1:39
委員会を再開いたします。まず参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。検査官及び厚生取引委員会委員長の任命動員に関する件のため、本日の委員会に参考人として検査官候補者、検査官田中弥生君及び厚生取引委員会委員長候補者として、厚生取引委員会委員長古谷和之君の出席を求め所信を聴取することにご異議ないと認め、採用決定いたします。次に検査官及び厚生取引委員会委員長の任命動員に関する件を議題といたします。
2:32
候補者から所信を聴取いたします。まず田中弥生君にお願いをいたします。田中弥生君。
2:45
田中弥生でございます。本日はこのような機会を与えていただき、厚く御礼を申し上げます。近年、我が国の社会経済は、今後本格化する人口減少、少子高齢化に伴う社会保障費の増大、潜在成長力の伸び悩み、大規模自然災害の頻発などの難しい課題に直面しております。そのような中にあって、今般の新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、我が国の社会経済に甚大な影響をもたらすととも に、行政のデジタル化の遅れなどの問題を顕在化させており、これらへの対応が喫緊の課題となっております。会計検査員は、このような社会経済の動向を踏まえつつ、内閣から独立した憲法上の機関として、国の会計検査を実施し、検査の結果に基づき、検査報告を作成して、内閣を通じて国会に御報告するという重要な使命を課されています。会計検査員の組織は、意思決定を行う検査官会議と検査を実施する事務総局で構成されており、3人の検査官からなる検査官会議は、合議によって会計検査員としての意思決定を行うか、事務総局を指揮・監督しております。私は、昭和57年に大学を卒業後、民間企業・財団法人研究員・国際協力銀行三次役、東京大学大学院工学系研究科・客員助教授を経て、独立行政法人大学評価学位需要機構、現独立行政法人大学改革支援学位需要機構の教授などとして研究を行い、東京大学公共政策大学院では、10年以上にわたって比叡組織論を教え、また、柴原工業大学の特任教授として研究を行ってきました。私は、検査官として、前回の所信で申し上げましたように、これまでの研究活動や行政との関わりにおいて、一貫して民間が担う公共領域とその運営及び批評価という課題に取り組んだ中で、政府には、政策の有効性の検証という点や、公正で効果的な資源配分という点に重要な課題があることを常に意識しながら、現在の社会経済の動向、また、国民の関心や国会での御審議の状況などにも注意を払って、検査官の職務に専念してまいりました。その間、新型コロナウイルス感染症患者受入のための病床確保事業などの実施状況などについて、など、7件の国会及び内閣への随時報告、東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取組状況などに関する会計検査の結果について、など、10件の国会からの要請に係る検査結果の報告などを行い、また、昨年11月7日には、令和3年度決算検査報告を取りまとめて、内閣に提出したところです。これらにあたって、私は学識経験者出身の検査官としての視点も取り入れながら、その意思決定に携わってまいりました。そして、令和5年次の会計検査において、国会における審議の状況に常に留意するなど、引き続き国会との連携に努めることとするなどの基本方針を定め、これに基づく検査の実施について、事務総局の指揮監督にあたっております。仮に検査官に再び任じられるならば、私は、比喩組織論や政策評価に関する研究、及びこれまでの任期中に検査官として職責を果たしてきた中で培った知識・経験を生かし、国民の皆様の関心の所在や国会における御審議の状況に常に注意を払うなど、いろいろな御意見に耳を傾けながら、検査官会議における公平かつ均衡の取れた意思決定に貢献することによって、検査官としての職責を担ってまいりたいと考えております。以上、簡単ではございますが、私の所信を述べさせていただきました。本日はこのような機会を与えていただき、厚く御礼を申し上げます。
7:45
次に古谷和幸君にお願いをいたします。古谷和幸君。
7:58
古谷和幸でございます。本日は所信を述べる機会をいただきましてありがとうございます。厚く御礼を申し上げます。まず、厚生取引委員会委員長の任務についての認識を述べさせていただきます。厚生取引委員会が所管をしております独占禁止法は、厚生かつ自由な競争を促進し、事業者の総意を発揮させ、事業活動を盛んにし、雇用及び国民実所得の水準を高め、もって一般消費者の利益を確保するとともに、国民経済の民主的で健全な発展を促進することを目的としております。厚生取引委員会の任務は、この目的を達成することであり、そのトップである委員長には、他にもまして、国民全体の奉仕者たる国家公務員としての強い自覚を持ち、国民の皆様や関係各方面の御意見を伺いつつ、公正中立に職務 を遂行していくことが求められていると考えております。次に、取り組むべき施策の基本的な方向についての考えを申し述べたいと思います。グローバル化やデジタル化など、我が国を取り巻く経済社会環境が急速に変化する中で、我が国は人口減少、少子高齢化という大きな課題を抱えています。また、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化、エネルギーコストや原材料価格の上昇などにより、日本経済は厳しさを増しております。こうした中、公正かつ自由な競争を促進し、活発なイノベーションを引き出す環境をつくることで、我が国経済の活性化を図り、消費者の利益を確保していくことが極めて重要であると考えます。また、公正な競争が担保された市場の機能を通じて、適正な分配が行われ、成長と分配の好循環を実現するためにも、競争政策の果たす役割は小さくないと考えております。このように公正かつ自由な競争を確保する公正取引委員会の役割は、我が国経済の成長発展と社会の活力を維持する上で、極めて重要な基盤を確保するものであるというふうに認識をいたしております。私は令和2年4月に両院の御同意をいただき、同年9月に着任して以来、公正取引委員会の委員長として、ただいま申し上げた基本的な考え方の下で、他の委員とともに競争政策の推進に努めてまいりましたが、今後もこれまでの経験を生かしつつ、経済社会の変化に的確に対応し、国民経済の発展に資する競争政策を引き続き積極的に推進していきたいというふうに考えております。具体的な施策といたしまして、5点申し上げます。第一に、厳正かつ的確な独占禁止法の執行を行っていくことが重要です。独占禁止法が禁じる競争制限的な行為に厳正に対処していくことは、経済の活性化、消費者の利益に資するものであります。従いまして、国民生活に影響の大きい価格カルテル事件や、入札談合事件などに厳正に対処していくとともに、合併などの企業結合事案につきましては、迅速かつ的確な審査を進めてまいります。第二に、公正な取引環境を確保する観点から、中小企業に不当に不利益を与える行為の取締りをしっかりと行うことが必要であると考えております。中小企業にとって事業環境が厳しい中、優越的地位の乱用、不当連売などの不公正な取引方法や、下請法違反行為などに厳正かつ積極的に対処するとともに、違反行為を未然に防止していくための施策を実施していくことが重要であると考えております。特に、公正取引委員会は、政府の「価格転嫁円滑化施策パッケージ」に基づき、一昨年来、中小企業が労務費、原材料費、エネルギーコストなどの上昇分を適正に価格に転嫁できる取引環境の整備に向けて、緊急調査、自主点検の要請など、従来にない規模の取組を進めてきております。これらの取組の成果を踏まえ、引き続き、中小企業に不利益を与える行為に厳正に対処するとともに、関係省庁とも連携しながら、サプライチェーンの垂直的な競争環境の整備に取り組んでまいります。第三として、デジタル経済の進展、グリーン社会の実現など、経済社会の変化に的確に対応して、競争環境を整備し、イノベーションを引き寄せていくことが必要であると考えております。デジタル分野については、実態把握を引き続き行い、独占禁止法上の問題点や競争政策上の考え方の整理を行っていくほか、デジタルプラットフォーム事業者による反競争的な行為には、厳正に対処してまいります。また、デジタル分野におけるルール整備につきましては、デジタル市場競争本部を中心に、政府全体での取組が行われておりますので、厚生取引委員会も引き続き、この取組に積極的に参画してまいります。さらに、デジタル分野以外の分野における競争環境の整備のための取組も行っていく必要があります。厚生取引委員会は現在、グリーン社会の実現に向けた事業者等の活動に関する独占禁止法上の考え方の策定に取り組んでおりますが、引き続き、様々な経済社会の動きやビジネスの実態を捉え、実態調査、提言、ガイドラインの策定等を通じて、競争環境の整備に取り組んでまいります。加えまして、第4には国際的な連携の推進も重要であると考えております。経済が急速にグローバル化し、企業活動が国境を越えて行われている中で、大規模なデジタルプラットフォーム事業者による反競争的な行為や、国際的な企業結合事案への対応等で、海外競争当局との連携協力の必要性がますます増大しております。このため、2国間、他国間の様々な枠組みを積極的に活用して、競争当局間の国際的な協力関係の強化を図っていくことが重要になっております。引き続き、日本の競争当局として、ふさわしい貢献を行ってまいります。最後に、これまで述べました具体的な施策を着実に実施し、厚生取引委員会に期待される役割を的確に果たしていくためには、厚生取引委員会の体制の強化、能力の向上にも努めてまいります。終わりにあたりまして、両院のご同意をいただくことができて、厚生取引委員会委員長に任せられました暁には、その職責をしっかりと認識し、国権の最高機関である国会におけるご議論をはじめ、様々なご意見に耳を傾けながら、厚生取引委員会の使命を果たすべく、他の委員とともに力を尽くしてまいる所存でございます。よろしくご指導を賜りますようお願いを申し上げます。以上、私の所信を述べさせていただきました。本日はこのような機会を与えていただき誠にありがとうございました。よろしくお願 いいたします。以上で、候補者からの所信の聴取は終了いたしました。不利や参考人は一旦ご退席いただいて結構です。
16:36
まず、検査官候補者に対する質疑を行います。質疑のある方は順次ご発言を願います。横沢貴則君。
16:51
立憲民主社民の横沢貴則でございます。田中参考人どうぞよろしくお願いを申し上げます。まず、1期目の総括と2期目への意気込みについてお伺いいたします。田中参考人は民間企業を経て研究職に従事され、NPO評価、マネジメント研究を通し国民の視点に立った行政運営への見識を持ちであるとの点から、令和元年9月に検査官に就任し、以来約3年4ヶ月にわたり検査官を務めていると承知をしております。この在任期間中に重点的に取り組まれてこられたことと、その成果についてまずはお聞かせいただきたいと思います。あとは2期目にさらにどのような点に取り組まれたいとお考えかお伺いをしたいと思います。
17:46
ご質問ありがとうございます。1期目の重点的に取り組んだことと成果、さらに今後の抱負についてのご質問と受け止めありました。まず1期目の成果でありますが、私のご紹介いただきました専門の観点からそれに絡めてご説明を申し上げたいと思います。まず、政策評価という観点ですが、これは検査と非常に密接な関係がございます。1つには、我々は有効性の観点を持っておりまして、いわゆる施策や事業の目的達成度や、あるいは効果の検証を行うというものがございます。ここについては、アウトカムの観点をできるだけ取り入れて対象を把握するようにということを指導してまいりました。それから2番目に、最近は検査対象として非常に大きな政策そのものを検査するようにというご要請を受ける機会が多くなってまいりました。そういった場合には、まず政策体系を作って、そこからKPIの設定状況を見るというような方法を導入いたしました。それから、多くのデータを扱うという場面はやはり増えております。それについては、分析をする際には、どうしても統計解析の手法が必要になってきますので、これも導入するよう になり、先日ご提出申し上げたコロナ病床確保事業においては、この統計解析の方法を反映させていただいております。それから、もう一つの専門である比喩組織論、これは平たく言えばマネジメント論になります。ここにおいては、会計検査の計画を策定する際に、中長期の観点をより積極的に取り入れて議論をするようにしております。これによって、検査計画の全体の見晴らしが良くなったり、あるいは将来の予測をつけやすくなったように思っております。また、もう一つは、国民の皆様にいかにこの検査報告をお届けするかという、情報発信、広報の課題がございます。これにつきましては、まだまだ改善の余地があるのではないかと職員と話しまして、現在、改革のプロジェクトチームが走っているところであります。これについては、まだ始まったばかりですので、今後、成果を出していくべく進めてまいりたいと存じます。そして、今後の抱負でありますが、まず、会計検査委員は、憲法90条に根拠を持つ組織でありまして、そして、会計検査委員法第1条で、内閣から独立していた組織である。これをもって、だから影響を受けることなく検査に従事することができますので、今後も厳正、公正に検査を進めるために、職責を全うしてまいりたいと思います。その上で、少し具体になりますけれども、3つ挙げたいと思います。1つは、まず検査報告の質を上げていくことです。今も手前ミスになりますが、いい報告書ができたなと思うこともあるんですけれども、まだまだ質を上げることはできるだろうと思っていますので、上げていきたいと思います。そして2つ目に、より分かりやすく検査報告を国民の皆様に、あるいは国会にお届けするということを心がけたいと存じます。そして3番目に、私どもの職員が、非常にモチベーションの高い職員でありますけれども、その能力、機能を十分に発揮できるように、業務改革を進めていきたいと存じます。
