21:40
これより会議を開きます。議員議案:中西法の一部を改正する法律案議員議案:朝廷による国際的な若い合意に関する国際連合条約の実施に関する法律案議員議案:一定第三、裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案議員議案:三議三案を一括して議題といたします。
22:20
議員議案:委員長の報告を求めます。法務委員長伊藤忠彦君。
22:43
ただいま議題となりました三法案につきまして、法務委員会における審査の経過及び結果をご報告申し上げます。まず中西法の一部を改正する法律案は、経済取引の国際化の進展等の中西をめぐる諸情勢の変化に鑑み、中西邸が命ずる暫定保全措置に基づく強制執行等の手続等を定める等の措置を講じようとするものであります。次に、朝廷による国際的な和解合意に関する国際連合条約の実施に関する法律案は、朝廷による国際的な和解合意に関する国際連合条約の締結に伴い、その的確な実施を確保するため、和解の仲裁を行う手続において、成立した国際和解合意に基づく強制執行を可能とする制度を創設しようとするものであります。次に、裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案は、認証、紛争、解決手続において成立した和解に基づく強制執行を可能とする制度を創設する等の措置を講じようとするものであります。以上、3法案につきましては、去る3月29日、本委員会に付託され、同日、斉藤法務大臣から趣旨の説明を聴取し、4月4日、質疑を行い、採決の結果、いずれも全開一致をもって、原案のとおり、可決するべきものと決しました。以上、ご報告申し上げます。
25:22
3案を一括して採決いたします。3案の委員長の報告は、いずれも可決であります。3案は、委員長報告のとおり決するに、ご異議ありませんか。(ああ)ご異議なしと認めます。よって、3案とも、委員長報告のとおり、可決いたしました。
25:49
日程第4、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。
26:12
(おね)ただいま、議題となりました法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過及び結果をご報告申し上げます。本案は、個人が事業者として、受託した業務に安定的に従事することができる環境を整備するためのものです。その主な内容は、第一に、特定受託事業者に係る取引の適正化 について定めるものです。第二に、特定受託業務従事者の就業環境の整備について定めるものです。本案は、去る3月28日、本委員会に付託され、翌29日、後藤国務大臣から趣旨の説明を聴取しました。ついで4月5日に質疑を行い、質疑終局後、採決いたしましたところ、本案は、前回一致をもって、原案の通り可決すべきものと決しました。なお、本案に対し、不対決議が付されました。以上、ご報告申し上げます。
27:49
採決いたします。本案の委員長の報告は可決であります。本案は、委員長報告の通り、決するにご異議ありませんか。(( 答 ))ご異議なしと認めます。よって本案は、委員長報告の通り、可決いたしました。
28:12
律定第5、道路整備特別措置法及び、独立行政法人日本高速道路保有債務返済機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の 報告を求めます。国土交通委員長 木原 実くん。
28:45
ただいま議題となりました法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過及び結果をご報告申し上げます。本案は、高速道路等の適正な管理及び機能の強化を図るため、所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は、第1に、高速道路の更新事業等に必要な財源を確保するため、料金徴収期限を最長で令和97年9月30日まで延長できることとするとともに、債務返済を確実に行うため、その期間を50年以内に設定すること、第2に、高速道路等の料金を車両の運転者又は使用者に請求できることを明確化すること、第3に、高速道路の通行者等の利便の確保に資する施設と一体となった駐車場の整備に対して、新たな財政支援を行うことなどであります。本案は、去る3月28日の本会議において、趣旨説明及び質疑が行われた後、本委員会に付託され、翌29日、齋藤国土交通大臣から趣旨の説明を聴取しました。4月4日、質疑に入り、同日参考人から意見を聴取し、昨5日、質疑を終了しました。質疑終了後、本案に対し、立憲民主党無所属及 び国民民主党無所属クラブからそれぞれ修正案が提出され、趣旨説明を聴取いたしました。次いで討論を行い、採決いたしました結果、両修正案は否決され、本案は賛成多数をもって、原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。なお、本案に対し、不対決議がされました。以上、ご報告申し上げます。
30:48
採決いたします。本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。起立多数よって本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
32:20
この際、内閣提出、我が国の防衛力の抜本的な強化等のために、必要な財源の確保に関する特別措置法案について、趣旨の説明を求めます。財務大臣、鈴木俊一君。
32:55
ただいま議題となりました、我が国の防衛力の抜本的な強化等のために、必要な財源の確保に関する特別措置法案の趣旨を御説明 申し上げます。令和5年度以降における、我が国の防衛力の抜本的な強化、及び抜本的に強化された防衛力の安定的な維持に要する費用の財源に充てるため、
33:21
財政投融資特別会計、財政融資資金勧助、及び外国為替資金特別会計からの繰入金、
33:31
独立法人国立病院機構及び独立行政法人地域医療機能推進機構の国庫納付金、並びに国有財産の処分による収入、その他の租税収入以外の収入を確保するとともに、これらの税外収入を活用した防衛力強化資金を設置することとしたところであります。
34:00
本法律案は、このための法律上の手当について措置するものであります。以下、その対応を申し上げます。第一に、令和5年度において、財政投融資特別会計、財政融資資金勧助から2000億円を限り、一般会計に繰り入れることができることとしております。
34:25
第二に、令和5年度 において、特別会計に関する法律第8条第2項の規定による外国為替資金特別会計からの一般会計への繰り入れをするほか、同特別会計から約1兆2000億円を限り、一般会計に繰り入れることができることとしております。
