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参議院 財政金融委員会

2023年03月30日(木)

1h42m

【公式サイト】

https://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=7330

【発言者】

酒井庸行(財政金融委員長)

横沢高徳(立憲民主・社民)

浅田均(日本維新の会)

大塚耕平(国民民主党・新緑風会)

小池晃(日本共産党)

神谷宗幣(各派に属しない議員)

堂込麻紀子(各派に属しない議員)

横沢高徳(立憲民主・社民)

1:05

(委員会)おはようございます。ただいまから財政金委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告をいたします。昨日までに岩渕智君、永井真部君、吉井昭君及び赤松健君が委員を辞任され、その補欠として小池昭君、岡田尚樹君、小池俊幸君及び、鎮井昭一君が選任をされました。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。関税定立法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、財務省関税局長諏訪の健次君ほか9名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。御異議ないと認め、採用決定をいたします。参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。関税定立法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に日本銀行総裁黒田春彦君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。御異議ないと認め、採用決定をいたします。関税定立法等の一部を改正する法律案を議題といたします。本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言を願います。

2:38

横沢貴則君。

2:43

皆様おはようございます。立憲民主社民の横沢貴則でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。早速質問に入らせていただきます。まず今回の改正で、関税事務管理人制度の見直しが行われます。その点について何点か確認をしていきたいと思います。関税事務管理人制度の拡充ですが、越境ECの拡大等に伴い通販貨物及びFS利用貨物が急増する中で、輸入者たる非居住者の成りすましによる輸入が問題となっております。そこでFS利用貨物とは、分かりやすく説明をしていただきたいと思いますし、FS利用貨物の推移を伺いたいと思います。また、本改正による輸入申告項目の追加項目についてもお伺いしたいと思います。

3:45

はい、財務省空田の関税局長。

3:49

お答え申し上げます。まず最初のFS利用貨物につきまして答弁申し上げます。FS利用貨物と申しますのは、ECプラットフォーム事業者などが海外の販売者などに対して提供する国内での倉庫保管・配送等を代行するサービス、これをフルフィルメントサービスと呼んで利用でございまして、これを利用して国内で販売することを予定して輸入される貨物のことでございます。このFS利用貨物、フルフィルメントサービス利用貨物の輸入件数につきましては、この利用貨物に該当するか否かを把握する項目が現在の輸入申告項目にないため、お答え申し上げることが困難であるという状況でございます。それから、今回の改正における輸入申告項目の追加についてお答えいたします。今般の改正におきまして、輸入申告項目に通販貨物に該当するか否か、国内配送先、輸入者の住所・氏名等を追加することとしております。通販貨物に該当するか否か、国内配送先等を追加することにより、輸入貨物のうち通販貨物等の特定を可能とし、税関におきまして貨物の類型を考慮したリスク管理を行い、メリハリのある審査・検査を実施していくこととしております。また、輸入者の住所・氏名を政令上の輸入申告項目に追加することで、輸入者の住所・氏名を偽って輸入することが虚偽申告輸入罪の対象となることが明確となり、委員御指摘のような「成りすまし」といった方法による輸入に対する防圧効果も見込まれるものと考えているところでございます。緑州和田課長 ありがとうございます。次に、税関側で税関事務管理人を指定することで、審査・検査を行いやすくすることは、今回の改正で非常に良いことだと考えます。そもそもとして、税関事務管理人を定めない、非居住者の輸入を認めない、非居住者のもとへ送り返すという対応は実務上できないものなのでしょうか。これお答えいただきたいと思います。

6:15

挙手をお願いします。

6:18

佐藤官税局長

6:21

送り返すところまで行けるかどうかは、貨物の輸入してくる者の意思などの確認も必要でありまして、実務上そこまでやってはおらないというところでございます。緑州和田課長 現在の実務上は難しいということであります。次は、税関事務管理人の指定について伺います。税関事務管理人は、特別な資格の必要はなく、税関法上は日本に住所または居住を持つ者なら、届出を出せば誰でもなれると承知しております。輸入貨物の詳細は把握していない者が、税関事務管理人として届けられるような心配はないのか。仮に事後の調査で適当とは言えないようなものですね。例えば、この人はちょっとまずいんではないかという人が、税関事務管理人を務めていると判明した場合に、税関側で改めて税関事務管理人を指定できるようになっているのか、どんなのか伺いたいと思います。

7:30

佐藤官税局長

7:34

税関事務管理人がその役割を果たしていないときの場合に、改めてこちらが指定するかどうかについては、そうした定めはございません。

7:51

横沢貴典君

7:54

適切でないと思われる方が税関事務管理人になって、ただの名前だけになってしまうと意味がないと思うんですが、その点もう少し進めていく必要があると考えますが、この点いかがですか。

8:10

佐藤官税局長

8:12

委員の御指摘のような場合に、さらに元々の被供受与者との連絡を取りやすくするために、どのような手法があるのかについては、しっかり検討してまいりたいと思います。

8:26

横沢貴典君

8:28

では次の質問に行きます。税関事務管理人と通管業者の関係について伺います。今回、憲案では、被居住者と資本関係のある等特殊な関係を有する者、関税の税額等の計算の基礎となるべき事実等について、被居住者との契約により密接な関係を有する者、そして、被居住者が利用するECプラットフォームを運営する事業者等の国内関連者を、税関事務管理人として税勘庁が指定できるとしていますが、ここの部分の具体例、どのような部分を見て適当なものであるかを判断するのか、この基準について政府の見解をお伺いします。

9:19

はい、須田野関税局長

9:22

私どもが、税関事務管理人を税勘庁が指定する場合につきましては、国内に住所等を有しており、被居住者と税関との間の書類の取り継ぎに便宜を有する者であるということ、そして、被居住者と一定の関連性を有する者の中から指定することとなっております。具体的には、委員からもご説明いただきましたように、輸入取引に係る取引当事者、あるいは通管業者など、被居住者との間の契約により密接な関係を有する者、被居住者が反復継続的に利用するプラットフォームなどの運営事業者、被居住者との間に資本関係を有する者など、被居住者との特殊関係のある者、こういったものを指定の対象として考えております。

10:05

はい、洋澤貴則君。

10:07

はい、ありがとうございます。それではもう一つ確認させていただきます。税関事務管理人の指定単位についてお伺いをしたいと思います。今回の改正案で、ECプラットフォーム事業者等を税関事務管理人として指定できるようになるとのことですが、事業者単位で指定が可能という理解でよろしいのか、あとは通管業においては通管士個人のIDやパスワードを営業所内の職員で共有するなどの名義貸しは禁止されている理解でよろしいのか、この点。あとは今回の改正案においては、事業者単位で指定が可能で、通管士の名義貸しのようなリスクは生じないのか、この点をお伺いしたいと思います。

10:59

はい、須田園幹事長。

11:02

まず最初の一点ね、プラットフォームなどの運営事業者ということで、事業者にお願いする、例えば委託契約を結んでいる事業者に対してお願いをする、指定をするということでございます。それから通管業者なのか通管士なのかというご質問がございましたが、非居住者が通管業務を委任する場合は、委任を受ける通管業者との間で委任契約が締結されますので、税勧庁が税勧事務管理人を指定する場合には通管士ではなく通管業者を指定することになります。また通管士の名義貸しについては通管業法におきまして禁止されておりまして、違反した通管士は懲戒処分や罰則の対象になるというものでございます。

11:47

はい、横沢貴則君。

11:50

ありがとうございます。ちょっとこれまでの税勧事務管理人制度を調べて、ちょっとここ大臣にお伺いしたいんですが、今回新しく導入するのは非常に一歩前進なんですが、まだまだ十分でないところがこれから明らかになってくると思います。この点先ほどの適切でない人等がやはり税勧事務管理人になった場合、この先どう対応していくのかやはり対応が必要だと思いますが、この点大臣のご見解をお伺いしたいと思います。

12:26

鈴木財務大臣。

12:28

今、横沢先生と事務方でいろいろですね、制度について細かく確認がなされたところでございますが、令和5年度関税改正におきましては、ご指摘のとおり、税勧事務管理人制度の拡充を措置しておりますが、これは近年、非居住者があらかじめ輸入しておいた貨物を国内インターネット販売する場合等におきまして、不当に低い価格で輸入申告をし、関税等を補達するといった不正な事案が散見されていたことに対応することを目的とするものであります。これによりまして、非居住者に対する輸入通貨時の審査や事後調査等の実効性が高まるものと考えております。今後とも国際流通物流の変化といった環境変化に対して、引き続き迅速、的確に対処してまいりたいと思います。その中で、この法律の目指していることがきちんと実効性が上がるように、常にその辺は見てまいりたいと思います。横沢貴則君 ありがとうございます。それでは次の質問に入りたいと思います。知的財産侵害物品の輸入についてお伺いします。いわゆるコピー商品でございます。令和4年度の関税改正により、海外の事業者が郵送等で国内に持ち込む、模倣品、いわゆるコピー商品は個人的使用目的で輸入されるものであっても、税関における取り締まり対象となりました。令和4年度改正後に、コピー商品の輸入の差し留め件数はどのようになっているのか、まずお伺いしたいと思います。(菅義偉) 菅総理の関税局長 お答え申し上げます。令和4年度の税関における知的財産侵害物品の輸入差し留め件数は26,942件となっており、3年連続で25,000件を超えております。(佐藤) 徳澤貴則君 どんどん増えているということで、令和4年度の改正によって、やはり一歩進んだという理解でよろしいでしょうか。

