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参議院 文教科学委員会

2023年04月13日(木)

1h53m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7363

【発言者】

高橋克法(文教科学委員長)

櫻井充(自由民主党)

熊谷裕人(立憲民主・社民)

竹内真二(公明党)

松沢成文(日本維新の会)

伊藤孝恵(国民民主党・新緑風会)

吉良よし子(日本共産党)

舩後靖彦(れいわ新選組)

熊谷裕人(立憲民主・社民)

1:15

ただいまから、文教科学委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。去る11日、串田誠一君及び若林陽平君が委員を辞任され、その補欠として中城清志君及び渦井昭一君が占任されました。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。

1:42

特定先端大型研究施設の供用の促進に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、文部科学省所当中等教育局長藤原昭雄君ほか2名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに、ご異議ございませんか。ご異議ないと認め、採用決定いたします。

2:10

特定先端大型研究施設の供用の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。本案の趣旨説明は既に聴取をしておりますので、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次ご発言願います。

2:28

櫻井充君

2:30

おはようございます。櫻井充です。

2:37

まず最初に、今日はナノテラスのことについて質問させていただきたいと思います。地元選出の国会議員として、放射光を東北大学に作っていただいたことに改めて感謝申し上げたいと思います。多くの研究者の方々が仙台に来られて、仙台の街が活性化していく一助になればと思っていますし、

2:57

もう一点大事なことは、できれば国内だけではなくて、世界的な研究者が集まってきてくださって、素晴らしい成果が出せるような施設にしていただきたいと思っています。そういう中で、本当に有効活用できるのかどうかという点でいうと、なかなか難しい状況にございます。民間の方は東北経済連合会が中心になって研究者を集めてきています。

3:23

彼らはよく「お金が集まらない、お金が集まらない」と言っていますが、表現はそういう表現になっていますが、実際10年間で5000万円出してもらって、それで毎年200何時間だったと思いますけれども、それだけの時間の割当になってきて、この人たちを探してくるのがかなり大変だと言われています。私もことあるごとに企業の皆さんにこういう施設があるので使ってみませんかという話を申し上げているのですが、

3:49

例えば建設業界の方々からしてみると、お金がないわけではないけれど、どういうふうなメリットがあるのかわからないと言われます。でも一方で地元の中小企業の生コン屋さんと話をしてみると、微細構造がわかったらより良い生コンが作れるかもしれないと言って、中小企業ですがそこに参画してくださっています。ですからどういうメリットがあるのか、どういうことがわかってくるのか、そしてこのことによって企業としてどういうふうな商品の新しい開発とか、いろんなことができるのかとか、そういうことをきちんと知らしめないとなかなか広がっていかないのではないかと思いますが、この点についていかがでしょうか。

4:28

長岡文部科学大臣。

4:32

お答え申し上げます。ナノテラスに対する企業の資金拠出につきましては、

4:44

両県機構、そして地域パートナーにおきまして、さまざまな施策を検討しているところでございます。例えば、企業にとっての利点がわかりやすい広報活動、そして中小ベンチャー企業でも使いやすい利用制度、

5:03

そして、地域パートナーの一員であります東北大学の専門人材によります研究支援や施設設備の利用などの施策を検討しているところでございます。櫻井委員のおっしゃいますように、大変理解を進めるということは、非常に企業にとっても重要であると、そういうことを認識していただくために、

5:30

今後も関係者と連携しながら、ナノテラスの価値を最大化して、そして企業からの資金拠出が得られますよう、そういう施策を検討してまいりたいと考えております。ありがとうございます。さまざまなことをやっていただいているんだと思います。現在は10本のビームで、7本が民間、それから3本が国ということになっていますが、

5:58

マックス使えるとなると28本使えることになります。このままの比率でなってくると、統計連の方々から我々の限界ですと、そういうふうに言われてきていて、まだこれから10本稼働するだけであって、28本までいくのかどうかわかりません。だけど、28本使わないと、多分財務省からぐちゃぐちゃ言われますから。そういう点でいうと、こんな施設を作らなくてもよかったろう、みたいなこと言われるので、

6:24

ぜひ何とかみんなで集めなきゃいけない、すいませんが、委員長をはじめ、ここの委員の皆さんも、ご地元に帰られたりして、企業の皆さんに対して、こういう施設があるから使ってくれ、そういうコマーシャルをしていただければありがたいなと思います。その上で、これ答弁結構ですが、例えば、こういった施設を使ったときに、減税措置をもっと拡充するとか、もっとさまざまな工夫が必要なんではないのかと思います。

6:53

お金はあるけれど、結局のところは、研究開発投資減税などは上限決められてしまっていて、なかなかできないというところもあると思いますので、もし局長でもできるのであれば、ご答弁いただきたいと思いますが、そういうさまざまなことをやっていかなきゃいけないと思いますし、それから私はもう一つだけ懸念していることは、文科省にどれだけの、いろんな情報の伝達のネットワークがあるかどうかというところが一つありまして、例えば経済産業省に頼むと、これは商工会議所から、商工会というか経団連から始まって、いろんなところにお願いできるんだと思います。ですが、そういうネットワークがあるかどうかによって、広がり方というのは違ってくると思っていて、多省庁との連携というのはどういうふうになっているんでしょうか。

7:40

柿田科学技術学術政策局長。

7:44

お答えいたします。まず、税制についてお答え申し上げます。

7:49

企業が研究開発を行っている場合に、法人税額から試験研究費の額の一部を控除できる研究開発税制が既にございまして、ナノテラスの利用に関しましてもしっかり企業に対して、この制度について周知をすることで、積極的な利用促進、参画を促してまいりたいと考えております。それから、多省庁も含めたネットワーク連携でございますけれども、

8:18

ナノテラスの周知に関しましては、これまでも広く産学官の関係者を対象に全国説明会の開催などをやっておりますけれども、その際には、地域パートナー経済課がもとより、経済産業省をはじめとする関係府省とも連携をしながら進めております。今後も全国説明会を多数開くことを計画しておりまして、しっかりと各省とも連携しながら進めてまいります。

8:44

櫻井充君。

8:47

(櫻井充君) 今、このように、私たちが今、このような大きな発展をしていると、私はまだ診療内科の医者として現場で診療に当たっているのですが、発達障害や学習障害の子どもの診療にも当たってきています。その中で、例えば今私が見ている子どもさんの中の一人は、鏡文字といって、変と作りが逆に見えるんですよ。要するに普通は変が左側にあって作りが右側にありますが、この子は変と作りが逆に見えるんです。彼が見えるまんま、国語の、例えば漢字のテストで書くと、罰にされます。それから、例えば日本史なら日本史で誰かの名前を書くときに、そこを間違うと全部罰にされてきています。ですから、どういうことかというと、できないのでやる気なくすのは当たり前なんですよ。そこの中で学校の先生から、これができない、やる気がないと言って責められると。こういう子に普通を求めること自体、僕は無理な話じゃないかと思うんです。一方で、鏡文字にならない英語はクラスで一番なんです。であったとすれば、英語ができているよねということぐらい褒めてほしいんですけど、この先生は駄目なことだけずっと指摘するんですね。で、私は親に言っているのは普通を捨てろと。普通を捨てないと親も苦しむし、子どもも苦しむし。だけど普通を捨てさせないと学校の先生も私は苦しいと思うんですよ。つまりこのレベルまで全部引き上げなきゃいけないですよという教育をしてくる限りにおいては、私はみんな苦しむことになってしまって、こういうその教育のあり方というのを変えていかないといけないんじゃないかと思いますが、この点についていかがでしょうか。

10:41

田中岡大臣。

10:43

今、桜井委員のお話、まずはそのお子さんの障害というものを、まずは学校の先生によく知っていただくということが大変大事なのかなと思っております。そういうことがあって、初めてそのお子さんの学習の促進ということができるかと思っております。これからの教育というのは、これまで以上に子どもたち一人一人の学習の様子や、また興味・関心などを適切に把握いたしまして、その良さや可能性を最大限伸ばしていくものであるべきと考えております。このため、文部科学省といたしましては、現在、子どもたち一人一人に寄り添った教育が展開されますように、小学校の35人学級の計画について、学的整備、それから、ギガスクール構想によります、1人1台端末の整備及び活用の事例の紹介などを行っております。こうした中で、例えば、ICTも活用し、自分のペースで学ぶ順序や内容を選びながら学習を進めることのできる、自由振動学習というものを取り入れまして、そういう学校が出てきております。また、特定分野に得意な才能のある児童生徒は、その特性などによりまして、学習上、学校生活の困難を抱えることがあると指摘されており、これらの困難に着目をいたしまして、その解消を図ることで、個性や才能を伸ばしていくことができるように、こうした児童生徒に対する指導の支援にも、今年度から取り組むこととしております。引き続きまして、デジタルも活用した個別最適な学びと共同的な学びの一体的な充実を図り、全ての子どもたちの可能性を引き出す、令和の日本型学校教育の実現に向けまして取り組んでまいります。いろいろな対策を取っていただいているのですが、その中で、1つ提案させていただきたいのは、診療者側と学校の先生ともう少しコミュニケーションをちゃんと取った方がいいのではないか。つまり、診療者側から見てみると、これ以上望んだって無理ですよ、こういう能力があるから、こういう分野についてもっと力を入れてください、そういうコミュニケーションを取っていかないと、なかなか理解できないのではないか。私も診療内科をもう20年以上やっていますが、障害者の子どもたちを診療するようになって、ここ10年までいかないぐらいなんですけれど、やっとどういうふうにこちら側で診療していけばいいのかというのが分かってまいりました。そういう意味では、大変申し訳ないんですけれど、成り立ての学校の先生が、大学卒業したばっかりの先生が、こういうことを理解できると、僕にはとても思えないんです。どういうふうに当たっていったらいいのかということが分からないと思っていて、むしろそういう専門家ともう少し意見交換できるような場を作られたらいいと思いますが、この点についていかがでしょうか。検討していただくでも結構ですので。

