながら、今申し上げましたとおり、私ども、可能な限り制度に従い、これで終わりということではなくて、様々な方の意見を聞きながら、まさにこの実行に当たっては、 先ほどの専門家の意見をお聞きしながら、地域や業種別にというお話もございましたけれども、そうしたことに心を配って、 しっかり進めてまいりたいと思います。そういう意味で、今回のパブコンについては、こうした形で進めさせていただいたということについて、ぜひ御理解のたわればと思います。

1:59:22

村田京子君。

1:59:24

これからも続いていくテーマですので、ぜひとも国民の声、これからも聞いていただければなと思います。続いて、本法案の目的ということで、脱炭素成長型経済構造への遠隔な移行ということで、この脱炭素、カーボンニュートラルについてお聞きをします。ちょっと一点最初確認なんですけれども、日本としては、2050年カーボンニュートラル実現を国際公約として掲げているということで、このカーボンニュートラルという意味は、本当にCO2の排出量をゼロにするということではなくて、やはりどうしても排出してしまう 温室効果ガスがあるということで、CCUSこういった技術を活用しながら実現していくという理解でよろしいでしょうか。

2:00:10

畠山産業技術環境局長。

2:00:13

お答え申し上げます。パリ協定におきましても、温室効果ガスの人為的な発生源による排出量と、吸収源による除去量との間が均衡していることをカーボンニュートラルというふうに定義してございます。我が国の2050年カーボンニュートラル目標につきましても、委員御指摘のとおり、CCUなどの技術も活用しながら実現を目指してまいりたいと、このように考えております。

2:00:38

村田京子君。

2:00:40

はい。こういった意味を踏まえた上で、この水素の活用についてお聞きをします。今回の質疑の中でも、水素、アンモニアの活用が重要といったお話がございましたが、水素においては、火力発電、鉄鋼における水素還元製鉄等、様々な活用が期待をされておりますが、この2050年カーボンニュートラルに向けて、国内で必要な水素の量、どれくらいだと見込んでいらっしゃいますか。

2:01:09

井上省エネルギー部長。

2:01:13

お答え申し上げます。水素は、電化が困難な分野をはじめ、多様な分野の脱炭素化に貢献する、カーボンニュートラルに不可欠なエネルギーだと考えておりまして、政府といたしましては、国内の水素市場を早期に立ち上げるという観点から、水素導入量を2030年に最大300万トン、2050年には2000万トン程度とすることを目指して取り組んでいきたいと考えてございます。

2:01:39

村田共子君。

2:01:41

今、御答弁ございました。2050年には2000万トンということで、ただ現在の国内の水素の製造量は、約200万トンと推計をされております。ここから2050年、2000万トンを目指すという中で、この水素の供給については、国内だけで全てを製造しようとしているのか、また海外からの輸入というのも考えているのでしょうか。

2:02:07

井上部長。

2:02:10

水素の社会実装に向けましては、エネルギー安全保障の観点からも、国内での製造基盤を確立することが非常に重要だと考えてございます。グリーンイノベーション基金も通じまして、最早期可能エネルギー由来の水素製造技術開発などに取り組んでおります。一方で、当面は海外の安価で、豊富なエネルギーから製造される水素も活用することで、必要な供給力を確保し、まずはしっかりと水素の需要を立ち上げていくことも重要と考えております。そのため、海外とつながる大規模なサプライチェーン構築に向けて、必要な支援を行っていければと考えてございます。引き続き、カーボンニュートラル実現に向けまして、国内外の多様な選択肢の中から、安定供給や経済合理性等を考慮し、水素のあるいはアンモニアの国内製造基盤と国際サプライチェーンの構築を並行して進めてまいりたいと考えてございます。

2:03:06

村田 京子君

2:03:08

海外からもというお話でしたけれども、この水素自体は製造方法によって、グレー水素、ブルー水素、イエロー水素といった色々な表現がされております。こういった色々な水素を言われている中で、政府としてはこのGX経済公債を活用した支援の対象となる水素、どのようなものとお考えでいますか。

2:03:32

井上部長

2:03:34

お答え申し上げます。水素の社会実装に向けましては、再エネから製造する水素、いわゆるグリーン水素の供給拡大、非常に重要でございますが、当面は水素の需要を立ち上げるためにも、比較的安価なブルー水素、いわゆるブルー水素の活用も必要と考えてございます。その上で、先般のG7気候エネルギー環境大臣会合では、製造方法を基準とせずに、単位あたりの水素製造時に発生するCO2排出量、炭素収穫度を基準としたサプライチェーン拡大の重要性などが国際的に確認されました。現在検討を進めております、価格差に着目した支援と、こういったものにつきましても、この方針も踏まえながら、グリーンかブルーかにかかわらず、クリーンな水素の供給につながる制度を、しっかり検討していきたいと考えてございます。

2:04:23

村田 京子君

2:04:25

はい。ブルーもグリーンもということで、クリーンな水素を支援していくということだったんですけれども、先ほど大臣の御答弁の中にもございましたが、日本においては、この水素運搬船の開発というのが進んでおります。やはりこの日本が持っている環境対策技術と、そして造船の技術を組み合わせたもので、やはり私はここはしっかりと進めていくべきだと考えております。この水素運搬船なんですけれども、大臣の御地元でもいらっしゃる兵庫県の川崎重工業さんが、水素フロンティアを昨年、オーストラリアのカッタンで製造した水素を神戸で運搬をいたしました。カッタンを使って製造しておりますので、製造時に二酸化炭素は排出してしまうんですけれども、先ほどブルー水素も支援していくといったお話ですが、この排出した二酸化炭素をCCSの技術を使って、吸収していくブルー水素ということに扱っていくことで、日本の支援の対象にもなっていくものだというふうに、私も理解をしております。この水素運搬船なんですが、将来的にはもっともっと大型化をしていこうといった計画だというふうにも聞いておりますが、この水素をこれから国として確保をしていくという意味で、こういった水素運搬の船を作っていく、こういった製造への支援であったり、また先ほどの答弁でも、そういった価格差についても支援をするというお話でしたが、どうしても海外から水素を持ってくるとなると、その運搬にコストがかかってしまって、水素を国内で普及する上で、やはりコストといった問題も出てきます。こういった運搬にかかるコストの削減についても、併せて御答弁をお願いいただければなと思います。

2:06:21

西村国務大臣。

2:06:23

御指摘ありましたように、また答弁もさせていただきましたように、製造方法を基準とせずに、単位あたりの水素製造時などに発生するCO2排出量である炭素集約度を基準に、クリーンな水素をぜひ製造し運搬し、社会で活用していく、そうした制度を考えていきたいと思っておりますが、そうした中で社会実装に向けては、大規模かつ強靭なサプライチェーン、その構築とそれを通じた供給コスト、低減、御指摘のコストをやはり下げることが重要であります。先日、この週末のGX札幌での稲城大臣会合におきましても、小樽港におきまして、世界初の御指摘の液化水素運搬船であります水素フロンティアに関係閣僚と一緒に乗船をし、優れた技術なども理解をいただいたところであります。今後とも、水素運搬に係るコストの低減に向けて、グリーンイノベーション基金なども活用しながら、水素の大量輸送に向けた船舶の大型化などの技術確立に取り組んでいきたいと考えております。さらに、御指摘のように、まだ価格差がありますので、既存の燃料との間の大規模かつ強靭な水素のサプライチェーン構築を後押しすべく、既存燃料との価格差に着目した支援、あるいは需要喪失につながる供給インフラの整備支援などを実施する予定であります。イギリスの閣僚とも水素について様々意見交換しましたけれども、イギリスも価格差支援を行っていこうとしております。そうした情報共有もともにしながら、世界で需要が増えていけば価格も下がっていきますので、こうした船も活用することもあり得るということで大臣もおっしゃっていましたけれども、連携するところ、そして協調するところも含めて、世界でこのサプライチェーンを作っていくということで取り組んでいきたいと思います。いずれにしてもコストの低減を促しながら早期の社会実装を進めていきたいと考えております。

2:08:24

村田 教子君

2:08:26

水素ということで、私も引き続きそういった水素がコストを安く、そして必要な量を提供していくような取り組みを進めていっていただきたい。というのも、鉄鋼の水素還元製鉄、今研究が進んでいますけれども、産業部門のCO2排出のうち、その4割を鉄鋼業が占めております。今、G7の札幌の話もございましたけれども、この会合において、鉄鋼業界における温室効果ガスの採出方法についても議論があったというような報道がございましたが、どのような内容でございましたでしょうか。

2:09:07

西村国務大臣

2:09:09

今回のG7のエネルギー大臣会合ですけれども、先ほどそれをGXと言ったようですけれども、G7でありますので、会合では鉄鋼分野の生産製品において排出される温室効果ガスのデータを収集するための枠組みとして、グローバルデータコレクションフレームワーク実施に向けた作業を開始することで合意をいたしました。これは現在国際的に使用されている複数の排出量測定方法を相互運用可能とするために改定作業を行いながら、鉄鋼の排出量データの収集を目指すものであります。政府や国際機関等が共通の測定手法に基づく排出量データを共有することで脱炭素に向けた進捗状況を把握するとともに、製造プロセスにおいて温室効果ガスが発生しない、あるいは発生が少ないいわゆるグリーンスティールの定義についての考え方を統一するなど、世界全体が共通のものさしとデータに基づく科学的な産業の脱炭素化を図ることが可能になっていくものと考えています。今回の会合では、IEAに新たに設置されます産業脱炭素化作業部会において作業を進めていくことでも合意いたしました。引き続き産業の脱炭素化に向けた国際的な議論、ルール作りも含めてしっかりとリードしていきたいと考えております。

2:10:30

村田共孝君

2:10:31

やはり共通のものさしを作っていくというのは、日本の国際競争力を高めていく上でも重要だと思いますが、その国際競争力に関連してちょっと気になるのがやはり欧州の炭素国境調整措置の導入でございます。欧州委員会においては昨年鉄鋼アルミなどの輸入において、この炭素国境調整措置の導入を決定をしております。この措置についてはWTOのルールと整合するのか、そういった問題も指摘をされておりますが、この整合性の問題であったり、またこの措置による我が国の産業への影響をどのように考えていますでしょうか。

2:11:12

畠山局長

2:11:15

お答え申し上げます。EUにおきまして導入が検討されてきた、今御指摘の炭素国境調整措置、いわゆるCBAMにつきまして、昨年12月に欧州議会、EU加盟国及び欧州委員会が合意に至ったと承知をしております。まだ最終的な決定前ではございますけれども、対象セクターは御指摘もあった鉄鋼、アルミ、セメント、肥料、電力、水素、あるいはネジボルトなどのいくつかの過流製品、こういった製品だというふうに認識しておりまして、こうした製品をEUに輸出する日本企業への影響が懸念されるところでございます。こうした措置の、御指摘のWTO協定との整合性につきましては、施工規則等で定められる制度の詳細や実際の運用状況にもよりますので、一概にはお答えできないところでございますけれども、EU域外で生産された産品がEU域内で生産された産品と比べて不利に扱われることになってないかどうか、あるいは仮に不利に扱われている場合、それが環境目的の例外措置として正当化されるものなのかどうか、こういった点から検討する必要があるというふうに考えております。引き続き情報収集を続けまして、日本企業への影響を分析していくとともに、今後の具体的な制度設計に向けて、WTO協定との整合性も含めてEUとの対話を続けてまいりたいとこのように思っております。加えて、そもそも我が国は日EUグリーンアライアンスを締結しておりまして、EUと同様、2050年までのカーボンニュートラルを目指す旨を法定化した上で、ポリシーミックスの下、強度の高い政策体系を講じております。このため、全ての政策を適切に捉えていれば、政策強度の差はないというふうに考えておりまして、その意味でも日本の製品が不適切な形で追加的な負担が付加されることがないように、EUとの対話を続けてまいりたいというふうに考えております。

2:13:11

村田京子君。

2:13:12

今、貿易の話だったんですけれども、この鉄鋼を作る段階の話において、本法案では、炭素に対する付加金というものが導入をされております。今の石油石炭税で申しますと、この原料炭については、租税特別措置によって免除をされておりますし、他国においてもこの原料炭というのは原則非課税というふうに聞いておりますが、この今後導入される付加金においても、原料炭というのは免除をされるものなんでしょうか。

2:13:48

畠山局長。

2:13:50

お答え申し上げます。我が国の鉄鋼業は、約22万人の雇用を支えておりまして、自動車産業をはじめ、幅広い産業のサプライチェーンを支える重要な基盤産業だというふうに認識しております。2050年カーボンニュートラルなどの国際公約と産業競争力、あるいは経済成長を同時に実現していくためには、鉄鋼業界も含めて幅広い業界での取り組みが必要でございまして、これを促進するため、成長志向型カーボンプライシン構想を速やかに実現実行していきたいと考えております。このうち、ご指摘の化石燃料付加金でございますけれども、化石燃料の輸入事業者等を対象とし、化石燃料に由来するCO2の量に応じて付加金を課すものでございます。代替技術の有無、あるいは国際競争力への影響などを踏まえる必要があるため、ただ地に導入するのではなく、GXに取り組む基幹を設けた上で、当初低い負担から導入し、徐々に引き上げていく制度設計にしております。また、化石燃料付加金につきましては、GX実現に向けた基本方針、これ閣議決定しているものでございますけれども、ここにおきまして、既存の類似制度における整理等を踏まえ、適用除外を含め、必要な措置を講ずることを検討するということとしております。これに基づきまして、鉄鋼用の原料炭について、免税を認めている現行の石油石炭税ですとか、今般の成長志向型カーボンプラジシン構想の趣旨、これらを踏まえまして、今後の制度設計について検討を深めてまいりたいと考えております。

2:15:22

村田 京子君

2:15:25

この製造に関連して、GXの基本方針の参考資料で示されている工程表の中では、鉄鋼業について、鋼炉から電炉への生産体制の転換投資というものが掲げられております。確かに、鋼炉から電炉にするとCO2の排出量が4分の1になるんですけれども、今、鉄鋼業の皆さんからは、やはり世界的にカーボンニュートラルを進めていくということで、やはり、鋼炉から電炉へという動きがあると。となると、鉄のスクラップがしっかり国内で確保できるのか、そういった懸念がございます。こういったところへの対応はいかが、考えていますでしょうか。

2:16:08

常藤審議官

2:16:14

鉄鋼分野におけるCO2排出量の削減に向けては、鉄スクラップを原料に、電炉を用いて鉄鋼製品を製造する方法、いわゆる電炉法を広げていくことも、一つの有効な手段でございます。他方で、この電炉法については、原料の鉄スクラップが、多様な品質のものが混ざって収集されることが多いということで、製造できる鉄鋼製品が限定されるという課題がございます。また技術的に、自動車等に用いる高機能な鉄鋼製品を、電炉法で製造するのは容易ではないという課題もございます。そういったことで、まだ国内で発生している鉄スクラップを、十分に活用できていないという状況にございます。これから経済産業省でいたしましては、品質の良い鉄スクラップの供給を円滑化するため、鉄スクラップに混入した不純物を検知し、自動で分別する技術の研究開発に対する支援、あるいは鉄スクラップから高機能な鉄鋼製品を製造する技術の研究開発を推進していくということにしてございます。こうした取り組みを通じまして、電量の減量となります鉄スクラップの確保を後押しをしてまいります。

2:17:26

村田京子君

2:17:28

はい。今現在もこういった電炉を活用しながら、CO2の排出量が実質ゼロのグリーンな製品というものが誕生をしております。先ほどの中田委員の中でも、こういったクリーンな製品を進めていこうといったご提案がありましたけれども、実際皆さんに聞いてみると、せっかく一生懸命工夫をして、グリーンな製品というのを作っても、この製品の品質とか機能面においては、従来の製品とは変わらないと。ただCO2の排出量を実質ゼロにするために、その費用が製品価格に上乗せをされていて、これまでの製品と比べていると高くなっていると。お客様によっては、従来の製品と同じ品質なのに、何で価格が高くなるのということで、思った以上に今グリーンな製品の購入というのが、実は現場では進んでいないといった声も聞いております。CO2が出てても安い方がいいっていうことになれば、やっぱりこういった意味でもカーボンニュートラル進んでいかないと思いますが、こういった需要を喚起する取り組みも、ぜひ進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

2:18:39

常田審議官

2:18:44

今ご指摘いただきましたとおり、カーボンニュートラルの実現に向けましては、環境負荷の低い製品が市場で選択されるようにしていくことも重要でございます。そのためにはまず各製品のライフサイクル全体でのCO2排出量が適正に評価をされ、また見える化されることが必要でございます。こうした観点から経済産業省では、この3月にカーボンフットプリントの算定方法等に関しますガイドラインを策定し公表したところでございまして、その普及に取り組んでいるところでございます。また先ほどの鉄鋼の分野で申し上げますと、国際的にいわゆるグリーンシールの定義についての考え方を統一するなどによりまして、世界市場でこうしたCO2排出量の少ないあるいは排出量のない製品が評価されていくというふうにしていくことが重要でございます。これに向けまして先ほど大臣から御答弁を差し上げたとおり、今般のG7気候エネルギー環境大臣会合におきまして、鉄鋼分野におけます温室効果ガス排出の共通の測定方法に基づくデータ収集を目指しますグローバルデータコレクションフレーバーの実施に向けました作業を開始するということで合意をしたところでございます。こうした取り組みを進めるとともに、グリーンな製品が市場で評価される仕組みづくりに向けまして、今後さらに検討を深めてまいりたいというふうに考えてございます。

2:20:13

村田 京子君

2:20:15

ぜひグリーンシチールの方も進めていただきたいと思います。今、鉄の話だったんですけど、合わせて鉄にコーティングをする亜鉛の話をお聞きしたいんですが、鉄においては亜鉛コーティングをすることで錆を防いで長持ちするんですね。長持ちをすれば、その分鉄を長く使うことができるということでカーボンニュートラルに資するものになるんですが、ただその亜鉛を精錬するときにCO2がものすごく出てしまうので、今その亜鉛を作っている会社の方はですね、自分たちはすごくCO2を出している会社だと言われて、なかなか評価がされていないと。こういったところにもやっぱり目を向けるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

