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参議院 農林水産委員会

2023年04月13日(木)

3h8m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7365

【発言者】

山下雄平(農林水産委員長)

若林洋平(自由民主党)

石垣のりこ(立憲民主・社民)

安江伸夫(公明党)

串田誠一(日本維新の会)

舟山康江(国民民主党・新緑風会)

紙智子(日本共産党)

山下雄平(農林水産委員長)

須藤元気(各派に属しない議員)

寺田静(各派に属しない議員)

1:10

今から農林水産委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。去る3月30日、三上恵理君が委員を辞任され、その補欠として吉田忠友君が占任されました。また、同日、吉田忠友君が起因を辞職したことに伴い、1名欠員となりましたが、去る4月7日、大椿裕子君が占任されました。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。農林水産に関する調査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、個人情報保護委員会、事務局、審議官、山澄雅瑠君ほか17名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。御異議ないと認め、作用を決定いたします。農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。質疑のある方は、順次ご発言願います。

2:14

若林洋平君。

2:19

おはようございます。住民自治と静岡選出の若林洋平でございます。本日は質問の機会をいただきありがとうございます。今回いっぱい質問ということでありますので、団体の聞き取り等現場の意見等要望をもとに、いくつか質問をさせていただきたいと思います。全国茶業組合に出向いて、いろんな話をお聞きしてまいりました。全国の中産間地域における農業については、排送料や気温の問題から燃料代が余計にかかる状況にございます。また、果物やお茶などは、さらに肥料代がかさむ。また、お茶は蒸したり乾燥したりということで、さらに余計に燃料代がかかるということであります。なかなか価格の上乗せが難しい中、国が支援するしかないと思われるのですが、中産間地域に対します支援をどうお考えか、また、実際にどのような支援が行われているのか、野村大臣にお聞きさせてください。よろしくお願いします。

3:27

野村農林水産大臣

3:30

今、若林委員からありましたように、生産資材が肥料にしても油にしてもいろいろなものが上がっておりまして、総理の方から、物価対策として一番最初に指示が出ましたのが肥料でありました。まだ秋日が出ておりませんでしたので、秋日と春日については、上がった分の7割を補填しなさいというのが総理の指示でありまして、それで私どもは事務的なことをずっと整理していきましたけれども、多分一番油よりも早かったんじゃないかなと思うぐらいに肥料対策は総理の指示で私どもは動いたわけでありますが、そのほか、大使等のことにつきましても支援をするということで現在行われているわけでありますが、燃料につきましても、ハウスやそれからお宅のお茶、私の鹿児島のお茶もそうでありますが、を含めて、これも施設園芸等の燃料化工藤対策による支援を行っておりますが、本年からはガスもその対象に加えるということになっておりまして、政府でネット機能の強化を図ったところであります。また、これらに加えて政府としては、これは全体でありますが、農業だけじゃありませんけれども、電気、ガス、食料品等、工藤、重点支援地域地方交付金を措置しておりまして、自治体によってはこれをまた上乗せをして、そしてまた農家の皆さん方の支援もしているということがあります。また、これから物価のこの高騰につきましては、今後もどうなっていくのか、特に生産資材についてもどうなっていくのか、まだ見通しが立っておりませんが、生産資材の高騰が農業現場に及ぼす影響を注視しつつ、必要な対策は今後も打っていきたいと思っております。

5:47

岡橋洋平君。

5:50

ご丁寧な答弁をありがとうございました。土地改良の効果も、今、静岡でいうと清水区の中山間、かなり土地改良は進んで、若い人が結構集まってこられているので、その辺も再認識をいただいて、中山間地域の農業をさらなる活性化をお願いしたいと思います。続きまして、その中山間も含む山肌への再エネのあり方についてお聞きします。林地開発許可につきましては、1ヘクタールから0.5ヘクタールに引き下げられた、このことは大きな一歩であり、大変に評価されるとは思うんですが、やはり災害や警官、海の幸にも関わる、海の汚染ですよね。それまで影響が出ることが考えられます。山肌のメガソーラルについては、これ以上の許可は、再エネ特措法の改正もセットで、できれば中止の方向に行くべきだと考えますけれども、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

6:48

仁也庁、織田長官。

6:51

お答えいたします。農林水産省におきましては、水源関与や災害防止など、広域的機能の発揮のために、特に重要な森林については、保安林に指定をしてございます。この保安林では、原則、太陽光発電施設の設置ができないなど、開発を厳しく制限しているところでございます。それ以外の民有林につきましては、一定規模を超える開発について、臨時開発許可制度によりまして、都道府県知事が災害の防止措置などの要件について審査をし、クリアしたやつを許可するということとしてございます。この臨時開発許可制度でございますけれども、太陽光発電に係る開発工業の適正化を図るために、令和4年に有識者検討会を設置し、近年の災害の発生状況の分析ですとか、交互形態の変化等を踏まえた許可基準等の見直しの検討を行ったところでございます。この検討結果を踏まえまして、今ほど委員の方からお話ありましたように、太陽光発電に係る臨時開発の許可を要する規模を、1ヘクタール長から0.5ヘクタール長へと引き下げますとともに、適切な工事を行うために必要な視力、信用、能力があること、あるいは、より強い雨量強度に対応できる防災施設を設置することなど、要件等の見直しを行い、本年7月から措置をさせていただいたところでございます。また、経済産業省等関係省庁が共同で立ち上げました検討会において、昨年10月に取りまとめられました再生可能エネルギー発電設備の適正な導入管理のあり方に関する提言、この中で、土地開発前から施設の廃棄に至る各段階に応じた課題と制度的対応に対応すべき内容を整理し、現在、今、その具体化を進めているところでございます。今後、見直しました臨時開発局効果制度の厳格な運用と、この関係省庁が連携した取組を通じまして、森林への対応工法発電施設の設置が適切に行われるよう取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

8:47

岡橋洋平君

8:49

御答弁ありがとうございました。静岡でいうと、今、神奈美町のメガソーラーというのが非常に地元からいろいろな要望が出ていて、何とか阻止してもらいたい。これは落納が非常に盛んなところで、警官も含めてとても褒められたものではないなというふうには思っていますので、災害当務の心配もありますので、ぜひまた厳しくやっていただければありがたいと思いますし、また最近、阿蘇ですよね。阿蘇もかなりメガソーラーできているということになると、放牧の関係ですとか、馬ですとか、いろいろなことが心配されるので、その辺もしっかりと見ていただければありがたいなというふうに思っております。次に、水産関係の質問をさせていただきます。先日の予算委員会では、大臣の方からお答えいただいたんですけれども、今日は副大臣もいらっしゃいますので、副大臣からも聞きたいなと。全国をはじめ、南西諸島など離島における漁業については、国防の一端になっていると私は考えているんですが、勝又副大臣の御見解と、何かしら支援を行っているのであれば、その内容をお聞かせいただきたいと思います。

9:57

勝又農林水産副大臣。

10:00

ありがとうございます。これまで漁業者が失業中に不審な行動を伴う外国漁船を発見し、通報した例や、離島に設けた漁業用の作業場に密入局外国人が隠れているところを発見した事例などが報告されておりまして、離島を中心に漁業者が国境監視の役割も担っていると認識しております。こうしたことから、農林水産省としましては、離島における基幹的産業である漁業の振興や、漁業の持つ国境監視の機能の推進の取組を進めているところでもございます。また、農林水産省では、違法操業を防止するため、違反が頻発する海域に漁業取締線を配備し、侵入防止を図っているところでもございます。今後とも、外国漁船による違法操業の防止のため、適切に対処をしてまいりたいと考えております。

10:55

岡橋洋平君。

10:57

ご答弁ありがとうございます。次に、漁港漁場整備法の一部改正についてお聞きしたいと思います。今後の海業の大きな起爆剤となり得る非常に画期的な改正であり、漁業にとりましても大きな収入源になるかと思いますが、畳、沼津、伊東をはじめ、伊豆、半島、すべてを選挙区に持つ勝又副大臣の期待あふれるご見解をお伺いいたします。

11:26

勝又副大臣。

11:28

ありがとうございます。農林水産省では、令和4年3月に閣議決定された水産基本計画及び漁港漁場整備長期計画において、海や漁村に関する地域資源を生かした海業等を漁港漁村で展開し、地域のにぎわいや所得と雇用を生み出すことを目指し、漁港における新たな海業等の取り組みを5年間でおおむね500件展開する目標を立てるとともに、漁協や民間事業者が漁港において長期安定的に事業運営できる仕組みを検討することとして、今般、漁港漁場整備法の改正法案を国会に提出したところでございます。赤林先生の地元でも、私の地元でもございます静岡県伊豆半島では、例えば西伊豆町西名漁港において、直売所や食堂を整備するなど海業に取り組んでおり、それ以外の漁港においても、今後海業に取り組んでみたいという声を多く聞いているところでもございます。特に今後国会での審議が予定される漁港漁場整備法の改正は、民間の方の漁港での活動の幅が広がるとして大変期待されているところでもございます。農林水産省としましては、地域の理解と協力のもと、漁業場の利用を確保した上で海業を推進していきたいと考えております。

12:49

和川志夫君。

12:52

ご丁寧な答弁をありがとうございました。今日は多分水産の日だと思いますので、また魚もですね、毎月3日から7日は魚の日ということで、ここにいらっしゃる皆様とご清聴いただいている皆様、ぜひとも積極的に広めていただき、また国商国産の方も推進いただければありがたいと思います。次に水産加工関連のことについてお聞きします。こちらは団体及び現場で確認をした意見をいくつか、もとにいくつか質問させていただきたいと思います。加工業についてもですね、冷凍等の電気代が半端なく非常に厳しい状況にあるのですけれども、一時産業と違って直接的な支援が少ないと嘆いておられました。現在の直接的な支援と今後どうお考えなのかお聞かせ願いたいと思います。

13:42

水産庁 高谷長官。

13:45

お答えいたします。電気代などの高騰対策という点に関しましては、政府は電力、ガス、食料品など価格高騰重点支援地方交付金を創設し、都道府県及び市町村へ交付金を交付し、中小企業に対するエネルギー価格高騰対策支援を行っているところでございます。これに加えまして、水産庁といたしましても水産加工業者の省エネルギーなどの取組に対しましては、水産加工、流通構造改善促進事業におきまして、漁師転換を行うなどの要件を満たす場合には、エネルギー効率の高い加工機器の整備や浜の活力再生成長交付金におきまして、自然冷媒などを使用した共同利用の冷凍冷蔵などの導入を支援しているところでございます。

14:35

岡村志雄平君。

14:38

はい、ありがとうございます。水産加工業というか、加工業をはじめ、他の食材加工業については、できれば準一時産業として、今後さらなる支援の検討をお願いしたいなというふうに思います。次に、人手不足についての質問なんですが、どの業界においても、今、人手不足は、課題は深刻ではあるんですけれども、加工の現場においてもですね、外国人の技能実習生をはじめ、外国人労働者が多い業種でもあります。対応を含め、どうお考えのか、お聞かせをお願います。

15:09

水産庁 高谷 長官。

15:12

お答えいたします。水産加工業において、人手不足が課題の一つとなっており、厳しい状況に置かれていると認識しております。これら、労働力不足の対策といたしましては、特定技能外国人については、昨年8月に水産加工業を含む、飲食料品製造業の受入上限を5万3,200人増幅し、8万7,200人としたほか、先端技術を活用した、精進化・省力化のための機械の導入の支援などを行っているところでございます。引き続き、水産加工業者の人手不足に対応し、経営を維持できるよう支援してまいります。

15:51

岡橋大江君。

15:53

はい、ご答弁ありがとうございました。次に、アルプス処理水の風評被害対策についてお伺いをいたします。本会議場や予算委員会の中でも、未だに汚染水と言われる方々がいらっしゃるんですけれども、まず、我々国会議員が風評被害を煽るような発言というのは、慎むべきであり、そのような発言そのものが風評被害に結びつく危険性を自覚しやめるべきだと私は申し上げます。その上で、現場の皆様からは、風評被害が起きてしまったときの損害支援もありがたいんですが、やはり福島の魚を食べていただくことが生きがいでありやりがいであると、そのお金だけの問題ではなくて、風評被害そのものが出ないような対策をしてほしいとの声が上がっております。対策をお伺いいたします。

16:42

水産庁高谷長官。

16:45

お答えいたします。アルプス処理水の処分に伴う対策といたしましては、アルプス処理水の処分に係る行動計画に基づき、各国地域などへの情報発信や国際会議の活用など国際社会への戦略的な発信を政府全体で行うとともに、水産関係対策といたしましては、風評を生じさせないため、水産物のモニタリング検査にトリチウム検査を追加するとともに、被災地の水産加工品の魅力を発信する取組など、生産・加工・流通・消費、それぞれの段階におきまして、各種支援策を講じております。トリチウム検査につきましては、アルプス処理水が海洋放出される場合、生産者・消費者の皆さんに早期に情報を提供できるよう、これまでの検査よりさらに短時間で検査が行われる手法を導入いたしまして、迅速に分析結果を公表してまいりたいと考えております。また、被災地の水産加工品の魅力発信につきましては、産陸常盤エリアの水産加工品情報を作り手の思いとともに発信する取組や、外食店を活用したフェアの開催、量販店やECサイトなどを通じた被災地水産加工品の販売の取組などを実施しております。今後とも、関係省庁と連携し、風評対策に取り組んでまいります。

18:09

岡橋陽兵衛君。

18:13

ありがとうございました。科学的根拠のもと、はっきりと伝えていくことが非常に大切かと思いますので、引き続きの対応をお願いしまして、次の質問に移ります。燃料漁業についてお伺いをいたします。国内の燃料については、政府の対策のおかげさまで、ほとんど影響がないという状況で、心から感謝を申し上げたいというお褒めの言葉もいただきました。一方、国外での燃料補給については、なかなか厳しいものがあって、国内と同じように支援があるとありがたいと申しておりましたが、言及をお聞かせいただきたいと思います。

18:46

水産庁 高谷長官。

18:49

お答えいたします。燃油口頭対策につきましては、漁業者と国が拠出して基金を設け、燃油価格口頭時に経営への影響を緩和するための補填金を交付する漁業経営セーフティーネット構築事業を実施しておるところでございますが、国外で給油する漁業者につきましても、世界的に燃油の価格が高騰している状況を踏まえ、国内で給油する漁業者と実質的な支援が同等となるよう手当てしているところでございます。本年度も引き続き、燃油価格の動向を注視し、国外で給油する漁業者に対しても支援を行ってまいります。

19:30

岡橋大平君。

19:32

ありがとうございました。次に、こちらも人材不足なんですが、燃料漁業については何よりも人材不足が本当に深刻のようで、要は船長、機関士など漁師ではない船員というのは日本人でなければいけないということもありまして、中には70歳を超える方も続けていただいている状況もあるとのことで、水産学校400人ぐらい卒業したとしても、この業態に来てくれるのはもう10人程度しかおらないと、ほとんどが陸上での業務に就職してしまうようであります。対策としてやっていることと、今後に向けて取り組みがあればお聞かせいただきたいと思います。

20:13

水産庁工和庁官。

20:16

お答えいたします。塩釉鰹マグロ漁船に乗り組む日本人船員数は、5年に1度の漁業センサスによりますと、2018年で1,347人と、ここ10年で46%減少しております。このうち60歳以上の方が約7割を占め、特に基幹市は委員御指摘のように70歳以上が約4割となっており、就業者の減少だけでなく高齢化も深刻化しておりますので、人材の確保育成は大きな課題となっております。このような状況を踏まえ、経営体育成総合支援事業などを活用いたしまして、水産高校卒業生を対象に、会議士免許取得に必要な情勢履歴を短期に取得するコースの運営、会議士確保に要するかかり増し経費の助成、漁業者などが各地の水産高校を訪問し、水産高校生に対し漁業の魅力を直接伝える漁業ガイダンスの取組への支援などを行っているところでございます。このうち、漁業ガイダンスにつきましては、平成29年度の開始以降、令和3年度までの5年間で、延べ95回開催し、3,414人の生徒に参加していただいており、漁業の魅力を直に伝えることができ、生徒及び漁業関係者双方から公表いただいているところでございます。引き続き、関係団体と連携いたしまして、これらの施策の的確な実施を通じ、特に援養漁船の乗組み確保に向けた取組を後押ししてまいります。

21:52

和川氏、大平君。

21:54

すみません、時間がありませんので、最後にですね、落納について現況をお聞かせいただきたいんですけれども、だいぶ状況がやわくなってきたのではないかなとは思っているんですが、需要そのものというのをですね、やっぱり需要がないから減らすという生産を抑制するのではなくて、やっぱり需要そのものを増やす政策を考えたらいいかどうかかなというふうに思っております。特に、子ども食堂やフードバンクの提供に加えて、新たな需要を作るために貧困世帯の海外支援はお金よりも食用とか、そういうことをぜひ考えていただければありがたいと思いますが、政務官の考えをお聞かせいただきたいと思います。申し上げの時間が来ておりますので、答弁を簡潔に願います。

