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参議院 北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会

2023年04月21日(金)

2h3m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7392

【発言者】

山谷えり子(北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員長)

滝波宏文(自由民主党)

三上えり(立憲民主・社民)

竹内真二(公明党)

金子道仁(日本維新の会)

川合孝典(国民民主党・新緑風会)

井上哲士(日本共産党)

舩後靖彦(れいわ新選組)

4:04

委員の異動についてご報告いたします。昨日までに、臼井昭一君及び江藤誠一君が委員を辞任され、その補欠として宮崎雅夫君及び井久稲彬子君が占任されました。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に議事会協議のとおり、内閣官房、内閣審議官、斉藤秀夫君ほか11名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。御異議ないと認め、採用決定いたします。北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。質疑のある方は順次御発言願います。

4:59

滝並寛文君

5:02

自民党福井県選出の滝並寛文です。地元福井県には、拉致被害者の内村康さん、福江三号夫妻、そして多くの特定出走者もおられ、初当選以来この10年間、超党派の拉致議連や自民党の拉致対策本部など、様々な形で拉致問題に携わってまいりました。そして本日、一人一人として自民党を代表して質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。官房長官が今、衆議院本会議の方からおいでのところでありますので、質問の順番を変えて、まず広島サミットの活用についてから始めさせていただきたいと思います。拉致問題が長期にわたって、膏着状態のある中、解決に向かった糸口を探るためにも、国際社会との連携の重要性が一層増していると思います。日本政府は様々な外交の場面で、拉致問題に関して各国の理解を得る努力を続けてきており、本年3月3日にも、クワッドの外相会合において、アメリカ、オーストラリア、インドの各国から改めて支持を得ました。さらに来月にはいよいよG7広島サミットが開催されます。政府にはこの機会を生かし、自由民主人権等の普遣的価値観を共有するG7、および今回広島に招待される各国首脳に対し、拉致問題について改めて理解と力強い協力を求めていただきたいと思いますが、林大臣の決意を伺います。

6:21

林外務大臣

6:23

拉致問題の解決のためには、我が国自身の主体的な取組に加えまして、G7や今滝沢民議員から御指摘のありました招待国、これをはじめとする国際社会と緊密に連携するということが重要でございます。これまで、拉致問題については、北朝鮮への直接の働きかけに加えまして、関係各国に対してハイレベルでのあらゆる機会を捉えて、累次にわたり、拉致問題に関する日本の立場を説明してきておりまして、多くの国から支持と理解を得てきているところでございます。北朝鮮による拉致問題は極めて重要な課題であり、先日のG7長野県軽井沢外相会合及び各国との媒介談においても、G7各国から拉致問題の即時解決に向けた支持、これが改めて表明をされたところでございます。G7広島サミットにおいてもしっかりと議論をしてまいりたいと思っております。政府としては国際世論も味方にしながら、引き続き米国等とも緊密に連携をし、すべての拉致被害者の一日も早い帰国を実現するべく、あらゆるチャンスを逃すことなく全力で取り組み、過段に行動してまいります。本年4月4日には、国連人権理事会において、北朝鮮の人権状況を非難する決議が採択されました。本決議は、人権問題を重視するEUが中心となって作成され、我が国をはじめG7各国が共同提案国に加わるなど、拉致問題を含む北朝鮮の人権侵害を国際社会全体で考える大事な機会となったと考えます。とりわけ、ロシアによるウクライナ侵略に際した虐殺行為や、ウイグル、チベット、南モンゴルにおける中国の人権侵害、返還後50年間は一国に制度が保障されるはずだった自由本国の喪失などを背景に、国際社会の人権問題に関する意識が特に高まっている中、この本年の国連北朝鮮人権非難決議はどういった意義を持っていると考えるのか、外務大臣の見解を伺います。

8:28

林外務大臣

8:30

今、滝沢民議から御指摘がありましたとおり、この世界各地における人権状況への国際的関心、これが高まっておりますが、人権の保護促進、これは国際社会の平和と安定の一支杖であると考えております。今、御指摘になりました、この我が国が共同提案国となりました北朝鮮人権状況決議、これは拉致問題に関する記述がしっかりと確保されておるわけでございます。加えて、北朝鮮内での人権侵害についても指摘し、北朝鮮に対し、北朝鮮による犯罪や人権侵害を終わらせるために必要なすべての措置を直ちにとるということを求めているところでございます。こうした決議がコンセンサスで採択されたことは、拉致問題を含む北朝鮮の人権侵害について国際社会が強い懸念を有しているという表れでございまして、大きな意義があると考えております。世界各地における人権状況への国際的な関心の高まりも踏まえまして、岸田内閣の最重要課題であり、そして時間的制約のある人道問題である拉致問題の解決に向けたメッセージ、これを国際社会が継続して発出するように、引き続き米国等とも緊密に連携しながら、あらゆるチャンスを逃すことなく全力で取り組んでまいります。(岸田) 滝並寛君。 (滝) ありがとうございました。今ほどの人権問題とも関連しますが、自由民主人権法の支配といった普遍的価値観を共有する、今や東アジアにおける唯一の友好国とも言うべき台湾に危機が迫っております。官房副長官として拉致被害者の御帰国を実現させたのをはじめ、拉致問題に力を尽くされた安倍総理は、台湾有事は日本有事であり日米同盟有事であるとの言葉は残されましたが、一旦台湾有事があれば、尖閣、石垣など、崎島諸島を含めて戦闘領域に入ってくる可能性が高く、その状況で日米同盟が機能するかなど、まさに日本有事、日米同盟有事であります。その中で台湾には数万人の日本人が暮らしており、加えてコロナ前には観光そしてビジネスでの短期訪問客が常時数万人いました。台湾有事が起きてしまった場合、これら数万人単位の法人退避の問題があります。さらにウクライナ侵略時にはウクライナだけでなく、ロシアからの退避の問題もあったように、台湾有事の際には中国大陸から退避する方々のことも考えなければなりません。こちらは桁が変わって数十万人。中国共産党の支持で人質のようにされる可能性もあります。また難民として台湾人をはじめとする方々が日本に逃げてくることも予想されます。ウクライナ難民保護も一時大きな課題となりましたが、距離の近さからこの今度はその比ではない規模となるでしょう。これらに対応するためにも台湾当局との連携が不可欠ですが、外交のないということで制限された従前の連携では全く不十分です。これら台湾有事の際の法人退避、難民対応、台湾当局との連携強化について政府の決意を外務大臣に伺います。

11:30

安平氏、外務大臣。

11:32

この海外に渡航滞在する法人の保護、これは政府の最も重要な責務の一つでありまして、平素から在外法人の保護、そして退避が必要となる様々な状況を想定し、必要な準備・検討を行っております。在外法人の保護や退避、外国人非難民の受入れを含めて、有事における我が国の個々の対応や計画について個別具体的にお答えをすることは差し控えますけれども、日本を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中で、外務省としていかなる事態にも対応できるよう万全を期してまいりたいと考えております。なお一般論として申し上げますと、台湾との間では我が方の民間窓口機関である日本台湾交流協会を通じまして、法人保護を含めて平時から様々なやり取りを行っておるところでございます。滝並寛文君。 (滝並)まあ、あの、形式的な回答になったかなと思います。なかなか表に言い難い面もあると思いますが、とにかくいざ台湾有事というときにしっかりと対応できるように、実質中身を台湾側とも詰め万全の準備をしていただきたいと思います。続けて特定死亡者の問題に移りたいと思います。先般の視察、新潟の視察で特定死亡者ご家族や捜査を行う新潟県警からもお話をお聞きしました。拉致の疑いを排除できない死亡者について風化を這いし、警察が充実した捜査を行うことで、さらなる証拠や事実の発見とともに、拉致被害者として政府認定することにつながり得ると思います。また逆に、拉致問題の解決によって他の特定死亡者の問題解明にする可能性もあると思います。警察による徹底した捜査を継続しつつ、内閣官房外務省ともしっかり連携し、政府が一体となって認定の有無にかかわらず、すべての拉致被害者の一刻も早い帰国を実現すべきだと思いますが、この点につき、まず警察庁から見解を伺います。

13:31

警察庁原警備局長

13:36

お答え申し上げます。警察におきましては、これまで拉致被害者と判断している方、また以外にも、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない方が存在しているとの認識の下、現在871人の方につきまして、関係機関と緊密な連携を図りつつ、鋭意捜査・調査を進めているところでございます。現在、警察庁外事官に設置いたしました特別指導班におきまして、真相解明に向けた警察の取組を強化いたしており、また、広く情報提供を求めるため、ご家族からの同意が得られたものにつきましては、都道府県警察及び警察庁のウェブサイトに事案の概要等を掲載するなどし、事案の全員を解明に努めているところでございます。今後とも、拉致被害者としての認定の有無に関わらず、全ての拉致被害者の方々の1日も早い被告を実現するため、関係機関と緊密に連携を図りつつ、事案の全容を解明に向け、捜査・調査に全力を挙げてまいりたいと考えております。

14:42

続けて、内閣官房外務省からも特定指導者についての見解を伺います。

14:53

ただいま警察庁から答弁がありましたとおり、拉致被害者として認定された17名以外にも、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者が存在するとの認識の下、現在871名について、平素より国内外からの情報収集・分析や捜査・調査に鋭意努めているところでございます。政府としては、今後も事案の真相を解明に向けて全力を挙げて取り組んでいく考えであり、北朝鮮による拉致行為があったと確認された場合には、速やかに拉致認定をしてまいります。いずれにせよ、政府としては、拉致被害者としての認定の有無に関わらず、すべての拉致被害者の安全確保、即時帰国、真相究明を目指す考えであります。

