1:04
ただいまから農林水産委員会を開会いたします。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。遺植審査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、文部科学省大臣官房審議官阿美子功生君ほか、15名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに合意ございませんか。合意ないと認め、作用を決定いたします。去る13日、予算委員会から本日1日間、令和5年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林水産省所管について審査の遺植がありました。この際、本件を議題といたします。政府から説明を聴取いたします。
2:09
おはようございます。今、委員長からございましたように、令和5年度農林水産予算の概要をご説明申し上げます。一般会計の農林水産予算の総額は、2兆2683億円であり、その内訳は公共事業費が6983億円、非公共事業費が1兆5700億円となっています。続いて、重点事項についてご説明申し上げます。第一は、食料安全保障の強化に向けた構造転換対策であります。安定的な輸入と適切な備蓄を組み合わせつつ、国内で生産できるものはできる限り国内で生産するとの方針の下、水田の畑地化や麦、大豆などの国産シェアの拡大などの取組を支援するほか、米粉の利用拡大、加工業務用野菜の生産拡大、飼料用トウモロコシ等の生産拡大などの施策を推進してまいります。第二は、生産基盤の強化と経営所得安定対策の着実な実施、需要拡大の推 進であります。水田、畑地を問わず、需要に応じた生産を進めつつ、品目ごとの課題解決に資する取組を支援するほか、畜産落納について国産飼料の生産と利用の拡大や経営安定対策などを実施してまいります。また、国産農林水産物や有機農産物の需要拡大を推進してまいります。第三は、農林水産物・食品の輸出力強化と職員産業の強化であります。2030年輸出5兆円目標の実現に向けて、官民一体となった海外での販売力の強化、マーケットインの発想で輸出にチャレンジする産地事業者の後押し、知的財産の流出防止などの取組を推進してまいります。また、新事業の創出と職員産業の競争力強化に向けて、職員産業における国際原材料への切り替えの促進や、食品の適正な価格形成、流通の合理化、高度化の取組などを支援してまいります。第四は、環境負荷低減に資する「緑の食料システム戦略」の実現に向けた政策の推進であります。化学肥料、化学農薬の使用量の低減と、高い生産水を両立する新品種技術の開発などを推進するとともに、有機農産物の生産と需要の拡大、耐費などの国内資源の活用による化学肥料の使用低減など、グリーンな栽培体系への転換の取組などを支援してまいります。第五は、スマート農林水産業とデジタルトランスフォーメーションの推進であります。ロボット、AI、IoTなどの先端技術の現場への実装を加速するため、スマート農業技術の開発実証や農業者への教育研修などを推進するほか、農林水産・食品分野において、新たな技術開発や事業化を目指すスタートアップの支援などを推進してまいります。第六は、食の安全と消費者の信頼確保であります。家畜の伝染性疾病の発生や蔓延を防止するため、家畜伝染病予防法に基づく手当金などの交付や使用衛生管理の強化を図ります。また、重要病害中の侵入、蔓延を防止するための取組や、農薬だけに頼らない総合防止の推進を支援してまいります。第七は、農地の効率的な利用と人の確保育成農業農村整備であります。地域の農業や農地利用の姿を明確化した地域計画の策定や、農地中間管理機構による農地の集約化などを推進するとともに、新規就農者の育成確保などを支援するほか、農地の大工格化や畑地化汎用化などの競争力強化の取組や、農業水利施設の更新、長寿苗化などの国土強靭化の取組を進めてまいります。第八は、農産業村の活性化であります。農産業村における農業地の保全やデジタル技術の活用を図る取組のほか、長寿被害防止対策や地ビエの利活用を推進するとともに、多面的機能支払い、交付金などの日本型直接支払いを着実に実施してまいります。第九は、カーボンニュートラル実現に向けた森林林業木材産業によるグリーン成長であります。木材加工流通施設や路網の整備、裁造林の低コスト化、製材やCLTなどの建築物への良い環境の整備など、川上から川下までの取組を総合的に推進するほか、担い手の確保育成を支援してまいります。また、森林整備事業による森林吸収量の確保強化などを推進してまいります。第十は、水産資源の適切な管理と水産業の成長産業化の実現であります。