14:58

菅義偉 佐藤の関税局長

15:01

先ほど先生がおっしゃった個人使用目的で輸入される模倣品の取り締まり、海外の事業者が送る場合には、これも輸入できなくなるという改正を令和4年4月に行いました。輸入差し留め件数と、それから差し留めに対して争う旨の申し立てについて申し上げますと、令和3年10から12月の差し留め件数が6,746件に対して、同4年10、12月は8,102件と20%の増でございます。これに対しまして争う旨の申し出が、輸入者があった件数は、令和3年の10、12月が1,151件に対して、令和4年10、12月が477件と、約6割の減ということで、効果があったものと今見ているところでございます。(佐藤) 昨年度の制度改正の効果が表れているという話であります。こうした観点からも大変意味のある改正であったと考えます。続いて、大臣に伺いますが、コピー商品の輸入差し留め件数が高い水準で推移していく中で、効果的な取り締まりの観点から、コピー商品、模倣品の判断に関しても、AIなどの先端技術を活用するなどの方策も、さらに進めていくべきではないかと考えておりますが、この点、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

16:29

鈴木財務大臣

16:32

まず、国民の皆さんにも、こうした知的財産侵害物品、これを輸入してはいけないんだと、そういうことを十分に啓発する必要が、まず第一歩としてあるんだと、そういうふうに思います。その点について申し上げますと、財務省税管におきまして、税管ホームページなどにおいて、知的財産侵害物品の輸入差し留め実績や取締強化の取組等について情報発信を行っているほか、主要なSNSに啓発目的の広告を掲載するなど、利用者に対して知的財産侵害物を輸入しないように積極的に周知広報を行っております。また、関係省庁等ともに、国内外の主要な電子商取引サイトを運営する事業者に対しましても、利用者に向けて周知広報を行うよう、協力を依頼しているところでございます。そうした中で、先生が今御指摘になられたのは、知的財産侵害物の見分けなどを、いろいろな最近の技術を使ってやったらいいのではないか、そういう御質問であったと思いますが、それがどれぐらいの技術が今あるか、定かではありませんが、そうした厳格な水際取り締まりに万全を期すことは、極めて重要なことでありますので、必ずしもハイテクのものにもよらずに、体制や人員などの対策を十分整備しながら、厳格な水際取り締まりに万全を期してまいりたいと思います。

18:31

(小川)ありがとうございます。私も税関150周年、昨年ありまして、横浜税関に視察に行ってきましたが、やはりいろんなコピー商品が揃って、人が見分けるのが最大、一番効果的だとは思うんですが、人だけでは捌ききれない量の輸入品があるわけです。そこはAIなどの技術を使って、瞬時に見分ける作業も、これからもっと求められてくることと思いますので、ぜひこの点も進めていただきたいと考えます。次に、コピー商品の取り締まりに関して、コピー商品が主に輸入される相手国、これはどういう国があるのか、お答えいただきたい。

19:22

菅田官正局長

19:25

お答え申し上げます。知的財産侵害物品の取出し国、別で見ますと、中国を取出しとするものが最も多く、令和4年におきまして、全体の75.9%を占めておりまして、次いでベトナムが7.9%、台湾が5.3%などとなっている、そういう状況でございます。

19:45

岡澤貴成君。

19:46

そこで、国内にコピー商品が輸入されないように、輸出の多い国に対して、現在も中国・韓国の税関当局で、知的財産侵害物品の取り締まりに関する協力関係を構築していると思いますが、それ以外の国と、これからも輸入が多い国に対して、何かしらの働きかけ、連携は、これから取っていく必要があると考えますが、この点いかがでしょうか。

20:15

はい、砂澤関税局長。

20:18

委員の御指摘のとおりでございまして、そういう意味では、最近ベトナムからの割合が、今、先ほど7.9%と申し上げましたが、この比率が近年上昇していくとしてございます。したがって、こうした状況を踏まえまして、現在ベトナムの当局と、無法品対策のあり方について、協議を開始したところでございます。おっしゃるとおり、増えていくところについても、新たな対応をしていくことは、大変重要なことと考えておりまして、そうしたことで、協力関係が進められないかということで、今、議論を始めたところでございます。

20:57

はい、横沢貴成君。

20:59

はい、ぜひ政府間で連携を取って進めていただきたいと考えます。次に、不正薬物の摘発状況について伺います。私も横浜税関に視察に行ったときに、初めて目の前で、覚醒剤やタイマーを見させていただきました。非常に大量のものを目の前にして、非常に驚いたわけですが、まず不正薬物の応収量の推移を伺います。

21:27

はい、菅前局長。

21:30

不正薬物の全体の応収量について、例えば、直近5年間について申し上げますと、平成30年が1.5トン、令和元年は3.4トン、2年は1.9トン、同3年は1.3トン、同4年は1.1トンとなっている、そういう状況でございます。

21:49

岡澤貴則君。

21:50

はい、そこで不正薬物、密輸の細菌の主な手口、どのようなものがあるのか、また新たな手口、新しい手口というのはどのようなものがあるか伺います。

22:07

佐藤官前局長。

22:10

密輸手口といたしましては、航空機の旅客が工作されたスーツケースに不正薬物を引得して密輸入を行うケースのほか、最近では航空貨物や国際郵便物を利用し、食料品缶詰や活性炭素粉末と記載のボトルに移送して密輸入を企たれた例も確認しております。これは全体のトレンドを付言いたしますと、コロナ禍で入国者数が減ったこともあって、密輸の手口が航空貨物や国際郵便物にどうもシフトしていたというのが、これまでこの足元までの傾向でございまして、今後、入国についての入国者数の増加が起こるという中で、このトレンドがどうなっていくのかについて関心を持って見ているところでございます。

23:01

横沢貴則君。

23:04

ありがとうございます。最近ですね、置き配という手口、要は空き家が増えてきて、空き家に不正薬物を送る、そこに受け子が取りに来るという新しい手口が増えていると、私も報道で承知しておりますが、この点、政府の方もご存じですか。

23:25

はい、砂浦の関税局長。

23:28

そのような事例、先ほど申しました旅客でなくて、貨物を利用した密輸の手口が増えている中で、そうした事例が出てきていることについての認識をしております。

23:41

横沢貴則君。

23:43

やはり地方ではどんどん空き家が増えてきて、これが問題になっていますけれども、それを悪用して不正薬物の輸入等に使われるという手口も増えてきていると思いますので、ますます空き家対策も含め、政府全体としての取締り強化が必要になってくると思いますが、この点、大臣いかがでしょうか。

24:07

はい、砂浦の関税局長。

24:09

すみません、その前に実務的なことでお答えさせていただきます。そうした空き家が密輸に使われるという手口が、トレンドとして見られるものですから、ポスターを作りまして、関係の協会などに配布をして、注意喚起を政府としても行っているところでございます。

24:30

鈴木財務大臣。

24:35

やはり犯罪というのは、次々にいろいろな手口を考えていくんだとそういうふうに思います。今ご指摘のありました空き家に対して、送りつけて、それを受け子が受け取るというようなケースがあるという、こういうお話でございます。そういうことにつきましては、常にそうした状況の変化というものを、まずウォッチをしなければいけないと思います。その上で、警察をはじめ、関係省庁とも、よく連携をしながら対応をしていくことが必要であると、そういうふうに考えます。

25:09

横浜さん、高成君。

25:11

ぜひ政府全体としても取組を進めていただきたいと思います。ちょっと金についてもお伺いします。金の密輸入取締状況ですね。輸入量、そして応収量、そして輸出量、これ、数字をお伺いしたいと思います。

25:27

横浜さん、高成君。

25:28

失礼しました。

25:29

諏訪座の関税局長。

25:32

金の輸出量、輸入量、それから、密輸入に係る応収量についての数字でございますが、平成30年の、まず金の輸出量から申し上げますと、直近5年間で、平成30年は156トン、元年は、令和元年は146トン、同2年は148トン、同3年は138トン、同4年は225トンとなっております。一方で、金の輸入量についてでございます。同様に申し上げますと、平成30年は7トン、令和元年は3トン、同2年は5トン、同3年は5トン、同4年は5トンとなっております。また、金の密輸入に係る応収量について、同様に申し上げますと、平成30年は2054キログラム、令和元年は319キログラム、同2年は159キログラム、同3年は27キログラム、同4年は135キログラムとなっているところでございます。

26:30

小沢貴則君。

26:32

金は輸入に対して輸出の方が多くなっている。かなりの金がもしかしたら輸入されて、消費税が完付されている。不正にやはり消費税分を得ている人がたくさんいるとも推測されます。密輸入を企んでいる者に税を適正に納付させて、税金を取りそびれないようにする。また、インターネットショッピングなどが増える中で、多様化、巧妙化の手口でのコピー商品の不正輸入に対応するためにも、税関の人員を増やすなどをして、輸入の段階における税関体制の強化がやはり重要だと思います。私も税関を視察に行って、やはり最後の最後のとりでは、マンパワーだなというふうに強く感じました。この点、税関体制の今後の強化について、鈴木大臣、御見解をお伺いしています。