22:35

藤木納林水産大臣政務官。

22:37

お答えをいたします。先入需給が緩和をする中で、牛乳入生品の消費拡大により需要の底上げを図ることが極めて重要だと考えております。このため、3月28日に取りまとめいたしました畜産落納緊急対策パッケージにおいて、在日外国人観光客や子ども食堂などを対象とする牛乳入生品の消費拡大対策を新たに実施することとしたところでございます。また、これまでも、農林水産省では、乳業メーカーによる販売促進キャンペーン、新たなレシピ開発などの取組への支援や、国も参画した「牛乳でスマイルプロジェクト」において、官民の300を超える幅広い参加者が共通ロゴマークの下、反則PR活動などを行い、消費拡大の輪を広げる取組を行っております。引き続き、関係者と連携をしながら、牛乳入生品の消費拡大に取り組んでまいりたいと考えております。

23:44

岡田佑平君。

23:45

ありがとうございました。以上でございます。

24:13

石垣 典子君。

24:15

日経民主社民の石垣 典子です。会派を代表して質問させていただきます。さて、現在、農政の憲法と言われる食糧、農業、農村、基本計画の見直しが行われております。基本法の検証部会では、毎回定番ごとに多くの資料が配られておりまして、非常に多様な統計データが活用されております。本日は、あらゆる政策を裏付ける資料として、非常に重要な統計データの観点から質問をしてまいります。まず大臣、この統計に関して、特に農林水産大臣としては農林統計ということになると思いますけれども、この重要性についてどのようにお考えでしょうか。

24:56

農村農林水産大臣。

24:59

石垣議員にお答え申し上げますが、最近農林水産省の統計の仕方について、いろいろなことが報道されました。この統計について大変関心を持っていただいたのはありがたいことだったなと、こんなふうに思っておりますが、この統計は農林水産政策の目標設定と、それから評価、それから農産物の持久安定対策等の発動基準、あるいはまた経営安定対策等の算定根拠等に活用されておりまして、必要不可欠なものだと、こういう認識をいたしております。また、地方自治体等の関係機関、団体の活動や学術研究など、国民の公共財として広く活用される社会の重要な情報基盤というふうに認識をいたしております。

25:58

石垣 農林水産大臣。

26:00

今、村大臣からも非常に重要なものであるという認識を示していただいたと思うんですが、でも実際に、じゃあ大臣にちゃんと認識されて、統計がしっかりと国家の基本として取られているのかどうかということをですね、具体的な数字から見ていきたいと思います。農水省本省と地方農政局の統計関係職員の推移について伺います。特にここ20年くらいのですね、流れ全部言っていただくと時間がいくらでもかかってしまいますので、2000年から10年ごとと最新の数字をお願いします。

26:43

農林水産省山田統計部長。

26:48

はい、お答え申し上げます。農林水産省の統計職員につきまして、各年度末の定員の数で捉えさせていただきますと、2000年は本省371人、地方5527人、2010年は本省291人、地方2374人、2020年は本省245人、地方1258人、最新年2020年、2022年は本省249人、地方1040人となってございます。

27:27

石垣 徳君。

27:29

はい、ということで皆さんお手元の資料1をご覧いただきますと一覧がございます。このようにですね、およそ20年で本省では3分の2、地方ではおよそ5分の1ぐらいに、くんとこの統計に関わる職員が減らされているという現実がございます。その上でさらに伺いますが、2000年以降、特に直近でですね、2000年以降から直近で廃止された農林水産省の一般統計の数、そして新規統計、新しくできた統計の数をご紹介ください。

28:02

山田統計部長。

28:06

はい、お答え申し上げます。農林水産省の一般統計調査におきまして、2000年、平成12年でございますけれども、以降に廃止された調査の数で申しますと26、そして新設された調査の数で申しますと7というふうになってございます。

28:27

石垣 徳君。

28:29

中でも廃止された農林水産省統計のリスト、26リスト、こちらを資料2として皆様のところにお届けしておりますけれども、ここからさらに新しくできたもの、2000年以降が7つということでご紹介をいただきました。もちろんこちらのリストに載っているもの、全てが廃止してはいけなかったということではないと思うんですが、数としては具体的にこれだけ廃止されているということがご覧いただけると思います。統計の人員削減、これだけ削減されて農林統計に影響というのは出ていないのかどうか。大臣いかがお考えでしょうか。

29:27

野村農林水産大臣。

29:30

今、石垣委員からご指摘がありまして、またこの表が出ておりますが、農林水産省の統計の職員数につきましては、これは全体に関わる話でありまして、国の行政機関のすり向かの一環として類似の合理化が図られてきたものと認識をいたしております。ただ、頭数がこれでは足らないと迷うこともありまして、農水省としては職員による対応と組み合わせをしまして、一つは統計調査員、これは非常勤の国家公務員でありますが、非常勤の統計調査員の活用して民間委託の推進によります、一つはアウトソーシング、外部化であります。それからもう一つは、やはりこれは今時のやり方なんですが、人工衛生データの活用による調査技術の高度化、これがあります。それからもう一つは、行政情報の活用による効率化を図ってきたところでありまして、人数が減っておりますところをいろんな形でカバーしながら、統計の正確性、あるいはまた人植生について対応しているところでございまして、このような取組を今後も進めまして、ニーズに対応した適正な品質が確保された統計を作成するように留意してまいりたいと思っております。

31:08

石垣 成子君。

31:10

はい。様々な職員が減った分、様々な対応をされて、何とかそこを補おうとされているという努力というのはもちろんあるんだと思います。また時代とともに精査されてなくなる統計というのはもちろんあるということは承知しているんですけれども、しかしながらやはりあらゆる政策、先ほど冒頭に大臣お答えいただきましたけれども、非常にこの統計の出た数字をもとにいろんなことが決められて、また政策評価もなされるということで、本来国が責任を持って対応すべき統計に問題が出ていないかというと、これは非常に言い切れないと、むしろ非常に問題を抱えながら対応しているのではないかということを一例をもって伺っていきたいと思います。これは前国会でも問題になりましたけれども、廃止方針が撤回されました農林水産省所管の基幹統計農林業センサスにおける農産村地域調査のうち、農業集落調査について伺っていきます。昨年11月1日の参議院農林水産委員会で、本委員会の舟山委員からの廃止が検討されるに至った理由についての質問に対し、農林水産省からは、個人情報保護条例の関係で非常に難しくなった。前回2020年の農林業センサスにおいて、およそ14万集落のうちおよそ5万集落で調査対象となる集落生通者を把握できなくなったことが主な理由であると答弁されておりますが、この点間違いないでしょうか。

32:50

山田統計部長

32:53

お答え申し上げます。市街委員ご指摘のとおりでございます。昨年11月1日の参議院農林水産委員会において、政府参考人の答弁でございますが、2020年農林業センサスにおいて集落生通者を把握することが個人情報保護条例の関係で非常に難しくなった。それから、約14万の農業集落のうち約5万集落で集落生通者を把握できなかったとお答え申し上げたところでございます。

33:29

石垣 成子君

33:31

農林業センサスの調査というのは5年ごとですけれども、では2020年以前のセンサスの調査では、先ほどのような個人情報保護条例によって非常に把握しづらいというような状況というのはなかったのでしょうか。

33:46

山田統計部長

33:49

お答え申し上げます。農業集落調査でございますけれども、従前から地方公共団体のご協力をいただきまして、集落生通者を把握してきたところでございますけれども、委員のご指摘ありましたとおりですね、個人情報保護意識の高まりなどにより、2020年より前の調査でも、この集落生通者の把握が困難という状況は生じていたところでございます。これまで様々な方法でですね、ご努力をいただき、ご協力をいただきまして、調査の領域をしてまいりましたが、2020年調査では、今お話ありましたとおり、約14万の集落のうち5万集落におきまして、生通者を把握できないというような事態となったところでございます。

34:40

石垣 成子君

34:42

14万のうち5万で把握できなくなった、その理由が個人情報保護条例の壁に阻まれたというご答弁なんですけれども、本当にその個人情報保護条例だけなのか。もちろん皆さんの意識の高まりがあって出しづらくなったということがないとは、もちろん申し上げないんですけれども、この理由に関してやはり冒頭でも申し上げましたように、この職員数の大幅な削減というのが影響しているのではないだろうかというふうに私は感じております。実際に、昨年の7月28日に行われました第1回2025年農林業選察研究会の議事録にはこのようにあります。委員の武田委員からの農業集落調査の廃止に関するご意見に対して清水選察統計室長がこのように答えています。辞めざるを得なくなった理由が2つございまして、これまで地方農政局の市局というものが各都道府県にあって、そこに統計調査の国の職員がいましたので、そこで調査をやってきたのですが、その職員がいなくなるという調査実施者側の問題が1つと回答されています。もう1つは個人情報保護の観点から我々には情報を提供してもらえないということがあり、そこが設定しづらいと、この2つの理由を大きく挙げているんです。さらには、今年2月21日に開催されました第5回同じく2025年の農林業政策研究会で配付の資料、2020年農林業政策における農業集落生通者の把握状況の資料によれば、集落調査が継続困難な理由としまして、地方農政局職員による対応が困難な状況ということで、職員の減少数を部分的に示して理由とされていらっしゃいます。これ、事実確認として伺いたいんですけれども、職員が減ったことによって調査の継続が困難になったということは、これは大きな理由なんじゃないでしょうか。お答えいただけますか。

36:51

矢原統計部長

36:55

お答え申し上げます。職員数の減少ということにつきましても、委員御指摘ございました農林業政策研究会について、御説明を申し上げたところでございます。これまでは、そのような職員の足で稼ぐような形で、何とか調査をさせていただいたということはございます。しかしながら、この14万のうち5万というような調査の生通者を把握できないというような事態に至ったことを踏まえまして、次回、2025年の調査でございますけれども、より確実に集落生通者を選定できる方法に変更した方がいいのではないかというふうに私ども判断させていただきまして、農林水産省が把握している農林業形態等の名本の中から、市町村に自治会長等の代表者をご挙示いただく、こういう方法でより確実に把握し、調査をするという方法に変更させていただきたい、こういうふうに本心を定めておるところでございます。以上です。

38:05

野村農林水産大臣

38:07

今石垣の方からありましたが、職員の減少のみで我々はこれを変更しようとしたわけでありまして、実は大変個人情報の問題もあるということで、5万件の情報がなかなか取りにくいというような実態もありました。従いまして、ではどうするかということで、ほかの統計、いわゆるこの検査図でとっているほかの統計で活用できるものは活用しようというようなことを考えて、一応この統計については廃止しようかということでお出ししましたら、いろいろな研究者の方々から不平といいますか、評判が悪くなりまして、見直しをいたしました。ですから、今回続けるんですが、ただやはりなかなかそれを引き受けてくれる集落のリーダーがいらっしゃらない、ということがもう1つあります。ですから、これはまた個人情報との関連で、人のことはあまり書けないよというようなこともあったものですから、じゃあそこはなっていただける人を役場の方とも話をしながら、そして適切な人を選定してやり直そうということで、学士経験者の皆さん方からも、それならばよかろうということで理解をいただいて、継続するということになったわけでありますが、当初は人手不足だけでということではありませんで、先ほどおっしゃいました院の中で3つぐらい理由があったわけでありますが、そういうことが重なりまして、これはまたもう1つはあまり表に出ておりませんが、利活用の問題。じゃあこの統計でどういう活用されておるかというのがあるわけですよ。今まで21つ廃止されたというのは、あまり活用されていないんじゃないかというのがありまして、その利活用との程度の問題もありまして、この集落証査につきましては、じゃあ今回やめようじゃないかということを内部では検討したわけでありまして、ちょっとこれは潔足だったなということを私自身も反省いたしております。

40:39

石垣成子君。

40:41

もちろん個人情報の保護条例の問題もあったと思いますし、集落の状況が変わってリーダーが誰かわからないような状況も出てきていると、もしくは人がいなくなっているという状況ももちろんあると思うんです。ただ、大きな理由として、センサス室長が人がいなくなったことが非常に大きいという2つの柱のうちの1つとして、その研究会の委員の皆さんにお話をされているわけです。これは非常にやっぱり大きな理由の1つであったと思わざるを得ないわけですよね。実際大きな影響も出ていると思いますし、あとは利活用に関して申し上げると、これはもちろん省庁内でどのように活用されているかという、省庁をまたいだ活用の把握というのはされていると。あとは政府とつながりの深いようなところではこういうものを使っているという調査を把握しやすいと思うんですけれども、やはり民間の大学の研究者の方であるとか、幅広くどのように使われているかということに関しては、廃止を決定した後にようやく話を聞いて、あちらでも使われていた、こちらでも使われていたということが把握されたわけですよ。1200人を超える研究者の方の署名が集まって、今回このような異例の廃止方針の撤回ということに至ったということですので、もう少し、やはりちゃんと現場でどのようにこの調査が活用されているか、ましてやこれは60年を超える歴史のある調査であるということも皆様ご承知のことだと思います。なおこの農業集落調査に関して、法政大学の平田秀明教授、統計の専門でもいらっしゃいますけれども、今後も負担やコスト削減の点から調査の簡略化が検討される中で、統計の量と質が保てるかが課題であるとした上で、統計を従来のように作っていくのが難しくなっているからこそ、作る側の行政と研究者ら、使う側が議論する場がこれまで以上に重要になるというふうに指摘をされています。どうしてもどの業界も人が少なくなっていて、すり向かしなきゃいけないということはあると思うんですが、やはりこれ安易に物事を決めすぎたのではないだろうかということは指摘せざるを得ないと私は考えております。その上ですね、個人情報保護条例に阻まれてという話がありましたが、今日内閣府の個人情報保護委員会の方にお越しいただいております。本年度、今月です4月1日から各自治体の個人情報保護条例は個人情報保護法の対象になったということで変わっております。ここで農政省が自ら行う調査、特にこれ基幹統計です。調査に関して個人情報保護法上の個人情報の取扱いの対象の整理、ぜひともこういう調査に関してはご協力をいただくというようなそういう整理について、内閣府としては何らかの助言を行うことは可能なのか、ご答弁いただけますでしょうか。

43:57

個人情報保護委員会事務局山積審議官。

44:01

お答え申し上げます。一般論にといたしまして、個人情報保護法におきましては、行政機関の庁がこういう個人情報を第三者に提供する際には、原則として利用目的の範囲内で行うということになっておるんですけれども、法令上の別途の根拠がある場合ですとか、提供先の行政機関において、法令の定める事務又は業務の遂行に必要な限度で当該情報を利用し、かつ当該利用について相当の理由があるというような場合などは、その例外ということに提供することができるというのが一般論としての法律でございます。また、個人情報等を取り扱うにあたりましては、政策目的に照らしまして、個人情報等の取り扱いが必要最小限の範囲であるのか、安全管理が必要かつ適切になされているかといった点も重要な観点でございます。いずれにいたしましても、本日議論になっております調査に関しまして、農林水産省から個人情報保護法上の整理に関して、御相談がありました場合には、私どもといたしまして、今申し上げましたような観点を中心に、必要な検討をともに進めてまいりたいと考えてございます。

45:07

石垣 農理課君。

45:09

今、必要な検討をともに進めてまいりたいということで、ぜひともこういうのも働きかけが、お互いのちゃんと理解を深めていく必要があると思いますので、ぜひともこの辺の整理をしていただいて、個人情報をしっかりと守っていくということを、もちろん大前提にした上で、より協力をしていただける体制づくりをしていくべきではないかと、その上で情報の取り扱いの安全性、確立性ということの話がありましたが、地域にお互いの顔が見える、分かる関係の職員が一定数いるということが、その信頼の情勢にもつながると思います。そういう意味で、ここまで20年で5分の1以上、地域の統計に関わる職員の方たちが少なくなっているというのは、やはりこういう調査を進めていく上でも、信頼関係の中でお話しいただけることというのもあると思うんですね。こういうところに影響しているのではないかと、これは農水省だけの問題ではなくて、国としての統計をどういうふうに考えるかという大きな話の中でもありますので、野村大臣お一人で決めることではないとは思うんですが、非常にこの統計の部分が揺らいでしまいますと、ありとあらゆる政策の立案で問題が出てくると私は思いますので、ぜひともこの個人情報保護条例に関しても、各自治体が御協力いただけるような体制をつくるために、今後前向きに取り組んでいただくことはできますでしょうか。

46:41

野村農林水産大臣。

46:44

個人情報との関連で申し上げますと、農水省の、もちろんそのこの業務に携わっている人たちが直接行きますけれど、その人を選定してもらうのは役場の人たちにお願いをしておりました。その役場の人たちが個人情報の問題だから我々は選定できませんと、こういう話だったんですよ。だから我々がそのこの廃止をしていこうという、他のものに変えていこうとしたのは、個人情報の話をしたわけでありますけれども、その個人情報というのはさっきお話がありましたようにですね、実際にその役場の人たちが、集落の誰に頼めばこのことはよくわかっているからという、その話をしに行ったところが、なかなかこれは個人情報だからできませんと。まあいうことで役場のところでこれはストップしてしまったと、これ以上はもうできませんというのが矢場農水省側の言い方だったんですが、しかしそこはみんなで血を出せばいいじゃないかということで、先生たちも集まっていただきまして、研究会を設置して、そしてどの方法がいいのか。それはもう選定については集落、この生通者の選定方法を見直せばいいじゃないかということで、今現在それで進んでいるわけでありますから、ようやくそういった形で今後継続できると。今まではもうだいたい決めて、あの人に、例えば集落の区長さんに頼めばいいじゃないかということなんかがですね、当て職みたいな形で頼んでいたのが難しくなってきたと。それで今回からこの選定を変えようということで、今話がついたところでございます。