海洋環境が変化する中で、漁業経営安定対策や資源調査評価を着実に実施するとともに、新たな創業・生産体制の転換と沖合養殖システムの実証、人材の育成確保、馬流遅延の生産性向上などを支援するほか、温暖化防止に資するも場の保全などの支援、拠点漁港の流通機能強化などを推進してまいります。第十一は、防災減災、国土強靱化等災害復旧等の推進であります。被災した農地、農業用施設をはじめとする農林水産関係施設の復旧などを推進してまいります。次に、特別会計では、食料安定供給特別会計等、国有林野事業、債務管理特別会計に所要の予算を掲示しております。最後に、財政投融資計画では、株式会社日本政策金融広報による財政融資資金の借入など、総額7727億円となっております。以上で、令和5年度農林水産予算の概要の説明を終わります。ありがとうございました。よろしくお願いします。以上で、予算の説明の聴取は終わりました。これより、質疑に入ります。質疑のある方は、順次ご発言願います。
9:06
自由民主党の加藤昭雄でございます。本日は、質問の機会をありがとうございます。令和5年度の予算につきまして、移植審査ということでございますが、貴重な質問の機会をお与えいただきまして、先輩同僚議員の皆様方に感謝を申し上げます。また、日頃から日本の農業、そして農政を守るために、ご尽力をいただいております。野村大臣をはじめとしました農林水産省の皆様方に、心から敬意と感謝を申し上げるところでございます。今、大臣からも予算についての農林水産省の概算について、ご説明をいただきました。また、先輩も、大臣から党委員会において所信を伺っておりますが、今、国際的にも大変問題となっております国際情勢の難しさ、燃油物資の高騰、さらには、世界的な人口増加による食料不足の懸念など、様々な不安、懸念材料がございます。そうした中で、これからの日本の食料安全保障というのは、喫緊の課題、これから重要なテーマであると、野村大臣からも力強い意気込みを感じております。特に政府一丸となって、昨年末、食料安全保障強化政策対抗を策定 していただきました。これらに基づきまして、今後、日本の食料の憲法ともいえる、食料農業農村基本法の見直しを徹底的に行って、危機感を持って食料安全保障に取り込もうとする、これまでにない力強い意気込みを感じているところでございます。そこで今回は、こういった食料安全保障のテーマに基づきまして、質問をさせていただきたいと思っております。まずは、食料農業農村基本法の理念に基づいた、食料農業農村基本計画の策定についてお伺いをさせていただきます。この策定は、平成12年の第1次基本計画策定から、現在5期目の策定計画となっております。その中の基本には、まず毎回盛り込まれております4本柱の1つが、食料自給率の目標についてでございます。この第1期計画が策定されました平成12年の食料自給率の目標は、カロリーベースが45%、そして生産額ベースでは74%としておりますが、これまでの20年間で策定された目標に達したことがございません。現在のカロリーベースが38%、そして生産額ベースが63%、これは平成12年に策定されたカロリーベース41%に対して、目標に達成しておりません。さらには生産額ベースでも当時72%の目標には達しておりません。こういった目標策定について、着実な進捗を上げていくということが、これからの食料安全保障には欠かせないことだと思っております。これから喫緊の課題である食料安全保障のテーマに基づいて、食料自給率を着実に上げていく、そのためのしっかりとした実効性のある計画についてお伺いしたいと思います。また、これまで達成に至らなかったその原因についても、ぜひお伺いをさせていただきたいと思います。
12:48
お答えいたします。食料自給率につきましては、基本計画で目標を掲げ、その向上に向 けた施策を推進してきた結果、小麦、大豆などの国内生産は着実に増加してきました。しかしながら、国内で自給可能な米の消費が減少し、供給熱量に占める国産米の割合が減少していることがマイナス要因として起用している一方で、小麦、大豆等の国内生産量の増加の起用が一定水準にとどまっていることなどから、食料自給率は近年38%前後で推移しているものと考えております。食料自給率の向上に向けた施策の推進に当たりましては、基本計画におきまして、事業成果が着実に上がるよう、施策の不断の点検と見直しを行うこととしております。これに沿いまして、毎年の予算編成過程におきまして、行政事業レビューなども活用しながら施策を見直し、効果的な施策の実施を図っているところでございます。令和5年度予算におきましては、これまでの取組を踏まえまして、麦、大豆などの国産シェアの拡大、米粉の利用拡大、加工業務用野菜の生産拡大、国産飼料の生産利用の拡大などに関する予算を計上しているところでございます。これらの取組を着実に実施し、食料自給率の目標達成に向けて取り組んでおります。