22:02
田中参考人、ありがとうございます。それでは次の質問ですが、予備費と財政民主主義についてお伺いしたいと思います。ここ数年、予算編成では多額の予備費が積み上げられている 状況が続いております。田中参考人は就任時の新聞インタビューで、検査員は日本の財政民主主義を支えるインフラと言えるのではないかという記事を拝見しました。令和4年度でも約11兆7600億円という、現在多額の予備費が積み上げられている。これに対して田中参考人の御見解をお伺いしたいと思います。
22:43
予備費に係るご質問と受けたのがありました。予備費に関しましては、コロナ禍を一つの契機にして、その額が急増しているということは、会計検査員も認識しております。予備費の場合には、使用決定というものがありますけれども、これは計画であります。予算の決算から検査を行うという会計検査員にとっては、難しいところもありますけれども、検査をこれまでも実行してきてまいりました。例えば、令和2年度の決算検査報告においては、コロナ関連予算の総括的な全体を見るという検査を行っておりますが、そこの中で予備費に関して契機をしております。
23:36
ありがとうございます。それではちょっと、ご緊張もされていると思いますので、柔らかい質問になるんですが、検査官は責任の重い仕事だというふうに思います。田中参考人が職務を遂行するにあたりまして、特に体調管理や健康管理、そしてまた心と体のリフレッシュなどを特に取り組まれていることがありましたら、教えていただきたいというふうに思います。
24:07
心と体のリフレッシュに関するご質問と伺いました。体の方は筋トレをしております。毎週励んでおります。それから、心の方は猫を2匹飼っておりまして、これが非常に癒やしになっております。以上です。
24:31
筋トレをなさっているということで、私もアスリート出身として筋トレも頑張りたいと思います。それでは次の質問になります。昨年12月に報告されました東京オリンピック・パラリンピックに関する総括的な検査結果を受けてお聞きします。これまでイベント全体の経費の総額を明らかにする仕組みを改めて整備するなど、イベントの招致及び実施に対する国民の理解に資するような十分な情報提供を行う姿勢を検討することとされておりました。これから今後も大規模イベントに対する国民の理解を得るために、会計検査員という職務からどのようなことが重要なポイントだと考えられるか、ご見解をお伺いしたいと思います。
25:21
昨年12月に国会要請を受けたものでありますが、3回目の報告になりますが、東京オリンピック・パラリンピックに関する検査報告を提出させていただきました。特に3冊目において大事だと思ったのは、国費も踏まえて全体像をいくら使ったのかということを明らかにするということを念頭に置いております。念頭に置いた上で国費分についての検査を深く進めていったということであります。その中で全体像がそのものが把握しにくいということが分かりました。また国費については、決算報告がなかなか提出されていないということもありましたので、こういうことを踏まえまして、使った国費については決算情報も含めて国民にきちんと管理をすること、また加えてこのような大規模イベントを次に行う際には、予算の全体像が明らかになるための、そのための仕組みを作るようにということを所見で申し上げております。従いまして、次にこのようなイベントがなされるときには、本院の所見が反映されているかどうかについてはフォローアップをしていきたいと存じます。横田貴則君、時間ですのでおまとめください。私の質問は以上であります。ありがとうございました。
27:07
日本維新の会の清水貴之と申します。よろしくお願いいたします。まずはじめに、決算検査報告に掲載されました指摘事項の件数と金額の推移について伺いたいと思います。この推移、グラフで見てみますと、全体的な流れとして、額も件数も少々減少傾向にあるのかなというふうに見えます。例えば、一番額も件数も高かったのが2009年度でして、このときは一件で1兆2000億円という指摘があったので、この額を比べるのが適切かどうかわからないのですが、この年は指摘金額の総額が大体1兆8000億円ありました。対して、令和3年度指摘金額の総額は455億円です。件数を見ましても、その2009年度は986件、その後、令和3年度には310件ということですから、減ってきているかなとも読み取れます。ただ、この件 数と額は多ければいいものではないというふうにも思います。ただ、これは何で減っているのかなというところで、検査が何らかの理由で十分に行えていない可能性がもしかしたらあるのではないかと。それとも検査自体は変わっていないけれども、指摘する時効というのが減っているとなれば、これはこれで政府としてはちゃんとしっかりとお金の使い道を取り組んでいるということです。これはこれでいいことなのかもしれませんし、この減ってきていると読み取れる傾向をどのように我々としたら考えたらいいのかというところをまずはお聞きしたいと思います。
28:50
ご質問ありがとうございます。指摘金額と指摘件数の推移に関するご質問と受け止めました。おっしゃるとおり、指摘金額と指摘件数というのは毎年変動いたします。それは私どもで何をテーマにするかと、何を対象にするのかによって大きく変わります。ですから、一件でも非常に細かいもので類似したものが一遍に指摘として上がってくる ときには数は非常に増えたりしますし、一件でも非常に重い政策を扱っているときにはそれも一件ということになります。従いまして、先ほどもご指摘ありましたけれども、特にストックみたいなものについては一件でものすごく金額が膨れ上がるというようなこともありますので、私どもとしてはこの指摘金額と指摘件数を行責のパフォーマンスの指標としては扱っていない次第です。
29:57
その中で、これは昨日決算の本会議が我々3議員でありまして、その中で我が党でもこの会計決算の指摘をもとに政府に質疑をさせていただいた案件ですが、新型コロナウイルス感染症患者の病床確保事業における指摘というのをされています。令和2年度に交付を受けた106の医療機関を検査したところ、旧都道府県の32事業主体において交付金55億918万円が課題に交付され、これを不当と認めたということですね。さまざまコロナ関連事業というのは本当にこの数年一気に行われて額も多額になるものがたくさんあります。政 府としてはスピード感を重視としたということですから、そういった事業になっていったと思うんですが、ただその中にはやはりスピード感を重視するあまりちょっと内容がずさんであったりとか、このような指摘が生まれるということもあるのではないかというふうに考えています。その中でさまざまコロナ関連事業もありますけれども、この病床確保事業というものをまず選ばれたその理由であるとか、このような結果を出されました、55億円余りが課題だという結果を出されましたが、この結果に対してどのような認識をお持ちでいらっしゃいますでしょうか。
31:24
コロナ感染症対策、患者の受入れのための病床確保事業に係るご質問と受け止まりました。まずこの対象を選んだ理由でありますが、まず国民の関心が非常に高いこと、そして当時られている金額ですね、国費の額が大きいこと、あるいは国会で御議論をされていることなどを踏まえて、これを対象にさせていただいています。そして今55億円の指摘金額についていただいたのですが、 これは1つ関連性のある報告でございまして、1月なんですが、ここで随時報告として、もう少しまとまった形でこの病床確保事業について報告をさせていただいています。ここでは3477の病院がこのコロナの患者さんの受入れを行っていますが、この1496の病院に対して検査を行いました。そのプロセスでこの交付金の補助金の算定式で算定ですね、この計算を誤ってしまったというもの、もう少し具体的に申し上げれば給紙病床なんですが、これに関してが55億円だったということであります。これは昨年の秋の決算検査報告の中でご報告させていただきました。1月に報告させていただいたものについては、むしろこういった病院の病床の利用率やあるいは収支の状況、またこの交付金の算定、単価の算定の方法ですね、こういった制度の運営上の課題について所見を申し上げております。
33:08
そんな中ですね、そのように具体的に指摘をされているということで、我々としてもやはりなかなか、我々議員としてもこういった行財政改革にしっかり取り組んでほしいと思いからですね、これを見 ていっているんですが、やはりなかなかできない限界がある中で、専門性をもって独立した機関でやってされているということに本当にありがたい思いでいっぱいなんですが、同じように先ほど申したとおり、新型コロナウイルス関連事業というのは様々あります。厚労省関係でワクチンの接種体制(補助金)というのも他にあったりとかですね、治療薬、新型コロナウイルス治療薬の購入、これもですね、大量の今薬が余ってしまっているんじゃないかというような指摘もあります。あと、街中にPCR検査センターというのも非常に多く広がっていますが、この運営が本当に適切に行われているのか、そこには本当に不支障なお金が入っているんじゃないかとかですね、これもぜひ見ていただきたかったりですね。あと、雇用調整助成金の問題もあって、経産省の補助金で持続化給付金とか、家賃支援給付金とかですね、これは経産省自体も悪質なものは返還してくださいよと呼びかけをしたりはしています。ただ、一方でこれ逮捕者も出るような事態になっていて、経産省の中からも逮捕者出ていますから、それぐらいですね、さまざま、先ほども申したとおり、スピード感を重視したあまりに頭鞘になってしまっているところがあると。こういったところもですね、ぜひしっかりと今後見ていっていただきたいなという思いを持っているんですが、これはいかがでしょうか。
34:39
コロナ感染症対策、全般の検査に係るご質問と受け止めました。おっしゃるとおり、コロナ感染症対策については、多額の国費は投入されておりますし、現在も続いております。国民の関心も高いと存じます。従いまして、会計検査院では、令和5年度の検査に関する基本方針というものを打ち出しておりまして、この中でコロナ関連の支出については重要なテーマと位置づけておりますので、今後も鋭意検査をしてまいりたいと存じます。
35:15
最後に、実地検査の在り方について伺いたいと思います。コロナ禍ということもありまして、その現場に赴いて出て行って検査するというのは、なかなか難しい数年だったんじゃないかというふうに思います。これによって実際に実施率を見ますと、ちょっと数が減っていたりもしますけれども、今後そういったことで検査のやり方とか体制とか、リモートということも今どんどん世の中に広がってきていますので、そういったことも活用するということも可能性としてはあるでしょうし、検査の在り方についての今後の課題であるとか、展望とか、この辺りをまずお聞かせいただけたらと思います。
35:56
実地検査と、またそれにかかる検査の在り方についての御質問と受け止まりました。実地検査に関しては、コロナ感染症が拡大している中については、私ども自らそれを制限をいたしました。理由としては、感染拡大に加担したいといけないこと、それから何を言っても検査対象がものすごく忙しかったんですね。その意味で、私どもの方でも制限をさせていただきましたので、実地検査率は一時下がっております。ただ、それで検査を遅延させてはいけませんので、それに代わる検査の方法というのは、相当工夫をいたしました。今おっしゃられたような、オンラインを使ったリモート検査、あとはデータを活用するということが随分進んだように思います。現在、この実地検査の数については、回復基調にはあるのですけれども、実はこのデータと組み合わせることによって、より効果的、効率的な検査ができるということも分かってまいりましたので、今後はこの中で培った工夫を組み合わせて、より精査性の高い検査を進めていきたいと存じます。
37:32
国民民主党の浜野義文でございます。田中参考人に御質問をさせていただきます。会計検査員の在り方についてお伺いをいたします。1997年の法改正によりまして、会計検査員は国会からの検査要請に関わる検査を実施して、その結果を報告する制度が 整備されました。それ以降、四半世紀が経過する中、その制度の活用実績も踏まえつつ、会計検査員として今後の在り方を検討する場を設けてはいかがかと考えるのですが、御見解をお伺いしたいと思います。
38:17
国会要請による検査についての御質問と、御質問ありがとうございました。国会要請と私どもが呼んでいるのですが、この検査は、先ほどおっしゃった四半世紀で合計52件の国会要請の報告を提出させていただいています。いつもいただくテーマが非常に幅が大きなもので、重要なものが多いのです。そのために、私どもが形状的に検査を行っているのと、また違う視点観点をいただいていると思います。それは何を意味するかといえば、今までとは違う方法や体制を工夫する必要があります。常に国会から御要請いただいたものについては、そのような工夫を重ねてきたということがあります。従いまして、国会からの御要請にしっかりと応えられるように、これからも見直しをしっかりとしてまいりたいと存じます。
39:23
ありがとうございます。少し私の質問の仕方がまずかったのかもわかりませんけれども、そういうことも含めて、日常業務に加えて今後の会計検査員の在り方は如何にということを、自ら結論は別として検討するといったような場もあっていいのではないかと。こういう質問だったのですけれども、お答えいただく範囲でお願いいたします。
39:55