2:21:01

畑山局長

2:21:03

お答え申し上げます。今、仕方、亜鉛メッキの御指摘がございました。先ほど中田委員からは、省エネ製品の点についても御指摘があったところでございます。脱炭素社会の実現に向けましては、川上から川下に至るまでのサプライチェーン全体での対応が必要だと考えております。素材、部品、製品においても、その製造段階だけでなく、使用段階で使われるエネルギーも含めてサプライチェーン全体で脱炭素化への貢献が適切に評価される環境を整備することが重要だと考えております。そのため、脱炭素に果敢に取り組む企業群から構成され、企業の成長とサプライチェーン全体での脱炭素化につながるルール作りを進めているGXリーグというところがございますけれども、ここにおきまして、先月、製品の利用を通じて環境影響が低減される削減貢献を含む企業が有するビジネス機会を適切に評価する枠組みについて、積極的な開示あるいは企業評価への反映を促進することを目的とした指針を発表したところでございます。加えて、先月には、先ほど大臣からもご答弁申し上げましたけれども、気候変動に関する国際的な民間経済団体であるWBCSDが削減貢献を低量化し、世に示していくための企業向けのガイドラインを策定をいたしました。こうした評価ルールは、製品の利用全体を通じた環境性能の評価にも比喩するものでございまして、経済産業省といたしましては、昨年から同団体と連携を取り、国際的に発信をしてきたところでございます。先週末に開催されたG7札幌気候エネルギー環境大臣会合におきましても、削減貢献量を認識することの重要性と、例えば脱炭素技術の展開を加速するための資金の動員につながり得ることや、国際標準の必要性など、今後の発展に向けた期待と課題について合意されたところでございます。経済産業省といたしましては、こうした様々な取組を通じまして、GX実現に貢献する企業の取組が、資本市場を含めた社会全体から適切に評価されるための環境整備を、国内外問わずに引き続き着実に進めてまいりたいと、このように考えております。

2:23:12

村田京子君

2:23:13

最後に、厚生内交について私も取り上げます。衆議院でも、先日の参議院の田島委員の質疑でも、厚生内交の話ございました。答弁においては、円滑なという本法案の文言に、円滑な労働移動だったり人材育成、そういった厚生内交の考えも含意されているということだったんですけれども、やっぱり、厚生なから円滑なというふうに文言が変わるというのは、英語で言うと、justからsmoothということで、やっぱり意味が違ってくる。やっぱり抜け落ちている概念があると思っています。先ほど、田島委員から、厚生内交について多様な働き方、中立な社会保障制度、そういったことも大事だと。大臣も重要ですといったお話があったんですが、GX実行会議を見ても、これからGX推進戦略を策定するメンバーを見ても、厚生労働大臣が入っていないんですよね。やっぱり、こういった分野においては厚労省との連携が重要だと思っておりますが、なぜ入っていないのか、厚労省との連携、今後どう進めていくのか、お考えをお聞かせください。

2:24:20

飯田局長。

2:24:23

お答え申し上げます。厚生内交の重要性は私も十分認識しております。政策を作る過程においては、主要な産業、環境省、関係者、財政特有を含めて体制を作りましたが、これから実施するにあたっては、大臣からも繰り返しご答弁させていただいておりますが、政府全体でしっかり連携し合っていくということなので、厚労省も含めてどういう連携体制を作って取り組んでいくかをしっかり検討してまいりたいと思っております。

2:24:53

村田卿子君。

2:24:54

はい、しっかり連携お願いします。終わります。午後1時20分に再開することとし、休憩いたします。

2:27:20

ただいまから経済産業委員会を再開いたします。委員の異動についてご報告いたします。本日、堀井和夫君が委員を辞任され、その補欠として、井久井名紀子君が占任されました。休憩前に引き続き、脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案を議題とし、質疑を行います。

2:27:40

質疑のある方は、順次ご発言願います。石川博太君。

2:27:47

先生方、午前中に続きまして大変お疲れ様でございます。午後のトップバッターを務めさせていただきます、公明党の石川博太でございます。どうぞよろしくお願いいたします。それでは早速、質問に入らせていただきます。気候変動問題が人類の存続をかけてもいい大げさではないと思いますが、世界的な課題になる中、我が国は2030年度の46%削減、また2050年度カーボンニュートラルの実現という国際公約を掲げて、

2:28:16

力強く取組を進めていっていただいております。そのような中、昨年の2月にはロシアンによるウクライナ侵略が大きい、その影響を受けてエネルギー価格の高騰、またサハリンⅡの供給停止リスクの顕在化など、エネルギー安定供給の確保の重要性を改めて、我々日本では深く認識することとなりました。

2:28:37

このような中、本年2月10日に閣議決定されましたGX基本方針では、世界規模でGX実現に向けた投資競争が加速する中で、我が国においても、2050年カーボンニュートラル等の国際公約と産業競争力の強化、経済成長を同時に実現していくための成長志向型カーボンプライシング構想を実現していくことが示されたところでございます。

2:29:03

本日議題となっております法律案は、この成長型カーボンプライシング構想、これを具体化するための法制上の措置を行うものでございます。そこでまず大臣からお伺いをしたいのは、この法律案において実現しようとしているGX、これは日本の社会の将来像を決めるものでもありますが、どのような社会の実現を目指しているのか、またそのような社会の実現のためにこの法案が果たす役割、意義について改めて国民に分かりやすくご説明をいただければと思います。

2:29:32

西村国務大臣

2:29:34

GXでありますけれども、2050年カーボンニュートラル等の我が国が掲げる排出策や目標と、そしてエネルギーの安定供給、産業競争力強化、経済成長、この3つを同時に達成する社会の実現を目指すものであります。

2:29:51

具体的には、今回のGXでも合意をしたところでありますけれども、化石燃料に過度に依存しない、そうした経済構造、産業構造を作り上げるということで、強靭なエネルギー供給構造も確保され、仮にロシアのエネルギーを送らない侵略のような事態が発生したような場合であっても、国民生活や企業活動に大きな影響が生じないような、そうしたある意味危機に強い強靭な社会も作っていければというふうに考えております。

2:30:19

さらに、そうした中で、日本の強みである技術力を生かした革新的技術開発を進めて世界に展開することで、世界の脱炭素化という地球規模の課題の解決を実現しながら、我が国の経済を再び成長軌道に乗せ、雇用所得の拡大が実現する社会を目指していきたいというふうに考えております。

2:30:44

この実現に向けまして、今回の成長志向型カーボンプライシング構想の実現実行は不可欠でありまして、本法律案はそのために必要な法制上の措置を盛り込んでおります。具体的には、経済交際を活用して20兆円規模の先行投資支援を行うことによって、民間の創意工夫を引き出して、まさにイノベーションを実現し、それを生かした革新的な技術開発を進めていければと思いますし、

2:31:11

カーボンプライシングの導入時期や投資を低い負担から徐々に引き上げていく方針をあらかじめ示すことによって、意欲ある企業の投資、研究開発などを早期に促していく、引き出していく、こうした効果も期待しているところであります。これによって、官民で10年間で150兆円を超える強調の投資を実現することで、世界の脱炭素をリードしながら、

2:31:36

我が国においても、脱炭素化とエネルギー安定供給、そして経済成長、この3つを同時に実現を図ってまいりたいと考えております。

2:31:44

石川博史君

2:31:46

ありがとうございます。今、大臣からもおっしゃっていただきましたけれども、今後10年間で150兆円を超えるGX投資、これが鍵でございます。これをいかに官民協調で実現していくかが極めて重要でございます。

2:32:00

今回の法律案では、今年度から2032年度までの10年間、GX投資支援に充てるためのGX経済公債を発行することとし、その償還は2050年までに終えるというふうにされております。今後、このGX投資をいかに戦略的に取り組んでいくのか、我が国の経済、産業の成長戦略の観点から、

2:32:24

世界における脱炭素技術の動向、また我が国の強みを踏まえて、どのような分野に投資を行っていくのか、見極めていくことが極めて重要かと思います。先般の所信質疑の際に私から、水素・アンモニアの導入拡大に向けた取り組みの現状、また今後の支援策について質問させていただきました。この水素・アンモニアも、エネルギー安全保障、また脱炭素化の鍵を握る重要な分野だと思います。

2:32:49

また、再エネの主力電源化を果たしていく上では、次世代型の太陽電池、ペロブスカイトの社会実装や、不耐色硫状風力の導入拡大に向けた技術開発、大規模実証なども重要になると考えております。そこで、政府にお伺いしたいと思いますけれども、今後、脱炭素分野における我が国産業の強みはどのようなところにあるのか、また今後、GX投資を拡大していくために、どのような具体的な案件形成を図っていく方針か、お伺いしたいと思います。

2:33:18

内閣官房GX推進室井田室長

2:33:21

お答え申し上げます。GX関連分野においては、海外の調査機関等においても、日本の技術ポテンシャルは世界的に見ても大きいとされております。先ほどご指摘いただきました水素アンモニア、次世代太陽電池、不耐色硫状風力、水素還元製鉄など、我が国が先行していると考えられる分野が存在しております。

2:33:43

一方、こうした革新的技術の開発は、その革新性や不確実性の高さから、民間企業のみでは投資判断を行うことは困難であるものも多く、政府が大胆な投資支援を実施することが必要となると考えております。また、こうした技術ポテンシャルを始造させずに、社会実装の段階で負けることなく、最大限活用を発展させていくことも必要だと思っております。

2:34:05

これに踏まえまして、GX経済交際を活動した20兆円規模の支援組織においては、民間企業のみでは投資判断が真に困難な事業を対象に、国内の人的・物的投資拡大につながり、産業競争力強化、経済成長及び排出下げのいずれの実現にも貢献するものにつきまして、

2:34:24

GXは、所有者の行動を変えていく規制制度面の措置と一体的に講じることを基本としておりまして、産業界の実態や国際競争力の状況、専門家のご意見等もお聞きしながら、この考え方に基づいて対処を決めて、大胆な先行投資支援を行って、イノベーションを創してまいりたいと考えております。

2:34:43

石川博学君

2:34:46

本年度からのGX非公債、これを大きく活用して、民間の投資の呼び込み、全力を尽くしていただきたいと思います。次に、カーボンプライシングについてお伺いをしたいと思います。

2:34:58

カーボンでは、5年後の2028年度から、化石燃料の輸入事業者等に対して、化石燃料由来のCO2量に応じた化石燃料付加金を、また、さらにその5年後、2033年度から、発電事業者に対してCO2の排出額に応じた特定事業者負担金を徴収することとしております。

2:35:17

そして、これらの負担については、直ちに今すぐ取り組むのではなくて、GXに取り組む期間をしっかり設けた上で、エネルギーにかかる負担の総額を中長期的に減少させていく中で導入することとされております。我が国として、カーボンプライシングを導入することで、各事業者がGXに資する製品また事業等の付加価値を一層向上させていく、それによって2050年のカーボンニュートラルを実現していく、これが狙いでございます。

2:35:46

これらカーボンプライシングが導入することが単に負担の増大と見られてしまうと、その本質を見余ることになるというふうに私は考えております。カーボンプライシング導入の目的について、事業者やまた国民にわかりやすく説明をして、脱炭素化に対する意識を高めていくことが必要と考えますけれども、政府の見解を伺いたいと思います。

2:36:07

また、合わせてこのカーボンプライシング、成長志向型とされている意味、これは裏表でありますけれども、その狙いについてもしっかりと説明いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

2:36:17

畑山次長

2:36:19

お答え申し上げます。

2:36:22

ご指摘のカーボンプライシングにつきましては、その制度設計や運営の工夫次第で、我が国経済や国民生活に悪影響を生じさせることもあれば、排出削減と産業競争力強化、経済成長の双方に大きな効果をもたらすこともできると、制度次第だというふうに思っております。

2:36:39

また、この成長志向型カーボンプライシング構想におきましては、ご指摘のように代替技術の有無や国際競争力への影響等も踏まえ、直ちに導入するのではなく、企業がGXに取り組む期間を設けた上で、制度の導入時期ですとか、あるいは当初低い負担から徐々に引き上げていく、そういう方針をあらかじめ明確にすることによりまして、早期にGXに取り組むほど将来のカーボンプライシングの負担が軽くなる仕組みとすることで、

2:37:06

GXに向けた投資や取り組みの前倒しを引き出すこととしております。併せて、成長志向型カーボンプライシングの結果として生じる将来の財源を有効活用して、GX経済交際を発行することで、革新的技術開発を中心に20兆円規模の先行投資支援を行うこととしております。こうした施策を総合的に講じることで、10年間で150兆円を超える官民協調でのGX投資を実現してまいります。

2:37:34

そして、2050年カーボンニュートラル等の我が国が掲げる野心的な廃止と削減目標を、産業競争力強化あるいは経済成長と同時に実現すること、これをもって成長志向型ということで申し上げているところでございます。

2:37:50

石川博史君

2:37:52

このカーボンプライシングは、エネルギーに係る負担の総額を中長期的に減少させていく中で導入するというふうにされております。

2:38:01

これに対して、財政的には今後ピークアウトして減少していくことが見込まれます。石油石炭税収、また再エネ付加金総額の範囲内に収まることとされております。このカーボンプライシングの導入が企業活動や国民生活にも少なからず影響が及ぶわけでございますが、また及ぶわけでございます。

2:38:21

さらには発電事業者への負担も過度に大きくなってしまう場合には、エネルギーの安定供給、また電気料金の影響にも及ぶことが懸念されるところでございます。そこでその導入に当たっては、排出削減、エネルギーの安定供給、経済成長、これを両立させるバランスの取れた制度設計とすることが極めて重要でございます。

2:38:42

そこでカーボンプライシングについて、エネルギーに係る負担の総額を中長期的に減少させていく中で導入することとした意図についてご説明をいただきたいと思います。また、方法案におけるカーボンプライシングの導入によって、企業活動や国民生活に大きな影響が出ないか心配する声もありますけれども、政府としてどのように対応していくのか、対応策についても併せてご説明をお願いしたいと思います。

2:39:06

畑山次長

2:39:08

お答え申し上げます。カーボンプライシングについては、代替技術の有無や国際競争力への影響等を踏まえて導入しなければ、我が国経済や国民生活への悪影響が生じる恐れがあると考えているところです。ご指摘のように、成長志向型カーボンプライシングは、エネルギーに係る負担の総額を中長期的に減少させていく範囲内でやる、

2:39:36

今後の石油石炭税収がGXの進展により減少すること、あるいは再エネ不課金総額が再エネ電気の買取価格の低下等によりピークを迎えた後に減少していく範囲内で導入していくこととしている。これはまさに先ほど申し上げた、経済や国民生活への悪影響が生じないようにするということがその目的であります。このように企業活動や国民生活に与える負担が過度なものとならないように導入していくこと、これもちろんなんですけれども、これに加えまして、GX投資の前倒しによりまして水素や蓄電池などの新たな市場の早期立ち上げによる経済成長、あるいは化石燃料に要する費用、それから安定供給に伴うリスクの低減、それから脱炭素電源である再エネの低コスト化などにより、事業者や国民にむしろ恩恵がある制度としていきたいとこのように考えております。

2:40:32

石川博史君

2:40:35

ぜひともよろしくお願いいたします。このカーボンプランシング、2種類今回提示されておりますけれども、この化石燃料付加金と特定事業者負担金、発電事業者が自ら化石燃料を輸入して発電を行う場合には二重負担となる可能性が指摘されております。経済産業省の審議会においては、同じ炭素排出に負担を求めることとなる可能性があるため、適切な調整措置を講ずることを検討するとされております。

2:41:01

本法案においても第19条におきまして、調整に関する事項は別に法律で定めると規定されておりますけれども、負担が特定の事業者に過度に偏らないようにすることは重要だというふうに考えております。この両者の調整措置について、今後どのような検討を行っていくのか、政府のご説明をいただきたいと思います。

2:41:19

畑山次長

2:41:21

お答え申し上げます。

2:41:24

本法律案に規定するカーボンプライシングにつきまして、化石燃料付加金は化石燃料の輸入事業者等、特定事業者負担金はCO2の排出が多い発電事業者を対象としてございます。こうした中で、例えば特定事業者負担金の対象となる発電事業者、ご指摘のとおりでございますけれども、自ら化石燃料を輸入し、その化石燃料を用いて発電を行う場合には、同一の炭素排出に対する二重負担が発生する恐れがあるとこのように認識しております。

2:41:52

そして、今年の2月に閣議決定いたしましたGX実現に向けた基本方針におきましては、同一の炭素排出に対する二重負担の防止など、必要な調整措置の導入を検討していくことを明記しているところでございます。その具体的な方法としては、理論的には、例えば間付、減免なども考えられるところでございますが、具体的な議論は今後行っていくこととなります。

2:42:17

基本法律案においては、カーボンプライシングの実施に必要な詳細規定につきまして、検討を加え、この法律の施行後2年以内に必要な法制上の措置を講ずるものとされておりまして、これを踏まえてしっかりと検討を進めてまいりたいと考えております。

2:42:33

石川寛鷹君

2:42:35

今後の検討でございますが、例えば間付、減免ということもあり得るということを示していただきました。

2:42:42

それでは続きまして、排出量取引制度についてお伺いをしたいと思います。本法案では2033年度、今から10年後でございますが、から発電事業者に対する排出額を有償で割り当てて、特定事業者負担金として徴収する制度のみが規定されているところでございまして、いわゆる排出量取引制度の全体像についてはまだ規定されておりません。

2:43:06

2026年度から試行的に開始することになりますGXリーグの排出量取引制度は、参加企業のリーダーシップに基づく実習参加型となっていますけれども、これの本格稼働、2026年度を目指しておりますが、本格稼働に向けて削減目標に対する民間第三者認証、規律の強化などを検討するとともに、排出量取引制度のさらなる発展に向けた検討を進める旨がGX基本計画で示されております。本法律案の附則第11条第2項において、特定事業者排出枠に係る取引を行う市場の本格的な稼働のための具体的方策を含めて検討を加え、その結果に基づいて、この法律施行後2年以内に必要な法制上の措置を講ずるものとされております。

2:43:56

そこでお伺いしますが、今後、このGX全体の施策の在り方を検討する中で、GXリーグにおける排出量取引を政府としてどのように取り扱い、発展させていく方針なのか、また、国全体の排出量取引制度の整備に向けて、今後の方向性あるいはスケジュール、今の段階で想定されているところについて、政府にご説明をいただきたいと思います。

2:44:18

畠山次長

2:44:21

お答え申し上げます。ご指摘のGXリーグでございますけれども、今年度から排出量取引を試行的に開始することとしておりまして、現在は国の排出量の4割以上を占める600社以上が参加しているところでございます。参画企業は、自ら2025年度までの排出削減目標を設定し、プレッジ&レビューの下、市場取引も活用して排出削減を行うこととしております。

2:44:48

企業が自主的に目標設定をするということで、企業に説明責任を発生させ削減インセンティブが高まるものと、そういう期待もされているところでございます。

2:44:59

このGXリーグにおきまして、国企業双方が知見やノウハウを蓄積しつつ、このリーグを段階的に発展活用させ、2026年度からご指摘のように排出量取引制度を本格稼働させる方針でございます。その2026年度からの本格稼働におきましては、公平性や実効性を一層高めるとともに、さらなる参加率向上に向けた方策を検討する方針でございます。