16:03
お答えをいたします。国産小麦大豆の生産拡大のためには、重要に応えた生産を行うことが必要だと考えております。国産小麦大豆は、年産ごとの生産量と品質の変動が大きく、安定供給体制の確立が急務となってございます。このため、農林水産省としては、生産性向上のための先付けの断地化や営農技術の導入、安定供給に向けて調整補完機能を果たすストックセンターの整備、外国産から国産への切り替えなどに取り組む食品製造事業者に対する新商品の開発等、生産流通消費それぞれの段階において、総合的に支援することで、さらなる国産小麦大豆の生産拡大を進めてまいります。また、我が国の畜産は、経営の安定や持続的な畜産物生産を確保するため、輸入資料への過度な依存から脱却し、国内の飼料生産基盤に立脚した足腰の強い姿に転換することが重要です。このため、公衆農家が生産した飼料を畜産農家が利用する構築連携への推進や、地域の飼料生産を担うコントラクター等の飼料生産組織の運営強化、国産素飼料の広域流通への支援などにより、国産飼料の生産利用の拡大を推進してまいります。
17:46
御答弁ありがとうございます。国内生産拡大は大変重要です。食品に対して、特に国内でのこれまで海外に依存していた小麦大豆の生産については、価格転嫁でニーズをしっかりとして捉えること、さらには、消費者に理解しやすい価格で販売すること、そのような出口政策が大切だと思っておりますが、その価格転嫁などについての政策について、御質問したいと思います。よろしくお願いします。
18:27
お答えをいたします。農産物等の持続的な生産のためには、生産コストの上昇分を適切に価格に反映していくことも重要と考えています。このため、生産コストの上昇に対応した価格転嫁が行われるよう、政府で取りまとめた転嫁円滑化施策パッケージに基づく取組のほか、農林水産省としても、消費者等に対してコスト上昇の背景を分かりやすく伝える広報活動などを行っているところです。昨年末に決定した食料安全保障強化政策大綱では、生産者、食品事業者、消費者等国民各層の理解と支持の下、生産流通コストなどを価格に反映しやすくするための環境の整備を図ることとしております。今後、外国の事例も参考にし ながら、我が国の生産から流通までの実態などを踏まえて、コストを反映した価格が形成されるには、何が必要かしっかりと検討し、適切な価格転嫁のための環境整備を進めてまいります。一連の食料安全保障に対する強化の取組としまして、食料自給率の目標達成のために、これまでの政策を着実に進めていただいて、力強い国内生産への強化について、さらにご尽力をいただきたいと思っております。また、さらに、そういった生産体制を国内で強化の取組と同時に、これからの緑の食料システム戦略という大きな目標事業を掲げておりますけれども、2050年カーボンニュートラルを目指す取組と同時進行の中で、この取組も大変重要だと思っております。持続可能な食料システムを構築するために、化学農薬や化学肥料の使用低減を、環境負荷をなくしていこうという取組とともに、高い生産性の両立など、未来志向の農業の実現に取り組むと政府はされております。食料安全保障の観点からも、安心・安全な食料を提供するとして、化学農薬や化学肥料の使用低減は、環境に配慮するとともに、高い生産性を両立するという取組は、今後、多くの消費者の選択として重要を生み出し、農産物としての付加価値を生み出すものと考えております。環境整備には、地域が一体となって取り組む必要があり、時間もかかるものだと思っております。地域性のある環境型フードサプライチェーンの創出と普及に期待をしております。私の生まれ故郷の茨城県でも、1月に開催された「自衛全中とNHK」が協賽しております日本農業省の集団組織の部の対象に、茨城県の自衛野里有機栽培部会が対象を受賞いたしました。このような地域で取り組む勇気に取り組んで、努力をして、大変であってもいいものを作っていこう。本当に真心を込めて、安心・安全なものを作っていこうという取組は、全国各地にあります。このような地域で取り組むモデル地区、先進的な取組というのが、これからのモデル地区として取り上げられ、さらには参考として、これからの広がりを、野里水社長も後押しをしていただけるものだと思っております。こういった環境・地域一体型のモデル地区の創出について、どのように今後進めていくのかを教えていただきたいと思います。
22:28
