1:19
ただいまから、政府開発援助等及び沖縄北方問題に関する特別委員会を開会いたします。委員の異動についてご報告いたします。昨日までに岸真紀子君、秋野光雄君、勝部健二君、坂井泰幸君及び大江聡君が委員を辞任され、その補欠として吉田忠智君、竹内真治君、森屋隆志君、山本恵介君及び門代裕之君が選任されました。政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。移植審査のため、本日の委員会に議事会協議のとおり、内閣府政策統括官水野篤志君ほか16名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。御異議ないと認め、裁釈を決定いたします。去る13日予算委員会から3月16日の1日間、令和5年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、政府開発援助関係経費、内閣府所管のうち、内閣本部、沖縄関係 経費、北方対策本部及び沖縄総合事務局並びに、沖縄振興開発金融広報について審査の移植がありました。この際、本件を議題といたします。審査を移植されました予算について、順次政府から説明を聴取いたします。
2:46
令和5年度政府開発援助に係る予算案について、その概要を説明いたします。令和5年度一般会計予算案のうち、政府開発援助に係る予算は、政府全体で対前年度比1.7%増の5709億3,735万3,000円となっております。このうち、外務省所管部については、対前年度比0.004%増の4,428億4,087万7,000円となっております。ODAは積極的な日本外交を進める上で、最も重要な政策ツールの一つです。ODAの一層の拡充要備、その戦略的効果的な活用を通じて、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた取組をより一層進めていきます。また、気候変動をはじめとする環境問題や国際保険を含む地球規模課題への対応や、SDGsの達成に向けた取組を主導していきます。次に、協力の形態ごとに外力をご説明申し上げます。まず、無償資金協力については、外務省として、対前年度比0.1%増の1,634億3,000万円を計上しております。政府全体の技術協力については、対前年度比4.4%増の2,591億2,382万1,000円となっております。このうち、外務省所管のJICAの運営費交付金等は、対前年度比0.1%増の1,518億5,100万円を計上しております。政府全体の国際機関への分担金拠出金については、対前年度比2.1%減の995億7,053万2,000円となっております。このうち、外務省所管部については、対前年度比17.4%減の513億319万5,000円を計上しております。有償資金協力の出入資については、対前年度比33.4%増の1兆8940億円を計画しております。以上が、令和5年度ODAに係る予算案の概要です。なお、令和4年度補正予算におけるODA予算は、政府全体で3,414億2,245万円となっております。このうち、外務省所管部については、2,481億7,777万3,000円となっております。令和5年度ODAに係る予算案について、三原委員長をはじめ、理事委員各位の御理解を心からお願い申し上げます。
5:14
令和5年度沖縄振興予算及び北方対策本部関係予算について、その概要を説明いたします。はじめに沖縄振興予算について説明いたします。令和5年度の沖縄振興に関する予算の総額は、2,679億500万円となっております。今回の予算案では、昨年5月に策定した「強い沖縄経済実現ビジョン」の具体化に向け、農水産業、加工品分野において、農林水産物、食品の販売力強化支援、科学技術産学連携分野において、沖縄型スタートアップ拠点化の推進等の予算を新たに計上しているほか、沖縄の子どもの貧困対策等を増額して計上しました。このほか、公共事業関係費等、沖縄振興一括交付金、沖縄科学技術大学院大学、オイスト学園関連経費、沖縄健康医療拠点整備経費、北部及び離島の振興、沖縄振興特定事業推進費等の予算についても、引き続き各事業がしっかりと推進されるよう、国として必要と考える所要額を計上しました。続きまして、北方対策本部関係予算について説明いたします。内閣府北方対策本部関係の令和5年度予算は、若年層への啓発の強化等に重点化し、総額17億100万円となっております。このうち、北方対策本部に係る経費は2億1300万円であり、若者自らによるこれからの時代に適した啓発手法の検討や実施のための経費等を計上いたしました。また、独立行政法人北方領土問題対策協会に係る経費は14億8800万円であり、様々なメディアを活用した広報啓発のための経費等を計上いたしました。以上で、令和5年度の沖縄振興予算及び北方対策本部関係予算の説明を終わります。よろしくお願いいたします。以上で予算の説明の聴取は終わりました。これより質疑に入ります。質疑のある方は順次ご発言願います。
7:36
皆様おはようございます。今日も試験者の方々におかれては、わざわざ傍聴に来ていただき、心から感謝申し上げます。今日もただ告白のためにこそ、今日とても短い時間で14分なんですが、質問いたしたいと思います。今年1月に7国を回りました。発言の自由、行動の自由を確保するために、あえて全部自費で実質的に回ったわけです。そうすると、当然、現地の日本の関係者からも率直な話を聞くことができます。その中で目立ったのが、本当の僕の出張の目的は核セキュリティで、ODAと関係あまりないんですけれども、現地の日本の関係者から、日本がODAを最近ずっと減らしてきたために、日本の影響力が目に見えて落ちたという話を複数の国で聞きました。同時に、だから中国にやられっぱなしになっていると、よく聞く話を現地でも聞いたわけです。よく聞くというのは、日本の例えば報道などでも似たような話がよく聞かれると思うんですよね。それで帰国しまして、具体的にデータを外務省の協力もあって調べてみますと、実は減ってないんですよね。