48:38

石垣 成子君。

48:40

現場で自治体の担当の方としっかりとコミュニケーションをとっていただいて、ちゃんと理解をしていただくというのももちろん重要なことだということは申し上げましたけれども、いやそこの個人情報保護条例を縦に役所の方が情報が出せないということを、ご本人に確認もすることがあったかもしれないしなかったかもしれないし、その辺は分かりません。おたてに単純にもう釈志定義にダメだというようなことがないように、今回4月1日から自治体も対象に個人情報保護法の中に自治体行政も入ってますので、何らかの形でですね、いい方向に協力いただけるような調整をしていただくことの方が、今後調査を進めていく上で非常にいい後押しができるのではないだろうかということを申し上げたので、ぜひとも内閣府の個人情報保護委員会の皆さんとですね、話をしていただきたいんですけどどうですかということを大臣に伺ったんです私は。ちょっと時間がなくなるので、ぜひとも前巻きにご検討いただきたいなということを申し上げて、次の質問に行きたいと思います。このようにですね、先ほどからこの職員の数というのは、全て数がということではないですが、明らかにやはり減りすぎだなというのが、この数字を見て皆さんが抱く印象ではないかと思います。この統計の情報の正確さということに関してなんですが、農業統計からですね、農業を支える人々についてお尋ねしたいと思います。総務省の労働力調査によれば、農業労働力は2000年には297万人、10年後の2010年には237万人、2021年には195万人と減少傾向にございます。また、機関的農業従事者の数、これは資料の3にございますが、2010年で205万人、2015年で176万人、2020年には136万人と減少して高齢化が顕著になっているということなんですけれども、大臣、これ将来にわたって農業生産を維持するために人材の確保について、どのようにお考えか、ご見解をお願いいたします。

51:06

野村農林水産大臣

51:10

大変重要な問題でございまして、農業者が減少している、あるいは高齢化が進んでいる、こういう中にあって将来、食料なり、あるいはまた農業を安定的に営んでいくためには、生産を支える担い手がしっかりと育成・確保していかなければなりません。そのために、令和5年度予算においては、収納に向けた研修資金、あるいは経営開始資金、雇用収納促進のための資金の交付、あるいはまた経営発展のための機械施設等の導入、それから3つ目に、研修農場の整備、あるいは先輩農業者による技術所蔵など地域におけるサポート体制の充実、それから4つ目が、農業大学校、あるいは農業高校に対する農業教育の高度化の取組を引き続き支援することといたしておるところでございます。また、これに加えまして、幅広い世代の農業人材を地域に呼び込むための、社会人向け農業研修等の取組について、新たに支援することといたしております。これらの総合的な取組によりまして、農業に尚人材の育成確保を一層推進してまいりたいと思っております。

52:35

石垣直子君。

52:36

もちろん、人の確保のために様々な施策が打たれているということは御承知のことかと、皆様も御承知のことかと思いますし、私も様々な施策を見ておりますけれども、どのぐらい成果が上がっているかというところで、地域の活力創造プランにおける2023年、40代下の農業従事者を40万人に拡大するという目標が立てられておりますけれども、最新の状況を、およそ5年間の推移について御紹介いただけますでしょうか。

53:05

村池局長。

53:09

お答えいたします。今、委員から御指摘ございましたように、地域の活力創造プランにおいて40代以下の農業従事者の確保目標を掲げております。例は3年の数字で申しますと、22万6千人ということでございます。5年間の推移ということで申しますと、今から申し上げます数字は、実はそれぞれベースとなっている統計なり、その統計を基にした推計というような数字が混在しますので、若干比較というところで申しますと、非常に見づらい数字になってしまいますけれども、まず、平成29年から31年の数字、これは平成27年の検査をベースにして推計した数値ということになりますけれども、その数値で申しますと、平成29年で32万6千人、平成30年で33万4千人、平成31年で33万9千人という数字になります。令和2年で申しますと、この令和2年の検査数がございます。この検査数で少し数字がかなり下がったというような形になっておるんですけれども、令和2年が22万7千人、令和3年は、これは今ご紹介した数字、令和3年の農業構造動態調査の数字になりますけれども、この数字で22万6千人ということになっております。

54:51

石垣 典子君。

54:53

こういう目標を掲げて、今どういう状況にあるのかという把握する数字が、これだけの結構大雑把なものというのか、推計で5年の間に10万人ぐらい下がれてしまうというものすごい数字なわけですね。少なくとも40万人達成するという目標を2023年に掲げていて、最新の数字が2021年、令和3年の22.6万人ということですから、目標にはまだまだほど遠い状況だということは、かろうじてわかったかと思います。すいません、時間の関係上少し飛ばさせていただいて、こちら。資料を皆様のお手元ですと、資料の6になりますが、さらに今後より力を入れていかなければならない農業就業者のうち、雇用者の動向についてもちょっとわからない点があるんですね。農水省が食料農業農村政策審議会の基本法検証部会で配布している資料でも、また農業経営をめぐる情勢についての資料としても、いろんな資料に使われているものなんですけど、この資料6、農業分野における雇用者数の推移において、推移というデータがございます。農業就業者のうち雇用者の動向と、農業就業者全体の動向というのが示されているわけなんですけれども、これ総務省の労働力調査でございますが、農業就業者のうち、この上の方の図です。雇用者の動向について、まずは簡単にご説明いただいていいでしょうか。

56:44

村池局長。

56:51

お答え申し上げます。まずは労働力調査の関係ということでよろしいですね。総務省の労働力調査におきましては、常を雇いの雇用者につきましては、平成12年、22万人であったところ、令和2年には37万人となっております。直近5年の動向で申し上げますと、横ばい傾向で推移をしているところでございます。

57:19

石川貴則子君。

57:21

常を雇いは横ばいになっているんですけれども、全体のグラフ自体は増加傾向にあると。近年は常を雇いに関しては横ばいであるという数字が出ているわけなんですけれども、一方ですね、資料の7にございます。この農林用センサスにおける平成27年、2015年と、令和2年、2020年のセンサスにおける常雇いの数字についてご紹介いただいていいですか、動向について。

57:59

村池局長。

58:02

お答え申し上げます。平成27年、それから令和2年の農林業センサスにおける常雇い数につきましては、平成27年には22万人であったところ、令和2年には15万7千人となっております。

58:20

石垣成子君。

58:22

資料を見ていただけるとわかるんですけれども、常雇いの方も減っているんですよね。これ総務省の資料ですと横ばいになっているんですけれども、常雇いの方はセンサスを見ると6万3千人減っていると、傾向が分かれているということなんですけれども、この乖離をどのように介したらいいのか、ご説明お願いします。

58:47

村池局長。

58:51

お答え申し上げます。農業形態の常雇いの数につきましては、今ご指摘ございましたよう、総務省の労働力調査と農林水産省の農林業センサスでは、調査手法あるいは調査の対象が異なることから調査結果が異なって出てきていると考えているところでございます。具体的には、労働力調査は毎年把握される標本調査である一方、農林業センサスは5年に一度把握される実会調査であるということ、それから労働力調査の対象は、常雇いの中に役員や有給の世帯員を含み、かつ1年を超える期間で雇われている者を対象としている一方、農林業センサスは役員や世帯員を含まず、かつ7ヶ月上の期間で雇われている者を対象としているなどの違いがあると多いことでございます。ただ、いずれにいたしましても、どちらの調査によっても、農業就業者全体は減少傾向で推移をしてきたということには違いないと我々も認識しております。今後も我が国の人口減少が確実に見込まれる中、農業就業者の数も大幅に減少していくことが見込まれます。少ない農業就業者でも農業生産をしっかりと維持・拡大できる農業構造を実現していくことが重要であり、本年6月の新たな政策の展開方向の取りまとめに向けて、しっかり議論をしていきたいと考えております。

1:00:31

石垣 則子君

1:00:33

はい、一応ご説明はいただいたんですけれども、センサスは非常に重要だ、いろんな統計の農林農業統計の基本になる、5年に1度であるけれども、しっかり調査で非常に重要なものだというところに示されているものと、今回、食料農業農村基本計画の様々な今後の農政の憲法と言われるものを審議しているところには、総務省の労働力調査の結果が出されていて、横ばいになっているという数字が示されているわけです。何を基本に何を見て政策を決定していくのかということが、私、すみません、調べれば調べるほど本当に分からなくなりまして、今日このような質問をさせていただきました。これ、一体どの部分の農業に携わる方たちを増やしていこうとして、それに対してどういう政策をしていくかということが、多分定義と概念とが、もちろん個別に様々あることは分かりますけれども、あまりにもバラバラで、その場しのぎで、ちょっとご都合よく使われすぎているんじゃないかという私は懸念を持ちましたので、大臣、しっかりとですね、やっぱり限られた、非常にもっともっと私は農林水産業の予算をかけていいと思っているんですけれども、せいぜい3兆円程度じゃないですか。全体の今年は114兆円の予算が組まれた中で3兆円ですよ。もっと食料安全保障、食べるものがなかったら私たち死んでしまうわけですから、しっかりとね、一時産業を支えていくために、もっとお金をかけなきゃいけないのに、政策の方向性がそもそも判断するものがちょっと変わっていたりとか、ちょっとこれ信用に足りるものになり得ていないということに、本当に私懸念を感じます。大臣、この統計調査の点で、しっかりと力を入れて取り組んでいただきたいと思うんですが、お考えを最後にお聞かせいただきたいと思います。

1:02:25

野村農林水産大臣。

1:02:27

石垣委員から大変有効な指摘をいただきました。いいところどりじゃありませんけれども、いろんな統計の数字だけを使って皆さん方にお示しするというのは、これはやっぱり不親切だなというふうに思います。だから、きちっとやっぱりそのセンサスを自分のところでやっているわけですから、センサスをベースにやるとか、あるいはここの部分がセンサスの中にないので統計情報から取りますとか、総務省の方からの資料でやりますとか、やはりそこの仕分けをしとかないと、いいところどりみたいでつまみ食いをするようなふうに見えておられるんじゃないかなと思うんですが、これはあんまりいい数字が出ていないので、いい数字を出そうと思って意図的にやっているわけじゃありませんので、これからは気をつけたいと思います。私もちょっと監視してみたいと思います。

1:03:21

石垣 成子君。

1:03:23

ぜひとも注視していただきたいと思います。かつ、やはり郵送で突然送られてきて、それにちゃんと答えていただけるかというと、なかなか難しい調査もたくさんあると思いますので、お互いのちゃんと関係性が分かる中で、機械的にやれないからこそ、よりその実態を表した信頼における統計というものができるんだということで、部現場の人の力、統計の専門性ということに非常に敬意を持って、今後とも農林水産省としても取り組んでいただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。ありがとうございました。

1:04:03

(御静粛な音楽)

1:04:32

安永信男君。

1:04:34

公明党の安永信男です。質問の機会をいただきありがとうございます。冒頭、4月の22日、23日に開催をされますG7宮崎農業大臣会合について野村大臣にお伺いをします。2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵略が、穀物価格や資材価格の上昇を引き起こしており、食料の安定供給や食料安全保障の確保が世界的な課題となっていることを踏まえれば、このタイミングで宮崎農業大臣会合が開催される意義は非常に大きいものと考えております。今回の会合を絶好の機会と捉えて、食料安全保障を取り分け、持続可能な農業を世界各国の連帯の下で推し進めていくというメッセージを世界に向けて発信をしていただきたいと思います。また、開催地の宮崎県でG7関係閣僚会合が開催されるのは実に23年ぶりというふうにも伺っております。各国の方々を最高のおもてなしでお迎えをし、宮崎をはじめ、九州、そして日本の魅力を世界に発信をしていただきたいと思います。農業大臣会合、成功に向けては野村大臣のリーダーシップに期待するところが大であります。開催まであと9日となっていま、G7宮崎農業大臣会合でどのような成果を得ようとされておられるのか、また成功に向けた大臣の御決意をお伺いします。

1:05:46

野村大臣

1:05:49

今、委員から御指摘がありましたように、いよいよ今月の22日からこのG7の農業大臣会合が開かれるということで、今大変事務方はバタバタして、バタバタというのは失礼な言い方ですが、大変精力的に今詰めております。そこで私どもが各国に、7か国に申し上げておりますのは、やはり食料の安全保障を主要テーマにしたいということで、御了解をいただいておりますので、このことを中心にやはり議論をしていきたいというふうに思っておりまして、7か国の農業大臣と議論を深めた上で、1つは農業の生産性向上、それからもう1つは持続可能性の両立を実現させる、これが大きなテーマになってくると、こんなふうに思っているところでございまして、これは今後の世界各国の農業生産の在り方について、ターニングポイントになる、得るというメッセージになると思っておりまして、いずれにしろG7各国大臣の意見をよく聞いた上で議論を進めていく考えでございまして、今その準備に事務方の皆さん方は大荒でございまして、しっかりとした発信をさせていただきたいと思っております。

1:07:21

安江信男君。

1:07:23

大臣、ありがとうございました。ターニングポイントとなるという位置づけで、大変強い意気込みを感じたところでございます。ぜひ大成功させていただきたいというふうに思います。次の質問に移らせていただきます。今日は以下のブルーカーボンを中心にお伺いをさせていただきたいというふうに思っております。本日は農水省さんのみならず、国交省環境省からも政府参考人の方にご即座いただきありがとうございます。さて、ブルーカーボンとは、2009年の国連環境計画の報告書におきまして、モバ、サバ等の海洋生態系に取り込まれた炭素がブルーカーボンと命名をされ、吸収源の新しい選択肢として提示をされたものです。このブルーカーボンを推進をしていくことは、地球温暖化対策ということだけではなくて、海草や海ものモバをしっかりと育んでいくことを通じ、海洋生態系、海洋資源の保全、海の多様性など海の豊かさを守っていくことにもつながります。四方を海に囲まれ、海岸線の長さも世界第6位の我が国にとっては、CO2の吸収源として大きなポテンシャルがあることから、我が党といたしましても、昨年の1月に横山新一参議院議員を座長として、ブルーカーボン利活用推進プロジェクトチームを立ち上げております。私もその事務局長を務めさせていただいておりまして、同PTの下で、これまでも会合や現地視察等を行うとともに、昨年の8月には農水省、環境省、国庫省、そして文科省に対してこのブルーカーボンの活用を推進する地球温暖化対策等の提言も行わせていただいております。その上で、現在2050年カーボンニュートラルに向けて、政府においてはブルーカーボンについて、国連に提出する我が国の排出吸収量目録、インベントリーへの掲載を目標に、ブルーカーボン生態系からの排出吸収量の算定に向けた検討が続けられているものと承知をしております。環境省にお伺いします。昨年3月、参議院の予算委員会の審議において、我が党の横山参議院議員の質疑に対して、最速で2023年に提出するインベントリーに掲載することを目指して取組を進めているとの御答弁がありました。我が党の提言でもこの点を強く求めているところでございますが、その進捗について確認をさせていただきます。

1:09:28

環境省 隅倉政策立案総括審議官

1:09:33

お答え申し上げます。環境省においては、マングローブリンやアマモバといった、いわゆるブルーカーボン生態系のCO2吸収量を、我が国の温室効果ガスインベントリーに掲示できるように、関係省庁と検討を進めてきたところでございます。こうした中で、必要なデータや算定方法の学術的裏付け等ができたマングローブリンのCO2吸収量について、第1弾として、今月中を目途に国連の気候変動枠組条約事務局に報告することを予定しております。また、本年1月からは、国土交通省や農林水産省に呼びかけ、関係省庁連絡会議を立ち上げたところでございまして、政府一体となったブルーカーボン生態系に関する取組を進めております。今後、マングローブリン以外の雨場等の海草につきましても、国連の気候変動枠組条約事務局に報告することを目指し、関係省庁連絡会議等を活用しつつ、CO2吸収固定量の評価を進めてまいりたいと考えております。

1:10:40

安江信男君

1:10:42

ありがとうございました。マングローブについてはまず良かったかなというふうに思っております。引き続き、政府一体となった取組ということをいただきましたので、推奨していただきたいと思います。続いて、国交省さんにもお伺いをさせていただきます。ブルーカーボンのインベントリへの追加を加速化するためには、CO2吸収量の算定に必要な体制構築が急務でございます。政府におきましては、日本全国のブルーカーボン生態系の分布を把握をし、CO2の吸収量を算定するためのデータアーカイブの構築が検討されていると承知をしておりますが、この検討状況と運用の見通しについてお伺いします。