27:16

鈴木財務大臣

27:19

税関業務を取り巻く環境につきましては、ただいま御指摘もございましたが、越境電子商取引の拡大に伴います、輸入貨物の急増、知的財産侵害物品の輸入差し止め件数や、不正薬物御収料の高止まり、密輸手口の公明化のほか、国際的なテロの脅威の継続、そして水際措置に伴います、法日外国人旅行者の増加、経済安全保障上の脅威の高まりなど、多くの課題に直面しているところです。こういうことに対応するためには、やはり体制の強化をすることが重要であり、税関においては、より一層効率的・効果的な業務運営を進めていくこと、人員の適正配置を行いつつ、さらなる人員確保等の必要な体制整備を図ることが重要であると考えております。この点、業務運営の観点としては、税関職員の負担軽減や、税関業務の一層の高度化・効率化を図るために、先ほど横沢先生からも御指摘がありましたが、AIなど先端技術の活用など、税関業務のDX推進等に取り組んでおります。その上で、人員確保の観点としては、税関の定員について、令和5年度予算において、104人の定員増を確保したところです。今後も、業務運営の見直し・効率化等を最大限進めるとともに、必要な税関の体制整備に努めてまいりたいと考えております。

29:18

時間ですので終わります。ありがとうございます。

29:23

はい、浅田一史君。

29:49

日本維新の海賀 佐々木としてでございます。今日は、関税定率法の改正が議案となっておりますが、留保した関税の税率を1年間延長するということで、いずれも問題はないのかなと思っておりまして、関税ではなしに、税関に関して質問させていただきたいと思っております。先般も予算委員会で、ロシアへの輸出規制がされているにもかかわらず、抜け道をくぐってロシアへ輸出されている物品があるのではないか、とりわけ自動車に関しまして、若干質問させていただいたんですけれども、その延長ということで、質問を何点かさせていただきたいと思っております。ロシアへの経済制裁ということで、水不処から締め出して決済ができなくなるとか、それから中央銀行の資産凍結とか、制裁はかなりなされておって、当初は有効かなというふうな思いを持っておったんですが、噂では、明確なエビデンスがないので、そこまで言うことはできないと思うんですけれども、噂のレベルでありますが、輸出乳に関して、禁止の対象になっているものが、ウクライナ戦争以来300品目とか、今回も半導体など57品目が追加されたというふうに報告を受けておりますけれども、その禁止の対象となっている輸出品が、税関の検査で発覚したという事例はあるのでしょうか。お尋ねいたします。

32:01

はい、砂須野官税局長。

32:03

お答え申し上げます。外国化発生及び外国貿易法によります、ロシアへの輸出禁止措置については、税関において、輸出される貨物が経済産業大臣の承認が必要な貨物であるか否かの確認を行いますなど、厳格な水際取締を予定しております。その中で、輸出される貨物に対する税関の審査や検査によりまして、ロシアへの輸出禁止措置の対象となる貨物を発見した事例は存在いたします。

32:29

はい、浅田幸之君。

32:31

もう、税関が素晴らしいというか、そこを開封とるやつが素晴らしいというか、どっちを褒めていいか分かりませんけど。それで、私は自動車にこだわっておりまして、2021年、2022年のロシア向け自動車部分遺品の輸出量はどうなっているのかということを、資料を請求しましたところをいただきまして、これは、2021年から2022年にかけて確かに数量も3分の1ぐらいに減ってますし、それから価格に関しましては4分の1ぐらいに減っていると。確かに、この部品に関しては、その輸出制限が効いて減っているのかなという気がするんですけれど、先般、予算委員会で取り上げさせていただきましたけれども、大山県、大阪税関の市長に、不織税関というのがあって、そこを経由する自動車の輸出量が、2021年に比べて2022年は2.3倍に増えていると。噂されているのは、富山あるいは北海道からウラジオストックへ輸出されているのではないかと言われているんですけれども、私が聞くところでは、ナンバープレートを外しただけで、正確に自動車の部品と呼ぶに足るほど分解をせずに、ナンバープレートを外しただけで、これは自動車の部品であるということで、そのまま丸ごと輸出をしているというような話も聞きますので、それで気になって質問させていただいたんですけれども、中古車でありながら部品として輸出しようとした、こういう事例はあるのでしょうか。

34:45

菅前局長

34:47

お答え申し上げます。ロシアへの輸出禁止措置の実施以降におきまして、ロシア向けの中古自動車を自動車の部品であると偽って、税関に輸出申告されたという事例は、私どもは承知していないということでございます。ロシアへの輸出禁止措置につきましては、いずれにしても引き続き、A3省等の関係省庁と連携して、その実効性の確保に努めてまいりたいと考えております。

35:10

佐田一郎君

35:12

火のないところに煙は立たないというか、何か効くんですよね、そういうのね。どういうふうにしてくぐり抜けているのか知りませんけれど、一部を外しただけで部品として扱ってもらって、それを向こうで一部外したところだけ引き付けて、自動車として販売すると。そういう手口がまかり通っていると聞きますので、そういうところにこれからのご配慮をいただきたいと思います。普通の自動車でも、2021年から2022年にかけて、中古車においては、ある地域からですけれど、富山とか北海道は調べていませんけれど、少なくとも富山の不織布税関扱いにおいては2.3倍になっていると。だから日本からロシアへの輸出禁止、600万円以上の高級車は禁止されているけれども、それ以下の価格のものだったら輸出ができるということで、ある意味規制の網をかいくぐって、そういうのがロシアへ送られている、昼場やってロシアを支援しているということになりますので、そういうところを、この間大臣にもお願いしましたけれども、中古自動車の輸出に関しても規制をかけるべきではないかというお願いをしておりますけれども、そういうところをまた再考していただけたらありがたいと思っております。もっと重要なのは自衛隊の件なんですね。自衛隊の件についてお伺いしたいんですが、廃棄されるべき自衛隊の装備品というのは、どういうふうに扱われているんでしょうか。お伺いいたします。

37:05

はい。防衛装備庁土本長官。

37:09

はい。お答え申し上げます。防衛装備品の処分に当たりましては、内部規則にも続きまして、適切に手続きを行っておりまして、保全の観点及び不正使用の防止の観点などから、事前の破砕、切断、機密部分の撤去といった処分要領について、訓令とか、あと各自衛隊の通達通知等を定め、必要に応じその改正を行ってきております。委員御指摘の、車両の関係で例で申し上げますと、まず、戦車、貨宝等の車両につきましては、走行盤の板厚、材質等の機微情報の漏洩防止及び不正使用の防止のため、当該車両の製造元企業等に委託しまして、分解・切断した後、防衛省職員が立ち会いの上で、要件による処分をしているところでございます。また、ジープ・トラック等の自衛隊専用車両を廃棄する際は、転売の防止をより徹底するため、例えばライフルホルダーなど、機微性のある分を自衛隊において重居した上で、業者において解体等させるなど、保護すべき情報の漏洩防止等にための措置を行っているところでございます。いずれにいたしましても、装備品の処分に当たりましては、関係法論に基づきまして適切に手続きを行っているところでございます。

38:26

麻生太郎君。

38:27

確認なんですけれども、全部解体までして、それを信任、確認される方がいて確認しているということでよろしいでしょうか。

38:39

はい、土本長官。

38:42

お答え申し上げます。先ほど申しました、戦車、火砲等のこの種の車両については、先ほど申しましたように、製造元企業等に委託して分解切断した後、職員が立ち会いの上で業界による処分をしているということで、職員の立ち会いというのがあるところでございますが、他方、ジープ、トラック等の自衛隊専用車両の廃棄の際は、先ほど申し上げたような手続きでございますので、現時点では職員の立ち会い等があるというわけではございません。

39:14

麻生太郎君。

39:15

そこは問題なんですね。この間も防衛大臣にお伺いしましたけれども、陸上自衛隊で約2500両の高機動車を保有していると、毎年約70車両を廃車にしていると聞いているんですけれども、廃車車両はどうなったか確認しているかというと、今御答弁になられたように確認していないわけですね。もう一度お願いします。

39:44

はい、土本長官。

39:47

はい、お答え申し上げます。委員御指摘の確認の点でございますが、いわゆる解体破砕等の確実に行う、それを徹底させるということで、平成4年7月にいわゆる使用書の改正を行いまして、転売禁止部位の解体破砕の履行状況につきましては、車両の各部位に対し車両識別する番号を付した上で、業者に対しまして作業前解体後等の画像を提出させ、画像を提出させることにより防衛省側において確認をすると。平成4年7月以降はこういう手続きをとっております。具体的な例として申し上げますと、例えば車両のボンネット及びドア等に、車両を識別するそれぞれの番号を付しまして、作業前、解体後、破砕後のそれぞれ3段階の写真、これを撮影させて写真を防衛省側に提出することによって、確認をしているということでございますが、これは繰り返しになりますが、平成4年7月以降の措置ということでございます。

