1:05
ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。昨日、加田博之君が委員を辞任され、その補欠として藤井和弘君が占任されました。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。災害対策自立に関する 調査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、内閣官房、国土強靱化推進室次長、村山和弘君、他13名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。御異議ないと認め、差を決定いたします。災害対策自立に関する調査を議題とし、災害対策の基本施策に関する件について質疑を行います。質疑のある方は順次御発言願います。
2:08
自由民主党の岩本強人でございます。質問の機会をいただきまして、理事の先生方には感謝を申し上げたいと思います。先生方、御承知のとおり、大型台風、船上降水態、爆弾低気圧、ゲリラ豪雨であります。本当に近年、気候変動もあると思いますけれども、豪雨災害が大変多発をしている状況であります。そうした中で、地球温暖化を踏まえた治水計画の見直しを進めていると承知をしているんですけれども、まずその目標の考え方や計画の策定状況につきまして、全国の状況と、または私の地元であります北海道の状況についてお伺いしたいと思います。
3:04
お答え申し上げます。気候変動の影響に伴う高雨量の増大により、治水計画の対象とする洪水の流量は、全国の一級河川の平均で約1.2倍になると試算されているところでございます。これに対応するため、河川整備の長期的な目標を定める河川整備基本方針について、現行の方針で定めた治水安全度を将来にわたって確保できるよう、目標の雨量や流量を見直すこととしております。一級水景につきましては、これまで全国で7水景において河川整備基本方針を見直したところでございまして、このうち北海道につきましては1水景でございます。近年大きな洪水が発生した戸勝川水景において、昨年9月に見直しを行ったところでございます。引き続き全国でこの見直しを順次進め、治水対策の強化を図ってまいります。
4:09
戸勝川についてはありがとうございます。また、御案内のとおり、ぺいぱん川というのもかなり厳しい状況がありますので、ぜひその点も留意をしていただければなというふうに思います。今、基本的には一級河川の見直しということだと思う。国管理の一級河川の見直しということだと思うんですけれども、先ほどお話がありましたとおり、大規模な河川氾濫でありますけれども、今、いわゆる二級河川以下、いわゆる地方自治体が管理をしている河川があるんですけれども、実際その大規模な災害、被害を河川氾濫を抑えるためには、やはり速攻性といいますか、河川回収を進めていく上で、やはり地元の自治体が二級河川以下を管理をして、何とか被害を最小限に予防措置をしている状況であると思うんですけれども、そうした中で、一番単純に言うと河川における堆積土砂、いわゆる瞬雪ですね、またさらに河川区域内に樹木もありますので、そういった対応をしているんですけれども、今回、総務省で平成30年7月豪雨で、また令和元年の台風19を受けて、令和2年度から緊急的な河川等の瞬雪経費について、地方災の発行を可能とするための特例措置として、緊急瞬雪推進事業債というのが創設されたというふうに承知をしております。この事業債、いわゆる地方債ですけれども、私の地元の北海道でも、新井甲府町というところがあるんですけれども、新井甲府町というのは、平川地域の跋山地で、例えば、廃成口ですとか、成田ブライアンとか、小栗キャップだとか、廃出した新井甲府町なんですけれども、最近は馬娘で、また新たなブームを呼んでいるんですけれども、この新井甲府町の悪魔ップ川の瞬雪事業に活用されたところでありまして、これは昨年の8月の豪雨のときには、大変この事業によって被害が軽減されたということであります。この事業なんですけれども、全国でも対応されているということで、大変高い評価をいただいているというのを聞いております。ただ、この事業創設から3年が経ちまして、このいわゆる事業債、この事業について、まず総務省としてどのように評価をされているのか、またこの緊急ということでありますから、この瞬雪事業債については、令和6年度を待つまでの次元措置となっているんですけれども、今後の2年間でどのように取り組んでいくのかお伺いしたいと思います。
7:12