34:50
第三に、独立行政法人国立病院機構は、令和5事業年度において、積立金のうち422億円を国庫に返納しなければならないこととしております。
35:07
第四に、独立行政法人地域医療機能推進機構は、令和5事業年度において、積立金のうち324億円を国庫に納付しなければならないこととしております。
35:24
第五に、防衛力の抜本的な強化及び抜本的に強化された防衛力の安定的な維持のために確保する財源を防衛力の整備に計画的かつ安定的に充てることを目的として、当分の間、一般会計に防衛力強化資金を設置することとしております。
35:49
この資金は、防衛力整備計画対象経費の財源に充てる場合に限り、予算を定めるところにより使用することができることとしております。以上、我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案につきまして、その趣旨をご説明申し上げた次第であります。
36:20
ただいまの趣旨の説明に対して、質疑の通告があります。順次、これを許します。
36:38
(小田原清)自由民主党の小田原清であります。ただいま議題となりました、我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案について、会派を代表して質問させていただきます。
37:06
現在、我が国は戦後、最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しています。
37:15
ロシアによるウクライナへの侵略や、中国、北朝鮮による軍事行動が活発化している中、我が国の主権と独立を維持し、国民の生命と財産を守るためには、抑止力を高め、その裏付けとなる防衛力を強化していくことが重要であります。
37:41
このような状況下において、岸田内閣は、昨年12月16日に、国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画の安保関連3文書を取りまとめ、相手に攻撃を思いとどまらせるための反撃能力の保有など、
38:06
国家安全保障戦略の安保関連3文書を取りまとめ、相手に攻撃を思いとどまらせるための反撃能力の保有など、
38:25
本日、日本国会議員会議長の会見 において、日本国会議員会議長の会見において、日本国会議員会議 の会議において、日本国会議員会議において、日本国会議員会議の 会見において、日本国会議員会議において、日本国会議員会議の 会見において、日本国会議員会議まある六点八兆円が確保されますスタンドオフ防衛能力や統合防空ミサイル能力などの重点分野を中心に防衛力の強化が図られています。
39:08
防衛力整備計画で示された防衛力の抜本的な強化の内容と、それを裏付ける今後5年間の防衛力整備の水準に係る方針は、政策の大転換とも言うべきものです。
39:24
この意義について国民の十分な理解を得るためには、43兆円の中身が我が国が直面する厳しい安全保障環境に対処するために必要不可欠なものであるということを国民に対して丁寧に説明していく必要があると考えます。
39:47
そこで防衛力の抜本的な強化に向けた決意を改めて岸田総理にお伺いするとともに、今後5年間で必要となる防衛力整備の水準である43兆円についての具体的な内容についてご説明願います。
40:07
こうした防衛力強化のための取組は、将来にわたって維持していく必要があります。今後5年間のみならず、令和10年度以降も裏付けと なる安定的な財源によってこれを支え、将来世代に先送りすることなく、今を生きる我々が将来世代への責任として対応することが重要であると考えます。
40:35
その上で、今後必要となる予算に対する財源の見通しを示し、国民に対する説明責任を果たしていくことが必要であります。その財源の確保を図るために、防衛力強化のための財源確保法案が今国会に提出されたところであります。
40:57
本法案においては、その財源として必要となる特別会計からの繰り入れや、独立行政法人からの国庫納付といった税外収入の確保や、これらの税外収入を活用した防衛力強化資金の創設のために必要な規定が盛り込まれています。
41:21
つい今後、5年間における防衛力整備の水準である43兆円と、令和10年度以降の防衛費増税のために必要となる財源をどのように確保していくのか、今回の財源確保法案の必要性と併せて、鈴木財務大臣にお伺いいたします。
41:43
なお財源確保にあたっては、国民の負担をできる限り抑制し、国民の不安感を払拭する必要があると考えております。
41:55
国民生活に関わる多くの品目が値上げされている状況下で、増税を伴うということになると、本来あるべき国防費を倍増してでも行うべき防衛力強化の論点がややずれ、国民の皆さんに応援してもらいにくくなることを懸念いたします。
42:19
この財源確保法案の実施時期については、国民の負担を抑えた財源を負担するために必要な財源を貸し出すことが重要であると考えております。
42:34
国民の財政対抗において、令和6年度以降の適切な時期とされています。十分かつ慎重な検討を行っていくことが必要であると考えますが、実施時期の判断にあたっては、具体的にどのようなことを考慮し、どのように議論を進めていかれるおつもりなのか、岸田総理からご説明いただきたいと思います。
42:58
最後に、新たな税制措置によって賃上げの流れを止めるようなことがあってはなりません。防衛財源の確保も重要ですが、持続的な賃上げの実現も日本経済の再生のために取り組むべき課題であります。足下のぶっか高に負けない賃上げに向けた政府の具体的な取り組みを、総理にお伺いし質問を終わります。ありがとうございました。
43:57
小田原貴吉議員からのご質問にお答えいたします。防衛力強化に向けた決意と防衛力整備の具体的な内容についてお尋ねがありました。力による一方的な現状変更の試みの深刻化や、北朝鮮による度重なる弾道ミサイルの発射など、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中で、防衛力を抜本的に強化することを決断をいたしました。この検討に際しては、国民の命を守り抜けるのか、極めて現実的なシミュレーションを行い、稼働率向上や弾薬燃料の確保、主要な防衛 施設の強靱化、スタンドオフ防衛能力の強化、ミサイル防衛システムと反撃能力を組み合わせた統合防空ミサイル防衛能力の強化、宇宙サイバー電磁波等の新たな領域への対応、また、南西地域の防衛体制の強化など、必要となる防衛力の内容を積み上げました。これらについて、今後5年間にわたり、予算をしっかり確保し、防衛力を緊急的に強化いたします。これにより抑止力、対処力を向上させ、武力攻撃そのものの可能性を低下させていく考えであります。