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衆議院 経済産業委員会

2023年04月05日(水)

1h7m

【公式サイト】

https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=54491

【発言者】

竹内譲(経済産業委員長)

西村康稔(経済産業大臣 原子力経済被害担当 GX実行推進担当 産業競争力担当 ロシア経済分野協力担当 内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構))

石川昭政(自由民主党・無所属の会)

土田慎(自由民主党・無所属の会)

中川宏昌(公明党)

25:55

【会議を終了します】これより会議を開きます。内閣提出「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律案」を議題といたします。

26:18

これより、趣旨の説明を聴取いたします。西村国務大臣。

26:22

西村国務大臣「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律案」につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。ロシアによるウクライナ侵略等により、世界のエネルギー情勢は一変し、諸外国は早期の脱炭素社会への移行に向けた取組を加速しています。

26:45

資源に乏しい我が国においても、グリーン・トランスフォーメーション、いわゆるGX向けで取り組むとともに、エネルギーの安定供給を確保することが重要です。このため、再生可能エネルギーの最大限導入に向けて系統整備を加速しつつ、国民負担の抑制と地域との共生の両立に取り組むとともに、原子力については安全性の確保を大前提とした上でその活用を進めるなど、脱炭素電源の利用促進と電気の安定供給を確保するための措置を講ずる必要があります。

27:13

本法律案は、こうした内容を盛り込んだ上で、本年2月に閣議決定した「GX実現に向けた基本方針」に基づき、所要な措置を講じるものであります。次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。まず、電気事業法の一部改正です。

27:27

第一に、発電用原子炉の運転期間を40年と定めた上で、原子力規制委員会による運転停止命令等を受けていないこと等の基準を適合していると認められるときに限り、経済産業大臣が認可し運転期間の延長を認めることとします。

27:44

第二に、運転期間は最長で60年に制限するという、現行の枠組みは維持した上で、安全規制に係る制度の変更等の予見しがたい事由により運転を停止した期間と認められる期間に限り、60年の運転期間のカウントから除外することとします。

28:01

第二に、広域系統整備計画に定められた一定規模以上の電気工作物の整備等を実施する一般送配電事業者等は、その整備等に関する計画において経済産業大臣の認定を受けることができるものとし、広域的運営推進機関の業務に当該認定を受けた者に対して、当該電気工作物の整備等に必要な資金の貸付を行う業務を追加します。

28:26

次に、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部改正です。

28:38

発電用原子炉設置者に対して、運転を開始した日から起産して30年を超えて発電用原子炉を運転しようとするときは、あらかじめその発電用原子炉について、10年を超えない期間ごとに当該施設の劣化に関する技術的な評価を行い、その劣化を管理するための措置等を記載した長期施設管理計画を作成し、原子力規制委員会の認可を受けること等を義務づけることとします。

29:05

次に、原子力発電における使用済み燃料の再処理等の実施に関する法律の一部改正です。使用済み燃料再処理機構の業務に廃炉推進業務を追加した上で、同機構の名称を「使用済み燃料再処理廃炉推進機構」に改めるとともに、同機構が行う廃炉推進業務に必要な費用にあてるため、実用発電用原子炉設置者等に対して、同機構に廃炉拒出金を納付することを義務づけることとします。

29:33

次に、再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法の一部改正です。第一に、既存の再生可能エネルギー発電設備を最大限活用するため、認定事業者がその発電設備の増設等を行う場合は、増設等に係る部分にのみ、最新の価格を適用する措置を講じます。

29:53

第二に、再生可能エネルギー発電事業計画の認定の要件に、その事業の実施内容を周辺地域の住民に周知することを加えるとともに、認定基準に違反する認定事業者に対して、交付金による支援額の積立を命ずる措置を創設するなど、事業規律を強化します。

30:13

第三に、今般、電気事業法において創設する認定制度の認定を受けた事業者が、当該認定に係る計画に従って再生可能エネルギー電気の利用の促進に資する電気工作物を設置しようとするときは、その工事を開始した日から、特定系統設置交付金の交付を受けることを可能とします。次に、原子力基本法の一部改正です。

30:36

原子力利用は、国及び原子力事業者が安全神話に陥り、東京電力福島第一原子力発電所の事故を防止することができなかったことを真摯に反省した上で、原子力事故の発生を常に想定し、その防止に最善かつ最大の努力をしなければならないという認識に立ってこれを行うものとし、当該原子力利用に当たっての国及び原子力事業者の責務を明確化する等の措置を講じます。

31:03

以上が本法律案の提案理由及びその要旨であります。何とぞ御審議の上、速やかに御賛同くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

31:11

これにて趣旨の説明は終わりました。

31:16

この際、お分かりいたします。本案審査のため、本日政府参考人として、内閣官房GX実行推進室次長兼資源エネルギー長長官穂坂進君、内閣府科学技術イノベーション推進事務局審議官角棟孝文君、経済産業省大臣官房審議官福永哲郎君、資源エネルギー長省エネルギー新エネルギー部長井上博君、

31:43

資源エネルギー長電力ガス事業部長松山康裕六君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。御異議なしと認めます。よってそのように決しました。これより質疑に入ります。質疑の申出がありますので、順次これを許します。

32:00

石川昭政君。

32:02

自由民主党の石川昭政です。今回、5本の束ねということで大変複雑な法律になっておりますけれども、国民の皆様にわかりやすく、大臣それから役所の皆様を御答弁いただきたいと思います。それでちょっと本題に入る前にですね、ちょっと急要する事案が中国で発生いたしましたので、これだけちょっと一問先にお伺いしたいと思っております。あの去る3月26日ですね、アステラス製薬の中国の現地法人の日本人の方がですね、中国の国家安全局に拘束された事案が発生いたしました。これについてはですね、私の地元高萩市に工場があるものですから、非常に他人事でないなということで心配をしているところでございます。また中国もですね、これから反スパイ法ということで、かなりこれからの範囲が拡大していく中で、中国への投資を呼びかけつつですね、日本の経済活動というのが難しくなっていくのではないかという風に感じております。こういったリスクをですね、中国に出ている企業はリスクを認識すべきだと思っております。また、鈴木英二さんという6年ぐらい向こうの中国で拘束されて帰国した方から直接お話聞きましたけれども、寄贈される間間違いなく100%有罪だと。なので、今おそらく寄贈される前の居住監視中という取締めの状況にあるようなんですけれども、この期間にいかに解放を求めていくかということが重要だという風に鈴木氏は言っております。経産大臣としてですね、いち早く拘束された日本人の方を解放するように動いていただきたいと思いますけれども、大臣の御見解、取組をお伺いしたいと思います。