会計検査員そのものの組織としての冊子の在り方に関する御質問と受け止まりました。おっしゃる通り、会計検査員は常に自らの組織の在り方、あるいは業務の仕方というのは見直していかなければいけないと思っています 。なぜならば、検査の対象が非常に大きく変化をしていますし、またDXなどの様々な方法論がすごいスピードで浸透しているというところです。あと行政の役割というのも変わってきていますので、それに合わせて会計検査員も常に検査の仕方、あるいは検査の体制の仕方というのを見直す必要があると思います。また、そういう見直しをするためには若干の余力が必要になってくるのですが、そのためにも現在業務改革を進めております。これとセットで会計検査員を常に進化させる組織にしてまいりたいと存じます。次に検査手法についてお伺いいたします。先ほども御質問がありましたので、重複するかも分かりませんけれども御容赦をお願いしたいと思います。コロナ悪化の影響もありまして、会計検査員の強みであります実地検査の見直しが必要といったような指摘もございます。実地検査に代わる、もしくはそれを補完する新たな検査手法としてどのようなものがあるかなど、これまた検討が必要ではないかというふうに考えるのですけれども、御見解をお伺いいたします。
41:37
御質問ありがとうございました。実地検査とそれに代わる手法がどういうものかという御質問と受け止まりました。実地検査につきましてはコロナ禍をひとつのきっかけにして、実地検査率は下がりました。ただ検査を遅延させてはいけませんので、それに代わる方法というのをおっしゃるとおり、相当工夫をさせていただきました。一つがオンラインを使ったリモート検査であります。もう一つはデータを扱うということであります。これで大きくデータを使って編み掛けをしますと、時にはより多くの課題が見つかったりすることもございまして、その効果は非常に大きいと思いますが、ただデータの扱い方、あるいはその処理の仕方、さらに分析の仕方については専門的なスキルを必要とします。そのため、昨年より会計検査院では検査支援室というものを設けまして、そこで統計やあるいはプログラミングなどの、あるいは他の専門的な知識を有した職員で、手を挙げてもらったんですけれども、そこを設置しまして、各検査に必要な方法論ですね、これを助言をするという活動を今始めているところです。
43:03
次に人材の登用についてお伺いいたします。会計検査院と類似の業務を行う厚生取引委員会や金融庁と比較いたしますと、人気付き職員の採用実績が少ないというふうに考えるところであります。社会の多様化、国際化やDXの進捗などにより、検査すべき行政分野も複雑化していると思われる中で、高度の専門性や多様な経験を有する民間人材の検査業務への登用拡大が必要ではないかといったような指摘もございますけれども、見解をお伺いしたいと思います。
43:44
民間人の登用に関する御質問と桁もありました。おっしゃるとおり、検査対象は非常に多様化しておりますし、検査の手法も常に察しをしていかなければならないとなると、専門知識をどう いうふうに取り入れていくのかというのが私どもの大事なテーマでもあります。そのために、DXだとか会計だとか、こういった専門知識を有した民間人の登用というのを私どもも行ってまいりました。現在30人の方々が民間出身で、妊婦付きあるいはキャリア採用ということで働いています。中には、室長クラスであるいは管理職クラスでお入りになる方もいらっしゃるんですけれども、こういった方は、あらゆる公的な期間で仕事をすることが自分のキャリア形成に役立つということを認識しておりまして、民間に戻ることを前提で、こちらで仕事をしていただきましたが、昨年ですかね、戻られまして見事に昇格をされているというケースも生まれておりますので、今後も積極的に民間人を登用していきたいと存じます。濱野義夫君。 時間残っていますけど、以上で終わります。ありがとうございました。
45:15
日本共産党の仁比聡平でございます。 田中参考人、ご苦労様でございます。まず補正予算の在り方に ついて、この間本来、本予算編成後、特に金融となった経費についてのみ認められるべき補正予算の規模が巨額になって、当初予算からその様相が大きく変わるということが繰り返されているわけですけれども、4年間検査官を務めになられて、参考人のこの問題についてどうお考えになっておられるか、まず伺います。
46:05
ご質問ありがとうございます。補正予算に係るご質問と伺いました。これについては、会計検査の経験から申し上げたいと存じます。おっしゃるとおり、補正予算については毎年、巨額の補正予算が投じているということは、私どもも認識をしております。そのような中で、平成27年になるのですけれども、補正予算の執行状況にという報告をさせていただいております。この中で補正予算の46%が交際によって担われていたこと、また補正予算が大規模な経済対策や災害対策が打たれた後に補正予算が作られますので、どうしても繰り越しが多額になっているようなことについて意見を述べております。したがいまして、補正予算を適切、効率的に執行することが必要であるということを、所見で申し上げております。補正予算については、今もその額は、相当な額が投入されておりますので、引き続き検査を進めてまいりたいと存じます。西沢平君、大変大きな問題を抱えているということも、今のお話からもわかるんですけれども、続けて予備費の問題について、お尋ねをしたいと思うんですけれども、憲法83条は、国の財政処理権限というのを国会の議決に基づかなきゃいけないと。その例外として予備費について87条で、すべて予備費の支出については、内閣は事後に国会の承諾を得なければならないと求めているわけですけれども、会計検査院にとってみますと、この予備費の支出について、すべて検査しなければいけないということではないかと思うんですが、そういう理解でいいですか。
48:21
予備費に係る御質問と桁もありました。おっしゃるとおり、予 備費は、歳入歳出に計上されている場合には、当然歳入歳出決算の対象になりますので、これは会計検査の対象になります。ただ、予備費の使用決定というのは、これは計画でありますので、会計検査院は決算から検査をするということでございますので、やはり検査をする上では一定の困難を伴うことは事実でございますが、実際には検査をしております。例えば、令和2年度の決算・検査報告においては、コロナの予算全体を俯瞰をして計上しておりますけれども、この中で予備費に関する経費の性質別の使用決定の状況や、予備費の予算で計上された繰り越しや付与額、これについても記載しております。また、現在、昨年の6月ですが、国会から御要請をいただきまして、コロナ関連の予備費の検査ですね、これを受けたまわっておりますので、鋭意検査を進めていきたいと存じます。
49:34
この予備費の許可付け以上というのは、安倍政権下の2020年、令和2年度の第二次補正予算で、補正予算編成の3分の1、10兆円というところから、もうその後、許可区の予備費が計上されるということが度々行われてきているわけですけれども、その積算根拠については明らかにしない。状況の変化に応じた臨機応変な対応ができるよう、今後の対応に万全を期すというだけで、その審議の中で国会に適時適切に報告するというふうに政府は言いましたけれども、現実には非公開で議事録も残らない、衆参の予算委員会理事懇談会にその使用に先立って報告をするということで、説明責任を果たしていると言い続けてきたわけですね。野党が予算委員会における集中審議、あるいは臨時国会の聴取ということを求めても、これに全然応じないということできたわけですが、その下で、憲法87条は予備費の意味について、予見しがたい予算の不足に当てるためと定めています。閣議決定では、予備費の使用によらなければ時間的に対処しがたいと認められる緊急な経費という定義をしているわけですけれども、予備費の検査に当たっては、この時間的に対処しがたいとか、緊急かどうかとか、それが基準になる、あるいは基準の一つになるということでよろしいんでしょうか。
51:36
予備費に関するご質問と受け止まりました。まず、検査の基準につきましては、現在検査を進めているところでございますので、これについては意見を差し控えさせていただきたいと思います。今、ご説明に絡めまして、国会要請の中身について少し言及させていただければと存じます。これは、コロナ感染症対策のために打たれた予備費を対象にしておりまして、これは予備費を使用して新たに設け、金額を追求した工の執行状況、そして予算、もう一つとして予備費の使用状況、特に使用理由及び使用額の積算基礎の状況、これが国会からいただいている検査の内容でございます。
52:28
そのような検査要求を私どもがし、あるいは決算審査の措置要求決議に当たっての措置要求決議を前回として行っているんだけれども、これが正されないということになっているわけですね。その下で、昨年4月の参議院決算委員会で財務省指定局がこういう答弁をしていま す。予備費は当初予算、補正予算に溶け込んで執行される。つまり、本予算に計上していない新規事業について予算措置をするという場合は別だけれども、すでに項目がある事業に予算を追加するということになれば、規定の予算と一体になって執行される。そこで基本的には区分経理はされていない。となると予備費が執行されているということが本当に検査できるのかと、そもそも検査できないんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
53:51
予備費の執行の検査に係る御質問と受け止まりました。令和2年度の決算検査報告、それから令和3年度の決算検査報告におきましては、コロナ予備費全体の推移について契機をしております。その中で予備費に係るものを実は執行状況と見ているのですが、これは報告書にも記されていますが、おっしゃるとおり、一旦各省に配付されますと、投資予算と一体になって管理はされるのですが、それとは別に自発的に区分管理をされている事業というものが、令和3年度でおきますと1377見つかっておりまして、これをベースに検査を進めさせていただいております。
54:45
区分管理されているものは一部なんですよね。やはり大問題だと、こうしたやり方を繰り返していくことは、憲法と財政民主主義を没却するものにほかならないということを厳しく指摘して、私の質問を終わります。ありがとうございました。
55:15
十三市長の石田雅宏です。これまでの質疑を聞かせていただいて、田中候補者は現職の検査官として工夫改革に取り組みながら職責を果たしていらっしゃるなというふうに感じています。私からもいくつかの質問をいたしますけれども、これまでの経験を踏まえてお答えいただければありがたいと思います。まずは検査なんですけれども、会計経済の検査は大きく5つの観点からなされているというふうに思います。1つが正確性ですね。もう1つが合規性といって法律に従っているか、この観点は当然だと思うんですけれども、それに加えて、より少ない費用で実施できないかという経済性、さらに同じ費用でより大きな成果を得るという効率性、もう1つが初期の目的を達成しているかといった点の有効性という観点でなされているということだそうです。特にこの3番目の経済性、そして4つ目の効率性、それから5つ目の有効性については、わざわざパンフレットにも英語の頭文字をとって3Eというんですかね、3検査として強調なさっていますので、それに対する思いが強いのかなというふうに思っていますが、実際に検査の結果を見ると、どちらかというと正確かどうかとか法律的にいいかとか、そういった観点が結構強い感じがします。そもそもその辺の1や2の性格性や合気性というのは、予算施行段階においてきちんとやっていくのは当然の話であって、むしろ会計検査は3E検査のようなものの充実に向かっていくことが好ましいかなと思っておりますが、そういったことをしっかりやるためには、さらに成果の分析ですね、方向の開発とか、また政策評価のための検査手法の開発とか、そういった取り組みが必要かと思っています。田中参考人は、行財政に関する政策評価についてお詳しいですから、ある意味この分野でリーダーシップを取っていくことを期待されているというふうに思いますけれども、ご所見あれば聞かせていただきたいと思います。
57:23
経済性、公立性、有効性に係るご質問と受け止めました。ご質問ありがとうございます。まずこの3つの観点に関することでありますけれども、まず何を見るのかというところが、まず一番最初に大事になってくるかと思います。それで私はよく「あうとかむ」という言葉を使うんですが、これは何かを実施して、例えば100人の人が集まりましたというだけではなくて、例えばセミナーを実施したならば、教育を実施したならば、そこに集まった人たちが何を身につけたのか、どういう知識を身につけたのかというところが本来の教育だとかセミナーの目的だったはずです。ですから何々を実施しました、予算を使いましただけではなく、まさに施策や政策の当初の目的に照らして、そこまで達成できているのかという観点を持つのは非常に大事です。ただしこれは人の頭の中でもあり、計測はとても難しいのですけれども、昨今のEBPMなどが行政の中で議論されていますけれども、そういったものもできるだけ測定をしていく、できるだけ客観的に測っていくということが大事と議論されています。会計検査員もこういった考え方を大事にしております。従いまして、対象とその目的を正しく理解をして、それに基づいて適正な指標あるいはKPIを選定していくということがまず大事になっていくかと思います。ただ会計検査員の場合には何かを分析して発見したら終わりではありません。そこから原因を究明して、そしてそれを実行可能な改善策に結びつけて、それが相手との議論の中で所見というふうに落ち着くところでございます。その場合にはデータだけでは分からないことが結構あります。そういうときに実地検査の強みが生かされることがありまして、まさにこういった実地検査とデータによる組み合わせというのが検査の質を向上させていくのではないかというふうに思います。
59:45