防衛力強化に係る税制措置についてお尋ねがありました。税制措置については、法人税について500万円の税額控除を設けることで、全法人の94%を対象外とするとともに、所得税について、現価の課税の負担増とならないよう、復興特別所得税の税率を引き下げた上で、その下げた範囲内で新たな付加税をお願いするなど、十分な配慮をすることとしています。また、実施時期については、令和9年度までの過程において、業財政改革を含めた財源調達を見通し、景気や賃上げの動向及びこれらに対する政府の対応を踏まえて、閣議決定した枠組みの下で、税制措置の実施時期を柔軟に判断していく考えであります。賃上げについてお尋ねがありました。賃上げは、新しい新本主義の最重要課題です。春冬の賃上げ率は、30年ぶりの高水準となる など、大企業を中心に力強い動きが出てきています。この動きを中小企業等に広げるため、先日、政労司の意見交換の場を持ちました。政府としては、今後、厚生取引委員会の協力の下、労務費の転嫁のあり方について指針をまとめていくなど、価格転嫁の促進に取り組むとともに、事業再構築補助金やものづくり補助金などにより、着実に生産性向上を支援し、賃上げの動きをしっかりと後押しをしてまいります。残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。
47:53
小田原清議員のご質問にお答えいたします。防衛力強化のための財源確保等についてお尋ねがありました。抜本的に強化される防衛力は、将来にわたって維持・強化していかねばならず、これを安定的に支えるため、令和9年度以降、裏付けとなる、毎年度約4兆円のしっかりとした財源が不可欠であります。その財源確保にあたっては、国民のご負担をできるだけ抑えるべく、歳出改革、決算常用金の活用、税外収入の確保、といった行財政 改革の努力を最大限行った上で、それでも足りない約4分の1については、税制措置でのご協力をお願いしたいと考えております。今般の財源確保法案は、これらの財源確保策のうち、主として税外収入について所要の措置を講じるものであり、具体的には、令和5年度における特別会計からの繰入等を規定するとともに、確保した税外収入を令和6年度以降も活用できるようにするため、防衛力強化資金を設置するなど、必要な規定を盛り込んでおります。令和10年度以降においても、防衛力強化資金を通じて防衛力の維持を安定的に支えられるよう、税外収入等のさらなる確保に努めるとともに、歳出改革の徹底にも最大限取り組んでまいります。
50:13
立憲民主党無所属の杖松 芳典です。会派を代表してただいま議題となりました、我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別訴求について質問いたします。NATO諸国においては、国防費用GDP費2%を目標としていることは承知していますが、我が国はNATOに加盟していません。NATOのメンバーでもない我が国が、なぜ防衛費のGDP費2%目標を達成する必要があるのか。米国から強い圧力を受けたとの情報がありますが、総理その経過を含め明確に御説明ください。なおNATO諸国においては、2014年に国防費用GDP費の2%到達の目標を設定し、2024年までの10年間かけてゆっくり達成するようですが、2021年時点で2%に未達の国が30カ国中22カ国もあるので、NATOメンバーでもない我が国が急ぐ理由は全くありません。今回、我が国ではいきなり5年間で防衛費をGDP費2%に持っていこうとしています。財政的に厳しい我が国としては、その実現に極めて無理があると考えますが、総理いかがですか。政府は防衛費だけをいわば正義化して、同行した総額43兆円規模の防衛費を提案しています。日本を取り巻く安全保障環境の変化等に鑑みれば、当然真に必要な予算を積み上げた結果として、一定程度防衛費を増額することは立憲民主党としても必要だろうと考えています。ただし、差し迫った喫緊の課題は防衛だけではないため、今後極めてバランスの悪い予算反復となります。43兆円という同行した巨額防衛費の設定は、現下の極めて厳しい予算状況を考えると、戦略設定を間違えたものと言わざるを得ません。例えば、昨年の出生数が80万人を割ったことが象徴的ですが、子ども子育て支援も待ったなしの課題です。岸田総理も子ども関連予算の倍増を掲げましたが、今回の令和5年度予算では防衛費が対前年比で26%増となった一方、子ども関連予算は2.6%増にとどまっており、極めて歪な予算構造と言わざるを得ません。この歪な予算構造についての御見解を問います。また、総理が言われた子ども子育て関連予算倍増構造について、具体的スケジュールと金額をここでお示しください。今回示されたのは、令和9年までの財源確保策であり、令和10年以降の見通しは示されていません。GDP費2%相当の防衛費総額と今回の財源確保の枠組みは、令和10年以降も恒久的に続くことになるのでしょうか。そもそも、戦時国債が大量に乱発され、借金の対GNP費が250%を超えた第二次世界大戦の末期の1944年と同様に、我が国は借金1000兆円の国債を抱え、対GDP費250%程度と借金まみれになっています。この我が国の現状では、いくら防衛費を倍増しても、財政的に見て戦争を行えるような国ではないと判断され、我が国に対する振興のハードルが下がってしまいます。健全な財政、強い経済力は、我が国の抑止力に不可欠です。そこでまず、日本の財政状況と経善能力に関する総理の御見解を取ります。当然のことですが、戦争回避のために全力を尽くすため、外交力の抜本強化が必要です。外交力の中核は人材です。外務省の職員や在外交換等で活動する防衛駐在官を拡充し、情報収集、分析能力体制を抜本強化すべきだと考えますが、総理いかがでしょうか。さらに総理も外務大臣経験者として御理解いただけると思いますが、通常の外交に加えて、我が国として戦略的なロビング活動を大幅に拡大させて、重要国リーダーたちとの向上的な人的パイプを強化することが不可欠だと思いますが、総理いかがでしょうか。一方、歴史的、地理的、政治、経済的に考えて、我が国は米中の緊張緩和を主導するに最もふさわしい国だと考えますが、総理、その外交を主導していかれるお気持ちはありませんか。今、非常に大きな権限として一般的に言われているのが台湾有事です。立憲民主党としても一定程度の防衛力増強は必要であると考えています。しかし、防衛体制が整備されると同時に、日米共同防衛力が強化され、その能力が高まるほど台湾有事の際に、米国から我が国の自衛隊が頼りにされて台湾を守るという構図の中、我が国も戦争への道に巻き込まれることにならないのか、国民から大きな懸念が寄せられています。このような深刻な懸念に対して、総理はどのように答えられますか。お答えください。