15:42

外務省大臣官房 三昧審議官

15:47

外務省の方からもお答えいたします。先ほど、警察庁内閣官房から捜査や認定についての答弁がございましたけれども、政府、外務省としても、拉致被害者として認定された17名の方々以外にも、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者が存在するという認識の下、認定の有無に関わらず、すべての拉致被害者の安全確保、即時帰国のために、関係機関と緊密に連携を図って全力を尽くしていく所存でございます。しっかり連携して、負荷させずに頑張ってやっていただきたいと思います。北朝鮮のミサイルJアラート核開発について質問を移りたいと思います。最重要課題である拉致問題に加え、北朝鮮には核開発としてミサイル問題があります。昨年には過去最多、しかも群互抜く数である少なくとも59発ものミサイルを発射し、今年もすでに9発。変速機動で低空飛翔可能、あるいは極超音速によりミサイル防御を突破する能力を向上させるなど、ミサイル開発を驚くほど急速に進めております。この北朝鮮のミサイル開発の現状認識とそれへの対応について、政府の見解を伺いたいと思います。特に先週13日のミサイル発射について、どういう分析をしているのかについてですけれども、なぜ発射から約30分後のJアラート発令になったのか。北朝鮮側は1発目が通常機動、2発目と3段目がロフティッド機動だというふうにしているようでありますが、どういう認識でしょうか。そして、この2段目以降の複雑な機動を追う分析に時間を要したのでしょうか。松野長官はおいてございますけれども、今、ミサイル、Jアラート、核開発のことをお聞きしているところでございます。併せて、北朝鮮の核開発についても、昨年夏までには7回目の核実験がいつでもできるような状態になっているとも言われておりますけれども、現状の認識とどう対応するかにつきまして、政府の見解を伺いたいと思います。お付きなって、突然で恐縮ですけれども、松野官房長官、もしお答えいただければよろしくお願いします。竹波先生にお答えをさせていただきます。北朝鮮は、特に昨年以降、勝っていない頻度でのミサイル発射を繰り返し、変速機動で主張するミサイルを含め、関連技術、運用能力を急速に向上させています。今後も、各種ミサイルの発射や核実験の実施を含め、さらなる挑発行為に出てくる可能性があると考えています。こうした北朝鮮の軍事動向は、我が国の安全保障にとって、従前よりも一層重大かつ差し迫った脅威であり、地域及び国際社会の平和と安全を著しく損なうものであります。政府としては、引き続き、必要な情報収集、分析及び警戒監視に全力を挙げていくとともに、北朝鮮の比較下に向け、日米、日米間で緊密に連携していきます。また、北朝鮮が今月13日に発射した弾道ミサイルの詳細については、飛翔中に軌道が変わった可能性を含め、引き続き分析を行っているところであります。同日のJアラウトの運用に関しては、北海道周辺に落下する可能性のあるミサイルを探知し、限られた探知情報の中で、システムが北海道周辺に落下するとの功績を生成していたため、国民の皆様の安全を最優先するという観点から、可能な限り速やかにJアラウトを発出したところであります。国民の皆様への情報伝達の在り方については、不断に検討を行い、今後とも国民の安全・安心のため、より迅速かつ、より的確な情報提供に努めてまいりたいと考えております。返速・軌道などは、ミサイル防衛だけではなく、Jアラウトによる国民周知にも難しさを加えているかと思いますが、より整地・安全な対応に力を入れていただければと思います。それでは、長官がご到着でありますので、冒頭の最初の質問に入りたいと思います。昨年10月には、拉致被害者5名がご帰国されてから、ついに20年が経過しました。また、同月、拉致当時13歳だった横田恵美さんは58歳となり、翌11月には新潟にて拉致されてから45年もの月日が流れました。この節目において、当参議院拉致特別委員会では、昨年11月に新潟県への視察を行ったところであります。そして、本年2月には横田恵美さんのお母様である佐恵さんは87歳になられました。地元福井県の拉致被害者である千村ご夫妻も20年前にご帰国されたわけでありますけれども、千村安さんご自身も帰国を務めた小浜市役所7年前に定年退職され、お父様も3年前にお亡くなりになっております。このように、拉致被害者のご家族、そしてご本人自身も高齢化が進み、拉致問題の長期化が改めて浮き彫りになる中、昨年12月に下権決定された国家安全保障戦略においても、拉致問題については時間的な制約のある深刻な人道問題であるとされております。改めて、拉致問題が長期化し、一刻の猶予もない現状を政府はどのように受け止めているのか、そして即時一括帰国早期解決に向けての決意について、拉致担当大臣である松野官房長官にお伺いします。

21:32

松野国務大臣

21:34

お答えをいたします。拉致問題は重大な人権侵害であり、岸田内閣の最重要課題であります。私も就任以来、様々な機会に拉致被害者やご家族の皆様とお会いをし、拉致問題の一刻も早い解決を願う強い切迫した思いを直接お伺いし、拉致問題の解決には一刻の猶予もないとの思いを共有させていただいております。ご家族もご高齢になる中、拉致問題は時間的制約のある人道問題であります。ご家族や救う会の皆様の思いを重く受け止めながら、すべての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向け、あらゆるチャンスを逃すことなく、引き続き過断に行動していく決意であります。

22:25

滝並寛文君

22:27

ありがとうございました。先ほども触れたように、昨年11月14日、当拉致特別委員会として新潟視察を行いました。横田恵美さんが通っていた新潟市立よりい中学校から、拉致現場とされる日本海に面したよりい浜までの道のりを歩きながら、寒静な住宅街において平穏な日常が突然奪われた深い悲しみに思いを馳せました。私の娘も中学生、ある日その子が突然いなくなってしまったらと思うと、本当に胸の詰まる思いでありました。拉致問題を国民がこぞって自分ごととして捉え続けていく必要があると考えます。そして改めて、北朝鮮による拉致という国家的犯罪行為、基本的人権の侵害に強い強い怒りを覚えました。松野長官も一昨年、この新潟市の拉致現場を視察されており、また松本京子さんの拉致現場とされる鳥取県四名子市も視察されたと承知しておりますが、現場を目の当たりにし、どのような思いを持たれるのかお伺いいたします。一昨年11月に新潟で横田恵さんの拉致現場を、一昨年10月には四名子で松本京子さんの拉致現場をそれぞれご家族とともに視察をいたしました。その地で実際に拉致が行われたことを実感するとともに、拉致被害者の方々の帰りを待ち続けているご家族の気持ちを思うと、武並先生からもお話にありましたとおり、私も胸が詰まる思いであります。岸田内閣において、必ず拉致問題を解決するという決意を一層強くしたところであります。すべての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向け、引き続き全力で過濫に行動してまいります。すでに当委員会理事コンで合意されているように、新潟視察に続き、今度、地元福井県は尾間市への当委員会の視察も来月29日に予定されておりまして、委員長、理事、委員閣議に感謝を申し上げつつ、質問を終わります。

24:50

松野拉致問題担当大臣は、昨年12月10日に、拉致問題の解決に向けた政府主催の国際シンポジウムに出席されました。その際、「時間的制約のある人道問題だ」とする認識や、「憎しんとの再会を待ちわびる痛切な思いを直接伺い、一刻の猶予もないという切迫感を必死と感じている」といった所感を述べられました。政府として、拉致問題の長期間を深刻なものと捉える姿勢が示されています。そうなんです。時間がございません。こうした中、北朝鮮は、拉致問題について、「拉致問題はすでに完全無欠に解決された」と主張しています。先日公開された日本の2023年外交聖書に対しても、「謀略文書だ」と批判しました。弾道ミサイルを堂々と発射し、日本を敵対しするような言動を繰り返しています。このように、拉致問題の解決に向けて、状況は硬着どころか、悪化すらしていると思われますが、政府はどのような認識を持っていられますでしょうか。

26:14

拉致被害者ご家族及び拉致被害者の方々が、一年一年と年を重ね、ご高齢となっている中、2002年に5人の拉致被害者の方々が帰国されて以来、1人の拉致被害者の帰国も実現していないことは、痛恨の極みであり、誠に申し訳なく思っております。拉致被害者ご家族もご高齢となる中で、拉致問題は時間的制約のある人道問題であります。ご家族の皆様とは、もはや一刻の猶予もないとの切迫感を共有しています。拉致問題は重大な人権侵害であり、岸田内閣の最重要課題であります。拉致問題の解決に向けて、米国をはじめとする関係国との緊密な連携を進めていくと同時に、我が国自身が主体的に取組を進めていくことが重要であり、岸田総理自身、条件をつけずに、金正恩委員長と直接向き合う決意を表明しています。政府として、北朝鮮にはこれまでも様々な働きかけを行ってきていますが、その具体的な内容や現在までの状況などは、今後の交渉に影響を及ぼす恐れがあるため、明らかにすることは差し控えさせていただきたいと思います。政府としては、すべての拉致被害者の1日も早い帰国を実現すべく、全力で行動してまいります。そして、1つ確認させてください。松本京子さんが、平成18年11月20日に拉致認定されて以来、17年間、ただの1人も認定されておりません。帰国させるために、外交交渉も含め、北朝鮮との問題なんですけれども、認定は日本政府ができることです。なぜできないのか、分かっていて何らかの意図で認定できないのか、ご見解をお願いします。

28:27

政府としては、拉致被害者として認定された17名以外にも、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者が存在するとの認識の下、現在871名について、平素より国内外からの情報収集・分析や捜査・調査に鋭意努めているところであります。拉致被害者の認定については、ただいま申し上げた情報収集・分析や捜査・調査の結果、北朝鮮当局による拉致行為があったことが確認された場合に行うこととしておりますが、拉致の可能性を排除できない事案につきましては、これまでのところ、北朝鮮による拉致行為があったことを確認するにはいたっていないところでございます。政府といたしましては、今後も事案の真相解明に向けて、全力を挙げて取り組んでいく考えであります。北朝鮮による拉致行為があったと確認された場合には、速やかに拉致認定をしてまいります。

29:29

三上衛理君。

29:31

拉致の可能性を今おっしゃった確認、排除できない行方不明者871名、そして特定死亡者が470名ということです。ただの1人も認定されていない状況です。認定を待っていらっしゃる方もいるということを、改めて強く申し上げます。もう一つ確認です。政府は総理面会を認定者の家族に限っています。一方では、ことあるごとに認定の有無に関わらずと発言していらっしゃいます。なぜ政府は総理面会に条件をつけるのでしょうか。総理と官房長官に区別する理由が何なのかお伺いします。

30:24

増田国務大臣。

30:27

お答えをいたします。政府としては、拉致被害者として認定された17名以外にも、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者が存在するとの認識の下、認定の有無に関わらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために全力を尽くしているところであります。拉致被害者の認定につきましては、今ほど政府委員からお話の答弁をさせていただきましたが、北朝鮮側に反論する材料を与えないよう慎重に対応しているところであり、拉致の可能性を排除できない行方不明者の方々のご家族には、拉致問題担当大臣である私がお会いをして、お話をお伺いさせていただいています。長年にわたり、一律先週の思いで、肉親との再会を強く求めるご家族の思いや、要望の内容については、総理にも報告しています。今後ともご家族の気持ちに寄り添い、丁寧な対応に努めてまいります。

31:35

三上衛理君。

31:37

内閣の最重要課題とするのであれば、直接面会をして幅広く意見交換をすべきではないかと思っております。ので、政府の対策本部長である総理と官房長官が同席すべきではないかと思っております。ぜひ、このことについてもご検討いただけたらと思います。次に岸田総理は、これまで拉致問題について最重要課題と繰り返していらっしゃいます。本年の施政方針演説においても、拉致問題を最重要課題として掲げ、条件をつけずに、金正恩委員長と直接向き合う決意と示されました。この点は従来の政府方針を引き継いでいるんですけれども、最重要課題である拉致問題は深刻な重要人道問題であり、その解決は一刻の猶予も示されませんと、許されませんと述べられました。総理はこの演説に関して、これまでも最重要課題であるということで、この表現を工夫し、その初心等において思いをしっかり伝えるための表現、磨き上げてきましたとの説明を行われました。この本年の施政方針演説における表現について、政府の方針、どのように反映されているのでしょうか。また、これまでと変わった点があるのか。松野大臣、お願いいたします。ご指摘の施政方針演説での表現は、拉致被害者ご家族がご高齢となる中で、拉致問題の解決には一刻の猶予も許されないことを強調したものであります。拉致問題は、我が国が主体的に時間的制約のある中で取り組まなければならない課題であると考えています。政府としては、すべての拉致被害者の一日も早いご被告を実現すべく、全力で取り組んでまいります。