2:45:25

このようには、企業が設定する目標が政府自身を踏まえたものであるかの民間第三者認証や、目標達成に向けた取組が不十分な事業者に対する指導・監督や遵守・義務などの検討を行う、こういう方針でおります。その上で、こうした取組を本法律案で規定している2033年度からの発電部門を対象とした優勝オークションの導入にもつなげてまいりたいと、このように考えております。

2:45:50

石川寛孝君

2:45:53

長年にわたって検討事項とされてまいりましたカーボンプライシング、これが導入されることになったことは、GXに向けた大きな一歩であると考えております。一方で、今般このカーボンプライシングを本格的に導入するのであれば、既存のエネルギー所税、あるいは高度化法等の関係も整理することが必要ではないかと考えております。

2:46:16

CO2排出に対する課税としては、地球温暖化対策税が2012年から段階的に導入されまして、現在はCO2排出1トンあたり289円が上乗せされて課税されております。この水準が諸外国に比して極めて低いという批判もありますけれども、我が国におきましては、それ以外にもエネルギー関係所税が多くございます。

2:46:38

地球石炭税、気圧油税、地方気圧油税、石油ガス税、航空機燃料税等が課せられているということはご承知のとおりでありまして、県産省の審議会資料には、これらの負担を合計いたしますと、2018年度実績でCO2排出1トンあたりの価格は4,000円を超えている。さらに、フィット付加金も加えれば6,300円程度になるという試算も示されているところでございます。

2:47:03

これらのエネルギー所税、多数ある中、実態に即して明示的な形でカーボンプライシングとして整理していくことが、我が国産業が国際社会の中で勝ち残っていくためにも必要なことではないかというふうに考えます。税制の整理、課税根拠や創設の経緯など様々な経緯がございますので、慎重な検討が必要であることは承知しておりますけれども、

2:47:27

この我が国の国際競争力の観点からも、カーボンプライシング導入を機に関係所税との整理、また統合等を検討して、税制の簡素化等を推進していくべきだと考えますけれども、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

2:47:42

西村国務大臣

2:47:44

御指摘のように、一般論として税の原則は公平、中立、簡素であるべきということだと思います。

2:47:53

既存の税制や関連制度、かなり複雑にエネルギーを巡っては成立してきておりますが、それぞれの課税根拠などに応じて、その必要性や許容性を精査の上、措置されてきているものだと思います。今回の法案のみを契機として整理することは困難であると考えますが、やはり簡素であるべきということも含めて、今後の検討課題、私は不断の見直しをやっていくべきだと認識しております。

2:48:21

その上で、今般導入するカーボンプライシングでありますが、まさに炭素価格が現れる明示的なカーボンプライシングであると認識しております。

2:48:31

EUにおきまして、炭素国共調整措置、いわゆるCBAMの導入の議論があることも踏まえ、本制度の取扱い、そして御指摘の既存税制も含む、日本の制度が排出削減にどう寄与しているかという観点も含めて、国際的な場で適切に評価されるよう、今後、諸外国と継続して議論してまいりたいと考えております。

2:48:53

他方で、重要なことは、明示的カーボンプライシングであるかどうかということ自体ではなく、各国の政策はそれぞれの状況も踏まえた上で、排出削減と経済成長両立の観点から効果が高いかどうかという点も重要であると考えております。

2:49:12

この点で、今般の成長指向型カーボンプライシングは、もう御案内のとおり、あらかじめ導入時期や水準を徐々に引き上げていく方針を明確に示すことで、20兆円規模の先行投資支援も行うことと併せて、早期に取り組むほど将来の負担が低くなるという仕組みでありますので、意欲ある企業の投資、取り組み、これを前倒しを強力に引き出す効果が期待できるものというふうに考えております。

2:49:38

これについても、諸外国とも引き続き、様々な情報共有しながら議論を続けていきたいというふうに考えております。大臣から、負担の見直しが必要であると考えていると力強くおっしゃっていただいたことを感謝申し上げたいと思います。夏の来年度税制要望、また年末の税制改正の議論でも、しっかり与党としても議論してまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。次に、中小企業のGXを推進することへの支援について質問させていただきたいと思います。産業界、社会全体においてGXに向けた動きが生まれている中、残念ながら中小企業においてはまだまだGXへの理解、あるいは取り組み、これは十分でないというのが実態でございます。日本商工会議所が実施した調査では、温室効果ガス排出作品について取り組みを進めているという回答が約2割あった一方で、特に取り組みを行っていないという回答が約半数、何から始めてよいかわからないという声も約2割に達しております。

2:50:36

昨年10月のGX実行会議では、商工会議所の構成員から、GXリーグにおいて排出券取引の仕組みが動き出すと、参加する大手企業とサプライチェーンでつながっている中小企業にも必ず影響が出る。

2:50:51

カーボンニュートラルの取り組みを、中小企業も含めて、より多くの日本企業のビジネスチャンスにつなげるべく、大企業と中小企業が一体になって排出作品に取り組めるよう、パートナーシップあるいは協業が進められるような制度設計上の工夫をぜひお願いしたいという意見が表明されておりました。

2:51:09

資金やあるいはノウハウの不足によって取り組みが遅れている中小企業がサプライチェーンから排除されることがないようにめくばせをしながら、中小企業のGXへの取り組みを支援していくことが大変重要と考えますけれども、政府の御認識をお伺いしたいと思います。

2:51:25

内閣官房GX実行推進室 龍崎次長

2:51:31

お答え申し上げます。中小企業のGX推進につきましては、本年2月に閣議決定いたしました「GX実現に向けた基本方針」におきましても、中小企業を取り残すことなく、社会全体のGXに向けた取り組みを推進していくことを掲げてございます。

2:51:48

その際、中小企業がGXに取り組むには、情報不足や人手不足、それから投資コストの負担などの課題がございます。これらの課題に対応するため、政府といたしましては、例えば、ものづくり補助金のグリーン枠を拡充いたしまして、省エネ補助金につきましては、複数年の投資計画に切れ目なく対応できる、こうした新たな仕組みを創設してございます。

2:52:15

それから、事業再構築補助金のグリーン成長枠につきまして、中小企業に使い勝手が良くなるよう、研究開発期間を2年から1年に短縮するなどの要件緩和も行ってございます。

2:52:29

こうした支援策がより効果的に中小企業に届くよう、ご指摘もありました、知らないとか、何をやっていいかわからないという声がございますので、中小企業における相談窓口の設置や、専門家によるエネルギー使用の改善アドバイスの実施、また支援機関から中小企業へ支援策の積極活用を働きかけるプッシュ型の支援を行ってございます。

2:52:57

この対策を通じまして、ご指摘のように中小企業が現実的に取り組めるところからGXに取り組んでいけるよう、しっかりと支援をしてまいりたいと考えます。

2:53:07

石川寛孝君

2:53:09

今後、サプライチェーン全体でのカーボンフットプリント、この具体化も進んでまいりますが、その中でも中小企業への支援というのは極めて重要だというふうに思います。

2:53:20

先日、政府の検討会議において、このカーボンフットプリントの実践的なガイドラインの策定等に向けた報告書が公表されております。カーボンフットプリントとは、商品やサービスの原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して、排出される温室効果ガスの排出量を見える化するための取り組みでございますが、

2:53:43

この排出量を見える化していくことは、今後、消費者が低炭素な消費生活への転換を図るきっかけになるという意味でも重要でございますし、また、事業者がさらなる排出作業に取り組むという意味でも重要だと思います。既に企業においては、市場や投資家等からのサプライチェーン全体での排出量開示の要請に対応するために、サプライチェーン上でのカーボンフットプリントを求める動きも出てきております。

2:54:08

一方で、中小企業における取り組みは、現時点では極めて限定的でありまして、業界全体やサプライチェーン全体で連携した取り組みを後押しすることが必要になると思っております。消費者の今後の行動変容、意識改革の面も踏まえたカーボンフットプリントの普及の意義と今後の課題、特に中小企業における取り組みの支援に向けた具体的方策について、政府にお伺いしたいと思います。

2:54:34

畠山次長

2:54:37

お答え申し上げます。カーボンニュートラルに向けまして、サプライチェーン全体で排出削減をしていくためには、環境負荷の低い製品が選択される仕組みづくりが必要でありまして、そのための基盤として、製品のライフサイクル全体での排出量を見える化するカーボンフットプリントの取り組みが必要不可欠になってきているところでございます。

2:54:59

このため、経済産業省においては、昨年度有識者検討会を開催いたしまして、年度末にカーボンフットプリントの算定ルールなどに関するガイドラインを策定したところでございます。このカーボンフットプリント、あるいは自らの排出量の算定、中小企業にとってもご指摘のように大変大事になってきております。

2:55:19

いくつか観点がありますけれども、1つはサプライチェーンの中で関わる事業者がどれぐらいのCO2を排出しているのかという排出量を求められるケースが出てまいります。そうしたケース、自社の排出量の算定ができなければ、逆に言えばサプライチェーンから外されるリスクも出てくる、こういうことかと思っております。

2:55:41

今まだ、これは少し後のこと、今後のことになるかもしれませんけれども、低排出の製品が、まさに先生ご指摘のように消費者や利用者から評価され選択されるようになってまいりますと、せっかく排出削減のいい取り組みを行っている中小企業でも、その排出量を見える化しなければ、あるいは取り組みが見える化しなければ評価選択されるチャンスを逃してしまう、こういう観点もあろうかと思います。

2:56:07

これからサプライチェーンを構成する中小企業の取り組みも極めて重要だというふうに考えております。一方でご指摘のように、中小企業がカーボンフットプリントを算定するには、人材面、コストの負担、あるいは業務負荷など多くの課題があるとこのように認識をしております。このため中小企業が自社の排出量を把握するための方法を知りたい場合には、中小企業による相談窓口などでのサポートを行うとともに、

2:56:33

排出からカーボンフットプリントの算定を行う場合には、必ずしも自社のサプライヤーに遡ってデータの収集・集計をせずとも算定が行えるよう、約4,700種類の部素材のカーボンフットプリントを参照できるデータベースを産総研において提供している、こういう支援をしているところでございます。こうした取り組みに加えまして、カーボンフットプリントの普及がさらに進むよう、中小企業のさらなるデータベース活用促進など、引き続き環境整備を進めてまいりたいとこのように考えております。

2:57:02

石川博史君

2:57:03

ぜひよろしくお願いいたします。冒頭申し上げましたが、GXは人類全体の取り組みとして進めていくことが重要でございます。我が国がそれをリードしていく、その取り組みを一層求めていきたいと思います。カーボンニュートラル関連ビジネスと国際競争が激化している中で、国内での取り組みに加えて、世界の排出削減に貢献し得る我が国の技術、あるいは製品、サービスを日本で生み出して、

2:57:30

それを世界に展開していくことが、世界の脱炭素化全体に貢献するものと考えますし、また、我が国の国際競争力強化の観点からも大変重要な意義があるものと考えております。昨年1月、岸田総理は、アジア各国がエネルギートランジッションを進めるために協力することを目的とする、アジアゼロエミッション共同体AZEC構想を発表されました。

2:57:52

世界の排出量の半分以上を占めるアジア、このアジアにおけるGXを実現して、そしてそのリードをしていくことが、このAZEC構想の肝であり、極めて意義深いものがあると考えます。本年3月、先月には、このAZEC閣僚会合及び官民投資フォーラムが開催され、共同声明が採択されるとともに、28の案件について覚書MOUが締結されたところです。

2:58:20

AZEC構想、どのような戦略によって、アジアにおけるエネルギートランジッションに貢献していく方針なのか、また、取り分け、我が国のどのような脱炭素技術が期待されているのか、それによって、我が国の産業、経済にどのような効果を及ぼすことが見込まれるのか、政府のお見解をお伺いしたいと思います。

2:58:42

資源エネルギー庁 南資源エネルギー政策統括調整官

2:58:48

お答え申し上げます。委員御指摘のとおりでございますが、先月4日、アジア各国とともに、初めてのアジアゼロミッション協同体閣僚会合を開催しまして、各国の需要に応じましたエネルギートランジッションを進めるための協力が組みとして、アジアゼロミッション協同体AZECを立ち上げたところでございます。

2:59:10

この際、各国の閣僚等からは、省エネルギー、再生可能エネルギー、水素、アンモニア、CCUS、カーボンリサイクルなど、日本が強みを有する脱炭素技術に対する期待が寄せられたところであります。

2:59:26

アセアを中心としたAZECのパートナー国が協力し、これらの技術に対する需要を阻止することができれば、市場のスケールメリットを生かして技術の導入コストを低減させることが可能となります。

2:59:41

このようなプラットフォームを活用することで、世界の成長エンジンともいわれるアジアの脱炭素需要を取り込み、我が国の企業の競争力を強化し経済成長につなげるべく、標準づくりといった政策強調や脱炭素技術の開発、実装等に向けたファイナンス面、人材面等での支援を行ってまいりたいと考えているところであります。

3:00:06

我が国としては、全世界のCO2排出量の半分以上を占めるアジアにおけるエネルギートランジションに貢献し、ひいては世界のカーボンニュートラル実現にも貢献するべく、引き続きしっかりとしたリーダーシップを発揮してまいりたいと考えているところです。

3:00:23

石川博史君

3:00:25

ぜひよろしくお願いいたします。続きまして、GX推進機構についてもご質問させていただきたいと思います。

3:00:33

本法案では、新たにGX推進機構を設置して、この機構に我が国で初めて導入されるカーボンプライシングの負担金の徴収に係る事務、あるいは排出量取引制度の運営をさせることになり、また、GXに資する事業活動を行う民間企業に対する債務補償等も行わせることが想定されております。

3:00:56

GX技術の社会実装に向けた投資を引き出すために、民間資金では取り切れないリスクを想定した上で、公的資金で保管するような新たな金融手法を開発・確立することも求められているところでございます。

3:01:12

このGX推進機構はGX実行の要でありまして、多種多様な業務を扱うことになると思われますが、北京にとして想定されるGXに関して専門的な知識と経験を有する者は、どのような方を想定されているのか、ご説明いただきたいと思います。また、この機構の設立の時期、組織体制、人材確保について、今後どのように検討されていく予定か、ご説明いただければと思います。

3:01:41

中村理事長

3:01:42

お答え申し上げます。ご指摘のとおり、GX推進機構につきましては、化石燃料付加金や特定事業者負担金の徴収や、排出量取引制度の運営、債務保障等の金融支援業務などを行うこととしてございます。

3:02:00

国機人につきましては、GXに関して専門的な知識と経験を有し、GX推進機構の趣旨や目的に賛同される方が担うものと考えてございますけれども、法案を御審議いただいている現時点において、特定のものを想定しているものではございません。

3:02:18

設立の時期につきましては、本法律案のGX推進機構に関する規定が交付の日から9ヶ月以内に施行されますので、その施行後にGX推進機構が設立されることになります。さらに組織体制でございますけれども、定管の変更などの組織の重要事項は、運営委員会において移結することとした上で、実際に業務を執行する者として、理事長、理事等の役におくこととしてございます。それから機構の人材確保につきましては、GX推進機構の業務を実施するにあたりまして、GXに資する事業、金融、法律、それから会計に関して専門的な知識と経験が必要となることから、これらの知識と経験を有する者を中心に有意な人材を幅広く投与することを想定してございます。こうした人材の確保にあたっては、設立当初は金融機関など民間からの出向などが中心となることも想定されますが、有意な人材を確保できるよう様々な取り組みを進めまして、適材適所の組織づくりを進めてまいりたいと考えてございます。

3:03:36

石川寺孝君。

3:03:38

まさに要となるこの機構でございますので、しっかりとした人材確保も含めてお願いできればと思います。この機構は業務の性質上高い透明性、公平性が求められます。それゆえ本法律案では、機構を独立行政法人等情報公開法の対象として、役員、職員等は見なし公務員とする規定を設けております。加えて経済産業省には所管官庁としての監督責任が求められております。この機構の業務をどのように監督していく方針なのか、政府にご説明をいただきたいと思います。

3:04:13

龍崎寺長。

3:04:15

GX新機構は、稼ぎ燃料付加金や特定事業者負担金の徴収や排出量取引制度の運営といった公平性・中立性が求められる業務を担うことから、民間の創意工夫を最大限活用しつつも、ご指摘のとおり、政府が適切に監督していくことが重要でございます。このため、本法律案におきましては、理事長や幹事は経済産業大臣が任命することといたしまして、理事等は経済産業大臣の認可を受けて理事長が任命すること、それから業務方法書等は経済産業大臣の認可が必要となること、GX新機構による金融支援の基準につきましては経済産業大臣が定めること、経済産業大臣は必要があるときは、GX新機構に対し業務に関して監督上必要な命令をできることなどを規定してございます。こうした仕組みを通じまして、政府によるガバナンスが発揮される形で、GX新機構の適切な体制を整備した上で公平中立な業務執行がなされるようにしてまいりたいと考えてございます。

3:05:25

石川寺田君。

3:05:27

今後GXに関係する技術動向というのは激しい変化が想定されております。それゆえ実施中の案件であっても、適時適切に評価分析を行いながら、戦略を練り直していく、そういったアジャイル型の視点も極めて重要でございます。今後脱炭素技術の実証、社会実装など各段階における目標をきめ細かく設定しながらも、実現可能性、必要な期間、経済性などをよく見極めながらGXを推進していくことが必要ではないかと考えます。適時適切な評価を行うとともに、幅広い観点からの必要な見直しを機動的に実施していくことについての政府の見解をお伺いしたいと思います。龍崎理事長 GX投資の進捗状況、グローバルな動向や経済への影響、技術開発の動向などは大きく変化し得るものでございます。このため、GXの推進に当たりましては、こうした動向を踏まえて、不断に進捗評価を実施しまして、それらを踏まえて、必要な見直しを効果的に行っていく必要があると認識してございます。従いまして、本年2月に閣議決定いたしましたGX実現に向けた基本方針では、その旨を明記してございます。また、この基本方針を具体化する本法律案におきましても、GX推進戦略を策定した上で、附則第11条第1項におきまして、その実施状況を踏まえて検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものと規定してございます。インカラーアジャイルというお話がございましたけれども、これらに基づきまして、国内外の調理を的確に捉えまして、適時適切に進捗評価と施策の効果的な見直しを行うことで、我が国企業の創意工夫を生かしたイノベーションを創出いたしまして、経済成長、産業競争力強化と脱炭素化を共に実現してまいりたいと考えてございます。