お答えいたします。近年、災害が激甚化、頻発化をいたしておりまして、大規模な河川氾濫などが相次ぐ中、河川などにおけます堆積土砂の撤去等につきましては、喫緊の課題であるというように認識をいたしているところでございます。このため、令和2年度にお尋ねをいただきました緊急瞬雪推進事業債を創設をいたしまして、令和6年度までの5年間、瞬雪等に係る事業費につきまして、地方債を特例的に発行できることといたしまして、さらにその元に召喚金の70%を交付税措置することといたしたところでございます。この事業債についてでございますが、これまで多くの地方団体においてご活用いただきまして、実際に豪雨時に河川氾濫や道路冠水などが発生しなかったといったようなご報告もいただいているところでございまして、防災上の大きな効果があったものと認識をいたしているところでございます。総務省といたしましては、引き続き、こうした活用事例なども紹介をするとともに、関係省庁とも連携を図りながら、令和6年度までに緊急性の高い箇所の瞬雪を地方団体において官僚をいただくことができるように、活用促進に取り 組んでまいりたいと、このように考えているところでございます。宮本強人君 ありがとうございます。大変評価が高いということでありますので、ただ、河川の瞬雪というのはご承知のとおり、一箇所あれば済むものでありませんし、その河川の流域で考えると、通常、常識的に考えると何年もかけて、砂が溜まるところってだいたい決まっておりますので、それをある程度何年もかけて計画を持っていると思いますので、一応、令和6年ということではあるんですけれども、令和5年度以降の状況を踏まえていただいて、今後、今から言うのはいかがかなとは思うんですけれども、ぜひ、そういった先に向けての計画も含めて、今後、この2年間で検討していただきたいというふうに、強くお願いを申し上げたいというふうに思います。続きまして、今、河川の関係で聞かせていただいたんですけれども、私の地元は北海道ですので、赤字つかんれい地なんですけれども、ご案内のとおり、今年も東京が大変な状況になったんですけれども、暴風雪や大雪、激甚化、頻発化しているような状況であります。また、春先温暖化の影響かと思うんですけれど も、急激な気温差があって、私の北海道ですと、冬にプラスになるということは以前はなかったんですけれども、今は雨が降ったり、プラスになったりというような状況がありまして、その温度差によって、ご承知のとおり、クラックが、氷ができて、クラックが発生して溶けてというような状況があって、大変舗装の損傷が多い状況になっているかと思います。これは北海道だけではなくて、おそらく積雪管理者どの地域も同じような状況かと思います。こういった事象に対して、道路の通行止め等をなくすために、防雪削、舗装の補修等について維持管理をされていると思うんですけれども、この防災減災国道基本人口5カ年加速化対策の中で、どのように取り組まれているのかお伺いしたいと思います。
11:04
お答え申し上げます。この冬も昨年12月の大雪、また年明け後の10年に一度クラスと言われる乾パンの流入などがございまして、各地で暴風雪また青雪が発生したところでございます。この冬季の道路交通確保につきましては、地域の経済また社会生活を支える観点から重要と認識しておりまして、防災減災国土強靱化のための5カ年加速化対策の予算も活用いたしまして、老朽化した所有施設の更新、また冬季を経て損傷した舗装の修繕等に取り組んできたところでございます。さらに積雪管理地域における道路舗装の修繕を適切に進めるため、低温や凍結、誘拐の繰り返し等の要因が舗装の損傷に与える影響、これを把握するための調査を進めているところでございます。国土交通省といたしましては、引き続きこれらの取組を着実に進めることによりまして、冬季の道路交通の確保に努めてまいりたいと考えております。
12:16
今、調査をされるということでありますので、ぜひ本当に原因も含めて、今後の対応も含めた中で、ぜひ調査をお願いしたいのと、御承知のとおり、冬場の状況ですから、いろいろな工事をする上で手戻りがあったり、造工経費といいますか、通常、雪が降らない地域にはないプラスの経費がかかりますので、そういったことも含めて、踏まえて、ぜひ調査をお願いしたいと思います。次に、私は札幌県なんですけれども、昨年、札幌県では非常に大雪になりまして、受験に間に合わなかったですとか、そういった状況が実は続いて、JRもかなりの時間が止まったというようなことが実はありまして、大変、社会的にも大きな影響があったところです。また、今年、令和4年度については、おほうつく地域において、大変、暴風雪で、それに伴いまして大停電が発生して、かなり社会的な影響があったのは、令和4年度であります。そうした中で、その対応について、いわゆる北海道開発局が、具体的にどのような支援をされてきたのか、また、一方で、御承知のとおり、再生可能エネルギー、今、北海道は一生懸命取り組んでいるところでありますので、再生可能エネルギーやICTを活用した、防雪や除排雪についてですね、やはり、我々積雪管理地である北海道が、先進的に取り組む事案だというふうに思います。そう した中で、今、北海道総合開発計画を検討されているわけではありますけれども、どのような形で取り組んでいくのか、お伺いしたいと思います。