例えばこの10年ぐらいで比べますと、実に60億ドル、ODAについては増えています。ずっと、例えば10年で見ると、幹方上がりになっているわけです。それから中国にやられっぱなしという話もよく聞くわけですけれども、この中国はちょっと厄介で、まずOECDの中でODAを出す立場になくて、いまだにもらう立場になっているという奇妙なことがありまして、したがって単純比較はできないんですけれども、一応中国の対外援助支出なる項目と日本のODAを比べてみますと、例えば2021年でいうと、日本の方のが7倍ある んですよね。それを考えますと、実は数字で減った国民の血液をたくさん使うことをやめた、その背景に国民の中から、私のところにもODAをはじめ、外国にばかりサービスするんじゃなくて、もっと国民に支出してほしいという行為を聞きます。それがあいまって、私も何となく日本のODAは減ったように思っていたけれども、実は減ってない。だから違う言葉で言えば、税金使ってちゃんとODAを増やしているんだけれども、存在感がどんどん薄れている。それから中国の不透明な対外支出に負けている現状があるのではないかと思うんですが、まず基礎的なデータを政府参考人からお聞きしたいと思います。
10:35
お答え申し上げます。まずOECDによりますと、日本の2021年のODA実績は、無償資金協力、技術協力、政府貸付等及び国際機関への出資拠出を合わせて、約176億ベイドル、すなわち約1兆9356億円ということになっております。2国間の政府貸付等が体操を占めるということが特色でございます 。一般会計当初予算のODA予算は、1990年代と比べて大きく減ってはいるということはあるものの、政府貸付等の計上方式が2018年から改められたということも背景といたしまして、2021年のODAの実績は、アメリカ、ドイツに次いで第3位ということになっておるというところでございます。これに対しまして、今、委員御指摘のとおり、2021年の中国の対外援助支出実績は、中国財政部の2022年の発表によれば、198億6000万元、すなわち日本円で申し上げますと約3380億円ということになっているということでございます。ただし、これも委員御指摘のとおりですけれども、中国財政部の発表の有、対外援助の範囲、対象国別の実績、具体的な案件の概要等々、詳細な情報は明らかにされていないということもございまして、不透明な点が多いということがございます。また、中国はOECD開発援助委員会のメンバーではなくて、我が国同様の国際的な基準に則った援助データの報告を行ってはおらず、その点でもODAの総額を比較するということはできないということかと思います。なお、様々な研究等によりますと、中国は特に2010年代に、中国輸出入銀行や中国国家開発銀行を通じた融資を急増させ、途上国の対中国の公的債務は大きな規模になっているといったようなことは承知しておるというところでございます。
12:48
今、外務省から丁寧な説明いただきましたけれども、一言で言えば、私が感じてあるいは把握した事実とほぼ同じということでありますよね。そうすると、林外務大臣にお尋ねしたいのは、まず、じゃあ日本のODA、もう一度言いますが、国民の税金をこれだけ使ってて、諸国を回ると中国と比べると存在感がどんどん埋没していく。では一体どうすればいいのか、ODAをどうすればいいのかということを、大臣にお尋ねします。
13:22
このODAでございますが、開発途上国との良好な二国間関係の構築、また日本が国際社会において主導的役割を果たす上で最も重要な外交ツールの一つであります。その在り方について、まさに今現在開発協力大綱の改定を進めておりまして、議論を深めているところでございます。今お話しのあったような、この中国を含めた振興ドナー、これが存在感を強める中で、我々としてもやはりこのODAの戦略的活用、これを一層進めなければならないと 思っておりますし、引き続き様々な形でODAを拡充して、外交的取組の強化に努めていきたいと思っております。同時に、この民間企業とか、それからODA以外の公的機関を扱う、公的資金を扱う国内機関ですね、こういうところとやはり連携を強化して、同四国を含む開発協力の様々な主体とも連携をすると、そういうことを通じてより効果的な開発協力、これを追求していかなければならないと思っております。これ、今、委員からも御示唆がありまして、厳しい財政状況の中でですね、やはりODAが日本の利益につながっているんだということ、これをですね、やはり国民の皆様に御理解をいただいて、支持を広げるということが大事でありますから、やはりこの日本にとってどういう利益があるのかということ、これを分かりやすくやはり説明していく必要が、これまで以上にですね、求められているところでございまして、ODAの広報というものも一層効果的に実証していきたいと思っております。
14:56
今、大臣から分かりやすく説明していくべきだという話がありました。それに関してですね、なんせあと6分しかないんで、あんまりやりとりできないんですが、1点だけ 私の経験に基づいて一例を申しますと、ラウスの村に、この時はトリウムフルの状況を調べに行ったわけです。その時私はまだ民間の専門家でありましたが、その時に日本が小学校を建ててですね、最初日本語や英語の読み物も供与したと。ところが私が行った時には、もう小学校の窓ガラスは全部破れてしまって、日本語の読み物も英語の読み物ももうボロボロで、子供たちはそれでも手にしてましたけれども、なかなか読みにくい状況だった。ところがその後ですね、日本の園児はそこで泊まってしまって、中国がやってきて、窓ガラス全部入れて、古くなった本は全部捨てて、中国語の本にして、ラウスの子供たちが自国語よりも中国語を勉強するということが行われた。現在も進行中だと理解しています。これは一言で言うと、日本は最初やるけれども後が続かないと。その問題がありますので、ちょっと予定外に質問ですけれども、できれば一言大臣、見解いただけますか。
16:15
大事な一例をお示しいただいたと思っております。