1:11:14

国土交通省遠藤技術参事官

1:11:19

お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、ブルーカーボン生態系によるCO2吸収量をインベントリに計上するためには、我が国の沿岸域におけるCO2吸収量の測定や、その計測データのデータベース化を進めることが必要であります。このため、国土交通省では、令和6年度の完成を目指し、ドローン等を活用し、ブルーカーボン生態系を上空から高精度に把握するとともに、取得したデータをリアルタイムでデータベースに集約するシステムの開発を令和4年度より行っているところでございます。本年度におきましては、試作したドローンを用いて、現地のモバ等を的確に計測できるかなどの検証作業等を行う予定にしてございます。引き続き、ブルーカーボン生態系のCO2吸収量の把握に向けた環境整備に関係省庁とも連携しながら、しっかり取り組んでまいります。ありがとうございました。令和6年度までの見通しについて確認させていただきましたが、いろいろな様々なドローンを使って最新の技術を駆使していただいていることもご説明いただきましたけれども、さらにその先も見据えながら、令和5年度もすぐ参りますので、しっかりとその成果を踏まえながら、次の展開も力強く推進をしていただきたいことをお願いしたいと思います。続きまして農水省にお伺いをさせていただきます。令和4年の3月に閣議決定をされました水産基本計画において、漁村活性化とカーボンニュートラルへの対応という観点から、モバ、干潟等の保全を図ることが掲げられております。その中で、ブルーカーボンの重要性についても触れていただいております。先ほど指摘させていただきましたが、モバ、干潟等の保全は炭素の貯流のみならずに、水産資源の保全や海の豊かさを守ることにもつながるという観点から、農水省、水産庁においてもしっかりと取り組んでいくべきテーマであると考えております。まず農水省におきまして、ブルーカーボン、これをどのように位置づけておられるのかをお伺いします。

1:13:13

水産庁、高谷長官。

1:13:15

お答えいたします。農林水産省におきましては、令和3年5月に策定いたしました「緑の食糧システム戦略」におきまして、カーボンニュートラルの推進に向け、海藻類による二酸化炭素の固定化の推進、実効性のあるモバ、干潟の保全・創造を位置づけたところでございます。また、委員からも御指摘ございましたように、令和4年3月に策定いたしました「水産基本計画」におきましては、モバは二酸化炭素の吸収源として、カーボンニュートラルの実現の観点からも重要であることから、効果的なモバ、干潟の保全・創造を図る必要があると位置づけております。

1:13:54

安西信夫君。

1:13:56

ありがとうございました。非常に重要な位置づけをもって、農水省、水産庁のもとでも、しっかりと進めていただきたいと思います。その上で、具体的な取組状況についても、水産庁に確認させていただきたいと思います。水産庁においては、これまでモバ、干潟の保全等対策につきまして、水産基盤整備事業で、まずはハード面での支援、また水産多面的機能発揮対策事業で、ソフト面の支援を中心に行っているものと承知をしております。公社の水産多面的機能発揮対策事業では、モバの磯焼け対策や、珊瑚礁の保全、干潟、吉田への保全などを行う漁業者等の取組を支援する事業と承知をしておりますけれども、その事業目標としては、令和7年度までに、対象水域での生物量を20%増加をさせるということが掲げられております。このようなモバ、干潟の保全等に向けた事業の成果、また水産多面的機能発揮対策事業のその目標達成に向けた進捗状況についてお伺いします。

1:15:02

水産庁 高谷長官

1:15:04

お答えいたします。委員御指摘のとおり、水産庁といたしましては、モバ、干潟の保全対策といたしまして、水産基盤整備事業及び水産多面的機能発揮事業、ハードソフト両面から対応しておりますが、これらの成果といたしまして、平成28年度から令和3年度までの5年間で、およそ7,800ヘクタールのモバ、干潟を保全創造しております。特に水産多面的機能発揮事業にありましては、令和2年度までの取組の成果といたしまして、平成28年度に対する対象水域内の生物増加量は、目標値と同程度である20.3%でありまして、現在は令和3年度を基準に、さらに20%の増加を5年間の成果目標としているところであり、引き続き目標達成に向けて取り組んでまいります。

1:15:56

安西信夫君。

1:15:57

着実に成果を上げていただいていることを確認させていただきました。これらの事業につきましては、もちろん水産業の振興が主たる目的であることは言うまでもありませんけれども、やはり海こそ、やはり地球温暖化の影響を大きく受ける場だというふうに思っております。環境問題は広域性の高いものとして、さらなる内容の充実推進に力を注いでいただくことをお願いしたいと思います。さて、私の地元愛知県の三河湾では、以前から雨後場の再生の取り組みが行われておりまして、漁業関係者だけではなくて、小学生や水産高校の生徒らが一緒になって、雨後の種の植え付けなどの再生活動を行っております。このような取り組みは全国各地で行われております。例えば兵庫県の兵庫運河では、汚染が深刻化した運河の自然再生に地域の方々が取り組み、小学校もその活動に加わって、雨物学習、干潟の生き物調べなど、子どもたちの学習環境の機会にもなっております。こうした取り組みは、環境問題入り口とした海への関心を高め、水産業の担い手確保と育成にもつながっていくものと期待をされます。また、兵庫運河の取り組みは、Jブルークレジットとして認証もされており、企業等とのクレジット取引も行われているところでございます。このほかにも、横浜市も同様の取り組みを行っていたり、また同僚の下野議員の福岡県、博多湾にはこれはJブルークレジットではないんですけれども、カーボン付クレジット制度が行われるなど、さまざまな自治体等でもこのクレジットを利用されておりまして、こうした企業の参画のインセンティブを高めていくことも重要であるというふうに考えております。あるいは、モバ被型の維持管理には、モバ、海草や海物供給、ウニなどの除去、造成したモバのモニタリングなど、継続的な取り組みが必要でありまして、これまで主体的な役割を果たしてきた漁業者だけではなくて、地域住民、NPO法人等の多様な主体が連携をしていくことが不可欠であると考えております。ブルーカーボン推進のためには、漁業者や地域の方々など、多様な主体が一体となった取り組みが広く継続的に行えるようにすべきでありますし、我が党もこうした観点での支援を訴えてまいりました。一つの手段としても、先ほどご紹介したカーボンクレジット制度の取り組みを活性化していくことも重要と考えます。以上を踏まえまして、国交省と農水省それぞれに見解を伺いたいと思います。

1:18:11

国土交通省遠藤技術参事官

1:18:14

国土交通省では、いのちを育む港のブルーインフラ拡大プロジェクトを昨年末からスタートして、全国の公安でモバイラヒガタ等のブルーカーボン生態系の拡大に向けた取り組みを進めているところです。モバイラヒガタ等の保全・再生・創出に当たりましては、多様な主体が協力し、担い手の活動が持続可能なものにする必要があることから、J・ブルークレジットの活用促進や、NPO等の環境団体、漁業関係者、ブルーカーボンに関心のある企業、公安管理者等が一体となって取り組みやすくするための支援等を行ってまいります。国土交通省といたしましても、引き続き、関係省庁や公安管理者等とも連携をし、ブルーカーボン生態系の拡大に向けてしっかり取り組んでまいります。

1:19:04

水産庁 高和長官

1:19:08

お答えいたします。モバナ保全活動に当たりましては、既に委員からもご紹介がありましたように、ダイビングショップ、地元水族館、小学生や大学生などの多様な主体の参加による活動が各地で行われております。農林水産庁といたしましては、この動きを加速化していくために、昨年3月に閣議決定されました漁港漁場整備長期計画において、企業による社会貢献の取組など様々な活動にも働きかけを行い、モバ保全の取組を一層強化していくと位置付け、今後企業の参画による連携の強化も推進していくこととしたところでございます。こうした多様な主体による活動を推進するために、ハードソフト一体的な取組を支援することとしております。引き続き、関係省庁とも連携し、多様な主体の参画によるモバなどの保全を通じ、ブルーカーボンの推進に努めてまいります。

1:20:03

安川信夫君

1:20:04

それぞれご答弁ありがとうございました。続きまして、モバのタイプに応じたブルーカーボンの貯留量を的確に算定できるようにするとともに、海草、海物、新たな利活用の可能性を探るなど、そのポテンシャルを最大限に発揮できる研究開発、これを支援すべきというふうにお願いをしたいというふうに思います。モバの回復、造成に向けた手法の研究、これも進めていただきたいと思いますし、参画の連携も重要と考えております。この点、既に農水省の下で2021年度からブルーカーボンの評価手法及び効率的モバ形成、拡大技術の開発を行っているものと承知をしております。その研究の進捗状況を確認させていただくとともに、ブルーカーボンに関する研究、モバの造成技術の開発に向けた更なる取組を体制整備と合わせて強化をしていくべきと考えております。農水省の御所見をお伺いします。

1:20:54

委員長

1:20:56

農林水産省農林水産技術会議河合事務局長

1:21:02

お答えいたします。農林水産省では、委員御質問のブルーカーボンの評価手法と効率的モバ形成、拡大技術の開発プロジェクトを実施しております。ブルーカーボンにつきましては、国際的に未確立であります海藻モバの二酸化炭素貯留量の評価手法を開発しているところであります。現在IPCCガイドラインに準拠しまして、モバの種類や回帰ごとに二酸化炭素の貯留量の算定を進めているところでありまして、評価モデル式が確立され次第、科学者の議論に資するよう論文化を進めることとしております。また、モバの造成技術につきましては、全国11カ所におきまして、県の水産試験研究機関などと連携しまして、地域に応じた効果的なモバ形成、拡大技術の開発を進めております。農林水産省では、緑の食料出入力を推進しておりまして、引き続きブルーカーボンの研究にしっかり取り組んでまいります。

1:21:54

安倍晋三君。

1:21:55

どうか引き続きの取組を進めていただきたいというふうにお願いをさせていただきます。最後、内陣にお伺いをさせていただきます。ブルーカーボンの推進は、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた重要な要素であり、豊かな生態系の維持や水産資源の保護にもつながります。こうした多様かつ重要な価値を有する、このブルーカーボンの利活用を農水省としてもさらに積極的に推進をしていくべきものと考えております。ブルーカーボンに対する野村大臣の御認識と、その推進に向けた決意を伺いたいと思います。

1:22:30

野村農林水産大臣。

1:22:33

ブルーカーボンは、二酸化炭素の吸収源として、委員おっしゃるように世界的に注目を集めておりますが、その基盤となる埋も場は、水産生物の産卵場や育成の場として大変重要であるという認識をいたしております。農水省としては、2050年カーボンニュートラルの実現及び豊かな水産環境の保全に向けまして、引き続き関係省庁と連携しながら、農場の保全あるいは創造の積極的な取組を通じたブルーカーボンの推進に努めてまいりたいと思っております。

1:23:15

安永信男君。

1:23:17

大臣、力強い御答弁ありがとうございました。繰り返しになりますが、ブルーカーボン、海魚をしっかりと振興していく、子どもたちの興味をしっかりと集め、イナイトを確保していく、また地球温暖化をしっかり防止をしていく、こうした重要な意義があります。どうか引き続き強力に推進をしていただきますことをお願いさせていただき、私の質問を終わります。ありがとうございました。

1:23:53

串田誠一君。

1:23:55

日本維新の会の串田誠一でございます。自分の党を間違えてしまっている。

1:24:06

今日はアニマルウェルフィアが投資に非常に強く関連していることについて質問させていただきたいと思います。その前提として、世界動物保護協会の直近の日本の畜産福祉に対する評価、これは農水委員会の前に質問させていただいたのですが、再確認させてください。

1:24:34

渡辺知紀さん局長。

1:24:37

お答えをいたします。委員お尋ねの件でございますが、世界動物保護協会、ワールドアニマルプロテクション、これは海外の民間団体が独自に行いました、2020年の評価結果が公表されているものと承知してございます。我が国につきまして、飼養、輸送、土地区を含む農業で使用される動物に関する法令の有無について評価結果されてございますけれども、Gの評価となっております。当該評価結果でございますが、A評価とされた国はなくて、EU諸国もBからFと、ゴーシュ、米国はE評価とされているところでありまして、総じて厳しい評価結果になっているものと承知してございます。他の国は低いと言いながらも、日本は最下位という、中国とロシアと肩を並べて世界で最下位という評価なんですが、まずこの辺の評価に対して野村農水大臣の感想をお聞きしたいと思います。

1:25:40

野村農林水産大臣

1:25:44

草田委員からは、農林水産界で何回かアニマルウエルフェアについてのご質問をいただきましたが、家畜を快適な環境で使用し、ストレスを減らす取組でありますので、このマニュアルアニマルウエルフェアは、科学的知見を踏まえたアニマルウエルフェアの工事をしっかり進めていくことが必要であるというふうに考えておりますが、この評価については、私の方からコメントすることは控えさせていただきたいと思います。

1:26:21

串田誠一君

1:26:22

この2020年の前の2014年、何年かごとに評価しているんですけれども、2014年の日本の評価はどうなっていましたでしょうか。

1:26:35

渡辺知紀さん、局長

1:26:38

同じ団体でございます世界動物保護協会が、2014年の日本のアニマルウエルフェアでございますが、同じく使用輸送、土地庫を含む農業で使用される動物に関する法令の有無についての評価でございますけれども、その結果はDの評価であったと承知をしてございます。

1:26:59

串田誠一君

1:27:01

先ほど統計の質問もございましたけれども、国内の統計だけではなくて、世界的な有名な団体からの日本に対する評価というのもやはり非常に重要な参考にしていかなければならないと思うんですが、Dから最下位のGになった要因、農水省としてはどのように分析されているでしょうか。

1:27:27

渡辺知紀さん、局長

1:27:30

お答えをいたします。民間団体の評価でございますので、詳細が承知を承知しておるわけでございませんけれども、2014年と2020年では評価の方法が変更されておりまして、これがですね、評価が変更になった原因ではないかと理解をしてございます。我が国の2020年の評価結果でございますが、アニマルウェルフェアの観点から、家畜の種類ごとの使用方法などを規制した法律がないことからG評価となったようでございまして、我が国ではですね、5つの自由の普及を図ることなどを目的として、アニマルウェルフェアに配慮した家畜の使用管理の基本的考え方について畜産振興課長通知を発出をいたしましたり、我が公益遮断法人でございます畜産技術協会が、アニマルウェルフェアの考え方に対応した使用管理指針を作成するという、そこへの支援を行っていることなどがですね、評価されていないことはちょっと残念だなというふうに考えてございます。

1:28:32

福島裕一君。

1:28:34

評価というのは他の国も同じように評価しているわけですから、やはり正面からですね、そういう評価が受けているということは真摯に受け止める必要があるかと思うんですが、そうしますとこれに対する何か改善をしようというようなことは農水省は考えていないんでしょうか。

1:28:55

渡辺敷さん局長。

1:29:00

お答えをいたします。農林水産省では、OIEが策定しております国際基準、いわゆるOIE行動を踏まえまして、公益遮断法人でございます畜産技術協会が策定をいたしましたアニマルウェルフェアに対応した家畜の使用管理の指針の普及定着を図るということですとか、アニマルウェルフェアの実践も含めましたギャップの取得の推進などを行ってきたところでございます。施設や設備に対する国の補助事業におきましては、乳幼牛の自発的な行動を促す使用管理システムでございます作乳ロボット、あるいはサイラン系のひらがい方式などを含めまして、生産者の皆様が多様な生産方式を選択できるようにしているところでございますし、また、特に強い農業づくり総合支援交付金におきましては、アニマルウェルフェアの要素を含みますギャップなどの認証を取得している場合には、加算ポイントを設けまして採択されやすくするといったような措置を措置でございます。また、アニマルウェルフェアの推進に国としていたしましても主体的に取り組むこととするために、現在民間団体が作成公表している使用管理指針につきまして、OIEコードに沿った形で改めて見直しまして、国として国が新たな指針を示す方針でございます。

1:30:28

串田誠一君。

1:30:30

冒頭、アニマルウェルフェアが投資にすごく強く関連しているという話をしたのですが、ESG投資というのはどのようなものでしょうか。

1:30:41

高橋総括審議官。

1:30:45

お答えいたします。委員からただいま御指摘ございましたESG投資は、環境、社会、金融投資のそれぞれの頭文字を取ってESG投資と呼んでおりますけれども、投資家やあるいは投資機関が投資を行う際に、利益技術といった財務の情報に加えまして、環境であれば例えば温暖化の防止対策を取っているかどうか、社会への対応として人権尊重対策を取っているかどうか、あるいはガバナンスに関しましては、役員が率先してこれらの取組を進めるような体制になっているかどうか、そういった要素を考慮して行う投資であると承知しております。

1:31:22

串田誠一君。

1:31:24

今のESG投資に関する全運用資産、そして全ての世界の投資に対するESG投資の割合についてはいかがでしょうか。

1:31:37

高橋総括審議官。

1:31:41

お答えいたします。日本を含む世界各国のESGの調査機関で構成されます機関といたしまして、グローバルサステナブルインベストメントアライアンスという組織がございますが、そちらの調査によりますと、世界の主要市場におけますESGを考慮したサステナブルの投資残高、これは2020年で35.3兆ドルとなっておりまして、投資残高全体で98.4兆ドルの約36%を占めているというふうに承知しております。

1:32:12

串田誠一君。

1:32:14

日本の円に換算すると、4500兆円から5000兆円の間ぐらいになってすごい金額がESG投資として行われていて、今まではプロダクト、商品の良さだけだったのが、今はプロセス、どういうような過程でその商品を作られているのかというのが、投資の市場に目安になっていると言われているんですけれども、そういう意味でESG投資というのにアニマルウェルフェアというのは市場に深く関わっていて、NHKの番組でも取り上げられているんですけれども、ESG投資にアニマルウェルフェアに取り組む企業が対象になっているという認識は野村納水大臣にはおありなんでしょうか。