33:56

一刻の猶予もないということで、この一言一言の発言にご家族の皆様も心を寄せていらっしゃいますので、ぜひこの施策を迅速、過断に決断していただくよう求めます。

34:18

本委員会では、昨年11月14日、横田恵美さんの拉致現場とされます新潟市への視察を行いました。私も委員としてこの視察に参加いたしまして、拉致問題に取り組む新潟県内の自治体からお話を伺いました。新潟県の佐久間副知事からは、拉致問題に関する県民集会におきまして、「拉致被害者ご家族や特定失踪者ご家族から、拉致問題の解決を願う切実な声を聞かれること」、そして佐渡市の渡辺市長からは、若年層に対する拉致問題の「理解促進に向けた懸命な活動を行っていること」などを伺いました。昨年の視察は、拉致問題を解決したいという地方からの強い思いを伺う機会となりました。こうした自治体からの報告活動を、政府はどう受け止めていらっしゃいますでしょうか。新潟県をはじめ、地方自治体が拉致問題の解決に向けて、様々な活動をしていただいていることは心強いと考えており、面会の機会などに可能な範囲で情報提供をしてきているところでございます。しかしながら、北朝鮮との交渉や情報収集等、今後の対応や拉致被害者の安全確保に支障をきたす恐れがあることから、明らかにできない情報があることは、ご理解をいただきたいと思います。

35:55

新潟市の中原市長からは、拉致問題に関する政府の対応について、情報が得られないとの指摘がございました。政府は、各自治体への拉致問題に関する情報提供を、現在どういった形で行っていらっしゃるのでしょうか。

36:21

ただいま申し上げましたとおり、地方自治体に対しましては、面会の機会などに可能な範囲で情報提供をしてきているところでございます。しかしながら、北朝鮮との交渉や情報収集等、今後の対応や拉致被害者の安全確保に支障をきたす恐れがあることから、明らかにできない情報があることにつきましては、ご理解を賜りたいと思います。

36:46

三上衛理君。

36:47

一つでも一ミリでも少しでも情報が欲しいというお声です。そして、柏崎市の桜井市長からは、拉致問題解決に向けて、政府が具体的な施策を講じるよう、参議院議員から政府に対する働きかけを求めるよう、要望が強くありました。これまでも政府は、拉致問題を最重要課題として掲げ、表に出ない交渉も含めて、もちろん努力を続けていることは理解しております。その上で、この場をお借りしまして、自治体からの拉致問題についての切実な声を届けたいと思います。今後、政府の拉致問題に対する取組を各自治体にも伝わるよう、今まで以上に具体化しつつ、情報提供体制も見直していくべきではないかと思っております。この点について、政府の方針を伺いますでしょうか。繰り返しになりまして、大変恐縮ではございますが、地方自治体に対しましては、引き続き、面会の機会などを活用しまして、可能な範囲で情報提供を行うとともに、地方公共団体のご要望を踏まえながら、広報啓発の取組などを継続してまいりたいと考えております。続いて、救う会の方々からのお声を伝えさせてください。視察におきまして、救う会新潟の高橋忠史会長からです。早期に日長首脳会談を実現し、目に見える成果をあげることを要望されました。日長首脳会談の早期実現に向けて、政府は現在も様々なルートで、糸口を探っていると推察いたします。しかし、北朝鮮との交渉状況において、政府は一貫して、今後の対応に支障を及ぼす恐れがあることから、答弁は差し控えるとの姿勢を堅持していらっしゃいます。拉致問題が降着する中で、政府がこうした答弁を繰り返すことで、拉致被害者、そしてそのご家族をはじめ、日本国民が不安を募らせることになっております。この点について、政府はどのような認識をお持ちでしょうか。先ほど来、政府参考人から答弁をさせていただいております。拉致被害者ご家族をはじめとする関係者の皆様方、総理や拉致問題担当大臣である私が、様々な形で、特にご家族の皆様に対して、可能な限り情報提供に努め、様々な形でご家族の皆様の声を直接お伺いするという活動を続けています。そういった中で、早期の日朝のトップ会談、首脳会談ということだと思いますけれども、それは岸田総理が強い意欲を表明されておりますので、その下で私も環境づくりに努めてまいりたいと考えております。

40:16

各自治体、そして、拉致被害者のご家族の皆様は懸命に回答を求めていらっしゃいます。政府の交渉状況について明らかにしていくべきではないかと思いますけれども、今一度、前向きなご答弁をお願いできますでしょうか。先ほど答弁をさせていただきましたが、可能な限り情報提供に努めているところでありますが、しかし、その上でご指摘のような情報につきましては、先ほど政府参考人からも答弁させていただきましたが、北朝鮮との交渉、情報収集と今後の対応や、拉致被害者の安全確保に支障を来す恐れがあることから明らかにすることができず、ご家族の皆様にもご理解を得るべく申し上げているところであります。韓国との拉致問題に関する協力について伺います。昨年5月に韓国大統領に就任されましたユン大統領との間で、日韓関係改善傾向にあるとみられます。本年の3月16日行われました日韓首脳会談におきましても、拉致問題についてユン大統領から改めて指示を得られました。2023年外交政省におきまして、韓国は国際社会における様々な課題への対応に協力していくべき重要な鄰国と表されています。この国際社会における様々な課題にはもちろん、拉致問題も含んでいると思われますけれども、受け止めをお聞かせください。韓国は国際社会における様々な課題への対応に協力していくべき重要な鄰国でございます。特にこの北朝鮮への対応を含め、現下の戦略環境を踏まえますと、日韓、日米間で緊密に連携していくことの重要性は論を待たないところでございます。その上で、外交政省における今、三上から御指摘がありました様々な課題、これには当然、拉致問題も含まれるということでございます。この韓国の協力が大変心強いんですけれども、複雑なところが、本年2月に発表された韓国の国防白書なんですけれども、北朝鮮の政権と軍隊を我々の敵とする表現が6年ぶりに復活しました。ユン政権下は北朝鮮に対して非常に厳しい姿勢を示しております。一方の北朝鮮は、日韓首脳会談のまさに直前にICBM級の弾道ミサイルを発射して、日韓関係の改善に警戒感を示したとされています。日韓関係が改善に向かうことはもちろん前向きなことなんですけれども、一方で北朝鮮の日本に対する態度、さらにこれ、高下させる可能性があるとも思われます。こうした日本と韓国と北朝鮮を巡る関係ですけれども、日本政府にとって非常に難しい状況であると思います。現下の日韓関係を拉致問題の解決にどう生かそうと考えていらっしゃるか、政府のご見解をお願いいたします。拉致問題の解決のためには、我が国の取組に加えまして、国際社会との緊密な連携、これが重要になってくると考えております。韓国との間で、先ほど触れていただきましたが、例えば3月に行われた首脳会談におきまして、拉致問題について、ユンソンによる大統領から改めて指示を得たところでございます。私自身、パクチン韓国外交部長官との間で、拉致問題への対応につきまして、この累次の機会にわたって協力を確認をしておるほか、3月に法に一応されました、クォンヨンセ韓国統一部長官との間でも、緊密な連携を確認をしたところでございます。このように、韓国からは、拉致問題の解決に向けて、累次の機会に指示が表明されております。この日韓関係の改善の機運も活用しながら、引き続き、韓国をはじめとする国際社会と緊密に連携して、すべての拉致被害者の1日も早い帰国を実現するべく、あらゆるチャンスを逃すことなく、全力で取り組み、過段に行動してまいりたいと思っております。

45:12

三上衛理君

45:14

こういった厳しい対北朝鮮への姿勢を見せる韓国政府なんですけれども、本年の3月30日に、北朝鮮人権報告書を初めて一般公開いたしました。この報告書には、恣意的な処刑、生きた人間への医学実験、そして、韓国人の拉致被害者らが過酷な労働や監視、差別に苦しむ実態が記されていました。北朝鮮における深刻な人権侵害の詳細が明らかです。このような恐ろしい人権状況の北朝鮮で、日本の拉致被害者の方々が生きていらっしゃるという現実です。本当に胸が締め付けられる思いです。政府は外交の部隊において、拉致問題への協力を各国に訴えかけていると承知しております。韓国政府が公表したような北朝鮮の深刻な人権侵害の実態、こういったことを国際社会にさらに訴えかけていくということはいかがでしょうか。拉致問題に対しても、こういった働きかけが、より一層の理解を得られるのではないかと思います。今後、拉致問題の解決に向けて、政府は国際社会にどのように発信をしていくのか、方針をお聞かせください。先ほども申し上げましたが、この拉致問題の解決、我が国自身の主体的な取り組みに加えて、国際社会による幅広い理解と協力が重要であります。この国際条理における取り組みでございますが、4月4日に国連人権理事会で、「北朝鮮人権状況決議」が今年も採択されまして、我が国は共同提案国として尽力をしました。その中で、日本人拉致被害者の即時帰国の実現を改めて強く要求するとともに、北朝鮮で組織的、広範かつ深刻な人権被害が長期にわたり、現在も行われていることを最も強い表現で非難する、といった文言等が含まれております。また、私自身、外務大臣就任以来、個別の会談、また訪問に加えて、先般の長野県軽井沢外相会合をはじめとする多国間会合の機会も捉えまして、拉致問題の解決に向けた理解と協力を各国に求め、支持を得てきているところでございます。政府としては、国際世論も味方にしつつ、全ての拉致被害者の1日も早い帰国を実現すべく、あらゆるチャンスを逃すことなく、全力で取り組み、過段に行動してまいります。国際世論も非常に大切なことだと思います。その発信という面では、政府の水面下の交渉のみならず、日本国民が声を上げるという、この国内での機運が上がります。さらに国際社会に向けても、国民の関心が高い問題であるということがアピールできると思います。しかし、拉致問題の長期化で、国民の関心というのは、どうしても薄れつつあるということで、内閣府の外交に関する世論調査におきまして、北朝鮮の関心事項に、拉致問題を挙げた人が2003年度に90.1%でしたが、2021年度が79.8%低下しました。主に18歳から29歳の若年層は65.1%となっていて、拉致問題に馴染みの薄い世代への啓発活動も、喫緊の問題です。こうした国民の関心の低下、こちらは政府は危機感を持っていらっしゃるでしょうか。お答えください。拉致問題を風化させないようにするためには、啓発が必要であり、これまで、拉致問題に触れる機会の少なかった若い世代への啓発が重要な課題となっております。政府として、この点の取組を強化しております。例えば、毎年、全国の教育委員会に対しまして、アニメ恵の教育現場での活用をお願いしております。また、SNSを活用した発信の多様化に取り組んでおりまして、さらに、令和4年度においては、若年層向け動画広告を作成し、配信したところであります。また、中高生を対象とした作文コンクールを実施するとともに、今年度新たに全国の中学生が東京に集まり、拉致問題について学び、拉致問題を同世代、家族、地域の人に自分ごととして考えてもらうためには、どうしたらよいかにつき議論を行ってもらう事業の実施を予定しているところであります。さらに、教員を目指す大学生を対象とした授業実践事業の実施、教員等を対象とした拉致問題に関する研修の実施なども行っております。拉致問題の解決のためには、日本国民が心を一つにして、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現への強い意志を示すことが重要であります。どのような手段が有効かとの観点から、若い世代への啓発に引き続き積極的に取り組んでいく考えであります。