ありがとうございます。大変期待できるなと思いながら聞いていましたけれども、そういうことを実施するためにも職員の在り方も重要かと思います。会計検査員は活動の歴史を見るとかなり深く広くなってきたなと思います。戦後22年に現行法が施行されていますけれども、補助金の不当経理の摘発が主な仕事だったようですが、これに成果があって30年には補助金摘取成果法ができたということだそうです。そして40年ぐらいからはさらに有効性の検査が深まって始まりまして、さらに60年以降を見ると今度は場の拡大でしょうかね。最初は年金から始まって医療費、ODA、消費税、公共調達、情報通信、国民の安全、学校、そして最近の新型コロナとどんどん検査の対象範囲が広がってきている感じがあります。仕事量も相当増えているし、専門性がかなり高まっているような気がしますけれども、実際調べてみると結構小さい省庁、職員数もかなり少ない中で専門性の高い高度な検査と、かつ拡大していく検査に対して十分な仕事またはモチベ ーションを維持できるのかちょっと心配なんですけれども、皆さんが一期やってきた中でどうご意志をお持ちでしょうか。検査員のモチベーションとそれから人数ですかね、規模についてのご質問と受け止まりました。まず、職員のモチベーションというか印象なんですけれども、本当にここに借認してよかったと思ったのは、職員の正義感が非常に強い。それに裏打ちされたモチベーションと、あと誠実であるということです。これは会計検査員の最大の誇りだと私は思っています。ただ、このモチベーションを維持しながら、それをプーの検査者として生かすためにはやはり訓練が必要で、それがですね、多様な分野を理解できる、消化できるために常に自らを学ぶ姿勢というんですかね、それを持ってもらうようにしています。そのためには研修の機会を設けたり、あるいは留学の機会を設けたりして、積極的に対象に取り組む姿勢を維持してもらっています。あと、希望でありますけれども、よく言えば多いことはいいことなんですけれども、ただ最近の行政機関の動向を見ますと、やはりそこに補聴を合わせながら、私たちも事情努力をまずしていく必要があると考えております。そのためには、検査の方法、手法、あとは体制の組み方に柔軟性を持たせるとかですね、まずは自分たちの検査のやり方についてを工夫をしてみたいと考えております。
1:02:47
モチベーションにつきましては、非常に良い職場風土があるのかなと思いながら考えていましたので、それをさらに一層発展させていただいたらありがたいかなと思います。最後に、新型コロナウイルスについてお伺いしたいと思いますが、基本方針の中に見ても、令和4年度、そして令和5年次も作られているんですけれども、両年とも新型コロナウイルス感染症に対しては、各事業等の進捗状況等に応じて、適時適切に検査を行うとあるわけですけれども、実はよく比較すると、4年次にはあった各事業等の実施に緊急性が求められていることに留意するとか、状況に応じて機動的弾力的に対応するという、言ってみれば流儀事項のようなものが、4年次はあるんですけれども、5年次は消えているんですね。これを単純に考えると、流儀事項がなくなるので、より厳しい目で検査するという意思なのかなというふうに感じないわけではないんですけれども、この辺の意味について教えていただけたらありがたいと思います。基本方針に係るご質問と受け止まりました。やはり昨年度の基本方針までは、機動的弾力的に対応するという言葉が記されておりました。これはまさにコロナ感染症が拡大する真っ只中で、どの省庁もあるいは行政機関もこれに対応している中での検査でありましたので、やはり配慮が必要だということで、この文言があります。状況がだんだん変わってまいりました。コロナの状況も、私は社会経済の状況も変わってまいりましたので、この文言については、令和5年度においては削除をしております。はい、終わります。はい、ご協力おさ まい。
1:04:46
公明党の佐々木紗友香でございます。田中参考人に質問させていただきます。まずは、田中参考人の1期目の活動についてお聞きしたいと思います。前の質問者の方々と私を重複するところもあるかもしれませんが、ご了承いただければと思います。田中参考人におかれましては、初めて認記を始められる際の、以前の所信の際におきましても、これまでの参考人の研究活動や行政との関わりの中で、政府には政策の有効性の検証という点や、公正で効果的な資源配分という点に重要な課題があるというふうに考えてこられたと、そういった問題意識に基づいて、この3年4ヶ月ほどの間、非常に熱心に取り組みをいただいたと思っております。やはり、参考人に期待をされていますのは、他の検査官が会見や、全部の専門家であるところ、参考人におかれては、そうした学識、経験を生かして、ぜひこの検査官として活躍をいただきたいというところであると思います。そこで、改めて、この1期目の活動において、ご自身の政策評価や非利組織論といったところの専門性をどのように生かしてこられたのかというところをお聞きしたいと思います。先ほどのご答弁の中で、統計解析の手法を用いるようにされたとか、それから、マネジメントという観点から、中小企的な見晴らしの良い計画を作られたとか、そういったこともお話をされていましたけれども、もう少し具体的に、詳しく重ねてお伺いできればと思います。1期目を振り返って、自分たちの成果がどうだったのかというのを、もう少し具体的というご質問だと受けたまりました。ご質問ありがとうございます。先ほどの統計の話で言いますと、これは1月にご提出させていただいた、コロナ感染症対策の患者さんを受け入れるための病床確保事業のことです。これは、 そもそも患者さんを受け入れている病院は、全国で3,477であります。このうち、患者さんへの対応がお忙しいので、ご協力をいただけたベースになりましたけれども、496の病院から情報を提供いただき、また検査をさせていただきました。この中で、例えば、収支の情報を集めることができました。これは一般論になるのですけれども、病院の収支情報は開示されておりませんで、これを集めるというのもなかなか大変でありました。併せて、社会的には、この補助金を家に収入が黒字になっているのではないかというような議論がさまざま報道されていましたけれども、実際にどうなのかということを調べる必要があると思いましたが、サンプルが多いということなので、統計的に傾向を見るということを行いました。具体的には、重回帰分析を入れて、さまざまな因子を排除いたしましたけれども、結論から申し上げれば、この補助金は収入の増加に関係性が高いということは分かってまいりました。これも、なかなか初めての解析を行うとなると、なかなか勇気があることですが、これも記載したこと によって、次の展開につながっていくものと思われます。それから、計画に関するご質問だったと思いますが、これにつきましては、例えば、今、一つ一つある小さな補助金の検査をしたいと言いますが、それが背景にある政策ってどういうものなのか、それを見てくるとマッピングができて、この政策に対しては、もしかすると案件が多いけれども、こちらの政策についてはまだちょっと検査が足りないんじゃないかとか、そんなふうにしてマッピングができるんですよね。それによって資源配分をどうするかとか、あるいは中長期に、今は今年はあれだけど来年はどうしていくかとか、ということの目安がつきやすくなったということでございます。
1:10:14
ありがとうございます。実際に検査官としてお務めになって、思ったのと違うなというようなこ とも、もしかしたらあったかもしれませんし、実際に様々な会計検査の指揮、監督を行う中で、そうした会計検査員の、先ほど職員の皆さんの非常に有能であるということもおっしゃっていましたけれども、他方でやはり課題などもあると思いますので、そういったことを発見をして、ぜひ改善をいただくということも期待されている役割ではないかなと思っておるんですが、そういった1件目の間に、会計検査制度の運営ですとか、そういったことに関する課題や問題、こういったことをどのように認識をされたでしょうか。そういったことについて、改善の取組の事例ですとか、成果についてもしあれば教えていただきたいと思います。
1:11:23
会計検査員の運営の課題取組ですかね、これに関するご質問と受け止まりました。非常に小さいことから、ちょっと大きめのことまであるんですけれども、3つほど挙げたいと思います。1点目は、プレゼンテーションをするときの資料は、全部1枚に完結にまとめることということにしました。会計検査員は、正確性を非常に重んじます。そのために、説明資料をたくさん重ねるんですけれども、やはり会議を効率的に進めるためにも、1枚で論点をまずは挙げようというところで、今、会議の資料というのは変わっております。また、説明資料が紙文化なんですね。これをペーパーレス化にするということでありまして、おそらく、今、システムを構築しているところですけれども、1年ですかね、もう少し時間をいただけると、ペーパーレス化が進むと思います。それから、会議を効率的に進めるということでありまして、会計検査員は会議の数がやはり多いです。これをいかに効率的に進めるかということで、今、業務改革推進室がございまして、こことともに進めているところであります。
1:12:55
非常に重要なことだと思います。国会も紙文化というものを私も非常に感じておりまして、業務改善ということを会計検査員でもぜひ、これからも進めていただければと思います。時間がなくなりましたので、質問としては以上にさせていただきますけれども、プレゼンテーションを分かりやすくということもございました。そういった観点というのは、私ども国会と連携をしていただく際にも、私たちも会計検査についてはそこまで専門性はありませんので、分かりやすい資料をいただくというのは非常にありがたいことでございますし、それから、ちょっと角度が変わりますけれども、女性のトップでいらっしゃるという観点から、職員の皆さまの業務改善の中で、女性の家に職の登用ですとか、また男性の育休取得促進ですとか、そういった女性活躍やお育て支援というところについても、ぜひ取り組んでいただきますようにお願いを申し上げまして、私からの質問とさせていただきます。ありがとうござい ました。立憲民主社民の牧山ひろえです。検査員・検査官候補者の所信を踏まえまして、また今回、田中参考人は令和元年に検査官に就任され、この度は国会で承認されれば再任ということになりますので、1期目の実績を踏まえて、参考人の問題意識などを中心に、お伺いを数点させていただきたいと思います。最後の質問者となりますので、重複している質問がありましたら失礼いたします。田中参考人におかれましては、もともとの御専門が非営利組織論ということでありました。令和元年の処人の際にも御専門を検査官としての職務に生かされる旨、その折の所信で語られておりましたが、御自身の御専門や御経験が検査官としての1期目の職務にどのように生かされたか、自己評価をお伺いしたいと思います。1期目の成果と自己評価に係る御質問と受け止まりました。御質問ありがとうございます。少し重複するかもしれませんが、お許しください。まず、私の専門の観点から何をしたのかということを説明させていただき、その上で何が課題かということについても申し上げたいと思います。1つ目は、私は自分で専門と勉強してきたものに、政策評価と非営利組織論がございます。政策評価に関しましては、やはり検査の手法に関わるところですね。ここでいくつか観点を示し、また職員とともに検討してまいりました。その1つがアウトカムの視点でありまして、これは単に何かを実施するだけではなく、対象者や地域にどういう影響をもたらしたのかという視点を持って検査に臨もうということであります。それからもう1つは、これは農林水産分野のTPPの検査要請を国会から受けたときなんですけれども、ものすごく幅が広いんですね。途方にくれるほど検査対象が大きいものですから、どうやったらいいのかってみんなで悩んだんですけれども、とりあえず体校から個々の授業までどういう体系を描かれてつながっているのかということを、これをビジュアルに示してみようということをしました。いろんな行政文書を洗い出しながら、1つ1つ、受験生の方に確認をしながら、1つの体系図を作っております。これ、昨年、国会の方に報告させていただきましたので、ぜひご覧いただければと存じます。さらに、この体系に基づいて、それぞれの大事なポイントのところで、それができているのかを確認するためには、どうしても指標が必要なんですね。これがまさにKPIと呼んでいるものなんですけれども、これについても設定されているものも、設定されていないものもありました。これらをまとめまして、検査報告の中では、政策体系図を明らかにし、KPIの設定をきちんとして、効果の発言状況を確認できるようにすることを、初見で申し上げております。それから、統計解析につきましては、先ほども申し上げたんですけれども、病床ですね。これに関しては、世間 でいろんなことが言われていましたので、実データを用いて、本当にそういう傾向があるのかどうかということを、重回帰分析を行って明らかにしていったというものでございます。それから、日経理組織の観点からですと、これは平たく言えばマネジメント論になりますので、やはり今やることも大事なんだけれども、中長期で見晴らしをよくすることによって、自分たちの方向性というものが見えたりしますので、この中長期の観点を積極的に取り入れるようにいたしました。あともう一つは、やはり背景検査員は国民から負託を受けておりますので、国民に知っていただかなければどういうところが重要だと思っておりますので、それで広報改革のチームを立ち上げているというところであります。課題と申し上げれば、アウトカムの考え方って理屈では簡単なんですけれども、測定するのがすごく難しいんですね。そういう意味で、これが検査に具体に入ってくるというまでには、時間がかかってくるかもしれません。それから広報もまだチームを立ち上げたばかりでありますし、広報って一朝一晩ですぐに知られるわけではありませんので、時間を許しますけれども、今、職員の目もより積極的になってきたのではないかと思いますので、これを今後の課題とさせていただきたいと存じます。
