9:45
ただいまから、東日本大震災復興特別委員会を開会いたします。委員の異動について、ご報告いたします。昨日までに、竹内真嗣君、田中雅史君、濱田佐俊君、横沢貴則君、柴新一君、江島清君及び宮沢陽一君が委員を辞任され、その補欠として、鎮藤兼彦君、梶原大輔君、下野六太君、宮口遥子君、小賀千影君、吉井昭君及び長谷川秀春君が選任されました。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。遺職審査のため、本日の委員会に理事会協議のとおり、内閣府科学技術イノベーション推進事務局審議官坂本周一君ほか13名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。(いいえです)御異議ないと認め、差を決定いたします。去る13日予算委員会から3月16日の1日間、令和5年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、東日本大震災復興について審査の遺職がありました。この際、本件を議題といたします。予算の説明につきましては、すでに聴取をしておりますので、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次ご発言願います。
11:34
皆様おはようございます。自由民主党の和田政宗でございます。早速質問に入ります。今年の3月11日で東日本大震災から12年となりました。改めて大臣の復興に対する思いと考えをお聞きします。
11:57
昨年末、復興大臣に再登板をさせていただきました。その後、改めまして、被災地を度々訪問し、復興の進展の状況を見てまいりました。東日本大震災から3月11日で12年を迎えました。被災された方や、震災から復興にご尽力されてきた多くの方々のこれまでのご苦労に思いを致しつつ、改めて震災によって尊い命を失われた多くの方々に、心から哀悼の意を表したいと思います。さらに、被災者の皆様方に心からお見舞いを申し上げたいと思います。私自身、被災地各地の状況を自分の目で見て回る中で、復興に関わってきた多くの関係者の絶え間ないご尽力により、復興は着実に進展してきたと感じる一方で、未だ避難生活を余儀なくされている多くの方々に対して、復興の状況は地域によってまさに様々であるということを実感しているところでございます。地震・津波・被災地域では、住まいの再建やインフラの整備などはおおむね完了している一方で、心のケアや水産加工業の売上回復等のまだ残された課題があり、被災者に寄り添いながら、きめ細かく対応していかなければならないと思っております。また、原子力災害被災地域では、未だ多くの方々が避難生活を余儀なくされておりまして、国が全面に立って対応していかなければならないと思っております。具体的には、アルフス処理水の処分に伴う対策、基幹困難区域の避難指示解除に向けた取組、福島国際研究教育機構いわゆるF-0の構築に向けた取組など、参戦する多様な課題に対応しながら、本格的な復興再生に向けて取り組んでまいりたいと思います。引き続き、被災地の復興に向けて現場審議を徹底して、被災地の方々に寄り添いながら、震災からの復興に全力で取り組んでまいり所存でございます。
14:38
復興大臣におかれましては、被災地に何度も何度も足を運んで、実態をつかんでいただいているというふうに思います。地域によって状況が違うということも、大臣から御発言がございました。きめ細かな対応を改めてお願いをしたいというふうに思います。次に学校防災について聞きます。東日本大震災の津波において、宮城県石巻市の大川小学校では、児童74人、教職員10人が亡くなりました。御遺族は石巻市や宮城県などに対し、真相究明を求めてきましたが、市などの調査では真相究明はままらないと、最終的に訴訟を提起しました。そして、その裁判における確定判決では、学校の防災体制に不備があったと認定されました。私も現地には何十回も足を運んでおり、御遺族の方々からもお話を伺ってきました。判決以降、文部科学省は学校防災を高めるために何をしてきたのかをお聞きいたします。
15:44
お答えいたします。冒頭、東日本大震災の津波被害により犠牲となられた石巻市立大川小学校の児童・教職員の皆様の御冥福を改めて心よりお祈り申し上げます。文部科学省では、これまでも教職員や児童・生徒を対象に防災教育の取組を進めてきたところですが、東日本大震災での様々な教訓も踏まえて、地域や関係機関等と連携した防災教育や避難訓練等の講示例の周知、危機管理マニュアル等の定期的な見直しに活用できる見直しガイドラインの作成・周知などに取り組んできたところです。さらに、昨年3月に閣議決定をされました「第3次学校安全の推進に関する計画」では、学校安全の注覚を担う教職員の位置づけの明確化、それと研修の充実などが示されたことから、本年1月には全国の学校安全担当の教職員等を対象に、旧大川小学校で研修会を開催したところです。文部科学省としましては、これからも不断に学校安全の在り方を見直し、様々な取組を推進しながら学校防災を高めてまいります。
16:58
政務官の答弁ありがとうございます。やれることをやはりとことんやっていただきたいというふうに思っています。ご遺族としては、また地域の方々も二度とこのような悲劇は起きてほしくない、そういう思いであります。また教職員という大人がいる中で子どもの命を救えなかった。私は人事であったりですとか、こうなんじゃないかということではなくですね、絶対に命を守るんだということをですね、しっかりと裏付けられるような、そういった防災体制の整備というものが重要であるというふうに思いますので、引き続き何卒よろしくお願い致します。今日委員会重なっておりますので、伊藤政務官におかれましては、退出していただいて構いませんので、委員長よろしくお願い致します。はい。伊藤文部科学大臣政務官におかれましては、退出を許可致します。
17:51
海岸防災林について聞きます。もともと仙台平野における防災林としての植林は、1611年の慶長山陸大津波、これは東日本大震災と同規模か、それ以上の津波であったと推定されておりますけれども、この津波の後、仙台藩主府伊達正宗公の命の下、和田亭頼、和田久永親子が2代にわたって手掛け、防潮林としての役割だけでなく、繰り返し沿岸を襲ってきた津波の被害の軽減にもつながってまいりました。しかし、東日本大震災では、これらの防潮林は津波で押し倒されたところも多く、その復旧と再生が行われてきました。国の事業において、植林については一定の管理を見ていますが、この植えたものの育成も必要であり、現在の状況はどうなっているのか、また、海岸防災林の役割についてどのように考えているのかお聞きします。
18:47
農林水産省林野町森林整備部長 古坂善太郎君
18:53