日米の防衛協力において、いわゆる盾と保護という考え方が従来用いられてきました。我が国は盾として戦首防衛に徹し、米国が保護として他国に対する敵地攻撃を行うという役割分担です。政府の考えでいくと、今後我が国は反撃能力を保有することになります。政府が先制攻撃を否定していることから、周辺自体ではなく、我が国に武力攻撃がなされた時点で、日米共同武力対処事案となります。その際、米国から我が国を守るという立場から、我が国に対して自衛隊による反撃行為として敵国を一部攻撃するよう頼まれた場合には、我が国が従来の基本的立場を維持することなく、保護の役割を担って攻撃をしていくことになるのでしょうか。それとも、その可能性は全くないと言い切れるのでしょうか。この問題は、我が国がとことん戦争に巻き込まれることになるか、あるいは日米同盟を破綻させることになるか、という究極的選択につながる極めて重大な問題であります。総理の内容のある御見解を求めます。直接的な対応を担う自衛隊の諸課題について申し上げます。第一に、急拡大した防衛予算に対応できない自衛官不足問題や台湾有事等の顕在化による自衛官の集団退職を防止する改善策。二番目は、サイバー関係の人員の確保にあたっては、民間の優秀な行動技術者を幅広く予備自衛官にしながら、民間人専門家を大量にリクルートすること。三番目は、作戦運用の効率化と各種法制規制の改善により実質的防衛力を強化すること。四番目は、世界水準の何倍もの割高な調達になっている国内製装備品の存在やライフサイクルコストの大幅な行動に対する改善策をまとめること。これらは私たちが多くの専門家との会合を重ねた上で、一部のポイントですが、総理の御認識を問います。財政確保策の諸問題について、具体的な問題点を申し上げます。政府は防衛増税として復興特別所得税の流用を掲げていますが、その一部を防衛増税に流用し、課税期間を14年間も延長するというのは、国民に対する騙し扱的な流用であり、被災者の心臓を蹂躙するものです。この間、何度も取り上げられた問題ですが、3.11直後に宮城県の現地緊急対策本部長となり、その後3.11担当の総理補佐官、初代復興副大臣、災害対策特別委員長を務めた私としては、被災者のお気持ちを代弁させていただき、改めて安易な防衛増税の撤回を強く求めます。総理いかがでしょうか。たびたび指摘されているとおり、今回利用するとされている税外収入は、大手待ちプレイスの売却収入が象徴的ですが、いずれ も一時的な財源にしかならず、持続性・安定性を欠くのではないでしょうか。また、令和10年度以降、具体的な収入の目処は立っているのでしょうか。それ以外にも深刻な問題を抱えています。今回、地域医療機能推進機構、Jコの積立金の付与見込額として、324億円を国庫変動させるようですが、本来Jコの積立金に余剰が生じた場合は、年金特別会計に納付しなければなりません。今回の法案は、その規定を無効化して、324億円を防衛財源に充てることを可能とするもので、年金財源の流用そのものであります。Jコの山本周一理事長は、そもそも積立金はコロナ禍の現場の病院努力の見返りであり、積立金の675億円があっても、経営資金として足りない状況だと述べています。このような状況で、積立金の半分の324億円を付与と見込んで防衛費に流用するのは、乱暴に過ぎるのではないでしょうか。決算常用金は、前年度予算で付与とされたものなどから構成されており、そもそも安定的に確保できるものではありませんが、例えば予備費を計画的、意図的に不必要に膨らませることで、決算常用金を膨らませることは可能です。実際に令和4年度予算では、新型コロナウイルス感染症及び原油価格物価高騰対策予備費が約2.8兆円、昨年12月に新設されたウクライナ情勢経済緊急対応予備費が手付かずのまま1兆円残 っており、合計すると予備費としては過去最大の3.8兆円が付与額とされそうです。政府は付与額が生じた場合、特例交渉への発行額の抑制に努めるといいますが、そこには財務省の大きな裁量余地があり、かなりの部分が決算常用金となることでしょう。特に決算常用金は補正予算の財源とされてきました。防衛財源に決算常用金を重当する代わりに補正予算の財源として赤字国債を発行するならば、事実上防衛財源として赤字国債を発行するのと同じことになります。これこそ、いわば防衛財源ロンダリングとなり、極めて政府によって、極めて巧妙な裏手口となり得ます。これに対する総理の御見解を問います。歳出改革では毎年2,100億円程度を年出するとされていますが、その具体的な内容は全く明らかにされていません。総理、確実に実現するめどは立っているのでしょうか。最後になりますが、外務省勤務時代、イラン伊達戦争で、計らずしも凄まじい戦争体験をした私にとっては、日本の政治家の最大の目的は戦争回避であり、戦争突入は政治家の無能の結果であるということを申し上げて質問を終わらせていただきます。ご静聴ありがとうございました。
1:04:55
豊松 吉典議員のご質問にお答えいたします。 防衛費の規模についてお尋ねがありました。 戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しており、我が国の判断として、今後5年間で緊急的に防衛力を強化していくことが不可欠であると考えています。NATOをはじめ各国は、安全保障環境を維持するために、経済力に応じた総合の国防費を支出する姿勢を示しており、我が国としても国際社会の中で安全保障環境の変化を踏まえた防衛力の強化を図る上で、GDP費で見ることは指標として一定の意味があると考えています。その上で、防衛力の抜本的強化に当たっては、その内容の積み上げと合わせて、これらを補完する取組として、海上保安能力やPKOに関する経費のほか、研究開発、公共インフラ整備など、総合的な防衛体制を強化するための経費を積み上げました。こうした積み上げの結果として、2027年度において、防衛力の抜本的強化とそれを補完する取組を合わせ、そのための予算水準が現在のGDPの2%に達するよう、所蔵の措置を講ずることといたしました。今般の決定は、我が国自身の判断として行ったものであり、米国からの要請を受けたとの指摘は当たりません。また、厳しい財政事情の中、財源確保については、できる限りの行財政改革を前提とした方針について、政府与党で確認をし、昨年末に閣議決定をしており、これに基づき着実に取り組んでまいります。防衛費及び子ども子育て予算についてお尋ねがありました。防衛力の抜本的強化は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙する中、国民の命と暮らしを守り抜くためのものです。1年以上にわたる活発な議論を積み重ね、その過程において必要となる防衛力の内容を積み上げ、防衛費の規模を導き出した上で、令和5年度予算に計上したものであり、必要な予算であると考えております。