3:07:29

石川寛孝君

3:07:31

はい、ありがとうございます。では最後に大臣から改めてお伺いをしたいと思いますが、今後長きにわたるGX実現への道のり、経済産業省のみならず、環境省その他多くの省庁において推進をしていただく必要がございますし、また省庁横断的な政策も少なからずございます。さらには、今日もいくつか指摘がありましたけれども、民間の力をいかに活用していくのか、今後の技術動向をどう的確に評価し、それを柔軟に見直しも含めて取り入れていくのか、そういったことも必要かと思います。今後困難な道のりかと思いますけれども、GX推進担当大臣の西村大臣に大きく期待をしたいと思います。政府一丸となって、オールジャパンで取り組む体制を整備をしていき、そしてその推進役として西村大臣に取り組んでいただきたいと思いますけれども、最後にご決意をお伺いしたいと思います。

3:08:32

西村国務大臣

3:08:34

私どももまず経産省として、これまでこうしたカーボンプライシングについてやや慎重な立場であったということは否めないと思います。また経済界も、こうしたGX機構変動に取り組むことがコストだという認識があって、なかなか前向きなあれがなかった面も否めないと思います。それが経産省も、さまざまな議論を経て、この成長志向型カーボンプライシングというものを制度設計をし、経済界もむしろGX取り組むことはコストではなく成長につながる、強装力につながる、そうしたエンジンだという認識に変わってきたものと思います。そういう意味で、政府内関係省庁と政府一丸となってというのは当然のことでありますし、民間も含めた官民を挙げて、日本全体でこのGXに取り組んでいく、そのためにさまざまな施策を実行していきたいというふうに考えております。そうした姿勢をGX実現に向けた基本方針において書き込んでいるところでありますし、関係省庁にもご参加をいただいて取りまとめたところであります。そしてこの成長志向型カーボンプライシング構想についても、引き続き関係大臣、関係省庁と連携しながら取り組んでいきたいと思いますし、先ほど来答弁があったところですけれども、この推進にあたっては、やはり技術開発の動向、非常に速いスピードの速い面もあります。国際的なGX投資の動向、技術開発の動向、そしてグローバルなさまざまな各国の制度なども含めて、しっかりと目配りしながら、そうした動向も踏まえて進捗状況や必要な見直しを効果的に行っていくことも重要だというふうに思っております。こうした進捗評価についても、GX実行会議などにおいて、民間の皆さんのあるいは有識者のご意見を聞きながら、関係省庁一丸となって、連携して進捗管理を行いながら、しっかりと未来に向かって歩んでいきたいというふうに考えております。

3:10:29

石川博多君

3:10:31

ぜひよろしくお願い申し上げます。このGX、国民にあげて、行動変容あるいは消費者の意識、こういったところの変化を求めていかなければならないというふうに思います。我々、公明党としても、しっかり政府を後押ししながら、力強く推進してまいりたいと、そのように決意を申し上げまして、ちょっと時間早いですが、終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

3:11:23

猪瀬尚貴君

3:11:30

日本維新の会、猪瀬尚貴です。今、石川委員の質問に、これまではGXについては慎重だったが、これからは違うというお言葉が西村大臣からありましたけれども、さて、じゃあ、これからの決意ということを、さらに述べていただきたいと思うんですが、GX担当の西村大臣と、西村康俊大臣と、環境大臣の西村昭博大臣、お二人に質問させていただきますが、質問のちょっと通告と順番を前後するかもしれませんが、ご答弁をお願いします。まず、札幌でG7気候エネルギー環境大臣会合が開かれまして、西村康俊大臣も出席され、ご苦労さまでしたということですが、そこでカーボンニュートラルEV車についてのどんな議論がなされたのかということをお尋ねしたいんですが、まず、そこで化石燃料の使用については、16日に共同声明が出されていますが、石炭火力については廃止時期は明示しないけれども、二酸化炭素の排出削減の対策が取れない化石燃料のフェーズアウトはしていくと、つまり段階的に廃止していくという方針が示されたというわけですね。また、我が国のエネルギーミックスは、先日の答弁にもありましたが、2021年度で再生可能エネルギーはまだまだ20.3%しかなくて、化石燃料の割合は72.9%にもなっているんですが、7割以上を占める化石燃料がCO2排出削減の対策が取れない限り、いずれゼロにしなければならないわけですね。この未対策の石炭火力はいずれフェーズアウトするしかないという、この合意の重みを政府は真剣に受け止めてもらいたいと思うんですね。まず西村大臣、G7会合のご感想、受け止め方、ちょっとお尋ねしたいということです。

3:13:51

西村国務大臣

3:13:54

まさにエネルギー機器の中で、エネルギー安定供給も確保しながら、どうやって脱炭素化を着実に実現していくかと。ここで先ほどの議論がありますように、経済成長も進めなきゃいけないという中で、どういうふうに対策を講じていくのかという、様々な各国の取組、そして国際協調していく面と、競争していく面と、様々絡み合いながら議論が進んだわけでありますが、私は大きく3つのことに合意ができたと思っておりまして、1つ目は多様な密接地の下で共通のゴールを目指すという、各国かなり事情が違いますので、原子力をやる国もあればやめる国もある、再生可能エネルギーを最大限入れられる国もあれば、そこまで増えない国もある、様々、そしてその中でどういうふうに協調していくか、共通のゴールを目指していくかということでありますが、多様な密接地の下で進めるということが1つ合意をされております。2つ目にG7だけではできないので、やはり新興国、特に成長するアジアをはじめとするグローバルサウスといわれる国々とどう連携していくかということも大きな議論、これも合意がなされております。そして3つ目に、そうした中で知性学的なリスクもマネージしていく、管理していくということが合意がされております。いずれの議論においても、やはりイノベーションが大事ということで、技術革新を進めていくということは、あちこちに散りばめられて書かれて、コミュニケーションの中に書かれております。日本としてもこの面でリードしていきたいというふうに思っております。その上でですね、各国の閣僚の意見表明なり発言を聞いておりまして、ものすごくスピードは加速してきていると、非常に意欲的な取り組み、前向きな発言を多くお聞きをしましたので、日本としてもこれまで以上にこのGXグリーントランスフォーチョンを進めなきゃいけないということを改めて強く感じたところであります。まさに2030年に向けて再エネは36から38%ということでありますが、まずはそれを確実にしていくために今回のこの法案のGX意向差を活用した20兆円の先行投資、研究開発支援なども行いながら、確実にこの今から倍増に近い、日本で言えば倍増に近いものを実現しながらですね、さらに再エネも増やしていく。そして原子力も活用し、安定的な供給をしながら、その下で脱炭素化を着実に、そして加速して進めていくということを改めて強く感じているところでございます。

3:16:31

猪瀬直樹君。

3:16:33

では、さらに決意を深めていただく方向でお尋ねしますが、いつもここでEV車の件をお尋ねしているんですが、自動車部門の脱炭素化についてはやはり欧米の国々が導入目標をはっきり定めるべきだと主張しているんですが、日本はハイブリッド車の方にこだわり過ぎているんですね。G7会合においてもイギリスは35年までに主要市場の販売の全てをEV車にすると、こういうふうに要求して、アメリカもあと10年で小型車販売は半分はEV車になるんだと、こういうふうに言っているんですね。アメリカはもう小型車半分あと10年だとEVにしちゃうと。だいたいあと1935年にはみんなEVにするという国が多いんですが、これについてまず西村大臣、御感想をお願いします。

3:17:29

西村国務大臣

3:17:32

この点も各国様々な意見が出されました。アメリカは2021年大統領令によって2030年に小型車などの新車販売の50%をゼロエミッション車にするという目標をすでに表明しておりますし、昨年のインフレ削減法においても電気自動車の購入に対し税額向上を行うなど、これまでも電気自動車をはじめとするゼロエミッション車の普及拡大に向けた取組を進めてきたところであります。また、イタリア、ドイツはじめとして、いわゆる合成燃料も対象にすべきだということで、そのことも今回書き込まれております。そして、今般アメリカで発表された2027年以降のCO2に関する新たな規制案も、アメリカのこれまでの考え方の延長線上にあるものということで、何かアメリカがさらに新しい方針ということではなくて、大きな方針の変更があったものとは考えておりません。ただ、米国は日本メーカーにとってこれは大きな主張、重要な主張であります。各社ともこうしたアメリカの動きを踏まえながら、経営戦略を立て、対応を加速しているものというふうに思います。今回、販売に関する目標についても様々な議論がありましたけれども、一つ大きな合意として、ストックですね、これまでG7において販売されてきた、その保有車両からの二酸化炭素CO2排出を2000年比で少なくとも50%共同で削減するという、こうしたことにも言及がなされております。販売についても当然対応していかなきゃいけないんですが、ストック、入れ替えていくということですね、ストックについても減らしていこうということで、大きな方向性が書き込まれております。いずれにしても、自動車の巡る変化、これも知覚変動とも言うべき、ものすごいスピードで、想定以上のスピードで済んでいるのも事実であります。政府としても、ご案内のとおり、導入支援、あるいはインフラの支援など、今回の補正予算、あるいは新年度予算でも措置しているところでありますけれども、政府として総動員しながら、加速していく中で、各社の対応、日本の自動車産業の対応を、その挑戦をしっかりと後押ししていきたいというふうに考えております。

3:19:57

佐藤安西直樹君

3:20:01

【安西】そこで、日本は、そうは言いながら、結局EVの販売台数は非常に少ないので、民間調査機関のデータで、例えば2022年のEVの世界販売は、中国がだいたい4割、アメリカが3割、ヨーロッパが2割、日本は国内メーカーは5%以下。すでに非常に遅い動きになってきている日本だけがね。今お手元にお配りした資料で、こういう資料があるんですが、持続可能な炭素社会実現を目指す企業グループ、JCLP。お手元にないんですけど、JCLPというのは、もう皆さん知っている会社の名前がいっぱい入っているんですけれども、広島サミットに向けて、3月28日にこの意見書を出しているんですね、お手元の。そこで、JCLPというのは、理工とか、戸田建設、武田薬品、水道新宅、三菱自称、三井不動産、リクシル、赤水ハウス、イオン、オリックス、菊江湾、富士通、いろいろご存じの名前ばかりですが、そういう会社が皆さん集まって、そして、この加盟企業だけでも、そう売り上げ高が実に143兆円になるんですが、この意見書で言っているのは、2035年までの電力部門の脱炭素化、これはG7でも日本以外の各国でもほぼここに向けて進んでいるわけですけれども、さらにこの項目の中で、4つ目の、費用対効果の高い脱炭素化技術の迅速拡大に資するカーボンプライシングの導入と、4つ目言っていますね。さらに注目していただきたいのは、そこで言っていることで、参加者が限定される自主的なクレジット取引のみ、及び炭素価格が一定水準に達していない場合には、十分な効果が望めませんとあります。産業界からもこうやってGX推進法で予定しているスケジュールの進め方では、効果が乏しいと言っているわけですね。それからこの5つ目なんですけれども、この5つ目で西村大臣ぜひ理解していただきたいんですが、常用車新車販売はZEVって書いてあるんですね。ZEV。ゼロエミッションっていうことですね。つまり、ハイブリッドは入っていませんってこと言っているんですね。だからEVと水晶燃料電池車だけ、これがZEVということなんですね。ちょっとプラグインハイブリッドはEVに入れてもいいんじゃないかって話もありましたが、要するにプラグインハイブリッドもハイブリッドも、つまりエンジン車ですからゼロエミッションではないということなんですね。G7を機にこのZEVに限定した目標にすべきというふうに、この企業の集まりの皆さんがそういうふうに言っている。これはある種グローバルスタンダードに合わせた提言だということだと思いますが、前もここで言いましたけれども、ハイブリッドっていうのはEVじゃないんですね。でも経済産業省は電動車と言って、ハイブリッドをどうしてもEVだと言い張るわけで、電動車なんていうものは、そんな言葉は翻訳できないんです、英語に。だからEVかEVでないかということなんですね。そういうことで、この産業界からもお尻をたたいてきているわけですから、はっきりしていかないといけないんですね。ですからハイブリッドという、そういう、なんて言ったらいいんだろうね、これは柄系にiモードをつけただけでスマホではありませんということですね。スマホにあたるものがEVですから。そういうことで、この辺について、西村大臣、何度も僕これ言っているんですけれども、ここははっきりした方がいいんじゃないですか。この間の、先週の金曜日の参議院の本会議で、電動車の定義について、僕が質問しましたら、大臣がやっぱりそのお答えがね、技術開発の多様な可能性を踏まえれば、うんうんと、だからこれはあくまでも電動車というものは、電気自動車も含めての電動車であると、こういうおっしゃり方を答弁でしてますから、この答弁から、この経済産業委員会でやった答弁と、この前の参議院本会議の答弁と、一歩も進んでないんですよね。企業の集まりの方々とか、普通の常識では、グローバルスタンダードでは、ハイブリッドは電動車でありませんから、そこをもう一度、多様なという言い方は、多様というのは真ん中があって多様があるんで、多様だけという、空っぽの多様というのはないんですからね。これははっきりさせていただきたいと思います。これやってると、日本だけがEUV遅れていきますから。大臣、答弁をお願いします。

3:25:45

西村国務大臣。

3:25:47

まず、御指摘の意見書の冒頭では、今年のG7の会議では、1.5度目標の達成及び気候変化機器とエネルギー機器の同時解決は投資することで、日本のビジネス機会、そして投資機会の創出につなげる好機という指摘がありますけれども、まさに私も同じ問題意識を持って、このG7に臨んだところであります。今回の共同声明では、まさにかつてないエネルギー機器の中で、エネルギー安全保障を確保しながら、パリ協定や1.5度目標に向け取り組むことへの決意を再認識し、具体的な取組や政策を加速させていくことに力強く合意ができたところであります。引き続き、産業界からの御意見なども、すっかり受け止めながら、2050年、カーボンニュートラル、これはもう共通の目標でありますので、多様な道筋でありますが、これに向かって着実に取組を加速していきたいというふうに思っております。その上で、自動車業界についてでありますが、視覚変動とも言うべき大変革が起きておりますし、非常にスピードが速い変化が起こっております。この大臣会合においても、かなりいろんな意見が出されて、活発な議論が行われたわけですが、結果として、2050年カーボンニュートラルを実現することの重要性を共有しながら、その目指す観点から、先ほど申し上げた新車販売についても議論がありましたけれども、保有車両からのCO2排出に着目して、G7全体で2035年までに半減という可能性に認識するということとともに、その実現に向けてあらゆる技術を活用しながら、排出作業も進めていく重要性を認識しながら、各国が取るべき方策について多様な見出しがあること、このことについての認識が共有されております。我が国が掲げている、35年電動車100%という目標もこのコミュニケーションの中に書かれておりまして、その目標の妥当性も含め、G7全体での共通理解は醸成できたものと思っておりますが、ご指摘のように非常に速いスピードで進んでおりますので、例えばトヨタにしても、新社長と私も意見交換しましたけれども、まさに350万台はEVにするということでありますので、2030年でありますから、トヨタの台数が約1000万台とすれば35%ぐらいまでは30年にはするという目標を掲げて意欲を示しておられました。また、ホンダもちょっと今年数は手元にないのであれですけれども、2/3を2040年までに、すいません、EVとFCVで100%にするという目標を掲げております。ですので、各社ともこうした動きを加速しておりますので、我々としてそうした動きをしっかりと後押ししていきたいというふうに思っております。

3:28:54

井上直樹君

3:28:58

実は日本メーカーに頑張ってほしいわけで、どんどんどんどんアメリカのテスラだとか中国のBYDだとか、どんどん進んでいっちゃうんでね、日本だけ置いてきぼりになってくってしまうという、そういう危機感を持っているわけですよ。一時ハイブリッドが世界一だとか言っている人たちがいたんだけれども、もうそれは違う時代になっているんだということなので、経済産業省自身がやはりはっきりとEVだという言い方をしていかないとね。まるでね、戦争を負けているのに大放映で、大放映発表で勝っている勝っていると言っているみたいな話なんですよ。負けているなら負けているのを認めて、だからやり直していかなきゃいけないと。今、日本のメーカーもかなり急いで頑張り始めていることは事実だ。そこで、それをしっかりと支援していかなければいけないんでね。まず、だから、車を買いたくても、買っても充電器がないからだめなんだという、そういう不満が今あるんですね、これね。最近のIBM、日本IBMが発表したレポートで、持続可能なモビリティ社会の実現を目指してというのがあるんですが、日本の消費者の58%が公共の充電ステーションの不備をEV購入の不安要因としているということなんですね。そういう意味で、自動車メーカーはグローバルの市場の動向を見据えて、EV投資を始めているのはわかっているんだけれども、政府もどうやってそれを支援していくかということで、充電器をきちんとつけていけば、メーカーもEVを作ったら消費者が買ってくれるんじゃないかと。消費者は充電器が近くにあれば買う気になると。こういういい循環を作っていってほしいわけですね。いつでもどこでも充電器があると。そういうことを短時間でできると。ここでお尋ねしますが、EV充電器の整備促進に向けて、全国の高速道路のサービスエリア、パーキングエリアにおける充電設備のこれまでの整備状況、及び今後の整備方針についてお示しいただきたいと。これは国交省になるんですけどね、質問の通告先は。同じように、高速道路の話も聞きますが、道の駅というのがあるんですね。これは国道なんですけど。道の駅についても充電器はどうなっているかと。まずこの2つを教えていただいて、そしてその上で、道の駅なんかではショッピングモールとかいっぱいありますからね。そういうところに設置されているものを含めてなんですが、今どのくらいできているのか、充電器がね。それについてまずお尋ねして、それからそのお答えを聞いた上で、設置目標、今後どうしていくんだということを、経済産業省の方からお答えいただくと。これお金を出すのは経済産業省のようなんでね。まずは高速道路の充電器、ちょっと説明していただきましょう。

3:32:28

まず国土交通省道路局佐々木理事長。

3:32:35

お答え申し上げます。まず高速道路の急速充電器の整備状況でございますけれども、今現在のネクスコ3社のサービスエリア、パーキングエリアには、令和5年3月31日現在、合計425機、511口の急速充電器が設置されております。各社ごとの内訳といたしましては、ネクスコ東日本の管内には155機、183口、それからネクスコ中日本の管内には129機、169口、それからネクスコ西日本管内には141機、159口となっております。猪瀬直樹君、経済産業省はよろしいですか。ちょっと今の意味わかんなかった。2つ分けて言ったらどういうこと?今の言っていることはちょっとわからなかったんで。

3:33:28

ではもう一度国土交通省佐々木理事長。

3:33:32

大変失礼いたしました。お答えいたします。木と口を申し上げたのは、充電器、木としては155機があるんですけれども、口ね。口です。だからその1機で2台とか3台とか6台とか。一つの充電器で2つついてる。委員長の指名を待って発言してください。そういうことでございます。

3:33:55

次に経済産業省の藤本審議官。

3:34:00

お答え申し上げます。急速充電器の現状でありますが、民間調査会社の調べによりますと、我が国における公共用の急速充電器は、2023年3月末時点で約9000機が設置されていると承知をしております。政府といたしましては、2030年までに公共用の急速充電器3万機を含みます、15万機の充電インフラを設置することを目標に掲げております。