1:19:28
ありがとうございます。今後もご専門を積極的にご活用いただければと思います。一期任期中の背景検査員の指摘、一期目に取り扱った検査の中で、最も問題が大きい、ないし根が深いと思った事案について、ご説明いただければと思います。
1:19:52
最も重要と思った事項は何かというご質問かと存じます。これは、令和3年度決算検査報告、昨年11月7日に内閣府の方に提出させていただきましたけれども、この中で、令和元年から令和3年度までの3カ年に、一体コロナ対策でいくらの予算が投じられたのかを総括しています。その金額は合計で114兆円に上っております。これも報告はさせていただいているのですけれども、なかなか多くの方にはまだ届いていないのかなと思っておりまして、この金額については、私自身も非常に印象に残りました。
1:20:47
会計検査員の組織、そして運営や業務遂行に関して、最も問題だと思った点、改善が必要だと思った点につ いて、参考人の御所見を伺いたいと思います。
1:21:04
会計検査員の業務運営に関するご質問と伺いました。これは紙が多いというところを、いかにペーパーレスにしていくのかというところが、一つの課題だと思います。あと、やはり会議が非常に多いというところで、会議だけじゃなくて、会議をした結果としていろいろ手戻りをして、職員が大変な負荷をかかっているのを見ていますと、これはもう少し何とかしなくちゃなというふうに感じております。
1:21:45
会計検査員の予算や人員などの規模感の 適切性については、どのような御所見でしょうか。言い換えますと、人数を増やせば不適切事例はより多く発掘されるのか、あるいはそこまではないのか、お考えをお聞かせいただければと思います。
1:22:09
職員の人数規模に係る御質問と受け止めました。横絵はもう少し優秀な人材がいてくれれば助かるなと思う部分もございますけれども、しかし人数を増やしたからといって、すぐに即戦力になるというのは、なかなか難しいかもしれません。会計検査員というのは、いわゆるDX等々の、あるいは統計の専門知識というのも身につけなければいけないのですけれども、併せて検査を担当する者としての調査官のスキルというのを身につけなければいけません。これはまさに検査対象を理解をして、そこから問題を発見をして、そこを深掘りをしていく、あるいは必要なデータを集めていく、そして報告書にきちんとまとめられるか、さらに検査対象とこれについてコミュニケーションが取れるかどうかということですね。これを1つ身につけられる、全うできるというのは、なかなか時間がかかることですので、やはり単に増やすだけではなくて、訓練をどうするのかということも併せて課題になるかと存じます。会計検査員の期待される機能からして、現在の店員、そして組織では十分な水準と言えないのではないかという懸念が有識者から指摘されております。会計検査員については、内閣から独立した憲法上の機関として、国の会計検査を実施し、そして検査の結果に基づき検査報告を作成して、内閣を通じて国会にご報告をするという重要な使命を課されております。今後も会計検査員の活動期待をもって見守らせていただきます。時間ですので、すみません、ちょっと時間がありますけれども、これで終わります。ありがとうございました。これにて、検査官候補者に対する質疑を終了いたします。田中参考人に一言ご挨拶を申し上げます。本日はご多忙の中、ご意見を述べいただき、誠にありがとうございました。委員会を代表して御礼を申し上げます。田中参考人は、ご退席いただいて結構です。ご苦労様でした。(お弁当を召し上がる)次に、厚生取引委員会委員長候補者に対する質疑を行います。質疑のある方は、順次ご発言をお願いいたします。
1:25:25
立憲民主社民の勝部健次です。古谷参考人、どうぞよろしくお願いいたします。厚生取引委員会は、独占禁止法を運用するために設置された国の機関ですが、いわゆる参上委員会として、他から指揮監督を受けることがない、高い独立性を有しています。それだけに、国民から注目される機関でもあり、厳正、適正、そして、既然とした対応が求められる機関でもあります。そこで、まず初めに、経済のデジタル化、金融化、グローバリゼーションへの対応について伺いたいと思います。近年の厚生取引委員会の仕事をざっと拝見しますと、やはりと頷けるのは、社会経済の変化に伴い、デジタルやデジタルプラットフォーマー、グローバリゼーションに関わる仕事のウエイトが増大しているということです。先ほどの古谷参考人の所信の中でも触れられておりました。古谷参考人は大倉省財務省のご出身で、経歴を拝見いたしますと主に、衆生方を歩んでこられ、局長までお務めになられたということでございますが、私は今、財政金融委員会に所属をしておりまして、そこで、税制分野での近年の重要な課題となっている利益移転や租税競争への対処など、これもやはりデジタルが問題となっています。また、金儲けのためなら、何でもありの経済のデジタル化、金融化、グローバリゼーションには、従来のものやサービスとは異なり、集中、過線、独占ということが、まさにDNA化されている ような状況であって、公正取引の世界とは水と油ではないかと思うところもあります。そこで伺いたいと思うんですけれども、2期目を目指すにあたり、これら国内外にわたるデジタル化、グローバル化への対応状況と、今後の課題や取組方針についてお伺いをいたします。御指摘いただきましたように、公正取引委員会、経済のデジタル化、グローバル化、あるいは、そういう中での働き方の多様化といった経済社会の大きな変化に対応して、かなり積極的にいろんなことに競争政策のサイドから関わろうということで、取組をしているところでございます。特にデジタル化に関しましては、ご承知のように、大規模な、GAFAと言われるようなデジタルプラットフォーマーというのは、グローバルに経済活動をやっておりますので、国境を越えていろんな活動をしております。従いまして、私ども公正取引委員会も、海外の同じような競争当局も、この大規模なビッグテックの競争阻害行為に対して、どういうふうに立ち向かっていくかということで、お互い情報交換をしながら協調して取り組むという場面がすごく多くなってきております。一方で、グローバル化ということで、世界でいろんな社会の分断や格差が生まれている状況もありますし、私どもはイノベーションを活発にして、経済成長を促進するためにも競争が必要だという考え方に加えまして、やはり公正な市場で適正な分配が行われるということも大変大事になってきておりまして、きちっとした就労が確保できるとか、適正な取引価格が設定されるとか、政府が行ういろんな再分配政策の前に、市場の機能がきちんと働いて、適正な分配が行われるという点にも注意を払いながら、競争政策を展開していかなければいけないといったような問題意識で、今いろんなところに後ほど議論もあるかと思いますが、価格転換の適正化といったことも含めて、今取り組ませていただいているところでございます。次に、官の振る舞いによって起きた問題について伺います。IT業界の古くて新しい問題であります多重下請けですとか、ベンダーロックインについて、公正取引委員会としてもいち早く調査をされて、2022年2月8日に公表された、公館庁における情報システム調達に関する実態調査報告書では、情報システムの保守や回収に際して、再契約があると回答した官公庁は、全回答数が1011のうち1000にも上り、98.9%となっています。公共調達に係る度重なる不祥事の反省から、政府を挙げて公共調達の適正化を進めることとし、透明な事業者選定とともに、一括再委託の禁止や再委託の厳正化が求められてきたはずですが、こういったことが起きていると。さらに、コロナの対応として行われた持続化給金の場合でも、補助金を執行する一般社団法人の創設に関わって、経産省が意図的に関係の深い業者をたまねたのではないかということが問題となりました。多くの国民が様々な受難をこむっている中にあって、ごくわずかなグループ、例えばデンツーとかパソナ、トランス、コス モス等々が懐を温めるといった、勘の振る舞いによって、競争上不公正ではないかという疑念が生じたのも事実であります。このような勘の振る舞いが結果的に競争を阻害し、不公正の疑義を招いている事案に対しては、厳しくその是正を図ることも、公正取引委員会の当然の役割と考えるわけですけれども、御所見をお伺いいたします。
1:32:41
御指摘のように、独占禁止法を厳正に適用して、競争阻害行為については、対応していかなければいけないと思っています。昔は、御承知のように、土木建設業を中心として、入札団子を見たいなものが多かったんだと思いますが、最近は、医療分野ですとか、教育分野を含めて、国民生活にかなり直結する分野で、私どもカルテルの摘発を行ったりとか、ということを行っております。一方で、勘の振る舞いという話がございましたけれども、そういった独占禁止法の厳正な執行をする一方で、私どもいろんな取引分野の取引勧告ですとか、ビジネス実態について、実態の把握をした上で、それぞれの所管をする政策官庁の方に対して、規制や制度や政策の見直しを提言するというようなことを、かなり積極的にやってきておりまして、御指摘のあった、官庁の情報システム調達の問題ですとか、その一例だと思いますけれども、そういうことを通じて、各省の施策の改善にもつながっていくような、そういう対応にも努力をしていかなければいけないというふうに思っております。
1:34:11
時間がなくなりましたので、最後の質問にしますけれども、国民の字幕を集める問題に、適正に対処してほしいという意味で、例えば、東京オリパラテスト大会における談合事件、それから、寒電や中電などのカルテル問題ですとか、情報漏洩の問題、それから、中小企業への手話要請防止や適正添加の取組、これはインボイス制度の導入とも相まって、社会的な監視が非常に高まっています。こういった問題に対して、ぜひ国民生活者の期待に応えられるような対応を望みたいところでありますけれども、どのように対処されるのか、お答えをいただきたいと思います。
1:35:02
(知事) ご指摘をいただきました、オリンピックの談合の問題、あるいは大手電力会社のカルテルの問題、現 在、全社は告発を視野にやっておりますけれども、それぞれまだ捜査中の事案でもありますので、具体的なコメントは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、まさに先ほども申し上げましたが、国民生活に直結する分野を中心に、競争を阻害するような行為の是正に力を入れていきたいと思っております。(知事) 終わります。
1:36:04
(東郎) 日本一社会の東郎でございます。冒頭、委員長から御発言がありましたマスクですね。今日衆議院の同意人事ではマスクを外してやっているわけですね。だからこれは本来マスクの対応については、議員では週3合わせてやっていきましょうということであったと思いますので、ぜひ次回からは参議院でもマスクを外してやっていただきたいと思います。国家小取委員長に質問させていただきます。日本というのは今僕は崖っぷちにあると思っていまして、失われた30年、GDPが上がらない、人件費も上がらない、これは日本だけでありまして、こんな大変な時に小取委員長がもう一度再任されるということで、相当のご覚悟があって今回それに選ばれたのかなというふうには思っております。お聞きしたいんですが、自動車業界のことなんですけれども、ロシアによるウクライナ侵攻で鉄鉱石の価格が上がっていまして、自動車分野を製造している中小企業からは鉄鉱石の価格の高騰分を価格転換したいけれども、その交渉に発注したがなかなか応じてもらえないというお話をよく聞きました。自動車の部品であるネジ一本を取ってみても、これは強度を保つためにすごい技術力が結集されているんですよ。こういったことでそういった企業が持たなくなってしまったは、これは日本の損失だというふうに思っています。公正取引委員会の価格転換に関する取り組み、自動車業界については十分に、私は機能していないんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
1:37:58
一昨年来、政府全体で価格転換円滑化のためのパッケージというのをまとめまして、公正取引委員会もここ1,2年、これに力を入れて従来にない取り組みをしてきているつもりであります。ご指摘がありました自動車業界を含めます、輸送用機械器具製造業についても重点的な、これは転換がなかなか進んでいない事例がかなり多く見られると、我々がいろんな調査で把握している業種、4業種を選んで、重点立ち入り調査をしているわけですけれども、その対象にも入っております。そのほか、US的地位の乱用とか、下請け法の買い叩きの事例がかなり多く見られそうだという業界を二重に選んで、緊急調査に入っておりましたけれども、そこでも輸送用機械、機具製造業というのは対象になっているわけでありまして、そういった調査を重点的にやってきた結果を、昨年暮れに公表させていただいて、4000社強の注意文書を交付するとともに、大変異例ですけれども、多数の受注者との間で、ちゃんと協議をしないで価格を背負いていた業種、これ大企業になりますが、13の会社を公表させていただきました。そういうことをきっかけにして、今年になりまして経済産団体からは、例のパートナーシップ宣言の実効性を向上させようということで、発注者側からもちゃんと協議を働きかけるとか、きちんと取引価格に反映をさせると、そういうことを徹底しようという動きが出てきていますので、私どもとしてはそれにも期待しながら、さらに実態の把握をやっていきたいというふうに考えております。
1:40:03
13社公表されたと言いますけれども、13社公表の中には自動車が入っていないでしょう。
1:40:12