13:57

長岡大臣。

13:59

今の櫻井先生のお話、大変重く受け止めさせていただきまして、これからも、今も検討はさせていただいておりますが、しっかりと検討させていただきます。

14:11

櫻井充君。

14:12

ありがとうございます。この子供さんは、英語だけではなくて非常に面白くてユニークで、修学旅行で合図の方に行きまして、赤べこのえつけ体験をやったんですけど、その時に普通はもうみんな赤べこに習って赤い牛を作るんですが、真っ黒な牛を作りました。僕は天才君と呼んでいるんですが、やはりそういう面白いことをやれる能力があるので、そういう能力をいかに引き出してくるかだと思いますし、それから申し訳ないんですが、中学校の勉強って本当に必要なのかどうかって私にはよく分かりませんで、子供の頃からこんな勉強何のためにするんだろうと思いながら勉強してましたから。いや多分ですね、ここにいらっしゃる方々、今中学の試験やったらですね、何点になるのか分かんないぐらいでして、自分も含めて。そういう意味合いでいうと、もっと意味のあることを学ばせるようなその子の能力に合わせてですね、そういう教育の在り方にしていただきたいと、そのことをお願い申し上げまして、質問は終わります。どうもありがとうございました。

15:19

熊谷寛人君

15:28

立憲社民の熊谷寛人でございます。まず最初にですね、通告はしていないのでご答弁結構でございますが、今朝通学時間帯にJアラートがまた北海道で発令をされまして、通学途中の子どもさんたち、児童生徒の皆さん、多分相当大変だったんではないか、情報が多分子どもたちには入っていなかったんじゃないかなと思っておりますので、そういった通学時間帯にですね、そういったJアラート発令、たびたび北海道は東北でも発令をされておりますけれど、そういった点についてですね、通学途中の子どもたちへの対応をぜひ今後はしっかりやっていただけるようにお願いをしたいと思います。それでは質問に入らせていただきたいと思います。ナノテラスにつきましては、この当委員会で視察に行かせていただきました。本当にあの関西間近の施設に入らせていただいて、普段入れないというか、稼働したら入れないようなところまで入れさせていただきました。本当にこの質疑に役立つ視察になったと思っております。そこでですね、この実験ホールに初めてですね、この放射光施設としては、国内の放射光施設としては初めて、放射線管理区域から外すということが検討されていると思います。見させていただいた時も、それが利用者の利便にすごくつながっていくんだというふうに、利点を強調されておりましたけれど、一方で安全性につきましては、本当に大丈夫なのかなという懸念を少し持っておりまして、2013年にJパークという施設でですね、放射性物質の漏洩事故が起きていると記憶をしております。この安全管理が不十分だったということの事故でございまして、そういったことをちょっと懸念をしておりますので、このナノテラスについては万全の対策をされていると思いますが、安全性の責任主体だったりですとか、事故の対応マニュアルというものをしっかりと整備をする必要性があると思っておりますが、その点についてはいかがでしょうか。

17:50

柿田科学技術学律政策局長

17:55

お答えいたします。ナノテラスにおきましては、加速器から放出される高エネルギーのガンマ線や、非常に明るい放射光などの放射線が放出されるため、十分な遮蔽対策を行うなど、万全の安全管理対策を行うこととしております。具体的には、放射光が出ている際の実験室への入室禁止、実験室内への入室を検知した場合の放射光遮断、誤操作や危機異常が発生した場合の加速器の緊急停止、施設内外に設置された高射線監視モニターの線量異常検出時の加速器の緊急停止などの機能を備えた安全管理対策を講じているところでございます。また、複数の機関が安全管理運営に関わることから、事故発生時における通報などの混乱を避けるために、各機関が連携した一元的な連絡網を整備するなど、先行する放射光施設であります「スプリングエイト」などの既存施設の安全管理に係る教訓を取り入れて、安全対策について万全を期することとしております。これから使われる方がたくさんいらっしゃる、期待をされている施設でもございますので、先ほど言いましたけれども、責任主体を明確にすることと、しっかりと事故がないように、事前から安全対策を徹底していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。次に、人材確保につきまして質問させていただきたいと思います。大学等での人材育成の必要性をお尋ねさせていただきたいと思うんですが、今回のナノテラスは世界に誇る施設であるというふうにご説明をいただいております。そして技術革新もどんどん進んでいて、様々な解析が可能になるのではないのかなと思って期待をしております。ですから、学術面であったり、産業面であったりということで、かなり広い分野において、研究開発が、これからイノベーションしていくところの根底が支えられていくものだと思っております。それを支える人材をしっかりと作っていかなければいけないというところで、大学や専門にやられている学校において、この分野の専門人材というのをしっかりと育成をしていかなければ、このせっかくの世界に誇る施設も、なかなか活用が十分ではないということになりそうでありますので、この大学等の人材育成という点については、いかが考えているのかお聞かせいただければと思います。

21:09

長岡文部科学大臣

21:13

ナノテラスやスプリングエイトといった大型放射光施設の混合になります人材の育成というのは大変重要でございます。大型放射光施設におけます人材育成に向けた取組については、これまでスプリングエイトにおいて、大学院生などを対象にいたしまして、研究の最先端を実体験できるスプリングエイト、夏の学校ですとか、また、旅費ですとか、

21:43

消耗品費を支援いたします大学院生提案型課題の募集などを実施しているところでございます。ナノテラスにおけます人材育成の取組につきましても、既存施設の取組も参考にしながら、連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。

22:09

この分野、放射光施設、放射光というところを扱う専門人材の育成について、しっかりとやっていただけるというご答弁でございましたが、この施設を使っていくのに、施設利用のために、使われる、研究をされる方をアシストするような測定技術とか、

22:37

アシスタント的な業務をやってもらえるスタッフという人たちも育成を一緒にしていかなければいけないのではないかと思っておりまして、先行するスプリングエイトでは、そういった人材の高齢化だったり、人手不足ということで、結構大変な思いをされているようなんですが、そういった利用者のアシストをするための

23:06

人材育成というところも必要になってくるのではないかと思いますし、利用しようとしている方について、相談をするような、事前相談をするようなサイエンスコーディネーターみたいな方も必要ではないのかなと思っておりますし、そういったところに、ぜひ今、若手の研究者の皆さんが有機雇用契約だったりして、大変な思いをされているので、

23:35

若手の研究者の方を、今度、スプリングエイトでしっかりと継続的な雇用というところで、積極的な登用もしていただきたいと思っておりますが、その点、若手研究者の活用だったりとか、専門人材ではない科学的なアシスタントをする人材の大学や高校というところも含めて、人材育成については

24:04

どういう考えかお尋ねをしたいと思います。熊谷議員おっしゃいますように、やはり大型放射光施設におけます放射光技術であるとか、また研究手法に関します支援スタッフの育成というのも本当に重要であると認識をしております。スプリングエイトの登録期間では、先ほども申し上げましたけれども、

24:31

スプリングエイト夏の学校による裾野の拡大ですとか、白紙号取得者の積極的な採用ということも行っております。また、若手職員に対するメンター制度の導入など、そういうことも通じまして、人材育成の充実に取り組んでいると承知をしているところでございます。こうした既存の施設の取り組みもしっかりと参考にしながら、

24:58

学校の施設におきましても、支援スタッフなどの人材育成がさらに進みますように取り組みを検討して、それを促してまいります。本当に専門人材の育成も必要ですし、支える周りの人材もしっかりと育成をしていただいて、本当に世界に誇る施設を作ろう、

25:26

作っていただけるということですので、最大限それが活用できるようにしていただきたいと思います。少し中長期的なことになるかもしれませんが、その専門人材や支える皆さんの人材を作っていくために、小さい頃から、児童・生徒、初等・中等教育段階ぐらいから、科学に興味を持っていただくということが

25:54

必要ではないかと思っておりまして、ぜひ稼働していないときが安全なのかなと思いますが、稼働し始めていくつか成果が出てきたようなところを使って、地域の児童・生徒の皆さんをこの施設を見ていただいて、

26:20

こういう成果が出ましたということを実際に見ていただくと、子どもたちに興味を持ってもらえるのではないかと。将来、こういうところで働いてみたいということがつながってくればありがたいと思っておりまして、そういったところの児童・生徒、初等・中等教育段階での子どもたちが、科学技術に親しむという環境を

26:49

作り直すということについては、いかがお考えかお聞かせいただければと思います。ナノテラスについては、やはり広く国民の皆様方の理解をいただくために、広報活動というのは大変重要でございまして、特に児童・生徒を対象とした広報は、

27:14

将来の日本の我が国の科学技術を担います人材を育成する観点からも、大変意義があると考えております。これまでも、地元の中高生や住民の皆様を対象とした一般公開などを開催してきたところでございますが、ナノテラスのブランドの価値を高めていく観点からも、

27:39

仙台という立地、また、ナノテラスの遠景の外観を生かしたコンテンツ制作・作成、それから、G7仙台科学技術大臣会合、その機会を捉えました国際的な情報発信など、多様な切り口からしっかりと広報発信を進めていきたいと考えております。

28:07

熊谷博史君

28:08

ありがとうございます。先ほど、スプリングネイトの方で大臣の方からは、夏の学校という話がございましたけれど、ぜひ、このナノテラスの方でも、私たちが視察に行った時も、巨大な顕微鏡みたいなもんだ、みたいな、簡単に言うと、そういう話があったんですけれど、そういう、何て言うんでしょうか、