3:34:34

猪瀬直樹君。

3:34:37

さっきの国土交通省は、高速道路の数を聞いて、道の駅についても答えてないでしょ、まだ。ちょっとそれですね。

3:34:49

国土交通省佐々木次長。

3:34:55

お答えいたします。全国の道の駅には、令和4年7月現在でございますが、847箇所の道の駅に1024機の充電器が設置されているところでございます。なお、ちょっと口数の方につきましては、把握できておりません。

3:35:13

猪瀬直樹君。

3:35:17

経済産業省に行く前に、もう一度国土交通省に、よくわからなかったところをお尋ねするんですが、その急速充電器の数は、先ほど言ったのは、高速道路では400あると言って、口数じゃなくて数で400と言ったの、さっき。

3:35:39

国土交通省佐々木次長。

3:35:44

一度着席してください。お答えいたします。511口でございます。

3:35:51

猪瀬直樹君。

3:35:54

指名待ってから発言してください。だいたい400から500という話で、そういう400から500ということなんだけど、口数ってのはちょっと横にまた、一つの機械から二つ三つ出てる場合があるっていうことなんだけど、それでね、それは、あとで経済産業省に補助金についてお尋ねしますけど、これ今お配りしている紙ちょっと見ていただけます?この一番左上のあたりの図を見てもらうと、高速道路SAPAって書いてありますね。これでここに対象設備って書いてあって、90キロワット以上、50キロワット以上と書いてある。これは、結局補助金は10分の10っていうから、全部出してあげるっていうことになってるんだが、それで、一つここで問題なのは、90キロワット以上、50キロワット以上という設備の容量なんですね。今、普通高速道路の急速充電というのは、130キロワットというのがわりと標準です。普通のテスラとかそういうところで全部そうです。それから、もっと今、新しいものが出て350キロワット、500キロワットで5分で充電できるとかね、そういうものがどんどんどんどん出てるんだけども、そういう急速充電機がどんどんどんどん進化してるんだから、この50キロワットとか90キロワットっていう補助の基準そのものが、10年ぐらいの時代遅れになってる、これはね。そういうところで、今、先ほど国交省の方に500個あるとかお答え願ったんだけれども、数を増やすことと、それが50キロとか90キロという、この単位を変える、新しい、今130とか250が当たり前になってきてる時に、古い基準で補助金をつけていても、これはEVの新しい増える世界、新しい進化するEVに対応できてないということなんですね。参議院の議員会がありますでしょ。あの地下に1個あるんですよ。50キロワットしかないのね。だから時間かかるんです。サービスエリアで休憩とって30分で充電することができなくはないんだが、もっともっとスピーディーに15分で充電できるとか、あるいは5分で充電できるとかという時代が今来て、そういう競争をしてるんです、今世界では。充電器の競争をしてる。EVの急速充電できるEVの競争をしているということなんです。JETROの、これ、今年の2月のJETROの出してるビジネス短診では、フォルクスワーゲンが1社だけで、フォルクスワーゲンだけで、ヨーロッパに1万8000機、中国に1万7000機、北米に1万機の急速充電器を設置予定しているということですね。そしてそれが大体みんな350キロワットとかを目指しているとか、そういうふうに書いてある。そういうことで今、経済産業省の参考人に話を戻しますけれども、補助金について説明していただきたいということと、この50と90という考え方ですね、キロワット、急速充電器の。これだと今時はもう中速、急速じゃなくて真ん中の中速充電器というふうな考え方になってしまいますから、この辺について、大臣もこれについての積極的なご発言をしていただければありがたいと思うんですけれどもね。いかがでしょうか。

3:39:59

西村国務大臣。

3:40:01

まず足元の公共用の急速充電器についてですね、これIA、国際エネルギー機関が出しておりますアウトロックによりますと、2021年時点で日本は先ほどであります8000機急速充電器があるんですが、イギリスは7700、ドイツは9200、フランス4500、アメリカ2200ですから、これに比べると、確かにそんなに多いということはありませんが、遜色はないものではないかというふうに思っております。その上で、我々3万機にするということの目標を掲げておりますので、2030年度であります急速充電器3万機ということで、これは意欲的なものとしてしっかり取り組んでいきたいと思っております。その上で、ご指摘の高出力の急速充電器についてでありますが、車両がどの程度高い出力で充電できるのかという、車両の性能面、それから設置事業者の設置運用費用、こういった面を勘案しながらですね、普通充電器も含め重装的な整備が必要と思っております。そして、ご指摘のように、 経産省の補助制度において、昨年度から高出力の一口最大150キロワットの急速充電器が導入され始めております。今年度は、補助率や補助上限額の引上げなどの工夫を行って、先ほどの高速道路のサービスエリアやパイキングエリアを中心に、高出力の急速充電器の普及を促しているところであります。こうした支援を通じて、車両の充電性能や充電器の高強性も踏まえながら、より利便性の高い高出力の急速充電器の設置を促進していきたいと考えております。足元、また、日産三菱のサクラなど、小型のものが今のところまだ中心なものですから、あまり大きなものをやってもバランスが取れないものですから、これからどんどん導入を加速していく中で、こうした高出力の高速充電器、急速充電器についても、ぜひ普及を図っていきたいと考えております。

3:42:12

猪瀬直樹君。

3:42:15

確かに、容量の低い、ちょっとレベルの低いEVもあるんですよね。そういうときには急速充電ができないようなものもあるんです。ただ、それも何度も申し上げますけれども、ハイブリッド車なんかを前提にしてやってくると、そういうものが開発が遅れてきたという事実があるんですね。実際に、残念ながら我が国のEVだと、超高速、超急速充電器に対応できない、そういうメーカーの名前は言いませんが、そういうのがいくつもあるんですね。ですから、そういうところがもう、ところがテスラとかそういうのはできちゃうんですよ、そういう急速充電器でね。だから、そこを負けているんです。だから、まずはハイブリッドなんてことをいつまでも言っていないで、どんどんどんどんEVの方向に、まず補助金も、これ一応10分の10ですから、この補助金はかなり積極的な根付けではあると思うんですね。それをどんどんつけて、そして交通環境を変えていくというところから、逆に産業を育てるということにもなっていくと思うんですね。そこで、だから問題なのは、この補助金の規模になりますよね。これで、ちょっと前までは10億円ぐらいしかなかったと。ところが、昨年度ぐらいにはもう65億円ぐらいの、この充電器会社に対するお金ですね、充電器設置費用、そういうふうに増えてきて、今年は175億円ぐらいつけるというふうになってきているという話ですが、さらにそれをどうやって増やしていくか、それから高出力の急速充電器に対して、どういう補助のやり方を、いい意味で変えていくのかとか、そのあたり、もうちょっと説明をしていただきたいなと思いますね。

3:44:18

藤本審議官。

3:44:26

お答え申し上げます。先ほどもお話ありましたけれども、我が国としては、3万機、まずは3万機の高速充電器を3万機に増やしていくというところを着実に実施することが重要だと思っております。この目標にめがけまして、175億円の予算を用意しているところであります。ただ、今後につきましては、状況も見ながら、状況に応じて、この高出力の急速充電器の設置を促進していきたいということに考えております。

3:45:08

猪瀬直樹君。

3:45:12

予算を増やすという話を聞きたかったんだけど、今の答えは、僕の期待する答えではないなと思っているんですね。

3:45:29

藤本審議官。

3:45:38

お答えします。まずは、今確保している予算で、しっかり高速充電器3万機というのを実現していきたいと考えております。その上で、状況も見ながら、さらなる加速が必要なのかどうか、判断をしていきたいと考えています。いずれにしても、高出力の急速充電器の設置、これは車両と充電器両方を合わせて推進していくことが、電気自動車の普及に極めて重要になると考えておりますので、こちらの充電器の設置もしっかり促進をしてまいりたいと考えております。

3:46:20

猪瀬直樹君。

3:46:23

分かりました。急速充電器の世界と他の国との比較という数字を出してほしいと言ったので、先ほどお答えいただきましたが、その数字をもう一回調べ直していただきたいと思っているんですね。というのは、各メーカーごとにどんどん、先ほどフォルクスワーゲンの例を出しましたが、もっとヨーロッパ多いんですよ、実際。そちらで出した数字は、あまり日本と変わらないという数字なんですね。それはちょっと実態と違うので、どのデータを使っているかによって違ってくると思うんですよ。だから多分メーカーでどんどん作っているものがたくさんあると思うんですね、今のフォルクスワーゲンのように。例えば、東京近辺でも、高速道路のエビナのサービスエリアには、要するに日本式の充電器があるんですけど、5点倍インターで出ると、インターで出た米田コーヒー店とか、そういう普通のところに6機のテスラスーパーチャージャーがあるんですよ。そういうふうにね、だからそういうのどういうふうにカウントしているのか。先ほど、外国の急速充電器の量と日本の量が遜色ないような言い方をしたんだけど、それは多分間違っていると思う、データが。それはどういうデータでやったかによるんだけどね。それをもう一回調べ直してほしいね。次行きます。この間、先週のつい13日ですけども、今お手元にお配りしている紙がありますが、超糖化カーボンニュートラルを実現する会というのができましたね。これ西村環境大臣宛になってますね、これね。ここで自民党の大島忠盛前衆議院議長や、鴨下一郎元環境大臣や、小泉真次郎元環境大臣や、たくさんの超糖化ですからね、たくさんのそれぞれの政党から皆さん出席されていますね。大淵裕子議員や、斉藤哲也元国交大臣とか、原国交大臣か。斉藤哲夫国交大臣ね。名前いろいろありますね。立憲民主党も国民民主党もいろいろ全部入ってますからね。維新も入っているし。そういうことで、こういうふうな動きが出てきているということですね。それはやっぱり、新しい流れになってきているわけだから、スピード感が大事ですから。ただ日本だけが遅れているという、すごい危機感があるんですよ。日本一国だけ遅れて、世界はどんどん進んでいって、置いてきぼりになりそうだと。そういうことなんで、先ほど言いましたように、急速充電器も用意して、そして日本のメーカーもどんどんEVをどんどん作っていって、ということで頑張っていくしかないんですが、こういう中で、なんとか日本はカーボンニュートラルに向けて、世界から取り残されないようにしていきたいということで、さて、そこで今度のエネルギーミックスの2030年目標について、もう一度改めて伺いますけれども、再生可能エネルギーの導入比率が震災前の約10%から2021年度は20%まで来たので、エネルギーミックスの見直しが遅れた影響がないとの答弁でしたが、先日の本会議ですね。でも普通のこういった長期目標は、来年再来年のことではなくて、5年とか10年後を見据えたものであるはずですが、2021年10月になるまでずっと22から24%という達成が確実な低い目標値を維持してきたわけなんですよ。とにかく遅れてて、その目標は、その後の目標は示されないままだったわけですけれども、その目標が低いままだったらこれでいいやってなっちゃうんですね。そこに今度突然、36から38と頑張るって目標が出てきた。あとそれを9年でやると。これは大変ですよね。もっと以前からこのレベルの目標値を設定していればよかったんだけど、そういう意味で、これからこの目標で大丈夫なるかということで、これをもう1回改めて、これは参考人かな、数字的なことは。

3:51:20

南資源エネルギー政策統括調整官

3:51:27

お答え申し上げます。2018年7月に第5次エネルギー基本計画閣議決定した際には、2015年に定めたエネルギーミックスの実現に向けて未知半ばだったと。そういったことから、再営の比率を始めまして、エネルギーミックスはこの時点では改正をしませんでした。そして2021年10月に閣議決定した第6次エネルギー基本計画の議論に際しましては、2030年度、温室効果ガス46%削減、2050年カーボンニュータルの実現という新たな目標を踏まえまして、2030年度の電源構成に占める再エネルギーの比率の割合を、それまでの22から24%から36から38%引き上げたわけでございます。これまでの再エネの導入拡大について振り返りますと、2012年に導入しましたフィット制度の効果もありまして、東日本大震災前の約10%から、先ほど先生おっしゃったとおりでございますが、2021年度に初めて20%を超えるなど着実に増加をしまして、再生可能エネルギーの主力電源化を進めてきているところであります。このため、エネルギーミックスをより早く改定していれば、導入拡大がもっと早く進んだとの御指摘は、必ずしも当たらない度にはないかと考えているところです。いずれにいたしましても、2030年度に向けましては、再生可能エネルギーを足元からさらに2倍程度に拡大していく必要がございまして、地域との共生も図りながら、引き続き再生可能エネルギーの最大限の導入をしっかり進めてまいりたいとそのように思っているところでございます。

3:53:26

猪瀬直樹君

3:53:30

普通、企業でも中期計画なんか作るときは、最終ゴールだけの数字を見せるんじゃなくて、途中の年次についても目標を定めて、それぞれの年次の達成状況をチェックしながら計画を進めていくというのが普通なんですよ。このエネルギーミックスについても、そういう年次ごとの目標数値があるべきなんですよ。そういうのあるんですか。2030年までに途中のね、ポーンと今2023年だけど、あと7年で2030年だけど、途中途中の年次目標がなければ、分からないですよ、どこまで進展したか。それをお答えください。

3:54:10

南政策統括調整官

3:54:17

お答え申し上げます。エネルギーミックスはですね、2030年度46%下限を目標を目指す中で、徹底しました省エネルギー、さらには非化石エネルギーの拡大を進める上での需給両面における様々な課題を克服することを想定した場合に、どのようなエネルギー需給の見通しとなるかを示すものでございます。2030年度の電源構成については、年度別の目標値を設定しておらず、今後も2030年度までの途中段階での目標を設定する予定はないものの、目標達成に向けた進捗状況につきましては、毎年度エネルギー統計等で状況をしっかりと把握しているところでございます。今後もですね、失礼します。まだですね、失礼しました。早くやります。今後もですね、進捗状況を確認しつつ、再生可能エネルギーの36から38%の着実な実現に向けまして、関係省庁とも連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。

3:55:21

猪瀬直樹君。

3:55:26

そういう途中の数字がない、リアリティのない計画で、誰が信用するのか分かりませんけどね。それで、要は、CO2の排出量についても、2021年度は約9.8億トンだったものが、2030年度には約6.8億トンまで減ると、こう言っているんですが、本当に達成できると思っているのかどうか。掛け声ばかりで、具体的にどうやって加速化させるのか、その政策の強度が足りないような、そういうふうに見えるんですね。これ一体どうやって加速させるのか、加速ですよ、加速させるのかということと、それから、もう時間がないからね、GX推進法というのは、付加金の導入や、排出券取引の義務化に向けて、5年後とか10年後とか、割と鈍気なことを言っているんですけれども、これでは目標達成は無理なんじゃないかと、その辺も西村大臣に、ぜひお答え願いたいということです。西村国務大臣、時間ですので端的にお願いいたします。2030年度、再演出36から38の目標ですね。今の足元から倍増に近い形でありますが、年ごとの数字は把握していないと言っていましたけれども、例えば風力などもですね、毎年ずっと増えていくというよりかは、何年後かにどっとこう入る、例の4階域、今回また新たに4階域、入札をしておりますので、そういう意味で、そうしたものも見ながらですね、着実に進めていきたいと思っておりますし、併せて系統整備、これも進めなきゃいけないと思っております。そして今回のカーボンプライシングで、一定期間、ある意味有用期間のようなものを置いていますので、この期間に20兆円でしっかり支援をして、そして技術開発なり導入促進をやって、加速をして、確実にこの36から38%を実現していきたいと考えております。

3:57:24

猪瀬直樹君。

3:57:26

時間がなくなりましたので、一言だけ申し上げますが、カーボンプライシングもちょっと遅いと思っていますからね、これは。そういうことで、とにかくスピード感が大事なので、このままいくと日本は沈没してしまいますから、ぜひ頑張っていただきたいということで、今日の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

3:58:00

磯崎哲次君。

3:58:02

揃ってます。国民民主党新緑風会の磯崎哲次でございます。どうぞよろしくお願いいたします。このGX推進法、先週の金曜日、本会議、私も登壇をさせていただいて、その時に冒頭、自分の考えも含めて述べさせていただきましたけれども、その時に申し上げたのは、これは単なる環境政策ではなくて、国際競争なんだと、産業競争なんだということをお話をさせていただきました。これまで各国が積み上げてきた、日本も含めた先進国、各国積み上げてきた技術であったり、社会構造であったり、そうしたものを大きく変えていくという、大きなゲームチェンジであります。ですからそのゲームチェンジで新たな市場ができるので、新たな市場を誰が取っていくのか、その中で価値が残っていくのか、そういう競争だという認識ですので、これは本当に失敗できないことだと思います。ですので、その意味で、今回のこのGX推進法は、ぜひ全力で取り組める内容にあってほしいですし、法律が成立した暁には、全力でみんなでやはり取り組んでいくんだということが必要だと思います。その意味で、やはりこの法律、みんながしっかり取り組んでいける形にしていかなければいけないので、私自身、ちょっと懸念している点がありますので、その点について今日は率直に質問させていただきたいと思います。これは本会議の質問でも、まず冒頭大臣にもご質問した1個目になりますけれども、やはりこのGX推進法で脱炭素化が図られていく、様々な社会構造が変化をしていく、その中で、そうは言ってもやはりその変化をさせていくのは誰かといえばやはり人です。新たな技術を考える、開発をするのも人、サービスを考えるのも人、それをベースにして企業を強いものに変えていくにも、企業で働いている人ですし、その企業があるからこそ、社会が大きくなって経済が回って、またそれがそれぞれの人の生活の豊かさ、利便さ、そういうところにもつながっていくということで、やはり全て人から始まっているというふうに私は考えています。その意味で、今回この法案の中身に関しまして、やはり我々は人ということを中心に考えれば、やはりその中で色々と業態の変化があった中で、やはり失業、ここに注目をし、やはり失業なき労働移動と、こうしたものをやはり同時に進めていくべきというふうに考えています。その意味で、この公正な、その失業なき労働という意味で、公正な意向というものを意識して考えているわけですけれども、その公正な意向について、大臣に答弁をお願いしたところ、本会議の答弁においては、この円滑な意向の中に含まれていると、概要されていますというふうに答弁がなされました。確かにそのようにも感じられるんですが、ただじゃあこの円滑な意向という言葉を考えたときに、マクロの視点で経済合理性ということで考えれば、1日も早くCO2の排出量が少ない状況を生んでいくということでいけば、時にはこれは失業なきではなくて、失業もあり得る状況、そうした中で業態がどんどん変化していくというのも経済合理性という、そこの切り口だけで考えればあり得ると思うんですね。そうしますと、この円滑な意向というのは、時には経済合理性の観点でいけば、失業も発生し得るだろうし、でももう一つ優しい考え方でいけば、失業なき労働意図というのも両方含まれちゃうではないかなと思うんですね。そうすると、この中に「含意されているんですよ」と言われましても、それとは相反する考え方も含まれているとすると、果たして政府としてはどっちに主軸を置いているのかというのが、私は分からなくなるんじゃないかなと思います。やはり、相反する内容が含まれてしまうという、こういった点について改めて大臣のお考えを確認させていただきたいと思います。