1:33:06

野村納林水産大臣。

1:33:09

アニマルウェルフェアに取り組む企業に対する具体的な投資につきましては承知しておりません。ただ一般論で言えば、アニマルウェルフェアに着目する投資機関は拡大傾向にあると、こういう認識はいたしておりまして、国際的にはアニマルウェルフェアに取り組む企業も増加傾向にあるというふうに思っております。このような観点からもアニマルウェルフェアにしっかり取り組むことが今後重要であると考えております。

1:33:45

岸田聖一君。

1:33:47

要するにアニマルウェルフェアに取り組んでいない企業というのは、世界の投資対象からどんどん外されている。ですから日本の企業というのはハイリスクという認定されているんですよね。ですからそういう意味で、納水省の役割ってすごく国の国力を維持するのに大事だと思っているんですけど、残念ながら今回の所信にもアニマルウェルフェアという言葉入ってなかったと思うんですよ。納水省として、この国を何とか立て直そうとして4500兆円という、世界中の投資額の3分の1以上を超えている、その基準におけるアニマルウェルフェアが投資対象になっているという、そういう状況を納水省が全然重視していないというふうに思われること自体が、自意評価にもなっていくのではないかなと思うんですけれども、一番直近では2025年マクドナルドはどのような卵を利用すると宣言してますでしょうか。

1:34:52

渡辺築さん局長。

1:34:57

お答えをいたします。マクドナルドは、これは2015年でございましたけれども、10年以内、つまり2025年までに、アメリカやカナダにおけます卵の調達につきまして、ケージフリーの卵に移行すると発表したというふうに承知をしてございます。

1:35:18

菅瀬一君。

1:35:20

それ以外にも世界の大企業ですね、セブンイレブンやネスレ、米国ウォールマート、ホテルもマリオネットとかインターコンチネンタル系とかフォーシーズンとか、いろんな世界の企業が2025年にケージフリーの卵しか使わないと宣言をしているわけです。日本にもインバウンド、ますます来ていただきたいんですけれども、そういうホテルに泊まってしまうと思いますし、そういう食料を選んでしまうのではないかと。農水省としてどんどん消費を増やしたいと言っている割には、世界の同行のアニマルウェルフィア、それも投資に関しても企業に対して非常に重要であるにもかかわらず、非常に私自身として初心にもないし、農水省としての予算額もですね、アニマルウェルフィアへとほとんどかけていないというのが非常に残念ではないかなと思うんですけれども、農水省はこういう世界的な潮流についての意識あるんでしょうか。そして初心にないのはなぜなんでしょうか、お聞きしたいと思います。

1:36:23

渡辺築さん局長。

1:36:27

お答えをいたします。世界的な潮流を意識しているのかというお尋ねでございますが、2021年5月に開催をされましたOIE、国際重液事務局の総会でございますけれども、これ多様なですね、使用形態が認められる災難系の行動案が議論をされまして、採択に付されましたけれども、各国の意見の隔たりが大きくて採択に至らなかった経緯がございます。また、ケージフリーの卵へのですね、完全移行を宣言をいたしましたアメリカの大手スーパーでもですね、コストあるいは消費者の移行背景に、移行期限や割合を見直すような動きも一部あるというふうなことも承知をしてございます。このような状況からすればですね、軽乱の調達をケージフリーにするということが世界的にですね、大規模な支配的な潮流であるとまでは言えない、必ずしも言えないというふうに考えているところでございます。また、初心に盛り込まなかったことにつきましては、私から答弁するのもあるかもしれませんけれども、決して軽視をしているというわけではございませんで、アニマルウェルフェアについてはしっかり推進をしていくという立場でございます。

1:37:40

串田誠一君。

1:37:43

初心ですから、本当は大臣が考えたものなんだろうなと思うんですけれども、ここはあえて質問はしないでおきたいなと思うんですけれども、今の答弁も、いろいろ言い訳というか理由はあるんだと思うんですけれども、世界がどういうふうに評価しているのかというのは、機関投資家というのが、世界動物保護協会の自費評価というのもちゃんと見ていて、そして日本の企業はハイリスクだと言って、投資対象から外していっているわけですよね。これ本当にもったいないなと思うので、そこの部分ですね、動物福祉というのは、動物と人間が豊かに共存していくということ自体が、これからの世界的な消費者も含めまして求めていることだと思うので、日本ももう少し動物のことを考えていただきたいというふうに思うんですけれども、ちょっと質問を返させていただきます。競馬法が昨年、臨時国会で成立をいたしまして、不対決議に引退馬のことが書かれております。この不対決議に書かれたことに関して、関係者はどのような評価をしているのか、農水省としてはお聞きなさっているでしょうか。

1:39:04

渡辺知事さん、局長。

1:39:08

お答えをいたします。昨年、臨時国会におきまして、競馬法の一部を改正する法律案が議決していただきましたけれども、不対決議におきまして、引退競争馬に対する競馬関係者による支援の拡充を促すということと、取り組み内容の充実が図られるよう指導する旨が記載をされているというのは、ご指摘のとおりでございます。JRAなどの競馬関係者は、これまでも、引退競争馬に対する必要な支援を行ってきたところでございますけれども、不対決議の趣旨をしっかり踏まえて、引き続き必要な支援を行うべきものと認識しているというふうに理解をしてございます。また、現場で引退した競争馬の支援に取り組まれる方々におきましても、不対決議によりまして、引退競争馬に対する支援の拡充が図られることを、期待をしているものというふうに承知をしてございます。

1:40:08

串田誠一君。

1:40:10

私のところにも不対決議に引退版が書かれたということで、大変皆さん高評価というか喜んでいらっしゃいましたし、政府としても引退版に関して、やはり国も目配りしてくれているなということを実感していただけたということなんですが、国として、この引退版支援に関して、すぐにどうのというのは難しいのかもしれませんが、野村大臣としてどういったようなことをお考えいただけますでしょうか。

1:40:43

野村納林水産大臣。

1:40:46

私のところにもそういった方がおられまして、私は岸島の人じゃなくて北海道の方なんですけれども、桐島の山陸にこの競争馬の引退版を今、飼育されております。ですからそこの担当の方に聞きますと、一番やはり金がかかるのが飼料代だと、餌代だということでございました。そういったことで先ほど局長の方からも答えましたけれども、平成29年ではJRAから1億9千万円くらいの補助だったんですが、今年のR5年にしますと13億になっておりまして、38団体に今支援をいたしておりますので、今後ますますJRAにも儲かっていただいて、こういったような対策をしていただこうと考えております。

1:41:51

串田誠一君。

1:41:52

JRAは3兆円で儲かっているようなので、お金もかけたいという気持ちもあるんですが、それをどうやって活かしていくのかということもJRAさんすごくよく考えていらっしゃるので、ぜひ農水省としてもJRAと連携しながら進めていただけるということをお願いしたいと思います。野村大臣の鹿児島もすごい引退場を抱えている団体があって、もしかしたら日本で一番引退場を応援しているのが鹿児島なんじゃないかなと思いますので、ぜひそういった意味でこの点に関しても野村大臣も注視していただきたいなと思うんですが、最後にこの引退場、農水省所管だよというのを明言していただけますか。

1:42:39

渡辺敷さん局長。

1:42:43

農林水産省といたしましては、競馬の監督あるいは競馬や畜産に対する女性に関するジムを所管しております。その中で引退競争場に関するジムを実施しているところでございます。

1:42:58

串田誠一君。

1:43:00

所管ということでいいんですか。今まで皆さん心配しているのは、競馬の競争場の時点までは競馬の対象だから農水省なんだと。でも引退した時点では農水省から離れるんだというような説明を受けているものですから、引退場も農水省の所管だということをはっきり明言していただけませんか。

1:43:23

渡辺敷さん局長。

1:43:26

農水省の所管する立場は先ほど答弁申し上げたとおりでございます。他省庁におきましても、例えば動物愛護の法律というのは環境省が所管しておりまして、引退場についても適用されているということでございますし、農林水産省は競馬の監督あるいは競馬や畜産に対する助成という観点で、引退競争場に関わらせていただいているものでございます。

1:43:54

串田誠一君。

1:43:56

競馬は競争場あってですからね、引退場もその競馬の私は延長線上として、しっかりと農水省として所管していただきたいと思います。これについてはまた、これからもしつこく質問させていただきたいと思います。ありがとうございました。

1:44:12

船山誠一君。

1:44:38

国民民主党の船山康恵でございます。今日はまず、食品表示のあり方について質問したいと思います。食品表示に関する消費者庁と農水省の所掌分担について、まず消費者庁にお聞きします。

1:44:54

消費者庁 与田審議官

1:44:58

お答え申し上げます。平成27年度から施行されております食品表示法におきましては、内閣総理大臣が食品表示に関する基準の策定からその遵守等の執行に至るまで、制度を一元的に所管することとされておりまして、同法による食品表示の適正確保に関する事務は、消費者庁設置法により消費者庁が所掌することとされてございます。他方、農林水産省は農林物資の品質や生産流通消費の増進改善調整、あるいはジャス規格との整合の観点から、食品表示法第4条の規定に基づく食品表示基準の策定変更に当たって、内閣総理大臣から事前協議を受けることとされております。ほか、内閣総理大臣に対しまして、酒類を除く食品の品質に関し、食品表示基準の策定を要請することができることとされております。また、同法に基づく執行に関する内閣総理大臣の権限は、消費者庁長官に委任されておりますけれども、消費者庁は、御案内とおり地方主文部局を有しておりませんので、効率的かつ効果的な監視指導を行う観点から、食品表示基準の表示事項、あるいは遵守事項のうち、酒類を除く飲食品の品質に関する事項について、立ち入り検査、指示など是正命令を除く監督指導に関する措置について、ノウハウとこれらの措置について、経験豊かな職員を要する農林水産省と連携して実施することとされております。以上のような役割分担で、食品表示の適正確を図っているところでございます。

1:46:26

長山添君。

1:46:28

ありがとうございました。資料、表側1枚目をご覧ください。この食品表示に関しての消費者庁と農水省の役割について、ちょっと図表を作ってみました。それぞれの資料をもとに作ってみましたけれども、やはり農林水産省、この設置法にも所掌事務がありますとおり、食品消費者の利益の保護、これは農林水産省の大きな仕事でありますので、そういった意味で、この食品表示に関してもしっかりと様々な策定に対しての要請とか、それからやはり生産流通消費の増進改善、こういったことに対してきちっと意見を言う、こういった大きな責任があるのかなと思っております。ですので、食品表示というのは一義的には、資料を見るとやはり消費者庁がいろんな対策を講じておりますけれども、やはり農林水産省は普段に連携をしながらやっていくということ、これ大事なのかなと思っています。そういう中で、ゲノム編集技術応用食品の現状について、今4種類認定されているんですけれども、この現状について農水省からお聞きします。

1:47:47

農林水産省森消費安全局長。

1:47:51

お答えいたします。ゲノム編集技術応用食品の表示につきましては、食品表示制度を所管いたします消費者庁において考え方が整理をされているところでございます。具体的にはゲノム編集技術応用食品のうち、遺伝子組み替え食品に該当するものにつきましては、食品表示基準に基づく遺伝子組み替え食品に関する表示制度に基づき、表示が義務付けられているところでございます。一方、遺伝子組み替え食品に該当しないものにつきましては、ゲノム編集技術を用いたものか、従来の育種技術を用いたものかを判別するための実効的な検査方法の確立が、現時点での科学的試験では困難であり、表示監視におけます科学的な検証が困難であること、また表示を義務付けている国がないということで、輸入食品等について書類による情報伝達といった社会的な検証が困難であるといったこと等の課題があるということでございまして、表示の義務付け、罰則の伴うようなものでございますけれども、こうした表示の義務付けは行われていないという状況でございます。

1:49:03

藤森山靖君。

1:49:05

消費者庁が作った資料でもそのことは書いてあるんですけれども、一方で、消費者の中にはゲノム編集技術応用食品に対して選択のための表示を求める行為があると、こんな記載もありました。そう考えたときに、まさに先ほど示させていただきましたけれども、やはり消費者の利益の保護、そういった観点から、これは消費者庁で決めたことに対して農水省として、やはりこういったさまざまな提案とか、声を踏まえた意見を表明する、そういったことも必要ではないのかなと思っています。他の国で義務付けたところはないと言われましたけれども、EUでは、今現在は、私の調べたところでは、遺伝子組み換えの一部として扱っていると、今現在、鋭意検討が進められていて、今後どのような結果になるかまだ不明ではありますけれども、現在は遺伝子組み換えと同じ枠組みになっていると私は理解しております。そういう中で、こういった声を踏まえて、消費者庁としても、やはり表示の義務はないとはいえ、一応、消費者庁確認なんですけれども、一応任意で求めるということですよね。積極的な情報提供に努めるように求めてはいるという、そういった理解でよろしいんでしょうか。

1:50:28

消費者庁与田審議官

1:50:31

あくまでも制度上の義務付けはできませんけれども、実際に厚労省の方に届出をしている業者さんに対しては、自主的なゲノムの表示を推奨するというか、呼びかけを行っているところでございます。

1:50:47

隣山安枝君

1:50:48

できるだけ情報提供するように、まさに先ほど紹介させていただきましたけれども、消費者のためには選択のための表示を求める声があるということ、そういったことを踏まえての措置かと思います。そういう中で私は、やはり農水省は、もっと積極的に、そういった推進、もしくは何らかの表示を任意ではなくて義務付けるような提案をするべきではないかと思っています。裏面ご覧ください。これ、今、先ほどちょっと言及しましたけれども、安全性等を確認、公表したゲノム編集農林水産物は今、4つあります。1つはギャバ、構築石トマト、そして、果植部増量マダイ、高成長トラフグ、そして最近ですけれども、いわゆるこのもちもち感が強いという、これ初めて外資系の企業、外国の企業からの申請があったワキシイトウモロコシというものなんですけれども、こういったものに対して、これトラフグ、私はですね、この上がいわゆるゲノム編集、下が通常という中で、見方によっては大きくて立派だなという見方と、こんなに成長したのはちょっと気持ち悪いなということと、いろんな感想があると思うんですよね。その感想はともかく、でもこれ明らかに違うと思うんです。そういった違いに対して、やはりしっかりと情報開示をする。例えば切り身のDNA鑑定なんかをすると同じかもしれませんけれども、どう見ても何かが違うというところの中で、これ専門家の中にも、やはり1つは誤ったDNAの切断、マーカー遺伝子の残留などのリスクがあるんじゃないか、そういった意味でやっぱりそこを明らかにするべきではないかという声とか、この記事の後半の方にありますけれども、やはりこの先端技術の評価というのは中長期的な社会に対する利益、リスク、そういったことも含めてしっかり検証するべきではないかとか、いろんな声がある中で、少なくともやっぱり安全安心な職を提供する責務のある農水省、また職に関する消費者の選択を提供するべき役割を担っている農水省、まさにここの1枚目の方ですけれども、ここの所掌義務にあるような様々な任務がある中で、やはり私はこういった表示のあり方を提言するなり、再検討する、こういったことが必要ではないかと思いますけれども、大臣いかがでしょうか。

1:53:18

野村納林水産大臣

1:53:22

先ほど来、船山委員のお話を全部聞いておりまして、なるほどなという面もございますが、ただ、先ほど局長の方からも答弁いたしましたように、この表示の問題につきましては、やはりこの消費者庁において考え方が整理をされていると。我が省としてもやっぱりこれはその責任の一端はあるんだよというのが、船山委員のお話なんだろうと思うんですが、ただ、ゲノム編集技術で得られた農林水産物については、農水省なり厚労省なりの連携の下で、その安全性や生物多様性の観点から問題がないことの確認が行われた上で流通しているものだと、こんなふうな理解をいたしております。さらに実際の販売については、ゲノム編集技術を利用したことについて、消費者に対する情報提供に自発的に取り組んでいるというふうに認識をいたしておりまして、そういう意味でも、ゲノム編集技術を利用した食の流通実態などを注視するとともに、新たな知見が得られた場合には必要に応じて、消費者庁と連携して対応してまいりたいとこのように思っております。

1:54:45

船山政君。

1:54:47

私、食品表示、それから食の安全、こういった問題について、連携というのは非常に聞こえがいいんですけれども、多症状にまたがっている場合に、どうしてもエアポケットに落ちてしまうというか、漏れてしまうところがすごくあるんじゃないかと思うんですね。もっと言えば、これは表示は消費者庁と農水省ですよ。食の安全、いわゆる安全基準といった場合には厚労省、ここともまた役割が分かれていく中で、でも、この農水省設置法第4条、一般消費者の利益の保護、これは紛れもなく農林水産省の責務だということの中で、私は消費者のその知る権利とか、そういったものをきちっとに応えていく、その必要はあるんじゃないかと思うんですね。このフグ、いわゆる高生町トラフグですけれども、22世紀フグという名前をつけて、今、結構売られていて、ふるさと納税の商品にも使われています。ゲノム編集というのが、最初のページはずっと下の方に確かにゲノム編集って書いてあったんですけれども、これ、いろんな問題提起をする中で、最近ゲノム編集によって上に来ました。でもやっぱり、こういった情報はしっかりつけた上で、それでも大きくて立派、素晴らしいと言って買う人、ゲノム編集だからちょっとまだわからないからちょっと怖いというような、まさに消費者の選択、いい悪いじゃなくて、確かに安全性の確認、それは大前提です。そういう中で表示をしているんでしょうけれども、それ以外にやっぱり情報提供というのは必要だと思いますし、まさにその食を担う、食料の流通、販売、消費、そういったものを担う、この農水省がやはり、こういった今の問題点、この多省庁との共感の中で役割分担ではなくて、やっぱりそこをもっと前向きに取り組んでいかないと、何かそれぞれの、いやこれは消費省ですから、これは農水省ですからということで、抜け落ちてしまう、こういった傾向がやっぱりあると思うんですよ、共感事業というのは。だからそこでしっかり農水省として議論を、議論の提起をいただきたいということのお願いありましたけれども、大臣ぜひ今の問題認識についてご見解、そして何かこういった手立てですね、やっぱり少なくとも悪いとは言わないにしても、まだよくわからない、新しい技術だからわからない。わからないからこそやっぱり情報提供ということぐらいは、もっと積極的に農水省として取り組むべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