40:47

浅田博士君。

40:48

そこが問題なんですね。画像を提出してもらって、それしか確認していない。確かにその部分だけが破砕しましたよという写真を送って、実はすぐ簡単に元に戻せるようなやり方があるんですよね。すぐ簡単に元に戻せるようにして、それをまた闇の市場に流して、その車両がロシアへ送られて、それが戦場で使われていると。そういう情報がありますので、単に画像だけでなしに、70車両、本当ならばもう廃棄されているはずのものが、そのまま動いているという事例があるという情報がありますので、その点に関して確認をお願いしたいと思います。黒田総裁、お待たせいたしました。かなりの時間を取らせていただこうと思ったんですけれども、5分になってしまいまして、大変申し訳ございません。私から質問させていただく最後になる機会になる可能性が極めて大きいので、早速質問させていただきます。スイスの銀行の件に関しては、先日の予算委員会で、我が方、片山大介委員が質問しております。それで、アメリカのシリコンバレーバンク、SVBが倒産しました。この原因を日銀の方ではどういうふうにお考えになっているのでしょうか。お聞かせいただきたいと思います。

42:36

日本銀行、黒田総裁。

42:39

この点はむしろ金融庁にお聞きいただいた方がいいと思いますけれども、私、たまたまシリコンバレー銀行が破綻した日に、ちょうどバーゼルのBIS総裁会議というのが出ておりまして、そこで各国の総裁が米国から出席していた人にたくさん質問を投げておりまして、もちろんその時にはパウェル議長は出席されませんでした。ニューヨーク連議員の総裁が来ておられたんですが、非常に細かい質問まで含めて、その方に質問をしておられましたが、その時点ではまだ十分なことが分かっていなかったわけですけれども、単にシリコンバレー銀行は法人預金が大半で、しかも預金保険がカバーしているものが10%もないということであったということが示されていたわけですけれども、それ以上のことはあまりよく分からなかったわけです。翌日の総裁会議の時には、すでに米国政府、FRB、FDICがシリコンバレー銀行及びシグネチャー銀行の預金を全額保護するという措置をとり、さらには国債を100%額面で担保で資金を貸し出すという決定もされたということで、一旦落ち着いたということでありました。ただ、その後、FRBの議長も言われているように、5月までかけて、なぜこういうことが起こったか、規制監督上のミスはなかったかということも調べて、5月に公表するということにされていますので、私どもとしてはそれ以上のことは存じませんけれども、一番大きかったのは、預金が極めて流出しやすいというものだったということが一番大きかったように思いました。

45:07

佐田一史君。

45:09

原因については、最後ちょっと触れられただけで、これからどう対応していくかということを、今、ご発言になったわけで、私が結論として導きたいのは、要するにシリコンバレーバンクというのは、ベンチャーキャピタルとかお金をたくさん集めていて、資金需要がなかったので、再建で運用していたということなんですね。アメリカが金利を上げて、再建価格が下がったと。預金の引き出しもあったということで、最後の手段として、ものすごく値段が下がってしまった再建を打った。それが原因ですよね。だから黒田さん、ムッシュ黒田、B、フェット、アトランション、気をつけなさいよって言われたと、僕は思っていたんですけれども、そういう話は聞かせていただけませんでしょうか。

46:03

日本栄光黒田総裁。

46:06

リマショックの場合と違いまして、リマの場合は、資産側の、いわゆるサブプライムローン、あるいはそれの二乗三乗という、特別なデリバティブ等の資産を、銀行その他の投資家が持っていたということで、資産の下落というのが非常に大きかったわけですが、今回は、資産はご指摘のように、大半が国債その他の確定率期再建と。貸し出しは極めて少ないということですから、資産の価値がそういうことで既存するというのではなくて、ご指摘のように、金利が上がったので、確定率期の再建の市場価格が下がったということで、ご指摘のように、預金が流出したときに、下がった再建を市場で売却して、キャピタルロスが出たと。そういう情報が流れたこともあったのかもしれませんが、いろんな状況があって、いずれにせよ、預金が一挙に流出したということで、FDICが乗り込んでいって、リシーバーシップといういわゆる一種の破綻処理の手続きに入ったということだと思いますので、ご指摘のような点も一つの要因としてあったことは事実だと思います。

47:44

佐田ひとし君。

47:45

もう時間が来ましたので、終わらせていただきますけれども、なかなか皆さんも消化不良だと思いますので、これが最後のチャンスだと思っておりましたけれども、もう1回可能性があるということを、事前に通告、黒田総裁にお話しして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

48:32

大塚康平君。

48:36

国民民主党新緑風会の大塚康平でございます。まずこの法案については賛成でありますので、しっかりご対応いただきたいということと、覚醒剤や麻薬をあえて拡散して、国を弱体化させるという、そういう力学も働いていると思いますので、先般の委員会で申し上げたように、税制職員のみならず税関職員もしっかり増強していただいて、ご対応いただくことを改めてお願いをしておきたいと思います。その上で、先日の予算委員会で使わせていただいた資料を、今日1枚また持ってきておりますので、大臣よろしければ、お手元にこれありますか。これ、委員会でもやっていただいたんですが、この経常収支のグラフを半分に折っていただいて、大変恐縮ですが、半分ずつ見ていただくと、本当にいろんなことを感じるんですが、左半分だけ見ていると、貿易収支の黒字中心の我が国の経済であったわけでありますが、右半分その後目を転じると、まるで別の国のように見えるわけであります。それで、貿易収支は今も赤字トレンドになっていて、関税収入はもともと国庫収入になるわけですから、国内産業の育成や国庫収入を上げるという意味においては、輸入品が多いというのはいいというか、国庫収入が増えるという面もあるんですが、ただこのグラフを見るとやはりゾッとしますね。今や、経常収支はこの青いところ、第一次所得収支で支えられているわけなんですが、国民の皆さんやあるいは企業経営者の皆さんも、ニュースを消化不良になっておられる面があって、貿易収支は赤字ですというニュースを聞くと、「あ、なんか日本はまずいな」と思われるんですが、その直後に「経常収支は黒字です」というニュースを聞くと、「やっぱり日本はまだ大丈夫だ」というふうに思われる方も結構多いんだそうです。だけどその経常収支の黒字というのは繰り返しになりますが、ここに書いてあるグラフに出ている第一次所得収支の黒字で支えられているわけですが、大臣にお伺いしますが、こういう第一次所得収支返調の構造にどのような課題があるというふうにお考えでしょうか。

51:24

鈴木財務大臣

51:26

御指摘がありますとおりに、最近の我が国の経常収支、これは第一次所得収支の黒字が拡大する一方で、貿易収支が赤字となっておりまして、経常収支全体としては黒字となっている状況にあります。まず第一次所得収支の黒字拡大でありますが、これは我が国企業の海外進出でありますとか、我が国から海外への証券投資の拡大を背景とした、海外からの利子、配当の増加によるものでありまして、これまで実施されてきた対外投資の成果でもあると認識をいたしております。また、最近の貿易収支の赤字につきましては、大塚先生からも既に御指摘があったところでありますが、資源価格の高騰とを背景とした輸出の拡大、生産拠点を海外移転による輸出の伸び悩みなどを背景にしたものと承知をいたしております。例えば、経済安全保障や経済構造の強靭化などの観点から見ますと、エネルギー危機に強い経済構造への転換、円安も生かした海外市場の開拓などに取り組むことが、こうした状況の下重要であると考えているところでございます。大塚公平君、今御答弁いただいた中で、例えば、証券投資の結果だという、こういう部分については、それは、そういう面もありますが、この十数年間の我が国の構造的課題と表裏一体でありまして、つまり、この委員会でも何度も議論になっておりますが、内部流報はいっぱいあって、投資要力があるんだけど、国内に投資しないで海外にばっかり投資していると、こういうことを如実に表しています。もう一つは、生産拠点を海外に移したということの結果なんですが、この生産拠点が同盟国であればいいんですが、同盟国でないところ、例えば、中国に生産拠点が集中している、このことに伴って我が国はどういうリスクを負っていると、大臣はお考えでしょうか。

53:54

鈴木財務大臣。

53:56

まず、中国のようなところに海外拠点を移すということのリスクについて、お話しさせていただきますと、あくまで一般論でございますけれども、大塚先生のご指摘のような、姿勢的リスクが顕在する場合には、我が国の国際収支にも相応の影響があると考えられます。また、一方におきまして、その影響は、二国間の取引にとどまらず、世界におけるサプライチェーンへの影響など、より広範囲に及ぶことも考え得ることができますので、経常収支への影響について、かくたることを申し上げることは困難であると、そういうふうに思います。いろいろな対応をしなければいけないと思いますが、海外に対する拠点を、このイブツスということを、今後どういうふうに考えていくのか、また国内に対する投資というものをしっかり進めるために、スタートアップに対する税制とか、さまざま取り組みをしておりますが、そうしたことをさらに強めていく必要があるのではないか、いろいろやるべき課題はあるのだと思っております。大塚光平君、おっしゃるように、やるべき課題は参積していますが、例えば、後日この委員会にJBIC法の改正案も出てくるのですが、JBIC及び担当部署の皆さんとは話をさせていただいておりますが、このたびの法案ではJBICが海外において、日系企業以外にも有志をできるようにするという、こういう法案なんですね。これはこれで日系企業が重要な取引先としている外国企業も、JBICが資金を出せるようにするというのは、一定の理屈はあるのですけれども、結局日本の公的金融で海外の企業に有志をし、その企業が本当に日本の経済安全保障のためになるような企業であればいいのですが、よくよく調べてみると、日本の企業との取引だけではなくて、中国の企業と取引しているような先にJBICが有志をするということは、経済安全保障上も課題を抱え、そしてこのグラフでいうと、第一次所得収支を稼ぐ地域が、必ずしも日本という公的でない国に進出している、あるいはそこで作っている企業や工場で作り、そしてその取引先である現地の企業にJBICがさらに有志をするということになると、日本経済はいざ有事になったり、有事の前提状況のような事態になったときに、そうした我が国の経済資産を全部抑えられてしまう、これはサプライチェーン上のネックを抱えるということになりかねないので、既にJBICの皆さんともお話をさせていただいておりますが、今回の法案、仮に通るとしても、その後の運営が極めて重要ですよということは申し上げております。国家安全保障局とも話をしつつ、ただ単にJBICの業務拡大というようなことを念頭にやっていただいては困りますということは申し上げておりますので、いずれこの法案が委員会に来たときには改めて申し上げたいと思います。それと今ご覧いただいているグラフには、予算委員会では触れることができなかったのですが、折れ線グラフで為替相場が重ねてあります。大臣、この為替相場、点線のグラフですね。これをご覧になってどういう印象を受けられますですか。もう素直な印象で結構なんですが。