お答えいたします。海岸防災林は風害、風による被害、潮害、これは農地に塩がいく、塩害、さらには飛沙、砂が飛んでくる、そういったものを防備する機能を持っています。これによって地域の生活環境の保全に重要な役割を果たすだけではなく、東日本大震災におきましては、津波を減衰する効果であるとか、漂流物を捕捉するような効果、そういったことによって津波被害の軽減が図れるなど、津波に対する多重防御の一つとして重要な役割を担っているものと考えております。普及状況でございますけれども、東日本大震災により被災した海岸防災については、地産事業等により、必要に応じて生育基盤の増生を図りつつ植林を行い、その後を保育すると。そういったことになっていますけれども、令和4年9月末現在において、被害延長約164kmのうち、156kmについては植え付けが完了したということでございます。また、植栽や植栽後の従り等の保育作業にあたっては、ボランティア団体の方々とか地域の住民の方々と協定を結び、これらの作業に協力していただくなど、民間の方々と連携した取組も進めているところでございます。海岸防災林が有する広域機能を十分に発揮していくためには、議員ご指摘のとおり、今後健全な成長を促す保育作業を継続していく必要がございます。このため、関係県とか民間の方々とも連携しながら、きっちりと取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
20:34
しっかりと進めていただければというふうに思います。次に、被災地の医療体制維持の観点から、宮城県主導の4病院再編についてお聞きをしたいというふうに思います。この4病院の再編は、宮城県が主導するもので、仙台市にある仙台石重寺病院と、仙台市の南に所在する名取市にある県立がんセンターを、名取市内において移転合築し、仙台市にある東北浪災病院と、名取市にある県立精神医療センターを、仙台市の北に所在する富谷市に移転合築しようというものです。仙台市に所在する2病院が含まれるわけでありますけれども、仙台市に対する宮城県からの相談は全くない状況です。病院所在地の市町村への協議なく、宮城県単独な判断で病院再編はできるのか、その点をお聞きします。
21:28
都道府県は地域医療を確保する行政の主体として、今後の人口構造の変化に伴う医療体制として、医療機能の分化連携、こういったことを進めるため、構想区域ごとに設置しております地域医療構想調整会議において、地元の関係者の皆様と協議を行っていただくこととしております。一方で、先生御指摘のように、今回都道府県が主体となっている県立病院が含まれているということでございます。その場合には都道府県は設置主体という立場もあるわけでありまして、地域医療構想における医療負荷の再編を行う場合は、その医療負荷同士で、もちろん各地域の関係者ともしっかり議論を行っていただき、納得を得た上で再編を進めていただくことが重要であるというふうに考えております。
22:21
この病院再編における建物の建設などについては、地域医療介護総合確保基金を活用する場合に、国費が3分の2投入されますけれども、宮城県が申請すれば、内容を国で精査することなく交付が行われるのでしょうか。この点お聞きします。
22:41
お答え申し上げます。先生ご指摘の地域医療介護総合確保基金でありますが、これは病床の機能分化連携に必要な基盤整備などに行うための支援、こういった目的で創設されております。都道府県が地域医療介護総合確保基金を活用した事業を実施する場合には、まず都道府県が計画を策定いただきまして、あらかじめ幅広い地域の関係者からの意見を反映した上で、当該計画を厚生労働省に提出していただくこととしております。その際、厚生労働省では、この都道府県から提出されました計画について、医療の総合的な確保に関する目標ですとか、計画期間の設定、事業の内容や要する費用の額、こういったことや計画決定のプロセス、診療報酬や基金以外での補助制度との関係性など、こういったことを観点として精査をいたしまして、必要な額を交付しております。
23:42
これは、やはり地域の声というものをしっかり聞く中で、地域の医療というものが持続的に継続し発展をしていくのか、という観点が必要だということが、今の2つの答弁からわかったわけでありますけれども、この4病院3編の中で、精神科の医療体制についてお聞きをしていきたいというふうに思います。この宮城県立精神医療センターの移転が県の計画には盛り込まれているんですけれども、宮城県精神科病院協会や患者団体が反対をしておりまして、宮城県の精神保健福祉審議会でも反対が体制を占めました。宮城県精神科病院協会は関係各所に反対の要望書を提出しておりまして、これは私も受け取っておりますが、その中で長年かけて築き上げてきた地域包括ケアが無日期してしまうと述べています。国の第7次医療計画においても、精神障害者が地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を目指すとなっていますが、精神科に関係する当事者のほとんどが反対をして、宮城県における精神科の医療体制の崩壊の危機である、その恐れがあるということを指摘しているのに、これら当事者の同意なく県外移転を進めた場合には、国としてどう考え、どう対応するのでしょうか。
25:13
お答えいたします。都道府県は、地域の医療提供体制の現状、今後の医療需要の推移等、地域の実情に応じて関係者の意見を十分踏まえた上で、医療計画を策定し、精神疾患を含む医療提供体制を構築することとしております。厚生労働省としては、精神疾患の医療提供体制の構築にあたっては、精神障害者が地域の一員として安心して自分らしい暮らしができるよう、精神障害にも適応した地域包括ケアシステムの構築を進めることが重要だと考えております。その上で、医療計画の策定や実施等を通じた、医療提供体制の構築に関する都道府県の役割は重要であり、引き続き地域の関係者と丁寧に協議をしながら、適切な医療提供体系を構築の進めていきたいと思っております。
26:21
政務官すいません。ということは、県がしっかりと地域の方々とお話をいただくということが、この国の第7次医療計画などに沿っているかということも含めて、注視をしていくということで よろしいでしょうか。
26:46
これは結果がどういうようなことになるにしても、やはり地域の医療体制というものがしっかりと確保できて、その発展をできるのかというようなところを、やはり今の制度では県が主体的になるわけでありますけれども、精霊師というものは、そこに高機能の病院が集中をしている、こういうこともありますし、我が国全体としても精霊師に対しての災害救助法をはじめとして、権限移譲というものを行ってきたわけであります。これはまさに各都道府県と精霊師の在り方、これが地域医療に資することをやる場合に、県が進めて精霊師に相談がなくというような対立構造というものは、私は生み出してはならないというふうに思うんですね。これは広くこういう意見を聞いていけば、解決方法というのは必ず見出せるというふうに思っておりますので、これは東日本大震災復興特別委員会でありまして、また精神科の方々、これはもう東日本大震災で、例えばPTSDになってしまった方々ですとか、そういった方々もいらっしゃるわけでありまして、その観点からお聞きをしているわけでありますけれども、果たしてその精霊師の動員なく県が進めていくことができるのかというのは、これは相対的な枠組みとしてこういったことも考えていかなくてはならないというふうに思っておりますので、その部分についても今ここで提起はさせていただきたいというふうに思っております。この宮城県の4病院の再編構想では、仙台市に所在をします独立行政法人労働者安全機構東北労災病院が、仙台市の北隣りの富谷市に県立精神医療センターと合築移転する構想を県が主導しております。仙台市が4病院再編に懸念を表明しておりまして、仙台市市会も明確に反対を表明をしておりますけれども、労災病院として仙台市や仙台市市会と公式に意見交換やヒアリングなどは行っているのか、ご答弁願います。