4:02:11

西村国務大臣

4:02:13

実は今回のG7のコミュニケーションの中でも、公正な意向というのは、一項目立てられて明記をされております。そこには、国レベルでの公正な意向を支援し、全ての人に働きがいのある人間らしい仕事と質の高い雇用を創出する必要性を強調するという22項目目に明記をされておりまして、まさに我々GX実行会議で、連合の吉野会長からもご提起のあったその内容で、我々理解をしております。こうした共通の理解の下で、私どもも本法律案においても、脱炭素成長型経済構造とはまさに御指摘のあった法律に書かれております円滑な労働移動の実現ということをはじめとして、雇用の確保、質の向上、これを概要しているものと認識しております。いずれにしても大きな転換点でありますから、革新的な技術開発が行われる、それを成功させていかなければなりませんし、新たな産業や事業を創出し、社会実装の段階で大きく展開させていくためには、まさに一つの企業も変化をしていくわけでして、新しい産業も生まれてくるという中で、雇用の確保、質の向上、円滑な労働移動が大変重要になってくるというふうに思っております。そうした中で、私どもの理解は、まさに失業なき円滑な労働移動ということを目指して、リスクリーニングなどの人材育成の取組、またグリーン分野を含む、まさに成長分野をしっかり支援して、そちらが雇用を生み出していく、そうしたら円滑な労働移動に資する政策をぜひ実行してまいりたいというふうに考えております。

4:04:02

磯崎哲次君。

4:04:04

大臣のお気持ちの部分は、この間の本会議の答弁でも聞かせていただきましたし、今もお聞かせをいただきました。気持ちは受け止めたいんですけれども、ただ大臣がずっと大臣でおられるわけでもないし、どこかで人というのは変わっていくと思いますし、政府の方針というのもずいぶん見直しがされていくと思うんですね。その中でしっかりと政府の意思として残していくという意味では、やはり文言として法文上の中にあるということの重みというのは、他にも買いようがないと思います。そこにあるということの重要性だと思っています。私の前職、サラリーマン時代の職種の関係上、それこそ車のエンジンを作っている部品メーカーの方とか、あとは排気管ですとかマフラーですとか、職場ですとか、そういうのを作っている方たちともお話はやっぱりもう年頃にするんですが、やはりそういう人たちから出てくるのは、この先どうなっちゃうんですか。うちの仕事どうなっちゃうんですかっていうのは、やっぱり質問としていただきます。私としては彼らに大丈夫ですよなんてことはやっぱり言えません。そんなことは言えません。先ほど来、猪瀬委員からもありました通り、世界の主軸はやっぱりEV、ゼロエミッションビークルになっていきます。もちろん水素を使ったEFUなどCO2を排出しない内燃機関というのも可能性としてはありますので、そういうのも生き残っていくとは思いますけれども、それが主軸になるかというとなかなか難しいんだというふうに思います。そうするとどうしても業態変更というのは必要ですし、会社としても新たな道に踏み出さないといけないですし、そうした皆さんを後押しするという意味でも、やっぱり政府がしっかりと公正な意向ということを、やっぱりしっかり考えてますよということを前面に出してもらう。その意味でやっぱり法務の中に明供していただくというのが、私はベストな考え方だというふうには思います。ここは改めて大臣にはそのような気持ちは受け止めていただきたいというふうに思いますけれども、ちょっとしつこいようですけれども、そこが大事なんだということを改めて大臣の言葉をいただきたいと思うんですけれども、いかがですか。

4:06:09

西村国務大臣

4:06:11

思いは全く同じでありまして、GX実行会議でまさに有識者の皆様からいろんなご意見をいただいて、私ども公正な意向というのは非常に重要だと、重要な概念だということで認識をしておりますし、繰り返しでありますが、今回のG7でもその公正な意向を改めて主要国で確認をさせていただいたところであります。法制局での審議などを経て、法文上はまさにこの、先ほど申し上げた円滑な移動ということになっておりますけれども、連携労働移動の実現ということになっておりますけれども、思いは全く同じでありまして、なお衆議院の附帯決議におきまして、公正な意向の重要性をGX推進戦略等において明示するということ、このことが附帯決議で決議されておりますので、私ども国会の決議として非常に重いものがあるというふうにも認識しております。改めてGX実行会議の基本方針に示された内容をしっかりと、この推進戦略の中でお示しをしていきたいというふうに考えているところであります。礒崎哲史君 ありがとうございます。やはり社会全体の経済構造を大きく大転換していくという政府方針から始まっている話ということもありますので、やはり働いている皆さんの不安を少しでも軽減をする。そして逆に頑張っていくという、チャレンジする気持ちを皆さんに奮い立たせるというようなことの意味で、やはり法文上に明言されているということの重要性は引き続きあるんだろうなということは改めて言わせていただきたいと、そのように思います。では、そうした考え方をもって、この後実際にこのGX推進に向けた様々な議論をしていく中で、この実地プロセスの中でですね、政策議論の場ということで、これも本会議で質問させていただきました。具体的な議論ができる、そういう例えば文化会ですとかね、そういうものを作るべきではないかということを質問としてさせていただいたんですが、その時の答弁の中で、GX実行会議等で進捗評価を…で効果的に行ってまいりますということで、ざくっと丸められた答弁になっていたんですけれども、このGX実行会議等で、というこの等というのが、私が望んでいたその文化会等の話なのかどうか、この等が何を示しているのか、これがそれこそ専門的な会議体を示しているのであれば、仮にそれが専門的な会議体だということであれば、例えばその専門的な会議体の中に、先ほど申し上げた、公正な意向ということに関する文化会、こうしたものを設置していくという意向もあるかないか、この点について確認をさせてください。

4:09:08

西村国務大臣。

4:09:10

先ほど法文の中で、円滑な労働移動と申し上げたかと思いますけれども、法文上はですね、円滑な意向で、その中に公正な意向も含まれているという法制局での審議も経た理解でございます。その上で今のご質問でありますけれども、GXの分野、まさに技術開発や各国の同行で大きく変化していく可能性がございます。2月に閣議決定しましたGX実行に向けた基本方針においては、その政策実行に当たってGX実行会議などにおいて、進捗評価を定期的に実施し、必要な見直しを効果的に行う旨を定めているところであります。そして、もうご案内のとおり、GX実行会議は、経団連徳良会長、連合の吉野会長、そして有識者、地域の金融機関など多様な有識者に、ご指摘の公正な意向の重要性も含め、精力的にご議論いただいた結果、この基本方針を取りまとめていただいたところであります。今後、政策の進捗評価を行う上でも、このGX実行会議が中心になるものというふうに考えております。その上で、ご指摘の専門的な会議体の設置についてでありますが、現時点ではまだ未定ではございますけれども、例えば、昨年の基本方針策定に当たっては、検討の一部を経産省の審議会でも実施し、また、革新的な技術開発を支援するグリーンノベーション基金では、様々な専門性を有する有識者によるワーキングループを設置して検討したところでございます。今も行っております。こうした事例なども踏まえまして、本法案が成立した場合における施行準備と合わせて、できるだけ早くどういう形で進捗評価をしていくのか、GX実行会議が中心になるわけですが、それと合わせてどのような形で検討ができるか、早期に詰めていきたいというふうに考えております。

4:11:02

磯崎哲次君。

4:11:04

現時点ではまだ、どういう会議対応実行会議のもとに作っていくかというのは、まだ検討段階という理解でいいんでしょうか。

4:11:13

西村大臣。

4:11:14

その通りでございます。

4:11:15

磯崎哲次君。

4:11:17

いつぐらいまでにその計画というのは、できあがる予定で今準備を進められているんでしょうか。

4:11:23

西村大臣。

4:11:24

法案が成立し、法律となって施行された、その後速やかに、ぜひこれは、もう既にGXの基本方針はありますので、それを踏まえながら推進戦略を作り、また実行会議での今後の検討のあり方など、急ぎ速やかに決めていきたいというふうに考えております。

4:11:49

磯崎哲次君。

4:11:51

カーボンニュートラル自体は2050という目標値ではありますけれども、取り組みには何十年もかかりますので、できるだけ早くその実行計画は策定をいただいて、みんながすぐに動けるようにということで、できるだけ早い計画の策定をお願いをしたいというふうに思います。その策定していく中においては、繰り返しになりますけれども、公正な意向に関する議論ができる場というのを、ぜひ作っていただきたいということは、これは要望させていただきたいと思います。続いて、これも本会議で質問をさせていただいたんですけれども、中小企業への対応をフォロー政策ということで、社会全体へのGX実現に向けた質問もさせていただきました。この答弁の中で大臣からは、中小企業を含めてサプライチェーン全体で取り組むという、こういう言い方をされていたんですけれども、このサプライチェーン全体でという言葉だったので、ちょっと中身が具体的にわからなかったので、具体的な取り組み内容について確認をさせてください。

4:12:53

西村大臣

4:12:55

まさにカーボンニュートラルと経済成長、そして産業競争力の強化、維持強化と同時に達成するためには、中小企業を含めたサプライチェーン全体でのGXの取り組みが不可欠であります。他方で、中小企業はGXに取り組むには、情報が十分でなかったり、人手不足、あるいは投資コストの負担などの課題もありますので、例えば、ものづくり補助金のグリーン枠の拡充であるとか、省エネ補助金における複数年の投資計画に切れ目なく対応できる新たな仕組みの創設であるとか、また、事業再構築補助金のグリーン成長枠における研究開発期間を2年必要ということで要件があったのですが、これを1年でもいいということで短縮するなどの要件緩和、さらには、中小企業における相談窓口の設置、専門家によるエネルギー使用の改善アドバイスの実施、支援機関から中小企業への支援策の積極的に働きを行うプッシュ型支援、こういった取り組みを行ってきているところであります。さらに、サプライチェーン全体での取り組みを進めるために、GXリーグにおいても、自らの排出削減ではなく、サプライチェーン全体での削減についての取り組みをGXリーグの三角の要件に設定しております。また、下請け事業者の脱炭素化に係る取り組みも含めた、下請け中小企業振興法の振興基準の周知徹底、グリーン化の取り組みを対象としておりますパートナーシップ構築宣言のさらなる拡大、こうした取り組みも促進していきたいと考えております。加えて、自社だけではなくてサプライチェーン全体での排出削減の取り組みが評価される、そうした基盤を整備する観点から、製品のライフサイクル全体での温室効果ガス排出量を見える化する、いわゆるカーボンフットプリント、この算定ルール等に関するガイドラインも策定したところであります。こうした様々な取り組みを通じて、中小企業も含めた経済社会全体でのGXに向けた取り組みを引き続きしっかり打倒していきたいと考えております。

4:15:07

磯崎哲次君

4:15:09

ありがとうございます。今のカーボンフットプリントのガイドラインということでお示しがありました。3月31日に公表されているもの、経産省さんと環境省さんが合同で作られて公表されたものと承知をしております。その中、確かにライフサイクルアセスメントの考え方もきちんと書き込まれていて、必要なことが書かれているというふうに私も認識をしています。先ほど大臣、GXリーグの中では、そもそもサプライチェーンとして評価をしていくということ、これが参加の要件の中にも入っているということがお話しされていました。ちょっと難しいなと思っているのが、今までの日本の系列という形の中でのフォローということでいけば、ピラミッドで例えればピラミッドの頂点のメーカーがですね、大手が下をフォローしていくという体制を取れるとは思うんですけれども、いわゆる水平分業型ということになったときに、それぞれのサプライチェーンの中に入っている、それこそ中小、ティア2以下ですよね、それこそティア3、こうしたところのフォローというのは、誰が一体できるんだろうな、できるんだろうか。まさにこういうティア3、ティア2、ティア3というところの人たちは、まさに大臣が先ほど答弁の中でおっしゃられた、なかなか自分たちで調査をしたりチェックしたりする、体力的にも技術的にも難しい方たちだと思うんですよね。まさにそういう人たちをどのようにフォローしていくかという意味でいくと、GXリーグのというふうに言われても、実際はまだ難しいのではないかなというふうに思うんですが、この辺の考え方について何か今の段階であればお聞かせいただければと思うんですけれども。

4:16:43

内閣官房GX実行推進室飯田室長

4:16:47

ありがとうございます。GX実行ガイドにおきましても、中小企業につきまして、サプライチェーンに継ぎ揺られている人は、そこで支援を受けられると。ただし、そこから離れている方もいるので、両方対応しなくちゃいけない、こういう議論もございました。したがってここは先ほど大臣からご答弁させていただきましたけれども、中小企業のいろんな相談窓口がございますけれども、そこになかなかエネルギーのプロフェッショナルというか、そういう環境のアドバイスをしてくれる人はいないものですから、多分、さっき申し上げましたけれども、中小企業における相談窓口を設置するとか、それから中小企業のいろんな窓口のところに専門家によるエネルギー省の会社のアドバイス等ができるような、そういう仕組みを作ると。私はプッシュ型と言っていますけれども、それに来た方にはプッシュ型で講演すると。このネットワークを広げていくことで、サプライチェーンに入っていらっしゃる方はその中で支援すると。そうじゃない方はむしろそういう一般的に中小企業を支援するメカニズムの中で最大限支援していくということで、両方の方に手が届くようにしっかり取り組んでまいりたいと思っております。

4:17:49

磯崎哲次君。

4:17:51

JXリーグそのものが強制ではなくて、実質的に参加をするという枠組みでもありますので、そもそもそういう人たちは参加すらできないとかですね。そういう枠組みになってしまうと、逆にJX進みませんので、ぜひそういった点も引き続き、ただ議論がしっかりされているということは今聞かせていただきましたので、引き続きその点についてはフォローしていただきたいと、そのように思います。続いてですね、これは3月のこの決算委員会の中で質問させていただきましたけれども、人材教育ということで、リスキリングですね。リスキリング教育、これについての対象者ということで、質問も当時、前回の委員会でやりとりをさせていただきました。本会議でこの人材教育についてご質問したときに、大臣の方からの答弁では、人への投資について、5年で1兆円のパッケージとして、政府全体で取り組みを強化していきますという、こういうご発言があったんですが、その中で前回質問しましたので皆さんご記憶にあると思いますが、お配りをしました資料の2ページ目に、前回のものをちょっとアップデートしたものをまたお配りをしましたけれども、当時、このやりとりで明らかになったのは、対象者が限定をされているということでありました。政府全体で取り組みを強化をしていくと言いながら、なぜリスキリングの対象者が限定されているのかという点について、改めて確認をしたいなと思っているんですが、前回ですね、まだ検討中というふうにおっしゃっていた部分もありましたので、改めて、経産省さんのこのリスキリングに関する人材育成の事業の中身について確認をさせていただきたいと思います。

4:19:29

飯田室長。

4:19:31

お答え申し上げます。リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業でございます。この事業は、リスキリングと労働営業の連携化を一体的に進める観点から、在職者個人が自らのキャリアについて、民間の専門家に相談できるキャリア相談対応、それを踏まえてリスキング講座を実行させるリスキング提供、それらを踏まえた転職支援までを一体的に実する体制を整備することを目的としているものでございます。このため、本事業を通じた支援対象は、企業等と雇用契約を締結する在職者のうち雇用主の変更を伴う転職を目指している、お配りいただいたものでございまして、そういう意味ではフリーランスの方は支援対象にはならない、そういう仕組みでございます。

4:20:15

磯崎哲次君。

4:20:17

はい、ということで、前回から明確になったのは在職者の方たちで、磯崎のところの扱いがとおっしゃっていたのですが、そこが明確に対象になるということでありましたので、これは範囲が広がっているということで、非常に前向きな結果になったというふうに受け止めています。ただ一方で、ここに書きましたけれども、やはりフリーランスという働き方をされている方たちが、経産省さんのメニュー、あるいは厚労省さんのメニューの中からやはり外れてしまうということ、問題になるなというふうに思っているのですが、この部分については今後検討されていく余地はあるのでしょうか。

4:20:56

飯田経済産業政策局長。

4:21:00

経産省がやる本事業につきましては、今申し上げたとおりでございますけれども、私どもは厚生労働省さんで実施している教育訓練給付につきましては、労働者等が主体的に教育訓練を受講して、就労した場合にその費用の一部を支給するものでございますけれども、転職を目指しているか否かに問わない事業もまずございます。それから、これも厚生労働省が実施している給食者支援制度につきましては、フリーランスも含めて雇用保険の給付を受けられない給食者の方に対して、就職・転職に向けた無料の職業訓練などを提供している事業もございます。引き続き、厚生労働省さんとの関係省庁とも連携をして、個人の主体的なリスクリーニングを、いろんな方に届けられるようにしっかり検討してまいりたいと考えております。

4:21:49

磯崎哲次君。

4:21:51

それも事前には教えていただきましたけれども、給食者支援制度ですとか、あとこちらに、今、厚労省さんの中にある教育訓練給付、これはメニューが違いがあります。厚労省さんのところにある教育訓練給付は、経産大臣が認定したスキルアップ講座が新たに組み込まれているんですよね、4月から。まさにリスクリーニングをするためのメニューを、経産省さんが作ったものが厚労省さんのメニューの中に入っているということは、まさにこういうのを受講できるようにしてほしいんですよ。政府が誰を限定に教育します、じゃなくて、教育はやっぱりすべからく、すべての人たちに権利がある。最終的に、受ける、受けないは個々人の判断、企業の判断だし、転職するしないの判断も個々人ですけれども、少なくとも教育を受ける権利というのは、全員の方たちにあるべきではないかなと。まさにGXを推進しようとしていくときに、誰がイノベーションを起こすか分かりませんのでね、もう少し幅を広い、こういった教育のメニューを引き続き検討いただきたい。その意味でも、文化会等でですね、老子、それこそ経営者、組合含めてですね、どういう教育メニューが必要かということもしっかりとヒアリングをいただいて、そうした内容もフィードバックをいただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