58:06

鈴木財務大臣。

58:08

やはり急激な円安が進みまして、それによって輸入物価格が高騰をしたということ、そうしたものもこの経常収支には大きく影響しているんだとそういうふうに思います。

58:23

大塚光平君。

58:26

これをですね、データを加工するときに移動平均とかですね、ここは移動合計と書いてありますが、もっとなだらかにこのグラフをすることもできるんですね。このグラフを見ると、要するに2010年頃までにずっと円高に向かっていたんだけど、それ以降ですね、移動平均というもっとなだらかなグラフにすると、ずっと右肩下がりになっている、つまり円安になっているということなんですね。この間なぜそういうことになったかということの背景にはですね、今日また黒岩さん、さっき浅田さんが読んでくださっていましたが、ぜひは別にして日銀の極端な金融緩和政策、それに伴う内外金利差、こういうことももちろん影響しています。ただですね、中長期的に見ると、投資家はやっぱりその国の経済やその国が安心できる投資先かどうかということを見ていますので、この傾向的に円安になっているというのはどういうことかというと、さっき申し上げたように、どうも日本の企業や日本の経済界は、国内で儲けてもそれをどんどん海外に投資するばっかりだし、日本のサプライチェーンはフレンドショアリングの観点から見たら、必ずしもフレンドリーでない国に生産拠点を持ってしまって、日本に投資するというのはちょっと不安だなということが、世界の投資家の真相真理にもう定着しつつあると。こういう状況だというふうに私は理解をしております。短期的にはいろんな要因で急激に上がったり下がったりしますけれども、だからこのグラフの左半分は徐々に徐々に円高になりながらも、しかしそれでも貿易収支を稼ぐことができた国であったし、そして稼いだ結果として、海外投資もして第一所得収支も増えていた。今度右半分を見ると、どんどんどんどん円安になっても、いくら円安になっても貿易収支も黒字にならない。おまけに我が国の生産拠点は海外に移っている。国内企業は儲けを海外投資にばっかり回している。今日はもうこれ以上答弁は求めませんけれども、本当にこういう状況を腰を据えてなどと言っている場合ではなくて、3年から5年のスパンで大きく構造を変えることができなければ、我が国は一旦相当深刻な状況になると思うということを申し上げて、今日の質問を終わらせていただきます。終わります。この際、委員の異動について御報告をいたします。本日、岡田直樹君が委員を辞任され、その付欠として梶原大輔君が占任をされました。

1:01:27

小池晃君。

1:01:31

日本共産党の小池晃です。完全定理訴の改正については、これは必要な措置だと思いますので、賛成します。前回の質疑で、納税者権利検証が必要ではないかということを議論したのですが、両党の方から立法事実がないという話は、今日言いませんけれども、あったりとかですね。それから大臣は、納税者の視点に立った利益の保護や利便性の向上に向けた措置を手当てしていくことが重要というふうに答弁されたわけです。そこで納税者の権利が守られているのかということについて、今日はちょっと議論をさせていただきたい。まず国税庁にお聞きしますが、大口悪質な脱税を摘発する調査とは違う任意の税務調査というのは、犯罪捜査のためと介してはならないというふうにされています。調査というのはあくまでも納税者の理解と協力を得て行うということが基本でしょうか。

1:02:27

国税庁保守屋次長

1:02:30

お答え申し上げます。税務調査のための権限でございます質問検査権につきましては、国税通則法第74条の8におきまして、犯罪捜査のために認められたものと介してはならないことが規定されております。強制捜査として行うものではない一般の税務調査につきましては、調査提出時の実施に当たっての基本的な考え方等を定めた事務運営指針においても明らかとしているとおり、納税者の理解と協力を得て実施しているものでございます。

1:03:02

小池晃君

1:03:04

事前通知ですが、これは納税者に11項目の通知することが税務省委員には義務づけられております。事務運営指針では事前通知の時期も調査開始日前までに相当の時間的余裕をおいて通知するというふうにしております。この調査日時はどのような手続きで決められるのでしょうか。

1:03:25

福島県法務大臣 福島市長

1:03:28

お答え申し上げます。国税通測法では、納税者に対して質問検査等を行う実地の調査を行う場合には、原則として調査対象税目や期間、実地の調査を開始する日時、場所等をあらかじめ通知することとしておりまして、その実施時期につきましては事務運営指針におきまして、原則として調査開始日前までに相当の時間的余裕をおいて行うこととしております。また、事前通知項目の一つであります質問検査等を行う実地の調査を開始する日時につきましても、事務運営指針において事前通知に先立って納税者等の都合を聴取し、必要に応じて日程を調整した上で決定することとしております。

1:04:17

小池晃君

1:04:19

もちろん仕事や出張などで都合が悪いときは変更できるんじゃないかと思います。有無を言わせずに日時を設定するということは、これはあってはならないことだと思いますが、いかがですか。

1:04:31

安倍内閣総理大臣

1:04:34

お答え申し上げます。法律の規定上、事前通知を行った後、納税者等から合理的な理由を付して調査開始日時等の変更の求めがあった場合には、協議するよう努めることとされております。従いまして、例えば、納税者等の業務需要をやむを得ない事情がある場合など、納税者等からの求めに合理的な理由がある場合には協議を行いまして、調査の適正かつ円滑な実施に支障を及ぼさない限りにおいて、調査開始日時等の変更の適宜を適切に判断することとしております。このように調査を実施する日時につきましては、納税者等の都合を一切考慮せず、国税当局が決定するといった運用は行っていないということでございます。

1:05:19

小池晃君

1:05:21

今までのこの国税庁の答弁と対して、実態どうなっているかということで、実態をちょっとお示ししたいんですが、1例目は北海道のペットのブリーダーの女性なんですね。この方は、税務署からお話ししたいことがあると、電話対応できるかとショートメールが来て、ご本人は出先にいて、明日自宅に戻るので、明日の夕方に連絡しますと返信したんですね。ところがどうしても本日に電話できないかと必要にメールが来て、仕方なく電話をした。女性は自分の都合のいい日時を税務署員に提示して電話を切った。ところが翌日、また連絡が欲しいとメールが来た。それだけでなく娘さんが留宿場にしている自宅に何度も訪問したと。昨日も話したけど、今夜に帰る。娘が怖がるからやめてほしいというふうにメールで返したらば、話したいから電話できないかと、またメールが来た。もう匿名なメールのやり取りがあるんですね。その後、こちらからの電話に出ていただけないようなので、これから自宅に伺い娘さんに話を聞かせてもらいますと。これがあると、荒手の詐欺ではないかと考えて、この方は警察に通報したそうであります。納税者の都合も聞かずに何度も携帯にメールする。断っても必要に何度も何度もメールを送り続けて留宿中に訪問する。こういうことが起こっているわけですよ。もう一つは宮城の仙台市の若林市、荒浜で、次男と二人で自動車整備をやっている方なんですが、突然3人の税務署員が事前通知なしで来て、10時間にわたる調査。当日はお得意さん6人くらい来たけれども、調査官がパソコンを占拠していて、領収書も請求書も出せないと。大切なお客様に迷惑をかけ、待たせると。営業妨害のような調査をされたと聞いています。大臣、現場で、これは一例ではあるんですが、個別のケースについてどうこうということはお聞きしませんけれども、このように、納税者の権利が守られていないんじゃないかという事例がたくさんあるわけです。やはり実態をきちんと把握をして、先ほど国税庁答弁されたとおりですね、決められた手続きを踏んで、納税者の理解と協力を得て進める。納税者の権利を守らせるということが必要ではないかと考えますが、大臣いかがですか。

1:07:36

鈴木財務大臣。

1:07:38

あの、税務調査につきましては、基本的に納税者の理解と協力を得て行うというのが基本であると、そう思いますし、そのことを十分認識した上で、国税庁において職員に対して法令に定められた調査手続きを遵守して実施するよう指示をしていると、そのように承知をいたしております。具体的には、納税者の予見可能性を高め、納税者の協力をより一層促すという観点から、調査の事前通知等について手続きが定められており、引き続き、こうした法令上の手続きに沿って、税務調査が行われることが必要であると、そのように考えているところであります。