1:57:24

野村農林水産大臣。

1:57:27

今おっしゃいましたように、この一般的に食品表示基準を考えるにあたっては、消費者の皆さん方の意向はどうなのか、あるいはまた表示制度の実行可能性、すなわち実際に表示を行う事業者がきちっと対応できるのかどうか、あるいはまた行政として表示違反の食品を検証できるかどうかなどを十分に検討する必要がある。というふうに考えておりまして、遺伝子組み替えも全く同じ問題を思っておるわけでありますから、そういう意味から考えますと、各省庁とやっぱり連携していかないと、農水省だけではこれはやっぱり責任が重すぎると、こういうふうに思います。船山製薬。農水省だけというわけではないですけれども、ぜひそういったあちらですからという、所承を押し付けるのではなくて、しっかり積極的に前向きに取り組んでいただきたいと思います。今大臣から遺伝子組み替えの表示の話もありましたけれども、これ4月から今月から表示の方法が変わりました。詳細は時間がないので申し上げませんけれども、逆に分かりにくくなっているところがあると思うんですね。意図せざる混入が5%以下の場合に、今まで表示できたものが表示できない。例えばそこの数値をもっと低くして、それ以下だったら表示するとかっていうこともあったのかなと思うんですけれども、なんか不分別とかですね、分別とかちょっと多分わからないと思うんですよ。そういった分かりにくいよっていう提案もしっかり消費者庁にしていただいて、やっぱり不断に改善を求めていただきたいということをぜひ大臣お願いいたします。続きまして担い手の定義についてお聞きします。現行基本法が効率的かつ安定的な農業経営に担い手を絞った、そこに担い手を絞り、またそこを中心に農地の収積も集中したということですけれども、このことをどのように評価してますでしょうか。

1:59:30

大臣。

1:59:32

野村農林水産大臣。

1:59:34

委員長、この現行の食料農業基本法では、効率的かつ安定的な農業経営を育成し、これらの農業経営が農業生産の担当部分を、総動部分を担う農業構造を確立するため必要な政策を講ずるものとすると、規定をされているのは、ご承知のとおりでございます。従いまして、経営規模なり、あるいは家族なり、あるいは法人など経営形態の別にかかわらず、経営意欲のある農業者を幅広く支援することといたしております。その結果、中小家族経営を含め効率的かつ安定的な農業経営である農業所得で生計を立てる担い手が各地で育ち、食料農業農村基本法で目指した担い手が農業生産の多くを担う構造を多くの品目で実現していることは、これは委員もご承知のとおりでございます。他方、我が国全体で生産年齢人口が減少する中で、農業についても個人経営体を支える基幹的農業従事者が稲作を中心に高齢化が進んでいるなどにより、基幹的農業従事者の数は、基本法制定時の2000年と2020年の20年間で半分程度に減少いたしております。特に私はやはり気になりまして、統計部の方にさっき統計の関係での質問がありましたけれども、統計部に指示しまして、日本のご承知のとおりのことなんですが、この農業従事者の平均年齢は67歳とか8歳とか、非常に高齢化が進んで、あと10年もしないうちにほとんどいなくなるよという話が出ております。基本法を今検討する中で、作目別の年齢構成を出してみろということで、統計部の方に資料を提出させてもらいました。そうしますと驚くことなく、例えば、施設園芸、それから養豚、これは平均年齢50歳代です。あと何十年も続きます。だけれども稲作は70を超えているんですよ。だから一番問題は稲作だろうと、水稲は一番今後問題にしていかなければならないことで、他のものまで全てひっくるめて、オール農業で68歳だとか、こういう声高々に言わなくてもいいだろうがということを実は申し上げておるところでありまして、そういう今分析をしながら、基本法の策定の議論を今いたしているところでございます。

2:02:27

藤山静之君。

2:02:29

そうしますと、今、中小家族経営など多様な形態も大事なんだという話がありました。これは基本計画にも書いてありますけれども、今後、基本法の見直しにあたっては、そこも含めて担い手を少し拡大していこうと、そういった方向であるという理解でよろしいんでしょうか。

2:02:47

野村納林審査大臣。

2:02:51

拡大する部門もあるでしょうし、あるいはまた集約をしていかなければならない部門もあると。先ほど言いました水稲等については、今後、その労働力不足というのも出てくる。担い手もあるいはその次、いないということになってきますと、じゃあそれをどうするかということで、場合によっては集約していかなきゃいけない作目も出てくるだろうと、こんなふうに思いますし、ましてや他のものでいきますと、まだ分散させながら、あるいはその個人経営に移行させていく、あるいは場合によっては法人化していく、いろんな形態を考えていかなければいけないというふうに思います。

2:03:30

藤山静之君。

2:03:31

いずれにしても、やっぱりこの担い手を小さく小さく一部に集中したことの、やはりその成果を検証していただいて、今後どこに、どういう人を担い手と位置づけるのか、どこに施策をきちんと集中していくのか、場合によって今お話がありました稲作に関しては高齢化が進んでいるとなぜなのか、そういったところに対してきちんと分析した上で、だから稲作はダメなんだではなくて、ちょっと今日質問しようと思ってまた時間がなくなったんですけれども、でもね、水田に関しては前々回の局長の答弁でも、優れた生産装置だというこういったご答弁がありました。まさに日本、このアジアもんすんに位置する中で、気候変動に比較的強い、それから病害中にも強い、連鎖にも強い、さらにいわば多面的機能があると、やはりこの水田をどういう形でどれだけ守っていくのか、またちょっとこれ次回に移りますけれども、そういう観点でね、やっぱりこう、畜産がんばっている、施設がんばっている、でも稲作は、じゃなくてやっぱりそこにきちっと若い方々が取り組めるような、そういう政策にしていかなきゃいけない。その際にやっぱり所得の確保をどうしていくのかと、これ何度も申し上げてますけれども、そこをトータルとしてぜひご議論の中でしっかり進めていただきたい。せっかく今ですね、大きな旧法を見直し、私はもうちょっとね、さまざまな検証をした上で、少し時間をかけてやるべきだと思いますけれども、いずれにしてもこういったことも含めた検証をぜひお願いしたいということで、時間が来ましたので終わります。

2:05:32

上智子君

2:05:34

日本共産党の上智子でございます。まず、北海道の阿波市里市の野戸路湖で、ホタテの地害の平死が確認されました。原因は不明で、今、救命中ということなんですけれども、平死が確認されたのはいつなのか、そして平死の個体数と率、想定される被害額について説明をお願いします。

2:05:57

水産庁高谷長官

2:05:59

お答えいたします。現地の阿波市里市が設置した野戸路湖ホタテ地害平死対策本部によりますと、令和5年3月23日に漁業者がカゴ釣りで養殖していたホタテ地害の平死を確認したとのことでございます。平死したホタテの地害は、4月11日現在の情報では1億8200万枚、死害の割合は91.1%、被害額は約6億8000万円余りと聞いているところでございます。

2:06:32

上智子君

2:06:34

今、被害の総額で約6億8000万円だから7億円近いわけですけれども、1人当たりの生産者の被害額ということでいうと、1000万円を超えるというふうに聞いているんですね。野戸路湖では、地害の入った養殖のカゴを9月から湖内に沈めて、で、越冬させて、翌年の5月から6月に引き上げて、堂内の各地で放流をして、その3年後は水揚げということです。そこでいくつかの課題があるんですけれども、まずホタテの死害処理への支援というのはあるんでしょうか。

2:07:12

水産庁高谷長官

2:07:15

お答えいたします。平死したホタテは一般廃棄物に該当いたしますので、廃棄物処理法に基づき、事業者の責任において処理する必要がございますので、その処理は市町村が所管する処分場で行われることとなっております。

2:07:35

上智子君

2:07:36

市町村が所管するんですけど、支援ってあるんですか。

2:07:42

水産庁高谷長官

2:07:45

廃棄物処理法に基づきまして、事業者の責任において処理するということでございます。

2:07:52

上智子君

2:07:54

事業者の責任ということですよね。生産者の支援策なんですけど、今年の野取子の生産者の収入は激減するわけです。地外の供給量が減ると、他の地域の漁協や生産者にも影響が出ます。門別漁協は、放流の3分の1に当たる1億5000流を西浜尻漁協から購入していると言いますから、その3年後の水揚げの激減というのが心配されるんですね。地外生産者と地外を購入している生産者の支援、さらに原因究明、そして再発防止策ですね、これらの課題に国がしっかりと支援することが必要だと思うんですけれども、大臣の見解を伺いたいと思います。

2:08:41

野村納林水産大臣

2:08:44

私もテレビでニュースで見てびっくりしてたんですが、何年か前にも1回こういったことがあったということもちょっと聞いたんですけれども、ただ北海道によりますと、あるいはまた水産庁の方に聞いても、まだ原因は特定されていないと、こういうお話でありまして、現在北海道庁やあるいは市が関係者と連携して、今、原因究明に取り組んでいると、こんな今状態でございます。農水省としては関係者からの要請に応じて、水産研究あるいは教育機構を通じて必要な助言を行うのど、原因究明や再発防止に向けて協力をしていきたいと、こういうふうに思っておりますが、今お尋ね、救済措置につきましては漁業救済なり、こういうのに入っておられなかったということも伺っておりまして、どういう対策ができるか、原因究明なりあるいは再発防止に向けて協力をしてまいりたいと、こういうふうに思います。

2:09:52

上田誠君

2:09:54

まだ原因究明がはっきりしていないということでもあり、現場からの声を聞いていろいろ協力という話なんですけれども、ホタテでいうと北海道の漁業生産額の約4割弱占めるんですよね。かなり大きく占めているんです。引き続きこの点重視していきたいと思いますし、注視もしていきたいというふうに思っています。次に、鳥インフルエンザについて質問をします。今シーズン、鳥インフルエンザの発生が続いていて、26動件、84事例で約1,771万羽が殺処分の対象になりました。それで、北海道でも120万羽を超えるサイラン系が殺処分になりました。一方で、卵の供給不足が発生をしているということですね。米国データバンクが卵免入給仕、それから外食大手の3割に拡大と、調達難の影響深刻化に対して、卵免入給仕状況調査を公表しています。それで、鳥インフルエンザの感染拡大に伴う卵の供給不足、そして価格高騰、いわゆるエッグショックと言われているんですけれども、この影響が外食産業で拡大をしていると。JA全能卵の情報によれば、ケーラン1kg、東京Mサイズ、これらの卸売価格が2022年2月は175円だったものが、今2023年4月5日時点で350円と、2倍に跳ね上がっているわけですね。都内の景気店は、こまめに電気を消すとか節約をしているんだけれども、これはもう値上げせざるを得ないというふうに言っていますし、先日たまたま入った食堂があるんですけれども、ここではですね、5月からオムライスは中止ですということで書いてありました。中華料理やパンケーキや茶碗蒸しなどにも影響が拡大をしていると。卵の供給不足や価格高騰にトリンフルエンザの感染拡大があるということも指摘されているわけです。トリンフルエンザの感染拡大は、ちょっと従来とは違った新たなステージに入っているんじゃないかと思うんですけれども、大臣これどのように思われるでしょうか。

2:12:22

野村納林水産大臣

2:12:26

今の上院のお話、同じ認識をいたしておりまして、これは生産者だけじゃなくて消費者にも大変迷惑をかけているなという思いがしていません。今現在57経営体がトリンフルに感染してそして殺処分もしたということでございますが、57経営体のうちありがたいというか少ないというか、災難系の8経営体がようやく飛奈の導入をいたしました。これから徐々にきちっとしたクリーニングをしながら飛奈を導入していくと思うんですが、指摘なことで申し訳ないんですが、私のところに昨日地元から卵を送ってきまして、ようやく再開できましたという嬉しいニュースでございました。これはだいたい6ヶ月すると卵を産み出すんですが、昨日もらったのはまだ産み始めて非常に小さい卵なんですよね。だからもう少ししないと転倒に出せるような卵にはまだならないということでありますが、こうしておいおい出てくるということで、ただ完全に感染したところの農場に卵を産めるニワトリが成長していくには、あとやはり1年近くはかかるだろうというふうには思います。ただ、ブラジルからの殻付き卵が今月以降到着するということで、先ほど食堂のお話がありましたが、いろんな卵の加工をしている皆さん方が大変お困りのようですから、これは生では食べられません。1ヶ月かけて日本に来るわけでありますから、これは加工用に向けての殻付き卵が今月中には到着するとこういうふうに聞いておりますので、少しずつ今までの不自由さからするとよくはなっていくというふうには思いますが、これは今年はそうであっても、また来年同じようなことが起こっていきますので、農家の皆さん方にはやはり主要管理はきちっとしていただかなきゃいけないというふうに思っております。

2:14:50

上友子君。

2:14:52

認識は大体同じですと言うんだけど、ちょっといろいろ私も資料をいただいて、すごいんですよね、日本列島全体にあちこちで発生して感染しているということで、ちょっと今までと延長線というよりはちょっとステージが変わっているんじゃないかなというふうに思うんですけど、その辺も一致するということでよろしいんですか。

2:15:15

野村納林水産大臣。

2:15:17

今ブラジルからというお話をしましたが輸入は、もうどこも輸入できる国はありません。全世界に広がっておりますから、ただ南米で唯一ブラジルだけが感染地帯になってないんですよ。ですからブラジルから日本の消費者の皆さん方がようやく手に入れて、今こちらに運んでくる途中なんでございますけれども、世界的な問題で、どこも同じ問題。G7があと1週間すれば始まりますので、そういった話も知っていかなきゃいけないなというふうには思っております。日本だけの問題ではないということだけは、ぜひご理解ください。

2:15:58

上智子君。

2:16:00

感染の広がりが、やっぱり従来と違う段階だと思うんですけど、2022年の11月28日に課金疾病症委員会が行われて、抗病原性トリンフルエンザの続発を踏まえた緊急提言というのが出されて、全国的に環境中のウイルスの濃度が非常に高まっている状況にあるとしています。1月31日に、抗病原性トリンフルエンザ疫学調査チームの検討会では、発生農場において、肉用の鶏よりもサイラン系での発生が多い傾向にあったと書いてあるんですね。なぜサイラン系で多いのか、その辺の分析はどのようにされているでしょうか。

2:16:42

森商費安全局長。

2:16:45

今シーズンにおけます、抗病原性トリンフルエンザ発生事例数は、本日時点で84事例ということでございますが、このうちサイラン系農場での発生が61事例、形態としましては、先ほど大臣が答弁申し上げましたように、57形態ということでございますが、一方、肉用系農場が11事例、そのほかアヒル農場等での発生が12事例ということでございます。サイラン系と肉用系では、例えば農場への人の出入りの頻度でございますとか、使用期間の長さなどが異なるという違いがございますけれども、これがサイラン系農場での発生が多い傾向につながっているのか、といった原因については、現時点においては明確な理由は不明ということでございまして、引き続き疫学調査の結果を分析してまいりたいと考えているところでございます。

2:17:38

上人君。

2:17:40

今、まだ分析中ということではあります。感染拡大で、やはり生産者の方々はものすごく緊張していると。ある生産者の人は対策として、小石灰を地面の色が見えなくなるまで、真っ白に散布して、外から履いてきた靴と、軽車で履く靴とを履きかえて、壁の穴とか、金網の破れとか、こういうものにも神経を尖らせていて、それでも完璧と言えるんだろうかということで、それで毎朝軽車のドアを開ける段階で、死んでないかと思って軽車に入ると、ものすごく緊張感に襲われると言っているんですね。衛生管理をみんなやっているのに、何でなんだろうかということも言われていて、こうした思いにやっぱり答えていく必要があると思うんです。国は殺処分した鳥の評価額の全額は、手当金として支払う制度はあるんですけれども、新しく鳥を導入しても、出荷できるまでの時間、さっき紹介ありましたけれども、出荷できるまでの時間がかかると。すぐに再開できるわけではなくて、再開しようと思っても、さっきヒナの話がありましたけれども、足りないって。足りないというのが結構出されているので、現状についてはどうなっているのかというのを報告をお願いしたいんですけれども。

2:19:02

渡辺築さん、局長。

2:19:06

お答えをいたします。農林水産省におきましては、主計不乱業者の団体を含めまして、関係団体に対して、抗病原性鳥インフルエンザの発生農場におけます、使用再開に向けた適切な対応をお願いしているところでございます。大臣から説明があったとおり、再導入も始まりつつあるという状況、段階でございます。現時点で全体としてのヒナの供給量が不足しているという話は聞いてございませんが、不乱施設の能力を短期間に急に増加させることは困難でございますので、引き続き関係者の協力を得ながら、地域的な偏在がないような形で、ヒナの安定的な供給が行われるように努めていきたいと考えてございます。