33:52

西村国務大臣。

33:55

今回の法人拘束事案につきましては、政府として中国側には厳重に抗議をするとともに早期解放を引き続き強く求めていく考えであります。このような事案が発生しますとですね、中国でビジネスができないという不安の声、強い声、これが経済界にもございますし、十分理解できるものであります。中国との経済関係、これも安全面を含めた正当な経済活動が保障されること、そして透明で予見可能なビジネス環境があってこそのものであります。経産省として中国ビジネスに関わる企業関係者の安全確保や、透明で公平なビジネス環境の確保に向けて、これ私自身も含めてですね、様々なレベルで中国側に対して粘り強く働きかけていきたいと思いますし、中国のビジネス環境をしっかりと見極め、我が国産業界との間で注意喚起を含めた適切な対応を重ねてまいりたいというふうに考えております。

34:52

石川昭政君。

34:54

これは外務省だけの問題ではなくてですね、政府を挙げてぜひ取り組んでいただきたいとお願い申し上げます。次に移ります、さっきの委員会でも採決いたしましたGX推進法についてですね、私もこう議論を聞いていてちょっと気になる点がございますので、ここで確認をさせていただきたいと思います。今後10年間の150兆円の官民の投資を行うということでございますが、この150兆円もの巨額を通じてですね、どれだけ我が国のエネルギー自給率が向上するのかという視点がですね、今一つこうわからなかったわけでございます。もちろん特定の国に依存するということは避けるべきだというのが共通の認識だと思いますけれども、これから水素であるとか砂布とか、合成燃料とか新しい燃料をつくる場合に、国の政策を見ますと40年頃に何万トン、あるいは数値目標とコストですね、というのを目標はあるんですけれども、その我が国で自給できる割合がどのくらいかという、こういう指標が私は欠けているんじゃないかと思うんですけれども、これについて大臣のご見解をお伺いします。

36:03

西村国務大臣。

36:05

まさにGXはですね、化石燃料からの脱却にとどまらず、エネルギー全産業、引いては経済、社会の大変革を実行するものであります。GXの取組を進めることで、脱炭素、エネルギー安定供給、そして経済成長の同時を、3つを同時に実現することが重要でありまして、この方針に基づいて、GX基本方針閣議決定し、法案も提出させていただいたところであります。その中で、最大限活用、安全性が確保された原子力の活用などですね、ご指摘のエネルギー自給率の向上に資する脱炭素効果の高い電源への転換を推進する方針を明確にしているところであります。また、GX経済交際による20兆円規模の支援対象についてもですね、排出削減のみならず、経済成長、共生力強化についても重要な要件としておりまして、国内の人的・物的投資拡大につながるものを対象とし、国内への波及が見込めない設備投資など、国内排出削減に効かない事業などは支援対象外とすることを想定しております。エネルギーは社会経済基盤を支える、活動を支える基盤、土台であります。できるだけ半可で安定的なエネルギー供給を確保することが最重要課題でありまして、150兆円超の官民投資によって2030年46%排出削減、この目標を実現を加速させ、それに必要となるエネルギーミックスを実現できればですね、エネルギー自給率は現在の倍以上の30%程度となる見込みであります。ご指摘のように脱炭素化を進めても結局海外に依存するということになってしまっては、自給率、安定供給ということにつながらない面がありますので、この安定供給の確保ということ、そしてエネルギー自給率の向上、これにも資する形でしっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております。

37:53

西川昭政君。

37:55

政策的にはぜひそういう方向でですね、取り組んでいただきたいと思います。次に原子力委員会の役割についてお伺いしたいと思います。去る2月20日、原子力委員会において原子力利用の基本的な考え方というものが示されました。本来原子力委員会というのはですね、私が考えるに原子力に対する推進、研究開発などの推進と、あと規制をですね、バランスを考慮しながら原子力の適正利用の方針を示す役割があるのではないかと。むしろそういう役割をぜひ取っていただきたいと思うんですね。例えばですけども、今の原子力規制の中でですね、ゼロリスクがないんだということで、今審査が進んでいるわけですけども、やはりこの中に私は安全目標を入れていくとかですね、そういった欠けた部分をぜひ取り入れたらいいんじゃないかということを原子力委員会から原子力規制委員会に投げかけてみるとかですね、検討を促してみるとか、そういう役割を果たしながら規制と推進をバランスよく進めていく、そういう役割を私は期待したいんですけども、これについて今原子力委員会はどのように考えていますか、お伺いしたいと思います。

39:15

内閣府核道科学技術イノベーション推進事務局審議官。

39:20

お答えを申し上げます。原子力委員会では今委員から御指摘ございましたように、今後の原子力政策について政府としての長期的な方向性を示す原子力利用に関する基本的考え方を本年2月20日に決定いたしまして、その後2月28日の閣議において尊重される決定がなされてございます。当該基本的考え方におきましては、原子力安全を最優先課題として取り組んでいくことが必要と指摘するとともに、国による規制活動については必要となる審査に加え、規制当局と原子力発電事業者が対等な立場でのコミュニケーション等を通じて、原子力発電事業者の実質的な安全性向上の取り組みを促していくことが重要であるとしてございます。基本的考え方の取りまとめにあたりましては、原子力規制庁からのヒアリング、原子力規制委員会と原子力委員会との意見交換を実施いたしまして、それらの議論等も踏まえまして取りまとめられたところでございます。また、今御指摘ございました安全目標につきましては、諸外国におきましても各国の規制当局による目標徹底がなされているものと承知をしているところでございます。原子力委員会としましては、今後とも原子力規制委員会との意見交換会の実施などを始めまして、各省庁及び関係機関と積極的にコミュニケーションを図り、基本的考え方の実効性を高めるために尽力をしてまいりたいと考えてございます。

40:54

石川昭政君

40:55

規制委員会ともですね、綿密にコミュニケーションを取っていただきたいと、これはお願いしたいと思います。それでは今回の法案の肝であります運転停止期間の延長についてお伺いしたいと思います。これは、いわゆる錯覚でいうとロスタイムの部分を後ろに延長を認めるという話でございます。これはなかなか安倍政権当時もそういう構想があったものの、なかなか前に進まなかった、それがですね、北総理それから西村経産大臣の下でこういう法改正がなされるというのは、大きな英談だと私は評価したいと思います。そこでお伺いしたいと思います。この原子炉が止まるというのは、いろいろな理由で止まっているわけです。定期検査、13ヶ月に1回の定検であるとかですね、ちょっとした地震があるとか、いろんな理由で止まるわけです。その中で、今、当然柏崎刈派のようにですね、電力会社の不祥事によって、審査が止まったり原子炉が止まったりするケースもございます。そこでですね、この運転停止期間をどう判断、ここは認める、ここは認めないというその基準があるはずなんですけれども、この取扱いについて、どのような期間で誰が判断していくのか、それから停止期間もですね、送電を止めた時点なのか、それともタービンと原子炉を切り離すとかですね、あるいは燃料棒を抜いた時点とか、いろいろなタイミングがあるわけですけれども、これについて今の検討状況はどのようになっているでしょうか。