また、子ども子育て政策は、最も有効な未来への投資であり、最優先の課題です。これまでも社会のニーズ等を踏まえつつ、保育の受皿整備、幼児教育、保育の無償化など必要な支援を進め、その結果、消費化対策の予算額は、政権交代以降、平成25年度の約3.3兆円から令和5年度の約6.3兆円と大きく増加をしています。さらに、今月発足した子ども家庭庁の下で、子ども子育て政策の抜本強化に取り組んでまいります。先般取りまとめた叩き台を踏まえ、必要な政策強化の内容、予算、財源について、さらに具体的な検討を進め、6月の骨太方針までに、将来的な子ども子育て予算倍増に向けた大枠を提示いたします。岸田政権は、防衛力の抜本的強化と、子ども子育て政策の抜本強化、どちらか一方という二者選択の問題とするのではなく、政府の責任として、ともに必要な予算をしっかりと措置してまいります。防衛費の財源についてお尋ねがありました。抜本的に強化される防衛力は、将来にわたって維持強化していかなければならず、この防衛力を安定的に支えるためには、令和9年度以降、毎年度約4兆円のしっかりとした財源が必要です。その財源確保にあたっては、国民のご負担をできるだけ抑えるため、あらゆる工夫を検討した結果、歳出改革、決算常用金の活用、そして様々な取組により確保した税外収入等を、令和10年度以降も含めて、防衛力整備に計画的、安定的に充てるための防衛力強化資金の創出、これらの取組により、必要な財源の約4分の3を確保することといたしました。それでも足りない約4分の1については、将来の世代に先送りすることなく、令和9年度に向けて、今を生きる我々の将来世代への責任として、税制措置でのご協力をお願いしたいと考えております。これらの取組により、強化された防衛力を将来的に渡り、安定的に支えられるよう、必要な財源をしっかりと確保してまいります。我が国の財政状況と経営戦能力についてお尋ねがありました。しっかりとした経済財政の基盤を平時 から維持強化していくことは、国家安全保障の観点からも重要であると考えています。この点、国家安全保障戦略においても、我が国の経済は海外依存度が高いことから、有事の際の資源や防衛装備品等の確保に伴う財政需要の大幅な拡大に対応するためには、国際的な市場の信任を維持し、必要な資金を調達する財政余力が極めて重要とされているところです。引き続き足元の経済状況に機動的に対応するとともに、財政の持続可能性への市場の信任が失われることがないよう、歳出歳入両面の改革を続け、責任ある経済財政運営に努めてまいります。情報収集分析体制、重要国との向上的な人的パイプの強化、そして米中関係についてお尋ねがありました。外交力強化のために、情報収集分析能力を向上させることは極めて重要です。我が国は世界全体に231の在外交換を設置し、幅広い情報源や人脈を有しており、日頃から情報収集分析能力の強化に取り組んでいます。昨年末に決定された国家安全保障戦略において、多様な情報源に関する情報収集能力を大幅に強化するなどとされていることも踏まえ、業務の合理化等も行いながら、外務省員、防衛駐在官といった人員体制の強化に鋭意努めてまいります。人的パイプの強化については、各国地域において、対外発信力を有し、将来を担う人材を積極的に我が国に招聘し、訪日後もフォローアッ プをするなど、多層的な人的つながりの戦略的強化に努めてきております。米中両国の関係の安定は、国際社会にとっても極めて重要です。既に私自身、両国首脳と累次対話を重ねていますが、引き続き同盟国たる米国との強固な信頼関係のもと、様々な協力を進めつつ、中国に対して大国としての責任を果たしていくよう働きかけてまいります。いわゆる台湾有事についてお尋ねがありました。ご指摘のような過程の質問にお答えすることは避けなければなりませんが、いわゆる台湾有事における我が国の対応は、憲法、国際法や平和安全法制をはじめとする国内法令に従って、個別具体的に行われていくことになると考えます。いずれにせよ、台湾海峡の平和と安定は、我が国の安全保障はもとより国際社会全体の安定にとっても重要と考えており、台湾をめぐる問題について、台湾により平和的に解決されることを期待するというのが従来からの我が国の一貫した立場であります。反撃動力についてお尋ねがありました。お尋ねの武力攻撃事態における反撃能力の運用については、実際に発生した状況に即して武力の行使の三要件に基づき、弾道ミサイル等による攻撃を防ぐために、単に手段がなく、やむを得ない必要最小限の措置としていかなる措置をとるかという観点から、個別具体的に判断いたします。反撃動力は米国から頼まれて行使す るものではなく、国民の命や暮らしを守り抜くために行使するものであり、我が国の主体的な判断の下で運用され、日本が戦争に巻き込まれることになるか、あるいは日米同盟を破綻させることになるかという選択につながる問題ではありません。自衛隊の諸課題についての認識に関するお尋ねがありました。自衛官不足、退職防止及びサイバー関係の人員確保といった人的基盤に関わる課題、運用の効率化と規制改善といった運用の円滑化に関わる課題、及び装備品の調達に関わる課題といった焦点について御指摘をいただきました。御指摘については、防衛力を強化するために、いずれも重要な課題であると認識をしています。例えば、人的基盤に関わる課題については、防衛省において有識者検討会で精力的に検討をいただきながら取り組んでまいります。また、装備品調達に関わる課題については、防衛産業は、いわば防衛力そのものであるという視点も取り入れて取り組んでまいります。いずれにせよ、防衛力を抜本的に強化するに際して、必要な、重要な御指摘と受け止めさせていただきます。税制措置についてお尋ねがありました。復興特別所得税については、減価の課税の負担増にならないよう、復興特別所得税の税率を引き下げた上で、その下げた範囲内で新たな付加税をお願いすることとして おります。また、復興財源との関係では、復興債の発行を通じた柔軟な資金調達が可能であるため、復興特別所得税の税率を引き下げても、毎年度の復興事業の円滑な執行には問題は生じません。加えて、この措置は、復興事業や復興債の召還のための財源としてお願いをしている復興特別所得税の課税期間の延長をするものであり、その延長幅は復興財源の総額を確実に確保するために必要な長さとされているため、復興事業に影響を及ぼすことはないと考えております。このように、復興税を防衛目的で流用したとの御指摘は全く当たりません。さらに、廃炉や福島国際研究教育機構の構築など、息の長い取組についてもしっかりと支援できるよう、東日本大震災からの復旧・復興に要する財源を引き続き責任をもって確保してまいります。政府としては、復興事業に影響を及ぼすことがないことを被災者の方々を含め、国民の皆様に御理解いただけるよう、引き続き丁寧な説明を行ってまいります。