28:35

普段見られないものが見られるということは、すごく興味につながると思いますし、ぜひ稼働してから、子どもたちへのワークショップだったりとか、一般の仙台の皆さん、東北の皆さんへのオープンで作っていただいて、施設見学をしていただいて、こういう成果がありましたというような、科学技術の成果に触れるというような日も設定をしていただくとか、

29:02

そういった学校の授業も、ぜひ進めていただきたいと思いますので、これはご要望としてお願いをしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。そして、次の質問は、今のことにもつながるんですが、高校に、ハイパーサイエンススクール、SSHと言われている高校がございます。

29:25

全国で、令和4年度は、2017校が指定されておりまして、そのうち、東北6県で17校が指定されています。ちなみに、中身を言いますと、青森で2校、それから秋田で2校、岩手で2校、地元宮城では4校、山形で4校、福島で3校、このハイパーサイエンススクールに指定されています。そして、仙台の1校だったり3校だったりという、地元の優秀な学校が指定されておりまして、こういった学校にいる生徒さん、ぜひ先ほど言ったように、このナノテラスに訪れていただいて、ワークショップとか経験をしていただくことで、

30:16

本当に興味を持って将来研究者になっていただけるのではないかと思っておりますが、せっかく地元に立校系の、今文科省が一生懸命進めている科学分野の興味を、17校もあって、地元宮城に4校もあるということでありますので、

30:44

こういったハイパーサイエンススクールとの連携について、いかがお考えかをお聞かせいただければと思います。やはり、スーパーサイエンスハイスクールとナノテラスの連携はいかがということをお聞きいたしまして、大変私も嬉しくなりました。

31:08

昨年10月に、地域パートナーの一員であります東北大学が主催をいたしました「次世代放射光国際フォーラム」におきまして、宮城県内のスーパーサイエンスハイスクールの指定校の生徒たちなどを対象に、見学会を開催したところでございます。これは、東北6県で17校ということでございましたが、

31:34

昨年の指定校を対象となりました方たちは、宮城県内でございまして、仙台1校、それから3校、それから古川霊明高校の生徒さんが90名いらっしゃったというふうに聞いております。ナノテラス、本当に大変、上から見ても大変銀色で光り輝く丸い円形の素晴らしい建物でありますし、

32:03

こういうことを多くの若い人たち、特に科学を大好きな子どもたちに知っていただくというのは、大変意義があると思っております。特に児童生徒を対象といたしました候補、未来の我が国の科学技術を担う人材育成という観点からも意義がありますので、このような取組、しっかりと引き続き取り組んでまいります。

32:31

熊谷寛人君

32:33

ありがとうございます。すみません、私が言い方を間違えていた、スーパーサイエンスハイスクール大臣の言ったとおりでございまして、私の方が言い間違えています。すみません、訂正をさせていただきたいと思います。

32:51

このSSH17校のうち、いくつかの学校は中高連携になっていて、三重県内の4校のうちの1校も中高連携の学校になっていると思います。

33:06

そういった環境がありますので、ぜひ今、連携をしていただけるというご答弁でありましたけれど、連携をしていただいて、本当に興味を持った生徒さんが増えるように努力をしていただきたいなと思っております。続いて、施設利用に戻りまして、質問をいくつかさせていただきたいと思います。

33:35

施設利用、今度のナノテラスについては、様々な分野が、この効果が期待されていると思いますし、様々なニーズがあると思っております。

33:55

このニーズで、本当に研究を突き詰めていこう、新製品をという方もいらっしゃいますし、先ほど桜井先生のご質問にもありましたけれど、

34:12

そうしてもらう方が多く作っていかなければいけないということになると、ライトニーズ、実験を代行してもらって、トライアルでちょっとやってみようかなというような企業さんも当然出てくるのかなと思っております。

34:31

そういった実験代行するとか、トライアルといったような、施設利用のライトニーズへの対応をどのようにお考えかお聞かせいただければと思います。

34:43

お答えをいたします。ナノテラスは、産業界の研究者を含む幅広い分野の研究者等が利用することにより、国際競争力の飛躍的な向上につながる成果が期待できることから、多くの利用者の多様なニーズに対応できるよう、配慮していくことが重要であると考えております。

35:06

例えば、スプリングエイトにおいては、測定代行課題と申しまして、利用者が施設に来ることなく資料を送付するだけで測定が可能となり、専門スタッフを確保することが困難な企業、あるいは研究組織等への利便性拡大や即時利用ニーズへの対応、こういったことが可能となっております。

35:31

そういたしましても、このような取組は重要と考えておりまして、スプリングエイトなどの既存施設の制度も参考にしながら、ナノテラスにおいても、多様な利用者のニーズに対応できるように取組の検討を促してまいります。

35:51

ぜひ、スプリングエイトでの経験を生かしていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

36:00

それから、企業さんへもたくさん使っていただかなければいけないのですが、学術利用にも当然配慮をしていかなければいけないと思っておりまして、

36:16

学術利用面で、商品化をするとか、新発見というか、新しいイノベーションを起こすということだけではなくて、

36:34

そのことについて、しっかりと学術的評価の高いことをやられるという方々もいらっしゃるのだと思うのですが、

36:46

今、共同利用の制度の中で、商業的な利用が優先をされる、今回官民で資金を出し合ってという施設ですので、その辺のところは官民で理解をし合いながら施設を利用していくと思うのですが、

37:09

それと、学術面のことがちょっと心配になりまして、置き去りにされないのかなという懸念をしておりますが、その学術面での利用が不利にならないようにしていただきたいなと思っているのですが、その点についてはどのようにお考えかお聞かせいただければと思います。

37:32

ナノトラスの利用につきましては、委員御指摘のとおり、量子化技術研究開発機構が本改正後の法律に基づき実施する共用と、地域パートナーの利用制度による利用、この2通りがございます。

37:48

料研機構の行います共用では、主に学術利用を想定しておりまして、量研機構の行う共用における課題選定の際には、科学技術的価値等の観点から確認を行うこととなりますので、学術利用が不利になるということはないと考えております。

38:09

ただ、具体的には、選定機関におきまして、利用課題の選定基準というものを今後しっかりと定めることになりますけれども、その選定基準の中におきましてもしっかり学術的価値があるものを選定するということを既にスプリングエイトの事例では盛り込んでおりますので、こういったことも踏まえながら、しっかりと学術利用も進められるように対応してまいります。

38:39

熊谷博史君。

38:41

ありがとうございます。基礎的な、今まで科学技術は、基礎研究が我が国ではちょっと置き去りにされていた面があるのではないかと思っておりまして、今回の共用にあたっても、ぜひそういったところにも配慮しながら、

39:05

産学連携で、しっかりと民間企業さん、産業界の目指すところ、目指す利益というところにもしっかりと対応できる使い方をしていただければなというふうに思っておりますので、今後の我が国の科学技術の発展のためにもそういったところのご配慮をぜひお願いしたいというふうに思っております。そして、次にですね、コアリション利用という利用の仕方があるというふうに書かれております。

39:50

地元の宮城県でしたり、仙台市のパートナーの皆さんが利用ということをしていくんですけれど、この利用の仕方について、

40:10

先ほども申し上げましたけれども、トライアルユースだったり、ライトニーズに対応する使い方だったりというところで、当然、中小企業の皆さんが、櫻井委員もおっしゃっておりましたけれど、使いたいという方がいらっしゃいますが、

40:32

これから設定をされる利用料金というところとの見合いになってきますけれど、そういった皆さんが本当に使いやすい、中小企業の皆さんがしっかりと研究をして、自分たちの企業の理念に合った開発をしていきたいというようなことで、

40:55

使いやすい制度をぜひお願いしたいなと思っているのと、それから、使ってみたけれど、その後本当に商品化につながるんだろうかというようなところも心配をされている面、そういった面と見合って、この金額で扱おうかなというようなことになるんだと思うんですが、

41:17

文科省として、使い方の話と、それから使い終わった後の商品化をするというようなところに対しての支援というものを、地元の皆さんは利用していただきたいので、三重県とか仙台市の方はお考えであるようでございますけれど、

41:38

国としても商品化へのアシストというか支援ということはお考えなのかどうか、その点についてご確認をさせていただきたいと思います。

41:53

まず、ナノテラスでは、NanX線に強みを持つ放射光を使って物質を構成する元素の種類、構造、物質の性質や機能が発現する原因、化学反応や物質が変化する様子などを詳細に解析することができるという極めて優れた性能を持っております。まず、こういった施設をしっかりとコーディネーターの活用なども含めまして、中小企業を含めてしっかりとこれから広報を進めてまいりたいと考えております。その上で、中小企業の利用促進等商業化の支援に関しましては、まず、地域パートナーにおきまして、中小ベンチャー企業向けに加入金を分割して通常よりも低い金額で利用できる制度、こういったものを検討されておりますし、

42:42

また、企業と大学等の研究者による研究チームを形成して、企業が抱える研究開発上の課題の解決を目指す支援を提供するといったこととしております。さらに、文部科学省といたしましても、画期的な研究開発の成果を、例えばスタートアップの形で事業化につないでいくといったことの施策もやっておりますので、

43:07

これらを連携させながら、しっかりと成果が商業化につながっていくように努めてまいります。しっかりと支援をしていただければと思います。視察に行ったときに、東北大学の皆さんとも意見交換をさせていただきました。

43:26

東北大学の皆さんから、東北大学の敷地内にナノテラスを整備するということであって、あの一帯をサイエンスパークにしていくという構想もあるんだというお話を聞きました。

43:41

国土の自治体であったり、金融機関であったり、企業さんであったり、大学が連携をして、そして様々、研究から事業化というようなところまで一貫して支援をしていく、サイエンスパーク構想というのを聞いておるんですけれど、そこへの支援は文部科学省としてどのように考えているのか、お聞かせいただければと思います。