どの会社、どういう名前の会社が入っているか、ここで具体的にコメントするのは差し控えますけれども、13社の中には輸送用機械器具製造業、これが2社入っております。
1:40:29
これは、あともう1つは価格にちゃんと点火されたというところまで確認しているんですか。
1:40:39
私どもはコストが上がった分のどれくらいが点火されたかという観点もされることながら、取引のプロセスがきちんと公正に行われていたかということを中心に調べておりまして、要するに協議をしないで据え置いたとか、要請があったのにきちんと対応しなかったと、そういう事実が確認されたところに注意を出したり公表したということでありまして、今回公表された13社は多数の受注者に対して協議をしないままに価格を据え置いていたということで公表させていただいたという次第でございます。
1:41:27
13社ね、もうこれ報道で出ているんですよ。だから分かっていて聞いているんです。だから私は入っていませんよねと、こういうふうに言わせていただいたわけです。自動車業界なんですけども、よくそういったところに聞くと、自民党の政治資金団体である国民政治協会ですけども、自動車業界から合わせて年間2億8000万の献金がされていると、だから自動車業界守られているんだと、なかなか公正取引委員会は自動車業界に対してあまり厳しいことが言わないんだと、いうようなことを言われていますけどいかがですか。
1:42:04
私どもは独立して職権を行使するという権限と責任を与えられております。今お話になったことは、私どもがやっております業務とは、必ずしも関係がないというか、そういうことで影響を受けていることはございません。たまたま13社の中に輸送用機械製造業の中の自動車製造業が入っていなかったというのは、多数のところを切る基準の中に入っていなかったということでありまして、当然注意をした中には入っているというふうに思っています。
1:42:43
あとまだ質問ありますので、次、電気関係の質問をさせていただきます。昨年、中部電力とか中国電力などが既往向けの電力供給のカルテルが結ばれていることが分かって、厚生取引委員会、総額1000億円の課長金納付を明示する処分をやりました。ただこのカルテルなんですけれども、28年秋ごろですけれども、関西電力の役員らが中国電力や中部電力に持ちかけたんですよ、関西電力は。自分たちが主導したにもかかわらず厚生取引委員会に打ち上げたということで、課長金が全額免除になるんですね。これは官電以外の会社からは納得感がいかないという反応もあるようですけれども、これ違反を自主申告して課長金減免を受けるのに、これ離任延期制度というらしいですが、仮に関西電力に適用されていれば、いくらぐらいの課長金が課されたのか、様々なこの意見のあるこの制度についてどのように評価されているのか、お聞きしたいと思います。
1:43:39
現在私どもの処分案を伝達をして、企業からの意見聴取を行っているプロセスにあります。いわば捜査中の段階でありますので、今お話があった仮定の数字についてお答えは控えさせていただきます。課長金減免制度というので、これはまさに自主的にですね、企業のコンプライアンスのもとに申し出ていただければ減免をするということで、秘密裏に行われておりますカルテルの真相を解明するための手段として、大変有効でございます。この場合、官電は報道にありますとおり、第1番目に申請をしてこられたということで、読金法の規定によって、私どもが立件をして立ち入り調査をする前に、課長金の減免申請をされると、全額免除をされるという仕組みになっているということでございます。お話があった点について私はコメントを差し控えますが、この課長金減免制度 によって、カルテルの真相解明に大変役に立っているという点は事実だと思います。
1:44:54
これはもう報道出ているんですけど、関西電力がもし課長金を活用したら、1千億円程度だということなんですね。これはもう報道で出ることなんで、もう言っていただきたいと思いますけども、官電の不正閲覧もありましたですよね、ご存知だと思いますけども、新電力会社ということで、これはもう本当に利用者への配信行為そのものだというふうに思いますし、こうした電力自由化の理念を骨抜きにするようなことが実際起こっているということです。ぜひ先ほど4,030社もあるというふうにおっしゃっていました、注意喚起文書、こういったところに対しても、これから公表とかしていくおつもりがあるのか、最後にお聞かせいただきたいと思います。古谷さん、後任。昨年、公表や注意文書の交付をさせていただきました。緊急調査をして、私どもとしていろんな実態を把握をしておりますので、今年は独占禁止法や下請け法違反事案の摘発を含めて、さらに厳正な対応を取っていきたいというふうに考えております。
1:46:05
本当に一番厳しい、戦後一番最も厳しい時代だという、がけっぷちにある今の日本の経済だというふうに思いますので、それをぜひご理解いただいて対応していただきたいなと思います。以上で終わります。ありがとうございました。
1:46:30
国民民主党の浜野義史でございます。古谷参考人にお伺いいたします。価格転嫁について伺います。中小企業が賃上げの現象を確保するためには、コスト上昇分を適正に価格転嫁することが極めて重要であるというふうに考えております。一昨年12月、政府はパートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化政策パッケージというものを取りまとめて取り組みを進めております。しかし、昨年9月に発表されました帝国データバンクの調査によりますと、価格転嫁率は4割を下回っており、中小企業が価格転嫁をするための仕組みづくりや執行性のあるガイドラインを作成する、作成を期待するといったような意見もあります。このような状況を踏まえ、適正な価格転嫁についてどのように取り組んでいくのか、見解をお伺いしたいと思います。
1:47:27
日本は企業の9割が中小企業でありますし、働いている人も7割は中小企業で働いておられます。そういう中で、コロナで一番打撃を受けておられるのも中小企業、下請企業であります。そういう中で最低賃金の引上げ、あるいは外から資材価格やエネルギーコストの上昇という形で、中小企業にとっては大変厳しい状況になっておりますので、これを価格転嫁を適正に行って賃金が上がるような環境を中小企業においても作っていく必要があるということで、政府全体でこれは価格転嫁適正化ということで今取り組んでおりますので、厚生取引委員会も私どもの施策のかなりの部分をこれに当てておりまして、誘発的地位の乱用や下請法の買い叩き、そういったものが起きないように、先ほど申し上げましたように、かなりの規模の緊急調査を行い、昨年末にああいう形で注意や公表をさせていただきました。今後とも引き続き調査をするとともに、独占禁止法や下請法での問題があるような事案について厳正な対応をしていきたいと思っておりますし、やはり大事なのは、発注者側からも、点価の受入れについてしっかりと協議の働きかけをしていただくということが大事なんだということが改めて確認された面もありますので、経済団体の方ともよく一層通報して進めていくということで、経済産業省、中小企業省ともよく連携をさせていただいて進めていきたいというふうに考えております。
1:49:28
さらに関連をいたしまして、適正取引についてお伺いいたします。様々な産業の健全な発展ひいては社会の安定発展という面におきまして、適正取引は極めて重要なテーマであると認識をいたしております。食品関係の労働組合の集まりであるフード連合とUA全選は、取引勧告に関する実態調査を毎年行い、それに基づきまして厚生取引委員会とも意見交換を行っていると承知をいたしております。この調査は省庁や業界団体が行う調査とは異なっておりまして、取引現場で実際に働く者の立場で声を上げているという特徴があると認識をいたしております。こうした取組は、適正取引の実現に向けた重要な取組であるというふうに理解をいたしますが、どのように評価をしておられるのか、また今後調査結果をどのように活用していくのか説明をいただきたいと思います。
1:50:34
御指摘がありました、風土連合とUA全選の取引勧告に関する実態調査 につきまして、昨年3月に厚生取引委員会の事務方の方に御来訪いただいて、実態調査について御説明を受けました。併せて、公正な取引勧告の実現に向けた要請書を受け取り、意見交換をさせていただいております。これは、議員も御承知のとおり、中小企業、下請企業の方が、親業者との間でこんなことが起きているんだというのは、親事業者との取引関係を維持しなければいけないといった制約の中で、なかなか具体的にはお話がしづらいとか、情報提供がしづらいといった事情もございます。また、厚生取引委員会は、どうしても取締りをしている役所だと、こういうことで、敷居が高くて、なかなか話がしに行きにくいといったようなことも聞くことがございます。そういう中で、こういった事業者団体からも、いろんなお話を聞いて、意見交換をするということは大事だと思いますので、今後ともよくお話を聞いて、私どもの施策にも反映をしていかなければいかないというふうに思っております。
1:52:10
さらに関連をいたしましてお伺いいたします。風土連合やUA全選の意見提起も踏まえまして、一昨年末、食品製造業者と小売業者との取引を広くカバーする食品製造業者・小売業者間における適正取引推進ガイドラインが農林水産省により制定をされました。独占禁止法、下請け法違反の疑いがあれば、厚生取引委員会が対応すると承知をしておりますけれども、具体的にはどのように対応するのか説明をいただきたいと思います。また、ガイドラインは制定されましたが、それが遵守され、適正な取引が行われることが重要です。今後、取引の適正化に向けては、当ガイドラインを軸に、農水省と厚生取引委員会が連携して周知取締等を行っていく必要があると考えますけれども、見解を伺いいたします。
1:53:12
御指摘のとおり、令和3年12月になりますけれども、農林水産省の方で、食品製造業者、小売業者間における適正取引推進ガイドラインというのを策定をされまして、このガイドラインの中には、食品製造業者と小売業との取引関係において問題となり得る事例をたくさん提示をしていただいてまして、わかりやすい形で、下請け法や独占禁止法の考え方を示していただいております。農林水産省の方で、このガイドラインの周知活動を進めていただいておりますけれども、厚生取引委員会としても、そこで私どもの相談窓口を掲載をして、私どもの方にも相談をしていただけるような体制をとっておりまして、引き続き農水省とよく連携をしてやらせていただきたいと思います。
1:54:17
以上で質問を終わらせていただきますけれども、委員長も冒頭おっしゃったように、経済の成長、そして経済の拡大ということを考えました際に、この適正な価格転嫁と適正な取引というのは極めて重要なポイント、鍵であるというふうに認識をいたしますので、協力に採認をされた場合、取り組んでいただきますことを切に求めまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。どうもありがとうございました。
1:54:58
日本共産党の仁比聡平でございます。古谷さん懇任に、中小、小規模事業者をめぐる問題についてお尋ねをしたいと思います。コロナ禍に異常な演奴、物価高騰が重なる中で過剰債務という問題も深刻で、中小、小規模事業者をめぐる経営環境というのは極めて厳しいと思うんですね。例えば、懇談をさせていただきますと、資材価格の上がり方が半端じゃないと。加えて2度3度と、これ値上げされると、そのたんびに値上がり分の交渉を2度3度と、取引先とやらなきゃいけないんだけども、それはもう極めて難しいとか、あるいは得意先に単価交渉をしたんだけども、3ヶ月もほったらかしと。挙句の果てに値上げはできないと言われた。あるいは建設資材など、口頭している上に納期が極めて遅れますよね。そこに関する損失を全部かぶらなきゃいけないと。つまり中小、小規模事業者は取引先との力関係で、人件費や原材料費の上昇分を価格転嫁できないという、こういう構造的な問題がある。その下で利益が圧迫されて経営が一層困難になるという悪循環に陥っていると思うんですけれども、いかがでしょうか。
1:56:41
御指摘のとおりの場面が経済の実態には多いのだろうというふうに思っております。従いまして、先ほどから申し上げましたように、厚生取引委員会としても、適正な価格転嫁を中小企業や下請けの方ができる取引環境の整備ということで、このところ大変力を入れてやらせていただいているということで、具体的な話は省略をいたしますけれども、御理解をいただきたいというふうに思います。
1:57:17
力を入れているとおっしゃっているわけですけれども、下請け法の違反行為に対する勧告の数を見ますと、2021年令和3年度でわずか4件なんですね。今年度どうだろうと事務局の方にお尋ねをいたしましたけれども、22年度令 和4年度これまでのところですが、1件。現場でですね、うかがう深刻さからすると、もっとこの数が増えててもおかしくないと思うんですけれども、これまでのところわずか1件と。この取組についてはどんな御認識でしょうか。
1:58:14