29:00
厚生労働省 美野 芳郎 労働基準局 安全衛生部長
29:09
ご答え申し上げます。ご指摘の再編に関しましては、令和3年11月に宮城県知事から独立行政法人労働者健康安全機構理事長に対しまして、東北労災病院と県立精神医療センターとの合築整備に係る検討につきまして協力要請があったところでございます。この協力要請を受けまして、労働者健康安全機構では宮城県と協議を続け、令和5年2月20日には、同機構理事長と宮城県知事との間で、整備の方向性に係る協議につきまして、東北労災病院と宮城県立精神医療センターの移転合築に向けた協議確認書を取り交わしたところと承知しております。これまでは、宮城県と労働者健康安全機構の2社で協議を行っており、現時点で東北労災病院が仙台市や仙台市医師会との意見交換やヒアリングが行っていないと承知してございます。今後は協議確認書を踏まえまして、宮城県と労働者健康安全機構のほか、宮城県立病院機構、宮城県立精神医療センター、東北労災病院を加えて協議していく予定であると聞いてございます。仙台市など地元の御意見は重要であることから、労働者健康安全機構としましては、県との枠組みの中で宮城県とも連携をしながら、必要な対応を図っていく予定であると聞いてございます。
30:46
公式には仙台市や仙台市医師会とは意見交換をしていないということでありますが、これは労災病院が現地に残るにせろ、移転するにせよですね、医師会ですとか市の行政というものは、非常に重要な役割を果たしますので、県が主導しているものであるとはいえ、これは労災病院独自の判断で残るのか移転をするのかということをお考えになるというふうに聞いておりますので、これは仙台市、また仙台市医師会に対してしっかりと公式に私は聞いていただくべきではないかというふうに思っておりますので、そこはしっかりと進めていただければというふうに思います。後半はこういった被災地の医療体制、精神科を中心にお伝えをしていきましたけれども、やはりこういう問題がこの震災12年の年になっても存在をしますので、ないとずきめ細かいなかな対応をお願いをしたいというふうに思います。以上で質問を終わります。
32:05
おにきまことくん。立憲民主社民のおにきまことでございます。先ほど来、触れられておりますように、11日で発災から12年経過をいたしました。私からも改めて お亡くなりになられた皆さん、哀悼の意を表しますとともに、被災された皆さんにお見舞いを申し上げたいというふうに思います。さて、10日の大臣所信において、大臣から被災者に寄り添うという言葉が繰り返し発せられました。今日のご答弁の中にも、被災者に寄り添うという言葉がございました。また、福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なしという強い決意、そして1日も早い復興に全力で取り組む、そのことも表明をされました。通常、国会の施政補正による演説の中で岸田首相も、福島の復興を政権の最重要課題とした上で、責任をもって福島の復興再生に取り組む、そのことが表明をされています。政府の復旧復興に向けた私自身は強い決意だというふうにお聞きをしているわけでございますけれども、ただ、被災地の皆さん、とりわけ福島の皆さんがこのような政府の発信発言、あるいは決意というものをどんなふうに今受け止められたのかということについて考えると、必ずしも前向きに、あるいは信頼感を持ってお受け止めになっていないのではないか、会議的にお聞きになっている方も多いのではないかというふうに思うわけなんです。私も昨年の3月、そして今年の1月、3月と被災地を中心に自治体を回らさせていただきました。とりわけ福島県内 においては、原発事故、被災地の皆さんから様々なお話をお聞きをした。まさに最前線でご尽力、ご努力をされている方から様々なお話をお伺いをしてまいりました。10年に及ぶ現地の皆さんをはじめとする多くの皆さんの大規模な努力によって、ご解答の中にもありましたけれども、復旧復興は私も着実に進んでいるというふうには思います。ただまだやっぱり道半ばである。とりわけ福島においては復旧すら道半ば。そのような状況があるのではないかというふうに思います。このような状況を見て、福島原発事故というのは過去の出来事ではなくて、今も続く現在進行形の災害だということを再確認をしてまいりました。また、先ほど申しましたように、様々な皆さんからお話をお伺いをすると、多くの不安の声というのを聞かせていただいた。復旧復興が現地の人からするとやっぱり遅いんじゃないかというふうに思われている。政府のあらゆるポジションの方が繰り返し、先ほど言ったように、復旧復興に全力を尽くす被災者に寄り添うという発信をしていただきながらなお、そのことが現地の不安を払拭することにな かなかつながっていない。そのような現状についても聞いて帰ってきたところでございます。その復旧復興の遅さ、遅れの象徴が、僕は廃炉と除染だと思うんです。そこでまず廃炉についてお伺いをしたいというふうに思います。廃炉につきましては、中長期ロードマップに則った作業が行われているというふうに象徴しているところでございますけれども、その進捗の状況について、今どのようになっているのか、まずお答えをいただきたいと思います。
35:40
ご答弁申し上げます。東京電力福島第一原子力発電所の廃炉は、福島復興の大前提であり、また経済産業省の最重要課題の一つでございます。国が定めました、御指摘の中長期ロードマップに基づきまして取組が進められております。具体的な取組状況といたしましては、汚染水対策について、2014年5月時 点では、1日当たり約540リュウベイの汚染水が発生しておりましたが、対策の進捗によりまして、2021年度の平均では、1日当たり約130リュウベイに低減をしておりまして、中長期ロードマップのマイルストーンを達成したところであります。さらなる発生量の抑制に向けて、建屋周辺の舗装や建屋の補修等に取り組んでおります。また、使用済み燃料プールからの燃料取出については、既に3号機と4号機で完了しておりまして、現在1号機、2号機における取出に向けて、大型カバーの設置等の準備を行っております。さらに、燃料デブリンの取出につきましては、2号機における試験的取出に向けたロボットアームの開発を進めております。引き続き、安全かつ着実な廃炉の実現に向けて、国も全面に立って取り組んでまいります。
36:58