44:05

佳木田局長 お答えをいたします。東北大学はナノテラスの取組を推進する官民地域パートナーシップの一員でもあり、ナノテラスは東北大学の青葉山新キャンパス内に立地をしているところでございます。

44:22

そのため、ナノテラスを利用する産学官の多様な研究者が東北大学のキャンパス内に結集し、オープンイノベーションの加速や本格的な産学連携の推進、民間資金の誘導など、東北大学の研究活動やサイエンスパークの充実にも資することになるというように考えております。

44:45

サイエンスパークの充実は、ナノテラスの価値の最大化にも資するものと考えておりまして、東北大学との連携を文部科学省としてもしっかり連携強化が進むように取組を進めてまいります。熊谷博人 ありがとうございます。しっかり支援をしていただければと思います。

45:08

簡単に質問させていただきます。今、地元仙台、そして東北大学への支援を言いましたが、東北全体ということも視野に入れて、震災の復興からしっかりと立ち直っていくための一つの礎にしていただきたいと思います。

45:28

今度、福島に福島国際研究機構というものが整備をされます。こういった研究機構との連携ということも視野に入れていただきたいなと思っているのですが、東北全体という復興を考えたときの連携について、最後お聞かせいただければと思います。

45:46

中岡大臣 お答え申し上げます。ナノテラスの運用開始に向けまして、地域パートナーにおきまして、東北6県及び新潟県のスタートアップ中小企業向けの利用の制度や、また、企業が既存の放射光施設を利用する際の補助などの取組を通じまして、地域企業との連携が進められているものと承知しております。また、東北6県、新潟県も含めました大学におきましても、ナノテラスの利活用の推進とともに、イノベーションの創出と産業振興を図るための連携が進められているものと承知しております。

46:32

引き続きまして、文部科学省といたしましても、ナノテラスの運用開始に向けて、今年4月に設立されました福島国際研究教育機構や、また、地域企業、そして大学などとの連携も含めまして、東北全体におけます更なる連携にしっかりと努めてまいります。

46:58

今川博人君、終わりましてありがとうございました。

47:00

竹内真嗣君

47:10

公明党の竹内真嗣です。本日は質問の機会をいただき感謝を申し上げます。

47:16

早速質問に入らせていただきます。本委員会で2月14日に2024年度の運用開始に向けて、仙台市に建設中の次世代放射光施設ナノテラスを視察させていただきました。視察の実現にご尽力いただいた皆様方に、このように感謝を申し上げます。

47:35

ナノテラスは、NanX線を使って物質をナノレベル、つまり100万分の1ミリ単位で観察することができる、そういう巨大な顕微鏡とも言われております。

47:48

機械的にもトップクラスの性能を持っており、革新的な新素材や医薬品の開発など、幅広い分野で活用されるということで、日本の科学技術、経済などの発展の推進力になるだけではなく、地球温暖化や感染症といった全人類的な課題の解決にもつながっていくことが期待されております。

48:13

ここでまず、ナノテラスの活用が期待される分野について、わかりやすくご説明をお願いしたいと思います。ナノテラスでは、NanX線に強みを持つ放射光を使って物質を構成する元素の種類や構造、物質の性質や機能が発現する原因、化学反応や物質が変化する様子などを詳細に解析することができます。具体的に活用が期待される分野といたしましては、例えば、燃料電池車やスマートフォンなどに使われる電池の高寿命、高性能化、自動車タイヤの燃費性能、グリップ性及び耐久性の飛躍的な向上、また、体外式模型人工肺の性能向上を通じた医療従事者の負担軽減、あるいは、食感や味に優れた農作物の生産、化学操作における不鮮明な指紋の明瞭化など、様々な分野での成果の創出が期待されております。

49:34

竹内真嗣君

49:37

大変にわかりやすくご答弁をいただきました。簡単に言えば、これまで見えなかったものが見えるようになるわけですから、非常に様々な分野への活用が期待できるということだと思うんですが、しかし、それでも、今、いろいろご説明を簡単にはしていただきましたけれども、それでも、このナノテラスが持っている価値、すごさ、素晴らしさみたいなものは、なかなか一般の国民の皆さんには、やはり、この化学の分野でもありますので、伝わりにくいと思います。専門家の話によりますと、私も伺った話ですけれども、炭素や鉱素などを見るのに大変優れておりまして、ナノレベルでポリマーやプラスチックなどの材料をリサイクルしやすい形に設計ができるようになれば、持続可能な社会の貢献ということもできるようになると。また、国土強靭化や防災・減災という観点でも、例えばコンクリートの中の反応を可視化して、強いコンクリートを作ったり、寿命を延ばしたりと、こういったことも可能になってくると伺っております。こうした夢のような話というものが、ナノテラスによって、これまで見ることができなかった微小な世界が見える化されることによって、大きくその可能性が広がっていくと、そこで提案なんですけれども、ナノテラスによってどのようなことが期待されていくのか、それがわかる、ぜひインパクトのある動画を作成して、積極的にPRをしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

51:09

各社局長。

51:11

お答えいたします。ナノテラスにより期待される成果について、広く国民の皆様にとって、わかりやすい広報活動をしていくことは重要であると考えております。文部科学省といたしましては、両県機構や地域パートナーと協力しつつ、施設の概要がわかる動画の作成のほか、地元の中高生や住民の皆様を対象とした一般公開等のイベントを開催してきたところでございます。そして、ナノテラスの運用開始に向けましては、ご指摘も踏まえまして、期待される研究成果に係る動画の作成のほか、ナノテラスの立地や外観を生かしたコンテンツの作成、G7・仙台・川岐市大臣会合の機会を捉えた国際的な情報発信なども含め、多様な取り組みを進めてまいります。

52:05

竹内真司君。

52:07

ぜひ、様々な形でのPRをお願いしたいと思います。やはり、ナノテラス自体の利用に関するPRを国内外にしていくことも大事だと思いますし、また、日本国内の一般の方々が関心を持つ、あるいは「これは行ってみたいな」と思えるようなPRも大事だと思いますし、あるいは、子どもたちが科学技術やものづくりなどへの興味を引き立てられる、高めるようなPRにも動画等も作成していただいて、力を入れていただきますようにお願い申し上げます。それから、私も中小企業への支援についてお伺いしたいと思います。ナノテラスの建設は、官民・地域パートナーシップという日本初の枠組みの中で行われておりますが、運用開始が始まれば、民間による利用をいかに活発化していくかが大変重要になってまいります。その意味では、中小企業の皆さんにもナノテラスの良さを知っていただくこと、そして、中小企業に寄り添った支援をしっかり講じていくことが必要になってまいります。そこで、ナノテラスの活用に向けた中小企業支援策について、文科省の見解をお伺いしたいと思います。その際、例えば、ご地元の方で「ものづくりフレンドリーバンク」というものがありまして、東北6県と新潟県の中小企業の皆さんに対しては、一口50万円の加入金を支払えば、年間2時間の利用券を10年間分得られると伺っております。もちろん、利用料はまたかかるわけですけれども、ただ、年間2時間というものを、やはりちょっと短いのではないかということも伺っております。延長したりすることや、あるいは、将来的になるかもしれませんけれども、エリアの拡大を希望する中小企業があれば、そうしたところにも文庫が開けないのかということも、ぜひ検討していただきたいと思いますが、この点も踏まえまして、ご説明をお願いしたいと思います。

54:11

柿田局長。

54:13

お答えをいたします。ナノテラスの利用につきましては、両県機構が改正後の法律に基づき実施する共用と、地域パートナーの利用制度による利用、この2通りがございます。まず、両県機構が実施する共用につきましては、原則として利用申請を行い、審査に合格すれば、大学等の研究者から中小ベンチャー企業まで所属の遺憾を問わず利用することができます。また、地域パートナーが運用する利用制度におきましては、ご指摘のものづくりフレンドリーバンクといった中小ベンチャー企業向けに、通常よりも低い金額で利用できる制度も準備されております。この制度の拡充も含めまして、中小ベンチャー企業向けの支援策の充実について、地域パートナーにおける検討を文部科学省としても促してまいります。

55:15

竹内真嗣君

55:18

これだけ将来性のある施設ナノテラスができて、今後、我が国がこの分野で世界トップレベルを目指していくのであれば、私も先ほど出ていますが、研究者を育てていく人材育成の取組、非常に重要になってくると思います。すでに放射光分野の女性研究者が少ないとか、女性や若手の研究者の活躍の場をもっと増やしてほしいといった声も届いておりますので、このナノテラスにおいて、女性や若手研究者の育成を推進すべきと考えますけれども、この点についても見解をお伺いいたします。

55:57

角田局長

56:00

お答えいたします。ナノテラスの利活用の在り方に関する有識者会議、こういった会議を開きまして、文科省で今後の利活用の在り方をこれまで検討してまいりました。その報告書におきましても、女性あるいは若手研究者の積極的な参画の必要性が指摘されております。委員の御指摘や当該有識者会議の報告書も踏まえまして、専門人材の流動化の促進や柔軟な働き方の実現、若手研究者のための利用メニューの提供など、女性、若手研究者をはじめとする多様な人材の活躍促進に向けて、今後これらの方策を具体化し実行してまいります。

56:49

竹内晋二君

56:51

今、御答弁にもありましたけれども、2月14日にナノテラスの利活用の在り方に関する有識者会議がまとめた報告書に、こうあります。ナノテラスから作られる大容量データの蓄積と高速データ処理のためにサーバー等を含めた計算情報インフラの整備が重要であると、こうしたことが指摘されております。そこで端的にお聞きしますけれども、ナノテラスの研究環境のDX化について、この点についても御説明をお願いしたいと思います。