1:08:29

小池晃君。

1:08:31

もうその通りだと思うんですが、しかし実態としては、私が今紹介したようなことが起こっているわけですね。前回、こういう中でやっぱり納税者の権利を守る、納税者権利検証必要じゃないかというふうに申し上げたら、大臣はドイツ、ベルギーにはないんだという答弁でした。国会図書館に問い合わせると、ドイツでは憲法であるボン基本法の第一条で、人間の尊厳は不可侵である、これを尊重し、かつ保護することが全ての国家権力の責務であるというふうに謳っていて、それに基づいて納税者の権利保護が、租税基本法193条とそれに続く条文によって規定されています。それから税務省は納税者に対して文書で税務調査の事前通知をするということが、ドイツでは義務づけられています。ベルギーでは、租税条項に関する法律で、納税者の権利が定められています。税務当局による犯罪捜査の禁止、罰則を課す際の利用の通知が定められています。このように、納税者の権利検証というのは、国際的なミニマムスタンダードになっていると思うんですね。各国は、納税者の権利保護を前提として、納税者へのサービスの出向上、これに積極的に取り組んでおります。こうした取り組みというのは、EUあるいはOECDにおける税務行政の国際化、標準化の動きにも連動して加速していると思うんですね。大臣、個別のケースはともかく、やはりこういう事態が日本でも起こっている中で、G7の議長国であります。やはり日本としても、納税者の権利を守るような法制、この整備が必要ではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。

1:10:12

鈴木財務大臣

1:10:14

前回の小池先生の、今ご質問があったことと答弁が同じになってしまうわけでございますが、政府としては、ご指摘のような納税者権利検証や、納税者権利保護法制を制定するかどうかよりも、実際に納税者の視点に立った利益の保護や利便性の向上に向けた措置を手当てすることとともに、その内容をしっかりと説明していくことが重要であると考えております。例えば、これまでも、納税者が税の減額を求める公正の請求ができる期間を1年から5年へ延長したこと、公正等の処分時における理由の不規、それからスマホを含めた電子申告の推進、コンビニ納付など納付手続の拡充など、様々な措置を講じてきたところであります。今後とも、納税者の利益の保護や利便性の向上等の観点を踏まえ、税務行政を適正かつ円滑に運営してまいりたいと考えているところであります。

1:11:32

小池晃君。

1:11:34

税の減額を求める公正の請求ができる期間を1年から5年に延長したと、とうとうありました。こういったことによって新たな問題が起こっているということも指摘をされておりますので、私は引き続き議論させていただきたいと思うのですが、今申し上げたような実態からすれば、やはりそういう法制を整備するよりも税務行政を改善することをやるんだという、そういうご趣旨だと思うのですが、よりもとおっしゃるけれども、そういう法制を作ること自体は否定されないと思うので、やはり今の税務行政の納税者の権利が守られていないような実態を改善するためには、やはりきちっとした根拠の法令が必要であるというふうに思います。それが国際的には当たり前になっているということだと思いますので、改めて納税者権利検証、制定を求めていきたいということで質問は終わります。

1:12:42

上谷総勢君。

1:12:47

はい、賛成党の上谷総勢です。よろしくお願いします。通告しました質問の1番は、すみません、時間の関係上割愛させていただいて、2番からいかせていただきたいと思います。近年のグロバリゼーションの進展に伴う、出入荷物や旅客の増大、複雑で長い日本の海岸線などの状況を考えると、国の守りという使命を税関が十分に果たしていく上で、職員を増やしているとはいえ、まだまだ人員満パワーが足りないというふうに感じています。例えばアメリカでは国土安全保障省が、国境の警備、管理、出入国管理などとともに、税関業務も担っています。日本でも税関、入関、検疫という3つの組織に分かれている国境管理や海上保安庁、公安管理などに携わるそれぞれの機関を組織的に一体化することにより、国の守りの上でより機動的、効率的な人員配置や資源配分を行えるようになると考えられますが、こうした組織改革についての大臣の所見をお聞かせください。

1:13:51

鈴木財務大臣

1:13:53

御指摘のとおりに、輸入貨物の増大でありますとか、法日外国人旅行者の増加など、税関を含む日本のCIQをはじめ、各機関を取り巻く環境は多くの課題に直面しているところであります。その際、政府全体としてこうした課題に効率的、効果的に対処していくためには、各機関において緊密な連携を図ることが重要であります。例えば、現場における不審情報の共有やテロ対策等の合同訓練の実施、関係省庁間の情報交換や水際取締りに関する会議での意見交換の実施など、従来から実施している連携に加えまして、最近では入国時のCIQ手続を旅客が一元的にウェブで行うことができるスマートフォン用アプリの導入など、より一層の連携強化を進めているところであります。その上で、神谷先生から、組織を統合すべきだというご指摘があったわけでありますが、各組織の行政機能、対象、必要な専門知識などが大きく異なるとともに、実際問題として、各組織固有の組織文化でありますとか、業務慣行が確立していることから、仮に統合した場合、むしろ業務が非効率になる恐れがあると考えております。したがいまして、税関としては、組織の一体化ではなく、先ほど申し上げたとおり、CIQなど各機関との緊密な連携を一層図っていくことで、政府全体としての業務運営の高度化、効率化を図っていくことが重要であると考えておるところでございまして、引き続き必要な体制整備に努めてまいりたいと考えております。

1:15:58

神谷昭平君。

1:15:59

はい、ご答弁ありがとうございました。日本に入ってくる人はどんどん増えていくと思いますので、税関の方々の負担が重くなって、人員は増やしていくことで賛同しているんですけれども、より連携を深めて効率的にやっていただいて、犯罪等が生まれないようにしていただきたいと思います。次に、今後、我が国でもカジノ施設が運営されるようになると、外国人が相当な多額な現金を携帯して国内に持ち込むケースが増えるということも想定されます。そうした事態を想定し、税関としてはどのようなチェックを行う考えなのか、また、カジノはマデローナリンクの手段としても使われており、税関におけるチェック体制の強化が求められると思いますが、カジノの運営を見据えて準備していることなどあれば教えてください。

1:16:45

佐藤官税局長。

1:16:48

官税法上、旅客が100万円を超える現金などを携帯して入国する場合におきましては、その現金等につきまして、税関に輸入申告を行う必要がございます。税関では、現金等の不正な持ち込みに対して、警察等の関係機関とも連携の上、情報の収集・分析・活用の強化に努めますとともに、X線検査装置等の取り締まり・検査機器を活用しまして、旅客の携帯品等の効果的・効率的な取り締まりに取り組んでいるところでございます。今後、インバウンドの拡大により、訪日外国人旅客の更なる増加が見込まれます中、委員御指摘のような要因も含めまして、様々な要因によりまして、現金の持ち込みといった事例が増加する可能性があると考えております。警察等の関係機関と連携を強化の上、厳格な水際取り締まりに一層努めてまいりたいと、このように考えているところでございます。

1:17:42

上谷総平君。

1:17:44

ありがとうございます。カジノなどは、今、大阪の地位選挙でも論点になっておりますけれども、マネーロンダリングを、もともとそれをやるために作ったようなところがあるので、海外では、日本ではそうではないんですけれども、そういったことを考えると、カジノ導入のメリットというのは、経済効果というふうに言われておるんですけれども、そういった犯罪のリスク等も高まる中において、本当に日本にカジノ等を作っていくことが、経済的にプラスなのかどうかということを、どうでしょう。通告していなかったんですけど、大臣、カジノを進めていくこととか、どのようにお考えか、個人的な考えがあればお聞かせください。

1:18:20

鈴木大臣。

1:18:22

法律、整備法といいんでしょうか、法律ができる際にも、さまざまな議論があったわけでございますが、党内における議論を今、振り返ってみますと、やはり経済的効果というものが大いに期待できる、そういう評価だったと思っております。

1:18:40

上谷総勢君。

1:18:42

ありがとうございます。なかなか法律等って、横浜でも大阪でも、住民はそんなに求めていないということで、難しい状況かなというふうには思っておりますので、これから犯罪の温床にならないように、しっかりと管理をしていただきたいというふうに、お申し上げておきます。次に、関税分類には、昆虫類その他の、食用の動物性生産品という項目がありますけれども、これは世界的な昆虫食の推進を背景に、令和3年度の関税改革で措置された、関税立表の改定に基づくものだというふうに聞いています。現実に、これまで食用に供される、昆虫類の輸入実績などは、どの程度あるのかお聞かせください。

1:19:26

農林水産省宮浦新事業職員産業部長。

1:19:31

食用の昆虫類の輸入実績についてでございます。財務省の貿易統計によりますと、2022年の1年間で約30トン、約8600万円、と承知をしたいしております。

1:19:48

上谷総勢君。

1:19:50

ありがとうございます。関連して、コオロギが今取り立たされておりますが、コオロギなどの昆虫食の推進について、政府としては全体としてどういう方針をお持ちなのかお聞かせください。