42:41

資源エネルギー庁松山電力ガス事業部長

42:46

お答え申し上げます。今般の運転期間に関する措置は、実質的な運転期間60年という上限は維持しつつ、審査以降の法制度の変更など、事業者から見で多立的な要素によって提出していた期間に限り60年の運転期間のカウントから除外することを認めるという利用政策の立場からの政策判断を行うものでございます。その中で、今委員からお尋ねました点について申し上げますと、電気事業法の改正法案の中で、運転期間については発電事業の用に競するため発電用原子炉を運転することができる期間と規定しておりまして、お尋ねの運転期間のカウントから除外する期間のまず視点について申し上げますと、具体的には運転中の原子炉については、法制度の変更や行政指導等に基づき、当該原子炉を送電系統から切り離した、いわゆる「開列」の時点だと考えておりますし、運転停止中の原子炉につきましては、運転することができなくなる原因となった法制度の変更や行政指導等の効力が発生した時点というふうに考えてございます。いずれの場合におきましても、具体的な期間等につきましては、事業者からの申請内容を個別に審査した上で判断していくものと考えてございます。その上で、今委員から御指摘ございました、柏崎刈羽原子力発電所につきましては、2021年4月に核物質防護の不備、これは事業者の不備によりまして、原子力規制委員会から核燃料移動禁止命令が出され運転できない状態にございます。このように、事業者自らの行為の結果のみにより運転停止していることが、客観的に明らかな期間についてはカウント除外の対象とはならないものと考えているところでございます。他方、特定重大事故等、対象施設及び新規制基準において、新たに要求されたもの、こういうものにつきましては、これに対応するための停止期間は、カウント除外の対象となり得ると考えてございます。いずれにいたしましても、この法の執行に当たりましては、的確な審査体制を整備することが重要であり、この上でどういう機会になっていくかということの審査は、成立した暁にはしっかりと対応してまいりたいと考えてございます。

44:54

石川貴正君。

44:56

やはり、事業者が自らの不祥事とか不備によって止まった場合は、このカウントには該当しないとか、除外されるというわけですから、これはやはり事業者にとって、安全とかガバナンスとかいうものに対してきちっとやろうという動機づけになると思いますので、それは非常にいい方向だなというふうに思います。次に、事業環境整備について大臣にお伺いしたいと思います。今、安全対策工事も含めると、約1億円ほどの投資が必要となってきてまいります。現職事業者がこれから必要な安全対策、あるいは廃炉費用を安定的に積み立てるためには、持続可能・安定的な事業環境の整備というのが必要ではないかなと考えております。今回の法改正の中では、市場の整備というものは含まれていないようですけれども、今後どのように市場の整備を考えていらっしゃるか、大臣にお伺いします。

46:01

西村国務大臣

46:04

大変重要なご指摘だと思います。今後、安全性の確保を最優先に、立地地域の理解を得ながら、まず再稼働を進めるということと同時に、今回のご提案をさせていただいております運転機関の延長を含め、既存の原子力発電所を着実に運営していくことで、安定的な価格のよる電力供給を実現しつつ、将来の投資等の取り組みに向けた経営基盤の強化も進めていければと思います。その上で、ご指摘のとおり、原子力事業者が安定的に投資を行っていくためには、現在の事業環境の在り方について検討を加えて、適切な措置を行っていく必要があると認識をしております。こうした問題意識のもとに、電力市場制度の再点検等を踏まえた計画的な脱炭素電源投資への支援など、予見可能性の向上に資する事業環境の在り方について、有識者のご意見をいただきながら検討を急ぎたいというふうに考えております。

47:02

石川昭政君

47:04

ありがとうございます。早期の検討をお願いしたいと思います。次に、規制委員長にお伺いしたいと思います。いくつか何点かあるので、まとめてお伺いしたいと思います。本日も、規制委員会が開かれまして、公権技術評価、あるいは運転延長認可制度について、検討チームを立ち上げて、今、検討を進んでいるということでございます。これは、今、現時点では、省令レベルの規則としてやっているわけですけれども、これが今回法定化されるということになりますが、そうすると、どこがどう変わっていくのかというのが、まず第一点。それから、今、5人の規制委員会の委員で審査しておりますけれども、それぞれ分野が異なるわけですね。そうすると、審査していく中で、他分野、自分とは違う分野のものに対して、非常に意義を挟みにくい審査体制になっているというふうに思います。また、事務方と委員と意見が異なった場合、どうしても委員の意見が通りやすいんじゃないかと、このように私は感じているわけです。こういった審査の体制は、これからもいいのかと私は疑問を持っているんですけれども、委員長の見解をお伺いします。3点目が、四日原発の敷地内の断層の評価が、2016年の評価から7年たってひっくり返ったわけですね。これは、地質地盤の審査のやり方というのは、ちょっと私、もう少し考えた方がいいだろうというふうに思います。過去の地質審査の事例なんかを、もう一回専門家の方にレビューしてもらって、老安心でも年安心でもいいと思いますけれども、もっと効率的な審査ができるんじゃないかと、そういう検討をぜひ進めていただきたいと思います。以上3点お伺いします。