4:23:29

岩渕智君。

4:23:31

日本共産党の岩渕智です。15、16日に開催をされたG7気候エネルギー環境大臣会合に関わって、大臣にお聞きします。共同声明には、各国や環境団体などが求めてきた石炭火力発電の廃止期限が盛り込まれませんでした。IPCCが3月に発表をした報告書は、パリ協定が掲げる1.5度目標の達成のためには、この10年間に全てのセクターにおいて、急速かつ大幅に温室効果ガスを削減する必要があるということを強調していて、その切迫した状況の下で、日本抜きならもっといい合意ができたはずだ、こうした声まで出ています。先日の本会議で指摘をしましたけれども、偽条国である日本が世界の脱炭素の取り組みの足を引っ張っている、まさにその通りになってしまったのではないでしょうか。今回のG7の気候・エネルギー環境大臣会合では、気候変動対策とエネルギー安全保障の確保、さらには経済成長、この同時推進が求められる中、各国の事情に応じた多様な密接地の下で、ネットゼロという共通のゴールを目指すことの重要性などについて合意ができたものと考えております。エネルギーをめぐる状況は、各国で千差万別であります。資源が乏しく周囲を海に囲まれております我が国において、いわゆるS+3Eの原則の下で、あらゆる選択肢を確保し、安全性、安定供給、経済効率性、環境適合を踏まえたベストミックスを考えていくことが重要と考えております。他方、必要な供給力が必ずしも十分に確保されていない中で、直ちに急激な石炭火力の抑制策を講じることになれば、電力の安定供給に支障を及ぼしかねないという面もあります。こうした我が国の事情も踏まえながらでありますが、G7におきましては、2035年までに電力部門の完全又は対象の脱炭素化の達成、そして1.5度までに迎えることを射程に入れ続けると、整合した形で、まさに国内の排出削減対策が取られていない石炭火力発電のフェーズアウトを加速するという目標に向けた、具体的かつ適時の取組を重点的に行うというコミットメント、公約、約束を再確認したところであります。こうした中で、私どもとしても、2050年カーボンユータの実現に向けて、安定供給を在電所にしながら、できる限りその発電比率を引き下げていく方針を進めているところであります。具体的には、2030年に向けて、非効率な石炭火力のフェードアウトを着実に進めていきたいと思いますし、さらに2050年に向けては、水素アンモニア、CCUSをなども活用して、石炭火力を脱炭素型の火力に置き換えていく、そうした取組も進めていきたいというふうに考えております。

4:26:45

岩渕智君。

4:26:46

化石燃料に依存をして、海外からの輸入に頼ってきたということが、エネルギー供給を不安定にしてきました。共同声明には、水素、アンモニアなどの電力部門での利用について盛り込まれたというふうにされています。これに対して、軟縮を示した国もあるんだというふうに報道をされています。このアンモニアの活用については、国内外の環境団体などからも、懸念や反対の声が上がっています。なぜ懸念や反対の声が上がるのか、その理由について大臣はどのように認識をしているでしょうか。

4:27:27

西村国務大臣。

4:27:29

さまざまなご意見はございます。アンモニアの臭いを含めて安全性などを言われる方もおられますし、また、アンモニアを使うことで石炭火力を延命するのではないかというご指摘もございます。さまざまな議論を経た結果、まず、多様な密接地の下で共通のゴールを目指すという原則について合意をしたところでありますし、併せて、アジアを中心として、新興国、グローバルサウスと呼ばれる国々、今後とも火力発電が重要な国々がございます。引き続き成長する中で必要なエネルギー需要を賄っていくために、石炭、エルネジーなどを使う、もちろん全体としては減らしていく方向ですけれども、成長に向けては使わざるを得ない国々もございます。そうした国々のことも頭に置きながら、現実的かつ多様なエネルギートランジションの手段として、アンモニアを利用した火力発電のゼロエミッション化も有効でございます。我が国として、安定供給と脱炭素化を両立させるためにも、このアンモニアの発電分野の利用を進めていく考えでありますが、こうした議論を踏まえまして、今回のG7においても、ゼロエミッション火力発電に向けたアンモニアの発電分野における利用について合意をなされたところであります。引き続き、2050年カーボンニュータルの実現に向けて、我が国においてもでありますし、新興国、アジアを中心としたグローバルサービスの国々においても、このアンモニアの発電利用によって脱炭素化とエネルギーの安定供給の両方の取り組みをですね、ぜひ進めてまいりたいというふうに考えております。

4:29:16

岩渕智君。

4:29:18

今、大臣からも答弁があったように、欧州からは、石炭火力、化石燃料の延命になるんじゃないか、つながるんじゃないかと、こういう批判もあったというふうに報道されています。さらに報道を見ると、この水性アンモニア盛り込まれたというふうに言っても、1.5の目標と整合する場合に使う国もあるという表現だというふうに見ています。こうした意見が出てくるというのは、排出量を削減するものにならないからだということですよね。本法案はですね、GXの推進戦略を定めて、脱炭素への投資を呼び込む仕組みづくりとされていますけれども、先日の本会議の中で、グリーンを名乗る国際で原子力発電や水素、アンモニアと化石燃料の混焼発電に投資する国が世界にありますかと、こういう質問をしたのに対して、大臣からの答えがなかったんです。なので、改めて質問をします。

4:30:24

西村国務大臣

4:30:26

まず国際的に何がグリーンなのかについてですね、現時点では世界共通の定義は存在しないものと認識をしておりますが、その上で、これまで欧州等で発行されてきたグリーン国際においては、原子力や水素アンモニアと化石燃料との混焼、これについて資金使徒とした事例は確認できておりません。他方、EUでは経済活動が環境的に持続可能かどうかを判断するための基準として、いわゆるEUタクソノミーを定めておりまして、最終処分場などの一定の状況を満たせば、原子力もグリーンとして認められておりますし、また、カナダの民間企業においては、原子力を資金使徒としたグリーンボンドが発行されるなど、民間においても発行例も存在しているところであります。そして、水素アンモニアと化石燃料との混焼についてでありますが、将来的にゼロエミッション火力となることを前提に、トランジションファイナンスとして的確性を確保していくことが重要であるというふうに認識をしておりまして、日本のみならず、先ほど申し上げましたアジアの国々にとっても排出削減を実現する有力な手段として認識をしております。2022年9月にエリアが発表した報告書においては、電力分野におけるトランジション技術としても有効であるという旨が位置づけられております。電力に位置づけられているところでありまして、こうした脱炭素に向けた技術や投資については、それぞれの国や地域の特性や事情を踏まえるものでありまして、我が国のGX経済交際についても、個別銘柄で発行する際は、基本的にはもちろん国際標準に準拠し、民間の第三者認証を得る形での発行を目指して検討を進めていきたいというふうに考えております。

4:32:19

岩口智子君。

4:32:21

今答弁にあったように、原子力や石炭火力根性発電について、明智的に資金の使徒として示されているものはないと。さらにグリーンを名乗る国際で、原発、そして石炭火力への投資をしている国というのはどこもないんですよね。国際として異構性を発行した国もないということが、衆議院で我が党の笠谷明議員の質問でも明らかになっています。そもそも気候危機の深刻化、これを踏まえて国際的に化石燃料から投資の引き上げの流れが強まっている。そうしたもとで、脱炭素対策として石炭火力発電に支援することは世界的に例がありません。G7会合では、GXの表現を使った脱炭素の取り組みについて、各国からGXという言葉が曖昧だ、こうした指摘もあったというふうに報道をされています。本法案では、脱炭素を掲げてGX経済移行債の発行で政府が行う支援、GX推進機構が支援を行う民間企業への投資の対象について、温室効果ガス削減効果に関する基準として、具体的な排出量の基準、これは設けられているでしょうか。

4:33:41

畠山産業技術環境局長

4:33:46

お答え申し上げます。GX経済交際による20兆円の支援対象でございますけれども、排出削減のみならず経済成長、競争力強化についても重要な要件、このようにしておりまして、その上で民間のみでは投資判断が真に困難な事業であること、加えて技術革新性、事業革新性があるものといった支援基準を示しております。この中で、排出削減につきましては、技術革新を通じて将来の国内の削減に貢献するか、あるいは技術的に削減効果が高く直接的に国内の排出削減に資するか、あるいは高い削減効果が長期に及ぶか、といった要件を示しているところでございます。他方で、この排出削減基準につきましては、各技術や事業ごとに性質が大きく異なると、このように考えておりまして、一律、御指摘のあったような数値基準、一律の数値基準で評価することは困難だというふうに考えております。排出削減や経済成長、競争力強化の双方の観点から、我々の大臣からも御答弁させていただいておりますけれども、この取組を定期的に進捗評価を行っていくこととしておりまして、そういう中でしっかり見ていく必要があろうかと思っております。申し上げました、この技術、事業の性質の違いについてですけれども、例えば、研究開発段階の技術は、大体可能性は評価できるものの不確実性がございます。また、半導体のように間接的に将来の電力需要増の抑制に資するもの、蓄電池のように単体では削減効果がないものなどもあることから、排出削減量に基づく単一の数値基準での支援の是非を決めるというのがなかなか難しいというふうに考えているところでございます。

4:35:43

岩渕智君。

4:35:44

はい。これ排出量の基準も決められないというのは、とんでもないことです。例えば、EUタクソノミーでは、具体的な排出量が定められています。大臣が本会議の中で、基本方針で要件を定め、具体的な事業は国会の予算案の議決を経て実施すると。原子力水素アンモニアと化石燃料の根性は、排出削減を実現する有効な手段の一つ。移行債の資金の使途は、外部の有識者の意見等も踏まえて検討すると、こういう答弁していますけれども、結局は、経産省に白信任するということです。先日のG7会合では、昨年の声明を踏襲して、先ほど答弁にもありましたけれども、電力部門全体の大部分を35年までに脱炭素化するという目標を確認しています。アンモニア根性で脱炭素を進めるとしているわけですけれども、昨年行ったエネルギー束ね法の質疑で私確認したのですが、このアンモニア根性は、2030年までに20%の根性を目標にしていると。でも、この時点でも実証段階なんですよね。IPCCの報告書では、今後10年の取り組みが決定的だとされているもとで、とても間に合わないと。電力部門全体の大部分を35年までに脱炭素化するという合意との整合性、これがないということになるんじゃないでしょうか。大臣いかがでしょうか。

4:37:13

西村国務大臣。

4:37:15

G7の気候エネルギー環境大臣会合の公明受けにおきましては、ゼロエミッション火力発電に向けまして、ご指摘ありましたように、窒素酸化物の排出を回避すること、また1.5度努力目標と、2035年までの電力部門の、おっしゃったように、完全または体操の脱炭素化という目標に一致する場合において、根性も含め、アンモニアの発電利用を行うことに合意をしているところであります。また、このパリの協定、パリ協定の1.5度目標、努力目標とも、整合的な形で、我が国は2030年度46%削減という目標を掲げ、その一環として、火力発電のゼロエミッション化に向けたアンモニアの利用も推進しているところであります。安定供給と、火力発電の脱炭素化を両立させていくために、足下では、御指摘のように、トランジションとして、アンモニアの20%根性から導入を行って、利用を進めていくことにしておりますが、20%根性にとどまることなく、早期に根性率の引上げ、そして、さらには、線症化、100%を目指しているところであります。2050年のカーボンニュータルの実現に向け、G7における合意、そしてIPCC報告とも、整合的な形でアンモニアの発電利用は進めていきたいというふうに考えております。岩渕智君、結局は、石炭火力を使い続けるということが前提なんですよね。法案では、脱炭素型経済への移行を推進するということで、今後10年間で150兆円の官民の投資を実現するとしています。水素、アンモニア、根性も投資の対象になっていますが、どのぐらいの投資を想定しているでしょうか。

4:38:56

貞光資源燃料部長

4:39:02

水素、アンモニアは、電化が困難な分野をはじめ、多様な分野の脱炭素化に貢献するカーボンニュータルに不可欠なエネルギーでございます。大規模かつ強靭な水素、アンモニアのサプライチェーン構築に向けまして、既存燃料との価格差に着目した支援や、需要創出につながる供給インフラの整備支援などを検討しているところでございます。こうした支援制度の整備を含め、水素、アンモニアについては、今後10年間で官民合わせて7兆円以上の投資が必要だと考えてございます。

4:39:38

岩渕智子君

4:39:40

アンモニア根性率が50%でも、ガス化力発電と同程度の温室効果ガスの排出量になって、ブルー水素根性が従来のガス化力発電よりも多くの温室効果ガスを排出すると専門家が指摘をしています。排出量が減らないのに、今7兆円と話していたけれども、それだけの投資をするということです。グリーンウォッシュ、こういう批判は免れないと思います。日本で石炭化力発電を延命させるだけではなくて、アジアに展開しようとしていることも問題です。4月14日、FOEなど世界39の団体が、G7各国の大統領、首相を気候・エネルギー・環境大臣に充てた公開書簡というものがあるのですが、この書簡では、気候変動に脆弱な途上国に化石燃料の余地はない。アンモニアと水素の大部分は化石燃料から生産されており、そのライフサイクルを通じてメタンの排出が伴う。インドネシア、フィリピンなどで、ネットゼロを達成するほどの排出削減にならないと強調をしています。具体的に、インドネシア政府との間で交わされた協力覚書では、現実的なエネルギー・トランジション実現のために、水素・アンモニア、CCSに関する協力が重要だとしています。既に日本企業がインドネシアで次々と懇商技術やCCSに関する事業家のための調査や実証事業の実施を発表していて、地元で懸念の声が広がっています。公開書簡や現地の声を聞いても、アジアでアンモニア、水素懇商の石炭火力発電、そしてCCSを進めるのか。大臣に伺います。

4:41:29

西村国務大臣

4:41:31

先月開催されましたアジアゼロエミッション共同体AZECの閣僚会合において、三つの共通認識を含む共同声明に合意をしておりまして、一つは脱炭素とエネルギー安全保障の両立を図ること、二つ目に経済成長を実現しながら脱炭素を進めること、三つ目にカーボンニュートラルに向けた密通事は各国の事情に応じた多様かつ現実的なものであるべきことということで合意がなされております。アジア各国は非常に状況は多様でありまして、油国、酸ガス国もありますし、水力が豊富な国もあります。再生可能エネルギー資源もある意味偏在をしておりまして、経済成長に伴う電力需要は急速に増加をする国が多いわけであります。また、島が多い、投資所が多いという事情もございます。そうした中で、ヨーロッパのように全てグリッドで電力の送配電網で結ばれているということでもありませんので、かなり欧州、ヨーロッパとは異なる状況にあります。そうした多様な状況を踏まえた上で、再生可能エネルギーの導入、これも徹底して行いますし、また省エネも徹底して進めるということでありますが、その上でさらに水素アンモニアやCCUSなど脱炭素に資する技術を活用することで、この急増するエネルギー需要に対応するために、一定程度石炭あるいはLNGを当面使っていかなければいけないという中で、水素アンモニア、そしてCCUSも活用しながら排出量を削減していくということの取組を進めていきたいというふうに考えております。いずれにしましても、先ほど申し上げた3つの合意を踏まえて、多様なかつ現実的な各国の取組をしっかりと協力しながら進めていき、いずれにしても、2050年にカーボンニュートラルを目指して取り組んでいきたいというふうに考えております。

4:43:32

岩渕智子君

4:43:34

現地も再生可能エネルギーの導入こそ求めています。日本の公的資金の化石燃料への導入はトップクラスなんですよね。2019年から2021年の3年間で、日本は化石燃料に毎年平均100億ドル以上の公的資金を投じる一方で、再生可能エネルギー事業には、その8分の1に当たる年間平均13億ドルしか投じてきませんでした。経産省や日本企業が関わって、アンモニア根性実施の可能性を調査しているインドネシアのスララや石炭火力発電の周辺では、住民が健康被害や成り割の影響に苦しんできました。アンモニア根性で石炭火力発電がより長く稼働することは、地元の住民を苦しめ続けることになります。アジアゼロエミッションで公的資金によって投資や金融支援を進めていくということになりますが、アジアの現地では環境破壊や人権侵害が問題になっているんですね。プロジェクトごとの対応ということじゃなくて、全体の枠組みが重要です。EUタクソノミーでは、気候変動の緩和、水と海洋資源、循環型経済、環境汚染の防止と抑制、生物多様性などの環境分野の一つ、もしくは複数に貢献し、いずれの分野についても著しい害を及ぼさないこと、ビジネスと人権に関する指導原則など、最低限の政府ガードを満たしている、こうしたことが決められています。脱炭素の名のもとに、日本の一部の業界のために投資するということは、許されないということです。資料の1、そして資料の2をご覧いただきたいんですが、資料の1は、アンモニア根性のコストが高いということは明らかだということを示しています。2は、発電設備ごとのCO2削減効果と雇用創出効果の比較です。大臣に伺いますが、脱炭素というのであれば、化石燃料やアンモニア根性、原子力への投資よりも、再生可能エネルギーへ投資するのが一番ではないでしょうか。いかがですか。

4:45:44

西村国務大臣

4:45:46

私どもも再生可能エネルギー最大限導入に向けて、しっかりと技術開発の支援、ペロブスカイトとか、二体式の風力発電とか、こうしたものを含めて、しっかりと進めていきたいというふうに考えておりますし、まずは30年の36から38%の目標実現に向けて、全力を挙げていきたいというふうに思っております。その上で、しかし再生可能エネルギーだけでは安定供給というものが確保できないと、これは欧州でも2017年、何度も申し上げていますが、風が吹かないどん天が約10日間続いて風力対応口とも稼働率が大幅に低下した危機的な状況も発生しております。それをカバーする、調整するための火力のバックアップも必要となっているところであります。また、ヨーロッパは全部グリッドで結ばれておりますので、フランスが7割原発を動かす中で、いざというときはフランスが供給するということも行われてきているわけでありまして、そういう意味で私ども、サイエネか原子力かというどっちかを取る、あるいは水素アンモニアどれを取るかということではなくて、多様な選択肢、あらゆる選択肢をしっかりと見つめながら、確保しながら、安定供給と脱炭素化を着実に進めていきたい、そういう考えでいるところであります。ぜひご理解をいただいて、サイエネも最大限導入していくと。これはアジアの国々でも風力であるとか、あるいは地熱、水力、こういった取組も日本企業は行ってきているところでありまして、しっかりと安定供給と脱炭素化を同時に実現していきたいというふうに考えております。

4:47:25

岩渕智君。

4:47:27

あらゆる選択肢というふうに言うんですけれども、国際的な研究報告では、原子力に熱心な国はサイエネの導入量が少ないということが明らかになったということで、原子力発電とサイエネの利用というのは相互に排除し合う傾向があるというふうに結論づけています。資料2で見ていただければわかるように、サイエネに投資をした方が脱炭素にもなるし雇用も増えるということなんですよね。経産省が発電所の新規建設を支援する長期脱炭素電源オークションについて中間取りまとめ案を示しました。原子力やサイエネに加え、LNGも支援対象に含めるとしていて驚いたんですね。本当にLNG火力発電の新設支援するのか。G7会合の共同声明では化石燃料の使用を段階的に廃止することを盛り込む一方で、新設するLNG火力が支援の対象になるというのは整合性が取れないんじゃないでしょうか。大臣いかがですか。西村国務大臣、時間ですので端的にお願いいたします。まさに成長するグローバルサウスの国々への需要に対応するために、ガス燃えの投資がある意味その重要性について認識が今回されたところでありまして、私どもとしてトランジションのエネルギーとして、移行期間のエネルギーとしてエネルギーは重要だと思っておりますが、いずれにしても長い目で見て排出削減対策を取られていないこの火石燃料のものについては削減をしていくということでありますので、しっかりと脱炭素管に向けて取り組みを進めていきたいというふうに考えております。