1:20:02

宮浦新事業職員産業部長。

1:20:06

昆虫食に関する考え方でございます。世界の食料需要、特にそのタンパク質源の需要が非常に増大しているという中で、食料供給の持続可能性を確保するということが重要だと考えてございまして、タンパク質源の安定供給につきましては、我が国の農業ですとか畜産業、こういったものを引き続き主要な産業と考えて、その健全な発展に取り組んでいるところでございますが、一方で食料需要の増大に合わせまして、世界の農地ですとか農業用水の利用を拡大し続けるというのは、持続可能性として非常に弱いという議論もございますので、既存の農業ですとか畜産業の振興と並行して、昆虫食を含む様々なタンパク質源の活用の研究実証を行っているというところでございます。

1:20:58

上野総勢君。

1:21:01

輸入の方向だと、推進の方向だということだと思いますけれども、輸入されるものを国内で作るもそうなんですけど、昆虫食が本当に日本人の体質に合うのかどうかということですね、害になるという指摘もありますので、国民が心配の声を上げているというのをよく聞いています。これまでにない昆虫食が体にどのような影響を与えるか、もっと慎重な検討が必要だというふうに思いますが、そういった検討が十分に行われない段階で、食用の昆虫類が海外から大量に輸入されることがないよう、より強い規制を講じるべきではないかと考えています。その点についての見解をお聞かせください。

1:21:36

厚生労働省佐々木生活衛生職員安全審議官。

1:21:40

お答えいたします。コオロギはこれまでアジア、アフリカ等の諸外国で比較的多くの食経験がございます。また、EU等においてはヨーロッパイエコオロギ等が新食品として認可されています。我が国では伝統的にイナゴ等の昆虫が食べられてきたものと承知しておりますが、これまでコオロギを含め昆虫を食べたことによって、食品衛生上の健康被害が生じたという具体的な事例は把握しておりません。我が国では、包帯形状食品衛生法に基づいて、人の健康を損なう恐れのある食品の販売が禁止されております。このため、一義的には食品の輸入販売等を行う事業者がその遵守状況を確認する責務を負っているほか、国や自治体等による監視指導を通じ、食品の安全性の確保を図っているところでございます。こうした状況を踏まえると、現時点では、昆虫に対する特別な規格基準を設定する必要はないものと考えておりますが、厚生労働省としては、来年度の競争型の研究において、昆虫食の安全性に関する科学的試験の収集を目的する研究を公募課題したところでございますので、引き続き、委員御指摘の昆虫食に関連する様々な知見の収集等について、対応を含めて検討してまいりたいと考えております。

1:22:58

上谷昌平君。

1:23:00

お答えありがとうございます。イタリアなどでは、国民が昆虫食が嫌だということで、パスタに昆虫糞を使用することを禁止したと聞いています。日本も国民の声を聞いて、しっかりと法整備を考えていただきたいと思います。先日、落納家の方々がたくさん国会に集まられて、現状の落納の厳しい状態を聞きました。メディアではあまり報じられていませんが、昨日、牛乳を捨てたりしているようです。そういった中で、暫定税率を維持して、一定数以上の乳製品を今も輸入しているわけですが、その理由を簡単でいいのでお聞かせください。

1:23:39

農林水産省伏見審議官。

1:23:42

お答え申し上げます。落納経営は、飼料価格の高騰等により生産コストが上昇し、厳しい経営状況にあると承知しております。こうした中、我が国の関税率は、関定税率法や定率法や関定暫定措置法の国内法やWTO協定等の国際約束に基づき、設定されているところでございます。乳製品の暫定税率について、WTO協定で約束している税率より高い税率に引き上げることは、全ての加盟国と交渉して同意を得る必要があると考えており、極めて困難でございます。農林水産省といたしましては、落納経営が今般の厳しい状況を乗り越え、意欲を持って営農できるよう努めてまいります。

1:24:26

亀谷総平君。

1:24:28

今申されたような理由ですね、なかなか国民には分かりづらいところあります。一方で食糧危機だということで、昆虫食を始めようというような答弁もいただきました。にもかかわらず、従来の農業や漁業の方々が困っていて、どんどん国内の生産量が落ちているというような現状もありますので、これは政策として間違っているのではないかと思っています。外国の食糧輸入を維持したり、それから昆虫食の推進を進めるよりも、国内の漁業、農業の補助に、保護に、もう少しと予算や政策を傾けていただきたいと、要望して終わりたいと思います。以上です。

1:25:19

道後美真彦君。

1:25:21

茨城県選挙区の道後美真彦です。よろしくお願いいたします。早速質問に入ります。越境電子商取引の拡大に伴う輸入貨物の増大、また昨年10月から入国者の帰省緩和に伴う、本日外国人旅行者の拡大によるインバウンド、成強になりつつあるというところです。そうした中、税関における職場においては、経済安保への対応、消費税不正担保事案、またテロ関連物品取締り強化、こうした対応で多くの課題が散見されております。増加する多岐にわたる関税業務に対し、財務省は世界最先端の税関を目指し、スマート税関実現に向けた2022のアクションプランが、昨年11月に発表されております。具体的にどのような取組がなされているか、お伺いしたいです。

1:26:14

沢園関税局長。

1:26:16

お答え申し上げます。財務省では、税関を取り巻く今後の環境変化を見据え、2020年6月にスマート税関構想を取りまとめて、世界最先端の税関を目指し、税関業務の高度化・効率化に取り組んできているところです。また、昨年11月には、委員からお話がございましたように、その後の環境変化やニーズに対応するため、DX化に向けた取組などを盛り込むなどアップグレードを行い、スマート税関の実現に向けたアクションプラン2022として公表しました。具体的には、税関業務の高度化・効率化のため、AI等先端技術の活用などを進めることとしておりまして、例えば、デジタル化された貨物情報と画像情報を複合的にひも付け、活用することによる審査及び検査の高度化、あるいは、AIを活用した検査対象郵便物の自動識別といった取組を進めているところです。税関においては、スマート税関構想を推進することにより、経済社会全体のDX化の急速の進展といった、税関を取り巻く環境変化に対しましても、引き続き、迅速かつ的確に対処してまいりたいと考えております。

1:27:23

道後美馬彦君。

1:27:25

ありがとうございます。DX化推進による税関業務の効率化というところも進めていただく一方で、税関における不正薬物の収量というのは、7年連続で1トンを超えるということで、令和4年は特に覚醒剤の摘発件数が増加していると伺っております。不正薬物以外にも、金字金、またコピー商品、こうした水際取り締まりを行っているんですけれども、手口が悪質かつ巧妙化するということで、日々、刻々とその手口が進化しているわけですけれども、税関職員の皆さんが培った経験をもとに、現場での摘発に臨んでいるというふうに思います。懸念することは、そのDX化を推進することで、不正薬物などの物品が、日本に持ち込まれやすくなるというところが、あってはならないというふうに思います。税関職員のスキルにおいて、今の高い水準を維持することを前提に、税関体制の人員の強化、また、DX化推進のための予算確保について、改めてお伺いいたします。

1:28:31

複雑な関税局長。

1:28:33

税関といたしましては、ご指摘のとおり、輸入貨物が急増する中で、密輸手口の公明化といった様々な課題に直面しているところです。こうした課題に適切に対応するために、DX化の推進など、より一層効率的・効果的に業務運営を進めていくこと、そして、そのためにも、職員の専門性を高めるための研修を実施すること、さらに、人員の適正配置を行いつつ、さらなる人員確保など、必要な体制整備を図ること、こうしたことが重要であると考えております。人員確保につきましては、税関の定員につきまして、5年度予算において、104人の定員増を計上しております。また、DX化推進の予算につきましては、例えば、税関検査上のDX化、AIを活用したX線検査画像解析などの取組に係る予算を含めまして、令和5年度税関の予算におきまして、総額981億円を計上しております。今後とも、業務の見直しと効率化などを最大限に進めるとともに、税関における必要な予算、定員の確保など、体制整備に努めてまいりたいと考えております。

1:29:40

道後美真紀子君。

1:29:42

ありがとうございます。力強いところをお伺いできたので、よかったです。また質問を続きます。ここ数年、航空貨物等による不製薬物の密輸が不製薬物の密輸がマゾン化しているということで、その背景には、コロナ禍のすごもり商品の影響を受けたeコマース市場規模の拡大、また、eコマース、ECプラットフォームの事業者が提供するサービスの利用拡大を含む越境ECの拡大に伴って、航空貨物の輸入申告件数が、令和元年から令和3年に比べると、約2倍に増加しているということです。実際に通販貨物から不製薬物、また知的財産侵害物品の摘発事案、また不適切な課税価格での輸入申告、こうしたものが行われている事例が、多く散見されているということです。新しい技術、またサービスが経済の拡大、また消費者の利便性をもたらす一方で、そこに起因する社会課題というのを適切にでき得る限り、未然に防ぐということが大事だと思っております。関税外国交わせ等審議会の中の研究会において、官民の連携、協力が必要不可欠であるという認識がなされておりますが、この問題意識を共有しながら取り組むという官民連携、ここを具体的な取り組みを検討されているかお伺いしたいと思います。