御指摘のとおり、令和4年度の4月から9月までの半年間での下請け法違反の勧告件数は1件であります。ただ、その時期は先ほどから申し上げておりますけれども、緊急調査を、これは受注者側8万件、発注者側3万件という規模で、US的地位の乱用の恐れがある件数の調査を進めてきておりますし、一方で勧告までにはいたりませんけれども、指導をした件数が5,000件を上回っておりまして、その中で下請け事業者がこむった不利益については、下請け代金の減額返還といった指導をしておるんですけれども、総額で10億円弱の現状回復が行われておりまして、これは令和3年度1年間で6億円ぐらいだったのに比べますと、増えているというようなことで、下請け法の勧告件数はとりあえず、今年度上半期1件にとどまっております けれども、いろんな取組をしながら努力はしておるということは、御理解をいただければと思います。石井総務大臣 そうした取組の中で、先ほど来御紹介いただいている緊急調査と企業名の公表と、これはインパクトあるものとして、もっと進め、もっとというかな、抜本的に強めていかないと、実行ない、荒らしめられないんじゃないかと、私は思うんですけれども、先ほどもちょっと議論ありましたけれども、自動車産業の関連でいうと、公表された13社のうち、電装とトヨタ自動食器があるんですが、これはつまりトヨタ自動車の下請け、一時請けなんですよね。トップのトヨタの原価提言という掛け声があるもとで、重症的な下請け構造の価格転換できないという事態を正すには、トヨタ自動車そのものをきちんと正さないといけないんじゃないですか。そうした実効性ある取組が必要なんじゃないかと思いますが、いかがですか。
2:00:40
年末に行いました公表というのは、独占禁止法43条というのがありまして、一般的な公表権というのを私どもいただいております。ただ通常私どもが公表しますのは、命令を出したり警告をしたりという違反なり違反の恐れを認定して処分をする場合に公表ということを行うんですけれども、今回は価格転換が極めて大事な政策であるということも踏まえまして、多数の受注者との間で協議をしないで価格を据え置いているという事実が確認をされた企業13社を公表したということでありまして、これまでの取組に比べるとかなり異例の対応をいたしました。それを踏まえていただいたんだと思いますけれども、年明けになって経済3団体の方はパートナーシップ宣言の実効性向上ということで、発注者側からもきちんと協議をして価格に上乗せをするんだと、そういう行動をとっていこうじゃないかというような文書も会員企業に配っていただいておりますので、そういうことも含めて本当の意味で価格転換が経済取引の中でうまく進むようなことになることを期待しながら、私どもがやるべきことを続けていきたいというふうに思っております。西沢平君。業界での自主的な取組とか、あるいは政府からの要請なども、もちろん取り組んでいただきたいと思うんですけれども、その下で要請とか期待するにとどまらずに権限ある高取引がいかに読金法やあるいは下請け法、これに基づいて環境の構成を作り出すかと、あるいはそれに違反する業者に対して取引者に対して正すかということが大切だと思うんですね。22年10月4日の新しい資本主義実現会議に古谷委員長出席をされて、読金法や下請け法に違反する事案について、これまで以上に厳正に対処したいと御発言なさっておられると思うんですけれども、これまでるるお伺いをしたこれまでの取組を総括した上で、これまで以上に厳正に対処したいという具体的な取組についてお聞かせいただければと思います。
2:03:40
1年かけてやってまいりました緊急調査で注意文書を出したとか公表したと申し上げましたけれども、どういう実態になっているかということを私どもそれぞれの企業ごとに把握もできております。こうした調査結果も踏まえて、御指摘のありましたように独占禁止法や下請け法の本来の執行をやっていくということが大事なんだと思いますので、そこは文字通りこれまで以上にそこを強化をして取り組んでいくということだと思っておりまして、そういうことも期待されてだと思いますけれども、この年度中に50人の増員をいただきましたし、来年度予算でもさらに定員を増やすということで、850人の小取りの定員を920人を超える約70人異例 の定員増もお認めをいただきました。それだけの体制強化を厳しい予算の中でやっていただけるということでありますので、私どもとして更に力を入れていかなきゃいかんというふうに思っております。
2:04:54
今最後にお話になった下請け事例の抜本的な強化も含めて、中小企業、小規模事業者の受け入れをしっかり守っていただきたいとお願いして質問を終わります。
2:05:18
自由民主党の石田雅宏です。古谷公社は2期目の厚生取引委員会の委員長の公社ということでし、以前は国税庁長官とか内閣官房長官をなさっていたという、大変見識の広い深い方だというふうに考えております。そこでまずは御意見をちょっといただきたいというふうに思います。今、全世界レベルでサプライチェーン上のいろいろな脆弱性の課題ですとか、基盤インフラに対するサイバー攻撃が増えているとか、先端技術がすごい覇権争いといったらいいんでしょうかね、競争の激化があったりして、こういったさまざまな課題に対して、これを背景にして、昨年の5月、いわゆる経済安保法という法律が我々可決したわけですけれども、これによってやりたいことは、重要物質の安定的な供給の確保や、基盤インフラの役務の安定的な提供の確保、さらに先端的な重要技術の開発を支援する、もう1つ東京出願の非公開、こういったことをやっていくことになりました。この法律の議論は結構難しくて、片方で自由かつ公正な経済活動を前提にして、事業の活動を過度に制約しないこととか、健全な競争環境や経済合理性に基づくイノベーションというんですかね、そういったことを既存しない、こういったことは当然配慮しなければならない。だけども同時に、安全保障を確保するという観点から政府が規制をするといったことで、議論の中でどちらかというと、自由かつ公正な競争と規制を対立っぽく捉えて、どうバランスをとっていくかということが結構盛んにあったかなと思っています。一方、公取を見ると、冒頭、所信でもおっしゃっていたんですけれども、自由かつ公正な競争を促進する、これが目的になっていて、そのために厳選かつ的確な対処をするという形で、対立というよりもどちら かというと、自由かつ競争の促進をするために、その手段として厳選になっていくといった、こういったトーンでお話しなされているんですね。この考え方や経験というのは、今後の経済安全保障の議論と被ることがあって、さらにこれを進めていく上では、非常に参考になるんじゃないかなというふうに考えています。そこでちょっとお伺い、ご意見をお伺いしたいんですけれども、公取の委員長としての経験も踏まえて、日本の経済安全保障の確立に関して、この促進していく議論をさらに深めていくための御所見なり御見解をいただけたらありがたいと思います。古谷さん、後人。経済安全保障ということについて、私、特に知見を持っているわけではないんですけれども、安全保障政策の大きな転換の局面に来ている中で、やはり他の先進国を見ていますと、安全保障というのは、外交、軍事、情報管理だけではなくて、経済というのも大きな要素に入っている。ある意味では、これは当然のことだったんだろうと思うんですけれども、日本でもようやく経済安全保障振興法でしたっけ、そういうのが立法されて、こういう議論が具体的に、企業側としても何をやらなきゃいけないかということで出てきているんだと思います。ただ、企業に一定の規制がかかるということではありますけれども、昔は規制と公正取引委員会がやってます自由な競争というのは、トレードオフのような形で私ども受け止めておりましたけれども、私はこの経済安全保障に関して言うと、ある意味で、私どもが守らなければいけない資本主義化の自由な市場の基盤になっている、それを支えているものが安全保障だという面もあるんだと思いますし、権威主義の国の圧力がだんだん強くなってきている中で、やっぱり自由でオープンな貿易だとか、経済を守っていこうというある意味で、同じ考え方を持っている国々との連携をしながら、この経済安全保障なり、自由な資本主義を維持していくということだと思いますので、私どもがやっている競争政策と経済安全保障というものは、決してバッティングするというよりは、どうやって保管関係をつくっていきながらやっていくかということが大事なんではないかなというふうに思っています。具体的には、御承知のように、経済安全保障推進法の中でも、海外からのサプライチェーンが寸断をされて、日本で重要な物資を生産したりしなきゃいけないときに、そこを2社以上で共同でやるような場合もある。そういうときにカルテルというふうにいきなりなったら困るので、そこは所管省庁と私どもで意見交換をして調整をするという規定も入っていますので、そこが経済安全保障の問題と、公正で自由な競争ということが両立調整できるようなことを考えていく、そういうことが必要なんではないかと。ややちゃんとした認識かどうか分かりませんが、今そんな感じを持っております。
2:11:36
貴重な御意見ありがとうございました。これからの御意見交換の参考にもぜひしていきたいと思います。違う点、もう1点いきます。医薬品の話ですが、今、高圧薬品のサプライチェーンがかなり断ってしまっています。一部メーカーの不正によって生じまして、流通が混乱していて、今現場に薬が届かないといった声も起きています。これはいろいろな原因があるんでしょうけれども、やはり日本は高圧薬品メーカーが非常に多くありまして、190社ぐらいありますけれども、実際保健集債の品目、約1万5千のうちの50以下しか作っていないような小さなメーカーが7割以上占めていますし、毎年やっか回転の影響もあって、かなり経営状況も危なくなっています。こういった中で薬を作り続けているんですけれども、薬が欠品を起こすと患者さんの命にも関わりますし、赤字だったら製造を続けてほしいという思いもあります。1つのメーカーで生産ラインが止まると、そこで作っていた薬を、じゃあ誰がやるんだと言って他のメーカーにお願いしたり、そんなことがたまつきで起きていて、業界全体に混乱が生じているんだと思います。品質の管理は当然ですから、しっかりとやらなければならないので、不正はいけないわけですけれども、逆にそうなったときには、業界全体で力を合わせてフォローしていくということがとても重要で、それは体力が弱いご縁に受けやらなければならないことだと思いますけれども、実はここで毒栓禁止法の話が話題になっていまして、薬がどこでどのくらい作られているかということを、お互い情報交換をメーカー同士でやろうと思ったら、これが情報交換そのものが毒品法に抵触するんじゃないかという懸念があって、これがなかなか進んでいないという声があります。こういったことにつきまして、どうお考えかお伺いしたいと思います。古谷さん、後任。ご質問を事前にいただいていました ので、ちょっと聞いてみましたけれども、大変申し訳ないんですけれども、業界の中で価格だとか生産量だとか販売経路だとか、そういうものの調整につながるような情報交換をなさると、カルテルということで毒品法に違反することになります。従いまして厚労省の方からもご相談があったようでありまして、医薬品の安定供給ということは大事なので、私どもとも相談をされた上で、医療用医薬品の供給不足時の対応スキームというのを厚労省が発表をされて、そこでどの範囲なら情報交換ができるとか、そういうことも伝えておられるようでありますので、まずはそういうスキームの中で業界としてどこまでの調整ができるのか、それはやっていただけるとありがたいなと思いますが、これは医薬品の安定供給も先ほどの経済安全保障ではありませんけれども、国民生活や日本の存続にとって不可欠な物資になる場合も将来あるのかもしれません。そういう場合にどういう調整が必要なのかというのはまた新たな課題なのかもしれませんけれども、現時点で答えを言えと言われると、業界内で調整をするとカルテルになってしまいますので 、御用心くださいというふうに言わせていただきたいと思います。
2:15:13
これは時間がないので、きょうのきっかけにまたいろいろとお話をしていきたいと思います。以上で終わります。ありがとうございました。
2:15:33
公明党の久保田哲也です。どうぞよろしくお願いいたします。古谷委員長は、令和2年4月の本委員会で、厚生取引委員会委員長の任務についての認識及び7点にわたる取り組むべき施策の基本的な方針を述べられました。1つが国民生活の影響の大きい価格カルテル事件や入札団合事件などの厳正に対処する必要性。2つ目に中 小企業に不当に利益を与える、不利益を与える行為の取締り強化。3つ目に消費税の円滑かつ適正転嫁の確保。4つ目にデジタルプラットフォーム事業者による反競争的な行為に対する厳正対処。そして、5つ目に競争環境の整備に向けた業界の事態調査、提言。6つ目に改正独近法の定釈。7つ目に国際的なカルテルへの対応、企業結合事案と公式公面での海外競争当局との連携強化、以上7点でございました。この任期期間の3年というのは、コロナ禍、そしてウクライナにおける戦争、物価高騰、内外情勢は予想外の展開になってきたわけですけれども、そうした中で、特筆すべき成果をお聞かせいただきたいと思います。また、この任期の3年間はちょうどコロナ禍が進んでいく、そういう期間と重なるわけですけれども、業務の質の変化、近年の傾向、それについて教えていただければと思いますが、いかがでしょうか。
2:17:16
今言っていただいた7点、確かに私、就任をさせていただくときに、初心として申し上げました。3年弱の間にどこまでの取組が進められたか、不安な面はありますけれども、そうしたものを継続するという必要性もありますということで、先ほど所感を申し述べさせていただいたところでございます。基本は独占禁止法を違反行為に対してきちんと執行するというのが、厚生取組会の変わらない役割だと思いますけれども、コロナ禍が続く中で、なかなか立ち入り調査ですとか、事業者に来てもらって対面でヒアリングをするといったようなことが、必ずしもうまく進まなかった、制約が多かった中で、先ほどからもございましたように、件数であまり増えていないじゃないかといったこともあろうかと思いますが、ようやくウィズコロナで平常に戻りつつありますので、そうした執行業務も平常化しつつあると思います。そういう中で先ほどからご質問をいた だいておりますが、デジタル関係のルール整備ですとか、中小企業や下請け企業の方が不当な不利益を講じないように、不公正な取引や価格転換の円滑化に取り組むということを重点に取り組んできたということでございます。
2:19:01