お答えをいたします。「緑の食糧システム戦略」の推進にあたっては、農業の環境負荷の低減を図りながら、持続的な発展を目指す地域のモデルを創出し、これらを全国に横展開をしていくことが効果的です。このため、農林水産省では、「緑の食糧システム法」に基づき、地方自治体の発揮で、地域がまとまって有機農業の生産団地の形成や、木質バイオマス発電所から排出される熱などの施設園芸への有効活用などに取り組むモデル地区を特定区域として設定できることとしています。また、地域グルミで行う生産から消費まで一貫した環境負荷低減の取組について、「緑の食糧システム戦略推進交付金」の交付金の中で、オーガニックビレッジなどを通して支援をしているところです。特定区域の取組に対しては、優先採択などのメリット措置を講じているところでございます。令和5年度からは、「緑の食糧システム法」に基づく農業者の認定も本格化する見込みであり、認定を受けた者への税制特例などの支援も組み合わせ、地域の意欲的な取組を後押ししてまいります。このオーガニ ックビレッジのような有機農業の団地化は大変重要だと思います。さらにはブランド化、そしてまたこれからの先の輸出促進ということも視野に入れて、その有機栽培の付加価値をどうやって上げていくかということも大切なテーマだと思います。その中で国際水準の認証取得なども視野に入れながら、さらにこういった有機団地、オーガニックビレッジの推進をしていくことが大変重要だと思っております。有機ジャスのような国際水準の認証取得の推進についての取組を教えていただきたいと思います。
24:47
ありがとうございます。ご指摘のように有機農業を拡大していくには、地域で一定のまとまりを有する有機の生産団地を形成することで、安定供給を図り販路を確保し流通を効率化する取組や、産地の特性を生かした取組、その情報発信を通じたブランド化の取組、また海外の有機市場が拡大する中で茶などの輸出が見込める品目については、その可能性を追求するなど、地域に即した有機農業の産地づくりを検討いただき、定着していくことが重要だと考えております。例えば、静岡県の藤枝市では、地域ぐるみで有機農業に取り組む先進的な産地であるオーガニックビレッジの事業を活用して、輸出が期待される有機茶について、計画段階から輸出の視野に入れた産地づくりを行うなど、地域に即した取組を展開しているところであります。また、委員御指摘のとおりですね、国際水準の認証である有機ジャス認証の取得に向けて農林水産省としましては、新たに有機農業に取り組む農業者を対象とした有機ジャス制度に関する研修の受講等の支援や、有機農産物等の輸出拡大に向けた有機ジャス認証の取得等の支援、有機農業者の負担軽減に向けた有機ジャスの運用改善や、その効果を検証するための認証取得の支援といった取組も進めているところでありまして、有機農業の拡大に取り組んでいく考えであります。
26:22
ありがとうございます。その取組、これからの農林水産省の本気度というのを全国に示していただきたいと思います。そこで農林水産省のこれからの情報発信、広報戦略についてお伺いしたいと思っております。さまざまな広報媒体の中で、最近はやはりインターネットが支流となってきているのではないかと思います。特に若い方から年配の方まで目にする機会が増えてきているということであります。農林水産省でもホームページを活用したり、またYouTubeチャンネルを活用したりということで、さまざまな取組を行っております。今、情報化社会の中でいろんな情報が搾走しております。例えば、残留農薬の問題、またこれからのゲノム変種へ遺伝子組み替えの農産物の問題、このようなことについても不安をあおるばかりのチャンネルも多いという中に、農林水産省としてもしっかりとした正しい情報を発信していただくことが必要だと思っています。その中で、最近農林水産省広報室の若手YouTubeチャンネル、YouTuberが活躍をしております。寒涼型YouTuber、これは霞ヶ関初、日本初というような売り出し方でございますが、田谷瀬九州、大変有名になってきているというお話でございます。名誉編集長が野村大臣ということでございまして、さらには16万8千人も登録をしているという、こんなに登録をしているのかと、本当に正直びっくりしました。これだけ影響力のあるチャンネルというのをですね、もっともっと農水省も活用すべきだ と思っております。大臣も出演され、さらには事務次官も出演され、これからさらにまた、副大臣、事務次官の出演も期待をされるところでございますが、どんどん若い方から、そしてまた正しい情報、旬な情報というのを発信していただく。さらにはこういったものを、地上波テレビでもぜひ発信していただく機会を設けていただきたいなと思っております。こういった活動について、前向きなご答弁をお願いしたいと思います。
28:35