50:43

三上恵理君

50:46

私は広島出身でして、核兵器廃絶は絶対だと訴え続けてまいりました。核兵器禁止条約の署名批准も積極的に進めるべきだと考えております。同じ広島出身の岸田総理も、核軍縮はライフワークだと公言していらっしゃいます。岸田政権が核軍縮不格差の取り組みを重視しているとしながら、核兵器禁止条約に関与していないような、消極的な姿勢が見られると思っておりますけれども、この点はいかがでしょうか。

51:23

林外務大臣

51:25

北朝鮮による核ミサイル開発は、関連する国連アプリ決議の明白な違反であり、北朝鮮が前例のない頻度と対応で弾道ミサイル発射を繰り返していること、これは我が国の安全保障にとって重大かつ差し迫った脅威であるとともに、地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものであり、断じて容認できないと考えております。今後とも日米・日米韓で緊密に連携し、国際社会とも協力しながら、関連するアプリ決議の完全な履行を進め、北朝鮮の完全な非核化を目指します。その上で、核兵器禁止条約について申し上げますと、この同条約は核兵器のない世界への出口ともいえる重要な条約であります。しかし、我が国としては、この御指摘のような対応ではなく、現実的かつ実践的な取組を進めていく考えでございます。この核兵器禁止条約は、すみません、現実を変えるために、核兵器国の協力が必要になってまいりますが、この条約には核兵器国が一家国も参加していないところでございます。まさに我が国は唯一の戦争被曝国として、核兵器国を関与させるよう努力していかなければならないと思っております。そのためにも、核兵器のない世界の実現に向けて、唯一の同盟国である米国との信頼関係を基礎としながら、G7広島サミットも念頭に広島アクションプランをはじめ、これまでの取組の上に立って国際献人会議の英証を見ながら、現実的かつ実践的な取組を進めてまいりたいと考えております。三上恵理君、ありがとうございます。広島で開かれるG7サミットまで1ヶ月を切りました。サミットにおいて、各国と拉致問題について議論するということは、国際社会との連携ということで、私は不可欠ではないかと思っておりますけれども、しっかり取り上げていただきたいと考えておりますけれども、政府の認識をお願いいたします。

53:31

林外務大臣

53:33

拉致問題の解決のためには、我が国自身の主体的な取組に加えて、G7をはじめとする国際社会と緊密に連携することも重要で、ございます。この先ほど来、申し上げておりますように、この直接の働きかけに加えて、各国に対してハイレベルでのあらゆる機会を捉えて、この立場、我々の立場を説明してきておりまして、多くの国から指示と理解を得てきております。このカルイザーでも、外相会合そのもの、媒介団においても議論をいたしまして、各国から、拉致問題の即時解決に向けた指示が改めて表明をされました。G7広島サミットにおいても、この流れ、このモメンタムに乗って、しっかりと議論をしていきたいというふうに思っております。国際世論を味方にするということ、これをやりながら、引き続き、米国とも緊密に連携し、取り組んでまいりたいと考えております。

54:36

三上衛理君

54:38

ひばくち広島に各国の首脳、要人が集まるということで、どういったことを一番メッセージとして伝えたいというふうに、林大臣、思っていらっしゃるか、一言お願いします。

54:55

林外務大臣

54:57

どういう形式や内容で発信をするかというのは、まさに今、調整をしておるところでございますが、広島に各国首脳が来られるということで、この被曝の実装に触れていただく、そういうことをしっかりと発信していただく、こういうことが非常に大事だというふうに考えております。三上衛理君、ありがとうございました。質問は以上です。ありがとうございます。

55:19

竹内真嗣君

55:31

公明党の竹内真嗣です。質問の機会をいただき感謝を申し上げます。それでは早速質問に入らせていただきます。まず、林外務大臣をお聞きします。長野県軽井沢町で18日までの3日間の日程で、先進7カ国、外省会合が開催をされました。林外務大臣が議長を務められた今回の外省会合では、イクラーネや中国はもちろんですけれども、北朝鮮情勢などに関して外省会の率直な意見交換がなされ、そして共同声明という成果の形でまとまったと、このように承知をしております。そこで改めまして、この拉致問題に関しては、どのような議論が行われ、どのような成果があったのか、外務大臣にお聞きしたいと思います。

56:17

林外務大臣

56:19

4月16日から3日間にわたって開催されましたG7長野県軽井沢外省会合では、ワーキングディナーやこの機会に実施された各国との媒介談におきまして、拉致問題を含む北朝鮮への対応につきまして議論を行い、G7各国からは、拉致問題の即時解決に向けた指示、これが改めて表明されたところでございます。また、G7外省会合の成果として発出されましたG7外省コミュニケにおきましても、北朝鮮に対して、拉致問題の即時解決を強く求めるという旨が記載されたところでございます。G7外省会合でのこうした議論の成果を踏まえ、G7広島サミットにおいても、しっかりと拉致問題について議論してまいりたいと考えております。

57:11

竹内真司君

57:13

既にも質問出ておりますけれども、私からも、この拉致問題の解決のためには、我が国の主体的な取り組みはもちろんでありますけれども、国際社会との緊密な連携、とりわけG7に加えて、アジアではやはり韓国と中国との連携が私は必要になってくると思います。このうち、韓国に関しては、昨年11月の日韓首脳会談に続く形で、両国の関係発展に向けた環境整備をさらに進めるために、今度は、昨年末に我が党の山口代表が法官をいたしました。ユン、ソンによる大統領をはじめ、韓国政府の要人だと会談をいたしました。ユン大統領との会談では、北朝鮮による日本人拉致問題の解決に向けた取り組みについても意見交換を行い、山口代表からユン大統領がこれまで力強い支持を表明してきたことに対して、謝意を述べたのに対して、ユン大統領も改めて支持をする考えを表明をされました。このように、拉致問題の解決には、同じく、拉致被害者のいる韓国との連携が非常に重要だと考えますが、改めて外務大臣の見解をお伺いしたいと思います。

58:26

まさに委員から御指摘がありましたように、この拉致問題の解決のためには、我が国の取り組みに加えて、国際社会との緊密な連携も重要であります。この韓国との間では、3月に行われた首脳会談におきまして、拉致問題についてユン、ソンによる大統領から改めて指示を得たところでございます。私自身、このパクチン韓国外交部長官との間で、拉致問題への対応について、累次の機会にわたり協力を確認しておりますほか、3月に放逸した金曜日、韓国統一部長官との間でも、緊密な連携を確認したところでございます。このように、韓国から拉致問題の解決に向けまして、累次の機会に指示が表明されております。引き続き、韓国をはじめとする国際社会とも緊密に連携しながら、すべての拉致被害者の一日も早い帰国を実現するべく、あらゆるチャンスを逃すことなく、全力で取り組み、過段に行動してまいります。今、答弁にもありましたように、3月に来日された金曜日、韓国統一部長官との間では、北朝鮮による各ミサイル開発線の対応について、緊密に連携していくことが確認され、拉致問題に関しては、林外務大臣の方から即時解決に向けた理解と協力を求め、これについても緊密な連携を確認されたと承知しております。加えて、今、長官から日韓の事務レベルで協議したいとの意向が示され、引き続き、緊密に意思疎通をしていくことで一致されたということでありますけれども、今後、事務レベルでの協議を目指していくという方針なのかどうか、これについて改めて林外務大臣に確認させていただきたいと思います。先月、金曜日、韓国統一部長官が外務省閣僚級招聘により本日をされまして、私自身、金長官との間で北朝鮮をめぐる情勢について意見交換を行ったところでございます。今、お触れいただきましたように、この会談の中で長官から、北朝鮮情勢に関して日韓の事務レベルで協議したいという意向が示され、そして事務レベルを含めて北朝鮮情勢について緊密に意思疎通をしていくということで、意見が一致しました。いずれにいたしましても、我が国としては、ガチ問題の即時解決に向けて、金長官とのやりとりも踏まえつつ、引き続き韓国をはじめとする関係国と緊密に意思疎通をしていく考えでございます。

1:01:05

ありがとうございます。ぜひとも韓国との間で、この拉致問題についても連携をして、保障を併せて前進させていただきたいと思います。それから、これも既に出ておりますけれども、私からも広島サミットについてお出させていただきます。5月19日からのG7広島サミットは、外相会合に続いて、やはり各国の首脳に、拉致問題解決の主張性を訴える場としては、極めて重要になると思います。韓国をはじめ8カ国の首脳も招待され、サミットの拡大会合、アウトリーチに出席するとも伺っております。3カ各国に対して、拉致問題は人権問題であり、北朝鮮当局による人権侵害問題への対処というのは、国際社会を挙げて取り組むべき課題であることを訴える。そのようにして、G7広島サミットの場を最大限に活用して、拉致問題の早期解決へ、理解と協力を求めていくべきではないかと考えますが、この点についてよろしくお願いします。

1:02:06

林外務大臣。

1:02:08

まさにこの拉致問題の解決のためには、我が国自身の主体的な取り組みに加えて、G7をはじめとする国際社会と緊密に連携することが重要であります。この北朝鮮への直接の働きかけに加えて、ハイレベルでのあらゆる機会を捉えて、累次にわたって、拉致問題に関する日本の立場を説明してまいりまして、多くの国から指示と理解を得てきております。まさに今、委員からございましたように、この拉致問題は極めて重要な課題であり、時間的制約のある人権問題であると考えておりまして、この長野県軽井沢外相会合とそのものと、そして媒介団においても、この拉致問題の即時解決に向けた指示が、各国から改めて表明をされたところでございます。このモメンタも生かして、G7広島サミットにおいても、しっかりと議論をしていきたいと考えております。

1:03:08

竹内晋一君。

1:03:09

ありがとうございます。大臣から力強い決意を伺いましたので、よろしくお願い申し上げます。そしてもう一つ、中国なんですけれども、この連携も私は重要だと思います。林外務大臣は今月2日に3年3ヶ月ぶりに北京で信号外相と会談をして、拉致問題、各ミサイル問題を含む北朝鮮の対応等の地域情勢についても、意見交換をしたと伺っております。そこで、拉致問題に関する中国との連携については、今どのようにこの考えになっているのか、外務大臣の見解をぜひともお伺いしたいと思います。

1:03:45

林外務大臣。

1:03:47

拉致問題の解決のためには、先ほど来申し上げておりますように、我が国の取り組みに加えて国際社会との緊密な連携も重要であり、中国との連携、これも重要だと考えております。この4月2日の日中外相会談におきまして、信号国務委員兼外交部長、そしてさらにこの大きい共産党中央外事工作委員会弁護室主任との双方、両方とも、その拉致問題、核ミサイル問題を含む北朝鮮の対応について、引き続き緊密に連携していくことを確認したところでございます。この中国を含む国際社会とも緊密に連携しながら、すべての拉致被害者の一日も早い帰国を実現するべく、あらゆるチャンスを逃すことなく、全力で取り組み、果断に行動してまいりたいと考えております。

1:04:46

竹内真嗣君。

1:04:48

ここまで質問してきましたG7各国、韓国、中国に対して、今ご答弁いただいてきましたように、日本政府はこれまでも拉致問題における理解と連携を強く求めてまいりましたけれども、昨今、グローバルサウスと呼ばれる新興国、途上国の重要性が高まっております。岸田総理も、本年の施政方針演説におきまして、世界が直面する諸課題に国際社会全体が協力して対応していくためにも、G7が結束し、いわゆるグローバルサウスに対する関与を強化していきますと述べるなど、政府として重視をする姿勢を示しております。また、岸田総理は、グローバルサウスの声に耳を傾ける観点から、「外遊をしたい」との意向を示しているとの報道も出ておりましたけれども、政府は、こうした外交の機会に、グローバルサウスに対して、日本の拉致問題に対する理解を広めていく考えはあるのかどうか、お伺いしたいと思います。