2:20:01

上田保子君。

2:20:03

抗病原性鳥インフルエンザ疫学調査チームの検討会の今後の貿易措置において、施設及び使用管理を完全に分けることによって、農場を複数に分割し、別農場として取り扱われることについては、現状で検討するものと考えるというのが書いてあるのですが、分割管理を提案したのは初めてでしょうか。

2:20:30

森商費安全局長。

2:20:34

お答えいたします。ご指摘の本年1月の専門家会合におきましては、大規模農場における対応として、例えば、施設及び使用管理を完全に分けることにより農場を複数に分割し、別農場として取り扱うことについては、現場で検討し得るという考え方が示されたところでございまして、こうした点、都道府県にも通知をしておりますし、また、既に大規模農場で経営再開への影響を勘案して、発生時のリスクを回避するために、こうした分割に取り組もうとしている事例もあるというふうに承知しているところでございます。こうした分割の管理につきましては、これまでの使用衛生管理基準や特定家畜伝染病防疫指針に基づき行うことが可能となっておりましたけれども、農水省といたしましては、例えばその分割の場合には、人や物の動線を分けるなど、使用衛生管理を一体的に行う衛生管理区域の範囲を完全に分けることが必要だというふうに考えておりまして、今後こうした考え方を改めて整理をして説明していきたいと考えております。

2:21:37

上田保子君。

2:21:38

初めて今回これ言っているということですね。

2:21:41

森商品安全局長。

2:21:44

お答えいたします。初めてということではなく、こうした分割管理の考え方自体は、現在の使用衛生管理基準あるいは防疫指針の方にも、いわば読みうるものという状況でございます。

2:21:57

上田保子君。

2:21:59

それで、その分割管理というのはどういうものかというのは、なかなかイメージが、もう既に大きい規模のやつがあるわけですけれども、一つ一つ等を分かれているんだけれども、分割管理というのはどういうことなのかというのは、ちょっと説明をお願いしたいんですけれども。

2:22:13

森局長。

2:22:15

はい、お答えいたします。やはりその人、物、動線を分けるなど、使用衛生管理を一体的に行います。衛生管理区域の範囲を完全に分けるというのが、分割管理の基本的な考え方でございまして、例えば、衛生管理区域の境界を明確にするために、その敷地を防護策等で区切るでございますとか、原則として、その衛生管理区域ごとに作業者を分ける、作業をする人を分けるといったようなことですとか、車両や作業者の出入り口を衛生管理区域ごとに設けて、それぞれで消毒を行うといったようなどの要件を満たすことが必要と考えております。

2:22:56

上友子君。

2:22:58

そうすると、割と大規模な経営のところのイメージのような感じがするんですけれども、小規模な家族経営でもそういうことって可能なんでしょうか。

2:23:08

森局長。

2:23:10

個々の農場において、どのような整備、体制の変更等が必要になるのかというのは、まさに個々の農場の使用形態等によって異なるということでございます。そういった点では、私どもとしては、こうした分割を希望する農場が相談があった場合、規模の大小にかかわらず都道府県とともに対応していきたいというふうに考えているところでございます。

2:23:40

上友子君。

2:23:42

規模の大小にかかわらず相談に則っていくということだったと思います。経営再建の支援と同時に、やはりこのトリンフルエンザの感染拡大が、空気中に塵や埃に付着して感染を広げている可能性があるという指摘も専門家の中でされています。こういう対策とともに、防疫措置に携わる自治体というのが、JAの職員であったり自衛隊含めて、相当強いストレスがあると、心の病気になってしまったりということもあるということなので、そういうメンタルケアの対策も必要だと思うんですけれども、こういう支援も含めて、あともうちょっと時間ありそうなんですけれども、万全の対策を取っていただきたいんですけれども、これについて最後に一言お願いします。

2:24:34

森局長。

2:24:36

委員御指摘のとおり、一旦トリンフルエンザが発生しますと、その農場における貿易作業に大変多数の方々に参画作業をしていただいているわけでございまして、そういった方々の心、体もそうでございますし、心理的な負担というものが大変なものになると、ご苦労いただいているという状況でございます。いわゆる特定家畜伝染病防疫指針におきましては、都道府県の公衆衛生部局等と連携をしまして、防疫措置の前後に従業者の健康状態を確認する、あるいはメンタルヘルス等も含めた相談窓口を設置すると、いったようなことを規定しているところでございまして、各都道府県におかれて、こうした作業者の心身の健康を維持に努めていただけるよう、私どもからも働きかけていきたいと思っております。

2:25:33

神田茂君。

2:25:34

時間になって終わりますので、是非万全の対策ということで、まだ続いていますし、現場大変ですので、よろしくお願いをして質問を終わります。

2:25:45

午後1時40分に再開することとし、休憩いたします。

2:28:00

ただいまから農林水産委員会を再開いたします。休憩前に引き続き、農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。

2:28:11

質疑のある方は、順次ご発言願います。須藤元紀君。

2:28:16

昼休憩後の一発目の質問となります。今日は昼ご飯にスッポンを食べてきました。たまに豊洲市場でスッポンを仕入れて、自分でさばくんですが、議員会館だと血みどろになってしまうので、さばいてある冷凍のものをスープにして食べました。すごい生がつくので、野村大臣にもぜひスッポンをおすすめしますので、ぜひたくさん食べていただければと思います。大好きですか。よかったです。ありがとうございます。スッポンパワーで元気モリモリ、須藤元紀、頑張って質問していきたいと思います。さて、本日は学校給食の場を活用した食育、地産地消、有機農産物の利用拡大についてお伺いします。農業の環境負荷の低減を目指す「みどりの食糧システム戦略」において、拡大が目指されている有機農業ですが、有機農業が広まるためには有機農産物の安定した販売先があることが重要です。地元の小中学校の学校給食の食材として公共調達されることは、大変有効な選択肢ではないでしょうか。子どもたちにとっても、地元の生産者と顔の見える関係が構築できれば、地元の農業や自然循環機能を学べる食農教育ともなります。それがきっかけで、将来の農業の担い手に成長してくれることも期待できます。米飯給食の提供回数は、文部科学省の2021年度調査で週平均3.5回となっていますが、有機米の利用でさらに回数が増えれば、日本型食生活を次世代に伝えることにも貢献できます。このように、良いことづくめの学校給食のオーガニック化ですが、いざ実現しようと思うと、食材費やメニューと生産物収穫時期とのマッチング、地元での有機農産物の生産量など、さまざまな課題があると聞いております。そこで、学校給食への地元の有機食材の利用推進に向けて、政府の支援策が求められています。ここでまずお伺いしますが、オーガニックビレッジを宣言している、または宣言に向けて取り組みに着手している市町村の中で、学校給食のオーガニック化を実施しようとしている市町村はどれくらいあるのか教えてください。平方農産局長 お答えいたします。農林水産省では、地域ぐるみで有機農業を実践する先進的な産地でありますオーガニックビレッジの創出を進めておりますが、現在55市町村で取り組みが開始されたところであります。そのうち有機農産物の学校給食への利用を取り組み計画に位置づけている市町村は47市町村となっております。静岡県立農学校 静岡県立農学校 静岡県立農学校 静岡県立農学校 ありがとうございます。今後は増えていくものなんでしょうか。学校給食がベースになっていくということにはなっていくんでしょうか。平方農産局長 現在55ですが近年のうちに100、さらには200人という目標を持っておりますし、そのうち55のうち47というのはかなり取り組みとしては多いというふうに思っておりますし、この勢いで伸びていただければなというふうに思っております。須藤元紀君 農水省の緑の食料システム戦略緊急対策交付金において、学校給食での地元の有機食材の利用に向けて具体的にどのような取り組みが交付対象となっているのかお伺いします。平方農産局長 学校給食に有機農産物を導入するにあたっては、納入の時期、それから品目、量に加えまして、食材の形、それから納入のときの体制、場所など様々な条件を生産者、それから給食需要者等の関係者間で調整していただく必要があります。多くの課題を解決する必要があるという考えております。このため、緑の食料システム戦略緊急対策交付金のオーガニックビレッジの取り組みへの支援の中では、地域の関係者の連携体制の構築ですとか、検討に要する費用のほか、給食メニューに有機農産物を導入する際に必要な費用についても支援対象というふうに考えております。

2:32:47

礒元君。

2:32:49

ありがとうございます。文部科学省の令和5年度投資予算には、学校給食における地場産物等の使用促進に4500万円が措置されております。その中に、緑の食料システム法成立に伴い有機農産物の学校給食への活用を一層促進するため、自治体における有機農産物を使った学校給食を提供する取組なども支援するとあります。具体的な支援メニューをお伺いします。

2:33:22

文部科学省安倍晃審議官。

2:33:25

はい。お答え申し上げます。令和5年度学校給食地場産物使用促進事業におきましては、これまで学校給食における地場産物の使用に当たっての課題解決支援に加えまして、有機農産物についても対象を拡大したところでございます。具体的には、学校側や生産流通側の調整役としての仕組みづくりを担うコーディネーターの配置に必要となる経費、また、行政や学校関係者、コーディネーター、生産者等による協議会等の開催に必要となる経費、また、大量調理に当たり必要となる備品の購入に係る経費、また、学校で有機農産物等に係る指導を行うために必要となる生産者側の人材派遣等の経費、こういったものの支援を行っているところでございます。

2:34:15

須藤元紀君。

2:34:17

物価高騰により食材の仕入れ価格も高まっていることから、多くの自治体で給食費が値上がりしています。文部科学省の2021年度調査によりますと、全国の平均給食費は月額で小学校4,477円、中学校5,121円と、3年前の前回調査よりもそれぞれ3%、3.6%の増加となっており、過去最高額が更新されました。新型コロナ臨時交付金が2022年度から学校給食の食材調達費などにも使えることとなりましたが、学校給食の無償化が実施された自治体は、全国約1,600の市区町村の3割に上り、そのうち6割が政府の臨時交付金を財源としています。無償化していない自治体でも臨時交付金を活用して、半額程度の補助など軽減策が講じられています。ただ、どの自治体も財源が最大の課題であり、自治体の大半は令和5年度の交付金の扱いが不明瞭であったため、この4月以降の継続を「未定」「徴収再開予定」としている状況でした。一方で、東京や千葉など首都圏を中心に自主財源から年出する自治体もあり、財政事情を背景に判断が割れる見込みです。先月28日に令和4年度の予備費の使用が閣議決定され、その中で臨時交付金の電力、ガス、食料品等、価格高等重点支援、地方交付金が7,000億円増額されました。推奨事業メニューには学校給食費等の支援が掲げられております。このため、4月以降も学校給食の無償化に取り組む自治体の数は、おそらく維持されるのではないかと期待できます。自治体の取り組みに対する国の支援が行われることになったのは本当に良かったと思うんですが、今回のように新年度の始まるこのギリギリになって決定ではなく、もっと向上的に将来的な見通しをもって環境の整備が必要ではないでしょうか。先ほども申し上げましたように、学校の給食のオーガニック化には様々なメリットがあります。有機食材の調達を国として向上的に支援していくことは、同時に自治体の財政事情に左右されない学校給食の無償化にもつながり、子どもたちの食料安全保障ともなります。安心して子育てできる環境になることは、人口減少を防ぐことにもつながるのではないでしょうか。そこで政府として、学校給食の根立ての開発のときだけではなく、通常のメニューの食材に地元産有機食材を利用することへの支援策を講じるべきだと考えますが、農林水産省、文部科学省として、それぞれの立場から御見解をお聞かせください。

2:37:26

勝又農林水産副大臣

2:37:28

ありがとうございます。学校給食で有機農産物を利用するにあたりましては、食材の形や納入の方法等について、生産者や給食事業者をはじめとした関係者で調整を行うなど、まずは導入段階における多くの課題を解決することが必要となっております。このため、市町村が中心となって、生産から消費まで一体的に取り組むオーガニックビレッジへの支援の中で、関係者の話し合いや物流の検討のための費用等、学校給食への有機農産物の導入段階で必要となる費用に対しても支援を行っているところであります。農林水産省としましては、有機農業の拡大に向けて、オーガニックビレッジを2025年までに100市町村、2030年までに200市町村に拡大する目標を掲げており、その中で学校給食における有機農産物の利用も進めていく考えであります。

2:38:20

文部科学省安彦審議官

2:38:24

お答え申し上げます。学校給食は、食に関する指導を効果的に進めるための生きた教材でありまして、有機農産物を学校給食の食材として活用することは、環境への負荷、低減や食料生産における自然環境の保全の重要性などへの理解を深める、こういったことに有効だと考えております。一方、学校給食における有機農産物の使用に当たっては、例えば、域内で必要な有機農産物の数量の確保やコスト等の課題があると承知しております。このため、先ほどお話ししました、学校給食・地場産物使用促進事業におきまして、学校給食における地場産物や有機農産物の活用を促進するとともに、引き続き農林水産省とも連携しつつ、有機農産物を活用した学校給食や食育の事例の発信・共有など、必要な取組を進めてまいりたいと考えております。

2:39:15

静岡県議員

2:39:17

しっかり足並みを揃えてやっていただければと思います。他方で、政府は先月末、異次元の少子化対策の叩き台となる「子ども・子育て政策の強化」についての試案を、子ども政策担当大臣の名において発表しました。先週末には、子ども未来戦略会議が発足し、具体的な内容と財源について議論が行われ、今年6月の骨太の方針に反映させたいとのことであります。叩き台の今後3年間で加速化して取り組む子ども・子育て政策の中に、学校給食の無償化が掲げられていますが、ぜひ無償化を実現していただきたいです。そしてお願いしたい大事なポイントとしては、家計負担の軽減の視点のみならず、子どもの健やかな成長という、食育の視点を落とさないでいただきたいということです。学校で飼育する食材が、地元で収穫された有機農産物であることによって、子どもたちは地元に農業があることの大切さを学ぶ機会にもなります。先ほど串田先生も午前中にアニマルウェルフェアの質疑をされましたが、子どもたちにひらがいの鳥から卵をいただくことなど、本当に大切だと思いますし、日本の農村、漁村を子どもたちが守り育てていくことが必要です。実は私も数年前に調理士の資格を取りましたが、改めて食運を穴ぶくことにより、自分の健康状態や体力の向上にもつながりました。ですので子ども・子育て政策全体の中で、子どもたちの食育の重要性を位置づけ、学校給食の無償化とオーガニック化を支援していくことをお願いしたいと思いますが、子ども・子育て政策を取りまとめる立場として、子ども家庭庁にご見解をお伺いします。子ども家庭庁、朝野審議官、お答えいたします。給食費の無償化は、小倉大臣が取りまとめた試案において、学校給食費の無償化に向けて、給食実施率や保護者負担軽減策等の実態を把握しつつ、課題の整理を行うといたしております。今後、速やかに課題の整理が進むよう、文部科学省と連携して取り組んでいきたいと思います。また、議員ご指摘の食育や地元産食材の学校給食への活用につきましては、令和3年に決定された「子ども若者育成支援推進大綱」において、学校給食における地場産物の活用をはじめとした食に関する学習や体験活動の充実等を通じて、家庭・学校・地域等が連携した食育の取り組みを推進するとされており、食育は子どもの健やかな成長にとって重要であると考えております。今後、子ども政策につきましては、幅広い政策について議論を進めていくこととなっておりますが、引き続き、農林水産省や文部科学省とよく連携して取り組んでまいりたいと思います。

2:42:33

須藤元君

2:42:35

ありがとうございます。この子ども子育て政策を取りまとめる立場として、子ども家庭庁にもぜひとしっかりと取り組んでいただきたいと思います。最近、仲間の議員たちで一緒にトレーニングをして、その後、私が作った高タンパク質ランチを食べてもらうことを1週間に1回やっているのですが、週1回でも体を動かして、自分の健康や食について語り合うことにより、みんな健康意識が芽生えたと言ってくれています。ですので、子どもだけでなく大人も食育をもう一度学び直す時期にあるのではないでしょうか。さて、昨年10月に開催された全国オーガニック学校給食フォーラムでは、学校給食に有機食材を活用するための様々な情報交換、連携づくりが行われました。有機米の栽培技術は既に確立されており、有機米100%を実現した千葉県泉市においても、観光農業から有機農業に移行して成功できたとのことであります。また、全国の水田の2%で有機米を生産すれば、全国の学校給食に必要な量をまかなえるとの推計の発表もありました。このお話のように、全国の水田の2%で有機米を生産して、学校給食に活用することを是非とも実現できたらと思いますが、この推計について、政府の見解についてお伺いします。平方農産局長 お答えいたします。御指摘の推計値でありますが、全国オーガニック学校給食フォーラムで一定の前提をおいて、推計されたものというふうに承知しております。この中では、全国で有機米の学校給食を実施するために、必要な米の作付け面積を約4.4万ヘクタール、全国の水田が220万ヘクタールぐらいございますので、それの約2%というふうに試算されたものだというふうに承知しております。一方、実は過去に農林水産省が試算をして、本参議院農林水産委員会で平成30年に答弁をした試算というものもございます。ここでは、同じように全国の学校給食での有機米の給食を実施するために、必要な作付け面積は約2万ヘクタール、全国の水田の1%というふうに、ちょうど半分ぐらいの形で当時は試算をしておりました。こうした推計のところに差が出てくるのは、実際は今、3.5回ぐらいが米飯学校給食なんですが、これを4回と見るか、あるいは5回全部、有機米で学校給食をやるというふうに見るか、あるいは、1食あたりの重量なんですけれども、大人の人だと大体100グラムぐらい食べるんですけれども、そこをお子さんのところを50グラムと見るか70グラムと見るか、あるいは有機米の単種をどう見るか、そういった前提の置き方によって、試算結果がそれぞれ異なってくるので、いろいろな試算が今されているところだというふうに承知をしております。先ほど委員の方からも、技術の確立が有機米についてある程度できているというお話がありましたけれども、農林水産省では、まずは現在確立されている有機農業の技術の普及を図っておりまして、またオーガニックビレッジの横展開、これを進めることによりまして、まず有機農業の取り組み面積を2030年まで6.3万ヘクタールまで拡大したいというふうに考えております。さらに2040年までに、病害の抵抗性の品種ですとか、助走ロボットと次世代の農業技術を確立するということをして、より多くの農業者が経営の選択肢の一つとして有機農業に取り組むことができるような環境となれると、それによりまして2050年までには100万ヘクタール、お米だけじゃないんですけれども、そこまで有機農業を拡大したいというふうに目標を掲げておりまして、これをしっかり実現していきたいというふうに考えております。