14:21
お答え申し上げます。令和3年度の札幌都市圏の豪雪の際、北海道開発局では、除雪排雪機械やダンプトラックオペレーターの派遣、雪捨て場として活用いただいております北海道開発局管理の過線時期における、雪を搬入できる可能量の拡充などの支援を行ったところです。また、この際の緊急的な協力関係を持続的なものとするために、昨年8月に北海道開発局と札幌市との間で、道路除排雪に関する協定を締結いたしました。また、昨年12月23日から25日、おほつく地域の暴風雪により広域な停電が発生した際は、停電に見舞われました4つの市・町に対しまして、それから北海道電力に対しましても、延べ14名の職員を派遣いたしまして、即時に対応できるよう、情報連絡体制を確立しております。また、北海道電力からの支援要請を踏まえ、除雪用の資器材を現地に投入し、停電復旧作業に必要な動線確保を実施するなどの地域支援を行ったところであります。一方、ICTを活用した除雪の省力化や自動化につきましては、平成28年度から「アイスノート」を名付けました産学官民の体制を構築いたしまして、除雪操作の自動化や、フブキ時の映像鮮明化技術の開発など、先導的取組を進めております。現在、国土審議会北海道開発文化会において調査審議されております第9期北海道総合開発計画の検討過程でも、ICTや再生エネルギーを活用した除灰雪の効率化・省力化、エネルギー資源としての活用を進めること、また、積雪関連地に対応した技術開発・研究開発について、先進的実験的取組を積極的に推進することといったご議論をいただいておりまして、我々としても積極的に盛り込んでまいりたいと思っております。
16:28
国土交通審議会の北海道部会で議論をされているということでありますので、なかなか本当に除雪のあり方というのは難しい部分があると思うんですけれども、やはり先進的にいろんな具体的な対応をお願いしたいというふうに思います。続きまして、大臣の所信でもお話があったんですけれども、昨年の5月に日本海溝、千島海溝地震特措法が改正をされたところであります。特に津波の被害が著しい地域においては、津波避難対策を特別に強化すべき地域、いわゆる津波避難対策特別強化地域として指定をされたところであります。これらの地域の自治体について、津波避難対策緊急事業計画を作成することができるというふうにされているんですけれども、計画策定の進捗状況についてまずお伺いしたいと思います。
17:39
お答え申し上げます。委員からお話のありました津波避難対策特別 強化地域でございますが、令和4年9月に一堂6軒108の市町村が指定されました。特別強化地域内の市町村におきましては、津波避難対策緊急事業計画を作成することで、避難施設や避難路等の整備等に当たって、国の負担や補助の割合のかさ上げ等を受けることが可能となっております。これまでのところこの計画でございますが、北海道の西5町において作成されてございます。
18:23
この今お話があった一堂6軒108市町村なんですけれども、今回の法改正で強化地域に指定された多くの自治体は、大半が積雪管理地域であろうかと思います。やはり避難の際に低体温ですとか、積雪管理地特有の被害の課題があるというふうに考えるんですけれども、この積雪管理地域特有の地震対策、津波対策に対して、国としてどのように対処していく考えなのかお伺いしたいと思います。
19:11
お答えを申し上げます。委員御指摘のとおり、日本海溝、千島海溝沿いの巨大地震の影響を受ける地域では、特に冬場において低体温症のリスクなど積雪管理地特有の課題がございます。令和3年12月に国が公表いたしました被害想定では、低体温症、要対処者数が最大で約4万2千人に上るなど、甚大な被害が想定されているところです。このため、令和4年9月に変更いたしました国の基本計画において、国及び地方公共団体は避難ビル、避難タワー、高台等の避難場所、及び避難所における防寒機能を備えた空間の確保や、防寒具、暖房器具、燃料等の備蓄、温かい食事を提供できる体制の構築などの避難生活環境の整備に努めることなどが定められているところです。内閣府といたしましては、積雪管理時特有の課題を踏まえたこれらの対策が着実に進められるよう、関係省庁等と連携しながら、緊急事業計画の作成に当たっての指導や助言、避難施設等の整備、資機材、燃料の備蓄等に対する財政支援など、引き続き自治体への支援に努めてまいります。