1:05:51

林外務大臣。

1:05:53

まさに、この拉致問題の解決のための、我が国の主体的な取り組みに加えた、国際社会による幅広い理解と協力を得ていくという意味で、まさに今、竹内委員から御指摘のありました、いわゆるグローバルサウスと呼ばれる経済発展を遂げて、国際社会における影響力が増してきている、途上国・進行国との連携、これが大変重要であると考えております。こうした考えのもとに、首脳会談での働きに加えて、私自身、就任以来、個別の会談、そして訪問に加えて、昨年8月にティカッドエイトということがございまして、ここでの媒会談、そして9月には国連総会ということで、多国間会合等々、媒も含めて、こうした機会があるごとに、拉致問題の解決に向けた理解と協力、これを各国に求め、支持を得てきているところであります。政府としては、国際世論を味方にして、このすべての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、あらゆるチャンスを逃すことなく、全力で取り組み、過段に行動してまいりたいと考えております。次に、サイバー攻撃について質問いたします。北朝鮮の制裁を課しているにも関わらず、北朝鮮がミサイル発射を続けられているのは、やはりサイバー攻撃で略奪した暗号資産などの獲得によるものと見られております。より管理の甘い暗号資産というものをターゲットにしていると考えられますが、警察庁は昨年10月にも、北朝鮮のハッカー集団「ラザルス」が、日本の暗号資産交換業者を狙って、サイバー攻撃を行っていると発表されました。摘発に至っていない段階での、名指しでの公表は、パブリックアトリビューション、避難声明と呼ばれる手法で、サイバー攻撃の抑止につなげる狙いがあると言いますが、各国とも連携をして、さらにこうしたサイバー攻撃対策を強化すべきと考えますが、警察庁の見解をお伺いいたします。委員ご指摘のとおり、警察庁のサイバー特別捜査隊の捜査等によりまして、国内の暗号資産関係事業者が、北朝鮮当局の組織による攻撃の標的とされていると強く推認されることから、昨年10月、金融庁ニスクとの連盟で広く注意喚起を行ったところでございます。このように、警察では、我が国として、攻撃者を公表し、避難することでサイバー攻撃を抑止する、いわゆるパブリックアトリビューションの実施に貢献しております。こうしたパブリックアトリビューションに加えまして、捜査や海外の治安情報機関との情報交換を通じたサイバー攻撃の主体及び手口に関する実態解明、警察と事業者等で構成するサイバーインテリジェンス情報共有ネットワーク等を通じて共有される情報の集約・分析及びその結果に基づく注意喚起などの活動を通じまして、引き続きサイバー攻撃対策の強化に努めてまいります。続きまして、私も、当委員会で昨年11月に新潟市を視察したわけについても質問させていただきます。新潟県、そして新潟市、そして帰国をされた拉致被害者のいる柏崎市、佐渡市から拉致問題に関する各自治体の取組等を伺いました。各自治体からは、拉致問題の啓発事業であるとか、拉致被害者の帰国後の生活支援、生活相談などに尽力されている中で、特にやはり、拉致被害者の方々への細やかな支援を政府にも継続してほしいという強い要望もいただきました。今後も引き続き、ご家族を含めて安心して暮らせるように支援事業を継続していただきたいと考えておりますが、政府の見解をお伺いしたいと思います。帰国された拉致被害者の方々等に対しましては、北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律に基づいて、地方公共団体と連携しながら生活相談等の支援を行っているところであります。引き続き、地方公共団体のご要望を踏まえながら、広報啓発の取組や、拉致被害者のご家族も含めた支援を継続してまいりたいと考えております。昨年の視察におきましては、北朝鮮に拉致された日本人を救出する新潟の会、そして、特性失踪者ご家族の大沢昌一さん、中村久二さんからもご要望をいただきました。特にお二人からの強い要望が、当然ですが、北朝鮮に成し遂げた疑いのある大沢隆さん、中村美奈子さん、特性失踪者の拉致被害者への早期認定でありました。認定されない苦しみや辛さを考えれば、各事案の捜査や調査など、できる限りの対応を政府にお願いしたいと思いますが、拉致問題担当大臣の見解をお伺いしたいと思います。政府としては、拉致被害者と認定された17名以外にも、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者が存在するとの認識の下、現在871名について、平素より国内外からの情報収集、分析や捜査、調査に鋭意努めているところであります。委員御指摘の大沢さんや中村さんの事案も含め、今後も拉致の可能性を排除できない事案の真相究明に向けて、全力を挙げて取り組んでいく考えであり、北朝鮮による拉致行為があったと確認された場合には、速やかに拉致認定をしてまいる考えであります。いずれにしても、政府としては、認定の有無にかかわらず、北朝鮮に拉致された全ての拉致被害者の一日も早い帰国の実現に向けて、全力で過段に行動してまいります。

1:12:30

佐渡市では、曽我一美さんが講師となって、市内の小中学校で講演活動を続けておりまして、さらに昨年は、修学旅行で他の地域から佐渡を訪れた中学生に初めて講演を行い、生徒たちが拉致問題について学ぶ貴重な場になったと伺いました。曽我さんは、拉致問題が過去のことだと忘れ去られるのではないかと、危機感を抱いていると、こうしたことも講演の中で語っていると言っております。拉致問題の風化を防ぎ、特に若年層への啓発にさらに力を入れていくべきだと考えますが、松野拉致問題担当大臣の見解をお返ししたいと思います。

1:13:16

松野国務大臣

1:13:18

お答えをいたします。国内における啓発については、これまで拉致問題に触れる機会の少なかった若い世代への啓発が重要な課題であります。政府としてこの点の取組を強化しています。例えば、毎年全国の教育委員会に対して、アニメ「めぐみ」の教育現場での活用をお願いしています。また、SNSを活用した発信の多様化に取り組んでおり、さらに令和4年度においては、若年層向け動画広告を作成し、配信したところであります。また、中高生を対象とした作文コンクールを実施するとともに、今年度、新たに全国の中学生が東京に集まり、拉致問題について学び、拉致問題を同世代・家族・地域の人に自分ごととして考えてもらうためには、どうしたらよいかにつき議論を行ってもらう授業の実施を予定しています。さらに、教員を目指す大学生を対象とした授業・実践授業の実施、教員等を対象とした拉致問題に関する研修の実施等も行っています。私も昨年10月には、埼玉県阿行市立東中学校を訪問し、拉致問題に係る授業を実際に視察をいたしました。その際、生徒及び教員等との車座対話を行い、拉致問題に関する生徒の関心及び教員としての工夫等を直接伺い、意見交換を行いました。また、昨年12月の政府主催国際シンポジウムの機会には、授業・実践授業を受講した香川大学教育学部の学生との間で車座対話を行い、率直な意見を伺いました。こうした授業視察や車座対話は、若い世代への警察を行っていく上で大変参考となりました。拉致問題の解決のためには、日本国民が心を一つにして、すべての拉致被害者の一日も早い帰国実現への強い意志を示すことが重要であります。どのような手段が有効かとの観点から、若い世代への啓発に引き続き積極的に取り組んでいく考えであります。

1:15:51

今後行われる全国子どもサミット、拉致被害者や拉致被害者家族の皆様方にも、ぜひ来ていただいて話を聞く機会を設けてはどうかと思いますが、簡潔によろしくお願い申し上げます。先ほど大臣からもご答弁を申し上げた、全国の中学生が東京に集まり、拉致問題について学び、拉致問題を自分事として考えてもらう、こういった授業の実証を予定しているところでありますが、拉致問題についてより深く理解するためには、委員御指摘のとおり、拉致被害者ご家族等による講和の機会を設けることは意義のあることであり、本件事業についてもしかるべく検討してまいりたいと考えております。

1:16:35

竹内真嗣君。

1:16:36

時間が参りましたので終わります。ありがとうございました。

1:16:38

金子道人君。

1:16:50

日本紙の会、金子道人です。本日は三つの点についてご質問させていただきます。一つ目が、北朝鮮との交渉チャンネルの複選化に関してです。政府は繰り返し、全ての拉致被害者の一刻も早い帰国の実現のため、政権の最重要課題にこの拉致問題を位置づけ、全力で取り組むと表明されています。ただ、2002年の拉致被害者5名の帰国から20年が経過し、ご家族の高齢化も進んでいます。横田昭恵さんからは、自分の子供が拉致されたとしたらどういう思いをするか、そのような危機感を持って与野党が一致して課題に取り組んでほしいというメッセージを賜っています。交渉の進捗がなかなか見えない中で、ご家族の不安が増しておりますが、そういったことを踏まえて、政府の現在の見解取組をお聞かせください。金子先生にお答えをさせていただきます。拉致問題担当大臣就任以来、ご家族からは累次にお会いする機会に、長年にわたる苦しみや悲しみ、何としても結果を出してほしいという切実な思いを直接お伺いするとともに、可能な限りの情報提供に努めてきているところであります。ご家族がお年を重ねる中で、解決に向けて一刻の猶予もないという切迫感を私としても共有しています。最重要課題である拉致問題は、時間的制約のある人道問題であります。解決のため、様々な働きかけを行っているところであり、全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、全力で取組方に行動してまいります。ご家族は、我々日本国政府を見ているだけではなくて、諸外国も見ているわけです。諸外国で、拉致問題というのでしょうか、拘束され、投獄された、そのようなケースが起きた場合、どのような対応を外国がしているか。その中では、例えばカナダなんかだと、迅速に対応して、拘束された被害者を救出しているケースもありました。近年、2015年、韓国系カナダ人選挙士、ヒョンス・リム氏が北朝鮮に1年半拘束されて、その後解放されています。私も昨年12月末に、ヒョンス・リム氏と面会をしまして、実際どういう経緯だったのか、どういう交渉がなされたのか、教えていただける範囲ですけれども、情報収集させていただきました。我が国政府としては、北朝鮮から自己国民を解放させた成功例について、情報収集されているとは思いますけれども、そのような情報を踏まえて、我が国の取組には変化があったのでしょうか。

1:19:48

外務省大臣官房、三昧審議官。

1:19:51

お答えいたします。拉致問題の解決のためには、私、我が国自身の主体的な取組に加えて、国際社会による幅広い理解と協力が重要であり、各国に様々な働きかけを行うとともに、各国から関連する情報収集を行ってきているところではございます。ただ、御指摘の点を含めまして、各党から具体的な情報収集の内容や対応については、外交上のやりとりであり、お答えは差し控えたいとは思います。いずれにしましても、情報収集した内容が、我が国の取組に与えた変化というようなお尋ねでございましたけれども、詳細は申し上げられないものの、北朝鮮に関する対応については、情報収集した内容も踏まえつつ、何が最も効果的かという観点から、普段に検討を加えてきており、今後も検討しておく所存でございます。

1:20:39

金子道彦君。

1:20:41

ありがとうございます。当然、そういった作業はされているかと思うんですが、過去10年間で北朝鮮から自国民をこのように解放させることに成功した事例は他にはあるのでしょうか。