57:26

角田局長

57:28

お答えいたします。近年、大量かつ高品質な研究データを人工知能やシミュレーション等で解析することで、研究活動の圧倒的な効率化やインパクトの高い研究成果の創出が進み始めております。このような研究活動のデジタルトランスフォーメーション、DXを日本全体で推進することが重要であると考えております。ナノテラスの利用環境のDX化につきましては、令和7年3月の本格教養の開始に向けまして、ビームラインにおける計測の自動化でありますとか、データセンターの整備、東北大学のスーパーコンピューターとの接続など、両県機構及び地域パートナーとともに検討し、しっかりと進めてまいりたいと考えております。そうした連携も非常に大事になってくると思います。今までできていなかった分野でもあると思いますので、ぜひよろしくお願い申し上げます。最後になりますけれども、この放射光施設ナノテラスは、科学技術の振興や経済の発展に資するだけではなく、冒頭申し上げましたように、脱炭素化や感染症対策、そして防災・減災など、世界的な分野の課題にも貢献していく可能性を秘めております。そこで大臣にお聞きしますけれども、ナノテラスの利活用に向けた決意をお聞きしたいと思います。

58:56

長岡大臣。

58:58

お答え申し上げます。ナノテラスは、大学・産業界などを含みます多様な分野の研究者などから、新たな測定や計測の手段として期待が高まっておりまして、国際競争力の飛躍的な向上につながる成果の創出が期待できるものでございます。私としては、多様な分野の研究者などによりまして、教養が促進されて、学術利用、産業利用、両方の面で優れた研究成果が創出されることによりまして、イノベーションの創出や我が国の経済、社会の発展にするように、地域パートナーを含めまして、関係者の皆様方とともにしっかりと取り組んでまいります。

59:50

竹内真嗣君。

59:53

はい、時間が参りました。では終わります。ありがとうございました。

1:00:06

松沢重文君。

1:00:09

日本維新の会の松沢重文でございます。ナノテラス、私も見学させていただきましたが、立派ですげえ施設だもんだというのが感想でした。具体的に重複を下げて質問させていただきたいと思います。まず、ナノテラスと同じ放射光施設であって、すでに特定先端大型研究施設として規定されているSスプリングエイトの設置者は、国立研究開発法人理科学研究所となっているんですね。放射光施設の運営等に係るノウハウは、この理科学研究所で蓄積されていると考えられますけれども、今回のナノテラスの設置者を理科学研究所ではなくて、量子科学技術研究開発機構とした理由は何でしょうか。同じ放射光施設である以上、同じ法人を設置者とした方が、ノウハウの活動や研究成果の蓄積、産業利用への応用などでメリットが大きいと考えますけれども、いかがでしょうか。

1:01:25

角田局長

1:01:28

お答えいたします。ナノテラスの設置者につきましては、科学技術学術審議会、量子BM利用推進省委員会におきまして、放射能の目的、業務の範囲との関係や、放射光施設の整備運用、大型プロジェクトの管理、産学連携の場の形成及び提供等の観点から審議・検討が行われまして、量子化技術の水準の向上等が放射能の目的であること、全新組織である旧日本原子力研究所が理科学研究所とともに、スプリングウェイとの計画整備運用を担った経験があること、国際熱核融合実験炉(ITER)や重粒子線がん治療装置(HIMAC)などの大型プロジェクトの整備運用の実績を有することなどから、量子化技術研究開発機構が適切であると報告をされたところでございます。また、量研機構は放射光以外の多様な量子ビームを用いた研究開発にも強みを持っておりまして、放射光との双方的・双上的利用という観点も踏まえ、量研機構をナノテラスの設置者としたものでございます。

1:02:43

松沢信文君

1:02:45

理解できなくはないんですけれども、次に、ようやく日本でもナンX線向けの次世代放射光施設であるナノテラスが整備されたと、ここは高く評価したいと思いますが、文科省に設置された有識者会議では、これまで国内に存在していたナンX線向け放射光施設は、海外の次世代型放射光施設に100倍の性能差をつけられていたと示されております。また、ナンX線科学分野において、日本は周回遅れの状況にあるとの認識を示している有識者もおられます。このように、ナンX線領域において、海外から日本が遅れをとってしまった原因をどう分析しているのでしょうか。また、このことによる産業分野への影響をどう考えているのか、お聞かせください。

1:03:41

角田局長

1:03:44

はい、お答えをいたします。ナンX線分野の高機度な放射光施設については、2015年から欧米などで運用が進められてきた一方で、我が国にはそのような施設が存在しなかったことから、諸外国と互角に競争していくための環境が整っていない状況であったことは事実であると認識しております。平成30年1月にまとめられました、漁師利用商委員会推進商委員会の報告書にも言及がございますが、海外でも第4世代、すなわち今回整備しておりますナノテラス級のものでございます。そういった放射光施設を目指した整備が進んでいると言えると。これについては、学術的なニーズ、産業利用のニーズが高まっているといったことが背景となっているというような審議の結果の記述がなされております。我が国におきましても、こういった、何X線領域の利用価値の高さ、こういったものをしっかりと国として産業界へ周知し、また学術界とともに国内における放射光の有用性について、しっかりと議論を深め高めていく必要があると認識しております。このような状況を踏まえまして、我が国におきましても、ナノテラスの整備を2019年度から着手したところでございまして、多様な分野の研究者等が利用することで、学術、産業の両方で優れた研究成果が創出されることによって、イノベーションの創出や我が国の産業の発展に支出することができると考えております。

1:05:41

松澤市議員文君。

1:05:43

通告しておりました人材育成と安全管理については、もう質問が出てしまっておりますので、ちょっと割愛します。次に、このナノテラスの整備費用は総額で約380億円、そのうち国が200億円の多額の国費を費やすわけです。そうした中、既存の特定先端大型研究施設であるスプリングエイト、これは1997年供用開始ですね、あとJパーク、2012年の供用開始については、施設の老朽化が課題になっています。老朽化対策以外にも、時代の変化に応じた施設の高度化も着実に進める必要があると思われますが、これらの既存の本邦の対象施設の老朽化や高度化に伴う施設整備の計画と、それに伴う費用の見通しについてはどうなっているんでしょうか。

1:06:44

角田局長。

1:06:47

お答えいたします。特定先端大型研究施設において老朽化した機器等が原因となるトラブルや長期運転停止等を防ぐために、適切な老朽化対策や高度化を実施していくことは重要であると考えております。昨年度の補正予算において、スプリングエイトやJパークの老朽化・高度化対策等にも資する予算を措置したところでございまして、今後ともこれらの大型研究施設の老朽化対策及び高度化を推進するために必要な予算の確保に努めてまいります。

1:07:25

松沢志源君。

1:07:27

ここで先端技術の産業利用という共通した視点からですね、H3ロケットについて質問したいと思います。文科省が所管するJAXAは、先月7日に日本の新たな主力ロケットH3第1号機の打ち上げに失敗をいたしました。日本のロケットの失敗は、去年の小型のエプシロンロケットに続くもので、大型も小型も共に強みだった日本の信頼性が失われるという事態になっています。今後の日本の宇宙利用計画、そして最大の目標としてきた世界の衛星打ち上げビジネス参入への大きな影響は避けられないと思います。失敗の原因について、先月16日に文科省の有識者会議で、JAXAは2段目のエンジンが着火しなかったのは、搭載された機器の一部で大きな電流、過電流が生じ、必要な電気が送られなかった可能性が高いということを明らかにしました。まず、それ以降の調査によって、現時点までに明らかになった内容を説明ください。

1:08:40

千原研究開発局長

1:08:44

お答え申し上げます。H-IIIロケット試験機1号機打ち上げ失敗の原因究明につきましては、先生ご指摘のとおり、3月16日に文部科学省において第2回目の有識者会議を開催し、JAXAより発生事象の推定原因として、第2弾エンジンの過電流の可能性が高い旨の報告がございました。その後は、有識者会合に報告がございましたとおり、JAXA及びメーカーにおいて、原因究明に関連する試験を行うとともに、因果関係を洗い出す原因特定解析を進めているところでございます。失敗に係る次回の有識者会合は、今月下旬の開催を調整しておりまして、ここにJAXAからご報告をいただき、引き続き早急かつ丁寧な原因究明を進めてまいりたいと思っております。

1:09:32

松沢信文君。

1:09:34

この原因究明作業については、これまでJAXAと文科省がそれぞれ対策本部を設置して行われて、同じ論点が繰り返し議論されているような状況も見受けられて、それが時間がかかる原因となっているということが指摘もされています。今回は、こうした形式的な検証をやめて、技術的な究明はJAXAが、また研究体制の検証とかは、これはもう文科省の対策本部が行うなど、役割分担をはっきりさせて、効率よく作業を進めていく必要があると思いますが、いかがですか。

1:10:12

中原局長。

1:10:14

お答え申し上げます。今般のイプシロンロケット6号機及びH3ロケット試験機1号機打ち上げ失敗の原因究明に当たりましては、失敗に関する直接的な要因の究明を進めますとともに、それを踏まえた背後要因も含めた分析と対策検討に取り組むこととさせていただきます。文部科学省はJAXAとともに引き続き早急かつ丁寧な原因究明と対策に進めてまいりたいと思っております。

1:10:42

松沢茂文君。

1:10:44

時間がないな。この連続してしまった失敗ですよね。これは日本の宇宙利用計画と世界の衛星打ち上げビジネスの参入に大きな影響を私は与えたと思っているんです。特にこの世界は競争ですので、アメリカのイーロンマスクを作った何とか社とかですね、アメリカでは毎週のようにロケットで衛星を打ち上げるビジネスが行われていると。そういう中で日本は大型小型ともに失敗しちゃって、日本大丈夫かというのが世界の評判になっちゃっているんですね。私はただこれはある意味でチャンスでもあってね、実はロシアがこの宇宙開発ビジネス、ウクラナというのが戦争で停滞してしまっています。ただここでEUが必死になって入っていますので、しっかりとこれ原因究明をして再発防止策を作って、さらなる開発計画を作る。ここがスピーディーに移行できれば、私はまだ日本行けると思っているんですけれども、そのあたりはいかがお考えでしょうか。