20:37
この地震・津波対策特別強化地域に指定された自治体においては、今ご答弁にあったように、緊急事業計画を作成しているという状況でありまして、そのことをしっかり作成しなければならないというふうに思います。ただ、一方で、いろんな自治体がありまして、そういった計画を考える技術職員や知見などの能力的に厳しい自治体があるのも事実でありまして、この計画を作成するために、やはり国の支援がないと非常に厳しいのではないかなと。私の北海道においては、やはり先ほど北海道局長が答弁いただきましたけれども、北海道開発局は、しっかりそういった計画作成の支援に対応していく必要があると思うんですけれども、どのように取り組んでいるのかお伺いしたいと思います。
21:56
お答え申し上げます。昨年の9月、特措法に基づきまして、北海道内39の自治体が、地震津波対策特別強化地域に指定されております。ただ39の自治体を個々に見ますと、御指摘のありましたとおり、自治体の規模や技術力も様々で、これによりまして計画の熟度や作成時期に大幅な差異が生じることが懸念されましたため、地域支援の動きに先立ちまして、国としての支援体制を検討してまいりました。支援体制の構築に当たりましては、中央省庁レベルでは内閣府防災気象庁にも協力を仰ぎ、また現地北海道におきましても地方管区気象台や北海道庁にもお声掛けをいたしまして、11月に39全ての自治体が参加いたしました。避難対策推進のための協議会を設置いたしました。協議会では国による調査・検討で得られた知見や地震・津波に関する情報等を提供するとともに、自治体が抱えている課題や懸念事項を共有しながら計画の円滑な作成を支援する体制をつくっております。引き続き北海道局、北海道開発局の持っております技術力や総合力を生かして自治体による計画策定を積極的に支援してまいりたいと考えております。
23:30
北海道の場合は39市町村で協議会をつくられたということでありまして、ただ先ほどのとおり6件、108市町村のうち39市町村なんでしょうから、残りの地域に対して、ぜひ国としても、自分のところは北海道開発局がありますけれども、他府県においては国の方でしっかりサポートしていく必要があると思いますので、その点はしっかりぜひお願いしたいと思います。南海トラフの関係については基本計画策定から10年ということでありまして、既に基本計画の見直しまでいくわけですから、確かに昨年の5月に改正されたんですけれども、これは時間の関係ありませんので、できるだけ早期にそういった支援をして、全地域に対してそういった計画をできるだけ早く速やかに策定できるように積極的な支援をお願いしたいというふうに思います。この災害についてお伺いをしてきたんですけれども、実は先週なんですが、定国データバンク等々で、建設業の倒産について3年ぶりに増加という報道が実はなされました。皆さんご承知の通り、災害のとき、もちろん防衛省も出動されるんですけれども、まず最初に現場に行かれるのが、ご承知の通り建設業界の地元の方々であります。そうした中で、建設業が今の状況 ですと非常に厳しい状況に置かれている中で、なかなか災害対応にできないような状況がこれから起こり得る可能性があるというふうに思います。そういう状況で、いわゆる高齢化ですとか、人手不足、ご案内の通り資器材の高騰、またコロナ有事の返済が今年の7月からピークでまた始まってまいります。さらには2024年問題が出てくる状況だと思います。こういう状況だと非常に災害に対応をお願いする建設業界の皆さんが非常に余裕がなくなってくると厳しい状況に陥る可能性が高いというふうに思います。そうした中で、これは例えばなんですけれども、これは速攻性があるかどうか、個人、いろんな判断があろうかと思うんですけれども、今、現場代理人、管理技術者ですけれども、一応公的には2カ所現場を見れるというような状況になっているんですけれども、例えば今DXだとか様々な対応ができますので、現場の状況によってはもう少し複数の、例えば現場を監督できるだとか、そういったことを考えていくと、そういった改善が検討できないかと。もちろん、担い手の育成ということももちろんありますし、そういったことを考えると、国としてどんなような形で取り組んでいくのか、その点についてお伺いしたいと思います。