先ほども出ておりましたけれども、勧告については一件であったけれども、5000件の指導はしてきたということで、コロナ禍において非常に業務的にも大変な中、努力をしてこられたんじゃないかなというふうに私は思っております。2つ目に、物価高が上回る賃金の実現に向けた価格転換対策について伺いたいと思います。物価高度が上回る賃金の賃上げの実現が急務となっております。原材料コストも高騰する中で、中小企業の多くが販売価格に転換できないということで非常に苦しい状況です。大企業が下請けに対して著しく低い価格で納入を求めるいわゆる買い叩きも横行しています。こうした中で、帝国データバンクが昨年12月16日から今月5日にかけて全国27,163社対象に価格転換に関する実態調査をしておりまして、23日その結果を発表しております。それによりますと、約7割の企業が、先ほども出てきましたけれども、多少なりとも価格転換できているという一方で、価格転換率4割に届いていないという実態が浮かび上がっております。業種別では、医療、サービス、運輸などで転換が停止時にあるということです。また、価格転換できない理由については取引企業から理解が得られないというのが約4割という結果が出ています。私の地元の九州でも非常によく聞く声ですけれども、特に運輸関係なんですけれども、燃料代の上昇分を運賃に反映したいと言っても、なかなか荷主にお願いしても断られる場合が多いということです。言うまでもなく、下請け法は、USAの立場にある元受けの大企業が下請けに対して一方的に代金の減額を要求することを禁じておりますけれども、今年度大手の不当な行為を調べる専門調査官、下請け人員面の体制も強化されてきているところですが、適正取引へ向けた動きも進んできていると思いますけれども、価格転換対策への今後の決意を伺いたいと思います。
2:21:19
円滑な価格転換を実現する取引環境の整備というのは、先ほどから申し上げておりますけれども、今、厚生取引委員会が取り組んでいる中で、最も大事な取り組みだと思っております。1年間緊急調査もやった結果を昨年末に発表させていただいて、4000件に上る注意文書の発布ですとか、公表といったような異例な対応も取らせていただきました。今後ともそれを踏まえて、独金法、下請け法の執行を強化しますとともに、今後、春党もございます。春党でどのくらい賃上げが行われるのか、それが中小企業にきちんと波及していくのか、そういったことも調査をしていきたいと思います。やはりお話を伺っていますと、取材価格が上がるのは比較的効いてくれるんだけれども、人件費が上がるのを転換したいというのは効いてくれないと、そんなものを飲み込めと言われるというような話もよく聞きます。ですから今後、一家制の賃上げに終わらないためにも、そこは円滑な価格転換と賃上げの循環が起こるようなことが必要だと思います。今起きています物価上昇というのは、コストアップによる物価上昇ですので、これがきちっと付加価値が増えて売上が増え、それが人件に回っていくという本当の意味の経済の循環にしていかなきゃいけない。これはなかなか口で言って簡単ではありませんけれども、長年日本経済ができなかったことを、この状況をそういうことに、モメンタブにできるのかどうか、これは大事なポイントだと私は思っていますので、力を入れていきたいというふうに思います。
2:23:25
持続的な賃上げがぜひできるようによろしくお願いしたいと思います。次にフリーランスの保護のための取引適正化について伺いたいと思います。総理が23日の参院本会議での施政方針演説で、フリーランスを保護するための取引適正化に意欲を示されました。フリーランスは一人で事業を行う働き方。2020年の政府の調査では、国内に約、推計462万人いるとされております。フリーランスは立場が弱く、不利な契約を結ばされたり、契約がきちんと履行されなかったりすることが多いというのが実態です。働き方が多様化していく中で、発注者とフリーランスとの間のトラブルは後を絶ちません。政府が2020年に委託して始めたフリーランス100等番には、月300件以上の相談が寄せられているということでございますけれども、内容については、報酬についてというのが最も多く、取引の適正化は重要課題でございます。今国会に提出予定のフリーランス法案には、不当な契約の是正、そしてハラスメント対策、育児介護との両立に向けた配慮も盛り込まれています。フリーランスの保護に向けた取引適正化への取組について、所見を伺いたいと思います。
2:24:49
フリーランスと発注事業者との取引につきましては、令和3年3月に私ども厚生省や中小企業庁関係省庁と連名で、フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドラインというのを策定公表いたしまして、現行の独占禁止法や下請け法の中で何が問題になるかというのは明らかにしております。ただそこは契約の内容なんかを書面できちんと交付しないと不適切ですよというようなことを言っているにとどまっております。今、内閣官房を中心に検討中のフリーランスの取引適正化に関する法律では、そういう書面交付を義務付けるですとか、下請け法と同じように買い叩きですとか減額ですとか、そういった発注事業者、フリーランスに業務委託をする発注事業者がやってはいけない禁止行為なんかを定めた上で取引適正化の監視をしようといったような内容で議論しておりまして、その部分は私ども厚生取引委員会が責任を持って担わなきゃいけない部分だとも思って おります。今後具体化をして、まだ与党の議論も残っているんだと思いますけれども、国会に提出いたします、することになると思いますので、またぜひ御審議をいただきたいと思います。そういう方向で私ども関わっていきたいというふうに思っております。以上で終わります。ご苦労様でした。
2:26:39
立憲民主社民の森本真嗣でございます。最後の質問者でございますので、どうぞよろしくお願いをいたします。古谷候補者におかれましては、現委員長さんということで就任されて2年5ヶ月ということでございますが、先ほど久保田議員さんもお話しされたんですが、この間、この2年5ヶ月というのは本当にコロナ禍、さらにはウクライナ問題もあります。またブッカダカとですね、そういうような状況の中で、あ る意味経済、市場においても、私自身は不正常な状況のこの間だったというふうなもの、不正常という言い方が正しいのかどうか、それは例えば各国で、例えば公的資金が市場に大量に投入をされていったりとか、本来市場というのは目的にもありますけれども、自由な競争ということですね。そういう中で、例えば事業者におかれましても、とにかく事業を持続してもらうために、公的資金によって事業を継続してもらうとかということで、健全な自由競争というような状況ではなかったのではないかなというふうに思います。そういう中で、公取の役割というのは、大きな目標として市場における公正かつ自由な競争を促進する、国民経済の民主的で健全な発展を促進するという、そういう目標を実現するための一端を公取がになっているということだと思うんですが、申し留めましたように、ある意味、ちょっと正常ではないような状況が続く中で、いろんなご苦労もあったと思うんですが、この2年5ヶ月を振り返って、さまざま思われること、課題等についてもお伺いできればと思います。
2:28:40
課題と申しますか、ご指摘いただきましたように、私が就任しましてからずっとコロナ禍の中にありまして、私どもの業務自体も必ずしも万全に展開できなかった、制約が多かったことも事実であります。ただ、そういう中で、やはり日本経済、コロナ禍の中でまさにご指摘があったような、世界の分断や変動の動きが、資源高ですとか円安みたいな形で日本に波及をして、まさに3、40年ぶりの物価上昇が生じている中で、なかなか一方では、低賃金、低金利、低成長ということで、イノベーションも活発に起きないような経済状態だったということでありますので、やはり人口が増えて、人口が減少して少子高齢化する中で、やはり日本の経済成長を維持して、社会の活力を維持するためには、イノベーションが起きるような、自由で公正な競争環境を整備するということが大事なんだということを 、かなり肝に銘じて、私もいろんなところで申し上げてきたつもりではありますけれども、正常な状態ではなかったというお話がございますけれども、そこは経済の波動は実もあるわけでございますので、私どもとしては、公正で自由な競争ってこの3つの漢字、それ自体が非常に含意がいろいろあるものですから、議論される方によっていろんな意見はありますけれども、私どもとしては、愚直に公正で自由な競争を守るという仕事をやっていきたいということを申し上げてきたという、ちょっとつれづれにお話になってしまいましたけれども、そういうことを考えながらやっておりました。
2:31:02
ちょっと概念的な質問になるかもしれないんですけれども、先ほども申しました、市場における公正かつ自由な競争によって、国民経済の民主的な経済発展を促進するというこの考え方についてなん ですが、ちょっと私が最近思うところがあるんで、ぜひ参考人のお考えもお伺いしたいと思うんですが、本当にこの自由な競争の促進ということですね、これが進むことが競争が経済の健全な発展につながるのかというところの、いろんな実はでも議論が今、我が国だけではなくて世界中で起きているのではないかと思います。それが行き過ぎた自由主義だったり、行き過ぎた競争主義だったりという話になって、総理も新しい資本主義の当初の問題意識、その観点から新しい競争主義というふうに言われたんだと思うんですよね。それで私は競争によって何を目指すのかという中で、一つは良い商品をより安く提供していく、そしてまた一般消費者の利益を確保するという目的がありますが、じゃあこの一般消費者の利益とは何なのかといったときに、これまではより安く商品を提供することの利益ということを求め続けた結果が、マイナスの部分というか負の部分というかですね、今まさに今期取り組まれてこられた公正取引の話であったり、価格転換の話にもつながるのではないかというふうなものですね。それで実際に今期緊急調査の話ももうありましたけれども、私自身はそのような取り組みをしていただいたこと自体は当然感謝、評価をさせていただきたいと思うんですが、新たな任期になられたときに、今回は調査をして実態を把握するというところ、この間も議論があったんだけど、ここでいいのかという話ですよ。さらに踏み込んでいかないと問題の解決につながらないのではないかという問題意識もあります。新たに再任をされましたらですね、次なるステップに向けて、具体的にどのような取り組みをしていきたいというふうなお考えなのか、ぜひその思いも聞かせていただきたいと思います。
2:33:20
新しい資本主義というお話がありました。これ捉え方はいろいろあると思いますけれども、私も自由すぎる効率性だけを重視するようなコ ロナ以前の考え方に戻るのではなくてですね、やはり総理も初心表明演説なんかでおっしゃってますけれども、やはり資本主義の自由な市場を支えている制度ですとか、社会の仕組みあるいは健全な自然環境というのもそういうことだと思いますけれども、そういう中長期的に守らなければいけない社会的な価値というのを、市場と政府、官民が連携をして、そういう課題を解決しながら新しい市場を創設をして、日本の持続的な成長を守っていくんだというような考え方だと思いまして、私もそういうこととの関連では、私どもがやってます競争政策の在り方、あるいは市場の在り方についても、そういう官民で連携をして、中長期的な社会公益的な課題に対処しながら、資本主義を守るという場合に、いろんな変化だとか、調整が求められることがあると思います。ただ、そういう中で、私が今思ってますのは、市場の効率性を尊重することも大事ですけれども、やはり公正な市場というんでしょうか、公正な競争環境を維持をするという、フェアネスみたいな言 葉になると思うんですけれども、そういうことで、やはりこれからの競争政策を考えていかなければいけない、そういう考え方のもとに、価格転換の問題ですとか、先ほどお話があったフリーランスの保護の問題ですとか、そういうものが出てくるんではないかなと思っておりまして、そこは独占禁止法というのは、原理原則を書いたかなり一般的中小的な法律でありますので、いろんな価値を盛り込める法律にもなっているように思いますけれども、そこはそういうある意味で原理的なこともたまに起きながら、私どもが今やらなきゃいけない課題について、ここは具体的な現実解を出すときには、そこが必要になると思いますけれども、取り組んでいきたいというふうに思っております。ありがとうございました。
2:36:03
ぜひ今のフリーランス候補者のお言葉をお居合いしたいと思いますが、公正取引を進めていく上で、さまざまな確定化を進めていく上で、事業者の皆さんに対する啓発などは、いろんなパートナーシップ構築宣言を始めとする取組も進んできたんですけど、やはり先ほど言いましたけれども、安い商品を選ぶという、でもそこには人件費がかかって、輸送費がかかってという中で、消費者の皆さんに対してもそういう啓発というものが非常に私は必要だと思うんです。公取としてもぜひ消費者に対するさまざまな実現のための取組というのも、新たに展開していただきたいと思いますが、ちょっと時間がありませんが最後にお願いします。
2:36:44
特格公正取引委員会は、広報が下手だと言われてもいます。取締役官庁だから、そこは下手でもしょうがないと思ってきた面がありますが、おっしゃるように普及啓発を含め、広報活動も分かりやすくやっていきたいと思いますし、先ほどのお話ではありませんが、より良い商品を適正な価格でというふうな言い方に最近は変えさせていただいております。(御静粛に)終わります。
2:37:17
これにて、公正取引委員会委員長候補者に対する質疑を終了いたします。古谷参考人に一言御挨拶を申し上げます。本日はご多忙の中、御意見を述べいただき誠にありがとうございました。委員会を代表して御礼を申し上げます。