48:52

厳守力規制委員会山中委員長。

48:56

お答えいたします。少々3点でございますので、長くなりますけれども、できるだけ短めにお答えさせていただきたいと思います。高経年化した発煙温原子炉に関する安全規制、現在2つの制度が成り立ちます。1つは、高経年化技術評価制度というものでございます。これは、運転開始後30年と、それ以降10年ごとに、高経年化に関する技術的な評価結果、あるいはその結果を踏まえた長期の施設管理方針が災害防止を主張しないことを審査し、許可する制度でございます。もう1つが、運転期間の延長認可制度でございます。これは、運転開始後40年目の劣化状態の点検結果、劣化状況に関する評価結果や、これを踏まえた施設管理方針から施設の基準的構成を審査し、認可した場合、運転期間を最大20年延長できる制度でございます。今回、国会に提出いたしました減少路頭規制法の一部改正案は、これら2つの制度を統合しまして、これまで運転開始後40年目に1回行ってきました施設の基準的構成審査を運転開始後10年を超えて運転しようとするとき、その10年を超えない期間ごとに行う現行制度に比べて、高い頻度で厳正な審査を行います。新たに認可対象としては、作成を義務付ける長期施設管理計画、これにはこれまで認可する法案規定の中で定めていた長期の施設管理方針に加えまして、劣化状況や劣化予測に関する詳細な記載を求めることで、より厳格な審査が可能になると考えております。結果、運転機関がどのようになろうとも、基準への適合性を確認できない発電用原子炉の運転は認めないという厳格な制度になってございます。運転開始後30年を超えようとして運転する機関の場合に、10年以降、10年を超えない範囲で審査をしていくということに訂正させていただきます。問いの2つ目でございます。原子力の安全確保に必要な専門知識は多岐にわたります。したがいまして、委員の人選もかなり広い範囲で行われております。5人の委員の専門はかなり異なりますし、それは自然なことであるというふうに考えております。規制委員会の場では、5人の意見が専門分野にかかわらず、個々の議題の背景や論点を十分に理解した上で議論を交わして、合議の上で決定をさせていただきます。自身の専門分野から外れるかといって、異議を挟めにくいということはないものと考えております。また、事務局の規制庁職員と委員の間の関係について申し上げますと、事前に問題意識を共有した上で審査会合に臨みますので、審査会合の場で実態的に対等な立場で議論を交わしております。1人の意見の意見に、規制庁の職員が一方的に従うということはございません。最後のご質問です。新規制基準提供制に関する審査といいますのは、サイトの立地条件による特化が極めて大きく、基準地震度、基準津波等の自然ハザードの評価が厳しいサイトで審査に時間を要しております。その上で審査を効率的に効果的に進めることは、原子力規制委員会としても望ましいと考えております。審査の予見性を確保するために、審査の早い段階で論点を明示するとともに、審査会合の最後に指摘事項を双方で確認し、共通理解を得るなど、今改善の取組を進めているところでございます。いずれにいたしましても、審査を確実に、着実に進めていくためには、規制委員会と事業者の双方の努力が必要であると考えております。引き続き、安全の確保を最優先に、審査プロセスの改善を図ってまいります。次の件でございます。新規制基準への適合性審査につきましては、有識者会合の評価結果を重要な知見として参考にしつつ、原子力規制委員会が最終的な判断をするところになってございます。今後の課題については、より正確確実な評価を行うために、データの拡充が必要であると有識者の会合で評価をいただいたところでございます。有識者の会合で評価をいただいた課題に基づいて、事業者が拡充したデータによって、断層活動を否定する明確な証拠を示した事例になると考えております。有識者会合の指摘は、極めて有意義であったと考えております。

54:13

西川貴政君。

54:14

はい、一問残りましたけれども、また次の機会にしたいと思います。ありがとうございました。

54:23

次に、土田信君。

54:36

ありがとうございます。自由民主党の土田信でございます。本日はよろしくお願い申し上げます。今日私はですね、再エネに資する系統整備について、主にお伺いをさせていただこうと思っております。大きくさせていただく質問としては、2点でございます。1点目が交付金について、そして2点目がケーブルの切断リスクについてでございます。2030年の温室効果ガス46%削減目標、そして2050年のカーボンニュートラル、実現に向けて再エネの導入系統整備というのは、非常に大事なんだというふうに認識しております。我々自民党はですね、どうしても原発前のめりで再エネのことをあまり考えていないんじゃないかみたいな話をたまに言われたりするんですけれども、むしろ逆で、再エネについて、そして電力の安定供給について責任を持って考えているからこそ、こういう系統整備の議論を真剣にやっているんだというふうに思っております。そこでまず最初に大臣、西村大臣にお伺いしますけれども、3月に系統整備のマスタープランをまとめた掲げたと思いますけれども、系統整備の重要性と意気込みを教えてください。

56:03

西村国務大臣

56:05

再エネを最大限、大量に導入していくと同時に供給の安定性の強化、このためにはですね、ご指摘の地域間の電力融通を円滑化する系統整備、加速していくことが極めて重要であります。ご指摘のように3月29日に、2050年、カンボニュータルを見据えた将来的な系統の姿を示すマスタープランを策定をし、6兆円から7兆円が必要との試算も示されたところであります。今後これを踏まえて、全国で送電線の整備、これを着実に進めていきたいというふうに思います。一方で、北海道と本州を結ぶ海底直流送電線等の巨額な資金が必要となる送電線の整備については、着工から運転開始までの初期費用にかかる資金調達が新たな課題として顕在化しているところであります。そのため、今回の法案では、海底直流送電のような特に重要な送電線については、着工段階からの再燃費付加金の交付、それから電力広域的運営推進機関による貸付、これによって必要な資金調達を円滑化する予定であります。加えて、民間資金の活用に向けて、先日衆政の上に可決いただいたGX推進法で措置する債務保障などの金融支援の活用も視野に入れて検討を進める予定であります。こうした措置を総合的に行うことによって、再燃費を最大限に導入、ご指摘のように私たちもこれをぜひ進めたいと思っておりますので、そのための必要な送電線の整備をしっかりと進めていきたいと思います。大臣、ありがとうございました。今、大臣のコメントの方からもいただいたマスタープランの中で、長期展望においては、系統整備に係る費用として6兆円から7兆円の投資が必要ということになっております。その6兆円から7兆円の中でも、半分弱の大きなウェイトを占めるのが、まさに大臣もおっしゃいましたけれども、北海道東京間の海底直流ケーブルの整備です。これ、なぜ、大きなウェイトを占めてかつ、かかる予算というのが、かなり1兆円ぐらい幅がある見たてになっておりますけれども、なぜ、そんなに幅があるし、ボリュームも大きいのかというところに関して、おそらく、海底を掘ったり、調査したり、深いところを通したりというので、お金がかかるし、不透明な部分も大きいのだと思いますが、一方で、例えば、九州地方の系統整備には100億円、中部地方は30億円というふうに考えると、ある意味、数字の幅がありすぎて、感覚が狂っちゃうんですけれども、なぜ、北海道東京間のケーブル整備、系統整備、こんなにお金がかかるし、かつ、幅があって不透明な部分が多いのかということを教えてください。