農水省から地味な仕事ばっかりしているのかと思いましたら、大変ユニークな仕事をしてくれまして、実は彼は鹿児島出身でございまして、私も出演依頼を受けて出たところでございますが、大変面白い企画をしてくれていると思っておりまして、それだけの方々が見ていただくということは、やっぱりこれは農業だけではなくて、農水省自体もいいテーマを設けながら、発信 をいろいろしてもらいたいと、こんなことを思っております。今、御質問がございましたが、とにかくそうした広報について、力を入れながらやっていかなきゃならない。これはもう全局でもそういったことで、いろんなことをテーマにしながら広報をやっているところでございます。従いまして、今後も誤った情報、こういったこともやっぱり、今の情報化社会の中では出てくるわけでありますので、正しい情報を広く広めていかなければいけないと、こんなことも思いますので、ぜひああいう媒体を通じた広報にも力を入れてまいりたいと思っております。
29:51
ありがとうございます。これから大臣を中心としました愛のある農業政策について、さらに全国民に大きく発信していただいて、これからの素晴らしい農業政策の未来ある形というのを、明るい方向性で全国民にPRをしていただきますことを、心からご期待を申し上げまして、あと2問用意しとったんですが時間切れなので、またの機会にさせていただきます。ありがとうございました。
30:39
立憲民主党の大沼匠です。加藤先生と同じ茨城からやってまいりまして、それでふるさと穂乞しというところなんです。1ヶ月前に2月17日に我がふるさと穂乞しのイチゴを大臣ご堪能なさったということで、味の感想も聞きたいなと思うところなんですが、今日は予算の移植審査でありますので、ちょっと農林水産省の予算についてお伺いしてまいりたいと思います。加藤先生から最後愛のある農政という話がありましたけど、私それにちょっと疑いを持っちゃっているものですから、そういう意味でちょっと厳しめにやらせてもらいたいと思います。さて、今今日は資料を配っておりますけれども、1つの資料のこの上の段の表にあるのは、過去15年間にわたっての農林水産省の予算の金額です。当初予算から補正、そして概算要求の金額といったところを並べていますが、当初予算の金額を見てみますと、横ばいから微減の傾向にこの15年間なっています。食料安全保障を所信表明でいくら力説をし、基本法の改正を令和5年の6月にまとめると謳ったとしても、実行のための予算が不足すれば、まさに我良転生をかくということになってしまうのではないだろうか。このように思いますが、大臣の御見解をお伺いいたします。
32:03
この前に非常にこういう綿密な資料を作っていただきまして、なるほどなと思いながら、今、見させていただきました。確かに農林水産関係の概算要求額と当初予算の決定額については、長期的には減少傾向にあるということは、これはもう委員指摘のとおりであります。各年度の概算要求についての政府全体の基準に従ってこの要求を行い、その結果として農林水産行政の課 題に対応するために必要な予算措置が措置されてきたと、こんなふうに思います。令和5年度投資予算については、投資予算と補正予算を一体として必要な予算措置を講ずるとの政府の方針のもと、令和4年度補正予算と合わせて、食料安全保障の強化などの政策課材に必要な予算を確保しているというふうに理解をいたしております。これらの予算を活用して、小麦、大豆や加工野菜の増産、化学肥料の使用低減などに取り組み、過度な輸入依存からの脱却に向けた構造転換をしっかりと進めてまいりたいというふうに思っております。そこで委員がおっしゃいましたように、民主党政権時代非常に増額を…いやぁ、熱心なご答弁の姿勢でですね、次の質問についても先に答えると、あんまり通告数丁寧にするのもいかがなもんかなと思っちゃうところなんですけれども、ということでその質問に入ります。この質問の資料のところで黒くグレーアウトしているところ、これがですね査定率ということで機械的に試算をしてみました。分子が当初予算と概算要求の差分ですね、差額。分母が概算要求、これで終わったところ、査定 率ということでまとめてみると、結構な割合になっています。それで令和元年に入ってから、査定率15%も査定されているという状況になっています。ちなみに薄いグレーで書いてあるところ、22年から24年、これ平成ですね、のところは民主党政権の時代に予算編成をしたときなんです。そのときはご案内のとおり、一桁台で査定率。それ以外のところは自民党政権がやっているところなんですけど、のきなみ二桁以上の査定率になっている。平成の25年のみ0.8%の査定率なんですけど、このときは確かTPPの協定交渉参加の年だったので、例外的なんだろうと資料をするところであります。そうすると、ここから加われる仮説というのは、実は自民党政権というのは、民主党政権よりも農林水産業を大切にしていないのではないか、このように思われるところでありますが、大臣の御見解を伺います。
35:10