1:20:52

外務省大臣官房見映審議官。

1:20:55

拉致の事案ということでは必ずしもございませんけれども、諸外国の国民が北朝鮮より拘束をされ、その後解放された例として、先ほど委員の方からもご紹介がありました。例えば、2017年の8月に、カナダ政府代表団が平壌を訪問して、カナダ人の方1名が解放された事例。また、2018年の5月には当時のポンペオ、米国務長官が北朝鮮を訪問し、その時点で拘束されていた米国人3名の方々が解放された事例などがあると承知しております。

1:21:28

金子道彦君。

1:21:30

そのような、拉致被害者家族から見ると、成功例のようなものが見えるわけですね。当然、成功したことに関してはその理由がある。何らかのチャンネルがそこで有効に働いて、情報が交換されて、何らかの条件闘争も行われたということが考えられます。今、被害者家族が政府に求めることというのは、頑張りますという言葉、覚悟だけではなくて、具体的に行動が変化しているのかどうかだと思うんですけれども、北朝鮮との交渉のチャンネル、北京を通した交渉チャンネルがメインだと思いますけれども、これを伏線化するための何らかの取り組みは行っておられるのでしょうか。

1:22:10

林外務大臣。

1:22:12

この拉致問題の解決のためには、我が国自身の主体的な取り組みに加えて、国際社会と緊密に連携することが重要だと考えております。この多くの国から、先ほど来申し上げておりますように、この長野県のカルリザ外相会合等と申し上げてまいりましたが、この多くの国から理解と指示を得てきているだけではなくて、例えばアメリカについては、トランプ前大統領が当時の安倍総理大臣からの要請を受けて、2018年6月の米朝首脳会談におきまして、金正恩国務委員長に対して拉致問題を取り上げたところでございます。また、ブリンケン米国務長官でございますが、2021年3月に法に違法されました際に、対外的にも、北朝鮮と協議する機会があれば、拉致問題を取り上げる考えであるということを明らかにしておられるところでございます。また、韓国ですが、2018年4月の南北首脳会談をはじめとする累次の機会において、北朝鮮に対して拉致問題を提起しております。この拉致問題、時間的制約のある人道問題でございます。引き続き、すべての拉致被害者の一日も早く帰国を実現すべく、米国をはじめ各国と連携しながら、全力で過段に行動してまいります。今、大臣が挙げられた事例、ご家族からも、とてもあの時に言及してもらって嬉しかったというようなコメントも聞いたことがたくさんございます。このチャンネルの複線化、様々な方法で働きかけをしている、具体的な内容はもちろん言えないでしょうけれども、広げています、広げている、努力をしていますということは、ぜひご家族にもお伝えいただければと思います。2つ目に、多様な交流の可能性についてご質問します。少し変な、というか変わった質問ですが、我が国が拉致を認定し、北朝鮮側は死亡を主張している、そのような方は現在何名おられるんでしょうか。

1:24:15

内閣官房平井内閣審議官

1:24:18

政府としては、現在17名を拉致被害者として認定しておりまして、うち5名は2002年10月に帰国。北朝鮮側は、安否不明の拉致被害者12名のうち、8名を死亡と主張し、4名については入境を否定しているところであります。

1:24:35

金子道彦君

1:24:38

ありがとうございます。この北朝鮮が死亡していると主張しているケース8名、この中に横田恵美さんも入っているかと思うんですけれども、その死亡とされた拉致被害者の家族の安否を確認する作業というのは、政府の方で行っているんでしょうか。もし行っているのであれば、死亡されたと主張しているこの拉致被害者の家族との間で間接的な方法で手紙のやり取りをしたり、可能であればオンラインの面会を図ったり、そのような方策というのはできないんでしょうか。先ほど三上委員また竹内委員の方からも、韓国人の拉致被害者のケースについて言及がありましたけれども、私も韓国人の拉致被害者の方々とも話を聞くと、内々に手紙はやり取りできているんだ、なんていうことは複数聞いたことがございます。横田さんご夫妻がモンゴルでお孫さんと面会したというケースがありました。あれは問題が解決していない中にあって、なんというか一つのハイライトであって、亡くなられたご主人にとってはすごく一つの嬉しい思い出として、手に変えられたそのような機会ではなかったかと思うんです。一度会えたんであれば、今の時代であればオンラインでやり取りをする機会を作ったりとか、特に時間的制約がある中で、ご家族がご存命のうちにせめて一言、一声だけでももう一度肉親の声を聞きたいというそのような思いを組んで、何らかの交流の実現に向けて交渉は進めることはできないでしょうか。大臣お答えください。北朝鮮による拉致被害者や、拉致の可能性を排除できない方々については、平素から情報収集に努めておりますが、今後の対応に支障をきたす恐れがあることから、その具体的な要因や報道の一つ一つについてお答えすることは差し控えてきております。いずれにいたしましても、政府としては、北朝鮮に対する対応について、拉致核ミサイルといった処刑案の包括的な解決に向けて、何が最も効果的かという観点から普段に検討してきておりまして、今後も検討してまいります。

1:26:47

はい、ぜひ具体的な交流というものをご検討いただければと思います。3つ目に、拉致問題と人道問題、今、拉致核ミサイルの包括的な解決ということでしたけれども、拉致と人道問題を先行的に解決することについて、最後にご質問したいと思います。この2月1日でしょうか、ご家族会が総理と面会して、代表の横田拓也さんから、親の世代の家族が生きているうちに全拉致被害者の一括機構が果たせるなら、北朝鮮の人道支援に反対しないという新たな方針説明、これ非常に苦渋の判断だったということも伺っております。それだけ切実な思いとして、解決するのであれば、拉致問題と人道支援は先行的に進めてもいいのではないかということをおっしゃっておられました。それに対して、総理の方も家族会のその切実な思いを、政府としても重く改めて受け止めなければならないと言っておられますが、林大臣、先行的な解決ということについて、主体的な取組ということを大臣は何度も言っておられますけれども、その中に先行して人道問題、拉致問題を解決していく、そのような意思、ご意見ありますでしょうか。

1:28:08

林外務大臣

1:28:10

日朝平安宣言に基づきまして、拉致核ミサイルといった処刑案、これを包括的に解決し、不幸な過去を生産して、日朝国交正常化の実現を目指すという政府の方針に変わりはございません。この拉致核ミサイルの処刑案について、優先順位をつけることはあってはならず、これらを包括的に解決する方針でございますが、その中にあって、拉致問題は我が国が特に主体的に時間的制約のある中で取り組まなければならない課題であると考えております。いずれにいたしましても、政府としては、すべての拉致被害者の1日も早い御帰国を実現すべく、引き続き全力で課題に取り組んでまいります。

1:28:53

金子みちひと君

1:28:55

先月の17日、何度も大臣にはご質問させていただいておりますが、防衛外貿の委員会で、安保里決議の2397号に従って、北朝鮮の制裁決議の例外手続きを行った上で、北朝鮮の人道支援を実施すること、特に、小規模な民間経由の人道支援を先行的に実施して、拉致問題解決に伴う将来の本格的大規模な人道支援への期待を膨らませることで、交渉の呼び水にすることはできないか、そのようなご質問をさせていただきました。その際、大臣の方から、ご指摘のあった点も含めて、あらゆる選択肢を排除せずに、引き続き果断に行動してまいりたいという御回答がありました。私としては、その質問のお答えをいただいて、こうした小規模な民間経由の人道支援の可能性は排除されない、そのようにお答えいただいたと理解しております。まだ、日本のNGOがこの安保里決議2397に従った人道支援の例外申請等を行った事例はありませんけれども、こうしたNGOの申請が行われた場合、外務省や国連代表部の方は、こうした民間の申請の動きにご助力いただけるのでしょうか。大臣お答えください。

1:30:13

林外務大臣。

1:30:15

この一般論として申し上げますと、北朝鮮に関する国連安保里決議では、制裁委員会が必要であると決定する場合には、個別の案件に応じて、安保里決議上の措置から人道支援を含め、いかなる活動も除外できるという旨を規定しているところでございます。仮定の質問に対する我が国の対応について、余談を持ってお答えすることは差し控えますが、北朝鮮に関する対応については、今お触れいただいたように、あらゆる選択肢を排除せず、拉致核ミサイルといった処刑案の包括的解決に向けて、何が最も効果的かという観点から、普段に検討を行ってきておりまして、今後も検討していきたいと考えております。

1:30:58

金子道彦君。

1:31:00

改めて、人道支援の先行実施、予備実施を作りながら、何とかチャンネルを広げて、この拉致問題の解決の糸口、どこにあるのか私たちは分かりませんけれども、私たちもできることを通して、何か道が開かれることを期待しながらやっていきたいと思っております。先ほど、竹内委員の方からも質問がありました。先般の軽井沢外相解除の中で、北朝鮮の言及部分について、拉致問題を即時に解決するように強く求めるとありますけれども、その前段のところで、国際人道機関によるアクセスを容易にし、つまり、人道問題について北朝鮮にアクセスする、そのような働きをG7でも広げていくということを、ここでも訴えておられ、そして、もちろん我が国も同意されているわけですから、ぜひ、いきなり国際人道機関が北朝鮮に入っていって、人道問題を指摘するというのはまず不可能だと思います。まずは、小さな民間のそのような働きからスタートしていって、徐々に広げていく、そのようなことが北朝鮮とのチャンネルを広げる非常に有効な手段だと思いますので、ぜひ、将来的にこのような申請が上がってくる場合には、外務省にもご協力いただきたいと思います。以上で質問を終わります。ありがとうございました。