ありがとうございました。丁寧に御答えいただきましたように、11年12月に中長期ロードマップが策定をされた。そのロードマ ップに則って、あるいは基づいて、着実な作業が進められているようなことを、御回答にあったというふうに思います。この間、5回の改定がなされた。その5回の改定の中で、進捗に応じて、燃地の組み替えでありますとか、あるいは項目の追加でありますとか、このロードマップそのものについても、廃炉の着実な前進に向けた進化がされているというふうには理解をしています。ただ、最後の方にお答えになった、燃料デブリの取り出し。ここがやっぱり肝のところなんですよね。この燃料デブリの取り出しについては、今のところ残念ながら、先行きが見通せている。とても言えない状況ではないかというふうに思っています。当初の見込みが甘すぎたのではないかというような、御意見も聞いているところでございますけれども、この燃料デブリ取り出しの遅れの原因についてどこにあるのか。さらには、その克服や解決に向けて、廃炉全体の様々残る課題の解決や克服に向けての今後の見通しというものをお尋ねしたいと思います。
38:10
経済産業省 湯本啓一 大臣官房 原子力事故災害対処審議官
38:18
お答え申し上げます。御指摘のございました廃炉作業のうち、燃料デブリの取り出しにつきましては、まずは2号機における試験的取り出しを実施することとしております。2021年内に着手するという予定でございましたけれども、取り出し作業の安全性、確実性を高めるという観点から、ロボットアームの改良などを行うため、昨年夏に計画を見直しまして、取り出し着手の時期を2023年度後半目途としたところでございます。試験的取り出しの後、2020年代中頃からは、次は段階的に取り出し規模を拡大することとしておりますが、今回のロボットアームの改良等で得られました知見は、次のステップにも生かされるものと考えております。したがいまして、廃炉全体の工程には今のところ影響は生じないというふうに考えております。福島第一原発の廃炉では、世界的にも前例がなく技術的難易度が高い取り組みということから、作業を進める中で新たに判明した事象というのも出てまいりますけれども、こうした事象に応じて柔軟に対応してきているところでございます。引き続き中長期ロード マップに定めますが、2041年から51年までの廃止措置完了を目指しまして、世界の命中を結集し、国も前面に立って安全確保着実に進めてまいります。
39:46
はい、ありがとうございます。最後回答ありましたように、中長期ロードマップの最終の年次についてはここは謙譲するんだと。様々あるし、遅れている要因もあるけれども、最終的にはおっしゃっていただいたように、30年40年後というところについては、この間の改定の中でもここは謙譲するということが、政府の決意として述べられているというふうに思っています。ただ、おっしゃっていただいたロボットアームの改良も含めまして、燃料デブリの取り出しについてはまだまだ課題が多い。果たして取り出しが実際に始まってから何年かかるかということについても、今段階では明確な想定ができないというのが実情だろうというふうに思います。ぜひ改めてそのことをお伝えをした上で、謙譲をするということでございますから 、中長期ロードマップに示された年次が後ろに下がることがないように、引き続きの努力を求めたいというふうに思います。現地の皆さんは、何よりも1日も早い廃炉作業が終了することを強く願っていらっしゃる。ロードマップ通りに作業が進むことを願っていらっしゃる。ただ、本当にその通りにいくのかということについては繰り返しになりますけれども、やっぱり疑念の声が強いんです。私はこの疑念の声が強いということの根本には、東京電力、東電に対する根強い不信があるというふうに思っています。昨年の11月、いわき市長が東京電力に申入書を提出なさいました。そのことが、単的にいわゆる現地の不信ということが、この申入書の中に単的に示されているというふうに思っています。少しご紹介をいたしますと、令和3年2月、および令和4年3月には震度6弱の地震が発生をし、原子炉の水位が低下をするなど、事故から10年以上が経過した今もなお、原発に対する市民の不安は払拭されることなくくすぶり続けている。また別の箇所では、柏崎火力や原発においては、核物質防護上における不適切事象が立て続けに発覚するなど、原発事故を起こした事業者とは覚えないほど企業の風土体質が全く変わっておらず、市民からの信用は再現なく失われていると言わざるを得ない。極めて強い口調で、市長が指団をなさっている。これがおそらく、現地の皆さん、多くの皆さんの偽らざる心情だと思うんですね。そして、現地の不信は東電だけではなくて、やはり政府に対しても向いているのではないかというふうに思っています。先ほども申しましたように、示された周期長期ロードマップが本当にこのとおり終わるのかということに対して、悔しいけれども、残念だけれども、やっぱり何年かかるかわからない、先が見通せないと思っている方々が多いのではないか。今、現地では出口のない不安に覆われている。この間ずっとそういう出口のない不安に覆われているというふうに、私は受け止めて帰ってまいりました。にもかかわらずです。この場ではエネルギー政策を議論する場ではありませんけれども、にもかかわらず、例えば原発事故とかなかったかのように、原子炉の使用年限を実質延長するであるとか、あるいは原発を新増設するであるとか、いう政府の方針が今度打ち出された。福島を忘れたのか、あの事故を忘れたのか、というふうに、政府の方針転換を受け止めていらっしゃる方もたくさんいらっしゃる。そのことが、今ある不安を増加をさせていることにつながっているんだということ。そのことは、この場で指摘をしておきたいというふうに思います。その上で改めて、現地の皆さんの不安と不執着に向けて、適切で丁寧な現地への、例えば説明、あるいは報告、あるいは情報の共有などなど、一日も早い配慮完了に向けた、真摯な政府としてのご対応をお願いしたいと思いますけれども、改めまして、大臣としてのお考え、決意をお聞かせいただければと思います。
43:45
先生の御指摘、本当にしっかりと受け止めていかなければならないと思っております。その上で、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉の安全かつ着実な実施は、福島復興の大前提であると、そのように認識をしているわけであります。このため、国が定めております、先ほど説明ありましたけれども、中長期的ロードマップに基づきまして 、国が全面に立って、必要な対応を安全かつ着実に進めていくこととしております。また、御指摘のとおり、廃炉への取組の進捗について、大変重要なことは、関係者の皆様へ情報を提供すること、これが大変重要だというふうに思っております。したがって、着実に正確な情報を丁寧に発信することが必要だと、そのように思っております。引き続き、政府が一丸となって、しっかりとした必要な取組を進めてまいりたいと思っております。
44:58