この数字だけを見ますと、確かにおっしゃるとおりなんですが、ただ、一つやっぱり、この当初予算決定額と要求額との差額の比率については、前提であります政府全体の概算要求についての基準が毎年変わってきているというのは、これはもう委員御承知のとおりでありまして、その推移を比較して評価するというのは、なかなかこれ難しい話だなと、こんなふうにも思っておりますし、さらには、我が省としては、令和5年度当初予算につきましては、当初予算と、さらには補正予算、これらを一体として、必要な予算措置を講ずるとの政府方針のもとで、令和4年度補正予算と合わせて、食料安全保障の強化などの政策課題に必要な予算を確保しているというふうに御理解いただきたいと思いますが、要は、私どもも、民主党政権時代の予算、それから今、私ども自民党、公明党での内閣を形作っているわけですが、相対予算を比べてみますと、平成の21年度までは要求と、これは要求でした、ごめんなさい。何を言いたかったかと言 いますと、最終的に補正予算と当初予算を合わせた金額がどうなっているかということも、やはり比較してみないと、補正予算も予算の一つですから、ですから、そういう意味では当初予算でなかなか確保できなかった予算を補正予算で取っていると、特に平成4年度の要求の中では、5年度、今、皆さん方にご提案しておりますけれども、これは補正予算と合わせますと3兆円を超えていると、それまでの21年までは3兆円であったんですが、その後はどんどん3兆円を切っている状態でありますが、ようやく今年になって3兆円を超えたと。その前はコロナの関係で3兆円を2年間超えてはおりますけれども、なかなかこの3兆円を超えるということが、一つのハードルになってきていたのではないかと思いますが、おかげさまで皆さんのご理解のおかげで、今年は3兆円を補正予算と合わせて取れたと、こんなふうに思っているところでございます。
37:50
時間との関係で悩ましいんですけれども、さらっと言っちゃいますけれども、今、当初予算の移植審査なんですよ。当初予算で年度内に乗り切ろうというのが、政府のお考えだと思うんです。補正を組むつもりが今あるんですか。補正予算を組むつもりが今あるんですか。
38:12
今はもうおっしゃるとおり、当初予算の審査をしていただいているわけですが、年度で考えたときには、この5年度の予算の総額は、補正と当初予算と合わせると3兆円を超えているということを申し上げたところでございます。
38:31
やはり補正予算を何とか宛にしているかのように聞こえるところでありました。当然、今補正予算宛にしているなんて言えないのは分かりますし、私も役人やっていたものですから、まさにこのグレーアウトをしたときは、計算省で働いていたものですから、そんなことを言ったら委員会は止まるということで言えないのは十分に承知がありますけれども、そういうずれにせよ当初予算の金額というのは、こういう現状であるということが分かったところでありました。それでは、食料自給率等々については、同僚の石垣議員が考え方を含めてやりますので、予算の関連に即していくつか質問していきたいと思います。通告の順番をいくつか入れ替えていきますので、その点をご了承いただければと思います。根餅提供の許可に係る条例策定等のテーマについて伺ってまいりたいと思います。1月27日の参議院の本会議の代表質問におきましては、私も営農型太陽光発電の適切な規制の在り方、こういうことについて、農地の提供許可手続に関する条例策定、こういったことが必要なのではないだろうか、ということの質問をさせていただきまして、総理からもその条例の策定等についての言及もあったところであります。技術的にまずは農水省に確認してまいりたいと思いますが、このような農地の提供許可手続に関する条例策定が可能か否か、その可否、そしてそして合わせて、もし可能だとする場合にあっては、その調査や検討を支援する予算というものは、今年度予算に入っているのか、いないのか、これについてご答弁をください。
40:06
お答えいたします。農庁に基づく農地提供許可におきましては、提供事業に必要な条例を含む多法令の許認か等が送られない場合は、農地提供の許可は認められないこととなっております。なお、A農型太陽光発電に関しまして、地方公共団体が地域の実情に応じて条例を定めることはあり得るものと考えて おりますが、農林水産省において、太陽光発電事業に関する条例の作成を支援する予算はございません。
40:37
制度上は可能であるけれども、その支援の予算がないということでありました。そういう予算案ってどうなのかなという思いは、さて大きいですね。予算案が予算措置がないのであれば、例えば市町村でありますとか農業現場、これらの疑問だったり要望に対し、せめて技術的助言を積極的に行っていく、こういう運用が望ましいと考えますけれども、大臣いかがでしょうか。
41:05