27:03
お答えいたします。建設業は社会資本の整備、維持管理の担い手、地域の守り手でありまして、防災減災、国土強靱化を確実に推進するために重要な役割を担っております。一方で、多産業を上回る高齢化が進むなど、担い手確保が喫緊の課題であり、処遇改善や働き方改革を推進することで、将来の担い手の確保育成を図ることが重要であると考えております。このような認識の下、処遇改善に向けた取組として、賃金水準の引き上げ、また建設キャリアアップシステムの普及促進、働き方改革を進めるための取組としましては、休休2日を実現できるようにするための後期の適正化等の推進、また生産性を向上させる取組として、建設プロセス全体におけるICTの活用、インフラ分野のDX等に取り組んでいるところであります。また、先ほど岩本委員から指摘がありました、管理技術者の専任を要する現場につきましては、管理技術者を補佐するものを置く場合には、2現場の兼務を認めるなどの対応を行ってきたところでありますが、今後も委員から先ほど指摘がありましたとおり、担い手確保の観点、またICT技術の向上、こうしたも のも踏まえまして、引き続き見直し、これを行ってまいりたいと思います。国土交通省としましては、関係業界と連携しながら、建設業の働き方改革や担い手確保に向けて、今後もしっかりと取り組んでまいります。
28:35
ぜひ、谷大臣、清水政務官の下で、見直しを検討していただけるということでありますので、柔軟な対応をぜひお願いしたいと思います。今、御答弁いただいたんですけれども、建設業だけではなくて、実は北海道もそうなの、他の多数県もそうだと思うんですけれども、北海道庁も各市町村も、技術者が本当に不足して、業界だけではなくて、地方行政も技術者がいないという現状であろうかと思います。こういったこともぜひ、今後どのように対応していくのか、もちろん担い手不足で民間の業界を支援していくというのも最優先でありますけれども、それをまた地域で災害を対応する行政も非常に技術者が不足しているというのが実態だと思います。そうした中で、今年の夏をめどに国土強靱化の5カ年の加速化対策の新たな基本計画をつくるということを承知しておりますので、そうした中でも、ぜひ検 討していただきたいというふうに思います。ちょっと若干早いんですけれども、私は以上で質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
30:35
高木麻里君。立憲民主社民の高木麻里です。大臣所信に対する質疑させていただきたいと思います。まず一点目、予想される大規模地震災害への対応についてということで、首都直下南海トラフの被害想定額が現実化した場合の影響について考慮された計画になっているかという観点で、いろいろ伺っていきたいというふうに思います。今日、4月14日は7年前に熊本地震が起きた日でもあります。被災されて7年間大変な思いをされてきた方々に改めてお見舞いを申し上げたいと思います。そして今年は関東大震災から100年という特別な年です。地震には周期があって、関東大震災から第二次世界大戦終戦あたりまで比較的大きな地震がたくさん来ておりました。高度成長期は地震が来ない中でどんどんと新しい街づくりを進めていけたので、震災からの復旧・復興コストというのをかけずに成長に専念することができた時期でもあります。これが成長をより後押しもできたわけですけれども、またこの局面で地震が多く発生する時期にかかってきております。南海トラフ地震については今後30年以内に発生する確率が70から80%であり、昭和東南海地 震、昭和南海地震の発生から約80年が経過していることから、切迫性の高い状態でもあります。私は東日本大震災を経験して巨大地震の恐ろしさを痛感しましたし、まだ復興も道半ば、私たちそういった経験もしたけれども、まだ復興も道半ばというところであります。しかし首都直下や南海トラフでは被害想定額が東日本大震災をはるかに超える規模ということであります。そこで伺いますが、東日本大震災の被害額と対GDP比、首都直下地震南海トラフ地震の被害想定額と対GDP比、これいくらなのか端的に伺います。
32:52