防衛力強化のための財源についてお尋ねがありました。税外収入については、令和5年度予算において、特別会計からの追加の繰入金や国有財産の臨時の売却収入等により、現時点で見込める最大限の金額として4.6兆円を確保した上で、防衛力強化資金を通じて防衛力の整備に計画的・安定的に当てていく方針としております。令和10年以降についても、令和5年度予算において、令和9年度までの5年分に当てられる税外収入4.6兆円を確保したことも踏まえ、防衛力強化資金から年平均0.9兆円程度の安定財源が確保されるよう、今後も引き続きさらなる税外収入の確保に努めてまいります。地域医療機能推進機構の積立金の国庫への納付は、新型コロナ対応を行う中で、一般財源を原資として措置をした行商確保料に係る収益のみを対象とするものであることなどから、年金特別会計でなく、一般会計に納付することとしたものであります。こうした政府の方針についても、国民の皆様にご理解いただけるよう、引き続き丁寧な説明を行ってまいります。予備費と決算常用金の関係についてお尋ねがありました。予備費を含めた歳出に不要が生じることが見込まれる場合には、税収等の動向も見極めながら、特例交済法の規定に基づき、特例交済の発行額の抑制に努めることとしており、予備費の規模やその仕様による歳出不要の増加と決算常用金の金額が対応するわけではありません。その上で防衛力強化財源として、決算常用金の活用について申し上げれば、直近10年間の平均が1.4兆円程度であることを踏まえ、財政法上国債又は借入金の償還財源に充てるべき2分の1を除く、残りの2分の1の0.7兆円程度を活用見込み額として見込んだものであり、予備費を計画的意図的に膨らませること等を前提に防衛 力強化の財源として考えているわけではありません。また、決算常用金が補正予算の財源として活用された事例があることは事実ですが、これは制度的に決められたものではなく、予算編成5度、その時々の事情に応じて今後補正予算を編成すべき必要性が生じた場合には、その財源についてもその時々の税収見込みや歳出不要の見込み等を踏まえて、機動的な対応をとることになる。したがって、防衛財源論打論といったご指摘は当たりません。歳出改革についてお尋ねがありました。防衛力強化のための財源としての歳出改革については、社会保障関係費以外の経費を対象とし、骨太不信に基づきこれまでの歳出改革の取り組みを継続する中で財源を確保することとしております。こうした考え方に基づき、令和5年度予算においては、2100億円程度の防衛関係費の増額を確保いたしました。令和6年度以降も毎年度の予算編成において、政府両党を連携して歳出改革を継続し、令和9年度時点において、令和4年度と比べて1兆円強の財源を確保してまいります。
1:22:23
日本維新の会の井上英孝です。私は会派を代表して総理に質問いたします。ウクライナに侵略したロシア、力に任せて現状変更に動く中国、核ミサイル開発に突き進む北朝鮮、いずれも核を持つ三国を隣に抱え、トリプル危機の最前線にある我が国の安全保障環境は、この1年で大きく変化をいたしました。日本維新の会は、我が国の防衛能力を積極的に強化することには大いに賛成をするものですし、そのために一定の追加の財源が必要であることにも理解を示すものであります。しかし、その財源を増税で賄おうとする岸田政権の姿勢は、全く理解できません。我が党は昨年12月16日、いち早く増税方針の撤回を求める緊急声明を発出し、増税方針の撤回を求めてきました。去る2月21日、財務省が発表した令和4年度の国民負担率は47.5%でした。国民所得のほぼ半分が公的負担に奪われる事態に、SNS上では江戸時代の年古に例えて「五公五民」という言葉がトレンド入りし、令和の時代に「江戸時代と同じように年古をとるのか」などの批判が噴出しました。昭和45年には24.3%だった負担率が、約30年後の平成元年には37.9%。その約30年後に47.5%と急上昇し続け、このままいけば50%を超えるのも時間の問題です。そうした中、政府は先週、今後の少 子化対策の叩き台を公表しましたが、その財源として「今度は公的医療保険の月額保険料の上乗せの検討に入った」との報道がなされています。国民負担率がこれだけ上昇している中、税金や社会保険料、借金という国民負担を増やす手段だけでしか財源を確保しようとしない岸田政権には、もはやあぜんとするばかりです。江戸時代初期には四公六民だったのが、今日、ほのよ、以降、五公五民となり、その後六公四民となったことで百姓域が多発したのが歴史であります。国民はまさに今、一気の寸前かと思いますが、こうした国民の感情についてどのような認識をお持ちですか。国民の怒りはまだ続きます。歳出のほぼすべては安定財源が必要な高級的支出ですが、そこには国際発行で財源を確保しながら、防衛費だけは安定財源として増税が必要であるという政府の説明では理屈が通らないからである。再度、総理に伺います。そもそも予算上の歳出は、そのすべてが個別に特定財源を有しているわけではないのに、防衛費増の財源に限って特定財源を確保しようとするのはなぜでしょうか。総理は、防衛力は将来にわたって維持強化していかなければならず、これを安定的に支えるために国際でというのは未来に対する責任として取り得ないと国会で答弁されていますが、他の歳出は維持強化する必要の ない歳出ということですか。防衛費を特別出する明確な理由をお答えください。財源が足りないからといって税金や社会保険料を値上げして財源を確保するのであれば、そんなことは誰にでもできることです。今後、岸田政権は新たな施策を導入するたびに、増税や社会保険料増、あるいは借金増を行うという方針なのでしょうか。増え続ける社会保障関係費の抜本的な見直しを含めて、歳出全体の中で組換えを行うという選択肢をなぜ取らないのか、理由をお答えください。さらに国民は怒っています。防衛力強化のために今後年に4兆円の高級財源が必要とし、うち3兆円は税外収入などで高級財源を確保したものの、それでも足りない1兆円分は増税で対応せざるを得ないとの説明に納得できないからです。政府が確保したとする3兆円は本当に高級財源でしょうか。決算条約については、政府は直近10年間の年平均で1.4兆円の実質があるとして、財政法で認められた上限の0.7兆円を毎年の財源として積み上げていますが、これは高級財源ですか。お答えください。税外収入についてお伺いします。政府が確保した4.6兆円のうち3.1兆円は外貯め特価からの繰入金です。そのうち令和4年度、預上金の上振れ1.5兆円は、金利上昇や円安振興で外貨建て債券が上がったことによるもの ですが、これも高級的に見込めるとお考えですか。また、たまたま税外収入として4.6兆円が令和5年度に積み上がったからといって、令和9年度以降、それを5で割った毎年約0.9兆円が高級財源として確保できるとするのはあまりにいい加減ではないですか。