1:31:05

佐藤官税局長

1:31:07

御指摘のとおり、越境電商取引の拡大に伴いまして、輸入貨物が急増する中、不製薬物の収量は7年連続で1トンを超えておりますし、知的財産侵害物品の輸入差し止め件数も3年連続で2万5千件を超えてございます。こうした状況に対応するためには、民間事業者との連携、協力が不可欠と認識しているところで、そうした認識の下、具体的には、ECプラットフォーム事業者との協力について申し上げますと、模倣費などの水際取締に関する協力関係への進展に取り組んでおりまして、昨年6月には、アマゾンジャパン合同会社と知的財産侵害物品等の水際取締に係る協力に関する覚書を提供したところでございます。また、輸出入侵拡件数が一時的に多い一部の事業者からは、輸入貨物に係る事前情報の提供を受け、リスク管理を行った上で、効果的・効率的な審査・検査を実施しているところでございます。こうした民間事業者との連携・協力を進めることによりまして、急増する輸入貨物に対して適切に対処してまいりたいと考えているところでございます。

1:32:13

道後美真彦君

1:32:15

はい、ご答弁ありがとうございます。新しいビジネスチャンスというものもありますし、経済の活性化という意味では、民間の連携というところも確実なお取り組みをお願いしたいと思います。続いて質問に移りたいと思います。今、世界では関係者間でのデータ共有が可能な貿易情報連携のプラットフォームも登場するといった、貿易関係書類のデジタル化に向けた動きも加速している、そんなような状況でございます。アクションプラン2022の貿易情報のDX化への対応、こうした新しい取り組みにおいて、税関では国内外における貿易関係書類のデジタル化を注視するというふうにありますが、その海外における貿易関係書類のデジタル化はどれだけ進展しているのかというご認識、また貿易情報のDX化に対する税関の対応のあり方について、ご見解を伺いたいと思います。

1:33:11

はい、秋野財務副大臣。

1:33:14

今、道込先生お話になりましたとおり、近年、IT化の進展やさらなる貿易円滑化等の観点から、国内外において、官民問わず貿易関係書類をデジタル化する取り組みが進められており、例えばでありますけど、海外税関におきましては、経済連携協定等の特定前立を適用するための原産地署名をデータで交換する、こういった取り組みが進められていると承知してございます。こうした中、我が国税関におきましても、例えばですけども、本年6月からインドネシアとの経済連携協定に係る原産地証明書について、データで交換する運用を開始するなど、貿易手続等のデジタル化への対応を進めているところであります。また、民間による国際的な取り組みの例としましては、国際航空運送協会、IATAが航空貨物の運送情報を事業者間でデータ共有するためのモデル構築を進めているといったことも承知してございます。今後も国内外の貿易関係処理のデジタル化に関する動向を注視するとともに、税関手続を行う関係者の利便性向上や、さらなる貿易円滑化に取り組んでまいります。

1:34:30

道後美麻彦君。

1:34:32

お答弁ありがとうございました。質問を変えて、今度は茨城空港の国際線再開ということで、新型コロナウイルス感染症の影響で運休していました茨城空港を発着する国際線のうち、韓国ソウルを結ぶチャーター便、また台湾の台北を結ぶ定期便、これが再開されております。こうした外国人観光客の増加によるインバウンド効果が期待されるところでございます。既に国際線を再開している地方空港もございますが、全国的にコロナ禍以前の苦いが徐々に戻りつつあるといった状況でございます。政府は地方空港における環境変化、国内外のニーズをどのように捉えているか、また税関が地方空港を含めてインバウンド回復に向けて、どのような取組をなされているかというところをお伺いしたいと思います。

1:35:24

国土交通省航空局、大野航空ネットワーク部長。

1:35:29

お答え申し上げます。現在、コロナ禍からの社会経済活動の回復などに伴いまして、国際線を含む航空需要も徐々に回復しつつあるものと認識しておりまして、これに伴い、受入れ体制を整えていくことが重要であると考えております。このような中で、航空機の運航に不可欠なグランドハンドリングや保安検査、こういった空港業務について、コロナ前と比較して人員が約2割減少するなど、人手不足に直面しており、とりわけ地方においてはその傾向が顕著であると認識しております。この課題の解決には、各空港において、地方自治体、空港関係事業者等の関係者が連携して、人材確保、育成、効率的な運用に向けた取組を進めることが不可欠でございます。国土交通省では、今年度の補正予算を活用いたしまして、採用活動や人材育成、業務効率化等の支援を実施しておりまして、こうした支援を通じまして、各空港の取組をしっかりと後押ししてまいりたいと考えております。引き続き、地方自治体等の関係者と密に連携しながら、空港における必要な人材確保、あるいは生産性向上に向けて、全力で取り組んでまいります。

1:36:37

はい、諏訪の関税局長。

1:36:40

前回におきましても、今後、想定される地方空港での福便などによる入国客の往来が再開されることにつきまして、課題として認識しておりまして、こうした方々の円滑な通勤と、同時に厳格な取締りの両立を実現する必要があると考えております。このためには、所要の人員確保、人員配置に加えまして、情報や取締検査機器の活用も重要と考えております。これまで、国内外の関係機関との情報交換や乗客予約記録などの情報の活用、あるいはX線検査装置、不正薬物、爆発物探知装置などの取締検査機の活用などの措置を講じつつ、入国旅客に係る税関手続のデジタル化に努めてきたところでございまして、今後、ご指摘のような地方空港を含めたインバウンドのさらなる拡大が見込まれる中で、冒頭ご説明しましたスマート税関構想の取組も踏まえながら、入国旅客に係る税関手続の一層のデジタル化を推進することで、この円滑な通勤と厳格な取締りの両立の実現に努めてまいりたいと考えております。

1:37:53

どうも、三谷君。

1:37:55

お答えありがとうございます。茨城空港、特に自治体の皆さんが積極的に前向きに景気を捉えて動いているということもありますので、日本の中の茨城空港が模範になるようなリードする取組になればいいかなと思っております。もう時間がございませんので、最後質問という形にはなりませんけれども、航空機分品等免税制度、また加工再輸入減税制度について、制度延長から3年が経過していますけれども、航空機分品等の国産化に向けた取組、また繊維、比較産業において、国産原材料を加工して再輸入するというビジネス元に何らかの変化が見られたのかという質問をちょっと用意していたんですけれども、経済産業省の方から少し簡易にお答えいただければというふうに思います。すみません。常田副主任から簡潔にお願いします。もう時間が来ておりますので。関係ございません。この3年で大きな変化はないということでございます。引き続き、この制度を利用しまして、機材などの繊維の原材料などを作っているところが、競争力強化に向けて取組を進めるところでございまして、経済産業省もしっかり後押しをしてまいりたいというふうに考えてございます。ありがとうございました。質問は終わります。

1:39:23

他にご発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。これ…。(( あと1分です。 ))(( 内事にすみません。 ))これより討論に入ります。別にご意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。関税定立法等の一部を改正する法律案に、賛成の方の挙手を願います。はい。全会一致と認めます。よって本案は、全会一致をもって、原案通り可決すべきものと決定いたしました。

1:40:06

この際、横沢君から発言を求められておりますので、これを許します。

1:40:10

横沢貴典君。

1:40:12

私は、ただいま可決されました、関税定立法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主、社民、公明党、日本維新の会、国民民主党新緑風会、及び日本共産党の各派、並びに各派に属しない議員、上谷総育君及び道後美真彦君の共同提案による不対決議案を提出いたします。案文を朗読いたします。関税定立法等の一部を改正する法律案に対する不対決議案。政府は次の事項について十分配慮すべきである。1、関税率の改正に当たっては、我が国の貿易をめぐる諸情勢を踏まえ、国民経済的な視点から、国内産業、特に農林水産業及び中小企業に及ぼす影響に十分に配慮しつつ、調和の取れた対外経済関係の強化及び国民生活の安定・向上に寄与するよう努めること。2、ロシア等に対する輸出入域制や経済安全保障への対応及び核製剤等の不正薬物や金の密輸入阻止の観点から、税関においては、警察庁等関係省庁等との連携及び情報共有を強化しつつ、一層厳格な水際取り締まりを行うこと。3、経済のデジタル化や世界情勢の変化に伴い、税関業務が増大し複雑化する中で、適正かつ迅速な税関業務の実現を図り、核製剤等の不正薬物、重機をはじめとした社会薬物品や知的財産侵害物品等の国内持ち込みの阻止により国民の安全・安心を確保するため、高度な専門性を要する職務に従事する税関職員の定員の確保、処遇改善、機構の充実、職場環境及び取締検査機器等を含む業務処理体制の整備等に特段の努力を払うとともに、新型コロナウイルス感染症のまん延防止の観点から職員への感染症対策に万全を期すこと、4、税関事務管理人制度の拡充等については、適正な執行が図られるよう職員の配置及び職場環境の整備等に特段の努力を払うこと、身に決意する。 以上でございます。何卒委員閣議の御賛同をお願い申し上げます。はい。ただいま横沢君から提出をされました不対決議案を議題とし採決を行います。本不対決議案に賛成の方の挙手を願います。全会一致と認めます。よって横沢君に提出の不対決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定をいたしました。ただいまの決議に対し、鈴木財務大臣から発言を求められておりますので、この際これを許します。

1:43:20

鈴木財務大臣。

1:43:22

委員長、ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても御趣旨に沿って配意してまいりたいと存じます。なお審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一人願いたいと存じますが、御異議ございませんか。御異議ないと認め、採用を決定をいたします。本日はこれにて散会いたします。

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