ありがとうございました。ぜひよろしくお願い申し上げます。次に、除去土壌についてお尋ねをしたいというふうに思います。この間の取組によって、基幹混乱区域以外においては、おおむね除染が完了した、終了した。発生した除去土壌のうち、約1340万立方メートルについては、中間・貯状施設に輸送が完了したというふうになっています。今後、基幹混乱区域内に設定をされた特定復興再生拠点区域の全域で除染を行った場合には、試算では160万から200万立方メートル廃棄物除去土壌が発生するのではないかというふうに言われている。加えて、今国会に提出をされています特措法改正案で提案をされています。拠点区域外において、基幹希望住民の皆さんが日常の生活圏を特定基幹地域内に設定をして、その部分の除染を始めていく。こうなると、更に上乗せされるわけですよね。今の時点で、なかなか総量を想定をするというのは難しいだろうというふうに思うわけでございますけれども、ただ中間貯蔵施設の関係や最終処分の関係からいくと、一定今の段階での総量の考え方でございますとか、あるいはその想定に基づいて、例えば中間貯蔵施設の容量との関連で大丈夫なのかであるとか、仮に収容できない場合については、仮置き場に置き続けることになる。そういう不安もあると思いますので、そのような点について考え方をお聞かせいただければと思います。
46:39
今回、今公開に提出されております「福島復興再生特別措置法」の改正法案が成立した後、環境省といたしましては、特定基幹居住区域での除染を実施していきたいというふうに考えておりますが、この発生する除去土壌につきましても、中間貯蔵施設への搬入を想定しております。ただ、今現時点でいきますと、当該区域の範囲などが明確ではないということでございますので、現時点で発生量を含めました送料の試算というのは困難であるということでございます。2023年2月末現在では、先ほどご指摘いただきましたように、中間貯蔵設への搬入量につきましては1343万留米ということになっておりますが、このうち遺物などを取り除いて、除去土壌の貯蔵量につきましては、貯蔵施設の容量自体が1310万リッポメートルに対しまして、貯蔵量は1154万留米ということになっております。今後、この特定基幹居住区域で発生します土壌につきましては、その発生状況であるとか、施設の貯蔵の状況もよく注視いたしまして、仮置き場に除去増長が滞留して、復興の妨げになることがないように必要な対応を行っていきたいというふうに考えております。鬼木誠君。 ありがとうございます。仮置き場に滞留することがないように、必要 な措置を行うということでございますので、ぜひそのようなご対応をいただきたいというふうに思っています。1310の容量に対して、現行1154ということでございますので、そんなに大きな余裕はないということでもあろうというふうに思いますし、状況を勘案をしてというふうにおっしゃっていただいておりますけれども、悠長に構えることはできないというふうにも思いますので、ぜひそのことについては重ねてお願いをしておきたいというふうに思います。次に、廃棄物除去増長のうち、国の基準で耕線量と分離をされているものについてのお尋ねでございます。8000ベクレル以上、そしてそれ以下に分けると、8000ベクレル以下が全体の4分の3、大体1070万立方メートルでしょうか、と推計をされているというふうに聞いています。この8000ベクレル以下の低線量の廃棄物除去増長については、焼却あるいは埋め立ても可能というふうになっている。さらには除去増長の再利用化も検討されている。環境省のホームページをご拝見させていただきますと、再利用化の方法として土木工事現場の森戸、あるいは公共事業等の森戸、その一部に使用するということも検討されているところでございますけれども、一方で森戸については、土 木工事で出たあさん戸で足りているよというような見方もございまして、実際に有効な再利用の方法というのがどういうふうに検討されているのかというのがなかなか分かりにくいというふうに思っています。先ほども中間貯蔵施設のお話が出ましたけれども、ここに置いておけるのは30年、これも決まりですよね。法によって定められている。そうすると、先ほども言いましたけれども、あんまり時間的な要因はないと思うんです。この再利用の関係について、とにかく中間貯蔵施設から少しでも早く除去増長を減らすことが復旧や復興を前に進めることになるし、それから中間貯蔵施設から最終処分所へ移送する量の減量、ここは大切だと思うんです。この再利用の方法について、今の検討状況、あるいはいつまでに具体的で実現可能な方法を確立をする、そういう見通しについて、今お持ちであればお聞かせいただきたいと思います。
50:42
今お話しございました ように、中間貯蔵開始後30年以内に福島県外最終処分という方針につきましては、国としての約束であるとともに法律に規定された国の責任でございます。環境省におきましては、2016年に県外最終処分に向けまして、最終処分上の必要面積や構造の検討、減量化に関する技術開発、除去増長の再生利用の実証事業、全国での理解情勢等を進めていくという方針を定めております。この方針に従いまして、現在、福島県飯舘村長戸路地区での農地造成や、中間貯蔵施設の中での道路森戸における実証事業等を実施し、本格的な再生利用に向けまして、放射性による影響に加えまして、構造の安定性や維持管理を含めた技術検討を今行っているところでございます。加えまして、除去増長の減量化などにつきまして、技術的な開発を具体的に進めておりまして、セシウムが粘土など細かい粒子につきやすいということに着目しまして、粒子の大きなものを分離して濃縮するような技術、また、高温で焼成することによりまして、セシウムを取り出す技術、焼却灰を洗浄してセシウムを取り出す技術などの開発を行っております。今後、2024年度を目途に、これらの成果を取りまとめまして、2025年度以降、本格的な再生利用の実施や、再収処 分の具体的な検討につなげていきたいというふうに考えております。
52:15
はい、ありがとうございました。ぜひ、おっしゃった年中を目標にして、これからも努力をいただきたいというふうに思います。時間がございませんので、最後でございます。被災地被災の皆さんという健康観をすると、10年を節目として、被災地以外の皆さん、被災地外の皆さんですね、と話をすると、なんとなく大震災の記憶が薄れているなというふうに感じることがある。被災地の現状に対する理解、状況の受け止めに変化を感じるというおっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。10年を節目として、まだやっているのとか、まだそんなことを言っているのとか、あからさまにそう言わないまでも、そういう気持ちを感じることがあるというふうにおっしゃる方がたくさんいらっしゃるんです。思い過ごしだよというふうに言いたいんですけども、僕はやっぱり現地の方が、被災地以外の人たちの意識のずれで あるとか、視線の変化というものを敏感に感じているということについては、真摯に私たちを受け止めないといけないと思うんですね。そういう真摯な受け止めから、もう一度被災地に寄り添うということ、本当の意味で被災地に寄り添うということを問い直しをしていかなければならないというふうに私は思っています。元の街を取り戻す、元の暮らしを取り戻す、元のにぎわいを取り戻すためには、まだまだ多くの時間と労力が必要でございます。改めまして、今後とも国として必要な、そして適切な、そして被災地に真の意味で寄り添ったご対応を賜りますことを心よりお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