併せて認識をお伺いいたします。今後発生する国有財産の売却益についてはすべて防衛力強化資金に繰り入れるから、高級財源となるということですか。お答えください。歳出改革についてお伺いします。単なる増抑制を歳出改革と言っているだけで、増えた質に見合う分の予算を削っているわけではなく、まやかしではないですか。歳出改革で令和5年度はまみずでいくら財源を確保したのですか。具体的にどの事業をいくら減らして高級財源を確保したのですか。令和5年度の歳出削減として計上している0.2兆円の根拠は何度聞いても理解できません。国民が理解できるようにわかりやすくご説明ください。しかも令和5年度で0.2兆円程度しか積み上がっていないのに、令和9年度以降は毎年1兆円を高級財源として計上していますが、現時点で具体策がないのに安定財源と言い切れるのはなぜですか。お答えください。総理結局決算常用金の活用も税外収入も歳出削減もどれも高級財源ではないじゃないですか。鈴木財務大臣は予算委員会で我が党議員の質問に対して防衛費、整備費以外には一切使えない防衛力強化資金そのものが高級財源であると理解不能な答弁を行いました。なぜ高級的に確保できる目処の立っていないワンショットの財源の積み上げである防衛力強化資金そのものが高級財源となるのか、総理。わかりやすくご説明ください。そもそも財源は岩盤規制をはじめとする規制改革などを行い経済成長による増収で確保すべきとの我が党の主張に対して総理は経済再生に取り組む中でその結果として見込み上に税収が伸びれば決算常用金にも反映され防衛力強化の財源として活用されることになると答弁されています。総理お気づきですか。政府がまず確保すると言っている3兆円も経済再生による税収増も現時点ではどちらもまだはっきりと見通せていないというのは同じではないですか。なぜ先に増税が来るのですか。はじめから財務省の税制措置を財源に組み込むという方針ありきで1兆円の増税が決められたのではないですか。見通せていない3兆円を財源として利用するのであれば残りの1兆円も経済成長による税収増を利用すればいいではないですか。そんなにご自身の描く成長戦略に自信がないのですか。認識をお伺いいたします。少し観点を変えて質問します。令和5年度の常用金等を今後数年間プールするために防衛力強化資金の設置が必要という考えは理解できます。また外貯特価の振興年度から繰り入れ、財頭特価からの繰り入れ、積立金や基金の不要分の骨子返上など現在の法律では実施できないことを実施できるようにする特措法として本法案が必要ということも理解できます。しかしわざわざ具体額を確定的に盛り込む必要はありません。例えば外貯特価について令和5年度の常用金見込みを1.2兆円と確定する必要はなく、例えば1.2兆円以上とすればもっと常用金が発生する見込みがたった場合、年度内に資金を繰り入れることが可能となります。百歩譲って本法案が予算と並行して審議されているのであれば、本法案に令和5年度予算に計上されている額に関する内容が含まれているのは理解できますが、すでに予算が成立しているタイミングで審議している本法案で額を確定する必要はありません。年度内に想定以上の繰り入れが可能と見込めるようになると、1兆円の増税が必要なくなるという議論になるのを避けるためではないですか、と勘ぐってしまうわけですが、すでに成立した令和5年度予算に計上している額をわざわざ本法案に盛り込むことの必要性につきお答えください。岸田政権下での予算は補正予算、予備費、基金といった例外的措置を大規模に乱発していて財政規律を失っていると言わざるを得ません。その中で歳出は無人像に増え続け、政策公開や優先順位が不明確なばらまきに使われています。総理、歳出削減を本気で進める気はあるのですか。人に負担を強いるのであれば、 まずはそれを決める国会議員が自ら営利を正すことから始めるのは当然です。政治家が自らの身を切る改革ぐらいできずに、国民に痛みの伴う歳出削減なんてできるはずはありません。財源が必要になったら取りやすいところから取って、自分たちの身や気と気は守るという姿勢を日本維新の会は断じて容認できません。総理の見解をお伺いします。2012年11月、安倍元総理は2013年の通常国会までに衆議院定数を大幅に削減すると閣躍しました。しかしまだに実現されていません。復興特別所得税導入の際に行われた国会議員債費2割カットはわずか2年で終了しましたが、今回国民には復興特別所得税の期限延長を求めています。昨年の通常国会に結論を得ると、自民党が約束した、いわゆる旧分通費の首都公開や、残金返金についても先送りになったまま実現していません。総理は毎回各党各会派の間でご議論いただくべき事柄であり、議論が進むことを期待しますと他人事のような答弁を繰り返していますが、旧分通費にしても議員定数削減にしても与党自民党がやると確保すればすぐにでもできることです。特に分通費については、我が党が中心となって、既に議員立法で具体案を提示し、既に案がまとまって与野党協議会を行ってきている案件にもかかわらず、昨年の国 会での与野党の約束を自民党が一方的に保護にしているものです。総理少なくとも分通費改革ぐらいは国会で決められることなんですから、今すぐにやりましょう。国民に負担を強いようとしている岸田総理が、岸田総裁として自民党に質疑すればいいだけなんです。再出削減というなら、まずは国会議員が覚悟を示しましょうよ。今まさに統一地方選挙の真っ只中です。総理、国民に向かって分通費の首都公開と残金返還について、今すぐ党に指示すると、この場でお約束してください。総理がこの場で約束できないということであれば、我々日本維新の会は岸田政権の基本方針に真っ向から対立し、旧分通費改革の問題を先送りにする岸田総理の姿勢に対し、与野党を超えて意見を同じくする政党、政治家と大きな塊を作り、あらゆる手段を講じて徹底的かつ無制限に休団し続けます。また今後の岸田政権のあらゆる政策について、財源と国民負担の観点から徹底的に追求してまいります。覚悟を持ってお答えください。この10年で消費税が2回も増税され、コロナ禍で国民は疲弊し、ようやく回復気象となっているこの段階での増税は、せっかくのムードに水をさす愚策です。国債の召還ルールの期間の見直し、外貯め特価に積み上が っている160兆円を超える外貸資産の活用、円安介入で外債を売って獲得した円の活用など、まだまだ財源として検討できるメニューはたくさんあります。日本維新の会は増税ありきの方針には最後まで反対をし、国民感覚に寄り添った政策提言を続けていくことをお約束して私の質問を終わります。御清聴どうもありがとうございました。