59:02

資源エネルギー庁 松山電力ガス事業部長

59:06

お答え申し上げます。このマスタープランの費用の試算に当たりましては、陸上の場合と海上直流送電の場合と大きく環境が違う運命がございます。陸上の送電線、例えば、今、ご指摘がありました九州の地内送電線のようなものは陸上にあるわけでございますが、これにつきましては、これまでの実績も多々ございます。ある程度、低ケーブルの場所、架空線についてはどこでというのが想定されますので、これは、過去これまでの実績に基づいた電力広域的運営推進機関が公表しております、総編電設備の標準単価というのがございます。これを使ってございます。一方で、ご指摘の海底直流送電でございますが、これ今検討している案で申し上げますと、北海道から本州、地点もどこにあるかまだ決まっていませんけれども、かなり長距離のものを、かつ海底ということも想定してございますので、どういうルートを使っていくかということによって、相当必要な費用というものが変わってまいります。その状況に応じて設備構成、ケーブルの種類、付設の方法があり得る中で、現在試算においては幅をもってお示ししているものでございます。藤田俊君。ありがとうございます。不透明な部分が非常に多くて、幅があるんだということだと思います。とは言っても、やはりある程度数字を詰めていかないと、結局試算の幅よりも、例えば5000億円多くなっちゃいました、みたいなことだと、これからの、さらに後の系統整備にも非常に支障をきたすような結果になってしまうと思いますので、そこの数字の詰めという部分、しっかりとよろしくお願いいたします。そして、系統整備するにあたって、非常に莫大な資金がかかるというお話も、先ほど大臣の答弁の中でいただきましたけれども、最大の付加金の中から交付金が出る、いろいろな種類の交付金が出るんだと思います。そして、交付金の中には大きく二つ種類があって、一つが特定系統設置交付金、二つ目が系統設置交付金、これ特定がついているかついていないかなんですが、特定がついている方は、構図が始まってから、系統設置する構図が始まってから、電気の使用を開始する前までに出る交付金。そして、特定がついていない系統設置交付金の方は、電気の使用が開始してから、交付を受ける交付金なんだと思います。私が質問したいのが、特定系統設置交付金の方でございますけれども、電気の使用を開始する前から支給されるということは、最大の付加金のどこから財源として持ってくるのか、要は使用する前の電力に対して利用者はお金を払わないといけないのか、ちょっとそのへんの財源の部分を教えてください。

1:02:08

資源エネルギー庁 井上庄エネルギー 新エネルギー部長

1:02:13

お答え申し上げます。委員御指摘のとおりでございまして、2つ交付金があると。そのうちの特定系統設置交付金でございますけれども、地域化連携線などの電気工作物の整備等に当たりまして、御指摘のとおり、最大の付加金を財源とし、その工事着工段階から交付するものとして検討いたしております。これ御指摘のとおりですね、電気の利用者は当該設備が運用されて、3N電気の流通による便宜を受ける前に、特定系統設置交付金の財源として3N付加金が徴収されることとなります。他方でですね、この点につきましては、交付金を工事開始時から交付することによりまして、資金調達コスト、金利などですね、これが削減される効果が見込まれます。この全体費用を低減するということによる、将来的な国民負担の低減に資するものと、大変に考えてございます。なお、今般の改正は、3N付加金の交付する期間を着工段階まで拡充する、前倒しするものでございまして、この連携線の整備に伴う3N付加金の負担総額を増やすものではなく、むしろ資金調達コストの部分だけ軽減するというものを目的とするものでございます。

1:03:30

佐伯政府参考人

1:03:32

ありがとうございます。ある意味、将来自分が使用しないかもしれない電気に対して、利用者はお金を払わないといけないという要素部分があるんだと思います。これ、要は系統整備の事業期間、工事期間というのも、ある程度の長さ、期間が取られるのでしょうから、ちょっと極端な言い方かもしれないですけれども、自分が死んだ後に使われる電気に対して、今お金を払わないといけないみたいなことも生じちゃうんだと思いますので、そこの部分ですね、しっかりなんで系統整備をしないといけないのかという、本当に意義の部分と、予算の費用の負担の部分、しっかりと国民の皆さんに納得してもらえるようにご説明いただければと思います。また、先ほどですね、総事業費の触れ幅が大きいという話を申し上げましたけれども、繰り返しになりますけれども、北海道、東京の海底直流送電のケーブル系統整備というのは、大体予算としては2.5兆円から3.4兆円というふうに試算されているわけでございます。また、特定系統設置交付金に関しては、ある意味工事始まってすぐ支給されるわけですから、総工費が確定していない段階で、そもそも交付金として出されるんだと思います。これだけ事業規模が大きいと、先ほど金利分、利息分の支給になるかもしれないという構想段階の話をいただきましたけれども、ただ利息であっても額が額なだけに非常に大きいなというふうに思っています。例えば、特定系統設置交付金で多く支給しすぎたら、後の系統設置交付金で調整するんだと思いますけれども、海底HVDC直流ケーブルに関して施工コストの触れ幅が大きい中で、どうやって工事完了前から設置される特定系統設置交付金の金額を計算していくのかというところを教えてください。

1:05:57

井上昌昌エネルギー、新エネルギー部長。

1:06:00

お答え申し上げます。委員御指摘のような問題点に対応できるように、今回の制度を我々としては工夫をいたしているところでございますが、系統増強を実施する事業者は、広域系統整備計画に基づき、系統増強を行うための整備等計画を作成しまして、経産大臣の届出を行っていただく制度になっております。この整備等計画が電気の安定供給の確保の観点から特に重要な送電線を対象とするものであって、認定の要件を満たす場合は、経産大臣がこれを認定し、特定系統設置交付金の交付を受けることができる、こういう制度になってございます。この場合の特定系統設置交付金の交付額でございますけれども、個別の系統ごとに策定して経産大臣に届けられる整備等計画におきまして、その概略工事費、再安寝企業度、企業率を定めることで算出される制度にしたいと考えてございます。工事開始後に、ご指摘のとおり、工事費などのコストの変動が見込まれる場合は、当該系統を整備する事業者は、その計画の変更について経産大臣に届けで行って、これに基づく交付支援制を行うこととなっております。また、計画自体が認定の要件を満たさなくなった場合には、事業者の悪性を待つことなく、経産産業大臣が事業者に対して計画の変更を指示することもできる制度になってございまして、こういう形で工事費の変動、生ずる場合には、的確に計画変更を行っていき、個別の状況を踏まえてそれを精査することになりますが、交付部額の変更も適切に反映されるように、制度をしっかり運用していきたいと考えてございます。