54:07
立憲民主主社民の徳永衣でございます。東日本大震災発災から12年ということで、私からも改めて亡 くなられた方々に、心からの哀悼の誠を捧げ、また被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げたいと思います。被災地の復興、着実に進んでいるとはいえ、まだまだ道半ばという状況です。特に原子力災害、放射能への不安、これはなかなか払拭できないというふうに思います。そこで、アルプス処理水の海洋放出についてお伺いしたいと思います。3月11日、福島市で開かれました東日本大震災追悼復興記念式で、石田総理は、関係者の理解なしには行わない。漁業者ら地元の懸念に耳を傾け、政府を挙げて丁寧な説明と意見交換を重ねるとおっしゃっています。また政府は2015年に福島県漁連に対して、関係者の理解なしにいかなる処分もしないことを文書で約束しています。一方で政府は放出開始を今春から夏ごろを見込むことを関係閣僚会議で確認をいたしました。関係者の理解なしにいかなる処分もしないと言いながら、もう間もなくですよ、この放出の時期が決まっている。これはおかしいと私は思います。関係者とは一体誰を指すんですか。そして何をもって理解を得たと判断するのか、ご説明いただきたいと思います。
55:40
経済産業省片岡光一郎大臣官房 福島復興推進グループ長
55:48
お答え申し上げます。一昨年の基本方針の決定以降、安全性の確保や風評対策に関しまして、一千回以上の説明意見交換を実施し、全国や地元でのテレビCM、ウェブ広告、新聞広告等での情報発信を行ってまいりました。委員御指摘の関係者につきまして、特定の人を関係者と考えるわけではございませんけれども、一般論といたしまして、福島県漁連など漁業者の方々、など地元をはじめとします皆様のご理解を得ることが大切だと考えてございます。また関係者の理解につきまして、ある特定の指標のみで判断することは難しいと考えてございますけれども、漁業関係者など地元をはじめとしました方々の理解を得られますよう、引き続き、安全性確保と風評対策の徹底に取り組むとともに、地元の皆様と十分にコミュニケーションを取り、丁寧な説明と意見交換を重ねてまいりたい、このように考えてございます。
56:41
もう一度伺います。何をもって理解を得たと判断するんですか。今の説明では全然分かりません。
56:54
繰り返しになりますけれども、特定の指標、例えば、世論調査のものですね、そうした数字をもってして、特定の指標をもってして、理解を得たというふうに判断することは難しいというふうに考えてございます。
57:13
そういう曖昧な説明をしているから、政府は信頼を得ることができないんですよ。理解なんか得られませんよ。そういう状況の中で海洋放出やるんですか。本当に心配です。政 府はですね、この風評を払拭するために、処理水を海に放出する計画への理解を広めようということでですね、令和3年度の補正予算300億円、アルプス処理水の海洋放出に伴う重要対策、この予算を使ってですね、昨年の8月から今年度末まで、12億円、これまで年通に依頼しているんですけれども、テレビコマーシャリーや新聞広告などを使った広報を行っています。処理水に含まれるトリチウムの濃度が国際的に受け入れられている安全基準より低い根拠をグラフを用いて説明したり、また新聞広告で環境や人体への影響は考えられませんと安全性を強調しているんですね。この広告はですね、国民や関係者の処理水放出計画の理解の情勢に果たしてつながるのか、12億円も使っているんですよ、国民の決定を。これ15秒や30秒のコマーシャルでは印象に過ぎず、情報量が少なくてですね、国民がこの処理計画について考える、理解する材料にすらならないと思いますけれども、これだけ膨大な広告費をかけているんですから、それがどんな効果があるのか、国民がどう受け止めているのか、これをしっかりとですね、調査する責務が政府にはあるのではないでしょうか。以上です。
58:46
経済産業省大臣官房 片岡光一郎福島復興推進グループ長
58:53
お答え申し上げます。アルプス処理水の処分につきましては、地元の方々のみならず、広く国民の皆様や消費者に対しても理解情勢を図ることが重要だと考えてございます。実際に風評を発生させないためには、地元だけではなく、全国規模での広報をすべきと、ご指摘を、地元や業者の方々からも強くいただいているところでございます。そのため、昨年12月に実施したテレビCMを含みます、一連の全国規模での広報でございますけれども、広く国民の皆様にアルプス処理水について認知をいただくということを目的として実施をいたしております。こうした全国規模での広報に関しまして、地元や業者の方々から評価する声もいただいております。また、当該候補の実施に当たりましては、アルプス処理水について認知をし、興味を持っていただいた方がより詳しい情報に触れることができますように、アルプス処理水の情報を分かりやすくまとめたウェブサイトを新設いたしました。新聞広告においては、二次元コードを合わせて掲載する、テレビCMやウェブでは検索ワードを掲載するなどの工夫によりまして、新設サイトに移動しやすくするようにするなど、連続性のある候補を行ってございます。こうした効果もございまして、新設ウェブサイトの1日当たりのアクセス、当初100回程度でございましたが、公報実施後、年分けには1万回程度と100倍に増加しているところでございます。さらに、若年層や子育て世代に一層情報を発信して、より効果的な公報を実施するという観点から、SNS等においてシェアしやすい1枚の画像にまとめたコンテンツの作成、それから、アルプス処理水の安全性や処分の必要性など、詳しく解説した動画を作成し、YouTubeで配信する、生活情報紙に福島の水産物の魅力やアルプス処理水の安全性を伝える広告を実施する等に取り組んでおります。引き続き、様々な方々に知っていただく、考えていただくために、有効な手段について検討しつつ、理解情勢を実施してまいりたいと考えてございます。
1:00:46