お答えを申し上げます。東日本大震災における被害額につきましては、建物やライフライン施設等の資産の被害額が約16兆9千億円に上りますことを平成23年6月に内閣府が公表しておりますが、これは当時の名目GDP比で約3%となっております。また内閣府が公表しております首都直下地震と南海トラフ地震の被害想定において資産の被害に着目をした経済被害額は首都直下地震で最大約47兆4千億円、南海トラフ地震で最大約169兆5千億円と推計されております。これらの被害額は2022年の名目GDP比で首都 直下地震は約9%南海トラフ地震は約30%となっております。また首都直下地震と南海トラフ地震につきましてはこれらの建築物やライフライン施設等の資産の被害想定額に加えまして生産とサービスの低下についても被害額の推計を行っております。それぞれ首都直下地震で最大約47兆9千億円、南海トラフ地震で最大約44兆7千億円と推計されており、これらを含めた場合のGDP比は首都直下地震で約17%南海トラフ地震で約38%となります。
34:24
はい、ありがとうございました。東日本大震災であれだけ大変な思いをしたわけでありますが、資産に着目してということでありましたけれども3%であるところが、資産に注目しただけでも南海トラフだと先ほど30%ぐらいということで、サービスなども含めると南海トラフは38%、約4割にもなるということで、国の形が変わってしまいかねないというか大変な事態になろうかと思います。被害が少しでも少なく済むように耐震化を進める避難訓練のソフトを充実させると、備えをするということは大事なんですけれども、これだけのスケールの地震被害となりますと、それに備える想定というのもどのくらいちゃんと人間の創造力が及ぶかというのも難しいことになってくるかと思います。そこで伺います。これだけの全国的な影響も出てくる巨大地震が想定されるわけですが、被災地への支援というのもこれまでの大地震のようにいかない可能性が出てくるかと思います。例えば初動機の救命ということでありますけれども、相当な面積が被災する、何回トラフの場合、そうすると被災していない地域から応援が駆けつけるといってもかなり薄くなってしまうのではないか。ここを効率的になるべく救援に向かえる体制はどのくらい想定されているのかということですね。それから食料なんかも3日間は自助の範囲で自分たちでストックしておいたもの、あるいは自治体なども備蓄をしておいたもの、こういったもので耐えますけれども、今4日目以降プッシュ型で政府からの対応もある。あるいは8日目以降はプル型で要望を聞いてお届けいただけるというようなことで今までやってきておりますが、被災面積が大きいとそれだけの地域にちゃんと食料は届くのかということであったり、いろいろなことで影響を受けていると、実際どのくらい長期化するかにもよりますけれども、届け続ける食料がちゃんと調達できるのかといったような問題もあろうかと思いますが、そのあたりどうでしょうか。
36:56
お答え申し上げます。首都直下地震や南海トラフ地震による被害の発生を完全に防ぐということは困難ですが、できるだけその被害を軽減していくことを目指す必要があると考えております。そのため、例えば首都直下地震対策について申し上げますと、国では首都直下地震緊急対策推進基本計画を策定し、想定される最大の死者数約2万3千人、これを10年間でおおむね5割減少させるなど、定量的な減災目標を設定するとともに、目標を達成するための実現方策を定めてこれを推進しているところであります。また、実際に発災した場合に備えて、警察・消防自衛隊の救助部隊の活動拠点や広域物資輸送拠点、緊急輸送ルート等をあらかじめ明確にし、人命救助のために重要な72時間を意識したタイムラインを明示した具体的な応急対策活動に関する計画を定めております。この計画に基づき、災害発生時には警察・消防自衛隊など最大15万人規模の広域応援部隊を活用するとともに、自治体や民間事業者と緊密に連携し、迅速に対応することとしております。さらに、支援物資の輸送につきましても、国が被災自治体から の具体的な要請を待つことなく、食料等必要不可欠と見込まれる物資を調達し、被災地に向けて緊急輸送するプッシュ型支援を行うこととしております。こうした広域応援部隊や支援物資との輸送が迅速かつ円滑に行われますよう、計画では通行を確保すべき道路を緊急輸送ルートとして定めており、できるだけ速やかに通行の確保を図ることとしております。内閣府といたしましては、各種訓練などを通じて、計画の実効性を確保、向上していくとともに、関係省庁や自治体などと緊密に連携し、首都直下地震や南海トラフ地震に備えてまいります。
39:13