1:07:48

土田新君

1:07:50

ありがとうございます。ちょっと時間がなくなってきましたので、質問を何問か飛ばさせていただいて、ケーブルの切断リスクについて質問させていただきます。今回お話しさせていただいているHVDCケーブルとは、また別の光ファイバの話でございますけれども、今年の2月に台湾の本島とマソ島の間をつないでいる海底ケーブルが、日本、中国の漁船と貨物船によって切断されたという事案がございました。そして、これまだ復旧していません。こういうような海底ケーブル切断の光ファイバでございますけれども、事例というのは台湾だけで、この5年間で27件あったようでございます。これ海底ケーブル、光ファイバの海底ケーブルといっても、光ファイバケーブルの外に金属などいろいろ巻きつけていて、10トンくらいの力を加えて引っ張ってもちぎれないけれども、たまに怒りであったりだとか、漁具の圧力によって切れちゃうこともあるということでございます。そこで私が質問したいのは、海底直流、HVDCケーブルの漕いであったりだとか、偶発による切断リスクというのをどういうふうに考えているのかという部分と、あともう一つが、切断されたときに発電池、例えば北海道から東京に送る場合、北海道で再エネ、将来的にものすごい量発電していて、ケーブルが切れちゃうと、大消費地である東京に送れなくなっちゃうということが生じるんだと思います。その場合に発電し続けている電力、電気はどうやって消費するのかということを教えてください。

1:09:50

松山電力ガス事業部長

1:09:54

お答え申し上げます。委員御指摘のように海底ケーブルは、通信も電気もそうでございますけれども、海底にあるわけでございます。大型船舶の怒りですとか、漁具等による擦り切れですとか、もしくは海底斜面の崩壊等によって損傷するリスクというものは、これをはらんでいるのは事実と認識してございます。このため、例えば、世界にはたくさんこういう例がございますので、対応の方法としては、大型船舶の航行ルート、漁業の魚エリア、急斜面といった地形の回避を行った上での不接をするということがまず基本でございますし、また、損傷を防ぐために、鉄線によって防護を行ったり、海底に埋設してしまうというような対策、こういったことを事前に講ずるというのが基本になるかと思いますし、私ども検討を具体化する中で、そういう方策をまず考えていくことになろうかと思っております。ただ、万が一のための備えということはしておかなければなりません。そういう意味で言いますと、海底ケーブルの1本が断絶、損傷した場合でも安定供給が維持できるような設備構成とする、すなわち3本の送電線というものを1つの設備としまして、1本が仮にきれいだとしても、他の2本でカバーができるというような方式をとるのを基本とすることになろうかと思いますし、今後の検討になってくると思いますが、また、全体の潮流のバランスということのご質問がございましたけれども、バランスが失することがないように、他の既存の連携線を活用した送電を含めた断線損傷時における安定供給の確保というのも当然のことながら、念頭に置きながら設備構成をしていくことになろうかと思います。いずれにいたしましょう、委員御指摘のように、安定供給というのが第一でございますので、これが実現するような形での検討を進めていきたいと考えてございます。

1:11:36

土田信君。

1:11:38

ありがとうございました。まだ質問何点か残してしまいましたけれども、時間が来ましたので、質問を終わりとさせていただきます。以上です。ありがとうございます。

1:11:46

次に、中川博雅君。

1:11:59

公明党の中川博雅です。よろしくお願いいたします。はじめに、今回提出されました法律案の意義についてお伺いをしてまいります。日本は、2030年度の温室効果ガスを46%削減し、2050年のカーボンニュートラル実現という国際公約を掲げ、気候変動問題に対して国家を挙げて対応する強い決意を表明しております。政府としてGXを通じたエネルギーの安全保障の実現に向けた取組の一つであり、重要な改正であるといえます。今回の法改正では、単にエネルギー受給構造を脱炭素型に転換することにとどまらず、脱炭素を経営機といたしまして、我が国の経済を再び成長軌道に乗せ、将来の経済成長や雇用所得の拡大につなげていくことが求められます。化石エネルギー中心の産業構造や社会構造をクリーンエネルギーを中心とした社会に移行していきながら、同時に成長型経済構造への移行推進を図っていかなければならず、これには国民や企業の深い理解と大きな協力が必要となります。これらを踏まえまして、GX実現のために、脱炭素電源の利用促進を図りながら、電気の安定供給を確保する制度を整備する、この法案の意義について西村大臣にお伺いしたいと思います。

1:13:28

西村国務大臣

1:13:30

2021年秋からの資源価格高騰であるとか、あるいは昨年2月以降のロシアによる暗いな侵略、これらによって我が国を取り巻くエネルギー情勢、これはもう世界全体でもありますが、エネルギー情勢は一変したところであります。そうした中で、世界全体のエネルギー自給構造、今まさに歴史的な転換点にあるということで、脱炭素社会の実現とエネルギー安全保障、この両立という課題解決に向けて、再エネ、原子力含めたあらゆる選択肢を追求していくことは重要だというふうに認識をしております。こうした認識の下で、GX実行推進担当大臣として、GX実現と電気の安定供給確保を図るために、再エネを最大限導入するとともに、安全確保を大前提とした原子力活用に向けて、御審議いただいております「GX脱炭素電源法案」を提出しているところでございます。その上で、原子力の利活用に当たっては、安全神話に陥った東電、福島第一原発の事故の反省と教訓、これを言っておきたいとも忘れることなく、いかなる事情よりも安全性を最優先していく、この姿勢に変わりはございません。今回の法案では、その事故の反省を踏まえて、県政史上初めて「安全神話」という言葉も法案に盛り込んで、安全神話に陥り事故を防ぐことができなかったことを真摯に反省という趣旨を盛り込んでいるところであります。事故の反省、事故の防止に最善かつ最大の努力をしていく方針を原子力基本法に明記をしているところであります。今後、国会での議論を始め、様々な場を通じて、こうした考え方もしっかりとご説明しながら、国民の皆様から幅広いご理解がいただけるように、引き続き丁寧に説明を行ってまいりたいというふうに考えております。

1:15:14

中川博雅君

1:15:16

大臣、ありがとうございました。歴史の転換点と、エネルギーの安全保障だというお話でございましたけれども、このエネルギーの安全保障の観点から、エネルギーの創出量を下げる省エネは、すぐにできる対策の一つであります。この省エネにつきましては、我が国といたしまして伝統的に技術的優位を誇る分野であります。危機に強いエネルギー需給体制の構築や、エネルギー消費量の削減につなげる省エネの取り組みですが、これは極めて重要であります。昨年の経済産業委員会でも議論をされまして、改正をされました省エネ法が、この4月1日から施行されました。これにより省エネに加えまして、大規模需要化に対する非活石エネルギーへの転換の措置などが、新たに制度化をされました。2050年カーボンニュートラルに向けて、この改正省エネ法による規制と支援策を組み合わせながら、省エネを含めた需要側の取り組みを推進していくべきと考えますが、この点につきまして、ご見解をお伺いしたいと思います。