知っていただくことにはつながっているかもしれませんけれども、それが理解情勢につながっているのかというのは、もっときちんと丁寧な調査をしていただかなければなかなかわからないと思います。とにかく莫大な予算を使っているわけですから、しっかりと、何のためにこのCMを流しているのか、新聞広告を出しているのか、その辺を政府としてはしっかり考えて受け止めていただきたいと思います。それからですね、海外でも日本でも原子力発電施設からトリチウムを含んだ処理水を長い期間海洋放出しているんだと、世界的に原発処理水の標準的な処理方法なのになぜ福島だけダメなんだと、反対するんだというふうに言う方が国会の中にもいらっしゃいますけれども、安全性の問題だけではないと私は思うんです。特に当事者の福島の漁師さんたちはですね、2012年の6月から捕った魚の放射線量を調べる実施検査を行ってきました。不氷被害を払拭するためにスクリーン検査を行いまして、25ベクレルを超えたものは精密検査をし、50ベクレルを超えたものは結果を 公表して出荷しない独自基準も設けていました。透明性を担保して少しずつ信頼回復に努めてきたわけです。販売も試験的に行って、出荷先での評価を調査して、漁業再開に向けた基礎情報を得ながら試験創業を行ってきた。アルプス浄水の海洋放水はそんな血の滲むような10年間の努力を踏みにじるような決定だったと、そのことはわかっているでしょうか。現場の落胆、先の見えない不安、漁業が続けられるのか、生活をしていけるのか、そういった気持ちにですね、政府がちゃんと寄り添っていかなければならないというふうに思います。福島県漁連は未だF1から10キロ圏内の海域での創業を自粛しています。本格創業に至っていないというのが現状です。本格創業が今後できるかどうかもわからないという状況です。繰り返しになりますが、安全か否かの問題ではなくて、風評被害によってどんな影響が今後あるかわからない。漁業の生業としていけるのかどうかもわからないから、反対というか、心配で心配で仕方がないから到底理解したとは言えないというのが、現場の漁業者の皆さんだと思います。復興の旗振り役である大臣として、この問題をどのように受け止めておられるのか、今の御答弁も聞かれてですね、どう思われたのかお伺いしたいと思います。
1:03:12
委員の本当に思いというのは、私もしっかりと受け止めていきたいというふうに思っております。アルプス処理水の処分については、まずは先送りできない重要な課題だというふうにまず思っております。一方でですね、福島県の農林水産業はこれまで風評不織織に多大な努力をしてこられたこともまた事実であります。アルプス処理水の処分に伴う風評を懸念しておられるということは、私自身もですね、理解をしているところであります。このため政府としてはですね、各地の漁業組合をはじめ、地元の方々への説明、意見交換、地元の高校等のですね、出前授業、視察座談会、地元イベントへのブース出展等、双方向コミュニケーションを重視して実施してきているところであります。先ほども説明ありましたけれども、基本方針の決定以降もですね、安全性の確保や風評対策に対して1000回以上説明、意見交換を実施していることもまた事実であります。風評不足の取組をですね、進めて、さらに不安を解消していきたいというふうに思って おります。引き続き、漁業者をはじめとする地元の皆様方に対してですね、継続的に、そして丁寧にですね、説明を尽くしてまいりたいと思います。
1:04:53
これ説明の回数の問題ではないと私は思うんです。当事者が何を求めているか、そのことをしっかり受け止めていただいて、その思いに応えていただきたいというふうに思います。アルプス処理水の海洋放出後、モニタリング調査をするわけですけれども、万が一高い線量が測定された、あるいは水揚げされた魚が高い放射線量が出て出荷できなくなった場合など、浜の皆さんへの保障、セーフティーネットはどうなっているかお伺いします。
1:05:25
経済産業省大臣官房 片岡光一郎 福島復興推進グループ長
1:05:31
お答えいたします。例えば、モニタリングにおきまして、異常値が検出された場合の影響などを含めまして、風評影響が生じた場合の水産物の需要減少、これにつきましては、令和3年度補正予算で措置いたしましたアルプス処理水の海洋放出に伴う需要対策基金、これによって支援することとしております。具体的には、水産物の社員食堂等への提供、ネット販売に加えまして、販売促進PR、直売会の開催、新商品の開発などの多様な藩路開拓の取組に対して支援を行うこととしております。併せまして、従業者団体などが行います需要量に応じた水産物の買取、冷凍保管への取組の支援も実施してまいります。それでもなお、事業者に損害が発生した場合には、確実的に地域などを限定することなく、被害の実態に見合った、必要十分な賠償が迅速かつ適切に実施されますよう、東京電力をしっかりと指導するとともに、国としても全面に立って対応してまいりたい。このように考えております。東京電力でも賠償の基準を決めたということですが、大臣、これ福島だけじゃないんですよ。全国の漁業者が心配しています。私の地元北海道も基本的には反対です。特に太平洋沿岸の皆さんは、火傷の被害などもありましたので、またこれ風評被害が出たら大変だと心配していますし、それから今のこの国際情勢を見ていて、この海洋放出を政治利用される可能性もあるわけですよ。どんなことが起きるか分からないので、しっかりそのあ たりは受け止めていただいて、これ福島だけじゃないですよね。影響が出れば全国の漁業者、しっかり保障していただけるんですよね。
1:07:07
経済産業省大臣官房 片岡光一郎福島復興推進グループ長
1:07:14
お答えいたします。被害が出ました場合には地域を転定することなく、賠償を保障いたします。
1:07:22
お答えいたします。次に福島県内の除染により発生した除去土壌や廃棄物、10万ベクレルを超える焼却灰等は大熊町、二羽町の中間貯蔵施設で管理保管されているわけでありますけれども、JASCO法により国の責務として中間貯蔵開始後30年以内に福島県で最終処分を完了するために必要な措置を講ずるとしていることが法律に規定されていること、そして県外最終処分のこの方針について国民がどのくらい認知しているのか、その認知度についてお伺いしたいと思います。
1:08:06
お答え申します。福島県内の除去土壌等を30年以内に福島県外で最終処分するという方針につきましての認知度につきましては、福島県内では約5割、福島県外におきましては約2割というアンケート調査を得ております。
1:08:27
8割県外の皆さんは認知していないという状況です。これ認知度を高めていかなければいけないというふうに思います。最終処分に向けて、2019年に見直しを行った中間貯蔵除去土壌等の現用再生利用技術開発戦略及び工程表に沿って、環境省は具体的な取組として、埼玉県所沢市の環境調査研修所と、東京都新宿区の新宿御苑、筑波市の国立環境研究所で中間貯蔵施設に貯蔵されている福島県の除去土壌、これをですね、再生利用に向けて福島県外で実証事業を行おうとしていますけれども、環 境調査研修所と新宿御苑においては、住民説明会を去年の12月に行った際に、近隣住民から不安や反対の声が上がって、いまだ実証事業が行われておりません。そして多くの国民がですね、県外最終処分の方針を認知しないので、ニュースを見て、なぜ福島県の除去土壌を県外に持ち出すんだと、実証事業とは何なんだと、唐突感があったというふうに私は思いますよ。大きな不安も感じていると思います。そこで、なぜ県外で実証事業を行う必要があるのか、その目的について、また具体的にはどのような実証事業を、いつからいつまで行う予定なのか、ご説明いただきたいと思います。
1:09:52