2:46:54

須藤元紀君。

2:46:56

私、実は学校が本当に嫌いで、給食と好きな子に会えるというだけで学校に行っておりました。学校給食の時間が楽しみだった人って多いと思います。今の子どもたちがその楽しい思い出とともに有機米を育って、食べて育っていけば、10年、20年後には有機農業を支える意識を持った消費者になっていくのではないでしょうか。そうすれば2050年の有機農地の25%も夢ではないと思いますので、先ほど大臣もスポンが好きだと言ってくれましたので、同じスポン好きとしてぜひ気合を入れて取り組んでいただければと思います。私の質問は以上になります。ありがとうございました。

2:47:56

寺田静香君。

2:47:59

私の所属の寺田と申します。本日もよろしくお願いいたします。私は本日は2019年から始まった国連家族農業の10年について質問をさせていただきたいと思います。まず冒頭、国連の家族農業の10年とは何かを簡潔にご説明をいただければと思います。

2:48:17

水野輸出国際局長。

2:48:20

お答えいたします。国連家族農業の10年は、世界の食料生産額の8割以上を占める家族農業が、食料安全保障の確保や貧困の撲滅、飢餓の解消等のために果たしている重要な役割を認識した上で、2017年に国連総会が決議したものです。同決議では、2019年から2028年までの10年間を国連家族農業の10年と定めた上で、各国に対しては、家族農業に関する政策を策定し、改善し、実施すること、家族農業に関する各国の経験や有料事例を他国と共有することなどが求められております。

2:49:02

寺田静香君。

2:49:04

ありがとうございます。愛知学院大学の関根氏も、国連家族農業の10年に関して、国際社会として家族農業支援に取り組むことを、日本を含む104カ国が共同提案をして、前回一致で可決をされたことは、この世界の農業、食料、農村政策の新たな時代の幕開けを感じさせると述べておられます。国連は2014年を家族農業年として、その方向性を堅持するのがこの家族農業の10年であると思います。この背景には何があったかということを遡りますと、これも関根氏の指摘でありますけれども、2007年から8年に発生をした世界の食料危機を受けて、それまでの新自由主義的な農業発展モデルやそれに基づく政策、例えば経営規模拡大を推進する構造政策、貿易の自由化と輸出促進政策、規制緩和、民営化などの有効性を問い直す気分が各国で高まった。また、政策的視点からこぼれ落ちていた小規模家族農業の役割を再評価し支援強化をする運動の象徴として、国際NGOである世界農業フォーラムが2008年から国際農業年の設置遅れに求める運動を始めてきて、世界の団体、政府などがこれを支持して立ち上がったものだとされています。また、既存の政策を見直す国際的な動きは10年前から顕著になっていて、その一連の流れの中で国連貿易開発会議は2013年、手遅れになる前に目覚めよと、気候変動時代における食糧保障のために、今こそ真に持続可能な農業への転換を、と題した報告書を発表して、大規模企業的農業から小規模家族農業による農業への転換が急務であることを訴えています。このように世界では、この農業、食糧、農村政策をめぐる基本的パラダイムが大きく変化したというのが関根氏の指摘であります。これに関してですけれども、日本でも農業家族農林漁業プラットフォームジャパンというこの団体、この団体は国連の家族農業10年に基づく小規模家族農業の再評価と支援する枠組みを作りを日本で進めるために結成されたネットワークですけれども、この団体が日本の農業政策に関して様々な提案をされています。今日お配りをしている資料が私の手違いで一部切れてしまっているので、口頭で紹介をさせていただきたいと思いますけれども、家族農業の強化であるとか、若者を支援して家族農業の持続性を確保すること、家族農業における男女平等と女性のリーダーシップの推進、気候変動対策としてサステナブルな農業への転換、多面的機能関連の法制度の充実、技術や農法についての工業的なものから生物多様性の保全などを目的とした多面的機能関連法制度の充実、また大規模畜産を見直すこと、農薬を前提とする技術政策などからの脱却を求めています。そこでお伺いします。この家族農林漁業プラットフォームジャパンから先月17日に農水省に提出された要望書提言に関する農水省としての受け止めをお伺いできればと思います。

2:52:33

村池局長

2:52:39

お答え申し上げます。今、委員からご指摘がございましたように、先月、家族農林漁業プラットフォームジャパンから農林水産省に対して2つの提案書をいただいております。1つは「食料農業農村金方法の改正に際して盛り込むべき視点」、もう1つが「国連家族農業の10年国内行動計画案の提言」、この2つの提案書をいただいたところです。まず、食料農業農村金方法の改正に際して盛り込むべき視点につきましては、「徹底的な議論と納得により国民の合意を形成すること」、「農と食の基本理念の徹底的な再検討を行うこと」などを内容とされていると認識しております。また、国連家族農業の10年国内行動計画案の提言につきましては、「家族農林漁業を強化する政策体制」、「若者を支援し家族農業の世代間の継続可能性の確保」、こういったことが主題になっていると認識しております。提出いただいた提言等の内容も含め、現在、基本の検証ということで、各界各層から幅広くご意見を頂戴しているところでございます。提出いただいた提言の内容も含めて、基本法の検証の中で、政策全般の検討を進めてまいりたいと考えております。ありがとうございます。ぜひ真摯に受け止めて検討していただきたいと思っております。国連の家族農業の10年に関する行動計画では、家族農業の支援強化のための国内行動計画の策定が呼びかけられております。先ほども教えていただいたとおりですけれども、2024年までに世界100カ国が国内行動計画を提出することが目標とされていると思います。また、今足形述べた団体からも、この計画の策定を求める要望が出ておりますけれども、日本においては、この国内行動計画が作成されていないと承知していますけれども、それはどうしてでしょうか。

2:54:58

村池局長。

2:55:02

お答えいたします。今、委員からのご指摘ございました国連家族農業の10年の世界行動計画でございますけれども、国連食糧農業機関、それから国際農業開発基金が策定をしたものということで、ご指摘あったように、この中で2024年までに100の国内行動計画の策定を想定するというふうに記載をされているものと承知をしております。この国内行動計画の策定につきましては、各国に義務付けをされているものではないというふうに考えております。いわゆる努力目標と多いことで認識をしておりまして、現時点でない、我が国としての作成の予定はございません。また、策定した国は現時点で一部の国にとどまっており、G7各国の中に策定済みの国はないと聞いております。一方で、我が国の家族農業経営は農業形態の約96%を占めております。大変重要な存在であるというふうに我々も認識をしているところでございます。このため、我が国におきましては、農政の根幹であります食糧、農業、農村基本法に基づき、直近の基本計画と申しますと、令和2年3月に確決定をした基本計画ということになりますけれども、この食糧、農業、農村基本計画におきまして、効率的かつ安定的な農業経営が農業生産の相当部分になる農業構造を確立するため、経営規模や家族法人など、経営形態の別にかかわらず経営改善を目指す農業者を幅広く担い手として育成支援すること、家族経営が地域社会の維持に重要な役割を果たしている実態に鑑み、生産基盤の強化などに取り組むことを明確に位置づけ、必要な施策を講じているところでございます。今後とも引き続き家族農業をしっかりと支援してまいりたいと考えております。

2:57:23

寺田静香君

2:57:24

ありがとうございます。努力義務であるとして、日本では計画をつくらないしつくる予定もないというお答えであったと思います。その理由としては、日本はすでに十分家族農業を支援しているんだということだと思いますけれども、日本農業新聞は昨年の夏、小規模の家賃の家族農業を再評価せよという論説の中で、次のように述べています。生物多様性の保全や持続可能な地域づくりに重要な役割を果たす小規模農業が世界で見直されてきた。日本は国土の7割が中産幹地で、経済の9割以上が家族農業を占める。規模拡大や経済優先の農業政策を見直して、地域を支える中小家族農業の価値を再評価すべきだとされています。その中で、欧米では気候変動や生物多様性、農村の加速化などを背景に、近年は小規模な農業、農村を再評価する流れが出てきていることを紹介をしています。特にアメリカの農務省は、真のコストを考慮した場合、大規模農場は小規模農場よりも効率的に農産物を生産しないと指摘して、災害時の食料安全保障の危険性や長距離輸送に伴う化石燃料消費の増大などの問題点を指摘しています。また、韓国は2020年、農業の多面的機能を守るために、農業農村の公益機能を増進する直接払い制度を施行して、0.5ヘクタール以下の小規模農家に対して直接払いを行うこととして、小規模農家を対象とした直接払いの割合は、金額ベースでは、円換算で法執行前の131億から539億円となって、4倍以上も拡大したということが紹介をされています。また、先ほどの家族農林漁業プラットフォームジャパンによれば、これまで先進国と上国を問わず、小規模家族農業は時代遅れ、非効率、儲からないと評価をされて、政策的に支援すべきは効率的で儲かる近代企業農業とされてきたけれども、ここに来て農業の効率性を図る尺度自体が変化をしているとしています。農業の効率性は、労働生産税のみで図れるものではないとして、土地生産性は大規模経営よりも小規模経営で高いことが知られているとしています。特に今最重要視されているのがエネルギー効率性で、化石燃料等の農場外部の資源へ依存度が低い小規模家族農業の隠れた効率性が注目されているとされています。前回の、以前の質疑でもお話をさせていただきましたけれども、秋田の椎茸栽培の農家の話ですけれども、温度のいい時間よりのために豆油を使っている規模の大きいところは、もうコストに見合わないからとやめてしまって、薪を使っている友人のところは変わらず生産ができているということで、遥か遠く海外から運ばれてくる石油を使った農業と、裏山の薪を使用した農業、エネルギーの効率のみならず価格変動に左右されず安定的に確保できるものを用いていること、しかも環境に優しい農業がどちらかだということは明白であって、こうした家族農業を支援することが持続可能な農業をつくっていくのではないかと私自身は考えております。先ほどの御答弁では、幅広く支援をしているんだということでしたけれども、小規模家族農業も対象だとしながらも、収益化、効率化を条件としているものも見受けられて、実際に平均的な家族農家では利用できないものも多いのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

3:00:59

村池局長

3:01:01

お答えいたします。先ほど触れたところでございますけれども、現行の食料農業農村基本法、それから令和2年3月に確決定をした食料農業農村基本計画では、効率的かつ安定的な農業経営を育成し、そうした農業経営が農業生産の相当部分を担う農業構造を確立するため、認定農業者、認定新規収納者、それから将来法人化して認定農業者になることが見込まれる集落園のなどの担い手の育成枠を進めることとしております。その際、このような経営良くなる農業者については、経営規模の大小ですとか、あるいは法人化、家族経営化の別は問わずにですね、幅広く育成支援をしているところでございます。例えば、農地利用効率化等支援交付金という事業がございます。この事業につきましては、有志を受けて経営改善の取組に必要な農業機械施設を導入しようとする経済を支援すると、そういった内容の事業となっておりますけれども、この農地利用効率化等支援交付金におきましては、経営規模の大小や法人化、あるいは家族経営化などは要件にはしていないということでございます。一方でですね、限られた予算の中で予算が効果的に使用されるよう採択に当たっては、女性対象者が取り組もうとする経営改善の目標等に応じ、ポイント制により配分を行うこととしておりますが、規模拡大等は要件とはしておらず、付加価値の拡大ですとか、あるいは経営コストの縮減等、様々な経営改善の取組を支援対象としておりまして、平均的な家族経営であっても支援の対象となるということでご理解をいただけると思います。ありがとうございます。議論が多少平行線なところがあるので、一問飛ばさせていただきたいんですけれども、指摘をさせていただくだけにしたいんですけれども、この段階、さっきの段階の指摘によれば、規模拡大や生産性向上を要件とする事業が増えているとしていて、私も同じように感じております。先ほどからも、効率的かつ安定的という言葉であるとか、経営力のある農業者という言葉が何度も出てきます。秋田県議会でも機械の購入などに際し、補助はあるといっても、やはり30ヘクタール以上が規模要件とされていることなどが議論をされています。ここにも国連家族農業の10年が定められ求めてきたことと、少なくとも国内の、現在の国内政策には大きな矛盾があるように私には感じられます。先ほどの指摘を繰り返しますけれども、時代遅れ、非効率、儲からないと評価をされ、政策的に支援すべきは効率的、儲かる、近代的企業農業というところ。ただ、ここに来て農業の効率性を図る尺度自体が変化をしているというところ。農業の効率性は労働生産性のみで図れるものではないというところなんですね。効率的かつ安定的という言葉、レクの中でも何度も出てきたんです。安いから、ただ安いからといって、その肥料や飼料などを海外からCO2を排出しながら運んでくることはどうなのか。少なくとも今の農業、畜産業などが苦しくなったのは、こうしたことを経済効率に任せて過度に経済性のみを重視をして海外に依存してきたのではないか、なんだろうかという問題意識が私の中にはあります。これが本当に効率的かつ安定的と言えるのか、この効率的の概念は変化をしているんだというべきなのか、むしろ私は農水省がこの効率的という言葉を使うときには、この効率的という言葉の定義が単に短期的な経済合理性のみを指しているのではないかというふうに感じられます。土地生産性は大規模経営よりも小規模経営で高いとも指摘されていますけれども、限られた国土の有効利用という観点からも家族農業の支援は一層大切であって、大臣も家族農業は日本の農業の中心であるとか、規模にかかわらず幅広く支援をするということをおっしゃっていると承知をしています。もちろん、事後減少社会の中で、午前中の質疑の中で御答弁でも20年で半減したんだというお言葉もありましたけれども、担い手が減ることから規模拡大は一定程度は進めなければいけないことは理解はしているんです。ただ、様々な支援策に規模要件のようなものを設けて、結果として、数多の小規模の農家が苦しんでいて、ここを切り捨てて規模拡大を図っていくようなやり方だからこそ、工作放棄地が増えているのではないかと私は感じます。あらゆる形態、あらゆる規模の農家をあまねく支援対象とすべく、新自由的な農業発展モデルを反省しているという、この世界家族農業の10年をしっかりと踏まえて、家族農業を基軸とした政策の展開が必要ではないかと思いますけれども、この一連の議論を踏まえて、大臣の受け止めを最後にお伺いできればと思います。

3:06:25

野村農林水産大臣

3:06:29

我が国の家族農業経営というのは、農業経営の、これは経営体の基本でありまして、これは全国の96%は家族農業経営であります。ですから、大規模経営だけを農政の中で進めているということは、これはまた誤解だと思いますが、この96%という数字は、これは他の国、先進国、EUでもアメリカでも、やはり家族農業経営が中心になっておりますので、その辺の御認識はあると思いますが、要は、やはり大規模だけに、特化した形で政策をやっているのではないかというような御批判をよく受けるんですが、それは決してそういうことはありませんで、96%の家族農業経営に対して、私どもは農政を推進していると、こういうふうに御理解をいただきたいと思います。このため、令和2年3月に閣議決定しました基本計画を踏まえまして、効率かつ安定的な農業経営が農業生産の相当部分になる農業構造を確立するために、経営規模や家族、法人などの経営形態の別にかかわらず、経営改善を目指す農業者を広く担い手として育成をしていると、こういうふうに御理解をいただきたいと思います。さらに家族経営が地域社会の維持に重要な役割を果たしているという実態に考えまして、品目別対策なり、あるいは多面的機能支払い制度なり、あるいは中産化についての直接支払いなり、こういったようなこともやっておりまして、それから農業機械の導入支援等も行っているわけでございます。今後ともそういう意味では、委員おっしゃいましたような家族経営が地域農業に果たす役割というのは非常に大きいということも理解いたしておりますので、それらの役割も踏まえながら必要な施策を講じてまいりたいと、こういうふうに思います。

3:08:43

寺田静香君

3:08:44

時間が来たから終わりたいと思いますけれども、個別の政策に落とすと家族農業は支援が受けられないと皆さんが感じているところを十分に意識をして、政策の転換を進めていただきたいと思っております。ありがとうございました。

3:09:03

本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。ありがとう。

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