1:16:25

井上省エネルギー、新エネルギー部長。

1:16:30

お答え申し上げます。足元のエネルギー化学高等対策と、2050年カーボンニュートラルの実現の両方の観点から、ご指摘のとおり省エネを含めた需要側の取り組みは大変重要だと考えてございます。昨年の通常国会で改正いただきました省エネ法におきましても、大規模需要化に対しまして、非活石エネルギー転換に関する提供報告を義務化し、先月、先日、4月1日から施行させていただいております。特にエネルギー多消費である主要5業種につきましては、各業界と綿密な議論を重ねまして、2030年度の非活石エネルギー転換の野心的な目安を設定したところでございます。この目安をもとに、企業の非活石エネルギー転換の取り組みを促していきたいと考えてございますが、例えばセメント製造業におきましては、キルンと呼ばれる業種特有の回転釜で使われる燃料の非活石比率を、現状21%のところ28%とするという目安を設定してございますが、これは現状の業界各社の上位1,2割の極めて高い水準に相当する野心的なものとなっております。また、自動車製造業におきましては、主要電気全体に占める非活石電気の割合を、現状23%のところ59%とするという目安を新たに設定してございます。これに加えまして、省エネ法に基づく定期報告情報を開示する仕組み、これも創設したところでございまして、企業の省エネ、非活石エネルギー転換の取り組みの情報発信を促し、投資を呼び込んでいきたいと考えてございます。このような構造転換を行っていく企業の皆様に対しましては、令和4年度第2次補正予算で抜本強化いたしました、個社で最大20億円まで支援できる省エネ補助金を活用しながら、省エネ低炭素化に資する設備導入支援を行っていきたいと考えておりまして、この省エネ補助金につきましては、今後3年間で5,000億円規模の支援を行っていきたいと考えてございます。このようにご指摘のとおり、規制と支援一体型で省エネを含めた自由化の取組を推進していきたいと、このように考えてございます。

1:18:33

中川博雅君

1:18:35

ありがとうございました。野心的な目標というお話がございましたけれども、この省エネにつきまして、積極的にやっていきながら、このGX促進に向けては、既存の再エネの最大限の活用をしていくという点も、非常に大事になってくるかと思っております。今回、既存の太陽光発電の更新や建設を促すために、更新増設した場合ですが、季節設備相当分の価格を維持しまして、追加投資部分についてのみ、最新価格相当を適用するとあります。これまでのルールでは、更新や増設をした場合に、全体として新しい価格、つまりは買取価格が下がってしまい、事業者が更新や増設を躊躇してしまうケースが見受けられました。今回の改正で、事業者が更新や増設をしやすくするための取組について、この点につきましてお伺いしたいと思います。

1:19:34

井上部長

1:19:38

お答え申し上げます。委員御指摘のとおり、今までの制度では、適切な国民負担を実現する観点から、更新増設に伴い、太陽光パネルの出力が一定以上増加する際には、設備全体の買取価格が当初の認定価格より低い最新価格で変更されることになるため、事業者にとって、追加投資を行うインセンティブが限定的であるという課題がございました。今回の法案におきましては、引き続き、適切な国民負担とのバランスを図るという上ではございますけれども、季節再エネを有効活用するため、地域共生、円滑な廃棄を大前提に、追加投資を行った場合でも、出力増となる部分のみ、その部分のみ、最新価格相当の新たな価格が適用されると、既存の再エネの容量相当については、これまでどおりの価格が維持されるという措置を講じることとしたいと考えてございます。こうした措置によりまして、適切な国民負担を実現しつつ、対応コパネルの更新、増設投資を促していきたいと考えてございます。

1:20:43

高川博雅君

1:20:46

この最新価格におきましては、もっとインセンティブが働くような価格を設定すべきだという意見もある一方で、再エネ付加金の交付が増えれば、当然国民負担は増加してまいります。日本といたしまして、2030年に再エネの導入目標は、電力供給の36から38%です。これが達成されたとして、再エネの買取総額はいくらになるのかという点。また、政府は再エネの最大限導入と国民負担の抑制の両立を目指すとしておりますが、当然コストがかかる再エネということはわかっておりますので、国民の皆様にどのぐらいのご負担をお願いすることになるかということを、ロードマップをしっかり示した上で、わかりやすく丁寧に説明を行っていただきたいと思いますが、以上2点につきましてお伺いしたいと思います。

1:21:44

井上部長

1:21:49

お答え申し上げます。再エネ特措法の下で、再エネの導入拡大に伴い、再エネの買取費用につきましては、2023年度で約4.7兆円を見込んでおります。2030年度につきましては、第6次エネルギー基本計画におきまして、約5.8から6兆円程度の水準を見込んでいるところでございます。一方で、ご指摘のとおり、適正な国民負担、大変重要だと考えてございまして、調達価格等3点委員会におけるご議論も踏まえ、1つには調達価格等の引き下げ、それから2つには入札制度の活用等に取り組んできたところでございます。例えば、事業対応口の調達価格は、フィット制度開始当初の40円から、足元では10円程度まで、4分の1まで低減してきているところでございます。引き続き、国民負担の抑制に取り組むとともに、ご指摘のとおり、再エネ付加金を負担いただいている電気の需要家の方々のご理解がしっかり得られるように、ホームページをはじめとして分かりやすい情報発信に努め、ご理解の増進に努めていきたいと、会議に考えてございます。

1:23:00

中川博雅君

1:23:02

よろしくお願いいたします。さて、この再エネ導入にあたっては、これまでも様々な地域で、再エネ設備でのトラブルが報告されております。森戸の崩落や環境破壊、また、警官が損なわれたということもございました。この対応として、認定手続きが厳格化されます。また、違反業者には付加金を留保しまして、違反が解消されなければ、支援額の返還命令が措置されます。不適格業者対策といたしましては、必要な措置だと判断できます。ここで、災害の危険性に直接影響を及ぼし得るような土地開発に関わる許認可、例えば森林開発許可などについては、認定申請前の取得を求める等の対応も、政令で措置するとありますけれども、他にどのような場合を想定しているのか、また、関係省庁等の連携はどのように進めていくのか、お伺いをさせていただきます。