1:11:57

長岡大臣。

1:12:00

昨年のイプシロンロケット、また今年の3月のH3ロケットの打ち上げが失敗しまして、国民や関係者の皆様のご期待、そしてご支援に応えられなかったということは大変重く受け止めております。まずは、早急かつ丁寧な原因究明が必要でありまして、今後の宇宙開発や、そしてその利用、海外事業者からの衛星などの打ち上げ受注に対する影響につきましては、現時点では、余談をもって申し上げることは控えさせていただきたいと思っておりますけれども、H3ロケットの打ち上げ失敗後も、海外事業者からは励ましや期待の声が寄せられていると聞いております。また、後継のイプシロンSロケット、そしてH3ロケットは、我が国の宇宙活動の自立性確保と国際競争力強化のために大変重要な機関ロケットであります。文部科学省といたしましても、引き続きまして、両機関ロケットの成功に向けて全力で取り組んでまいります。

1:13:14

松沢信文君。

1:13:16

どうも、しっかり取り組んでください。質問終わります。

1:13:19

伊藤貴昭君。

1:13:30

ナノテラスを使うとどんなメリットがあるのか。今までわからなかったこんなバグがあったのが、こういうことだったのかってわかるかもしれませんし、もっと微細構造がわかることでいい生コンができるという話もありましたし、また、ナノテラス印がついていることで、これがセールスメリットになるのかもしれないし、こういった施設利用企業の商業化支援が伴ってこそ、こういったナノテラスの活用というのはますます進みますし、地域経済への影響、また税収にもいい影響がある。何より我が国の科学技術振興に連なるんだと思います。こういった部分で、今、税制による支援という話もありましたけれども、ナノテラス年間10億円前後の電気代もかかるというふうに言われておりますので、こういった高騰する電気代の支援等も必要なんだと思います。ここからは文科省は専門外ではなくて、この後も伴奏していただきたいというふうに思います。これ、通告しておりませんけれども、大臣、一言お願いいたします。

1:14:29

長岡大臣。

1:14:31

大変口頭しております。電気代のことで先生よろしいんでしょうか。しっかりと伴奏しながら、その対応、やはり文部科学省発信拠点でございますので、対応方やってまいりたいと考えております。

1:14:48

伊藤孝之君。

1:14:50

我が国の科学技術振興に不可欠な三本柱というのは、こういったナノテラスのような環境というのもそうですし、あと資金と人材でございます。本法案は各国と比較して見劣りしていた、こういった資金インフラの環境整備に資するものでありますから、必要だというふうに思います。今日は大臣にこの資料を見ていただいて、まず資金面の課題というのを伺ってまいりたいというふうに思います。これは2000年を1とした場合、各国がどの程度、大学部門の研究開発費を増やしているかを折れ線グラフにしたものでございます。質ベースの数字でございますけれども、これは我が党の代表でございます、玉城雄一郎が衆議院の予算委員会で配付した資料になります。見ていただくと、中国はこの20年で24.5倍、韓国は5.3倍、そしてアメリカは2.7倍の中、日本は0.9倍。このご時世減らしているのかという状況でございますし、この研究開発費だけでなくて、この10年で博士号取得者が減っているのも日本だけであります。長岡大臣からしたらこんな質問は財務大臣にしてよというふうに思われるかもしれませんけれども、私は今日、大臣の課題感を議事録に残したいというふうに思って質問をしておりますし、じゃあ文科省はどういうふうに考えているのか、どうしたらいいと思っているのか、どのような交渉をしてきたのか、そういったことを教えてください。

1:16:21

長岡大臣。

1:16:23

この表を見ますと、随分と日本は一番下だなと思いまして、大変ショックは受けております。しかしながら、ちょっと考えましても、例えば、科学技術立国の実現に向けては、やはり先生おっしゃいますように、研究の基盤といたしましては、これは本当に必要な研究人材、そして資金であるとか、環境、これを強化しなければいけないというのが、やはり我が国の研究力の向上をさせるためには本当に必要なことだと認識をしております。そして、このために文部科学省といたしましては、我が国全体の研究力を牽引する研究大学の振興、そして世界で戦える優秀な若手研究者の育成、そして自由で挑戦的な研究への支援の強化、そして白紙家庭学生の経済的支援の抜本的な拡充とキャリアパスの整備などについて、これは取組を進めているところでございます。文部科学省としては、引き続きまして、研究の人材、研究人材、そして資金、それから環境に関する施策を総動員いたしまして、我が国が研究力の向上に全力で取り組んでいきたいと考えております。全力を是非、額で見せていただきたいと思うんですけれども、人の部分に、今、大臣言及されましたので、人の部分について重ねて質問させていただきたいんですけれども、我々は国会経済安全保障推進法を成立させました。その中にありました官民重要技術、基幹インフラも、サプライチェーンの課題、そして特許ももちろん大事なんですけれども、最も大事なものが抜け落ちていて、それはもちろん人材です、脳です、脳みそです、ブレインです、こういったものの海外流出に関する危機感というのも、大臣に今、伺いたいというふうに思うんですね。というのも、3月末で雇い止めされた大学研究機関の有機雇用研究者たち、多くが海を渡ったというような、そういった指摘もあります。雇ってくれるところがないからです。向こうの方がフィーがいいからです。こういったですね、大臣、3月末で雇い止めにあった研究者たちが、どのような実態にあるかというのを、文科省はどのように考えているか把握をしているのか、また、今回ですね、労働者の権利を守るための10年というね、労働契約法18条の特例でありましたけども、これ本当に権利保護になっていたのか、10年を前にして雇い止めというようなニュースがたくさんございます。これ権利保護になっていたのか、なっていないのであれば、それは何だったのか。大学等の現場に聞くとですね、10年と言われても運営費交付金とか、私学の補助金とかを減らされて、こういった基盤的な経費が措置されないのに、そこを無機雇用に変えてくれなんて、そんなのは土台無理だというような話も聞こえてくるところです。じゃあ、そういった優秀な若手研究者を支えていくみたいな大臣の先ほど答弁ありましたけども、そういった方々が雇い止めにあっている現実があり、雇い止めに合う前にスタートアップにつなぐ、そういったものを支援するというルートも、今はすごく脆弱である。これをこの後どうしていくか、もう一度ご答弁をお願いいたします。

1:20:01

長岡大臣。

1:20:03

おっしゃいますように、科学技術イノベーションを活性化するための最大の鍵はやはり人材でございます。優秀で多様な研究者を育成、確保することは本当に重要であると思っております。ご指摘の件につきましては、まず、無期転換ルールの適用を意図的に避ける目的で、いわゆる雇い止めを行うことは、労働契約法の趣旨に照らしまして、これは望ましいことではありません。また、研究者などの雇用の管理につきましては、各機関におきまして法令に基づいて適切に対応する必要があると思っております。文部科学省といたしましては、実態把握のための調査を行うとともに、また、各機関の適切な対応を求める通知を発出するなど、個別の機関の状況も確認しながら、累次にわたりまして、働きかけ、電話などもしておりますが、働きを行ってきております。引き続きまして、フォローアップのための調査、これは4月が新年度になりますので、その調査も実施したいと思っております。労働契約法の特例ルールの適切な運用について、各機関に対しまして、対応はしっかりと求めてまいります。ぜひ、実態把握していただきたいと思うんです。研究の場のみならず、学校の学ぶ場でも働く場でも、すぐコスパを求める、タイパーを求める、こういった中ではなかなかイノベーションというのは生まれてこない。そんな中で、この研究者たちを守る、我が国の労働者の権利の話のみならず、我が国の科学技術、未来の科学技術競争力、経済安全保障も含めて、こういう大きな課題の土俵際で、文化省を頑張っていただきたい。文化省しか頑張れないという課題感であります。そして、今、未来への過小投資をこの国が平成の30年間、社会保障費の増大にかかってしてきてしまった結果、今、科学技術論文数も、そのランキングも、もちろん大学ランキングも技術競争力ランキングも、日本の存在感というのは風前の灯しみであります。一方、グローバルサウスの名手を自認するインドなどは、ASPIによる評価も中国、アメリカ、イギリスに次いでインドなんですね。日本よりはるか上。今回、総理はG7の広島サミットでも、グローバルサウスの声に耳を傾け、関与を強化していくことが重要だと。4月の連休からも、そういった観点で概要したいというふうにおっしゃっておりますけども、日本の影響力というのは、果たしてどこの分野で発揮していくのか。このグローバルサウスの中で、ますます存在感を増していく国に比して、我々は未来への過小投資の結果、競争力を失っています。こういうものに対しても、ぜひ政府の一員として取り組んでいただきたいと思います。最後、一言いただいて終わりたいと思います。