4:49:04

岩渕智君。

4:49:05

日本は世界で5番目に温室効果ガスの排出量が多い国です。脱炭素というなら火石燃料やアモニア根性、原子力への投資ではなく、省エネや再エネの投資こそ進めるべきだということを求めて質問を終わります。

4:49:35

平山幸子君。

4:49:39

皆さまお疲れ様でございます。最後の質問でございます。質問させていただきますが、そもそも1992年の気候変動枠組み条約合意から2015年のパリ協定の合意に至るまで、もう冷戦は終わったんだから、世界各国ですね、国際協力のもとで、この地球温暖化対策問題を解決していこうという前提がありました。その上で、コップにおいては非常にこの野心的なCO2の削減目標が必要であるということが確認をされて、世界各国、高いコストを払ってでもそれを実現するということを宣言をいたしました。しかしながらですね、ロシアはウクライナを侵略をして、先進国は経済制裁化しているものの、この途上国とか進行国はロシアからのエネルギーですとか、食料、それから肥料の輸入を増やしていって、これによって世界の分断は一気に進んだと言えるかと思います。これはもう地球温暖化防止というのは、世界が当然ながら同じ方向を向いて歩みを進めていかなければ実現できるものではありません。こうしたことを申し上げた上で質問をしていきたいんですが、一つ目です。本法案は今後10年間で20兆円規模のGX経済移行債を発行することとされていますが、このGX経済移行債は国債です。国債の発行は経済成長に資するものではなくてはなりません。ではこのGX経済移行債発行がカーボンニュートラル、それから経済成長にどのような好影響を与えるとお考えなのか、まず大臣の決意とともにお話を伺いたいと思います。

4:51:35

西村国務大臣

4:51:37

御指摘のGX経済移行債についてでありますが、この財源を活用して20兆円規模の大体な先行支援、投資支援を行っていくということにしております。加えて企業がGXに取り組む期間を設けた上で、投資を低い負担から徐々に引き上げていく形でカーボンニュートラル、カーボンプライシングを導入するということでありますので、早期にGXに取り組む企業ほど負担が低くなる仕組みでございます。そうすることで意欲ある企業のGXに向けた投資を引き出してきて、今後10年間で150兆円超の官民投資を実現していくということで、技術開発によって競争力をつけていくこと、そしてこれだけの投資が行われれば当然経済にもプラスになるということであります。こうした大規模な投資の実現と、そして波及効果によって我が国の経済成長、産業競争力強化に好影響を大きく及ぼすものというふうに認識をしております。ぜひこの分野で革新的な技術開発を進めて、イノベーションを起こし、世界をリードし脱炭素化に貢献すると同時に、2050年カーボンニュートラルと我が国の経済成長、競争力強化をともに実現していくと、その決意で臨んでいきたいというふうに考えております。

4:52:57

平山幸子君

4:52:59

ありがとうございます。今もおっしゃっていただきましたけれども、政府は2050年までに温暖化ガスの排出を実質ゼロにするカーボンニュートラル、これのために必要な150兆円を超える官民の合計の投資のうち、国の投資分に当たる20兆円規模をGX経済公債で調達すると計画しているということです。その償還財源などについては、先ほど来からも出ていますけれども、企業が排出削減できた二酸化炭素を売買する排出量取引を、2026年度に本格的に始めた上で、今度2033年度からは発電部門に対する排出額を段階的に優勝化することを検討すると。さらには、2028年度からは化石燃料付加金を導入して、電力とかガス会社、それから石油もとおり、商社などの原油などの輸入事業者に負担を求めるということです。つまり、このGX関連の支出とその財源となるGX経済公債の発行は、本年度から本格的に始まるという。その一方で、カーボンプライシング導入による高級財源の確保というのは、2028年度からの実施となりまして、それは時間差が生じるということになります。さらに、GX経済公債の召喚は、2050年度とかなり先ということになっています。これは、先ほどもありましたように、企業活動とか経済、この悪影響に配慮してということだというふうに思いますけれども、財源確保よりも支出増加をかなり先行させる枠組みとなっている点をですね、当面は政府財務を増加させて安定性に欠けるという指摘も中にはあります。このような指摘について、政府の見解を聞かせていただきたいと思います。

4:55:09

畠山次長

4:55:11

お答え申し上げます。欧米を中心といたしまして、世界で大規模なGX関連の投資支援策が次々と打ち出される状況になってございます。そういう中で、我が国が2050年カーボンニュートラルと経済成長、産業競争力強化を共に実現していくためには、今後10年間で150兆円を超えるGX投資の実現に向けた取組に早期に取り掛かる必要があると考えております。このため、足元からGX経済交際を活用いたしまして、20兆円規模の先行投資支援を強力に進めていく所存でございます。加えて、企業のGX投資を促進するためには、こうした支援策だけでなく、成長志向型カーボンプライシング構想を実現実行し、規制支援一体型で投資を引き出していくことが重要でございます。その意味で、支出をすることといいますか、むしろ支援をすると、支援をしてその排出量をなるべく早く削減をする、そういう投資を引き出すということをぜひやっていきたいというふうに思っております。一方で、ご指摘のように、カーボンプライシング、これは時間を置いてから導入をすることとしております。これは、大体技術の有無、あるいは国際競争力への影響を踏まえて導入しなければ、我が国経済や産業の競争力の大きな悪影響が及ぶ恐れがあるからということでございまして、このために企業がGXに取り組む期間、これは支援も行っての上でございますけれども、そういう期間をしっかり設けた上で、投資を低い負担から徐々に引き上げていく方針をあらかじめ明示して、企業のGX投資の予見可能性を高める設計、こういうことで全体を設計しているわけでございます。

4:56:56

平山幸子君。

4:56:58

ありがとうございます。まずは経済を活性化して産業競争力を強化していくということでよくわかりました。いわゆる、欧州を中心に多くの国で国債として発行されている環境債というのは、集めたお金の使徒を再生可能エネルギーをはじめとするグリーンプロジェクトの投資に限っているわけです。しかし日本の場合は先ほどからもありますように、火力発電への依存度が他の主要国と比べて高く、それを一気に再生可能エネルギーによる発電に切り替える、これは現実的に見ると不可能だということで、このGX経済交際を海外の国債では一般的な環境債ではなくて移行債とする方向で検討されているんだと私は理解をしています。水素やアンモニア根性、そしてCCS、この技術などを用いながら、火力発電で二酸化炭素をできるだけ抑えていくということ、これが電力の安定供給を確保しながら、2050年のカーボンニュートラルの達成を目指す、現実的な対応なんだと私も思っています。資料1をご覧いただきたいんですけれども、これは昨年5月、クリーンエネルギー戦略の中間整理として発表されたものですが、こちらには赤の河川部分ですね、2030年には単年でおよそ17兆円の投資が最低限必要だと、そしてその下には10年間でおよそ150兆円の投資が必要だとされて、その投資の例がずらりと書かれています。確認なんですけれども、この資料に書かれています、この年間およそ17兆円、10年間でおよそ150兆円の投資、150兆円というのは、今年2月に閣議決定されたGX実現に向けた基本方針に明記されたものとリンクしているという認識でいいのかどうか、本法律案はこのGX基本方針について法制上の措置を行うものですので、この法律案が成立すれば、この資料では2030年に必要とされていた投資を前倒し、言い方は違うのかもしれませんけれども、前倒しで行っていくといったことになるのかどうか、こちらについてまず教えていただきたいと思います。

4:59:30

飯田室長

4:59:32

今ご指摘いただきましたクリーンエネルギー戦略につきましては、2021年12月より検討を開始いたしまして、昨年5月に中間整理を行ったものでございます。その後、骨太の方針や新しい所得収支実行計画において、この中間整理に基づきまして、例えばロードマップを取りまとめることや、新たな政策演習値の具体化に向けてGX実行会議を設置する方針が示されました。そして、昨年7月にGX実行会議が設置されまして、そこでの議論の結果として、今年2月にGX実現に向けた基本方針が決定されたところでございます。クリーンエネルギー戦略の中間整理と共振におきましては、こうした経緯でつながっていると言えると考えております。また、クリーンエネルギー戦略の中間整理では、2050年カーボンニュートリアルに向けた投資額として、2030年において単年で約10万兆円が最適に必要になることや、10年間で約150兆円といった必要な投資規模を示したものでございますが、ここではそれらを実現するための具体策までは定めておりませんでした。今般の基本方針におきまして取りまとめられた成長指向型カーボンプライアンスシリーズ構想は、まさにこうした投資を実現するためのものであって、本構想の実行によって、今後10年間で150兆円を超える官民協調でのGX措置を実現し、排出剤減と経済成長、産業共創力強化を共に達成する、そのための手段が今回のこの構想という整理でございます。平山幸子君 ありがとうございます。具体的にということですけれども、これを見ますと、脱炭素関連投資の見込みですけれども、民間の投資も含めたものとして一定の過程の下で積み上げられたとされていますけれども、ちょっとですね、コマゴマとしているような気がするんです。もちろん大事なんですけれども、例えば水素還元製鉄とか原子力の革新炉の研究開発にそれぞれ1000億円とか書かれていますけれども、もちろん民間の投資も含めたものなので、このような形になるのかなと理解はしているんですが、ある程度やはりどこかに特化してですね、集中的に投資を呼び込むような形にした方が、国民の側も国はここを引っ張っていくんだなというのを理解しやすくてですね、分かりやすいんじゃないかなというふうに思います。つまり、特に今回発行するGX経済意向債を使って投資するものは、民間が簡単には手を出しづらいですね。けれども世界に先駆けて我が国が取り組むべきもの、例えばCCSの実用化などに特化して集中的に投資をする方がいいんじゃないかなというふうに考えます。これ以前から申し上げているんですけれども、エネルギー資源に恵まれない我が国がですね、エネルギーの安定供給とカーボンニュートラル、これを同時達成していくためには、あらゆるエネルギーをやっぱり規制せずに、先ほど大臣もおっしゃってましたけれども、世界に先駆けた技術でそれを成し遂げていくということも、これ大きな必要だと思っています。そこでCCS実用化の技術とコスト低減を世界に先駆けて確立させることができれば、我が国も含めて、将来的にはなくすとしても現状石炭火力発電に頼らざるを得ない多くの国々の脱炭素に向けて貢献するだけでなくって、これは大きなビジネスチャンスにもつながると思います。その点について大臣のお考えを聞かせてください。

5:03:21

西村国務大臣。

5:03:23

GX経済交際の支援対象につきましては、ご指摘のように、民間のみでは投資判断が真に困難な事業、そして技術革新性、事業革新性があるものといった要求を設けておりまして、排出削減に加えて経済成長、競争力強化を評価することとなっております。そして、ご指摘のCCSでありますけれども、私も非常に重要だと認識しておりまして、まさに世界各地においてCCSの事業化に向けた取り組みが加速されております。日本の脱炭素のコストを最小限にするためにも、国家的課題として、戦略的かつ計画的にCCSに取り組む必要があると認識しております。このため、2030年までの事業化を目指して、コスト低減や適地開発、事業化のための環境整備といった様々な課題の解決で取り組むため、我が国初の国家戦力となるCCS長期ロードマップ、これを本年3月に公表したところであります。今後、2030年までの事業開始に向けまして、先進性のある3から5のプロジェクトから集中的に支援を開始いたしまして、昨年4月に公表した160億トンの国内貯留ポテンシャルを踏まえて、2030年までに年間貯留量を600万トンから1200万トンの確保に目処をつけることを目指していきたいと思いますし、CCS事業に関する法制度を可能な限り早期に整備していきたいと考えております。これらの事業環境整備の取り組みとともに、我が国が主導して2年前に立ち上げております、アジアCCUSネットワーク、ジョグメックによるリスクマネー供給やCO2船舶輸送実証などによって、我が国企業の海外CCSプロジェクトについても、しっかりと支援をしていきたいと考えております。

5:05:13

平山幸子君。

5:05:15

ありがとうございます。大臣からも今説明をしていただきましたけれども、計算書、去年の1月からCCS長期ロードマップ検討会などを通して議論を進めていらっしゃるということです。私が用意した資料2をご覧いただきたいんですけれども、これによりますと、IEAの試算から推計すると、我が国がカーボンニュートラルを達成するには、2050年時点で年間およそ1.2億トンから2.4億トンのCO2の貯流が必要だと、それには240本から480本もの、地上から地中にCO2を送り込むための移動が必要となるということです。宿泊費用は1本当たり50億円から80億円かかるので、相当な投資が必要ということです。先ほどの資料1を見てみますと、これを踏まえると、CCSおよそ0.6兆、CCU約0.5兆とあるので、少ないのではないかなと感じているところもあるんですけれども、この検討会では、2030年中に事業を開始するには、本年度に早急な環境整備を開始して、2026年度までに最終投資判断が必要とされています。これ相当なスピード感を持って進めていかなくてはならないというふうに思いますけれども、資料にもある直近で必要な事業環境整備に法整備も検討されているということです。その内容ですとか検討状況など、現在の進捗状況を教えてください。

5:06:58

佐田光資源燃料部長

5:07:07

お答え申し上げます。CCS事業を実施するための法制面の課題といたしましては、例えば、このCCS事業、すなわちCO2の回収、輸送、貯流というこの一連のプロセスに対しては、現状ではまだ法令の適用関係がはっきりしておりませんで、事業者側で準拠すべきルールや国の監督の体制が不明確であるという課題でありますとか、特にCO2の貯流のためには地下を利用する必要があるんですけれども、この地下利用に関する制度がないため、事業の予見可能性がなく、長期の事業の安定性が確保できないといった課題。さらには、この地中に貯流していくということの保安やモニタリングの責任を、一義的には貯流事業者に負っていただくということにはなるんですけれども、無限にそれを負わせるということになると、民間事業として成り立たなくなりますため、ある時点でその責任を国等の他の主体に負わせる仕組みが必要となっている、等々の課題があるということを産業界等から指摘いただいているところでございます。こうした点を踏まえて、昨年9月に先ほどのCシステツ消去ロードマップ検討会のもとに、法制の検討に関するワーキンググループを設置しまして、学識研者、法律関係者、事業者の方々から、法制化に向けた論点の整理をいただいているところです。先ほど大臣からも答弁ありましたとおり、今後、Cシステツ事業に関する法制度の整備に向けまして、資源エネルギー庁の審議会でも議論を早急に開始いたしまして、できるだけ早く結論を得たいというふうに考えてございます。

5:08:53

平山幸子君

5:08:55

火力発電はもちろんですけれども、鉄鋼とか化学工業、工場といった分野のカーボンニュートラル達成には、やはりこのCCSというのは必要不可欠だと思っています。世界では現在196件の大規模CCSプロジェクトがあるそうなんですけれども、そのうち61件は昨年新たに発表されたというものです。我が国がこの分野で世界をリードしていけるように、一層の取り組みも併せてお願いをしたいと思います。そもそも本法案の制定、2050年カーボンニュートラル達成させるためというのが大テーマだと思っています。その達成にはですね、国民全体の意識が同じ方向を向いていることが肝心です。一般に環境災とか移行災の発行によって企業は低い金利で資金の調達が可能となり、脱炭素に向けた企業の取り組みを加速することができます。これは脱炭素に向けた社会貢献の一環であり、そのコストの一部は環境災や移行災を低い金利で購入する投資家が負担するとの考えは理解できます。一方、GX経済公債は政府が発行して国民全体に利益が行き渡るものとなるはずです。しかしながら今回のやり方ですと、一部の国民である投資家に低い金利を受け入れさせて、そのコストの負担を別途求めるといったものです。その財源は脱炭素の利益を享受する幅広い国民の負担となるよう、通常の税金あるいは通常の国債で賄うべきではないかという声も聞かれます。所管省庁は違いますけれども、我が国には地球温暖化対策税がもともとありますから、この税率を上げるなどして対応できるのではないかと思いますが、これについて大臣の見解をお伝えします。

5:10:52

西村国務大臣

5:10:54

今般の成長志向型カーボンプライスリング構想でありますけれども、様々な手法がこのカーボンプライスリングについてありますけれども、まず欧州でも見られるような排出量取引制度、それと化石燃料への付加金の双方の利点を生かしてGXを推進する仕組みとしております。排出量取引制度につきましては、市場機能を活用するということで効率的効果的に排出削減が可能となるという利点がある一方で、削減目標の設定や排出量の管理など、全ての排出地帯に対応することはなかなか難しいということで、排出量が一定規模以上の事業者に対象が絞られるという課題もあります。欧州でも日本のGXリーグでも全体の排出量の4割ぐらいをカバーするということであります。このため、公平性、おっしゃったようにできるだけ幅広くの皆さんに負担をしてもらうという観点、そしてカーボンニュータルの実現をしっかり確保する、加速化するという観点からですね、広く化石燃料を対象とした付加金を合わせて導入し、GXへの同期づけを行うこととしたところであります。こうしたことを踏まえまして、今般の成長志向型カーボンプライスイング構想におきましては、ご指摘の地球温暖化対策税の増税ではなくて、排出量取引と化石燃料付加金を組み合わせたカーボンプライスイングの導入、それから導入時期や投資低い負担から徐々に引き上げていく方針をあらかじめ明示することで、足元から、プラス、加えて足元から20兆円規模の大胆な先行投資支援を行うことで、早く取り組むほど将来の負担が軽くなる仕組みとして、意欲ある企業のGX投資や取り組みを加速する仕組みとしているところであります。本構想、早期に実現実行してまいりたいというふうに考えているところであります。

5:12:48

平山幸子君

5:12:50

ありがとうございます。何度も申し上げますけれども、2050年のカーボンニュートラルの達成と、それからGXこれを加速させていくことで、日本経済の成長につなげていくこと、これを実現させるためにはやっぱり国民全体、国全体が一緒になって同じ方向を向いて進んでいくということが大切だと思っていますので、引き続きそうなるような様々な施策をまた進めていただきたいとお願いを申し上げます。ありがとうございました。

5:13:23

本日の質疑はこの程度にとどめます。参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案の審査のため、来る20日午前10時に参考人の出席を求め、その意見を聴取することにご異議ございませんか。ご異議ないと認めます。なお、その人選等につきましては、これを委員長にご一人願いたいと存じますが、ご異議ございませんか。ご異議ないと認め、作用を決定いたします。本日はこれにて、散会いたします。お疲れ様でした。

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