なかなかそれだけの規模を想定するということが難しいと思いますので、今、とても大切な基本のところをお答えいただいていると思いますけれども、そうした規模になったときにも対応できる体制というのをしっかりお答えをお願いしたいと思います。次に、経済活動に大幅な影響が出ることへの対策について伺います。これは、それだけの地域が被災をすると、どんなダメージになるかわかりませんが、そこと取引をしているところなどの取引もできなくなる、あるいは 空港であったり港であったり道路であったり、そういったものが止まってしまうと、そうしたことの経済的な活動も止まっていく。さまざまかなり巨大な影響になってくるかと思いますけれども、そこをなるべくリスクを減らすために、何から優先に取り組んで復旧させていくとか、そうした全体的な取り組みというのは想定されていますでしょうか。
40:25
お答えさせていただきます。我が国の地震が活動期に入ったと言われて久しいわけでございますが、ご指摘の首都直下地震や南海トラフ地震につきましては、大変発生確率が高い。また、ひとたび発生した場合には、地産の大変大きな被害だけではなくて、サプライズエンの寸断などによる全国の経済への大変大きな甚大な影響が及ぶものと、これは想定をしているところであります。このため、国においては、それぞれの特別措置法、具体的には首都であるとか南海トラフ、あるいは日本海、千島海溝のそれぞれの特別措置法の基づき、基本計画を作成して、さまざまな対策を講じているところであります。例えば、首都直下地震につきましては、この基本計画に基づき、首都中枢機能の維持を図り、国民生活及び経済の及ぼし成長を最小化することを目的とした政府業務継続計画などを策定しているところであります。この中には、内閣機能の維持であるとか、最地域への対応、金融経済の安定、国民の生活基盤の維持、防衛及び公共の安全と秩序の維持、並びに外交関係の処理を非常時優先業務として位置づけて、首都中枢機能の維持を図ることとしているところであります。また、経済への二次的な影響を回避するため、例えば、ライフライン・インフラ関係の対策として、地震発生時に、いわゆるライフラインの確保するために耐震化をさらに進めることとか、あるいは、発生後においては、全国から要員や資機材の確保を行うなど、できる限り早い復旧に努めるといった災害応急対策の基本的な方針を基本計画において定めているところであります。いずれにいたしましても、大規模災害発生時におきましては、内閣総理大臣を本部長とする緊急災害対策本部を設置して、一応想定はしておりますけれども、現実にどういう事態が起こるかもわかりません。そういったことも柔軟に考えながら、政府一体となった対応を取ってまいりたいと思います。
43:32
ありがとうございます。それでは次に、デジタル防災技術の活用促進に対応した電力通信等が使えなくなった場合の備えについて伺います。デジタル防災技術の活用促進、大いに前に進めていただきたいと思います。被害の最小化、被災者支援の充実、デジタル化で進めることができる部分が大きくあると思います。防災デジタルプラットフォームの構築、これも大臣所信にありましたけれども、ぜひ頑張っていただきたいと思いますけれども、一つ懸念があります。それは、大地震は電力供給や通信を途絶させる可能性があるからでありまして、このデジタルという電力の供給あるいは通信ということに頼ったところにいろいろな情報が集約されていると、それが使えなくなったときのダメージが大変大きいという問題があります。非常電源などでバックアップを取る体制であったりとか、通信もなるべく復旧を早める体制などを取っているかと思いますけれども、先ほど来申し上げている南海トラフなどで、発電所などにも大きなダメージが複数出たりした場合には、いわゆる非常電源で対応できる日数を超えて復旧できないケースなども想定されるかと思います。こうしたデジタルでやろうとしていることができない、デジタルではできないという場合に備えて、電力や通信が復旧するまでどのように補うか、そうしたことも考えていらっしゃるか伺います。
45:12
お答えを申し上げます。まず、国の中央省庁の電力通信の確保につきましては、政府業務継続計画に基づいて対応しております。電力につきましては、中央省庁の庁舎に対して電力供給設備の多重化の措置を講ずるとともに、非常用発電設備について非常時優先業務及び管理業務を1週間程度継続するために必要な燃料を確保することとしております。また、通信につきましては、専用回線や衛星携帯電話等複数の通信手段の確保や通信網の冗長化等の措置を講じることとしているところであります。また、南海トラフ地震のお話もありましたが、地方公共団体におきましても、大規模な災害が発生した際、災害応急対策の主体として大変重要な役割を担っていただいております。このため、電力通信等が途絶した場合にも、的確に災害応急対策を行っていただけるよう、事前に業務継続計画を定め、電力や通信手段を確保しておく必要があると考えております。