1:23:13

長岡大臣。

1:23:15

もう一言おっしゃいますように、我が国の研究力、これは近年相対的に低下をしておりまして、この状況に歯止めをかけて、研究力は強化するということが本当に喫緊の課題でございます。諸外国側の研究開発投資を相対的に増加させている中で、科学技術立国の実現に向けまして、我が国においても官民によります積極的な研究開発投資を進めることが重要だと思っております。このため、文部科学省では、我が国全体の研究力を牽引する研究大学の振興等に向けまして、令和5年度の予算において必要な予算を確保するとともに、また、10兆円規模の大学ファンドによります国際卓越研究大学への支援ですとか、2,000億円の基金などによります地域中核特色ある研究大学への支援について、これは取り組みを進めているところでございます。引き続きまして、我が国全体の研究力向上に向けまして、全力で取り組んでまいります。ご支援よろしくお願いいたします。以上で終わります。本法案は、大学や企業の研究のために、ナノテラス、次世代放射光施設の供用を促進するものであり、学術研究の発展に資するものだと考えております。併せて、先ほど来議論の中でもありますが、学術研究の発展のためには、何よりも人が大切だと思うわけです。研究者はもちろんのこと、技術職など研究施設で働く人は多様にいるわけです。しかし、そういう研究施設で働く人々が大切にされているのか、むしろ使い捨てにされてはいないか、危惧を抱かざるを得ない状況があると思うんです。まず確認したいと思います。今回の法案の対象となる、量子化学技術研究開発機構全体、そしてナノテラスで働く人の中で有機雇用の職員というのは何人いるのか、そしてその期限は最短でいつなのか、お答えください。

1:25:46

量子化技術研究開発機構においては、令和5年3月31日時点でクロスアポイントメント等を含めて有機雇用の職員は903名であり、これらの社のうち雇用契約書に定める期間満了日の直近の年月日は、令和5年3月31日と聞いております。また、同機構においてナノテラスの整備を行っている次世代放射光施設整備開発センターにおきましては、令和5年3月31日時点において有機雇用の職員は全体で47名であり、クロスアポイントメントを除くと16名と聞いており、これらの社のうち雇用契約書に定める期間満了日の直近の年月日は、令和8年9月30日と聞いております。

1:26:35

キラー吉子君。

1:26:37

ナノテラス両県機構でも有機雇用職が合わせて1000名近く903名いて、両県機構で言えばこの3月31日に期限が来る方もいると。そしてナノテラスでも3年後には得止めがあり得るということで、これで最先端の研究を問題なく進められるのかということでは疑問が残るわけです。配付資料をご覧ください。文科省が今年2月に公表した調査の結果によりますと、大学研究機関などに雇用されている人気付きの研究者のうち、資料のDからFに当たるものですが、約6000人がこの3月末に雇い止めとなる危機に直面しているということがこの資料でも調査でも明らかになりました。これはこの4月から研究生の転換ルールの適用が始まる、それを適用させない不当な雇い止めになると私は思うんですけれども、この3月末にはその雇い止めに抗議するストライキも行われて、これ国際的にも注目をされているものです。私としても昨年11月の時点で大臣にも直接、こうした不当な雇い止めをやめるようにということを申し上げさせていただきましたし、文科省の方も昨年11月と今年の2月2日にわたって、こうした不当な雇い止めを行うことがないような通知を出したということは承知しております。そしてそれで確認をしたいんですが、この昨年の11月の通知には、研究者、教員等の雇用状況の改善に向けた取組例として、理科学研究所の新しい人事施策の導入についてというのが取り上げられています。これはなぜなのかお願いします。

1:28:08

柿田局長

1:28:11

お答えいたします。理科学研究所におきましては、通算契約期間の上限規制を撤廃し、現在従事しているプロジェクトの任期満了後も、別の研究プロジェクトに参画できる機会を提供するなど、研究所のミッションを踏まえた人事運用の改善に独自に取り組んでいるものでありますことから、当該通知におきまして、研究者、教員等の雇用状況の改善に向けた取組例として記載をしたものでございます。文部科学省といたしましては、引き続き、大学及び研究機関において、法令に基づき、適切な雇用管理が行われるよう促してまいります。

1:28:55

木村芳子君

1:28:56

つまり、理研では、この通算契約期間の上限規制を撤廃したと、これが雇用継続につながるという事例だということで紹介をしたということなんですが、しかし、この通算契約期間の上限規制の撤廃というのは、理研においてその適用というのは、4月1日以降だと聞いているんです。つまり、この3月末の雇用止めの対象となる研究者の10年雇用上限の撤廃はされてはいないというわけなんですね。私を確認したいんですが、今年の3月末に大学研究機関、とりわけこの理科学研究所で雇用止めにあった人というのは、何人いるのか調査していますか。

1:29:33

角田局長

1:29:35

お答えいたします。無期転換ルールの適用を意図的に避ける目的で、いわゆる雇用止めを行うことは、労働契約法の趣旨に照らして望ましくなく、研究者等の雇用管理については、各機関において、法令に基づき、適切に対応する必要があります。文部科学省といたしましては、昨年度、全国の国公私立大学、大学共同利用機関法人及び研究開発法人に対して、実態把握のための調査を行ったところでありますが、本年3月末時点での各機関の雇用の状況につきましては、現時点で網羅的には把握をしておりません。引き続き、雇用状況のフォローアップのための調査を実施するとともに、労働契約法の特例ルールの適切な運用について、しっかりと各機関に対応を求めてまいります。つまり、3月末時点でどれだけ雇用止めがされたのか、されなかったのかの調査はこれからだということなわけですけれども、理科学研究所では、2020年4月に在職していた者のうち、この10年雇用上限を留任して、380人が雇用止めになると、労働組合などが撤回を求めていたわけです。しかし、この理研当局というのは、この大量の雇用止めをこの3月末に強行したと聞いています。例えば、雇用止め撤回の提訴を今年に入ってした、小型の猿、マーモセットなどの実験動物を飼育している技師の2人、この理研ではこのマーモセットを扱えるのはこの2人しかいないわけですが、その2人ともが雇用止めをされて、再任用もされず職を失ったと、そういうことを直接聞いているわけです。しかも、理研の場合、就業規則の改定で雇用上限の撤廃どころか、理研の現職及び新規採用の任期付きの研究者については、研究プロジェクトの機関とは関係なく、所属庁の判断で雇用上限を設けられるようにしてしまっていると。つまり、プロジェクト機関とは関係ない雇用止め、これこそまさに文科省も望ましくないとしている不当な雇用止めの事例そのものではないかと思うわけです。改めて大臣、こうした理研の人事策を通知に載せるということは、大学研究機関でのこうした不当な雇用止めを容認することになるのではないかと私は思うんですが、文科省はこうした不当な雇用止めを容認するという立場なのですか、大臣、いかがでしょうか。

1:32:08

長岡大臣

1:32:13

無期転換ルールの適用を意図的に避ける目的で、いわゆる雇用止めを行うことは、労働契約法上の趣旨に照らして望ましくありません。研究者の雇用管理につきましては、各機関におきまして法令に基づき、適切に対応する必要があります。文部科学省といたしましては、実態把握のための調査を行うとともに、各機関の適切な対応を求める通知を発出するなど、個別の機関の状況をもしっかりと確認しつつ、累次にわたり働きかけてまいりました。引き続きまして、フォローアップのための調査を実施するとともに、労働契約法の特例ルールの適切な運用について、しっかりと各機関に対応を求めてまいります。望ましくないと繰り返しおっしゃられるわけですけれども、実際に雇用止めが起きてしまっていると。ちょうど例に挙げたマアモセットを扱っている技師の方は、私たちが雇用止めになれば、マアモセットの健康維持や治療、法令重視の取り扱いができなくなると。ちなみにこのマアモセットは、利権に130頭を今、産食させているそうなんですけれども、それが扱えなくなるというような訴えもあるわけなんです。なのに、そうした雇用止めをしている利権の事例を紹介していては、やはり何の説得力もないわけで、これはただしていくべきなんじゃないのかと。何より、文科省はこの間、研究者の流動性を高めるためとして、有機雇用の職員を中心とした人事体制としてきたと。それにより、研究職は今、不安定な職業となっていて、研究者を目指す若者は減っています。そして、その結果、研究者の海外への流出も起きているわけで、やはりこのことをもっと直視するべきだと私は思うわけです。改めて大臣、今こそこの研究者の流動性の確保よりも、研究者の雇用の安定性、これを高める方向に舵を切るべきではないかと思いますが、いかがですか。

1:34:21

研究者のキャリアパスにつきましては、多様な研究経験を積むことによって、能力の向上が図られるという特性がございます。このような特性を踏まえて、人材の一定の流動性を確保した上で、研究者が安心して研究に専念できる環境を整備することが重要であると考えております。そのため、文部科学省においては、若手ポストの確保など、人事休業マネジメント改革などを考慮した運営費交付金の配分、そしてポストドクター等の雇用育成に関するガイドラインの策定、そして、もう1つ、多様な財源を戦略的かつ効果的に活用することで、研究者の安定的なポストの確保を図る取組の推進などの政策を講じまして、基盤的経費や競争的経費、研究費を確保してまいりたいと考えております。今後も、人材の流動性の確保と安定的な研究環境の確保の両立を図ることができますように、関係省庁と連携しながら、各県における取組を促してまいりたいと考えております。学術研究の発展のためには、やはり安定雇用こそ必要であるということを強く申し上げて質問を終わります。

1:35:54

ふなごやすひこ君。

1:35:59

令和新選組、ふなごやすひこでございます。特定先端大型研究施設共用促進法の改正案についてお尋ねいたします。よろしくお願いいたします。2月、本委員会の視察で、私も次世代放射光施設ナノテラスを視察いたしました。

1:36:27

現場では、私が発症した近異性塞索降下症、ALSの治療研究にもつながる成果が期待できるともお聞きしました。病気を発症して20年余り、同じ病気の仲間のためにも、一患者としても、大いに期待しています。

1:36:51

本法案の趣旨そのものについては、強化をしておりますが、いくつかの懸念点があります。質問者くぞんじます。まず、登録利用促進機関についてお尋ねします。法の趣旨に沿って教養を促進する上で、この登録利用促進機関が公平・公正な利用者選定と利用者支援を行うことが不可欠です。