1:24:04

井上部長。

1:24:09

お答え申し上げます。災害の危険性に直接影響を及ぼし得るような土地開発に関わる法律に基づく許認可につきまして、FITとFIPの申請前に取得がない場合には、認定を行わないこととする。そういう形にしていきたいと考えてございます。ご指摘の事前取得が必要な許認可としては、領事いただきました森林法における林地開発許可に加えまして、一つには宅地造成登記制法、これ5月の法施行以降は森戸規制法となりますが、この法律、それから砂防法、地滑り等防止法、休憩者地方のいわゆる砂防散歩、これらを想定しているところでございます。関係省庁も参画していただいている、あるいは自治体の方々とも意見交換を深めている審議会で、こうした点につきましては、既に議論を進めてきておりますけれども、今後、公所間の関係省庁などとも一層密に連携いたしまして、省令の整備や制度運用などにつきまして、本年夏頃までに実現できるよう、スピード感を持って対応していきたいと、このように考えてございます。

1:25:19

中川博雅君

1:25:21

今、お話があったとおり、具体的にこれから進められて、認定手続が厳格化をされていくわけでありますけれども、この再エネ施設が適切に設置され、運用されていくこと、まずこれは極めて大事なことであります。一方でですね、厳しくなりすぎて、この再エネを進めているにあたって、参入に支障が出ないように注意することも併せて、見ていかなければいけないと思っております。再エネの事業者は、国のクリーンエネルギー化の一端を担う大事な事業だということを理解していただき、責任を持ってやっていただくことが、これから非常に求められてくると思います。現状、国として事前の相談体制はあるというふうにお聞きをしておりますけれども、今回の改正で、さらに相談体制の拡充というものが、極めて必要だというふうに思いますけれども、この点につきましてお伺いをさせていただきます。

1:26:21

井上部長。

1:26:27

お答え申し上げます。今般、省令改正によってですね、新入法等の土地の安全性に関わる許認可の事前取得を、FITFIPの認定要件とするほか、今回の法案では、住民説明会の開催などですね、地域の方々への事業内容の事前周知、これをFITFIPの認定要件化するということで、事業の初期段階からしっかりと地域と共生した再練の導入、これに向けた取組を強化していく内容となってございます。その際、再練事業者が適切な説明を行うことが地域共生の前提でございますけれども、制度の円滑な運用には、自治体等との連携も極めて重要だと考えてございまして、現在すでに行っております自治体向けの連絡会の有効活用、あるいは、我々で構築しておりますITシステムにおける自治体との情報共有、こうしたことに加えまして、今後、本法案を踏まえた制度等についての情報発信や連携強化をさらに的確に行っていきたいと考えてございます。加えまして、事業者に対しても、業界団体ともの連携しながら、さまざまな形の情報発信を取り組むほか、弊所では、地方経済産業局が事業者の方々の相談を受けておりますが、こうした部局の体制の強化も含めて、事業者が相談できる環境整備にも取り組んでいきたいというふうに考えてございます。

1:27:47

中川博雅君

1:27:49

ありがとうございました。今、御答弁のあったとおり、一番大事なことは、地域と共有した中での導入ということが非常に大事でありまして、それに今もお示しいただきましたが、自治体との連携、情報共有ということでございます。実際に対応していくのは、地元の自治体、これが対応していくわけでありまして、より一層のこの共有に向けての強化を、ぜひお願いしたいと思っております。次に、先ほども御質問でございましたけれども、系統整備につきましてお伺いをさせていただきます。再エネ導入に資する系統整備のための環境整備でありますけれども、これは極めて大事な事業になるかと思っております。3.11や北海道でのブラックアウトを経験しておりますけれども、これから先も首都直下地震ですとか、また東海東南海地震も想定をされているところであります。これに備えるためにも、急いで行う必要があるかと思っております。この特に重要な送電線の整備計画と、このようにありますけれども、具体的にはどのような整備計画であるか、この点につきましてお示しをいただきたいと思います。

1:29:07

井上部長。

1:29:12

お答え申し上げます。委員ご指摘のとおり、再エネの大量導入と電力供給の安定性強化に向けて、地域機関の電力融通を円滑化する系統整備、これを加速していきたいと考えてございまして、これに資金環境整備として、特に重要な送電線の整備計画については、経産大臣が認定する制度を新設できればと考えてございます。今回の法案における新たな認定制度では、1つ目はその設備容量、あるいは2つ目は整備に必要な資金等が一定規模以上の送電線を認定することを想定しております。認定する送電線につきましては、今後事業者から具体的な整備計画の認定指示がなくされた後、個別に検討を行う必要がございますけれども、特に許額の資金が必要となる、北海道と本市を結ぶ海底直流送電は候補の1つになるものと考えてございます。今後3月29日に策定したマストプランを踏まえた広域系統整備計画の検討状況なども踏まえながら、事業者からの整備計画の認定指示を受けて、個別に判断していきたいと考えてございます。

1:30:20

中川博雅君

1:30:23

再エネの事業者の方にお聞きをしますと、これはある程度しょうがないのですけれども、接続検討の申込から発電を開始するまでに、とにかく時間がかかるというふうに言います。特に接続検討の申込、系統連携及び電力受給契約の申込、また接続契約のご案内と工事費負担金のご請求という流れの中で、所要工期というものがありますが、これは発電設備等の運転に必要な設備の運用開始までに必要な期間ということでありますけれども、これが7年以上もかかるという場合もあるとお聞きをいたしました。これでは地域と共生した再エネ導入が進みづらいのかなというふうに思っております。先ほども触れさせていただきましたが、震災や災害を受けましてお金のかかる系統整備として全国のネットワークの強化を支援することは大事であり、これは大変意味のあることだと思います。一方、再エネの末端の接続の部分の整備にも力を入れるべきであると思いますが、この点につきましてはいかがでしょうか。

1:31:29

井上部長

1:31:34

お答え申し上げます。系統に新規接続を行う際、これまでは、便着優先というルールのもと、系統に空き容量がない場合は、系統増強がなされるまで、ご指摘のとおり接続ができないということとされてまいりました。一方で、系統の増強には一定の費用と工期を要するため、再エネ等を円滑に系統接続するために、既存系統を効率的に活用するノンファーム型接続につきまして、2021年1月より帰還となる系統、また、2023年4月より帰還系統、より下位のローカル系統でも開始したところでございます。その結果、2022年12月末時点で、約4800万キロワットの接続検討、約900万キロワットの契約申し込みが来ている状況でございまして、こうしたノンファーム型接続の促進により、ご指摘の系統接続までの費用と工期を短縮できる効果が見込まれております。こうした取組にしっかり進めまして、再エネのさらなる導入に向けて、最大限取り組んでいきたいというふうに考えてございます。

1:32:45

長川浩正君。

1:32:46

時間が余りました。どうぞ終わります。ありがとうございました。次回は、来る7日金曜日午前8時50分理事会、午前9時委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。

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