1:32:24

河合貴則君

1:32:42

国民民主党の河合です。質問に入ります前に、まず、4月10日官邸で松野拉致問題担当大臣には、今年度の私どもの署名を受け取りいただきましてありがとうございました。コロナ禍をものともせず、今年も88万を超える署名を集めさせていただき、拉致被害者の1日も早い救出を政府に申し入れさせていただいたわけでありますが、我々がこの活動を何十年も続けている理由、それは我々の立場ではできることが限られております。従って、我々ができることということでは、国民の皆さんのこの拉致問題に対する記憶を風化させないということに尽きると思っておりますので、毎年この活動を取り組みを進めさせていただいているところであります。政府からも前向きなご答弁をいただいておるわけでありますが、残念ながら、ご答弁は前向きなんですけれども、全く結果は伴っていないのが、この十数年間の現状ということを考えたときに、改めて、これまでの政府・内閣の施政取組方針と、違った取組を、また一歩踏み込んだ取組を行わないと、拉致被害者救出に向けた具体的な動きが前に進めることができないんだということを、まず指摘をさせていただきたいと思います。その上で、拉致被害者の目撃情報について、政府に確認をさせていただきたいことがございます。お手元に4枚資料を配布させていただきました。特定失踪者問題調査会の荒木代表からご提供いただいた資料であります。「保元寅市の証言について」という資料であります。この方、脱北者でありまして、もともと北朝鮮の、いわゆる特権階級のご出身の方であります。おじいさんは、近日政の時代の副首相をやっていらっしゃったというような方であり、ご本人も海外の経験が豊富に終わりになり、脱北をされたときには、中国でいわゆる外貨獲得のための北朝鮮レストランの支配人をしていらっしゃった。その方が脱北をされて、現在アメリカに在住されているということであります。この方を別の脱北者で日本に在住していらっしゃるYouTuberの方が、ご自身のYouTube番組においてインタビューを公開したところ、そこで平常にいた時、平野にいた時に、日本人を見たと言っているという証言が画像の中に出てきたということであります。内容については下に書かれておりますけれども、平常外来の日本語家で臨時的に日本人拉致被害者が日本語を教えていたという証言、そして平常のムーンスというところ、これ4枚目の資料に場所の地図、Googleの地図を載せておりますが、平野の中心部に来た拉致被害者だけの住むマンションがあったということ、そしてその拉致を疑われる方と、いわゆる外科商店の中で日本人拉致被害者と思われる方と7名の方を見たという、こういった証言ということであります。直接この方が日本人だとおっしゃった方とやりとりを交わした時に、日本から来たということをおっしゃっていたということで、そのお会いになった当時、2002年の拉致被害者5人が帰国された前後の話でありますが、この当時でおおむね5、60歳くらいなんじゃないのかということだったらしいです。2枚目をめくっていただきますと、あったと言われる方のうち、特定失踪者のリストの写真を調査会が送って顔を確認していただいたところ、木村さん、加瀬さん、坂本さん、梅田さん、この4名の方について見た覚えがあるという証言を得て、さらに、直接この方がんゆる氏に531名分の写真を送って見ていただいたところ、坂本敏子さん、木村香織さん、加瀬照子さんについては、若い頃の写真だから100%確実とは言えないけれども、見たのはこの方じゃないのかという、こういう御証言がありました。そこで確認なんですが、この方がんゆる氏の証言について、既に政府では情報を把握していらっしゃるでしょうか。大臣にお伺いします。

1:37:18

松野国務大臣。

1:37:20

お答えさせていただきます。政府としては、各種の情報について、平素から収集分析に努めていますが、今後の活動に支障をきたす恐れがあることから、その具体的な内容については、お答えを差し控えさせていただきます。いずれにせよ、政府としては、すべての劣勢者の一日も早い帰国実現に向け、あらゆるチャンスを逃すことなく、引き続き過段に行動してまいります。大臣、今の御答弁は正直言っていかがなものかと思います。今後の調査に影響を及ぼすかもしれないということには、最大限の配慮をしなければいけない、このことは否定するものではありませんが、情報を収集しているのかという質問について、それすら答えられないということになりますと、委員会をやっている意味がなくなるんですけれども、もう一度お答えいただけないでしょうか。

1:38:12

松野国務大臣

1:38:15

脱北者などからの情報も含め、様々な情報について、政府としては収集分析に努めていますが、具体的に誰からどのような情報を収集しているかを明らかにした場合、今後の活動に支障を来す恐れがあることから、差し控えさせていただくことにつき、御理解をいただきたいと思います。

1:38:40

北朝鮮の内部、もしくは北朝鮮とやり取りをしていらっしゃる方が情報源、ソースであった場合には、当然その方の身の危険が生じる可能性もありますので、言及できないのは当然のことだと思いますが、すでにこの方は脱北をされてアメリカに行っていらっしゃる方であります。そして、YouTube番組で外に向かって情報を発信していらっしゃるということでありますので、どういった意味で今後の調査に影響を生じさせるのかということの私は意味が分からないんですけれども、そのことも踏まえて、情報の開示の在り方自体に、現在の政府拉致問題対策本部と取り組む問題があるということを指摘させていただきたいと思います。それでは、このままいくと時間すぐなくなってしまいますので、もう一点だけ確認をさせていただきたいと思いますが、配布させていただいた資料の2枚目の一番下の資料、この梅田雅子さんという方がいらっしゃいます。上の3方は、調査会、特定死亡者問題調査会、それから警察のリスト、いずれにも載っている方、掲載されている方なんですが、梅田雅子さんのみ、警察のリストにしかございません。この方が拉致された時の状況というものについては、警察庁として把握していらっしゃるのでしょうか。

1:40:04

本件は、昭和40年頃、大阪府東大阪市在住の梅田雅子さんが当時住んでおりましたアパートに荷物を残したまま行方不明となった事案であります。警察におきましては、本件に関しまして、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案として、拉致の可能性を含め、事件・事故等、あらゆる可能性を念頭に所要度、捜査・調査を進めているところであります。ここまでの質疑の中で、繰り返しおっしゃっているのが、認定の有無に関わらず、すべての拉致被害者の帰国に向けて全力で取り組みますということをおっしゃっているわけでありますが、いわゆる政府認定拉致被害者というのは、今のやり方で今後新たに認定される方というのは出てくると思っていらっしゃるでしょうか。警察庁の傾向です。

1:41:11

警察におきましては、様々な事案、拉致の可能性を排除できない事案を含めまして、事案の全容解明に向けて、関係機関と緊密に連携を図りながら、捜査・調査に全力を挙げてまいりたいと考えております。松野大臣に確認させていただきたいと思いますが、情報の開示のあり方についても、可能な範囲で情報の提供を行っているということについては、これまでも言及していらっしゃるわけでありますが、いわゆる拉致被害者がいらっしゃる地元の自治体の市長さん方ともやりとりをさせていただいたところ、政府から何の情報提供もないということをおっしゃっているのですが、では、政府から情報提供されているものというのは、一体どういう情報は、地元自治体に対して提供していらっしゃるのか、これについてご説明いただけますでしょうか。可能な範囲で提供している情報とは一体何なのか。お答えをさせていただきます。政府として北朝鮮と様々な交渉の形の中で、この拉致問題に対しての解決に向けて行動しているという点でありますとか、先ほど来、先生方からもご指摘をいただいておりますけれども、この問題に関しては啓発活動、国民の一日も早く全員の皆さんにご被告をいただくという強い意思が解決を後押しをしていただくということにとって重要でありますから、その啓発活動の内容等々に関してできる範囲の中でお伝えをさせていただいているところであります。時間がもう参りましたので、これで一言だけ言って終わりにさせていただきたいと思いますが、テラコシ事件というのが以前ございました。このテラコシ事件については、テラコシさんという方が実は拉致されていたということが分かって、マスコミが大々的に報道したことで、その後、実はテラコシさんの処遇が良くなっております。地方に押し込められていたのが、平壌の方に来られて処遇が改善したような事例というのもあるわけでありまして、情報開示をすることが状況改善につなげていく、打開に向けて動きを加速させることにもつながる事例もあるということを踏まえていただいた上で、今後の対応を図っていただきたいと思います。ありがとうございました。終わります。

1:44:08

井上聡君。

1:44:09

日本共産党の井上聡です。昨年11月の新潟市への視察に私も参加をいたしました。副知事や関係の地元市長さんから今もありましたように、口々に政府から何も情報がないという口弦が出されました。救う会新潟の方からも、被害者家族が高齢化し一刻の猶予もないことから、政府は北朝鮮と直接の交渉の場を設けると同時に、早期に日朝首脳会談を実現するしか解決の道はないものと考えられる。併せて目に見える形での成果を早期に実現することが要望されました。岸田首相は条件をつけずに、金正恩委員長と直接向き合う決意を繰り返すわけでありますが、この日朝首脳会談を実現するために、一体どのような外交努力をされているのでしょうか。

1:45:01

林外務大臣。

1:45:03

政府として北朝鮮に対しましては、様々な形で働きかけを行うなど、あらゆる努力を行ってきておりますが、これまでの具体的なやり取りの詳細、また今後の具体的な方針等につきまして、明らかにいたしますと、今後の北朝鮮とのやり取りに支障を来す恐れがありますことからお答えは差し控えたいと思います。いずれにいたしましても、北朝鮮への対応につきましては、拉致核ミサイルといった所見案の包括的解決に向けて、あらゆる選択肢を排除せず、引き続き過断に行動してまいります。

1:45:37

井上聡君。

1:45:39

そういう答弁が繰り返されるんですが、皆さん詳細を求めているわけじゃないんですよ。一体何やっているかさっぱりわからないと、こういう句言が出たわけですね。新潟市議会は昨年、拉致問題等啓発推進条例を制定をいたしました。拉致問題の積極的な啓発で市民に認識を深めてもらって、拉致問題を風化させないこと、すべての拉致会社の帰国実現への意思表示をすることが、この拉致問題総括解決の後押しになると考えての条例制定だったということであります。政府はどうかと。この間の指定方針や所信表明演説では、あらゆるチャンスを逃がすことなく全力で取り組む。条件をつけずに、金正恩委員長と直接向き合う決意と。同じフレーズが何回も何回も繰り返されております。拉致問題の進展がない、外交努力が見えない、それだけじゃなくて、総理が発するメッセージも同じものばっかりだと。こういう政府の姿勢に、私は家族や自治体の市長の皆さんは、苛立ちを覚えていると思うんですよ。その点、松野大臣に伺うでしょうか。

1:46:49

松野国務大臣。

1:46:51

お答えをさせていただきます。拉致問題は重大な人権侵害であり、岸田内閣の最重要課題であります。この認識に変わりはありません。岸田総理自身、条件をつけずに、金正恩委員長と直接向き合う決意を表明しています。拉致被害者ご家族もご高齢となる中で、拉致問題は時間的制約のある人道問題であります。私自身、様々な機会に、拉致被害者やご家族の皆様とお会いをし、拉致問題の一刻も早い解決を願う強い切迫した思いを直接お伺いし、拉致問題の解決には一刻の猶予もないと思いを共有しています。政府として、すべての拉致被害者の一日も早い帰国を実現に向け、ご家族の皆様に寄り添いながら、全力で過段に行動してまいります。私はその答弁では、関係市長の皆さんもご家族の皆さんの苛立ちは解決されないと思うんですよね。一体何が動然しているのかさっぱりわからないという問題です。さらに、この拉致という人権問題を起こしている北朝鮮の指導者と極めて密接な関係にあるのが統一協会であります。創始者の文選名、文孫明氏は、金尤尊氏と深い関係を持って、2012年に文氏が死亡した直後には、金正恩氏自らが遺族に朝殿を送っておりますし、朝聞状に花はを飾っています。去年も文孫明氏の死去から10年となるのを前に、遺族に朝殿を送るなどの関係が両者続いているわけですね。そこでお聞きしますけれども、今月の6日に公開された韓国外務省の外交文書で、文氏が1992年に入国した際に、当時の金丸新自民党副総裁が弁議を図ったということが明らかになりました。文孫明氏は過去に米国で所得税法違反の罪で服役をしとって、入管法の規定で入国禁止だったわけですね。外交文書によれば法務省は当初、文氏の入国を拒否する方針だったが、金丸氏が身元を保障した上、外務省も特別意見をしなかったために、最終的に判断を変えたとされております。当時から自民党有力者の力によって政府方針が変更されたということが国会でも問題になっていましたけれども、これが外交文書で裏付けをされたというのが、この6日の文書であります。法務省が方針を変更したこと、それを日本の外務省が韓国外に伝えていたということが初めて明らかになりました。事前に確認しましたけれども、外務省はまだこの文書を入手されていないということでありますが、入手して内容を確認すべきではないでしょうか。