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井上英高議員の御質問にお答えいたします。国民負担率等についてお尋ねがありました。今般の防衛力強化は国民の命と暮らしを守るものであります。その財源については国民の負担をできるだけ抑えるべく、行財政改革を徹底した上で、それでも足りない財源について将来の世代に先送りすることなく、今を生きる我々の将来世代への責任として、税制措置での御協力をお願いしたいと考えています。御指摘の国民負担率については、少子高齢化に伴う社会保障給付の増大に伴って、そのための負担も増加し、給付と負担の両面において上昇傾向が続いていると承知をし ています。このように国民に御負担いただいた税金や保険料は、年金、医療などの社会保障給付をはじめ、教育、防衛などの公的サービスという形で国民に還元されており、受益と負担を考慮することなく、江戸時代の年貢と同列に論ずることは不適当であると考えております。歳出と歳入の関係についてお尋ねがありました。令和5年度予算については、防衛費以外にも国民生活に必要な予算をしっかりと盛り込んでおります。その上で予算編成にあたっては、従来より骨太方針等に基づき財政規律の方針を定めつつ、真に必要な財政需要に対応するため、高級的な歳出を大規模に増加させる場合には、これに対応した安定的な財源を確保することで個別に対応してきており、防衛力強化のほか、例えばGX、社会保障の充実、国際観光政策についても、そのような考え方で対応してきたところであります。抜本的に強化される防衛力は、国民の命と暮らしを守るため、将来にわたって維持強化していかなければならず、この防衛力を安定的に支えるためには、令和9年度以降、毎年度4兆円のしっかりとした財源が必要です。その財源確保にあたっては、決して増税等ありきではなく、国民の負担をできるだけ抑えるべく、歳出改革等に取り組むことで必要な財源の約4分の3を確保することとし、それでも足りない約4分の1について、税制措置でのご協力をお願いしたいと考えています。また、その際にも、減価の課経や94%の法人にとって負担増とならないよう、十分な配慮をすることとしております。なおし、御指摘の歳出改革については、社会保障も含めて精益なく取り組んでおりますが、防衛力強化のための財源としての歳出改革については、防衛関係費が非社会保障関係費であることを踏まえ、社会保障関係費以外の経費を対象として、これまでの歳出改革を継続する中で財源を確保することとしております。防衛力強化のための財源についてお尋ねがありました。まず、決算常用金については、直近10年間の平均が1.4兆円程度であることを踏まえ、財政補助、公債または仮入金の償還財源に充てるべき2分の1を除く、残りの2分の1の0.7兆円程度を活用見込み額として見込んだものであり、過去の実績を踏まえた根拠やある見通しに基づくしっかりとした財源であると考えております。また、税外収入については、令和5年度予算において、外国為替資金特別会計からの追加の繰入金や国有財産の臨時の売却収入等により、現時点で見込める最大限の金額として4.6兆円を確保した上で、防衛力強化資金を通じて防衛力の整備に計画的安定的に当てていく方針としております。令和10年度以降についても、令和5年度予算において、令和9年度までの5年分に当てられる税外収入4.6兆円を確保したことも踏まえ、防衛力強化資金から平均0.9兆円程度の安定財源が確保されるよう、今後も引き続きさらなる税外収入の確保に努めてまいります。歳出改革については、令和5年度予算において、これまでの歳出改革の取組を実質的に継続する中で、2,100億円程度の防衛関係費の増額を確保しました。社会保障関係費以外の経費には、経費ごとに様々な増減があり、特定の分野の削減が防衛関係費の増額に当たっているというわけではありません。社会保障関係費以外全体について、骨太の方針に基づいて、歳出改革の取組を継続する中で、防衛関係費の増額を確保したところであります。令和6年度以降も、毎年度の予算編成における歳出改革を継続し、令和9年度時点において、令和4年度と比べて、1兆円強の安定財源を確保することとしております。経済成長による税収増等、財源確保法案の内容等についてお尋ねがありました。経済成長に伴う税収増を根差すべきとの御指摘については、常々経済あっての財政と申し上げているとおり、まずは経済を立て直すことが重要であり、その結果として見込み以上に税収が伸びれば、欠算常用金にも反映され、防衛力強化の財源として活用されることとなります。また、財源確保法案については、令和5年度予算関連法案として国会に提出したものであり、防衛力強化のための財源確保の一環として、特別改定法等では予定されていない特例的な対応であることから、令和5年度予算における特別改定からの繰り入れ等の税外収入の確保に係る規定を盛り込んでいるところであります。抜法的に強化される防衛力は、将来にわたって維持強化していかなければならず、これを安定的に支えるためには、しっかりとした財源が不確実です。そのため、先ほども申し上げたとおり、さらなる税外収入の確保や、歳出改革の徹底など、あらゆる工夫を最大限行った上で、それでもなお不足する財 源については、将来世代に先送りすることなく、今を生きる我々の責任として、税制措置での御協力をお願いしたいと考えております。
1:44:15
全然あったじゃないですか。不安定大臣
1:44:29
身を切る改革、調査研究広報滞在費の使途公開についてお尋ねがありました。調査研究広報滞在費の使途公開等については、議員活動のあり方に関わる重要な課題であり、各党各会派において、御議論いただくべき事からであると考えておりますが、御党と一致確認した事項も踏まえ、国民の皆様から御理解いただける合意に至るよう、各党各会派における協議において、ぜひ本格的な議論が進むことを期待しております。いずれにせよ、防衛財源の確保にあたっては、行財政改革の努力を最大限行ってまいります。
1:45:39
次長が交代いたしました、稲津久史君。
1:45:52
公明党の稲津久史です。私は公明党を代表し、ただいま議題となりました、我が国の防衛力の抜本的な強化等のために、必要な財源の確保に関する特別措置法案につきまして、総理並びに財務大臣に質問いたします。我が国は今、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しています。北朝鮮は勝っていない頻度でミサイル発射を続けており、その技術力も、現在のミサイル防衛能力では、対応が難しい偏側軌道のミサイルや核弾頭搭載の能力を保持するなど、日に日に向上しています。私の地元北海道においても、漁業や海運関係者をはじめ、地元住民はいつ頭上に落下するかもわからないミサイルに怯えながら暮らしているのが実態です。また、国連安全保障常任理事国でありながら、国際法を無視してウクライナを侵略したロシアによって、第二次世界大戦後、世界各国が協力して築き上げてきた国際秩序は危機に瀕しています。