この技術的な助言の農水省としてはどうなのかと、こういう御質問だったと思いますが、農地転用許可事務の円滑化を図るために、各地方農政局と管内の地方団体との話し合う場というのが、実務者の一堂に関しまして実務者の会がございます。国と地方の協議の場を毎年実施しておりますので、今委員おっしゃったようなお話はその中で出てくると思いまして、この協議の場におきまして、必要に応じて、永遠農型太陽光発電に関する条例の作成について、自然環境や景観の保全等の観点から、条例で許認化等を定めている事例の情報提供や共有や、あるいは議論を行うことも可能だというふうに考えております。今後ともそういう協議の場におきまして、地方公共団体に対する農地転用許可事務の円滑化等に資するよう、適切に運用してまいりたいと思っています。
42:19
はい。その運用についてはよろしくお願いできればと思い ますし、党派を超えてこういう農業現場の声があるのであれば、対応していくということは大事だと思いますので、私も必要に応じておつなぎ投資いたしますから、ぜひとも現実的な、そして実効性のある対応していきたいと思います。次に食品度数に関して伺ってまいります。食品度数の削減ということでは、プラスチック資源の循環と合わせて、令和5年の予算措置がされているところでありますが、今日まず伺ってみたい論点というのは、いわゆる3分の1ルールというものです。3分の1ルール。消費じゃなくて、消未期間の3分の1以内で、小売店舗に納品するというような小観光があるところでありまして、これに起因して様々な問題が起こっているというような報告が上がっているところであります。農林水産省も納品期限緩和実施事業者として、この3分の1ルールの取り組み緩和の文脈の中で、名称や取り組み事例を公表していると承知しておりますけれども、まずこの意図について伺わせてください。
43:33
お答えいたします。農林水産省では、ただいま委員から御指摘のありました、いわゆる3分の1ルール、この見直しを呼びかけるとともに、2019年以降、この見直しを行いました事業者の名前を公表してきております。事業者名と取り組み内容の公表の理由についてでございますけれども、一つといたしましては、まず同業の他社が知ることになりますと、この取り組みが面的に波及するのではないかということ。あるいは消費者に発信することで、消費者がその事業者の商品であったり、店舗等を積極的に利用することが期待できるのではないか。あるいはその他にも、従業員やあるいは株主取引先、自治体などのステークホルダーから選ばれる企業になるということが期待できるのではないか。こういった様々な理由に基づきまして、現在公表を行っておりまして、この取り組みが一層促進されることを期待しているところでございます。
44:23
そのような取り組みは、令和2年3月31日に職員ロスの削減の推進に関する基本的な方針ということで閣議決定されているものでありまして、ここにも明記されているところであります。が、この3分の1ルールに起因する返品が、いまだ多く発生しているというような実態の調査結果が出されました。加えて、農水省が今おっしゃっていただいたように公表し、要すればお墨付きを与えている事業者の中においても、問題が発生しているというような調査結果も上がってございます。公表している内容と現場の実態への乖離があるように思われるのですが、農水省はこれをどのように把握し認識しておられるのかということについて答弁をください。
45:14
お答えいたします。商品の返品が行われる理由は、まさに様々でございまして、3分の1ルールに基づきます、農品禁煙切れというものの理由もございますけれども、それ以外には、例えば新商品が出ますと、旧商品は販売を停止して返品するといった事例でございますとか、あるいは、例えば春限定といった季節性の商品につきましては、その季節が過ぎますと返品されるという様々な理由がありますので、一概には申し上げられないかと思っております。ただもちろん農事室大臣としては、幅広い事業者の声を丁寧に聞きながら、先ほどご説明いただいております3分の1ルールの見直しの実効性というものをさらに高めていきたいというふうに考えているところでございます。
45:55
公表はした後にフォローアップってしてるんでしたっけ、してないという理解なんですが、その事実確認させてください。
46:06
毎年継続的に調査を行っておりますけれども、個々の内容についての取組の詳細の調査というところまでは至っておりません。
46:14
そうなんですよ。発表したまでそれで終わりなんですね。じゃあ実際その発表した内容通りに現場が動いているかというと、調査もしてないから分からないということが正直な話、問題だと思っています。仏作って魂入れずっていうのはまさにこのことなんじゃないかなと思うんです。