1:49:49

これが林外務大臣。

1:49:52

林外務大臣。

1:49:53

ご指摘の文書に関する報道については承知をしております。その上で、他国の外交文書について、外務省としてコメントする立場にないということでございます。

1:50:06

井上聡君。

1:50:08

日本の外務省や法務省のことが書かれているんですね。そんな一言のような話ではないと思うんです。それが一体どういうことを、事態を起こしたのか。当時、非常に既に統一協会の被害は広がっておりますけれども、13年ぶりの文宣明氏の法律によって、その被害を広げたということにつながっていっているんです。松野大臣は、この文宣明氏の法律について、4月10日の衆議院の決算行政監視委員会で、当時の国会における答弁によりますと、入国目的が朝鮮半島と北東アジアの平和についての我が国国会議員との意見交換だったことなども考慮して、当時の法務大臣の判断としては適切なものだったと答弁をされております。しかし、当時には明らかになっていなかった、この法務省の方針変更という事実が、韓国側で公文書で示されたわけでありますから、その文書も入手せずに問題はなかったなどと、私は到底言えないと思うんですね。入国許可へ方針変更した経緯を調べて明らかにするべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

1:51:20

松野国務大臣。

1:51:22

お答えをさせていただきます。お尋ねの文選明氏は、入管法第12条に規定されている法務大臣の裁量的処分である上陸特別許可を受けて入国したものと承知しています。上陸特別許可の拒否判断に当たっては、個々の事案ごとに、上陸を希望する理由、該当する上陸拒否事由の内容、上陸拒否事由が発生してから経過した期間、内外の所条性、その他、所犯の事情を総合的に考慮しています。文氏の当時の入国状況については、つまびらかではありませんが、当時の国会における答弁によりますと、当時、経営の確定後、既に7年が経過していたこと、入国目的が朝鮮半島及び北東アジアの平和の在り方について、我が国の国会議員の会の方々と意見交換をすることにあったこと、1週間程度の短期間の滞在であり、不況活動はしないとの制約がなされていたことなどの諸事情を総合的に考慮した結果、上陸を認めたものであります。なお、他国の政府の文書の内容について、我が国としてお答えすることは差し控えますが、国会議員からの招聘だからといって、その上陸を特別に囲碁化するといったものではありません。

1:52:54

井上聡君。

1:52:55

当時の答弁というのは、92年の参議院予算委員会での当時の法務大臣の答弁だと思うんですね。だけど、その後、全然違うということはもう明らかになっているんですよ。98年の衆議院の法務委員会で我が党議員がただしておりますけれども、3月26日に文書は入国し、30日に国会議員と会談するんです。その間に何をやっていたかと。統一協会の歴史編集委員会の文書が出ています。26日に信者の歓迎会出席、27日には東京の法務協会で1000人の信者、400人の職員への抗議、28日には名古屋で信者に抗議、29日大阪の宝塚州連長で1000人の信者に抗議、それ以外にもハッピーワールドなどの霊感処方機業なども訪問しているんですよ。ですから、国会議員との意見交換というのは、まさに名目でいっぱいこういう数千人規模の抗議などをやっているんですね。ですから、目的も当時これを目的を考慮したと言っていますけれども、それ自体も違っていた。新しい経緯も出てきた。これはやはりきちっと検証して明らかにするべきだと思いますけれども、松野大臣いかがでしょうか。

1:54:10

松野国務大臣。

1:54:12

お答えをさせていただきます。当時の状況については、先ほど申し上げましたとおりつまびらかではありませんが、当時の国会における答弁によりますと、文書は入国後、不況活動はしていないとされています。事例にしても、文書の入国につきましては、先ほど述べたとおりの諸事情を総合的に考慮した結果、上陸を認めたものであり、文書の上陸時の法務大臣の判断として適切なものであったと承知しており、改めて調査することは予定していません。

1:54:50

井上聡君。

1:54:52

時間ですので終わりますが、今も申し上げたように、その後違う事実が明らかになっているんです。この問題は、私は拉致問題解決の障壁にもなる。しっかり調査をして、緩急を立つべきだということを、改めて強く申し上げまして、質問を終わります。

1:55:30

船子康彦君。

1:55:36

令和新選組、船子康彦でございます。よろしくお願い申し上げます。私は難病。ALSの進行により、喉に穴を開けて人工呼吸器をつけており、声を出すことができません。パソコンによる音声読み上げで質問をいたします。聞き取りづらい部分もあるかもしれませんが、ご容赦いただければ幸いです。まず、舛添大臣にお尋ねします。政府は、2027年度までの5年間で防衛費を43兆円確保するとして、防衛費の大幅な増額に踏み切りました。この軍事力、防衛力増強、とりわけ敵基地攻撃反撃能力の保有と、拉致問題の解決に向けたロードマップについてお尋ねします。反撃能力を保有することは、政府が繰り返し述べている器具装置機と向き合うとは相入れないのではないでしょうか。拉致問題の解決のための交渉に、悪影響を与えるのではないでしょうか。この点について見解をお示しください。

1:56:59

松野国務大臣。

1:57:03

お答えをさせていただきます。反撃能力の保有を含む今般の防衛力の抜本的強化は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙していく中で、あくまで国民の命と平和な暮らしを守り抜くために必要となるものであります。我が国の防衛政策や防衛力整備は、特定の国や地域を脅威とみなし、これに軍事的に対抗していくという発想には立っておらず、岸田総理が述べられている条件をつけずに、金正恩委員長と直接向き合うとの方針に矛盾するものではありません。暮らし問題は時間的制約のある人道問題であります。すべての拉致被害者の一日も早い帰国の実現に向け、米国をはじめ各国と連携しながら、あらゆるチャンスを逃すことなく、引き続き全力で過段に行動していきます。

1:58:09

拉致被害者救出に対する本気度が伝わってきません。次の質問に移ります。政府は、拉致、核、ミサイルの問題を包括的に解決するとおっしゃいます。しかし、以前の質疑でも述べたとおり、私どもは、拉致問題は核、ミサイルとは分け、独自外交で対応すべきと考えております。改めて、この点について見解をお聞かせください。日朝、平壌宣言に基づき、拉致核、ミサイルといった処刑案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して日朝国交正常化の実現を目指すとの政府の方針に変わりはございません。拉致核、ミサイルの処刑案について、優先順位をつけることはあってはならず、これらを包括的に解決する方針でございますが、その中にあって、拉致問題は我が国が特に主体的に時間的制約のある中で取り組まなければならない課題であると考えております。いずれにいたしましても、政府としては、すべての拉致被害者の一日も早いご帰国を実現すべく、引き続き全力で過段に取り組んでまいります。

1:59:27

船尾康彦君

1:59:29

包括的なアプローチで、拉致被害者救出を進展させることができるのか、疑問です。次の質問に移ります。私は、本委員会で、政府が考える拉致問題の解決とは何を意味するのかを質問してきました。2021年の質疑で、当時の加藤大臣に対し、「政府は被害者の数を正確に把握しているのでしょうか」と尋ねると、加藤大臣は、お答えは差し控えさせていただいていると回答。2022年の質疑で、松野大臣に、「拉致被害者として政府が認定した方のほか、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者を合わせて、900人弱の方々の帰国が実現したときが、政府の考える解決の状態ということでしょうか」と質問したところ、松野大臣は、お答えは差し控えさせていただきたいと回答。ごくごく基本的なことを質問しているだけなのに、何も答えていただけません。あまりに不誠実だと思います。昨年6月に行われた本委員会の参考人質疑において、特定失踪者家族会事務局長の竹下珠次さんにお越しいただきました。竹下さんに対し、「拉致問題の解決の定義や被害者の人数さえ明確に示そうとしない政府の態度についてどのようにお考えなのか」お聞きしました。竹下さんは、「日本政府を私は信頼しております。頼りにしております。取り返してほしいと思っております。しかし、すべての拉致被害者というのはどこまでなのかということをしっかりどれだけ把握しておられるのか不安でなりません」とおっしゃっておりました。竹下さんのおっしゃる通りだと思います。これまでのようなご回答では、不安を感じるのも当然です。大臣、この声についてどのように受け止めるつもりですか。明確な答弁をお願いします。

2:02:05

松野国務大臣

2:02:08

お答えをさせていただきます。政府としては、拉致被害者として認定された17名以外にも、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者が存在するとの認識のもと、認定の有無に関わらず、北朝鮮に拉致されたすべての拉致被害者の1日も早い帰国実現に向けて取り組んでいます。拉致被害者の人数については、拉致被害者に関して様々な情報に接していますが、今後の対応に支障を来す恐れがあることから、お答えは差し控えさせていただきます。拉致の可能性を排除できない行方不明者の方々のご家族に対しては、拉致問題担当大臣である私がお会いをしてお話を伺い、長年にわたり、一律先週の思いで肉親との再会を強く求める思いなどをしっかりと受け止めているところであります。今後とも、情報提供や要望の聴取など、ご家族の気持ちに寄り添い、丁寧な対応に努めてまいりたいと考えております。信頼を損ねる当面だと思います。次の質問に移ります。岸田総理は今年1月、拉致被害者の千村康史さんと面会されました。その際、金正人総書記との会談に向けて、あらゆるチャンスをものにするべく、努力を続けていきたいとおっしゃいました。もうこれ以上、先延ばしすることは許されません。一体、どのような努力をするつもりでしょうか。被害者の方に直接お話しされた以上は、明確なビジョンがあるのだと存じます。ぜひ、具体的な答弁をお願いします。北朝鮮による拉致問題は、我が国の主権及び国民の安全に係る重大な問題であり、国の責任において主体的に取り組み、解決を目指すべき課題であると認識しています。拉致問題は、時間的制約のある人道問題でもあり、私も担当大臣として、何としても解決したいとの思いで、全力で取り組んできています。目に見える進展がないとのご指摘については、重く受け止めますが、具体的な内容や現在までの状況などは、今後の交渉に影響を及ぼす恐れがあるため、明らかにできないものの、北朝鮮には、これまでも様々な働きかけを行ってきています。こうした我が国自身の直接の取り組みに加え、米国をはじめとする国際社会との連携も重要です。本年1月の日米首脳会談において、岸田総理大臣から、拉致問題の即時解決に向けた米国の引き続きの理解と協力を求め、バイデン大統領から改めて全面的な指示を得ました。私自身も、昨年12月のサルモン国連北朝鮮状況特別報告者、本年3月の韓国統一部長官との面会等、外国要人の方とお会いする機会には、拉致問題の即時解決に向けた理解と協力を直接求めています。このほか、国際シンポジウムの開催や、ニューヨークタイムズ氏への意見広告記事の掲載、NHKワールドでの海外向けの広報番組の放送などを通じた国際社会への発信、拉致問題を風化させないための若い世代への啓発活動、拉致被害者や北朝鮮の人々に向けてのラジオ放送など、多様な取組を行っています。拉致問題は重大な人権侵害であり、岸田内閣の最重要課題であります。この認識に変わりはなく、引き続き米国をはじめとする関係国や国際社会とも緊密に連携しながら、すべての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向けて、全力で行動してまいります。

2:06:55

前回の質疑でも述べたとおり、拉致被害者家族の高齢化が進む中、拉致問題の解決は一刻の猶予も許されません。勇ましい言葉だけではなく、言葉通りの行動をぜひ、実行していただきたいとお願いし、質問を終わります。

2:07:24

本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。

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