1:37:20

登録利用促進機関については、本法案成立後に申請を受け付け、審査の上で文部科学大臣が登録する、とあります。すでに登録施設利用促進機関に登録された機関について、国としてその業務が適正かどうか、どのようなチェックをしてきたのか、

1:37:45

チェックの結果、不適切な対応はなかったのか、この点についてお聞かせください。

1:37:52

角田局長

1:37:55

お答えいたします。登録施設利用促進機関の業務の適正性の確保につきましては、

1:38:04

共用促進法に基づきまして、毎事業年度、文部科学大臣が定める基本方針の内容に即して業務の実施計画を作成し認可を受けること等を義務付けているほか、科学技術学術審議会における大規模研究施設に関する週間評価の過程などで、業務の実施状況について把握し評価することとしております。

1:38:32

国家科学省といたしましては、これらの取組を通じて登録された登録施設利用促進機関の業務の適正性を確認しており、これまでに業務の実施状況に問題があったことはございません。

1:38:47

船田 康彦君

1:38:51

公平、公正な選定がなされることを願います。

1:39:00

国が責任を持って適切な運営が行われているのか、チェックをしていただくようお願い申し上げます。続けて、登録利用促進機関についてお尋ねします。利用者選定にあたっては、学識経験者による選定委員会を設けて意見を聞くとしています。

1:39:24

選任については、委員の職業、専門分野などに著しい偏りが生じないよう配慮することという基準が設けられています。この選定委員会についてお尋ねします。各機関の選定委員について、各任期における助成委員の割合についてご教示ください。

1:39:48

郭北局長

1:39:53

お答えいたします。昨年度の助成委員の割合については、まず、スプリングエイト桜放射光施設でございます。その選定委員会については、約13%。スーパーコンピュータ富額の選定委員会では約18%。中性施設でありますJパークの選定委員会では約15%となっております。

1:40:22

また、年度によって変動はありますものの、助成委員の割合は全体で平均いたしますと、おおよそ5から15%の間で推移をしているところでございます。

1:40:34

船子康彦君

1:40:38

ありがとうございます。大臣、この数字は著しい偏りではありませんか。

1:40:51

センダーバランスにも考慮すべきと考えます。大臣、いかがですか。

1:40:57

長岡大臣

1:40:59

大変、助成の委員につきましては、随分と低い数字であるなというふうに思いました。

1:41:10

また、今の助成のパーセントを見ますと、やはり考えられるのは、特定先端大型研究施設の供用の促進につきまして、それに関係をする研究をしてきた助成が少なかったのだなというふうには思っております。

1:41:33

また、多様な視点ですとか、優れた発想を柔軟に取り入れまして、我が国の研究技術、科学技術、イノベーションを活性化していくため、助成の研究者の活躍促進というのは大変重要であると認識をしております。

1:41:52

そのため、文部科学省では、研究と出産、育児などのライフイベントの両立であるとか、助成研究者の研究力の向上を通じたリーダーの育成を支援する取組ですとか、

1:42:12

優れた若手研究者が出産、育児によりまして、研究中断の後に円滑に、スムーズに研究現場に復帰できるよう支援をする取組などを実施しているところです。また、ナノテラスの利活用の在り方に関します有識者会議の報告でも、助成研究者などの積極的な参画の必要性が指摘されているところで、

1:42:40

こうした報告なども踏まえて、引き続きまして、助成研究者の活躍の促進に向けて、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。ジェンダーの観点からも偏りがないよう、取り組むべきだとの意見を申し上げます。

1:43:05

次に、大学生や大学院生が利用しやすいような支援策についてお尋ねします。資料1をご覧ください。資料によると、教養制度の利用料金として、一般課題については施設利用料は免除となるものの、消耗品の使用料や現地への交通費など、一定の負担も生じます。

1:43:34

若手研究者が予約的な研究を進めることができるよう、国としても支援策が必要ではないかと考えます。スプリングエイトでは、来所の交通費を支援する制度もあったとお聞きしました。この点について、どのような施策を検討されているか、お答えください。

1:43:59

長岡大臣。

1:44:01

政府の講演をおっしゃるように、スプリングエイトは、大学生、これは白紙工期課程の大学院生を対象として、料費ですとか、また消耗品費を支援しております。やはり、ナノテラスも、産業界の研究者を含みます幅広い分野の研究者などが利用することによりまして、国際競争力の飛躍的な向上につながる成果が期待できるわけでございます。若手研究者を含みます多くの研究者にとって利用が容易となりますように配慮することは大変重要でございます。既に稼働しております放射光施設でありますスプリングエイトにおいては、

1:44:53

これは大学院生の提案型課題といたしまして、白紙工期課程の大学院生を対象として、料費、そして消耗品費を支援しております。文部科学省といたしましても、こうした取組は大変重要と考えておりますので、スプリングエイトなど既存の施設の制度も参考にしながら、ナノテラスにおきましても、大学生や大学院生などの若手研究者の利用がさらに進みますように取組の検討を促してまいりたいと考えております。

1:45:27

ふのご 康彦君

1:45:30

スタートアップ企業・中小企業の利用支援についてお尋ねします。先ほどと同じ資料1に、スタートアップ、中小企業などの利用については各種支援を検討・実施とあります。そこでお尋ねします。どのような支援策を検討しておられるのか、お答えください。

1:46:03

角田局長

1:46:06

お答えいたします。ナノテラスにおけるスタートアップや中小企業への利用支援につきましては、

1:46:15

研究開発機構や地域パートナーにおいて様々な施策を検討しているところでございます。例えば、企業にとっての利点がわかりやすい広報活動、スタートアップ・中小企業でも使いやすい利用制度、東北大学の専門人材による研究支援や施設設備の利用等の施策を検討しているところであります。

1:46:39

また、地域パートナー側が運用する利用制度におきましては、加入金を支払うことが必要となりますが、既にスタートアップ・中小企業向けに加入金を分割し、通常よりも低い金額で利用できる制度も準備されていると承知しております。今後とも、スタートアップや中小企業の利用支援策の具体化につきまして、両研機構や地域パートナーとも連携しながら進めてまいります。

1:47:07

福田船壕康彦君。

1:47:09

一患者として、難病の解明・治療研究の進展への期待を抱いております。もちろんそれだけでなく、日本の研究環境を改善、市民生活に寄与する研究成果に導いていただきたいとお願いし、質問を終わります。

1:47:36

他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと、認めます。これより、討論に入ります。御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。特定先端大型研究施設の供用の促進に関する法律の一部を改正する法律案に、賛成の方の挙手を願います。(福田)賛成。前回一致と認めます。よって本案は、前回一致をもって、原案通り可決すべきものと決定いたしました。この際、熊谷君から発言を求められておりますので、これを許します。

1:48:57

熊谷博人君。

1:49:00

私は、ただいま可決されました特定先端大型研究施設の供用の促進に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主社民、公明党、日本維新の会、国民民主党新力風会及び令和新選組の各派共同提案による負担決議案を提出いたします。案文を朗読させていただきます。

1:49:25

特定先端大型研究施設の供用の促進に関する法律の一部を改正する法律案に対する負担決議案。政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。1. 実在放射光施設ナノテラスの整備は、官民・地域パートナーシップという新たな方式により、国・地域及び産業界が連携して行っていることから、施設の運用に当たっては、各主体の役割と責任の所在を明確にするとともに、安全管理や情報セキュリティなどについて一元的な対応ができるよう、適切な体制を構築すること。2. 次世代放射光施設ナノテラスが、イノベーションの創出に向けた人材・地・資金の好循環を生み出す地域の場の中核となり、学術・産業界の幅広い分野で活用される最先端の研究開発基盤としての役割を最大限果たすことができるよう、国内外の放射光施設等との連携やスーパーコンピューター・付学をはじめとする高性能な計算環境の活用等を推進すること、また、先端技術による東北の創造的復興を実現する観点から、福島国際研究教育機構・地域企業・大学等との連携に努めること。3、科学技術立国の実現を目指す我が国にとって、先端的な研究施設を整備し、若手研究者を含む産官学の研究者による積極的な利活用を促進することで、学術・産業界における国際競争力を強化していくことが重要であることに鑑み、既存の特定先端大型研究施設の老朽化対策を着実に実施することとともに、技術革新の進展等に対応した施設の高度化を推進するため、十分な財政措置を講ずること、あ、失礼しました。高度化を推進するため、十分な財政措置を講ずること。4、特定先端大型研究施設間の連携を図り、登録施設利用促進機関における研究実施相談を充実するため、研究実施相談を担う人材の育成確保に向けて、国として必要な施策を実施すること。5、科学技術に対する国民の理解を深めるため、特定先端大型研究施設を活用して得られた研究成果について、分かりやすい情報提供等を行うこと、その際、特に児童生徒の科学技術に対する興味や関心を高めるための取り組みの実施に努めること。6、特定先端大型研究施設を活用して得られる研究成果を最大化するためには、研究者が長期的な視点に立って自由な発想で研究活動に従事できることが重要であることに鑑み、大学において任期を付さない安定的な身分の研究者を増やすことができるよう、人権費の基礎となる国立大学法人運営費交付金や私立大学等計上経費補助金等の基盤的経費を確実に措置すること。見疑・決議する。以上でございます。何卒、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。ただいま、熊谷君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。全会一致と認めます。よって、熊谷君提出の附帯決議案は、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。ただいまの決議に対し、長岡文部科学大臣から発言を求められておりますので、この際これを許します。

1:53:49

長岡文部科学大臣。

1:53:52

ただいまの御決議につきまして、その御趣旨に十分留意をいたしまして、対処してまいりたいと存じます。なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一人願いたいと存じますが、御異議ございませんか。御異議ないと認め、採用決定いたします。本日はこれにて散会いたします。

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