除去土壌の再生利用につきましては、2011年に閣議決定されました除染特別措置法に基づきます基本方針の中で、技術開発も含めまして進める旨が記載されております。これらも踏まえまして、環境省におきまして、中間除去土壌等の原容化再生利用技術開発戦略などを策定しまして、実証事業、また理解情勢活動を進めているところでございます。これまでも福島県内におき ましても実証事業を行い、再生利用の安全性につきましては確認してきたところでございます。福島県外の再種処分、再生利用を進める第一歩といたしまして、福島県外におきましても実証事業を行って、施工前後の空間占領率に変化がないことなどを確認するとともに、理解情勢の場としても活用したいということを目的に考えてございます。実証事業の内容といたしましては、環境省が所有します土地施設の3カ所におきまして、芝生公園や花壇などに用いまして除去土壌の再生利用を行うことを計画しております。期間につきましては、空間占領等の測定に1年間ぐらいは必要だというふうに考えております。また、理解情勢の場としての活用につきましては、今後検討していきたいというふうに考えております。
1:11:23
ちょっと時間がないので2つほど飛ばさせていただきますが、所沢市では住民説明会の後、環境省が記者会見を開いて、事業は住民の合意を取って進めるものではない、所沢市と丁寧に相談して決めるとおっしゃったことが報じられておりましたが、これは事実でしょうか。
1:11:46
環境省といたしましては、実証事業を実施するにあたりましては、地域住民の皆様方のご理解が大変重要だというふうに認識しておりまして、住民の合意あるなしということではなく、引き続き丁寧に説明していくことが極めて重要という趣旨の発言だというふうに認識しております。
1:12:08
それじゃ駄目だと思いますよ。ちゃんと理解をしてもらわなかったらいけないと思いますよ。不安なんですから。東京新聞の記事を最後に読ませていただきたいんですけれども、理解醸成や理解確保といった言葉が多用される理由について、元経産官僚の小樫稽薫は、簡潔に言えば逃げ工場ですとばっさり切り捨てる。各省庁はそもそも、原発をめぐる政策について国民の意見を聞いて変えるつもりはない。合意を得るというと、住民や漁業者の了承を得る手続が必要になる。理解を得るははっきり判断しづらい分、ハードルが低いから使うんだと。その上で時間が経つと、原発反対派の中にも諦めたり忘れたりする人が増えてくる。理解を得る努力を続けるという方弁を用いつつ、やりたいように政策を進めるというのが官僚の発想だというふうに元官僚が指摘しているということであります。こういうことを繰り返していると、本当に理解の情勢なんかできませんし、信頼関係を築くことはできません。どのように不安に寄り添っていくかということを、しっかり考えていただきたいと思いますが、福岡大臣、一言お願いいたします。
1:13:16
時間が来ておりますので、簡単におまとめください。渡辺福岡大臣。
1:13:21
大変重要なことだと思います。理解情勢のために、しっかりと私自身も行動してまいりたいと思います。
1:14:15
公明党の新島秀樹です。大震災原発事故から12年が経ちました。改めて被災地の皆様に、これよりお見舞いを申し上げます。また、この節目に、今月4日に党としても被災地を視察いたしました。そして、福島県におきましては、大熊町、二葉町、並江町、まさに復興がこれからという、3つの町から様々なご要望をいただきました。まず、いただいた要望のうち4点取り上げたいと思います。1つ目が、特定基幹居住区域における農地の取り扱いであります。基幹困難区域の中に除染をした地域を作って、特定復興拠点区域とする。そして、その外に今回、この国会法改正をして、特定基幹居住区域という、そういう区域を設けるわけですが、それに際して、農地につきましては、やはり、この、生き甲斐農業、また営農再開、こうしたことを求める声があると。なので、農地の取り扱い、格別の配慮を求めたい、こうしたご要望がありました。一定の条件の下、認めるべきと思いますが、いかが取り組まれますでしょうか。
1:15:38
お答え申し上げます。今般の法案に盛り込んでおります、特定復興再生拠点区域外につきましては、まず、2020年代をかけて、基幹移行のある住民の方々が全員、基幹できるよう、基幹に必要な箇所を除染し、避難指示解除を行うという基本的方針を、2021年8月に決定し、それに基づいて、法案の準備をさせていただいたところでございます。この方針の中で、営農については、基幹移行と併せて住民の移行を確認し、地元自治体とも協議しながら、必要な対応を進めるというふうにしているところでございます。現在、この方針を踏まえまして、地元自治体と共同で基幹移行調査を実施しておりますけれども、基幹のご意向を示していただいた方については、営農に関するご意向もお伺いをしているところでございます。営農再開にあたっては、水路等のインフラ整備やその維持・管理が必要となるため、インフラの維持・管理主体となる地元自治体とも十分に協議しながら、必要な対応を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
1:16:39
地元に戻りたいという希望をかなえるために、ぜひ、厳密な協議を始めていただきたいと思います。次に、買い物環境整備について、竹谷副国府大臣にお伺いをしたいと思います。この3つの街の買い物環境、まだまだ課題が多い状況です。買い物環境整備のために活用されてきました、福島十二市町村における生活基盤再建に関する実証事業、今年度で終わってしまうというふうに聞いております。買い物環境整備には、お手元の資料の1の右側の枠の中にある、①の中小・小規模事業者の事業再開等支援事業の基金とか、④の輸送等手段の確保支援事業とか、資料の2、この自立機関支援雇用創出企業立地補助金の右下、ローマ数字の3番の商業施設等立地支援事業、こうした事業は来年度も活用できると伺っております。しかし、復興がまさにこれからの3つの町には、必要十分な対応をしなければいけないと考えます。とりわけ、先ほどの今年度で終わってしまう十二市町村事業で対応がなされてきた、事業者と住民・事実のマッチング支援、この機能を維持することは極めて重要だと考えます。その上で、スーパーマーケットの誘致をはじめ、買い物環境の整備にどう取り組むか、ご答弁をお願いします。
1:18:18
原子力災害被災地域における買い物環境につきましては、一部の事業者によって事業再開がされた地域もありますが、いまだ日用品を購入することが難しい地域もあり、住民の方々からさらなる充実を求める声があることを承知しております。委員からご紹介がありましたように、経済産業省では、自立補助金による自治体の商業施設整備や小売店舗の立地の支援、輸送補助金による生鮮食品等の移動販売支援、事業再開補助金や創業補助金によるレストランやカフェ等の設置の支援などの支援メニューを用意しています。また、復興庁におきましては、福島12市町村における生活基盤再建に関する調査事業を、令和3年度、4年度で実施をしてきたところでございます。